JP2020013821A - ダイオード構造を有する半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アノード電極とバリアハイト調整領域との間のバリアハイトを調整して、所望の特性を有する半導体装置を実現する【解決手段】 ダイオード構造を有する半導体装置であって、ドリフト領域とアノード領域との間に位置するバリア領域と、バリア領域からアノード電極に向けて延びているピラー領域と、ピラー領域とアノード電極の間に位置しており、アノード電極にショットキー接触しているバリアハイト調整領域とを備えている。バリアハイト調整領域の不純物濃度は、1×1017〜5×1018/cm3の範囲内であるとともに、半導体基板の厚み方向において一定である。そして、バリアハイト調整領域の厚み方向における寸法は、0.01〜0.5μmの範囲内である。【選択図】 図1

Description

本明細書で開示される技術は、少なくとも一部にダイオード構造を有する半導体装置に関する。
特許文献1に、ダイオード構造を有する各種の半導体装置が開示されている。これらの半導体装置は、ドリフト領域とアノード領域との間に位置するバリア領域と、バリア領域からアノード電極に向けて延びているピラー領域と、ピラー領域とアノード電極の間に位置しており、アノード電極にショットキー接触しているバリアハイト調整領域とを備えている。
上記した半導体装置では、アノード電極とカソード電極との間に順バイアスの電圧が印加されると、アノード電極とバリア領域が、バリアハイト調整領域とピラー領域を介して短絡する。このため、バリア領域とアノード電極との間の電位差は、アノード電極とバリアハイト調整領域との間のショットキー界面での電圧降下とほぼ等しくなる。ショットキー界面における電圧降下は、アノード領域とバリア領域の間のpn接合のビルトイン電圧よりも十分に小さいので、アノード領域からドリフト領域への正孔の注入が抑制される。これにより、逆回復電流が小さくなり、逆回復時間も短くなるので、スイッチング損失を小さくすることができる。
次いで、アノード電極とカソード電極との間に逆バイアスの電圧が印加されると、アノード電極とバリアハイト調整領域との間のショットキー界面によって逆電流が制限される。特に、アノード電極とバリアハイト調整領域との間のバリアハイトが、バリアハイト調整領域によって高く調整されているので、逆電流が良好に制限される。加えて、この逆バイアス時には、バリアハイト調整領域とアノード電極との間のショットキー界面から伸びる空乏層だけでなく、アノード領域とバリア領域の間のpn接合の界面から伸びる空乏層によっても電界が分担される。これにより、バリアハイト調整領域とアノード電極の間のショットキー界面にかかる電界が軽減され、逆バイアスに対する耐圧を向上することができる。
特開2014−157930号公報
上記した半導体装置では、アノード電極とバリアハイト調整領域との間のバリアハイトに応じて、順バイアス時の電圧降下(順電圧)や逆バイアス時の漏れ電流といった特性が変化する。本明細書は、アノード電極とバリアハイト調整領域との間のバリアハイトを調整して、所望の特性を有する半導体装置を実現するための技術を提供する。
特許文献1の半導体装置では、バリアハイト調整領域の不純物濃度が、1×1014〜1×1017/cmの範囲内に設定されている。本発明者らの検証によると、図3に示すように、バリアハイト調整領域の不純物濃度がこの範囲内にあると、当該不純物濃度を変化させても、アノード電極とバリアハイト調整領域との間のバリアハイトはさほど変化しなかった。これに対して、バリアハイト調整領域の不純物濃度を、1×1017/cm以上の範囲まで高めていくと、アノード電極とバリアハイト調整領域との間のバリアハイトも、当該不純物濃度に応じて上昇した。この知見に基づいて、本発明者らは、バリアハイト調整領域の不純物濃度を1×1017/cm以上の範囲で選択することにより、アノード電極とバリアハイト調整領域との間のバリアハイトを細かに調整して、所望の特性を有する半導体装置が得られることを見出した。
しかしながら、バリアハイト調整領域の不純物濃度を、1×1017/cm以上の値に設定したところ、半導体装置の特性に無視できない個体差が生じることが確認された。このような製造品質の低下は、工業製品である半導体装置において、看過できない問題である。半導体装置の特性に個体差が生じるのは、アノード電極とバリアハイト調整領域との間のバリアハイトが、製品間で安定していないためであり、その要因としては、バリアハイト調整領域の表面(即ち、アノード電極との接触面)における不純物濃度が、製品間でばらついていると考えられた。しかしながら、半導体装置の製造工程において、バリアハイト調整領域の不純物濃度は、比較的に正しくコントロールすることができる。従って、半導体基板にバリアハイト調整領域を形成した段階では、バリアハイト調整領域の不純物濃度に、有意な個体差は確認されなかった。
さらに検証を重ねた結果、発明者らは、上記の個体差(製造品質の低下)をもたらす要因が、半導体装置の製造工程で実施されるエッチングにあることを突き止めた。半導体装置の製造工程では、通常、一又は複数のエッチングが実施される。特に、半導体基板上の絶縁膜にコンタクトホールを形成する工程では、半導体基板の表面が露出するまでエッチングが継続されるが、このときに半導体基板の表面も僅かにエッチングされてしまう。このとき、バリアハイト調整領域の不純物濃度が、半導体基板の厚み方向に沿って変化していれば、半導体基板に生じたエッチング量に応じて、バリアハイト調整領域の表面に現れる不純物濃度も変化してしまう。従来の技術では、バリアハイト調整領域の不純物濃度について、その厚み方向のプロファイルまで十分に管理されておらず、例えばバリアハイト調整領域をイオン注入によって形成した場合では、その不純物濃度が厚み方向に沿って大きく変化していた。この場合、上述したエッチング量が製品間で変動すれば、バリアハイト調整領域の表面における不純物濃度も製品間でばらついてしまう。
以上のことから、バリアハイト調整領域の不純物濃度が、厚み方向に沿って一定であれば、エッチング量が製品間で変動したとしても、バリアハイト調整領域の表面における不純物濃度を、製品間で一定とすることができる。この知見に基づいて、本明細書は次の半導体装置を開示する。この半導体装置は、ダイオード構造を有する半導体装置であって、半導体基板と、半導体基板の一方の主面に設けられたカソード電極と、半導体基板の他方の主面に設けられたアノード電極とを備える。半導体基板は、カソード電極に接触しているn型のカソード領域と、アノード電極に接触しているp型のアノード領域と、カソード領域とアノード領域との間に位置するとともにカソード領域よりも不純物濃度が低いn型のドリフト領域と、ドリフト領域とアノード領域との間に位置するとともにドリフト領域よりも不純物濃度が高いn型のバリア領域と、バリア領域からアノード電極に向けて延びているn型のピラー領域と、ピラー領域とアノード電極との間に位置するとともにアノード電極にショットキー接触しているp型のバリアハイト調整領域とを備える。
この半導体装置では、バリアハイト調整領域の不純物濃度は、1×1017〜5×1018/cmの範囲内であるとともに、半導体基板の厚み方向において一定である。また、バリアハイト調整領域の厚み方向における寸法(いわゆる厚み)は、0.01〜0.5μmの範囲内である。ここで、本明細書において不純物濃度が一定であるとは、不純物濃度が実質的に一定であることを意味し、具体的には、不純物濃度を常用対数で表現したときに、その変動幅が中央値に対して±10パーセント以内であることを意味する。
上記した半導体装置では、バリアハイト調整領域の不純物濃度が、半導体基板の厚み方向において一定となっている。このような構造によると、半導体装置の製造工程において、半導体基板の受けるエッチング量が製品間で変動したとしても、バリアハイト調整領域の表面における不純物濃度は、製品間で一定に維持される。これにより、バリアハイト調整領域の不純物濃度を1×1017以上に設定した場合でも、バリアハイト調整領域によるバリアハイトが製品間で安定し、半導体装置の特性に個体差が生じることを避けることができる。即ち、半導体装置の製造品質を維持しながら、バリアハイト調整領域の不純物濃度を比較的に高く設定することによって、半導体装置2に所望の特性を具備させることができる。ここで、バリアハイト調整領域の厚みは、その本来の機能を維持するために、0.01〜0.5μmの範囲とされている。
上記した半導体装置は、ダイオードの機能のみを有する半導体装置(いわゆるディスクリート半導体装置)であってもよい。あるいは、半導体装置は、例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)やRC−IGBT(Reverse-Conducting Insulated Gate Bipolar Transistor)といった、その一部にダイオードの機能を併せ持つ半導体装置であってもよい。
実施例の半導体装置2の構成を模式的に示す断面図である。 ピラー領域16及びバリアハイト調整領域17における不純物濃度のプロファイルを示す。図中の横軸が示す「深さ」は、半導体基板4の厚み方向における半導体基板4の上面からの距離を示す。 バリアハイト調整領域17の不純物濃度と、アノード電極22とバリアハイト調整領域17との間のバリアハイトとの間の関係を示す。
図面を参照して、実施例の半導体装置2について説明する。図1に示すように、本実施例の半導体装置2は、半導体基板4と、半導体基板4の下面(一方の主面)に設けられたカソード電極20と、半導体基板4の上面(他方の主面)に設けられたアノード電極22とを備える。半導体基板4は、シリコン基板である。但し、半導体基板4は、シリコン基板に代えて、例えば炭化シリコンといった他の半導体材料の基板であってもよい。半導体基板4には、n型のカソード領域6と、n型のバッファ領域8と、n型のドリフト領域10と、n型のバリア領域12と、p型のアノード領域14と、p型のバリアハイト調整領域17が設けられている。カソード電極20とアノード電極22は、例えばアルミニウムといった金属を用いて構成されている。
カソード領域6は、半導体基板4の下面に沿って設けられており、カソード電極20に接触している。カソード領域6の不純物濃度は十分に高く、カソード領域6はカソード電極20にオーミック接触している。一例ではあるが、カソード領域6の不純物濃度は、1×1017〜5×1020/cm程度とすることができる。カソード領域6には、n型の不純物として、例えばリンがドープされている。
アノード領域14は、半導体基板4の上面に沿って設けられており、アノード電極22に接触している。アノード領域14の一部には、p型のコンタクト領域18が設けられている。コンタクト領域18の不純物濃度は十分に高く、コンタクト領域18はアノード電極22にオーミック接触している。一例ではあるが、コンタクト領域18の不純物濃度は、1×1017〜5×1020/cm程度とすることができる。アノード領域14(コンタクト領域18を含む)には、p型の不純物として、例えばボロン又はアルミニウムがドープされている。
ドリフト領域10は、カソード領域6とアノード領域14との間に位置している。ドリフト領域10の不純物濃度は、カソード領域6の不純物濃度よりも低い。一例ではあるが、ドリフト領域10の不純物濃度は、1×1012〜1×1015/cm程度とすることができる。ドリフト領域10には、n型の不純物として、例えばリンがドープされている。ドリフト領域10の不純物濃度や厚み(半導体基板4の厚み方向における寸法)は、半導体装置2に必要とされる耐圧性等に応じて、適宜設計することができる。
バッファ領域8は、カソード領域6とドリフト領域10との間に位置している。バッファ領域8の不純物濃度は、カソード領域6の不純物濃度よりも低いが、ドリフト領域10の不純物濃度よりも高い。一例ではあるが、バッファ領域8の不純物濃度は、1×1016〜1×1019/cm程度とすることができる。バッファ領域8には、n型の不純物として、例えばリンがドープされている。バッファ領域8は、逆バイアス時において空乏層の延びを制限するために設けられている。但し、バッファ領域8は、必ずしも必要とされず、省略されてもよい。
バリア領域12は、ドリフト領域10とアノード領域14との間に位置している。バリア領域12の不純物濃度は、カソード領域6の不純物濃度よりも低いが、ドリフト領域10の不純物濃度よりも高い。一例ではあるが、バリア領域12の不純物濃度は、1×1015〜1×1018/cm程度とすることができる。バリア領域12には、n型の不純物として、例えばリンがドープされている。バリア領域12は、後述するピラー領域16やバリアハイト調整領域17を介して、アノード電極22へ電気的に接続されている。
ピラー領域16は、バリア領域12からアノード電極22に向けて延びている。なお、ピラー領域16は、バリア領域12から連続して延びているが、アノード電極22とはバリアハイト調整領域17によって隔てられている。バリア領域12の不純物濃度は、カソード領域6の不純物濃度よりも低いが、ドリフト領域10の不純物濃度よりも高い。一例ではあるが、ピラー領域16の不純物濃度は、1×1015〜1×1018/cm程度とすることができる。ピラー領域16には、n型の不純物として、例えばリンがドープされている。特に限定されないが、本実施例の半導体装置2では、半導体基板4に平行な方向に沿って、複数のピラー領域16が間隔を空けて繰り返し設けられている。
バリアハイト調整領域17は、ピラー領域16とアノード電極22との間に位置している。バリアハイト調整領域17は、半導体基板4の上面に位置しており、アノード電極22にショットキー接触している。バリアハイト調整領域17の不純物濃度は、アノード領域14の不純物濃度よりも低い。一例ではあるが、バリアハイト調整領域17の不純物濃度は、1×1014〜1×1017/cm程度とすることができる。また、バリアハイト調整領域17の厚みは比較的に薄く、0.01〜0.5μm程度である。これにより、バリアハイト調整領域17とアノード電極22との間に、ショットキー界面24が形成されている。
半導体装置2の動作について説明する。アノード電極22とカソード電極20の間に順バイアスの電圧が印加されると、アノード電極22とバリア領域12との間が、バリアハイト調整領域17とピラー領域16を介して短絡する。このため、バリア領域12とアノード電極22との間の電位差は、ショットキー界面24での電圧降下とほぼ等しくなる。ショットキー界面24での電圧降下は、アノード領域14とバリア領域12との間のpn接合のビルトイン電圧よりも十分に小さい。従って、コンタクト領域18やアノード領域14からドリフト領域10への正孔の注入が抑制される。このとき、アノード電極22とカソード電極20との間では、主に、ショットキー界面24から、ピラー領域16、バリア領域12、ドリフト領域10、バッファ領域8、カソード領域6を順に通る経由で電流が流れる。
次いで、アノード電極22とカソード電極20との間に逆バイアスの電圧が印加されると、アノード電極22とバリアハイト調整領域17との間のショットキー界面24によって逆電流が制限される。本実施例の半導体装置2では、ショットキー界面24におけるバリアハイトが、バリアハイト調整領域17の存在によって高められているので、逆電流が良好に制限される。また、上述したように、順バイアス時においてドリフト領域10への正孔の注入が抑制されているので、逆回復電流が小さく、逆回復時間も短い。これにより、スイッチング損失が抑制される。
また、本実施例の半導体装置2では、アノード電極22とカソード電極20の間に逆バイアスが印加されると、バリアハイト調整領域17とアノード電極22の間のショットキー界面24から伸びる空乏層だけでなく、アノード領域14とバリア領域12との間のpn接合の界面から伸びる空乏層によっても電界が分担される。これにより、バリアハイト調整領域17とアノード電極22の間のショットキー界面24にかかる電界が軽減される。これにより、逆バイアスに対する耐圧も向上されている。
上記した半導体装置2では、アノード電極22とバリアハイト調整領域17との間のバリアハイト(即ち、ショットキー界面24におけるバリアハイト)に応じて、順バイアス時の電圧降下(順電圧)や逆バイアス時の漏れ電流といった特性が変化する。従って、ショットキー界面24におけるバリアハイトを調整することで、半導体装置2に所望する特性を具備させることができる。この点に関連して、本実施例の半導体装置2では、図2に示すように、バリアハイト調整領域17の不純物濃度が、1×1017〜5×1018/cmの範囲内であるとともに、半導体基板4の厚み方向において一定となっている。
前述したように、バリアハイト調整領域17の不純物濃度が、1×1017以上の範囲内であると、アノード電極22とバリアハイト調整領域17との間のバリアハイトが、当該不純物濃度に応じて変化する(図3参照)。そのことから、バリアハイト調整領域17の不純物濃度を1×1017/cm以上の範囲で選択することにより、アノード電極22とバリアハイト調整領域17との間のバリアハイトを細かに調整して、半導体装置2に所望の特性を具備させることができる。その一方で、バリアハイト調整領域17の不純物濃度を単に高めるだけでは、バリアハイト調整領域17の表面(ショットキー界面24)における不純物濃度の個体差によって、半導体装置2の製造品質を低下させるおそれがある。その理由は、先に説明したとおり、半導体装置2の製造工程において、半導体基板4の表面が意図せずエッチングされるとともに、そのエッチング量が製品間でばらつく(即ち、個体差が生じる)ためである。
上記の問題に関して、本実施例の半導体装置2では、バリアハイト調整領域17の不純物濃度が、半導体基板4の厚み方向において一定となっている。これにより、半導体装置2の製造工程において、半導体基板4の受けるエッチング量が製品間で変動したとしても、バリアハイト調整領域17の表面における不純物濃度は、製品間で一定に維持される。これにより、バリアハイト調整領域17の不純物濃度を1×1017以上に設定した場合でも、ショットキー界面24におけるバリアハイトが製品間で安定し、半導体装置2の特性に個体差が生じることを避けることができる。即ち、半導体装置2の製造品質を維持しながら、バリアハイト調整領域17の不純物濃度を比較的に高い範囲で調整することによって、半導体装置2に所望の特性を具備させることができる。
ここで、本明細書において不純物濃度が一定とは、不純物濃度が実質的に一定であることを意味し、具体的には、不純物濃度を常用対数で表現したときに、その変動幅が中央値に対して±10パーセント以内であることを意味する。また、図2に示すように、バリアハイト調整領域17には、p型不純物だけでなくn型不純物も含まれるが、p型不純物の濃度に対して、n型不純物の濃度は十分に低い。従って、バリアハイト調整領域17の不純物濃度は、実質的にp型不純物の濃度によって定まり、n型不純物の存在については無視することができる。
本実施例の半導体装置2の製造工程において、バリアハイト調整領域17を形成する手法は特に限定されない。例えば、バリアハイト調整領域17は、特開2018−46250号公報に記載された手法によって形成することができる。この手法では、先ず、半導体基板4の上面をエッチングして、その表面に微細な凹凸を形成する。この凹凸の高さは、1nm〜10nm程度である。次いで、Siを含有するアルミニウム膜を、凹凸を形成した半導体基板4の上面に堆積する。これにより、半導体基板4に形成された凹凸に、Siを含有するアルミニウムが充填される。一例ではあるが、アルミニウム膜のSiの含有率は、例えば1重量パーセント程度とすることができ、アルミニウム膜の厚みは600nm以上とすることができる。そして、半導体基板4を加熱することによって、バリアハイト調整領域17を形成する。半導体基板4に熱処理を行うことで、アルミニウム膜に含有されるSi原子が拡散し、半導体基板4の凹凸な表面において結晶化していく。これにより、半導体基板4上には、バリアハイト調整領域17として、アルミニウムを不純物として含有するp型半導体の領域が形成される。
あるいは、バリアハイト調整領域17は、一般的なエピタキシャル成長によって形成することもできる。この場合は、バリアハイト調整領域17を形成する位置に合わせて、半導体基板4の上面をエッチングした後に、例えばボロンといったp型不純物を添加しながら、半導体基板4の上面にエピタキシャル成長層を形成するとよい。なお、これらの手法は一例であり、バリアハイト調整領域17の形成方法を限定するものではない。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書で説明したバリアハイト調整領域17の構成は、ダイオード構造を有する各種の半導体装置にも、同様に採用することができる。この場合、その半導体装置は、ダイオードの機能を有するディスクリートなものであってもよいし、MOSFETやRC−IGBTといった、その一部にダイオードの機能を併せ持つ半導体装置であってもよい。例えば特許文献1(特開2014−157930号公報)には、バリアハイト調整領域17を有する各種の半導体装置が開示されている。これらの半導体装置においても、バリアハイト調整領域17の不純物濃度を、1×1017〜5×1018/cmの範囲内に設定するとともに、半導体基板の厚み方向において一定とすることができる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載された組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は、複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:半導体装置
4:半導体基板
6:カソード領域
8:バッファ領域
10:ドリフト領域
12:バリア領域
14:アノード領域
16:ピラー領域
17:バリアハイト調整領域
18:コンタクト領域
20:カソード電極
22:アノード電極
24:ショットキー界面

Claims (1)

  1. ダイオード構造を有する半導体装置であって、
    半導体基板と、
    半導体基板の一方の主面に設けられたカソード電極と、
    半導体基板の他方の主面に設けられたアノード電極と、を備え、
    前記半導体基板は、
    前記カソード電極に接触しているn型のカソード領域と、
    前記アノード電極に接触しているp型のアノード領域と、
    前記カソード領域と前記アノード領域との間に位置するとともに、前記カソード領域よりも不純物濃度が低いn型のドリフト領域と、
    前記ドリフト領域と前記アノード領域との間に位置するとともに、前記ドリフト領域よりも不純物濃度が高いn型のバリア領域と、
    前記バリア領域から前記アノード電極に向けて延びているn型のピラー領域と、
    前記ピラー領域と前記アノード電極との間に位置するとともに、前記アノード電極にショットキー接触しているp型のバリアハイト調整領域と、を備え、
    前記バリアハイト調整領域の不純物濃度は、1×1017〜5×1018/cmの範囲内であるとともに、前記半導体基板の厚み方向において一定であり、
    前記バリアハイト調整領域の前記厚み方向における寸法は、0.01〜0.5μmの範囲内である、半導体装置。
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