JP2020023614A - 活性エネルギー線硬化性オフセットインキ、及び印刷物 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら近年UV化による弊害として、一部の印刷機上でその機械的構造に影響され、インキ成分が重合し易く、インキが粉を噴くという現象が散見される。一旦粉を噴き始めると、紙面上でヒッキーやピンホール等のトラブルに繋がるため、この粉噴きを改良したインキが求められている。
尚、前記重合物とは、練肉機のロール加圧後の残渣物を含む活性エネルギー線硬化性組成物50gからロール加圧前の活性エネルギー線硬化性組成物の質量を差し引いた値が、5mg以上である場合を基準に「重合物が発生した」と判断する。該不溶物である重合物がロール上で発生すると目視で確認することができ、その場合は、例外なく5mg以上の残渣物が発生していることから、粉噴きの発生は目視で判断することができる。
その結果、インキの粉噴きが発生する条件が3メガパスカル(MPa)以上とすることで、印刷機上に於いても粉噴きを発現し難い機械的安定性に優れた活性エネルギー線硬化性オフセットインキである事が確認できる。
また、適切な顔料親和性と分散性を有し、印刷インキ等に要求されるレオロジー特性を有する樹脂であれば、エポキシ樹脂、石油樹脂、ロジンエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、セルロース誘導体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブタジエンーアクリルニトリル共重合体、ポリエステル(メタ)アクリレート化合物等を使用することもでき、これらについても、単独で使用しても、いずれか1種以上を組合せて使用してもよい。中でも、ウレタン樹脂がより好ましい。
前記ジアリルイソフタレート樹脂としては、例えば、主剤としてのフタル酸等の多塩基酸、硬化剤としてのアリルアルコール等、架橋剤等を含む組成物等が挙げられる。前記架橋剤としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル等が挙げられる。
ジアリルフタレート樹脂、ジアリルイソフタレート樹脂は、優れた紙剥け性、耐乳化適性、ロングランでの印刷適性を付与するために特に有用である。
ジアリルフタレート樹脂、としては、具体的には、ダイソーダップA(ダイソー社製)、
ジアリルイソフタレート樹脂としては、ダイソーイソダップ(ダイソー社製)が挙げられる。
前記ケトンアルデヒド樹脂の特徴は、顔料結合性の高さと、溶液粘度の低さであり、市販品としてはエボニックス社のVariPlusシリーズが挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物において、バインダー(A)のインキ組成物全量の5〜20質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることがより好ましい。
バインダー(A)の含有量が5質量%未満では、十分なインキ粘度が得られず、印刷上、ドットゲインや汚れ等のトラブルが発生する傾向にある。一方、含有量が20質量%を超えると、インキの流動性を著しく損ない、十分な印刷適性を付与することができないことがある。
前記無機微粒子は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、チタン酸バリウム、三酸化アンチモン、酸化チタン、グラファイト、亜鉛華、炭酸石灰粉、沈降性炭酸カルシウム、石膏、クレイ(ChinaClay)、珪藻土、カオリン、硫酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、バライト粉、砥の粉等の微粒子の他、シリコン、ガラスビーズ等が挙げられる。これらの無機微粒子は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
特に、本発明の活性エネルギー線硬化性オフセットインキを調整する場合、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルクは、添加することでミスチングを抑制する効果があるため、添加することが好ましい。中でもタルクはミスチング抑制効果がより大きいため、より好ましい。
前記無機微粒子は、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ全量の0.1〜20質量%の範囲で使用する事により、ミスチングの抑制に繋がる。
例えば、ラーベン14、ラーベン450、ラーベン860Ultra、ラーベン1035、ラーベン1040、ラーベン1060Ultra、ラーベン1080Ultra、ラーベン1180、ラーベン1255(以上、ビルラ社製)、リーガル400R、リーガル330R、リーガル660R、モーグルL(以上、キャボット社製)、MA7、MA8、MA11(以上、三菱化学社製)等を挙げることができ、これらは単独で使用してもよく、また2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
また、その他の基材として、例えば、金属基材、ガラス基材、紙基材、木材基材、繊維質基材等が挙げられる。
カラム ; 東ソー株式会社製ガードカラムHXL−H
+東ソー株式会社製 TSKgel G5000HXL
+東ソー株式会社製 TSKgel G4000HXL
+東ソー株式会社製 TSKgel G3000HXL
+東ソー株式会社製 TSKgel G2000HXL
検出器 ; RI(示差屈折計)
データ処理:東ソー株式会社製 SC−8010
測定条件: カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 ;ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
撹拌機、ガス導入管、コンデンサー及び温度計を備えた1リットルのフラスコに、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(BASF INOAC ポリウレタン株式会社製「ルプラネート M−20S」136.05質量部、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.99質量部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.10質量部、2−エチルヘキサン酸亜鉛0.04質量部を加え、40℃に昇温し、n−ブタノール52.24質量部を1時間にわたって滴下した。滴下後、80℃で5時間反応させた。次いで、グリセリン9.06質量部を加え、さらに、90℃でイソシアネート基を示す2250cm−1の赤外吸収スペクトルが消失するまで反応を行い、ウレタン樹脂(1)を得た。このウレタン樹脂(1)の重量平均分子量(Mw)は、17,000であった。
撹拌機、ガス導入管、コンデンサー及び温度計を備えた1リットルのフラスコに、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(BASF INOAC ポリウレタン株式会社製「ルプラネート M−20S」136.05質量部、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.99質量部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.10質量部、2−エチルヘキサン酸亜鉛0.04質量部を加え、40℃に昇温し、n−ブタノール58.6質量部を1時間にわたって滴下した。滴下後、80℃で5時間反応させた。次いで、トリメチロールプロパン13.2質量部を加え、さらに、90℃でイソシアネート基を示す2250cm−1の赤外吸収スペクトルが消失するまで反応させ、ウレタン樹脂(2)を得た。このウレタン樹脂(2)の重量平均分子量(Mw)は、14,000であった。
合成例1で得たウレタン樹脂(1)を100℃下で、樹脂比率40%になるようにジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)で希釈し、ワニスを作製した。続いて、当該ワニス5質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)65質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を15質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(1)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は5Pa.sであった。
実施例1と同じワニスを使用し、ワニス35質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)35質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を15質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(2)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は50Pa.sであった。
実施例1、2から、ウレタン樹脂(1)をウレタン樹脂(2)に置換した以外は同様に作製した。
100℃下で、Variplus AP(Evonik社製)を樹脂比率40%になるようにジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)で希釈し、ワニスを作製した。続いて、当該ワニス15質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)60質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を10質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(5)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は5Pa.sであった。
実施例5と同じワニスを使用し、ワニス40質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)30質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を15質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(6)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は50Pa.sであった。
実施例5、6から、Variplus AP(Evonik社製)をLaropal A81(BASF社製)に置換した以外は同様に作製した。
PE210:ビスフェノールA型エポキシアクリレート(MIWON社製)15質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)60質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を10質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(9)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は5Pa.sであった。
PE210:ビスフェノールA型エポキシアクリレート(MIWON社製)40質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)30質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を15質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(10)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は50Pa.sであった。
実施例9、10から、PE210:ビスフェノールA型エポキシアクリレート(MIWON社製)をEbecryl436:塩素化ポリエステル対トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)が質量比で6:4の混合物、(ダイセル・オルネクス製)に置換した以外は同様に作製した。
実施例9、10から、PE210:ビスフェノールA型エポキシアクリレート(MIWON社製)をEbecryl220:芳香族ウレタンアクリレート(ダイセル・オルネクス製)に置換した以外は同様に作製した。
100℃下で、DAP A:ジアリルフタレート樹脂(大阪ソーダ社製)を樹脂比率40%になるようにトリメチロールプロパンエチレンオキサイド(以下EOと略す)変性トリアクリレート(TMP(EO)3TA)Miramer M3130(MIWON社製)で希釈し、ワニスを作製した。続いて、当該ワニス15質量部、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(TMP(EO)3TA)Miramer M3130(MIWON社製)55質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を15質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(15)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は5Pa.sであった。
実施例15と同じワニスを使用し、ワニス31質量部、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(TMP(EO)3TA)Miramer M3130(MIWON社製)39質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を15質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(16)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は50Pa.sであった。
100℃下で、ISO DAP:ジアリルフタレート樹脂(大阪ソーダ社製)を樹脂比率40%になるようにトリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(TMP(EO)3TA)Miramer M3130(MIWON社製)で希釈し、ワニスを作製した。続いて、当該ワニス20質量部、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(TMP(EO)3TA)Miramer M3130(MIWON社製)50質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を15質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(17)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は5Pa.sであった。
実施例17と同じワニスを使用し、ワニス36質量部、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(TMP(EO)3TA)Miramer M3130(MIWON社製)34質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を15質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(18)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は50Pa.sであった。
100℃下で、DAP A:ジアリルフタレート樹脂(大阪ソーダ社製)を樹脂比率40%になるようにジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)Miramer M222(MIWON社製)で希釈し、ワニスを作製した。続いて、当該ワニス27質量部、ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)Miramer M222(MIWON社製)43質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を15質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(19)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は5Pa.sであった。
実施例19と同じワニスを使用し、ワニス39質量部、ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)Miramer M222(MIWON社製)34質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を15質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(20)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は50Pa.sであった。
実施例1,2に対して、体質顔料(C)を炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルクを各々5質量部、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)と置換したものを作製した。
100℃下で、DAP A:ジアリルフタレート樹脂(大阪ソーダ社製)を樹脂比率40%になるようにジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)で希釈し、ワニスを作製した。続いて、当該ワニス10質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)85質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を5質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(H1)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は5Pa.sであった。
比較例1と同じワニスを使用し、ワニス30質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)55質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を15質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(H2)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は50Pa.sであった。
比較例1と同じワニスを使用し、ワニス5質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)75質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を5質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(H3)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は5Pa.sであった。
比較例1と同じワニスを使用し、ワニス25質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)45質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を5質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(H4)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は50Pa.sであった。
実施例3、4から、光開始剤α−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を、比較例5,6では、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(IGM社製「Omnirad TPO」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部に、比較例7,8では、α−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)7質量部、α−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(IGM社製「Omnirad 369」)3質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部に置換した以外は同様に作製した。
100℃下で、ISO DAP:ジアリルフタレート樹脂、(大阪ソーダ社製)を樹脂比率40%になるようにジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)で希釈し、ワニスを作製した。続いて、当該ワニス8質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)72質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を5質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(H9)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は5Pa.sであった。
比較例9と同じワニスを使用し、ワニス28質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製「MIRAMER M600」)42質量部、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IGM社製「Omnirad 907」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を15質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(H10)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は50Pa.sであった。
100℃下で、ISO DAP:ジアリルフタレート樹脂、(大阪ソーダ社製)を樹脂比率40%になるようにジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)Miramer M410(MIWON社製)で希釈し、ワニスを作製した。続いて、当該ワニス5質量部、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)Miramer M410(MIWON社製)65質量部、光重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(IGM社製「Omnirad TPO」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を15質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(H11)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は5Pa.sであった。
比較例11と同じワニスを使用し、ワニス30質量部、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)Miramer M410(MIWON社製)40質量部、光重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(IGM社製「Omnirad TPO」)10質量部、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(Omnirad EMKIGM製)5質量部を60℃で3時間混合して、活性エネルギー線硬化性インキ組成物)を得た後、墨顔料Raven1060Ultra(ビルラ社製)を15質量部加え、ミキサー(単軸ディゾルバー)を用いて撹拌した後、配合物を3本ロールミルで練肉し、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ(H10)を得た。作製したインキの25℃におけるインキ粘度は50Pa.sであった。
各種バインダー、(メタ)アクリレートモノマー、及び光重合開始剤を、表6、7に示した配合にて比較例13,14と同様の方法にて作製した上で、「インキ練肉機であるロールミルおよびロール上に乗せた活性エネルギー線硬化性オフセットインキの表面温度が32℃、或いは38℃になるように温度調整した例」、「温度25℃における粘度を5〜50パスカル秒(Pa.s.)の範囲外である、3パスカル秒(Pa.s.)、或いは55パスカル秒(Pa.s.)で調整した例」を用意した。
機械的安定性は、下記の方法により、ロール上に粉噴きが見られた時点の圧力を測定することにより評価した。具体的には、ビューラー社製3本ロール(SDY−200:ロールの直径150mm、幅200mm)を加温し、ロール上の活性エネルギー線硬化性オフセットインキの温度が非接触温度計で35℃になっていることを確認した上で、25℃におけるベースインキの粘度が5〜50Pa.sの範囲にある実施例および比較例に示した各紫外線硬化性オフセットインキインキをフィーダーロールとミドルロールの間に乗せ、2本のロールの間のクリアランスをゼロにして、フィーダーロールを速度37rmp、ミドルロールを110rpm、圧力1.4MPaで回転させた後、2分ごとに0.2MPaずつ段階的に圧力を上げていき、ロール上に僅かでも重合による粉噴きが目視で確認できた時点の圧力を記録した。尚、前記重合による粉噴きは、ロール加圧後の残渣物を含む活性エネルギー線硬化性オフセットインキ50gをテトラヒドロフラン(THF)溶媒100gに溶解させ、25μmのフィルターを通過させた際にフィルター上に残った残渣物の量から、同様にして得たロール加圧前の活性エネルギー線硬化性オフセットインキの残渣物の質量を差し引いた値が、5mg以上である場合を基準に、「粉すなわち重合物が発生した」と判断した。また上記機械的安定性としては、該不溶物である重合物の発生をロール上目視で確認することができた場合は例外なく5mg以上の残渣物が発生していたことから、粉噴きの発生は目視で判断した。
尚、フィーダーロールとミドルロールの間の圧力は機械機構上4MPa以上に設定できない事から、4MPaにおいて粉噴きが発生しないものが最も機械的安定性に優れる。
印刷機上での粉噴きについては、小森コーポレーション社製リスロンG40を用いて、インキ壷と壷ローラーの間のクリアランスを2−3μmに調整した後、インキキーを全体的にゼロにして、ローラー温度を32℃に設定し1週間壷を回転させ、壷に残った粉の量を次の5段階評価にて目視で確認した。
(評価基準)
5:全く粉噴きせず。
4:若干の粉噴きが見られる。
3:粉噴きは見られるが、印刷可能なレベルである。
2:多くの粉噴きが見られる。
1:著しく粉噴きが見られる。
RIテスター(IHI製)使用して、活性エネルギー線硬化性オフセットインキ0.125mlを王子製紙社製OKトップコートプラス(57.5kg、A判)上に所定濃度になるように展色した。次いで、紫外線照射装置としてアイグラフィックス社製水冷メタルハライドランプ(出力160W/cm、1灯使用)を毎分120mで紫外線硬化させ、硬化後の紙面をOKトップコートプラスで擦り、擦った紙と印刷面の双方を下記の5段階にて目視で確認して硬化性を評価した。
(評価基準)
5:擦った紙および印刷物共に全く擦れない。
4:擦った紙にはわずかに着色するが、印刷物は擦れていない。
3:擦った紙は着色しており、印刷物も擦れているが、品質上印刷可能である。
2:擦った紙の着色が強く、印刷物も大きく擦れている。
1:硬化性不足で印刷物の表面からインキが剥げる。
東洋精機製インコメーター上に1.35mlの活性エネルギー線硬化性オフセットインキを塗布し、機械下部及び後方部にそれぞれ王子製紙社製OKトップコートプラス(57.5kg、A判)を設置し、1200rpmで3分間回転させた。その後、設置した紙上に飛んだインキの量からミスチングを下記の5段階にて目視評価した。
(評価基準)
5:まったく飛んでいない。
4:飛んではいるが、少ない。
3:飛んではいるが、品質上印刷可能である。
2:飛んでいる量が多い
1:著しく飛んでいる
表2〜7の数値は質量%である。各表に示す諸原料及び略を以下に示す。
・Raven 1060Ultra:ビルラ社製カーボンブラック
・Omnirad 907:α−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、IGM社製
・OmniradTPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、数平均分子量418.5、IGM社製
・Omnirad369:α−アミノアルキルフェノン系開始剤、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、IGM社製
・OmniradEMK:4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、数平均分子量324.5、IGM社製
・DAP A:ジアリルフタレート樹脂、平均重量分子量5.5万:(株)大阪ソーダ社製
・ISO DAP:ジアリルフタレート樹脂、平均重量分子量5万:(株)大阪ソーダ社製
・Variplus AP:ケトンアルデヒド樹脂、Evonik社製
・Laropal A81:尿素アルデヒド樹脂、BASF社製
・PE210:ビスフェノールA型エポキシアクリレート、MIWON社製
・Ebecryl436:塩素化ポリエステル対トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)が質量比で6:4の混合物、平均重量分子量5000、ダイセル・オルネクス(株)製
・Ebecryl220:芳香族ウレタンアクリレート、平均重量分子量1000、ダイセル・オルネクス(株)製
・Miramer M600:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート混合物(DPHA)、MIWON社製
・Miramer M410:ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、MIWON社製
・Miramer M3130:トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(TMP(EO)3TA)、MIWON社製
・Miramer M222:ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)
尚、比較例16、比較例18はインキの粘度が極端に固く、十分な練肉が困難なため評価不能であった。
Claims (7)
- 温度25℃における粘度を5〜50パスカル秒(Pa.s.)の範囲に調整した活性エネルギー線硬化性オフセットインキをインキ練肉機であるロールミル上に乗せ、ロールミルおよびロール上に乗せた活性エネルギー線硬化性オフセットインキの表面温度が35℃になるように温度調整後、ロール間を加圧していった際に、インキの粉噴きが発生する圧力が3メガパスカル(MPa)以上であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性オフセットインキ。
- 前記活性エネルギー線硬化性オフセットインキが、バインダー(A)、及び(メタ)アクリレートモノマー(B)を含有する請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性オフセットインキ。
- 前記バインダー(A)がウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ジアリルイソフタレート樹脂、尿素アルデヒド樹脂、ケトンアルデヒド樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1つ以上である請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性オフセットインキ。
- 前記ウレタン樹脂が、アルキルモノアルコール化合物(d1)、ポリオール化合物(d2)、及びポリイソシアネート化合物(d3)を必須の反応原料とするものであり、
前記(メタ)アクリレートモノマー(B)が、一分子中に3つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル化合物(b1)を含有するものである請求項3に記載の活性エネルギー線硬化性オフセットインキ。
- 前記(メタ)アクリレートモノマー(B)が、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートまたはジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートである請求項2に記載の活性エネルギー線硬化性オフセットインキ。
- 更に、体質顔料(C)として、タルク、炭酸マグネシウム、又は炭酸カルシウムを含有する請求項1〜5の何れか1つに記載の活性エネルギー線硬化性オフセットインキ。
- 基材上に請求項1〜6の何れか1つに記載の活性エネルギー線硬化性オフセットインキの硬化物を有する事を特徴とする印刷物。
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