以下、クランプセンサおよび測定装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、図1に示すクランプメータ1の構成について説明する。クランプメータ1は、測定装置の一例であって、例えば図10に示すクランプ対象としての導体400に流れる電流(被測定量の一例)を非接触(金属非接触)で測定可能に構成されている。具体的には、クランプメータ1は、図1〜図3に示すように、クランプセンサ2および本体部3を備えて構成されている。
クランプセンサ2は、図1,3に示すように、一対のクランプアーム11a,11b(以下、区別しないときには「クランプアーム11」ともいう)を備え、図4に示すように、クランプアーム11a,11bで導体400をクランプした(取り囲んだ)状態において、導体400に電流が流れているときに生じる被検出量としての磁界を非接触で検出する。
また、このクランプセンサ2では、図1,3に示すように、クランプアーム11b(クランプアーム11a,11bの一方)が、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21b同士が開閉(接離)するように回動軸23(図4参照)を中心として回動可能に構成され、クランプアーム11aが、回動しない状態で本体部3の本体ケース30に固定されている。また、このクランプセンサ2では、本体ケース30に配設されているレバー30aに対する操作(押し込み、および押し込みの解除)に応じてクランプアーム11bが回動するように構成されている。なお、以下の説明において、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21b同士が閉じた状態(図1に示す状態)を「閉状態」ともいい、先端部21a,21b同士が開いた状態(図3,9に示す状態)を「開状態」ともいう。
また、クランプアーム11aは、図4に示すように、センサケース10aと、センサケース10a内に収容されたコア41(図5,7参照)と、図外の磁気検出素子(一例として、ホール素子)とを備えて構成されている。また、クランプアーム11bは、図4に示すように、センサケース10bと、センサケース10b内に収容されたコア41(図5,7参照)とを備えて構成されている。
また、クランプアーム11a,11bは、図4に示すように、厚み方向(回動軸23の軸線方向)で見た平面視が略弧状にそれぞれ形成されて、先端部21a,21b同士が閉じた閉状態において環状体100を形成する。この場合、同図に示すように、環状体100は、クランプアーム11a,11bにおける基端部22a,22b側の各部位(以下「基端部側部位52a,52b」ともいう)によって基端部100b側の内周面が平面視半円状に形成されると共に、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21b側の各部位(以下「先端部側部位51a,51b」ともいう)によって頂部100a(先端部21a,21bに対応する部位)側が平面視弧状の細長い環状に形成され、かつ頂部100a側の内周面が基端部100b側の内周面よりも曲率が小さく(曲率半径が大きく)なるように構成されている。
また、クランプアーム11a,11bは、図5に示すように、環状体100を形成した状態において各コア41によって環状(略楕円状)の磁気回路Mcを形成する。この場合、クランプアーム11a,11bで取り囲んだ(クランプした)導体400に電流が流れているときには、その電流によって磁気回路Mcに磁界が生じ、クランプアーム11aの磁気検出素子がその磁界を検出する。
また、クランプアーム11a,11bは、図6に示すように、先端部側部位51a,51bの長さ方向に直交する切断面Sc1(例えば、図4におけるA−A線断面)の外形が略八角形となるように形成され、基端部側部位52a,52bの長さ方向に直交する切断面Sc2(例えば、図4におけるB−B線断面)の外形が略矩形となるように形成されている。また、クランプアーム11a,11bは、図6に示すように、先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形の面積Sa1が、基端部側部位52a,52bにおける切断面Sc2の外形の面積Sa2(以下、面積Sa1,Sa2を区別しないときには「面積Sa」ともいう)よりも小さくなるように(面積Sa2が面積Sa1よりも大きくなるように)形成されている。つまり、クランプアーム11a,11bは、先端部側部位51a,51bが基端部側部位52a,52bよりも細くなるように形成されている。
ここで、このクランプセンサ2では、先端部側部位51a,51bおよび基端部側部位52a,52bが次のようにして規定されている。まず、図5に示すように、環状体100の頂部100aと、各コア41によって形成される磁気回路Mc(同図に破線で示す)の平面視図形の図心C1とを通る直線H1を規定する。次いで、頂部100a(具体的には、頂部100aにおける外側の対向面101)から図心C1までの距離D101(直線距離)の40%に相当する長さL101を特定し、直線H1上における図心C1を中心とする長さL101の範囲内におけるいずれかの点を規定する(以下、「規定点P101」ともいう)。この場合、この例では、距離D101の17%に相当する長さだけ図心C1から頂部100aに向かって離間する点を規定点P101として規定している。続いて、規定点P101を通って直線H1に直交する平面を境界面Sb1として規定し、クランプアーム11a,11bにおける境界面Sb1と先端部21a,21bとの間の部位を先端部側部位51a,51bとして規定し、境界面Sb1と基端部22a,22bとの間の部位を基端部側部位52a,52bとして規定する。
また、クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bは、図1,3,4に示すように、環状体100の外周面および内周面を構成する一対の対向面101と、環状体100の2つの側面を構成する一対の対向面102と、対向面101,102に斜めに交差する一対の対向面103および一対の対向面104を有して、図7に示すように、クランプアーム11a,11bの長さ方向に直交する切断面Sc1(図4におけるA−A線断面)の外形が八角形(略八角形)をなす形状に形成されている。言い換えると、クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bは、図7に破線で示す四角柱の各角部を面取りした八角柱状に形成されている。なお、各先端部側部位51a,51bの断面形状が同様であるため、同図では、先端部側部位51aの断面形状のみを図示し、先端部側部位51bの断面形状の図示を省略している。
また、このクランプセンサ2では、図7に示すように、クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bにおける先端部21a,21bを除く部位が、切断面Sc1の外形である八角形の各辺のうちの、各対向面101に対応する各辺E1および各対向面102に対応する各辺E2が同じ長さL1となり、各対向面103に対応する各辺E3の長さ(各辺E3における各々の両端部を結ぶ線分の長さ)および各対向面104に対応する各辺E4の長さ(各辺E4における各々の両端部を結ぶ線分の長さ)が同じ長さL2となるように形成されている。さらに、このクランプセンサ2では、同図に示すように、長さL2が長さL1(各辺E1,E2の長さのうちの最短の長さ)よりも長くなるように各先端部側部位51a,51bが形成されている。
なお、図7に示す例では、辺E3,E4がそれぞれ直線であるため、辺E3,E4における各々の両端部を結ぶ線分の長さと各辺E3,E4とが同一となるが、辺E3,E4が曲線(弧状)である構成(切断面Sc1の外形が略八角形の構成)を採用することもでき、この構成では、辺E3,E4における各々の両端部を結ぶ線分の長さを長さL2として、長さL2が長さL1(各辺E1,E2の長さのうちの最短の長さ)よりも長くなるように各先端部側部位51a,51bを形成する。
このクランプセンサ2では、各辺E1,E2の長さL1および各辺E3,E4の長さL2をこのように規定したことで、図7に示すように、各辺E3の対向距離D3および各辺E4の対向距離D4が、各辺E1の対向距離D1および各辺E2の対向距離D2よりも短くなるように各先端部側部位51a,51bが形成されている。
また、このクランプセンサ2では、図8に示すように、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bにおける外周側の対向面101(環状体100の外周面を構成する対向面101)が、環状体100の形成状態において環状体100の頂部100aと基端部100bとを結ぶ方向(同図における上下方向)に直交する1つの平面をなすように形成されている。つまり、環状体100の頂部100aにおける外周側の一部(同図に破線で示す部分)を平面で切り欠いた形状に形成されている。このように形成することにより、このクランプセンサ2では、同図に示すように、先端部21a,21bにおける各対向面101の対向距離D1(以下、この対向距離D1を「対向距離D1a」ともいう)が、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを除く他の部位における各対向面101の対向距離D1(以下、この対向距離D1を「対向距離D1b」ともいう)よりも短くなるように各クランプアーム11a,11bが形成されている。このため、このクランプセンサ2では、先端部21a,21bにおける各対向面101の対向距離D1aが短い分、頂部100aと基端部100bとを結ぶ方向に沿った環状体100の長さが短くなっている。
また、このクランプセンサ2では、クランプアーム11a,11bが、図8に示すように、上記した直線H1に直交しかつ環状体100の開口面Fに平行な方向に沿って頂部100aの中心から15mm(以下、この長さを「長さL102」ともいう)だけ離間する位置Pと、環状体100の外側の対向面101との間の直線H1に沿った長さL103が9mm以上11mm以下の範囲内となるように形成されている。つまり、クランプアーム11a,11bは、長さL102に対する長さL103の比が9/15以上11/15以下の範囲内となるように形成されている。
ここで、例えば、長さL103が11mmを超えるようにクランプアーム11a,11bを形成したときには、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21b側の形状が細長すぎて、例えば、壁面の近傍に配設されている(背後に壁面が存在する)導体400をクランプアーム11a,11bでクランプしようとする際に、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bが壁面に接触してクランプが困難となるおそれがある。また、長さL103が11mmを超えるようにクランプアーム11a,11bを形成したときには、環状体100の頂部100a側が極端に細長い形状となって磁界(被検出量)の検出特性が悪化するおそれがある。一方、長さL103が9mmを下回るようにクランプアーム11a,11bを形成したときには、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21b側の形状が円弧状に近くなり、例えば、近接して配置されている複数の導体400のうちの1つの導体400をクランプアーム11a,11bでクランプしようとする際に、隣接する他の導体400との間の隙間に先端部21a,21bを挿入し難くなり、クランプが困難となるおそれがある。これに対して、このクランプセンサ2では、直線H1に直交しかつ環状体100の開口面Fに平行な方向に沿って頂部100aの中心から15mmだけ離間する位置Pと環状体100の外側の対向面101との間の直線H1に沿った長さL103が9mm以上11mm以下の範囲内となるようにクランプアーム11a,11bを形成することで、磁界の検出特性を良好に維持しつつ、導体400を確実にクランプすることが可能となっている。
また、このクランプセンサ2では、クランプアーム11a,11bが、図9に示すように、先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形におけるいずれか2つの点の間の直線距離の中の最長の距離を対向距離D1(図7も参照)として、各クランプアーム11a,11bの各先端部21a,21b同士が最大に離間した状態における各先端部21a,21b間の離間距離D102としたときに、離間距離D102に対する対向距離D1の比率Rが1/6以上1/5以下の範囲内となるように形成されている。なお、このクランプセンサ2では、一例として、離間距離D102が56.8mm±25%の範囲内となるように規定されると共に、対向距離D1が11mm±25%の範囲内となるように規定されている。
ここで、比率Rが1/5を超えるようにクランプアーム11a,11bを形成したときには、例えば、図10に示すように、狭い間隔で並んで配設されている数多くの導体400のうちの1つをクランプする際に、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2に挿入することが困難となることが、発明者らの実験結果から明らかとなっている。一方、比率Rが1/6を下回るようにクランプアーム11a,11bを形成したときには、各先端部21a,21b同士が最大に離間した状態、つまりレバー30aを最大に押し込んだ状態での離間距離D102が長すぎて、狭い間隔で数多くの導体400が並んでいるときには、各導体400の1つだけをクランプしようとしても、複数の導体400をクランプしてしまうおそれがあるため、レバー30aの押し込み量を加減する必要があり、操作性が悪化するおそれがある。これに対して、このクランプセンサ2では、比率Rが1/6以上1/5以下の範囲内となるようにクランプアーム11a,11bを形成することで、レバー30aを最大に押し込んだ状態で隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2に先端部21a,21bを容易に挿入することが可能となっている。このため、このクランプセンサ2では、レバー30aの押し込み量を加減する必要がないため、操作性を十分に向上させることが可能となっている。
また、このクランプセンサ2では、上記したように、クランプアーム11a,11bの基端部側部位52a,52bが断面略矩形をなす形状に形成されると共に、図4に示すように、先端部側部位51a,51bが基端部側部位52a,52bよりも細く、つまり、図6に示すように、先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形の面積Sa1が、基端部側部位52a,52bにおける切断面Sc2の外形の面積Sa2よりも小さくなるように各クランプアーム11a,11bが形成されている。言い換えると、基端部側部位52a,52bが先端部側部位51a,51bよりも太く、つまり、基端部側部位52a,52bの切断面Sc2の面積が先端部側部位51a,51bの切断面Sc1の面積よりも大きくなるように各クランプアーム11a,11bが形成されている。このため、このクランプセンサ2では、先端部側部位51a,51bの切断面Sc1の面積、および基端部側部位52a,52bの切断面Sc2の面積が同じ面積となるように各クランプアーム11a,11bを形成した構成と比較して、クランプアーム11a,11bの強度が十分に高められている。
また、このクランプセンサ2では、上記したように、磁気回路Mcの平面視図形の図心C1を中心として、頂部100aから図心C1までの距離D101の40%に相当する長さL101の範囲内において規定した規定点P101を通って直線H1に直交する境界面Sb1と先端部21a,21bとの間の部位を先端部側部位51a,51bとして規定し、境界面Sb1と基端部22a,22bとの間の部位を基端部側部位52a,52bとして規定している。この場合、長さL101の範囲を超えて頂部100aに近い点を通る面を境界面Sb1として規定したときには、面積Saが小さい(細い)先端部側部位51a,51bの長さが短くなり、狭い間隔で並んで配設されている数多くの導体400のうちの1つをクランプする際に、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2の奥まで挿入することが困難となる。一方、長さL101の範囲を超えて基端部100bに近い点を通る面を境界面Sb1として規定したときには、面積Saが大きい(太い)基端部側部位52a,52bの長さが短くなり、クランプアーム11a,11bの強度が低下する。これに対して、このクランプセンサ2では、長さL101の範囲内において規定した規定点P101を通る面を境界面Sb1として規定しているため、クランプアーム11a,11bの強度を低下させることなく、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2の奥まで容易に挿入させることが可能となっている。
本体部3は、図2に示すように、表示部31、操作部32、処理部33、およびこれらの各部が収容または配設される本体ケース30(図1,3,4参照)を備えて構成されている。
表示部31は、例えば液晶パネルで構成されて、図1,3,4に示すように、本体ケース30の正面パネルに配設されている。また、表示部31は、処理部33の制御に従って電流の測定値等を表示する。操作部32は、本体ケース30の正面パネルに配設された各種のスイッチ32aやダイヤル32b等を備えて構成され、これらの操作に応じた操作信号を出力する。
処理部33は、操作部32から出力される操作信号に従って本体部3を構成する各部を制御する。また、処理部33は、測定部として機能し、クランプセンサ2(磁気検出素子)から出力される検出信号に基づいて導体400に流れる電流の電流値を測定して表示部31に表示させる。
次に、クランプメータ1の使用方法、およびその際のクランプメータ1の動作について、図面を参照して説明する。一例として、図10に示すように、狭い間隔で並んで配設されている複数の導体400のうちの1つ(例えば、同図に示す導体400a)に流れる電流の電流値を測定する場合の使用方法について説明する。この場合、この例では、直径が21mmの複数の導体400が12mmの間隔で(隣接する導体400間の隙間が12mmとなるように)並んで配設されているものとする。
まず、クランプメータ1における本体部3のレバー30a(図1,4参照)を押し込む。この際に、図外のばねの付勢力に抗して、クランプセンサ2におけるクランプアーム11a,11bの先端部21a,21b同士が開く向きにクランプアーム11bが回動して、図3に示すように、クランプアーム11a,11bが開状態となる。
次いで、図10に示すように、測定対象(クランプ対象)の導体400aにクランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを近づける。続いて、図11に示すように、クランプメータ1の長さ方向(図4に示す環状体100の頂部100aと基端部100bとを結ぶ方向)を軸として回動させるようにクランプメータ1を傾け、導体400aの右側に隣接する導体400bと導体400aとの間の隙間G1にクランプアーム11aの先端部21aを挿入すると共に、導体400aの左側に隣接する導体400cと導体400aとの間の隙間G2にクランプアーム11bの先端部21bを挿入する。
ここで、図7に破線で示すように、クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形が四角形をなすように形成された従来の構成(四角柱の各角部を面取りしていない構成)では、切断面Sc1の外形である四角形における対向する各角部の間の距離(同図に示す対角距離D5)が、各辺E1の対向距離D1および各辺E2の対向距離D2よりも長くなる。このため、従来の構成では、図11に示すように、導体400a,400b間の隙間G1や導体400a,400c間の隙間G2が狭い場合において、クランプメータ1を傾けたときには、各隙間G1,G2にクランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを挿入することが困難となる。
これに対して、このクランプセンサ2では、上記したように、クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bが、四角柱の各角部を面取りして切断面Sc1の外形が八角形をなす八角柱状に形成され、さらに切断面Sc1の外形である八角形の辺E3,E4の長さL2が辺E1,E2の長さL1よりも長くなるように形成されている。このため、このクランプセンサ2では、各辺E3の対向距離D3および各辺E4の対向距離D4が、各辺E1の対向距離D1および各辺E2の対向距離D2よりも短くなっている。したがって、このクランプセンサ2では、従来の構成と比較して、クランプメータ1を傾けた状態でクランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを狭い隙間G1,G2に容易に挿入することが可能となっている。
また、このクランプセンサ2では、上記したように、各クランプアーム11a,11bの各先端部21a,21b同士が最大に離間した状態における各先端部21a,21b間の離間距離D102に対する先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形におけるいずれか2つの点の間の最長の距離である対向距離D1の比率Rが1/6以上1/5以下の範囲内となるようにクランプアーム11a,11bが形成されているため、レバー30aを最大に押し込んだ状態で、隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2に先端部21a,21bを容易に挿入することが可能となっている。このため、このクランプセンサ2では、レバー30aの押し込み量を加減する必要がないため、操作性を十分に向上させることが可能となっている。
次いで、隙間G1,G2にクランプアーム11a,11bの先端部21a,21bをそれぞれ挿入した状態で、レバー30aに対する押し込みを解除する。この際に、図外のばねの付勢力によってクランプアーム11a,11bの先端部21a,21b同士が接触する向きにクランプアーム11bが回動して、図12に示すように、クランプアーム11a,11bが閉状態となる。これにより、同図に示すように、クランプアーム11a,11bによって導体400aがクランプされる。
この場合、このクランプセンサ2では、上記したように、頂部100aから磁気回路Mcの平面視図形の図心C1までの距離D101の40%に相当する長さL101の範囲内において規定した規定点P101を通る境界面Sb1とクランプアーム11a,11bの先端部21a,21bとの間の部位を先端部側部位51a,51bとして規定し、境界面Sb1とクランプアーム11a,11bの基端部22a,22bとの間の部位を基端部側部位52a,52bとして規定し、先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形の面積Sa1が、基端部側部位52a,52bにおける切断面Sc2の外形の面積Sa2よりも小さくなるように各クランプアーム11a,11bが形成されている。このため、このクランプセンサ2では、クランプアーム11a,11bの強度を低下させることなく、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2の奥まで容易に挿入させることができる。したがって、このクランプセンサ2では、導体400aを確実にクランプすることが可能となっている。
続いて、クランプアーム11aに配設されている磁気検出素子が、導体400aに流れる電流によってクランプアーム11a,11bの各コアに生じる磁界を検出して検出信号を出力する。この場合、このクランプセンサ2では、上記したように、直線H1に直交しかつ環状体100の開口面Fに平行な方向に沿って頂部100aの中心から15mmだけ離間する位置Pと環状体100の外側の対向面101との間の直線H1に沿った長さL103が9mm以上11mm以下の範囲内となるようにクランプアーム11a,11bが形成されている。このため、このクランプセンサ2では、磁界の検出特性を良好に維持することが可能となっている。したがって、このクランプセンサ2では、導体400aに流れる電流を正確に測定可能な検出信号を出力することが可能となっている。次いで、本体部3の処理部33が、検出信号に基づいて導体400aに流れる電流の電流値を測定する。続いて、処理部33は、測定値を表示部31に表示させる。
次いで、測定を終了したときには、レバー30aを押し込んで、クランプアーム11a,11bを開状態とさせ、続いて、導体400aからクランプセンサ2を引き離す。次いで、レバー30aに対する押し込みを解除して、クランプアーム11a,11bを閉状態とさせる。
このように、このクランプセンサ2およびクランプメータ1では、環状体100の頂部100aと磁気回路Mcの平面視図形の図心C1とを通る直線H1上における図心C1を中心として頂部100aから図心C1までの距離D101の40%に相当する長さL101の範囲内の点を通って直線H1に直交する境界面Sb1と先端部21a,21bとの間の先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形の面積Sa1が、境界面Sb1と基端部22a,22bとの間の基端部側部位52a,52bにおける切断面Sc2の外形の面積Sa2よりも小さくなるように各クランプアーム11a,11bが形成されている。この場合、長さL101の範囲を超えて頂部100aに近い点を通る面を境界面Sb1として規定したときには、面積Sa1が小さい(つまり、細い)先端部側部位51a,51bの長さが短くなり、狭い間隔で並んで配設されている数多くの導体400のうちの1つをクランプする際に、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2の奥まで挿入することが困難となる。一方、長さL101の範囲を超えて基端部100bに近い点を通る面を境界面Sb1として規定したときには、面積Sa2が大きい(つまり、太い)基端部側部位52a,52bの長さが短くなり、クランプアーム11a,11bの強度が低下する。これに対して、このクランプセンサ2では、長さL101の範囲内において規定した規定点P101を通る面を境界面Sb1として規定しているため、クランプアーム11a,11bの強度を低下させることなく、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2の奥まで容易に挿入させることができる。したがって、このクランプセンサ2によれば、導体400を確実にクランプすることができる。
また、このクランプセンサ2およびクランプメータ1では、直線H1に直交しかつ環状体100の開口面Fに平行な方向に沿って頂部100aの中心から15mmだけ離間する位置Pと環状体100の外側の対向面101との間の直線H1に沿った長さL103が9mm以上11mm以下の範囲内となるようにクランプアーム11a,11bが形成されている。この場合、長さL103が11mmを超えるようにクランプアーム11a,11bを形成したときには、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21b側の形状が細長すぎて、例えば、壁面の近傍に配設されている導体400をクランプアーム11a,11bでクランプしようとする際に、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bが壁面に接触してクランプが困難となるおそれがある。また、長さL103が11mmを超えるようにクランプアーム11a,11bを形成したときには、環状体100の頂部100a側が極端に細長い形状となって磁界(被検出量)の検出特性が悪化するおそれがある。一方、長さL103が9mmを下回るようにクランプアーム11a,11bを形成したときには、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21b側の形状が円弧状に近くなり、例えば、近接して配置されている複数の導体400のうちの1つの導体400をクランプアーム11a,11bでクランプしようとする際に、隣接する他の導体400との間の隙間に先端部21a,21bを挿入し難くなり、クランプが困難となるおそれがある。これに対して、このクランプセンサ2によれば、長さL103が9mm以上11mm以下の範囲内となるようにクランプアーム11a,11bを形成したことにより、磁界の検出特性を良好に維持しつつ、導体400をより確実にクランプすることができる。
また、このクランプセンサ2およびクランプメータ1では、先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形におけるいずれか2つの点の間の最長の距離である対向距離D1が各クランプアーム11a,11bの各先端部21a,21b同士が最大に離間した状態における各先端部21a,21b間の離間距離D102の1/6以上1/5以下の範囲内となるようにクランプアーム11a,11bが形成されている。この場合、比率Rが1/5を超えるようにクランプアーム11a,11bを形成したときには、狭い間隔で並んで配設されている数多くの導体400のうちの1つをクランプする際に、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2に挿入することが困難となる。一方、比率Rが1/6を下回るようにクランプアーム11a,11bを形成したときには、レバー30aを最大に押し込んで各先端部21a,21b同士が最大に離間した状態での離間距離D102が長すぎて、狭い間隔で数多くの導体400が並んでいるときには、複数の導体400をクランプしてしまうおそれがあるため、レバー30aの押し込み量を加減する必要があり、操作性が悪化するおそれがある。これに対して、このクランプセンサ2によれば、対向距離D1が離間距離D102の1/6以上1/5以下の範囲内となるようにクランプアーム11a,11bを形成したことにより、レバー30aを最大に押し込んだ状態で隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2に先端部21a,21bを容易に挿入することができるため、操作性を十分に向上させつつ複数の導体400の1つだけをさらに確実にクランプすることができる。
なお、クランプセンサおよび測定装置の構成は、上記の構成に限定されない。例えば、辺E3,E4が曲線をなすように(弧状となるように)、各クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bおよび各基端部側部位52a,52bの双方を形成する構成を採用することもできる。
また、切断面Sc1の外形である八角形の各辺E1,E2が同じ長さL1で、各辺E3,E4が同じ長さL2となるようにクランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bを形成した例について上記したが、各辺E1,E2を異なる長さとしたり、各辺E3,E4を異なる長さとしたりして、クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51b(または、各先端部側部位51a,51bおよび各基端部側部位52a,52bの双方)を形成する構成を採用することもできる。
また、各辺E3,E4のすべての長さL2が各辺E1,E2の長さL1よりも長くなるように各クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bを形成した例について上記したが、各辺E3,E4の少なくとも1つの長さが各辺E1,E2の長さのうちの最短の長さよりも長くなるとの条件を満たす限り、各辺E1,E2,E3,E4の長さは任意に規定することができる。
また、環状体100の頂部100aにおける外周側の一部(図8に破線で示す部分)を切り欠いて、先端部21a,21bにおける各対向面101の対向距離D1aが、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを除く他の部位における各対向面101の対向距離D1bよりも短くなるように各クランプアーム11a,11bを形成した例について上記したが、頂部100aにおける外周側の一部(図8に破線で示す部分)を切り欠かない構成を採用することもできる。
また、クランプセンサ2が被検出量としての磁界を検出し、処理部33が被測定量としての電流を測定する例について上記したが、被検出量や被測定量は、磁界や電流に限定されず、電圧、電力および抵抗などの各種の物理量が含まれる。
また、図13に示すクランプセンサ2Aおよび本体部3を備えたクランプメータ1Aを採用することもできる。なお、以下の説明において、上記したクランプセンサ2およびクランプメータ1と同様の構成要素については、同じ符号を付して、重複する説明を省略する。
このクランプセンサ2Aでは、先端部側部位51a,51bおよび基端部側部位52a,52bが次のようにして規定されている。まず、図13に示すように、環状体100の頂部100aと、環状体100における内周の平面視図形(同図において斜線付した図形)の図心C2とを通る直線H2を規定する。次いで、頂部100a(具体的には、図8に示す頂部100aにおける外側の対向面101)から図心C2までの距離D101A(直線距離)の40%に相当する長さL101Aを特定し、直線H2上における図心C2を中心とする長さL101Aの範囲内におけるいずれかの点を規定する(以下、「規定点P101A」ともいう)。この場合、この例では、距離D101Aの14%に相当する長さだけ図心C2から頂部100aに向かって離間する点を規定点P101Aとして規定している。続いて、規定点P101A通って直線H2に直交する平面を境界面Sb2として規定し、クランプアーム11a,11bにおける境界面Sb2と先端部21a,21bとの間の部位を先端部側部位51a,51bとして規定し、境界面Sb1と基端部22a,22bとの間の部位を基端部側部位52a,52bとして規定する。
このクランプセンサ2Aにおいても、図7に示すように、クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bが、クランプセンサ2における同等の部位と同様の形状に形成されている。また、このクランプセンサ2Aにおいても、図6に示すように、先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形の面積Sa1が、基端部側部位52a,52bにおける切断面Sc2の外形の面積Sa2よりも小さくなるように各クランプアーム11a,11bが形成されている。このため、このクランプセンサ2Aによれば、クランプセンサ2と同様にして、クランプアーム11a,11bの強度を低下させることなく、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2の奥まで容易に挿入させることが可能となっている。したがって、このクランプセンサ2によれば、導体400を確実にクランプすることができる。
また、このクランプセンサ2Aにおいても、図8に示すように、直線H1に直交しかつ環状体100の開口面Fに平行な方向に沿って頂部100aの中心から15mmだけ離間する位置Pと環状体100の外側の対向面101との間の直線H1に沿った長さL103が9mm以上11mm以下の範囲内となるようにクランプアーム11a,11bが形成されている。このため、このクランプセンサ2Aによれば、クランプセンサ2と同様にして、磁界の検出特性を良好に維持しつつ、導体400をより確実にクランプすることができる。
また、このクランプセンサ2Aにおいても、図9に示すように、クランプアーム11a,11bが、先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形におけるいずれか2つの点の間の直線距離の中の最長の距離を対向距離D1(図7も参照)とし、各クランプアーム11a,11bの各先端部21a,21b同士が最大に離間した状態における各先端部21a,21b間の離間距離D102としたときに、離間距離D102に対する対向距離D1の比率Rが1/6以上1/5以下の範囲内となるように形成されている。このため、このクランプセンサ2Aによれば、クランプセンサ2と同様にして、レバー30aを最大に押し込んだ状態で隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2に先端部21a,21bを容易に挿入することができるため、操作性を十分に向上させつつ複数の導体400の1つだけをさらに確実にクランプすることができる。
また、図7に示すクランプセンサ202を採用することもできる。このクランプセンサ202では、上記したクランプセンサ2と同様にして、クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bが、一対の対向面101、一対の対向面102、一対の対向面103、および一対の対向面104を有して、同図に示すように、クランプアーム11a,11bの長さ方向に直交する切断面Sc1の外形が八角形(略八角形)をなす形状(同図に破線で示す四角柱の各角部を面取りした八角柱状)に形成されている。
また、このクランプセンサ202では、図5に示すように、上記したクランプセンサ2と同様にして、直線H1上における図心C1を中心とする長さL101の範囲内で規定した規定点P101を通って直線H1に直交する境界面Sb1と先端部21a,21bとの間の部位を先端部側部位51a,51bとして規定され、境界面Sb1と基端部22a,22bとの間の部位を基端部側部位52a,52bとして規定されている。なお、図13に示すように、上記したクランプセンサ2Aと同様にして、直線H2上における図心C2を中心とする長さL101Aの範囲内で規定した規定点P101Aを通って直線H2に直交する境界面Sb2と先端部21a,21bとの間の部位を先端部側部位51a,51bとして規定し、境界面Sb2と基端部22a,22bとの間の部位を基端部側部位52a,52bとして規定する構成を採用することもできる。
また、このクランプセンサ202では、図7に示すように、クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bにおける先端部21a,21bを除く部位が、切断面Sc1の外形である八角形の各辺のうちの、各対向面101に対応する各辺E1および各対向面102に対応する各辺E2が同じ長さL1となり、各対向面103に対応する各辺E3および各対向面104に対応する各辺E4が同じ長さL2となるように形成されている。また、このクランプセンサ202では、各辺E1の対向距離D1および各辺E2の対向距離D2が同じ距離で、かつ各辺E3の対向距離D3(各辺E3の一方の両端部を結ぶ線分と各辺E3辺の他方の両端部を結ぶ線分との対向距離)および各辺E4の対向距離D4(各辺E4の一方の両端部を結ぶ線分と各辺E4辺の他方の両端部を結ぶ線分との対向距離)が同じ距離となるように、各先端部側部位51a,51bが形成されている。さらに、このクランプセンサ202では、対向距離D3,D4が対向距離D1,D2(対向距離D1,D2のうちのいずれか短い距離)の(100/√2)%超110%以下(一例として、99%)となるように各先端部側部位51a,51bが形成されている。
この場合、対向距離D3,D4を対向距離D1,D2の(100/√2)%以下とする構成では切断面Sc1の形状が薄い形状(縦長または横長の形状)となり、これに伴ってコア41も薄くなるため、磁気特性が悪化して、被検出量の検出精度が低下するおそれがある。一方、対向距離D3,D4を対向距離D1,D2の110%よりも長くする構成では、対向距離D3,D4を短くすることによる後述する効果を十分に発揮することが困難となる。したがって、このクランプセンサ202では、被検出量の検出精度を高精度に維持しつつ対向距離D3,D4を短くすることによる効果を十分に発揮させるために、対向距離D3,D4を対向距離D1,D2の(100/√2)%超110%以下の範囲内とする構成が採用されている。
なお、図7に示す例では、各辺E3がそれぞれ直線であるため、各辺E3の一方の両端部を結ぶ線分と各辺E3辺の他方の両端部を結ぶ線分との対向距離、および各辺E3の対向距離D3が同一となるが、各辺E3が曲線(弧状)である構成(切断面Sc1の外形が略八角形の構成)を採用することもでき、この構成では、各辺E3の一方の両端部を結ぶ線分と各辺E3辺の他方の両端部を結ぶ線分との対向距離を対向距離D3として、対向距離D3が対向距離D1,D2の(100/√2)%超110%以下の範囲内となるように各先端部側部位51a,51bを形成する。同様にして、同図に示す例では、各辺E4がそれぞれ直線であるため、各辺E4の一方の両端部を結ぶ線分と各辺E4辺の他方の両端部を結ぶ線分との対向距離、および各辺E4の対向距離D4が同一となるが、各辺E4が曲線(弧状)である構成(切断面Sc1の外形が略八角形の構成)を採用することもでき、この構成では、各辺E4の一方の両端部を結ぶ線分と各辺E4辺の他方の両端部を結ぶ線分との対向距離を対向距離D4として、対向距離D4が対向距離D1,D2の(100/√2)%超110%以下の範囲内となるように各先端部側部位51a,51bを形成する。
また、このクランプセンサ202においても、図6に示すように、クランプアーム11a,11bの基端部側部位52a,52bが断面略矩形をなす形状に形成されると共に、基端部側部位52a,52bの切断面Sc2の外形の面積Sa2が先端部側部位51a,51bの切断面Sc1の外形の面積Sa1よりも大きくなるように(面積Sa1が面積Sa2よりも小さくなるように)各クランプアーム11a,11bが形成されている。
また、このクランプセンサ202においても、図8に示すように、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bにおける環状体100の外周面を構成する対向面101が、環状体100の形成状態において環状体100の頂部100aと基端部100bとを結ぶ方向に直交する1つの平面をなすように形成されている。このように形成することにより、このクランプセンサ202では、先端部21a,21bにおける各対向面101の対向距離D1aが、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを除く他の部位における各対向面101の対向距離D1bよりも短くなるように各クランプアーム11a,11bが形成されている。このため、このクランプセンサ202では、先端部21a,21bにおける各対向面101の対向距離D1aが短い分、頂部100aと基端部100bとを結ぶ方向に沿った環状体100の長さが短くなっている。
ここで、図7に破線で示すように、クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形が四角形をなすように形成された従来の構成(四角柱の各角部を面取りしていない構成)では、切断面Sc1の外形である四角形における対向する各角部の間の距離(同図に示す対角距離D5)が、各辺E1の対向距離D1および各辺E2の対向距離D2の141%程度(切断面Sc1が正方形の場合)となる。このため、従来の構成では、図11に示すように、導体400a,400b間の隙間G1や導体400a,400c間の隙間G2が狭い場合において、クランプメータ1を傾けたときには、各隙間G1,G2にクランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを挿入することが困難となる。
これに対して、このクランプセンサ202、およびクランプセンサ202を備えたクランプメータ1では、上記したように、切断面Sc1の外形が八角形(または、略八角形)をなすと共に、その八角形(または、略八角形)の各辺のうちの各辺E3の対向距離D3(または、各辺E3の一方の両端部を結ぶ線分と各辺E3辺の他方の両端部を結ぶ線分との対向距離D3)および各辺E4の対向距離D4(または、各辺E4の一方の両端部を結ぶ線分と各辺E4辺の他方の両端部を結ぶ線分との対向距離D4)が各辺E1の対向距離D1および各辺E2の対向距離D2の(100/√2)%超110%以下の範囲内となるようにクランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bが形成されている。このため、このクランプセンサ202およびクランプメータ1によれば、対向距離D3,D4を従来の構成における切断面Sc1の対角距離D5よりも十分に短くすることができるため、従来の構成と比較して、クランプメータ1を傾けた状態でクランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを狭い隙間G1,G2(図10〜図12参照)に容易に挿入することができる。したがって、このクランプセンサ202およびクランプメータ1によれば、クランプ対象の導体400の近傍に他の導体400や障害物が存在している場合においても、クランプ対象の導体400を確実にクランプすることができる。
また、このクランプセンサ202およびクランプメータ1によれば、対向距離D3,D4の双方(または、各辺E3の一方の両端部を結ぶ線分と各辺E3辺の他方の両端部を結ぶ線分との対向距離D3、および各辺E4の一方の両端部を結ぶ線分と各辺E4辺の他方の両端部を結ぶ線分との対向距離D4の双方)が対向距離D2,D3の(100/√2)%超110%以下の範囲内となるように各クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bを形成したことにより、対向距離D3,D4の双方を従来の構成における切断面Sc1の対角距離D5よりも十分に短くすることができる。このため、このクランプセンサ202およびクランプメータ1によれば、例えば、クランプメータ1の長さ方向を軸として、右回りおよび左回りのいずれの回動方向に回動させるようにクランプメータ1を傾けた状態においても、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを狭い隙間G1,G2に容易に挿入することができる。
また、このクランプセンサ202およびクランプメータ1においても、基端部側部位52a,52bの切断面Sc2の面積が先端部側部位51a,51bの切断面Sc1の面積よりも大きくなるように各クランプアーム11a,11bを形成したことにより、先端部側部位51a,51bの切断面Sc1の面積、および基端部側部位52a,52bの切断面Sc2の面積が同じ面積となるように各クランプアーム11a,11bを形成する構成と比較して、クランプアーム11a,11bの強度を十分に高めることができる。
また、このクランプセンサ202においても、上記したように、先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形の面積Sa1が、基端部側部位52a,52bにおける切断面Sc2の外形の面積Sa2よりも小さくなるように各クランプアーム11a,11bが形成されている(図6参照)。このため、このクランプセンサ202によれば、クランプセンサ2と同様にして、クランプアーム11a,11bの強度を低下させることなく、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2の奥まで容易に挿入させることが可能となっている。したがって、このクランプセンサ202によれば、導体400を確実にクランプすることができる。
また、このクランプセンサ202においても、図8に示すように、直線H1に直交しかつ環状体100の開口面Fに平行な方向に沿って頂部100aの中心から15mmだけ離間する位置Pと環状体100の外側の対向面101との間の直線H1に沿った長さL103が9mm以上11mm以下の範囲内となるようにクランプアーム11a,11bが形成されている。このため、このクランプセンサ202によれば、クランプセンサ2と同様にして、磁界の検出特性を良好に維持しつつ、導体400をより確実にクランプすることができる。
また、このクランプセンサ202においても、図9に示すように、クランプアーム11a,11bが、先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形におけるいずれか2つの点の間の直線距離の中の最長の距離を対向距離D1(図7も参照)とし、各クランプアーム11a,11bの各先端部21a,21b同士が最大に離間した状態における各先端部21a,21b間の離間距離D102としたときに、離間距離D102に対する対向距離D1の比率Rが1/6以上1/5以下の範囲内となるように形成されている。このため、このクランプセンサ202によれば、クランプセンサ2と同様にして、レバー30aを最大に押し込んだ状態で隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2に先端部21a,21bを容易に挿入することができるため、操作性を十分に向上させつつ複数の導体400の1つだけをさらに確実にクランプすることができる。
また、このクランプセンサ202およびクランプメータ1においても、各クランプアーム11a,11bの各先端部21a,21bにおける外周側の各対向面101を環状体100の形成状態において環状体100の頂部100aと基端部100bとを結ぶ方向に直交する1つの平面をなすように形成し、各先端部21a,21bにおける各対向面101の対向距離D1aが各クランプアーム11a,11bの各先端部21a,21bを除く他の部位における各対向面101の対向距離D1bよりも短くなるように、各クランプアーム11a,11bを形成したことにより、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを狭い隙間G1,G2にさらに容易に挿入することができる。また、各先端部21a,21bにおける各対向面101の対向距離D1aが短いため、例えば、クランプ対象の導体400の後方に壁などの障害物が存在して導体400と障害物との間の隙間が狭い場合においても、障害物と各クランプアーム11a,11bとの接触を避けつつ、クランプ対象の導体400を確実にクランプすることができる。
また、このクランプセンサ202においても、切断面Sc1の外形である八角形の各辺E1,E2を異なる長さとしたり、各辺E3,E4を異なる長さとしたりする構成を採用することができる。また、このクランプセンサ202において、対向距離D1,D2を異なる距離としたり、対向距離D3,D4を異なる距離としたりする構成を採用することもできる。また、このクランプセンサ202において、対向距離D3,D4の一方のみを対向距離D1,D2(対向距離D1,D2のうちのいずれか短い距離)の(100/√2)%超110%以下の範囲内となるように各先端部側部位51a,51bを形成する構成を採用することもできる。また、このクランプセンサ202においても、辺E3,E4が曲線をなすように(弧状となるように)、各クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bおよび各基端部側部位52a,52bの双方を形成する構成を採用することができる。また、このクランプセンサ202においても、環状体100の頂部100aにおける外周側の一部(図8に破線で示す部分)を切り欠かない構成を採用することもできる。
また、図7に示すクランプセンサ302を採用することもできる。このクランプセンサ302では、上記したクランプセンサ2と同様にして、クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bが、一対の対向面101、一対の対向面102、一対の対向面103、および一対の対向面104を有して、同図に示すように、クランプアーム11a,11bの長さ方向に直交する切断面Sc1の外形が八角形(略八角形)をなす形状(同図に破線で示す四角柱の各角部を面取りした八角柱状)に形成されている。
また、このクランプセンサ302では、図5に示すように、上記したクランプセンサ2と同様にして、直線H1上における図心C1を中心とする長さL101の範囲内で規定した規定点P101を通って直線H1に直交する境界面Sb1と先端部21a,21bとの間の部位を先端部側部位51a,51bとして規定され、境界面Sb1と基端部22a,22bとの間の部位を基端部側部位52a,52bとして規定されている。なお、図13に示すように、上記したクランプセンサ2Aと同様にして、直線H2上における図心C2を中心とする長さL101Aの範囲内で規定した規定点P101Aを通って直線H2に直交する境界面Sb2と先端部21a,21bとの間の部位を先端部側部位51a,51bとして規定し、境界面Sb2と基端部22a,22bとの間の部位を基端部側部位52a,52bとして規定する構成を採用することもできる。
また、このクランプセンサ302では、図7に示すように、クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bにおける先端部21a,21bを除く部位が、切断面Sc1の外形である八角形の各辺のうちの、各対向面101に対応する各辺E1および各対向面102に対応する各辺E2が同じ長さL1となり、各対向面103に対応する各辺E3および各対向面104に対応する各辺E4が同じ長さL2となるように形成されている。また、このクランプセンサ302では、各辺E3,E4の長さL2が各辺E1,E2の長さL1(各辺E1,E2の長さのうちの最短の長さ)の57%以上1000%未満の範囲内(一例として、106%)となるように各先端部側部位51a,51bが形成されている。
この場合、長さL2を長さL1の1000%以上とする構成では切断面Sc1の形状が薄い形状(縦長または横長の形状)なり、これに伴ってコア41も薄くなるため、磁気特性が悪化し、被検出量の検出精度が低下するおそれがある。一方、長さL2を長さL1の57%未満とする構成では、四角柱の各角部を面取りして長さL2がある程度長くなることによる後述する効果を十分に発揮することが困難となる。したがって、このクランプセンサ2では、被検出量の検出精度を高精度に維持しつつ長さL2をある程度長くすることによる効果を十分に発揮させるために、長さL2を長さL1の57%以上1000%未満の範囲内とする構成が採用されている。
なお、図7に示す例では、辺E3,E4がそれぞれ直線であるため、辺E3,E4における各々の両端部を結ぶ線分の長さと各辺E3,E4とが同一となるが、辺E3,E4が曲線(弧状)である構成(切断面Sc1の外形が略八角形の構成)を採用することもでき、この構成では、辺E3,E4における各々の両端部を結ぶ線分の長さを長さL2として、長さL2が長さL1(各辺E1,E2の長さのうちの最短の長さ)の57%以上1000%未満の範囲内となるように各先端部側部位51a,51bを形成する。
また、このクランプセンサ302においても、クランプアーム11a,11bの基端部側部位52a,52bが断面略矩形をなす形状に形成されると共に、基端部側部位52a,52bの切断面Sc2の面積が先端部側部位51a,51bの切断面Sc1の面積よりも大きくなるように(面積Sa1が面積Sa2よりも小さくなるように)各クランプアーム11a,11bが形成されている。
また、このクランプセンサ302においても、図8に示すように、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bにおける環状体100の外周面を構成する対向面101が、環状体100の形成状態において環状体100の頂部100aと基端部100bとを結ぶ方向に直交する1つの平面をなすように形成されている。このように形成することにより、このクランプセンサ302では、先端部21a,21bにおける各対向面101の対向距離D1aが、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを除く他の部位における各対向面101の対向距離D1bよりも短くなるように各クランプアーム11a,11bが形成されている。このため、このクランプセンサ302では、先端部21a,21bにおける各対向面101の対向距離D1aが短い分、頂部100aと基端部100bとを結ぶ方向に沿った環状体100の長さが短くなっている。
ここで、図7に破線で示すように、クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形が四角形をなすように形成された従来の構成(四角柱の各角部を面取りしていない構成)では、切断面Sc1の外形である四角形における対向する各角部の間の距離(同図に示す対角距離D5)が、各辺E1の対向距離D1および各辺E2の対向距離D2よりも長くなる。このため、従来の構成では、図11に示すように、導体400a,400b間の隙間G1や導体400a,400c間の隙間G2が狭い場合において、クランプメータ1を傾けたときには、各隙間G1,G2にクランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを挿入することが困難となる。
これに対して、このクランプセンサ302、およびクランプセンサ302を備えたクランプメータ1では、上記したように、四角柱の各角部を面取りして切断面Sc1の外形が八角形(または、略八角形)をなすと共に、その八角形(または、略八角形)の各辺のうちの各辺E3,E4の長さL2(または、辺E3,E4における各々の両端部を結ぶ線分の長さL2)が各辺E1,E2の長さL1の57%以上1000%未満の範囲内となるようにクランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bが形成されている。このため、このクランプセンサ302およびクランプメータ1によれば、長さL2がある程度長くなることで、対向距離D3,D4を従来の構成における切断面Sc1の対角距離D5よりも十分に短くすることができるため、従来の構成と比較して、クランプメータ1を傾けた状態でクランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを狭い隙間G1,G2(図10〜図12参照)に容易に挿入することができる。したがって、このクランプセンサ302およびクランプメータ1によれば、クランプ対象の導体400の近傍に他の導体400や障害物が存在している場合においても、クランプ対象の導体400を確実にクランプすることができる。
また、このクランプセンサ302およびクランプメータ1によれば、各辺E3,E4のすべての長さL2(または、辺E3,E4における各々の両端部を結ぶ線分のすべての長さL2)が辺E1,E2の長さL1の57%以上1000%未満の範囲内となるように各クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bを形成したことにより、対向距離D3,D4の双方を従来の構成における切断面Sc1の対角距離D5よりも十分に短くすることができる。このため、このクランプセンサ302およびクランプメータ1によれば、例えば、クランプメータ1の長さ方向を軸として、右回りおよび左回りのいずれの回動方向に回動させるようにクランプメータ1を傾けた状態においても、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを狭い隙間G1,G2に容易に挿入することができる。
また、このクランプセンサ302およびクランプメータ1においても、基端部側部位52a,52bの切断面Sc2の面積が先端部側部位51a,51bの切断面Sc1の面積よりも大きくなるように各クランプアーム11a,11bを形成したことにより、先端部側部位51a,51bの切断面Sc1の面積、および基端部側部位52a,52bの切断面Sc2の面積が同じ面積となるように各クランプアーム11a,11bを形成する構成と比較して、クランプアーム11a,11bの強度を十分に高めることができる。
また、このクランプセンサ302においても、上記したように、先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形の面積Sa1が、基端部側部位52a,52bにおける切断面Sc2の外形の面積Sa2よりも小さくなるように各クランプアーム11a,11bが形成されている(図6参照)。このため、このクランプセンサ302によれば、クランプセンサ2と同様にして、クランプアーム11a,11bの強度を低下させることなく、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2の奥まで容易に挿入させることが可能となっている。したがって、このクランプセンサ302によれば、導体400を確実にクランプすることができる。
また、このクランプセンサ302においても、図8に示すように、直線H1に直交しかつ環状体100の開口面Fに平行な方向に沿って頂部100aの中心から15mmだけ離間する位置Pと環状体100の外側の対向面101との間の直線H1に沿った長さL103が9mm以上11mm以下の範囲内となるようにクランプアーム11a,11bが形成されている。このため、このクランプセンサ302によれば、クランプセンサ2と同様にして、磁界の検出特性を良好に維持しつつ、導体400をより確実にクランプすることができる。
また、このクランプセンサ302においても、図9に示すように、クランプアーム11a,11bが、先端部側部位51a,51bにおける切断面Sc1の外形におけるいずれか2つの点の間の直線距離の中の最長の距離を対向距離D1(図7も参照)とし、各クランプアーム11a,11bの各先端部21a,21b同士が最大に離間した状態における各先端部21a,21b間の離間距離D102としたときに、離間距離D102に対する対向距離D1の比率Rが1/6以上1/5以下の範囲内となるように形成されている。このため、このクランプセンサ302によれば、クランプセンサ2と同様にして、レバー30aを最大に押し込んだ状態で隣接する各導体400間の狭い隙間G1,G2に先端部21a,21bを容易に挿入することができるため、操作性を十分に向上させつつ複数の導体400の1つだけをさらに確実にクランプすることができる。
また、このクランプセンサ302およびクランプメータ1においても、各クランプアーム11a,11bの各先端部21a,21bにおける外周側の各対向面101を環状体100の形成状態において環状体100の頂部100aと基端部100bとを結ぶ方向に直交する1つの平面をなすように形成し、各先端部21a,21bにおける各対向面101の対向距離D1aが各クランプアーム11a,11bの各先端部21a,21bを除く他の部位における各対向面101の対向距離D1bよりも短くなるように、各クランプアーム11a,11bを形成したことにより、クランプアーム11a,11bの先端部21a,21bを狭い隙間G1,G2にさらに容易に挿入することができる。また、各先端部21a,21bにおける各対向面101の対向距離D1aが短いため、例えば、クランプ対象の導体400の後方に壁などの障害物が存在して導体400と障害物との間の隙間が狭い場合においても、障害物と各クランプアーム11a,11bとの接触を避けつつ、クランプ対象の導体400を確実にクランプすることができる。
また、このクランプセンサ302においても、切断面Sc1の外形である八角形の各辺E1,E2を異なる長さとしたり、各辺E3,E4を異なる長さとしたりする構成を採用することができる。また、このクランプセンサ302において、各辺E3,E4の少なくとも1つの長さが各辺E1,E2の長さのうちの最短の長さの57%以上1000%未満の範囲内となるとの条件を満たす限り、各辺E1,E2,E3,E4の長さは任意に規定することができる。また、このクランプセンサ302においても、辺E3,E4が曲線をなすように(弧状となるように)、各クランプアーム11a,11bの各先端部側部位51a,51bおよび各基端部側部位52a,52bの双方を形成する構成を採用することができる。また、このクランプセンサ302においても、環状体100の頂部100aにおける外周側の一部(図8に破線で示す部分)を切り欠かない構成を採用することもできる。
また、クランプアーム11a,11bにおける先端部側部位51a,51bの切断面Sc1の外形形状が略八角形となるように先端部側部位51a,51bを形成した例について上記したが、切断面Sc1の外形形状が略八角形以外の形状(例えば、略八角形以外の略多角形、円形および楕円形等)となるように先端部側部位51a,51bを形成することもできる。
また、クランプアーム11b(クランプアーム11a,11bの一方)を回動可能に構成した例について上記したが、クランプアーム11aを回動可能に構成したり、クランプアーム11a,11bの双方を回動可能に構成したりすることもできる。