JP2020025731A - 医療デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】先端部を細くして細い生体内腔へ挿入できると共に、電気的に独立した複数の電極部により効果的にアブレーションを行うことができる医療デバイスを提供する。【解決手段】医療デバイス10は、長尺なシャフト部21と、シャフト部21の先端部に配置され、シャフト部21の長さ方向に沿って延在し、電気的に独立している複数の電極部40と、電極部40に接続され、電極部40へ電流を通す複数の導線37と、を有し、電極部40は、シャフト部21の径方向に湾曲可能である湾曲部48を有し、湾曲部48にコイル42が配置される。【選択図】図2

Description

本発明は、生体内に挿入され生体組織に対しアブレーションによる処置を行う医療デバイスに関する。
医療デバイスとして、不可逆電気穿孔法(IRE:Irreversible Electroporation)による治療を行うものが知られている。不可逆電気穿孔法は、非熱性であり、周囲の血管や神経への損傷を抑えることができることから、注目されている。例えば、外科手術での除去が困難ながんに対して、不可逆電気穿孔法を用いて治療を行う医療装置が知られている。
肺静脈壁の心筋スリーブで発生する異常興奮が原因となる心房細動に対して、肺静脈と左心房との接合部をアブレーションし、心筋細胞を破壊する肺静脈隔離術が行われることがある。肺静脈隔離術では、アブレーションカテーテルの先端から高周波を発生させて、心筋を点状に焼灼して壊死させる。アブレーションカテーテルは、肺静脈流入部を円周状に焼灼するように移動され、肺静脈を隔離する。
例えば特許文献1には、屈曲可能な複数のアームに、エネルギーを出力する電極部となる導電性のコイルが巻かれたカテーテルが記載されている。複数のアームは、カテーテルの先端部で略平行に並び、その中央部が、カテーテルの径方向外側へ拡がるように屈曲可能である。コイル状の電極部は、各々のアームの屈曲部よりも先端側に位置している。
米国特許公開第2007/0106293号明細書
特許文献1に記載のカテーテルの電極部同士は、アームの先端部で電気的に接続されている。このため、各電極部は決まった形状にしか変形できないので、治療部位の形状に合わせることができない。また、電極部は、各々のアームの先端側に集中し、隣接する電極部同士の間隔が狭くなっている。このため、電極部は、スパークを起こしやすい可能性がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、電極部が湾曲して拡張するため治療部位の形状に合わせて当接できると共に、電気的に独立した複数の電極部により効果的にアブレーションを行うことができる医療デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成する医療デバイスは、長尺なシャフト部と、前記シャフト部の先端部に配置され、前記シャフト部の長さ方向に沿って延在し、電気的に独立している複数の電極部と、前記電極部に接続され、電極部へ電流を通す複数の導線と、を有し、前記電極部は、前記シャフト部の径方向に湾曲可能である湾曲部を有し、前記湾曲部にコイルが配置される。
上記のように構成した医療デバイスは、電極部が湾曲して拡張するため治療部位の形状に合わせて当接できる。さらに、医療デバイスは、電気的に独立した複数の電極部により効果的にアブレーションを行うことができる。
実施形態に係る医療デバイスを示す概略正面図である。 医療デバイスの先端部を示す断面図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 電極部の1つを示す断面図である。 電極部を示す図であり、(A)は図4のB−B線に沿う断面図、(B)は図4のC−C線に沿う断面図である。 電極部を拡張させた状態の医療デバイスの先端部を示す断面図である。 電極部の変形例を示す断面図である。 電極部の他の変形例を示す断面図である。 電極部のさらに他の変形例を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法は、説明の都合上、誇張されて実際の寸法とは異なる場合がある。また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。本明細書では、管腔に挿入する側を「先端側」、操作する手元側を「基端側」と称することとする。
実施形態に係る医療デバイス10は、生体内腔に対し経皮的に挿入され、目的部位の生体組織に接触して電流を付与し、不可逆電気穿孔法を実施するものである。本実施形態の医療デバイス10が対象とするのは、肺静脈隔離術において、肺静脈の入口部を全周に渡って電気穿孔する治療である。ただし、後述するように、医療デバイス10は、その他の治療にも適用できる。
図1、2に示すように、医療デバイス10は、長尺なシャフト部21と、シャフト部21の先端部に設けられる拡張体であるバルーン22と、シャフト部21の基端部に設けられるハブ23と、バルーン22の周囲に設けられる複数の電極部40とを有している。
シャフト部21は、管状の最外シース30と、最外シース30の内側に配置される外管32と、外管32の内側に配置される内管31と、電極部40に電流を通す導線37とを有している。最外シース30、外管32および内管31は、同軸状に形成されている。内管31の内部には、長さ方向に沿うガイドワイヤルーメン38が形成される。ガイドワイヤルーメン38には、ガイドワイヤを挿入可能である。外管32の内部であって内管31の外部には、拡張ルーメン39が形成される。拡張ルーメン39には、バルーン22を拡張させるための拡張用流体を流通可能である。導線37は、シャフト部21の基端部から引き出され、シャフト部21の外部に設けられる電源部12に接続されている。電源部12は、電極部40に対して高電圧をパルス状に与えることができる。
外管32は、円管であり、最外シース30よりも先端側まで延在している。最外シース30よりも先端側の外管32の外周面には、バルーン22の基端部が固定されている。
外管32の内部の拡張ルーメン39を介してバルーン22内部に拡張用流体を注入することで、バルーン22を拡張させることができる。拡張用流体は気体でも液体でもよく、例えばヘリウムガス、COガス、Oガス、笑気ガス等の気体や、生理食塩水、造影剤、及びその混合剤等の液体を用いることができる。
最外シース30は、シャフト部21の長さ方向に沿う単一あるいは複数の配線ルーメン35が形成されている。最外シース30の先端部には、電極部40を固定するための基端固定部34が設けられている。基端固定部34は、電極部40に電流を通すための導線37と、電極部40の基端部とが配置されている。最外シース30の内周面は、外管32の外周面を、シャフト部21の長さ方向へ摺動可能である。配線ルーメン35は、最外シース30の基端で開口し、導線37が導出されている。
内管31は、外管32の先端よりさらに先端側まで延在している。外管32よりも先端側の内管31の外周面には、バルーン22の先端部が固定されている。内管31は、バルーン22が固定されている位置よりも先端側の外周面に、電極部40の先端部を固定する先端固定部50が設けられている。
先端固定部50は、図2、3に示すように、筒状であり、外周面に、電極部40の線状の芯部41を収容する複数の溝部51が形成されている。複数の溝部51は、先端固定部50の周方向に均等に並んで形成されている。各々の溝部51は、シャフト部21の長さ方向へ延在している。各々の溝部51は、1つの芯部41を収容する。芯部41は、先端固定部50に収容された状態で、接着剤等によって先端固定部50に固定される。溝部51の幅W1は、芯部41を収容可能な長さで形成される。本実施形態では、芯部41にコイル42が巻かれるため、芯部41を細く設定できる。これにより、先端固定部50は、幅W1を小さく設定できる。このため、先端固定部50の溝部51の間の壁部52の幅W2は、大きく設定できる。したがって、先端固定部50は、細径化しても、金型等による成形加工が容易となる。前述した基端固定部34は、先端固定部50と同様に、溝部を有することが好ましい。
シャフト部21の外径は、特に限定されないが、低侵襲であり、かつ挿入する一般的なシースやガイディングカテーテルとの互換性を満たすために大きすぎないことが好ましく、例えば4.0mm以内、好ましくは2.9mm以内である。外管32の内径と内管31の外径との差は、バルーン22の拡張および収縮に要する時間が長くなり過ぎないことが好ましく、例えば0.3mm以上である。
最外シース30、外管32および内管31の構成材料は、ある程度の可撓性を有することが好ましい。そのような材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリイミド、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が挙げられる。最外シース30、外管32および内管31は、例えばステンレス等からなる金属線が編み込まれた樹脂製チューブであってもよい。
バルーン22は、柔軟に変形可能な筒体である。バルーン22の先端部は、内管31の先端部の外周面に固定され、バルーン22の基端部は、外管32の先端部の外周面に固定されている。バルーン22は、薄膜状であり、可撓性を有することが好ましい。また、バルーン22は、電極部40を確実に押し広げる程度の強度も必要とされる。バルーン22の構成材料は、シャフト部21について上で挙げたものを用いることができ、また、それ以外(例えば、水添スチレン系熱可塑性エラストマー(SEBS)などの各種エラストマー素材)であってもよい。
各々の電極部40は、図2〜5に示すように、芯部41と、芯部41に巻き付けられたコイル42と、コイル42の両端を芯部41に接続する2つの接続部43と、接続部43の端部に位置するテーパ部44とを備えている。電極部40は、バルーン22の外周側に位置しており、バルーン22とは固定されていない。電極部40は、シャフト部21の径方向に湾曲可能である湾曲部48を備えている。
芯部41は、導電性及び可撓性を有する線材で形成されている。複数の芯部41は、バルーン22の外周側に、バルーン22の周方向へ並んで配置されている。各々の芯部41は、シャフト部21の長さ方向に延在している。芯部41は、バルーン22より基端側に第1固定部46を有し、この第1固定部46が、最外シース30の先端部に設けられる基端固定部34に接着剤により固定されている。また、芯部41は、バルーン22より先端側に第2固定部47を有し、この第2固定部47が、内管31に設けられる先端固定部50に接着剤により固定されている。芯部41の基端部は、配線ルーメン35内に位置し、導線37と半田付けにより接合され、電気的に導通する。なお、接合方法は、レーザー融着、ハンダ、各種金属ロウを用いた溶着、導電性接着剤による接着、チャック等による機械的連結でもよい。
各々の芯部41の長さ方向と直交する断面形状は、図4、5(A)に示すように、2つの接続部43に挟まれる範囲Dにおいて、円形である。このため、コイル42が芯部41の外周面に密着して導通しやすい。各々の芯部41の長さ方向と直交する断面形状は、図4、5(B)に示すように、2つの接続部43に挟まれる範囲D以外において、長方形である。すなわち、芯部41の長さ方向と直交する断面形状は、芯部41の少なくとも一部において、バルーン22の径方向に沿う長さL1よりも周方向に沿う長さL2が大きい形状である。当該断面形状は、例えば長方形であり、長辺が、バルーン22の周方向に沿っている。これにより、バルーン22の周方向に並ぶ複数の芯部41は、バルーン22の径方向に曲がりやすく、互いに近づく方向へは変形しにくい。したがって、芯部41同士の電気的短絡や絡まりを抑制できる。なお、芯部41の断面形状は、長方形に限定されず、例えば円形、半円形、楕円形、正方形等であってもよい。
また、芯部41の長さ方向と直交する断面形状は、接続部43に接続される部位において長方形である。このため、芯部41の断面形状は、円形の場合よりも、接続部43との接触面積が大きい。したがって、芯部41と接続部43の間の電気導通性を高めることができる。なお、接続部43に連結される芯部41の断面形状は、楕円形、半円形、円形、正方形等であってもよい。
芯部41の構成材料は、例えばニッケルチタンに代表される超弾性金属を好適に使用できる。ただし、芯部41は、それ以外の導電性を有する材料で形成されてもよい。例えば、芯部41は、導電性ゴム等でもよい。さらには、電極部40は、FPC(フレキシブルプリント回路基板)等で構成されてもよい。
芯部41は、図4に示すように、コイル42、接続部43およびテーパ部44に囲まれる範囲以外の外表面に、絶縁部45が被覆されている。絶縁部45は、絶縁材料により形成され、生体組織に対し電流を付与しない。絶縁部45は、コイル42、接続部43の外表面の、生体組織に接触しない側、すなわちバルーン22と対面する側に設けられてもよい。
コイル42は、湾曲部48に配置されている。コイル42は、芯部41の長さ方向の少なくとも一部に巻かれている。本実施形態では、コイル42は、芯部41の長さ方向の中央部に配置される。なお、中央部は、シャフト部21の径方向外側へ最も大きく変形可能な部位を含んでいる。コイル42は、1本の線材を巻いて形成されている。なお、コイル42は、複数の線材を並べて巻いて形成される多条コイルや、複数のコイルを重ねて巻いて形成される多層コイルであってもよく、多層多条コイルであってもよい。コイル42は、多層コイルまたは多層多条コイルである場合、重なっている2層のコイルの巻き方向は、逆方向であることが好ましい。これにより、コイル42の回転方向に対する長さ方向の延び等の特徴の異方性を低減できる。また、コイル42は、芯部41の長さ方向の全体に巻かれてもよい。コイル42の長さ方向と直交する断面形状は、円形である。なお、コイル42の断面形状は、円形に限定されず、例えば長方形であり、長辺が、芯部41の外表面に沿っていてもよい。これにより、芯部41の表面にコイル42を薄く配置できる。コイル42は、芯部41に隙間なく密に巻かれることが好ましい。コイル42が密に巻かれることで、コイル42の密度が増加し、アブレーション効果およびX線造影性が高まる。なお、コイル42は、隙間を有するように疎に巻かれてもよい。電極部40は、湾曲部48で湾曲するため、湾曲の内側と外側で、コイル42のピッチ間距離が変化する。なお、湾曲の内側とは、湾曲によって凹状となる側である。湾曲の外側とは、湾曲によって凸状となる側である。ピッチ間距離は、線材が螺旋状に360度を巻くことで、螺旋の中心に沿って線材が移動する距離を意味する。すなわち、湾曲部48の湾曲の外側では、ピッチ間距離が大きくなり、湾曲部48の湾曲の外側では、ピッチ間距離が小さくなる。湾曲部48の湾曲の外側でピッチ間距離が大きくなることで、外部へ露出するコイル42の表面積が増加し、アブレーション効果が向上する。さらに、コイル42が径方向への湾曲することによって、コイル42の湾曲の外側のピッチ間距離が大きくなり、ピッチ間距離が小さいときよりもアブレーションの範囲が広がる。
コイル42は、芯部41と同等以下の柔軟性を有することが好ましい。すなわち、コイル42の曲げ剛性は、芯部41の曲げ剛性以下であることが好ましい。これにより、コイル42は、芯部41に追従して容易に変形できる。なお、コイル42の曲げ剛性は、コイル42が芯部41に巻かれた状態の電極部40の曲げ剛性から、芯部41の曲げ剛性を減じた値である。
コイル42の構成材料は、導電性を有し、かつX線造影性の高い材料が好ましく、例えば金、白金、タングステン等を好適に利用できる。また、コイル42は、導電性を有するステンレスや鉄鋼等の線材に、導電性を有すると共にX線造影性の高い金や白金等をメッキして形成されてもよい。
一方の接続部43は、コイル42の先端を芯部41に接続し、他方は、コイル42の基端を芯部41に接続する。各々の接続部43は、コイル42の隙間を満たしつつ、芯部41を環状に囲んでいる。このため、接続部43は、高い導通性でコイル42と接続されている。また、接続部43の内周面の形状は、芯部41の外周面の形状と適合する。これにより、接続部43の内周面の略全面が、芯部41の外周面に密着して、高い導通性で芯部41と接続されている。したがって、接続部43は、芯部41とコイル42を高い導通性で接続する。なお、芯部41とコイル42の間の通電は、接続部43を介さずに、接触する部位のいずれかで直接的に行われてもよい。接続部43は、例えば銀ロウ等の金属ロウを用いて形成される。なお、接続部43は、レーザー融着、導電性接着剤による接着、チャック等による機械的連結等によって形成されてもよい。
コイル42の先端部および基端部は、接続部43だけでなく、スポット溶接等により芯部41に固定されることが好ましい。これにより、芯部41およびコイル42が、高い導通性で接続される。
一方のテーパ部44の外周面は、先端側の接続部43の先端部から先端方向へテーパ状に縮径している。他方のテーパ部44の外周面は、基端側の接続部43の基端部から基端方向へテーパ状に縮径している。各々のテーパ部44の内周面の形状は、芯部41の外周面の形状と適合する。これにより、テーパ部44の内周面の略全面が、芯部41の外周面に密着して接続される。テーパ部44は、電極部40が、ガイディングカテーテル等のデバイスや生体組織に引っ掛かることを抑制する。テーパ部44は、例えば接着剤等により形成される。
図1等では、簡略化のため、電極部40は2本のみ示されているが、電極部40は周方向により多数が設けられる。電極部40は、本実施形態では、10本が周方向に均等に設けられている。ただし、電極部40の数はこれより多くてもよく、少なくてもよい。また、電極部40は、周方向に不均等に配置されていてもよい。電圧は、隣接する電極部40間に付与されるが、体外に電極(あるいは対極板)を配置し、その体外の電極(あるいは対極板)と電極部40との間に電圧を付与してもよい。
図6に示すように、バルーン22を拡張させると、バルーン22の拡張力により電極部40は変形する。これにより、電極部40は、シャフト部21の径方向の外側に拡張し、生体組織に押し付けられる。電極部40が径方向に拡張変形する際には、最外シース30が外管32に対して先端側へ移動し、電極部40の基端部が先端側へ移動する。これにより、電極部40は、バルーン22の拡張に追従しながら変形する。
本実施形態において電極部40はバルーン22に固定されていないが、バルーン22の表面に固定されてもよい。
ハブ23は、図1に示すように、外管32および内管31の基端部が固定されている。ハブ23は、ガイドワイヤルーメン38と連通する開口を有する第1ポート24と、拡張ルーメン39と連通する開口を有する第2ポート25とを有している。
次に、医療デバイス10を用いた処置方法について説明する。始めに、セルジンガー法などによりイントロデューサー(図示しない)を経皮的に血管に穿刺する。次に、ガイドワイヤ(図示しない)をガイディングカテーテル(図示しない)に挿入した後、ガイディングカテーテルを、イントロデューサーに挿入する。次に、ガイドワイヤを先端側に突出させてから、ガイディングカテーテルの先端部を、イントロデューサーの先端部開口から血管内へ挿入する。この後、ガイドワイヤを先行させつつ、ガイディングカテーテルを目的部位まで徐々に押し進める。術者は、右心房側から左心房側に向かって、所定の穿刺デバイスを貫通させることにより、心房中隔に貫通孔を形成する。穿刺デバイスは、例えば、先端が尖ったワイヤ等のデバイスを利用することができる。穿刺デバイスの送達は、ガイディングカテーテルを介して行うことができる。また、穿刺デバイスは、例えば、ガイディングカテーテルからガイドワイヤを抜去した後、ガイドワイヤに代えて心房中隔まで送達することができる。なお、心房中隔の貫通に使用される穿刺デバイスの具体的な構造、貫通孔を形成する際の具体的な手順等は特に限定されない。術者は、貫通孔を形成後、ダイレータを使って、貫通孔を押し広げる。次に、術者は、貫通孔にガイディングカテーテルを通し、ガイディングカテーテルを、ガイドワイヤを使って目的部位(例えば、肺静脈付近)まで押し進める。
次に、シャフト部21のガイドワイヤルーメン38の先端部開口部に、ガイドワイヤの末端を挿入し、ハブ23の第1ポート24からガイドワイヤを出す。次に、血管内に挿入されているガイディングカテーテル内に、医療デバイス10を先端部から挿入し、ガイドワイヤに沿わせて押し進める。このとき、ガイドワイヤの代わりに電極付きリングカテーテルを使用してもよい。
図6に示すように、電極部40を目的位置である肺静脈60の入口まで挿入したら、第2ポート25および拡張ルーメン39を介して拡張用流体をバルーン22内に供給する。これにより、バルーン22が拡張し、電極部40がバルーン22によって押されて径方向に拡張する。このとき、最外シース30が外管32に対して先端側へ移動し、電極部40の基端部が先端側へ移動する。これにより、電極部40は、バルーン22の拡張に追従しながら変形できる。このため、電極部40の中央部に位置するコイル42が、バルーン22によって生体壁61に押し付けられる。この状態で、電源部12から電極部40に電圧が付与される。電圧は付与されると、導線37、接続部43およびコイル42の間で電流が流れる。コイル42は、導電性を有する芯部41に巻かれているため、芯部41と接触する位置および接続部43から通電される。このため、コイル42は、芯部41の中央部のみに設けられて、芯部41の先端部および基端部に設けられなくても、芯部41を介して通電可能である。
電源部12からは、まず、周方向に隣接する一対の電極部40,40に対して、パルス状の電圧が付与される。これにより、周方向に隣接する一対の電極部40,40間に電流が流れる。次に、周方向に隣接する他の対の電極部40,40に対して、パルス状の電圧が付与される。電圧の付与は、周方向に隣接する全ての対となる電極部40,40に対して、順次行われる。付与される電圧の一例を以下に挙げる。電源部12が付与する電界強度は、1500V/cmであり、電圧のパルス幅は100μsecである。周方向に隣接する電極部40の全ての対に対する電圧付与は、2秒に1回のサイクルで、心室筋の不応期に合わせて、60〜180回繰り返される。これによって、肺静脈の入口の細胞を全周に渡って壊死させる。なお、隣接していない複数の電極部40の間で電圧を付与してもよく、電極部40から体表に貼り付けられた対極板に対して電圧を付与してもよい。
電圧の付与が完了したら、バルーン22を収縮させる。これにより、電極部40も、自己の復元力によって径方向に収縮する。このとき、最外シース30が外管32に対して基端側へ移動し、電極部40の基端部が基端側へ移動する。これにより、電極部40は、バルーン22の収縮に追従しながら変形できる。その後、血管内に挿入された全ての器具を抜出し、処置を完了する。なお、電極部40がNi−Ti合金等の超弾性合金以外の素材の場合、内管31を先端側に押し(または、最外シース30を基端側に引き)、電極部40を径方向に収縮させる操作を行うことが好ましい。
以上のように、実施形態に係る医療デバイス10は、長尺なシャフト部21と、シャフト部21の先端部に配置され、シャフト部21の長さ方向に沿って延在し、電気的に独立している複数の電極部40と、電極部40に接続され、電極部40へ電流を通す複数の導線37と、を有し、電極部40は、シャフト部21の径方向に湾曲可能である湾曲部48を有し、湾曲部48にコイル42が配置される。これにより、医療デバイス10は、電極部40が湾曲部48で湾曲して拡張するため治療部位の形状に合わせて当接できる。さらに、医療デバイス10は、電気的に独立した複数の電極部40により効果的にアブレーションを行うことができる。なお、本実施形態において、コイル42は、導線37に対して、導電性を備える他の部材を介して間接的に接続されている。
また、電極部40は、シャフト部21の長さ方向に沿って延在して導線37と接続される芯部41を有し、当該芯部41は、コイル42が巻かれており、シャフト部21の径方向に湾曲可能である。電極部40は、芯部41を有することによって、コイル42へ効率よく電流を伝えることができる。芯部41の電気抵抗値は、導線37の電気抵抗値以上であることが好ましい。また、電極部40に芯部41があることで、電極部40の径方向および長さ方向への拡張力に、芯部41の径方向および長さ方向への拡張力が含まれる。このため、医療デバイス10は、芯部41を有することで、治療部位に対してコイル部42を強固に押し付けて、強固に固定できる。また、医療デバイス10は、複数の芯部41にコイル42が巻かれているため、芯部41を細くしつつ、構造的に柔軟なコイル42によって電極部40に必要な外径を付与できる。したがって、医療デバイス10は、先端部を細くして細い生体内腔へ挿入できると共に、電気的に独立した複数の電極部40により効果的にアブレーションを行うことができる。また、芯部41に巻かれたコイル42により、電極部40のX線照射方向の厚さを増加させ、X線造影性の低下を抑制できる。また、電気的に独立している複数の芯部41の各々にコイル42が巻かれているため、電極部40によって異なる電圧を生体へ付与できる。また、芯部41は、シャフト部21の径方向に湾曲可能であるため、生体組織の形状に合わせて変形できる。このため、電極部40が生体組織に密着しやすく、電圧を付与しやすい。
また、コイル42の曲げ剛性は、芯部41のコイル42が巻かれている部分の曲げ剛性よりも低い。これにより、コイル42は、芯部41の変形に追従して柔軟に変形できる。したがって、コイル42は、芯部41と良好に導通できる。
また、コイル42は、少なくとも芯部41の長さ方向の中央部に配置される。これにより、芯部41の変形が大きくなる中央部にコイル42が配置され、コイル42が生体管腔の壁面に良好に接触できる。特に、コイル42は、肺静脈60の根元部だけでなく、肺静脈60の内側の内壁(図6を参照)に対して、良好に接触できる。すなわち、コイル42の肺静脈60に接触する部位は、肺静脈60の内壁と略平行である。さらに、コイル42が短時間で高電圧を肺静脈60の内側の内壁に付与する場合、短時間で電圧を付与する場合や低電圧を付与する場合と異なり、肺静脈が肺狭窄をしても一時的な現象で済む。なお、中央部は、最も外側へ変形可能な部位を含んでいる。
また、コイル42の最先端は、芯部41の最先端よりも基端側に位置する。これにより、電極部40は、先端部にコイル42が設けられない領域を有する。したがって、電極部40を生体管腔に接触させる際に、生体組織に接触しない電極部40の先端部に、コイル42が配置されていない。このため、エネルギーを出力するコイル42の生体組織に接触しない範囲を減少させて、生体組織への電流の付与を効率よく行うことができ、電極部40に血栓等が付着することも抑制できる。
また、芯部41の少なくとも一部の、長さ方向と直交する断面形状は、シャフト部21の周方向へ相対的に大きい形状である。これにより、シャフト部21の周方向に沿って並ぶ電極部40同士が近づきにくくなり、電極部40同士の電気的短絡を抑制できる。
また、芯部41のコイル42が巻かれている部位の、長さ方向と直交する断面形状は、円形または楕円形とすることができる。これにより、コイル42が芯部41に導通しやすくなる。したがって、例えばコイル42が芯部41上で動いても、コイル42が芯部41と導通した状態を良好に維持できる。
また、コイル42は、多条コイルである。これにより、多条コイルは、隣接する線状体同士の摩擦抵抗があるため、1本の線状体からなるコイルよりも、縦方向(コイルの螺旋の回転中心に位置する軸の長さ方向)に伸びにくく、かつ柔軟性を有する。このため、コイル42は、伸びにくくなり、かつ電流を供給するための広い面積を確保できる。
また、医療デバイス10は、シャフト部21および電極部40の間に位置し、シャフト部21の径方向外側へ拡張可能な拡張体(例えば、バルーン22)を有する。これにより、医療デバイス10は、拡張体の拡張により、電極部40を生体組織に密着させることができる。
また、電極部40は、芯部41およびコイル42を電気的および構造的に接続する環状の接続部43を有し、接続部43の内周面の形状は、芯部41の外周面の形状と適合する。これにより、コイル42および芯部41は、接続部43によって、電気的および構造的に良好に接続される。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、上述の実施形態の医療デバイス10は、肺静脈の処置に用いるものを示したが、それ以外の部位、例えば、腎動脈、上行大静脈、心室などを処置するものであってもよい。
また、コイル42は、図7に示すように、複数のコイルが重なっている多層コイルであってもよい。これにより、コイル42は、柔軟性を維持しつつ、密度およびX線照射方向の厚さを増加させて、X線造影性を向上できる。
また、図8に示すように、コイル42少なくとも一部の、長さ方向と直交する断面形状は、長方形であってもよい。すなわち、コイル42は、平板状であってもよい。これにより、コイル42を、芯部41の表面に薄く配置できる。このため、電極部40は、高い柔軟性を得られる。また、コイル42は、断面形状が長方形であることで、芯部41に隙間なく密着して巻かれる。コイル42が密着して巻かれることで、電極部40の密度が増加し、アブレーション効果およびX線造影性が高まる。
また、図9に示すように、電極部40は、コイル42が巻かれる芯部が設けられなくてもよい。コイル42は、コイル状に巻かれた巻回部71と、巻回部71の両端に位置する線状部72とを備えている。この場合、コイル42の基端部に位置する線状部72が、導線37に接続される。芯部が設けられない電極部40は、柔軟性が高いため、治療部位の形状に合わせて湾曲できる。このため、電極部40は、治療部位に良好に当接して、電圧を付与しやすい。なお、線状部72は、巻回部71に連結された別部材であってもよい。
また、医療デバイス10の拡張体は、バルーンでなくてもよい。また、医療デバイス10は、電極部40を径方向外側へ押圧する拡張体を有さなくてもよい。例えば、医療デバイス10は、バルーンがなくても、最外シース30を内管31対して先端側へ移動させることで、電極部40を、シャフト部21の径方向へ拡張させることができる。
10 医療デバイス
21 シャフト部
22 バルーン
30 最外シース
31 内管
32 外管
37 導線
38 ガイドワイヤルーメン
39 拡張ルーメン
40 電極部
41 芯部
42 コイル
43 接続部
44 テーパ部
48 湾曲部
50 先端固定部
51 溝部
52 壁部

Claims (12)

  1. 長尺なシャフト部と、
    前記シャフト部の先端部に配置され、前記シャフト部の長さ方向に沿って延在し、電気的に独立している複数の電極部と、
    前記電極部に接続され、電極部へ電流を通す複数の導線と、を有し、
    前記電極部は、前記シャフト部の径方向に湾曲可能である湾曲部を有し、前記湾曲部にコイルが配置される医療デバイス。
  2. 前記電極部は、前記コイルを前記シャフト部の長さ方向に沿って延在して前記導線と接続される芯部を有し、当該芯部は、前記コイルが巻かれており、前記シャフト部の径方向に湾曲可能である請求項1に記載の医療デバイス。
  3. 前記コイルの曲げ剛性は、前記芯部の前記コイルが巻かれている部分の曲げ剛性よりも低い請求項2に記載の医療デバイス。
  4. 前記コイルは、少なくとも前記芯部の長さ方向の中央部に配置される請求項2または3に記載の医療デバイス。
  5. 前記コイルの最先端は、前記芯部の最先端よりも基端側に位置する請求項2〜4のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  6. 前記芯部の少なくとも一部の、長さ方向と直交する断面形状は、前記シャフト部の周方向へ相対的に大きい形状である請求項2〜5のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  7. 前記芯部の前記コイルが巻かれている部位の、長さ方向と直交する断面形状は、円形または楕円形である請求項2〜6のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  8. 前記コイルは、多層コイルである請求項2〜7のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  9. 前記コイルは、多条コイルである請求項2〜8のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  10. 前記コイルの、長さ方向と直交する断面形状は、長方形である請求項2〜9のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  11. 前記シャフト部および電極部の間に位置し、前記シャフト部の径方向外側へ拡張可能な拡張体を有する請求項2〜10のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  12. 前記電極部は、前記芯部および前記コイルを電気的および構造的に接続する環状の接続部を有し、前記接続部の内周面の形状は、前記芯部の外周面の形状と適合する請求項2〜11のいずれか1項に記載の医療デバイス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021187153A1 (ja) * 2020-03-16 2021-09-23 テルモ株式会社 カテーテル及びカテーテルの電線固定方法

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