[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る配送管理システムの構成を示す。配送管理システム1は、配送者により配送された荷物及び投函物を収納するための荷物収納装置100と、荷物収納装置100の使用者が使用する使用者端末200と、荷物を配送する配送者が使用する配送者端末300と、荷物の配送を管理する配送管理サーバ400と、これらの装置の間で通信を行うための通信手段の一例であるインターネット2とを備える。
荷物収納装置100は、使用者の住居などに設置され、使用者の不在時などに配送された荷物を一時的に収納するための装置である。これにより、使用者は、外出時であっても配送された荷物を受け取ることができるので、使用者の利便性を向上させることができる。また、配送者は、使用者の不在時であっても荷物を配送することができるので、再配送にかかる労力及びコストを大幅に低減させることができる。
荷物収納装置100は、配送者が荷物を収納することを可能とするために、使用者の住居の外部に設置されるので、配送者以外の人も荷物収納装置100にアクセスすることができてしまう。したがって、荷物収納装置100が不正に操作されて内部に収納された荷物が持ち出されるのを抑止するための措置を講じる必要がある。
このような課題を解決するために、本実施の形態の荷物収納装置100は、荷物を収納するための収納部に荷物が収納されているときには、予め設定された暗証番号を入力しないと収納部の開口を開閉する開閉部を開くことができないように施錠するとともに、開閉部を開くための操作が行われたときに、その操作を行った人を撮像装置により撮像する。これにより、荷物収納装置100のセキュリティ性を向上させ、荷物が不正に持ち出されるのを抑止することができる。また、使用者が安心して使用することが可能なセキュリティ性の高い荷物収納装置100を提供することができるので、荷物収納装置100の普及を促進することができる。
図2〜4は、第1の実施の形態に係る荷物収納装置100の斜視図である。図2は、外扉を閉じた状態を示し、図3は外扉を開けた状態を示し、図4は、外扉及び2つの内扉を開けた状態を示す。荷物収納装置100は、玄関先に据え置かれたり、門柱に組み込まれたりする。本実施の形態の荷物収納装置100は、宅配ボックスの機能とポストの機能を有する。
荷物収納装置100は、ボックス本体10と、仕切20と、取出扉22と、荷物扉26と、投函扉28と、外扉30と、機能ユニット40と、を備える。以下、ボックス本体10に対して外扉30が設けられる側を前側として説明する。
ボックス本体10は、前面が開いた四角い箱状に形成される。ボックス本体10は、天板11と、底板12と、右側板13と、左側板14と、背板15と、を含む。
仕切20は、板状の部材であり、ボックス本体10の内部を上下に、具体的には上側の投函物収納部52と下側の荷物収納部54とに仕切る。
取出扉22は、この例では右開きとなるようにボックス本体10に対して取り付けられ、投函物収納部52から投函物を取り出すための取出口(開口)52aを開閉する。なお、取出口52aは、機能ユニット40、右側板13、左側板14及び仕切20により画定される。
第1錠前部23は、取出扉22に固定される。第1錠前部23は、制御装置(後述)からの指示に基づいて取出扉22を施錠及び解錠する。
荷物扉26は、この例では右開きとなるようにボックス本体10に対して取り付けられ、荷物収納部54に荷物を出し入れするための出し入れ口(開口)54aを開閉する。なお、出し入れ口54aは、仕切20、右側板13、左側板14及び底板12で画定される。
第2錠前部27は、荷物扉26に固定される。第2錠前部27は、制御装置(後述)からの指示に基づいて荷物扉26を施錠及び解錠する。
投函口(図示せず)は、前方に開口した投函口であり、天板11、右側板13、左側板14及び機能ユニット40により画定される。投函口は、投函物の盗難を抑止するために、例えば指先までしか入らない大きさに形成される。
投函扉28は、投函口を外側から覆う扉であり、上開きとなるようにボックス本体10に対して取り付けられる。
機能ユニット40は、撮像ユニット42と、操作表示ユニット44と、スピーカ41と、マイク43と、を含む。撮像ユニット42は、取出扉22又は荷物扉26を開くための操作を行った人を撮像する。操作表示ユニット44は、操作入力を受け付けるためのボタンなどの構成を備える。スピーカ41及びマイク43は、後述するように、荷物収納装置100に荷物を配送しようとする配送者が使用者の使用者端末200などとの間で通話するために使用される。
撮像ユニット42は、操作表示ユニット44を操作する人の顔を明瞭に撮像するために、操作表示ユニット44の近傍に設けられ、方向、画角、焦点距離などが調整される。これにより、荷物収納装置100が不正に操作された場合であっても、操作した人の顔を証拠として記録しておくことができるので、荷物収納装置100のセキュリティ性を向上させることができる。
外扉30は、少なくとも撮像ユニット42を覆うための扉であり、この例では右開きとなるようにボックス本体10に対して取り付けられる。撮像ユニット42が常に露出していると、監視されているかのような不快感を近隣住人等に与えてしまうところ、外扉30で撮像ユニット42を覆うことで、これを抑止できる。
また外扉30は、好ましくは撮像ユニット42に加えて荷物扉26も覆うように構成される。この場合、荷物収納部54に対して荷物を出し入れするには外扉30を開くことになり、したがって必然的に撮像ユニット42が外扉30に覆われていない状態になる。そのため、荷物扉26を開くための操作を行う人を確実に撮像できる。
また外扉30は、好ましくは撮像ユニット42に加えて操作表示ユニット44も覆うように構成される。この場合、操作表示ユニット44は、直射日光や雨風にさらされないように外扉30に保護されるため、劣化が抑えられる。
図示の例では、外扉30は、撮像ユニット42、操作表示ユニット44及び荷物収納部54を覆うように構成されている。また、外扉30が閉じられると、それにともなって取出扉22及び荷物扉26が閉じられるように構成されている。
撮像ユニット42は、荷物収納部54に収納されている、配送者により配送された荷物(以下、「配送物」ともいう)又は配送者により集荷される荷物(以下、「集荷物」ともいう)や、投函物収納部52に投函されている投函物が、不正に持ち出されるのを抑止するために、荷物扉26又は取出扉22を開くための操作が行われたときに、その操作を行った人を撮像する。
本実施の形態では、取出扉22又は荷物扉26を開くために操作表示ユニット44が操作された時に撮像ユニット42に撮像を開始させる。これにより、使用者又は配送者が取出扉22又は荷物扉26を開こうとした時だけでなく、不正に荷物を持ち出そうとする第三者が取出扉22又は荷物扉26を開こうとした時にも、撮像ユニット42により撮像して記録しておくことができるので、荷物収納装置100のセキュリティ性をより向上させることができる。
図5は、第1の実施の形態に係る操作表示ユニット44の構成を示す。操作表示ユニット44には、複数のボタンと、荷物収納装置100の状態を示す複数のインジケータが設けられる。
操作表示ユニット44に設けられるボタンは、例えば、配送者が配送又は集荷のための処理を開始するための配送者用ボタンである「開始」ボタン、使用者が荷物収納部54に収納した荷物を集荷待ちとするための「集荷」ボタン、取出扉22の第1錠前部23又は荷物扉26の第2錠前部27を解錠するための設定番号又はパスワードを入力するための解錠操作用ボタンである数字ボタン、操作を確定するための「確定」ボタン、使用者が取出扉22又は荷物扉26を開くために操作する使用者用ボタンである「扉」ボタンを含む。これらのボタンには、操作可能なボタンを視覚的に識別可能に提示する提示部として機能するLEDなどの照明が内蔵されており、制御装置により照明のオンオフが制御される。制御装置が操作入力を受け付けるボタンの照明はオンされ、操作入力を受け付けないボタンの照明はオフされる。
操作表示ユニット44に設けられるインジケータは、例えば、荷物収納装置100が使用者端末200を呼び出していることを示す「呼び出し中」、エラーの発生を報知するための「エラー」、荷物収納部54に収納された荷物が集荷待ちとなっていることを示す「集荷待ち」、「確定」ボタンの押下を促すための「「確定」押す」、取出扉22の第1錠前部23及び荷物扉26の第2錠前部27の施解錠状態を示す「施錠中」及び「解錠中」のシンボルマーク、投函物収納部52に投函物が収納されていることを示す「投函物収納中」のマーク、荷物収納部54に荷物が収納されていることを示す「荷物収納中」のマークを含む。これらのインジケータにも、LEDなどの照明が内蔵されており、制御装置により照明のオンオフが制御されて、それぞれのインジケータにより情報が示される状態と示されない状態とが切り替えられる。
図6は、第1の実施の形態に係る荷物収納装置100の機能構成を示す。荷物収納装置100は、主に、通信装置47、センサ48、制御装置60、及び記憶装置70を備える。
通信装置47は、インターネット2を介した他の装置との間の通信を制御する。通信装置47は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。
センサ48は、荷物収納装置100の状態を検知するための各種のセンサを含む。センサ48は、例えば、外扉30、取出扉22、及び荷物扉26の開閉を検知する扉開閉センサや、投函物収納部52及び荷物収納部54に荷物が収納されているか否か、及び収納されている荷物の重量を検知するロードセルや、荷物収納装置100の近傍に人が存在することを検知する人感センサなどを含む。
記憶装置70は、制御装置60により使用されるプログラム、データなどを記憶する。記憶装置70は、半導体メモリ、ハードディスクなどであってもよい。記憶装置70は、ステータス保持部71、撮像画像保持部72、設定番号保持部75、及び通信情報保持部76を備える。
ステータス保持部71は、荷物収納装置100の状態を示すステータス情報を保持する。ステータス情報は、荷物が荷物収納部54に収納されていない状態であることを示す「荷物なし」、配送物が荷物収納部54に収納されている状態であることを示す「荷受け中」、集荷物が荷物収納部54に収納されている状態であることを示す「集荷待ち」を含む。後述するように、荷物収納部54に複数の荷物が収納される場合もあるが、全ての荷物が配送物であれば、配送者が異なる配送物が混在していても「荷受け中」とし、全ての荷物が集荷物であれば、集荷者が異なる荷物が混在していても「集荷待ち」とする。配送物と集荷物が混在している場合は、「荷受け中」かつ「集荷待ち」とする。
撮像画像保持部72は、撮像ユニット42が撮像した画像を保持する。
設定番号保持部75は、取出扉22の第1錠前部23及び荷物扉26の第2錠前部27を解錠するために入力すべき設定番号を保持する。設定番号保持部75は、使用者を認証するための設定番号と、配送者を認証するために使用者により設定されたパスワードを保持する。後述するように、荷物収納部54に収納された集荷物を配送者が集荷する際には、操作表示ユニット44又は使用者端末200を介して設定されたパスワードが設定番号保持部75に保持される。パスワードは、配送管理サーバ400を介して配送者端末300に通知され、配送者が正しいパスワードを操作表示ユニット44から入力すると、第2錠前部27が解錠されて荷物扉26が開かれる。パスワードは、使用者によりいったん設定されると、別のパスワードに変更されるまで設定番号保持部75に保持される。
通信情報保持部76は、使用者端末200及び配送者端末300のIPアドレス、電話番号、通話用アプリケーションのIDなどや、配送管理サーバ400のIPアドレス及びURLなどや、荷物収納装置100のIPアドレス及び位置情報などや、使用者の氏名、住所、電話番号など、通信のために必要な情報を保持する。
制御装置60は、操作制御部61、撮像制御部62、施解錠制御部63、登録部64、荷受け制御部65、集荷制御部66、複数荷受け制御部67、通話制御部68、及び通知制御部69を備える。これらの各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPU・メモリをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
操作制御部61は、操作表示ユニット44に対する操作入力を受け付け、受け付けた操作入力にしたがって適切な手順を選択して実行する。操作制御部61は、外扉30が開かれたことがセンサ48により検知されると、操作表示ユニット44をオン状態に切り替え、操作者からの操作入力を受け付ける。操作制御部61は、配送者及び使用者による荷物収納装置100に対する処理を統括して制御し、操作入力に応じて適切な構成を選択して処理を実行させる。
撮像制御部62は、撮像ユニット42による撮像を制御する。撮像制御部62は、基本的には、操作表示ユニット44の「開始」ボタン又は「扉」ボタンが押された時に撮像ユニット42に撮像を開始させ、外扉30が閉じられたことがセンサ48により検知された時に撮像ユニット42による撮像を終了させるが、具体的な手順については後述する。
施解錠制御部63は、第1錠前部23による取出扉22の施錠及び解錠と、第2錠前部27による荷物扉26の施錠及び解錠を制御する。施解錠制御部63は、操作制御部61が操作表示ユニット44から取出扉22又は荷物扉26を開くための操作入力を受け付けたときに、取出扉22又は荷物扉26を解錠する。
登録部64は、荷物収納装置100の動作に必要な情報を登録するための制御を行う。登録部64は、操作表示ユニット44又は使用者端末200から、設定番号、パスワード、使用者端末200のIPアドレス、電話番号、又は通話用アプリケーションのID、使用者の住所や電話番号などの情報を受け付け、設定番号保持部75又は通信情報保持部76に受け付けた情報を登録する。
荷受け制御部65は、配送者が配送物を荷物収納部54に収納するための処理を制御する。集荷制御部66は、配送者が荷物収納部54に収納されている集荷物を集荷するための処理を制御する。複数荷受け制御部67は、荷物収納部54に配送物が収納されている時に、配送者が更に配送物を荷物収納部54に収納するための処理を制御する。
通話制御部68は、荷物収納装置100の近傍にいる配送者と使用者との間の通話を制御する。通話制御部68は、荷物収納装置100の機能ユニット40に設けられた通話用ボタンが押下されている間、マイク43から入力された音声及び撮像ユニット42により撮像された撮像画像を使用者端末200に送信する。また、通話制御部68は、使用者端末200から受信した音声をスピーカ41に出力する。
通知制御部69は、荷物収納装置100のステータス情報や撮像ユニット42により撮像された画像などを使用者端末200、配送者端末300、又は配送管理サーバ400、及び荷物収納装置100に関する情報を管理する情報管理サーバに通知する。通知制御部69は、通知が必要な事象が発生したときに、通信情報保持部76から通知先の情報を読み出して、その通知先に情報を通知する。通知制御部69は、例えば、荷物収納装置100に配送物が配送されたときに、その旨と撮像画像を使用者端末200に通知し、荷物収納装置100に集荷物が収納されたときに、その旨を配送者端末300に通知し、荷物収納装置100のステータス情報が変更されたときに、ステータス情報を使用者端末200、配送者端末300、又は配送管理サーバ400、及び情報管理サーバなどに通知する。
以上の構成の動作について、フローチャートを参照して以下に説明する。
図7は、第1の実施の形態に係る荷物管理方法の手順を示すフローチャートである。本図のフローチャートは、配送者が荷物収納装置100を操作する場合の手順を示す。配送者が荷物収納装置100の外扉30を開けると、センサ48が外扉30が開かれたことを検知する(S100)。操作制御部61は、操作表示ユニット44の電源をオンにして、「開始」ボタンと「扉」ボタンを点灯させる(S104)。
配送者が「開始」ボタンにタッチすると(S106)、操作制御部61は、撮像制御部62に、撮像ユニット42による撮像を開始させ(S107)、ステータス保持部71に保持されているステータス情報を参照して、実行すべき処理を選択する。ステータスが「荷物なし」である場合(S108のY)、荷受け制御部65に荷受け処理を実行させる(S200)。ステータスが「荷物なし」ではなく(S108のN)、「集荷待ち」である場合(S110のY)、集荷制御部66に集荷処理を実行させる(S300)。ステータスが「荷物なし」でも「集荷待ち」でもなく(S110のN)、「荷受け中」である場合(S112のY)、複数荷受け制御部67に複数荷受け処理を実行させる(S400)。ステータスが「荷物なし」でも「集荷待ち」でも「荷受け中」でもない場合(S112のN)、エラーが発生しているのでエラー処理を実行する(S114)。
選択された処理が終了し、配送者が外扉30を閉めると、センサ48が外扉が閉められたことを検知する(S116)。操作制御部61は、撮像制御部62に撮像ユニット42による撮像を終了させる(S118)。
図8は、第1の実施の形態に係る荷物管理方法の手順を示すフローチャートである。本図のフローチャートは、使用者が荷物収納装置100を操作する場合の手順を示す。使用者が荷物収納装置100の外扉30を開けると、センサ48が外扉30が開かれたことを検知する(S120)。操作制御部61は、操作表示ユニット44の電源をオンにして、「開始」ボタンと「扉」ボタンを点灯させる(S124)。ここまでは、図10に示した手順と同様である。
使用者が「扉」ボタンにタッチすると(S126)、操作制御部61は、撮像制御部62に、撮像ユニット42による撮像を開始させ(S127)、使用者を認証するための認証処理を実行する(S130)。認証に失敗した場合は、処理を終了する。認証に成功した場合、使用者は、荷物収納部54に収納されている配送物を取り出し(S150)、又は、荷物収納部54に集荷物を収納して(S152)、荷物扉26を閉める(S154)。上述したように、配送者が「開始」ボタンをタッチして荷物扉26を開いた場合には、荷物扉26が閉じられた後に「確定」ボタンがタッチされてから荷物扉26を施錠するが、使用者が「開始」ボタンをタッチして荷物扉26を開いた場合には、荷物扉26が閉じられたときに自動的に荷物扉26を施錠する(S156)。第2錠前部27は、荷物扉26が閉じられたときに自動的に施錠される機構を有していてもよいし、センサ48により荷物扉26が閉じられたことが検知されたときに施解錠制御部63が第2錠前部27を施錠制御してもよい。
操作制御部61は、荷物収納部54に荷物が収納されているか否か、及び、使用者が「集荷」ボタンにタッチしたか否かに応じて、ステータス保持部71のステータス情報を更新する(S160)。
図9は、図8に示したフローチャートにおけるステップS130の認証処理の詳細を示すフローチャートである。図8に示したように、使用者が「扉」ボタンにタッチして荷物扉26を開ける場合には、必ず認証処理を実行するが、後述するように、配送者が「開始」ボタンにタッチして荷物扉26を開ける場合にも、荷物収納部54の中に集荷物が収納されている場合には、認証処理を実行する。使用者を認証する場合も、配送者を認証する場合も、手順は同じであるから、ここでは両者を「操作者」と総称して説明する。
操作制御部61は、認証処理を開始するにあたって、操作表示ユニット44の「番号」ボタンと「確定」ボタンを点灯させる(S132)。操作者は、「番号」ボタンを使用して設定番号又はパスワードを入力し(S134)、最後に「確定」ボタンをタッチする(S136)。操作制御部61は、設定番号保持部75を参照して、入力された番号が設定番号又はパスワードと一致するか否かを確認し、設定された番号が正しく入力された場合は(S138のY)、施解錠制御部63に取出扉22及び荷物扉26を解錠させる(S142)。入力された番号が設定番号又はパスワードと一致しなかった場合は(S138のN)、スピーカ41又は操作表示ユニット44によりエラーを報知し(S140)、S132に戻る。
図10は、図8に示したフローチャートにおけるステップS160のステータス更新処理の詳細を示すフローチャートである。ステータス更新処理は、使用者が荷物扉26を開けて、荷物収納部54から荷物を出し入れした後に、荷物収納装置100のステータス情報を更新するものである。操作制御部61は、荷物収納部54に荷物が収納されていないことがセンサ48により検知された場合(S162のN)、ステータス保持部71のステータス情報を「荷物なし」に設定する(S174)。操作制御部61は、荷物収納部54に荷物が収納されていることがセンサ48により検知された場合(S162のY)、「集荷」ボタンを点灯表示させる(S164)。使用者が「集荷」ボタンをタッチした場合は(S166、S168のY)、操作制御部61は、ステータス保持部71のステータス情報を「集荷待ち」に設定する(S170)。使用者が「集荷」ボタンをタッチせずに、外扉30を閉めるか、所定時間が経過した場合は(S168のN)、荷物収納部54に収納されている配送物を使用者が取り出さなかったか、荷物収納部54に配送物でも集荷物でもない荷物を一時的に収納したと推測されるので、操作制御部61は、配送者及び第三者が使用者の同意なく荷物扉26を開くことができないようにするために、ステータス保持部71のステータス情報を「荷受け中」に設定する(S172)。
図11は、図7に示したフローチャートにおけるステップS200の荷受け処理の詳細を示すフローチャートである。荷受け処理は、荷受け制御部65により実行される。荷受け制御部65は、操作表示ユニット44の「確定」ボタンを点灯表示し(S202)、配送者が「確定」ボタンをタッチすると(S204)、施解錠制御部63に荷物扉26を解錠させる(S206)。配送者が荷物収納部54に配送物を収納し(S208)、荷物扉26を閉めると(S210)、荷受け制御部65は、操作表示ユニット44の「確定」ボタンを点灯表示する(S212)。配送者が「確定」ボタンをタッチすると(S216)、荷受け制御部65は、施解錠制御部63に荷物扉26を施錠させ(S216)、ステータス保持部71のステータス情報を「荷受け中」に設定する(S218)。
図12は、第1の実施の形態に係る荷物管理方法の手順を示すフローチャートである。本図のフローチャートは、使用者が荷物収納装置100に収納した集荷物の集荷を配送者に依頼するための手順を示す。まず、使用者は、使用者端末200により配送管理サーバ400にアクセスして、配送管理サーバ400により提供されるサービスを享受するために、ユーザ登録を行う(S350)。使用者は、例えば、使用者の氏名、住所、連絡先、荷物収納装置100の有無、荷物収納装置100の識別情報などを配送管理サーバ400に登録する。
使用者が集荷を依頼するとき、使用者端末200により配送管理サーバ400にログインし(S360)、配送管理サーバ400により提供されるウェブページなどを介して、配送管理サーバ400に集荷を依頼し(S362)、配送者が荷物扉26を開けるときに使用するパスワードを設定する(S364)。配送管理サーバ400は、配送者が集荷するために必要な情報、例えば、集荷を依頼した使用者の住所、氏名、集荷日時、集荷物の種類などを配送者端末300に送信するとともに(S366)、使用者が設定したパスワードを配送者端末300に送信する(S368)。配送者端末300は、配送者を認証し(S370)、配送者が認証された場合は、集荷情報を表示装置に表示するとともに(S372)、使用者が設定したパスワードを表示装置に表示する(S374)。使用者が、図8に示した手順で集荷物を荷物収納部54に収納すると、通知制御部69が配送者端末300にその旨を通知する。
図13は、図7に示したフローチャートにおけるステップS300の集荷処理の詳細を示すフローチャートである。集荷処理は、集荷制御部66により実行される。集荷制御部66は、配送者からパスワードの入力を受け付けて配送者を認証し(S130)、配送者が認証されると、施解錠制御部63に荷物扉26を解錠させる。配送者が荷物収納部54から集荷物を取り出し(S302)、荷物扉26を閉めると(S304)、集荷制御部66は、操作表示ユニット44の「確定」ボタンを点灯表示する(S306)。配送者が「確定」ボタンをタッチすると(S308)、施解錠制御部63に荷物扉26を施錠させ(S310)、ステータス保持部71のステータス情報を「荷物なし」に設定する(S312)。このとき、荷物収納部54に別の集荷物又は配送物が残っている場合は、ステータス情報を「集荷待ち」又は「荷受け中」に設定する。これにより、使用者は不在中にも集荷物を配送者に集荷してもらうことができるので、使用者の利便性を向上させることができる。また、配送管理サーバ400を介してパスワードを配送者端末300に伝達するので、集荷を依頼した配送者しか荷物扉26を開けることができないようにすることができ、集荷物を不正に持ち出されるおそれを低減させることができる。
図14は、図7に示したフローチャートにおけるステップS400の複数荷受け処理の詳細を示すフローチャートである。複数荷受け処理は、複数荷受け制御部67により実行される。複数荷受け制御部67は、通信情報保持部76から使用者端末200を発呼するための情報を読み出し、通話制御部68に使用者端末200を発呼させる(S402)。使用者端末200が応答すると(S404)、通話制御部68が使用者端末200との間のプレストーク方式の通話を制御する(S406)。配送者は、配送物を使用者に配送するために使用者の自宅を訪問しているが、荷物収納装置100に既に配送物が収納されているため、配送物を収納することができない旨を伝える。使用者が、更なる配送のために荷物扉26を解錠することに同意する場合は、使用者端末200から荷物収納装置100に荷物扉26を解錠するよう指示し(S408)、複数荷受け制御部67は、施解錠制御部63に荷物扉26を解錠させる(S410)。配送者が荷物収納部54に配送物を収納し(S412)、荷物扉26を閉めると(S414)、複数荷受け制御部67は、操作表示ユニット44の「確定」ボタンを点灯表示する(S416)。配送者が「確定」ボタンをタッチすると(S418)、複数荷受け制御部67は、施解錠制御部63に荷物扉26を施錠させる(S420)。この場合、ステータス保持部71のステータス情報は既に「荷受け中」に設定されているので、ステータス情報を更新する必要はない。これにより、使用者の不在中に複数の配送者から配送物が配送された場合であっても、それらの配送物を荷物収納装置100に配送してもらうことができるので、使用者の利便性を向上させることができる。また、外出先においても、配送者との通話及び撮像画像により配送者を確認してから荷物扉26を自らの指示で解錠することができるので、既に配送されていた配送物を不正に持ち出されるおそれを低減させることができる。
[第2の実施の形態]
図15は、第2の実施の形態に係る配送管理システムの構成を示す。第2の実施の形態に係る配送管理システム1は、図1に示した第1の実施の形態の配送管理システム1の構成に加えて、製造者端末600及び情報管理サーバ700を更に備える。製造者端末600は、荷物収納装置100の製造者により使用される。情報管理サーバ700は、荷物収納装置100に関する情報を管理する。
荷物収納装置100の製造者が荷物収納装置100を製造すると、情報管理サーバ700が荷物収納装置100を識別するための識別情報を発行して装置情報データベースに登録しておくとともに、発行した識別情報を製造者端末600に通知し、製造者が識別情報を含む二次元コードを印刷して荷物収納装置100に貼付する。識別情報は、偽造することができないように、公開鍵暗号方式などの暗号化技術、チェックサムなどの誤り検出符号、改竄防止のためのハッシュ値などの技術を用いて発行される。これにより、荷物収納装置100の真正性を担保することができる。
使用者は、荷物収納装置100を購入して自宅に設置すると、荷物収納装置100に貼付された二次元コードを使用者端末200により読み取る。二次元コードには、荷物収納装置100の識別情報に加えて、情報管理サーバ700に荷物収納装置100に関する情報を登録するためにアクセスすべきアクセス先を特定するためのアドレス情報が含まれている。使用者端末200は、二次元コードに含まれるアドレス情報を用いて情報管理サーバ700にアクセスし、荷物収納装置100の識別情報及び設置位置を示す情報を送信する。情報管理サーバ700は、使用者端末200から荷物収納装置100に関する情報を受け付けて、荷物収納装置100の識別情報と対応付けて装置情報データベースに登録する。
配送者は、荷物収納装置100が設置された使用者の自宅を訪問して荷物収納装置100の設置状況などを確認し、荷物収納装置100に貼付された二次元コードを配送者端末300により読み取る。配送者端末300は、二次元コードから読み取られた荷物収納装置100の識別情報と、荷物収納装置100の設置位置を示す情報を配送管理サーバ400に送信する。配送管理サーバ400は、荷物収納装置100に関する情報を記録するとともに、情報管理サーバ700へ送信する。情報管理サーバ700は、配送管理サーバ400から荷物収納装置100に関する情報を受け付けて、装置情報データベースに登録されている情報と照合する。装置情報データベースに登録されている荷物収納装置100に関する情報が認証されると、荷物収納装置100の初期登録が完了し、以降、使用者は、第1の実施の形態の配送管理システム1により提供されるサービスを享受する。
このように、本実施の形態では、荷物収納装置100が使用者の自宅に設置されていることを配送者が事前に確認してから、配送物の配送や集荷物の集荷などのサービスを提供するので、荷物収納装置100が不正に使用されて荷物が窃取されるのを防ぐことができ、荷物収納装置100のセキュリティ性及び信頼性を向上させることができる。
上述した初期登録と、設置された荷物収納装置100の認証が完了すると、荷物収納装置100が利用可能となり、配送者は、使用者が不在であっても、配送物を荷物収納装置100に配送したり、集荷物を荷物収納装置100から集荷したりすることができる。配送者は、荷物収納装置100に配送物を配送すると、荷物収納装置100に貼付された二次元コードを配送者端末300により読み取って、配送管理サーバ400へ送信する。配送管理サーバ400は、配送者端末300から受け付けた二次元コードに含まれる情報と、配送日時、配送担当者の情報などのログ情報を記録する。また、配送管理サーバ400は、荷物収納装置100から、荷物扉26が開かれたことを示すステータス情報を受信して、ログ情報と対応付けて記録する。一般に、配送者が配送物を使用者に手渡す場合は、使用者の印章で受領証に押印してもらうことにより、配送が完了したことを記録しているが、本実施の形態では、二次元コードが配送者端末300により読み取られたことを示すログ情報と、荷物収納装置100の荷物扉26が開かれたことを示すステータス情報の組が、使用者による押印に代えて、配送者が荷物収納装置100に配送物を配送したことを示す配送記録としての機能を有する。これにより、荷物収納装置100への配送物の配送を適切に管理し、誤配送を低減させることができる。同様に、集荷時には、荷物収納装置100に貼付された二次元コードに含まれる情報を含むログ情報と、荷物収納装置100の荷物扉26が開かれたことを示すステータス情報の組が、集荷記録として配送管理サーバ400に記録される。これにより、荷物収納装置100からの集荷物の集荷を適切に管理し、集荷物の不正な持ち出しなどを低減させることができる。以降、配送記録と集荷記録を総称して、単に「配送記録」ともいう。
図16は、第2の実施の形態に係る荷物収納装置100の斜視図である。第2の実施の形態に係る荷物収納装置100は、図2〜4に示した第1の実施の形態に係る荷物収納装置100の構成に加えて、二次元コード56を更に備える。二次元コード56は、荷物収納装置100を構成する部材に貼付される。本図の例では、荷物扉26の内側に二次元コード56が貼付されるが、二次元コード56は、荷物扉26の外側に貼付されてもよいし、外扉30の内側又は外側に貼付されてもよいし、使用者端末200及び配送者端末300が読み取り可能な位置であれば、任意の位置に貼付されてもよい。荷物収納装置100の不正な使用を防ぎ、配送者が配送物を荷物収納部54に収納したことの記録として利用するためには、二次元コード56を荷物扉26の内側又は荷物収納部54の内部に貼付することが好ましい。
二次元コード56は、汚損などにより読み取りできない状態になることを防ぐために、透明なカバー又はコーティング材などにより覆われてもよい。二次元コード56は、剥がされたり改竄されたりすることを防ぐために、剥がされた場合には剥がされたことが分かる機能を有する、いわゆるセキュリティシールに印刷されて貼付されてもよい。
図17は、第2の実施の形態に係る製造者端末600の機能構成を示す。製造者端末600は、主に、通信装置602、入力装置604、表示装置606、制御装置660、及び記憶装置670を備える。製造者端末600は、携帯電話端末、スマートフォン、パーソナルコンピュータなどにより実現されてもよい。
通信装置602は、インターネット2を介した他の装置との間の通信を制御する。通信装置602は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。入力装置604は、製造主体の担当者からの指示を制御装置660に入力する。表示装置606は、制御装置660により生成された表示画像を表示する。印刷装置608は、二次元コードをセキュリティシールに印刷する。記憶装置670は、制御装置660により使用されるプログラム、データなどを記憶する。
制御装置660は、二次元コード情報要求部661、二次元コード情報受信部662、及び二次元コード印刷部663を備える。これらの機能ブロックも、ハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できる。
二次元コード情報要求部661は、製造者により製造された荷物収納装置100に貼付される二次元コードを生成するための情報を情報管理サーバ700に要求する。二次元コードは、荷物収納装置100の識別情報と、荷物収納装置100に関する情報を登録するための情報管理サーバ700のURIを含む。
二次元コード情報受信部662は、荷物収納装置100に貼付される二次元コードを生成するための情報を情報管理サーバ700から受信する。
二次元コード印刷部663は、二次元コード情報受信部662により受信された二次元コードを生成するための情報から二次元コードを生成し、印刷装置608によりセキュリティシールに印刷する。印刷されたセキュリティーシールは、荷物収納装置100の製造工場において荷物収納装置100に貼付される。二次元コード印刷部663は、荷物収納装置100の取扱説明書に予備として添付される二次元コードを、印刷装置708によりカード状の用紙に印刷してもよい。
図18は、第2の実施の形態に係る情報管理サーバ700の機能構成を示す。情報管理サーバ700は、主に、通信装置702、制御装置760、及び記憶装置770を備える。
通信装置702は、インターネット2を介した他の装置との間の通信を制御する。通信装置702は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。記憶装置770は、制御装置760により使用されるプログラム、データなどを記憶する。記憶装置770は、装置情報データベース771及び使用者情報データベース772を備える。
装置情報データベース771は、荷物収納装置100に関する情報を格納する。装置情報データベース771には、例えば、荷物収納装置100の識別情報、荷物収納装置100の二次元コードに含まれる証明書又は暗号鍵などの情報、荷物収納装置100の製造日、荷物収納装置100の設置位置を示す情報、荷物収納装置100の設置状況を示すステータス情報などが格納される。
使用者情報データベース772は、荷物収納装置100の使用者に関する情報を格納する。使用者情報データベース772には、例えば、使用者の氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどが格納される。
制御装置760は、二次元コード情報生成部761、装置情報登録部762、認証要求受付部763、認証部764、及びステータス管理部765を備える。これらの機能ブロックも、ハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できる。
二次元コード情報生成部761は、製造者端末600から荷物収納装置100に貼付される二次元コードを生成するための情報を要求されると、荷物収納装置100の識別情報を発行し、二次元コードを生成するための情報を生成する。荷物収納装置100の識別情報は、製造日やロット番号などに基づいて生成されてもよいし、所定の規則にしたがって生成されてもよいし、ランダムに生成されてもよい。荷物収納装置100の識別情報は、公開鍵暗号方式などの暗号化技術により暗号化されて、二次元コードに含められる。二次元コードは、含まれるデータが正しいことを確認するためのチェックサムなどの誤り検出符号や、含まれるデータが改竄されていないことを確認するためのハッシュ値などを含んでもよい。二次元コード情報生成部761は、発行した荷物収納装置100の識別情報を装置情報データベース771に登録する。
装置情報登録部762は、荷物収納装置100を購入した使用者の使用者端末200から、荷物収納装置100の識別情報、荷物収納装置100の設置位置を示す情報などを取得し、取得した荷物収納装置100の識別情報が、装置情報データベース771に登録されているか確認する。登録されている場合は、荷物収納装置100の設置位置を示す情報などを、荷物収納装置100の識別情報に対応付けて装置情報データベース771に登録する。荷物収納装置100の識別情報が装置情報データベース771に登録されていない場合は、使用者端末200にエラーメッセージを送信する。
装置情報登録部762は、使用者端末200から、更に、使用者の氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどの情報を取得し、使用者情報データベース772に登録する。
認証要求受付部763は、配送管理サーバ400から、荷物収納装置100の認証の要求を受け付ける。認証要求受付部763は、配送管理サーバ400から、認証すべき荷物収納装置100の識別情報、荷物収納装置100の設置位置を示す情報などを取得する。
認証部764は、認証要求受付部763が取得した荷物収納装置100の識別情報を装置情報データベース771から検索し、荷物収納装置100の識別情報と対応付けて格納されている設置位置を示す情報と、認証要求受付部763が取得した設置位置を示す情報とが合致するか照合する。合致していた場合は、荷物収納装置100の設置が認証されたことを配送管理サーバ400へ回答するとともに、装置情報データベース771のステータス情報が、荷物収納装置100が利用可能であることを示す情報ではない場合は、荷物収納装置100が利用可能であることを示す情報に更新する。合致しなかった場合は、配送管理サーバ400へエラーメッセージを送信する。このとき、荷物収納装置100の使用者の使用者端末200にエラーメッセージを送信してもよい。
ステータス管理部765は、荷物収納装置100のステータスを管理する。ステータス管理部765は、所定のタイミングで荷物収納装置100の設置状況を確認し、装置情報データベース771のステータス情報を更新する。ステータス管理部765は、例えば、荷物収納装置100と通信して荷物収納装置100の設置状況を示す情報を取得することにより荷物収納装置100の設置状況を確認してもよいし、配送管理サーバ400から荷物収納装置100の認証を要求されたときに取得した荷物収納装置100に関する情報に基づいて荷物収納装置100の設置状況を確認してもよい。
ステータス管理部765は、例えば、荷物収納装置100の位置を示す情報と、荷物収納装置100の使用者の住所との間の距離が所定値以上離れている場合に、荷物収納装置100が移動されたと判定し、荷物収納装置100のステータス情報を利用不可とするとともに、荷物収納装置100又は使用者端末200に荷物収納装置100の設置状況を確認する。荷物収納装置100が使用者の自宅に正しく設置されていることが確認された場合は、荷物収納装置100のステータス情報を再び利用可能に戻す。
ステータス管理部765は、装置情報データベース771のステータス情報を更新したときに、配送管理サーバ400へステータス情報の更新を通知してもよい。ステータス管理部765は、所定のタイミング、例えば所定の間隔で定期的に、装置情報データベース771のステータス情報を一括して配送管理サーバ400へ送信してもよい。
情報管理サーバ700が荷物収納装置100の製造主体により運用される場合、情報管理サーバ700と製造者端末600とは同一の装置により実装されてもよい。二次元コードの印刷は、製造者端末600とは別の装置により実行されてもよい。この場合、製造者端末600により生成された二次元コードは、通信手段又は記憶装置などを介して、二次元コードを印刷する装置に提供されてもよい。
図19は、第2の実施の形態に係る配送管理サーバ400の機能構成を示す。配送管理サーバ400は、主に、通信装置402、制御装置460、及び記憶装置470を備える。
通信装置402は、インターネット2を介した他の装置との間の通信を制御する。通信装置402は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。記憶装置470は、制御装置460により使用されるプログラム、データなどを記憶する。記憶装置470は、使用者情報データベース471、装置情報データベース472、及び配送記録保持部473を備える。
使用者情報データベース471は、荷物収納装置100の使用者に関する情報を格納する。使用者情報データベース471には、例えば、使用者の氏名、住所、電話番号など、荷物の配送及び集荷に必要な情報、使用者のID、パスワードなど、使用者端末200が配送管理サーバ400にアクセスするために必要な情報、使用者の年齢、性別、職業、メールアドレスなど、使用者の個人情報が格納される。
装置情報データベース472は、荷物収納装置100に関する情報を格納する。装置情報データベース472には、例えば、荷物収納装置100の識別情報、荷物収納装置100の二次元コードに含まれる証明書又は暗号鍵などの情報、荷物収納装置100の製造日、荷物収納装置100の設置位置を示す情報、荷物収納装置100の設置状況を示すステータス情報などが格納される。
配送記録保持部473は、配送者が配送物を荷物収納装置100に配送した記録を保持する。配送記録は、例えば、配送先の住所、氏名、電話番号、配送物の種類、配送先の荷物収納装置100の識別情報、配送日時、配送担当者などの情報を含むログ情報と、荷物収納装置100の荷物扉26が開かれたことを示すステータス情報の組である。
制御装置460は、使用者情報登録部461、ログイン処理部462、集荷依頼受付部463、集荷依頼送信部464、解錠操作送信部465、送信票情報送信部466、装置情報受付部467、認証要求部468、配送記録受付部469、配送記録登録部480、を備える。これらの機能ブロックも、ハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できる。
使用者情報登録部461は、使用者端末200から使用者に関する情報を取得し、使用者情報データベース471に登録する。
ログイン処理部462は、使用者端末200から配送管理サーバ400へのログイン要求を受け付けると、使用者のID及びパスワードの入力を要求し、使用者情報データベース471を参照して、入力されたID及びパスワードの正誤を確認する。正しいID及びパスワードが入力された場合は、使用者端末200のログインを許可する。誤ったID又はパスワードが入力された場合は、使用者端末200にエラーメッセージを送信し、ログインを許可しない。
集荷依頼受付部463は、ログインに成功した使用者端末200から、荷物の集荷の依頼を受け付ける。集荷依頼受付部463は、集荷依頼を受け付けるためのウェブページを提供し、集荷場所、集荷日時、集荷物の種類、重量、サイズ、荷物扉26を解錠するためのパスワード、集荷物を収納する荷物収納装置100の識別情報、情報管理サーバに荷物収納装置100の情報を登録して荷物収納装置100の利用が開始されたか否かを示すステータス情報、集荷物に貼付される送信票に記載すべき情報などを受け付ける。使用者が以前に設定したパスワードが今回の集荷においても使用される場合には、パスワードは受け付けなくてもよい。
集荷依頼送信部464は、集荷を担当する配送者の配送者端末300に、集荷依頼を送信する。集荷依頼送信部464は、集荷を依頼した使用者の氏名、住所、電話番号、集荷日時などを配送者端末300へ送信する。
解錠操作送信部465は、配送者が集荷物を集荷するときに、荷物収納装置100の荷物扉26を解錠するための操作として、使用者により設定されたパスワードを配送者端末300へ送信する。
送信票情報送信部466は、集荷物に貼付される送信票に記載すべき情報を配送者端末300へ送信する。送信元の氏名、住所、電話番号などの情報は、使用者情報データベース471から読み出して配送者端末300へ送信する。
装置情報受付部467は、新たに使用者により設置された荷物収納装置100の設置状況を確認するために使用者の自宅を訪問した配送者の配送者端末300から、配送者端末300により読み取られた荷物収納装置100の二次元コードに含まれる情報と、荷物収納装置100の設置位置を示す情報を受け付ける。
認証要求部468は、装置情報受付部467により受け付けられた荷物収納装置100の情報を情報管理サーバ700に送信し、荷物収納装置100の認証を要求する。装置情報受付部467が受け付けた荷物収納装置100の識別情報が、装置情報データベース472に未登録である場合は、初期登録に必要な荷物収納装置100の認証が完了していないので、認証要求部468は、荷物収納装置100が情報管理サーバ700により認証されると、荷物収納装置100の情報を装置情報データベース472に登録する。
配送記録受付部469は、荷物収納装置100に配送物を配送した配送者、又は、荷物収納装置100から集荷物を集荷した配送者の配送者端末300からログ情報を受け付けるとともに、荷物収納装置100から荷物扉26が開かれたことを示すステータス情報を受け付ける。配送記録受付部469は、配送者端末300から、配送先の住所、氏名、電話番号、配送物の種類、配送先の荷物収納装置100の識別情報、配送日時、配送担当者などの情報をログ情報として受け付ける。配送記録受付部469は、配送者端末300により撮像された荷物収納装置100の二次元コードをログ情報として受け付けてもよい。
配送記録受付部469がログ情報を受け付けると、認証要求部468は、荷物収納装置100の認証を情報管理サーバ700に要求する。荷物収納装置100が情報管理サーバ700により認証された場合は、配送記録登録部480は、ログ情報とステータス情報の組である配送記録を配送記録保持部473に登録する。二次元コードに含まれる情報を含むログ情報を記録しておくことで、配送者が荷物収納装置100にアクセスしたことが証明されるとともに、荷物収納装置100の荷物扉26が開いたことを示すステータス情報を記録しておくことで、配送者が荷物収納装置100の荷物扉26を開くことができたことが証明されるので、配送記録の信頼性をより高めることができる。第1の実施の形態では、荷受け時には配送者はパスワードを入力することなく荷物扉26を開くことができるが、後述するように、荷受け時にも配送者がパスワードを入力しないと荷物扉26を開くことができないようにする場合には、ステータス情報を記録しておくことで、荷受け時にも配送者が正しく荷物扉26を開くことができたことを証明することができ、配送管理システム全体のセキュリティ性を向上させることができる。荷物収納装置100が情報管理サーバ700により認証されなかった場合は、配送記録受付部469は、配送者が荷物収納装置100に配送物を配送しないようにするために、荷物収納装置100が認証されたなかったことを配送者端末300に通知する。これにより、不正な荷物収納装置100に配送物を配送するのを防ぐことができる。荷物収納装置100が情報管理サーバ700により認証された場合に、配送記録受付部469が受け付けた荷物収納装置100に関する情報が装置情報データベース472に格納されている情報とは異なる場合には、配送記録登録部480は、装置情報データベース472を最新の情報に更新する。
上記の例では、装置情報受付部467が配送者端末300から荷物収納装置100の情報を受け付けるたびに、認証要求部468が荷物収納装置100の認証を情報管理サーバ700に要求したが、別の例では、装置情報データベース472の内容が所定のタイミングで情報管理サーバ700の装置情報データベース771と同期され、配送管理サーバ400は装置情報データベース472を参照して自ら荷物収納装置100を認証してもよい。この場合は、配送管理サーバ400は、認証要求部468に代えて、荷物収納装置100を認証する認証部と、装置情報データベース472のデータを所定のタイミングで情報管理サーバ700の装置情報データベース771に同期させる同期制御部とを備えてもよい。
図20は、第2の実施の形態に係る使用者端末200の構成を示す。第2の実施の形態に係る使用者端末200は、主に、通信装置202、入力装置204、表示装置206、マイク208、スピーカ210、GPS受信機220、撮像装置222、制御装置260、及び記憶装置270を備える。使用者端末200は、携帯電話端末、スマートフォン、パーソナルコンピュータなどにより実現されてもよい。
通信装置202は、インターネット2を介した他の装置との間の通信を制御する。通信装置202は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。入力装置204は、使用者からの指示を制御装置260に入力する。表示装置206は、制御装置260により生成された表示画像を表示する。マイク208は、音声を入力し、スピーカ210は、音声を出力する。記憶装置270は、制御装置260により使用されるプログラム、データなどを記憶する。
GPS受信機220は、GPS衛星から信号を受信する。撮像装置222は、使用者端末200の周囲の画像を撮像する。
制御装置260は、通知表示部261、情報登録部262、集荷依頼送信部263、送信票情報送信部264、解錠操作送信部265、解錠許可送信部266、通話制御部267、位置情報取得部268、二次元コード解析部269、及びブラウザ280を備える。これらの機能ブロックも、ハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できる。
通知表示部261は、荷物収納装置100から通知された情報を表示装置206に表示する。通知表示部261は、荷物収納装置100の撮像ユニット42により撮像された画像や、荷物収納装置100のステータス情報などを表示装置206に表示する。
情報登録部262は、荷物収納装置100や配送管理サーバ400などに使用者に関する情報などを登録する。情報登録部262は、使用者の氏名、住所、電話番号などの情報の入力を入力装置204から受け付け、荷物収納装置100や配送管理サーバ400などに送信する。また、情報登録部262は、集荷物を集荷する配送者が荷物収納装置100の荷物扉26を解錠するために使用するパスワードの入力を入力装置204から受け付け、荷物収納装置100に登録する。
集荷依頼送信部263は、配送者に集荷物の集荷を依頼する旨を配送管理サーバ400に送信する。使用者は、荷物収納装置100に収納した集荷物の集荷を配送者に依頼する際には、事前準備として、集荷依頼送信部263により配送管理サーバへ集荷依頼を送信するとともに、荷物収納装置100に集荷物を収納して集荷待ちの状態とする必要がある。集荷依頼送信部263は、集荷場所、集荷日時、集荷物の種類、重量、サイズ、荷物扉26を解錠するためのパスワード、集荷物を収納する荷物収納装置100の識別情報、情報管理サーバに荷物収納装置100の情報を登録して荷物収納装置100の利用が開始されたか否かを示すステータス情報などを配送管理サーバ400へ送信する。
送信票情報送信部264は、配送者に集荷を依頼した集荷物に貼付される送信票に記載すべき情報を配送管理サーバ400に送信する。送信票に記載すべき情報は、例えば、配送先の氏名、住所、電話番号、集荷物の種類、サイズ、重量などの情報である。送信元の氏名、住所、電話番号などの情報は、情報登録部262から配送管理サーバ400へ事前に登録されているので、変更がない限り、集荷を依頼するたびに送信する必要はない。
解錠操作送信部265は、集荷を依頼された配送者が荷物収納装置100から集荷物を取り出す際に、荷物扉26を解錠するための操作を配送管理サーバ400に送信する。本実施の形態では、荷物扉26を解錠するための操作として、パスワードが設定される。解錠操作送信部265は、使用者により設定されたパスワードを配送管理サーバ400に送信するとともに、情報登録部262により荷物収納装置100にパスワードを登録する。
解錠許可送信部266は、後述するように、配送者が配送物を荷物収納装置100に収納する際に、既に別の配送物が荷物収納装置100に収納されていて荷物扉26を開くことができないときに、配送者との間で通話した使用者が荷物扉26の解錠を許可する場合には、荷物扉26の解錠を許可する旨を荷物収納装置100に送信する。
通話制御部267は、荷物収納装置100との間のプレストーク方式の通話を制御する。通話制御部267は、荷物収納装置100から受信した音声をスピーカ210に出力するとともに、画像を表示装置206に表示する。また、マイク208から入力された音声を荷物収納装置100に送信する。
位置情報取得部268は、GPS受信機220が受信した信号に基づいて現在位置を算出し、現在位置を示す情報を出力する。
二次元コード解析部269は、撮像装置222により撮像された二次元コードを解析し、二次元コードに含まれるデータを読み取る。ブラウザ280は、HTTPによりウェブサーバからウェブページなどのデータを取得し、表示装置206に表示する。
使用者は、荷物収納装置100を購入して自宅に設置すると、取扱説明書に記載された手順にしたがって、荷物収納装置100に貼付された二次元コード56を撮像装置222により撮像する。二次元コード解析部269は、二次元コード56に含まれる荷物収納装置100の識別情報及びアドレス情報を読み取る。ブラウザ280は、二次元コード解析部269により読み取られたアドレス情報により特定されるURIにアクセスし、情報管理サーバ700の装置情報登録部762により提供されるウェブページを表示装置206に表示する。
ブラウザ280は、装置情報登録部762により提供されるウェブページにおいて実行されるスクリプト又はアプリケーションを介して、二次元コード解析部269により読み取られた荷物収納装置100の識別情報、位置情報取得部268により取得された現在位置を示す情報を情報管理サーバ700へ送信する。
ブラウザ280により実行されるスクリプト又はアプリケーションは、配送管理サーバ400にアクセスし、荷物収納装置100の認証を要求してもよい。
このように、本実施の形態では、荷物収納装置100に貼付された二次元コードに、荷物収納装置100に関する情報を登録するためにアクセスすべきアクセス先を特定するためのアドレス情報が含まれているので、一般的なブラウザ280によりアクセス先にアクセスして、荷物収納装置100に関する情報を登録することができる。これにより、荷物収納装置100に関する情報を登録するための専用のアプリケーションなどを使用者端末200にインストールすることなく、荷物収納装置100に関する情報を情報管理サーバ700に登録することができるので、使用者の利便性を向上させることができる。別の例では、荷物収納装置100に関する情報を登録するためのアプリケーションなどを介して、荷物収納装置100に関する情報を情報管理サーバ700に登録してもよい。
図21は、第2の実施の形態に係る配送者端末300の構成を示す。第2の実施の形態に係る配送者端末300は、主に、通信装置302、入力装置304、表示装置306、印刷装置308、GPS受信機320、撮像装置322、制御装置360、及び記憶装置370を備える。配送者端末300は、携帯電話端末、スマートフォンなどにより実現されてもよい。
通信装置302は、インターネット2を介した他の装置との間の通信を制御する。通信装置302は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。入力装置304は、配送者からの指示を制御装置360に入力する。表示装置306は、制御装置360により生成された表示画像を表示する。印刷装置308は、送信票や受領証などを印刷する。記憶装置370は、制御装置360により使用されるプログラム、データなどを記憶する。
GPS受信機320は、GPS衛星から信号を受信する。撮像装置322は、配送者端末300の周囲の画像を撮像する。
制御装置360は、配送者認証部361、通知表示部362、集荷依頼受信部363、解錠操作受信部364、解錠操作提示部365、送信票情報受信部366、送信票出力部367、位置情報取得部368、二次元コード解析部369、装置情報送信部380、及びログ情報送信部381を備える。これらの機能ブロックも、ハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できる。
配送者認証部361は、配送者端末300を使用する配送者を認証する。配送者端末300には、使用者の個人情報や、荷物収納装置100の荷物扉26を解錠するためのパスワードなどが表示されるので、第三者により不正に操作されないように認証する。配送者認証部361は、既知の任意の方式により配送者を認証してもよい。配送者が認証されると、配送者端末300が使用可能となる。
通知表示部362は、荷物収納装置100から通知された情報を表示装置306に表示する。通知表示部362は、荷物収納装置100のステータス情報などを表示装置306に表示する。
集荷依頼受信部363は、使用者による集荷依頼を配送管理サーバ400から受信する。集荷依頼受信部363は、配送者が集荷物を集荷するために必要な情報、例えば、使用者の氏名、住所、電話番号、集荷日時、集荷場所、集荷物の種類、重量、サイズなどを配送管理サーバ400から受信する。
解錠操作受信部364は、配送者が集荷物を集荷するときに、荷物収納装置100の荷物扉26を解錠するための操作を配送管理サーバ400から受信する。解錠操作受信部364は、使用者により設定されたパスワードを配送管理サーバ400から受信する。
解錠操作提示部365は、解錠操作受信部364により受信されたパスワードを表示装置306に表示する。配送者は、表示装置306に表示されたパスワードを荷物収納装置100の操作表示ユニット44に入力して荷物扉26を解錠する。
送信票情報受信部366は、集荷物に貼付される送信票に記載すべき情報を配送管理サーバ400から受信する。送信票出力部367は、送信票情報受信部366により受信された情報を記載した送信票を印刷装置308から出力する。これにより、使用者が不在であっても集荷物に送信票を貼付して集荷することができるので、使用者の利便性を向上させることができる。
位置情報取得部368は、GPS受信機320が受信した信号に基づいて現在位置を算出し、現在位置を示す情報を出力する。
二次元コード解析部369は、撮像装置322により撮像された二次元コードを解析し、二次元コードに含まれるデータを読み取る。
装置情報送信部380は、荷物収納装置100に関する情報を配送管理サーバ400に送信する。配送者は、荷物収納装置100の使用者から荷物収納装置100の認証を要求されると、使用者の自宅を訪問し、荷物収納装置100が正しく設置されているか確認する。荷物収納装置100が正しく設置されていることが確認されると、配送者は、荷物収納装置100に貼付されている二次元コード56を撮像装置322により撮像する。二次元コード解析部369は、二次元コード56に含まれる荷物収納装置100の識別情報を読み取る。装置情報送信部380は、二次元コード解析部369により読み取られた荷物収納装置100の識別情報と、位置情報取得部368により取得された現在位置を示す情報を配送管理サーバ400へ送信する。
ログ情報送信部381は、荷物収納装置100に配送物を配送したときや、荷物収納装置100から集荷物を集荷したときに、配送記録を配送管理サーバ400へ送信する。配送者は、荷物収納装置100に配送物を収納するか、荷物収納装置100から集荷物を取り出すと、荷物収納装置100に貼付されている二次元コード56を撮像装置322により撮像する。二次元コード解析部369は、二次元コード56に含まれる荷物収納装置100の識別情報を読み取る。ログ情報送信部381は、二次元コード解析部369により読み取られた荷物収納装置100の識別情報と、配送先の住所、氏名、電話番号、配送物の種類、配送日時、配送担当者などの情報をログ情報として配送管理サーバ400へ送信する。
装置情報送信部380及びログ情報送信部381は、荷物収納装置100の識別情報に代えて、二次元コードを情報管理サーバ700又は配送管理サーバ400へ送信してもよい。この場合、配送者端末300は、二次元コード解析部369を備えなくてもよい。
図22は、第2の実施の形態に係る荷物管理方法の手順を示すフローチャートである。本図のフローチャートは、荷物収納装置100の製造者が荷物収納装置100を製造する手順を示す。製造者は、荷物収納装置100を製造すると(S500)、製造した荷物収納装置100に貼付する二次元コードを生成するための情報を情報管理サーバ700に要求する(S502)。情報管理サーバ700は、製造された荷物収納装置100の識別情報を発行し(S504)、二次元コードを生成するための情報を生成して(S506)、装置情報データベース771に登録し(S508)、製造者端末600へ送信する(S509)。製造者は、情報管理サーバ700から受信した情報から二次元コードを生成し、生成された二次元コードを印刷する(S510)。印刷された二次元コードは、荷物収納装置100に貼付される(S512)。
図23は、第2の実施の形態に係る荷物管理方法の手順を示すフローチャートである。本図のフローチャートは、荷物収納装置100の使用者が初期登録を行う手順を示す。荷物収納装置100を購入した使用者は、荷物収納装置100を自宅に設置すると、荷物収納装置100に貼付されている二次元コードを使用者端末200により撮像する(S600)。使用者端末200は、撮像された二次元コードを解析して、二次元コードに含まれる荷物収納装置100の識別情報と情報管理サーバ700のURIを読み取る(S602)。また、使用者端末200は、現在位置を示す情報を取得する(S604)。使用者端末200は、二次元コードから読み出されたURIにアクセスし(S606)、荷物収納装置100の識別情報を情報管理サーバ700へ送信するとともに(S608)、荷物収納装置100の設置位置を示す情報などの装置情報を情報管理サーバ700へ送信する(S610)。情報管理サーバ700は、受信した荷物収納装置100の識別情報が装置情報データベース771に登録されているか確認し(S612)、登録されていれば、受信した装置情報を荷物収納装置100の識別情報に対応付けて装置情報データベース771に登録する(S614)。別の例では、荷物収納装置100に関する情報を登録するためのアプリケーションなどを介して、荷物収納装置100に関する情報を情報管理サーバ700に登録してもよい。
図24は、第2の実施の形態に係る荷物管理方法の手順を示すフローチャートである。本図のフローチャートは、配送者が荷物収納装置100を認証する手順を示す。配送者は、荷物収納装置100を自宅に設置した使用者から荷物収納装置100の認証を要求されると、担当者が使用者の自宅を訪問して、荷物収納装置100に貼付されている二次元コードを配送者端末300により撮像する(S700)。配送者端末300は、撮像された二次元コードを解析して、二次元コードに含まれる荷物収納装置100の識別情報を読み取る(S702)。また、配送者端末300は、現在位置を示す情報を取得する(S704)。配送者端末300は、荷物収納装置100の識別情報を配送管理サーバ400へ送信するとともに(S708)、荷物収納装置100の設置位置を示す情報などの装置情報を配送管理サーバ400へ送信する(S710)。配送管理サーバ400は、配送者端末300から受信した荷物収納装置100の識別情報及び装置情報を情報管理サーバ700へ送信して、荷物収納装置100の認証を要求する(S712)。情報管理サーバ700は、荷物収納装置100を認証し(S714)、認証された場合は、荷物収納装置100のステータス情報を利用可能に更新する(S716)。情報管理サーバ700は、配送管理サーバ400に認証結果を通知し(S716)、配送管理サーバ400は、荷物収納装置100が認証された場合は、荷物収納装置100の装置情報を装置情報データベース472に登録する(S720)。
図25は、第2の実施の形態に係る荷物管理方法の手順を示すフローチャートである。本図のフローチャートは、配送者が荷物収納装置100に配送物を配送する手順を示す。配送者は、配送先の使用者が不在であった場合、荷物収納装置100に配送物を配送可能であるか確認するために、荷物収納装置100に貼付されている二次元コードを配送者端末300により撮像する(S800)。配送者端末300は、撮像された二次元コードを解析して、二次元コードに含まれる荷物収納装置100の識別情報を読み取る(S802)。また、配送者端末300は、現在位置を示す情報を取得する(S804)。配送者端末300は、荷物収納装置100の識別情報を配送管理サーバ400へ送信するとともに(S808)、荷物収納装置100の設置位置を示す情報などの装置情報を配送管理サーバ400へ送信する(S810)。配送管理サーバ400は、配送者端末300から受信した荷物収納装置100の識別情報及び装置情報を情報管理サーバ700へ送信して、荷物収納装置100の認証を要求する(S812)。情報管理サーバ700は、荷物収納装置100を認証し(S814)、配送管理サーバ400に認証結果を通知する(S818)。配送管理サーバ400は、情報管理サーバ700から通知された認証結果を配送者端末300に通知する(S820)。荷物収納装置100が認証された場合は、配送者は配送物を荷物収納装置100に収納し(S822)、ログ情報を配送管理サーバ400へ送信する(S824)。荷物収納装置100は、荷物扉26が開かれたことを示すステータス情報を配送管理サーバ400へ送信する(S825)。配送管理サーバ400は、配送者端末300から受信したログ情報と、荷物収納装置100から受信したステータス情報の組を配送記録として配送記録保持部473に登録する(S826)。配送者が荷物収納装置100から集荷物を集荷する場合も同様である。
第1の実施の形態では、荷受け時には配送者が「開始」ボタンと「確定」ボタンを押下すると荷物扉26が開かれたが、別の例では、荷受け時にも集荷時と同様に配送者がパスワードを入力しないと荷物扉26を開かないようにしてもよい。この場合、パスワードは、使用者が使用者端末200により設定してもよいし、配送管理サーバ400により設定されてもよいし、使用者が購入した商品を使用者に発送する販売業者などにより設定されてもよい。販売業者がパスワードを設定する場合、設定されたパスワードは、配送管理サーバ400を介して配送者端末300に通知され、使用者端末200にも通知されるとともに、情報管理サーバ700を介して、又は、直接、荷物収納装置100に通知されて設定番号保持部75に設定される。この場合も、配送者端末300により荷物収納装置100に貼付された二次元コードが読み取られたことを示すログ情報と、配送者が荷物収納装置100にパスワードを入力して荷物扉26を開くことができたことを示すステータス情報が、配送記録として配送管理サーバ400に記録される。これにより、セキュリティ性を確保しつつ、使用者の利便性を向上させることができる。
本実施の形態の技術によれば、荷物収納装置の製造主体が荷物収納装置の識別情報を発行し、識別情報を偽造や改竄ができない態様で含む二次元コードを出荷前に荷物収納装置に貼付するとともに、情報管理サーバに予め識別情報を登録しておくので、荷物収納装置の真正性及び信頼性を担保することができる。また、安価な二次元コードを用いて、使用者が安心して使用可能で、配送者が安心して荷物を配送可能な荷物収納装置を提供することができるので、荷物収納装置の製造コストを抑え、荷物収納装置の普及を促進することができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示すにすぎない。また、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
実施の形態では、荷物収納装置の識別情報を二次元コードに格納したが、別の例では、画像に電子透かしなどの形式で格納してもよいし、RFタグなどの通信可能な素子に格納してもよい。
図16では、荷物扉26の内側に二次元コード56が貼付される例を示したが、上述したように、二次元コード56は、荷物扉26の外側や、外扉30の内側又は外側や、ボックス本体10の外側など、荷物扉26を解錠しなくても読み取れる位置に貼付されてもよい。この場合、配送者は、荷物扉26が施錠されていたとしても、配送者端末300により二次元コードを読み取って、配送先が正しいことを確認したり、荷物扉26を解錠するためのパスワードを確認したりすることができる。
実施の形態では、荷物収納装置に二次元コードを貼付する例を説明したが、本実施の形態の技術は、荷物収納装置以外の製品にも適用可能である。例えば、家具や建材などの製品に、製品を識別するための識別情報と、アクセスすべきアクセス先を特定するためのアドレス情報とを含む二次元コードを貼付してもよい。この場合、アクセス先は、製品に関する情報を登録するためのウェブページなどであってもよいし、製品の購入や利用などに関する支払を決済するための決済サイトなどであってもよい。
以上の実施形態、変形例により具体化される発明を一般化すると、以下の技術的思想が導かれる。
本発明のある態様の荷物収納装置は、荷物を収納する荷物収納装置であって、荷物を収納するための収納部と、収納部に荷物を出し入れするための開口を開閉する開閉部と、荷物収納装置に貼付された二次元コードと、を備える。二次元コードは、荷物収納装置を識別するための識別情報と、荷物収納装置に関する情報を管理する情報管理サーバに荷物収納装置に関する情報を登録するためにアクセスすべきアクセス先を特定するためのアドレス情報とを含む。
この態様によると、荷物収納装置の真正性及び信頼性を担保し、荷物収納装置のセキュリティ性を向上させることができる。
二次元コードは、開閉部の内側に貼付されてもよい。この態様によると、二次元コードが汚損したり、毀損又は改竄されたり、不正に複製されたりすることを防ぐことができ、荷物収納装置のセキュリティ性を向上させることができる。
開閉部を施錠するための錠前部と、開閉部を開くための操作を受け付けるための操作部と、開閉部を開くための操作を行う人を撮像する撮像装置と、錠前部の施錠及び解錠を制御する制御部と、少なくとも操作部又は撮像装置を覆う外扉と、を更に備えてもよい。二次元コードは、外扉の内側に貼付されてもよい。この態様によると、二次元コードが汚損したり、毀損又は改竄されたり、不正に複製されたりすることを防ぐことができ、荷物収納装置のセキュリティ性を向上させることができる。
開閉部を施錠するための錠前部と、開閉部を開くための操作を受け付けるための操作部と、錠前部の施錠及び解錠を制御する制御部と、を更に備え、二次元コードは、開閉部が施錠されていても読み取れる位置に貼付されてもよい。この態様によると、開閉部が施錠されていたとしても、配送者が二次元コードを読み取って、配送先が正しいことを確認したり、開閉部を解錠するためのパスワードを確認したりすることができる。
本発明の別の態様は、管理システムに関する。この管理システムは、荷物収納装置と、情報管理サーバと、荷物収納装置の使用者の端末と、を備える。使用者の端末は、二次元コードを撮像するための使用者端末撮像装置と、使用者端末撮像装置により撮像された二次元コードに含まれる情報を読み取る解析部と、解析部により読み取られたアドレス情報により特定されるアクセス先にアクセスするための使用者端末通信部と、荷物収納装置に関する情報をアクセス先に送信する情報送信部と、を備える。情報管理サーバは、複数の荷物収納装置をそれぞれ識別するための複数の識別情報を格納するデータベースと、使用者の端末から使用者が使用する荷物収納装置に関する情報を受け付ける受付部と、受付部により受け付けられた荷物収納装置に関する情報を、荷物収納装置を識別するための識別情報に対応付けてデータベースに登録する登録部と、を備える。
この態様によると、荷物収納装置の真正性及び信頼性を担保し、荷物収納装置のセキュリティ性を向上させることができる。
荷物収納装置へ荷物を配送する配送者の端末を更に備えてもよい。配送者の端末は、二次元コードを撮像するための配送者端末撮像装置と、配送者端末撮像装置により撮像された、配送先の荷物収納装置の二次元コード、又は、二次元コードから読み取られた情報を情報管理サーバへ送信して、荷物収納装置の認証を要求する認証要求部と、を備えてもよい。情報管理サーバは、荷物収納装置の認証の要求を受け付ける認証要求受付部と、二次元コードから読み取られた情報をデータベースに照会して荷物収納装置を認証し、認証の結果を回答する認証部と、を備えてもよい。この態様によると、荷物収納装置の使用者の利便性を向上させることができる。
荷物収納装置への荷物の配送を管理する配送管理サーバを更に備えてもよい。配送者の端末は、配送者の端末は、荷物収納装置に荷物を配送したときに、配送者端末撮像装置により撮像された荷物収納装置の二次元コード、又は、二次元コードから読み取られた情報をログ情報として配送管理サーバへ送信する配送記録送信部を更に備え、配送管理サーバは、ログ情報を含む配送記録を保持する配送記録保持部と、配送者の端末から受信したログ情報を配送記録保持部に登録する配送記録登録部と、を備えてもよい。この態様によると、荷物の配送者及び荷物収納装置の使用者の利便性を向上させることができる。
配送記録登録部は、荷物収納装置から受信した、開閉部が開かれたことを示すステータス情報と、ログ情報との組を、配送記録として配送記録保持部に登録してもよい。この態様によると、配送記録の信頼性を向上させることができる。
本発明の別の態様は、二次元コードである。この二次元コードは、製品に貼付される二次元コードであって、製品を識別するための識別情報と、製品に関する情報を管理する情報管理サーバに製品に関する情報を登録するためにアクセスすべきアクセス先を特定するためのアドレス情報とを含む。
この態様によると、製品の真正性及び信頼性を担保し、製品のセキュリティ性を向上させることができる。また、製品の購入者の利便性を向上させることができる。
本発明の更に別の態様は、製品である。この製品は、上記の二次元コードが貼付されたことを特徴とする。
この態様によると、製品の真正性及び信頼性を担保し、製品のセキュリティ性を向上させることができる。また、製品の購入者の利便性を向上させることができる。