JP2020019506A - スポンジチタン格納容器の製造方法及びスポンジチタンの管理方法 - Google Patents

スポンジチタン格納容器の製造方法及びスポンジチタンの管理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020019506A
JP2020019506A JP2018143519A JP2018143519A JP2020019506A JP 2020019506 A JP2020019506 A JP 2020019506A JP 2018143519 A JP2018143519 A JP 2018143519A JP 2018143519 A JP2018143519 A JP 2018143519A JP 2020019506 A JP2020019506 A JP 2020019506A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage container
curl
titanium sponge
fastening
titanium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018143519A
Other languages
English (en)
Inventor
恒 隅田
Tsune Sumida
恒 隅田
小野 有一
Yuichi Ono
有一 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toho Titanium Co Ltd
Original Assignee
Toho Titanium Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toho Titanium Co Ltd filed Critical Toho Titanium Co Ltd
Priority to JP2018143519A priority Critical patent/JP2020019506A/ja
Publication of JP2020019506A publication Critical patent/JP2020019506A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)

Abstract

【課題】保管・輸送中における格納容器内の気密性を確保し、かつ気密性を有する格納容器を開封しやすいスポンジチタン格納容器の製造方法を提供する。【解決手段】スポンジチタン格納容器の製造方法であって、上端縁に胴板カールを有する胴体と、胴体の上端開口に開閉可能であって、外周縁に蓋カールを有する天板と、胴板カールと蓋カールとの間に挟み込むためのガスケットとを備えた格納容器に、スポンジチタンを格納した後、蓋カールと胴板カールとを外周側から包み込むように締結バンドを取り付け、締結部材で締結バンドを締付ける締付け工程S21を含み、締結部材の締付けトルク量が10N・m以上35N・m以下となる。【選択図】図2

Description

本発明は、スポンジチタン格納容器の製造方法、スポンジチタン格納容器及びスポンジチタンの管理方法に関する。
いわゆるオープン型ドラム缶(以下、「格納容器」と称する。)は、粉体、固体、或いは粘性が比較的高い液体等の出し入れが容易ではない内容物の保管・輸送に適している。ここで、固体としては、チタン等の金属が挙げられる。
チタンは、一般的に大気中の酸素と反応しやすく、特に微小な穴(細孔)を持つスポンジチタンとなればその表面積が大きいために、スポンジチタンが大気に接触することでその酸素濃度は高くなる。そこで、保管・輸送中にスポンジチタンの酸素濃度が高くなることを抑制するために、スポンジチタン格納容器には気密性を確保することが要求されている。
例えば、特許文献1では、スポンジチタン粒への吸湿を低減するため、クロール法により製造されたスポンジチタン塊の中央部を取り出し、破砕して得られたスポンジチタン粒を保管容器内に封入する際に、スポンジチタン粒が充填された保管容器内を40Pa以下まで減圧した後にその保管容器内に低湿度ガスを注入する高純度スポンジチタン粒の保管方法が提案されている。
特開2012−87373号公報
気密性を確保するために、スポンジチタン粒保管容器の蓋をバンドで固く締めた場合には、該バンドで締付けた力が大きくなりすぎたことで蓋の開封が困難となる。特許文献1では、スポンジチタン粒を封入した保管容器に注入された低湿度ガスを維持するために、バンドで締付けた力が大きいものと考えられる。そのため、保管および輸送の段階では保管容器内の気密性に影響を与えないが、ユーザは、保管容器の開封作業をする際に負担が掛かるおそれがある。特許文献1においてはボルトの締付けトルク量と気密性との関係について言及されていないので、ボルトの締付けトルク量については、未だ改善の余地が残されていると考えられる。
本発明は、一実施形態において、保管・輸送中における格納容器内の気密性を確保し、かつ気密性を有する格納容器を開封しやすいスポンジチタン格納容器の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は別の一実施形態において、そのようなスポンジチタン格納容器を提供することを目的とする。また、本発明は別の一実施形態において、スポンジチタンの管理方法を提供することを目的とする。
スポンジチタンは表面積が大きいので、大気中の酸素と反応しやすい。スポンジチタンの酸素量低減の観点より、スポンジチタンを格納した格納容器を開封する工程からスポンジチタンを使用する工程までスムーズに作業できることが望まれている。もし、ユーザが上記格納容器を開封しにくいと、中途半端な開封状態による格納容器内への酸素侵入やスポンジチタンの取り出し作業不良が生じる等によりスポンジチタンを使用する工程に支障が生じうる。そのため、格納容器のハンドリング性が良好であることが求められる。よって、締付けトルク量をユーザによる開封容易となるように調整したいという要望がある。
一方で、締付けトルク量が低すぎると、保管・輸送中に格納容器内への酸素侵入が危惧される。よって、保管・輸送中の気密性を確保しながらユーザが開封しやすいスポンジチタン格納容器が求められていた。そこで、本発明者は鋭意検討し、スポンジチタン格納容器の締付けトルク量を一定範囲内とすることで、保管・輸送中における格納容器内の気密性を確保し、かつ気密性を有する格納容器を開封しやすいスポンジチタン格納容器の製造方法を見出した。
すなわち、本発明は一側面において、上端縁に胴板カールを有する胴体と、前記胴体の上端開口に開閉可能であって、外周縁に蓋カールを有する天板と、前記胴板カールと前記蓋カールとの間に挟み込むためのガスケットとを備えた格納容器に、スポンジチタンを格納した後、前記蓋カールと前記胴板カールとを外周側から包み込むように締結バンドを取り付け、締結部材で前記締結バンドを締付ける締付け工程を含み、前記締結部材の締付けトルク量が10N・m以上35N・m以下となる、スポンジチタン格納容器の製造方法である。
本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法の一実施形態においては、前記締結バンドは、リング形状のバンド本体を有し、前記バンド本体は、一カ所に切れ目を設ける。
本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法の一実施形態においては、前記格納容器は、樹脂被覆鋼板、めっき鋼板、及び鋼板からなる群から選択される少なくとも1種を材料とする。
本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法の一実施形態においては、前記格納容器に前記スポンジチタンを格納した時から、1年6ヶ月経過時における前記スポンジチタン中の酸素の増加量が0.005質量%以下である。
また、本発明は別の一側面において、上端縁に胴板カールを有する胴体と、前記胴体の上端開口に開閉可能であって、外周縁に蓋カールを有する天板と、前記胴板カールと前記蓋カールとの間に挟み込むためのガスケットとを有し、スポンジチタンを格納した格納容器と、前記蓋カールと前記胴板カールとを外周側から包み込むように取り付けた締結バンドと、前記締結バンドを締付けるための締結部材とを備え、前記締結部材の締付けトルク量が10N・m以上35N・m以下である、スポンジチタン格納容器である。
また、本発明は別の一側面において、上端縁に胴板カールを有する胴体と、前記胴体の上端開口に開閉可能であって、外周縁に蓋カールを有する天板と、前記胴板カールと前記蓋カールとの間に挟み込むためのガスケットとを備えた格納容器に、スポンジチタンを格納した後、前記蓋カールと前記胴板カールとを外周側から包み込むように締結バンドを取り付け、締結部材で前記締結バンドを締付ける締付け工程を含み、前記締付け工程後における前記締結部材の締付けトルク量が10N・m以上35N・m以下となる、スポンジチタンの管理方法である。
本発明に係るスポンジチタンの管理方法の一実施形態においては、前記格納容器に前記スポンジチタンを格納した時から、1年6ヶ月経過時における前記スポンジチタン中の酸素の増加量が0.005質量%以下である。
本発明の一実施形態によれば、保管・輸送中における格納容器内の気密性を確保し、かつ気密性を有する格納容器を開封しやすいスポンジチタン格納容器の製造方法を提供する。
(A)は、本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法の一実施形態において供される格納容器を模式的に示す概略正面図であり、(B)は、本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法の一実施形態において供される格納容器に備わる締結バンド及び締結部材を模式的に示す部分拡大図であり、(C)は、本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法の一実施形態において供される格納容器に備わる締結バンドを模式的に示す平面図である。 本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法の一実施形態を説明するためのフロー図である。 (A)〜(D)は、本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法の一実施形態において、締付けトルク量を測定する方法を説明するための模式的な部分拡大図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。
[1.スポンジチタン格納容器の製造方法]
図1(A)は、本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法の一実施形態において供される格納容器を模式的に示す概略正面図であり、図1(B)は、本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法の一実施形態において供される格納容器に備わる締結バンド及び締結部材を模式的に示す部分拡大図であり、図1(C)は、本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法の一実施形態において供される格納容器に備わる締結バンドを模式的に示す平面図である。図2は、本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法の一実施形態を説明するためのフロー図である。図3(A)〜(D)は、本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法の一実施形態において、締付けトルク量を測定する方法を説明するための模式的な部分拡大図である。
まず、本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法において供される格納容器について図面を用いて説明する。格納容器1は、図1(A)及び(B)に示すように、胴体10と、天板20と、地板30と、締結バンド40と、締結部材50とを備える。格納容器1は、耐酸化性という観点から、樹脂被覆鋼板、めっき鋼板、及び鋼板からなる群から選択される少なくとも1種を材料とすることが好ましい。なお、図1(A)では天板20が締結バンド40の奥側に隠れているため括弧付きで付番してある。
樹脂被覆鋼板としては、例えば、フッ素樹脂積層被覆鋼板、塩化ビニル樹脂被覆鋼板、ポリエチレン樹脂被覆鋼板等が挙げられる。
めっき鋼板としては、例えば亜鉛めっき鋼板、亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼板等が挙げられる。
鋼板がめっき層と樹脂層を備える場合、最も外側の層に基づきめっき鋼板か樹脂被覆鋼板かを判別する。例えば、鋼板表面にめっき層が形成され、該めっき層にさらに樹脂層が形成されている場合は最外層が樹脂層であるので樹脂被覆鋼板とする。また、鋼板の一方表面最外層がめっき層であり、他方最外層が樹脂層である場合、格納容器1の内側(スポンジチタン格納側)となる最外層に基づきめっき鋼板か樹脂被覆鋼板かを判別する。
鋼板としては、例えば炭素鋼の鋼板、ステンレス鋼板、クラッド鋼板等が挙げられる。鋼板を使用して格納容器を成形した場合、成形後の格納容器にめっき処理等を施して耐酸化性を向上してもよい。
なお、本実施形態において、顔料等の塗料層は、鋼板の判別に考慮しない。
胴体10は、中空構造であって、上端縁にフランジ状の胴板カール11を有する。胴体10には、2本の輪帯12a、bが設けられ、これらの輪帯12a、bは格納容器1の高さ方向に等間隔に配置されている。
天板20は、胴体10の上端開口に開閉可能であって、外周縁にフランジ状の蓋カール21を有する。蓋カール21は、胴板カール11よりも大きく、天板20が胴体10の上端開口に装着されたときに、その蓋カール21は、ガスケット22を介して胴板カール11に被せられる。なお、ガスケット22は、蓋カール21の内側に貼り付けられてもよい。また、天板20の外表面には、図示省略の排気口金と充填口金とが設けられている。
地板30は、胴体10の下端開口を閉塞するために、その外周縁と胴体10の下端縁を接合させて取り付けられている。
図1(C)に示した締結バンド40は、リング形状のバンド本体41を有し、バンド本体41は、一カ所に切れ目41aを設けている。バンド本体41の内周は、締結バンド40着脱の作業性を向上させるという観点から、天板20の外周よりも短く設定されている。バンド本体41には、一対のS字金具42、42’が、その両端にそれぞれ取り付けられ、そのS字金具42、42’はパイプ状のボルト挿通部43、43’を設けている。
締結部材50は、ボルト51とボルト51に螺合するナット52とを備え、ナット52の回転を防止するために、座金を更に備えてもよい。
次に、本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法における各工程について図面を使用しながら説明する。本発明に係るスポンジチタン格納容器の製造方法は、一実施形態において、図2に示すように、真空引き工程S11と、締付け工程S21と、充填封入工程S31とを有する。
(真空引き工程)
真空引き工程S11では、格納容器1にスポンジチタンを格納し、天板20で胴体10の上端開口を塞ぎ、蓋カール21と胴板カール11とを外周側から包み込むように締結バンド40を取り付ける。天板20に設けられた排気口金に連結したパイプを介して真空ポンプで真空引きする。これにより、格納容器1内の空気及び水分を外部へ排出することができる。なお、格納容器1内を、典型的に1000Pa以下(絶対圧)に減圧排気すればよく、600Pa以下(絶対圧)としてもよい。
(締付け工程)
次に、締付け工程S21では、真空引き工程S11中、またはその後に、締結部材50で締結バンド40を締付ける。
(充填封入工程)
充填封入工程S31では、締付け工程S21後、充填口金に連結したパイプを介して不活性ガスボンベで所定の内部圧力になるまで格納容器1内に不活性ガスを充填して、スポンジチタン格納容器を製造する。なお、内部圧力は、典型的に大気圧であるが、これには限定されない。内部圧力はドラム缶の形状を維持できる圧力であれば足り、これはドラム缶のサイズや材料鋼板の厚さ等に鑑み適宜決定すればよい。
上記不活性ガスは特に限定されないが、他の物質と反応しない不活性な物性を有するという観点からArガスやHeガスが好ましい。コストに鑑み、不活性ガスはArガスがより好ましい。
格納容器1にスポンジチタンを格納した時から、1年6ヶ月経過時におけるスポンジチタン中の酸素の増加量は、0.005質量%以下であることが好ましく、0.003質量%以下であることがより好ましい。なお、格納期間中におけるスポンジチタン組成の変化は好ましくないので、該スポンジチタン中の酸素の増加量の下限側は特に規定しない。
ここで、スポンジチタンについては、酸素分析装置を用いて、不活性ガス溶融非分散型赤外吸収法によって酸素量を分析する。
(締付けトルク量)
締付け工程S21時における締結部材50の締付けトルク量は、10N・m以上35N・m以下となる。上記締付けトルク量は、格納容器1内の気密性を確保するという観点から、下限側として10N・m以上であり、12N・m以上が好ましく、15N・m以上がより好ましい。また、上記締付けトルク量は、ユーザが気密性を有する格納容器1を開封しやすいことを考慮し、上限側として35N・m以下であり、25N・m以下が好ましく、20N・m以下がより好ましい。
締付け時の締付けトルク量が10N・m未満であると格納容器1内の気密性が不十分となるおそれがある。一方、締付け時の締付けトルク量が35N・mを超えると本実施形態が意図する開封容易性が損なわれるおそれがある。通常、締付け時と保管後では締付けトルク量がほぼ同等となる。仮に格納容器1が錆びやすい状況にて保管される場合は開封時に必要なトルク量が増加する可能性があるため、締付け時の締付けトルク量は少なくとも10N・m以上とし、かつ上記上限側より低めのトルク量とすればよい。締付けトルク量を締付け工程S21およびスポンジチタン格納容器の開封時に確認しうる場合は、開封時の締付けトルク量を採用する。
締結部材50の締付けトルク量を確認する方法について図3(A)〜(D)に示す順序に従って説明する。
まず、図3(A)に示すように、スポンジチタンを格納容器1に格納した後、蓋カール21と胴板カール11とを外周側から包み込むように締結バンド40を取り付け、締結部材50で締付ける。図3(B)に示すように、S字金具42、42’の外表面とナット52の側面にマーキングチョークで1本のラインLをマーキングする。マーキングした後、ボルト51またはナット52を緩めると、図3(C)に示すように、S字金具42、42’の外表面とナット52の側面のラインLが不一致となる。但し、図3(C)ではナット52の位置をボルト挿通部43’から極端に離してある。そして、再度、図3(D)に示すように、S字金具42、42’の外表面とナット52の側面にマーキングしたラインLを一致させるために、自動測定器付きトルクレンチでボルト51またはナット52を締付ける。ラインLが一致したときに、自動測定器付きトルクレンチから計測された数値を、締付けトルク量とする。
例えばこのような手法を使用し、所望の締付けトルク量を実現する作業を検証可能である。気密性を有する格納容器の締結部材50を一旦緩めてしまうと気密性が損なわれるおそれがある。よって、上記締付けトルク量を確認する方法を活用し、所望の締付けトルク量を実現できる作業を事前に設定することが好ましい。
[2.スポンジチタン格納容器]
本発明に係るスポンジチタン格納容器は、一実施形態において、上端縁に胴板カール11を有する胴体10と、胴体10の上端開口に開閉可能であって、外周縁に蓋カール21を有する天板20と、胴板カール11と蓋カール21との間に挟み込むためのガスケット22とを有し、スポンジチタンを格納した格納容器1と、蓋カール21と胴板カール11とを外周側から包み込むように取り付けた締結バンド40と、締結バンド40を締付けるための締結部材50とを備える。そして、締結部材50の締付けトルク量は10N・m以上35N・m以下である。なお、上述したスポンジチタン格納容器の製造方法と重複する説明を割愛する。
[3.スポンジチタンの管理方法]
本発明に係るスポンジチタンの管理方法は、一実施形態において、上端縁に胴板カール11を有する胴体10と、胴体10の上端開口に開閉可能であって、外周縁に蓋カール21を有する天板20と、胴板カール11と蓋カール21との間に挟み込むためのガスケット22とを備えた格納容器1に、スポンジチタンを格納した後、蓋カール21と胴板カール11とを外周側から包み込むように締結バンド40を取り付け、締結部材50で締結バンド40を締付ける締付け工程S21を含む。そして、締付け工程S21後における締結部材50の締付けトルク量が10N・m以上35N・m以下となる。なお、上述したスポンジチタン格納容器の製造方法と重複する説明を割愛する。
以下、本発明の内容を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
(実施例1)
まず、図1(A)及び(B)に示すように、上端縁に胴板カール11を有する胴体10と、胴体10の上端開口に開閉可能であって、外周縁に蓋カール21を有する天板20と、胴板カール11と蓋カール21との間に挟み込むためのガスケット22とを備えた格納容器(JIS Z 1600に基づいた鋼製オープンドラム缶)を用意した。蓋カール21は、合成ゴム製のガスケット22を取り付けた。格納容器1にスポンジチタンを格納し、天板20で胴体10の上端開口を塞いだ。次に、蓋カール21と胴板カール11とを外周側から包み込むように締結バンド40を取り付けた。
次に、天板20の外表面に設けた排気口金とパイプを介して接続された真空ポンプで格納容器1内を500Pa(絶対圧)となるように減圧雰囲気にした。
次に、締結部材50で締結バンド40を締付けた。
次いで、天板20の外表面に設けた充填口金とパイプを介して接続されたアルゴンガスボンベで格納容器1内を大気圧(101.3kPa(絶対圧))となるようにアルゴンガスを充填させた。これにより、気密性を有するスポンジチタン格納容器を製造した。
<締付けトルク量>
図3(A)〜(D)に示す順序に従って、計測機器(登録商標デジラチェ、KTC社製)を計測モードにし、スポンジチタン格納容器を製造後屋内にて1年6ヶ月保管時における締付けトルク量を計測した。なお、別ロットにて締付け工程を再現して締付け工程での締付けトルク量も計測した。スポンジチタン格納容器を1年6ヶ月保管した後においても該締付けトルク量は締付け工程にて確認された締付けトルク量と同等程度であったため、表1には1年6ヶ月保管時における締付けトルク量を示す。
<酸素濃度の経時変化>
製造したスポンジチタン格納容器を屋内に1年6ヶ月置いた。
なお、酸素・窒素分析装置(TC−436AR、LECO株式会社製)を用いて、不活性ガス溶融非分散型赤外吸収法によって、スポンジチタンの酸素量を分析した。分析は、格納容器への格納前(表1に示す「格納時」)およびスポンジチタンを格納した時から1年6ヶ月経過時(表1に示す「保管後」)とした。
<開封に関する評価>
スポンジチタン格納容器を製造後1年6ヶ月経過時のスポンジチタン格納容器1を開封したことについて、下記基準で評価した。「〇」評価が合格である。なお、結果を表1に示す。
(評価基準)
○:スポンジチタン格納容器を速やかに開封することができた。
△:スポンジチタン格納容器を開封するのに時間を要したが、開封することができた。
×:スポンジチタン格納容器を開封することができなかった。
Figure 2020019506
(比較例1)
比較例1では、屋内保存時におけるスポンジチタンの酸素吸収を検証した。製造したスポンジチタンを格納容器に入れないで実施例1の格納容器と同じ場所に100日間置いた。スポンジチタンの屋内静置時および100日経過時に実施例1と同様の方法でスポンジチタンの酸素量を分析した。なお、結果を表2に示す。
Figure 2020019506
(比較例2)
比較例2では、実施例1よりも締付けトルク量が大きくなるように調整したこと以外、実施例1と同様に行った。実施例1と同様に、各評価について実施した。なお、結果を表3に示す。
Figure 2020019506
(実施例による考察)
実施例1では、比較例2のように締付けトルク量を大きくしなくても、良好な気密性を確保でき、格納容器に格納されたスポンジチタンが外気と遮断されていたといえる。一方、比較例1では、外気の影響によりスポンジチタンの酸素量が経時的に上昇したと考えられる。
実施例1では、スポンジチタンを格納した時から1年6ヶ月経過時における格納容器を容易に開封することができた。一方、比較例2では、スポンジチタンを格納した時から1年6ヶ月経過時における格納容器を開封するのに多少時間を要した。比較例2では、実施例1よりも締付けトルク量が大きく開封しにくかった。なお、締付けトルク量を比較例2よりさらに大きくした場合、既存のスポンジチタン使用ラインにて開封困難となるケースが発生した。
1 格納容器
10 胴体
11 胴板カール
12a、b 輪帯
20 天板
21 蓋カール
22 ガスケット
30 地板
40 締結バンド
41 バンド本体
41a 切れ目
42、42’ S字金具
43、43’ ボルト挿通部
50 締結部材
51 ボルト
52 ナット
L ライン
S11 真空引き工程
S21 締付け工程
S31 充填封入工程

Claims (7)

  1. 上端縁に胴板カールを有する胴体と、前記胴体の上端開口に開閉可能であって、外周縁に蓋カールを有する天板と、前記胴板カールと前記蓋カールとの間に挟み込むためのガスケットとを備えた格納容器に、スポンジチタンを格納した後、前記蓋カールと前記胴板カールとを外周側から包み込むように締結バンドを取り付け、締結部材で前記締結バンドを締付ける締付け工程を含み、
    前記締結部材の締付けトルク量が10N・m以上35N・m以下となる、スポンジチタン格納容器の製造方法。
  2. 前記締結バンドは、リング形状のバンド本体を有し、
    前記バンド本体は、一カ所に切れ目を設けた、請求項1に記載のスポンジチタン格納容器の製造方法。
  3. 前記格納容器は、樹脂被覆鋼板、めっき鋼板、及び鋼板からなる群から選択される少なくとも1種を材料とする、請求項1又は2に記載のスポンジチタン格納容器の製造方法。
  4. 前記格納容器に前記スポンジチタンを格納した時から、1年6ヶ月経過時における前記スポンジチタン中の酸素の増加量が0.005質量%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のスポンジチタン格納容器の製造方法。
  5. 上端縁に胴板カールを有する胴体と、前記胴体の上端開口に開閉可能であって、外周縁に蓋カールを有する天板と、前記胴板カールと前記蓋カールとの間に挟み込むためのガスケットとを有し、スポンジチタンを格納した格納容器と、
    前記蓋カールと前記胴板カールとを外周側から包み込むように取り付けた締結バンドと、
    前記締結バンドを締付けるための締結部材とを備え、
    前記締結部材の締付けトルク量が10N・m以上35N・m以下である、スポンジチタン格納容器。
  6. 上端縁に胴板カールを有する胴体と、前記胴体の上端開口に開閉可能であって、外周縁に蓋カールを有する天板と、前記胴板カールと前記蓋カールとの間に挟み込むためのガスケットとを備えた格納容器に、スポンジチタンを格納した後、前記蓋カールと前記胴板カールとを外周側から包み込むように締結バンドを取り付け、締結部材で前記締結バンドを締付ける締付け工程を含み、
    前記締付け工程後における前記締結部材の締付けトルク量が10N・m以上35N・m以下となる、スポンジチタンの管理方法。
  7. 前記格納容器に前記スポンジチタンを格納した時から、1年6ヶ月経過時における前記スポンジチタン中の酸素の増加量が0.005質量%以下である、請求項6に記載のスポンジチタンの管理方法。
JP2018143519A 2018-07-31 2018-07-31 スポンジチタン格納容器の製造方法及びスポンジチタンの管理方法 Pending JP2020019506A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018143519A JP2020019506A (ja) 2018-07-31 2018-07-31 スポンジチタン格納容器の製造方法及びスポンジチタンの管理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018143519A JP2020019506A (ja) 2018-07-31 2018-07-31 スポンジチタン格納容器の製造方法及びスポンジチタンの管理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020019506A true JP2020019506A (ja) 2020-02-06

Family

ID=69588940

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018143519A Pending JP2020019506A (ja) 2018-07-31 2018-07-31 スポンジチタン格納容器の製造方法及びスポンジチタンの管理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020019506A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7486365B2 (ja) 2020-07-09 2024-05-17 東邦チタニウム株式会社 チタンインゴットの製造方法及びチタン材の製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5584410A (en) * 1995-01-24 1996-12-17 Hallen Products Ltd. Drum closure assembly
JPH0929860A (ja) * 1995-07-17 1997-02-04 Nittetsu Drum Kk 開閉式蓋付容器用天蓋およびその製造法
JP2001180672A (ja) * 1999-12-22 2001-07-03 Toho Titanium Co Ltd 容器の当接部上端部の段差解消方法
JP2011098769A (ja) * 2009-11-09 2011-05-19 Nittetsu Drum Kk 液体危険物用オープン型ドラム缶
JP2012087373A (ja) * 2010-10-20 2012-05-10 Osaka Titanium Technologies Co Ltd 高純度スポンジチタン粒の保管方法及びこれを用いた高純度チタンインゴット製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5584410A (en) * 1995-01-24 1996-12-17 Hallen Products Ltd. Drum closure assembly
JPH0929860A (ja) * 1995-07-17 1997-02-04 Nittetsu Drum Kk 開閉式蓋付容器用天蓋およびその製造法
JP2001180672A (ja) * 1999-12-22 2001-07-03 Toho Titanium Co Ltd 容器の当接部上端部の段差解消方法
JP2011098769A (ja) * 2009-11-09 2011-05-19 Nittetsu Drum Kk 液体危険物用オープン型ドラム缶
JP2012087373A (ja) * 2010-10-20 2012-05-10 Osaka Titanium Technologies Co Ltd 高純度スポンジチタン粒の保管方法及びこれを用いた高純度チタンインゴット製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7486365B2 (ja) 2020-07-09 2024-05-17 東邦チタニウム株式会社 チタンインゴットの製造方法及びチタン材の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4041209A (en) Multiple wall packaging material containing sulfite compound
EP0803445B1 (de) Dichtungsscheibe für eine Verschlusskappe für Behältnisse
CN104803078B9 (zh) 多功能集成保鲜袋及制备方法
AU607319B2 (en) Water-permeable controlled atmosphere packaging device from cellophane and microporous film
JP2020019506A (ja) スポンジチタン格納容器の製造方法及びスポンジチタンの管理方法
JPH09509386A (ja) 包装カバーを不活性化する方法、その装置およびその方法に使用する包装カバー
WO2012105082A1 (ja) 酸素吸収性フィルム、酸素吸収性積層体、酸素吸収性積層体からなる酸素吸収性包材及び酸素吸収性樹脂組成物
TWI480262B (zh) 包裝體
JPH0622686A (ja) 青果物鮮度保持用袋及び包材のガス透過性調整方法
EP3012020A1 (en) Gas-adsorbing material and vacuum insulation material including the same
JP2007223098A (ja) プラスチック容器
EP2719453B1 (en) Deoxidant composition, and deoxidizing packaging material and method for deoxidizing using same
CN105757392B (zh) 一种收紧注液式管口塞
JP3114896B2 (ja) 卓越した内容品長期保存性を有する容器蓋
CN105757391A (zh) 一种收紧式管口塞
JP6225345B2 (ja) 酸素吸収性フィルム、酸素吸収性積層体及び酸素吸収性積層体からなる酸素吸収性包材並びに酸素吸収性樹脂組成物
JPH02225586A (ja) 重合体組成物及び容器のふたへのそれらの使用
JP6650066B1 (ja) スパッタリングターゲットの梱包構造体
JP2000263694A (ja) 粉末ガラス用包装材
JP2007111498A (ja) 有機体収納袋および有機体収納袋を用いた遺体の腐敗遅延および臭気抑制方法
NZ574167A (en) Closure for wine bottle with line having specified oxygen transmission rate
JP2010148424A (ja) 穀物保存具及び穀物の保存方法
AU4621001A (en) Film laminates of polymer films metallised on both sides and use thereof as a high barrier film in vacuum insulation panels
CN207759346U (zh) 一种会呼吸的茶叶包装容器
CN213678228U (zh) 一种用于氯化苄酸值调节的装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210304

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220328

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220830

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20221122