JP2020017432A - 蓄電セル及び蓄電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギー効率を向上可能な蓄電セル及び蓄電装置を提供する。【解決手段】一実施形態に係る蓄電セルは、複数のバイポーラ電極が固体又はゲル状の電解質を含むセパレータを介して一方向に積層された電極積層体と、複数のバイポーラ電極を保持するとともに、電極積層体の側面を封止する保持部材を有する蓄電セルと、を備える。バイポーラ電極は、第1主面及び第2主面を有する集電体と、第1主面上に配置された正極層と、第2主面上に配置された負極層と、を有し、正極層及び負極層は、集電体における第1領域上に配置されており、集電体において、第1領域より外側の領域である第2領域に少なくとも1つの位置決めマークが配置されている。【選択図】図4

Description

本発明は、蓄電セル及び蓄電装置に関する。
蓄電装置の一種として、全固体電池が挙げられる。下記特許文献1には、集電体層の一方の主面上に正極層が形成され、上記集電体層の他方の主面上に負極層が形成されたバイポーラ電極と、固体電解質層とが交互に積層されたバイポーラ積層型電極群(蓄電セル)を有する。
特開2018−63757号公報
上記特許文献1のように複数のバイポーラ電極を、固体電解質層を介して交互に積層する場合、複数のバイポーラ電極間に位置ずれが生じる場合がある。この場合、各バイポーラ電極が有する正極層及び負極層を、位置ずれを考慮して設計しなければならない。その結果、エネルギー伝達に寄与しない余分な領域(マージン)などを確保する必要があり、体積あたりのエネルギー密度が低下し、結果として、蓄電装置のエネルギー効率も低下するという問題がある。
本発明の一側面の目的は、エネルギー効率を向上可能な蓄電セル及び蓄電装置を提供することである。
本発明の一側面に係る蓄電セルは、複数のバイポーラ電極が、固体又はゲル状の電解質を含むセパレータを介して一方向に積層された電極積層体と、上記複数のバイポーラ電極を保持するとともに、上記電極積層体の側面を封止する保持部を有する蓄電セルと、を備える。上記バイポーラ電極は、第1主面及び上記第1主面と反対側に位置する第2主面を有する集電体と、上記第1主面上に配置された正極層と、上記第2主面上に配置された負極層と、を有する。上記正極層及び上記負極層は、上記集電体における第1領域上に配置されており、上記集電体において、上記第1領域より外側の領域である第2領域に少なくとも1つの位置決めマークが配置されている。
蓄電セルが、複数のバイポーラ電極を備えることから、蓄電セルの内部抵抗を低減できる。バイポーラ電極の集電体は、少なくとも1つの位置決めマークを有する。そのため、複数のバイポーラ電極を、セパレータを介して積層する際、複数のバイポーラ電極を位置決めマークを利用して位置合わせできる。このように、位置決めマークを利用して位置決めができるので、蓄電セルの構成は、複数のバイポーラ電極間の位置ずれを抑制可能な構成である。よって、蓄電セルを設計する際に、上記位置ずれを考慮した設計(例えばマージンを含めること)が不要である。その結果、体積あたりのエネルギー密度の向上が図れ、蓄電セルのエネルギー効率を向上可能である。
上記集電体及び上記第1領域の形状は、上記一方向から上記集電体をみた場合、矩形であり、上記集電体及び上記第1領域の長手方向は同じ方向であり、上記少なくとも1つの位置決めマークは、上記一方向から上記集電体をみた場合に、上記第2領域のうち、上記集電体の長辺における上記第1領域の長辺と対向する部分と、上記第1領域の長辺との間の領域以外に配置されていてもよい。
この場合、上記集電体の長辺のうち上記第1領域の長辺と対向する部分と、上記第1領域の長辺との間に位置決めマークを形成する領域を確保する必要がない。そのため、上記集電体の長辺のうち上記第1領域の長辺と対向する部分と、上記第1領域の長辺との距離を短くできる。その結果、蓄電セルの薄型化(短辺の長さの短縮化)を図りながら、保持部材の上記長辺に対応する部分を厚くできる。
上記少なくとも1つの位置決めマークの例は、孔又は切欠きである。例えば、位置決めマークが孔であれば、冶具などを孔に挿入して、複数のバイポーラ電極を位置合わせできる。位置決めマークが切欠きであれば、例えば積層された複数のバイポーラ電極を側方からみた場合に位置ずれしているバイポーラ電極を特定して修正し易い。
上記少なくとも1つの位置決めマークは、複数の位置決めマークを有しており、上記複数の位置決めマークのうち少なくとも2つの位置決めマークの種類が異なってもよい。この場合、複数のバイポーラ電極を位置合わせする際、位置決めマークの種類に応じた位置決め方法を組み合わせて、複数のバイポーラ電極の位置合わせを行える。
本発明の他の側面に係る蓄電装置は、上記蓄電セルと、上記一方向において上記蓄電セルに隣接しており上記蓄電セルと電気的に接続される集電板とを備える。蓄電装置は、上記蓄電セルを備えるので、エネルギー効率の向上を図れる。
上記集電板を介して上記蓄電セルに電気的に接続される接続部材を更に備え、上記少なくとも1つの位置決めマークは、上記集電体における上記接続部材側の辺と反対側の辺寄りに配置されてもよい。この場合、集電体において接続部材側の領域において、位置決めマークを形成するための領域を確保する必要がない。そのため、蓄電セル及び蓄電装置の大きさを維持しながら、接続部材と集電体との間に配置される保持部材の厚さを厚くできる。その結果、接続部材と集電体との短絡をより防止可能である。
本発明の一側面によれば、エネルギー効率を向上可能な蓄電セル及び蓄電装置を提供できる。
図1は、一実施形態に係る蓄電装置を示す概略斜視図である。 図2(a)は、蓄電セル及び当該蓄電セルに接触する集電板の概略斜視図であり、図2(b)は、蓄電セル及び当該蓄電セルに接触する集電板の概略側面図である。 図3は、蓄電セルの概略断面図である。 図5は、バイポーラ電極の一例の概略平面図である。 図5は、バイポーラ電極の他の例の概略平面図である。 図6は、図1のVIa−VIa線に沿った概略断面図である。 図7は、図1のVIIa−VIIa線に沿った概略断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1に示される蓄電装置1は、例えばフォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の各種車両のバッテリとして用いられる蓄電モジュールである。蓄電装置1は、セルスタック2と、セルスタック2に電気的に接続される接続部材3,4と、セルスタック2を拘束する一対の拘束部材5,6と、セルスタック2と拘束部材5との間に配置される絶縁緩衝部材7と、セルスタック2と拘束部材6との間に配置される絶縁緩衝部材8と、セルスタック2の一部を覆うカバー部材9とを備える。以下では、拘束部材5,6がセルスタック2を拘束する方向を図1に示される方向X(一方向)とし、水平方向において方向Xと交差もしくは直交する方向を方向Yとし、方向X及び方向Yと交差もしくは直交する方向を方向Zとする。
セルスタック2は、方向Xに沿って配列される複数の蓄電セル11を有する。すなわち、セルスタック2は、複数の蓄電セル11の集合体である。セルスタック2は、例えば89個以上111個以下の蓄電セル11を含む。本実施形態では、セルスタック2は、100個の蓄電セルを含む。蓄電セル11の構成の詳細については、後述する。セルスタック2は、図1では示されていないが、複数の集電板も有する。集電板の詳細についても、後述する。
接続部材3は、蓄電装置1の正極として機能する導電部材(バスバー)であり、略平板形状を呈している。接続部材3は、方向Yにおけるセルスタック2の一端側に設けられている。接続部材3は、例えば金属板又は合金板である。金属板は、例えば銅板、アルミニウム板、チタン板、もしくはニッケル板である。合金板は、例えばステンレス鋼板(SUS301、SUS304等)、もしくは上記金属の合金板である。
接続部材3は、方向Xに沿って延在すると共に方向Zにおいてセルスタック2及び絶縁緩衝部材7に重なる主板部3aと、主板部3aにおける拘束部材5側の一端から方向Xに沿って突出する突出板部3bとを有する。接続部材3の主板部3aは、セルスタック2内に含まれる複数の蓄電セル11の各正極端子に電気的に接続されている。接続部材3の突出板部3bは、主板部3aに連続して設けられている。方向Xに沿った突出板部3bの端は、拘束部材5よりも外側に位置する。接続部材3は、拘束部材5,6と離間している。
接続部材4は、蓄電装置1の負極として機能する導電部材(バスバー)であり、略平板形状を呈している。接続部材4は、方向Yにおけるセルスタック2の他端側に設けられている。接続部材4は、接続部材3と同様に、例えば金属板又は合金板である。接続部材4は、接続部材3と同一の金属板又は合金板であってもよいし、異なる金属板又は合金板であってもよい。
接続部材4は、方向Xに沿って延在すると共に方向Zにおいてセルスタック2及び絶縁緩衝部材8に重なる主板部4aと、主板部4aにおける拘束部材6側の一端から方向Xに沿って突出する突出板部4bとを有する。突出板部4bは、方向Xにおいて接続部材3の突出板部3bと反対側に設けられている。接続部材4の主板部4aは、セルスタック2内に含まれる複数の蓄電セル11の各負極端子に電気的に接続されている。接続部材4の突出板部4bは、主板部4aに連続して設けられている。方向Xに沿った突出板部4bの端は、拘束部材6よりも外側に位置する。接続部材4は、接続部材3と同様に拘束部材5,6と離間している。
拘束部材5,6のそれぞれは、セルスタック2に対して方向Xに沿った拘束力(拘束荷重)を付加する部材であり、略L字板形状を呈するエンドプレートである。拘束部材5は、方向Xにおけるセルスタック2の一端側に配置されており、セルスタック2に対して拘束荷重を付加する主部5aと、方向Zにおける主部5aの一端から方向Xに沿って延在する延在部5bとを有する。延在部5bは、セルスタック2から離れるように延在している。拘束部材6は、方向Xにおけるセルスタック2の他端側に配置されており、セルスタック2に対して拘束荷重を付加する主部6aと、方向Zにおける主部6aの一端から方向Xに沿って延在する延在部6bとを有する。延在部6bは、拘束部材5の延在部5bと同様に、セルスタック2から離れるように延在している。
拘束部材5,6のそれぞれは、例えば金属製又は合金製の板材である。拘束部材5,6は、例えば締結部材(例えば、ボルト及びナット)等を用いた連結部材を介して互いに連結されてもよい。この場合、拘束部材5,6のそれぞれには、方向Xに沿って延在するボルト等の連結部材が挿通される貫通孔等が設けられてもよい。もしくは、拘束部材5,6のそれぞれは、図示しない基台又はケース等に固定されてもよい。この場合、拘束部材5,6のそれぞれには、これらを基台等に固定するための部材が挿通される貫通孔等が設けられてもよい。
絶縁緩衝部材7,8のそれぞれは、蓄電セル11の膨張を吸収するための絶縁部材であり、略直方体形状を呈している。絶縁緩衝部材7は、方向Xにおいてセルスタック2と拘束部材5との間に配置されている。絶縁緩衝部材8は、方向Xにおいてセルスタック2と拘束部材6との間に配置されている。絶縁緩衝部材7,8のそれぞれにおいて接続部材3,4に対向する端面は、セルスタック2において接続部材3,4に対向する端面に対して揃ってもよい。すなわち、上記端面同士は、面一になっていてもよい。
絶縁緩衝部材7,8のそれぞれは、例えばポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ナイロン66(PA66)を含む。絶縁緩衝部材7,8の少なくとも1つは、弾性を示してもよい。絶縁緩衝部材7,8の方向Xに沿った長さ(すなわち、厚さ)は、例えば1mm以上10mm以下である。本実施形態では、絶縁緩衝部材7,8の厚さは、5mmである。
カバー部材9は、蓄電セル11の方向Zにおける移動を規制するための部材であり、略逆U字板形状を呈している。カバー部材9は、方向Yにおいて接続部材3,4の間に設けられており、且つ、接続部材3,4と離間している。カバー部材9は、方向Xに沿って延在するカバー部9aと、方向Xにおけるカバー部9aの一端から方向Zに沿って延在する第1取付部9bと、方向Xにおけるカバー部9aの他端から方向Zに沿って延在する第2取付部9cとを有する。
第1取付部9bは、締結部材E等を介して拘束部材5に固定されている。第2取付部9cは、第1取付部9bと同様に、締結部材等を介して拘束部材6に固定されている。このため本実施形態では、カバー部材9は、拘束部材5,6を連結するための連結部材として機能する。カバー部材9は、例えば金属板又は合金板である。
次に、図2〜図7を参照しながら、セルスタック2に含まれる蓄電セル11と集電板との詳細について説明する。まず、蓄電セル11の構成の詳細について説明する。
図2(a),(b)に示されるように、蓄電セル11は、略直方体形状を呈する単電池である。蓄電セル11においては、方向Xに沿った辺が最も短く、方向Yに沿った辺が最も長くなっている。蓄電セル11は、全固体電池である。蓄電セル11は、例えばリチウムイオン二次電池等の二次電池である。本実施形態では、蓄電セル11は、バイポーラ型のリチウムイオン二次電池である。
蓄電セル11は、方向Xにおいて正極集電板12と負極集電板13とによって挟まれており、正極集電板12を介して接続部材3に電気的に接続されると共に、負極集電板13を介して接続部材4に電気的に接続される。
蓄電セル11は、方向Xに交差する一対の主面14a,14b及び主面14a,14bをつなぐ外周面14cを有する電極積層体14と、少なくとも電極積層体14の外周面14c上に設けられる保持部材15とを備える。
図3に示されるように、電極積層体14は、複数のバイポーラ電極16(複数の電極)と、複数のセパレータ(固体又はゲル状電解質層を含むセパレータ)17とを有する。複数のバイポーラ電極16と、複数のセパレータ17とは、方向Xに沿って交互に配置されている。複数のバイポーラ電極16の数(積層数)の例は、100である。
複数のバイポーラ電極16のそれぞれは、集電体21と、正極層22と、負極層23とを備える。集電体21は、方向Xに交差する一対の主面21a,21bを有する。集電体21の主面(第1主面)21a上には正極層22が設けられ、集電体21の主面(第2主面)21b上には負極層23が設けられる。このため、集電体21は、方向Xに沿って正極層22と負極層23とによって挟まれている。
集電体21は、シート状の導電部材であり、略矩形状を呈している。集電体21は、例えば金属箔又は合金箔である。金属箔は、例えば銅箔、アルミニウム箔、チタン箔、もしくはニッケル箔である。集電体21が金属箔である場合、機械的強度を確保する観点から、当該金属箔はアルミニウム箔であってもよい。合金箔は、例えばステンレス鋼箔(SUS301、SUS304等)、もしくは上記金属の合金箔である。集電体21が合金箔である場合、もしくは集電体21がアルミニウム箔以外の金属箔である場合、集電体21の表面にはアルミニウムが被覆されていてもよい。集電体21の厚さは、例えば5μm以上20μm以下である。本実施形態では、集電体21の厚さは10μmである。
正極層22は、正極活物質と電解質とを含む層状部材であり、略矩形状を呈している。
本実施形態の正極活物質は、例えば複合酸化物、金属リチウム、及び硫黄等である。複合酸化物の組成には、例えばマンガン、チタン、ニッケル、コバルト、及びアルミニウムの少なくとも1つと、リチウムとが含まれる。
電解質は、例えば固体電解質、もしくはゲル状電解質である。固体電解質は、ジルコニア、もしくはβアルミナを含む。固体電解質の概念には、固体高分子電解質を含む。固体高分子電解質は、例えばポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)等のアルキレンオキシド系高分子化合物、もしくはこれらの共重合体を含む。加えて、正極層22が固体高分子電解質を含む場合、正極層22は、例えばイオン伝導性を高めるための支持塩、電子伝導性を高めるための導電助剤、粘度調整溶媒、重合開始剤の少なくともいずれかを含む。支持塩は、アルキレンオキシド系高分子化合物に容易に溶解可能な観点から、例えばリチウム塩である。リチウム塩は、例えばLiBF、LiPF、LiN(SOCF、LiN(SO、もしくはこれらの混合物である。導電助剤は、例えばアセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト等である。粘度調整溶媒は、例えばN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等である。重合開始剤は、例えばアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等である。ゲル状電解質は、流動性を完全にもしくはほぼ完全に示さない。例えば、20℃におけるゲル状電解質の粘度は、0.1Pa・S以上である。
負極層23は、負極活物質と電解質とを含む層状部材であり、略矩形状を呈している。本実施形態の負極活物質は、例えば黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、金属化合物、リチウムと合金化可能な元素若しくはその化合物、ホウ素添加炭素などである。リチウムと合金化可能な元素の例としては、シリコン(ケイ素)及びスズが挙げられる。負極層23の電解質としては、正極層22に含まれる電解質と同様のものが用いられる。
図4及び図5を利用してバイポーラ電極16を更に説明する。以下、断らない限り、図4及び図5を利用したバイポーラ電極16の説明はバイポーラ電極16を正極層22側からみた場合(或いは方向Xからみた場合)に基づく。
図4に示したように、集電体21は略矩形状を呈している。集電体21の一対の長辺21c,21dは方向Yに沿って延在しており、集電体21の一対の短辺21e,21fは方向Zに沿って延在している。集電体21の長辺21c(長辺21d)の長さの例は、1200mmであり、短辺21e(短辺21f)の長さの例は、100mmである。
集電体21において、正極層22(又は負極層23)が形成される領域を第1領域211と呼称し、第1領域211以外の領域を第2領域212と呼称する。換言すれば、主面21a及び主面21bのうち第1領域211上に正極層22及び負極層23が配置されている。正極層22及び負極層23が、塗工により形成される場合、第1領域211は塗工領域であり、第2領域212は未塗工領域に相当する。第2領域212の少なくとも一部(少なくとも縁部近傍の領域)は、後述する保持部材15で被覆され得る。
第1領域211は略矩形状を呈している。第1領域211の一対の長辺211a,211bは方向Yに沿って延在しており、一対の短辺211c,211dは方向Zに沿って延在している。
集電体21には、第2領域212に、他の集電体21との位置合わせのための位置決めマークMが配置されている。一実施形態において、位置決めマークMは、第2領域212のうち、長辺21cにおける長辺211aと対向する部分と長辺211aとの間の領域(ハッチングで示した領域)及び長辺21cにおける長辺211bと対向する部分と長辺211bとの間の領域(ハッチングで示した領域)以外の領域に形成され得る。一実施形態において、位置決めマークMは、長辺21cからより離れた位置(例えば長辺21d寄り)に形成され得る。一実施形態において、位置決めマークMは、集電体21の角部寄りに形成される。位置決めマークMの位置は例示した配置形態を組み合わせた位置に形成されてもよい。
位置決めマークMの例は、図4に示したように孔でもよいし、図5に示したように切欠きでもよい。上記孔の例は、丸孔、楕円孔及び長孔を含む。切欠きの形状は、図5に例示されている三角形に限定されない。切欠きの形状は、例えばU字状でもよい。集電体21に形成される位置決めマークMの数は2以上でもよい。集電体21が複数の位置決めマークMを有する場合、複数の位置決めマークMのうち少なくとも2つの位置決めマークMは、図5に例示したように互いにより離れた位置に形成され得る。集電体21が複数の位置決めマークMを有する場合、複数の位置決めマークMのうち少なくとも2つの位置決めマークMは異なる種類の位置決めマークMでもよい。例えば、図5に示したように、1つの位置決めマークMは丸孔である場合、他の位置決めマークMは、切欠きであり得る。或いは、他の位置決めマークMは、長孔であり得る。
図3に示したように、セパレータ17は、隣り合うバイポーラ電極16同士を隔てる層状部材であり、略矩形状を呈している。セパレータ17は、正極層22及び負極層23に含まれる電解質によって構成されている。セパレータ17が固体電解質又はゲル状電解質を含む場合、セパレータ17は、略矩形板形状を呈してもよい。セパレータ17の厚さは、例えば1μm以上10μm以下である。本実施形態では、セパレータ17の厚さは5μmである。
方向Xにおける電極積層体14の両端には、集電体21が設けられている。方向Xにおいて電極積層体14の一端(図3における紙面右側)に配置される集電体21の主面21b上には、負極層が配置されていない。このため、当該集電体21は、電極積層体14における正極端子に相当し、主面21bは、電極積層体14の主面14aに相当する。方向Xにおいて電極積層体14の他端(図3における紙面左側)に配置される集電体21の主面21a上には、負極層が配置されていない。このため、当該集電体21は、電極積層体14における負極端子に相当し、主面21aは、電極積層体14の主面14bに相当する。
保持部材15は、電極積層体14に含まれる複数のバイポーラ電極16、複数のセパレータ17、正極端子、及び負極端子を保持する部材であり、絶縁性を示す。本実施形態では、保持部材15は、電極積層体14の外周面14cを封止するように略矩形枠形状を呈する封止部材、及び、電極積層体14内のバイポーラ電極16同士の短絡を防止する短絡防止部材としても機能し得る。
保持部材15は、電極積層体14の外周面14cと接触する内周面15aと、内周面15aの反対側に位置する外周面15bと、方向Xに交差する側面15cとを有する。側面15cは、電極積層体14の主面14a,14bに対して略平行に設けられる。本実施形態では、方向Xにおける一端(図3における紙面右側)に位置する側面15cは、主面14aと面一になっており、方向Xにおける他端(図3における紙面右側)に位置する側面15cは、主面14bと面一になっている。
保持部材15は、例えば耐熱性を示す樹脂部材を含む。耐熱性を示す樹脂部材は、例えばポリイミド、PP、PPS、PA66等である。保持部材15の厚さは、例えば1mm以上10mm以下である。この場合、熱等による保持部材15の破損防止と、蓄電セル11の重量低減とを両立可能である。保持部材15の厚さは、方向Yもしくは方向Zに沿った内周面15aと外周面15bとの距離に相当する。本実施形態では、保持部材15の厚さは5mmである。
次に、図2(a),(b)に戻って正極集電板12及び負極集電板13の構成について説明する。
正極集電板12は、電極積層体14に接触する導電部材であり、板形状を呈している。正極集電板12は、方向Xに沿って蓄電セル11に隣接している。正極集電板12は、正極端子として機能する集電体21に接触する本体部121と、方向Zに沿って本体部121の縁122の一部から突出する突出部123とを有する。本体部121は、方向Xにおいてバイポーラ電極16及びセパレータ17に重なる部分であり、略矩形状を呈している。本実施形態では、正極集電板12が2つの蓄電セル11によって方向Xに沿って挟持される場合、本体部121の一方面は一方の蓄電セル11に接触し、本体部121の他方面は他方の蓄電セル11に接触する。このとき、正極集電板12は、各蓄電セル11の正極端子に接触しており、負極端子として機能する集電体21には接触していない。
蓄電セル11に接触する正極集電板12の突出部123は、その先端が蓄電セル11の電極積層体14から離れるように折り曲げられている。このため、突出部123は、基端部123a、電極積層体14から離れるように方向Xに沿って延在する先端部123b、及び屈曲部123cを有する。先端部123bは、方向Zにおいて上記電極積層体14と重なっておらず、且つ、蓄電セル11における保持部材15の外周面15bにも接していない。
負極集電板13は、電極積層体14に接触する導電部材であり、板形状を呈している。負極集電板13は、正極集電板12と同様に方向Xに沿って蓄電セル11に隣接している。負極集電板13は、負極端子として機能する集電体21に接触する本体部131と、方向Zに沿って本体部131の縁132の一部から突出する突出部133とを有する。本体部131は、方向Xにおいてバイポーラ電極16及びセパレータ17に重なる部分であり、略矩形状を呈している。本実施形態では、負極集電板13が2つの蓄電セル11によって方向Xに沿って挟持される場合、本体部131の一方面は一方の蓄電セル11に接触し、本体部131の他方面は他方の蓄電セル11に接触する。このとき、負極集電板13は、各蓄電セル11の負極端子に接触しており、正極端子には接触していない。屈曲部123cは、方向Yから見て略直角になるように折り曲げられている。
上述したように本実施形態では、正極集電板12は、各蓄電セル11の正極端子にそれぞれ接触する。このため本実施形態では、セルスタック2内の複数の蓄電セル11は、正極集電板12及び負極集電板13を介して並列接続されている。
負極集電板13の突出部133もまた、その先端が蓄電セル11における電極積層体14から離れるように折り曲げられている。このため、突出部133は、基端部133a、電極積層体14から離れるように方向Xに沿って延在する先端部133b、及び屈曲部133cを有する。先端部133bは、方向Zにおいて上記電極積層体14と重なっておらず、且つ、蓄電セル11における保持部材15の外周面15bにも接していない。
図6に示されるように、セルスタック2内では、複数の蓄電セル11と複数の集電板とが方向Xに沿って交互に配列されている。より具体的には、蓄電セル11、正極集電板12、蓄電セル11、負極集電板13の順に配置されたグループが方向Xに沿って連続して並ぶことによって、セルスタック2が構成されている。各蓄電セル11及び各集電板には、拘束部材5によって方向Xに沿った拘束力が、絶縁緩衝部材7を介して付加されている。
図6に示される、方向Xにおいて最も外側に位置する蓄電セル11に接触する正極集電板12は、当該蓄電セル11と絶縁緩衝部材7との間に配置されており、且つ、当該正極集電板12の本体部121は、絶縁緩衝部材7の主面7aと接触している。以下では、図6に示される、方向Xにおいて最も外側に位置する正極集電板12を最外正極集電板12Aと呼称する。絶縁緩衝部材7は、方向Xに交差すると共に本体部121に接触する主面7aと、主面7aの縁から方向Xに沿って延在する外周面7bとを有する。
最外正極集電板12Aを除く各正極集電板12の突出部123は、保持部材15の側面15cと外周面15bに沿っている。最外正極集電板12Aの突出部123は、絶縁緩衝部材7の主面7aと外周面7bとに沿っている。
突出部123の基端部123aは、方向Xにおいて電極積層体14とは重ならず、且つ、保持部材15の側面15cに沿って設けられている。本実施形態では、各基端部123aの全体は、対応する保持部材15の側面15cに密着している。加えて、最外正極集電板12Aの基端部123aの全体は、絶縁緩衝部材7の主面7aに密着している。
最外正極集電板12Aを除く正極集電板12における突出部123の先端部123bは、方向Zにおいて電極積層体14及び接続部材3と重なり、且つ、保持部材15の外周面15bに沿って延在している。本実施形態では、当該先端部123bの全体は、保持部材15の外周面15bと、接続部材3との両方に密着している。これらの先端部123bと、対応する保持部材15と、接続部材3とが方向Zに沿って重なり、且つ、保持部材15と当該先端部123bとが互いに接触する領域上には、溶接部W1が設けられる。溶接部W1は、正極集電板12と接続部材3とを接合する部分であり、先端部123bと接続部材3とが接触している箇所に設けられる。溶接部W1は、例えばレーザ溶接等によって形成される。溶接部W1が形成されるとき、保持部材15が溶接工程における台座としても機能する。
最外正極集電板12Aにおける突出部123の先端部123bは、蓄電セル11から離れるように方向Xに沿って延在している。このため、当該先端部123bは、方向Zにおいて絶縁緩衝部材7と重なり、且つ、絶縁緩衝部材7の外周面7bに沿って延在している。本実施形態では、当該先端部123bの全体は、絶縁緩衝部材7の外周面7bと、接続部材3との両方に密着している。この先端部123bと、絶縁緩衝部材7と、接続部材3とが方向Zに沿って重なり、且つ、絶縁緩衝部材7と当該先端部123bとが互いに接触する領域上には、溶接部W2が設けられる。溶接部W2は、最外正極集電板12Aと接続部材3とを接合する部分である。溶接部W2は、溶接部W1と同様に、例えばレーザ溶接等によって形成される。溶接部W2が形成されるとき、絶縁緩衝部材7が溶接工程における台座としても機能する。
最外正極集電板12Aを除く正極集電板12の先端部123bと、最外正極集電板12Aの先端部123bとは、互いに同一方向に沿って延在している。具体的には、上記先端部123bは、方向Xの一方側に向かって延在している。
図7は、図1のVIIa−VIIa線に沿った概略断面図である。図7に示される、方向Xにおいて最も外側に位置する蓄電セル11に接触する負極集電板13は、蓄電セル11と絶縁緩衝部材8との間に配置されており、且つ、当該負極集電板13の本体部131は、絶縁緩衝部材8の主面8aと接触している。以下では、図7に示される、方向Xにおいて最も外側に位置する負極集電板13を最外負極集電板13Aとも呼称する。
最外負極集電板13Aを除く各負極集電板13の突出部133は、保持部材15の側面15cと外周面15bに沿うように配置されている。最外負極集電板13Aの突出部133は、絶縁緩衝部材8の主面8a及び外周面8bに沿うように配置されている。
最外負極集電板13Aを除く負極集電板13における突出部133は、方向Zにおいて電極積層体14及び接続部材4と重なり、且つ、保持部材15の外周面15bに沿って延在している。本実施形態では、突出部133は、保持部材15の外周面15bと、接続部材4との両方に密着している。これらの先端部133bと、対応する保持部材15と、接続部材4とが方向Zに沿って重なり、且つ、保持部材15と当該先端部133bとが互いに接触する領域上には、溶接部W3が設けられる。溶接部W3は、負極集電板13と接続部材4とを接合する部分であり、先端部133bと接続部材4とが接触している箇所に設けられる。溶接部W3は、例えばレーザ溶接等によって形成される。溶接部W3が形成されるとき、保持部材15が溶接工程における台座としても機能する。
最外負極集電板13Aにおける突出部133の先端部133bは、蓄電セル11から離れるように方向Xに沿って延在している。このため、当該先端部133bは、方向Zにおいて絶縁緩衝部材8と重なり、且つ、絶縁緩衝部材8の外周面8bに沿って延在している。本実施形態では、当該先端部133bの全体は、絶縁緩衝部材8の外周面8bと、接続部材4との両方に密着している。この先端部133bと、絶縁緩衝部材8と、接続部材4とが方向Zに沿って重なり、且つ、絶縁緩衝部材8と当該先端部133bとが互いに接触する領域上には、溶接部W4が設けられる。溶接部W4は、最外負極集電板13Aと接続部材4とを接合する部分である。溶接部W4は、溶接部W3と同様に、例えばレーザ溶接等によって形成される。溶接部W4が形成されるとき、絶縁緩衝部材8が溶接工程における台座としても機能する。
最外負極集電板13Aを除く負極集電板13の先端部133bと、最外負極集電板13Aの先端部133bとは、互いに同一方向に沿って延在している。具体的には、上記先端部133bは、方向Xの他方側に向かって延在している。このため、各正極集電板12の先端部123bの延在方向と、各負極集電板13の先端部133bの延在方向とは、互いに反対になっている。
以上に説明した蓄電装置1は、蓄電セル11を備える。蓄電セル11は、一方向に積層された複数のバイポーラ電極16を有する。蓄電セル11を構成する電極がバイポーラ電極であることから、蓄電セル11の内部抵抗を低減できる。バイポーラ電極16の集電体21は、少なくとも1つの位置決めマークMを有する。そのため、蓄電セル11の製造時において、セパレータ17を介して複数のバイポーラ電極16を積層する際、複数のバイポーラ電極16を位置決めマークMを利用して位置合わせできる。例えば位置決めマークMに冶具を通すことによって複数のバイポーラ電極16の位置合わせができる。或いは、位置決めマークMをカメラで撮影して撮影画像を見ながら複数のバイポーラ電極16の位置合わせができる。このように、位置決めマークMを利用して位置決めができるので、蓄電セル11及び蓄電装置1の構成は、複数のバイポーラ電極16間の位置ずれを抑制可能な構成である。よって、蓄電セル11を設計する際に、上記位置ずれを考慮した設計(例えばマージンを含めること)が不要である。その結果、体積あたりのエネルギー密度の向上が図れ、蓄電セル11及び蓄電装置1のエネルギー効率を向上可能である。
蓄電セル11が有する複数のバイポーラ電極16の数が多いほど位置ずれの影響が大きくなる。そのため、蓄電セル11及び蓄電装置1の構成は、蓄電セル11が有する複数のバイポーラ電極16の数が10以上である場合に、一層有効である。蓄電セル11及び蓄電装置1の構成は、蓄電セル11が有する複数のバイポーラ電極16の数が50以上である場合、更には、80以上である場合により一層有効である。
バイポーラ電極16が有する集電体21の縦横比が大きい(主面の面積が大きい)場合にも、位置ずれの影響が大きくなる。そのため、蓄電セル11及び蓄電装置1の構成は、バイポーラ電極16が有する集電体21の縦横比が大きい(主面の面積が大きい)場合に、一層有効である。
上記実施形態で説明した蓄電セル11及びそれを含む蓄電装置1は、バイポーラ電極16を用いた全固体電池である。したがって、蓄電セル11内に電解液は含まれない。仮に、バイポーラ電極及び電解液を含む蓄電セルにおいて、バイポーラ電極が有する集電体に、図4又は図5を利用して説明した位置決めマークを形成すると、隣接する電極間が電解液を介して短絡する。これに対して、本実施形態のように蓄電セル11が全固体電池であれば、上記短絡が生じない。蓄電セル11及びそれを含む蓄電装置1の構成は、電解質が固体電解質である場合或いは粘度が0.1Pa・S以上のゲル状電解質である全固体電池に対して非常に有効である。
位置決めマークMは、集電体21の長辺21c(接続部材3,4が配置される側の辺)からより離れた位置(例えば、長辺21cと反対側の長辺21d寄り)に形成されている場合、長辺21cと長辺211aの間に位置決めマークMを形成する領域を確保する必要がない。そのため、長辺21cと長辺211aの間の距離を短くできる。その結果、蓄電セル11及び蓄電装置1の薄型化(方向Zに沿った長さの短縮化)を図りながら、保持部材15において、図4(又は図5)の長辺21c側のハッチング領域に対応する部分の厚さ(方向Zに沿った長さ)を厚くできる。蓄電装置1では、長辺21c側に接続部材3(又は接続部材4)が配置される。接続部材3(又は接続部材4)と集電体21の長辺21c(特に長辺21cのうちハッチング領域に対応する部分)との間の保持部材15が厚い(長い)と、接続部材3(又は接続部材4)と集電体21との短絡を一層抑制可能である。
位置決めマークMが、第2領域212のうち図4(又は図5)に示した領域以外に形成されている形態では、長辺21cと長辺211aの間及び長辺21dと長辺211bとの間に位置決めマークMを形成する領域を確保する必要がない。そのため、長辺21cと長辺211aの間の距離及び長辺21dと長辺211bとの間の距離を短くできる。その結果、蓄電セル11及び蓄電装置1の薄型化(方向Zの長さの短縮化)を図りながら、保持部材15において、図4(又は図5)のハッチング領域に対応する部分の厚さ(方向Zに沿った長さ)を厚くできる。蓄電装置1では、長辺21c側に接続部材3(又は接続部材4)が配置されるので、前述したように、接続部材3(又は接続部材4)と集電体21との短絡を一層抑制可能である。更に、例えば蓄電装置1を自動車に搭載する際、集電体21のうち長辺21d側が下側(自動車における蓄電装置1の搭載面側)になる傾向にある。この場合、集電体21の長辺21d(特に長辺21dのうちハッチング領域に対応する部分)に対応する保持部材15が厚いと、振動の影響低減に寄与するともに、保持部材15内への異物(水を含む)の侵入を防止し易い。
集電体21に複数の位置決めマークMが形成されている形態では、集電体21の回転動作も規制できるので、複数のバイポーラ電極16の位置決めをより正確に実施できる。2つの位置決めマークMのうちの一方に対して他方がより遠くに配置されていれば、位置決めをより正確に実施できる。複数の位置決めマークMのうち少なくとも2つの位置決めマークMの種類が異なっている形態では、それぞれの位置決めマークMの特性を組み合わせた位置決めが可能である。例えば、一方の種類(例えば、切欠き又は長孔)の位置決めマークMによって粗く位置決めをした後、他方の種類(例えば丸孔)の位置決めマークMで精密に位置決めをすることができる。これにより、例えば、正極層及び負極層への位置決めの際のダメージを低減できる。
集電体21の第2領域212において位置決めマークMの部分も保持部材15で被覆すれば、位置決めマークM内にも保持部材15が充填される。そのため、例えば、バイポーラ電極16が振動の影響を受けにくい。
保持部材15は、電極積層体14の外周面14c上に設けられている。このため、電極積層体14の外周面14cを保持部材15によって保護できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、本発明に係る蓄電装置は、蓄電セルと集電体とを備えていればよい。上記実施形態では、蓄電セルの形状は方向Xから見て略矩形状であるが、これに限られない。蓄電セルの形状は、方向Xから見て三角形状、五角形状等の多角形状であってもよいし、円形状であってもよいし、楕円形状であってもよい。同様に、各集電板等の形状も、上記実施形態に限定されない。正極集電板及び負極集電板の形状は例示した形状に限定されない。
上記実施形態では、保持部材の形状は、電極積層体の外周面を封止するように略矩形枠形状であるが、例えば、保持部材は、方向Zにおいて蓄電セルと、当該蓄電セルに接触する集電板の先端部(長辺21c,21d)との間に位置し、且つ、当該先端部に接触していればよい。この場合であっても、当該先端部は保持部材の外周面に接触されるので、当該保持部材が溶接部を形成する際の台座として機能する。
上記実施形態では、セルスタック内の蓄電セルは並列接続されているが、これに限られない。例えば、蓄電セル同士は直列接続されていてもよい。この場合、蓄電装置の正極として機能する一方の接続部材は、セルスタックに含まれる複数の蓄電セルのうち1つに接続されればよい。蓄電装置の負極として機能する他方の接続部材は、上記1つの蓄電セルとは異なる蓄電セルに接続されればよい。
上記実施形では、蓄電セルと、正極集電板と、負極集電板とが互いに別体となっているが、これに限られない。例えば、蓄電セルと、正極集電板と、負極集電板とは、互いに一体化されてもよい。この場合、例えば保持部材が、電極積層体と、正極集電板と、負極集電板とを一体化してもよい。これにより、電極積層体と、正極集電板及び負極集電板との接触を確保できる。セルスタックには、蓄電セル、正極集電板及び負極集電板が互いに一体化されたユニットと、正極集電板及び負極集電板が別体である蓄電セルとの両方が含まれてもよい。この場合、当該ユニットと蓄電セルとが、方向Xに沿って交互に配列される。
1…蓄電装置、2…セルスタック、3…接続部材、4…接続部材、11…蓄電セル、12…正極集電板、13…負極集電板、14…電極積層体、15…保持部材、16…バイポーラ電極、17…セパレータ、21…集電体、21a…主面(第1主面)、21b…主面(第2主面)、21c…長辺、21d…長辺、211…第1領域、211a…長辺、211b…長辺、212…第2領域、22…正極層、23…負極層。

Claims (6)

  1. 複数のバイポーラ電極が、固体又はゲル状の電解質を含むセパレータを介して一方向に積層された電極積層体と、
    前記複数のバイポーラ電極を保持するとともに、前記電極積層体の側面を封止する保持部を有する蓄電セルと、
    を備え、
    前記バイポーラ電極は、
    第1主面及び前記第1主面と反対側に位置する第2主面を有する集電体と、
    前記第1主面上に配置された正極層と、
    前記第2主面上に配置された負極層と、
    を有し、
    前記正極層及び前記負極層は、前記集電体における第1領域上に配置されており、
    前記集電体において、前記第1領域より外側の領域である第2領域に少なくとも1つの位置決めマークが配置されている、
    蓄電セル。
  2. 前記集電体及び前記第1領域の形状は、前記一方向から前記集電体をみた場合、矩形であり、
    前記集電体及び前記第1領域の長手方向は同じ方向であり、
    前記少なくとも1つの位置決めマークは、前記一方向から前記集電体をみた場合に、前記第2領域のうち、前記集電体の長辺における前記第1領域の長辺と対向する部分と、前記第1領域の長辺との間の領域以外に配置されている、
    請求項1に記載の蓄電セル。
  3. 前記少なくとも1つの位置決めマークは、孔又は切欠きである、
    請求項1又は2に記載の蓄電セル。
  4. 前記少なくとも1つの位置決めマークは、複数の位置決めマークを有しており、
    前記複数の位置決めマークのうち少なくとも2つの位置決めマークの種類が異なる、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の蓄電セル。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の蓄電セルと、
    前記一方向において前記蓄電セルに隣接しており前記蓄電セルと電気的に接続される集電板と、
    を備える、
    蓄電装置。
  6. 前記集電板を介して前記蓄電セルに電気的に接続される接続部材を更に備え、
    前記少なくとも1つの位置決めマークは、前記集電体における前記接続部材側の辺と反対側の辺寄りに配置されている、
    請求項5に記載の蓄電装置。
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