JP2020008165A - ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば、ホイールが回転した際に当該ホイールに付着した付着物によって電動アクチュエータに影響が及ぶのを抑制することができるような、より不都合の少ない新規なブレーキ装置を得る。【解決手段】ブレーキ装置は、例えば、ホイールと一体に回転するドラムロータに押圧されることにより当該ドラムロータを制動する制動部材と、制動部材を支持するバッキングプレートと、バッキングプレートに設けられ、制動部材を作動させる電動アクチュエータと、電動アクチュエータのうちホイールの周壁の内周面に最も近い第一部位に対してその全体がホイールの周方向にずれた位置に設けられ、バッキングプレートに対して静止したプロテクタと、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、ブレーキ装置に関する。
従来、ホイールと一体に回転するドラムロータを制動する制動部材と、制動部材を支持するバッキングプレートと、当該バッキングプレートに設けられ制動部材を作動させる電動アクチュエータと、を備えたブレーキ装置が、知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−187463号公報
特許文献1のブレーキ装置では、例えば、車両の駐車時にホイールの内周面に雪や氷等の付着物が付着した状態で車両が前進あるいは後退すると、ホイールとともに回転した付着物が電動アクチュエータと接触してしまう虞があった。
そこで、本開示の課題の一つは、例えば、ホイールが回転した際に当該ホイールに付着した付着物によって電動アクチュエータに影響が及ぶのを抑制することができるような、より不都合の少ない新規なブレーキ装置を得ることである。
本開示のブレーキ装置は、例えば、ホイールと一体に回転するドラムロータに押圧されることにより当該ドラムロータを制動する制動部材と、上記制動部材を支持するバッキングプレートと、上記バッキングプレートに設けられ、上記制動部材を作動させる電動アクチュエータと、上記電動アクチュエータのうち上記ホイールの周壁の内周面に最も近い第一部位に対してその全体が上記ホイールの周方向にずれた位置に設けられ、上記バッキングプレートに対して静止したプロテクタと、を備える。
このような構成によれば、例えば、ホイールが回転した際に、プロテクタによって、当該ホイールに付着した付着物が電動アクチュエータに影響を及ぼすのを抑制することができる。
図1は、第1実施形態のブレーキ装置の車両後方からの例示的かつ模式的な側面図である。 図2は、第1実施形態のブレーキ装置の車幅方向外側からの例示的かつ模式的な正面図である。 図3は、第1実施形態のブレーキ装置の移動機構による制動部材の動作を示す例示的かつ模式的な正面図であって、非制動状態での図である。 図4は、第1実施形態のブレーキ装置の移動機構による制動部材の動作を示す例示的かつ模式的な正面図であって、制動状態での図である。 図5は、第1実施形態のブレーキ装置の車両上方からの例示的かつ模式的な平面図である。 図6は、第1実施形態のブレーキ装置およびホイールの車幅方向内側からの例示的かつ模式的な背面図である。 図7は、第1変形例のブレーキ装置の車両後方からの例示的かつ模式的な側面図である。 図8は、第2変形例のブレーキ装置の車幅方向外側からの例示的かつ模式的な正面図である。 図9は、第2変形例のブレーキ装置の車幅方向内側からの例示的かつ模式的な背面図である。 図10は、第3変形例のブレーキ装置のスクレイパーの車両前方からの例示的かつ模式的な側面図である。 図11は、第4変形例のブレーキ装置の車幅方向内側からの例示的かつ模式的な背面図である。 図12は、第4変形例のブレーキ装置の車両前方からの例示的かつ模式的な側面図である。 図13は、第5変形例のブレーキ装置の車幅方向内側からの例示的かつ模式的な背面図である。 図14は、第5変形例のブレーキ装置の車両後方からの例示的かつ模式的な側面図である。 図15は、第6変形例のブレーキ装置の車幅方向内側からの例示的かつ模式的な背面図である。 図16は、第6変形例のブレーキ装置の車両後方からの例示的かつ模式的な側面図である。 図17は、第7変形例のブレーキ装置の車幅方向内側からの例示的かつ模式的な背面図である。 図18は、第2実施形態のブレーキ装置の車幅方向内側からの例示的かつ模式的な背面図である。 図19は、第2実施形態のブレーキ装置の車両後方からの例示的かつ模式的な側面図である。 図20は、第8変形例のブレーキ装置の車幅方向内側からの例示的かつ模式的な背面図である。 図21は、第9変形例のブレーキ装置の車幅方向内側からの例示的かつ模式的な背面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態および変形例が開示される。以下に示される実施形態および変形例の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態および変形例に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
また、以下に開示される実施形態および変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される。なお、本明細書では、序数は、部品や、部材、部位、位置、方向等を区別するためだけに用いられており、順番や優先度を示すものではない。
また、以下の各図では、便宜上、互いに直交する三方向が定義されている。方向Xは、車両前後方向に沿い、車両前方を向いている。方向Yは、車幅方向に沿い、車幅方向外方を向いている。方向Zは、車両上下方向に沿い、車両上方を向いている。また、以下の説明では、特に言い換えない限り、ホイール1の回転中心Axの軸方向が単に軸方向と称され、回転中心Axの径方向が単に径方向と称され、回転中心Axの周方向が単に周方向と称される。軸方向は、車幅方向(方向Y)に沿う。また、図中には、周方向の一方(図2では時計回り方向)を向く矢印Fが示されている。
[第1実施形態]
[ブレーキ装置の構成]
図1は、第1実施形態の車両用のブレーキ装置2の車両後方からの側面図、図2は、ブレーキ装置2の車幅方向外側からの正面図、図3は、ブレーキ装置2の移動機構8によるブレーキシュー3(制動部材)の動作を示す正面図であって、非制動状態での図、図4は、ブレーキ装置2の移動機構8によるブレーキシュー3の動作を示す正面図であって、制動状態での図である。
図1〜4に示されるように、ブレーキ装置2は、ブレーキシュー3と、バッキングプレート6と、移動機構8と、電動アクチュエータ100と、スクレイパー7と、を備えている。
ブレーキ装置2は、円筒状のホイール1(図1,6参照)の周壁1aの内側に収容されている。ブレーキ装置2は、所謂ドラムブレーキである。図2に示されるように、ブレーキ装置2は、車両前後方向(方向X)に離間した二つのブレーキシュー3を備えている。二つのブレーキシュー3は、円筒状のドラムロータ4(図3,4参照)の内周面4aに沿って円弧状に伸びている。ドラムロータ4は、回転中心Ax回りに、ホイール1と一体に回転する。ブレーキ装置2は、二つのブレーキシュー3を、円筒状のドラムロータ4の内周面4aに接触するよう移動させる。これにより、ブレーキシュー3とドラムロータ4との摩擦によって、ドラムロータ4ひいてはホイール1が制動される。ブレーキシュー3は、制動部材の一例である。
ブレーキ装置2は、ブレーキシュー3を動かすアクチュエータとして、油圧によって作動するホイールシリンダ51(図2参照)と、通電によって作動する電動アクチュエータ100のモータ120と、を備えている。ホイールシリンダ51およびモータ120は、それぞれ、二つのブレーキシュー3を動かすことができる。ホイールシリンダ51は、例えば、走行中の制動に用いられ、モータ120は、例えば、駐車時の制動に用いられる。すなわち、ブレーキ装置2は、電動パーキングブレーキの一例である。なお、モータ120は、走行中の制動に用いられてもよい。
図2に示されるように、バッキングプレート6は、軸方向すなわち車幅方向(方向Y)と交差(直交)して広がった円盤状に構成されている。バッキングプレート6の中央部には、回転中心Axに沿う貫通孔6cが設けられている。図1に示されるように、ブレーキ装置2の構成部品は、バッキングプレート6の車幅方向外側および内側の双方に設けられている。バッキングプレート6は、ブレーキ装置2の各構成部品を直接的または間接的に支持する。バッキングプレート6は、支持部材等とも称される。
また、バッキングプレート6は、車体との不図示の接続部材と接続される。接続部材は、例えば、サスペンションの一部(例えば、アーム、リンク、取付部材等)である。バッキングプレート6の貫通孔6cの周囲には、接続部材との結合に用いられる複数の開口部6bが設けられている。なお、ブレーキ装置2は、駆動輪および非駆動輪のいずれにも用いることができる。なお、ブレーキ装置2が駆動輪に用いられる場合、バッキングプレート6の貫通孔6cを不図示の車軸が貫通する。
[ホイールシリンダによるブレーキシューの作動]
図2に示されるホイールシリンダ51や、ブレーキシュー3等は、バッキングプレート6の車幅方向外方に配置されている。ブレーキシュー3は、バッキングプレート6に移動可能に支持されている。具体的には、図3に示されるように、ブレーキシュー3の下端部3aが、回転中心C11回りに回転可能に、バッキングプレート6に支持されている。回転中心C11は、ホイール1の回転中心Axと平行である。
また、図2に示されるように、ホイールシリンダ51は、バッキングプレート6の上端部に支持されている。ホイールシリンダ51は、車両前後方向(方向X)に突出可能な二つの不図示の可動部(ピストン)を有する。ホイールシリンダ51は、加圧に応じて、二つの可動部を突出させる。突出した二つの可動部は、それぞれ、ブレーキシュー3の上端部3bを押す。
二つの可動部の突出により、二つのブレーキシュー3は、それぞれ、回転中心C11(図3,4参照)回りに回転し、上端部3b同士が車両前後方向(方向X)に互いに離間するように移動する。これにより、二つのブレーキシュー3は、ホイール1の回転中心Axの径方向外方に移動する。各ブレーキシュー3の外周部には、円筒面に沿う帯状のライニング31が設けられている。よって、二つのブレーキシュー3の、回転中心Axの径方向外方への移動により、図4に示されるように、ライニング31とドラムロータ4の内周面4aとが接触する。ライニング31と内周面4aとの摩擦によって、ドラムロータ4ひいてはホイール1(図1参照)が制動される。
また、図2に示されるように、ブレーキ装置2は、復帰部材32を備えている。復帰部材32は、ホイールシリンダ51によるブレーキシュー3を押す動作が解除された場合に、二つのブレーキシュー3を、内周面4aと接触する制動位置Psb(図4参照)から内周面4aと接触しない非制動位置Psn(初期位置、図3参照)へと移動させる。復帰部材32は、例えば、コイルスプリング等の弾性部材である。復帰部材32は、各ブレーキシュー3に、もう一方のブレーキシュー3に近付く方向の力、すなわち内周面4aから離れる方向の力を与える。
[移動機構の構成および移動機構によるブレーキシューの作動]
移動機構8は、モータ120を含む電動アクチュエータ100の作動に基づいて、二つのブレーキシュー3を非制動位置Psn(図3参照)から制動位置Psb(図4参照)へと移動させる。移動機構8は、バッキングプレート6の車幅方向外方(方向Yの前方)に設けられている。
移動機構8は、レバー81と、ケーブル82と、ストラット83と、を有している。レバー81は、例えば二つのブレーキシュー3のうち車両前方のブレーキシュー3Rと、バッキングプレート6との間で、当該ブレーキシュー3Rおよびバッキングプレート6に車幅方向(方向Y)に重なるように、設けられている。レバー81は、ブレーキシュー3Rに、回転中心C12回りに回転可能に支持されている。回転中心C12は、ブレーキシュー3Rの、回転中心C11から離れた側の上端部に位置されている。回転中心C12は、回転中心C11と平行である。
ケーブル82は、レバー81の、回転中心C12から遠い側の下端部81aを、二つのブレーキシュー3のうち車両後方のブレーキシュー3Lに近付く方向に、動かす。ケーブル82は、バッキングプレート6に略沿って移動する。また、ストラット83は、レバー81と当該レバー81が支持されるブレーキシュー3Rとは別のブレーキシュー3Lとの間に介在し、レバー81と当該別のブレーキシュー3Lとの間で突っ張る。レバー81とストラット83との接続位置P1は、回転中心C12と、ケーブル82の端部82bとレバー81との接続位置P2と、の間に設定されている。ケーブル82は、ブレーキシュー3を移動させる作動部材等とも称される。
このような構成の移動機構8において、ケーブル82が車両後方へ引かれることにより、レバー81がブレーキシュー3Lに近付く方向へ動くと(矢印a)、レバー81はストラット83を介してブレーキシュー3Lを押す(矢印b)。これにより、ブレーキシュー3Lは、非制動位置Psn(図3)から回転中心C11回りに回転し(図4の矢印c)、内周面4aと接触する制動位置Psb(図4)へと移動する。この状態では、ケーブル82とレバー81との接続位置P2は力点、回転中心C12は支点、レバー81とストラット83との接続位置P1は作用点に相当する。
さらに、ブレーキシュー3Lが内周面4aに接触した状態で、レバー81がブレーキシュー3Lを押す方向へ動くと(矢印b)、ストラット83が突っ張ることにより、レバー81はストラット83との接続位置P1を支点として、レバー81の動く方向とは逆方向、すなわち図3,4での時計回りに回転する(矢印d)。これにより、ブレーキシュー3Rは、非制動位置Psn(図3)から回転中心C11回りに回転し、ドラムロータ4の内周面4aと接触する制動位置Psb(図4)へと移動する。このようにして、移動機構8の作動により、ブレーキシュー3L,3Rは、いずれも非制動位置Psnから制動位置Psbへと動く。なお、ブレーキシュー3Lが内周面4aに接触した以降の状態では、レバー81とストラット83との接続位置P1が支点となる。なお、ブレーキシュー3L,3Rの移動量は微少であって、例えば、1mm以下である。
[電動アクチュエータ]
図1に示されるように、電動アクチュエータ100は、バッキングプレート6の車幅方向内側の面6aからブレーキシュー3とは反対側に突出した状態で、バッキングプレート6に固定されている。電動アクチュエータ100は、ケース110、モータ120、減速機構130、運動変換機構140、およびケーブル82(図3参照)を有している。電動アクチュエータ100は、ケーブル82を介してブレーキシュー3を引くことにより、当該ブレーキシュー3を非制動位置Psn(図3)から制動位置Psb(図4)へと移動させる。ケーブル82は、作動部材等とも称される。
図1に示されるように、ケース110は、モータ120、減速機構130、および運動変換機構140を支持している。ケース110は、ロアケース112、ミドルケース113、第一アッパケース114、および第二アッパケース115を有している。これらの部品は、ねじやボルトのような結合具やインサート成形等によって一体化されている。ロアケース112は、例えば、アルミニウム合金のような金属材料で構成されている。この場合、ロアケース112は、例えば、ダイキャストによって製造されうる。ロアケース112は、ベースや、ボディ等とも称される。
また、ミドルケース113、第一アッパケース114、および第二アッパケース115は、例えば、合成樹脂材料によって構成されている。モータ120は、第一アッパケース114内に収容され、当該第一アッパケース114の壁部によって覆われている。また、運動変換機構140および減速機構130は、第二アッパケース115内に収容され、当該第二アッパケース115の壁部によって覆われている。なお、ケース110の構成は、この例には限定されない。
図1,2に示されるように、第一アッパケース114は、第二アッパケース115に対して周方向(F方向)の一方、かつ車幅方向内方に位置されている。第一アッパケース114と第二アッパケース115とは、少なくとも部分的に周方向に並んでいる。また、第二アッパケース115は、第一アッパケース114よりもバッキングプレート6から径方向外方に突出している。すなわち、本実施形態では、第二アッパケース115の径方向外方の端部115aは、電動アクチュエータ100のうちホイール1の内周面1a1に最も近い位置である。端部115aは、第一部位の一例である。
[スクレイパー]
図5は、ブレーキ装置2の車両上方からの側面図であり、図6は、ブレーキ装置2およびホイール1の車幅方向内側からの背面図である。図5,6に示されるように、スクレイパー7は、全体的に、電動アクチュエータ100の端部115aに対して周方向(F方向)の一方にずれた位置に、設けられている。スクレイパー7は、ベース7aと、フィン7bと、曲部7cと、を有している。スクレイパー7は、例えば、一枚の帯板状の部材が一箇所(曲部7c)で屈曲されることによりL字状に形作られている。スクレイパー7は、周方向と交差した略L字状の断面を有している。スクレイパー7は、例えば、鉄系材料のような金属材料で構成されうる。スクレイパー7は、リムーバーや、カッターとも称されうる。
ベース7aは、帯板状の形状を有し、周方向(F方向)に略一定の幅を有するとともに、径方向に略沿って延びている。すなわち、ベース7aは、周方向および径方向に略沿って広がるとともに、車幅方向(軸方向)と交差しかつ直交している。ベース7aは、バッキングプレート6の車幅方向内側の面6aに、溶接やねじやボルトのような結合具によって固定されている。フィン7bは、ベース7aの径方向外方の端部、すなわち曲部7cから車幅方向内方に延びている。ただし、フィン7bは、ベース7aから車幅方向内方に向かうにつれて径方向外方に向かいホイール1の内周面1a1(図1参照)に近付くよう、軸方向および径方向に対して傾斜している。フィン7bは、ブレードとも称されうる。
また、フィン7bは、外面7dと、内面7eと、二つのエッジ7fと、先端部7gと、を有している。外面7dは、フィン7bの径方向外方を向いた面であり、図6に示されるように、内周面1a1と隙間をあけて面している。また、内面7eは、フィン7bの径方向内方を向いた面であり、電動アクチュエータ100における第一アッパケース114の少なくとも一部と隙間をあけて面している。エッジ7fは、フィン7bの周方向の両端であり、径方向に互いに離間した外面7dおよび内面7eの間に亘っている。先端部7gは、フィン7bの車幅方向内方端であり、外面7dと内面7eとの間、および二つのエッジ7fの間に亘っている。二つのエッジ7fは、いずれも、端部115aから周方向に離間した位置で、周方向と交差して車幅方向に延びている。エッジ7fは、フィン7bの周方向の端部である。
図6に示されるように、フィン7bは、電動アクチュエータ100の端部115aに対して周方向(F方向)の一方、かつ径方向外方に位置されている。また、フィン7bは、第一アッパケース114の径方向外方の端部114aよりも車両上方に位置されている。言い換えると、フィン7bは、電動アクチュエータ100の少なくとも一部の車両上方を覆っている。端部114aは、電動アクチュエータ100のうち最も車両上方に位置する第二部位の一例である。
図1には、フィン7bの回転中心Ax回りの仮想回転体70が二点鎖線で示されている。図1から明らかとなるように、仮想回転体70は、内周面1a1と端部115aとの間に位置されている。本実施形態では、スクレイパー7に対するホイール1の相対的な回転に伴い、フィン7bがホイール1の内周面1a1に付着した付着物(不図示)を切断する。付着物がフィン7bに沿って切断された場合、付着物のうち仮想回転体70よりも径方向内方の部位はフィン7b(スクレイパー7)によって切除され、付着物のうち仮想回転体70よりも径方向外方の部位は残存している虞があることになる。よって、図1に示されるように、仮想回転体70を内周面1a1と端部115aとの間に配置すること、言い換えると、端部115aの径方向外方を覆うように仮想回転体70を配置することにより、内周面1a1に付着(残存)した付着物が電動アクチュエータ100と接触するのを抑制することができる。なお、フィン7b(仮想回転体70)は、この例には限定されず、例えば、ホイール1の径方向において端部115aと同じ位置、すなわち端部115aと周方向に並ぶ位置に設けられてもよい。このように、スクレイパー7は、ホイール1とともに回転する付着物から電動アクチュエータ100を保護するプロテクタの一例である。
また、図1から明らかとなるように、フィン7bは、電動アクチュエータ100の端部115aよりも車幅方向内方に延びている。すなわち、本実施形態では、フィン7bにおける仮想回転体70の先端部7gが、端部115aよりも車幅方向内方に位置されている。端部115aは、周壁1aの車幅方向内方の端部1bおよび端部115aのうちより車幅方向外方に位置する外側部位の一例である。なお、フィン7b(仮想回転体70)は、この例には限定されず、例えば、先端部7gが電動アクチュエータ100における車幅方向内方の端部よりも車幅方向内方に位置されるとより望ましい。
以上のように、本実施形態では、ブレーキ装置2は、バッキングプレート6に対して静止した状態で設けられたスクレイパー7(プロテクタ)を備えており、当該スクレイパー7が、ホイール1に付着した付着物が電動アクチュエータ100に影響を及ぼすのを抑制する。そして、スクレイパー7は、全体的に、端部115a(第一部位)に対して周方向にずれている。このような構成によれば、例えば、スクレイパー7と端部115aとが周方向にずれてない構成に比べて、ホイール1の周壁1aの内周面1a1と電動アクチュエータ100との間にスクレイパー7(特にフィン7b)の配置スペースが確保されやすく、ひいては、バッキングプレート6にスクレイパー7の取付部位が確保されやすかったり、バッキングプレート6に対するスクレイパー7の取り付けや取り外しをより容易に行えたり、といった利点が得られる。
また、本実施形態では、例えば、スクレイパー7は、エッジ7fと外面7dとを有したフィン7bと、フィン7bを支持するベース7aと、を有している。エッジ7fは、フィン7bの周方向の一端であって周方向と交差して車幅方向に延びており、外面7dは、内周面1a1と隙間をあけて面している。このような構成によれば、例えば、付着物が付着したホイール1が回転した場合に、フィン7bのエッジ7fを付着物に相対的に当てることにより当該付着物を少なくとも部分的に除去することができ、これにより、当該付着物によって電動アクチュエータ100に影響が及ぶのを抑制できる。
また、本実施形態では、例えば、フィン7bは、ホイール1の回転中心Ax回りの当該フィン7bの仮想回転体70が内周面1a1と端部115aとの間に位置されるよう設けられている。仮に、仮想回転体70が端部115aよりも内周面1a1から径方向内方に離れて設けられた場合、内周面1a1に付着した付着物のうちフィン7bによって除去されずに内周面1a1に残った付着物が端部115aと接触してしまう虞がある。その点、本実施形態によれば、仮想回転体70が内周面1a1と端部115aとの間に位置されているため、例えば、付着物と端部115aひいては電動アクチュエータ100との接触を抑制することができる。
また、本実施形態では、例えば、仮想回転体70の車幅方向内方の先端部7gが、端部115a(外側部位)より車幅方向内方に位置されている。仮に、先端部7gが端部115aよりも車幅方向外方に位置された場合、付着物のうちフィン7bによって除去されずに内周面1a1に残った付着物が端部115aと干渉してしまう虞がある。その点、本実施形態によれば、先端部7gが端部115aに対して径方向に並ぶ位置かそれよりも車幅方向内方に位置されているため、例えば、付着物と端部115aひいては電動アクチュエータ100との接触を抑制することができる。
また、本実施形態では、フィン7bは、ベース7aから車幅方向内方に向かうにつれて内周面1a1に近付くように径方向および軸方向に対して傾斜している。このような構成によれば、例えば、フィン7bが車幅方向と平行に設けられた場合と比べて、スクレイパー7の基端(ベース7a)からフィン7bの先端部7gまでの長さを比較的短くすることができる。
また、本実施形態では、フィン7bは、電動アクチュエータ100の少なくとも一部の車両上方を覆っている。このような構成によれば、例えば、ホイール1が車両から外れた場合等に、フィン7bによってホイール1と電動アクチュエータ100との接触を抑制することができる。また、本実施形態では、フィン7bが、電動アクチュエータ100のうち最も車両上方に位置する端部114a(第二部位)よりも上方に配置されており、これによっても、上述した効果と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、ベース7aは、バッキングプレート6に固定されている。このような構成によれば、例えば、フィン7bに入力された荷重をバッキングプレート6に逃がすことができるため、電動アクチュエータ100のモータ120等に付着物による衝撃が伝わるのを抑制できる。
[第1変形例]
図7は、第1実施形態の第1変形例のブレーキ装置2Aの車両後方からの背面図である。ブレーキ装置2Aは、上記実施形態のブレーキ装置2と同様の構成を備えている。よって、ブレーキ装置2Aは、当該同様の構成に基づく上記実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
ただし、本変形例では、図7に示されるように、フィン7bにおける仮想回転体70の先端部7gが、周壁1aの車幅方向内方の端部1bよりも車幅方向内方に位置されている点が、上記実施形態と相違している。本変形例では、周壁1aの端部1bは、電動アクチュエータ100の端部115a(第一部位)よりも車幅方向外方に位置されている。よって、本変形例では、スクレイパー7Aのフィン7bを端部1bと径方向に並ぶ位置か端部1bよりも車幅方向内方に延ばすことにより、フィン7bの大型化を抑制しつつ、内周面1a1に付着した付着物を効率よく除去することができる。端部1bは、外側部位の一例である。
[第2変形例]
図8は、第1実施形態の第2変形例のブレーキ装置2Bの車幅方向外側からの正面図であり、図9は、ブレーキ装置2Bの車幅方向内側からの背面図である。ブレーキ装置2Bは、上記実施形態のブレーキ装置2と同様の構成を備えている。よって、ブレーキ装置2Bは、当該同様の構成に基づく上記実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
ただし、本変形例では、図8,9に示されるように、スクレイパー7Bが電動アクチュエータ100に対して周方向の他方にずれた位置に設けられている点が、上記実施形態と相違している。バッキングプレート6の車幅方向外方の面6d(図8参照)には、ホイール1のハブ等との間に介在する防水用のリブ61が設けられている。リブ61は、面6dから車幅方向外方に突出し、周方向に沿って延びている。リブ61は、車幅方向(方向Y)の視線では、C字状あるいはU字状に構成されている。本変形例では、スクレイパー7Bのベース7aは、バッキングプレート6の車幅方向内方の面6a(図9参照)におけるリブ61の周方向の切れ目部分(切欠、開口)に対応した位置に固定されている。このように、本変形例によれば、スクレイパー7Bとリブ61との互いの干渉を避けることができるため、例えば、ねじやボルトのような結合具や溶接によってリブ61の機能が損なわない状態でスクレイパー7Bをバッキングプレート6により容易に取り付けることができる。
[第3変形例]
図10は、第1実施形態の第3変形例のブレーキ装置2Cのスクレイパー7Cの車両前方からの例示的かつ模式的な側面図である。ブレーキ装置2Cは、上記実施形態のブレーキ装置2と同様の構成を備えている。よって、ブレーキ装置2Cは、当該同様の構成に基づく上記実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
ただし、本変形例では、図10に示されるように、スクレイパー7Cが電動アクチュエータ100に取り付けられている点が、上記実施形態と相違している。具体的には、本変形例では、スクレイパー7Cのベース7aが電動アクチュエータ100のミドルケース113に、溶接やねじやボルトのような結合具によって固定されている。電動アクチュエータ100は、バッキングプレート6(図1,12参照)の車幅方向内方の面6aに固定されるため、スクレイパー7Cは、バッキングプレート6に対して静止した状態で設けられている。ミドルケース113は、上述したように、ロアケース112と第一アッパケース114および第二アッパケース115との間に介在する部分であり、モータ120等は収容されていない。よって、本変形例によっても、例えば、フィン7bに入力された荷重をミドルケース113に逃がすことができるため、電動アクチュエータ100のモータ120等に付着物による衝撃が伝わるのを抑制できる。
[第4変形例]
図11は、第1実施形態の第4変形例のブレーキ装置2Dの車幅方向内側からの背面図であり、図12は、ブレーキ装置2Dの車両前方からの側面図である。ブレーキ装置2Dは、上記実施形態のブレーキ装置2と同様の構成を備えている。よって、ブレーキ装置2Dは、当該同様の構成に基づく上記実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
ただし、本変形例では、図11,12に示されるように、スクレイパー7Dがバッキングプレート6とサスペンションアーム80(図12参照)との間に取り付けられている点が、上記実施形態と相違している。本変形例では、スクレイパー7Dのベース7a(図11参照)には、バッキングプレート6の貫通孔6c(図13参照)と車幅方向に並ぶ貫通孔7hが設けられるとともに、貫通孔7hの周囲には、開口部6b(図13参照)と車幅方向に並ぶ複数の開口部7iが設けられている。本変形例では、開口部6b、7iおよびサスペンションアーム80のエンドプレート80a(図12参照)に設けられた開口部のそれぞれに挿入されたボルトにナットが噛み合うこと等によって、スクレイパー7Dがバッキングプレート6およびサスペンションアーム80とともに固定されている。このように、本変形例では、スクレイパー7Dがバッキングプレート6とサスペンションアーム80との間に挟まれて設けられているため、例えば、フィン7bに入力された荷重をバッキングプレート6およびサスペンションアーム80のそれぞれに逃がすことができる。サスペンションアーム80は、車体との接続部材の一例である。
[第5変形例]
図13は、第1実施形態の第5変形例のブレーキ装置2Eの車幅方向内側からの背面図であり、図14は、ブレーキ装置2Eの車両後方からの側面図である。ブレーキ装置2Eは、上記実施形態のブレーキ装置2と同様の構成を備えている。よって、ブレーキ装置2Eは、当該同様の構成に基づく上記実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
ただし、本変形例では、図13,14に示されるように、スクレイパー7Eがバッキングプレート6と電動アクチュエータ100との間に取り付けられている点が、上記実施形態と相違している。本変形例では、スクレイパー7Eのベース7aが、例えば、溶接やねじやボルトのような結合具によってバッキングプレート6の面6aとロアケース112とに固定されている。このように、本変形例では、スクレイパー7Eがバッキングプレート6とロアケース112との間に挟まれて設けられているため、例えば、フィン7bに入力された荷重をバッキングプレート6およびロアケース112(金属部材)のそれぞれに逃がすことができる。
[第6変形例]
図15は、第1実施形態の第6変形例のブレーキ装置2Fの車幅方向内側からの背面図であり、図16は、ブレーキ装置2Fの車両後方からの側面図である。ブレーキ装置2Fは、上記実施形態のブレーキ装置2と同様の構成を備えている。よって、ブレーキ装置2Fは、当該同様の構成に基づく上記実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
ただし、本変形例では、図15,16に示されるように、スクレイパー7Fにおけるフィン7bの周方向の幅がベース7aの周方向の幅よりも小さく構成されている点が、上記実施形態と相違している。本変形例では、固定強度を確保するためにベース7aがフィン7bよりも周方向に幅広に構成され、さらに固定点としての複数の溶接部7k(溶接個所)が周方向に点在して設けられている。また、フィン7bは、ベース7aの周方向の中央位置に設けられるとともに、ホイール1の回転中心Axの車両上方に位置するように配置されている。そして、本変形例では、スクレイパー7Fは、当該スクレイパー7Fの周方向の中心を通る軸方向と直交した仮想対称面200に対して、対称形状を有している。これにより、スクレイパー7Fが車両の左右輪のホイール1で共用可能に構成されている。なお、本変形例では、スポット溶接によってベース7aがバッキングプレート6の面6aに固定されているが、この例には限定されず、例えば、複数のねじやボルトのような結合具によって固定されてもよい。
また、図15に示されるように、ベース7aには、フィン7bと固定点としての溶接部7kとの間の部分に、複数の開口部7rが設けられている。開口部7rは、肉抜き部や、肉盗み部等とも称されうる。すなわち、開口部7rによって、スクレイパー7Fの軽量化が図られている。開口部7rは、仮想対称面200に対して、左右両側に設けられている。本変形例によれば、例えば、ホイール1が車両から外れた場合等に、フィン7bに入力された荷重を複数の溶接部7kに分散し易くなり、特定の溶接部7k(固定点)に応力が集中し難くなるため、結果的に固定にかかる耐久性が向上するという利点がある。すなわち、仮にスクレイパー7Fに開口部7rがないとすると、フィン7bに入力された荷重は先ず複数の溶接部7k(固定点)のうち最も近い溶接部7kに向けて板面に沿って直線的に伝わり、この溶接部7kに応力が集中しやすくなる。その点、本実施形態のように開口部7rがあると、フィン7bに入力された荷重が開口部7rを迂回して伝わるため、結果的に荷重が複数の溶接部7kに分散されやすくなる。また、開口部7rの存在によりベース7aの剛性が低下するため、フィン7bに加わった外力が緩衝されて溶接部7kに伝わることも、応力集中の抑制に寄与している。
[第7変形例]
図17は、第1実施形態の第7変形例のブレーキ装置2Gの車幅方向内側からの背面図である。ブレーキ装置2Gは、上記実施形態のブレーキ装置2と同様の構成を備えている。よって、ブレーキ装置2Gは、当該同様の構成に基づく上記実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
ただし、本変形例では、図17に示されるように、スクレイパー7Gと電動アクチュエータ100とが、ホイール1の回転中心Axを間において前後に配置されている点が、上記実施形態と相違している。本変形例では、電動アクチュエータ100が、回転中心Axよりも後方に位置されているのに対し、スクレイパー7Gは、回転中心Axよりも前方に位置されている。このような構成によれば、例えば、スクレイパー7Gおよび電動アクチュエータ100の双方が回転中心Axの前方に位置されたり回転中心Axの後方に位置されたりした場合に比べて、バッキングプレート6の前後の重量バランスが向上したり、スクレイパー7Gおよび電動アクチュエータ100の取り付けや取り外しをより容易に行えたり、といった利点が得られる。なお、図17とは逆のレイアウト、すなわち、電動アクチュエータ100が回転中心Axよりも前方に位置されるとともにスクレイパー7Gが回転中心Axよりも後方に位置されるレイアウトであっても、同様の効果が得られる。
[第2実施形態]
図18は、第2実施形態のブレーキ装置2Hの車幅方向内側からの背面図であり、図19は、ブレーキ装置2Hの車両後方からの側面図である。ブレーキ装置2Hは、上記実施形態のブレーキ装置2と同様の構成を備えている。よって、ブレーキ装置2Hは、当該同様の構成に基づく上記実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
ただし、本実施形態では、図18,19に示されるように、ブレーキ装置2Hには、プロテクタとして、スクレイパー7〜7Gに替えて、障壁7H1,7H2が設けられている。障壁7H1,7H2は、例えば雪や氷のようなホイール1に付着し当該ホイール1とともに回転する付着物(不図示)が電動アクチュエータ100に当たるのを抑制する。
障壁7H1,7H2は、それぞれバッキングプレート6に固定され、バッキングプレート6に対して静止している。障壁7H1,7H2は、例えば鉄系材料のような金属材料によって作られている。障壁7H1,7H2は、例えば板材のプレス加工や折曲加工によって作られている。また、障壁7H1,7H2は、バッキングプレート6の車幅方向内側の面6aに、溶接やねじやボルトのような結合具によって固定されている。
障壁7H1,7H2は、図18に示されるように、車幅方向内側(軸方向)から見た場合に、電動アクチュエータ100に対して全体的に周方向に離れて配置されている。障壁7H1は、電動アクチュエータ100から回転中心Ax回りの反時計回り方向に離間し、障壁7H2は、電動アクチュエータ100から回転中心Ax回りの時計回り方向に離間している。
障壁7H1,7H2は、図19に示されるように、バッキングプレート6から軸方向に沿って(車幅方向内方)に延びている。車幅方向内方の端部7nは、端部114a,115aよりも車幅方向内方に位置されている。
また、障壁7H1,7H2は、図18,19に示されるように、軸方向(車幅方向)と交差する方向に突出した凸部7mを有している。凸部7mは、軸方向に延びかつ軸方向と交差する方向に尖った稜線7m1を構成している。また、障壁7H2の凸部7mおよび稜線7m1は、周方向に突出している。なお、稜線7m1は、軸方向と完全に沿っている必要はなく、軸方向に対して傾斜してもよい。また、稜線7m1は、バッキングプレート6の面6aと交差する方向に延びている。稜線7m1は、エッジとも称されうる。凸部7mは、屈曲部や突出部とも称されうる。
以上説明したように、本実施形態では、ブレーキ装置2Hは、障壁7H1,7H2(プロテクタ)を有しており、当該障壁7H1,7H2は、ホイール1とともに回転する付着物(不図示)が電動アクチュエータ100に当たるのを抑制するプロテクタの一例である。すなわち、本実施形態によっても、ホイール1に付着した付着物によって電動アクチュエータ100に影響が及ぶのを抑制することができる。
また、本実施形態では、障壁7H1,7H2の全体が電動アクチュエータ100に対して周方向にずれている。このような構成によれば、例えば、人やロボット等の作業者は、障壁7H1,7H2および電動アクチュエータ100のうち一方が取り付けられた状態で、他方を、当該他方の取付位置に向けてあるいは取付位置から軸方向に移動することができるので、障壁7H1,7H2および電動アクチュエータ100の取り付けや取り外しをより容易に行えたり、障壁7H1,7H2および電動アクチュエータ100を含めたブレーキ装置2の組付工程の自由度が増大しブレーキ装置2の製造やメンテナンスに要する手間やコストを低減できたり、といった利点が得られる。
また、本実施形態では、障壁7H1,7H2は、軸方向と交差する方向に突出した凸部7mを有している。このような構成によれば、例えば、凸部7mの無い平坦な障壁よりも、断面係数が高くなり、ひいては剛性および強度が高くなるため、障壁7H1,7H2は、ホイール1とともに回転する付着物に押された場合にも変形したり破損したりし難くなる。
また、本実施形態では、凸部7mは、端部114a,115aから離れる方向に突出している。仮に、障壁7H1,7H2が端部114a,115aに近付く方向に凹む凹部を有している場合、ホイール1とともに回転する付着物が当該凹部に溜まる虞がある。この点、端部114a,115aから離れる方向に突出した凸部7mによれば、例えば、障壁7H1,7H2がホイール1とともに回転する付着物を溜めるのを抑制できる。
また、障壁7H2は、軸方向に延び周方向に突出した稜線7m1を有している。当該稜線7m1によりホイール1とともに回転する付着物を割ることができる。よって、このような構成によれば、例えば、障壁7H2は、稜線7m1をエッジとするスクレイパーとしても機能しうるため、ホイール1に付着した付着物によって電動アクチュエータ100に影響が及ぶのをより一層抑制することができる。なお、稜線7m1の外面(端面)は、鋭く尖っていてもよいし、比較的曲率半径が小さい曲面であってもよい。
[第8変形例および第9変形例]
図20,21は、第2実施形態の第8変形例および第9変形例のブレーキ装置2I,2Jの車幅方向内側からの背面図である。図20に示される障壁7Iや、図21に示される障壁7Jのように、凸部7mの断面形状は、曲線状であったり、U字状であったりしてもよく、図示されない他の形状であってもよい。なお、障壁7I,7Jおよび凸部7mの断面形状以外のブレーキ装置2I,2Jのスペックは、上記第2実施形態と同じである。このような構成によっても、例えば、凸部7mの無い平坦な障壁よりも、断面係数が高くなり、ひいては剛性および強度が高くなり、ホイール1とともに回転する付着物に押された場合にも変形したり破損したりし難くなる。また、図示されないが、障壁7I,7Jは、電動アクチュエータ100の周方向の一方のみに配置されてもよい。
以上、本発明の実施形態および変形例が例示されたが、上記実施形態および変形例は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
例えば、スクレイパーは、電動アクチュエータの周方向の一方のみに設けられたが、これには限定されず、スクレイパーは、電動アクチュエータの周方向の一方および他方にそれぞれ設けられてもよい。
また、実施形態の発明は、下記のような技術的特徴を有してもよい。
[8]
上記ブレーキ装置において、上記フィンは、上記電動アクチュエータの少なくとも一部の車両上方を覆っている。
[9]
上記フィンは、上記電動アクチュエータのうち最も車両上方に位置する第二部位よりも上方に配置される。
[10]
上記ベースは、上記バッキングプレートに固定される。
[11]
上記凸部は、上記軸方向に延び上記周方向に突出した稜線を有している。
1…ホイール、1a…周壁、1a1…内周面、1b…端部(外側部位)、2,2A〜2J…ブレーキ装置、3…ブレーキシュー(制動部材)、4…ドラムロータ、6…バッキングプレート、7,7A〜7G…スクレイパー(プロテクタ)、7H1,7H2,7I,7J…障壁(プロテクタ)、7a…ベース、7b…フィン、7d…外面、7f…エッジ、7g…先端部、7m…凸部、70…仮想回転体、100…電動アクチュエータ、114a…端部(第二部位)、115a…端部(第一部位、外側部位)、Ax…回転中心、F…周方向、Y…車幅方向(軸方向)。

Claims (7)

  1. ホイールと一体に回転するドラムロータに押圧されることにより当該ドラムロータを制動する制動部材と、
    前記制動部材を支持するバッキングプレートと、
    前記バッキングプレートに設けられ、前記制動部材を作動させる電動アクチュエータと、
    前記電動アクチュエータのうち前記ホイールの周壁の内周面に最も近い第一部位に対してその全体が前記ホイールの周方向にずれた位置に設けられ、前記バッキングプレートに対して静止したプロテクタと、
    を備えた、ブレーキ装置。
  2. 前記プロテクタとして、前記第一部位に対して前記周方向の両側に配置された二つのプロテクタを備えた、請求項1に記載のブレーキ装置。
  3. 前記プロテクタは、前記周方向に突出した凸部を有した障壁である、請求項1または2に記載のブレーキ装置。
  4. 前記プロテクタは、前記周方向と交差して車幅方向に延びた前記周方向の一端としてのエッジを有するとともに前記内周面と隙間をあけて面した外面を有したフィンと、当該フィンを支持するベースと、を有した、スクレイパーである、請求項1〜3のうちいずれか一つに記載のブレーキ装置。
  5. 前記フィンは、前記ホイールの回転中心回りの当該フィンの仮想回転体が前記内周面と前記第一部位との間に位置されるかまたは前記ホイールの径方向において前記第一部位と同じ位置に設けられた、請求項4に記載のブレーキ装置。
  6. 前記仮想回転体の前記車幅方向の内方の先端部は、前記周壁の前記車幅方向の内方の端部および前記第一部位より前記車幅方向の外方に位置する外側部位と前記ホイールの径方向に並ぶかまたは当該外側部位より前記車幅方向の内方に位置された、請求項5に記載のブレーキ装置。
  7. 前記フィンは、前記ベースから前記車幅方向の内方に向かうにつれて前記内周面に近付くよう前記ホイールの径方向および前記ホイールの軸方向に対して傾斜している、請求項4〜6のうちいずれか一つに記載のブレーキ装置。
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