JP2019534737A

JP2019534737A - 衣類乾燥機用正逆回転ファン及び衣類乾燥機

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Publication number: JP2019534737A
Application number: JP2019516224A
Authority: JP
Inventors: ▲ビン▼進東; 成栄鋒; 李涛
Original assignee: Qingdao Haier Washing Machine Co Ltd
Current assignee: Qingdao Haier Washing Machine Co Ltd
Priority date: 2016-09-26
Filing date: 2017-09-11
Publication date: 2019-12-05
Also published as: EP3517679A1; EP3517679A4; EP3517679C0; CN107869033B; US11028524B2; EP3517679B1; US20190301079A1; CN107869033A; WO2018054238A1

Abstract

衣類乾燥機用正逆回転ファン（２）及び衣類乾燥機であって、衣類乾燥機用正逆回転ファン（２）は、ファンの外側フレームの周縁に設けられる複数の全長羽根（２１）を含み、更に、ファンの外側フレームの周縁に設けられる複数の１／２羽根（２２）を含む。１／２羽根（２２）と全長羽根（２１）の形状は類似しており、１／２羽根（２２）におけるファンの径方向と平行な辺の寸法は、全長羽根（２１）における対応する辺の半分である。当該正逆回転ファン（２）を用いる衣類乾燥機は、時計回りと反時計回りに交互に回転する過程での風量が均一であり、且つ大きく、給気圧も高いことから、衣類乾燥が均一となり、乾燥時間が短縮する。また、導流装置（５）を用いることで、ファン（２）と渦形室（１）の出口に集中的な還流が発生しないため、加熱装置（３）の利用効率が向上する。且つ、加熱装置（３）が部分的に過熱状態になるとの安全上の潜在リスクが解消され、乾燥効率が向上する。【選択図】図４

Description

本発明は衣類乾燥機の技術分野に属し、具体的に、衣類乾燥機用正逆回転ファン及び衣類乾燥機に関する。

衣類乾燥機は、動作の基本原理として、ある程度乾燥した空気を加熱により昇温させ、水分吸着能力を持たせてから、高温且つ乾燥した空気をファンからドラムへと送出する。高温且つ乾燥した空気が湿った衣類に接触してこれを加熱すると、湿った衣類中の水分が水蒸気として導出される。このとき、図１に示すように、ある程度乾燥した熱い空気は衣類表面の水蒸気を迅速に吸収し、中高温の飽和湿潤空気に変化する。そして、中高温の飽和湿潤空気がファンの作用によって衣類から離れることで衣類乾燥の目的が達せられる。また、ドラム内の衣類を均一に乾燥させられるよう、衣類乾燥機のドラムは、ドラムの軸周りに時計回り一方向、反時計回り一方向、又は時計回りと反時計回りに交互に規則的に回転して衣類をかき混ぜる。こうすることで、より良好に衣類をかき混ぜられるため、衣類の乾燥が均一となり、且つ、衣類の乾燥時間が短縮される。また、衣類の絡まりが減少することから、ユーザの使用感が向上する。

したがって、風の効果的な循環が衣類乾燥機の動作効率を大きく左右することになるが、風の形成は給気装置により実現される。図２を参照して、従来技術の給気装置は、渦形室１と、渦形室１内に設けられるファン２を含み、給気装置の排風口に加熱装置３が装着されている。従来技術の給気装置では、気流の主な流れが常に回転方向の側壁に沿って加熱装置３へと流動し、反対側に深刻な還流４が発生するため、加熱装置３の利用効率が低下してしまう。且つ、加熱装置３が部分的に過熱状態となる場合もあり、安全上の潜在リスクが存在する。従来技術で用いられるファン２の具体的な構造について図３を参照すると、当該ファン２の周縁には全長羽根２１が設けられている。上記のような潜在リスクの出現を回避すべく、実践では加熱装置３に対し温度保護制御を実施している。当該制御では、加熱装置３の温度が所定の安全温度を上回った場合にヒーター線の電源を切断し、加熱を停止させる。しかし、この場合には衣類乾燥機の動作効率が低下し、乾燥時間が長くなってしまう。また、何度も電源をオン・オフすることで電気機器の部品寿命に支障をきたす。

このほか、上述した従来の衣類乾燥機では、時計回りと反時計回りに交互に回転する過程で風量にムラができ、風圧が低下する。そのため、衣類乾燥機の加熱装置３に対し、大きな風量や給気圧、及び均一な風量を供給することができない。

上記に鑑みて、本発明を提案する。

本発明の第一の目的は、衣類乾燥機用正逆回転ファンを提供することである。前記衣類乾燥機用正逆回転ファンは、時計回りと反時計回りに交互に回転する過程でも風量を均一に保つことができ、流量及び風圧が大きく、風を途切れさせることなく連続して循環させられる。そのため、加熱装置の利用効率が向上し、加熱装置が部分的に過熱状態になるとの安全上の潜在リスクが解消される。これにより、前記衣類乾燥機用正逆回転ファンが装着された衣類乾燥機の乾燥効率が著しく向上し、エネルギー消費を抑えられる。

上記の技術的課題を解決すべく、本発明の技術方案における基本思想について以下に述べる。

衣類乾燥機用正逆回転ファンであって、ファンの外側フレームの周縁に設けられる複数の全長羽根を含み、更に、ファンの外側フレームの周縁に設けられる複数の１／２羽根を含む。

前記１／２羽根と全長羽根の形状は類似しており、１／２羽根におけるファンの径方向と平行な辺の寸法は全長羽根における対応する辺の半分である。

好ましくは、前記全長羽根又は１／２羽根の形状は略直角台形をなしている。略直角台形の高さ側の辺はファンの外側フレームに設けられており、且つファンの外側フレームの底面に対し垂直となっている。また、略直角台形の上底又は下底と略直角台形の斜辺との間は丸角を介して接続されている。

好ましくは、前記全長羽根又は１／２羽根の形状は菱形又はその他の四辺形をなしている。

衣類乾燥機の動作原理から知り得るように、衣類乾燥機の乾燥効果には、衣類乾燥機のファンが均一且つ連続的な力強い風力を供給できるか否かが大きく影響する。これに対し、従来技術における衣類乾燥機のファンでは、ドラムの回転過程において、風量が均一且つ連続的な風循環を保つことが困難であり、ファンの流量及び圧力が小さくなる。そのため、衣類の乾燥効率が低く、エネルギー消費が大きい。

また、従来技術では、ファンの流量及び圧力を増強するために、直径等のパラメータを変えることなく羽根の数を増やすことで改良するのが一般的であった。しかし、このような改良方法の場合には、羽根の増加数に限界があるほか、羽根が一定数に達すると、ファンの流量及び圧力を増強できなくなるだけでなく、流動境界層に一定の厚さが存在することから、２枚の羽根の間の給気量に支障をきたしてしまう。結果、ファンの動作効率が低下して予測したほどの有益な効果が得られなくなるため、こうした方式での改良の余地は非常に限られる。

本発明では、１／２羽根を用いた設計によって羽根間の給気口寸法が保証されるため、急流の発生が効果的に減少し、リストライク現象が回避される。また、圧力脈動が低下するため、圧力脈動に伴う空力ノイズが低減する。このほか、急流の減少により風の流動が安定することから、ファンの動作効率が顕著に向上する。よって、効果的にエネルギー消費を抑えられ、電力資源が節約される。

本発明の技術方案は、従来の衣類乾燥機のファンをベースに１／２羽根を追加している。これにより、従来のファンのフレーム空間を十分に活用するだけでなく、風の流量分散やリストライク現象を大幅に低減し、流量及び圧力を増強することで、ファンの動作効率を著しく向上させている。よって、全長羽根だけを増加させる場合に、多くの空間が占用されたり、羽根の増加数に限界があったりとの原因から、ファンの風量や風圧を効果的に増強できないとの課題が解消される。且つ、ファンの動作に伴い発生する空力ノイズを著しく低減させ、騒音によるユーザの心身への影響を軽減できるため、ユーザエクスペリエンスが向上する。

好ましくは、前記１／２羽根と全長羽根の数は等しく、且つ、１／２羽根と全長羽根が交互にファンの周縁に均一に配置される。１／２羽根と全長羽根をこのように配置することで、ファン各所から発生する風量がより均一となるため、衣類乾燥機の衣類乾燥過程においてドラム各所の風量が均一となりやすい。結果、ドラム各所における衣類の乾燥度合がより均一且つ確実となり、風力のムラによって衣類のうち一部が十分に乾燥していないにも関わらず、その他は過度に乾燥しているとの事態が回避される。且つ、このような設計によればファンが非常に見栄えし、対称性に関する審美基準にも合致する。

好ましくは、前記１／２羽根と、隣接する全長羽根との距離は５〜６０ｍｍである。１／２羽根と、隣接する全長羽根との距離をこのように設計することで、ファンの風量及びファンの流量・圧力を増強可能であるとともに、圧力脈動に伴う空力ノイズを更に低減させられる。

より好ましくは、前記１／２羽根と、隣接する全長羽根との距離は１０〜５０ｍｍである。この距離に設定すれば、上述した１／２羽根と、隣接する全長羽根との距離の場合よりも良好に有益な効果を得ることができる。且つ、市場需要の大きな衣類乾燥機タイプのファンニーズにもいっそう適するため、市場における可能性が更に広がる。

本発明の他の重要な目的は、衣類乾燥機を提供することである。前記衣類乾燥機は、上述した任意の衣類乾燥機用正逆回転ファンと渦形室から構成される送風機を含む。

上記の衣類乾燥機は、前記衣類乾燥機用正逆回転ファンと渦形室から構成される送風機を含むとともに、従来技術における一般的な設計と同様に、送風機の排風口に加熱装置が装着されている。

前記衣類乾燥機は前記衣類乾燥機用正逆回転ファンを備えるため、衣類乾燥の過程において、連続的で均一、且つ流量及び圧力の大きな循環風が存在する。これにより、衣類乾燥の効率がより向上し、衣類乾燥がいっそう均一になる。また、ファンの動作効率が向上することから、衣類乾燥機のエネルギー消費が低下する。

好ましくは、渦形室の内部空間は対称構造となっており、ファンは渦形室の内部空間に位置するとともに、その中心が渦形室の内部空間の対称軸線上に設けられ、ファンのうち渦形室の排風口に面する側には導流装置が設けられており、導流装置とファンの外周との間には隙間があり、且つ、導流装置は対称構造をなしており、導流装置の中心が渦形室の内部空間の対称軸線上に設けられる。

より好ましくは、前記渦形室とファンは同心且つ対称に設けられるか、或いは、伸開線を偏心させて設けられる。

好ましくは、前記導流装置は略二等辺三角形をなしており、略二等辺三角形の底辺は内側に凹陥した円弧状をなしてファンの周辺側に近接しており、略二等辺三角形の頂角は円弧面を有して渦形室の排風口に面しており、略二等辺三角形の２つの等辺は内側に凹陥した円弧状の底辺と丸角を介して接続されている。

好ましくは、前記導流装置は逆Ｔ字状をなしており、底板と、底板に接続されるとともに底板の中央に位置する直立部を含み、底板の底面はファンに面しており、直立部の自由端は底板から離間して渦形室の排風口に面しており、直立部は底板の底面に対し垂直であり、逆Ｔ字状の導流装置の底面は円弧面をなしており、円弧面はファンの外周に沿って延伸している。

より好ましくは、前記略二等辺三角形の導流装置における等辺と渦形室の内部空間における対称軸線との夾角は１５〜４５°であり、ファンの中央から略二等辺三角形の頂点までの距離は２００〜３００ｍｍであり、略二等辺三角形の２つの等辺と内側に凹陥した円弧状の底辺との間の丸角の半径は３〜１２ｍｍであり、略二等辺三角形の内側に凹陥した円弧状の底辺とファンの外縁は同心に設けられ、且つ、これらの間隔は３〜１２ｍｍである。当該導流装置は風の初速度を更に向上させ、流動経路における還流を減少させられるため、より大きな給気圧が得られる。

以上の好ましい又はより好ましい技術方案によれば、ファンから発生した気流の主な流れが導流装置の一方の側と導流装置に対向する渦形室の一方の側壁に沿って加熱装置へと流動する。また、気流の主な流れが加熱装置のほとんどの面積又は全部を覆うことから、渦形室の他方の側壁にぶつかってファンの方向へと折り返し、流動する気流はごくわずかとなる。導流装置が存在するため、この部分の気流はファンと渦形室の出口の間に集中的な還流を発生させることなく、渦形室の他方の側壁と導流装置に導かれ、再びファンの回転に巻き込まれる。したがって、上述した衣類乾燥機はファンの流量及び圧力を更に向上させられるため、送風機の効率がいっそう向上する。また、好ましい又はより好ましい導流装置によれば、加熱装置の温度分布にムラができるとの課題を良好又はより良好に改善可能なため、加熱装置の利用効率が向上する。また、加熱装置が部分的に過熱状態になり得るとの安全上の潜在リスクが解消されるため、加熱装置は持続的な加熱が可能となり、頻繁に電源をオン・オフする必要がなくなる。よって、乾燥効率が向上するとともに、乾燥時間が短縮され、電気機器の部材寿命が延びる。

以下に、図面を組み合わせて本発明の具体的実施形態につき更に詳細に述べる。

図１は、衣類乾燥機の動作過程の原理を示す図である。図２は、従来技術における衣類乾燥機の給気装置を示す図である。図３は、従来技術における衣類乾燥機のファンの構造を示す図である。図４は、本発明で記載する衣類乾燥機用正逆回転ファンの構造を示す図である。図５は、本発明で記載する導流装置の構造を示す図である。図６は、本発明の実施例で記載する送風機の構造を示す図である。図７は、ファンと渦形室を同心且つ対称に組み合わせる場合の３種類の配置を示す図である。図８は、ファンと渦形室について伸開線を偏心させて組み合わせる場合の３種類の配置を示す図である。

図４を参照して、本発明の技術方案で記載する衣類乾燥機用正逆回転ファン２は、当該ファンの外側フレームの周縁に設けられる複数の全長羽根２１と複数の１／２羽根２２を含む。

前記１／２羽根２２と全長羽根２１の形状は類似しているが、１／２羽根２２におけるファン２の径方向と平行な辺の寸法は、全長羽根２１における対応する辺の半分である。視覚的に言えば、１／２羽根２２におけるファン２の中心に向かう部分が、全長羽根２１におけるファン２の中心に向かう部分の半分となっている。

前記全長羽根２１又は１／２羽根２２の形状は略直角台形をなしている。略直角台形の高さ側の辺はファン２の外側フレームに設けられており、且つ、ファン２の外側フレームの底面に対し垂直となっている。また、略直角台形の上底又は下底と略直角台形の斜辺との間は丸角を介して接続されている。

なお、言うまでもなく、その他の実施例において、前記全長羽根又は１／２羽根の形状は菱形又はその他の四辺形としてもよい。

従来技術では、ファン２の流量及び圧力を増強するために、直径等のパラメータを変えることなく、羽根の数を増やすことで改良するのが一般的であった。しかし、このような改良方法の場合には、羽根が一定数に達すると、ファン２の流量及び圧力を増強できなくなるだけでなく、流動境界層に一定の厚さが存在することから、２枚の羽根の間の給気量に支障をきたしてしまう。結果、ファン２の動作効率が低下し、予測したほどの有益な効果を得られなくなる。

本発明の技術方案によれば、上記の欠点が解消される。１／２羽根２２を用いた設計によって羽根間の給気口寸法が保証されるため、急流の発生が効果的に減少し、リストライク現象が回避される。また、圧力脈動が低下するため、圧力脈動に伴う空力ノイズが低減する。このほか、急流の減少により風の流動が安定することから、ファンの動作効率が顕著に向上する。よって、効果的にエネルギー消費を抑えられ、電力資源が節約される。

当業者であれば理解できるように、適切な風量やファンの流量、圧力等の効果が得られるよう、前記１／２羽根２２と全長羽根２１の数は、衣類乾燥機及びファンの型番に応じて一定の範囲で調整すればよい。

好ましくは、１／２羽根２２と全長羽根２１の数は等しく、且つ、１／２羽根２２と全長羽根２１が交互にファン２の周縁に均一に配置される。１／２羽根２２と全長羽根２１をこのように配置することで、ファン２の各所から発生する風量がより均一となるため、衣類乾燥機の衣類乾燥過程においてドラム各所の風量が均一となりやすい。結果、ドラム各所における衣類の乾燥度合がより均一且つ効果的となり、風力のムラによって衣類のうち一部が十分に乾燥していないにも関わらず、その他は過度に乾燥しているとの事態が回避される。

本発明では、ファンの動作状況をより良好に改善し、ファン２の均一且つ連続的な風量及び高い風圧を保証することを前提に、可能な限りファン２の動作効率を高め、エネルギー消費を抑えるとともに、ファン２の動作に伴って発生する空力ノイズを低下させるべく、各種型番の衣類乾燥機のニーズに応じて、１／２羽根２２と、隣接する全長羽根２１との距離が風量やファンの流量・圧力といった要素に与える影響を考慮した。膨大な研究及び実験の結果、１／２羽根２２と、隣接する全長羽根２１との距離が５〜６０ｍｍのときにファン２の動作効果が良好になることが明らかとなった。

より好ましくは、１／２羽根２２と、隣接する全長羽根２１との距離は１０〜５０ｍｍとする。この距離に設定することで、より良好に上記の有益な効果が得られるようになる。且つ、市場需要の大きな衣類乾燥機タイプのファンニーズにもいっそう適するため、市場における可能性が更に広がる。

図２又は図６を参照して、上記の衣類乾燥機用正逆回転ファン２を渦形室１に組み合わせれば送風機となり、更に、送風機の排風口に加熱装置３が装着される。これが、衣類乾燥機による衣類乾燥に必要な熱風を発生させるためのコア部分となる。

上記のコア部分を衣類乾燥機におけるその他の一般部材と組み合わせることで、新型の衣類乾燥機が得られる。

当該衣類乾燥機は、本発明における前記ファン２を含むことから、風量が均一且つ連続的な風循環を実現可能であるとの利点を有する。また、ファン２は流量・圧力が大きく、衣類の乾燥効率が高いほか、エネルギー消費が大きい。また、衣類乾燥機のファン２は羽根間の給気口寸法が保証されているため、急流の発生が効果的に減少し、リストライク現象が回避される。また、圧力脈動が低下するため、衣類乾燥機の動作過程における圧力脈動に伴う空力ノイズが低減する。よって、ユーザエクスペリエンスがより良好となる。

好ましくは、渦形室１の内部空間は対称構造となっている。ファン２は渦形室１の内部空間に位置するとともに、その中心が渦形室１の内部空間の対称軸線上に設けられる。ファン２のうち渦形室１の排風口に面する側には導流装置５が設けられている。また、導流装置５とファン２の外周との間には隙間が設けられている。前記導流装置５は対称構造をなしており、且つ、その中心が渦形室１の内部空間の対称軸線上に設けられる。

上記の設計によって、ファン２から発生した気流の主な流れは、導流装置５の一方の側と導流装置に対向する渦形室１の一方の側壁に沿って加熱装置３へと流動する。また、気流が加熱装置３のほとんどの面積又は全部を覆うことから、渦形室１の他方の側壁にぶつかってファン２の方向へと折り返し、流動する気流はごくわずかとなる。よって、還流の形成が少なく、ファン２の動作効率が向上する。導流装置５が存在するため、この部分の気流はファン２と渦形室１の出口の間に集中的な還流を発生させることなく、渦形室１の他方の側壁と導流装置５に導かれ、再びファン２の回転に伴って流動する。これにより、従来技術における衣類乾燥機の送風機では加熱装置に温度分布のムラが発生しやすいとの課題が解消され、加熱装置３の利用効率が向上する。また、加熱装置３が部分的に過熱状態になるとの安全上の潜在リスクが解消される。

ファン２と渦形室１の組み立ては、次の方式にしたがって行えばよい。

図７の３枚の図に示すように、ファン２と渦形室１は同心且つ対称に組み合わせて配置される。渦形室１の縦断面は円形の輪郭を有し、当該円形の輪郭に開口が設けられている。開口の両側には外側に向かって平直プレートが１枚ずつ設けられており、２つの平直プレートが開口両側の円形の輪郭にそれぞれ接することでＵ型の輪郭が形成されている。また、２つの平直プレートの間が開口と連通することで渦形室１の排風口が形成されている。ファン２は円形の輪郭内に位置しており、且つ、ファン２の中心が円形の輪郭の中央に位置している。

図７のａ、ｂ、ｃは、２つの平直プレートの間の夾角が異なっている。

図８の３つの図に示すように、渦形室１の縦断面は複数の伸開線の輪郭を接続してなる略円形の輪郭を有している。この略円形の輪郭には開口が設けられており、開口の両側には外側に向かって平直プレートが１つずつ設けられている。２つの平直プレートが開口両側の略円形の輪郭にそれぞれ接することでＵ型の輪郭が形成されている。また、２つの平直プレートの間が開口と連通することで渦形室１の排風口が形成されている。ファン２は略円形の輪郭内に位置しており、且つ、ファン２の中心軸が略円形の輪郭の中央であって排風口から離間する側に位置している。即ち、渦形室１とファン２との隙間は、Ｕ型の輪郭の底部から排風口方向に向かって次第に拡大しているため、より良好な風圧を形成して風の循環流量を増加させられる。

図８のａ、ｂ、ｃは、２つの平直プレート間の夾角が異なっている。

図７及び図８に示した複数の組み合わせであれば、いずれにおいても、衣類乾燥機の送風機は、ファンが時計回りと反時計回りに交互に規則的に回転する際に、同一の圧力及び風量の気流を効果的に出力可能である。

好ましい条件として、図５を参照すると、前記導流装置５は逆Ｔ字状をなしており、底板と、底板に接続されるとともに底板の中央に位置する直立部を含む。底板の底面はファン２に面している。また、直立部の自由端は底板から離間しており、且つ、渦形室１の排風口に面している。直立部は底板の底面に対し垂直である。逆Ｔ字状の導流装置５の底面は円弧面をなしており、円弧面はファンの外周に沿って延伸している。

前記導流装置５は、ファン２の回転により発生した気流をファン２と渦形室１の側壁の間から流出可能とする。渦形室１内の気流はスムーズに流動し、震動を発生させることがないため、空力ノイズが低減する。

前記衣類乾燥機のファン２は、時計回り又は反時計回りに交互に回転する過程でも、連続的且つ均一な、流量及び圧力が著しく増強された風を維持可能なため、衣類乾燥機の衣類乾燥効率を大幅に向上させられる。また、導流装置５によって、加熱装置３の温度分布にムラができるとの課題を良好に改善可能なことから、加熱装置３の利用効率が向上し、加熱装置３が部分的に過熱状態になり得るとの安全上の潜在リスクが解消される。また、加熱装置３は継続的な加熱が可能であり、頻繁に電源をオン・オフする必要がない。よって、乾燥効率が向上し、乾燥時間が短縮されるとともに、電気機器の部品寿命が延びる。

本実施例は、使用する導流装置５の形状と構造において主に実施例１とは異なっている。

図５を参照して、前記導流装置５は略二等辺三角形をなしている。略二等辺三角形の底辺は内側に凹陥した円弧状をなしており、ファン２の周辺側に近接している。略二等辺三角形の頂角は円弧面を有しており、渦形室１の排風口に面している。また、略二等辺三角形の２つの等辺は内側に凹陥した円弧状の底辺と丸角を介して接続されている。

好ましくは、前記略二等辺三角形の導流装置５における等辺と、渦形室の内部空間における対称軸線との夾角は１５〜４５°、ファン２の中央から略二等辺三角形の頂点までの距離は２００〜３００ｍｍ、略二等辺三角形の２つの等辺と内側に凹陥した円弧状の底辺との間の丸角の半径は３〜１２ｍｍである。且つ、略二等辺三角形の内側に凹陥した円弧状の底辺とファンの外縁は同心に設けられ、且つ、これらの間隔は３〜１２ｍｍである。前記導流装置５の関連パラメータは、市場需要の大きな各種規格の衣類乾燥機の設定を満たすよう設けられているため、風の初速度を向上させつつ還流を減少させ、より大きな給気圧を取得できるとの効果が得られる。

図７のａ、ｂ、ｃは、２つの平直プレート間の夾角が異なっている。

図７及び図８に示した複数の組み合わせであれば、いずれにおいても、衣類乾燥機の送風機は、ファン２が時計回りと反時計回りに交互に規則的に回転する際に、同一の圧力及び風量の気流を効果的に出力可能である。

このほか、上記の導流装置５を備える衣類乾燥機は、風の初速度を更に向上させられるとともに、流動経路における還流を減少させられるため、より大きな給気圧を得ることができる。よって、気流が加熱装置３を通過する際の分布がより均一となり、結果として加熱装置３の動作効率が向上する。これにより、衣類乾燥機による衣類乾燥の速度が加速し、時間が短縮されるとともに、電気エネルギーの消費を抑えられる。

１渦形室
２ファン
２１全長羽根
２２１／２羽根
３加熱装置
４還流
５導流装置
ａ高温且つ乾燥した空気
ｂドラム
ｃ中高温の飽和湿潤空気

Claims

ファンの外側フレームの周縁に設けられる複数の全長羽根を含む衣類乾燥機用正逆回転ファンについて、
更に、ファンの外側フレームの周縁に設けられる複数の１／２羽根を含むことを特徴とする衣類乾燥機用正逆回転ファン。
前記１／２羽根と全長羽根の数は等しく、且つ、１／２羽根と全長羽根が交互にファンの周縁に均一に配置されることを特徴とする請求項１に記載の衣類乾燥機用正逆回転ファン。
前記１／２羽根と、隣接する全長羽根との距離は５〜６０ｍｍであることを特徴とする請求項１又は２に記載の衣類乾燥機用正逆回転ファン。
前記１／２羽根と、隣接する全長羽根との距離は１０〜５０ｍｍであることを特徴とする請求項３に記載の衣類乾燥機用正逆回転ファン。
請求項１〜４のいずれかに記載の衣類乾燥機用正逆回転ファンと渦形室から構成される送風機を含むことを特徴とする衣類乾燥機。
渦形室の内部空間は対称構造となっており、ファンは渦形室の内部空間に位置するとともに、その中心が渦形室の内部空間の対称軸線上に設けられ、
ファンのうち渦形室の排風口に面する側には導流装置が設けられており、導流装置とファンの外周との間には隙間があり、且つ、導流装置は対称構造をなしており、導流装置の中心が渦形室の内部空間の対称軸線上に設けられることを特徴とする請求項５に記載の衣類乾燥機。
前記渦形室とファンは同心且つ対称に設けられるか、或いは、伸開線を偏心させて設けられることを特徴とする請求項６に記載の衣類乾燥機。
前記導流装置は略二等辺三角形をなしており、略二等辺三角形の底辺は内側に凹陥した円弧状をなしてファンの周辺側に近接しており、略二等辺三角形の頂角は円弧面を有して渦形室の排風口に面しており、略二等辺三角形の２つの等辺は内側に凹陥した円弧状の底辺と丸角を介して接続されていることを特徴とする請求項６又は７に記載の衣類乾燥機。
前記導流装置は逆Ｔ字状をなしており、底板と、底板に接続されるとともに底板の中央に位置する直立部を含み、底板の底面はファンに面しており、直立部の自由端は底板から離間して渦形室の排風口に面しており、直立部は底板の底面に対し垂直であり、
逆Ｔ字状の導流装置の底面は円弧面をなしており、円弧面はファンの外周に沿って延伸していることを特徴とする請求項６又は７のいずれかに記載の衣類乾燥機。
前記略二等辺三角形の導流装置における等辺と、渦形室の内部空間における対称軸線との夾角は１５〜４５°であり、ファンの中央と略二等辺三角形の頂点との距離は２００〜３００ｍｍであり、略二等辺三角形の２つの等辺と内側に凹陥した円弧状の底辺とを接続する丸角の半径は３〜１２ｍｍであり、略二等辺三角形の内側に凹陥した円弧状の底辺とファンの外縁は同心に設けられ、且つ、これらの間隔は３〜１２ｍｍであることを特徴とする請求項８に記載の衣類乾燥機。