JP2020026899A - 加熱炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】立ち上げ時間を短縮することが可能な加熱炉を提供する。【解決手段】加熱炉1は、炉体10と、炉体内に設けられた加熱部30と、炉体の内壁面から、被加熱物へ加えられる熱量に関するパラメータを取得する取得部62と、取得部によって取得されたパラメータに基づいて、炉体の内壁面から被加熱物への輻射加熱量と、加熱部から被加熱物への輻射加熱量との合計の加熱量が一定となるように、加熱部を制御する制御部64と、を備える。【選択図】図3

Description

本開示は、加熱炉に関する。
従来、例えば特許文献1に示されるように、工業材料や食品等の被加熱物を加熱する炉体を備えた加熱炉が知られている。このような加熱炉においては、炉体内の空気を加熱部によって加熱し、加熱された空気からの対流熱伝達によって被加熱物を加熱するものが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2010−286179号公報
加熱炉では、一般的に、始動させてから炉体の内壁面温度が静定するまでに、多大な時間を要する。特に断熱性が高い加熱炉や、炉体の熱容量が大きい加熱炉では、より静定するまでの時間が長くなる。被加熱物を加熱するのに加熱部だけでなく炉体からの輻射も受ける加熱炉では、炉体の内壁面温度が静定していない状態では、加熱部の温度制御だけでは加熱量が制御できない。したがって、加熱炉が実働するまでの立ち上げ時間(加熱量が制御できるようになるまでの時間)が長くなってしまうといった問題があった。
本開示は、このような課題に鑑み、立ち上げ時間を短縮することが可能な加熱炉を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る加熱炉は、炉体と、炉体内に設けられた加熱部と、被加熱物へ加えられる熱量に関するパラメータを取得する取得部と、取得部によって取得されたパラメータに基づいて、炉体から被加熱物への輻射による熱量と、加熱部から被加熱物への輻射による熱量との合計の加熱量が一定となるように、加熱部の温度を制御する制御部と、を備える。
取得部は、パラメータとして、炉体の内壁面の温度を取得し、制御部は、取得部によって取得された炉体の内壁面の温度に基づいて、加熱部の温度を制御してもよい。
制御部は、取得部によって取得された炉体の内壁面の温度に基づいて、加熱部の目標温度を導出し、導出した目標温度となるように加熱部の温度を制御してもよい。
本開示によれば、立ち上げ時間を短縮することができる。
本実施形態の加熱炉の概略断面図である。 図1のII−II線断面図である。 本実施形態の加熱炉の制御系を説明する図である。 始動からの時間が異なる場合における被加熱物に対する熱流束を示す図である。 炉体のエリアを説明する図である。 炉体の内壁面の温度、加熱部の温度、および、加熱部の目標温度を説明する図である。 加熱部制御処理のフローチャートを示す図である。 加熱部が電気ヒータで構成される場合の加熱炉の制御系を説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
ここでは、加熱炉の一例として連続加熱炉について説明するが、以下に説明する加熱炉は、例えば、バッチ炉、多室炉等に適用可能である。
図1は、本実施形態の加熱炉1の概略断面図である。図2は、図1のII−II線断面図である。図1に示すように、本実施形態の加熱炉1は、被加熱物Wを搬送過程で連続的に加熱する、所謂、連続加熱炉で構成される。加熱炉1は、内部空間が形成される複数の炉体10が連続して設けられる。本実施形態では、炉体10が9つ設けられている例を挙げて説明する。なお、炉体10は、いくつであってもよく、例えば1つであってもよい。
炉体10は、図2に示すように、外壁(上部外壁10a、下部外壁10b、左側部外壁10c、右側部外壁10d)によって内部空間が囲繞形成されている。また、炉体10は、図1に示すように、入口側開口部10eから出口側開口部10fまで直線状に延在している。複数の炉体10は、隣接する炉体10の入口側開口部10eと出口側開口部10fとが接続されている。
加熱炉1では、複数の炉体10が複数のゾーンに区分されている。本実施形態では、搬送方向において上流側の3つの炉体10が第1ゾーンに区分されている。また、搬送方向において上流側から4つ目から6つ目の炉体10が第2ゾーンに区分されている。また、搬送方向において下流側の3つの炉体10が第3ゾーンに区分されている。
搬送部20は、搬送帯20a、ローラ20b、モータ機構20cを含んで構成される。搬送帯20aは、例えば無端ベルトで構成される。ローラ20bは、炉体10内において搬送帯20aの一部を鉛直下方から支持する。モータ機構20cは、ギヤやモータを含み、搬送帯20aを回転させる。搬送帯20aは、モータ機構20cの動力により回転し、搬送帯20a上に載置された被加熱物Wを、図1中、白抜き矢印の方向(以下、単に「搬送方向」と呼ぶ)に搬送する。このように、被加熱物Wは、搬送方向において最も上流側の炉体10の入口側開口部10eから搬入される。そして、被加熱物Wは、搬送方向において最も下流側の炉体10の出口側開口部10fから搬出される。
また、炉体10内には、輻射バーナで構成される加熱部30が設けられている。なお、ここでは、加熱部30が輻射バーナで構成されることとするが、加熱部30は、ラジアントチューブバーナ、ラインバーナ、赤外線セラミックバーナ、電気ヒータなどでもよい。いずれにしても、加熱部30は、主に、炉体10を加熱する熱源として機能すればよい。加熱部30は、搬送帯20aの鉛直上方および鉛直下方にそれぞれ設けられる。つまり、2つの加熱部30が搬送帯20aを鉛直方向に挟むように位置している。また、炉体10には、搬送方向に所定間隔を設けて加熱部30が複数配されている。なお、加熱部30は、全てが稼働(加熱)される必要はない。加熱炉1では、被加熱物Wに応じて、稼働される加熱部30が適宜選択される。例えば、本実施形態の加熱炉1では、図1中、黒塗りの加熱部30が稼働され、白塗りの加熱部30が非稼働である。
図2に示すように、炉体10の左側部外壁10cおよび右側部外壁10dには、それぞれ加熱部30を支持するための支持孔30aが形成されている。この支持孔30aは、左側部外壁10cまたは右側部外壁10dを貫通しており、加熱炉1の製造工程やメンテナンス時には、支持孔30aから加熱部30が抜き差しされることとなる。
炉体10内には、炉体10の内壁との間に断熱材40を保持する板部材50が設けられる。ここで、炉体10の外壁は、コスト的にSS材を用いることが多い。一方、内壁となる板部材50は、耐熱性、耐酸化性を考慮して、例えばオーステナイト系SUS等の金属製の板材で構成される。板部材50は、上部外壁10a、下部外壁10b、左側部外壁10c、右側部外壁10dそれぞれに対向して設けられる。これにより、板部材50は、被加熱物Wが設けられる炉内空間Sの内壁面を構成することとなる。そして、炉体10は、その全周が断熱材40で覆われることとなり、炉体10からの放熱が抑制される。
加熱炉1では、詳しくは後述するように、ゾーンをさらに区分けしたエリアごとに加熱部30の温度が制御され、各ゾーンにおいて被加熱物Wを加熱する。例えば、被加熱物Wが米菓であった場合、第1ゾーンにおいて米菓中の水分が気化直前まで加熱される。続いて、第2ゾーンにおいて米菓中の水分が気化される。そして、第3ゾーンにおいて米菓に焼色がつけられる。なお、本実施形態では炉体10を3つのゾーンに分ける場合について説明したが、ゾーンの数はいくつであってもよい。また、炉体10がゾーンに分けられていなくてもよい。
図3は、本実施形態の加熱炉1の制御系を説明する図である。なお、図3では、信号の流れを実線で示し、ガス(空気、燃料ガス)の流れを破線で示す。
図3に示すように、加熱炉1には、制御装置60が設けられる。制御装置60は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成される。制御装置60は、ROMからCPU自体を動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出す。制御装置60は、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して加熱炉1全体を管理および制御する。本実施形態において、制御装置60は、取得部62および制御部64として機能する。
加熱炉1には、温度センサ70および温度センサ72が設けられる。温度センサ70は、例えば熱電対であり、炉体10の内壁面に貼り付けられている。温度センサ70は、炉体10の内壁面の温度を計測し、計測結果を制御装置60に出力する。温度センサ72は、例えば熱電対であり、稼働している加熱部30の表面に貼り付けられている。温度センサ72は、加熱部30の表面の温度を計測し、計測結果を制御装置60に出力する。なお、温度センサ70は、少なくとも、上記したゾーン毎に1つずつ設けられている。
また、加熱炉1には、ブロア82、制御バルブ84、ガスミキサー86が設けられている。ブロア82は、制御バルブ84およびガスミキサー86を介して加熱部30に接続されている。ブロア82は、空気を加熱部30に供給する。制御バルブ84は、制御装置60に電気的に接続される。制御バルブ84は、制御装置60の制御により開度が制御される電子制御バルブである。
ガスミキサー86は、制御バルブ84を介してブロア82から空気が供給される。また、ガスミキサー86は、燃料ガスが供給される。ガスミキサー86は、供給された空気および燃料ガスの混合気を加熱部30に供給する。ガスミキサー86は、ブロア82から供給される空気の量に比例した燃料ガスを吸い込んで加熱部30に供給する。したがって、ガスミキサー86から加熱部30に供給される空気と燃料ガスとの混合比は、常に一定となる。
加熱炉1では、制御装置60によって制御バルブ84の開度を制御することにより、加熱部30に供給される空気の量を制御することができる。加熱部30は、空気と燃料ガスとの混合気が燃焼することで加熱する。したがって、加熱部30は、制御バルブ84の開度によって温度が制御されることになる。
図4は、始動からの時間が異なる場合における被加熱物Wに対する熱流束を示す図である。図4では、炉体10内に被加熱物Wが搬入されている時間(加熱時間)を横軸とし、被加熱物Wに対する熱量または熱流束を縦軸とする。つまり、図4の横軸は、複数の炉体10全体における入口から出口までの位置に相当する。
加熱炉1において、被加熱物Wは、加熱部30からの輻射、炉体10からの輻射、搬送帯20aからの熱伝達、および、炉体10内の空気からの熱伝達によって加熱される。ただし、被加熱物Wと搬送帯20aとは、炉体10内に同時に搬入されるため、ほぼ同一の温度となる。つまり、被加熱物Wと搬送帯20aとの間で熱の授受は相対的に小さい。
したがって、被加熱物Wに対する全体の熱流束は、加熱部30からの輻射、炉体10の内壁面からの輻射、および、炉体10内の空気からの熱伝達によるものである。そして、炉体10内の空気の流速が小さいため、炉体10内の空気から被加熱物Wへの熱伝達は相対的に小さい。
したがって、被加熱物Wに対する全体の熱流束、つまり、被加熱物Wに加えられる熱量は、加熱部30からの輻射、および、炉体10の内壁面からの輻射によるものが支配的となる。
しかしながら、加熱炉1では、始動から、つまり、加熱部30に燃料ガスを供給し始めてから、炉体10の内壁面の温度が静定するまでには時間がかかる。例えば、加熱炉1を始動してから、炉体10の内壁面の温度が静定するまでには約5時間かかる。なお、静定とは、予定された温度に安定している状態をいう。
一方で、加熱部30が静定するまでの時間は、炉体10の内壁面の温度が静定するまでの時間に比べて短い。例えば、加熱部30の温度は、加熱炉1が始動してから約1時間で静定する。
したがって、図4に示すように、被加熱物Wに対する熱流束は、炉体10の内壁面の温度が静定するまでの時間によって異なる。なお、図4において、複数のピークは、主に、加熱部30からの輻射による熱流束である。また、隣接するピーク間は、主に、炉体10の内壁面からの輻射による熱流束である。
図4からも明らかなように、加熱炉1が始動してからの時間が短い場合の方が、加熱炉1が始動してからの時間が長い場合よりも、炉体10の内壁面からの輻射による熱流束が小さい。したがって、炉体10の内壁面の温度が静定するまでの間は、被加熱物Wに加えられる熱量(加熱量)が少なくなってしまう。
炉体10の内壁面の温度が静定するまで被加熱物Wを加熱できないとなると、その分、生産効率およびエネルギー効率が落ちてしまう。そこで、本実施形態の加熱炉1では、炉体10の内壁面の温度が静定する前であっても、被加熱物Wに加えられる熱量(加熱量)が、炉体10の内壁面の温度が静定したときと同一となるように加熱部30の温度を制御する。これにより、立ち上げ時間を短縮し、生産性およびエネルギー効率を向上する。
図5は、炉体10のエリアを説明する図である。図6は、炉体10の内壁面の温度、加熱部30の温度、および、加熱部30の目標温度を説明する図である。上記したように、加熱炉1は、複数の炉体10が連続して配置されている。また、複数の炉体10は、第1ゾーンから第3ゾーンのいずれかに区分されている。本実施形態では、各ゾーンの炉体10は、搬送帯20aを境にして異なるエリアに区分される。そして、制御装置60は、エリアごとに独立して加熱部30の温度を制御する。
具体的には、図5に示すように、第1ゾーンにおいて搬送帯20aよりも上側に設けられた領域を第1エリアとする。また、第1ゾーンにおいて搬送帯20aよりも下側に設けられた領域を第2エリアとする。また、第2ゾーンにおいて搬送帯20aよりも上側に設けられた領域を第3エリアとする。第2ゾーンにおいて搬送帯20aよりも下側に設けられた領域を第4エリアとする。第3ゾーンにおいて搬送帯20aよりも上側に設けられた領域を第5エリアとする。第3ゾーンにおいて搬送帯20aよりも下側に設けられた領域を第6エリアとする。そして、制御装置60は、第1エリア〜第6エリアごとに加熱部30の温度を独立して制御する。
ここで、上記したように、被加熱物Wへ加えられる熱量は、加熱部30からの輻射、炉体10の内壁面からの輻射、および、炉体10内の空気からの熱伝達によるものである。したがって、各エリアにおいて被加熱物Wへ加えられる熱量(加熱量)Qは、式(1)によって表される。
Q=a×(Tw−To)+b×(Th−To)+c×(Tg−To)・・・(1)
ここで、a、b、cは、定数であり、Twは、炉体10の内壁面の温度であり、Toは、被加熱物Wの温度(表面温度)であり、Thは、加熱部30の温度であり、Tgは、炉体10内の空気の温度である。
そして、上記したように、被加熱物Wへ加えられる熱量は、加熱部30からの輻射、および、炉体10の内壁面からの輻射によるものが支配的となるため、加熱量Qが一定(定数)である条件下において、式(1)は、式(2)のように変形することできる。
Th=(−A×Tw+B)1/4−273・・・(2)
ここで、A、Bは、定数である。
式(2)からも明らかなように、加熱部30の温度Thは、炉体10の内壁面の温度Twのみの関数で表すことができる。
したがって、各エリアについての定数A、Bを予め決定しておくことで、各エリアにおいて加熱量Qを被加熱物Wに加える際の加熱部30の目標温度(式(2)のTh)は、炉体10の内壁面の温度Twから導出することができる。
加熱炉1において、各エリアでの加熱量Q、つまり、各エリアにおいて被加熱物Wに加える熱量は、実験やコンピュータ解析により予め決定することができる。そして、各エリアにおける加熱量Qが決定されると、実験やコンピュータ解析により、各エリアにおける定数A、Bが決定される。なお、各エリアにおける定数A、Bのうち、まず、第1エリアおよび第2エリアの定数A、Bが決定される。その後、第3エリアおよび第4エリアの定数A、Bが決定される。最後に、第5エリアおよび第6エリアの定数A、Bが決定される。
そして、各エリアにおける定数A、Bは、制御装置60のROMに予め格納される。これにより、制御装置60において、エリアごとに加熱部30の温度を制御することにより、各エリアでの被加熱物Wへの加熱量を一定に制御する。ただし、加熱炉1が始動してから直ぐに加熱量を一定に制御した場合、加熱部30を最大限に加熱しても、予め決定された加熱量を加熱部30および炉体10からの輻射によって被加熱物Wに加えることができない。そのため、図6に示すように、加熱炉1を始動してから一定期間において、制御部64は、加熱部30に供給可能な最大量の空気を加熱部30に供給するように制御バルブ84を制御する。これにより、加熱部30は、全開運転が行われ、早期に温度上昇する。
制御装置60の取得部62(図3参照)は、被加熱物Wへ加えられる熱量に関するパラメータとして、炉体10の内壁面に設けられた温度センサ70から炉体10の温度を取得する。また、取得部62は、被加熱物Wへ加えられる熱量に関するパラメータとして、加熱部30に設けられた温度センサ72から加熱部30の温度を取得する。そして、温度センサ70から取得した炉体10の内壁面の温度が、予め設定された暖機判定温度に達すると、制御部64は、各エリアの定数A、BをROMから読み出し、式(2)を用いて、エリアごとの加熱部30の目標温度(温度Th)を導出する。
また、制御部64は、導出した目標温度と、温度センサ72から取得した加熱部30の温度とに基づいて、制御バルブ84の開度を調節する。具体的には、制御部64は、フィードバック制御により、温度センサ72から取得した加熱部30の温度が、導出した目標温度となるように制御バルブ84の開度を調節する。例えば、温度センサ72から取得した加熱部30の温度が目標温度よりも低い場合、制御バルブ84の開度が大きくなるように制御する。これにより、加熱部30に供給される空気の量が増加し、加熱部30がより加熱されることになり、加熱部30の温度が上昇する。また、温度センサ72から取得した加熱部30の温度が目標温度よりも高い場合、制御バルブ84の開度が小さくなるように制御する。これにより、加熱部30に供給される空気の量が減少し、加熱部30の温度が低下する。
このように、加熱炉1は、加熱部30からの輻射、および、炉体10からの輻射による熱量による熱量の合計の加熱量が一定となるように加熱部30の温度を制御する。これにより、加熱炉1は、炉体10の内壁面の温度が静定する期間よりも早い段階で、被加熱物Wへの加熱量の制御が可能となり、早期に立ち上げることができる。
また、制御部64は、加熱量が一定の条件下において式(2)を用いることにより、炉体10の内壁面の温度のみの関数として加熱部30の目標温度を導出することができる。これにより、加熱炉1における加熱量の制御が容易となる。
また、制御部64は、式(2)を用いて加熱部30の目標温度を導出し、導出した目標温度に基づいて制御バルブ84の開度を制御する。これにより、フィードバック制御により容易に加熱部30の温度制御が可能となる。
図7は、本実施形態における加熱部制御処理のフローチャートを示す図である。制御装置60は、所定時間毎であってエリアごとに、図7に示す加熱部制御処理を実行する。
まず、取得部62は、温度センサ70から炉体10の内壁面の温度を取得する。また、取得部62は、温度センサ72から加熱部30の温度を取得する(S102)。
次に、制御部64は、取得部62によって取得された炉体10の内壁面の温度が暖機判定温度よりも高いかを判定する(S104)。そして、炉体10の内壁面の温度が暖機判定温度以下の場合(S104におけるNO)、制御部64は、加熱部30を全開運転し(S106)、S102からの処理を繰り返す。
一方、炉体10の内壁面の温度が暖機判定温度よりも高い場合(S104におけるYES)、制御部64は、取得部62によって取得された炉体10の内壁面の温度に基づいて、式(2)を用いて加熱部30の目標温度を導出する(S108)。その後、制御部64は、導出された目標温度と、取得部62によって取得された加熱部30の温度とに基づいて、制御バルブ84の開度を調節して、加熱部30の温度をフィードバック制御する(S110)。
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、上記実施形態の構成に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に技術的範囲に属するものと了解される。
なお、上記実施形態では、被加熱物Wへ加えられる熱量に関するパラメータとして温度を取得する場合について説明した。しかしながら、被加熱物Wへの熱量に関するパラメータは、温度以外であってもよい。例えば、被加熱物Wへの熱量に関するパラメータは熱流束であってもよい。この場合、炉体10の内壁面、および、加熱部30から被加熱物への熱流束を、熱流束センサを用いて取得すればよい。
また、上記実施形態では、加熱炉1を始動させた後に加熱部30の温度が暖機判定温度に達した場合に、加熱部30の温度制御を開始するようにした。しかしながら、加熱炉1を始動させた後に予め設定された暖機判定期間が経過した場合に、加熱部30の温度制御を開始するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、加熱炉1が連続加熱炉である場合について説明した。しかしながら、加熱炉1は、連続加熱炉に限らず、例えば、搬送部20を有さない、被加熱物Wを炉体10内に載置するのみの構成でもよい。
また、上記実施形態では、加熱部30が輻射バーナで構成される場合について説明した。しかしながら、加熱部30は、上記したように電気ヒータで構成されていてもよい。以下では、加熱部30が電気ヒータで構成される場合の制御系について説明する。
図8は、加熱部が電気ヒータで構成される場合の加熱炉の制御系を説明する図である。図8に示すように、加熱部が電気ヒータ102で構成される場合、加熱炉1は、電気ヒータ102、トランス104およびサイリスタ106が設けられる。温度センサ72は、電気ヒータ102(加熱部)の表面の温度を計測する。
トランス104は、不図示の電力供給源から供給される電圧を変圧する。サイリスタ106は、スイッチとして機能し、制御装置60の制御により、トランス104と電気ヒータ102との間を遮断および接続する。
加熱炉1では、取得部162により被加熱物Wへ加えられる熱量に関するパラメータを取得する。また、加熱炉1では、制御装置60の制御部164によってサイリスタ106を制御することにより、電気ヒータ102への電力供給、つまり、電気ヒータ102の加熱を制御することができる。
本開示は、加熱炉に利用することができる。
W 被加熱物
1 加熱炉
10 炉体
30 加熱部
62 取得部
64 制御部
162 取得部
164 制御部

Claims (3)

  1. 炉体と、
    前記炉体内に設けられた加熱部と、
    被加熱物へ加えられる熱量に関するパラメータを取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された前記パラメータに基づいて、前記炉体から前記被加熱物への輻射による熱量と、前記加熱部から前記被加熱物への輻射による熱量との合計の加熱量が一定となるように、前記加熱部の温度を制御する制御部と、
    を備えた加熱炉。
  2. 前記取得部は、
    前記パラメータとして、前記炉体の内壁面の温度を取得し、
    前記制御部は、
    前記取得部によって取得された前記炉体の内壁面の温度に基づいて、前記加熱部の温度を制御する請求項1に記載の加熱炉。
  3. 前記制御部は、
    前記取得部によって取得された前記炉体の内壁面の温度に基づいて、前記加熱部の目標温度を導出し、導出した前記目標温度となるように前記加熱部の温度を制御する請求項2に記載の加熱炉。
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