JP2020008795A - 粉体収納容器、粉体補給装置及び画像形成装置 - Google Patents

粉体収納容器、粉体補給装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】開口被覆部の内側で粉体物が滞留することを抑制でき、粉体物の排出不良を抑制できる粉体収納容器、粉体補給装置及び画像形成装置を提供する。【解決手段】開口部11が形成され、内部に粉体物を収納する粉体収納部33と、粉体収納部の内部の粉体物を開口部に向けて搬送する搬送手段331と、開口部11を覆うように粉体収納部33に取り付けた開口被覆部34とを備え、開口部11から開口被覆部34の内側に排出された粉体物を外部に排出する排出口Wを有する粉体収納容器32において、開口被覆部34に固定され、開口部11から排出口Wまでの間に位置する粉体物に接触する変形可能部材42を備え、変形可能部材42に接触して弾性変形させる動作と、離間する動作とを行う接離部材45を有することを特徴とするものである。【選択図】図1

Description

本発明は、粉体収納容器、粉体補給装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、開口部が形成され、内部に粉体物を収納する粉体収納部と、粉体収納部の内部の粉体物を開口部に向けて搬送する搬送手段と、開口部を覆うように粉体収納部に取り付けた開口被覆部とを備え、開口被覆部が、開口部から開口被覆部の内側に排出された粉体物を外部に排出する排出口を有する粉体収納容器が知られている。
例えば、特許文献1には、粉体収納部(円筒状収容器)の開口部を通って開口被覆部(キャップ部)の内側に排出された粉体物(トナー)を開口被覆部の排出口から外部へと排出する構成が記載されている。この粉体収納容器は、粉体収納部の開口部から開口被覆部の内側に排出されて排出口に向かう粉体物は、後から開口部を通過した粉体物に押されることで排出口に向かって移動し、排出口から排出される。
特許文献1のような構成では、開口被覆部の内側で粉体物の流動性が低下すると、後から開口部を通過した粉体物に押されるだけでは流動性が低下した粉体物が移動せず、開口被覆部の内側で粉体物が滞留し、粉体物の排出がうまくいかない場合があった。
上述した課題を解決するために、本発明は、開口部が形成され、内部に粉体物を収納する粉体収納部と、前記粉体収納部の内部の前記粉体物を前記開口部に向けて搬送する搬送手段と、前記開口部を覆うように前記粉体収納部に取り付けた開口被覆部とを備え、前記開口部から前記開口被覆部の内側に排出された前記粉体物を外部に排出する排出口を有する粉体収納容器において、前記開口被覆部に固定され、前記開口部から前記排出口までの間に位置する前記粉体物に接触する変形可能部材を備え、前記変形可能部材に接触して弾性変形させる動作と、離間する動作とを行う接離部材を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、開口被覆部の内側で粉体物が滞留することを抑制でき、粉体物の排出不良を抑制できる、という優れた効果がある。
トナー容器のキャップ近傍の側方断面図。 プリンタの概略構成を示す模式図。 四つの作像部のうちの一つの概略構成を示す模式図。 トナー補給装置にトナー容器が設置された状態を示す模式図。 トナー容器収容部にトナー容器が設置された状態を示す概略斜視図。 トナー容器収容部に一つのトナー容器が設置された状態を示す概略斜視図。 トナー容器を斜め上方から示す斜視図。 トナー容器の容器本体とキャップとを分解した斜視説明図、(a)は、キャップの斜視説明図、(b)は、容器本体の斜視説明図。 トナー容器の側面図。 容器本体の側面図。 キャップの背面図。 キャップを斜め後方から見た説明図。 図1と同じ断面でのキャップの側方断面図。 回転攪拌棒を有する回転攪拌部材の斜視図。 図1に示すトナー容器を左側から見た概略断面図。 キャップに対して非回転攪拌部材を着脱可能とした構成の説明図。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置であるプリンタ100の概略構成を示す模式図である。
プリンタ100のトナー容器収容部70には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した四つの粉体収納容器としてのトナー容器32(Y,M,C,K)が着脱自在(交換自在)に設置されている。トナー容器収容部70の下方には中間転写ユニット15が配設されている。その中間転写ユニット15の中間転写ベルト8に対向するように、各色に対応した作像部6(Y,M,C,K)が並設されている。また、トナー容器32(Y,M,C,K)の下方には、それぞれ、トナー補給装置60(Y,M,C,K)が配設されている。そして、トナー容器32(Y,M,C,K)に収容されたトナーは、それぞれ、トナー補給装置60(Y,M,C,K)によって、作像部6(Y,M,C,K)の現像装置(粉体使用部)内に供給(補給)される。
各色に対応した四つのトナー容器32(Y,M,C,K)、作像部(Y,M,C,K)及びトナー補給装置60(Y,M,C,K)は、使用するトナーの色が異なる点以外は同様の構成となっている。このため、以下の説明及び図面では、使用するトナーの色を示す「Y」、「M」、「C」、「K」という添字は適宜省略して説明する。
図3は、四つの作像部6のうちの一つの概略構成を示す模式図である。
作像部6は、感光体1と、感光体1の周囲に配設された帯電部4、現像装置5(現像部)、クリーニング部2、除電部等で構成されている。そして、感光体1上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われて、感光体1上に各色の画像が形成されることになる。
感光体1は、駆動モータによって図3中の時計方向に回転駆動する。そして、帯電部4の位置で、感光体1の表面が一様に帯電される(帯電工程)。その後、感光体1の表面は、露光装置7から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される(露光工程)。その後、感光体1の表面は、現像装置5との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、各色のトナー像が形成される(現像工程)。その後、感光体1の表面は、中間転写ベルト8を挟んで一次転写ローラ9と対向する一次転写部で、感光体1上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(一次転写工程)。各色の感光体1上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写することで、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
一次転写部を通過した感光体1の表面上には、僅かながら未転写トナーが残存する。その後、感光体1の表面は、クリーニング部2との対向位置に達して、感光体1上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード2aによって機械的に回収される(クリーニング工程)。最後に、感光体1の表面は、除電部との対向位置に達して感光体1上の残留電位が除去される。
中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8、四つの一次転写ローラ9(Y,M,C,K)、二次転写バックアップローラ12、複数のテンションローラ、中間転写クリーニング部等で構成される。中間転写ベルト8は、複数の張架ローラによって張架、支持されるとともに、ローラ部材のうちの二次転写バックアップローラ12の回転駆動によって、図2中の反時計周り方向に無端移動する。四つの一次転写ローラ9(Y,M,C,K)は、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体1(Y,M,C,K)との間に挟み込んで一次転写ニップを形成している。
そして、一次転写ローラ9(Y,M,C,K)に、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、それぞれの一次転写ローラ9(Y,M,C,K)の一次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体1(Y,M,C,K)上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて一次転写される。
各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8は、二次転写ローラ19と対向する二次転写部に達する。二次転写部では、二次転写バックアップローラ12と二次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで二次転写ニップを形成する。中間転写ベルト8上に形成された四色のトナー像は、この二次転写ニップの位置に搬送された転写紙等の記録媒体P上に転写される。このとき、中間転写ベルト8には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング部の位置に達し、中間転写ベルト8上の未転写トナーが回収される。こうして、中間転写ベルト8上で行われる一連の転写プロセスが終了する。
二次転写ニップの位置に搬送される記録媒体Pは、装置本体の下方に配設された給紙部26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されたものである。詳しくは、給紙部26には記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図2中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。レジストローラ対28に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップで一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、記録媒体Pが二次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
二次転写ニップでカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着部20に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト及び加圧ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が記録媒体P上に定着される。その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対29によって装置外に排出された記録媒体Pは、出力画像として、スタック部30上に順次スタックされる。こうして、プリンタ100における一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、作像部における現像装置の構成及び動作について、さらに詳しく説明する。
現像装置5は、図3に示すように、ドラム状の感光体1に対向する現像ローラ51、現像ローラ51に対向するドクターブレード52、第一現像剤収容部53及び第二現像剤収容部54内に配設された二つの搬送スクリュー55を備える。さらに、第一現像剤収容部53の現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56を備える。現像ローラ51は、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部(53,54)内には、キャリアとトナーとからなる二成分の現像剤Gが収容されている。第二現像剤収容部54は、その上方に形成された開口を介してトナー落下搬送経路64に連通している。
現像ローラ51のスリーブは、図3の矢印方向(反時計周り方向)に回転駆動する。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ51上を移動する。現像装置5内の現像剤Gは、現像剤中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。現像装置5内のトナー消費に応じて、トナー容器32に収容されているトナーが、トナー補給装置60を介して第二現像剤収容部54内に補給される。トナー補給装置の構成、動作については、後で詳しく説明する。
第二現像剤収容部54内に補給されたトナーは、二つの搬送スクリュー55によって、現像剤Gとともに混合、攪拌されながら、二つの現像剤収容部(53,54)を循環する。そして、現像剤G中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ51上に担持される。現像ローラ51上に担持された現像剤Gは、図3中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード52の位置に達する。
そして、現像ローラ51上の現像剤Gは、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体1との対向位置(現像領域)まで搬送され、現像領域に形成された電界によって感光体1上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ51上に残った現像剤Gはスリーブの回転にともない第一現像剤収容部53の上方に達して、この位置で現像ローラ51から離脱される。
次に、図4〜図7を参照して、トナー補給装置60及びトナー容器32について詳述する。
図4は、四つのトナー補給装置60のうちの一つであって、トナー容器32が設置された状態のトナー補給装置60を示す模式図である。また、図5は、トナー容器収容部70にトナー容器32(Y,M,C,K)が設置された状態を示す概略斜視図である。図6は、トナー容器収容部70に一つのトナー容器32が設置された状態を示す概略斜視図である。図7は、トナー容器32を斜め上方から示す斜視図である。
プリンタ100のトナー容器収容部70に設置されたトナー容器32内のトナーは、各色の現像装置5内のトナー消費に応じて、トナー色ごとに設けられたトナー補給装置60によって適宜に各色の現像装置5内に補給される。
プリンタ100本体のトナー容器収容部70に対して、トナー容器32を図5及び図7中の矢印「Q」の方向へ移動することで、トナー容器収容部70にトナー容器32を装着する。この装着動作に連動して、トナー容器32のシャッター38がトナー容器32に対して矢印「Q」方向とは逆方向に移動し、トナー排出孔Wが開放されるとともに、トナー補給装置60のトナー補給口73wとトナー容器32のトナー排出孔Wとが連通する。これにより、トナー容器32内に収容されたトナーが、トナー排出孔Wから排出されると、トナー補給装置60のトナー補給口73wからトナータンク部61内に貯溜される。
トナー容器32は、略円筒状のトナーボトルであって、主として、トナー容器収容部70に非回転で保持されるキャップ34と、ギヤ33cが一体的に形成された容器本体33と、で構成される。容器本体33は、キャップ34に対して相対的に回転可能に保持され、ギヤ33cがトナー補給装置60の駆動出力ギヤ81とかみ合う構成である。駆動部91(駆動モータ、駆動伝達ギヤ等を有する)が駆動出力ギヤ81を回転させることにより、容器本体33のギヤ33cに駆動を伝達し、容器本体33が図中の矢印「R」方向に回転駆動する。
容器本体33が回転することで、容器本体33の内周面に螺旋状に形成された螺旋状突起331によって、容器本体33の内部に収容されたトナーが容器本体33の長手方向に沿って図4中の左側から右側へ搬送される。搬送されたトナーは、容器本体33のキャップ34側の先端に形成された先端開口部11(図1及び図8参照)からキャップ34内に排出される。キャップ34内に排出されたトナーは、後から先端開口部11を通って排出されるトナーに押されて図4中の右方向に移動する。そして、キャップ34のトナー排出孔Wからトナーが排出され、トナー補給装置60のトナー補給口73wからトナータンク部61内にトナーが供給される。すなわち、駆動部91によってトナー容器32の容器本体33が適宜に回転駆動されることで、トナータンク部61にトナーが適宜に供給される。各色のトナー容器32(Y,M,C,K)は、それぞれ、寿命に達したとき(収容するトナーがほとんどすべて消費されて空になったとき)に新品のものに交換される。
図4に示すように、トナー補給装置60は、トナー容器収容部70、トナータンク部61、トナー搬送スクリュー62、タンク内攪拌部材65、トナーエンドセンサ66、駆動部91等で構成されている。トナータンク部61には、トナー容器32から供給されたトナーが貯留されており、トナー搬送スクリュー62の回転によって搬送され、トナー落下搬送経路64から現像装置5の第二現像剤収容部54に供給される。
トナータンク部61の壁面には、トナータンク部61に貯留されたトナーが所定量以下になったことを検知するトナーエンドセンサ66が設置されている。トナーエンドセンサ66としては、圧電センサ等を用いることができる。トナーエンドセンサ66によってトナータンク部61に貯留されたトナーが所定量以下になったことが制御部90にて検知(トナーエンド検知)されると、制御部90の制御により駆動部91が駆動する。そして、トナー容器32の容器本体33を所定時間回転駆動してトナータンク部61へのトナー補給を行う。容器本体33を所定時間回転駆動する制御を繰り返しても、トナーエンドセンサ66によるトナーエンド検知が解除されない場合には、トナー容器32内にトナーがないものとして、プリンタ100の表示部にトナー容器32の交換を促す旨の表示を行う。
トナータンク部61内のトナーエンドセンサ66の近傍には、トナータンク部61に貯留されたトナーの凝集を防ぐタンク内攪拌部材65が設置されている。タンク内攪拌部材65は、軸部に可撓性部材が設置されたものであって、図4の時計回り方向に回転することによりトナータンク部61内のトナーを攪拌する。さらに、タンク内攪拌部材65の可撓性部材の先端が、その回転周期でトナーエンドセンサ66の検知面を摺接することで、トナーエンドセンサ66の検知面にトナーが固着して検知精度が低下する不具合を抑止している。
トナー容器収容部70は、キャップ受部73と、ボトル受部72(容器本体受部)と、挿入口部71と、で構成されている。キャップ受部73は、トナー容器32のキャップ34を保持するためのものである。ボトル受部72は、トナー容器32の容器本体33を保持するためのものである。トナー容器32の装着動作時における挿入口となる挿入口部71と、で構成されている。
プリンタ100の手前側(図2の紙面垂直方向手前側)に設置された本体カバーを開放すると、トナー容器収容部70の挿入口部71が露出する。そして、トナー容器32の長手方向を水平方向とした状態で、プリンタ100の手前側からトナー容器32の着脱操作(トナー容器32の長手方向を着脱方向とする着脱操作)を行う。
ボトル受部72は、その長手方向の長さが、容器本体33の長手方向の長さとほぼ同等になるように形成されている。キャップ受部73は、ボトル受部72における長手方向(装着方向)の一端側に設けられ、挿入口部71はボトル受部72における長手方向(装着方向)の他端側に設けられている。このような構成により、トナー容器32の装着動作にともない、キャップ34は、挿入口部71を通過した後に、しばらくボトル受部72上を滑動し、その後にキャップ受部73にセットされることになる。
容器本体33におけるキャップ34とは反対側端部(装着方向の後方の端部)には、トナー容器32の着脱作業を行う際にユーザーが把持するための把持部33dが設けられている。
次に、トナー容器32を構成する容器本体33及びキャップ34について詳述する。
図8は、トナー容器32の容器本体33とキャップ34とを分解した斜視説明図であり、図8(a)は、キャップ34の斜視説明図であり、図8(b)は、容器本体33の斜視説明図である。図9は、トナー容器32の側面図であり、図10は、図9に示すトナー容器32からキャップ34を取り外した状態の容器本体33の側面図である。図11は、キャップ34を、トナー容器32の先端を挿入する側(後端側)から見たキャップ34の背面図であり、図12は、図11に示すキャップ34を少し右側から見たキャップ34の説明図である。
図1は、容器本体33とキャップ34とを組みつけた状態におけるトナー容器32のキャップ34近傍の側方断面図である。図13は、図1と同じ断面でのキャップ34のみの側方断面図である。
本実施形態のトナー容器32は、図1に示すように、容器本体33と、容器本体33の先端開口部11を保持するキャップ34とで構成されている。プリンタ100本体のトナー容器収容部70にトナー容器32を装着した状態では、キャップ34は、プリンタ100本体対して回転しないように固定された状態となる。
図13に示すように、キャップ34は、トナーを下方のトナータンク部61へと落下させるトナー排出孔Wと、トナー容器収容部70からトナー容器32を取り外したときにトナー排出孔Wを封止するシャッター38とを備える。
また、図11〜図13に示すように、キャップ34の先端側の内壁面であるキャップ先端内壁面34fには、先端側から後端側に向かう方向(キャップ先端内壁面34fの法線方向)に延在する片持ち梁の四角棒状の非回転攪拌保持部材41を備える。非回転攪拌保持部材41における延在方向の辺と上下方向の辺とによって形成される二つの平面のうちの一つ平面には、非回転攪拌保持部材41から上下方向に延在し、切り込みの入った櫛歯状の非回転攪拌部材42が固定されている。
非回転攪拌保持部材41は、樹脂材料からなり、剛性が高く変形し難い部材である。非回転攪拌部材42は、樹脂からなり、可撓性の変形可能部材であり、切り込みによって分けられた細長い長方形からなる短冊状の部分の一枚一枚が弾性変形可能となっている。非回転攪拌部材42が、回転軸の方向に分割され、複数の短冊形状を形成することにより、容器本体33の内壁面を細かく掻き取り、容器本体33の内部に残るトナーの量を低減することができる。
容器本体33は、樹脂製の円筒型の部材である。図1、図8及び図10に示すように、容器本体33は、先端開口部11の近傍の円筒の内側から、先端開口部11よりも先端側に突き出すように配置された回転攪拌棒45を二本備える。
図14は、回転攪拌棒45を有する回転攪拌部材46の斜視図である。回転攪拌部材46は、一部を切り欠いたリング部47の一側に二本の回転攪拌棒45が設けられ、他側に二本の係止腕48が設けられている。この係止腕48を容器本体33の内壁に係止させることで容器本体33に簡単に回転攪拌部材46を取り付けることができる。
二本の回転攪拌棒45は、容器本体33の回転軸を挟んで反対側に位置するように配置される。さらに、回転攪拌棒45は、図1に示すように、容器本体33とキャップ34とを組み付けたときに、キャップ34とオーバーラップする(トナー容器32の長手方向(図1中の左右方向)の位置が重なる)ように配置されている。また、図1に示すように、容器本体33とキャップ34とを組み付けた状態では、回転攪拌棒45の先端がトナー排出孔Wの上方に位置する配置となる。
容器本体33に固定され、容器本体33とともに回転する回転攪拌棒45は、キャップ34内の先端開口部11よりも先端側の空洞内へ延設された棒状部材であり、このキャップ34の空洞内におけるトナーを攪拌する機能を有する。
容器本体33の外径は、キャップ34内に入り込む先端側の部分(以下、「容器本体頭部」と呼ぶ)の外径が、キャップ34内に入り込まない部分(以下、「容器本体胴部」と呼ぶ)の外径よりも小さくなっている。ここで、螺旋状突起331のうち、容器本体胴部に設けられたものを胴部螺旋状突起331aと呼び、容器本体頭部に設けられたものを頭部螺旋状突起331bと呼ぶ。
容器本体33が回転駆動することにより、胴部螺旋状突起331aが容器本体胴部に収容されているトナーを、容器本体頭部へと搬送する。このように、胴部螺旋状突起331aは、容器本体胴部におけるトナー搬送手段として機能している。
容器本体頭部に受け渡されたトナーは、容器本体33が回転駆動することによって、頭部螺旋状突起331bによって先端側(図1中の右側)に搬送される。頭部螺旋状突起331bはギヤ33cよりも後端側に配置されており、ギヤ33cの位置よりも先端側の位置に到達したトナーに対して、先端側に向かう搬送力を付与するトナー搬送手段を備えていない。ギヤ33cの位置よりも先端側に到達したトナーは、頭部螺旋状突起331bによって後から搬送されてきたトナーに押されることで、容器本体33の内周面上を先端開口部11に向けて搬送される。
図1に示すように、容器本体33とキャップ34とを組付けた状態では、非回転攪拌保持部材41は、容器本体33の容器本体頭部とオーバーラップする(トナー容器32の長手方向(図1中の左右方向)の位置が重なる)配置となる。非回転攪拌保持部材41は、容器本体33の回転軸上に配置されている。非回転攪拌保持部材41からトナー排出孔Wのある下方と、トナー排出孔Wの反対側の上方とに向けて非回転攪拌部材42の短冊が延在し、非回転攪拌保持部材41に片持ち支持となるように、非回転攪拌部材42が非回転攪拌保持部材41に接合されている。
図1に示すように、非回転攪拌部材42は、ギヤ33cよりも後端側(図1中の左側)に位置する部分(以下、「非回転攪拌部材後部42a」と呼ぶ)は、それ以外の部分(以下、「非回転攪拌部材前部42b」と呼ぶ)よりも短冊が長い形状である。図1に示すように、非回転攪拌部材後部42aの上側の短冊の先端から下側の短冊の先端までの長さは、先端開口部11の開口径よりも大きい。このため、容器本体33とキャップ34とを組付けるために、非回転攪拌部材後部42aを先端開口部11を通過させる際には、非回転攪拌部材後部42aの短冊を大きく弾性変形させる。先端開口部11を通過して、容器本体33におけるギヤ33cよりも後端側に達した非回転攪拌部材後部42aの短冊は、復元力によって自然長に近い状態となり、容器本体33の内周面に接触した状態となる。
非回転攪拌部材42の非回転攪拌部材後部42aは、容器本体頭部の頭部螺旋状突起331bと対峙、接触するよう配置される。これにより容器本体33が回転すると、非回転攪拌部材42は頭部螺旋状突起331bに接触して押されることで弾性変形する。そして、頭部螺旋状突起331bが非回転攪拌部材42と接触し続けることができる範囲を超える位置まで移動すると、非回転攪拌部材42は、弾性変形から解放され、弾性変形した状態から元に戻る動作によって振動が生じる。
容器本体33の内壁面の非回転攪拌部材後部42aが接触する範囲には、頭部螺旋状突起331bが、1ピッチ以上、または、複数条設けられている。これにより、容器本体33の回転方向の位置がどのような位置であっても、非回転攪拌部材後部42aと頭部螺旋状突起331bとが一か所以上接触する構成となっている。このため、非回転攪拌部材後部42aが容器本体33の内周面に対して完全に浮いた状態となるタイミングが生じることを防止できる。
非回転攪拌部材後部42aに頭部螺旋状突起331bがぶつかって、頭部螺旋状突起331bが非回転攪拌部材後部42aを押すことで、非回転攪拌部材後部42aが周方向に広がり、頭部螺旋状突起331bが離間すると開放される。完全に浮いた状態となることがない構成では、非回転攪拌部材後部42aが解放される動作を、長手方向の位置によって異なるタイミングで連続的に繰り返すことができ、容器本体33内のトナーに常に振動を付与し続けることができる。このように、非回転攪拌部材後部42aと頭部螺旋状突起331bとの接触箇所を断続的に設けることで、振動が生じないタイミングでトナーの流動性が低下することを防止でき、トナーを解す効果を向上させることができる。
上述したように非回転攪拌部材42は、切り込みが入った櫛歯状の部材であり、切り込みによって分けられた部分が細長い長方形の短冊状となっている。頭部螺旋状突起331bは、螺旋状であるため、軸方向(図1の左右方向)の位置によって円周方向の位置が異なる。このため、頭部螺旋状突起331bに接触する各短冊は、円周方向の別位置で頭部螺旋状突起331bに接触して押されることによる弾性変形と、弾性変形からの解放とを繰り返す。このような構成により、容器本体33の回転量が一回転に満たない少量の回転である場合であっても、非回転攪拌部材42の短冊の一部で、弾性変形が元に戻る動作による振動が生じ、トナーに振動を付与することができ、トナーの流動化を図ることができる。
容器本体33の内部におけるギヤ33cの位置から先端開口部11までの間では、トナーに搬送力が付与されないことにより、流動性が低下したトナーが容器本体33の内周面に付着し、凝集するおそれがある。これに対して、本実施形態のトナー容器32では、容器本体33におけるトナーに搬送力が付与されない範囲の内周面に非回転攪拌部材前部42bが接触し、容器本体33が回転すると内周面を非回転攪拌部材前部42bが摺擦する構成となっている。これにより、容器本体33の内周面に付着したトナーを非回転攪拌部材前部42bが掻き取り、トナーを解すことで、トナーが凝集することを抑制できる。
先端開口部11に到達したトナーは、先端開口部11から排出され、キャップ34の内部空間に受け渡される。キャップ34の内部空間も、先端側に向かう搬送力をトナーに付与するトナー搬送手段を備えていない。このため、キャップ34の内部空間に到達したトナーは、後から先端開口部11を通過したトナーに押されることで、キャップ34の内部空間をトナー排出孔Wに向けて搬送される。
キャップ34の内部空間における先端開口部11の位置からトナー排出孔Wまでの間では、トナーに搬送力が付与されないことにより、流動性が低下したトナーがキャップ34の内部空間の底面に付着し、凝集するおそれがある。キャップ34の内部空間の底面にトナーの凝集体が形成されると、トナー排出孔Wに向かうトナーの移動を妨げたり、後から搬送されてくるトナーに押された凝集体がトナー排出孔Wに落ちてトナー排出孔Wの内部で詰ったりするおそれがある。
また、キャップ34の内部空間のトナーがトナー容器32の輸送時の振動や熱の影響によって流動性が低下し、架橋する等の凝集体を形成すると、トナー容器32からトナーを排出できなくなる問題が生じる。
これに対して、本実施形態のトナー容器32では、容器本体33に固定され、先端開口部11よりも先端側に突き出した回転攪拌棒45を備える。回転する回転攪拌棒45が流動性が低下したトナーに接触し、攪拌することで、キャップ34の内部空間でトナーが凝集することを抑制できる。しかしながら、回転する回転攪拌棒45がキャップ34と干渉しないように回転攪拌棒45はキャップ34の底面とは接触しない構成となっており、キャップ34の底面の表面近傍のトナーは、回転攪拌棒45では攪拌できない。また、トナー排出孔Wの上側の開口近傍で凝集し、架橋してしまったトナーも回転攪拌棒45では攪拌できず、凝集を解すことができない。
これに対して、本実施形態のトナー容器32では、非回転攪拌部材42の非回転攪拌部材前部42bが先端開口部11からトナー排出孔Wまでのキャップ34の底面に接触、または、近接するする構成となっている。このような構成により、非回転攪拌部材42が先端開口部11からトナー排出孔Wまでの間に位置するトナーに接触する。そして、非回転攪拌保持部材41を介してキャップ34に固定された非回転攪拌部材42に対して、回転する回転攪拌棒45が接触と離間とを行う構成となっている。
回転する回転攪拌棒45が接触することで、非回転攪拌部材42の先端が回転方向下流側に移動するように非回転攪拌部材42に弾性変形が生じる。回転攪拌棒45が非回転攪拌部材42と接触し続けることができる範囲を超える位置まで移動すると、弾性変形していた非回転攪拌部材42が復元力によって振動する。この振動によって非回転攪拌部材42に接触するトナーの流動性の向上を図ることができ、流動性が低下したトナーがキャップ34の内部空間の底面に付着することを防止し、トナーが凝集することを防止できる。
また、トナー容器32の輸送時の振動または熱の影響によってトナーが架橋してしまった場合であっても、非回転攪拌部材42の振動によってトナーを攪拌、流動化させ安定的にトナーを排出し、現像装置5に安定的に補給することが可能となる。
図15は、図1に示すトナー容器32を左側から見た概略断面図である。図15の断面は、トナー容器32の長手方向(図1の左右方向)におけるトナー排出孔Wと回転攪拌棒45とが重なる位置の断面図であるが、回転攪拌棒45の回転方向の位置が図1とは異なる。図1では、トナー排出孔Wの直上に二本の回転攪拌棒45が位置しているが、図15では、二本の回転攪拌棒45がトナー排出孔Wの直上よりも回転方向上流側に位置している。
容器本体33とともに回転駆動する回転攪拌棒45が、非回転攪拌保持部材41に保持された非回転攪拌部材42を弾性変形させながら回転する。トナー排出孔Wの上方に位置する非回転攪拌部材42が、回転攪拌棒45による弾性変形から解放されると、その復元力でトナー排出孔Wの直上で振動する。
非回転攪拌部材42は、トナー排出孔Wの直上で破線で示すように弾性変形する。破線で示す位置まで弾性変形した非回転攪拌部材42は復元力で元に戻る際に振動しながら図15中の矢印「F」の方向にトナーに力を付与する。これにより、トナー排出孔Wの上でトナーが凝集して架橋してしまった場合も、非回転攪拌部材42が破線で示すように変位しながらトナーを崩し、且つ、反動による振動で矢印「F」方向にトナーに力を付与する。これにより、トナー排出孔W内に詰まったトナーも下方のトナータンク部61へ補給することができる。
容器本体33は、容器本体胴部の内径よりも容器本体頭部の内径の方が小さく、トナーの搬送方向の下流側(図1中の右側)ほど内径が狭くなる形状である。非回転攪拌部材42は、容器本体33の内径が狭くなる部分である容器本体頭部と、軸方向(図1中の左右方向)における位置が重なる配置となっている。容器本体33は、成形上の理由により出口側の内径が小さくなり、内径が小さくなる部分ではトナーが詰まり易いが、非回転攪拌部材42を配置することでトナーを攪拌し、トナーが詰まることを防止している。
本実施形態のトナー容器32は、画像形成装置であるプリンタ100に着脱可能に装着されるトナー収容器である。トナー容器32は、トナーを収容するとともに、トナーを排出する開口部(先端開口部11)を有するトナー容器部である容器本体33と、容器本体33の開口部を覆うように取り付けられるカバー部であるキャップ34とを備える。容器本体33は、キャップ34に対して回転可能に設けられており、キャップ34は、トナーをトナー容器32の外に排出するためのトナー排出孔Wを有する
トナー容器32は、トナー排出孔Wの上方から先端開口部11を介して容器本体33の内部まで延在する攪拌部材保持部材である非回転攪拌保持部材41を備える。非回転攪拌保持部材41には容器本体33の回転中心から放射上に延びる可撓性を有する攪拌部材である非回転攪拌部材42が設けられている。さらに、トナー容器32は、容器本体33の回転に連動して回転する回転攪拌部材である回転攪拌棒45が先端開口部11からトナー排出孔Wまで延在する。そして、トナー排出孔Wの上方で、回転する回転攪拌棒45が、非回転攪拌部材42に接触することで、非回転攪拌部材42が振動する構成である。
このようにキャップ34内(トナー貯留部分)で回転可能な回転攪拌棒45を有し、回転攪拌棒45によって振動される非回転攪拌部材42を有することによって、キャップ34内で架橋したトナー等の流動性が低下したトナーの塊を崩すことが可能になる。これにより、トナー排出孔Wからのトナーの排出が容易になる。
非回転攪拌部材42をキャップ34に対して着脱可能な構成としてもよい。
図16は、キャップ34に対して非回転攪拌部材42を着脱可能とした構成の説明図である。図16(a)は、非回転攪拌部材42及び非回転攪拌保持部材41を取り外した状態のキャップ34の断面図であり、図16(b)は、キャップ34に対して取り外し可能な非回転攪拌部材42及び非回転攪拌保持部材41の側面図である。
図16(a)に示すように、キャップ34には非回転攪拌保持部材41を支持する支持部57を有している。また、図16(b)に示すように、非回転攪拌保持部材41には支持部57に嵌合する嵌合部58を有する。嵌合部58を支持部57に嵌合させることにより、非回転攪拌保持部材41に保持された非回転攪拌部材42をキャップ34に装着することができる。また、嵌合部58と支持部57との嵌合を解除することで、キャップ34から非回転攪拌部材42を取り外すことができる。このように、図16に示す構成では、キャップ34に対して非回転攪拌部材42を着脱可能に配置することができる。別部品として、着脱可能にすることで組み立ての自由度の向上を図ることができる。
上述した実施形態では、非回転攪拌部材42を保持する非回転攪拌保持部材41が容器本体33の回転軸の軸線上に配置されているが、これに限るものはではない。非回転攪拌保持部材41が容器本体33等の回転する部材と干渉しない配置であって、非回転攪拌保持部材41に保持された可撓性の非回転攪拌部材42が容器本体33の内周面を摺擦することができれば、非回転攪拌保持部材41を軸線上に配置しなくてもよい。
上述した実施形態では、容器本体33に設けられた螺旋状突起331が搬送手段として機能し、容器本体33が回転することで内部に収納したトナーを先端開口部11に向けて搬送する構成について説明した。容器本体33の内部のトナーを先端開口部11に向けて搬送する搬送手段としては、容器本体33の回転によってトナーを搬送する構成に限るものではない。例えば、次のような構成としてもよい。
すなわち、容器本体33の内部にギヤによって回転し、且つ、容器本体33のほぼ全長にわたるアジテーターを配置し、容器本体33とキャップ34とを組み付けた状態では、互いに非回転とし、容器本体33をキャップ34に固定した状態とする構成である。この構成では、キャップ34または容器本体33に対して回転可能に支持されたギヤが回転することによって、容器本体33の内部に配置されたアジテーター(搬送手段)が回転し、容器本体33の内部のトナーを先端開口部11及びキャップ34に向けて搬送する。
この構成の場合、回転攪拌棒45は、アジテーターとともに回転する構成としてもよいし、単独で回転する構成としてもよい。
容器本体33が回転しない構成の搬送手段としては、スクリュやパドルを用いることができる。
また、非回転攪拌部材42等の変形可能部材を弾性変形させる動作と、離間する動作とを行う接離部材としては、回転攪拌棒45のように回転する部材に限らない。振り子のような揺動動作や往復動作によって変形可能部材に接触して弾性変形させる動作と、離間する動作とを行う構成としてもよい。本実施形態のように回転する部材であれば、ギヤ等の簡易な駆動伝達機構によって接離部材に駆動を伝達する構成を実現できる。また、回転する部材であれば、容器本体33のように回転する部材に固定して回転させることが可能となり、接離部材に駆動を伝達する構成の簡素化を図ることが可能となる。
接離部材としては、上述した実施形態では、容器本体33の回転によって回転動作等の変形可能部材に対して接離する動作を行う構成となっているが、接離する動作の駆動力を単独で入力される構成としてもよい。しかし、上述した実施形態のように搬送手段を駆動させる駆動力によって接離する動作を行う構成とすることによって、接離部材に駆動を伝達する構成の簡素化を図ることができる。
上述した実施形態は、粉体収納部である容器本体33と、開口被覆部であるキャップ34とを一体的に粉体補給装置であるトナー補給装置60から着脱可能とした粉体収納ユニットであるトナー容器32の構成について説明したがこれに限るものではない。粉体収納部と開口被覆部との組み合わせとしては、粉体収納部と開口被覆部とを別体とする構成してもよい。詳しくは、開口被覆部を粉体補給装置に対して固定し、粉体補給装置に固定された開口被覆部に対して粉体収納部を着脱可能とする構成としてもよい。
上述した実施形態では、粉体物としてトナーを収納するトナー容器32と、トナーを補給対象に補給するトナー補給装置について説明した。本発明に係る粉体収納容器及び粉体補給装置が取り扱う粉体物としては、トナーに限るものではない。
また、本発明の技術的範囲は上述した実施形態に記載の範囲には限定されない。上述した実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者にも明らかである。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得る。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
先端開口部11等の開口部が形成され、内部にトナー等の粉体物を収納する容器本体33等の粉体収納部と、粉体収納部の内部の粉体物を開口部に向けて搬送する螺旋状突起331等の搬送手段と、開口部を覆うように粉体収納部に取り付けたキャップ34等の開口被覆部とを備え、開口部から開口被覆部の内側に排出された粉体物を外部に排出するトナー排出孔W等の排出口を有するトナー容器32等の粉体収納容器において、開口被覆部に固定され、開口部から排出口までの間に位置する粉体物に接触する非回転攪拌部材42等の変形可能部材を備え、変形可能部材に接触して弾性変形させる動作と、離間する動作とを行う回転攪拌棒45等の接離部材を有することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、弾性変形した変形可能部材から接離部材が離間することで、変形可能部材が復元力によって振動する。この振動によって変形可能部材に接触する粉体物を解し、流動性が低下した粉体物が開口被覆部の内側で滞留することを抑制でき、粉体物の排出不良を抑制できる。
(態様2)
態様1において、接離部材は、開口被覆部に対する回転動作に伴って、変形可能部材に接触して弾性変形させる動作と、離間する動作とを行うことを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、簡易な駆動伝達機構によって接離部材に駆動を伝達する構成を実現できる。また、容器本体33やアジテーター等の回転する部材に固定して回転させることが可能となり、接離部材に駆動を伝達する構成の簡素化を図ることが可能となる。
(態様3)
態様1または2において、開口被覆部は粉体収納部に対して回転可能に取り付けられ、搬送手段は、粉体収納部が回転することで、粉体収納部の内部の粉体物を前記開口部に向けて搬送することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、粉体収納部を回転させることで、粉体収納部の内部の粉体物を開口被覆部の内側に排出させることが可能となる。
(態様4)
態様3において、接離部材は、開口被覆部に対する粉体収納部の回転動作に伴って、変形可能部材に接触して弾性変形させる動作と、離間する動作とを行うことを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、粉体収納部を回転させる駆動力によって接離部材を駆動することができ、接離部材に駆動を伝達する構成の簡素化を図ることができる。
(態様5)
態様4において、接離部材は、開口部から突き出し、粉体収納部とともに回転することで、排出口と対向する位置を通過する構成であることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、開口被覆部の内側の排出口と対向する領域の粉体物を攪拌することができる。特に、変形可能部材を排出口に対向する位置に配置する構成であれば、排出口の近傍や排出口の内部の粉体物に対して変形可能部材の振動を付与して、流動性の向上を図ることができ、排出口の近傍や内部で粉体物が滞留することを抑制できる。
(態様6)
態様1乃至5の何れかの態様において、開口被覆部の開口部と対向する面から粉体収納部の内側まで延在し、変形可能部材を保持する非回転攪拌保持部材41等の保持部材を備え、変形可能部材は、保持部材に保持される部分を固定端とし、容器本体33の回転軸方向等の搬送手段の搬送方向に直交する方向に自由端を持つように配置されていることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、開口被覆部に固定され、開口部から排出口までの間に位置する粉体物に接触する変形可能部材を有する構成を実現できる。
(態様7)
態様6において、変形可能部材の自由端の少なくとも一部が、排出口と対向するように配置されていることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、排出口の近傍や排出口内で流動性が低下した粉体物を変形可能部材の振動によって解すことができる。
(態様8)
態様6または7において、変形可能部材は、粉体収納部の内側にも位置するように配置され、粉体収納部の内壁面に接触することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、粉体収納部の内壁面に付着した粉体物を変形可能部材で掻き取ることができる。
(態様9)
態様8において、開口被覆部は粉体収納部に対して回転可能に取り付けられ、粉体収納部の内壁面の変形可能部材が接触する範囲に、螺旋状の凸部が内側に向けて突出した螺旋凸部を備え、開口被覆部に対する粉体収納部の回転方向の位置がどのような位置であっても、前記変形可能部材と前記螺旋凸部とが接触する構成であることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、変形可能部材と螺旋凸部との接触箇所を断続的に設け、粉体物を解す効果を向上させることができる。
(態様10)
態様6乃至9の何れかの態様において、変形可能部材は、搬送手段の搬送方向に分割され、複数の短冊形状を形成することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、粉体収納部の内壁面を細かく掻き取り、粉体収納部の内部に残る粉体物の量を低減することができる。
(態様11)
態様6乃至10の何れかの態様において、開口被覆部は粉体収納部に対して回転可能に取り付けられ、粉体収納部の内壁面に頭部螺旋状突起331b等の凸形状を有し、粉体収納部の回転動作によって変形可能部材が、凸形状に対して非連続的に接触と離間とを繰り返すことを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、変形可能部材が粉体収納部の内壁面を擦り続けるのではなく、内壁面で弾かれることで粉体物を解す効果を向上させることができる。
(態様12)
態様6乃至11の何れかの態様において、保持部材は、開口被覆部に対して着脱可能であることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、組み立ての自由度の向上を図ることができる。
(態様13)
態様6乃至12の何れかの態様において、粉体収納部は粉体物の搬送方向の下流側ほど内径が狭くなる形状であり、変形可能部材は、粉体収納部の内径が狭くなる部分に対して、搬送手段の搬送方向における位置が重なる配置となっていることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、粉体収納部における内径が小さい部分で、粉体物が詰まることを防止できる。
(態様14)
トナー等の粉体物を収納するトナー容器32等の粉体収納手段と、粉体収納手段から排出された粉体物を現像装置5等の補給対象に向けて搬送するトナー搬送スクリュー62等の補給搬送手段とを備えるトナー補給装置60等の粉体補給装置において、粉体収納手段として、態様1乃至13の何れか一の態様に係る粉体収納容器を備えることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、粉体収納容器からの粉体物の排出不良を抑制できるため、補給対象に向けて粉体物を安定的に補給することができる。
(態様15)
先端開口部11等の開口部が形成され、内部にトナー等の粉体物を収納する容器本体33等の粉体収納部と、粉体収納部の内部の粉体物を開口部に向けて搬送する螺旋状突起331等の搬送手段と、開口部を覆うように粉体収納部に取り付けたキャップ34等の開口被覆部とを備え、開口被覆部は、開口部から開口被覆部の内側に排出された粉体物を外部に排出するトナー排出孔W等の排出口を有し、排出口から排出された粉体物を現像装置5等の補給対象に向けて搬送するトナー搬送スクリュー62等の補給搬送手段を備えるトナー補給装置60等の粉体補給装置において、開口被覆部に固定され、開口部から排出口までの間に位置する粉体物に接触する非回転攪拌部材42等の変形可能部材を備え、変形可能部材に接触して弾性変形させる動作と、離間する動作とを行う回転攪拌棒45等の接離部材を有することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、弾性変形した変形可能部材から接離部材が離間することで、弾性変形していた変形可能部材が復元力によって振動する。この振動によって変形可能部材に接触する粉体物を解し、流動性が低下した粉体物が開口被覆部の内側で滞留することを抑制でき、粉体物の排出不良を抑制できる。粉体収納容器からの粉体物の排出不良を抑制できるため、補給対象に向けて粉体物を安定的に補給することができる。
(態様16)
現像装置5等の現像手段と、トナー容器32等の現像剤収納容器内のトナー等の現像剤を現像手段に補給する現像剤補給手段とを備えたプリンタ100等の画像形成装置において、現像剤補給手段として、態様14または15のトナー補給装置60等の粉体補給装置を備えることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像剤収納容器からの現像剤の排出不良を抑制でき、現像手段に向けて現像剤を安定的に補給することができるため、安定した画像形成を行うことが可能となる。
1 感光体
2 クリーニング部
2a クリーニングブレード
4 帯電部
5 現像装置
6 作像部
7 露光装置
8 中間転写ベルト
9 一次転写ローラ
11 先端開口部
12 二次転写バックアップローラ
15 中間転写ユニット
19 二次転写ローラ
20 定着部
26 給紙部
27 給紙ローラ
28 レジストローラ対
29 排紙ローラ対
30 スタック部
32 トナー容器
33 容器本体
33c ギヤ
33d 把持部
34 キャップ
34f キャップ先端内壁面
38 シャッター
41 非回転攪拌保持部材
42 非回転攪拌部材
42a 非回転攪拌部材後部
42b 非回転攪拌部材前部
45 回転攪拌棒
46 回転攪拌部材
47 リング部
48 係止腕
51 現像ローラ
52 ドクターブレード
53 第一現像剤収容部
54 第二現像剤収容部
55 搬送スクリュー
56 濃度検知センサ
57 支持部
58 嵌合部
60 トナー補給装置
61 トナータンク部
62 トナー搬送スクリュー
64 トナー落下搬送経路
65 タンク内攪拌部材
66 トナーエンドセンサ
70 トナー容器収容部
71 挿入口部
72 ボトル受部
73 キャップ受部
73w トナー補給口
81 駆動出力ギヤ
90 制御部
91 駆動部
100 プリンタ
331 螺旋状突起
331a 胴部螺旋状突起
331b 頭部螺旋状突起
G 現像剤
L レーザ光
P 記録媒体
W トナー排出孔
特開2013−232009号公報

Claims (16)

  1. 開口部が形成され、内部に粉体物を収納する粉体収納部と、
    前記粉体収納部の内部の前記粉体物を前記開口部に向けて搬送する搬送手段と、
    前記開口部を覆うように前記粉体収納部に取り付けた開口被覆部とを備え、
    前記開口部から前記開口被覆部の内側に排出された前記粉体物を外部に排出する排出口を有する粉体収納容器において、
    前記開口被覆部に固定され、前記開口部から前記排出口までの間に位置する前記粉体物に接触する変形可能部材を備え、
    前記変形可能部材に接触して弾性変形させる動作と、離間する動作とを行う接離部材を有することを特徴とする粉体収納容器。
  2. 請求項1の粉体収納容器において、
    前記接離部材は、前記開口被覆部に対する回転動作に伴って、前記変形可能部材に接触して弾性変形させる動作と、離間する動作とを行うことを特徴とする粉体収納容器。
  3. 請求項1または2の粉体収納容器において、
    前記開口被覆部は前記粉体収納部に対して回転可能に取り付けられ、
    前記搬送手段は、前記粉体収納部が回転することで、前記粉体収納部の内部の前記粉体物を前記開口部に向けて搬送することを特徴とする粉体収納容器。
  4. 請求項3の粉体収納容器において、
    前記接離部材は、前記開口被覆部に対する前記粉体収納部の回転動作に伴って、前記変形可能部材に接触して弾性変形させる動作と、離間する動作とを行うことを特徴とする粉体収納容器。
  5. 請求項4の粉体収納容器において、
    前記接離部材は、前記開口部から突き出し、前記粉体収納部とともに回転することで、前記排出口と対向する位置を通過する構成であることを特徴とする粉体収納容器。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の粉体収納容器において、
    前記開口被覆部の前記開口部と対向する面から前記粉体収納部の内側まで延在し、前記変形可能部材を保持する保持部材を備え、
    前記変形可能部材は、前記保持部材に保持される部分を固定端とし、前記搬送手段の搬送方向に直交する方向に自由端を持つように配置されていることを特徴とする粉体収納容器。
  7. 請求項6の粉体収納容器において、
    前記変形可能部材の自由端の少なくとも一部が、前記排出口と対向するように配置されていることを特徴とする粉体収納容器。
  8. 請求項6または7の粉体収納容器において、
    前記変形可能部材は、前記粉体収納部の内側にも位置するように配置され、前記粉体収納部の内壁面に接触することを特徴とする粉体収納容器。
  9. 請求項8の粉体収納容器において、
    前記開口被覆部は前記粉体収納部に対して回転可能に取り付けられ、
    前記粉体収納部の内壁面の前記変形可能部材が接触する範囲に、螺旋状の凸部が内側に向けて突出した螺旋凸部を備え、前記開口被覆部に対する前記粉体収納部の回転方向の位置がどのような位置であっても、前記変形可能部材と前記螺旋凸部とが接触する構成であることを特徴とする粉体収納容器。
  10. 請求項6乃至9の何れか一項に記載の粉体収納容器において、
    前記変形可能部材は、前記搬送手段の搬送方向に分割され、複数の短冊形状を形成することを特徴とする粉体収納容器。
  11. 請求項6乃至10の何れか一項に記載の粉体収納容器において、
    前記開口被覆部は前記粉体収納部に対して回転可能に取り付けられ、
    前記粉体収納部の内壁面に凸形状を有し、前記粉体収納部の回転動作によって前記変形可能部材が、前記凸形状に対して非連続的に接触と離間とを繰り返すことを特徴とする粉体収納容器。
  12. 請求項6乃至11の何れか一項に記載の粉体収納容器において、
    前記保持部材は、前記開口被覆部に対して着脱可能であることを特徴とする粉体収納容器。
  13. 請求項6乃至12の何れか一項に記載の粉体収納容器において、
    前記粉体収納部は前記粉体物の搬送方向の下流側ほど内径が狭くなる形状であり、前記変形可能部材は、前記粉体収納部の内径が狭くなる部分に対して、前記搬送手段による搬送方向における位置が重なる配置となっていることを特徴とする粉体収納容器。
  14. 粉体物を収納する粉体収納手段と、
    前記粉体収納手段から排出された前記粉体物を補給対象に向けて搬送する補給搬送手段とを備える粉体補給装置において、
    前記粉体収納手段として、請求項1乃至13の何れか一項に記載の粉体収納容器を備えることを特徴とする粉体補給装置。
  15. 開口部が形成され、内部に粉体物を収納する粉体収納部と、
    前記粉体収納部の内部の前記粉体物を前記開口部に向けて搬送する搬送手段と、
    前記開口部を覆うように前記粉体収納部に取り付けた開口被覆部とを備え、
    前記開口被覆部は、前記開口部から前記開口被覆部の内側に排出された前記粉体物を外部に排出する排出口を有し、
    前記排出口から排出された前記粉体物を補給対象に向けて搬送する補給搬送手段とを備える粉体補給装置において、
    前記開口被覆部に固定され、前記開口部から前記排出口までの間に位置する前記粉体物に接触する変形可能部材を備え、
    前記変形可能部材に接触して弾性変形させる動作と、離間する動作とを行う接離部材を有することを特徴とする粉体補給装置。
  16. 現像手段と、
    現像剤収納容器内の現像剤を前記現像手段に補給する現像剤補給手段とを備えた画像形成装置において、
    前記現像剤補給手段として、請求項14または15に記載の粉体補給装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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