JP2020017545A - 有機発光ダイオード製造用の金型 - Google Patents

有機発光ダイオード製造用の金型 Download PDF

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弘毅 本郷
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Abstract

【課題】塗布工程、スタンパ工程及び真空成膜工程を組み合わせた方法を用いた場合でも、十分な発光特性を示すことができる有機発光ダイオードを作製するための金型を提供する。【解決手段】この金型は、主面に平坦面と、複数の凸部とを有し、前記複数の凸部の平均ピッチは50nm〜5μmであり、前記複数の凸部の平均アスペクト比は0.01〜1であり、前記複数の凸部のうち80%以上は、所定の湾曲面を有し、前記所定の湾曲面は、前記所定の湾曲面の任意の点を第1点とし、前記第1点から前記平均ピッチの1/10だけずれた点を第2点とした際に、前記第1点に接する第1接平面に対する前記第2点に接する第2接平面の傾き角が60°以内である。【選択図】図1

Description

本発明は、有機発光ダイオード製造用の金型に関する。本願は、2015年9月10日に、日本に出願された特願2015−178324号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
有機発光ダイオードは、有機エレクトロルミネッセンスを利用した発光素子である。有機発光ダイオードは、一般的に、有機発光材料を含有する発光層を含む有機半導体層の両面にそれぞれ陽極、陰極が設けられた構成を有する。有機半導体層は、発光層の他、必要に応じて電子注入層、電子輸送層、ホール輸送層、ホール注入層などを有する。有機発光ダイオードは、視野角依存性が少ない、消費電力が少ない、極めて薄いものができる等の利点を有する。
一方で、有機発光ダイオードは、光取出し効率が必ずしも充分とはいえない。光取出し効率は、発光層で発生した光エネルギーに対する光の取出し面(例えばボトムエミッション型の場合は基体面)から大気中に放出される光エネルギーの割合である。
光取出し効率を低下させる要因の一つとして表面プラズモンの影響がある。有機発光ダイオードでは、発光層と金属である陰極との間の距離が近い。そのため、発光層で生じた近接場光の一部は陰極の表面で表面プラズモンに変換されて失われ、有機発光ダイオードの光取出し効率が低下する。光取出し効率は、有機発光ダイオードを備えたディスプレイ、照明等の明るさに影響する指標であり、改善するための種々の方法が検討されている。
光取出し効率を高めるために、特許文献1には、凸部または凹部による二次元格子構造を金属層(陰極)の表面に設けた構造が開示されている。金属層表面の二次元格子構造は、表面プラズモンのエネルギーを光に変換し、変換された光が素子外部へ取り出される。特許文献1では、金属層表面の二次元格子構造を、基体に設けた二次元格子構造を反映させて得ている。具体的には、二次元格子構造が設けられた基体上に第1電極、発光層を含む有機半導体層、第2電極を積層することにより、第2電極の発光層側の面に、基体と同等の二次元格子構造を反映させている。
一般的に、有機半導体層および第1、第2電極は、スパッタリングや蒸着法を用いた真空成膜法により形成される。これに対し、特許文献2には、有機薄膜太陽電池における有機半導体層をスピンコート法、インクジェット法、スリットコート法等の塗布法によって形成することが開示されている。有機薄膜太陽電池は、有機発光ダイオードと同様の構成を有しており、有機発光ダイオードの有機半導体層も塗布法によって形成できる。
国際公開第2012/60404号 国際公開第2014/208713号
しかしながら、例えば特許文献1に記載された方法のような基体に二次元格子構造を加工する方法は、基体の加工コストが高くなるという問題がある。また、基体を加工して二次元格子構造を作製した場合、基体上に形成される有機半導体層は、特許文献2に記載の塗布法を用いて形成できないという問題がある。塗布法は塗布時に液相の材料を用いるため、凹凸形状(二次元格子構造)が埋まりやすい。そのため、真空成膜法と比較して、基体表面の凹凸形状の反映性が金属層表面において低くなる。形状の反映性が低いと、第2電極に表面プラズモンを取り出すために必要な所望の形状を設けることが難しくなる。
一方で、有機半導体層等を塗布で形成することは、製造設備の簡素化に伴う製造コストの低減、真空引き等の時間を短縮することによるスループットの向上、等の利点を有する。そのため、塗布法を用いて有機半導体層を形成したいという強い要望がある。
そこで本発明者らは、塗布工程、凹凸形状を作製するスタンパ工程、真空成膜工程を順に行い有機発光ダイオードを作製する方法を採用した。この方法では、まず塗布工程において、塗布法により有機半導体層の少なくとも一部を形成する。次いで、塗布工程で得られた塗布層の最外面に所望の凹凸と反対形状の金型を押し当て、塗布層の最外層に所望の凹凸を形成する。最後に、塗布工程で形成しなかった残りの層を真空成膜法により形成する。この方法は、基体を加工する必要がないため基体の加工コストが低減するという利点、真空成膜により作製する層数を減らすことができるため、製造に係るスループットが向上するという利点、凹凸形状を形成した後は、真空成膜法を用いるため、第2電極に所望の凹凸形状を反映させることができるという利点を有する。
しかしながら、発明者らは更なる検討の結果、塗布工程、スタンパ工程及び真空成膜工程を組み合わせて作製した有機発光ダイオードは、想定される発光強度に比べて十分な発光強度を得ることができないという問題に気付いた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものである。塗布工程、スタンパ工程及び真空成膜工程を組み合わせた方法を用いた場合でも、十分な発光特性を示すことができる有機発光ダイオードを作製するための金型を提供することを課題とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく、鋭意研究を進めた。
その結果、金型の形状を所定の形状とすることで、有機発光ダイオードを塗布工程、スタンパ工程及び真空成膜工程を組み合わせて作製した場合でも、有機発光ダイオードが十分な発光特性を示すことができることを見出した。
本発明は、以下の発明を含む。
(1)本発明の一態様に係る金型は、主面に平坦面と、複数の凸部とを有し、前記複数の凸部の平均ピッチは50nm〜5μmであり、前記複数の凸部の平均アスペクト比は0.01〜1であり、前記複数の凸部のうち80%以上は所定の湾曲面を有し、前記所定の湾曲面は、前記所定の湾曲面の任意の点を第1点とし、前記第1点から前記平均ピッチの1/10だけずれた点を第2点とした際に、前記第1点に接する第1接平面に対する前記第2点に接する第2接平面の傾き角が60°以内である。
(2)上記(1)に記載の金型において、前記主面における前記平坦面の占める面積率が5〜50%であってもよい。
(3)上記(1)または(2)のいずれかに記載の金型において、前記平坦面と前記所定の湾曲面を有する凸部とが、前記所定の湾曲面の条件を満たすように連結されていてもよい。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の金型において、前記複数の凸部を構成する前記所定の湾曲部は少なくとも1つ以上の変曲部を有し、前記変曲部のうち最も前記平坦面に近い第1変曲部から前記平坦面までの最近接距離が、前記複数の凸部の平均ピッチの1/10以上であってもよい。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の金型であって、前記複数の凸部はハニカム格子を形成し、前記複数の凸部の頂部は、前記平坦面に対して垂直な方向からの平面視で、前記ハニカム格子を構成する六角形の頂点に位置する構成でもよい。
(6)上記(5)に記載の金型であって、前記六角形の頂点に位置する凸部は、前記六角形の隣接する頂点に位置する凸部との間に稜線部を有し、前記稜線部の少なくとも一部は、前記稜線部を繋ぐ凸部より前記平坦面側に存在してもよい。
(7)上記(6)に記載の金型であって、前記稜線部の最も前記平坦面に近い部分の前記平坦面からの高さは、前記稜線部を繋ぐ凸部の前記平坦面からの高さに対して50%〜90%であってもよい。
(8)本発明の一態様に係る有機発光ダイオードの製造方法において、基体上に透明な第1電極を有する電極付き基体の前記第1電極が形成された面に、発光層を含む有機半導体層と第2電極とを、塗布工程とその後の真空成膜工程とにより形成する有機発光ダイオードの製造方法であって、前記塗布工程と前記真空成膜工程との間に、上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載の金型を前記塗布工程で形成した塗布層の最外面に押し当て、前記金型の主面の形状の反転形状を前記塗布層の最外面に形成するスタンパ工程を有する。
(9)本発明の一態様に係る有機発光ダイオードは、基体と、透明な第1電極と、発光層を含む有機半導体層と、第2電極とを順に有し、前記第2電極の前記有機半導体層側の面は、平坦面と、前記平坦面から前記基体に向かって突出した複数の凸部とを有し、前記複数の凸部の平均ピッチは50nm〜5μmであり、前記複数の凸部の平均アスペクト比は0.01〜1であり、前記複数の凸部のうち80%以上は所定の湾曲面を有し、前記所定の湾曲面は、前記所定の湾曲面の任意の点を第1点とし、前記第1点から前記凸部の中心点に向かって前記平均ピッチの1/10だけずれた点を第2点とした際に、前記第1点に接する第1接平面に対する前記第2点に接する第2接平面の傾き角が60°以内である。
(10)上記(9)に記載の有機発光ダイオードにおいて、前記第2電極の前記有機半導体層側の面における前記平坦面の占める面積率が5〜50%であってもよい。
本発明の一態様にかかる金型は、有機発光ダイオードを塗布工程、スタンパ工程及び真空成膜工程を組み合わせて作製した場合でも、有機発光ダイオードが十分な発光特性を示すことができる。
本発明の一態様に係る有機発光ダイオードは、所望の発光特性を有すると共に、生じた表面プラズモンを効率よく取り出すことができる。
本発明の一態様に係る有機発光ダイオードの製造方法は、表面プラズモンを効率よく取り出すことができる有機発光ダイオードを低コストで作製することができる。
本発明の一態様にかかる金型の斜視模式図である。 本発明の一態様にかかる金型を、金型に形成された凸部の中心点と平坦面の中心点を通る面で切断した断面模式図である。 本発明の一態様にかかる金型の平面模式図である。 本発明の一態様に係る金型を、金型に形成された凸部の中心点を通る面で切断した図であって、一つの凸部を拡大した断面図である。 本発明の一態様に係る金型を、塗布により形成された積層体表面に押し付けた際の断面模式図である。 所定の湾曲面を有さない金型を、塗布により形成された積層体表面に押し付けた際の断面模式図である。 本発明の別の態様に係る金型を、塗布により形成された積層体表面に押し付けた際の断面模式図である。 図7に示す転写物上に、真空成膜法で層を形成した場合の断面模式図である。 本発明の一態様に係る金型の隣接する凸部に沿って切断した断面模式図である。 本発明の別の態様に係る金型の斜視模式図である。 本発明の別の態様に係る金型の斜視模式図である。 本発明の一態様に係る有機発光ダイオード素子の断面模式図である。 本実施形態にかかる金型の要部を平坦面に対して垂直な方向からの平面視した図である。 金型の製造方法を模式的に示した図である。 金型の製造過程における滴下工程および単粒子膜形成工程を模式的に示した図である。
以下、図面を用いて各構成を説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際と同じであるとは限らない。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
「金型」
図1は、本発明の一態様に係る金型を模式的に示す斜視図である。本発明の一態様に係る金型10には、主面10Aに複数の平坦面1a〜1nと、複数の凸部2a〜2nとが設けられている。複数の平坦面1a〜1nは、複数の凸部2a〜2nのうち最隣接する凸部によって囲まれた領域内に配設されている。図1においては、最隣接する凸部の中心点を結ぶと平面視六角形が描かれ、その中央の領域に平坦面が配設されている。複数の凸部2a〜2nは一部で連結している。
図2は、本発明の一態様に係る金型の凸部の中心点と平坦面の中心点を結ぶ面で切断した断面図である。図2に示すような断面は、AFM(原子間力顕微鏡)イメージまたは切断サンプルを電子顕微鏡で観察した顕微鏡画像として得られる。
AFMイメージによる断面は、凸部2a〜2nの平均ピッチPの30〜40倍の正方形の領域について撮影したAFMイメージから、凸部2nの中心点2Anと平坦面1nの中心点1Anとを通る切断面の断面情報を取り出して得られる。
断面は、金型10をFIB(Focused Ion Beam)等で凸部2nの中心点2Anを通る断面を切り出して得られる。断面の顕微鏡画像は、その断面を光学顕微鏡で観察して得られる。金型の断面形状が切断により変形する恐れのある場合は、切断に耐えうる材料で凸部表面を覆うかまたは凸部を樹脂等で包埋した上で切断することが好ましい。
AFMイメージで測定した断面と顕微鏡画像で観察した断面のいずれも得られる場合は、AFMイメージで測定した断面を優先する。AFMイメージで測定した断面の方が、所定の切断面の測定面を得やすく、断面形状を確認しやすいためである。凸部2a〜2nが規則的に配列している場合は、断面を得るための切断方向を凸部2a〜2nの配列方向に沿った方向とすることが好ましい。
凸部2a〜2nの中心点2Aa〜2Anは、AFMの測定結果に基づき設定する。具体的には、基準面と平行に各凸部2a〜2nについて20nm毎に複数の等高線を引き、各等高線の重心点(x座標とy座標で決定される点)を求める。これらの各重心点の平均位置(各x座標の平均とy座標の平均で決定される位値)を、各凸部2a〜2nの中心点2Aa〜2Anとする。基準面は、AFMで測定した傾きを有する画像情報から傾き補正を行った後の測定面である。
平坦面1a〜1nの中心点1Aa〜1Anは、AFMの測定結果に基づき設定する。具体的には、複数の平坦面1a〜1nのそれぞれに平面視内接する内接円を設ける。この内接円の中心を平坦面1a〜1nの中心点1Aa〜1Anとする。
凸部2a〜2nは、平坦面1a〜1nに対して突出した部分である。平坦面1a〜1nとは、最隣接する凸部を結んだ領域の重心点を通りAFMの基準面と平行な面に対し、傾きが±5゜以内である領域を意味する。
凸部2a〜2nは、金型10の一面に二次元に配置されている。「二次元に配置」とは、複数の凸部が、同一平面上に配置されている状態をいう。複数の凸部が二次元に配置された二次元構造は、周期的であっても非周期的であってもよい。
金型10は、有機発光ダイオードの金属からなる電極に凹凸形状を作製する際に好適に用いることができる。凹凸形状は、電極表面に生じた表面プラズモンを取り出すことに寄与する。金型10を用いて作製される有機発光ダイオードが狭い周波数帯域の光を発光する場合には、複数の凸部の二次元的な配置は、周期的であることが好ましい。
周期的な二次元構造の好ましい具体例として、隣接する凸部を結んだ直線の配向方向が2方向で、その交差角度が90°であるもの(正方格子)、隣接する凸部を結んだ直線の配向方向が3方向で、その交差角度が120°であるもの(六方格子、ハニカム格子)等が挙げられる。
「交差角度が120°の位置関係」とは、具体的には、以下の条件を満たす関係をいう。まず、1つの中心点2Aaから、隣接する中心点2Abの方向に長さが平均ピッチPと等しい長さの線分L1を引く。次いで中心点2Aaから、線分L1に対して、120゜の方向に、平均ピッチPと等しい長さの線分L2を引く。中心点2Aaに隣接する中心点が、中心点2Aaと反対側における各線分L1の終点から、各々平均ピッチPの15%以内の範囲にあれば、交差角度が120°の位置関係にある。交差角度が90度の位置関係とは、上述の「120°」との記載を「90°」と読み替えることで定義される。
凸部2a〜2nが上記関係を満たすように周期的に配置されると、凸部2a〜2nの配置の周期と、表面プラズモンの周期が共鳴し、特定の周波数帯域の光の取出し効率が高まる。また凸部2a〜2nがハニカム格子状に配列した場合、金型10は、強度が増し、繰り返し利用時の耐久性が特に高まる。ハニカム格子状は、平坦面1a〜1nに対して垂直な方向から見た平面視で、複数の凸部2a〜2nの頂部が、六角形の頂点に位置する関係と言い換えることもできる。
これに対し、金型10を用いて作製される有機発光ダイオードが、広い周波数帯域の光または互いに異なる複数の周波数帯域の光を発光する場合には、複数の凸部2a〜2nの二次元的な配置は、非周期的であることが好ましい。「非周期な配置」とは、凸部2a〜2nの中心間の間隔および配置方向が一定でない状態をいう。
ここで平均ピッチPは隣接する凸部間の距離であり、具体的には、以下のようにして求めることができる。ここで隣接する凸部とは、図1においては平坦面を介さずに隣接する凸部のことを意味する。
まず、金型10の主面10Aにおける無作為に選択された領域で、一辺が平均ピッチPの30〜40倍の正方形の領域について、AFMイメージを得る。例えば、設計上のピッチが300nm程度の場合、9μm×9μm〜12μm×12μmの領域のイメージを得る。そして、得られた領域内の各凸部の隣接間距離を計測し、計測した隣接間距離を平均することで、領域内の平均ピッチPを求める。このような処理を無作為に選択された合計25カ所以上の同面積の領域について同様に行い、各領域における平均ピッチP1〜25を求める。こうして得られた25カ所以上の領域における平均ピッチP〜P25の平均値が平均ピッチPである。この際、各領域同士は、少なくとも1mm離れて選択されることが好ましく、より好ましくは5mm〜1cm離れて選択される。
凸部2a〜2nの平均ピッチPは、50nm〜5μmであり、50nm〜500nmであることが好ましい。凸部2a〜2nの平均ピッチが当該範囲内であれば、金型10を用いて作製した有機発光ダイオードにおいて、金属電極から表面プラズモンを効率よく取り出すことができる。
凸部2a〜2nは、周期的な構造がエリアごとにCa〜Cnで形成される。巨視的な全体としては、各エリアCa〜Cnは、非周期的な構造となっていてもよい。図3に示す各エリアCa〜Cnは、平坦面の中心点に対する各凸部の中心点の交差角度が120°の位置関係で整列している領域である。図3では、各凸部2a〜2nの中心点の位置を、便宜上、その中心点を中心とする円uで示している。
各エリアCa〜Cnの最頻面積Q(各エリア面積の最頻値)は、以下の範囲であることが好ましい。
平均ピッチPが500nm未満の時、10μm×10μmのAFMイメージ測定範囲内における最頻面積Qは、0.026μm〜6.5μmであることが好ましい。
平均ピッチPが500nm以上1μm未満の時、10μm×10μmのAFMイメージ測定範囲内における最頻面積Qは、0.65μm〜26μmであることが好ましい。
平均ピッチPが1μm以上の時、50μm×50μmのAFMイメージ測定範囲内における最頻面積Qは、2.6μm〜650μmであることが好ましい。
最頻面積Qが好ましい範囲内であれば、周期的な構造は巨視的には格子方位がランダムな多結晶体となるため、金属表面で表面プラズモンが伝播光に変換されて輻射される際に、平面方向に関して輻射光の放出角度がランダムになり、素子から取り出される発光光が異方性を有することを抑制することができる。
各エリアCa〜Cnは、図3に示すように、面積、形状及び格子方位がランダムである。
面積のランダム性の度合いは、具体的には、以下の条件を満たすことが好ましい。
まず、ひとつのエリアの境界線が外接する最大面積の楕円を描き、その楕円を下記式(1)で表す。
/a+Y/b=1・・・(1)
平均ピッチPが500nm未満の時、10μm×10μmのAFMイメージ測定範囲内におけるπabの標準偏差は、0.08μm以上であることが好ましい。
平均ピッチPが500nm以上1μm未満の時、10μm×10μmのAFMイメージ測定範囲内におけるπabの標準偏差は、1.95μm以上であることが好ましい。
平均ピッチPが1μm以上の時、50μm×50μmのAFMイメージ測定範囲内におけるπabの標準偏差は、8.58μm以上であることが好ましい。
πabの標準偏差が好ましい範囲内であれば、金属表面から所定の角度に輻射される表面プラズモンの素子外部への平面方向に関する放出角度を平均化させる効果に優れ、発光光が異方性を有することを抑制することができる。
各エリアCa〜Cnの形状のランダム性の度合いは、具体的には、式(1)におけるaとbの比、a/bの標準偏差が0.1以上であることが好ましい。各エリアCa〜Cnの格子方位のランダム性は、具体的には、以下の条件を満たすことが好ましい。
まず、任意のエリア(I)における任意の隣接する2つの凸部の中心点を結ぶ直線K0を画く。次に、該エリア(I)に隣接する1つのエリア(II)を選択し、そのエリア(II)における任意の凸部と、その凸部に隣接する3つの凸部の中心点を結ぶ3本の直線K1〜K3を画く。直線K1〜K3が、直線K0を基準に60°ずつ回転させた6本の直線に対して、いずれも3度以上異なる角度を有する場合、エリア(I)とエリア(II)との格子方位が異なる、と定義する。
エリア(I)に隣接するエリアの内、格子方位がエリア(I)の格子方位と異なるエリアが2以上存在することが好ましく、3以上存在することが好ましく、5以上存在することがさらに好ましい。
このとき凸部は、格子方位が各エリアCa〜Cnの内では揃っているが、巨視的には揃っていない多結晶構造体である。巨視的な格子方位のランダム性は、FFT(高速フーリエ変換)基本波の最大値と最小値の比で評価できる。FFT基本波の最大値と最小値の比は、AFM像を取得し、その2次元フーリエ変換像を求め、基本波の波数だけ原点から離れた円周を作図し、この円周上の最も振幅の大きい点と最も振幅の小さな点を抽出し、その振幅の比として求める。
FFT基本波の最大値と最小値の比が大きい場合は、凸部の格子方位が揃っており、凸部を2次元結晶とみなした場合単結晶性が高い構造と言える。反対に、FFT基本波の最大値と最小値の比が小さい場合は、凸部の格子方位が揃っておらず、凸部を2次元結晶とみなした場合は多結晶構造であると言える。
複数の凸部2a〜2nの平均アスペクト比は0.01〜1であり、0.05〜0.5であることが好ましい。平均アスペクト比とは、凸部2a〜2nの平均幅Dに対する凸部2a〜2nの平均高さHを意味する。金型10における平均アスペクト比が0.01以下であると、金型10を用いて作製した有機発光ダイオードにおいて、表面プラズモンを輻射光として取り出す効果を十分に得ることができない。これに対し、平均アスペクト比が1以上であると、凸部を後述する所定の湾曲面で構成することが難しくなる。また有機発光ダイオードの製造時において金型10を用いた形状の転写が難しくなる。
凸部2a〜2nの平均アスペクト比は、AFMによって測定される。
まず金型10の主面10Aの無作為に選択された25μm(5μm×5μm)の領域1箇所についてAFM像を得る。ついで、得たAFM像の対角線方向に線を引き、この線と交わった複数の凸部2a〜2nのそれぞれの高さと幅を測定する。凸部の高さは平坦面1a〜1nから凸部の頂部までの距離を意味し、凸部の幅は平面視した際に凸部の中心点を中心とした内接円の直径を意味する。そして、この領域における凸部の高さと幅の平均値を求める。同様の処理を、無作為に選択された合計25カ所の領域について行う。そして得られた25カ所の領域毎の凸部の高さと幅の平均値をさらに平均した値が平均高さと平均幅である。そして、平均高さを平均幅で割った値が、平均アスペクト比である。
凸部2a〜2nの80%以上は、所定の湾曲面により構成されている。複数の凸部のうち所定の湾曲面を有する凸部の割合は、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることがさらに好ましい。所定の湾曲面は以下のように定義される。
図4は、金型を凸部の中心点を通る任意の断面で切断し、その内の一つの凸部を拡大した断面模式図である。まず凸部2nを構成する湾曲面2Bから任意の1点を第1点p1として選択する。この第1点p1に対する接平面を第1接平面t1とする。また第1点p1から凸部2nの中心点2Anに向かって平均ピッチの1/10だけずれた点を第2点p2とする。ここで平均ピッチの1/10だけずれたとは、第1点p1から中心点2Anに向かって平坦面1と平行に移動した距離Lを意味する。この第2点p2に対する接平面を第2接平面t2とする。このとき第1接平面t1に対する第2接平面t2の傾き角をθとする。
凸部2nの湾曲面2Bのどの部分においても、第1接平面t1に対する第2接平面t2の傾き角θが60°以内の関係を満たす場合、凸部2nは所定の湾曲面であるといえる。傾き角θは、45°以内であることが好ましく、30°以内であることがさらに好ましい。
図5は、本発明の一態様に係る金型を、塗布により形成された積層体表面に押し付けた際の断面模式図である。積層体20は、第1の層21と、第2の層22と、第3の層23からなる。積層体20の第3の層23に金型10を押し付けると、金型10の凸部2a〜2nが最初に積層体20に押し当てられる。そのため積層体20を構成する各層には凸部2a〜2nの頂部から外周部に向かって力F1が加わる。この力F1により金型10の複数の凸部2a〜2nの間の空間にも各層を構成する材料が供給される。その結果、積層体20を構成するそれぞれの層は変形し、金型10に対応した形状となる。
積層体20の各層に加わる力F1は、応力集中することなく押し付けられた凸部2a〜2nの頂部から外周部に向かって広がる。これは金型10の凸部2a〜2nは所定の湾曲面からなり、なだらかな形状をしているためである。力F1が応力集中しなければ、第1の層21、第2の層22、第3の層23のそれぞれは、面内方向に均一に広がる。そのため、それぞれの厚みが極端に薄くなることをさけることができる。
また一般に空隙が生じやすい部分である金型10の複数の凸部2a〜2nと平坦面との境界部3にも、所定の湾曲面2Bに沿って各層の材料が充分供給される。すなわち、境界部3に空隙が生じることも防ぐことができる。
これに対し、図6は、所定の湾曲面を有さない金型を、塗布により形成された積層体表面に押し付けた際の断面模式図である。図6に示す金型15の凸部152nは、形状が急峻に変化する角部155を有する。この角部155は、角部155を挟む2点における接平面が、所定の湾曲面の関係性を満たさない。そのため積層体20を構成する各層に加わる力F2は、凸部152nの形状に沿って均一に分散されず、角部155近傍に応力集中する。その結果、第1の層21、第2の層22、第3の層23のそれぞれは、面内方向に均一に広がることができない。そのため、各層が角部155近傍で切断されてしまったり、層厚が極端に薄くなったりする場合がある。
また凸部152nと平坦面との境界部153に、十分な量の材料を供給することができず、空隙が発生しやすくなる。
積層体20を構成する層は、有機発光ダイオードを構成するいずれかの層に対応する。有機発光ダイオードを構成する各層の一部が切断されると、切断された部分では有機発光ダイオードが発光しない、または十分な発光特性を示さないという問題が生じる。すなわち、本実施形態に係る金型10を用いることで、有機発光ダイオードが発光しない、または十分な発光特性を示さないという問題を避けることができる。
図5に戻って、金型10と積層体20の間に空隙が発生することを避けるためには、境界部3もなだらかであることが好ましい。すなわち、凸部2a〜2nと平坦面の接続部分のいずれにおいても、任意の1点における接平面に対する任意の1点から平均ピッチの1/10ずれた点における接平面の傾き角が60°以内の関係を満たすことが好ましい。
図7は、本発明の別の態様に係る金型を、塗布により形成された積層体表面に押し付けた際の断面模式図である。図7に示す金型30は、複数の凸部と平坦面31を有し、複数の凸部と平坦面31との境界部33は、所定の湾曲面により連結されている。すなわち、平坦面31と凸部32nの接続部分においても、任意の1点における接平面に対する任意の1点から平均ピッチの1/10ずれた点における接平面の傾き角が60°以内の関係を満たす。すなわち、境界部33はなだらかになる。
図7に示す金型30を積層体20に押し付けると、凸部32nの頂部から外周部に向かって加わる力F1と、境界部33付近に加わる力F3のいずれもが応力集中しない。そのため、金型30の主面に沿って、各層を構成する材料はスムーズに広がる。その結果、金型10と積層体20の間に空隙が発生することを避けることができると共に、積層体20の各層の厚みを面内方向で均一にすることができる。
金型30において、平坦面31と複数の凸部の境界部33をなだらかにすることは、凸部を構成する所定の湾曲部が少なくとも1つ以上の変曲部pinを有すること、変曲部pinのうち最も平坦面31側の第1変曲部p1inと平坦面31とを結ぶ曲面が下に凸であることを共に満たすことにより実現できる。変曲部pinは、凸部の断面における変曲点の集合体であり、上に凸の曲面から下に凸の曲面に変更する部分、又は下に凸の曲面から上に凸の曲面に変更する部分である。変曲部pinは平面視すると、凸部32nに沿ったライン状に形成されている。
第1変曲部p1inから平坦面31までの最近接距離は、複数の凸部の平均ピッチPの1/10以上であることが好ましく、1/5以上であることがより好ましい。最近接距離とは、凸部32nを平面視した際の第1変曲部p11nと平坦面31間の幅のうち、最も幅の狭い部分の距離である。第1変曲部p1inから平坦面31までの最近接距離が、複数の凸部の平均ピッチPの1/10以上であれば、境界部33の傾斜をより緩やかにすることができる。
また金型30の境界部33をなだらかにすると、金型30を用いて作製された被転写物上に真空成膜法で層を形成した際に、真空成膜法で形成される層が被転写物の形状を反映する反映性が高まる。
図8は、図7に示す転写物上に、真空成膜法で層を形成した場合の断面模式図である。図7に示す金型30は、平坦面31と凸部32nの境界部33がなだらかである。そのため、金型30を用いて積層体20の最表面に形成された湾曲面20Aの境界部23Aもなだらかである。形状が急峻に変化する部分は一般に真空成膜時の成膜粒子のつきまわりが大きく変化することが多い。これに対し境界部23Aを含む湾曲面20Aの形状がなだらかであれば、成膜粒子のつきまわりが大きく変化せず、均一な層を形成することができる。図8に示す転写物は、積層体20の主面(最表面)20Aがなだらかである。そのため、真空成膜した層26の外表面26Bは、主面20Aの形状を十分に反映することができる。ここで、「十分に反映」とは、スタンパ工程で形成した形状を完全に反映させることまでは要しない。真空成膜した層26の外表面26Bを構成している凸部の平均ピッチが主面20Aを構成している凸部の平均ピッチに比べて±10%以内であり、かつ、真空成膜した層26の外表面26Bを構成している凸部の平均高さが主面20Aを構成している凸部の平均高さに比べて±10%以内であれば、真空成膜した層26の外表面26Bは、主面20Aの形状を十分に反映していると言うことができる。ここで言う平均ピッチの測定には、上述した平均ピッチPの測定方法を適用できる。また、平均高さの測定には、上述した平均高さHの測定方法を適用できる。
真空成膜した層26が電極である場合は、外表面26Bが主面20Aの形状を十分反映した形状となっている必要はない。この場合でも、主面20Aがなだらかであるため、層26の膜厚が薄くなったり、切断されることはない。
湾曲面22Bや外表面26Bの形状を確認する方法としては、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)による断面観察や、観察面を被覆している層を除去した後に三次元電子顕微鏡やAFMによって観察する方法が挙げられる。
図1に戻って、主面10Aにおける平坦面1a〜1nの占める面積率は5〜50%であることが好ましく、5%〜30%であることがより好ましい。主面10Aにおける平坦面1a〜1nの面積率が5%以上であると、この金型を用いて作製した有機発光ダイオードにおいて表面プラズモンを取り出すための凹凸のアスペクト比を小さくすることができる。一方、主面10Aにおける平坦面1a〜1nの面積率が50%以下であれば、この金型を用いて作製した有機発光ダイオードにおいて表面プラズモンが平坦面に捕捉されることを抑制できる。
図9は、本発明の一態様に係る金型を隣接する凸部の中心間を結ぶ面によって切断した断面模式図である。より具体的には、図1における隣接する凸部の中心点を結ぶ平面で切断した断面図である。図9における点線は、凸部2a〜2nの近似曲線である。近似曲線は、凸部2a〜2nの中心点2Aa〜2Anを頂点に正規分布で近似することで得ることができる。凸部2a〜2nと稜線部4の境界が近似曲線である。隣接する凸部は稜線部4により連結されている。近似曲線より中心点2Aa〜2An側が凸部2a〜2nであり、その反対側が稜線部4である。
稜線部4と凸部2a〜2nの接続部、及び稜線部4と平坦面1a〜1nの接続部は、所定の湾曲面の条件を満たすように連結されていることが好ましい。これらの接続部を所定の湾曲面の条件を満たすように連結することで、積層体に金型10を押し付けた際に生じる力をより均一に分散させることができる。すなわち、金型10を押し付ける積層体を構成する層が切断されることを抑制することができる。
また、図9に示すように、稜線部4の少なくとも一部は、稜線部4を繋ぐ凸部2nより平坦面1n側に存在することが好ましい。すなわち、稜線部4の最も平坦面1nに近い部分の平坦面1nからの高さhは、稜線部4を繋ぐ凸部2nの平坦面1nからの高さHより低いことが好ましい。
図13は、本実施形態にかかる金型の要部を平坦面に対して垂直な方向からの平面視した図である。稜線部4の高さhが凸部2nの高さHより低いと、金型を被転写物に押し付けた際に、その部分を介して金型と被転写物との間に介在した空気が除かれる(図13の矢印)。すなわち、被転写物に空気が混入することを避け、均一な転写を行うことができる。
また、図13に示すように、平坦面1nに対して垂直な方向からの平面視で、複数の凸部2a〜2nの頂部がハニカム格子(六方格子)を構成する六角形の頂点に位置する場合、金型を被転写物に押し付けた際の樹脂等の広がりが均等になり、被転写物に対して圧力を均等に加えることができる。均一に圧力を加えることができれば、例えば、被転写物が薄層の場合でも層が切断されてしまったり、層厚が極端に薄くなったりすることが避けられる。
また、図9に示す稜線部4の最も平坦面1nに近い部分の平坦面1nからの高さhは、稜線部4を繋ぐ凸部2nの平坦面1nからの高さHに対して、50%〜90%であることが好ましく、60〜85%であることがより好ましい。稜線部4の高さhが低すぎると金型の強度が低下し、稜線部4の高さhが高すぎると空気の逃げ道が少なくなる。
ここまでは、図1の金型10を例に本発明の一実施形態について説明したが、金型の形状はこの構成に限られない。
図10は、本発明の別の態様に係る金型の斜視模式図である。図10に示す金型40は、凸部42a〜42n同士が互いに離間して配置され、1つの平坦面41からなる点が上述の金型10等と異なる。
この他にも、例えば、図11のような構成でもよい。図11は、本発明の別の態様に係る金型の斜視模式図である。図11に示すように金型50は、複数の凸部52a〜52nと、複数の平坦面51a〜51nとを有する。図1に示す金型10と図11に示す金型50は、凸部と平坦面の位置関係が逆転している。すなわち、金型50において、複数の凸部52a〜52nは、複数の平坦面51a〜51nのうち最隣接する平坦面によって囲まれた領域内に配設されている。図11においては、最隣接する平坦面の中心点を結ぶと平面視六角形が描かれ、その中央の領域に凸部が配設されている。金型50のように複数の凸部52a〜52nと平坦面51a〜51nの位置関係が逆転する場合でも、各凸部52a〜52nは所定の湾曲面により形成されているため、金型50を押し付けるスタンパ工程において積層体を構成する層が切断されることを抑制することができる。
本発明の一態様に係る金型は、所定の湾曲面を有する凸部を有する。そのため、金型10を用いて作製した有機発光ダイオードは、層厚の薄い部分や層が形成されていない部分を有さず、効率的に表面プラズモンを取り出すことができる。
「金型の製造方法」
金型は、電子ビームリソグラフィー、機械式切削加工、レーザーリソグラフィー、レーザー熱リソグラフィー、干渉露光、縮小露光、アルミニウムの陽極酸化法及び粒子マスクを利用した方法等を用いて形成することができる。中でも金型は、粒子マスクを利用した方法を用いて作製することが好ましい。粒子マスクを利用した方法とは、金型の母材の平坦面上に粒子単層膜をエッチングマスクとして形成した後に、エッチング処理を行う方法である。粒子マスクを利用した方法では、粒子直下の母材は、エッチングされず凸部となる。
以下に、粒子マスクを利用した方法の具体例について説明する。図14は、金型の製造方法を模式的に示した図である。
まず基体61上に多数の粒子Mからなる単粒子膜エッチングマスク62を形成する(図14(a))。基体61上に単粒子膜エッチングマスク62を形成する方法は、例えばいわゆるLB法(ラングミュア−ブロジェット法)の考え方を利用した方法を用いることができる。単粒子膜エッチングマスク62を形成する方法は、具体的には、溶剤中に粒子が分散した分散液を水槽内の液面に滴下する滴下工程と、溶剤を揮発させることより粒子からなる単粒子膜Fを形成する単粒子膜形成工程と、単粒子膜Fを基板上に移し取る移行工程とを有する。以下に各工程について具体的に説明する。
(滴下工程および単粒子膜形成工程)
まず、クロロホルム、メタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの揮発性の高い溶剤のうちの1種以上からなる疎水性の有機溶剤中に、表面が疎水性の粒子を加えて分散液を調製する。また、図15に示すように水槽(トラフ)Vを用意し、その液面上で粒子を展開させるための液体(以下、下層水という場合もある。)として水Wを入れる。
そして、分散液を下層水の液面に滴下する(滴下工程)。すると、分散媒である溶剤が揮発するとともに、粒子が下層水の液面上に単層で展開し、2次元的に最密充填した単粒子膜Fが形成される(単粒子膜形成工程)。
このように、粒子として疎水性のものを選択した場合には、溶剤としても疎水性のものを選択する必要がある。一方、その場合、下層水は親水性である必要があり、通常、上述したように水を使用する。このように組み合わせることによって、後述するように、粒子の自己組織化が進行し、2次元的に最密充填した単粒子膜Fが形成される。ただし、粒子および溶剤として親水性のものを選択してもよく、その場合には、下層水として、疎水性の液体を選択する。
(移行工程)
図15で示すように、単粒子膜形成工程により液面上に形成された単粒子膜Fを、ついで、単層状態のままエッチング対象物である基体61上に移し取る(移行工程)。基体61は平面状でもよく、曲面、傾斜、段差等の非平面形状を一部もしくは全部に含んでいても良い。
単粒子膜Fは、基体61が平面でなくても2次元的な最密充填状態を維持しつつ基体表面を被覆することが可能である。単粒子膜Fを基体61上に移し取る具体的な方法には特に制限はない。例えば、第1の方法として、疎水性の基体61を単粒子膜Fに対して略平行な状態に保ちつつ、上方から降下させて単粒子膜Fに接触させ、ともに疎水性である単粒子膜Fと基体61との親和力により、単粒子膜Fを基体61に移行させ、移し取ってもよい。また第2の方法として、単粒子膜Fを形成する前にあらかじめ水槽の下層水内に基体61を略水平方向に配置しておき、単粒子膜Fを液面上に形成した後に液面を徐々に降下させることにより、基体61上に単粒子膜Fを移し取ってもよい。これらの方法によれば、特別な装置を使用せずに単粒子膜Fを基体61上に移し取ることができる。より大面積の単粒子膜Fであっても、その2次的な最密充填状態を維持したまま基体1上に移し取りやすい点で、いわゆるLBトラフ法を採用することが好ましい。
この移行工程によって、基体61の一方の面である平坦面61aに複数の粒子Mが、略単一層で配列される。すなわち、粒子Mの単粒子膜Fが平坦面61a上に形成される。
(エッチング工程)
このように形成された単粒子膜Fは単粒子エッチングマスク62として機能する。単粒子エッチングマスク62が片面に設けられた基体61を、気相エッチングして表面加工する(エッチング工程)。
具体的には、気相エッチングを開始すると、まず図14(b)に示すように、エッチングマスク62を構成している粒子Mの隙間をエッチングガスが通り抜けて基体61の表面に到達し、その部分に溝が形成される。そして、各粒子Mに対応する位置にそれぞれ円柱63が現れる。円柱63の間には溝部61mが形成される。溝部61mは、最密充填により正三角形上に配置された3つの粒子Mの中央に形成される。そのため、溝部61mは、円柱63を中心に正六角形の頂点に位置する。
単粒子膜エッチングマスク62を構成する粒子Mは、特に限定されないが、例えば金粒子、コロイダルシリカ粒子等を用いることができる。またエッチングガスは、一般に用いられるものを用いることができる。例えば、Ar、SF、F、CF、C、C、C、C、C、CHF、CH、CHF、C、Cl、CCl、SiCl、BCl、BCl、BC、Br、Br、HBr、CBrF、HCl、CH、NH、O、H、N、CO、COなどを使用できる。
これらの粒子Mおよびエッチングガスは、エッチングされる基体61に合わせて変更することができる。例えば単粒子膜エッチングマスク62を構成する粒子Mとして金粒子を選択し、基体61としてガラス基板を選択してこれらを組み合わせた場合、エッチングガスにCF、CHFなどのガラスと反応性のあるものを用いると、金粒子のエッチング速度が相対的に遅くなり、ガラス基板のほうが選択的にエッチングされる。
図1、図10及び図11に示すような種々の形状の金型は、ドライエッチング条件を変化させることで、所望の形状を得ることができる。また凸部の表面形状をよりなだらかにするために、ウェットエッチングを併用してもよい。
ドライエッチングの各条件としては、粒子マスクを構成する粒子の材質、原板の材質、エッチングガスの種類、バイアスパワー、ソースパワー、ガスの流量及び圧力、エッチング時間等が挙げられる。平坦面は、初期のエッチングガスの流量を高め、徐々に流量を低減することで得ることができる。また図1に示す金型10のように稜線部を残す場合は、粒子マスクに用いる粒子の硬度を高くすることで得ることができる。
凸部の平均ピッチ等は、使用する粒子の粒子径を変更することで自由に変更することができる。また粒子単層膜を利用して非周期構造を形成する場合、粒子径の異なる複数の粒子を用いることで作製することができる。
(奇数回転写工程)
次いで、図14(b)に示す基体61を、奇数回転写する。奇数回転写により、図14(c)に示す転写体71が得られる。具体的には、まず作製した基体61を樹脂で転写する。得られた樹脂転写品の表面に、電鋳等によりNi等の金属メッキを被覆する。金属メッキが被覆されることで、転写体71の硬度が高まり、後述する形状調整等が可能になる。
基体61の円柱63の頂部は、粒子Mで被覆されているため平坦面である。そのため、転写体71において基体61の円柱63に対応する位置には、平坦面71nが形成される。また転写体71において基体61の溝部61mに対応する位置には、凸部72nが形成される。そのため、凸部72は、平坦面71nを中央に正六角形の頂点に位置する。すなわち、図1に対応する形状が得られる。
(形状調整工程)
しかしながら転写体71の表面には、所定の湾曲面が形成されていない場合がある。例えば、凸部72nの頂部に角部72aが形成される場合がある。角部72aは、所定の湾曲面を満たさない部分である。そこで、角部72aを除去し、凸部72nの外表面を所定の湾曲面にする。更なるエッチングは、ウェットエッチングで行ってもドライエッチングで行ってもよい。以下、ドライエッチングの場合について具体的に説明する。
角部72aを除去するためには、図14(d)に示すように、転写体71に対して、プラズマエッチング装置によって生じたプラズマPを照射して、物理エッチングを行う。
物理エッチングは、エッチング工程で用いられる反応性エッチングとは異なる。反応性エッチングは、プラズマ化された化学種が転写体71と反応することでエッチングが進行する。これに対し、物理エッチングは、プラズマ化された化学種が転写体71に衝突する物理力によりエッチングする。そのため、物理エッチングは、プラズマ化された化学種が衝突する確率の高い部分と確率の低い部分とでエッチング速度にばらつきがあり、反応性エッチングと比較してエッチングの異方性を有する。物理エッチングは、アッシング処理と似た処理である。
プラズマエッチング装置では、上部電極と下部電極の間でプラズマ化した化学種を利用する。具体的には、低電位の下部電極と転写体71を電気的に接続し、転写体71を帯電させる。上部電極と下部電極の間でプラズマ化した化学種は、低電位な転写体71に引き寄せられ、転写体71に向かって高速で衝突する。
この際、帯電した転写体71に角部72aのような尖った部分があると、その部分に電荷は集中する性質がある。そのため、プラズマ化した化学種は、尖った部分に多く引き寄せられる。つまり、尖った部分は、その他の部分よりプラズマ化された化学種と衝突する確率が高まる。プラズマ化された化学種との衝突確率が高まると、その部分は、その他の部分より早くエッチングされる。すなわち、凸部72の角部72aは徐々に削られ、所定の湾曲面を有する凸部2nが形成される(図14(e))。
物理エッチングに用いられるエッチングガスとしては、例えば、アルゴン等の希ガス、酸素等を用いることができる。これらのガスは、反応性に乏しく、物理エッチングが進行する。
また物理エッチングに用いられるエッチングガスとして、反応性を有するエッチングガスを用いてもよい。例えば、CF、CHF等の反応性を有するガスを用いることができる。この場合、イオン種の化学反応性よりも物理衝突によるエッチングが顕著となるように、エッチング条件を調整する。例えば、上部電極と下部電極間の電位差が大きくなるように、エッチング条件を調整する。上部電極と下部電極間の電位差が大きくなると、プラズマ化された化学種の衝突速度が高まり、物理エッチングの効果が反応性エッチングの効果より顕著となる。
物理エッチングは、アルゴン又は酸素を用い、低圧高バイアス下で行うことが好ましい。具体的な条件は装置によって異なるため一概には決定できないが、例えば誘導結合型プラズマ(ICP)を用いてドライエッチングする場合は、0.5〜1.0Paの圧力で、0.5〜1.5W/cmのバイアスを加えることが好ましい。その他のドライエッチングガスを用いる場合でも、上記範囲を大きく逸脱することはないが、処理時間を短くすることが好ましい。エッチングの速度が早く、角部62aが想定以上にエッチングされる場合があるためである。
ここまで、角部72aについてのみ言及してきたが、例えば隣接する凸部72n間の稜線部(図1、図9参照)にも尖った部分が形成される場合もある。この場合でも、物理エッチングにより、角部72aと同時に、稜線部における尖った部分も除去される。
(複製工程)
上述の方法で作製した金型は、直接金型として使用してもよいし、作製した金型を原版として作製した複製品を実際に使用する金型として用いてもよい。複製は、作製した金型を偶数回転写することにより作製することができる。具体的には、まず作製した金型を樹脂で転写する。得られた奇数回転写体の表面に、電鋳等によりNi等の金属メッキを被覆する。金属メッキが被覆されることで、奇数回転写体の硬度が高まり、更なる転写を行うことができる。そして、奇数回転写体をさらに転写し、偶数回転写体を作製する。偶数回転写体は、作製した金型と同様の形状となる。最後に偶数回転写体の表面に、電鋳等によりNi等の金属をメッキすることで、金型の複製が完成する。
また図7に示す、複数の凸部32nと平坦面31との境界部33も所定の湾曲面により連結された金型30は、以下の方法で作製できる。
例えば一つ目の方法として、上述のエッチング工程と奇数回転写工程の間に、物理エッチングを施す方法がある。エッチング工程と奇数回転写工程の間に、物理エッチングを施すことで、円柱63の頂部がなだらかになり、転写体71nの凹部の形状がなだらかになる。
また別の方法として、複製工程における転写の過程において、物理エッチングを施す方法がある。物理エッチングを行うことで、転写の後に凸部となった部分の形状をなだらかにできる。
「有機発光ダイオード」
図12は、本発明の一態様に係る有機発光ダイオード素子100の断面模式図である。有機発光ダイオード素子100は、基体110、第1電極120、発光層133を含む有機半導体層130、第2電極140を順に備える。
図12に示す有機半導体層130は、発光層133に加えて、第1電極120と発光層133の間にホール注入層131、ホール輸送層132を有し、発光層133と第2電極140の間に電子輸送層134、電子注入層135を備える。ホール注入層131、ホール輸送層132、電子輸送層134、電子注入層135のそれぞれは必ずしも備えている必要はなく、無くてもよい。本発明の有機発光ダイオード素子100は本発明の効果を損ねない範囲で、その他の層をさらに備えてもよい。
有機発光ダイオードは、第1電極120と第2電極140は、有機半導体層130に電圧を印加する。第1電極120と第2電極140との間に電圧を印加すると、発光層133に電子とホールが注入され、これらが結合して光が発生する。発生した光は、第1電極120を直接透過して素子外部に取り出されるか、第2電極140で一度反射して素子外部に取り出される。
第2電極140は、発光層133側の表面140Aに、複数の凸部142a〜142nが二次元的に配置された二次元構造を有する。二次元構造は、上述の金型と同様に、周期的であっても、非周期的であってもよい。
複数の凸部142a〜142nの平均ピッチは50nm〜5μmであり、50nm〜500nmであることが好ましい。平均ピッチは、金型における平均ピッチと同様の方法で求めることができる。凸部142a〜142nの平均ピッチがこの範囲内であれば、金属電極である第2電極の表面140Aに表面プラズモンとして捕捉されたエネルギーを効率的に輻射し、光として取り出すことができる。
複数の凸部142a〜142nの平均アスペクト比は0.01〜1であり、0.05〜0.5であることが好ましい。平均アスペクト比は、金型における平均アスペクト比と同様の方法で求めることができる。第2電極140の発光層側の表面における凸部142a〜142nの平均アスペクト比が、この範囲内であれば、金属電極である第2電極の表面面140Aに表面プラズモンとして捕捉されたエネルギーを効率的に輻射し、光として取り出すことができる。
表面プラズモンの捕捉は、以下のような過程で生じる。発光層133で発光分子から発光する際に、発光点のごく近傍に近接場光が発生する。発光層133と第2電極140との距離は非常に近いため、近接場光は第2電極140の表面で伝播型の表面プラズモンのエネルギーに変換される。
金属表面の伝播型表面プラズモンは、入射した電磁波(近接場光など)により生じる自由電子の疎密波が表面電磁場を伴うものである。平坦な金属表面に存在する表面プラズモンの場合、表面プラズモンの分散曲線と光(空間伝播光)の分散直線とは交差しない。そのため、表面プラズモンのエネルギーを光として取り出すことはできない。これに対し、金属表面に二次元周期構造があると、二次元周期構造によって回折された表面プラズモンの分散曲線が空間伝播光の分散曲線と交差するようになる。その結果、表面プラズモンのエネルギーを輻射光として素子の外部に取り出すことができる。
このように、二次元周期構造が設けられていると、表面プラズモンとして失われていた光のエネルギーを取り出せる。取り出されたエネルギーは、空間伝播光として第2電極140の表面から輻射される。このとき第2電極140から輻射される光は指向性が高く、その大部分が取出し面に向かう。そのため、取出し面から高強度の光が出射し、取出し効率が向上する。
複数の凸部142a〜142nのうち80%以上は、所定の湾曲面を備える。所定の湾曲面は、金型における所定の湾曲面と同様に定義される。
第2電極の表面140Aにおいて、複数の凸部142a〜142nの間に、平坦面141が形成されている。平坦面141の占める面積率は5〜50%であることが好ましく、5%〜30%であることがより好ましい。第2電極の表面140Aにおける平坦面141の面積率が5%以上であると、表面プラズモンを取り出すための凹凸のアスペクト比を小さくできる。一方、第2電極の表面140Aにおける平坦面141の面積率が50%以下であれば、第2電極の表面140Aに捕捉された表面プラズモンを光に効率的に変換することができる。
第2電極140は、複素誘電率の実部の絶対値が大きな負の値を持つような材料が好ましく、かつ表面プラズモンの取り出しに有利なプラズマ周波数の高い金属材料を選択することが好ましい。かかる材料としては例えば、金、銀、銅、アルミニウム、マグネシウム等の単体や、金と銀との合金、銀と銅との合金が挙げられる。有機発光ダイオードの光取り出しを考えると、可視光域全体に関して共鳴周波数を有する金属材料が好ましく、特に銀またはアルミニウムの使用が好ましい。第2電極140は、2層以上の積層構造であってもよい。
第2電極140の厚さは特に限定はされない。例えば20〜2000nmであり、好ましくは50〜500nmである。20nmより薄いと反射率が低くなり正面輝度が低下し、500nmより厚いと成膜時の熱や放射線によるダメージ、膜応力による機械的ダメージが有機発光層133等の有機物からなる層に蓄積する。
有機半導体層130は、有機材料からなる。図12では、有機半導体層130の発光層133と電子輸送層134の界面及び電子輸送層134と電子注入層135の界面に凹凸形状が形成されている。この凹凸形状は、金型10の主面10Aの反対形状となっている。この凹凸形状は、必ずしも有機半導体層130の発光層133と電子輸送層134の界面及び電子輸送層134と電子注入層135の界面に形成されている必要はない。有機発光ダイオードを製造する方法において詳細を後述するが、凹凸形状は、有機半導体層を構成するいずれかの層の第2電極140側の面に形成されていればよい。凹凸形状が形成された層よりも、第2電極140側の層は、全て凹凸形状を反映した形状を有する。
発光層133は、有機発光材料から構成される。有機発光材料としては、たとえば、Tris[1−phenylisoquinoline−C2,N]iridium(III)(Ir(piq)3)、1,4−bis[4−(N,N−diphenylaminostyrylbenzene)](DPAVB)、Bis[2−(2−benzoxazolyl)phenolato]Zinc(II)(ZnPBO)等の色素化合物が挙げられる。また、蛍光性色素化合物やりん光発光性材料を他の物質(ホスト材料)にドープしたものを用いてもよい。この場合、ホスト材料としては、ホール輸送材料、電子輸送材料等が挙げられる。
ホール注入層131、ホール輸送層132、電子輸送層134および電子注入層135を構成する材質としては、それぞれ、有機材料が一般的に用いられる。
たとえばホール注入層131を構成する材質(ホール注入材料)としては、たとえば、4,4’,4”−tris(N,N−2−naphthylphenylamino)triphenylamine(2−TNATA)等の化合物などが挙げられる。
ホール輸送層132を構成する材質(ホール輸送材料)としては、たとえば、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフチル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(NPD)、銅フタロシアニン(CuPc)、N,N’−Diphenyl−N,N’−di(m−tolyl)benzidine(TPD)等の芳香族アミン化合物などが挙げられる。
電子輸送層134を構成する材質(電子輸送材料)及び電子注入層135を構成する材質(電子注入材料)としては、たとえば、2,5−Bis(1−naphthyl)−1,3,4−oxadiazole(BND)、2−(4−tert−Butylphenyl)−5−(4−biphenylyl)−1,3,4−oxadiazole(PBD)等のオキサジオール系化合物、Tris(8−quinolinolato)aluminium(Alq)等の金属錯体系化合物などが挙げられる。
発光層133を含めた有機半導体層の全体の厚さは、通常、30〜500nmである。
第1電極120には、可視光を透過する透明導電体が用いられる。
第1電極120を構成する透明導電体は、特に限定されず、透明導電材料として公知のものが使用できる。たとえばインジウム−スズ酸化物(Indium Tin Oxide(ITO))、インジウム−亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide(IZO))、酸化亜鉛(Zinc Oxide(ZnO))、亜鉛−スズ酸化物(Zinc Tin Oxide(ZTO))等が挙げられる。第1電極120の厚さは、通常、50〜500nmである。
基体110は、可視光を透過する透明体が用いられる。基体110を構成する材質としては、無機材料でも有機材料でもよく、それらの組み合わせでもよい。無機材料としては、たとえば、石英ガラス、無アルカリガラス、白板ガラス等の各種ガラス、マイカ等の透明無機鉱物などが挙げられる。有機材料としては、シクロオレフィン系フィルム、ポリエステル系フィルム等の樹脂フィルム、該樹脂フィルム中にセルロースナノファイバー等の微細繊維を混入した繊維強化プラスチック素材などが挙げられる。
用途にもよるが、一般に、基体110は可視光透過率の高いものを使用する。透過率は可視光の範囲(波長380nm〜800nm)でスペクトルに偏りを与えず、透過率70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上のものを用いる。
有機発光ダイオード100を構成する各層の厚さは、分光エリプソメーター、接触式段差計、AFM等により測定できる。
「有機発光ダイオードの製造方法」
本発明の一態様に係る有機発光ダイオードの製造方法は、基体上に透明な第1電極を有する電極付き基体の第1電極が形成された面に、発光層を含む有機半導体層と第2電極とを、塗布工程とその後の真空成膜工程とにより形成する有機発光ダイオードの製造方法である。塗布工程と真空成膜工程との間には、上述の金型を塗布工程で形成した塗布層の最外面に押し当て、金型の主面の形状の反転形状を塗布層の最外面に形成するスタンパ工程を有する。
<電極付き基体の準備工程>
電極付き基体は、透明な基体上に透明な第1電極を形成する。基体及び第1電極は、上述のものを用いることができる。
基体上に第1電極を形成する方法は、公知の手法を用いることができる。例えば、ITO等の透明電極用材料をスパッタにより基体上に形成することができる。また市販の電極付き基体を購入してもよい。
<塗布工程>
塗布工程では、有機半導体層を構成する層のうち一部の層、または全ての層を塗布により形成する。一般に塗布工程においては前工程までで既に成膜されている各層を侵すことのないように塗布液の溶媒を選択する必要があるため、塗布によって成膜する層の数が増えるほど適切な溶媒の選択が難しくなる。したがって塗布工程では、有機半導体層を構成する層のうち、発光層まで形成することが好ましい。
塗布法は、公知の手法を用いることができ、例えば、スピンコート、バーコート、スリットコート、ダイコート、スプレーコート、インクジェット法等を用いることができる。塗布法は、積層時の環境を真空にする必要が無く、大掛かりな設備が不要である。また真空引き等の時間が不要となるため、有機発光ダイオードを製造するスループットを向上させることができる。
<スタンパ工程>
スタンパ工程は、いわゆるインプリント法によって凹凸形状を形成する方法である。塗布工程で形成された塗布層に金型を押し付けると、金型の形状に沿って塗布層を構成する塗布液が追従する。塗布液は、形状を維持できる程度の粘度を有するため、金型を外した後もその形状は維持される。
また、塗布液が乾燥、蒸発した後であっても、成膜層をなす材料にガラス転移点が存在する場合は、成膜層をガラス転移点以上に加熱した状態で金型を押し付けることによって形状を賦与することが可能である。
スタンパ工程では、本発明の一態様に係る金型を塗布工程で形成した塗布層の最外層に押し当てる。最外層とは、塗布工程で形成した最後の層であり、塗布工程が終了した段階で基体から最も遠い層である。例えば、図12における発光層133まで塗布で形成した場合は、発光層133の第2電極140側の面に金型を押し付けて、金型の反転形状を転写する。
上述のように、本発明の一態様に係る金型は、所定の湾曲面を有する複数の凸部と平坦面を有する。そのため、発光層133に金型を押し付けた際に、所定の湾曲面に沿って発光層133に加わる力が分散される。その結果、発光層133の層厚が極端に薄くなることや発光層133が切断されること等を避けることができる。
<真空成膜工程>
真空成膜工程では、有機半導体層を構成する層のうち塗布工程で形成しなかった層と第2電極を真空成膜法により形成する。
真空成膜法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD(化学気相成長法)等を用いることができる。有機層へのダメージを少なくするためには、真空成膜法として真空蒸着法を用いることが好ましい。
真空成膜法は、下地の形状を反映する反映性が塗布法と比較して高い。そのため、スタンパ工程で塗布層の最外層に形成された凸部と平坦面の形状は、塗布層の最外層上部に積層される層にも反映される。
金型を押し当てることにより塗布層の最外層に形成される凹部において、凹部と平坦面は所定の湾曲面で連結されていることが好ましい。すなわち、凹部と平坦面の境界がなだらかであることが好ましい。真空成膜により形成される層の層厚が不均一になることをより抑制することができる。
塗布層の最外層に上述の凹部と平坦面を形成することにより、第2電極の発光層側の面には、図12に示すように塗布層の最外層と反転した形状が形成される。この形状は、スタンパ工程で押し付けた金型の形状を反映した形状である。
本発明の一態様に係る有機発光ダイオードの製造方法では、所定の形状を有する金型を用いたスタンパ工程を有するため、第2電極の発光層側に所望の凹凸を簡便に形成することができる。この方法で製造された有機発光ダイオードは、表面プラズモンを取り出すことができ、高い発光特性を得ることができる。
10,30,40,50:金型、10A:主面、1a〜1n,41,51a〜51n:平坦面、2a〜2n,32n,42a〜42n,52a〜52n:凸部、2Aa〜2An:中心点、1Aa〜1An:中心点、2B:湾曲面、20:積層体、21:第1の層、22:第2の層、23:第3の層、26:層、26B:外表面、3,33:境界部、4:稜線部、100:有機発光ダイオード、110:基体、120:第1電極、130:有機半導体層、131:ホール注入層、132:ホール輸送層、133:発光層、134:電子輸送層、135:電子注入層、140:第2電極、142a〜142n:凸部

Claims (7)

  1. 主面に平坦面と、複数の凸部とを有し、
    前記複数の凸部の平均ピッチは50nm〜5μmであり、前記複数の凸部の平均アスペクト比は0.01〜1であり、
    前記複数の凸部のうち80%以上は、所定の湾曲面を有し、
    前記所定の湾曲面は、前記所定の湾曲面の任意の点を第1点とし、前記第1点から前記平均ピッチの1/10だけずれた点を第2点とした際に、
    前記第1点に接する第1接平面に対する前記第2点に接する第2接平面の傾き角が60°以内である有機発光ダイオード製造用の金型。
  2. 前記主面における前記平坦面の占める面積率が5〜50%である請求項1に記載の有機発光ダイオード製造用の金型。
  3. 前記平坦面と、前記所定の湾曲面を有する凸部とが、前記所定の湾曲面の条件を満たすように連結されている請求項1または2のいずれかに記載の有機発光ダイオード製造用の金型。
  4. 前記複数の凸部を構成する前記所定の湾曲面は少なくとも1つ以上の変曲部を有し、
    前記変曲部のうち最も前記平坦面に近い第1変曲部から前記平坦面までの最近接距離が、前記複数の凸部の平均ピッチの1/10以上である請求項3に記載の有機発光ダイオード製造用の金型。
  5. 前記複数の凸部はハニカム格子を形成し、
    前記複数の凸部の頂部は、前記平坦面に対して垂直な方向からの平面視で、前記ハニカム格子を構成する六角形の頂点に位置する請求項1〜4のいずれか一項に記載の有機発光ダイオード製造用の金型。
  6. 前記六角形の頂点に位置する凸部は、前記六角形の隣接する頂点に位置する凸部との間に稜線部を有し、
    前記稜線部の少なくとも一部は、前記稜線部を繋ぐ凸部より前記平坦面側に存在する請求項5に記載の有機発光ダイオード製造用の金型。
  7. 前記稜線部の最も前記平坦面に近い部分の前記平坦面からの高さは、前記稜線部を繋ぐ凸部の前記平坦面からの高さに対して50%〜90%である請求項6に記載の有機発光ダイオード製造用の金型。
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