JP2020015947A - 熱間圧延コイルの製造方法および無方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
熱間圧延コイルの製造方法および無方向性電磁鋼板の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】コイルの特性変動を効果的に抑制することで、磁気特性を良好とした上で、安定した冷間圧延を実施可能にする熱間圧延コイルの製造方法を提供する。【解決手段】所定の成分組成を有する粗圧延後の鋼帯を、誘導加熱装置により加熱して仕上げ圧延し、該仕上げ圧延を仕上げ圧延後の鋼帯の温度を840℃以上として完了し、次いで該仕上げ圧延後の鋼帯を冷却して660℃以下の温度で巻取る熱間圧延コイルの製造方法とする。【選択図】図1
Description
本発明は、熱間圧延コイルおよび無方向性電磁鋼板それぞれの製造方法に関するものである。
従来、冷間圧延における板厚の制御方法は、圧延スタンドの前方、後方またはその一方に板厚計を設けて、板厚が一定となるよう各スタンドの圧下位置(圧延荷重)、スタンド間張力などを、フィードバックや、フィードフォワードを用いてコントロールするのが一般的である。
しかし、板厚に変動が発生してから、前段スタンドの情報をフィードフォワードして後段スタンドに入力する、または後段スタンドの情報をフィードバックして前段スタンドに入力したとしても、鋼板の圧延荷重が短周期で急峻に変動すると、十分に板厚変動を修正することは極めて困難である。そしてこの短周期で急峻な圧延荷重の変動は、鋼板の硬度差による変形抵抗の変動や鋼板の摩擦係数の変動に起因する。
しかし、板厚に変動が発生してから、前段スタンドの情報をフィードフォワードして後段スタンドに入力する、または後段スタンドの情報をフィードバックして前段スタンドに入力したとしても、鋼板の圧延荷重が短周期で急峻に変動すると、十分に板厚変動を修正することは極めて困難である。そしてこの短周期で急峻な圧延荷重の変動は、鋼板の硬度差による変形抵抗の変動や鋼板の摩擦係数の変動に起因する。
ここで、かかる冷間圧延前の熱間圧延コイルの製造において、熱間圧延コイル保管時における鋼板組織の再結晶を促進させるため、熱間圧延での巻取り温度を高くすることがある。このように熱間圧延での巻取り温度を高くした場合は、コイル周方向の温度ムラが発生しやすくなる。すなわち、コイル表面は空冷されるため冷えやすいが、他のコイルの高温部分と接触している箇所では保温されるなど、コイル周方向の温度ムラに起因した、組織変化による硬度差や、表層酸化による摩擦係数差が大きな熱間圧延コイルとなる。さらに、低温の他のコイルや地面、或いは固定のためのスキッド等に接触する箇所は、急激な冷却や場合によっては逆の保温効果が起こり、コイル周方向に温度ムラが発生するため、組織変化が生じ、同様の問題が生じる。
これらの熱間圧延コイルでは、コイルの巻きピッチ(コイル一周分に相当する鋼帯長手方向での間隔)で発生するようなコイル周方向の組織変化に起因した冷間圧延での板厚変動を抑制するため、コイルを転倒する装置や横倒しにした際の冷却用対流板が特許文献1、2に開示されている。しかしコイル転倒を行った場合も高温コイルでは、コイル外周側と内周側、上部や下部の冷却条件の違いにより多少の温度ムラが発生してしまう。
そこで、熱間圧延コイルの再結晶を促進させ、かつ熱間圧延コイルの温度ムラによる硬度や摩擦係数の変動を抑制する手段として、例えば、粗圧延材を加熱した後に熱間仕上げ圧延を施す技術について特許文献3に開示されている。また、熱間仕上げ圧延の開始温度を650℃以上850℃以下とし、完了温度を550℃以上800℃以下と規定した技術が特許文献4に開示されている。
しかしながら、高温での再結晶促進が必要となる熱間圧延コイルでは、高温で巻き取るとコイル冷却過程においてコイル内での温度差が大きくなるため、コイルの周方向や内外周、上下など鋼帯の長手方向や幅方向に周期的な特性変動が発生してしまうという問題があった。
他方、熱間圧延を低温で終えた後、そのまま巻き取ると上記特性変動は抑えられるものの、かかる熱間圧延を経た熱間圧延コイルを用いた鋼板は磁気特性に劣るという問題があった。
他方、熱間圧延を低温で終えた後、そのまま巻き取ると上記特性変動は抑えられるものの、かかる熱間圧延を経た熱間圧延コイルを用いた鋼板は磁気特性に劣るという問題があった。
そこで、発明者らは、特に、冷間圧延でのコイルの特性変動の低減対策として、上記熱間圧延の後の鋼帯の態様に着目した。というのは、かかる問題が、鋼帯の硬度差や摩擦係数差から生じているものだからである。
すなわち、本発明は、前記の諸課題を解決するために、高温で熱間圧延を完了した上で、鋼帯を冷却して低温とした後に巻取ることで、かかる鋼帯を用いた鋼板の磁気特性を良好とし、かつ鋼帯の硬度差や摩擦係数差を低減することができ、もってかかる鋼帯を用いた鋼板の板厚変動を効果的に抑制し、安定した冷間圧延の実施を可能にする熱間圧延コイルの製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、前記の諸課題を解決するために、高温で熱間圧延を完了した上で、鋼帯を冷却して低温とした後に巻取ることで、かかる鋼帯を用いた鋼板の磁気特性を良好とし、かつ鋼帯の硬度差や摩擦係数差を低減することができ、もってかかる鋼帯を用いた鋼板の板厚変動を効果的に抑制し、安定した冷間圧延の実施を可能にする熱間圧延コイルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.C:0.010mass%以下、Si:5.0mass%以下、Mn:0.05〜3.0mass%、sol.Al:2mass%以下、P:0.2mass%以下、S:0.010mass%以下およびN:0.010mass%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物の成分組成を有するスラブを、粗圧延して粗圧延鋼帯とした後、加熱し熱間仕上げ圧延して熱延鋼帯とする際、該熱延鋼帯の温度を840℃以上として熱間仕上げ圧延を完了し、次いで該熱延鋼帯を冷却して660℃以下の温度で巻取り熱間圧延コイルとする熱間圧延コイルの製造方法。
1.C:0.010mass%以下、Si:5.0mass%以下、Mn:0.05〜3.0mass%、sol.Al:2mass%以下、P:0.2mass%以下、S:0.010mass%以下およびN:0.010mass%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物の成分組成を有するスラブを、粗圧延して粗圧延鋼帯とした後、加熱し熱間仕上げ圧延して熱延鋼帯とする際、該熱延鋼帯の温度を840℃以上として熱間仕上げ圧延を完了し、次いで該熱延鋼帯を冷却して660℃以下の温度で巻取り熱間圧延コイルとする熱間圧延コイルの製造方法。
2.前記加熱を誘導加熱装置により行い、該誘導加熱装置を、前記加熱前の粗圧延鋼帯温度による熱間仕上げ圧延完了時の熱延鋼帯温度の予測値が840℃以上となる出力に、フィードフォワード制御する前記1に記載の熱間圧延コイルの製造方法。
3.前記熱間仕上げ圧延完了時の熱延鋼帯温度を、前記加熱前の粗圧延鋼帯温度と、該誘導加熱装置の加熱効率と、前記熱間仕上げ圧延の各圧延スタンドにおける圧下率予測から得られる熱延鋼帯の圧延速度を用いた加工発熱量と、クーラントによる冷却条件と、から予測する前記2に記載の熱間圧延コイルの製造方法。
4.前記熱間仕上げ圧延前の粗圧延鋼帯温度を1100℃以下とする前記1〜3のいずれか1に記載の熱間圧延コイルの製造方法。
5.前記1〜4のいずれか1に記載の熱間圧延コイルの製造方法により得られる熱間圧延コイルから鋼板を払い出して、冷間圧延し、さらに焼鈍して無方向性電磁鋼板とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
本発明によれば、コイル周方向の特性変動がない熱間圧延コイルを提供できるためこのコイルを冷間圧延に供すれば、該冷間圧延時の板厚変動が抑制される結果、高い磁気特性を有する無方向性電磁鋼板を安定して製造することができる。従って、本発明は、無方向性電磁鋼板における磁気特性のさらなる安定化を図ることができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明は、後述する所定の成分組成を有するスラブを粗圧延後、熱間仕上げ圧延する際に、熱間仕上げ圧延前の粗圧延鋼帯を加熱し、熱間仕上げ圧延完了後の熱延鋼帯の温度を840℃以上とした後、660℃以下の温度で巻取る熱間圧延コイル(以下、熱延コイルともいう)およびかかる熱間圧延コイルを用いた無方向性電磁鋼板の製造方法である。
本発明は、後述する所定の成分組成を有するスラブを粗圧延後、熱間仕上げ圧延する際に、熱間仕上げ圧延前の粗圧延鋼帯を加熱し、熱間仕上げ圧延完了後の熱延鋼帯の温度を840℃以上とした後、660℃以下の温度で巻取る熱間圧延コイル(以下、熱延コイルともいう)およびかかる熱間圧延コイルを用いた無方向性電磁鋼板の製造方法である。
本発明を、図1、2を用いて説明する。
加熱されたスラブを粗圧延した後の粗圧延鋼帯1は、電磁誘導加熱装置3により加熱され、熱間圧延を完了した後の鋼帯温度(以下、FDTともいう)が840℃以上になるよう調整し、その後ランアウトテーブルの搬送ロール7上で、水冷冷却装置8等を用いて冷却を行い660℃以下の温度(以下、CTともいう)となった後にコイル状9に巻き取る。ここで、電磁誘導加熱装置3により加熱する際、鋼帯のエッジは温度が低下しやすいため、エッジ誘導加熱装置2により、エッジの温度低下分を補償するよう加熱することが好ましい。エッジ加熱で鋼帯幅方向における温度ムラを小さくし、幅方向における品質変動を低減でき、均一な品質の鋼帯を得ることができる。またエッジ加熱は、鋼帯全体を加熱する誘導加熱の前でも後でも構わないが、誘導加熱後の場合、圧延開始までの時間が長くなり鋼帯の温度低下が発生するおそれがあるため誘導加熱の前に行われることが好ましい。
なお、本発明では、スラブを、粗圧延した後、熱間圧延完了(熱間圧延の圧延スタンド4の最終圧延スタンド4により圧延が完了したときのことをいう)までの態様を粗圧延鋼帯(1、5)、熱間圧延完了後の態様を熱延鋼帯6という。
加熱されたスラブを粗圧延した後の粗圧延鋼帯1は、電磁誘導加熱装置3により加熱され、熱間圧延を完了した後の鋼帯温度(以下、FDTともいう)が840℃以上になるよう調整し、その後ランアウトテーブルの搬送ロール7上で、水冷冷却装置8等を用いて冷却を行い660℃以下の温度(以下、CTともいう)となった後にコイル状9に巻き取る。ここで、電磁誘導加熱装置3により加熱する際、鋼帯のエッジは温度が低下しやすいため、エッジ誘導加熱装置2により、エッジの温度低下分を補償するよう加熱することが好ましい。エッジ加熱で鋼帯幅方向における温度ムラを小さくし、幅方向における品質変動を低減でき、均一な品質の鋼帯を得ることができる。またエッジ加熱は、鋼帯全体を加熱する誘導加熱の前でも後でも構わないが、誘導加熱後の場合、圧延開始までの時間が長くなり鋼帯の温度低下が発生するおそれがあるため誘導加熱の前に行われることが好ましい。
なお、本発明では、スラブを、粗圧延した後、熱間圧延完了(熱間圧延の圧延スタンド4の最終圧延スタンド4により圧延が完了したときのことをいう)までの態様を粗圧延鋼帯(1、5)、熱間圧延完了後の態様を熱延鋼帯6という。
上記FDTは、840℃以上であることが肝要である。かかる熱間圧延工程を経て作製された鋼板の磁気特性が向上するからである。好ましくは850℃以上より好ましくは870℃以上である。一方、上記FDTの上限に特に制限はないが、設備能力、生産効率用の観点から1000℃以下が好ましく、より好ましくは950℃以下である。
さらに、本発明では、上記FDTでの保持時間は、より良好な磁気特性を得る等の観点から0.1〜5秒程度の範囲とするのが好ましい。この範囲より時間が短いと再結晶が促進されず磁気特性の向上効果は得られにくくなる。一方、この範囲より時間が長いと酸化が進み表面欠陥の原因となる。
また、熱間圧延前の鋼帯を加熱した温度(以下、FETともいう)は、圧延完了後の鋼帯の温度:840℃以上が確保できれば、低くても構わない。しかし、温度があまりに低いと加工発熱のみで圧延完了後に840℃以上を確保することが困難となること、また、鋼帯の変形抵抗が大きくなって、前段スタンドの圧延機での圧延負荷が高まるといった問題があるため、FETは850℃以上とすることが好ましい。一方、かかる加熱の上限は、1100℃とすることが好ましい。スラブの加熱温度以上で加熱すると、鋼中に形成されたSi、Mn酸化物といった介在物が溶出するため、冷間圧延後の仕上げ焼鈍時の粒成長を阻害し、最終製品の磁性劣化を招くことになるからである。
CTは、660℃以下とする。高温ほど特性は向上するが、前述したように冷却時の温度ムラによる特性変動や冷間圧延時の板厚変動の要因となる。そのため、発明者らが鋭意検証した結果、本発明では、温度ムラを効果的に抑制可能な660℃以下の温度に低減してから熱延コイルを巻き取ることが必要である。好ましくは620℃以下である。より好ましくは550℃以下である。
一方、熱延コイルの巻取り温度の下限は、特に制限されないが、低すぎると水冷却時の沸騰状態の遷移による不均一冷却の問題等が発生する。そのため、上記温度の下限は300℃程度とすることが好ましい。
一方、熱延コイルの巻取り温度の下限は、特に制限されないが、低すぎると水冷却時の沸騰状態の遷移による不均一冷却の問題等が発生する。そのため、上記温度の下限は300℃程度とすることが好ましい。
さらに、本発明で、CTは、巻取りコイラー前の位置、コイル長手方向全長で非接触式の放射温度計等の装置を用いて測定することが好ましい。
また、上記660℃(CT)までの水冷時の冷却速度は、温度ムラ抑制の観点から、板厚1〜3mmの鋼板においておよそ30〜2000℃/秒程度の範囲とするのが好ましい。
また、上記660℃(CT)までの水冷時の冷却速度は、温度ムラ抑制の観点から、板厚1〜3mmの鋼板においておよそ30〜2000℃/秒程度の範囲とするのが好ましい。
また熱間圧延での最終板厚は、熱間圧延後の冷間圧延における圧下率が0.9以下となるよう調整することが好ましい。冷間での圧下率が大きくなると圧延でのひずみにより、無方向性電磁鋼板としての結晶方位の劣化が発生し、磁気特性は劣化する。本成分系において圧下率0.9付近から上での磁性劣化が顕著であったためである。
熱間仕上げ圧延前の鋼帯の加熱は、電磁誘導加熱が好ましい、短時間に所期した高温の鋼帯が得られるからである。また、圧延完了時の鋼帯温度を確保するための加熱能力が得られれば、その電磁誘導加熱方式の詳細は問わないが、ソレノイド方式やトランスバース方式を好適に用いることができる。
トランスバース方式を用いる場合は、電流が鋼帯のエッジ部に集中する傾向にあるため、エッジが過加熱となりやすい。そこで、かかる過加熱を抑制するため、鋼帯エッジ部の磁束密度を弱める目的で、電磁コイルを鋼帯幅に合わせて移動できる機構を備えることが好ましい。
また、ソレノイド方式を採用する場合は、誘導電流が鋼帯の表裏でキャンセルされる向きに流れるため、浸透深さを決定する周波数の設定が重要となる。粗圧延後の鋼材厚みにもよるが、厚みが15〜60mmの範囲であれば、周波数範囲は、300〜10000Hzの範囲で設定することが好ましい。より好ましくは500〜5000Hzである。なお、加熱効率を高くするため鋼帯が通過する誘導加熱コイル間口は狭いほど有利となる。ただし、誘導加熱コイル間口があまりに狭い場合、鋼帯の反りによって誘導加熱コイルと鋼帯とが接触してしまい、双方が損傷するリスクが高まるため、100〜400mmの範囲で設定することが好ましい。
熱間圧延では、鋼帯先端が圧延機に噛み込み、圧延が開始されてから加速するため、圧延速度は変動し、入側の鋼帯温度も変化する。そこで、本発明では、熱間圧延完了後の鋼帯の温度(FDT)を840℃以上に安定して加熱を行う目的で、誘導加熱装置の出力を、熱間圧延完了時の鋼帯温度を予測して、フィードフォワード制御することが好ましい。
熱間仕上げ圧延完了後の鋼帯温度(FDT)の予測は、誘導加熱前の鋼帯温度を測定し、誘導加熱装置の加熱効率から加熱後温度を算出して、加熱後の鋼材の変形抵抗を予測し、各スタンド4における圧延圧下率と圧延速度から得られる加工発熱と圧延機クーラントの冷却条件を加味して行う。
最終製品の磁気特性を向上させるには、圧延完了後の鋼帯温度(FDT)は高いほど好ましい。ただし、あまりに高温では、鋼中に形成されたSi、Mn酸化物といった介在物が溶出し、冷間圧延後の仕上げ焼鈍時の粒成長を阻害し、最終製品の磁性劣化を招くため、上限は1100℃とする。
次に、本発明の熱延コイルを使用した無方向性電磁鋼板(最終製品板)の特性とスラブの成分組成の関係について説明する。
C:0.010mass%以下
Cは、磁気時効を起こして鉄損を増加させる元素であり、特に、0.010mass%を超えると、鉄損の増加が顕著となることから、0.010mass%以下に制限する。好ましくは0.0050mass%以下である。なお、下限については、少ないほど好ましいので、特に規定しないが、脱炭能力と製造コストの観点から0.0001mass%以上とするのが好ましい。
C:0.010mass%以下
Cは、磁気時効を起こして鉄損を増加させる元素であり、特に、0.010mass%を超えると、鉄損の増加が顕著となることから、0.010mass%以下に制限する。好ましくは0.0050mass%以下である。なお、下限については、少ないほど好ましいので、特に規定しないが、脱炭能力と製造コストの観点から0.0001mass%以上とするのが好ましい。
Si:5.0mass%以下
Siは、鋼の電気抵抗を高めて鉄損を低減するのに有効な元素である。そのため添加することが好ましい、特に、Siと同じ効果を有するAlを低減する場合、1.5mass%以上添加することができる。一方、Siの添加量が5.0mass%を超えると、鋼の磁束密度が低下するだけでなく、鋼が脆化し、冷間圧延中に亀裂を生じる等、製造性を大きく低下させる。よって、上限は5.0mass%とする。なお、好ましくは0.2〜3.8mass%の範囲である。
Siは、鋼の電気抵抗を高めて鉄損を低減するのに有効な元素である。そのため添加することが好ましい、特に、Siと同じ効果を有するAlを低減する場合、1.5mass%以上添加することができる。一方、Siの添加量が5.0mass%を超えると、鋼の磁束密度が低下するだけでなく、鋼が脆化し、冷間圧延中に亀裂を生じる等、製造性を大きく低下させる。よって、上限は5.0mass%とする。なお、好ましくは0.2〜3.8mass%の範囲である。
Mn:0.05〜3.0mass%
Mnは、Sと結合してMnSを形成し、FeSによる熱間脆性を防止する効果を有する。また、Siと同様、鋼の電気抵抗を高めて鉄損を低減するのに有効な元素でもある。そこで、本発明では、Mnを0.05mass%以上含有させる。一方、3.0mass%を超えると、磁束密度が低下するため、上限は3.0mass%とする。好ましくは、0.25〜1.5mass%の範囲である。
Mnは、Sと結合してMnSを形成し、FeSによる熱間脆性を防止する効果を有する。また、Siと同様、鋼の電気抵抗を高めて鉄損を低減するのに有効な元素でもある。そこで、本発明では、Mnを0.05mass%以上含有させる。一方、3.0mass%を超えると、磁束密度が低下するため、上限は3.0mass%とする。好ましくは、0.25〜1.5mass%の範囲である。
P:0.2mass%以下
Pは、微量の添加で鋼の硬さを高める効果が大きい有用な元素であり、要求される硬さに応じて適宜添加するが、Pの過剰な添加は、冷間圧延性の低下をもたらすので、上限は0.2mass%とする。好ましくは、0.040〜0.15mass%の範囲である。
Pは、微量の添加で鋼の硬さを高める効果が大きい有用な元素であり、要求される硬さに応じて適宜添加するが、Pの過剰な添加は、冷間圧延性の低下をもたらすので、上限は0.2mass%とする。好ましくは、0.040〜0.15mass%の範囲である。
S:0.010mass%以下
Sは、硫化物となって析出物や介在物を形成し、製造性(熱間圧延性)や製品板の磁気特性を低下させるので、少ないほど好ましい。磁気特性を重視する場合には0.010mass%以下とするのが好ましい。なお、Sは少ないほど好ましいので、下限は特に規定しないが、精錬コストの観点から0.0002mass%以上とするのが好ましい。
Sは、硫化物となって析出物や介在物を形成し、製造性(熱間圧延性)や製品板の磁気特性を低下させるので、少ないほど好ましい。磁気特性を重視する場合には0.010mass%以下とするのが好ましい。なお、Sは少ないほど好ましいので、下限は特に規定しないが、精錬コストの観点から0.0002mass%以上とするのが好ましい。
sol.Al:2mass%以下
Alは、Siと同様、鋼の電気抵抗を高めて鉄損を低減するのに有効な元素である。
そこで、Siと同じ効果を有するAlを2mass%まで含有させることができる。
しかし、近年では、スクラップを鋳物銑の原料としてリサイクルする観点から、Alは0.05mass%未満であることが望まれており、低いほど好ましい。そこで、本発明では、集合組織を改善し、磁束密度を高めるため、Alをさらに低減し、sol.Al(酸可溶Al)で0.0050mass%以下に制限することが好ましい。より好ましくは、0.0020mass%以下である。なお、sol.Alの下限については、少ないほど好ましいので、特に規定しないが、精錬コストの観点から0.0001mass%以上とするのが好ましい。
また、Si添加量を1.5mass%未満に抑制する場合は、sol.Alは0.2〜2mass%の範囲で添加することができる。
Alは、Siと同様、鋼の電気抵抗を高めて鉄損を低減するのに有効な元素である。
そこで、Siと同じ効果を有するAlを2mass%まで含有させることができる。
しかし、近年では、スクラップを鋳物銑の原料としてリサイクルする観点から、Alは0.05mass%未満であることが望まれており、低いほど好ましい。そこで、本発明では、集合組織を改善し、磁束密度を高めるため、Alをさらに低減し、sol.Al(酸可溶Al)で0.0050mass%以下に制限することが好ましい。より好ましくは、0.0020mass%以下である。なお、sol.Alの下限については、少ないほど好ましいので、特に規定しないが、精錬コストの観点から0.0001mass%以上とするのが好ましい。
また、Si添加量を1.5mass%未満に抑制する場合は、sol.Alは0.2〜2mass%の範囲で添加することができる。
N:0.010mass%以下
Nは、前述したCと同様、磁気特性を劣化させる元素であり、特に、低Al材では、上記悪影響は顕著となるので、0.010mass%以下に制限する。好ましくは0.0040mass%以下である。なお、下限については、少ないほど好ましいので、特に規定しないが、脱窒コストの観点から0.0002mass%以上とするのが好ましい。
Nは、前述したCと同様、磁気特性を劣化させる元素であり、特に、低Al材では、上記悪影響は顕著となるので、0.010mass%以下に制限する。好ましくは0.0040mass%以下である。なお、下限については、少ないほど好ましいので、特に規定しないが、脱窒コストの観点から0.0002mass%以上とするのが好ましい。
上記に加えて、特性改善のため公知の元素を利用してもよい。磁束密度向上のためにはSbおよびSnから選んだ1種もしくは2種を合計で0.01〜0.2mass%含有することが好適である。粒成長性を改善し鉄損を低減するためには硫化物形成元素であるCa、REMおよびMgのうちから選んだ1種もしくは2種以上を合計で0.001〜0.02mass%含有することが好適である。いずれも下限未満では効果が得られず、上限を超えると効果が飽和する。
本発明に従う成分系において製造された鋼帯は、低い熱間仕上げ圧延完了温度で圧延し、低い温度で巻き取ると再結晶が十分に起こらず、伸長粒と呼ばれる未再結晶部、圧延方向に長い結晶粒が残存してしまう。その結果、かかる鋼帯を用いたコイルを冷間圧延すると縦スジ状の外観欠陥が発生してしまう。また、冷間圧延後の最終製品板において、磁束密度の低下など磁気特性低下の原因となる。
そのため、熱間仕上げ圧延後の温度(FDT)を840℃以上として、巻取り温度(CT)を660℃以下に制限することで、再結晶を促進させ、良好な磁気特性を有するとともにコイル冷却時の温度ムラによる板厚変動の小さい鋼板を製造することが可能となる。
そのため、熱間仕上げ圧延後の温度(FDT)を840℃以上として、巻取り温度(CT)を660℃以下に制限することで、再結晶を促進させ、良好な磁気特性を有するとともにコイル冷却時の温度ムラによる板厚変動の小さい鋼板を製造することが可能となる。
以上本発明に従う熱間圧延コイルの製造方法により得られる熱間圧延コイルから鋼板を払い出す。ついで、該鋼板を、常法に従って板厚制御等をした冷間圧延をし、さらに焼鈍した後、必要に応じて絶縁被膜を形成し無方向性電磁鋼板とすることで、磁気特性に優れた無方向性電磁鋼板が安定して得られる。
本発明を以下の実施例(本発明例および比較例)により詳細に説明する。
熱間仕上げ圧延前の鋼帯厚45mm、板幅1200mmの粗圧延鋼帯を、表1に記載した条件で熱間仕上げ圧延し熱延鋼帯とした後、巻取り保管する。ついで、かかる熱延鋼帯を払い出して、冷間圧延を実施し、長手方向の板厚変動値を測定、相対評価を行った。
上記熱延鋼帯(本発明例1〜8、比較例1〜5)は、C:0.003mass%、Si:1.6mass%、Mn:0.4mass%、sol.Al:0.002mass%、P:0.12mass%、S:0.002mass%、N:0.002mass%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼を溶製し、連続鋳造法でスラブとし、1050〜1130℃の温度に再加熱した後、熱間仕上げ圧延して板厚2.0mmの熱延鋼帯として作製されたものである。
表1において、熱間圧延前の鋼帯温度をFET、熱間圧延後の鋼帯温度をFDT、コイル巻取り時の鋼帯温度をCTとしている。熱延コイルの質量は20ton、内径は30インチとした。板厚変動値は、熱延コイル外巻き側20〜50m部分の冷間圧延後の板厚変動値(最大板厚−最小板厚)を計測した。また、熱延コイルの保管は、鋼板面を重力方向に置く方式(ダウンエンド方式:コイルの軸方向を水平にして置く方式)で行った。
次いで、上記熱間圧延後の鋼帯を酸洗した後、冷間圧延して最終板厚0.5mmの冷延板(鋼板)とし、均熱温度1000℃で焼鈍した後、絶縁被膜を形成し、無方向性電磁鋼板(最終製品板)とした。
なお、冷間圧延は、5台の圧延機が連続的に並ぶタンデム冷間圧延機を用いた。また、磁気特性は、上記製品板の圧延方向(L)および圧延直角方向(C)からエプスタイン試験片を切り出して、磁束密度B50(磁化力5000A/mにおける磁束密度)および鉄損W15/50(磁束密度1.5T、周波数50Hzで励磁したときの鉄損)をJIS C2552に準拠して測定、評価した。
熱間仕上げ圧延前の鋼帯厚45mm、板幅1200mmの粗圧延鋼帯を、表1に記載した条件で熱間仕上げ圧延し熱延鋼帯とした後、巻取り保管する。ついで、かかる熱延鋼帯を払い出して、冷間圧延を実施し、長手方向の板厚変動値を測定、相対評価を行った。
上記熱延鋼帯(本発明例1〜8、比較例1〜5)は、C:0.003mass%、Si:1.6mass%、Mn:0.4mass%、sol.Al:0.002mass%、P:0.12mass%、S:0.002mass%、N:0.002mass%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼を溶製し、連続鋳造法でスラブとし、1050〜1130℃の温度に再加熱した後、熱間仕上げ圧延して板厚2.0mmの熱延鋼帯として作製されたものである。
表1において、熱間圧延前の鋼帯温度をFET、熱間圧延後の鋼帯温度をFDT、コイル巻取り時の鋼帯温度をCTとしている。熱延コイルの質量は20ton、内径は30インチとした。板厚変動値は、熱延コイル外巻き側20〜50m部分の冷間圧延後の板厚変動値(最大板厚−最小板厚)を計測した。また、熱延コイルの保管は、鋼板面を重力方向に置く方式(ダウンエンド方式:コイルの軸方向を水平にして置く方式)で行った。
次いで、上記熱間圧延後の鋼帯を酸洗した後、冷間圧延して最終板厚0.5mmの冷延板(鋼板)とし、均熱温度1000℃で焼鈍した後、絶縁被膜を形成し、無方向性電磁鋼板(最終製品板)とした。
なお、冷間圧延は、5台の圧延機が連続的に並ぶタンデム冷間圧延機を用いた。また、磁気特性は、上記製品板の圧延方向(L)および圧延直角方向(C)からエプスタイン試験片を切り出して、磁束密度B50(磁化力5000A/mにおける磁束密度)および鉄損W15/50(磁束密度1.5T、周波数50Hzで励磁したときの鉄損)をJIS C2552に準拠して測定、評価した。
表1に示すように、本発明に従い、熱間圧延において、仕上げ圧延後の鋼帯温度を840℃以上として、660℃以下の温度でコイル状に巻き取った条件(本発明例1〜8)において、板厚変動を抑制し、最終製品板の鉄損W15/50、磁束密度B50が良好な無方向性電磁鋼板の製造に成功している。
一方、前記本発明例1〜8に記載と同じ鋼の成分組成で、表1に記載の条件でコイル状に巻取ってコイルとし載置・保管した後、冷間圧延を施したが、FTDが本発明の範囲を外れる比較例1、2、4および5の条件では磁気特性が劣化し、CTが本発明の範囲を外れる比較例2および3の条件では板厚変動が大きくなった。
すなわち、FTDが830℃では、FTD:850℃と比較し、磁気特性の劣化がみられる。また、CTを680℃以上に上げることで、磁気特性の改善が見られるものもあったが、冷間圧延時の板厚変動が大きくなってしまった。
一方、前記本発明例1〜8に記載と同じ鋼の成分組成で、表1に記載の条件でコイル状に巻取ってコイルとし載置・保管した後、冷間圧延を施したが、FTDが本発明の範囲を外れる比較例1、2、4および5の条件では磁気特性が劣化し、CTが本発明の範囲を外れる比較例2および3の条件では板厚変動が大きくなった。
すなわち、FTDが830℃では、FTD:850℃と比較し、磁気特性の劣化がみられる。また、CTを680℃以上に上げることで、磁気特性の改善が見られるものもあったが、冷間圧延時の板厚変動が大きくなってしまった。
ここで、発明例として、前記鋼の成分組成に加え、SiとAlのみを1.0mass%、0.5mass%としたもの(本発明例9)、SiとAlのみを1.0mass%、1.5mass%としたもの(本発明例10)、Siのみを2.0mass%としたもの(本発明例11)、Siのみを2.5%としたもの(本発明例12)について、本発明例2と同様の条件でコイル状に巻取って載置・保管した後、冷間圧延を施したところ、板厚変動が小さく、最終製品板の磁気特性も良好な鋼板が作製できた。
一方、上記鋼の成分組成でSiのみ5.2mass%としたもの(比較例6)、Pのみ0.22mass%としたもの(比較例7)については、本発明例2と同じ条件でコイル状に巻取ってコイルとし載置・保管した後、冷間圧延を施したが、冷間圧延中に鋼板に割れが生じてしまった。そのため、その後の工程は中止し、最終製品板の製造はできなかった。
また、Mnのみ0.03mass%としたもの(比較例8)についても、熱間圧延中に割れが生じたため、その後の工程は中止し、最終製品板の製造はできなかった。
さらに、Alのみ0.0060mass%としたもの(比較例9)、Sのみ0.012mass%としたもの(比較例10)、およびSiを1.0mass%およびAlを2.5mass%としたもの(比較例11)については、本発明例2と同じ条件でコイル状に巻取ってコイルとし載置・保管した後、冷間圧延を施した際に大きな板厚変動は発生しなかったが、最終製品板の磁気特性が大幅に悪化した。
また、Mnのみ0.03mass%としたもの(比較例8)についても、熱間圧延中に割れが生じたため、その後の工程は中止し、最終製品板の製造はできなかった。
さらに、Alのみ0.0060mass%としたもの(比較例9)、Sのみ0.012mass%としたもの(比較例10)、およびSiを1.0mass%およびAlを2.5mass%としたもの(比較例11)については、本発明例2と同じ条件でコイル状に巻取ってコイルとし載置・保管した後、冷間圧延を施した際に大きな板厚変動は発生しなかったが、最終製品板の磁気特性が大幅に悪化した。
熱間仕上げ圧延前の鋼帯厚45mm、板幅1200mmの鋼帯(実施例1の本発明例1〜8の成分組成に同じ)を、表2に記載した条件で熱間圧延し、巻取り、保管し、板厚0.5mmまで冷間圧延を施し、その後、実施例1と同様に焼鈍し、磁気特性の変動について、コイル全長を20等分した20点の磁気特性データによりばらつきを評価した。
結果、FETの実績から誘導加熱の出力を決定する方式では、圧延速度の変動によるFDTの温度変化が生じ、磁気特性が大きくばらついたのに対し、FDT予測値から誘導加熱の出力を決定する方式では、圧延速度の変化によるFDTの温度変化を抑制し、磁気特性のばらつきを低減することができた。これは該鋼種に関して、磁気特性を決定する因子がFETではなく、FDTであることを裏付けており、磁気特性の安定化には、FDTを高精度に制御するほうが好ましいことがわかる。
なお、前記実施例では相対比較のため、板厚(帯厚)、板幅(帯幅)、仕上げ焼鈍温度など、ある一定の条件で実施したが、本発明の条件に従う限り、その他の条件で製造した鋼板であっても本発明の効果が得られる。
1 粗圧延鋼帯
2 エッジ誘導加熱装置
3 誘導加熱装置
4 圧延機
5 熱間圧延中の粗圧延鋼帯
6 熱間圧延完了後の熱延鋼帯
7 搬送ロール
8 水冷却装置
9 熱延コイル
2 エッジ誘導加熱装置
3 誘導加熱装置
4 圧延機
5 熱間圧延中の粗圧延鋼帯
6 熱間圧延完了後の熱延鋼帯
7 搬送ロール
8 水冷却装置
9 熱延コイル
Claims (5)
- C:0.010mass%以下、Si:5.0mass%以下、Mn:0.05〜3.0mass%、sol.Al:2mass%以下、P:0.2mass%以下、S:0.010mass%以下およびN:0.010mass%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物の成分組成を有するスラブを、粗圧延して粗圧延鋼帯とした後、加熱し熱間仕上げ圧延して熱延鋼帯とする際、該熱延鋼帯の温度を840℃以上として熱間仕上げ圧延を完了し、次いで該熱延鋼帯を冷却して660℃以下の温度で巻取り熱間圧延コイルとする熱間圧延コイルの製造方法。
- 前記加熱を誘導加熱装置により行い、該誘導加熱装置を、前記加熱前の粗圧延鋼帯温度による熱間仕上げ圧延完了時の熱延鋼帯温度の予測値が840℃以上となる出力に、フィードフォワード制御する請求項1に記載の熱間圧延コイルの製造方法。
- 前記熱間仕上げ圧延完了時の熱延鋼帯温度を、前記加熱前の粗圧延鋼帯温度と、該誘導加熱装置の加熱効率と、前記熱間仕上げ圧延の各圧延スタンドにおける圧下率予測から得られる熱延鋼帯の圧延速度を用いた加工発熱量と、クーラントによる冷却条件と、から予測する請求項2に記載の熱間圧延コイルの製造方法。
- 前記熱間仕上げ圧延前の粗圧延鋼帯温度を1100℃以下とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱間圧延コイルの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱間圧延コイルの製造方法により得られる熱間圧延コイルから鋼板を払い出して、冷間圧延し、さらに焼鈍して無方向性電磁鋼板とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018139521A JP2020015947A (ja) | 2018-07-25 | 2018-07-25 | 熱間圧延コイルの製造方法および無方向性電磁鋼板の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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TWI754548B (zh) * | 2021-02-19 | 2022-02-01 | 日商日本製鐵股份有限公司 | 無方向性電磁鋼板用熱軋鋼板及其製造方法 |
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2018
- 2018-07-25 JP JP2018139521A patent/JP2020015947A/ja active Pending
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