JP2019536059A - 多重走査時間集束を用いた高速深組織画像化システム - Google Patents

多重走査時間集束を用いた高速深組織画像化システム Download PDF

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Abstract

組織画像化システムは、レーザーを出力するためのレーザーモジュールと、レーザーモジュールから受け取ったレーザーパルスを、複数の時間遅延サブパルスに分離するように構成された光学遅延モジュールと、光学遅延モジュールからのサブパルスをターゲット体積に送達するための望遠鏡と、第1及び第2のサブパルスによるターゲット体積の励起に応じてターゲット体積内で生成された光子を収集するように構成された光検出器と、を含む。システムはさらに、光学遅延モジュールから時間多重化レーザーパルスを受け取り、時間多重化レーザーパルスを第1のサブビーム及び第2のサブビームを含む複数のサブビームに分離するように構成された空間多重化モジュールを含んでもよく、第1のサブビーム及び第2のサブビームは、ターゲット体積内の第1の深さに形成された第1の画像平面に対して、及びターゲット体積内の第2の深さに形成された第2の画像平面に対して空間的に分離される。

Description

本出願は、2016年10月30日に出願された、米国仮出願第62/414788号の優先権を主張し、その明細書は全ての目的についてその全体が本明細書に組み込まれている。
現代の神経科学の主要な目標は、神経ネットワークが、認知機能に関連する機能を実行する方法を理解することである。この目標を達成するために、たとえ最も単純であっても、神経ネットワークのブロックを構築している大型ニューロンの活動を同時に独立して記録することが有用である。しかし、この課題は、利用可能なツール及び技術の欠点に妨げられている。
ある種の光学顕微鏡は、げっ歯類の脳内の数万のニューロンから活動をほぼ同時に記録可能にすることによってこの課題に対処し、それにより、人間の脳の様々な健康状態及び病理学的状態を含む、哺乳類の脳内の情報処理の基本原理を理解することについて主要な飛躍を可能にしている。
顕微鏡は、多重走査時間集束(Multiplexed Scanned Temporal Focusing,MuST)技術を、最適化されたパルス特性を有するレーザーシステムと組み合わせて使用する。MuSTは斬新な技術であり、局所的な微小回路を完全な皮質神経回路のレベルに橋渡しする。しかし、大きな体積の皮質、例えば500×500×500マイクロメートル(μm)よりも大きな体積のバイアスのない機能的画像化を、単一細胞分解能及び生理学的時間スケール(例えば5Hzよりも高速)で実行することは依然として困難である。
哺乳類の大脳皮質における神経ネットワークの活動は、知覚、運動行動の発生、または記憶形成などの複雑な脳機能をサポートする。プロセスを理解するために、高空間−時間分解能で、理想的には機能的皮質神経回路を含む大きな体積の大脳皮質内の全てのニューロンからの記録を行うことが必要である。この10年にわたり、2光子走査顕微鏡法(2 Photon Scanning Microscopy,2PM)及び遺伝符号化カルシウム指標(Genetically Encorded Calcium Indicators,GECIs)の組合せが、ニューロン活動の光学的な読み出しのための必須ツールとして出現している。GCaMPsなどのGECIsの変形例が、ニューロン活動の代わりに、ニューロンの効率的な、細胞の種類に特有のラベリングや、細胞内カルシウムレベルの変化の感度の高い光学的記録のために幅広く使用されている。しかし、従来の2光子走査顕微鏡法における機械的、及び光学的制約は、神経ネットワークダイナミクスを捕捉可能な有効体積視野(Volumetric Field−Of−View,V−FOV)及び時間分解能を厳しく制限してきた。
2光子走査顕微鏡法は、ほぼ回折限界の光学分解能、優れた信号対雑音比及び、重要な、かつ、1光子励起に基づく他の高速体積画像化手法とは対照的に、改善された深さ方向の侵入を特徴とする。しかし、これらの利点は、体積画像を取得することができるように、回折限界励起スポットが、水平面で、軸方向に沿って走査されなければならず、時間分解能が低くなるという欠点を有する。既知の回折限界2光子走査手法は、様々な性能を有する。具体的には、典型的な350×350μmまたは512×512画素平面を仮定すると、1kHz(キロヘルツ)の走査周波数の標準的なガルバノメトリック点走査は、2方向走査に関して約4Hz(ヘルツ)のフレームレート(これはまた、画像化システムの「時間分解能」とも呼ばれうる)を得る。
この速度限界を解決するための方法は、音響−光学偏向器(Acousto−Optical Deflectors,AODs)を用いたランダムアクセス走査を含み、方法は最大約50kHz/Nのレートで画像取得するために設計され、ここで、Nは点の数である。第2の可能性として、AODsまたは共振スキャナーを用いた高速平面走査は、フレームレートを顕著に増大させることができる。例えば、典型的な8kHzの共振スキャナーは、前述の350×350μm(512×512画素)画像について2方向走査モードで、「ビデオレート」(例えば30Hz)を達成するのに有効となるが、30Hzのフレームレートで軸方向に1秒当たり約5から10の個別のz平面または約50μmをカバーすることができるのみである。将来、機械的走査速度が改善されたとしても、そのような走査速度の増加は、有用な信号対雑音レベルを維持するために照射強度を増加することによって達成されなければならないため、蛍光飽和が、最終的に走査速度全体に制限を課す可能性がある。点状の2光子レーザー走査に他の三次元(3D)画像化手法が存在するが、ほとんどは、依然として小さなV−FOVを提供するのみであり、細胞レベルの画像分解能を達成できないか、または散乱体の感受性に起因して、前述の性能目標にははるかに及ばない。目標位置への走査を限定することによりフレームレートを増大しうるランダムアクセス走査手法は、ニューロンの位置における事前の知見を必要とし、そのため、ニューロンがフレームごとに動くため、覚醒した動物に応用するのは困難である。
本開示の1つの態様に従う組織画像化システムは、レーザーパルスを出力するためのレーザーモジュールと、レーザーモジュールから受けたレーザーパルスを、複数の時間遅延サブパルスに分離するように構成された光学遅延モジュールと、光学遅延モジュールからターゲット体積へサブパルスを送達するための望遠鏡と、第1及び第2のサブパルスによるターゲット体積の励起に応じて、ターゲット体積内で生じた光子を収集するように構成された光検出器と、を含む。サブパルスは、第1のサブパルス及び第2のサブパルスを含み、第2のサブパルスは第1のサブパルスに対して3倍以上遅延される。第1のサブパルスはターゲット体積内の第1の深さに集束されてもよく、第2のサブパルスはターゲット体積内の第2の深さに集束されてもよく、第2の深さは第1の深さとは異なる。代替的に、第1及び第2のサブパルスは、ターゲット体積内の同じ深さに集束されてもよいが、隣接する平面に向けられうる。
光学遅延モジュールは、好適には、レーザーパルスを複数のサブパルスに分離するように構成されたビームスプリッターと、第1のサブパルスと第2のサブパルスとの間に時間遅延を導入するための少なくとも2つの光学経路と、第1及び第2のサブパルスを含む時間多重化レーザーパルスを形成するために、第1及び第2のサブパルスを結合するための光学結合器と、を含み、望遠鏡が、時間多重化レーザーパルスをターゲット体積に送達する。光学経路は、自由空間伝搬を介して、または光ファイバーを介して、時間遅延を導入しうる。光学遅延モジュールはさらに、好適には、ビームスプリッターから受け取った第1のサブパルスを、ターゲット体積の第1の深さに集束するための第1の発散を有する第1の集束レンズと、ビームスプリッターから受け取った第2のサブパルスを、ターゲット体積の第2の深さに集束するための第2の発散を有する第2の集束レンズと、を含む。
組織画像化システムはさらに、好適には、光学遅延モジュールから時間多重化レーザーパルスを受け取るように構成された空間多重化モジュールを含む。空間多重化モジュールは、時間多重化レーザーパルスを、第1のサブビーム及び第2のサブビームを含む複数のサブビームに分離するためのビームスプリッターを含む。第1のサブビーム及び第2のサブビームは、ターゲット体積内の第1の深さに形成された第1の画像平面に対して、及びターゲット体積内の第2の深さに形成された第2の画像平面に対して空間的に分離される。
空間多重化モジュールはさらに、好適には、第1及び第2のサブビームを角度偏向するためのスキャナーを含み、第1及び第2のサブビームがそれぞれ、第1及び第2の画像平面の第1及び第2の集束領域上に走査される。この態様において、レーザーモジュールは、第1の反復率で放出された光パルスを含むレーザービームを出力するように構成され、第1の反復率は少なくとも1MHzであり、各パルスは10ps未満の持続時間である。レーザーモジュールによって出力される光に関するターゲット体積内の集束スポットが、レーザーモジュールによって、連続するパルスの放出の間に、およそ第1の方向の集束スポットの幅だけ、第1の方向に変更されるように、空間多重化モジュールはさらに、好適には、第1の反復率に基づく速さでスキャナーを移動するように構成されたコントローラを含む。
システムはさらに、好適には、スキャナーから角度偏向された第1及び第2のサブビームを受け取り、角度偏向された第1及び第2のサブビーム内の光パルスをそれらの各スペクトル成分に分光するための時間集束格子を含む。第1及び第2の時間的サブパルスがターゲット体積の同じ深さの隣接する平面に向けられることとなる実施形態では、複数の時間集束格子が使用される。
さらに、光検出器は、好適には、光増倍管と、ターゲット体積内で発生した光子を集束するためのマイクロレンズアレイと、を含む。本組織画像化システムは、空間多重化モジュールのみを有して提供されることもありうる。
本開示の別の態様において、ターゲット体積内の蛍光体の高速画像化のための方法が提供される。この方法は、それぞれ10ps未満の持続時間のパルスを含むパルスレーザービームを提供する段階と、パルスレーザービームのパルスを第1のサブパルス及び第2のサブパルスを含む複数のサブパルスに分離する段階と、ターゲット体積に入る第1のサブパルスと、ターゲット体積に入る第2のサブパルスとの間に時間遅延を導入する段階であって、時間遅延が少なくとも3nsである段階と、第1及び第2のサブパルスによるターゲット体積の励起に応じて、ターゲット体積内で生成された光子を収集する段階と、を含む。本方法は、第1のサブパルスをターゲット体積内の第1の深さに集束する段階と、第2のサブパルスをターゲット体積内の第2の深さに集束する段階と、をさらに含んでもよく、第2の深さが第1の深さと異なる。
本方法に従う第1及び第2のサブパルスによるターゲット体積の励起は、好適には、2光子励起方式、3光子励起方式またはその組み合わせの、ターゲット体積内の蛍光体の励起を含む。
また、本方法は、好適には、第1及び第2のサブパルスを含む時間多重化レーザーパルスを形成するために第1及び第2のパルスを結合する段階と、時間多重化レーザーパルスを、第1のサブビーム及び第2のサブビームを含む複数のサブビームに空間的に分離する段階と、空間的に分離された時間多重化レーザーパルスをターゲット体積に送達する段階と、をさらに含み、第1のサブビーム及び第2のサブビームが、ターゲット体積内の第1の深さに形成された第1の画像平面に対して、及びターゲット体積内の第2の深さに形成された第2の画像平面に対して空間的に分離される。
本方法は、好適には、第1及び第2のサブビームをスキャナーで角度偏向し、それによって第1及び第2のサブビームが、第1及び第2の画像平面の第1及び第2の集束領域上でそれぞれ走査される段階をさらに含む。さらに、レーザーモジュールによって出力される光に関するターゲット体積内の集束スポットが、パルスレーザービームの連続するパルスの放出の間に、ほぼ第1の方向の集束スポットの幅だけ第1の方向に偏向されるように、スキャナーが、好適には、パルスレーザービームの反復率に基づく速さで移動される。
また、ここでも、本方法はビームを空間多重化するステップを含むのみであることも考えられうる。
図面は、限定のためではなく、例示のみのために、本教示に従う1つまたは複数の実施例を示す。図面において、類似する参照符号は同じまたは類似の要素を指す。
本発明の一態様に従う例示的な画像化システムの概略図である。 図1に示された時間集束レーザービームレットの空間多重化の拡大図である。 実施例に従う空間多重化されたサンプルの走査を示す。 実施例に従う、画像化システムによるサンプルの走査の段階を示す。 実施例に従う、画像化システムによるサンプルの走査の段階を示す。 実施例に従う、画像化システムによるサンプルの走査の段階を示す。 実施例に従う、画像化システムによるサンプルの走査の段階を示す。 実施例に従う、時間多重化モジュールの概略図である。 実施例に従う、サンプル内に侵入する時間多重化サブパルスを示す。 別の実施例に従う、サンプル内に侵入する時間多重化サブパルスを示す。 本発明に従う方法の実施例の第1のシーケンスに従う、サンプル内に侵入する時間的かつ空間的に多重化されたビームを概略的に表す。 本発明の実施形態に従う方法の実装例の第2のシーケンスに従う、サンプル内に侵入する時間的かつ空間的に多重化されたビームを概略的に表す。 本発明に従う方法の実施例の第3のシーケンスに従う、サンプル内に侵入する時間的かつ空間的に多重化されたビームを概略的に表す。 実施例に従う、(時間多重化されたサブパルスまたはそうでない)光学パルスのための集束されたスポットの走査を示す。 実施例に従う、(時間多重化されたサブパルスまたはそうでない)光学パルスのための集束されたスポットの走査を示す。 実施例に従う、核閉じ込めされた赤色の蛍光たんぱく質を表すマウスの聴覚皮質における、体内体積スタック取得を示す。 本開示の態様が実施されうるコンピュータシステムを示すブロック図である。 複数の時間集束格子をサポートするための格子アセンブリを示す。
多重走査時間集束(MuST)に関する2つの技術が、本明細書において開示される。2つの技術は、2光子走査顕微鏡法及び3光子走査顕微鏡法を含む。開示されたMuST技術(2光子及び3光子)のいずれも、既知の技術と比較して高フレームレートで高いカルシウム画像取得に関する優れた性能を提供する。
図1は、例示的な画像化システム100の概略図を示す。画像化システム100は、光の反復超高速パルスを含むパルス化主レーザービーム109(「レーザーパルス」と呼ばれうる)を出力する(または放出する)、パルス出力レーザーモジュール139を含む。例えば、レーザーモジュール139は、例えば、市販の、または特注のファイバーベースのチャープパルス増幅器(Fiber−based Chirped Pulse Amplifier,FCPA)を用いて実現されうる。レーザーモジュール139は、例えば、1から5MHzの反復率で、光のパルスを出力しうる。光の各パルスの持続時間はそれぞれ、例えば100ps(ピコ秒)未満、50ps未満、20ps未満、10ps未満、5ps未満、1ps未満、100fs(フェムト秒)未満、50fs未満、または20fs未満でありうる。レーザーモジュール139のいくつかの実施例は、「フェムト秒レーザー」と呼ばれうる。光の各パルスは、光の単一パルス内で、サンプル119の励起体積を励起するのに効果的なレーザーパワーを送達する。例えば、レーザーモジュールは、サンプル119内のターゲット位置において、約100nJ(ナノジュール)のパワーを送達する各パルスを有して、1MHzの反復率で1040nm波長の光のパルスを出力しうる。
図1に示された例において、レーザーモジュール139によって出力されるメインビームは、ビームスプリッター107(「空間セパレーター」とも呼ばれうる)を含む空間多重化モジュール110に提供され、これは、受け取ったメインビームを複数のサブビーム(「ビームレット」と呼ばれうる)に分割する。ビームスプリッター107によって出力される複数のサブビームは、まとめて「ビーム109」と呼ばれうる。いくつかの実施例において、ビームスプリッター107は、受け取った入射ビームを互いに等しい強度及び等しい角度によって特徴づけられうる複数のサブビームに分離する複数スポット回折光学素子(Diffractive Optical Element,DOE)を含みうる。1次元及び2次元(1D/2D)複数スポット回折光学素子の両方が存在する。1D素子は、ビームを直線に沿って分離し、2D素子は例えば、2×2または3×3のスポットの行列に配列されたビームを生成する。いくつかの例において、ビームスプリッター107は、レーザーモジュール139から受け取ったメインビームを4つのサブビームに分割して、ターゲット上に2×2行列の集束スポット(図2に示された集束スポット201、203、205、207によって示されるようなサンプル119)を得る。レーザーモジュール139によって出力されたメインビームの、複数のサブビームへの分割及び画像化平面内の異なる位置にサブビームを集束すること(例えば、図2の集束スポット201、203、205、207の配置)は、「空間多重化」と呼ばれうる。
ビーム109に含まれる複数のサブビームは引伸ばされて、変化する、選択的な、及び制御された(例えば計算デバイス131または画像化システム100の他の要素によって)ビーム109の角度偏向を実行するスキャナー111の方へ向けられてもよく、その結果、サンプル119において集束スポットの制御された位置決定を得る。いくつかの例において、スキャナー111は、直線に沿ってビーム109の偏向を実行する1Dスキャナーでありうる。いくつかの例において、図3及び10Aの例に示されるように、スキャナー111は、2軸に関して角度偏向を実行する2Dスキャナーでありうる。スキャナー111は、ビーム109の角度偏向量を制御可能に変化させるために、例えば、1つもしくは複数のガルバノミラー、走査屈折光学系、1つもしくは複数の音響−光学偏向器、及び/または1つもしくは複数の電気−光学偏向器を含みうる。
スキャナー111によって付与された偏向の後、ビーム109は、ビーム109に含まれるサブビームを集束させるための球面走査レンズ113によって変換され、時間集束格子などのスペクトル分散素子115上に複数の焦点を形成しうる。スペクトル分散素子115は、ビーム109内に含まれる光パルスをそのスペクトル成分に分散し、これらは時間集束レンズ(TF−レンズ)137及び対物レンズ133を含む望遠鏡117によって時間的、空間的に再集束され、サンプル119の画像平面において画像化される。例えば、4×4または4×2空間時間多重化が、画像化システム100の他の要素とともに望遠鏡117によって提供可能である。空間多重化の例が、図2及び3に示され、これらとともに議論され、時間多重化の例が図5、6A及び6Aに示され、これらとともに議論され、4×3空間時間多重化の例が、図7から9に示され、これらとともに議論される。
遺伝符号化カルシウム指標などの、しかしこれらに限定されない蛍光体(「蛍光色素」とも呼ばれうる)が、励起されたボクセル内に存在する蛍光体の量に対応する強度(または光子の数)で、ビーム109の励起によって光を再放出する。ビーム109内に含まれる各サブビームに起因する蛍光をマルチアノード光子増倍管(Multi−Anode Photon Multiplier Tube,MA−PMT)127の各アノードなどの各光検出器に集束するために、遅延経路内にマイクロレンズアレイ(ML)125が含められてもよい。ダイクロイックミラー141や類似する光学素子が、光検出器に到達する非蛍光の量を減少させるために含められてもよい。マルチチャンネル計数カード(dmCC)129が、各ボクセルについて蛍光強度を決定するために時間領域において逆多重化を実行することができる。逆多重化された強度は、計算デバイス131(これは、画像化システム100の様々な態様を制御するようにさらに構成されうる)によって収集され、さらに処理され、表示され、または更なるアクセスおよび分析のために局所またはグローバルメモリ内に保存されてもよい。
画像化システム100は、取得体積及び速度を劇的に増加させることができる。いくつかの実施例において、レーザーモジュール139によって出力されたメインレーザービーム内の光パルスの4×4空間時間多重化の結果として、最大1×1mmのFOVが、16倍の対物系を用いて達成可能である。2光子顕微鏡法における予測される蛍光信号を決定するパラメータは、数式(1)を用いて評価されうる。蛍光体ごとに吸収される光子の数Na及び、したがってパルスレーザー源を介した2光子励起における蛍光信号は、以下に比例する。
数式(1)において、Poはサンプル平面(例えばサンプル119の上面)における平均レーザーパワーであり、iはレーザーのパルス反復率であり、τはパルス長であり、λは中心波長であり、Aはサンプルにおける励起面積(例えば、標準的な2光子走査顕微鏡法の場合には、レーザー集束の回折限界面積)であり、Δtは滞留(または露光)時間である。数式(1)の重要な側面は、吸収した光子の数Naの、Aに対する2次依存及びΔtに対する線形依存である。一例として、面積要素Aが10倍に小さくなった場合、所定の位置における滞留時間Δtは、同じ画像化フレームレートを維持するためには同じだけ減少される必要がある。しかし、Na〜Δt/Aであるため、蛍光収率はこの例では10倍に増加し、それによって、滞留時間をさらに減少させることが可能であり、そのためフレームレートが増大する。
したがって、所定のV−FOV及び分解能では、励起面積、例えばサンプル119のレーザー集束スポットの大きさをほぼ所望の分解能に設定すると、所定の平均レーザーパワーで画像化速度の最適化をもたらしうる。さらに、V−FOV、分解能及び所望の時間分解能は、ボクセル画像化レート、例えば1秒当たり画像化されるボクセルの数を決定する。数式(1)は、反復率fがボクセル画像化レートに等しくなるように設定された場合に、パルスエネルギーを所定の平均レーザーパワーについて最大化(単一パルスでの励起)を可能にするため、蛍光収率が最適化されうるという見解をサポートする。
ビーム109の時間集束(Temporal Focusing,TeFo)は、数式(1)に示されるように、水平及び軸方向のビームパラメータの間の結合に起因する限界を回避する。TeFoでは、フェムト秒パルスレーザーのスペクトルは、スペクトル分散素子115によって空間的に分散され、TFレンズ137及び対物レンズ133を含む望遠鏡117によってサンプル上に画像化される。それによって、ビーム109におけるパルスの周波数成分は、対物レンズ137の焦点を除いてあらゆる場所で幾何学的に分散される。これは、ピークパルス強度の効果的な減少をもたらし、そのため集束領域の外側の2光子励起の可能性を低下させる。励起の軸方向局在化は、サンプル内のパルスの分散を制御することによって達成可能であり、その一方水平方向の励起パターンは、レンズ及び対物系の選択によって独立に設定可能である。
1つの実施例において、カルシウム画像化は、単一細胞の分解能で、約500×500×500μmまたは1000×1000×700μm(マウスの大脳新皮質内の皮質柱の大きさに匹敵する)の3D体積内のニューロンの大部分から、それぞれ、20Hz及び3Hzよりも大きい時間分解能で記録することが可能な画像化システムを実現することによって改善されうる。
いくつかの実施例において、システム100の深組織画像化性能は、3光子励起を組み込むことによって最適化可能である。一般に、従来の2光子顕微鏡法による海馬画像化実験は、侵襲的な外科手術を伴い、その間、皮質は除去され、約1.5mmの深さの画像化カニューラ−ウィンドウが埋め込まれる。しかし、そのような外科手術の後でさえも、表面の海馬CA1領域のみがアクセス可能になるだけである。対照的に、開示される3光子MuST画像化手法は、侵襲性が顕著に少なく、皮質の除去の必要なく、脳表面の約1.1mm下のCA1細胞体層の画像化が可能になる。開示される手法はまた、皮質外科手術後の深部海馬領域(例えばCA3、DG)の画像化も可能にし、すなわち、海馬CA1及び海馬回路全体(例えば、海馬背面の約1mm下)をそのままにすることが可能になる。
さらに、2光子顕微鏡法は、画像深さとともに励起確率を指数関数的に低下させる、入射レーザーパルスの散乱のために、1mmの深さより下部の画像化にはあまり適していない場合がありうる。対照的に、約1700nmの励起による3光子顕微鏡法は、赤色の蛍光たんぱく質(Red Fluorescent Protain,RFP)などの赤色の、非機能性蛍光たんぱく質の蛍光を画像化するために実行可能である。さらに、別のスペクトルウィンドウも、約1300から1400nmに存在してもよく、ここでは、散乱及び水の吸収による複合的な減衰長が、深部組織画像化に有利でありうる。この波長領域は、GCaMPなどの緑色カルシウム指標の3光子励起に対応する。前述のように、レーザーモジュール139は、光の超短パルスを出力し、これは、3光子顕微鏡法に起因する蛍光信号の強度(S3P)がパルス長(T)の2乗に反比例する、例えばS3P〜T−2であるため、特に3光子顕微鏡法に関して有利である。
開示された手法に関連する理論計算に基づき、典型的には3光子顕微鏡法において、吸収断面積は、約10−82cm(s/photon)として計算可能である。さらに、GCaMPの濃度式は、約20μmとして計算可能である。計算結果は、開示されたMuST手法の3光子励起との組合せは、500×500μmのFOVにわたって1mmを超える深さの生体内画像化について、高フレームレート(例えば1秒間に10フレームまたはそれ以上)を容易にするのに十分な信号を提供可能にすることを決定する。
開示される画像化システム100は、数ヘルツの時間分解能で、信頼できる単一細胞分解能を有する前例なく大きなV−FOVs(例えば20Hzで500×500×500μm、または3Hzで1×1×0.7mm)の非バイアスカルシウム画像化を提供することができる。そのような画像化システムは、何万ものニューロンのネットワーク活動のダイナミクスをほぼ同時にモニターする能力を提供する。哺乳類の皮質では、この能力は、皮質層にわたるネットワーク活動のダイナミクスを捕捉し、関連付けることができることになるため、知見を情報処理の計算原理に拡張する機会を提供する。
さらに、開示される手法は、ショウジョウバエ属やゼブラフィッシュなどのより小さなモデル生物の脳全体の画像化を可能にし、その3光子画像化への拡張は、従来は利用することができなかった組織の深さ(例えば、1mmよりも深い皮質領域)における非侵襲的細胞分解能画像化を可能にする。
哺乳類の皮質内のニューロンの平均的な大きさ(直径約10μm)を考慮して、空間分解能は、約5μmまで等方的に容易に低減可能であり、その一方で、依然として信頼性のある単一細胞分解能を可能にする。これは、特に、稠密な皮質領域内であっても、核局在化カルシウム指標が使用される場合である。しかし、励起の水平方向の局在(w)及び励起の軸方向の局在(z)がz〜2wで本質的に結合されているため、光学系からの基本的な制約事項は、そのようなレーザースポットの大きさのそのような焦点の大きさへの任意の成形を可能としない。そのため、水平方向に5μmの幅のレーザー焦点を生成すると、同じ焦点は、軸方向には約40μm以上に拡大し、そのため単一ニューロン分解能に対して十分な光学的セクショニングを提供しない。前述のように、時間集束(TeFo)は、水平方向ビームパラメータと軸方向ビームパラメータとの間の結合の上述の限界を回避する。
様々な例において、4MHzの反復率で最大約100nJのレーザーパルスエネルギーが、500×500×500μmの予測体積にわたって3Hzの体積レートで、画像化システム100による高速単一細胞分解能カルシウム画像化を達成するために必要となりうる。計算されたレーザーパワーはさらに、5×5×5μmの体積をカバーする励起スポットで、12kHzでの2方向共振レーザー走査を仮定しうる。
例示的な実施例において、画像化システム100は、走査時間集束に基づき、散乱脳組織内の機能的カルシウム画像化のために使用可能である。特性決定及び試験フェーズの間に異なる光学画像化及び走査パラメータ間の信頼性のある比較を得るために、安定した蛍光特性を有する標準的な生体でないがそれでもなお生きたマウスの脳の散乱特性と似ている(いわゆる「ファントム組織」)サンプルが採用されうる。さらに、均一に分布した副回折蛍光ビーズを有するカスタム型試験サンプルが、開示されたセットアップで採用される大散乱角及び非常に長いチューブ型レンズに起因する収差及びひずみの効果を測定し、最適化するために使用されうる。画像化システム100は、画像化速度及びFOVを改善しうる。改善は、時間多重化方式とともに空間多重化方式を走査時間集束顕微鏡に組み込むことによって、画像化体積、FOV及び体積速度に対してなされうる。
空間多重化において、体積画像化速度は、スキャナー111について使用される場合、共振走査ミラーの周波数(約12kHz)に、ほとんど制限されうる。そのため、速度全体の改善への実行可能な道筋は空間多重化であり、これにおいて、励起レーザービームは、例えば、4本のサブビームに分割されてもよく、これらは、次いでFOV内のサブ領域に導かれ、平行に走査されてもよい。カスタム型回折光学素子は、マイクロレンズアレイに基づく従来の手法と比較して、効率及び均一性を増大することができるように、メインビームを分割するために使用されうる。空間多重化のための光学設計は、各ビームレットによって励起された蛍光が別個の光検出器上へ画像化されうるように、慎重に選択されなければならない。この目的で、マルチアノードPMT(MA−PMT)127が使用されうる。1つの実施例においてMA−PMT127は、サブ領域からMA−PMT127の検出器ユニット上へ蛍光を集束させる検出経路内で、カスタム型マイクロレンズアレイ125と組み合わせて使用されうる。
励起及び検出経路は、例えば、所定の画像化深さ及び組織散乱について個別の検出器素子上の蛍光のクロストークを最小化しつつ、同時に収集効率を最適化するために計算デバイス131を用いるZEMAX(登録商標)などの光学設計ソフトウェアを用いてモデル化されうる。このクロストークは、約500μmの焦点間隔及び700μm未満の深さで最少となりうる。異なるMA−PMT127の画素からの信号は、マルチチャンネル光子計数器カード129を用いることによって、光子計数モードで同期して収集されうる。さらに、処理後のデコンボリューションなどの逆多重化手法が、散乱により誘導されるクロストークをさらに抑制しうる。
時間多重化は、空間多重化に代えて利用可能であり、空間多重化と組み合わせると強力であり、時間多重化では、励起レーザーは分離され、相対的な時間遅延が、個別のビームレットに導入されうる。各ビームレットは、次いで、画像FOVの別のサブ領域に導かれ、または異なる画像平面に集束されうる。4MHzの例示的な反復率は、250nsのパルス間隔に対応し、そのため、ビームレットを分割するのに十分な時間を可能にするため、特に確実な手法である。画像化システム100において、個別のビームは、互いに対して10nsだけ遅延されてもよく、これは、GCaMP蛍光体の典型的な寿命(例えば約3ns)と比較して十分に長い。次いで、ビームレットは、同時画像取得を可能にするために、異なるz平面(図7から9に示される)に集束されうる。次いで、光子/信号をMA−PMT127における到達時間に基づいて領域/平面に割り当てることにより、逆多重化が、高速マルチチャンネル計数器(dmCC)を用いる電子的後処理において実行されうる。
サンプル119において必要な平均レーザーパワーが、体積の大きさの関数(FOV)及び、画像化システム100の光学分解能に等しいサンプル119の時間集束されたスポットの直径としてミリワット(mW)の単位でプロット可能である。例えば、望ましいトレードオフは、V−FOVが500×500×500μm、スポットサイズが5μm幅、及び約150mWのパワーが必要とされる場合に達成可能である。150mWのパワーは、3MHzの反復率で、パルス当たり50ナノジュール(nJ)と等価でありうる。
別の例として、走査速度及びデジタル処理が、画素あたりただ1つのレーザーパルスが有効に存在するように設定されると、500μmの深さであっても、GCaMPについて準最適である1040nmのレーザー波長で約100nJのパルスエネルギーによって十分なGCaMP信号が生成可能である。
1つの実施例において、時間集束技術(TeFo)が、カメラベース検出方式とともに、広視野構成で使用可能である。走査時間集束方式が使用可能であり、これは散乱する傾向がない。さらに、散乱成分を含む、発生した蛍光は、光電子増倍管(PMT)127に対してカスタム設計された広角収集光学系によって効果的に結合され、画像の画素に割り当てられうる。増加された5×5×5μmの励起体積は、同じ大きさだけ光学分解能が低下することに本質につながる可能性があり、これは依然としてマウスの皮質における個別の神経細胞を解像するのに十分であり得、「生体内」機能画像化において神経出力スパイク現象に関して感度があり、最もよく使用されうるサロゲート読み出しでありうる。
いくつかの例示的な実施形態において、覚醒し、活動しているマウスの高速3Dカルシウム画像化が可能になりうる。例えば、3D画像化は、500×500×500μmに延在する体積において、3Hzよりも高い時間的分解能で実施されうる。高速3Dカルシウム画像化を達成するTeFoに基づく2光子顕微鏡法設計は、いくつかの特徴を共にもたらす。例えば、励起体積は、対象とする構造の大きさに従って「成形」されうる。これは、飽和していない蛍光の枠組みにおける動作を容易にしつつ、ボクセル当たりの信号の増加につながる。さらに、開示されるようなファイバーベースの増幅レーザー源(FCPA)130は、ボクセル画像化率を整合する反復率で最大パルスエネルギーを送達するように設計可能であり、そのため信号対雑音比の最適化につながる。さらに、FCPAの反復率は容易に調製可能であり、それによって、信号対雑音構成の最適化が、異なる体積画像化の要請に対して維持されうる。
開示される技術のモジュラー設計は、例えば設計への4から8倍の空間及び/または時間的多重化を、V−FOV及び/または時間的分解能への同じ倍率の増加に直接変換する設計に直接的に組み込むことを可能にする。さらに、3光子走査顕微鏡法の画像化システム100への組み込みは、ある深さにおける集束されていない蛍光及び励起ビームの散乱を大きく減少させることによって、脳深部構造の非侵襲的画像化を可能にする。これは、FCPAの発光波長を約1400nmにシフトすることができる光学パラメトリック増幅器(Optical Parametric Amplifier,OPA)を通じて達成可能である。
様々な実施例において、光スカルプティング手法を採用することにより、励起領域は、対象とする構造(例えば神経細胞)として同じ程度の強さで体積内に成形されうる。そのため、蛍光体の非飽和励起レベルを維持しつつ、非常に多くのGCaMP蛍光が、画像化ボクセルごとに収集されうる。空間分解能の低下は、今度は、走査されるべき直線当たりの点が少なくなるにつれ、フレーム当たりの直線が少なくなるにつれ、体積当たりの画像平面が少なくなるにつれ、より高速な体積画像化速度と引き換えにされうる。
図2は、ある実施例に従う、時間集束されたレーザービームレットの空間多重化の拡大図を示している。サンプル119におけるレーザーパワーの利用可能性に応じて、空間領域において4倍の空間多重化(例えば2×2)が選択可能であり、ビーム109に含まれるビームレット109a、109b、109c及び109dに関する集束スポットは、例えば500μmだけ離隔される。図2に示されるように、2×2空間多重化は、サンプル119を4つの四分の一区画Q1、Q2、Q3及びQ4に分割し、分散されたビームレットを4つの四分の一区画に集束することによって達成可能である。時間集束されたスポット201、203、205及び207は、時間集束されたスポットがそれぞれ1つのFOV Q1、Q2、Q3、またはQ4内で走査されるように、サンプル119にわたって走査可能である。
数式(1)に関して前述したように、各ビームレットは同じパルスエネルギーを維持しなければならないため、空間多重化及び時間多重化は、利用可能なレーザーパワーに依存する。カスタム設計の反射防止被覆された顕微鏡対物系133は、他の時間集束光学系の慎重な選択とともに、確実に光学表面反射に起因する損失を最小に維持しうる。
図3は、ある実施例に従う空間多重化されたサンプルの走査を示している。図3の図表301、303、305、307、309および311は、サンプル119が4つの四分の一区画Q1、Q2、Q3、Q4に分割されたサンプル119の空間多重化を示している。時間集束レーザースポット201、203、205、207は、それぞれ四分の一区画Q1、Q2、Q3、Q4内でサンプル119の領域を走査する。サンプルの走査は、サイン曲線パターン313に基づいてスキャナー111によって実施されうるが、その他のパターンも使用されうる。サイン曲線走査の間、時間集束されたスポット201−207のそれぞれは、サイン曲線パターン313に基づいて走査領域内を動くことにより、各領域Q1からQ4を走査する。
図4Aから4Dは、ある実施例に従う画像化システムによるサンプル119の走査の段階を示している。図4Aから4Dは、サンプル119を走査するための、画像化システム100によるサンプル119上のビームレット109aの動きを簡略化して表している。ビームレット109は、望遠鏡117(図4Aから4Dには示されていない)によってサンプル119上に集束され、ビームレット109aは、スキャナー111内に含まれるスキャナー素子407によってビームレット109aに適用される角度偏向の量に対する変化により、サンプル119を通して走査される。スキャナー素子407は、矢印403に示されるように、ビームレット109aの偏向角度を連続的に変化させ、これは、図4Aから4Dへの集束スポット201の位置の変化につながる。移動するビームレット109aの結果として、集束スポット201は、サンプル119上を移動し、サンプルを走査することができる。例えば、図4Aに示された時間t1において、集束スポット201は、図示された位置にある。時間t2(図4B)において、集束スポット201は、位置405(集束スポット201の位置)から動かされ、409として示される方向に移動する。時間t2において、レーザーモジュール139は光パルスを出力していないが、図4Bは、パルスが時間t2において出力されているとした場合の仮想のビームレット109aがとることとなる経路を示している。図4Cは、時間t3(Δt〜t3−t1)における集束スポット201を示しており、初期位置405と図4Cに示された位置との間の集束スポット201の移動距離がΔdとして示されている。同様に、図4Dにおけるt3からt4までの別の経過時間Δt(Δt〜t4−t3)後、集束スポット201は位置411(時間t3における図4Cに示された集束スポット201の位置)から図4Dに示された位置まで移動する。結果として、スキャナー111は、ビームレット109aを連続的に動かすことによってサンプル119を通して集束スポット201を走査し、サンプル119上のビームレット109aの集束スポット201は、各経過時間Δtの間に距離Δdだけ移動する。初期位置405、位置411及び図4Dの集束スポット201の位置の差によって示されるように、距離Δdは、集束スポット201の幅にほぼ等しい。
図5は、ある実施例に従う、時間多重化の可視化を示す。レーザーモジュール139は、光学パルスを複数のサブパルスに分割し、個別のサブパルス間に相対的時間遅延を導入するように構成された光学遅延モジュール500またはサブパルス間に時間遅延を導入する代替的な方法を含みうる。図5に示された例では、光学遅延モジュール500は、レーザーモジュール139によって発生された主光学パルス501を3つのサブパルス503、505、507に分割する三方向ビームスプリッター520を含む。3つのサブパルス503、505、507は、三方向ビームスプリッター520から各光学経路514、516、520を介して光学結合器530に進む。光学経路514、516、518は、単純に自由空間伝搬の導管でありえ、または光ファイバーの形態をとりうる。しかし、それぞれの場合において、サブパルス503、505、507のそれぞれが各径路を進むのに必要な時間が異なるように、光学経路の経路長に違いが存在する。
そのため、第2のサブパルス505のための第2の光学経路516の長さは、サブパルス503に対する約10ns(ナノ秒)の第1の時間遅延がサブパルス505に導入されるように、第1のサブパルス503のための第1の光学経路514の長さに対して異なるように選択可能である。同様に、サブパルス503に対して約20ns(及びサブパルス505に対して10ns)の第2の時間遅延が、第3の光学経路518に、第1及び第2の光学経路に対して適切な長さを提供することによって、第3のサブパルス507に導入される。
複数のサブパルス503、505、507は、光学結合器によって主ビーム出力に、またはレーザーモジュール139によって近接した複数の出力に再結合される。光学結合器は、ミラー及び/または透過素子もしくはサブパルスを同じ方向に向けなおすように構成されたその他の素子の組合せでありうる。具体的には、光学結合器は、偏光または非偏光光学ビームスプリッターの形態をとることができる。議論を便利にするために、結合されたサブパルスは、まとめて「光学パルス515」または「1組のサブパルス」と呼ばれうる。
光学遅延モジュール500はまた、好適には三方向ビームスプリッター520と光学結合器530との間に配置された集束レンズ509、511、513の構成を含む。サブパルス503は、サンプル119内の第1のz平面に集束を生じさせる第1の発散を有するレンズ509によって集束されうる。サブパルス505は、第1のz平面とは異なるサンプル119内の第2のz平面に集束を生じさせる第2の発散を有するレンズ511によって集束される。サブパルス507は、第1及び第2のz平面とは異なるサンプル119内の第3のz平面に集束を生じさせる第3の発散を有するレンズ513によって集束される。具体的には、これらの集束レンズ及び対応するその他の光学素子の角度及び位置は、図6Bに関して以下にさらに議論されるように、全てのパルスがターゲット体積内の同じ深さに集束されるが、隣接する平面に向けられるように配置され、選択されうる。
いくつかの例において、光学パルス515は、図1に示されたビームスプリッター107などのビームスプリッターに送られ、光学パルス515などの、複数のサブパルスを含む光学パルスをそれぞれ含む複数のサブビームを用いた空間多重化及び時間多重化の両方を実行しうる。いくつかの例において、画像化デバイスは、空間多重化とともに時間多重化を使用しうるが、主光学パルス501を一連の時間遅延サブパルスに分割した後にビーム分離を実行しない場合がありうる。この開示に示された例は、主光学パルスを時間多重化のために3つのサブパルスに分割するが、いくつかの例では、その代わりに主光学パルスが、サブパルス間に相対時間遅延を有する2つのサブパルスに分割され、または4つもしくはそれ以上のサブパルスに分割されうる。
本開示に示された例は、光学パルス515に含まれるサブパルス503、505、507間の約10nsの相対時間遅延を使用するが、その他の時間遅延量も使用されうる。例えば、連続するパルスの間隔が250nsに対応する、主光学パルス510について4MHzの反復率がある場合、3つのサブパルスについて最大250ns/3または約80nsの相対時間遅延が、サブパルス間で使用されうる。相対時間遅延は、GCaMP蛍光体について約3nsである、予測される蛍光遅延時間よりも長くなるべきである。そのため、約3nsよりも長い相対時間遅延が、そのような用途には好適である。いくつかの例において、相対時間遅延は、100nsもしくそれ以上、50nsもしくはそれ以上、20nsもしくはそれ以上、10nsもしくはそれ以上、5nsもしくはそれ以上、2nsもしくはそ以上、または1nsもしくはそれ以上でありうる。
サンプル119における所望量のレーザーパワーに依存して、いくつかの例において、空間領域で4倍多重化(例えば2×2)が、500μmだけ離隔された焦点109を有し、同時にいくつかのz平面を画像取得するために時間領域で最大4倍の多重化と組み合わせて選択可能である(図6から9に示された4×3空間多重化及び時間多重化と同様)。これらの改善で、1×1×0.7mmのV−FOVが、少なくとも3Hzのフレームレートで達成可能である。代替的に、時間多重化が、500×500×500μmのV−FOVを少なくとも12Hzのフレームレートで画像化するために、空間多重化なしに採用されうる。各ボクセルを画像化するために単一の光学パルスを使用することに起因する、より高いパルスエネルギーであっても、生体損傷は、限定因子として予測されない。これは、パワーが、約5×5×5μmの体積にわたって分布するためであり、これは標準的な2光子顕微鏡法で従来使用される回折限界体積よりも約1000倍大きい。
図6Aは、ある実施例に従う、サンプル内を伝搬する時間多重化サブパルスを示している。光学パルス515に再結合された図5の時間多重化サブパルス503、505、507は、図1に示されたサブビーム経路によって示されるようにサンプル119に送られる。各サブパルス503、505、507に適用される異なる発散の結果として、各サブパルス503、505、507は、サンプル119内の異なる各z平面に集束される。図6Aに示された例において、サブパルス503は、深さZ1における第1のz平面に集束され、第1のz平面上のサンプル119を励起するための各集束スポットを発生させる。サブパルス505(サブパルス503に対して10nsの時間遅延を有する)は、深さZ1とは異なり、Z1よりも大きな深さZ2における第2のz平面に集束され、第2のz平面上のサンプル119を励起するための各集束スポットを発生させる。サブパルス507(サブパルス503に対して20nsの時間遅延及びサブパルス505に対して10nsの時間遅延を有する)は、深さZ1及びZ2とは異なり、Z1及びZ2よりも大きな深さZ3における第3のz平面に集束され、第3のz平面上のサンプル119を励起するための各集束スポットを発生させる。議論の利便性のために、これはまた、深さZ1に侵入するサブパルス503、深さZ2に侵入するサブパルス505、及び深さZ3に侵入するサブパルス507としても記述されうる。
異なる深さにおいて集束を達成するために、図6Aに示されるように、ビーム伝搬に沿ってわずかに異なる軸位置に配置された複数の時間集束格子115’が必要とされる。これを達成する具体的な方法は、図13に示されたような複数の時間集束格子115’をサポートする複数素子格子アセンブリ1300を使用することである。アセンブリ1300は、一般に、底部から上方に延在するいくつかの脚部1304及び各脚部の端部において支持された時間集束格子115’を有して形成された底部1302を含む。脚部1304は、時間集束格子115’がビーム経路1306に沿って異なる軸位置に位置されるように(これは、アセンブリ1300がシステムに組み込まれているときには底部1302に対して垂直となる)、底部1302に対してそれぞれ異なる高さを有する。
図6Bは、図1に示されるように、単一の格子115を使用する実施例に従う、サンプル内に侵入する時間多重化サブパルスを示す。図5の時間多重化サブパルス503、505、507は、サブパルスがサンプルの同じ深さに集束されるが、隣接する平面に導かれるようにサンプル119に送られる。図6Bに示された例において、サブパルス503は、深さZ1の第1の平面領域に集束され、第1の平面領域上のサンプル119を励起するための各集束スポットを生成する。サブパルス505(サブパルス503に対して10nsの時間遅延を有する)は、同じ深さZ1の第2の平面領域に集束され、第2の平面領域上のサンプル119を励起するための各集束スポットを生成する。サブパルス507(サブパルス503に対して20nsの時間遅延及びサブパルス505に対して10nsの時間遅延を有する)は、第1及び第2の平面領域と同じ深さZ1の第3の平面領域に集束され、第3の平面領域上のサンプル119を励起するための各集束スポットを生成する。
図6A及び6Bには、3つの時間多重化サブパルスしか示されていないが、時間多重化サブパルスの数は、3つに限定されない。例えば、それぞれ遅延及び集束深さ/平面領域を有する4つまたはそれ以上のサブパルスが使用されてもよい。図6Aは、サブパルスが時間遅延の増加に相関して増加する深さに集束される例を示しているが、集束深さ及び時間遅延は、いくつかの例においてはこのような関係を有さなくてもよい。
図7、8及び9は、ある実施例に従う、サンプル内に侵入する複数のサブパルスをそれぞれ含む光学パルスをそれぞれ送達する複数のサブビームを含む、時間多重化及び空間多重化されたビームの可視化を示す。具体的には、これらの可視化は、各部分(これらの例では、各四分の一区画Q1からQ4)にそれぞれ導かれる4つのサブビーム515a、515b、515c及び515dを有する4×3空間多重化及び時間多重化を用い、それぞれ相対的に時間遅延され、それぞれ異なる深さ(各z平面)に集束される3つのサブパルスのセットを反復して送達する画像化システムに関連する。4つのサブビーム515a、515b、515c、515dとなる空間多重化は、図1から3などに関連して上述されるように実行され、それぞれ3つのサブパルスのセットを含む光学パルスとなる時間多重化は図5及び6などに関連して上述されるように実行されうる。サンプル119のこれら各部分内のボクセルを走査するためのサブビーム515a、515b、515c、515dの偏向は、図1、3、4等に関連して上述されるように実行されうる。4つの空間多重化サブビーム515a、515b、515c、515dのみが示されているが、空間多重化サブビームの数は4つに限定されない。サンプル119は、サブビームの数の対応する増加に従って4つより多い部分に分割されうる。同様に、3つより多いサブパルスが、z平面の数の対応する増加とともに、サブパルスの各セットに含まれうる。
各サブビーム515aから515dは、図5及び6に示された光学パルス515内に含まれる時間多重化サブパルス503、505、507などの複数のサブパルスをそれぞれ含む時間多重化光学パルスを含んでこれらを反復して送達し、サブパルスは、各深さZ1(z平面#1に対応する)、Z2(z平面#2に対応する)、Z3(z平面#3に対応する)におけるサンプル119に侵入する。さらに、各サブビーム515aから515dは、サンプル119の各1つの部分または区分(例えば四分の一区画Q1、Q2、Q3、Q4)を走査するために使用される。結果として、光学スキャナー(図3に示されたサイン波パターン313の1回のパスを実行する図1に関して説明されたスキャナー111など)によって実行される完全な2D走査シーケンスが、サンプル119がZ平面#1、Z平面#2、Z平面#3として示される3つの異なる深さにおける画像化平面を通る12個の焦点を走査することによって走査されるようになる、サンプルの3次元走査が提供されうる。
図8において、3つの平面、z平面#1、z平面#2、z平面#3の第1のセットを画像化した後、サブビーム515aから515dについての集束スポットはサンプル119を通り続け、Z平面はz方向に移動し、例えばZ平面#1は、それ以前の位置から新しい位置であるZ平面#4に移動する。同様に、Z平面#2及び#3は、それぞれ新しい位置であるZ平面#5、Z平面#6に移動する。そのような位置の変化は、z平面#1とz平面#2との間のボクセルが全て走査されるように続けられうる。
図9において、別の平面の移動が示される。z平面#1をz平面#1とz平面#2との間の新しい位置に移動するのではなく、z平面#1はz平面#3よりも深い深さにあるz平面#7に移動される。
図10A、10Bは、ある実施例に従う光学パルス(時間多重化されたサブパルスであるか、またはそうではない)についての集束スポットの走査を示す。大きさの小さい時間集束スポット1021は、画像化視野(Field−Of−View,FOV)1023にわたって走査されうる。FOV1023は、サンプル119のスライスでありえ、この画像は画像化システム100によって取得される。光学パルス(時間多重化されたサブパルスであるか、またはそうではない)のサンプル119の深さ方向への侵入は、サンプル119のスライスの積層1031を走査することができる。各スライス1023は、図7から9のZ平面に類似している。集束スポット1021は、図2及び図7に示されたスポット201、203、205、207に類似しうる。例えば、時間集束スポット1021の大きさは、約5×5×5μmでありうる。光彫像のために、サンプル119の励起は、等方的に閉じ込められ、そのため、座標系1025、1027、1029によって示されるように、x、yまたはz軸方向に、単一ニューロン光学区画化能力をもたらしうる。体積取得は、サンプル119の軸方向走査によって実行されうる。軸方向走査は、励起した蛍光を光増倍管(PMT)127(図1に示される)によって検出させることができる。図3に既に示されたように、時間集束スポット1021によるサンプル119のスライス1023の走査は、サイン波パターン1033で実行されうる。
いくつかの実施例において、幅広い分野の時間集束に基づく顕微鏡法の様々な様式が確立されうる。時間集束の走査の変形例、適切な名前では走査時間集束が、本明細書で説明される。走査時間集束は、空間及び時間多重化とともに、最先端のファイバーベースのレーザー増幅器と組み合わされ、2光子レーザー走査顕微鏡法における設計を回避し、最適化しうる。例えば、5×5×5μmの励起体積を光彫像化し、画像FOVにわたって励起体積を急速に走査することにより、平面取得速度は、単一ニューロン分解能を犠牲にすることなく、劇的に改善されうる。反復率(例えば1秒当たりのレーザーパルス)を1秒当たりの取得ボクセルの数に整合させることは、単一レーザーパルスのみが、方程式(1)に示されるように画像の画素取得の間にサンプルを励起するために使用可能であり、それによって撮影ノイズがさらに最小化されるため、最適な信号対雑音比をさらにもたらす。
図11は、ある実施例に従う、核閉じ込め赤色蛍光たんぱく質を表すマウスの聴覚皮質における生体内体積積層取得を示している。積層1101は、図1に示されるように、5μmのスポットで走査される時間集束構成及びスキャナー111(例えば、ガルバノメトリックミラー)で取得されうる。レーザーモジュール139の平均パワーは、深さによって25から50mWの間でありうる。スケール1103は、100μmから600μmの深さを表示している。画像1105a、1105b、1105c、1105dは、積層1101の拡大画像である。画像1105dに示されるように、500μmを超える深さにおいてさえも、ニューロン核が明確に識別可能である。
図12は、マルチチャンネル計数カード(dmCC)129及び計算デバイス131などの、しかしこれらに限定されない実装されうる本開示の態様におけるコンピュータシステム1200を示すブロック図である。コンピュータシステム1200は、バス1202または情報を通信するためのその他の通信機構と、情報を処理するためにバス1202に結合されたプロセッサ1204と、を含む。コンピュータシステム1200はまた、情報及び、プロセッサ1204によって実行されることとなる命令を保存するためにバス1202に結合されたランダムアクセスメモリ(RAM)またはその他の動的保存デバイスなどの主メモリ1206を含む。主メモリ1206はまた、プロセッサ1204によって実行されることとなる命令の実行の間、一時変数またはその他の中間情報を保存するためにも使用されうる。コンピュータシステム1200はさらに、静的情報及びプロセッサ1204のための命令を保存するためにバス1202に結合された読み出し専用メモリ(ROM)1208またはその他の静的保存デバイスを含む。磁気ディスクまたは光学ディスクなどの保存デバイス1210は、情報及び命令を保存するために提供され、バス1202に結合される。
様々なその他の動作は、WLAN識別の問題に応じて実行されうる。いくつかの状況において、無線ルーターの置き換えは、悪い無線ルータの検出に応じて使用者に自動的に発信されうる。いくつかの状況において、使用者は、使用者の位置におけるサービス品質に影響を与えうる、潜在的なWLANの問題または潜在的に問題を生じうるデバイスについての注意を(例えば、電子メール及びポップアップウィンドウを通じて)自動的に受けうる。いくつかの状況において、システムは、無線ルータのアップグレード、クライアントデバイスのアップグレード、無線ルータまたはクライアントデバイスの移動または配置の示唆、及び無線ネットワークリピータの使用の示唆などの、WLANの変更を自動的に推薦しうる。いくつかの状況において、WLAN状態についての情報は、月次請求書またはオンラインアカウントウェブページに自動的に含まれうる。いくつかの状況において、カスタマーサポートに連絡する使用者のネットワーク状態は、データベースに収集され、使用者の不満に関する理由を動的に及び/または自動的に識別するのに使用されてもよく、例えば、無線ルータのモデルが識別され、他のネットワークハードウェアおよびクライアントデバイスとの互換性について評価され、CPE132(統合無線ルータを含む)についての情報は、経時的に品質を向上させるために収集されうる。
コンピュータシステム1200は、コンピュータの使用者に情報を表示するための、陰極線管(CRT)または液晶ディスプレイ(LCD)などのディスプレイ1212に、バス1202を介して結合されうる。英数字キーまたはその他のキーを含む入力デバイス1214は、情報及び命令の選択をプロセッサ1204に通信するためにバス1202に結合される。別の種類のユーザー入力デバイスは、指示情報及び命令選択をプロセッサ1204に伝え、ディスプレイ1212上でのカーソルの移動を制御するためのマウス、トラックボールまたはカーソル方向キーなどのカーソル制御1216である。この入力デバイスは、典型的には第1の軸(例えばx)及び第2の軸(例えばy)の2軸方向に2自由度を有し、それによって、デバイスが平面内の位置を特定することが可能になる。別の種類のユーザー入力デバイスは、ディスプレイ1212を、ディスプレイ1212上の接触を登録するハードウェアと一般的に結合するタッチスクリーンである。
本開示は、本明細書で説明された技術を実現するためのコンピュータシステム1200などのコンピュータシステムの使用に関する。いくつかの例において、これらの技術は、主メモリ1206内に格納された1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスを実行するプロセッサ1204に応じて、コンピュータシステム1200によって実行される。そのような命令は、保存デバイス1210などの別の機械可読媒体から主メモリ1206内に読み出されうる。主メモリ1206内に格納された命令のシーケンスの実行により、プロセッサ1204は、本明細書で説明されたプロセスステップを実行する。いくつかの例において、ハード配線回路が、本開示の様々な態様を実施するためのソフトウェア命令の代わりに、またはソフトウェア命令と組み合わせて使用されうる。そのため、実施は、ハードウェア回路及びソフトウェアのいかなる特定の組合せにも制限されない。
本明細書で使用される「機械可読媒体」との用語は、特定の様式で機械を実行させるデータの提供に関与する任意の媒体を指す。コンピュータシステム1200を使用して実現されるいくつかの例において、様々な機械可読媒体が、例えば実行のためにプロセッサ1204に命令を提供する際に伴われうる。そのような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体及び伝達媒体を含むがこれらに限定されない多数の形態をとりうる。不揮発性媒体は、例えば、保存デバイス1210などの光学または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、主メモリ1206などのダイナミックメモリを含む。伝達媒体は、バス1202を備えるワイヤーを含む、同軸ケーブル、銅配線及び光ファイバーを含む。伝達媒体はまた、無線及び赤外線データ通信で生成されるもののような音響または光波の形態をとることもできる。そのような媒体の全ては、媒体によって搬送される命令が、機械内に命令を読み出す物理的機構によって検出されることを可能にするように有形でなければならない。
機械可読媒体の共通の形態は、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、またはその他任意の磁気媒体、CD−ROM、その他任意の光学媒体、パンチカード、紙テープ、その他任意の孔のパターンを有する物理媒体、RAM、PROM及びEPROM、FLASH−EPROM、その他任意のメモリチップまたはカートリッジ、以下説明されるような搬送波、またはコンピュータが読み出すことが可能なその他任意の媒体を含む。
機械可読媒体の様々な形態は、実行のためにプロセッサ1204に1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスを搬送する際に伴われうる。例えば、命令は、最初に遠隔コンピュータの磁気ディスク上で搬送されうる。遠隔コンピュータは、そのダイナミックメモリに命令をロードし、モデムを用いて電話線を通して命令を送信することができる。コンピュータシステム1200に局在するモデムは、電話線上のデータを受信し、データを赤外線信号に変換するための赤外線送信器を使用することができる。赤外線検出器は、赤外線信号内で搬送されるデータを受信することができ、適切な回路が、データをバス1202に載せることができる。バス1202は、データを主メモリ1206に搬送し、そこからプロセッサ1204が命令を回収し、実行する。主メモリ1206によって受信された命令は、プロセッサ1204によって実行される前またはされた後のいずれかにおいて、保存デバイス1210に任意選択的に保存されうる。
コンピュータシステム1200はまた、バス1202に結合された通信インターフェース1218を含む。通信インターフェース1218は、ローカルネットワーク1222に接続されたネットワークリンク1220に結合する双方向データ通信を提供する。例えば、通信インターフェース1218は、対応する種類の電話線にデータ通信接続を提供するための統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)カードまたはモデムでありうる。別の例として、通信インターフェース1218は、互換LANにデータ通信接続を提供するためのローカルエリアネットワーク(LAN)カードでありうる。無線リンクも実現されうる。そのような任意の実施例において、通信インターフェース1218は、様々な種類の情報を表すデジタルデータストリームを搬送する電気的、電磁的または光学的信号を送受信する。
ネットワークリンク1220は、典型的には1つまたは複数のネットワークを介してデータ通信を別のデータデバイスに提供する。例えば、ネットワークリンク1220は、ローカルネットワーク1222を介して、ホストコンピュータ1224またはインターネットサービスプロバイダ(ISP)1226によって稼働されるデータ設備に、接続を提供しうる。ISP1226は、今度は、現在一般に「インターネット」1228と呼ばれる世界規模パケットデータ通信ネットワークを介してデータ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク1222及びインターネット1228はどちらも、デジタルデータストリームを搬送する電気的、電磁的または光学的信号を使用する。コンピュータシステム1200へ、またはコンピュータシステム1200からデジタルデータを搬送する、様々なネットワークを介した信号及びネットワークリンク1220上にあり通信インターフェース1218を介した信号は、情報を伝達する搬送波の例示的な形態である。
コンピュータシステム1200は、1つまたは複数のネットワーク、ネットワークリンク1220、通信インターフェース1218を介して、プログラムコードを含む、メッセージを送信し、データを受信することができる。インターネットの例では、サーバー1230は、インターネット1228、ISP1226、ローカルネットワーク1222及び通信インターフェース1218を通して、アプリケーションプログラムのために要求されたコードを送信しうる。
受信したコードは、受信されたときにプロセッサ1204によって実行され、及び/または後で実行するために保存デバイス1210もしくは他の不揮発性保存装置に保存されうる。この場合、コンピュータシステム1200は、搬送波の形態でアプリケーションコードを取得しうる。
前述の例の様々な構成要素の分離は、そのような分離をすべての例で必要とするものとして理解すべきではなく、説明された構成要素およびシステムは、一般に単一のパッケージまたは複数のシステムに集合的に統合可能であることを理解すべきである。
ベストモード及び/またはその他の例として考えられるものについて前述したが、様々な改良がなされてもよく、本明細書で開示される対象は、様々な形態及び例において実施されてもよく、教示は多数の用途に適用されてもよく、そのいくつかのみが本明細書で説明されたにすぎないことは理解される。以下の特許請求の範囲によって、本教示の真の範囲に含まれる任意の及びすべての応用例、改良および変形例を請求することが意図される。
そうでないと明言されたのでなければ、全ての測定、値、割合、位置、強度、大きさ及び以下の特許請求の範囲を含む本明細書で記述されたその他の特定事項は、近似的なものであり、厳密な値ではない。これらは、関連する機能及び付随する技術の慣習となっているものと整合する合理的な範囲を有することを意図される。
直前に述べられたものを除いて、言及されたものまたは図示されたものはいかなるものであっても、特許請求の範囲に記載されているか否かにかかわらず、任意の構成要素、ステップ、特徴、目的、利益、利点または等価物の公衆に対する貢献を生じるものと意図されるものではなく、解釈されるべきものではない。
本明細書で使用される用語及び表現は、代わりに特定の意味が本明細書で記載されている場合を除き、調査及び研究の対応するそれぞれの分野に関するそのような用語及び表現と調和するものとして、通常の意味を有することは理解されるであろう。第1及び第2などの関連性を表す用語は、単に1つの物体または動作を別の物から区別するために使用されうるにすぎず、そのような物体または動作の間のいかなる実際のそのような関係も順序も必ずしも必要とせず、または意味しない。「含む」、「含んでいる」との用語またはその他任意の変形例は、要素のリストを含むプロセス、方法、物品または装置が、これらの要素を含むだけでなく、そのようなプロセス、方法、物品または装置に明示的に挙げられなかった、または固有のその他の要素を含みうるように、非排他的な包含関係をカバーするものと意図される。「1つの」に続く要素は、さらなる限定がなければ、その要素を含むプロセス、方法、物品または装置内の追加的な同一の要素の存在を排除しない。
前述の実施形態が、個人によって提供された個人情報を収集し、保存し、または採用する限りにおいて、そのような情報は、個人情報保護に関するすべての適用可能な法律に従って使用されるものとすることは理解されるべきである。さらに、そのような情報の収集、保存及び使用は、例えば状況及び情報の種類に対して適切でありうるような周知の「オプトイン」または「オプトアウト」プロセスを介して、個人の同意をそのような活動に課しうる。個人情報の保存及び使用は、例えば、具体的に慎重に扱うべき情報についての様々な暗号化及び匿名化技術を介して、情報の種類を反映した適切に安全な方法でありうる。
前述の発明の詳細な説明において、様々な特徴が、本開示を合理化する目的で様々な例とともにグループ化されていることが分かる。本開示のこの方法は、請求項が、各請求項で明示的に記載されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映しているものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の請求項が反映するように、発明の対象は、開示された単一の例の全ての特徴よりも少ない特徴にある。そのため、以下の特許請求の範囲は、個別に特許請求される対象として、各請求項がそれ自体に立脚して、発明の詳細な説明に組み込まれる。
100 画像化システム
107 ビームスプリッター
109 ビーム
109a、109b、109c、109d ビームレット
111 スキャナー
113 球面走査レンズ
115 スペクトル分散素子
115’ 時間集束格子
117 望遠鏡
119 サンプル
125 マイクロレンズアレイ
127 マルチアノード光子増倍管
129 マルチチャンネル計数カード
130 増幅レーザー源
131 計算デバイス
132 CPE
133 対物レンズ
137 TFレンズ
139 パルス出力レーザーモジュール
201、203、205、207 集束スポット
313 サイン曲線パターン
405 初期位置
407 スキャナー素子
411 位置
500 光学遅延モジュール
501 主光学パルス
503、505、507 サブパルス
509、511、513 レンズ
514、516、518 光学経路
515 光学パルス
515a、515b、515c、515d サブビーム
520 三方向ビームスプリッター
530 光学結合器
1021 時間集束スポット
1023 画像化視野(FOV)
1025、1027、1029 座標系
1031 スライスの積層
1033 サイン波パターン
1101 積層
1103 スケール
1105a、1105b、1105c、1105d 画像
1200 コンピュータシステム
1202 バス
1204 プロセッサ
1206 主メモリ
1208 読み出し専用メモリ
1210 保存デバイス
1212 ディスプレイ
1218 通信インターフェース
1220 ネットワークリンク
1222 ローカルネットワーク
1224 ホストコンピュータ
1226 インターネットサービスプロバイダ
1228 インターネット
1230 サーバー
1300 複数素子格子アセンブリ
1302 底部
1304 脚部
1306 ビーム経路

Claims (25)

  1. レーザーパルスを出力するためのレーザーモジュールと、
    前記レーザーモジュールから受けたレーザーパルスを、第1のサブパルス及び第2のサブパルスを含む複数のサブパルスに分離し、前記第1のサブパルスと前記第2のサブパルスとの間に時間遅延を導入するように構成された光学遅延モジュールと、
    前記光学遅延モジュールからターゲット体積へ前記サブパルスを送達するための望遠鏡と、
    前記第1及び第2のサブパルスによる前記ターゲット体積の励起に応じて、前記ターゲット体積内で生じた光子を収集するように構成された光検出器と、を含む、画像化システム。
  2. 前記光学遅延モジュールが、
    前記レーザーパルスを前記複数のサブパルスに分離するように構成されたビームスプリッターと、
    前記第1及び第2のサブパルスを含む時間多重化レーザーパルスを形成するために、前記第1及び第2のサブパルスを結合するための光学結合器と、を含み、
    前記望遠鏡が、前記時間多重化レーザーパルスを前記ターゲット体積に送達する、請求項1に記載の画像化システム。
  3. 前記光学遅延モジュールがさらに、自由空間伝搬を介して、または光ファイバーを介して、前記第1のサブパルスと前記第2のサブパルスの間に時間遅延を導入するための少なくとも2つの光学経路を含む、請求項2に記載の画像化システム。
  4. 前記光学遅延モジュールがさらに、
    前記ビームスプリッターから受け取った前記第1のサブパルスを、前記ターゲット体積の第1の深さに集束するための第1の発散を有する第1の集束レンズと、
    前記ビームスプリッターから受け取った前記第2のサブパルスを、前記ターゲット体積の第2の深さに集束するための第2の発散を有する第2の集束レンズと、を含む、請求項2に記載の画像化システム。
  5. 前記光学遅延モジュールから前記時間多重化レーザーパルスを受け取るように構成された空間多重化モジュールをさらに含み、
    前記空間多重化モジュールが、前記時間多重化レーザーパルスを、第1のサブビーム及び第2のサブビームを含む複数のサブビームに分離するためのビームスプリッターを含み、
    前記第1のサブビーム及び前記第2のサブビームが、前記ターゲット体積内の第1の深さに形成された第1の画像平面に対して、及び前記ターゲット体積内の第2の深さに形成された第2の画像平面に対して空間的に分離された、請求項4に記載の画像化システム。
  6. 前記空間多重化モジュールがさらに、前記第1及び第2のサブビームを角度偏向するためのスキャナーを含み、前記第1及び第2のサブビームがそれぞれ、前記第1及び第2の画像平面の第1及び第2の集束領域上に走査される、請求項5に記載の画像化システム。
  7. 前記レーザーモジュールが、第1の反復率及び持続時間で放出された光パルスを含むレーザービームを出力するように構成され、前記レーザーモジュールによって出力される光に関する前記ターゲット体積内の集束スポットが、前記レーザーモジュールによって、連続するパルスの放出の間に、およそ第1の方向の前記集束スポットの幅だけ、第1の方向に偏向されるように、前記空間多重化モジュールがさらに、前記第1の反復率に基づく速さで前記スキャナーを移動するように構成されたコントローラを含む、請求項6に記載の画像化システム。
  8. 前記スキャナーから前記角度偏向された第1及び第2のサブビームを受け取り、前記角度偏向された第1及び第2のサブビーム内の光パルスをそれらの各スペクトル成分に分光するための時間集束格子をさらに含む、請求項6に記載の画像化システム。
  9. 前記光検出器が、
    光増倍管と、
    前記ターゲット体積内で発生した光子を集束するためのレンズアレイと、を含む、請求項1に記載の画像化システム。
  10. レーザーパルスを出力するためのレーザーモジュールと、
    前記レーザーモジュールからの前記レーザーパルスを受け取るように構成された空間多重化モジュールであって、前記空間多重化モジュールが、前記レーザーパルスを第1のサブビーム及び第2のサブビームを含む複数のサブビームに分離するためのビームスプリッターを含み、前記第1のサブビーム及び前記第2のサブビームが、ターゲット体積内の第1の深さに形成された第1の画像平面に対して空間的に分離された、空間多重化モジュールと、
    前記空間多重化モジュールからの前記第1及び第2のサブビームを前記ターゲット体積に送達するための望遠鏡と、
    前記第1及び第2のサブビームによる前記ターゲット体積の励起に応じて、前記ターゲット体積内に生成された光子を収集するように構成された光検出器と、を含む、画像化システム。
  11. 前記空間多重化モジュールがさらに、前記第1及び第2のサブビームを角度偏向するためのスキャナーを含み、それによって、前記第1及び第2のサブビームが、前記第1の画像平面の第1及び第2の集束領域上でそれぞれ走査される、請求項10に記載の画像化システム。
  12. 前記レーザーモジュールが、第1の反復率及び持続時間で放出された光パルスを含むレーザービームを出力するように構成され、
    前記レーザーモジュールによって出力された光に関する前記ターゲット体積内の集束スポットが、前記レーザーモジュールによる連続するパルスの放出の間に、ほぼ第1の方向の前記集束スポットの幅だけ、第1の方向に偏向されるように、前記空間多重化モジュールがさらに、前記第1の反復率に基づく速さで前記スキャナーを移動するように構成されたコントローラを含む、請求項11に記載の画像化システム。
  13. 前記空間多重化モジュールがさらに、前記角度偏向された第1及び第2のサブビームを前記スキャナーから受け取り、前記角度偏向された第1及び第2のサブビーム内の光パルスをそれぞれのスペクトル成分に分光するための時間集束格子を含む、請求項11に記載の画像化システム。
  14. 前記光検出器が、
    光増倍管と、
    前記ターゲット体積内で生成された光子を集束するためのレンズアレイと、を含む、請求項10に記載の画像化システム。
  15. ターゲット体積内の蛍光体の高速画像化のための方法であって、前記方法が、
    それぞれ10ps未満の持続時間のパルスを含むパルスレーザービームを提供する段階と、
    前記パルスレーザービームのパルスを第1のサブパルス及び第2のサブパルスを含む複数のサブパルスに分離する段階と、
    前記ターゲット体積に入る前記第1のサブパルスと、前記ターゲット体積に入る第2のサブパルスとの間に時間遅延を導入する段階と、
    前記第1及び第2のサブパルスによる前記ターゲット体積の励起に応じて、前記ターゲット体積内で生成された光子を収集する段階と、を含む、方法。
  16. 前記第1及び第2のサブパルスによる前記ターゲット体積の励起が、2光子励起方式、3光子励起方式、またはその組み合わせでの前記ターゲット体積内の蛍光体の励起を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記第1のサブパルスと前記第2のサブパルスとの間の前記時間遅延が、自由空間伝搬を介して、または光ファイバーを介して導入される、請求項15に記載の方法。
  18. 前記ターゲット体積内の共通平面に、前記第1及び第2のサブパルスを集束する段階をさらに含む、請求項15に記載の方法。
  19. 前記第1のサブパルスを前記ターゲット体積内の第1の深さに集束する段階と、
    前記第2のサブパルスを前記ターゲット体積内の第2の深さに集束する段階と、をさらに含み、前記第2の深さが前記第1の深さと異なる、請求項15に記載の方法。
  20. 前記第1及び第2のサブパルスを含む時間多重化レーザーパルスを形成するために前記第1及び第2のパルスを結合する段階と、
    前記時間多重化レーザーパルスを、第1のサブビーム及び第2のサブビームを含む複数のサブビームに空間的に分離する段階であって、前記第1のサブビーム及び前記第2のサブビームが、前記ターゲット体積内の前記第1の深さに形成された第1の画像平面に対して、及び前記ターゲット体積内の前記第2の深さに形成された第2の画像平面に対して空間的に分離される、分離する段階と、
    前記空間的に分離された時間多重化レーザーパルスを前記ターゲット体積に送達する段階と、をさらに含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記第1及び第2のサブビームをスキャナーで角度偏向し、それによって前記第1及び第2のサブビームが、前記第1及び第2の画像平面の第1及び第2の集束領域上でそれぞれ走査される段階をさらに含む、請求項20に記載の方法。
  22. レーザーモジュールによって出力される光に関する前記ターゲット体積内の集束スポットが、前記パルスレーザービームの連続するパルスの放出の間に、ほぼ第1の方向の前記集束スポットの幅だけ第1の方向に偏向されるように、前記スキャナーを、前記パルスレーザービームの反復率に基づく速さで移動する段階をさらに含む、請求項21に記載の方法。
  23. ターゲット体積内の蛍光体の高速画像化のための方法であって、前記方法が、
    それぞれ10ps未満の持続時間のパルスを含むパルスレーザービームを提供する段階と、
    前記パルスレーザービームを、第1のサブビーム及び第2のサブビームを含む複数のサブビームに分離する段階であって、前記第1のサブビーム及び前記第2のサブビームが、ターゲット体積内の第1の深さに形成された第1の画像平面に対して空間的に分離される、分離する段階と、
    前記第1及び第2のサブビームを前記ターゲット体積に送達する段階と、
    前記第1及び第2のサブパルスによる前記ターゲット体積の励起に応じて前記ターゲット体積内に生成される光子を収集する段階と、を含む、方法。
  24. 前記第1及び第2のサブビームをスキャナーで角度偏向し、それによって前記第1及び第2のサブビームが、前記第1の画像平面の第1及び第2の集束領域上でそれぞれ走査される段階をさらに含む、請求項23に記載の方法。
  25. レーザーモジュールによって出力される光に関する前記ターゲット体積内の集束スポットが、前記パルスレーザービームの連続するパルスの放出の間に、ほぼ第1の方向の前記集束スポットの幅だけ第1の方向に偏向されるように、前記パルスレーザービームの反復率に基づく速さで前記スキャナーを移動する段階をさらに含む、請求項24に記載の方法。
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