JP2020012599A - ヒートポンプ式冷水冷房装置 - Google Patents

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【課題】空調端末の種類に応じて往き温度制御と戻り温度制御を使い分けるヒートポンプ式冷水冷房装置を提供する。【解決手段】ヒートポンプ式熱源機1で冷却された循環液を空調端末に供給して冷房運転を行うものにおいて、往き温度が目標往き温度になるようにヒートポンプ式熱源機1を制御する往き温度制御、または、戻り温度が目標戻り温度になるようにヒートポンプ式熱源機1を制御する戻り温度制御を実行する制御装置61を設け、冷房運転の際に、輻射式端末51が運転される場合、制御装置61は、圧縮機7の回転数が予め設定された高回転数域であれば戻り温度制御を実行し、圧縮機7の回転数が予め設定された中回転数域であれば往き温度制御を実行し、圧縮機7の回転数が予め設定された低回転数域であれば戻り温度制御を実行し、空調端末として輻射式端末51以外が運転される場合、制御装置61は、戻り温度制御を実行するようにした。【選択図】図5

Description

本発明は、冷却された循環液を空調端末に供給し冷房運転を行うヒートポンプ式冷水冷房装置に関するものである。
従来よりこの種のものにおいては、特許文献1記載のように、ヒートポンプ式熱源機の負荷側熱交換器にて冷却された循環液が空調端末に供給され、冷房運転が行われるものがあった。
この従来技術では、ヒートポンプ式熱源機は、いわゆる戻り温度制御によって動作が制御される。すなわち、ヒートポンプ式熱源機は、空調端末から負荷側熱交換器へ流入する循環液の温度が目標戻り温度になるように制御される。この戻り温度制御では、負荷に応じてなりゆきで負荷側熱交換器から空調端末へ流出する循環液の往き温度が変化し、低負荷のときには、冷房運転時に往き温度を高くすることができるので、ヒートポンプ式熱源機の効率向上を図れるという特徴がある。
特開2017−166773号公報
一方、前記戻り温度制御とは別のヒートポンプ式熱源機の制御方法として、いわゆる往き度制御がある。この場合、ヒートポンプ式熱源機は、負荷側熱交換器から空調端末へ流出する循環液の往き温度が目標往き温度になるように制御される。この往き温度制御は、空調端末への供給温度が一定となることから、空調端末の出力を保ちやすい、という特徴がある。
ここで、空調端末としては種々のものが存在するが、当該空調端末の種類によって、冷房運転時に、その特性上、前記往き温度制御を行った方が好ましい場合、または前記戻り温度制御を行った方が好ましい場合がある。
例えば、強制対流式端末の一種であるファンコイルユニットが冷房運転を行う場合、送風ファンで室内空気を循環させることから、運転開始初期の高負荷時に室内の湿気をある程度均一に除湿(すなわち潜熱処理)した後、安定的な運転となる。したがって、効率向上を主眼として前記戻り温度制御を行ったとしても、高い湿度で快適性が阻害される状況とはなりにくい。
これに対して、例えば輻射式端末の一種である冷温水パネルが冷房運転を行う場合、運転開始初期の高負荷時は、圧縮機が高回転数域で駆動し出力も大きく、パネル周辺の湿気をある程度除湿(すなわち潜熱処理)できるが、パネル自体がある程度冷えてくると、室内の温度が下がりきっていなくても圧縮機の回転数を低下させていく。この場合、仮に前記戻り温度制御を行ったとすると、パネル自体がある程度冷えたタイミングで(まだ室内の温度が下がってなくても)、パネルに供給される循環液の往き温度がなりゆきで上昇していくことになり、室内の温度が低下しにくくなる結果、室内の湿度が下がりきらず不快な状況を招く。したがって、冷温水パネルが冷房運転を行う場合は、室内の湿度を下げるために、往き温度制御を行った方がよい場面が存在する。
上記従来技術では、前記のような、空調端末の種類に応じて、戻り温度制御、往き温度制御を使い分けるという点には特に配慮されておらず、改良の余地があった。
本発明は上記課題を解決するために、請求項1では、冷媒を圧縮する圧縮機と、循環液と前記冷媒とを熱交換させる負荷側熱交換器と、減圧手段と、熱源側熱交換器とを有するヒートポンプ式熱源機と、前記ヒートポンプ式熱源機の前記負荷側熱交換器と、前記循環液を熱源として被空調空間の空調を行う空調端末と、前記循環液を循環させる循環ポンプとを配管で環状に接続し形成される前記循環液が循環する循環回路と、前記負荷側熱交換器から前記空調端末へ流出する前記循環液の往き温度を決定する往き温度決定手段と、前記空調端末から前記負荷側熱交換器に流入する前記循環液の戻り温度を決定する戻り温度決定手段と、を備え、前記ヒートポンプ式熱源機で冷却された前記循環液を前記循環ポンプの駆動によって前記空調端末に供給して冷房運転を行うヒートポンプ式冷水冷房装置において、前記往き温度決定手段により決定される前記往き温度が目標往き温度になるように前記ヒートポンプ式熱源機を制御する往き温度制御、または、前記戻り温度決定手段により決定される前記戻り温度が目標戻り温度になるように前記ヒートポンプ式熱源機を制御する戻り温度制御を実行すると共に、負荷の大きさに応じて前記圧縮機の回転数を増減させる制御装置を設け、前記制御装置は、前記空調端末の運転要求に基づき運転される前記空調端末の種類を判定する端末判定手段を有し、前記冷房運転の際に、前記端末判定手段が前記空調端末として輻射式端末が運転されると判定した場合、前記制御装置は、前記圧縮機の回転数が予め設定された高回転数域であれば前記戻り温度制御を実行し、前記圧縮機の回転数が予め設定された中回転数域であれば前記往き温度制御を実行し、前記圧縮機の回転数が予め設定された低回転数域であれば前記戻り温度制御を実行し、前記端末判定手段が前記空調端末として前記輻射式端末以外が運転されると判定した場合、前記制御装置は、前記戻り温度制御を実行するものとした。
この発明の請求項1によれば、冷房運転の際に、空調端末として輻射式端末が運転される場合、制御装置は、圧縮機の回転数が予め設定された高回転数域であれば戻り温度制御を実行し、圧縮機の回転数が予め設定された中回転数域であれば往き温度制御を実行し、圧縮機の回転数が予め設定された低回転数域であれば戻り温度制御を実行し、空調端末として輻射式端末以外が運転される場合、制御装置は、戻り温度制御を実行するものとしたので、冷房運転の際に、空調端末の種類ごとに、前記往き温度制御および前記戻り温度制御のうち最適な制御を実行することができる。
特に、空調端末として輻射式端末が運転される場合、制御装置は、圧縮機の回転数が予め設定された高回転数域であれば、戻り温度制御を実行することで、圧縮機が高回転数域で駆動しているときは、出力が大きく輻射式端末に供給される循環液の往き温度は低下する傾向にあり、被空調空間の輻射式端末周辺の湿気をある程度除湿(すなわち潜熱処理)できると共に、負荷の低下に伴い、高回転数域内で圧縮機の回転数が低下してきたときに効率を向上させることができる。そして、圧縮機の回転数が予め設定された中回転数域であれば、往き温度制御を実行することで、輻射式端末自体がある程度冷え、輻射式端末周辺の温度が安定した状態となる中負荷時において圧縮機が中回転数域で駆動しているときは、輻射式端末への供給温度が目標往き温度となり、低い温度で一定に維持されるため、確実に被空調空間の温度を低下させると共に、被空調空間の湿度が高い状態で安定してしまうことなく、被空調空間の湿度を低下させて快適性を向上させることができる。さらに、圧縮機の回転数が予め設定された低回転数域であれば、戻り温度制御を実行することで、低負荷時において圧縮機が低回転数域で駆動しているときは、被空調空間の温湿度環境が既に整った状態となっていることから、効率重視の戻り温度制御で効率を向上させることができる。また、空調端末として輻射式端末以外、例えば強制対流式端末が運転される場合、送風ファンで被空調空間の空気を循環させることから、運転開始初期の高負荷時に被空調空間の湿気をある程度均一に除湿(すなわち潜熱処理)した後、安定的な運転となるため、高い湿度で快適性が阻害される状況とはなりにくいので、効率重視の戻り温度制御で効率を向上させることができるものである。
本発明の一実施形態のヒートポンプ式冷水冷房装置の構成例の全体概略構成を示す図。 メインリモコン装置の外観構造を表す図。 室外機の冷房運転時における冷凍サイクルを模式的に表した図。 室外機制御部の主たる機能を表す機能的構成図。 圧縮機回転数と空調端末の種類別推奨制御態様との対応関係を示す図。 冷房運転時において圧縮機制御部および膨張弁制御部が実行する制御手順を表すフローチャート。 図1に示す構成例における冷房運転挙動の一例を表すタイムチャート。 室外機制御部の主たる機能を表す他の機能的構成図。
次に、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
<ヒートポンプ式冷水冷房装置の一例の構成>
本実施形態のヒートポンプ装置の構成例の全体概略構成を図1に示す。図1において、このヒートポンプ装置100は、室外に設置されるヒートポンプ式熱源機としての室外機1と、この室外機1に対し冷温水往き管2及び冷温水戻り管3を介して接続されて室内に設置される、少なくとも1つの空調端末、この例では、ドレン水処理機能を有する輻射式端末である(但し自然対流による吸放熱機能も併せ持つ)冷温水パネル51と、ドレン水処理機能を有する強制対流式端末であるファンコイルユニット52との2つを有する。なお、このヒートポンプ装置100は、ヒートポンプ式温水暖房装置およびヒートポンプ式冷水冷房装置として機能させることができるが、この実施形態においては主にヒートポンプ式冷水冷房装置として使用している場合の構成要素および動作について説明する。
前記冷温水パネル51は、室外機1で冷却された循環液を用いて、被空調空間である室内の空気に対し吸熱を行い、当該室内の冷房を行う。
前記ファンコイルユニット52は、その内部に、熱交換器(図示せず)、送風ファン(図示せず)、熱動弁V3、室内温度を検出する室内温度センサ(図示せず)、ファンコイルユニット52内を流通する循環液の温度を検出する水温センサ(図示せず)、および端末制御部29等を備えている。端末制御部29は、ファンコイルユニット52内部の前記室内温度センサの信号や端末用リモコン装置RC(後述)からの信号を受け、前記送風ファンや前記熱動弁V3の駆動を制御する。これにより、ファンコイルユニット52は、前記室外機1で冷却された循環液を、内部の前記熱交換器に通水させると共に、前記送風ファンを駆動させて室内空気と熱交換させ、室内の冷房を行う。
前記冷温水パネル51はA室及びB室のうち、前記A室に配置されており、前記ファンコイルユニット52は前記B室に配置されている。そして、室外機1から延びる冷温水往き管2の途中に1つの往きヘッダ91が設けられており、冷温水往き管2のうち前記往きヘッダ91より上流側部分は、1つの共通往き管2Aとして構成され、前記室外機1からの循環液が供給される。そして、冷温水往き管2のうち前記往きヘッダ91より下流側部分2Bは、複数(この例では2つ)の往き管、すなわち、前記冷温水パネル51への往き管2B1と、前記ファンコイルユニット52への往き管2B2と、に分岐する形で前記往きヘッダ91に接続されている。
同様に、前記室外機1へと延びる前記冷温水戻り管3の途中に1つの戻りヘッダ92が設けられており、冷温水戻り管3のうち前記戻りヘッダ92より上流側部分3Bは、複数(この例では2つ)の戻り管、すなわち、前記冷温水パネル51からの戻り管3B1と、前記ファンコイルユニット52からの戻り管3B2と、に分かれている。そして、冷温水戻り管3のうち前記戻りヘッダ92より下流側部分は、1つの共通戻り管3Aとして構成され(すなわち分岐された戻り管3B1、3B2が共通戻り管3Aの上流側に集結する形で戻りヘッダ92に接続されている)、前記戻り管3B1、3B2を介し導入された循環液を前記室外機1へと戻す。
そして、前記冷温水パネル51への往き管2B1には、熱動弁コントローラCVからの駆動信号により往き管2B1を開閉可能な熱動弁V1が設けられている。この例では、前記A室に、前記冷温水パネル51の冷房運転操作を行うための、設定操作手段としてのメインリモコン装置RMが設けられている。また、この例では、前記B室に、前記ファンコイルユニット52を遠隔制御するためのワイヤレス式の端末用リモコンRCが設けられている。なお、前記メインリモコン装置RMは操作手段に相当している。
前記メインリモコン装置RMは、ユーザの操作に対応して制御信号SS1を出力する。この制御信号SS1は、前記室外機1の制御を行う室外機制御部CU(後述)へと入力され、これによって前記共通往き管2Aへ供給される冷温水の流量や温度等が制御されると共に、さらにこれに対応して前記室外機制御部CUから前記熱動弁コントローラCVに制御信号SS2が出力され、これに応じて熱動弁コントローラCVから出力される制御信号S1によって熱動弁V1の開閉動作が制御可能である。また、前記メインリモコン装置RMでの操作に対応して出力される制御信号Smは前記熱動弁コントローラCVへと入力され、これに応じて熱動弁コントローラCVから出力される制御信号S1によって前記熱動弁V1の開閉動作が制御可能である。
一方、前記冷温水パネル51からの戻り管3B1には、戻り温度センサ54が設けられている。戻り温度センサ54は、対応する戻り管3B1における冷水の温度(戻り温度)を検出し、検出結果を表す検出信号を前記熱動弁コントローラCVへと出力する。
熱動弁コントローラCVは、前記メインリモコン装置RMの操作に対応しつつ、前記戻り温度センサ54により検出される前記戻り温度に基づき、前記熱動弁V1の開閉制御を行う(詳細は後述)。これにより、ユーザは、リモコン装置RMを適宜に操作することで前記冷温水パネル51の運転状態を制御可能となる。
前記端末用リモコン装置RCは、ファンコイルユニット52に室内を暖房する暖房運転を行わせるための暖房指示手段としての暖房スイッチ24と、ファンコイルユニット52に室内を冷房する冷房運転を行わせるための冷房指示手段としての冷房スイッチ25と、ファンコイルユニット52の運転を停止させる停止スイッチ26と、室内温度を設定する室内温度設定スイッチ27と、室内の設定温度や運転状態を表示する表示部28とを備え、前記端末制御部29に対し通信可能とされている。
<メインリモコン装置>
次に、前記図1に示した、前記メインリモコン装置RMの詳細について、説明する。
図2に、前記メインリモコン装置RMの外観を示す。メインリモコン装置RMには、表示部250と、前記室外機1と前記空調端末(冷温水パネル51)の運転開始・停止を指示するための「運転/停止」ボタン253と、前記空調端末に対しタイマーによる運転を指示するための「タイマー」ボタン254と、前記空調端末の運転態様(冷房・暖房や通常モード・セーブモード等)の切換を指示する「運転切換」ボタン255と、画面表示を1つ前の画面に戻すための「戻る」ボタン257と、「メニュー/決定」ボタン258と、上下左右方向への十字キー259と、が備えられている。なお、前記「運転/停止」ボタン253、前記「タイマー」ボタン254、前記「運転切換」ボタン255、前記「戻る」ボタン257と、及び、前記「メニュー/決定」ボタン258を、以下適宜、単に「操作ボタン253等」と称し、さらにこれら操作ボタン253等と前記十字キー259とを総称して、単に「操作部259等」と称する。なお、図示を省略しているが、メインリモコン装置RMには、CPUや記憶手段としてのメモリ等が内蔵されている。
前記表示部250は、前記CPUの制御により、各種画面を切り替えて表示することができる。図示の例では、表示部250には、循環液(温水・冷水)の温度設定や冷房・暖房切換等を含む、図1に示した前記ヒートポンプ装置100全体に係わる設定を行うための設定画面200が表示されている。この設定画面200は、中央に配置され、ヒートポンプ装置100全体の運転状態を表す運転状態表示領域200Aと、右端に配置され、前記室外機1からヒートポンプ装置100全体に供給される循環液の設定温度(温度レベルの数値に相当。ユーザが前記操作部259等を用いて設定可能)を表示する温度設定表示領域200Bと、を備えている。
図示の例では、前記運転状態表示領域200Aには、前記室外機1から冷却された循環液が供給されヒートポンプ装置100全体として冷房運転が行われている状態を表す「冷水冷房 運転中」の表示がなされている。また前記温度設定表示領域200Bには、冷房用にユーザが予め(可変に)設定した温水の設定温度「15℃」が表示されている。
<室外機の構成>
次に、前記室外機1の概略的なシステム構成を図3に示す。図3において、室外機1は、例えばHFCなどの合成化合ガスを冷媒として循環させ室外での吸放熱を行う冷媒循環回路21と、例えば不凍液などを循環液として循環させ前記空調端末(図1の例では冷温水パネル51及びファンコイルユニット52の2つ)での吸放熱を行う(前記冷温水往き管2及び前記冷温水戻り管3からなる)冷温水循環回路22と、の間における熱交換を行う、ヒートポンプ式熱源機である。
すなわち、前記冷媒循環回路21は、前記室外機1に備えられた、前記冷媒の循環方向を切り替える四方弁6と、前記冷媒を圧縮する圧縮機7と、前記冷媒と外気との熱交換を行う室外熱交換器8(熱源側熱交換器に相当)と、前記冷媒を減圧膨張させる膨張弁9(減圧手段に相当)と、前記冷温水往き管2及び前記冷温水戻り管3を循環する前記循環液と前記冷媒との熱交換を行う水−冷媒熱交換器11(負荷側熱交換器に相当)とを、冷媒配管15で接続して形成されている。また、前記室外熱交換器8に送風する室外ファン10がさらに設けられている。
前記四方弁6は4つのポートを備える弁であり、(前記冷媒配管15の一部を構成する)冷媒主経路15a用の2つのポートのそれぞれに対して、(前記冷媒配管15の一部を構成する)他の冷媒副経路15b用の2つのポートのいずれに接続するかを切り替える。冷媒副経路15b用の2つのポートどうしはループ状に配置された冷媒副経路15bで接続されており、この冷媒副経路15b上に前記圧縮機7が設けられている。
前記圧縮機7は、低圧ガス状態の冷媒を昇圧して高圧ガス状態にするとともに、室外機1内における冷媒配管15全体の冷媒を循環させるポンプとしても機能する。なお、前記圧縮機7の吐出側における前記冷媒副経路15bには、吐出温度センサ55が設けられ、圧縮機7から吐出される冷媒の温度(冷媒吐出温度)を検出し、検出結果を表す検出信号を後述の室外機制御部CUへと出力する。また、膨張弁9と水−冷媒熱交換器11との間の前記冷媒主経路15aには、冷媒温度センサ57が設けられ、膨張弁9と水−冷媒熱交換器11との間を流通する冷媒の温度を検出し、検出結果を表す検出信号を後述の室外機制御部CUへと出力する。
また、前記四方弁6の冷媒主経路15a用の2つのポートどうしは、ループ状に配置された前記冷媒主経路15aで接続されており、この冷媒主経路15a上に前記室外熱交換器8、前記膨張弁9、及び前記水−冷媒熱交換器11が設けられている。
前記室外熱交換器8は、その内部を通過する液体状態の前記冷媒の温度が室外の外気温度より低い場合は外気の熱を冷媒に吸熱してガス状態に蒸発させる蒸発器として機能する。また、その内部を通過するガス状態の前記冷媒の温度が室外の外気温度より高い場合は、その冷媒の熱を放熱して液体状態に凝縮させる凝縮器として機能する。なお、本実施形態では、前記室外熱交換器8は凝縮器として機能する。
前記室外ファン10は、前記室外熱交換器8に対して送風することで、室外熱交換器8の性能を向上させる。
前記膨張弁9は、高圧液体状態の前記冷媒を減圧膨張させて低圧液体状態とするよう機能する。
水−冷媒熱交換器11は、前記のように冷媒主経路15aに接続されてその内部に冷媒を通過させるとともに、前記冷温水往き管2及び前記冷温水戻り管3にも接続されてその内部に循環液を通過させる。水−冷媒熱交換器11の内部を通過するガス状態の冷媒の温度が循環液の温度より高い場合は、冷媒に対してその熱を循環液に放熱し液体状態に凝縮させる凝縮器として機能する。また、水−冷媒熱交換器11の内部を通過する液体状態の冷媒の温度が循環液の温度より低い場合は、冷媒に対して循環液の熱を吸熱しガス状態に蒸発させる蒸発器として機能する。なお、本実施形態では、前記水−冷媒熱交換器11は蒸発器として機能する。
一方、前記冷温水循環回路22は、前記室外機1に備えられた、前記水−冷媒熱交換器11、前記循環液に循環圧力を加える循環ポンプ12、及びシスターンタンク13と、前記空調端末(冷温水パネル51及びファンコイルユニット52の2つ)とを、前記冷温水往き管2(詳細には共通往き管2A)及び前記冷温水戻り管3(詳細には共通戻り管3A)で接続して形成されている。
前記水−冷媒熱交換器11は、前記冷温水往き管2及び前記冷温水戻り管3に接続されており、前記冷温水戻り管3上に、前記シスターンタンク13及び前記循環ポンプ12が設けられている。
前記シスターンタンク13は、キャビテーションなどで循環液中に生じた気泡の分離(気水分離機能)と、前記冷温水循環回路22における膨張した循環液の吸収及び循環液の補給を行う。
前記循環ポンプ12は、前記冷温水往き管2及び前記冷温水戻り管3全体に循環液を循環させるよう機能する。
なお、前記水−冷媒熱交換器11の出口側(流出側)の前記冷温水往き管2(詳細には共通往き管2A)には、往き温度決定手段としての往き温度センサ56Aが設けられ、共通往き管2Aにおける循環液の温度(往き温度)を決定(この例では検出。以下同様)し、検出結果を表す検出信号を後述の室外機制御部CUへと出力する。また、前記水−冷媒熱交換器11の入口側(流入側)の前記冷温水戻り管3(詳細には共通戻り管3A)には、戻り温度決定手段としての戻り温度センサ56Bが設けられ、共通戻り管3Aにおける循環液の温度(戻り温度)を決定(この例では検出。以下同様)し、検出結果を表す検出信号を後述の室外機制御部CUへと出力する。
そして、室外機1は、当該室外機1の制御を行う室外機制御部CUを備えている。この室外機制御部CUは、主にCPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータで構成されている。室外機制御部CUと前記メインリモコン装置RMとの間は、双方向通信線で接続されており、信号のやりとりを相互に行うことができる(図1参照)。これにより、室外機制御部CUは、図1に示すように、前記メインリモコン装置RMからの前記制御信号SS1に基づいて室外機1全体の制御を行う(詳細は後述)とともに、対応する前記制御信号SS2を前記熱動弁コントローラCVに出力する。
なお、図1に示した構成例においては特に、前記室外機制御部CUと前記ファンコイルユニット52の前記端末制御部29との間が、例えば、端末制御部29からの信号を一方向に伝える端末制御線(いわゆるE−con通信線)で接続されている。例えば前記端末用リモコン装置RCの前記暖房スイッチ24(又は前記冷房スイッチ25)がユーザにより操作され運転開始の指示がなされると、端末制御部29は、その指示信号を受信する。そして、受信した指示信号に応じて、端末制御部29は、室外機制御部CUに対し、暖房運転に関連する温水要求信号(または冷房運転に関連する冷水要求信号)SCを出力する(図3中の想像線参照)。なお、前記運転開始された後、当該暖房又は冷房を停止する際には、ユーザによる適宜の停止指示操作(例えば停止スイッチ26が押される等)がなされることで、端末制御部29は、室外機制御部CUに対し、暖房運転(または冷房運転)の停止要求信号(図示省略)を出力する。
また、図1に示した構成例で前記のようにファンコイルユニット52を設ける場合、ファンコイルユニット52を、前記端末用リモコン装置RCによって操作する構成には限られない。すなわち、ファンコイルユニット52自体に、前記端末用リモコン装置RCのスイッチと同等の機能を有するスイッチや表示部を設け、端末用リモコン装置RCを省略しても良い。この場合、そのファンコイルユニット52のスイッチ等がユーザにより操作されることで運転開始の指示がなされると、前記端末制御部29がその指示信号を受信し、室外機制御部CUに対し前記温水要求信号(または前記冷水要求信号)SCを出力する。同様に、ファンコイルユニット52の前記スイッチ等を用いてユーザによる停止指示操作がなされることで、前記端末制御部29は室外機制御部CUに対し暖房運転(または冷房運転)の前記停止要求信号を出力する。
上記構成の冷媒循環回路21において、前記圧縮機7は冷媒副経路15b上において一方向に冷媒を循環させるものであり、前記図3は図1に示した構成例における冷房運転時の循環方向を示しており、圧縮機7から吐出した冷媒が室外熱交換器8、膨張弁9、水−冷媒熱交換器11の順で流通する。これにより、低温・低圧で吸入されたガス状態の冷媒が前記圧縮機7で圧縮されて高温・高圧のガスとなった後、前記室外熱交換器8(凝縮器として機能)において前記室外ファン10の送風で冷却されることで外気に熱を放出しながら高圧の液体に変化する。こうして液体になった冷媒は前記膨張弁9で減圧されて低圧の液体となり蒸発しやすい状態となる。その後、低圧の液体が前記水−冷媒熱交換器11(蒸発器として機能)において蒸発してガスに変化することで前記冷温水戻り管3からの循環液(冷水)から吸熱を行う。そして冷媒は、低温・低圧のガスとして再び前記圧縮機7へと戻る。
このとき、前記のようにして水−冷媒熱交換器11で冷却された循環液(冷水)は、冷温水往き管2から前記空調端末(冷温水パネル51、ファンコイルユニット52)に供給されて室内空気から吸熱して室内を冷却し、その後に前記シスターンタンク13を通過して再び前記循環ポンプ12へ戻る。以上のような冷媒循環回路21の冷凍サイクルと冷温水循環回路22との間で熱交換を行うことにより、室内空気の温度を下げる冷房運転が行われる。
<室外機制御部>
次に、前記室外機制御部CUの主たる機能的構成を図4により説明する。
図4に示すように、前記室外機制御部CUは、圧縮機制御部61と、膨張弁制御部62とを機能的に備えている。なお、前記室外機制御部CUは制御装置に相当している。
圧縮機制御部61は、往き温度制御部61Aと、戻り温度制御部61Bと、を備えている。
往き温度制御部61Aは、前記往き温度センサ56Aにより検出された循環液の前記往き温度に応じて前記圧縮機7の回転数を制御する、いわゆる往き温度制御を行う。特にこの例では、往き温度制御部61Aは、前記往き温度センサ56Aにより検出される前記往き温度が、例えば前記メインリモコン装置RMにおける前記操作部259等の操作に対応して設定(詳細は省略)される所望の目標温度(目標往き温度)となるように、前記圧縮機7の回転数を制御する。この往き温度制御は、前記空調端末への供給温度が一定となることから、当該空調端末の出力を保ちやすい。
なお、往き温度制御部61Aは、前記往き温度センサ56Aにより検出される前記往き温度と目標往き温度との温度差から負荷の大きさを判断し、その負荷の大きさに応じて、圧縮機7の回転数を増減制御する、すなわち、前記往き温度センサ56Aにより検出される前記往き温度が目標往き温度に達していない場合は、室外機1(ヒートポンプ式熱源機)の出力が、負荷よりも小さく出力が不足している状態ということであり、この場合、は圧縮機7の回転数を増加させて室外機1(ヒートポンプ式熱源機)の出力を上げる。一方、前記往き温度センサ56Aにより検出される前記往き温度が目標往き温度に到達してきたら、前記往き温度センサ56Aにより検出される前記往き温度を前記目標往き温度に維持するために、室外機1(ヒートポンプ式熱源機)の出力と負荷がつりあうように圧縮機7の回転数を減少させる。また、往き温度制御部61Aは、負荷の変動によっても圧縮機7の回転数を増減制御するものであり、負荷が減少すれば圧縮機7の回転数を減少させ、負荷が増加すれば圧縮機7の回転数を増加させる。
戻り温度制御部61Bは、前記戻り温度センサ56Bにより検出された循環液の前記戻り温度に応じて前記圧縮機7の回転数を制御する、いわゆる戻り温度制御を行う。特にこの例では、戻り温度制御部61Bは、前記戻り温度センサ56Bにより検出される前記戻り温度が、例えば前記メインリモコン装置RMにおける前記操作部259等の操作に対応して設定(詳細は後述)される所望の目標温度(目標戻り温度)となるように、前記圧縮機7の回転数を制御する。この戻り温度制御は、負荷に応じてなりゆきで往き温度が変化し、低負荷の場合、冷房運転の時には往き温度を高くすることができるので、前記ヒートポンプ装置100の効率向上を図ることができる。
なお、戻り温度制御部61Bは、前記戻り温度センサ56Bにより検出される前記戻り温度と目標戻り温度との温度差から負荷の大きさを判断し、その負荷の大きさに応じて、圧縮機7の回転数を増減制御する、すなわち、前記戻り温度センサ56Bにより検出される前記戻り温度が目標戻り温度に達していない場合は、室外機1(ヒートポンプ式熱源機)の出力が、負荷よりも小さく出力が不足している状態ということであり、この場合は圧縮機7の回転数を増加させることで、室外機1(ヒートポンプ式熱源機)の出力を上げる。一方、前記戻り温度センサ56Bにより検出される前記戻り温度が目標戻り温度に到達してきたら、前記戻り温度センサ56Bにより検出される前記戻り温度を前記目標戻り温度に維持するために、室外機1(ヒートポンプ式熱源機)の出力と負荷がつりあうように圧縮機7の回転数を減少させる。また、戻り温度制御部61Bは、負荷の変動によっても圧縮機7の回転数を増減制御するものであり、負荷が減少すれば圧縮機7の回転数を減少させ、負荷が増加すれば圧縮機7の回転数を増加させる。
膨張弁制御部62は、前記吐出温度センサ55により検出された前記冷媒吐出温度に応じて、前記膨張弁9の弁開度を制御する。特にこの例では、膨張弁制御部62は、吐出温度センサ55により検出される前記冷媒吐出温度が、例えば前記メインリモコン装置RMの操作に対応して適宜に設定(詳細は省略)される適宜の目標吐出温度となるように、前記膨張弁9の弁開度を制御する。
ここで、前記した冷温水パネル51、ファンコイルユニット52のように、一般に前記空調端末としては種々のものが存在する。このとき、空調端末の種類によって、運転時(冷房運転)に、その特性上、前記した往き温度制御と、戻り温度制御とを使い分けた方がよい場合がある。このことを図5により説明する。
図5において、例えば、強制対流式端末の一種である、前記図1に示した前記ファンコイルユニット52で冷房運転が行われる場合、前記送風ファンで室内空気を循環させることから、運転開始初期の高負荷時に室内の湿気をある程度均一に除湿(すなわち潜熱処理)した後、安定的な運転となる。したがって、効率向上を主眼として前記戻り温度制御を行ったとしても、高い湿度で快適性が阻害される状況とはなりにくい。よって、強制対流式端末が運転する場合、負荷の大きさに関係なく、つまり、圧縮機7の回転数に関係なく、効率を重視した戻り温度制御が常時実行されるのが好ましい。
これに対して、例えば輻射式端末の一種である、前記図1に示した前記冷温水パネル51で冷房運転が行われる場合、運転開始初期の高負荷時は、圧縮機7が高回転数域で駆動し出力も大きく、冷温水パネル51周辺の湿気をある程度除湿(すなわち潜熱処理)できるが、冷温水51パネル自体がある程度冷えてくると、負荷が減少しているとして、室内の温度が下がりきっていなくても圧縮機7の回転数を低下させていく。この場合、仮に前記戻り温度制御を行ったとすると、パネル自体がある程度冷えたタイミングで(まだ室内の温度が下がってなくても)、パネルに供給される循環液の往き温度がなりゆきで上昇していくことになり、室内の温度が低下しにくくなる結果、室内の湿度が下がりきらず不快な状況を招く。したがって、冷温水パネル51が冷房運転を行う場合は、室内の湿度を下げるために、往き温度制御を行った方がよい場面が存在する。
そこで、冷温水パネル51で冷房運転が行われる場合、図5に示すように、現在の圧縮機7の回転数が予め設定された高回転数域のゾーンAに該当するときは、圧縮機制御部61は戻り温度制御部61Bに前記戻り温度制御を実行させ、現在の圧縮機7の回転数が予め設定された中回転数域のゾーンBに該当するときは、圧縮機制御部61は往き温度制御部61Aに前記往き温度制御を実行させ、現在の圧縮機7の回転数が予め設定された低回転数域のゾーンCに該当するときは、圧縮機制御部61は戻り温度制御部61Bに前記戻り温度制御を実行させる。
前記冷温水パネル51による冷房運転の際、高負荷時において、圧縮機7が高回転数域(ゾーンA)で駆動しているときは、出力が大きく冷温水パネル51に供給される循環液の往き温度は低下する傾向にあり、冷温水パネル51周辺の湿気をある程度除湿(すなわち潜熱処理)できるということと、負荷の低下に伴い、高回転数域(ゾーンA)内で圧縮機7の回転数が低下してきたとき(出力が低下してきたとき)に少しでも効率を向上させるためにということから前記戻り温度制御を実行させる。そして、冷温水パネル51自体がある程度冷え、冷温水パネル51周辺の温度が安定した状態である、中負荷時において、圧縮機7が中回転数域(ゾーンB)で駆動しているときは、快適性を向上させるために室内の湿度をさらに下げる必要があることから、室内の温度が低下するように冷温水パネル51に供給される循環液の往き温度が低い温度で維持される前記往き温度制御を実行させる。さらに、室内全体の温度が低下し、低負荷時において、圧縮機7が低回転数域(ゾーンC)で駆動しているときは、室内の温湿度環境が整った状態となっていることから、効率を重視して前記戻り温度制御を実行させる。
なお、図5に示すように、各回転数ゾーン同士の境界にはヒステリシスが設けられており、圧縮機7の回転数が小さくなる方向に回転数ゾーンが切り換わる場合の各回転数ゾーン同士の境界と、圧縮機7の回転数が大きくなる方向に回転数ゾーンが切り換わる場合の各回転数ゾーン同士の境界とが異なる。すなわち、圧縮機7の回転数が大きい高回転数域(ゾーンA)から回転数が小さくなる側に隣接する中回転数域(ゾーンB)へ切り換わるときの境界は65rpsである(言い換えれば、圧縮機7の回転数が大きい状態から徐々に低下してきて65rpsになると、ゾーンAからゾーンBに切り換わる)。同様に、圧縮機7の回転数が中回転数域(ゾーンB)から低回転数域(ゾーンC)へ切り換わるときの境界は35rpsである。
逆に、圧縮機7の回転数が小さい低回転数域(ゾーンC)から回転数が大きくなる側に隣接する中回転数域(ゾーンB)へ切り換わるときの境界は40rpsである(言い換えれば、圧縮機7の回転数が小さい状態から徐々に上昇してきて40rpsになると、ゾーンCからゾーンBに切り換わる)。同様に、圧縮機7の回転数が中回転数域(ゾーンB)から高回転数域(ゾーンA)へ切り換わるときの境界は70rpsである。
本実施形態では、上記に鑑みて、冷温水往き管2及び冷温水戻り管3を介し、前記室外機1に対し、どのような種類の空調端末が接続されるか、に応じて、前記室外機制御部CUの前記圧縮機制御部61が、前記往き温度制御部61Aによる前記往き温度制御を行うか、前記戻り温度制御部61Bによる前記戻り温度制御を行うか、を切り替える。以下、その手法の詳細を、図6のフローチャートを用いて順を追って説明する。
<圧縮機制御部の制御>
まず、冷房運転時の圧縮機制御部61による制御手順を図6(a)のフローチャートに示す。図6(a)において、まずステップS1で、圧縮機制御部61は、前記室外機1が運転開始状態となったか否かを判定する。具体的には、運転開始状態とは、例えば、前記メインリモコン装置RMや前記端末用リモコン装置RCを介しユーザによる適宜の室外機1の運転開始操作がなされることで停止状態から起動される場合、若しくは、運転停止後から再起動して室外機1の運転が再び開始される場合である。運転開始状態となるまではステップS1の判定が満たされず(S1:NO)ループ待機し、運転開始状態となるとステップS1の判定が満たされ(S1:YES)、ステップS2に移る。
ステップS2では、圧縮機制御部61は、室外機1が運転終了状態となったか否かを判定する。すなわち、後述のような回転数の制御の下で冷房運転を行って冷房負荷が小さくなると、前記室外機1を動作させずとも、前記戻り温度センサ56Bで検出される前記戻り温度が前記目標戻り温度以上に達する場合がある。この場合は、前記室外機制御部CUによる公知の制御により室外機1が停止され、待機状態となる(すなわち、いったん室外機1の運転が終了される)。ステップS2では、圧縮機制御部61は、室外機1がこの待機状態となったか否かを判定するものである。運転終了状態(すなわち待機状態)となっていた場合はステップS2の判定が満たされ(S2:YES)、このフローを終了する。一方、運転終了状態(すなわち待機状態)となっていない間はステップS2の判定は満たされず(S2:NO)、ステップS3に移る。
ステップS3では、圧縮機制御部61は、前記冷温水パネル51の運転要求があったか否かを判定する。この前記冷温水パネル51の運転要求があったか否かの判定は、例えば前記メインリモコン装置RMから出力される制御信号SS1として、冷温水パネル51の運転要求を示す識別信号を室外機制御部CUが取得(但し図1における図示は省略)した場合に、前記冷温水パネル51の運転要求があったと判定する、または前記メインリモコン装置RMと冷温水パネル51との対応付けを予め行っておき(初期設定時に接続される空調端末を登録する等)、前記メインリモコン装置RMから出力される制御信号SS1を室外機制御部CUが取得した場合に、その信号が冷温水パネル51からの運転要求だとして前記冷温水パネル51の運転要求があったと判定する、または熱動弁V1に対応する空調端末が冷温水パネル51であることを室外機制御部CUに記憶しておき、前記熱動弁コントローラCVから熱動弁V1への制御信号S1を室外機制御部CUが取得した場合に、前記冷温水パネル51の運転要求があったと判定する等の、公知の手法で行えば足りる。冷温水パネル51の運転要求がある場合は、判定が満たされ(S3:YES)、ステップS4に移る。なお、ステップS3の判定が満たされる場合とは、図1の構成例でいうと少なくとも冷温水パネル51の運転要求がある場合であり、冷温水パネル51とファンコイルユニット52の双方の運転要求がある場合もステップS3の判定が満たされる。
ステップS4では、圧縮機制御部61は、現在の圧縮機7の回転数(指示回転数または実回転数)が図5で示したゾーンA〜Cのどの回転数域であるのかを判断し、ここでは、現在の圧縮機7の回転数が中回転数域(ゾーンB)か否か判定する。現在の圧縮機7の回転数が中回転数域(ゾーンB)である場合は、判定が満たされ(S4:YES)、ステップS5に移る。
ステップS5では、圧縮機制御部61は、往き温度制御部61Aにより、循環液(冷水)の設定温度(前記した、メインリモコン装置RMで前記操作部259等の操作により適宜に設定された温度)に基づき、公知の手法(前記設定温度に対し目標往き温度を一意的に決定できる)により、対応する前記目標往き温度を算出・設定し、ステップS6に移る。なお、このステップS5を実行する圧縮機制御部61の往き温度制御部61Aが目標往き温度を設定する目標往き温度設定手段として機能し、目標往き温度は例えば設定温度と同温度に設定される。
ステップS6では、圧縮機制御部61は、前記往き温度制御部61Aにより、この時点で前記往き温度センサ56Aから検出された循環液の前記往き温度が、前記ステップS5で設定された前記目標往き温度を上回っているか否かを判定する。往き温度が目標往き温度を上回っている場合、判定が満たされ(S6:YES)、ステップS7に移る。ステップS7では、圧縮機制御部61は、前記往き温度制御部61Aにより、前記圧縮機7の回転数を増大する。その後、前記ステップS2に戻って同様の手順を繰り返す。
前記ステップS6の判定において、前記往き温度が前記目標往き温度以下である場合、判定は満たされず(S6:NO)、ステップS8に移る。ステップS8では、圧縮機制御部61は、前記往き温度制御部61Aにより、前記圧縮機7の回転数を低減する。その後、前記ステップS2に戻って同様の手順を繰り返す。
以上のようにして、冷温水パネル51の運転要求がある間であって、圧縮機7の回転数が中回転数域(ゾーンB)である場合は、ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7またはステップS8→ステップS2→ステップS3・・・が繰り返されることで、目標往き温度と往き温度との大小に応じた圧縮機回転数増減制御が実行、すなわち、前記往き温度が前記目標往き温度に一致するよう圧縮機7の回転数を制御する往き温度制御が、前記往き温度制御部61Aによって実行される。
一方、前記ステップS3で冷温水パネル51の運転要求がない場合、判定が満たされず(S3:NO)、ステップS9に移る。ここで、ステップS3の判定が満たされない場合とは、図1の構成例でいうと少なくとも冷温水パネル51の運転要求がない場合であり、冷温水パネル51の運転要求がなく、ファンコイルユニット52が単独で運転要求がある場合(端末制御部29から出力される制御信号Scとしてファンコイルユニット52の運転要求を示す識別信号を室外機制御部CUが取得した場合等)には、ステップS3の判定が満たされず、(S3:NO)、ステップS9に移る。なお、このステップS3を実行する圧縮機制御部61が、空調端末(冷温水パネル51、ファンコイルユニット52)の運転要求(運転される空調端末を表す信号)に基づき、運転される空調端末の種類を判定する端末判定手段として機能する。
ステップS9では、圧縮機制御部61は、戻り温度制御部61Bにより、循環液(冷水)の設定温度(前記した、メインリモコン装置RMで前記操作部259等の操作により適宜に設定された温度)に基づき、公知の手法により(例えば、予め設定された、前記設定温度から目標戻り温度を一意的に決定する所定の規則に基づき)、対応する前記目標戻り温度を算出・設定し、ステップS10に移る。
前記所定の規則としては、前記空調端末に供給する温度レベルの数値そのものである、前記メインリモコン装置RMで設定された前記設定温度Tsに所定の数値αを加算した加算値Ts+αを、前記目標戻り温度Tmとして設定することができる。このとき具体的には、Tsが6℃〜20℃の範囲において、αは、5℃〜15℃の範囲の適宜の1つの値が適用される。αにいずれの値を適用するかについては前記メインリモコン装置RMにおいて所望に選択可能としてもよいし、αが予め5℃〜15℃の範囲の中の適宜の値に固定的に設定されていてもよい。
なお、前記所定の規則は、前記のように冷水の温度値そのものの数値から所定の数値を加算した加算値を目標戻り温度Tmとする手法に限られない。例えば、冷房運転にて設定できる温度レベルとして冷房の強さを表す強・中・弱を用いた場合は、強・中・弱に対応する温度換算値(例えば、強は7、中は13、弱は20)を予め記憶しておき、その数値(温度換算値)Tsから所定の数値を加算した加算値を目標戻り温度Tmとする規則としてもよい。あるいは、冷房運転にて設定できる温度レベルとして、冷房の強さを数値で表す例えば1〜9の数値を用いて9段階の冷房の強さを有するものを用いた場合においても、9段階の冷房の強さに対応する温度換算値を予め記憶しておき、その数値(温度換算値)Tsに所定の数値を加算した加算値を目標戻り温度Tmとする規則としてもよい。
なお、このステップS9を実行する圧縮機制御部61の戻り温度制御部61Bが目標戻り温度を設定する目標戻り温度設定手段として機能する。以上のようにして前記目標戻り温度を設定したら、ステップS10へ移り、ステップS10では、圧縮機制御部61は、前記戻り温度制御部61Bにより、この時点で前記戻り温度センサ56Bから検出された循環液の前記戻り温度が、前記ステップS9で設定された前記目標戻り温度を上回っているか否かを判定する。戻り温度が目標戻り温度を上回っている場合、判定が満たされ(S10:YES)、ステップS11に移る。ステップS11では、圧縮機制御部61は、前記戻り温度制御部61Bにより、前記圧縮機7の回転数を増大する。その後、前記ステップS2に戻って同様の手順を繰り返す。
前記ステップS10の判定において、前記戻り温度が前記目標戻り温度以下である場合、判定は満たされず(S10:NO)、ステップS12に移る。ステップS12では、圧縮機制御部61は、前記戻り温度制御部61Bにより、前記圧縮機7の回転数を低減する。その後、前記ステップS2に戻って同様の手順を繰り返す。
以上のようにして、冷温水パネル51の運転要求がなく、冷温水パネル51以外のファンコイルユニット52の運転要求がある間は、ステップS3→ステップS9→ステップS10→ステップS11またはステップS12→ステップS2→ステップS3・・・が繰り返されることで、目標戻り温度と戻り温度との大小に応じた圧縮機回転数増減制御が実行、すなわち、前記戻り温度が前記目標戻り温度に一致するよう圧縮機7の回転数を制御する戻り温度制御が、前記戻り温度制御部61Bによって実行される。
また、前記ステップS4で圧縮機7の回転数が中回転数域(ゾーンB)でない場合、判定が満たされず(S4:NO)、ステップS9に移る。なお、ステップS4の判定が満たされない場合とは、圧縮機7の回転数が、図5に示した中回転数域(ゾーンB)以外の、高回転数域(ゾーンA)または低回転数域(ゾーンC)である場合である。
ステップS9以降の手順は、上記したのと同様であり、説明を省略するが、冷温水パネル51の運転要求がある間であって、圧縮機7の回転数が高回転数域(ゾーンA)または低回転数域(ゾーンC)である場合は、ステップS3→ステップS4→ステップS9→ステップS10→ステップS11またはステップS12→ステップS2→ステップS3・・・が繰り返されることで、目標戻り温度と戻り温度との大小に応じた圧縮機7の回転数増減制御が実行、すなわち、前記戻り温度が前記目標戻り温度に一致するよう圧縮機7の回転数を制御する戻り温度制御が、前記戻り温度制御部61Bによって実行される。
なお、この図6の前記ステップS3、ステップS4、ステップS5、ステップS6、ステップS7、ステップS8、ステップS9、ステップS10、ステップS11、ステップS12を実行する圧縮機制御部61が、運転される空調端末の種類に基づいて、必要とされる温度制御(前記往き温度制御、前記戻り温度制御)を切り換えて実行する切換制御手段として機能する。
<膨張弁制御部による制御>
次に、冷房運転時の膨張弁制御部62による制御手順を図6(b)のフローチャートに示す。図6(b)において、まずステップS101で、膨張弁制御部62は、前記図6(a)のステップS1と同様にして、前記室外機1が運転開始状態となったか否かを判定する。運転開始状態となるまではステップS101の判定が満たされず(S101:NO)ループ待機し、運転開始状態となるとステップS101の判定が満たされ(S101:YES)、ステップS102に移る。
ステップS102では、膨張弁制御部62は、前記図6(a)のステップS2と同様にして、前記室外機1が運転終了状態となったか否かを判定する。運転終了状態(すなわち待機状態)となっていた場合はステップS102の判定が満たされ(S102:YES)、このフローを終了する。一方、運転終了状態(すなわち待機状態)となっていない間はステップS102の判定は満たされず(S102:NO)、ステップS103に移る。
ステップS103では、膨張弁制御部62は、この時点で前記吐出温度センサ55から検出された前記冷媒吐出温度が前記目標吐出温度を下回っているか否かを判定する。冷媒吐出温度が目標吐出温度を下回っている場合、判定が満たされ(S103:YES)、ステップS104に移る。
ステップS104では、膨張弁制御部62は、前記膨張弁9の弁開度を減少させる。その後、前記ステップS102に戻って同様の手順を繰り返す。
一方、前記ステップS103の判定において、前記冷媒吐出温度が前記目標吐出温度以上である場合、判定は満たされず(S103:NO)、ステップS105に移る。
ステップS105では、膨張弁制御部62は、前記膨張弁9の弁開度を増大させる。その後、前記ステップS102に戻って同様の手順を繰り返す。
以上のようにして、ステップS103、ステップS104、及びステップS105の処理により、前記冷媒吐出温度が前記目標吐出温度に一致するよう膨張弁9の弁開度を制御する、冷媒吐出温度制御が行われる。
<冷房運転挙動の例>
次に、図1に示す構成例における、特徴的な冷房運転の挙動の一例を図7により説明する。図示において、図7(a)は、前記冷温水パネル51の運転状態(図中では運転している状態を「ON」停止している状態を「OFF」と表記)の経時推移を示しており、図7(b)は、前記ヒートポンプ装置100(図中では「HP」と略記。詳細には前記圧縮機7)の制御態様が前記往き温度制御であるか前記戻り温度制御であるかの経時推移を示しており、図7(c)は、前記冷温水パネル51による冷房負荷の増減の経時推移を示しており、図7(d)は、前記冷温水往き管2における循環液の前記往き冷水温度(前記往き温度センサ56Aが検出)、前記冷温水戻り管3における循環液の前記戻り冷水温度(前記戻り温度センサ56Bが検出)、前記往き温度制御時における目標往き温度及び前記戻り温度制御時における目標戻り温度(前記図6のステップS5、ステップS9参照)、それぞれの経時推移を示しており、図7(e)は、前記圧縮機7の回転数の経時推移を示している。
図7では、冷温水パネル51のみが運転されている場合(図7(a)の時間t1〜t6参照)を例示している。時間t1〜t2において、冷房負荷が高負荷であり(図7(c)の時間t1〜t2参照)、圧縮機7の回転数が約90rps(図7(e)の時間t1〜t2参照)で高回転数域(ゾーンA)であるため、前記のように戻り温度制御が行われ(図7(b)の時間t1〜t2参照)、実戻り冷水温度が目標戻り温度約17℃(図7(d)の時間t1〜t2参照)となるように圧縮機7の回転数が制御される(図7(e)の時間t1〜t2参照)。このとき、実往き冷水温度も約7℃で一定となっていく(図7(d)の時間t1〜t2参照)。
その後、時間の経過と共に冷温水パネル51が設置されたA室の室温が低下して冷房負荷が減少してくると(図7(c)の時間t2〜t3参照)、前記戻り温度制御によって前記圧縮機7の回転数が徐々に低下し(図7(e)の時間t2〜t3参照)、その結果、実往き冷水温度も徐々に上昇する(図7(d)の時間t2〜t3参照)。
そして、冷房負荷の減少に伴う圧縮機7回転数の減少によって、圧縮機7の回転数が、高回転数域(ゾーンA)から中回転数域(ゾーンB)に減少する(圧縮機7の回転数が65rps以下になる)と、戻り温度制御から往き温度制御への切り換えが行われ(図7(b)の時間t3参照)、往き温度制御の実行によって、実往き冷水温度が目標往き温度約7℃となるように圧縮機7の回転数が制御される(図7(e)の時間t3〜t4参照)。すなわち、前記往き温度制御への切り換え時には実往き冷水温度は前記目標往き温度約7℃を上回っている。したがって、実往き冷水温度を低下させる(図7(d)の時間t3〜t4参照)ために、圧縮機7の回転数が一旦増加する(図7(e)の時間t3〜t4参照)。
その後、実往き冷水温度が目標往き温度約7℃(図7(d)の時間t4〜t5参照)となるように圧縮機7の回転数が制御される。このとき、前記のように実往き冷水温度が約7℃で一定となる一方、実戻り冷水温度は冷房負荷に応じてなりゆきとなり、冷房負荷の減少(図7(c)の時間t4〜t5参照)に伴い、圧縮機7の回転数が徐々に減少し(図7(e)の時間t4〜t5参照)、その結果、実戻り冷水温度も徐々に低下する(図7(d)の時間t4〜t5参照)。
そして、冷房負荷の減少に伴う圧縮機7回転数の減少によって、圧縮機7の回転数が、中回転数域(ゾーンB)から低回転数域(ゾーンC)に減少する(圧縮機7の回転数が35rps以下になる)と、往き温度制御から戻り温度制御への切り換えが行われ(図7(b)の時間t5参照)、戻り温度制御の実行によって、実戻り冷水温度が目標往き温度約17℃となるように圧縮機7の回転数が制御される(図7(e)の時間t5〜t6)。すなわち、前記戻り温度制御への切り換え時には実戻り冷水温度は前記目標戻り温度約17℃を下回っている。したがって、実戻り冷水温度を上昇させる(図7(d)の時間t5〜t6参照)ために、圧縮機7の回転数が低下する(図7(e)の時間t5〜t6参照)。これにより、前記実戻り冷水温度は上昇し(図7(d)の時間t5〜t6参照)、冷房負荷に応じてなりゆきとなる前記実往き冷水温度も上昇する(図7(d)の時間t5〜t6参照)。
その後、実戻り冷水温度が目標戻り温度約17℃(図7(d)の時間t6〜参照)となるように圧縮機7の回転数が制御される。このとき、前記のように実戻り冷水温度が約17℃で一定となる一方、実往き冷水温度は冷房負荷に応じてなりゆきとなり、冷房負荷が減少していき低負荷で一定となる(図7(c)の時間t6〜参照)と、実往き冷水温度もそれに合わせるように減少したのち一定となる(図7(d)の時間t6〜参照)。
また、図7においては、冷温水パネル51のみが運転されている場合について説明したが、冷温水パネル51が運転される場合には、冷温水パネル51以外の空調端末、ここではファンコイルユニット52が運転されるか否かにかかわらず、冷温水パネル51に対応した制御が実行されることになり、冷温水パネル51およびファンコイルユニット52の双方で運転が行われる場合についても、図7に示したように、圧縮機7の回転数に応じて、往き温度制御もしくは戻り温度制御を切り換えて実行するものである。なお、ファンコイルユニット52のみが運転されている場合は、圧縮機7がどのような回転数で駆動していようとも、戻り温度制御を実行する。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態のヒートポンプ装置100(ヒートポンプ式冷水冷房装置)によれば、空調端末の運転要求に基づき、運転される空調端末の種類を判定し、判定の結果、運転されるのが輻射式端末(冷温水パネル51)であると判定された場合、前記圧縮機制御部61は、現在の前記圧縮機7の回転数が予め設定された高回転数域(ゾーンA)であれば、前記戻り温度制御部61Bにより前記戻り温度制御を実行し、現在の前記圧縮機7の回転数が予め設定された中回転数域(ゾーンB)であれば、前記往き温度制御部61Aにより前記往き温度制御を実行し、現在の前記圧縮機7の回転数が予め設定された低回転数域(ゾーンC)であれば前記戻り温度制御部61Bにより前記戻り温度制御を実行する。その一方で、運転されるのが輻射式端末以外(ファンコイルユニット52)であると判定された場合、前記圧縮機制御部61は、前記戻り温度制御部61Bにより前記戻り温度制御を実行するようにした。これにより、冷房運転の際に、空調端末の種類ごとに、前記往き温度制御および前記戻り温度制御のうち最適な制御を実行することができる。
特に、前記空調端末として輻射式端末(冷温水パネル51)が運転される場合、前記圧縮機制御部61は、現在の前記圧縮機7の回転数が予め設定された高回転数域(ゾーンA)であれば、前記戻り温度制御部61Bにより前記戻り温度制御を実行することで、現在の圧縮機7が高回転数域(ゾーンA)で駆動しているときは、出力が大きく冷温水パネル51に供給される循環液の往き温度は低下する傾向にあり、A室内の冷温水パネル51周辺の湿気をある程度除湿(すなわち潜熱処理)できると共に、負荷の低下に伴い、高回転数域(ゾーンA)内で圧縮機7の回転数が低下してきたときに効率を向上させることができる。そして、現在の前記圧縮機7の回転数が予め設定された中回転数域(ゾーンB)であれば、前記往き温度制御部61Aにより前記往き温度制御を実行することで、冷温水パネル51自体がある程度冷え、冷温水パネル51周辺の温度が安定した状態となる中負荷時において圧縮機7が中回転数域(ゾーンB)で駆動しているときは、冷温水パネル51への供給温度が目標往き温度となり、低い温度で一定に維持されるため、確実にA室内の温度を低下させると共に、A室内の湿度が高い状態で安定してしまうことなく、A室内の湿度を低下させて快適性を向上させることができる。さらに、現在の前記圧縮機7の回転数が予め設定された低回転数域(ゾーンC)であれば、前記戻り温度制御部61Bにより前記戻り温度制御を実行することで、低負荷時において圧縮機7が低回転数域(ゾーンC)で駆動しているときは、A室内の温湿度環境が既に整った状態となっていることから、効率重視の戻り温度制御で効率を向上させることができる。また、前記空調端末として輻射式端末(冷温水パネル51)以外の強制対流式端末(ファンコイルユニット52)が運転される場合、送風ファンでA室内の空気を循環させることから、運転開始初期の高負荷時に室内の湿気をある程度均一に除湿(すなわち潜熱処理)した後、安定的な運転となるため、高い湿度で快適性が阻害される状況とはなりにくいので、効率重視の戻り温度制御で効率を向上させることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、図4に示す室外機制御部CUは、圧縮機制御部61と、膨張弁制御部62とを機能的に備えているが、図8に示すように、室外機制御部CUは、圧縮機制御部61αと、膨張弁制御部62αとを機能的に備えたものとしてもよい。
上記圧縮機制御部61αは、メインリモコン装置RMにおける前記操作部259等の操作により設定された設定温度と、メインリモコン装置RMに内蔵しリモコン装置RMが設置された室内の温度を検出する室温センサ(図示せず)との温度差から負荷の大きさを判断し、その負荷の大きさに応じて、圧縮機7の回転数を増減制御する。そして、上記膨張弁制御部62αは、往き温度制御部62Aと、戻り温度制御部62Bと、を備えている。
上記膨張弁制御部62αは、往き温度制御部62Aと、戻り温度制御部62Bと、を備えている。往き温度制御部62Aは、前記往き温度センサ56Aにより検出された循環液の前記往き温度に応じて膨張弁9開度を制御する往き温度制御を行う。特にこの例では、往き温度制御部62Aは、前記往き温度センサ56Aにより検出される前記往き温度が、例えば前記メインリモコン装置RMにおける前記操作部259等の操作に対応して設定(詳細は省略)される所望の目標温度(目標往き温度)となるように、前記膨張弁9の開度を制御する。戻り温度制御部62Bは、前記戻り温度センサ56Bにより検出された循環液の前記戻り温度に応じて前記膨張弁9の開度を制御する戻り温度制御を行う。特にこの例では、戻り温度制御部62Bは、前記戻り温度センサ56Bにより検出される前記戻り温度が、例えば前記メインリモコン装置RMにおける前記操作部259等の操作に対応して設定(詳細は後述)される所望の目標温度(目標戻り温度)となるように、前記膨張弁9の開度を制御する。
そして、冷温水パネル51で冷房運転が行われる場合、圧縮機制御部61αにて現在の圧縮機7の回転数が予め設定された高回転数域のゾーンAに該当すると判断したときは、膨張弁制御部62αは戻り温度制御部62Bに前記戻り温度制御を実行させ、圧縮機制御部61αにて現在の圧縮機7の回転数が予め設定された中回転数域のゾーンBに該当すると判断したときは、膨張弁制御部62αは往き温度制御部62Aに前記往き温度制御を実行させ、圧縮機制御部61αにて現在の圧縮機7の回転数が予め設定された低回転数域のゾーンCに該当すると判断したときは、膨張弁制御部62αは戻り温度制御部62Bに前記戻り温度制御を実行させる。
また、ファンコイルユニット52で冷房運転が行われる場合は、負荷の大きさに関係なく、つまり、圧縮機7の回転数に関係なく、戻り温度制御が常時実行される。
図8に示した室外制御部CUを備えた室外機1を有するヒートポンプ装置100において、上記のように制御することで、先に説明した図4に示した室外制御部CUを備えた室外機1を有するヒートポンプ装置100と同様の効果を発揮することができる。
また、例えば、上記実施形態では、共通往き管2Aにおける循環液の往き温度を前記往き温度センサ56Aで検出し、その検出値を制御に用いていたが、この往き温度センサ56Aを省略し(あるいは検出値を用いず)、前記吐出温度センサ55の検出値と、前記戻り温度センサ56Bの検出値と、前記冷媒温度センサ57の検出値と、冷媒循環量に係わる冷媒状態量としての前記圧縮機7の回転数と、冷媒循環量に係わる冷媒状態量としての前記膨張弁9の弁開度とから前記往き温度を推測して決定(推定)するようにしてもよい。
なお、上記の本変形例においても、前記室外機制御部CUは、圧縮機制御部61と、膨張弁制御部62とを機能的に備えている。そして、圧縮機制御部61は、図4における往き温度制御部61Aに代わる往き温度制御部61A′(図示は省略)と、図4と同様の戻り温度制御部61Bと、を備えている。
往き温度制御部61A′は、前記吐出温度センサ55により検出された冷媒吐出温度と、前記戻り温度センサ56Bで検出された循環液の前記戻り温度と、前記冷媒温度センサ57により検出された冷媒温度と、冷媒循環量に係わる冷媒状態量としての前記圧縮機7の回転数と、冷媒循環量に係わる冷媒状態量としての前記膨張弁9の弁開度とに基づいて、共通往き管2Aにおける循環液の前記往き温度を決定(推定)し、その決定された往き温度に応じて前記圧縮機7の回転数を制御する前記往き温度制御を行う。特にこの例では、往き温度制御部61A′は、決定される前記往き温度が、例えば前記メインリモコン装置RMにおける前記操作部259等の操作に対応して設定(詳細は省略)される所望の目標温度(目標往き温度)となるように、前記圧縮機7の回転数を制御する。
以上のようにして、往き温度制御部61A′は、前記往き温度を決定(推定)し、その決定された往き温度に応じて前記往き温度制御を行うが、前記往き温度の推定の方法は本変形例に限定されるものではなく、別の方法にて前記往き温度を推定し、往き温度制御部61A′は、その推定された(決定された)往き温度に応じて前記往き温度制御を行っても良い。
また、上記の本変形例においても、前記実施形態と同様の効果を得る。すなわち、運転される空調端末の種類を判定し、判定の結果に基づいて、前記往き温度制御部61A′による(前記戻り温度から決定された往き温度に基づく)往き温度制御、または前記戻り温度制御部61Bによる(前記戻り温度に基づく)戻り温度制御が実行される。これにより、冷房運転の際に、空調端末の種類ごとに、前記往き温度制御および前記戻り温度制御のうち最適な制御を実行することができる。
また、上記実施形態では、輻射式端末(冷温水パネル51)が運転される場合、圧縮機7の回転数に応じて、前記往き温度制御および前記戻り温度制御のうち最適な制御を実行するようにしているが、運転開始直後は、圧縮機7の回転数が変動するため、運転開始から所定時間は、圧縮機制御部61は戻り温度制御部61Bにより戻り温度制御のみを実行するものとし、圧縮機7の回転数が安定する所定時間後から圧縮機7の回転数に応じた上記の制御を実行するのが好ましい。
なお、ヒートポンプ装置100に備えられる空調端末は前記のように2台に限られず、3台以上であってもよい。
また、上記実施形態では、ヒートポンプ式熱源機として、熱源側熱交換器である室外熱交換器8に冷媒を通じる一方で外気を送風する室外ファン10を有し、熱源としての外気と前記冷媒とが熱交換される、空気熱源式の前記室外機1を使用した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、ヒートポンプ式熱源機を、熱源側熱交換器に対して水や不凍液が供給されそれらの液体と冷媒とが当該熱源側熱交換器において熱交換する構成のものとしてもよい。
また、地中又は比較的大容量の水源中に熱源側熱交換器を設け、この熱源側熱交換器で前記地中又は前記水源と冷媒とが熱交換する構成のものとしてもよい。さらには、前記地中又は前記水源の熱を用いたヒートポンプ回路と空気熱を用いた別のヒートポンプ回路とを備えた複合熱源型の構成としてもよい。
さらには、熱源側熱交換器において前記冷媒と熱交換できるものであれば、前記液体や前記外気や前記水源に代えて、それ以外のもの(例えば、発煙、排煙、各種高温ガス等を含む気体や、熱砂、塵埃、各種粒子等を含む流動固体)を熱源側熱交換器に通じたり、太陽光、反射光、その他輻射等による熱を熱源側熱交換器に供給して用いる構成としても良い。
1 室外機
2 冷温水往き管
3 冷温水戻り管
7 圧縮機
8 室外熱交換器
9 膨張弁
11 水−冷媒熱交換器
12 循環ポンプ
22 冷温水循環回路
51 冷温水パネル
52 ファンコイルユニット
56A 往き温度センサ
56B 戻り温度センサ
61 圧縮機制御部
100 ヒートポンプ装置(ヒートポンプ式冷水冷房装置)
CU 室外機制御部

Claims (1)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機と、循環液と前記冷媒とを熱交換させる負荷側熱交換器と、減圧手段と、熱源側熱交換器とを有するヒートポンプ式熱源機と、
    前記ヒートポンプ式熱源機の前記負荷側熱交換器と、前記循環液を熱源として被空調空間の空調を行う空調端末と、前記循環液を循環させる循環ポンプとを配管で環状に接続し形成される前記循環液が循環する循環回路と、
    前記負荷側熱交換器から前記空調端末へ流出する前記循環液の往き温度を決定する往き温度決定手段と、
    前記空調端末から前記負荷側熱交換器に流入する前記循環液の戻り温度を決定する戻り温度決定手段と、を備え、
    前記ヒートポンプ式熱源機で冷却された前記循環液を前記循環ポンプの駆動によって前記空調端末に供給して冷房運転を行うヒートポンプ式冷水冷房装置において、
    前記往き温度決定手段により決定される前記往き温度が目標往き温度になるように前記ヒートポンプ式熱源機を制御する往き温度制御、または、前記戻り温度決定手段により決定される前記戻り温度が目標戻り温度になるように前記ヒートポンプ式熱源機を制御する戻り温度制御を実行すると共に、負荷の大きさに応じて前記圧縮機の回転数を増減させる制御装置を設け、
    前記制御装置は、前記空調端末の運転要求に基づき運転される前記空調端末の種類を判定する端末判定手段を有し、
    前記冷房運転の際に、前記端末判定手段が前記空調端末として輻射式端末が運転されると判定した場合、前記制御装置は、前記圧縮機の回転数が予め設定された高回転数域であれば前記戻り温度制御を実行し、前記圧縮機の回転数が予め設定された中回転数域であれば前記往き温度制御を実行し、前記圧縮機の回転数が予め設定された低回転数域であれば前記戻り温度制御を実行し、
    前記端末判定手段が前記空調端末として前記輻射式端末以外が運転されると判定した場合、前記制御装置は、前記戻り温度制御を実行するようにしたことを特徴とするヒートポンプ式冷水冷房装置。
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