JP2020023962A - ピストン式圧縮機 - Google Patents

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賢 島田
Masaru Shimada
賢 島田
明信 金井
Akinobu Kanai
明信 金井
久弥 近藤
Hisaya Kondo
久弥 近藤
健一 角口
Kenichi Kadoguchi
健一 角口
祐弥 井沢
Yuya Izawa
祐弥 井沢
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Abstract

【課題】圧縮室から吐出室へ吐出する冷媒の流量を変更可能であるとともに、少流量状態における動力損失、振動及びトルク変動を低減可能なピストン式圧縮機を提供する。【解決手段】本発明の圧縮機において、第2連通路33は、連通窓35を介して、第1特定圧縮室451に接続する第1連通路22a〜22fと、第2特定圧縮室452に接続する第1連通路22a〜22fとに連通することで、第1特定圧縮室451内から第2特定圧縮室452内へ冷媒ガスを導入させる。移動体11は、駆動軸心O方向の位置により、駆動軸3の1回転当たりで第1連通路22a〜22fと連通窓35とが連通する駆動軸心O周りの連通角度を変化させる。この圧縮機では、連通角度が減少することにより、第1特定圧縮室451内から第2特定圧縮室452内へ導入される冷媒ガスの流量が減少する。【選択図】図1

Description

本発明はピストン式圧縮機に関する。
特許文献1に従来のピストン式圧縮機(以下、単に圧縮機という。)が開示されている。この圧縮機は、ハウジングと、駆動軸と、固定斜板と、複数のピストンと、吐出弁と、制御弁とを備えている。
ハウジングは、シリンダブロックを有している。シリンダブロックには、複数のシリンダボアが形成されている他、圧縮室に接続する第1連通路が形成されている。また、ハウジングには、吸入室と、吐出室と、斜板室と、軸孔とが形成されている。
駆動軸は、軸孔内に回転可能に支承されている。固定斜板は、駆動軸の回転によって斜板室内で回転可能であり、駆動軸に垂直な平面に対する傾斜角度が一定である。ピストンは、シリンダボア内に圧縮室を形成し、固定斜板に連結される。圧縮室と吐出室との間には、圧縮室内の冷媒を吐出室に吐出させるリード弁式の吐出弁が設けられている。制御弁は、冷媒の圧力を制御して制御圧力とする。
また、この圧縮機では、駆動軸にスライドロータリバルブが設けられている。スライドロータリバルブは、軸孔内で駆動軸と一体回転可能である。また、スライドロータリバルブは、制御圧力に基づき、駆動軸に対して駆動軸心方向に移動可能である。スライドロータリバルブには、吸入室と連通する弁開口が形成されている。弁開口は、スライドロータリバルブの駆動軸心方向の位置によって、第1連通路との駆動軸心周りの連通角度が変化するように形成されている。
この圧縮機では、第1連通路と弁開口とが連通することにより、吸入室内の冷媒が弁開口及び第1連通路を経て圧縮室に吸入される。この際、スライドロータリバルブの駆動軸心方向の位置によって、弁開口と第1連通路との駆動軸心周りの連通角度が変化することで、圧縮室内に吸入される冷媒の流量が変化する。これにより、圧縮室から吐出室へ吐出する冷媒の流量が変化する。こうして、この圧縮機では、斜板の傾斜角度を変更させて容量を変更する圧縮機と比べ、構造の簡素化を実現しようとしている。
特開平7−119631号公報
しかし、上記従来の圧縮機では、圧縮室から吐出室へ吐出する冷媒の流量を減少させている少流量状態において、スライドロータリバルブにおける連通角度が小さい弁開口と圧縮室とが連通することにより、圧縮室に冷媒が供給される。また、弁開口と圧縮室との連通が非連通となることにより、吸入行程の途中から圧縮室への冷媒の供給を遮断している。このため、吸入行程時における圧縮室内の圧力が所定の吸入圧力よりも低くなるおそれがある。このため、少流量状態では、そうでない状態よりも圧縮比が高くなり、摩擦による動力損失、振動及びトルク変動が大きくなる懸念がある。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、圧縮室から吐出室へ吐出する冷媒の流量を変更可能であるとともに、少流量状態における動力損失、振動及びトルク変動を低減可能なピストン式圧縮機を提供することを解決すべき課題としている。
本発明のピストン式圧縮機は、複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックを有し、吸入室と、吐出室と、斜板室と、軸孔とが形成されたハウジングと、
前記軸孔内に回転可能に支承された駆動軸と、
前記駆動軸の回転によって前記斜板室内で回転可能であり、前記駆動軸に垂直な平面に対する傾斜角度が一定である固定斜板と、
前記シリンダボア内に圧縮室を形成し、前記固定斜板に連結されるピストンと、
前記圧縮室内の冷媒を前記吐出室に吐出させる吐出弁とを備えたピストン式圧縮機であって、
前記シリンダブロックに形成され、前記圧縮室に接続する第1連通路と、
前記駆動軸内に設けられた第2連通路と、
前記駆動軸に形成され、前記第1連通路と前記第2連通路とに連通する連通窓と、
前記連通窓内に配置されて前記駆動軸と一体回転可能であるとともに、制御圧力に基づき、前記連通窓内を前記駆動軸に対して駆動軸心方向に移動可能である移動体と、
前記制御圧力を制御する制御弁と、
前記吸入室内の冷媒を前記圧縮室に吸入させる吸入弁とをさらに備え、
圧縮行程又は吐出行程にある前記圧縮室は、第1特定圧縮室とされ、
再膨張行程又は吸入行程にある前記圧縮室は、第2特定圧縮室とされ、
前記第2連通路は、前記連通窓を介して、前記第1特定圧縮室に接続する前記第1連通路と、前記第2特定圧縮室に接続する前記第1連通路とに連通することにより、前記第1特定圧縮室内から前記第2特定圧縮室内へ冷媒を導入させて、前記吸入室から前記圧縮室に吸入される冷媒の流量を変化させ、
前記移動体は、前記駆動軸心方向の位置により、前記駆動軸の1回転当たりで前記第1連通路と前記連通窓とが連通する前記駆動軸心周りの連通角度を変化させ、
前記連通角度が減少することにより、前記第1特定圧縮室内から前記第2特定圧縮室内へ導入される冷媒の流量が減少することを特徴とする。
本発明の圧縮機では、吸入弁を通じて吸入室内の冷媒が圧縮室のうち、第2特定圧縮室内に吸入される。また、駆動軸に形成された連通窓が第1連通路と第2連通路とを連通する。ここで、連通窓内には移動体が配置されており、移動体は、連通窓内で駆動軸心方向に移動することによって、駆動軸の1回転当たりで第1連通路と連通窓とが連通する駆動軸心周りの連通角度を変化させる。そして、駆動軸の回転によって、第2連通路が連通窓を介して、第1特定圧縮室に接続する第1連通路と、第2特定圧縮室に接続する第1連通路とに連通することで、第1特定圧縮室内から第2連通路内に冷媒が導入され、その冷媒は、第2特定圧縮室内に導出される。こうして、この圧縮機では、第2連通路を経由して、第1特定圧縮室内の冷媒が第2特定圧縮室内に導入され、第2特定圧縮室内で再膨張する。このため、第2特定圧縮室内の圧力が吸入室内の吸入圧力よりも低くならないと、吸入弁は開かず、その間は吸入室から冷媒が圧縮室に吸入されないため、圧縮室に吸入される冷媒の流量が減少する。このため、この圧縮機では、圧縮室から吐出室に吐出される冷媒の流量が減少する。
また、この圧縮機では、移動体が第1連通路と連通窓とを非連通とすることで、第1連通路と第2連通路とが非連通となる。この場合には、第1特定圧縮室内の冷媒が第2特定圧縮室内に導入されることがないため、圧縮室から吐出室に吐出される冷媒の流量は減少しない。
そして、この圧縮機では、第2特定圧縮室内の圧力が吸入室の吸入圧力よりも低くなれば、吸入弁が開き、吸入室の冷媒が第2特定圧縮室内に吸入される。このため、第2特定圧縮室内の圧力が過度に低くなることはない。このため、圧縮室から吐出室へ吐出する冷媒の流量を減少させている少流量状態と、そうでない状態とで圧縮比が高くなることはない。このため、少流量状態であっても、摩擦による動力損失、振動及びトルク変動が大きくならない。
したがって、本発明の圧縮機では、圧縮室から吐出室へ吐出する冷媒の流量を変更可能であるとともに、少流量状態における動力損失、振動及びトルク変動を低減可能である。
特に、この圧縮機では、連通角度が減少することにより、第1特定圧縮室内から第2特定圧縮室内へ導入される冷媒の流量が減少する。このため、この圧縮機では、第1連通路と連通窓との連通面積を小さくすることで、第1特定圧縮室内から第2特定圧縮室内に導入される冷媒の流量を減少させる構成に比べて、第1特定圧縮室内から第2特定圧縮室内に導入される冷媒の圧損が生じ難い。この点においても、この圧縮機では、第2特定圧縮室内の圧力が過度に低下し難い。
本発明の圧縮機において、連通窓は、駆動軸心周りの第1角度位置から第2角度位置までの第1角度幅で形成された第1連通窓と、駆動軸心周りの第3角度位置から第4角度位置までの第2角度幅で形成され、駆動軸心を挟んで第1連通窓と対向する第2連通窓とからなり得る。そして、移動体は、第1連通窓内に配置される第1移動体と、第2連通窓内に配置される第2移動体とからなることが好ましい。この場合には、第2連通路を経由して第1特定圧縮室内から複数の第2特定圧縮室内に冷媒を導入させることが可能となる。
第1角度位置と第3角度位置とは駆動軸心に対して対称位置にあり、第2角度位置と第4角度位置とは駆動軸心に対して対称位置にあることが好ましい。この場合には、第1連通路と第1連通窓との連通角度と、第1連通路と第2連通窓との連通角度とを等しくすることが可能となる。このため、第2連通路を経由して第1特定圧縮室から第2特定圧縮室に冷媒を好適に導入させることが可能となる。
第1移動体と第2移動体とは同一形状であることが好ましい。この場合には、第1連通窓と第2連通窓とにおける第1連通路との連通角度の変化を同一化させることが可能となる。また、第1移動体及び第2移動体の製造を容易化することが可能となる。
また、本発明の圧縮機において、連通窓は、駆動軸に1つ形成され得る。さらに、駆動軸には、駆動軸心に交差する方向に延びて第1連通路と第2連通路とに連通する第3連通路が形成され得る。そして、連通窓と第3連通路とは駆動軸心を挟んでいることも好ましい。この場合、第2連通路は、連通窓と第1連通路とによって連通する第1特定圧縮室及び第2特定圧縮室の他に、第3連通路と第1連通路とによって、第1特定圧縮室や第2特定圧縮室とも連通することが可能となる。
駆動軸内には、駆動軸心方向に延びて第2連通路に接続する軸路が形成され得る。また、軸路内には、第2連通路内に延び、制御圧力によって駆動軸心方向に移動可能なスプールが設けられ得る。そして、移動体はスプールに固定されていることが好ましい。
この場合には、駆動軸に移動体を容易に設けることが可能となるとともに、スプールの駆動軸心方向の移動によって、連通窓内で移動体を駆動軸心方向に好適に移動させることが可能となる。
スプールには、移動体に向かって突出する係合突部が形成され得る。そして、移動体には、係合突部を収容しつつ係合突部と係合する係合凹部が形成されていることが好ましい。この場合には、係合突部と係合凹部とを係合させることで、移動体をスプールに容易に固定することが可能となる。
軸路内には、スプール及び移動体を案内するガイド部材が設けられていることが好ましい。この場合には、スプール及び移動体が駆動軸心方向に好適に移動可能となる。
本発明の圧縮機では、圧縮室から吐出室へ吐出する冷媒の流量を変更可能であるとともに、少流量状態における動力損失、振動及びトルク変動を低減可能である。
図1は、実施例1のピストン式圧縮機に係り、最大流量時における断面図である。 図2は、実施例1のピストン式圧縮機に係り、最少流量時における断面図である。 図3は、実施例1のピストン式圧縮機に係り、駆動軸、スプール及び移動体等を示す分解図である。 図4は、実施例1のピストン式圧縮機に係り、駆動軸を示す図3のB−B断面図である。 図5は、実施例1のピストン式圧縮機に係り、移動体を示す背面図である。 図6は、実施例1のピストン式圧縮機に係り、最大流量時における駆動軸、スプール及び移動体等を示す要部拡大断面図である。 図7は、実施例1のピストン式圧縮機に係り、最少流量時における駆動軸、スプール及び移動体等を示す要部拡大断面図である。 図8は、実施例1のピストン式圧縮機に係り、図1のA−A断面を示す要部拡大断面図である。 図9は、実施例1のピストン式圧縮機に係り、第1連通路と連通窓とが非連通の状態を示す模式図である。 図10は、実施例1のピストン式圧縮機に係り、第1連通路と連通窓との連通角度が小さい状態を示す模式図である。 図11は、実施例1のピストン式圧縮機に係り、第1連通路と連通窓との連通角度が図10に示す状態における、第1特定圧縮室に接続する第1連通路と連通窓との連通面積の変化を示す要部拡大模式図である。図11の(A)は、第1連通路と連通窓との連通面積が小さい状態を示している。図11の(B)は、(A)よりも第1連通路と連通窓との連通面積が大きい状態を示している。図11の(C)は、(B)よりも第1連通路と連通窓との連通面積が大きい状態を示している。 図12は、実施例1のピストン式圧縮機に係り、第1連通路と連通窓との連通角度が最大である状態を示す模式図である。 図13は、実施例2のピストン式圧縮機に係り、最大流量時における断面図である。 図14は、実施例2のピストン式圧縮機に係り、駆動軸、スプール及び移動体等を示す分解図である。 図15は、実施例2のピストン式圧縮機に係り、駆動軸を示す図14のD−D断面図である。 図16は、実施例2のピストン式圧縮機に係り、移動体を示す背面図である。 図17は、実施例2のピストン式圧縮機に係り、図13のC−C断面を示す要部拡大断面図である。 図18は、実施例2のピストン式圧縮機に係り、第1連通路と第1連通窓とが非連通であり、かつ、第1連通路と第2連通窓とが非連通である状態を示す模式図である。 図19は、実施例2のピストン式圧縮機に係り、第1連通路と第1連通窓との連通角度が小さく、かつ、第1連通路と第2連通窓との連通角度が小さい状態を示す模式図である。 図20は、実施例2のピストン式圧縮機に係り、第1連通路と第1連通窓との連通角度が最大であり、かつ、第1連通路と第2連通窓との連通角度が最大である状態を示す模式図である。 図21は、実施例3のピストン式圧縮機に係り、図8と同様の要部拡大断面図である。 図22は、実施例3のピストン式圧縮機に係り、第1連通路と連通窓とが連通し、かつ、第1連通路と第3連通路とが連通している状態を示す模式図である。
以下、本発明を具体化した実施例1〜3を図面を参照しつつ説明する。実施例1〜3の圧縮機は、片頭ピストン式圧縮機である。これらの圧縮機は、車両に搭載されており、空調装置の冷凍回路を構成している。
(実施例1)
図1及び図2に示すように、実施例1の圧縮機は、ハウジング1と、駆動軸3と、固定斜板5と、複数のピストン7と、弁形成プレート9と、移動体11と、制御弁13とを備えている。弁形成プレート9は、本発明の「吐出弁」及び「吸入弁」の一例である。
ハウジング1は、フロントハウジング17と、リヤハウジング19と、シリンダブロック21とを有している。本実施例では、フロントハウジング17が位置する側を圧縮機の前方側とし、リヤハウジング19が位置する側を圧縮機の後方側として、圧縮機の前後方向を規定している。また、図1及び図2の紙面の上方を圧縮機の上方側とし、紙面の下方を圧縮機の下方側として、圧縮機の上下方向を規定している。そして、図3以降では、図1及び図2に対応させて前後方向及び上下方向を表示する。なお、実施例における前後方向等は一例であり、本発明の圧縮機は、搭載される車両に対応して、その姿勢が適宜変更される。
フロントハウジング17は、径方向に延びる前壁17aと、前壁17aと一体をなして、前壁17aから駆動軸3の駆動軸心O方向で後方に延びる周壁17bとを有しており、略円筒状をなしている。駆動軸心Oは、圧縮機の前後方向と平行に延びている。
前壁17aには、第1ボス部171と、第2ボス部172と、第1軸孔173とが形成されている。第1ボス部171は駆動軸心O方向で前方に向かって突出している。第1ボス部171内には軸封装置25が設けられている。第2ボス部172は後述する斜板室31内において、駆動軸心O方向で後方に向かって突出している。第1軸孔173は、駆動軸心O方向で前壁17aを貫通している。
リヤハウジング19には、制御圧室27と、吸入室28と、吸入口28aと、吐出室29と、吐出口29aとが形成されている。制御圧室27は、リヤハウジング19の中心側に位置している。吸入室28は環状に形成されており、制御圧室27の外周側に位置している。吸入口28aは、吸入室28と連通しており、リヤハウジング19の軸方向に延びてリヤハウジング19の外部に開いている。吸入口28aは、配管を介して蒸発器と接続している。これにより、吸入室28は、蒸発器を経た低圧の冷媒ガスが吸入口28aから吸入されることで吸入圧力となっている。また、吸入室28は、後述する連絡通路28bと接続している。吐出室29は環状に形成されており、吸入室28の外周側に位置している。吐出口29aは、吐出室29と連通しており、リヤハウジング19の径方向に延びてリヤハウジング19の外部に開いている。吐出口29aは、配管を介して凝縮器と接続している。吸入口28a及び吐出口29aの形状は適宜設計可能である。なお、配管、蒸発器及び凝縮器の図示は省略する。
シリンダブロック21は、フロントハウジング17とリヤハウジング19との間に位置している。図8に示すように、シリンダブロック21には、シリンダボア21a〜21fが形成されている。各シリンダボア21a〜21fは、それぞれ周方向に等角度間隔で配置されている。図1及び図2に示すように、各シリンダボア21a〜21fは、それぞれ駆動軸心O方向に延びている。なお、シリンダボア21a〜21fの個数は適宜設計可能である。
シリンダブロック21は、フロントハウジング17と接合されることにより、フロントハウジング17の前壁17a及び周壁17bとの間に斜板室31を形成している。斜板室31は、シリンダブロック21及びリヤハウジング19に形成された連絡通路28bを通じて吸入室28と連通している。これにより、斜板室31内の圧力は、吸入室28内の圧力である吸入圧力とほぼ等しくなっている。
また、シリンダブロック21には、第2軸孔23が形成されている。第1軸孔173及び第2軸孔23は、本発明の「軸孔」の一例である。第2軸孔23は、シリンダブロック21の中心側に位置しており、シリンダブロック21を駆動軸心O方向に貫通している。第2軸孔23の後方側は、シリンダブロック21が弁形成プレート9を介してリヤハウジング19と接合されることにより、制御圧室27内に位置する。これにより、第2軸孔23は制御圧室27と連通している。
さらに、図8に示すように、シリンダブロック21には、第1連通路22a〜22fが形成されている。第1連通路22a〜22fの一端側はシリンダボア21a〜21fとそれぞれ連通している。第1連通路22a〜22fは、それぞれシリンダブロック21の径方向に延びている。これにより、第1連通路22a〜22fの他端側は、第2軸孔23と連通している。
図1及び図2に示すように、弁形成プレート9は、リヤハウジング19とシリンダブロック21との間に設けられている。この弁形成プレート9を介して、リヤハウジング19とシリンダブロック21とが接合されている。
弁形成プレート9は、バルブプレート90と、吸入弁プレート91と、吐出弁プレート92と、リテーナプレート93とを有している。バルブプレート90、吐出弁プレート92及びリテーナプレート93には、シリンダボア21a〜21fに連通する6つの吸入孔910が形成されている。また、バルブプレート90及び吸入弁プレート91には、シリンダボア21a〜21fに連通する6つの吐出孔911が形成されている。各シリンダボア21a〜21fは、各吸入孔910を通じて吸入室28に連通するとともに、各吐出孔911を通じて吐出室29に連通する。
吸入弁プレート91は、バルブプレート90の前面に設けられている。吸入弁プレート91には、弾性変形によって各吸入孔910を開閉可能な6つの吸入リード弁91aが設けられている。各吸入リード弁91aは、シリンダブロック21に形成されたリテーナ溝24によって開度が規制されるようになっている。
吐出弁プレート92は、バルブプレート90の後面に設けられている。吐出弁プレート92には、弾性変形によって各吐出孔911を開閉可能な6つの吐出リード弁92aが設けられている。リテーナプレート93は、吐出弁プレート92の後面に設けられている。リテーナプレート93は、吐出リード弁92aの最大開度を規制する。
駆動軸3は、駆動軸心O方向でハウジング1の前方側から後方側に向かって延びている。駆動軸3は、ねじ部3aと、第1径部3bと、第2径部3cとを有している。ねじ部3aは、駆動軸3の前端に位置している。このねじ部3aを介して駆動軸3は、図示しないプーリや電磁クラッチ等と連結されている。第1径部3bは、ねじ部3aの後端と連続しており、駆動軸心O方向に延びている。
第2径部3cは、第1径部3bの後端と連続しており、駆動軸心O方向に延びている。第2径部3cは、第1径部3bよりも大径に形成されており、第2軸孔23とほぼ同径をなす円筒状をなしている。
駆動軸3は、第1径部3bを第1軸孔173に支承させるとともに、第2径部3cを第2軸孔23に支承させることにより、ハウジング1に回転可能に挿通されている。これにより、駆動軸3は駆動軸心O周りで回転可能となっている。より具体的には、本実施例では、駆動軸3は、図4及び図8等に示すR1方向に回転する。
また、図1及び図2に示すように、駆動軸3がハウジング1に挿通されることで、第2径部3cの後端は第2軸孔23内から突出してしており、制御圧室27内に延びている。一方、第1ボス部171内では、軸封装置25に駆動軸3が挿通される。これにより、軸封装置25は、ハウジング1の内部とハウジング1の外部との間を封止する。
図3及び図4に示すように、第2径部3cの内部には、第2連通路33が形成されている。具体的には、第2連通路33は、第2径部3cの内部を駆動軸心O方向に延びており、第2径部3cの後端面、すなわち、駆動軸3の後端面に開口している。
また、第2径部3cの表面には、連通窓35が1つ形成されている。連通窓35は、第2連通路33に沿って、駆動軸心O方向に延びているとともに、第2径部3cの表面を周方向に延びている。具体的には、図4に示すように、連通窓35は、駆動軸心Oに直交して上下方向に延びる中心線C対し、駆動軸心O周りのR1方向において、角度位置X1から角度位置X2までの角度幅θ1で第2径部3cの表面を周方向に延びている。ここで、本実施例では、角度幅θ1は、約120°に設定されている。なお、角度幅θ1の大きさは、適宜設計可能である。
この連通窓35を通じて、第2連通路33は、第2径部3cの表面、すなわち駆動軸3の表面に連通している。このため、第2連通路33は、駆動軸3が駆動軸心O周りで回転することにより、連通窓35を通じて第1連通路22a〜22fと間欠的に連通可能となっている。
また、図6及び図7に示すように、駆動軸3には、軸路3dと径路3eとが形成されている。軸路3dは、第2連通路33よりも小径に形成されている。軸路3dは、第2径部3cの内部で第2連通路33の前端と連通しており、駆動軸心O方向で、第1径部3bの内部まで延びている。ここで、軸路3dの前端は、第1径部3bの内部に止まっている。つまり、軸路3dは、第1径部3bの内部を駆動軸心O方向に貫通はしていない。径路3eは、軸路3dと連通しており、第1径部3bの内部を径方向に延びて第1径部3bの表面に開口している。また、駆動軸3には、図3に示すスプール37と、ガイド部材39と、付勢ばね41とが設けられている。スプール37、ガイド部材39及び付勢ばね41についての詳細は後述する。
図1及び図2に示すように、固定斜板5は、駆動軸3の第1径部3bに圧入されており、斜板室31内に配置されている。これにより、固定斜板5は、駆動軸3が回転することにより、斜板室31内で駆動軸3とともに回転可能となっている。ここで、固定斜板5は、駆動軸3に垂直な平面に対する傾斜角度が一定となっている。また、斜板室31内において、第2ボス部172と固定斜板5との間には、スラスト軸受6が設けられている。
また、固定斜板5には、径方向に延びて斜板室31内に開く導入路5aが形成されている。導入路5aは、径路3eと連通している。
各ピストン7は、シリンダボア21a〜21f内にそれぞれ収容されている。各ピストン7と、弁形成プレート9とにより、図8に示すように、シリンダボア21a〜21f内に圧縮室45a〜45fがそれぞれ形成されている。圧縮室45a〜45fは、それぞれ第1連通路22a〜22fと接続している。
図1及び図2に示すように、各ピストン7には、係合部7aが形成されている。各係合部7a内には、半球状のシュー8a、8bがそれぞれ設けられている。これらのシュー8a、8bによって、各ピストン7は固定斜板5に連結されている。これにより、シュー8a、8bは、固定斜板5の回転を各ピストン7の往復動に変換する変換機構として機能する。このため、各ピストン7は、それぞれシリンダボア21a〜21f内をピストン7の上死点とピストン7の下死点との間で往復動することが可能となっている。以下では、各ピストン7の上死点及びピストン7の下死点について、それぞれ上死点及び下死点と記載する。
図3、図6及び図7に示すように、スプール37は、駆動軸心O方向に直線状に延びる有底の円筒状に形成されており、内部に収容凹部37aが形成されている。収容凹部37aは、駆動軸心O方向に延びており、スプール37の後端に開口している。また、スプール37の前端側には、リング溝37bが環状に凹設されている。リング溝37b内には、Oリング43が設けられている。一方、スプール37の後端側には、係合突部370が形成されている。係合突部370は、スプール37の表面よりも径外方向に突出しつつ、スプール37を一周するように形成されている。
スプール37は、係合突部370を除いて、軸路3dとほぼ同径をなしており、軸路3d内に挿通されている。ここで、スプール37の後端側は、スプール37が軸路3d内に挿通された状態で、第2連通路33内に延びており、係合突部370は、第2連通路33内に位置している。このように、スプール37が軸路3d内に挿通されることにより、軸路3d内には、ばね室330が区画されている。図1及び図2に示すように、ばね室330は、導入路5a及び径路3eを通じて斜板室31と連通している。これにより、ばね室330内は吸入圧力となっており、スプール37の前端面には、吸入圧力が作用する。ばね室330と第2連通路33との間は、Oリング43によって封止されている。
図3、図6及び図7に示すように、ガイド部材39は、ガイド本体39aと、フランジ39bと、貫通孔39cとを有している。ガイド本体39aは、収容凹部37aとほぼ同径をなしており、駆動軸心O方向に直線状に延びている。フランジ39bは、ガイド本体39aの後端、すなわちガイド部材39の後端に設けられている。フランジ39bは、ガイド本体39aよりも大径であって、第2連通路33とほぼ同径に形成されている。貫通孔39cは、ガイド本体39a及びフランジ39bを駆動軸心O方向に貫通している。
ガイド部材39は、ガイド本体39aを第2連通路33及び収容凹部37a内に進入させた状態で、フランジ39bを第2連通路33内に圧入させている。これにより、ガイド部材39は、駆動軸3の第2径部3cに固定されている。そして、貫通孔39cによって、収容凹部37aと図1及び図2に示す制御圧室27とが連通している。このため、収容凹部37a内は、制御圧力となっている。これにより、スプール37は、吸入圧力と制御圧力との差圧に基づき、軸路3d内及び第2連通路33内を駆動軸心O方向、すなわち、圧縮機の前後方向に移動可能となっている。一方、第2連通路33は、後端がフランジ39bによって閉鎖されることにより、制御圧室27とは非連通となっている。なお、制御圧力についての詳細は後述する。
図6及び図7に示すように、付勢ばね41は、ばね室330内に配置されている。付勢ばね41は、スプール37を圧縮機の後方に向けて付勢している。
図3及び図5に示すように、移動体11は、外周面11aと、内周面11bと、第1端面11cと、第2端面11dと、第3端面11eと、第4端面11fと、第5端面11gとを有している。図8に示すように、外周面11aは、駆動軸3の第2径部3cに沿う曲率で形成されている。内周面11bは、スプール37に沿う曲率で形成されている。これらの外周面11a及び内周面11bにより、移動体11は断面が略扇形状をなしている。
図5に示すように、第1端面11cは、移動体11において、駆動軸3の回転方向の最も先行側、すなわち、図5の紙面の下方側となる位置に配置されており、外周面11aと内周面11bとに接続している。第2端面11dは、移動体11において、駆動軸3の回転方向の最も後行側、すなわち、図5の紙面の上方側となる位置に配置されており、外周面11aと内周面11bとに接続している。つまり、移動体11において、第1端面11cと第2端面11dとは、内周面11bを挟んで配置されており、互いに駆動軸心O方向に直線状に延びている。ここで、第1端面11cと第2端面11dとは、駆動軸心O方向に同じ長さで延びている。
第3端面11eは、移動体11の後端に位置しており、外周面11a、内周面11b、第1端面11c及び第1端面11dの各後端と接続している。第3端面11eは、平坦に形成されている。第4端面11fは、移動体11の前端に位置しており、第1端面11cの先端から第2端面11dに向かって、すなわち、駆動軸3の回転方向の先行側から後行側に向かって、所定の傾斜角度で圧縮機の後方側に傾斜しつつ延びている。ここで、本実施例では、第4端面11fの傾斜角度は、約30°に設定されている。また、第4端面11fは、平坦に形成されている。第5端面11gも、移動体11の前端に位置している。第5端面11gは、第1端面11dの先端から第1端面11cに向かって、すなわち、駆動軸3の回転方向の後行側から先行側に向かって、第4端面11fと等しい傾斜角度で圧縮機の後方側に傾斜しつつ延びている。また、第5端面11gも、平坦に形成されている。
第4端面11fの前後方向の長さと、第5端面11gの前後方向の長さとは、等しい長さに設定されている。そして、第4端面11fと第5端面11gとは、互いの後端で接続している。こうして、第4、5端面11f、11gは、移動体11における二等辺三角形状の切欠き部110を構成している。なお、第4端面11f及び第5端面11gの傾斜角度や形状、ひいては切欠き部110の形状は適宜設計可能である。
また、移動体11には、係合凹部11hが凹設されている。係合凹部11hは、第1端面11c、内周面11b及び第2端面11dに跨る円弧状をなしており、内部にスプール37の係合突部370を収容可能となっている。
図1〜図3に示すように、移動体11は、第4、5端面11f、11g、つまり、切欠き部110を圧縮機の前方側に向けた状態で、連通窓35内に配置されている。これにより、図8に示すように、移動体11では、内周面11bがスプール37の表面と当接している。そして、係合凹部11h内に係合突部370が収容され、係合突部370と係合凹部11hとが係合することにより、移動体11はスプール37に固定されている。こうして、図1及び図2に示すように、移動体11は、スプール37が駆動軸心O方向に移動することで、連通窓35内を駆動軸心O方向に移動可能となっている。この際、図6及び図7に示すように、ガイド部材39のガイド本体39aは、収容凹部37a内に進入しつつ、スプール37及び移動体11の駆動軸心O方向の移動を案内する。
ここで、図1に示すように、移動体11は、連通窓35内を最も前方側に移動することにより、連通窓35の前端と当接する。一方、移動体11は、連通窓35内を最も後方側に移動することにより、連通窓35の後端と当接する。こうして、移動体11の前方側への移動量及び後方側への移動量が規制されている。
また、移動体11は、駆動軸3の回転によって、駆動軸3とともに回転可能となっている。なお、移動体11は、連通窓35によって、駆動軸3の回転とは独立して駆動軸心O周りに回転することが規制されている。
ここで、移動体11の外周面11aが駆動軸3の第2径部3cに沿う曲率で形成されているため、移動体11は、連通窓35内に配置されることで、第2径部3cとともに第2軸孔23とほぼ同径をなす円筒体を構成する。これにより、図8に示すように、移動体11は、連通窓35内に配置された状態で、第2径部3cとともに第2軸孔23と整合する。
図1及び図2に示すように、制御弁13は、リヤハウジング19に設けられている。また、リヤハウジング19には、検知通路13aが形成されている他、第1給気通路13b及び第2給気通路13cが形成されている。検知通路13aは、吸入室28と制御弁13とに接続している。第1給気通路13bは、吐出室29と制御弁13とに接続している。第2給気通路13cは、制御圧室27と制御弁13とに接続している。制御圧室27には、第1、2給気通路13b、13c及び制御弁13を通じて、吐出室29内の冷媒ガスの一部が導入される。また、制御圧室27は、図示しない抽気通路によって吸入室28と接続している。これにより、制御圧室27の冷媒ガスは、抽気通路によって、吸入室28に導出される。制御弁13は、検知通路13aを通じて吸入室28内の冷媒ガスの圧力である吸入圧力を感知することにより、弁開度を調整する。これにより、制御弁13は、第1、2給気通路13b、13cを経て、吐出室29から制御圧室27に導入される冷媒ガスの流量を調整する。具体的には、制御弁13は、弁開度を大きくすることにより、第1、2給気通路13b、13cを経て吐出室29から制御圧室27に導入される冷媒ガスの流量を増大させる。一方、制御弁13は、弁開度を小さくすることにより、第1、2給気通路13b、13cを経て吐出室29から制御圧室27に導入される冷媒ガスの流量を減少させる。こうして、制御弁13は、制御圧室27から吸入室28に導出される冷媒ガスの流量に対して、吐出室29から制御圧室27に導入される冷媒ガスの流量を変化させることで、制御圧室27の冷媒ガスの圧力である制御圧力を制御する。なお、制御圧室27は、抽気通路によって斜板室31と接続しても良い。
以上のように構成された圧縮機では、駆動軸3が駆動軸心O周りで回転することにより、斜板室31内で固定斜板5が回転する。これにより、各ピストン7がシリンダボア21a〜21f内を上死点と下死点との間で往復動する。このため、圧縮室45a〜45fでは、内部の冷媒ガスが再膨張する再膨張行程と、吸入室28から冷媒ガスを吸入する吸入行程と、内部の冷媒ガスを圧縮する圧縮行程と、圧縮された冷媒ガスを吐出室29に吐出する吐出行程とが繰り返し行われることとなる。吐出室29内の冷媒ガスは、吐出口29aを経て凝縮器に吐出される。ここで、圧縮行程又は吐出行程にある圧縮室45a〜45fを第1特定圧縮室451と規定し、再膨張行程又は吸入行程にある圧縮室45a〜45fを第2特定圧縮室452と規定する。
具体的には、この圧縮機において、駆動軸3が図1、図2及び図8に示す回転角度にある際、圧縮室45aは、再膨張行程乃至吸入行程の初期段階となる。そして、圧縮室45a、圧縮室45b及び圧縮室45cの順で吸入行程が進行する。つまり、圧縮室45cは、吸入行程の後期段階となり、ピストン7が下死点に位置する。一方、圧縮室45d、圧縮室45e及び圧縮室45fの順で圧縮行程が進行する。つまり、圧縮室45fは、圧縮行程の後期段階から吐出行程に移行する段階にあり、ピストン7が上死点に位置する。このように、駆動軸3が図1、図2及び図8に示す回転角度にある場合には、圧縮室45d〜45fが第1特定圧縮室451となり、圧縮室45a〜45cが第2特定圧縮室452となる。そして、圧縮室45f内が最も高圧となる。
そして、この圧縮機では、連通窓35及び移動体11は、最も高圧の状態にある第1特定圧縮室451に接続する第1連通路22a〜22fと、その第1特定圧縮室451に隣り合う第2特定圧縮室452に接続する第1連通路22a〜22fとに対向する。つまり、駆動軸3が図1、図2及び図8に示す回転角度にある場合には、連通窓35及び移動体11は、圧縮室45fに接続する第1連通路22fと、圧縮室45aに接続する第1連通路22aとに対向する。そして、駆動軸3が図8に示す状態よりもさらにR1方向に回転すれば、圧縮室45eが最も高圧の状態にある第1特定圧縮室451となり、圧縮室45fが第2特定圧縮室452となることから、連通窓35及び移動体11は、第1連通路22eと第1連通路22fとに対向する状態となる。このように、連通窓35及び移動体11は、駆動軸3が回転することにより、最も高圧の状態にある第1特定圧縮室451に接続する第1連通路22a〜22fと、その第1特定圧縮室451に隣り合う第2特定圧縮室452に接続する第1連通路22a〜22fとに順次対向する。
そして、この圧縮機では、連通窓35内における移動体11の位置に応じて、駆動軸3の1回転当たりで第1連通路22a〜22fと連通窓35とが連通する駆動軸心O周りの連通角度を変化させる。これにより、この圧縮機では、駆動軸3の1回転当たりで吸入室28から圧縮室45a〜45fに吸入される冷媒ガスの流量、ひいては、圧縮室45a〜45fから吐出室29に吐出される冷媒ガスの流量を変更することができる。以下、駆動軸3の1回転当たりで第1連通路22a〜22fと連通窓35とが連通する駆動軸心O周りの連通角度を単に連通角度と記載する。
具体的には、吸入室28から圧縮室45a〜45fに吸入される冷媒ガスの流量を増大させる場合には、制御弁13が弁開度を大きくすることで、吐出室29から制御圧室27に導入される冷媒ガスの流量を増大させる。こうして、制御弁13は制御圧室27の制御圧力を増大させる。これにより、制御圧力と吸入圧力との差圧である可変差圧が大きくなる。
このため、軸路3d内では、付勢ばね41の付勢力に抗しつつ、スプール37が図2及び図7に示す位置から駆動軸心O方向で前方に移動し始める。これにより、移動体11は連通窓35内を駆動軸心O方向で前方に移動し始める。このため、移動体11が第1連通路22a〜22fに対して連通窓35を閉鎖し始めることで、この圧縮機では、連通角度が徐々に小さくなる。
そして、可変差圧が最大となることにより、スプール37がさらに前方に移動する。このため、図1及び図6に示すように、移動体11が連通窓35内を最も前方に移動した状態となる。これにより、図8及び図9に示すように、移動体11は、第1連通路22a〜22fに対して連通窓35を閉鎖する状態となる。このため、連通角度が最小、つまりゼロとなる。このため、この場合には、駆動軸3が駆動軸心O周りで回転しても、連通窓35は、第1連通路22a〜22fのいずれとも非連通の状態となる。換言すれば、駆動軸3の第2径部3c及び移動体11によって、各第1連通路22a〜22fと第2軸孔23との間が閉鎖される(図8参照)。
こうして、連通角度が最小である場合には、ピストン7が上死点から下死点に向けて移動し、圧縮室45a〜45fの容積が拡大して圧縮室45a〜45f内の圧力が吸入室28よりも低くなることで、吸入リード弁91aが開いて吸入室28と圧縮室45a〜45fとが連通する。このため、吸入室28から吸入圧力の冷媒ガスが圧縮室45a〜45fに吸入される。つまり、連通角度が最小である場合には、吸入室28から圧縮室45a〜45fに吸入される冷媒ガスの流量が最大となる。そして、吸入室28から圧縮室45a〜45fに吸入された冷媒ガスは、圧縮行程で圧縮された後、吐出行程において吐出リード弁92aが開くことにより、吐出室29に吐出される。この結果、この圧縮機では、吐出室29に吐出される冷媒ガスの流量が最大となる。
一方、吸入室28から圧縮室45a〜45fに吸入される冷媒ガスの流量を減少させる場合には、制御弁13が弁開度を小さくすることで、吐出室29から制御圧室27に導入される冷媒ガスの流量を減少させる。こうして、制御弁13は制御圧室27の制御圧力を減少させる。これにより、可変差圧が小さくなる。
このため、軸路3d内では、付勢ばね41の付勢力によって、スプール37が図1及び図6に示す位置から駆動軸心O方向で後方に移動し始める。これにより、移動体11は連通窓35内を駆動軸心O方向で後方に移動し始める。ここで、移動体11では、切欠き部110が二等辺三角形状であるため、移動体11の略中央から前方側に向かうにつれて、切欠き部110は、第2径部3cの周方向に次第に大きく広がる。これにより、移動体11が連通窓35内を駆動軸心O方向で後方に移動した状態では、駆動軸3が駆動軸心O周りで回転することによって、第1連通路22a〜22fが移動体11の切欠き部110に対向する。これにより、第1連通路22a〜22fでは、移動体11の外周面11aと重ならない部分において、連通窓35と連通可能となる。つまり、連通角度が最小よりも大きくなる。そして、図10に示すように、可変差圧がさらに小さくなり、移動体11が連通窓35内をさらに後方に移動するにつれて、連通角度は徐々に大きくなる。これにより、第1連通路22aと第1連通路22fとのように、第1連通路22a〜22fのうち、最も高圧の状態にある第1特定圧縮室451に接続する第1連通路22a〜22fと、その第1特定圧縮室451に隣り合う第2特定圧縮室452に接続する第1連通路22a〜22fとが共に連通窓35と連通する状態となる。換言すれば、連通窓35及び第2連通路33を通じて、隣り合う2つの第1連通路22a〜22f同士が連通する。なお、図10では、第1連通路22a〜22fにおいて、連通窓35と連通する部分を実線で図示し、連通窓35と非連通となる部分を仮想線で図示している。図11等についても同様である。
ここで、第1連通路22fを例に、第1連通路22fと連通窓35とが連通する際の連通面積の変化について説明する。切欠き部110が上記の形状であることから、図11の(A)に示すように、駆動軸3の回転によって、第1連通路22fが切欠き部110と対向した直後は、未だ大部分が移動体11の外周面11aと重なるため、第1連通路22fと連通窓35との連通面積は小さい。その後、駆動軸3がさらに回転することで、図11の(B)に示すように、第1連通路22fでは、切欠き部110と対向する部分が徐々に多くなることから、第1連通路22fと連通窓35との連通面積が徐々に増大する。そして、図11の(B)に示す状態よりも駆動軸3が回転することで、図11の(C)に示すように、第1連通路22fと連通窓35との連通面積が更に増大する。なお、このように、駆動軸3の回転によって、第1連通路22fと連通窓35との連通面積が増大する反面、第1連通路22aでは、外周面11aに重なる部分が徐々に大きくなるため、連通窓35との連通面積が徐々に減少する。
そして、図10に示すように、第1連通路22aと第1連通路22fとが連通窓35と連通することにより、第1連通路22f及び連通窓35を通じて、圧縮室45f内の高圧の冷媒ガスの一部が第2連通路33内に導入される。そして、第2連通路33内に導入された高圧の冷媒ガスは、連通窓35及び第1連通路22aを通じて、圧縮室45a内に導出される。
このように、この圧縮機では、第2連通路33を経由して、第1特定圧縮室451内の冷媒ガスが第2特定圧縮室452内に導入され、第2特定圧縮室452内で再膨張する。このため、ピストン7が上死点から下死点に向かって移動しても、第2特定圧縮室452内の圧力が吸入室28内の吸入圧力よりも低くならないと、吸入リード弁91aは開かず、その間は吸入室28から冷媒ガスが圧縮室45a〜45fに吸入されない。このため、吸入行程の際、圧縮室45a〜45fに吸入される冷媒ガスの流量が減少する。こうして、この圧縮機では、圧縮室45a〜45fから吐出室29に吐出される冷媒ガスの流量が減少する。
つまり、この圧縮機では、連通角度が大きくなることで、連通角度がゼロである場合や小さい場合に比べて、冷媒ガスを圧縮する際の仕事量が減少するとともに、冷媒ガスが再膨張する際の仕事量も減少することになる。
そして、可変差圧が最小となることで、図12に示すように、移動体11が連通窓35内を最も後方に移動した状態となる。これにより、第1連通路22a〜22fは、移動体11の外周面11aと重なることがない。これにより、連通角度が最大となる。このため、図10に示す状態に比べて、連通角度が最大の状態では、第2連通路33を経由して、圧縮室45f内から圧縮室45a内、すなわち、第1特定圧縮室451内から第2特定圧縮室452内に導入される冷媒ガスの流量が増大する。このため、吸入行程の際、圧縮室45a〜45fに吸入される冷媒ガスの流量がより減少する。こうして、この圧縮機では、圧縮室45a〜45fから吐出室29に吐出される冷媒ガスの流量が最少となる。つまり、連通角度が最大の状態では、冷媒ガスを圧縮する際の仕事量がより減少するとともに、冷媒ガスが再膨張する際の際の仕事量もより減少することになる。
そして、この圧縮機では、第2特定圧縮室452内の圧力が吸入室28の吸入圧力よりも低くなれば、吸入リード弁91aが開き、吸入室28の冷媒ガスが第2特定圧縮室452内に吸入される。このため、第2特定圧縮室452内の圧力が過度に低くなることはない。このため、圧縮室45a〜45fから吐出室29へ吐出する冷媒ガスの流量を減少させている少流量状態と、そうでない状態とで圧縮比が高くなることはない。このため、最少流量を含め、少流量状態であっても、摩擦による動力損失、振動及びトルク変動が大きくならない。
したがって、実施例1の圧縮機では、圧縮室45a〜45fから吐出室29へ吐出する冷媒ガスの流量を変更可能であるとともに、少流量状態における動力損失、振動及びトルク変動を低減可能である。
特に、この圧縮機では、連通角度が減少することにより、第1特定圧縮室451内から第2特定圧縮室452内へ導入される冷媒ガスの流量が減少する。ここで、たとえば、第1連通路22a〜22fと連通窓35との連通面積を小さくすることで、第1特定圧縮室451内から第2特定圧縮室452内に導入する冷媒ガスの流量を減少させる構成も考えられる。しかし、このような構成では、連通面積を小さくすることにより、第1連通路22a〜22fと連通窓35との間で「絞り」としての機能が発揮されるため、冷媒ガスの圧損が生じ易い。
これに対し、実施例1の圧縮機では、連通角度の減少によって、第1特定圧縮室451内から第2特定圧縮室452内へ導入する冷媒ガスの流量を減少させることで、第1連通路22a〜22fと連通窓35との間に「絞り」が生じ難い。このため、第1特定圧縮室451内から第2特定圧縮室452内へ導入する冷媒ガスに圧損が生じ難くなっている。この点においても、この圧縮機では、第2特定圧縮室452内の圧力が過度に低下し難くなっている。
また、この圧縮機では、駆動軸3にスプール37が設けられているとともに、ガイド部材39が設けられている。これにより、この圧縮機では、スプール37に移動体11を固定することにより、移動体11を連通窓35内、ひいては駆動軸3に容易に設けることが可能となっている。また、スプール37の駆動軸心O方向の移動によって、連通窓35内で移動体11を駆動軸心O方向に移動させることが可能となっている。この際、ガイド部材39のガイド本体39aが駆動軸心O方向に案内することにより、スプール37及び移動体11が駆動軸心O方向に好適に移動可能となっている。
また、係合突部370を係合凹部11hに収容しつつ、係合突部370と係合凹部11hとを係合させることにより、この圧縮機では、スプール37に移動体11を容易に固定することが可能となっている。
さらに、この圧縮機では、第1、2給気通路13b、13cを経て吐出室29から制御圧室27に導入される冷媒ガスの流量を制御弁13によって変化させる入れ側制御を行っている。このため、制御圧室27を迅速に高圧にすることができ、圧縮室45a〜45fから吐出室29に吐出される冷媒ガスの流量を速やかに増大させることができる。
(実施例2)
図13〜図17に示すように、実施例2の圧縮機では、駆動軸3の第2径部3cに対し、第1連通窓51と、第2連通窓53とが形成されている。また、この圧縮機では、第1移動体55と、第2移動体57とを備えている。
図13及び図14に示すように、第1連通窓51は、実施例1の圧縮機における連通窓35と同様、第2連通路33に沿って、駆動軸心O方向に延びているとともに、第2径部3cの表面を周方向に延びている。具体的には、図15に示すように、第1連通窓51は、中心線Cに対し、駆動軸心O周りのR1方向において、第1角度位置X11から第2角度位置X12までの第1角度幅θ11で第2径部3cの表面を周方向に延びている。ここで、本実施例では、第1角度幅θ11は、約90°に設定されている。
第2連通窓53も、第1連通窓51と同様、第2連通路33に沿って、駆動軸心O方向に延びているとともに、第2径部3cの表面を周方向に延びている。具体的には、第2連通窓53は、中心線Cに対し、駆動軸心O周りのR1方向において、第3角度位置X13から第4角度位置X14までの第2角度幅θ12で第2径部3cの表面を周方向に延びている。ここで、本実施例では、第2角度幅θ12も、約90°に設定されている。これにより、第1連通窓51及び第2連通窓53は、実施例1の圧縮機における連通窓35に比べて、第2径部3cに小さく形成されている。なお、第1角度幅θ11及び第2角度幅θ12の大きさは、適宜設計可能である。
ここで、第1角度位置X11と第3角度位置X13とは駆動軸心Oに対して対称位置にあり、第2角度位置X12と第4角度位置X14とは駆動軸心Oに対して対称位置にある。つまり、第3角度位置X13は、R1方向で第1角度位置X11から180°ずれた位置に存在し、第4角度位置X14は、R1方向で第2角度位置X12から180°ずれた位置に存在する。これらにより、第1連通窓51と第2連通窓53とは、駆動軸心Oを挟んで対向しており、対称の形状をなしている。なお、第1〜4角度位置X11〜X14は適宜設計可能である。
これらの第1、2連通窓51、53を通じて、第2連通路33は、第2径部3cの表面に連通している。このため、この圧縮機では、第2連通路33は、駆動軸3が駆動軸心O周りで回転することにより、第1、2連通窓51、53を通じて第1連通路22a〜22fと間欠的に連通可能となっている。
図14に示すように、第1移動体55と第2移動体57とは、同一の形状である。以下、第1移動体55を例にして、構成を説明する。図14及び図16に示すように、第1移動体55は、外周面501と、内周面502と、第1端面503と、第2端面504と、第3端面505と、第4端面506とを有している。図17に示すように、外周面501は、第2径部3cに沿う曲率で形成されている。内周面502は、スプール37に沿う曲率で形成されている。これらの外周面501及び内周面502により、第1移動体55は断面が略扇形状をなしている。
図16に示すように、第1端面503は、第1移動体55において、駆動軸3の回転方向の最も先行側、すなわち、図16の紙面の下方側となる位置に配置されており、外周面501と内周面502とに接続している。第2端面504は、第1移動体55において、駆動軸3の回転方向の最も後行側、すなわち、図16の紙面の上方側となる位置に配置されており、外周面501と内周面502とに接続している。つまり、第1端面503と第2端面504とは、内周面502を挟んで配置されており、互いに駆動軸心O方向に直線状に延びている。ここで、第1端面503は、第2端面504に比べて、駆動軸心O方向に短く形成されている。これにより、第1端面503の前端の位置は、第2端面504の前端の位置よりも圧縮機の後方側に位置している。一方、第1端面503の後端の位置と、第2端面504の後端の位置とは等しくなるように形成されている。
第3端面505は、第1移動体55の後端に位置しており、外周面501、内周面502、第1端面503及び第2端面504の各後端と接続している。第3端面505は、平坦に形成されている。第4端面506は、移動体11の前端に位置しており、外周面501、内周面502、第1端面503及び第2端面504の各前端と接続している。第4端面506は、平坦に形成されている。ここで、第1端面503の前端の位置が第2端面504の前端の位置よりも圧縮機の後方側に位置しているため、第4端面506は、第1端面503側から第2端面504側に向かうにつれて、すなわち、駆動軸3の回転方向の先行側から後行側に向かうにつれて、次第に圧縮機の前方側に傾斜しつつ延びている。
また、第1移動体55には、係合凹部507が凹設されている。係合凹部507は、実施例1の圧縮機における係合凹部11hと同様の構成である。
図13に示すように、第1移動体55は、第4端面506を圧縮機の前方側に向けた状態で、第1連通窓51内に配置されている。そして、第1移動体55は、係合突部370と係合凹部507とを係合させることにより、スプール37に固定されている。図示を省略するものの、第2移動体57も、第1移動体55と同様の状態で、第2連通窓53内に配置されている。ここで、第1連通窓51と第2連通窓53とが駆動軸心Oを挟んで対向しているため、第1移動体55と第2移動体57とは、駆動軸心Oを挟んだ状態で、それぞれスプール37に固定されており、互いに対向している。つまり、第2移動体57は、第1移動体55に対してR1方向で180°回転した状態で、スプール37に固定されている。
そして、この圧縮機では、スプール37が駆動軸心O方向に移動することで、第1移動体55が第1連通窓51内を駆動軸心O方向に移動可能となっているとともに、第2移動体57が第2連通窓53内を駆動軸心O方向に移動可能となっている。ここで、第1、2移動体55、57は同一の形状であるため、スプール37の駆動軸心O方向への移動により、第1、2移動体55、57は、同時かつ等しい移動量で第1、2連通窓51、53内をそれぞれ移動する(図19及び図20参照)。
また、図17に示すように、第1移動体55が第1連通窓51内に配置され、第2移動体57が第2連通窓53内に配置されることにより、第1、2移動体55、57は、第2径部3cとともに第2軸孔23とほぼ同径をなす円筒体を構成する。これにより、第1、2移動体55、57は、それぞれ第1、2連通窓51、53内に配置された状態で、第2径部3cとともに第2軸孔23と整合する。
そして、この圧縮機では、駆動軸3が図13及び図17に示す回転角度にある際、圧縮室45fは、再膨張行程乃至吸入行程の初期段階となる。そして、圧縮室45f、圧縮室45a及び圧縮室45bの順で吸入行程が進行する。つまり、圧縮室45bは、吸入行程の後期段階となり、ピストン7が下死点に位置する。一方、圧縮室45c、圧縮室45d及び圧縮室45eの順で圧縮行程が進行する。つまり、圧縮室45eは、圧縮行程の後期段階から吐出行程に移行する段階にあり、ピストン7が上死点に位置する。このように、駆動軸3が図13及び図17に示す回転角度にある場合には、圧縮室45c〜45eが第1特定圧縮室451となり、圧縮室45f、45a、45bが第2特定圧縮室452となる。そして、圧縮室45e内が最も高圧となる。なお、図17では、説明を容易にするため各ピストン7の図示を省略している。
そして、この圧縮機では、第1連通窓51及び第1移動体55は、隣り合う2つの第2特定圧縮室452にそれぞれ接続する第1連通路22a〜22fと対向する。一方、第2連通窓53及び第2移動体57は、3つの第1特定圧縮室451のうち、2番目に高圧の状態にある第1特定圧縮室451に接続する第1連通路22a〜22fと、3番目に高圧の状態にある第1特定圧縮室451に接続する第1連通路22a〜22fとに対向する。つまり、駆動軸3が図13及び図17に示す回転角度にある場合には、第1連通窓51及び第1移動体55は、圧縮室45fに接続する第1連通路22fと、圧縮室45aに接続する第1連通路22aとに対向する。そして、第2連通窓53及び第2移動体57は、圧縮室45dに接続する第1連通路22dと、圧縮室45cに接続する第1連通路22cとに対向する。こうして、この圧縮機は、駆動軸3が回転することにより、第1連通窓51及び第1移動体55は、第2特定圧縮室452に接続する第1連通路22a〜22fと、その第2特定圧縮室452に隣り合う第2特定圧縮室452に接続する第1連通路22a〜22fとに順次対向する。また、第2連通窓53及び第2移動体57は、2番目に高圧の状態にある第1特定圧縮室451に接続する第1連通路22a〜22fと、3番目に高圧の状態にある第1特定圧縮室451に接続する第1連通路22a〜22fとに順次対向する。
そして、この圧縮機では、第1連通窓51内における第1移動体55の位置と、第2連通窓53内における第2移動体57の位置とに応じて、駆動軸3の1回転当たりで第1連通路22a〜22fと第1、2連通窓51、53とが連通する駆動軸心O周りの連通角度を変化させる。これにより、この圧縮機でも、圧縮室45a〜45fから吐出室29に吐出される冷媒ガスの流量を変更することができる。以下、駆動軸3の1回転当たりで第1連通路22a〜22fと第1、2連通窓51、53とが連通する駆動軸心O周りの連通角度についても、単に連通角度と記載する。この圧縮機における他の構成は実施例1の圧縮機と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
この圧縮機においても、吸入室28から圧縮室45a〜45fに吸入される冷媒ガスの流量を増大させる場合には、可変差圧を増大させる。これにより、第1移動体55が第1連通窓51内を駆動軸心O方向で前方に向かって移動し、第2移動体57が第2連通窓53内を駆動軸心O方向で前方に向かって移動する。そして、可変差圧が最大となることにより、第1、2移動体55、57がそれぞれ第1、2連通窓51、53内を最も前方に移動した状態となる。このため、図17及び図18に示すように、第1移動体55は、第1連通路22a〜22fに対して第1連通窓51を閉鎖する状態となる。また、第2移動体57は、第1連通路22a〜22fに対して第2連通窓53を閉鎖する状態となる。
これにより、この圧縮機でも連通角度が最少となり、第1特定圧縮室451内から第2特定圧縮室452内へ冷媒ガスが導入されなくなる。このため、この圧縮機でも、吸入室28から圧縮室45a〜45fに吸入される冷媒ガスの流量が最大となり、圧縮室45a〜45fから吐出室29に吐出される冷媒ガスの流量が最大となる。
一方、吸入室28から圧縮室45a〜45fに吸入される冷媒ガスの流量を減少させる場合には、可変差圧を減少させる。これにより、第1、2移動体55、57が第1、2連通窓51、53内をそれぞれ駆動軸心O方向で後方に移動し始める。ここで、第1、2移動体55、57では、第4端面506が駆動軸3の回転方向の先行側から後行側に向かうにつれて、次第に圧縮機の前方側に傾斜する形状をなしている。これにより、第1連通路22a〜22fでは、第1移動体55の外周面501と重ならない部分において、第1連通窓51と連通可能となり、また、第2移動体57の外周面501と重ならない部分において、第2連通窓53と連通可能となる。こうして、連通角度が最小よりも大きくなる。この際、第1移動体55と第2移動体57とが同一の形状であるため、第1連通路22a〜22fと第1連通窓51との連通角度の変化と、第1連通路22a〜22fと第2連通窓53との連通角度の変化とが等しくなっている。
そして、図19に示すように、可変差圧がさらに小さくなり、第1、2移動体55、57が第1、2連通窓51、53内をさらに後方に移動するにつれて、連通角度は徐々に大きくなる。これにより、第1連通窓51では、第1連通路22aと第1連通路22fとのように、隣り合う2つの第2特定圧縮室452にそれぞれ接続する第1連通路22a〜22fが連通する。一方、第2連通窓53では、第1連通路22dと第1連通路22cとのように、2番目に高圧の状態にある第1特定圧縮室451に接続する第1連通路22a〜22fと、3番目に高圧の状態にある第1特定圧縮室451に接続する第1連通路22a〜22fとが連通する。
このため、図19の破線矢印で示すように、第1連通路22d及び第2連通窓53を通じて、圧縮室45d内の高圧の冷媒ガスの一部が第2連通路33内に導入される。そして、第2連通路33内に導入された高圧の冷媒ガスは、第1連通窓51及び第1連通路22aを通じて、圧縮室45a内に導出されるとともに、第1連通窓51及び第1連通路22fを通じて、圧縮室45f内に導出される。また、第2連通路33内に導入された高圧の冷媒ガスは、第2連通窓53及び第1連通路22cを通じて、圧縮室45c内にも導出される。
このように、この圧縮機でも、第2連通路33を経由して、第1特定圧縮室451内の冷媒ガスが第2特定圧縮室452内に導入され、第2特定圧縮室452内で再膨張する。このため、この圧縮機でも、吸入行程の際、圧縮室45a〜45fに吸入される冷媒ガスの流量が減少することで、圧縮室45a〜45fから吐出室29に吐出される冷媒ガスの流量が減少する。
そして、可変差圧が最小となることで、図20に示すように、第1、2移動体55、57がそれぞれ第1、2連通窓51、53内を最も後方に移動した状態となる。これにより、第1連通路22a〜22fは、第1移動体55の外周面501と重なることがなく、また、第2移動体57の外周面501とも重なることがない。これにより、この圧縮機でも、連通角度が最大となる。このため、図19に示す状態に比べて、連通角度が最大の状態では、第2連通路33を経由して、第1特定圧縮室451内から第2特定圧縮室452内に導入される冷媒ガスの流量が増大する。このため、吸入行程の際、圧縮室45a〜45fに吸入される冷媒ガスの流量がより減少することで、圧縮室45a〜45fから吐出室29に吐出される冷媒ガスの流量が最少となる。
ここで、この圧縮機では、駆動軸3の第2径部3cに第1、2連通窓51、53が形成されており、第1、2連通窓51、53は、駆動軸心Oを挟んで対向している。そして、第1、2連通窓51、53内には、それぞれ第1、2移動体55、57が設けられている。これにより、この圧縮機では、第2連通路33に冷媒ガスを導入する第1特定圧縮室451と、第2連通路33から冷媒ガスが導出される第2特定圧縮室452とが隣り合う関係になくても、第1特定圧縮室451内から第2特定圧縮室452内に冷媒ガスを導入させることが可能となっている。また、この圧縮機では、複数の第2特定圧縮室452内に冷媒ガスを導入させることが可能となっている。この圧縮機における他の作用は、実施例1の圧縮機と同様である。
(実施例3)
図21に示すように、実施例3の圧縮機では、駆動軸3の第2径部3cに対し、第3連通路59が形成されている。第3連通路59は、第2径部3cの径方向に延びており、駆動軸心Oに直交している。また、第2径部3cにおいて、連通窓35と第3連通路59とは、駆動軸心Oを挟んで位置している。第3連通路59は、第2連通路33と連通しており、連通窓35とは異なる位置で第2径部3cの外周面に開口している。こうして、この圧縮機では、第2連通路33は、駆動軸3が駆動軸心O周りで回転することにより、連通窓35及び第3連通路59を通じて第1連通路22a〜22fと間欠的に連通可能となっている。
ここで、実施例1の圧縮機と同様、この圧縮機でも、駆動軸3が図21に示す回転角度にある際、圧縮室45aは、再膨張行程乃至吸入行程の初期段階にあり、圧縮室45fは、圧縮行程の後期段階から吐出行程に移行する段階にある。つまり、圧縮室45d〜45fが第1特定圧縮室451となり、圧縮室45a〜45cが第2特定圧縮室452となる。そして、第1特定圧縮室451のうち、圧縮室45f内が最も高圧であるときには、圧縮室45d内が3番目に高圧の状態となる。また、連通窓35及び移動体11は、圧縮室45fに接続する第1連通路22fと、圧縮室45aに接続する第1連通路22aとに対向する。この際、第3連通路59は、圧縮室45cに接続する第1連通路22cと、圧縮室45dに接続する第1連通路22dとに対向する。
つまり、この圧縮機では、駆動軸3が回転することにより、連通窓35及び移動体11は、最も高圧の状態にある第1特定圧縮室451に接続する第1連通路22a〜22fと、その第1特定圧縮室451に隣り合う第2特定圧縮室452に接続する第1連通路22a〜22fとに順次対向する。そして、第3連通路59は、3番目に高圧の状態にある第1特定圧縮室451に接続する第1連通路22a〜22fと、その第1特定圧縮室451に隣り合う第2特定圧縮室452、すなわち、連通窓35及び移動体11とは異なる第2特定圧縮室452に接続する第1連通路22a〜22fと順次対向する。なお、第3連通路59の個数は適宜設計可能である。また、第3連通路59は、駆動軸心Oに直交する場合に限らず、駆動軸心Oに交差して第2径部3cの径方向に延びるよう形成されても良い。この圧縮機における他の構成は実施例1の圧縮機と同様である。
図22に示すように、この圧縮機では、連通角度が最小よりも大きくなることで、例えば、第1連通路22aと第1連通路22fとが連通窓35と連通すれば、第1連通路22f及び連通窓35を通じて、圧縮室45f内の高圧の冷媒ガスの一部が第2連通路33内に導入される。そして、第2連通路33内に導入された高圧の冷媒ガスは、図22の破線矢印で示すように、連通窓35及び第1連通路22aを通じて、圧縮室45a内に導出される。この際、第2連通路33内に導入された高圧の冷媒ガスは、第3連通路59及び第1連通路22cを通じて、圧縮室45c内にも導出される他、第3連通路59及び第1連通路22dを通じて、圧縮室45d内にも導出される。
このように、この圧縮機では、第2連通路33に冷媒ガスを導入する第1特定圧縮室451と、第2連通路33から冷媒ガスが導出される第2特定圧縮室452とが隣り合う関係にあるだけでなく、第2連通路33に冷媒ガスを導入する第1特定圧縮室451とは隣り合う関係にない第2特定圧縮室452についても、第3連通路59を通じて冷媒ガスを導入させることが可能となっている。また、この圧縮機でも、複数の第2特定圧縮室452内に冷媒ガスを導入させることが可能となっている。この圧縮機における他の作用は、実施例1の圧縮機と同様である。
以上において、本発明を実施例1〜3に即して説明したが、本発明は上記実施例1〜3に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例1〜3の圧縮機を両頭ピストン式圧縮機として構成しても良い。
また、実施例1の圧縮機において、連通角度が大きくなることにより、圧縮室45fに接続する第1連通路22fと、圧縮室45aに接続する第1連通路22aと、圧縮室45bに接続する第1連通路22bとが連通窓35に連通する構成としても良い。すなわち、最も高圧の状態にある第1特定圧縮室451に接続する第1連通路22a〜22fと、その第1特定圧縮室451に隣り合う第2特定圧縮室452に接続する第1連通路22a〜22fと、その第2特定圧縮室452に隣り合う第2特定圧縮室452に接続する第1連通路22a〜22fとが連通窓35に連通する構成としても良い。
また、実施例1の圧縮機において、移動体11に換えて、第1移動体55を連通窓35内に配置しても良い。
さらに、実施例2の圧縮機において、第1、2移動体55、57の第4端面506が、駆動軸3の回転方向の先行側から後行側に向かうにつれて次第に圧縮機の後方側に傾斜する形状をなしていても良い。
また、実施例2の圧縮機において、第1連通窓51及び第1移動体55は、3番目に高圧の状態にある第1特定圧縮室451に接続する第1連通路22a〜22fと、それに隣り合う第2特定圧縮室452に接続する第1連通路22a〜22fと対向する構成としても良い。そして、第2連通窓53及び第2移動体57は、1番目に高圧の状態にある第1特定圧縮室451に接続する第1連通路22a〜22fと、それに隣り合う第2特定圧縮室452に接続する第1連通路22a〜22fと対向する構成としても良い。
また、実施例2の圧縮機において、第1、2連通窓51、53に加えて、さらに連通窓を駆動軸3に形成するとともに、第1、2移動体55、57に加えて、さらに移動体を備える構成としても良い。
また、実施例1〜3の圧縮機において、各シュー8a、8bに換えて、固定斜板5の後面側にスラスト軸受を介して揺動板を支持するとともに、揺動板と各ピストン7とをコンロッドによって連接するワッブル型の変換機構を採用しても良い。
さらに、実施例1〜3の圧縮機において、外部から制御弁13への電流のONとOFFとを切り替えて制御圧力を制御する外部制御を行っても良く、外部からの電流に依らずに制御圧力を制御する内部制御を行っても良い。ここで、外部制御を行う場合であって、制御弁13への電流をOFFにすることによって、制御弁13が弁開度を小さくするように構成すると、圧縮機の停止時において、弁開度が小さくなり、制御圧室27の制御圧力を低くできる。このため、圧縮室45a〜45fから吐出室29に吐出される冷媒ガスの流量が最少の状態で圧縮機を起動できることから、起動ショックを低減することができる。
また、実施例1〜3の圧縮機において、抽気通路を経て制御圧室27から吸入室28に導出する冷媒ガスの流量を制御弁13によって変化させる抜き側制御を行っても良い。この場合には、圧縮室45a〜45fから吐出室29に吐出される冷媒ガスの流量を変化させるに当たって使用する吐出室29内の冷媒ガスの量を少なくできることから、圧縮機の効率を上げることができる。また、この場合、制御弁13への電流をOFFにすることによって弁開度を大きくするように構成すると、圧縮機の停止時において、弁開度が大きくなり、制御圧室27の制御圧力を低くできる。このため、圧縮室45a〜45fから吐出室29に吐出される冷媒ガスの流量が最少の状態で圧縮機を起動できることから、起動ショックを低減することができる。
さらに、実施例1〜3の圧縮機において、制御弁13に換えて、抽気通路と給気通路との両者で開度を調整可能な三方弁を採用しても良い。
本発明は車両の空調装置等に利用可能である。
1…ハウジング
3…駆動軸
3d…軸路
5…固定斜板
7…ピストン
9…弁形成プレート(吐出弁、吸入弁)
11…移動体
11g、507…係合凹部
13…制御弁
21…シリンダブロック
21a〜21f…シリンダボア
22a〜22f…第1連通路
23…第2軸孔(軸孔)
28…吸入室
29…吐出室
31…斜板室
33…第2連通路
35…連通窓
37…スプール
39…ガイド部材
45a〜45f…圧縮室
51…第1連通窓
53…第2連通窓
55…第1移動体
57…第2移動体
59…第3連通路
173…第1軸孔(軸孔)
370…係合突部
451…第1特定圧縮室
452…第2特定圧縮室
O…駆動軸心
X11…第1角度位置
X12…第2角度位置
X13…第3角度位置
X14…第4角度位置
θ11…第1角度幅
θ12…第2角度幅

Claims (8)

  1. 複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックを有し、吸入室と、吐出室と、斜板室と、軸孔とが形成されたハウジングと、
    前記軸孔内に回転可能に支承された駆動軸と、
    前記駆動軸の回転によって前記斜板室内で回転可能であり、前記駆動軸に垂直な平面に対する傾斜角度が一定である固定斜板と、
    前記シリンダボア内に圧縮室を形成し、前記固定斜板に連結されるピストンと、
    前記圧縮室内の冷媒を前記吐出室に吐出させる吐出弁とを備えたピストン式圧縮機であって、
    前記シリンダブロックに形成され、前記圧縮室に接続する第1連通路と、
    前記駆動軸内に設けられた第2連通路と、
    前記駆動軸に形成され、前記第1連通路と前記第2連通路とに連通する連通窓と、
    前記連通窓内に配置されて前記駆動軸と一体回転可能であるとともに、制御圧力に基づき、前記連通窓内を前記駆動軸に対して駆動軸心方向に移動可能である移動体と、
    前記制御圧力を制御する制御弁と、
    前記吸入室内の冷媒を前記圧縮室に吸入させる吸入弁とをさらに備え、
    圧縮行程又は吐出行程にある前記圧縮室は、第1特定圧縮室とされ、
    再膨張行程又は吸入行程にある前記圧縮室は、第2特定圧縮室とされ、
    前記第2連通路は、前記連通窓を介して、前記第1特定圧縮室に接続する前記第1連通路と、前記第2特定圧縮室に接続する前記第1連通路とに連通することにより、前記第1特定圧縮室内から前記第2特定圧縮室内へ冷媒を導入させて、前記吸入室から前記圧縮室に吸入される冷媒の流量を変化させ、
    前記移動体は、前記駆動軸心方向の位置により、前記駆動軸の1回転当たりで前記第1連通路と前記連通窓とが連通する前記駆動軸心周りの連通角度を変化させ、
    前記連通角度が減少することにより、前記第1特定圧縮室内から前記第2特定圧縮室内へ導入される冷媒の流量が減少することを特徴とするピストン式圧縮機。
  2. 前記連通窓は、前記駆動軸心周りの第1角度位置から第2角度位置までの第1角度幅で形成された第1連通窓と、
    前記駆動軸心周りの第3角度位置から第4角度位置までの第2角度幅で形成され、前記駆動軸心を挟んで前記第1連通窓と対向する第2連通窓とからなり、
    前記移動体は、前記第1連通窓内に配置される第1移動体と、
    前記第2連通窓内に配置される第2移動体とからなる請求項1記載のピストン式圧縮機。
  3. 前記第1角度位置と前記第3角度位置とは前記駆動軸心に対して対称位置にあり、
    前記第2角度位置と前記第4角度位置とは前記駆動軸心に対して対称位置にある請求項2記載のピストン式圧縮機。
  4. 前記第1移動体と前記第2移動体とは同一形状である請求項3記載のピストン式圧縮機。
  5. 前記連通窓は、前記駆動軸に1つ形成され、
    前記駆動軸には、前記駆動軸心に交差する方向に延びて前記第1連通路と前記第2連通路とに連通する第3連通路が形成され、
    前記連通窓と前記第3連通路とは前記駆動軸心を挟んでいる請求項1記載のピストン式圧縮機。
  6. 前記駆動軸内には、前記駆動軸心方向に延びて前記第2連通路に接続する軸路が形成され、
    前記軸路内には、前記第2連通路内に延び、前記制御圧力によって前記駆動軸心方向に移動可能なスプールが設けられ、
    前記移動体は前記スプールに固定されている請求項1乃至5のいずれか1項記載のピストン式圧縮機。
  7. 前記スプールには、前記移動体に向かって突出する係合突部が形成され、
    前記移動体には、前記係合突部を収容しつつ前記係合突部と係合する係合凹部が形成されている請求項6記載のピストン式圧縮機。
  8. 前記軸路内には、前記スプール及び前記移動体を案内するガイド部材が設けられている請求項6又は7記載のピストン式圧縮機。
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