JP2020021411A - 制御装置、制御方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】制御量に対する外乱の影響を効果的に抑制すること。【解決手段】制御対象に対する操作量を出力し、前記制御対象の制御量を目標値に追従させる制御装置であって、最新の計測値と過去読み長が示す時点における計測値との差を、前記最新の予測値と前記過去読み長が示す時点における予測値との差で補正した過去読み補正値を算出する第1の補正値算出手段と、前記目標値と前記制御量との差又は未来の前記目標値と未来の前記制御量との差のいずれかを前記過去読み補正値により補正した補正目標偏差を算出する第2の補正値算出手段と、前記補正目標偏差に基づいて、新たな前記操作量を算出する操作量算出手段と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、制御装置、制御方法及びプログラムに関する。
温調制御装置やPLC(Programmable Logic Controller)、DCS(Distributed Control System)等の制御装置、パーソナルコンピュータや組み込み制御機器上で実装される制御装置等が産業上広く利用されている。
また、制御対象の制御量を目標値に追従させることを目的とする制御方式として、PID(Proportional-Integral-Differential)、モデル予測制御(MPC:Model-Predictive-Control)、内部モデル制御、LQG(Linear-Quadratic-Gaussian)制御、H2制御、H∞制御等の制御方式が知られている。更に、これらの制御方式に関連する技術が、例えば、特許文献1乃至5に開示されている。
例えば、特許文献1には、モデル予測制御において、制御量の予測値と実測値との誤差である予測誤差と、ステップ応答の終端値とに基づいて外乱推定値を計算した上で、この外乱推定値に基づいて、制御対象に対する操作量を修正する技術が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、現在に至るまでの過去の操作量の変化に応じた制御量の収束値の予測値と、目標値との差である補正目標偏差に基づいて、新たな操作量を決定する技術が開示されている。
また、例えば、特許文献3には、目標偏差の現在値と、操作量の変化量との関係を示す制御用論理式が成立する領域をグラフ上に表示する技術が開示されている。
また、例えば、特許文献4には、モデル予測制御を用いた主調整器と従調整器との2つの制御器の操作量の誤差を推定外乱として、主調整器の操作へフィードフォワード出力する技術が開示されている。
更に、例えば、特許文献5には、連続する複数の動作周期の間で大きさ及び印加タイミングが同一である外乱が印加された場合における或る動作周期での制御量の実測値と、当該或る動作周期での制御量の予測値との誤差であるモデル予測誤差を用いて、当該或る動作周期より後の動作周期における予測値を補正する技術が開示されている。
特許第5396915号公報 国際公開第2016/092872号 国際公開第2015/060149号 特許第4177171号公報 特開2018−41150号公報
ところで、モデル予測制御においては、制御量に対する外乱の影響を抑制することが重要である場合が多い。このため、例えば、上記の特許文献1に開示されているように、外乱推定値に基づいて操作量を修正する方法は、制御対象の制御量を目標値に追従させるにあたって有効である場合が多い。
しかしながら、従来技術では、実際に起こり得る外乱の時定数や継続時間によって外乱推定モデルを動的に変更することができず、外乱推定モデル等を事前に仮定する必要があった。他方で、外乱モデルには、例えば、インパルス外乱やステップ外乱、ランプ外乱等の種々のモデルが存在する。このため、実際に生じた外乱によっては、制御量に対する外乱の影響を効果的に抑制することができない場合があった。
本発明の一実施形態は、上記の点に鑑みてなされたもので、制御量に対する外乱の影響を効果的に抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一実施形態は、制御対象に対する操作量を出力し、前記制御対象の制御量を目標値に追従させる制御装置であって、前記制御対象のプラント応答モデルと、現在に至るまでの過去の前記操作量の変化量とに基づいて、前記制御量の予測値を算出し、算出した予測値を時系列として第1の記憶手段に記憶させる予測値算出手段と、前記制御量の計測値を取得し、取得した計測値を時系列として第2の記憶手段に記憶させる計測値取得手段と、前記予測値の時系列と前記計測値の時系列とを過去読みするための時間幅を示す過去読み長が入力されると、前記第1の記憶手段に記憶されている予測値のうちの最新の予測値及び前記過去読み長が示す時点における予測値と、前記第2の記憶手段に記憶されている計測値のうちの最新の計測値及び前記過去読み長が示す時点における計測値とを用いて、前記最新の計測値と前記過去読み長が示す時点における計測値との差を、前記最新の予測値と前記過去読み長が示す時点における予測値との差で補正した過去読み補正値を算出する第1の補正値算出手段と、前記目標値と前記制御量との差又は未来の前記目標値と未来の前記制御量との差のいずれかを前記過去読み補正値により補正した補正目標偏差を算出する第2の補正値算出手段と、前記補正目標偏差に基づいて、新たな前記操作量を算出する操作量算出手段と、を有することを特徴とする。
制御量に対する外乱の影響を効果的に抑制することができる。
第一の実施形態に係る制御装置の構成の一例を示す図である。 目標値先読み部の動作の一例を説明するための図である。 応答補正部の動作の一例を説明するための図(その1)である。 応答補正部の動作の一例を説明するための図(その2)である。 応答補正部の動作の一例を説明するための図(その3)である。 予測時系列記憶部の更新処理の一例を説明するためのフローチャートである。 予測時系列記憶部の更新の一例を説明するための図である。 過去計測値時系列記憶部の更新処理の一例を説明するためのフローチャートである。 過去計測値時系列記憶部の更新の一例を説明するための図である。 過去予測時系列記憶部の更新処理の一例を説明するためのフローチャートである。 過去予測時系列記憶部の更新の一例を説明するための図である。 操作変化量算出部の動作の一例を説明するための図である。 第一の実施形態に係る制御装置を用いて、制御対象プラントの制御ループを構成した場合の一例を示す図である。 第一の実施形態に係る制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 第二の実施形態に係る制御装置の構成の一例を示す図である。 実施例におけるプラント応答モデルを示す図である。 実施例における制御ゲインの設計に用いられる情報を示す図である。 実施例における制御ゲインを示す図である。 実施例における制御結果を示す図(その1)である。 実施例における制御結果を示す図(その2)である。 実施例における制御結果を示す図(その3)である。 実施例における制御結果を示す図(その4)である。
以下、本発明の実施の形態(以降、「本実施形態」とも表す。)について、図面を参照しながら詳細に説明する。以降では、現在から未来への目標値時系列が入力された場合において、制御量を目標値に追従(又は整定)させるための操作量を計算する制御装置10について説明する。本実施形態に係る制御装置10は、任意の目標値の時系列データである目標値時系列{r(t)}や制御対象プラント20の状態等を示す制御量y等に基づいて、制御対象プラント20に対する操作量uを算出する。そして、本実施形態に係る制御装置10は、この操作量uに応じた制御対象プラント20の制御量yを計測し、この制御量yや目標値時系列{r(t)}等に基づいて、次の操作量uを算出する。なお、制御量yとしては、例えば、制御対象プラント20の温度、目標値rとしては、例えば、設定温度等が挙げられる。ただし、制御量y及び目標値rは、温度及び設定温度に限られず、制御対象プラント20における任意の制御量及び当該制御量の目標となる任意の目標値を用いることができる。
本実施形態に係る制御装置10は、例えば、組み込み型の計算機器やPLC等であるものとする。ただし、本実施形態に係る制御装置10は、これに限られず、任意の機器又は装置であっても良い。
[第一の実施形態]
<制御装置10の構成>
まず、本実施形態に係る制御装置10の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、第一の実施形態に係る制御装置10の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る制御装置10は、目標値先読み部101と、計測部102と、差分器103と、操作量更新部104と、タイマ105とを有する。これら各機能部は、例えば、制御装置10にインストールされた1以上のプログラムがCPU(Central Processing Unit)等に実行させる処理によって実現される。
目標値先読み部101は、所定の制御周期T毎に、目標値時系列{r(t)}と、先読み長Tとを入力して、現在時刻tから先読み長後の時刻t+Tにおける目標値r(t+T)を出力する。先読み長Tとは、目標値時系列{r(t)}のうち、先読みする目標値r(t+T)を決定するための時間長である。なお、以降では、目標値r(t+T)を「先読み目標値r(t+T)」とも表す。
計測部102は、制御周期T毎に、制御対象プラント20の制御量yを計測する。そして、計測部102は、計測した制御量yの最新の値を、制御量現在値yとして出力する。なお、yは計測部102によって計測された制御量であることから「制御量計測値y」とも表す。したがって、制御量現在値とは、制御量計測値のうち、最新の制御量計測値のことである。
なお、制御対象プラント20の制御量yは、操作量uと外乱vとに応じて決定される。外乱vとしては、例えば、制御量yが温度である場合における外気温の低下又は上昇等が挙げられる。
また、計測部102は、操作量更新部104から出力された操作量uを取得し、取得した操作量uの最新の値を、操作量現在値uとして出力する。
差分器103は、目標値先読み部101から出力された先読み目標値r(t+T)と、制御量現在値yとの差(偏差)を目標偏差e(t+T|t)として出力する。目標偏差e(t+T|t)は、e(t+T|t)=r(t+T)−y(t)で算出される。なお、以降では、目標偏差e(t+T|t)を「先読み目標偏差e(t+T|t)」とも表す。
操作量更新部104は、制御周期T毎に、制御対象プラント20に対する操作量uを出力する。操作量更新部104には、応答補正部111と、操作変化量算出部112と、加算器113とが含まれる。
応答補正部111は、制御対象プラント20のプラント応答モデル{S(t)}と、先読み目標偏差e(t+T|t)と、先読み長Tと、過去読み長Tと、過去の操作量uの変化量duの時系列データである操作変化量時系列{du(t)}とに基づいて、操作変化量duの算出に用いられる補正目標偏差e(t)を算出する。過去読み長Tとは、補正目標偏差e(t)を算出するにあたり、計測部102によって過去に計測された制御量計測値yの時系列データ{y(t)}と、応答補正部111が過去に予測した制御量yの予測値の時系列データ{y(t)}とをどこまで遡るかを決定するための時間長である。補正目標偏差e(t)の算出方法の詳細については後述する。
なお、以降では、操作量uの変化量duを「操作変化量du」とも表す。また、過去に計測された制御量計測値yの時系列データ{y(t)}を「過去計測値時系列{y(t)}」とも表し、過去に予測した制御量yの予測値の時系列データ{y(t)}を「過去予測時系列{y(t)}」とも表す。各y(t)は、各時刻tで予測した、当該時刻tにおける制御量yの予測値(後述する第1の応答予測値)である。{y(t)}の算出方法の詳細については後述する。
操作変化量算出部112は、制御周期T毎に、応答補正部111により算出された補正目標偏差e(t)に基づいて、操作変化量duを算出する。操作変化量算出部112は、例えば、du(t−3T)、du(t−2T)、du(t−T)という順序で操作変化量du(t)を算出し、出力する。なお、操作変化量duは、制御周期T毎に操作量uが変化した量である。
加算器113は、計測部102から出力された操作量現在値uと、操作変化量算出部112から出力された操作変化量duとを加算して、新たな操作量uを算出する。そして、加算器113は、この操作量uを制御対象プラント20に出力する。この操作量uは、u(t)=u+du(t)=u(t−T)+du(t)で算出される。
タイマ105は、制御周期T毎に、目標値先読み部101と計測部102とを動作させる。なお、目標値先読み部101と計測部102とが制御周期T毎に動作することで、操作量更新部104も制御周期T毎に動作する。
<目標値先読み部101の動作>
次に、目標値先読み部101の動作について、図2を参照しながら説明する。図2は、目標値先読み部101の動作の一例を説明するための図である。
図2に示すように、目標値先読み部101は、目標値時系列{r(t)}と、先読み長Tとが入力されると、現在時刻tから先読み長後の時刻t+Tにおける先読み目標値r(t+T)を出力する。なお、図2におけるSVは制御量の目標値を表す。
このように、目標値先読み部101は、目標値時系列{r(t)}のうち、先読み長後の時刻t+Tにおける目標値r(t+T)を出力する。
なお、図2に示す例では、目標値時系列{r(t)}が直線によって表される場合を示しているが、これに限られない。目標値時系列{r(t)}は任意の曲線や矩形等によって表されても良い。特に、目標値時系列{r(t)}は、時刻tに応じて周期的に変化する曲線によって表されても良い。また、目標値時系列{r(t)}は、予め設定されていても良いし、未来の目標値r(t)が随時更新されても良い。
<応答補正部111の動作>
次に、応答補正部111の動作について、図3を参照しながら説明する。図3は、応答補正部111の動作の一例を説明するための図(その1)である。
図3に示すように、応答補正部111は、プラント応答モデル{S(t)}と、先読み目標偏差e(t+T|t)と、先読み長Tと、過去読み長Tと、操作変化量時系列{du(t)}と、制御量現在値y(t)とが入力されると、以下のステップS1〜ステップS4により補正目標偏差e(t)を算出し、出力する。なお、図3におけるPVは制御量を表し、MVは操作量を表し、dMVは操作変化量を表す。
ステップS1:応答補正部111は、過去の操作変化量duによって制御量現在値yがT後に変化すると予測される値を先読み応答補正値y(t)として算出する。なお、例えば、現在時刻をtとした場合、過去の操作変化量duは、du(t−T)、du(t−2T)等と表される。
ここで、一例として、プラント応答モデル{S(t)}がステップ応答モデルである場合における先読み応答補正値y(t)の算出方法について説明する。
時刻tで予測した、時刻での制御量の予測値を一般化予測値yn,C(s|t)として、応答補正部111は、以下の式(1)で一般化予測値yn,C(s|t)を計算する。
Figure 2020021411
ここで、Mは、一般化予測値yn,C(s|t)の計算に使用するモデルの長さ(モデル区間)である。
このとき、現在時刻tに対応する第1の応答予測値yn,B(t)をyn,B(t)=yn,C(t|t)、未来時刻t+Tに対応する第2の応答予測値yn,A(t)をyn,A(t)=yn,C(t+T|t)として、応答補正部111は、y(t)=yn,A(t)−yn,B(t)により先読み応答補正値y(t)を算出する。なお、上述したy(t)は時刻tにおける第1の応答予測値であり、y(t)=yn,C(t|t)=yn,B(t)である。
ステップS2:次に、応答補正部111は、先読み目標偏差e(t+T|t)を先読み応答補正値y(t)によって補正した先読み補正目標偏差e (t)として、e (t)=r(t+T)−(y(t)+y(t))=e(t+T|t)−y(t)により算出する。
ステップS3:次に、応答補正部111は、制御量現在値yと、制御量予測値y(t|t−T)との差を過去読み補正値e (t)として、e (t)=y(t)−y(t|t−T)により算出する。ここで、制御量予測値y(t|t−T)は、過去時刻t−Tで予測した、現在時刻tでの制御量の予測値である。
ここで、制御量予測値y(t|t−T)の算出方法について、図4を参照しながら説明する。図4は、応答補正部111の動作の一例を説明するための図(その2)である。
図4に示すように、応答補正部111は、過去読み長Tと、過去計測値時系列{y(t)}と、過去予測時系列{y(t)}とを入力して、以下の式により制御量予測値y(t|t−T)を算出する。
(t|t−T)=y(t−T)+(y(t)−y(t−T))
すなわち、過去予測時系列{y(t)}はプラント応答モデル{S(t)}と制御装置10が出力した操作変化量{du(t)}とに基づいて算出されており、過去の制御量計測値y(t−T)は実際に計測された値であるから、上記の過去時刻t−Tにおける現在時刻tでの制御量予測値y(t|t−T)は、過去時刻t−Tから現在時刻tに至るまで、プラント応答モデル{S(t)}と操作変化量{du(t)}とによって正しい予測が行えるという前提の下で算出された制御量の予測値であると言うことができる。したがって、現在時刻tで実際に計測された制御量現在値y(t)と、制御量予測値y(t|t−T)との間に誤差が発生するとすれば、この誤差は、プラント応答モデル{S(t)}と実際のプラント応答との間のズレや何等かの外乱の影響等を表していると言うことができる。このため、上述したように、この誤差を過去読み補正値e (t)として、e (t)=y(t)−y(t|t−T)=(y(t)−y(t−T))−(y(t)−y(t−T))により算出する。
図3に戻る。ステップS4:最後に、応答補正部111は、先読み目標偏差e (t)を過去読み補正値e (t)で補正した補正目標偏差e(t)を、e(t)=e (t)−e (t)により算出する。
ここで、一例として、一般化予測値yn,Cの時系列データ(以降、「予測時系列」とも表す。)を記憶する予測時系列記憶部121と、過去計測値時系列を記憶する過去計測値時系列記憶部122と、過去予測時系列を記憶する過去予測時系列記憶部123とを応答補正部111が利用して、補正目標偏差eを算出する場合について、図5を参照しながら説明する。図5は、応答補正部111の動作の一例を説明するための図(その3)である。なお、予測時系列記憶部121、過去計測値時系列記憶部122及び過去予測時系列記憶部123は、例えば、補助記憶装置やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置を用いて実現可能である。
図5に示すように、予測時系列記憶部121には、現在時刻をtとして、時刻t−Δtから未来の時刻t+Tまでの制御量の予測値(一般化予測値)yn,C(t−Δt|t),yn,C(t|t),yn,C(t+Δt|t),・・・,yn,C(t+T|t)が記憶されている。なお、Tは、予測時系列記憶部121に記憶される一般化予測値yn,Cの長さ(時間長)を決める定数であり、T=NΔt(Nは、任意の正の整数)であるものとする。また、Δtは、予測間隔であり、Δt=Tであるものとする。
また、過去計測値時系列記憶部122には、現在時刻をtとして、時刻tから過去の時刻t−Tまでの制御量計測値y(t),y(t−Δt),・・・,y(t−T)が記憶されている。なお、Tは、過去計測値時系列記憶部122に記憶される制御量計測値yの長さ(時間長)を決める定数であり、T=NΔt(Nは、任意の正の整数)であるものとする。ここで、N=Nであっても良い。
更に、過去予測時系列記憶部123には、現在時刻をtとして、時刻tから過去の時刻t−Tまでの制御量の予測値(第1の応答予測値)y(t),y(t−Δt),・・・,y(t−T)が記憶されている。ここで、y(t)=yn,B(t)=yn,C(t|t)であることから、第1の応答予測値y(t)=yn,B(t)とは、現在時刻tで予測した時刻sの一般化予測値yn,C(s|t)のうち、s=tでの一般化予測値yn,C(t|t)のことである。
このとき、図5に示すように、先読み応答補正値y(t)は、予測時系列記憶部121に記憶されているyn,A(t)=yn,C(t+T|t)と、yn,B(t)=yn,C(t|t)とを用いて、y(t)=yn,A(t)−yn,B(t)により算出される。これにより、この先読み応答補正値y(t)を用いて、先読み補正目標偏差e (t)は、e (t)=e(t+T|t)−y(t)により算出される。
また、図5に示すように、過去計測値時系列記憶部122に記憶されているy(t)及びy(t−T)と、過去予測時系列記憶部123に記憶されているy(t)及びy(t−T)とを用いて、過去読み補正値e (t)は、e (t)=(y(t)−y(t−T))−(y(t)−y(t−T))により算出される。
以上により、補正目標偏差e(t)は、e(t)=e (t)−e (t)により算出される。このように、予測時系列記憶部121と、過去計測値時系列記憶部122と、過去予測時系列記憶部123とを用いることで、応答補正部111は、少ない計算量と少ないメモリとで補正目標偏差eを計算することができる。
また、予測時系列記憶部121及び過去予測時系列記憶部123は、操作変化量duが応答補正部111に入力される度に、時系列更新部124によって更新される。同様に、過去計測値時系列記憶部122は、制御量現在値yが応答補正部111に入力される度に、時系列更新部124によって更新される。
なお、応答補正部111は、補正目標偏差e(t)を、e(t)=e (t)−e (t)/Tにより算出しても良い。これにより、例えば、過去読み長Tが非常に大きい値である場合に、e (t)も大きくなってしまうことに対する影響を緩和させることができる。
<予測時系列記憶部121の更新処理>
ここで、時系列更新部124が予測時系列記憶部121を更新する処理について、図6を参照しながら説明する。図6は、予測時系列記憶部121の更新処理の一例を説明するためのフローチャートである。以降では、予測時系列記憶部121に記憶されている時刻tでの一般化予測値yn,Cを、時刻t+Δtでの一般化予測値yn,Cに更新する場合について説明する。
ステップS11:時系列更新部124は、予測時系列記憶部121に記憶されている時刻tでの一般化予測値yn,Cを時刻Δtだけシフトする。
例えば、図7(a)に示すように、yn,C(t−Δ|t),yn,C(t|t),yn,C(t+Δ|t),・・・,yn,C(t+T|t),・・・,yn,C(t+T|t)が予測時系列記憶部121に記憶されており、それぞれの相対位置mが−1,0,1,・・・,N=Nであるものとする。この場合、時系列更新部124は、相対位置m≧0以上の一般化予測値yn,Cの相対位置mを−1する。すなわち、時系列更新部124は、相対位置m=0であるyn,C(t|t)を相対位置m=−1に、相対位置m=1であるyn,C(t+Δt|t)を相対位置m=0に順にシフトする。以降も同様に、時系列更新部124は、相対位置m=Nであるyn,C(t+T|t)を相対位置m=N−1にシフトするまで、各yn,Cの相対位置mを順にシフトする。
ステップS12:時系列更新部124は、最終時刻(すなわち、相対位置m=N)における一般化予測値yn,Cを更新する。時刻tで予測した最終時刻t+NΔt+Δtにおける一般化予測値yn,C(t+NΔt+Δt|t)は、例えば、時刻t+NΔt以前における一般化予測値yn,Cを用いて、例えば、
Figure 2020021411
により推定する。これは、時刻tにおける時刻t+NΔt−(j−1)Δtでの一般化予測値yn,Cに対して重みaを掛けて和を取った式である。
一般化予測値yn,C(t+NΔt+Δt|t)は、これ以外にも、例えば、時刻tで予測した時刻t+NΔtの一般化予測値yn,Cをそのまま使う場合、すなわち、yn,C(t+NΔt+Δt|t)=yn,C(t+NΔt|t)とする場合も考えられる。
また、例えば、速度変化を考慮して、時刻t+NΔtにおける一般化予測値yn,Cと、時刻t+NΔt−Δtの一般化予測値yn,Cとを外挿して、yn,C(t+NΔt+Δt|t)=(1+h)×yn,C(t+NΔt|t)−h×yn,C(t+NΔt−Δt|t),h≧0とする場合も考えられる。この場合、h=1とすれば、時刻t+NΔtにおける一般化予測値yn,Cと、時刻t+NΔt−Δtにおける一般化予測値yn,Cとの差がΔtだけ継続すると推定することに相当する。
以上により、図7(b)に示すように、予測時系列記憶部121の相対位置Nがyn,C(t+T+Δt|t)=yn,C(t+NΔt+Δt|t)に更新される。
ステップS13:時系列更新部124は、最新の操作変化量du(t+Δt)の影響を反映する。すなわち、図7(c)に示すように、時系列更新部124は、相対位置m=0〜Nまでの各一般化予測値yn,C(t+(m+1)Δt|t)に対して、S(mΔt)du(t+Δt)を加える。
具体的には、相対位置m=0の一般化予測値yn,C(t+Δt|t)に対しては、S(0)du(t+Δt)を加える。また、相対位置m=1の一般化予測値yn,C(t+2Δt|t)に対しては、S(Δt)du(t+Δt)を加える。m≧3の場合も同様である。
ステップS14:時系列更新部124は、予測時系列記憶部121に記憶されている各一般化予測値yn,Cを時刻t+Δtの予測時系列とする。すなわち、上記のS13により、m=0〜Nまでの各一般化予測値yn,Cは、yn,C(t+Δt+mΔt|t+Δt)=S(mΔt)du(t+Δt)+yn,C(t+(m+1)Δt|t)と表せる。
そこで、t´=t+Δtとすれば、図7(d)に示すように、相対位置m=−1の一般化予測値はyn,C(t´−Δt|t´)、相対位置m=0の一般化予測値はyn,C(t´|t´)、相対位置m=1の一般化予測値はyn,C(t´+Δt|t´)と表せる。m≧2の場合も同様に、yn,C(t´+mΔt|t´)と表せる。これにより、予測時系列記憶部121に記憶されている時刻tでの一般化予測値yn,Cが、時刻t+Δtでの一般化予測値yn,Cに更新される。
<過去計測値時系列記憶部122の更新処理>
次に、時系列更新部124が過去計測値時系列記憶部122を更新する処理について、図8を参照しながら説明する。図8は、過去計測値時系列記憶部122の更新処理の一例を説明するためのフローチャートである。以降では、過去計測値時系列記憶部122に記憶されている時刻tでの過去計測値時系列を、時刻t+Δtでの過去計測値時系列に更新する場合について説明する。
ステップS21:時系列更新部124は、過去計測値時系列記憶部122に記憶されている制御量計測値yを時刻Δtだけシフトする。
例えば、図9(a)に示すように、y(t),y(t−Δt),・・・,y(t−T),・・・,y(t−T+Δt),y(t−T)が過去計測値時系列記憶部122に記憶されており、それぞれの相対位置mが0,1,・・・,N−1,N=Nであるものとする。この場合、時系列更新部124は、相対位置N−1以下の制御量計測値yの相対位置mを+1する。すなわち、時系列更新部124は、相対位置m=N−1であるyの相対位置を相対位置m=Nに、相対位置m=N−2であるyの相対位置を相対位置m=N−1に順にシフトする。以降も同様に、時系列更新部124は、相対位置m=0であるyを相対位置m=1にシフトするまで、各yの相対位置mを順にシフトする。
ステップS22:時系列更新部124は、最新の制御量計測値y(t+Δt)を反映する。すなわち、例えば、図9(b)に示すように、時系列更新部124は、過去計測値時系列記憶部122の各記憶領域のうちの最新時刻(すなわち、相対位置=0)の記憶領域に対して、最新の制御量計測値y(t+Δt)をセットする。
ステップS23:時系列更新部124は、過去計測値時系列記憶部122を更新する。すなわち、例えば、図9(c)に示すように、時系列更新部124は、t´=t+Δtとして、過去計測値時系列記憶部122に記憶されている各制御量計測値yを時刻t´=t+Δtでの過去計測値時系列とする。これにより、過去計測値時系列記憶部122に記憶されている時刻tでの過去計測値時系列が、時刻t´=t+Δtでの過去計測値時系列に更新される。
<過去予測時系列記憶部123の更新処理>
次に、時系列更新部124が過去予測時系列記憶部123を更新する処理について、図10を参照しながら説明する。図10は、過去予測時系列記憶部123の更新処理の一例を説明するためのフローチャートである。以降では、過去予測時系列記憶部123に記憶されている時刻tでの過去予測時系列を、時刻t+Δtでの過去予測時系列に更新する場合について説明する。
ステップS31:時系列更新部124は、過去予測時系列記憶部123に記憶されている予測値(第1の応答予測値)yを時刻Δtだけシフトする。
例えば、図11(a)に示すように、y(t),y(t−Δt),・・・,y(t−T),・・・,y(t−T+Δt),y(t−T)が過去予測時系列記憶部123に記憶されており、それぞれの相対位置mが0,1,・・・,N−1,N=Nであるものとする。この場合、時系列更新部124は、相対位置N−1以下の予測値yの相対位置mを+1する。すなわち、時系列更新部124は、相対位置m=N−1であるyの相対位置を相対位置m=Nに、相対位置m=N−2であるyの相対位置を相対位置m=N−1に順にシフトする。以降も同様に、時系列更新部124は、相対位置m=0であるyを相対位置m=1にシフトするまで、各yの相対位置mを順にシフトする。
ステップS32:時系列更新部124は、最新の制御量の予測値yn,C(t+Δt|t+Δt)=y(t+Δt)を反映する。すなわち、例えば、図11(b)に示すように、時系列更新部124は、過去予測時系列記憶部123の各記憶領域のうちの最新時刻(すなわち、相対位置=0)の記憶領域に対して、最新の制御量の予測値yn,C(t+Δt|t+Δt)=y(t+Δt)をセットする。
ステップS33:時系列更新部124は、過去予測時系列記憶部123を更新する。すなわち、例えば、図11(c)に示すように、時系列更新部124は、t´=t+Δtとして、過去予測時系列記憶部123に記憶されている各予測値yを時刻t´=t+Δtでの過去予測時系列とする。これにより、過去予測時系列記憶部123に記憶されている時刻tでの過去予測時系列が、時刻t´=t+Δtでの過去予測時系列に更新される。
<操作変化量算出部112の動作>
次に、操作変化量算出部112の動作について、図12を参照しながら説明する。図12は、操作変化量算出部112の動作の一例を説明するための図である。
図12に示すように、操作変化量算出部112は、補正目標偏差e(t)が入力されると、この補正目標偏差e(t)に対して所定の制御ゲインを乗じることで操作変化量du(t)を算出し、算出したdu(t)を出力する。例えば、所定の制御ゲインとして積分ゲインkを用いる場合、操作変化量du(t)は、du(t)=k×e(t)で算出される。
ただし、補正目標偏差e(t)に対して所定の制御ゲインを乗じた結果、操作変化量duの上限値dumaxを超える場合、操作変化量算出部112は、dumaxを操作変化量du(t)とする。同様に、補正目標偏差e(t)に対して所定の制御ゲインを乗じた結果、操作変化量duの下限値duminを下回る場合、操作変化量算出部112は、duminを操作変化量du(t)とする。
<制御装置10を用いた制御ループ>
ここで、本実施形態に係る制御装置10を用いて、制御対象プラント20の制御ループを構成した場合(より正確には、閉ループを近似的に表現した場合)の一例を図13に示す。図13は、第一の実施形態に係る制御装置10を用いて、制御対象プラント20の制御ループを構成した場合の一例を示す図である。
図13に示す例では、以下のように制御ループを構成した。
・制御対象プラント20の実プラント伝達関数:P(s)
・制御器:K(s)=k×1/s
・第1の応答予測値yn,B(t)を生成するフィルタB:F(s)
・第2の応答予測値yn,A(t)を生成するフィルタA:F(s;T
・先読み目標値r(t+T)を生成するフィルタC:F(s;T
・過去読み補正値e (t)を生成するフィルタD:F(s;T
図13に示す例では、フィルタCが目標値先読み部101に相当する。制御器K(s)が操作変化量算出部112及び加算器113に相当する。なお、フィルタA、フィルタB及びフィルタDは、応答補正部111が実行する計算を表し、フィルタAは先読み長Tが出力に影響し、フィルタDは過去読み長Tが出力に影響する。
このとき、フィルタCは、制御周期T毎に、目標値時系列{r(t)}を入力して、先読み目標値r(t+T)を出力する。
制御器は、制御周期T毎に、算出した操作変化量duを操作量現在値uに加算して、操作量u(t)を出力する。このとき、制御器は、上述したように、補正目標偏差eに対して所定の制御ゲインを乗ずることで、操作変化量duを算出する。このため、制御器は、積分器で近似することができ、K(s)=k×1/sとなる。なお、制御器には、e(t)=r(t+T)−(yn,A(t)+w(t)+e (t))が入力される。ここで、w(t)=y(t)−yn,B(t)である。
また、実プラント伝達関数P(s)は、外乱をv(t)として、u(t)+v(t)を入力して、制御量y(t)を出力する。
図13に示す例では、全体的な動作として、制御量y(t)がフィルタAとフィルタBとによって、時刻T経過後の制御量の推定値(すなわち、第2の応答予測値yn,A(t)及び第1の応答予測値yn,B(t))に補正される。また、フィルタDによって過去の予測誤差(すなわち、制御量計測値y(t)と、この制御量計測値yに対応する制御量予測値y(t)との誤差)が過去読み補正値e (t)により補正される。
そして、補正された制御量が、先読み目標値r(t+T)と一致するように制御器によって制御される。したがって、本実施形態に係る制御装置10は、現在時刻tからT経過後の制御量が目標値と一致するような操作量を、更に過去の予測誤差を補正した上で、従来のモデル予測制御のような最適化演算なしに、決定していると言うことができる。
ここで、例えば、プラント応答モデルをP(s)とし、先読み長Tをステップ応答が収束すると見做せるほど十分長い値とすると、F(s;T)は定常ゲインP(0)に等しくなる。このため、本実施形態に係る制御装置10では、先読み長Tを、無限大も含めた任意の値に設定することができるものの、例えば、ステップ応答が目標値に収束するまでの値とすることが好ましい。特に、ステップ応答が目標値に到達する80%程度までの値とすることが好ましい。更に、例えば、ステップ応答の目標値が周期的に変化するような場合には、この変化周期に合せて十分小さい値とすることが好ましい。
なお、先読み長Tを0と設定した場合、未来の目標値と未来の予測値との差である先読み目標偏差ではなく、現在の目標値と現在の制御量との差である目標偏差を過去読み補正値によって補正した補正目標偏差が算出されることになる。一方で、先読み長Tを十分に大きい値と設定した場合、目標値と未来の予測値の収束値との差である終端応答目標偏差を過去読み補正値によって補正した補正目標偏差が算出されることになる。
以上のように、本実施形態に係る制御装置10は、任意に設定された先読み長T及び過去読み長Tを用いて、先読み長Tにおける目標値r(t+T)を先読みし、この先読みした目標値r(t+T)に制御量を追従させるような操作量を、過去読み長Tを用いた過去の予測誤差を補正した上で、決定することができる。このため、本実施形態に係る制御装置10によれば、外乱による制御量への影響を効果的に抑制することができるようになる。
特に、プラントの運用時に実際に起こり得る外乱の時定数や継続時間等に合せて、過去読み長Tを適切に設定することで、より高い外乱抑制効果を得ることができるようになる。例えば、時定数の長い外乱が想定される場合には長い過去読み長Tを設定し、時定数の短い外乱が想定される場合には短い過去読み長Tを設定する等である。
なお、過去読み長Tは、予め想定される外乱に合せて設定されても良いし、実際のプラントの運用時におけるプロセス変動の緩急等に合せて適宜設定が調整されても良い。
<制御装置10のハードウェア構成>
次に、本実施形態に係る制御装置10のハードウェア構成について、図14を参照しながら説明する。図14は、第一の実施形態に係る制御装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
図14に示すように、本実施形態に係る制御装置10は、入力装置201と、表示装置202と、外部I/F203と、通信I/F204と、ROM(Read Only Memory)205と、RAM206と、CPU207と、補助記憶装置208とを有する。これら各ハードウェアは、バス209により相互に通信可能に接続されている。
入力装置201は、例えば各種ボタンやタッチパネル、キーボード、マウス等であり、制御装置10に各種の操作を入力するのに用いられる。表示装置202は、例えばディスプレイ等であり、制御装置10による各種の処理結果を表示する。なお、制御装置10は、入力装置201及び表示装置202の少なくとも一方を有していなくても良い。
外部I/F203は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体203a等がある。制御装置10は、外部I/F203を介して、記録媒体203aの読み取りや書き込みを行うことができる。記録媒体203aには、例えば、SDメモリカード(SD memory card)やUSBメモリ、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)等がある。なお、制御装置10が有する各機能部を実現する1以上のプログラムは、記録媒体203aに格納されていても良い。
通信I/F204は、制御装置10が他の装置とデータ通信を行うためのインタフェースである。なお、制御装置10が有する各機能部を実現する1以上のプログラムは、通信I/F204を介して、所定のサーバ等から取得(ダウンロード)されても良い。
ROM205は、電源を切ってもデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。RAM206は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリである。CPU207は、例えば補助記憶装置208やROM205からプログラムやデータをRAM206に読み出して、各種処理を実行する演算装置である。
補助記憶装置208は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等であり、プログラムやデータを格納している不揮発性のメモリである。補助記憶装置208に格納されているプログラムやデータには、例えば、制御装置10が有する各機能部を実現する1以上のプログラムや基本ソフトウェアであるOS(Operating System)、OS上で動作する各種アプリケーションプログラム等がある。
本実施形態に係る制御装置10は、図14に示すハードウェア構成を有することにより、上述した各種処理を実現することができる。なお、図14では、制御装置10が1台のコンピュータで実現される場合のハードウェア構成例を示したが、制御装置10は複数台のコンピュータで実現されていても良い。
[第二の実施形態]
次に、第二の実施形態について説明する。第二の実施形態に係る制御装置10は、図15に示すように、先読み長Tを用いない。これは、第一の実施形態に係る制御装置10において、T=0とした場合と同様である。
先読み長Tを用いないことで、上述したように、第二の実施形態に係る制御装置10は、現在の目標値と現在の制御量との差である目標偏差を過去読み補正値によって補正した補正目標偏差を算出することができる。
[実施例]
次に、実施例について説明する。以降の実施例では、第一の実施形態に係る制御装置10によって制御対象プラント20を制御する場合について説明する。この実施例においては、目標値が一定のレギュレーション制御において、過去読み長Tを用いた補正(過去読み補正値)を加えることによって外乱に対する応答性が改善することを示す。
まず、制御対象プラント20のステップ応答モデルを図16に示す。図16に示すように、本実施例では、おおよそt=10〜12頃に、応答が定常値に達するステップ応答モデルを用いる。
また、本実施例では、国際公開第2015/060149号に開示されている制御系設計支援装置にて制御ゲインを設計するものとする。この制御系設計支援装置に入力される各情報(制御仕様を示す情報)を図17(a)〜図17(c)に示す。図17(a)は、各操作時刻における操作変化量上下限である。図17(b)は、各制御時刻における許容目標偏差の制約である。図17(c)は、制御応答波形である。これらの各情報が上記の制御系設計支援装置に入力されることで、図18に示す領域Rが出力される。領域Rは、補正目標偏差eと操作変化量duとが、図17(a)〜図17(b)に示した各情報を満たす領域、すなわち、制御ゲインの許容範囲を表すグラフである。
ここで、本実施例では、図18に示される領域Rを参考に、この領域Rの中心付近を通る値1.746を制御ゲインKとして選択したものとする。すなわち、du(t)=1.746×e(t)となる。
このとき、制御周期T=0.6として、従来のPID制御によって制御対象プラント20を制御した結果を図19に示す。図19(a)〜図19(c)に示すように、目標値r(t)は0で固定されており、外乱v(t)はランプ関数状に変化した後に一定値となる。このとき、制御量y(t)は、外乱v(t)の影響によって、一旦0.6付近まで上昇し、操作量u(t)が−12付近まで低下してそれ以上の上昇を防いでいる。外乱v(t)が一定値となった後は、制御量y(t)は目標値r(t)=0に収束している。
また、制御周期T=0.6、先読み長T=1.8、過去読み長T=1.8として、第一の実施形態に係る制御装置10によって制御対象プラント20を制御した結果を図20に示す。図20(a)〜図20(c)に示すように、図19と同様に、目標値r(t)は0で固定されており、外乱v(t)はランプ関数状に変化した後に一定値となる。このとき、制御量y(t)は、外乱v(t)の影響によって、一旦0.5付近まで上昇し、操作量u(t)が−12付近まで低下してそれ以上の上昇を防いでいる。外乱v(t)が一定値となった後は、制御量y(t)は目標値r(t)=0に収束している。
図19と図20とを比較すると、図20の方が制御量y(t)のピーク値が約0.8小さく、外乱の影響を約62%削減できている。
次に、目標値r(t)及び外乱v(t)は図19及び図20と同様で、制御周期T=0.3として、従来のPID制御によって制御対象プラント20を制御した結果を図21に示す。図21(a)〜図21(c)に示すように、制御量y(t)は、外乱v(t)の影響によって、一旦0.6付近まで上昇し、操作量u(t)が−12付近まで低下してそれ以上の上昇を防いでいる。外乱v(t)が一定値となった後は、制御量y(t)は目標値r(t)=0に収束している。図19と比較した場合、操作量の変更周期が短くなっているものの、制御応答自体をそれほど変化していない。
次に、目標値r(t)及び外乱v(t)は図21と同様で、制御周期T=0.3、先読み長T=0.9、過去読み長T=0.9として、第一の実施形態に係る制御装置10によって制御対象プラント20を制御した結果を図22に示す。図22(a)〜図22(c)に示すように、制御量y(t)は、外乱v(t)の影響によって、一旦0.3付近まで上昇し、操作量u(t)が−12付近まで低下してそれ以上の上昇を防いでいる。外乱v(t)が一定値となった後は、制御量y(t)は目標値r(t)=0に収束している。
図21と図22とを比較すると、図22の方が制御量y(t)のピーク値が約0.4小さく、外乱の影響を約57%削減できている。
以上のように、本実施形態に係る制御装置10によれば、過去読み長Tによる補正によって、外乱による制御量への影響を効果的に抑制できていることがわかる。
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
10 制御装置
20 制御対象プラント
101 目標値先読み部
102 計測部
103 差分器
104 操作量更新部
111 応答補正部
112 操作変化量算出部
113 加算器

Claims (7)

  1. 制御対象に対する操作量を出力し、前記制御対象の制御量を目標値に追従させる制御装置であって、
    前記制御対象のプラント応答モデルと、現在に至るまでの過去の前記操作量の変化量とに基づいて、前記制御量の予測値を算出し、算出した予測値を時系列として第1の記憶手段に記憶させる予測値算出手段と、
    前記制御量の計測値を取得し、取得した計測値を時系列として第2の記憶手段に記憶させる計測値取得手段と、
    前記予測値の時系列と前記計測値の時系列とを過去読みするための時間幅を示す過去読み長が入力されると、前記第1の記憶手段に記憶されている予測値のうちの最新の予測値及び前記過去読み長が示す時点における予測値と、前記第2の記憶手段に記憶されている計測値のうちの最新の計測値及び前記過去読み長が示す時点における計測値とを用いて、前記最新の計測値と前記過去読み長が示す時点における計測値との差を、前記最新の予測値と前記過去読み長が示す時点における予測値との差で補正した過去読み補正値を算出する第1の補正値算出手段と、
    前記目標値と前記制御量との差又は未来の前記目標値と未来の前記制御量との差のいずれかを前記過去読み補正値により補正した補正目標偏差を算出する第2の補正値算出手段と、
    前記補正目標偏差に基づいて、新たな前記操作量を算出する操作量算出手段と、
    を有することを特徴とする制御装置。
  2. 前記操作量算出手段は、
    前記補正目標偏差に基づいて前記操作量の変化量を算出し、現在の操作量に対して前記操作量の変化量を加えることで、新たな前記操作量を算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記操作量算出手段は、
    前記補正目標偏差に対して所定のゲインを乗じることで、前記操作量の変化量を算出する、ことを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記予測値算出手段は、
    前記操作量の変化量が算出される度に、前記第1の記憶手段に記憶されている予測値の時系列を更新し、
    前記計測値取得手段は、
    前記操作量の変化量が算出される度に、前記第2の記憶手段に記憶されている計測値の時系列を更新する、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の制御装置。
  5. 前記予測値算出手段は、
    前記制御対象のプラント応答モデルと、現在に至るまでの過去の前記操作量の変化量とに基づいて、現在時刻tにおける各時刻sの一般化予測値を算出し、算出した一般化予測値のうち、s=tである一般化予測値を時刻tにおける予測値として算出する、ことを特徴とする、請求項1乃至4の何れか一項に記載の制御装置。
  6. 制御対象に対する操作量を出力し、前記制御対象の制御量を目標値に追従させるコンピュータが、
    前記制御対象のプラント応答モデルと、現在に至るまでの過去の前記操作量の変化量とに基づいて、前記制御量の予測値を算出し、算出した予測値を時系列として第1の記憶手段に記憶させる予測値算出手順と、
    前記制御量の計測値を取得し、取得した計測値を時系列として第2の記憶手段に記憶させる計測値取得手順と、
    前記予測値の時系列と前記計測値の時系列とを過去読みするための時間幅を示す過去読み長が入力されると、前記第1の記憶手段に記憶されている予測値のうちの最新の予測値及び前記過去読み長が示す時点における予測値と、前記第2の記憶手段に記憶されている計測値のうちの最新の計測値及び前記過去読み長が示す時点における計測値とを用いて、前記最新の計測値と前記過去読み長が示す時点における計測値との差を、前記最新の予測値と前記過去読み長が示す時点における予測値との差で補正した過去読み補正値を算出する第1の補正値算出手順と、
    前記目標値と前記制御量との差又は未来の前記目標値と未来の前記制御量との差のいずれかを前記過去読み補正値により補正した補正目標偏差を算出する第2の補正値算出手順と、
    前記補正目標偏差に基づいて、新たな前記操作量を算出する操作量算出手順と、
    を実行することを特徴とする制御方法。
  7. 制御対象に対する操作量を出力し、前記制御対象の制御量を目標値に追従させるコンピュータに、
    前記制御対象のプラント応答モデルと、現在に至るまでの過去の前記操作量の変化量とに基づいて、前記制御量の予測値を算出し、算出した予測値を時系列として第1の記憶手段に記憶させる予測値算出手順と、
    前記制御量の計測値を取得し、取得した計測値を時系列として第2の記憶手段に記憶させる計測値取得手順と、
    前記予測値の時系列と前記計測値の時系列とを過去読みするための時間幅を示す過去読み長が入力されると、前記第1の記憶手段に記憶されている予測値のうちの最新の予測値及び前記過去読み長が示す時点における予測値と、前記第2の記憶手段に記憶されている計測値のうちの最新の計測値及び前記過去読み長が示す時点における計測値とを用いて、前記最新の計測値と前記過去読み長が示す時点における計測値との差を、前記最新の予測値と前記過去読み長が示す時点における予測値との差で補正した過去読み補正値を算出する第1の補正値算出手順と、
    前記目標値と前記制御量との差又は未来の前記目標値と未来の前記制御量との差のいずれかを前記過去読み補正値により補正した補正目標偏差を算出する第2の補正値算出手順と、
    前記補正目標偏差に基づいて、新たな前記操作量を算出する操作量算出手順と、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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