JP2020007485A - 取付具付き複合成形体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量性に優れるとともに、取付具の引抜強度にも優れた取付具付き複合成形体の提供。【解決手段】熱可塑性樹脂中空成形体からなる表皮材11と、該表皮材11の内部に位置する発泡粒子成形体とからなる複合成形体10に取付具50が固定されており、上記表皮材11と上記発泡粒子成形体とは接着しており、上記取付具50は、該取付具50と上記表皮材11とを貫通して締結された締結部材51により複合成形体に固定されており、上記表皮材11は2つ以上の加熱媒体供給管跡15を有しており、上記取付具50は、上記2つの加熱媒体供給管跡15の間に取り付けられており、上記2つの加熱媒体供給管跡15の間の距離が400mm以下であり、上記取付具50と、上記2つの加熱媒体供給管跡15のうちの一方の加熱媒体供給管跡15との距離が、180mm以下である取付具付き複合成形体10とした。【選択図】図2
Description
本発明は、取付具付き複合成形体及びその製造方法に関するもので、特に、車両用ステップとして使用される取付具付き複合成形体及びその製造方法に関するものである。
一般にピックアップトラックや一部の多目的スポーツ車などの比較的車高の高い車両においては、フロントドアやリヤドア、バックドアなどのドアの開口部の下方に、乗降性や荷物の積み下ろし性が良好になるように、乗降用や足掛け用のステップが設けられている。
このステップに関し、昨今、樹脂成形体が使われ始めている。樹脂成形体のステップとしては、中空部を有するブロー成形体からなるものがある。この従来のブロー成形体からなるステップにあっては、その機械的強度等を高めるために、リブ構造を有したものとするとともに肉厚の厚いものとされており、結果として製品重量は重いものとなっていた。
このステップに関し、昨今、樹脂成形体が使われ始めている。樹脂成形体のステップとしては、中空部を有するブロー成形体からなるものがある。この従来のブロー成形体からなるステップにあっては、その機械的強度等を高めるために、リブ構造を有したものとするとともに肉厚の厚いものとされており、結果として製品重量は重いものとなっていた。
一方、中空状の樹脂製表皮材とその内部に充填された発泡粒子を成形してなる発泡粒子成形体とを備える複合成形体が知られている。
この複合成形体を製造する方法として、例えば特許文献1、2などには、熱可塑性樹脂の樹脂溶融物を押し出して形成された軟化状態のパリソンを成形型内でブロー成形して中空ブロー成形体を形成し、この中空ブロー成形体の壁部に発泡粒子充填管を打ち込み該中空ブロー成形体内に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、その後、同じく中空ブロー成形体の壁部に挿通した加熱媒体供給管を介して中空ブロー成形体内にスチームを供給して中空ブロー成形体内に充填した発泡粒子を加熱し、発泡粒子どうしを融着させて発泡粒子成形体とするとともに、発泡粒子成形体と中空ブロー成形体の内面とを融着させる方法が提案されている。
ここで、製造する複合成形体の外観性を考慮し、上記した発泡粒子充填管及び加熱媒体供給管の本数が出来るだけ少なくなるように設計し、これらの跡が少ない複合成形体としている。
この複合成形体を製造する方法として、例えば特許文献1、2などには、熱可塑性樹脂の樹脂溶融物を押し出して形成された軟化状態のパリソンを成形型内でブロー成形して中空ブロー成形体を形成し、この中空ブロー成形体の壁部に発泡粒子充填管を打ち込み該中空ブロー成形体内に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、その後、同じく中空ブロー成形体の壁部に挿通した加熱媒体供給管を介して中空ブロー成形体内にスチームを供給して中空ブロー成形体内に充填した発泡粒子を加熱し、発泡粒子どうしを融着させて発泡粒子成形体とするとともに、発泡粒子成形体と中空ブロー成形体の内面とを融着させる方法が提案されている。
ここで、製造する複合成形体の外観性を考慮し、上記した発泡粒子充填管及び加熱媒体供給管の本数が出来るだけ少なくなるように設計し、これらの跡が少ない複合成形体としている。
このような製造方法で得られる複合成形体は、中空ブロー成形体のみで構成された成形体よりも曲げ剛性に優れ、表皮材の厚みを薄くして軽量化しても、中空ブロー成形体のみで構成された成形体と同等以上の曲げ剛性を有するものを調製することが可能であった。そこで、このような複合成形体は、曲げ剛性と軽量性に優れることから、近年、さまざまな用途で利用されはじめている。
しかしながら、上述した複合成形体は、その表皮材の肉厚が薄いものである場合には、取付具を該複合成形体に取り付けた際に、その取付強度、具体的には取付具の複合成形体からの引抜強度が低下しやすくなると言う課題があった。
本発明は、上述した背景技術が有する課題に鑑み成されたものであって、その目的は、軽量性に優れるとともに、取付具の引抜強度にも優れた取付具付き複合成形体及びその製造方法を提案することにある。
上記した目的を達成するため、本発明は、次の〔1〕〜〔8〕に記載した取付具付き複合成形体及びその製造方法とした。
〔1〕複合成形体と、該複合成形体に固定された、該複合成形体を他に取り付けるための取付具とを有する取付具付き複合成形体であって、
上記複合成形体は、熱可塑性樹脂中空成形体の中空部に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、該中空成形体内に挿入された加熱媒体供給管から加熱媒体を供給することにより該発泡粒子を相互に加熱融着させてなる、熱可塑性樹脂中空成形体からなる表皮材と、該表皮材の内部に位置する発泡粒子成形体とからなり、
上記表皮材と上記発泡粒子成形体とは接着しており、
上記取付具は、該取付具と上記表皮材とを貫通して締結された締結部材により複合成形体に固定されており、
上記表皮材は、加熱媒体供給管により形成された2つ以上の加熱媒体供給管跡を有しており、
上記取付具は、2つの加熱媒体供給管跡の間に取り付けられており、
上記2つの加熱媒体供給管跡の間の距離が400mm以下であり、
上記取付具と、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちの一方の加熱媒体供給管跡との距離が、180mm以下であることを特徴とする、
取付具付き複合成形体。
〔2〕上記取付具の引抜き時における、上記表皮材と上記発泡粒子成形体との剥離荷重が、1.5kN以上であることを特徴とする、上記〔1〕に記載の取付具付き複合成形体。
〔3〕上記表皮材の平均肉厚が、1〜4mmであることを特徴とする、上記〔1〕または〔2〕に記載の取付具付き複合成形体。
〔4〕上記表皮材が、ポリプロピレン系樹脂中に強化繊維を含む繊維強化ポリプロピレン系樹脂を基材樹脂とする中空ブロー成形体であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の取付具付き複合成形体。
〔5〕上記繊維強化ポリプロピレン系樹脂中の強化繊維の含有量が、10〜30重量%であることを特徴とする、上記〔4〕に記載の取付具付き複合成形体。
〔6〕上記発泡粒子成形体が、見掛け密度30〜150kg/m3のポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の取付具付き複合成形体。
〔7〕上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の取付具付き複合成形体からなる、車体のドア開口部の下方に取り付けられる取付具付き車両用ステップ。
〔8〕複合成形体と、該複合成形体に固定された、該複合成形体を他に取り付けるための取付具とを有する取付具付き複合成形体の製造方法であって、
熱可塑性樹脂中空成形体の中空部に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、該中空成形体内に2つ以上の加熱媒体供給管を挿入して該加熱媒体供給管から加熱媒体を供給することにより上記充填した発泡粒子を相互に加熱融着させて発泡粒子成形体を形成するとともに中空成形体内面と発泡粒子成形体とを接着させて、熱可塑性樹脂中空成形体からなる表皮材と、該表皮材の内部に位置する発泡粒子成形体との複合成形体を得る第一工程と、
上記表皮材と取付具とに締結部材を貫通させて該締結部材を締結することにより上記複合成形体に取付具を固定し、複合成形体と、該複合成形体に固定された取付具とを有する取付具付き複合成形体を得る第二工程とを有し、
上記第一工程において、2つの加熱媒体供給管を、2つの加熱媒体供給管の間の距離を400mm以下として、取付具が取り付けられる複合成形体の部位を挟んで挿入するとともに、上記部位と、上記2つの加熱媒体供給管のうちの一方の加熱媒体供給管との距離を180mm以下として、中空成形体内に該加熱媒体供給管を挿入して加熱することを特徴とする、
取付具付き複合成形体の製造方法。
〔1〕複合成形体と、該複合成形体に固定された、該複合成形体を他に取り付けるための取付具とを有する取付具付き複合成形体であって、
上記複合成形体は、熱可塑性樹脂中空成形体の中空部に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、該中空成形体内に挿入された加熱媒体供給管から加熱媒体を供給することにより該発泡粒子を相互に加熱融着させてなる、熱可塑性樹脂中空成形体からなる表皮材と、該表皮材の内部に位置する発泡粒子成形体とからなり、
上記表皮材と上記発泡粒子成形体とは接着しており、
上記取付具は、該取付具と上記表皮材とを貫通して締結された締結部材により複合成形体に固定されており、
上記表皮材は、加熱媒体供給管により形成された2つ以上の加熱媒体供給管跡を有しており、
上記取付具は、2つの加熱媒体供給管跡の間に取り付けられており、
上記2つの加熱媒体供給管跡の間の距離が400mm以下であり、
上記取付具と、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちの一方の加熱媒体供給管跡との距離が、180mm以下であることを特徴とする、
取付具付き複合成形体。
〔2〕上記取付具の引抜き時における、上記表皮材と上記発泡粒子成形体との剥離荷重が、1.5kN以上であることを特徴とする、上記〔1〕に記載の取付具付き複合成形体。
〔3〕上記表皮材の平均肉厚が、1〜4mmであることを特徴とする、上記〔1〕または〔2〕に記載の取付具付き複合成形体。
〔4〕上記表皮材が、ポリプロピレン系樹脂中に強化繊維を含む繊維強化ポリプロピレン系樹脂を基材樹脂とする中空ブロー成形体であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の取付具付き複合成形体。
〔5〕上記繊維強化ポリプロピレン系樹脂中の強化繊維の含有量が、10〜30重量%であることを特徴とする、上記〔4〕に記載の取付具付き複合成形体。
〔6〕上記発泡粒子成形体が、見掛け密度30〜150kg/m3のポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の取付具付き複合成形体。
〔7〕上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の取付具付き複合成形体からなる、車体のドア開口部の下方に取り付けられる取付具付き車両用ステップ。
〔8〕複合成形体と、該複合成形体に固定された、該複合成形体を他に取り付けるための取付具とを有する取付具付き複合成形体の製造方法であって、
熱可塑性樹脂中空成形体の中空部に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、該中空成形体内に2つ以上の加熱媒体供給管を挿入して該加熱媒体供給管から加熱媒体を供給することにより上記充填した発泡粒子を相互に加熱融着させて発泡粒子成形体を形成するとともに中空成形体内面と発泡粒子成形体とを接着させて、熱可塑性樹脂中空成形体からなる表皮材と、該表皮材の内部に位置する発泡粒子成形体との複合成形体を得る第一工程と、
上記表皮材と取付具とに締結部材を貫通させて該締結部材を締結することにより上記複合成形体に取付具を固定し、複合成形体と、該複合成形体に固定された取付具とを有する取付具付き複合成形体を得る第二工程とを有し、
上記第一工程において、2つの加熱媒体供給管を、2つの加熱媒体供給管の間の距離を400mm以下として、取付具が取り付けられる複合成形体の部位を挟んで挿入するとともに、上記部位と、上記2つの加熱媒体供給管のうちの一方の加熱媒体供給管との距離を180mm以下として、中空成形体内に該加熱媒体供給管を挿入して加熱することを特徴とする、
取付具付き複合成形体の製造方法。
上記した本発明に係る取付具付き複合成形体及びその製造方法によれば、複合成形体の製造時に、表皮材の取付具を取り付ける部位を挟んで加熱媒体供給管を挿入するとともに、該部位に近い位置(180mm以下の位置)に加熱媒体供給管を挿入して充填された発泡粒子の加熱成形を行うため、表皮材の肉厚が薄いものであっても、取付具を取り付ける部位周辺における表皮材と発泡粒子成形体との剥離強度が向上したものとなり、軽量であるとともに該部位に取り付けられた取付具の引抜強度が強いものとなる。
以下、本発明に係る取付具付き複合成形体及びその製造方法の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る取付具付き複合成形体である車両用ステップの一実施形態を斜め上方から示した斜視図、図2は、同車両用ステップを斜め下方から示した斜視図である。また図3は、図1のA−A線に沿う部分(取付具が取り付けられた部分)の拡大断面図である。これらの図に示すように、該車両用ステップ1は、複合成形体10と、該複合成形体10に固定された、該複合成形体を他に取り付けるための3つの取付具50とを有する取付具付き複合成形体に形成されている。
なお、取付具付き複合成形体を車両用ステップとして用いる場合においては、車体に取り付けられた状態における、複合成形体の上部の面(車体の上下方向における上方の面)を上部面、複合成形体の下部の面(車体の上下方向における下方の面)を下部面と呼ぶ。
なお、取付具付き複合成形体を車両用ステップとして用いる場合においては、車体に取り付けられた状態における、複合成形体の上部の面(車体の上下方向における上方の面)を上部面、複合成形体の下部の面(車体の上下方向における下方の面)を下部面と呼ぶ。
上記複合成形体10は、熱可塑性樹脂中空成形体の中空部に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、該中空成形体内に挿入された加熱媒体供給管から加熱媒体を供給することにより該発泡粒子を相互に加熱融着させてなる、熱可塑性樹脂中空成形体からなる表皮材11と、該表皮材11の内部に位置する、熱可塑性樹脂発泡粒子が相互に融着してなる発泡粒子成形体12とからなり、上記表皮材11と上記発泡粒子成形体12とは接着している。また、上記取付具50は、該取付具50と上記表皮材11とを貫通して締結された締結部材51により複合成形体10に固定されている。さらに、上記表皮材11には、その製造時において中空部にエアーを供給するブロー管により形成されたブロー管跡13、上記熱可塑性樹脂発泡粒子を表皮材の中空部に充填する発泡粒子充填管により形成された発泡粒子充填管跡14、及び充填した上記熱可塑性樹脂発泡粒子を加熱する媒体を供給する加熱媒体供給管により形成された加熱媒体供給管跡15を有している。図示した実施形態に係る車両用ステップ1にあっては、2つのブロー管跡13、1つの発泡粒子充填管跡14、そして9つの加熱媒体供給管跡15を有している。
また、上記表皮材11を構成する熱可塑性樹脂中空成形体においては、上部面を形成する第一壁11aと、下部面を形成する第二壁11bとがそれらの周縁同士のみで融着して中空部が形成されている。即ち、上部面を形成する第一壁11aと下部面を形成する第二壁11bとを、周縁以外の部位で突き当てて融着させて形成したリブが存在しない、周縁同士のみで融着させた中空成形体として形成されている。なお、軽量化を達成できる範囲において、熱可塑性樹脂中空成形体は、リブ構造を有しているものとしてもよい。
上記表皮材11を構成する熱可塑性樹脂中空成形体の外形は、車体のドア開口部の下方に取り付けられる長尺な板状体、具体的には、2000×200×100mm程度の板状体に形成され、車体に取り付けられた状態でドア開口部の下方から略水平方向に外方に延びる略平板状のステップ部20と、該ステップ部20の幅方向内側(車体側)に上方に突出して形成された取付部21とを有する断面略L字状に形成されている。ステップ部20の上部面を形成する第一壁11aには、乗員が足を載置した際のスリップを防止する凹凸状のスリップ防止部22が長さ方向に延設されている。また、ステップ部20の下部面を形成する第二壁11bには、車体への取付具(金属製ステー)50を固定する部位となる取付凹部23が複数カ所、図示した実施形態においては3カ所形成されている。
上記したブロー管跡13、発泡粒子充填管跡14及び加熱媒体供給管跡16は、外観性を考慮して表皮材11の下部面を形成する第二壁11bに形成されていることが好ましく、図示した実施形態に係る車両用ステップ1においては、2つのブロー管跡13、1つの発泡粒子充填管跡14、そして9つの加熱媒体供給管跡15の全てが、図2に示したように表皮材11の下部面を形成する第二壁11bに形成されている。
上記表皮材11である熱可塑性樹脂中空成形体を形成する材料としては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができるが、中でも、機械的強度と耐熱性とのバランスに優れることからポリプロピレン系樹脂が好ましい。さらには強度、曲げ剛性を高める観点から、ポリプロピレン系樹脂中に強化繊維を含む繊維強化ポリプロピレン系樹脂を基材樹脂として成形されていることがより好ましい。また、この場合の繊維強化ポリプロピレン系樹脂中の強化繊維の含有量は、10〜30重量%が好ましく、12〜20重量%であることがより好ましい。強化繊維の含有量が10重量%以上であることで、表皮材11である熱可塑性樹脂中空成形体は曲げ剛性により一層優れたものとなる。強化繊維の含有量が30重量%以下であることで、該熱可塑性樹脂中空成形体の成形が容易なものとなる。
また、表皮材11である熱可塑性樹脂中空成形体は多層構造のものとしてもよく、例えば、外層は繊維強化ポリプロピレン系樹脂から構成され、内層は、外層よりは少ない量の強化繊維を含む繊維強化ポリプロピレン系樹脂又は強化繊維を含まないポリプロピレン系樹脂から構成されているものとすることができる。このような多層構造の中空成形体を用いることで、中空部に充填される発泡体がポリプロピレン系樹脂発泡体である場合に、発泡体と中空成形体とを強固に融着させることができ、複合成形体の曲げ剛性をより高めることができる。なお、この場合の強化繊維の含有量は、多層とした全体の強化繊維の含有量が上記した範囲内のものであればよい。
上記ポリプロピレン系樹脂としては、ホモポリプロピレン(h−PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体やプロピレン−エチレン−ブテンランダム共重合体などのランダムポリプロピレン(r−PP)、ブロックポリプロピレン(b−PP)或いはそれらの混合物などを例示することができる。なお、ブロックポリプロピレンは、プロピレン−エチレンブロック共重合体などのブロック共重合体だけではなく、オレフィン系熱可塑性エラストマーやオレフィン系ゴムの存在下でプロピレンを重合したものや、ポリプロピレンとオレフィン系熱可塑性エラストマーやオレフィン系ゴムとを混錬したものも包含する。
また、上記強化繊維の種類としては、ガラス繊維、グラスウール、炭素繊維、セルロースナノファイバーなどの繊維材料が例示される。
また、上記強化繊維の種類としては、ガラス繊維、グラスウール、炭素繊維、セルロースナノファイバーなどの繊維材料が例示される。
表皮材11である熱可塑性樹脂中空成形体の厚みは、強度と軽量性との兼ね合いから、平均肉厚で1〜4mmであることが好ましく、1.5〜3mmであることがより好ましい。
なお、熱可塑性樹脂中空成形体の平均厚み(平均肉厚)は、次のようにして測定される。熱可塑性樹脂中空成形体の長手方向中央部および長手方向両端部付近から選択された計3つの位置の長手方向に対する垂直断面に対して肉厚が測定される。そして、それぞれの位置の垂直断面について、各垂直断面の周方向に沿って等間隔に6箇所の垂直断面の厚み方向の厚さ(壁部の肉厚)の測定が行われる。得られた18カ所の厚みの値が算術平均され、その平均値が熱可塑性樹脂中空成形体の平均肉厚となる。
なお、熱可塑性樹脂中空成形体の平均厚み(平均肉厚)は、次のようにして測定される。熱可塑性樹脂中空成形体の長手方向中央部および長手方向両端部付近から選択された計3つの位置の長手方向に対する垂直断面に対して肉厚が測定される。そして、それぞれの位置の垂直断面について、各垂直断面の周方向に沿って等間隔に6箇所の垂直断面の厚み方向の厚さ(壁部の肉厚)の測定が行われる。得られた18カ所の厚みの値が算術平均され、その平均値が熱可塑性樹脂中空成形体の平均肉厚となる。
上記した表皮材11である熱可塑性樹脂中空成形体の中空部に充満されている、表皮材11の内部に位置する上記発泡粒子成形体12としては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂との複合樹脂、ポリウレタンなどを基材樹脂とする発泡体とすることができるが、中空成形体がポリプロピレン系樹脂から形成されている場合には、ポリプロピレン系樹脂を基材樹脂とした発泡粒子成形体が好ましい。発泡粒子成形体12を構成する樹脂の種類が、表皮材11である上記熱可塑性樹脂中空成形体の樹脂の種類と同じくポリプロピレン系樹脂となっていることで、表皮材11と発泡粒子成形体12との融着性を高めることができ、より曲げ剛性に優れた複合成形体10が得られるようになる。
発泡粒子を構成するポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合、プロピレン−ブテンランダム共重合、プロピレン−エチレン−ブテンランダム共重合が好ましい。また、発泡粒子としては、発泡層であるポリプロピレン系樹脂からなる発泡状態の芯層の表面を、該芯層を形成するポリプロピレン系樹脂の融解温度よりも低い融解温度又は軟化温度を示す樹脂により被覆した多層構造の発泡粒子や、メタロセン系重合触媒により重合されてなるポリプロピレン系樹脂を含む基材樹脂からなる発泡粒子を使用することができる。これらの発泡粒子を使用することにより比較的低いスチーム加熱圧力で発泡粒子同士を融着させることができる。
発泡粒子成形体12の見掛け密度には特に制限はなく、一般に使用されている見掛け密度のものを広く用いることができるが、軽量性と機械的強度のバランスに優れることから、30〜150kg/m3であることが好ましく、30〜120kg/m3であることがより好ましく、35〜90kg/m3であることが特に好ましい。
なお、発泡粒子成形体12の見掛け密度は、発泡体の重量を発泡体の体積で割算した値を意味する。発泡体の体積は、発泡体を水中に沈めた際の水位の上昇分から測定する方法(水没法)などにより求めることができる。
また、表皮材11を構成する上記熱可塑性樹脂中空成形体の重量に対する上記発泡粒子成形体12の重量の比は、強度と軽量性との兼ね合いから、0.2〜0.5であることが好ましく、0.25〜0.35であることがより好ましい。
なお、発泡粒子成形体12の見掛け密度は、発泡体の重量を発泡体の体積で割算した値を意味する。発泡体の体積は、発泡体を水中に沈めた際の水位の上昇分から測定する方法(水没法)などにより求めることができる。
また、表皮材11を構成する上記熱可塑性樹脂中空成形体の重量に対する上記発泡粒子成形体12の重量の比は、強度と軽量性との兼ね合いから、0.2〜0.5であることが好ましく、0.25〜0.35であることがより好ましい。
上記した表皮材11を構成する熱可塑性樹脂中空成形体と、該中空成形体の中空部を充満している、表皮材11の内部に位置する発泡粒子成形体12とからなる複合成形体10には、上記したように取付具50が取り付けられている。取付具50としては、車体等、他に複合成形体10を取り付けることが可能な金具等であればよく、具体的な構造を限定するものではない。またその材質も、強度を有する金属製のものを広く用いることができる。図示した実施形態に係る車両用ステップ1にあっては、複合成形体10の表皮材11である熱可塑性樹脂中空成形体の下部面を構成する第二壁11bに形成された取付凹部23に、車体への取付具(鉄製ステー)50が締結部材(ポップリベット)51によって取り付けられている。
取付具50の複合成形体10への固定においては、引抜強度を強いものとできる観点から、締結部材51として、リベットを用いることが好ましいが、取付具50の取り付け方法はこれに限らない。例えば、締結部材51としてボルトとナットを用いることができ、この場合には、インサートナットを予め複合成形体10に埋め込んでおき、該インサートナットとボルトを締結することで取付具50を固定することができる。
なお、ポップリベット51は、対象物に締結されるリベットボディ部と、リベットボディ部を締結するためのマンドレル部とを有している。ポップリベットを用いた取り付けにおいては、まず、リベットボディ部を取付具50を介して複合成形体10に挿入する。次に、リベットボディ部を固定した状態で、リベットボディ部と一体となって形成されているマンドレル部を引き抜き、破断させることにより、リベット部の一部を座屈させ、座屈した部分が複合成形体10の内側(発泡粒子成形体側の表皮材11)に引っ掛かるようにすることで、リベット部が締結される。これにより、取付具50を複合成形体10に取り付けることができる。ポップリベットとしては、ポップリベット・ファスナー株式会社製のポップリベット(POP Rivets)や、ポップHCリベット(POP HC Rivets)を好適に用いることができる。特に、リベット部の一部を座屈させた際に、座屈部が面状に広がることで、面で挟むようにしてリベット部が締結されることにより、少ない個数でも複合成形体10に取り付けられた取付具50の引抜強度を強いものとできることから、ポップHCリベット(POP HC Rivets)を用いることが好ましい。
取付具50の複合成形体10への固定においては、引抜強度を強いものとできる観点から、締結部材51として、リベットを用いることが好ましいが、取付具50の取り付け方法はこれに限らない。例えば、締結部材51としてボルトとナットを用いることができ、この場合には、インサートナットを予め複合成形体10に埋め込んでおき、該インサートナットとボルトを締結することで取付具50を固定することができる。
なお、ポップリベット51は、対象物に締結されるリベットボディ部と、リベットボディ部を締結するためのマンドレル部とを有している。ポップリベットを用いた取り付けにおいては、まず、リベットボディ部を取付具50を介して複合成形体10に挿入する。次に、リベットボディ部を固定した状態で、リベットボディ部と一体となって形成されているマンドレル部を引き抜き、破断させることにより、リベット部の一部を座屈させ、座屈した部分が複合成形体10の内側(発泡粒子成形体側の表皮材11)に引っ掛かるようにすることで、リベット部が締結される。これにより、取付具50を複合成形体10に取り付けることができる。ポップリベットとしては、ポップリベット・ファスナー株式会社製のポップリベット(POP Rivets)や、ポップHCリベット(POP HC Rivets)を好適に用いることができる。特に、リベット部の一部を座屈させた際に、座屈部が面状に広がることで、面で挟むようにしてリベット部が締結されることにより、少ない個数でも複合成形体10に取り付けられた取付具50の引抜強度を強いものとできることから、ポップHCリベット(POP HC Rivets)を用いることが好ましい。
上記取付具50は、2つの加熱媒体供給管跡15の間に取り付けられており、上記2つの加熱媒体供給管跡15の間の距離が400mm以下であり、上記複合成形体10に取り付けられた取付具50と、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちの一方の上記加熱媒体供給管跡15との距離は、180mm以下である。このように加熱媒体供給管跡15が取付具50を挟んで位置するとともに、少なくとも一方の加熱媒体供給管跡15が取付具50の近傍に位置することにより、複合成形体10の製造時において、表皮材11の取付具50を取り付ける部位を挟んで加熱媒体供給管を挿入するとともに、該部位の近い位置(180mm以下の位置)に加熱媒体供給管を挿入して充填された発泡粒子を加熱成形することとなり、取付具50を取り付ける部位周辺における表皮材11と発泡粒子成形体12との融着状態が良化し剥離強度が向上したものとなるため、該部位に取り付けられた取付具50の引抜強度が強いものとなる。
かかる観点から、取付具50と、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちの一方の加熱媒体供給管跡15との距離は150mm以下であることがより好ましく、130mm以下であることが特に好ましい。また同様の観点から、上記2つの加熱媒体供給管跡15の間の距離が、350mm以下であることが好ましく、さらに好ましくは300mm以下である。
また、取付具50を安定して固定できる観点から、取付具50と、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちの一方の加熱媒体供給管跡15との距離は、概ね30mm以上であることが好ましく、より好ましくは50mm以上である。また、表面状態が良好な複合成形体が得られやすいという観点から、上記2つの加熱媒体供給管跡15の間の距離は、概ね100mm以上であることが好ましく、より好ましくは150mm以上であり、さらに好ましくは180mm以上である。
なお、取付具50の引抜強度をより高める観点から、取付具50は、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちのいずれか一方側に近づけて、複合成形体10に固定することが好ましい。
また、上記取付具と、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちの他方の加熱媒体供給管跡との距離が、200mm以下であることが好ましく、180mm以下であることがより好ましく、160mm以下であることが特に好ましい。
なお、上記取付具50と、上記加熱媒体供給管跡15との距離は、上記取付具50の近傍に位置する2つの加熱媒体供給管跡15の中心点同士の間を直線で結び、該直線と上記取付具50の側端とが交わる点を両端とした線分の中点を取付具50の中心点とし、該取付具50の中心点と、上記加熱媒体供給管跡15の中心点との間の距離を意味する。図示した実施形態に係る車両用ステップ1にあっては、図2に示したaの距離は120mm、bの距離は160mm、cの距離は60mm、dの距離は140mm、eの距離は120mm、fの距離は180mmである。
かかる観点から、取付具50と、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちの一方の加熱媒体供給管跡15との距離は150mm以下であることがより好ましく、130mm以下であることが特に好ましい。また同様の観点から、上記2つの加熱媒体供給管跡15の間の距離が、350mm以下であることが好ましく、さらに好ましくは300mm以下である。
また、取付具50を安定して固定できる観点から、取付具50と、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちの一方の加熱媒体供給管跡15との距離は、概ね30mm以上であることが好ましく、より好ましくは50mm以上である。また、表面状態が良好な複合成形体が得られやすいという観点から、上記2つの加熱媒体供給管跡15の間の距離は、概ね100mm以上であることが好ましく、より好ましくは150mm以上であり、さらに好ましくは180mm以上である。
なお、取付具50の引抜強度をより高める観点から、取付具50は、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちのいずれか一方側に近づけて、複合成形体10に固定することが好ましい。
また、上記取付具と、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちの他方の加熱媒体供給管跡との距離が、200mm以下であることが好ましく、180mm以下であることがより好ましく、160mm以下であることが特に好ましい。
なお、上記取付具50と、上記加熱媒体供給管跡15との距離は、上記取付具50の近傍に位置する2つの加熱媒体供給管跡15の中心点同士の間を直線で結び、該直線と上記取付具50の側端とが交わる点を両端とした線分の中点を取付具50の中心点とし、該取付具50の中心点と、上記加熱媒体供給管跡15の中心点との間の距離を意味する。図示した実施形態に係る車両用ステップ1にあっては、図2に示したaの距離は120mm、bの距離は160mm、cの距離は60mm、dの距離は140mm、eの距離は120mm、fの距離は180mmである。
また、上記取付具50の引抜き時における、上記表皮材11と上記発泡粒子成形体12との剥離荷重は、1.5kN以上であることが好ましく、1.8kN以上であることがより好ましく、2.0kN以上であることが特に好ましい。表皮材と発泡粒子成形体との間の剥離荷重が前記範囲であると、該部位に取り付けられた取付具50の引抜強度が強いものとなり、信頼性の高い取付具付き複合成形体となる。
なお、取付具の引抜き時における、上記表皮材と発泡粒子成形体との剥離荷重は、例えば、引張試験機を用いて次のように測定することができる。
まず、取付具付き複合成形体を引張試験用(剥離荷重測定用)の冶具に固定するとともに、引張試験において、表皮材と発泡粒子成形体との融着面に対して垂直な方向に均等な荷重が加わるように、取付具と引張試験機とを固定する。次に、引張試験機により所定の速度で引張荷重をかけて引張試験を行い、表皮材が発泡粒子成形体から剥離した際の荷重を測定することで、剥離荷重を求めることができる。
なお、引張試験において、表皮材が発泡粒子成形体から剥離した際には、変位に対する荷重の一時的な低下が変位−荷重のグラフに現れるため、この荷重の低下部分を目安にして剥離荷重を求めることができる。
なお、取付具の引抜き時における、上記表皮材と発泡粒子成形体との剥離荷重は、例えば、引張試験機を用いて次のように測定することができる。
まず、取付具付き複合成形体を引張試験用(剥離荷重測定用)の冶具に固定するとともに、引張試験において、表皮材と発泡粒子成形体との融着面に対して垂直な方向に均等な荷重が加わるように、取付具と引張試験機とを固定する。次に、引張試験機により所定の速度で引張荷重をかけて引張試験を行い、表皮材が発泡粒子成形体から剥離した際の荷重を測定することで、剥離荷重を求めることができる。
なお、引張試験において、表皮材が発泡粒子成形体から剥離した際には、変位に対する荷重の一時的な低下が変位−荷重のグラフに現れるため、この荷重の低下部分を目安にして剥離荷重を求めることができる。
上記した取付具付き複合成形体からなる取付具付き車両用ステップ1は、例えば、次の第一工程、第二工程を有する製造方法により作ることができる。
第一工程においては、先ず、強化繊維を含む繊維強化ポリプロピレン系樹脂の溶融物をダイから押し出して形成された軟化状態の円筒状のパリソン又は2枚のシートバリソンを分割成形型(成形型60)で挟み込み、それからパリソンにブロー管61を打ち込み、該ブロー管61を介してパリソン内にエアーなどの加圧気体(以下、ブローエアとも言う)を吹き込む。これにより、成形型60のキャビティ内でパリソンが膨らみ、成形型60の内壁に押し当てられることでパリソンが賦形され、中空成形体が形成される(ブロー成形)。このブロー成形工程において、ブローエアを吹き込んでいる間、成形型60側から真空引きして、パリソンを成形型の内壁に密着させることが好ましい。この場合、より容易に、形成される中空成形体が成形型の形状を忠実に反映したものとなり、例えば、表皮材11のステップ部20の上部面に形成されるスリップ防止部22、また下部面に形成される取付具を固定する部位となる取付凹部23を精度よく形成したものとなる。
ここで、多層構造の中空成形体からなる表皮材11とする場合は、外層を形成するポリプロピレン系樹脂及び強化繊維を押出機に供給して溶融状態となして外層形成用溶融樹脂を得る。内層については内層を形成するポリプロピレン系樹脂を押出機に供給して溶融状態となして内層形成用溶融樹脂を得る。なお、内層については必要に応じてポリプロピレン系樹脂だけでなく強化繊維を押出機に供給して溶融状態とする。そして、内層、外層それぞれの層を形成する溶融状態のポリプロピレン系樹脂(溶融樹脂)をダイ内で合流積層させ、この積層物を押出機に備えられたダイから押し出しする方法(共押出法)を実施することで多層構造のパリソンが得られ、これを上記した成形型60を用いて賦形すればよい。
続いて、成形型60内において、形成した表皮材11である中空成形体内にポリプロピレン系樹脂発泡粒子を充填する。この発泡粒子の充填工程は、例えば図4に示すように、ブロー成形用の成形型60に発泡粒子充填管62を設け、ブロー成形後、中空成形体が冷却固化する前に、該発泡粒子充填管62を中空成形体の外部から内部(中空部)に打ち込み、この打ち込んだ発泡粒子充填管62を介して圧送空気とともに発泡粒子を充填することにより行うことができる。この発泡粒子の充填のタイミングは、中空成形体が軟化状態となっている段階において発泡粒子を中空成形体内(中空成形体の中空部)に充填することが好ましい。このように中空成形体内に発泡粒子が充填されることにより、加熱媒体により中空成形体の内部空間に充填された発泡粒子が相互に融着してなる発泡粒子成形体12と、表皮材11となる中空成形体の内面とをより確実に融着させることができる。
続いて、中空成形体内に充填された発泡粒子に対して加熱媒体を供給し、発泡粒子同士を加熱融着させる。この加熱媒体の供給工程は、例えば図4に示すように、ブロー成形用の成形型60に設けられた加熱媒体供給管63を中空成形体の内部に向かって挿入し、該挿入した加熱媒体供給管63を介して加熱媒体(例えばスチーム)を中空成形体内に供給することにより行うことができる。この加熱媒体の供給工程では、供給された加熱媒体で加熱された発泡粒子どうしが融着し、発泡粒子成形体12が形成される。さらに、発泡粒子成形体の形成が進行するとともに、表皮材11である中空成形体の内面とその内面に接触する発泡粒子成形体12の部分とが融着されることとなる。
上記第一工程における、上記加熱媒体の供給工程において、本発明では2つの加熱媒体供給管63を、2つの加熱媒体供給管の間の距離を400mm以下として、取付具50が取り付けられる複合成形体10の部位を挟んで挿入するとともに、該部位と、上記2つの加熱媒体供給管のうちの一方の加熱媒体供給管63との距離を180mm以下として、中空成形体内に該加熱媒体供給管63を挿入して加熱するものとする。これにより、取付具50を取り付ける部位周辺における表皮材11と発泡粒子成形体12との融着状態が良好となり剥離強度が向上したものとなり、該部位に取り付けられた取付具50の引抜強度が強いものとなる。
かかる観点から、取付具50が取り付けられる複合成形体10の部位と、上記2つの加熱媒体供給管のうちの一方の加熱媒体供給管63との距離は、150mm以下であることがより好ましく、130mm以下であることが特に好ましい。また、上記第一工程において、上記2つの加熱媒体供給管の間の距離を350mm以下として、中空成形体内に該加熱媒体供給管を挿入して加熱することが好ましく、2つの加熱媒体供給管の間の距離は320mm以下であることがより好ましい。
また、取付具50を安定して固定できる観点から、取付具50が取り付けられる複合成形体10の部位と、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちの一方の加熱媒体供給管63との距離は、概ね30mm以上であることが好ましく、より好ましくは50mm以上である。 また、表面状態が良好な複合成形体が得られやすいという観点から、上記第一工程において、上記2つの加熱媒体供給管の間の距離を100mm以上として、中空成形体内に該加熱媒体供給管を挿入して加熱することが好ましく、2つの加熱媒体供給管の間の距離は150mm以上であることがより好ましく、さらに好ましくは180mm以上である。
なお、取付具50の引抜強度をより高める観点から、取付具50が取り付けられる複合成形体10の部位は、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちのいずれか一方側に近づけて設けることが好ましい。
また、上記第一工程において、上記2つの加熱媒体供給管のうちの他方の加熱媒体供給管との距離を200mm以下として、中空成形体内に該加熱媒体供給管を挿入して加熱することが好ましく、上記2つの加熱媒体供給管のうちの他方の加熱媒体供給管63との距離は、180mm以下であることがより好ましく、160mm以下であることが特に好ましい。
なお、取付具50が取り付けられる複合成形体10の部位と、上記加熱媒体供給管63との距離は、該部位の近傍に位置する2つの加熱媒体供給管63の中心点同士の間を直線で結び、該直線と上記取付具50が取り付けられる部位(複合成形体10に取付凹部23が形成されている場合には該取付凹部23)の側端とが交わる点を両端とした線分の中点を取付具50が取り付けられる部位の中心点とし、該取付具50が取り付けられる部位の中心点と、上記加熱媒体供給管63の中心点との間の距離を意味する。
かかる観点から、取付具50が取り付けられる複合成形体10の部位と、上記2つの加熱媒体供給管のうちの一方の加熱媒体供給管63との距離は、150mm以下であることがより好ましく、130mm以下であることが特に好ましい。また、上記第一工程において、上記2つの加熱媒体供給管の間の距離を350mm以下として、中空成形体内に該加熱媒体供給管を挿入して加熱することが好ましく、2つの加熱媒体供給管の間の距離は320mm以下であることがより好ましい。
また、取付具50を安定して固定できる観点から、取付具50が取り付けられる複合成形体10の部位と、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちの一方の加熱媒体供給管63との距離は、概ね30mm以上であることが好ましく、より好ましくは50mm以上である。 また、表面状態が良好な複合成形体が得られやすいという観点から、上記第一工程において、上記2つの加熱媒体供給管の間の距離を100mm以上として、中空成形体内に該加熱媒体供給管を挿入して加熱することが好ましく、2つの加熱媒体供給管の間の距離は150mm以上であることがより好ましく、さらに好ましくは180mm以上である。
なお、取付具50の引抜強度をより高める観点から、取付具50が取り付けられる複合成形体10の部位は、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちのいずれか一方側に近づけて設けることが好ましい。
また、上記第一工程において、上記2つの加熱媒体供給管のうちの他方の加熱媒体供給管との距離を200mm以下として、中空成形体内に該加熱媒体供給管を挿入して加熱することが好ましく、上記2つの加熱媒体供給管のうちの他方の加熱媒体供給管63との距離は、180mm以下であることがより好ましく、160mm以下であることが特に好ましい。
なお、取付具50が取り付けられる複合成形体10の部位と、上記加熱媒体供給管63との距離は、該部位の近傍に位置する2つの加熱媒体供給管63の中心点同士の間を直線で結び、該直線と上記取付具50が取り付けられる部位(複合成形体10に取付凹部23が形成されている場合には該取付凹部23)の側端とが交わる点を両端とした線分の中点を取付具50が取り付けられる部位の中心点とし、該取付具50が取り付けられる部位の中心点と、上記加熱媒体供給管63の中心点との間の距離を意味する。
複合成形体の製造装置は、図4に示したように、押出機、ダイ(これらは図示しない)及び成形用の成形型60を備える。成形型60には、軟化状態のパリソンをブロー成形して中空成形体を形成するためのブローエアを供給するブロー管61、形成した中空成形体内に発泡粒子を充填する発泡粒子充填管62、及び充填した発泡粒子を相互に加熱融着させる加熱媒体を供給する加熱媒体供給管63がそれぞれ設けられている。なお、この図4は、上記した加熱媒体の供給工程を示しており、加熱媒体供給管63を表皮材11である中空成形体内に挿入させている。これらのブロー管61、発泡粒子充填管62、そして加熱媒体供給管63は、成形型60内部に対して挿入可能にそれぞれ構成されるとともに、ブロー管61はブローエアを、発泡粒子充填管62は発泡粒子を、そして加熱媒体供給管63は加熱媒体(例えばスチーム)をそれぞれ供給可能に構成されている。また、図示した成形型60は分割成形型に形成されており、表皮材11の上部面を形成する第一壁11a側を成形する成形型片60aと、下部面を形成する第二壁11b側を成形する成形型片60bとからなり、上記したブロー管61、発泡粒子充填管62、そして加熱媒体供給管63は、その全てが表皮材11の下部面を形成する第二壁11b側を成形する成形型片60bに配置されている。これにより、中空成形体からなる表皮材11と、該表皮材11の中空部に充満している発泡粒子成形体12とからなる複合成形体10は、その製造時において上記ブロー管61により形成されたブロー管跡13、上記発泡粒子充填管62により形成された発泡粒子充填管跡14、及び上記加熱媒体供給管63により形成された加熱媒体供給管跡15の全てが、外方から見え難い下部面に存在するものとなり、外観性の良好な複合成形体10を製造することができる。
続いて、第二工程において、上記第一工程で製造した上記複合成形体10に取付具50を固定する。
この取付具50の取り付けは、複合成形体10に形成された取付凹部23に、取付具(例えば金属製ステー)50を配置し、締結部材(ポップリベット)51を上記表皮材11と取付具50とを貫通するようにして取付凹部23に挿入し、締結部材(ポップリベット)51を締結して固定することによって行うことができる。締結部材51として、リベットを用いることが好ましいが、取付具50の取り付け方法はこれに限らない。例えば、締結部材51としてボルトとナットを用いることができ、この場合には、インサートナットを予め複合成形体10に埋め込んでおき、該インサートナットとボルトを締結することで取付具50を複合成形体10に取り付けてもよい。
この取付具50の取り付けは、複合成形体10に形成された取付凹部23に、取付具(例えば金属製ステー)50を配置し、締結部材(ポップリベット)51を上記表皮材11と取付具50とを貫通するようにして取付凹部23に挿入し、締結部材(ポップリベット)51を締結して固定することによって行うことができる。締結部材51として、リベットを用いることが好ましいが、取付具50の取り付け方法はこれに限らない。例えば、締結部材51としてボルトとナットを用いることができ、この場合には、インサートナットを予め複合成形体10に埋め込んでおき、該インサートナットとボルトを締結することで取付具50を複合成形体10に取り付けてもよい。
以上、説明した本発明に係る取付具付き複合成形体である取付具付き車両用ステップ1は、取付具50を介してボルトなどの締結具により車体に取り付けることができる。そして、かかる車両用ステップ1を車体に取り付けた状態では、乗員が表皮材11である熱可塑性樹脂中空成形体のステップ部20に足を載置することにより車内への乗降が容易となり、このとき、本発明に係る車両用ステップ1は樹脂成型品であるものの、その構造は熱可塑性樹脂中空成形体からなる表皮材11と、該表皮材11の内部に位置する発泡粒子成形体12とからなる複合成形体10から構成されているので、十分な剛性を有し、変形して破損したりするなどの不具合はないとともに、内部に位置する発泡粒子成形体12の持つエネルギー吸収性能により衝突時の緩衝性能も良好なステップとなる。また、表皮材11である熱可塑性樹脂中空成形体は、その内部に位置する発泡粒子成形体12によってその補強が図られているためにリブ構造が無くされ、上部面を形成する第一壁11aと、下部面を形成する第二壁11bとがそれらの周縁同士で融着された中空成形体に形成されているので、軽量化を実現できるものとなり、その軽量化により取付作業時の労力も軽減することができるものとなる。
特に、本発明に係る取付具付き複合成形体である車両用ステップ1は、複合成形体10の製造時に、表皮材11の取付具を取り付ける部位を挟んで加熱媒体供給管63を挿入するとともに、該部位に近い位置(180mm以下の位置)に加熱媒体供給管63を挿入して充填された発泡粒子の加熱成形を行うことで、表皮材11の肉厚が薄いものであっても、取付具50を取り付ける部位周辺における表皮材11と発泡粒子成形体12との剥離強度が向上したものとなり、該部位に取り付けられた取付具50の引抜強度が強いものとなる。そのため、軽量であるとともに該取付具50を介して車体に安定的に装着できる車両用ステップとなる。
次に、本発明について、実施例及び比較例を示してさらに詳細に説明する。但し、本発明は、何らこの実施例によって限定されるものでない。
図1に示すような形状を有し、概略寸法として、複合成形体の長さが2000mm、ステップ部の幅が160mm、ステップ部の厚さが80mm、取付部の高さが120mmである取付具付き複合成形体(車両用ステップ)を作製した。
上記複合成形体(車両用ステップ)の作製は、次の方法により行った。
先ず、内径65mmの押出機に、ガラス繊維(繊維長さ0.8mm)を15重量%の配合割合で添加したブロックポリプロピレン(MFR:1.0g/10分、密度:1.0g/cm3)を供給し、210℃で加熱、混練して溶融樹脂とした。
次に、該溶融樹脂をアキュムレータ(設定温度210℃)に充填し、アキュムレータから溶融樹脂をダイを通して筒状に押出して軟化状態のパリソンとした。該パリソンをダイ直下に配置された分割金型で挟み込んだ。なお、金型温度は70℃に調整した。その後、ブロー管を打ち込みブロー管から0.50MPa(G:ゲージ圧)の加圧空気をパリソン内に吹き込むと同時にパリソン外面と金型内面との間を減圧して、前記金型のキャビティ形状を賦形し、平均厚み3.5mmの中空成形体を形成した。
なお、中空成形体の成形においては、上記車両用ステップの概略寸法と同等の成形キャビティを有する成形金型を用いた。発泡粒子充填管としては外径20mmのものを1本使用し、ブロー管としては外径4mmのものを2本使用し、加熱媒体供給管としては外径8mmのものを9本使用した。また、図2に示すような位置関係となるように各管を成形金型に配置した。
先ず、内径65mmの押出機に、ガラス繊維(繊維長さ0.8mm)を15重量%の配合割合で添加したブロックポリプロピレン(MFR:1.0g/10分、密度:1.0g/cm3)を供給し、210℃で加熱、混練して溶融樹脂とした。
次に、該溶融樹脂をアキュムレータ(設定温度210℃)に充填し、アキュムレータから溶融樹脂をダイを通して筒状に押出して軟化状態のパリソンとした。該パリソンをダイ直下に配置された分割金型で挟み込んだ。なお、金型温度は70℃に調整した。その後、ブロー管を打ち込みブロー管から0.50MPa(G:ゲージ圧)の加圧空気をパリソン内に吹き込むと同時にパリソン外面と金型内面との間を減圧して、前記金型のキャビティ形状を賦形し、平均厚み3.5mmの中空成形体を形成した。
なお、中空成形体の成形においては、上記車両用ステップの概略寸法と同等の成形キャビティを有する成形金型を用いた。発泡粒子充填管としては外径20mmのものを1本使用し、ブロー管としては外径4mmのものを2本使用し、加熱媒体供給管としては外径8mmのものを9本使用した。また、図2に示すような位置関係となるように各管を成形金型に配置した。
次に、軟化状態の中空成形体内に、一方の分割金型から他方の分割金型に向けて前記9本の加熱媒体供給管を挿入し、該加熱媒体供給管から中空成形体の中空部内の気体を排気することにより中空成形体の中空部の圧力を0.18MPa(G)に調整しながら、中空成形体内に発泡粒子充填管を挿入し、発泡粒子充填管を通してプロピレン―エチレンランダム共重合体を基材樹脂とするポリプロピレン系樹脂発泡粒子(見掛け密度60kg/m3)を充填した。
発泡粒子充填後、中空成形体内に挿入された9本の加熱媒体供給管のうち4本の加熱媒体供給管A群から排気しながら、残りの5本の加熱媒体供給管B群から0.4MPa(G)のスチームを10秒間供給し、次に加熱媒体供給管B群から排気しながら、加熱媒体供給管A群から0.4MPa(G)のスチームを10秒時間供給し最後に、全ての加熱媒体供給管A群及びB群から0.4MPa(G)のスチームを8秒間供給して発泡粒子相互を加熱融着させると共に、中空成形体の内面と発泡粒子とを融着させた。
その後、金型に取り付けられた面圧計の圧力が0.05MPa(G)となるまで成形体を冷却し、加熱媒体供給管を抜き取ったのち、金型を開き、金型から離型することにより複合成形体を得た。
発泡粒子充填後、中空成形体内に挿入された9本の加熱媒体供給管のうち4本の加熱媒体供給管A群から排気しながら、残りの5本の加熱媒体供給管B群から0.4MPa(G)のスチームを10秒間供給し、次に加熱媒体供給管B群から排気しながら、加熱媒体供給管A群から0.4MPa(G)のスチームを10秒時間供給し最後に、全ての加熱媒体供給管A群及びB群から0.4MPa(G)のスチームを8秒間供給して発泡粒子相互を加熱融着させると共に、中空成形体の内面と発泡粒子とを融着させた。
その後、金型に取り付けられた面圧計の圧力が0.05MPa(G)となるまで成形体を冷却し、加熱媒体供給管を抜き取ったのち、金型を開き、金型から離型することにより複合成形体を得た。
得られた複合成形体は、上記概略寸法を有しており、表皮材の平均厚みは3.5mmであり、発泡粒子成形体の見掛け密度は45kg/m3であった。
加熱媒体供給管跡からの距離が表1となるように、上記製造した複合成形体に取付具(鉄製ステー)をポップリベットを用いて取り付けた。なお、実施例1〜4、比較例1においては、一つの取付具に対して、6個のポップリベット(POP Rivets):ポップリベット・ファスナー株式会社製AD−64−TLA−30−M−Cを用いて取り付けを行った。また、実施例5においては、一つの取付具に対して、2個のポップHCリベット(POP HC Rivets):ポップリベット・ファスナー株式会社製SHC−52M76を用いて取り付けを行った。
上記製造した取付具付き複合成形体について、各取付具の引抜き時における表皮材と発泡粒子成形体との剥離荷重を測定した。
なお、剥離強度の測定は引張試験機(テンシロン万能試験機:オリエンテック社製)を用いて次の方法により行った。
加熱媒体供給管跡からの距離が表1となるように取り付けた取付具付き複合成形体を、取付具が上面(ステップの下部面が上面)となるようにして剥離荷重測定用冶具に固定した。取付具の四隅部にあらかじめ設けられた穴のそれぞれに、引張試験機に取り付けられた四本のワイヤーロープをそれぞれ連結し、引張試験において、表皮材と発泡粒子成形体との融着面に対して垂直な方向に均等な荷重が加わるように、取付具と引張試験機とを固定した。次に、引張試験機により20mm/分の速度で引張荷重をかけて引張試験を行った。この引張試験(n=3)において、表皮材が発泡粒子成形体から剥離した際の荷重の算術平均値を求め、これを引抜き時における剥離荷重とした。
なお、剥離強度の測定は引張試験機(テンシロン万能試験機:オリエンテック社製)を用いて次の方法により行った。
加熱媒体供給管跡からの距離が表1となるように取り付けた取付具付き複合成形体を、取付具が上面(ステップの下部面が上面)となるようにして剥離荷重測定用冶具に固定した。取付具の四隅部にあらかじめ設けられた穴のそれぞれに、引張試験機に取り付けられた四本のワイヤーロープをそれぞれ連結し、引張試験において、表皮材と発泡粒子成形体との融着面に対して垂直な方向に均等な荷重が加わるように、取付具と引張試験機とを固定した。次に、引張試験機により20mm/分の速度で引張荷重をかけて引張試験を行った。この引張試験(n=3)において、表皮材が発泡粒子成形体から剥離した際の荷重の算術平均値を求め、これを引抜き時における剥離荷重とした。
結果を表1に示す。なお、表1中、一方の加熱媒体供給管跡からの距離及び他方の加熱媒体供給管跡からの距離は、上記取付具の近傍に位置する2つの加熱媒体供給管跡の中心点同士間を直線で結び、該直線と上記取付具の側端とが交わる点を両端とした線分の中点を取付具の中心点とし、該取付具の中心点と、上記加熱媒体供給管跡の中心点との間のそれぞれの距離を意味する。
本発明によれば、軽量性に優れるとともに、取付具の引抜強度にも優れた取付具付き複合成形体を提供できるため、例えば、ピックアップトラックや一部の多目的スポーツ車などの比較的車高の高い車両における車両用ステップとして、広く使用することができるものとなる。
1 車両用ステップ
10 複合成形体
11 表皮材
11a 表皮材の第一壁
11b 表皮材の第二壁
12 発泡粒子成形体
13 ブロー管跡
14 発泡粒子充填管跡
15 加熱媒体供給管跡
20 ステップ部
21 取付部
22 スリップ防止部
23 取付凹部
50 取付具(金属製ステー)
51 締結部材(ポップリベット)
60 成形型
60a 表皮材の第一壁側を成形する成形型片
60b 表皮材の第二壁側を成形する成形型片
61 ブロー管
62 発泡粒子充填管
63 加熱媒体供給管
10 複合成形体
11 表皮材
11a 表皮材の第一壁
11b 表皮材の第二壁
12 発泡粒子成形体
13 ブロー管跡
14 発泡粒子充填管跡
15 加熱媒体供給管跡
20 ステップ部
21 取付部
22 スリップ防止部
23 取付凹部
50 取付具(金属製ステー)
51 締結部材(ポップリベット)
60 成形型
60a 表皮材の第一壁側を成形する成形型片
60b 表皮材の第二壁側を成形する成形型片
61 ブロー管
62 発泡粒子充填管
63 加熱媒体供給管
Claims (8)
- 複合成形体と、該複合成形体に固定された、該複合成形体を他に取り付けるための取付具とを有する取付具付き複合成形体であって、
上記複合成形体は、熱可塑性樹脂中空成形体の中空部に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、該中空成形体内に挿入された加熱媒体供給管から加熱媒体を供給することにより該発泡粒子を相互に加熱融着させてなる、熱可塑性樹脂中空成形体からなる表皮材と、該表皮材の内部に位置する発泡粒子成形体とからなり、
上記表皮材と上記発泡粒子成形体とは接着しており、
上記取付具は、該取付具と上記表皮材とを貫通して締結された締結部材により複合成形体に固定されており、
上記表皮材は、加熱媒体供給管により形成された2つ以上の加熱媒体供給管跡を有しており、
上記取付具は、2つの加熱媒体供給管跡の間に取り付けられており、
上記2つの加熱媒体供給管跡の間の距離が400mm以下であり、
上記取付具と、上記2つの加熱媒体供給管跡のうちの一方の加熱媒体供給管跡との距離が、180mm以下であることを特徴とする、
取付具付き複合成形体。 - 上記取付具の引抜き時における、上記表皮材と上記発泡粒子成形体との剥離荷重が、1.5kN以上であることを特徴とする、請求項1に記載の取付具付き複合成形体。
- 上記表皮材の平均肉厚が、1〜4mmであることを特徴とする、請求項1または2に記載の取付具付き複合成形体。
- 上記表皮材が、ポリプロピレン系樹脂中に強化繊維を含む繊維強化ポリプロピレン系樹脂を基材樹脂とする中空ブロー成形体であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の取付具付き複合成形体。
- 上記繊維強化ポリプロピレン系樹脂中の強化繊維の含有量が、10〜30重量%であることを特徴とする、請求項4に記載の取付具付き複合成形体。
- 上記発泡粒子成形体が、見掛け密度30〜150kg/m3のポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の取付具付き複合成形体。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の取付具付き複合成形体からなる、車体のドア開口部の下方に取り付けられる取付具付き車両用ステップ。
- 複合成形体と、該複合成形体に固定された、該複合成形体を他に取り付けるための取付具とを有する取付具付き複合成形体の製造方法であって、
熱可塑性樹脂中空成形体の中空部に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、該中空成形体内に2つ以上の加熱媒体供給管を挿入して該加熱媒体供給管から加熱媒体を供給することにより上記充填した発泡粒子を相互に加熱融着させて発泡粒子成形体を形成するとともに中空成形体内面と発泡粒子成形体とを接着させて、熱可塑性樹脂中空成形体からなる表皮材と、該表皮材の内部に位置する発泡粒子成形体との複合成形体を得る第一工程と、
上記表皮材と取付具とに締結部材を貫通させて該締結部材を締結することにより上記複合成形体に取付具を固定し、複合成形体と、該複合成形体に固定された取付具とを有する取付具付き複合成形体を得る第二工程とを有し、
上記第一工程において、2つの加熱媒体供給管を、2つの加熱媒体供給管の間の距離を400mm以下として、取付具が取り付けられる複合成形体の部位を挟んで挿入するとともに、上記部位と、上記2つの加熱媒体供給管のうちの一方の加熱媒体供給管との距離を180mm以下として、中空成形体内に該加熱媒体供給管を挿入して加熱することを特徴とする、
取付具付き複合成形体の製造方法。
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Citations (4)
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---|---|---|---|---|
JP2002512144A (ja) * | 1998-04-21 | 2002-04-23 | エアロクイップ コーポレーション | 自動車ランニングボード |
JP2015085516A (ja) * | 2013-10-28 | 2015-05-07 | ダイハツ工業株式会社 | ブロー成形体 |
JP2016078292A (ja) * | 2014-10-15 | 2016-05-16 | 株式会社ジェイエスピー | 表皮材被覆発泡粒子成形体 |
JP2017071179A (ja) * | 2015-10-09 | 2017-04-13 | 株式会社ジェイエスピー | 表皮材被覆発泡粒子成形体の製造方法 |
-
2018
- 2018-07-11 JP JP2018131407A patent/JP7094167B2/ja active Active
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2019
- 2019-07-08 WO PCT/JP2019/026963 patent/WO2020013118A1/ja active Application Filing
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