なお、以下の実施例において、カメラ本体、交換レンズ及び中間アクセサリの各々を総称してユニットとも称する。また、交換レンズ及び中間アクセサリの各々を総称してアクセサリとも称する。
なお。以下の実施例では各ユニットが他のユニットの光学情報を有しているか否かに着目するが、これは必ずしもユニットの発売日や製造日とは関係ない。例えば、ファームアップ等によって、ユニットの発売日や製造日によらず、各ユニットが記憶している光学情報は変わり得る。
以下、実施例1について説明する。
<カメラシステムの構成(図1)>
図1を用いて、本実施例のカメラシステムの構成を説明する。
カメラシステムはカメラ本体20から交換レンズ10への制御命令伝達の為、および交換レンズ10からカメラ本体20への操作情報および光学情報伝達の為の通信経路である第一の通信経路を有する。また、カメラ本体20と複数の中間アクセサリ30、40との操作情報および光学情報伝達の為の通信経路である第二の通信経路を有する。以後、第一の通信経路により行う通信を第一通信(第1の通信)、第二の通信経路により行う通信を第二通信(第2の通信)とも称する。
ここで、第一の通信経路はカメラ側の第一通信部207とレンズ側の第一通信部114との間で相互に行う通信を、後述のマウント202及び305、303及び405、403及び102を介して行う経路である。なお、カメラ側の第一通信部207とレンズ側の第一通信部114はそれぞれ通信制御手段の一例である。
このように、あるユニットが当該ユニットとは異なる1つのユニットとの間で行う通信を、本実施例では一対一の通信とも称する。
また、ここで、第二の通信経路は、カメラ側の第二通信部208が各アクセサリの通信部と通信する経路である。その際、カメラ側の第二通信部208からマウント203及び306を介して行われるとともに、マウント304及び406、404及び103の少なくとも一部を介して、通信が実施される。第二通信経路によってカメラ側の通信部208は例えば、レンズ側の第二通信部115、中間アクセサリ側の第二通信部308、408との間で通信を行う。なお、カメラ側の通信部208、レンズ側の第二通信部115、中間アクセサリ側の第二通信部308、及び中間アクセサリ側の408は、それぞれ通信制御手段の一例である。
このように、あるユニットが当該ユニットとは異なる複数のユニットとの間で行う通信を、本実施例では一対多の通信とも称する。
図1において、交換レンズ10は、撮影に関する可動光学部材を制御する交換レンズである。カメラ本体20は、映像を撮影するカメラ本体である。中間アクセサリ30、中間アクセサリ40は、交換レンズ10とカメラ本体20との間に装着されたエクステンダー等の中間アクセサリである。
交換レンズ10、中間アクセサリ40、中間アクセサリ30、カメラ本体20は、マウント101と401、402と301、302と201がそれぞれ取り外し可能に取り付けられる。ここで、マウント101は交換レンズ10に設けられ、マウント401、マウント402は中間アクセサリ40に設けられ、マウント301、マウント302は中間アクセサリ30に設けられ、マウント201はカメラ本体20に設けられている。
マウント101、401、402、301、302、201にはそれぞれ、第一通信を行う為の1つ以上の接点を持つ接点端子群である第一通信接点群102、403、405、303、305、202が設けられている。ここで、第一通信接点群102、403、405、303、305、202は、交換レンズ10、中間アクセサリ30、中間アクセサリ40、カメラ本体20が接続された時に、導通する構成となっている。実施例1では、第一通信は、交換レンズ10の光学部材をカメラ本体20が制御する為にも用いられる。
更に、マウント101、401、402、301、302、201にはそれぞれ、第二通信を行う為の1つ以上の接点を持つ接点端子群である第二通信接点群103、404、406、304、306、203が設けられている。ここで、第二通信接点群103、404、406、304、306、203は、交換レンズ10、中間アクセサリ30、中間アクセサリ40、カメラ本体20が接続された時に、導通する構成となっている。実施例1では、第二通信は、カメラ本体20が中間アクセサリ30、中間アクセサリ40と、交換レンズ10とに対して一対多の通信を行うことが可能であるように構成されている。
このように、カメラ本体20と交換レンズ10の一対一の通信である第一通信と、カメラ本体と複数のアクセサリとの一体多の通信を行う第二通信とのそれぞれに対応して、異なる第一の通信経路と第二の通信経路が設けられている。これにより、同一の通信経路を用いて通信を行う場合と比較して、例えば第一通信ではより意図したタイミングで交換レンズに交換レンズ制御命令伝達をする事が出来る。交換レンズ制御命令伝達をカメラ本体が意図したタイミングで直ぐに交換レンズに伝達できるので、交換レンズに実装された複数の光学部材を高速、高精度で制御することが出来る。
交換レンズ10は、光学系を構成するフォーカスレンズ104、ズームレンズ105、アイリス106、ぶれ補正レンズ107と、各光学部材を制御する制御部(108〜111)及び、レンズ全体を制御するレンズ制御部113を備える。さらに交換レンズ10は、第1の通信を行うレンズ側の第一通信部114、第2の通信を行うレンズ側の第二通信部115、ぶれ量を検出するぶれ量検出部112、交換レンズに設けられた操作部材であるレンズ操作部材116を備える。各構成について説明をする。
フォーカスレンズ104は、撮影映像のピント状態を変化させるためのものである。ズームレンズ105は、撮影映像のズームを行う為のものである。アイリス106は、撮影映像の光量調整を行う為のものである。ぶれ補正レンズ107は、被写体像の像ぶれを補正する為のぶれ補正レンズである。
フォーカスレンズ制御部108は、フォーカスレンズ104の位置検出および駆動制御を行う。ズームレンズ制御部109は、ズームレンズ105の位置検出および駆動制御を行う。アイリス制御部110は、アイリス106の位置検出および駆動制御を行う。ぶれ補正制御部111は、ぶれ補正レンズ107の位置検出および駆動制御を行う為のぶれ補正制御部である。フォーカスレンズ制御部108、ズームレンズ制御部109、アイリス制御部110、ぶれ補正制御部111は、それぞれ例えば絶対値エンコーダ等の位置センサーと、超音波モータやステッピングモータ等の駆動モータにより構成される。ぶれ量検出部112は、交換レンズ10の振動量を検出するためのものであり、例えばジャイロセンサーで構成される。
レンズ制御部113はレンズを制御する為のものであり、不図示のメモリを有している。レンズ制御部113は、通信制御部の一例である。レンズ側第一通信部114は、交換レンズ10にて第一通信を行う為のものである。レンズ側第二通信部115は、交換レンズ10にて第二通信を行う為のものである。
レンズ制御部113が備えるメモリは、書き換え可能な不揮発メモリで構成され、CPUが実行する制御ソフトウェア(ファームウェア)、交換レンズ10に関する固有情報や状態情報を記憶する。固有情報は例えば機種名(識別情報)、光学特性、補正情報などである。また、状態情報は例えば動作状態(正常/セーフモード)、ズームレンズ105の位置情報(または倍率)、フォーカスレンズ104の位置情報、アイリス106のF値、ぶれ補正レンズ107の位置情報、ファームウェアのバージョンや更新状態などである。ただし、これらに限定されない。また、メモリには、後述するセーフモードで交換レンズ10を動作させる際に実行するプログラムも記憶されている。
また、レンズ制御部113はCPUなどのプログラマブルプロセッサを有し、メモリからプログラムを読みだして実行することにより、後述する交換レンズ10の動作をはじめとした、各種の動作を実現する。例えばレンズ制御部113は、後述する第一通信でカメラ制御部205から受信した命令に応じた動作を実行する。命令に応じた動作とは、例えばフォーカスレンズ制御部108、ズームレンズ制御部109、アイリス制御部110、ぶれ補正制御部111の制御や、メモリに記憶されたファームウェアの更新を実行する。
レンズ制御部113は、メモリに記憶されている古いファームウェアを、例えばカメラ本体20から第一通信で受信した新しいファームウェアで上書きすることによってファームウェアを更新する。また、レンズ制御部113は、ファームウェアの更新処理の状態を表すデータ(更新状態データ)をメモリに記録することで、更新処理を管理する。例えばレンズ制御部113はファームウェアの上書きを行う前に、更新状態データを「未完了」を示す値にし、ファームウェアの上書きが完了すると更新状態データを「完了」を示す値にする。なお、「完了」を示す値は「正常完了」を示す値と「異常完了」を示す値とで異なっていてもよい。また「異常完了」を示す値は、異常の原因に応じて異なる値であってよい。
例えば、ファームウェアの更新中に交換レンズ10が外された場合、交換レンズ10への電源供給が絶たれるため、更新状態データが「未完了」を示す値のまま更新処理が中断される。例えばレンズ制御部113は、電源が再び供給された際に更新状態データを確認し、未完了状態を示す値であった場合には、ファームウェアの更新が中断された状態であるため、動作が制限されたモード(セーフモード)に移行する。セーフモードでは、ファームウェアの更新を行うために必要な処理を含む、制限された機能だけが実行可能である。ファームウェアの更新を行うために必要な処理とは、具体的には、交換レンズ10の識別情報と動作状態情報(あるいはファームウェア更新の要求)をカメラ本体20に送信する処理である。また、カメラ本体20から受信したファームウェアでメモリに記録しているファームウェアを更新する処理も、ファームウェアの更新を行うために必要な処理である。
それ以外の処理、例えばフォーカスレンズ制御部108の制御などは行えない。
通常、メモリの容量はファームウェア全体を二重化して記憶できるほど大きくない。そのため、セーフモード用のプログラム記憶に利用できる容量は制限される。したがってセーフモードでは、交換レンズ10の動作状態の送信やファームウェアの更新といった必要最低限の機能を含む、限られた機能だけが提供される。レンズ制御部113はセーフモード中に第一通信で、セーフモードでは実行できない処理の要求、例えばフォーカスレンズ104の駆動要求などを受信した場合、要求を無視する。レンズ操作部材116は、交換レンズ10に備え付けられた操作部材であり、例えばスイッチ又は電子リングである。レンズ操作部材116が操作されると、操作信号がレンズ制御部113へ出力される。
次に、カメラ本体20の構成の説明をする。カメラ本体20は、撮像素子204、カメラ本体を制御するカメラ制御部205、カメラ本体20が撮影した映像などを表示する映像表示部206、カメラ本体20に設けられた操作部材であるカメラ操作部材209を備える。さらに、カメラ本体20は、第1の通信及び第2の通信を制御するカメラ側第一通信部207、カメラ側第二通信部208を備える。各構成について説明をする。
撮像素子204は映像を撮影する為の撮像素子であり、例えばCMOSイメージセンサーである。
カメラ制御部205は、カメラ本体を制御する為のものであり、不図示のメモリを有している。カメラ制御部205は通信制御部の一例である。カメラ側第一通信部207は、カメラ本体20にて第一通信を行う為のものである。カメラ側第二通信部208は、カメラ本体20にて第二通信を行う為のものである。カメラ制御部205、カメラ側第一通信部207、カメラ側第二通信部208は例えばカメラ本体20内のCPUを用いて構成されている。
映像表示部206は例えば液晶モニタであり、カメラ本体20が撮影した映像や、記録媒体211に記録された画像データ、GUIなどの表示に用いられる。このとき、映像表示部206は、交換レンズ10もしくは中間アクセサリ30、40のファームウェア更新をユーザが指示するためのメニュー表示にも用いられる。また、カメラ制御部205は、装着されている交換レンズ10や中間アクセサリ30、40がセーフモードであることを検知すると、ファームウェアの更新が必要であることをメッセージ表示などによってユーザに報知することができる。
カメラ操作部材209は撮影条件を設定する為のものであり、例えばダイアルリングやスイッチである。カメラ操作部材209が操作されると、操作信号がカメラ制御部205へ出力される。
メディアIF210は、例えば着脱可能なメモリーカードである記録媒体211に対してデータの記録や読み出しを行うためのインターフェースである。
記録媒体211は、カメラ本体20での撮影によって得られた画像データや音声データの記録先として用いられる他、カメラ本体20、交換レンズ10、中間アクセサリ30、40のファームウェア更新時には新しいファームウェアの供給元としても用いられる。
中間アクセサリ30、40のそれぞれは、中間アクセサリ光学部材307、407と、第二通信を行う中間アクセサリ側第二通信部308、408と、中間アクセサリの制御を行う309、409を備える。また、更に、中間アクセサリ30、40のそれぞれは、中間アクセサリに設けられた操作部材である中間アクセサリ操作部材310、410を備える。各構成について説明をする。
本実施例の中間アクセサリ光学部材307及び407は一例として、撮影映像に対して光学特性の変化をもたらす光学部材であり、例えば変倍レンズやNDフィルタである。
中間アクセサリ側第二通信部308及び408は、中間アクセサリ30、中間アクセサリ40にて第二通信を行う為の通信部である。
中間アクセサリ制御部309、409は、それぞれ中間アクセサリ30、中間アクセサリ40を制御する為の制御部であり、不図示のメモリを有している。中間アクセサリ制御部309、409は、各々が通信制御部の一例である。中間アクセサリ制御部309、409、中間アクセサリ側第二通信部308及び408は、中間アクセサリのCPUを用いて構成されている。
中間アクセサリ制御部309、409が有するメモリは、書き換え可能な不揮発メモリで構成され、CPUが実行する制御ソフトウェア(ファームウェア)、中間アクセサリ30、40に関する固有情報や状態情報を記憶する。固有情報は例えば機種名(識別情報)、光学特性、補正情報などである。また、状態情報は例えば動作状態(正常/セーフモード)、中間アクセサリ操作部材310、410の操作情報(位置や速度)、ファームウェアのバージョンや更新状態などである。ただし、これらに限定されない。また、メモリには、後述するセーフモードで中間アクセサリ30、40を動作させる際に実行するプログラムも記憶されている。
また、中間アクセサリ制御部309、409はCPUなどのプログラマブルプロセッサを有し、メモリからプログラムを読みだして実行することにより、後述する中間アクセサリ30、40の動作をはじめとした、各種の動作を実現する。例えば中間アクセサリ制御部309、409は、後述する第二通信でカメラ制御部205から受信した命令に応じた動作、例えば中間アクセサリ操作部材310、410の操作情報の送信、メモリに記憶されたファームウェアの更新を実行する。
中間アクセサリ制御部309、409は、メモリに記憶されている古いファームウェアを、例えばカメラ本体20から第一通信で受信した新しいファームウェアで上書きすることによってファームウェアを更新する。また、中間アクセサリ制御部309、409は、ファームウェアの更新処理の状態を表すデータ(更新状態データ)をメモリに記録することで、更新処理を管理する。例えば中間アクセサリ制御部309、409はファームウェアの上書きを行う前に、更新状態データを「未完了」を示す値にし、ファームウェアの上書きが完了すると更新状態データを「完了」を示す値にする。なお、「完了」を示す値は「正常完了」を示す値と「異常完了」を示す値とで異なっていてもよい。また「異常完了」を示す値は、異常の原因に応じて異なる値であってよい。
例えば、ファームウェアの更新中に中間アクセサリ30、40が外された場合、中間アクセサリ30、40への電源供給が絶たれるため、更新状態データが「未完了」を示す値のまま更新処理が中断される。例えば中間アクセサリ制御部309、409は、電源が再び供給された際に更新状態データを確認し、未完了状態を示す値であった場合には、動作が制限されたモード(セーフモード)に移行する。
セーフモードでは、ファームウェアの更新を行うために必要な処理を含む、制限された機能だけが実行可能である。ファームウェアの更新を行うために必要な処理とは、具体的には、中間アクセサリ30、40の識別情報とセーフモードであることを示す情報(あるいはファームウェア更新の要求)などの認証情報をカメラ本体20に送信する処理である。また、カメラ本体20から受信したファームウェアでメモリに記録されているファームウェアを更新する処理もファームウェアの更新を行うために必要な処理である。それ以外の処理、例えば中間アクセサリ操作部材310、410の操作情報の送信などは行えない。
通常、メモリの容量はファームウェア全体を二重化して記憶できるほど大きくない。そのため、セーフモード用のプログラム記憶に利用できる容量は制限される。したがってセーフモードでは、中間アクセサリ30、40の動作状態の送信やファームウェアの更新といった必要最低限の機能を含む、限られた機能だけが提供される。中間アクセサリ制御部309、409はセーフモード中に第二通信で、セーフモードでは実行できない処理の要求、例えば中間アクセサリ操作部材310、410の操作情報の送信受信した場合、要求を無視する。
中間アクセサリ操作部材310、410は、それぞれ中間アクセサリ30、中間アクセサリ40に備え付けられた操作部材であり、例えばスイッチ又は電子リングである。中間アクセサリ操作部材310、410が操作されると、操作信号が中間アクセサリ制御部309、409へ出力される。
第二通信接続スイッチ311、第二通信接続スイッチ411は、それぞれ中間アクセサリ30、中間アクセサリ40の第二通信線上、かつ、中間アクセサリ側第二通信部よりレンズ側に備え付けられたスイッチである。第二通信接続スイッチ311、第二通信接続スイッチ411は、それぞれ中間アクセサリ制御部309および中間アクセサリ制御部409により短絡・開放を制御できる。これらを設けることにより、自身よりレンズ側の第二通信を遮断することが可能となる。つまり、これらのスイッチの短絡・解放を制御することで、第二通信の通信状態を変更することが可能である。
実施例1において、交換レンズ10に入射した光が、映像として出力されるまでの流れは以下の通りである。
交換レンズ10に入射した光は、フォーカスレンズ104、ズームレンズ105、アイリス106、ぶれ補正レンズ107、中間アクセサリ光学部材407、307を通り撮像素子204で結像し、電気信号に変換される。撮像素子204から出力された電気信号は、カメラ制御部205にて映像信号に変化され、映像表示部206に出力される。
<第一通信(図2)>
次に、第一通信について図2を用いて説明する。
図2の(a)は、第一通信を行う構成を示している。本実施例の第一通信はクロック同期通信を行う場合を例示するが、調歩同期式通信を行っても良い。調歩同期式通信については変形例として後述する。第一通信接点群102、403、405、303、305、202には夫々、カメラ側第一通信部207から出力されるクロックラインLCLKの端子である第一通信LCLK端子102a、403a、405a、303a、305a、202aが含まれている。本実施例ではまた、同様にクロック同期通信のカメラ側第一通信部207から出力されるデータラインDCLの端子である第一通信DCL端子102b、403b、405b、303b、305b、202bが含まれている。なお、第一通信DCL端子102b、403b、405b、303b、305b、202bの各々が、第1の通信端子の一例である。また、同様にクロック同期通信のレンズ側第一通信部114から出力されるデータラインDLCの端子である第一通信DLC端子102c、403c、405c、303c、305c、202cが含まれている。ばお、第一通信DLC端子102c、403c、405c、303c、305c、202cの各々が、第3の通信端子の一例である。
図2の(a)が示す通り、クロックラインLCLK、データラインDCLは、交換レンズ10内でプルアップされている。またクロックラインLCLK、データラインDLCは、カメラ本体20内でプルアップされている。
中間アクセサリ30、中間アクセサリ40内のクロックラインLCLK、データラインDCL、データラインDLCはそれぞれ第一通信接点403と405および303と305の間で短絡されている。
図2の(b)は、第一通信が行われている時のクロックラインLCLK、データラインDCL、データラインDLCの波形を示している。カメラ側第一通信部207は、クロックラインLCLKにクロックを出力すると共に、クロックラインLCLKの立ち上がり信号に合わせてデータラインDCLにB7〜B0の8ビットのデータを出力する。同様にレンズ側第一通信部114は、クロックラインLCLKの立ち上がり信号に合わせてデータラインDLCにB7〜B0の8ビットのデータを出力する。更にカメラ側第一通信部207はクロックラインLCLKの立ち上がり信号に合わせてデータラインDLCのB7〜B0の8ビットのデータを受信する。同様にレンズ側第一通信部114はクロックラインLCLKの立ち上がり信号に合わせてデータラインDCLのB7〜B0の8ビットのデータを受信する。以上によりカメラ側第一通信部207およびレンズ側第一通信部114が通信データをお互いに交換する事が出来る。レンズ側第一通信部114は、データラインDCLのB7〜B0の8ビットのデータを受信すると、クロックラインLCLKをTbusyの時間LOW出力し、その後LOW出力を解除する。ここでTbusy時間は交換レンズ10が受信データを処理している時間であり、カメラ側第一通信部207はデータ送信後にクロックラインLCLKがLOWからHIGHに変化するまでデータ送信を行わない構成となっている。この信号制御により、第一通信のフロー制御を行う事ができる。以上の処理を繰り返す事で、第一通信によりカメラ側第一通信部207とレンズ側第一通信部114の間でデータの伝達を行う事が出来る。
<第2通信(図12)>
次に、図12の構成図を参照して、カメラ本体20と交換レンズ10と中間アクセサリ30と中間アクセサリ40との間に構成される「1対多」の通信が可能な通信回路の1つについて説明する。なお、通信回路は「1対多」の通信が可能であればこの限りではない。さらに、複数の通信回路を持つ場合は、他の通信回路についてはクロック同期式のシリアル通信やUART通信のような「1対1」の通信でも構わない。
カメラ側第二通信部208、レンズ側第二通信部115、中間アクセサリ第二通信部308、408は、第一通信と同様に接点部を介して接続される。より具体的には、前述の第二通信接点群第二通信接点群103、404、406、304、306、203を介して接続される。本実施例において、第二通信接点群103、404、406、304、306、203は各々CS信号端子103a、404a、406a、304a、306a、203aとDATA信号端子103b、404b、406b、304b、306b、203bを有する。カメラ側第二通信部208、レンズ側第二通信部115、中間アクセサリ第二通信部308は、CS信号端子を介して接続されたCS信号線、DATA信号端子を介して接続されたDATA信号線を用いて通信を行う。
なお、第二通信接点群103、404、406、304、306、203が各々有するDATA信号端子は、第2の通信端子の一例である。
カメラ通信回路は接地スイッチ221と入出力切り換えスイッチ222によって構成されている。レンズ通信回路は接地スイッチ121と入出力切り換えスイッチ122によって構成されている。中間アクセサリ通信回路は接地スイッチ321、421と入出力切り換えスイッチ322、422によって構成されている。
信号線は、通信のフロー制御を行うための信号を伝搬するためのCS信号線(第一の信号線)と、送受信するデータを伝搬するためのDATA信号線(第二の信号線)の2本で構成される。
CS信号線はカメラ側第二通信部208と中間アクセサリ第二通信部308、およびレンズ側第二通信部115に接続されており、信号線の状態(Hi/Low)を検出可能な構成としている。またCS信号線はカメラ本体内で不図示の電源にプルアップ接続されている。CS信号線は交換レンズ10の接地スイッチ121、カメラ本体20の接地スイッチ221、中間アダプタの接地スイッチ321、421を介してGNDと接続可能な構成としている(オープンドレイン接続)。この構成により、交換レンズ10、カメラ本体20、中間アクセサリ30、40はそれぞれ接地スイッチをオン(接続)することによりCS信号線の状態をLowにすることが可能である。一方、交換レンズ10、カメラ本体20、中間アクセサリ30、40の全てが各々の接続スイッチをオフ(遮断)することで、CS信号線の状態をHiとすることができる。CS信号線は、ブロードキャスト通信とP2P通信を区別するため、もしくはP2P通信における通信方向の切り替えなどに用いられる。
DATA信号線は、データの伝搬方向を切り換えながら使用可能な単線の双方向データ送信線である。DATA信号線は、交換レンズ10の入出力切り換えスイッチ122を介してレンズ側第二通信部115と接続可能である。また、DATA信号線は、カメラ本体20の入出力切り換えスイッチ222を介してカメラ側第二通信部208と接続可能である。また、DATA信号線は、中間アクセサリ30、40の入出力切り換えスイッチ322、422を介して中間アクセサリ第二通信部308、408とそれぞれ接続可能である。それぞれのマイコンにはデータを送信するためのデータ出力部(CMOS方式)とデータを受信するためのデータ入力部(CMOS方式)が備えられている。入出力切り換えスイッチを操作することでDATA信号線をデータ出力部に接続するかデータ入力部に接続するかを選択することができる。この構成により、交換レンズ10、カメラ本体20、中間アクセサリ30、40は自分がデータを送信する場合にはDATA信号線をデータ出力部と接続するように各々入出力切り換えスイッチを操作することでデータ送信が可能となる。一方、交換レンズ10、カメラ本体20、中間アクセサリ30、40は自分がデータを受信する場合にはDATA信号線をデータ入力部と接続するように各々入出力切り換えスイッチを操作することでデータ受信が可能となる。
ここで、CS信号とデータ信号により行われるブロードキャスト通信とP2P通信について述べる。
CS信号線はいずれかのユニットがGNDに接続するとLOWに落ちるので、ブロードキャスト通信のきっかけとして使用される。
通信の主体であるカメラ本体がCS信号線をLOWに引くことでブロードキャスト通信が開始される。CS信号線がLOWの時にDATA線によりアクセサリが受信したデータは、ブロードキャストされたデータであると判断する。
また、各アクセサリがCS信号線をLOWに引くことでカメラ本体にブロードキャスト通信をリクエストすることができる。
CS信号線のLOWを検知したユニットは、ブロードキャストの処理中は自身の接地スイッチを入れておくことで、ブロードキャスト通信に対する処理が継続していることを他のユニットに周知することが可能である。第二通信はブロードキャスト通信で始まり、ブロードキャスト通信で終わると規定することで、アクセサリのDATA信号線は基本的に受信状態を維持しておけばよい。カメラがアクセサリとP2P通信を行う場合には、まずブロードキャスト通信により通信対象のアクセサリを指定する。ブロードキャスト通信の送信を完了したカメラと指定されたアクセサリはP2P通信を行う。
P2P通信では、まずカメラがデータを送信し、それを受けたアクセサリがカメラへデータを送信する。以後、これが交互に行われる。P2P通信においては、通信中のCS信号はHIGHを維持することでブロードキャスト通信と区別される。P2P通信におけるCS信号はビジー信号として使用される。すなわち、カメラ及びアクセサリが相手に自身からのデータ送信が終了した旨を通知するためにLOWにし、データ受信の準備が整ったことを通知するためにHIGHにする。
P2P通信が終了したら、カメラがP2P通信の終了をブロードキャスト通信する。
このようにして、カメラは複数のアクセサリと2本の通信ラインを介してデータ通信を行える。
なお、図12では本発明における通信回路の一例について示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、CS信号線をカメラ本体20内でGNDにプルダウン接続し、交換レンズ10の接地スイッチ121、カメラ本体20の接地スイッチ221、中間アクセサリ30、40の接地スイッチ321、421を介して不図示の電源と接続可能な構成としても良い。またDATA信号線は常に各々のデータ入力部に接続される構成とし、DATA信号線と各々のデータ出力部との接続/遮断をスイッチにより操作可能な構成としても良い。
第二通信は、第一通信と同じ通信方式や、双方向の調歩同期通信、マスタ・スレーブ方式やトークンパッシング方式等で実現可能である。
<補正された光学情報の取得処理(図3)>
次に、カメラ本体20が中間アクセサリ30および中間アクセサリ40の光学情報に基づいて補正された交換レンズ10の光学情報を取得する流れについて図3を用いて説明する。なお、中間アクセサリの光学情報とは、例えば中間アクセサリが変倍レンズを有する場合には、当該中間アクセサリの挿入により変化する倍率である。また、交換レンズ10の光学情報とは、例えば焦点距離、絞り、フォーカス敏感度、ピント補正量等の情報である。
図3は、中間アクセサリおよび交換レンズを装着して初めて電源を供給した後に、カメラ本体20が中間アクセサリ30および中間アクセサリ40の光学情報に基づいて補正された交換レンズ10の光学情報を取得する処理の流れを示している。
S301にてカメラ本体20が起動すると、S302に遷移する。
S302に遷移すると、カメラ本体20は、不図示の電源供給用マウント接点を介して、交換レンズ10、中間アクセサリ30、中間アクセサリ40に電源を供給し、S303およびS304に遷移する。
S303に遷移すると、カメラ制御部205は、第一通信にて交換レンズ10と初期通信を行う。当該初期通信では、交換レンズ10の認証情報を取得する。
ここで交換レンズ10の認証情報には、交換レンズ10の識別情報と動作状態情報が含まれている。交換レンズ識別情報は、交換レンズの種類(機種)の識別に用いられる機種ナンバー(ID)等の情報であってもよいし、交換レンズ固有の光学データを示す光学データ識別情報であってもよい。また、交換レンズが有する機能を示す情報や同一機種の中での個体を識別可能な製造ナンバー(シリアルナンバー)等の情報を含んでいてもよい。
動作状態情報は、交換レンズ10が正常に動作しているかセーフモードで動作しているかが識別できる情報であり、言い換えると、ファームウェアの更新が中断された状態である(セーフモードで動作)か、否か(正常動作)が識別できる情報である。
第一通信にて交換レンズ10の認証情報を取得するサブプロセスS303の流れについては図4を用いて後述する。
S304に遷移すると、カメラ制御部205は、第二通信にてアクセサリと初期通信を行い、アクセサリの認証情報を取得する。
ここで、アクセサリの認証情報には、アクセサリの識別情報と補正処理要否情報と動作状態情報が含まれている。
中間アクセサリ識別情報は、中間アクセサリの種類(機種)の識別に用いられる機種ナンバー(ID)等の情報であってもよいし、中間アクセサリ固有の光学データを示す光学データ識別情報であってもよい。また、中間アクセサリが有する機能を示す情報や同一機種の中での個体を識別可能な製造ナンバー(シリアルナンバー)等の情報を含んでいてもよい。
また、補正処理要否情報とは、当該アクセサリの装着により、交換レンズ10の光学情報の補正が必要となるか否かを示す情報である。アクセサリが中間アクセサリの場合であって、交換レンズ10の光学系に影響を与えないものである場合は、補正処理は不要である。中間アクセサリ補正処理要否情報によりカメラ制御部205が該中間アクセサリの装着による補正処理が不要であることを事前に知れば、交換レンズ10の光学情報の取得処理において、カメラは該中間アクセサリを無視することができる。
補正処理が不要な中間アクセサリとしては、例えば、自身の幅による光学系への影響を打ち消すように光学設計された光学部材を備え、操作部材を増設する目的で装着される中間アクセサリがある。また、フランジバックの短いマウントの交換レンズとカメラ本体との間に装着することでカメラ本体に適したフランジバック長に変化させるマウントコンバータなども挙げられる。
動作状態情報は、中間アクセサリ30、40が正常に動作しているかセーフモードで動作しているかが識別できる情報であり、言い換えると、ファームウェアの更新が中断された状態である(セーフモードで動作)か、否か(正常動作)が識別できる情報である。
第二通信にて中間アクセサリの認証情報を取得するサブプロセスS304の流れについては図5を用いて後述する。S303およびS304は、別の通信経路を使用するため、処理を並行して行ってもよいし、順次行ってもよい。
S303およびS304により交換レンズの識別情報、装着されているアクセサリの認証情報を取得すると、S305に遷移する。
S305に遷移すると、カメラ制御部205は、S304にて取得した補正処理要否情報を元に、交換レンズの光学情報の補正が必要な中間アクセサリがあるかを判断する。補正処理要否情報が「要」の中間アクセサリ(補正に関わる中間アクセサリ、とも称する)が装着されていた場合には、S306に遷移する。
S306に遷移すると、カメラ制御部205は、交換レンズおよびS305で補正処理要否情報が「要」であった中間アクセサリのうち、カメラ制御部205が光学情報を保有していないアクセサリがあるか否かを判断する。なお、交換レンズおよびS305で補正処理要否情報が「要」であった中間アクセサリを、補正に関わるアクセサリ、とも称する。カメラ制御部205は補正に関わるアクセサリのうち、カメラ制御部205が光学情報を保有していないアクセサリがある場合は、カメラ制御部205では交換レンズの光学情報の補正処理が行うことができない。この場合、補正処理の依頼先を探すため、S307に遷移する。
S307に遷移すると、カメラ制御部205は、補正に関わるアクセサリのうち、他の全アクセサリの光学情報を保持するアクセサリ(第1のアクセサリとも称する)を決定する。第1のアクセサリの決定方法としては、例えば、アクセサリから取得した識別情報により判断してもよいし、通信によってアクセサリに問い合わせてもよい。詳しくは図6を用いて後述する。
S307により第1のアクセサリが確定すると、S308に遷移する。
S308に遷移すると、カメラ制御部205はS307により確定した第1のアクセサリに、その他の補正に関わるアクセサリの識別情報を送信するとともに、交換レンズ10の光学情報の補正処理を依頼する。本実施例では一例として、第1のアクセサリが交換レンズである場合には、第一通信にて通信を行う。第1のアクセサリが中間アクセサリである場合には、第二通信にて通信を行う。
S308により補正依頼を受けた第1のアクセサリの制御部は、保持しているその他の補正に関わるアクセサリの光学情報を用いて、交換レンズ10の光学情報の補正処理を行う。
S309に遷移し、カメラ制御部205は、第1のアクセサリにより補正された光学情報を取得する。
一方、S306において、交換レンズおよびS305で補正処理要否情報が「要」であった中間アクセサリのうち、カメラ制御部205が光学情報を保有していないアクセサリがないとカメラ制御部205が判断した場合は、S310に遷移する。この場合、カメラ制御部205は全アクセサリの光学情報を保持している。
S310に遷移するとカメラ制御部205は自身が保持している交換レンズの光学情報および中間アクセサリの光学情報を用いて、カメラ制御部205が交換レンズの光学情報の補正を行う。
また、S305において、交換レンズの光学情報の補正が必要な中間アクセサリがないとカメラ制御部205が判断した場合には、中間アクセサリが装着されていない、または装着されている全中間アクセサリの補正処理要否情報が「否」である。したがって、交換レンズの光学情報を補正する必要はない場合の処理として、S311に遷移する。
S311に遷移すると、S303で取得した交換レンズ識別情報により、カメラ本体20が交換レンズ10の光学情報を保持しているか否かを判断する。カメラ制御部205が交換レンズの光学情報を保持していない場合、S312に遷移する。
S312に遷移すると、カメラ制御部205は第一通信にて交換レンズ10の光学情報をレンズ制御部113より取得する。
一方で、S311において交換レンズ10の光学情報を保持していると判断された場合は、カメラ制御部205はS313にてカメラ内のデータテーブルより光学情報を取得する。
S309、S310、S312、もしくはS313により光学情報を取得したのちにS314に遷移し、光学情報取得シーケンスは終了する。
光学情報取得後は、第一の通信経路はカメラ本体20が交換レンズ10を制御するための通信に使われ、第二の通信経路はカメラ本体20が中間アクセサリ操作部材310、中間アクセサリ操作部材410の操作情報を定常的に取得するための通信に使われる。交換レンズの操作部材116の操作情報を定常的に取得するための通信は、各通信経路の占有率や通信および制御に必要とされる即時性を考慮して、第一の通信経路、第二の通信経路のいずれを用いてもよい。
<カメラと交換レンズの初期通信処理(図4)>
図4は、実施例1のカメラシステムにおいて、カメラ本体20が交換レンズ10と行う初期通信であるサブプロセスS303の流れを示している。当該初期通信では、カメラ制御部205がレンズ制御部113から交換レンズ10の認証情報を取得する。
S401にてサブプロセスが開始されるとS402に遷移する。
S402に遷移すると、カメラ制御部205はレンズ制御部113に対して、第一通信にて交換レンズ認証情報送信要求を送信する。
ここで、本実施例の交換レンズ認証情報要求について、図10(A)を用いて説明する。本実施例の交換レンズ認証情報要求は、交換レンズ10がカメラ制御部205に対して、認証情報である2つの情報を送信することを要求する情報である。認証情報要求には、交換レンズの識別情報要求と、動作状態情報要求とが含まれる。
S403にて、レンズ制御部113が交換レンズ認証情報送信要求を受信するとS404に遷移する。そして、レンズ制御部113は第一通信にて交換レンズ認証情報をカメラ制御部205に送信する。
ここで、交換レンズ10がカメラ制御部205に送信する認証情報について、図10(B)を用いて説明する。当該認証情報には、識別情報と、動作状態情報とが含まれる。
S405にてカメラ制御部205が交換レンズ認証情報を受信すると、S406に遷移し、受信した交換レンズ認証情報を記憶する。
S407を以て、サブプロセスS303は終了する。
<カメラと中間アクセサリの初期通信処理(図5)>
図5は、実施例1のカメラシステムにおいて、カメラ本体20とアクセサリとが行う初期通信処理であるサブプロセスS304の流れを説明する図である。当該初期通信では、カメラ制御部205がアクセサリの認証情報を取得する。認証情報については後述する。
S501にてサブプロセスが開始されるとS502に遷移する。
S502に遷移すると、カメラ制御部205は中間アクセサリ制御部309に対して、第二通信にて認証情報要求を送信する。
ここで、本実施例の認証情報要求について、図10(C)を用いて説明する。本実施例の認証情報要求は、アクセサリがカメラ制御部205に対して、認証情報である4つの情報を送信することを要求する情報である。認証情報要求には、アクセサリの識別情報要求と、動作状態情報要求と、補正処理要否情報要求と、終端情報要求とが含まれる。
S503にて中間アクセサリ制御部309が認証情報要求を受信すると、S506に遷移する。
S506では、中間アクセサリ制御部309は、第二通信にて中間アクセサリ30の認証情報をカメラ制御部205に送信する。
ここで、中間アクセサリがカメラ制御部205に送信する認証情報について、図10(D)を用いて説明する。当該認証情報には、識別情報と、動作状態情報と、補正処理要否情報と、終端情報とが含まれる。
補正処理要否情報は、当該中間アクセサリが光学特性を変化させるものであれば、「要」を示す情報である。光学特性を変化させるものでなければ、「否」を示す情報である。
本実施例で、終端情報とは、カメラ本体20からみて第二通信の終端であるか否かを示す情報である。当該中間アダプタがカメラ本体20からみて第二通信の終端であれば、終端情報は「終端である」ことを示す情報である。カメラ本体20からみて第二通信の終端でなければ、終端情報は「終端ではない」ことを示す情報である。
第二通信のような一対多の通信においては、例えばアクセサリの識別情報を通信データの先頭に追加するなどして送信先を指定することができる。しかしながら、S502の段階ではカメラ制御部205はアクセサリの情報を一切有していないため、通信データによる送信先の指定ができない。
そこで、本サブプロセスにおいてカメラ本体20が複数のアクセサリと順次通信していく手段の一例として、次のように第二通信接続スイッチ311と第二通信接続スイッチ411とを利用する方法が挙げられる。定常状態において第二通信接続スイッチ311及び第二通信接続スイッチ411は短絡しているとする。
S501においてカメラ制御部205が第二通信にて本サブプロセス開始情報を送信する。第二通信接続スイッチ311及び第二通信接続スイッチ411が短絡されているので、各アクセサリは本サブプロセス開始情報を受信する。本サブプロセス開始情報を受信した各中間アクセサリは、自身の第二通信接続スイッチを開放する。これにより、中間アクセサリ制御部309だけがカメラ制御部205と接続されている状態になり、カメラ制御部205が送信するデータを受信することができる。受信したデータに対する処理が終了した中間アクセサリ制御部309が第二通信接続スイッチ311を短絡することで、中間アクセサリ制御部409はカメラ制御部205が送信するデータを受信することができる。第二通信接続スイッチを短絡した中間アクセサリ30は、本サブプロセスが終了するS522においてカメラ制御部205が送信する本サブプロセス終了情報を受信するまで、カメラ制御部205の送信情報に応答しない。
尚、本実施例では、中間アクセサリ30がセーフモードで動作している場合であっても、カメラ本体20及び中間アクセサリ30は本サブプロセスを終了せず、中間アクセサリ30を介して接続されているアクセサリとの初期通信を行う。しかしながら、セーフモードで動作しているアクセサリが装着されている場合は、そのアクセサリを介して装着されているアクセサリとの初期通信を行わなくてもよい。例えば、中間アクセサリ30の動作状態がセーフモードであったとき、受信したデータに対する処理が終了しても中間アクセサリ制御部309が第二通信接続スイッチ311を短絡させない。そして、カメラ制御部205に終端情報を「終端である」として認証情報を送信することで、直ちに本サブプロセスを終了させてもよい。
中間アクセサリ40も同様の挙動を取ることで、カメラ制御部205は複数のアクセサリと順次通信していくことが可能となる。
S504およびS505において、第二通信接続スイッチ311が開放されているため、中間アクセサリ40およびレンズ制御部113はS502においてカメラ制御部205から送信された情報送信要求を受信しない。
S506において、中間アクセサリ制御部309は、第二通信にて中間アクセサリ30の認証情報をカメラ制御部205に送信する。そして、第二通信接続スイッチ311を短絡させる。これにより、中間アクセサリ制御部409は、カメラ制御部205が送信するデータを受信することができる。
S507にてカメラ制御部205が中間アクセサリ30の認証情報を受信すると、S508に遷移する。そして、受信した認証情報を記憶する。
以上、S502〜S508により中間アクセサリ30の認証情報を取得すると、S509に遷移する。S509、S511、S513〜S515ではS502、S503、S506〜S508と同様に、カメラ制御部205は中間アクセサリ40の認証情報を取得する。
S510では、中間アクセサリ制御部309は、カメラ制御部205が送信した認証情報要求を受信するが、本サブプロセス終了情報を受信していないため、応答しない。
S512では、S504およびS505と同様に、第二通信接続スイッチ411が開放されているため、レンズ制御部113は、S509においてカメラ制御部205から送信された情報送信要求を受信しない。
実施例1は交換レンズ1つと中間アクセサリ2つの計3つのアクセサリを接続した例であるが、中間アクセサリは1つだけしか接続しなくてもよいし、3つ以上接続してもよい。中間アクセサリをいくつ装着してもよいため、アクセサリの情報取得処理はアクセサリの終端情報を取得することにより終了することが好ましい。
アクセサリの終端情報は、別の方法によって取得しても良い。例えば、S502およびS509と同様に、中間アクセサリが装着されていることを想定してカメラ制御部205が認証情報要求を送信した際に、レンズ第二通信部115から返される終端情報により交換レンズであることを通知されてもよい。また、中間アクセサリ40が、不図示の端子の接続状態などにより自身が終端であることを検知してS513にてカメラ本体20に通知してもよい。本実施例では、カメラ制御部205からの認証情報要求へレンズ制御部113が終端情報を含む認証情報を返答することにより、終端情報が通知される場合について記述する。
S516においてS502およびS509と同様にカメラ本体20が第二通信にて認証情報要求を送信する。S517およびS518では、中間アクセサリ30および中間アクセサリ40は、S510と同様に、本サブプロセス終了情報を受信していないため、応答しない。
S519においてレンズ制御部113が認証情報要求を受信すると、S520に遷移し、第二通信にて認証情報をカメラ制御部205に送信する。
ここで、レンズ制御部113がカメラ制御部205に送信する認証情報について、図10(E)を用いて説明する。当該認証情報には、識別情報と、動作状態情報と、補正処理要否情報と、終端情報とが含まれる。
交換レンズ10は中間アクセサリではないため、その装着によって交換レンズ10の光学情報の補正は必要とならない。したがって、補正処理要否情報は、補正処理が不要であることを示す情報である。
また、本実施例の交換レンズ10はカメラ本体20からみて第二通信の終端であるため、終端情報は、交換レンズ10が第二通信の終端であることを示す情報である。
S521によりカメラ制御部205が認証情報を取得すると、S522に遷移し、一連の初期通信処理が終了する。
なお、通信処理の短縮のため、本実施例のように補正処理要否情報を取得するのが好ましいが、補正情報要否情報をやり取りしない場合には、全ての中間アクセサリにおいて補正処理が必要であると判断する。
S522を以て、サブプロセスS304は終了する。
本実施例では、本実施例では、第二通信接続スイッチを利用して、複数のアクセサリと順次通信していく手段を用いた処理について説明した。ただし、複数のアクセサリと通信することができれば別の手段であっても良い。例えば、アクセサリが自身に接続されている不図示の端子の電圧レベルを検知することで、カメラ本体側から何番目に装着されているかを把握することもできる。その場合、カメラから送信される情報送信要求の回数をカウントして自身の装着順と一致した時だけ情報をカメラ本体に送信する。
<第1のアクセサリを決定するサブプロセスS307(図6)>
実施例1において、通信によりカメラ本体20が補正に関わるアクセサリのうち第1のアクセサリを探索するサブプロセスS307の流れについて図6を用いて説明する。
図6は、実施例1のカメラシステムにおいて、カメラ制御部205が光学補正に関わるアクセサリのうち第1のアクセサリを決定するサブプロセスS307の流れを示している。ここで、カメラ制御部205は交換レンズ10、中間アクセサリ30および中間アクセサリ40の光学情報を保持していないものとする。また、中間アクセサリ30および中間アクセサリ40の補正処理要否情報はどちらも「要」であるとする。
S601にてサブプロセスが開始されるとS602に遷移する。
S602に遷移すると、カメラ制御部205は中間アクセサリ制御部309に対して、第二通信にて中間アクセサリ40の識別情報および光学情報有無返答要求を送信し、中間アクセサリ40の光学情報を保持しているか問い合わせる。送信先の指定方法は、例えば送信データに中間アクセサリの識別情報を通信データの先頭に追加し、アクセサリが通信データの先頭の値を参照することで、自身宛の通信か否かを判断すればよい。
S603において中間アクセサリ制御部309が中間アクセサリ40の識別情報および光学情報有無返答要求を受信すると、S604に遷移する。
S604では、中間アクセサリ40の光学情報を保持しているか否かを第二通信にて中間アクセサリ制御部309がカメラ制御部205に送信する。
S605にてカメラ制御部205が中間アクセサリ40の光学情報の有無を中間アクセサリ30から受信すると、S606に遷移する。
S606では、他の中間アクセサリの光学情報を有している中間アクセサリ(第1の中間アクセサリとも称する)をカメラ制御部205が判断する。
中間アクセサリ制御部309が中間アクセサリ40の光学情報を保持している場合、S607に遷移し、中間アクセサリ30が第1の中間アクセサリであるとカメラ制御部205が判断する。
中間アクセサリ制御部309が中間アクセサリ40の光学情報を保持していない場合、S608に遷移し、中間アクセサリ40が第1の中間アクセサリであり、中間アクセサリ30の光学情報を保持しているとカメラ制御部205が判断する。
中間アクセサリが3つ以上装着された場合であっても、同様に第1の中間アクセサリを決定することが可能である。例えば、アクセサリが3つ装着された場合は、そのうちの2つのアクセサリとの間で、S602〜S605同様の処理を行う。第1の中間アクセサリが判明すると、S609に遷移する。
S609に遷移すると、カメラ制御部205はレンズ制御部113に対して、第一通信にてS607またはS608で決定した第1の中間アクセサリの識別情報および光学情報(第4の情報)の有無返答要求(第3の指示情報)を送信する。言い換えると、第1の中間アクセサリの光学情報を保持しているか問い合わせる。
S610においてレンズ制御部113が第1の中間アクセサリの識別情報および光学情報有無返答要求を受信すると、S611に遷移し、第1の中間アクセサリの光学情報を保持しているか否かを第一通信にてカメラ制御部205に送信する。
S612にてカメラ制御部205が第1の中間アクセサリの光学情報の有無を交換レンズ10から受信すると、S613に遷移し、レンズ制御部113が第1の中間アクセサリの光学情報を保持しているか否かを判断する。これにより、第1のアクセサリを判断する。
レンズ制御部113が第1の中間アクセサリの光学情報を保持しているとカメラ制御部205が判断した場合、S614に遷移する。S614では、交換レンズ10が第1のアクセサリであり、中間アクセサリ30および中間アクセサリ40の光学情報を保持していると判断される。レンズ制御部113が第1の中間アクセサリの光学情報を保持していないとカメラ制御部205が判断した場合、S615に遷移する。
S615では、カメラ制御部205は、第1の中間アクセサリが第1のアクセサリであると判断する。
S614またはS615により第1のアクセサリが確定すると、S616に遷移し、カメラ制御部205は第1のアクセサリの識別情報及びアクセサリ種を記憶する。第1のアクセサリが記憶されると、S617に遷移し、サブプロセスS307は終了する。
<実施例1の効果>
以上説明したように、実施例1では、カメラと交換レンズが通信可能な第一の通信経路と、カメラとアクセサリが通信可能な第二の通信経路を独立して有する。そして、それぞれの通信経路を用いた通信により取得した各ユニットの識別情報及び中間アクセサリ補正処理要否情報に基づいて、交換レンズの光学情報を補正するユニットを決定する。これにより、交換レンズの光学情報を適切に補正しつつ、撮像装置、交換レンズ及び中間アクセサリの各ユニット間で、より意図したタイミングで通信を行うことができる。
実施例1では、交換レンズを装着した直後の起動シーケンスにおいて交換レンズの光学情報を中間アクセサリの光学情報に基づいて補正する方法について説明した。実施例2では、アクセサリに備え付けられた操作部材を操作することによりアクセサリの光学系が動的に変化する場合に、交換レンズの光学情報を補正する方法について説明する。
中間アクセサリに備え付けられた操作部材が操作されることによりアクセサリの光学系が動的に変化する例としては、倍率が可変である変倍レンズや、透過率が可変のNDフィルタなどが挙げられる。
実施例2では、交換レンズを装着して現在の光学系が確定した際に、実施例1で説明した処理が実行される。これにより、カメラ制御部205は、交換レンズ10、カメラ本体20、中間アクセサリ30および中間アクセサリ40のうち、全アクセサリの光学情報を保持しているユニットを把握しているものとする。
また、実施例1のような操作により取得したアクセサリの識別情報により、カメラ制御部205は動的に光学系が変化しうるアクセサリを認識しているものとする。
以下、光学情報が動的に変化する、補正処理要否情報が「要」のアクセサリを動的アクセサリと表現する。光学情報が動的に変化しない、補正処理要否情報が「否」の中間アクセサリを、静的中間アクセサリと称する。また、光学情報が動的に変化する交換レンズを動的レンズ、光学情報が動的に変化しない交換レンズを静的レンズと称する。
なお、本実施例では中間アクセサリ30と中間アクセサリ40とがカメラ本体20と交換レンズ10との間に装着されている例を説明するが、いずれか一方の中間アクセサリのみが装着されている場合であっても本実施例は適用可能である。
<動的アクセサリの探索処理(図7)>
図7に、実施例1と本実施例の関係を示す。S701においてカメラシステムが起動すると、S702に遷移する。
S702では、カメラ制御部205が、図3で説明した処理を実行する。すなわち、例えば初期通信、第1のユニットを決定、交換レンズの光学情報の補正を実行する。当該初期通信において、交換レンズ10、中間アクセサリ30、及び40から、光学系が動的に変化するか否かに対応する情報(動的アクセサリ情報、とも称する)を取得しておく。例えば、光学系が動的に変化するか否かの情報を、図4のS402や図5のS502、S509で識別情報を取得するタイミングでカメラ制御部205がアクセサリに送信要求を送信し、当該送信要求に応じてアクセサリは動的アクセサリ情報を送信する。認証情報が動的アクセサリ情報に含まれるようにし、カメラ制御部205がアクセサリに送信した認証情報の送信要求への応答として、動体アクセサリ情報を含む認証情報を取得するようにしても良い。なお、動的アクセサリ情報を別途取得せず、S702で取得したアクセサリの識別情報から、動的アクセサリであるか否かをカメラ制御部205が判断してもよい。この場合は、カメラ制御部205のメモリ(不図示)がアクセサリの識別情報と光学系が動的に変化するか否かの対応関係を示す情報(テーブル等)を有するよう構成しても良い。これにより、アクセサリの識別情報に基づいて動的アクセサリであるか否かをカメラ制御部205が判断することが可能である。
サブプロセスS702が終了すると、S703に遷移する。
S703では、カメラ制御部205は、前述の動的アクセサリ情報に基づいて、動的アクセサリが装着されているか否かを判定する。より具体的には、動的アクセサリ情報として光学系が動的に変化することを示す情報をいずれかのアクセサリから取得した場合には、動的アクセサリが装着されているとカメラ制御部205は判断する。また、動的アクセサリ情報として光学系が動的に変化することを示す情報を取得しなかった場合には、動的アクセサリが装着されていないとカメラ制御部205は判断する。動的アクセサリが装着されていればS704に遷移する。
S704では、カメラ制御部205は、動的アクセサリの光学情報の変化に基づいて交換レンズの光学情報を補正するサブプロセスを実行する。動的アクセサリが装着されていない場合や動的アクセサリが操作されない場合は、交換レンズの光学情報を補正する必要はないので、S705に遷移し、交換レンズの光学補正処理は終了する。
<動的アクセサリの操作に応じた光学情報の補正処理(図8)>
以下、図8を用いて、本発明の実施例2である動的アクセサリの操作に応じた光学情報の変化に基づいて交換レンズの光学情報を補正するサブプロセスS704を説明する。
図8に示すサブプロセスにおいては、中間アクセサリ30が動的アクセサリ、交換レンズ10が第1のユニットかつ静的レンズであり、中間アクセサリ40は静的中間アクセサリであるものとする。すなわち、図7のS702においてカメラ制御部205およびレンズ制御部113がそのように認識したものとする。
S801にてシーケンスが開始すると、S802に遷移する。
S802において、カメラ制御部205は光学データ識別情報送信要求を第二通信にて動的アクセサリである中間アクセサリ30の中間アクセサリ制御部309に送信する。
S803にて中間アクセサリ制御部309が光学データ識別情報送信要求を受信すると、S804に遷移し、第二通信にてカメラ制御部205に光学データ識別情報を送信する。
なお、動的アクセサリの光学データ識別情報は、交換レンズ10の光学情報の補正のパラメータに関する情報であり、本実施例では例えば現在の光学情報であるとする。例えば、中間アクセサリが変倍レンズを有する場合は、現在の倍率の情報である。また、例えば、中間アクセサリがNDフィルタを有する場合は、現在の光路長を補正するための情報である。なお、光学データ識別情報は、第1のユニットが動的アクセサリの光学的な状態を認識できるものであれば、他の情報であってもよい。その他、種類(機種)の識別に用いられる機種ナンバー(ID)等の情報に複数とりうる状態の情報を付与したものであってもよいし、動的に変化する光学データを示す光学データ識別情報であってもよい。また、アクセサリが有する機能を示す情報や同一機種の中での個体を識別可能な製造ナンバー(シリアルナンバー)等の情報を含んでいてもよい。
S805においてカメラ制御部205が光学データ識別情報を受信すると、S806に遷移する。
S806では、カメラ制御部205は、当該光学データ識別情報に基づいて中間アクセサリ30の光学情報が変化したかを判断する。例えば、S702の初期通信で受信した中間アクセサリ30の光学情報と、S805において受信した光学データ識別情報とを比較する。光学情報が変化していない場合は、S802に戻り、カメラ制御部205が所定時間経過後に光学データ識別情報送信要求を再送信する。
S806において中間アクセサリ30の光学情報が変化したとカメラ制御部205が判断した場合は、S807に遷移し、光学レンズの光学情報の補正を行うための処理に移行する。
なお、動的アクセサリの光学情報の変化をカメラ制御部205が認識する手段としては、S802、803、804,805、S806のように、ポーリングにより一定周期で動的アクセサリと通信を行うことで光学情報の変化の有無を受信してもよい。
また、動的アクセサリの光学情報が変化した際に動的アクセサリから割り込み信号を受信してもよい。例えば、動的アクセサリである中間アクセサリ30が、当該中間アクセサリ30の光学情報を変化させる操作部材を有するとする。この場合に、当該操作部材が操作されたことを検出して、後述の中間アクセサリ制御部309からカメラ制御部205に割り込み信号を送信するようにしても良い。また、カメラ制御部205が中間アクセサリ制御部309から割り込み信号を受信し、S806で光学データ識別情報が変化したと判断してから、前述のS802、803、804,805を実行するようにしても良い。
また、S802、803、804,805、のように変化が反映された光学データ識別情報をやり取りしてもよい。また、光学データ識別情報の変化のみをカメラ制御部205に通知して、カメラ制御部205が現在の光学データ識別情報を算出し、やり取りを開始してもよい。
S807に遷移すると、カメラ制御部205は、第一通信により中間アクセサリ30の光学データ識別情報と交換レンズ10の光学情報の補正依頼(光学補正依頼とも称する)とを第1のユニットである交換レンズの10のレンズ制御部113に送信する。
S808において、レンズ制御部113は、中間アクセサリ30の光学データ識別情報と光学補正依頼を受信すると、S809に遷移する。
S809では、レンズ制御部113は、中間アクセサリ30の光学データ識別情報により現在の中間アクセサリ30の光学情報をレンズ制御部113内のテーブルより取得し、S809に遷移する。
S810では、サブプロセスS702において取得していた静的中間アクセサリである中間アクセサリ40の光学情報と中間アクセサリ30の光学情報に基づき、交換レンズ10の光学情報を補正する。
補正が完了すると、S811において、レンズ制御部113は補正した交換レンズ10の光学情報をカメラ制御部205に第一通信にて送信する。
S812においてカメラ制御部205が補正した交換レンズの光学情報を受信すると、S813に遷移し、光学情報をカメラ制御部205に記憶する。
S813が終了すると、S802に戻り、再び動的アクセサリの光学情報の変化を監視する。
本実施例では中間アクセサリのうち一つが動的アクセサリであり、光学レンズ10が第1のユニットである場合について記述した。その他、動的アクセサリが複数あった場合や第1のユニットが交換レンズ以外のユニットであった場合であっても、同様に補正処理を行うことができる。
また、第1のユニットのみが動的アクセサリであった場合、第1のユニットがそのことを認識していれば、自身の光学情報が変化したことを認識した段階で光学補正を行い、光学補正後の交換レンズ10の光学データをカメラ本体20に送信してもよい。
交換レンズ10の光学情報の補正処理は、S805で取得した動的アクセサリの光学情報のみではなく、S810の中間アクセサリ40の光学情報のように、静的中間アクセサリの光学情報も考慮して行われる。静的中間アクセサリが装着されている場合、静的中間アクセサリの光学情報により予め補正しておいて、光学情報が動的に変化した場合に動的アクセサリの光学情報により最終的な補正処理を行ってもよい。
<実施例2の効果>
以上説明したように、実施例2では、中間アクセサリ30の光学情報の変化をカメラ制御部205が検出する。そしてカメラ本体20が光学情報の変化に関する情報と交換レンズ10の光学情報の補正依頼とをレンズ制御部113に送信する。そして、レンズ制御部113が交換レンズ10の光学情報を補正し、カメラ制御部205に送信する。
これにより、アクセサリの光学情報が動的に変化する場合であっても、交換レンズの光学情報を適切に補正することができる。
本実施例では、実施例1から4での交換レンズもしくは中間アクセサリとの初期通信において、交換レンズもしくは中間アクセサリから受信した動作状態がセーフモードであった場合の、ファームウェア更新処理について説明する。
交換レンズもしくは中間アクセサリのいずれかの動作状態がセーフモードであった場合、光学部材の制御ができなかったり、正しい光学情報を取得できなかったりする可能性がある。よって、本実施例のカメラ本体20は、初期通信で装着されているアクセサリがセーフモードで動作していることがわかると、ユーザに対してファームウェア更新を促す。そして、装着されているアクセサリの動作状態が正常状態になったことを確認してから、実施例1のS305以降の処理を行う。
<実施例5におけるカメラシステムの構成(図13)>
図13は、本実施例におけるカメラシステムの構成である。交換レンズ10が中間アクセサリ30に直接装着されている点以外は図1の構成と同様であるため、各構成の詳細な説明は省略するが、本実施例では、カメラ制御部205が、ファームウェアの更新対象を決定する決定手段として機能する。また、本実施例は、カメラ本体20と交換レンズ10の間に中間アクセサリが1つ装着されているカメラシステムを想定して説明をするが、中間アクセサリが複数装着されているカメラシステムにも適用することができる。
<実施例5における、動作状態取得およびファームウェア更新処理(図14)>
図14は、中間アクセサリ30および交換レンズ10を装着して初めて電源を供給した際に、カメラ本体20が中間アクセサリ30及び交換レンズ10の動作状態情報に基づいて、ファームウェアの更新を促す処理の流れを示している。
S1301にてカメラ本体20が起動すると、S1302に遷移する。
S1302に遷移すると、カメラ本体20は、不図示の電源供給用マウント接点を介して、交換レンズ10、中間アクセサリ30、中間アクセサリ40に電源が供給し、S1303およびS1304に遷移する。尚、カメラ本体20が起動している際に交換レンズや中間アクセサリが交換された場合、本ステップから再開する。
第一通信による交換レンズ10との初期通信処理であるサブプロセスS1303は、実施例1中のサブプロセスS303と同様のプロセスであるため、詳細は省略する。第二通信によるアクセサリとの初期通信処理であるサブプロセスS1304は、実施例1中のサブプロセスS304と同様であるため、詳細は省略する。また、実施例1中のS303およびS304と同様に、S1303およびS1304は、別の通信経路を使用するため、処理を並行して行ってもよいし、順次行ってもよい。
S1303およびS1304により交換レンズ10の動作状態情報、中間アクセサリ30の動作状態情報を取得すると、S1305に遷移する。
S1305では、カメラ制御部205は、S1303にて取得した交換レンズの動作状態情報に基づいて、交換レンズが正常状態か、ファームウェアの更新が必要な状態(ここではセーフモード)かを判定する。正常状態であればS1310へ遷移し、セーフモードの場合には、S1306に遷移する。
S1306では、カメラ制御部205は、映像表示部206に例えば図15(A)に示すような表示を行い、交換レンズ10のファームウェアを更新するか、別の交換レンズを装着するようにユーザに要求する。OKボタン1401が操作されると、カメラ制御部205は交換レンズ10をファームウェアの更新対象のアクセサリに決定し、S1307に遷移する。尚、交換レンズの交換により、別の交換レンズがカメラ本体20に装着された場合、S1302に戻り、電源供給後、再度初期通信処理(S1303、1304)を行う。このとき、中間アクセサリ30はカメラ本体20に装着されたまま、交換レンズ10のみがカメラ本体20から外されて交換された場合であっても、第二通信を用いたアクセサリとの初期通信(S1304)も行う。
S1307では、カメラ制御部205は、交換レンズ10に適用するファームウェア更新ファイル(以下、更新ファイル)を選択する。適用可能な更新ファイルが複数存在する場合は、ユーザの選択に基づいて適用する更新ファイルを選択することが好ましい。例えば、交換レンズ10に適用可能な更新ファイルが記録媒体211に複数記録されている場合、図15(B)に示すように、適用可能な更新ファイルのリストを映像表示部206に表示し、適用する更新ファイルを選択するようにユーザに要求する。ユーザの操作による選択指示を受け付ける受付手段を介して更新ファイルが選択されると、カメラ制御部205は選択された更新ファイルを適用する更新ファイルに設定し、S1308に遷移する。このとき、カメラ制御部205は、更新ファイルに記述されている適用可能な交換レンズの識別情報を参照し、交換レンズ10の識別情報と合致する更新ファイルを、交換レンズ10に適用可能な更新ファイルとして特定することができる。また、記録媒体211に交換レンズ10に適用可能な更新ファイルが記録されていない場合は、例えば図15(C)に示すような表示を行い、記録媒体211に交換レンズ10に適用可能なファームウェア更新ファイルを記録するように要求してもよい。尚、受付手段とは、タッチパネル、操作ボタンなどの操作部材から操作信号を受け付ける手段であり、本実施例では、カメラ制御部205が受付手段として機能する。以下、ユーザからの選択指示は、全て受付手段を介してカメラ本体20に入力されるものとする。
S1308では、カメラ制御部205は、第一通信を用いて交換レンズ10のファームウェアの更新を行う。カメラ制御部205は、S1307で選択された更新ファイルから、ファームウェア更新データを交換レンズ10に送信し、S1309に遷移する。尚、ファームウェア更新データの送信には、第一通信を介して行う。これにより、中間アクセサリ30が正常状態であるかセーフモードであるかに関わらず、カメラ本体20から交換レンズ10へファームウェア更新データを送信できる。
S1309では、カメラ本体20は、不図示の電源供給用マウント接点を介して、交換レンズ10、中間アクセサリ30の電源を遮断し、S1302に遷移することで、再度、交換レンズ10、中間アクセサリ30、中間アクセサリ40の認証情報を取得する。
このS1305〜S1309のステップにより、交換レンズ10のファームウェアの更新が中断された状態(つまり、セーフモード)の場合は、中間アクセサリ30が正常状態であるか否かに関わらず交換レンズ10のファームウェアを更新する。
S1310では、カメラ制御部205は、S1304にて取得した中間アクセサリ30の動作状態情報に基づいて、中間アクセサリが正常状態か、ファームウェアの更新が必要な状態(ここではセーフモード)かを判定する。中間アクセサリ30がセーフモードの場合にはS1311に遷移し、どちらも正常状態であればS1314へ遷移して本ファームウェア更新処理を終了する。
S1311では、カメラ制御部205は、映像表示部206に例えば図15(D)に示すような表示を行い、中間アクセサリのファームウェアを更新するか、別の中間アクセサリを装着するようにユーザに要求する。OKボタン1402が操作されると、S1312に遷移する。
また、S1306と同様に、ここで中間アクセサリの交換が行われ、別の中間アクセサリが装着された場合、S1302に戻り、電源供給後、再度初期通信処理(S1303、1304)を行う。
S1312では、カメラ制御部205は、中間アクセサリ30に適用する更新ファイルを選択する。適用可能な更新ファイルが複数存在する場合は、ユーザの選択に基づいて適用する更新ファイルを選択することが好ましい。例えば、交換レンズ10に適用可能な更新ファイルが記録媒体211に複数記録されている場合、図15(E)に示すように、適用可能な更新ファイルのリストを映像表示部206表示し、適用する更新ファイルを選択するようにユーザに要求する。更新ファイルが選択されると、カメラ制御部205は選択された更新ファイルを適用する更新ファイルに設定し、S1313に遷移する。このとき、カメラ制御部205は、更新ファイルに記述されている適用可能な中間アクセサリの識別情報を参照し、中間アクセサリ30の識別情報と合致する更新ファイルを、中間アクセサリ30に適用可能な更新ファイルとして特定することができる。
また、記録媒体211に中間アクセサリ30に適用可能な更新ファイルが記録されていない場合は、例えば図15(C)に示すような表示を行い、記録媒体211に中間アクセサリ30に適用可能なファームウェア更新ファイルを記録するように要求してもよい。
S1313では、カメラ制御部205は、第一通信を用いて中間アクセサリ30のファームウェアの更新を行う。カメラ制御部205は、S1312で選択された更新ファイルから、ファームウェア更新データを中間アクセサリ30に送信し、S1309に遷移する。尚、ファームウェア更新データの送信には、第二通信を介して行う。
このS1310〜S1309のステップにより、中間アクセサリ30のファームウェアの更新が中断された状態(つまり、セーフモード)の場合は、中間アクセサリ30のファームウェアを更新する。
このようにして、図14に示したフローチャートにより、交換レンズ10もしくは中間アクセサリ30の動作状態がセーフモードであった場合に、ユーザにファームウェア更新を促すことができる。
図14に示すように、本実施例では、交換レンズ10と中間アクセサリ30の両方がセーフモードである場合、交換レンズ10のファームウェアの更新を優先する。中間アクセサリ30は、光学補正を必要としない中間アクセサリである場合、中間アクセサリ30がセーフモードで動作していたとしても、当該中間アクセサリ30を含むカメラシステムを用いて撮影を行うことができる。一方、交換レンズ10がセーフモードで動作していると、フォーカスレンズ104、ズームレンズ105、アイリス106、ぶれ補正レンズ107の駆動を制御できないため撮影に与える影響が大きい。よって、本実施例では、交換レンズ10の動作状態がセーフモードであるときは、中間アクセサリ30の動作状態がセーフモードであるか否かに関わらず、交換レンズ10をファームウェアの更新対象に設定し、ファームウェアの更新を行う。これにより、中間アクセサリ30がセーフモードで動作している場合であっても、中間アクセサリ30の光学的特性によっては通常通り撮影を行うことができる。
また、図14に示したフローチャートでは、中間アクセサリ30の動作状態がセーフモードである場合、ファームウェアの更新を行う場合について説明をした。しかしながら、カメラ制御部205が、その中間アクセサリ30との光学情報の補正に係る通信が不要だと判断できる場合、ファームウェアの更新をスキップし、図14に示す更新処理を終了してもよい。光学情報の補正に係る通信が不要な場合とは、例えば、セーフモードの中間アクセサリが光学部材を持っていない場合や、中間アクセサリが静的中間アクセサリであり、カメラ本体20もしくは交換レンズ10が中間アクセサリの光学情報を有している場合である。静的中間アクセサリであれば、カメラ本体20もしくは交換レンズ10が、識別情報から補正に用いる光学情報を特定できる。
尚、実施例1のように、交換レンズ10とカメラ本体20との間に中間アクセサリが複数装着されている場合は、セーフモード状態の中間アクセサリをS1310で特定し、セーフモード状態の中間アクセサリのみのファームウェアの更新対象とすればよい。
さらに、複数の中間アクセサリがセーフモードであった場合は、ファームウェアの更新を禁止してもよい。ファームウェア自体の更新を禁止することで、どちらの中間アクセサリに適用可能なファームウェアかが分かりにくい場合が生じないため、ユーザの操作をわかりやすくすることができる。また、ユーザからの指示に基づいてファームウェアの更新をする場合(図16に示すフロー中)にも、誤って、意図しない方の中間アクセサリのファームウェアを更新してしまうことを防ぐこともできる。また、複数の中間アクセサリがセーフモードであった場合、いずれかひとつの中間アクセサリに適用可能な更新ファイルのみをリスト表示してもよい。また、いずれの中間アクセサリにも適用可能な更新ファイルをリスト表示してもよいし、それぞれの中間アクセサリに適用可能な更新ファイルをリスト表示してもよい。
また、複数の中間アクセサリがセーフモードであり、複数の中間アクセサリのファームウェアを順次更新する場合は、カメラ本体20に近い側の中間アクセサリから順番にファームウェアの更新を行ってもよい。また、光学情報の補正に係る通信が不要な中間アクセサリを特定できる場合は、当該通信が必要な中間アクセサリを優先してファームウェアの更新を行ってもよい。
<実施例5における、ユーザの選択に基づくファームウェア更新処理(図15)>
セーフモード状態でなくても交換レンズおよび中間アクセサリのファームウェアの更新は可能である。カメラ制御部205は、映像表示部206に例えば図15(F)に示すような表示を行い、ファームウェアの更新対象を選択するようにユーザに要求する。カメラ制御部205は、ユーザの選択に基づいて、ファームウェアの更新対象を決定し、設定する。
図16は、ユーザの選択に基づいてファームウェアの更新を行う場合のフロー図である。
ユーザによる、ファームウェアの更新を指示する操作を受けて、本フローを開始する(S1501)。
S1502では、カメラ制御部205は、受付手段を介してユーザに選択された更新対象を、ファームウェアの更新対象に選択し、S1503へ遷移する。
S1503では、選択された更新対象がカメラ本体20であるか否かを判定する。カメラ本体20である場合はS1504へ、そうでない場合はS1508へ遷移する。
S1504では、カメラ本体20に適用するファームウェアの更新ファイルを選択する。カメラ制御部205は、カメラ本体20に適用する更新ファイルを選択する。S1307やS1312のように、適用可能な更新ファイルが複数存在する場合は、ユーザの選択に基づいて適用する更新ファイルを選択することが好ましい。
S1505では、カメラ制御部205は、カメラ本体20のファームウェアの更新を行う。カメラ制御部205は、S1504で選択された更新ファイルから、ファームウェア更新データを読み込み、ファームウェアを更新してS1506へ遷移する。S1506では、S1309と同様に、電源を遮断したあと、再度電源を供給し(再起動動作)、S1507へ遷移して処理を終了する。
一方、S1503で、選択された更新対象がカメラ本体20ではないと判定され、S1508へ遷移すると、S1508では、選択された更新対象が交換レンズ10であるか否かを判定する。交換レンズ10である場合はS1509へ、そうでない場合はS1508へ遷移する。
S1509では、交換レンズ10に適用する更新ファイルを選択する。本ステップの処理は、S1307で行う処理と同じであるため、説明は省略する。
S1510では、カメラ制御部205は、第一通信を用いて交換レンズ10のファームウェアの更新を行う。本ステップの処理は、S1308で行う処理と同じであるため、説明は省略する。ファームウェアの更新が終わると、S1506へ遷移する。
S1508で選択された更新対象が交換レンズ10でないと判定され、S1511へ遷移すると、カメラ制御部205は中間アクセサリ30を更新対象に選択し、中間アクセサリに適用する更新ファイルを選択する。本ステップの処理は、S1312で行う処理と同じであるため、説明は省略する。
S1512では、カメラ制御部205は、第二通信を用いて中間アクセサリ30のファームウェアの更新を行う。本ステップの処理は、S1313で行う処理と同じであるため、説明は省略する。ファームウェアの更新が終わると、S1506へ遷移する。
<実施例5の効果>
以上説明したように、本実施例では、第一通信で交換レンズ、第二通信で中間アクセサリのファームウェア更新処理を実施する。よって、たとえ中間アクセサリがセーフモード状態であっても、交換レンズのファームウェア更新処理を正常に行えるとともに、たとえ交換レンズがセーフモードであっても、中間アクセサリのファームウェア更新処理を正常に行うことが可能である。
<その他の実施例>
なお、上述の実施例では、第1のアクセサリは補正に関わるアクセサリのうち、他の全アクセサリの光学情報を保持するアクセサリであるとして説明した。しかし、補正に関わるアクセサリのうち互いの光学情報を最も多く有しているアクセサリであっても良い。つまり、光学情報を有していないアクセサリがあっても良い。その場合、この場合、不足している光学情報を他のユニットから取得するようにしても良い。
また、上述の実施例の初期通信において、レンズ制御部113は、S404とS520において交換レンズ10の識別情報を送信している。ここで、例えば、S520にて送信する識別情報は、中間アクセサリではないことを示す識別情報としても良い。
また、上述の実施例の図5の初期通信において、各アクセサリはカメラ制御部205に認証情報として複数の情報を送信しているが、必要な情報のみを送信するようにしても良い。この場合、カメラは当該必要な情報を特定して、各アクセサリに情報要求を送信する。
また、上述の実施例においては中間アクセサリが2つの場合について説明したが、3つ以上の場合には、複数の中間アクセサリの中で他の中間アクセサリの光学情報をすべて有しているものか、より多く有しているものが、第1の中間アクセサリであるとする。
実施例2で、動的アクセサリが交換レンズ10の光学情報の補正を行うようにしても良い。この場合、動的アクセサリが他のアクセサリの光学情報をあらかじめ取得するようにしても良い。動的アクセサリが交換レンズ10の光学情報を補正した場合には、補正した光学情報をカメラ本体20へと送信する。
実施例2で、第1のアクセサリが複数ある場合には、動的アクセサリが交換レンズ10の光学情報の補正を行うようにしても良い。
実施例3では、カメラ本体20において光学レンズ10の光学情報の補正を行う場合について説明した。これに対し、交換レンズ10において光学情報の補正をするようにしても良い。この場合、図9のS906に代えて、カメラ制御部205はレンズ制御部113に、交換レンズ10の光学情報の補正を行う要求を送信する。その際、交換レンズ10は、補正が必要な中間アクセサリの光学情報が不足している場合には、中間アクセサリの光学情報を必要に応じてカメラ本体20又は中間アクセサリから取得するようにしても良い。
実施例4では、補正の方法に関する情報と補正のパラメータに関する情報とをカメラ制御部205が中間アクセサリ制御部309から取得し、これらの情報をレンズ制御部113に送信する例を説明した。ここで、中間アクセサリ30が実施例2で説明したような動的中間アクセサリであり、補正のパラメータに関する情報が変化し得る場合には、当該変化の検出に応じて補正のパラメータに関する情報を再取得しても良い。すなわち、中間アクセサリ30の操作部材が操作されたことが検出された場合に、補正のパラメータに関する情報をカメラ制御部205が中間アクセサリ制御部309から取得し、これらの情報をレンズ制御部113に送信するようにしても良い。
また、実施例1では、第一通信方式として、クロック同期通信を行う場合を説明したが、調歩同期式通信を行っても良い。調歩同期式通信を図17を用いて説明をする。
なお、図2では3線クロック同期式通信を行う場合を例示した。これに代えて、同じく通信チャネル1の3線を用いることで実現される3線調歩同期式通信を採用した場合であっても同様の効果を実現することができる。図17は3線調歩同期式通信の通信における信号波形を示している。3線調歩同期式通信の場合は、前述のクロック通信線(LCLK)に代えて、RTS通信線(RTS)を有する。RTS通信線は、カメラ−レンズ通信線(DCL)による通信と第1のレンズ−カメラ通信線(DLC)による通信のタイミングを制御する信号をカメラマイコン205からレンズマイコン111へ送信するための信号線である。例えば、カメラマイコン205からレンズマイコン111へのレンズデータの送信要求(送信指示)や後述する通信処理の切替え要求(切替え指示)等の通知に用いられる。送信要求チャネルでの通知は該送信要求チャネルでの信号レベル(電圧レベル)をHigh(第1のレベル)とLow(第2のレベル)との間で切り替えることで行う。以下の説明では、RTS通信線に供給される信号を送信要求信号RTSという。送信要求信号RTSは、通信マスタとしてのカメラマイコン205から通信スレーブとしてのレンズマイコン111に送られる。レンズマイコン111が送信要求RTSを受信すると、図16に示すようにレンズデータ信号DLCの1フレームの送信開始をカメラマイコン205に通知するため、レンズデータ信号DLCの信号レベルを1ビット期間の間Lowとする。この1ビット期間を1フレームの開始を示すスタートビットSTと呼ぶ。すなわち、このスタートビットSTからデータフレームが開始される。スタートビットSTは、レンズデータ信号DLCの1フレームごとにその先頭ビットに設けられている。続いて、レンズマイコン111は、次の2ビット目から9ビット目までの8ビット期間で1バイトのレンズデータを送信する。データのビット配列はMSBファーストフォーマットとして、最上位のデータD7から始まり、順にデータD6、データD5と続き、最下位のデータD0で終わる。そして、レンズマイコン111は、10ビット目に1ビットのパリティー情報PAを付加し、1フレームの最後を示すストップビットSPの期間のレンズデータ信号DLCの信号レベルをHighとする。これにより、スタートビットSTから開始されたデータフレーム期間が終了する。
なお、上述した各実施例は、適宜組み合わせても良い。
本発明は上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読み取り実行する処理でも実現できる。更に、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。