JP2020016513A - 圧力センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐圧性を向上させて圧電素子に対して所望される予荷重を付与でき、所期のセンサ精度を確保できる圧力センサを提供する。【解決手段】軸線を画定する筒状のハウジングと、ハウジングの先端に固定されて圧力媒体に曝されるダイヤフラムと、ハウジングの内側において先端側から軸線の方向に順次積層された第1電極、圧電素子、及び第2電極からなる圧力計測部材と、ハウジングの内側に配置されてダイヤフラムに向けて圧力計測部材を押圧して予荷重を付与するべく軸線を中心とする中央領域が中実形状に形成された予荷重付与部材を含む。これによれば、耐圧性を向上させて圧電素子に対して所望される予荷重を付与でき、所期のセンサ精度を確保できる。【選択図】図4

Description

本発明は、圧力媒体の圧力を検出する圧力センサに関し、特に、エンジンの燃焼室内における燃焼ガス等の如く、高温圧力媒体の圧力を検出する圧力センサに関する。
従来の圧力センサとしては、筒状のハウジング、ハウジングの先端に結合されると共に圧力伝達部を一体的に有するダイヤフラム、ダイヤフラムに接触して配置された圧電素子、圧電素子に接触して配置された第2の電極、第2の電極に接触して配置された絶縁リング、絶縁リングに接触して配置された筒状の支持部材、圧電素子の感度及び直線性を高めるべく圧電素子に予荷重を付与する円筒状の加圧部材等を備え、燃焼室における燃焼ガスの燃焼圧を検出する燃焼圧センサが知られている(例えば、特許文献1)。
この圧力センサにおいて、加圧部材は、ダイヤフラムの圧力伝達部、圧電素子、第2の電極、絶縁リング、支持部材を積層状態で受け入れて、支持部材を移動不能に掛止させると共に各々の部品の外周を覆う中空部材として形成されている。
そして、予荷重を付与する組付け作業においては、加圧部材に引張り荷重が加えられ、加圧部材と圧力伝達部の外周面が溶接により固定されることで、圧電素子に対して所望される予荷重が付与されるようになっている。
ここで、加圧部材は中空形状に形成されており、加圧部材の薄肉部における弾性力により、支持部材と圧力伝達部の外周面領域を引き寄せることで、圧電素子に対してハウジングの軸線方向に予荷重を及ぼす構造である。
すなわち、予荷重は、ダイヤフラムの中心を通るハウジングの軸線上において及ぼされるものではないため、加圧部材の薄肉部における応力集中により耐圧性が低下し、圧電素子に対して所望される予荷重が付与されるか懸念される。
また、加圧部材が中空形状であり、絶縁リングも環状であるため、内側に空洞を必要とする分だけ、小型化が困難であり、又、荷重を受ける面積を小さくしているため、耐圧性の低下も懸念される。
さらに、加圧部材は、第1の電極としても機能する圧力伝達部と溶接により固定されるため、金属材料で形成される必要がある。それ故に、加圧部材の小径化を図ると、加圧部材の内側に配置された第2の電極と加圧部材とのクリアランスが小さくなり、出力側(第2の電極)とGND側(圧力伝達部)のショートが懸念される。
特許第5978073号公報
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、従来の問題点を解消して、耐圧性を向上させて圧電素子に対して所望される予荷重を付与でき、所期のセンサ精度を確保できる圧力センサを提供することにある。
本発明の圧力センサは、軸線を画定する筒状のハウジングと、ハウジングの先端に固定されて圧力媒体に曝されるダイヤフラムと、ハウジングの内側において先端側から軸線の方向に順次積層された第1電極、圧電素子、及び第2電極からなる圧力計測部材と、ハウジングの内側に配置されてダイヤフラムに向けて圧力計測部材を押圧して予荷重を付与するべく軸線を中心とする中央領域が中実形状に形成された予荷重付与部材と、を含む。
上記圧力センサにおいて、ダイヤフラムは、ハウジングに固定された可撓板状部と、可撓板状部の中央領域からハウジングの内側に突出する突出部を含み、予荷重付与部材は、圧力計測部材を突出部に向けて押圧するように形成されている、構成を採用してもよい。
上記圧力センサにおいて、予荷重付与部材は、ハウジングに固定された固定部材と、固定部材と第2電極の間に配置された絶縁部材を含む、構成を採用してもよい。
上記圧力センサにおいて、固定部材は、第1電極又は第2電極に接続される導電体を通すべく、軸線を含む中央領域から外れた外周領域において肉抜き部を有する、構成を採用してもよい。
上記圧力センサにおいて、ハウジングの内側に嵌合されると共に圧力計測部材を嵌め込んで軸線上に位置決めする位置決め部材を含む、構成を採用してもよい。
上記圧力センサにおいて、予荷重付与部材は、ハウジングに固定された固定部材と、固定部材と第2電極の間に配置された絶縁部材を含み、位置決め部材は、絶縁材料により、圧力計測部材及び絶縁部材を嵌め込む貫通孔を画定する筒状に形成されている、構成を採用してもよい。
上記圧力センサにおいて、ダイヤフラムと第1電極との間に介在する断熱部材を含み、断熱部材は、位置決め部材の貫通孔に嵌め込まれている、構成を採用してもよい。
上記圧力センサにおいて、予荷重付与部材は、ハウジングに固定された固定部材と、固定部材と第2電極の間に配置された絶縁部材を含み、位置決め部材は、絶縁材料により、圧力計測部材及び絶縁部材を嵌め込む凹部を画定する有底筒状に形成されている、構成を採用してもよい。
上記圧力センサにおいて、ダイヤフラムと第1電極との間に介在する断熱部材を含み、位置決め部材は、断熱部材を兼ねる、構成を採用してもよい。
上記圧力センサにおいて、位置決め部材は、第1電極又は第2電極に接続される導電体を通すべく形成された肉抜き部を有する、構成を採用してもよい。
上記圧力センサにおいて、ハウジングの内側に嵌合されると共に圧力計測部材を嵌め込んで軸線上に位置決めする位置決め部材を含み、ハウジングは、外部ハウジングと、外部ハウジングの内側に嵌め込まれて固定されるサブハウジングを含み、サブハウジング内には、ダイヤフラム、位置決め部材、圧力計測部材、及び予荷重付与部材が配置されている、構成を採用してもよい。
上記構成をなす圧力センサによれば、耐圧性を向上させて圧電素子に対して所望される予荷重を付与でき、所期のセンサ精度を確保できる圧力センサを得ることができる。
本発明に係る圧力センサの一実施形態を示す外観斜視図である。 図1に示す圧力センサの軸線を通る断面図である。 図1に示す圧力センサに含まれるセンサモジュールの分解斜視図である。 図3に示すセンサモジュールの断面図である。 図4に示す断面に対して軸線S回りに90度回転した位置におけるセンサモジュールの断面図である。 図3に示すセンサモジュールにおいて、予荷重を付与して組み立てる作業を説明する断面図である。 本発明に係る圧力センサの他の実施形態を示すものであり、圧力センサに含まれるセンサモジュールの分解斜視図である。 図7に示すセンサモジュールの断面図である。 図8に示す断面に対して軸線S回りに90度回転した位置におけるセンサモジュールの断面図である。 図7に示すセンサモジュールにおいて、予荷重を付与して組み立てる作業を説明する断面図である。 本発明に係る圧力センサのさらに他の実施形態を示す外観斜視図である。 図11に示す圧力センサの軸線を通る断面図である。 図12に示す圧力センサに含まれるセンサモジュールの分解斜視図である。 図13に示すセンサモジュールの断面図である。 図14に示す断面に対して軸線S回りに90度回転した位置におけるセンサモジュールの断面図である。 図13に示すセンサモジュールにおいて、予荷重を付与して組み立てる作業を説明する断面図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
第1実施形態に係る圧力センサは、図2に示すように、エンジンのシリンダヘッドHに取り付けられて、圧力媒体としての燃焼室内の燃焼ガスの圧力を検出するものである。
第1実施形態に係る圧力センサは、図1ないし図3に示すように、軸線Sを画定する筒状のハウジングとしての外部ハウジング10及びサブハウジング20、ダイヤフラム30、保持板40、位置決め部材50、断熱部材60、圧力計測部材70、予荷重付与部材80、導電体としてのリード線91,92、コネクタ100を備えている。
圧力計測部材70は、ハウジングの先端側から軸線S方向に順次積層された、第1電極71、圧電素子72、及び第2電極73により構成されている。
予荷重付与部材80は、固定部材81、及び絶縁部材82により構成されている。
外部ハウジング10は、図1及び図2に示すように、析出硬化系やフェライト系のステンレス鋼等の金属材料を用いて、軸線S方向に伸長する円筒状に形成され、嵌合内周壁11、段差部12、貫通路13、外周面に形成された雄ネジ部14、フランジ部15、コネクタ連結部16を備えている。
サブハウジング20は、図4及び図5に示すように、析出硬化系やフェライト系のステンレス鋼等の金属材料を用いて、軸線S方向に伸長する円筒状に形成され、嵌合内周壁11に嵌合される外周壁21、軸線Sを中心とする内周壁22、先端面23、奥側端面24を備えている。
そして、サブハウジング20は、ダイヤフラム30、保持板40、位置決め部材50、断熱部材60、圧力計測部材70、予荷重付与部材80、リード線91、及びリード線92を組み込んだ状態で、外部ハウジング10の内側に嵌め込まれて溶接等により固定されるようになっている。
ダイヤフラム30は、図4及び図5に示すように、析出硬化性を有するステンレス鋼等の金属材料を用いて形成され、可撓板状部31、可撓板状部31に連続して形成された突出部32を備えている。
可撓板状部31は、弾性変形可能な円板状に形成され、その外縁領域がサブハウジング20の先端面23に対して溶接等により固定される。
可撓板状部31には、燃焼ガスの圧力に応じた荷重が作用し、その荷重に応じて軸線S方向に弾性変形するようになっている。
すなわち、ダイヤフラム30は、ハウジングの一部をなすサブハウジング20の先端に固定されて、圧力媒体に曝されるようになっている。
突出部32は、可撓板状部31の軸線Sを中心とする中央領域からサブハウジング20の内側に向けて軸線S方向に伸長する円柱状に形成されている。
突出部32の外周面は、サブハウジング20の内周壁22と円環状の隙間をおいて配置されている。
そして、突出部32は、可撓板状部31が受けた力を、保持板40、断熱部材60及び第1電極71を介して、圧電素子72に伝達する役割をなす。
また、突出部32を設けたことにより、ダイヤフラム30に伝わった熱は、サブハウジング20内に伝わる際に、面積が狭まった突出部32により伝熱量が制限される。したがって、ダイヤフラム30から内部へ移動する伝熱量を抑えることができる。
保持板40は、図4及び図5に示すように、析出硬化系やフェライト系のステンレス鋼等の金属材料を用いて、突出部32の外径よりも大きい外径をなす円板状に形成されている。
そして、保持板40は、ダイヤフラム30の突出部32と断熱部材60の間に挟持されて、位置決め部材50を可撓板状部31から離隔するように保持し、ダイヤフラム30の可撓板状部31と位置決め部材50の間に空間を画定する役割をなす。
これによれば、上記空間の存在により、ダイヤフラム30からハウジングの内側に向かう伝熱を効率良く抑制することができる。
尚、保持部材40は、機械的剛性が高いものであれば、絶縁材料、その他の材料により形成されてもよい。
位置決め部材50は、図4及び図5に示すように、電気的絶縁性及び熱的絶縁性を有する絶縁材料を用いて、軸線S方向に伸長する略円筒状に形成され、貫通孔51、嵌合凹部52、外周面53、リード線91,92を通す肉抜き部としての二つの切り欠き溝54を備えている。
貫通孔51は、軸線Sを中心としかつ軸線S方向に伸長する円形孔として形成されている。
嵌合凹部52は、保持板40を受け入れるべく、軸線Sを中心とする円形凹部として形成されている。
外周面53は、サブハウジング20の内周壁22に嵌合されるべく、軸線Sを中心とする円筒面として形成されている。
二つの切り欠き溝54は、軸線S方向において同一の深さ寸法をなし、かつ、軸線S回りにおいて180度離れた点対称の位置に設けられている。
ここで、位置決め部材50を形成する絶縁材料としては、熱容量が大きく、熱伝導率の小さいものが好ましい。熱伝導率は、例えば15W/m・K以下が好ましく、より好ましくは5W/m・K以下である。具体的な材料としては、例えば、石英ガラス、ステアタイト、ジルコニア、コージライト、フォルステライト、ムライト、イットリア等のセラミックス、又は、導電性材料に絶縁処理を施したものが挙げられる。
そして、位置決め部材50は、突出部32に当接した保持板40により支持されかつサブハウジング20の内周壁22に嵌合されると共に、貫通孔51内において、断熱部材60と、第1電極71、圧電素子72及び第2電極73からなる圧力計測部材70と、絶縁部材82とを積層状態で位置決めして保持する。
すなわち、位置決め部材50は、ハウジングの一部をなすサブハウジング20の内側に嵌合されると共に、断熱部材60、圧力計測部材70及び絶縁部材82を貫通孔51に受け入れて軸線S上に位置決めする役割をなす。
したがって、位置決め部材50を基準として、断熱部材60、圧力計測部材70を構成する第1電極71、圧電素子72、第2電極73を、両電極の絶縁性を確保しつつ軸線S上に位置決めして、容易に組み付けることができる。
また、位置決め部材50の熱伝導率は、断熱部材60の熱伝導率と同等で、絶縁部材82の熱伝導率よりも小さいことが好ましい。これにより、位置決め部材50を断熱部材としても機能させることができる。
さらに、位置決め部材50は、保持板40により支持されてダイヤフラム30の可撓板状部31から離隔して配置され、又、断熱部材60を囲繞するように形成されているため、ダイヤフラム30及びハウジングの壁部から圧電素子72に向かう伝熱をより効率良く抑制することができる。
断熱部材60は、図3ないし図5に示すように、電気的絶縁性及び熱的絶縁性を有する絶縁材料を用いて、突出部32及び第1電極71の外径と同等の外径をなす所定高さの円柱状に形成されている。
ここで、断熱部材60を形成する絶縁材料としては、熱容量が大きく、熱伝導率の小さいものが好ましい。熱伝導率は、例えば15W/m・K以下が好ましく、より好ましくは5W/m・K以下である。具体的な材料としては、例えば、石英ガラス、ステアタイト、ジルコニア、コージライト、フォルステライト、ムライト、イットリア等のセラミックス、又は、導電性材料に絶縁処理を施したものが挙げられる。
そして、断熱部材60は、サブハウジング20の内側において、ダイヤフラム30の突出部32に当接する保持板40と第1電極71の間に密接して配置される。
これにより、断熱部材60は、ダイヤフラム30から第1電極71への伝熱を抑制するように機能する。
すなわち、ダイヤフラム30が受けた圧力による荷重は、保持板40、断熱部材60及び第1電極71を介して圧電素子72に伝達され、一方、ダイヤフラム30から第1電極71への伝熱は、断熱部材60により抑制される。
よって、第1電極71と隣接する圧電素子72に対する熱の影響が抑制され、センサ出力の基準点(零点)の変動を防止でき、所期のセンサ精度を得ることができる。
圧力計測部材70は、圧力を検出するべく機能するものであり、図3ないし図5に示すように、サブハウジング20の内側において、先端側から軸線S方向に順次積層された、第1電極71、圧電素子72、及び第2電極73からなる。
第1電極71は、析出硬化系やフェライト系のステンレス鋼等の導電性の金属材料を用いて、位置決め部材50の貫通孔51に嵌め込まれる外径をなす円柱又は円板状に形成されている。
そして、第1電極71は、位置決め部材50の貫通孔51内において、一方の面が断熱部材60と密接し、他方の面が圧電素子72と密接するように配置される。
圧電素子72は、位置決め部材50の貫通孔51に接触しない寸法をなす四角柱状に形成されている。
そして、圧電素子72は、位置決め部材50の貫通孔51内において、一方の面が第1電極71と密接し、他方の面が第2電極73と密接するように配置される。
これにより、圧電素子72は、軸線S方向において受けた荷重による歪に基づいて電気信号を出力する。
尚、圧電素子72としては、酸化亜鉛(ZnO)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等によるセラミックス、水晶等が適用される。
第2電極73は、析出硬化系やフェライト系のステンレス鋼等の導電性の金属材料を用いて、位置決め部材50の貫通孔51に嵌め込まれる外径をなす円柱又は円板状に形成されている。
そして、第2電極73は、位置決め部材50の貫通孔51内において、一方の面が圧電素子72と密接し、他方の面が絶縁部材82と密接するように配置される。
予荷重付与部材80は、図3ないし図5に示すように、ハウジングの一部をなすサブハウジング20の内側に配置されて、ダイヤフラム30に向けて圧力計測部材70を押圧して予荷重を付与し、圧力計測部材70に対してセンサとしての直線特性を与える役割をなすものであり、固定部材81及び絶縁部材82により構成されている。
固定部材81は、析出硬化系やフェライト系のステンレス鋼等の金属材料を用いて、軸線Sを中心としかつ貫通孔51と同等以上の面積を占める中央領域において空洞や肉抜きが存在しない中実の略円柱状に形成されている。
また、固定部材81は、中央領域から外れた外周領域において、肉抜き部としての2つの縦溝81aを備えている。
2つの縦溝81aは、それぞれ、リード線91,92を通すべく、軸線S回りにおいて180度離れた点対称の位置に形成されている。
すなわち、固定部材81は、軸線Sを中心とする中央領域が中実形状に形成され、又、中央領域から外れた外周領域において肉抜き部を有する。
絶縁部材82は、電気的に絶縁性の高い絶縁材料を用いて、位置決め部材50の貫通孔51に嵌め込まれる外径をなす円柱又は円板状に形成されている。
すなわち、絶縁部材82は、貫通孔51と同等の面積を占める全領域において空洞や肉抜きが存在しない中実形状に形成されている。
そして、絶縁部材82は、第2電極72と固定部材81との電気的絶縁を維持すると共に、圧電素子72に伝わった熱を固定部材81へ導いて放熱させるように機能する。
絶縁部材82の絶縁材料としては、熱容量が小さく、熱伝導率が大きいものが好ましく、具体的な材料としては、例えば、アルミナ、サファイア、窒化アルミニウム、炭化珪素等のセラミックス、又は、導電性材料に絶縁処理を施したものが挙げられる。
また、絶縁部材82としては、断熱部材60の熱伝導率よりも大きい熱伝導率を有するもの、例えば30W/m・K以上のものが好ましい。また、絶縁部材82としては、断熱部材60よりも熱容量が小さいものが好ましい。これによれば、断熱部材60により圧電素子72に伝わる伝熱量をできるだけ抑える一方で、圧電素子72に伝わった熱は絶縁部材82を通して放熱を促進させることができる。
上記のように、固定部材81及び絶縁部材82からなる予荷重付与部材80は、軸線Sを中心とする中央領域が中実形状に形成され、軸線Sを通る中央領域において圧力計測部材70を直接押し付けて荷重を及ぼすようになっている。
尚、この実施形態において、断熱部材60、第1電極71、第2電極73、絶縁部材82は、図5に示すように、位置決め部材51の貫通孔51に嵌め込まれて軸線S上に位置決めされるべく、略同一の外径寸法でかつ略同一の厚さ寸法に、すなわち、略同一形状に形成されている。
リード線91は、図2及び図4に示すように、圧力計測部材70の第1電極71に電気的に接続され、位置決め部材50の一方の切り欠き溝54、固定部材81の一方の縦溝81a、及び外部ハウジング10の貫通路13を通り、外部ハウジング10と絶縁して導出された状態でコネクタ100に導かれている。
すなわち、第1電極71は、リード線91を介して、コネクタ100の端子102に接続され、外部コネクタを介して、電気回路に対して電気的にグランド側(マイナス側)に接続される。
リード線92は、図2及び図4に示すように、圧力計測部材70の第2電極73に電気的に接続され、位置決め部材50の他方の切り欠き溝54、固定部材81の他方の縦溝81a、及び外部ハウジング10の貫通路13を通り、外部ハウジング10と絶縁して導出された状態でコネクタ100に導かれている。
すなわち、第2電極73は、リード線92を介して、コネクタ100の端子103に接続され、外部コネクタを介して、電気回路に対して電気的に出力側(プラス側)に接続される。
コネクタ100は、図2に示すように、外部ハウジング10のコネクタ連結部16に結合される結合部101、結合部101に固定されると共にリード線91と電気接続される端子102、絶縁部材を介して結合部101に固定されると共にリード線92と電気接続される端子103を備えている。
端子102,103は、外部コネクタの接続端子とそれぞれ接続されるようになっている。
次に、上記構成をなす圧力センサの組み立て作業について説明する。
作業に際して、外部ハウジング10、サブハウジング20、ダイヤフラム30、保持板40、位置決め部材50、断熱部材60、第1電極71、圧電素子72、第2電極73、固定部材81、絶縁部材82、リード線91、リード線92、及びコネクタ100が準備される。
先ず、図6に示すように、ダイヤフラム30の可撓平板部31が、サブハウジング20の先端面23に対して、溶接W1により固定される。
続いて、位置決め部材50が、保持板40を嵌合凹部52に嵌め込んだ状態で、サブハウジング20の内周壁22に嵌め込まれ、保持板40がダイヤフラム30の突出部32に当接させられる。
続いて、位置決め部材50の貫通孔51内に、断熱部材60、リード線91が接続された第1電極71、圧電素子72、リード線92が接続された第2電極73、及び絶縁部材82が順次積層して嵌め込まれる。
続いて、固定部材81が、サブハウジング20の内周壁22に嵌め込まれて絶縁部材82に当接させられる。
続いて、工具あるいは荷重付加装置等を用いて、軸線S方向の外側から荷重Fが固定部材81に加えられ、圧力計測部材70がダイヤフラム30に向けて押圧されて、予荷重が付与される。
そして、予荷重が付与された状態で、固定部材81が、サブハウジング20の外径が小さく形成された領域に対して、溶接W2により固定される。
これにより、図4及び図5に示すように、センサモジュールM1が形成される。
ここで、溶接W2はサブハウジング20の外径の小さい領域に施されるため、溶接W2の際にスパッタが発生したとしても、スパッタが外部ハウジング10の嵌合内周壁11に引っ掛かることなく、センサモジュールM1を外部ハウジング10に容易に嵌め込むことができる。
尚、センサモジュールM1の組付け方法は、上記手順に限るものではなく、予め、位置決め部材50に対して、保持板40、断熱部材60、第1電極71、圧電素子72、第2電極73、及び絶縁部材82が組み込まれ、上記種々の部品が組み込まれた位置決め部材50が、サブハウジング20内に嵌め込まれて、固定部材81が予荷重を付与した状態でサブハウジング20に対して溶接により固定されてもよい。
続いて、センサモジュールM1が外部ハウジング10に組み込まれる。すなわち、リード線91,92が外部ハウジング10の貫通路13に通されると共に、サブハウジング20が外部ハウジング10の嵌合内周壁11に嵌め込まれて、奥側端面24が段差部12に当接させられる。
その後、サブハウジング20が、外部ハウジング10に対し溶接により固定される。
尚、サブハウジング20を溶接する箇所は、軸線S方向における先端側領域、奥側領域、あるいは、中間領域等いずれの領域でもよい。
続いて、結合部101が、外部ハウジング10のコネクタ連結部16に固定される。
続いて、リード線91が端子102に接続され、その後、端子102が結合部101に固定される。
続いて、リード線92が端子103に接続され、その後、端子103が絶縁部材を介して端子102に固定される。
これにより、コネクタ100が外部ハウジング10に固定される。
以上により、圧力センサの組付けが完了する。
尚、上記組み付け手順は、一例であって、これに限定されるものではなく、その他の組付け手順を採用してもよい。
上記第1実施形態に係る圧力センサによれば、予荷重付与部材80の軸線Sを中心とする中央領域が中実形状に形成されているため、軸線Sを通る圧縮荷重を圧力計測部材70に及ぼすことができる。それ故に、耐圧性が向上し、圧力計測部材70に対して所望される予荷重を付与することができる。予荷重付与部材80が中実形状であるため、従来のような中空形状をなすものに比べて、小径化を達成することができる。
また、サブハウジング20に嵌め込まれる位置決め部材50が採用されているため、軸線S上において、圧力計測部材70及び絶縁部材82を高精度に位置決めすることができ、又、位置決め部材50が絶縁材料により形成されることで、第1電極71と第2電極73のショートを確実に防止することができる。
また、ハウジングは、外部ハウジング10と、外部ハウジング10の内側に嵌め込まれて固定されるサブハウジング20を含み、サブハウジング20には、ダイヤフラム30、保持板40、位置決め部材50、断熱部材60、圧力計測部材70、及び予荷重付与部材80が配置される。
これによれば、サブハウジング20に対して、ダイヤフラム30、保持板40、位置決め部材50、断熱部材60、圧力計測部材70、及び予荷重付与部材80を予め組み込んで、センサモジュールM1を形成することができる。
したがって、適用対象物に応じて取付け形状等が異なる場合は、外部ハウジング10のみを適用対象毎に設定して、センサモジュールM1を共用することができる。
さらに、ダイヤフラム30と第1電極71との間に介在する断熱部材60が採用されているため、ダイヤフラム30に伝達した熱は、断熱部材60により断熱されて、ダイヤフラム30から第1電極71及び圧電素子72への伝熱が抑制される。したがって、圧電素子72に対する熱の影響が抑制され、センサ出力の基準点(零点)の変動を防止でき、所期のセンサ精度を得ることができる。
ここでは、断熱部材60が絶縁材料により形成され、第1電極71がリード線91を介して電気回路に直接接続され、第2電極73がリード線92を介して電気回路に直接接続されているため、第1電極がハウジングを介してエンジンのシリンダヘッド等にグランド接続されるような場合に懸念される、リーク電流の発生を防止でき、所期のセンサ特性を維持することができる。
図7ないし図10は、本発明に係る圧力センサの第2実施形態を示すものであり、前述の第1実施形態に係るセンサモジュールM1における位置決め部材、保持板、断熱部材を変更したものである。したがって、前述の第1実施形態に係る圧力センサと同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態に係る圧力センサは、外部ハウジング10及びサブハウジング20、ダイヤフラム30、位置決め部材150、圧力計測部材70、予荷重付与部材80、リード線91、リード線92、コネクタ100を備えている。
位置決め部材150は、電気的絶縁性及び熱的絶縁性を有する絶縁材料を用いて、軸線S方向に伸長する略有底円筒状に形成され、軸線Sを中心とする円筒状の凹部151、突出部32と第1電極71の間に介在する平板部152、外周面53、二つの切り欠き溝54を備えている。
尚、位置決め部材150を形成する絶縁材料は、前述の断熱部材60、位置決め部材50と同様のものである。
そして、位置決め部材150は、サブハウジング20の内周壁22に嵌合されると共に平板部152が突出部32に当接され、凹部151内において、第1電極71、圧電素子72及び第2電極73からなる圧力計測部材70と、絶縁部材82とを積層状態で位置決めして保持する。
すなわち、位置決め部材150は、ハウジングの一部をなすサブハウジング20の内側に嵌合されると共に、圧力計測部材70及び絶縁部材82を凹部151に受け入れて軸線S上に位置決めする役割をなす。
したがって、位置決め部材150を基準として、圧力計測部材70を構成する第1電極71、圧電素子72、第2電極73を、両電極の絶縁性を確保しつつ軸線S上に位置決めして、容易に組み付けることができる。
また、位置決め部材150の平板部152は、ダイヤフラム30と第1電極71の間に介在して、ダイヤフラム30から第1電極71への伝熱を抑制する断熱部材としての役割をなす。
すなわち、位置決め部材150は、圧力計測部材70を軸線S上に位置決めして保持すると共に、ダイヤフラム30と第1電極71の間に介在する断熱部材を兼ねる。
このように、位置決め部材150が断熱部材を兼ねるように形成されているため、第1実施形態における保持板40及び断熱部材60が不要になり、断熱部材を別個に設ける場合に比べて、部品点数を削減することができる。
また、平板部152は、位置決め部材150の一部として一体的に形成されているため、位置決め部材150の全体が熱容量の大きな断熱部材として機能する。
次に、上記構成をなす圧力センサの組み立て作業について説明する。
作業に際して、外部ハウジング10、サブハウジング20、ダイヤフラム30、位置決め部材150、第1電極71、圧電素子72、第2電極73、固定部材81、絶縁部材82、リード線91、リード線92、及びコネクタ100が準備される。
先ず、図10に示すように、ダイヤフラム30の可撓平板部31が、サブハウジング20の先端面23に対して、溶接W1により固定される。
続いて、位置決め部材150が、サブハウジング20の内周壁22に嵌め込まれる。
続いて、位置決め部材150の凹部151内に、リード線91が接続された第1電極71、圧電素子72、リード線92が接続された第2電極73、及び絶縁部材82が順次積層して嵌め込まれる。
続いて、固定部材81が、サブハウジング20の内周壁22に嵌め込まれて絶縁部材82に当接させられる。
続いて、工具あるいは荷重付加装置等を用いて、軸線S方向の外側から荷重Fが固定部材81に加えられ、圧力計測部材70がダイヤフラム30に向けて押圧されて、予荷重が付与される。
そして、予荷重が付与された状態で、固定部材81が、サブハウジング20の外径が小さく形成された領域に対して、溶接W2により固定される。
これにより、図8及び図9に示すように、センサモジュールM2が形成される。
ここで、溶接W2はサブハウジング20の外径の小さい領域に施されるため、溶接W2の際にスパッタが発生したとしても、スパッタが外部ハウジング10の嵌合内周壁11に引っ掛かることなく、センサモジュールM2を外部ハウジング10に容易に嵌め込むことができる。
尚、センサモジュールM2の組付け方法は、上記手順に限るものではなく、予め、位置決め部材150に対して、第1電極71、圧電素子72、第2電極73、及び絶縁部材82が組み込まれ、上記種々の部品が組み込まれた位置決め部材150が、サブハウジング20内に嵌め込まれて、固定部材81が予荷重を付与した状態でサブハウジング20に対して溶接により固定されてもよい。
続いて、センサモジュールM2が外部ハウジング10に組み込まれる。
その後、前述の第1実施形態に係る作業と同様の手順を経て、圧力センサの組付けが完了する。
尚、上記組み付け手順は、一例であって、これに限定されるものではなく、その他の組付け手順を採用してもよい。
上記第2実施形態に係る圧力センサによれば、予荷重付与部材80の軸線Sを中心とする中央領域が中実形状に形成されているため、軸線Sを通る圧縮荷重を圧力計測部材70に及ぼすことができる。それ故に、耐圧性が向上し、圧力計測部材70に対して所望される予荷重を付与することができる。予荷重付与部材80が中実形状であるため、従来のような中空形状をなすものに比べて、小径化を達成することができる。
また、サブハウジング20に嵌め込まれる位置決め部材150が採用されているため、軸線S上において、圧力計測部材70及び絶縁部材82を高精度に位置決めすることができ、又、位置決め部材150が絶縁材料により形成されることで、第1電極71と第2電極73のショートを確実に防止することができる。
また、ハウジングは、外部ハウジング10と、外部ハウジング10の内側に嵌め込まれて固定されるサブハウジング20を含み、サブハウジング20には、ダイヤフラム30、位置決め部材150、圧力計測部材70、及び予荷重付与部材80が配置される。
すなわち、サブハウジング20に対して、ダイヤフラム30、断熱部材を兼ねる位置決め部材150、圧力計測部材70、及び予荷重付与部材80を予め組み込んで、センサモジュールM2を形成することができる。
したがって、適用対象物に応じて取付け形状等が異なる場合は、外部ハウジング10のみを適用対象毎に設定して、センサモジュールM2を共用することができる。
さらに、ダイヤフラム30と第1電極71との間に介在する断熱部材として機能するべく、位置決め部材150の平板部152が採用されているため、ダイヤフラム30に伝達した熱は、平板部152又は位置決め部材150の全体により断熱されて、ダイヤフラム30から第1電極71及び圧電素子72への伝熱が抑制される。したがって、圧電素子72に対する熱の影響が抑制され、センサ出力の基準点(零点)の変動を防止でき、所期のセンサ精度を得ることができる。
特に、位置決め部材150が断熱部材を兼ねるため、部品点数を削減でき、構造を簡素化できる。
また、位置決め部材150が絶縁材料により形成され、第1電極71がリード線91を介して電気回路に直接接続され、第2電極73がリード線92を介して電気回路に直接接続されているため、第1実施形態と同様に、リーク電流が発生せず、所期のセンサ特性を維持することができる。
図11ないし図16は、本発明に係る圧力センサの第3実施形態を示すものであり、前述の第1実施形態に係る圧力センサと同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第3実施形態に係る圧力センサは、軸線Sを画定する筒状のハウジングとしての外部ハウジング110及びサブハウジング20、ダイヤフラム30、位置決め部材250、圧力計測部材70、予荷重付与部材80、導電体としてのリード線190、コネクタ200を備えている。
外部ハウジング110は、析出硬化系やフェライト系のステンレス鋼等の金属材料を用いて、軸線S方向に伸長する円筒状に形成され、嵌合内周壁11、段差部12、貫通路13、雄ネジ部14、フランジ部15、コネクタ連結部116を備えている。
リード線190は、圧力計測部材70の第2電極73に電気的に接続され、位置決め部材250の一方の切り欠き溝254、固定部材81の一方の縦溝81a、及び外部ハウジング110の貫通路13を通り、外部ハウジング110と絶縁して導出された状態でコネクタ200に導かれる。
すなわち、第2電極73は、リード線190を介して、コネクタ200の端子202に接続され、外部コネクタを介して、電気回路に対して電気的に出力側(プラス側)に接続される。
一方、圧力計測部材70の第1電極71は、ダイヤフラム30の突出部32に当接して配置されている。
すなわち、第1電極71は、ダイヤフラム30及びハウジング(外部ハウジング110及びサブハウジング20)を介して、電気回路に対して電気的にグランド側(マイナス側)に接続される。
コネクタ200は、外部ハウジング110のコネクタ連結部116に結合される結合部201、絶縁部材を介して結合部201に固定されると共にリード線190と電気接続される端子202を備えている。端子202は、外部コネクタの接続端子と接続されるようになっている。
位置決め部材250は、図14及び図15に示すように、電気的絶縁性及び熱的絶縁性を有する絶縁材料を用いて、軸線S方向に伸長する略円筒状に形成され、軸線Sを中心とする円筒状の貫通孔51、ダイヤフラム30の可撓平板部31に接する端面252、外周面53、肉抜き部としての二つの切り欠き溝254を備えている。
二つの切り欠き溝254は、軸線S方向において同一の深さ寸法をなし、かつ、軸線S回りにおいて180度離れた点対称の位置に設けられている。したがって、リード線190を通す場合は、いずれか一方の切り欠き溝254を使用することができる。
すなわち、位置決め部材250は、ハウジングの一部をなすサブハウジング20の内側に嵌合されると共に、圧力計測部材70及び絶縁部材82を貫通孔51に受け入れて軸線S上に位置決めする役割をなす。
尚、位置決め部材250を形成する絶縁材料は、前述の位置決め部材50,150と同様のものである。
そして、位置決め部材250は、サブハウジング20の内周壁22に嵌合されると共に、貫通孔51内において、ダイヤフラム30の突出部32と、第1電極71、圧電素子72及び第2電極73からなる圧力計測部材70と、絶縁部材82とを積層状態で位置決めして保持する。
すなわち、位置決め部材250は、ハウジングの一部をなすサブハウジング20の内側に嵌合されると共に、突出部32、圧力計測部材70及び絶縁部材82を貫通孔51に受け入れて軸線S上に位置決めする役割をなす。
したがって、位置決め部材250を基準として、突出部32、圧力計測部材70を構成する第1電極71、圧電素子72、第2電極73を、両電極の絶縁性を確保しつつ軸線S上に位置決めして、容易に組み付けることができる。
次に、上記構成をなす圧力センサの組み立て作業について説明する。
作業に際して、外部ハウジング110、サブハウジング20、ダイヤフラム30、位置決め部材250、第1電極71、圧電素子72、第2電極73、固定部材81、絶縁部材82、リード線190、及びコネクタ200が準備される。
先ず、図16に示すように、ダイヤフラム30の可撓平板部31が、サブハウジング20の先端面23に対して、溶接W1により固定される。
続いて、位置決め部材250が、サブハウジング20の内周壁22に嵌め込まれ、突出部32が貫通孔51内に嵌め込まれる。
続いて、位置決め部材250の貫通孔51内に、第1電極71、圧電素子72、リード線190が接続された第2電極73、及び絶縁部材82が順次積層して嵌め込まれる。
続いて、固定部材81が、サブハウジング20の内周壁22に嵌め込まれて絶縁部材82に当接させられる。
続いて、工具あるいは荷重付加装置等を用いて、軸線S方向の外側から荷重Fが固定部材81に加えられ、圧力計測部材70がダイヤフラム30に向けて押圧されて、予荷重が付与される。
そして、予荷重が付与された状態で、固定部材81が、サブハウジング20の外径が小さく形成された領域に対して、溶接W2により固定される。
これにより、図14及び図15に示すように、センサモジュールM3が形成される。
ここで、溶接W2はサブハウジング20の外径の小さい領域に施されるため、溶接W2の際にスパッタが発生したとしても、スパッタが外部ハウジング110の嵌合内周壁11に引っ掛かることなく、センサモジュールM3を外部ハウジング110に容易に嵌め込むことができる。
尚、センサモジュールM3の組付け方法は、上記手順に限るものではなく、予め、位置決め部材250に対して、第1電極71、圧電素子72、第2電極73、及び絶縁部材82が組み込まれ、上記種々の部品が組み込まれた位置決め部材250が、サブハウジング20内に嵌め込まれて、固定部材81が予荷重を付与した状態でサブハウジング20に対して溶接により固定されてもよい。
続いて、センサモジュールM3が外部ハウジング110に組み込まれる。すなわち、リード線190が外部ハウジング110の貫通路13に通されると共に、サブハウジング20が外部ハウジング110の嵌合内周壁11に嵌め込まれて、奥側端面24が段差部12に当接させられる。
その後、サブハウジング20が、外部ハウジング110に対し溶接により固定される。
尚、サブハウジング20を溶接する箇所は、軸線S方向における先端側領域、奥側領域、あるいは、中間領域等いずれの領域でもよい。
続いて、リード線190がコネクタ200の端子202に接続され、結合部201が外部ハウジング110のコネクタ連結部116に固定される。これにより、コネクタ200が外部ハウジング110に固定される。以上により、圧力センサの組付けが完了する。
尚、上記組み付け手順は、一例であって、これに限定されるものではなく、その他の組付け手順を採用してもよい。
上記第3実施形態に係る圧力センサによれば、予荷重付与部材80の軸線Sを中心とする中央領域が中実形状に形成されているため、軸線Sを通る圧縮荷重を圧力計測部材70に及ぼすことができる。それ故に、耐圧性が向上し、圧力計測部材70に対して所望される予荷重を付与することができる。予荷重付与部材80が中実形状であるため、従来のような中空形状をなすものに比べて、小径化を達成することができる。
また、サブハウジング20に嵌め込まれる位置決め部材250が採用されているため、軸線S上において、圧力計測部材70及び絶縁部材82を高精度に位置決めすることができ、又、位置決め部材250が絶縁材料により形成されることで、第1電極71と第2電極73のショートを確実に防止することができる。
また、ハウジングは、外部ハウジング110と、外部ハウジング110の内側に嵌め込まれて固定されるサブハウジング20を含み、サブハウジング20には、ダイヤフラム30、位置決め部材250、圧力計測部材70、及び予荷重付与部材80が配置される。
すなわち、サブハウジング20に対して、ダイヤフラム30、位置決め部材250、圧力計測部材70、及び予荷重付与部材80を予め組み込んで、センサモジュールM3を形成することができる。
したがって、適用対象物に応じて取付け形状等が異なる場合は、外部ハウジング110のみを適用対象毎に設定して、センサモジュールM3を共用することができる。
上記実施形態においては、ダイヤフラムとして、可撓板状部31及び突出部32を一体的に備えたダイヤフラム30を示したが、これに限定されるものではなく、可撓板状部31と突出部32が別個に形成されて、可撓板状部31がダイヤフラムとして機能し、突出部32が力伝達部材として機能する構成を採用してもよい。
上記実施形態においては、ハウジングとして、外部ハウジング10,110と、サブハウジング20を含む構成を示したが、これに限定されるものではなく、一つのハウジングを採用してもよい。
以上述べたように、本発明の圧力センサは、耐圧性を向上させて圧電素子に対して所望される予荷重を付与でき、所期のセンサ精度を確保でき、さらには、熱の影響を抑制できるため、特にエンジンの燃焼室内の燃焼ガス等の高温圧力媒体の圧力を検出する圧力センサとして適用できるのは勿論のこと、燃焼ガス以外の圧力媒体あるいはその他の圧力媒体の圧力を検出する圧力センサとしても有用である。
S 軸線
10,110 外部ハウジング
20 サブハウジング
30 ダイヤフラム
31 可撓平板部
32 突出部
50,150,250 位置決め部材
51 貫通孔
54,254 切り欠き溝(肉抜き部)
60 断熱部材
70 圧力計測部材
71 第1電極
72 圧電素子
73 第2電極
80 予荷重付与部材
81 固定部材
81a 縦溝(肉抜き部)
82 絶縁部材
91,92,190 リード線(導電体)
150 位置決め部材
151 凹部

Claims (11)

  1. 軸線を画定する筒状のハウジングと、
    前記ハウジングの先端に固定されて圧力媒体に曝されるダイヤフラムと、
    前記ハウジングの内側において前記先端側から前記軸線の方向に順次積層された第1電極、圧電素子、及び第2電極からなる圧力計測部材と、
    前記ハウジングの内側に配置されて、前記ダイヤフラムに向けて前記圧力計測部材を押圧して予荷重を付与するべく、前記軸線を中心とする中央領域が中実形状に形成された予荷重付与部材と、
    を含む、圧力センサ。
  2. 前記ダイヤフラムは、前記ハウジングに固定された可撓板状部と、前記可撓板状部の中央領域から前記ハウジングの内側に突出する突出部を含み、
    前記予荷重付与部材は、前記圧力計測部材を前記突出部に向けて押圧するように形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記予荷重付与部材は、前記ハウジングに固定された固定部材と、前記固定部材と前記第2電極の間に配置された絶縁部材を含む、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧力センサ。
  4. 前記固定部材は、前記第1電極又は前記第2電極に接続される導電体を通すべく、前記軸線を中心とする中央領域から外れた外周領域において肉抜き部を有する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の圧力センサ。
  5. 前記ハウジングの内側に嵌合されると共に前記圧力計測部材を嵌め込んで前記軸線上に位置決めする位置決め部材を含む、
    ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一つに記載の圧力センサ。
  6. 前記予荷重付与部材は、前記ハウジングに固定された固定部材と、前記固定部材と前記第2電極の間に配置された絶縁部材を含み、
    前記位置決め部材は、絶縁材料により、前記圧力計測部材及び前記絶縁部材を嵌め込む貫通孔を画定する筒状に形成されている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の圧力センサ。
  7. 前記ダイヤフラムと前記第1電極との間に介在する断熱部材を含み、
    前記断熱部材は、前記位置決め部材の貫通孔に嵌め込まれている、
    ことを特徴とする請求項6に記載の圧力センサ。
  8. 前記予荷重付与部材は、前記ハウジングに固定された固定部材と、前記固定部材と前記第2電極の間に配置された絶縁部材を含み、
    前記位置決め部材は、絶縁材料により、前記圧力計測部材及び前記絶縁部材を嵌め込む凹部を画定する有底筒状に形成されている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の圧力センサ。
  9. 前記ダイヤフラムと前記第1電極との間に介在する断熱部材を含み、
    前記位置決め部材は、前記断熱部材を兼ねる、
    ことを特徴とする請求項8に記載の圧力センサ。
  10. 前記位置決め部材は、前記第1電極又は前記第2電極に接続される導電体を通すべく形成された肉抜き部を有する、
    ことを特徴とする請求項5ないし9いずれか一つに記載の圧力センサ。
  11. 前記ハウジングの内側に嵌合されると共に前記圧力計測部材を嵌め込んで前記軸線上に位置決めする位置決め部材を含み、
    前記ハウジングは、外部ハウジングと、前記外部ハウジングの内側に嵌め込まれて固定されるサブハウジングを含み、
    前記サブハウジング内には、前記ダイヤフラム、前記位置決め部材、前記圧力計測部材、及び前記予荷重付与部材が配置されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし10いずれか一つに記載の圧力センサ。


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JP2018072057A (ja) * 2016-10-26 2018-05-10 日本特殊陶業株式会社 圧力センサ

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