JP2020015180A - 記録装置 - Google Patents

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孝夫 大泉
Takao Oizumi
孝夫 大泉
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Abstract

【課題】複数枚の原稿をコピーする連続コピー印刷をフェイスダウン排出で行う場合に搬送系をコンパクトに構成しかつ高いスループットが得られる記録装置を提供する。【解決手段】録装置11は、複数の原稿を順次搬送しながら原稿の画像を読み取る読取機構部と、記録機構部と、を備える。コピー指示を受け付けた際、読取機構部による複数の原稿の画像の読み取り動作を開始する。カセット21から第1搬送路K1へ供給した最初の記録媒体Mに、読み取った画像に基づいて記録を実行する。最初の記録媒体Mへの記録中に、次の記録媒体Mの第1搬送路K1への供給を開始する。最初の記録媒体Mを記録終了後に、第2搬送路K2に送るとともに、第1搬送路K1において次の記録媒体Mに読み取った画像に基づく記録を実行する。記録終了後の次の記録媒体Mを第2搬送路K2に送るとともに、最初の記録媒体Mを第1搬送路を経由して排出部が排出する。【選択図】図3

Description

本発明は、原稿を読み取る読取機構部と、読み取った原稿の画像を記録媒体に記録する記録機構部とを備えた記録装置に関する。
例えば、特許文献1には、原稿を読み取った画像を印刷することでコピーするコピー装置が開示されている。原稿をコピーする際には、スキャナー部により原稿が読み取られ、読取画像データはプリント機構部へ供給され、プリント機構部は原稿の画像を印刷する。ところで、複数枚の原稿を順次読み取って画像をコピー印刷する記録装置では、原稿の頁順と同じ頁順にコピーされた記録媒体が排出されることが好ましい。
例えば、特許文献2には、原稿画像の頁順に印刷して排出する印刷装置が開示されている。この印刷装置は、原稿画像のすべてのページの画像処理が終了するまでは、画像処理が終了したページ順に印刷を行い、印刷された用紙を反転させてフェイスダウン排紙台に排紙し、原稿画像のすべてのページの画像処理終了後、ページの逆順に印刷を行ってフェイスアップ排紙台に排紙する。
特開平10−200763号公報 特開2010−95326号公報
しかし、特許文献2は、コピーされた記録媒体が複数の排紙台で分けて出力されるので取り扱いが面倒であるうえ、コピー印刷に2つの排紙台が必要であり搬送系の大型化により、記録装置が大型化する。また、1つのフェイスダウン排紙台のみに記録媒体を排出しようとすると、フェイスダウン専用の反転経路が必要になり、搬送系の大型化により、記録装置が大型化する。一方、1つのフェイスアップ排紙台のみに記録媒体を排出しようとすると、原稿画像の全てのページの画像処理が終了するまでは、印刷を開始できない。複数枚の原稿を読み込んで複数枚の記録媒体にコピー印刷する連続コピー印刷の場合、全てのページの読み取りが終了するまで印刷を開始できない。このため、連続コピー印刷のスループットが低下する。よって、複数枚の原稿をコピーする連続コピー印刷をフェイスダウン排出で行う場合に搬送系をコンパクトに構成しかつ高いスループットが得られる記録装置が要望されている。
上記課題を解決する記録装置は、複数の原稿を順次搬送しながら当該原稿の画像を読み取る読取機構部と、記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、前記記録媒体を前記記録ヘッドによる記録時に前記記録媒体を第1方向に搬送する第1搬送路と、前記記録媒体を収納する収納部と、前記収納部から前記記録媒体を前記第1搬送路に供給する供給路と、前記第1方向において前記記録ヘッドの下流の位置で前記第1搬送路に接続し、前記記録ヘッドにより記録された前記記録媒体を、前記第1搬送路とは異なる経路で前記第1方向とは異なる第2方向に搬送して、前記記録ヘッドの上流位置で前記第1搬送路に合流することで前記記録媒体を反転させる第2搬送路と、記録後の前記記録媒体を排出する排出部と、を有する記録機構部と、を備え、前記読取機構部で複数の前記原稿の画像を読み取り、読み取った前記画像に基づいて前記記録機構部で記録をするコピー指示を受け付けた際、前記読取機構部による複数の前記原稿の画像の読み取り動作を開始し、前記供給路で前記収納部から最初の前記記録媒体の前記第1搬送路への供給を開始し、読み取った前記画像に基づいて、前記第1搬送路において最初の前記記録媒体への記録を実行し、最初の前記記録媒体への記録中に、前記供給路で次の前記記録媒体の前記第1搬送路への供給を開始し、最初の前記記録媒体への記録が終了した後、最初の前記記録媒体を前記第2搬送路に送るとともに、読み取った前記画像に基づいて、前記第1搬送路において次の前記記録媒体への記録を実行し、次の前記記録媒体への記録が終了した後、次の前記記録媒体を前記第2搬送路に送るとともに、最初の前記記録媒体を前記第1搬送路を経由して前記排出部が排出する。
第1実施形態における記録装置を示す斜視図。 記録装置における読取ユニットを示す模式正断面図。 記録装置における記録ユニットを示す模式側断面図。 記録装置の電気的構成を示すブロック図。 第2排出ローラー対の接離機構を示す模式正面図。 連続コピー印刷時の媒体搬送制御を説明する模式側断面図。 同じく模式側断面図。 同じく模式側断面図。 同じく模式側断面図。 同じく模式側断面図。 判定処理を含む搬送制御ルーチンを示すフローチャート。 連続コピー印刷のスループットを評価する図。 記録装置の搬送制御を説明する要部模式側面図。 同じく要部模式側面図。 同じく要部模式側面図。 同じく要部模式側面図。 同じく要部模式側面図。 第2実施形態における記録装置の搬送制御を説明する要部模式側面図。 同じく要部模式側面図。 同じく要部模式側面図。 同じく要部模式側面図。 同じく要部模式側面図。
(第1実施形態)
以下、記録装置の第1実施形態について図面を参照して説明する。図1では、記録装置11が水平面上に置かれているものとして鉛直方向Zとし、記録装置11を正面から見た場合において鉛直方向Zと直交する2つの方向を、幅方向Xと奥行方向Yとする。奥行方向は、一端側を前面側もしくは前側、一端側とは反対の他端側を背面側もしくは後側ということもある。
図1に示す記録装置11は、シリアル印刷方式のインクジェットプリンターである。図1に示すように、記録装置11は、直方体状の筐体12と、筐体12の上側に開閉可能に設けられたカバー13とを備える。記録装置11は、一例として複合機であり、筐体12の大部分を占める記録ユニット20と、筐体12の上端部及びカバー13とにより構成される読取ユニット30とを有する。記録装置11は、筐体12の正面下部に開口する凹部14には、収納部の一例としてのカセット21が着脱可能に挿着されている。カセット21には、用紙等の記録媒体M(以下、単に「媒体Mともいう。」)が収容される。図1に示す例では、カセット21は鉛直方向Zに2段設けられているが、1段でもよいし、3段以上の複数段でもよい。なお、各カセット21の正面中央部には、ユーザーが指を引っ掛けて着脱できる被操作部21Aが設けられている。
筐体12におけるカセット21の上側には、印刷された媒体Mが排出される排出口15が開口している。排出口15の下部には伸縮式の排出トレイ22(スタッカー)が設けられている。排出トレイ22は、伸長状態で使用され、排出された印刷後の媒体Mを受ける。また、筐体12には排出口15の上側に操作パネル24が配置されている。操作パネル24には、ユーザーが記録装置11に対して指示を与える際に操作される複数のスイッチよりなる操作部25と、メニューやメッセージ等が表示される表示部26とが設けられている。操作部25には、電源スイッチ、表示部26のメニューの項目を選択する際に操作される選択スイッチ、印刷を指示する印刷開始スイッチ、コピーを指示するコピー開始スイッチ等の操作スイッチが含まれる。なお、表示部26をタッチパネルとし操作部25の一部を兼ねてもよい。
また、図1に示すように、筐体12の上側に不図示のヒンジを介して開閉可能に設けられたカバー13は、本例では読取ユニット30の原稿台カバー31となっている。原稿台カバー31には、複数枚の原稿を載置(セット)可能な原稿トレイ33を備えた自動原稿送り装置32(Auto Document Feeder)が装備されている。原稿トレイ33には、複数枚の原稿Dをエッジガイド33Aで幅方向に位置決めした状態にセットできる。読取ユニット30は、原稿トレイ33にセットされた複数枚の原稿Dを1枚ずつ自動で給送して読み取るシートフィーダー型のスキャナー機能と、原稿台カバー31を開けると露出する原稿台(ガラス面)に載置された原稿Dを読取るフラットベット型のスキャナー機能とを備える。また、読取ユニット30のスキャナー機能と記録ユニット20の印刷機能との組合せにより、読み取った原稿Dの画像を印刷するコピー印刷が可能である。読取ユニット30は、複数の原稿Dを順次搬送しながら原稿Dを読み取る読取機構部34を備えている。原稿トレイ33にセットされた原稿Dは、搬入方向X1に搬入され、読取ユニット30で読み取られた原稿Dは排出方向X2に排出されて排出トレイ31A上に積載される。記録装置11は、原稿トレイ33から1枚ずつ順番に送り出された原稿Dを順番に読み取ってコピー印刷し、コピー印刷された媒体Mを順番に排出トレイ22上に排出する連続コピー印刷の機能を有する。
図1に示す記録装置11は、例えばA3判までのサイズの媒体Mに印刷が可能である。また、記録装置11は、媒体Mの片面(第1面)のみに印刷する片面印刷機能と、媒体Mの両面(第1面と第2面)に印刷する両面印刷機能とを有する。また、コピー印刷についても両面コピー印刷が可能である。記録装置11はビジネス用途で使用される場合、高速印刷が要求される。連続コピー印刷についても高速な処理が要求される。また、連続コピー印刷の場合、原稿トレイ33にセットされた原稿Dと同じ頁順でコピー印刷された媒体Mを排出する。このため、複数枚の原稿Dを読み取った順番に印刷して印刷面を下向きにしたフェイスダウン状態で媒体Mを排出トレイ22上に排出するフェイスダウン排出が採用される。フェイスダウン方式では印刷後に媒体Mを反転させる反転動作を伴うため、連続コピー印刷のスループットの低下の一因となる。
次に、図2を参照して読取ユニット30の構成について説明する。図2に示すように、読取ユニット30は、複数の原稿Dを順次搬送しながらその搬送途中に画像を読み取る読取機構部34を備える。読取機構部34は、その一部として自動原稿送り装置32を含む。自動原稿送り装置32は、原稿トレイ33にセットされた複数枚の原稿Dを1枚ずつ搬送する原稿搬送部35を備える。原稿搬送部35によって、原稿トレイ33上の原稿Dは、図2に太線で示す搬送経路F1に沿って搬送される。原稿搬送部35は、原稿トレイ33上の原稿Dを読取位置まで送り込む給送と、読取位置で画像が読み取られた原稿Dを排出トレイ31A側へ送り出す排出とを含む搬送を行う。
図2に示すように、原稿搬送部35は、搬送経路F1に沿って、給送ローラー351、リタードローラー352、搬送ローラー353及び排出ローラー354を備える。給送ローラー351は、上下動可能に構成される。図2に示すように、給送ローラー351が上方位置にあるとき、原稿トレイ33上の原稿Dを給送ローラー351の下方にセットでき、セット後に給送ローラー351が下降して原稿Dの上面に接触する。この状態で給送ローラー351が回転すると、原稿Dが給送される。リタードローラー352は、給送ローラー351により送られた原稿Dを1枚に分離して下流側へ給送する。各ローラー351〜354の回転により原稿Dは搬送経路F1に沿って搬送され、その搬送経路F1の途中の読取位置で読取部38により読み取られた後、排出トレイ31A上に排出される。
また、図2に示すように、読取ユニット30は、筐体12の上部に原稿Dを定置可能な原稿台36を有するフラットベッド型のスキャナー部37を備える。原稿台36には原稿Dを載置可能なガラス板361と、読取位置と対応する位置に配置され奥行き方向Yに延びる長尺板状のガラス板よりなる読取窓362とが設けられている。
スキャナー部37は、ガラス板361の下方の領域で幅方向Xに延びるレール371と、レール371に案内されて幅方向Xに移動可能な走査式のキャリッジ372とを備える。キャリッジ372には読取部38がガラス板361に対向する向きで搭載されている。原稿トレイ33にセットされた原稿Dを搬送しながら読み取ってその原稿Dのコピー印刷をする場合、キャリッジ372は、図2に示すように読取部38が読取窓362の略幅中心に対向する読取位置に移動する。原稿Dは、その搬送途中の読取位置でガイド部355により読取窓362側へ押さえられ、キャリッジ372上の読取部38により読取窓362を通して読み取られる。読み取られた原稿Dは排出ローラー354により排出トレイ31A上に排出される。なお、搬送経路F1上の読取位置よりも上流側の位置には原稿Dを検知可能な不図示の原稿検知部が配置され、原稿検知部の検知信号に基づいて読取位置での読取部38による原稿Dの読取タイミングが決められる。
また、記録装置11は、読取ユニット30が原稿Dの両面を読み取る両面スキャン、及び原稿Dの両面を読み取ってその両面の画像を1枚の媒体Mの両面にコピー印刷する両面コピー印刷の機能も備える。原稿Dの第1面(片面)の読取りが終わると、排出ローラー354から原稿Dが途中まで排出された後、スイッチバックして原稿Dを読取位置よりも上流側の位置で搬送経路F1と合流する戻り経路F2を通って搬送経路F1へ戻される。そして、搬送経路F1を通って反転された後に読取位置で今度は原稿Dの第2面(裏面)が読み取られる。
また、原稿Dがセットされた原稿台36を原稿台カバー31が閉じた状態で、コピーが指示された場合、キャリッジ372はレール371に沿って移動し、ガラス板361にセットされた原稿Dを読取部38が読み取る。なお、制御部100は、コピー時には読取ユニット30が読み取った読取信号に基づく読取データを記録ユニット20に送る。そして、記録ユニット20は受信した読取データに基づく画像を媒体Mに印刷することで原稿Dのコピー印刷が行われる。なお、読取ユニット30は、スキャンの指示を受け付けたときは、原稿Dを読み取り、その読み取った原稿Dの画像データを、例えばホスト装置200(図4参照)へ転送する。
次に、図3を参照して、記録ユニット20の構成について説明する。図3は、記録ユニット20の模式側断面を示し、1つのカセット21のみ示している。以降の説明では、記録部29が媒体Mに印刷するために走査される方向(図3では紙面と直交する方向)を走査方向Xとし、記録部29が印刷を行う位置において媒体Mが搬送される方向を搬送方向Yとする。本実施形態において、走査方向X及び搬送方向Yは、互いに交差(例えば直交)する方向であって、いずれも鉛直方向Zと交差(例えば直交)する方向である。
図3に示すように、記録ユニット20は、筐体12内に、記録媒体Mの搬送と、記録媒体Mへの記録とを行う記録機構部23を有する。記録ユニット20において筐体12の下部に配置されたカセット21には複数の媒体Mが収容されている。筐体12内には、媒体Mを搬送する搬送機構28と、媒体Mにインク等の液体を吐出して記録を行う記録部29とを備える。
記録ユニット20は、搬送機構28が媒体Mを搬送する搬送路として、図3に太い一点鎖線で示す第1搬送路K1と、同図に太い二点鎖線で示す第2搬送路K2とを有する。第1搬送路K1は、記録部29による記録時に媒体Mを第1方向Y1に搬送する経路である。第2搬送路K2は、第1方向Y1において記録部29の下流の位置で第1搬送路K1に接続し、記録部29により記録された媒体Mを、第1搬送路K1とは異なる経路で第1方向Y1とは異なる第2方向Y2に搬送する経路である。第2搬送路K2は、連続コピー印刷時において第1搬送路K1を搬送された片面のみ記録された媒体Mを第1搬送路K1の第1方向Y1の下流端位置でスイッチバックさせた後に、そのスイッチバック後の媒体Mが第2方向Y2における先端から搬入される経路である。第2搬送路K2は、連続コピー印刷時に片面のみ記録を終えた媒体Mを反転させるための反転経路であり、第1方向Y1において記録部29の上流位置で第1搬送路K1に合流する。詳しくは、図3に示すように、第2搬送路K2は、第1方向Y1において記録部29よりも上流側に位置する反転路部K11よりもさらに上流側に位置する第1搬送路K1と合流する。
本実施形態では、図3に示すように、第2搬送路K2は、第1方向Y1において記録部29の上流位置となる給送機構40が媒体Mを給送する供給路44と第1搬送路K1との接続箇所となる合流位置G1で、第1搬送路K1と合流する。第2搬送路K2を第2方向Y2に搬送された片面記録済みの媒体Mは、合流箇所を過ぎた後、第1搬送路K1の一部である反転路部K11を通って表裏の反転を伴って記録部29が記録を行う記録領域へ再給送される。また、本実施形態では、中間ローラー42の周囲に沿って半円弧状の経路をなす反転路部K11は、第1搬送路K1における供給路44との接続側の部分に位置する。このため、反転路部K11は、フェイスアップ排出とフェイスダウン排出との両方に共有される共有経路である。つまり、反転路部K11は、フェイスダウン排出専用の反転経路ではない。また、排出トレイ22は、図1に示す1つ設けられ、フェイスアップ排出とフェイスダウン排出とで共有される。このように反転路部K11および排出トレイ22が、フェイスアップ排出とフェイスダウン排出とで共有される搬送経路レイアウトをとることで、搬送経路全体が筐体12内にコンパクトに構成されている。この点が記録装置11の小型化に寄与している。
次に、図3を参照して、媒体Mを搬送する搬送機構28の詳細な構成を説明する。搬送機構28は、媒体Mを給送する給送機構40と、記録部29と対向する領域を含む領域で媒体Mを第1搬送路K1に沿って第1方向Y1に搬送する搬送機構の一例としての第1搬送機構50とを備える。また、搬送機構28は、第1搬送機構50より搬送方向Yの下流に配置され、媒体Mを排出する排出部の一例としての第2排出ローラー対53を有する。つまり、第1搬送路K1は、後述する記録ヘッド73の記録中に媒体Mを搬送する第1搬送機構50と、第1搬送機構50より搬送方向Yの下流に配置された正逆回転可能な第1ローラー対の一例としての第2排出ローラー対53とを有する。また、搬送機構28は、媒体Mを第2搬送路K2に沿って第2方向Y2に搬送する第2搬送機構60を有する。第2搬送路K2に設けられた第2搬送機構60は、第2ローラーの一例としての第2搬送ローラー対61を有する。
給送機構40はカセット21内の媒体を最上位から1枚ずつ給送する。第1搬送機構50は、給送機構40から給送された媒体Mを、記録部29が記録を行う領域を通る経路で搬送する搬送動作と、記録部29により記録された媒体Mを排出する排出動作と、連続コピー印刷時に媒体Mを反転させるためのスイッチバック動作とを行う。また、第2搬送機構60は、連続コピー印刷時にスイッチバック動作により第2搬送路K2に引き込まれて第2方向Y2に搬送される媒体Mを反転させるために第1搬送路K1との合流箇所まで第2搬送路K2に沿って搬送させる。連続コピー印刷時には片面に印刷された媒体Mは第2搬送路K2と第1搬送路K1とを経て反転された後に記録部29へ再給送される。
図3に示すように、給送機構40は、カセット21内の媒体Mのうち最上位の一枚を送り出す給送ローラー41(ピックアップローラー)と、給送ローラー41が送り出した媒体Mを記録(印刷)が行われる記録部29へ給送する中間ローラー42とを有する。給送ローラー41は矢印方向に回転することでカセット21内の媒体Mのうち最上位の一枚を第2方向Y2へ送り出す。送り出された媒体Mはその先端が分離壁43に当たることで後続の媒体Mと分離され、分離された一枚の媒体Mのみが供給路44に沿ってその上方に位置する中間ローラー42に送られる。つまり、供給路44は、カセット21から媒体Mを第1搬送路K1に供給する。
中間ローラー42は、他のローラーに比べ大径なローラーであり、中間ローラー42の外周面上の2箇所で第1ローラー46と第2ローラー47とが当接している。よって、媒体Mは、中間ローラー42と第1ローラー46とが当接する第1ニップ位置と、中間ローラー42と第2ローラー47とが当接する第2ニップ位置との2箇所でニップされる。中間ローラー42が矢印方向に正転することで、2箇所でニップされた媒体Mは、第1搬送路K1に沿って記録部29へ給送される。給送ローラー41と中間ローラー42は、図4に示す給送モーター101の動力で回転する。
第1搬送機構50は、第1搬送ローラー対51、第1排出ローラー対52、及び複数の浮きローラー54,55等を有する。第1搬送ローラー対51は、駆動ローラー51Aと従動ローラー51Bとを有する。第1排出ローラー対52は、駆動ローラー52Aと従動ローラー52Bとを有する。第2排出ローラー対53は、駆動ローラー56と従動ローラー57とを有する。
また、第2搬送機構60は、第2搬送ローラーの一例としての第2搬送ローラー対61を有する。第2搬送ローラー対61は、駆動ローラー61Aと従動ローラー61Bとを有する。第2搬送ローラー対61は第2搬送路K2の第2方向Y2における上流側寄りの位置に配置されている。第2搬送路K2に沿って媒体Mをガイドする経路案内面(ガイド面)は、第2排出ローラー対53付近に位置する合流箇所から第2方向Y2の下流側へ至る部分が斜めに下る斜面62Aと、斜面62Aの下端付近から略水平に延びるとともに第2方向Y2の下流側端部寄りの部分で上方へ向かう湾曲面となったガイド面63とを有する。なお、第2搬送路K2のガイド面を形成するガイド部材62が回動軸62Bを中心に回動可能に設けられ、その端部の把持部62Cを操作してガイド部材62を押し下げることで、第2搬送路K2の一部が露出し、第2搬送路K2で起きた媒体Mのジャムの解消作業が可能となっている。
図3に示すように、第2排出ローラー対53は、第1方向Y1において記録部29の下流の位置で、媒体Mに対して第1方向Y1と第2方向Y2とに搬送力を付与可能である。つまり、第2排出ローラー対53は、正転時に媒体Mを第1方向Y1に送り、逆転時に媒体Mを第2方向Y2に送ることが可能である。また、第2排出ローラー対53は、媒体Mを挟持して搬送可能な挟持位置(ニップ位置)と、この挟持位置よりも離間した離間位置(レリース位置)とに変位可能に構成されている。本実施形態では、第2排出ローラー対53のうち従動ローラー57が変位可能に構成されている。従動ローラー57が図3に実線で示す下降位置にあるときに第2排出ローラー対53は挟持位置に配置され、従動ローラー57が図3に二点鎖線で示す上昇位置にあるときに第2排出ローラー対53は離間位置に配置される。
図3に示すように、第1搬送路K1と第2搬送路K2との第1方向Y1の上流側の合流位置G1から第2排出ローラー対53に至るまでの第1搬送路K1の長さと、第2排出ローラー対53から第1搬送路K1に至るまでの第2搬送路K2の長さとの合計の搬送路長は、搬送される最長の記録媒体Mの長さの2倍よりも短い。本例では、最長の媒体MはA3判であり、合流位置G1から第2排出ローラー対53に至るまでの第1搬送路K1の長さと、第2排出ローラー対53から第1搬送路K1に至るまでの第2搬送路K2の長さとの合計の搬送路長は、A3判の媒体Mの長辺の長さの2倍よりも短い。
記録装置11は、第1方向Y1において記録部29の下流に配置された可変部材の一例としてのフラップ65を備える。フラップ65は、第1搬送路K1に対して媒体Mを支持可能に退避した退避位置の一例としての第1位置と、第1位置よりも第1搬送路K1側に進出した進出位置の一例としての第2位置とに変位可能となっている。換言すると、フラップ65は、第1搬送路K1側に進出した第2位置と、第2位置よりも第1搬送路K1から退避した第1位置とに変位可能に構成される。本実施形態では、フラップ65は、第1搬送路K1の下側の位置に回動可能に配置され、記録部29により記録された面(例えば表面)とは反対側の面(例えば裏面)側から第1搬送路K1側に進出する。フラップ65は、第1位置(退避位置)では、第1搬送路K1を搬送される媒体Mを第2排出ローラー対53に向かうように支持する位置に配置され、第2位置(進出位置)では、媒体M1の後端が第1方向Y1にフラップ65を通過すると逆搬送される媒体Mの第1方向Y1における後端を下方へ、媒体Mを第2搬送路K2に送り込む位置に配置される。なお、図3等では、記録媒体Mのうち先行の記録媒体である先行媒体を符号M1で示し、後続の記録媒体である後続媒体を符号M2で示す。ここで、先行媒体M1とは、先にカセット21から給送された媒体Mを指し、後続媒体M2とは、先行媒体の次にカセット21から給送された媒体Mを指す。
読取機構部34で複数の原稿Dの画像を読み取り、読み取った画像に基づいて記録ユニット20で記録をするコピー指示を受け付けた際、読取機構部34による複数の原稿Dの画像の読み取り動作を開始する。次に、カセット21から供給路44を通って最初(1枚目)の記録媒体Mの第1搬送路K1への供給が開始される。読み取った画像に基づいて、第1搬送路K1において最初の記録媒体Mへの記録を実行する。最初の記録媒体Mへの記録中に、供給路44で次の記録媒体M(2枚目)の第1搬送路K1への供給を開始する。最初の記録媒体Mへの記録が終了した後、最初の記録媒体Mを第2搬送路K2に送るとともに、読み取った画像に基づいて、第1搬送路K1において次の記録媒体M2への記録を実行する。次の記録媒体M2への記録が終了した後、次の記録媒体M2を第2搬送路K2に送るとともに、最初の記録媒体Mを第1搬送路K1を経由して第2排出ローラー対53から排出する。ここでは、最初(1枚目)の記録媒体Mと次(2枚目)の記録媒体Mを例に連続コピー印刷の制御を説明したが、3枚目以降についても、最初の記録媒体Mを先行媒体M1(奇数枚目)、次の記録媒体Mを後続媒体M2(偶数枚目)とすれば、上記と同様の制御が行われる。
記録装置11では、所定長さ以下の媒体Mを連続的に給送して行われ、コピー印刷後に印刷面を下側に向けて媒体Mを排出トレイ22に排出するフェイスダウン排出が行われる連続コピー印刷のときに、第1搬送路K1と第2搬送路K2とにそれぞれ媒体M1,M2が搬送される(図8を参照)。すなわち、第1面の印刷を終え第1排出ローラー対52及び第2排出ローラー対53により第1方向Y1に排出された媒体Mは、その後端がフラップ65を通過すると、第2方向Y2に逆搬送され、その前に第1位置から第2位置に配置されたフラップ65に誘導されて第2搬送路K2へ送り込まれる。この先行媒体M1が第1搬送路K1から第2搬送路K2へ送り込まれるスイッチバック動作の過程で、後続媒体M2の印刷は継続される。この場合、媒体サイズ等の印刷条件及び印刷される画像長さによっては、スイッチバック動作中の先行媒体M1と、印刷中の後続媒体M2とが第2排出ローラー対53の位置ですれ違う場合がある。それぞれの媒体M1,M2が第2排出ローラー対53の位置に同時に配置される場合、第2排出ローラー対53が離間位置に、フラップ65が第2位置(進出位置)に配置される。第2排出ローラー対53のニップ位置で、第1搬送路K1を第1搬送機構50で搬送される媒体Mと、第2搬送路K2を第2搬送ローラー対61で搬送される媒体Mとが重複する場合、第2排出ローラー対53が離間位置に配置され、ニップを解除する。なお、搬送方向Yの長さが所定長さ以下と短い媒体Mを1枚のみコピー印刷する場合は、反転経路長を短く済ませるために第1搬送路K1の一部と反転用通路64とを反転経路として用いてもよい。
また、図3に示すように、記録装置11は、第1搬送路K1のうち給送経路の途中に設けられた第1センサー81と、第1搬送路K1の途中に設けられた第2センサー82と、第2搬送路K2の途中に設けられた第3センサー83とを備える。
図3に示す記録部29は、シリアル印刷方式であり、筐体12内に媒体Mの搬送方向Yと交差する走査方向Xに延びる状態で架設されたガイド軸71に沿って走査方向Xに往復移動可能なキャリッジ72を備える。キャリッジ72は第1搬送路K1と対向する下部に、媒体Mにインクを吐出する記録ヘッド73を有する。キャリッジ72は走査方向Xに移動し、その移動途中で記録ヘッド73が媒体Mに対してインクを吐出することで媒体Mに文字又は画像等を記録する。記録ヘッド73は、第1搬送ローラー対51よりも搬送方向Yの下流側に位置し、かつ第1排出ローラー対52よりも搬送方向Yの上流側に位置する。記録ヘッド73の移動経路と第1搬送路K1を挟んで対向する位置には、媒体Mを支持する支持台74が配置されている。
次に、図5を参照して第2排出ローラー対53を挟持位置と離間位置とに配置する駆動機構90の構成を説明する。図5に示すように、第2排出ローラー対53を挟持位置と離間位置とに駆動させる駆動機構90(レリース機構)は、電動モーター91と、ラックアンドピニオン機構92とを備える。ラックアンドピニオン機構92は、電動モーター91の出力軸に連結された回転軸93の長手方向となる走査方向Xの両端部に固定された一対のピニオン94と、一対のピニオン94に噛合する一対のラック95とを備える。一対のラック95は、従動ローラー57の回転軸96の両端部を回転可能に支持する一対の支持部材97に固定されている。
第2排出ローラー対53は、媒体Mを搬送するとき、従動ローラー57が図5に実線で示す下降位置に配置され、駆動ローラー56との間に媒体Mを挟持可能な挟持位置に配置される。第2排出ローラー対53が挟持位置にある状態から電動モーター91が正転駆動すると、従動ローラー57が駆動ローラー56から離間した図5に二点鎖線で示す上昇位置に配置されることで、第2排出ローラー対53は離間位置に配置される。第2排出ローラー対53が離間位置にある状態から電動モーター91が逆転駆動すると、従動ローラー57が下降して下降位置に戻ることで、第2排出ローラー対53は挟持位置に復帰する。また、駆動ローラー56の軸端部に固定された歯車98に歯車機構106(図4を参照)を介して第2搬送モーター103(図4も参照)からの回転が入力され、駆動ローラー56は回転する。
次に、図4を参照して記録装置11の電気的構成について説明する。なお、図4では、読取ユニット30は省略している。図4に示すように、記録装置11は制御部100を備える。制御部100は、不図示のコンピューターとメモリーとを内蔵し、コンピューターがメモリーに記憶されたプログラムを実行することにより各種の印刷制御を行う。記録装置11は、ホスト装置200と通信可能に接続される。制御部100は、ホスト装置200から受信した印刷データPDに基づいて印刷制御を行う。
制御部100の入力端子には、第1センサー81、第2センサー82、第3センサー83、第1エンコーダー84、及び第2エンコーダー85が電気的に接続されている。制御部100の出力端子には、記録ヘッド73、キャリッジモーター75、給送モーター101、第1搬送モーター102、第2搬送モーター103、電動モーター91及びアクチュエーター66が電気的に接続されている。なお、制御部100は、読取ユニット30と電気的に接続され、読取ユニット30の読取動作も制御する。
ここで、モーター101〜103の回転方向と、各ローラー対51〜53,61の回転方向との関係を説明する。図4に示すように、給送モーター101は、歯車機構104を介して給送ローラー41及び中間ローラー42と動力伝達可能に接続されている。給送モーター101の正転駆動時は、両ローラー41,42共に正転し、給送モーター101の逆転駆動時は、中間ローラー42が正転するが、給送ローラー41は停止する。これにより、給送ローラー41の回転により後続媒体M2を中間ローラー42の第1ニップ位置の手前の待機位置まで送り出し、後続媒体M2をその待機位置に待機させたまま、先行媒体M1を中間ローラー42の回転により搬送することができる。
第1搬送モーター102は、歯車機構105を介して第1搬送ローラー対51及び第1排出ローラー対52と動力伝達可能に接続されている。各ローラー対51,52は、第1搬送モーター102の正転駆動時に正転して媒体Mを第1方向Y1に搬送し、第1搬送モーター102の逆転駆動時に逆転して媒体Mを第2方向Y2に搬送する。
第2搬送モーター103は、歯車機構106を介して第2排出ローラー対53及び第2搬送ローラー対61と動力伝達可能に接続されている。第2排出ローラー対53は、第2搬送モーター103の正転駆動時に正転して媒体Mを第1方向Y1に搬送し、第2搬送モーター103の逆転駆動時に逆転して媒体Mを第2方向Y2に搬送する。また、第2搬送ローラー対61は、第2搬送モーター103の正転駆動時に停止し、第2搬送モーター103の逆転駆動時に逆転して媒体Mを第2搬送路K2に沿って第2方向Y2に搬送する。例えば第2搬送モーター103の逆転駆動により媒体Mは第2搬送路K2に沿って第2方向Y2に搬送され、第2搬送モーター103の正転駆動により媒体Mは第1ニップ位置の手前の待機位置で停止する。
また、電動モーター91は、ラックアンドピニオン機構92を介して従動ローラー57と動力伝達可能に接続されている(図5を参照)。また、アクチュエーター66は、フラップ65と動力伝達可能に連結されている。アクチュエーター66が駆動されることにより、フラップ65は、媒体Mを支持して第2排出ローラー対53へ向けて案内可能な図3に実線で示す第1位置(退避位置)と、第1搬送路K1側へ進出する図3に二点鎖線で示す第2位置(進出位置)とに配置される。
また、図4に示すように、制御部100は、判定部110と、第1カウンター111と、第2カウンター112とを備える。判定部110は、片面印刷/両面印刷、片面コピー/両面コピー、読取機構部34による連続コピー、原稿台による1枚コピー、媒体長の長短、後続媒体の有無、片面フェイスダウン排出、媒体の種類等の条件に応じて、第2排出ローラー対53の離間の要否を決定する。
第1センサー81は、給送途中の媒体Mの先端又は後端を検知する。制御部100は、給送モーター101の回転を検出する不図示のエンコーダーから入力するパルス信号のパルスエッジの数を不図示のカウンターが計数することで、その計数値と媒体Mのサイズ情報とから、媒体Mの給送経路上の先端位置及び後端位置を把握する。媒体Mの後端位置は、後続の媒体の給送開始タイミングの決定に用いられる。
第2センサー82は、第1搬送路K1を搬送される媒体Mの先端と後端の位置を検出する。制御部100は、第2センサー82が媒体Mの先端を検知してから、第1搬送モーター102の回転を検出する第1エンコーダー84からのパルス信号のパルスエッジの数を第1カウンター111で計数することで、その計数値により媒体Mの先端の主に第1搬送路K1上の位置を把握する。また、制御部100は、第2センサー82が媒体Mの後端を検知してから第1カウンター111が第1エンコーダー84からのパルス信号のパルスエッジの数を計数することで、その計数値により媒体Mの後端の主に第1搬送路K1上の位置を把握する。
第3センサー83は、第2搬送路K2を搬送される媒体Mの先端と後端の位置を検出する。制御部100は、第3センサー83が媒体Mの第2方向Y2における先端を検知してから、第2搬送モーター103の回転を検出する第2エンコーダー85からのパルス信号のパルスエッジの数を第2カウンター112が計数することで、その計数値により媒体Mの先端の主に第2搬送路K2上の位置を把握する。また、制御部100は、第3センサー83が媒体Mの第2方向Y2における後端を検知してから第2カウンター112が第2エンコーダー85からのパルス信号のパルスエッジの数を計数することで、その計数値により媒体Mの後端の主に第2搬送路K2上の位置を把握する。
第2搬送路K2上の第3センサー83は、媒体Mの第2方向Y2における先端が第2搬送ローラー対61にニップされたことを検知する機能と、次に検知される第1センサー81までの搬送距離が長くなるので、一旦途中の位置で媒体Mを検知する機能とを有する。後者の機能により、第2搬送路K2の途中で発生したジャムを早期に検出できる。すなわち、第3センサー83が検知してからの搬送量が所定値に達しても第1センサー81が検知するはずの媒体Mを検知しない場合はジャムとして検出される。また、第2搬送路K2上の媒体Mを、中間ローラー42と第1ローラー46との第1ニップ位置の手前の待機位置に達したか否かを判断するために第2カウンター112の計数値が用いられる。制御部100は、媒体Mの先端が第1ニップ位置の手前の待機位置に達すると、第2搬送モーター103を逆転駆動させる。これにより、第2排出ローラー対53の正転により第1搬送路K1上の媒体Mを第1方向Y1に搬送させつつ、その媒体Mの後端が中間ローラー42の外周面上の所定位置を過ぎるまで、第2搬送路K2上の媒体Mを第1ニップ位置の手前の待機位置に待機させることができる。
記録装置11は、ホスト装置200と有線又は無線により通信可能に接続される。制御部100は、ホスト装置200から印刷データPDを受信する。印刷データPDには印刷条件情報と印刷画像データとが含まれる。制御部100は、印刷条件情報を基に、媒体のサイズ(媒体サイズ)、媒体の種類(媒体種)、両面印刷の有無(両面印刷又は片面印刷)、コピー印刷の有無(片面コピー/連続コピー)、印刷色(カラー又はグレイスケール)、印刷品質(普通印刷又は高精細印刷)及び印刷枚数に関する情報を取得する。
判定部110は、媒体Mが所定サイズを超えるA3判が指定され、かつコピー印刷又は両面印刷が、複数枚印刷で指示された場合、搬送路K1,K2よりなる循環経路を1枚ずつ媒体Mを循環搬送させる一枚循環搬送方式を設定する。一枚循環搬送では、搬送方向Yの下流側の合流箇所で媒体Mのスイッチバックを伴う。一方、判定部110は、媒体Mが所定サイズ以下の例えばA4判以下のサイズが指定され、かつコピー印刷又は両面印刷が複数枚印刷で指示された場合、先行媒体M1と後続媒体M2とを搬送路K1,K2よりなる循環経路を2枚ずつ媒体M1,M2を循環搬送させる二枚循環搬送方式を設定する。二枚循環搬送方式でも、搬送方向Yの下流側の合流箇所で媒体M1,M2のスイッチバックを伴う。また、二枚循環搬送方式が設定された場合、判定部110の判定結果に基づいて第1搬送制御と第2搬送制御のうち一方が設定される。なお、コピー印刷以外でも、片面印刷で複数枚印刷でかつフェイスダウン排出が行われるときは、所定サイズを超える媒体サイズである場合は一枚循環搬送方式が設定され、所定サイズ以下の媒体サイズである場合は二枚循環搬送方式が設定される。
判定部110は、二枚循環搬送方式が選択された場合、第2排出ローラー対53の位置で先行媒体M1と後続媒体M2とのすれ違いが発生するか否かを予測して判定する。制御部100は、判定部110の判定結果からすれ違いが発生する場合は第1搬送制御を設定する。一方、判定部110の判定結果からすれ違いが発生しない場合、第2搬送制御を設定する。第1搬送制御では、第2排出ローラー対53を離間位置に配置すると共にフラップ65を第2位置に配置し、先行媒体M1のスイッチバック動作のための第2方向Y2への逆搬送と、後続媒体M2の印刷のための第1方向Y1への搬送とを行って、離間位置にある第2排出ローラー対53の隙間で先行媒体M1と後続媒体M2とをすれ違い搬送させる。第2搬送制御では、第2排出ローラー対53を挟持位置に配置したままとし、先行媒体M1がスイッチバックを終えてその第2方向Y2の後端が第2排出ローラー対53を抜けてから、後続媒体M2の第1方向Y1における先端を、第1位置に戻ったフラップ65上を通過させて第2排出ローラー対53に到達させる。
次に、図3、図6〜図10を参照して、記録装置11がA4判以下の媒体サイズである複数の媒体Mに連続コピー印刷する際に行われる第1搬送制御について説明する。図3に示すように、印刷開始前の段階では、フラップ65は、第1搬送路K1に対して下側へ退避し媒体Mを第2排出ローラー対53に向けて案内可能な図3に実線で示す第1位置に配置されている。
図2に示す原稿トレイ33に複数枚の原稿Dがセットされた状態で、操作部25のうちコピー開始スイッチが操作された操作信号を入力すると、制御部100は、コピー印刷動作を開始する。制御部100は、読取機構部34による最初の原稿Dの画像の読取動作を開始すると、次の原稿D以降の読み取りを待たずに並行して最初の原稿Dの画像に基づいて最初の媒体M(1枚目)への記録動作を開始する。最初(1枚目)の媒体Mは、2枚目の媒体Mからみて先行媒体M1であり、2枚目の媒体Mは、最初の媒体Mからみて後続媒体M2である。最初の媒体と先行媒体M1とを特に区別しない場合は、以下、先行媒体M1として説明する。図3に示す状態から給送ローラー41が正転駆動されることで、カセット21から先行媒体M1が給送方向に送り出され、その送り出された先行媒体M1は中間ローラー42の外周に沿って給送された後、正転する第1搬送ローラー対51にニップされて第1方向Y1に搬送される。これにより先行媒体M1は印刷開始位置に配置され、先行媒体M1への印刷が開始される。
図6に示すように、印刷中の先行媒体M1は第1搬送ローラー対51と第1排出ローラー対52とに2箇所でニップされながら搬送される。印刷中は、キャリッジ72が走査方向Xに1回移動する過程で記録ヘッド73がインクを吐出して先行媒体M1に1走査分の記録を行う記録動作と、先行媒体M1を次の記録位置まで搬送する搬送動作とが交互に行われることで、記録部29により先行媒体M1の第1面に印刷が施される。印刷が進むと、先行媒体M1はやがて第1位置にあるフラップ65に支持されて第2排出ローラー対53に案内され、第2排出ローラー対53にニップされる。また、先行媒体M1の後端が中間ローラー42の外周に沿う経路の途中にある所定位置に達すると、それまでに給送ローラー41の正転駆動により第1ニップ位置の手前の待機位置まで送られて待機していた後続媒体M2が、給送ローラー41と中間ローラー42とが共に正転駆動されることにより、先行媒体M1と所定間隔を開けた位置まで給送される。以後、先行媒体M1が印刷に応じて搬送されると、後続媒体M2も先行媒体M1と所定間隔を保ちつつ搬送される。
第1面の印刷を終えた先行媒体M1は、第1排出ローラー対52及び第2排出ローラー対53の正転駆動により第1方向Y1に排出される。そして、図7に示すように、先行媒体M1の後端がフラップ65を通過すると、フラップ65が図7に二点鎖線で示す第1位置から同図に実線で示す第2位置へ回動するとともに、第2排出ローラー対53が正転から逆転に切り換わることで、先行媒体M1は図7に示す位置から第2方向Y2に逆搬送される。これにより先行媒体M1はスイッチバックし、第2方向Y2へ搬送された途中で、第2位置にあるフラップ65により第2搬送路K2へ誘導される。この先行媒体M1のスイッチバック動作が行われるとき、既に後続媒体M2は印刷開始済みの印刷中にあり、後続媒体M2の第1面への印刷内容によっては、後続媒体M2をその先端がフラップ65を過ぎる位置、さらには第2排出ローラー対53の位置を過ぎる位置まで搬送する必要がある場合がある。
図8に示すように、フラップ65は、先行媒体M1の第2方向Y2における先端がフラップ65により下側へ誘導された時点で、図8に二点鎖線で示す第2位置から同図に実線で示す第1位置に回動する。先行媒体M1の第2方向Y2における後端が第2排出ローラー対53を過ぎた後は、先行媒体M1は第2搬送ローラー対61によりその先端が、例えば第1ニップ位置の手前の待機位置に達する位置まで搬送され待機位置で待機する。後続媒体M2の印刷は継続され、先行媒体M1の第2方向Y2における後端が第2排出ローラー対53を過ぎた後、後続媒体M2は逆転から正転に切り換わった第2排出ローラー対53にニップされて第1方向Y1に搬送される。
次に、図9に示すように、第1面の印刷を終えた後続媒体M2は、第1搬送路K1を第1方向Y1に排出される。そして、後続媒体M2の後端がフラップ65を過ぎると、フラップ65は図9に二点鎖線で示す第1位置から同図に実線で示す第2位置へ回動するとともに、第2排出ローラー対53が正転から逆転に切り換わることで、後続媒体M2は図9に示す位置から第2方向Y2に逆搬送される。これにより後続媒体M2はスイッチバックする。スイッチバックにより第2方向Y2に搬送された後続媒体M2は、第2位置にあるフラップ65により下側へ誘導され、第2搬送路K2を第2方向Y2に搬送される。この後続媒体M2のスイッチバック動作が行われるとき、既に中間ローラー42に沿って反転を伴って再給送された先行媒体M1は印刷中にあり、先行媒体M1の第2面に対する記録部29による印刷が進められており、先行媒体M1の先端はフラップ65の近傍に位置する。
そして、図10に示すように、反転後に先行媒体M1が第1搬送路K1を第1方向Y1へ排出されるとともに、第2搬送路K2から中間ローラー42に沿って反転して再給送された後続媒体M2が第1搬送路K1を第1方向Y1に搬送されることで、先行媒体M1に続いて排出される。こうして先行媒体M1と後続媒体M2が2つの搬送路K1,K2よりなる循環経路に沿って反転を伴って循環搬送されることで、二枚の媒体M1,M2に対するフェイスダウン方式でのコピー印刷が高速に行われる。なお、図10に示すように、後続媒体M2の印刷中にその後続の媒体M3の給送が開始される。
次に、記録装置11の作用を説明する。制御部100は、ホスト装置200から印刷データPDを受信する。制御部100は、印刷データPD中の印刷条件情報を基に、媒体サイズ、媒体の種類(媒体種)、コピー印刷、両面印刷、印刷色(カラー又はグレイスケール)、印刷品質(普通印刷又は高精細印刷)及び印刷枚数に関する情報を取得する。コピー印刷、両面印刷又はフェイスダウン排出での片面印刷が、複数枚印刷で指示された場合、媒体Mが所定サイズを超える例えばA3判であれば一枚循環搬送方式が設定され、一方、媒体Mが所定サイズ以下の例えばA4判以下のサイズであれば二枚循環搬送方式が設定される。また、二枚循環搬送方式が設定された場合、判定部110による先行媒体M1と後続媒体M2とのすれ違いの有無に関する判定結果に基づいて、第1搬送制御と第2搬送制御のうち一方が選択される。
以下では、主に、A4判以下の媒体サイズである複数の媒体Mに、連続コピー印刷をする場合を例に、制御部100による搬送制御及び印刷制御を説明する。この場合、二枚循環搬送方式が設定される。
制御部100は、不図示のCPU及びメモリーを備え、CPUがメモリーに記憶する図11にフローチャートで示すプログラムを実行することで、判定部110による判定処理を含む搬送制御を行う。以下、図11を参照して制御部100が行う搬送制御ルーチンについて説明する。
まずステップS11では、制御部100は、印刷データPDに基づいたコピー印刷であるか否かを判断する。制御部100は、コピー印刷であれば、ステップS12に進み、そうでなければ当該ルーチンを終了する。
ステップS12では、制御部100は、コピー印刷が複数枚であるか否かを判断する。コピー印刷が複数枚であればステップS13に進み、コピー印刷が複数枚でなければ、つまり1枚のコピー印刷であればステップS14に進む。
ステップS13では、制御部100は、二枚循環搬送方式を設定する。
また、ステップS14では、制御部100は、一枚循環搬送方式を設定する。なお、一枚循環搬送方式を設定した場合は、ステップS18に進んで、制御部100は一枚循環搬送制御を行う。
ステップS15では、制御部100は、先行媒体M1と後続媒体M2とのすれ違いが発生するか否かを判定する。制御部100は、先行媒体M1がスイッチバックしてその第2方向Y2の後端がフラップ65の先端部を通過するまでに、後続媒体M2の第1方向Y1の先端がフラップ65の先端部を過ぎて、先行媒体M1と後続媒体M2との搬送経路上での重なりが発生するか否かを判定する。先行媒体M1の第2方向Y2の後端が、フラップ65の先端部を第2方向Y2に過ぎる時期を求め、この時期に、後続媒体M2の第1方向Y1における先端がフラップ65の先端部を第1方向Y1に過ぎることになるか否かを推定して判定する。この条件を満たしすれ違いが発生する場合はステップS16に進み、すれ違いが発生しない場合はステップS17に進む。
ステップS16では、制御部100は、第1搬送制御を行う。制御部100は、第1搬送制御において、先行媒体M1の第1方向Y1における後端が、フラップ65の先端を第1方向Y1に過ぎると、フラップ65を第1位置から第2位置へ回動させる。スイッチバックされた先行媒体M1の第2方向Y2における先端が第2搬送路K2上の第2搬送ローラー対61にニップされ、第2搬送機構60による先行媒体M1の第2方向Y2への搬送が開始されると、第2排出ローラー対53を挟持位置から離間位置に配置する。このときまで、後続媒体M2は必要に応じて印刷を中断してその先端がフラップ65の手前に位置する状態で待機している。先行媒体M1の第2搬送路K2への誘導が終わり、フラップ65が第2位置から第1位置へ戻されると、そのとき印刷を中断して待機していれば後続媒体M2への印刷が再開され、後続媒体M2の第1方向Y1の先端がフラップ65を通過して離間位置にある第2排出ローラー対53に到達する。この後続媒体M2の第1方向Y1の先端がフラップ65を通過して離間位置にある第2排出ローラー対53に到達する前後に、フラップ65が再び第1位置から第2位置に配置される。このため、離間位置にある第2排出ローラー対53の隙間を、先行媒体M1が第2方向Y2に搬送され、かつ後続媒体M2が第1方向Y1に同時に搬送されるすれ違い搬送が行われる。先行媒体M1の第2方向Y2における後端がフラップ65の先端の位置を第2方向Y2に過ぎると、フラップ65が第2位置から第1位置へ回動するとともに、第2排出ローラー対53が離間位置から挟持位置へ配置される。先行媒体M1と後続媒体M2とが搬送経路上の同じ位置を逆向きに搬送されるすれ違い搬送によって、先行媒体M1のスイッチバック動作と、後続媒体M2の印刷時の搬送動作とを同時に進められる。連続コピー印刷のときには、第1搬送制御により媒体Mを2枚ずつ循環搬送させて、先行媒体M1が反転動作を行っている間に後続媒体M2の印刷を進めることができるので、連続コピー印刷を高速に行うことができる。
ここで、先行媒体M1が第2搬送路K2へ誘導された後は、フラップ65は第2位置から第1位置に戻され、後続媒体M2を第2排出ローラー対53へ案内する。後続媒体M2の第1方向Y1における先端が第2排出ローラー対53への案内が可能な所定位置に達した時点で、フラップ65が再び第1位置から第2位置(進出位置)へ配置される。ここで、所定位置とは、本例の構成では、後続媒体M2の第1方向Y1における先端が浮きローラー55に達した時点である。後続媒体M2の先端が浮きローラー55に達すれば、フラップ65を第2位置へ回動しても浮きローラー55により後続媒体M2が第2排出ローラー対53へ案内される。なお、浮きローラー55を有しない構成で、かつ他にガイド部材も有しない構成では、所定位置は、後続媒体M2の先端が第2排出ローラー対53に達した時点とすることが好ましい。また、第2排出ローラー対53へ媒体Mを案内可能なガイド部材を設けた場合、所定位置は、後続媒体M2の先端がガイド部材に達した位置となる。このようにすれ違い搬送に当たり後続媒体M2を押し上げるためにフラップ65を第1位置から第2位置へ回動して第1搬送路K1側に進出させるタイミングは、フラップ65を第2位置に配置しても、後続媒体M2の先端を第2排出ローラー対53へ案内できるときに決める。なお、後続媒体M2が第2位置に配置されたフラップ65上を搬送されても後続媒体M2の先端を第2排出ローラー対53の間に案内できる構成であれば、先行媒体M1の第1方向Y1における後端が、フラップ65を通過した後にフラップ65を第1位置から第2位置に配置し、すれ違い搬送が終わるまで第2位置に保持してもよい。そして、第2位置に配置されたフラップ65によりすれ違い搬送時の後続媒体M2を押し上げ、先行媒体M1の第2方向Y2における後端がフラップ65の先端を第2方向Y2に過ぎると、フラップ65を第2位置から第1位置に回動させる。
ステップS17では、制御部100は、第2搬送制御を行う。制御部100は、判定部110の判定結果からすれ違いが発生しない場合、第2搬送制御を行う。第2搬送制御では、先行媒体M1のスイッチバックが完了するまでに後続媒体M2の先端がフラップ65の手前の待機位置に到達せず、先行媒体M1の第2方向Y2における後端がフラップ65の先端を過ぎたタイミングで、後続媒体M2の第1方向Y1の先端がフラップ65の先端に到達していない。このため、先行媒体M1の第2方向Y2における後端が第2排出ローラー対53を過ぎた後、第2排出ローラー対53が逆転から正転に切り換わる。さらに先行媒体M1の第2方向Y2における後端がフラップ65の先端を過ぎた直後に、印刷を中断することなく後続媒体M2の先端がフラップ65の先端を第1方向Y1に過ぎ、挟持位置(ニップ位置)にある第2排出ローラー対53に進入できるタイミングとなる。
連続コピー印刷が行われるとき、先行媒体M1と後続媒体M2とのすれ違いが発生する条件が成立する場合、二枚循環方式で媒体M1,M2を循環搬送するとともに、第1搬送制御により、離間位置に配置された第2排出ローラー対53の隙間で、先行媒体M1と後続媒体M2とが互いに逆方向に搬送されるすれ違い搬送が行われる。
図12は、連続コピー印刷を二枚循環方式ですれ違い搬送を伴う第1搬送制御で行うときの処理速度を評価した。図12に示すように、読取ユニット30が1枚目の原稿Dの読取動作を開始して、1枚目の原稿Dを読み取ると、直ぐに記録ユニット20が1枚目の印刷動作を開始する。読取ユニット30の読取り動作は2枚目、3枚目、…と順次進められ、記録ユニット20による印刷も1枚目、2枚目、…と順次進められる。本例では、原稿Dを読み取った順に媒体Mに印刷すればよいので、1枚目の原稿Dを読み取れば直ちに1枚目の印刷を開始できる。このため、図12に示すように、読取ユニット30の読取動作期間T1は、1枚目の原稿Dの読取所要時間に相当する極短時間を除き、記録ユニット20の印刷動作期間T2に対してほぼ重複する。例えば、全ての原稿Dを読み取り終えた後に読取り順と逆の順序で印刷を開始する方式の場合、読取ユニット30の読取り開始時から記録ユニット20が記録を開始するまでに長い待ち時間が生じる。また、原稿Dの枚数が多いと、全部読み終わって印刷が開始までの待ち時間が長いうえ、読み取った原稿Dの画像データを保存するための制御部100のメモリー容量が多く必要になる。これに対して本例では、原稿Dの読取り開始直後から印刷を開始できるので、印刷開始までの待ち時間が短いうえ、制御部100のメモリー容量も少なく済む。
また、本例の記録装置11は、媒体Mを記録するときに搬送する第1搬送路K1とは別に反転用の第2搬送路K2を有する。スイッチバック時に元の同じ第1搬送路K1に戻って反転する場合は、1枚ずつ反転させながら印刷する必要がある。この場合、先行媒体M1の印刷終了時点から後続媒体M2の印刷開始時点までの待ち時間が長くなり、印刷スループットが長くなる。これに対して、本例では、先行媒体M1がスイッチバックしている間も、後続媒体M2の印刷を進めることができるので、先行媒体M1の印刷終了後、後続媒体M2が印刷の中断で待たされる待機時間が非常に少ないか又は発生しない。よって、1枚当たりの平均印刷所要時間が短い。
また、本例では、先行媒体M1の印刷途中で後続媒体M2の給送を開始し、その給送後は、媒体M1,M2を短い間隔を保って共に搬送し、先行媒体M1の印刷を終えると直ちに後続媒体M2を印刷開始位置に配置し印刷を開始できる。このため、先行媒体M1の印刷終了後、次の後続媒体M2への印刷を直ぐに開始できる。さらに本例では、先行媒体M1と後続媒体M2とのすれ違いが発生する場合は、その間、印刷を中断して後続媒体M2を待機させるのではなく、第2排出ローラー対53を離間位置に配置し、その離間した隙間において先行媒体M1と後続媒体M2とをすれ違い搬送させる。このため、スイッチバック時に先行媒体M1が第2排出ローラー対53を第2方向Y2に通り過ぎるまで、後続媒体M2を印刷の中断を伴って待機させる待機時間を無くすか極力短くすることができる。この点からも、連続コピー印刷を高速に行うことができる。
次に、図13〜図17を参照して、すれ違い搬送を伴う第1搬送制御について説明する。なお、すれ違い搬送は、先行媒体M1がスイッチバックするときと、後続媒体M2がスイッチバックするときの2回の実施タイミングがあるが、先行媒体M1と後続媒体M2とが入れ替わるだけで搬送制御そのものは同じなので、以下では前者の例で説明する。
図13に示すように、先行媒体M1は印刷が終了すると、第1方向Y1に搬送される。このとき、フラップ65は第1位置(退避位置)で先行媒体M1を支持する。また、先行媒体M1の排出とともに、後続媒体M2の印刷が開始される。先行媒体M1の第1方向Y1における後端がフラップ65を過ぎると(図6)、フラップ65は第1位置から第2位置へ回動するとともに、第2排出ローラー対53が正転から逆転に切り換えられる。
図14に示すように、第2排出ローラー対53が正転から逆転に切り換えられることで、スイッチバックした先行媒体M1の第2方向Y2における先端は、第2位置に配置されたフラップ65により下側へ誘導される。このとき、後続媒体M2は、フラップ65の手前で待機するか、フラップ65の手前の待機すべき位置に達していなければその位置に達するまで印刷を継続する。ここで、フラップ65が第2位置にある状態で、後続媒体M2がフラップ65上を搬送されると、フラップ65に支持された後続媒体M2は第1搬送路K1に対して斜め上側へ案内されるため、第2排出ローラー対53に案内されない虞がある。そのため、フラップ65が第2位置にあるとき、後続媒体M2をフラップ65の上を通過させない。
図15に示すように、先行媒体M1の第2方向Y2における先端を第2搬送路K2へ誘導し終わると、制御部100はフラップ65を第2位置から第1位置に復帰させる。その後、後続媒体M2は第1位置にあるフラップ65に支持されて第1方向Y1に搬送される。このため、後続媒体M2は第2排出ローラー対53に案内される。後続媒体M2がフラップ65の手前で待機していた場合は後続媒体M2の印刷を再開する。後続媒体M2が待機していなかった場合、フラップ65の第1位置への復帰後、そのまま後続媒体M2の印刷を継続する。
図16に示すように、第2搬送路K2を搬送される先行媒体M1の第2方向Y2における先端が第2搬送機構60により搬送が開始された時に、第2排出ローラー対53を離間位置に配置させる。すなわち、先行媒体M1の第2方向Y2における先端が第2搬送ローラー対61に達してニップされたら、第2排出ローラー対53を挟持位置から離間位置に配置する。本例では、図16に示すように、先行媒体M1の第2方向Y2における先端が第2搬送ローラー対61にニップされたことを第3センサー83が検知すると、第2排出ローラー対53が挟持位置から離間位置に駆動される。すなわち、図5に示す電動モーター91が駆動されることで従動ローラー57が図5に実線で示す下降位置から図4に二点鎖線で示す上昇位置へ移動する。なお、先行媒体M1の第2方向Y2における先端が第2搬送ローラー対61に達してニップされたことは、制御部100が第1カウンター111の計数値により管理する先行媒体M1の先端の搬送位置に基づいて判定してもよい。
また、第2排出ローラー対53の離間とほぼ同時に、図16に示すように、フラップ65が第1位置から第2位置へ回動する。このため、フラップ65により後続媒体M2が先行媒体M1と離間する方向へ押し上げられる。ここで、フラップ65を第1位置から第2位置へ回動するタイミングは、後続媒体M2の先端が第2排出ローラー対53への案内が可能な案内可能位置に達した以後であることが好ましい。図3に示す構成では、フラップ65を第1位置から第2位置へ回動するタイミングは、後続媒体M2の先端が浮きローラー55の位置に達した以後であることが好ましい。例えば、後続媒体M2の先端が第2排出ローラー対53の離間した間の位置を第1方向Y1に通過した時でもよい。
図16に示すように、第2排出ローラー対53が離間位置に配置されてできた隙間を通って、先行媒体M1のスイッチバックに伴う第2方向Y2への搬送と、後続媒体M2の印刷に伴う第1方向Y1への搬送とが同時に行われる。これにより、第2排出ローラー対53の隙間において先行媒体M1と後続媒体M2とが互いに反対方向に搬送されるすれ違い搬送が行われる。この先行媒体M1と後続媒体M2とのすれ違い搬送によって、後続媒体M2は先行媒体M1のスイッチバック動作が終了するまで待機する必要がなく、スイッチバック動作中も後続媒体M2の印刷を継続できる。このため、後続媒体M2の待機時間を短縮でき、複数枚のコピー印刷を高速に行うことができる。
このとき、第2位置に配置されたフラップ65が、後続媒体M2を上方へ押し上げる。このため、離間位置にある第2排出ローラー対53の隙間において後続媒体M2は、フラップ65が第1位置に配置されている場合に比べ、先行媒体M1に対して離間するか、仮に離間せず接触しても軽く接触する。よって、すれ違い搬送時の擦れに起因する媒体M1,M2の印刷品質の低下が抑制される。また、媒体M1,M2の端部の折れに起因するジャムの発生を低減できる。
図17に示すように、第2搬送路K2を搬送される先行媒体M1の第2方向Y2における後端が、第2排出ローラー対53の隙間を通過してフラップ65の先端の位置に到達すると、制御部100は、第2排出ローラー対53を離間位置から挟持位置に配置する。これにより、後続媒体M2を第2排出ローラー対53でニップするとともに後続媒体M2の印刷に合わせて第2排出ローラー対53を正転させる。また、これとほぼ同時に、制御部100は、フラップ65を第2位置から第1位置へ回動する。後続媒体M2は、第1位置に配置されたフラップ65に支持されて第1搬送路K1に沿って案内されるとともに印刷時の搬送動作に応じて正転する第2排出ローラー対53によって第1方向Y1に搬送される。
また、第1面の印刷を終えた後続媒体M2がスイッチバックする際も、図13〜図17において、先行媒体M1と後続媒体M2との搬送路K1,K2よりなる循環経路上の位置が入れ替わるだけで、同様の搬送制御が行われる。すなわち、第2排出ローラー対53が離間位置に配置されるとともにフラップ65が第2位置に配置される。この結果、フラップ65により先行媒体M1が上方へ押し上げられた状態で第2排出ローラー対53の離間した隙間において、後続媒体M2と先行媒体M1とがすれ違い搬送される。このため、後続媒体M2のスイッチバックを伴う反転動作の過程で、先に反転した先行媒体M1を排出することができる。
先行媒体M1が排出された後、第2搬送路K2から第1搬送路K1を通って反転した後続媒体M2を、先行媒体M1に続いて排出する。そして、この後続媒体M2の排出過程でその次の後続媒体M3が給送される。この後続媒体M3は、新たな先行媒体M1となってさらにその次の後続媒体M2との間で、図6〜図10及び図13〜図17に示す循環搬送が同様に行われる。
偶数枚の連続コピー印刷のときは、2枚ずつセットで搬送路K1,K2を循環搬送されるので、偶数枚すべての媒体Mが第2搬送路K2を通って反転する。一方、奇数枚の連続コピー印刷のときは、最後は一枚は、スイッチバック後に第1搬送路K1及び反転用通路64を逆搬送させて反転させる。このとき、第1搬送路K1及び反転用通路64を通る経路長は、第2搬送路K2の経路長に比べ短いので、第1面の印刷終了後、短い反転距離で早期に反転してフェイスダウン排出できる。この点から、奇数枚の連続コピー印刷を高速に行うことができる。
一方、制御部100は先行媒体M1と後続媒体M2とのすれ違いが発生しない場合、第2搬送制御を設定する。この場合、第2排出ローラー対53は挟持位置のままで、先行媒体M1がスイッチバックしてその第2方向Y2の後端が挟持位置にある第2排出ローラー対53を過ぎてから、その後、逆転駆動から正転駆動へ切り替えられた第2排出ローラー対53へ印刷中の後続媒体M2が到達し、後続媒体M2の先端が第2排出ローラー対53にニップされる。一方、後続媒体M2がスイッチバックする過程は、上記と先行媒体M1と後続媒体M2とが入れ替わって同様の搬送制御が行われる。
さらに、先行媒体M1の印刷途中から後続媒体M2の給送が開始され、その給送後、先行媒体M1と後続媒体M2とが所定の間隔を保ちながら一緒に搬送される。先行媒体M1の第1面の印刷が完了すると、先行媒体M1のスイッチバックのための排出と一緒に後続媒体M2の印刷開始位置への頭出しが行われる。このため、先行媒体M1の排出開始から後続媒体M2の印刷開始までの時間間隔が短く済み、この点からも連続コピー印刷が高速で行われる。
また、A3判の媒体Mで複数枚のコピー印刷を行うときは、一枚循環搬送方式が設定され、媒体Mが1枚ずつ循環搬送されて連続コピー印刷がフェイスダウン排出で行われる。すなわち、1枚目の媒体Mの第1面に印刷が施された後、スイッチバックを伴い第2搬送路K2を搬送された後に反転されてフェイスダウン排出される。これを2枚目以降の媒体Mについても1枚ずつ行う。なお、媒体Mにコピー印刷するときに一枚循環搬送方式が設定された場合、スイッチバック後に媒体Mを反転させる搬送路は、第2搬送路K2に比べ反転経路長が短く済む第1搬送路K1及び反転用通路64を用いることが好ましい。
また、媒体Mの種類が、普通紙などの第1媒体種であるときの記録モードである第1記録モードでの連続コピー印刷時には、すれ違い搬送を終えれば図17に示すタイミングで第2排出ローラー対53を挟持位置に戻す。一方、媒体Mの種類が、光沢紙などの専用媒体などの第2媒体種であるときの高精細な印刷が求められる記録モードである第2記録モードでの連続コピー印刷時には、第1搬送路K1を搬送される媒体Mの第1方向Y1における後端が第1排出ローラー対52の位置を過ぎる直前まで、第2排出ローラー対53を離間位置に配置することが好ましい。この構成によれば、媒体Mの第1方向Y1の後端が第1排出ローラー対52に到達するまでは、媒体Mは第1排出ローラー対52により搬送及び排出される。この間、媒体Mが第2排出ローラー対53にニップされないので、媒体Mの印刷面に第2排出ローラー対53のローラー痕が付きにくい。特に排出ローラー対52,53の従動ローラー52B,57が、外周に歯を有する歯付きローラー(ギザローラー)である場合は、ローラーの歯の痕が印刷品質に影響する場合がある。しかし、従動ローラー57が媒体Mから離間している期間が長いので、媒体Mの印刷面にローラー痕が付きにくい。媒体Mの後端が第1排出ローラー対52を過ぎる直前に第2排出ローラー対53を離間位置から挟持位置に配置する。このため、媒体Mの後端が第1排出ローラー対52を過ぎた後は、第2排出ローラー対53により媒体Mを搬送できる。なお、反転後の媒体Mが排出される過程では、従動ローラー57が印刷面と対向しないので、両排出ローラー対52,53で媒体Mをニップして排出する。但し、第2排出ローラー対53のニップ圧から印刷面を保護する観点から、反転前の印刷過程における搬送と同様に第2排出ローラー対53を離間位置に配置して媒体Mの印刷面を保護してもよい。
また、媒体Mの搬送経路に沿う方向の長さが、搬送路K1,K2の全長よりも十分短い場合、本例では最長のA3判よりも短いA4判以下のサイズである場合、以下の搬送制御を行ってもよい。後続媒体M2の第2方向Y2の後端がフラップ65の先端を第2方向Y2に過ぎた後、後続媒体M2をその先端が第2搬送路K2と第1搬送路K1との合流位置G1よりも手前に位置する待機位置で待機させ、この後続媒体M2を待機させている間に、これよりも前のタイミングで給送を開始した次の後続媒体M3の印刷開始位置まで搬送を行ってもよい。この場合、先行媒体M1の排出動作と、1つ間をおいた順番の後続媒体M3の給送動作を同時並行に進めることができる。このように後続媒体M2の反転を伴う排出よりも、その次の後続媒体M3の頭出し及び印刷開始を優先することで、後続媒体M2の反転を伴う排出を優先させてその後に次の後続媒体M2の給送を開始する場合に比べ、その次の後続媒体M3の印刷を早期に開始できる。そして、次の後続媒体M3の印刷終了後のスイッチバック時に後続媒体M2をすれ違い搬送を伴って排出するか、又は次の後続媒体M3がスイッチバック時に第2排出ローラー対53を第2方向Y2に通過した後に後続媒体M2を排出する。この構成によれば、連続コピー印刷をさらに高速に処理できる。
上記第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)記録装置11は、複数の原稿Dを順次搬送しながら原稿Dの画像を読み取る読取機構部34と、記録機構部23とを備える。記録機構部23は、記録媒体Mに記録を行う記録ヘッド73と、記録媒体Mを記録ヘッド73による記録時に記録媒体Mを第1方向に搬送する第1搬送路K1と、を備える。また、記録機構部23は、記録媒体Mを収納するカセット21と、カセット21から記録媒体Mを第1搬送路K1に供給する供給路44とを有する。さらに、記録機構部23は、第1方向Y1において記録ヘッド73の下流の位置で第1搬送路K1に接続し、記録ヘッド73により記録された記録媒体Mを、第1搬送路K1とは異なる経路で第1方向Y1とは異なる第2方向Y2に搬送して、記録ヘッド73の上流位置で第1搬送路K1に合流することで記録媒体Mを反転させる第2搬送路K2を備える。また、記録機構部23は、記録後の記録媒体Mを排出する排出部の一例としての第2排出ローラー対53を有する。読取機構部34で複数の原稿Dの画像を読み取り、読み取った画像に基づいて記録機構部23で記録をするコピー指示を受け付けた際、読取機構部34による複数の原稿Dの画像の読み取り動作を開始する。供給路44でカセット21から最初の記録媒体Mの第1搬送路K1への供給を開始する。読み取った画像に基づいて、第1搬送路K1において最初の記録媒体Mへの記録を実行する。最初の記録媒体Mへの記録中に、供給路44で次の記録媒体Mの第1搬送路K1への供給を開始する。最初の記録媒体Mへの記録が終了した後、最初の記録媒体Mを第2搬送路K2に送るとともに、読み取った画像に基づいて、第1搬送路K1において次の記録媒体Mへの記録を実行する。次の記録媒体Mへの記録が終了した後、次の記録媒体Mを第2搬送路K2に送るとともに、最初の記録媒体Mを第1搬送路K1を経由して第2排出ローラー対53が排出する。よって、原稿Dを読み取った画像を記録した記録媒体Mを、第2搬送路K2を通って反転させて記録面を下向きにして順次排出できるので、最初の原稿Dを読み取り次第、順次記録を開始できる。また、先行(最初を含む)の記録媒体M1が記録を終えて第2搬送路K2を通って反転している間に、後続の記録媒体M2の記録を進められる。その後、後続媒体M2を第2搬送路K2に送るとともに、その間に先行(最初を含む)の記録媒体M1が第1搬送路K1を経由して第2排出ローラー対53から排出される。よって、複数枚の原稿Dを読み取った画像を記録媒体Mに順次記録してフェイスダウン排出する連続コピー印刷を高速に処理できる。
(2)読取機構部34による最初の原稿Dの画像の読み取り動作を開始すると、次の原稿D以降の読み取りを待たずに並行して最初の原稿Dの画像に基づいて最初の記録媒体Mへの記録動作を開始する。よって、最初の原稿Dの画像を読み取ると、次の原稿D以降の読み取りを待たずに最初の記録を開始するので、複数枚のコピー印刷を高速に処理できる。
(3)第1搬送路K1は、記録ヘッド73の記録中に記録媒体Mを搬送する第1搬送機構50と、第1搬送機構50より搬送方向Yの下流に配置された正逆回転可能かつ記録媒体Mを挟持可能なニップ位置とニップを解除する離間位置とに配置可能な第2排出ローラー対53とを有する。また、第2搬送路K2は第2搬送ローラー対61を有する。第2排出ローラー対53のニップ位置で、第1搬送路K1を第1搬送機構50で搬送される記録媒体M1と、第2搬送路K2を第2搬送ローラー対61で搬送される記録媒体M2と、が重複する場合、第2排出ローラー対53を離間位置に配置する。よって、第1搬送路K1を第1搬送機構50で搬送される記録媒体M2と、第2搬送路K2を第2搬送ローラー対61で搬送される記録媒体M1とが、第2排出ローラー対53の位置で重複する場合、第2排出ローラー対53はニップを解除する離間位置に配置される。よって、第1搬送路K1を第1搬送機構50により第1方向Y1に搬送される記録媒体M1と、第2搬送路K2を第2搬送ローラー対61により第2方向Y2に搬送される記録媒体M1とを、第2排出ローラー対53の離間した隙間を通ってすれ違い搬送させることができる。よって、第1搬送路K1を第1搬送機構50で搬送される記録媒体M2が、第2搬送路K2を第2搬送ローラー対61で搬送される記録媒体M1が重複しない位置まで搬送し終わるまで待機する必要がない。このため、記録媒体M2が、記録媒体M1がニップ位置を通り過ぎるのを待つ待ち時間によるスループットの低下を抑制できる。
(4)第1搬送路K1と第2搬送路K2との第1方向Y1の上流側の合流位置G1から第2排出ローラー対53に至るまでの第1搬送路K1の長さと、第2排出ローラー対53から記第1搬送路K1に至るまでの第2搬送路K2の長さとの合計の搬送路長は、搬送される最長の記録媒体Mの長さの2倍よりも短い。よって、最長の記録媒体Mが搬送されるときは、第1搬送路K1を第1方向Y1に搬送される記録媒体M2と、第2搬送路K2を第2方向Y2に搬送される記録媒体M1とが、第2排出ローラー対53の位置で重複する期間が生じる。しかし、両記録媒体M1,M2を第2排出ローラー対53の離間した隙間を通ってすれ違い搬送させることができる。したがって、スループットの低下を抑えつつ、最長の媒体Mの長さの割に搬送経路長の合計の短いコンパクトな搬送系を構成することができる。
(5)記録機構部23は、第1方向Y1において記録ヘッド73の下流に配置され、第1搬送路K1側に進出した進出位置と、進出位置よりも第1搬送路K1から退避した退避位置と、に変位可能なフラップ65とを備える。第2排出ローラー対53が離間位置に配置されるとき、フラップ65を第2位置(進出位置)に配置する。よって、第1搬送路K1を搬送される記録媒体M2は、第1搬送路K1側に進出したフラップ65により、第2搬送路K2を第2方向Y2に搬送される記録媒体M1と離間する方向に案内される。したがって、両記録媒体M1,M2のすれ違い搬送時の擦れを低減できる。
(6)フラップ65は、第2位置(進出位置)において、記録ヘッド73が記録媒体Mに記録した記録面とは反対側の面側から第1搬送路K1側に進出する。よって、フラップ65は、第2位置(進出位置)に配置されたとき、記録媒体Mを記録された面とは反対側の面側から押すので、フラップ65が記録媒体Mと接触しても記録直後の記録面には接触しない。フラップ65との擦れに起因する記録品質の低下を招かない。
(7)フラップ65は、第1位置(退避位置)で、第1搬送路K1を搬送される記録媒体Mが第2排出ローラー対53に向かうように支持する位置に配置され、第1位置よりも第1搬送路K1側に進出した第2位置(案内位置)で、記録媒体Mを第2搬送路K2に送り込む位置に配置される。第2排出ローラー対53が離間位置に配置されるときのフラップ65の進出位置は、第2位置である。よって、フラップ65が第1位置にあるときに、記録媒体Mを第2排出ローラー対53へ案内でき、第2位置にあるときに、記録媒体Mを第2搬送路K2へ案内できる。また、フラップ65が第2位置(進出位置)に配置されたとき、離間位置にある第2排出ローラー対53の隙間を通ってすれ違い搬送される両媒体M1,M2のうち第1方向Y1に搬送される後続媒体M2が両媒体M1,M2を離間させる方向に案内されるので、すれ違い搬送過程における両媒体M1,M2の接触を回避又は緩和できる。
(8)媒体Mにインクを吐出して記録を行う記録部29を備える。また、記録装置11は、記録部29による記録時に媒体Mを第1方向Y1に搬送する第1搬送路K1と、第1方向Y1において記録部29の下流の位置で第1搬送路K1に接続し、記録部29により記録された媒体Mを、第1搬送路K1とは異なる経路で第1方向Y1とは異なる第2方向Y2に搬送する第2搬送路K2とを備える。また、記録装置11は、第1方向Y1において記録部29の下流の位置で媒体Mに対して第1方向Y1と第2方向Y2とに搬送力を付与可能であり、媒体Mを挟持して搬送可能な挟持位置と、挟持位置よりも離間した離間位置とに変位可能な第2排出ローラー対53を備える。記録装置11は、第1方向Y1において記録部29の下流に配置され、第1搬送路K1側に進出した第2位置(進出位置)と、第2位置よりも第1搬送路K1から退避した第1位置(退避位置)とに変位可能な可変部材の一例としてフラップ65を備える。第1搬送路K1に先行媒体M1、第2搬送路K2に後続媒体M2が搬送され、それぞれの媒体M1,M2が第2排出ローラー対53の位置に同時に配置される場合、第2排出ローラー対53が離間位置に、フラップ65が第2位置に配置される。
よって、第2排出ローラー対53を離間位置に配置してできた隙間に、先行媒体M1と後続媒体M2とを反対方向に搬送することができ、しかもフラップ65が第1搬送路K1側に進出することで両媒体M1,M2を互いに離間させる方向の力が作用する。このため、離間位置にある第2排出ローラー対53の隙間を先行媒体M1と後続媒体M2とが通る際に、両媒体M1,M2を離間させることができるか、仮に接触してもその接触抵抗を小さく抑えることができる。よって、離間位置に配置された第2排出ローラー対53の隙間を同時に反対方向に搬送される2つの媒体M1,M2が擦れ合うことに起因する不都合を低減又は解消できる。
(9)可変部材の一例としてフラップ65を用いる。フラップ65は、第1位置(退避位置)で第1搬送路K1を搬送される媒体Mを第2排出ローラー対53に向かうように支持する位置に配置され、第2位置(進出位置)で媒体Mを第2搬送路K2に送り込む位置に配置される。よって、フラップ65の位置を制御することで、媒体Mを案内してその搬送方向を制御できる。フラップ65が第1位置にあるときに、媒体Mを第2排出ローラー対53へ案内でき、第2位置にあるときに、離間位置にある第2排出ローラー対53の隙間を通る過程で、先行媒体M1と後続媒体M2との接触を回避又は緩和できる。
(10)第2搬送路K2が第1方向Y1において記録部29の上流位置で第1搬送路K1に合流する反転経路である。よって、第1面(片面)に記録された後に第2搬送路K2を通って搬送された媒体Mは、第1搬送路K1との合流箇所から第1搬送路K1へ送られて反転し再び給送されることで、コピー印刷後の媒体Mをフェイスダウン排出することができる。
(11)記録装置11は、記録部29と対向する領域を含む領域で媒体Mを第1搬送路K1に沿って第1方向Y1に搬送する第1搬送機構50と、媒体Mを第2搬送路K2に沿って第2方向Y2に搬送する第2搬送機構60とを有する。よって、媒体Mの第1方向Y1の搬送と第2方向Y2の搬送とを担う第2排出ローラー対53を離間位置に配置しても、第1搬送機構50により後続媒体M2を搬送でき、第2搬送機構60により先行媒体M1を搬送できる。
(12)第1搬送路K1を搬送される先行媒体M1の第1方向Y1における後端がフラップ65の位置を通過した時に、フラップ65が第2位置(進出位置)に配置され、第2排出ローラー対53が逆転されて先行媒体M1を第2搬送路K2に搬送する。第2搬送路K2を搬送される先行媒体M1の第2方向Y2における先端が第2搬送機構60により搬送が開始された時に、第2排出ローラー対53が離間位置に配置される。第2搬送路K2を搬送される先行媒体M1の第2方向Y2における後端がフラップ65の位置を通過した時に、フラップ65が第1位置(退避位置)に配置されるとともに、第2排出ローラー対53が挟持位置に配置される。第2排出ローラー対53が正転されて後続媒体M2を第1方向Y1に搬送する。よって、スイッチバックで逆搬送された記録媒体M1をフラップ65により第2搬送路K2へ案内できるうえ、第2排出ローラー対53が離間位置に配置されても、第2搬送路へ案内された記録媒体の第2方向Y2への搬送を継続できる。さらに第2方向Y2に搬送される記録媒体Mの後端がフラップ65の位置に達するまで、第2排出ローラー対53のフラップ65が進出位置に配置され、かつ第2排出ローラー対53が離間位置に配置されるので、第2排出ローラー対53の位置以外の位置ですれ違う2つの記録媒体の擦れも回避でき、すれ違い搬送時の擦れを一層回避又は緩和できる。なお、フラップ65が第1位置に配置され、第2排出ローラー対53が挟持位置に配置されるタイミングは、先行媒体M1の第2方向Y2における後端がフラップ65の先端の位置を通過した位置にあればよい。
(13)スイッチバックした先行媒体M1が第2搬送路K2へ誘導された後に、フラップ65を第2位置から第1位置に一旦戻した場合は、第1位置に配置されたフラップ65により後続媒体M2を第2排出ローラー対53の間へより確実に案内できる。例えば、後続媒体M2の先端を第2排出ローラー対53の間へ案内できず先行媒体M1がジャムとなる事態を回避できる。そして、後続媒体M2を第2排出ローラー対53の間へ案内できる位置まで後続媒体M2の先端が達したのちにフラップ65を第1位置から再び第2位置(進出位置)に配置する。よって、離間位置に配置された第2排出ローラー対53の隙間をすれ違い搬送中の後続媒体M2を押し上げて、先行媒体M1との接触を回避又は緩和できる。
(14)第1搬送機構50は、媒体Mを搬送するために第2排出ローラー対53以外の他のローラー対51,52を備える。媒体Mの種類が、第1の媒体種(例えば普通紙)であるときの第1記録モードよりも高品質な記録がなされる第2記録モードで記録される第2の媒体種である場合、すれ違い搬送を終えてフラップ65が退避位置に配置された後も、他のローラー対51,52による後続媒体M2の搬送が可能な期間で第2排出ローラー対53が離間位置に配置される。よって、第2の媒体種である媒体Mに第2排出ローラー対53に挟持されることで記録面に付くローラー痕を低減できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図18〜図22を参照して説明する。この第2実施形態は、フラップ65の制御方法が前記第1実施形態と異なる。図18、図20及び図22は、第1実施形態における図13、図15及び図17と同じである。図19及び図21が、第1実施形態と異なる。
図18では、フラップ65は第1位置(退避位置)に配置され、先行媒体M1を支持し第2排出ローラー対53へ案内する。
図19では、先行媒体M1の第1方向Y1における後端がフラップ65を過ぎると、制御部100は、フラップ65を第2位置(進出位置)に回動させる。これとほぼ同時に、制御部100は、第2排出ローラー対53を正転から逆転に切り換える。これにより先行媒体M1はスイッチバックする。先行媒体M1の第2方向Y2における先端は、第2位置に配置されたフラップ65により第2搬送路K2へ誘導される。この間、後続媒体M2は、待機することなく印刷を継続する。なお、後続媒体M2は第1実施形態のときよりも短い時間待機してもよい。
図20では、フラップ65が先行媒体M1の第2方向における先端を第2搬送路K2へ誘導したら、フラップ65を第1位置に戻して後続媒体M2を支持する。この間、後続媒体M2の印刷は継続する。後続媒体M2の印刷を第1実施形態のときよりも短い待機時間で一時的に停止していた場合は印刷を再開する。なお、先行媒体M1を第2搬送路K2へ誘導する際に第2位置(案内位置)に配置されたフラップ65の角度が後続媒体M2を支持して第2排出ローラー対53へ案内可能な角度であれば、フラップ65を第2位置に配置したままでもよい。
図21では、先行媒体M1の第2方向Y2における先端が第2搬送ローラー対61に達して先行媒体M1の第2搬送ローラー対61による搬送が開始されると、第2排出ローラー対53を離間位置に配置するとともに、フラップ65を、第3位置に配置する。フラップ65の第3位置は、第1位置から第1搬送路K1側に第2位置よりも更に進出した位置である。また、先行媒体M1の第2搬送ローラー対61による搬送が開始されたことは、先行媒体M1の第2方向Y2における先端が第2搬送ローラー対61にニップされる位置まで搬送されたことが、第3センサー83により検知されたことをもって制御部100が判定する。なお、先行媒体M1の第2方向Y2における先端が第2搬送ローラー対61にニップされたことは、制御部100が第1カウンター111の計数値により管理する先行媒体M1の先端位置を示す搬送位置に基づいて判定してもよい。
第2排出ローラー対53を離間位置に配置する際は、制御部100により、図5に示す電動モーター91が駆動されることで従動ローラー57が図5に実線で示す下降位置から図5に二点鎖線で示す上昇位置へ移動する。このときの従動ローラー57の上昇位置は、第1実施形態の上昇位置よりも高い位置である。このため、図21に示す離間位置に配置されたときの第2排出ローラー対53の隙間の寸法は、フラップ65の第3位置における傾き角に応じて、第1実施形態のときの図16に示す第2排出ローラー対53の隙間の寸法よりも長い。
また、図21では、フラップ65を第3位置に回動させるタイミングは、後続媒体M2の第1方向Y1における先端がフラップ65の先端を第1方向Y1に過ぎてから、第2排出ローラー対53の位置を過ぎるまでの範囲内の所定位置に到達した時である。本例では、後続媒体M2の第1方向Y1における先端が、浮きローラー55の位置を過ぎ、第2排出ローラー対53の位置に達した時に設定している。このため、後続媒体M2の先端が第2排出ローラー対53の離間した隙間に誘導されずジャムを引き起こすことを防止できる。
図22では、先行媒体M1の第2方向Y2における後端が第2排出ローラー対53を過ぎ、さらにフラップ65の先端の位置に到達すると、フラップ65を第3位置から第1位置に戻す。これとほぼ同時に第2排出ローラー対53を離間位置から挟持位置に配置する。第2排出ローラー対53を後続媒体M2の印刷時の搬送タイミングに合わせて正転させる。これにより、第2排出ローラー対53は後続媒体M2をニップして第1方向Y1に搬送する。なお、第2排出ローラー対53を離間位置から挟持位置に配置するタイミングは、後続媒体M2の印刷中であれば、搬送動作の合間の後続媒体M2の停止中に行うことが好ましく、後続媒体M2の排出動作中であれば、排出動作を途中で止めた後続媒体M2の停止中に行ってもよい。
その後、後続媒体M2が第1面の印刷が終わり反転される過程では、図18〜図22において先行媒体M1と後続媒体M2とが入れ替わるだけで、制御部100により同様の搬送制御が行われる。
この第2実施形態によれば、前記第1実施形態における効果(1)〜(14)を同様に得られる他、更に下記の効果を得ることができる。
(15)第1搬送路K1を搬送される後続媒体M2の第1方向Y1における先端が、離間位置に配置された第2排出ローラー対53の間の位置を通過した時に、フラップ65が第2位置(案内位置)よりも更に進出した第3位置に配置される。つまり、フラップ65の進出位置は、フラップ65の第2位置よりも更に進出した位置である。フラップ65が第2位置よりも更に進出するので、第2排出ローラー対53が離間位置にあるときにフラップ65により後続媒体M2を更に大きく押し上げることができる。したがって、離間位置にある第2排出ローラー対53の隙間を通ってすれ違い搬送される2枚の媒体M1,M2の接触を、第1実施形態よりも一層回避又は緩和できる。例えば、すれ違い搬送される媒体M1,M2が仮に接触しても、その接触負荷を更に小さく抑えることができる。
なお、上記実施形態は以下のような形態に変更することもできる。
・フラップ65により第2搬送路K2へ誘導されたことを検知するセンサーをフラップ65の下側に設けてもよい。このセンサーが媒体Mの第2方向Y2における先端を検知すると、フラップ65を第2位置から第1位置へ移動させてもよい。この場合、先行媒体M1を第2搬送路K2へフラップ65が誘導すれば、フラップ65を一旦第1位置に下降させて後続媒体M2の先端を第2排出ローラー対53の間に誘導させ、誘導できたら、フラップ65を第2位置又は第3位置に配置する。
・可変部材はフラップ65に限定されない。すれ違い搬送される先行媒体M1と後続媒体M2とのうち一方を両者が離間する方向に押す進出位置と退避位置とに変位可能な専用の可変部材であってもよい。
・前記実施形態において、第1ローラー対の一例としての第2排出ローラー対53の駆動ローラー56を変位可能に構成し、駆動ローラー56を下方へ移動させることで第2排出ローラー対53が離間位置に配置される構成でもよい。また、第1ローラー対は、従動ローラーが駆動ローラーの下側に配置され、従動ローラーを下方へ移動させることで離間位置に配置される構成でもよい。これらの場合、すれ違い搬送過程で、進出位置に配置した専用の可変部材又はフラップ65により、離間位置にある第1ローラー対の隙間を通る先行媒体M1を押し下げてもよい。また、先行媒体と後続媒体のそれぞれを両者が互いに離間する方向に専用の可変部材又はフラップにより個別に押してもよい。
・前記各実施形態において、第1搬送路K1と第2搬送路K2とにより形成される循環路の総経路長の1/2よりも、媒体Mの搬送方向に沿う長さが長い最長の媒体Mにおいても、第2排出ローラー対53を離間位置に配置して、すれ違い搬送させてもよい。例えばA3判の媒体Mで複数枚のコピー印刷をする場合に、すれ違い搬送を伴う二枚循環搬送を行ってもよい。この構成によれば、最長の媒体Mの長さの割に搬送系をコンパクトに構成でき、しかも連続コピー印刷を高速に処理し高いスループットが得られる。
・第1搬送機構50は、媒体Mを搬送するための搬送ベルトを少なくとも一部に含んでもよい。
・第2搬送路K2は、第1搬送路K1に対して下側に位置する経路に限定されず、上側に位置する経路であってもよい。
・読取機構部34が備える読取部は、キャリッジ372に設けられた読取部38に限定されず、自動原稿送り装置32内に原稿Dを搬送する搬送経路F1に沿う所定位置に配置された読取部でもよい。
・記録装置11は、記録部29としてライン印刷方式を採用するラインプリンターでもよい。ライン印刷方式の記録ヘッド73は、搬送方向Yと交差する幅方向に媒体最大幅よりも若干長い長尺状を有するラインヘッドであり、印刷モードに応じた定速度で搬送される媒体Mに対して1ライン分のインクを一斉に吐出して印刷を行う。
・制御部100は、プログラムを実行するコンピューターによりソフトウェアで実現する構成の他、例えばFPGA(field-programmable gate array)やASIC(Application Specific IC)等の電子回路(例えば半導体集積回路)によりハードウェアで実現したり、ソフトウェアとハードウェアとの協働により実現したりしてもよい。
・媒体は、用紙に限定されず、合成樹脂製のフィルムやシート、布、不織布、ラミネートシートなどでもよい。例えば、工業用コピー印刷用途の媒体でもよい。
・記録装置11は、インクジェット方式などの液体吐出方式に限定されず、ドットインパクト方式又は電子写真方式でもよい。
以下、前記実施形態及び変更例から把握される技術思想を、効果と共に記載する。
複数の原稿を順次搬送しながら当該原稿の画像を読み取る読取機構部と、記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、前記記録媒体を前記記録ヘッドによる記録時に前記記録媒体を第1方向に搬送する第1搬送路と、前記記録媒体を収納する収納部と、前記収納部から前記記録媒体を前記第1搬送路に供給する供給路と、前記第1方向において前記記録ヘッドの下流の位置で前記第1搬送路に接続し、前記記録ヘッドにより記録された前記記録媒体を、前記第1搬送路とは異なる経路で前記第1方向とは異なる第2方向に搬送して、前記記録ヘッドの上流位置で前記第1搬送路に合流することで前記記録媒体を反転させる第2搬送路と、記録後の前記記録媒体を排出する排出部と、を有する記録機構部と、を備え、前記読取機構部で複数の前記原稿の画像を読み取り、読み取った前記画像に基づいて前記記録機構部で記録をするコピー指示を受け付けた際、前記読取機構部による複数の前記原稿の画像の読み取り動作を開始し、前記供給路で前記収納部から最初の前記記録媒体の前記第1搬送路への供給を開始し、読み取った前記画像に基づいて、前記第1搬送路において最初の前記記録媒体への記録を実行し、最初の前記記録媒体への記録中に、前記供給路で次の前記記録媒体の前記第1搬送路への供給を開始し、最初の前記記録媒体への記録が終了した後、最初の前記記録媒体を前記第2搬送路に送るとともに、読み取った前記画像に基づいて、前記第1搬送路において次の前記記録媒体への記録を実行し、次の前記記録媒体への記録が終了した後、次の前記記録媒体を前記第2搬送路に送るとともに、最初の前記記録媒体を前記第1搬送路を経由して前記排出部が排出する。
この構成によれば、原稿を読み取った画像を記録した先行の記録媒体を、第2搬送路を通って反転させて記録面を下向きにして順次フェイスダウン排出できるので、最初の原稿を読み取り次第、順次記録を開始できる。また、先行の記録媒体が記録を終えて、反転している間に、後続の記録媒体の記録を進められる。その後、後続媒体を第2搬送路に送るとともに、その間に先行(最初を含む)の記録媒体が第1搬送路を経由して排出部から排出される。よって、複数の原稿を読み取った画像を記録媒体に順次記録する連続コピー印刷を高速に処理できる。したがって、複数枚の原稿をコピーする連続コピー印刷をフェイスダウン排出で行う場合に、搬送系をコンパクトに構成しかつ高いスループットが得られる。
上記記録装置において、前記読取機構部による最初の前記原稿の画像の読み取り動作を開始すると、次の原稿以降の読み取りを待たずに並行して最初の前記原稿の画像に基づいて最初の前記記録媒体への記録動作を開始するとよい。この構成によれば、最初の原稿の画像を読み取ると、次の原稿以降の読み取りを待たずに最初の記録を開始するので、複数枚のコピー印刷を高速に処理できる。
上記記録装置において、前記第1搬送路は、前記記録ヘッドの記録中に前記記録媒体を搬送する搬送機構と、前記搬送機構より搬送方向の下流に配置された正逆回転可能かつ前記記録媒体を挟持可能なニップ位置とニップを解除する離間位置とに配置可能な第1ローラー対とを有し、前記第2搬送路は第2ローラーを有し、前記第1ローラー対の位置で、前記第1搬送路を前記搬送機構で搬送される前記記録媒体と、第2搬送路を前記第2ローラーで搬送される前記記録媒体と、が重複する場合、前記第1ローラー対を前記離間位置に配置するとよい。
この構成によれば、第1搬送路を搬送機構で搬送される記録媒体と、第2搬送路を第2ローラーで搬送される記録媒体とが、第1ローラー対の位置で重複する場合、第1ローラー対はニップを解除する離間位置に配置される。よって、第1搬送路を搬送機構により第1方向に搬送される記録媒体と、第2搬送路を第2ローラーにより第2方向に搬送される記録媒体とを、第1ローラー対の離間した隙間を通ってすれ違い搬送させることができる。よって、第1搬送路を搬送機構で搬送される記録媒体と、第2搬送路を第2ローラーで搬送される記録媒体との一方が、他方が重複しない位置まで搬送し終わるまで待機する必要がない。このため、一方が、他方がニップ位置を通り過ぎるのを待つ待ち時間によるスループットの低下を抑制できる。
上記記録装置において、前記第1搬送路と前記第2搬送路との第1方向の上流側の合流位置から前記第1ローラー対に至るまでの第1搬送路の長さと、前記第1ローラー対から前記第1搬送路に至るまでの前記第2搬送路の長さとの合計の搬送路長は、搬送される最長の記録媒体の長さの2倍よりも短いとよい。
この構成によれば、最長の記録媒体が搬送されるときは、第1搬送路を第1方向に搬送される記録媒体と、第2搬送路を第2方向に搬送される記録媒体とが、第1ローラー対の位置で重複する期間が生じる。しかし、両記録媒体を第1ローラー対の離間した隙間を通ってすれ違い搬送させることができる。スループットの低下を抑えつつ、最長の媒体の長さの割に搬送経路長の合計の短いコンパクトな搬送系を構成することができる。
上記記録装置において、前記第1方向において前記記録ヘッドの下流に配置され、前記第1搬送路側に進出した進出位置と、前記進出位置よりも前記第1搬送路から退避した退避位置と、に変位可能な可変部材と、を備え、前記第1ローラー対が前記離間位置に配置されるとき、前記可変部材を前記進出位置に配置するとよい。
この構成によれば、第1搬送路を第1方向に搬送される記録媒体は、第1搬送路側に進出した可変部材により、第2搬送路を第2方向に搬送される記録媒体と離間する方向に案内される。よって、両記録媒体のすれ違い搬送時の擦れを低減できる。
上記記録装置において、前記可変部材は、前記進出位置において、前記記録ヘッドが前記記録媒体に記録した記録面とは反対側の面側から前記第1搬送路側に進出するとよい。
この構成によれば、可変部材は、進出位置に配置されたとき、記録媒体を記録された面とは反対側の面側から押すので、可変部材が記録媒体と接触しても記録直後の記録面には接触しない。したがって、フラップとの擦れに起因する記録品質の低下を招かない。
上記記録装置において、前記可変部材がフラップであり、前記退避位置で、前記第1搬送路を搬送される前記記録媒体が前記第1ローラー対に向かうように支持する位置に配置され、前記退避位置よりも前記第1搬送路側に進出した案内位置で、前記記録媒体を前記第2搬送路に送り込む位置に配置されるとよい。
この構成によれば、記録媒体を第2搬送路へ送り込む方向に案内するフラップを利用して、離間位置にある第1ローラー対の隙間を通ってすれ違い搬送される両記録媒体のうち第1方向に搬送される一方を両記録媒体を離間させる方向に案内できる。専用の可変部材を設ける必要がないので、簡単な構成で済む。
上記記録装置において、前記進出位置は、前記フラップを前記案内位置よりも更に進出させた位置であるとよい。
この構成によれば、フラップが案内位置よりも更に進出させた進出位置に配置されるので、第1ローラー対が離間位置にあるときにフラップにより、案内位置に配置されたときよりも記録媒体を進出する方向に大きな変位で押すことができる。よって、離間位置にある第1ローラー対の隙間を通ってすれ違い搬送される2枚の記録媒体が一層接触しにくくなる。
上記記録装置において、前記第1搬送路を前記第1方向に搬送される最初の前記記録媒体の後端が前記フラップの位置を通過した時に、前記フラップが前記進出位置に配置され、前記第1ローラー対が逆転されて前記第2方向に搬送される最初の前記記録媒体を前記第2搬送路に搬送し、前記第2搬送路を搬送される最初の前記記録媒体の前記第2方向における先端が前記第2ローラーにより搬送が開始された時に、前記第1ローラー対が前記離間位置に配置され、前記第2搬送路を前記第2方向に搬送される最初の前記記録媒体の後端が前記フラップの位置を通過した時に、前記フラップが前記退避位置に配置されるとともに前記第1ローラー対が前記挟持位置に配置され、当該第1ローラー対が正転されて次の前記記録媒体を前記第1方向に搬送するとよい。
この構成によれば、第1方向に搬送される最初の記録媒体を第1ローラー対へ向かう方向に案内できるうえ、その後、逆搬送された最初の記録媒体を第2搬送路へ案内できる。また、第1ローラー対が離間位置に配置されても、第2搬送路へ案内された最初の記録媒体の第2方向への搬送を継続できる。さらに第2搬送路に案内された最初の記録媒体の第2方向における後端がフラップの位置に達するまでは、フラップが進出位置に配置され、かつ第1ローラー対が離間位置に配置された状態に維持されるので、すれ違い搬送される2つの記録媒体の擦れを一層回避又は緩和できる。
11…記録装置、12…筐体、15…排出口、20…記録ユニット、21…収納部の一例としてのカセット、22…排出トレイ、23…記録機構部、29…記録部、30…読取ユニット、33…原稿トレイ、34…読取機構部、35…原稿搬送部、40…給送機構、41…給送ローラー、42…中間ローラー、44…供給路、46…第1ローラー、47…第2ローラー、50…搬送機構の一例としての第1搬送機構、51…第1搬送ローラー対、51A…駆動ローラー、51B…従動ローラー、52…第1排出ローラー対、52A…駆動ローラー、52B…従動ローラー、53…排出部の一例及び第1ローラー対の一例としての第2排出ローラー対、54,55…浮きローラー、56…駆動ローラー、57…従動ローラー、60…第2搬送機構、61…第2ローラーの一例としての第2搬送ローラー対、65…可変部材の一例としてのフラップ、66…アクチュエーター、72…キャリッジ、73…記録ヘッド、75…キャリッジモーター、81…第1センサー、82…第2センサー、83…第3センサー、84…第1エンコーダー、85…第2エンコーダー、90…駆動機構、91…電動モーター、92…ラックアンドピニオン機構、93…回転軸、94…ピニオン、95…ラック、96…回転軸、97…支持部材、100…制御部、101…給送モーター、102…第1搬送モーター、103…第2搬送モーター、200…ホスト装置、K1…第1搬送経路の一例としての第1搬送路、K2…第2搬送経路の一例としての第2搬送路、X…走査方向(幅方向)、Y…搬送方向、Z…鉛直方向、M…記録媒体(媒体)、D…原稿、M1…先行の記録媒体の一例としての先行媒体、M2…後続の記録媒体の一例としての後続媒体、PD…印刷データ。

Claims (9)

  1. 複数の原稿を順次搬送しながら当該原稿の画像を読み取る読取機構部と、
    記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、前記記録媒体を前記記録ヘッドによる記録時に前記記録媒体を第1方向に搬送する第1搬送路と、前記記録媒体を収納する収納部と、前記収納部から前記記録媒体を前記第1搬送路に供給する供給路と、前記第1方向において前記記録ヘッドの下流の位置で前記第1搬送路に接続し、前記記録ヘッドにより記録された前記記録媒体を、前記第1搬送路とは異なる経路で前記第1方向とは異なる第2方向に搬送して、前記記録ヘッドの上流位置で前記第1搬送路に合流することで前記記録媒体を反転させる第2搬送路と、記録後の前記記録媒体を排出する排出部と、を有する記録機構部と、を備え、
    前記読取機構部で複数の前記原稿の画像を読み取り、読み取った前記画像に基づいて前記記録機構部で記録をするコピー指示を受け付けた際、
    前記読取機構部による複数の前記原稿の画像の読み取り動作を開始し、
    前記供給路で前記収納部から最初の前記記録媒体の前記第1搬送路への供給を開始し、
    読み取った前記画像に基づいて、前記第1搬送路において最初の前記記録媒体への記録を実行し、
    最初の前記記録媒体への記録中に、前記供給路で次の前記記録媒体の前記第1搬送路への供給を開始し、
    最初の前記記録媒体への記録が終了した後、最初の前記記録媒体を前記第2搬送路に送るとともに、読み取った前記画像に基づいて、前記第1搬送路において次の前記記録媒体への記録を実行し、
    次の前記記録媒体への記録が終了した後、次の前記記録媒体を前記第2搬送路に送るとともに、最初の前記記録媒体を前記第1搬送路を経由して前記排出部が排出する、
    ことを特徴とする記録装置。
  2. 前記読取機構部による最初の前記原稿の画像の読み取り動作を開始すると、次の原稿以降の読み取りを待たずに並行して最初の前記原稿の画像に基づいて最初の前記記録媒体への記録動作を開始する、ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記第1搬送路は、前記記録ヘッドの記録中に前記記録媒体を搬送する搬送機構と、前記搬送機構より搬送方向の下流に配置された正逆回転可能かつ前記記録媒体を挟持可能なニップ位置とニップを解除する離間位置とに配置可能な第1ローラー対とを有し、
    前記第2搬送路は第2ローラーを有し、
    前記第1ローラー対の位置で、前記第1搬送路を前記搬送機構で搬送される前記記録媒体と、第2搬送路を前記第2ローラーで搬送される前記記録媒体とが重複する場合、前記第1ローラー対を前記離間位置に配置する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記第1搬送路と前記第2搬送路との第1方向の上流側の合流位置から前記第1ローラー対に至るまでの第1搬送路の長さと、前記第1ローラー対から前記第1搬送路に至るまでの前記第2搬送路の長さとの合計の搬送路長は、搬送される最長の記録媒体の長さの2倍よりも短い、ことを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記第1方向において前記記録ヘッドの下流に配置され、前記第1搬送路側に進出した進出位置と、前記進出位置よりも前記第1搬送路から退避した退避位置と、に変位可能な可変部材と、を備え、
    前記第1ローラー対が前記離間位置に配置されるとき、前記可変部材を前記進出位置に配置する、ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記可変部材は、前記進出位置において、前記記録ヘッドが前記記録媒体に記録した記録面とは反対側の面側から前記第1搬送路側に進出する、ことを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 前記可変部材がフラップであり、前記退避位置で、前記第1搬送路を搬送される前記記録媒体が前記第1ローラー対に向かうように支持する位置に配置され、前記退避位置よりも前記第1搬送路側に進出した案内位置で、前記記録媒体を前記第2搬送路に送り込む位置に配置される、ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の記録装置。
  8. 前記進出位置は、前記フラップを前記案内位置よりも更に進出させた位置である、ことを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
  9. 前記第1搬送路を前記第1方向に搬送される最初の前記記録媒体の後端が前記フラップの位置を通過した時に、前記フラップが前記進出位置に配置され、前記第1ローラー対が逆転されて前記第2方向に搬送される最初の前記記録媒体を前記第2搬送路に搬送し、前記第2搬送路を搬送される最初の前記記録媒体の前記第2方向における先端が前記第2ローラーにより搬送が開始された時に、前記第1ローラー対が前記離間位置に配置され、前記第2搬送路を前記第2方向に搬送される最初の前記記録媒体の後端が前記フラップの位置を通過した時に、前記フラップが前記退避位置に配置されるとともに前記第1ローラー対が前記挟持位置に配置され、当該第1ローラー対が正転されて次の前記記録媒体を前記第1方向に搬送する、ことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の記録装置。
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