以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る真空処理装置の実施の形態の全体を示す概略構成図、図2は、同真空処理装置の仕込み取出部を示す平面図である。
また、図3(a)(b)は、本実施の形態における基板保持器搬送機構及び方向転換機構の基本構成を示すもので、図3(a)は平面図、図3(b)は正面図である。
図1に示すように、本実施の形態の真空処理装置1は、真空排気装置1aに接続された単一の真空雰囲気が形成される真空槽2を有している。
真空槽2の内部には、後述する基板保持器11を搬送経路に沿って搬送する基板保持器搬送機構3が設けられている。
この基板保持器搬送機構3は、基板10を保持する複数の基板保持器11を連続して搬送するように構成されている。
ここで、基板保持器搬送機構3は、例えばスプロケット等からなり駆動機構(図示せず)から回転駆動力が伝達されて動作する同一径の円形の第1及び第2の駆動輪31、32を有し、これら第1及び第2の駆動輪31、32が、それぞれの回転軸線を平行にした状態で所定距離をおいて配置されている。
そして、第1及び第2の駆動輪31、32には例えばチェーン等からなる一連の搬送駆動部材33が架け渡されている。
さらに、第1及び第2の駆動輪31、32に搬送駆動部材33が架け渡された構造体が所定の距離をおいて平行に配置され、これら一対の搬送駆動部材33により鉛直面に対して一連の環状となる搬送経路が形成されている。
本実施の形態では、搬送経路を構成する搬送駆動部材33のうち上側の部分に、第1の駆動輪31から第2の駆動輪32に向って移動して基板保持器11を第1の搬送方向P1に搬送する往路側搬送部(第1の搬送部)33aが形成されるとともに、第2の駆動輪32の周囲の部分の搬送駆動部材33によって基板保持器11の搬送方向を折り返して反対方向に転換する折り返し部33bが形成され、さらに、搬送駆動部材33のうち下側の部分に、第2の駆動輪32から第1の駆動輪31に向って移動して基板保持器11を第2の搬送方向P2に搬送する復路側搬送部(第2の搬送部)33cが形成されている。
本実施の形態の基板保持器搬送機構3は、各搬送駆動部材33の上側に位置する往路側搬送部33aと、各搬送駆動部材33の下側に位置する復路側搬送部33cとがそれぞれ対向し、鉛直方向に関して重なるように構成されている。
また、基板保持器搬送機構3には、基板保持器11を導入する基板保持器導入部30Aと、基板保持器11を折り返して搬送する搬送折り返し部30Bと、基板保持器11を排出する基板保持器排出部30Cが設けられている。
ここで、搬送折り返し部30Bの近傍には、後述する方向転換機構40が設けられている。
真空槽2内には、第1及び第2の処理領域4、5が設けられている。
本実施の形態では、真空槽2内において、基板保持器搬送機構3の上部に、例えばスパッタ源4Tを有する第1の処理領域4が設けられ、基板保持器搬送機構3の下部に、例えばスパッタ源5Tを有する第2の処理領域5が設けられている。
本実施の形態では、上述した搬送駆動部材33の往路側搬送部33aが、上記第1の処理領域4を直線的に水平方向に通過するように構成され、復路側搬送部33cが、上記第2の処理領域5を直線的に水平方向に通過するように構成されている。
そして、搬送経路を構成するこれら搬送駆動部材33の往路側搬送部33a及び復路側搬送部33cを基板保持器11が通過する場合に、基板保持器11に保持された複数の基板10(図3(a)参照)が水平状態で搬送されるようになっている。
真空槽2内の基板保持器搬送機構3の近傍の位置、例えば第1の駆動輪31に隣接する位置には、基板10を搬出及び搬入し、さらに基板保持器搬送機構3との間で基板保持器11を受け渡すための基板搬入搬出機構6が設けられている。
本実施の形態の基板搬入搬出機構6は、昇降機構60によって例えば鉛直上下方向に駆動される駆動ロッド61の先(上)端部に設けられた支持部62を有している。
本実施の形態では、基板搬入搬出機構6の近傍に、基板保持器導入機構7A及び基板保持器排出機構7Bを有する基板保持器受け渡し機構7が設けられ、後述するように、基板搬入搬出機構6の支持部62と基板保持器搬送機構3との間で基板保持器11を受け渡すように構成されている。
この場合、基板搬入搬出機構6の支持部62は、その上昇及び下降により、基板搬入搬出機構6から基板保持器搬送機構3の往路側搬送部33aの基板保持器導入部30Aに基板保持器11を導入する位置に配置され(この位置を「基板保持器導入位置」という。)、かつ、基板保持器搬送機構3の復路側搬送部33cの基板保持器排出部30Cから基板保持器11を排出する位置に配置される(この位置を「基板保持器排出位置」という。)ように構成されている。
真空槽2の例えば上部には、真空槽2内に基板10を搬入し且つ真空槽2から基板10を搬出するための基板搬入搬出室2Aが設けられている。
この基板搬入搬出室2Aは、例えば上述した基板搬入搬出機構6の支持部62の上方の位置に連通口2Bを介して設けられており、例えば基板搬入搬出室2Aの上部には、開閉可能な蓋部2aが設けられている。
そして、例えば基板搬入搬出室2A内に搬入された基板10を基板搬入搬出機構6の支持部62上に載置された基板保持器11によって保持し、かつ、基板搬入搬出機構6の支持部62上の基板10を保持した基板保持器11を基板搬入搬出室2Aを介して真空槽2の外部の例えば大気中に搬出するように構成されている。
なお、基板搬入搬出機構6の支持部62の上部の縁部には、基板10を搬入及び搬出する際に基板搬入搬出室2Aと真空槽2内の雰囲気を隔離するための例えばOリング等のシール部材(図示せず)が設けられている。
この場合、基板搬入搬出機構6の支持部62を基板搬入搬出室2A側に向って上昇させ、支持部62上のシール部材を真空槽2の内壁に密着させて連通口2Bを塞ぐことにより、真空槽2内の雰囲気に対して基板搬入搬出室2A内の雰囲気を隔離するように構成されている。
図1及び図2に示すように、本実施の形態の基板保持器受け渡し機構7は、基板保持器導入機構7Aが真空槽2内の上部に設けられ、基板保持器排出機構7Bが真空槽2内の下部に設けられている。
基板保持器導入機構7Aは、真空槽2内の基板搬入搬出機構6の一方の側方側の壁部で基板保持器導入位置に水平に設けられたレールに沿ってスライダ7sを第1及び第2の搬送方向P1、P2に移動するように構成された一対の直線駆動機構7aを有している。
一方、基板保持器排出機構7Bは、真空槽2内の基板搬入搬出機構6の他方の側方側の壁部で基板保持器排出位置に水平に設けられたレールに沿ってスライダ7sを第1及び第2の搬送方向P1、P2に移動するように構成された一対の直線駆動機構7bを有している。
なお、本実施の形態の場合、対となる直線駆動機構7a及び7b、スライダ7s、基板保持器導入機構7A及び基板保持器排出機構7Bは、それぞれ同一の基本構成を有している。
図3(a)(b)に示すように、本実施の形態の基板保持器搬送機構3の一対の搬送駆動部材33には、それぞれ所定の間隔をおいて複数の第1の駆動部36が搬送駆動部材33の外方側に突出するように設けられている。
第1の駆動部36は、例えばJフック形状(搬送方向下流側の突部の高さが搬送方向上流側の突部の高さより低くなるような溝部が形成された形状)に形成され、以下に説明する基板保持器支持機構18によって支持された基板保持器11の後述する第1の被駆動軸12と接触して当該基板保持器11を第1又は第2の搬送方向P1、P2に駆動するように構成されている。
一対の搬送駆動部材33の内側には、搬送する基板保持器11を支持する一対の基板保持器支持機構18が設けられている。
基板保持器支持機構18は、例えば複数のローラ等の回転可能な部材からなるもので、それぞれ搬送駆動部材33の近傍に設けられている。
本実施の形態では、搬送駆動部材33の往路側搬送部33aの上方近傍に往路側基板保持器支持機構18aが設けられるとともに、搬送駆動部材33の復路側搬送部33cの下方近傍に復路側基板保持器支持機構18cが設けられ、搬送される基板保持器11の下面の両縁部を支持するように配置構成されている。
なお、基板保持器支持機構18のうち、往路側基板保持器支持機構18aは、基板搬入搬出機構6の近傍から後述する方向転換機構40の第1の方向転換経路51に向って設けられ、復路側基板保持器支持機構18cは、後述する方向転換機構40の第2の方向転換経路52の排出口から基板搬入搬出機構6に向って設けられている(図2及び図3(a)(b)参照)。
本実施の形態に用いる基板保持器11は、基板10の両面上に真空処理を行うためのもので、開口部を有するトレイ状のものからなる。
図2及び図3(a)に示すように、本実施の形態の基板保持器11は、例えば長尺矩形の平板状に形成され、その長手方向即ち第1及び第2の搬送方向P1、P2に対して直交する方向に例えば矩形状の複数の基板10を一列に並べてそれぞれ保持する複数の保持部14が設けられている。
ここで、各保持部14には、各基板10と同等の大きさ及び形状で各基板10の両面が全面的に露出する例えば矩形状の開口部が設けられ、図示しない保持部材によって各基板10を保持するように構成されている。
一方、基板保持器11の搬送方向の両側部、すなわち、基板保持器11の長手方向の両端部で第2の搬送方向P2側の端部に第1の被駆動軸(第1の被駆動部)12がそれぞれ設けられ、また、第1の搬送方向P1側の端部に第2の被駆動軸(第2の被駆動部)13がそれぞれ設けられている。
これら第1及び第2の被駆動軸12、13は、それぞれ基板保持器11の長手方向に延びる回転軸線を中心として断面円形状に形成されている。
なお、本実施の形態では、第2の被駆動軸13の長さが第1の被駆動軸12の長さより長くなるようにその寸法が定められている。
具体的には、図3(a)に示すように、基板保持器11を基板保持器搬送機構3に配置した場合に基板保持器11の両側部の第1の被駆動軸12が基板保持器搬送機構3の第1の駆動部36と接触し、かつ、基板保持器11を方向転換機構40に配置した場合に第2の被駆動軸13が後述する第2の駆動部46と接触するように第1及び第2の被駆動軸12、13の寸法が定められている。
図3(a)(b)に示すように、一対の搬送駆動部材33の第1の搬送方向P1側には、同一構成の一対の方向転換機構40が設けられている。
本実施の形態の場合、一対の方向転換機構40は、それぞれ第1及び第2の搬送方向P1、P2に関して一対の搬送駆動部材33の外側の位置に配置されている。
また、これら一対の方向転換機構40は、それぞれ第2の搬送方向P2側の部分が各搬送駆動部材33の第1の搬送方向P1側の部分と若干重なるように設けられている。
本実施の形態の方向転換機構40は、第1のガイド部材41、第2のガイド部材42、第3のガイド部材43を有し、これら第1〜第3のガイド部材41〜43は、第1の搬送方向P1側にこの順で配置されている。
本実施の形態では、第1〜第3のガイド部材41〜43は、一対の搬送駆動部材33の外側近傍の位置にそれぞれ配置され、さらに、第1〜第3のガイド部材41〜43の外側近傍の位置に、後述する搬送駆動部材45がそれぞれ配置されている。
なお、図3(b)では、方向転換機構40の一部を省略するとともに、部材の重なり関係を無視して搬送方向についての部材間の位置関係が明確になるように示されている。
図3(a)に示すように、第1〜第3のガイド部材41〜43は、例えば板状の部材からなり、それぞれ鉛直方向に向けて設けられている。
ここで、第1のガイド部材41の第1の搬送方向P1側の部分は、第1の搬送方向P1側に向って凸となる曲面形状に形成され、また、第2のガイド部材42の第2の搬送方向P2側の部分は、第1の搬送方向P1側に向って凹となる曲面形状に形成されている。
第1及び第2のガイド部材41、42は、第1のガイド部材41の第1の搬送方向P1側の部分と第2のガイド部材42の第2の搬送方向P2側の部分が同等の曲面形状に形成され、これらの部分が基板保持器11の第1の被駆動軸12の直径より若干大きな隙間を設けて対向するように近接配置されている。そして、この隙間によって基板保持器11の第1の被駆動軸12を案内する第1の方向転換経路51が設けられている。
また、第2のガイド部材42の第1の搬送方向P1側の部分は、第1の搬送方向P1側に向って凸となる曲面形状に形成され、また、第3のガイド部材43の第2の搬送方向P2側の部分は、第2の搬送方向P2側に向って凹となる曲面形状に形成されている。
第2及び第3のガイド部材42、43は、第2のガイド部材42の第1の搬送方向P1側の部分と第3のガイド部材43の第2の搬送方向P2側の部分が同等の曲面形状に形成され、これらの部分が基板保持器11の第2の被駆動軸13の直径より若干大きな隙間を設けて対向するように近接配置されている。そして、この隙間によって基板保持器11の第2の被駆動軸13を案内する第2の方向転換経路52が設けられている。
本実施の形態では、第2のガイド部材42の第1の搬送方向P1側の部分が、第1のガイド部材41の第1の搬送方向P1側の部分と同等の曲面形状に形成され、さらに、第3のガイド部材43の第2の搬送方向P2側の部分が、第2のガイド部材42の第2の搬送方向P2側の部分と同等の曲面形状に形成されている。
そして、このような構成により、第1の方向転換経路51と第2の方向転換経路52とが同等の曲面形状に形成されている。
さらに、本実施の形態では、第1及び第2の方向転換経路51、52の各部分の水平方向についての距離が、基板保持器11の第1及び第2の被駆動軸12、13の間の距離と同等となるようにその寸法が定められている。
また、本実施の形態では、第1の方向転換経路51の上側の開口部が基板保持器11の第1の被駆動軸12の進入口となっており、その高さ位置が、往路側基板保持器支持機構18aに支持された基板保持器11の第2の被駆動軸13の高さ位置より低い位置となるように構成されている(図3(b)参照)。
さらに、第1の方向転換経路51の下側の開口部が基板保持器11の第1の被駆動軸12の排出口となっており、その高さ位置が、復路側基板保持器支持機構18cに支持された基板保持器11の第2の被駆動軸13の高さ位置より高い位置となるように構成されている(図3(b)参照)。
また、第2の方向転換経路52については、その上側の開口部が基板保持器11の第2の被駆動軸13の進入口となっており、その高さ位置が、往路側基板保持器支持機構18aに支持された基板保持器11の第2の被駆動軸13の高さ位置と同等の位置となるように構成されている(図3(b)参照)。
一方、第2の方向転換経路52の下側の開口部が基板保持器11の第2の被駆動軸13の排出口となっており、その高さ位置が、復路側基板保持器支持機構18cに支持された基板保持器11の第2の被駆動軸13の高さ位置と同等の位置となるように構成されている(図3(b)参照)。
本実施の形態の方向転換機構40は、例えば一対のスプロケットと、これら一対のスプロケットに架け渡されたチェーンからなる搬送駆動部材45を有し、この搬送駆動部材45は鉛直面に対して一連の環状となるように構成されている。
この搬送駆動部材45は、その折り返し部分の曲率半径が、基板保持器搬送機構3の搬送駆動部材33の折り返し部33bの曲率半径と同等となるように構成されている。
また、搬送駆動部材45の上側の部分が第1の搬送方向P1に移動し、下側の部分が第2の搬送方向P2に移動するように駆動される。
搬送駆動部材45には、所定の間隔をおいて複数の第2の駆動部46が搬送駆動部材45の外方側に突出するように設けられている。
第2の駆動部46は、搬送駆動部材45の外方側の部分に凹部が形成され、この凹部の縁部が基板保持器11の第2の被駆動軸13と接触して当該基板保持器11を第2の方向転換経路52に沿って支持駆動するように構成されている。
本実施の形態では、第2の駆動部46が基板保持器搬送機構3の第1の駆動部36と同期して動作するように基板保持器搬送機構3の搬送駆動部材33と方向転換機構40の搬送駆動部材45の動作を制御する。
そして、本実施の形態では、基板保持器搬送機構3の第1の駆動部36によって基板保持器11を第1の搬送方向P1に駆動して第1及び第2の被駆動軸12、13を第1及び第2の方向転換経路51、52内に進入させた場合に、基板保持器11が水平状態を保持しつつ第1及び第2の駆動部36、46によって第1及び第2の被駆動軸12、13が支持されて移動し、円滑に第1及び第2の方向転換経路51、52から排出されるように、第1及び第2の駆動部36、46、並びに、第1及び第2の方向転換経路51、52の形状及び寸法がそれぞれ設定されている。
一方、第1のガイド部材41と第2のガイド部材42の下方で第1の方向転換経路51の排出口の近傍には、基板保持器11を方向転換機構40から基板保持器支持機構18の復路側基板保持器支持機構18cへ円滑に受け渡すための受け渡し部材47が設けられている。
この受け渡し部材47は、例えば水平方向に延びる細長の部材からなり、その第2の搬送方向P2側の端部で復路側基板保持器支持機構18cの下方の位置に設けられた回転軸48を中心として上下方向に回転移動するように構成されている。そして、受け渡し部材47は、第1の搬送方向P1側の部分が図示しない弾性部材によって上方に付勢されている。
受け渡し部材47の上部には、第1の方向転換経路51の排出口の第2の搬送方向P2側の近傍の部分に、第1の方向転換経路51と連続し、かつ、基板保持器支持機構18の復路側基板保持器支持機構18cと連続するように曲面形状に形成された受け渡し部47aが設けられている(図3(b)参照)。
また、受け渡し部材47の上部には、第1の搬送方向P1側の部分に、第1の搬送方向P1に向って下側に傾斜する傾斜面47bが設けられている。この傾斜面47bは、第2の方向転換経路52の排出口と対向する高さ位置に設けられている。
図4(a)は、本発明に用いる基板保持器受け渡し機構の駆動機構部の構成例を示す平面図であり、図4(b)は、同基板保持器受け渡し機構の駆動機構部の構成例を示す正面図である。
上述したように、本実施の形態の基板保持器受け渡し機構7は、基板保持器導入機構7Aと基板保持器排出機構7Bを有している。
これら基板保持器導入機構7Aと基板保持器排出機構7Bは、同一の基本構成を有する駆動機構部を有し、これら駆動機構部が一対となって搬送方向に関して左右対称に配置されている(図2参照)。
以下、本実施の形態の基板保持器受け渡し機構7(基板保持器導入機構7A、基板保持器排出機構7B)はそれぞれ基本構成が同一であるので、一つの基板保持器受け渡し機構7の駆動機構部を例にとってその構成を説明する。
基板保持器受け渡し機構7は、例えば矩形平板状の部材からなる基部70を有し、この基部70の上面が水平方向に向けられて上述したスライダ7sに連結されている。
本実施の形態では、この基部70は、基板保持器11の第1及び第2の搬送方向P1、P2に対して直交する方向(Y軸方向)に延びるように形成されている。
基部70の表面の搬送方向に対して内方側の端部の上面には、基部70から第1の搬送方向P1に延びる例えば板状の第1の構成部材71と、基部70から第1の搬送方向P1に延びる例えばブロック状の第2の構成部材72が、搬送方向内方側から外方側に向う方向(Y+方向)にこの順で所定の間隔をおいて隣接してそれぞれ固定されている。
本実施の形態では、第1及び第2の構成部材71、72は同等の長さを有し、第1及び第2の構成部材71、72の第1の搬送方向P1側の端部には、ストッパ73が固定されている。
このストッパ73の第1の搬送方向P1側でY軸方向についての中腹部分には、基板保持器11の第1の被駆動軸12と当接する当接部73aが第1の搬送方向P1側に突出するように設けられている。この当接部73aは、その表面がY軸方向と平行になるように平面状に形成されている。
一方、ストッパ73の第2の搬送方向P2側で内方側(Y−方向側)の部分には、検出対象物(本実施の形態では基板保持器11の第1の被駆動軸12)に近接した場合にその存在を検出する近接センサ75が設けられている。
本構成例では、ストッパ73の第1の搬送方向P1側で外方側の部分に、位置決め部材(位置決め部)74が取り付けられている。
この位置決め部材74は、例えば水平断面に関してL字形状に形成され、その第1の搬送方向P1側で外方側の部分には、第1の搬送方向P1側に直線状に延びるガイド部74aが設けられている。
このガイド部74aの搬送方向内方側の部分には、例えば搬送方向に沿って平行に延びる平面状の位置決め規制部74bが設けられている。
本構成例では、上記一対の駆動機構部を用いて基板保持器受け渡し機構7を配置構成した場合において、上述した位置決め部材74の位置決め規制部74b同士の間隔が基板保持器11の第1の被駆動軸12の端部間の距離より若干大きくなるようにその形状・寸法が定められている。
そして、位置決め部材74のガイド部74aの第1の搬送方向P1側で内方側の部分には、搬送方向に対して内方側(位置決め規制部74b側)に鋭角に傾斜するようにテーパ状に形成した案内部74cが連続的に設けられている。
第1及び第2の構成部材71、72の間には、基板保持器11を搬送経路に導入し、かつ、搬送経路から排出するように動作する駆動部材80が設けられている。
この駆動部材80は、搬送方向に延びる細長形状の板状の部材からなり、第1及び第2の構成部材71、72より若干長さが長くなるように形成されている。
そして、駆動部材80の第1の搬送方向P1側の端部が、上述した位置決め部材74の端部より第1の搬送方向P1側に突出するように構成されている。
駆動部材80は、その中腹部分の例えば上部において、Y軸方向と平行に延びる支軸81(回転軸)を中心として時計回り方向又は反時計回り方向に回転できるように第1及び第2の構成部材71、72に取り付けられている。
また、駆動部材80の第1の搬送方向P1側の端部には、基板保持器11の第1の被駆動軸12を係止するための上方に凸となるように形成された突起状のフック82が設けられている。
本実施の形態では、フック82の第1の搬送方向P1側の部分に、第1の搬送方向P1側に向って高さが低くなるようにテーパ状に形成した導入部82aが形成されている。
さらに、フック82の第2の搬送方向P2側の部分に、その頂部からほぼ鉛直下方に延びるように形成した支持部82bが設けられ、さらにこの支持部82bを介して基板保持器11の第1の被駆動軸12の外径と同等の深さに形成した凹部82cが設けられている。
ここで、フック82の支持部82bは、ストッパ73の当接部73aに対して第1搬送方向P1側に基板保持器11の第1の被駆動軸12の直径より若干大きな距離だけ離間させた位置に配置されている。
また、フック82の支持部82bは、ストッパ73の当接部73aと搬送方向に関して部分的に重なるように設けられるとともに、ストッパ73の当接部73aと位置決め部材74の位置決め規制部74b及び案内部74cとほぼ同じ高さ位置に設けられている。
駆動部材80の上記支軸81に対して第2の搬送方向P2側の下側部分には、ばねポスト80aが設けられ、このばねポスト80aと下方に位置する基部70に設けたばねポスト71aとの間に、鉛直方向に向けて引張コイルばね83が架け渡されている。
この引張コイルばね83は、駆動部材80に対して外力が作用しない状態において駆動部材80の支軸81に対して第2の搬送方向P2側の部分を下方に引っ張り、駆動部材80の第1の搬送方向P1側端部に設けられたフック82が最も上方の位置に配置されるように、引張コイルばね83、並びに、各部分の形状・寸法が設定されている。
駆動部材80の支軸81に対して第1の搬送方向P1側の下方には、駆動部材80のフック82を支軸81を中心として回転させて下降させるためのソレノイド84が設けられている。
このソレノイド84は、詳細は図示しないが、第2の構成部材72に取り付けられ、その駆動軸84aを第2の搬送方向P2側に水平移動させるように構成されている。
この駆動軸84aの先端部は、駆動部材80に固定された取付部材85に取り付けた被駆動軸85aの先端部と当接可能に構成されている。
ここで、ソレノイド84の駆動軸84aと被駆動軸85aとは、駆動部材80の支軸81のほぼ直下の位置で当接するように構成され、これによりソレノイド84の動作によって駆動軸84aを第2の搬送方向P2側に水平移動させた場合に、その駆動軸84aから被駆動軸85aに対してソレノイド84の駆動力が作用する。そして、取付部材85を介して駆動部材80が支軸81を中心として図4(b)中反時計回り方向に回転し、支軸81に対して第1の搬送方向P1側に位置するフック82が下降するように構成されている。
一方、駆動部材80の基部70の例えば上面の第2の構成部材72の搬送方向外方側の部分には、駆動部材80の支軸81と同等の高さを有する取付ブロック76が設けられ、この取付ブロック76の頂部には、例えば第1の搬送方向P1側に延びる平板状のセンサ取付部材77が設けられている。
このセンサ取付部材77の下面には、例えば光学式の検出センサ78が設けられている。
一方、駆動部材80には、この検出センサ78をオン・オフするためのトリガー部材79が設けられており、上述したソレノイド84の動作によって駆動部材80の第2の搬送方向P2側の部分を上方に移動させた場合において、トリガー部材79の遮光部79aが上昇し所定の位置に到達して検出センサ78の光を遮った時点でソレノイド84が正常に動作したことを確認するように構成されている。
以下、本実施の形態の動作を説明する。
図5(a)(b)〜図13(a)〜(c)は、本実施の形態における基板保持器の排出動作を示すものである。
本実施の形態では、図5(a)に示すように、基板保持器搬送機構3の搬送駆動部材33の復路側搬送部33cを第2の搬送方向P2に移動させ、第1の駆動部36によって第1の被駆動軸12を同方向に駆動することにより、基板保持器11を基板保持器排出部30Cに向って搬送する。
そして、基板保持器11が基板保持器排出部30Cに到達した後、搬送駆動部材33の復路側搬送部33cを第2の搬送方向P2に移動させ、第1の駆動部36によって第1の被駆動軸12を同方向に駆動すると、復路側搬送部33cの移動に伴って第1の駆動部36が鉛直方向から傾斜した状態になるに従い、図5(b)に示すように、第1の駆動部36と、第1の被駆動軸12との接触が外れ、これにより基板保持器11は推進力を失う。
本実施の形態では、基板保持器11が推進力を失う前に、直線駆動機構7bによって各スライダ7sを動作させて、図5(b)及び図6に示すように、上述した基板保持器排出機構7Bのフック82を基板保持器11の第1の被駆動軸12に近接させる。
これにより、上述した復路側搬送部33cの移動に伴い、基板保持器11の第1の被駆動軸12が第2の搬送方向P2に移動して、図7及び図11(a)に示すように、基板保持器排出機構7Bの駆動部材80のフック82の導入部82aが基板保持器11の第1の被駆動軸12の下部に接触する。
さらに、基板保持器11が第2の搬送方向P2に移動すると、図8及び図11(b)に示すように、基板保持器11の第1の被駆動軸12の一方の(ここではY+側の)端部が基板保持器排出機構7Bの駆動部材80の位置決め部材74の案内部74cに当接する。
また、これと同時に、基板保持器11の第1の被駆動軸12からフック82の導入部82aへ外力が作用し、これにより図11(b)に示すように、駆動部材80が引張コイルばね83の弾性力に抗して支軸81を中心として図中反時計回り方向に回転し、駆動部材80のフック82が下降する。
さらに基板保持器11の第1の被駆動軸12が第2の搬送方向P2に移動すると、駆動部材80の位置決め部材74の案内部74cからの反力により、図9に示すように、基板保持器11の第1の被駆動軸12が他方の基板保持器排出機構7B側(ここではY−方向側)に移動する。
その結果、基板保持器11の第1の被駆動軸12が、基板保持器排出機構7Bの対となる位置決め部材74のガイド部74aとの間に挟まれ、これにより基板保持器11がY軸方向に関して所定の位置に位置決めされる。
また、これと同時に、基板保持器11の第1の被駆動軸12からフック82の導入部82aへの外力の作用により、図11(c)に示すように、駆動部材80が引張コイルばね83の弾性力に抗して支軸81を中心として図中反時計回り方向に回転し、駆動部材80のフック82がさらに下降する。
そして、基板保持器11の第1の被駆動軸12の第2の搬送方向P2への移動により、基板保持器11の第1の被駆動軸12が各基板保持器排出機構7Bの駆動部材80のフック82の頂部を通過し、これにより、図11(d)に示すように、引張コイルばね83の弾性(引張)力によって駆動部材80が支軸81を中心として図中時計回り方向に回転し、駆動部材80のフック82が上昇して、基板保持器11の第1の被駆動軸12が駆動部材80の凹部82c内に入り込む。
また、これと同時に、基板保持器11の第1の被駆動軸12が各基板保持器排出機構7Bのストッパ73の当接部73aに当接し、図10に示すように、基板保持器11の第1の被駆動軸12が基板保持器排出機構7Bのストッパ73の当接部73aと各駆動部材80のフック82の支持部82bとに挟まれて保持された状態になる。
この状態で、基板保持器排出機構7Bを第2の搬送方向P2に移動させ、図12に示すように、基板搬入搬出機構6の支持部62上に基板保持器11を載置する。
その後、ソレノイド84を動作させ、その駆動軸84aを第2の搬送方向P2側に水平移動させる。これにより、ソレノイド84の駆動力が被駆動軸85a及び取付部材85を介して駆動部材80に作用し、図13(a)(b)に示すように、駆動部材80が支軸81を中心として図中反時計回り方向に回転し、支軸81に対して第1の搬送方向P1側に位置するフック82が下降して基板保持器11の第1の被駆動軸12と基板保持器排出機構7Bとの係合が解除される。
また、トリガー部材79の遮光部79aが上昇して、検出センサ78の光が遮られてソレノイド84が正常に動作していることを確認した後、基板保持器排出機構7Bを第2の搬送方向P2に移動させ、基板保持器排出機構7Bを基板保持器11の第1の被駆動軸12から離間させる。
そして、図13(c)に示すホームポジション(動作開始位置)まで基板保持器排出機構7Bを第2の搬送方向P2へ移動させ、このホームポジションにおいて、ソレノイド84に対して電圧の印加を遮断する。これにより、引張コイルばね83の弾性(引張)力によって駆動部材80が支軸81を中心として図中時計回り方向に回転し、駆動部材80の第2の搬送方向P2の上流側の部分が上昇して、駆動部材80のフック82が最も上方の位置に配置される。
その後、以下に説明する基板保持器11の導入動作を行う。
図14〜図22(a)(b)は、本実施の形態における基板保持器の導入動作を示す説明図である。
まず、基板搬入搬出機構6の支持部62を上昇させて基板保持器導入位置に配置する。
本実施の形態では、直線駆動機構7aによって各スライダ7sを動作させて各基板保持器導入機構7Aを第1の搬送方向P1に移動し、図14に示すように、基板搬入搬出機構6の支持部62上に載置された基板保持器11の第1の被駆動軸12に基板保持器導入機構7Aのフック82を近接させる。
そして、基板保持器導入機構7Aを第1の搬送方向P1に移動し、図15(a)及び図16に示すように、駆動部材80のフック82の導入部82aを基板保持器11の第1の被駆動軸12の下部に接触させる。
さらに、基板保持器導入機構7Aを第1の搬送方向P1に移動させる。
これにより、図15(b)及び図17に示すように、一方の基板保持器導入機構7Aの駆動部材80の位置決め部材74の案内部74cが基板保持器11の第1の被駆動軸12の一方側の端部に当接する。
また、これと同時に、基板保持器11の第1の被駆動軸12からフック82の導入部82aへ外力が作用し、これにより図15(b)に示すように、駆動部材80が引張コイルばね83の弾性力に抗して支軸81を中心として図中反時計回り方向に回転し、駆動部材80のフック82が下降する。
さらに基板保持器導入機構7Aを第1の搬送方向P1に移動させると、駆動部材80の位置決め部材74の案内部74cからの反力により、図18に示すように、基板保持器11の第1の被駆動軸12が他方の基板保持器導入機構7A側(Y−方向側)に移動する。
その結果、基板保持器11の第1の被駆動軸12が、基板保持器導入機構7Aの対となる位置決め部材74のガイド部74aの間に挟まれ、これにより基板保持器11がY軸方向に関して所定の位置に位置決めされる。
また、これと同時に、基板保持器11の第1の被駆動軸12からフック82の導入部82aへの外力の作用により、図15(c)に示すように、駆動部材80が引張コイルばね83の弾性力に抗して支軸81を中心として図中反時計回り方向に回転し、駆動部材80のフック82がさらに下降する。
そして、基板保持器導入機構7Aを第1の搬送方向P1に移動させると、各基板保持器導入機構7Aの駆動部材80のフック82の頂部が基板保持器11の第1の被駆動軸12を通過し、これにより、図15(d)に示すように、引張コイルばね83の弾性(引張)力によって駆動部材80が支軸81を中心として図中時計回り方向に回転し、駆動部材80の第1の搬送方向P1側の部分が上昇して、基板保持器11の第1の被駆動軸12が駆動部材80の凹部82c内に入り込む。
また、これと同時に、基板保持器11の第1の被駆動軸12が各基板保持器導入機構7Aのストッパ73の当接部73aに当接し、図19に示すように、基板保持器11の第1の被駆動軸12が基板保持器導入機構7Aのストッパ73の当接部73aと各駆動部材80のフック82の支持部82bとに挟まれて保持された状態になる。
この状態で、基板保持器導入機構7Aを第1の搬送方向P1に移動させると、基板保持器11が基板保持器搬送機構3に向って移動し、図20に示すように、往路側基板保持器支持機構18aを介して基板保持器搬送機構3の基板保持器導入部30Aに配置される。
その後、図21(a)(b)に示すように、ソレノイド84を動作させ、その駆動軸84aを第2の搬送方向P2側に水平移動させる。これにより、ソレノイド84の駆動力が被駆動軸85a及び取付部材85を介して駆動部材80に作用し、駆動部材80が支軸81を中心として図中反時計回り方向に回転し、支軸81に対して第1の搬送方向P1側に位置するフック82が下降して基板保持器11の第1の被駆動軸12と基板保持器導入機構7Aとの係合が解除される。
また、トリガー部材79の遮光部79aが上昇して、検出センサ78の光が遮られてソレノイド84が正常に動作していることを確認する一方で、図22(a)(b)に示すように、基板保持器搬送機構3の搬送駆動部材33の往路側搬送部33aを第1の搬送方向P1に移動させることにより、基板保持器搬送機構3の基板保持器導入部30Aに配置された基板保持器11の第1の被駆動軸12は、搬送駆動部材33の往路側搬送部33a上の第1の駆動部36によって第1の搬送方向P1に駆動され、搬送駆動部材33の往路側搬送部33a上を搬送折り返し部30Bに向って搬送される。
このタイミングで、基板保持器導入機構7Aを第2の搬送方向P2に移動させ、基板保持器導入機構7Aを基板保持器11の第1の被駆動軸12から離間させる。
そして、図21(c)に示すホームポジション(動作開始位置)まで基板保持器導入機構7Aを第2の搬送方向P2へ移動させ、このホームポジションにおいて、ソレノイド84に対して電圧の印加を遮断する。これにより、引張コイルばね83の弾性(引張)力によって駆動部材80が支軸81を中心として図中時計回り方向に回転し、駆動部材80の第2の搬送方向P2の上流側の部分が上昇して、駆動部材80のフック82が最も上方の位置に配置される。
以上により、基板保持器11の導入動作が終了する。
以上述べたように本実施の形態によれば、一対の被駆動軸12とそれぞれ接触して駆動することにより基板保持器11を搬送経路に沿う方向に搬送し、基板搬入搬出機構6と基板保持器搬送機構3との間で基板保持器11の受け渡しを行う基板保持器受け渡し機構7を有し、基板搬入搬出機構6と基板保持器搬送機構3との間で基板保持器11の受け渡しを行う際に位置決め部材74によって搬送経路に対してそれぞれ直交する方向に関して位置決めを行うようにしたことから、基板搬入搬出機構6と基板保持器搬送機構3との間で基板保持器11の受け渡しを行う際の搬送経路に対し直交する方向に関する位置ずれを補正してその値を抑えることができる。
また、本実施の形態は、基板保持器11の一対の被駆動軸12とそれぞれ接触して駆動することにより基板保持器11の搬送を行う構成のものであるから、従来技術のように複雑で高価な搬送ロボットを用いる場合と比較して構成の簡素化及びコストダウンを図ることができる。
一方、本実施の形態においては、基板保持器搬送機構3から排出される基板保持器11を基板搬入搬出機構6の支持部62に受け渡す基板保持器排出機構7Bに上記位置決め部材74を設けることにより、基板搬入搬出機構6による基板保持器11の排出動作にリンクして位置ずれの補正を比較的ゆっくりと行うことができるので、位置ずれの補正を高精度で行うことができる。
この場合、基板搬入搬出機構6の支持部62に支持された基板保持器11を基板保持器搬送機構3の基板保持器導入部30Aに導入する基板保持器導入機構7Aにも上記位置決め部材74を設けることにより、基板保持器11の排出及び導入の際の両方の動作において搬送経路に対し直交する方向に関する位置ずれを補正してその値を最小限に抑えることができる。
図24(a)は、本発明に用いる基板保持器受け渡し機構の駆動機構部の他の構成例を示す平面図であり、図24(b)は、同基板保持器受け渡し機構の駆動機構部の他の構成例を示す正面図である。
本構成例の基板保持器受け渡し機構7R(基板保持器導入機構7RA、基板保持器排出機構7RB)は、上述した基板保持器受け渡し機構7と同等の基本構成の駆動機構部を有している。以下、上記構成例と共通する部分については同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。
また、本構成例においても、基板保持器受け渡し機構7R(基板保持器導入機構7RA、基板保持器排出機構7RB)はそれぞれ基本構成が同一であるので、一つの基板保持器受け渡し機構7Rの駆動機構部を例にとってその構成を説明する。
本構成例の基板保持器受け渡し機構7Rの駆動機構部は、上記構成例と同様に、上述した基部70の表面の搬送方向に対して内方側の端部の上面に、基部70から第1の搬送方向P1に延びる例えば板状の第1の構成部材71と、基部70から第1の搬送方向P1に延びる例えばブロック状の第2の構成部材72が、搬送方向内方側から外方側に向う方向(ここではY+方向)にこの順で所定の間隔をおいて隣接してそれぞれ固定されている。
第1及び第2の構成部材71、72は同等の長さを有し、第1及び第2の構成部材71、72の第1の搬送方向P1側の端部に、上記構成例と同等の構成のストッパ73Rが固定されている。
本構成例のストッパ73Rは、第1の搬送方向P1側でY軸方向についての中腹部分であって、その上方側の部分に、上述した基板保持器11の第1の被駆動軸12と当接する当接部73aが第1の搬送方向P1側に突出するように設けられている。
一方、本構成例の駆動部材80は、上記基板保持器受け渡し機構7の駆動機構部の駆動部材80と同様の基本構成を有している。すなわち、駆動部材80の第1の搬送方向P1側の端部に、基板保持器11の第1の被駆動軸12を係止するための上方に凸となるように形成された突起状のフック82が設けられている。
そして、フック82の第1の搬送方向P1側の部分に、第1の搬送方向P1側に向って高さが低くなるようにテーパ状に形成した導入部82aが形成されている。
このフック82の導入部82aは、その頂部の高さがストッパ73Rの当接部73aの高さより低くなるように形成されている。
さらに、フック82の第2の搬送方向P2側の部分が、その頂部からほぼ鉛直下方に延びるように形成した支持部82bが形成され、さらにこの支持部82bを介して基板保持器11の第1の被駆動軸12の外径と同等の深さに形成した凹部82cが設けられている。
ここで、フック82の支持部82bは、ストッパ73Rの当接部73aに対して第1の搬送方向P1側に基板保持器11の第1の被駆動軸12の直径より若干大きな距離だけ離間させた位置に配置されている。
本構成例の基板保持器受け渡し機構7Rの駆動機構部は、以下に説明する位置決め部(材)としての位置決めローラ91を有する位置決め部が設けられている点が上記基板保持器受け渡し機構7の駆動機構部と異なるものである。
本構成例では、ストッパ73Rの第1の搬送方向P1側で搬送方向内方側から外方側に向う方向(ここではY+方向)側の部分に、ローラ保持部材90が取り付けられている。
ローラ保持部材90は、例えばストッパ73Rから搬送方向外方側に延びる取付部92を有し、この取付部92がストッパ73Rの第1の搬送方向P1側で外方側の部分に固定されている。そして、取付部92の搬送方向外方側の端部で第1の搬送方向P1側の部分にローラ保持部93が設けられている。
本構成例のローラ保持部93は、例えば多角柱状に形成され、その上方側の底面即ち平面状の上面が水平方向と平行になるように配置されている。
ローラ保持部93の上面は、駆動部材80のフック82の凹部の上部と同等の高さ位置となるように形成され、この上面上に以下に説明する位置決めローラ91が設けられている。
本構成例の位置決めローラ91は、円柱形状のころ軸受(例えばローラフォロア)からなり、このころ軸受は、ローラ保持部93に鉛直方向に向けて取り付けられた固定ピン(例えばローラフォロアピン)94によってローラ保持部93の上面に取り付けられている。
そして、これにより、位置決めローラ91は、鉛直方向に延びる回転軸Oを中心として水平面内において回転できるように構成されている。
本構成例の位置決めローラ91は、その頂部の位置がストッパ73Rの当接部73aより若干上方に位置するように配置構成されている。
そして、駆動部材80のフック82の支持部82bが、位置決めローラ91の回転軸Oより第1の搬送方向P1側に配置されている。さらに、ストッパ73Rの当接部73aが、位置決めローラ91の回転軸Oより第2の搬送方向P2側に配置されている。
さらに、本構成例では、上記一対の駆動機構部を用いて基板保持器受け渡し機構7Rを配置構成した場合において、上述した位置決めローラ91の側面95(位置決め規制部)の搬送方向内方側の部分同士の間隔が基板保持器11の第1の被駆動軸12の端部間の距離より若干大きくなるようにその配置構成及び寸法が定められている(例えば図27参照)。
このような構成により、後述するように、基板保持器11の第1の被駆動軸12が、位置決めローラ91の側面95と駆動部材80のフック82とストッパ73Rの当接部73aとにそれぞれ接触するようになっている。
以下、本構成例の動作を説明する。
図25〜図30(a)〜(c)は、本構成例における基板保持器の排出動作を示すものである。
上述したように、本実施の形態では、図5(a)に示すように、基板保持器搬送機構3から基板保持器11を排出する際に、基板保持器11を基板保持器排出部30Cに向って搬送し、基板保持器11が基板保持器排出部30Cに到達した後、搬送駆動部材33の復路側搬送部33cを第2の搬送方向P2に移動させるが、第1の駆動部36によって第1の被駆動軸12を同方向に駆動すると、復路側搬送部33cの移動に伴って第1の駆動部36が鉛直方向から傾斜した状態になるに従い、図5(b)に示すように、第1の駆動部36と、第1の被駆動軸12との接触が外れ、これにより基板保持器11は推進力を失う。
そこで、本構成例においても、上記構成例において図6に示した場合と同様に、基板保持器11が推進力を失う前に、直線駆動機構7bによって各スライダ7sを動作させて、上述した基板保持器排出機構7RBのフック82を基板保持器11の第1の被駆動軸12に近接させる。
これにより、上述した復路側搬送部33cの移動に伴い、基板保持器11の第1の被駆動軸12が第2の搬送方向P2に移動して、図25及び図29(a)に示すように、基板保持器排出機構7RBの駆動部材80のフック82の導入部82aが基板保持器11の第1の被駆動軸12の下側部分に接触する。
さらに、基板保持器11が第2の搬送方向P2に移動すると、図26及び図29(b)に示すように、基板保持器11の第1の被駆動軸12の一方の端部(ここではY+方向側の端部)が、一方の(ここではY+方向側の)基板保持器排出機構7RBの位置決めローラ91の搬送方向内方側(ここではY−方向側)の側面95で且つ回転軸Oに対して第1の搬送方向P1側の部分に当接する。
また、これと同時に、基板保持器11の第1の被駆動軸12からフック82の導入部82aへ外力が作用し、これにより図29(b)に示すように、駆動部材80が引張コイルばね83の弾性力に抗して支軸81を中心として図中反時計回り方向に回転し、駆動部材80のフック82が下降する。
さらに基板保持器11の第1の被駆動軸12を第2の搬送方向P2に移動させると、図27に示すように、一方の(ここではY+方向側の)基板保持器排出機構7RBの位置決めローラ91は、その搬送方向内方側(ここではY−方向側)の部分が第2の搬送方向P2に向かう回転方向(ここでは反時計回り方向)に、回転軸Oを中心として回転する。また、この位置決めローラ91の側面95からの反力により、基板保持器11の第1の被駆動軸12が他方の基板保持器排出機構7RB側(ここではY−方向側)に移動する。
また、これと同時に、基板保持器11の第1の被駆動軸12からフック82の導入部82aへの外力の作用により、図29(c)に示すように、駆動部材80が引張コイルばね83の弾性力に抗して支軸81を中心として図中反時計回り方向に回転し、駆動部材80のフック82がさらに下降する。
そして、基板保持器11の第1の被駆動軸12の第2の搬送方向P2への移動により、基板保持器11の第1の被駆動軸12が各基板保持器排出機構7RBの駆動部材80のフック82の頂部を通過し、これにより、図29(d)に示すように、引張コイルばね83の弾性(引張)力によって駆動部材80が支軸81を中心として図中時計回り方向に回転し、駆動部材80のフック82が上昇して、基板保持器11の第1の被駆動軸12が駆動部材80の凹部82c内に入り込む。
その結果、基板保持器11の第1の被駆動軸12が各基板保持器排出機構7RBのストッパ73Rの当接部73aに当接し、図28に示すように、基板保持器11の第1の被駆動軸12が、各基板保持器排出機構7RBのストッパ73Rの当接部73aと駆動部材80のフック82の支持部82bとに挟まれて保持された状態になる。
さらに、基板保持器11の第1の被駆動軸12は、基板保持器排出機構7RBの対となる位置決めローラ91の搬送方向内方側の側面95の中央部の間に挟まれ、これにより基板保持器11がY軸方向に関して所定の位置に位置決めされる。
この状態で、基板保持器排出機構7RBを第2の搬送方向P2に移動させ、上記構成例において図12に示した場合と同様に、基板搬入搬出機構6の支持部62上に基板保持器11を載置する。
その後、ソレノイド84を動作させ、その駆動軸84aを第2の搬送方向P2側に水平移動させる。これにより、ソレノイド84の駆動力が被駆動軸85a及び取付部材85を介して駆動部材80に作用し、図30(a)(b)に示すように、駆動部材80が支軸81を中心として図中反時計回り方向に回転し、支軸81に対して第1の搬送方向P1側に位置するフック82が下降して基板保持器11の第1の被駆動軸12と基板保持器排出機構7RBとの係合が解除される。
また、トリガー部材79の遮光部79aが上昇して、検出センサ78の光が遮られてソレノイド84が正常に動作していることを確認した後、基板保持器排出機構7RBを第2の搬送方向P2に移動させ、基板保持器排出機構7RBを基板保持器11の第1の被駆動軸12から離間させる。
そして、図30(c)に示すホームポジション(動作開始位置)まで基板保持器排出機構7RBを第2の搬送方向P2へ移動させ、このホームポジションにおいて、ソレノイド84に対して電圧の印加を遮断する。これにより、引張コイルばね83の弾性(引張)力によって駆動部材80が支軸81を中心として図中時計回り方向に回転し、駆動部材80の第2の搬送方向P2の上流側の部分が上昇して、駆動部材80のフック82が最も上方の位置に配置される。
その後、以下に説明する基板保持器11の導入動作を行う。
図31(a)〜(d)乃至図36(a)〜(c)は、本構成例における基板保持器の導入動作を示すものである。
本構成例においても、まず、基板保持器11が載置された基板搬入搬出機構6の支持部62を上昇させて基板保持器導入位置に配置する。
そして、上記構成例において図14に示した場合と同様に、直線駆動機構7aによって各スライダ7sを動作させて各基板保持器導入機構7RAを第1の搬送方向P1に移動し、基板搬入搬出機構6の支持部62上に載置された基板保持器11の第1の被駆動軸12に基板保持器導入機構7RAのフック82を近接させる。
この状態から基板保持器導入機構7RAを第1の搬送方向P1に移動し、図31(a)及び図32に示すように、駆動部材80のフック82の導入部82aを基板保持器11の第1の被駆動軸12の下側部分に接触させる。
さらに、基板保持器導入機構7RAを第1の搬送方向P1に移動させる。
これにより、図31(b)及び図33に示すように、一方の(ここではY+方向側の)基板保持器導入機構7RAの位置決めローラ91のY−方向側の側面95で且つ回転軸Oに対して第1の搬送方向P1側の部分が、一方の(ここではY+方向側の)基板保持器導入機構7RAの位置決めローラ91の搬送方向内方側(ここではY−方向側)の側面95で且つ回転軸Oに対して第1の搬送方向P1側の部分に当接する。
また、これと同時に、基板保持器11の第1の被駆動軸12からフック82の導入部82aへ外力が作用し、これにより図31(b)に示すように、駆動部材80が引張コイルばね83の弾性力に抗して支軸81を中心として図中反時計回り方向に回転し、駆動部材80のフック82が下降する。
さらに基板保持器11の第1の被駆動軸12を第1の搬送方向P1に移動させると、図34に示すように、一方の(ここではY+方向側の)基板保持器導入機構7RAの位置決めローラ91は、その搬送方向内方側の部分が第2の搬送方向P2に向かう回転方向(ここでは反時計回り方向)に、回転軸Oを中心として回転する。また、この位置決めローラ91の側面95からの反力により、基板保持器11の第1の被駆動軸12が他方の基板保持器導入機構7RA側(ここではY−方向側)に移動する。
また、これと同時に、基板保持器11の第1の被駆動軸12からフック82の導入部82aへの外力の作用により、図31(c)に示すように、駆動部材80が引張コイルばね83の弾性力に抗して支軸81を中心として図中反時計回り方向に回転し、駆動部材80のフック82がさらに下降する。
そして、各基板保持器導入機構7RAの第1の搬送方向P1への移動により、基板保持器11の第1の被駆動軸12が各駆動部材80のフック82の頂部を通過し、これにより、図31(d)及び図35に示すように、引張コイルばね83の弾性(引張)力によって駆動部材80が支軸81を中心として図中時計回り方向に回転し、駆動部材80のフック82が上昇して、基板保持器11の第1の被駆動軸12が駆動部材80の凹部82c内に入り込む。
その結果、各基板保持器導入機構7RAのストッパ73Rの当接部73aが基板保持器11の第1の被駆動軸12に当接し、図35に示すように、基板保持器11の第1の被駆動軸12が、各基板保持器導入機構7RAのストッパ73Rの当接部73aと駆動部材80のフック82の支持部82bとに挟まれた状態になる。
この状態で、基板保持器導入機構7RAを第1の搬送方向P1に移動させると、基板保持器11が基板保持器搬送機構3に向って移動し、上記構成例において図20に示した場合と同様に、往路側基板保持器支持機構18aを介して基板保持器搬送機構3の基板保持器導入部30Aに配置される。
その後、ソレノイド84を動作させ、その駆動軸84aを第2の搬送方向P2側に水平移動させる。これにより、ソレノイド84の駆動力が被駆動軸85a及び取付部材85を介して駆動部材80に作用し、図36(a)(b)に示すように、駆動部材80が支軸81を中心として図中反時計回り方向に回転し、支軸81に対して第1の搬送方向P1側に位置するフック82が下降して基板保持器11の第1の被駆動軸12と基板保持器導入機構7RAとの係合が解除される。
また、トリガー部材79の遮光部79aが上昇して、検出センサ78の光が遮られてソレノイド84が正常に動作していることを確認する一方で、図22(a)(b)に示すように、基板保持器搬送機構3の搬送駆動部材33の往路側搬送部33aを第1の搬送方向P1に移動させることにより、基板保持器搬送機構3の基板保持器導入部30Aに配置された基板保持器11の第1の被駆動軸12は、搬送駆動部材33の往路側搬送部33a上の第1の駆動部36によって第1の搬送方向P1に駆動され、搬送駆動部材33の往路側搬送部33a上を搬送折り返し部30Bに向って搬送される。
このタイミングで、基板保持器導入機構7RAを第2の搬送方向P2に移動させ、基板保持器導入機構7RAを基板保持器11の第1の被駆動軸12から離間させる。
そして、図36(c)に示すホームポジション(動作開始位置)まで基板保持器導入機構7RAを第2の搬送方向P2へ移動させ、このホームポジションにおいて、ソレノイド84に対して電圧の印加を遮断する。これにより、引張コイルばね83の弾性(引張)力によって駆動部材80が支軸81を中心として図中時計回り方向に回転し、駆動部材80の第2の搬送方向P2の上流側の部分が上昇して、駆動部材80のフック82が最も上方の位置に配置される。
以上により、基板保持器11の導入動作が終了する。
以上述べた本構成例によれば、上記構成例と同様に、基板搬入搬出機構6と基板保持器搬送機構3との間で基板保持器11の受け渡しを行う際の搬送経路に対し直交する方向に関する位置ずれを補正してその値を抑えることができることに加え、鉛直方向の回転軸Oを中心として回転可能なローラ状の位置決め部材(位置決めローラ91)が設けられていることから、摺動動作ではなく転がり動作で基板保持器11の第1の被駆動軸12が案内され、これによりスティックスリップ等の振動が抑制されるため、より円滑且つ正確に位置決め動作を行うことができる。また、本構成例によれば、摺動摩耗によるダストの発生を抑制することができる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限られず、種々の変更を行うことができる。
例えば上記実施の形態では、本発明における基板保持器導入機構と基板保持器排出機構において同一の形式(水平断面L字形状又はローラ状)の位置決め部材を用いた場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限られず、基板保持器導入機構と基板保持器排出機構において異なる形式の位置決め部材を用いることもできる。
この場合、例えば基板保持器排出機構においてローラ状の位置決め部材(位置決めローラ91)を用い、基板保持器導入機構において水平断面L字形状の位置決め部材(位置決め部材74)を用いるように構成すれば、復路側搬送部33cにより長い距離にわたって基板保持器排出部30Cまで搬送された基板保持器11の累積的な位置ずれをローラ状の位置決め部材によって円滑且つ正確に補正することができる一方で、基板保持器11の搬送距離が比較的短く位置ずれの発生の少ない基板保持器導入部30Aにおいては、簡素で安価な構成の水平断面L字形状の位置決め部材によって適正な位置決め補正を行うことができるという効果がある。
また、上記実施の形態の水平断面L字形状の位置決め部材を用いた構成例においては、一対の位置決め部材の両方に案内部を設けるようにしたが、本発明はこれに限られず、一対の位置決め部材の一方にのみ案内部を設けることもできる。
さらに、上記実施の形態では、搬送駆動部材33のうち上側の部分を往路側搬送部33aとするとともに、搬送駆動部材33のうち下側の部分を復路側搬送部33cとするようにしたが、本発明はこれに限られず、これらの上下関係を逆にすることもできる。
さらに、上記実施の形態では、基板保持器として、長尺枠状の本体部の長手方向に複数の基板を一列に並べて保持するものを例にとって説明したが、本発明はこれに限られず、例えば本体部の長手方向に複数の基板を複数列(二〜三列)に並べて保持するように構成することもできる。
また、上記実施の形態では、真空中における処理として、スパッタリングを行う装置を例にとって説明したが、本発明はこれに限られず、例えば、プラズマ処理、イオン注入処理、蒸着処理、化学気相成長処理、集束イオンビーム処理、エッチング処理等の種々の処理を行う真空処理装置に適用することができる。
この場合、第1及び第2の処理領域4、5には、異なる処理を行う処理源を設けることもできる。