以下、本開示を適用した電磁波検出装置および情報取得システムの実施形態について、図面を参照して説明する。
入射した電磁波を、プリズムを介して検出部に導く電磁波検出装置においては、プリズムの端面での端面反射による面反射光が検出部の結像面に到達することがある。検出部が検出すべき電磁波以外の、不要光である面反射光が検出部の結像面に到達すると、ゴーストあるいはフレアが発生し、ノイズとなってしまう。特許文献1に記載されているように、レンズ系とプリズムとの間に遮光手段を設けても、プリズムでの端面反射による面反射光の検出部への入射の低減を図ることは困難である。
図1に示すように、本開示の第1の実施形態に係る電磁波検出装置10を含む情報取得システム11は、電磁波検出装置10と、放射部12と、走査部13と、制御部14とを含んで構成される。図1において、各機能ブロックを結ぶ破線は、制御信号または通信される情報の流れを示す。破線が示す通信は、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。各機能ブロックから突出する実線は、ビーム状の電磁波を示す。
放射部12は、例えば、赤外線、可視光線、紫外線、および電波の少なくともいずれかの電磁波を放射してよい。放射部12は、放射する電磁波を、対象obに向けて、直接または走査部13を介して間接的に放射してよい。
放射部12は、幅の細い、例えば、0.5°のビーム状の電磁波を放射してよい。放射部12は、電磁波をパルス状に放射してよい。放射部12は、例えば、LED(Light Emitting Diode)およびLD(Laser Diode)などを含む。放射部12は、後述する制御部14の制御に基づいて、電磁波の放射および停止を切り替えてよい。
走査部13は、例えば、電磁波を反射する反射面を有する。走査部13は、放射部12から放射された電磁波を、反射面の向きを変えながら反射することにより、対象obに照射される電磁波の照射位置を変更してよい。すなわち、走査部13は、放射部12から放射される電磁波を用いて、対象obを走査してよい。走査部13は、一次方向または二次方向に対象obを走査してよい。
走査部13は、放射部12から放射され、反射面で反射した電磁波の照射領域の少なくとも一部が、電磁波検出装置10における電磁波の検出範囲に含まれるように構成されてよい。したがって、走査部13を介して対象obに照射される電磁波の少なくとも一部は、電磁波検出装置10において検出され得る。
走査部13は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー、ポリゴンミラー、およびガルバノミラーなどを含む。
走査部13は、後述する制御部14の制御に基づいて、電磁波を放射する向きを変えてよい。走査部13は、例えば、エンコーダなどの角度センサを有してよい。走査部13は、角度センサが検出する角度を、電磁波を反射する方向に関する方向情報として、制御部14に通知してよい。制御部14は、走査部13から取得する方向情報に基づいて、照射位置を算出し得る。また、制御部14は、電磁波を反射する向きを制御するために走査部13に入力する駆動信号に基づいて、照射位置を算出し得る。
電磁波検出装置10は、対象obから到来する電磁波を検出する。電磁波検出装置10は、例えば、放射部12から放射され、対象obで反射した電磁波を検出してよい。また、電磁波検出装置10は、例えば、対象obが発する電磁波を検出してよい。電磁波検出装置10の構成については後述する。
制御部14は、1以上のプロセッサおよびメモリを含む。プロセッサは、特定のプログラムを読み込ませて特定の機能を実行する汎用のプロセッサ、および特定の処理に特化した専用のプロセッサの少なくともいずれかを含んでよい。専用のプロセッサは、特定用途向けIC(ASIC;Application Specific Integrated Circuit)を含んでよい。プロセッサは、プログラマブルロジックデバイス(PLD;Programmable Logic Device)を含んでよい。PLDは、FPGA(Field−Programmable Gate Array)を含んでよい。制御部14は、1つまたは複数のプロセッサが協働するSoC(System−on−a−Chip)、およびSiP(System in a Package)の少なくともいずれかを含んでよい。
制御部14は、後述する電磁波検出装置10が備える検出部による電磁波の検出結果に基づいて、電磁波検出装置10の周囲に関する情報を取得してよい。周囲に関する情報は、例えば、画像情報、距離情報および温度情報などである。
制御部14は、例えば、ToF(Time−of−Flight)方式により、距離情報を取得する。具体的には、制御部14は、例えば、時間計測LSI(Large Scale Integrated circuit)を有しており、放射部12が電磁波を放射した時刻T1から、その電磁波が照射された照射位置で反射された反射波を電磁波検出装置10が検出した時刻T2までの時間ΔTを計測する。制御部14は、計測した時間ΔTに光速を乗算して2で除算することにより、照射位置までの距離を算出する。制御部14は、走査部13から取得する方向情報、または制御部14が走査部13に出力する駆動信号に基づいて、電磁波の照射位置を算出する。制御部14は、電磁波の照射位置を変えながら各放射位置までの距離を算出することにより、画像状の距離情報を取得する。
本実施形態においては、情報取得システム11は、電磁波を放射して、返ってくるまでの時間を直接計測するDirect ToFにより距離情報を取得する例を用いて説明したが、これに限られない。情報取得システム11は、例えば、電磁波を一定の周期で放射し、放射された電磁波と返ってきた電磁波との位相差から、電磁波が返ってくるまでの時間を間接的に計測するFlash ToFにより距離情報を取得してもよい。情報取得システム11は、他のToF方式、例えば、Phased ToFにより距離情報を取得してもよい。
次に、本実施形態に係る電磁波検出装置10の構成について図2を参照して説明する。
図2に示すように、本実施形態に係る電磁波検出装置10は、第1の結像部15と、進行部16と、プリズム17と、第2の結像部18と、第1の検出部19とを備える。
結像部としての第1の結像部15は、例えば、レンズおよびミラーの少なくとも一方を含む。第1の結像部15は、第1の方向d1から入射する、被写体となる対象obの電磁波の像を、プリズム17の第1の面s1へ進行させて、第1の面s1より離れた位置で結像させる。第1の方向d1は、第1の結像部15の主軸と平行であって、物体面から第1の結像部15に向かう方向かつ第1の結像部15から像面に向かう方向を含む。
進行部16は、プリズム17の第1の面s1に入射して第4の面s4から出射される電磁波の経路上に設けられている。進行部16は、第1の結像部15から所定の距離だけ離れた対象obの一次結像位置または一次結像位置近傍に設けられてもよい。
図2においては、進行部16は、対象obの一次結像位置に設けられている。進行部16は、第1の結像部15およびプリズム17を通過した電磁波が入射する基準面ssを有している。基準面ssは、後述する第1の状態および第2の状態の少なくともいずれかにおいて、電磁波に、例えば、反射および透過などの作用を生じさせる面である。進行部16は、第1の結像部15による対象obの電磁波の像を基準面ssに結像させてよい。基準面ssは、第4の面s4から射出された電磁波の進行軸に垂直であってよい。
進行部16は、基準面ssに入射する電磁波を、特定の方向へ進行させる。進行部16は、基準面ssに沿って配置された複数の画素pxを備える。進行部16は、電磁波を特定の方向としての第1の選択方向ds1へ進行させる第1の状態と、別の特定の方向としての第2の選択方向ds2へ進行させる第2の状態とに、画素pxごとに切替可能である。第1の状態は、基準面ssに入射する電磁波を、第1の選択方向ds1に反射する第1の反射状態を含む。第2の状態は、基準面ssに入射する電磁波を、第2の選択方向ds2に反射する第2の反射状態を含む。
進行部16は、画素pxごとに電磁波を反射する反射面を含んでよい。進行部16は、画素pxごとに反射面の向きを変更することにより、第1の反射状態および第2の反射状態を画素pxごとに切り替えてよい。
進行部16は、例えば、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD;Digital Micro mirror Device)を含んでよい。DMDは、基準面ssを構成する微小な反射面を駆動することにより、画素pxごとに反射面を基準面ssに対して+12°または−12°の傾斜状態に切替可能である。基準面ssは、DMDにおける微小な反射面を載置する基板の板面に平行であってよい。
進行部16は、制御部14の制御に基づいて、第1の状態と第2の状態とを、画素pxごとに切替えてよい。例えば、進行部16は、一部の画素pxを第1の状態に切替えることにより、当該画素pxに入射する電磁波を第1の選択方向ds1へ進行させ得る。進行部16は、別の一部の画素pxを第2の状態に切替えることにより、当該画素pxに入射する電磁波を第2の選択方向ds2へ進行させ得る。
プリズム17は、第1の結像部15と進行部16との間に設けられている。プリズム17は、第1の結像部15から進行した電磁波を進行部16に向けて射出する。また、プリズム17は、進行部16により進行方向を変えられた電磁波を第1の検出部19に向けて射出する。プリズム17の詳細な構造を以下に説明する。
プリズム17は、第1の面s1、第2の面s2、第3の面s3、第4の面s4、第5の面s5および第6の面s6を少なくとも有する。
第1の面s1は、第1の方向d1からプリズム17に入射する電磁波を第2の方向d2へ進行させる。第1の面s1は、第1の方向d1から第1の面s1に入射する電磁波の進行軸に対して垂直であってよい。前述のように、第1の方向d1は、第1の結像部15の主軸と平行なので、第1の結像部15の主軸と第1の面s1とが垂直、言い換えると、第1の結像部15の主面と第1の面s1とが平行であってよい。第1の面s1は、第1の方向d1から入射する電磁波を透過または屈折させて、第2の方向d2へ進行させてよい。
第2の面s2は、第2の方向d2へ進行した電磁波を第4の方向d4へ進行させる。第2の面s2は、第2の方向d2へ進行した電磁波のうち、特定の波長帯域の電磁波を第4の方向d4へ進行させてよい。第2の面s2は、第2の方向d2へ進行した電磁波のうち、特定の波長帯域の電磁波を透過または屈折させて第4の方向d4へ進行させてよい。第2の方向d2へ進行した電磁波の第2の面s2への入射角は臨界角未満であってよい。
第3の面s3は、第1の面s1および第2の面s2と交差する。
第1の射出面としての第4の面s4は、第4の方向d4へ進行した電磁波を進行部16の基準面ssに射出する。また、第4の面s4は、進行部16の基準面ssから再入射した電磁波を第5の方向d5へ進行させる。第4の面s4は、第4の方向d4へ進行した電磁波の進行軸に対して垂直、すなわち第4の方向d4に垂直であってよい。第4の面s4は、基準面ssから再入射する電磁波を透過または屈折させて第5の方向d5へ進行させてよい。
第5の面s5は、第5の方向d5へ進行した電磁波を第6の方向d6へ進行させる。第5の面s5は、第5の方向d5へ進行した電磁波を内部反射して第6の方向d6へ進行させてよい。第5の面s5は、第5の方向d5へ進行した電磁波を内部全反射して第6の方向d6へ進行させてよい。第5の方向d5へ進行した電磁波の第5の面s5への入射角は、臨界角以上であってよい。第5の方向d5へ進行した電磁波の第5の面s5への入射角は、第2の方向d2へ進行した電磁波の第2の面s2への入射角と異なってよい。第5の方向d5へ進行した電磁波の第5の面s5への入射角は、第2の方向d2へ進行した電磁波の第2の面s2への入射角より大きくてよい。第5の面s5は、第2の面s2と平行であってよい。
第2の射出面としての第6の面s6は、第1の進行方向としての第6の方向d6へ進行した電磁波を射出する。第6の面s6は、第6の方向d6へ進行した電磁波の進行軸に対して垂直、すなわち第6の方向d6に垂直であってよい。
プリズム17は、第1のプリズム21と、第2のプリズム22と、第1の中間層23とを備える。
第1のプリズム21は、第1の面s1、第2の面s2および第3の面s3を別々の異なる表面として有してよい。第1のプリズム21は、例えば、三角プリズムを含む。第1の面s1、第2の面s2および第3の面s3は、互いに交差してよい。
第1のプリズム21は、第1の方向d1から第1の面s1に入射する電磁波の進行軸と第1の面s1とが垂直となるように配置されてよい。第1のプリズム21は、第1の方向d1から第1の面s1を透過または屈折して第1のプリズム21の内部を進行する電磁波の進行方向に第2の面s2が位置するように配置されてよい。
第2のプリズム22は、第4の面s4、第5の面s5および第6の面s6を別々の異なる表面として有してよい。第2のプリズム22は、例えば、三角プリズムを含む。第4の面s4、第5の面s5および第6の面s6は、互いに交差してよい。
第2のプリズム22は、第5の面s5が第1のプリズム21の第2の面s2に平行かつ対向するように配置されてよい。第2のプリズム22は、第1のプリズム21の第2の面s2を透過し、第5の面s5を介して第2のプリズム22の内部を進行する電磁波の進行方向に第4の面s4が位置するように配置されてよい。第2のプリズム22は、第5の面s5における第5の方向d5からの電磁波の入射角に等しい反射角である第6の方向d6に第6の面s6が位置するように配置されてよい。
第1の中間層23は、第1のプリズム21と第2のプリズム22との間に配置されてよい。第1の中間層23は、第1のプリズム21の第2の面s2に接しており、第1のプリズム21との境界面に沿って第2の面s2を含んでよい。第1の中間層23は、第2のプリズム22の第5の面s5に接しており、第2のプリズム22との境界面に沿って第5の面s5を含んでよい。第1の中間層23は、例えば、第2の面s2に付着された、可視光反射コーティング、ハーフミラー、ビームスプリッタ、ダイクロイックミラー、コールドミラー、ホットミラー、メタサーフェス、および偏向素子を含む。
第1の中間層23の屈折率は、第2のプリズム22の屈折率より小さくてよい。したがって、第2のプリズム22の内部を進行し臨界角以上の入射角で入射する電磁波は、第5の面s5において内部全反射する。それゆえ、第5の面s5は、第2のプリズム22の内部を第5の方向d5を進行軸として進行する電磁波を内部反射する。第5の方向d5からの電磁波の入射角が臨界角以上である構成においては、第5の面s5は、第5の方向d5に内部進行する電磁波を内部全反射して第6の方向d6へ進行させる。
第2の結像部18は、第6の方向d6へ進行して第6の面s6から射出される電磁波の経路上に設けられてよい。第2の結像部18は、主面が第6の面s6と平行になるように設けられてよい。第2の結像部18は、例えば、レンズおよびミラーの少なくとも一方を含む。第2の結像部18は、進行部16の基準面ssにおいて一次結像し、かつ、プリズム17を介して第6の面s6から射出された電磁波としての対象obの像を、第1の検出部19へ進行させて、結像させてよい。
第1の検出部19は、進行部16により特定の方向へ進行した電磁波を検出する。具体的には、第1の検出部19は、進行部16により特定の方向へ進行し、第5面s5において第6の方向d6へ進行して第6の面s6から射出され、第2の結像部18を経由した電磁波を検出する。すなわち、第1の検出部19は、第1の射出面としての第4の面s4から再入射し、第1の進行方向としての第6の方向d6へ進行して、第2の射出面としての第6の面s6から射出された電磁波を検出する。第1の検出部19は、進行部16により特定の方向へ進行してプリズム17に再入射した後、プリズム17から射出された電磁波を検出することで、進行部16から第1の検出部19に入射する不要光を削減することができる。第6の面s6から射出された電磁波を検出するために、第1の検出部19は、第6の面s6から射出された後に第2の結像部18を経由して進行する電磁波の経路上に配置されてよい。第1の検出部19は、進行部16の基準面ssに形成される電磁波の像の、第2の結像部18による二次結像位置または二次結像位置近傍に配置されてよい。
第1の検出部19は、検出面が第6の面s6と平行となるように配置されてよい。前述のように、第6の面s6は、第6の方向d6へ進行して射出される電磁波の進行軸に垂直であり得る。第1の検出部19の検出面は、第6の面s6から射出される電磁波の進行軸と垂直であってよい。第1の検出部19は、検出面が第2の結像部18の主面と平行であってよい。
第1の検出部19は、放射部12から対象obに向けて放射された電磁波の対象obからの反射波を検出するアクティブセンサであってよい。第1の検出部19は、放射部12から放射され、かつ、走査部13により反射されることにより対象obに向けて放射された電磁波の対象obからの反射波を検出してよい。
第1の検出部19は、さらに具体的には、測距センサを構成する素子を含む。例えば、第1の検出部19は、APD(Avalanche PhotoDiode)、PD(PhotoDiode)、SPAD(Single Photon Avalanche Diode)、ミリ波センサ、サブミリ波センサ、および測距イメージセンサなどの単一の素子を含む。第1の検出部19は、APDアレイ、PDアレイ、MPPC(Multi Photon Pixel Counter)、測距イメージングアレイ、および測距イメージセンサなどの素子アレイを含むものであってもよい。第1の検出部19は、測距センサ、イメージセンサおよびサーモセンサの少なくともいずれかを含んでよい。
第1の検出部19は、被写体からの反射波を検出したことを示す検出情報を制御部14に送信してよい。制御部14は、第1の検出部19により検出された電磁波に基づいて、電磁波検出装置10の周囲の情報を取得する。具体的には、制御部14は、第1の検出部19から送信されてきた検出情報に基づいて、例えば、ToF方式により、放射部12から放射された電磁波の照射位置の距離情報を取得することができる。
第1の検出部19は、上述した測距センサを構成する単一の素子である構成において、電磁波を検出できればよく、検出面において結像される必要はない。それゆえ、第1の検出部19は、第2の結像部18による結像位置である二次結像位置または二次結像位置近傍に必ずしも設けられなくてよい。すなわち、第1の検出部19は、すべての画角からの電磁波が検出面上に入射可能な位置であれば、プリズム17の第6の面s6から射出された後に第2の結像部18を経由して進行する電磁波の経路上のどこに配置されてもよい。
本実施形態において、プリズム17は、不要光である、プリズム17の端面での端面反射による面反射光の第1の検出部19への入射を抑制する反射抑制部90を備える。反射抑制部90は、第1の結像部15から入射し、第1の検出部19が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置に設けられている。第1の検出部19が検出すべき電磁波とは、図2に示すように、第1の結像部15からプリズム17、進行部16および第2の結像部18を介して第1の検出部19に入射する電磁波である。つまり、第1の検出部19が検出すべき電磁波の進行経路とは、第1の結像部15から入射した電磁波が、プリズム17、進行部16および第2の結像部18を介して第1の検出部19に入射するようにプリズム17に設定された光路である。
反射抑制部90は、プリズム17の第3の面s3に設けられている。図2に示すように、プリズム17の第3の面s3には、第1の検出部19が検出すべき電磁波は到達していない。すなわち、反射抑制部90は、第1の検出部19が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置に設けられている。反射抑制部90は、プリズム17の第3の面s3、すなわち、第1の検出部19が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置における、プリズム17とプリズム17に接する他の媒質、例えば、大気との界面に設けられてよい。第1の検出部19が検出すべき電磁波の進行経路から、反射抑制部90が設けられる界面までの距離は、第1の検出部19が検出すべき電磁波の進行を妨げないように、所定の距離以上であってよい。
反射抑制部90は、プリズム17の第3の面s3を、例えば、黒塗り面、黒色塗装面、砂摺り面、球面、非球面あるいは凹凸面などの端面反射抑制面とすることで形成される。プリズム17の第3の面s3を端面反射抑制面とすることで、第3の面s3での端面反射を抑制することができる。反射抑制部90が設けられた第3の面s3での端面反射が抑制されるので、本実施形態に係る電磁波検出装置10は、第1の検出部19に入射する不要光の低減を図ることができる。
また、本実施形態に係る情報取得システム11では、制御部14は、第1の検出部19により検出された電磁波に基づいて、電磁波検出装置10の周囲に関する情報を取得する。そのため、情報取得システム11は、検出した電磁波に基づく有益な情報を提供し得る。このような構成および効果は、後述する各実施形態の情報取得システムについても同じである。
次に、図3を参照して、本開示の第2の実施形態に係る電磁波検出装置100について説明する。図3において、第1の実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
図3に示すように、本実施形態に係る電磁波検出装置100は、第1の結像部15と、進行部16と、プリズム170と、第2の結像部18と、第1の検出部19と、第2の検出部20とを備える。すなわち、本実施形態に係る電磁波検出装置100は、第1の実施形態に係る電磁波検出装置10と比較して、プリズム17をプリズム170に変更した点と、第2の検出部20を追加した点とが異なる。
プリズム170は、第1の面s1、第2の面s20、第3の面s30、第4の面s40、第5の面s50および第6の面s60を少なくとも有する。第4の面s40の機能は、第4の面s4の機能と同じである。第6の面s60の機能は、第6の面s6と同様である。
第2の面s20は、第2の方向d2へ進行した電磁波を分離して第3の方向d3および第4の方向d4へ進行させる。プリズム170は、第2の方向d2へ進行した電磁波を分離して、第3の方向d3および第4の方向d4へ進行させてよい。
第2の面s20は、第2の方向d2へ進行した電磁波のうち特定の波長帯域の電磁波を第3の方向d3へ進行させ、特定の波長帯域以外の電磁波を第4の方向d4へ進行させてよい。第2の面s20は、第2の方向d2へ進行した電磁波のうち特定の波長帯域の電磁波を反射して第3の方向d3へ進行させ、特定の波長帯域以外の電磁波を透過または屈折させ第4の方向d4へ進行させてよい。第2の面s20は、第2の方向d2へ進行した電磁波のうち特定の波長帯域の電磁波を全反射して第3の方向d3へ進行させ、特定の波長帯域以外の電磁波を透過または屈折させ第4の方向d4へ進行させてよい。すなわち、プリズム170は、特定の波長帯域の電磁波を反射して第3の進行方向としての第3の方向d3へ進行させ、特定の波長帯域以外の電磁波を第2の進行方向としての第4の方向d4へ進行させてよい。第2の方向d2へ進行した電磁波の第2の面s2への入射角は臨界角未満であってよい。
第3の射出面としての第3の面s30は、第3の方向d3へ進行した電磁波を射出する。すなわち、プリズム170は、第3の方向d3へ進行した電磁波を射出する第3の射出面としての第3の面s30を有する。第3の面s30は、第3の方向d3へ進行した電磁波の進行軸に対して垂直、すなわち第3の方向d3に垂直であってよい。
第5の面s50は、第1の実施形態と同じく、第5の方向d5へ進行した電磁波を第6の方向d6へ進行させる。第5の面s50は、第1の実施形態と同じく、第5の方向d5へ進行した電磁波を内部反射して第6の方向d6へ進行させてよい。第5の面s50は、第1の実施形態と同じく、第5の方向d5へ進行した電磁波を内部全反射して第6の方向d6へ進行させてよい。第5の方向d5へ進行した電磁波の第5の面s50への入射角は、第1の実施形態と同じく、臨界角以上であってよい。第5の方向d5へ進行した電磁波の第5の面s50への入射角は、第1の実施形態と同じく、第2の方向d2へ進行した電磁波の第2の面s20への入射角と異なってよい。第5の方向d5へ進行した電磁波の第5の面s50への入射角は、第1の実施形態と同じく、第2の方向d2へ進行した電磁波の第2の面s20への入射角より大きくてよい。第5の面s50は、第1の実施形態と異なり、第2の面s20と非平行であってよい。
プリズム170は、第1のプリズム210と、第2のプリズム220と、第3のプリズム240と、第1の中間層230と、第2の中間層250とを有する。
第1のプリズム210は、第1の面s1、第2の面s20および第3の面s30を別々の異なる表面として有してよい。第1のプリズム210は、例えば、三角プリズムを含む。第1の面s1、第2の面s20および第3の面s30は、互いに交差してよい。
第2のプリズム220は、第4の面s40、第5の面s50、第6の面s60および第7の面s70を別々の異なる表面として有してよい。第7の面s70は、第4の面s40および第6の面s60と交差してよい。
第2のプリズム220は、第1の実施形態と同じく、第1のプリズム210の第2の面s20を透過して第5の面s50を介して第2のプリズム220の内部を進行する電磁波の進行方向に第4の面s40が位置するように配置されてよい。第2のプリズム220は、第1の実施形態と同じく、第5の面s50における第5の方向d5からの電磁波の入射角に等しい反射角である第6の方向d6に第6の面s60が位置するように配置されてよい。第2のプリズム220は、第1の実施形態と異なり、第2の方向d2と第2の面s20とのなす角度aよりも、第2の方向d2と第5の面s50とのなす角度bが小さくなるように配置されてよい。
第3のプリズム240は、第1の中間層230と第2の中間層250との間に配置されてよい。第3のプリズム240の一斜面が、第1の中間層230に接してよい。第3のプリズム240の他の一斜面が、第2の中間層250に接してよい。第3のプリズム240は、第1の中間層230に接する一斜面、第2の中間層250に接する他の一斜面、および、一斜面および他の一斜面と交差する第8の面s80を別々の異なる表面として有してよい。第3のプリズム240は、例えば、三角プリズムを含む。
第1の中間層230は、第1のプリズム210と第3のプリズム240との間に配置されてよい。第1の中間層230は、第1のプリズム210の第2の面s20に接しており、第1のプリズム210との境界面に沿って第2の面s20を含んでよい。第1の中間層230は、例えば、第2の面s20に付着された、可視光反射コーティング、ハーフミラー、ビームスプリッタ、ダイクロイックミラー、コールドミラー、ホットミラー、メタサーフェス、および偏向素子を含む。
第2の中間層250は、第2のプリズム220と第3のプリズム240との間に配置されてよい。第2の中間層250は、第2のプリズム220の第5の面s50に接しており、第2のプリズム220との境界面に沿って第5の面s50を含んでよい。
第2の中間層250は、屈折率が第2のプリズム220の屈折率より小さくてよい。第2の中間層250は、例えば、真空、または第2のプリズム220より屈折率の小さな気体、液体、もしくは固体の少なくともいずれかを含む。したがって、第2のプリズム220の内部を進行し臨界角以上の入射角で入射する電磁波は、第5の面s50において内部全反射する。それゆえ、第5の面s50は、第2のプリズム220の内部を第5の方向d5へ進行した電磁波を内部反射する。第5の方向d5からの電磁波の入射角が臨界角以上である構成においては、第5の面s50は、第5の方向d5へ内部進行した電磁波を内部全反射して第6の方向d6へ進行させる。第2の中間層250が、気体または液体である構成においては、第3のプリズム240の他の一斜面および第2のプリズム220の第5の面s50の外縁にスペーサを設け、内部に気体または液体を充填することにより、第2の中間層250を形成してよい。
第2の検出部20は、第3の面s30から射出された電磁波を検出する。第3の面s30から射出された電磁波を検出するために、第2の検出部20は、プリズム170から第3の方向d3へ射出される電磁波の経路上に設けられてよい。第2の検出部20は、プリズム170から第3の方向d3における第1の結像部15による対象obの結像位置または結像位置近傍に設けられてよい。
したがって、第2の検出部20の検出面に、第2の面s20および第3の面s30を介して到達する対象obの電磁波の像は、結像してよい。第3の方向d3へ進行した電磁波の第2の面s20から第2の検出部20までの進行経路の長さと、第4の方向d4へ進行した電磁波の第2の面s20から基準面ssまでの進行経路の長さとの差は、所定値以下であってよく、さらには同一であってよい。
第2の検出部20は、検出面が第3の面s30と平行となるように配置されてよい。前述のように、第3の面s30は、第3の方向d3へ進行して射出される電磁波の進行軸に垂直であり得る。第2の検出部20の検出面は、第3の面s30から射出される電磁波の進行軸と垂直であってよい。
第2の検出部20は、パッシブセンサを含む。第2の検出部20は、さらに具体的には、素子アレイを含む。例えば、第2の検出部20は、イメージセンサまたはイメージングアレイなどの撮像素子を含み、検出面において結像した電磁波による像を撮像し、撮像した対象obに相当する画像情報を生成してよい。第2の検出部20は、可視光の像を撮像してよい。第2の検出部20は、生成した画像情報を制御部14に送信してよい。制御部14は、第2の検出部20による電磁波の検出結果に基づいて、周囲に関する情報を取得する。
第2の検出部20は、赤外線、紫外線および電波の像など、可視光以外の像を撮像してもよい。第2の検出部20は、測距センサを含んでよい。このような構成において、電磁波検出装置100は、第2の検出部20により画像状の距離情報を取得し得る。第2の検出部20は、測距センサまたはサーモセンサなどを含んでよい。このような構成において、電磁波検出装置100は、第2の検出部20により画像状の温度情報を取得し得る。
第2の検出部20は、第1の検出部19とは同種または異種のセンサを含んでよい。第2の検出部20は、第1の検出部19と同種または異種の電磁波を検出してよい。
本実施形態においては、プリズム170は、反射抑制部900aと、反射抑制部900bとを備える。反射抑制部900aは、第2のプリズム220の第7の面s70に設けられている。反射抑制部900bは、第3のプリズム240の第8の面s80に設けられている。反射抑制部900aが設けられた第7の面s70および反射抑制部900bが設けられた第8の面s80には、図3に示すように、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波は到達していない。したがって、反射抑制部900a,900bは、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置に設けられている。反射抑制部900aは、第7の面s70を端面反射抑制面とすることで形成される。反射抑制部900bは、第8の面s80を端面反射抑制面とすることで形成される。第7の面s70および第8の面s80を端面反射抑制面とすることで、これらの面での端面反射を抑制することができる。そのため、本実施形態に係る電磁波検出装置100は、第7の面s70および第8の面s80での端面反射を抑制し、第1の検出部19および第2の検出部20に入射する不要光の低減を図ることができる。
次に、図4を参照して、本開示の第3の実施形態に係る電磁波検出装置101について説明する。図4において、上述した各実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
図4に示すように、本実施形態に係る電磁波検出装置101は、第1の結像部15と、進行部16と、プリズム171と、第2の結像部18と、第1の検出部19と、第2の検出部20とを備える。すなわち、本実施形態に係る電磁波検出装置100は、第2の実施形態に係る電磁波検出装置100と比較して、プリズム170をプリズム171に変更した点が異なる。第3の実施形態に係る情報取得システム11における、電磁波検出装置101以外の構成および機能は、第2の実施形態と同じである。
プリズム171は、第1のプリズム210と、第2のプリズム221と、第3のプリズム240と、第1の中間層230と、第2の中間層250とを備える。すなわち、本実施形態のプリズム171は、第2の実施形態のプリズム170と比較して、第2のプリズム220を第2のプリズム221に変更した点が異なる。
第2のプリズム221は、第4の面s41、第5の面s50および第6の面s61を別々の異なる表面として有してよい。第2のプリズム221は、例えば、三角プリズムを含む。第4の面s41、第5の面s50および第6の面s61は、互いに交差してよい。
第4の面s41の機能は、プリズム170の第4の面s40の機能と同じである。第6の面s61の機能は、プリズム170の第6の面s60の機能と同じである。第4の面s41の構成は、プリズム170の第4の面s40の構成と異なる。第6の面s61の構成は、プリズム170の第6の面s60の構成と異なる。
プリズム170においては、第4の面s40と第7の面s70とが交差し、第6の面s60と第7の面s70とが交差する。一方、プリズム171においては、図4に示すように、第4の面s41は、第4の面s40と比べて、第4の面s41と第5の面s50との交線とは反対方向に長く延在する。また、第6の面s61は、第6の面s60と比べて、第6の面s61と第5の面s50との交線とは反対方向に長く延在する。第4の面s41および第6の面s61が延伸することで、第4の面s41と第6の面s61とが交差する。
第4の面s41と第6の面s61とが延伸して交差することで、第2のプリズム221は、第2のプリズム220と比較して、領域221aの分だけ拡張されている。図4に示すように、領域221aは、第1の結像部15から入射し、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置に存在する。また、領域221aは、電磁波の進行経路、例えば、第5の方向d5へ進行する電磁波および第6の方向d6へ進行する電磁波の進行経路からの距離が、所定の距離以上である。このような領域221aにおいて端面反射が発生しても、面反射光は、第1の検出部19および第2の検出部20に到達しにくい。したがって、領域221aは、不要光であるプリズム171での端面反射による面反射光の第1の検出部19および第2の検出部20への入射を抑制する反射抑制部901aとして機能する。
第4の面s41のうち、領域221aに対応する面s41aには、反射抑制部901bが設けられている。反射抑制部901bは、面s41aを端面反射抑制面とすることで形成される。また、第6の面s61のうち、領域221aに対応する面s61aには、反射抑制部901cが設けられている。反射抑制部901cは、面s61aを端面反射抑制面とすることで形成される。面s41aに反射抑制部901bを設け、面s61aに反射抑制部901cを設けることで、面s41aおよび面s61での端面反射が抑制される。
このように、本実施形態においては、プリズム171は、第1の結像部15から入射し、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置に設けられた、反射抑制部901aとして機能する領域221aを有する。領域221aは、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路からの距離が所定の距離以上であることが好ましい。このような構成により、プリズム171の領域221aにおいて端面反射が発生しても、面反射光が第1の検出部19および第2の検出部20に入射しにくくなる。そのため、本実施形態に係る電磁波検出装置101は、第1の検出部19および第2の検出部20に入射する不要光の低減を図ることができる。
次に、図5を参照して、本開示の第4の実施形態に係る電磁波検出装置102について説明する。図5において、上述した各実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
図5に示すように、本実施形態に係る電磁波検出装置102は、第1の結像部15と、進行部16と、プリズム172と、第2の結像部18と、第1の検出部19と、第2の検出部20とを備える。すなわち、本実施形態に係る電磁波検出装置102は、第2の実施形態に係る電磁波検出装置100と比較して、プリズム170をプリズム172に変更した点が異なる。本実施形態に係る情報取得システム11における、電磁波検出装置102以外の構成および機能は、第2の実施形態と同じである。
プリズム172は、第1の面s1、第2の面s20、第3の面s30、第4の面s40、第5の面s50および第6の面s60を少なくとも有する。これらの面の構成および機能は、第2の実施形態と同じである。
プリズム172は、第1のプリズム210と、第2のプリズム222と、第3のプリズム242と、第1の中間層230と、第2の中間層250とを備える。
第2のプリズム222は、第4の面s40、第5の面s50および第6の面s60を別々の異なる表面として有してよい。第2のプリズム222は、例えば、三角プリズムを含む。第4の面s40、第5の面s50および第6の面s60は、互いに交差してよい。
第2のプリズム222は、第2の実施形態と同じく、第1のプリズム210の第2の面s20を透過して第5の面s50を介して第2のプリズム222の内部を進行する電磁波の進行方向に第4の面s40が位置するように配置されてよい。第2のプリズム222は、第1の実施形態と同じく、第5の面s50における第5の方向d5からの電磁波の入射角に等しい反射角である第6の方向d6に第6の面s60が位置するように配置されてよい。第2のプリズム222は、第2の実施形態と異なり、第2の方向d2と第2の面s20とのなす角度aよりも、第2の方向d2と第5の面s50とのなす角度bが大きくなるように配置されてよい。
第3のプリズム242は、第1の中間層230と、第2の中間層250との間に配置されてよい。第3のプリズム242の一斜面が、第1の中間層230に接してよい。第3のプリズム242の他の一斜面が、第2の中間層250に接してよい。第3のプリズム242は、第1の中間層230に接する一斜面、第2の中間層250に接する他の一斜面、および、一斜面および他の一斜面と交差する第8の面s82を別々の異なる表面として有してよい。第3のプリズム242は、例えば、三角プリズムを含む。
本実施形態において、プリズム172は、反射抑制部902を備える。反射抑制部902は、第3のプリズム242の第8の面s82に設けられている。反射抑制部902が設けられた第8の面s82には、図5に示すように、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波は到達していない。したがって、反射抑制部902は、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置に設けられている。反射抑制部902は、第8の面s82を端面反射抑制面とすることで形成される。第8の面s82を端面反射抑制面とすることで、第8の面s82での端面反射を抑制することができる。そのため、本実施形態に係る電磁波検出装置101は、第8の面s82での端面反射を抑制し、第1の検出部19および第2の検出部20に入射する不要光の低減を図ることができる。
次に、図6を参照して、本開示の第5の実施形態に係る電磁波検出装置103について説明する。図6において、上述した各実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
図6に示すように、本実施形態に係る電磁波検出装置103は、第1の結像部15と、進行部16と、プリズム173と、第2の結像部18と、第1の検出部19と、第2の検出部20とを備える。すなわち、本実施形態に係る電磁波検出装置103は、第2の実施形態に係る電磁波検出装置100と比較して、プリズム170をプリズム173に変更した点が異なる。第5の実施形態に係る情報取得システム11において、電磁波検出装置103以外の構成および機能は、第2の実施形態と同じである。
プリズム173は、第1の面s1、第2の面s20、第3の面s30、第4の面s40、第5の面s50および第6の面s60を少なくとも有する。これらの面の構成および機能は、第2の実施形態と同じである。
プリズム173は、第1のプリズム210と、第2のプリズム223と、第3のプリズム243と、第1の中間層230と、第2の中間層250とを備える。
第2のプリズム223は、第4の面s40、第5の面s50、第6の面s60および第7の面s70を別々の異なる表面として有してよい。第7の面s70は、第4の面s40および第6の面s60と交差してよい。第7の面s70には、第2の実施形態と同じく、反射抑制部900aが設けられている。
第2のプリズム223は、第2の実施形態と同じく、第1のプリズム210の第2の面s20を透過して第5の面s50を介して第2のプリズム220の内部を進行する電磁波の進行方向に第4の面s40が位置するように配置されてよい。第2のプリズム223は、第2の実施形態と同じく、第5の面s50における第5の方向d5からの電磁波の入射角に等しい反射角である第6の方向d6に第6の面s60が位置するように配置されてよい。第2のプリズム223は、第2の実施形態と異なり、第2の方向d2と第2の面s20とのなす角度aと、第2の方向d2と第5の面s50とのなす角度bとが等しくなるように配置されてよい。
第3のプリズム243は、第1の中間層230と第2の中間層250との間に配置されてよい。第3のプリズム243は、板状であってよい。第3のプリズム243の一方の板面が第1の中間層230に接してよい。第3のプリズム243の他方の板面が第2の中間層250に接してよい。第3のプリズム243は、一方の板面の一端と他方の板面の一端とに交差する第8の面s83aと、一方の板面の他端と他方の板面の他端とに交差する第8の面s83bとを有してよい。
本実施形態において、プリズム173は、反射抑制部900aに加えて、反射抑制部903aおよび反射抑制部903bを備える。反射抑制部903aは、第3のプリズム243の第8の面s83aに設けられている。反射抑制部903bは、第3のプリズム243の第8の面s83bに設けられている。反射抑制部903aが設けられた第8の面s83aおよび反射抑制部903bが設けられた第8の面s83bには、図6に示すように、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波は到達していない。したがって、反射抑制部903a,903bは、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置に設けられている。反射抑制部903aは、第8の面s83aを端面反射抑制面とすることで形成される。反射抑制部903bは、面83bを端面反射抑制面とすることで形成される。第8の面s83aおよび第8の面s83bを端面反射抑制面とすることで、これらの面での端面反射を抑制することができる。そのため、本実施形態に係る電磁波検出装置103は、第8の面s83aおよび第8の面s83bでの端面反射を抑制し、第1の検出部19および第2の検出部20に入射する不要光の低減を図ることができる。
次に、図7を参照して、本開示の第6の実施形態に係る電磁波検出装置104について説明する。図7において、上述した各実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
図7に示すように、本実施形態に係る電磁波検出装置104は、第1の結像部15と、進行部16と、プリズム174と、第2の結像部18と、第1の検出部19と、第2の検出部20とを備える。すなわち、本実施形態に係る電磁波検出装置104は、第2の実施形態に係る電磁波検出装置100と比較して、プリズム170をプリズム174に変更した点が異なる。本実施形態に係る情報取得システム11における、電磁波検出装置104以外の構成および機能は、第2の実施形態と同じである。
プリズム174は、第1のプリズム210と、第2のプリズム224と、第3のプリズム243と、第1の中間層230と、第2の中間層250とを備える。
第2のプリズム224は、第4の面s44、第5の面s50および第6の面s64を別々の異なる表面として有してよい。第2のプリズム224は、例えば、三角プリズムを含む。第4の面s44、第5の面s50および第6の面s64は、互いに交差してよい。
第4の面s44の機能は、プリズム173の第4の面s40の機能と同じである。第6の面s64の機能は、プリズム173の第6の面s60の機能と同じである。第4の面s44の構成は、プリズム173の第4の面s40の構成と異なる。第6の面s64の構成は、プリズム173の第6の面s60の構成と異なる。
プリズム173においては、第4の面s40と第7の面s70とが交差し、第6の面s60と第7の面s70とが交差する。一方、プリズム173においては、図7に示すように、第4の面s44は、第4の面s40と比べて、第4の面s44と第5の面s50との交線とは反対方向に長く延在する。また、第6の面s64は、第6の面s60と比べて、第6の面s64と第5の面s50との交線とは反対方向に長く延在する。第4の面s44および第6の面s64が延伸することで、第4の面s44と第6の面s64とが交差する。
第4の面s44と第6の面s64とが延伸して交差することで、第2のプリズム224は、第2のプリズム223と比較して、領域224aの分だけ拡張されている。図7に示すように、領域224aは、第1の結像部15から入射し、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置に存在する。また、領域224aは、電磁波の進行経路、例えば、第5の方向d5へ進行する電磁波および第6の方向d6へ進行する電磁波の進行経路からの距離が、所定の距離以上である。このような領域224aにおいて端面反射が発生しても、面反射光は、第1の検出部19および第2の検出部20に到達しにくい。したがって、領域224aは、不要光であるプリズム174での端面反射による面反射光の第1の検出部19および第2の検出部20への入射を抑制する反射抑制部904aとして機能する。
第4の面s44のうち、領域224aに対応する面s44aには、反射抑制部904bが設けられている。反射抑制部904bは、面s44aを端面反射抑制面とすることで形成される。また、第6の面s64のうち、領域224aに対応する面s64aには、反射抑制部904cが設けられている。反射抑制部904cは、面s64aを端面反射抑制面とすることで形成される。面s44aに反射抑制部904bを設け、面s64bに反射抑制部904cを設けることで、これらの面での端面反射が抑制される。
このように、本実施形態においては、プリズム173は、第1の結像部15から入射し、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置に設けられ、反射抑制部904aとして機能する領域224aを有する。領域224aは、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路からの距離が所定の距離以上であることが好ましい。このような構成により、プリズム174の領域224aにおいて端面反射が発生しても、面反射光が第1の検出部19および第2の検出部20に入射しにくくなる。そのため、本実施形態に係る電磁波検出装置104は、第1の検出部19および第2の検出部20に入射する不要光の低減を図ることができる。
次に、図8を参照して、本開示の第7の実施形態に係る電磁波検出装置105について説明する。図8において、上述した各実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
図8に示すように、本実施形態に係る電磁波検出装置105は、第1の結像部15と、進行部16と、プリズム175と、第2の結像部18と、第1の検出部19と、第2の検出部20とを備える。すなわち、本実施形態に係る電磁波検出装置105は、第2の実施形態に係る電磁波検出装置100と比較して、プリズム170をプリズム175に変更した点が異なる。本実施形態に係る情報取得システム11における、電磁波検出装置105以外の構成および機能は、第2の実施形態と同じである。
プリズム175は、第1の面s15、第2の面s25、第3の面s35、第4の面s45、第5の面s55および第6の面s65を少なくとも有する。
第1の面s15は、第1の方向d1からプリズム175に入射する電磁波を第2の方向d2へ進行させる。第1の面s15は、第1の方向d1から第1の面s15に入射する電磁波の進行軸に対して垂直であってよい。前述のように、第1の方向d1は第1の結像部15の主軸と平行なので、第1の結像部15の主軸と第1の面s15とが垂直、言い換えると、第1の結像部15の主面と第1の面s15とが平行であってよい。第1の面s15は、第1の方向d1から入射する電磁波を透過または屈折させて第2の方向d2へ進行させてよい。
第1の面s15は、後述するように、第3の方向d3へ進行した電磁波を第7の方向d7へ進行させる。第1の面s15は、第3の方向d3へ進行した電磁波を内部反射して第7の方向d7へ進行させてよい。第1の面s15は、第3の方向へd3進行した電磁波を内部全反射して第7の方向d7へ進行させてよい。第3の方向d3へ進行した電磁波の第1の面s15への入射角は臨界角以上であってよい。
第2の面s25は、第2の方向d2へ進行した電磁波を分離して第3の方向d3および第4の方向d4へ進行させる。第2の面s25は、第2の方向d2へ進行した電磁波のうち、特定の波長帯域の電磁波を第3の方向d3へ進行させ、特定の波長帯域以外の帯域の電磁波を第4の方向d4へ進行させてよい。第2の面s25は、第2の方向d2へ進行した電磁波のうち、特定の波長帯域の電磁波を反射して第3の方向d3へ進行させ、特定の波長帯域以外の電磁波を透過または屈折させて第4の方向d4へ進行させてよい。第2の面s25は、第2の方向d2へ進行した電磁波のうち、特定の波長帯域の電磁波を全反射して第3の方向d3へ進行させ、特定の波長帯域以外の電磁波を透過または屈折させて第4の方向d4へ進行させてよい。第2の方向d2へ進行した電磁波の第2の面s25への入射角は臨界角未満であってよい。
第3の射出面としての第3の面s35は、第7の方向d7へ進行した電磁波を射出する。第3の面s35は、第7の方向d7へ進行した電磁波の進行軸に対して垂直、すなわち第7の方向d7に垂直であってよい。第3の面s35から射出された電磁波は、第2の検出部20により検出される。
第1の射出面としての第4の面s45は、第4の方向d4へ進行した電磁波を進行部16の基準面ssに射出する。また、第4の面s45は、進行部16の基準面ssから再入射した電磁波を第5の方向d5へ進行させる。第4の面s45は、第4の方向d4へ進行した電磁波の進行軸に対して垂直、すなわち第4の方向d4に垂直であってよい。第4の面s45は、進行部16の基準面ssに対して平行であってよい。第4の面s45は、基準面ssから再入射する電磁波を透過または屈折させて第5の方向d5へ進行させてよい。
第5の面s55は、第5の方向d5へ進行した電磁波を第6の方向d6へ進行させる。第5の面s55は、第5の方向d5へ進行した電磁波を内部反射して第6の方向d6へ進行させてよい。第5の面s55は、第5の方向d5へ進行した電磁波を内部全反射して第6の方向d6へ進行させてよい。第5の方向d5へ進行した電磁波の第5の面s55への入射角は臨界角以上であってよい。第5の方向d5へ進行した電磁波の第5の面s55への入射角は、第2の方向d2へ進行した電磁波の第2の面s25への入射角と異なってよい。第5の方向d5へ進行した電磁波の第5の面s55への入射角は、第2の方向d2へ進行した電磁波の第2の面s25への入射角より大きくてよい。第5の面s55は、第2の面s25と非平行であってよい。
第2の射出面としての第6の面s65は、第6の方向d6へ進行した電磁波を射出する。第6の面s65は、第6の方向d6へ進行した電磁波の進行軸に対して垂直、すなわち第6の方向d6に垂直であってよい。
プリズム175は、第1のプリズム215と、第2のプリズム225と、第3のプリズム245と、第1の中間層230と、第2の中間層250とを備える。
第1のプリズム215は、第1の面s15、第2の面s25および第3の面s35を別々の異なる表面として有してよい。第1のプリズム215は、例えば、三角プリズムを含む。第1の面s15、第2の面s25および第3の面s35は、互いに交差してよい。
第1のプリズム215は、第1の方向d1から第1の面s15に入射する電磁波の進行軸と第1の面s15とが垂直となるように配置されてよい。第1のプリズム215は、第1の方向d1から第1の面s15を透過または屈折して第1のプリズム215の内部を進行する電磁波の進行方向に第2の面s25が位置するように配置されてよい。第1のプリズム215は、第2の面s25において反射した電磁波が進行する進行方向に第1の面s15が位置するように配置されてよい。第1のプリズム215は、第3の方向d3へ進行して第1の面s15において反射した電磁波が進行する進行方向に第3の面s35が位置するように配置されてよい。
第2のプリズム225は、第4の面s45、第5の面s55、第6の面s65および第7の面s75を別々の異なる表面として有してよい。第7の面s75は、第4の面s45および第6の面s65と交差してよい。
第2のプリズム225は、第1のプリズム215の第2の面s25を透過して第5の面s55を介して第2のプリズム225の内部を進行する電磁波の進行方向に第4の面s45が位置するように配置されてよい。第2のプリズム225は、第5の面s55における第5の方向d5からの電磁波の入射角に等しい反射角である第6の方向d6に第6の面s65が位置するように配置されてよい。第2のプリズム225は、第2の方向d2と第2の面s25とのなす角度aよりも、第2の方向d2と第5の面s55とのなす角度bが小さくなるように配置されてよい。
第3のプリズム245は、第1の中間層230と第2の中間層250との間に配置されてよい。第3のプリズム245の一斜面が、第1の中間層230に接してよい。第3のプリズム245の他の一斜面が、第2の中間層250に接してよい。第3のプリズム240は、第1の中間層230に接する一斜面、第2の中間層250に接する他の一斜面、および、一斜面および他の一斜面と交差する第8の面s85を別々の異なる表面として有してよい。第3のプリズム245は、例えば、三角プリズムを含む。
第1の中間層230は、第1のプリズム215と第3のプリズム245との間に配置されてよい。第1の中間層230は、第1のプリズム215の第2の面s25に接しており、第1のプリズム215との境界面に沿って第2の面s25を含んでよい。
第2の中間層250は、第2のプリズム225と第3のプリズム245との間に配置されてよい。第2の中間層250は、第2のプリズム225の第5の面s55に接しており、第2のプリズム225との境界面に沿って第5の面s55を含んでよい。第2の中間層250は、屈折率が第2のプリズム225の屈折率より小さくてよい。したがって、第2のプリズム225の内部を進行し臨界角以上の入射角で入射する電磁波は、第5の面s55において内部全反射する。それゆえ、第5の面s55は、第2のプリズム225の内部を第5の方向d5へ進行した電磁波を内部反射する。第5の方向d5からの電磁波の入射角が臨界角以上である構成においては、第5の面s55は、第5の方向d5へ内部進行した電磁波を内部全反射して第6の方向d6へ進行させる。
本実施形態においては、プリズム175は、反射抑制部905aと、反射抑制部905bとを備える。反射抑制部905aは、第2のプリズム225の第7の面s75に設けられている。反射抑制部905bは、第3のプリズム245の第8の面s85に設けられている。反射抑制部905aが設けられた第7の面s75、および、反射抑制部905bが設けられた第8の面s85には、図8に示すように、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波は到達しない。したがって、反射抑制部905a,905bは、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置に設けられている。反射抑制部905aは、第7の面s75を端面反射抑制面とすることで形成される。反射抑制部905bは、第8の面s85を端面反射抑制面とすることで形成される。第7の面s75および第8の面s85を端面反射抑制面とすることで、これらの面での端面反射を抑制することができる。そのため、本実施形態に係る電磁波検出装置105は、第7の面s75および第8の面s85での端面反射を抑制し、第1の検出部19および第2の検出部20に入射する不要光の低減を図ることができる。
次に、図9を参照して、本開示の第8の実施形態に係る電磁波検出装置106について説明する。図9において、上述した各実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
図9に示すように、本実施形態に係る電磁波検出装置106は、第1の結像部15と、進行部16と、プリズム176と、第2の結像部18と、第1の検出部19と、第2の検出部20とを備える。本実施形態に係る電磁波検出装置106は、第8の実施形態に係る電磁波検出装置105と比較して、プリズム175をプリズム176に変更した点が異なる。本実施形態に係る情報取得システム11における、電磁波検出装置106以外の構成および機能は、第7の実施形態と同じである。
プリズム176は、第1のプリズム215と、第2のプリズム226と、第3のプリズム245と、第1の中間層230と、第2の中間層250とを備える。
第2のプリズム226は、第4の面s46、第5の面s55および第6の面s66を別々の異なる表面として有してよい。第2のプリズム226は、例えば、三角プリズムを含む。第4の面s46、第5の面s55および第6の面s66は、互いに交差してよい。
第4の面s46の機能は、プリズム175の第4の面s45の機能と同じである。第6の面s66の機能は、プリズム175の第6の面s65の機能と同じである。第4の面s46の構成は、プリズム175の第4の面s45の構成と異なる。第6の面s66の構成は、プリズム175の第6の面s65の構成と異なる。
プリズム175においては、第4の面s45と第7の面s75とが交差し、第6の面s65と第7の面s75とが交差する。一方、プリズム176においては、図9に示すように、第4の面s46は、第4の面s45と比べて、第4の面s46と第5の面s55との交線とは反対方向に長く延在する。また、第6の面s66は、第6の面s65と比べて、第6の面s66と第5の面s55との交線とは反対方向に長く延在する。第4の面s46および第6の面s66が延伸することで、第4の面s46と第6の面s66とが交差する。
第4の面s46と第6の面s66とが延伸して交差することで、第2のプリズム226は、第2のプリズム225と比較して、領域226aの分だけ拡張されている。図9に示すように、領域226aは、第1の結像部15から入射し、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置に存在する。また、領域226aは、電磁波の進行経路、例えば、第5の方向d5へ進行する電磁波および第6の方向d6へ進行する電磁波の進行経路からの距離が、所定の距離以上である。このような領域226aにおいて端面反射が発生しても、面反射光は、第1の検出部19および第2の検出部20に到達しにくい。したがって、領域226aは、不要光であるプリズム176での端面反射による面反射光の第1の検出部19および第2の検出部20への入射を抑制する反射抑制部906aとして機能する。
第4の面s46のうち、領域226aに対応する面s46aには、反射抑制部906bが設けられている。反射抑制部906bは、面s46aを端面反射抑止面とすることで形成される。また、第6の面s66のうち、領域226aに対応する面s66aには、反射抑制部906cが設けられている。反射抑制部906cは、面s66aを端面反射抑止面とすることで形成される。面s46aに反射抑制部906bを設け、面s66aに反射抑制部906cを設けることで、これらの面での端面反射が抑制される。
このように、本実施形態においては、プリズム176は、第1の結像部15から入射し、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置に設けられた、反射抑制部906aとして機能する領域226aを備える。領域226aは、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路からの距離が所定の距離以上であることが好ましい。このような構成により、プリズム176の領域226aにおいて端面反射が発生しても、面反射光が第1の検出部19および第2の検出部20に入射しにくくなる。そのため、本実施形態に係る電磁波検出装置106は、第1の検出部19および第2の検出部20に入射する不要光の低減を図ることができる。
次に、図10を参照して、本開示の第9の実施形態に係る電磁波検出装置107について説明する。図10において、上述した各実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
図10に示すように、本実施形態に係る電磁波検出装置107は、第1の結像部15と、進行部16と、プリズム177と、第2の結像部18と、第1の検出部19と、第2の検出部20とを備える。本実施形態に係る電磁波検出装置107は、第7の実施形態に係る電磁波検出装置105と比較して、プリズム175をプリズム177に変更した点が異なる。本実施形態係る情報取得システム11における、電磁波検出装置107以外の構成および機能は、第7の実施形態と同じである。
プリズム175は、第1の面s15、第2の面s25、第3の面s35、第4の面s45、第5の面s55および第6の面s65を少なくとも有する。これらの面の構成および機能は、第7の実施形態と同じである。
プリズム177は、第1のプリズム215と、第2のプリズム227と、第3のプリズム247と、第1の中間層230と、第2の中間層250とを備える。
第2のプリズム227は、第4の面s45、第5の面s55および第6の面s65を別々の異なる表面として有してよい。第2のプリズム227は、例えば、三角プリズムを含む。第4の面s45、第5の面s55および第6の面s65は、互いに交差してよい。
第2のプリズム227は、第7の実施形態と同じく、第1のプリズム215の第2の面s25を透過して第5の面s55を介して第2のプリズム227の内部を進行する電磁波の進行方向に第4の面s45が位置するように配置されてよい。第2のプリズム227は、第7の実施形態と同じく、第5の面s55における第5の方向d5からの電磁波の入射角に等しい反射角である第6の方向d6に第6の面s65が位置するように配置されてよい。第2のプリズム227は、第7の実施形態と異なり、第2の方向d2と第2の面s25とのなす角度aよりも、第2の方向d2と第5の面s55とのなす角度bが大きくなるように配置されてよい。
第3のプリズム247は、第1の中間層230と、第2の中間層250との間に配置されてよい。第3のプリズム247は、板状であってよい。第3のプリズム247の一方の板面が第1の中間層230に接してよい。第3のプリズム247の他方の板面が第2の中間層250に接してよい。第3のプリズム247は、第3のプリズム243の一方の板面の一端と他方の板面の一端とに交差する第8の面s87aと、第3のプリズム243の一方の板面の他端と他方の板面の他端とに交差する第8の面s87bとを有してよい。
本実施形態においては、プリズム177は、反射抑制部907aおよび反射抑制部907bを備える。反射抑制部907aは、第3のプリズム247の第8の面s87aに設けられている。反射抑制部907bは、第3のプリズム247の第8の面s87bに設けられている。反射抑制部907aが設けられた第8の面s87aおよび反射抑制部907bが設けられた第8の面s87bには、図10に示すように、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波は到達していない。したがって、反射抑制部907a,907bは、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置に設けられている。反射抑制部907aは、第8の面s87aを端面反射抑制面とすることで形成される。反射抑制部907bは、第8の面s87bを端面反射抑制面とすることで形成される。第8の面s87aおよび第8の面s87bを端面反射抑制面とすることで、これらの面での端面反射を抑制することができる。そのため、本実施形態に係る電磁波検出装置107は、第8の面s87aおよび第8の面s87bでの端面反射を抑制し、第1の検出部19および第2の検出部20に入射する不要光の低減を図ることができる。
次に、図11を参照して、本開示の第10の実施形態に係る電磁波検出装置108について説明する。図11において、上述した各実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
図11に示すように、本実施形態に係る電磁波検出装置108は、第1の結像部15と、進行部16と、プリズム178と、第2の結像部18と、第1の検出部19と、第2の検出部20とを備える。本実施形態に係る電磁波検出装置108は、第9の実施形態に係る電磁波検出装置107と比較して、プリズム177をプリズム178に変更した点が異なる。本実施形態に係る情報取得システム11における、電磁波検出装置108以外の構成および機能は、第9の実施形態と同じである。
プリズム178は、第1の面s15、第2の面s25、第3の面s35、第4の面s45、第5の面s55および第6の面s65を少なくとも有する。これらの面の構成および機能は、第9の実施形態と同じである。
プリズム178は、第1のプリズム215と、第2のプリズム228と、第3のプリズム248と、第1の中間層230と、第2の中間層250とを備える。
第2のプリズム228は、第4の面s45、第5の面s55および第6の面s65を別々の異なる表面として有してよい。第2のプリズム228は、例えば、三角プリズムを含む。第4の面s45、第5の面s55および第6の面s65は、互いに交差してよい。
第2のプリズム228は、第9の実施形態と同じく、第1のプリズム215の第2の面s25を透過して第5の面s55を介して第2のプリズム228の内部を進行する電磁波の進行方向に第4の面s45が位置するように配置されてよい。第2のプリズム228は、第9の実施形態と同じく、第5の面s55における第5の方向d5からの電磁波の入射角に等しい反射角である第6の方向d6に第6の面s65が位置するように配置されてよい。第2のプリズム228は、第9の実施形態と異なり、第2の方向d2と第2の面s25とのなす角度aと、第2の方向d2と第5の面s55とのなす角度bとが等しくなるように配置されてよい。
第3のプリズム248は、第1の中間層230と第2の中間層250との間に配置されてよい。第3のプリズム248は、板状であってよい。第3のプリズム248の一方の板面が第1の中間層230に接してよい。第3のプリズム248の他方の板面が第2の中間層250に接してよい。第3のプリズム248は、一方の板面の一端と他方の板面の一端とに交差する第8の面s88aと、一方の板面の他端と他方の板面の他端とに交差する第8の面s88bとを有してよい。
本実施形態において、プリズム178は、反射抑制部908aおよび反射抑制部908bを備える。反射抑制部908aは、第3のプリズム248の第8の面s88aに設けられている。反射抑制部908bは、第3のプリズム248の第8の面s88bに設けられている。反射抑制部908aが設けられた第8の面s88aおよび反射抑制部908bが設けられた第8の面s88bには、図11に示すように、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波は到達していない。したがって、反射抑制部908a,908bは、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置に設けられている。反射抑制部908aは、第8の面s88aを端面反射抑制面とすることで形成される。反射抑制部908bは、第8の面s88bを端面反射抑制面とすることで形成される。第8の面s88aおよび第8の面s88bを端面反射抑制面とすることで、これらの面での端面反射を抑制することができる。そのため、本実施形態に係る電磁波検出装置108は、第1の検出部19および第2の検出部20に入射する不要光の低減を図ることができる。
次に、図12を参照して、本開示の第11の実施形態に係る電磁波検出装置109について説明する。図12において、上述した各実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
図12に示すように、本実施形態に係る電磁波検出装置109は、第1の結像部15と、進行部16と、プリズム179と、第2の結像部18と、第1の検出部19と、第2の検出部20とを備える。本実施形態に係る電磁波検出装置109は、第7の実施形態に係る電磁波検出装置107と比較して、プリズム177をプリズム179に変更した点が異なる。本実施形態に係る情報取得システム11における、電磁波検出装置109以外の構成および機能は、第7の実施形態と同じである。
プリズム179は、第1の面s15、第2の面s25、第3の面s35、第4の面s45、第5の面s59および第6の面s69を少なくとも有する。本実施形態において、第1の面s15、第2の面s25、第3の面s35、第4の面s45の構成および機能は、第7の実施形態と同じである。
第5の面s59は、第5の方向d5へ進行した電磁波を第6の方向d6へ進行させる。第5の面s59は、第5の方向d5へ進行した電磁波を内部反射して第6の方向d6へ進行させてよい。第5の面s59は、第5の方向d5へ進行した電磁波を内部全反射して第6の方向d6へ進行させてよい。第5の方向d5へ進行した電磁波の第5の面s59への入射角は臨界角以上であってよい。第5の方向d5へ進行した電磁波の第5の面s59への入射角は、第2の方向d2へ進行した電磁波の第2の面s25への入射角と異なってよい。第5の方向d5へ進行した電磁波の第5の面s59への入射角は、第2の方向d2へ進行した電磁波の第2の面s25への入射角より大きくてよい。第5の面s59は、第2の面s25と平行であってよい。
第6の面s69は、第6の方向d6へ進行した電磁波を射出する。第6の面s69は、第6の方向d6へ進行した電磁波の進行軸に対して垂直、すなわち第6の方向d6に垂直であってよい。図12に示すように、第6の方向d6へ進行した電磁波は、第6の面s69において、第6の面s69の第4面s45との交線よりも第6の面s69の第5の面s59との交線に近い位置から射出される。したがって、第6の面s69は、第6の面s69の第4面s45との交線から延在し、第1の検出部19が検出すべき電磁波の進行経路から除かれる面s69aを含む。
プリズム179は、第1のプリズム215と、第2のプリズム229と、第1の中間層230と、第2の中間層259とを備える。
第2のプリズム229は、第4の面s45、第5の面s59、第6の面s69および第9の面s99を別々の異なる表面として有してよい。第9の面99は、第4の面s45および第5の面s59と交差してよい。
第2のプリズム229は、第5の面s59が第1のプリズム215の第2の面s25に平行かつ対向するように配置されてよい。第2のプリズム229は、第1のプリズム215の第2の面s25を透過して第5の面s59を介して第2のプリズム229の内部を進行する電磁波の進行方向に第4の面s45が位置するように配置されてよい。第2のプリズム229は、第5の面s59における第5の方向d5からの電磁波の入射角に等しい反射角である第6の方向d6に第6の面s69が位置するように配置されてよい。
第2の中間層259は、第2のプリズム229の第5の面s59と第1の中間層230との間に配置されてよい。第2の中間層259は、第2のプリズム229の第5の面s59に接しており、第2のプリズム229との境界面に沿って第5の面s59を含んでよい。第2の中間層259は、第1の中間層230における第1のプリズム215との接触面の反対側の面に接してよい。
第2の中間層259は、屈折率が第2のプリズム229より小さくてよい。第2の中間層259は、例えば、真空、または、第2のプリズム229より屈折率の小さな気体、液体もしくは固体の少なくともいずれかを含む。したがって、第2のプリズム229の内部を進行し、臨界角以上の入射角で入射する電磁波は、第5の面s59において内部全反射する。それゆえ、第5の面s59は、第2のプリズム229の内部を第5の方向d5を進行軸として進行する電磁波を内部反射する。第5の方向d5からの電磁波の入射角が臨界角以上である構成においては、第5の面s59は、第5の方向d5に内部進行した電磁波を内部全反射して第6の方向d6へ進行させる。
本実施形態において、プリズム179は、反射抑制部909aおよび反射抑制部909bを備える。反射抑制部909aは、第2のプリズム229の第9の面s99に設けられている。反射抑制部909bは、第2のプリズム229の面s69aに設けられている。反射抑制部909aが設けられた面s99aおよび反射抑制部908bが設けられた面s69aには、図12に示すように、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波は到達していない。したがって、反射抑制部909a,909bは、第1の検出部19および第2の検出部20が検出すべき電磁波の進行経路を除く位置に設けられている。反射抑制部909aは、第9の面s99を端面反射抑制面とすることで形成される。反射抑制部909bは、面s69aを端面反射抑制面とすることで形成される。第9の面s99および面s69aを端面反射抑制面とすることで、これらの面での端面反射を抑制することができる。そのため、本実施形態に係る電磁波検出装置109は、第1の検出部19および第2の検出部20に入射する不要光の低減を図ることができる。
本開示を諸図面および実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形および修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形および修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。
例えば、第1の実施形態から第11の実施形態において、放射部12、走査部13および制御部14が、電磁波検出装置10,100,101,102,103,104,105,106,107,108,109とともに情報取得システム11を構成しているが、電磁波検出装置10,100,101,102,103,104,105,106,107,108,109は、これらの少なくとも1つを含んで構成されてよい。
したがって、例えば、第1の実施形態に係る電磁波検出装置10は、図13に示すように、放射部12、走査部13および制御部14を含んで構成されてよい。同様に、第2の実施形態から第11の実施形態に係る電磁波検出装置100,101,102,103,104,105,106,107,108,109は、放射部12、走査部13および制御部14を含んで構成されてよい。
また、第1の実施形態から第11の実施形態において、進行部16は、基準面ssに入射する電磁波の進行方向を第1の選択方向ds1および第2の選択方向ds2の2方向に切替可能であるが、3以上の方向に切替可能であってよい。
また、第1の実施形態から第11の実施形態において、進行部16の第1の状態および第2の状態は、基準面ssに入射する電磁波をそれぞれ、第1の選択方向ds1に反射する第1の反射状態、および第2の選択方向ds2に反射する第2の反射状態であるが、他の態様であってもよい。
例えば、第2の状態が、基準面ssに入射する電磁波を、透過させて第2の選択方向ds2へ進行させる透過状態であってもよい。進行部16は、画素pxごとに電磁波を第1の選択方向ds1に反射する反射面を有するシャッタを含んでもよい。このような構成の進行部16においては、画素pxごとのシャッタを開閉することにより、第1の状態としての反射状態および第2の状態としての透過状態を画素pxごとに切替えることができる。
進行部16としては、例えば、開閉可能な複数のシャッタがアレイ状に配列されたMEMSシャッタを含む進行部が挙げられる。また、進行部16として、電磁波を反射する反射状態と電磁波を透過する透過状態とを液晶配向に応じて切替え可能な液晶シャッタを含む進行部が挙げられる。このような構成の進行部16においては、画素pxごとに液晶配向を切替えることにより、第1の状態としての反射状態および第2の状態としての透過状態を画素pxごとに切替えることができる。
また、第1の実施形態から第11の実施形態において、情報取得システム11は、放射部12から放射されるビーム状の電磁波を走査部13に走査させることにより、第1の検出部19を走査部13と協同させて走査型のアクティブセンサとして機能させる構成を有する。しかし、情報取得システム11は、このような構成に限られない。例えば、情報取得システム11は、放射状の電磁波を放射可能な複数の放射源を有する放射部12において、放射時期をずらしながら各放射源から電磁波を放射させるフェイズドスキャン方式により、走査部13を備えることなく、走査型のアクティブセンサとして機能させる構成を有してもよい。情報取得システム11は、走査部13を備えず、放射部12から放射状の電磁波を放射させ、走査なしで情報を取得する構成を有してもよい。
また、第2の実施形態から第11の実施形態において、情報取得システム11は、第1の検出部19がアクティブセンサであり、第2の検出部20がパッシブセンサである構成を有する。しかし、情報取得システム11は、このような構成に限られない。例えば、情報取得システム11は、第1の検出部19および第2の検出部20が共にアクティブセンサである構成を有してもよい。第1の検出部19および第2の検出部20が共にアクティブセンサである構成において、対象obに電磁波を放射する放射部12は異なっても、同一であってもよい。さらに、異なる放射部12は、それぞれ異種または同種の電磁波を放射してよい。