JP2020014334A - 非接触送電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】送電コイルを備えた非接触送電装置において、非接触送電装置を大型化することなく、送電コイルの地絡の有無を判定する。【解決手段】送電装置100は、接地部に接地された系統電源300から供給される交流を直流に変換するAC/DCコンバータ150と、AC/DCコンバータ150から供給される直流を交流に変換するインバータ130と、インバータ130から供給される交流を非接触で伝送する送電コイル101と、AC/DCコンバータ150とインバータ130とを接続する一対の直流電力線PL3、PL4と、一対の直流電力線PL3、PL4の差分電流を検出する零相変流器180と、零相変流器180によって検出された差分電流を用いて送電コイルの地絡の有無を判定する制御装置310とを備える。【選択図】図1

Description

本開示は、非接触送電装置に関する。
特開2013−252040号公報(特許文献1)には、系統電源から供給される交流を直流に変換する第1変換装置と、コンバータから供給される直流を交流に変換する第2変換装置と、第2変換装置から供給される交流を非接触で伝送する送電コイルと、送電コイルの両端に接続される一対の電力線に配置される零相変流器と、零相変流器によって検出された差分電流を用いて送電コイルの地絡の有無を判定する制御装置とを備える非接触送電装置が開示されている。
特開2013−252040号公報 国際公開WO2011/129218号公報 特開2013−154815号公報 特開2013−146154号公報 特開2013−146148号公報 特開2013−110822号公報 特開2013−126327号公報
特許文献1に開示された非接触送電装置においては、送電コイルの両端に接続される一対の電力線に零相変流器が配置されるところ、送電コイルの両端は共振によって高電圧となる箇所であるため零相変流器の耐電圧対策が必要となり、その結果、零相変流器および零相変流器を含む送電装置が大型化してしまうという問題があった。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、送電コイルを備えた非接触送電装置において、非接触送電装置を大型化することなく、送電コイルの地絡の有無を判定することである。
本開示による非接触送電装置は、接地部に接地された系統電源から供給される交流を直流に変換する第1変換装置と、第1変換装置から供給される直流を交流に変換する第2変換装置と、第2変換装置から供給される交流を非接触で伝送する送電コイルと、第1変換装置と第2変換装置とを接続する一対の直流電力線と、一対の直流電力線に配置され一対の直流電力線の差分電流を検出する零相変流器と、零相変流器によって検出された差分電流を用いて送電コイルの地絡の有無を判定する制御装置とを備える。
上記構成によれば、非接触送電装置に備えられる零相変流器が、第1変換装置と第2変換装置とを接続する一対の直流電力線に配置される。一対の直流電力線の電圧は、高電圧となる送電コイルの両端の電圧に比べて十分に低い値である。そのため、零相変流器が送電コイルの両端に配置される場合に比べて、零相変流器の耐電圧を下げることが可能となり、零相変流器を小型化することができる。このような零相変流器によって検出された差分電流を用いて送電コイルの地絡の有無が判定される。その結果、非接触送電装置を大型化することなく、送電コイルの地絡の有無を判定することができる。
本開示によれば、送電コイルを備えた非接触送電装置において、非接触送電装置を大型化することなく、送電コイルの地絡の有無を判定することができる。
電力伝送システムの全体構成の一例を示す図である。 送電ECUが送電コイルの地絡の有無を判定する際に実行する処理の概要を示すフローチャートである。 送電コイルで地絡が生じた場合に生じる地絡電流の経路を模式的に示す図である。 送電コイルの地絡箇所を流れる実際の地絡電流と、本実施の形態による零相電流検出回路の出力値(零相電流値)との比較結果を示す図である。 送電コイルの地絡箇所を流れる実際の地絡電流と、系統電源の漏電ブレーカが設けられる所定箇所を流れる地絡電流との比較結果を示す図である。 本変形例による電力伝送システムの全体構成の一例を示す図である。
本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下では電子制御装置を「ECU(Electronic Control Unit)」と記載する。
<全体構成>
図1は、本開示の実施の形態による電力伝送システムの全体構成の一例を示す図である。この電力伝送システムは、送電装置100と、受電装置200と、系統電源300とを含む。送電装置100は、たとえば、住宅、公共施設、商業施設、宿泊施設、駐車場などに設置され得る。受電装置200は、たとえば車両10に搭載される。
車両10は、バッテリ400と、車両ECU410と、通信部420と、報知部430とをさらに備える。車両10は、バッテリ400に蓄えられた電力のみを用いて走行可能な電気自動車であってもよいし、バッテリ400に蓄えられた電力とエンジン(図示せず)の出力との両方を用いて走行可能なハイブリッド車であってもよい。
系統電源300は、電力系統(電力会社等によって提供される電力網)から電力の供給を受ける交流電源である。系統電源300の例としては、家庭用電源(たとえば200V、50Hz程度の交流電源)が挙げられる。系統電源300は、接地部Gに接地されている。
たとえば、送電装置100は地面(駐車場の床面など)に設置され、受電装置200は車両10の下面に設置される。送電装置100は、車両10の受電装置200が送電装置100に対向するように車両10の位置合わせが行なわれた状態において、受電装置200へ磁界を通じて非接触で送電するように構成される。受電装置200は、送電装置100からの電力を非接触で受電する。
送電装置100は、LC共振部R1と、ノイズフィルタ120,140,160と、インバータ130と、AC/DCコンバータ150と、端子T1〜T3と、零相変流器170と、零相電流検出回路180と、送電ECU310と、通信部320とを備える。
送電装置100の端子T1,T2は、系統電源300の2つの出力端子にそれぞれ接続される電源端子である。送電装置100の端子T3は、接地部Gと電気的に接続される接地端子である。送電装置100の端子T1〜T3は、たとえばアース端子付き電源プラグによって具現化される。送電装置100の電源プラグを系統電源300のコンセントに接続することによって、送電装置100は系統電源300から電力の供給を受けることが可能になる。
送電装置100の入力部(より特定的には、端子T1〜T3とAC/DCコンバータ150との間)には、ノイズフィルタ160が設けられている。ノイズフィルタ160は、端子T1,T2に入力される電力に含まれるノイズを除去して、ノイズが除去された電力をAC/DCコンバータ150へ出力する。以下、送電装置100の端子T1とAC/DCコンバータ150の第1入力端子とを接続する電線を「電力線PL1」、送電装置100の端子T2とAC/DCコンバータ150の第2入力端子とを接続する電線を「電力線PL2」、送電装置100の端子T3と接続されて接地部Gと同じ電位になっている電線を「接地線GL」とも記載する。
ノイズフィルタ160は、電力線PL1,PL2に設けられたコイル164,165と、電力線PL1と接地線GLとの間に設けられたコンデンサ161a,162aと、電力線PL2と接地線GLとの間に設けられたコンデンサ161b,162bと、電力線PL1と電力線PL2との間に設けられたコンデンサ163とを含む。コイル164,165は、コモンモードノイズを除去するコモンモードチョークコイル(ラインフィルタ)である。コンデンサ163は、ディファレンシャルモードノイズ(ノーマルモードノイズ)を除去する。コンデンサ161a,161b,162a,162bは、コモンモードノイズを除去する。
AC/DCコンバータ150は、ノイズフィルタ160から入力される交流電力を整流及び変圧してインバータ130へ出力する。AC/DCコンバータ150は、整流回路152と、整流回路152の出力側に設けられたDC/DCコンバータ151とを含む。整流回路152は、たとえば、ダイオードブリッジ回路と平滑用コンデンサとを含んで構成され、交流電力を整流して直流電力を出力する。DC/DCコンバータ151は、たとえば、チョークコイル、ダイオード、平滑用コンデンサ、及びスイッチング素子Q5を含んで構成される。スイッチング素子Q5は、送電ECU310からの駆動信号に従って制御される。AC/DCコンバータ150は、系統電源300から入力される200V程度の交流を所定電圧(たとえば400V程度)に昇圧して、所定電圧の直流電力をインバータ130へ出力する。
ノイズフィルタ140は、AC/DCコンバータ150とインバータ130との間に設けられる。ノイズフィルタ140は、AC/DCコンバータ150の出力電力に含まれるノイズを除去して、ノイズが除去された電力をインバータ130へ出力する。
以下、AC/DCコンバータ150の第1出力端子とインバータ130の第1入力端子とを接続する電線を「直流電力線PL3」、AC/DCコンバータ150の第2出力端子とインバータ130の第2入力端子とを接続する電線を「直流電力線PL4」とも記載する。この直流電力線PL3,PL4が、本開示における「一対の直流電力線」の一例に相当する。
ノイズフィルタ140は、電力線PL3と接地線GLとの間に設けられたコンデンサ141aと、電力線PL4と接地線GLとの間に設けられたコンデンサ141bとを含む。
インバータ130は、AC/DCコンバータ150からの直流電力を所定周波数(たとえば85kHz程度)の交流電力に変換してLC共振部R1へ出力するように構成される。インバータ130は、フィルタコンデンサ142と、スイッチング素子Q1〜Q4を含む単相フルブリッジ回路とを含む。各スイッチング素子Q1〜Q4は、送電ECU310によってPWM(Pulse Width Modulation)制御される。
ノイズフィルタ120は、インバータ130とLC共振部R1との間に設けられる。ノイズフィルタ120は、インバータ130の出力電力に含まれるノイズを除去して、ノイズが除去された電力をLC共振部R1へ出力する。
LC共振部R1は、送電コイル101及び共振用コンデンサ102a,102bが直列に接続されて構成される、直列共振回路である。送電コイル101の第1端子には共振用コンデンサ102aが直列に接続され、送電コイル101の第2端子には共振用コンデンサ102bが直列に接続されている。LC共振部R1のQ値は100以上であることが好ましい。
以下、インバータ130の第1出力端子と送電コイル101の共振用コンデンサ102a側の第1端部とを接続する電線を「電力線PL5」、インバータ130の第2出力端子と送電コイル101の共振用コンデンサ102b側の第2端部とを接続する電線を「電力線PL6」とも記載する。
ノイズフィルタ120は、電力線PL5,PL6に設けられたコイル104a,104bと、電力線PL5と電力線PL6との間に設けられたコンデンサ103とを含む。コイル104a,104bは、ディファレンシャルモードノイズ(ノーマルモードノイズ)を除去する。
LC共振部R1は、送電コイル101の周囲に生成される磁界を通じて、受電装置200のLC共振部R2へ非接触で送電する。
零相変流器170は、AC/DCコンバータ150とインバータ130とを接続する一対の直流電力線PL3,PL4に配置され、一対の直流電力線PL3,PL4の差分電流(同相電流)を検出する。なお、零相変流器170の構成については公知のものを採用することができる。零相変流器170の出力は、零相電流検出回路180によって電圧に変換され、送電ECU310へ出力される。
零相電流検出回路180は、終端抵抗181と、高周波ノイズを除去するフィルタ182と、ピーク値を保持するピークホールド回路183とを含んで構成される。零相変流器170の出力は、フィルタ182によってノイズが除去された後、ピークホールド回路183に入力される。ピークホールド回路183は、零相変流器170の出力(差分電流)のピーク値を示す電圧信号を送電ECU310に出力する。すなわち、零相電流検出回路180の出力値は、零相変流器170によって検出された一対の直流電力線PL3,PL4の差分電流のピーク値(以下「零相電流値」ともいう)を示す。
送電ECU310は、演算装置、記憶装置、入出力ポート、及び通信ポート(いずれも図示せず)等を含む。演算装置は、CPU(Central Processing Unit)を含むマイクロプロセッサによって構成される。記憶装置は、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、プログラム等を保存するストレージ(ROM(Read Only Memory)や、書き換え可能な不揮発性メモリ等)とを含む。送電ECU310は、送電装置100における各種機器の制御を行なう。詳細は後述するが、送電ECU310は、たとえばピークホールド回路183の出力信号(一対の直流電力線PL3,PL4の差分電流のピーク値を示す電圧信号)を用いて、送電コイル101の地絡の有無を判定するように構成される。各種制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
通信部320は、受電装置200との間で無線通信を行なうための通信インターフェースである。通信部320は、受電装置200へ情報を送ったり、受電装置200からの情報を受け取ったりする。
なお、送電ECU310、通信部320、及び零相電流検出回路180等は、系統電源300の電力を用いて生成される駆動電力により動作してもよいし、他の電源(図示せず)から電力の供給を受けて動作してもよい。
受電装置200は、LC共振部R2と、コンデンサ203と、コイル204a,204bと、整流器205とを含む。LC共振部R2は、受電コイル201及びキャパシタ202a,202bが直列に接続されて構成される。受電コイル201の両端にキャパシタ202a,202bが接続されている。受電コイル201は、送電装置100の送電コイル101から磁界を通じて非接触で受電する。LC共振部R2のQ値は100以上であることが好ましい。
コンデンサ203及びコイル204a,204bによってノイズフィルタが形成される。このノイズフィルタによって上記受電時に発生する高調波ノイズが抑制される。整流器205は、たとえば4つのダイオードからなるダイオードブリッジ回路によって構成される。整流器205は、受電コイル201によって受電された交流電力を整流して、整流された電力(直流電力)をバッテリ400側へ出力する。
バッテリ400は、再充電可能な直流電源である。バッテリ400は、たとえば二次電池(リチウムイオン電池又はニッケル水素電池等)を含んで構成される。バッテリ400は、受電装置200から供給される電力を蓄えて、図示しない車両駆動装置(インバータ及び駆動モータ等)へ電力を供給する。
バッテリ400に対しては、バッテリ400の状態を監視する監視ユニットが設けられている。監視ユニットは、バッテリ400の状態(温度、電流、電圧等)を検出する各種センサを含み、検出結果を車両ECU410へ出力する。
車両ECU410は、演算装置、記憶装置、入出力ポート、及び通信ポート(いずれも図示せず)等を含み、車両10における各種機器の制御を行なう。演算装置は、CPUを含むマイクロプロセッサによって構成される。記憶装置はRAM及びROMを含む。ROMは、プログラム等を保存する。車両ECU410は、たとえば車両10の走行制御やバッテリ400の充電制御等を実行する。各種制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
通信部420は、送電装置100との間で無線通信を行なうための通信インターフェースである。送電装置100の通信部320と車両10の通信部420との間で無線通信が行なわれることによって、送電ECU310と車両ECU410との間で情報のやり取りを行なうことが可能になる。
報知部430は、車両ECU410から要求があったときに、ユーザ(たとえば、車両10の運転者)へ所定の報知処理を行なうように構成される。報知部430の例としては、表示装置、スピーカー、ランプ(たとえば、警告ランプ)が挙げられる。ユーザへの報知処理は任意であり、表示装置への表示(文字や画像等)で知らせてもよいし、スピーカーにより音(音声を含む)で知らせてもよいし、所定のランプを点灯(点滅を含む)させてもよい。
<零相変流器を用いた地絡検出>
上記のような送電装置100において、送電コイル101の地絡の有無を判定する方法として、零相変流器を用いる手法がある。しかしながら、仮に送電コイル101の両端に零相変流器を配置すると、以下のような問題が生じ得る。
LC共振部R1は直列共振回路であるため、共振による電圧拡大作用によって送電コイル101の両端は非常に高い電圧(数kVを超える電圧)になり得る。そのため、仮に送電コイル101の両端にそれぞれ接続される一対の電力線に零相変流器を配置すると、零相変流器の耐電圧対策が必要となり、その結果、零相変流器を含めた送電装置100全体が大型化してしまう。さらに、送電コイル101の両端には高周波(85kHz程度)の交流が流れる。したがって、仮に送電コイル101の両端にそれぞれ接続される一対の電力線に零相変流器を配置すると、ノイズおよび熱の問題も生じ得る。
そこで、本実施の形態による送電装置100においては、上述の図1に示すように、AC/DCコンバータ150とインバータ130とを接続する一対の直流電力線PL3,PL4に零相変流器170を配置している。直流電力線PL3,PL4は、AC/DCコンバータ150によって変換された400V程度の電力が流れる箇所である。そのため、零相変流器170が数kVを超える高電圧となる送電コイル101の両端に配置される場合に比べて、零相変流器170の耐電圧を下げることが可能となり、零相変流器170を小型化することができる。さらに、直流電力線PL3,PL4は、高周波の交流が流れるのではなく、直流が流れる箇所である。そのため、高周波によるノイズおよび熱の問題も抑制される。
図2は、送電装置100の送電ECU310が送電コイル101の地絡(漏電)の有無を判定する際に実行する処理の概要を示すフローチャートである。このフローチャートは、たとえば送電装置100から受電装置200への送電開始前に開始される。
まず、送電ECU310は、零相電流値(零相電流検出回路180の出力値)を取得する(ステップS10)。
次いで、送電ECU310は、零相電流値が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS12)。
零相電流値が所定値以上でない場合(ステップS12においてNO)、送電ECU310は、送電コイル101の地絡は生じていないと判定する(ステップS14)。その後、送電ECU310は、処理をステップS10に戻す。
零相電流値が所定値以上である場合(ステップS12においてYES)、送電ECU310は、送電コイル101の地絡が生じていると判定する(ステップS16)。その後、送電ECU310は、インバータ130ヘスイッチング停止指令を出力してインバータ130を停止し(ステップS17)、送電コイル101の地絡が生じている旨を示す警告通知を車両ECU410へ出力する(ステップS18)。警報通知は、送電装置100の通信部320から送信され、車両10の通信部420で受信される。なお、車両ECU410は、送電ECU310からの警報通知を受信すると、報知部430に所定の報知処理を行なわせる。車両ECU410は、たとえば車両10内の運転者が視認可能な位置に設置された警告ランプ(報知部430)を点灯させて、送電装置100において異常(地絡)が生じたことを車両10の運転者に知らせる。
図3は、図1に示した電力伝送システムにおいて、送電コイル101の共振用コンデンサ102b側の第2端部(以下「地絡箇所190」ともいう)で地絡が生じた場合に生じる地絡電流の経路を模式的に示す図である。図3において太矢印で示す経路が地絡電流の経路である。
地絡箇所190で地絡が生じた場合には、地絡箇所190と接地線GLとの間に地絡抵抗191が生じる。そして、太矢印に示すように、地絡電流は、地絡箇所190、地絡抵抗191、接地線GL、コンデンサ141b、直流電力線PL4、インバータ130を順に流れる。あるいは、地絡電流は、地絡箇所190、地絡抵抗191、接地線GL、コンデンサ161b、AC/DCコンバータ150、直流電力線PL4、インバータ130を順に流れる。この地絡電流の影響によって一対の直流電力線PL3,PL4の差分電流が所定値を超えると、送電ECU310によって、送電コイル101の地絡が生じていると判定されることになる。
図4は、送電コイル101の地絡箇所190を流れる実際の地絡電流と、本実施の形態による零相電流検出回路180の出力(零相電流)との比較結果を示す図である。図4において、横軸は地絡抵抗を示し、縦軸は電流を示す。図4において、線L1が実際の地絡電流を示し、線L2が零相電流検出回路180の出力(零相電流)を示す。図4に示されるように、実際の地絡電流と零相電流値とはほぼ同等であり、零相電流検出回路180によって実際の地絡電流を精度よく検出できることが理解できる。
なお、通常、系統電源300の所定箇所301には漏電ブレーカが備えられており、送電装置100の地絡時には漏電ブレーカが作動して系統電源300から送電装置100への電力供給を遮断することができる。しかしながら、本実施の形態による送電装置100においては、LC共振部R1は直列共振回路であり、送電コイル101に直列に共振用コンデンサ102a,102bが接続される。そのため、送電コイル101が地絡しても、共振用コンデンサ102a,102bによりACカップリングされる影響で、系統電源300側から見た対地インピーダンスはほとんど変化しない。その結果、送電コイル101の地絡は系統電源300に備えられる既存の漏電ブレーカでは検出できない。そのため、本実施の形態のように、送電装置100側に零相変流器170および零相電流検出回路180を設けて送電コイル101の地絡を検出するのが有効である。
図5は、送電コイル101の地絡箇所190を流れる実際の地絡電流と、系統電源300の漏電ブレーカが設けられる所定箇所301を流れる電流との比較結果を示す図である。図5において、横軸は地絡抵抗を示し、縦軸は電流を示す。図5において、線L1が地絡箇所190を流れる実際の地絡電流を示し、線L3が系統電源300の漏電ブレーカが設けられる所定箇所301を流れる電流を示す。図5に示されるように、系統電源300の漏電ブレーカが設けられる所定箇所301を流れる電流は、地絡箇所190を流れる実際の地絡電流との乖離が大きく、系統電源300の漏電ブレーカでは送電装置100の送電コイル101の地絡電流を検出できないことが理解できる。
以上のように、本実施の形態による送電装置100においては、AC/DCコンバータ150とインバータ130とを接続する一対の直流電力線PL3,PL4に零相変流器170が配置される。一対の直流電力線PL3,PL4の電圧(400V程度)は、数kVを超える高電圧となる送電コイル101の両端の電圧に比べて、十分に低い値である。そのため、零相変流器170が送電コイル101の両端に配置される場合に比べて、零相変流器170の耐電圧を下げることが可能となり、零相変流器170を小型化することができる。このような零相変流器170による検出結果で送電コイル101の地絡の有無が判定される。その結果、零相変流器170および零相変流器170を含めた送電装置100を大型化することなく、送電コイル101の地絡の有無を判定することができる。さらに、一対の直流電力線PL3,PL4は、高周波の交流が流れるのではなく、直流が流れる箇所である。そのため、高周波によるノイズおよび熱の問題も抑制される。
<変形例>
上述の実施の形態においては、AC/DCコンバータ150とインバータ130とを接続する一対の直流電力線PL3,PL4に零相変流器170を配置する例を示した。
これに対し、本変形例においては、インバータ130とLC共振部R1とを接続する一対の電力線PL5,電力線PL6に零相変流器を配置する。
図6は、本変形例による電力伝送システムの全体構成の一例を示す図である。図6に示す電力伝送システムは、上述の図1に示す電力伝送システムに対して、零相変流器170に代えて零相変流器170Aを備える点が異なる。その他の構造は、上述の図1に示す構成と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
零相変流器170Aは、インバータ130とLC共振部R1の共振用コンデンサ102a,102bとをそれぞれ接続する一対の電力線PL5,PL6に配置され、一対の電力線PL5,PL6の差分電流を検出する。なお、零相変流器170Aの出力は、零相電流検出回路180によって電圧に変換され、送電ECU310へ出力される。
電力線PL5,PL6には、インバータ130が出力する高周波の交流が流れるが、その電圧は400V程度であり送電コイル101の両端の電圧(数kV)よりも十分に低い値である。そのため、零相変流器170が送電コイル101の両端に配置される場合に比べて、零相変流器170の耐電圧を下げることが可能となり、零相変流器170を小型化することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 車両、100 送電装置、101 送電コイル、102a,102b 共振用コンデンサ、103,141a,141b,161a,161b,162a,162b,163,203 コンデンサ、104a,104b,164,165,204a,204b コイル、120,140,160 ノイズフィルタ、130 インバータ、142 フィルタコンデンサ、150 AC/DCコンバータ、151 DC/DCコンバータ、152 整流回路、170,170A 零相変流器、180 零相電流検出回路、181 終端抵抗、182 フィルタ、183 ピークホールド回路、190 地絡箇所、191 地絡抵抗、200 受電装置、201 受電コイル、202a,202b キャパシタ、205 整流器、300 系統電源、310 送電ECU、320,420 通信部、400 バッテリ、410 車両ECU、430 報知部、G 接地部、GL 接地線、PL1,PL2,PL4,PL5,PL6 電力線、PL3,PL4 直流電力線、Q1,Q2,Q3,Q4,Q5 スイッチング素子、R1,R2 LC共振部、T1,T2,T3 端子。

Claims (1)

  1. 接地部に接地された系統電源から供給される交流を直流に変換する第1変換装置と、
    前記第1変換装置から供給される直流を交流に変換する第2変換装置と、
    前記第2変換装置から供給される交流を非接触で伝送する送電コイルと、
    前記第1変換装置と前記第2変換装置とを接続する一対の直流電力線と、
    前記一対の直流電力線の差分電流を検出する零相変流器と、
    前記零相変流器によって検出された前記差分電流を用いて前記送電コイルの地絡の有無を判定する制御装置とを備える、非接触送電装置。
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