JP2019526616A - Betタンパク質分解物質としての縮合1,4−ジアゼピン - Google Patents

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Abstract

本開示は、式Iで表される化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、水和物、および溶媒和物を提供し、式中、R1、R2a、R2b、R3、R4、Ar、L、X、Y、およびBは本明細書に記載のように定義された通りである。本開示はまた、BETブロモドメインの分解に応答する状態または障害、例えばがんを処置するために使用するための式Iの化合物を提供する。

Description

発明の分野
本開示は、1つまたは複数のBETブロモドメインの阻害ならびに/または分解が有益性を示す状態ならびに疾患を処置する、BETブロモドメインタンパク質の阻害物質および分解物質ならびに治療方法を提供する。
背景
真核生物のゲノムは、細胞の核内で高度に組織化されている。二本鎖DNAの長鎖がヒストンタンパク質の八量体(通常はヒストンH2A、H2B、H3、およびH4の2つのコピーを含む)に巻き付けられてヌクレオソームが形成され、次にヌクレオソームがさらに圧縮されて、高度に凝縮したクロマチン構造が形成される。様々な異なる凝縮状態が可能であり、この構造の堅固さは細胞周期中に変動する。クロマチン構造は遺伝子転写を制御する際に決定的な役割を果たすが、この制御は高度に凝縮したクロマチンからでは効率的に行うことができない。クロマチン構造は、ヒストンタンパク質、特にヒストンH3およびH4に対する一連の翻訳後修飾によって調節される。これらの修飾としてはアセチル化、メチル化、リン酸化、ユビキチン化、およびSUMO化が挙げられる。
通常、ヒストンアセチル化は遺伝子転写の活性化に関連している。というのも、この修飾が、静電気を変化させることでDNAとヒストン八量体との相互作用を緩めるからである。この物理的変化以外にも、特定のタンパク質がヒストン内のアセチル化リジン残基に結合してエピジェネティックコードが読み取られる。ブロモドメインは、ヒストンにおいて一般的に、但し非排他的にアセチル化リジン残基に結合するタンパク質内の小さな(約110アミノ酸)特定のドメインである。細胞内で様々な機能を果たすブロモドメインを含むことが知られている約50種類のタンパク質のファミリーが存在する。
ブロモドメイン含有タンパク質のBETファミリー(「BETブロモドメイン」または「BETブロモドメインタンパク質」)は4つのタンパク質、すなわちBRD2、BRD3、BRD4、およびBRD-tを含み、これらのタンパク質は、近接する2つのアセチル化リジン残基に結合することで相互作用の特異性を増大させることが可能なタンデムブロモドメインを含む。BRD2およびBRD3は、活発に転写される遺伝子に沿ってヒストンと会合し、また、転写伸長の促進に関与することができ、一方、BRD4は、誘導性遺伝子へのpTEF-β複合体の動員に関与することで、RNAポリメラーゼのリン酸化および転写出力の増大を生じさせることができる。BRD4またはBRD3は、高悪性型上皮性腫瘍中でNUT(nuclear protein in testis)と融合することで新たな融合がん遺伝子のBRD4-NUTまたはBRD3-NUTを形成することもできる。データは、BRD-NUT融合タンパク質が発がんの原因であることを示唆している。BRD-tは精巣中および卵巣中でのみ発現する。すべてのファミリーメンバーは、細胞周期の複数の局面を調節または実行する際に何らかの機能を果たすと報告されており、細胞分裂中に染色体と複合したままであることが示されている。このことは、エピジェネティックメモリーの維持における役割を示唆している。さらに、いくつかのウイルスは、ウイルス複製過程の一部として、これらのタンパク質を使用して自らのゲノムを宿主細胞のクロマチンに係留させる。
BETタンパク質の説明はWO 2012/075456、WO 2012/075383、およびWO 2011/054864に見ることができる。BETブロモドメイン阻害物質、例えばI-BET-151およびI-BET-762の説明はDelmore et al., Cell 146:904-917 (2011)およびSeal et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 22:2968-2972 (2012)に見ることができる。
BETブロモドメインの小分子阻害物質は、がんを含む、BETブロモドメインが役割を果たす疾患および状態の処置に関して治療的可能性を有する。BETブロモドメイン阻害物質は、以下の米国特許のUS 8044042、US 8476260、US 8114995、US 8557984、およびUS 8580957; 以下の米国特許出願公報のUS 20120059002、US 20120208800、US 2012202799、US 2012252781、US 20130252331、US 20140011862、US 20130184264、US 2013079335、US 20140011862、US 20140005169、US 20130331382、US 20130281450、US 20130281399、US 20120157428、US 20100286127、US 20140256706、およびUS 2015/0246923; ならびに以下の国際出願のWO 1998011111、WO 2006129623、WO 2008092231、WO 2009084693、WO 2009158404、WO 2010123975、WO 2011054843、WO 2011054844、WO 2011054845、WO 2011054846、WO 2011054848、WO 2011143651、WO 2011143660、WO 2011143669、WO 2011161031、WO 2012075383、WO 2012116170、WO 2012151512、WO 2012174487、WO 2013024104、WO 2013027168、WO 2013030150、WO 2013033268、WO 2013097601、およびWO 2014164596に開示されている。
フタルイミド系薬物、例えばサリドマイドまたはレナリドミドはタンパク質分解機構、例えばセレブロン(CRBN; ユビキチンE3リガーゼ複合体の一部)に結合する。これは、疾患進行に必須である2つの転写因子(IKZF1およびIKZF3)の動員を促進することで、薬物誘導性のユビキチン化およびプロテアソームによる分解を生じさせうる。例えばIto et al., Science 327:1345-1350 (2010)およびWinter et al., Science 348:1376-1381 (2015)を参照。
高親和性VHLリガンド(Bondeson et al., Nat. Chem. Biol. 11:611-617 (2015)を参照)は、E3ユビキチンリガーゼに標的タンパク質を動員することで、薬物誘導性のユビキチン化および分解を生じさせうる。例えばvan Hagen et al., Nucleic Acids Research 38: 1922-1931 (2010); Buckley et al., J. Am. Chem. Soc. 134:4465-4468 (2012); Buckley et al., Angew, Chem. Int. Ed. Engl. 51:11463-11467 (2012); Lipkowitz and Weissman, Nat Rev Cancer 11:629-643 (2011); およびZengerle et al., ACS Chem. Biol. 10:1770-1777 (2015)を参照。
BETブロモドメイン活性の脱制御、例えば阻害、および/またはBETブロモドメインタンパク質の分解に応答するがんおよび他の疾患を処置および/または予防するための新規の作用物質、例えば小分子が継続して求められている。
発明の簡単な概要
一局面では、本開示は、「本開示の化合物」と総称される、下記式I〜IXまたはXV〜XXIVのいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および溶媒和物を提供する。式I〜IXまたはXV〜XVIIのいずれか1つを有する本開示の化合物は、BETブロモドメインタンパク質分解物質であり、したがって、BETブロモドメイン、例えばBRD2、BRD3、BRD4、BRD-t、またはそのアイソフォームもしくは変異体の分解が有益性を示す疾患または状態を処置または予防するのに有用である。式XVIII〜XXIVのいずれか1つを有する本開示の化合物は、(1) BETブロモドメインタンパク質阻害物質であり、したがって、BETブロモドメイン、例えばBRD2、BRD3、BRD4、BRD-t、またはそのアイソフォームもしくは変異体の阻害が有益性を示す疾患または状態を処置または予防するのに有用であり; かつ/あるいは(2) 式I〜IXまたはXV〜XVIIを有する化合物を調製するために使用される合成中間体である。
別の局面では、本開示は、「本開示の中間体」と総称される、下記式X、XI、XII、またはXIVで表される合成中間体、ならびにその薬学的に許容される塩および溶媒和物を提供する。本開示の中間体を、式I〜VIIIまたはXV〜XVIIを有するBETブロモドメインタンパク質分解物質を調製するために使用することができる。
別の局面では、本開示は、それを必要とする個体、例えばヒトに治療有効量の本開示の化合物を投与することによって状態または疾患を処置または予防する方法を提供する。関心対象の疾患または状態、例えばがん、慢性自己免疫障害、炎症性状態、増殖性障害、敗血症、またはウイルス感染症は、BETブロモドメインタンパク質の阻害または分解によって処置可能または予防可能である。望ましくない増殖性細胞を特徴とする状態を発症させる危険性がある対象に治療有効量の本開示の化合物を投与する段階を含む、対象においてがん中などの望ましくない増殖性細胞の増殖を予防する方法も提供される。いくつかの態様では、本開示の化合物は、望ましくない細胞中でアポトーシスを誘導することで該細胞の増殖を減少させる。
別の局面では、本開示は、それを必要とする、がんを有する患者に、治療有効量の本開示の化合物を投与する段階を含む、該患者を処置する方法を提供し、該患者の細胞が、バイオマーカー、例えばMCL1の過剰発現、BCL-XLの過剰発現、またはMCL-1およびBCL-XLの同時過剰発現を含む。
別の局面では、本開示は、それを必要とする個体に本開示の化合物を投与する段階を含む、該個体の細胞内のBETブロモドメインタンパク質を減少させる方法を提供する。
別の局面では、本開示は、個体に少なくとも1つの本開示の化合物の有効量を投与する段階を含む、該個体中のBETブロモドメインタンパク質を阻害または分解する方法を提供する。
別の局面では、本開示は、本開示の化合物と賦形剤および/または薬学的に許容される担体とを含む、薬学的組成物を提供する。
別の局面では、本開示は、BETブロモドメインタンパク質の阻害または分解が有益性を示す疾患または状態、例えばがんの処置または予防における使用のための、本開示の化合物と賦形剤および/または薬学的に許容される担体とを含む、組成物を提供する。
別の局面では、本開示は、(a) 本開示の化合物と; (b) 第2の治療有効物質と; (c) 任意で、賦形剤および/または薬学的に許容される担体とを含む、組成物を提供する。
別の局面では、本開示は、関心対象の疾患または状態、例えばがんの処置または予防における使用のための、本開示の化合物を提供する。
別の局面では、本開示は、関心対象の疾患または状態、例えばがんの処置用の医薬の製造のための、本開示の化合物の使用を提供する。
別の局面では、本開示は、本開示の化合物、および任意で、関心対象の疾患または状態の処置において有用な第2の治療用物質を含む包装組成物と、疾患または状態、例えばがんの処置における使用のための説明書を含む添付文書とを含む、キットを提供する。
別の局面では、本開示は、本開示の化合物を調製する方法を提供する。
本開示のさらなる態様および利点は、部分的には以下の説明に記載されるであろうし、該説明から導かれるであろうし、または本開示の実施によって知ることができる。本開示の態様および利点は、添付の特許請求の範囲において特に指摘される要素および組み合わせによって現実化および達成されるであろう。
前述の概要および以下の詳細な説明がいずれも例示的および説明的なものでしかなく、特許請求される本発明を制限するものではないということを理解されるべきである。
発明の詳細な説明
式I〜VIIIまたはXV〜XVIIのいずれか1つを有する本開示の化合物は、BETブロモドメインタンパク質を分解する。式XVIII〜XXIVのいずれか1つを有する本開示の化合物は、BETブロモドメインタンパク質を阻害し、かつ/またはBETブロモドメインタンパク質分解物質を調製するために使用される合成中間体である。
一態様では、本開示の化合物は、式I:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、
式中、
R1は、水素および置換されていてもよいC1〜4アルキルからなる群より選択され;
R2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいC1〜4アルキル、(アルコキシカルボニル)アルキル、および-CH2C(=O)NR19aR19bからなる群より選択されるか、または
R2aおよびR2bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって3〜6員シクロアルキルを形成し;
R3は、置換されていてもよいC6〜14アリールおよび置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
R4は、水素、ハロゲン、置換されていてもよいC1〜4アルキル、置換されていてもよいC2〜4アルケニル、置換されていてもよいC2〜4アルキニル、アラルキル、置換されていてもよいC6〜14アリール、置換されていてもよいC3〜12シクロアルキル、置換されていてもよい3〜14員ヘテロシクロ、および置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
Figure 2019526616
は縮合チエニル基もしくは縮合フェニル基であり、ここで、縮合フェニル基はR15でさらに置換されており;
Yは-N=であり;
R15は、水素、ハロゲン、C1〜4アルキル、およびアルコキシからなる群より選択され;
Bは、E3ユビキチンリガーゼタンパク質のリガンドの一価の基であり、例えば、Bは、
Figure 2019526616
であり;
Lは、アルキレニル、ヘテロアルキレニル、-A-(CH2)m-W-(CH2)n-、-(CH2)m-W-(CH2)u-O-(CH2)v-、および-(CH2)m-W-[(CH2)w-O]x-(CH2)v-からなる群より選択され;
Aは、5員ヘテロアリーレニルおよび6員ヘテロアリーレニルからなる群より選択されるか、または
Aは存在せず;
Wは、フェニレニル、5員ヘテロアリーレニル、6員ヘテロアリーレニル、ヘテロシクレニル、およびシクロアルキレニルからなる群より選択され;
mは0、1、2、3、4、5、6、もしくは7であり;
nは0、1、2、3、4、5、6、7、もしくは8であり;
uは0、1、2、もしくは3であり;
vは1、2、3、もしくは4であり;
各wは独立して2、3、もしくは4であり;
xは2、3、もしくは4であり;
Xは、-C≡C-、-CH2-、-O-、-N(R2c)-、-C(=O)N(R2d)-、-N(R2e)C(=O)CH2O-、および-N(R2f)C(=O)CH2N(R2g)-からなる群より選択されるか、または
Xは存在せず;
ここで、-N(R2e)C(=O)CH2O-および-N(R2f)C(=O)CH2N(R2g)-のカルボキサミド窒素原子、ならびに-C(=O)N(R2d)-の炭素原子はLに結合しており;
R2c、R2d、R2e、R2f、およびR2gはそれぞれ独立して、水素およびC1〜4アルキルからなる群より選択され;
Zは、-CH2および-C(=O)-からなる群より選択され;
R5は、水素、メチル、およびフルオロからなる群より選択され;
A1は、-C(R16a)=および-N=からなる群より選択され;
A2は、-C(R16b)=および-N=からなる群より選択され;
A3は、-C(R16c)=および-N=からなる群より選択され;
R16aは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され;
R16bは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され;
R16cは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され; かつ
R19aおよびR19bは独立して、水素、C1〜6アルキル、および置換されていてもよいアリールからなる群より選択されるか、または
R19aおよびR19bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4〜8員ヘテロシクロを形成する。
一態様では、本開示の化合物は、式Iで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、式中、R2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいC1〜4アルキル、および(アルコキシカルボニル)アルキルからなる群より選択され; Bは、B-1、B-2、およびB-3からなる群より選択され; かつ、Lは、アルキレニル、ヘテロアルキレニル、-A-(CH2)m-W-(CH2)n-、および-(CH2)m-W-(CH2)u-O-(CH2)v-からなる群より選択される。
別の態様では、本開示の化合物は、式II:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物である
式中、R1、R2a、R2b、R3、R4、L、X、およびBは式Iに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示の化合物は、式Iまたは式IIで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、式中、R3は置換されていてもよいフェニルである。
別の態様では、本開示の化合物は、式Iまたは式IIで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、式中、R1はC1〜4アルキルである。別の態様では、R1はメチルである。
別の態様では、本開示の化合物は、式Iまたは式IIで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、式中、R2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素およびC1〜4アルキルからなる群より選択される。
別の態様では、本開示の化合物は、式III:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、
式中、R3、R4、L、X、およびBは式Iに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示の化合物は、式IV:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、
式中、R2aはC1〜4アルキルであり、かつR3、R4、L、X、およびBは式Iに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示の化合物は、式V:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、
式中、R2aはC1〜4アルキルであり、かつR3、R4、L、X、およびBは式Iに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜Vのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、式中、R4はC1〜4アルキルである。別の態様では、R4はメチルである。別の態様では、R4は水素である。
別の態様では、本開示の化合物は、式VI:
Figure 2019526616
で表される化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および水和物であり、
式中、R2aは、水素およびC1〜3アルキルからなる群より選択され; R17aおよびR17bはそれぞれ独立して、水素、C1〜4アルキル、ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、およびハロからなる群より選択され; かつL、X、およびBは式Iに関して定義された通りである。別の態様では、R17aおよびR17bはそれぞれ独立して、水素およびハロからなる群より選択される。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、LはC1〜12アルキレニルである。別の態様では、Lは、-CH2-、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH2(CH2)2CH2-、-CH2(CH2)3CH2-、-CH2(CH2)4CH2-、-CH2(CH2)5CH2-、および-CH2(CH2)6CH2-からなる群より選択される。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは3〜12員ヘテロアルキレニルである。別の態様では、Lは-(CH2)oO-(CH2CH2O)p-(CH2)q-であり; oは1、2、または3であり; pは0、1、2、3、4、または5であり; qは1、2、または3である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは-(CH2)m-W-(CH2)n-であり、すなわち、Aは存在しない。別の態様では、Wはフェニレニルである。別の態様では、Wは5員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Wは6員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、mは0である。別の態様では、nは1、2、3、4、または5である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは-A-(CH2)m-W-(CH2)n-であり、式中、Aは5員ヘテロアリーレニルおよび6員ヘテロアリーレニルからなる群より選択される。別の態様では、Wはフェニレニルである。別の態様では、Wは5員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Wは6員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Wはヘテロシクレニルである。別の態様では、Wはシクロアルキレニルである。別の態様では、mは1、2、または3である。別の態様では、nは1、2、3、または4である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、本開示の中間体は、式XIで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは-(CH2)m-W-(CH2)u-O-(CH2)v-である。別の態様では、Wはフェニレニルである。別の態様では、Wは5員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Wは6員ヘテロアリーレニルである。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、本開示の中間体は、式IXで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは-(CH2)m-W-[(CH2)w-O]x-(CH2)v-である。別の態様では、Wはフェニレニルである。別の態様では、Wは5員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Wは6員ヘテロアリーレニルである。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。別の態様では、mは0である。別の態様では、nは1、2、3、4、または5である。別の態様では、LはL-1である。別の態様では、LはL-2である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは、
Figure 2019526616
からなる群より選択され;
Q3は-O-、-S-、および-N(R6)-からなる群より選択され; かつ、R6は水素およびC1〜4アルキルからなる群より選択される。別の態様では、mは0である。別の態様では、nは1、2、3、4、または5である。別の態様では、nは2、3、または4である。別の態様では、LはL-3である。別の態様では、LはL-4である。別の態様では、LはL-5である。別の態様では、LはL-6である。別の態様では、LはL-7である。別の態様では、LはL-8である。別の態様では、LはL-9である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。別の態様では、mは0である。別の態様では、nは1、2、3、4、または5である。別の態様では、nは2、3、または4である。別の態様では、LはL-10である。別の態様では、LはL-11である。別の態様では、LはL-12である。別の態様では、LはL-13である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。別の態様では、mは1、2、または3である。別の態様では、nは0、1、2、3、または4である。別の態様では、nは0、1、または2である。別の態様では、LはL-14である。別の態様では、LはL-15である。別の態様では、LはL-16である。別の態様では、LはL-17である。別の態様では、LはL-18である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。別の態様では、mは1、2、または3である。別の態様では、nは0、1、2、3、または4である。別の態様では、nは1または2である。別の態様では、LはL-19である。別の態様では、LはL-20である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。別の態様では、mは1、2、または3である。別の態様では、nは1、2、3、4、または5である。別の態様では、LはL-21である。別の態様では、LはL-22である。別の態様では、Aは5員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Aは6員ヘテロアリーレニルである。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは、
Figure 2019526616
からなる群より選択され;
Q3は-O-、-S-、および-N(R6)-からなる群より選択され; かつ、R6は水素およびC1〜4アルキルからなる群より選択される。別の態様では、mは1、2、または3である。別の態様では、nは1、2、3、または4である。別の態様では、nは2、3、または4である。別の態様では、LはL-23である。別の態様では、LはL-24である。別の態様では、LはL-25である。別の態様では、LはL-26である。別の態様では、LはL-27である。別の態様では、LはL-28である。別の態様では、LはL-29である。別の態様では、Aは5員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Aは6員ヘテロアリーレニルである。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。別の態様では、mは1、2、または3である。別の態様では、nは1、2、3、または4である。別の態様では、nは2、3、または4である。別の態様では、LはL-30である。別の態様では、LはL-31である。別の態様では、LはL-32である。別の態様では、LはL-33である。別の態様では、Aは5員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Aは6員ヘテロアリーレニルである。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。別の態様では、mは1、2、または3である。別の態様では、nは0、1、2、3、または4である。別の態様では、nは0、1、または2である。別の態様では、LはL-34である。別の態様では、LはL-35である。別の態様では、LはL-36である。別の態様では、LはL-37である。別の態様では、LはL-38である。別の態様では、Aは5員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Aは6員ヘテロアリーレニルである。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。別の態様では、mは1、2、または3である。別の態様では、nは0、1、2、3、または4である。別の態様では、nは1または2である。別の態様では、LはL-39である。別の態様では、LはL-40である。別の態様では、Aは5員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Aは6員ヘテロアリーレニルである。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは-(CH2)m-W-(CH2)u-O-(CH2)v-であり; Wは5員ヘテロアリーレニルおよび置換されていてもよい6員ヘテロアリーレニルからなる群より選択され; mは0、1、2、3、4、5、6、または7であり; uは0であり; vは1、2、3、または4である。別の態様では、mは0である。
別の態様では、本開示の化合物は、式VII:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、nは2、3、4、または5であり、R2a、R17a、R17b、X、およびBは式VIに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示の化合物は、式VIII:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、nは2、3、4、または5であり、R2a、R17a、R17b、X、およびBは式VIに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示の化合物は、式IX:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、nは2、3、4、または5であり、R2a、R17a、R17b、X、およびBは式VIに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示の化合物は、式XV:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、mは2、3、または4であり、nは0、1、または2であり、Wは5員ヘテロアリーレニル、6員ヘテロアリーレニル、ヘテロシクレニル、またはシクロアルキレニルであり、R2a、R17a、R17b、X、およびBは式VIに関して定義された通りである。別の態様では、Wは5員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Wは6員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Wはヘテロシクレニルである。別の態様では、Wはシクロアルキレニルである。
別の態様では、本開示の化合物は、式XVI:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、mは2、3、または4であり、nは0、1、または2であり、Wは5員ヘテロアリーレニル、6員ヘテロアリーレニル、ヘテロシクレニル、またはシクロアルキレニルであり、R2a、R17a、R17b、X、およびBは式VIに関して定義された通りである。別の態様では、Wは5員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Wは6員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Wはヘテロシクレニルである。別の態様では、Wはシクロアルキレニルである。
別の態様では、本開示の化合物は、式XVII:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、mは2、3、または4であり、nは0、1、または2であり、Wは5員ヘテロアリーレニル、6員ヘテロアリーレニル、ヘテロシクレニル、またはシクロアルキレニルであり、R2a、R17a、R17b、X、およびBは式VIに関して定義された通りである。別の態様では、Wは5員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Wは6員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Wはヘテロシクレニルである。別の態様では、Wはシクロアルキレニルである。
別の態様では、本開示の化合物は、式XXV:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、L2はヘテロアルキレニルであり、Wは5員ヘテロアリーレニルおよび6員ヘテロアリーレニルからなる群より選択され、R2a、R17a、R17b、X、およびBは式VIに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示の化合物は、式VII〜IV、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、R2aは水素である。別の態様では、R2aはメチルである。
別の態様では、本開示の化合物は、式VII〜IV、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、R2aは-CH2C(=O)NR19aR19bである。別の態様では、R19aおよびR19bは独立して、水素およびC1〜6アルキルからなる群より選択されるか; またはR19aおよびR19bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、6員の置換されていてもよいヘテロシクロを形成する。
別の態様では、本開示の化合物は、式VII〜IV、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Xは、-C≡C-、-CH2-、-O-、および-N(H)-からなる群より選択される。別の態様では、Xは-C≡C-である。別の態様では、Xは-CH2-である。別の態様では、Xは-O-である。別の態様では、Xは-N(H)-である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜IX、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、BはB-1である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、かつR16aは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A2は-C(R16b)=であり、かつR16bは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A3は-C(R16c)=であり、かつR16cは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A1は-N=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-N=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-N=である。別の態様では、Zは-CH2-である。別の態様では、Zは-C(=O)-である。別の態様では、R5は水素である。別の態様では、B-1は、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜IX、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、BはB-2である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜IX、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、BはB-3である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜IX、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、BはB-4である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、かつR16aは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A2は-C(R16b)=であり、かつR16bは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A3は-C(R16c)=であり、かつR16cは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A1は-N=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-N=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-N=である。別の態様では、Zは-CH2-である。別の態様では、Zは-C(=O)-である。別の態様では、R5は水素である。別の態様では、B-4は、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜IX、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、BはB-5である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、かつR16aは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A2は-C(R16b)=であり、かつR16bは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A3は-C(R16c)=であり、かつR16cは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A1は-N=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-N=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-N=である。別の態様では、Zは-CH2-である。別の態様では、Zは-C(=O)-である。別の態様では、R5は水素である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜IX、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、BはB-6である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、かつR16aは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A2は-C(R16b)=であり、かつR16bは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A3は-C(R16c)=であり、かつR16cは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A1は-N=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-N=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-N=である。別の態様では、Zは-CH2-である。別の態様では、Zは-C(=O)-である。別の態様では、R5は水素である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜IX、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、BはB-7である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、かつR16aは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A2は-C(R16b)=であり、かつR16bは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A3は-C(R16c)=であり、かつR16cは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A1は-N=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-N=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-N=である。別の態様では、Zは-CH2-である。別の態様では、Zは-C(=O)-である。別の態様では、R5は水素である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜IX、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、BはB-8である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、かつR16aは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A2は-C(R16b)=であり、かつR16bは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A3は-C(R16c)=であり、かつR16cは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A1は-N=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-N=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-N=である。別の態様では、Zは-CH2-である。別の態様では、Zは-C(=O)-である。別の態様では、R5は水素である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜IX、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、BはB-9である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜IX、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、BはB-10である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜IX、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、BはB-11である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜IX、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、BはB-12である。
別の態様では、本開示の化合物は、式I〜IX、XV〜XVII、またはXXVのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、BはB-13である。
別の態様では、本開示の化合物は、式XVIII:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、
式中、
R1は、水素および置換されていてもよいC1〜4アルキルからなる群より選択され;
R2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいC1〜4アルキル、および(アルコキシカルボニル)アルキルからなる群より選択されるか、または
R2aおよびR2bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって3〜6員シクロアルキルを形成し;
R3は、置換されていてもよいC6〜14アリールおよび置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
R4は、水素、ハロゲン、置換されていてもよいC1〜4アルキル、置換されていてもよいC2〜4アルケニル、置換されていてもよいC2〜4アルキニル、アラルキル、置換されていてもよいC6〜14アリール、置換されていてもよいC3〜12シクロアルキル、置換されていてもよい3〜14員ヘテロシクロ、および置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
Figure 2019526616
は縮合チエニル基もしくは縮合フェニル基であり、ここで、縮合フェニル基はR15でさらに置換されており;
Yは-N=であり;
R15は、水素、ハロゲン、C1〜4アルキル、およびアルコキシからなる群より選択され; かつ
R7は、置換されていてもよいアルキル、ヒドロキシアルキル、置換されていてもよいアリール、および置換されていてもよいヘテロアリールからなる群より選択される。
別の態様では、本開示の化合物は、式XIX:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、
式中、R1、R2a、R2b、R3、R4、およびR7は式XVIIIに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示の化合物は、式XVIIIまたは式XIXで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、式中、R3は置換されていてもよいフェニルである。
別の態様では、本開示の化合物は、式XVIIIまたは式XIXで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、式中、R1はC1〜4アルキルである。別の態様では、R1はメチルである。
別の態様では、本開示の化合物は、式XVIIIまたは式XIXで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、式中、R2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素およびC1〜4アルキルからなる群より選択される。
別の態様では、本開示の化合物は、式XX:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、
式中、R3、R4、およびR7は式XVIIIに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示の化合物は、式XXI:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、
式中、R2aはC1〜4アルキルであり、かつR3、R4、およびR7は式XVIIIに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示の化合物は、式XXII:
Figure 2019526616
で表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、
式中、R2aはC1〜4アルキルであり、かつR3、R4、およびR7は式XVIIIに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示の化合物は、式XVIII〜XXIIのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または水和物であり、式中、R4はC1〜4アルキルである。別の態様では、R4はメチルである。別の態様では、R4は水素である。
別の態様では、本開示の化合物は、式XXIII:
Figure 2019526616
で表される化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および水和物であり、
式中、R2aは、水素およびC1〜3アルキルからなる群より選択され; R17aおよびR17bはそれぞれ独立して、水素、C1〜4アルキル、ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、およびハロからなる群より選択され; かつR7は式XVIIに関して定義された通りである。別の態様では、R17aおよびR17bはそれぞれ独立して、水素およびハロからなる群より選択される。
別の態様では、本開示の化合物は、式XXIV:
Figure 2019526616
で表される化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および水和物であり、
式中、
R2aは、水素およびC1〜3アルキルからなる群より選択され;
R17aおよびR17bはそれぞれ独立して、水素、C1〜4アルキル、ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、およびハロからなる群より選択され;
Y1は、フェニレニルおよびヘテロアリーレニルからなる群より選択され;
Y2は、-O-および-N(H)-からなる群より選択されるか、または
Y2は存在せず;
R18は、-C≡CH、-CHO、-CO2H、-OH、およびハロからなる群より選択され; かつ
rは2、3、4、5、もしくは6である。
別の態様では、本開示の化合物は、式XXIVで表される化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および溶媒和物であり、式中、R17aおよびR17bはそれぞれ独立して、水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、Y1はヘテロアリーレニルである。
別の態様では、本開示の化合物は、表1の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および溶媒和物である。
別の態様では、本開示の化合物は、表1Aの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および溶媒和物である。
別の態様では、本開示の化合物は、表1および表1Aの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および溶媒和物である。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
Figure 2019526616
Figure 2019526616
Figure 2019526616
Figure 2019526616
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Figure 2019526616
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Figure 2019526616
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別の態様では、本開示の化合物は、表5の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および溶媒和物である。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
Figure 2019526616
別の態様では、本開示は、式I:
Figure 2019526616
を有する化合物を作製する方法を提供する。別の態様では、本開示は、式Iを有する化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物を作製する方法(方法A)を提供し、
式中、
R1は、水素および置換されていてもよいC1〜4アルキルからなる群より選択され;
R2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいC1〜4アルキル、(アルコキシカルボニル)アルキル、および-CH2C(=O)NR19aR19bからなる群より選択されるか、または
R2aおよびR2bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって3〜6員シクロアルキルを形成し;
R3は、置換されていてもよいC6〜14アリールおよび置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
R4は、水素、ハロゲン、置換されていてもよいC1〜4アルキル、置換されていてもよいC2〜4アルケニル、置換されていてもよいC2〜4アルキニル、アラルキル、置換されていてもよいC6〜14アリール、置換されていてもよいC3〜12シクロアルキル、置換されていてもよい3〜14員ヘテロシクロ、および置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
Figure 2019526616
は縮合チエニル基もしくは縮合フェニル基であり、ここで、縮合フェニル基はR15でさらに置換されており;
R15は、水素、ハロゲン、C1〜4アルキル、およびアルコキシからなる群より選択され;
Bは、E3ユビキチンリガーゼタンパク質のリガンドの一価の基であり、例えば、Bは、
Figure 2019526616
であり;
Lは、アルキレニル、ヘテロアルキレニル、-A-(CH2)m-W-(CH2)n-、-(CH2)m-W-(CH2)u-O-(CH2)v-、および-(CH2)m-W-[(CH2)w-O]x-(CH2)v-からなる群より選択され;
Aは、5員ヘテロアリーレニルおよび6員ヘテロアリーレニルからなる群より選択されるか、または
Aは存在せず;
Wは、フェニレニル、5員ヘテロアリーレニル、6員ヘテロアリーレニル、ヘテロシクレニル、およびシクロアルキレニルからなる群より選択され;
mは0、1、2、3、4、5、6、もしくは7であり;
nは0、1、2、3、4、5、6、7、もしくは8であり;
uは0、1、2、もしくは3であり;
vは1、2、3、もしくは4であり;
各wは独立して2、3、もしくは4であり;
xは2、3、もしくは4であり;
Xは、-C≡C-、-CH2-、-O-、-N(R2c)-、-C(=O)N(R2d)-、-N(R2e)C(=O)CH2O-、および-N(R2f)C(=O)CH2N(R2g)-からなる群より選択されるか、または
Xは存在せず;
ここで、-N(R2e)C(=O)CH2O-および-N(R2f)C(=O)CH2N(R2g)-のカルボキサミド窒素原子、ならびに-C(=O)N(R2d)-の炭素原子はLに結合しており;
R2c、R2d、R2e、R2f、およびR2gはそれぞれ独立して、水素およびC1〜4アルキルからなる群より選択され;
Zは、-CH2および-C(=O)-からなる群より選択され;
R5は、水素、メチル、およびフルオロからなる群より選択され;
A1は、-C(R16a)=および-N=からなる群より選択され;
A2は、-C(R16b)=および-N=からなる群より選択され;
A3は、-C(R16c)=および-N=からなる群より選択され;
R16aは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され;
R16bは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され;
R16cは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され;
R19aおよびR19bは独立して、水素、C1〜6アルキル、および置換されていてもよいアリールからなる群より選択されるか、または
R19aおよびR19bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4〜8員ヘテロシクロを形成し、
該方法は、以下の工程を含む:
(1) 式X:
Figure 2019526616
を有する化合物と、式XI:
Figure 2019526616
を有する化合物とを反応させる工程であって、
式X中、
X1は、-Brおよび-Iからなる群より選択され;
R1は、水素および置換されていてもよいC1〜4アルキルからなる群より選択され;
R2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいC1〜4アルキル、(アルコキシカルボニル)アルキル、および-CH2C(=O)NR19aR19bからなる群より選択されるか、または
R2aおよびR2bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって3〜6員シクロアルキルを形成し;
R3は、置換されていてもよいC6〜14アリールおよび置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
R4は、水素、ハロゲン、置換されていてもよいC1〜4アルキル、置換されていてもよいC2〜4アルケニル、置換されていてもよいC2〜4アルキニル、アラルキル、置換されていてもよいC6〜14アリール、置換されていてもよいC3〜12シクロアルキル、置換されていてもよい3〜14員ヘテロシクロ、および置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
Figure 2019526616
は縮合チエニル基もしくは縮合フェニル基であり、ここで、縮合フェニル基はR15でさらに置換されており; かつ
R15は、水素、ハロゲン、C1〜4アルキル、およびアルコキシからなる群より選択され;
R19aおよびR19bは独立して、水素、C1〜6アルキル、および置換されていてもよいアリールからなる群より選択されるか、または
R19aおよびR19bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4〜8員ヘテロシクロを形成し、
式XI中、
Bは、
Figure 2019526616
からなる群より選択され;
Lは、アルキレニル、ヘテロアルキレニル、-A-(CH2)m-W-(CH2)n-、-(CH2)m-W-(CH2)u-O-(CH2)v-、および-(CH2)m-W-[(CH2)w-O]x-(CH2)v-からなる群より選択され;
Aは、5員ヘテロアリーレニルおよび6員ヘテロアリーレニルからなる群より選択されるか、または
Aは存在せず;
Wは、フェニレニル、5員ヘテロアリーレニル、6員ヘテロアリーレニル、ヘテロシクレニル、およびシクロアルキレニルからなる群より選択され;
mは0、1、2、3、4、5、6、もしくは7であり;
nは0、1、2、3、4、5、6、7、もしくは8であり;
uは0、1、2、もしくは3であり;
vは1、2、3、もしくは4であり;
各wは独立して2、3、もしくは4であり;
xは2、3、もしくは4であり;
Xは、-C≡C-、-CH2-、-O-、-N(R2c)-、-C(=O)N(R2d)-、-N(R2e)C(=O)CH2O-、および-N(R2f)C(=O)CH2N(R2g)-からなる群より選択されるか、または
Xは存在せず;
ここで、-N(R2e)C(=O)CH2O-および-N(R2f)C(=O)CH2N(R2g)-のカルボキサミド窒素原子、ならびに-C(=O)N(R2d)-の炭素原子はLに結合しており;
R2c、R2d、R2e、R2f、およびR2gはそれぞれ独立して、水素およびC1〜4アルキルからなる群より選択され;
Zは、-CH2および-C(=O)-からなる群より選択され;
R5は、水素、メチル、およびフルオロからなる群より選択され;
A1は、-C(R16a)=および-N=からなる群より選択され;
A2は、-C(R16b)=および-N=からなる群より選択され;
A3は、-C(R16c)=および-N=からなる群より選択され;
R16aは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され;
R16bは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され; かつ
R16cは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択される、該工程、ならびに
(2) 式Iを有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を単離する工程。
式XIを有する非限定的で例示的な化合物は表2の化合物である。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
Figure 2019526616
Figure 2019526616
Figure 2019526616
Figure 2019526616
Figure 2019526616
別の態様では、本開示は、式I:
Figure 2019526616
を有する請求項1記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物を作製する方法(方法B)を提供し、
式中、
R1は、水素および置換されていてもよいC1〜4アルキルからなる群より選択され;
R2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいC1〜4アルキル、および(アルコキシカルボニル)アルキルからなる群より選択されるか、または
R2aおよびR2bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって3〜6員シクロアルキルを形成し;
R3は、置換されていてもよいC6〜14アリールおよび置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
R4は、水素、ハロゲン、置換されていてもよいC1〜4アルキル、置換されていてもよいC2〜4アルケニル、置換されていてもよいC2〜4アルキニル、アラルキル、置換されていてもよいC6〜14アリール、置換されていてもよいC3〜12シクロアルキル、置換されていてもよい3〜14員ヘテロシクロ、および置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
Figure 2019526616
は縮合チエニル基もしくは縮合フェニル基であり、ここで、縮合フェニル基はR15でさらに置換されており;
R15は、水素、ハロゲン、C1〜4アルキル、およびアルコキシからなる群より選択され;
Bは、
Figure 2019526616
であり;
Lは-W-(CH2)n-であり;
Wは、フェニレニル、5員ヘテロアリーレニル、および6員ヘテロアリーレニルからなる群より選択され;
nは1、2、3、4、5、6、7、もしくは8であり;
Xは-N(H)-であり;
Zは、-CH2および-C(=O)-からなる群より選択され;
R5は、水素、メチル、およびフルオロからなる群より選択され;
A1は、-C(R16a)=および-N=からなる群より選択され;
A2は、-C(R16b)=および-N=からなる群より選択され;
A3は、-C(R16c)=および-N=からなる群より選択され;
R16aは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され;
R16bは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され; かつ
R16cは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され、
該方法は、以下の工程を含む:
(1) 式XII:
Figure 2019526616
を有する化合物と、式XIII:
Figure 2019526616
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物とを縮合して、
式XIV:
Figure 2019526616
を有する化合物を供給する工程であって、
式XII中、
R1は、水素および置換されていてもよいC1〜4アルキルからなる群より選択され;
R2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいC1〜4アルキル、および(アルコキシカルボニル)アルキルからなる群より選択されるか、または
R2aおよびR2bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって3〜6員シクロアルキルを形成し;
R3は、置換されていてもよいC6〜14アリールおよび置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
R4は、水素、ハロゲン、置換されていてもよいC1〜4アルキル、置換されていてもよいC2〜4アルケニル、置換されていてもよいC2〜4アルキニル、アラルキル、置換されていてもよいC6〜14アリール、置換されていてもよいC3〜12シクロアルキル、置換されていてもよい3〜14員ヘテロシクロ、および置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
Figure 2019526616
は縮合チエニル基もしくは縮合フェニル基であり、ここで、縮合フェニル基はR15でさらに置換されており;
R15は、水素、ハロゲン、C1〜4アルキル、およびアルコキシからなる群より選択され;
Lは-W-(CH2)n-であり;
Wは、フェニレニル、5員ヘテロアリーレニル、および6員ヘテロアリーレニルからなる群より選択され; かつ
nは0、1、2、3、4、5、6、もしくは7であり、
式XIII中、
Zは、-CH2および-C(=O)-からなる群より選択され;
R5は、水素、メチル、およびフルオロからなる群より選択され;
A1は、-C(R16a)=および-N=からなる群より選択され;
A2は、-C(R16b)=および-N=からなる群より選択され;
A3は、-C(R16c)=および-N=からなる群より選択され;
R16aは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され;
R16bは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され; かつ
R16cは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択される、該工程、ならびに
(2) 式XIVを有する化合物を還元して、式Iを有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を供給する工程。
別の態様では、本開示は、式II:
Figure 2019526616
で表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、R1、R2a、R2b、R3、R4、L、X、およびBは式Iに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示は、式Iまたは式IIで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、R3は置換されていてもよいフェニルである。
別の態様では、本開示は、式Iまたは式IIで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、R1はC1〜4アルキルである。別の態様では、R1はメチルである。
別の態様では、本開示は、式Iまたは式IIで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、R2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素およびC1〜4アルキルからなる群より選択される。
別の態様では、本開示は、式III:
Figure 2019526616
で表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、R3、R4、L、X、およびBは式Iに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示は、式IV:
Figure 2019526616
で表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、R2aはC1〜4アルキルであり、R3、R4、L、X、およびBは式Iに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示は、式V:
Figure 2019526616
で表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、R2aはC1〜4アルキルであり、R3、R4、L、X、およびBは式Iに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示は、式I〜Vのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、R4は、C1〜4アルキルである。別の態様では、R4はメチルである。別の態様では、R4は水素である。
別の態様では、本開示は、式VI:
Figure 2019526616
で表される化合物ならびにその薬学的に許容される塩および水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、R2aは、水素およびC1〜3アルキルからなる群より選択され; R17aおよびR17bはそれぞれ独立して、水素、C1〜4アルキル、ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、およびハロからなる群より選択され; L、X、およびBは式Iに関して定義された通りである。別の態様では、R17aおよびR17bはそれぞれ独立して、水素およびハロからなる群より選択される。
別の態様では、本開示は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、LはC1〜12アルキレニルである。別の態様では、Lは-CH2-、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH2(CH2)2CH2-、-CH2(CH2)3CH2-、-CH2(CH2)4CH2-、-CH2(CH2)5CH2-、および-CH2(CH2)6CH2-からなる群より選択される。
別の態様では、本開示は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、Lは3〜12員ヘテロアルキレニルである。別の態様では、Lは-(CH2)oO-(CH2CH2O)p-(CH2)q-であり; oは1、2、または3であり; pが0、1、2、3、4、または5であり; qは1、2、または3である。
別の態様では、本開示は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、Lは、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。
別の態様では、本開示は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、Lは-(CH2)m-W-(CH2)n-である。別の態様では、Wはフェニレニルである。別の態様では、Wは5員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Wは6員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、mは0である。別の態様では、nは1、2、3、4、または5である。
別の態様では、本開示は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、本開示の中間体は、式XIで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物であり、式中、Lは-(CH2)m-W-(CH2)u-O-(CH2)v-である。別の態様では、Wはフェニレニルである。別の態様では、Wは5員ヘテロアリーレニルである。別の態様では、Wは6員ヘテロアリーレニルである。
別の態様では、本開示は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、Lは、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。別の態様では、mは0である。別の態様では、nは1、2、3、4、または5である。
別の態様では、本開示は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、Lは、
Figure 2019526616
からなる群より選択され; Q3は-O-、-S-、および-N(R6)-からなる群より選択され; かつ、R6は水素およびC1〜4アルキルからなる群より選択される。別の態様では、mは0である。別の態様では、nは1、2、3、4、または5である。別の態様では、nは2、3、または4である。別の態様では、LはL-3である。別の態様では、LはL-4である。別の態様では、LはL-5である。別の態様では、LはL-6である。別の態様では、LはL-7である。別の態様では、LはL-8である。別の態様では、LはL-9である。
別の態様では、本開示は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または水和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、Lは、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。別の態様では、mは0である。別の態様では、nは1、2、3、4、または5である。別の態様では、nは2、3、または4である。別の態様では、LはL-10である。別の態様では、LはL-11である。別の態様では、LはL-12である。別の態様では、LはL-13である。
別の態様では、本開示は、式I〜VIのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、Lは-(CH2)m-W-(CH2)u-O-(CH2)v-であり; Wは、5員ヘテロアリーレニルおよび置換されていてもよい6員ヘテロアリーレニルからなる群より選択され; mは0、1、2、3、4、5、6、または7であり; uは0であり; vは1、2、3、または4である。別の態様では、mは0である。
別の態様では、本開示は、式VII:
Figure 2019526616
で表される化合物およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、nは2、3、4、または5であり、R2a、R17a、R17b、X、B、およびnは式VIに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示は、式VIII:
Figure 2019526616
で表される化合物およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、nは2、3、4、または5であり、R2a、R17a、R17b、X、B、およびnは式VIに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示は、式IX:
Figure 2019526616
で表される化合物およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、nは2、3、4、または5であり、R2a、R17a、R17b、X、B、およびnは式VIに関して定義された通りである。
別の態様では、本開示は、式VII〜IXのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、R2aは水素である。別の態様では、R2aはメチルである。
別の態様では、本開示は、式VII〜IXのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、Xは-C≡C-、-CH2-、-O-、および-N(H)-からなる群より選択される。別の態様では、Xは-C≡C-である。別の態様では、Xは-CH2-である。別の態様では、Xは-O-である。別の態様では、Xは-N(H)-である。
別の態様では、本開示は、式I〜IXのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物を作製するための方法、例えば方法Aまたは方法Bを提供し、式中、BはB-1である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、かつR16aは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A2は-C(R16b)=であり、かつR16bは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A3は-C(R16c)=であり、かつR16cは水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A1は-N=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-N=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-N=である。別の態様では、Zは-CH2-である。別の態様では、Zは-C(=O)-である。別の態様では、R5は水素である。別の態様では、B-1は、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。
別の態様では、本開示は、式I〜IXのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物を作製するための方法、例えば方法Aを提供し、式中、BはB-2である。
別の態様では、本開示は、式I〜IXのいずれか1つで表される化合物、およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物を作製するための方法、例えば方法Aを提供し、式中、BはB-3である。
別の態様では、本開示は、式I〜IXのいずれか1つで表される化合物およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物を作製するための方法、例えば方法Aを提供し、式中、BはB-4である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、かつR16aは、水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A2は-C(R16b)=であり、かつR16bは、水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A3は-C(R16c)=であり、かつR16cは、水素およびハロからなる群より選択される。別の態様では、A1は-N=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-N=であり、かつA3は-C(R16c)=である。別の態様では、A1は-C(R16a)=であり、A2は-C(R16b)=であり、かつA3は-N=である。別の態様では、Zは-CH2-である。別の態様では、Zは-C(=O)-である。別の態様では、R5は水素である。別の態様では、B-4は、
Figure 2019526616
からなる群より選択される。
本開示の化合物は、BETブロモドメインタンパク質を阻害または分解し、種々の疾患および状態の処置または予防において有用である。特に、本開示の化合物は、BETブロモドメインタンパク質の阻害または分解が有益性を示す疾患または状態、例えばがんおよび増殖性疾患を処置または予防する方法において有用である。本開示の治療方法は、それを必要とする個体に治療有効量の本開示の化合物を投与する段階を含む。本方法はまた、個体に本開示の化合物に加えて第2の治療用物質を投与する段階を含む。第2の治療用物質は、それを必要とする個体が罹患している疾患または状態を処置するのに有用であることが知られている薬物、例えば特定のがんを処置するのに有用であることが知られている化学療法剤および/または放射線より選択される。
一態様では、第2の治療用物質はMCL-1阻害物質である。別の態様では、第2の治療用物質はBCL-XL阻害物質、例えばABT-199(ベネトクラクス)である。
本開示の化合物の塩、水和物、および溶媒和物も、本明細書に開示される方法において使用することができる。本開示は、本開示の化合物のすべてのありうる立体異性体および幾何異性体をさらに含み、ラセミ化合物および光学活性異性体の両方を含む。単一の鏡像異性体としての本開示の化合物が望ましい場合は、最終生成物の分割によって、または異性体的に純粋な出発原料からのもしくはキラル補助試薬の使用による立体特異的合成によって、得ることができる。例えばMa et al., Tetrahedron: Asymmetry, 8(6), pages 883-888 (1997)を参照。最終生成物、中間体、または出発原料の分割は、当技術分野において公知の任意の好適な方法で実現することができる。さらに、本開示の化合物の互変異性体が可能である状況では、本開示は本化合物のすべての互変異性形態を含むように意図されている。
本開示は、本開示の化合物の塩の調製および使用を包含する。本明細書において使用される「薬学的に許容される塩」という用語は、本開示の化合物の塩または双性イオン形態を意味する。本開示の化合物の塩は、本化合物の最終単離および精製中に調製してもよく、本化合物と好適なカチオンを有する酸とを反応させることで別途調製してもよい。本開示の化合物の薬学的に許容される塩は、薬学的に許容される酸と形成される酸付加塩でありうる。薬学的に許容される塩を形成するために使用可能な酸の例としては硝酸、ホウ酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸、およびリン酸などの無機酸、ならびにシュウ酸、マレイン酸、コハク酸、およびクエン酸などの有機酸が挙げられる。本開示の化合物の塩の非限定的な例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、硫酸水素塩、酪酸塩、カンファー酸塩、カンファースルホン酸塩、ジグルコン酸塩、グリセリンリン酸塩、0.5硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ギ酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、アスコルビン酸塩、イセチオン酸塩、サリチル酸塩、メタンスルホン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、ナフチレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、炭酸水素塩、パラトルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、グルコン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンジスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、およびp-トルエンスルホン酸塩が挙げられるがそれらに限定されない。さらに、本開示の化合物中に存在する使用可能なアミノ基を、塩化、臭化、およびヨウ化メチル、エチル、プロピル、およびブチル; 硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミル; 塩化、臭化、およびヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステリル; ならびに臭化ベンジルおよびフェネチルによって四級化することができる。上記に照らせば、本明細書に現れる本開示の化合物への任意の言及は、本開示の化合物、および薬学的に許容されるその塩、水和物、または溶媒和物を含むように意図されている。
本開示は、本開示の化合物の溶媒和物の調製および使用を包含する。溶媒和物は、通常は本化合物の生理活性または毒性を著しく改変することはなく、したがって薬理学的等価物として機能しうる。本明細書において使用される「溶媒和物」という用語は、本開示の化合物と溶媒分子との組み合わせ、物理的会合、および/または溶媒和、例えば、溶媒分子対本開示の化合物の比がそれぞれ約2:1、約1:1、または約1:2である二溶媒和物、一溶媒和物、または半溶媒和物のことである。この物理的会合は、水素結合を含む様々な程度のイオン結合および共有結合を包含する。特定の場合では、例えば1個または複数の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれる場合では、溶媒和物を単離することができる。したがって、「溶媒和物」は溶液相の溶媒和物および単離可能な溶媒和物の両方を包含する。本開示の化合物は、水、メタノール、およびエタノールなどの薬学的に許容される溶媒との溶媒和形態として存在してもよく、本開示は、本開示の化合物の溶媒和形態および非溶媒和形態の両方を含むように意図されている。溶媒和物の1つの種類は水和物である。「水和物」は、溶媒分子が水である溶媒和物の特定の部分群に関する。通常、溶媒和物は薬理学的等価物として機能しうる。溶媒和物の調製は当技術分野において公知である。例えば、フルコナゾールと酢酸エチルとの溶媒和物およびフルコナゾールと水との溶媒和物の調製が記載されているM. Caira et al, J. Pharmaceut. Sci., 93(3):601-611 (2004)を参照。溶媒和物、半溶媒和物、水和物などの同様の調製はvan Tonder et al., AAPS Pharm. Sci. Tech., 5(1):Article 12 (2004)およびA.L. Bingham et al., Chem. Commun. 603-604 (2001)に記載されている。溶媒和物を調製する通常の非限定的な過程は、本開示の化合物を所望の溶媒(有機溶媒、水、またはその混合物)を20℃超〜約25℃の温度で溶解させること、次に結晶を形成するために十分な速度で溶液を冷却すること、および公知の方法、例えば濾過によって結晶を単離することを包含するであろう。溶媒和物の結晶中の溶媒の存在を確認するために、赤外分光法などの分析技術を使用することができる。
本開示は、BETブロモドメインタンパク質の阻害または分解が有益な効果を有する種々の疾患および状態の処置用のBETブロモドメインタンパク質の阻害物質または分解物質としての、本開示の化合物を提供する。通常、本開示の化合物は、100μM未満、例えば50μM未満、25μM未満、および5μM未満、約1μM未満、約0.5μM未満、または約0.1μM未満のBETブロモドメインに対する結合親和性(IC50)を有する。一態様では、本開示は、それを必要とする個体に治療有効量の本開示の化合物を投与する段階を含む、BETブロモドメインタンパク質の阻害または分解が有益性を示す疾患または状態に罹患した個体を処置する方法に関する。
本開示の化合物が1つまたは複数のBETブロモドメインタンパク質の阻害物質または分解物質であることから、BETブロモドメインタンパク質が媒介するいくつかの疾患および状態を、これらの化合物を使用して処置することができる。したがって、本開示は一般に、動物に1つまたは複数の本開示の化合物の有効量を投与する段階を含む、BRD2、BRD3、BRD4、BRD-t、またはそのアイソフォームもしくは変異体の阻害または分解に応答する状態または障害に罹患しているかまたは罹患する危険性がある該動物、例えばヒトにおいて該状態または障害を処置する方法に関する。一態様では、状態または障害はBRD4の阻害または分解に応答する。
本開示はさらに、それを必要とする動物に少なくとも1つの本開示の化合物の有効量を投与する段階を含む、該動物においてBETブロモドメインタンパク質を阻害または分解する方法に関する。
本開示の方法は、本開示の化合物を純化合物としてまたは薬学的組成物として投与することで達成することができる。本開示の化合物の薬学的組成物または純化合物の投与は、関心対象の疾患または状態の発症中または発症後に行うことができる。通常、薬学的組成物は無菌であり、投与される際に有害反応を引き起こす毒性化合物、発がん性化合物、または変異原性化合物を含まない。別々にまたは一緒に包装された、本開示の化合物、ならびに任意で、BETブロモドメインの阻害または分解が有益性を示す疾患および状態の処置において有用な第2の治療用物質と、これらの有効物質を使用するための説明書を有する挿入物とを含む、キットがさらに提供される。
一態様では、本開示の化合物は、BETブロモドメインタンパク質の阻害または分解が有益性を示す疾患または状態の処置において有用な第2の治療用物質との組み合わせで投与される。第2の治療用物質は本開示の化合物とは異なる。所望の効果を実現するために、本開示の化合物および第2の治療用物質を同時投与または順次投与することができる。さらに、本開示の化合物および第2の治療用物質を単一の組成物または2つの別々の組成物から投与することができる。
第2の治療用物質は、その所望の治療効果を実現する量で投与される。各第2の治療用物質の有効投与量範囲は当技術分野において公知であり、第2の治療用物質は、それを必要とする個体にそのような既定の範囲内で投与される。
本開示の化合物および第2の治療用物質は、1つの単位剤形として一緒に、または複数の単位剤形として別々に投与することができ、後者では、本開示の化合物は第2の治療用物質の前に投与されるか、またはその逆である。本開示の化合物の1つもしくは複数の剤形、および/または第2の治療用物質の1つもしくは複数の剤形を投与することができる。したがって、本開示の化合物を、例えば抗がん剤であるがそれに限定されない1つまたは複数の第2の治療用物質との組み合わせで使用することができる。
本開示の方法によって処置可能な疾患および状態としては、がんおよび他の増殖性障害、炎症性疾患、敗血症、自己免疫疾患、およびウイルス感染症が挙げられるがそれらに限定されない。一態様では、ヒト患者は、該患者においてBETブロモドメインタンパク質を阻害または分解するために十分な量で投与される本開示の化合物、または本開示の化合物を含む薬学的組成物で処置される。
一態様では、本開示の化合物によって処置または予防される疾患はがんである。別の局面では、本開示は、それを必要とする対象に治療有効量の本開示の化合物を投与する段階を含む、該対象においてがんを処置または予防する方法を提供する。特定の機構に限定されるものではないが、いくつかの態様では、本開示の化合物は、BETブロモドメインタンパク質を阻害または分解することでがんを処置または予防することができる。処置可能ながんの例としては、表3のがんのいずれか1つまたは複数が挙げられるがそれらに限定されない。
Figure 2019526616
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別の態様では、がんは、白血病、例えば急性単球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、および混合型白血病(MLL)より選択される白血病である。別の態様では、がんはNUT正中線がんである。別の態様では、がんは多発性骨髄腫である。別の態様では、がんは小細胞肺がん(SCLC)などの肺がんである。別の態様では、がんは神経芽腫である。別の態様では、がんはバーキットリンパ腫である。別の態様では、がんは子宮頸がんである。別の態様では、がんは食道がんである。別の態様では、がんは卵巣がんである。別の態様では、がんは結腸直腸がんである。別の態様では、がんは前立腺がんである。別の態様では、がんは乳がんである。別の態様では、がんはトリプルネガティブ乳がん(TNBC)である。
別の態様では、本開示は、良性軟組織腫瘍、骨腫瘍、脳腫瘍および脊髄腫瘍、眼瞼腫瘍および眼窩腫瘍、肉芽腫、脂肪腫、髄膜腫、多発性内分泌腫瘍症、鼻ポリープ、下垂体腫瘍、プロラクチノーマ、偽脳腫瘍、脂漏性角化症、胃ポリープ、甲状腺結節、膵嚢胞性腫瘍、血管腫、声帯結節、声帯ポリープ、および声帯嚢胞、キャッスルマン病、慢性毛巣疾患、皮膚線維腫、毛髪嚢腫、化膿性肉芽腫、ならびに若年性ポリープ症候群などであるがそれらに限定されない良性増殖性障害を処置する方法を提供する。
また、本開示の化合物は、そのような処置を必要とする哺乳動物、特にヒトへの有効量の本化合物の投与によって、感染性および非感染性の炎症事象ならびに自己免疫疾患および他の炎症性疾患を処置することもできる。本明細書に記載の化合物および方法を使用して処置される自己免疫性および炎症性の疾患、障害、および症候群の例としては、骨盤内炎症性疾患、尿道炎、皮膚日焼け、副鼻腔炎、間質性肺炎、脳炎、髄膜炎、心筋炎、腎炎、骨髄炎、筋炎、肝炎、胃炎、腸炎、皮膚炎、歯肉炎、虫垂炎、膵炎、胆嚢炎、無ガンマグロブリン血症、乾癬、アレルギー、クローン病、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、シェーグレン病、組織移植片拒絶反応、移植臓器超急性拒絶反応、喘息、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、多腺性自己免疫疾患(多腺性自己免疫症候群としても知られる)、自己免疫性脱毛症、悪性貧血、糸球体腎炎、皮膚筋炎、多発性硬化症、強皮症、血管炎、自己免疫性溶血性状態および自己免疫性血小板減少性状態、グッドパスチャー症候群、アテローム性動脈硬化症、アジソン病、パーキンソン病、アルツハイマー病、I型糖尿病、敗血症性ショック、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ、乾癬性関節炎、若年性関節炎、変形性関節症、慢性特発性血小板減少性紫斑病、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、アトピー性皮膚炎、変性関節疾患、白斑、自己免疫性下垂体機能低下症、ギラン・バレー症候群、ベーチェット病、強皮症、菌状息肉症、急性炎症反応(急性呼吸促迫症候群および虚血/再灌流障害などの)、ならびにグレーブス病が挙げられる。
別の態様では、本開示は、そのような処置を必要とする哺乳動物、特にヒトへの有効量の本開示の化合物の投与によって、LPS誘発性エンドトキシンショックおよび/または細菌性敗血症などの全身性炎症反応症候群を処置する方法を提供する。
別の態様では、本開示は、ウイルス感染症およびウイルス疾患を処置するための方法を提供する。本明細書に記載の化合物および方法を使用して処置されるウイルス感染症およびウイルス疾患の例としては、ヒトパピローマウイルス、ヘルペスウイルス、エプスタイン・バーウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、B型肝炎ウイルス、およびC型肝炎ウイルスを含むがそれらに限定されないエピソームベースのDNAウイルスが挙げられる。
別の態様では、本開示は、そのような治療を必要とする対象に治療有効量の本開示の化合物を投与することによって、上記の疾患、特にがん、炎症性疾患、および/またはウイルス性疾患においてインビボでタンパク質メチル化、遺伝子発現、細胞増殖、細胞分化、および/またはアポトーシスを調節する治療方法を提供する。
別の態様では、本開示は、細胞と本開示の化合物とを接触させることによって内在性プロモーター活性または異種プロモーター活性を制御する方法を提供する。
別の態様では、本開示は、がん、例えばトリプルネガティブ乳がん(「TNBC」)、白血病、去勢抵抗性前立腺がん(「CRPC」)を有する患者のための個別的医療の手順を提供し、個々のがん患者に好結果をもたらす可能性が最も高い処置選択肢の選択を包含する。別の局面では、本開示は、TNBC、白血病、またはCRPCなどのがんを有する患者において処置結果を、例えば好ましい応答または処置成功の可能性を予測するためのアッセイの使用に関する。
別の態様では、本開示は、本開示の化合物によるがんの処置について患者、例えばヒト対象を選択する方法を提供し、該方法は、該患者から生体試料、例えば血液細胞を得る段階、該患者由来の該生体試料をバイオマーカーの存在について試験する段階、および該生体試料が該バイオマーカーを含む場合に処置について該患者を選択する段階を含む。別の態様では、本方法は、生体試料がバイオマーカーを含む場合に患者に治療有効量の本開示の化合物を投与する段階をさらに含む。バイオマーカーの例としては、MCL-1の過剰発現、BCL-XLの過剰発現、ならびにMCL-1およびBCL-XLの同時過剰発現が挙げられるがそれらに限定されない。
別の態様では、本開示は、がん、例えばTNBC、白血病、またはCRPCを有する患者において処置結果を予測する方法を提供し、該方法は、該患者から生体試料を得る段階、該患者由来の該生体試料をバイオマーカー、例えばMCL-1の過剰発現、BCL-XLの過剰発現、ならびにMCL-1およびBCL-XLの同時過剰発現の存在について試験する段階を含み、該バイオマーカーの検出が、該患者が治療有効量の本開示の化合物の投与に好ましく応答することを示す。好ましい応答としては、血液学的応答、例えば患者中の血球数、すなわち白血球、赤血球、および血小板の数の正常化(簡易血液検査により検出可能)、細胞遺伝学的応答、例えば患者中のフィラデルフィア染色体陽性細胞の数の減少もしくは消失(標準的実験法により検出可能)、ならびに/または分子応答、例えば患者中の異常BCR-ABLタンパク質の量の減少もしくは消失(PCRアッセイにより検出可能)が挙げられるがそれらに限定されない。
別の態様では、本開示は、がん、例えばTNBC、白血病、またはCRPCを処置する方法を提供し、該方法は、患者の細胞がバイオマーカー、例えばMCL-1の過剰発現、BCL-XLの過剰発現、ならびにMCL-1およびBCL-XLの同時過剰発現を含む、がんを有する患者、例えばヒト対象に治療有効量の本開示の化合物を投与する段階を含む。一態様では、患者の細胞がバイオマーカーを含むと判定された後に、患者が本開示の化合物による処置について選択される。
別の態様では、がんを有する患者を処置する方法は、該患者から生体試料を得る段階、該生体試料がMCL-1およびBCL-XLの同時過剰発現を含むか否かを判定する段階、ならびに、該生体試料がMCL-1およびBCL-XLの同時過剰発現を含む場合に該患者に治療有効量の本開示の化合物を投与する段階を含む。別の態様では、本方法は、治療有効量のMCL-1阻害物質、治療有効量のBCL-XL阻害物質、または治療有効量のMCL-1阻害物質およびBCL-XL阻害物質の両方を投与する段階をさらに含む。
本明細書において使用される「バイオマーカー」という用語は、患者においてインビボでまたは患者から得られる生体試料中で検出および/または定量化することができる任意の生体化合物、例えばタンパク質、タンパク質の断片、ペプチド、ポリペプチド、核酸などを意味する。さらに、バイオマーカーは、完全な分子全体であってもよく、その一部分または断片であってもよい。一態様では、バイオマーカーの発現レベルが測定される。バイオマーカーの発現レベルは、例えばバイオマーカーのタンパク質またはRNA(例えばmRNA)レベルを検出することで測定可能である。いくつかの態様では、バイオマーカーの一部分または断片を、例えば抗体または他の特異的結合物質により検出または測定することができる。いくつかの態様では、バイオマーカーの測定可能な局面が、患者の所与の状態、例えばがんの特定のステージに関連している。タンパク質またはRNAレベルで検出されるバイオマーカーでは、そのような測定可能な局面として、患者中の、または該患者から得られる生体試料中のバイオマーカーの存在、非存在、または濃度(すなわち発現レベル)を例えば挙げることができる。核酸レベルで検出されるバイオマーカーでは、そのような測定可能な局面として、バイオマーカーの対立遺伝子バージョン、または、本明細書においては変異状態とも呼ばれるバイオマーカーの変異の種類、速度、および/もしくは程度を例えば挙げることができる。
タンパク質またはRNAの発現レベルに基づいて検出されるバイオマーカーでは、例えば、異なる群におけるバイオマーカーの発現レベルの平均値または中央値が統計的に有意であると計算される場合、異なる表現型状態間で測定される発現レベルは異なるものと見なされうる。統計的有意性に関する一般的な検定としては特にt検定、ANOVA、クラスカル・ワリス、ウィルコクソン、マン・ホイットニー、マイクロアレイの有意性解析、オッズ比などが挙げられる。バイオマーカーは、単独または組み合わせで、対象が1つの表現型状態または別の表現型状態に属する相対的可能性の尺度となる。したがって、バイオマーカーは、疾患マーカーとして、また、特定の治療的処置レジメンが有益な患者結果をおそらく生じさせることの指標として特に有用である。
一態様では、バイオマーカーはMCL-1、BCL-XL、またはMCL-1およびBCL-XLである。別の態様では、MCL-1、BCL-XL、またはMCL-1およびBCL-XLの測定可能な局面は、過剰発現状態、例えばMCL-1およびBCL-XLの同時過剰発現である。
したがって、本開示の特定の局面では、バイオマーカーは、1つの表現型状態を示す対象(例えばMCL-1およびBCL-XLの同時過剰発現を示す、がん、例えばTNBCを有する患者)において、別の表現型状態を示す対象(例えば正常非罹患者または変異保有細胞を示さないがんを有する患者)とは異なって存在する、MCL-1、BCL-XL、またはMCL-1およびBCL-XLである。
本明細書において使用される「バイオマーカー」という用語は、個々の生体化合物、例えばMCL-1、BCL-XL以外にも、複数の生体化合物の群またはセットを含むように意図されている。例えば、MCL-1およびBCL-XLの組み合わせはバイオマーカーを含みうる。したがって、「バイオマーカー」は、1種類、2種類、3種類、4種類、5種類、6種類、7種類、8種類、9種類、10種類、15種類、20種類、25種類、30種類、またはそれ以上の生体化合物を含みうる。
患者中のバイオマーカーの発現レベルまたは変異状態の判定を、当技術分野において公知である多くの方法のいずれかを使用して行うことができる。患者中または生体試料中で特定のタンパク質を定量化しかつ/またはMCL-1および/もしくはBCL-XLの過剰発現を検出するための、当技術分野において公知である任意の方法を、本開示の方法において使用することができる。例としてはPCR(ポリメラーゼ連鎖反応法)もしくはRT-PCR、ノーザンブロット法、ウエスタンブロット法、ELISA(酵素結合免疫吸着測定法)、RIA(放射免疫測定法)、RNA発現の遺伝子チップ解析、免疫組織化学的検査、または免疫蛍光法が挙げられるがそれらに限定されない(例えばSlagle et al. Cancer 83:1401 (1998)を参照)。本開示の特定の態様は、バイオマーカーのRNA発現(転写)が判定される方法を含む。本開示の他の態様は、生体試料中のタンパク質発現が判定される方法を含む。例えばHarlow et al., Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY, (1988)およびAusubel et al., Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, New York 3rd Edition, (1995)を参照。ノーザンブロット法またはRT-PCR解析では、RNアーゼフリー技術を使用してRNAを腫瘍組織試料から単離する。この技術は当技術分野において周知である。
患者においてインビボで定量化される場合、MCL-1またはその変種などのタンパク質の発現レベルは、MCL-1に特異的に結合する抗体を投与し(例えば米国特許出願公開第2006/0127945号を参照)、結合の程度を判定することで判定可能である。抗体を例えば炭素11、窒素13、酸素15、およびフッ素18などの放射性同位体で検出可能に標識することができる。次に標識を陽電子放射断層撮影(PET)により検出することができる。
本開示の一態様では、生体試料が患者から得られ、生検材料中の細胞がバイオマーカーの発現または変異状態の判定のためにアッセイされる。
本開示の一態様では、PET画像化がバイオマーカー発現を判定するために使用される。
本開示の別の態様では、腫瘍細胞試料中のバイオマーカー転写のノーザンブロット解析が行われる。ノーザン解析は、試料中のmRNAレベルの検出および/または定量化のための標準的方法である。最初に、ノーザンブロット解析を使用してアッセイされるべき試料からRNAを単離する。解析においては、最初にRNA試料を変性条件下、アガロースゲル中で電気泳動法によってサイズ分離する。次にRNAを膜にトランスファーし、架橋させ、標識プローブとハイブリダイズする。通常、ノーザンハイブリダイゼーションは、放射標識もしくは非同位体標識DNAをインビトロで重合すること、またはハイブリダイゼーションプローブとしてのオリゴヌクレオチドの生成を包含する。通常は、RNA試料を保持する膜をプローブハイブリダイゼーションの前にプレハイブリダイズまたはブロッキングして、プローブが膜をコーティングすることを防止し、それにより非特異的バックグラウンドシグナルを減少させる。ハイブリダイゼーション後に、通常、ハイブリダイズされていないプローブを数回交換される緩衝液中で洗浄することで取り除く。洗浄条件およびハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーは、どの当業者であっても設計、選択、および実行可能である。検出は、検出可能に標識されたプローブおよび好適な検出方法を使用して達成される。放射標識プローブおよび非放射標識プローブならびにそれらの使用は当技術分野において周知である。アッセイされるバイオマーカーの存在および/または相対発現レベルは、例えば濃度測定を使用して定量化可能である。
本開示の別の態様では、バイオマーカーの発現および/または変異状態がRT-PCRを使用して判定される。RT-PCRは、標的遺伝子のPCR増幅の進行のリアルタイム検出を可能にする。本開示のバイオマーカーの発現および/または変異状態を検出するために必要なプライマーおよびプローブの設計は、当業者の技量の範囲内である。RT-PCRを使用して、腫瘍組織試料中の本開示のバイオマーカーをコードするRNAのレベルを測定することができる。本開示の一態様では、生体試料由来のRNAをRNアーゼフリー条件下で単離した後、逆転写酵素による処理によってDNAに変換する。RNAからDNAへの逆転写酵素変換のための方法は当技術分野において周知である。PCRに関する説明は以下の参照文献に示されている: Mullis et al., Cold Spring Harbor Symp. Quant. Biol. 51:263 (1986); EP 50,424; EP 84,796; EP 258,017; EP 237,362; EP 201,184; 米国特許第4,683,202号; 同第4,582,788号; 同第4,683,194号。
RT-PCRプローブは、標的増幅産物(バイオマーカー遺伝子)とハイブリダイズされるオリゴヌクレオチドを加水分解するためにPCRに使用されるDNAポリメラーゼの5'-3'ヌクレアーゼ活性に依存する。RT-PCRプローブは、5'末端に結合している蛍光レポーター色素と、3'末端に結合している消光部分と(またはその逆)を有する、オリゴヌクレオチドである。これらのプローブは、PCR産物の内部領域とハイブリダイズされるように設計されている。ハイブリダイズされていない状態では、蛍光と消光分子とが近接していることで、プローブ由来の蛍光シグナルの検出が妨げられる。PCR増幅中に、RT-PCRプローブが結合している鋳型をポリメラーゼが複製すると、ポリメラーゼの5'-3'ヌクレアーゼ活性によりプローブが切断される。これにより蛍光色素と消光色素とが分離され、FRETはもはや生じない。したがって、蛍光がプローブ切断量に比例して各サイクルで増大する。反応により放出される蛍光シグナルを、市販の機器を用い、日常的かつ慣習的な技術を使用して、経時的に測定または追跡することができる。
本開示のさらに別の態様では、バイオマーカーによりコードされるタンパク質の発現がウエスタンブロット解析により検出される。ウエスタンブロット法(免疫ブロット法としても知られる)は、組織ホモジネートまたは組織抽出物の所与の試料中でのタンパク質検出のための方法である。この方法では、ゲル電気泳動を使用して変性タンパク質を質量分離する。次にタンパク質をゲルから膜(例えばニトロセルロースまたはポリフッ化ビニリデン(PVDF))上にトランスファーし、膜上で、該タンパク質に特異的に結合する一次抗体を使用して該タンパク質を検出する。次に、検出可能な標識(例えばビオチン、西洋ワサビペルオキシダーゼ、またはアルカリホスファターゼ)と結合した二次抗体によって結合抗体を検出することができる。二次標識シグナルの検出はタンパク質の存在を示す。
本開示のさらに別の態様では、バイオマーカーによりコードされるタンパク質の発現が酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)により検出される。本開示の一態様では、「サンドイッチELISA」は、プレートを捕捉抗体でコーティングする段階; 存在する任意の抗原が捕捉抗体に結合する試料を加える段階; やはり抗原に結合する検出抗体を加える段階; 検出抗体に結合する酵素結合二次抗体を加える段階; および二次抗体上で酵素によって検出可能形態に変換される基質を加える段階を含む。二次抗体由来のシグナルの検出はバイオマーカー抗原タンパク質の存在を示す。
本開示のさらに別の態様では、バイオマーカーの発現が遺伝子チップまたはマイクロアレイの使用により評価される。この技術は、当技術分野において保持される通常の技能の範囲内である。
本明細書において使用される「生体試料」という用語は、MCL-1および/またはBCL-XLなどのバイオメーカーの発現状態を検出するために好適な、患者由来の任意の組織または体液を意味する。有用な生体試料の例としては、生検組織および/または細胞、例えば固形腫瘍、リンパ腺、炎症組織、状態または疾患に関与する組織および/または細胞、血液、血漿、漿液、脳脊髄液(cerebrospinal fluid)、唾液、尿、リンパ液、脳脊髄液(cerebral spinal fluid)などが挙げられるがそれらに限定されない。他の好適な生体試料は当業者によく知られている。生体試料を、当技術分野において公知である任意の技術を使用してバイオマーカーの発現および/または変異について分析することができ、十分に臨床医の通常の知識の範囲内にある技術を使用して得ることができる。本開示の一態様では、生体試料は血液細胞を含む。
本開示は、がんを有する患者のための個別的医療に関する以下の特定の態様を提供する。
態様I: がんを有する患者に治療有効量の本開示の化合物を投与する段階を含む、該患者を処置する方法であって、
該患者の細胞がバイオマーカーを含み、かつ該バイオマーカーが、MCL-1の過剰発現、BCL-XLの過剰発現、またはMCL-1およびBCL-XLの同時過剰発現である、該方法。
態様II: (a) がんを有する患者由来の生体試料中で、MCL-1、BCL-XL、またはMCL-1およびBCL-XLの発現レベルを測定する段階、ならびに、該発現レベルが、対照試料の該発現レベル、例えば正常非罹患者由来またはMCL-1、BCL-XL、もしくはMCL-1およびBCL-XLの過剰発現なしのがんを有する患者由来の試料の該発現レベルよりも高いと判定される場合に、
(b) 該患者に治療有効量の本開示の化合物を投与する段階
を含む、該患者を処置する方法。
態様III: 患者に治療有効量の本開示の化合物を投与する段階を含む、該患者において、MCL-1、BCL-XL、またはMCL-1およびBCL-XLを過剰発現するがんを処置するための方法。
態様IV: 少なくとも1つのさらなる抗がん剤が前記患者に投与される、態様I〜IIIのいずれかに記載の方法。
態様V: 前記少なくとも1つのさらなる抗がん剤がBCL-XL阻害物質、例えばABT-199である、態様IVに記載の方法。
態様V: 前記少なくとも1つのさらなる抗がん剤がMCL-1阻害物質である、態様IVに記載の方法。
態様VI: (a) TNBCを有するヒト患者から生体試料を得る段階;
(b) 生体試料がMCL-1およびBCL-XLを同時過剰発現するか否かを判定する段階; ならびに
(c) 該生体試料がMCL-1およびBCL-XLの同時過剰発現を示す場合に、該患者に治療有効量の本開示の化合物を投与する段階
を含む、該患者を処置する方法。
本開示の方法では、通常は薬学的慣行に従って製剤化される治療有効量の本開示の化合物が、それを必要とするヒトに投与される。そのような処置が必要であるか否かは、個々の場合に依存し、存在する徴候、症状、および/または機能不全、特定の徴候、症状、および/または機能不全を発症させる危険性などの要因を考慮に入れた医学的評価(診断)を前提とする。
本開示の化合物は、任意の好適な経路によって、例えば経口投与、頬側投与、吸入投与、舌下投与、直腸投与、膣内投与、腰椎穿刺による大槽内もしくはくも膜下腔内投与、経尿道投与、経鼻投与、経皮(percutaneous)投与、すなわち経皮(transdermal)投与、または非経口投与(静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、冠内投与、皮内投与、乳腺内投与、腹腔内投与、関節内投与、くも膜下腔内投与、眼球後投与、肺内注射、および/もしくは特定部位における外科移植を含む)によって投与することができる。非経口投与は、針およびシリンジを使用して、または高圧技術を使用して達成することができる。
薬学的組成物は、所期の目的を実現するために有効な量で本開示の化合物が投与される、薬学的組成物を含む。正確な製剤化、投与経路、および投与量は、診断される状態または疾患を考慮して個々の医師が決定する。治療効果を維持するために十分な本開示の化合物のレベルが得られるように、投与量および投与間隔を個々に調整することができる。
本開示の化合物の毒性および治療有効性は、細胞培養液中または実験動物中での標準的な薬学的手順、例えば、動物中で毒性を引き起こさない最高用量と規定される化合物の最大耐量(MTD)を決定するための手順によって決定することができる。最大耐量と治療効果(例えば腫瘍成長の阻害)との用量比を治療指数とする。投与量は、使用する剤形および用いる投与経路に応じて、この範囲内で変動しうる。治療有効量の決定は、特に本明細書に示される詳細な開示に照らせば、十分に当業者の能力の範囲内である。
治療における使用に必要な本開示の化合物の治療有効量は、処置される状態の性質、活性が望まれる時間の長さ、ならびに患者の年齢および体調に応じて異なり、最終的には主治医が決定する。所望の治療効果を維持するために十分なBETブロモドメインタンパク質の阻害物質または分解物質の血漿中レベルが得られるように、投与量および投与間隔を個々に調整することができる。所望の用量を、単一用量で、または適切な間隔で投与される複数用量として、例えば1日当たり1分割用量(subdose)、2分割用量、3分割用量、4分割用量、もしくはそれ以上の分割用量として、好都合に投与することができる。多くの場合、複数用量が望ましいかまたは必要である。例えば、本開示の化合物を以下の頻度で投与することができる: 4用量を1日当たり1用量として4日間隔で送達(q4d×4); 4用量を1日当たり1用量として3日間隔で送達(q3d×4); 1日当たり1用量を5日間隔で送達(qd×5); 週当たり1用量を3週間(qwk3); 毎日1用量を5日間、2日休止、さらに毎日1用量を5日間(5/2/5); または状況に適するように決定される任意の投与レジメン。
本開示の方法において使用される本開示の化合物は、1用量当たり約0.005〜約500ミリグラム、1用量当たり約0.05〜約250ミリグラム、または1用量当たり約0.5〜約100ミリグラムの量で投与することができる。例えば、本開示の化合物は、1用量当たり約0.005、0.05、0.5、5、10、20、30、40、50、100、150、200、250、300、350、400、450、または500ミリグラムの量で投与することができ、これは0.005〜500ミリグラムの間のすべての量を含む。
本開示の化合物を含む組成物、または該組成物を含む組成物の投与量は、約1ng/kg〜約200mg/kg、約1μg/kg〜約100mg/kg、または約1mg/kg〜約50mg/kgでありうる。組成物の投与量は、約1μg/kgを含むがそれに限定されない任意の投与量でありうる。組成物の投与量は、約1μg/kg、約10μg/kg、約25μg/kg、約50μg/kg、約75μg/kg、約100μg/kg、約125μg/kg、約150μg/kg、約175μg/kg、約200μg/kg、約225μg/kg、約250μg/kg、約275μg/kg、約300μg/kg、約325μg/kg、約350μg/kg、約375μg/kg、約400μg/kg、約425μg/kg、約450μg/kg、約475μg/kg、約500μg/kg、約525μg/kg、約550μg/kg、約575μg/kg、約600μg/kg、約625μg/kg、約650μg/kg、約675μg/kg、約700μg/kg、約725μg/kg、約750μg/kg、約775μg/kg、約800μg/kg、約825μg/kg、約850μg/kg、約875μg/kg、約900μg/kg、約925μg/kg、約950μg/kg、約975μg/kg、約1mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約35mg/kg、約40mg/kg、約45mg/kg、約50mg/kg、約60mg/kg、約70mg/kg、約80mg/kg、約90mg/kg、約100mg/kg、約125mg/kg、約150mg/kg、約175mg/kg、約200mg/kg、またはそれ以上を含むがそれらに限定されない任意の投与量でありうる。上記投与量は平均的な場合の例示であるが、個々の例では、それよりも多いまたは少ない投与量が相応であることがあり、そのような例は本開示の範囲内である。実際には、医師が、個々の患者に最も適した実際の投与レジメンを決定し、投与レジメンは、特定の患者の年齢、体重、および応答に応じて異なりうる。
上記の通りに、本開示の化合物を第2の治療用有効物質との組み合わせで投与することができる。いくつかの態様では、第2の治療用物質はエピジェネティック薬である。本明細書において使用される「エピジェネティック薬」という用語は、エピジェネティック制御因子を標的とする治療用物質を意味する。エピジェネティック制御因子の例としては、ヒストンリジンメチルトランスフェラーゼ、ヒストンアルギニンメチルトランスフェラーゼ、ヒストン脱アセチル化酵素、ヒストン脱アセチル化酵素、ヒストンアセチラーゼ、およびDNAメチルトランスフェラーゼが挙げられる。ヒストン脱アセチル化酵素阻害物質としてはボリノスタットが挙げられるがそれに限定されない。
別の態様では、増殖性疾患およびがんを処置するために、化学療法剤または他の抗増殖剤と本開示の化合物とを組み合わせることができる。本開示の化合物との組み合わせで使用可能な治療および抗がん剤の例としては、手術、放射線療法(例えばγ線、中性子線療法、電子線療法、陽子線療法、近接照射療法、および全身放射性同位体)、内分泌療法、生体応答修飾物質(例えばインターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子(TNF))、温熱療法および寒冷療法、任意の有害作用を減弱させる剤(例えば制吐薬)、ならびに任意の他の承認された化学療法薬が挙げられる。
抗増殖化合物の例としては、アロマターゼ阻害物質; 抗エストロゲン剤; 抗アンドロゲン剤; ゴナドレリンアゴニスト; トポイソメラーゼI阻害物質; トポイソメラーゼII阻害物質; 微小管活性剤; アルキル化剤; レチノイド、カロテノイド、もしくはトコフェロール; シクロオキシゲナーゼ阻害物質; MMP阻害物質; mTOR阻害物質; 代謝拮抗剤; プラチン化合物; メチオニンアミノペプチダーゼ阻害物質; ビスホスホネート; 抗増殖性抗体; ヘパラナーゼ阻害物質; Ras発がんアイソフォーム阻害物質; テロメラーゼ阻害物質; プロテアソーム阻害物質; 血液悪性腫瘍の処置において使用される化合物; Flt-3阻害物質; Hsp90阻害物質; キネシンスピンドルタンパク質阻害物質; MEK阻害物質; 抗腫瘍抗生物質; ニトロソウレア; タンパク質もしくは脂質キナーゼ活性を標的とする/低減する化合物; タンパク質もしくは脂質ホスファターゼ活性を標的とする/低減する化合物; または任意のさらなる抗血管新生化合物が挙げられるがそれらに限定されない。
非限定的で例示的なアロマターゼ阻害物質としては、アタメスタン、エキセメスタン、およびホルメスタンなどのステロイド、ならびにアミノグルテチミド、ログレチミド(roglethimide)、ピリドグルテチミド、トリロスタン、テストラクトン、ケトコナゾール(ketokonazole)、ボロゾール、ファドロゾール、アナストロゾール、およびレトロゾールなどの非ステロイドが挙げられるがそれらに限定されない。
非限定的な抗エストロゲン剤としてはタモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびラロキシフェン塩酸塩が挙げられるがそれらに限定されない。抗アンドロゲン剤としてはビカルタミドが挙げられるがそれに限定されない。ゴナドレリンアゴニストとしてはアバレリックス、ゴセレリン、およびゴセレリンアセテートが挙げられるがそれらに限定されない。
例示的なトポイソメラーゼI阻害物質としては、トポテカン、ジャイマテカン、イリノテカン、カンプトテシンおよびその類似体、9-ニトロカンプトテシン、ならびに巨大分子カンプトテシン結合体PNU-166148が挙げられるがそれらに限定されない。トポイソメラーゼII阻害物質としては、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン、およびネモルビシンなどのアントラサイクリン; ミトキサントロンおよびロソキサントロンなどのアントラキノン; ならびにエトポシドおよびテニポシドなどのポドフィロトキシンが挙げられるがそれらに限定されない。
微小管活性剤としては微小管安定化化合物、微小管不安定化化合物、およびマイクロチューブリン重合阻害物質が挙げられ、これらはパクリタキセルおよびドセタキセルなどのタキサン; ビンブラスチン、ビンブラスチンサルフェート、ビンクリスチン、およびビンクリスチンサルフェート、およびビノレルビンなどのビンカアルカロイド; ディスコデルモリド; コルヒチンおよびエポチロンならびにそれらの誘導体を含むがそれらに限定されない。
例示的で非限定的なアルキル化剤としては、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン、ならびにカルムスチンおよびロムスチンなどのニトロソウレアが挙げられる。
例示的で非限定的なシクロオキシゲナーゼ阻害物質としては、Cox-2阻害物質、5-アルキル置換2-アリールアミノフェニル酢酸および誘導体、例えばセレコキシブ、ロフェコキシブ、エトリコキシブ、バルデコキシブ、または5-アルキル-2-アリールアミノフェニル酢酸、例えばルミラコキシブが挙げられる。
例示的で非限定的なマトリックスメタロプロテアーゼ阻害物質(「MMP阻害物質」)としては、コラーゲンペプチド模倣および非ペプチド模倣阻害物質、テトラサイクリン誘導体、バチマスタット、マリマスタット、プリノマスタット、メタスタット(metastat)、BMS-279251、BAY 12-9566、TAA211、MMI270B、およびAAJ996が挙げられる。
例示的で非限定的なmTOR阻害物質としては、哺乳類のラパマイシンの標的(mTOR)を阻害しかつ抗増殖活性を有する化合物、例えばシロリムス、エベロリムス、CCI-779、およびABT578が挙げられる。
例示的で非限定的な代謝拮抗剤としては、5-フルオロウラシル(5-FU)、カペシタビン、ゲムシタビン、DNA脱メチル化化合物、例えば5-アザシチジンおよびデシタビン、メトトレキサートおよびエダトレキサート、ならびに葉酸アンタゴニスト、例えばペメトレキセドが挙げられる。
例示的で非限定的なプラチン化合物としてはカルボプラチン、シスプラチン、シスプラチナム、およびオキサリプラチンが挙げられる。
例示的で非限定的なメチオニンアミノペプチダーゼ阻害物質としてはベンガミドまたはその誘導体、およびPPI-2458が挙げられる。
例示的で非限定的なビスホスホネートとしては、エチドロン酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、イバンドロン酸、リセドロン酸、およびゾレドロン酸が挙げられる。
例示的で非限定的な抗増殖性抗体としては、トラスツズマブ、トラスツズマブ-DM1、セツキシマブ、ベバシズマブ、リツキシマブ、PR064553、および2C4が挙げられる。「抗体」という用語は、完全モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、少なくとも2つの完全抗体から形成される多重特異性抗体、および、所望の生物活性を示す限りにおいて抗体断片を含む。
例示的で非限定的なヘパラナーゼ阻害物質としては、ヘパリン硫酸分解を標的とする、低減する、または阻害する化合物、例えばPI-88およびOGT2115が挙げられる。
本明細書において使用される、H-Ras、K-Ras、またはN-Rasなどの「Ras発がんアイソフォーム阻害物質」という用語は、Rasの発がん活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物、例えばファルネシルトランスフェラーゼ阻害物質、例えばL-744832、DK8G557、ティピファニブ、およびロナファーニブを意味する。
例示的で非限定的なテロメラーゼ阻害物質としては、テロメラーゼの活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物、例えばテロメラーゼ受容体を阻害する化合物、例えばテロメスタチンが挙げられる。
例示的で非限定的なプロテアソーム阻害物質としては、ボルテゾミブを含むがそれに限定されない、プロテアソームの活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物が挙げられる。
本明細書において使用される、「血液悪性腫瘍の処置において使用される化合物」という語句は、FMS様チロシンキナーゼ受容体(Flt-3R)の活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物であるFMS様チロシンキナーゼ阻害物質; インターフェロン、Ι-β-D-アラビノフラノシルシトシン(ara-c)、およびブスルファン; ならびに未分化リンパ腫キナーゼを標的とする、低減する、または阻害する化合物であるALK阻害物質を含む。
例示的で非限定的なFlt-3阻害物質としては、PKC412、ミドスタウリン、スタウロスポリン誘導体、SU11248、およびMLN518が挙げられる。
例示的で非限定的なHSP90阻害物質としては、HSP90の固有のATPアーゼ活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物; あるいは、ユビキチンプロテアソーム経路を通じてHSP90クライアントタンパク質を分解、標的とする、低減する、または阻害する化合物が挙げられる。HSP90の固有のATPアーゼ活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物は、特に、HSP90のATPアーゼ活性を阻害する化合物、タンパク質、または抗体、例えば、ゲルダナマイシン誘導体である17-アリルアミノ, 17-デメトキシゲルダナマイシン(17AAG); 他のゲルダナマイシン関連化合物; ラディシコール、およびHDAC阻害物質である。
本明細書において使用される、「タンパク質もしくは脂質キナーゼ活性を標的とする/低減する化合物; またはタンパク質もしくは脂質ホスファターゼ活性を標的とする/低減する化合物; または任意のさらなる抗血管新生化合物」という語句は、タンパク質チロシンキナーゼならびに/またはセリンおよび/もしくはスレオニンキナーゼ阻害物質、あるいは脂質キナーゼ阻害物質、例えば、(a) 血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)の活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物、例えばPDGFRの活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物、例えばイマチニブなどのN-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体、SU1O1、SU6668、およびGFB-111; (b) 線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)の活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物; (c) インスリン様増殖因子受容体I(IGF-IR)の活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物、例えばIGF-IRの活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物; (d) Trk受容体チロシンキナーゼファミリーの活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物、あるいはエフリンB4阻害物質; (e) Axl受容体チロシンキナーゼファミリーの活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物; (f) Ret受容体チロシンキナーゼの活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物; (g) Kit/SCFR受容体チロシンキナーゼの活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物、例えばイマチニブ; (h) c-Kit受容体チロシンキナーゼの活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物、例えばイマチニブ; (i) c-Ablファミリーのメンバー、それらの遺伝子融合産物(例えばBcr-Ablキナーゼ)および変異体の活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物、例えばイマチニブもしくはニロチニブなどのN-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体; PD180970; AG957; NSC 680410; PD173955; またはダサチニブ; (j) タンパク質キナーゼC(PKC)、およびRafセリン/スレオニンキナーゼファミリーのメンバー、MEK、SRC、JAK、FAK、PDK1、PKB/Akt、およびRas/MAPKファミリーのメンバー、ならびに/またはサイクリン依存性キナーゼファミリー(CDK)のメンバーの活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物、例えば、ミドスタウリンなどの米国特許第5,093,330号に開示されたスタウロスポリン誘導体; さらなる化合物の例としてはUCN-01、サフィンゴール、BAY 43-9006、ブリオスタチン1、ペリフォシン; イルモホシン; RO 318220およびRO 320432; GO 6976; Isis 3521; LY333531/LY379196; イソキノリン化合物; ファルネシルトランスフェラーゼ阻害物質; PD184352もしくはQAN697、またはAT7519が挙げられる; (k) タンパク質チロシンキナーゼの活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物、例えばイマチニブメシレート、またはチロホスチンA23/RG-50810; AG 99; チロホスチンAG 213; チロホスチンAG 1748; チロホスチンAG 490; チロホスチンB44; チロホスチンB44(+)鏡像異性体; チロホスチンAG 555; AG 494; チロホスチンAG 556、AG957、およびアダフォスチン(4-{[(2,5-ジヒドロキシフェニル)メチル]アミノ}-安息香酸アダマンチルエステル; NSC 680410、アダフォスチン)などのチロホスチン; (1) 上皮増殖因子受容体チロシンキナーゼのファミリー(ホモ二量体またはヘテロ二量体としてのEGFR、ErbB2、ErbB3、ErbB4)およびそれらの変異体の活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物、例えばCP 358774、ZD 1839、ZM 105180; トラスツズマブ、セツキシマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、OSI-774、Cl-1033、EKB-569、GW-2016、抗体E1.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3、およびE7.6.3、ならびに7H-ピロロ-[2,3-d]ピリミジン誘導体; ならびに、(m) c-Met受容体の活性を標的とする、低減する、または阻害する化合物が挙げられる。
タンパク質または脂質ホスファターゼの活性を標的とする、低減する、または阻害する例示的な化合物としてはホスファターゼ1阻害物質、ホスファターゼ2A阻害物質、またはCDC25阻害物質、例えばオカダ酸またはその誘導体が挙げられる。
さらなる抗血管新生化合物としては、タンパク質または脂質キナーゼ阻害に関連しない活性について別の機構を有する化合物、例えば、サリドマイドおよびTNP-470が挙げられる。
その1つまたは複数が本BETブロモドメインの阻害物質または分解物質との組み合わせで使用可能である、さらなる非限定的で例示的な化学療法化合物としては、ダウノルビシン、アドリアマイシン、Ara-C、VP-16、テニポシド、ミトキサントロン、イダルビシン、カルボプラチナム、PKC412、6-メルカプトプリン(6-MP)、フルダラビンリン酸エステル、オクトレオチド、SOM230、FTY720、6-チオグアニン、クラドリビン、6-メルカプトプリン、ペントスタチン、ヒドロキシウレア、2-ヒドロキシ-1H-イソインドール-1,3-ジオン誘導体、1-(4-クロロアニリノ)-4-(4-ピリジルメチル)フタラジンまたは薬学的に許容されるその塩、1-(4-クロロアニリノ)-4-(4-ピリジルメチル)フタラジンスクシネート、アンジオスタチン、エンドスタチン、アントラニル酸アミド、ZD4190、ZD6474、SU5416、SU6668、ベバシズマブ、rhuMAb、rhuFab、マクゴン(macugon); FLT-4阻害物質、FLT-3阻害物質、VEGFR-2 IgGI抗体、RPI 4610、ベバシズマブ、ポルフィマーナトリウム、アネコルタブ、トリアムシノロン、ヒドロコルチゾン、11-a-エピヒドロコルチゾール、コルテキソロン、17a-ヒドロキシプロゲステロン、コルチコステロン、デスオキシコルチコステロン、テストステロン、エストロン、デキサメタゾン、フルオシノロン、植物アルカロイド、ホルモン化合物および/またはアンタゴニスト、リンホカインまたはインターフェロンなどの生体応答修飾物質、アンチセンスオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド誘導体、shRNA、ならびにsiRNAが挙げられる。
その1つまたは複数がやはり本BETブロモドメインの阻害物質または分解物質と組み合わせ可能である、第2の治療用物質の他の例としては、アルツハイマー病用処置薬、例えばドネペジルおよびリバスチグミン; パーキンソン病用処置薬、例えばL-DOPA/カルビドパ、エンタカポン、ロピニロール、プラミペキソール、ブロモクリプチン、ペルゴリド、トリヘキシフェニジル、およびアマンタジン; 多発性硬化症(MS)を処置するための剤、例えばβインターフェロン(例えばAVONEX(登録商標)およびREBIF(登録商標))、グラチラマーアセテート、ならびにミトキサントロン; 喘息用処置薬、例えばアルブテロールおよびモンテルカスト; 統合失調症を処置するための剤、例えばジプレキサ、リスパダール、セロクエル、およびハロペリドール; 抗炎症剤、例えば副腎皮質ステロイド、TNF遮断薬、IL-1 RA、アザチオプリン、シクロホスファミド、およびスルファサラジン; 免疫抑制剤を含む免疫調節剤、例えばシクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、インターフェロン、副腎皮質ステロイド、シクロホスファミド、アザチオプリン、およびスルファサラジン; 神経栄養因子、例えばアセチルコリンエステラーゼ阻害物質、MAO阻害物質、インターフェロン、抗痙攣薬、イオンチャネル遮断薬、リルゾール、または抗パーキンソン病薬; 心血管疾患を処置するための剤、例えばβ遮断薬、ACE阻害物質、利尿薬、硝酸薬、カルシウムチャネル遮断薬、またはスタチン; 肝疾患を処置するための剤、例えば副腎皮質ステロイド、コレスチラミン、インターフェロン、および抗ウイルス剤; 血液障害を処置するための剤、例えば副腎皮質ステロイド、抗白血病剤、または増殖因子; あるいは免疫不全障害を処置するための剤、例えばγグロブリンが挙げられるがそれらに限定されない。
その1つまたは複数が本開示の化合物との組み合わせで使用可能である、上記の第2の治療有効物質は、当技術分野において記載された通りに調製および投与される。
通常、本開示の化合物は、所期の投与経路および標準的な薬学的慣行に関して選択される薬学的担体との混合物として投与される。本開示に従って使用される薬学的組成物は、本開示の化合物の加工を容易にする、賦形剤および/または補助剤を含む1つまたは複数の生理学的に許容される担体を使用して従来のやり方で製剤化される。
これらの薬学的組成物は、例えば従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠作製、乳化、カプセル化、封入、または凍結乾燥の過程によって製造することができる。適切な製剤化は、選択される投与経路に依存する。治療有効量の本開示の化合物を経口投与する場合、組成物は通常、錠剤、カプセル剤、散剤、溶液剤、またはエリキシル剤の形態である。組成物は、錠剤形態で投与される場合、ゼラチンまたは助剤などの固体担体をさらに含んでもよい。錠剤、カプセル剤、および散剤は約0.01%〜約95%、好ましくは約1%〜約50%の本開示の化合物を含む。液体形態で投与される場合、水、石油、または動物起源もしくは植物起源の油などの液体担体を加えてもよい。組成物の液体形態は、生理食塩水、ブドウ糖溶液もしくは他の糖類の溶液、またはグリコールをさらに含んでもよい。組成物は、液体形態で投与される場合、約0.1重量%〜約90重量%、好ましくは約1重量%〜約50重量%の本開示の化合物を含む。
治療有効量の本開示の化合物を静脈内注射、皮膚注射、または皮下注射により投与する場合、組成物は、非経口的に許容されるパイロジェンフリー水溶液剤の形態である。pH、等張性、安定性などを考慮した、そのような非経口的に許容される溶液剤の調製は、当技術分野における技能の範囲内である。静脈内注射、皮膚注射、または皮下注射に好ましい組成物は通常、等張性ビヒクルを含む。
本開示の化合物と当技術分野において周知の薬学的に許容される担体とを容易に組み合わせることができる。一態様では、本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物と、薬学的に許容される担体とを含む、薬学的組成物が提供される。標準的な薬学的担体はRemington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, PA, 19th ed. 1995に記載されている。そのような担体によって、有効物質を、処置される患者が経口摂取するための錠剤、丸剤、糖衣錠剤、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤、懸濁液剤などとして製剤化することが可能になる。経口用の薬学的製剤は、本開示の化合物を固体賦形剤に加え、任意で、得られた混合物を粉砕し、好適な補助剤を所望であれば加えた後に顆粒混合物を加工して錠剤または糖衣錠剤コアを得ることによって、得ることができる。好適な賦形剤としては例えば充填剤およびセルロース調製物が挙げられる。所望であれば崩壊剤を加えてもよい。
本開示の化合物を注射による非経口投与、例えばボーラス注射または持続注入による非経口投与用に製剤化することができる。注射用製剤は、添加された保存料と共に、単位剤形で、例えばアンプルまたは複数用量容器で提示することができる。組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁液剤、溶液剤、または乳剤などの形態を取ることができ、懸濁化剤、安定剤、および/または分散剤などの配合剤を含むことができる。
非経口投与用の薬学的組成物としては、水溶性形態の有効物質の水溶液剤が挙げられる。さらに、本開示の化合物の懸濁液剤を、適切な注射用油性懸濁液剤として調製することができる。好適な親油性溶媒またはビヒクルとしては脂肪油または合成脂肪酸エステルが挙げられる。注射用水性懸濁液剤は、懸濁液剤の粘度を増大させる物質を含んでもよい。懸濁液剤は、好適な安定剤、または化合物の溶解度を増大させかつ高濃縮溶液の調製を可能にする剤を含んでもよい。あるいは、本組成物は、好適なビヒクル、例えば滅菌パイロジェンフリー水で使用前に再構成される粉末形態であってもよい。
本開示の化合物を、例えば従来の坐薬基剤を含む坐薬または停留浣腸などの直腸用組成物として製剤化することもできる。既に記載の製剤以外に、本開示の化合物をデポー製剤として製剤化することもできる。そのような長時間作用型製剤は、移植(例えば皮下もしくは筋肉内)によって、または筋肉内注射によって投与可能である。したがって、例えば、本開示の化合物を、好適なポリマー材料もしくは疎水性材料を用いて(例えば許容される油中の乳剤として)、またはイオン交換樹脂を用いて製剤化することができる。
特に、本開示の化合物を、デンプンもしくは乳糖などの賦形剤を含む錠剤の形態で、または単独でのもしくは賦形剤との混合物としてのカプセル剤もしくは膣坐薬として、または香味料もしくは着色料を含むエリキシル剤もしくは懸濁液剤の形態で、経口投与、頬側投与、または舌下投与することができる。そのような液体製剤は、懸濁化剤などの薬学的に許容される添加剤を用いて調製することができる。本開示の化合物を非経口注射、例えば静脈内注射、筋肉内注射、皮下注射、または冠内注射することもできる。非経口投与では、本開示の化合物は通常、滅菌水溶液剤の形態で使用され、滅菌水溶液剤は、該溶液剤を血液と等張性にするための他の物質、例えば塩、またはマンニトールもしくはブドウ糖などの単糖を含みうる。
別の態様では、本開示は、本開示の化合物(または本開示の化合物を含む組成物)を含むキットを提供し、該化合物または組成物は、本開示の方法を実施するためのその使用を促進するように包装されている。一態様では、キットは、密封ボトルまたは密封容器などの容器中に包装された本開示の化合物(または本開示の化合物を含む組成物)を含み、本開示の方法を実施するための該化合物または組成物の使用が記載されたラベルが、容器に添付されているかまたはキットに含まれる。一態様では、該化合物または組成物は単位剤形中に包装されている。キットは、所期の投与経路に従って該組成物を投与するために好適な装置をさらに含みうる。
本明細書において使用される「BETブロモドメイン」または「BETブロモドメインタンパク質」または「BET」という用語は、BRD2、BRD3、BRD4、およびBRD-tの1つもしくは複数、またはそのアイソフォームもしくは変異体を意味する。
「E3ユビキチンリガーゼタンパク質のリガンドの一価の基」は、親E3ユビキチンリガーゼタンパク質リガンドから水素または他の好適な原子、例えばBr、I、もしくは基、例えば-OHを除去することで誘導される。水素原子または他の好適な原子もしくは基の除去は、BETブロモドメイン阻害物質に親E3ユビキチンリガーゼタンパク質リガンドを結合させることで式Iを有するヘテロ二官能性化合物をもたらすことを促進する。一態様では、水素原子が親E3ユビキチンリガーゼタンパク質リガンドの任意の好適な-NH2基から除去される。別の態様では、水素原子が親E3ユビキチンリガーゼタンパク質リガンドの任意の好適な-OH基から除去される。別の態様では、水素原子が親E3ユビキチンリガーゼタンパク質リガンドの任意の好適な-N(H)-基から除去される。別の態様では、水素原子が親E3ユビキチンリガーゼタンパク質リガンドの任意の好適な-CH3、-CH2-、-CH=基から除去される。別の態様では、該水素原子が親E3ユビキチンリガーゼタンパク質リガンドの任意の好適な-OH基から除去される。別の態様では、BrまたはI原子が親E3ユビキチンリガーゼタンパク質リガンドの任意の好適なアリール基またはヘテロアリール基から除去される。E3ユビキチンリガーゼタンパク質リガンドの例示的で非限定的な一価の基としては、
Figure 2019526616
が挙げられる。
「E3ユビキチンリガーゼタンパク質のリガンド」または「E3ユビキチンリガーゼタンパク質の親リガンド」または「E3ユビキチンリガーゼタンパク質リガンド」とは、フォンヒッペル・リンダウタンパク質(VHL)を含むE3ユビキチンリガーゼタンパク質に結合する、例えばそれを阻害する化合物を意味する。E3ユビキチンリガーゼタンパク質のリガンドは当業者に公知である。E3ユビキチンリガーゼタンパク質の例示的で非限定的なリガンドとしては、サリドマイドなどのフタルイミド系薬物が挙げられる。
「BETブロモドメインタンパク質の阻害または分解が有益性を示す疾患または状態」という用語は、BRD2、BRD3、BRD4、およびBRD-tの少なくとも1つ、ならびに/またはBRD2、BRD3、BRD4、およびBRD-tの少なくとも1つの作用が例えば疾患または状態の発症、進行、発現に重要または必要である疾患または状態、あるいはBETブロモドメイン阻害物質または分解物質によって処置されることが知られている疾患または状態に関する。そのような状態の例としては、がん、慢性自己免疫疾患、炎症性疾患、増殖性疾患、敗血症、およびウイルス感染症が挙げられるがそれらに限定されない。当業者であれば、任意の特定の細胞型について、BETブロモドメインが媒介する疾患または状態をある化合物が処置するか否かを、例えば、特定の化合物の活性を評価するために好都合に使用可能なアッセイによって容易に判定することができる。
「第2の治療用物質」という用語は、本開示の化合物とは異なりかつ関心対象の疾患または状態を処置することが知られている、治療用物質を意味する。例えば、関心対象の疾患または状態ががんである場合、第2の治療用物質は、例えばタキソールのような公知の化学療法薬、または放射線でありうる。
「疾患」または「状態」という用語は、概して病的状態または病的機能であると見なされ、かつ特定の徴候、症状、および/または機能不全の形態で顕在化しうる、擾乱および/または異常を意味する。以下に示すように、本開示の化合物は、BETブロモドメインタンパク質の阻害物質または分解物質であり、BETブロモドメインの阻害または分解が有益性を示す疾患および状態を処置または予防することに使用可能である。
本明細書において使用される「処置する」、「処置すること」、「処置」などの用語は、疾患もしくは状態、および/またはそれに関連する症状を排除すること、減少させること、または寛解させることを意味する。疾患または状態を処置することは、疾患、状態、またはそれに関連する症状を完全に除去することを否定するものではないが、そのことを必ず伴うものではない。「処置する」という用語および同義語は、そのような処置を必要とする対象に治療有効量の本開示の化合物を投与することを想定する。例えば症状を抑制するために、処置を症状に適応させることができる。処置は短期間行われてもよく、中期間適応させてもよく、例えば維持療法の範囲内で長期処置であってもよい。
本明細書において使用される「予防する」、「予防すること」、および「予防」という用語は、疾患もしくは状態および/またはそれに付随する症状の発症を予防するか、あるいは対象が疾患に罹患することを予防する方法を意味する。本明細書において使用される「予防する」、「予防すること」、および「予防」という用語は、疾患および/またはそれに付随する症状の発症を遅延させること、ならびに対象が疾患に罹患する危険性を減少させることも含む。「予防する」、「予防すること」、および「予防」という用語は、「予防的処置」を含むことができ、予防的処置とは、疾患もしくは状態を有していないが、疾患もしくは状態の再発または疾患もしくは状態の再現の危険性があるかまたはそれが容易である対象において、疾患もしくは状態の再発の可能性を減少させるか、または既に管理された疾患もしくは状態の再現の可能性を減少させることを意味する。
本明細書において使用される「治療有効量」または「有効量」という用語は、本開示の方法によって投与される際に、それを必要とする個体に関心対象の状態または疾患の処置用の有効成分を有効に送達するために十分な、有効成分の量を意味する。がんまたは他の増殖性障害の場合、治療有効量の作用物質は、望ましくない細胞増殖を減少させ(すなわち、ある程度遅延させ、好ましくは停止させ); がん細胞の数を減少させ; 腫瘍のサイズを減少させ; 末梢臓器中へのがん細胞浸潤を阻害し(すなわち、ある程度遅延させ、好ましくは停止させ); 腫瘍転移を阻害し(すなわち、ある程度遅延させ、好ましくは停止させ); 腫瘍成長をある程度阻害し; 標的細胞中でBETブロモドメインシグナル伝達を減少させ; かつ/または、がんに関連する1つもしくは複数の症状をある程度緩和することができる。投与される化合物または組成物は、既存のがん細胞の増殖を予防しかつ/またはそれを死滅させる限りにおいて、細胞増殖抑制性および/または細胞毒性でありうる。
「容器」という用語は、薬品の保管、輸送、分注、および/または取り扱いに好適な任意の収容部および閉鎖部を意味する。
「挿入物」という用語は、薬品に添付される情報を意味し、この情報は、どのようにして薬品を投与するかに関する記述を、医師、薬剤師、および患者が薬品の使用に関して情報を得た上での決定を行うことを可能にするために必要な安全性および有効性データと共に示す。一般に、添付文書は薬品用の「ラベル」と見なされる。
「同時期投与」、「組み合わせで投与される」、「同時投与」、および同様の語句は、処置される対象に2つまたはそれ以上の作用物質が同時期に投与されることを意味する。「同時期に」とは、各作用物質が同時投与されるか、または異なる時点にて任意の順序で順次投与されることを意味する。しかし、同時投与されない場合、これらの作用物質は、所望の治療効果を与えるために順次かつ十分に短い時間間隔で個体に投与されるように、かつ、協調して作用しうるように意図されている。例えば、本開示の化合物を、第2の治療用物質と同時に投与するか、または第2の治療用物質と異なる時点にて任意の順序で順次投与することができる。本開示の化合物および第2の治療用物質を、任意の適切な形態および任意の好適な経路で別々に投与することができる。本開示の化合物および第2の治療用物質が同時期に投与されない場合、それらはそれを必要とする対象に任意の順序で投与可能であるものと理解される。例えば、本開示の化合物の投与を、それを必要とする個体に対して、第2の治療用物質の処置モダリティー(例えば放射線療法)の実行の前に(例えば5分前、15分前、30分前、45分前、1時間前、2時間前、4時間前、6時間前、12時間前、24時間前、48時間前、72時間前、96時間前、1週間前、2週間前、3週間前、4週間前、5週間前、6週間前、8週間前、もしくは12週間前に)、それと同時に、またはその後に(例えば5分後、15分後、30分後、45分後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、12時間後、24時間後、48時間後、72時間後、96時間後、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、5週間後、6週間後、8週間後、もしくは12週間後に)行うことができる。様々な態様では、本開示の化合物および第2の治療用物質は1分間空けて、10分間空けて、30分間空けて、1時間未満の時間空けて、1時間空けて、1時間〜2時間空けて、2時間〜3時間空けて、3時間〜4時間空けて、4時間〜5時間空けて、5時間〜6時間空けて、6時間〜7時間空けて、7時間〜8時間空けて、8時間〜9時間空けて、9時間〜10時間空けて、10時間〜11時間空けて、11時間〜12時間空けて、24時間以下の時間空けて、または48時間以下の時間空けて投与される。一態様では、併用療法の成分は約1分〜約24時間空けて投与される。
本開示の記述(特に特許請求の範囲中での)における「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」という用語、および同様の指示語の使用は、別途指示がない限り、単数および複数の両方を網羅するものと解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の記載は、本明細書において別途指示がない限り、該範囲内のそれぞれの値に個々に言及する簡略的な方法として使用されるようにのみ意図されており、それぞれの値は、本明細書に個々に記載されているかのように本明細書に組み入れられる。本明細書において示される、あらゆる例、または例示用の言辞(例えば「などの」)の使用は、本開示をよりよく例示するように意図されており、別途特許請求されない限り、本開示の範囲を限定するものではない。本明細書におけるいかなる言辞も、特許請求されない任意の要素が本開示の実施に必須であることを示すものと解釈されるべきではない。
本明細書において使用される「約」という用語は、列挙された数±10%を含む。したがって、「約10」とは9〜11を意味する。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「ハロ」という用語は-Cl、-F、-Br、または-Iを意味する。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「ニトロ」という用語は-NO2を意味する。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「シアノ」という用語は-CNを意味する。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「ヒドロキシ」という用語は-OHを意味する。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アルキル」という用語は、1〜12個の炭素原子を含む非置換の直鎖もしくは分岐鎖脂肪族炭化水素、すなわちC1〜20アルキル、または、指定された数の炭素原子を含む非置換の直鎖もしくは分岐鎖脂肪族炭化水素、例えばメチルなどのC1アルキル、エチルなどのC2アルキル、プロピルもしくはイソプロピルなどのC3アルキル、メチル、エチル、プロピル、もしくはイソプロピルなどのC1〜3アルキル、などを意味する。一態様では、アルキルはC1〜10アルキルである。別の態様では、アルキルはC1〜6アルキルである。別の態様では、アルキルはC1〜4アルキルである。別の態様では、アルキルは直鎖C1〜10アルキルである。別の態様では、アルキルは分岐鎖C3〜10アルキルである。別の態様では、アルキルは直鎖C1〜6アルキルである。別の態様では、アルキルは分岐鎖C3〜6アルキルである。別の態様では、アルキルは直鎖C1〜4アルキルである。別の態様では、アルキルは分岐鎖C3〜4アルキルである。別の態様では、アルキルは直鎖または分岐鎖C3〜4アルキルである。非限定的で例示的なC1〜10アルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、3-ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、およびデシルが挙げられる。非限定的で例示的なC1〜4アルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、およびイソブチルが挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「ヘテロアルキル」という用語は、少なくとも1個の-CH2-が少なくとも1個の-O-、-N(H)-、または-S-で置き換えられた、3〜30個の鎖原子を含む非置換の直鎖もしくは分岐鎖脂肪族炭化水素、すなわち3〜30員ヘテロアルキル、または、指定された数の鎖原子を含む非置換の直鎖もしくは分岐鎖脂肪族炭化水素を意味する。-O-、N(H)-、または-S-は、各-O-、N(H)-、または-S-基が少なくとも2個の-CH2-基で隔てられている限り、独立して脂肪族炭化水素鎖の任意の内部位置に配置されうる。一態様では、1個の-CH2-基が1個の-O-基で置き換えられている。別の態様では、2個の-CH2-基が2個の-O-基で置き換えられている。別の態様では、3個の-CH2-基が3個の-O-基で置き換えられている。別の態様では、4個の-CH2-基が4個の-O-基で置き換えられている。非限定的で例示的なヘテロアルキル基としては、
Figure 2019526616
が挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として本明細書において使用される「アルキレニル」という用語は、アルキル基の二価形態を意味する。一態様では、アルキレニルはC1〜12アルキルの二価形態である。一態様では、アルキレニルはC1〜10アルキルの二価形態である。一態様では、アルキレニルはC1〜8アルキルの二価形態である。一態様では、アルキレニルはC1〜6アルキルの二価形態である。別の態様では、アルキレニルはC1〜4アルキルの二価形態である。非限定的で例示的なアルキレニル基としては、
Figure 2019526616
が挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として本明細書において使用される「ヘテロアルキレニル」という用語は、ヘテロアルキル基の二価形態を意味する。一態様では、ヘテロアルキレニルは3〜12員ヘテロアルキルの二価形態である。別の態様では、ヘテロアルキレニルは3〜10員ヘテロアルキルの二価形態である。別の態様では、ヘテロアルキレニルは3〜8員ヘテロアルキルの二価形態である。別の態様では、ヘテロアルキレニルは3〜6員ヘテロアルキルの二価形態である。別の態様では、ヘテロアルキレニルは3〜4員ヘテロアルキルの二価形態である。別の態様では、ヘテロアルキレニルは式-(CH2)oO-(CH2CH2O)p-(CH2)q-の基であり、式中、oは2または3であり; pは0、1、2、3、4、5、6、または7であり; qは2または3である。別の態様では、ヘテロアルキレニルは式-(CH2)rO-(CH2)s-O(CH2)t-の基であり、式中、rは2、3、または4であり; sは3、4、または5であり; かつ、tは2または3である。非限定的で例示的なヘテロアルキレニル基としては、
Figure 2019526616
が挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「置換されていてもよいアルキル」という用語は、上記で定義されたアルキルが非置換であるか、または独立してニトロ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキルチオ、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、シクロアルキルなどより選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されていることを意味する。別の態様では、置換されていてもよいアルキルは、ニトロ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキルチオ、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、シクロアルキル、および-CHOより独立して選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されている。一態様では、置換されていてもよいアルキルは2個の置換基で置換されている。別の態様では、置換されていてもよいアルキルは1個の置換基で置換されている。非限定的で例示的な置換されていてもよいアルキル基としては、-CH2CH2NO2、-CH2SO2CH3、-CH2CH2CO2H、-CH2CH2SO2CH3、-CH2CH2COPh、および-CH2C6H11が挙げられる。非限定的で例示的な置換されていてもよいアルキル基としては、-CH2CH2CHO、-CH2CH2CH2CHO、および-CH2CH2CH2CH2CHOが挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「シクロアルキル」という用語は、3〜12個の炭素原子を有する1〜3個の環を含む飽和および部分不飽和(1個もしくは2個の二重結合を含む)の脂肪族環状炭化水素(すなわちC3〜12シクロアルキル)、または指定された数の炭素を有するそのような脂肪族環状炭化水素を意味する。一態様では、シクロアルキル基は2個の環を有する。一態様では、シクロアルキル基は1個の環を有する。別の態様では、シクロアルキル基はC3〜8シクロアルキル基より選択される。別の態様では、シクロアルキル基はC3〜6シクロアルキル基より選択される。非限定的で例示的なシクロアルキル基としてはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ノルボルニル、デカリン、アダマンチル、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、およびシクロヘキセニルが挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「置換されていてもよいシクロアルキル」という用語は、上記で定義されたシクロアルキルが非置換であるか、または独立してハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクロ、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、(カルボキサミド)アルキル、メルカプトアルキル、および(ヘテロシクロ)アルキルより選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されていることを意味する。一態様では、置換されていてもよいシクロアルキルは2個の置換基で置換されている。別の態様では、置換されていてもよいシクロアルキルは1個の置換基で置換されている。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として本明細書において使用される「シクロアルキレニル」という用語は、置換されていてもよいシクロアルキル基の二価形態を意味する。一態様では、ヘテロシクレニルは4員シクロアルキレニルである。別の態様では、ヘテロシクレニルは5員シクロアルキレニルである。別の態様では、ヘテロシクレニルは6員シクロアルキレニルである。非限定的で例示的なヘテロシクレニル基としては、
Figure 2019526616
が挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アルケニル」という用語は、1個、2個、または3個の炭素-炭素二重結合を含む上記で定義されたアルキル基を意味する。一態様では、アルケニル基はC2〜6アルケニル基より選択される。別の態様では、アルケニル基はC2〜4アルケニル基より選択される。非限定的で例示的なアルケニル基としてはエテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、sec-ブテニル、ペンテニル、およびヘキセニルが挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として本明細書において使用される「置換されていてもよいアルケニル」という用語は、上記で定義されたアルケニルが非置換であるか、または独立してハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクロより選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されていることを意味する。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アルキニル」という用語は、1〜3個の炭素-炭素三重結合を含む上記で定義されたアルキル基を意味する。一態様では、アルキニルは1個の炭素-炭素三重結合を有する。一態様では、アルキニル基はC2〜6アルキニル基より選択される。別の態様では、アルキニル基はC2〜4アルキニル基より選択される。非限定的で例示的なアルキニル基としてはエチニル基、プロピニル基、ブチニル基、2-ブチニル基、ペンチニル基、およびヘキシニル基が挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として本明細書において使用される「置換されていてもよいアルキニル」という用語は、上記で定義されたアルキニルが非置換であるか、または独立してハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクロより選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されていることを意味する。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「ハロアルキル」という用語は、1個または複数のフッ素原子、塩素原子、臭素原子、および/またはヨウ素原子で置換されたアルキル基を意味する。一態様では、アルキル基は1個、2個、または3個のフッ素原子および/または塩素原子で置換されている。別の態様では、ハロアルキル基はC1〜4ハロアルキル基より選択される。非限定的で例示的なハロアルキル基としてはフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、1,1-ジフルオロエチル基、2,2-ジフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、およびトリクロロメチル基が挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「ヒドロキシアルキル」という用語は、1個または複数、例えば1個、2個、または3個のヒドロキシ基で置換されたアルキル基を意味する。一態様では、ヒドロキシアルキル基はモノヒドロキシアルキル基であり、すなわち1個のヒドロキシ基で置換されている。別の態様では、ヒドロキシアルキル基はジヒドロキシアルキル基であり、すなわち2個のヒドロキシ基で置換されており、例えば、
Figure 2019526616
である。
別の態様では、ヒドロキシアルキル基はC1〜4ヒドロキシアルキル基より選択される。非限定的で例示的なヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、およびヒドロキシブチル基、例えば1-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシエチル、1,2-ジヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒドロキシプロピル、3-ヒドロキシブチル、4-ヒドロキシブチル、2-ヒドロキシ-1-メチルプロピル、および1,3-ジヒドロキシプロパ-2-イルが挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アルコキシ」という用語は、末端酸素原子に結合した、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアルケニル、または置換されていてもよいアルキニルを意味する。一態様では、アルコキシ基はC1〜4アルコキシ基より選択される。別の態様では、アルコキシ基は、末端酸素原子に結合したC1〜4アルキル、例えばメトキシ、エトキシ、tert-ブトキシ、-OCH2CH2C≡CH、および-OCH2CH2CH2C≡CHより選択される。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アルキルチオ」という用語は、置換されていてもよいアルキル基で置換された硫黄原子を意味する。一態様では、アルキルチオ基はC1〜4アルキルチオ基より選択される。非限定的で例示的なアルキルチオ基としては-SCH3および-SCH2CH3が挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アルコキシアルキル」という用語は、アルコキシ基で置換されたアルキル基を意味する。非限定的で例示的なアルコキシアルキル基としてはメトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル、エトキシメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、エトキシブチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、プロポキシエチル、プロポキシプロピル、ブトキシメチル、tert-ブトキシメチル、イソブトキシメチル、sec-ブトキシメチル、およびペンチルオキシメチルが挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「ハロアルコキシ」という用語は、末端酸素原子に結合したハロアルキルを意味する。非限定的で例示的なハロアルコキシ基としてはフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、および2,2,2-トリフルオロエトキシが挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アリール」という用語は、6〜14個の炭素原子を有する単環式または二環式芳香環系(すなわちC6〜C14アリール)を意味する。非限定的で例示的なアリール基としてはフェニル基(「Ph」と略す)、ナフチル基、フェナントリル基、アントラシル基、インデニル基、アズレニル基、ビフェニル基、ビフェニレニル基、およびフルオレニル基が挙げられる。一態様では、アリール基はフェニルまたはナフチルより選択される。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として本明細書において使用される「置換されていてもよいアリール」という用語は、上記で定義されたアリールが非置換であるか、または独立してハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクロ、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、(カルボキサミド)アルキル、メルカプトアルキル、もしくは(ヘテロシクロ)アルキルより選択される1〜5個の置換基で置換されていることを意味する。
一態様では、置換されていてもよいアリールは置換されていてもよいフェニルである。一態様では、置換されていてもよいフェニルは4個の置換基を有する。別の態様では、置換されていてもよいフェニルは3個の置換基を有する。別の態様では、置換されていてもよいフェニルは2個の置換基を有する。別の態様では、置換されていてもよいフェニルは1個の置換基を有する。非限定的で限定的な置換アリール基としては2-メチルフェニル、2-メトキシフェニル、2-フルオロフェニル、2-クロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-メチルフェニル、3-メトキシフェニル、3-フルオロフェニル、3-クロロフェニル、4-メチルフェニル、4-エチルフェニル、4-メトキシフェニル、4-フルオロフェニル、4-クロロフェニル、2,6-ジ-フルオロフェニル、2,6-ジ-クロロフェニル、2-メチル、3-メトキシフェニル、2-エチル、3-メトキシフェニル、3,4-ジ-メトキシフェニル、3,5-ジ-フルオロフェニル、3,5-ジ-メチルフェニル、3,5-ジメトキシ、4-メチルフェニル、2-フルオロ-3-クロロフェニル、および3-クロロ-4-フルオロフェニルが挙げられる。置換されていてもよいアリールという用語は、置換されていてもよい縮合シクロアルキル環を有する基、および置換されていてもよい縮合ヘテロシクロ環を有する基を含むように意図されている。非限定的な例としては、
Figure 2019526616
が挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として本明細書において使用される「フェニレニル」という用語は、置換されていてもよいフェニル基の二価形態を意味する。非限定的な例としては、
Figure 2019526616
が挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アリールオキシ」という用語は、末端酸素原子に結合した置換されていてもよいアリールを意味する。非限定的で例示的なアリールオキシ基はPhO-である。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アラルキルオキシ」という用語は、末端酸素原子に結合したアラルキル基を意味する。非限定的で例示的なアラルキルオキシ基はPhCH2O-である。
本開示において、「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」という用語は、1個の環の少なくとも1個の炭素原子が、独立して酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択されるヘテロ原子で置き換えられた、5〜14個の環原子を有する単環式および二環式芳香環系(すなわちC5〜C14ヘテロアリール)を意味する。一態様では、ヘテロアリールは、独立して酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される1個、2個、3個、または4個のヘテロ原子を含む。一態様では、ヘテロアリールは3個のヘテロ原子を有する。別の態様では、ヘテロアリールは2個のヘテロ原子を有する。別の態様では、ヘテロアリールは1個のヘテロ原子を有する。非限定的で例示的なヘテロアリール基としてはチエニル、ベンゾ[b]チエニル、ナフト[2,3-b]チエニル、チアントレニル、フリル、ベンゾフリル、ピラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾオキサゾニル、クロメニル、キサンテニル、2H-ピロリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イソインドリル、3H-インドリル、インドリル、インダゾリル、プリニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、シンノリニル、キナゾリニル、プテリジニル、4aH-カルバゾリル、カルバゾリル、β-カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、チアゾリル、イソチアゾリル、フェノチアゾリル、イソオキサゾリル、フラザニル、およびフェノキサジニルが挙げられる。一態様では、ヘテロアリールはチエニル(例えばチエン-2-イルおよびチエン-3-イル)、フリル(例えば2-フリルおよび3-フリル)、ピロリル(例えば1H-ピロール-2-イルおよび1H-ピロール-3-イル)、イミダゾリル(例えば2H-イミダゾール-2-イルおよび2H-イミダゾール-4-イル)、ピラゾリル(例えば1H-ピラゾール-3-イル、1H-ピラゾール-4-イル、および1H-ピラゾール-5-イル)、ピリジル(例えばピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、およびピリジン-4-イル)、ピリミジニル(例えばピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イル、およびピリミジン-5-イル)、チアゾリル(例えばチアゾール-2-イル、チアゾール-4-イル、およびチアゾール-5-イル)、イソチアゾリル(例えばイソチアゾール-3-イル、イソチアゾール-4-イル、およびイソチアゾール-5-イル)、オキサゾリル(例えばオキサゾール-2-イル、オキサゾール-4-イル、およびオキサゾール-5-イル)、イソオキサゾリル(例えばイソオキサゾール-3-イル、イソオキサゾール-4-イル、およびイソオキサゾール-5-イル)、ならびにインダゾリル(例えば1H-インダゾール-3-イル)より選択される。また、「ヘテロアリール」という用語は、ありうるN-オキシドを含むように意図されている。非限定的で例示的なN-オキシドはピリジルN-オキシドである。
一態様では、ヘテロアリールは5員または6員ヘテロアリールである。一態様では、ヘテロアリールは5員ヘテロアリールであり、すなわち、ヘテロアリールは、環の少なくとも1個の炭素原子が、独立して窒素、酸素、および硫黄より選択されるヘテロ原子で置き換えられた、5個の環原子を有する単環式芳香環系である。非限定的で例示的な5員ヘテロアリール基としてはチエニル、フリル、ピロリル、オキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、およびイソオキサゾリルが挙げられる。
別の態様では、ヘテロアリールは6員ヘテロアリールであり、例えば、ヘテロアリールは、環の少なくとも1個の炭素原子が窒素原子で置き換えられた、6個の環原子を有する単環式芳香環系である。非限定的で例示的な6員ヘテロアリール基としてはピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、およびピリダジニルが挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「置換されていてもよいヘテロアリール」という用語は、上記で定義されたヘテロアリールが非置換であるか、または独立してハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクロ、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、(カルボキサミド)アルキル、メルカプトアルキル、もしくは(ヘテロシクロ)アルキルより選択される1〜4個の置換基、例えば1個または2個の置換基で置換されていることを意味する。一態様では、置換されていてもよいヘテロアリールは1個の置換基を有する。任意の使用可能な炭素原子または窒素原子は置換されていてもよい。非限定的で例示的な置換されていてもよい5員ヘテロアリール基としては、
Figure 2019526616
が挙げられるがそれらに限定されない。
置換されていてもよいヘテロアリールという用語もやはり、置換されていてもよい縮合シクロアルキル環を有する基、および置換されていてもよい縮合ヘテロシクロ環を有する基を含むように意図されている。非限定的な例としては、
Figure 2019526616
が挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として本明細書において使用される「ヘテロアリーレニル」という用語は、置換されていてもよいヘテロアリール基の二価形態を意味する。一態様では、ヘテロアリーレニルは5員ヘテロアリーレニルである。5員ヘテロアリーレニルの非限定的な例としては、
Figure 2019526616
が挙げられる。一態様では、ヘテロアリーレニルは6員ヘテロアリーレニルである。6員ヘテロアリーレニルの非限定的な例としては、
Figure 2019526616
が挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「複素環」または「ヘテロシクロ」という用語は、1個の環の少なくとも1個の炭素原子がヘテロ原子で置き換えられた、3〜14の環員を有する1個、2個、または3個の環を含む、飽和および部分不飽和(例えば1個または2個の二重結合を含む)環状基(すなわち3〜14員ヘテロシクロ)を意味する。各ヘテロ原子は独立して、酸素原子、スルホキシドおよびスルホンを含む硫黄原子、ならびに/または窒素原子からなる群より選択され、これらは酸化または四級化されていてもよい。「ヘテロシクロ」という用語は、-CH2-環が-C(=O)-で置き換えられた基、例えば、2-イミダゾリジノンなどの環状ウレイド基、ならびにβ-ラクタム、γ-ラクタム、δ-ラクタム、ε-ラクタム、およびピペラジン-2-オンなどの環状アミド基を含むように意図されている。また、「ヘテロシクロ」という用語は、置換されていてもよい縮合アリール基を有する基、例えばインドリニル、クロマン-4-イルを含むように意図されている。一態様では、ヘテロシクロ基は、1個の環と1個または2個の酸素原子および/または窒素原子とを含む5員または6員環状基より選択される。ヘテロシクロは、任意の使用可能な炭素原子または窒素原子を介して分子の残りに結合していてもよい。非限定的で例示的なヘテロシクロ基としてはジオキサニル、テトラヒドロピラニル、2-オキソピロリジン-3-イル、ピペラジン-2-オン、ピペラジン-2,6-ジオン、2-イミダゾリジノン、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリジニル、およびインドリニルが挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として本明細書において使用される「置換されていてもよいヘテロシクロ」という用語は、上記で定義されたヘテロシクロが非置換であるか、または独立してハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルキルチオ、カルボキサミド、スルホンアミド、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、CF3C(=O)-、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクロ、アルコキシアルキル、(アミノ)アルキル、(カルボキサミド)アルキル、メルカプトアルキル、もしくは(ヘテロシクロ)アルキルより選択される1〜4個の置換基で置換されていることを意味する。置換は、任意の使用可能な炭素原子もしくは窒素原子またはその両方において生じうる。非限定的で例示的な置換されていてもよいヘテロシクロ基としては、
Figure 2019526616
が挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として本明細書において使用される「ヘテロシクレニル」という用語は、置換されていてもよいヘテロシクロ基の二価形態を意味する。置換は、任意の使用可能な炭素原子または窒素原子において生じうる。一態様では、ヘテロシクレニルは4員ヘテロシクレニルである。別の態様では、ヘテロシクレニルは5員ヘテロシクレニルである。別の態様では、ヘテロシクレニルは6員ヘテロシクレニルである。非限定的で例示的なヘテロシクレニル基としては、
Figure 2019526616
が挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アミノ」という用語は、-NR10aR10bを意味し、式中、R10aおよびR10bはそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、アルキニル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロシクロ、もしくは置換されていてもよいヘテロアリールであるか、または、R10aおよびR10bは一緒になって、置換されていてもよい3〜8員ヘテロシクロを形成する。非限定的で例示的なアミノ基としては-NH2および-N(H)(CH3)が挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「(アミノ)アルキル」という用語は、アミノ基で置換されたアルキル基を意味する。非限定的で例示的なアミノアルキル基としては-CH2CH2NH2、-CH2CH2N(H)CH3、-CH2CH2N(CH3)2、および-CH2N(H)シクロプロピルが挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「カルボキサミド」という用語は、式-C(=O)NR9aR9bの基を意味し、式中、R9aおよびR9bはそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、ヒドロキシアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロシクロ、もしくは置換されていてもよいヘテロアリールであるか、または、R9aおよびR9bは、それらが結合している窒素と一緒になって、置換されていてもよい3〜8員ヘテロシクロ基を形成する。一態様では、R9aおよびR9bはそれぞれ独立して、水素または置換されていてもよいアルキルである。一態様では、R9aおよびR9bは、それらが結合している窒素と一緒になって、置換されていてもよい3〜8員ヘテロシクロ基を形成する。非限定的で例示的なカルボキサミド基としては-CONH2、-CON(H)CH3、-CON(CH3)2、-CON(H)Ph、
Figure 2019526616
が挙げられるがそれらに限定されない。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「スルホンアミド」という用語は、式-SO2NR8aR8bの基を意味し、式中、R8aおよびR8bはそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、もしくは置換されていてもよいアリールであるか、または、R8aおよびR8bは、それらが結合している窒素と一緒になって3〜8員ヘテロシクロ基を形成する。非限定的で例示的なスルホンアミド基としては-SO2NH2、-SO2N(H)CH3、および-SO2N(H)Phが挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アルキルカルボニル」という用語は、アルキル基で置換されたカルボニル基、すなわち-C(=O)-を意味する。非限定的で例示的なアルキルカルボニル基は-COCH3である。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アリールカルボニル」という用語は、置換されていてもよいアリール基で置換されたカルボニル基、すなわち-C(=O)-を意味する。非限定的で例示的なアリールカルボニル基は-COPhである。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アルコキシカルボニル」という用語は、アルコキシ基で置換されたカルボニル基、すなわち-C(=O)-を意味する。非限定的で例示的なアルコキシカルボニル基としては-C(=O)OMe、-C(=O)OEt、および-C(=O)OtBuが挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アルキルスルホニル」という用語は、上記の置換されていてもよいアルキル基のいずれかで置換されたスルホニル基、すなわち-SO2-を意味する。非限定的で例示的なアルキルスルホニル基は-SO2CH3である。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アリールスルホニル」という用語は、上記の置換されていてもよいアリール基のいずれかで置換されたスルホニル基、すなわち-SO2-を意味する。非限定的で例示的なアリールスルホニル基は-SO2Phである。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「メルカプトアルキル」という用語は、-SH基で置換された上記アルキル基のいずれかを意味する。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「カルボキシ」という用語は式-COOHの基を意味する。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「カルボキシアルキル」という用語は、-COOHで置換された上記アルキル基のいずれかを意味する。非限定的で例示的なカルボキシアルキル基は-CH2CO2Hである。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「アラルキル」または「アリールアルキル」という用語は、1個、2個、または3個の置換されていてもよいアリール基で置換されたアルキル基を意味する。一態様では、置換されていてもよいアラルキル基は、1個の置換されていてもよいアリール基で置換されたC1〜4アルキルである。一態様では、置換されていてもよいアラルキル基は、1個の置換されていてもよいアリール基で置換されたC1またはC2アルキルである。一態様では、置換されていてもよいアラルキル基は、1個の置換されていてもよいフェニル基で置換されたC1またはC2アルキルである。非限定的で例示的な置換されていてもよいアラルキル基としてはベンジル、フェネチル、-CHPh2、-CH2(4-F-Ph)、-CH2(4-Me-Ph)、-CH2(4-CF3-Ph)、および-CH(4-F-Ph)2が挙げられる。
本開示において、それ自体でまたは別の基の一部として使用される「(ヘテロシクロ)アルキル」という用語は、置換されていてもよいヘテロシクロ基で置換されたアルキル基を意味する。一態様では、(ヘテロシクロ)アルキルは、1個の置換されていてもよいヘテロシクロ基で置換されたC1〜4アルキルである。非限定的で例示的な(ヘテロシクロ)アルキル基としては、
Figure 2019526616
が挙げられる。
実施例1
3-(4-(5-(4-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号(Cpd. No.)1)の合成
Figure 2019526616
丸底フラスコにおいて3-ブロモ-2-メチル安息香酸メチル(18.3g、80mmol、1.0当量)、N-ブロモスクシンイミド(17.1g、96mmol、1.2当量)、および過酸化ベンゾイル(1.9g、8.0mmol、0.1当量)をベンゼン150mL中で混合した。反応混合物を80℃で12時間攪拌した。室温に冷却後、反応混合物を蒸発させて溶媒の大部分を除去した。得られた残渣をヘキサン/酢酸エチルを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して所望の生成物S1を無色油状物(23.4g、収率95%)として得た。
丸底フラスコにおいて化合物S1(23.4g、76mmol、1.0当量)および3-アミノピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(13.8g、83.6mmol、1.1当量)をアセトニトリル150mL中で混合した。得られた反応混合物を85℃で12時間攪拌した。室温に冷却後、反応混合物を冷却水200mLに注いだ。得られた混合物を濾過し、固体を水および酢酸エチルで順次洗浄した。乾燥後、淡紫色固体が得られ、これをさらに精製せずに次の反応に直接使用した(19.6g、収率80%)。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
丸底フラスコにおいて化合物S2(2.59g、8.0mmol、1.0当量)、4-ペンチン-1-オール(1.01g、12.0mmol、1.5当量)、Pd(PPh3)2Cl2(421mg、0.6mmol、0.075当量)、およびCuI(228mg、1.2mmol、0.15当量)をDMF 24mL中で混合した。反応混合物を密封し、窒素を充填した。トリエチルアミン10mLを加え、反応混合物を80℃に加熱して8時間攪拌した。室温に冷却後、反応混合物を蒸発させて溶媒の大部分を除去して濃色残渣を得て、これをDCM/MeOHを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して最終化合物S3を白色固体(2.08g、収率80%)として得た。
Figure 2019526616
丸底フラスコにおいて化合物S3(1.04g、3.2mmol、1.0当量)をジクロロメタン100mLに懸濁させた。塩化メシル(495μL、6.4mmol、2.0当量)を0℃で上層溶液に滴下した。次にトリエチルアミン(1.33mL、9.6mmol、3.0当量)を加えた。懸濁溶液は1分以内に透明になった。反応混合物を室温で1時間攪拌した。次に溶媒を蒸発させて粗生成物S4を得て、これをさらに精製せずに次の工程の反応に使用した。
Figure 2019526616
粗生成物S4をDMF 15mLに溶解させた。次にアジ化ナトリウム(416mg、6.4mmol、2.0当量)を加え、溶液を60℃で1時間攪拌した。室温に冷却後、反応混合物を水で希釈し、MeCN/H2O(0.1% TFA)を溶離液とするHPLCで精製して所望の化合物S5を白色固体(690mg、収率61%)として得た。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
1,4-ビス(トリメチルシリル)-ブタ-1,3-ジイン(1.0g、5.14mmol)の乾燥エチルエーテル15mL溶液にMeLi LiBr(エーテル中1.5M、6.68mmol、4.45mL)を加え、反応混合物を室温で12時間攪拌した。反応液を0℃で飽和NH4Cl(水溶液)によって反応停止させ、生成物をエチルエーテルで抽出した。一緒にした有機層を無水Na2SO4で乾燥させた。濾過後、溶液を慎重に減圧蒸発させて粗生成物S6をわずかに濃色の油状物として得て、これをt-BuOH 5mLに希釈し、0℃未満で保管した。
アジドS5(690mg、1.97mmol、1.0当量)、S6(t-BuOH中0.5M、4.7mL、2.36mmol、1.2当量)のアセトニトリル30mL溶液にCuI(74mg、0.39mmol、0.2当量)およびDIPEA(1.7mL、9.83mmol、5.0当量)を加えた。反応混合物を室温で12時間攪拌した。蒸発させて溶媒を除去した後、粗残渣をMeCN/H2O(0.1% TFA)を用いる逆相フラッシュカラムで精製して生成物S7を白色固体(338mg、収率36%)として得た。
Figure 2019526616
S7(338mg、0.71mmol、1.0当量)のアセトニトリル10mL中懸濁溶液にTBAF(THF中1.0M、1.42mL、1.42mmol、2.0当量)を加えた。溶液は1分以内に透明になった。1時間後、反応混合物を水で希釈し、MeCN/H2O(0.1% TFA)を用いるHPLCで精製して所望の生成物S8を白色固体(270mg、収率95%)として得た。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
S9(13.6mg、0.03mmol、1.0当量。実施例21の化合物O6を参照。)、S8(18.1mg、0.045mmol、1.5当量)、Pd(PPh3)4(3.5mg、0.003mmol、0.1当量)、およびCuI(1.2mg、0.006mmol、0.2当量)のDMF 2mL溶液に窒素下でトリメチルアミン1.0mLを加えた。得られた反応混合物を60℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をHPLCで精製して化合物番号1を白色固体(15mg、収率68%)として得た。
Figure 2019526616
実施例2
3-(4-(5-(4-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号2)の合成
Figure 2019526616
S10(14.1mg、0.03mmol、1.0当量。実施例20の化合物N6を参照。)、S8(18.1mg、0.045mmol、1.5当量)、Pd(PPh3)4(3.5mg、0.003mmol、0.1当量)、およびCuI(1.2mg、0.006mmol、0.2当量)のDMF 2mL溶液に窒素下でトリメチルアミン1.0mLを加えた。得られた反応混合物を60℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をHPLCで精製して化合物番号2を白色固体(16mg、収率70%)として得た。
Figure 2019526616
実施例3
3-(4-(5-(4-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ペンチル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号3)の合成
Figure 2019526616
S3(684mg)のMeOH 100mL中懸濁溶液に窒素雰囲気下でPd/C(10重量%)70mgを加えた。水素を3回フラスコに充填/フラスコから脱気した。溶液を1気圧の水素雰囲気下、室温で12時間攪拌した。出発原料の消費後、溶媒を蒸発させ、残渣をDCM/MeOHを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して所望の生成物S11を白色固体(693mg、収率90%)として得た。
Figure 2019526616
S11(693mg、2.1mmol、1.0当量)のDCM 30mL中懸濁溶液に0℃で塩化メシル(325μL、4.2mmol、2.0当量)を加えた。次にトリメチルアミン(0.88mL、6.3mmol、3.0当量)を滴下した。溶液は1分以内に透明になった。1時間後、溶媒を蒸発させて粗化合物S12を得て、これをさらに精製せずに次の工程の反応に使用した。
上記で得られた粗化合物S12をDMF 10mLに溶解させ、アジ化ナトリウム(275mg、4.2mmol、2.0当量)を加えた。次に反応混合物を60℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、反応液を水中で希釈し、MeCN/H2O(0.1% TFA)を用いるHPLCで精製して化合物S13を白色固体(682mg、収率91%)として得た。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
S7の合成のための手順に従い、S13(682mg、1.92mmol、1.0当量)を反応に使用した。最終的に化合物S14を白色固体(704mg、収率76%)として得た。
Figure 2019526616
S8の合成のための手順に従い、化合物S14(704mg、1.47mmol、1.0当量)を反応に使用した。最終的に化合物S15を白色固体(565mg、収率95%)として得た。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
S9(14.1mg、0.03mmol、1.0当量)、S15(18.2mg、0.045mmol、1.5当量)、Pd(PPh3)4(3.5mg、0.003mmol、0.1当量)、およびCuI(1.2mg、0.006mmol、0.2当量)のDMF 2mL溶液に窒素下でトリメチルアミン1.0mLを加えた。得られた反応混合物を60℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をHPLCで精製して化合物番号3を白色固体(14mg、収率63%)として得た。
Figure 2019526616
実施例4
3-(4-(5-(4-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ペンチル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号4)の合成
Figure 2019526616
S10(14.1mg、0.03mmol、1.0当量)、S15(18.2mg、0.045mmol、1.5当量)、Pd(PPh3)4(3.5mg、0.003mmol、0.1当量)、およびCuI(1.2mg、0.006mmol、0.2当量)のDMF 2mL溶液に窒素下でトリメチルアミン1.0mLを加えた。得られた反応混合物を60℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をHPLCで精製して化合物番号4を白色固体(16mg、収率72%)として得た。
Figure 2019526616
実施例5
3-(4-((4-(4-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ブチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号5)の合成
Figure 2019526616
PCC(7.29g、33.8mmol、1.2当量)のDCM 30mL溶液に4-クロロ-1-ブタノール(3.06g、28.2mmol、1.0当量)のDCM 10mL溶液を滴下した。溶液を室温で1時間攪拌した。次に溶液を、セライトを通して濾過し、エチルエーテルで洗浄した。一緒にした有機層を蒸発させ、濃縮残渣をDCMを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して所望の生成物を無色油状物として得た。
レナリドミド(950mg、3.66mmol、1.0当量)および4-クロロ-1-ブタナール(429mg、4.03mmol、1.1当量)のDCE 30mL溶液に酢酸(0.2mL、3.66mmol、1.0当量)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.55g、7.32mmol、2.0当量)を加えた。懸濁溶液を室温で12時間攪拌した。反応混合物をブラインで反応停止させ、生成物をDCMで抽出した。一緒にした有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を蒸発させて粗生成物を得て、これをDCM/MeOHを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して所望の生成物S16を白色固体(128mg、収率10%)として得た。
Figure 2019526616
S16(128mg、0.366mmol、1.0当量)のDMF 3mL溶液にヨウ化カリウム(6.1mg、0.037mmol、0.1当量)およびアジ化ナトリウム(47.6mg、0.732mmol、2.0当量)を加えた。溶液を60℃に加熱し、2時間攪拌した。室温に冷却後、溶液を水中で希釈し、MeCN/H2O(0.1% TFA)を用いるHPLCで精製して化合物S17を白色固体(117mg、収率90%)として得た。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
S7の合成のための手順に従い、反応をS17(117mg、0.33mmol、1.0当量)を用いて行った。化合物S18を白色固体(71mg、収率45%)として得た。
Figure 2019526616
S8の合成のための手順に従い、反応をS18(71mg、0.15mmol、1.0当量)を用いて行った。化合物S19を白色固体(57mg、収率95%)として得た。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
S9(14.1mg、0.03mmol、1.0当量)、S15(18.2mg、0.045mmol、1.5当量)、Pd(PPh3)4(3.5mg、0.003mmol、0.1当量)、およびCuI(1.2mg、0.006mmol、0.2当量)のDMF 2mL溶液に窒素下でトリメチルアミン1.0mLを加えた。得られた反応混合物を60℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をHPLCで精製して化合物番号5を白色固体(13mg、収率60%)として得た。
Figure 2019526616
実施例6
3-(4-((4-(4-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ブチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号6)の合成
Figure 2019526616
S10(14.1mg、0.03mmol、1.0当量)、S18(18.2mg、0.045mmol、1.5当量)、Pd(PPh3)4(3.5mg、0.003mmol、0.1当量)、およびCuI(1.2mg、0.006mmol、0.2当量)のDMF 2mL溶液に窒素下でトリメチルアミン1.0mLを加えた。得られた反応混合物を60℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をHPLCで精製して化合物番号6を白色固体(20mg、収率90%)として得た。
Figure 2019526616
実施例7
3-(4-((4-(6-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)ピリジン-3-イル)ブチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号7)の合成
Figure 2019526616
5-ブロモピリジン-2-アルデヒド(13.24g、71.2mmol、1.0当量)のトルエン200ml溶液にTsOH一水和物(677mg、3.56mmol、0.05当量)およびエチレングリコール(8.0mL、142.4mmol、2.0当量)を加えた。溶液をディーン・スタークトラップで還流温度に12時間加熱した。室温に冷却後、溶媒を蒸発させ、残渣をDCM/MeOHを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して化合物S19を無色油状物(14.74g、収率90%)として得た。
丸底フラスコにおいて化合物S19(5.95g、25.9mmol、1.0当量)、4-ブチン-1-オール(2.36g、33.6mmol、1.3当量)、Pd(PPh3)2Cl2(909mg、1.295mmol、0.05当量)、およびCuI(494mg、2.59mmol、0.1当量)をDMF 24mL中で混合した。反応混合物を密封し、窒素を充填した。トリエチルアミン24mLを加え、反応混合物を80℃に加熱して5時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒の大部分を蒸発させ、残渣をDCMおよびブライン中で希釈した。一緒にした有機層を乾燥させ、DCM/MeOHを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して最終化合物S20を無色油状物(4.54g、収率80%)として得た。
Figure 2019526616
S20(4.54g)のEtOH 100mL溶液に窒素雰囲気下でPd/C(10重量%)500mgを加えた。水素を3回フラスコに充填した。溶液を1気圧の水素雰囲気下、室温で12時間攪拌した。出発原料の消費後、溶媒を蒸発させ、残渣をDCM/MeOHを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して所望の生成物S21を無色油状物(3.93g、収率85%)として得た。
Figure 2019526616
S21(1.84g、8.25mmol、1.0当量)のTHF 30mL溶液に4N HCl(水溶液)30mLを加えた。溶液を還流温度に6時間加熱した。室温に冷却後、溶媒を蒸発させ、酢酸エチルおよび飽和NaHCO3水溶液中で希釈した。数回抽出後、一緒にした有機層を乾燥させ、濃縮残渣をDCM/MeOHを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して化合物S22を無色油状物(3.0g、収率95%)として得た。
Figure 2019526616
ジメチル (1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホネート(25.14mmol、1.5当量)およびK2CO3(2.0当量)のメタノール80mL溶液にS22(3.0g、16.76mmol、1.0当量)のメタノール20mL溶液を滴下した。得られた溶液を室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチルおよびブライン中で希釈した。一緒にした有機層を無水Na2SO4で乾燥させた。濾過および蒸発後、粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して所望の化合物S23を無色油状物(2.1g、収率72%)として得た。
Figure 2019526616
S23(1.1g、6mmol、1.0当量)のDCM 100mL溶液にデス・マーチンペルヨージナン(4.6g、10.8mmol、1.8当量)を加えた。反応液を室温で2時間攪拌した。水10mLおよび飽和Na2S2O8水溶液20mLを加えた。10分間攪拌後、反応溶液を、セライトを通して濾過し、DCMで洗浄した。3回抽出後、一緒にした有機層を無水Na2SO4で乾燥させた。濾過および蒸発後、粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して所望の化合物S24を無色油状物(680mg、収率65%)として得た。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
レナリドミド(1.01g、3.9mmol、1.0当量)および化合物S24(680mg、3.9mmol、1.0当量)のDCE 50mL溶液に酢酸(0.23mL、3.9mmol、1.0当量)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.66g、3.9mmol、2.0当量)を加えた。懸濁溶液を室温で12時間攪拌した。DCMおよび飽和NaHCO3水溶液を加えた。抽出後、一緒にした有機層を乾燥させた(974mg、収率60%)。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
S9(14.1mg、0.03mmol、1.0当量)、S25(18.7mg、0.045mmol、1.5当量)、Pd(PPh3)4(3.5mg、0.003mmol、0.1当量)、およびCuI(1.2mg、0.006mmol、0.2当量)のDMF 2mL溶液に窒素下でトリメチルアミン1.0mLを加えた。得られた反応混合物を60℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をHPLCで精製して化合物番号7を白色固体(11mg、収率50%)として得た。
Figure 2019526616
実施例8
3-(4-((4-(6-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)ピリジン-3-イル)ブチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号8)の合成
Figure 2019526616
S10(14.1mg、0.03mmol、1.0当量)、S25(18.7mg、0.045mmol、1.5当量)、Pd(PPh3)4(3.5mg、0.003mmol、0.1当量)、およびCuI(1.2mg、0.006mmol、0.2当量)のDMF 2mL溶液に窒素下でトリメチルアミン1.0mLを加えた。得られた反応混合物を60℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をHPLCで精製して化合物番号8を白色固体(10mg、収率45%)として得た。
Figure 2019526616
実施例9
4-(4-(6-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)ピリジン-3-イル)ブトキシ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物番号9)の合成
Figure 2019526616
丸底フラスコにおいて3-ヒドロキシフタル酸無水物(1g、6.09mmol)および3-アミノピリジン-2,6-ジオン塩酸塩(1.0g,6.09mmol)をトルエン50mL中で混合した。トリエチルアミン(0.93mL、6.7mmol)を加えた。得られた反応混合物をディーン・スタークトラップ機器で還流温度に12時間加熱した。周囲温度に冷却後、溶媒の大部分を蒸発させて粗生成物を得て、これをDCM:酢酸エチルを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して所望の生成物を淡黄色固体S26(1.5g、収率90%)として得た。
Figure 2019526616
化合物S23(210mg、1.2mmol、1.0当量)のDCM 10mL溶液に0℃で塩化メシル(0.14mL、1.8mmol、1.5当量)およびトリエチルアミン(0.34mL、2.4mmol、2.0当量)を順次加えた。得られた溶液を室温で1時間攪拌した。溶媒の蒸発後、残渣をDCM/MeOHを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して化合物S27を無色油状物(224mg、収率74%)として得た。
Figure 2019526616
化合物S27(224mg、0.89mmol、1.0当量)およびS26(243mg、0.89mmol、1.0当量)のDMF 4mL溶液にKI(15mg、0.09mmol、0.1当量)およびKHCO3(178mg、1.78mmol、2.0当量)を加えた。得られた溶液を室温で5時間攪拌した。室温に冷却後、溶液を水中で希釈し、MeCN/H2O(0.1% TFA)を用いるHPLCで精製して化合物S28を白色固体(290mg、収率75%)として得た。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
S9(14.1mg、0.03mmol、1.0当量)、S28(26mg、0.06mmol、2.0当量)、Pd(PPh3)4(3.5mg、0.003mmol、0.1当量)、およびCuI(1.2mg、0.006mmol、0.2当量)のDMF 2mL溶液に窒素下でトリメチルアミン1.0mLを加えた。得られた反応混合物を60℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をHPLCで精製して化合物番号9を白色固体(19mg、収率85%)として得た。
Figure 2019526616
実施例10
4-(4-(6-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)ピリジン-3-イル)ブトキシ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物番号10)の合成
Figure 2019526616
S10(14.1mg、0.03mmol、1.0当量)、S25(26mg、0.06mmol、2.0当量)、Pd(PPh3)4(3.5mg、0.003mmol、0.1当量)、およびCuI(1.2mg、0.006mmol、0.2当量)のDMF 2mL溶液に窒素下でトリメチルアミン1.0mLを加えた。得られた反応混合物を60℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をHPLCで精製して化合物番号10を白色固体(20mg、収率87%)として得た。
Figure 2019526616
実施例11
3-(4-(4-((6-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)ピリジン-3-イル)オキシ)ブチル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号11)の合成
Figure 2019526616
化合物S3の合成のための手順に従い、反応をS2(1.29g、4.0mmol、1.0当量)を用いて行った。最終的に化合物S29を淡黄色固体(1.12g、収率90%)として得た。
Figure 2019526616
化合物S11の合成のための手順に従い、反応をS29(157mg、0.50mmol、1.0当量)を用いて行った。最終的に化合物S30を白色固体(148mg、収率94%)として得た。
Figure 2019526616
化合物S4の合成のための手順に従い、反応をS30(148mg、0.468mmol、1.0当量)を用いて行った。最終的に化合物S31を白色固体(175mg、収率95%)として得た。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
2-ブロモ-5-ヒドロキシピリジン(1.04g、6.0mmol、1.0当量)およびトリメチルシリルアセチレン(1.7mL、12.0mmol、2.0当量)の無水THF30mL溶液に窒素雰囲気下でPd(PPh3)2Cl2(420mg、0.6mmol、0.1当量)およびCuI(228mg、1.2mmol、0.2当量)を加えた。次にトリエチルアミン8mLを注入した。反応フラスコを密封し、反応溶液を60℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を蒸発させ、残渣をDCM/MeOHを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して化合物S32を無色油状物(803mg、収率70%)として得た。
Figure 2019526616
化合物S8の合成のための手順に従い、反応をS32(803mg、4.2mmol、1.0当量)を用いて行った。最終的に化合物S33を白色固体(400mg、収率80%)として得た。
Figure 2019526616
化合物S31(175mg、0.44mmol、1.0当量)およびS33(79mg、0.66mmol、1.5当量)のDMF 5.0mL溶液にKI(7.3mg、0.044mmol、0.1当量)およびKHCO3(88mg、0.88mmol、2.0当量)を順次加えた。得られた溶液を70℃で6時間攪拌した。室温に冷却後、反応混合物を水および酢酸エチル中で希釈した。3回抽出後、一緒にした有機層をNa2SO4で乾燥させた。濃縮残渣をMeCN/H2O(0.1% TFA)を用いる逆相フラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して化合物S34を白色固体(156mg、収率85%)として得た。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
S9(14.1mg、0.03mmol、1.0当量)、S34(25mg、0.06mmol、2.0当量)、Pd(PPh3)4(3.5mg、0.003mmol、0.1当量)、およびCuI(1.2mg、0.006mmol、0.2当量)のDMF 2mL溶液に窒素下でトリメチルアミン1.0mLを加えた。得られた反応混合物を60℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をHPLCで精製して化合物番号11を白色固体(Xmg、収率X)として得た。
Figure 2019526616
実施例12
3-(4-(4-((6-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)ピリジン-3-イル)オキシ)ブチル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号12)の合成
Figure 2019526616
S10(14.1mg、0.03mmol、1.0当量)、S34(25mg、0.06mmol、2.0当量)、Pd(PPh3)4(3.5mg、0.003mmol、0.1当量)、およびCuI(1.2mg、0.006mmol、0.2当量)のDMF 2mL溶液に窒素下でトリメチルアミン1.0mLを加えた。得られた反応混合物を60℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をHPLCで精製して化合物番号12を白色固体として得た。
Figure 2019526616
実施例13
3-(4-(5-(6-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)ピリジン-3-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号13)の合成
Figure 2019526616
S9(455mg、1.0mmol、1.0当量)、S23(263mg、1.5mmol、1.5当量)、Pd(PPh3)2Cl2(70mg、0.1mmol、0.1当量)、およびCuI(38mg、0.2mmol、0.2当量)のTHF 18mL溶液に窒素下でトリメチルアミン6.0mLを加えた。得られた反応混合物を60℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をDCM/MeOHを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して化合物S35を淡黄色油状物(216mg、収率43%)として得た。
Figure 2019526616
S35(216mg、0.43mmol、1.0当量)のDCM 10mL溶液にデス・マーチンペルヨージナン(365mg、0.86mmol、2.0当量)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌した。次に水2mLおよび飽和Na2S2O8水溶液2mLを加えて反応液を反応停止させた。溶液を、セライトを通して濾過し、DCMで洗浄した。3回抽出後、一緒にした有機層を無水Na2SO4で乾燥させた。濃縮残渣をDCM/MeOHを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して化合物S36を無色油状物(167mg、収率78%)として得た。
Figure 2019526616
S36(167mg、0.33mmol、1.0当量)のメタノール5mL溶液にK2CO3(93mg、0.67mmol、2.0当量)およびジメチル (1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホネート(129mg、0.67mmol、2.0当量)を順次加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をMeCN/H2O中で希釈し、MeCN/H2O(0.1% TFA)を用いるHPLCで精製して化合物S37を白色固体(147mg、収率90%)として得た。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
レナリドミド(1.04g、4.0mmol、1.0当量)およびNaNO2(0.83g、12.0mmol、3.0当量)の水40mL中懸濁溶液に0℃で希硫酸(水10mL中4.0mL)を加えた。次に溶液を室温で20分間攪拌した。次にKI(3.32g、20.0mmol、5.0当量)の水20mL溶液を加え、溶液を80℃に加熱して3時間攪拌した。室温に冷却後、NaOH(水溶液)を加えて溶液を中和し、濃縮残渣をDCM/MeOHを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して化合物S38を淡黄色固体(1.26g、収率85%)として得た。
Figure 2019526616
S37(25mg、0.05mmol、1.0当量)、S38(18mg、0.05mmol、1.0当量)、Pd(PPh3)4(5.7mg、0.005mmol、0.1当量)、およびCuI(1.9mg、0.01mmol、0.2当量)のDMF 1.5mL溶液に窒素下でトリメチルアミン1.0mLを加えた。得られた反応混合物を60℃で7時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をHPLCで精製して化合物番号13を白色固体(30mg、収率82%)として得た。
Figure 2019526616
実施例14
3-(4-(5-(6-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)ピリジン-3-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号14)の合成
Figure 2019526616
化合物番号13について記載された通りに化合物番号14を調製した。
Figure 2019526616
実施例15
3-(4-(4-((6-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)ピリジン-3-イル)オキシ)ブタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号15)の合成
Figure 2019526616
S33(155mg、1.3mmol、1.3当量)、S9(455mg、1.0mmol、1.0当量)、Pd(PPh3)2Cl2(70.2mg、0.1mmol、0.1当量)、およびCuI(38.1mg、0.2mmol、0.2当量)のTHF 20mL溶液に窒素下でトリメチルアミン3.0mLを加えた。得られた反応混合物を60℃で6時間攪拌した。室温に冷却後、混合物を、酢酸エチルで希釈し、セライトを通して濾過した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM/MeOHを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して化合物S39を淡黄色固体(267mg、収率60%)として得た。
Figure 2019526616
化合物S39(45mg、0.1mmol、1.0当量)およびS40(67mg、0.3mmol、3.0当量)のDMF 2.0mL溶液にKHCO3(11mg、0.3mmol、3.0当量)を加えた。溶液を70℃に加熱し、12時間攪拌した。室温に冷却後、溶液を水および酢酸エチル中で希釈した。通常のワークアップを行ってDMFの大部分を除去した。一緒にした有機層を濃縮し、MeCN/H2Oを用いるHPLCで精製して化合物S41を黄色固体(20mg、収率40%)として得た。
Figure 2019526616
S41(20mg、0.04mmol、1.0当量)およびS38(18mg、0.048mmol、1.2当量)のDMF 1.5mL溶液にPd(PPh3)4(4.6mg、0.004mmol、0.1当量)およびCuI(1.5mg、0.008mmol、0.2当量)を順次加えた。窒素を溶液に10分間パージした。溶液を60℃に2時間加熱した。室温に冷却後、溶液を、酢酸エチル中で希釈し、セライトを通して濾過した。通常のワークアップを行い、濃縮残渣をMeCN/H2Oを用いるHPLCで精製して化合物番号15を白色固体(20mg、収率70%)として得た。
Figure 2019526616
実施例16
3-(4-(4-((6-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)ピリジン-3-イル)オキシ)ブタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号16)の合成
Figure 2019526616
化合物番号15について記載された通りに、S9の代わりにS10を使用して、化合物番号16を調製した。
Figure 2019526616
実施例17
3-(4-((4-(5-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)ピリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号17)の合成
Figure 2019526616
化合物番号7の合成について記載の手順に従い、6-ブロモニコチンアルデヒドを使用して、化合物番号17を調製した。
Figure 2019526616
実施例18
3-(4-((4-(5-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)ピリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号18)の合成
Figure 2019526616
化合物番号8の合成について記載の手順に従い、6-ブロモニコチンアルデヒドを使用して、化合物番号18を調製した。
Figure 2019526616
実施例19
3-(4-(5-(5-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)ピリジン-2-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号19)の合成
Figure 2019526616
化合物番号13の合成について記載の手順に従い、6-ブロモニコチンアルデヒドを使用して、化合物番号19を調製した。
Figure 2019526616
実施例20
(S)-4-(4-クロロフェニル)-2-ヨード-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン(N6またはS10)の合成
Figure 2019526616
工程1: (2-アミノ-4-メチルチオフェン-3-イル)(4-クロロフェニル)メタノン(化合物N1)の合成
Figure 2019526616
氷水浴中で冷却された、3-(4-クロロ-フェニル)-3-オキソ-プロピオニトリル(900mg、5mmol)および2,5-ジメチル-[1,4]ジチアン-2,5-ジオール(450mg、2.5mmol)の無水EtOH(10mL)懸濁液に、TEA(5mmol、0.7mL)を加えた。室温で10分間攪拌後、混合物を2時間還流させた。赤褐色溶液を蒸発させ、残渣をEtOAc(10mL)に溶解させ、続いて有機相を1%w/v HCl(5mL)、飽和NaHCO3溶液(5mL)、水(5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して褐色残渣を得た。後者をエチルエーテル(15mL)に懸濁させ、懸濁液を30分間攪拌し、濾過した。濾液を濃縮し、石油エーテルで懸濁させ、得られた懸濁液を30分間攪拌し、濾過した。残渣を、EtOAc-石油エーテルの混合物を溶離液として使用するカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物N1 440mgを橙色固体、収率35%として得た。ESI-MS m/z 252.03 [M+H]+
工程2: (9H-フルオレン-9-イル)メチル (S)-(1-((3-(4-クロロベンゾイル)-4-メチルチオフェン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメート(化合物N2)の合成
Figure 2019526616
Fmoc-Ala-OH(3.0g、9.7mmol)のクロロホルム(40mL)溶液にEDC.HCl(2.2g、11.5mmol)およびHOBt(540mg、4.0mmol)を加えた。次に、上記溶液に化合物N1(2.2g、8.8mmol)を加えた。得られた混合物を40℃で24時間攪拌した。反応液を水(80mL)の添加により反応停止させた。有機相を取り出し、飽和塩化アンモニウム溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、フラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して所望の化合物N2 2.0g、収率42%を得た。ESI-MS m/z 567.09 [M+Na]+
工程3: (S)-2-アミノ-N-(3-(4-クロロベンゾイル)-4-メチルチオフェン-2-イル)プロパンアミド(化合物N3)の合成
Figure 2019526616
化合物N2(256mg、0.47mmol、1当量)を23℃で20%ピペリジンDMF溶液(2.2ml、0.22M)に溶解させた。1時間後、反応混合物に酢酸エチル(20ml)およびブライン(20ml)を加えた。2つの層を分離し、水層を酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。一緒にした有機層をブライン(3×25ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(24グラムシリカゲル、勾配0→100%酢酸エチル-ヘキサン)で精製して遊離アミン化合物N3(129mg、85%)を黄色固体として得た。ESI-MS m/z 322.81 [M+H]+
工程4: (S)-5-(4-クロロフェニル)-3,6-ジメチル-1,3-ジヒドロ-2H-チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-2-オン(化合物N4)の合成
Figure 2019526616
アミノケトン(化合物N3)(136mg、0.42mmol)をトルエン(10ml、0.04M)に溶解させた。シリカゲル(300mg)を加え、反応混合物を90℃に加熱した。3時間後、反応混合物を23℃に冷却した。シリカゲルを濾過し、酢酸エチルで洗浄した。一緒にした濾液を濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(12グラムシリカゲル、勾配0→100%酢酸エチル-ヘキサン)で精製して化合物N4(77mg、60%)を得た。ESI-MS m/z 305.05 [M+H]+
工程5: (S)-5-(4-クロロフェニル)-7-ヨード-3,6-ジメチル-1,3-ジヒドロ-2H-チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-2-オン(化合物N5)の合成
Figure 2019526616
化合物N4 305mg(1mmol)を氷酢酸5mLに溶解させた後、NIS 450mg(2.0mmol)の氷酢酸2mL溶液を5分以内に加えた。添加が完了した後、溶液をさらに室温で2時間攪拌した。次に反応混合物を水に注ぎ、塩化メチレンの添加下で炭酸水素ナトリウムで中和し、有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて粗生成物を得た。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して化合物N5(215mg、50%)を得た。ESI-MS m/z 431.03 [M+H]+
工程6: (S)-4-(4-クロロフェニル)-2-ヨード-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン(化合物N6)の合成
Figure 2019526616
化合物N5(116mg、0.27mmol、1当量)のTHF(1.8ml、0.15M)溶液に-78℃でカリウムtert-ブトキシド(THF中1.0M溶液、0.3mL、0.30mmol、1.10当量)を加えた。反応混合物を-10℃に昇温させ、23℃で30分間攪拌した。反応混合物を-78℃に冷却した。反応混合物にクロロリン酸ジエチル(0.047mL、0.32mmol、1.20当量)を加えた。得られた混合物を-10℃に45分かけて昇温させた。反応混合物に酢酸ヒドラジド(30mg、0.40mmol、1.50当量)を加えた。反応混合物を23℃で攪拌した。1時間後、1-ブタノール(2.25ml)を反応混合物に加え、これを90℃に加熱した。2時間後、すべての溶媒を減圧除去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(4gシリカゲル、勾配0→100%酢酸エチル-ヘキサン)で精製して化合物N6 73mg、収率58%を得た。ESI-MS m/z 469.66 [M+H]+
実施例21
4-(4-クロロフェニル)-2-ヨード-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピンの合成
Figure 2019526616
実施例1と同じ合成手順に従い、N1およびFmoc-Gly-OHを出発原料として使用してO6を得た。ESI-MS m/z 455.65 [M+H]+
実施例22
3-(4-(5-(4-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号20)の合成
Figure 2019526616
工程1: シュレンク管にCuI(5.3mg)、Pd(Ph3P)2Cl2(20mg)、3-(4-ブロモ-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、0.31mmol)、および1-(ペンタ-4-イン-1-イル)-1H-ピラゾール(50mg、0.37mmol)、DMF(4mL)、およびEt3N(1mL)を加えた。反応混合物を80℃で12時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAcおよびブラインで処理した。有機層を分離し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をクロマトグラフィー(MeOH/DCM)で精製して3-(4-(5-(1H-イミダゾール-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(42mg、収率36%)を得た。ESI-MS: 377.22。
工程2: 3-(4-(5-(1H-イミダゾール-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、0.26mmol)の酢酸(2mL)溶液にNIS(56mg)を加えた。反応液を1時間攪拌した後、濃縮した。残渣をHPLCで精製して3-(4-(5-(4-ヨード-1H-イミダゾール-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(39mg、30%)を得た。ESI-MS: 503.11。
工程3: シュレンク管にCuI(5.3mg)、Pd(Ph3P)2Cl2(20mg)、3-(4-(5-(4-ヨード-1H-イミダゾール-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(101mg、0.2mmol)、およびエチニルトリメチルシラン(39.2mg、0.4mmol)、THF(4mL)、およびEt3N(1mL)を加えた。反応混合物を40℃で12時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAcおよびブラインで処理した。有機層を分離し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をクロマトグラフィー(EtOAc)で精製して粗生成物を得て、これをTHFに溶解させ、TBAFのTHF溶液(1M、0.2mL)を加えた。5分後、反応混合物を蒸発させ、残渣をHPLC精製に供して化合物番号42(50mg、収率63%)を得た。ESI-MS: 401.17。
工程4: シュレンク管にCuI(3.8mg)、Pd(Ph3P)2Cl2(7mg)、O6(23mg、0.05mmol)、およびQCA-047(40mg、0.1mmol)、THF(2mL)、およびEt3N(0.5mL)を加えた。反応混合物を70℃で12時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAcおよびブラインで処理した。有機層を分離し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をHPLC精製に供して標記化合物(6.3mg、収率15%)を得た。ESI-MS m/z :728.05 [M+H]+
実施例23
4-((4-(4-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブチル)アミノ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物番号21)の合成
Figure 2019526616
工程1: 4-ヨード-1H-ピラゾール(2.4g、12mmol)およびトリエチルアミン(1.85mL、13mmol)のDCM(20mL)溶液に0℃でMsCl(1mL、12.6mmol)を加えた。反応混合物を室温に昇温させ、さらに1時間攪拌した。反応混合物を飽和NH4Cl溶液で反応停止させ、DCMで抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をCH3CN(70mL)に溶解させ、tert-ブチル (4-ヒドロキシブチル)カルバメート(1.89g、10mmol)およびCs2CO3(3.9g、12mmol)を加えた。反応混合物を還流温度に12時間加熱した。反応液を冷却後、混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。残渣をEtOAcおよび水に取り込んだ。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン: 1:2)で精製して粗生成物tert-ブチル (4-(4-ヨード-1H-ピラゾール-1-イル)ブチル)カルバメート(2.3g、53%)を得て、これをDCM(5mL)およびTFA(5mL)で処理した。反応混合物を12時間攪拌した。すべての揮発物を減圧除去し、残渣をHPLC精製に供して4-(4-ヨード-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-1-アミンを得た。
工程2: 4-(4-ヨード-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-1-アミンのTFA塩(378mg、1mmol)および2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-フルオロイソインドリン-1,3-ジオン(276mg、1mmol)のDMF(1mL)溶液にDIPEA(0.52mL、3mmol)を加えた。反応混合物を90℃で12時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAcおよびブラインで処理した。有機層を分離し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をHPLC精製に供して2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-((4-(4-ヨード-1H-ピラゾール-1-イル)ブチル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン(122mg、収率23%)を得た。
工程3: シュレンク管にCuI(5.3mg)、Pd(Ph3P)2Cl2(20mg)、2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-((4-(4-ヨード-1H-ピラゾール-1-イル)ブチル)アミノ)イソインドリン-1,3-ジオン(100mg、0.2mmol)、エチニルトリメチルシラン(39.2mg、0.4mmol)、THF(4mL)、およびEt3N(1mL)を加えた。反応混合物を40℃で12時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAcおよびブラインで処理した。有機層を分離し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をクロマトグラフィー(EtOAc)で精製して粗生成物を得て、これをTHFに溶解させ、TBAFのTHF溶液(1M、0.2mL)を加えた。5分後、反応混合物を蒸発させ、残渣をHPLC精製に供して化合物L29(50mg、収率60%)を得た。ESI-MS: 420.13。
工程4: シュレンク管にCuI(3.8mg)、Pd(Ph3P)2Cl2(7mg)、O6(23mg、0.05mmol)、L29(42mg、0.1mmol)、THF(2mL)、およびEt3N(0.5mL)を加えた。反応混合物を70℃で12時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAcおよびブラインで処理した。有機層を分離し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をHPLC精製に供して標記化合物(15mg、収率35%)を得た。ESI-MS m/z :746.33 [M+H]+
実施例24
4-((4-(4-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブチル)アミノ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物番号22)の合成
Figure 2019526616
実施例23において化合物番号21の合成について記載の手順に従って化合物番号22を調製した。ESI-MS m/z 760.55 [M+H]+
実施例25
3-(4-(5-(4-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンチル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号23)の合成
Figure 2019526616
工程1: シュレンク管にCuI(5.3mg)、Pd(Ph3P)2Cl2(20mg)、3-(4-ブロモ-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、0.31mmol)、1-(ペンタ-4-イン-1-イル)-1H-ピラゾール(50mg、0.37mmol)、DMF(4mL)、およびEt3N(1mL)を加えた。反応混合物を80℃で12時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAcおよびブラインで処理した。有機層を分離し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をクロマトグラフィー(MeOH/DCM)で精製して所望の生成物(82mg、収率70%)を得た。ESI-MS: 377.15。
工程2: 工程1の生成物(100mg、0.266mmol)のMeOH(2mL)溶液に10% Pd/Cを加えた。反応液をH2バルーン下で4時間攪拌した後、濾過した。有機溶媒を除去して3-(4-(5-(1H-ピラゾール-1-イル)ペンチル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(97mg、95%)を得た。
工程3: 3-(4-(5-(1H-ピラゾール-1-イル)ペンチル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、0.26mmol)の酢酸(2mL)溶液にNIS(56mg)を加えた。反応液を6時間攪拌した後、濃縮した。残渣をHPLCで精製して3-(4-(5-(4-ヨード-1H-ピラゾール-1-イル)ペンチル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(118mg、90%)を得た。ESI-MS: 507.19。
工程4: シュレンク管にCuI(5.3mg)、Pd(Ph3P)2Cl2(20mg)、3-(4-(5-(4-ヨード-1H-ピラゾール-1-イル)ペンチル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(101mg、0.2mmol)、エチニルトリメチルシラン(39.2mg、0.4mmol)、THF(4mL)、およびEt3N(1mL)を加えた。反応混合物を40℃で12時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAcおよびブラインで処理した。有機層を分離し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をクロマトグラフィー(EtOAc)で精製して粗生成物を得て、これをTHFに溶解させ、TBAFのTHF溶液(1M、0.2mL)を加えた。5分後、反応混合物を蒸発させ、残渣をHPLC精製に供して化合物L41(44mg、収率55%)を得た。ESI-MS: 405.19。
工程5: シュレンク管にCuI(3.8mg)、Pd(Ph3P)2Cl2(7mg)、O6(23mg、0.05mmol)、L41(40mg、0.1mmol)、THF(2mL)、およびEt3N(0.5mL)を加えた。反応混合物を70℃で12時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAcおよびブラインで処理した。有機層を分離し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をHPLC精製に供して標記化合物(21.1mg、収率50%)を得た。ESI-MS m/z 731.19 [M+H]+
実施例26
3-(4-(5-(4-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンチル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号24)の合成
Figure 2019526616
実施例25において化合物番号23の合成について記載の手順に従って化合物番号24を調製した。ESI-MS m/z 745.23 [M+H]+
実施例27
4-(5-(4-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物番号25)の合成
Figure 2019526616
実施例25において化合物番号23の合成について記載の手順に従って化合物番号25を調製した。ESI-MS m/z 741.07 [M+H]+
実施例28
3-(4-(5-(4-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-イミダゾール-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号26)の合成
Figure 2019526616
工程1: シュレンク管にCuI(5.3mg)、Pd(Ph3P)2Cl2(20mg)、4-(4-クロロフェニル)-2-ヨード-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピンO6(141mg、0.31mmol)、4-エチニル-1H-イミダゾール(34mg、0.37mmol)、DMF(4mL)、およびEt3N(1mL)を加えた。反応混合物を80℃で6時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAcおよびブラインで処理した。有機層を分離し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をクロマトグラフィー(MeOH/DCM)で精製して2-((1H-イミダゾール-4-イル)エチニル)-4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン(65mg、収率50%)を得た。ESI-MS m/z 420.97 [M+H]+
工程2: 2-((1H-イミダゾール-4-イル)エチニル)-4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン(419mg、1mmol)および5-クロロペンタ-1-イン(204mg、2mmol)のアセトニトリル(15mL)懸濁液にK2CO3(415mg、3mmol、3当量)およびKI(17mg、0.1mmol、0.1当量)を加えた。混合物をN2保護下、85℃で6時間攪拌した。反応混合物を水で反応停止させ、EtOAcで抽出した。残渣をHPLCで精製して中間体A1である4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-2-((1-(ペンタ-4-イン-1-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)エチニル)-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン145mgを収率30%で得た。ESI-MS m/z 484.84 [M+H]+
工程3: シュレンク管にCuI(3.8mg、0.02mmol)、Pd(Ph3P)2Cl2(14mg、0.02mmol)、A1(48mg、0.1mmol)、3-(4-ヨード-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(111mg、0.3mmol)、DMF(4mL)、およびEt3N(1mL)を加えた。反応混合物をN2保護下、80℃で6時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAcおよびブラインで処理した。有機層を分離し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をHPLCで精製して化合物番号26(67mg、収率80%)を得た。ESI-MS m/z 726.64 [M+H]+
実施例29
4-(5-(4-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-イミダゾール-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物番号27)の合成
Figure 2019526616
実施例28において化合物番号26の合成について記載の手順に従って化合物番号27を調製した。ESI-MS m/z 740.70 [M+H]+
実施例30
3-(4-(5-(5-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-イミダゾール-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号28)の合成
Figure 2019526616
実施例28において化合物番号26の合成について記載の手順に従って化合物番号28を調製した。ESI-MS m/z 726.64 [M+H]+
実施例31
4-(5-(5-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-イミダゾール-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物番号29)の合成
Figure 2019526616
実施例28において化合物番号26の合成について記載の手順に従って化合物番号29を調製した。ESI-MS m/z 742.15 [M+H]+
実施例32
4-(5-(4-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物番号30)の合成
Figure 2019526616
実施例25において化合物番号23の合成について記載の手順に従って化合物番号30を調製した。ESI-MS m/z 755.35 [M+H]+
実施例33
3-(4-(5-(4-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物番号31)の合成
Figure 2019526616
実施例22において化合物番号20の合成について記載の手順に従って化合物番号31を調製した。ESI-MS m/z 741.92 [M+H]+
実施例34
4-(4-(4-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブトキシ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物番号32)の合成
Figure 2019526616
工程1: 4-エチニル-1H-ピラゾール(920mg、10mmol)および4-クロロブタン-1-オール(216mg、20mmol)のアセトニトリル(25mL)懸濁液にK2CO3(4.1g、30mmol、3当量)およびKI(166mg、1mmol、0.1当量)を加えた。混合物をN2保護下、85℃で6時間攪拌した。反応混合物を水で反応停止させ、EtOAcで抽出した。残渣をクロマトグラフィー(DCM:MeOH 10:1)で精製して4-(4-エチニル-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-1-オール1.3gを収率80%で得た。ESI-MS m/z 165.02 [M+H]+
工程2: 4-(4-エチニル-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-1-オール(328mg、2mmol、1.0当量)のDCM 30mL中懸濁溶液に0℃で塩化メシル(310μL、4mmol、2.0当量)を加えた。次にトリメチルアミン(0.77mL、6mmol、3.0当量)を滴下した。溶液は1分以内に透明になった。1時間後、溶媒を蒸発させて粗生成物4-(4-エチニル-1H-ピラゾール-1-イル)ブチル メタンスルホネートを得て、これをさらに精製せずに次の工程の反応に使用した。
工程3: 2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-ヒドロキシイソインドリン-1,3-ジオン(137mg、0.5mmol)、4-(4-エチニル-1H-ピラゾール-1-イル)ブチル メタンスルホネート(61mg、0.25mmol)のDMF(2mL)溶液にKHCO3(50mg)およびKI(10mg)を加えた。反応混合物を70℃で12時間攪拌した後、酢酸エチルおよび水に取り込んだ。有機層を分離し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をHPLCで精製して2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-(4-(4-エチニル-1H-ピラゾール-1-イル)ブトキシ)イソインドリン-1,3-ジオン(80mg、60%)を得た。
工程4: シュレンク管にCuI(3.8mg)、Pd(Ph3P)2Cl2(7mg)、N6(23.4mg、0.05mmol)、2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-(4-(4-エチニル-1H-ピラゾール-1-イル)ブトキシ)イソインドリン-1,3-ジオン(40mg、0.075mmol)、DMF(2mL)、およびEt3N(0.5mL)を加えた。反応混合物を70℃で6時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAcおよびブラインで処理した。有機層を分離し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をHPLC精製に供して標記化合物を収率65%で得た。ESI-MS m/z 761.09 [M+H]+
実施例35
4-(4-(4-((4-(4-クロロフェニル)-3,9-ジメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ブトキシ)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物番号33)の合成
Figure 2019526616
実施例34において化合物番号32の合成について記載の手順に従って化合物番号33を調製した。ESI-MS m/z 747.23 [M+H]+
実施例36
インビトロ活性
本開示の代表的な化合物の細胞増殖阻害活性を、CellTiter-Glo(登録商標)発光細胞生存率アッセイを使用して様々な細胞株において測定した。表4を参照。細胞を384ウェル白色不透明細胞培養プレート中に細胞2,000個/ウェルの密度で段階希釈化合物と共に播種し、空気95%およびCO2 5%の雰囲気中、37℃で4日間インキュベートした。細胞生存率を、CellTiter-Glo(登録商標)発光細胞生存率アッセイキット(ウィスコンシン州マジソン、Promega)を製造者の説明書に従って使用して測定した。簡潔に言えば、細胞培地の量に等しい量のCellTiter-Glo(登録商標)試薬を各ウェルに加えた後、プレートを室温で10〜20分間インキュベートした。発光シグナルをTecan Infinite M1000マルチモードマイクロプレートリーダー(ノースカロライナ州モリスビル、Tecan)を使用して測定した。最大半量阻害濃度(IC50)をGraphPad Prism 5ソフトウェア(カリフォルニア州ラホヤ、GraphPad Software)を使用して計算した。
Figure 2019526616
Figure 2019526616
Figure 2019526616
上述の態様および例示がいかなる点でも本開示の範囲を限定するようには意図されていないこと、ならびに、本明細書に提示される特許請求の範囲が、本明細書に明確に提示されている場合であれ、そうでない場合であれ、すべての態様および例示を包含するように意図されていることを理解されるべきである。
本明細書において引用されるすべての特許および刊行物は参照によりその全体が完全に組み入れられる。

Claims (80)

  1. 式I:
    Figure 2019526616
    を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物:
    式中、
    R1は、水素および置換されていてもよいC1〜4アルキルからなる群より選択され;
    R2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいC1〜4アルキル、(アルコキシカルボニル)アルキル、および-CH2C(=O)NR19aR19bからなる群より選択されるか、または
    R2aおよびR2bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって3〜6員シクロアルキルを形成し;
    R3は、置換されていてもよいC6〜14アリールおよび置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
    R4は、水素、ハロゲン、置換されていてもよいC1〜4アルキル、置換されていてもよいC2〜4アルケニル、置換されていてもよいC2〜4アルキニル、アラルキル、置換されていてもよいC6〜14アリール、置換されていてもよいC3〜12シクロアルキル、置換されていてもよい3〜14員ヘテロシクロ、および置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
    Figure 2019526616
    は縮合チエニル基もしくは縮合フェニル基であり、ここで、該縮合フェニル基はR15でさらに置換されており;
    Yは-N=であり;
    R15は、水素、ハロゲン、C1〜4アルキル、およびアルコキシからなる群より選択され;
    Bは、
    Figure 2019526616
    からなる群より選択され;
    Lは、アルキレニル、ヘテロアルキレニル、-A-(CH2)m-W-(CH2)n-、-(CH2)m-W-(CH2)u-O-(CH2)v--、および-(CH2)m-W-[(CH2)w-O]x-(CH2)v-からなる群より選択され;
    Aは、5員ヘテロアリーレニルおよび6員ヘテロアリーレニルからなる群より選択されるか、または
    Aは存在せず;
    Wは、フェニレニル、5員ヘテロアリーレニル、6員ヘテロアリーレニル、ヘテロシクレニル、およびシクロアルキレニルからなる群より選択され;
    mは0、1、2、3、4、5、6、もしくは7であり;
    nは0、1、2、3、4、5、6、7、もしくは8であり;
    uは0、1、2、もしくは3であり;
    vは1、2、3、もしくは4であり;
    各wは独立して2、3、もしくは4であり;
    xは2、3、もしくは4であり;
    Xは、-C≡C-、-CH2-、-O-、-N(R2c)-、-C(=O)N(R2d)-、-N(R2e)C(=O)CH2O-、および-N(R2f)C(=O)CH2N(R2g)-からなる群より選択されるか、または
    Xは存在せず;
    ここで、-N(R2e)C(=O)CH2O-および-N(R2f)C(=O)CH2N(R2g)-のカルボキサミド窒素原子、ならびに-C(=O)N(R2d)-の炭素原子はLに結合しており;
    R2c、R2d、R2e、R2f、およびR2gはそれぞれ独立して、水素およびC1〜4アルキルからなる群より選択され;
    Zは、-CH2および-C(=O)-からなる群より選択され;
    R5は、水素、メチル、およびフルオロからなる群より選択され;
    A1は、-C(R16a)=および-N=からなる群より選択され;
    A2は、-C(R16b)=および-N=からなる群より選択され;
    A3は、-C(R16c)=および-N=からなる群より選択され;
    R16aは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され;
    R16bは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され;
    R16cは、水素、ハロ、およびC1〜4アルキルからなる群より選択され; かつ
    R19aおよびR19bは独立して、水素、C1〜6アルキル、および置換されていてもよいアリールからなる群より選択されるか、または
    R19aおよびR19bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4〜8員ヘテロシクロを形成する。
  2. 式II:
    Figure 2019526616
    を有する請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  3. R3が置換されていてもよいフェニルである、請求項1もしくは2に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  4. R1がC1〜4アルキルである、請求項1もしくは2に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  5. R1がメチルである、請求項4に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  6. R2aおよびR2bがそれぞれ独立して、水素およびC1〜4アルキルからなる群より選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  7. 式III:
    Figure 2019526616
    を有する請求項6に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  8. R2aがC1〜4アルキルである、式IV:
    Figure 2019526616
    を有する請求項6に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  9. R2aがC1〜4アルキルである、式V:
    Figure 2019526616
    を有する請求項6に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  10. R4がC1〜4アルキルである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  11. R4がメチルである、請求項10に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  12. R4が水素である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  13. 式VI:
    Figure 2019526616
    を有する請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物:
    式中、
    R2aは、水素およびC1〜3アルキルからなる群より選択され; かつ
    R17aおよびR17bはそれぞれ独立して、水素、C1〜4アルキル、ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、およびハロからなる群より選択される。
  14. R17aおよびR17bがそれぞれ独立して、水素およびハロからなる群より選択される、請求項13に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  15. LがC1〜12アルキレニルである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  16. Lが、-CH2-、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH2(CH2)2CH2-、-CH2(CH2)3CH2-、-CH2(CH2)4CH2-、-CH2(CH2)5CH2-、および-CH2(CH2)6CH2-からなる群より選択される、請求項15に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  17. Lが3〜12員ヘテロアルキレニルである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  18. Lが-(CH2)oO-(CH2CH2O)p-(CH2)q-であり;
    oが1、2、または3であり;
    pが0、1、2、3、4、または5であり; かつ
    qが1、2、または3である、
    請求項17に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  19. Lが、
    Figure 2019526616
    からなる群より選択される、請求項18に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  20. Lが-(CH2)m-W-(CH2)n-である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  21. Lが-(CH2)m-W-(CH2)u-O-(CH2)v-である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  22. Wがフェニレニルである、請求項1〜14、20、もしくは21に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  23. Wが5員ヘテロアリーレニルである、請求項1〜14、20、もしくは21のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  24. Wが6員ヘテロアリーレニルである、請求項1〜14、20、もしくは21のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  25. Lが、
    Figure 2019526616
    からなる群より選択される、請求項22に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  26. Lが、
    Figure 2019526616
    からなる群より選択され;
    Q3が、-O-、-S-、および-N(R6)-からなる群より選択され; かつ
    R6が、水素およびC1〜4アルキルからなる群より選択される、
    請求項23に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  27. Lが、
    Figure 2019526616
    からなる群より選択される、請求項24に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  28. mが0である、請求項1〜14もしくは20〜27のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  29. nが1、2、3、4、または5である、請求項1〜14もしくは20〜28のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  30. Lが、L-4、L-7、L-9、およびL-10からなる群より選択される、請求項29に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  31. 式VII:
    Figure 2019526616
    を有し、nが、2、3、4、または5である、請求項13に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  32. 式VIII:
    Figure 2019526616
    を有し、nが2、3、4、または5である、請求項13に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  33. 式IX:
    Figure 2019526616
    を有し、nが2、3、4、または5である、請求項13に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  34. R2aが水素である、請求項32もしくは33に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  35. R2aがメチルである、請求項32もしくは33に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  36. Xが、-C≡C-、-CH2-、-O-、および-N(H)-からなる群より選択される、請求項32〜35のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  37. Xが-C≡C-である、請求項36に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  38. Xが-CH2-である、請求項36に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  39. Xが-O-である、請求項36に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  40. Xが-N(H)-である、請求項36に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  41. BがB-1である、請求項1〜40のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  42. A1が-C(R16a)=であり、かつR16aが、水素およびハロからなる群より選択される、請求項41に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  43. A2が-C(R16b)=であり、かつR16bが、水素およびハロからなる群より選択される、請求項41もしくは42に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  44. A3が-C(R16c)=であり、かつR16cが、水素およびハロからなる群より選択される、請求項41〜43のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  45. Zが-CH2-である、請求項41〜44のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  46. Zが-C(=O)-である、請求項41〜44のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  47. R5が水素である、請求項41〜46のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  48. BがB-2である、請求項1〜40のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  49. BがB-3である、請求項1〜40のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  50. 表1および表1Aの化合物のいずれか1つまたは複数より選択される、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  51. 3-(4-(5-(4-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ペンタ-1-イン-1-イル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    3-(4-(5-(4-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ペンチル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン;
    3-(4-((4-(4-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ブチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン; および
    3-(4-(5-(4-(((S)-4-(4-クロロフェニル)-3,6,9-トリメチル-6H-チエノ[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)エチニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ペンチル)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
    からなる群より選択される、請求項50に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  52. 請求項1〜51のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物と、薬学的に許容される担体とを含む、薬学的組成物。
  53. 患者に請求項1〜51のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物の治療有効量を投与する段階を含む、該患者を処置する方法であって、
    該患者が、がん、慢性自己免疫障害、炎症性状態、増殖性障害、敗血症、またはウイルス感染症を有する、該方法。
  54. 前記患者ががんを有する、請求項53に記載の方法。
  55. 前記がんが、表3のがんのいずれか1つまたは複数より選択される、請求項54に記載の方法。
  56. 前記がんが、急性単球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、混合型白血病、NUT正中線がん、多発性骨髄腫、小細胞肺がん、神経芽腫、バーキットリンパ腫、子宮頸がん、食道がん、卵巣がん、結腸直腸がん、前立腺がん、および乳がんからなる群より選択される、請求項54に記載の方法。
  57. 疾患または状態の処置において有用な第2の治療用物質の治療有効量を投与する段階をさらに含む、請求項53〜56のいずれか一項に記載の方法。
  58. がん、慢性自己免疫障害、炎症性状態、増殖性障害、敗血症、またはウイルス感染症の処置における使用のための、請求項52に記載の薬学的組成物。
  59. がんの処置における使用のための、請求項58に記載の薬学的組成物。
  60. 前記がんが、表3のがんのいずれか1つまたは複数より選択される、請求項59に記載の薬学的組成物。
  61. 前記がんが、急性単球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、混合型白血病、NUT正中線がん、多発性骨髄腫、小細胞肺がん、神経芽腫、バーキットリンパ腫、子宮頸がん、食道がん、卵巣がん、結腸直腸がん、前立腺がん、および乳がんからなる群より選択される、請求項59に記載の薬学的組成物。
  62. がん、慢性自己免疫障害、炎症性状態、増殖性障害、敗血症、またはウイルス感染症の処置における使用のための、請求項1〜51のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物。
  63. がんの処置における使用のための、請求項62に記載の化合物。
  64. 前記がんが、表3のがんのいずれか1つまたは複数より選択される、請求項63に記載の化合物。
  65. 前記がんが、急性単球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、混合型白血病、NUT正中線がん、多発性骨髄腫、小細胞肺がん、神経芽腫、バーキットリンパ腫、子宮頸がん、食道がん、卵巣がん、結腸直腸がん、前立腺がん、および乳がんからなる群より選択される、請求項63に記載の化合物。
  66. がん、慢性自己免疫障害、炎症性状態、増殖性障害、敗血症、またはウイルス感染症の処置用の医薬の製造のための、請求項1〜51のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物の使用。
  67. がんの処置のための、請求項66に記載の使用。
  68. 前記がんが、表3のがんのいずれか1つまたは複数より選択される、請求項67に記載の使用。
  69. 前記がんが、急性単球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、混合型白血病、NUT正中線がん、多発性骨髄腫、小細胞肺がん、神経芽腫、バーキットリンパ腫、子宮頸がん、食道がん、卵巣がん、結腸直腸がん、前立腺がん、および乳がんからなる群より選択される、請求項67に記載の使用。
  70. 請求項1〜51のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物と、がん、慢性自己免疫障害、炎症性状態、増殖性障害、敗血症、またはウイルス感染症を有する患者に該化合物またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物を投与するための説明書とを含む、キット。
  71. 前記患者ががんを有する、請求項70に記載のキット。
  72. 前記がんが、表3のがんのいずれか1つまたは複数より選択される、請求項71に記載のキット。
  73. 前記がんが、急性単球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、混合型白血病、NUT正中線がん、多発性骨髄腫、小細胞肺がん、神経芽腫、バーキットリンパ腫、子宮頸がん、食道がん、卵巣がん、結腸直腸がん、前立腺がん、および乳がんからなる群より選択される、請求項71に記載のキット。
  74. 1つまたは複数のさらなる治療用物質をさらに含む、請求項70〜73のいずれか一項に記載のキット。
  75. 前記患者の細胞がバイオマーカーを含む、請求項54に記載の方法。
  76. 前記バイオマーカーがMCL-1およびBCL-XLの同時過剰発現である、請求項75に記載の方法。
  77. それを必要とする患者に請求項1〜51のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物を投与する段階を含む、該患者の細胞内のBETブロモドメインタンパク質を減少させる方法。
  78. 式XVIII:
    Figure 2019526616
    を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物:
    式中、
    R1は、水素および置換されていてもよいC1〜4アルキルからなる群より選択され;
    R2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよいC1〜4アルキル、および(アルコキシカルボニル)アルキルからなる群より選択されるか、または
    R2aおよびR2bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって3〜6員シクロアルキルを形成し;
    R3は、置換されていてもよいC6〜14アリールおよび置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
    R4は、水素、ハロゲン、置換されていてもよいC1〜4アルキル、置換されていてもよいC2〜4アルケニル、置換されていてもよいC2〜4アルキニル、アラルキル、置換されていてもよいC6〜14アリール、置換されていてもよいC3〜12シクロアルキル、置換されていてもよい3〜14員ヘテロシクロ、および置換されていてもよい5〜14員ヘテロアリールからなる群より選択され;
    Figure 2019526616
    は縮合チエニル基もしくは縮合フェニル基であり、ここで、該縮合フェニル基はR15でさらに置換されており;
    Yは-N=であり;
    R15は、水素、ハロゲン、C1〜4アルキル、およびアルコキシからなる群より選択され; かつ
    R7は、置換されていてもよいアルキル、ヒドロキシアルキル、置換されていてもよいアリール、および置換されていてもよいヘテロアリールからなる群より選択される。
  79. 式XIX:
    Figure 2019526616
    を有する、請求項78に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
  80. 式XXIII:
    Figure 2019526616
    を有する、請求項79に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物:
    式中、
    R2aは、水素およびC1〜3アルキルからなる群より選択され; かつ
    R17aおよびR17bはそれぞれ独立して、水素からなる群より選択される。
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