JP2020003063A - 合成樹脂管の接続構造 - Google Patents
合成樹脂管の接続構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020003063A JP2020003063A JP2019108391A JP2019108391A JP2020003063A JP 2020003063 A JP2020003063 A JP 2020003063A JP 2019108391 A JP2019108391 A JP 2019108391A JP 2019108391 A JP2019108391 A JP 2019108391A JP 2020003063 A JP2020003063 A JP 2020003063A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pull
- diameter
- synthetic resin
- ring
- out prevention
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 229920003002 synthetic resin Polymers 0.000 title claims abstract description 116
- 239000000057 synthetic resin Substances 0.000 title claims abstract description 116
- 230000002265 prevention Effects 0.000 claims abstract description 259
- 238000003780 insertion Methods 0.000 claims abstract description 71
- 230000037431 insertion Effects 0.000 claims abstract description 70
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims abstract description 33
- 239000000463 material Substances 0.000 description 7
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 6
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 6
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 6
- 239000004033 plastic Substances 0.000 description 5
- 229920003023 plastic Polymers 0.000 description 5
- 238000007789 sealing Methods 0.000 description 5
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 4
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 4
- 230000008602 contraction Effects 0.000 description 4
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 4
- 238000000926 separation method Methods 0.000 description 3
- 229920002430 Fibre-reinforced plastic Polymers 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 230000005489 elastic deformation Effects 0.000 description 2
- 239000011151 fibre-reinforced plastic Substances 0.000 description 2
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 2
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 description 2
- 230000003449 preventive effect Effects 0.000 description 2
- 238000010008 shearing Methods 0.000 description 2
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229920001875 Ebonite Polymers 0.000 description 1
- JOYRKODLDBILNP-UHFFFAOYSA-N Ethyl urethane Chemical compound CCOC(N)=O JOYRKODLDBILNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000009471 action Effects 0.000 description 1
- 230000008901 benefit Effects 0.000 description 1
- 239000002131 composite material Substances 0.000 description 1
- 229920006332 epoxy adhesive Polymers 0.000 description 1
- 238000007373 indentation Methods 0.000 description 1
- 230000013011 mating Effects 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 229920005672 polyolefin resin Polymers 0.000 description 1
- 239000004800 polyvinyl chloride Substances 0.000 description 1
- 229920000915 polyvinyl chloride Polymers 0.000 description 1
- 230000000717 retained effect Effects 0.000 description 1
- 230000007480 spreading Effects 0.000 description 1
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Joints With Sleeves (AREA)
- Joints Allowing Movement (AREA)
Abstract
Description
2つの合成樹脂管を接続する際は、一方の合成樹脂管の受口に他方の合成樹脂管の挿口を挿し込む。地震や管内圧の上昇等により合成樹脂管どうし間に抜け力が作用したときは、これら合成樹脂管の受側抜防部材及び挿側抜防部材どうしが突き当たることによって受口から挿口が外れるのが防止される。
本発明は、前記事情に鑑み、抜防リングの合成樹脂管への組み付け性、及び合成樹脂管どうしの接続施工性を高めることを第1目的とする。更に好ましくは抜け防止機能を確保することを第2目的とする。
前記挿口の外周面に設けられた挿側抜防部材と、
前記合成樹脂管どうしが接続されているときの接続径状態より大径又は拡開された拡径状態と前記接続径状態より小径又は収縮された縮径状態との間で拡縮可能かつ各状態に保持可能な抜防リングと、
を備え、前記受口における前記挿側抜防部材を囲むべき部分よりも管軸方向の先端側の内周面には、前記拡径状態及び接続径状態における抜防リングが収容される環状凹部が形成されており、
前記縮径状態においては、前記抜防リングの外径が前記受口における前記環状凹部より先端側の受口先端部の内径より小さく、
前記拡径状態においては、前記抜防リングの内径が前記挿側抜防部材の外径より大きく、
前記接続径状態においては、前記抜防リングの内径が前記挿側抜防部材の外径より小さいことを特徴とする。
配管施工現場などで2つの合成樹脂管どうしを接続する際は、抜防リングを拡径状態に保持しておく。そうすることで、挿側抜防部材を抜防リングに当たることなく抜防リングよりも受口の奥側へ移行させることができ、挿口を受口に容易に挿し込むことができる。その後、抜防リングを縮径させて接続径状態に保持する。
施工後ひいては供用後の2つの合成樹脂管どうし間に抜け力が作用したときは、挿側抜防部材が抜防リングに突き当たって係止され、かつ抜防リングが環状凹部における受口先端部側の内壁に突き当たって係止される。この結果、挿口が受口から外れるのを阻止できる。
前記拡径状態、接続径状態、縮径状態のうち少なくとも拡径状態及び縮径状態における抜防リングは、必ずしも円形(真円又はほぼ真円)である必要はなく、概略雲形や渦巻き形などの変形円形状であってもよい。変形円形状の抜防リングの外径は、その抜防リングに対する最小包含円(最小外接円)の直径で規定される。同抜防リングの内径は、その抜防リングに対する最大内接円の直径で規定される。ここで、最小外接円は、抜防リングを包む円のうち最小のものを言い、最小包含円と同義である。最大内接円は、抜防リングの内部に収まる円のうち最大のものを言う。
抜防リングを合成樹脂管の受口に組み付ける際は、保持手段(リング径保持手段)によって抜防リングを縮径状態に保持する。組み付け後、保持手段の保持を解除し、抜防リングを拡径させて環状凹部に収容する。更に好ましくは、保持手段によって抜防リングを前記縮径状態より大径の好ましくは前記拡径状態に保持する。挿口を受口に挿し込んだ後、保持手段の保持を解除することで抜防リングを縮径方向へ弾性復帰させる。これによって、抜防リングが自然状態ないしは前記接続径状態となる。
好ましくは、自然状態の抜防リングは、前記縮径状態より大径かつ前記拡径状態より小径であり、より好ましくは前記接続径状態とほぼ同径である。
前記接続状態において、前記保持手段が前記抜防リングを前記接続径状態に保持していることが好ましい。
これによって、合成樹脂管どうし間に抜け力が作用したとき、抜防リングが拡径変形されるのを阻止でき、抜け防止機能を確実に発揮することができる。
前記保持手段は、抜防リングの合成樹脂管への組み付け操作、挿口と受口との嵌め込み操作などの邪魔にならないように設置されていることが好ましい。
前記保持手段によって、前記一対の延出片部どうしのラップ量が複数の所定の大きさに選択的に保持されることが好ましい。
前記リング本体部の拡縮に伴って前記一対の延出片部どうしのラップ量が減増される。
好ましくは、前記保持手段によって保持可能な複数の所定ラップ量のうち最小のラップ量のとき、抜防リングが前記拡径状態となり、前記複数の所定ラップ量のうち最大のラップ量のとき、抜防リングが前記縮径状態となる。更に前記複数の所定ラップ量のうち中間のラップ量のとき、抜防リングが前記接続径状態となる。
これによって、一対の延出片部が、互いに相手側の相欠き部に嵌め入れられることでラップされる。
好ましくは、各延出片部の前記管軸方向に沿う幅は、前記リング本体部の前記管軸方向に沿う幅より小さい。
一方の延出片部には前記軸状部材を挿抜可能な穴部が形成され、
他方の延出片部には前記軸状部材と係合可能な係合部が前記周方向に離れて複数形成されていることが好ましい。
前記軸状部材を、一方の延出片部の穴部に挿通して他方の延出片部の何れか1の係合部に選択的に係合させる。これによって、一対の延出片部どうしのラップ量を所定に保持でき、抜防リングを所望の径に保持できる。前記係合部の配置によって、一対の延出片部どうしのラップ量が規定され、抜防リングの拡径状態における径や縮径状態における径が規定される。
好ましくは、前記軸状部材は、ボルトによって構成されている。
前記穴部は、雌ねじ付きのねじ穴であってもよく、雌ねじ無しのボルト挿通穴であってもよい。
前記係合部は、雌ねじ無しのボルト挿通穴であってもよく、雌ねじ付きのねじ穴であってもよい。
これによって、前記延出端部が、前記拡径状態に対応する係合部を構成する。前記延出端部には、前記軸状部材の周側部が嵌る凹部が形成されていてもよい。
抜防リングが前記拡径状態において塑性変形を来したときは、前記引掛部を指や工具でつまんで抜防リングに縮径力を付与する。これによって、抜防リングを強制的に縮径させて接続状態における径状態にすることができる。
前記引掛部がボルトによって構成されていてもよい。前記係合部の1つが、前記ボルトからなる引掛部を螺合可能な雌ねじ穴であってもよい。
このような課題を解決するために、前記抜防リングが周方向に複数に分割されていることが好ましい。詳しくは、前記抜防リングが、周方向に並べられて隣接するものどうしが回転可能に連結された複数の部分リングを含み、前記部分リングのうち隣接する2つの端部分リングどうしが、前記拡径状態及び縮径状態では離間又は分離され、前記接続径状態では連結されていることが好ましい。
これによって、拡縮用の拡径治具や縮径治具を用いなくても、抜防リングを簡単に拡縮させることができる。また、抜防リングが各状態において塑性変形を来たすおそれを回避できる。さらに、抜防リングが弾性的に拡縮変形されるのを防止でき、安全性を確保できる。
部分リングの数は4つ程度がより好ましい。これによって、製造コストを抑えることができる。
これによって、合成樹脂管どうしを接続した状態において、抜防リングを接続径状態に確実に保持することができる。
合成樹脂管どうしが接続された状態においては、前記受側テーパ面及び挿側テーパ面どうしが前記管軸方向に対峙される。合成樹脂管に抜き力が作用したときは、前記テーパ面どうしが突き当たることで、挿口が受口から抜け出るのが阻止されるとともに、挿側抜防部材の剪断破壊や剥離を確実に防止できる。
前記窓部を通して、抜防リングの拡縮操作、延出片部のラップ量調節、保持手段による前記ラップ量固定操作、固定解除操作などを行うことができる。
前記窓部は、前記受口の先端面に達することで切り欠き状になっていてもよい。
前記シール部材は、受口先端部(受口における環状凹部より先端側)の内周面に設けられていてもよい。
前記シール部材は、挿口先端部(挿口における挿側抜防部材より抜防リング側とは反対側)の外周面に設けられていてもよい。この場合、挿側抜防部材とシール部材とが一体であってもよい。
<第1実施形態>
図1に示すように、本発明形態は、複数(図では2つ)の合成樹脂管10の接続構造1に係る。これら合成樹脂管10が一列に連ねられ、例えば下水管、農業用水管等として用いられる。各合成樹脂管10は、FRPやFRPM等の硬質樹脂にて構成されている。各合成樹脂管10は、円形断面の管本体部11と、受口12と、挿口13を有している。管本体部11の一端部(図1において左端部)に受口12が設けられ、他端部(図1において右端部)に挿口13が設けられている。受口12は、挿口13より大径である。
以下、特に断らない限り、2つの合成時樹脂10どうしは接続状態になっているものとする。また、前記2つの合成樹脂管10を互いに区別する際は、受口側の合成樹脂管10を「受側合成樹脂管10A」と称し、挿口側の合成樹脂管10を「挿側合成樹脂管10B」と称す。かつ特に断らない限り、受口12は、合成樹脂管10Aのものを指し、挿口13は、合成樹脂管10Bのものを指す。
挿側抜防部材30が、合成樹脂管10の外周面から突出された環状凸部によって構成され、合成樹脂管10と一体になっていてもよい。
詳しくは、図3に示すように、抜防リング40は、リング本体部41と、拡縮可能部42を有している。
リング本体部41は、C字状になっている。リング本体部41の断面形状は、例えば長方形(四角形)になっている。
各延出片部43,44の周方向の長さは、リング本体部41の周長に対して十分に短い。
各延出片部43,44の幅(管軸方向に沿う寸法)は、リング本体部41の幅(管軸方向に沿う寸法)より小さく、リング本体部41の幅の半分程度である。一対の延出片部43,44どうしの幅の合計が、リング本体部41の幅と実質的に等しい。
各延出片部43,44の厚さは、リング本体部41の厚さと同程度である。
リング本体部41における延出片部43より幅広の一端部41aと延出片部43とによって、相欠き部45が画成されている。相欠き部45に反対側の延出片部44が嵌め入れられている。
リング本体部41における延出片部44より幅広の他端部41bと延出片部44とによって、相欠き部46が画成されている。相欠き部46に延出片部43が嵌め入れられている。
ラップ量が減少すれば、拡縮可能部42が伸長され、抜防リング40が拡径される。
ラップ量が増大すれば、拡縮可能部42が収縮され、抜防リング40が縮径される。
保持手段50は、抜防リング40を縮径状態(図5(a))、接続径状態(図5(d))、拡径状態(図5(b))の3つ(複数)の径状態に選択的に保持可能かつ保持解除可能である。
すなわち、保持手段50は、拡縮可能部42を3つ(複数)の長さ状態に選択的に保持可能かつ保持解除可能である。要するに、一対の延出片部43,44どうしのラップ量を3つ(複数)の所定の大きさに選択的に保持可能かつ保持解除可能である。3つの所定ラップ量のうち最小のラップ量のとき、抜防リング40が拡径状態となり(図5(b))、中間のラップ量のとき、抜防リング40が接続径状態となり(図5(d))、最大のラップ量のとき、抜防リング40が縮径状態となる(図5(a))。
さらに、図7に示すように、縮径状態における抜防リング40の外径は、受口12における環状凹部16より先端側の受口先端部12eの内径より小径である。
さらに、図9に示すように、拡径状態における抜防リング40の外径は、環状凹部16に収容可能な大きさであり、かつ内径は挿側抜防部材30の外径より大径である。
接続径状態の抜防リング40は、縮径状態より大径かつ拡径状態より小径の円形であり、自然状態の抜防リング40と略同径か少し小径になっている。さらに接続径状態の抜防リング40は、外径が受口先端部12eの内径より大径であり、かつ内径が挿側抜防部材30の外径より小径になっている。したがって、抜防リング40の外周側部が環状凹部16内に収容され、かつ抜防リング40の内周側部は、環状凹部16から受口12の内部へ突出されている。更に好ましくは、抜防リング40の内周面が、挿口13の外周面の全周にほぼ当接又は近接されている。
一方の延出片部43には、該延出片部43を幅方向に貫通する穴部52が形成されている。穴部52は、ボルト51をねじ込み可能(挿抜可能)な雌ネジ孔である。
ボルト51の脚部における係合部53,54に引っ掛かる先端側部分については、ネジ山の無い丸棒形状としてもよく、前記脚部における雌ネジ穴部52と対応する根元側部分だけにネジ山が切られていてもよい。そうすることで、前記先端側部分が雌ネジ穴部52内を通るときは捩じ込み作業を行う必要が無く、前記根元側部分が雌ネジ穴部52に達してから捩じ込み作業を行えばよく、捩じ込み作業の負担を軽減できる。
図4及び図5(d)に示すように、引掛部57は、ボルトによって構成されており、延出片部44の雌ネジ孔からなる係合部53にねじ込み可能ひいては着脱可能である。係合部53が、引掛部57の取り付け手段として兼用されている。引掛部57は、後述する縮径操作のときのみ抜防リング40に取り付けることにしてもよい。
接続に先立ち、受側合成樹脂管10Aの受口12に抜防リング40を組み付けておく。図6に示すように、組み付けに際して、縮径冶具60を用意する。例えば、縮径冶具60は、伸縮シャフト61と、一対のホルダ62を含む。伸縮シャフト61は、ターンバックルなどで構成され、中央の胴部61cを回すことによって伸縮される。伸縮シャフト61の両端部にそれぞれホルダ62が設けられている。
続いて、図5(a)に示すように、保持手段50によって抜防リング40を縮径状態に保持する。すなわち、穴部52と縮径状態用係合部53を位置合わせし、ボルト51を穴部52にねじ込むとともに係合部53に挿し入れて係合させる。また、縮径冶具60を抜防リング40から外して撤去する。
そして、図7に示すように、抜防リング40を受口先端部12eに差し入れる。抜防リング40は縮径状態に保持されているから、受口先端部12eに容易に差し入れることができ、更には環状凹部16まで容易にスライドさせることができる。
更に図8及び図9に示すように、拡径冶具70によって、抜防リング40を拡径させる。拡径冶具70は、例えば複数のシャコ万力71(C形クランプ)によって構成されている。これらシャコ万力71を受口12の周方向に間隔を置いて設け、各シャコ万力71によって受口12と抜防リング40とを挟み付ける。これによって、抜防リング40が拡径状態になり、抜防リング40のほぼ全体が環状凹部16内に入り込む。
続いて、保持手段50によって抜防リング40を拡径状態に保持する。すなわち、図5(b)に示すように、ボルト51を穴部52にねじ込むとともに延出端部44eの凹溝状の係合部55に引っ掛ける。また、拡径冶具70を受口12から外して撤去する。
抜防リング40を拡径状態に保持しておくことによって、例えば合成樹脂管10を配管施工現場まで運搬する時などに抜防リング40に振動が加わっても、抜防リング40が環状凹部16から外れるのを防止できる。ひいては、抜防リング40が合成樹脂管10から脱落するのを確実に防止できる。
なお、前記ボルト51を係合部55から外す操作は、受口12の窓部12h(図1)を通して行うことができる。
この場合、図12に示すように、ボルトからなる引掛部57を雌ねじ孔からなる係合部53に取り付ける。そして、一対の引掛部56,57を指や工具でつまんで互いに接近方向に力F5を加える。これによって、抜防リング40に縮径力を付与でき、塑性変形した抜防リング40を強制的に接続径状態まで縮径させることができる。
図12の二点鎖線にて示すように、前記縮径力付与の操作は、受口12の窓部12hを通して行うことができる。
これによって、図5(d)に示すように、抜防リング40を接続径状態に保持することができる。引掛部57は、その後撤去してもよく(図4)、残置してもよい(図5(d))。
このようにして、合成樹管10A,10Bどうしが接続される(図1)。
保持手段50によって抜防リング40が接続径状態に保持されているから、前記抜け力F1の作用時に抜防リング40が拡径変形されるのを阻止できる。したがって、抜け防止機能を確実に発揮することができ、合成樹管10A,10Bどうしの接続状態を確実に維持することができる。
<第2実施形態>
図14〜図25は、本発明の第2実施形態を示したものである。図14(a)〜同図(c)に示すように、第2実施形態においては、抜防リング80が周方向に複数に分割されている。分割式の抜防リング80は、4つ(複数)の部分リング81を含む。各部分リング81は、中心角90°程度の円弧状に形成されている。これら部分リング81が周方向に並べられている。
図16に示すように、もう1つの連結部材83は、ボルトによって構成されている。該連結部材83は、部分リング81のうち隣接する2つの端部分リング81Aどうし間に配置されている。
図14(a)及び図14(c)に示すように、端部分リング81Aどうしの分離時における抜防リング80は、C字状又は開環状となる。かつ4つの部分リング81が任意に相対回転されることによって、接続径状態より大径又は拡開された拡径状態(拡開状態、図14(a))と、接続径状態より小径又は収縮された縮径状態(収縮状態、図14(c))との間で拡縮可能(展開収縮可能)である。
図21(b)に示すように、拡開保持治具85は、抜防リング80の周方向に沿って延びる板状に形成されている。図21(c)及び図22に示すように、該拡開保持治具85が、2つの端部分リング81Aの連結凸片84Aどうし間に架け渡されている。各連結凸片84Aと拡開保持治具85とは、連結ボルト87,88によって連結されている。拡開保持治具85の一端部には、一方の連結ボルト87を通す円形の挿通孔85aが形成されている。拡開保持治具85の他端部には、他方の連結ボルト88を通す長孔85bが形成されている。長孔85bの長径は拡開保持治具85の長手方向へ向けられている。長孔85bの長さ分だけ、端部分リング81Aの離間距離を微調整できる。
連結ボルト87,88を外せば、拡開保持治具85による拡径状態の保持が解除される。
合成樹脂管10A,10Bどうしが接続された状態において、テーパ面86,36どうしが管軸方向(図25(a)において左右方向)に対峙されている。
図14(c)及び図16(b)に示すように、一対の端部分リング81Aどうしを分離し、抜防リング80を縮径状態とする。手作業で簡単に収縮(縮径)させることができ、収縮用の治具は不要である。
そして、図17及び図18に示すように、抜防リング80を受口先端部12eに差し入れる。縮径状態の抜防リング80は、外径(最小包含円の直径)が受口先端部12eの内径より小さいから、受口先端部12eに容易に差し入れることができる。
拡径状態での各部分リング81には応力が殆ど作用していない。したがって、拡径状態を長時間維持したとしても、部分リング81が塑性変形を来たすことは殆どない。
図23に示すように、一対の端部分リング81Aの連結凸片84Aどうしを重ねて連結部材83によって連結する。これによって、抜防リング80が接続径状態に保持される。
前記拡開保持治具85の撤去、抜防リング80の縮径、連結部材83の装着作業などは、窓部12hを通して行うことができる。
図24に示すように、このようにして、合成樹管10A,10Bどうしが接続される。図25(a)に示すように、抜防リング80は、環状凹部16に収容されて、挿側抜防部材30と管軸方向に対峙されている。
図示は省略するが、合成樹脂管の管路が曲がっていても剪断力を確実に低減でき、離脱防止性能を確保できる。
ちなみに、抜防リング80の分割数が多いと、挿口13の挿入時における挿側抜防部材30との干渉を確実に回避できるが、構造が複雑化して製造コストが上昇する。抜防リング80の分割数が少ないと、拡径状態における抜防リング80の部分リング81どうしの連結部分が環状凹部16から径方向の内側へ突出されやすくなり、挿口13の挿入時に挿側抜防部材30と干渉しやすくなる。環状凹部16を深くすれば、抜防リング80の分割数が少なくても拡径状態における抜防リング80の全体を環状凹部16内に収容可能であるが、受口12の厚みを大きくする必要があり、材料コストが高くなってしまう。
例えば、第1実施形態の抜防リング40が、第2実施形態と同様の受側テーパ面86を有していてもよく、かつ第1実施形態の挿側抜防部材30が、第2実施形態と同様の挿側テーパ面36を有していてもよい。
一対の延出片部43,44どうしが、厚さ方向(径方向)に重ね合わされるようになっていてもよい。
第1実施形態の保持手段50は、抜防リング40を少なくとも縮径状態と拡径状態の2つの径状態に選択的に保持可能かつ保持解除可能であればよく、接続径状態に保持する機能を省いてもよい。
第1実施形態の自然状態における抜防リング40が接続径状態より小径であってもよい。接続径状態の抜防リング40が挿口13の外周面に弾性的に圧接されていてもよい。
引掛部56,57は、リング本体部41における延出片部43の近傍部に設けられていてもよい。
挿側抜防部材30は、必ずしも環状である必要はなく、挿口13の周方向に間隔を置いて配置された複数の突起によって構成されていてもよい。
第2実施形態の部分リング81の数は、4つに限らず、2つまたは3つでもよく、5つ以上でもよい。
抜防リングの受側テーパ面及び挿側抜防部材の挿側テーパ面の有無及び角度と離脱防止性能との関係を調べた。
テストサンプルとして、抜防リングを模した一対の平鋼からなる平行板と、挿口を模したFRP製板材を用意した。
平行板どうしの間の隙間は、25mmであった。平行板を鉛直に立てて配置した。各平行板の鉛直な対向面と水平な上面との角部には受側テーパ面を模した受側斜面を形成した。鉛直方向(管軸方向に相当)に対する受側斜面の角度は、10°、30°、45°、90°(斜面無し)の4通りとした。
FRP製板材の厚さは20mmであった。
FRP製板材の両面には挿側抜防部材を模したゴム板を接着した。ゴム板の幅は50mmであった。ゴム板の厚さは8mmであった。
ゴム板の外側面(FRP製板材側とは反対側の面)と下端面との角部には、挿側テーパ面を模した挿側斜面を形成した。鉛直方向(管軸方向に相当)に対する挿側斜面の角度は、45°と90°(斜面無し)の2通りとした。
前記ゴム板付きのFRP製板材を鉛直にして平行板の上方から平行板どうしの間に押し込み、ゴム板が剥離又は剪断破壊されたときの押し込み荷重(最大荷重)を測定した。
10A 受側合成樹脂管
10B 挿側合成樹脂管
12 受口
12b 挿側抜防囲繞部分(挿側抜防部材を囲むべき部分)
12e 受口先端部
12h 窓部
13 挿口
16 環状凹部
20 シール部材
30 挿側抜防部材
36 挿側テーパ面
40 抜防リング
41 リング本体部
41a 一端部
41b 他端部
42 拡縮可能部
43 一方の延出片部
44 他方の延出片部
44e 延出端部
45,46 相欠き部
50 保持手段
51 ボルト(軸状部材)
52 穴部
53 縮径用係合部
54 接続径用係合部
55 拡径用係合部
56,57 引掛部
80 分割式抜防リング
81 部分リング
81A 端部分リング
83 連結部材
84A 連結凸片(対向端部)
85 拡開保持治具
86 受側テーパ面
Claims (15)
- 受口を有する受側合成樹脂管と、挿口を有する挿側合成樹脂管とを含み、前記受口に前記挿口が挿し入れられることによってこれら合成樹脂管どうしが接続される合成樹脂管接続構造であって、
前記挿口の外周面に設けられた挿側抜防部材と、
前記合成樹脂管どうしが接続されているときの接続径状態より大径又は拡開された拡径状態と前記接続径状態より小径又は収縮された縮径状態との間で拡縮可能かつ各状態に保持可能な抜防リングと、
を備え、前記受口における前記挿側抜防部材を囲むべき部分よりも管軸方向の先端側の内周面には、前記拡径状態及び接続径状態における抜防リングが収容される環状凹部が形成されており、
前記縮径状態においては、前記抜防リングの外径が前記受口における前記環状凹部より先端側の受口先端部の内径より小さく、
前記拡径状態においては、前記抜防リングの内径が前記挿側抜防部材の外径より大きく、
前記接続径状態においては、前記抜防リングの内径が前記挿側抜防部材の外径より小さいことを特徴とする合成樹脂管接続構造。 - 前記抜防リングを前記3つの径状態のうち少なくとも拡径状態及び縮径状態に選択的に保持可能かつ保持解除可能な保持手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂管接続構造。
- 前記抜防リングが、C字状のリング本体部と、前記リング本体部の周方向の両端部からそれぞれ前記周方向へ延び出て互いにラップされる一対の延出片部とを含み、
前記保持手段によって、前記一対の延出片部どうしのラップ量が複数の所定の大きさに選択的に保持されることを特徴とする請求項1又は2に記載の合成樹脂管接続構造。 - 前記リング本体部の周方向の両側の各端部と各延出片部とによって、反対側の延出片部が嵌め入れられる相欠き部が画成されていることを特徴とする請求項3に記載の合成樹脂管接続構造。
- 前記一対の延出片部どうしが、互いに前記管軸方向にずれて前記周方向にラップされていることを特徴とする請求項3又は4に記載の合成樹脂管接続構造。
- 前記保持手段が、前記一対の延出片部を跨ぐ長さの軸状部材を含み、
一方の延出片部には前記軸状部材を挿抜可能な穴部が形成され、
他方の延出片部には前記軸状部材と係合可能な係合部が前記周方向に複数形成されていることを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の合成樹脂管接続構造。 - 前記拡径状態においては、前記軸状部材が、一方の延出片部の前記穴部を貫通して他方の延出片部の延出端部に係止されることを特徴とする請求項6に記載の合成樹脂管接続構造。
- 前記一対の延出片部又は前記リング本体部の両端部には、前記抜防リングへの縮径力を付与可能な一対の引掛部が設けられていることを特徴とする請求項3〜7の何れか1項に記載の合成樹脂管接続構造。
- 前記引掛部が、前記抜防リングに対して着脱可能であることを特徴とする請求項8に記載の合成樹脂管接続構造。
- 前記抜防リングが、周方向に並べられて隣接するものどうしが回転可能に連結された複数の部分リングを含み、前記部分リングのうち隣接する2つの端部分リングどうしが、前記拡径状態及び縮径状態では離間又は分離され、前記接続径状態では連結されていることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の合成樹脂管接続構造。
- 前記抜防リングが、前記部分リングを3つ以上含むことを特徴とする請求項10に記載の合成樹脂管接続構造。
- 前記拡径状態における前記端部分リングの対向端部どうしを前記周方向に離間させて保持する拡開保持治具を備えたことを特徴とする請求項10又は11に記載の合成樹脂管接続構造。
- 前記接続径状態における前記端部分リングの対向端部どうしを重ねて連結する連結部材を備えたことを特徴とする請求項10〜12の何れか1項に記載の合成樹脂管接続構造。
- 前記抜防リングには管軸方向の挿側抜防部材側へ向かって拡径された受側テーパ面が形成され、前記挿側抜防部材には管軸方向の抜防リング側へ向かって縮径された挿側テーパ面が形成されていることを特徴とする請求項1〜13の何れか1項に記載の合成樹脂管接続構造。
- 前記受口の周方向の一箇所には、前記抜防リングが臨む窓部が形成されていることを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の合成樹脂管接続構造。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018117238 | 2018-06-20 | ||
JP2018117238 | 2018-06-20 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020003063A true JP2020003063A (ja) | 2020-01-09 |
JP7269105B2 JP7269105B2 (ja) | 2023-05-08 |
Family
ID=69099544
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019108391A Active JP7269105B2 (ja) | 2018-06-20 | 2019-06-11 | 合成樹脂管の接続構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7269105B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5241919A (en) * | 1975-09-30 | 1977-03-31 | Kubota Ltd | Lock-ring for fixing a pipe joint firmly |
JPS54106917A (en) * | 1978-02-09 | 1979-08-22 | Kubota Ltd | Separation prevented pipe fitting |
JPS5896181U (ja) * | 1981-12-23 | 1983-06-30 | 株式会社栗本鉄工所 | 管継手におけるロツクリング |
JP2017214976A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | 積水化学工業株式会社 | 硬質樹脂管の接続構造及び接続方法 |
-
2019
- 2019-06-11 JP JP2019108391A patent/JP7269105B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5241919A (en) * | 1975-09-30 | 1977-03-31 | Kubota Ltd | Lock-ring for fixing a pipe joint firmly |
JPS54106917A (en) * | 1978-02-09 | 1979-08-22 | Kubota Ltd | Separation prevented pipe fitting |
JPS5896181U (ja) * | 1981-12-23 | 1983-06-30 | 株式会社栗本鉄工所 | 管継手におけるロツクリング |
JP2017214976A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | 積水化学工業株式会社 | 硬質樹脂管の接続構造及び接続方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7269105B2 (ja) | 2023-05-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7469936B2 (en) | Pipe coupling | |
CA3113781C (en) | Fitting device, arrangement and method | |
JP2016524100A (ja) | 弓状剛性肋材を有する連結器 | |
US9822912B2 (en) | Push-to-connect fitting device, arrangement and method | |
MXPA04009299A (es) | Un collar para acoplamiento de tuberia. | |
JP2006118704A (ja) | 差込み型継手 | |
WO2013056273A2 (en) | Push-fit fitting with grip nut for pipes | |
US20080203723A1 (en) | Detachable pipe joint and joining method | |
JP4791946B2 (ja) | 合成樹脂製の管継手 | |
CZ294529B6 (cs) | Potrubní spojka | |
KR102015114B1 (ko) | 시공성 및 내진성이 우수한 수도관 연결장치 | |
JP2020003063A (ja) | 合成樹脂管の接続構造 | |
JP5137195B2 (ja) | 管継手 | |
KR20180030958A (ko) | 파이프 연결구 | |
JP2010180693A (ja) | 杭の継手構造 | |
JP2015094462A (ja) | 管継手 | |
US20060163872A1 (en) | Pipe coupling | |
CN111868431A (zh) | 管接头、管接头用的压环以及管的接合方法 | |
KR101296670B1 (ko) | 파이프연결용 원터치 피팅 | |
US20050253386A1 (en) | Coupling of tubular members | |
JP3959666B2 (ja) | スリーブ型管継手 | |
JP2006070994A (ja) | 離脱防止管継手 | |
JP5466999B2 (ja) | 管継手 | |
JP2002228064A (ja) | 管継手用押輪および管継手 | |
JP5218924B2 (ja) | 差込み型継手 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220322 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230117 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230118 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230302 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230328 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230421 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7269105 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |