以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明の何らの不利な制限にもならない。ここで、本発明を詳しく説明し、その具体的な実施例の形態も公開したため、本発明の精神と範囲を逸脱することなく、本発明の具体的な実施形態に様々な変更や改良を加えることができることは、当業者にとって明らかである。
以下の実施例において、具体的な条件が記載されていない実験方法は、通常の方法および条件、あるいは商品の説明書に従って選ばれた。原料は市販品として購入されたものでもよく、本分野で既知の方法によって製造されたものでもよく、本明細書に記載の方法によって製造されたものでもよい。化合物の構造は核磁気共鳴(1HNMR)または質量分析(MS)によって決定され、ここで、NMR測定はBrukerAV−300型核磁気共鳴装置を使用し、測定溶媒は重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−D6)または重水素化クロロホルム(CDCl3)で、TMSは内部標準である。
実施例4003:6−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−9−(メチルスルホニルメチル)−5−オキソ−2,4,5,6−テトラヒドロベンゾ[b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボニトリル
工程1:1−(メチルスルホニルメチル)−4−ニトロベンゼン
4−ニトロベンジルブロミド(10.0 g, 46.4 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(25 mL)に溶解させた後、メチルスルフィン酸ナトリウム(7.10 g, 69.6 mmol)を入れた。反応液を65℃で1時間撹拌し、室温まで冷却し、水を入れて希釈し、続いて10分間撹拌し、ろ過して乾燥し、標題化合物(9.7 g, 97%)を得たが、白色固体であった。
工程2:4−(メチルスルホニルメチル)アニリン
1−(メチルスルホニルメチル)−4−ニトロベンゼン(9.7 g, 45.1 mmol)、鉄粉(12.6 g, 225.6 mmol)および塩化アンモニウム(28.4 g, 451.1 mmol)をエタノール(120 mL)および水(60 mL)に溶解させ、そして90℃で2時間撹拌した。ろ過で固体を除去し、ろ液を濃縮した。残留物を酢酸エチル(50 mL)に再溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物(8.54 g, 100%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 186.1.
工程3:2−ヨード−4−(メチルスルホニルメチル)アニリン
4−(メチルスルホニルメチル)アニリン(8.54 g, 46.1 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(460 mL)に溶解させ、そしてN−ヨードスクシンイミド(11.4 g, 50.7 mmol)を入れ、反応液を室温で4時間撹拌した。10%のチオ硫酸ナトリウム溶液および飽和炭酸ナトリウム溶液で反応をクエンチングし、酢酸エチルで抽出し(50 mL×3)、有機相を合併して食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=20/1)によって分離・精製し、標題化合物(9.3 g, 65%)を得たが、サフラン色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 312.0.
工程4:4−(メチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン
2−ヨード−4−(メチルスルホニルメチル)アニリン(1.87 g, 6.0 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.31 g, 18.0 mmol)、塩化ビス(アセトニトリル)パラジウム(II)(156 mg, 0.6 mmol)、2−シクロヘキシルホスフィノ−2 ,6 −ジメトキシビフェニル(985 mg, 2.4 mmol)およびトリエチルアミン(3.04 g, 30 mmol)を1,4−ジオキサン(18 mL)に溶解させ、そして110℃で窒素ガスの保護下において2時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(ジクロロメタン/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(1.1 g, 59%)を得たが、淡黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 312.2.
工程5:2−オキソ−2−(1H−ピロール−3−イル)酢酸エチル
1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロール(16.0 g, 71.7 mmol)、2−クロロ−2−オキソ酢酸エチル(14.6 g, 107.6 mmol)をピリジン(17 mL, 215.1 mmol)および1,2−ジクロロエタン(75 mL)に溶解させ、そして80℃で窒素ガスの保護下において一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(7.4 g, 62%)を得たが、淡黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 168.1.
工程6:2−(1H−ピロール−3−イル)酢酸エチル
2−オキソ−2−(1H−ピロール−3−イル)酢酸エチル(2.4 g, 14.4 mmol)、パラジウム/炭素(7.2 g)および次亜リン酸ナトリウム(25.3 g, 287 mmol)を1,4−ジオキサン(120 mL)に溶解させ、そして110℃で窒素ガスの保護下において一晩撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(1.88 g, 85%)を得たが、淡黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 154.1.
工程7:2−(2−シアノ−1H−ピロール−3−イル)酢酸エチル
2−(1H−ピロール−3−イル)酢酸エチル(1.88 g, 12.3 mmol)をアセトニトリル(80 mL)およびジクロロメタン(20 mL)に溶解させ、−42℃に冷却し、窒素ガスの保護下において激しく撹拌しながらイソシアン酸クロロスルホニル(1.74 g, 12.3 mmol)をゆっくり滴下し、30分間で滴下が完了した後、この温度で続いて2.5時間撹拌した。反応液に素早くN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)を入れ、反応液を1.5時間でゆっくり室温まで昇温させた。希炭酸水素ナトリウム溶液で反応液を洗浄し、乾燥して(無水硫酸ナトリウム)濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(2.0 g, 92%)を得たが、淡黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 179.1.
工程8:2−(2−シアノ−4−ヨード−1H−ピロール−3−イル)酢酸エチル
2−(2−シアノ−1H−ピロール−3−イル)酢酸エチル(1.99 g, 11.2 mmol)、ヨウ素酸(396 mg, 2.24 mmol)およびヨウ素(1.14 g, 4.48 mmol)を四塩化炭素(80 mL)、水(2.4 mL)、酢酸(5.6 mL)および濃硫酸(0.4 mL)に溶解させ、そして室温で窒素ガスの保護下において一晩撹拌した。希炭酸水素ナトリウム溶液で反応液を洗浄し、乾燥して(無水硫酸ナトリウム)濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(2.62 g, 53%)を得たが、淡黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 305.0.
工程9:2−(2−シアノ−4−ヨード−1−メチル−1H−ピロール−3−イル)酢酸エチル
2−(2−シアノ−4−ヨード−1H−ピロール−3−イル)酢酸エチル(2.06 g, 6.78 mmol)および水酸化カリウム(949 mg,16.94 mmol)をアセトン(50 mL)に溶解させた後、0℃でゆっくりヨードメタン(1.92 g, 13.56 mmol)を滴下した。反応混合物を0℃で続いて2.5時間撹拌した。酢酸エチルを入れ、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(2.63 g, 89%)を得たが、淡黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 319.0.
工程10:2−(4−(2−アミノ−5−(メチルスルホニルメチル)フェニル)−2−シアノ−1−メチル−1H−ピロール−3−イル)酢酸エチル
2−(2−シアノ−4−ヨード−1−メチル−1H−ピロール−3−イル)酢酸エチル(477 mg, 1.50 mmol)、4−(メチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(444 mg, 1.43 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(110 mg, 0.15 mmol)および炭酸カリウム(1.04g, 7.50 mmol)を1,4−ジオキサン(8 mL)および水(2 mL)に溶解させ、そして80℃で窒素ガスの保護下において8時間撹拌した。反応液を冷却し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/2)、標題化合物(288 mg, 41%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 376.2.
工程11:2−メチル−9−(メチルスルホニルメチル)−5−オキソ−2,4,5,6−テトラヒドロベンゾ[b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボニトリル
2−(4−(2−アミノ−5−(メチルスルホニルメチル)フェニル)−2−シアノ−1−メチル−1H−ピロール−3−イル)酢酸エチル(285 mg, 0.76 mmol)をテトラヒドロフラン(10 mL)に溶解させた後、カリウム t−ブトキシド(255 mg, 2.28 mmol)を分けて入れ、そして室温で1時間撹拌した。反応液にジクロロメタンを入れた後、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(204 mg, 82%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 330.1.
工程12:6−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−9−(メチルスルホニルメチル)−5−オキソ2,4,5,6−テトラヒドロベンゾ[b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボニトリル
2−メチル−9−(メチルスルホニルメチル)−5−オキソ−2,4,5,6−テトラヒドロベンゾ[b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボニトリル(53 mg, 0.161 mmol)、1−ブロモ−4−フルオロベンゼン(42 mg, 0.242 mmol)、N1,N2−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(11 mg, 0.129 mmol)、リン酸カリウム(170 mg, 0.805 mmol)およびヨウ化第一銅(12 mg, 0.065 mmol)を1,4−ジオキサン(3 mL)に溶解させ、そして110℃で窒素ガスの保護下において一晩撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(17.5 mg、26%)を得たが、白色固体であった。MS (ESI): m/z = 424.0 [M+1]+; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.71 (s, 1H), 7.57 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.25 (dd, J = 1.2 Hz, 6.8 Hz, 1H), 7.22−7.16 (m, 2H), 7.12−7.05 (m, 2H), 6.98 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 4.49 (s, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.55(s, 2H), 2.94 (s, 3H).
実施例4001:6−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−9−(メチルスルホニルメチル)−5−オキソ−2,4,5,6−テトラヒドロベンゾ[b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボキサミド
6−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−9−(メチルスルホニルメチル)−5−オキソ2,4,5,6−テトラヒドロベンゾ[b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボニトリル(42 mg, 0.099 mmol)および炭酸カリウム(41 mg, 0.297 mmol)をジメチルスルホキシド(2 mL)に溶解させた後、30%の過酸化水素水溶液(0.5 mL)を入れ、反応液を室温で3時間撹拌した。水で反応をクエンチングし、そして酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を分離し、水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(無水硫酸トリウム)、ろ過して真空濃縮し、残留物を逆相分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(17.7 mg、40%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 442.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.54 (s, 1H), 7.46−7.25 (m, 3H), 7.23−7.13 (m, 3H), 7.10−7.01 (m, 2H), 6.94−6.87 (m, 1H), 4.48 (s, 2H), 3.84 (s, 3H), 2.93 (s, 3H), 2.54 (s, 2H).
実施例4004:6−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−9−(メチルスルホニルメチル)−2,4,5,6−テトラヒドロベンゾ[b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボニトリル
6−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−9−(メチルスルホニルメチル)−5−オキソ2,4,5,6−テトラヒドロベンゾ[b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボニトリル(50 mg, 0.118 mmol)をテトラヒドロフラン(5 mL)に溶解させ、0℃で窒素ガスの保護下においてボラン(1Mのテトラヒドロフラン溶液、0.5 mL)を入れた後、室温まで昇温させて1時間撹拌した。反応液にメタノール(5 mL)を入れ、反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(14.6 mg、30%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 410.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.84 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.25−7.19 (m, 2H), 6.98 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 6.76−6.70 (m, 2H), 4.48 (s, 2H), 3.88 (t, J = 4.4 Hz, 2H), 3.75 (s, 3H), 3.01 (t, J = 4.4 Hz, 2H), 2.96 (s, 3H).
実施例4002:6−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−9−(メチルスルホニルメチル)−2,4,5,6−テトラヒドロベンゾ[b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボキサミド
6−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−9−(メチルスルホニルメチル)−2,4,5,6−テトラヒドロベンゾ[b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボニトリル(99 mg, 0.240 mmol)および炭酸カリウム(50 mg, 0.362 mmol)をジメチルスルホキシド(5 mL)に溶解させた後、30%の過酸化水素水溶液(0.5 mL)を入れ、反応液を室温で3時間撹拌した。水で反応をクエンチングし、そして酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を分離し、水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(無水硫酸トリウム)、ろ過して真空濃縮し、残留物を逆相分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(57 mg、55%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 428.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.81 (s, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.27−7.09 (m, 3H), 7.23−7.13 (m, 4H), 6.97 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 6.80−6.73 (m, 2H), 4.45 (s, 2H), 3.82 (t, J = 4.0 Hz, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.08 (t, J = 4.0 Hz, 2H), 2.95 (s, 3H).
実施例4005:9−フルオロ−6−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,4,5,6−テトラヒドロピリド[2,3−b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボキサミド
工程1:2−アミノ−5−フルオロピリジン−3−イルボロン酸
3−ブロモ−5−フルオロピリジン−2−アミン(1 g, 5.2 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(2 g, 7.8 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(0.38 g, 0.52 mmol)および酢酸カリウム(1.53 g, 15.6 mmol)を1,4−ジオキサン(50 mL)に溶解させ、そして110℃で窒素ガスの保護下において一晩撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を真空濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/99)、標題化合物(0.55 g, 67%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ =157.1.
工程2:2−(4−(2−アミノ−5−フルオロピリジン−3−イル)−2−シアノ−1−メチル−1H−ピロール−3−イル)酢酸エチル
2−アミノ−5−フルオロピリジン−3−イルボロン酸(200 mg, 1.28 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(93.6 mg, 0.13 mmol)、炭酸カリウム(529.9 mg, 3.84 mmol)および2−(2−シアノ−4−ヨード−1−メチル−1H−ピロール−3−イル)酢酸エチル(448.4 mg, 1.41 mmol)を1,4−ジオキサン/水(2 mL/0.5 mL)混合溶液に溶解させ、そして窒素ガスの保護下においてマイクロ波で80℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって(石油エーテル/酢酸エチル=4/1)分離・精製し、標題化合物を得た。
工程3:9−フルオロ−2−メチル−5−オキソ−2,4,5,6−テトラヒドロピリド[2,3−b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボニトリル
2−(4−(2−アミノ−5−フルオロピリジン−3−イル)−2−シアノ−1−メチル−1H−ピロール−3−イル)酢酸エチルをテトラヒドロフラン(4 mL)に溶解させ、0℃でカリウム t−ブトキシド(286.7 mg, 2.56 mmol)を入れた後、室温まで昇温させて2時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、標題化合物(55 mg、2つの工程の収率:16%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 257.1.
工程4:9−フルオロ−6−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−5−オキソ−2,4,5,6−テトラヒドロピリド[2,3−b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボニトリル
9−フルオロ−2−メチル−5−オキソ−2,4,5,6−テトラヒドロピリド[2,3−b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボニトリル(55 mg, 0.21 mmol)、1−ブロモ−4−フルオロベンゼン(45.1 mg, 0.26 mmol)、N,N´−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(20 mg, 0.27 mmol)、ヨウ化第一銅(4.05 mg, 0.021 mmol)およびリン酸カリウム(134 mg, 0.63 mmol)を1,4−ジオキサン(2 mL)に溶解させ、そして110℃で密封で一晩撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)、標題化合物(35 mg, 47%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 351.1.
工程5:9−フルオロ−6−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,4,5,6−テトラヒドロピリド[2,3−b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボニトリル
9−フルオロ−6−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−5−オキソ−2,4,5,6−テトラヒドロピリド[2,3−b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボニトリル(35 mg, 0.10 mmol)とボラン(1Mのテトラヒドロフラン溶液、4 mL)の混合液を室温で0.5時間撹拌した。メタノール(2 mL)を入れて反応をクエンチングし、反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品(40 mg)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 337.1.
工程6:9−フルオロ−6−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,4,5,6−テトラヒドロピリド[2,3−b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボキサミド
9−フルオロ−6−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,4,5,6−テトラヒドロピリド[2,3−b]ピロロ[3,4−d]アゼピン−3−カルボニトリル(40 mg, 粗製品)および炭酸カリウム(49.7mg, 0.36 mmol)をジメチルスルホキシド(2 mL)に溶解させた後、30%の過酸化水素水溶液(2 mL)を入れ、反応液を室温で2時間撹拌した。水で反応をクエンチングし、そして酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を分離し、水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(無水硫酸トリウム)、ろ過して真空濃縮し、残留物を逆相分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(7.0 mg、2つの工程の収率:17%)を得たが、白色固体であった。(ESI): RT(min)=4.955, [M+H]+ = 355.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.47 (s, 1H), 8.08−8.04 (m, 2H), 7.61 (s, 1H), 7.22 (brs, 2H), 7.04−7.00 (m, 2H), 6.96−6.93 (m, 2H), 3.82−3.80 (m, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.05−3.03 (m, 2H).
実施例4007:7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−10−(メチルスルホニルメチル)−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3(5H)−オン
工程1:2−アミノ−4−シアノ−5−ブロモピリジン
N−ブロモスクシンイミド(3.8 g, 21.38 mmol)を2−アミノ−4−シアノピリジン(2.12g, 17.8 mmol)のアセトニトリル溶液(60 mL)に入れ、反応混合物を80℃で3時間撹拌した。減圧で蒸発によって溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)、標題化合物(3.05 g, 72%)を得た。LCMS (ESI) [M+H]+ = 197.9.
工程2:5−ブロモ−2−ヒドロキシ−4−シアノピリジン
2−アミノ−4−シアノ−5−ブロモピリジン(3.05 g, 15.4 mmol)を濃硫酸(10 mL)に溶解させ、0℃でゆっくり亜硝酸ナトリウム(2.15 g, 31 mmol)的水溶液(60 mL)を滴下した。滴下完了後、100℃まで昇温させて3時間撹拌した。その後、反応液を氷水(200 mL)に注ぎ、酢酸エチルで抽出した(50 mL×3)。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物の粗製品(2.2 g, 72%)を得たが、そのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ =199.0.
工程3:5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−4−シアノ−1,2−ジヒドロピリジン
ヨードメタン(3.15 g, 22.2 mmol)を5−ブロモ−2−ヒドロキシ−4−シアノピリジン(2.2 g, 11.1 mmol)および炭酸セシウム(7.24 g, 22.2 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(100 mL)に滴下した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、ろ過し、ろ液を濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)、標題化合物(1.68 g, 71%)を得た。LCMS (ESI) [M+H]+ = 213.1.
工程4:(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−4−シアノ−1,2−ジヒドロピリジン(1000 mg, 4.7 mmol)、二炭酸ジ−t−ブチル(1.025 g, 4.7 mmol)および塩化コバルト六水和物(111 mg, 0.47 mmol)をメタノール(30 mL)に混合した後、水素化ホウ素ナトリウム(1.78 g, 47 mmol)を分けて入れた。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、濃縮した。残留物を酢酸エチル(50 mL)および飽和塩化アンモニウム(100 mL)溶液で分層させ、有機層を分け取り、水相をさらに酢酸エチルで抽出した(20 mL×3)。有機層を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。得られた粗製品をさらに分取TLCによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=4/1)、標題化合物(110 mg, 8%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 317.0.
工程5:2−ブロモ−N−メトキシ−N,4−ジメチルベンズアミド
2−ブロモ−4−メチル安息香酸(10.75 g, 50 mmol)、N,O−ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(5.85 g, 60 mmol)およびN−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(11.5 g, 60 mmol)、N,N−ジメチルアミノピリジン(0.73 g, 60 mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(12.9 g, 100 mmol)をジクロロメタン(200 mL)に混合し、混合液を20℃で1時間撹拌した後、濃縮した。残留物を酢酸エチル(100 mL)および水(200 mL)で分層させ、有機相を分け取り、水相をさらに酢酸エチルで抽出した(30 mL×3)。有機層を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=6/1)、標題化合物(12.3 g, 95%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 258.0.
工程6:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
0℃で窒素の保護下において、4−フルオロフェニルマグネシウムブロミド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 95 mL)を2−ブロモ−N−メトキシ−N,4−ジメチルベンズアミド(12.3 g, 47 mmol)のテトラヒドロフラン(300 mL)溶液に入れた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。水(30 mL)で反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(100 mL×3)。有機層を合併し、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、得られた粗製品をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し、標題化合物(8.2 g, 60%)を得たが、黄色固体であった。
工程7:(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(8.2 g, 28 mmol)、N−ブロモスクシンイミド(15 g, 84 mmol)およびアゾビスイソブチロニトリル(460 mg, 2.8 mmol)を四塩化炭素(100 mL)に混合した。反応液を80℃で3時間撹拌した。溶媒を回転乾燥で除去し、得られた粗製品をそのまま次の工程の反応に使用した(13 g, 103%)。
工程8:(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
亜リン酸ジエチル(7.7 g, 56 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(7.25 g, 56 mmol)を(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(13 g, 28.8 mmol)のジクロロメタン溶液(100 mL)に入れた。反応混合物を20℃で2時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し、標題化合物(8.3 g, 2つの工程の収率:80%)を得たが、黄色固体であった。
工程9:(2−ブロモ−4−(メチルスルホニルメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
メチルスルフィン酸ナトリウム(816 mg, 8 mmol)を(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(1.5 g, 4 mmol)のジメチルスルホキシド溶液(15 mL)に入れた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。酢酸エチル(50 mL)および水(150 mL)を入れて反応液を分層させ、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し(50 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(1.35 g, 90%)を得た。LCMS (ESI) [M+H]+ = 370.9.
工程10:(4−(メチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(メチルスルホニルメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(1.35 g, 3.64 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.84 g, 7.28 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(266 mg, 0.36 mmol)および炭酸カリウム(713 mg, 7.28 mmol)を1,4−ジオキサン(40 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物を分取TLCによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=8/1)、標題化合物(1.3 g, 89%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 418.1.
工程11:(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−5−(メチルスルホニルメチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
(4−(メチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(200 mg, 0.5 mmol)、(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(79 mg, 0.25 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(18 mg, 0.025 mmol)および炭酸カリウム(69 mg, 0.5 mmol)を1,4−ジオキサン(2 mL)および水(0.2 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において80℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を回転乾燥し、残留物を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)によって分離・精製し、標題化合物(110 mg, 83%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+=529.2.
工程12:7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−10−(メチルスルホニルメチル)−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3(5H)−オン
トリフルオロ酢酸(1 mL)および(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−5−(メチルスルホニルメチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(113 mg, 0.214 mmol)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、そして室温で1時間撹拌し、反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(65 mg, 74%)を得たが、白色固体であった。(ESI): RT (min) = 3.815, [M+H]+ = 411.0 ; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.08 (s, 1H), 7.71 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.48 (m, 3H), 7.32 (d, J = 8 Hz, 1H), 7.23 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 6.52 (s, 1H), 4.74 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.62 (dd, J = 14.0 Hz, J = 25.6 Hz, 2H), 3.89 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 3.50 (s, 3H), 3.02 (s, 3H).
実施例4008:7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−10−(メチルスルホニルメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3(5H)−オンギ酸塩
水素化ホウ素ナトリウム(32.4 mg, 0.85 mmol)を7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−10−(メチルスルホニルメチル)−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3(5H)−オン(35 mg, 0.085 mmol)のメタノール溶液(10 mL)に入れた。反応液を室温で1時間撹拌した後、濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(12 mg、31%)を得たが、黄色固体であった。(ESI): RT (min)=3.912, [M+H]+ = 413.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.25 (br, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.39−7.35 (m, 3H), 7.24 (d, J = 8 Hz, 1H), 7.14 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 6.64 (d, J = 8 Hz, 1H), 6.49 (s, 1H), 4.89 (s, 1H), 4.45 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 3.64 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.51 (s, 3H), 3.24 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H).
実施例4009:7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−10−(エチルスルホニルメチル)−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3(5H)−オン
工程1:(2−ブロモ−4−(エチルスルホニルメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
エチルスルフィン酸ナトリウム(929 mg, 8 mmol)を(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(1.5 g, 4 mmol)のジメチルスルホキシド溶液(15 mL)に入れた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。酢酸エチル(50 mL)および水(150 mL)を入れて反応液を分層させ、有機相を飽和食塩水溶液で洗浄し(50 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(1.39 g, 91%)を得た。LCMS (ESI) [M+H]+ = 385.0.
工程2:(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(エチルスルホニルメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(1.39 g, 3.64 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.84 g, 7.28 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(266 mg, 0.36 mmol)および炭酸カリウム(713 mg, 7.28 mmol)を1,4−ジオキサン(40 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物を分取TLCによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=8/1)、標題化合物(1.34 g, 89%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 432.2.
工程3:(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−5−(エチルスルホニルメチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(207 mg, 0.5 mmol)、(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(79 mg, 0.25 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(18 mg, 0.025 mmol)および炭酸カリウム(69 mg, 0.5 mmol)を1,4−ジオキサン(2 mL)および水(0.2 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において80℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を回転乾燥し、残留物を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)によって分離・精製し、標題化合物(112 mg, 83%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 543.2.
工程4:7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−10−(エチルスルホニルメチル)−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3(5H)−オン
トリフルオロ酢酸(1 mL)および(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−5−(エチルスルホニルメチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(112 mg, 0.214 mmol)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、そして室温で1時間撹拌し、反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(65 mg, 74%)を得たが、白色固体であった。(ESI): RT (min)=3.06 min, [M+H]+ = 425.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.07 (s, 1H), 7.71 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.48 (m, 3H), 7.31 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.22 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 6.52 (s, 1H), 4.73 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.60 (dd, J = 13.6 Hz, J = 36.8 Hz, 2H), 3.89 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.50 (s, 3H), 3.14 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
実施例4010:7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3(5H)−オン
工程1:2−ブロモ−N−メトキシ−N−メチルベンズアミド
2−ブロモ安息香酸(5.0 g, 25.0 mmol)、O,N−ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(4.88 g, 50.0 mmol)、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(14.4 g, 75.0 mmol)、N,N−ジメチルアミノピリジン(0.31 g, 2.5 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(25.8 g, 200 mmol)をジクロロメタン(300 mL)に溶解させ、そして室温で1時間撹拌した後、濃縮した。残留物を酢酸エチル(100 mL)および水(200 mL)で分層させ、有機相を分け取り、水相をさらに酢酸エチルで抽出した(30 mL×3)。有機層を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=6/1)、標題化合物(4.4 g, 72%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 244.0.
工程2:(2−ブロモフェニル)(4−クロロフェニル)ケトン
0℃で窒素の保護下において、4−フルオロフェニルマグネシウムブロミド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 36 mL)を2−ブロモ−N−メトキシ−N−メチルベンズアミド(4.4 g, 18 mmol)のテトラヒドロフラン(80 mL)溶液に入れた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。水(30 mL)で反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(50 mL×3)。有機層を合併し、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、得られた粗製品をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し、標題化合物(3.92 g, 74%)を得たが、黄色油状物であった。
工程3:(4−クロロフェニル)(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン
(2−ブロモフェニル)(4−クロロフェニル)ケトン(1.0 g, 3.34 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.84 g, 7.28 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(266 mg, 0.36 mmol)および炭酸カリウム(713 mg, 7.28 mmol)を1,4−ジオキサン(40 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物を分取TLCによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(1.05 g, 92%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 343.1.
工程4:(5−(2−(4−クロロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
(4−クロロフェニル)(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン(200 mg, 0.58 mmol)、(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(92.0 mg, 0.29 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(23 mg, 0.028 mmol)および炭酸カリウム(80.5 mg, 0.58 mmol)を1,4−ジオキサン(2 mL)および水(0.2 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において80℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を回転乾燥し、残留物を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)によって分離・精製し、標題化合物(110 mg, 84%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 453.1.
工程5:7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3(5H)−オン
トリフルオロ酢酸(1 mL)および(5−(2−(4−クロロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(20 mg, 0.044 mmol)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、そして室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(7 mg, 47%)を得たが、白色固体であった。(ESI): RT (min) = 7.486 min, [M+H]+ = 335.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.15 (s, 1H), 7.70 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.63 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.45 (m, 5H), 7.26 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.51 (s, 1H), 4.74 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 3.87 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 3.49 (s, 3H).
実施例4011:7−(4−クロロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−クロロフェニル)ケトン
0℃で窒素の保護下において、4−クロロフェニルマグネシウムブロミド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 15.8 mL)を2−ブロモ−N−メトキシ−N,4−ジメチルベンズアミド(2 g, 8 mmol)のテトラヒドロフラン(100 mL)溶液に入れた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。水(30 mL)で反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(50 mL×3)。有機層を合併し、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、得られた粗製品をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し、標題化合物(1.8 g, 90%)を得たが、黄色固体であった。
工程2:(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(4−クロロフェニル)ケトン
N−ブロモスクシンイミド(1 g, 3 mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(100 mg, 0.6 mmol)および(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−クロロフェニル)ケトン(1.6 g, 9 mmol)を四塩化炭素(30 mL)に混合し、反応液を80℃で3時間撹拌した。溶媒を回転乾燥で除去し、得られた粗製品(1 g, 100%)をそのまま次の工程の反応に使用した。
工程3:(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−クロロフェニル)ケトン
亜リン酸ジエチル(1.1 g, 4.5 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.2 g, 9 mmol)を化合物(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(4−クロロフェニル)ケトン(1 g, 2 mmol)のジクロロメタン溶液(30 mL)に入れた。反応混合物を20℃で2時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し、標題化合物(0.6 g, 2つの工程の収率:60%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 388.9.
工程4:(2−ブロモ−4−(エチルスルホニルメチル)フェニル)(4−クロロフェニル)ケトン
エチルスルフィン酸ナトリウム(180 mg, 1.55 mmol)を化合物(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−クロロフェニル)ケトン(300 mg, 0.77mmol)のジメチルスルホキシド溶液(2 mL)に入れた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。酢酸エチル(15 mL)および水(15 mL)を入れて反応液を分層させ、有機相を飽和食塩水溶液で洗浄し(10 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(270 mg, 90%)を得た。LCMS (ESI) [M+H]+ = 400.9.
工程5:(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−クロロフェニル)ケトン
化合物(2−ブロモ−4−(エチルスルホニルメチル)フェニル)(4−クロロフェニル)ケトン(270 mg, 0.67 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(342 mg, 1.35 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(40 mg, 0.05 mmol)および酢酸カリウム(198 mg, 2.01 mmol)を1,4−ジオキサン(2 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物を分取TLCによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=8/1)、標題化合物(243 mg, 90%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 449.1.
工程6:(5−(2−(4−クロロベンゾイル)−5−(エチルスルホニルメチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
化合物(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−クロロフェニル)ケトン(107 mg, 0.16 mmol)、(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(50 mg, 0.16 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(10 mg, 0.02 mmol)および炭酸カリウム(66 mg, 0.48 mmol)を1,4−ジオキサン(1 mL)および水(0.1 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において80℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を回転乾燥し、残留物を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)によって分離・精製し、標題化合物(37 mg, 70%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 559.2.
工程7:7−(4−クロロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
トリフルオロ酢酸(1 mL)および化合物(5−(2−(4−クロロベンゾイル)−5−(エチルスルホニルメチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(37 mg, 0.07 mmol)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、そして室温で1時間撹拌し、反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(3.5 mg, 9%)を得たが、白色固体であった。(ESI): RT (min) = 4.011, [M+H]+ = 441.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.08 (s, 1H), 7.718−7.715 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.49−7.43 (m, 5H), 7.32−7.31 (d, J = 8 Hz, 1H), 6.53 (s, 1H), 4.77−4.75 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.67−4.54 (m, 2H), 3.91−3.89 (d, J = 18 Hz, 1H), 3.51 (s, 3H), 3.18−3.12 (m, 2H), 1.29−1.24 (m, 3H).
実施例4012:7−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−メチル−10−(エチルスルホニルメチル)−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3(5H)−オン
工程1:(2,4−ジフルオロフェニル)マグネシウムヨージド
−20℃で窒素の保護下において、イソプロピルマグネシウムブロミド(2Mのテトラヒドロフラン溶液, 16 mL, 32 mmol)を2,4−ジフルオロ−1−ヨードベンゼン(7.68 g, 32 mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(16 mL)に入れた。反応液を−20℃で3時間撹拌し、(2,4−ジフルオロフェニル)マグネシウムヨージド(1 Mのテトラヒドロフラン溶液)を得たが、そのまま次の工程の反応に使用した。GCMS [M−I] = 114.0.
工程2:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(2,4−ジフルオロフェニル)ケトン
−20℃で窒素の保護下において、(2,4−ジフルオロフェニル)マグネシウムヨージド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 32 mL)を2−ブロモ−N−メトキシ−N,4−ジメチルベンズアミド(1.028 g, 4 mmol)のテトラヒドロフラン(100 mL)溶液に入れた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(20 mL)で反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(20 mL×3)。有機層を合併し、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、得られた粗製品をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル = 20/1)、標題化合物(476 mg, 2つの工程の収率:38%)を得たが、黄色固体であった。GCMS (ESI) [M] = 310.0, 312.0.
工程3:(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(2,4−ジフルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(2,4−ジフルオロフェニル)ケトン(400 mg, 1.5 mmol)、N−ブロモスクシンイミド(420 mg, 4.6 mmol)およびアゾビスイソブチロニトリル(25 mg, 0.15 mmol)を四塩化炭素(10 mL)に混合した。反応液を80℃で16時間撹拌し、溶媒を回転乾燥で除去し、標題化合物の粗製品(700 mg)を得たが、黄色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 467.0.
工程4:(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(2,4−ジフルオロフェニル)ケトン
亜リン酸ジエチル(310 mg, 2.25 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(580 mg, 4.5 mmol)を(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(2,4−ジフルオロフェニル)ケトン(1 g, 2 mmol)のジクロロメタン溶液(10 mL)に入れた。反応混合物を20℃で1時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(432 mg, 2つの工程の収率:74%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 389.0, 341.0.
工程5:(2−ブロモ−4−(エチルスルホニルメチル)フェニル)(2,4−ジフルオロフェニル)ケトン
エチルスルフィン酸ナトリウム(387 mg, 3.339 mmol)を(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(2,4−ジフルオロフェニル)ケトン(432 mg, 1.113 mmol)のジメチルスルホキシド(10 mL)溶液に入れた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。酢酸エチル(20 mL)および水(50 mL)を入れて反応液を分層させ、有機相を飽和食塩水溶液で洗浄し(50 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(320 mg, 72%)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 403.0, 405.0.
工程6:(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(2,4−ジフルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(エチルスルホニルメチル)フェニル)(2,4−ジフルオロフェニル)ケトン(320 mg, 0.8 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(608 mg, 2.4 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(58 mg, 0.08 mmol)および酢酸カリウム(235 mg, 2.4 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(180 mg, 50%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 451.0.
工程7:(5−(2−(2,4−ジフルオロベンゾイル)−5−(エチルスルホニルメチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(2,4−ジフルオロフェニル)ケトン(154 mg, 0.348 mmol)、(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(55 mg, 0.174 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(20 mg, 0.0174 mmol)および炭酸カリウム(110 mg, 0.522 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において80℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を回転乾燥し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(78 mg, 90%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 561.0.
工程8:7−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−メチル−10−(エチルスルホニルメチル)−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3(5H)−オン
トリフルオロ酢酸(1 mL)および(5−(2−(2,4−ジフルオロベンゾイル)−5−(エチルスルホニルメチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(78 mg, 0.139 mmol)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、そして室温で1時間撹拌し、反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(9.2 mg, 15%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI): [M+H]+ = 442.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.12 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.63 (dd, J = 8.4 Hz, J = 14.8 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.23 (m, 3H), 6.53 (s, 1H), 4.80 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.61 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.54 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.91 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.12 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.24 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4013:7−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(252 mg, 0.8 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(608 mg, 2.4 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(58 mg, 0.08 mmol)および酢酸カリウム(235 mg, 2.4 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル100%)、標題化合物(151 mg, 52%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 364.8.
工程2:(4−クロロ−2−フルオロフェニル)マグネシウムヨージド
−20℃で窒素の保護下において、イソプロピルマグネシウムクロリド(2Mのテトラヒドロフラン溶液, 16 mL, 32 mmol)をゆっくり4−クロロ−2−フルオロ−1−ヨードベンゼン(8.20 g, 32 mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(16 mL)に滴下した。反応液を−20℃で3時間撹拌し、(4−クロロ−2−フルオロフェニル)マグネシウムヨージド(1 Mのテトラヒドロフラン溶液)を得たが、そのまま次の工程の反応に使用した。GCMS [M−I] = 129.9.
工程3:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−クロロ−2−フルオロフェニル)ケトン
−20℃で窒素の保護下において、(4−クロロ−2−フルオロフェニル)マグネシウムヨージド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 32 mL)を2−ブロモ−N−メトキシ−N,4−ジメチルベンズアミド(1.03 g, 4 mmol)のテトラヒドロフラン(100 mL)溶液に入れた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(20 mL)で反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(20 mL×3)。有機層を合併し、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、得られた粗製品をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル = 20/1)、標題化合物(600 mg, 2つの工程の収率:36%)を得たが、黄色固体であった。GCMS (ESI) [M] = 326.0, 328.0.
工程4:(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(4−クロロ−2−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−クロロ−2−フルオロフェニル)ケトン(600 mg, 1.83 mmol)、N−ブロモスクシンイミド(977 mg, 5.49 mmol)およびアゾビスイソブチロニトリル(29.5 mg, 0.18 mmol)を四塩化炭素(20 mL)に混合した。反応液を80℃で16時間撹拌し、溶媒を回転乾燥で除去し、標題化合物の粗製品(900 mg)を得たが、黄色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 481.0,479.0
工程5:(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−クロロ−2−フルオロフェニル)ケトン
亜リン酸ジエチル(252.5 mg, 2.73 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(708.3 mg, 5.49 mmol)を(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(4−クロロ−2−フルオロフェニル)ケトン(900 mg, 1.83 mmol)のジクロロメタン溶液(20 mL)に入れた。反応混合物を20℃で1時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(500 g, 2つの工程の収率:67%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 408.0, 406.0.
工程6:(2−ブロモ−4−(エチルスルホニルメチル)フェニル)(4−クロロ−2−フルオロフェニル)ケトン
エチルスルフィン酸ナトリウム(428 mg, 3.69 mmol)を(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−クロロ−2−フルオロフェニル)ケトン(500 mg, 1.23 mmol)のジメチルスルホキシド溶液(10 mL)に入れた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。酢酸エチル(20 mL)および水(50 mL)を入れて反応液を分層させ、有機相を飽和食塩水溶液で洗浄し(50 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(400 mg, 78%)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 436.0, 438.0.
工程7:(5−(2−(4−クロロ−2−フルオロベンゾイル)−5−(エチルスルホニルメチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
(2−ブロモ−4−(エチルスルホニルメチル)フェニル)(4−クロロ−2−フルオロフェニル)ケトン(90 mg, 0.21 mmol)、(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(151 mg, 0.41 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(16 mg, 0.021 mmol)および炭酸カリウム(89 mg, 0.36 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において80℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を回転乾燥し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(10 mg, 5%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 576.1.
工程8:7−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
トリフルオロ酢酸(0.5 mL)および(5−(2−(4−クロロ−2−フルオロベンゾイル)−5−(エチルスルホニルメチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(10 mg, 0.017 mmol)をジクロロメタン(2 mL)に溶解させ、そして室温で1時間撹拌し、反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(1.7 mg, 22%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 458.0; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.16 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.59−7.55 (m, 1H), 7.53−7.51 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.36−7.33 (m, 1H), 7.30−7.28 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.25−7.22 (m, 1H), 6.65 (s, 1H), 4.82−4.79 (d, J = 12 Hz, 1H), 4.57 (s, 2H), 4.13−4.10 (d, J = 12 Hz, 1H ), 3.69 (s, 3H), 3.17−3.12 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.41−1.37 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4014:(S)−2−(7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−10−(メチルスルホニルメチル)−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)アセトアミド
工程1:5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−カルボン酸メチル
5−ブロモ−2−ヒドロキシイソニコチン酸メチル(3.00 g, 12.90 mmol)、炭酸カリウム(5.30 g, 38.70 mmol)およびヨードメタン(2.00 g, 14.20 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(20 mL)で混合し、そして室温で一晩撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を逆相分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(2.5 g、79%)を得たが、黄色固体であった。MS (ESI): m/z = 248.0 [M+1]+ .
工程2:5−ブロモ−4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン
5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−カルボン酸メチル(2.46 g, 10 mmol)および水素化ホウ素ナトリウム(1.14 g, 30 mmol)をメタノール(20 mL)で混合し、そして室温で一晩撹拌した。反応液に酢酸(2 mL)を入れて濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(ジクロロメタン/メタノール=10/1)、標題化合物(2.20 g, 100%)を得たが、白色固体であった。MS (ESI): m/z = 218.0 [M+1]+.
工程3:5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−カルボアルデヒド
5−ブロモ−4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(2.20 g, 10 mmol)およびデス・マーチン酸化剤(8.48 g, 20 mmol)をジクロロメタン(50 mL)で混合し、そして室温で一晩撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)、標題化合物(1.50 g, 69%)を得たが、黄色固体であった。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.13 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.04 (s, 1H), 3.59 (s, 3H).
工程4:(S)−N−((5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−カルボアルデヒド(648 mg, 3 mmol)、テトラエトキシチタン(1.37 g, 6 mmol)および(S)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(544.5 mg, 4.5 mmol)をジクロロメタン(30 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(ジクロロメタン/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(1.5 g, 88%)を得たが、黄色固体であった。MS (ESI): m/z = 321.0 [M+1]+.
工程5:(S)−3−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−1,1−ジメチルエチルスルフィニルアミノ)プロピオン酸t−ブチル
0℃において、2−t−ブトキシ−2−カルボニルエチル塩化亜鉛(1 Mのエチルエーテル溶液, 3 mL, 3 mmol)をゆっくり(S)−N−((5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(319 mg, 1 mmol)の1−メチル−2−ピロリドン(5 mL)溶液に滴下し、反応液をゆっくり室温に昇温させて一晩撹拌した。反応液に水を入れて反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(20 mL×3)。有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、(S)−3−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−1,1−ジメチルエチルスルフィニルアミド)プロピオン酸t−ブチル(168 mg, 44%)を得たが、黄色固体で、同時にそのジアステレオマーである(R)−3−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−1,1−ジメチルエチルスルフィニルアミド)プロピオン酸t−ブチル(108 mg, 28%)を得たが、黄色固体であった。MS (ESI): m/z = 381.0 [M+1]+.
工程6:(S)−3−((S)−1,1−ジメチルエチルスルフィニルアミノ)−3−(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−5−(メチルスルホニルメチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル
(S)−3−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−1,1−ジメチルエチルスルフィニルアミド)プロピオン酸t−ブチル(168 mg, 0.39 mmol)、(4−フルオロフェニル)(4−(メチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン(326 mg, 0.78 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(29 mg, 0.039 mmol)およびリン酸カリウム(229 mg, 1.08 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)および水(1 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において100℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/10)、標題化合物(160 mg, 63%)を得たが、白色固体であった。MS (ESI): m/z = 647.2 [M+1]+.
工程7:(S)−2−(7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−10−(メチルスルホニルメチル)−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸
(S)−3−((S)−1,1−ジメチルエチルスルフィニルアミド)−3−(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−5−(メチルスルホニルメチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル(160 mg, 0.25 mmol)をトリフルオロ酢酸(5 mL)およびジクロロメタン(5 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品(110 mg, 94%)を得たが、褐色油状物で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。MS (ESI): m/z = 469.1 [M+1]+.
工程8:(S)−2−(7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−10−(メチルスルホニルメチル)−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)アセトアミド
(S)−2−(7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−10−(メチルスルホニルメチル)−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸(50 mg, 0.11 mmol)、無水塩化アンモニウム(12 mg, 0.22 mmol)、2−(7−アザベンゾトリアゾリル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(84 mg, 0.22 mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(43 mg, 0.33 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)で混合し、そして室温で2時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(20 mg、39%)を得たが、白色固体であった。MS (ESI): m/z = 468.1 [M+H] +; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.05 (s, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.52 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.50−7.44 (m, 2H), 7.34 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.97 (s, 1H), 6.42 (s, 1H), 4.65 (q, J = 14.0, 42.8 Hz, 2H), 4.24 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 3.50 (s, 3H), 3.04 (s, 3H), 2.99−2.95 (m, 2H).
実施例4015:(S)−N−エチル−2−(7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−10−(メチルスルホニルメチル)−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)アセトアミド
工程1:(S)−N−エチル−2−(7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−10−(メチルスルホニルメチル)−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)アセトアミド
(S)−2−(7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−10−(メチルスルホニルメチル)−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸(50 mg, 0.11 mmol)、エチルアミン塩酸塩(18 mg, 0.22 mmol)、2−(7−アザベンゾトリアゾリル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(84 mg, 0.22 mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(71 mg, 0.55 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)で混合し、そして室温で2時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(20 mg、38%)を得たが、白色固体であった。MS (ESI): m/z = 496.2 [M+H]+; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.21 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.52 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.49−7.42 (m, 2H), 7.34 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.24 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 6.42 (s, 1H), 4.65 (q, J = 13.6, 41.4 Hz, 2H), 4.24 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 3.50 (s, 3H), 3.14−3.06 (m, 2H), 3.04 (s, 3H), 2.99−2.95 (m, 2H), 1.04 (t, J =7.2 Hz, 3H) .
実施例4016:(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)−N−エチルアセトアミド
工程1:2−ブロモ−N−メトキシ−N−メチルベンズアミド
2−ブロモ安息香酸(4.02 g, 20.00 mmol)、N,O−ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(5.85 g, 60 mmol)およびN−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(7.71 g, 40.00 mmol)、N,N−ジメチルアミノピリジン(244 mg, 2.00 mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(5.17 g, 40.00 mmol)をジクロロメタン(100 mL)に混合し、そして20℃で1時間撹拌した後、濃縮した。残留物を酢酸エチル(100 mL)および水(100 mL)で分層させ、有機相を分け取り、水相をさらに酢酸エチルで抽出した(30 mL×3)。有機層を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=6/1)、標題化合物(4.25 g, 87%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 246.0.
工程2:(2−ブロモフェニル)(4−クロロフェニル)ケトン
0℃で窒素の保護下において、4−クロロフェニルマグネシウムブロミド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 30 mL)をゆっくり2−ブロモ−N−メトキシ−N−メチルベンズアミド(3.66 g, 15.00 mmol)のテトラヒドロフラン(100 mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温で4時間撹拌した。水(30 mL)を入れて反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(50 mL×3)。有機層を合併し、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、得られた粗製品をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し、標題化合物(4 g, 90%)を得たが、黄色固体であった。
工程3:(4−クロロフェニル)(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン
(2−ブロモフェニル)(4−クロロフェニル)ケトン(2.00 g, 6.77 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(5.16 g, 20.31 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(498 mg, 0.68 mmol)および炭酸カリウム(1.99 g, 20.31 mmol)を1,4−ジオキサン(20 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=7/1)、標題化合物(1.2 g, 50%)を得たが、淡黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 343.1.
工程4:(S)−3−(5−(2−(4−クロロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−1,1−ジメチルエチルスルフィニルアミド)プロピオン酸t−ブチル
(S)−3−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−1,1−ジメチルエチルスルフィニルアミノ)プロピオン酸t−ブチル(180 mg, 0.41mmol)、(4−クロロフェニル)(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン(281 mg, 0.82 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(30 mg, 0.042 mmol)およびリン酸カリウム(229 mg, 1.08 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)および水(1 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において100℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/10)、標題化合物(180 mg, 76%)を得たが、白色固体であった。MS (ESI): m/z = 571.2 [M+1]+.
工程5:(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸
(S)−3−(5−(2−(4−クロロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−1,1−ジメチルエチルスルフィニルアミノ)プロピオン酸t−ブチル(180 mg, 0.32 mmol)をトリフルオロ酢酸(5 mL)およびジクロロメタン(5 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品(160 mg)を得たが、褐色油状物で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。MS (ESI): m/z = 393.1 [M+1]+.
工程6:(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)−N−エチルアセトアミド
(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸(50 mg, 0.13 mmol)、エチルアミン塩酸塩(21 mg, 0.26 mmol)、2−(7−アザベンゾトリアゾリル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(99 mg, 0.26mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(34 mg, 0.26 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)で混合し、そして室温で2時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(10 mg、18%)を得たが、白色固体であった。MS (ESI): m/z = 420.1 [M+H]+; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.26−8.17 (m, 1H), 8.11(s, 1H), 7.76−7.62 (m, 2H), 7.54−7.35(m, 5H), 7.29 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 6.40 (s, 1H), 4.30−4.19 (m, 1H), 3.48 (s, 3H), 3.16−3.02 (m, 2H), 3.00−2.90 (m, 2H), 1.09−0.97 (m, 3H).
実施例4017:(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)アセトアミド
工程1:(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)アセトアミド
(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸(50 mg, 0.11 mmol)、無水塩化アンモニウム(14 mg, 0.26 mmol)、2−(7−アザベンゾトリアゾリル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(99 mg, 0.26mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(34 mg, 0.26 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)で混合し、そして室温で2時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(10 mg、20%)を得たが、白色固体であった。MS (ESI): m/z = 392.1 [M+H]+; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.08 (s, 1H), 7.76−7.63(m, 2H), 7.54−7.35 (m, 5H), 7.32 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.59 (s, 1H), 4.50−4.40 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.28−3.20 (m, 1H), 3.07−2.95 (m, 1H), 1.17−1.08 (m, 2H).
実施例4032:(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)−N−イソプロピルアセトアミド
工程1:(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)−N−イソプロピルアセトアミド
(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸(90 mg, 0.23 mmol)、イソプロピルアミン(27 mg, 0.46 mmol)、2−(7−アザベンゾトリアゾリル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(175 mg, 0.46 mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(119 mg, 0.92 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)で混合し、そして室温で2時間撹拌した。反応液を水(30 mL)に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した(50 mL×2)。有機相を合併し、食塩水で洗浄し(50 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(15 mg、15%)を得たが、白色固体であった。MS (ESI): m/z = 434.0 [M+H]+; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.13 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.73 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.67 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.51−7.38 (m, 5H), 7.29 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.40 (s, 1H), 4.24 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 3.89−3.78 (m, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.00−2.86 (m, 2H), 1.10 (d, J =6.8 Hz, 3H), 1.05 (t, J = 6.4 Hz, 3H).
対照実施例4018:N−(7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
工程1:2−ブロモ−N−メトキシ−N−メチル−4−ニトロベンズアミド
2−ブロモ−4−ニトロ安息香酸(2 g, 8.1 mmol)、N,O−ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(2.43 g, 24.3 mmol)およびN−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(3.1 g, 16.2 mmol)、N,N−ジメチルアミノピリジン(99 mg, 0.81 mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(2.1 g, 16.2 mmol)をジクロロメタン(50 mL)に混合し、そして20℃で1時間撹拌した後、濃縮した。残留物を酢酸エチル(30 mL)および水(20 mL)で分層させ、有機相を分け取り、水相をさらに酢酸エチルで抽出した(20 mL×3)。有機層を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=6/1)、標題化合物(2.2 g, 93%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 289.0.
工程2:4−アミノ−2−ブロモ−N−メトキシ−N−メチルベンズアミド
2−ブロモ−N−メトキシ−N−メチル−4−ニトロベンズアミド(2.2 g, 7.6 mmol)、鉄粉(2.12 g, 38.1 mmol)および塩化アンモニウム(814 mg, 15.2 mmol)をエタノール(40 ml)で混合し、そして80℃に加熱して1時間撹拌した。反応液に水(20 mL)を入れて反応をクエンチングし、そして酢酸エチルで抽出した(30 mL×3)。有機層を合併し、食塩水で洗浄し(20 mL)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)、標題化合物(1.9 g, 96%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 259.0.
工程3:3−ブロモ−4−(メトキシ(メチル)カルバモイル)フェニルカルバミン酸t−ブチル
4−アミノ−2−ブロモ−N−メトキシ−N−メチルベンズアミド(1.9 g, 7.3 mmol)および二炭酸ジ−t−ブチル(15.9 g, 73 mmol)をジオキサン(30 mL)に溶解させ、そして100℃に加熱して12時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=6/1)によって分離・精製し、標題化合物(2.5 g, 95%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 259.0.
工程4:3−ブロモ−4−ホルミルフェニルカルバミン酸t−ブチル
−10℃において、3−ブロモ−4−(メトキシ(メチル)カルバモイル)フェニルカルバミン酸t−ブチル(1 g, 2.8 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(40 mL)にゆっくり水素化ジイソブチルアルミニウム(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 11.2 mL, 11.2 mmol)を入れ、反応液をこの温度で2時間撹拌した。硫酸ナトリウム十水和物(5 g)を入れて反応をクエンチングし、続いて半時間撹拌した後、ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=8/1)によって分離・精製し、標題化合物(500 mg, 60%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 300.0.
工程5:3−ブロモ−4−((4−フルオロフェニル)ヒドロキシメチル)フェニルカルバミン酸t−ブチル
−20℃で窒素の保護下において、4−フルオロフェニルマグネシウムブロミド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 8.3 mL)をゆっくり3−ブロモ−4−ホルミルフェニルカルバミン酸t−ブチル(500 mg, 1.7 mmol)のテトラヒドロフラン(2 mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、塩化アンモニウム溶液(20 mL)を入れて反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(20 mL×3)。有機層を合併し、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、得られた粗製品をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル = 15/1)、標題化合物(300 mg, 45%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 395.0.
工程6:3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニルカルバミン酸t−ブチル
3−ブロモ−4−((4−フルオロフェニル)ヒドロキシメチル)フェニルカルバミン酸t−ブチル(300 mg, 0.76 mmol)およびデス・マーチン試薬(482 mg, 1.14 mmol)をジクロロメタン(5 mL)で混合し、そして室温で2時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を分取TLCによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=15/1)、標題化合物(277 mg, 93%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 393.0.
工程7:((5−(5−((t−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)カルバミン酸t−ブチル
3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニルカルバミン酸t−ブチル(277 mg, 0.70 mmol)、(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(386 mg, 1.05 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(51 mg, 0.07 mmol)および炭酸カリウム(291 mg, 2.1 mmol)を1,4−ジオキサン(3 mL)および水(0.3 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を回転乾燥し、残留物を分取TLCによって分離・精製し(酢酸エチル/石油エーテル=1/1)、標題化合物(78 mg, 20%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 552.3.
工程8:10−アミノ−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
トリフルオロ酢酸(1 mL)を((5−(5−((t−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)カルバミン酸t−ブチル(78 mg, 0.07 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液に滴下し、反応液を室温で1時間撹拌した後、濃縮し、残留物(95 mg)をそのまま次の工程の反応に使用した。 LCMS (ESI) [M+H]+ = 334.1.
工程9:N−(7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
10−アミノ−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン(95 mg, 0.28 mmol)およびトリエチルアミン(283 mg, 2.8 mmol)のジクロロメタン溶液(3 mL)にエチルスルホニルクロリド(180 mg, 1.4 mmol)を入れた。反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を水および食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(8.9 mg、2つの工程の収率:15%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 426.0; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.02(s, 1H), 7.50−7.47 (m, 2H), 7.25 (s, 1H), 7.22−7.18 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.13 (s, 2H), 6.47 (s, 1H), 4.68−4.65(d, J = 9.2 Hz, 1H), 3.88−3.86 (d, J =10 Hz, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.18−3.14 (m, 2H), 1.25−1.21 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
対照実施例4019:7−(4−フルオロフェニル)−10−メトキシ−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(2−ブロモ−4−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール
0℃で窒素の保護下において、4−フルオロフェニルマグネシウムブロミド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 10 mL)をゆっくり2−ブロモ−4−メトキシベンズアルデヒド(2.15 g, 10.0 mmol)のテトラヒドロフラン(20 mL)溶液に滴下した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、塩化アンモニウム溶液(20 mL)を入れて反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(100 mL×3)。有機層を合併し、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、得られた粗製品をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル = 5/1)、標題化合物(3.0 g, 97%)を得たが、黄色油状物で、そのまま次の工程の反応に使用した。
工程2:(2−ブロモ−4−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール(1.5 g, 4.84 mmol)およびデス・マーチン試薬(2.05 g, 4.84 mmol)をジクロロメタン(20 mL)で混合し、そして室温で6時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を分取TLCによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)、標題化合物(1.4 g, 94%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 308.9.
工程3:(4−フルオロフェニル)(4−メトキシ−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(600 mg, 1.94 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(493 mg, 1.94 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(28 mg, 0.04 mmol)および酢酸カリウム(318 mg, 3.88 mmol)をアセトニトリル(10 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して16時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=15/1)、標題化合物(330 mg, 48%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 357.1.
工程4:(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−5−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
(4−フルオロフェニル)(4−メトキシ−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン(150 mg, 0.42 mmol)、(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(133 mg, 0.42 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(15 mg, 0.02 mmol)、酢酸ナトリウム(69 mg, 0.84 mmol)およびリン酸カリウム(178 mg, 0.84 mmol)をアセトニトリル(5 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。ろ過し、ろ液を回転乾燥し、残留物を分取TLCによって分離・精製し(100%酢酸エチル)、標題化合物(120 mg, 61%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 467.3.
工程5:7−(4−フルオロフェニル)−10−メトキシ−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
トリフルオロ酢酸(1 mL)および(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−5−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(100 mg, 0.21 mmol)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、そして室温で1時間撹拌し、反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(30 mg, 31%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI): RT (min) = 1.406, [M+H]+ = 349.1; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.17 (s, 1H), 7.52−7.48 (m, 2H), 7.27−7.15 (m, 4H), 7.06−7.03 (m, 1H), 6.62 (s, 1H), 4.70 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 4.11 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.98 (s, 3H), 3.68 (s, 3H).
対照実施例4020:7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(2−ブロモ−5−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール
0℃で窒素の保護下において、4−フルオロフェニルマグネシウムブロミド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 10 mL, 10 mmol)をゆっくり2−ブロモ−5−メトキシベンズアルデヒド(2.15 g, 10.0 mmol)のテトラヒドロフラン(20 mL)溶液に滴下した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、塩化アンモニウム溶液(20 mL)を入れて反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(100 mL×3)。有機層を合併し、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、得られた粗製品をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル = 15/1)、標題化合物(2.5 g, 81%)を得たが、白色固体で、そのまま次の工程の反応に使用した。
工程2:(2−ブロモ−5−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−5−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール(1.5 g, 4.84 mmol)およびデス・マーチン試薬(2.46 g, 5.81 mmol)をジクロロメタン(15 mL)で混合し、そして室温で6時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=15/1)、標題化合物(1.3 g, 87%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 308.9.
工程3:(4−フルオロフェニル)(5−メトキシ−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン
(2−ブロモ−5−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(600 mg, 1.94 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(493 mg, 1.94 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(28 mg, 0.04 mmol)および酢酸カリウム(318 mg, 3.88 mmol)をアセトニトリル(10 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して16時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=20/1)、標題化合物(200 mg, 29%)を得たが、青色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 357.2.
工程4:(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
(4−フルオロフェニル)(5−メトキシ−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン(60 mg, 0.17 mmol)、(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(53 mg, 0.17 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(7 mg, 0.01 mmol)、酢酸ナトリウム(28 mg, 0.34 mmol)およびリン酸カリウム(72 mg, 0.34 mmol)をアセトニトリル(3 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。ろ過し、ろ液を回転乾燥し、残留物を分取TLCによって分離・精製し(100%酢酸エチル)、標題化合物(30 mg, 38%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 467.2.
工程5:7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
トリフルオロ酢酸(0.5 mL)および(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(30 mg, 0.06 mmol)をジクロロメタン(2 mL)に溶解させ、そして室温で1時間撹拌し、反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(6.6 mg, 32%)を得たが、白色固体であった。(ESI): RT (min) = 1.629, [M+H]+ = 349.1; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.04 (s, 1H), 7.65 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.52−7.48 (m, 2H), 7.27−7.24 (m, 1H), 7.17−7.12 (m, 2H), 6.78−6.77 (m, 1H), 6.62 (s, 1H), 4.71 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.03 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.66 (s, 3H).
実施例4021:(S)−N−エチル−2−(7−(4−フルオロフェニル)−10−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)アセトアミド
工程1:(S)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)−3−(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−5−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル
(4−フルオロフェニル)(4−メトキシ−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン(100 mg, 0.28 mmol)、(S)−3−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)プロピオン酸t−ブチル(122 mg, 0.28 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(10 mg, 0.01 mmol)、酢酸ナトリウム(46 mg, 0.56 mmol)およびリン酸カリウム(119 mg, 0.56 mmol)をアセトニトリル(3 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において80℃に加熱して16時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(ジクロロメタン/メタノール=10/1)、標題化合物(130 mg, 79%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 585.3.
工程2:(S)−2−(7−(4−フルオロフェニル)−10−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸
(S)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)−3−(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−5−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル(100 mg, 0.17 mmol)をトリフルオロ酢酸(1 mL)およびジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、反応液を室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品(130 mg, 87%)を得たが、褐色油状物で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 407.1.
工程3:(S)−2−(7−(4−フルオロフェニル)−10−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)−N−エチルアセトアミド
(S)−2−(7−(4−フルオロフェニル)−10−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸(55 mg, 0.14 mmol)、エチルアミン塩酸塩(16 mg, 0.20 mmol)、2−(7−アザベンゾトリアゾリル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(103 mg, 0.27 mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(52 mg, 0.41 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3 mL)で混合し、そして室温で2時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(25 mg、41%)を得たが、白色固体であった。(ESI): RT (min) = 1.585, [M+H]+ = 434.2; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.10 (s, 1H), 7.49−7.45 (m, 2H), 7.25−7.23 (m, 2H), 7.14−7.09 (m, 2H), 7.05−7.02 (m, 1H), 6.55 (s, 1H), 4.47−4.45 (m, 1H), 3.97 (s, 3H), 3.66 (s, 3H), 3.28−3.14 (m, 3H), 3.01−2.98 (m, 1H), 1.20−1.16 (m, 3H).
実施例4022:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ジピリド[2,3−c:3’,4’−e]アゼピン−3−オン
工程1:(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(1 g, 3.2 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.4 g, 9.6 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(240 mg, 0.32 mmol)および酢酸カリウム(960 mg, 9.6 mmol)を1,4−ジオキサン(20 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において110℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(100%酢酸エチル)、標題化合物(500 mg, 43%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 364.8.
工程2:(3−ブロモ−5−メチルピリジン−2−イル)(4−フルオロフェニル)ケトン
−20℃で窒素の保護下において、(4−フルオロフェニル)マグネシウムブロミド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 25 mL)をゆっくり3−ブロモ−5−メチル−2−シアノピリジン(1 g, 5.0 mmol)のテトラヒドロフラン(10 mL)溶液に滴下し、反応液をゆっくり室温まで上げて一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(10 mL)を入れて反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(20 mL×3)。有機層を合併し、食塩水(20 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、得られた粗製品をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル = 8/1)、標題化合物(900 mg, 2つの工程の収率:60%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 294.0.
工程3:(3−ブロモ−5−(ジブロモメチル)ピリジン−2−イル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(3−ブロモ−5−メチルピリジン−2−イル)(4−フルオロフェニル)ケトン(900 mg, 3.0 mmol),N−ブロモスクシンイミド(1.6 g, 9.0 mmol)およびジベンゾイルペルオキシド(73 mg, 0.3 mmol)をクロロベンゼン(20 mL)に混合し、そして120℃に加熱して12時間撹拌し、溶媒を回転乾燥で除去し、標題化合物の粗製品(1.1 g)を得たが、黄色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 449.8.
工程4:(3−ブロモ−5−(ブロモメチル)ピリジン−2−イル)(4−フルオロフェニル)ケトン
亜リン酸ジエチル(504 mg, 3.6 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(929 mg, 7.2 mmol)を(3−ブロモ−5−(ジブロモメチル)ピリジン−2−イル)(4−フルオロフェニル)ケトン(1.1 g, 2.4 mmol)のジクロロメタン(20 mL)溶液に入れた。反応混合物を20℃で1時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(700 mg, 2つの工程の収率:66%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 372.0.
工程5:(3−ブロモ−5−(エチルスルホニルメチル)ピリジン−2−イル)(4−フルオロフェニル)ケトン
エチルスルフィン酸ナトリウム(441 mg, 3.8 mmol)を(3−ブロモ−5−(ブロモメチル)ピリジン−2−イル)(4−フルオロフェニル)ケトン(700 mg, 1.8 mmol)のジメチルスルホキシド(10 mL)溶液に入れ、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(20 mL)および水(50 mL)を入れ、有機相を分け取り、飽和食塩水溶液で洗浄し(10 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)、標題化合物(650 mg, 90%)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 386.0.
工程6:(5−(5−(エチルスルホニルメチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)ピリジン−3−イル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
(3−ブロモ−5−(エチルスルホニルメチル)ピリジン−2−イル)(4−フルオロフェニル)ケトン(100 mg, 0.26 mmol)、(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(124 mg, 0.4 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(20 mg, 0.03 mmol)および炭酸カリウム(108 mg, 0.78 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)および水(0.5 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を回転乾燥し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(86 mg, 61%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 544.1.
工程7:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ジピリド[2,3−c:3’,4’−e]アゼピン−3−オン
トリフルオロ酢酸(1 mL)および(5−(5−(エチルスルホニルメチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)ピリジン−3−イル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(86 mg, 0.16 mmol)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、そして室温で1時間撹拌し、反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(19.0 mg, 28%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 426.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.65 (s, 1H), 8.16 (s, 2H), 7.48−7.45 (m, 2H), 7.21−7.16 (m, 2H), 6.57 (s, 1H), 4.81−4.73 (m, 2H), 4.63−4.60 (d, J = 13.6 Hz, 2H), 4.02−3.99 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.51 (s, 3H), 3.23−3.18 (m, 2H ), 1.30−1.27 (m, 3H).
対照実施例4023:(S)−N−エチル−2−(7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)アセトアミド
工程1:(S)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)−3−(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル
(4−フルオロフェニル)(5−メトキシ−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン(100 mg, 0.28 mmol)、(S)−3−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)プロピオン酸t−ブチル(122 mg, 0.28 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(10 mg, 0.01 mmol)、酢酸ナトリウム(46 mg, 0.56 mmol)およびリン酸カリウム(119 mg, 0.56 mmol)をアセトニトリル(3 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において80℃に加熱して16時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(ジクロロメタン/メタノール=10/1)、標題化合物(100 mg, 61%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 585.3.
工程2:(S)−2−(7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸
(S)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミノ)−3−(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル(100 mg, 0.17 mmol)をトリフルオロ酢酸(3 mL)およびジクロロメタン(3 mL)に溶解させ、反応液を室温で16時間撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品(100 mg, 94%)を得たが、褐色油状物で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 407.1.
工程3:(S)−2−(7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)−N−エチルアセトアミド
(S)−2−(7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸(90 mg, 0.21 mmol)、エチルアミン塩酸塩(27 mg, 0.33 mmol)、2−(7−アザベンゾトリアゾリル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(168 mg, 0.44 mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(86 mg, 0.67 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3 mL)で混合し、そして室温で2時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(9.2 mg、9%)を得たが、白色固体であった。(ESI): RT (min) = 1.571, [M+H]+ = 434.1; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.01 (s, 1H), 7.67−7.65 (m, 1H), 7.53−7.49 (m, 2H), 7.27−7.25 (m, 1H), 7.15−7.11 (m, 2H), 6.81−6.80 (m, 1H), 6.56 (s, 1H), 4.46−4.44 (m, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.65 (s, 3H), 3.25−3.16 (m, 3H), 3.00−2.95 (m, 1H),1.20−1.17 (m, 3H).
実施例4024:N−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
工程1:(3−ブロモ−4−(ヒドロキシメチル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル
−10℃において、2−ブロモ−4−(t−ブトキシカルボニルアミノ)安息香酸メチル(1 g, 3.0 mmol)のテトラヒドロフラン(40 mL)溶液にゆっくり水素化ジイソブチルアルミニウム(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 12.0 mL, 12.0 mmol)を滴下した。反応液をこの温度で2時間撹拌した後、硫酸ナトリウム十水和物(5 g)を入れて反応をクエンチングし、そして室温で続いて半時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)、標題化合物(850 mg, 93%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 302.0.
工程2:(3−ブロモ−4−ホルミルフェニル)カルバミン酸t−ブチル
(3−ブロモ−4−(ヒドロキシメチル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル(850 mg, 2.8 mmol)および二酸化マンガン(2.4 g, 28.0 mmol)をジクロロメタン(10 mL)で混合し、そして室温で1時間撹拌した。 反応混合液をセライトパッドでろ過し、そしてジクロロメタンで洗浄した(10 mL×2)。ろ液および洗浄液を合併し、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(800 mg, 95%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 300.0.
工程3:3−ブロモ−4−((4−クロロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)フェニルカルバミン酸t−ブチル
0℃において、(3−ブロモ−4−ホルミルフェニル)カルバミン酸t−ブチル(800 mg, 2.6 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(40 mL)にゆっくり(4−クロロフェニル)マグネシウムブロミド(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 13.3 mL, 13.3 mmol)を滴下し、反応液を0℃で一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(10 mL)を入れて反応をクエンチングし、そして酢酸エチルで抽出した(20 mL×3)。有機相を合併し、食塩水で(20 mL)洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=8/1)、標題化合物(600 mg, 55%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 412.0.
工程4:3−ブロモ−4−(4−クロロベンゾイル)フェニルカルバミン酸t−ブチル
3−ブロモ−4−((4−クロロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)フェニルカルバミン酸t−ブチル(600 mg, 1.4 mmol)および二酸化マンガン(1.2 g, 14.0 mmol)をジクロロメタン(10 mL)で混合し、そして室温で2時間撹拌した。反応混合液をセライトパッドでろ過し、そしてジクロロメタンで洗浄した(10 mL×2)。ろ液および洗浄液を合併し、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(550 mg, 92%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 410.0.
工程5:(3−(4−(((t−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−クロロベンゾイル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル
3−ブロモ−4−(4−クロロベンゾイル)フェニルカルバミン酸t−ブチル(150 mg, 0.36 mmol)、(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(173 mg, 0.54 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(30 mg, 0.04 mmol)および炭酸カリウム(149 mg, 1.1 mmol)を1,4−ジオキサン(3 mL)および水(0.3 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を回転乾燥し、残留物を分取TLCによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=20/1)、標題化合物(168 mg, 81%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 568.2.
工程6:10−アミノ−7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
トリフルオロ酢酸(1 mL)および(3−(4−(((t−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−クロロベンゾイル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル(168 mg, 0.29 mmol)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、そして室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物(170 mg)を精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 350.1.
工程7:N−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
10−アミノ−7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン(170 mg, 0.48 mmol)およびトリエチルアミン(484 mg, 4.8 mmol)のジクロロメタン(5 mL)溶液にゆっくりエチルスルホニルクロリド(258 mg, 1.0 mmol)を滴下し、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を水および食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(43.1 mg、2つの工程の収率:33%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 442.1; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.06 (s, 1H), 7.45−7.40 (m, 5H), 7.27−7.25 (m, 1H), 7.21−7.19 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.62 (s, 1H), 4.72−4.69 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.08−4.06 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.28−3.23 (m, 2H), 1.39−1.36 (m, 3H).
実施例4025:(S)−7−(4−クロロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
塩化亜鉛(852 mg,6.25 mmol)の無水テトラヒドロフラン(5 mL)溶液にゆっくりメチルマグネシウムブロミド(3Nのエチルエーテル溶液,2.08 mL,6.24 mmol)を滴下し、反応液を室温で窒素ガスの保護下において20分間撹拌した。その後、−30℃で窒素ガスの保護下において、上記溶液をゆっくり(S)−N−((5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(400 mg, 1.25 mmol)の1−メチル−2−ピロリドン(10 mL)溶液に滴下し、反応液を−30℃で1時間撹拌し、さらにゆっくり室温に昇温させて一晩撹拌した。反応液に水(50 mL)を入れて反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(50 mL×2)。有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=100/3)、標題化合物(200 mg, 48%)を得たが、淡褐色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 153.1.
工程2:(S)−N−((S)−1−(5−(2−(4−クロロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(70 mg, 0.21 mmol)、(4−クロロフェニル)(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン(110 mg, 0.32 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(31 mg, 0.042 mmol)およびリン酸カリウム(134 mg, 0.63 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)および水(1 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=100/3)、標題化合物(70 mg, 71%)を得たが、白色固体であった。MS (ESI): m/z = 472.1 [M+H]+.
工程3:(S)−7−(4−クロロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(2−(4−クロロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(70 mg, 0.15 mmol)をジクロロメタン(6 mL)およびトリフルオロ酢酸(2 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(15 mg、29%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 349.2; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.07 (s, 1H), 7.72 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.51−7.38 (m, 5H), 7.30 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.63 (s, 1H), 4.10 (q, J = 6.4, 13.2 Hz, 1H), 3.67 (s, 3H), 1.77 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例4026:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−N−(1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(350 mg, 1.04 mmol)、(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(674 mg, 1.56 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(73 mg, 0.10 mmol)およびリン酸カリウム(662 mg, 3.12 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)および水(1 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(220 mg, 38%)を得たが、白色固体で、同時に(S)−N−((R)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(45 mg, 8%)を得たが、白色固体であった。MS (ESI): m/z = 561.1 [M+H]+.
工程2:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(80 mg, 0.14 mmol)をジクロロメタン(6 mL)およびトリフルオロ酢酸(2 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(15 mg、24%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 439.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.03 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.53−7.43 (m, 3H), 7.34 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.42 (s, 1H), 4.61 (q, J = 13.6, 38.0 Hz, 2H), 3.97 (q, J = 5.6, 12.4 Hz, 1H), 3.51 (s, 3H), 3.14 (q, J = 7.6, 14.8 Hz, 2H), 1.66 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.26 (t, J = 8.4 Hz, 3H).
実施例4033:(R)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(S)−N−((R)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−N−(1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(350 mg, 1.04 mmol)、(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(674 mg, 1.56 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(73 mg, 0.10 mmol)およびリン酸カリウム(662 mg, 3.12 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)および水(1 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(S)−N−((R)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(45 mg, 8%)を得たが、白色固体で、同時に(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(220 mg, 38%)を得たが、白色固体であった。MS (ESI): m/z = 561.1 [M+H]+.
工程2:(R)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((R)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(45 mg, 0.08 mmol)をジクロロメタン(3 mL)およびトリフルオロ酢酸(3 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(18 mg、51%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 439.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.04 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.50−7.46 (m, 3H), 7.34 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.42 (s, 1H), 4.62 (q, J = 13.6, 38.0 Hz, 2H), 3.97 (q, J = 6.0, 12.4 Hz, 1H), 3.51 (s, 3H), 3.14 (q, J = 7.6, 14.8 Hz, 2H), 1.66 (d, J =6.4 Hz, 3H), 1.26 (t, J = 8.0 Hz, 3H).
実施例4027:7−(4−クロロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ジピリド[3,4−c:3’,4’−e]アゼピン−3−オン
工程1:(4−ブロモ−6−メチルピリジン−3−イル)メタノール
−10℃において、4−ブロモ−6−メチル−3−ピリジンカルボン酸エチル(1 g, 4.0 mmol)のテトラヒドロフラン(30 mL)溶液にゆっくり水素化ジイソブチルアルミニウム(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 16.0 mL, 16.0 mmol)を滴下した。反応液を室温で窒素ガスの保護下において12時間撹拌した後、硫酸ナトリウム十水和物(5 g)を入れて反応をクエンチングし、そして室温で続いて半時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)、標題化合物(800 mg, 97%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 202.0.
工程2:4−ブロモ−6−メチル−3−ピリジンカルボアルデヒド
(4−ブロモ−6−メチルピリジン−3−イル)メタノール(800 mg, 3.9 mmol)および二酸化マンガン(3.4 g, 39.0 mmol)をジクロロメタン(20 mL)で混合し、そして室温で1時間撹拌した。 反応混合液をセライトパッドでろ過し、そしてジクロロメタンで洗浄した(10 mL×2)。ろ液および洗浄液を合併し、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(600 mg, 88%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 199.9.
工程3:(4−ブロモ−6−メチルピリジン−3−イル)(4−クロロフェニル)メタノール
−20℃で窒素ガスの保護下において、4−ブロモ−6−メチル−3−ピリジンカルボアルデヒド(600 mg, 3.0 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(40 mL)にゆっくり(4−クロロフェニル)マグネシウムブロミド(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 15 mL, 15 mmol)を滴下し、反応液を室温で一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(10 mL)を入れて反応をクエンチングし、そして酢酸エチルで抽出した(20 mL×3)。有機相を合併し、食塩水で(20 mL)洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=8/1)、標題化合物(700 mg, 75%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 312.0.
工程4:(4−ブロモ−6−メチルピリジン−3−イル)(4−クロロフェニル)ケトン
(4−ブロモ−6−メチルピリジン−3−イル)(4−クロロフェニル)メタノール(700 mg, 2.2 mmol)および二酸化マンガン(1.9 g, 22.0 mmol)をジクロロメタン(20 mL)で混合し、そして室温で1時間撹拌した。 反応混合液をセライトパッドでろ過し、そしてジクロロメタンで洗浄した(10 mL×2)。ろ液および洗浄液を合併し、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(650 mg, 93%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 310.0.
工程5:(4−ブロモ−6−(ジブロモメチル)ピリジン−3−イル)(4−クロロフェニル)ケトン
(4−ブロモ−6−メチルピリジン−3−イル)(4−クロロフェニル)ケトン(610 mg, 2.1 mmol),N−ブロモスクシンイミド(1.1 g, 6.3 mmol)およびジベンゾイルペルオキシド(50 mg, 0.21 mmol)をクロロベンゼン(20 mL)に混合し、そして120℃に加熱して12時間撹拌し、溶媒を回転乾燥で除去し、標題化合物の粗製品(900 mg)を得たが、黄色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 466.0.
工程6:(4−ブロモ−6−(ブロモメチル)ピリジン−3−イル)(4−クロロフェニル)ケトン
亜リン酸ジエチル(400 mg, 2.9 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(736 mg, 5.7 mmol)を(4−ブロモ−6−(ジブロモメチル)ピリジン−3−イル)(4−クロロフェニル)ケトン(900 mg, 1.9 mmol)のジクロロメタン(20 mL)溶液に入れた。反応混合物を20℃で1時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=15/1)、標題化合物(600 mg, 2つの工程の収率:70%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 388.0.
工程7:(4−ブロモ−6−(エチルスルホニルメチル)ピリジン−3−イル)(4−クロロフェニル)ケトン
エチルスルフィン酸ナトリウム(350 mg, 3.0 mmol)を(3−ブロモ−5−(ブロモメチル)ピリジン−2−イル)(4−フルオロフェニル)ケトン(600 mg, 1.5 mmol)のジメチルスルホキシド(10 mL)溶液に入れ、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(20 mL)および水(20 mL)を入れ、有機相を分け取り、飽和食塩水溶液で洗浄し(10 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)、標題化合物(550 mg, 89%)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 402.0.
工程8:(5−(5−(4−クロロベンゾイル)−2−(エチルスルホニルメチル)ピリジン−4−イル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
(4−ブロモ−6−(エチルスルホニルメチル)ピリジン−3−イル)(4−クロロフェニル)ケトン(170 mg, 0.39 mmol)、(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(285 mg, 0.76 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(35 mg, 0.04 mmol)および炭酸カリウム(175 mg, 0.7 mmol)を1,4−ジオキサン(6 mL)および水(0.6 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を回転乾燥し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(110 mg, 46%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 560.1.
工程9:7−(4−クロロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ジピリド[3,4−c:3’,4’−e]アゼピン−3−オン
トリフルオロ酢酸(1 mL)および(5−(5−(エチルスルホニルメチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)ピリジン−3−イル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(110 mg, 0.2 mmol)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、そして室温で1時間撹拌し、反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(67.1 mg, 77%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI): [M+H]+ = 442.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.44(s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.50−7.44 (m, 4H), 6.56 (s, 1H), 4.84−4.81 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 4.77−4.63 (m, 2H), 3.98−3.96 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.51 (s, 3H), 3.25−3.21 (m, 2H ),1.31−1.23 (m, 3H).
実施例4028:7−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:2−ブロモ−4−メチルベンズアルデヒド
−10℃において、2−ブロモ−N−メトキシ−N,4−ジメチルベンズアミド(1 g, 3.9 mmol)のテトラヒドロフラン(40 mL)溶液にゆっくり水素化ジイソブチルアルミニウム(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 4.7 mL, 4.7 mmol)を滴下した。反応液を−10℃で窒素ガスの保護下において1時間撹拌した後、硫酸ナトリウム十水和物(5 g)を入れて反応をクエンチングし、そして室温で続いて半時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(500 mg, 65%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 199.0.
工程2:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(2−クロロ−4−フルオロフェニル)メタノール
−20℃で窒素の保護下において、イソプロピルマグネシウムブロミド(2Mのテトラヒドロフラン溶液, 8 mL, 16 mmol)をゆっくり2−クロロ−4−フルオロ−1−ヨードベンゼン(4.10 g, 16 mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(8 mL)に滴下した。反応液を−20℃で3時間撹拌し、(2−クロロ−4−フルオロフェニル)マグネシウムブロミド(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 16 mL)を得た。−20℃で窒素の保護下において、この溶液をゆっくり2−ブロモ−4−メチルベンズアルデヒド(500 mg, 2.5 mmol)およびトリメチルクロロシラン(273 mg, 2.5 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10 mL)に滴下し、反応液をゆっくり室温まで上げて一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(10 mL)を入れて反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(20 mL×3)。有機層を合併し、順に塩酸溶液(1 M, 20 mL)および食塩水(20 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、得られた粗製品をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル = 8/1)、標題化合物(400 mg, 48%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 329.0.
工程3:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(2−クロロ−4−フルオロフェニル)メタノール(400 mg, 1.2 mmol)および二酸化マンガン(1.05 g, 12.0 mmol)をジクロロメタン(10 mL)で混合し、そして室温で1時間撹拌した。反応混合液をセライトパッドでろ過し、そしてジクロロメタンで洗浄した(10 mL×2)。ろ液および洗浄液を合併し、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(350 mg, 88%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 327.0.
工程4:(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ケトン(350 mg, 1.1 mmol),N−ブロモスクシンイミド(567 mg, 3.2 mmol)およびアゾビスイソブチロニトリル(17 mg, 0.11 mmol)を四塩化炭素(10 mL)に混合し、そして80℃に加熱して12時間撹拌し、溶媒を回転乾燥で除去し、標題化合物の粗製品(600 mg)を得たが、黄色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 483.0.
工程5:(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ケトン
亜リン酸ジエチル(169 mg, 1.8 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(475 mg, 3.68 mmol)を(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ケトン(600 mg, 1.2 mmol)のジクロロメタン溶液(20 mL)に入れ、反応混合物を20℃で1時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=15/1)、標題化合物(400 mg, 2つの工程の収率:92%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 405.0.
工程6:(2−ブロモ−4−(エチルスルホニルメチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ケトン
エチルスルフィン酸ナトリウム(343 mg, 2.9 mmol)を(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ケトン(400 mg, 0.9 mmol)のジメチルスルホキシド(10 mL)溶液に入れ、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(20 mL)および水(20 mL)を入れ、有機相を分け取り、飽和食塩水溶液で洗浄し(10 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)、標題化合物(320 mg, 78%)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 419.0.
工程7:(5−(2−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイル)−5−(エチルスルホニルメチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
(2−ブロモ−4−(エチルスルホニルメチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ケトン(160 mg, 0.38 mmol)、(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(272 mg, 0.73 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(28 mg, 0.038 mmol)および炭酸カリウム(162 mg, 0.6 mmol)を1,4−ジオキサン(6 mL)および水(0.6 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を回転乾燥し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(107 mg, 48%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 576.1.
工程8:7−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
トリフルオロ酢酸(1 mL)および(5−(2−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイル)−5−(エチルスルホニルメチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(120 mg, 0.2 mmol)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、そして室温で1時間撹拌し、反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(69.4 mg, 63%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI): [M+H]+ = 458.0; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.10 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.61−7.58 (m, 1H), 7.44−7.39 (m, 2H), 7.36−7.31 (m, 1H), 7.07−7.05 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.53 (s, 1H), 4.78−4.76 (d, J = 8 Hz, 1H), 4.63−4.50 (m, 2H), 3.97−3.95 (d, J = 8 Hz, 1H ), 3.54 (s, 3H), 3.12−3.07 (m, 2H), 1.25−1.21 (m, 3H).
実施例4029:(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ジピリド[2,3−c:3’,4’−e]アゼピン−5−イル)アセトアミド
工程1:(3−ブロモピリジン−2−イル)(4−クロロピリジル)メタノール
0℃で窒素ガスの保護下において、3−ブロモ−2−ピリジンカルボアルデヒド(1.0 g, 5.38 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20 mL)にゆっくり(4−クロロフェニル)マグネシウムブロミド(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 6 mL, 6 mmol)を滴下し、反応液を室温で1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(30 mL)を入れて反応をクエンチングし、そして酢酸エチルで抽出した(50 mL×2)。有機相を合併し、食塩水で(50 mL)洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(1.2 g, 74.5%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 299.9.
工程2:(3−ブロモピリジン−2−イル)(4−クロロフェニル)ケトン
(3−ブロモピリジン−2−イル)(4−クロロピリジル)メタノール(1.2 g, 4.02 mmol)およびデス・マーチン酸化剤(2.56 g, 6.02 mmol)をジクロロメタン(30 mL)で混合し、そして室温で一晩撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)、標題化合物(1.0 g, 84%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 297.9.
工程3:(4−クロロフェニル)(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)ケトン
(3−ブロモピリジン−2−イル)(4−クロロフェニル)ケトン(1.0 g, 3.37 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.28 g, 5.06 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(247 mg, 0.34 mmol)および酢酸ナトリウム(691 mg, 8.43 mmol)を1,4−ジオキサン(20 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において100℃に加熱して7時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)、標題化合物(640 mg, 73%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 262.0.
工程4:(S)−3−(5−(2−(4−クロロベンゾイル)ピリジン−3−イル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−1,1−ジメチルエチルスルフィニルアミド)プロピオン酸t−ブチル
(S)−3−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−1,1−ジメチルエチルスルフィニルアミド)プロピオン酸t−ブチル(110 mg, 0.25 mmol)、(4−クロロフェニル)(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)ケトン(132 mg, 0.38 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(22 mg, 0.025 mmol)およびリン酸カリウム(132 mg, 0.625 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)および水(1 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において100℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(100%酢酸エチル)、標題化合物(120 mg, 83%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 572.0.
工程5:(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ジピリド[2,3−c:3’,4’−e]アゼピン−5−イル)酢酸
(S)−3−(5−(2−(4−クロロベンゾイル)ピリジン−3−イル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−1,1−ジメチルエチルスルフィニルアミド)プロピオン酸t−ブチル(120 mg, 0.21 mmol)をトリフルオロ酢酸(3 mL)およびジクロロメタン(3 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品(100 mg)を得たが、黄色油状物で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 394.1.
工程6:(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ジピリド[2,3−c:3’,4’−e]アゼピン−5−イル)アセトアミド
(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ジピリド[2,3−c:3’,4’−e]アゼピン−5−イル)酢酸(50 mg, 0.105 mmol)、無水塩化アンモニウム(12 mg, 0.21 mmol)、2−(7−アザベンゾトリアゾリル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(80 mg, 0.21 mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(41 mg, 0.315 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3 mL)で混合し、そして室温で3時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(9.5 mg、23%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 393.1; 1H NMR(400 MHz, CD3OD) δ 8.68−8.66 (m, 1H), 8.23−8.20 (m, 1H), 8.17 (s, 1H), 7.72−7.69 (m, 1H), 7.48−7.46 (m, 2H), 7.38−7.36 (m, 2H), 6.62 (s, 1H), 4.52−4.48 (m, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.33−3.32 (m, 1H), 3.08−3.04 (m, 1H).
実施例4030:(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ジピリド[2,3−c:3’,4’−e]アゼピン−5−イル)−N−エチルアセトアミド
工程1:(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ジピリド[2,3−c:3’,4’−e]アゼピン−5−イル)−N−エチルアセトアミド
(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ジピリド[2,3−c:3’,4’−e]アゼピン−5−イル)酢酸(50 mg, 0.105 mmol)、エチルアミン塩酸塩(17 mg, 0.21 mmol)、2−(7−アザベンゾトリアゾリル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(80 mg, 0.21 mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(41 mg, 0.315 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3 mL)で混合し、そして室温で3時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(14.6 mg、33%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 421.1; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.68−8.66 (m, 1H), 8.23−8.20 (m, 1H), 8.17 (s, 1H), 7.72−7.69 (m, 1H), 7.47−7.45 (m, 2H), 7.38−7.36 (m, 2H), 6.60 (s, 1H), 4.52−4.49 (m, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.26−3.20 (m, 3H), 3.04−2.99 (m, 1H), 1.20 (t, 3H).
実施例4031:N−(9−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
工程1:5−ブロモ−2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニルカルバミン酸t−ブチル
3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニルカルバミン酸t−ブチル(200 mg, 0.5 mmol)およびN−クロロスクシンイミド(134 mg, 1.0 mmol)をアセトニトリル(5 mL)で混合し、そして85℃に加熱して12時間撹拌した後、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=8/1)、標題化合物(60 mg, 27.5%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 427.0.
工程2:((5−(5−((t−ブトキシカルボニル)アミド)−4−クロロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)カルバミン酸t−ブチル
5−ブロモ−2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニルカルバミン酸t−ブチル(60 mg, 0.14 mmol)、(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(77 mg, 0.21 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(10 mg, 0.014 mmol)および炭酸カリウム(58 mg, 0.42 mmol)を1,4−ジオキサン(2 mL)および水(0.2 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して1時間撹拌した。ろ過し、ろ液を回転乾燥し、残留物を分取TLCによって分離・精製し(酢酸エチル/石油エーテル=1/1)、標題化合物(60 mg, 73.1%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 585.2.
工程3:10−アミノ−9−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
トリフルオロ酢酸(1 mL)を((5−(5−((t−ブトキシカルボニル)アミノ)−4−クロロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)カルバミン酸t−ブチル(60 mg, 0.1 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液に滴下し、反応液を室温で1時間撹拌した後、濃縮し、標題化合物の粗製品(80 mg)を得たが、そのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 367.1.
工程4:N−(9−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
10−アミノ−9−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン(80 mg, 0.22 mmol)およびトリエチルアミン(223 mg, 2.2 mmol)のジクロロメタン溶液(5 mL)にエチルスルホニルクロリド(85 mg, 0.66 mmol)を入れた。反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を水および食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(3.9 mg、2つの工程の収率:8%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI): [M+H]+ = 459.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 9.85 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.51−7.47 (m, 2H), 7.33 (s, 1H), 7.26−7.21 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.51 (s, 1H), 4.74−4.72 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.93−3.90 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.18−3.14 (m, 2H), 1.25−1.21 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例4034:(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−9−フルオロ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)−N−エチルアセトアミド
工程1:(S)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)−3−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル
(S)−3−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)プロピオン酸t−ブチル(210 mg, 0.48 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(371 mg, 1.45 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(88 mg, 0.096 mmol)、2−ビシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(91 mg, 0.192 mmol)および酢酸カリウム(94 mg, 0.96 mmol)を1,4−ジオキサン(15 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において70℃に加熱して15時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物を酢酸エチルに再溶解させ、水および食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(メタノール/酢酸エチル=6/94)、標題化合物(170 mg, 73%)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 483.3.
工程2:(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)(4−クロロフェニル)メタノール
0℃で窒素の保護下において、4−クロロフェニルマグネシウムブロミド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 5 mL, 5 mmol)をゆっくり2−ブロモ−5−フルオロベンズアルデヒド(1.0 g, 4.93 mmol)のテトラヒドロフラン(10 mL)溶液に滴下した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、塩化アンモニウム溶液(20 mL)を入れて反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(50 mL×3)。有機層を合併し、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、得られた粗製品をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル = 5/1)、標題化合物(1.5 g, 97%)を得たが、白色固体で、そのまま次の工程の反応に使用した。
工程3:(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)(4−クロロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)(4−クロロフェニル)メタノール(1.5 g, 4.76 mmol)およびデス・マーチン試薬(2.02 g, 4.76 mmol)をジクロロメタン(15 mL)で混合し、そして室温で6時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(1.25 g, 84%)を得たが、白色固体であった。
工程4:(S)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)−3−(5−(2−(4−クロロベンゾイル)−4−フルオロフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル
(S)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)−3−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル(170 mg, 0.35 mmol)、(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)(4−クロロフェニル)ケトン(108 mg, 0.35 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(26 mg, 0.034 mmol)およびリン酸カリウム(72 mg, 0.34 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)および水(1 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して1時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(ジクロロメタン/メタノール=10/1)、標題化合物(130 mg, 粗製品)を得たが、褐色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 589.2.
工程5:(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−9−フルオロ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸
(S)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)−3−(5−(2−(4−クロロベンゾイル)−4−フルオロフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル(130 mg, 0.22 mmol)をトリフルオロ酢酸(2 mL)およびジクロロメタン(6 mL)に溶解させ、反応液を室温で16時間撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品(90 mg, 粗製品)を得たが、褐色油状物で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 410.9.
工程6:(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−9−フルオロ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)−N−エチルアセトアミド
(S)−2−(7−(4−クロロフェニル)−9−フルオロ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸(90 mg, 0.22 mmol)、エチルアミン塩酸塩(35 mg, 0.44 mmol)、2−(7−アザベンゾトリアゾリル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(168 mg, 0.44 mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(142 mg, 1.10 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)で混合し、そして室温で2時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(18.7 mg、3つの工程の収率:19%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 438.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.20 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.78 (dd, J = 8.8, 5.2 Hz, 1H), 7.57 (dt, J = 8.8, 2.8 Hz, 1H), 7.49−7.41 (m, 4H), 7.13 (dd, J = 9.2, 2.8 Hz, 1H), 6.39 (s, 1H), 4.24 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.47 (s, 3H), 3.08 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 2.97 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 1.03 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
実施例4035:(S)−N−エチル−2−(8−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)アセトアミド
工程1:6−ブロモ−2−フルオロ−3−メトキシベンズアルデヒド
−78℃で窒素ガスの保護下において、n−ブチルリチウム(2.5 Mのテトラヒドロフラン溶液, 5.0 mL, 12.5 mmol)をゆっくりジイソプロピルアミン(1.28 g, 12.68 mmol)の無水テトラヒドロフラン(20 mL)溶液に滴下し、反応液を−78℃で10分間撹拌し、この溶液をゆっくり4−ブロモ−2−フルオロ−1−メトキシベンゼン(2.0 g, 9.75 mmol)の無水テトラヒドロフラン(5 mL)溶液に滴下し、この温度で続いて1時間撹拌した。N,N−ジメチルホルムアミド(1.07 g, 14.63 mmol)をゆっくり上記溶液に滴下し、そして続いて1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(30 mL)を入れて反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(60 mL×2)。有機層を合併し、食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、得られた粗製品をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル = 10/1)、標題化合物(1.7 g, 75%)を得たが、白色固体であった。
工程2:(6−ブロモ−2−フルオロ−3−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール
0℃で窒素の保護下において、(4−フルオロフェニル)マグネシウムブロミド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 4 mL, 4 mmol)をゆっくり6−ブロモ−2−フルオロ−3−メトキシベンズアルデヒド(850 mg, 3.65 mmol)のテトラヒドロフラン(20 mL)溶液に滴下した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。水(30 mL)を入れて反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(50 mL×3)。有機層を合併し、食塩水で(50 mL)洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(1.1 g, 92%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 311.0.
工程3:(6−ブロモ−2−フルオロ−3−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(6−ブロモ−2−フルオロ−3−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール(1.1 g, 3.34 mmol)およびデス・マーチン試薬(2.8 g, 6.68 mmol)をジクロロメタン(30 mL)で混合し、そして室温で16時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(1.05 g, 96%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 327.0.
工程4:(2−フルオロ−3−メトキシ−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(6−ブロモ−2−フルオロ−3−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(1.05 g, 3.21 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.63 g, 6.42 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(117 mg, 0.16 mmol)および酢酸ナトリウム(789 mg, 9.63 mmol)をジオキサン(20 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において110℃に加熱して18時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(700 mg, 58%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 375.1.
工程5:(S)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)−3−(5−(3−フルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル
(S)−3−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)プロピオン酸t−ブチル(120 mg, 0.276 mmol)、(2−フルオロ−3−メトキシ−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(155 mg, 0.413 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(10 mg, 0.014 mmol)およびリン酸カリウム(146 mg, 0.69 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において100℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=19/1)、標題化合物(140 mg, 84%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 603.2.
工程6:(S)−2−(8−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸
(S)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)−3−(5−(3−フルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル(140 mg, 0.23 mmol)をトリフルオロ酢酸(3 mL)およびジクロロメタン(3 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品(130 mg)を得たが、褐色油状物で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 425.1.
工程7:(S)−2−(8−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)−N−エチルアセトアミド
(S)−2−(8−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸(130 mg, 粗製品)、エチルアミン塩酸塩(38 mg, 0.464 mmol)、2−(7−アザベンゾトリアゾリル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(176 mg, 0.464 mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(90 mg, 0.696 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3 mL)で混合し、そして室温で3時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(24 mg、2つの工程の収率:23%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 452.1; 1H NMR(400 MHz, CD3OD) δ 8.07 (s, 1H), 7.51−7.46 (m, 4H), 7.11−7.07 (m, 2H), 6.56 (s, 1H), 4.52−4.51 (m, 1H), 3.97 (s, 2H), 3.64 (s, 3H), 3.28−3.17 (m, 3H), 3.02−2.98 (m, 1H), 1.20 (t, 3H).
実施例4036:(S)−N−エチル−2−(10−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)アセトアミド
工程1:2−ブロモ−4−フルオロ−5−メトキシベンズアルデヒド
4−フルオロ−3−メトキシベンズアルデヒド(2.0 g, 12.98 mmol)、臭化ナトリウム(6.68 g, 64.88 mmol)および臭素(5.18 g, 32.44 mmol)を水(50 mL)で混合し、そして室温で36時間撹拌し、白色沈殿が析出した。ろ過して水で洗浄し、標題化合物(1.1 g、36%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 234.9
工程2:(2−ブロモ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール
0℃で窒素の保護下において、(4−フルオロフェニル)マグネシウムブロミド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 2.6 mL, 2.6 mmol)をゆっくり2−ブロモ−4−フルオロ−5−メトキシベンズアルデヒド(550 mg, 2.36 mmol)のテトラヒドロフラン(10 mL)溶液に滴下した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。水(30 mL)を入れて反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(50 mL×3)。有機層を合併し、食塩水で(50 mL)洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(900 mg, 粗製品)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 312.9.
工程2:(2−ブロモ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール(900 mg, 粗製品)およびデス・マーチン試薬(1.5 g, 3.54 mmol)をジクロロメタン(20 mL)で混合し、そして室温で16時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(660 g, 2つの工程の収率:85%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 327.0.
工程4:(4−フルオロ−5−メトキシ−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(660 mg, 2.02 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.02 g, 4.04 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(74 mg, 0.1 mmol)および酢酸ナトリウム(496 mg, 6.05 mmol)をジオキサン(20 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において110℃に加熱して18時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(450 mg, 60%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 375.1.
工程5:(S)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)−3−(5−(5−フルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル
(S)−3−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)プロピオン酸t−ブチル(120 mg, 0.276 mmol)、(4−フルオロ−5−メトキシ−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(155 mg, 0.413 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(10 mg, 0.014 mmol)およびリン酸カリウム(146 mg, 0.69 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において100℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=19/1)、標題化合物(80 mg, 34%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 603.2.
工程6:(S)−2−(10−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸
(S)−3−((S)−t−ブチルスルフィニルアミド)−3−(5−(5−フルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル(80 mg, 0.13 mmol)をトリフルオロ酢酸(3 mL)およびジクロロメタン(3 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品(70 mg)を得たが、黄色油状物で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 425.1.
工程7:(S)−2−(10−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)−N−エチルアセトアミド
(S)−2−(10−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸(70 mg, 粗製品)、エチルアミン塩酸塩(22 mg, 0.266 mmol)、2−(7−アザベンゾトリアゾリル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(101 mg, 0.266 mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(52 mg, 0.399 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3 mL)で混合し、そして室温で3時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(29 mg、2つの工程の収率:55%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 452.1; 1H NMR(400 MHz, CD3OD) δ 8.06 (s, 1H), 7.56−7.50 (m, 3H), 7.16−7.12 (m, 2H), 6.98 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.55 (s, 1H), 4.46−4.45 (m, 1H), 3.80 (s, 2H), 3.65 (s, 3H), 3.28−3.17 (m, 3H), 3.00−2.96 (m, 1H), 1.21 (t, 3H).
実施例4037:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−クロロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−クロロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−N−(1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(50 mg, 0.15 mmol)、(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−クロロフェニル)ケトン(103 mg, 0.23 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(22 mg, 0.030 mmol)およびリン酸カリウム(95 mg, 0.45 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)および水(1 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=97/3)、標題化合物(60 mg, 70%)を得たが、淡褐色固体であった。MS (ESI): m/z = 577.2 [M+H]+.
工程2:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−クロロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−クロロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(60 mg, 0.10 mmol)をジクロロメタン(3 mL)およびトリフルオロ酢酸(3 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(18 mg、39%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ =454.9; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.03 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.56−7.41 (m, 5H), 7.34 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.42 (s, 1H), 4.61 (q, J = 13.6, 39.2 Hz, 2H), 4.01−3.94 (m, 1H), 3.50 (s, 3H), 3.13 (q, J = 7.6, 14.8 Hz, 2H), 1.66 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.26 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4038:(S)−5−エチル−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(S)−N−(1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
−30℃で窒素ガスの保護下において、(S)−N−((5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(320 mg, 1.00 mmol)の1−メチル−2−ピロリドン(20 mL)溶液にゆっくりエチルマグネシウムブロミド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 5 mL, 5 mmol)を滴下し、反応液を−30℃で1時間撹拌し、さらにゆっくり室温に昇温させて一晩撹拌した。反応液に水(50 mL)を入れて反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(50 mL×4)。有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(230 mg、66%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 349.0.
工程2:(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−N−(1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(80 mg, 0.23 mmol)、(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(151 mg, 0.35 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(17 mg, 0.023 mmol)およびリン酸カリウム(146 mg, 0.69 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)および水(1 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=97/3)、標題化合物(90 mg, 68%)を得たが、淡褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 575.2.
工程3:(S)−5−エチル−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(90 mg, 0.16 mmol)をジクロロメタン(3 mL)およびトリフルオロ酢酸(3 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(39 mg、54%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ =453.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.03 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.52−7.45 (m, 3H), 7.34 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.23 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 6.39 (s, 1H), 4.61(q, J = 13.2, 37.6 Hz, 2H), 3.63−3.58 (m, 1H), 3.50 (s, 3H), 3.15 (q, J = 7.2, 14.8 Hz, 2H), 2.26−2.16 (m, 1H), 2.06−1.96 (m, 1H), 1.27 (t, J =7.2 Hz, 3H), 1.01 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
実施例4039:9−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(2−ブロモ−5−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール
0℃で窒素の保護下において、(4−フルオロフェニル)マグネシウムブロミド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 11 mL, 11 mmol)をゆっくり2−ブロモ−5−メチルベンズアルデヒド(2.0 g, 10 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20 mL)に滴下し、反応液を0℃で1時間撹拌した。水(60 mL)を入れて反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(100 mL×2)。有機層を合併し、食塩水で(50 mL)洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物の粗製品(2.9 g, 98%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M−18+H]+ = 276.9.
工程2:(2−ブロモ−5−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−5−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール(2.9 g, 10 mmol)およびデス・マーチン試薬(6.36 g, 15 mmol)をジクロロメタン(30 mL)で混合し、そして室温で16時間撹拌した後、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=20/1)、標題化合物(2.8 g, 94.9%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 295.0.
工程3:(2−ブロモ−5−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−5−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(1.4 g, 4.78 mmol),N−ブロモスクシンイミド(935 mg, 5.25 mmol)およびジベンゾイルペルオキシド(116 mg, 0.48 mmol)を四塩化炭素(20 mL)に混合し、そして80℃に加熱して6時間撹拌し、反応液を室温まで冷却して酢酸エチルを入れて希釈し(100 mL)、5%の炭酸ナトリウム溶液(40 mL×2)および食塩水(40 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物の粗製品(1.8 g)を得たが、黄色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 372.7.
工程4:(2−ブロモ−5−(エチルスルホニルメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
エチルスルフィン酸ナトリウム(1.67 g, 14.34 mmol)を(2−ブロモ−5−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(1.8 g, 粗製品)のジメチルスルホキシド溶液(20 mL)に入れ、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(100 mL)および水(20 mL)を入れ、有機相を分け取り、飽和食塩水溶液で洗浄し(10 mL×2)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)、標題化合物(1 g, 2つの工程の収率:54%)を得たが、褐色固体であった。 (ESI) [M+H]+ = 384.9.
工程6:(5−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−5−(エチルスルホニルメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(950 mg, 2.49 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.26 g, 4.97 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(88 mg, 0.12 mmol)および酢酸ナトリウム(613 mg, 7.49 mmol)を1,4−ジオキサン(20 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において120℃に加熱して2時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(850 mg, 75%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 433.1.
工程6:(5−(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(100 mg, 0.315 mmol)、(5−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(204 mg, 0.473 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(22 mg, 0.03 mmol)および炭酸ナトリウム(83 mg, 0.79 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において100℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=19/1)、標題化合物(150 mg, 88%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 543.2.
工程7:9−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(5−(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(150 mg, 0.276 mmol)をトリフルオロ酢酸(2 mL)およびジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、そして室温で1時間撹拌し、反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(95 mg, 81%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 425.1; 1H NMR(400 MHz, CD3OD) δ 8.16 (s, 1H), 7.76−7.74 (m. 2H), 7.54−7.50 (m, 2H), 7.40 (s, 1H), 7.16−7.12 (m, 2H), 6.64 (s, 1H), 4.76 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.46 (s, 2H), 4.08 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.08 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.37 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
実施例4040:(R)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(S)−N−((R)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
室温において、(S)−N−((5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(80 mg, 0.25 mmol)および酢酸テトラブチルアンモニウム(113 mg, 0.37 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4 mL)溶液にゆっくり(トリフルオロメチル)トリメチルシラン(89 mg, 0.63 mmol)を滴下した。反応液を室温で2時間撹拌した後、濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(50 mg、51%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 389.0.
工程2:(S)−N−((R)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−N−((R)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(50 mg, 0.13 mmol)、(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(61 mg, 0.14 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(10 mg, 0.013 mmol)およびリン酸カリウム(82 mg, 0.39 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)および水(1 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において100℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=10/1)、標題化合物(100 mg, 粗製品)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+= 615.2.
工程3:(R)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((R)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(100 mg, 0.25 mmol)をジクロロメタン(4 mL)およびトリフルオロ酢酸(2 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(4 mg、2つの工程の収率:6%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 492.9; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.15 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.55−7.51 (m, 3H),7.41 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.31−7.26 (m, 2H), 6.40 (s, 1H), 4.86−4.84 (m, 1H), 4.65 (q, J = 13.6 Hz, 2H), 3.14 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H)。
実施例4041:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチルスピロ[ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5,1’−シクロプロパン]−3(2H)−オン
工程1:(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルメタンスルホネート
0℃において、5−ブロモ−4−(ヒドロキシメチル)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(1.0 g, 4.59 mmol)およびメタンスルホニルクロリド(578 mg, 5.04 mmol)のジクロロメタン(20 mL)溶液にトリエチルアミン(697 mg, 6.89 mmol)を入れた。反応液を室温で2時間撹拌した後、濃縮した。残留物を酢酸エチル(100 mL)に再溶解させ、水および食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(1.2 g, 88%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [MH]+ = 296.0.
工程2:2−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)アセトニトリル
(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルメタンスルホネート(1.2 g, 4.05 mmol)、トリメチルシリルシアニド(804 mg, 8.1 mmol)およびテトラブチルアンモニウムフルオリド(2.12 g, 8.1 mmol)をアセトニトリル(30 mL)で混合し、そして80℃に加熱して2時間撹拌した後、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/10)、標題化合物(400 mg, 44%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 226.9.
工程3:1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)シクロプロピルシアニド
2−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)アセトニトリル(400 mg, 1.76 mmol)および水素化ナトリウム(60%の油分散液, 211 mg, 0.528 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(4 mL) で混合し、そして室温で20分間撹拌した後、1,2−ジブロモエタン(496 mg, 2.64 mmol)を入れ、反応液を室温で16時間撹拌した。 反応液に水(20 mL)を入れて反応をクエンチングし、そして酢酸エチルで抽出した(60 mL×2)。有機相を合併し、水および食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(320 mg, 72%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 253.0.
工程4:1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)シクロプロピルカルボン酸
1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)シクロプロピルシアニド(320 mg, 1.26 mmol)および水酸化ナトリウム(404 mg, 10.1 mmol)をエタノール/水(2.5 mL/2.5 mL)で混合し、そして室温で7時間撹拌した後、濃縮した。残留物を水(10 mL)に再溶解させ、酢酸エチルで抽出し(20 mL)、有機相を捨て、水相を2 Nの塩酸でpH=2になるように酸型化し、さらに酢酸エチルで抽出した(50 mL×3)。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(260 mg, 76%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 273.8.
工程5:1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)シクロプロピルカルバミン酸t−ブチル
1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)シクロプロピルカルボン酸(260 mg, 0.96 mmol)、ジフェニルリン酸アジド(394 mg, 1.43 mmol)およびトリエチルアミン(193 mg, 1.91 mmol)をt−ブタノール(10 mL)で混合し、反応液を窒素ガスの保護下において100℃に加熱して4時間撹拌した後、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/19)、標題化合物(35 mg, 11%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 344.9.
工程6:1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)シクロプロピルカルバミン酸t−ブチル
1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)シクロプロピルカルバミン酸t−ブチル(35 mg, 0.1 mmol)、(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(66 mg, 0.15 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(7 mg, 0.01 mmol)および炭酸ナトリウム(27 mg, 0.26 mmol)を1,4−ジオキサン(3 mL)および水(0.3 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において100℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=96/4)、標題化合物(35 mg, 60%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 569.0.
工程7:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチルスピロ[ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5,1’−シクロプロパン]−3(2H)−オン
1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)シクロプロピルカルバミン酸t−ブチル(35 mg, 0.062 mmol)をジクロロメタン(2 mL)およびトリフルオロ酢酸(1 mL)に溶解させ、反応液を室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(2.1 mg、8%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 450.7; 1H NMR(400 MHz, CD3OD) δ 8.12 (s, 1H), 7.76 (s, 3H), 7.53−7.48 (m, 3H), 7.30−7.27 (m, 1H), 7.17−7.13 (m, 2H), 6.61 (s, 1H), 4.59 (s, 2H), 3.69 (s, 3H), 3.21 (q, 2H), 1.43 (m, 1H), 1.41 (t, 3H), 1.27 (m, 1H), 0.60 (m, 2H).
実施例4042:(S)−5−シクロプロピル−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(S)−N−(1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)シクロプロピルメチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
−30℃で窒素ガスの保護下において、(S)−N−((5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(320 mg, 1.00 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10 mL)溶液にゆっくりシクロプロピルマグネシウムブロミド(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 5 mL, 5 mmol)を滴下し、反応液を−30℃で1時間撹拌し、さらにゆっくり室温に昇温させて一晩撹拌した。反応液に水(50 mL)を入れて反応をクエンチングした後、ジクロロメタンで抽出した(50 mL×3)。有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=97/3)、標題化合物(200 mg, 55%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 361.0.
工程2:(S)−N−((S)−シクロプロピル(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−N−(1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)シクロプロピルメチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(100 mg, 0.28 mmol)、(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(173 mg, 0.4 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(20 mg, 0.028 mmol)およびリン酸カリウム(178 mg, 0.84 mmol)を1,4−ジオキサン(6 mL)および水(1 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=97/3)、標題化合物(50 mg, 30%)を得たが、淡褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 587.2.
工程3:(S)−5−シクロプロピル−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−シクロプロピル(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(50 mg, 0.085 mmol)をジクロロメタン(3 mL)およびトリフルオロ酢酸(3 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(15 mg、38%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 465.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.03 (s, 1H), 7.70 (d, J =1.6 Hz 1H), 7.50−7.43 (m, 3H), 7.33 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.23 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 6.73 (s, 1H), 4.60 (dd, J = 13.6, 35.6 Hz, 2H), 3.50 (s, 3H), 3.47 (d, J = 6.0 Hz 1H), 3.15 (q, J = 7.6, 2H), 1.60−1.52 (m, 1H), 1.26 (t, J =7.2 Hz, 3H), 0.79−0.72 (m, 1H), 0.63−0.51 (m, 2H), 0.35−0.27 (m, 2H).
実施例4043:(S)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−10−((トリフルオロメチルスルホニル)メチル)−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(2−ブロモ−4−((トリフルオロメチルスルホニル)メチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
トリフルオロメチルスルフィン酸ナトリウム(500 mg, 3.2 mmol)を化合物(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(751 mg, 2.03 mmol)のジメチルスルホキシド溶液(6 mL)に入れた。反応混合液を70℃に加熱して16時間撹拌した。酢酸エチル(50 mL)および水(150 mL)を入れて反応液を分層させ、有機相を飽和食塩水溶液で洗浄し(50 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/石油エーテル=1/4)、標題化合物(520 mg, 90%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 424.6.
工程2:(4−フルオロフェニル)(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)(4−(トリフルオロメチルスルホニルメチル)フェニル)ケトン
化合物(2−ブロモ−4−((トリフルオロメチルスルホニル)メチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(520 mg, 1.23 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(629 mg, 2.46 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(93 mg, 0.12 mmol)および炭酸カリウム(241 mg, 2.46 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して16時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/4)、標題化合物(500 mg, 86%)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 472.9.
工程3:(S)−N−((S)−1−(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−5−((トリフルオロメチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(50 mg, 0.15 mmol)、(4−フルオロフェニル)(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4−(トリフルオロメチルスルホニルメチル)フェニル)ケトン(105 mg, 0.22 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(16 mg, 0.022 mmol)およびリン酸カリウム(95 mg, 0.45 mmol)を1,4−ジオキサン(8 mL)および水(2 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して3時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=10/1)、標題化合物(100 mg, 粗製品)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+= 601.2.
工程4:(S)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−10−((トリフルオロメチルスルホニル)メチル)−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−5−((トリフルオロメチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(100 mg, 0.16 mmol)をジクロロメタン(4 mL)およびトリフルオロ酢酸(2 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(16.3 mg、2つの工程の収率:22%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 479.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.98 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.57 (dd, J = 2.0, 8.0 Hz, 1H), 7.48−7.40 (m, 3H), 7.24 (t, d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.42 (s, 1H), 5.43 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 5.32 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.94 (q, J = 7.6 Hz, 1H), 3.50 (s, 3H), 1.65 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
実施例4044:(S)−10−((イソプロピルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(2−ブロモ−4−(イソプロピルチオメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(520 mg, 1.41 mmol)、炭酸セシウム(919 mg, 2.82 mmol)および2−プロピルチオール(160 mg, 2.11 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(6 mL)で混合し、そして室温で5時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(50 mL)および水(150 mL)を入れ、有機相を分け取り、食塩水で洗浄し(50 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(520 mg, 100%)を得たが、褐色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 367.0.
工程2:(2−ブロモ−4−(イソプロピルスルホニルメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
0℃において、(2−ブロモ−4−(イソプロピルチオメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(520 mg, 1.42 mmol)のジクロロメタン溶液(20 mL)にm−クロロ過安息香酸(1.0 g, 4.97 mmol)を入れた。反応液を室温で一晩撹拌した後、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(220 mg, 39%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 399.8.
工程3:(4−(イソプロピルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
化合物(2−ブロモ−4−(イソプロピルスルホニルメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(220 mg, 0.55 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(283 mg, 1.10 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(41 mg, 0.055 mmol)および酢酸カリウム(108 mg, 1.10 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して16時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=4/1)、標題化合物(260 mg, 100%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 447.2.
工程4:(S)−N−((S)−1−(5−(5−((イソプロピルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(50 mg, 0.15 mmol)、(4−(イソプロピルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(133 mg, 0.30 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(11 mg, 0.015 mmol)およびリン酸カリウム(95 mg, 0.45 mmol)を1,4−ジオキサン(8 mL)および水(2 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して3時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=10/1)、標題化合物(100 mg, 粗製品)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+= 575.2.
工程4:(S)−10−((イソプロピルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((1S)−1−(5−(5−((イソプロピルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(100 mg, 0.17 mmol)をジクロロメタン(4 mL)およびトリフルオロ酢酸(2 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(23.3 mg、2つの工程の収率:33%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 453.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.01 (s, 1H), 7.82 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.49−7.45 (m, 3H), 7.33 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.25−7.20 (m, 2H), 6.41 (s, 1H), 4.64 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 4.53 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.95 (q, J = 9.6 Hz, 1H), 3.50 (s, 3H), 3.32−3.27 (m, 1H), 1.65 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.33 (d, J = 3.2 Hz, 3H), 1.31 (d, J = 3.2 Hz, 3H).
実施例4045:(S)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−10−((シクロプロピルスルホニル)メチル)−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(2−ブロモ−4−((シクロプロピルスルホニル)メチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
シクロプロピルスルフィン酸ナトリウム(517 mg, 4.03 mmol)を化合物(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(1.0 g, 2.69 mmol)のジメチルスルホキシド(10 mL)溶液に入れた。反応混合液を室温で1時間撹拌した。酢酸エチル(30 mL)および水(100 mL)を入れて反応液を分層させ、有機相を飽和食塩水溶液で洗浄し(50 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(923 mg, 86%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 414.0.
工程2:(4−(シクロプロピルスルホニルメチル)2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
化合物(2−ブロモ−4−((シクロプロピルスルホニル)メチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(100 mg, 0.25 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(96 mg, 0.38 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(37 mg, 0.05 mmol)および酢酸カリウム(74 mg, 0.75 mmol)を1,4−ジオキサン(6 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して3時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=8/1)、標題化合物(74 mg, 67%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 418.1.
工程3:(S)−N−((S)−1−(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)5−((シクロプロピルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(4−フルオロフェニル)(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)(4−(シクロプロピルスルホニルメチル)フェニル)ケトン(54 mg, 0.12 mmol)、(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(27 mg, 0.08 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(12 mg, 0.016 mmol)およびリン酸カリウム(51 mg, 0.24 mmol)を1,4−ジオキサン(2 mL)および水(0.2 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において80℃に加熱して1時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)、標題化合物(30 mg, 65%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 573.2.
工程4:(S)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−10−((シクロプロピルスルホニル)メチル)−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−5−((シクロプロピルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(14 mg, 0.024 mmol)をジクロロメタン(2 mL)およびトリフルオロ酢酸(1 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(1.9 mg、17%)を得たが、黄色固体であった。(ESI): RT (min) = 4.127, [M+H]+ = 451.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.00 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.51−7.45 (m, 3H), 7.33−7.31 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.25−7.20 (m, 2H), 6.41 (s, 1H), 4.73−4.58 (m, 2H), 3.96−3.94 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.50 (s, 3H), 2.68 (s, 1H), 1.68−1.64 (d, J = 14.4 Hz, 3H), 1.01−0.87 (m, 4H).
実施例4046:(S)−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(S)−N−((S)−1−(5−(2−(2,4−フルオロベンゾイル)−5−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−N−((S)−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(100 mg, 0.28 mmol)、(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(2,4−ジフルオロフェニル)ケトン(188 mg, 0.42 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(21 mg, 0.028 mmol)およびリン酸カリウム(181 mg, 0.84 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(110 mg, 65%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 578.0.
工程2:(S)−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(2−(2,4−フルオロベンゾイル)−5−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(110 mg, 0.19 mmol)をジクロロメタン(4 mL)およびトリフルオロ酢酸(1 mL)に溶解させ、反応液を室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(32.2 mg、37%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI): [M+H]+ = 456.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.08 (s, 1H), 7.70−7.69 (d, J = 0.16 Hz, 1H), 7.65−7.59 (m, 1H), 7.45−7.42 (m, 1H), 7.25−7.16 (m, 3H), 6.42 (s, 1H), 4.64−4.51 (m, 2H), 3.99−3.96 (m, 1H), 3.52 (s, 3H ), 3.13−3.07 (m, 2H), 1.66−1.64 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.25−1.21 (m, 3H).
実施例4047:(S)−5−エチル−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−クロロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−N−(1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(70 mg, 0.2 mmol)、(4−(エチルスルホニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−クロロフェニル)ケトン(135 mg, 0.3 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(29 mg, 0.04 mmol)およびリン酸カリウム(127 mg, 0.6 mmol)を1,4−ジオキサン(3 mL)および水(0.6 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において80℃に加熱して1時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)、標題化合物(81 mg, 69%,ee = 91%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 590.6.
工程2:(S)−5−エチル−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−クロロフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−クロロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(81 mg, 0.14 mmol)をジクロロメタン(2 mL)およびトリフルオロ酢酸(1 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(21.3 mg、32%)を得たが、白色固体であった。 (ESI): RT (min) = 4.49, [M+H]+ = 469.2 ; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.03 (s, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.50−7.43 (m, 5H), 7.35−7.33 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.39 (s, 1H), 4.67−4.54 (m, 2H), 3.63−3.59 (m, 1H), 3.50 (s, 3H), 3.18−3.12 (q, 2H), 2.21−2.19 (m, 1H), 2.02−1.99 (m, 1H), 1.29−1.25 (t, 3H), 1.02−0.99 (t, 3H)
実施例4048:(5S)−10−((エチルスルフィニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(2−ブロモ−4−(エチルチオメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(744 mg, 2 mmol)、炭酸セシウム(1.96 g, 6 mmol)およびエタンチオール(149 mg, 2.4 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(10 mL)で混合し、そして室温で2時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(20 mL)および水(50 mL)を入れ、有機相を分け取り、食塩水で洗浄し(50 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(600 mg, 85%)を得たが、黄色油状物で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 353.0, 355.0.
工程2:(2−ブロモ−4−(エチルスルフィニルメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
0℃において、(2−ブロモ−4−(エチルチオメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(600 mg, 1.7 mmol)のジクロロメタン溶液(10 mL)にm−クロロ過安息香酸(294 mg, 1.7 mmol)を入れた。反応液を室温で一晩撹拌した後、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=8/1)、標題化合物(420 mg, 67%)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 368.8, 370.8.
工程3:(4−(エチルスルフィニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
化合物(2−ブロモ−4−(エチルスルフィニルメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(420 mg, 1.14 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(580 mg, 2.28 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(80 mg, 0.11 mmol)および炭酸カリウム(335 mg, 3.42 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)、標題化合物(110 mg, 23%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 417.0.
工程4:(S)−N−((1S)−1−(5−(5−((エチルスルフィニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(4−(エチルスルフィニルメチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(110 mg, 0.264 mmol)、(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(44 mg, 0.132 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(10 mg, 0.0132 mmol)および炭酸カリウム(55 mg, 0.396 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において80℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分け取り、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(23 mg, 32%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 544.7.
工程5:(5S)−10−((エチルスルフィニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((1S)−1−(5−(5−((エチルスルフィニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(23 mg, 0.042 mmol)をジクロロメタン(4 mL)およびトリフルオロ酢酸(1 mL)に溶解させ、反応液を室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(4 mg、2つの工程の収率:22%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI): [M+H]+ = 422.8; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.04 (d, J = 14.8 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 7.40 (dd, J = 1.6 Hz, 8.4 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.23 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 4.27−4.05 (m, 2H), 3.94 (q, J = 6.0, 12.4 Hz, 1H), 3.50 (s, 3H), 2.90−2.60 (m, 2H), 1.66 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.21 (t, J = 7.6, 14.0 Hz, 3H).
実施例4049:(S)−N−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
工程1:(4−(4−フルオロベンゾイル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル
化合物(3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル(1.7 g, 4.33 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.2 g, 8.66 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(317 mg, 0.433 mmol)および酢酸カリウム(1.27 g, 12.99 mmol)を1,4−ジオキサン(6 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において110℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=8/1)、標題化合物(1.47 g, 77%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 442.0
工程2:(3−(4−(1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンジルスルホニル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル
(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(190 mg, 0.57 mmol)、(4−(4−フルオロベンゾイル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル(500 mg, 1.14 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(42 mg, 0.057 mmol)およびリン酸カリウム(236 mg, 1.71 mmol)を1,4−ジオキサン(6 mL)および水(0.6 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(251 mg, 77%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+=569.8.
工程3:(S)−10−アミノ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(3−(4−(1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル(251 mg, 0.44 mmol)のジクロロメタン(8 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(2 mL)を入れ、室温で1時間撹拌した。濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=10/1)、標題化合物(90 mg, 59%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+=347.8.
工程4:(S)−N−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
(S)−10−アミノ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン(30 mg, 0.086 mmol)およびトリエチルアミン(87 mg, 0.86 mmol)のジクロロメタン(5 mL)溶液にゆっくりエチルスルホニルクロリド(33 mg, 0.258 mmol)を入れ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を水および食塩水で洗浄し、乾燥し(無水硫酸ナトリウム)、ろ過して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(8.4 mg、22%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 439.8; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.00 (s, 1H), 7.49−7.46 (m, 2H), 7.34 (s, 1H), 7.23−7.18 (m, 4H), 6.38 (s, 1H), 3.96−3.94 (m, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.30−3.21 (m, 2H), 1.64−1.62 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.26−1.23 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
実施例4050:(S)−N−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)メチルアミノスルホンアミド
工程1:(S)−N−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)メチルアミノスルホンアミド
(S)−10−アミノ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン(30 mg, 0.086 mmol)およびトリエチルアミン(87 mg, 0.86 mmol)のジクロロメタン(5 mL)溶液にゆっくりN―メチルアミノスルホニルクロリド(34 mg, 0.258 mmol)を入れ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を水および食塩水で洗浄し、乾燥し(無水硫酸ナトリウム)、ろ過して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(0.6 mg、2%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI): [M+H]+ = 441.2; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.04 (s, 1H), 7.50−7.45 (m, 3H), 7.424−7.422 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.35−7.34 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.22−7.21 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 7.15−7.11 (dd, J = 8.8 Hz, 2H), 6.62 (s, 1H), 5.36 (m, 1H), 4.12−4.11 (m, 1H), 3.67 (s, 3H), 2.65 (s, 3H), 1.77−1.75 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例4051:(S)−1−エチル−3−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)ウレア
工程1:(S)−1−エチル−3−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)ウレア
(S)−10−アミノ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン(60 mg, 0.17 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にイソシアン酸エチル(37 mg, 0.52 mmol)を入れた。反応液を室温で一晩撹拌して濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(14.4 mg, 20%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 419.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.87 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.49−7.40 (m, 3H), 7.22−7.12 (m, 3H), 6.37 (s, 1H), 6.32−6.30 (m, 1H), 3.96−3.94 (d, J = 6.4 Hz, 1H) 3.49 (s, 3H), 3.15−3.12 (q, 2H), 1.64−1.62 (m, 3H), 1.09−1.05 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
実施例4052:(S)−N−エチル−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−スルホンアミド
工程1:2−ブロモ−4−(クロロスルホニル)安息香酸メチル
0℃において、4−アミノ−2−ブロモ安息香酸メチル(2.0 g, 8.69 mmol)の濃塩酸溶液(15 mL)に亜硝酸ナトリウム(660 mg, 9.56 mmol)の水溶液(20 mL)を入れた。反応液を0℃で0.5時間撹拌し、反応液1を得た。もう一つの反応瓶に水(20 mL)を入れ、そして0℃に冷却した後、順にゆっくり塩化チオニル(5.17 g, 43.47 mmol)および塩化第一銅(43 mg, 0.43 mmol)を入れ、反応液を室温で10分間撹拌した後、上記反応液1をゆっくり入れた。反応混合液を室温で続いて2時間撹拌し、ろ過し、ケーキを冷水で洗浄して真空乾燥し、標題化合物の粗製品(1.8 g)を得たが、黄色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [MH]+ = 312.7.
工程2:2−ブロモ−4−(N−エチルスルホニルアミド)安息香酸メチル
化合物2−ブロモ−4−(クロロスルホニル)安息香酸メチルの粗製品(1.8 g)、トリエチルアミン(2.64 g, 26.07 mmol)およびエチルアミン塩酸塩(1.4 g, 17.38 mmol)をジクロロメタン(20 mL)に混合し、そして室温で2時間撹拌した。濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)、標題化合物(1.46 g, 2つの工程の収率:52.1%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 321.8.
工程3:3−ブロモ−N−エチル−4−(ヒドロキシメチル)ベンゼンスルホニルアミド
2−ブロモ−4−(N−エチルスルホニルアミド)安息香酸メチル(1.46 g, 4.53 mmol)のテトラヒドロフラン(20 mL)溶液に水素化ジイソブチルアルミニウム(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 13.6 mL, 13.6 mmol)を滴下した。反応液を室温で1時間撹拌した。濃縮し、残留物を酢酸エチル(100 mL)に溶解させ、順に2N塩酸水溶液および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(1.3 g, 98%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 293.8.
工程4:3−ブロモ−N−エチル−4−ホルミルベンゼンスルホニルアミド
3−ブロモ−N−エチル−4−(ヒドロキシメチル)ベンゼンスルホニルアミド(1.3 g, 4.42 mmol)およびデス・マーチン酸化剤(2.8 g, 6.63 mmol)をジクロロメタン(20 mL)に混合し、そして室温で一晩撹拌した。濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)、標題化合物(1.05 g, 81.4%)を得たが、黄色固体であった。(ESI): イオン電流はなかった。
工程5:3−ブロモ−N−エチル−4−((4−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)ベンゼンスルホニルアミド
0℃において、3−ブロモ−N−エチル−4−ホルミルベンゼンスルホニルアミド(1.05 g, 3.42 mmol)のテトラヒドロフラン(20 mL)溶液にゆっくり(4−フルオロフェニル)マグネシウムブロミド(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 5.2 mL, 5.2 mmol)を滴下し、そして0℃で1時間撹拌した。反応液に水(60 mL)を入れて反応をクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(100 mL×2)。有機相を合併し、食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物の粗製品(1.4 g)を得たが、黄色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 389.7.
工程6:3−ブロモ−N−エチル−4−(4−フルオロベンゾイル)ベンゼンスルホニルアミド
3−ブロモ−N−エチル−4−((4−フルオロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)ベンゼンスルホニルアミドの粗製品(1.4 g)およびデス・マーチン酸化剤(2.18 g, 5.13 mmol)をジクロロメタン(20 mL)に混合し、そして室温で一晩撹拌した。濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)、標題化合物(1.1 g, 2つの工程の収率:83%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 385.7.
工程7:(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド
化合物(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(100 mg, 0.298 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(91 mg, 0.358 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(22 mg, 0.03 mmol)および酢酸カリウム(73 mg, 0.745 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において85℃に加熱して4時間撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、標題化合物の粗製品(120 mg)を得たが、黒色油状物で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 382.9.
工程8:3−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−N−エチル−4−(4−フルオロベンゾイル)ベンゼンスルホニルアミド
(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミドの粗製品(120 mg)、3−ブロモ−N−エチル−4−(4−フルオロベンゾイル)ベンゼンスルホニルアミド(92 mg, 0.238 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(22 mg, 0.03 mmol)およびリン酸カリウム(158 mg, 0.745 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)および水(0.5 mL)に混合した。反応混合物を窒素ガスの保護下において85℃に加熱して2時間撹拌した。ろ過し、ろ液を回転乾燥し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル/メタノール=100/5/7)、標題化合物(53 mg, 2つの工程の収率:32%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 561.7.
工程9:(S)−N−エチル−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−スルホンアミド
(3−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−N−エチル−4−(4−フルオロベンゾイル)ベンゼンスルホニルアミド(53 mg, 0.094 mmol)をジクロロメタン(4 mL)およびトリフルオロ酢酸(1 mL)に溶解させ、反応液を室温で4時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(22 mg, 53%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 439.8; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.14 (s, 1H), 7.91 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.53−7.49 (m, 3H), 7.17−7.13 (m, 2H), 6.65 (s, 1H), 4.11 (q, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.05 (q, 2H), 1.79 (t, 3H), 1.16 (t, 3H).
実施例4053:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−メトキシフェニル)ケトン
0℃において、2−ブロモ−N−メトキシ−N,4−ジメチルベンズアミド(1.5 g, 5.84 mmol)のテトラヒドロフラン(10 mL)溶液にゆっくり(4−メトキシ)マグネシウムブロミド(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 46.7 mL, 46.7 mmol)を滴下し、反応液を窒素ガスの保護下において室温まで昇温させて一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液を入れて反応をクエンチングし、そして酢酸エチルで抽出した。有機相を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=20/1)、標題化合物(1.6 g, 90%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 306.8.
工程2:(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(4−メトキシフェニル)ケトン
化合物N−ブロモスクシンイミド(2.8 g, 15.78 mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(87 mg, 0.526 mmol)および(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−メトキシフェニル)ケトン(1.60 g, 5.26 mmol)を四塩化炭素(20 mL)に溶解させ、80℃に加熱して16時間撹拌した。濃縮して標題化合物の粗製品を得たが、黄色油状物で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 464.6.
工程3:(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−メトキシフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(4−メトキシフェニル)ケトンのジクロロメタン(20 mL)溶液に亜リン酸ジエチル(773 mg, 5.6 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(13 g, 10.1 mmol)を入れ、そして室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(2.0 g, 2つの工程の収率:99%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+=384.7.
工程4:(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(4−メトキシフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−メトキシフェニル)ケトン(2.0 g, 5.23 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10 mL)溶液にエチルスルフィン酸ナトリウム(1.80 g, 15.69 mmol)を入れた。反応液を65℃に加熱して1時間撹拌した。反応液に水(50 mL)を入れ、酢酸エチル(20 mL)で抽出し、有機相を食塩水で洗浄し(50 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(1.2 g, 58%)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 397.0.
工程5:(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−メトキシ)ケトン
(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(4−メトキシフェニル)ケトン(1.2 g, 3.03 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.54 g, 6.06 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(219 mg, 0.3 mmol)および酢酸カリウム(890 mg, 9.09 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において110℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(470 mg, 35%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 444.8.
工程6:(S)−N−(1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−メトキシベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−メトキシフェニル)ケトン(124 mg, 0.28 mmol)、(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(47 mg, 0.14 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(10 mg, 0.014 mmol)およびリン酸カリウム(89 mg, 0.42 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して3時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(42 mg, 52%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 573.0.
工程7:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−(1−(5−(5−((エチルスルフィニル)メチル)−2−(4−メトキシベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(42 mg, 0.07 mmol)のジクロロメタン(4 mL)にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れ、反応液を室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(14.2 mg, 45%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI): [M+H]+ = 450.8; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.02 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.50−7.46 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.40−7.32 (m, 3H), 1H), 6.96−6.91 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.23 (m, 3H), 6.40 (s, 1H), 4.70−4.51 (m, 2H), 3.97−3.88 (m, 1H), 3.77 (s, 3H ), 3.49 (s, 3H), 3.18−3.10 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.64−1.63 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.27−1.24 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4061:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−ヒドロキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゼン[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン(6 mg, 0.013 mmol)および三臭化ホウ素(17%のジクロロメタン溶液, 1 mL)の混合物を室温で6時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(2.6 mg, 45%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 436.7; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.08 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.56 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.31 (s, H), 7.29 (s,1H), 6.79 (s, 1H), 6.77 (s, 1H), 6.63 (s, 1H), 4.59 (s, 2H), 4.08 (q, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.19 (q, 2H), 1.76 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.44 (t, 3H).
実施例4054:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)メタノール
窒素ガスの保護下において、マグネシウム屑(864 mg, 36 mmol)および小さなヨウ素単体の塊にテトラヒドロフラン(5 mL)を入れた後、ゆっくり少量の4−ブロモ−1−フルオロ−2−メトキシベンゼン(7.4 g, 36 mmol)のテトラヒドロフラン(30 mL)溶液を入れた。反応が開始したら、反応液を60℃に昇温させ、そしてゆっくり残りの原料を入れた。反応液を続いて30分間還流させてグリニャール試薬の溶液を得た。2−ブロモ−4−メチルベンズアルデヒド(3.6 g, 18 mmol)のテトラヒドロフラン(10 mL)溶液を0℃に冷却した後、ゆっくり上記グリニャール試薬を入れた。反応液を室温で4時間撹拌した後、酢酸エチルおよび飽和塩化アンモニウム溶液を入れて反応液を分層させた。有機相を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=20/1)、標題化合物(2.2 g, 38%)を得たが、黄色油状物であった。1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.38 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.14 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.08 (dd, J = 2.0, 8.4 Hz, 3H), 7.01 (m, 1H), 6.88 (m, 1H), 6.14 (d, J = 3.6 Hz, 1H).
工程2:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)メタノール(2.2 g, 6.8 mmol)および二酸化マンガン(3.0 g, 34 mmol)をジクロロメタン(20 mL)に混合し、そして室温で一晩撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、標題化合物(2.1 g, 96%)を得たが、黄色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。
工程3:(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ケトン
N−ブロモスクシンイミド(3.47 g, 19.5 mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(108 mg, 0.65 mmol)および(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ケトン(2.1 g, 6.5 mmol)を四塩化炭素(20 mL)に溶解させ、80℃に加熱して16時間撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物(2.7 g, 86%)を得たが、黄色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。
工程4:(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ケトン(2.7 g, 5.6 mmol)のジクロロメタン(20 mL)溶液に亜リン酸ジエチル(773 mg, 5.6 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(13 g, 10.1 mmol)を入れ、そして室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(2.1 g, 94%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 402.6.
工程5:(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ケトン
2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ケトン(2.1 g, 5.25 mmol)のジメチルスルホキシド(10 mL)溶液にエチルスルフィン酸ナトリウム(1.83 g, 15.76 mmol)を入れ、そして室温で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(20 mL)および水(50 mL)を入れ、有機相を食塩水で(50 mL×3)洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(2.0 g, 92%)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 414.7.
工程6:(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ケトン
化合物(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ケトン(220 mg, 0.53 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(269 mg, 1.06 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(37 mg, 0.05mmol)および酢酸カリウム(156 mg, 1.59 mmol)を1,4−ジオキサン(6 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において110℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(130 mg, 53%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 462.8.
工程7:(S)−N−(1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)ケトン(130 mg, 0.28 mmol)、(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(47 mg, 0.14 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(10 mg, 0.014 mmol)および炭酸カリウム(58 mg, 0.42 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合し、反応液を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して3時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(80 mg, 97%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 590.6.
工程8:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−(1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(80 mg, 0.136 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れ、室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(10.6 mg, 17%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 469.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) 8.04 (s, 1H), 7.71−7.70 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.50−7.47 (m, 1H), 7.36−7.32 (dd, J = 8.0, 15.6 Hz, 2H), 7.23−7.18 (m, 1H), 6.81−6.77 (m, 1H), 6.42 (s, 1H), 4.67−4.53 (q, J = 13.6 Hz, 2H), 3.98−3.93 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.50 (s, 3H), 3.16−3.10 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.67−1.65 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.2−1.23 (t, J = 9.5 Hz, 3H).
実施例4064:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン(7.6 mg, 0.016 mmol)および三臭化ホウ素(17%のジクロロメタン溶液, 1 mL)の混合物を室温で5時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(6.0 mg, 81%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 455.2; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.09 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.56 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.09−7.04 (m, 2H), 6.79 (s, 1H), 6.63 (s, 1H), 4.59 (s, 2H), 4.10 (q, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.21 (q, 2H), 1.77 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.44 (t, 3H).
実施例4055:(S)−N−(9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
工程1:2−ブロモ−4,5−ジフルオロ安息香酸エチル
2−ブロモ−4,5−ジフルオロ安息香酸(5 g, 21.1 mmol)および濃硫酸(5 mL)をエタノール(50 mL)に溶解させ、還流まで加熱して一晩撹拌した。反応液を室温に冷却して濃縮し、残留物を氷水に注ぎ、酢酸エチル(50 mL)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物の粗製品(5.5 g)を得たが、無色液体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 265.9.
工程2:2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロ安息香酸エチル
2−ブロモ−4,5−ジフルオロ安息香酸エチル(5.5 g, 21.1 mmol)、(2,4−ジメトキシフェニル)メチルアミン(4.2 g, 25.3 mmol)およびリン酸二水素カリウム(11.48 g, 84.4 mmol)をジメチルスルホキシド(30 mL)に混合し、80℃に加熱して一晩撹拌した。反応液に水および酢酸エチル(50 mL)を入れ、有機相を分け取った。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=4/1)、標題化合物(3 g, 2つの工程の収率:36%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+Na]+ = 433.8.
工程3:2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロ安息香酸
2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロ安息香酸エチル(3 g, 7.28 mmol)および水酸化ナトリウム水溶液(10 mL, 2 N)をテトラヒドロフラン(30 mL)に混合し、そして還流させて一晩撹拌した。反応液を塩酸(1N)で中和し、そして酢酸エチル(30 mL)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(1 g, 35%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+Na]+ = 405.7.
工程4:(2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロフェニル)メタノール
2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロ安息香酸(1 g, 2.60 mmol)およびボラン(1Mのテトラヒドロフラン溶液, 5.2 mL, 5.2 mmol)をテトラヒドロフラン(10 mL)溶液に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液にゆっくりメタノール(10 mL)を入れて反応をクエンチングした後、濃縮し、標題化合物の粗製品(1 g)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+Na]+ = 393.9.
工程5:2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロベンズアルデヒド
(2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロフェニル)メタノール(1 g, 2.60 mmol)およびデス・マーチン酸化剤(1.1 g, 2.6mmol)をジクロロメタン(20 mL)に混合し、反応液を室温で一晩撹拌した後、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(950 mg, 2つの工程の収率:99%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 369.8.
工程6:(2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール
−78℃で窒素ガスの保護下において、2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロベンズアルデヒド(950 mg, 2.58 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10 mL)にゆっくり(4−フルオロフェニル)マグネシウムブロミド(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 25.8 mL, 25.8 mmol)を滴下し、反応液を室温まで昇温させて一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液を入れて反応をクエンチングし、ろ過し、ろ液を濃縮して標題化合物の粗製品(1.1 g)を得たが、黄色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+Na]+ = 487.0.
工程7:(2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール(1.1 g, 2.37 mmol)および二酸化マンガン(2.06 g, 23.7 mmol)をクロロホルム(10 mL)に混合し、反応液を室温で一晩撹拌した。ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)、標題化合物(800 mg, 2つの工程の収率:73%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+Na]+ = 485.8.
工程8:(4−アミノ−2−ブロモ−5−フルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(300 mg, 0.65 mmol)およびトリフルオロ酢酸(49 mg, 0.43 mmol)をジクロロメタン(5 mL)に溶解させ、室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(ジクロロメタン/メタノール=20/1)、標題化合物(200 mg, 99%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 314.0.
工程9:N−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−N−(エチルスルホニル)エタンスルホンアミド
0℃において、(4−アミノ−2−ブロモ−5−フルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(200 mg, 0.64 mmol)およびトリエチルアミン(646 mg, 6.4 mmol)のジクロロメタン(5 mL)溶液にエチルスルホニルクロリド(820 mg, 6.4 mmol)を入れた。反応液を室温で一晩撹拌して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(167 mg, 52%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 495.8.
工程10:N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゼンスルホニル)フェニル)エタンスルホンアミド
(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(123 mg, 0.32 mmol)、N−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−N−(エチルスルホニル)エタンスルホンアミド(160 mg, 0.32 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(24 mg, 0.032 mmol)およびリン酸カリウム(169 mg, 0.80 mmol)を1,4−ジオキサン(8 mL)および水(2 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して3時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を水酸化カリウム(10%の水溶液, 6 mL)および水(6 mL)に溶解させた。得られた混合物を室温で0.5時間撹拌した後、酢酸エチル(70 mL)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=10/1)、標題化合物の粗製品(150 mg)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 580.2.
工程11:(S)−N−(9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド(150 mg, 0.26 mmol)およびトリフルオロ酢酸(4 mL)をジクロロメタン(8 mL)に溶解させ、室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(41.2 mg, 2つの工程の収率:28%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 457.6; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 10.09 (s, 1H), 7.63 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.52−7.49 (m, 2H), 7.24−7.17 (m, 3H), 6.39 (s, 1H), 3.98 (q, J = 9.6 Hz, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.27−3.22 (m, 2H), 1.65 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.30 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4056:(S)−N−エチル−2−(10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)アセトアミド
工程1:(S)−3−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)−3−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル
(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(150 mg, 0.35 mmol)、(S)−3−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)プロピオン酸t−ブチル(100 mg, 0.23 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(17 mg, 0.023 mmol)およびリン酸カリウム(146 mg, 0.69 mmol)を1,4−ジオキサン(6 mL)および水(0.6 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において100℃に加熱して2時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(190 mg, 82%)を得たが、黄色固体であった。 LCMS (ESI) [M+H]+ = 660.7.
工程2:(S)−2−(10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸
(S)−3−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)−3−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル(190 mg, 0.29 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れ、反応液を室温で一晩撹拌して濃縮し、標題化合物(140 mg, 99%)を得たが、白色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 483.1.
工程3:(S)−N−エチル−2−(10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)アセトアミド
(S)−2−(10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸(70 mg, 0.145 mmol)、エチルアミン塩酸塩(18 mg, 0.22 mmol)、O−(7−Nベンゾトリアゾリル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(110 mg, 0.29 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(57 mg, 0.435 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3 mL)に溶解させ、反応液を室温で2時間撹拌した。反応液に水を入れ、そして酢酸エチルで抽出した。有機相を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(29.7 mg、40%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 509.8; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.18 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.50 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.48−7.42 (m, 2H), 7.33 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.25−7.21 (m, 2H), 6.40 (s, 1H), 4.68−4.54 (m, 2H), 4.24 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.18−3.07 (m, 4H), 2.96−2.50 (m, 2H), 1.27 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.03 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
実施例4067:(S)−2−(10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸
(S)−3−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)−3−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピオン酸t−ブチル(65 mg, 0.1 mmol)のジクロロメタン(2 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れ、反応液を室温で一晩撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(7.9 mg、16%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 483.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.04 (s, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.52−7.50 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.46−7.43 (m, 2H), 7.35−7.33 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.25−7.21 (m, 2H), 6.37 (s, 1H), 4.88−4.54 (m, 2H), 4.21−4.17 (m, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.19−3.10 (m, 4H), 1.27 (t, J = 7.2 Hz, 3H)。
実施例4076:(S)−2−(10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)アセトアミド
(S)−2−(10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−5−イル)酢酸(15 mg, 0.03 mmol)、2−(7−アザベンゾトリアゾリル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(16 mg, 0.04 mmol)、塩化アンモニウム(3 mg, 0.04 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(8 mg, 0.06 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)に混合し、室温で2時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(9 mg, 60%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 482.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.02 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.51−7.45 (m, 3H), 7.46 (s, 4H), 7.34−7.32 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.25−7.21 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 6.93 (s, 1H), 6.42 (s, 1H), 4.67−4.64 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 4.58−4.54 (d, J = 14 Hz, 1H), 4.24−4.23 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 3.49 (s, 3H), 3.18−3.12 (m, 2H), 2.97−2.95 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 1.29−1.25 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4057:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:2−ブロモ−5−メトキシ−4−メチルベンズアルデヒド
3−メトキシ−4−メチルベンズアルデヒド(3.0 g, 20 mmol)および酢酸ナトリウム(2.46 g, 30 mmol)のジクロロメタン(30 mL)溶液に臭素水(3.84 g, 24 mmol)を入れた。反応液を室温で4時間撹拌して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)、標題化合物(3.6 g, 78%)を得た。LCMS (ESI) [M+H]+ = 230.9.
工程2:(2−ブロモ−5−メトキシ−4−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール
0℃で窒素ガスの保護下において、2−ブロモ−5−メトキシ−4−メチルベンズアルデヒド(2.1 g, 9 mmol)のテトラヒドロフラン(30 mL)溶液に(4−フルオロフェニル)マグネシウムブロミド(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 50 mL)を入れた。反応液を室温に昇温させて4時間撹拌し、飽和塩化アンモニウム溶液(30 mL)を入れて反応をクエンチングし、そして酢酸エチル(100 mL)で抽出した。有機相を飽和食塩水(300 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/石油エーテル=5/1)、標題化合物(2.5 g, 86%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 306.9.
工程3:(2−ブロモ−5−メトキシ−4−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−5−メトキシ−4−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール(1.8 g, 5.5 mmol)および二酸化マンガン(2.4 g, 27.5 mmol)をジクロロメタン(20 mL)に混合し、室温で16時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)、標題化合物(1.1 g, 62%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 304.8.
工程4:(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)−5−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
N−ブロモスクシンイミド(2.9 g, 10 mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(164 mg, 1 mmol)および(2−ブロモ−5−メトキシ−4−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(5.34 g, 30 mmol)を四塩化炭素(25 mL)に混合し、反応液を80℃に加熱して3時間撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品(4.9 g)を得たが、黄色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 482.6.
工程5:(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)−5−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
亜リン酸ジエチル(940 mg, 6.8 mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(880 mg, 6.8 mmol)および(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)−5−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(1.63 g, 3.4 mmol)をジクロロメタン(20 mL)に溶解させ、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=4/1)、標題化合物(1.0 g, 2つの工程の収率:45%)を得たが、黄色固体であった。 LCMS (ESI) [M+H]+ = 402.7.
工程6:(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)−5−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)−5−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(1.0 g, 2.49 mmol)およびエチルスルフィン酸ナトリウム(580 mg, 4.98 mmol)をジメチルスルホキシド(10 mL)に溶解させ、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(30 mL)および水(100 mL)を入れ、有機相を分け取った。有機層を飽和食塩水で(30 mL×3)洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物の粗製品(1.0 g, 97%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 417.0.
工程7:(4−((エチルスルホニル)メチル)−5−メトキシ−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)−5−メトキシフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(600 mg, 1.45 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(737 mg, 2.9 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(220 mg, 0.29 mmol)および酢酸カリウム(427 mg, 4.35 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)に混合し、反応混合物を窒素ガスの保護下において100℃に加熱して1時間撹拌した。反応液を室温に冷却してろ過し、ろ液を濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=4/1)、標題化合物(320 mg, 53%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 463.0.
工程8:(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(4−((エチルスルホニル)メチル)−5−メトキシ−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(160 mg, 0.35 mmol)、(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(78 mg, 0.23 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(34 mg, 0.046 mmol)およびリン酸カリウム(146 mg, 0.69 mmol)を1,4−ジオキサン(2 mL)および水(0.2 mL)に混合し、反応混合物を窒素ガスの保護下において80℃に加熱して1時間撹拌した。 反応液を室温に冷却してろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=15/1)、標題化合物(68 mg, 33%)を得たが、黄色油状物であった。 LCMS (ESI) [M+H]+ = 591.0.
工程9:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(68 mg, 0.115 mmol)のジクロロメタン(4 mL)にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で5時間撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(19 mg、35%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 468.8; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.94 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.56−7.52 (m, 2H), 7.25−7.20 (m, 2H), 6.90 (s, 1H), 6.40 (s, 1H), 4.63−4.59 (m, 1H), 4.42−4.39 (m, 1H), 3.98−3.96 (m, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.49 (s, 3H), 3.12−3.09 (m, 2H), 1.66−1.64 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.28−1.24 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4063:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−9−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン(10 mg, 0.021 mmol)および三臭化ホウ素(17%のジクロロメタン溶液, 1 mL)の混合物を室温で5時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(4.5 mg, 46%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 455.2; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.00 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.54−7.51 (m, 2H), 7.17−7.12 (m, 3H), 6.79 (s, 1H), 6.62 (s, 1H), 4.56 (s, 2H), 4.14 (q, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.15 (q, 2H), 1.77 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.42 (t, 3H).
実施例4058:(S)−N−(9−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
工程1:(5−ブロモ−2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル
(3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル(6 g, 15.2 mmol)およびN−クロロスクシンイミド(6.1 g, 45.6 mmol)をアセトニトリル(50 mL)に溶解させ、90℃に加熱して一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(4 g, 61%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 428.0.
工程2:(4−アミノ−2−ブロモ−5−クロロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(5−ブロモ−2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル(4 g, 9.4 mmol)および塩酸(4 Mの1,4−ジオキサン溶液, 20 mL)の混合物を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(2.1 g, 68%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 328.0.
工程3:N−(5−ブロモ−2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−N−(エチルスルホニル)エタンスルホンアミド
(4−アミノ−2−ブロモ−5−クロロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(2.1 g, 6.4 mmol)、エチルスルホニルクロリド(8.2 g, 64.0 mmol)およびトリエチルアミン(6.46 g, 64.0 mmol)をジクロロメタン(30 mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下において室温で12時間撹拌した。 反応液を濃縮し、標題化合物(1.3 g、54%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 530.5.
工程4:N−(5−ブロモ−2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド
N−(5−ブロモ−2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−N−(エチルスルホニル)エタンスルホンアミド(1.3 g, 2.5 mmol)のテトラヒドロフラン(5 mL)溶液にゆっくり10% 水酸化ナトリウム水溶液(5 mL)を滴下した後、室温で0.5時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(10 mL)および水(10 mL)を入れ、有機相を分け取った。有機相を飽和食塩水で洗浄し(10 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)、標題化合物(800 mg, 89%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 419.6.
工程5:N−(2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)エタンスルホンアミド
化合物N−(5−ブロモ−2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド(138 mg, 0.33 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(167 mg, 0.66 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(24 mg, 0.033 mmol)および酢酸カリウム(97 mg, 0.99 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において120℃に加熱して1時間撹拌した。 反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(100%酢酸エチル)、標題化合物(120 mg, 78%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 468.0.
工程6:N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−クロロ−4−(4−フルオロベンゼンスルホニル)フェニル)エタンスルホンアミド
化合物N−(2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)エタンスルホンアミド(120 mg, 0.26 mmol)、(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(87 mg, 0.26 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(19 mg, 0.026 mmol)およびリン酸カリウム(165 mg, 0.78 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(84 mg, 55%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 596.2.
工程7:(S)−N−(9−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−クロロ−4−(4−フルオロベンゼンスルホニル)フェニル)エタンスルホンアミド(84 mg, 0.14 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で1時間撹拌した後、濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(19.4 mg、29%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 473.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.05 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.47−7.50 (dd, J = 2.8 Hz, 5.6 Hz, 2H), 7.33 (s, 1H), 7.25−7.20 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 3.96−4.01 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.23−3.28 (q, J = 7.6 Hz, 6.4 Hz, 2H), 1.63−1.65 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.29−1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
実施例4059:(S)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−10−((メチルスルホニル)メチル)−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(2−ブロモ−4−((メチルスルホニル)メチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(500 mg, 1.34 mmol)およびメタンスルフィン酸ナトリウム(274 mg, 2.69 mmol)をジメチルスルホキシド(5 mL)に溶解させ、そして室温で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(10 mL)および水(10 mL)を入れ、有機相を分け取った。有機相を飽和食塩水で洗浄し(10 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)、標題化合物(420 mg, 84%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 370.8.
工程2:(4−フルオロフェニル)(4−((メチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン
化合物(2−ブロモ−4−((メチルスルホニル)メチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(150 mg, 0.40 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(203 mg, 0.80 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(30 mg, 0.04 mmol)および酢酸カリウム(117 mg, 1.2 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において120℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(112 mg, 66%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 419.1.
工程3:(S)−N−((S)−1−(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−5−((メチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
化合物(4−フルオロフェニル)(4−((メチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン(112 mg, 0.27 mmol)、(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(87 mg, 0.26 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(19 mg, 0.026 mmol)およびリン酸カリウム(165 mg, 0.78 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(87 mg, 60%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 547.2.
工程4:(S)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−10−((メチルスルホニル)メチル)−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(2−(4−フルオロベンゾイル)−5−((メチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(87 mg, 0.16 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で1時間撹拌して濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(9.8 mg, 14%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 425.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.03 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.46−7.49 (m, 3H), 7.32−7.35 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.20−7.24 (m, 3H), 6.41 (s, 1H), 4.55−4.68 (q, J = 26.4 Hz, 13.6 Hz, 2H), 3.94−3.99 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 3.49 (s, 3H ), 3.00 (s, 3H), 1.64−1.66 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
実施例4060:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−メチルプロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
−60℃で窒素ガスの保護下において、(S,E)−N−((5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(50 mg, 0.16 mmol)のテトラヒドロフラン(5 mL)溶液にゆっくりイソプロピルマグネシウムクロリド(2Mのテトラヒドロフラン溶液, 0.32 mL)を滴下し、滴下完了後、続いてこの温度で0.5時間撹拌し、さらに反応液を室温に昇温させて一晩撹拌した。反応液に水(10 mL)を入れ、酢酸エチル(10 mL)で抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し(10 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル)、標題化合物(38 mg, 67%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 363.0.
工程2:(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−メチルプロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−メチルプロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(38 mg, 0.10 mmol)、(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(90 mg, 0.2 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(7 mg, 0.01 mmol)およびリン酸カリウム(64 mg, 0.3 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(51 mg, 82%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 589.2.
工程3:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−メチルプロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(51 mg, 0.087 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で1時間撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(20.0 mg、49%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 467.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.01 (s, 1H), 7.73−7.73 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.46−7.50 (m, 3H), 7.34−7.36 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.25−7.20 (m, 2H), 4.55−4.67 (q, J = 13.2 Hz, 20.8 Hz, 2H), 3.49 (s, 3H), 3.26−3.23 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 3.14−3.20 (q, J = 7.2 Hz, 3H ), 2.63−2.66 (m, 1H), 1.26−1.29 (t, J = 7.6 Hz, 3H), 1.11−1.13 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 0.91−0.93 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例4062:(S)−N−(7−(4−クロロフェニル)−9−フルオロ−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
工程1:(2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロフェニル)(4−クロロフェニル)メタノール
−78℃で窒素ガスの保護下において、2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロベンズアルデヒド(1 g, 2.7 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10 mL)に(4−クロロフェニル)マグネシウムブロミド(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 27 mL, 27 mmol)を入れ、反応液を室温まで昇温させて一晩撹拌した。反応液に塩化アンモニウム(1 g)を入れ、ろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)、標題化合物(690 mg, 53%)を得たが、黄色固体であった。
工程2:(2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロフェニル)(4−クロロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロフェニル)(4−クロロフェニル)メタノール(690 mg, 1.44 mmol)および二酸化マンガン(1.23 g, 14.4 mmol)をテトラヒドロフラン(20 mL)に混合し、室温で一晩撹拌し、反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(660 mg, 96%)を得たが、黄色固体であった。
工程3:(4−アミノ−2−ブロモ−5−フルオロフェニル)(4−クロロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−5−フルオロフェニル)(4−クロロフェニル)ケトン(660 mg, 1.38 mmol)およびトリフルオロ酢酸(1.57 g, 13.8 mmol)をジクロロメタン(10 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)、標題化合物(335 mg, 74%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 327.8.
工程4:N−(5−ブロモ−4−(4−クロロベンゾイル)−2−フルオロフェニル)−N−(エチルスルホニル)エタンスルホンアミド
0℃において、(4−アミノ−2−ブロモ−5−フルオロフェニル)(4−クロロフェニル)ケトン(335 mg, 1.02 mmol)およびトリエチルアミン(1.03 g, 10.2 mmol)のジクロロメタン(5 mL)溶液にエチルスルホニルクロリド(1.41 g, 10.2 mmol)を入れた。反応液を室温に昇温させて一晩撹拌した後、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(410 mg, 79%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 511.8.
工程5:N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−クロロベンゾイル)−2−フルオロフェニル)−N−(エチルスルホニル)エタンスルホンアミド
化合物(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(50 mg, 0.13 mmol)、N−(5−ブロモ−4−(4−クロロベンゾイル)−2−フルオロフェニル)−N−(エチルスルホニル)エタンスルホンアミド(55 mg, 0.11 mmol)、リン酸カリウム(83 mg, 0.39 mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(10 mg, 0.014 mmol)を1,4−ジオキサン(2 mL)および水(0.2 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物を分取TLCによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=25/1)、標題化合物(30 mg, 33%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 687.8.
工程6:N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−クロロベンゾイル)−2−フルオロフェニル)エタンスルホンアミド
N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−クロロベンゾイル)−2−フルオロフェニル)−N−(エチルスルホニル)エタンスルホンアミド(30 mg, 0.05 mmol)のテトラヒドロフラン(2 mL)溶液に10% 水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)を滴下した。反応液を室温で続いて0.5時間撹拌した。反応液に(10 mL)および水(10 mL)を入れ、有機相を分け取った。有機相を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)、標題化合物(20 mg, 67%)を得たが、黄色固体であった。 LCMS (ESI) [M+H]+ = 595.9.
工程7:(S)−N−(7−(4−クロロフェニル)−9−フルオロ−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−クロロベンゾイル)−2−フルオロフェニル)エタンスルホンアミド(28 mg, 0.05 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で1時間撹拌して濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(5.7 mg, 35%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 474.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.00 (s, 1H), 7.61−7.59 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.46 (s, 4H), 7.16−7.13 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 6.3 (s, 1H), 3.48 (s, 1H), 6.51 (s, 1H), 4.01−3.96 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 3.23−3.19 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.65−1.63 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.30−1.26 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4065:(S)−N−(9−クロロ−5−エチル−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
工程1:N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)プロピル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド
化合物N−(2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)エタンスルホンアミド(60 mg, 0.13 mmol)、(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(45 mg, 0.13 mmol)、リン酸カリウム(81 mg, 0.38 mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(20 mg, 0.03 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合し、そして窒素ガスの保護下において90℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物を分取TLCによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=25/1)、標題化合物(20 mg, 26%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 609.1.
工程2:(S)−N−(9−クロロ−5−メチル−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−クロロベンゾイル)−2−フルオロフェニル)エタンスルホンアミド(20 mg, 0.035 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れ、反応液を室温で一晩撹拌した後、濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(2 mg、12%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 487.7; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.97 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.52−7.50 (dd, J = 6.4 Hz, 1H), 7.50−7.48 (dd, J = 6.0 Hz, 1H), 7.24 (s, 1H), 7.22−7.20 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.34 (s, 1H), 3.65−3.61 (q, J = 5.6 Hz, 1H), 3.5 (s, 3H), 3.16−3.12 (q, J = 3.2 Hz, 2H), 2.19−2.16 (m, 1H), 2.02−1.97 (m, 1H), 1.30−1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.02−0.98 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例4066:(S)−N−(5−エチル−9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
工程1:N−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド
N−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−N−(エチルスルホニル)エタンスルホンアミド(250 mg, 0.5 mmol)をテトラヒドロフラン(5 mL)および10%の水酸化ナトリウム水溶液(5 mL)に溶解させ、室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(170 mg, 84%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 405.7.
工程2:(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピル)プロパン−2−スルフィンアミド
(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)プロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(100 mg, 0.29 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(147 mg, 0.58 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(41 mg, 0.058 mmol)および酢酸カリウム(87 mg, 0.87 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において110℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(78 mg, 68%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 397.1.
工程3:N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)プロピル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド
(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(80 mg, 0.2 mmol)、N−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−エチルスルホンアミド(120 mg, 0.3 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(30 mg, 0.04 mmol)およびリン酸カリウム(128 mg, 0.6 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(1 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において80℃に加熱して3時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=10/1)、標題化合物(45 mg, 40%)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 593.9.
工程4:(S)−N−(5−エチル−9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)プロピル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド(45 mg, 0.07 mmol)およびトリフルオロ酢酸(1 mL)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(7.6 mg、23%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 457.6; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 10.10−10.08 (brs, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.62 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.53−7.50 (m, 2H), 7.25−7.15 (m, 3H), 6.36 (s, 1H), 3.64−3.61 (m, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.26−3.23 (m, 2H), 3.21−3.17 (m, 1H), 2.03−1.98 (m, 1H), 1.32−1.28 (m, 3H), 1.02−0.98 (m, 3H).
実施例4068:(S)−N−(9−クロロ−7−(4−クロロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
工程1:(3−ブロモ−4−((4−クロロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル
0℃で窒素ガスの保護下において、(3−ブロモ−4−ホルミルフェニル)カルバミン酸t−ブチル(2.6 g, 8.7 mmol)のテトラヒドロフラン(30 mL)溶液に(4−クロロフェニル)マグネシウムブロミド(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 43.3 mL)を入れた。反応液を室温で12時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム溶液(30 mL)を入れてクエンチングし、そして酢酸エチル(100 mL)で抽出した。有機相を飽和食塩水(300 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)、標題化合物(2.8 g, 78%)を得たが、黄色油状物であった。
工程2:(3−ブロモ−4−(4−クロロベンゾイル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル
(3−ブロモ−4−((4−クロロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル(2.8 g, 6.8 mmol)および二酸化マンガン(5.9 g, 68 mmol)をテトラヒドロフラン(20 mL)に混合し、そして室温で12時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=8/1)、標題化合物(2.5 g, 90%)を得たが、黄色固体であった。
工程3:(5−ブロモ−2−クロロ−4−(4−クロロベンゾイル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル
(3−ブロモ−4−(4−クロロベンゾイル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル(2.5 g, 6.08 mmol)およびN−クロロスクシンイミド(2.45 g, 18.3 mmol)をアセトニトリル(50 mL)に溶解させ、そして90℃に加熱して一晩撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(1.5 g, 55%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 443.0.
工程4:(4−アミノ−2−ブロモ−5−クロロフェニル)(4−クロロフェニル)ケトン
(5−ブロモ−2−クロロ−4−(4−クロロベンゾイル)フェニル)カルバミン酸t−ブチル(1.5 g, 3.4 mmol)および塩酸(4 Mの1,4−ジオキサン溶液, 20 mL)の混合物を室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=6/1)、標題化合物(512 mg, 44%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 343.7.
工程5:N−(5−ブロモ−2−クロロ−4−(4−クロロベンゾイル)フェニル)−N−(エチルスルホニル)エタンスルホンアミド
(4−アミノ−2−ブロモ−5−クロロフェニル)(4−クロロフェニル)ケトン(250 mg, 0.7 mmol)、エチルスルホニルクロリド(932 mg, 7.2 mmol)およびトリエチルアミン(733 mg, 7.2 mmol)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、反応液を窒素ガスの保護下において室温で12時間撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品(200 mg、52%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 528.7.
工程6:N−(5−ブロモ−2−クロロ−4−(4−クロロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド
N−(5−ブロモ−2−クロロ−4−(4−クロロベンゾイル)フェニル)−N−(エチルスルホニル)エタンスルホンアミド(200 mg, 0.4 mmol)のテトラヒドロフラン(3 mL)溶液に10% 水酸化ナトリウム水溶液(3 mL)を滴下した。得られた混合物を室温で0.5時間撹拌した後、反応液に酢酸エチル(10 mL)および水(10 mL)を入れ、有機相を分け取った。有機相を飽和食塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)、標題化合物(100 mg, 60%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 435.7.
工程7:N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−クロロ−4−(4−クロロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド
N−(5−ブロモ−2−クロロ−4−(4−クロロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド(100 mg, 0.23 mmol)、(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(88 mg, 0.23 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(17 mg, 0.02 mmol)およびリン酸カリウム(146 mg, 0.69 mmol)を1,4−ジオキサン(2 mL)および水(0.1 mL)に混合し、反応液を窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=15/1)、標題化合物(70 mg, 50%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 612.8.
工程8:(S)−N−(9−クロロ−7−(4−クロロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−クロロ−4−(4−クロロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド(70 mg, 0.11 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で1時間撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(10.6 mg、19%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 490.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.04 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.47−7.45 (m, 4H), 7.32 (s, 1H), 6.40 (s, 1H), 4.01−3.99 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.24−3.22 (q, J = 6.4 Hz, 2H), 1.65−1.63 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.32−1.28 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4069:(S)−10−アミノ−9−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(S)−N−((S)−1−(5−(5−アミノ−4−クロロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(58 mg, 0.15 mmol)、(4−アミノ−2−ブロモ−5−クロロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(50 mg, 0.15 mmol)、リン酸カリウム(95 mg, 0.45 mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(11 mg, 0.015 mmol)を1,4−ジオキサン(2 mL)および水(0.2 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物を分取TLCによって分離・精製し、標題化合物(17 mg, 22%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 503.9.
工程2:(S)−10−アミノ−9−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(5−アミノ−4−クロロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(17 mg, 0.03 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で1時間撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(2 mg、17%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 382.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.96 (s, 1H), 7.49−7.45 (m, 2H), 7.23−7.18 (m, 2H), 7.03 (s, 1H), 6.94 (s, 1H), 6.35 (s, 1H), 6.05 (s, 2H), 3.97−3.96 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.47 (s, 3H), 1.62−1.60 (d, J = 6.4 Hz 3H).
実施例4070:(S)−10−アミノ−9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(S)−N−((S)−1−(5−(5−アミノ−4−フルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(4−アミノ−2−ブロモ−5−フルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(100 mg, 0.32 mmol)、(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(159 mg, 0.41 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(47 mg, 0.064 mmol)およびリン酸カリウム(204 mg, 0.96 mmol)を1,4−ジオキサン(3 mL)および水(0.6 mL)に混合し、反応液を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して3時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=15/1)、標題化合物(78 mg, 50%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 488.1.
工程2:(S)−10−アミノ−9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(5−アミノ−4−フルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(78 mg, 0.16 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で7時間撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(10.5 mg、18%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 366.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.95 (s, 1H), 7.51−7.47 (m, 2H), 7.16−7.12 (m, 2H), 7.01 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.82 (m, J = 12.0 Hz, 1H), 6.60 (s, 1H), 4.13 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 3.66 (m, 3H), 1.75 (t, J = 6.4 Hz, 3H).
実施例4071:(S)−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)メチルスルホンアミド、
実施例4072:(S)−1−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)−N−メチルメチルスルホンアミド
および4073:(S)−1−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)−N,N−ジメチルメチルスルホンアミド
工程1:(3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)メチルスルホンアミド
(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(250 mg, 0.672 mmol)および3−メトキシ−3−オキソプロパンスルフィン酸ナトリウム(140 mg, 0.806 mmol)をジメチルスルホキシド(3 mL)に混合し、室温で0.5時間撹拌した。その後、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(123 mg, 0.806 mmol)を入れ、そして室温で続いて1時間撹拌した。上記反応液に酢酸ナトリウム(253 mg, 3.1 mmol)およびヒドロキシアミン−O−スルホン酸(380 mg, 3.36 mmol)の水溶液(5 mL)を入れ、得られた混合物を室温で20時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(80 mL)で希釈し、水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(100 mg, 40%)を得たが、無色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 371.9.
工程2:(3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)メチルスルホンアミド、1−(3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−N−メチルメチルスルホンアミドおよび1−(3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−N,N−ジメチルメチルスルホンアミド
(3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)メチルスルホンアミド(100 mg, 0.269 mmol)、ヨードメタン(46 mg, 0.322 mmol)および炭酸カリウム(56 mg, 0.403 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3 mL)に溶解させ、室温で18時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(80 mL)で希釈し、水および飽和食塩水で洗浄して濃縮し、標題化合物の混合物(100 mg)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 371.8; 385.8; 399.8.
工程3:(3−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)メチルスルホンアミド、1−(3−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−N−メチルメチルスルホンアミドおよび1−(3−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−N,N−ジメチルメチルスルホンアミド
(3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)メチルスルホンアミド、1−(3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−N−メチルメチルスルホンアミドおよび1−(3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−N,N−ジメチルメチルスルホンアミドの混合物(100 mg)、(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(150 mg, 0.39 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(19 mg, 0.026 mmol)およびリン酸カリウム(138 mg, 0.65 mmol)を1,4−ジオキサン(6 mL)および水(0.6 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。反応液を室温に冷却してろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル/メタノール=5/95/5)、標題化合物の混合物(75 mg)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 547.9; 561.9; 576.0.
工程4:(S)−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)メチルスルホンアミド、
(S)−1−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)−N−メチルメチルスルホンアミド
および(S)−1−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)−N,N−ジメチルメチルスルホンアミド
(3−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)メチルスルホンアミド、1−(3−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−N−メチルメチルスルホンアミド、1−(3−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−N,N−ジメチルメチルスルホンアミドの混合物(75 mg)およびトリフルオロ酢酸(2 mL)をジクロロメタン(3 mL)に溶解させ、室温で16時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、(S)−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)メチルスルホンアミド(6.2 mg, 5%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 426.1; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.09 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.53−7.50 (m, 3H), 7.34 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.16−7.11 (m, 2H), 6.64 (s, 1H), 4.52 (s, 2H), 4.10 (q, 1H), 3.68 (s, 3H), 1.78 (d, 3H).
(S)−1−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)−N−メチルメチルスルホンアミド(8.7 mg, 7%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 440.0; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.09 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.53−7.50 (m, 3H), 7.35 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.16−7.11 (m, 2H), 6.64 (s, 1H), 4.51 (s, 2H), 4.10 (q, 1H), 3.68 (s, 3H), 2.77 (s, 3H), 1.78 (d, 3H).
そして(S)−1−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)−N,N−ジメチルメチルスルホンアミド(8.0 mg, 6%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 454.0; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.08 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.54−7.48 (m, 3H), 7.35 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.16−7.11 (m, 2H), 6.64 (s, 1H), 4.50 (s, 2H), 4.10 (q, 1H), 3.68 (s, 3H), 2.90 (s, 6H), 1.78 (d, 3H).
実施例4074:(S)−N−(9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)メチルスルホンアミド
工程1:N−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−N−(メチルスルホニル)メチルスルホンアミド
0℃において、(4−アミノ−2−ブロモ−5−フルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(420 mg, 1.35 mmol)およびトリエチルアミン(1.36 g, 13.5 mmol)のジクロロメタン(10 mL)溶液にメチルスルホニルクロリド(1.5 g, 13.5 mmol)を入れた。反応液を室温に昇温させて一晩撹拌した後、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(220 mg, 35%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 468.0.
工程2:N−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)メチルスルホンアミド
N−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−N−(メチルスルホニル)メチルスルホンアミド(220 mg, 0.47 mmol)のテトラヒドロフラン(4 mL)溶液にゆっくり10% 水酸化ナトリウム水溶液(4 mL)を滴下し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(10 mL)および水(10 mL)を入れ、有機相を分離した。有機相を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)、標題化合物(166 mg, 91%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 391.9.
工程3:N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)メチルスルホンアミド
(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(147 mg, 0.39 mmol)、N−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)メチルスルホンアミド(150 mg, 0.39 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(29 mg, 0.039 mmol)およびリン酸カリウム(248 mg, 1.17 mmol)を1,4−ジオキサン(8 mL)および水(2 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において95℃に加熱して2時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=10/1)、標題化合物(41 mg, 19%)を得たが、褐色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 566.2.
工程4:(S)−N−(9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)メチルスルホンアミド
N−(5−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)メチルスルホンアミド(41 mg, 0.075 mmol)およびトリフルオロ酢酸(4 mL)をジクロロメタン(8 mL)に溶解させ、室温で一晩撹拌して濃縮した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(4.7 mg, 14%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 444.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 10.08 (brs, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.60 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.55−7.49 (m, 2H), 7.27−7.14 (m, 3H), 6.39 (s, 1H), 3.98 (q, J = 2.8 Hz, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.17 (s, 3H), 1.64 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例4075:(S)−4−(10−((エチルスルホニル)メチル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−7−イル)ベンゾニトリル
(S)−7−(4−クロロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン(65 mg, 0.143 mmol)、シアン化亜鉛(34 mg, 0.286 mmol)、ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(7 mg, 0.014 mmol)および亜鉛粉(1 mg, 0.014 mmol)をN,N−ジメチルアニリン(2 mL)に混合し、そして150℃に加熱して20時間撹拌した。反応液を室温に冷却し、酢酸エチル(10 mL)を入れて希釈した後、ろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(5.5 mg、9%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 446.2; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.09 (s, 1H), 7.78−7.76 (m, 3H), 7.66−7.64 (m, 2H), 7.57 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.65 (s, 1H), 4.60 (s, 2H), 4.17 (q, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.21 (q, 2H), 1.80 (d, 3H), 1.44 (t, 3H).
実施例4077:(S)−N−(9−クロロ−5−シクロプロピル−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
工程1:(S)−N−((S)−シクロプロピル(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−N−((S)−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)(シクロプロピル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(200 mg, 0.553 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(422 mg, 1.66 mmol)、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2,4,6−トリイソプロピルビフェニル(106 mg, 0.22 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(101 mg, 0.11 mmol)および酢酸カリウム(136 mg, 1.39 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において70℃に加熱して16時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(ジクロロメタン/メタノール=10/1)、標題化合物(100 mg, 89%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 409.0.
工程2:N−(5−(4−((S)−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)(シクロプロピル)メチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド
N−(5−ブロモ−2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド(230 mg, 0.546 mmol)、(S)−N−((S)−シクロプロピル(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(230 mg, 0.563 mmol)、リン酸カリウム(357 mg, 1.68 mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(115 mg, 0.157 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)および水(0.5 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1.5時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)、標題化合物(200 mg, 56%)を得たが、黄色油状物であった。 LCMS (ESI) [M+H]+ = 622.2.
工程3:(S)−N−(9−クロロ−5−シクロプロピル−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
N−(5−(4−((S)−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)(シクロプロピル)メチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−クロロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド(200 mg, 0.322 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れ、反応液を室温で一晩撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(21.0 mg、13%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 500.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.61 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.67 (s,1H), 7.49−7.45 (m, 2H), 7.33 (s, 1H), 7.22−7.21 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 6.71 (s, 1H), 3.50−3.49 (m, 1H), 3.31−3.29 (t, J = 10.8 Hz, 2H), 1.56−1.54 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 1.33−1.29 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.75−0.73 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 0.60−0.58 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 0.31−0.29 (d, J = 4.4 Hz, 1H).
実施例4078:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[e]ピリド[4,3−c][1,2]ジアゼピン−3−オン
工程1:5−ブロモ−4−フルオロピリジン−2(1H)−オン
5−ブロモ−4−フルオロピリジン−2−アミン(2 g, 10.47 mmol)および次亜リン酸(691 mg, 104.7 mmol)の水溶液(30 mL)にゆっくり亜硝酸ナトリウム(860 mg, 12.46 mmol)の水溶液(20 mL)を入れた。得られた混合物を室温で3時間撹拌した。沈殿を収集して水で洗浄し、乾燥し、標題化合物の粗製品(1.8 g)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+1]+ = 193.8.
工程2:5−ブロモ−4−フルオロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン
5−ブロモ−4−フルオロピリジン−2(1H)−オン(1.29 g, 6.75 mmol)のテトラヒドロフラン(10 mL)溶液に水素化ナトリウム(300 mg, 8.1 mmol, 60%油分散液)を分けて入れ、反応液を室温で30分間撹拌した。その後、ヨードメタン(1.05 g, 8.1 mmol)を入れ、そして室温で続いて一晩撹拌した。反応液に塩化アンモニウム(1 g)を入れ、室温で30分間撹拌して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(1 g, 2つの工程の収率:72%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+1]+ = 205.9.
工程3:5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−4−フルオロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン
5−ブロモ−4−フルオロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(206 mg, 1 mmol)、(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(648 mg, 1.5 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(73.1 mg, 0.1 mmol)および炭酸カリウム(414 mg, 3 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)および水(1 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(430 mg, 99%)を得たが、黄色油状物であった。 LCMS (ESI) [M+1]+ = 431.9.
工程4:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[e]ピリド[4,3−c][1,2]ジアゼピン−3−オン
5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−4−フルオロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(50 mg, 0.116 mmol)およびメチルヒドラジン(4153 mg, 11.6 mmol)をエタノール(10 mL)に溶解させ、そして80℃に加熱して一晩撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(7.6 mg、15%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 440.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.56−7.48 (m, 2H), 7.42−7.37 (m, 2H), 7.31 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.11−7.01 (m, 2H), 4.28 (s, 2H), 3.58 (s, 3H), 3.02 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.46 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4079:(S)−N−(9−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)メチルスルホンアミド
工程1:(S)−N−(9−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)−N−(メチルスルホニル)メチルスルホンアミド
(S)−10−アミノ−9−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン(12 mg, 0.03 mmol)のピリジン(1 mL)溶液にメタンスルホニルクロリド(34 mg, 0.3 mmol)を入れ、反応液を室温で12時間撹拌して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=15/1)、標題化合物(11 mg, 67%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 537.8.
工程2:(S)−N−(9−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)メチルスルホンアミド
(S)−N−(9−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)−N−(メチルスルホニル)メチルスルホンアミド(11 mg, 0.02 mmol)のテトラヒドロフラン(1 mL)溶液にゆっくり10% 水酸化ナトリウム水溶液(1 mL)を入れた。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(10 mL)および水(10 mL)を入れ、有機相を分け取った。有機相を飽和食塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(0.9 mg、10%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 460.1; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.06 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.53−7.49 (m, 2H), 7.30 (s, 1H), 7.18−7.13 (m, 2H), 6.62 (s, 1H), 4.16−4.12 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.16−3.13 (s, 3H), 1.78−1.75 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
実施例4080:(S)−N−(9−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)シクロプロピルスルホンアミド
(S)−10−アミノ−9−クロロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン(12 mg, 0.03 mmol)のピリジン(1 mL)溶液にシクロプロピルスルホニルクロリド(44 mg, 0.3 mmol)を入れ、反応液を室温で12時間撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(2.6 mg、17%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 486.1; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.06 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.53−7.49 (m, 2H), 7.30 (s, 1H), 7.18−7.14 (m, 2H), 6.63 (s, 1H), 4.15−4.13 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 3.67 (s, 3H), 1.78−1.76 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.32 (s, 1H), 1.14−1.12 (dd, J = 4.8 Hz, 2H), 1.03−1.01(d, J = 8.0 Hz, 2H).
実施例4081:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリダジノ[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:2−(1−(3,6−ジクロロピリダジン−4−イル)エチル)イソインドール−1,3−ジオン
70℃において、3,6−ジクロロピリダジン(1.5 g, 10 mmol)、2−(1,3−ジオキソイソインドール−2−イル)プロピオン酸(3.72g, 17 mmol)、亜硝酸銀(167mg, 1 mmol)およびトリフルオロ酢酸(230 mg, 2 mmol)の水溶液(6 mL)にゆっくり過硫酸アンモニウム(4.1 g, 18 mmol)の水溶液(6 mL)を入れ、得られた混合物を70℃で一晩撹拌した。反応液を室温に冷却し、酢酸エチル(40 mL)で希釈し、水酸化アンモニウムで中和した(pH = 9.0)。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(650 mg, 20%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+1]+ = 321.9.
工程2:2−(1−(3−クロロ−6−ヒドロキシピリダジン−4−イル)エチル)イソインドール−1,3−ジオン
2−(1−(3,6−ジクロロピリダジン−4−イル)エチル)イソインドール−1,3−ジオン(1.0 g, 3.1 mmol)を酢酸(10 mL)に溶解させ、100℃に加熱して一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(150 mg, 16%)を得たが、白色固体であった。 LCMS (ESI) [M+1]+ = 303.9.
工程3:2−(1−(3−クロロ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)エチル)イソインドール−1,3−ジオン
2−(1−(3−クロロ−6−ヒドロキシピリダジン−4−イル)エチル)イソインドール−1,3−ジオン(1.21 g, 4 mmol)、ヨードメタン(681 mg, 4 mmol)および炭酸セシウム(2.6 g, 12 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)に混合し、室温で一晩撹拌した。反応液に水および酢酸エチル(20 mL)を入れ、有機相を分離した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(250 mg, 20%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+1]+ = 317.9.
工程4:5−(1−アミノエチル)−6−クロロ−2−メチルピリダジン−3(2H)−オン
2−(1−(3−クロロ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)エチル)イソインドール−1,3−ジオン(250 mg, 0.79 mmol)および水加ヒドラジン(220 mg, 7.9 mmol)をエタノール(10 mL)に溶解させ、室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品(147 mg)を得たが、黄色油状物で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 187.9.
工程5:1−(3−クロロ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)エチルカルバミン酸t−ブチル
5−(1−アミノエチル)−6−クロロ−2−メチルピリダジン−3(2H)−オン(147 mg, 0.79 mmol)、二炭酸ジ−t−ブチル(343 mg, 1.56 mmol)およびトリエチルアミン(239 mg, 2.34 mmol)をジクロロメタンに溶解させ、室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)、標題化合物(100 mg, 2つの工程の収率:44%)を得たが、白色固体であった。 LCMS (ESI) [M+H]+ = 288.0.
工程6:1−(3−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)エチルカルバミン酸t−ブチル
1−(3−クロロ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)エチルカルバミン酸t−ブチル(75 mg, 0.26 mmol)、(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(168 mg, 0.39 mmol)、[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾール−2−メチレン][3−メチル−1H−イミダゾール]パラジウム(II)ジクロリド(17 mg, 0.026 mmol)およびリン酸カリウム(180 mg, 0.78 mmol)をテトラヒドロフラン(2 mL)および水(4 mL)に混合し、80℃に加熱して一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/2)、標題化合物(54 mg, 37%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+1]+ = 558.0.
工程7:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリダジノ[3,4−e]アゼピン−3−オン
1−(3−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)エチルカルバミン酸t−ブチル(40 mg, 0.072 mmol)およびトリフルオロ酢酸(1 mL)をジクロロメタン(10 mL)に溶解させ、室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(14.5 mg, 46%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+1]+ = 439.9; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.93 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.63 (dd, J = 2.0, 8.4 Hz, 1H), 7.54−7.47 (m, 2H), 7.38 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.27−7.19 (m, 2H), 6.95 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 4.75 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 4.07 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.14 (qd, J = 1.2, 7.2 Hz, 2H), 1.68 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.26 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4082:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−5−(メトキシメチル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:5−ブロモ−2−メトキシピリジン−4−カルボアルデヒド
−78℃で窒素ガスの保護下において、ジイソプロピルアミン(26.1 g, 26 mmol)のテトラヒドロフラン(200 mL)溶液にゆっくりn−ブチルリチウム(2.5 Mのテトラヒドロフラン溶液, 102.5 mL)を入れ、そして−78℃で30分間撹拌した。上記反応液に5−ブロモ−2−メトキシピリジン(40 g, 21.27 mmol)のテトラヒドロフラン(40 mL)溶液を入れ、得られた混合物を−78℃で1時間撹拌した。その後、反応液にN,N−ジメチルホルムアミド(18.9 g, 21.7 mmol)を入れ、そして−78℃で続いて30分間撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウムでクエンチングし、酢酸エチル(200 mL)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物を酢酸エチル/石油エーテル(1/5)で再結晶させ、標題化合物(10 g, 22%)を得たが、白色固体であった。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.29 (s, 1H), 8.41 (s, 1H), 7.17 (s, 1H), 3.96 (s, 3H).
工程2:(S,E)−N−((5−ブロモ−2−メトキシピリジン−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
5−ブロモ−2−メトキシピリジン−4−カルボアルデヒド(1.08 g, 5mmol)、(S)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(605 mg, 5 mmol)およびチタン酸テトラエチル(110 mg, 0.5 mmol)をジクロロメタン(20 mL)に溶解させ、室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)、標題化合物(1 g, 63%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+1]+ = 318.8.
工程3:5−ブロモ−4−((R)−1−((S)−t−ブチルスルフィニル)アジリジン−2−イル)−2−メトキシピリジン
水酸化ナトリウム(60%油分散液, 360 mg, 9 mmol)およびトリメチルスルホニウムヨージド(1.84 g, 9 mmol)のジメチルスルホキシド(30 mL)溶液に(S,E)−N−((5−ブロモ−2−メトキシピリジン−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(960 mg, 3 mmol)のジメチルスルホキシド(5 mL)溶液を入れ、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応液に水および酢酸エチル(40 mL)を入れ、有機相を分け取った。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=4/1)、標題化合物(488 mg, 49%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+1]+ = 332.9.
工程4:1−(5−ブロモ−2−メトキシピリジン−4−イル)−2−メトキシエチルアミン
5−ブロモ−4−((R)−1−((S)−t−ブチルスルフィニル)アジリジン−2−イル)−2−メトキシピリジン(90 mg, 0.3 mmol)および三フッ化ホウ素−エチルエーテル(42.6 mg, 0.3 mmol)をメタノール(5mL)に溶解させ、80℃に加熱して一晩撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品(100 mg)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 260.9.
工程5:1−(5−ブロモ−2−メトキシピリジン−4−イル)−2−メトキシエチルカルバミン酸t−ブチル
1−(5−ブロモ−2−メトキシピリジン−4−イル)−2−メトキシエチルアミン(666 mg, 2 mmol)、二炭酸ジ−t−ブチル(864 mg, 4 mmol)およびトリエチルアミン(606 mg, 6 mmol)をジクロロメタン(5 mL)に溶解させ、反応液を室温で一晩撹拌した後、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=4/1)、標題化合物(172 mg, 2つの工程の収率:20%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 362.9.
工程6:1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−2−メトキシピリジン−4−イル)−2−メトキシエチルカルバミン酸t−ブチル
1−(5−ブロモ−2−メトキシピリジン−4−イル)−2−メトキシエチルカルバミン酸t−ブチル(55 mg, 0.15 mmol)、(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(108 mg, 0.25 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(15 mg, 0.15 mmol)および炭酸カリウム(68 mg, 0.5 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)および水(0.5 mL)に混合し、反応液を窒素ガスの保護下において90℃に加熱して一晩撹拌した後、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/2−1/4)、標題化合物(31 mg, 35%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 586.9.
工程7:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−3−メトキシ−5−(メトキシメチル)−5H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン
1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−2−メトキシピリジン−4−イル)−2−メトキシエチルカルバミン酸t−ブチル(31 mg, 0.053 mmol)およびトリフルオロ酢酸(1 mL)をジクロロメタン(10 mL)に溶解させ、そして室温で一晩撹拌し、反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品(50 mg)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 468.9.
工程8:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−5−(メトキシメチル)−5H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オール
10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−3−メトキシ−5−(メトキシメチル)−5H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン(50 mg, 0.1 mmol)およびトリメチルヨードシラン(100 mg, 0.5 mmol)をアセトニトリル(5 mL)に溶解させ、そして90℃に加熱して一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(ジクロロメタン/メタノール=10/1)、標題化合物(10 mg, 2つの工程の収率:22%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 455.0.
工程9:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−5−(メトキシメチル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−5−(メトキシメチル)−5H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オール(100 mg, 0.22 mol)、ヨードメタン(31 mg, 0.22 mmol)および炭酸セシウム(214.5 mg, 0.66 mmol)をアセトニトリル(5 mL)に混合し、そして室温で一晩撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(7.6 mg, 7%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 469.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.04 (s, 1H), 7.72 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.53−7.44 (m, 3H), 7.35 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.24 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 6.37 (s, 1H), 4.66 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 4.57 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 4.23−4.12 (m, 3H), 4.04−3.88 (m, 2H), 3.50 (s, 3H), 3.37 (s, 3H), 3.13 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.25 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
実施例4083:(S)−N−(9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)プロピオンアミド
(S)−10−アミノ−9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン(35 mg, 0.096 mmol)およびトリエチルアミン(100 mg, 1 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3 mL)溶液にプロピオニルクロリド(92 mg, 1 mmol)を入れた。反応液を100℃に加熱して一晩撹拌して濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(3.0 mg, 収率:7%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 422.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.42 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.53−7.49 (m, 2H), 7.17−7.07 (m, 3H), 6.62 (s, 1H), 4.13 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 3.67 (s, 3H), 2.56 (q, J = 8.0 Hz, 2H), 1.77 (d, J = 6.4 Hz, 3H) 1.25 (q, J = 7.2 Hz, 3H).
実施例4084:(S)−N−(5−シクロプロピル−9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
工程1:N−(5−(4−((S)−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)(シクロプロピル)メチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド
N−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド(200 mg, 0.49 mmol)、(S)−N−((S)−シクロプロピル(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(404 mg, 0.99 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(36 mg, 0.05 mmol)およびリン酸カリウム(315 mg, 1.48 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.2 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(メタノール/酢酸エチル=3/97)、標題化合物(80 mg, 27%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 606.0.
工程2:(S)−N−(5−シクロプロピル−9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
N−(5−(4−((S)−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)(シクロプロピル)メチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド(80 mg, 0.13 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れ、反応混合物を室温で1時間撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(4.4 mg、7%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 484.2; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.53 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.81−7.79 (d, J = 7.6 Hz, 3H), 7.55−7.51 (m, 2H), 7.18−7.09 (m, 3H), 6.96 (s, 1H), 3.70−3.68 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 3.45−3.43 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 3.31−3.12 (m, 2H), 1.71−1.65 (m, 1H), 1.43−1.38 (m, 3H), 0.88−0.75 (m, 2H), 0.68−0.51 (m, 1H), 0.39−0.32 (m, 1H).
実施例4085:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:2−ブロモ−5−フルオロ−4−メチル安息香酸メチル
0℃において、5−アミノ−2−ブロモ−4−メチル安息香酸メチル(2.0 g, 8.2 mmol)および亜硝酸イソプロピル(1.5 g, 16.4 mmol)のエタノール(10 mL)溶液にフルオロホウ酸(7.2 g, 32.8 mmol)を入れた。反応液を0℃で30時間撹拌した後、それを還流させたトルエン(10 mL)に入れ、そしてこの温度で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル)、標題化合物(650 mg, 33%)を得たが、黄色固体であった。GCMS [M] = 246.0.
工程2:(2−ブロモ−5−フルオロ−4−メチルフェニル)メタノール
2−ブロモ−5−フルオロ−4−メチル安息香酸メチル(650 mg, 2.6 mmol)のテトラヒドロフラン(12 mL)溶液にゆっくり水素化ホウ素リチウム(2 Mのテトラヒドロフラン溶液, 4 mL, 7.9 mmol)を入れた。反応液を窒素ガスの保護下において室温で12時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム溶液(20 mL)を入れて反応をクエンチングし、そして酢酸エチル(20 mL)で抽出した。有機相を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=20/1)、標題化合物(400 mg, 69%)を得たが、白色固体であった。 LCMS (ESI) [M+H]+ = 200.9.
工程3:2−ブロモ−5−フルオロ−4−メチルベンズアルデヒド
(2−ブロモ−5−フルオロ−4−メチルフェニル)メタノール(400 mg, 1.83 mmol)およびデス・マーチン酸化剤(1.2 g, 2.74 mmol)をジクロロメタン(8 mL)に混合し、室温で1.5時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=50/1)、標題化合物(270 mg, 68%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 216.8.
工程4:(2−ブロモ−5−フルオロ−4−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール
−60℃で窒素ガスの保護下において、2−ブロモ−5−フルオロ−4−メチルベンズアルデヒド(530 mg, 2.44 mmol)のテトラヒドロフラン(8.0 mL)溶液に(4−フルオロフェニル)マグネシウムブロミド(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 7 mL)を入れた。反応液を室温で12時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム溶液(100 mL)を入れて反応をクエンチングし、そして酢酸エチル(100 mL)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)、標題化合物(470 mg, 61%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 295.8.
工程5:(2−ブロモ−5−フルオロ−4−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−5−フルオロ−4−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール(470 mg, 1.5 mmol)およびデス・マーチン酸化剤(955 mg, 2.3 mmol)をジクロロメタン(8 mL)に混合し、室温で1.5時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=50/1)、標題化合物(420 mg, 90%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 310.8.
工程6:(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)−5−フルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
N−ブロモスクシンイミド(721 mg, 4.05 mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(44 mg, 0.27 mmol)および(2−ブロモ−5−フルオロ−4−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(420 mg, 1.35 mmol)を四塩化炭素(8 mL)に混合し、90℃に加熱して12時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=30/1)、標題化合物(400 mg, 63%)を得たが、黄色固体であった。 LCMS (ESI) [M+H]+ = 468.6.
工程7:(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)−5−フルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)−5−フルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(400 mg, 0.85 mmol)、リン酸ジエチル(177 mg, 1.28 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(165 mg, 1.28 mmol)をジクロロメタン(15 mL)に溶解させ、室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=50/1)、標題化合物(450 mg, 100%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 388.7.
工程8:(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)−5−フルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)−5−フルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(450 mg, 1.15 mmol)およびエタンスルフィン酸ナトリウム(268 mg, 2.31 mmol)をジメチルスルホキシド(6 mL)に混合し、室温で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(30 mL)および水(100 mL)を入れ、有機相を分け取った。有機相を飽和食塩水で洗浄し(30 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(400 mg, 86%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 402.8.
工程9:(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−4−フルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)−5−フルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(200 mg, 0.50 mmol)、(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(284 mg, 0.74 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(36 mg, 0.05 mmol)およびリン酸カリウム(315 mg, 1.49 mmol)を1,4−ジオキサン(6 mL)および水(0.3 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(ジクロロメタン/メタノール=3/97)、標題化合物(120 mg, 42%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 578.9.
工程10:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−4−フルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(120 mg, 0.20 mmol)のジクロロメタン(8 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(2 mL)を入れた。反応液を室温で12時間撹拌して濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(31.4 mg, 33%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 457.0; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.07 (s, 1H), 7.84−7.82 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.56−7.52 (m, 2H), 7.20−7.13 (m, 3H), 6.64 (s, 1H), 4.65 (s, 2H), 4.16−4.11 (m, 1H), 3.69−3.67 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 3.27−3.11 (m, 2H), 1.79−1.77 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.47−1.41 (m, 3H).
実施例4086:(S)−9−クロロ−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:2−ブロモ−5−クロロ−4−メチル安息香酸メチル
15℃において、5−アミノ−2−ブロモ−4−メチル安息香酸メチル(1 g, 4.1 mmol)の1,4−ジオキサン(7 mL)溶液に濃塩酸(4.5 mL)を入れ、得られた混合物を5℃に冷却した。反応液に亜硝酸ナトリウム(292 mg, 4.23 mol)の水(5 mL)溶液を入れ、滴下の過程において反応温度を0℃以下に維持した。滴下完了後、反応液を0℃で2時間撹拌し、さらに室温で反応液をゆっくり塩化第一銅(0.49m g, 0.004mmol)および濃塩酸(2.3 mL)を入れた反応瓶に滴下した。得られた混合物を続いて40分間撹拌した。反応液を氷水(100 mL)に注いでろ過し、ケーキを酢酸エチル(70 mL)に溶解させ、飽和食塩水で洗浄し(500 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=20/1)、標題化合物(900 mg, 84%)を得たが、白色固体であった。 GCMS [M] = 262.0.
工程2:(2−ブロモ−5−クロロ−4−メチルフェニル)メタノール
2−ブロモ−5−クロロ−4−メチル安息香酸メチル(900 mg, 3.4 mmol)のテトラヒドロフラン(12 mL)溶液にゆっくり水素化ホウ素リチウム(2 Mのテトラヒドロフラン溶液, 2.5 mL, 5.1 mmol)を入れた。反応液を窒素ガスの保護下において室温で12時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(20 mL)を入れて反応をクエンチングし、酢酸エチル(20 mL)で抽出した。有機相を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=20/1)、標題化合物(600mg, 75%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 233.9.
工程3:2−ブロモ−5−クロロ−4−メチルベンズアルデヒド
(2−ブロモ−5−クロロ−4−メチルフェニル)メタノール(700 mg, 2.97 mmol)およびデス・マーチン酸化剤(1.5 g, 4.5mmol)をジクロロメタン(10 mL)に混合し、室温で2時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=50/1)、標題化合物(650 mg, 94%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 231.9.
工程4:(2−ブロモ−5−クロロ−4−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール
−60℃で窒素ガスの保護下において、2−ブロモ−5−クロロ−4−メチルベンズアルデヒド(650 mg, 2.78 mmol)のテトラヒドロフラン(8.0 mL)に(4−フルオロフェニル)マグネシウムブロミド(1 Mのテトラヒドロフラン溶液, 8.4 mL)を滴下した。反応液を室温に昇温させて12時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム溶液(100 mL)を入れて反応をクエンチングし、そして酢酸エチルで抽出した(30 mL×3)。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)、標題化合物(800 mg, 88%)を得たが、黄色固体であった。 LCMS (ESI) [M+H]+ = 325.9.
工程5:(2−ブロモ−5−クロロ−4−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−5−クロロ−4−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノール(800 mg, 2.43 mmol)およびデス・マーチン酸化剤(1.6 g, 3.77 mmol)をジクロロメタン(8 mL)に混合し、室温で1.5時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=50/1)、標題化合物(700 mg, 88%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 310.8.
工程6:(2−ブロモ−5−クロロ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
N−ブロモスクシンイミド(1.39 g, 7.8 mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(73 mg, 0.44 mmol)および(2−ブロモ−5−クロロ−4−メチルフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(700 mg, 2.13 mmol)を四塩化炭素(8 mL)に溶解させ、90℃に加熱して12時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=30/1)、標題化合物(900 mg, 87%)を得たが、黄色固体であった。 LCMS (ESI) [M+H]+ = 482.5.
工程7:(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)−5−クロロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−5−クロロ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(900 mg, 1.85 mmol)、リン酸ジエチル(460 mg, 3.3mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(432 mg, 3.3mmol)をジクロロメタン(15 mL)に溶解させ、室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=50/1)、標題化合物(950 mg, 100%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 404.6.
工程8:(2−ブロモ−5−クロロ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)−5−クロロフェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(950 mg, 2.33 mmol)およびエタンスルフィン酸ナトリウム(545 mg, 4.69 mmol)をジメチルスルホキシド(6 mL)に混合し、室温で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(30 mL)および水(50 mL)を入れ、有機相を分け取った。有機相を飽和食塩水で洗浄し(30 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(200 mg, 20%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 419.8.
工程9:(S)−N−((S)−1−(5−(4−クロロ−5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(2−ブロモ−5−クロロ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(200 mg, 0.47 mmol)、(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(207 mg, 0.53 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(40 mg, 0.05 mmol)およびリン酸カリウム(342 mg, 1.6 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)および水(0.5 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(ジクロロメタン/メタノール=3/97)、標題化合物(80 mg, 38%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 595.0.
工程10:(S)−9−クロロ−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(4−クロロ−5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(80 mg, 0.13 mmol)のジクロロメタン(8 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(2 mL)を入れた。反応液を室温で12時間撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(12 mg、19%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 473.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.03 (s, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.50−7.47 (m, 2H), 7.40 (s, 1H), 7.24−7.22 (m, 2H), 6.4 (s, 1H), 4.81−4.78 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.65−4.62 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.00−3.99 (q J = 6.4 Hz, 1H), 3.50 (s, 3H), 3.42−3.32 (q, J = 1.2 Hz, 2H), 1.66−1.65 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 1.32−1.28 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4087:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)メタノール
窒素ガスの保護下において、マグネシウム屑(173 mg, 7.2 mmol)および小さなヨウ素単体の塊にテトラヒドロフラン(1 mL)を入れた後、ゆっくり少量の1−ブロモ−4−フルオロ−2−メトキシベンゼン(1.5 g, 7.2 mmol)のテトラヒドロフラン(6 mL)溶液を入れた。反応が開始したら、反応液を60℃に昇温させ、そしてゆっくり残りの原料を入れた。反応液を続いて30分間還流させてグリニャール試薬を得た。2−ブロモ−4−メチルベンズアルデヒド(0.7 g, 3.6 mmol)のテトラヒドロフラン(2 mL)溶液を0℃に冷却した後、ゆっくり上記グリニャール試薬を入れた。反応液を室温で4時間撹拌した、そして酢酸エチルおよび飽和塩化アンモニウム溶液で分離した。有機相を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=20/1)、標題化合物(0.3 g, 29%)を得たが、無色油状物であった。MS (ESI): m/z = 307.0; 309.0 [M−18]+.
工程2:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)メタノール(0.3 g, 1.0 mmol)およびデス・マーチン酸化剤(0.6 g, 1.5 mmol)をジクロロメタン(15 mL)に混合し、室温で12時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、標題化合物(0.25 g, 78%)を得たが、白色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。MS (ESI): m/z = 323.0; 325.0 [M+H]+; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.57 (m, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.26 (s, 2H), 7.08 (dd, J = 10.4 Hz, 2.0 Hz, 2H), 6.91 (m, 1H), 3.63 (s, 3H), 2.36 (s, 3H).
工程3:(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ケトン
N−ブロモスクシンイミド(0.4 g, 2.3 mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(13 mg, 0.08 mmol)および(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ケトン(0.25 g, 0.8 mmol)を四塩化炭素(5 mL)に溶解させ、80℃に加熱して4時間撹拌した。減圧で蒸発によって溶媒を除去し、標題化合物(0.37 g, 99%)を得たが、黄色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。MS (ESI): m/z = 479.0; 481.0; 483.0 [M+H]+.
工程4:(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ケトン
リン酸ジエチル(159 mg, 1.2 mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(149 mg, 1.2 mmol)および(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ケトン(369 mg, 0.8 mmol)をジクロロメタン(25 mL)に溶解させ、室温で1時間撹拌した。減圧で蒸発によって溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(300 mg, 97%)を得たが、白色固体であった。MS (ESI): m/z = 401.0; 403.0; 405.0 [M+H]+.
工程5:(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ケトン(300 mg, 0.8 mmol)のジメチルスルホキシド(3 mL)溶液にエタンスルフィン酸ナトリウム(173 mg, 1.5 mmol)を入れた。反応液を室温で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(10 mL)および水(25 mL)を入れ、有機相を分け取った。有機相を飽和食塩水で洗浄し(10 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(220 mg, 70%)を得たが、無色油状物であった。MS (ESI): m/z = 415.0; 417.0; 418.0 [M+H]+.
工程6:(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロ−2−メトキシベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ケトン(220 mg, 0.5 mmol)、(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(309 mg, 0.8 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(40 mg, 0.05 mmol)およびリン酸カリウム(343 mg, 1.6 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)および水(0.2 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(60 mg, 20%)を得たが、黄色油状物であった。MS (ESI): m/z = 591.0; 592.0; 593.0 [M+H]+.
工程7:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロ−2−メトキシベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(60 mg, 0.1 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で12時間撹拌して濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(18.5 mg, 39%)を得たが、白色固体であった。MS (ESI): m/z = 469.0; 470.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.12 (s, 1H), 7.74 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.47 (m, 2H), 7.23 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.81 (m, 2H), 6.64 (s, 1H), 4.56 (s, 2H), 4.15 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 3.71 (s, 3H), 3.37 (s, 3H ), 3.16 (q, J = 3.6 Hz, 2H), 1.76 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.41 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
実施例4088:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−5−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−ヒドロキシプロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
0℃において、(S)−3−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−((S)−tert-ブチルスルフィニルアミノ)プロピオン酸t−ブチル(200 mg, 0.5 mmol)のテトラヒドロフラン(60 mL)溶液に水素化リチウムアルミニウム(50 mg, 1.38 mmol)を入れた。反応液を0℃で2時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム溶液(0.1 mL)を入れてクエンチングした。反応液を濃縮し、残留物を分取TLCによって分離・精製し(ジクロロメタン/メタノール=10/1)、標題化合物(70 mg, 32%)を得たが、灰色固体であった。 MS (ESI): m/z = 367.0; 365.0 [M+H]+.
工程2:(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−ヒドロキシプロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−ヒドロキシプロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(100 mg, 0.27 mmol)、(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロフェニル)ケトン(130 mg, 0.30 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(20 mg, 0.027 mmol)およびリン酸カリウム(120 mg, 0.57 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)および水(0.2 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して1時間撹拌した。反応液に水(15 mL)および酢酸エチル(25 mL)を入れ、有機相を分離した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物を分取TLCによって分離・精製し(ジクロロメタン/メタノール=10/1)、標題化合物(20 mg, 13%)を得たが、黄色油状物であった。 MS (ESI): m/z = 591.0 [M+H]+.
工程3:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−5−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−3−ヒドロキシプロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(20 mg, 0.034 mmol)をジクロロメタン(4 mL)およびトリフルオロ酢酸(1 mL)に溶解させ、室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(2.5 mg, 16%)を得たが、白色固体であった。MS (ESI): m/z = 469.1 [M+H]+; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.10 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.57 (m, 1H), 7.37 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.17 (m, 2H), 6.62 (s, 1H), 4.85 (s, 2H), 4.15 (m, 1H), 3.91 (m, 2H), 3.68 (s, 3H), 3.32 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 2.57 (m, 1H), 2.28 (m, 1H), 1.44 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例4089:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:((5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)カルバミン酸t−ブチル
(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ケトン(250 mg, 0.60 mmol)、((1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)カルバミン酸t−ブチル(439 mg, 1.2 mmol)、炭酸カリウム(250 mg, 1.8 mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(45 mg, 0.06 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)および水(1 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物を分取TLCによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=25/1)、標題化合物(150 mg, 44%)を得たが、黄色油状物であった。 LCMS (ESI) [M+H]+ = 573.0.
工程2:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
((5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)カルバミン酸t−ブチル(150 mg, 0.26 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で12時間撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(41.5 mg、35%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 455.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.07 (s, 1H), 7.708−7.702 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.48−7.45 (m, J = 1.6 Hz, 2H), 7.35−7.33 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.21−7.17 (m, J = 2.8 Hz, 1H), 6.75〜6.71 (m, J = 2.0 Hz, 1H), 6.50 (s, 1H), 4.76−4.74 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.66−4.53 (dd, J = 13.6 Hz, 2H), 3.89 (s, 1H), 3.87−3.83 (s, J = 12.8 Hz, 3H), 3.50 (s, 3H), 3.17−3.11 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.27−1.23 (t, J = 7.2 Hz, 3H),
実施例4090:(S)−2−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)−N−メチルプロパン−2−スルホンアミド
工程1:3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)ベンジルスルホニルカルバミン酸t−ブチル
(3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)メチルスルホンアミド(120 mg, 0.269 mmol)、二炭酸ジ−t−ブチル(106 mg, 0.484 mmol)、トリエチルアミン(49 mg, 0.484 mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(4 mg, 0.03 mmol)をジクロロメタン(10 mL)に溶解させ、室温で16時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(130 mg, 86%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H+17]+ = 488.8.
工程2:((2−(3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)プロパン−2−イル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル
3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)ベンジルスルホニルカルバミン酸t−ブチル(130 mg, 0.275 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3 mL)溶液に水素化ナトリウム(34 mg, 0.83 mmol, 60%油分散液)を入れ、反応液を室温で0.5時間撹拌した。ヨウ化カリウム(118 mg, 0.83 mmol)を入れ、得られた反応液を室温で2時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(80 mL)を入れた後、水および飽和食塩水で洗浄して濃縮し、標題化合物(130 mg, 80%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H+17]+ = 530.9.
工程3:((2−(3−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)プロパン−2−イル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル
((2−(3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)プロパン−2−イル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル(130 mg, 0.25 mmol)、(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(145 mg, 0.38 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(18 mg, 0.025 mmol)およびリン酸カリウム(138 mg, 0.65 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。反応液を室温に冷却し、ろ過し、ろ液を濃縮し、標題化合物(粗製品)を得た。LCMS (ESI) [M+H]+ = 690.0 .
工程4:(S)−2−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)−N−メチルプロパン−2−スルホンアミド
((2−(3−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)プロパン−2−イル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル(粗製品)をジクロロメタン(3 mL)およびトリフルオロ酢酸(2 mL)に溶解させ、室温で16時間撹拌した後、濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(13.5 mg、2つの工程の収率:11%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 468.0; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.12 (s, 1H), 7.99 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.56−7.53 (m, 2H), 7.39 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.22−7.17 (m, 2H), 6.66 (s, 1H), 4.23 (q, 1H), 3.70 (s, 3H), 2.56 (s, 3H), 1.95 (s, 6H), 1.81 (d, 3H).
実施例4091:1−((S)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)−N−メチルエタン−1−スルホンアミド
工程1:((1−(3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エチル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル
3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)ベンジルスルホニルカルバミン酸t−ブチル(330 mg, 0.70 mmol)、ヨードメタン(149 mg, 1.05 mmol)および炭酸カリウム(145 mg, 0.83 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(4 mL)に混合し、室温で16時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(80 mL)を入れた後、水および飽和食塩水で洗浄して濃縮し、標題化合物(280 mg, 82%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H+17]+ = 516.8.
工程2:((1−(3−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エチル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル
((1−(3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エチル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル(106 mg, 0.218 mmol)、(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(100 mg, 0.262 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(15 mg, 0.022 mmol)およびリン酸カリウム(186 mg, 0.55 mmol)を1,4−ジオキサン/水(4 mL/0.4 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。反応液を室温に冷却し、ろ過し、ろ液を濃縮し、標題化合物(粗製品)を得た。LCMS (ESI) [M+H]+ = 676.0 .
工程3:1−((S)−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)−N−メチルエタン−1−スルホンアミド
((1−(3−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エチル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル(粗製品)をジクロロメタン(3 mL)およびトリフルオロ酢酸(2 mL)に溶解させ、室温で16時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(9.5 mg、2つの工程の収率:10%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 454.0. 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.08 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.59 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.52−7.49 (m, 2H), 7.34 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.16−7.11 (m, 2H), 6.63 (s, 1H), 4.61 (q, 1H), 4.13 (q, 1H), 3.69 (s, 3H), 2.70 (s, 3H), 1.85 (d, 3H), 1.77 (d, 3H).
実施例4092:N−(9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[e]ピリド[4,3−c][1,2]ジアゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
工程1:N−(2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)エタンスルホンアミド
N−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド(640 mg, 1.58 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(804 mg, 3.17 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(232 mg, 0.32 mmol)および酢酸カリウム(466 mg, 4.75 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において120℃に加熱して1.5時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)、標題化合物(600 mg, 84%)を得たが、赤色固体であった。 LCMS (ESI) [M+H]+ = 452.2.
工程2:N−(2−フルオロ−5−(4−フルオロ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド
N−(2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)エタンスルホンアミド(400 mg, 0.89 mmol)、5−ブロモ−4−フルオロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(183 mg, 0.89 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(65 mg, 0.09 mmol)および炭酸カリウム(368 mg, 2.66 mmol)を1,4−ジオキサン(8 mL)および水(0.4 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(400 mg, 99%)を得たが、赤色固体であった。 LCMS (ESI) [M+H]+ = 451.2.
工程3:N−(9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[e]ピリド[4,3−c][1,2]ジアゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
N−(2−フルオロ−5−(4−フルオロ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)エタンスルホンアミド(200 mg, 0.44 mmol)およびメチルヒドラジン(1 mL)をエタノール(4 mL)に溶解させ、80℃に加熱して一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(11.5 mg, 6%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 459.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.82 (s, 1H), 7.52−7.49 (m, 2H),7.43−7.41 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.28−7.22 (m, 2H), 6.89−6.85 (m, 1H), 6.05 (s, 1H), 3.45−3.43 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 3.17−3.13 (m, 2H), 3.06−3.04 (d, J = 8.0 Hz, 3H), 1.28−1.22 (m, 3H).
実施例4093:7−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[e]ピリド[4,3−c][1,2]ジアゼピン−3−オン
工程1:(2−クロロ−4−フルオロフェニル)(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ケトン(303 mg, 0.72 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(367 mg, 1.45 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(53 mg, 0.07 mmol)および酢酸カリウム(213 mg, 2.17 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において120℃に加熱して1.5時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)、標題化合物(200 mg, 60%)を得たが、赤色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 467.1.
工程2:5−(2−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイル)−5−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)−4−フルオロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン
(2−クロロ−4−フルオロフェニル)(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン(200 mg, 0.43 mmol)、5−ブロモ−4−フルオロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(90 mg, 0.44 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(40 mg, 0.05 mmol)および炭酸カリウム(180 mg, 1.33 mmol)を1,4−ジオキサン(8 mL)および水(0.8 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(100 mg, 50%)を得たが、赤色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 465.9.
工程3:7−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[e]ピリド[4,3−c][1,2]ジアゼピン−3−オン
5−(2−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイル)−5−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)−4−フルオロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(100 mg, 0.21mmol)およびメチルヒドラジン(1 mL)をエタノール(4 mL)に溶解させ、80℃に加熱して一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(11.7 mg, 12%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 473.9; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.82 (s, 1H), 7.65−7.61 (m, 1H), 7.52−7.49 (m, 2H), 7.39−7.36 (m, 1H), 7.31−7.30 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 6.66−6.64 (d, J = 8 Hz, 1H), 6.05 (s, 1H), 4.75 (s, 2H), 3.37 (s, 3H), 3.09−3.05 (m, 5H), 1.23−1.20 (t, J = 4.0 Hz, 3H).
実施例4094:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:((5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)カルバミン酸t−ブチル
(4−((エチルスルホニル)メチル)−5−メトキシ−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−ジフルオロフェニル)ケトン(300 mg, 0.65 mmol)、((5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)カルバミン酸t−ブチル(82 mg, 0.26 mmol)、リン酸カリウム(165 mg, 0.78 mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(28 mg, 0.04 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)および水(0.5 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=97/3)、標題化合物(160 mg, 28%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 573.2.
工程2:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロフェニル)−9−メトキシ−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
((5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロベンゾイル)−4−メトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)カルバミン酸t−ブチル(160 mg, 0.28 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で16時間撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(50.6 mg、40%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 455.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.99 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.57−7.53 (m, 2H), 7.26−7.21 (m, 2H), 6.87 (s, 1H), 6.52 (s, 1H), 4.73 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 4.61 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 4.41 (s, J = 13.6 Hz, 1H), 3.91 (d, J = 10.0 Hz, 1H) , 3.72 (s, 3H), 3.49 (s, 3H), 3.11 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.27 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4095:N−(9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロピリジル−2H−ベンゾ[c]ピリダジノ[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
工程1:1−(3−(5−(エチルスルホアミドイル)−4−フルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)エチルカルバミン酸t−ブチル
1−(3−クロロ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)エチルカルバミン酸t−ブチル(30 mg, 0.1 mmol)、N−(2−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾイル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)エタンスルホンアミド(90 mg, 0.2 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(9 mg, 0.01 mmol)、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2,4,6−トリイソプロピルビフェニル(4.5 mg, 0.01 mmol)およびリン酸カリウム(45 mg, 0.2 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)および水(1滴)に混合し、窒素ガスの保護下において100℃に加熱して一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/2)、標題化合物(25 mg, 43%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 577.1.
工程2:N−(9−フルオロ−7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリダジノ[3,4−e]アゼピン−10−イル)エタンスルホンアミド
1−(3−(5−(エチルスルホニルアミドイル)−4−フルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)エチルカルバミン酸t−ブチル(25 mg, 0.043 mmol)およびトリフルオロ酢酸(1 mL)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(2.5 mg, 13%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+1]+ = 459.0 ; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.18 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.54 (m, 2H), 7.16 (m, 3H), 6.99 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 4.21 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.30 (m, 2H), 1.78 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.43 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4096:7−(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:1−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシベンゼン
4−ブロモ−1−フルオロ−2−メトキシベンゼン(20.5 g, 10 mmol)、N−クロロスクシンイミド(14.6 g, 11 mmol)およびトリメチルクロロシラン(1.4 mL, 0.1 mmol)をアセトニトリル(200 mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下いおいて室温で12時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル)、標題化合物(10 g, 42%)を得たが、白色固体であった。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.67(d, J = 10.8 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 8.4 Hz, 1H).
工程2:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)メタノール
−20℃で窒素ガスの保護下において、1−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシベンゼン(10.0 g, 42 mmol)の無水テトラヒドロフラン(50 mL)溶液にイソプロピルマグネシウムクロリド(2 Mのテトラヒドロフラン溶液, 21 mL, 42 mmol)を入れ、−20℃で3時間撹拌して溶液1を得た。もう一つの反応瓶において、2−ブロモ−4−メチルベンズアルデヒド(1.3 g, 6.3 mmol)を無水テトラヒドロフラン(10 mL)に溶解させ、−20℃に冷却し、トリメチルクロロシラン(800 mg, 6.3 mmol)を入れ、窒素ガスの保護下において30分間撹拌した後、上記反応液1をゆっくり入れた。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム(10 mL)でクエンチングした後、酢酸エチルで抽出した(20 mL×3)。有機相を塩酸(1 M, 20 mL)および飽和食塩水(20 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=8/1)、標題化合物(1.2 g, 53%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M−OH]+ = 341.0, 343.
工程3:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)メタノール(1.2 g, 3.3 mmol)およびデス・マーチン酸化剤(2.1 g, 5.0 mmol)をジクロロメタン(50 mL)に混合し、室温で12時間撹拌した。反応液をろ過し、ケーキをジクロロメタンで洗浄した(10 mL×2)。ろ液を収集し、濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)、標題化合物(1.0 g, 83%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 359.0, 357.0
工程4:(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)ケトン
N−ブロモスクシンイミド(1.5 g, 8.4 mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(46 mg, 0.28 mmol)および(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)ケトン(1.0 g, 2.8 mmol)を四塩化炭素(25 mL)に溶解させ、80℃に加熱して16時間撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物(1.4 g, 100%)を得たが、黄色固体で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 435.0, 437.0.
工程5:(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)ケトン
リン酸ジエチル(770 mg, 5.6 mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(720 mg, 5.6 mmol)および(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)ケトン(1.4 g, 2.8 mmol)をジクロロメタン(10 mL)に溶解させ、室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=15/1)、標題化合物(700 mg, 58%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 437.0, 435.0.
工程6:(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)ケトン(700 mg, 1.6 mmol)のジメチルスルホキシド(5 mL)溶液にエタンスルフィン酸ナトリウム(373 mg, 3.2 mmol)を入れた。反応液を室温で1時間撹拌した後、酢酸エチル(20 mL)および水(20 mL)を入れ、有機相を分離した。有機相を飽和食塩水で洗浄し(10 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)、標題化合物(600 mg, 82%)を得た。LCMS (ESI) [M+H]+ = 449.0, 451.0.
工程7:(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)ケトン(100 mg, 0.23 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(117 mg, 0.46 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(34 mg, 0.05 mmol)および酢酸カリウム(68 mg, 0.7 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において120℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(50 mg, 44%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 497.1.
工程8:((5−(2−(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシベンゾイル)−5−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン(50 mg, 0.1 mmol)、(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(47 mg, 0.1 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(7.3 mg, 0.01 mmol)および炭酸カリウム(64 mg, 0.3 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)および水(1滴)に混合し、窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(30 mg, 50%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 607.1.
工程9:7−(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2−メチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
((5−(2−(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシベンゾイル)−5−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル(30 mg, 0.05 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で12時間撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(9 mg、37%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 489.1; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.15(s, 1H), 7.77 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.51 (m, 1H), 7.35 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.24 (m, 2H), 6.66 (s, 1H), 4.80 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.57 (s, 2H), 4.17 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.70 (s, 3H), 2.42 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 1.40 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
実施例4097:7−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリダジノ[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(1−(3−(2−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイル)−5−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)エチル)カルバミン酸t−ブチル
1−(3−クロロ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)エチルカルバミン酸t−ブチル(50 mg, 0.17 mmol)、(2−クロロ−4−フルオロフェニル)(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン(245 mg, 0.52 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(16 mg, 0.02 mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(16 mg, 0.03 mmol)およびリン酸カリウム(92 mg, 0.43 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(2滴)に混合し、窒素ガスの保護下において100℃に加熱して一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/2)、標題化合物(20 mg, 20%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 592.2.
工程2:7−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリダジノ[3,4−e]アゼピン−3−オン
(1−(3−(2−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイル)−5−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)エチル)カルバミン酸t−ブチル(20 mg, 0.03 mmol)およびトリフルオロ酢酸(1 mL)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(2.5 mg, 13%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 474.1; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.10−8.09 (s, 1H), 7.66−7.61 (m, 2H), 7.28−7.20 (m, 3H), 7.03 (s, 1H), 4.60 (s, 1H), 4.32 −4.30 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.15−3.09 (m, 2H), 1.79−1.77 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.40−1.31 (m, 3H).
実施例4098:7−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−メチル−10−((メチルスルホニル)メチル)−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(2−ブロモ−4−((メチルスルホニル)メチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ケトン(400 mg, 1 mmol)のジメチルスルホキシド(6 mL)溶液にメタンスルフィン酸ナトリウム(153 mg, 1.5 mmol)を入れ、反応液を室温で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(10 mL)および水(15 mL)を入れ、有機相を分離した。有機相を飽和食塩水で洗浄し(15 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(300 mg, 74%)を得た。LCMS (ESI) [M+H]+ = 406.9.
工程2:((5−(2−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイル)−5−((メチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチルカルバミン酸t−ブチル
((1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)カルバミン酸t−ブチル(121 mg, 0.33 mmol)、(2−ブロモ−4−((メチルスルホニル)メチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ケトン(38 mg, 0.09 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(10 mg, 0.0135 mmol)およびリン酸カリウム(57 mg, 0.27 mmol)を1,4−ジオキサン(2 mL)および水(0.2 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=10/1)、標題化合物(30 mg, 59%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 563.0.
工程3:7−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−メチル−10−((メチルスルホニル)メチル)−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
((5−(2−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイル)−5−((メチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)メチル)カルバミン酸t−ブチル(76 mg, 0.13 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で1時間撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(4.4 mg、8%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 445.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.11 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.61−7.57 (m, 1H), 7.44−7.33 (m, 3H), 7.07−7.05 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.52 (s, 1H), 4.78−4.75 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 4.64−4.51 (m, 2H), 3.98−3.95 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.54 (s, 3H), 2.96 (s, 3H).
実施例4099:1−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[e]ピリド[4,3−c][1,2]ジアゼピン−10−イル)−N−メチルメチルスルホンアミド
工程1:((3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル
((3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)ベンジル)スルホニル)カルバミン酸t−ブチル(410 mg, 0.87mmol)、ヨードメタン(136 mg, 0.96 mmol)および炭酸カリウム(180 mg, 1.30 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)に混合し、室温で4時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(60 mL)で希釈し、そして水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、標題化合物(410 mg, 97%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 430.0.
工程2:((4−(4−フルオロベンゾイル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンジル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル
((3−ブロモ−4−(4−フルオロベンゾイル)ベンジル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル(410 mg, 0.84 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(428 mg, 1.67 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(58 mg, 0.08 mmol)および酢酸カリウム(207 mg, 2.11 mmol)を1,4−ジオキサン(10 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において110℃に加熱して2時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/2)、標題化合物(280 mg, 62%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 477.9.
工程3:((3−(4−フルオロ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンゾイル)ベンジル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル
((4−(4−フルオロベンゾイル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンジル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル(230 mg, 0.43 mmol)、5−ブロモ−4−フルオロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(80 mg, 0.39 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(28 mg, 0.039 mmol)および炭酸カリウム(135 mg, 0.98 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)および水(0.5 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。反応液に水および酢酸エチルを入れ、有機相を分離した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=3/2)、標題化合物(70 mg, 31%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 532.8.
工程4:(((7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[e]ピリド[4,3−c][1,2]ジアゼピン−10−イル)メチル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル
((3−(4−フルオロ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロベンゾイル)ベンジル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル(70 mg, 0.13 mmol)およびメチルヒドラジン(61 mg, 1.3 mmol)をエタノール(4 mL)に溶解させ、80℃に加熱して12時間撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品を得たが、黄色油状物で、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 540.9.
工程5:1−(7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[e]ピリド[4,3−c][1,2]ジアゼピン−10−イル)−N−メチルメチルスルホンアミド
(((7−(4−フルオロフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[e]ピリド[4,3−c][1,2]ジアゼピン−10−イル)メチル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル(粗製品)およびトリフルオロ酢酸(2 mL)をジクロロメタン(3 mL)に溶解させ、室温で3時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(15.5 mg、2つの工程の収率:27%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 440.9; 1H NMR(400 MHz, CD3OD) δ 7.89 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.57−7.53 (m, 3H), 7.45 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.18−7.13 (m, 3H), 6.22 (s, 1H), 4.46 (s, 2H), 3.63 (s, 3H), 3.16 (s, 2H), 2.76 (s, 3H).
実施例4100:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリダジノ[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(1−(3−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)エチル)カルバミン酸t−ブチル
(1−(3−クロロ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)エチル)カルバミン酸t−ブチル(50 mg, 0.17 mmol)、(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ケトン(241 mg, 0.52 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(16 mg, 0.02 mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(16 mg, 0.03 mmol)およびリン酸カリウム(92 mg, 0.43 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(2滴)に混合し、窒素ガスの保護下において100℃に加熱して一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/2)、標題化合物(55 mg, 54%)を得たが、黄色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 588.3 .
工程2:10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリダジノ[3,4−e]アゼピン−3−オン
(1−(3−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)エチル)カルバミン酸t−ブチル(55 mg, 0.09 mmol)およびトリフルオロ酢酸(1 mL)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(14.8mg, 34%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 470.1; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.10−8.09 (s, 1H), 7.70−7.67 (m, 1H), 7.42−7.40 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.38−7.35 (m, 1H), 7.13−7.08 (m, 1H), 7.00 (s, 1H), 6.91−6.87 (m, 1H), 4.63 (s, 2H), 4.21 −4.19 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 3.90 (s, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.20−3.14 (m, 2H), 1.79−1.77 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.43−1.39 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4101:(S)−7−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(S)−N−(1−(5−(2−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイル)−5−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(76 mg, 0.2 mmol)、(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ケトン(41 mg, 0.1 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(11 mg, 0.015 mmol)およびリン酸カリウム(64 mg, 0.3 mmol)を1,4−ジオキサン(2 mL)および水(0.2 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=10/1)、標題化合物(54 mg, 90%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 595.0.
工程2:(S)−7−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−(1−(5−(2−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイル)−5−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(54 mg, 0.09 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で16時間撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(16.1 mg、39%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 473.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.05 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.60−7.56 (m, 1H), 7.43−7.40 (m, 2H), 7.38−7.31 (m, 1H), 7.07 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.42 (s, 1H), 4.63−4.50 (m, 2H), 4.02 (q, J = 6.4 Hz, 1H), 3.53 (s, 3H), 3.08 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.64 (d, J = 5.6 Hz, 3H), 1.22 (s, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4102:(S)−7−(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(S)−N−((S)−1−(5−(2−(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシベンゾイル)−5−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ケトン(100 mg, 0.2 mmol)、(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(90 mg, 0.27 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(20 mg, 0.03 mmol)およびリン酸カリウム(130 mg, 0.61 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)および水(1滴)に混合し、窒素ガスの保護下において95℃に加熱して1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(80 mg, 64%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 625.3.
工程2:(S)−7−(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシフェニル)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(2−(2−クロロ−4−フルオロ−5−メトキシベンゾイル)−5−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(80 mg, 0.13 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で12時間撹拌して濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(33.6 mg, 52%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 503.3; 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.05 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.41−7.38 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.31−7.29 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.14−7.12 (d, J = 8 Hz, 1H), 6.4 (s, 1H), 4.63−4.50 (q, J = 13.6 Hz, 2H), 4.02−4.00 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.53 (s, 3H ), 3.11−3.05 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.68−1.65 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 1.23−1.20 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
実施例4103:(S)−1−(7−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)−N−メチルメチルスルホンアミド
工程1:(3−ブロモ−4−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)フェニル)メチルスルホンアミド
(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ケトン(1.2 g, 3.2 mmol)および3−メトキシ−3−オキソプロパンスルフィン酸ナトリウム(0.62 g, 3.6 mmol)をジメチルスルホキシド(20 mL)に溶解させ、そして室温で0.5時間撹拌した。その後、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(360 mg, 3.6 mmol)を入れ、そして室温で続いて1時間撹拌した。上記反応液に酢酸ナトリウム(830 mg, 9.0 mmol)およびヒドロキシアミンスルホン酸(1.1 g, 9.0 mmol)の水(5 mL)溶液を入れ、得られた反応混合液を室温で20時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(80 mL)で希釈し、水および飽和食塩水で洗浄して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(1.0 g, 83%)を得たが、無色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 401.9.
工程2:((3−ブロモ−4−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)ベンジル)スルホニル)カルバミン酸t−ブチル
(3−ブロモ−4−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)フェニル)メチルスルホンアミド(400 mg, 1.0 mmol)、二炭酸ジ−t−ブチル(260 mg, 1.2 mmol)、炭酸カリウム(278 mg, 2.0 mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(25 mg, 0.2 mmol)をTHF(10 mL)に溶解させ、室温で16時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(80 mg, 16%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+Na]+ = 524.0.
工程3:((3−ブロモ−4−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)ベンジル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル
((3−ブロモ−4−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)ベンジル)スルホニル)カルバミン酸t−ブチル(500 mg, 1.0 mmol)、ヨードメタン(295 mg, 2.0 mmol)および炭酸カリウム(280 mg, 2.0 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)に混合し、室温で2時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(80 mL)で希釈し、水および飽和食塩水で洗浄して濃縮し、標題化合物(210 mg, 41%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H−56]+ = 460.0.
工程4:((3−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)ベンジル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル
((3−ブロモ−4−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)ベンジル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル(103 mg, 0.2 mmol)、(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(77 mg, 0.2 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(20 mg, 0.026 mmol)およびリン酸カリウム(84 mg, 0.396 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において80℃に加熱して3時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=30/1)、標題化合物(103 mg, 75%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 692.1.
工程5:(S)−1−(7−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)−2,5−ジメチル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−10−イル)−N−メチルメチルスルホンアミド
((3−(4−((S)−1−(((S)−t−ブチルスルフィニル)アミノ)エチル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(4−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)ベンジル)スルホニル)(メチル)カルバミン酸t−ブチル(103 mg, 0.15 mmol)のジクロロメタン(2 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で2時間撹拌して濃縮し、残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(15.7 mg, 22%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 470.2; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.09 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.54 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.38−7.33 (m, 2H), 7.09 (dd, J = 1.6 Hz, 8.0 Hz, 1H), 6.88−6.84 (m, 1H), 6.64 (s, 1H), 4.51 (s, 2H), 4.11 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 2.77 (s, 3H), 1.78 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
実施例4104:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)メタノール
窒素ガスの保護下において、マグネシウム屑(0.96 g, 40 mmol)および小さなヨウ素単体の塊にテトラヒドロフラン(1 mL)を入れた後、ゆっくり少量の4−ブロモ−2−フルオロ−1−メトキシベンゼン(4.1 g, 20 mmol)のテトラヒドロフラン(40 mL)を入れた。反応が開始したら、反応液を70℃に昇温させ、そしてゆっくり残りの原料を入れたが、約15分間かかった。反応液を続いて30分間還流させてグリニャール試薬を得た。2−ブロモ−4−メチルベンズアルデヒド(4.0 g, 20 mmol)のテトラヒドロフラン(20 mL)溶液を0℃に冷却した後、ゆっくり上記グリニャール試薬を入れ、得られた混合物を室温で4時間撹拌した。反応液に酢酸エチルおよび飽和塩化アンモニウム溶液を入れた。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)、標題化合物(5.2 g, 80%)を得たが、無色油状物であった。LCMS (ESI) [M−H2O+H]+ = 307.0.
工程2:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)メタノール(5.2 g, 16.0 mmol)およびデス・マーチン酸化剤(7.5 g, 17.6 mmol)をジクロロメタン(40 mL)に混合し、室温で2時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)、標題化合物(5.2 g, 100%)を得たが、無色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 323.0.
工程3:(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ケトン
N−ブロモスクシンイミド(5.7 g, 32 mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(50 mg, 0.3 mmol)および(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ケトン(5.2 g, 16.0 mmol)を四塩化炭素(100 mL)に混合し、90℃に加熱して12時間撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物の粗製品を得たが、精製せずにそのまま次の工程の反応に使用した。LCMS (ESI) [M+H]+ = 478.8.
工程4:(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ジブロモメチル)フェニル)(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ケトン(7.6 g, 16 mmol)のジクロロメタン(100 mL)溶液にリン酸ジエチル(4.7 g, 32 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(4.1 g, 32 mmol)を入れた。反応液を室温で4時間撹拌して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)、標題化合物(5.14 g, 2つの工程の収率:80%)を得たが、無色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 400.9.
工程5:(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ケトン(0.3 g, 0.75 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3 mL)溶液にエタンスルホン酸ナトリウム(90 mg, 0.75 mmol)を入れた。反応液を65℃に加熱して1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(20 mL)および水(50 mL)を入れ、有機相を分離した。有機相を飽和食塩水で洗浄し(50 mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(280 mg, 90%)を得た。LCMS (ESI) [M+H]+ = 415.0.
工程6:(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ケトン
(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ケトン(210 mg, 0.5 mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(270 mg, 1.0 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(40 mg, 0.05 mmol)および酢酸カリウム(112 mg, 1.1 mmol)を1,4−ジオキサン(5 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して2時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(110 mg, 48%)を得たが、黄色固体であった。CMS (ESI) [M+H]+ = 463.0.
工程7:(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(3−フルオロ−4−メトキシベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(4−((エチルスルホニル)メチル)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ケトン(110 mg, 0.25 mmol)、(S)−N−((S)−1−(5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(82 mg, 0.25 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(20 mg, 0.025 mmol)および炭酸カリウム(70 mg, 0.5 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して3時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=2/1)、標題化合物(18 mg, 12%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 591.2.
工程8:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−7−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−(3−フルオロ−4−メトキシベンゾイル)フェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(18 mg, 0.03 mmol)のジクロロメタン(1 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で2時間撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(2.4 mg、17%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 469.2; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.09 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.55 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.10 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 6.64 (s, 1H), 4.60 (s, 2H), 4.09 (q, J = 6.0 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 3.19 (q, J = 6.0 Hz, 2H), 1.76 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.42 (t, J = 6.4 Hz, 3H).
実施例4105:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2,5ジメチル−7−(ピリジン−4−イル)−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
工程1:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(ピリジン−4−イル)メタノール
窒素ガスの保護下において、4−ブロモピリジン(2.3 g, 15 mmol)の無水テトラヒドロフラン(30 mL)溶液にゆっくりイソプロピルマグネシウムクロリド(2 Mのテトラヒドロフラン溶液, 7.5 mL, 15 mmol)を入れ、反応液を室温で3時間撹拌してグリニャール試薬を得た。窒素ガスの保護下において、2−ブロモ−4−メチルベンズアルデヒド(3.0 g, 15 mmol)の無水テトラヒドロフラン(10 mL)溶液に上記で製造されたグリニャール試薬を入れ、得られた混合液を室温で一晩撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム(20 mL)でクエンチングし、酢酸エチルで抽出した(20 mL×3)。有機相を飽和食塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)、標題化合物(1.8 g, 43%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ =278.0.
工程2:(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(ピリジン−4−イル)ケトン
(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(ピリジン−4−イル)メタノール(1.53 g, 5.5 mmol)およびデス・マーチン酸化剤(2.6 g, 6.1 mmol)をジクロロメタン(20 mL)に混合し、室温で16時間撹拌した。蒸発によって溶媒を除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)、標題化合物(1.53 g, 100%)を得たが、無色油状物であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 276.0.
工程3:(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(ピリジン−4−イル)ケトン
N−ブロモスクシンイミド(1.06 g, 6.0 mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(50 mg, 0.3 mmol)および(2−ブロモ−4−メチルフェニル)(ピリジン−4−イル)ケトン(1.37 g, 5.0 mmol)を四塩化炭素(30 mL)に溶解させ、80℃に加熱して1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)、標題化合物(1.05 g, 60%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 353.9.
工程4:(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(ピリジン−4−イル)ケトン
(2−ブロモ−4−(ブロモメチル)フェニル)(ピリジン−4−イル)ケトン(1.05g, 3.0 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20 mL)溶液にエタンスルホン酸ナトリウム(1.04g, 9.0 mmol)を入れ、反応液を65℃で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(20 mL)および水(50 mL)を入れ、有機相を分離した。有機相を飽和食塩水で洗浄し(50 mL×1)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって分離・精製し(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)、標題化合物(110 mg, 10%)を得た。LCMS (ESI) [M+H]+ = 368.0.
工程5:(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−イソニコチノイルフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
(2−ブロモ−4−((エチルスルホニル)メチル)フェニル)(ピリジン−4−イル)ケトン(110 mg, 0.3 mmol)、(S)−2−メチル−N−((S)−1−(1−メチル−2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)プロパン−2−スルフィンアミド(115 mg, 0.3 mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(20 mg, 0.026 mmol)およびリン酸カリウム(84 mg, 0.4 mmol)を1,4−ジオキサン(4 mL)および水(0.4 mL)に混合し、窒素ガスの保護下において90℃に加熱して3時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離・精製し(酢酸エチル/メタノール=10/1)、標題化合物(105 mg, 65%)を得たが、黄色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 544.0.
工程6:(S)−10−((エチルスルホニル)メチル)−2,5ジメチル−7−(ピリジン−4−イル)−2,5−ジヒドロ−3H−ベンゾ[c]ピリド[3,4−e]アゼピン−3−オン
(S)−N−((S)−1−(5−(5−((エチルスルホニル)メチル)−2−イソニコチノイルフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(105 mg, 0.2 mmol)のジクロロメタン(2 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応液を室温で2時間撹拌して濃縮した。残留物を分取HPLCによって分離・精製し、標題化合物(23.5 mg、28%)を得たが、白色固体であった。LCMS (ESI) [M+H]+ = 422.1; 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.60 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 8.10 (s, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.58 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.35 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.65 (s, 1H), 4.61 (s, 2H), 4.19 (q, J = 6.0 Hz, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.20 (q, J = 6.0 Hz, 2H), 1.80 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.42 (t, J = 6.4 Hz, 3H).
以下、本発明の効果実施例1〜3はいずれも(+)−JQ1およびABBV−75を陽性対照とした。
効果実施例1:BETタンパク質阻害剤のBRD4(BD1,BD2)の酵素レベルに対する活性の測定
上記実施例における各化合物のBRD4(BD1、BD2)の酵素レベルの活性を測定し、具体的な操作は以下の通りである。
実験方法:
上記実施例における各化合物のBRD4タンパク質のブロモドメインとの結合活性の測定に使用されたのは、HTRF検出技術で、化合物のIC50値を検出するものである。DMSOで化合物に対して勾配希釈を行った。キットにおける希釈緩衝液(Diluent Buffer)でBRD4(BD1、BD2)タンパク質およびビオチンで標識されたヒストンH4ペプチド断片を希釈し、反応液を調製した。キットにおける検出緩衝液(Detection Buffer)で抗GST−TB2+クリプテートおよびSA−XL−665を希釈し、検出液を調製した。384ウェルプレートを1枚取り、所定の配置になるように、プレートにそれぞれ被験化合物ウェル、対照ウェルmin(高濃度陽性薬)、対照ウェルmax(DMSO)、陽性薬対照ウェルが設けられた。プレートの各ウェルにそれぞれ相応する濃度の化合物またはDMSO溶液を20 nL入れた。そしてプレートの各ウェルにそれぞれ反応液を10μL入れた後、検出液を10μL入れた。室温で2 hインキュベートした後、Envision検出装置のTR−Fretモード(λex= 340 nm、λem1=615 nm、λem2=665 nm)で蛍光数値およびHTRFシグナル値を読み取った。
データ処理:阻害率=(Max−Signal)/(Max−Min)×100%。Max:ビオチンで標識されたヒストンH4ペプチド断片と完全に結合したタンパク質のHTRFシグナル値。Min:高濃度の陽性薬を入れた後、ビオチンで標識されたヒストンH4ペプチド断片と完全に結合しなかったタンパク質のHTRF背景値。Signal:化合物の相応する濃度におけるHTRFシグナル値。化合物濃度および相応する阻害率で4パラメーター曲線フィッティングを行い、相応する化合物のIC50を得た。
表1は化合物BRD4実験の生物活性の結果である。
表1に示された一部の化合物はIC50が(+)−JQ1よりも優れ、強い活性を表し、本発明の化合物は体外の生物化学実験レベルで有効にブロモドメインを有するタンパク質と結合することができることが示されたため、本発明の化合物は腫瘍の有効な治療薬物になることが可能である。
効果実施例2:MV−4−11細胞に対する阻害作用
上記実施例における各化合物のMV−4−11細胞に対する阻害作用を測定し、具体的な操作は以下の通りである。
実験方法:
1日目:細胞接種
1.顕微鏡で観察し、細胞の状態が良好であることを確認した。
2.細胞を15 mL遠心管に移し、1000 rpmで5 分遠心し、上清を捨てた。
3.完全培地(IMDM+10%FBS)を入れ、吹き混ぜて単細胞懸濁液にし、Vi−cell細胞計数装置で計数し、完全培地で細胞懸濁液を所要の細胞密度に調整した。
4.96ウェルプレートに、細胞数が15000/ウェルになるように各ウェルに100 μLずつ接種し、ブランク対照に100 μL完全培地を接種した。
5.37℃、5%CO2で一晩培養した。
2日目:薬物投与
1.1000×化合物プレートの調製
1.1 被験化合物をDMSOで10 mMの使用液に調製した。STSをDMSOで2 mMの使用液に調製した。
1.2 丸底96ウェルプレートにAからH行の2列目に60 μLの10 mM被験化合物(またはSTS)の使用液を入れ、3−11列目に40 μLのDMSOを入れ、ピペットで2列目から20 μLの薬物溶液を3列目に吸い取り、吹いて均一に混合し、さらに3列目から20 μLの溶液を4列目に吸い取り、吹いて均一に混合し、続いて順に薬物に対して計10の濃度で3倍勾配希釈を行った。96ウェルプレートの1および12列目に40 μLのDMSOを補充した。
2.中間プレートの調製
無菌V底96ウェルプレートを取り、各ウェルに495 μLの無FBSのRPMI 1640培地を入れ、1000×化合物プレートにおける希釈された化合物(またはDMSO)を5 μL吸い取って相応する位置のV底96ウェルプレートに入れ、十分に均一に吹き混ぜた。
3.薬物添加
3.1 インキュベーターから細胞プレートを取り出し、顕微鏡で観察した。中間プレートにおける希釈された化合物またはDMSOを取って細胞プレートの各ウェルに11μLずつ入れた
3.2 細胞を37℃、5%CO2で続いて72 h培養した。
5日目:CellTiter−Gloによる細胞活性の検出
1.CellTiter−Glo緩衝液および反応基質を冷蔵庫から取り出し、室温まで平衡化した後、緩衝液を基質の入った褐色瓶に入れ、逆さまにして基質の粉末を十分に溶解された。
2.顕微鏡で細胞を観察し、細胞プレートを室温に平衡化した。
3.調製されたCellTiter−Gloを96ウェルプレートの各ウェルに100μLずつ入れた。
4.細胞プレートをシェーカーに置いて10 min振とうした後、常温で10 min静置した。
5.プレートの底に白色のシールを貼り、Enspireマイクロプレート検出装置によって各ウェルの化学発光シグナルを検出した。
6.XLfitでデータ処理を行った。阻害率%=(d−c)/(d−b)×100で、ここで、dはDMSO処理群のシグナル値で、cは化合物処理群のシグナル値で、bは培地とDMSOのみで細胞が含まれていないブランク群のシグナル値である。データはXLfitソフトにおける下記数1に示す方程式でフィッティングを行った。
表2は化合物MV−4−11細胞実験の生物活性の結果である。
効果実施例3:SU−DHL−6細胞に対する阻害作用
上記実施例における各化合物のSU−DHL−6細胞に対する阻害作用を測定し、具体的な操作は以下の通りである。
実験方法:
1日目:細胞接種
1.顕微鏡で観察し、細胞の状態が良好であることを確認した。
2.細胞を遠心管に移し、1000 rpmで5 min遠心し、上清を捨てた。
3.完全培地(1640+10%FBS)を入れ、吹き混ぜて単細胞懸濁液にし、Vi−cell細胞計数装置で計数し、完全培地で細胞懸濁液を所要の細胞密度に調整した。
4.96ウェルプレートに、細胞数が12000/ウェルになるように各ウェルに100 μLずつ接種し、ブランク対照に100 μL完全培地を接種した。
5.37℃、5%CO2で一晩培養した。
2日目:薬物投与
1.1000×化合物プレートの調製
1.1 被験化合物をDMSOで10 mMの使用液に調製した。STSをDMSOで2 mMの使用液に調製した。
1.2 丸底96ウェルプレートにAからH行の2列目に60 μLの10 mM被験化合物(またはSTS)の使用液を入れ、3−11列目に40 μLのDMSOを入れ、ピペットで2列目から20 μLの薬物溶液を3列目に吸い取り、吹いて均一に混合し、さらに3列目から20 μLの溶液を4列目に吸い取り、吹いて均一に混合し、続いて順に薬物に対して計10の濃度で3倍勾配希釈を行った。96ウェルプレートの1および12列目に40 μLのDMSOを補充した。
2.中間プレートの調製
無菌V底96ウェルプレートを取り、各ウェルに495 μLの無FBSのRPMI 1640培地を入れ、1000×化合物プレートにおける希釈された化合物(またはDMSO)を5 μL吸い取って相応する位置のV底96ウェルプレートに入れ、十分に均一に吹き混ぜた。
3.薬物添加
3.1 インキュベーターから細胞プレートを取り出し、顕微鏡で観察した。中間プレートにおける希釈された化合物またはDMSOを取って細胞プレートの各ウェルに11μLずつ入れた
3.2 細胞を37℃、5%CO2で続いて72 h培養した。
5日目:CellTiter−Gloによる細胞活性の検出
1.CellTiter−Glo緩衝液および反応基質を冷蔵庫から取り出し、室温まで平衡化した後、緩衝液を基質の入った褐色瓶に入れ、逆さまにして基質の粉末を十分に溶解された。
2.顕微鏡で細胞を観察し、細胞プレートを室温に平衡化した。
3.調製されたCellTiter−Gloを96ウェルプレートの各ウェルに100μLずつ入れた。
4.細胞プレートをシェーカーに置いて10 min振とうした後、常温で10 min静置した。
5.プレートの底に白色のシールを貼り、Enspireマイクロプレート検出装置によって各ウェルの化学発光シグナルを検出した。
6.XLfitでデータ処理を行った。阻害率%=(d−c)/(d−b)×100%で、ここで、dはDMSO処理群のシグナル値で、cは化合物処理群のシグナル値で、bは培地とDMSOのみで細胞が含まれていないブランク群のシグナル値である。データはXLfitソフトにおける上記数1に示す方程式でフィッティングを行った。
表3は化合物SU−DHL−6細胞実験の生物活性の結果である。
効果実施例4:肝臓ミクロソームにおける代謝安定性の実験
上記実施例における各化合物の肝臓ミクロソームにおける代謝安定性を測定し、具体的な操作は以下の通りである。
実験方法:
1.緩衝液Cの調製:
緩衝液A:1.0 Lの0.1 M リン酸二水素カリウム緩衝液(1.0 mM EDTA含有)、
緩衝液B:1.0 Lの0.1 M リン酸水素二カリウム緩衝液(1.0 mM EDTA含有)、
緩衝液C:500mLの緩衝液Bを緩衝液AでpH 7.4になるまで滴定したもの。
2.10 mM保存液の調製:
10 mM被験化合物:一定量の被験化合物を量ってDMSOに溶解させた。
10 mM対照品:5.455 mgのケタンセリンを1 mLのDMSOに溶解させた。
3.投与溶液の調製:
500 μM溶液:5 μLの10 mM保存液(工程2を参照)を95 μLのACNに入れた。
1.5 μM投与溶液(肝臓ミクロソーム溶液に溶解させたもの):
18.75 μLの20 mg/mL 肝臓ミクロソームを479.75 μLの緩衝液Cに入れた後、さらに1.5 μLの500 μM溶液を入れ、軽く振とうして均一に混合した。
4.6 mM NADPH溶液の調製:
NADPH 15 mgを量り、さらに3 mLの緩衝液Cを入れ、6 mMのNADPH溶液を調製した。
5.30 Lの1.5 μM投与溶液(工程3を参照)をそれぞれ96ウェルプレートにおける異なる時点(0分、5分、15分、30分、45分)に設定されたウェルに入れ、重複数は2であった。
6.0分サンプルの調製:まず135 μLのACN(内部標準含有)を0分のウェルに入れ、さらに15 Lの6 mM NADPH溶液を入れた。
7.1.5 μM投与溶液を含有する96ウェルプレートおよびNADPH溶液を37℃水浴において5 分間予備加熱した。
8.予備加熱された15 Lの6 mM NADPH溶液を5分、15分、30分、45分に設定されたウェルに入れ、反応を開始して時間のカウントを始めた。
9.カウンターが5分、15分、30分および45分を表示した時点で、135 μLのACN(内部標準含有)を入れて反応を停止させた。
10.ボルテックスで10 分振とうし、遠心機(Thermo Multifuge × 3R)で5594×gでサンプルを15分間遠心した。
11.遠心したサンプルから50 μLの上清液を取り出し、100 μL超純水を入れた96ウェルサンプルプレートに移し、混合し、最後にサンプルをLC−MS/MS分析に供した。
データ処理:
1.計算公式:
半減期(T1/2)= 0.693/K(Kは濃度対数を縦座標とし、培養時間を横座標として線形回帰を行って得られた速度定数である。)
固有クリアランス(CLint)=(0.693 / T1/2)×(1 /(肝臓ミクロソーム濃度 (0.5 mg/mL)))×換算係数(表4を参照)
表4はマウス、ラット、イヌ、サルおよびヒト肝臓ミクロソーム*における固有クリアランスの計算時の換算係数である。
* Handbook of Essential Pharmacokinetics,Pharmacodynamics and Drug Metabolism for Industrial Scientists,Younggil Kwon (Author)
** 換算係数 =(1g肝臓に含まれる肝臓ミクロソームタンパク質)×(1kg体重の肝臓重量)
2.以下の方程式で、Excelソフトで化合物の含有量および反応時間をプロットして半減期(分)を計算した。
Y = (Y0 − Plateau) × e (−K*X) + Plateau
Y0は0分における化合物の含有量を、Yは化合物の含有量を、Xは時点を、Kは化合物の分解速度定数を、Plateauは化合物の可能な最低含有量(ここで0と定義する)を表す。
T1/2 = 0.693/K。
表5は化合物の肝臓ミクロソームにおける代謝安定性の実験結果である。
効果実施例5:薬物動態学研究
ABBV−075 (参照標準品)、4009、4018、4026および4031を静脈内または経口投与した後の雌Balb/cヌードマウスの薬物動態学的パラメーターを検出した。
具体的な実験手順:
6匹の雌Balb/cヌードマウス、体重範囲18−20g。静脈内投与および経口投与の2群(3匹/群)に分け、動物を人工固定した後、静脈群では、0.5 mg/kg (5 mL/kg)で尾静脈から注入され(N=3)、経口投与群では、2 mg/kg (10 mL/kg)で胃内投与された(N=3)。サンプリングの時点で眼球の後ろから血液を約20 μL採取し、EDTA−2K試験管に置いた。サンプルをすぐに40μLの再蒸留水を入れて希釈し、十分に混合するまでボルテックスした。血液サンプルを約−70℃で保存し、BA群の分析(LC/MS)に使用した。30 μLの血液サンプルを200μl H2Oおよび30 μL IS デキサメタゾン(200 ng/mL)に入れ、LLEで分層させ、1mL MTBWを有機抽出溶媒として入れた。混合物を10 minボルテックスし、10,000rpmで5 min遠心した。850 μLの上清液を窒素ガスにおいて乾燥まで蒸発させた。乾燥後の抽出物を150 μLの50%メタノールでまた均一に混合し、2 minボルテックスした後、5 μLの上清液をLC−MS/MSに注入して分析した。
a 参照標準品の4回のカセット実験の結果は安定で、誤差が小さく、b,c,d,eは4回の独立したカセットPK実験である。
1.動物実験の投与過程全体において動物に異常の臨床所見が見られなかった。
2.静脈内/経口投与の配合:5%DMSO、95%(水における10% HP−β−CD)
3.PKパラメーターの計算は非コンパートメントモデルでWinNonlin 6.4ソフトによって算出された。
効果実施例6:化合物4009のヒト由来白血病細胞MV−4−11皮下異種移植腫瘍モデルの体内薬物代謝および薬物効果に対する研究
6.1 実験設計
注:1)投与体積:マウスの体重から各動物の投与体積を10 μL/gで計算した。
2)各群のマウスの投与後、所定の時点で腫瘍および血漿を採取して薬物動態学および薬物効果の研究を行った。
6.2 実験材料
6.2.1 実験動物
種属:マウス、品種:BALB/cヌードマウス
投与開始時の週齢および体重:6〜8週齢、体重18−20g
提供先:上海霊暢生物科技有限公司
動物生産許可証番号:SCXK(滬)2013−0018
6.2.2 実験動物の飼育条件
動物到着後、実験環境で7日飼育してから、実験を始めた。動物はSPF級動物部屋においてIVC(独立送風システム)かごで飼育した。各かごの動物の情報カードにかご内における動物の数、性別、品種、受け取りの日付、投与方案、実験番号、群および実験開始日付を記載した。すべてのかご、敷砂および飲用水は使用前いずれも滅菌した。かご、飼料および飲用水は毎週2回交換した。飼育環境および光照射状況は以下の通りである。
温度:20〜26℃
湿度:40〜70%
光照射周期:12時間光照射、12時間無光照射(午前8時点灯〜午後8時消灯)。
6.2.3 被験品の情報
助剤:HP−β−CD
メーカー:上海西宝生物科技有限公司
ロット:OP606A
包装: 100g/瓶
保存条件:RT、密封。
助剤:ジメチルスルホキシド(DMSO) (DIMETHYL SULPHOXIDE)
メーカー:Sigma
ロット:RNBD6799
使用期限: 03/2017
包装: 100mL/瓶
保存条件:RT、遮光、密封。
6.3.実験方法と手順
6.3.1 細胞培養
MV−4−11(ATCCから購入、CRL−9591)細胞を体外で単層培養し、培養条件はIMDM培地に10%熱不活性化牛胎児血清および1%ペニシリン/ストレプトマイシン二重抗生物質を入れ、37℃、5%CO2で培養した。細胞生長の状況によって、週に2回処理して継代した。細胞が指数増殖期に達したら、細胞を回収し、計数し、接種した。
6.3.2 腫瘍細胞の接種および群別投与
実験プラン:約5×106個のMV−4−11細胞を含む0.2mL細胞懸濁液(細胞を基礎IMDM培養液に懸濁させて50% Matrigelを入れたもの)を各マウスの右背中に皮下接種した。腫瘍の平均体積が約257.89mm3(接種後15日目)に達したら群分けして投与した。群分け方法:投与前動物を量り、腫瘍体積を測定した。腫瘍体積によってブロックデザインで群分けした。
6.3.3 被験物の調製
注:(1)投与体積:マウスの体重から各動物の投与体積を10μL/gで計算した。
6.3.4 実験動物の日常観察
本実験プランの立案およびすべての変更は上海睿智化学研究有限公司の「実験動物委員会(IACUC)」の評価基準を参照して実行された。実験動物の使用およびケアは国際実験動物ケア評価認証協会(AAALAC)の規定に従って実行された。毎日動物の健康状况および死亡状況をモニタリングし、定期検査は被験物および薬物の動物の日常行為表現に対する影響、たとえば行為・活動、摂食飲水量、体重変化(体重を週に2回測定する)、外観所見またはほかの異常状況の観察であった。各群の動物の数に基づいて群内の動物の死亡数および副作用を記録した。
6.3.5 サンプル回収
回収された21匹のマウスを2群(6つの時点)に分け、3匹はブランク対照群で、18匹は投与群で、投与後、所定の時点でマウスを安楽死させ、血漿および腫瘍を採取し、そのうち、腫瘍を2つに分け、1つは薬物代謝分析に、もう1つは薬物効果分析に使用した。血漿および腫瘍を採取した後、ドライアイスの上に置いて快速凍結した後、−80度の低温冷蔵庫に移した(別途に5つのブランク腫瘍、5つのブランク血漿を採取してブランク対照とした)。
6.3.6 サンプル回収時点
血漿回収:設定された時点に従い、採取された血液サンプルをEDTA−K2で抗凝集し、遠心前濡れた氷の上に保存した。サンプリング後15分間内でサンプルを遠心して(約6000 rpmで4℃で5分間遠心して)血漿を得、血漿を1.5 mLのポリプロピレン管に吸い取り、管を順番にラベルを貼ったサンプル箱に置き、−80℃で保存した。
腫瘍採取:以上の時点に従い、マウスを安楽死させた後、腫瘍を取り出し、2つに分け、そのうち、1つは薬物代謝分析に、もう1つは薬物効果分析に使用し、関連サンプルは検出前いずれも−80℃冷蔵庫で保存した。
6.3.7 PD実験方法 (RT−qPCR法によるMV−4−11移植腫瘍におけるMYC mRNAの発現レベルの検出)
RNAの抽出:RNA抽出キット(NucleoSpin(登録商標) RNA Plus kit)によって腫瘍サンプルにおける全RNAを抽出した。各群にサンプルは3つずつで、対照群および投与群の異なる時点を含み、計21のサンプルである。
cDNAの調製:RNAの濃度を測定し(NanaDrop2000)、2μgのRNAを逆転写の鋳型とし、逆転写キット(High Capacity cDNA Reverse Transcription Kit)によってcDNAの調製を行った(RT−PCR)。
目的遺伝子の定量的増幅:TaqMan蛍光プローブを使用し、cDNAを鋳型とし、リアルタイム蛍光定量PCR増幅(Real−time qPCR)を行った。GAPDHを内部参照遺伝子とした。384ウェルプレートにそれぞれ反応系を入れ、各サンプルの目的遺伝子および参照遺伝子は重複ウェルを3つずつも測定し、用意された384ウェルプレート装置(ABI ViiA7)によって反応を行った。
6.4.実験結果
21管の血漿および21管の腫瘍(それぞれ単回投与後1時間、2時間、4時間、6時間、8時間および24時間の6つの時点で採取した)を薬物代謝分析に、21管の腫瘍(それぞれ単回投与後1時間、2時間、4時間、6時間、8時間および24時間の6つの時点で採取した)を薬物効果分析に供した。
6.4.1 薬物代謝の結果
腫瘍における薬物4009の検出結果は図1に示し、血漿における薬物4009の検出結果は図2に示し、図3は腫瘍におけるMYC mRNAの発現量と採取時間の環系である。図1と図3の対照結果から、腫瘍におけるMYC mRNAの発現量の阻害は腫瘍における薬物の濃度と良い関連性があることが示された。
効果実施例7:陽性対照ABBV−075およびGSK762と比べ、化合物4009のMV−4−11皮下異種移植腫瘍モデルに対する体内抗腫瘍効果を研究した。
7.1 実験設計
注:投与体積:マウスの体重から各動物の投与体積を10 μL/gで計算した。
7.2 実験材料
7.2.1 実験動物、実験動物の飼育条件、および一部の被験品の情報は実施例6.2を参照する。
7.2.2 被験品の情報
助剤:Solutol HS 15
メーカー:BASF
ロット:25540356PO
受取日付:2015−8−18
包装: 500g/瓶
保存条件:RT、密封。
助剤:VE(D−a−トコフェロールポリエチレングリコール1000 サクシネート)
メーカー:Sigma
ロット:BCBR0150V
包装: 25g/瓶
保存条件:2〜8℃、密封。
7.3 実験方法と手順
7.3.1 細胞培養
MV−4−11(ATCCから購入、CRL−9591)細胞を体外で単層培養し、培養条件はIMDM培地に10%熱不活性化牛胎児血清および1%ペニシリン/ストレプトマイシン二重抗生物質を入れ、37℃、5%CO2で培養した。細胞生長の状況によって、週に2回処理して継代した。細胞が指数増殖期に達したら、細胞を回収し、計数し、接種した。
7.3.2 腫瘍細胞の接種および群別投与
実験プラン:約5×106個のMV−4−11細胞を含む0.2 mL細胞懸濁液(細胞を基礎IMDM培養液に懸濁させて50% Matrigelを入れたもの)を各マウスの右背中に皮下接種した。腫瘍の平均体積が約136.94 mm3(接種後11日目)に達したら群分けして投与した。群分け方法:投与前動物を量り、腫瘍体積を測定した。腫瘍体積によってブロックデザインで群分けした。
7.3.3 被験物の調製
注:投与体積:マウスの体重から各動物の投与体積を10 μL/gで計算した。
7.3.4 実験動物の日常観察
本実験プランの立案およびすべての変更は上海睿智化学研究有限公司の「実験動物委員会(IACUC)」の評価基準を参照して実行された。実験動物の使用およびケアは国際実験動物ケア評価認証協会(AAALAC)の規定に従って実行された。毎日動物の健康状况および死亡状況をモニタリングし、定期検査は被験物および薬物の動物の日常行為表現に対する影響、たとえば行為・活動、摂食飲水量、体重変化(体重を週に3回測定する)、外観所見またはほかの異常状況の観察であった。各群の動物の数に基づいて群内の動物の死亡数および副作用を記録した。
7.3.5 実験指標
実験指標は腫瘍生長が抑制、遅延または治癒することができるかどうかという考察である。週に3回腫瘍直径をノギスで測定した。腫瘍体積の計算公式は、V = 0.5 × a×b2で、aおよびbはそれぞれ腫瘍の長径および短径を表す。化合物の腫瘍抑制治療効果はT/C (%)で評価した。T/C%=TRTV/CRTV×100%(TRTV:治療群RTV、CRTV:陰性対照群RTV)相対腫瘍体積RTVの計算公式はRTV=Vt/V1である。ここで、V1は分けて投与する時点(即ち1日目)で測定された腫瘍体積で、Vtは毎回の測定の時の腫瘍体積である。T/C(%)の百分率値は腫瘍生長阻害率を反映し、医薬品審査評価センターの抗腫瘍薬物のガイダンスでは、T/C%≦40%の場合、当該薬が有効であると見なされる。腫瘍体積の治療効果はTGI%で評価され、腫瘍重量体積阻害率(TGI)は(1 − (TV治療/Dx − TV治療/D1)/ (TV対照/Dx− TV対照/D1)) × 100%で、TV対照は対照群の腫瘍体積で、TV治療は治療群の腫瘍体積である。医薬品審査評価センターの抗腫瘍薬物のガイダンスでは、TGI≧58%の場合、当該薬が有効であると見なされる。
7.3.6 サンプル回収
投与後15日目に、4009 10 mg/kg群4−6番のマウスは投与の3時間後安楽死させ、各投与群のマウスの腫瘍および血漿を採取し、腫瘍および血漿における薬物の含有量を検出するために、腫瘍および血漿をドライアイスの上に置いた。ほかの実験マウスは投与24時間後の15日目に安楽死させ、各投与群のマウスの腫瘍を収集して重量を測定した。
7.3.7 統計分析
腫瘍体積および腫瘍の大きさは統計学ソフトによって分析した。GraphPad Prismソフトによって分析し、p < 0.05の場合、有意差があると、p<0.01の場合、とても有意差があると見なされる。
二元配置分散分析のボンフェローニ事後検定(Two−way Anova Bonferroni post−test)を対照群と各治療群の腫瘍体積の差に使用した。
7.4.実験結果
7.4.1 体重
各群の腫瘍担持マウスの体重変化は図4に示し、マウスの体重データは表7−2にまとめた。
注:* 相対体重変化(RCBW)は動物体重が薬物に影響される状況を反映し、1回目の投与時間を1日目と定義し、RCBW(%)は1日目の群分けと投与の体重によって算出された。計算公式:RCBW(%)=(投与のある日の体重 − 投与の1日目の体重)/ 投与の1日目の体重×100%
7.4.2 腫瘍体積
各治療群のMV−4−11腫瘍担持マウスの腫瘍体積に対する影響は図5、図6に示す。
7.4.3 腫瘍生長阻害
MV−4−11腫瘍担持マウスの腫瘍生長阻害に対する化合物の影響は表7−3、表7−4および表7−5に示す。
注:* 腫瘍体積阻害率(TGI)%=(1 − (TV
治療群/Dx − TV
治療群/D1)/ (TV
対照群/Dx− TV
対照群/D1)) × 100%で、TV
対照群は対照群の腫瘍体積で、TV
治療群は治療群の腫瘍体積である。TGI≧58%の場合、化合物は有効である。
注:** T/C%=T
RTV/C
RTV×100%(T
RTV:治療群RTV、C
RTV:陰性対照群RTV、RTV=Vt/V
1)。ここで、V
1は分けて投与する時点(即ち1日目)で測定された腫瘍体積で、Vtは毎回の測定の時の腫瘍体積である。
注: P<0.05は有意差があることを、P<0.01はとても有意差があることを示す。
7.4.4 腫瘍重量
化合物のMV−4−11腫瘍担持マウスの腫瘍生長阻害に対する影響は表7−6および図7に示す。
7.5.実験結果のまとめおよび検討
本実験において、被験化合物4009のMV−4−11ヒト由来急性骨髄性白血病(Acute myeloid leukemia)細胞異種移植腫瘍モデルにおける体内抗腫瘍の薬物効果を評価した。
投与後の各群の動物マウスの体重変化は図4に示す。投与期間全体において、4009各投与量群におけるマウスは重量の低下が見られず、かつ状態が良好で、マウスが被験化合物に耐える投与量である。
投与後の各群の動物の腫瘍体積変化は図5および図6に示す。腫瘍体積TGI(%)値、T/C(%)および統計学評価分析は、表7−3および表7−4および表7−5に示す。
投与後の15日目に、ブランク対照群、ABBV−075 3 mg/kg、GSK762 15 mg/kgおよび4009 10 mg/kg群の腫瘍体積はそれぞれ1036.78 mm3、346.72 mm3、617.02 mm3および305.80 mm3であった。
実験の投与期間について、腫瘍体積TGI(%)分析では、 ABBV−075 3 mg/kgおよび4009 10 mg/kg群は投与4日目から投与15日目で、TGI(%)はいずれも58%超で、GSK762 15 mg/kgは投与4日目から投与後8日目で、TGI(%)はいずれも58%超で、投与11日目から15日目で、TGI(%)はいずれも58%未満であった。
上記のように、ABBV−075 3 mg/kgおよび4009 10 mg/kg群は、この実験条件において、MV−4−11細胞異種移植腫瘍マウスモデルに対していずれも顕著に腫瘍阻害効果がある。GSK762 15 mg/kgは、この実験条件において、MV−4−11細胞異種移植腫瘍マウスモデルに対して顕著に腫瘍阻害効果がなかった。
以上、本発明の具体的な実施形態を記述したが、当業者にとって、これらは例示の説明だけで、本発明の原理と実質に反しないという前提下において、これらの実施形態に対して様々な変更や修正をすることができる。そのため、本発明の保護範囲は添付の請求の範囲によって限定される。