JP2020009645A - 有機el表示パネル及びその製造方法、並びに有機el表示装置、電子機器 - Google Patents

有機el表示パネル及びその製造方法、並びに有機el表示装置、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】発光色ごとに発光層の層厚を異ならせて光共振構造を採る場合に、各発光色の有機EL素子における発光層の膜形状を揃える。【解決手段】前記層間絶縁層上に形成された有機EL発光部は、第1色を発光する発光層を有する第1発光部と、第1色と異なる第2色を発光する発光層を有する第2発光部とを含み、第1発光部と第2発光部は、有機層の層厚が異なっており、当該有機層の層厚の差に応じて、該当する色の発光部の隔壁で仕切られた領域における層間絶縁層の掘り込み量の深さが異なっている。【選択図】図3

Description

本発明は、発光素子を配列した発光表示パネル及びその製造方法に関し、特に、有機電界発光素子(以下「有機EL素子」と称する)をマトリック状に配列した有機EL表示パネルおよびその製造方法ならびに当該有機EL表示パネルを画像表示部として用いた有機EL表示装置、電子機器に関する。
近年、発光型のディスプレイとして、基板上に行列方向に沿って有機EL素子を複数配列した有機EL表示パネルが、電子機器のディスプレイとして実用化されている。各有機EL素子は、陽極と陰極の一対の電極対の間に有機発光材料を含む発光層が配設された基本構造を有し、駆動時には、一対の電極対間に電圧を印加し、陽極から発光層に注入される正孔と、陰極から発光層に注入される電子との再結合に伴って発生する電流駆動型の発光素子である。
この有機EL表示パネルは、各有機EL素子が自己発光を行うので視認性が高く、完全固体素子であるため耐衝撃性に優れる。
有機EL表示パネルにおいて、一般に発光層は、EL素子ごとに絶縁材料からなる隔壁(バンク)で仕切られていて、この隔壁によって発光層が仕切られている。また、陽極と発光層との間には、正孔注入層、正孔輸送層といった有機層が必要に応じて介挿される。また、陰極と発光層との間にも、必要に応じて電子注入層、電子輸送層などが介挿される。
フルカラー表示の有機EL表示パネルにおいては、このような有機EL素子が、RGB各色の副画素を形成し、隣り合うRGBの副画素が合わさって一画素が形成されている。
各有機EL素子の発光層や電荷注入層を形成する際に、隣接する各有機EL素子同士を仕切る隔壁を基板上に形成して、各隔壁で区画された各素子形成領域に、有機層、発光層など形成するための有機材料と溶媒を含む溶液(以下、単に「インク」と称する。)の液滴をノズルから吐出して塗布するウエットプロセス(湿式法)が多く用いられている(特許文献1参照)。
このウエットプロセスによれば、大型のパネルにおいても有機層や発光層を比較的容易に形成することができると共に材料の利用効率が高いので、コスト的にも優れている。
国際公開WO2012/004823号公報
ところで、各有機EL素子の発光効率を高めるのに適した有機層の膜厚は、発光色の波長に依存する。
すなわち、赤色光と緑色光と青色光では、その波長の違いにより、有機EL素子内での最適な光路長(共振条件)が異なるので、各色副画素において、発光色の波長に合わせて有機層の膜厚を微調整することが発光効率を高める上で望ましい。
しかし、実際にウエットプロセスでインクの滴下量を調整して膜厚の異なる有機層を形成すると、隔壁の撥液性やインクの表面張力などの影響により副画素の異なる発光色同士で有機層の膜形状を揃えることは難しく、却って表示画質が劣化するおそれがある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、有機層をウエットプロセスで形成しながら、各発光色の有機層の膜形状を揃えつつ、それぞれの発光色に適した有機層の層厚を確保して、発光効率を向上させると共に表示画質が劣化するおそれを抑制することができる有機EL表示パネルおよびそのような有機EL表示パネルの製造方法、並びに有機EL表示装置、電子機器を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る有機EL表示パネルは、基板と、前記基板上に形成された層間絶縁層と、前記層間絶縁層上に形成された有機EL発光部と、を備えた有機EL表示パネルであって、前記有機EL発光部は、前記層間絶縁層上に行列状に配された複数の画素電極と、行方向に隣接する前記画素電極間に配され、列方向に延伸する複数の隔壁と、前記隔壁で仕切られた領域に形成された、発光層を含む有機層と、前記有機層の上方に形成された対向電極とを含み、前記有機EL発光部は、第1色を発光する発光層を有する第1発光部と、第1色と異なる第2色を発光する発光層を有する第2発光部とを含み、前記第1発光部と前記第2発光部は、前記有機層の層厚が異なっており、前記第1発光部と前記第2発光部の前記隔壁で仕切られた領域における層間絶縁層の掘り込み量が異なっていることを特徴とする。
なお、ここで、「前記第1発光部と前記第2発光部の前記隔壁で仕切られた領域における層間絶縁層の掘り込み量が異なっている」との記載は、一方の発光色の発光部の隔壁で仕切られた領域における層間絶縁層の掘り込み量が、「0」である場合も含む。
また、本開示の別の態様に係る有機EL表示装置は、上記の有機EL表示パネルと、前記有機EL表示パネルを駆動して画像を表示させる駆動部とを備える。
また、本開示の別の態様に係る電子機器は、画像表示部として上記の有機EL表示装置を備える。
さらに、本開示の別の態様に係る有機EL表示装置の製造方法は、基板を準備する第1工程と、前記基板上に層間絶縁層を形成する第2工程と、前記層間絶縁層上に有機EL発光部を形成する第3工程と、を含む有機EL表示パネルの製造方法であって、前記有機EL発光部は、前記層間絶縁層上に行列状に配された複数の画素電極と、行方向に隣接する前記画素電極間に配され、列方向に延伸する複数の隔壁と、前記隔壁で仕切られた領域に形成された、発光層を含む有機層と、前記有機層の上方に形成された対向電極とを含む共に、第1色を発光する発光層を有する第1発光部と、第1色と異なる第2色を発光する発光層を有する第2発光部とを含み、前記第1発光部と前記第2発光部では有機層の層厚が異なっており、前記第2工程において、前記第1発光部と前記第2発光部の前記隔壁で仕切られた領域における層間絶縁層に異なる深さの掘り込みが形成されることを特徴とする。
上記態様に係る有機EL表示パネルおよび有機EL表示パネルの製造方法によれば、ウエットプロセスにより色毎に層厚の異なる有機層を形成しても、その膜形状をほぼ同じ形状にすることができ、劣化が少ない画像を表示できる有機EL表示パネルやそのような有機EL表示パネルを備えた有機EL表示装置、電子機器を提供できる。
有機EL表示装置1の全体構成を示すブロック図である。 有機EL表示パネル10の画像表示面の一部を拡大した模式平面図である。 図2のA−A線に沿った模式断面図である。 (a)〜(f)は、有機EL素子の製造過程を模式的に示す部分断面図である。 (a)〜(d)は、図4に続く有機EL素子の製造過程を模式的に示す部分断面図である。 (a)〜(d)は、図5に続く有機EL素子の製造過程を模式的に示す部分断面図である。 有機EL素子の製造工程を示すフローチャートである。 実施の形態に係る有機EL素子の製造方法における各色の発光層の膜形状の測定結果を示すグラフである。 隔壁の高さを1.2μmにした場合における各色の発光層の膜形状の測定結果を示すグラフである。 隔壁の高さを0.5μmにした場合における各色の発光層の膜形状の測定結果を示すグラフである。 (a)〜(c)は、ピニング位置から下地までの距離と、最終的に形成される発光層の膜形状との相関関係を模式的に示す図である。 発光層の膜形状における平坦部を定義するため模式的な断面図である。 インク濃度と、当該インク濃度で各色の発光層を成膜する場合に必要な隔壁の高さとの関係を示す図である。 (a)〜(d)は、層間絶縁層に掘り込みを形成する工程の変形例を説明するための模式図である。 (a)〜(d)は、層間絶縁層に掘り込みを形成する工程の別の変形例を説明するための模式図である。 (a)〜(d)は、図15の続きの工程を示す模式図である。 本実施の形態に係る有機EL表示パネルを用いたテレビ装置の例を示す図である。 (a)、(b)は、インクの滴下量の差異により、形成された発光層の膜形状が異なることを説明するための模式図である。 本実施の形態により、インクの滴下量に差異があっても形成された発光層の膜形状を揃えることができることを説明するための模式図である。
≪本開示の一態様に至った経緯≫
有機EL表示パネルにおける有機発光層は、従来は真空蒸着などのドライプロセス(乾式法)により成膜される場合が多かったが、塗布技術、特に印刷装置の技術の進歩に伴い、近年では、ウエットプロセスで有機発光層を形成する技術が普及しつつある。
ウエットプロセスは、有機発光材料が有機溶媒に溶解したインクを印刷装置等により必要箇所に印刷した後、乾燥させて有機発光層を形成するものであり、大型の有機EL表示パネルであってもその設備費が抑制できると共に材料利用率が高いなどコスト面で優れているからである。
しかし、ウエットプロセスにおいて、光共振構造を構築するため、各発光色の有機EL素子の有機発光層の膜厚を異ならせるには、各発光色のインクの滴下量を調整する必要がある。
これにより、乾燥後の有機発光層表面のプロフィール(以下、「膜形状」という。)を膜厚の異なる発光色同士で揃えるのが難しいという問題が生じる。
図18(a)、(b)は、膜形状の形成過程を模式的に示す断面図であり、図18(a)は、発光層の膜厚が大きい場合を示し、図18(b)は、発光層の膜厚が小さい場合を示す。
図18(a)に示すように、層間絶縁層12上に画素電極13が形成され、画素電極13を挟むように両側に所定高さの一対の隔壁14が立設されている。
隔壁14は、一定の撥液性を有する有機材料で形成されており、一対の隔壁14の間(以下、「開口部」という。)にインクを滴下するとインクの表面張力と隔壁14の撥液性により、上方に盛り上がったインク溜まり170が形成される。インク溜まり170中の有機溶媒が蒸発して乾燥すると、発光層の膜形状171は、隔壁14の内壁にピニング位置P1で接し、開口部の中央で下方に窪んだ凹形状になる。
一方、発光層の膜厚が小さい場合には図18(b)に示すように、図18(a)の場合よりも少ない量のインクを開口部に滴下してインク溜まり170を形成して、これを乾燥させると、その膜形状は太線171で示すようにピニング位置P2と開口部中央との落差が大きく、図18(a)の場合よりも急峻な凹形状となる。
このような現象が生じるのは、インクの滴下量の多少に関わらず、ピニング位置P1、P2の隔壁14頂部からの層間絶縁層12の主面に垂直な方向における距離がほとんど変化しないことによる。
ピニング位置に差異が生じないのは、隔壁14の組成材料の撥液性とインクの表面張力との関係からインクと隔壁14の接触角が所定の範囲に保たれること、および隔壁14付近の有機溶媒の方が中央部よりも速く蒸発して乾燥する傾向があるため、隔壁14と接触する膜の位置(ピニング位置)が、先に固定されてしまうことなどによるものと考えられている。
これに対処するため、(1)隔壁14を膜厚の大きい側と膜厚の小さい側とで、高さを変える構成(膜厚の小さい側の隔壁14の高さを低くする)、(2)隔壁14の内壁面を表面処理して撥液性の程度(濡れ性)を膜厚の大きい側と小さい側で変える構成などが考えられるが、(1)の構成では、隔壁14の頂部に段差を設けるために、設計上、隔壁14の幅を大きくせざるを得ず、その分、隔壁14で挟まれた空間(開口部)の面積が小さくなり発光効率が低下するおそれがある。また、(2)の構成についても、最近の高精細化のため隔壁14も微小化しており、発光色の異なる副画素ごとに対応する隔壁14の側面に異なる表面処理を施すことは、技術的に困難であり、もし、可能であったとしてもコスト的な面で現実的ではなく、ウエットプロセスを採用したことによるメリットを大きく減殺してしまう。
そこで、本願発明者らは、各発光色ごとにピニング位置を変更して膜厚の異なる発光層の膜形状を揃えるのではなく、逆に各発光色の発光層のピニング位置が変化しないことを利用して、膜形状を揃える方法について研究を重ねて、本開示の一態様に至ったものである。
図19(a)、(b)は、本開示の基本的な原理を説明するための模式図であり、この例では、隔壁14の高さを図18の場合より低くしている。
そうすると、ピニング位置P3の隔壁14の頂部からの距離は、上記ピニング位置P1、P2と同じだが、ピニング位置P3より下方の開口部の容積が小さくなっているので、図19(a)のようにインクの滴下量が少ない場合でも乾燥したときに中央部の落ち込みが少なくなって、その膜形状171の凹形状が図18(b)の場合に比べて、非常になだらかになっている。
そして、発光層の膜厚が大きい場合には、隔壁14の高さは同じままで、図19(b)に示すように層間絶縁層12に深さd1の掘り込み部125を設けることにより、ピニング位置P4より下方の開口部の容積を、増加したインク量に相当する分だけ大きくする。
これにより、図19(a)よりインクの滴下量が多い場合でも、乾燥したときにおける中央部の落ち込み量が図19(a)と同程度になるため、その膜形状が図19(a)と図19(b)の場合とほぼ同じになって、異なる発光色同士における膜形状を揃えることが可能となる。
つまり、隔壁の開口部の発光領域の直下に、滴下するインク量の差分に応じた掘り込みを設けて、想定されるピニング位置より上方に存在するインク量が、各発光色の副画素において同じにして、滴下直後のインク溜まり170の表面形状(図19(a)、(b)参照)がほぼ同じになるようにするという極めて簡易な構成でありながら、異なる膜厚の発光色の膜形状を揃えることが可能であることを見出したものである。
≪本開示の一態様の概要≫
本開示の一態様に係る有機EL表示パネルは、基板と、前記基板上に形成された層間絶縁層と、前記層間絶縁層上に形成された有機EL発光部と、を備えた有機EL表示パネルであって、前記有機EL発光部は、前記層間絶縁層上に行列状に配された複数の画素電極と、行方向に隣接する前記画素電極間に配され、列方向に延伸する複数の隔壁と、前記隔壁で仕切られた領域に形成された、発光層を含む有機層と、前記有機層の上方に形成された対向電極とを含み、前記有機EL発光部は、第1色を発光する発光層を有する第1発光部と、第1色と異なる第2色を発光する発光層を有する第2発光部とを含み、前記第1発光部と前記第2発光部は、前記有機層の層厚が異なっており、前記第1発光部と前記第2発光部の前記隔壁で仕切られた領域における層間絶縁層の掘り込み量が異なっている。
係る態様によれば、各発光色の有機層の膜厚を異ならせても、それらの膜形状を揃えることができる。
また、本開示の別態様に係る有機EL表示パネルは、上記態様において、前記第1発光部と前記第2発光部のうち、発光する色の波長が長い発光部の方が、他方の発光部よりも前記層間絶縁層の掘り込み量が多い。
これにより、発光色の波長に応じた有機層の層厚を確保しつつ、各発光色同士の有機層の膜形状を揃えることが可能となる。
また、本開示の別態様に係る有機EL表示パネルは、上記態様において、第1発光部と第2発光部における前記有機層の上面と前記隔壁とが互いに接触するピニング位置の高さと、前記有機層の上面の中央位置の高さとの差分が所定の値以下となるように、前記隔壁の高さおよび前記層間絶縁層の掘り込み量が設定される。
ここで、前記有機層の上面と前記隔壁とが互いに接触するピニング位置の高さと、前記有機層の上面の中央位置の高さとの差分は、700nm以下である 。
また、前記層間絶縁層の掘り込み部分の底面は平坦であることが望ましい。
係る態様により、各発光色同士の有機層の膜形状を、平坦部が多く開口率の高い状態に揃えることができる。
また、本開示の別態様に係る有機EL表示パネルは、上記態様において、前記画素電極は、光反射性を有する金属薄膜からなる。
係る態様により、発光色の異なる第1、第2の発光部のそれぞれにおいて適した光共振構造を構築して発光効率を高めることができる。
また、本開示の別態様に係る有機EL表示装置は、上記各態様に係る有機EL表示パネルと、前記有機EL表示パネルを駆動して画像を表示させる駆動部とを備える。
また、本開示の別態様に係る電子機器は、画像表示部として上記有機EL表示装置を備える。
係る態様により、発光色の発光効率が安定した良質の画像を表示することができる。
また、本開示の別態様に係る有機EL表示パネルの製造方法は、基板を準備する第1工程と、前記基板上に層間絶縁層を形成する第2工程と、前記層間絶縁層上に有機EL発光部を形成する第3工程と、を含む有機EL表示パネルの製造方法であって、前記有機EL発光部は、前記層間絶縁層上に行列状に配された複数の画素電極と、行方向に隣接する前記画素電極間に配され、列方向に延伸する複数の隔壁と、前記隔壁で仕切られた領域に形成された、発光層を含む有機層と、前記有機層の上方に形成された対向電極とを含む共に、第1色を発光する発光層を有する第1発光部と、第1色と異なる第2色を発光する発光層を有する第2発光部とを含み、前記第1発光部と前記第2発光部では有機層の層厚が異なっており、前記第2工程において、前記第1発光部と前記第2発光部の前記隔壁で仕切られた領域における層間絶縁層に異なる深さの掘り込みが形成される。
係る態様により、上述のように発光効率に優れた良質な画像を表示できる有機EL表示パネルの製造が可能となる。
また、本開示の別態様に係る有機EL表示パネルの製造方法は、上記態様において、前記層間絶縁層は、感光性樹脂材料からなり、前記第2工程において、ハーフトーンマスクを利用して前記層間絶縁層に異なる深さの掘り込みを一回のフォトリソグラフ工程で形成する。
これにより、層間絶縁層に深さの異なる掘り込みを、工数をそれほど増やさずに容易に形成することができる。
なお、上記各開示の態様において「上」とは、絶対的な空間認識における上方向(鉛直上方)を指すものではなく、有機EL表示パネルの積層構造における積層順を基に、相対的な位置関係により規定されるものである。具体的には、有機EL表示パネルにおいて、基板の主面に垂直な方向であって、基板から積層物側に向かう側を上方向とする。また、例えば「基板上」と表現した場合は、基板に直接接する領域のみを指すのではなく、積層物を介した基板の上方の領域も含めるものとする。また、例えば「基板の上方」と表現した場合、基板と間隔を空けた上方領域のみを指すのではなく、基板上の領域も含めるものとする。
≪実施の形態≫
以下、本開示の一態様に係る有機EL表示パネルについて、図面を参照しながら説明する。なお、図面は、模式的なものを含んでおり、各部材の縮尺や縦横の比率などが実際とは異なる場合がある。
1.有機EL表示装置1の全体構成
図1は、有機EL表示装置1の全体構成を示すブロック図である。有機EL表示装置1は、例えば、テレビ、パーソナルコンピュータ、携帯端末、業務用ディスプレイ(電子看板、商業施設用大型スクリーン)などに用いられる表示装置である。
有機EL表示装置1は、有機EL表示パネル10と、これに電気的に接続された駆動制御部200とを備える。
有機EL表示パネル10は、本実施の形態では、上面が長方形状の画像表示面であるトップエミッション型の表示パネルである。有機EL表示パネル10では、画像表示面に沿って複数の有機EL素子(不図示)が配列され、各有機EL素子の発光を組み合わせて画像を表示する。なお、有機EL表示パネル10は、一例として、アクティブマトリクス方式を採用している。
駆動制御部200は、有機EL表示パネル10に接続された駆動回路210と、計算機などの外部装置又はアンテナなどの受信装置に接続された制御回路220とを有する。駆動回路210は、各有機EL素子に電力を供給する電源回路、各有機EL素子への供給電力を制御する電圧信号を印加する信号回路、一定の間隔ごとに電圧信号を印加する箇所を切り替える走査回路などを有する。
制御回路220は、外部装置や受信装置から入力された画像情報を含むデータに応じて、駆動回路210の動作を制御する。
なお、図1では、一例として、駆動回路210が有機EL表示パネル10の周囲に4つ配置されているが、駆動制御部200の構成はこれに限定されるものではなく、駆動回路210の数や位置は適宜変更可能である。また、以下では説明のため、図1に示すように、有機EL表示パネル10上面の長辺に沿った方向をX方向、有機EL表示パネル10上面の短辺に沿った方向をY方向とする。
2.有機EL表示パネル10の構成
(A)平面構成
図2は、有機EL表示パネル10の画像表示面の一部を拡大した模式平面図である。有機EL表示パネル10では、一例として、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)(以下、単にR、G、Bともいう。)にそれぞれ発光する副画素100R、100G、100Bが行列状に配列されている。副画素100R、100G、100Bは、X方向(行方向)に交互に並び、X方向に並ぶ一組の副画素100R、100G、100Bが、一つの画素Pを構成している。画素Pでは、階調制御された副画素100R、100G、100Bの発光輝度を組み合わせることにより、フルカラーを表現することが可能である。
また、Y方向(列方向)においては、副画素100R、副画素100G、副画素100Bのいずれかのみが並ぶことでそれぞれ副画素列CR、副画素列CG、副画素列CBが構成されている。これにより、有機EL表示パネル10全体として画素Pが、X方向及びY方向に沿った行列状に並び、この行列状に並ぶ画素Pの発色を組み合わせることにより、画像表示面に画像が表示される。
副画素100R、100G、100Bには、それぞれR、G、Bの色に発光する有機EL素子2(図3参照)が配置されている。
また、本実施の形態に係る有機EL表示パネル10では、いわゆるラインバンク方式を採用している。すなわち、副画素列CR、CG、CBを1列ごとに仕切る隔壁(バンク)14がX方向に間隔をおいて複数配置され、各副画素列CR、CG、CBでは、副画素100R、100G、100Bが、有機発光層を共有している。
ただし、各副画素列CR、CG、CBでは、副画素100R、100G、100B同士を絶縁する画素規制層141がY方向に間隔をおいて複数配置され、各副画素100R、100G、100Bは、独立して発光することができるようになっている。
なお、画素規制層141の高さは、発光層の表面の高さより低い。図2では、隔壁14及び画素規制層141は点線で表されているが、これは、画素規制層141及び隔壁14が、画像表示面の表面に露出しておらず、画像表示面の内部に配置されているからである。
(B)有機EL素子の断面構成
図3は、図2のA−A線に沿った模式断面図である。
有機EL表示パネル10において、一つの画素は、R、G、Bをそれぞれ発光する3つの副画素からなる。各副画素は、対応する色を発光する有機EL素子で構成される。
各色の有機EL素子は、基本的には、ほぼ同様の構成を有するので、区別しないときは、有機EL素子2として説明する。
図3に示すように、有機EL素子2は、基板11、層間絶縁層12、画素電極13、隔壁14、正孔注入層15、正孔輸送層16、発光層17、電子輸送層18、電子注入層19、対向電極20、および、封止層21とからなる。
基板11、層間絶縁層12、電子輸送層18、電子注入層19、対向電極20、および、封止層21は、画素ごとに形成されているのではなく、有機EL表示パネル10が備える複数の有機EL素子2に共通して形成されている。
(1)基板
基板11は、絶縁材料である基材111と、TFT(Thin Film Transistor)層112とを含む。TFT層112には、副画素ごとに駆動回路が形成されている。基材111は、例えば、ガラス基板、石英基板、シリコン基板、硫化モリブデン、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、マグネシウム、鉄、ニッケル、金、銀などの金属基板、ガリウム砒素などの半導体基板、プラスチック基板等を採用することができる。
プラスチック材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化樹脂いずれの樹脂を用いてもよい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうち1種、または2種以上を積層した積層体を用いることができる。
(2)層間絶縁層
層間絶縁層12は、基板11上に形成されている。層間絶縁層12は、樹脂材料からなり、TFT層112の上面の段差を平坦化するためのものである。樹脂材料としては、例えば、ポジ型もしくはネガ型の感光性材料が挙げられる。また、このような感光性材料として、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂、フェノール系樹脂が挙げられる。また、図3の断面図には示されていないが、層間絶縁層12には、副画素ごとにコンタクトホールが形成されている。
また、層間絶縁層12の上面には、R、Gの発光領域に対応する箇所において掘り込み部125R、125Gが形成されている。掘り込み部125Rの掘り込み量(深さ)が掘り込み125Gより大きく、両者の底部は、基板11の主面に平行な平坦部となっている。
この掘り込み部125R、125Gにより、各発光色の副画素における発光層17(R)、17(G)、17(B)の層厚に上述した光共振構造を形成するために光学設計上望ましい差を設けつつ、膜形状を揃えることができる。光共振構造自体は、周知の構成なので、特に詳述しない。
なお、本実施の形態では、層間絶縁層12として、ネガ型の感光性樹脂を使用して、ハーフトーンマスクを使用したフォトリソグラフィ法により、掘り込み部125R、125Gを形成するようにしている。詳しくは後述する。
(3)画素電極
画素電極13は、光反射性の金属材料からなる金属層を含み、層間絶縁層12上に形成されている。画素電極13は、副画素ごとに設けられ、コンタクトホール(不図示)を通じてTFT層112と電気的に接続されている。
本実施の形態においては、画素電極13は、陽極として機能する。
光反射性を具備する金属材料の具体例としては、Ag(銀)、Al(アルミニウム)、アルミニウム合金、Mo(モリブデン)、APC(銀、パラジウム、銅の合金)、ARA(銀、ルビジウム、金の合金)、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、MoW(モリブデンとタングステンの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)などが挙げられる。
画素電極13は、金属層単独で構成してもよいが、金属層の上に、ITO(酸化インジウム錫)やIZO(酸化インジウム亜鉛)のような金属酸化物からなる層を積層した積層構造としてもよい。
(4)隔壁・画素規制層
隔壁14は、基板11の上方に副画素ごとに配置された複数の画素電極13を、X方向(図2参照)において列毎に仕切るものであって、X方向に並ぶ副画素列CR、CG、CBの間においてY方向に延伸するラインバンク形状である。
この隔壁14には、電気絶縁性材料が用いられる。電気絶縁性材料の具体例として、例えば、絶縁性の有機材料(例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック樹脂、フェノール樹脂等)が用いられる。
隔壁14は、発光層17を塗布法で形成する場合に塗布された各色のインクが溢れて混色しないようにするための構造物として機能する。
なお、樹脂材料を用いる際は、加工性の点から感光性を有することが好ましい。当該感光性は、ポジ型、ネガ型のいずれであってもよい。
隔壁14は、有機溶媒や熱に対する耐性を有することが好ましい。また、インクの流出を抑制するために、隔壁14の表面は所定の撥液性を有することが好ましい。
画素電極13が形成されていない部分において、隔壁14の底面が層間絶縁層12の上面と接している。
画素規制層141は、電気絶縁性材料からなり、各副画素列においてY方向(図2)に隣接する画素電極13の端部を覆い、当該Y方向に隣接する画素電極13同士を仕切っている。
画素規制層141の膜厚は、画素電極13の膜厚よりも若干大きいが、発光層17の上面までの厚みよりも小さくなるように設定されている。これにより、各副画素列CR、CG、CBにおける発光層17は、画素規制層141によっては仕切られず、発光層17を形成する際のインクの流動が妨げられない。そのため、各副画素列における発光層17の厚みを均一に揃えることを容易にする。
画素規制層15は、上記構造により、Y方向に隣接する画素電極13の電気絶縁性を向上しつつ、各副画素列CR、CG、CBにおける有機発光層16の段切れ抑制、画素電極13と対向電極17との間の電気絶縁性の向上などの役割を有する。
画素規制層15に用いられる電気絶縁性材料の具体例としては、上記隔壁14の材料として例示した樹脂材料や無機材料などが挙げられる。また、上層となる有機発光層16を形成する際、インクが濡れ広がりやすいように、画素規制層15の表面はインクに対する親液性を有することが好ましい。
(5)正孔注入層
正孔注入層15は、画素電極13から発光層17への正孔の注入を促進させる目的で、画素電極13上に設けられている。正孔注入層15は、例えば、Ag(銀)、Mo(モリブデン)、Cr(クロム)、V(バナジウム)、W(タングステン)、Ni(ニッケル)、Ir(イリジウム)などの酸化物、あるいは、PEDOT(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)などの導電性ポリマー材料からなる層である。
上記のうち、酸化金属からなる正孔注入層15は、正孔を安定的に、または、正孔の生成を補助して、発光層17に対し正孔を注入する機能を有し、大きな仕事関数を有する。
本実施の形態では、正孔注入層15は、酸化タングステンからなる。正孔注入層15を遷移金属の酸化物で形成すると、複数の酸化数を取るため、複数の準位を取ることができ、その結果、正孔注入が容易になり、駆動電圧の低減に寄与する。
(6)正孔輸送層
正孔輸送層16は、正孔注入層15から注入された正孔を発光層17へ輸送する機能を有する。正孔輸送層16は、例えば、ポリフルオレンやその誘導体、あるいは、ポリアリールアミンやその誘導体などの高分子化合物であって、親水基を備えないものなどを用いてウエットプロセスにより形成される。
(7)発光層
発光層17は、開口部14a内に形成されており、正孔と電子の再結合により、R、G、Bの各色の光を発光する機能を有する。なお、特に、発光色を特定して説明する必要があるときには、発光層17(R)、17(G)、17(B)と記す。
発光層17の材料としては、公知の材料を利用することができる。具体的には、例えば、オキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体などの蛍光物質で形成されることが好ましい。
(8)電子輸送層
電子輸送層18は、対向電極20からの電子を発光層17へ輸送する機能を有する。電子輸送層18は、電子輸送性が高い有機材料からなり、アルカリ金属、および、アルカリ土類金属を含まない。
電子輸送層18に用いられる有機材料としては、例えば、オキサジアゾール誘導体(OXD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、フェナンスロリン誘導体(BCP、Bphen)などのπ電子系低分子有機材料が挙げられる。
(9)電子注入層
電子注入層19は、対向電極20から供給される電子を発光層17側へと注入する機能を有する。電子注入層19は、例えば、電子輸送性が高い有機材料に、アルカリ金属、または、アルカリ土類金属から選択されるドープ金属がドープされて形成されている。
アルカリ金属に該当する金属は、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、フランシウム(Fr)であり、アルカリ土類金属に該当する金属は、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)である。
本実施の形態では、バリウム(Ba)がドープされている。
また、電子注入層19に用いられる有機材料としては、例えば、オキサジアゾール誘導体(OXD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、フェナンスロリン誘導体(BCP、Bphen)などのπ電子系低分子有機材料が挙げられる。
(10)対向電極
対向電極20は、透光性の導電性材料からなり、電子注入層19上に形成されている。対向電極20は、陰極として機能する。
対向電極20の材料としては、例えば、ITOやIZOなどを用いることができるが、光共振構造をより効果的に得るためには、対向電極20の材料として、銀、銀合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属を用いるのが望ましい。この場合、対向電極20は透光性を有する必要があるため、膜厚は、約20nm以下の薄膜として形成される。
(11)封止層
封止層21は、正孔輸送層16、発光層17、電子輸送層18、電子注入層19などの有機層が水分に晒されたり、空気に晒されたりして劣化するのを防止するために設けられるものである。
封止層21は、例えば、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)などの透光性材料を用いて形成される。
(12)その他
図3には示されてないが、封止層21上に接着剤を介して防眩用の偏光板や上部基板を貼り合せてもよい。これらを貼り合せることによって、正孔輸送層16、発光層17、電子輸送層18、電子注入層19を水分および空気などからさらに保護できる。
3.有機EL表示パネル10の製造方法
以下、有機EL表示パネル10の製造方法について、図面を用いて説明する。
図4(a)〜(f)、図5(a)〜(d)および図6(a)〜(d)は、有機EL表示パネル10の製造における各工程での状態を示す模式断面図である。また、図7は、有機EL表示パネル10の製造工程を示すフローチャートである。
(1)基板準備工程
まず、図4(a)に示すように、基材111上にTFT層112を成膜して基板11を準備する(図7のステップS1)。TFT層112は、公知のTFTの製造方法により成膜することができる。
(2)層間絶縁層形成工程
次に、図4(b)に示すように、基板11上に、掘り込み部125R、125Gを有する層間絶縁層12を形成する(図7のステップS2)。
具体的には、一定の流動性を有するネガ型の感光性樹脂材料を、例えば、ダイコート法により、基板11の上面に沿って、TFT層112による基板11上の凹凸を埋めるように塗布する。これにより、層間絶縁層12の上面は、基材111の上面に沿って平坦化した形状となる。
次に、層間絶縁層12の各発光色の副画素における発光層17の形成予定領域に掘り込み部を形成する。
なお、一番波長の短い青(B)の発光層の膜厚は一番薄いので、掘り込み部を形成する必要がない(本明細書では、掘り込み量が「0」であると定義する。)。
そのため、層間絶縁層12の上面にフォトマスク120を配して露光する。このフォトマスク120は、第1ハーフトーン部1201、第2ハーフトーン部1202、全露光部1203を有しており、この順に光透過率が大きくなるように形成されている。
第1ハーフトーン部1201、第2ハーフトーン部1202の位置は、それぞれ、副画素100R、100Gにおける、発光層17(R)、発光層17(G)の形成予定位置に対応している。第1ハーフトーン部1201、第2ハーフトーン部1202の透過率は、予め決定された露光時間で、層間絶縁層12の掘り込み部125R、125Gの形成予定位置を、それぞれに必要な深さまで露光できるように設定されている。
露光後、現像・洗浄することにより、図4(d)に示すように層間絶縁層12上面に掘り込み部125R、125Gが形成される。
また、層間絶縁層12における、TFT素子の例えばソース電極上の個所にドライエッチング法を行い、コンタクトホール(不図示)を形成する。コンタクトホールは、その底部にソース電極の表面が露出するようにパターニングなどを用いて形成される。
次に、コンタクトホールの内壁に沿って接続電極層を形成する。接続電極層の上部は、その一部が層間絶縁層12上に配される。接続電極層の形成は、例えば、スパッタリング法を用いることができ、金属膜を成膜した後、フォトリソグラフィ法およびウエットエッチング法を用いてパターニングすればよい。
(3)画素電極・正孔注入層の形成工程
次に、図4(e)に示すように、層間絶縁層12上に画素電極材料層130を形成する。画素電極材料層130は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法などを用いて形成することができる。
さらに、画素電極材料層130上に正孔注入材料層150を形成する。正孔注入材料層150は、例えば、反応性スパッタ法などを用いて形成することができる。
そして、図4(f)に示すように、画素電極材料層130と正孔注入材料層150とをエッチングによりパターニングして、副画素ごとに区画された複数の画素電極13と正孔注入層15とを形成する(図7のステップS3)。
なお、画素電極13、正孔注入層15の形成方法は上述の方法に限られず、例えば、画素電極材料層130をパターニングして画素電極13を形成してから、正孔注入層15を形成してもよい。
また、隔壁14を形成してから、正孔注入層15を湿式法によって形成するようにしてもよい。
(4)隔壁・画素規制層形成工程
次に、隔壁14および画素規制層141を形成する(図7のステップS4)。本実施の形態では、以下のようにしてハーフトーンマスクを用いて、隔壁14と画素規制層141を同時に形成するようにしている。
まず、図5(a)に示すように、画素電極13、正孔注入層15が形成された層間絶縁層12上に、樹脂材料を隔壁14の膜厚だけ塗布して隔壁材料層140を形成する。具体的な塗布方法として、例えばダイコート法やスリットコート法、スピンコート法などの湿式法を用いることができる。
塗布後には、例えば、真空乾燥及び60℃〜120℃程度の低温加熱乾燥(プリベーク)などを行って不要な溶媒を除去するとともに、隔壁材料層140を層間絶縁層12に定着させることが好ましい。
次に、フォトマスク(不図示)を介して隔壁材料層140を露光する。
例えば、隔壁材料層140がポジ型の感光性を有する場合は、隔壁材料層140を残す箇所を遮光し、除去する部分を露光する。
本例の場合、画素規制層141は、隔壁14よりも膜厚が小さいので、画素規制層141の部分は、隔壁材料層140を半露光する必要がある。
そのため、この露光工程で使用されるフォトマスクは、隔壁14に対応する位置に配され光を完全に遮断する遮光部と、画素規制層141に対応する位置に配された半透明部と、それ以外の画素電極13の露出部分に対応する位置に配された透光部とを有するものが用いられる。
半透明部の透光度は、所定時間露光したときに、画素電極13上の隔壁材料層140が全露光され、画素規制層141は、その高さ分だけ露光されないで残るように決定される。
次に、現像を行い、隔壁材料層140の露光領域を除去することにより、隔壁14と、これよりも膜厚の小さな画素規制層141を形成することができる。具体的な現像方法としては、例えば、基板11全体を、隔壁材料層140の露光により感光した部分を溶解させる有機溶媒やアルカリ液などの現像液に浸した後、純水などのリンス液で基板11を洗浄すればよい。
これにより、層間絶縁層12上に、Y方向に延伸する形状の隔壁14およびX方向に延伸する画素規制層141を形成することができる。
(5)正孔輸送層形成工程
次に、図5(c)に示すように、隔壁14が規定する開口部14aに対し、正孔輸送層16の構成材料を含むインクを、印刷装置の塗布ヘッド301のノズル3011から吐出して開口部14a内の正孔注入層15上に塗布する。この際、正孔注入層15は、画素電極列の上方においてY方向(図2)に沿って延伸するように塗布される。その後、乾燥させて、正孔輸送層16を形成する(図7のステップS5)。
(6)発光層形成工程
次に、上記正孔輸送層16の上方に、発光層17を形成する(図7のステップS6)。
具体的には、図7(d)に示すように、各開口部14aに対応する発光色の発光材料を含むインクを、印刷装置の塗布ヘッド301のノズル3011から順次吐出して開口部14a内の正孔輸送層16上に塗布する。この際、インクを画素規制層141の上方においても連続するように塗布する。これにより、Y方向に沿ってインクが流動可能となり、インクの塗布むらを低減して、同一の副画素列における発光層17の膜厚を均一化することが可能となる。なお、発光層17(R)、17(G)、17(B)の順に膜厚が薄くなるように各発光色のインクの滴下量が制御される。
そして、インク塗布後の基板11を真空乾燥室内に搬入して真空環境下で加熱することにより、インク中の有機溶媒を蒸発させる。これにより、発光層17を形成できる。
(7)電子輸送層形成工程
次に、図6(a)に示すように、発光層17および隔壁14上に、電子輸送層18を形成する(図7のステップS7)。電子輸送層18は、例えば、電子輸送性の有機材料を蒸着法により各副画素に共通して成膜することにより形成される。
(8)電子注入層形成工程
次に、図6(b)に示すように、電子輸送層18上に、電子注入層19を形成する(図7のステップS8)。電子注入層19は、例えば、電子輸送性の有機材料とドープ金属を共蒸着法により各副画素に共通して成膜することにより形成される。
(9)対向電極形成工程
次に、図6(c)に示すように、電子注入層19上に、対向電極20を形成する(図7のステップS9)。本実施の形態では、対向電極20は、銀、アルミニウム等を、スパッタリング法、真空蒸着法により成膜することにより形成される。
(10)封止層形成工程
次に、図6(d)に示すように、対向電極20上に、封止層21を形成する(図7のステップS10)。封止層21は、SiON、SiN等を、スパッタリング法、CVD法などにより成膜することにより形成することができる。
これにより、有機EL表示パネル10が完成する。
なお、上記の製造方法は、あくまで例示であり、適宜変更可能である。
4.各発光層の膜形状
図8は、上記有機EL表示パネルの製造方法において、隔壁14を高さ0.8μmで形成した場合における各RGBの有機EL素子の正孔注入層15、正孔輸送層16、発光層17の表面の、画素電極13からの高さを測定した結果を示すグラフである。R、Gの有機EL素子には、上記掘り込み部125R、Gが設けられている。
図8において、破線は、正孔注入層15の表面の高さ、実線(細線)は、正孔輸送層16の表面の高さ、最上位にある実線(太線)は、発光層17の表面の高さの測定値を示す。なお、各測定は、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)を用いて行った。
同図に示すようにRGBの各発光層17の膜厚が異なっているにも関わらず、その上面の膜形状は、平坦部が開口幅のほとんどを占め、しかも各色で揃っているのが分かる。
また、図9、図10は、それぞれ隔壁14の高さを1.2μm、0.5μmで形成したときの膜形状の検出結果を示すグラフである。このように隔壁14の高さを変更した場合でも、本実施の形態のように層間絶縁層12の掘り込み構造を採用し、掘り込み量を各膜厚の差分に応じた深さだけとることにより、RGBの発光色の発光層17の膜形状を、ほぼ揃わせることができる。
但し、図8の場合(隔壁14の高さが0.8μm)に比べて、隔壁14の高さが1.2μmの場合には(図9)、隔壁14に近い部分の湾曲が大きくなり、開口部中央の平坦部の面積がやや小さくなっている。
また、図10の隔壁14の高さが0.5μmの場合には、開口部の中央部がその両端の部分より少し上方に盛り上がっているのが分かる。
図11(a)、(b)、(c)は、隔壁14の高さが異なる開口部に対して、同量のインクを滴下したときの膜形状の相違をやや誇張して示す模式図である。
実際の製造ラインでは、発光層のインクを塗布した後、真空乾燥装置内に搬入して乾燥させるようになっているが、真空装置に搬入して装置内の雰囲気を目的の気圧まで低下させるまで多少の待ち時間を要する。一般的にインクの有機溶媒は揮発性が高いため上記待ち時間中にも有機溶媒の蒸発が進む。
図11(a)、(b)、(c)の各図の上段は、真空乾燥前の待ち時間における膜形状の変化を模式的に示すものである。破線1701はインク滴下直後におけるインク溜まりの表面形状を示し、実線1702は、上記待ち時間経過後のインク溜まりの表面形状を示す。
上述した通り、隔壁14の頂部からのピニング位置は、ほとんど変化しない。また、この段階では乾燥速度にそれほど大きくなく、溶質(有機材料)がインク内を移動する速度は、乾燥速度に比べて十分速いため、図11(a)の上段のように隔壁14が高い場合には、中央部が大きく落ち込む。その後、真空乾燥すると(図11(a)下段)、急速に乾燥が進んでインクの粘度が増加して溶質の移動速度が鈍くなるため、上段の液面の形状をほぼ維持したまま実線1703で示す膜形状が形成されることになる。
また、図11(b)のように隔壁14の高さが図11(a)の場合よりも低く、インクの滴下量とのバランスが取れている場合には、その上段に示されているように、真空乾燥前の自然乾燥において、実線1702で示すようにインク溜まりの表面がほぼ平坦になっており、真空乾燥中に、その膜形状がほぼ維持されたまま急速に乾燥する(同図(b)下段の実線1703参照)。
さらに、図11(c)のように隔壁14の高さが、図11(b)の場合よりもさらに低い場合には、その上段の図にも示されているように、真空乾燥前の自然乾燥において、膜形状がやや上方に膨らんだようになっており(破線1701)、真空乾燥中に、その膜形状がほぼ維持されたまま急速に乾燥する(同図(c)下段、実線1703参照)。
このように隔壁14の高さ、より具体的には、隔壁14の高さとその撥液性とインクの表面張力によって決定されるピニング位置より下方の開口部の容積と、インク滴下量や溶媒の種類などを適切に調整することにより、発光層の膜形状において平坦部の占める割合が所定値以上である、より望ましい形状にすることができる。
図12は、上記図11(b)の場合に形成される青色の発光層17の膜形状を拡大して模式的に示す図である。
同図に示すように、発光層17は、中央の平坦部172と隔壁14の側面に沿ってピニング位置P4まで乗り上がる部分(乗り上げ部)173を有する。
なお、「平坦部」とはいっても、微視的には、下地の表面形状などの影響もあって、平坦部172の表面には微小な凹凸が生じることが考えられるが、ここで、発光層17の膜形状の中央部の最も薄い部分の表面の高さとの差分が、400nm以内である連続した領域を「平坦部」と定義したとき、当該平坦部の、隔壁14の伸びる方向(列方向)と直交する方向(図2:X方向)における幅W1が、隣接する隔壁14の開口部14aのX方向における最も狭い幅W2に対する割合(以下、「平坦率」という。)が、90%以上であることが望ましい。これにより、各副画素について、望ましい開口率および発光効率を得ることができるからである。
そして、上記のような膜形状の平坦率の条件を満たすべく、図8〜図10と同様の実験を、その形成条件(隔壁の高さ、隔壁の材質、インクの溶媒の材質、インクの滴下量)を変えて行ったところ、ピニング位置P4の高さと、発光層の膜形状の中央部の一番低い位置の高さとの差分h(図12参照)が、700nm以下となるように上記形成条件を決定することが望ましいことが分かった。
なお、さらに優れた発光効率を得るためには、発光層17の膜形状の中央部の最も薄い部分の表面の高さとの差分が、100nm以内である平坦部の平坦率が90%以上であることが、より望ましい。
そして、青色の発光層よりも膜厚の大きい赤色、緑色の発光層が形成される開口部に、層間絶縁層12にその差分に応じた深さの掘り下げ部を設けることにより、各発光色を担当する発光層の膜形状を最適な状態に揃えることができる。
5.インクの必要液量と掘り下げ量との関係
図13は、発光層17(R)、17(G)、17(B)の目標膜厚を、それぞれ0.12μm、0.08μm、0.04μmとした場合におけるインクの必要液量を試算したときの表である。
なお、同表において、各インクの量は、基板の法線に直交する面におけるインク溜まりの断面積が一定であると仮定した場合のインク上面(液面)の、下地(実施の形態では正孔輸送層16であるが、ここでは、説明の便宜上、掘り込み部を有さない層間絶縁層12の表面を下地として説明する。)から、液面までの高さ(液高)をμmを単位として記している。
また、必要な隔壁の高さは、隔壁の材料に撥液性がなく、隔壁の高さに3μmのインクを盛っても、その表面張力によりインク溜まりが維持できる(溢れない)ことを想定して、下地からの高さで求めている。各インク濃度は体積パーセントで示している。
図13の表において、例えば、インク濃度が0.5%の場合には、R、G、Bの発光層の膜厚0.12μm、0.08μm、0.04μmをそれぞれ得るためには、インク量が液高で、24μm、16μm、8μm必要である。
Bの発光層の膜厚が一番小さいため、この部分には層間絶縁層に掘り込み部を設ける必要がなく、青色のインクの液高が、必要な隔壁の高さを求める基準となる。上述のように隔壁上に3μmまでインクを盛ることができる場合には、青色のインクの液高8μmから上記3μmを差し引いた5μmが必要な隔壁の高さとなる。
インクの液高の最大値(Rの24μm)から液高の最小値(Bの8μm)を差し引いた値16.0μmが、Rの有機EL素子における層間絶縁層の掘り込み量Δ(Δ=MAX−MIN)となる。また、同濃度のインクを使用した、緑(G)の有機EL素子における層間絶縁層の掘り込み量は、16μm−8μm=8μmとなる。
他のインク濃度についても、同様にして、隔壁高さと掘り込み量が求められている。
なお、インク濃度が1.6%以上の場合においては、青色のインク量を示す液高が、インクの盛り高さの3μm未満になっているので、隔壁の高さは、計算上は0μmでも構わない筈であるが、実際にはインクを盛るための仕切りとして最低0.1μmはあることが望ましい。
上述のようにインク濃度がRGBで同一とした場合には、インク濃度が0.5%〜10%の範囲である場合に、必要な隔壁の高さは、0.1μm〜5.0μmの範囲にあり、Rの有機EL素子における掘り込み量は、0.8μm〜16μmの範囲となる。
もっとも、上記はあくまでもモデルケースにおける試算の一例であるので、実験などにより適当な補正係数を求めて、実際の設計に適用される。
次に、仮に、層間絶縁層12への掘り込み部を形成せずに、各発光色におけるインクの濃度を変更する場合について検討する。
図13の表によれば、例えば、隔壁の高さが、2.0μmの場合、青色発光用の発光層形成のためのインクについては、インク濃度が0.8%で液高5μmのインク量が必要である。もし、緑色発光用のインクでインク量の液高を同じ5μmにしようとすれば、インク濃度を1.6%にする必要があり、さらに、赤色発光用のインクでインク量の液高を同じ5μmにしようとすれば、インク濃度を2.4%まで上げる必要がある。
しかし、印刷装置のノズルから円滑に吐出させて精密に位置決めさせためには、インク濃度(粘度)は重要なファクターであり、インク濃度の取り得る範囲には一定の限界があると考えられる。特に、上記の例では、赤色発光用のインク濃度は、青色発光用のインク濃度の3倍もあり、粘度が大きく異なる。そのため、ピニング位置が各発光色の発光層同士で不安定になったり、開口部へのインクの濡れ広がりの程度に差異が生じたりして、膜形状が不揃いになるおそれがある。
また、インク濃度が高くなると印刷装置のノズル詰まりなどのトラブル発生の原因にもなりかねない。さらには、インク濃度の管理は手間がかかり、設計変更や、仕様の異なる機種についてもできるだけ同じ印刷装置、同じインクを使用して製造コストを下げたいとの要請も強い。
以上の諸点を考慮すると、既存のインク濃度はできるだけ変更せずに、制御の容易なインクの滴下量で膜厚を調整するのが望ましく、その際に上記のように各発光色の有機EL素子における層間絶縁層の掘り込み量を調整して膜形状を揃えることによって、発光光率が良好で各発光色ごとに開口率のばらつきの少ない高画質な有機EL表示パネルを得ることができるものである。
6.効果(まとめ)
(1)上記実施の形態に係る有機EL表示パネル10によれば、各発光色の発光層の層厚が異なる場合に、必要な層厚に応じて、層間絶縁層の掘り込み量を調整することにより、各発光色の発光層の膜形状を均一化することができる。また、隔壁の高さを所定の値に設定することにより、乾燥後の発光層の平坦率を改善して、発光効率を向上させることができる。
ここで、各発光色の有機EL素子における具体的な掘り込み量は、次のような手法により求めることができる。
(ア)各発光色における発光層の平坦部の層厚を、光共振構造を構築するための光学的設計により求める。
(イ)決定された各色の発光層の層厚と、使用するインク濃度および発光層を形成すべき開口部の形状(容量)とから、各発光層形成位置に滴下すべきインク量を決定する。
(ウ)特定の発光色(上記では青)におけるインク溜まりの表面形状を基準にして、他の発光色のインク溜まりの表面形状が同じになるように(すなわち、インク溜まりの、ピニング位置から上方のインク量(以下、「インク盛り上がり量」という。)が同じになるように)、他の発光色の有機EL素子における掘り込み量を決定する。
また、隔壁の高さは、上記(ウ)におけるインク盛り上がり量を適正な範囲内にして(図11(b)参照)、乾燥後の発光層の平坦率が90%以上となるように決定される。具体的には、乾燥後の発光層の中央位置の高さとピニング位置の高さとの差分が、700nm以下となるように設定されればよい。
これにより、ウエットプロセスにより有機発光層を効率的に形成しつつ、発光効率に優れ、良質な画像表示が可能な有機EL表示パネルを提供することができる。
(2)また、層間絶縁層形成工程において、層間絶縁層を感光性樹脂材料で形成して、光透過率の異なるハーフトーンマスクを使用して、露光、現像することにより、一挙に異なる深さの掘り込み部を形成することができるので、工数がそれほど増えるわけではないにも関わらず、得られる効果が大きい。
≪変形例≫
以上、本発明の一態様として、有機EL表示パネル及び有機EL表示パネルの製造方法の実施の形態について説明したが、本発明は、その本質的な特徴的構成要素を除き、以上の説明に何ら限定を受けるものではない。以下では、本発明の他の態様例である変形例を説明する。
(1)層間絶縁層形成工程の変形例
上記実施の形態では、ハーフトーンマスクを利用して、層間絶縁層12に深さの異なる掘り込み部を1回のフォトリソグラフ工程で形成したが、勿論これに限定されるわけではない。
(1−1)多層露光を行う場合
図14(a)〜(d)は、層間絶縁層12に掘り込み部を形成するための第1の変形例を示す模式図である。
本変形例では、層間絶縁層12はポジ型の有機樹脂材料で形成されているものとする。
まず、掘り込み部125Rの対応箇所のみを全露光するマスク121を介して層間絶縁層12表面の露光処理を実行し(図14(a))、これを現像後、洗浄して不要部分を流し去ることで、掘り込み部125Rの形成予定部分に第1回の掘り込みを行い、掘り込み部125R’を形成する(図14(b))。
次に、掘り込み部125R、掘り込み部125Gに対応する箇所を全露光すべくマスク122を用いて層間絶縁層12を露光する(図14(c))。その後、これを現像後、洗浄して不要部分を流し去ることで、掘り込み部125R、125Gが形成される(図14(d))。
各掘り込み部125R、125Gの深さが目標値となるように、第1回目と第2回目の露光量が決定されている。
実施の形態では、フォトマスクのハーフトーン部における透過率が特定されているため、工数を少なくできるという利点がある一方でマスクの汎用性に乏しいという面があったが、本変形例によれば、第1回目と第2回目の露光量を制御するだけで様々な掘り込み量が設定できるので、機種変更やインクの種類の変更にも柔軟に対応して掘り込み部の深さを調整できる。
(1−2)エッチング処理を行う場合
図15(a)〜(d)、図16(a)〜(d)は、エッチングにより掘り込み部125R、125Gを形成する場合の変形例を示す模式図である。
まず、層間絶縁層12の表面にレジスト123を塗布する(図15(a))。そして、マスク(不図示)を用いて、レジスト123の、掘り込み部125Rに対応する位置を露光、現像、洗浄して、レジスト123に開口123Rを形成し、レジスト123をマスクとしてドライエッチング処理を行って、層間絶縁層12に掘り込み部125R’を形成する(図15(c))。そして、レジスト123をアセトンなどの有機溶剤で除去する(図15(d))。
次に、図16(a)に示すように、層間絶縁層12上にレジスト124を塗布し、マスク(不図示)を用いて、レジスト123の、掘り込み部125R、125Gに対応する位置を露光、現像、洗浄して、レジスト124に開口124R、124Gを形成し、レジスト124をマスクとしてドライエッチング処理を行って、層間絶縁層12に掘り込み部125R、125Gを形成する(図16(c))。そして、レジスト124をアセトンなどの有機溶剤で除去する(図16(d))。
なお、掘り込み部125R、125Gを形成するためドライエッチングに代えてウエットエッチングを行ってもよい。
また、図14(a)、図15(a)の前に層間絶縁層12を全露光して、層間絶縁層12の表面を整える前処理工程を設けてもよい。
(2)上記実施の形態では、高さの異なる隔壁14と画素規制層141をハーフトーンマスクを用いることにより一つの工程で同時に形成したが、隔壁14と画素規制層141を別工程で形成するようにしても構わない。
例えば、まず、Y方向における画素電極列を仕切るための画素規制層141を形成する。
具体的な画素規制層141の形成方法としては、例えば、ダイコート法などにより、画素電極13を形成した基板11の上面に、樹脂材料を塗布する。そして、フォトリソグラフィ法を用いて、Y方向に隣接する画素電極13の間に画素規制層141を形成すべく樹脂材料をパターニングした後、焼成することにより、画素規制層141を形成することができる。
次に、隔壁14の材料である隔壁用樹脂を、例えば、ダイコート法などを用いて一様に塗布し、隔壁材料層を形成し、フォトリソグラフィ法により隔壁材料層にパターニングした後、焼成して隔壁14を形成する。
(3)有機EL素子の積層構造の変形例
上記実施の形態では、有機EL素子の積層構成として、電子輸送層18や電子注入層19、正孔注入層15や正孔輸送層16を有する構成であるとしたが、これに限られない。例えば、電子輸送層18を有しない有機EL素子や、正孔輸送層16を有しない有機EL素子であってもよい。また、例えば、正孔注入層15と正孔輸送層16とに替えて、単一層の正孔注入輸送層を有していてもよい。また、例えば、発光層17と電子輸送層18との間に、アルカリ金属からなる中間層を備えてもよい。
しかし、有機EL素子として機能を発揮するための最低限の構成(画素電極と対向電極との間に有機発光層を介在させる基本的な構成)は必要である。
(4)上記実施の形態に係る有機EL表示パネル10では、図2に示すように、画素規制層141の延伸方向が有機EL表示パネル10の長軸X方向、隔壁14の延伸方向が有機EL表示パネル10の短軸Y方向であったが、画素規制層141と隔壁14の延伸方向は、逆であってもよい。また、画素絶縁層及び隔壁の延伸方向は、有機EL表示パネル10の形状とは無関係な方向であってもよい。
また、上記実施の形態に係る有機EL表示パネル10では、一例として画像表示面を長方形状としたが、画像表示面の形状に限定はなく、適宜変更可能である。
また、上記実施の形態に係る有機EL表示パネル10では、画素電極13を長方形平板状の部材としたが、これに限られない。
さらに、上記実施の形態においてはラインバンク方式の有機EL表示パネルについて説明したが、一つの副画素ごとにその四方を隔壁で囲むようにした、いわゆるピクセルバンク方式の有機EL表示パネルであっても構わない。
(5)上記実施の形態に係る有機EL表示パネル10では、R、G、B色にそれぞれ発光する副画素100R、100G、100Bが配列されていたが、副画素の発光色はこれに限られず、例えば、R、G、Bに加えて黄色(Y)の4色であってもよい。また、一つの画素Pにおいて、副画素は1色あたり1個に限られず、複数配置されてもよい。また、画素Pにおける副画素の配列は、図2に示すような、赤色、緑色、青色の順番に限られず、これらを入れ替えた順番であってもよい。
このように発光色が3種類以上ある場合に、そのうちの任意の異なる2種類の発光色を発光する副画素を第1発光部、第2発光部としたとき、層間絶縁層12における掘り込み部の深さが、それらの発光色の発光層の膜厚に応じて異なるようにすることにより、従来よりも均一な膜形状を得られる。
(6)上記実施の形態においては、発光色が一番波長の短い青色の有機EL素子については、層厚が一番小さいため、層間絶縁層に掘り込み部を設けていなかったが、場合によっては、この部分にも掘り込みを設けてもよい。その分だけ、他の赤色と緑色の発光色の副画素における層間絶縁層の掘り込み量も深くなる。
(7)上記実施の形態においては、発光層の層厚が大きい有機EL素子の掘り込み部(掘り込み部125R)が、それよりも層厚の小さな有機EL素子の掘り込み部(掘り込み部125G)よりも深くなるように形成したが、必ずしも、発光層の層厚の大小関係と掘り込み量の大小関係が一致するとは限らない。
今、使用する印刷装置の仕様が許す範囲で、インク濃度を発光色ごとで変更できるような場合を想定する。例えば、図13の表において、R用のインク濃度が、1.6%、G用のインク濃度が1.0%の場合を考えると、R用の必要インク量は液高で7.5μmであるが、G用の必要インク量の液高は8.0μmとなって、RとGでインク必要量が逆転することになり、掘り込み部125Gの掘り込み量が、掘り込み部125Rの掘り込み量よりも多くなってしまう場合が生じ得るからである。
(8)上記実施の形態では、画素電極13を光反射性にして光共振効果を得べく、発光層の膜厚を調整して、光路差が所定の条件を満たすようにしたが、発光層に加えて、もしくは発光層に代えて、その下層の正孔注入層および/または正孔輸送層の膜厚も変更して光共振効果を得るようにしてもよい。要するに発光層を含む有機層全体の膜厚を調整すればよい。
正孔注入層や正孔輸送層をウエットプロセスで形成して層厚を異ならせる場合でも、発光層の形成時と同様な問題が発生するため、掘り込み部を設ける必要があるからである。
(9)掘り込み部の底面の形状はできるだけ平坦であることが望ましい。もし底面が湾曲していれば、その形状が、上方に積層する各層の表面形状に影響を与え、発光層の膜形状を平坦にするのが難しくなるからである。
もっとも、掘り込み部に要求される「平坦性」は、各色の発光層の膜形状を揃えることを主目的としているので、掘り込み部を設けていない青色の有機EL素子における層間絶縁層12の表面と同程度の平坦性であればよい。
また、図3に示した例では、掘り込み部125R、125Gの掘り込み量があまり深くないため、掘り込み部の側面形状がそれほど問題にならないが、図19(b)に示すように掘り込み部が深く、発光層ないしは他の有機層が、掘り込み部の内側面に接触するような場合には、当該掘り込み部の内側面は、当該図19(b)に示すように掘り込み部の内側面と連続的に繋がるように成形され、掘り込み部の内側面と掘り込み部の内側面とのなす角度もできるだけ小さい方が望ましい。
もし、掘り込み部の内側面と掘り込み部の内側面との繋ぎ部分に段部ができたり、隔壁の底に隙間ができたりすると、ピニングがその部分に形成されるおそれがあり、発光層を設計通りの膜形状に成膜するのが困難になるからである。
(10)上記実施の形態に係る有機EL表示パネル10では、画素電極13を陽極、対向電極17を陰極としたが、これに限られず、画素電極13を陰極、対向電極17を陽極とする逆構造であってもよい。正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層などを設ける場合には、その積層順も陰極と陽極の位置によって適宜修正される。
(11)また、上記実施の形態に係る有機EL表示パネル10は、アクティブマトリクス方式を採用したが、これに限られず、パッシブマトリクス方式を採用してもよい。
(12)上記実施の形態で示した有機EL表示パネルは、図17に示すようにテレビ300の表示部301や、その他パーソナルコンピュータ、形態端末、業務用ディスプレイなど様々な電子機器の表示パネルとして用いることができる。
≪補足≫
以上、本開示に係る有機EL表示パネルおよびその製造方法並びに有機EL表示装置、電子機器について、実施の形態および変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態および変形例に限定されるものではない。上記実施の形態および変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態および変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
本開示に係る有機EL表示パネルは、様々な電子機器に用いられる表示パネルとして広く利用することができる。
1 有機EL表示装置
2 有機EL素子
10 有機EL表示パネル
11 基板
12 層間絶縁層
13 画素電極
14 隔壁
15 正孔注入層
16 正孔輸送層
17 発光層
18 電子輸送層
19 電子注入層
20 対向電極
21 封止層
100B、100G、100R 副画素
111 基材
112 TFT層
125R、125G 掘り込み部
140 隔壁材料層
141 画素規制層

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された層間絶縁層と、
    前記層間絶縁層上に形成された有機EL発光部と、
    を備えた有機EL表示パネルであって、
    前記有機EL発光部は、
    前記層間絶縁層上に行列状に配された複数の画素電極と、行方向に隣接する前記画素電極間に配され、列方向に延伸する複数の隔壁と、前記隔壁で仕切られた領域に形成された、発光層を含む有機層と、前記有機層の上方に形成された対向電極と
    を含み、
    前記有機EL発光部は、第1色を発光する発光層を有する第1発光部と、第1色と異なる第2色を発光する発光層を有する第2発光部とを含み、
    前記第1発光部と前記第2発光部は、前記有機層の層厚が異なっており、前記第1発光部と前記第2発光部の前記隔壁で仕切られた領域における層間絶縁層の掘り込み量が異なっている
    有機EL表示パネル。
  2. 前記第1発光部と前記第2発光部のうち、発光する色の波長が長い発光部の方が、他方の発光部よりも前記層間絶縁層の掘り込み量が多い
    請求項1に記載の有機EL表示パネル。
  3. 第1発光部と第2発光部における前記有機層の上面と前記隔壁とが互いに接触するピニング位置の高さと、前記有機層の上面の中央位置の高さとの差分が所定の値以下となるように、前記隔壁の高さおよび前記層間絶縁層の掘り込み量が設定される
    請求項1または2に記載の有機EL表示パネル。
  4. 前記有機層の上面と前記隔壁とが互いに接触するピニング位置の高さと、前記有機層の上面の中央位置の高さとの差分は、700nm以下である
    請求項3に記載の有機EL表示パネル。
  5. 前記層間絶縁層の掘り込み部分の底面は平坦である
    請求項1から4までのいずれかに記載の有機EL表示パネル。
  6. 前記画素電極は、光反射性を有する金属薄膜からなる
    請求項1から5までのいずれかに記載の有機EL表示パネル。
  7. 請求項1から6までのいずれかに記載の有機EL表示パネルと、
    前記有機EL表示パネルを駆動して画像を表示させる駆動部と
    を備える有機EL表示装置。
  8. 画像表示部として請求項7に記載の有機EL表示装置を備える
    電子機器。
  9. 基板を準備する第1工程と、
    前記基板上に層間絶縁層を形成する第2工程と、
    前記層間絶縁層上に有機EL発光部を形成する第3工程と、
    を含む有機EL表示パネルの製造方法であって、
    前記有機EL発光部は、
    前記層間絶縁層上に行列状に配された複数の画素電極と、行方向に隣接する前記画素電極間に配され、列方向に延伸する複数の隔壁と、前記隔壁で仕切られた領域に形成された、発光層を含む有機層と、前記有機層の上方に形成された対向電極とを含む共に、第1色を発光する発光層を有する第1発光部と、第1色と異なる第2色を発光する発光層を有する第2発光部とを含み、
    前記第1発光部と前記第2発光部では有機層の層厚が異なっており、前記第2工程において、前記第1発光部と前記第2発光部の前記隔壁で仕切られた領域における層間絶縁層に異なる深さの掘り込みが形成される
    有機EL表示パネルの製造方法。
  10. 前記層間絶縁層は、感光性樹脂材料からなり、
    前記第2工程において、ハーフトーンマスクを利用して前記層間絶縁層に異なる深さの掘り込みを一回のフォトリソグラフ工程で形成する
    請求項9に記載の有機EL表示パネルの製造方法。
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