JP2020016536A - 圧力検査装置および圧力検査方法 - Google Patents
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Description
(a)パイプライン内に存在する流体を加圧する、
(b)加圧された流体の圧力を計測するとともに、検査区間内の複数箇所に設けられた温度計で流体温度を計測する、
(c)計測された各流体温度を平均化処理して、平均化された流体温度を求める、
(d)平均化された流体温度に基づいて、検査区間内の圧力変化分を求める、
(e)検査区間内の圧力変化分に基づいて、流体温度補正圧力を求める、
(f)流体温度補正圧力と、予め定められたしきい値とを比較して、漏えいの有無を判別する、
といった手順を踏むように構成されたものである。
この場合、前記圧力検査装置は、前記中空部内の空間と前記密閉空間とを連通する開位置と非連通にする閉位置との間で移動可能な開閉装置をさらに備える、と好適であり、このような開閉装置を備えた場合においては、前記圧力検査装置は、前記中空部内の空間と前記密閉空間とを接続するバイパス管路をさらに備え、前記開閉装置は、前記バイパス管路に設けられている、とより好適である。
また、これに代えて、前記圧力検査装置は、前記内部空間と前記密閉空間とを連通する開位置と非連通にする閉位置との間で移動可能な開閉装置と、前記内部空間と前記密閉空間とを接続するバイパス管路と、をさらに備え、前記開閉装置は、前記バイパス管路に設けられている、と好適である。
この場合、前記圧力検査装置は、前記内部空間と前記密閉空間とを連通する開位置と非連通にする閉位置との間で移動可能な開閉装置をさらに備える、と好適である。
これに加え、前記圧力検査装置は、前記内部空間と前記密閉空間とを接続するバイパス管路をさらに備え、前記開閉装置は、前記バイパス管路に設けられている、とより好適である。
図1に示すように、管路PLを構成するガス管Pは、パイプ部材(例えば、口径80mm〜100mmの鋼管、鋳鉄管またはポリエチレン管)からなり、基幹となるガス供給ラインから供給された可燃性ガス(本実施形態では、都市ガス)をガスメータ(図示省略)等に導出するための配管である。
図1に示すように、圧力検査装置1は、筒状部材10と、基準体20と、圧力測定装置30と、被検査体側配管40と、基準体側配管50と、バイパス配管60と、開閉弁70とを備えている。なお、上記筒状部材10と、基準体20と、圧力測定装置30と、バイパス配管60と、開閉弁70とが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「密閉部材」と、「基準体」と、「圧力測定装置」と、「バイパス管路」と、「開閉装置」とに該当する。
また、筒状部材10には、その管路途中から分岐するように、被検査体側配管40が溶接等により接続されている。
詳しくは後述するが、この貫通継手13aには、その一端側に基準体20が、また、他方側に基準体側配管50が、それぞれ、ねじ接合または溶接接合することにより接続されるようになっている。
詳しくは後述するが、基準体20の主たる機能が、管路PL内に存在する流体の温度(熱)をその内部に存在する流体に伝達させる点にあることから、基準体20は、熱伝達率の高い部材(上述した、銅、銀および金)で形成することに加え、その表面積が大きくなるような形状、例えば、コイル形状や波形状といった形状に形成するのが望ましい。
本実施形態においては、被検査体側圧力計30Aおよび基準体側圧力計30Bとして、何れも、いわゆる機械式自記圧力計を採用している。このような機械式自記圧力計は、今や公知であるため、詳しい説明を省略するが、本実施形態においても、記録紙(チャート紙)をセットすることにより、流体圧力の経時的な変化を記録することができるようになっている。
この開閉弁付三つ又継手42の開閉弁側のホース接続口には、耐圧ホース44を介して、加圧装置80が接続されるようになっている。
なお、本実施形態では、加圧装置80として、手動式のものを用いるが、電動式のもの(加圧ポンプ)を用いることも可能である。
また、このような加圧装置80は、本実施形態のように被検査体側配管40側に接続する場合に限られず、基準体側配管50側に接続してもよく、管路PLに直接接続してもよい。
本実施形態にかかるバイパス配管60は、被検査体側配管40と基準体側配管50とを接続することにより、管路PLと基準体20とが連通されるようになっている。
圧力検査装置取付工程S1では、図1および図2に示すように、圧力検査装置1を管路PLに取り付ける作業をおこなう。
(a)まず、ガス栓GVの下流側に仮設配管TPを接続する、
(b)次に、仮設配管TPのフランジ継手TFに、筒状部材10のフランジ継手11を、ガスケットを介在させた状態で接続する、
(c)被検査体側配管40(ホース接続用継手40a)に、被検査体側圧力計30Aを、耐圧ホース41、開閉弁付三つ又継手42および耐圧ホース43を介して接続する、
(d)開閉弁付三つ又継手42の開閉弁側のホース接続口に、加圧装置80を、耐圧ホース44を介して接続する、
(e)基準体側配管50(ホース接続用継手50a)に、基準体側圧力計30Bを、耐圧ホース51を介して接続する、
といった作業をおこなう(上記(c)〜(e)については順不同)。
被検査体加圧工程S2では、管路PL内の流体圧力(エア圧)を所定の圧力まで上昇させる作業をおこなう。
(a)まず、ガス栓GVおよび開閉弁付三つ又継手42の開閉弁を、それぞれ、「閉位置」から「開位置」に移動させる。
(b)次に、被検査体側圧力計30Aを確認しながら、加圧装置80(本実施形態では「2連球ポンプ」)を操作して、管路PL内の流体圧力を所定圧力(例えば、「10kPa」)まで上昇させる、
といった作業をおこなう。
基準体加圧工程S3では、基準体20内の流体圧力(エア圧)を、管路PL内の流体圧力と同一にするための作業をおこなう。
差圧測定工程S4では、管路PL内の流体圧力の圧力値が、基準体20内の流体圧力の圧力値よりも低くなっているか否かの確認、すなわち、管路PLの漏えいの有無を確認するための作業をおこなう。
(a)被検査体側圧力計30Aおよび基準体側圧力計30Bを同時(ほぼ同時)に作動(記録紙を回転)させて、流体圧力の経時的な変化を、セットされた各々の記録紙に記録する、
(b)所定時間(例えば、1時間)の経過後、被検査体側圧力計30Aおよび基準体側圧力計30Bの各々から記録紙を取り出してこれらを比較する、
(c)比較した結果に応じて、管路PLの漏えいの有無を判断する、
といった作業をおこなう。
まず、基準体20の機能(作用)について説明する。
上述したように、基準体20は、熱伝導率の高い部材により形成されているため、管壁を介してその周囲の熱を内部空間に良好に伝達することが可能なものである。
この点、本実施形態において、基準体20は、管路PL側の流体が充満する筒状部材10内に配置されているため、管路PL側の流体温度がその周囲の温度の影響を受けて変化すると、これに追従して、その内部の流体温度も変化されるように構成されたものといえる。
そうすると、本実施形態では、管路PL内の流体温度および基準体20内の流体温度は、ほぼ同じタイミングで同じように変位する、とみることができるため、これらの圧力差や圧力変位のみを確認すれば、管路PLが漏えいしているか否かの有無を判別することが可能である。
・管路PL内の流体圧力の値と、基準体20内の流体圧力の値との差が徐々に大きくなっているような場合、管路PLに漏えいが生じていると判断することができる一方、
管路PL内の流体圧力の値と、基準体20内の流体圧力の値との差がないか、または、大きくなっていない場合、管路PLに漏えいが生じていないと判断することが可能である。
(a)温度補正などの複雑な制御等をおこなう必要がないため、設備負担が生じることがなく、また、
(b)管路PL内の流体温度が変化しても、検査結果に影響が及ぶことがない(ほとんどない)ため、比較的短い時間で精度の高い「圧力検査」をおこなうことが可能である。
開閉弁70は、一方の接続口に、基準体側配管50が接続される一方、他方の接続口に、ホース接続用継手HC3が接合されるようになっている。
ホース接続用継手HC1には、耐圧ホースHを介して、ホース接続用継手HC3(開閉弁70)が接続される一方、ホース接続用継手HC2には、「第1実施形態」と同様に、耐圧ホース41、開閉弁付三つ又継手42および耐圧ホース43を介して、被検査体側圧力計30Aが接続されるようになっている(図1参照)。
10,310 筒状部材
310a 貫通穴
11〜13 フランジ継手
13a 貫通継手
20,220,320 基準体
30 圧力測定装置
30A 被検査体側圧力計
30B 基準体側圧力計
40,340 被検査体側配管
40a,340a ホース接続用継手
41,43,44 耐圧ホース
42 開閉弁付三つ又継手
50 基準体側配管
50a ホース接続用継手
51 耐圧ホース
60,260 バイパス配管
260A 上流側バイパス配管
260B 下流側バイパス配管
70,370 開閉弁
370A ボディ部
370B ハンドル部
80 加圧装置
PL 管路
P ガス管
GV ガス栓
T 分岐継手
TP,TP2 仮設配管
TF,TF2 フランジ継手
BP 分岐管
H 耐圧ホース
HC1〜HC3 ホース接続用継手
Claims (10)
- 被検査体の内部空間の密閉性を検査する圧力検査装置であって、
前記内部空間に連通する開口部を塞ぐ密閉部材と、
前記内部空間に供給される加圧流体を導入可能な密閉空間を有する基準体と、
前記内部空間内の前記加圧流体の圧力と前記密閉空間内の前記加圧流体の圧力との圧力差を測定することが可能な測定装置と、を備え、
前記基準体は、
前記密閉部材に設けられ、
前記開口部が前記密閉部材により塞がれた状態で前記内部空間に存在する前記加圧流体と接触する接触部を有し、
前記接触部は、
前記内部空間に存在する前記加圧流体の熱を前記密閉空間内に存在する前記加圧流体に伝達する熱伝導性を有する材料からなる、
ことを特徴とする圧力検査装置。 - 前記密閉部材は、
前記開口部に接続される接続部と、
前記接続部に連続して設けられ、前記内部空間に存在する前記加圧流体が導入される中空状の中空部と、を有し、
前記接触部は、その少なくとも一部が前記中空部内に配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載の圧力検査装置。 - 前記圧力検査装置は、前記中空部内の空間と前記密閉空間とを連通する開位置と非連通にする閉位置との間で移動可能な開閉装置をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の圧力検査装置。
- 前記圧力検査装置は、前記中空部内の空間と前記密閉空間とを接続するバイパス管路をさらに備え、
前記開閉装置は、前記バイパス管路に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の圧力検査装置。 - 前記圧力検査装置は、
前記内部空間と前記密閉空間とを連通する開位置と非連通にする閉位置との間で移動可能な開閉装置と、
前記内部空間と前記密閉空間とを接続するバイパス管路と、をさらに備え、
前記開閉装置は、前記バイパス管路に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の圧力検査装置。 - 前記接触部は、前記開口部が前記密閉部材により塞がれた状態で前記内部空間内に配置されることを特徴とする請求項1に記載の圧力検査装置。
- 前記圧力検査装置は、前記内部空間と前記密閉空間とを連通する開位置と非連通にする閉位置との間で移動可能な開閉装置をさらに備える、
ことを特徴とする請求項6に記載の圧力検査装置。 - 前記圧力検査装置は、前記内部空間と前記密閉空間とを接続するバイパス管路をさらに備え、
前記開閉装置は、前記バイパス管路に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の圧力検査装置。 - 圧力検査装置を用いて被検査体の内部空間の密閉性を検査する圧力検査方法であって、
前記圧力検査装置は、
前記内部空間に連通する開口部を塞ぐ密閉部材と、
前記内部空間に供給される加圧流体を導入可能な密閉空間を有する基準体と、
前記内部空間内の前記加圧流体の圧力と前記密閉空間内の前記加圧流体の圧力との圧力差を測定することが可能な測定装置と、を備え、
前記開口部を前記密閉部材で閉塞する開口部閉塞工程と、
前記加圧流体を前記内部空間に供給する被検査体加圧工程と、
前記加圧流体を前記密閉空間に導入する基準体加圧工程と、
前記被検査体加圧工程をおこなうことにより供給された前記内部空間内の前記加圧流体の圧力と、前記基準体加圧工程をおこなうことにより導入された前記密閉空間内の前記加圧流体の圧力との圧力差を、前記測定装置を用いて測定する差圧測定工程と、を含み、
前記基準体は、
前記密閉部材に設けられ、
前記開口部が前記密閉部材により塞がれた状態で前記内部空間に存在する前記加圧流体と接触する接触部を有し、
前記接触部は、
前記内部空間に存在する前記加圧流体の熱を前記密閉空間内に存在する前記加圧流体に伝達する熱伝導性を有する材料からなる、
ことを特徴とする圧力検査方法。 - 前記圧力検査装置は、前記内部空間と前記密閉空間とを連通状態にする開位置と非連通状態にする閉位置との間で移動可能な開閉装置をさらに備え、
前記被検査体加圧工程および前記基準体加圧工程のうちの少なくとも何れか一方は、前記開閉装置を前記閉位置から前記開位置に移動させる工程を含むことを特徴とする請求項9に記載の圧力検査方法。
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