JP2020018712A - 自覚式検眼装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 屈折力の誤差を抑制し、被検眼の光学特性を精度よく測定できる自覚式検眼装置を提供する。【解決手段】 被検眼に呈示される視標光束の光学特性を変化させる矯正光学系を有し、被検眼の光学特性を自覚的に測定するための自覚式検眼装置において、矯正光学系は、被検眼の球面度数を補正するための球面補正レンズと、被検眼の円柱度数を補正するための円柱補正レンズと、を少なくとも有し、矯正する矯正度数を指示する指示手段と、指示手段によって指示された矯正度数に基づいて、矯正光学系を制御し、矯正度数に対応する第1矯正度数を付加するとともに、矯正度数が所定の閾値を超える場合に、第1矯正度数に加えて、第1矯正度数を付加することにより発生する屈折力の誤差を補正するための第2矯正度数を付加することによって、屈折力の誤差を補正する補正手段と、を備える。【選択図】 図1

Description

本開示は、被検眼の光学特性を自覚的に測定する自覚式検眼装置に関する。
被検者の眼前に光学素子(例えば、球面レンズ、円柱レンズ、等)を配置し、被検眼に光学素子を通した検査視標を呈示することによって、被検眼の眼屈折力等を測定する自覚式検眼装置が知られている。特許文献1には、被検眼に対して光学素子を組み合わせて矯正度数をつくる際に、球面レンズがもつ球面度数の影響を受けて、被検眼の眼鏡装用位置に換算された円柱度数に誤差が生じることが記載されている。
特開2004−329450号公報
近年では近視が進む傾向にあり、屈折異常の大きな被検眼(すなわち、ハイディオプタ眼)に対して自覚式検査を行う機会が増えると考えられている。ハイディオプタ眼に対しては、検査時に強い矯正度数を付加するように光学素子を配置するため、上記のような屈折力の誤差が特に発生しやすいことがわかった。被検眼を矯正するために設定した矯正度数と、実際に被検眼が矯正されている矯正度数と、に誤差が生じた状態では、被検眼の光学特性を正しく測定することが難しい。
本開示は、上記従来技術に鑑み、屈折力の誤差を抑制し、被検眼の光学特性を精度よく測定できる自覚式検眼装置を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するため、本開示は以下の構成を備えることを特徴とする。
(1) 本開示の第1態様に係る自覚式検眼装置は、被検眼に呈示される視標光束の光学特性を変化させる矯正光学系を有し、被検眼の光学特性を自覚的に測定するための自覚式検眼装置において、前記矯正光学系は、前記被検眼の球面度数を補正するための球面補正レンズと、前記被検眼の円柱度数を補正するための円柱補正レンズと、を少なくとも有し、矯正する矯正度数を指示する指示手段と、前記指示手段によって指示された前記矯正度数に基づいて、前記矯正光学系を制御し、前記矯正度数に対応する第1矯正度数を付加するとともに、前記矯正度数が所定の閾値を超える場合に、前記第1矯正度数に加えて、前記第1矯正度数を付加することにより発生する屈折力の誤差を補正するための第2矯正度数を付加することによって、前記屈折力の誤差を補正する補正手段と、を備えることを特徴とする。
(2) 本開示の第2態様に係る自覚式検眼装置は、被検眼に向けて視標光束を投影する投影光学系の光路中において、前記被検眼の眼前に配置され、前記視標光束を変化させる矯正光学系を内部に有し、検眼窓に光学素子を配置する眼屈折力測定ユニットを備え、前記被検眼の光学特性を自覚的に測定する自覚式検眼装置において、前記矯正光学系は、前記被検眼の球面度数を補正するための複数の球面補正レンズと、前記被検眼の円柱度数を補正するための円柱補正レンズと、を少なくとも有し、前記被検眼の眼鏡装用位置付近に配置される球面補正レンズは、前記被検眼の眼鏡装用位置から離れて配置される球面補正レンズよりも、屈折力の高い球面補正レンズであることを特徴とする。
自覚式検眼装置の外観略図である。 眼屈折力測定ユニットの概略図である。 レンズディスクを説明する図である。 リレーユニットを示す図である。 合成球面度数を変化させたときの主平面の位置の移動について説明する図である。 円柱度数の誤差の補正を説明する図である。
<概要>
本開示の実施形態に係る自覚式検眼装置の概要について説明する。なお、以下の<>にて分類された項目は、独立または関連して利用されうる。
本実施形態における自覚式検眼装置(例えば、自覚式検眼装置1)は、被検眼の光学特性を自覚的に測定する。被検眼の光学特性は、眼屈折力であってもよい。この場合には、被検眼の球面度数、円柱度数、乱視軸角度、等の少なくともいずれかが測定される。また、被検眼の光学特性は、両眼視機能であってもよい。この場合には、被検眼の斜位量、立体視機能、等の少なくともいずれかが測定される。
<矯正光学系>
例えば、自覚式検眼装置は、矯正光学系を備える。矯正光学系は、被検眼に呈示される視標光束の光学特性を変化させる。矯正光学系は、視標光束の光学特性(例えば、球面度数、円柱度数、乱視軸角度、偏光特性、収差量、等の少なくともいずれか)を変更可能な構成であればよい。一例として、矯正光学系は、被検眼の眼前に検眼窓(例えば、検眼窓160)を介して光学素子(例えば、光学素子180)を配置する眼屈折力測定ユニット(例えば、眼屈折力測定ユニット100)であって、光学素子を制御することによって、視標光束の光学特性を変更する構成であってもよい。この場合、視標光束は、眼屈折力測定ユニットを介して、被検眼に投影される。眼屈折力測定ユニットとしては、複数の光学素子が同一円周上に配置されたレンズディスク(例えば、レンズディスク120)と、レンズディスクの光学配置を制御するための駆動手段(例えば、駆動部130、駆動部150、等)と、を有し、駆動手段の駆動によって光学素子を切り換える構成を備えていてもよい。なお、光学素子としては、球面レンズ、円柱レンズ、クロスシリンダレンズ、ロータリプリズム、波面変調素子、等の少なくともいずれかを用いる構成であってもよい。
矯正光学系は、被検眼の球面度数を補正するための球面補正レンズ(例えば、球面レンズ180a、180b、180f、等)と、被検眼の円柱度数を補正するための円柱補正レンズ(例えば、円柱レンズ180c、180d、等)と、を少なくとも有していてもよい。球面補正レンズは、球面度数を補正できるレンズであればよく、例えば、球面レンズ、非球面レンズ、可変焦点レンズ、波面変調素子、等の少なくともいずれかであってもよい。円柱補正レンズは、円柱度数を補正できるレンズであればよく、例えば、円柱レンズ、可変焦点レンズ、波面変調素子、等の少なくともいずれかであってもよい。
矯正光学系は、複数の球面補正レンズを備えていてもよい。複数の球面補正レンズは、複数のレンズディスクに設けられてもよい。この場合、被検眼の眼鏡装用位置からもっとも離れて配置される球面補正レンズは、被検眼の眼鏡装用位置付近に配置される球面補正レンズよりも、屈折力が強い球面補正レンズであってもよい。例えば、球面度数の強いレンズが眼鏡装用位置から離れた位置にある構成では、球面度数の影響を受けて、屈折力の誤差が大きくなりやすい。しかし、このような構成を備える装置であっても、本実施例のように屈折力の誤差を補正することで、被検眼の光学特性を精度よく測定することができる。
なお、本実施例において、自覚式検眼装置は、投影光学系を備えていてもよい。例えば、投影光学系は、被検眼に向けて視標光束を投影する。例えば、投影光学系は、視標呈示部(例えば、視標呈示ユニット200)を有していてもよい。この場合、投影光学系は、視標呈示部から出射された視標光束を被検眼に向けて投影する。投影光学系は、視標光束を被検眼に向けて投影するための光学部材(例えば、レンズ、凹面ミラー、等)を備えていてもよい。
例えば、自覚式検眼装置が投影光学系を備える場合、矯正光学系は、投影光学系の光路中において、視標光束を変化させてもよい。一例として、矯正光学系は、投影光学系が有する光源と、投影光学系からの視標光束を被検眼に向けて導光するための光学部材と、の間に光学素子を配置し、光学素子を制御することによって、視標光束の光学特性を変更する構成であってもよい。
<指示手段>
例えば、自覚式検眼装置は、指示手段(例えば、制御部370)を備える。指示手段は、矯正する矯正度数を指示する。例えば、被検眼を矯正するための矯正度数を指示する。本実施例において、指示手段は、検者により設定された矯正度数を指示してもよい。また、指示手段は、別の装置を用いて測定された測定結果を受信することで矯正度数を指示してもよい。また、指示手段は、制御部によって自動的に指定された矯正度数を指示してもよい。例えば、矯正度数は、被検眼の球面屈折力を矯正するための球面度数、被検眼の円柱屈折力を矯正するための円柱度数、被検眼の乱視軸角度を補正するための乱視軸角度、等の少なくともいずれかであってもよい。
<補正手段>
例えば、自覚式検眼装置は、補正手段(例えば、制御部370)を備える。補正手段は、指示手段によって指示された矯正度数に基づいて、矯正光学系を制御し、矯正度数に対応する第1矯正度数を付加するとともに、矯正度数が所定の閾値を超える場合に、第1矯正度数に加えて、第1矯正度数を付加することにより発生する屈折力の誤差を補正するための第2矯正度数を付加することによって、屈折力の誤差を補正する。
例えば、所定の閾値は、矯正度数の絶対値が一定の値を超える方向に設定されてもよい。この場合、補正手段は、矯正度数が所定の閾値に満たない場合に、屈折力の誤差を補正する。すなわち、補正手段は、矯正度数が一定の値よりも小さくなった場合に、屈折力の誤差を補正する。また、この場合、補正手段は、矯正度数が所定の閾値を超える場合に、屈折力の誤差を補正する。すなわち、補正手段は、矯正度数が一定の値よりも大きくなった場合に、屈折力の誤差を補正する。もちろん、所定の閾値は、矯正度数の値が小さくなる方向と、大きくなる方向と、の双方に対して設定されてもよい。すなわち、補正手段は、矯正度数が所定の閾値の範囲から外れる場合に、屈折力の誤差を補正する。
なお、本実施例において、補正手段は判定手段を備えていてもよい。判定手段は、第1矯正度数が所定の閾値以内であるかを判定する。この場合、補正手段は、判定手段の判定結果に基づいて、第2矯正度数を付加し、屈折力の誤差を補正してもよい。
例えば、第1矯正度数を付加することにより発生する屈折力の誤差は、球面屈折力の誤差、円柱屈折力の誤差、乱視軸角度の誤差、等の少なくともいずれかであってもよい。例えば、本実施例では、被検眼に球面度数が付加されることにより発生する円柱屈折力の誤差が、球面度数に基づいて補正される。これによって、特に、球面度数が強くなるハイディオプタ眼に対しては、その円柱屈折力の誤差が大きくなる傾向にあるが、この誤差を抑制して光学特性を精度よく測定することができる。
例えば、補正手段は、第1矯正度数に基づいて、これらの誤差の1つを補正するための第2矯正度数を付加してもよい。一例として、補正手段は、第1矯正度数に基づいて、円柱屈折力の誤差を補正するための第2矯正度数を付加してもよい。また、例えば、補正手段は、第1矯正度数に基づいて、これらの誤差を組み合わせて補正してもよい。一例として、補正手段は、第1矯正度数に基づいて、球面屈折力の誤差と円柱屈折力の誤差を補正するための第2矯正度数を付加してもよい。
なお、本実施例において、補正手段は、補正量設定手段を備えていてもよい。補正量設定手段は、被検眼に第1矯正度数を付加することにより発生する屈折力の誤差を補正するための補正量を設定する。補正量設定手段は、第1矯正度数に基づく補正テーブルが予め記憶された記憶手段から、第1矯正度数に対応する補正量を呼び出すことによって、補正量を設定してもよい。また、補正量設定手段は、矯正度数に基づく演算処理によって補正量を算出し、設定してもよい。これらの場合、補正手段は、補正量設定手段により設定された補正量に基づいて、第2矯正度数を設定し、屈折力の誤差を補正してもよい。
例えば、本実施例における自覚式検眼装置は、このように、第1矯正度数を付加するとともに、第1矯正度数を付加することにより発生する屈折力の誤差を補正するための第2矯正度数を付加することによって、屈折力の誤差を補正する補正手段を備える。これによって、矯正度数が強くなることで屈折力の誤差が生じやすいハイディオプタ眼に対しても、その誤差を抑制し、光学特性を精度よく測定することができる。
例えば、補正手段は、切換手段(例えば、制御部370)を備えていてもよい。切換手段は、屈折力の誤差を補正する第1測定モードと、屈折力の誤差を補正しない第2測定モードと、を切り換える。切換手段は、第1矯正度数が所定の閾値を超えるか否かに基づいて、第1測定モードと第2測定モードとを自動的に切り換えてもよい。補正手段は、第1矯正度数が所定の閾値を超える場合に、第1測定モードに切り換えた状態で、屈折力の誤差を補正する。これによって、例えば、検査時に第1矯正度数を徐々に増加、あるいは減少させ、その途中で所定の閾値を超えるような場合があっても、検査をスムーズに進めることができる。
例えば、補正手段は、矯正光学系からの視標光束を補正することによって、屈折力の誤差を補正してもよい。例えば、補正手段によって、矯正光学系には、第1矯正度数を付加するための光学素子と、第2矯正度数を付加するための光学素子と、が配置される。あるいは、矯正光学系には、第1矯正度数と第2矯正度数とを合成した矯正度数が付加されるように、光学素子の組み合わせが変更して配置される。例えば、指示手段により矯正度数が指示されたときには、矯正光学系にてこのような処理が行われ、実際には屈折力の誤差を考慮した矯正度数が設定される。例えば、矯正度数を指示することで出力手段(例えば、表示部320)に出力される矯正度数(第1矯正度数)と、矯正度数を指示することで矯正光学系が設定する矯正度数(第1矯正度数及び第2矯正度数)と、は異なっている。例えば、このように、屈折力の誤差を考慮した矯正度数が設定されることで、被検眼の正しい測定結果を取得することができ、測定精度を向上させることができる。
また、例えば、補正手段は、矯正度数を出力する出力内容を補正することで、屈折力の誤差を補正してもよい。例えば、補正手段は、矯正光学系に第1矯正度数と第2矯正度数を配置するための光学素子を配置しているが、被検眼の矯正度数として第1矯正度数のみを出力してもよい。すなわち、矯正光学系により設定された矯正度数(第1矯正度数及び第2矯正度数)に対して、実際に被検眼に付加される矯正度数(第1矯正度数)のみを出力するようにしてもよい。矯正度数は、表示手段やタブレット端末等への表示、プリンタ等による印刷、外部メモリ(例えば、USBメモリ、ハードディスク、サーバ、等)への保存、等により出力されてもよい。例えば、これによって、屈折力の誤差が考慮され、実際に被検眼に付加する屈折力が出力されるので、被検眼の正しい測定結果を取得することができ、被検眼の測定精度を向上させることができる。
なお、例えば、本実施例における自覚式検眼装置は、被検眼の眼前に配置され、視標光束を変化させる矯正光学系を内部に有し、検眼窓に光学素子を配置する眼屈折力測定ユニットを備え、被検眼の光学特性を自覚的に測定する自覚式検眼装置であってもよい。この場合、矯正光学系は、被検眼の球面度数を補正するための複数の球面補正レンズと、被検眼の円柱度数を補正するための円柱補正レンズと、を少なくとも有し、被検眼の眼鏡装用位置付近に配置される球面補正レンズとして、被検眼の眼鏡装用位置から離れて配置される球面補正レンズよりも、屈折力の高い球面補正レンズを配置してもよい。例えば、このような構成であっても、被検眼を矯正する第1矯正度数によって屈折力に誤差が生じることを抑制し、被検眼の光学特性を精度よく測定することができる。
<実施例>
以下、本実施形態における自覚式検眼装置について説明する。図1は自覚式検眼装置1の外観略図である。例えば、本実施例では、自覚式検眼装置1が投影光学系を備える場合を例に挙げて説明する。例えば、自覚式検眼装置1は、眼屈折力測定ユニット100、視標呈示ユニット200、コントローラ300、リレーユニット400、等を備える。
<眼屈折力測定ユニット>
図2は眼屈折力測定ユニット100の概略図である。眼屈折力測定ユニット100は、被検眼の屈折力を自覚的に測定する。例えば、眼屈折力測定ユニット100は、額当て170、移動ユニット140、左右一対のレンズユニット110(左レンズユニット110L及び右レンズユニット110R)、レンズディスク120(左レンズディスク120L及び右レンズディスク120R)、光学素子180、駆動部130(左駆動部130L及び右駆動部130R)、駆動部150(左駆動部150L及び右駆動部150R)、等を備える。
額当て170は、被検者の頭部を当接させることで、被検眼の位置を所定の検査位置に固定する。移動ユニット140は、左レンズユニット110Lと右レンズユニット110Rの間隔、及び、左レンズユニット110Lと右レンズユニット120Rの輻輳角(内寄せ角)、を調整する。例えば、レンズユニット110の間隔は、スライド機構を有する駆動部143(左駆動部143L及び右駆動部143R)により調整される。例えば、レンズユニット110の輻輳角は、輻輳機構を有する駆動部145によって調整される。移動ユニットの詳細な構成については、例えば、特開2004−329345号公報を参考にされたい。
レンズユニット110は、その内部にレンズディスク120を有する。レンズディスク120には、複数の光学素子180が同一円周上に配置される。レンズディスク120は、駆動部130によって回転制御される。これによって、検者が所望する光学素子180が、検眼窓160(左検眼窓160L及び右検眼窓160R)に配置される。また、検眼窓160に配置された光学素子180は、駆動部150によって回転制御される。これによって、検者が所望する光学素子180は、検者が所望する回転角度にて検眼窓160に配置される。例えば、駆動部130及び駆動部150としては、モータ、ソレノイド、等が用いられる。また、例えば、光学素子180の配置、回転角度、等は、コントローラ300から入力される操作信号に応じて切り換えられる。
レンズディスク120は、1枚のレンズディスク、または、複数枚のレンズディスクからなる。レンズディスクは、開口(または0.00Dのレンズ)と、複数の光学素子180と、を備える。レンズディスクとしては、球面度数(球面屈折力)の異なる複数の球面レンズを有する球面レンズディスク、円柱度数(円柱屈折力)の異なる複数の円柱レンズを有する円柱レンズディスク、補助レンズディスク、等が設けられてもよい。駆動部130及び駆動部150は、レンズディスク毎に設けられてもよい。
図3はレンズディスク120を説明する図である。図3(a)はレンズディスク120の概略図である。図3(b)はレンズディスク120の断面図である。なお、図3(b)では左レンズディスク110Lのみ図示し、右レンズディスク110Rの図示は省略している。例えば、本実施例では、レンズユニット110の内部に、6枚のレンズディスク(レンズディスク120a〜120f)が設けられる。6枚のレンズディスクは、被検眼Eから離れる方向に、強球面レンズディスク120a、弱球面レンズディスク120b、強円柱レンズディスク120c、弱円柱レンズディスク120d、第1補助レンズディスク120e、第2補助レンズディスク120f、の順に配置される。
強球面レンズディスク120aには、光学素子180aとして、−18.00D〜+15.00Dの球面レンズが3.00D間隔で設けられる。強球面レンズディスク120aは、強度数の球面レンズ180aをもち、被検眼Eの眼鏡装用位置Sに位置する。このため、各球面レンズがもつ球面度数と、眼鏡装用位置Sにて各球面レンズが被検眼Eに付加する球面度数と、は略一致する。例えば、眼鏡装用位置Sは、被検眼Eの角膜頂点から最前に配置されたレンズ裏面までの距離(すなわち、角膜頂点間距離VD)だけ離れた位置であり、本実施例では被検眼Eから12mm先に位置する。
弱球面レンズディスク120bには、光学素子180bとして、−1.00D〜+1.75Dの球面レンズが0.25D間隔で設けられる。弱球面レンズディスク120bは、弱度数の球面レンズ180bをもち、眼鏡装用位置Sから離れてはいるが、眼鏡装用位置S付近(例えば、眼鏡装用位置Sから10mm以内)に位置する。このため、各球面レンズがもつ球面度数と、眼鏡装用位置Sにて各円柱レンズが被検眼Eに付加する球面度数と、は略一致すると考えることができる。
例えば、本実施例では、強球面レンズディスク120aと弱球面レンズディスク120bが有する各球面レンズを組み合わせることで、−19.00D〜+16.75Dまでの球面度数を0.25D間隔の検査単位度数で生成することができる。
強円柱レンズディスク120cには、光学素子180cとして、−1.52D、−3.10D、−4.68D、−6.30D、−7.98D、の円柱レンズが設けられる。強円柱レンズディスク120cは、強度数の円柱レンズ180cをもち、眼鏡装用位置Sから離れて位置する。このため、各円柱レンズがもつ円柱度数と、眼鏡装用位置Sにて各円柱レンズが被検眼Eに付加する円柱度数と、は一致しない。本実施例では、強円柱レンズディスク120cに設けられた円柱レンズが、眼鏡装用位置Sにて、−1.50D、−3.00D、−4.50D、−6.00D、−7.50D、の円柱度数となるように設けられている。すなわち、強円柱レンズディスク120cの円柱レンズは、眼鏡装用位置Sに換算した円柱度数が、略1.50D間隔で変化するように設けられる。
弱円柱レンズディスク120dには、光学素子180dとして、−0.25D、−0.50D、−0.75D、−1.00D、−1.25D、の円柱レンズが設けられる。弱円柱レンズディスク120dは、弱度数の円柱レンズをもち、眼鏡装用位置Sから離れて位置するが、各円柱レンズの円柱度数は小さい。このため、各円柱レンズがもつ円柱度数と、眼鏡装用位置Sにて各円柱レンズが被検眼Eに付加する円柱度数と、は略一致すると考えることができる。
すなわち、弱円柱レンズディスク120dの円柱レンズは、眼鏡装用位置Sに換算した円柱度数が略0.25D間隔で変化するように設けられる。
第1補助レンズディスク120eには、光学素子180eとして、偏光フィルタ、赤フィルタ/緑フィルタ、分散プリズム、マドックスレンズ、等が設けられる。また、第1補助レンズディスク120eには、光学素子180eとして、球面度数を補正するための+0.125D(眼鏡装用位置S換算で+0.125D)の球面レンズが設けられる。
第2補助レンズディスク120fには、光学素子180fとして、ロータリプリズム、クロスシリンダレンズ、オートクロスシリンダレンズ、瞳孔間距離を位置合わせするためのマークが付された素通しレンズ、等が設けられる。また、第2補助レンズディスク120fには、光学素子180fとして、球面度数を補正するための−13.06D(眼鏡装用位置換算で−10.00D)と+8.15D(眼鏡装用位置換算で+10.00D)の球面レンズが設けられる。例えば、本実施例において、被検眼Eの眼鏡装用位置から最も離れた位置に、第2補助レンズディスク120fは配置される。第2補助レンズが有する球面レンズは、被検眼Eの眼鏡装用位置付近に配置される強球面レンズディスク120a及び弱球面レンズディスク120bが有する各球面レンズよりも、球面屈折力が強いレンズである。
<視標呈示ユニット>
視標呈示ユニット200(図1参照)は、被検眼Eに検査視標を呈示する。例えば、視標呈示ユニット200はディスプレイ210を備え、ディスプレイ210に検査視標(例えば、ランドルト環視標、等)を表示する。ディスプレイ210としては、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)、プラズマディスプレイ、等のディスプレイが用いられてもよい。なお、視標呈示ユニット200は本実施例に限定されず、スクリーンに検査視標を投影するチャートプロジェクタ、凹面ミラーを介して検査視標を投影する省スペース型の視標投影装置、等を用いた構成としてもよい。
視標呈示ユニット200は、眼屈折力測定ユニット100と略同じ高さに配置される。また、視標呈示ユニット200は、被検眼Eから所定の遠用検査距離だけ離れた位置に配置される。例えば、本実施例では、被検眼Eから視標呈示ユニット200(ディスプレイ210)までの距離が光学的に5mとなるように、視標呈示ユニット200が配置される。
視標呈示ユニット200は、リレーユニット400を介して、コントローラ300と接続される。ディスプレイ210に表示される検査視標は、コントローラ300から入力される操作信号に応じて切り換えられる。
なお、例えば、視標呈示ユニット200は、近用検査視標呈示部104を備えていてもよい。近用検査視標呈示部104は、眼屈折力測定ユニット100に取り付けられたロッド102に摺動可能に保持されることで、任意の近用検査距離に配置される。例えば、本実施例では、被検眼Eから近用検査視標呈示部104までの距離が光学的に30cmとなるように、近用検査視標呈示部104が配置される。近用検査視標呈示部104は、検査視標が複数描かれたチャート板、ディスプレイ、等であってもよい。
<コントローラ>
コントローラ300(図1参照)は、眼屈折力測定ユニット100と、視標呈示ユニット200と、の少なくともいずれかを操作する。コントローラ300は、複数の操作ボタンが配置された操作パネル310と、タッチパネル機能を有する表示パネル320と、を有し、操作パネル310及び表示パネル320に対する検者の操作を検出する。コントローラ300は、検者の操作に基づいて、眼屈折力測定ユニット100及び視標呈示ユニット200へ駆動信号を出力する。
コントローラ300は、その実行主体として機能する制御部370(図4参照)を有する。例えば、制御部370には、操作パネル310、表示パネル320、記憶部340、等が電気的に接続される。記憶部340には、眼屈折力測定ユニット100及び視標呈示ユニット200を制御するためのプログラム、第1測定モード及び第2測定モードを実行するためのプログラム、等が記憶される。制御部370は、このようなプログラムに従って、各種の処理を実行する。なお、制御部370は、コントローラ300に限らず、眼屈折力測定ユニット100、視標呈示ユニット200、リレーユニット400、等が備える構成であってもよい。
<リレーユニット>
図4はリレーユニット400を示す図である。リレーユニット(制御部)400は、眼屈折力測定ユニット100の電源、眼屈折力測定ユニット100と視標呈示ユニット200に対するコントローラ300からの通信、等を制御する。例えば、リレーユニット400は、CPU(プロセッサ)、RAM、ROM、等を備える。例えば、CPUは、自覚式検眼装置1における各部材の制御を司る。例えば、RAMは、各種の情報を一時的に記憶する。例えば、ROMには、自覚式検眼装置1の動作を制御するための各種プログラム、検査視標データ、等が記憶されている。なお、リレーユニット400は、複数の制御部(つまり、複数のプロセッサ)により構成されてもよい。
リレーユニット400は、眼屈折力測定ユニット100、視標呈示ユニット200、コントローラ300、等と有線または無線にて接続される。例えば、リレーユニット400には、眼屈折力測定ユニット100が備える駆動部(駆動部130、駆動部150、駆動部58、駆動部59)、視標呈示ユニット200が備えるディスプレイ210、コントローラ300が有する制御部370、等が電気的に接続される。また、例えば、リレーユニット400は、不揮発性メモリ410(以下、メモリ410)を有する。
メモリ410は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、メモリ400としては、ハードディスクドライブ、フラッシュROM、USBメモリ、SDカード、等を使用することができる。メモリ410には、検査視標データ(例えば、視力値0.1〜2.0のランドルト環視標データ)、後述する測定モードを実行するためのプログラム、等が記憶されていてもよい。なお、メモリ410は、コントローラ300(すなわち、記憶部340)、リレーユニット400、等のそれぞれに設けられてもよい。
リレーユニット400は、コントローラ300からの制御指令を受けて、眼屈折力測定ユニット100と視標呈示ユニット200を制御する。なお、リレーユニット400は必ずしも必須の構成ではなく、コントローラ300からの制御指令を眼屈折力測定ユニット100や視標呈示ユニット200が受信する構成であってもよい。
<制御動作>
以上の構成を備える自覚式検眼装置1の制御動作を説明する。
検者はコントローラ300を操作し、予め測定しておいた被検者の瞳孔間距離を入力する。リレーユニット400は駆動部143を駆動させ、レンズユニット110の間隔を調整することで、検眼窓160を被検眼Eの瞳孔間距離に合わせて配置する。また、検者は図示なき額当て調整ノブを操作し、額当て170の位置を調整する。検者は、被検眼Eから眼鏡装用位置Sまでの距離(すなわち、角膜頂点間距離VD)を確認するための図示なき角膜位置照準光学系を用いることで、角膜頂点間距離VDを所定の距離(本実施例では12mm)にする。なお、角膜位置照準光学系の詳細は、例えば、特開2004−229769号公報を参照されたい。
続いて、検者はコントローラ300を操作し、予め測定しておいた被検眼の他覚眼屈折力(他覚値)を入力する。制御部370は、駆動部130及び駆動部150を駆動させ、他覚値に基づいて、レンズディスク120と、レンズディスク120が有する光学素子180と、を制御する。これによって、被検眼Eの眼鏡装用位置Sに光学素子を配置したときに、視標光束が光学素子を通過して被検眼Eの網膜上で集光するように(すなわち、被検眼Eの眼屈折力が0Dとなるように)、被検眼Eを矯正する。例えば、強球面レンズディスク180a、弱球面レンズディスク180b、第2補助レンディスク180f、等が有する開口と球面レンズの少なくともいずれかを組み合わせることによって、被検眼Eの球面度数が0Dとなるように、被検眼Eが矯正される。また、例えば、強円柱レンズディスク180c及び弱円柱レンズディスク180dが有する開口と円柱レンズの少なくともいずれかを組み合わせることによって、被検眼Eの円柱度数が0Dとなるように、被検眼Eが矯正される。また、例えば、強円柱レンズディスク180c及び弱円柱レンズディスク180dのそれぞれが有する円柱レンズの回転角度を変更することによって、被検眼Eの眼鏡装用位置Sでの乱視軸角度が矯正される。なお、制御部370は、被検眼Eの眼屈折力が0D以外(例えば、−1.00D、等)となるように、被検眼Eを矯正してもよい。
続いて、検者はコントローラ300を操作し、被検眼Eの眼屈折力を測定するための検査視標を選択する。制御部370は、ディスプレイ210に所要の視力値の検査視標を表示させる。一例として、制御部370は、ディスプレイ210に視力値1.0のランドルト環視標を表示させる。もちろん、本実施例とは異なる視力値の検査視標を表示してもよいし、ランドルト環視標とは異なる検査視標を表示してもよい。
また、検者は、コントローラ300を操作して、被検眼Eの眼屈折力を0Dにするための矯正度数が適切かを判断するために、被検者の回答に応じて、ディスプレイ210に表示する検査視標を変更する。例えば、検者は、被検者の回答が正答の場合には、視力値が1段階高い検査視標を選択し、被検者の回答が誤答の場合には、視力値が1段階低い検査視標を選択する。制御部370は、コントローラ300から出力される検査視標の変更信号に基づいて、ディスプレイ210に表示する検査視標を切り換える。なお、矯正度数が適切でなかった場合等には、球面度数、円柱度数、及び乱視軸角度、の少なくともいずれかの矯正度数を変更し、変更後の矯正度数が適切かを判断してもよい。
制御部370は、検者が適切と判断した矯正度数を、被検眼Eの自覚眼屈折力(自覚値)として取得する。すなわち、制御部370は、検者が適切と判断した矯正度数を、被検眼Eの光学特性として取得する。また、制御部370は、被検眼Eの光学特性を記憶部340に記憶させる。
<屈折力の誤差>
本実施例では、上記のように、被検眼Eの眼前に球面レンズと円柱レンズの少なくともいずれかを配置することで、被検眼Eを設定した矯正度数にて矯正する。一例としては、強球面レンズディスク120aがもつ球面レンズ180a、及び、弱球面レンズディスク120bがもつ球面レンズ180b、を組み合わせて配置することで、−19.00D〜+16.75Dまでの球面度数を設定することができる。また、一例として、球面レンズ180a、球面レンズ180b、及び、第2補助レンズディスク120fがもつ球面レンズ180f、を組み合わせて配置することで、−19.00D未満の球面度数、及び、+16.75Dよりも大きな球面度数を設定することができる。また、一例として、強円柱レンズディスク180cがもつ円柱レンズ180c、及び、弱円柱レンズディスク180dがもつ円柱レンズ180c、を組み合わせて配置することで、略−9.00D〜−0.00Dまでの円柱度数を設定することができる。また、一例として、強円柱レンズディスク180cがもつ円柱レンズ180c、及び、弱円柱レンズディスク180dがもつ円柱レンズ180c、の回転角度を変更することで、乱視軸角度を設定することができる。
しかし、本実施例では、被検眼Eにこれらの球面レンズや円柱レンズを組み合わせることで生成した合成矯正度数(例えば、合成球面度数、合成円柱度数、乱視軸角度、等)を付加することにより、被検眼Eの屈折力(例えば、球面屈折力、円柱屈折力、乱視軸角度、等)に誤差が発生することがある。すなわち、被検眼Eに付加する合成矯正度数と、被検眼Eがこの合成矯正度数によって実際に矯正される矯正度数と、に誤差が生じることがある。例えば、本実施例では、合成矯正度数として、球面レンズ180aと180b、または、球面レンズ180aと180bと180f、がもつ各球面度数を合成した合成球面度数と、円柱レンズ180cと180dがもつ各円柱度数を合成した合成円柱度数と、が付加される。
例えば、このような被検眼Eの屈折力の誤差は、被検眼Eの眼前に配置した各球面レンズ及び各円柱レンズがもつ屈折力によって、合成レンズ(被検眼Eの眼前に配置したすべての球面レンズ及び円柱レンズを1枚とみなした合成レンズ)の主平面の位置が移動してしまうために発生する。以下では、被検眼Eに付加する合成球面度数によって、被検眼Eの円柱屈折力に誤差が生じる場合を例に挙げて説明する。
図5は被検眼Eに付加する合成球面度数を変化させたときの主平面の位置の移動について説明する図である。図5(a)は合成球面度数が弱い状態である。言い換えると、合成球面度数の絶対値が小さい状態である。図5(a)の上図600aは各レンズの配置を表している。図5(a)の下図600bは、上図600aの各レンズを1枚の合成レンズM1として表している。例えば、図5(a)において、球面レンズ180aの球面度数は−3.00D、球面レンズ180bの球面度数は0.00Dであり、合成レンズM1の合成球面度数は−3.00Dとなる。図5(b)は合成球面度数が強い状態である。言い換えると、合成球面度数の絶対値が大きい状態である。図5(b)の上図610aは各レンズの配置を表している。図5(b)の下図610bは、上図610aの各レンズを1枚の合成レンズM2として表している。例えば、図5(b)において、球面レンズ180aの球面度数は−9.00D、球面レンズ180bの球面度数は−1.00D、球面レンズ180fの球面度数は−10.00Dであり、合成レンズM2の合成球面度数は−20.00Dとなる。なお、図5(a)及び図5(b)において、円柱レンズ180cの円柱度数は0.00D、円柱レンズ180cの円柱度数は−1.00Dであり、合成レンズM1及びM2の合成円柱度数は−1.00Dである。
例えば、レンズの主平面の位置(後述する位置P1及びP2等)は、レンズに入射した入射光束と、レンズから出射した出射光束と、の各延長線が交わる点を結んだ曲面Cを平面とみなした位置である。図5(a)のような合成球面度数が弱い状態では、視標光束が各レンズにより小さく屈折されるため、合成レンズM1の主平面の位置は眼鏡装用位置Sから大きくずれることなく、光軸L上の位置P1に位置する。すなわち、被検眼Eの角膜頂点間距離VDと、被検眼Eの角膜頂点から主平面の位置P1までの距離VD1と、は略一致する。このため、眼鏡装用位置Sにて被検眼Eに付加される円柱屈折力の誤差は、例えば−0.02Dと小さくなる。被検眼Eに付加した合成球面度数によって、被検眼Eに付加した合成円柱度数−1.00Dが、実際には−1.02Dで矯正される。
一方で、図5(b)のような合成球面度数が強い状態では、視標光束が各レンズにより大きく屈折されるため、合成レンズM2の主平面の位置が眼鏡装用位置Sから大きくずれ、光軸L上の位置P2に位置する。すなわち、被検眼Eの角膜頂点間距離VDと、被検眼Eの角膜頂点から主平面の位置P2までの距離VD2と、が一致しない。また、主平面の位置P2は、位置P1に対して被検眼Eから離れる方向に移動する。このために合成球面度数が影響し、眼鏡装用位置Sにて被検眼Eに付加される円柱屈折力の誤差は、例えば+0.25Dと大きくなる。被検眼Eに付加した合成球面度数によって、被検眼Eに付加した合成円柱度数−1.00Dが、実際には−0.75Dで矯正される。
つまり、被検眼に付加する合成球面度数が強いほど、被検眼Eに付加する合成円柱度数が同一であっても、これによって生じる円柱屈折力の誤差が大きくなる傾向にある。すなわち、合成球面度数を強く付加するハイディオプタ眼は、合成球面度数の影響を受けやすく、円柱屈折力に誤差が生じやすい。また、図示は省略するが、被検眼Eに付加する合成球面度数が同一であっても、被検眼Eに付加する円柱度数が強いほど主平面の位置が移動するため、これによって生じる円柱屈折力の誤差も大きくなる傾向にある。
なお、図5(b)では、球面レンズ180a、180b、及び180fを組み合わせた状態を例示したが、球面レンズ180aと180bを組み合わせた状態であっても、合成球面度数が強ければ同様に主平面の位置が移動し、円柱屈折力に誤差が生じる。
<屈折力の誤差の補正>
例えば、制御部370は、合成球面度数の強さによって生じる円柱屈折力の誤差を補正する。上記のように、合成球面度数の強さによって、円柱屈折力に生じる誤差の程度は異なる。このため、本実施例では、合成球面度数が所定の閾値以内である場合には、指示された円柱度数(例えば、検者が設定した円柱度数)に対応する円柱度数(すなわち、第1円柱度数)のみが付加される。合成球面度数が所定の閾値を超える場合には、指示された円柱度数に対応する円柱度数に加えて、円柱屈折力の誤差を補正するための円柱度数(すなわち、第2円柱度数)が付加される。例えば、所定の閾値は、合成球面度数の値が小さくなる方向と、大きくなる方向と、のいずれか一方にのみ設けられてもよいし、双方に設けられてもよい。例えば、本実施例では、−15.00Dと+15.00Dが、所定の閾値として設けられる。もちろん、所定の閾値はこれに限定されず、任意の値に設定できてもよい。
例えば、制御部370は、合成球面度数が所定の閾値を超えるか否かに基づいて、円柱屈折力の誤差を補正する第1測定モードと、円柱屈折力の誤差を補正しない第2測定モードと、を自動的に切り換える。もちろん、検者がコントローラ300から入力した選択信号に基づいて、測定モードが第1測定モードまたは第2測定モードに手動的に切り換えられてもよい。以下、第1測定モードと第2測定モードについて説明する。
<第1測定モード>
本実施例において、第1測定モードは、被検眼Eに球面度数を付加することにより発生した円柱屈折力の誤差を補正するモードである。例えば、制御部370は、検者によりコントローラ300から入力された被検眼Eを矯正するための矯正度数を取得する。ここでは、制御部370が、球面度数を23.00D、円柱度数を−8.00D、と取得した場合を例に挙げる。制御部370は、取得した球面度数が所定の閾値である+15.00Dを超えるため、測定モードを第1測定モードに切り換え、この状態において、円柱屈折力の誤差を補正する。
例えば、制御部370は、被検眼Eの眼前に配置された各円柱レンズを合成した合成球面度数に基づいて、円柱度数の誤差を補正するための補正量を設定する。例えば、制御部370が備える記憶部340には、合成球面度数毎に円柱度数の誤差を補正するための補正量が設定された補正テーブルが記憶されている。なお、記憶部340には、所定の間隔毎(例えば、+3.00D間隔毎、等)の合成球面度数に対して円柱度数の誤差を補正するための補正量が設定された補正テーブルが記憶されていてもよい。例えば、このような補正テーブルは、予め実験やシミュレーションを行うことで作成され、記憶部340に記憶される。
図6は円柱度数の誤差の補正を説明する図である。図6(a)は、各球面レンズ及び各円柱レンズの配置を示している。図6(b)は、表示部320の表示画面を示している。なお、被検眼Eの眼前に配置される球面レンズ及び円柱レンズは、設計上、所定の間隔をあけて配置される。このため、これらのレンズを組み合わせることで生成される合成度数(合成球面度数、合成円柱度数)は、各レンズの焦点距離、各レンズの間隔、等に基づく計算式より求められる。しかし、以下では、便宜上、各レンズの間隔を無視し、各レンズの球面度数や円柱度数を足し合わせて、合成度数を求めるものとして説明する。
例えば、本実施例では、球面レンズ180aの球面度数が+12.00D、球面レンズ180bの球面度数が+1.00D、球面レンズ180fの球面度数が+10.00D、となるように各レンズディスクを制御し、これらを組み合わせることによって、+23.00Dの合成球面度数がつくられる。また、例えば、本実施例では、円柱レンズ180cの円柱度数が−7.50D、円柱レンズ180dの円柱度数が−0.50D、となるように各レンズディスクを制御し、これらを組み合わせることによって、−8.00Dの合成円柱度数がつくられる。
ここで、合成球面度数が影響して円柱屈折力には誤差が生じているため、制御部370は、コントローラ300の表示部320に表示する円柱度数を変更することで、円柱度数の誤差を補正してもよい。例えば、本実施例において、合成球面度数が+23.00Dのときには、補正テーブルより合成円柱度数の補正量が−1.75Dと取得される。制御部370は、円柱球面度数−8.00Dに円柱球面度数の補正量−1.75Dを足し合わせ、被検眼Eが実際に矯正されている円柱屈折力を−9.75Dと計算する。また、制御部370は、表示部320の表示画面に、被検眼Eが実際に矯正されている円柱屈折力330を表示する。なお、表示部320の表示画面には、被検眼Eが実際に矯正されている球面屈折力340、乱視軸角度350、等が表示されてもよい。また、表示部320の表示画面には、合成円柱度数、補正量−1.75D、等が別途表示されてもよい。
例えば、上記内容を表示部320に表示された円柱屈折力330からみた場合で説明すると、指示された円柱屈折力330(−9.75D)に対して、合成円柱度数は−9.75Dとなるように組み合わせられるのではなく、補正量を考慮した合成球面度数(−8.00D)となるように組み合わせられる。すなわち、設定された合成円柱度数に対して、さらに、円柱屈折力の誤差を補正するための円柱度数が付加され、被検眼に導光される視標光束が補正される。例えば、表示部320に表示する円柱度数を変更する場合であっても、円柱屈折力の誤差を補正するための円柱度数を付加する場合であっても、被検眼Eの眼前に配置された各円柱レンズによりつくられる合成円柱度数と、表示部320に表示される被検眼Eが実際に矯正されている円柱度数と、が異なっている。例えば、第1測定モードでは、このような補正を実施することにより、検者は屈折力の誤差が考慮された被検眼の正しい測定結果を取得することができ、被検眼の測定精度を向上させることができる。
<第2測定モード>
本実施例において、第2測定モードは、被検眼Eに球面度数を付加することにより発生した円柱屈折力の誤差を補正しないモードである。例えば、制御部370は、検者によりコントローラ300から入力された被検眼Eを矯正するための矯正度数を取得する。ここでは、制御部370が、球面度数を−1.00D、円柱度数を−1.00D、と取得した場合を例に挙げる。制御部370は、取得した球面度数が所定の閾値である−15.00Dを満たさないため、測定モードを第2測定モードに切り換える。第2測定モードでは、被検眼Eに付加した合成球面度数によって生じる円柱屈折力の誤差の程度が小さいため、この誤差が補正されない。すなわち、表示部320の表示画面には、被検眼Eが実際に矯正されている球面屈折力340として、取得された球面度数−1.00Dが表示される。また、被検眼Eが実際に矯正されている円柱屈折力340として、取得された円柱度数−1.00Dが表示される。なお、表示部320の表示画面には、被検眼Eが実際に矯正されている乱視軸角度350が表示されてもよい。
以上説明したように、例えば、本実施例における自覚式検眼装置は、指示手段によって指示された矯正度数に基づいて、被検眼の球面度数を補正するための球面補正レンズと、被検眼の円柱度数を補正するための円柱補正レンズと、を少なくとも有する矯正光学系を制御し、矯正度数に対応する第1矯正度数を付加するとともに、矯正度数が所定の閾値を超える場合には、第1矯正度数に加えて、第1矯正度数を付加することにより発生する屈折力の誤差を補正するための第2矯正度数を付加することによって、屈折力の誤差を補正する。
例えば、このような本実施例の構成は、矯正度数を一定の検査単位度数の間隔(一定の度数ステップ)で切り換える場合に有用である。一例としては、球面度数を0.25D間隔で切り換える場合等に有用である。もちろん、検査単位度数の間隔は任意の間隔に切り換えられてもよい。例えば、第1矯正度数を付加することによって生じる屈折力の誤差が、一定の検査単位度数の間隔よりも小さくなる構成においては、その誤差がより大きくなってしまうことがある。一例として、弱い矯正度数を付加するローディオプタ眼に対しては、屈折力の誤差を補正することで、その誤差がより大きくなってしまうことがある。例えば、屈折力の誤差が0.01Dであっても、矯正度数が0.25D間隔で切り換えられるために、その誤差がさらに大きくなる。このため、本実施例においては、被検眼に弱い第1矯正度数を付加する場合には、屈折力の誤差を補正するための第2矯正度数を付加せず、被検眼に強い第1矯正度数を付加する場合にのみ、第2矯正度数を付加する。これにより、被検眼を矯正する矯正度数にかかわらず、光学特性を精度よく測定することができる。
また、例えば、本実施例における自覚式検眼装置は、屈折力の誤差を補正する第1測定モードと、屈折力の誤差を補正しない第2測定モードと、を切り換え可能であり、第1矯正度数が所定の閾値を超える場合に、第1測定モードに切り換えた状態で、屈折力の誤差を補正する。例えば、検査時に第1矯正度数を徐々に増加あるいは減少させ、その途中で所定の閾値を超えるような場合があっても、検査をスムーズに進めることができる。
また、例えば、本実施例における自覚式検眼装置は、矯正度数を出力する出力内容を補正することで、屈折力の誤差を補正する。例えば、これによって、設定された矯正度数が実際に被検眼に付加する屈折力が出力されるので、屈折力の誤差が考慮された被検眼の正しい測定結果を取得することができ、被検眼の測定精度を向上させることができる。
また、例えば、本実施例における自覚式検眼装置は、矯正光学系からの視標光束を補正することで、屈折力の誤差を補正する。例えば、これによって、被検眼に付加する屈折力となるように、屈折力の誤差を考慮した矯正度数が設定されるので、屈折力の誤差が考慮された被検眼の正しい測定結果を取得することができ、被検眼の測定精度を向上させることができる。
また、例えば、本実施例における自覚式検眼装置は、矯正光学系が制御され、被検眼に球面度数が付加されることにより発生する屈折力の誤差を、球面度数に基づいて補正する。特に、球面度数が強くなるハイディオプタ眼に対しては、その円柱屈折力の誤差が大きくなる傾向にあるが、この誤差を抑制して光学特性を精度よく測定することができる。
<変容例>
なお、本実施例では、眼屈折力測定ユニット100が備える矯正光学系が、球面度数を補正するための球面補正レンズとして、球面レンズ180a、180b、180f、等を有する構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。矯正光学系は、視標光束の光学特性を変化させ、球面度数を補正することが可能なレンズを備える構成であればよく、例えば、非球面レンズ、可変焦点レンズ、波面変調素子、等の少なくともいずれかを用いてもよい。
また、本実施例では、眼屈折力測定ユニット100が備える矯正光学系が、円柱度数を補正するための円柱補正レンズとして、円柱レンズ180c、180d、等を有する構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。矯正光学系は、視標光束の光学特性を変化させ、円柱度数を補正することが可能なレンズを備える構成であればよく、例えば、可変焦点レンズ、波面変調素子、等の少なくともいずれかを用いてもよい。
なお、本実施例では、被検眼Eに矯正度数を付加することにより発生する屈折力の誤差として、被検眼Eに球面度数を付加することにより発生する円柱屈折力の誤差を補正する構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。例えば、被検眼Eに球面度数を付加することにより発生する球面屈折力の誤差を補正する構成としてもよい。また、例えば、被検眼Eに球面度数を付加することにより発生する球面屈折力と円柱屈折力のそれぞれの誤差を補正する構成としてもよい。
なお、本実施例では、強球面レンズディスク120aと弱球面レンズディスク120bが有する各球面レンズと、を組み合わせることで、球面度数を0.25D間隔で変更する構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。例えば、本実施例では、強球面レンズディスク120aと弱球面レンズディスク120bが有する各球面レンズと、第1補助レンズディスク120eが有する+0.125Dの球面レンズと、を組み合わせることで、球面度数を0.125D間隔の検査単位度数で生成することもできる。例えば、この場合に、制御部370は、検査単位度数の間隔によって、球面度数に対する所定の閾値を変更するようにしてもよい。一例としては、検査単位度数が0.25D間隔のときには、球面度数−15.00Dと+15.00Dが所定の閾値として設けられ、検査単位度数が0.125D間隔のときには、球面度数−12.00Dと+12.00Dが所定の閾値として設けられてもよい。
なお、本実施例では、制御部370が、補正テーブルを用いて、矯正度数(本実施例では、球面度数)に対応する屈折力の誤差(本実施例では、円柱屈折力の誤差)を補正するための補正量を取得する構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。例えば、制御部370は、演算式を用いて、矯正度数に対応する屈折力の誤差を補正するための補正量を取得する構成としてもよい。演算式は、予め実験やシミュレーションを行うことで設定され、制御部370が備えるメモリ340に記憶されている。制御部370は、演算式を用いた演算処理によって、矯正度数に対応する屈折力の誤差の補正量を取得してもよい。
なお、本実施例では、取得した球面度数に基づいて、測定モードを第1測定モードまたは第2測定モードに切り換える構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。例えば、測定モードは、取得した円柱度数に基づいて切り換えられてもよい。このとき、円柱度数に対して所定の閾値が設けられ、所定の閾値を超えた場合に、測定モードが第1測定モードに切り換えられてもよい。また、測定モードは、取得した球面度数と円柱度数の双方に基づいて切り換えられてもよい。このとき、球面度数が所定の閾値を超え、かつ、円柱度数が所定の閾値を超えた場合に、測定モードが第1測定モードに切り換えられてもよい。なお、球面度数毎に一律の円柱度数の閾値が設定されてもよいし、球面度数毎に異なる円柱度数の閾値が設定されてもよい。
例えば、本実施例では、眼屈折力測定ユニット100が、被検眼Eから最も遠い位置に補助レンズディスク120fを配置することで、被検眼Eから最も遠い位置に+10.00D及び−10.00Dの球面レンズを配置する構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。本実施例において、光学素子の組み合わせにより合成される合成球面度数は、その値が強くなるにともなって、上記の+10.00Dまたは−10.00Dの球面レンズを配置する必要がある。例えば、球面度数が強いレンズを眼鏡装用位置Sから離れた位置に置くことで、屈折力の誤差は大きくなる。このため、本実施例では、眼屈折力測定ユニット100が、被検眼Eの眼鏡装用位置Sに、+10.00D及び−10.00Dの球面レンズを配置する構成としてもよい。この場合、眼鏡装用位置Sに設けられる球面レンズディスク120aに+10.00D及び−10.00Dの球面レンズを配置してもよい。また、この場合、眼鏡装用位置Sに補助レンズディスク120fを設ける構成としてもよい。
例えば、このように、本実施例における自覚式検眼装置は、矯正光学系が、被検眼の球面度数を補正するための複数の球面補正レンズと、被検眼の円柱度数を補正するための円柱補正レンズと、を少なくとも有し、被検眼の眼鏡装用位置付近に配置される球面補正レンズは、被検眼の眼鏡装用位置から離れて配置される球面補正レンズよりも、屈折力の高い球面補正レンズである。これにより、被検眼を矯正する矯正度数によって屈折力に誤差が生じることを抑制し、被検眼の光学特性を精度よく測定することができる。
1 自覚式検眼装置
100 眼屈折力測定ユニット
120 レンズディスク
200 視標呈示ユニット
300 コントローラ
370 制御部
400 リレーユニット

Claims (8)

  1. 被検眼に呈示される視標光束の光学特性を変化させる矯正光学系を有し、被検眼の光学特性を自覚的に測定するための自覚式検眼装置において、
    前記矯正光学系は、前記被検眼の球面度数を補正するための球面補正レンズと、前記被検眼の円柱度数を補正するための円柱補正レンズと、を少なくとも有し、
    矯正する矯正度数を指示する指示手段と、
    前記指示手段によって指示された前記矯正度数に基づいて、前記矯正光学系を制御し、前記矯正度数に対応する第1矯正度数を付加するとともに、前記矯正度数が所定の閾値を超える場合に、前記第1矯正度数に加えて、前記第1矯正度数を付加することにより発生する屈折力の誤差を補正するための第2矯正度数を付加することによって、前記屈折力の誤差を補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする自覚式検眼装置。
  2. 請求項1の自覚式検眼装置において、
    前記補正手段は、前記屈折力の誤差を補正する第1測定モードと、前記屈折力の誤差を補正しない第2測定モードと、を切り換える切換手段を備え、
    前記第1矯正度数が所定の閾値を超える場合に、前記第1測定モードに切り換えた状態で、前記屈折力の誤差を補正することを特徴とする自覚式検眼装置。
  3. 請求項1または2のいずれかの自覚式検眼装置において、
    前記補正手段は、前記矯正度数を出力する出力内容を補正することで、前記屈折力の誤差を補正することを特徴とする自覚式検眼装置。
  4. 請求項1または2のいずれかの自覚式検眼装置において、
    前記補正手段は、前記矯正光学系からの前記視標光束を補正することで、前記屈折力の誤差を補正することを特徴とする自覚式検眼装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかの自覚式検眼装置において、
    前記補正手段は、前記制御手段によって前記矯正光学系が制御され、前記被検眼に前記球面度数が付加されることにより発生する円柱屈折力の誤差を、前記球面度数に基づいて補正することを特徴とする自覚式検眼装置。
  6. 請求項1〜5の自覚式検眼装置において、
    前記矯正光学系は、複数の前記球面補正レンズを備え、
    前記被検眼の眼鏡装用位置からもっとも離れて配置される球面補正レンズは、前記被検眼の眼鏡装用位置付近に配置される球面補正レンズよりも、屈折力が強い球面補正レンズであることを特徴とする自覚式検眼装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかの自覚式検眼装置において、
    前記被検眼の眼前に配置され、前記矯正光学系を内部に有し、検眼窓に光学素子を配置する眼屈折力測定ユニットを備え、
    前記視標光束は、前記眼屈折力測定ユニットを介して、前記被検眼に投影されることを特徴とする自覚式検眼装置。
  8. 被検眼の眼前に配置され、前記被検眼に呈示される視標光束の光学特性を変化させる矯正光学系を内部に有し、検眼窓に光学素子を配置する眼屈折力測定ユニットを備え、前記被検眼の光学特性を自覚的に測定するための自覚式検眼装置において、
    前記矯正光学系は、前記被検眼の球面度数を補正するための複数の球面補正レンズと、前記被検眼の円柱度数を補正するための円柱補正レンズと、を少なくとも有し、
    前記被検眼の眼鏡装用位置付近に配置される球面補正レンズは、前記被検眼の眼鏡装用位置から離れて配置される球面補正レンズよりも、屈折力の高い球面補正レンズであることを特徴とする自覚式検眼装置。
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