JP2020003080A - 柵状放熱体の周囲に輻射パネルを備えた冷暖房装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 柵状放熱体を覆う着脱可能な外装体としての輻射パネルを設けることにより、清掃の容易さを保ちながら、居室内に設置される冷暖房装置に求められる意匠性の向上、冷房運転時の結露水の飛散防止、柵状放熱体へのホコリ付着の抑制等を達成する冷暖房装置を提供する。【解決手段】 柵状放熱体と、その側方全体を囲むように配置された周囲パネルとを備える冷暖房装置を提供する。柵状放熱体は、上ヘッダ管及び下ヘッダ管と両者の間に渡された複数の縦管とを各々が有する放熱パネルを含む。周囲パネルは、柵状放熱体の側方全体を囲むように配置され、柵状放熱体の一方の放熱面側に設けられた第1のパネルと、柵状放熱体の他方の放熱面側に設けられた第2のパネルとを含む。第1のパネルと第2のパネルとは、連結機構によって互いに着脱可能に連結される。【選択図】 図1

Description

本発明は、冷暖房技術に関し、より具体的には、柵状放熱体と、その周囲に着脱可能に配置された輻射パネルとを備えた冷暖房装置に関する。
暖房用途で用いられる柵状放熱体として、一般に、金属製のものが採用されている。これに対して、本出願の出願人は、冷房及び暖房のいずれにも用いることができる樹脂製の柵状放熱体を開発し、製造及び販売している。樹脂製の柵状放熱体は、表面から均一な輻射熱が放散されるため室内の温度ムラが生じにくい、湿気に強いため金属製の柵状放熱体のような腐食が生じない、軽量である、火傷の危険性がないなどといった種々の利点がある。一方で、柵状放熱体は、室内で用いる冷暖房装置としては、意匠性が低く、清掃が煩雑である。金属製の柵状放熱体の場合には、これらの問題に加えて、表面が高温になることによる火傷の危険性もある。
金属製柵状放熱体の危険性や柵状放熱体の意匠性の問題を解決する目的で、特許文献1に記載のパネルラジエータが提案されている。このパネルラジエータは、矩形状の上下部ヘッダと、その間に配置された合成樹脂製の複数の放熱管とを有する暖房用放熱パネルを備えており、複数の放熱管は、リブによって区画された複数の挿通孔を有する樹脂製スルーパネルの挿通孔に通され、上下部ヘッダは、カバーで覆われている。
このパネルラジエータの上下部ヘッダの材質について、特許文献1には明示されていないが、仮に合成樹脂製だとすれば、システム内部の圧力によって直角形状の四隅が円弧形状に変形し、接続されている放熱管が屈曲するおそれがある。また、上下部ヘッダが金属製だとすれば、冷房用途で用いる場合には多くの結露水が発生するおそれがある。
また、特許文献1のパネルラジエータは、暖房用途のみに用いられるものであるため、冷房用途で用いる場合の結露については想定されていない。パネルラジエータを冷房用途で用いた場合、上下部ヘッダ自体、上下部ヘッダとスルーパネル間に露出する放熱管群、上下部ヘッダに当接する支柱やコイルバネなどの表面に結露水が発生する。したがって、定期的に清掃を行う必要があるが、このパネルラジエータは、樹脂製スルーパネルの分解が考慮されておらず、清掃が困難である。
また、このパネルラジエータでは、複数の挿通孔が誘導路となって暖気が上昇する。上昇流は、放熱管からスルーパネルへの輻射効果をもたらす熱も上昇させることになる。したがって、暖気が天井下の空間に滞留するため、暖房時の室内の温度むらが生じ、暖房効率が低下するおそれがある。
冷暖房の両方の用途で用いることができる樹脂製の柵状放熱パネルとして、例えば、本出願の出願人による特許文献2が提案されている。特許文献2の放熱パネルは、冷暖房両方の用途で用いることができるものであり、上述のとおり従来の金属製の柵状放熱パネルと比較して様々な利点を有するものである。また、この放熱パネルは、結露水の発生自体は少ないものの、結露水への対策も行われており、発生する結露水を完全に集水することができるように構成されている。
しかしながら、例えば特許文献2に開示されるような結露水に対する対策が採用されない柵状放熱体の場合には、室内に露出された状態で使用すると、冷房運転時に発生する結露水が問題となるおそれがある。すなわち、露出した柵状放熱体においては、発生した結露水に室内のホコリやチリなどが付着して汚損されたり、カビが発生したりする場合がある。また、露出した柵状放熱体を室内において壁の近くに配置した場合には、上方から落下した結露水が柵状放熱体のいずれかの箇所に当たって飛散し壁を汚損したり、湿潤となった壁にカビを発生させたりするおそれもある。
さらに、樹脂製であるため、縦管の熱変形が発生する場合があるが、熱変形が発生したパネルは、美観に劣る上、柵状放熱体そのものが、一般に、室内に配置するパネルとして意匠性に乏しい。その上、柵状放熱体が露出された状態で室内に配置されたときには、暖気が天井下の空間に滞留したり、冷気が床上の空間に対流したりすることにより、室内の温度むらが生じ、結果的に冷暖房効率が低下することになる。
特開2012−17963号公報 特開2014−181821号公報
本発明は、柵状放熱体を覆う着脱可能な外装体としての輻射パネルを設けることにより、清掃の容易さを保ちながら、居室内に設置される冷暖房装置に求められる意匠性の向上、冷房運転時の結露水の飛散防止、柵状放熱体へのホコリ付着の抑制、結露水にホコリが付着することによって発生するカビの防止等を達成する冷暖房装置を提供することを課題とする。
さらに、本発明は、暖房運転時及び冷房運転時における空気の対流を制御することにより、冷気が床上の空間に滞留したり、暖気が天井下の空間に滞留したりすることを抑制し、暖房効率及び冷房効率を向上させる冷暖房装置を提供することを別の課題とする。
本発明は、その一態様において、柵状放熱体と、柵状放熱体の側方全体を囲むように配置された周囲パネルとを備える冷暖房装置を提供する。柵状放熱体は、上ヘッダ管及び下ヘッダ管と該上ヘッダ管及び下ヘッダ管の間に渡された複数の縦管とを各々が有する1つ又は複数の放熱パネルを含む。周囲パネルは、柵状放熱体の側方全体を囲むように配置され、柵状放熱体の一方の放熱面側に設けられた第1のパネルと、柵状放熱体の他方の放熱面側に設けられた第2のパネルとを含む。第1のパネルと第2のパネルとは、複数の縦管に対向する内面側に設けられた連結機構によって互いに着脱可能に連結されている。
一実施形態においては、連結機構は、第1のパネル及び第2のパネルのうち一方のパネルに設けられた複数のオス型連結体と、第1のパネル及び第2のパネルのうち他方のパネルに設けられた複数のメス型連結体とを有する。一実施形態においては、複数のオス型連結体の各々は、一方のパネルの内面から延びて、複数の縦管の間を通る軸部と、該軸部の先端に設けられた挿入部とを有することが好ましい。複数のメス型連結体の各々は、他方のパネルの内面に配置され、挿入部と連結される受部を有することが好ましい。
別の実施形態においては、複数のオス型連結体の各々は、一方のパネルの内面から延びる軸部と、該軸部の先端に設けられた挿入部とを有することが好ましい。複数のメス型連結体の各々は、他方のパネルの内面から延びる軸部と、該軸部の先端に設けられた受部とを有することが好ましい。これらの場合には、挿入部と受部とは、第1のパネルと第2のパネルとの間のいずれかの位置で連結されることになる。
一実施形態においては、複数のオス型連結体及び複数のメス型連結体は、複数の縦管の並び方向の両端部に対応する位置に複数対が設けられ、該並び方向の中央部に対応する位置に1対が設けられることが好ましい。別の実施形態においては、複数のオス型連結体及び複数のメス型連結体は、柵状放熱体への熱媒の供給位置に近い位置の縦管に対応する位置に複数対が設けられることが好ましい。
一実施形態においては、冷暖房装置は、周囲パネルによって形成された上部開口を塞ぐ上部パネルをさらに備える。この場合に、周囲パネルによって形成された下部開口を塞ぐ下部開口閉塞部材をさらに備え、該下部開口閉塞部材に開口を設けることもできる。別の実施形態においては、冷暖房装置は、周囲パネルによって形成された下部開口を塞ぐ下部開口閉塞部材をさらに備える。この場合に、周囲パネルによって形成された上部開口を塞ぐ上部パネルをさらに備え、該上部パネルに開口を設けることもできる。
一実施形態においては、冷暖房装置は、上ヘッダ管の上方又は前記下ヘッダ管の下方に設けられた送吸気部をさらに備えるものとすることもできる。
一実施形態においては、第1のパネル及び第2のパネルの各々は、柵状放熱体に対向する面が上ヘッダ管及び下ヘッダ管に接するように配置することができる。別の実施形態においては、第1のパネル及び第2のパネルの各々は、上辺が上ヘッダ管に接し、下辺が下ヘッダ管に接するように配置することもできる。
一実施形態においては、柵状放熱体は、上方に位置する天井構成部材から吊り下げるための1つ又は複数の樹脂製吊具をさらに備えるものとすることもできる。
本発明の冷暖房装置は、柵状放熱体が輻射パネルで囲まれているため、夏季における冷房使用時の周囲への結露水飛散の防止、近傍の壁面の結露防止、意匠性の向上を達成することができる。また、輻射パネルは、連結機構によって前面パネルと後面パネルとが互いに着脱可能に連結されているため、容易に分解して清掃を行うことができる。さらに、本発明の冷暖房装置によれば、柵状放熱体を囲む輻射パネルから効果的な熱放射が行われるとともに、床の上面における冷気や天井の下面における暖気の滞留を減少させることができるため、冷暖房効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態による冷暖房装置の正面図である。 冷暖房装置の右側面図である。 冷暖房装置に用いられる柵状放熱体であり、(A)は正面図、(B)は右側面図である。 冷暖房装置の外装体(輻射パネル)、柵状放熱体、及びドレンパンの位置関係を示す縦断面図である。 冷暖房装置の上面図である。 外装体(輻射パネル)の構造を示す図であり、(A)は冷暖房装置の一部横断面図、(B)は外装体の分解図である。 上部キャップ、並びに、上部キャップと側板との関係を示す斜視図である。 ドレンパンの斜視図である。 ドレンパン及び排水部の部分を示す正面図である。 固定具の構造を示す図であり、(A)は固定具の斜視図、(B)は固定具の上面図、(C)は固定具の使用状態図である。 冷暖房装置の外装体(輻射パネル)内部における空気の流れを示す模式図である。 本発明の別の実施形態による冷暖房装置の側面図であり、(A)は右側面からみた外観(側部キャップは省略)、(B)は左側面から見た外装体(輻射パネル)、柵状放熱体、及びドレンパンの位置関係を示す。 上部キャップの一部を示すものであり、(A)は上面図、(B)は斜視図である。 換気具の構造を示し、(A)は上面図、(B)は可動部の斜視図、(C)は受部の斜視図である。 ドレンパン及び排水部の部分の正面図である。 固定具を説明する図であり、(A)は固定具の斜視図、(B)は固定具の上面図、(C)は固定具の使用状態図である。 冷暖房装置の一部横断面図である。 冷暖房装置の外装体(輻射パネル)内部における空気の流れを示す模式図である。 本発明のさらに別の実施形態による冷暖房装置の右側面図である。 冷暖房装置の外装体(輻射パネル)内部における空気の流れを示す模式図である。
以下において、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1〜図11は、本発明の第1の実施形態を示す。図1は、第1の実施形態による冷暖房装置I(以下、単に装置Iという)の正面図であり、図2は装置Iの右側面図である。また、図3は、装置Iに用いられている樹脂製柵状放熱体4(以下、単に放熱体4という)であり、図3(A)は正面図、図3(B)は右側面図である。装置Iは、例えば住宅の居室内において床1と天井2との間に設置することができ、夏季には内部に冷熱媒体を流すことによって冷房装置として機能させ、冬季には内部に温熱媒体を流すことによって暖房装置として機能させることができる。なお、装置Iは、通常、図1に示される正面側が居室方向を向くように配置されるため、図2における左方向を前方、図2における右方向を後方、図1における左方向を左方、図1における右方向を右方という。
装置Iは、概ね直方体形状の外形を有する輻射パネル3と、輻射パネル3の内部に配置された放熱体4とを備える。第1の実施形態においては、輻射パネル3は、放熱体4の側方全体と上方とを囲むように配置されており、下端が開放されている。輻射パネル3は、内部に配置された放熱体4からの吸熱を全体に分散し、均質で大面積の放熱面として機能するため、大きな輻射効果を発揮する。また、輻射パネル3は、放熱体4に結露水が生じた場合でもそれを外部に飛散させず、かつ湿気を透過させないため、居室内の壁面近くに配置されても、壁面における結露発生を低減させることができる。さらに、放熱体4が露出しないため、設置された居室の美観を損なうことがない。
(放熱体)
輻射パネル3の内部に配置された放熱体4は、上ヘッダ管41a、下ヘッダ管41b及び複数の縦管42によって構成される放熱面が平行になるように配置された2つの放熱パネルによって構成されており、樹脂製であり、より好ましくはポリプロピレン樹脂製である。それぞれの放熱パネルは、概ね平行に配置された上ヘッダ管41a及び下ヘッダ管41bと、上ヘッダ管41a及び下ヘッダ管41bの間にわたされ、上下ヘッダ管41a、41bに沿って互いに概ね平行に配置された複数の縦管42とを有する。2つの放熱パネルは、熱媒体が内部を通る連結管47によって連結されている。放熱体4に含まれる放熱パネルの数は2つに限定されるものではなく、用途及び設置スペースに応じて、1つでもよく3つ以上でもよい。
2つの放熱パネルのうち後方の放熱パネル(図2の右側の放熱パネル)の上ヘッダ管41aには、長さ方向の端部付近に熱媒体の供給管43及び排出管44が設けられている。なお、装置Iは、通常、前方側が居室内に向くように配置されることが多い。供給管43及び排出管44には、継手金具46を介して熱媒体の配管48が連結される。配管48を通って供給管43から供給された熱媒体は、2つの放熱パネルの内部及び連結管47を通過し、排出管44から排出される。供給管43及び排出管44を後方の放熱パネルに設けたのは、前方側である居室からみたときに、熱媒体の供給管43に近い部分の縦管の熱変形を目立たなくするためであるが、この位置に限定されるものではない。
放熱体4の上ヘッダ管41aには、長さ方向の両端部付近に、樹脂製であることが好ましい吊具45が設けられている。樹脂製の吊具45を用いることによって、結露の発生を減少させることができる。吊具45は、天井2の構成部材から垂下された吊ボルト22と連結される。したがって、放熱体4は、天井2から吊り下げられる形態で室内に設置することができるため、例えば特許文献1又は特許文献2の技術のように両側部に支柱を設ける必要がない。吊具45は、特に限定されるものではなく、内面又は外面にねじ山を設けたパイプ状のものや、外面にねじ山を設けた棒状のものを用いることができる。吊ボルト22は、下端に吊具45と連結可能なねじ部を設けたものを用いることができ、上下に分割して高ナットを配置すれば、放熱体4の上下方向位置を容易に調整することができる。
(輻射パネル)
輻射パネル3は、放熱体4の一方の放熱面、すなわち放熱体4の前方側に位置する放熱パネルの前方側に向いた放熱面の側に設けられた前面パネル32と、放熱体4の他方の放熱面、すなわち放熱体4の後方側に位置する放熱パネルの後方側に向いた放熱面の側に設けられた後面パネル33とを有する。輻射パネル3は、さらに、放熱体4の上部に設けられた上部キャップ36と、放熱体4の側部(図1における左方向及び右方向)に設けられた側部キャップ37とを有する。
前面パネル32と後面パネル33と側部キャップ37とを組み合わせたときにそれぞれの上辺によって形成される上部開口は、上部キャップ36によって塞さがれることになる。前面パネル32と後面パネル33と側部キャップ37とを組み合わせて形成されるパネルを周囲パネルといい、上部キャップ36の天板36aが輻射パネル3の上部パネルとして機能する。輻射パネル3のサイズは、放熱体4を内部に配置できるサイズであれば限定されるものではない。輻射パネル3の材料は、特に限定されるものではなく、例えば、アクリル、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどの樹脂、石膏ボード、ガラスなどを用いることができるが、美観や取扱い上の観点から透明又は着色半透明のポリカーボネート樹脂を用いることが好ましい。輻射パネルとして放射率が低い材料を用いる場合には、表面に放射用フィルムを貼付して放射率を高めることもできる。
図4は、輻射パネル3、放熱体4、及びドレンパン5の位置関係を示す縦断面図である。なお、ドレンパン5については、後述する。この実施形態においては、輻射パネル3の前面パネル32及び後面パネル33は、上下方向の長さが上ヘッダ管41aの上面から下ヘッダ管41bの下面までの長さと同程度であり、上端部の内面(放熱体4に対向する面)が上ヘッダ管41aの側面に接し、下端部の内面が下ヘッダ管41bの側面に接するように設けられる。このように構成することによって、上ヘッダ管41aの室内空気との接触部分を少なくすることができるため、結露防止に効果がある。また、前面パネル32及び後面パネル33を上ヘッダ管及び下ヘッダ管に接触させることによって、放熱体4の熱変位を抑制するとともに、輻射パネル3の組立作業を容易にすることができる。前面パネル32及び後面パネル33の幅は、上ヘッダ管41a及び下ヘッダ管41bの長さと同程度かそれより長くすることができる。
図6は、輻射パネル3の構造を示すものであり、(A)は装置Iの一部横断面図、(B)は輻射パネル3の分解図である。図6(A)において、図の下方が前方側であり、したがってこの図は、装置Iの右半分の横断面を示している。前面パネル32及び後面パネル33には、互いを着脱可能に連結するための連結機構を有する。連結機構は、前面パネル32に設けられたオス型連結体34と、後面パネル33に設けられたメス型連結体35とを含むことが好ましい。
オス型連結体34は、前面パネル32の内面に配置され、前面パネル32の内面から延びて複数の縦管42の間を通る軸部34bと、軸部34bの先端に設けられた球状の挿入部34aとを有する。メス型連結体35は、後面パネル33の内面に配置され、挿入部34aの形状に対応する形状の受部35aを有する。前面パネル32と後面パネル33とは、球状の挿入部34aを受部35aに挿入することによって連結することができ、挿入部34aを受部35aから引き抜くことによって分解することができるため、放熱体4の清掃が容易である。
前面パネル32及び後面パネル33の縦方向においては、オス型連結体34及びメス型連結体35は、適当な間隔を設けて数カ所に設けられることが好ましい。また、オス型連結体34及びメス型連結体35の対は、供給された熱媒体による熱変位が発生するような場合でも縦管42の姿勢を維持することができるように設けられることが好ましい。そのため、この実施形態においては、図6に示されるように、熱媒体の供給管43の下方の縦管42(すなわち、並び方向の最外方に位置する縦管)及びその隣の縦管42に対応する位置に、3対が設けられている。
なお、この実施形態においては、輻射パネルの剛性維持及び美観の観点から、供給管43とは反対側においても、並び方向の最外方の縦管42とその隣の縦管42に対応する位置に、3対のオス型連結体34及びメス型連結体35が設けられることが好ましい。また、オス型連結体34及びメス型連結体35は、輻射パネルの剛性維持の観点から、縦管42の並び方向中央部に対応する位置に、さらに1対又は複数対を設けることが好ましい。
オス型連結体34及びメス型連結体35は、図6の形態に限定されるものではなく、例えば、オス型連結体34が後面パネル33に設けられ、メス型連結体35が前面パネル32に設けられていてもよい。また、例えば後述の第2の実施形態を説明する図18に示されるように、オス型連結体34が、前面パネル32の内面から延びる軸部34bとその先端に設けられた挿入部34aとを有し、メス型連結体35が、後面パネル33の内面から延びる軸部35bとその先端に設けられた受部35aとを有し、挿入部34aと受部35aとが縦管42の間で連結されるようにしてもよい。
上部キャップ36は、図7に示されるように、断面コの字形状であり、天板36aと、天板36aの長辺及び短辺から下方に垂下する側板36bとを有する。上部キャップ36は、図4に示されるように、長辺側の側板36bの内面が前面パネル32及び後面パネル33の上端部分の外面に接し、上ヘッダ管41aに天板36aの内面が接するように嵌め込ませて取り付けることができる。短辺側の側板36bは、内面が上ヘッダ管41aの両端部の側面に接することが好ましい。
上部キャップ36の短辺側の側板36bには、後述される側部キャップ37が取り付けられる。そのため、図5及び図7に示されるように、長辺側の側板36bの両端に切欠36eを設けておき、切欠36eに側部キャップ37の上部隅部分が収まるようすることが、美観の観点から好ましい。
以上のように、前面パネル32と後面パネル33と側部キャップ37とからなる周囲パネルの上部開口を、上部キャップ36の天板36aが塞ぐことになる。
上部キャップ36の天板36aには、図5及び図7に示されるように、複数の孔が設けられている。2つの孔36cには、供給管43及び排出管44が通される。図示されていないが、供給管43及び排出管44は断熱材によって被覆されることが好ましく、断熱材によって被覆される場合には、断熱材の下端が天板36aに当接するとともに孔36cが断熱材によって覆われるため、美観の向上に寄与する。また、4つの孔36dには、放熱体4を吊り下げるための吊具45が通される。
側部キャップ37は、図6及び図7に示されるように、断面コの字形状の長尺体であり、面板37aと、面板37aの長辺から延びる側板37bとを有する。側部キャップ37は、側板37bの内面が前面パネル32及び後面パネル33の短辺方向両端部付近の外面に被さるように嵌め込ませて取り付けることができる。また、側部キャップ37の側板37bの上端部は、上部キャップ36に設けられた切欠36eに収まるようになっており、美観の向上に寄与する。側部キャップ37の下端は、後述されるドレンパン5の塞板52の上辺に接するようになっている。上部キャップ36と両方の側部キャップ37を取り外せば、前面パネル32及び後面パネル33を分解することができるため、放熱体4の清掃が容易である。
(ドレンパン)
装置Iは、さらに、下方にドレンパン5を備える。装置Iは、上述のように、夏季には内部に冷熱媒体を流すことによって冷房装置として機能させ、冬季には内部に温熱媒体を流すことによって暖房装置として機能させることができる。夏季に冷房装置として機能させる場合には、放熱体4の表面に結露水が発生して下方に落下する場合があるため、結露水を受け止めて排出するためのドレンパン5を備える必要がある。
図8は、ドレンパン5を示す。ドレンパン5は、例えば図4に示されるように、下ヘッダ管41bの下方において、放熱体4から落下する結露水を受けることができるように構成されたものであり、軽量化や結露の観点から樹脂製であることが好ましい。ドレンパン5は、1つの長辺が互いに接して組み合わされることにより逆三角形状の横断面を有するように配置された2つの斜板51と、2つの斜板51の両端部に配置された2つの塞板52とを有する。
ドレンパン5は、斜板51の内面に斜板51を貫通して立設する4つの吊板53を有し、各吊板53は、内方に向けて設けられた欠込み58を有する。この欠込み58には、図4又は図9に示されるように、前面パネル32及び後面パネル33の下端において欠込み58に対応する形状で設けられた嵌合板54が挿入され、それによりドレンパン5は、前面パネル32及び後面パネル33に吊り下げられる。
ドレンパン5の一方の端部の下側には、受けた結露水を排出するためのドレンパイプ55を有する。ドレンパイプ55には、図9に示されるように、好ましくは可撓性のチューブ56が接続され、チューブ56は、床1から立ち上げられた排水管57に挿入される。
(固定具)
装置Iは、さらに、図9及び図10に示されるように、輻射パネル3の前後左右の揺動を防止するための固定具7を有することが好ましい。固定具7の材質は、限定されるものではなく、輻射パネル3の揺動を防止することができるものであれば、樹脂でも金属でもよい。
固定具7は、図1に示されるように放熱体4の両側部に一つずつ配置され、図10に示されるように、内面がドレンパン5の両側部の塞板52に対向するように配置されることになる面板71と、面板71の上部において幅方向の両側辺から内方に延びる側板72とを有する。
面板71の下辺には、内方に延びる底板73を有する。底板73は、開口73aと開口73bとを有し、図1、図2、及び図9に示されるように、開口73aには排水管57が通され、開口73bには固定具73を床1に固定するアンカー74が通される。固定具7は、面板71及び側板72の内面が側部キャップ37の下端の外面と接するように配置されることによって、輻射パネル3の揺動を防止することができる。
アンカー74を緩めることによっていずれか一方の固定具7を取り外し、ドレンパン5を長さ方向の軸線の周りに回動させて吊板53を嵌合板54から開放することによって、固定具7を取り外した部分からドレンパン5を引き抜くことができる。したがって、ドレンパン5の清掃が容易である。
(空気の流れ)
図11は、輻射パネル3の内部における空気の流れを示す。装置Iにおいては、輻射パネル3の上方が閉塞され、下方が開放されている。輻射パネル3の前面パネル32及び後面パネル33は、下端部の内面が下ヘッダ管41bに接するように設けられているため、輻射パネル3の内部と室内との間の空気の連通は、実質的には、2本の下ヘッダ管41bの間で行われる。
装置Iが夏季に冷房用途で用いられるときには、図11(A)に示されるように、輻射パネル3の内部で冷却された冷気Cは、密度が大きいため下降流となって輻射パネル3の下方の開放部分、すなわち下ヘッダ管41bの間から流出する。冷気Cが流出すると、その流出分を補うために、室内空気rが輻射パネル3の内部に流入する。このとき、上部キャップ36に設けられた吊具用の孔36dにおいては、孔36dと吊具36dとの隙間が微小であり、孔36dの内周面と粘性をもつ空気との摩擦によって、孔36dからの空気の流入はほとんど生じない。また、下方における下ヘッダ管41bの間の開口面積もあまり大きくないため、この開口から流出する冷気C及び流入する室内空気rは少量である。さらに、下ヘッダ管41bの間の開口面積が大きくないため、輻射パネル3の厚さ方向(すなわち、前面パネル32及び後面パネル33の主面に垂直な方向)での上下対流が生じない。したがって、装置Iにおいては、放熱体4によって冷却された冷気Cの下方への流出が少量であるため、床1の上面における冷気の滞留が少なく、さらに放熱体4から効果的に輻射パネル3に伝達された熱が輻射パネル3から放射される。そのため、装置Iを用いた居室内の冷房効率は、露出状態の従来の柵状放熱体を用いた場合と比べて大きく向上する。
一方、装置Iが冬季に暖房用途で用いられるときには、図11(B)に示されるように、輻射パネル3の内部で加熱された暖気Hは、密度が小さいため上昇する。しかし、上方は上部キャップ36で塞がれているため、暖気Hの上昇流は僅かであり、暖気Hは輻射パネル3の内部に滞留する。したがって、装置Iにおいては、天井2の下面における暖気の滞留がなく、さらに放熱体4から効果的に輻射パネル3に伝達された熱が輻射パネル3から放射される。そのため、装置Iを用いた居室内の暖房効率は、露出状態の従来の放熱体を用いた場合と比べて大きく向上する。
以上のように、輻射パネル3を有する装置Iにおいては、放熱体が露出状態で用いられる従来の冷暖房装置と比較して、熱効率が高くなる。
[第2の実施形態]
図12〜図18は、本発明の第2の実施形態を示す。図12は、本発明の第2の実施形態による冷暖房装置II(以下、単に装置IIという)の側面図である。図12(A)は、装置IIを右側面からみた外観図(ただし、側部キャップは省略されている)、図12(B)は、左側面から見た縦断面図であり、外装体(輻射パネル)3、放熱体4、及びドレンパン5の位置関係が示されている。装置IIの放熱体4として、第1の実施形態と同じものを用いることができる。なお、装置IIの正面図は、前面パネル32及び後面パネル33の上下方向の長さ及びドレンパンの吊板53の長さ以外は装置Iとほぼ同様であるため、ここでは示していない。以下においては、主に装置Iと異なる構成が説明される。
装置IIは、概ね直方体形状の外形を有する輻射パネル3Aと、輻射パネル3Aの内部に配置された放熱体4とを備える。第2の実施形態においては、輻射パネル3Aは、放熱体4の側方全体と上方とを囲むように配置されているが、上部キャップ361には側面に空気孔391が設けられており、輻射パネル3Aの下方は、下部開口閉塞部材によって閉塞されている。詳細は後述されるが、図12の図中に示されている換気具6及びドレンパン5が下部開口閉塞部材に相当する。したがって、装置IIは、装置Iとは逆に、輻射パネル3Aの上方において輻射パネル3Aの内部と外部とが連通し、下方が閉塞された状態となっている。
(輻射パネル)
装置IIにおいては、輻射パネル3Aの前面パネル32及び後面パネル33は、上下方向の長さが概ね縦管42の長さと同程度であり、上辺が上ヘッダ管41aの側面に接し、下辺が下ヘッダ管41bの側面に接するように設けられている。このように前面パネル32及び後面パネル33を設けることによって、放熱体4の熱変位を抑制することができる。前面パネル32及び後面パネル33の幅は、上ヘッダ管41a及び下ヘッダ管41bの長さと同程度である。
また、前面パネル32の上端部及び下端部の内面と複数の縦管42の各々との間、並びに、後面パネル33の上端部及び下端部の内面と複数の縦管42の各々との間には、樹脂製の閉止板381が設けられることが好ましい。閉止板381が設けられることによって、閉止板381の厚み分だけ、複数の縦管42と前面パネル32及び後面パネル33との間に薄い空気層が存在するため、この空気層によって放熱体4の冷熱がパネル32、33に直接的に伝達されることによる結露の発生を防止することができる。また、閉止板381が設けられることによって、前面パネル32及び後面パネル33と上ヘッダ管41a及び下ヘッダ管41bとの間からの空気の流出をより確実に防止することができる。さらに、閉止板381が設けられることによって、前面パネル32及び後面パネル33のガタツキを抑制することもできる。
なお、装置IIにおいては、図12に示される形態の前面パネル32及び後面パネル33が用いられているが、これに限定されるものではない。例えば、装置IIにおいても、装置Iと同様の前面パネル32及び後面パネル33、すなわち、上端部の内面(放熱体4に対向する面)が上ヘッダ管41aの側面に接し、下端部の内面が下ヘッダ管41bの側面に接する前面パネル32及び後面パネル33(図4参照)を用いてもよい。
装置IIにおいても、装置Iと同様に、前面パネル32及び後面パネル33には、互いを着脱可能に連結するための連結機構であるオス型連結体34及びメス型連結体35が設けられる。オス型連結体34は、冷暖房装置の一部横断面図である図17に示されるように、前面パネル32の内面から延びる軸部34bとその先端に設けられた挿入部34aとを有し、メス型連結体35は、後面パネル33の内面から延びる軸部35bとその先端に設けられた受部35aとを有する。オス型連結体34とメス型連結体35とは、挿入部34aと受部35aとが前面パネル32と後面パネル33との間の中間位置で連結される。なお、装置IIにおいても、図17の連結機構に替えて、装置Iにおいて用いられる連結機構(図6参照)を用いてもよい。
図13は、上部キャップ361の一部を示し、図13(A)は上面図、図13(B)は斜視図である。上部キャップ361は、図12及び図13に示されるように、断面コの字形状であり、天板361aと、天板361aの長辺から下方に垂下する側板361bと、天板361aの短辺から下方に垂下する側板361eとを有する。また、上部キャップ36同様に、供給管43及び排出管44通される孔361cと、吊具45が通される孔361dとを有する。
上部キャップ361は、両側板361eの各々に空気孔391を有する。この空気孔391が上部キャップ361に設けられることによって、輻射パネル3の内部の空気及び室内空気が空気孔391を介して流出入することができる。空気孔391が設けられる位置は、この位置に限定されるものではなく、例えば天板361aのいずれかの位置であってもよく、側板361bのいずれかの位置であってもよい。また、空気孔391の数は、2つに限定されるものではなく、3つ以上であってもよい。
図12(B)及び図13(B)に示されるように、上部キャップ361の側板361bの下端部と前面パネル32及び後面パネル33との間には、樹脂製の閉止板362が配置されることが好ましい。閉止板362が設けられることによって、上ヘッダ管41aに結露が発生した場合でも、結露水が前面パネル32及び後面パネル33の外面に流下することを防止することができる。
(換気具)
装置IIにおいては、輻射パネル3Aの前面パネル32、後面パネル33、側部キャップ37及び下ヘッダ管41bによって形成された下部開口を塞ぐ下部開口閉塞部材を備えており、換気具6及びドレンパン5がこれに相当する。以下においては、換気具6を説明する。
図14は換気具6を示す。換気具6は、図14(B)に示される可動部61と、図14(C)に示される受部62とを有し、図12(B)に示されるように下ヘッダ管41bの下面に配置される。可動部61は、長尺の平板61aと、平板61aの長さ方向に沿って設けられた、好ましくは複数の楕円形の開口61cとを有する。受部62は、底板62aと、底板62aの三方の辺から立設された側板62bと、側板62bの上辺から内方に延びる周縁62dとを有し、底板62aには、長さ方向に沿って複数の楕円形の開口62cが設けられている。換気具6は、受部62の上縁62dの上面が、下ヘッダ管41bの下面に接するように配置される(図12(B)参照)。
可動部61は、その周縁部が、受部62の底板62aと側板62bと周縁62dとによって形成された空間に挿入された状態で底板62aの上に配置され、把手61bを用いて底板62aの上を長さ方向にスライドさせることができる。複数の開口61cと複数の開口62cとは概ね同じ大きさに形成されており、隣接する開口の間隔も概ね同じである。可動部61は、開口61cと開口62cとが整合する位置から、開口61c及び開口62cがともに塞がれる位置まで任意にスライドさせることが可能であり、スライド量を変えることによって、開口61cと開口62cとの相対的な位置関係によって形成される開口を通過する空気量を適宜選択することができる。
(固定具)
装置IIは、図15及び図16に示されるように、輻射パネル3Aの前後左右の揺動を防止するための固定具7aを有することが好ましい。固定具7aは、図16に詳細に示されるように、ドレンパン5の塞板52の外面に対向する面板711bと、面板711bの上部において幅方向の両側辺から内方に延びる側板72とを有する。側板72は、略L字形状を有し、L字の一方の腕部の内側には、面板711bと段違いで平行に配置された面板711aが設けられる。
面板711aの外面と面板711bの内面との間には空間が設けられており、ここに、図15に示されるように、換気具6の把手61bが通される。換気具6の開口61c及び62cは、把手61bが面板711aの外面に当たった状態の時に換気具6の開口61cと開口62cとが整合し、把手61bが面板711bの内面に当たった状態の時に開口61c及び開口62cがともに塞がれるように、位置が定められている。
固定具7aは、固定具7と同様に、アンカー74によって床1に固定されている。アンカー74を緩めることによっていずれか一方の固定具7aを取り外し、ドレンパン5を長さ方向の軸線の周りに回動させて吊板53を嵌合板54から開放することによって、固定具7aを取り外した部分からドレンパン5を長さ方向に引き抜くことができる。ドレンパン5が取り外されると、換気具6の可動板61を引き抜くことができるため、清掃が容易である。
(空気の流れ)
図18は、輻射パネル3Aの内部における空気の流れを示す。装置IIにおいては、輻射パネル3Aの上方において空気孔391を介して輻射パネル3Aの内部と外部とが連通し、輻射パネル3Aの上部キャップ361の下端と前面パネル32及び後面パネル33との間は、閉止板362によって空気の流入が阻止されている。また、輻射パネル3Aの下方においては、ドレンパン5が設けられ、前面パネル32及び後面パネル33の下辺が下ヘッダ管41bの側面に当接し、前面パネル32及び後面パネル33の下端部と縦管42との間に閉止板381が存在しているため、換気具6の開口61c及び開口62cが塞がれている場合には、輻射パネル3Aの下方は閉塞されている。したがって、輻射パネル3Aの内部と室内との間の空気の連通は、実質的には、上部キャップ361に設けられた空気孔391を介して行われる。
装置IIが夏季に冷房用途で用いられるときには、図18(A)に示されるように、輻射パネル3Aの内部で冷却された冷気Cは、密度が大きいため下降流となって輻射パネル3Aの下方に移動する。しかし、下方は塞がれているため、床1の上面における冷気の滞留がなく、さらに、放熱体4から効果的に輻射パネル3Aに伝達された熱が輻射パネル3Aから放射される。そのため、装置IIを用いた居室内の冷房効率は、露出状態の従来の柵状放熱体を用いた場合と比べて大きく向上する。
一方、装置IIが冬季に暖房用途で用いられるときには、図18(B)に示されるように、輻射パネル3Aの内部で加熱された暖気Hは、密度が小さいため上昇する。上昇した暖気Hは、上部キャップ361に設けられた2つの空気孔391の一方から流出する。空気の流出分を補うため、他方の空気孔391からは室内空気rが流入するが、輻射パネル3Aの内部の空気量と比較して空気孔391は小さいため、空気流動は大きくない。したがって、装置IIにおいては、放熱体4によって加熱された内部の暖気の流出は少量であり、天井2下面における暖気の滞留が少なく、さらに放熱体4から効果的に輻射パネル3Aに伝達された熱が輻射パネル3Aから放射される。ため、装置IIを用いた居室内の暖房効率は、露出状態の従来の放熱体を用いた場合と比べて大きく向上する。
以上のように、輻射パネル3Aを有する装置IIにおいては、放熱体が露出された状態で用いられる従来の冷暖房装置と比較して、熱効率が高くなる。
なお、装置IIにおいては、換気具6の開口61c及び開口62cを塞がずにこれらの相対的な位置関係による開口の大きさを調整することによって、これらの開口を介して空気を流出入させることができる。下方からの空気の流出入量を調整することによって、季節や日中の室内温度の変動に適切に対応することも可能である。
[第3の実施形態]
図19及び図20は、本発明の第3の実施形態を示す。図19は、本発明の第3の実施形態による冷暖房装置III(以下、単に装置IIIという)の右側面からみた図である。装置IIIの放熱体4として、第1及び第2の実施形態と同じものを用いることができる。以下においては、主に装置I及び装置IIと異なる構成が説明される。
装置IIIは、概ね直方体形状の外形を有する輻射パネル3Bと、輻射パネル3Bの内部に配置された放熱体4とを備える。この輻射パネル3Bは、放熱体4の側方全体を囲むように配置され、上方及び下方はいずれも開放されている。装置IIIにおいては、輻射パネル3Bの上方(上ヘッダ管41aの中央部上方)に送吸気部21を備えており、送吸気部21の給気及び吸気の作用を利用して、輻射パネル3Bの上下方向の空気流動を抑制する。
(輻射パネル)
装置IIIにおいては、装置Iの前面パネル32及び後面パネル33を用いることも、装置IIの前面パネル32及び後面パネル33を用いることもできる。放熱体4の側方は、側部キャップ37が配置され、したがって、放熱体4は、側方全体が輻射パネルによって囲まれる。
(送吸気部)
送吸気部21は、吸気及び吸気用の1つのファンのみを用いても複数のファンを並列配置してもよく、図19に示されるように天井2の内部に配置しても、又は天井2から下方に吊り下げて配置してよい。また、天井2にダクト管を配置して、ダクト管の一方の端部(開口)を輻射パネル3の上方に設け、ダクト管の他方の端部に送吸気部21を接続してもよい。
(空気の流れ)
図20は、輻射パネル3Bの内部における空気の流れを示す。柵状放熱体を備える従来の冷暖房装置が夏季に冷房用途で用いられるときには、放熱体によって冷却された空気は、通常、下降流となって床1の上面に滞留する。しかし、装置IIIにおいては、図20(A)に示されるように、送吸気部21を吸気部として稼働させることによって冷気Cを吸引して上昇させ、輻射パネル3Bの上方から外部に流出させる。上方から流出した冷気Cは、下降流rとなって室内を自然に下降し、適切な冷房環境を創出する。
一方、柵状放熱体を備える従来の冷暖房装置が冬季に暖房用途で用いられるときには、放熱体によって暖められた空気は、通常、上昇流となって天井2の下面に滞留する。しかし、装置IIIにおいては、図20(B)に示されるように、送吸気部21を給気部として稼働させることによって暖気Hを下降させ、輻射パネル3Bの下方から流出させる。下方から流出した暖気Hは、上昇流rとなって室内を自然に上昇し、適切な暖房環境を創出する。
以上のように、輻射パネル3Bを有する装置IIIにおいては、放熱体が露出された状態で用いられる従来の冷暖房装置と比較して、熱効率が高くなる。
1 床
2 天井
21 送吸気部
22 吊りボルト
3、3A、3B 輻射パネル
32 前面パネル
33 後面パネル
34 オス型連結体
34a 挿入部
34b 軸部
35 メス型連結体
35a 受部
35b 軸部
36、361 上部キャップ
36a、361a 天板
36c、36d、361c、361d 孔
36b、361b、361e 側板
36e 切欠
362、381 閉止板
391 空気孔
37 側部キャップ
37a 面板
37b 側板
4 柵状放熱体
41a 上ヘッダ管
41b 下ヘッダ管
42 縦管
43 供給管
44 排出管
45 吊具
46 継手金具
47 連結管
48 配管
5 ドレンパン
51 斜板
52 塞板
53 吊板
54 嵌合板
55 ドレンパイプ
56 チューブ
57 排水管
58 欠込み
6 換気具
61 可動部
61a 平板
61b 把手
61c 開口
62 受部
62a 底板
62b 側板
62c 開口
62d 周縁
7、7a 固定具
71、711a、711b 面板
72 側板
73a 排水管用開口
73b アンカー用開口
74 アンカー

C 冷気
H 暖気
r 室内空気

Claims (15)

  1. 上ヘッダ管及び下ヘッダ管と該上ヘッダ管及び下ヘッダ管の間に渡された複数の縦管とを各々が有する1つ又は複数の放熱パネルを含む柵状放熱体と、
    前記柵状放熱体の側方全体を囲む周囲パネルと
    を備え、
    前記周囲パネルは、前記柵状放熱体の一方の放熱面側に設けられた第1のパネルと、前記柵状放熱体の他方の放熱面側に設けられた第2のパネルとを含み、
    前記第1のパネルと前記第2のパネルとは、前記複数の縦管に対向する内面側に設けられた連結機構によって互いに着脱可能に連結された、
    ことを特徴とする冷暖房装置。
  2. 前記連結機構は、前記第1のパネル及び前記第2のパネルのうち一方のパネルに設けられた複数のオス型連結体と、前記第1のパネル及び前記第2のパネルのうち他方のパネルに設けられた複数のメス型連結体とを有する、請求項1に記載の冷暖房装置。
  3. 前記複数のオス型連結体の各々は、前記一方のパネルの内面から延びて、前記複数の縦管の間を通る軸部と、該軸部の先端に設けられた挿入部とを有し、前記複数のメス型連結体の各々は、前記他方のパネルの内面に配置され、前記挿入部と連結される受部を有する、請求項2に記載の冷暖房装置。
  4. 前記複数のオス型連結体の各々は、前記一方のパネルの内面から延びる軸部と、該軸部の先端に設けられた挿入部とを有し、前記複数のメス型連結体の各々は、前記他方のパネルの内面から延びる軸部と、該軸部の先端に設けられた受部とを有し、前記挿入部と前記受部とは、前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間のいずれかの位置で連結されている、請求項2に記載の冷暖房装置。
  5. 前記複数のオス型連結体及び複数の前記メス型連結体は、前記複数の縦管の並び方向の両端部に対応する位置に複数対が設けられ、該並び方向の中央部に対応する位置に1対が設けられている、請求項3又は請求項4に記載の冷暖房装置。
  6. 前記複数のオス型連結体及び複数の前記メス型連結体は、前記柵状放熱体への熱媒の供給位置に近い位置の縦管に対応する位置に複数対が設けられている、請求項3又は請求項4に記載の冷暖房装置。
  7. 前記複数のオス型連結体及び複数の前記メス型連結体は、前記複数の縦管の並び方向の両端部に対応する位置に複数対が設けられ、該並び方向の中央部に対応する位置に1対が設けられている、請求項3又は請求項4に記載の冷暖房装置。
  8. 前記周囲パネルによって形成される上部開口を塞ぐ上部パネルをさらに備える、請求項1に記載の冷暖房装置。
  9. 前記周囲パネルによって形成される下部開口を塞ぐ下部開口閉塞部材をさらに備え、該下部開口閉塞部材には開口が設けられた、請求項8に記載の冷暖房装置。
  10. 前記周囲パネルによって形成される下部開口を塞ぐ下部開口閉塞部材をさらに備える、請求項1に記載の冷暖房装置。
  11. 前記周囲パネルによって形成される上部開口を塞ぐ上部パネルをさらに備え、該上部パネルには開口が設けられた、請求項10に記載の冷暖房装置。
  12. 前記上ヘッダ管の上方又は前記下ヘッダ管の下方に設けられた送吸気部をさらに備える、請求項1に記載の冷暖房装置。
  13. 前記第1のパネル及び前記第2のパネルの各々は、前記柵状放熱体に対向する面が前記上ヘッダ管及び前記下ヘッダ管に接するように配置された、請求項1に記載の冷暖房装置。
  14. 前記第1のパネル及び前記第2のパネルの各々は、上辺が前記上ヘッダ管に接し、下辺が前記下ヘッダ管に接するように配置された、請求項1に記載の冷暖房装置。
  15. 前記柵状放熱体は、上方に位置する天井構成部材から吊り下げるための1つ又は複数の樹脂製吊具をさらに備える、請求項1から請求項14までのいずれか1項に記載の冷暖房装置。


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