JP2020004329A - 情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び、記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、例えば輸送機器である船舶は、世界中に積荷を輸送する。したがって、この船舶での荷役作業は世界中で行われることになる。この場合、船舶での荷役作業を把握するために、世界のいろいろな場所に存在する荷役機構に専用のセンサを取付けるには膨大な作業や費用が必要となる。また、専用のセンサを取付けることができない荷役機構も存在する。このように、精度よく荷役作業を把握するために荷役機構に専用のセンサを取付けることは、現実的ではないことがある。
まず、図1、図2、図3を参照して、実施の概略について説明する。
情報処理システムでは、積荷を輸送する輸送機器に取付けられた1つ以上のセンサが使われる。図1、図2の例では、輸送機器として船舶10が使われ、センサは、船舶10に取り付けられたセンサ装置110に備えられている。
情報処理システムを構成する情報処理装置は、図3に示す荷役検出処理を行うことで、輸送機器の荷役作業を検出する。すなわち、S10において、情報処理装置は、センサによって検知された輸送機器における荷役作業に関する検知情報を受け付ける。次いで、S11において、情報処理装置は、S10で受け付けた検知情報に基づいて、輸送機器における荷役作業を検出する。情報処理装置は、S10において受付手段として機能し、S11において検出手段として機能する。
このように、情報処理システムは、輸送機器に取り付けられたセンサが検知する検知情報に基づいて、荷役作業を検出する。したがって、世界のいろいろな場所に存在する輸送機器に積荷を運搬するクレーン20(図1参照)一つ一つに、特別なセンサを取り付ける等の改修等を行う必要がなく、簡易に精度よく荷役作業を把握できる。
まず、図1を参照して、第1実施形態の荷役作業について説明する。図1は、荷役作業の一例を示す概念図であり、船舶10の前方から船舶10を見たときの図である。第1実施形態の荷役作業は、積荷30を運ぶ荷役装置の一例であるクレーン20によって、船舶10に積荷30を積込んだり、船舶10から積荷30を降ろしたりする作業である。荷役作業は図1に示すように、例えば港湾で行われる。
次に、図1、図2を参照して、船舶10について説明する。図2は、船舶10の一例を示す側面図である。船舶10は、操舵室11の前側(船舶10の進行方向側)に、格納部12を備える。格納部12は、積荷30が格納される領域であり、例えば、操舵室11の前側に、上側が開放された凹部として設けられている。ただし、格納部12は、積荷30が格納可能であればよく、ここで説明した構成に限定されるものではない。船舶10は、積荷30を輸送する輸送機器の一例である。
荷役検出システム100は、センサ装置110と、サーバ装置120と、クライアント装置130とを備える。センサ装置110は、第1情報処理装置の一例である。サーバ装置120は、第2情報処理装置の一例である。なお、以下では、あくまで荷役検出システム100の一例として、センサ装置110とサーバ装置120とが別の装置として構成されている例について説明するが、センサ装置110とサーバ装置120とが一体的に構成されてもよい。例えば、1台のスマートデバイスがセンサ装置110として機能するとともにサーバ装置120として機能するように荷役検出システム100を構成してもよい。また、センサ装置110とサーバ装置120とを独立した装置として構成する場合にも、以下でサーバ装置120の処理として説明するものの一部をセンサ装置110側で実行するように荷役検出システム100を構成することもできる。さらには、以下で説明するサーバ装置120の機能の全部又は一部をクライアント装置130で実行するようなシステム構成であってもよく、特に限定はされない。
センサ装置110は、船舶10の姿勢を検出し、船舶10の姿勢を表す姿勢情報をサーバ装置120に送信する。センサ装置110は、加速度センサ111と、ジャイロセンサ112と、CPU113と、記憶部114と、通信インタフェース115と、これらを接続するバス116とを備える。センサ装置110や加速度センサ111、及び、ジャイロセンサ112は、船舶10の姿勢を検知する姿勢検知部の例であり、船舶10に取付けられて船舶10における荷役作業に関する検知情報を検知するセンサの例である。姿勢情報は、センサが検知する検知情報に含まれる情報の一例である。
CPU113は、センサ装置110の全体を制御する。CPU113が記憶部114等に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって、センサ装置110の各種の処理等が実現される。
記憶部114は、RAM、ROM、HDD等の記憶装置であって、プログラムを記憶したり、CPU113がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶したりする。CPU113は、通信インタフェース115を介してプログラムをダウンロードして、記憶部114に記憶させてもよい。
センサ装置110は、船舶10に取付けられている。第1実施形態では、図1に示すように、操舵室11の前側に、第1センサ装置110A及び第2センサ装置110Bの2台のセンサ装置110が取付けられている。第1センサ装置110Aは、操舵室11の右側に取付けられている。第2センサ装置110Bは、操舵室11の左側に取付けられている。ここで、右側とは船舶10の進行方向に対しての右側であり、左側とは船舶10の進行方向に対しての左側とする。
センサ装置110は、情報処理装置の一例である。センサ装置110には、例えば、スマートフォンやタブレット端末を含むスマートデバイスが使われるが、これら以外の情報処理装置が使われてもよい。
CPU121は、サーバ装置120の全体を制御する。CPU121が記憶部122等に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって図5に示す処理等が実現される。
記憶部122は、RAM、ROM、HDD等の記憶装置であって、プログラムを記憶したり、CPU121がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶したりする。記憶部122は、プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の一例である。CPU121は、通信インタフェース123を介してプログラムをダウンロードして、記憶部122に記憶させてもよい。
サーバ装置120は、情報処理装置の一例である。サーバ装置120には、例えば、パーソナルコンピュータが使われるが、これ以外の情報処理装置が使われてもよい。
CPU131は、クライアント装置130の全体を制御する。CPU131が記憶部132等に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによってクライアント装置130の各種の機能が実現される。
記憶部132は、RAM、ROM、HDD等の記憶装置であって、プログラムを記憶したり、CPU131がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶したりする。記憶部132は、プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の一例である。CPU131は、通信インタフェース123を介してプログラムをダウンロードして、記憶部132に記憶させてもよい。
表示部134は、ディスプレイであり、後に説明する荷役グラフ等を表示する。
クライアント装置130は、情報処理装置の一例である。クライアント装置130には、例えば、スマートフォンやタブレット端末を含むスマートデバイスが使われるが、これら以外の情報処理装置が使われてもよい。
センサ装置110とサーバ装置120との通信、及び、サーバ装置120とクライアント装置130との通信には、無線通信が使われるが、有線通信であってもよい。
S100において、サーバ装置120のCPU121は、通信インタフェース123を介して、第1センサ装置110A及び第2センサ装置110Bから姿勢情報を受信する。より具体的には、例えば、CPU121がセンサ装置110に姿勢情報を要求する通知を送信する。センサ装置110のCPU113は、この通知を受信すると、センサ装置110の加速度センサ111、及び、ジャイロセンサ112が検出した船舶10の姿勢を表す姿勢情報をサーバ装置120に送信する。CPU121は、この姿勢情報を受信する。CPU121が受信する姿勢情報には、第1センサ装置110Aの加速度センサ111が出力する船舶10の加速度の情報、第1センサ装置110Aのジャイロセンサ112が出力する船舶10の角速度の情報、第2センサ装置110Bの加速度センサ111が出力する船舶10の加速度の情報、及び、第2センサ装置110Bのジャイロセンサ112が出力する船舶10の角速度の情報が含まれる。S100の処理は、積荷30を輸送する船舶10の姿勢情報を受け付ける受付処理の一例である。CPU121は、記憶部114等に記憶されているプログラムに基づき受付処理を実行することにより、受付手段として動作する。
S101において、CPU121は、デジタルフィルタ処理によって、S100で受信した姿勢情報から、船舶10のエンジンの振動等を表すノイズを除去する。デジタルフィルタ処理には、例えばローパスフィルタが使われる。
船舶10において荷役作業が実施されると、船舶10が傾いたり揺れたりして、船舶10の姿勢が変わる。この性質を利用し、CPU121は、姿勢情報を対象とした変化点検出処理によって姿勢情報の変化点を検出することで、船舶10における荷役作業を検出する。CPU121は、姿勢情報の変化点が表す時刻を、船舶10における荷役作業の実施時刻と検出する。
まず、CPU121は、時刻ごとに、当該時刻において第1センサ装置110Aが検出した船舶10の加速度、及び、当該時刻において第2センサ装置110Bが検出した船舶10の加速度の平均値を算出する。CPU121は、第1センサ装置110Aが検出した船舶10の加速度の情報、及び、第2センサ装置110Bが検出した船舶10の加速度の情報の何れかに異常値があると判定したときは、異常値と判定した加速度の情報を使わないように処理してもよい。このように2台のセンサ装置110を用いて冗長化させる構成とすることで、一方のセンサ装置110に障害が発生した場合にも他方のセンサ装置110での検出結果によって荷役検出を行うことができる。また、2台のセンサ装置110の検出結果を照合して例えば両方のセンサ装置110で荷役検出がされた場合にのみ、荷役作業が行われたと判定する構成とすることで荷役検知の精度を向上させることができる。荷役検出の処理においては、各センサ装置110により検出された加速度や角速度の情報に対して同様の処理が行われるため、後述のとおり、センサ装置110の台数は2台に限定されない。すなわち、センサ装置110は1台のみであってもよいし、システムの信頼性を高めるために3台以上の冗長構成とすることもでき、要求される仕様に応じて任意の構成とすることができる。
こうして、CPU121は、船舶10の加速度の変化点を検出することで、船舶10における荷役作業を検出する。船舶10の加速度の変化点の時刻が、荷役作業の実施時刻である。
船舶10の右側の領域に積荷30が積込まれると、初動では船舶10が右側に揺れて、積荷30が積込まれる前と比べて船舶10が右側に傾く。また、船舶10の右側の領域から積荷30が降ろされると、初動では船舶10が左側に揺れて、積荷30が降ろされる前と比べて船舶10が左側に傾く。この性質を利用し、荷役作業が積荷30を積込む作業か船舶10から積荷30を降ろす作業かを表す作業種別情報と、姿勢情報の変化の方向とに基づいて、CPU121は、船舶10の右側の領域で行われたものか、船舶10の左側の領域で行われたものかを検出する。作業種別情報は、図5の荷役検出処理に先立って、サーバ装置120に設定されている。CPU121は、記憶部122から作業種別情報を取得する。姿勢情報の変化の方向には、姿勢情報の正の方向への変化と姿勢情報の負の方向への変化とがある。
S102、S103の処理は、受付処理によって受け付けられた姿勢情報に基づいて、船舶10における荷役作業と、荷役作業が実施された船舶10の領域とを検出する検出処理の一例である。CPU121は、記憶部114等に記憶されているプログラムに基づき検出処理を実行することにより、検出手段として動作する。
本実施形態では、S103において、サーバ装置120のCPU121は、作業種別情報を用いて、荷役作業が船舶10の右側の領域と左側の領域のどちらで実施されたのかを検出する。しかし、作業種別情報は存在しなくてもよい。この場合、CPU121は、荷役作業が船舶10の右側の領域と左側の領域のどちらで実施されたのかの判別はできない。しかし、CPU121は、姿勢情報の変化の方向に基づいて、船舶10の一方の側の領域で荷役作業が実施されたのか、船舶10の他方の側の領域で荷役作業が実施されたのかの判別は可能である。
S102で検出される荷役作業と、S104で推定される荷役作業との関係について説明する。S102で検出される荷役作業は、姿勢情報に基づく検出のため、船舶10の右側の領域又は左側の領域における荷役作業である。船舶10の中央の領域における荷役作業は、船舶10が傾いたり揺れたりする大きさが、船舶10の右側の領域又は左側の領域における荷役作業よりも小さいため、S102では検出されない場合も想定される。また、クレーン操縦者の技術が非常に高度な場合や、他の荷物と比較して相対的に軽量な荷物を積み込む場合には、船舶10の揺れや傾きが小さく、S102では検出されない可能性も考えられる。そこで、S104では、CPU121は、S102では検出されないような荷役作業(例えば、船舶10の中央における荷役作業)の実施を推定する。船舶10の中央の領域とは、船舶10の右側の領域と左側の領域との間の領域である。船舶10の右側の領域は、船舶10における一方の側の領域である第1領域の一例である。船舶10の左側の領域は、船舶10における一方の側とは反対側の領域である第2領域の一例である。船舶10の中央の領域は、第1領域と第2領域との間の第3領域の一例である。
次いで、CPU121は、S102で検出された荷役作業の間隔と基準期間とから、線形補間によって、船舶10の中央の領域における荷役作業を推定する。
ここで、図6(c)を参照して、荷役作業の推定の例を説明する。図6(c)は、横軸が時刻であり、時刻T1で、図6(c)に「○」として表される、船舶10の右側の領域での荷役作業が検出され、時刻T2で、図6(c)に「△」として表される、船舶10の左側の領域での荷役作業が検出された例を表す。また、ここでは、荷役作業の間隔を表す基準期間が4分であるものとする。図6(c)に示すように、船舶10の右側の領域での荷役作業が検出された時刻T1と、船舶10の左側の領域での荷役作業が検出された時刻T2とは、8分の間隔がある。基準期間は4分であり、時刻T1と時刻T2との間で、1回の荷役作業が可能である。したがって、CPU121は、時刻T1と時刻T2との中間の時刻T3において、船舶10の中央の領域における荷役作業が1回実施されたと推定する。図6(c)では、推定された船舶10の中央の領域における荷役作業が「×」で表される。
CPU121は、線形補間以外の二次補間等の方法によって、船舶10の中央の領域における荷役作業を推定してもよい。図6(a)、(b)の荷役グラフの「×」は、ここで推定された船舶10の中央の領域における荷役作業を表す。
S106において、CPU121は、通信インタフェース123を介して、クライアント装置130から終了指示を受け付けたか否かを判定する。CPU121は、サーバ装置120が備える入力装置に対する操作に基づいて、終了指示を受け付けたか否かを判定してもよい。CPU121は、終了指示を受け付けたと判定したとき図5の荷役検出処理を終了する。CPU121は、終了指示を受け付けていないと判定したとき処理をS100に戻す。
クライアント装置130のCPU131は、通信インタフェース133を介して、サーバ装置120から荷役情報を受信すると、荷役情報に基づいて、図6(a)、(b)に示す荷役グラフを表示部134に表示する。第1実施形態では、1回の荷役作業で荷役される積荷30の数は予め定められている。CPU131は、荷役情報が表す荷役作業の回数、及び、1回の荷役作業で荷役される積荷30の数に基づいて、荷役される積荷30の数の累積合計を決定して、荷役グラフを表示部134に表示する。
また、サーバ装置120のCPU121は、S100で受信した姿勢情報に基づいて、船舶10における荷役作業、及び、荷役作業が実施された船舶10の領域を検出する。したがって、より詳しく荷役作業を把握できる。
また、サーバ装置120のCPU121は、不実施時間帯を除いた時刻での荷役作業を推定する。したがって、荷役作業を誤って推定するおそれが低減する。
また、クライアント装置130は、荷役グラフを表示部134に表示する。したがって、ユーザは荷役作業の進捗を容易に把握できる。
なお、クライアント装置130は、作業の終了情報を入力する他、センサ装置110やサーバ装置120で荷役作業の検出が行えなかった場合の補正入力、更には荷役作業の計画情報の変更、荷役作業の開始や完了など、オペレータによる各種の入力が可能な構成であってもよく、特に限定されない。
次に、第2実施形態の荷役検出システム100について説明する。
まず、図7、図8を参照して、第2実施形態の荷役検出システム100の構成について説明する。図7は、荷役作業の一例を示す概念図であり、船舶10の前方から船舶10を見たときの図である。図8は、第2実施形態の荷役検出システム100の構成の一例を示す図である。
第2実施形態の荷役検出システム100は、撮影装置140、サーバ装置120、及び、クライアント装置130を備える。撮影装置140は、第1情報処理装置の一例である。サーバ装置120は、第2情報処理装置の一例である。
撮影装置140は、撮影部141と、CPU113と、記憶部114と、通信インタフェース115と、これらを接続するバス116とを備える。撮影部141は、画像の撮影が可能であり、撮影部141として、静止画カメラや動画カメラが使われる。撮影装置140としては、例えば、カメラなどを備えたスマートデバイスなどが想定される。撮影部141は、センサの一例である。撮影部141が撮影する画像は、センサによって検知される検知情報に含まれる情報の一例である。撮影装置140のCPU113、記憶部114、及び、通信インタフェース115は、図3を参照して説明した第1実施形態のセンサ装置110と同様である。撮影装置140のCPU113が記憶部114等に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって、撮影装置140の各種の処理等が実現される。また、第2実施形態では、撮影装置140を1台のみ用いて荷役を検出する。
また、荷役検出システム100の一例として、撮影装置140とサーバ装置120とが別の装置として構成されている例について説明するが、撮影装置140とサーバ装置120とが一体的に構成されてもよい。例えば、1台のスマートデバイスが撮影装置140として機能するとともにサーバ装置120として機能するように荷役検出システム100を構成してもよい。また、撮影装置140とサーバ装置120とを独立した装置として構成する場合にも、以下でサーバ装置120の処理として説明するものの一部を撮影装置140側で実行するように荷役検出システム100を構成することもできる。さらには、サーバ装置120の機能の全部又は一部をクライアント装置130で実行するようなシステム構成であってもよく、特に限定はされない。これは以降の実施形態においても同様である。
S200において、サーバ装置120のCPU121は、通信インタフェース123を介して、撮影装置140から撮影部141が撮影した画像を受信する。S200の処理は、積荷30を輸送する船舶10の画像を受け付ける受付処理の一例である。CPU121は、記憶部114等に記憶されているプログラムに基づき受付処理を実行することにより、受付手段として動作する。
S201において、CPU121は、S200で受信した画像に基づいて、荷役作業を検出する。ここで、図10を参照して、撮影部141によって撮影された画像200に基づいて、サーバ装置120のCPU121が荷役作業を検出する処理について説明する。図10は、撮影部141が撮影した画像200の一例を示す図である。
画像200は、荷役作業が実施される場所である船舶10の格納部12を撮影した画像である。画像200は、予め定められた複数の仮想領域202に分割される。第2実施形態では、画像200は、第1仮想領域202A、第2仮想領域202B、第3仮想領域202C、及び、第4仮想領域202Dの4つの仮想領域202に分割される。それぞれの仮想領域は同じ大きさである。
クレーン20で荷役作業が実施されるとき、クレーン20が、積荷30を載せるパレットを船舶10における予め定められた荷役作業開始時の位置(初期位置)に配置する。その後、クレーン20が積荷30を載せたパレットを移動させて、荷役作業が実施される。第1仮想領域202Aは、積荷30を載せるパレットを初期位置に配置したときのクレーン20の基準位置に対応する画像200の仮想領域202である。第2実施形態では、クレーン20の基準位置として、クレーン20の先端部が使われる。
なお、この例では、それぞれの仮想領域が同じ大きさとしたが、必ずしも同じ大きさである必要はない。また、基準位置としてクレーンの先端部を利用する例について説明したが、先端部以外を基準位置として用いることができる。仮想領域や基準位置は検出対象に応じて任意に設定することができ、特に限定されない。
S202において、CPU121は、通信インタフェース123を介して、荷役情報をクライアント装置130に送信する。荷役情報は、S201で検出した船舶10における荷役作業の情報である。なお、荷役情報に、荷役作業の実施領域の情報を含めてもよい。これにより、荷役作業を詳細に把握でき、後々の作業分析に利用できる。S202の処理は、検出処理によって検出された荷役作業の情報を通知する通知する通知処理の一例である。CPU121は、記憶部114等に記憶されているプログラムに基づき通知処理を実行することにより、通知手段として動作する。
S203において、CPU121は、通信インタフェース123を介して、クライアント装置130から終了指示を受け付けたか否かを判定する。CPU121は、サーバ装置120が備える入力装置に対する操作に基づいて、終了指示を受け付けたか否かを判定してもよい。CPU121は、終了指示を受け付けたと判定したとき図9の荷役検出処理を終了する。CPU121は、終了指示を受け付けていないと判定したとき処理をS200に戻す。
クライアント装置130のCPU131は、通信インタフェース133を介して、サーバ装置120から荷役情報を受信すると、荷役情報に基づいて、図6(a)、(b)に示す荷役グラフを表示部134に表示する。第2実施形態では、1回の荷役作業で荷役される積荷30の数は予め定められている。CPU131は、荷役情報が表す荷役作業の回数、及び、1回の荷役作業で荷役される積荷30の数に基づいて、荷役される積荷30の数の累積合計を決定して、荷役グラフを表示部134に表示する。第2実施形態では、CPU121は、荷役作業が船舶10における荷役作業が、船舶10を左右方向に2分割した左側の領域、及び、右側の領域の何れかで行われたことを検出する。
CPU121は、画像200に写された積荷30の変化(例えば積荷30の数の増減)に基づいて、荷役作業を検出してもよい。
ここでは、CPU121は、画像200に基づいたクレーン20の基準位置の時間変化を表す軌跡から、荷役作業を検出した。しかし、画像200に基づいた積荷30の位置を基準位置とし、この基準位置の時間変化を表す軌跡から荷役作業を検出してもよい。
次に、第3実施形態の荷役検出システム100について説明する。上記の実施形態と同様の点については説明を省略する。
第3実施形態の荷役検出システム100の構成は、第2実施形態の荷役検出システム100の構成と同様である。
図9のS202において、CPU121は、荷役情報に、検出した積荷30の個数を含めて、クライアント装置130に送信する。クライアント装置130は、荷役情報に含まれる積荷30の個数を用いて、図6(a)、(b)の荷役グラフを出力する。
次に、第4実施形態の荷役検出システム100について説明する。上記の実施形態と同様の点については説明を省略する。
まず、図11を参照して、第4実施形態の荷役検出システム100の構成について説明する。図11は、第4実施形態の荷役検出システム100の構成の一例を示す図である。
第4実施形態の荷役検出システム100は、データ収集装置150、サーバ装置120、及び、クライアント装置130を備える。データ収集装置150は、図4を参照して説明したセンサ装置110の構成に加えて、図8を参照して説明した撮影部141、及び、マイクロフォン142を備えている。データ収集装置150としては、例えば、各種センサやカメラなどを備えたスマートデバイスなどが想定される。また、第4実施形態では、データ収集装置150を1台のみ用いて荷役を検出する。データ収集装置150は、図4を参照して説明したセンサ装置110の構成を全て備えており、センサ装置110の機能を実現できる。
第4実施形態での荷役検出処理では、S100において、サーバ装置120のCPU121は、通信インタフェース123を介して、データ収集装置150から姿勢情報に加えて、データ収集装置150の撮影部141が撮影した画像を受信する。
また、第4実施形態での荷役検出処理では、S103の処理の後であってS104の処理の前に、CPU121は、図9のS201と同様に、撮影部141によって撮影された画像200に基づいて、荷役作業を検出する。そして、CPU121は、画像200に基づいて検出された荷役作業の実施時刻と、S102で検出された荷役作業の実施時刻とが、記憶部122に記憶された予め定められた範囲内のとき、正しく荷役作業を検出したものと判定する。CPU121は、画像200に基づいて検出された荷役作業の実施時刻と、S102で検出された荷役作業の実施時刻とが、記憶部122に記憶された予め定められた範囲内ではないとき、正しく荷役作業を検出していないと判定して、荷役作業を検出しなかったこととする。
CPU121は、画像200に基づいて検出された荷役作業の実施時刻と、S102で検出された荷役作業の実施時刻とが、記憶部122に記憶された予め定められた範囲内であり、かつ、画像200に基づいて検出された荷役作業の実施領域と、S103で検出された荷役作業の実施領域とが一致するとき、正しく荷役作業を検出したものと判定してもよい。
サーバ装置120のCPU121は、S102等で検出した荷役作業に基づいて、荷役作業の終了時刻を決定してもよい。また、CPU121は、S102等で検出した荷役作業、及び、S104で推定した荷役作業に基づいて、荷役作業の終了時刻を決定してもよい。CPU121は、荷役作業の終了時刻の決定に、線形補間や二次補間等の方法を用いてもよい。CPU121は、決定した荷役作業の終了時刻を、クライアント装置130に送信する。クライアント装置130は、受信した荷役作業の終了時刻を、表示部134に表示する。
センサ装置110、撮影装置140、又は、データ収集装置150は、通信インタフェース115を介して、喫水情報をサーバ装置120に送信する。また、バラスト水センサは、通信インタフェースを介して、バラスト水情報をサーバ装置120に送信する。喫水情報は、喫水センサが検出した喫水に関する情報であり、喫水センサが検出した喫水を含む。バラスト水情報は、バラスト水センサが検出したバラスト水に関する情報であり、バラスト水センサが検出したバラスト水の容積及び重量を含む。喫水情報、及び、バラスト水情報は、センサが検知する検知情報に含まれる情報の一例である。
より具体的には、まず、CPU121は、喫水情報に基づいて、船舶10が積載する積荷30の積載重量を、次の式(1)によって算出して決定する。
積載重量=沈み量÷満載重量時の沈み量×満載重量 ・・・ (1)
ここで、沈み量は、船舶10が積荷30を載せたことで沈んだ量であり、喫水情報に基づく量である。満載重量時での沈み量は、船舶10が積荷30を満載した状態で船舶10が沈む量である。満載重量は、船舶10に満載された積荷30の合計重量である。満載重量時での沈み量、及び、満載重量は既知であり、例えば、サーバ装置120の記憶部122に記憶されている。
次いで、CPU121は、船舶10が載せている積荷30の重量の変化に基づいて、荷役作業を検出する。
また、積荷30の例として、コンテナやコイル等の鉄鋼製品が挙げられるが、積荷30はこれらに限定されるものではない。
また、荷役検出システム100は、積荷30を積込む荷積みや、積荷30を降ろす荷揚げの何れも検出できる。
また、荷役検出システム100は、図13に示すように、センサ装置110と、クライアント装置130とを備え、サーバ装置120を備えなくてもよい。このとき、センサ装置110が、第1実施形態から第4実施形態までのサーバ装置120と同様の処理を行って荷役情報を生成して、クライアント装置130に送信する。クライアント装置130は、荷役情報に基づいた荷役グラフの表示をする。この荷役情報に基づいた荷役グラフの表示をする処理は、通知処理の一例である。この場合、センサ装置110は第1情報処理装置の一例であり、クライアント装置130は、第2情報処理装置の一例である。センサ装置110の代わりに、撮影装置140又はデータ収集装置150を用いてもよい。クライアント装置130が、第1実施形態から第4実施形態までのサーバ装置120の機能を実現してもよい。
20 クレーン
30 積荷
100 荷役検出システム
110 センサ装置
120 サーバ装置
121 CPU
130 クライアント装置
Claims (22)
- 積荷を輸送する輸送機器に取付けられた1つ以上のセンサによって検知された前記輸送機器における荷役作業に関する検知情報を受け付ける受付手段と、
前記受付手段によって受け付けられた前記検知情報に基づいて、前記輸送機器における荷役作業を検出する検出手段と、
を有する情報処理システム。 - 1つの前記センサは、荷役作業が行われる場所を撮影する撮影部であり、
前記検知情報には、前記撮影部によって撮影された画像が含まれる請求項1記載の情報処理システム。 - 前記検出手段は、前記画像に写された積荷、及び、前記画像に写された、前記積荷を運ぶ荷役装置の少なくとも何れかの時間変化に基づいて、前記輸送機器における荷役作業を検出する請求項2記載の情報処理システム。
- 前記検出手段は、更に、前記画像に写された積荷に基づいて、荷役作業の対象となる積荷の個数を検出する請求項2又は3記載の情報処理システム。
- 1つの前記センサは、前記輸送機器の姿勢を検知する姿勢検知部であり、
前記検知情報には、前記姿勢検知部によって検知された前記輸送機器の姿勢情報が含まれる請求項1乃至4何れか1項記載の情報処理システム。 - 1つの前記姿勢検知部は、前記輸送機器の加速度を検知する加速度センサであり、
前記姿勢情報には、前記加速度センサによって検知された前記輸送機器の加速度が含まれる請求項5記載の情報処理システム。 - 1つの前記姿勢検知部は、前記輸送機器の角速度を検知する角速度センサであり、
前記姿勢情報には、前記角速度センサによって検知された前記輸送機器の角速度が含まれる請求項5又は6記載の情報処理システム。 - 前記検出手段は、前記受付手段によって受け付けられた前記姿勢情報の変化率に基づいて、前記輸送機器における荷役作業を検出する請求項5乃至7何れか1項記載の情報処理システム。
- 前記検出手段は、更に、前記受付手段によって受け付けられた前記姿勢情報に基づいて、荷役作業が実施された前記輸送機器の領域を検出する請求項5乃至8何れか1項記載の情報処理システム。
- 前記検出手段によって検出された荷役作業の実施時刻の間隔に基づいて、荷役作業を推定する推定手段を更に有する請求項5乃至9何れか1項記載の情報処理システム。
- 前記検出手段は、前記受付手段によって受け付けられた前記姿勢情報に基づいて、前記輸送機器における一方の側の領域である第1領域での荷役作業と、前記輸送機器における前記一方の側とは反対側の領域である第2領域での荷役作業と、を検出し、
前記推定手段は、前記検出手段によって検出された荷役作業の実施時刻の間隔に基づいて、前記第1領域と前記第2領域との間の第3領域で実施された荷役作業を推定する請求項10記載の情報処理システム。 - 前記推定手段は、予め設定された時間帯を除いた時刻での荷役作業を推定する請求項10又は11記載の情報処理システム。
- 1つの前記センサは、前記輸送機器の周辺の音を集音するマイクロフォンであり、
前記検知情報には、前記マイクロフォンによって集音された音情報が含まれる請求項1乃至12何れか1項記載の情報処理システム。 - 1つの前記センサは、荷役作業が行われる場所にレーダ信号を放射することで荷役作業に関する情報を検知するレーダ装置であり、
前記検知情報には、前記レーダ装置によって検知されたレーダ情報が含まれる請求項1乃至13何れか1項記載の情報処理システム。 - 前記輸送機器は船舶であり、
1つの前記センサは、前記船舶の喫水を検知する喫水センサであり、
1つの前記センサは、前記船舶のバラスト水の検知をするバラスト水センサであり、
前記検知情報には、前記喫水センサによって検知された喫水情報、及び、前記バラスト水センサによって検知されたバラスト水情報が含まれる請求項1乃至14何れか1項記載の情報処理システム。 - 前記検出手段によって検出された荷役作業の情報を通知する通知手段を更に有する請求項1乃至15何れか1項記載の情報処理システム。
- 第1情報処理装置と、第2情報処理装置と、を有し、
前記第1情報処理装置は、前記センサを有し、前記輸送機器に取り付けられ、
前記第2情報処理装置は、前記受付手段と、前記検出手段と、前記通知手段と、を有する請求項16記載の情報処理システム。 - 第1情報処理装置と、第2情報処理装置と、を有し、
前記第1情報処理装置は、前記センサと、前記受付手段と、前記検出手段と、を有し、前記輸送機器に取り付けられ、
前記第2情報処理装置は、前記通知手段を有する請求項16記載の情報処理システム。 - 積荷を輸送する輸送機器に取付けられた1つ以上のセンサによって検知された前記輸送機器における荷役作業に関する検知情報を受け付ける受付手段と、
前記受付手段によって受け付けられた前記検知情報に基づいて、前記輸送機器における荷役作業を検出する検出手段と、
を有する情報処理装置。 - 情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
積荷を輸送する輸送機器に取付けられた1つ以上のセンサによって検知された前記輸送機器における荷役作業に関する検知情報を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップによって受け付けられた前記検知情報に基づいて、前記輸送機器における荷役作業を検出する検出ステップと、
を含む情報処理方法。 - コンピュータを、請求項19記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
- コンピュータを、請求項19記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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