JP2020012534A - 無段変速機 - Google Patents

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寛哲 徳永
Hiroaki Tokunaga
寛哲 徳永
幸宏 西尾
Yukihiro Nishio
幸宏 西尾
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Abstract

【課題】一つのパワーローラ駆動装置で全てのパワーローラを移動させることができ、しかも、大型化を招くことがない無段変速機を提供する。【解決手段】フルトロイダル型の無段変速機である。一つのパワーローラのキャリッジにロッドが固定され、このロッドが3自由度回転可能継手を介してパワーローラ駆動装置に連結される。他のパワーローラのキャリッジにロッドが固定され、このロッドが3自由度回転可能継手を介して直動案内機構に連結される。【選択図】図1

Description

本発明は、回転速度を連続的に変速することができる無段変速機に関する。
連続的に変速比の変更が可能な変速機として、フルトロイダル型の無段変速機が知られている。フルトロイダル型の無段変速機は、図4に示すように、入力ディスク101、出力ディスク102と、それら両ディスク101,102に挟持されトルクを伝達する複数のパワーローラ103を有する。入力ディスク101は出力ディスク102に対して押圧装置105により軸方向に押圧されており、パワーローラ103は両ディスク101,102の環状軌道面101a、102aに接触して押圧力を受ける。入力ディスク101はエンジン(図示省略)などにより回転駆動される入力軸106と一体的に回転する。出力ディスク102は入力ディスク101と同軸に配置され、入力ディスク101とは独立して回転自在とされている。そして、出力ディスク102は出力部材(平歯車)107と一体的に連結されており、この出力部材107から外部へ動力が出力される。
すなわち、出力部材107は、軸心が平行な他の出力部材108に噛合し、この出力部材108に出力軸110が嵌入固定されている。また、入力軸106は、一対の軸受構造部111,112にて回転自在に枢支され、出力軸110が一対の軸受構造部113,114にて回転自在に枢支さされている。
図5に示すように各パワーローラ103は支持軸115の両端を軸受116,116を介してキャリッジ117に回転自在に支持されている。キャリッジ117はロッド118および球面継手119を介してパワーローラ駆動装置120の出力端に、3自由度の傾動が可能な状態で接続されている。
図6に示すようにキャリッジ117は入力軸106の軸心に直交する面に対して所定のキャスタ角を成すように配置されている。キャリッジ117が、パワーロ−ラ駆動装置120により所定の位置に移動することにより、パワーローラ103が傾動し、パワーロ−ラ103と入力ディスク101、パワーローラ103と出力ディスク102の両ディスクの軸心廻り接触半径比が変化して所望する変速比が得られる。
しかしながら、図4に示すような無段変速機では、1つのパワーローラ103に対して1つのパワーローラ駆動装置120を備えるため、複数のパワーローラ103を用いるフルトロイダル無段変速機は装置全体として大型化することになる。また、パワーローラ駆動装置120に油圧シリンダを使う場合には、シリンダ駆動用の油圧源とその油圧を取りまわす配管が必要で、パワーローラ駆動装置が複数の場合、複雑で大きな変速機用ケーシングとなり、コスト高となる。
そこで、従来には、複数のローラに対して1つの駆動装置を設ければよい構成のものが提案されている(特許文献1)。この特許文献1に記載のものは、両ディスクの回転軸心廻りに回転自在となるように配設された単一の環状支持部材と、この環状支持部材を両ディスクの回転軸心廻りの周方向に配設された駆動装置とを備えたものである。そして、環状支持部材には、各ローラが同回転軸心廻りに所定間隔で並んだ状態として連結されている。
すなわち、特許文献1に記載のものは、環状支持部材の内周面から両ディスクの回転軸心周りに所定の間隔で設けた複数の支持軸により、パワーローラを回転自在、かつ傾動可能に支持し、環状支持部材の外周面に環状支持部材を両ディスクの軸心廻りに回転駆動する駆動装置を設けることにより、一つの駆動源で複数のパワーローラを所定の位置に移動させている。この構成により、複数のパワーローラの位置移動を1つの駆動源で可能にし、駆動源の数を減らしている。また、変速機用ケーシングの径外方向への大きな突出を解消するとともに、組立時間や部品点数を削減している。
特開2006−132727号公報
前記特許文献1に記載のものでは、複数のパワーローラを1つの駆動源で移動可能なため、油圧配管が簡略化され、ケーシングのコンパクト化が図れる。しかし、環状支持部材は、入力ディスクから出力ディスクにトルクを伝達する際に、これらのパワーローラに作用するトルク伝達反力と、その伝達反力に抗してパワーローラを移動させる駆動力を受ける部材であるために、十分な剛性と強度が必要である。そして、両ディスクの回転軸心廻りにあるパワーローラの径外方向に配置されるため、両ディスクに比べて環状支持部材の径方向サイズが大きくなり、変速機の外形寸法も大型化する。また、環状支持部材は、両ディスクよりも径方向サイズが大きく、重い部品のため、パワーローラの加減速移動時に大きな慣性が働き、それに釣り合った大きな駆動力が必要となる。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みて、一つのパワーローラ駆動装置で全てのパワーローラを移動させることができ、しかも、大型化を招くことがない無段変速機を提供するものである。
本発明の無段変速機は、入力軸の回転にて回転する入力ディスクと出力軸に動力を出力する出力ディスクとこれらのディスク間に挟持される複数のパワーローラとを有し、パワーローラはキャリッジに回転自在に支持されて、複数のパワーローラの傾動によって入力軸と出力軸の回転速度比を無段階に変更する無段変速機であって、入力ディスクと出力ディスクとの間に両ディスクの支持軸に回転自在に外嵌された内環状部材と、この内環状部材から外径方向に突出する複数の内支持軸と、内支持軸に3自由度傾動可能な状態でキャリッジに固定される外支持軸と、外支持軸の軸心廻りに回転自在に支持されるパワーローラとを備え、一つのパワーローラのキャリッジにロッドが固定され、このロッドが3自由度回転可能継手を介してパワーローラ駆動装置に連結され、他のパワーローラのキャリッジにロッドが固定され、このロッドが3自由度回転可能継手を介して直動案内機構に連結され、一つのパワーローラ駆動装置の動作にて全パワーローラが移動するものである。
本発明の無段変速機によれば、パワーローラ駆動装置が動作すると、3自由度回転可能継手(球面継手)、ロッド、およびキャリッジを介して接続されたパワーローラが移動する。この移動と同時に、内環状部材が回転して、内支持軸及び外支持軸を介して他のパワーローラも移動する。このように、1つの駆動装置により、全てのパワーローラを同時に所定の位置に移動させることができる。
パワーローラ駆動装置と直動案内機構とにキャスタ角を設けて配置するのが好ましい。
駆動装置や直勤案内装置の移動方向にキャスタ角を設けると、パワーローラの傾動の向きが規制されるため、パワーローラの位置に応じてパワーローラの傾斜角度が一定の値で安定する。
パワーローラ駆動装置に、油圧シリンダ機構を用いたり、電動リニアアクチュエータを用いたりすることができる。
直動案内機構に、転がり直動案内機構を用いたり、滑り直動案内機構を用いたりできる。
本発明の無段変速機は、パワーローラを移動させる駆動装置を1つにすることができるので、小型化を達成できる。しかも、駆動装置が1つのため、使用する駆動源に対する配管や配線等の簡略化を達成できる。また、可動部分の重量を軽くできるので、変速の応答速度が改善され、さらには、小型の駆動装置を使用できる。これによって、駆動装置をケーシングに取り付ける等の工数が減り、ケーシングの構造も簡略化できて、組立工数、部品点数、コストを削減できる。
本発明に係る無段減速機の断面図である。 図1のC−C線断面図である。 要部拡大断面図である。 従来の無段減速機の断面図である。 図4のA−A線断面図である。 入力ディスクと出力ディスクとパワーローラとの関係を示す説明図である。
本発明に係る無段変速機は、図1に示すように、フルトロイダル変速機であり、入力軸11の回転にて回転する入力ディスク1と出力軸12に動力を出力する出力ディスク2とこれらのディスク1,2間に挟持される複数のパワーローラ3とを有する。入力ディスク1は押圧構造部14を介して出力ディスク2側へ押圧される。
入力軸11は、軸中央の軸本体部11aと、この軸本体部11aから先端側へ突出される小径の先端軸部11bと、軸本体部11aの基端側に設けられるボス部11cとからなる。軸本体部11aの先端軸部11b側には、雄スプライン15及び雄ねじ部16が形成されている。
また、押圧構造部14は、テーパリング17と、楔部材18と、楔部材18と入力ディスク1との間に介在される弾性部材としての皿ばね19とを有するものである。この場合、テーパリング17は、外径側から中心側に向かって入力ディスク1に接近するテーパ面17aを有するものであって、入力軸11の雄ねじ部16にねじ孔を螺着させている。
また、楔部材18は、そのテーパリング対応面にテーパリング17のテーパ面17aに対抗するテーパ面18aが形成されている。このため、楔部材18をテーパリング17と皿ばね19との間に打ち込めば、皿ばね19を介して入力ディスク1を出力ディスク2側へ押圧することができる。なお、先端軸部11bの軸本体部11a側に、ケーシング10に収納された軸受20が装着されている。この場合、内輪20aが先端軸部11bに外嵌され、外輪20bがケーシング10に嵌合されている。ここで、ケーシング10は、移動不可の状態で、図示されていない筐体に固定されている。
入力ディスク1の内径面に雌スプライン1cが形成され、これに対向して、入力ディスク1が外嵌される入力軸11の対応部位に雄スプライン15が形成されている。そして、入力軸11の雄スプライン15に入力ディスク1の雌スプライン1cが嵌合している。このため、入力ディスク1は、入力軸11の軸線方向に沿ってスライドすることができる。
入力ディスク1の表面(出力ディスク対向面)に環状円弧面1aが設けられ、入力ディスク1の裏面(反出力ディスク対向面)は平坦面1bとされている。なお、平坦面1bは、ディスク1,2が対向する方向に垂直な面である。出力ディスク2の表面(入力ディスク対向面)に環状円弧面2aが設けられ、出力ディスク2の裏面(反出力ディスク対向面)は平坦面2bが形成されている。入力ディスク1の環状円弧面1aと出力ディスク2の環状円弧面2aとが対向し、断面円形のキャビティ40が形成され、このキャビティ40にパワーローラ3が配置される。
入力軸11のボス部11c側には歯車機構部13が配設されている。歯車機構部13は、出力ディスク2の裏面側に配設される平歯車21と、平歯車21の内径側に配設されるラジアル軸受22と、平歯車21の反出力ディスク側に配設されるスラスト軸受23とを備える。
ラジアル軸受22は、回転支持する歯車支持中間部材26を介して平歯車21を回転支持している。この歯車支持中間部材26は、短円筒状の胴部26aと、この胴部26aの一方の開口端側の内鍔部26bとからなる。この場合、軸受22の内輪22aが入力軸11の軸本体部11aのボス部側に外嵌され、軸受22の外輪22bが歯車支持中間部材26の胴部26aに内嵌される。
この入力軸11のボス部11cは、軸受機構30を介して枢支されている。軸受機構30は、軸受(アンギュラ玉軸受)31と、この軸受31を収納するハウジング32とを備える。すなわち、ボス部11cは、ボス部本体11c1と、このボス部本体11c1の反軸本体部側に設けられる外鍔部11c2を有し、軸受31の内輪31aが、外鍔部11c2に当接するようにボス部本体11c1が外嵌されている。また、ハウジング32は、短円筒形状の本体部32aと、この本体部32aの平歯車21側に設けられる内鍔部32bとからなる。そして、軸受31の外輪31bが、内鍔部32bに当接するように本体部32aに内嵌されている。ここで、ハウジング32は、移動不可の状態で、図示されていない筐体に固定されている。
スラスト軸受23は、一方の軌道輪23aが、ハウジング32の内鍔部32bに設けられた切欠き部32b1に嵌合し、他方の軌道輪23bが、歯車支持中間部材26の胴部26aの開口側の肉厚部26a1に外嵌されて、平歯車21に当接している。
このため、入力ディスク1が回転すれば、パワーローラ3を介して変速されてその回転力が出力ディスク2に伝達され、この出力ディスク2が回転する。出力ディスク2が回転すれば、平歯車21が回転する。
この平歯車21の凹凸歯61は、出力軸12に装着された歯車65の凹凸歯66が噛合している。また、出力軸12は、一対の軸受67、68を有する軸受構造部69にて回転自在に枢支されている。このため、平歯車21がその軸心廻りに回転すれば、歯車65が回転することになって、出力軸12がその軸心廻りに回転する。なお、軸受構造部69の各軸受67、68はそれぞれケーシング70,71に収納されている。
出力軸12は、中間部位の大径部12cと、この大径部12cから相反する方向に突出する第1・第2軸部12a、12bを有し、第2軸部12bの端部には雄ねじ部12dが設けられている。歯車65は、短円筒形状からなる小径部65aと、この小径部65aから突設される円盤部65bとからなり、円盤部65bの外周部に凹凸歯66が形成されている。軸受67、68でスペーサ72a、72bを介して小径部65aを挟持している。すなわち、一方の軸受67は、その内輪67aが大径部12c側の第2軸部12bに外嵌されるとともに大径部12cと歯車65の小径部65aとの間に介在され、他方の軸受68は、その内輪68aが雄ねじ部12d側の第2軸部12bに外嵌されるとともに雄ねじ部12dに螺着されたナット部材73と歯車65の小径部65aとの間に介在される。なお、軸受67の内輪67aと歯車65の小径部65aとの間にはスペーサ72aが介在され、軸受68の内輪68aと歯車65の小径部65aとの間にはスペーサ72bが介在されている。また、軸受67の外輪67bはケーシング70に嵌合され、軸受68の外輪68bはケーシング71に嵌合されている。ハウジング70、71は、移動不可の状態で、図示されていない筐体に固定されている。
ところで、パワーローラ3は、図2に示すように、周方向に沿って所定ピッチで配設されるものであり、各パワーローラ3は、支持部材35にて支持されている。支持部材35は、パワーローラ3の支持部(キャリッジ)35aと、このキャリッジ35aから延びる支持ロッド35bとを有する。キャリッジ35aは、一対の側板36,36と、この側板36,36を支持ロッド35b側で連結する連結部37とを有する。支持ロッド35bはねじ軸からなり、支持部(キャリッジ)35aの連結部37に螺着されている。すなわち、連結部37にねじ孔37aが設けられ、このねじ孔37aに支持ロッド35bが螺着されている。また、この支持ロッド35bには2個のナット34,34が螺着され、抜け止め構造とされている。
入力軸11の軸本体部11aには、軸受44、44を介して回転自在に内環状部材45が外嵌されている。この場合、内環状部材45は短円筒体からなり、軸方向両端部の内径側の周方向切欠部45a、45aが形成され、この周方向切欠部45a、45aに軸受44、44が嵌合されている。
この図2に示すように、内環状部材45からは、径方向(外径方向)に複数本(この場合、周方向に120°ピッチに3本)の内支持軸46が一体に突設されている。内支持軸46の内径側の外鍔部46aが設けられ、外鍔部46aよりも内径側へ突出する凸部46bが内環状部材45に設けられた凹部45bに嵌合している。内支持軸46の先端側(外径側)には球面継手47が付設されている。なお、内支持軸46は内環状部材45と一体の部材で構成してもよいし、図例のように、別の部材で製作したものを一体に組み付けてもよい。
そして、内支持軸46に対して球面継手47を介して3自由度傾動可能に外支持軸48が配設される。また、この外支持軸48はキャリッジ35aの側板36,36間に、固定されている。この外支持軸48に、軸受49,49を介してパワーローラ3が回転自在に外嵌されている。すなわち、パワーローラ3の中心孔4に軸受49,49が内嵌され、軸受49の内輪49aが外支持軸48に外嵌固定され、軸受49の外輪49bがパワーローラ3の中心孔4に内嵌固定されている。なお、パワーローラ3は、厚肉の小径部3aと、この小径部3aから外周側に突設される鍔部3bとからなり、厚肉の小径部3aに中心孔4が形成されている。また、側板36には位置決め部材38がねじ部材39を介して固定され、外支持軸48と側板36のパワーローラ3の回転面の位置決めをしている。
外支持軸48を支持する球面継手47の中心は環状軌道面(環状円弧面)1a、2aの断面円弧の中心と一致するように配置される。この構成により、パワーローラ3は、入力ディスク1と出力ディスク2の環状軌道面1a、2aに扶持された状態で、キャリッジ35aおよび外支持軸48と共に球面継手47を中心に傾動できる。
図2のように、複数(図例では3個)のパワーローラ3の内、第1のパワーローラ3(3A)のキャリッジ35aは、パワーローラ駆動装置50とロッド35bおよび球面継手(3自由度回転可能継手部)51を介して結合されている。パワーローラ駆動装置50としては、たとえば、油圧制御弁で制御される油圧シリンダを用いることができるが、直動機構とモータを組み合わせた電動リニアアクチュエータ(電動シリンダ)等を用いてもよい。
他のパワーローラ3(3B,3C)のキャリッジ35a、35aは、ロッド35bおよび球面継手(3自由度回転可能継手部)51を介して直動案内機構52に結合されている。直動案内機構52は、転がり直動案内機構を用いたり、滑り直動案内機構を用いたりできる。転がり直動案内機構は、コロ(もしくは玉)を基準面上で転がし低いころがり抵抗を利用して案内するものであり、滑り直動案内機構は、低摩擦材料や潤滑油を利用し基準面間を"すべらす"ものである。転がり直動案内機構や滑り直動案内機構では、油圧シリンダや電動リニアアクチュエータと比べると小型なので、無段変速機が小型になり、車両搭載時の配置の自由度が高くなる。
このため、パワーローラ駆動装置50が動作すると、球面継手51、ロッド35bおよびキャリッジ35aを介して接続されたパワーローラ3(3A)が移動する。この移動と同時に、内環状部材45が回転して、内支持軸46及び外支持軸48を介して他のパワーローラ3(3B,3C)も移動する。すなわち、1つの駆動装置50により、全てのパワーローラ3を同時に所定の位置へ移動させることが可能で、パワーローラ3はキャリッジ35aおよびロッド45bによりその回転軸の向きが拘束されているため、自律的に傾動が生じ、変速動作が実現する。
前記のように構成された無段変速機は、各ディスク1,2とパワーローラ3との接触部にはトラクション油が供給され、入力軸の回転は各ディスク1,2とパワーローラ3の接触部におけるトラクション力によって出力軸12へ伝達される。入力ディスク1とパワーローラ3の接触部の回転半径と、出力ディスク2とパワーローラ3の接触部の回転半径の比に応じて、入力軸11の回転速度に対する出力軸12の回転車度の比が決まる。
本発明の構成によれば、1つの駆動装置50により、全てのパワーローラ3を同時に所定の位置に移動させることができる。また、複数のパワーローラ3を連携して動作させる機構は入・出力ディスクの内径寄りに配置でき、かつパワーローラ駆動装置50の台数が削減できるので、変速機の外形寸法を小型化できる。特に電動リニアアクチュエータは、同等の力を発生する油圧シリンダと比べて大型になる場合が多いので、電動のパワーローラ駆動装置を用いる場合には、台数削減による小型化の効果が大きい。
また、ロッド35bとパワーローラ駆動装置50または直動案内機構52との問に3自由度回転可能な球面継手51を設け、内支持軸46と外支持軸48の間にも球面継手47を設けたので、キャリッジ35aの三次元的な動きに対して、キャリッジ35aとパワーローラ駆動装置50又は直動案内機構52の間をロッド35bで接続することができる。これによりパワーローラ3の回転軸の向きが拘束されるため、パワーローラ駆動装置50によってパワーローラ3が移動すると、パワーローラ103を個別のパワーローラ駆動装置120で移動させる従来の形式と同様にパワーローラ3の傾動が生じて、各ディスク1,2とパワーローラ3の接触部の回転半径が変化することにより変速比の変更が可能になる。
すなわち、本発明に係る無段変速機では、パワーローラ3を移動させる駆動装置50を1つにすることができるので、大型化を回避できて小型化を達成できる。しかも、駆動装置50が1つのため、使用する駆動源に対する配管や配線等の簡略化を達成できる。また、可動部分の重量を軽くできるので、変速の応答速度が改善され、さらには、小型の駆動装置を使用できる。これによって、駆動装置50をケーシングに取り付ける等の工数が減り、ケーシングの構造も簡略化できて、組立工数、部品点数、コストを削減できる。
ところで、本無段変速機において、パワーローラ3、ロッド35b、キャリッジ35a、すなわち、駆動装置50及び直動案内機構52に、図6に示すように、キャスタ角を付けることも可能である。駆動装置50や直動案内機構52の移動方向にキャスタ角を設けると、パワーローラ3の傾動の向きが規制されるため、パワーローラ3の位置に応じてパワーローラの傾斜角度が一定の値で安定する。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、一つのキャビティ40内のパワーローラ数の増減は任意である。また、押圧構造部14として、この実施形態では、皿ばねを利用したものを示したが、油圧、空気圧、電磁力等により必要な押圧力を発生できるものを使用することができる。
1 入力ディスク
2 出力ディスク
3、3A、3B,3C パワーローラ
11 入力軸
12 出力軸
35a キャリッジ
35b ロッド
45 内環状部材
46 内支持軸
47 球面継手
48 外支持軸
50 パワーローラ駆動装置
51 球面継手
52 直動案内機構

Claims (6)

  1. 入力軸の回転にて回転する入力ディスクと出力軸に動力を出力する出力ディスクとこれらのディスク間に挟持される複数のパワーローラとを有し、前記パワーローラはキャリッジに回転自在に支持されて、複数の前記パワーローラの傾動によって前記入力軸と前記出力軸の回転速度比を無段階に変更する無段変速機であって、
    前記入力ディスクと前記出力ディスクとの間に両ディスクの支持軸に回転自在に外嵌された内環状部材と、この前記内環状部材から外径方向に突出する複数の内支持軸と、前記内支持軸に3自由度傾動可能な状態で前記キャリッジに固定される外支持軸と、前記外支持軸の軸心廻りに回転自在に支持される前記パワーローラとを備え、
    一つの前記パワーローラの前記キャリッジにロッドが固定され、このロッドが3自由度回転可能継手を介してパワーローラ駆動装置に連結され、
    他の前記パワーローラの前記キャリッジにロッドが固定され、このロッドが3自由度回転可能継手を介して直動案内機構に連結され、
    一つの前記パワーローラ駆動装置の動作にて全パワーローラが移動することを特徴とする無段変速機。
  2. 前記パワーローラ駆動装置と前記直動案内機構とにキャスタ角を設けて配置したことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
  3. 前記パワーローラ駆動装置に油圧シリンダ機構を用いたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無段変速機。
  4. 前記パワーローラ駆動装置に電動リニアアクチュエータを用いたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無段変速機。
  5. 前記直動案内機構に転がり直動案内機構を用いたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の無段変速機。
  6. 前記直動案内機構に滑り直動案内機構を用いたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の無段変速機。
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