JP2020013007A - 吸遮音材とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、吸音層として繊維体が用いられることもあり、特許文献2のエンジンカバー3は、ポリプロピレン系樹脂シート2とポリプロピレン製不織布1との二層構造からなる。
何れも、樹脂製のカバー部材と吸音部材とが別体となるため、一体化させるための工程が必要なため、製造工程が複雑となりコストが高くなる問題があった。
クローズドセル状態のスキン層は、貫通した気泡(セル)少ない状態からなるため、音を反射、あるいは音の入射を妨げる遮音効果を有し、一方、オープンセル状態のスキン層は、貫通した気泡(セル)が多い状態からなるため、クローズドセル状態のスキン層に比べて音が入射し易く、スキン層よりも内側のコア部と共に吸音効果を有する。
なお、吸遮音材10は、音源Sの外表面S1において、特に音が大きい部分を覆うように配置されるのが好ましく、さらに全面を覆うように配置することにより、吸音性・遮音性を一層高めることができる。
ここで、一側表面とは、吸遮音材10を構成するポリウレタンフォーム11の内、音源Sの外表面S1と対向する領域のことである。
一方、オープンセル状態のスキン層12Bの通気性とコア部11aの通気性は、[オープンセル状態のスキン層の通気性/コア部の通気性]の値が0.3〜1.0であるのが好ましく、より好ましくは0.4〜1.0である。オープンセル状態のスキン層12Bの通気性を、コア部11aの通気性に対して一定以上確保し、音を入射し易くするのが好ましい。
また、オープンセル状態のスキン層12Bの密度とコア部11aの密度の関係は、[オープンセル状態のスキン層の密度/コア部の密度]の値が1.00〜1.03であるのが好ましい。オープンセル状態のスキン層12Bの密度をコア部11aの密度に対して、密度の増加を3%以下として軽量性を確保するのが好ましい。
ここで、全面を密着させるとは、音源Sの外表面S1と、該外表面S1に対向するポリウレタンフォーム11の一側表面のクローズドセル状態のスキン層12Aの形状が完全に一致し、隙間無く密着している状態だけでなく、該外表面S1とクローズドセル状態のスキン層12Aの形状が概ね一致しており、若干の隙間を有して密着している状態も含まれる。ただし、クローズドセル状態のスキン層12Aの端部の外周縁121Aは、音源Sの外表面S1と隙間無く密着している。
直鎖状炭化水素ワックスとしては、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、サゾールワックス等が挙げられ、有機溶剤に分散させた溶剤系離型剤、乳化剤を用いて水に分散させた水系離型剤等が使用できる。
分岐鎖状炭化水素ワックスとしては、マイクロクリスタリンワックス、変性ポリエチレンワックス等が挙げられ、溶剤系離型剤や水系離型剤等が使用できる。
このため、ポリウレタンフォーム原料と直鎖状炭化水素ワックスとの極性の差(溶解性)は、ポリウレタンフォーム原料と分岐鎖状炭化水素ワックスとの極性の差(溶解性)よりも相対的に小さく、直鎖状炭化水素ワックスを含有する離型剤W1を用いた場合、分岐鎖状炭化水素ワックスを含有する離型剤W2を用いる場合と比べてポリウレタンフォーム表面にスキン層が形成され難く、形成されるスキン層は薄くオープンセル状態となり易い。一方、分岐鎖状炭化水素ワックスを含有する離型剤W2を用いた場合、ポリウレタンフォーム表面にスキン層が形成され易く、形成されるスキン層は厚くクローズドセル状態となり易い。
なお、離型剤の塗布は、スプレー又は刷毛等、公知の方法で行い、離型剤の塗布量は、10〜300g/m2である。
ポリウレタンフォーム原料Fはポリオール、イソシアネート、発泡剤、触媒、適宜の添加剤を含む。
・発泡剤:水
・アミン触媒1:エアープロダクツジャパン社製、「DABCO33LSI」 ・アミン触媒2:エアープロダクツジャパン社製、「DABCOBL−19」
・整泡剤:東レ・ダウコーニング社製、「SZ−1346E」、シリコーン整泡剤
・イソシアネート:ポリメリックMDI、イソシアネート基含有率(NCO%)31.5%
・離型剤W1:コニシ社製、「URM−520」、直鎖状炭化水素ワックス
・離型剤W2:中京油脂社製、「N−915」、分岐鎖状炭化水素ワックス
本発明の吸遮音材は、1600Hzでの音響透過損失(ASTM E2611−09(2009)準拠)が20dB以上であり、1600Hzでの垂直入射吸音率(JIS A1405−2:2007/ISO 10534−2:1998準拠)が45%以上であり、良好な吸音性・遮音性を有している。また、本発明の吸遮音材の製造方法は、モールド成形のみからなるため、製造が容易である。
11:ポリウレタンフォーム
11a:コア部
12:スキン層
12A:クローズドセル状態のスキン層
12B:オープンセル状態のスキン層
60:金型
61:下型
62:下型の型面
65:上型
66:上型の型面
S:音源
W1:直鎖状炭化水素ワックスを含有する離型剤
W2:分岐鎖状炭化水素ワックスを含有する離型剤
Claims (7)
- 音源の外表面の一部または全部に配置されるポリウレタンフォームからなる吸遮音材において、
前記ポリウレタンフォームは表面にスキン層を有し、
前記音源の外表面と対向する前記ポリウレタンフォームの一側表面は、クローズドセル状態のスキン層からなり、
前記ポリウレタンフォームの他側表面は、少なくとも一部がオープンセル状態のスキン層からなり、
前記音源の外表面と前記ポリウレタンフォームの一側表面のクローズドセル状態のスキン層の少なくとも端部の外周縁とが密着することにより、前記音源の外表面と前記ポリウレタンフォームの一側表面のクローズドセル状態のスキン層との間に密閉空間を形成することを特徴とする吸遮音材。 - 前記音源の外表面と前記ポリウレタンフォームの一側表面のクローズドセル状態のスキン層の全面が密着することにより、前記音源の外表面と前記ポリウレタンフォームの一側表面のクローズドセル状態のスキン層との間に密閉空間を形成することを特徴とする請求項1に記載の吸遮音材。
- 前記クローズドセル状態のスキン層の平均厚みが5μm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の吸遮音材。
- 前記クローズドセル状態のスキン層の通気性(JIS K6400−7B法:2012/ISO 7231:2010に基づく)が3ml/cm2/s未満であり、前記オープンセル状態のスキン層の通気性(JIS K6400−7B法:2012/ISO 7231:2010に基づく)が3〜50ml/cm2/sであることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の吸遮音材。
- 前記ポリウレタンフォームの全体密度(JIS K7222:2005/ISO 845:1988に基づく)が70〜250kg/m3であることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の吸遮音材。
- 前記クローズドセル状態のスキン層からなる表面からの音の入射に対する1600Hzでの垂直入射音響透過損失(ASTM E2611−09(2009)準拠)が20dB以上であり、
少なくとも一部がオープンセル状態のスキン層からなる表面からの音の入射に対する1600Hzでの垂直入射吸音率(JIS A1405−2:2007/ISO 10534−2:1998準拠)が、45%以上であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の吸遮音材。 - 金型の型面に離型剤を塗布した後、前記金型内にポリウレタンフォーム原料を注入し、発泡させることにより、音源の外表面の一部または全部に配置されるポリウレタンフォームからなる吸遮音材を製造する方法において、
前記音源の外表面と対向する前記ポリウレタンフォームの一側表面を形成する型面には、分岐鎖状炭化水素ワックスを含有する離型剤を塗布し、
前記ポリウレタンフォームの前記一側表面の反対にある他側表面を形成する型面には、少なくとも直鎖状炭化水素ワックスを含有する離型剤を塗布し、
前記分岐鎖状炭化ワックスを含有する離型剤を塗布した型面で、クローズドセル状態のスキン層を前記ポリウレタンフォームの一側表面の全面に形成し、
前記直鎖状炭化水素ワックスを含有する離型剤を塗布した型面で、少なくとも一部がオープンセル状態のスキン層を前記ポリウレタンフォームの前記一側表面の反対にある他側表面に形成することを特徴とする吸遮音材の製造方法。
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