JP2020019581A - 粘着剤転写機構及びプリンタ - Google Patents

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Ryo Kurebayashi
亮 紅林
祐輔 曾根
Yusuke Sone
祐輔 曾根
近藤 智行
Satoyuki Kondo
智行 近藤
和充 新村
Kazumitsu Nimura
和充 新村
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Abstract

【課題】用紙に対して構造が不必要に大型化しない粘着剤転写機構を提供する。【解決手段】本発明に係る粘着剤転写機構10は、搬送された用紙を押圧して用紙に粘着剤を転写する転写部11gを有する粘着剤カートリッジ11と、用紙の搬送方向と交わる方向に転写部11gが移動するように粘着剤カートリッジ11を駆動して用紙に粘着剤を転写させる駆動部12と、を備え、駆動部12は、用紙に粘着剤を転写する転写状態と、用紙に粘着剤が非転写となる退避状態との間で粘着剤カートリッジ11を移行させ、搬送方向から見た粘着剤カートリッジ11の正面視において、粘着剤カートリッジ11が退避状態から転写状態に移行し始めるときの、用紙に対する転写部11gの第1角度θ1に対して、粘着剤カートリッジ11が転写状態から退避状態に移行し始めるときの、用紙に対する転写部11gの第2角度θ2が大きくなるように、粘着剤カートリッジ11を駆動する。【選択図】図9D

Description

本発明は、搬送されてきた用紙に粘着剤を転写する粘着剤転写機構、及び粘着剤転写機構を有するプリンタに関する。
搬送されてきた用紙の面に粘着剤を転写して、粘着剤が転写された用紙を排出する装置が知られている。例えば、特許文献1には、プリンタの下流に別体として設置されるのり付けユニットが開示されている。特許文献1に開示されたのり付けユニットでは、のり転写テープカートリッジを含むのりテープヘッドは、モータからの駆動を伝達するベルトと、のりテープヘッドを支持するシャフトとに基づいて、用紙の搬送方向と直交する方向に直線的に移動する。
特許第4427134号公報
しかしながら、特許文献1に記載のように用紙の搬送方向と直交する方向に直線的に粘着剤カートリッジを移動させる場合、当該方向における粘着剤カートリッジの幅よりも十分に大きな移動領域を確保する必要がある。これにより、粘着剤転写機構の当該方向の幅が大きくなり、装置の小型化が妨げられていた。例えばレシート及び付箋紙等のような、粘着剤カートリッジの幅と同程度か、又はそれ以下の幅狭な用紙に粘着剤を転写する場合、用紙の両側に粘着剤カートリッジが配置可能な空間を付加的に形成する必要があり、用紙に対して不必要に装置が大型化していた。
このような問題点に鑑みてなされた本発明の目的は、用紙に対して構造が不必要に大型化しない粘着剤転写機構及びプリンタを提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の観点に係る粘着剤転写機構は、
搬送された用紙を押圧して前記用紙に粘着剤を転写する転写部を有する粘着剤カートリッジと、
前記用紙の搬送方向と交わる方向に前記転写部が移動するように前記粘着剤カートリッジを駆動して前記用紙に前記粘着剤を転写させる駆動部と、
を備え、
前記駆動部は、
前記転写部が前記用紙を押圧して前記用紙に前記粘着剤を転写する転写状態と、前記転写部が前記用紙から離間して前記用紙に前記粘着剤が非転写となる退避状態との間で前記粘着剤カートリッジを移行させ、
前記搬送方向から見た前記粘着剤カートリッジの正面視において、前記粘着剤カートリッジが前記退避状態から前記転写状態に移行し始めるときの、前記用紙に対する前記転写部の第1角度に対して、前記粘着剤カートリッジが前記転写状態から前記退避状態に移行し始めるときの、前記用紙に対する前記転写部の第2角度が大きくなるように、前記粘着剤カートリッジを駆動する。
第2の観点に係る粘着剤転写機構では、
前記駆動部は、前記粘着剤カートリッジが前記転写状態から前記退避状態に移行するときに、前記用紙における前記粘着剤の転写領域に対して斜め外側に前記転写部が離間するように前記粘着剤カートリッジを駆動してもよい。
第3の観点に係る粘着剤転写機構では、
前記粘着剤カートリッジは、直線状に延設されたガイド孔を有するフレームに取り付けられ、
前記駆動部は、
回転可能なカートリッジ駆動カムと、
前記カートリッジ駆動カムの回転中心から外周方向に離間した位置で前記カートリッジ駆動カムから突出し、前記ガイド孔に係合する第1ピンと、
を有し、
前記カートリッジ駆動カムが回転することで前記第1ピンが前記ガイド孔に沿って往復移動してもよい。
第4の観点に係る粘着剤転写機構は、
前記転写状態において前記転写部から前記用紙に働く転写荷重が略一定となるように、前記粘着剤カートリッジに対して前記用紙側に荷重を加える転写荷重調整部をさらに備えてもよい。
第5の観点に係る粘着剤転写機構では、
前記粘着剤カートリッジは、第2ピンが突出したフレームに取り付けられ、
前記転写荷重調整部は、
前記第2ピンと係合する押圧アームと、
前記押圧アームと連結され、前記押圧アームを前記用紙側に付勢する付勢力を前記押圧アームに与える付勢部材と、
を有してもよい。
第6の観点に係る粘着剤転写機構では、
前記第1角度は鋭角であり、前記第2角度は鈍角であってもよい。
第7の観点に係るプリンタは、
搬送されてきた用紙に印字を施す印字部と、
前記印字部によって印字された前記用紙に前記粘着剤を転写する上記のいずれかの粘着剤転写機構と、
を備えてもよい。
本発明の一実施形態に係る粘着剤転写機構及びプリンタによれば、用紙に対して構造が不必要に大型化しない。
一実施形態に係る粘着剤転写機構を有するプリンタの外観斜視図である。 図1のプリンタの側面図である。 一実施形態に係る粘着剤転写機構と用紙搬送機構とを示した側面図である。 図3の粘着剤転写機構を含むプリンタの構成の一部を示した斜視図である。 図4の粘着剤転写機構に含まれる粘着剤カートリッジがフレームに取り付けられている状態を示す正面図である。 図5の粘着剤カートリッジの内部を示す内部構造図である。 図6のVII−VII矢線に沿った粘着剤カートリッジの拡大断面図である。 カムギヤと同軸構造をなす複数の構成部を主に示した部品正面図である。 カムギヤと同軸構造をなす複数の構成部を主に示した部品側面図である。 粘着剤カートリッジの待機位置を示した模式図である。 粘着剤カートリッジが退避状態から転写状態に移行し始めるときの粘着剤カートリッジの位置を示した模式図である。 粘着剤カートリッジが転写状態の中間にあるときの粘着剤カートリッジの位置を示した模式図である。 粘着剤カートリッジが転写状態から退避状態に移行し始めるときの粘着剤カートリッジの位置を示した模式図である。 図9Aに示した構成部のうち、粘着剤カートリッジの移動を実現させる構成部を主に示した模式図である。 図9Bに示した構成部のうち、粘着剤カートリッジの移動を実現させる構成部を主に示した模式図である。 図9Cに示した構成部のうち、粘着剤カートリッジの移動を実現させる構成部を主に示した模式図である。 図9Dに示した構成部のうち、粘着剤カートリッジの移動を実現させる構成部を主に示した模式図である。 転写ローラから用紙の転写面に粘着剤が転写される様子を概念的に示した模式図である。 粘着剤カートリッジが退避状態に移行するときの転写ローラの動きを概念的に示した模式図である。 従来技術のように転写ローラが用紙に対して真下に移動するときの仮想的な場合を概念的に示した模式図である。 図9Aに示した構成部のうち、転写荷重調整部を主に示した模式図である。 図9Bに示した構成部のうち、転写荷重調整部を主に示した模式図である。 図9Cに示した構成部のうち、転写荷重調整部を主に示した模式図である。 図9Dに示した構成部のうち、転写荷重調整部を主に示した模式図である。 粘着剤カートリッジが転写状態にあるときの転写荷重及び第2荷重の各位置における値を、表1の数値例に基づいて示した図である。 図9Aに示した構成部のうち、押さえ部材、押さえ部材調整部、及び転写プラテンを主に示した模式図である。 図9Bに示した構成部のうち、押さえ部材、押さえ部材調整部、及び転写プラテンを主に示した模式図である。 図9Cに示した構成部のうち、押さえ部材、押さえ部材調整部、及び転写プラテンを主に示した模式図である。 図9Dに示した構成部のうち、押さえ部材、押さえ部材調整部、及び転写プラテンを主に示した模式図である。 カバーを開けたときの一対の押さえ部材の位置を示した正面図である。 カバーを閉じたときの一対の押さえ部材の位置を示した正面図である。 カバーを開けたときの一対の押さえ部材の位置を示した上面図である。 カバーを閉じたときの一対の押さえ部材の位置を示した上面図である。 図1に示すプリンタの回路構成を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態について主に説明する。以下の説明中の前後、左右、及び上下の方向は、図中の矢印の方向を基準とする。各矢印の方向は、異なる図面同士で互いに整合している。図面によっては、簡便な図示を目的として、一実施形態に係る粘着剤転写機構10及びプリンタ1の構成の一部、並びに用紙Pの図示を省略する。
図1は、一実施形態に係る粘着剤転写機構10を有するプリンタ1の外観斜視図である。図2は、図1のプリンタ1の側面図である。図1及び図2では、説明の簡便のために、長尺の用紙Pがロール状に巻かれた後述するロール紙Rの図示を省略する。
一実施形態に係るプリンタ1は、長尺の用紙Pがロール状に巻かれたロール紙Rを収容する。プリンタ1は、収容したロール紙Rから用紙Pを引き出して搬送しながらその用紙Pに印字を行う。プリンタ1は、印字された用紙Pを所定のタイミングで切断する。プリンタ1は、一実施形態に係る粘着剤転写機構10を有しており、粘着剤転写機構10によって、用紙Pの印字面と反対側の面である転写面に粘着剤を転写する。
図1及び図2に示すとおり、プリンタ1は、外枠を構成するハウジング1aと、ハウジング1aの上面側の前部に取り付けられているカバー1bとを有する。プリンタ1は、カバー1bの下側で前方に向けて開口した、用紙Pを排出する用紙排出部1cを有する。プリンタ1は、大きな構成要素として、プリンタ1の前側を構成する粘着剤転写機構10と、プリンタ1の後側を構成する用紙搬送機構20とを有する。
用紙搬送機構20は、長尺の用紙Pがロール状に巻かれたロール紙Rを収容する収容部21を有する。図1及び図2に示すとおり、収容部21は、用紙搬送機構20の後部全体に形成され、長尺の用紙Pがロール状に巻かれたロール紙Rを収容可能な空間を含む。収容部21から引き出された用紙Pは、用紙搬送機構20によって搬送され、粘着剤転写機構10が設置されている前後位置にまで到達する。粘着剤転写機構10は、当該前後位置に到達した用紙Pに対して、その転写面に必要に応じて粘着剤を転写する。その後、プリンタ1は、用紙搬送機構20において切断された用紙Pを用紙排出部1cから排出する。
図3は、一実施形態に係る粘着剤転写機構10と用紙搬送機構20とを示した側面図である。図3では、説明の簡便のために、プリンタ1のハウジング1a及びカバー1bの図示を省略し、粘着剤転写機構10及び用紙搬送機構20の主要な構成部を図示している。図3は、ロール紙Rが収容部21に収容されている様子を示す。図3に示すとおり、収容部21と用紙排出部1cを結ぶ経路が用紙Pの搬送経路になり、収容部21から用紙排出部1cに向かう方向が用紙Pの搬送方向に相当する。以下の説明では、用紙Pの搬送経路を単に搬送経路と称し、用紙Pの搬送方向を単に搬送方向と称する。搬送経路において、収容部21に収容されたロール紙R側が上流側になり、用紙排出部1c側が下流側になる。
用紙搬送機構20では、収容部21に収容されたロール紙Rから搬送経路の下流側に向かって、デカール部22、印字部23、及び切断部24が順に配置されている。搬送経路に沿って搬送される用紙Pは、デカール部22によって用紙Pの巻き癖(カール)が矯正され、印字部23によって用紙Pの印字面P1に印字が施され、切断部24によって用紙Pが切断される。ここで、用紙Pの印字面P1は、例えば用紙Pの上面を含む。このとき、用紙Pの転写面P2は、例えば用紙Pの下面を含む。
デカール部22は、収容部21から引き出された直後の用紙Pの巻き癖を矯正する。ロール紙Rは、長尺の用紙Pがロール状に巻かれたものであり、ロール紙Rから引き出された用紙Pには巻き癖がついている。この巻き癖によって、粘着剤が転写される転写面P2を内側にして用紙Pが丸まってしまい、用紙排出部1cから排出された後、用紙Pの転写面P2がプリンタ1のハウジング1aの前側の外装面に貼り付いてしまう場合がある。また、用紙Pに転写済の粘着剤が丸まった用紙Pの転写面P2の他の部分と粘着してしまう場合もある。これらの場合を回避するために、用紙搬送機構20は、用紙Pの巻き癖を矯正するデカール部22を有する。
デカール部22は、デカール部材22aと、押さえ部材22bとを有する。デカール部材22aは、用紙Pの上方に位置し、押さえ部材22bは、用紙Pの下方に位置する。用紙Pは、デカール部材22a及び押さえ部材22bとそれぞれ上面側及び下面側から接触した状態で、これらの部材の間を屈曲しながら通過する。
より具体的には、デカール部材22aは、板状の本体22a1と、本体22a1の用紙P側の先端に形成されたしごき部22a2と、ばね22a3とを有する。しごき部22a2は、例えば金属製のシャフトによって構成される。ばね22a3は、本体22a1における搬送経路の下流側の部分を、図の後斜め下方に付勢するものである。これにより、用紙Pは、しごき部22a2に接する部分で屈曲する。用紙Pが屈曲した状態でしごき部22a2を通過すると、しごき部22a2によって用紙Pがしごかれ、用紙Pの巻き癖が矯正される。
押さえ部材22bは、用紙Pがしごき部22a2に接する部分よりも搬送経路の上流側において、用紙Pの下面側から用紙Pを押さえる。これにより、用紙Pは、しごき部22a2に接する部分で屈曲する角度が小さくなり、より大きな力で用紙Pの巻き癖が矯正される。
デカール部22は、上記の構成に限定されず、収容部21から引き出された直後の用紙Pの巻き癖を矯正することができる任意の構成を有してもよい。また、用紙Pの巻き癖が小さい若しくは巻き癖がついていないような場合、又は巻き癖がついていてもこれを矯正する必要がないような場合等には、デカール部22は、用紙搬送機構20に配置されていなくてもよい。
印字部23は、デカール部22から搬送されてきた用紙Pの印字面P1に印字を施す。印字部23は、プラテンローラ23aと、印字ヘッド23bとを有する。印字ヘッド23bは、用紙Pの上方に位置し、プラテンローラ23aは、用紙Pの下方に位置する。ロール紙Rから引き出され、デカール部22を通過した用紙Pは、プラテンローラ23aと印字ヘッド23bとの間に挟み込まれる。プラテンローラ23aは、不図示のステッピングモータによって回転する。図3においてプラテンローラ23aが反時計回りに回転すると、ロール紙Rから用紙Pが引き出され、引き出された用紙Pが搬送経路に沿って下流側に搬送される。印字ヘッド23bは、搬送方向と直交する用紙Pの幅方向に並んだ複数の発熱素子を有し、用紙Pの印字面P1に印字を施す。
このように、印字部23は、一例としてサーマル方式に基づいて用紙Pの印字面P1に印字を施す。印字部23の構成は、これに限定されない。印字部23は、サーマル方式以外の任意の印字方式に基づいて用紙Pの印字面P1に印字を施してもよい。
切断部24は、印字部23から搬送されてきた用紙Pを所定のタイミングで切断する。切断部24は、フレーム24aと、フレーム24aの後方に取り付けられているモータ24bと、フレーム24aの前方に取り付けられている可動刃24cとを有する。切断部24は、モータ24bによって可動刃24cをフレーム24aに対して上下方向に往復移動させることで用紙Pを切断する。
プリンタ1では、印字部23のプラテンローラ23aによって用紙Pが搬送され、かつ保持される。プリンタ1は、用紙Pが搬送されているときに用紙Pを保持する機構を印字部23よりも下流側で有さない。したがって、プリンタ1が小型化し、かつコストも低減する。
粘着剤転写機構10は、用紙搬送機構20から搬送されてきた用紙Pに対してその転写面P2に粘着剤を転写する。このとき、用紙搬送機構20は、用紙Pの搬送を停止する。以下では、粘着剤転写機構10の構成及び機能について主に説明する。
図4は、図3の粘着剤転写機構10を含むプリンタ1の構成の一部を示した斜視図である。図4では、説明の簡便のために、粘着剤転写機構10の前面を構成する前フレームの図示を省略し、粘着剤転写機構10の主要な構成部を図示している。
図4に示すとおり、粘着剤転写機構10は、大きな構成要素として、粘着剤カートリッジ11と、駆動部12と、転写荷重調整部13と、押さえ部材14と、押さえ部材調整部15と、転写プラテン16とを有する。
図5は、図4の粘着剤転写機構10に含まれる粘着剤カートリッジ11がフレーム11aに取り付けられている状態を示す正面図である。
図5に示すとおり、粘着剤カートリッジ11は直線状に延設されたガイド孔11a1を有するフレーム11aに取り付けられている。フレーム11aは、ガイド孔11a1に加えて、前面から駆動部12側に向けて突出するピン11a2を有する。ピン11a2は、請求項に記載の第2ピンに対応する。
図6は、図5の粘着剤カートリッジ11の内部を示す内部構造図である。図6では、説明の簡便のために、粘着剤カートリッジ11のケーシング11bの前面及びフレーム11aの図示を省略し、粘着剤カートリッジ11の内部構造を主に図示している。
図6に示すとおり、粘着剤カートリッジ11は、実線で示された粘着テープTと、ケーシング11bと、ケーシング11b内に収容された、繰出リール11c、巻取リール11d、及び2つの連動ギヤ11fを有する。粘着剤カートリッジ11は、ケーシング11bから上方に突出した転写ローラ11g1をその先端で支持する転写部11gをさらに有する。転写ローラ11g1は、転写部11gの先端で回転自在に支持されている。転写部11gは、搬送された用紙Pを押圧して用紙Pに粘着剤を転写する。
繰出リール11cは、図6において反時計回りに回転することで粘着テープTを繰り出す。巻取リール11dは、図6において時計回りに回転することで、用紙Pに粘着剤が転写された後の粘着テープTを巻き取る。繰出リール11cは、その外周部分に歯11c1を有する。巻取リール11dは、その前面から一段前方に突き出た状態で形成されている歯車11d1を有する。2つの連動ギヤ11fは、繰出リール11cの歯11c1及び巻取リール11dの歯車11d1にそれぞれ歯合し、繰出リール11cと巻取リール11dとを連動させる。繰出リール11cが回転すると、2つの連動ギヤ11fによって巻取リール11dも回転する。
繰出リール11cから繰り出された粘着テープTは、転写ローラ11g1に巻き掛けられ、この転写ローラ11g1を経由した後、巻取リール11dに巻き取られる。粘着テープTは、図6に示すような正面視において、転写ローラ11g1の中心を通る転写部11gの中心軸Lに対して略左右対称となるように転写ローラ11g1に巻き掛けられている。粘着テープTにはその一方側の面に粘着剤が塗布されており、転写ローラ11g1が用紙Pに押し当てられることで、転写ローラ11g1に巻き掛けられている粘着テープTから用紙Pに対して粘着剤が転写される。
図7は、図6のVII−VII矢線に沿った粘着剤カートリッジ11の拡大断面図である。
図6及び図7に示すとおり、粘着剤カートリッジ11の転写部11gは、転写ローラ11g1の下方において前後方向に貫設された空間11g2を有する。転写部11gは、空間11g2の内部に収容され、ケーシング11bと一体的に形成されている支持部11b1によって支持されている。より具体的には、支持部11b1は、その上面の前後方向の略中央部に、山状に隆起した断面視において略三角形状の隆起部11b2を有する。隆起部11b2は断面視においてテーパ状に形成されており、先細りとなる隆起部11b2の先端で転写部11gを支持する。転写部11gは、隆起部11b2との接触に基づいて粘着剤カートリッジ11に取り付けられている。
転写部11gの空間11g2、支持部11b1、及び隆起部11b2等を含むこのような調芯機構によって、転写ローラ11g1による転写性能が向上する。例えば粘着剤カートリッジ11が用紙Pに対して前後方向に傾いていたとしても、調芯機構によって転写ローラ11g1と用紙Pとが平行になった状態で転写ローラ11g1が前後方向にわたって全体的に用紙Pに接触する。これにより、転写ローラ11g1に巻き掛けられている粘着テープTが前後方向にわたって全体的に用紙Pに接触するため、用紙Pに対して粘着剤が前後方向に漏れなく転写される。
図4を再度参照すると、駆動部12は、モータ12aと、モータ12aによって直接駆動されるウォームギヤ12bと、ウォームギヤ12bと歯合するウォームホイール12cと、2つの連動ギヤ12dと、カムギヤ12eとを有する。駆動部12では、モータ12aからの駆動力は、ウォームギヤ12b、ウォームホイール12c、及び2つの連動ギヤ12dを介してカムギヤ12eに伝達される。カムギヤ12eは、シャフト12fを中心として時計回りに回転する。シャフト12fにはカムギヤ12eに加えて後述する複数のカムが前後方向に重なるように配置されている。カムギヤ12eが時計回りに回転することで、これらの複数のカムもシャフト12fを軸としてカムギヤ12eと連動して時計回りに回転する。
図8A及び図8Bは、カムギヤ12eと同軸構造をなす複数の構成部を主に示した部品図である。図8Aはこれらの構成部の正面図であり、図8Bはこれらの構成部の側面図である。
図8A及び図8Bに示すとおり、シャフト12fに沿って後方から前方に向けて順に、駆動部12の駆動プレート12g1及びカートリッジ駆動カム12g、転写荷重調整部13の転写荷重調整カム13a、駆動部12のセンサカム12i、駆動部12のカムギヤ12e、並びに押さえ部材調整部15の押さえ部材駆動カム15aが配置される。駆動部12は、カートリッジ駆動カム12gの回転中心Cから外周方向に離間した位置でカートリッジ駆動カム12gから駆動プレート12g1を貫通しながら粘着剤カートリッジ11側に突出し、フレーム11aのガイド孔11a1に係合するピン12hをさらに有する。ピン12hは、請求項に記載の第1ピンに対応する。カムギヤ12eと連動してカートリッジ駆動カム12gが時計回りに回転すると、ピン12hは、シャフト12fから一定の距離を維持しながら時計回りに円運動を行う。
駆動部12のセンサカム12iは、駆動部12が有する図8Aに示すセンサ12jによって検出される。当該センサ12jは、センサカム12iの回転位置等を検出することで、シャフト12fに配置されている複数のカム及びカムギヤ12eが回転運動を開始してから一回転して元の状態に復帰したか否かを検出する。
図9A乃至図9Dは、駆動部12によって実現される粘着剤カートリッジ11の運動の様子を示した模式図である。図9Aは、粘着剤カートリッジ11の待機位置を示した模式図である。図9Bは、粘着剤カートリッジ11が退避状態から転写状態に移行し始めるときの粘着剤カートリッジ11の位置を示した模式図である。図9Cは、粘着剤カートリッジ11が転写状態の中間にあるときの粘着剤カートリッジ11の位置を示した模式図である。図9Dは、粘着剤カートリッジ11が転写状態から退避状態に移行し始めるときの粘着剤カートリッジ11の位置を示した模式図である。図9A乃至図9Dにおいて、用紙Pに沿って図示されている6つの印S1、S2、S3、S4、S5、及びS6は、粘着剤カートリッジ11の主要な状態における転写ローラ11g1の位置を示し、当該印S1乃至S6を順に結ぶことで、転写ローラ11g1の軌跡が示される。
図9Aに示すとおり、粘着剤カートリッジ11が待機位置にあると、転写ローラ11g1は印S1の位置にある。このとき、用紙Pに対する転写部11gの角度は鋭角となる。用紙Pに対する転写部11gの角度は、図9Aに示すような、搬送方向から見た粘着剤カートリッジ11の正面視において、転写部11gの中心軸Lと用紙Pとが交わる角度を含む。粘着剤カートリッジ11が図9Aに示すような形状を有する場合、粘着剤カートリッジ11全体は用紙Pに対して略直交する。すなわち、粘着剤カートリッジ11の用紙Pに対する角度は略90°である。搬送された用紙Pの転写面P2に粘着剤を転写させる場合、図9A乃至図9Dに示すとおり、駆動部12は、用紙Pの搬送方向と交わる方向に転写部11gが移動するように粘着剤カートリッジ11を駆動する。ここで、搬送方向と交わる方向は、用紙Pの搬送方向と直交する方向、及び当該方向に近似する方向を含む。
駆動部12は、転写部11gが用紙Pを押圧して用紙Pに粘着剤を転写する転写状態と、転写部11gが用紙Pから離間して用紙Pに粘着剤が非転写となる退避状態との間で粘着剤カートリッジ11を移行させる。例えば、図9A乃至図9Dにおいて、転写ローラ11g1が印S3、S4、及びS5に位置すると、粘着剤カートリッジ11は転写状態にある。一方で、図9A乃至図9Dにおいて、転写ローラ11g1が印S1、S2、及びS6に位置すると、粘着剤カートリッジ11は退避状態にある。
図9Bに示すとおり、粘着剤カートリッジ11が退避状態から転写状態に移行し始めると、転写部11gは用紙Pに対して第1角度θ1だけ傾く。用紙Pに対する転写部11gの第1角度θ1は、粘着剤カートリッジ11が待機位置にあるときの用紙Pに対する転写部11gの角度よりも小さい。第1角度θ1は例えば鋭角である。粘着剤カートリッジ11は、カートリッジ駆動カム12gの回転中心Cよりも左側に転写ローラ11g1が位置するように傾く。すなわち、粘着剤カートリッジ11は、駆動部12の駆動によって、転写ローラ11g1の待機位置である印S1に対応する位置から移動を開始し、印S2に対応する位置を経由して、印S3に対応する位置で転写部11gが第1角度θ1だけ傾いた状態で用紙Pと接触する。
図9Cに示すとおり、粘着剤カートリッジ11が転写状態にあるとき、転写ローラ11g1は、用紙Pの転写面P2に沿って用紙Pの搬送方向と交わる方向に直線的に移動する。ここで、仮に用紙P及び転写プラテン16が配置されていない場合、転写ローラ11g1の軌跡は印S3から印S5までを結ぶ円弧を描き、転写ローラ11g1は転写状態の中間で上方に最も突出する。このように、粘着剤カートリッジ11は、転写状態の中間にあるとき、カートリッジ駆動カム12gの回転中心Cと略同一の左右位置に転写ローラ11g1が位置するように傾く。
図9Dに示すとおり、粘着剤カートリッジ11が転写状態から退避状態に移行し始めると、転写部11gは用紙Pに対して第2角度θ2だけ傾く。転写状態から退避状態に移行し始めるときの用紙Pに対する転写部11gの第2角度θ2は、退避状態から転写状態に移行し始めるときの転写部11gの第1角度θ1よりも大きい。第2角度θ2は、粘着剤カートリッジ11が待機位置にあるときの用紙Pに対する転写部11gの角度よりも大きい。第2角度θ2は、例えば鈍角である。粘着剤カートリッジ11は、カートリッジ駆動カム12gの回転中心Cよりも右側に転写ローラ11g1が位置するように傾く。粘着剤カートリッジ11は、駆動部12の駆動によって、印S5に対応する位置で転写部11gが第2角度θ2だけ傾いた状態で用紙Pから離間し、印S6に対応する位置を経由して、転写ローラ11g1の待機位置である印S1に対応する位置に復帰する。
図10A乃至図10Dは、図9A乃至図9Dにそれぞれ示した構成部のうち、粘着剤カートリッジ11の移動を実現させる構成部を主に示した模式図である。
図10A乃至図10Dに示すとおり、図9A乃至図9Dを用いて説明した粘着剤カートリッジ11の移動は、主にカートリッジ駆動カム12gに基づいて実現される。粘着剤カートリッジ11とカートリッジ駆動カム12gとは前後方向に重なっており、これらの間に後フレームBが配置される。後フレームBにはガイド孔B1が形成されている。フレーム11aのガイド孔11a1がカートリッジ駆動カム12gから突出するピン12hと係合し、かつフレーム11aのピン11a2が後フレームBのガイド孔B1と係合することで、粘着剤カートリッジ11は、フレーム11aを介して、カートリッジ駆動カム12gにより駆動される。
より具体的には、図10Aに示すとおり、粘着剤カートリッジ11が待機位置にあると、カートリッジ駆動カム12gから突出するピン12hは、フレーム11aのガイド孔11a1の下端近傍に位置する。同様に、フレーム11aのピン11a2は、後フレームBのガイド孔B1の下端近傍に位置する。
図10Aに示す状態からカートリッジ駆動カム12gが時計回りに回転すると、ピン12hとガイド孔11a1との係合に基づいて粘着剤カートリッジ11が駆動される。図10Bに示すとおり、粘着剤カートリッジ11が退避状態から転写状態に移行し始めるまでの間、カートリッジ駆動カム12gから突出するピン12hは、フレーム11aのガイド孔11a1に沿って上方に移動する。同様に、フレーム11aのピン11a2は、後フレームBのガイド孔B1に沿って上方に移動する。
図10Cに示すとおり、粘着剤カートリッジ11が転写状態の中間にあると、カートリッジ駆動カム12gから突出するピン12hは、フレーム11aのガイド孔11a1の上端に位置する。一方で、フレーム11aのピン11a2は、転写プラテン16及び用紙Pが配置されていない場合の円弧の仮の軌跡から転写面P2まで転写プラテン16及び用紙Pによって押し込まれているため、後フレームBのガイド孔B1の略中央部まで下がる。
図10Dに示すとおり、粘着剤カートリッジ11が転写状態の中間から退避状態に移行し始めるまでの間に、カートリッジ駆動カム12gから突出するピン12hは、フレーム11aのガイド孔11a1に沿って下方に移動する。一方で、フレーム11aのピン11a2は、後フレームBのガイド孔B1に沿って再度上方に移動する。
このように、カートリッジ駆動カム12gが回転することでピン12hがガイド孔11a1に沿って往復移動する。カートリッジ駆動カム12gの回転運動が、ピン12hとガイド孔11a1との係合によって往復運動に変換されることで、図10A乃至図10Dに示すような粘着剤カートリッジ11の移動が実現される。
図11Aは、転写ローラ11g1から用紙Pの転写面P2に粘着剤Aが転写される様子を概念的に示した模式図である。図11Bは、粘着剤カートリッジ11が退避状態に移行するときの転写ローラ11g1の動きを概念的に示した模式図である。図11Cは、従来技術のように転写ローラ11g1が用紙Pに対して真下に移動するときの仮想的な場合を概念的に示した模式図である。図11A乃至図11Cにおいて、斜線によるハッチングは、用紙Pの転写面P2に粘着剤Aが未転写である状態の粘着テープTを示す。点によるハッチングは、用紙Pの転写面P2に転写された粘着剤Aを示す。ハッチングされていない部分は、用紙Pの転写面P2に粘着剤Aが転写済みである状態の粘着テープTを示す。
図11Aに示すとおり、粘着剤カートリッジ11が搬送方向と交わる方向に直線的に移動すると、転写ローラ11g1は、反時計回りに回転しながら図の転写方向に移動する。このとき、転写ローラ11g1が用紙Pを押圧することで、粘着テープTの一方側の面に塗布されている粘着剤Aが用紙Pの転写面P2に転写される。粘着剤Aが転写された後の粘着テープTは、図6に示す巻取リール11dによって巻き取られる。
ここで、図11Cに示すとおり、従来技術のように転写ローラ11g1が用紙Pに対して真下に移動するときの仮想的な場合を考える。用紙Pに対して真下に移動するために転写ローラ11g1が回転を停止した時点では、転写領域W1と粘着剤Aが未転写である状態の粘着テープTとは連続している。この状態で、転写ローラ11g1が用紙Pに対して真下に移動すると、転写ローラ11g1に依然として巻き掛けられている、粘着剤Aが未転写である状態の粘着テープTの移動方向が、転写領域W1に対して略直交する。
以上により、図11Cにおいて一対の平行な二点鎖線で示す、転写ローラ11g1の約1/4周に相当する領域W2の粘着剤Aが粘着テープTから剥がされる。加えて、粘着テープTから剥がされた粘着剤Aの一端が転写ローラ11g1に巻き掛けられている粘着テープTと粘着し、かつ他端が転写領域W1の端部と粘着したまま転写ローラ11g1が移動することで、粘着テープTから剥がされた粘着剤Aが引き伸ばされる糸引きが起きやすくなる。これにより、粘着剤Aの切れが悪くなる。このような糸引きは、転写ローラ11g1が用紙Pに対して真下に移動するという同一条件のもとでは、図9Dに示す粘着剤カートリッジ11の転写部11gの第2角度θ2が小さいほど起きやすくなる。すなわち、転写ローラ11g1が用紙Pから離間する場合であって、その移動の軌跡と用紙Pとの角度が同一であるとき、第2角度θ2が小さいほど、粘着テープTから剥がされる粘着剤Aの量は増大し、糸引きが起きやすくなる。逆に、第2角度θ2が大きいほど、粘着テープTから剥がされる粘着剤Aの量は減少し、糸引きが起きにくくなる。
領域W2の粘着剤Aが粘着テープTから剥がされることで、転写ローラ11g1において、用紙Pに最も近い外周点から領域W2の他端の位置に相当する外周点までの広範な領域にわたって、粘着テープTは粘着剤Aを有さない。これにより、粘着剤カートリッジ11が待機位置に復帰してその後再度転写状態に移行し始めると、用紙Pの転写面P2には、粘着剤Aが塗布されていない状態の粘着テープTが接触する。したがって、粘着剤カートリッジ11が空転する恐れもある。
一実施形態に係る粘着剤転写機構10は、以上のような問題点を解決する。例えば、図11Bに示すとおり、駆動部12は、粘着剤カートリッジ11が転写状態から退避状態に移行するときに、用紙Pにおける粘着剤Aの転写領域W1に対して斜め外側に転写部11gが離間するように粘着剤カートリッジ11を駆動する。転写ローラ11g1が図11Bに示すような角度で転写領域W1から離間することで、転写ローラ11g1の斜め外側への移動の軌跡が用紙Pに対してなす角度は、小さくなる。これにより、第2角度θ2が同一であるという条件のもとでは、粘着テープTから剥がされる粘着剤Aの量は、図11Cの場合と比較して抑制される。したがって、糸引きも起きにくくなり、粘着剤Aの切れが向上する。
加えて、駆動部12は、図9Dに示す粘着剤カートリッジ11の転写部11gの第2角度θ2が所定の範囲の値をとるように粘着剤カートリッジ11を駆動する。第2角度θ2の所定の範囲は、例えば、粘着剤転写機構10及びプリンタ1の構造が用紙Pに対して不必要に大型化しないような第1角度θ1よりも大きい角度範囲を含む。転写ローラ11g1が斜め外側に用紙Pから離間することに加えて、転写部11gの第2角度θ2が大きくなることで、糸引きの抑制という効果がより顕著になる。
以上により、転写ローラ11g1が転写領域W1から離間すると、用紙Pに最も近い転写ローラ11g1の外周点近傍まで粘着剤Aが未転写状態で粘着テープTに残存する。したがって、粘着剤カートリッジ11が待機位置に復帰してその後再度転写状態に移行し始めても、用紙Pの転写面P2には、粘着剤Aが塗布された状態の粘着テープTが接触する。これにより、粘着剤カートリッジ11の空転が抑制される。
図12A乃至図12Dは、図9A乃至図9Dにそれぞれ示した構成部のうち、転写荷重調整部13を主に示した模式図である。転写荷重調整部13は、粘着剤カートリッジ11の転写状態において転写部11gから用紙Pに働く転写荷重が略一定となるように、粘着剤カートリッジ11に対して用紙P側に荷重を加える。ここで、転写荷重が略一定とは、粘着剤カートリッジ11の転写状態において転写荷重が時間変動せずに完全に一定である状態、及び用紙Pの転写面P2に均一に粘着剤が転写される所定の荷重範囲内で転写荷重が変動する状態を含む。
図12A乃至図12Dに示すとおり、転写荷重調整部13は、カートリッジ駆動カム12gの前方にカートリッジ駆動カム12gと重なるように配置されている転写荷重調整カム13aに加えて、転写荷重調整カム13aの外周と中央部で接触する支持アーム13bを有する。支持アーム13bの左端は、後フレームBに対して軸支持されている。転写荷重調整部13は、支持アーム13bの右端と連結されている付勢部材13cを有する。付勢部材13cは例えばばねを含む。転写荷重調整部13は、付勢部材13cと連結されている押圧アーム13dを有する。付勢部材13cは、上端において支持アーム13bと連結され、反対側の下端において押圧アーム13dと連結されている。
押圧アーム13dは、付勢部材13cと連結されている右端と反対側の左端において、後フレームBに対して軸支持されている。押圧アーム13dは、左右方向の略中央部において係合孔13d1を有する。係合孔13d1は、粘着剤カートリッジ11が装着されているフレーム11aから突出したピン11a2と係合する。
押圧アーム13dと連結されている付勢部材13cは、押圧アーム13dを用紙P側に付勢する付勢力を押圧アーム13dに与える。より具体的には、付勢部材13cは、外力が全く働いていない自由状態から伸びた状態で押圧アーム13dと連結されている。付勢部材13cの上端は支持アーム13bによって支持されているので、その下端は、押圧アーム13dを上方に付勢する付勢力を押圧アーム13dに与える。
このとき、押圧アーム13dの左端は後フレームBに対して軸支持されているので、係合孔13d1からピン11a2に対して上方への付勢力が働く。したがって、フレーム11aを介して粘着剤カートリッジ11が上方に付勢される。
転写荷重調整カム13aがカートリッジ駆動カム12gと連動して時計回りに回転することで、転写荷重調整カム13aと支持アーム13bとの接触部分の位置が変化する。これにより、支持アーム13bは、左端が後フレームBに対して軸支持されたままその角度を変化させる。したがって、支持アーム13bと押圧アーム13dとの間の間隔が変化してばね長が変化することで、付勢部材13cによる付勢力が変化する。
より具体的には、図12Aに示すとおり、粘着剤カートリッジ11が待機位置にあると、支持アーム13bと押圧アーム13dとの間の間隔は小さく、付勢部材13cのばね長は、自然長よりも若干大きい程度である。したがって、押圧アーム13dから粘着剤カートリッジ11に対して働く用紙P側への付勢力は小さい。
図12Bに示すとおり、粘着剤カートリッジ11が退避状態から転写状態に移行し始めると、支持アーム13bと押圧アーム13dとの間の間隔は、粘着剤カートリッジ11が待機位置にあるときよりも大きくなる。したがって、押圧アーム13dから粘着剤カートリッジ11に対して働く用紙P側への付勢力はより大きくなる。
図12Cに示すとおり、粘着剤カートリッジ11が転写状態の中間にあると、支持アーム13bと押圧アーム13dとの間の間隔は、粘着剤カートリッジ11が転写状態に移行し始めるときよりもさらに大きくなる。したがって、押圧アーム13dから粘着剤カートリッジ11に対して働く用紙P側への付勢力はさらに大きくなる。
図12Dに示すとおり、粘着剤カートリッジ11が転写状態から退避状態に移行し始めると、支持アーム13bと押圧アーム13dとの間の間隔は最大となる。したがって、押圧アーム13dから粘着剤カートリッジ11に対して働く用紙P側への付勢力も最大となる。
このように、粘着剤カートリッジ11による用紙Pへの転写荷重Fは、図10B乃至図10Dにも示すとおり、カートリッジ駆動カム12gから突出するピン12hに基づく上下方向の第1荷重F1に、フレーム11aのピン11a2と係合する押圧アーム13dに基づく第2荷重F2を足し合わせたものに等しい。すなわち、粘着剤転写機構10は、粘着剤カートリッジ11の移動に基づく第1荷重F1の変化に対応させて第2荷重F2を変化させることで、粘着剤カートリッジ11の転写状態において転写部11gから用紙Pに働く転写荷重Fを略一定に維持する。
表1は、転写荷重Fを一定に維持する場合の第2荷重F2の数値例を示す表である。
Figure 2020019581
例えば、転写荷重Fを1000gfで一定に維持する場合を考える。このとき、転写ローラ11g1が印S3に位置すると、第2荷重F2として770gfが必要とされる。転写ローラ11g1が印S3と印S4との間の位置S34にあると、第2荷重F2として940gfが必要とされる。転写ローラ11g1が印S4に位置すると、第2荷重F2として1000gfが必要とされる。転写ローラ11g1が印S4と印S5との間の位置S45にあると、第2荷重F2として1070gfが必要とされる。転写ローラ11g1が印S5に位置すると、第2荷重F2として1430gfが必要とされる。
図13は、粘着剤カートリッジ11が転写状態にあるときの転写荷重F及び第2荷重F2の各位置における値を、表1の数値例に基づいて示した図である。
図13に示すとおり、粘着剤カートリッジ11が転写状態にあるとき転写荷重Fを例えば1000gfの値に一定に維持するために、第2荷重F2が転写状態の始めから終わりに向けて単調に増大する。転写ローラ11g1が印S3から印S4までの間に位置すると、第2荷重F2は、転写荷重Fよりも小さい。転写ローラ11g1が印S4に位置すると、第2荷重F2は、転写荷重Fと等しくなる。転写ローラ11g1が印S4から印S5までの間に位置すると、第2荷重F2は、転写荷重Fよりも大きくなる。
例えば、図10Bに示すとおり、転写ローラ11g1が印S3から印S4までの間に位置すると、第1荷重F1は、用紙Pに向けて粘着剤カートリッジ11に働き、転写荷重Fに対してプラスに作用する。したがって、第2荷重F2は、比較的小さくてよく、転写荷重Fから第1荷重F1の絶対値を差し引いた値に等しい。
例えば、図10Cに示すとおり、転写ローラ11g1が印S4に位置すると、ピン12hから粘着剤カートリッジ11に対する駆動力は左右方向と平行に働き、上下方向の第1荷重F1はゼロになる。したがって、第2荷重F2が転写荷重Fと等しくなる。
例えば、図10Dに示すとおり、転写ローラ11g1が印S4から印S5までの間に位置すると、第1荷重F1は、用紙Pと反対側に向けて粘着剤カートリッジ11に働き、転写荷重Fに対してマイナスに作用する。したがって、第2荷重F2は、比較的大きくする必要があり、転写荷重Fに第1荷重F1の絶対値を足し合わせた値に等しい。
図14A乃至図14Dは、図9A乃至図9Dにそれぞれ示した構成部のうち、押さえ部材14、押さえ部材調整部15、及び転写プラテン16を主に示した模式図である。上述したとおり、プリンタ1は、用紙Pが搬送されているときに用紙Pを保持する機構を印字部23よりも下流側で有さない。したがって、用紙Pが停止して転写面P2に粘着剤が転写されるときに、転写領域W1近傍で用紙Pを確実に押さえる機構が必要とされる。したがって、粘着剤転写機構10は、図14A乃至図14Dに示す各構成部を有する。
押さえ部材調整部15は、駆動部12と連動して押さえ部材14を駆動する。押さえ部材14は、粘着剤カートリッジ11が転写状態にあるとき、粘着剤カートリッジ11と連動して用紙Pを押さえる。より具体的には、押さえ部材14は、転写プラテン16との間に用紙Pを挟み込んで用紙Pを押さえる。一方で、押さえ部材14は、粘着剤カートリッジ11が退避状態にあるとき、粘着剤カートリッジ11と連動して用紙Pから離間する。これにより、押さえ部材14は、用紙Pが搬送されているときに用紙Pを下方から支持するガイドとしての役割も果たす。
図14A乃至図14Dに示すとおり、用紙Pの搬送方向と交わる方向に沿って、一対の押さえ部材14が互いに離間した状態で用紙Pの両側にそれぞれ配置される。押さえ部材14は、用紙Pに対して粘着剤カートリッジ11と同一側に配置される。押さえ部材14は、用紙Pを挟んで転写プラテン16と反対側に配置される。例えば、図14Bに示すとおり、押さえ部材14は、用紙Pにおいて粘着剤が転写される転写面P2と同一の面を押さえる。より具体的には、一対の押さえ部材14は、用紙Pの搬送方向と交わる方向における転写領域W1の両端の外側近傍で転写面P2と同一の面をそれぞれ押さえる。このとき、転写プラテン16は、用紙Pの印字面P1と同一の面を支持する。
押さえ部材調整部15は、粘着剤カートリッジ11が転写状態にあるとき用紙Pを押さえるように一対の押さえ部材14を用紙P側に移動させる。例えば、粘着剤カートリッジ11が退避状態から転写状態に移行し始めると、押さえ部材調整部15は、一対の押さえ部材14を共に上方に押し上げる。押さえ部材調整部15は、粘着剤カートリッジ11が退避状態にあるとき用紙Pから離間するように一対の押さえ部材14を用紙Pと反対側に移動させる。例えば、粘着剤カートリッジ11が転写状態から退避状態に移行し始めると、押さえ部材調整部15は、一対の押さえ部材14を共に下方に下げる。
図14Aに示すとおり、押さえ部材調整部15は、図8Bにも示した押さえ部材駆動カム15aに加えて、押さえ部材駆動カム15aの外周と中央部で接触する第1押さえアーム15bを有する。第1押さえアーム15bは、押さえ部材駆動カム15aとの接触部分の上側から前方に突出する第1突起15b1と、第1突起15b1よりも左側から前方に突出する第2突起15b2とを有する。押さえ部材調整部15は、第1押さえアーム15bの前方に第1押さえアーム15bの右半部と重なるように配置されている第2押さえアーム15cを有する。第2押さえアーム15cは、第1押さえアーム15bの第1突起15b1と係合する係合孔15c1と、係合孔15c1よりも右側から前方に突出する突起15c2とを有する。第1押さえアーム15bと第2押さえアーム15cとは、第1突起15b1と係合孔15c1との係合に基づいて互いに連動して動作する。
押さえ部材調整部15は、第1押さえアーム15bの右端と連結されている付勢部材15dを有する。付勢部材15dは例えばばねを含む。付勢部材15dの下端は、押さえ部材駆動カム15aよりもさらに前方に配置され、後フレームBと前後方向に対向している不図示の前フレームに対して軸支持されている。付勢部材15dは、第1押さえアーム15bが押さえ部材駆動カム15aと接触し、かつ第2突起15b2が前フレームに対して軸支持されている状態で、第1押さえアーム15bの左端を用紙P側に付勢する付勢力を第1押さえアーム15bに与える。
より具体的には、付勢部材15dは、外力が全く働いていない自由状態から伸びた状態で第1押さえアーム15bと連結されている。付勢部材15dの下端は前フレームに対して軸支持されているので、その上端は、第1押さえアーム15bの右端を下方に付勢する。このとき、第1押さえアーム15bの左端は上方に付勢される。
粘着剤カートリッジ11が待機位置にあると、第1押さえアーム15bは、押さえ部材駆動カム15a及び前フレームによる支持によって略水平に維持される。このとき、第2押さえアーム15cは、突起15c2が前フレームに対して軸支持されている状態で、係合孔15c1と第1突起15b1との係合によって第1押さえアーム15bと同様に略水平に維持される。
押さえ部材駆動カム15aがカートリッジ駆動カム12gと連動して時計回りに回転することで、押さえ部材駆動カム15aと第1押さえアーム15bとの接触状態が変化する。これにより、第1押さえアーム15b及び第2押さえアーム15cそれぞれの角度が変化する。
より具体的には、図14B、図14C、及び図14Dに示すとおり、粘着剤カートリッジ11が各状態にあると、押さえ部材駆動カム15aと第1押さえアーム15bとが離間し、互いに非接触となる。このとき、第1押さえアーム15bの右端は、第2突起15b2を支点として付勢部材15dからの付勢力によって下方に移動し、その左端は上方に移動する。すなわち、第1押さえアーム15bは、左側から右側に向けて斜め下方に傾斜する。このとき、第2押さえアーム15cの左端は、係合孔15c1と第1突起15b1との係合によって下方に移動し、その右端は、突起15c2を支点として上方に移動する。すなわち、第2押さえアーム15cは、右側から左側に向けて斜め下方に傾斜する。
以上により、押さえ部材調整部15は、粘着剤カートリッジ11が転写状態にあるとき用紙Pを押さえるように一対の押さえ部材14を用紙P側に押し上げる。より具体的には、第1押さえアーム15bが左側の押さえ部材14を押し上げ、第2押さえアーム15cが右側の押さえ部材14を押し上げる。
押さえ部材調整部15は、粘着剤カートリッジ11の転写状態への移行と同時に押さえ部材14を用紙P側に移動させ、粘着剤カートリッジ11の退避状態への移行と同時に押さえ部材14を用紙Pと反対側に移動させてもよい。これに限定されず、押さえ部材調整部15は、粘着剤カートリッジ11が転写状態前の退避状態にあるとき押さえ部材14を用紙P側に移動させ、粘着剤カートリッジ11が転写状態から退避状態へと移行した状態で押さえ部材14を用紙Pと反対側に移動させてもよい。この場合、粘着剤カートリッジ11が用紙Pに対して粘着剤を転写することで生じる用紙Pの位置ずれをより確実に抑制可能であり、粘着剤の転写精度が向上する。
図15Aは、カバー1bを開けたときの一対の押さえ部材14の位置を示した正面図である。図15Bは、カバー1bを閉じたときの一対の押さえ部材14の位置を示した正面図である。図16Aは、カバー1bを開けたときの一対の押さえ部材14の位置を示した上面図である。図16Bは、カバー1bを閉じたときの一対の押さえ部材14の位置を示した上面図である。図15A、図16A、及び図16Bは、一対の押さえ部材14を含む粘着剤転写機構10の一部を主に示す。図15Bは、押さえ部材14及び転写プラテン16を含む粘着剤転写機構10の一部と、カバー1bとを主に示す。
図15A乃至図16Bに示すとおり、粘着剤転写機構10が収容されるハウジング1aの一部を構成するカバー1bが開いた状態の一対の押さえ部材14の間隔は、カバー1bが閉じた状態の一対の押さえ部材14の間隔よりも大きい。このとき、一対の押さえ部材14の間隔は、粘着剤カートリッジ11の左右方向の幅よりも大きい。図15Bに示すとおり、カバー1bが閉じた状態の一対の押さえ部材14の間隔は、用紙Pの幅よりも小さくなる。
より具体的には、押さえ部材14は、前面及び後面に形成されている突起14aを支点としてアーム14bと連結されている。図4及び図15Bに示すとおり、カバー1bが閉じると、カバー1bにおいて下方に略L字状に突出する押込片1dがアーム14bを下方に押し込む。アーム14bの水平方向に対する角度は、カバー1bが開いている状態では比較的大きいが、カバー1bが閉じて押込片1dがアーム14bを押し込むと比較的小さくなる。これにより、一対の押さえ部材14それぞれが左右方向の内側にスライドして、その間隔が小さくなる。
図16A及び図16Bでは、押さえ部材14において用紙Pと接触する側の先端Eは、前後方向に沿って直線状に形成されているが、その形状はこれに限定されない。例えば、先端Eは、のこぎり形状を有してもよい。このとき、例えば、転写プラテン16の用紙Pと対向する外面にのこぎり形状の先端Eと対応する溝が形成されていてもよく、当該溝とのこぎり形状の先端Eとが用紙Pを挟んで噛み合うことで用紙Pが保持されてもよい。また、例えば、押さえ部材14の先端Eのみ、又は押さえ部材14全体がゴム等の摩擦係数の大きい素材によって形成されていてもよい。以上により、用紙Pと押さえ部材14との間の摩擦力が増大し、押さえ部材14により用紙Pがより確実に保持された状態で、粘着剤がより正確に転写される。
一実施形態のプリンタ1において、用紙Pの搬送及び切断、並びに用紙Pへの印字及び粘着剤の転写等は、マイクロコンピュータで構成されるプリンタ制御部30によって制御される。
図17は、図1に示すプリンタ1の回路構成を示すブロック図である。
図1に示すプリンタ1は、その内部に、図17に示すプリンタ制御部30を有する。プリンタ1は、プラテンローラ制御回路40、印字ヘッド制御回路50、可動刃制御回路60、及び駆動部制御回路70をさらに有する。プリンタ制御部30は、プラテンローラ制御回路40、印字ヘッド制御回路50、可動刃制御回路60、及び駆動部制御回路70それぞれに接続されている。プリンタ制御部30は、CPU31、RAM32、及びROM33を有する。ROM33には、プラテンローラ制御回路40を制御するプラテンローラ制御プログラム、印字ヘッド制御回路50を制御する印字ヘッド制御プログラム、可動刃制御回路60を制御する可動刃制御プログラム、及び駆動部制御回路70を制御する駆動部制御プログラム等の各種プログラムが記憶されている。
プラテンローラ制御回路40は、図3に示す印字部23のプラテンローラ23aを回転させる不図示のステッピングモータに接続されている。印字ヘッド制御回路50は、図3に示す印字部23の印字ヘッド23bに接続されている。可動刃制御回路60は、図3に示す切断部24のモータ24bに接続されている。駆動部制御回路70は、図4に示す駆動部12のモータ12a、及びセンサカム12iの回転位置等を検出する駆動部12のセンサ12jに接続されている。
プラテンローラ制御回路40は、プラテンローラ制御プログラムに基づくCPU31の制御に従って、ステッピングモータを駆動させ、プラテンローラ23aを回転させる。プラテンローラ23aが図3において反時計回りに回転すると、用紙Pが搬送方向に搬送される。
印字ヘッド制御回路50は、印字ヘッド制御プログラムに基づくCPU31の制御に従って、印字ヘッド23bに用紙Pの印字面P1への印字動作を実行させる。印字ヘッド23bは、CPU31の制御に従って複数の発熱素子を選択的に発熱させることで、発熱素子に接した用紙Pの印字面P1に印字を施す。
可動刃制御回路60は、可動刃制御プログラムに基づくCPU31の制御に従って、モータ24bを駆動させ、可動刃24cを上下方向に往復移動させる。これにより、用紙Pが切断される。
駆動部制御回路70は、駆動部制御プログラムに基づくCPU31の制御に従って、モータ12aを駆動させる。モータ12aの駆動によって図4に示すカムギヤ12eが時計回りに回転し、駆動部12のカートリッジ駆動カム12g、転写荷重調整部13の転写荷重調整カム13a、及び押さえ部材調整部15の押さえ部材駆動カム15aが連動して時計回りに回転する。これにより、図9A乃至図14Dを用いて説明した各カムに基づく上述の機能が実現される。
モータ12aの駆動によって図4に示すカムギヤ12eが時計回りに回転することで、センサカム12iも他のカムと連動して時計回りに回転する。このとき、駆動部制御回路70は、センサカム12iの回転位置等を検出する駆動部12のセンサ12jから検出信号を受信する。駆動部制御回路70は、受信した検出信号に基づくCPU31の制御に従って、駆動部12による粘着剤カートリッジ11の駆動、転写部11gから用紙Pに働く転写荷重の調整、及び押さえ部材14の駆動を一周期ごとに制御する。一周期は、粘着剤カートリッジ11が待機位置から運動を開始し、再度待機位置に復帰するまでの時間を含む。
図8A及び図8Bに示すとおり、駆動プレート12g1及びカートリッジ駆動カム12g、転写荷重調整カム13a、センサカム12i、カムギヤ12e、並びに押さえ部材駆動カム15aがシャフト12fにおいて同軸上に配置されることで、駆動部制御回路70は、粘着剤カートリッジ11の駆動、転写荷重の調整、及び押さえ部材14の駆動を一つのセンサ12jで制御可能である。したがって、コストが低減し、制御系が簡素化する。
続いて、図17に示すプリンタ制御部30によって実行されるメインプログラムの動作を説明する。
このメインプログラムは、プリンタ1の電源投入によってスタートする。初めに、プリンタ制御部30のCPU31は、印字指令が発生したと判定すると、ステッピングモータを駆動させプラテンローラ23aの回転を開始させると共に印字ヘッド23bによって用紙Pの印字面P1への印字を開始させる。プラテンローラ23aが反時計回りに回転すると、デカール部22によって巻き癖が矯正された状態で用紙Pが搬送方向に搬送される。
CPU31は、用紙Pの転写面P2における転写領域W1に対応する領域が粘着剤カートリッジ11の直上に到達したと判定すると、ステッピングモータの駆動を停止させ、プラテンローラ23aの回転を停止させる。すなわち、用紙Pの搬送が停止する。その後、CPU31は、モータ12aを駆動させてカムギヤ12eの時計回りの回転を開始させる。カートリッジ駆動カム12g、転写荷重調整カム13a、及び押さえ部材駆動カム15aが連動して時計回りに回転することで、印字部23によって印字された用紙Pの転写面P2に粘着剤カートリッジ11が粘着剤を転写する。
CPU31は、再度ステッピングモータを駆動させプラテンローラ23aの回転を再開させると共に印字ヘッド23bによって用紙Pの印字面P1への残りの印字を開始させる。その後、CPU31は、用紙Pの印字面P1への印字が終了したと判定すると、モータ24bを駆動させ可動刃24cを上下方向に往復移動させることで、用紙Pを切断する。
以上のような一実施形態に係る粘着剤転写機構10によれば、用紙Pに対して構造が不必要に大型化しない。より具体的には、転写部11gの第2角度θ2が第1角度θ1よりも大きくなるように駆動部12が粘着剤カートリッジ11を駆動することで、粘着剤カートリッジ11が搬送方向と交わる方向に移動するときの粘着剤カートリッジ11全体の移動面積が減少する。より具体的には、粘着剤カートリッジ11が第2角度θ2に対応する角度で傾くことで、粘着剤カートリッジ11の大部分は、転写ローラ11g1よりも搬送方向と交わる方向の内側に位置する。これにより、粘着剤転写機構10の当該方向の幅が小さくなり、装置が小型化される。例えばレシート及び付箋紙等のような、粘着剤カートリッジ11の幅と同程度か、又はそれ以下の幅狭な用紙Pに粘着剤を転写する場合であっても、用紙Pの両側に粘着剤カートリッジ11全体が配置可能な空間を付加的に形成する必要はなく、用紙Pに対する装置の不必要な大型化が回避される。
粘着剤カートリッジ11が転写状態から退避状態に移行するときに転写領域W1に対して斜め外側に転写部11gが離間するように粘着剤カートリッジ11を駆動することで、糸引きが起きにくくなり、粘着剤の切れが向上する。このとき、粘着剤カートリッジ11が第2角度θ2に対応する角度で傾いていることで、斜め外側に転写部11gが離間するように粘着剤カートリッジ11を駆動しても、用紙Pに対する装置の不必要な大型化が回避される。加えて、粘着剤カートリッジ11が待機位置に復帰してその後再度転写状態に移行し始めても、粘着剤カートリッジ11の空転が抑制される。このとき、粘着剤カートリッジ11が第1角度θ1に対応する角度で傾いていることで、図11Bに示すような第2角度θ2で傾いている転写部11gの転写ローラ11g1の用紙Pに最も近い外周点よりも右側の外周点を起点として粘着テープTが接触する。このような外周点では粘着剤Aが未転写状態であるので、用紙Pの転写面P2に対して粘着剤が確実に転写される。
転写状態において転写部11gから用紙Pに働く転写荷重Fが略一定となるように、粘着剤カートリッジ11に対して用紙P側に第2荷重F2を転写荷重調整部13が加えることで、転写状態における転写荷重Fのばらつきが抑制される。例えば、転写荷重Fがばらついて他の部分よりも小さくなると、転写荷重Fが小さくなった部分で粘着剤が転写されない恐れがある。一方で、例えば、転写荷重Fが大きくなると、粘着剤転写機構10を構成する各ギヤ、各カム、及び転写部11g等の各構成部に加わる負荷が大きくなり、製品寿命が縮む恐れがある。一実施形態に係る粘着剤転写機構10では、転写荷重Fを所望の値に一定に維持することで、これらの問題点が解決される。
以上のような一実施形態に係る粘着剤転写機構10によれば、装置が小型化した状態であっても粘着剤が用紙Pに転写されるときに用紙Pが確実に保持される。より具体的には、粘着剤カートリッジ11が転写状態にあるとき用紙Pを押さえるように押さえ部材14を用紙P側に移動させることで、停止している用紙Pが確実に保持される。したがって、用紙Pの転写面P2に対して粘着剤が正確に転写される。また、粘着剤カートリッジ11が退避状態にあるとき用紙Pから離間するように押さえ部材14を用紙Pと反対側に移動させることで、用紙Pが搬送されているときに用紙Pを下方から支持するガイドとして押さえ部材14が機能し、用紙Pが安定して搬送される。
用紙Pにおいて粘着剤が転写される転写面P2と同一の面を押さえ部材14が押さえることで、転写プラテン16に対して転写面P2を下方から押し付けた状態で粘着剤が転写される。したがって、押さえ部材14により用紙Pがより確実に保持された状態で、粘着剤がより正確に転写される。
押さえ部材駆動カム15aがカートリッジ駆動カム12gと同軸上に配置され、駆動部12による駆動によってカートリッジ駆動カム12gと連動して回転することで、駆動部12のモータ12aを同一の駆動源として各カムが駆動可能である。したがって、駆動源の数が低減し、コストが低減する。また、駆動系が簡素化する。これらの効果は、シャフト12fにおいて同軸上に配置される、駆動プレート12g1及びカートリッジ駆動カム12g、転写荷重調整カム13a、センサカム12i、カムギヤ12e、並びに押さえ部材駆動カム15a全体に対して当てはまる。
一対の押さえ部材14が用紙Pの両側にそれぞれ配置されることで、搬送方向と交わる方向の両側から用紙Pがより確実に保持される。したがって、粘着剤がより正確に転写される。
カバー1bが開いた状態の一対の押さえ部材14の間隔が、カバー1bが閉じた状態の一対の押さえ部材14の間隔よりも大きいことで、粘着剤カートリッジ11を粘着剤転写機構10のフレーム11aに上方から挿入する際の作業性が向上する。より具体的には、粘着剤カートリッジ11と一対の押さえ部材14との干渉を抑制した状態で、粘着剤カートリッジ11が挿入可能である。加えて、カバー1bが閉じた状態の一対の押さえ部材14の間隔が用紙Pの幅よりも小さくなることで、用紙Pが搬送されているときに一対の押さえ部材14が用紙Pを下方から支持することが可能となり、ガイドとして確実に機能する。これにより、用紙Pが安定して搬送される。
押さえ部材14において用紙Pと接触する側の先端Eがのこぎり形状を有することで、押さえ部材14と用紙Pとの間の摩擦係数が増大する。したがって、用紙Pがより確実に保持され、粘着剤がより正確に転写される。
本発明は、その精神又はその本質的な特徴から離れることなく、上述した実施形態以外の他の所定の形態で実現できることは当業者にとって明白である。したがって、先の記述は例示的であり、これに限定されない。発明の範囲は、先の記述によってではなく、付加した請求項によって定義される。あらゆる変更のうちその均等の範囲内にあるいくつかの変更は、その中に包含されるとする。
例えば、上述した各構成部の形状、配置、向き、角度、及び個数等は、上記の説明及び図面における図示の内容に限定されない。各構成部の形状、配置、向き、角度、及び個数等は、その機能を実現できるのであれば、任意に構成されてもよい。
図13では、転写荷重Fの値に一定に維持するために第2荷重F2が転写状態の始めから終わりに向けて単調に増大するとして説明したが、第2荷重F2の転写位置に対する依存性はこれに限定されない。第2荷重F2は、第1荷重F1の転写位置に対する変化に対応した任意の依存性を有してもよい。
一対の押さえ部材14は、用紙Pの転写面P2と同一の面を押さえるとして説明したが、これに限定されない。一対の押さえ部材14は、用紙Pの印字面P1と同一の面を押さえてもよい。また、一対の押さえ部材14それぞれが同方向から用紙Pを押さえなくてもよい。例えば、一対の押さえ部材14の一方が用紙Pの印字面P1と同一の面を押さえ、他方が用紙Pの転写面P2と同一の面を押さえてもよい。
一対の押さえ部材14が互いに離間した状態で用紙Pの両側にそれぞれ配置されるとして説明したが、これに限定されない。例えば、一対の押さえ部材14が互いに連結していてもよい。
例えば、転写領域W1の搬送方向と交わる方向の幅及び搬送方向の幅それぞれよりも大きい開口を有し、かつ転写状態で転写領域W1の周囲を囲む略ロ字状の押さえ部材14が粘着剤カートリッジ11の先端に形成されていてもよい。このとき、押さえ部材14を粘着剤転写機構10に別途形成する必要がなく、粘着剤カートリッジ11をフレーム11aに対して上方から挿入可能なスペースがより大きくなる。したがって、粘着剤カートリッジ11の体積を増加させて粘着剤の容量を増加させることも可能である。
カバー1bが閉じると、一対の押さえ部材14それぞれが左右方向の内側にスライドするとして説明したがこれに限定されない。一対の押さえ部材14は、カバー1bが開いた状態の間隔が、カバー1bが閉じた状態の間隔よりも大きくなるような任意の構成を有してもよい。例えば、カバー1bが閉じると、一対の押さえ部材14それぞれが、斜めに押し上げられながら内側に移動してもよい。例えば、カバー1bが開くと、一対の押さえ部材14それぞれが略直角に外側に向けて倒れ、カバー1bが閉じると、一対の押さえ部材14それぞれが再度図15Bに示すような状態に復帰してもよい。
粘着剤カートリッジ11は、上述した調芯機構に加えて、転写ローラ11g1に巻き掛けられている粘着テープTが転写ローラ11g1の中心部を通るような任意の機構をさらに有してもよい。粘着剤カートリッジ11は、粘着剤と作業者の手とが接触して粘着剤が粘着テープTから剥がれることで起きる空転を抑制するために、シャッター等の任意の保護機構をさらに有してもよい。例えば、粘着剤カートリッジ11は、転写状態でのみ転写ローラ11g1が外部に露出するような保護機構を有してもよい。粘着剤転写機構10は、このような保護機構に代えて、作業者の手が届かない位置に粘着剤カートリッジ11を退避させてもよい。
粘着剤カートリッジ11は、転写ローラ11g1の回転状態を検知する任意のセンサを有してもよい。プリンタ制御部30は、このようなセンサから回転状態に関する情報を取得してもよい。回転状態に関する情報は、例えば、転写ローラ11g1が回転しているか否か、及び回転数等の情報を含む。プリンタ制御部30は、取得した回転状態に関する情報に基づいて、転写ローラ11g1が空転しているか否かを判定してもよい。例えば、プリンタ制御部30は、転写ローラ11g1の転写領域W1での移動距離に対する転写ローラ11g1の回転数と閾値とを比較してもよい。プリンタ制御部30は、回転数が閾値よりも小さいと判定した場合、転写ローラ11g1が空転していると決定する。このとき、プリンタ制御部30は、転写荷重Fを増加させる、駆動部12を停止させる、及び作業者に転写ローラ11g1の空転を検知したことを任意の方法で報知する等の任意の制御を実行してもよい。以上により、粘着剤が転写されていない用紙Pの継続的な排出が回避される。
プリンタ1は、環境情報を検知可能な任意のセンサをさらに有してもよい。環境情報は、例えば、温度、湿度、及び気圧等の任意の情報を含む。環境情報が温度である場合、プリンタ1は、サーミスタ等の任意の温度センサをさらに有してもよい。一般的に、粘着剤は、環境温度が低いほど用紙Pに転写されにくくなる。したがって、プリンタ制御部30は、温度センサから取得した環境温度に関する情報に基づいて、環境温度が低ければ粘着剤カートリッジ11の移動速度を緩めるように駆動部12を駆動させてもよい。逆に、プリンタ制御部30は、環境温度が高ければ、転写時間を短縮して転写効率を向上させるために、粘着剤カートリッジ11の移動速度を上げるように駆動部12を駆動させてもよい。
プリンタ1は、粘着剤カートリッジ11に取り付けられているICによって粘着剤カートリッジ11の粘着剤の種類を判別してもよい。粘着剤の種類は、例えば材料に基づく種類、及び粘着性の強弱等の任意の性質に基づく種類等の任意の種類を含む。プリンタ制御部30は、粘着剤の種類に基づいて粘着剤カートリッジ11の移動速度を制御してもよい。例えば、強粘着性の粘着剤を有する粘着剤カートリッジ11であれば、環境温度が低くても粘着剤が用紙Pに確実に転写されるので、プリンタ制御部30は、環境温度に関係なく粘着剤カートリッジ11の移動速度を一定に維持するように駆動部12を駆動させてもよい。
以上のような、環境情報及び粘着剤の種類に基づくプリンタ制御部30の制御によって、環境情報及び粘着剤の種類に従い粘着剤の確実な転写を実現しつつ最適な移動速度で粘着剤カートリッジ11が移動可能である。
一実施形態に係る粘着剤転写機構10は、プリンタ1に搭載されるとして説明したがこれに限定されない。粘着剤転写機構10は、用紙Pを搬送する任意の用紙搬送機構を有する各種機器に搭載可能である。
1 プリンタ
1a ハウジング
1b カバー
1c 用紙排出部
1d 押込片
10 粘着剤転写機構
11 粘着剤カートリッジ
11a フレーム
11a1 ガイド孔
11a2 ピン
11b ケーシング
11b1 支持部
11b2 隆起部
11c 繰出リール
11c1 歯
11d 巻取リール
11d1 歯車
11f 連動ギヤ
11g 転写部
11g1 転写ローラ
11g2 空間
12 駆動部
12a モータ
12b ウォームギヤ
12c ウォームホイール
12d 連動ギヤ
12e カムギヤ
12f シャフト
12g カートリッジ駆動カム
12g1 駆動プレート
12h ピン
12i センサカム
12j センサ
13 転写荷重調整部
13a 転写荷重調整カム
13b 支持アーム
13c 付勢部材
13d 押圧アーム
13d1 係合孔
14 押さえ部材
14a 突起
14b アーム
15 押さえ部材調整部
15a 押さえ部材駆動カム
15b 第1押さえアーム
15b1 第1突起
15b2 第2突起
15c 第2押さえアーム
15c1 係合孔
15c2 突起
15d 付勢部材
16 転写プラテン
20 用紙搬送機構
21 収容部
22 デカール部
22a デカール部材
22a1 本体
22a2 しごき部
22a3 ばね
22b 押さえ部材
23 印字部
23a プラテンローラ
23b 印字ヘッド
24 切断部
24a フレーム
24b モータ
24c 可動刃
30 プリンタ制御部
31 CPU
32 RAM
33 ROM
40 プラテンローラ制御回路
50 印字ヘッド制御回路
60 可動刃制御回路
70 駆動部制御回路
A 粘着剤
B フレーム
B1 ガイド孔
C 回転中心
E 先端
F 転写荷重
F1 第1荷重
F2 第2荷重
L 中心軸
P 用紙
P1 印字面
P2 転写面
R ロール紙
S1、S2、S3、S4、S5、S6 印
S34、S45 位置
T 粘着テープ
W1 転写領域
W2 領域

Claims (7)

  1. 搬送された用紙を押圧して前記用紙に粘着剤を転写する転写部を有する粘着剤カートリッジと、
    前記用紙の搬送方向と交わる方向に前記転写部が移動するように前記粘着剤カートリッジを駆動して前記用紙に前記粘着剤を転写させる駆動部と、
    を備え、
    前記駆動部は、
    前記転写部が前記用紙を押圧して前記用紙に前記粘着剤を転写する転写状態と、前記転写部が前記用紙から離間して前記用紙に前記粘着剤が非転写となる退避状態との間で前記粘着剤カートリッジを移行させ、
    前記搬送方向から見た前記粘着剤カートリッジの正面視において、前記粘着剤カートリッジが前記退避状態から前記転写状態に移行し始めるときの、前記用紙に対する前記転写部の第1角度に対して、前記粘着剤カートリッジが前記転写状態から前記退避状態に移行し始めるときの、前記用紙に対する前記転写部の第2角度が大きくなるように、前記粘着剤カートリッジを駆動する、
    粘着剤転写機構。
  2. 前記駆動部は、前記粘着剤カートリッジが前記転写状態から前記退避状態に移行するときに、前記用紙における前記粘着剤の転写領域に対して斜め外側に前記転写部が離間するように前記粘着剤カートリッジを駆動する、
    請求項1に記載の粘着剤転写機構。
  3. 前記粘着剤カートリッジは、直線状に延設されたガイド孔を有するフレームに取り付けられ、
    前記駆動部は、
    回転可能なカートリッジ駆動カムと、
    前記カートリッジ駆動カムの回転中心から外周方向に離間した位置で前記カートリッジ駆動カムから突出し、前記ガイド孔に係合する第1ピンと、
    を有し、
    前記カートリッジ駆動カムが回転することで前記第1ピンが前記ガイド孔に沿って往復移動する、
    請求項1又は2に記載の粘着剤転写機構。
  4. 前記転写状態において前記転写部から前記用紙に働く転写荷重が略一定となるように、前記粘着剤カートリッジに対して前記用紙側に荷重を加える転写荷重調整部をさらに備える、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の粘着剤転写機構。
  5. 前記粘着剤カートリッジは、第2ピンが突出したフレームに取り付けられ、
    前記転写荷重調整部は、
    前記第2ピンと係合する押圧アームと、
    前記押圧アームと連結され、前記押圧アームを前記用紙側に付勢する付勢力を前記押圧アームに与える付勢部材と、
    を有する、
    請求項4に記載の粘着剤転写機構。
  6. 前記第1角度は鋭角であり、前記第2角度は鈍角である、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の粘着剤転写機構。
  7. 搬送されてきた用紙に印字を施す印字部と、
    前記印字部によって印字された前記用紙に前記粘着剤を転写する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の粘着剤転写機構と、
    を備える、
    プリンタ。
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JP2014061995A (ja) * 2012-08-29 2014-04-10 Nitto Denko Corp 保護用粘着シートの貼付け装置
JP2015209325A (ja) * 2014-04-30 2015-11-24 理想科学工業株式会社 粘着剤転写装置

Patent Citations (3)

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