JP2020001855A - 通紙装置、フィルム製造装置及び微多孔膜製造装置、フィルム通し方法並びに微多孔膜製造方法 - Google Patents

通紙装置、フィルム製造装置及び微多孔膜製造装置、フィルム通し方法並びに微多孔膜製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フィルムを複数の搬送ロール間に通紙する作業に先立って複数の搬送ロール間に紐通しを行うにあたって、フィルムを液体中にて搬送する場合でも、紐通しに用いる紐やフィルムが搬送ロールの軸端から落下してしまうことを回避する。【解決手段】複数の搬送ロール11によってフィルムが搬送される搬送領域に対して搬送ロール11の両端側から外側に離れた領域にそれぞれ設けられ、チェーン22をフィルムの搬送経路に沿って走行させる複数のスプロケット21と、チェーン22のそれぞれに設けられ、紐通し用の紐を固定するための固定部25とを有する。【選択図】図6

Description

本発明は、フィルムを複数の搬送ロール間に通紙する際に、フィルムを通紙する作業に先立って複数の搬送ロール間に紐通しを行う技術に関する。
従来、二次電池用セパレータに用いられる微多孔膜を製造する際、例えばポリオレフィン樹脂と可塑剤とを溶融混練してフィルム状に成形し、得られたフィルムを延伸させた後、可塑剤を洗浄液で置換除去して、次いで洗浄液を乾燥させて微多孔膜を得ている。このような各工程を経るにあたって、フィルムあるいは微多孔膜の搬送方法としては、一般的な技術として例えば複数の搬送ロールが用いられている。
そのようにフィルムを複数の搬送ロールにて搬送する場合、フィルムの製造開始前に、紐通し及びフィルム通しが行われる。紐通しの作業は、フィルムの搬送経路の上流側から下流側までに亘って当該搬送経路に沿って複数の搬送ロール間に紐を通していくものである。その後、複数の搬送ロール間に通された紐の搬送方向上流側の端部に製造途中のフィルムの先端を連結し、紐をフィルムの搬送方向下流側に引っ張ることで、フィルムが複数の搬送ロール間に通紙される(フィルム通しが行われる)ことになる。このような紐通しを利用してフィルムを製造することは、特に上述した微多孔膜を製造する場合においては、ダイから吐出されたゲルシートが、可塑剤となる流動パラフィンで湿潤していることで吸引搬送ができないため、有効なものとなる。
このような通紙装置として、複数の搬送ロールの一端部にそれぞれ取り付けられた溝付案内ロールにロープを張設し、このロープに紐を直接連結して紐通しを行う技術が、特許文献1に開示されている。この技術においては、溝付き案内ロールの回転に伴ってロープが走行することで、ロープに連結された紐が引っ張られ、搬送ロール間を通紙されることになる。
また、上述したようにフィルムが複数の搬送ロール間を搬送されていくものにおいては、液体が入った槽内をフィルムが通過するようにフィルムを搬送することで、積層フィルムを製造する技術が、特許文献2に開示されている。このように液体が入った槽内をフィルムが通過するようにフィルムを搬送する技術は、上述したような微多孔膜を製造する技術において、ポリオレフィン樹脂から可塑剤を除去するためにフィルムを洗浄槽内に通す必要があることから利用される。
特開平3−264453号公報 特開2014−199277号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術のように、複数の搬送ロールの一端部にそれぞれ取り付けられた溝付案内ロールにロープを張設し、このロープに紐を直接連結して紐通しを行う場合には、搬送ロールの溝付きロールが取り付けられた一端部側に紐が引っ張られ、紐や、その後に紐に連結されたフィルムが搬送ロールの軸端に落下してロールの駆動部に噛み込んでしまったり、次の搬送ロールに搬送することができなくなってしまったりするという問題点がある。即ち、搬送ロールは長さ方向における中央部が任意の回転速度を得るために径が大きく形成されている一方、両端部は軸受や駆動力を得るために前記中央部よりも径が小さく形成されている。そのため、紐通しは、フィルムの搬送経路の上流端から下流端に亘って、前記中央部にて行う必要がある。特に微多孔膜を製造するにあたっては、フィルムの搬送距離が長いことから紐の張力を途中でコントロールしにくいため、搬送ロールの長さ方向における紐の位置は極めて調整しにくいと言える。
また、特許文献2に開示された技術のように、液体が入った槽内をフィルムが通過するようにフィルムを搬送する場合には、フィルムを吸引搬送したり、エアで押し出したりすることができず、更に液体が薬液からなる際には人手で搬送することができない。また、上述した紐通しを利用した場合でも、紐が軽い時には液体中を紐が浮いて蛇行する虞があるし、紐が重くても洗浄槽内の流れによって張力を張っていないと流れてしまうという問題点がある。また、上述したような微多孔膜を製造する技術においてフィルムを洗浄槽内に通す場合、洗浄槽内の経路も長いため、紐の張力をコントロールしにくいという問題点がある。
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、フィルムを複数の搬送ロール間に通紙する作業に先立って複数の搬送ロール間に紐通しを行うにあたって、フィルムを液体中にて搬送する場合でも、紐通しに用いる紐やフィルムが搬送ロールの軸端から落下してしまうことを回避できる技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、
フィルムを搬送するための搬送ロールを複数備えたフィルム搬送装置に用いられ、フィルムをその搬送経路に沿って前記複数の搬送ロール間に通紙する際に、フィルムを前記複数の搬送ロール間に通紙する作業に先立って複数の搬送ロール間に紐通しを行う通紙装置であって、
前記複数の搬送ロールによってフィルムが搬送される搬送領域に対して前記搬送ロールの両端部から外側に離れた領域にそれぞれ設けられ、ライン状ガイド部材をフィルムの搬送経路に沿って走行させる複数の誘導部材と、
前記ライン状ガイド部材のそれぞれに設けられ、前記紐通し用の紐を前記ライン状ガイド部材に連結するための固定部と、を有する。
また、前記通紙装置と、
処理液が収容される処理槽と、を備え、
前記搬送ロールは、フィルムが処理液中を搬送されるように前記処理槽内に配置されている。
また、フィルムを搬送するための搬送ロールを複数備えたフィルム搬送装置に用いられ、フィルムをその搬送経路に沿って前記複数の搬送ロール間にフィルム通しする際に、フィルムを前記複数の搬送ロール間にフィルム通しする作業に先立って複数の搬送ロール間に紐通しを行う通紙装置を用いたフィルム通し方法であって、
前記複数の搬送ロールによってフィルムが搬送される搬送領域に対して前記搬送ロールの両端部から外側に離れた領域にそれぞれ設けられたライン状ガイド部材に第1の紐の両端をそれぞれ連結する工程と、
前記搬送領域にて前記第1の紐の中央部分に第2の紐の一端を連結する工程と、
前記ライン状ガイド部材をフィルムの搬送経路に沿って走行させ、前記第2の紐の一端側をフィルムの搬送経路の下流側に向かって引き出すとともに、前記第2の紐の他端側をフィルムの搬送経路の上流側にて待機させる工程と、
前記第2の紐の一端側が前記フィルム搬送装置の下流側に引き出された後、前記ライン状ガイド部材を停止させ、前記第2の紐の一端側を前記ライン状ガイド部材から切り離す工程と、
前記第2の紐の他端側にフィルムの先端を固定し、前記第2の紐の一端側をさらに引き出してフィルムを前記複数の搬送ロール間にてフィルム通しする工程と、を含む。
また、微多孔膜製造方法であって、
ポリオレフィン樹脂と可塑剤とを混練してポリオレフィン溶液を調整する工程と、
前記ポリオレフィン溶液を冷却して前記フィルムとしてゲルシートを形成する工程と、
可塑剤を除去するために洗浄槽内にて前記ゲルシートをフィルム通しする工程を、前記フィルム通し方法を用いて行う工程と、
前記洗浄槽を通過して可塑剤が除去された微多孔膜を巻き取る工程と、を含む。
本発明によれば、フィルムを複数の搬送ロール間にて通紙する作業に先立って複数の搬送ロール間に紐通しを行うにあたって、フィルムを液体中にて搬送する場合でも、紐通しに用いる紐やフィルムが搬送ロールの軸端から落下してしまうことを回避できる。
本発明の通紙装置を用いたフィルム搬送装置の実施の一形態を示す側面図である。 本発明のフィルム搬送装置における搬送ロールとスプロケット及びチェーンとの水平方向における位置関係を示す平面図である。 本発明のフィルム搬送装置のチェーンの詳細な構造を示す斜視図である。 本発明のフィルム搬送装置におけるフィルム通し及びそれに先立って行う紐通しを説明するための平面図である。 本発明のフィルム搬送装置におけるフィルム通し及びそれに先立って行う紐通しを説明するための平面図である。 本発明のフィルム搬送装置におけるフィルム通し及びそれに先立って行う紐通しを説明するための平面図である。 本発明のフィルム搬送装置におけるフィルム通し及びそれに先立って行う紐通しを説明するための平面図である。 本発明のフィルム搬送装置におけるフィルム通し及びそれに先立って行う紐通しを説明するための平面図である。 本発明のフィルム搬送装置におけるフィルム通し及びそれに先立って行う紐通しを説明するための平面図である。 本発明のフィルム搬送装置を適用したフィルム製造装置の一例を示す縦断面図である。 本発明のフィルム製造装置における洗浄槽の内部の構成を概略的に示す縦断面図である。 本発明のフィルム製造装置における洗浄槽を上方から見た平面図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の通紙装置を用いたフィルム搬送装置の実施の一形態を示す図であり、側方から見た図である。図2は、図1に示した搬送ロール11とスプロケット21及びチェーン22との水平方向における位置関係を示す図である。図3は、図1に示したチェーン22の詳細な構造を示す図である。なお、図1及び図2では、本発明を説明するために必要な部材のみを描画しており、その他の部材については省略している。
本形態は図1及び図2に示すように、フィルムが図1中左側から右側に向かって上下移動しながら搬送されるように複数の搬送ロール11が設けられるとともに、フィルムの搬送経路12に沿ってチェーン22を走行させるようにスプロケット21が複数設けられたフィルム搬送装置1である。後述するように、チェーン22は図1中右端において下側の領域を介して左側(フィルムの搬送経路12の上流端)に向かって配置されると共に当該上流端におけるチェーン22と接続されて無端状(円弧状)となっている。
搬送ロール11のそれぞれは、図2に示すように、搬送されるフィルムよりも広い幅を有し、互いに並行して配置されることで、フィルムの搬送経路12を形成しており、駆動軸13の回転に伴って水平軸周りに回転することで、フィルムを搬送経路12に沿って搬送する。即ち、各搬送ロール11は、長さ方向における中央部がフィルムの幅寸法よりも大きくなるように形成されると共に、両端部が前記中央部よりも縮径して駆動軸13をなすように構成されている。
スプロケット21は、本願発明における誘導部材となるものである。スプロケット21は、搬送ロール11によってフィルムが搬送される搬送領域に対して搬送ロール11の両端部よりも外側に離れた領域に設けられると共に、横から見た時(搬送ロール11の長さ方向の両端部のうち一端側から他端側に向かって見た時)にフィルムの搬送経路12に沿うように配置されている。また、スプロケット21は、後述するモータによる駆動軸24の回転に伴って水平軸周りに回転するように構成されている。
チェーン22は、本願発明におけるライン状ガイド部材となるものである。チェーン22は、SUS(ステンレス)等の耐腐食性金属からなり、スプロケット21に噛み合うことで、スプロケット21の回転に伴ってフィルムの搬送経路12に沿いながら搬送経路12よりも外回りを走行するように水平軸周りに走行する。チェーン22は、フィルムの搬送経路12の下流側から上流側に戻る際、搬送ロール11が配置された領域に対して下方を通過するように無端状となっている。チェーン22には、図3に示すように、その内側に固定部25が取り付けられている。固定部25は、L字型であって、後述する紐通し用の紐を通す孔部を有しており、チェーン22の長さ方向に沿って等間隔で例えば3箇所に設けられている。以上説明したスプロケット21及びチェーン22は、図2に示すように、搬送ロール11の両端側に各々配置されている。
なお、搬送ロール11及びスプロケット21の数は、図示したものには限らず、複数であればよい。
上記のように構成されたフィルム搬送装置1においては、フィルムをその搬送経路12に沿って搬送ロール11間にフィルム通しする作業に先立って搬送ロール11間に紐通しを行うことになる。なお、上述したスプロケット21とチェーン22と固定部25とから、本願発明の通紙装置が構成される。
以下に、上述したフィルム搬送装置1におけるフィルム通し及びそれに先立って行う紐通しについて説明する。
図4〜図9は、図1〜図3に示したフィルム搬送装置1におけるフィルム通し及びそれに先立って行う紐通しを説明するための図であり、図1に示したフィルム搬送装置1を上方から見た図である。
紐通しにおいては、まず、図4に示すように、搬送ロール11の両端側におけるチェーン22について、フィルムの搬送経路12の上流端から見た時の各々の固定部25の位置が揃うように、各チェーン22を駆動する。次いで、搬送ロール11の両端側のチェーン22、22のうち一方のチェーン22の固定部25に第1の紐51の一端側を結び付けると共に、他方のチェーン22の固定部25に第1の紐51の他端側を結びつけることで連結して固定する。第1の紐51の長さは、チェーン22間の間隔よりも長いものとし、後述する第2の紐52とでY字を形成することができる程度のものとする。
次に、図5に示すように、リールとなる玉巻き紐31として巻かれた第2の紐52の先端にゴムシート53の一端側を結び付けると共に、このゴムシート53の他端側を、フィルムの搬送領域にて第1の紐51の長さ方向における中央部分に結びつけることで連結して固定する。なお、ゴムシート53を構成する材料としては樹脂製のばね等の弾性体などであってもよい。この時、実際には第1の紐51とゴムシート53との間に、当該ゴムシート53取付け用の別の紐を介在させているが、ここでは説明を省略する。
第1の紐51を固定部25に連結した状態で紐51,52を上述したようにゴムシート53を介して互いに連結した後、スプロケット21及び搬送ロール11を回転駆動させることで、搬送ロール11を回転させながら、チェーン22をフィルムの搬送経路12に沿って走行させる。すると、図6に示すように、チェーン22に両端が連結された第1の紐51の長さがチェーン22間の間隔よりも長いことから、紐51,52によってY字が形成され、このY字がゴムシート53の伸縮により適宜変形することで紐51,52の張力が調整されながら、第2の紐52の先端がフィルムの搬送経路12の下流側に向かって引き出されていく。既述のように、第2の紐52は、第1の紐51の長さ方向における中央部に固定されていることから、搬送経路12の中央部(搬送ロール11の長さ方向における中央部)に位置することとなる。その際、第2の紐52の後端は、玉巻き紐31として巻かれた状態でフィルムの搬送経路12の上流側に待機することになる。なお、紐通しする際に搬送ロール11を駆動する理由としては、第2の紐52をフィルムの搬送方向下流側に搬送するチェーン22の働きを補助するためである。
チェーン22がフィルムの搬送経路12に沿って走行することで、第2の紐52の先端がフィルムの搬送経路12の下流側に向かって引き出されていくと、チェーン22が、上述したようにフィルムの搬送経路12よりも外回りを走行することから、図7に示すように、引き出された第2の紐52がロール11間にて紐通しされていく。この際、チェーン22がフィルムの搬送経路12よりも外回りを走行することになるため、搬送ロール11の回転速度とスプロケット21の回転速度とは、第2の紐52がチェーン22の走行によって搬送ロール11上を搬送される速度に応じたものとなるように互いに異なっている。
第2の紐52の先端側がフィルム搬送装置1の下流側に引き出された後、搬送ロール11の回転を停止させるとともに、スプロケット21の回転を停止させることでチェーン22の走行を停止させ、第1の紐51を固定部25から切り離すとともに、第1の紐51と第2の紐52とを切り離す。なお、第2の紐52がチェーン22から切り離されれば、第1の紐51と第2の紐52とを切り離さなくてもよい。そして、図8に示すように、第2の紐52の後端側に、このフィルム搬送装置1にて搬送するフィルム4の先端を結び付けて固定し、各々の搬送ロール11を回転させながら、第2の紐52をフィルムの搬送経路12の下流側に引き出す。この際、第2の紐52の引き出しは人手で行ってもよいし、第2の紐52の先端をワインダーに固定してワインダーで巻き取ってもよい。
すると、図9に示すように、第2の紐52の後端側にフィルム4の先端が固定されていることで、フィルム4が、第2の紐52が通された搬送ロール11間にてフィルム通しされていく。その際、搬送ロール11のそれぞれが、搬送されるフィルムよりも広い幅を有するものであり、搬送ロール11の中央部分にて第2の紐52がフィルムの搬送経路12の下流側に引き出されていくことで、フィルムが搬送ロール11の中央部分にてフィルム通しされていく。すなわち、搬送ロール11の中央部分にて所定の幅を有する領域が、フィルムの搬送領域となる。
上述したように本形態のフィルム搬送装置1に用いられる通紙装置においては、フィルムが搬送される搬送領域に対して左右両側のそれぞれをチェーン22が走行する構成とし、チェーン22に固定部25を設けている。そのため、固定部25に第1の紐51の両端を連結して固定し、さらに、第2の紐52の先端を第1の紐51の中央部分に連結して固定した状態で、チェーン22をフィルムの搬送経路12に沿って走行させることで、搬送ロール11間にて紐通しを行うことができる。従って、第2の紐52の後端にフィルムの先端を固定して引き出していくことでフィルム通しを行うことができるので、第1の紐51やフィルムが搬送ロールの軸端(駆動軸13の表面)に落下して噛んでしまったり、次の搬送ロールに搬送することができなくなってしまったりすることが回避される。特に、フィルムの搬送経路が長い場合であっても、紐51、52やフィルムが搬送ロール11の軸端に落下して噛んでしまったり、次の搬送ロール11に搬送することができなくなってしまったりすることを回避することができる。さらに、チェーン22がフィルムの搬送経路12に沿って走行することによって第2の紐52には一定の張力がかかっていることで、フィルムを液体中にて搬送する場合でも、紐通しに用いる紐51、52やフィルムが搬送ロールの軸端から落下してしまうことを回避することができる。
また、第1の紐51と第2の紐52との間にゴムシート53を介在させているので、これら紐51、52に張力が加わったとしても、ゴムシート53がその張力を吸収できるので、軸端への紐51、52の落下や紐51、52の断裂が起こることなく紐通しできる。
以下に、上述したフィルム搬送装置をフィルム製造装置に適用した例について説明する。このようなフィルム製造装置2としては、例えば図10〜図12に示すように、フィルムを複数の処理槽となる洗浄槽40a〜40c内を搬送して製造する構成が挙げられる。
図10は、図1〜図3に示したフィルム搬送装置1を適用したフィルム製造装置の一例を示す縦断面図である。図11は、図10に示した洗浄槽40a〜40cの内部の構成を示す図である。図12は、図10に示した洗浄槽40a〜40cを上方から見た図である。
図10〜図12に示すフィルム製造装置2においては、図1〜図3に示したフィルム搬送装置1によってフィルムを搬送することになるが、洗浄槽40a〜40c内においても、搬送ロール11及びスプロケット21が設けられており、搬送ロール11によって形成された搬送経路12に沿ってフィルムが搬送されるとともに、スプロケット21に噛み合わされたチェーン22が洗浄槽40a〜40c内をフィルムの搬送経路12に沿って走行することになる。
洗浄槽40a〜40cは、その側面に、チェーン22を外部から視認可能とする確認窓41がそれぞれ気密に設けられており、この確認窓41を介してチェーン22の走行を外部から確認することができる。また、洗浄槽40a〜40cの天面には、図13に示すように、洗浄槽40a〜40cの内部を気密状態とする天井壁43が備えられている。この天井壁43には、チェーン22を外部から視認可能とする確認窓42がそれぞれ設けられており、この確認窓42を介してチェーン22の走行を外部から確認することができる。また、天井壁43の上には、スプロケット21を駆動するための駆動部となるモータ23が設置されている。このように構成された洗浄槽40a〜40c内には、塩化メチレン等の有機溶剤からなる処理液3がそれぞれ収容されて撹拌されている。
また、本例におけるフィルム製造装置2においても、チェーン22は、フィルムの搬送経路12の下流側から上流側に戻る際、搬送ロール11が配置された領域に対して下方、例えば洗浄槽40a〜40cに対して階下を通過する構成となっている。なお、複数の搬送ロール11によって形成されるフィルムの搬送経路12の長さは、搬送ロール11の幅の20倍〜100倍であることが好ましい。
上記のように構成されたフィルム製造装置2においては、洗浄槽40a〜40cの順番で、上述した紐通しが行われた後、フィルム通しが行われ、フィルムが搬送されていくことになるため、洗浄槽40aのフィルムの搬送経路12の上流側には、上述した玉巻き紐31が設けられている。
以下に、上記のように構成されたフィルム製造装置2を備えた微多孔膜製造装置における微多孔膜製造方法について説明する。
まず、二軸押し出し機などの混練機を用いて、例えばポリオレフィン樹脂が溶融する温度にて、ポリオレフィン樹脂に可塑剤となる流動パラフィンを混練してポリオレフィン溶液を調整する。
次に、このポリオレフィン溶液をダイからゲルシート状に吐出すると共に、このゲルシートをチルロールなどの冷却装置などを用いて冷却してフィルムを得る。その後、このフィルムについて、同時二軸延伸装置や逐次二軸延伸装置を用いて縦方向及び横方向に延伸させる。
次に、上述したように、洗浄槽40a〜40c内にてフィルムを搬送する搬送ロール11間にて紐通しを行う。続いて、フィルムを上述した洗浄槽40a〜40c内にてフィルム通しする。
洗浄槽40a〜40cには、上述したように、塩化メチレン等の有機溶剤からなる処理液3がそれぞれ収容されているため、フィルムを洗浄槽40a〜40c内にてフィルム通しすることで、フィルムに含有された可塑剤が除去されて微多孔膜が得られる。
次に、洗浄槽40a〜40c内にて可塑剤が除去された微多孔膜を乾燥させて、ワインダーなどの巻き取り部にてロールに巻き取る。
上述したフィルム製造装置2においても、図1〜図3に示したフィルム搬送装置1と同等の効果を得ることができる。即ち、フィルムが搬送される搬送領域に対して左右両側のそれぞれをチェーン22が走行する構成とし、チェーン22に固定部25を設けている。そのため、固定部25に第1の紐51の両端を連結して固定し、さらに、第2の紐52の先端を第1の紐51の中央部分に連結して固定した状態で、チェーン22をフィルムの搬送経路12に沿って走行させることで、搬送ロール11間にて紐通しを行うことができる。従って、第2の紐52の後端にフィルムの先端を固定して引き出していくことでフィルム通しを行うことができるので、第1の紐51やフィルムが搬送ロールの軸端(駆動軸13の表面)に落下して噛んでしまったり、次の搬送ロールに搬送することができなくなってしまったりすることが回避される。特に、フィルムの搬送経路が長い場合であっても、紐51、52やフィルムが搬送ロール11の軸端に落下して噛んでしまったり、次の搬送ロール11に搬送することができなくなってしまったりすることを回避することができる。さらに、チェーン22がフィルムの搬送経路12に沿って走行することによって第2の紐52には一定の張力がかかっていることで、フィルムを液体中にて搬送する場合でも、紐通しに用いる紐51、52やフィルムが搬送ロールの軸端から落下してしまうことを回避することができる。
また、第1の紐51と第2の紐52との間にゴムシート53を介在させているので、これら紐51、52に張力が加わったとしても、ゴムシート53がその張力を吸収できるので、軸端への紐51、52の落下や紐51、52の断裂が起こることなく紐通しできる。
そして、フィルムが処理液3中を搬送されることになるため、有効なものとなる。即ち、液中では浮力による紐51、52の浮き上がりや液の流れによる紐51、52の蛇行が起こりやすいが、搬送ロール11の長さ方向における第2の紐52の位置を両端側のチェーン22,22によって中央部に規制しながら張力を加えているので、液中にて搬送経路が長くても確実に紐通しを行うことができる。そして、チェーン22及びスプロケット21を用いることにより、作業者が処理液に触れることを防止しつつ、このような簡便な構成(チェーン22及びスプロケット21)だけを処理液に浸漬するだけで済むので、大型の自動フィルム通し装置を用いる場合よりも簡便に紐通し及びフィルム通しを行うことができる。
また、上述したように洗浄槽40a〜40cの天面に、確認窓42が設けられた天井壁43が備えられていることにより、洗浄槽40a〜40c内に収容された処理液3が揮発してしまうことを防止できながらも、更には作業者が処理液3に触れることなく、チェーン22の走行を確認することができる。
また、チェーン22が、フィルムの搬送経路12の下流側から上流側に戻る際、搬送ロール11が配置された領域に対して下方を通過する構成となっていることで、チェーン22が洗浄槽40a〜40cに対して階下を通過しているため、チェーン22は、フィルムの搬送経路12の下流側から上流側に最短経路で戻る構成とすることができる。なお、チェーン22を無端状ではなく、フィルムの搬送経路12の上流側と下流側とを往復する構成とすることも考えられるが、チェーン22を無端状とした方が、紐通しの紐やフィルムの搬送状態に応じてチェーン22の走行方向を切り替える必要がない等、制御が容易となる。
ここで、既述の背景の項目にて説明した各特許文献1、2と本発明との差異について詳述する。特許文献1は、2頁目上段左欄第6行〜8行における「ガイドロープ23の先端のたるみを手で持って巻取機24の上を越すように投げる」の記載からも、手作業で対応可能なレベルの寸法、具体的には小型の装置を対象としていることは明らかである。また、特許文献1における2頁目上段左欄第10行〜第16行及び3頁目上段右欄第14行〜第17行に記載のように、特許文献1では引取ローラ15〜20の片側のみに設置された溝付案内ローラ4〜9、41〜51によってフィルム通しを行っており、本発明で課題としている、フィルムがロールの端部に寄ってしまうという現象については何ら考慮されていない。
これに対して本発明では、微多孔膜の製造工程において、微多孔膜(詳しくは「多孔」が生成する前のフィルム)を洗浄するといった微多孔膜に特有の工程が設けられており、その洗浄工程の分だけフィルムの搬送経路が通常のバルク状のフィルムよりも長いため、紐通し及びフィルム通しが極めて困難であり、更に微多孔膜には「多孔」が形成されているので一般的なバルク状フィルムとは性状が根本的に異なり、具体的には強度が弱くフィルム通し時にロールの端にフィルムが寄りやすいという現象が起こることに着目して、そのような現象を回避すべく発明をなしえたものである。特許文献1には、そのようなフィルムの性状や搬送経路の長さに由来する課題について記載も示唆もされていない。
しかも、微多孔膜における洗浄工程は有機溶剤を使用するため、純水などを用いた一般的な水処理工程を参考にすることはできず、加えて有機溶剤が使用されている雰囲気は密閉されているため作業者の目視に頼らず確実な紐通し及びフィルム通しが要求されるところ、特許文献1では作業者の「投げる」といった作業で一部足りるようなレベルの小型の装置を対象としており、本発明が対象としている大型の微多孔膜製造装置を示唆する記載もない。
更に、洗浄前のフィルムは、ポリオレフィン樹脂と可塑剤とにより構成されている。そのため、フィルム表面は可塑剤により湿潤状態となっており、そしてこの可塑剤はいわば「油」のような表面張力の小さい潤滑剤であることから、フィルムは極めて保持されにくく滑りやすい。従って、紐通しをロール端部で行っておき、その後ロールに対するフィルムの摩擦力に頼って中央部までフィルム通し位置を移動させようとしても、フィルムが滑りやすいことからフィルムは中央部に移動しない。これに対して本発明では、ロールの中央部にて紐通しを行っていることから、可塑剤により湿潤しているフィルムであっても、容易に且つ確実に紐通しできる。
ここで、各ロールは、水平となるように配置されると共に、各ロール間についても互いに平行となるようにレイアウトされている。しかし、各ロールは、互いの平行度が特定の規格内となるように配置されているので、微視的に見ると、設置面に対する各ロールの向き及び各ロール同士の平行度は、ごく僅かにずれが生じている。従って、可塑剤により湿潤したフィルムは、液流れによって抵抗を受けていることも加わって、フィルム通し時、前記僅かなずれに基づいてロールの端部に寄っていく傾向がある。しかし、本発明では紐通しを行うにあたって、紐51、52によってチェーン22間に亘るY字を形成しており、しかもこのY字は、紐51、52間にゴムシート53を介在させていることから、搬送経路が極めて長い洗浄槽40a〜40cに亘って紐通しする際であっても、紐51、52に加わる張力に抗して確実に維持される。即ち、搬送経路が極めて長い場合には、搬送経路の途中において紐51、52がテンションフリーの状態にならないようにある程度大きな張力を与えながら紐通しを行う必要があるところ、そのような張力に抗しつつ且つ紐51、52が切れないようにしながら、紐通しを行う搬送経路における紐通し開始位置から紐通し終了位置までに亘って、第2の紐52をチェーン22間の中央部に確実に配置できる。そのため、上記のような各ロールの設置に伴う位置ずれが極僅かに生じている現実上の装置であっても、フィルム通しを容易に行うことができる。
また、特許文献2に関しては、液中での現象に着目している点については本発明と共通しているが、図2から分かるように、染色槽40及び架橋槽50の上面は開放されている。また、特許文献2は、フィルム同士を接合する技術に関する内容であり、本発明が対象としている、フィルムの製造開始時における紐通しやフィルム通しに関する内容ではないため、上記特許文献1と本発明との差異を埋めるものではない。なお、特許文献2における上記「液中」で行われる処理は、フィルムの「染色」や「架橋」であり、特許文献2が偏光板を対象としていることから、この「染色」や「架橋」がフィルムの表面を対象とした処理であることは当然である。従って、微多孔膜製造工程における、フィルムの表面から内部までに亘って含まれている可塑剤を除去するためにフィルムに形成されつつある「微多孔」を介してフィルムの膜厚方向に亘って洗浄液を通過させる必要がある洗浄工程と比べて、特許文献2における液中の浸漬時間が短いことは明らかである。具体的には、フィルムの洗浄により微多孔膜を形成する時、処理液によって可塑剤がフィルムから抽出除去されて、洗浄前のフィルムに含まれていた可塑剤の位置に対応する孔が形成される。従って、洗浄液はフィルムの膜厚方向に亘ってフィルム内部に浸透する必要があるので、液体をフィルムの表面に単に接触させるだけのフィルムの表面処理と比べて、微多孔膜製造工程における洗浄処理には極めて長い時間を要する。また、微多孔膜は細い繊維状のポリオレフィン樹脂からなるフィブリルが多数集まって形成されるため、孔の数量、位置及び形状は微多孔膜の幅方向及び長さ方向において微視的にはまちまちになっていると言える。従って、このような孔の数量、位置及び形状が面内において一様とは言えない微多孔膜を形成する際のフィルムの洗浄処理では、洗浄液がフィルム内部に浸透する度合いについてもフィルムの幅方向及び長さ方向においてばらつきが生じて、その結果洗浄液によってフィルムが受ける物理的影響の度合いも幅方向及び長さ方向にて微視的にばらつく。具体的には、例えば孔の形成割合が比較的大きい(孔の数量が多い、あるいは孔の大きさが大きい)部位においては、フィルム内部に大量の処理液が入り込むので、この処理液の影響によってフィルムが物理的な抵抗を受けて揺らぎやすくなる。一方、孔の形成割合が比較的小さい(孔の数量が少ない、あるいは孔の大きさが小さい)部位においては、フィルム内部に多くの処理液が入り込まないので、それ程抵抗を受けずに液中を搬送される。そして、このような処理液によって受ける物理的影響の大きい度合いと小さい度合いとが幅方向及び長さ方向に微視的に偏在しているフィルムを洗浄する時には、液中を搬送される時にフィルムは物理的抵抗の小さい部位に向かって動く傾向があり、しかも既述のようにフィルム表面は可塑剤によって滑りやすくなっていることからも、更には「洗浄」処理であり、処理液を当然に撹拌していることから、フィルムの幅方向の長さが小さいフィルム通し時においては、特にロール端部に当該フィルムが寄りやすい。従って、特許文献2においてフィルムの搬送を行っているからといって、本発明と既述の特許文献1との差異を埋める技術とはなりえない。
また、搬送ロール11とスプロケット21とを同軸で駆動させる構成とすることも考えられるが、その場合、スプロケット21やチェーン22のメンテナンス時に、搬送ロール11までも取り外す必要が生じるため、上述したように、スプロケット21は、チェーン22がフィルムの搬送経路12に沿いながら搬送経路12よりも外回りを走行するように、搬送ロール11とは別個の駆動軸によって駆動する構成とすることが好ましい。
なお、上記の紐通し及びフィルム通しを行う場合には、通常のフィルム搬送速度よりも遅い速度でこれら紐通し及びフィルム通しが行われて、その後フィルムが各工程の上流端から下流端に到達した時、フィルム搬送速度を任意の製造速度まで速めて、通常の連続処理が開始される。
1 フィルム搬送装置
2 フィルム製造装置
4 フィルム
11 搬送ロール
21 スプロケット
22 チェーン
25 固定部
A フィルムの搬送方向
B チェーンの走行方向
C フィルム(紐)が引き出されていく方向

Claims (16)

  1. フィルムを搬送するための搬送ロールを複数備えたフィルム搬送装置に用いられ、フィルムをその搬送経路に沿って前記複数の搬送ロール間に通紙する際に、フィルムを前記複数の搬送ロール間に通紙する作業に先立って複数の搬送ロール間に紐通しを行う通紙装置であって、
    前記複数の搬送ロールによってフィルムが搬送される搬送領域に対して前記搬送ロールの両端部から外側に離れた領域にそれぞれ設けられ、ライン状ガイド部材をフィルムの搬送経路に沿って走行させる複数の誘導部材と、
    前記ライン状ガイド部材のそれぞれに設けられ、前記紐通し用の紐を前記ライン状ガイド部材に連結するための固定部と、を有する通紙装置。
  2. 請求項1に記載の通紙装置において、
    前記誘導部材は、前記ライン状ガイド部材がフィルムの搬送経路に沿いながら当該搬送経路よりも外回りを走行するように配置されている、通紙装置。
  3. 請求項1または2に記載の通紙装置において、
    前記ライン状ガイド部材のそれぞれは、無端状に形成されている、通紙装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一つに記載の通紙装置において、
    前記ライン状ガイド部材のそれぞれは、フィルムの搬送経路の下流側から上流側に戻る領域が、前記搬送ロールが配置された領域に対して階下に配置されている、通紙装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一つに記載の通紙装置において、
    前記ライン状ガイド部材のそれぞれは、水平軸周りに配置されている、通紙装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一つに記載の通紙装置において、
    前記誘導部材を駆動させる駆動部を有する、通紙装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一つに記載の通紙装置において、
    前記固定部に連結される紐が巻回されたリールを有する、通紙装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか一つに記載の通紙装置と、
    処理液が収容される処理槽と、を備え、
    前記搬送ロールは、フィルムが処理液中を搬送されるように前記処理槽内に配置されている、フィルム製造装置。
  9. 請求項8に記載のフィルム製造装置において、
    前記処理液が有機溶剤である、フィルム製造装置。
  10. 請求項8または9に記載のフィルム製造装置において、
    前記処理槽の側面には、前記ライン状ガイド部材を外部から視認可能とする確認窓が設けられている、フィルム製造装置。
  11. 請求項8ないし10のいずれか一つに記載のフィルム製造装置において、
    前記処理槽は、当該処理槽を気密状態とするための天井壁をその天井面に備え、
    前記天井壁には、前記ライン状ガイド部材を外部から視認可能とする確認窓が設けられている、フィルム製造装置。
  12. 請求項8ないし11のいずれか一つに記載のフィルム製造装置において、
    フィルムの搬送経路の長さは、当該搬送経路を構成する搬送ロールの幅の20倍〜100倍である、フィルム製造装置。
  13. 樹脂と可塑剤とを混練して樹脂溶液を得るための混練機と、
    前記樹脂溶液をゲルシート状に吐出するダイと、
    ゲルシート状に吐出された樹脂溶液を冷却してフィルムを得るための冷却装置と、
    前記フィルムを延伸する延伸装置と、
    延伸済のフィルムから可塑剤を除去して微多孔膜を得るための請求項8ないし12のいずれか一つに記載のフィルム製造装置と、
    前記微多孔膜を巻き取る巻き取り部と、を有する微多孔膜製造装置。
  14. フィルムを搬送するための搬送ロールを複数備えたフィルム搬送装置に用いられ、フィルムをその搬送経路に沿って前記複数の搬送ロール間にフィルム通しする際に、フィルムを前記複数の搬送ロール間にフィルム通しする作業に先立って複数の搬送ロール間に紐通しを行う通紙装置を用いたフィルム通し方法であって、
    前記複数の搬送ロールによってフィルムが搬送される搬送領域に対して前記搬送ロールの両端部から外側に離れた領域にそれぞれ設けられたライン状ガイド部材に第1の紐の両端をそれぞれ連結する工程と、
    前記搬送領域にて前記第1の紐の中央部分に第2の紐の一端を連結する工程と、
    前記ライン状ガイド部材をフィルムの搬送経路に沿って走行させ、前記第2の紐の一端側をフィルムの搬送経路の下流側に向かって引き出すとともに、前記第2の紐の他端側をフィルムの搬送経路の上流側にて待機させる工程と、
    前記第2の紐の一端側が前記フィルム搬送装置の下流側に引き出された後、前記ライン状ガイド部材を停止させ、前記第2の紐の一端側を前記ライン状ガイド部材から切り離す工程と、
    前記第2の紐の他端側にフィルムの先端を固定し、前記第2の紐の一端側をさらに引き出してフィルムを前記複数の搬送ロール間にてフィルム通しする工程と、を含むフィルム通し方法。
  15. 請求項14に記載のフィルム通し方法において、
    前記第2の紐の一端を連結する工程は、前記第1の紐の中央部分に弾性体を介して前記第2の紐の一端を連結する工程であり、
    前記上流側にて待機させる工程は、前記弾性体の伸縮により前記第2の紐に加わる圧力変動を緩和しながら行う工程である、フィルム通し方法。
  16. ポリオレフィン樹脂と可塑剤とを混練してポリオレフィン溶液を調整する工程と、
    前記ポリオレフィン溶液を冷却して前記フィルムとしてゲルシートを形成する工程と、
    可塑剤を除去するために洗浄槽内にて前記ゲルシートをフィルム通しする工程を、請求項14または15に記載のフィルム通し方法を用いて行う工程と、
    前記洗浄槽を通過して可塑剤が除去された微多孔膜を巻き取る工程と、を含む微多孔膜製造方法。
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