JP2019524062A - Gm−csf変異体及び使用方法 - Google Patents

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Abstract

顆粒球・マクロファージ・コロニー刺激因子(GM−CSF)変異体、GM−CSF変異体をコードしているポリヌクレオチド、及び炎症性腸疾患(IBD)などの免疫関連障害を治療するためのGM−CSF変異体の作製及び使用方法が開示される。GM−CSF変異体のアミノ酸配列及びGM−CSF変異体をコードしているヌクレオチド配列が更に開示される。

Description

本発明は、GM−CSF変異体、それをコードしている合成ポリヌクレオチド、及びこれらの作製及び使用方法に関する。
炎症性腸疾患(Inflammatory bowel disease、IBD)は、典型的には、下痢、けいれん、腹痛、体重減少及び直腸出血、疲労、貧血、フィスチュラ、穿孔、腸閉塞、並びに外科的介入の頻繁な必要性を特徴とする未知の病因の障害である。米国疾病管理予防センターによれば、米国では約1400万人がIBDに罹患しているので、それは米国で最も蔓延している消化管疾患の1つになっている。米国におけるIBDの全健康管理コストは、年間1.7億米ドル以上であると推定される。
クローン病、潰瘍性大腸炎、不定型大腸炎、顕微鏡的大腸炎、及びコラーゲン蓄積大腸炎を含む多数の障害が、IBDの分類に含まれる。IBDの最も一般的な形態は、クローン病及び潰瘍性大腸炎である。潰瘍性大腸炎は、大腸(結腸)及び直腸を冒し、腸壁の内層(例えば、粘膜及び粘膜下層)に関わる。クローン病は、消化管のいずれかの部分(例えば、口、食道、胃、小腸、大腸、直腸、肛門など)を冒し得、腸壁の全ての層に関わり得る。IBDの臨床症状としては、直腸及び/又は腸出血、腹痛及びけいれん、下痢、並びに体重減少が挙げられる。更に、IBDは、結腸癌の危険因子であり、この結腸癌のリスクは、IBDの8〜10年後に著しく増大する。
IBDは治癒しない。現在の治療法は、炎症プロセスの低減及び疾患に関連する炎症プロセスの有害作用の低減を目的とし、抗炎症薬(例えば、APRISO(登録商標)(メサラミン)、AZULFIDINE(登録商標)(スルファサラジン)、REMICADE(登録商標)(インフリキシマブ)、HUMIRA(登録商標)(アダリムマブ)、プレドニゾン、ブデソニド)、及び免疫抑制薬(例えば、6−メルカプトプリン、アザチオプリン、シクロスポリン)を投与することを含む。このような治療法は、悪心、嘔吐、食欲不振、消化不良、倦怠感、頭痛、腹痛、発熱、発疹、膵炎、骨髄抑制、抗体の形成、輸注反応、及び日和見感染症の増加などの有害な副作用を伴うことがある。
したがって、IBDのための更なる治療法が必要とされている。
本発明は、配列番号1の野性型GM−CSFと比較して置換S29C及び置換S69Cを含み、所望により、配列番号1の残基R23、L49、又はK107に対応するアミノ酸残基位置に少なくとも1つの置換を更に含む、単離GM−CSF変異体を提供する。
また、本発明は、配列番号33のアミノ酸配列を含む単離GM−CSF変異体を提供する。
また、本発明は、配列番号2、3、4、6、7、8、又は9のアミノ酸配列を含む単離GM−CSF変異体を提供する。
また、本発明は、配列番号1の野性型GM−CSFと比較して置換S29C及び置換S69Cを含み、所望により、配列番号1の残基R23、L49、又はK107に対応するアミノ酸残基位置に少なくとも1つの置換を更に含む、単離GM−CSF変異体であって、半減期延長部分に結合している、単離GM−CSF変異体を提供する。
また、本発明は、本発明のGM−CSF変異体をコードしている単離ポリヌクレオチドを提供する。
また、本発明は、本発明のポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。
また、本発明は、本発明のポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供する。
また、本発明は、本発明のベクターを含む宿主細胞を提供する。
また、本発明は、本発明の発現ベクターを含む宿主細胞を提供する。
また、本発明は、GM−CSF変異体が発現する条件下で本発明の宿主細胞を培養することと、GM−CSF変異体を精製することとを含む、本発明のGM−CSF変異体の調整方法を提供する。
また、本発明は、本発明のGM−CSF変異体を含むキットを提供する。
また、本発明は、本発明のGM−CSF変異体と、医薬的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物を提供する。
また、本発明は、炎症性腸疾患(IBD)の治療を必要としている対象における炎症性腸疾患(IBD)を治療する方法であって、治療的に有効な量の本発明のGM−CSF変異体を、IBDを治療するのに十分な時間対象に投与することを含む、方法を提供する。
GM−CSFの安定性を改善するために操作することが検討される残基を示す、ヒトGM−CSFの構造(PDB:2GMF(Rozwarski et al.,1996))を示す。 残基1〜60の様々なGM−CSF変異体間のアミノ酸配列アランメントを示す。行の初めの数字は、アミノ酸配列の配列番号を示す。 残基61〜127の様々なGM−CSF変異体間のアミノ酸配列アランメントを示す。行の初めの数字は、アミノ酸配列の配列番号を示す。 3mg/mLパンクレアチンを含む絶食状態模擬腸液(fasted state simulated intestinal fluid、FaSSIF)中の、S29C/S69C、L49P、S29C/S69C/K107I、及びS29C/S69C/R23L/L49P/K107I GM−CSF変異体の経時的(図中に示すように1、10、及び30分間)安定性を示す。C:対照。 3mg/mLパンクレアチンを補給したFaSSIFと共に30分間インキュベートした後に、GM−CSF変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107I及びS29C/L49P/S69C/K107Iの生物活性は保持されていたが、野性型GM−CSFの生物活性は完全に失われたことを示す。PP1A7:野性型GM−CSF、GSFD96:R23L/S29C/L49P/S69C/K107I変異体;GSFD97:S29C/L49P/S69C/K107I変異体。STAT5のTyr694のリン酸化率(%)を評価することによってTF−1細胞における生物活性を測定し、このアッセイで使用したGM−CSF濃度の関数としてプロットする。 3mg/mLパンクレアチンを補給したFaSSIFと共に1時間インキュベートした後に、GM−CSF変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107I及びS29C/L49P/S69C/K107Iの生物活性が、FaSSIF+パンクレアチンを使用しない野性型GM−CSFの生物活性と同等のレベルで保持されていたことを示す。PP1A7:野性型GM−CSF、GSFD96:R23L/S29C/L49P/S69C/K107I変異体;GSFD97:S29C/L49P/S69C/K107I変異体。STAT5のTyr694のリン酸化率(%)を評価することによってTF−1細胞における生物活性を測定し、このアッセイで使用したGM−CSF濃度の関数としてプロットする。 3mg/mLパンクレアチンを補給したFaSSIFと共に4時間インキュベートした後に、GM−CSF変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107Iの生物活性が、FaSSIF+パンクレアチンを使用しない野性型GM−CSFの生物活性と同等のレベルで保持され、また、変異体S29C/L49P/S69C/K107Iがこの時点で若干の活性を示すことを示す。PP1A7:野性型GM−CSF、GSFD96:R23L/S29C/L49P/S69C/K107I変異体;GSFD97:S29C/L49P/S69C/K107I変異体。STAT5のTyr694のリン酸化率(%)を評価することによってTF−1細胞における生物活性を測定し、このアッセイで使用したGM−CSF濃度の関数としてプロットする。 3mg/mLパンクレアチンを補給したFaSSIFと共に6時間インキュベートした後に、GM−CSF変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107Iの生物活性が保持されていたことを示す。PP1A7:野性型GM−CSF、GSFD96:R23L/S29C/L49P/S69C/K107I変異体;GSFD97:S29C/L49P/S69C/K107I変異体。STAT5のTyr694のリン酸化率(%)を評価することによってTF−1細胞における生物活性を測定し、このアッセイで使用したGM−CSF濃度の関数としてプロットする。 ナイーブカニクイザル(cynomolgus monkey、CC)由来の結腸内容物と共に30分間インキュベートした後に、GM−CSF変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107I及びS29C/L49P/S69C/K107Iの生物活性は保持されていたが、野性型GM−CSFの生物活性はほぼ完全に失われたことを示す。PP1A7:野性型GM−CSF、GSFD96:R23L/S29C/L49P/S69C/K107I変異体;GSFD97:S29C/L49P/S69C/K107I変異体。STAT5のTyr694のリン酸化率(%)を評価することによってTF−1細胞における生物活性を測定し、このアッセイで使用したGM−CSF濃度の関数としてプロットする。 ナイーブカニクイザル(CC)由来の結腸内容物と共に2時間インキュベートした後に、GM−CSF変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107I及びS29C/L49P/S69C/K107Iの生物活性が保持されていたことを示す。PP1A7:野性型GM−CSF、GSFD96:R23L/S29C/L49P/S69C/K107I変異体;GSFD97:S29C/L49P/S69C/K107I変異体。STAT5のTyr694のリン酸化率(%)を評価することによってTF−1細胞における生物活性を測定し、このアッセイで使用したGM−CSF濃度の関数としてプロットする。 ナイーブカニクイザル(CC)由来の結腸内容物と共に6時間インキュベートした後に、GM−CSF変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107Iの生物活性が保持されていたことを示す。GM−CSFのR23L/S29C/L49P/S69C/K107I変異体は、未処理変異体サイトカインと比較して活性が5分の1に低下し、一方、野性型GM−CSFの活性は完全に失われた。PP1A7:野性型GM−CSF、GSFD96:R23L/S29C/L49P/S69C/K107I変異体;GSFD97:S29C/L49P/S69C/K107I変異体。STAT5のTyr694のリン酸化率(%)を評価することによってTF−1細胞における生物活性を測定し、このアッセイで使用したGM−CSF濃度の関数としてプロットする。 ナイーブカニクイザル(CC)由来の結腸内容物と共に24時間インキュベートした後に、GM−CSF及びその変異体S29C/L49P/S69C/K107I及びR23L/S29C/L49P/S69C/K107Iの生物活性が失われたことを示す。PP1A7:野性型GM−CSF、GSFD96:R23L/S29C/L49P/S69C/K107I変異体;GSFD97:S29C/L49P/S69C/K107I変異体。STAT5のTyr694のリン酸化率(%)を評価することによってTF−1細胞における生物活性を測定し、このアッセイで使用したGM−CSF濃度の関数としてプロットする。 S29C及びS69C突然変異を有するGM−CSF変異体のコンセンサス配列を示す。
本明細書に引用されている特許及び特許出願を含む(ただしそれらに限定されない)全ての刊行物は、参照によりそれらの全体が記載されているのと同様に、本明細書に援用される。
本明細書及び特許請求の範囲において使用するところの単数形「a」、「and」、及び「the」は、文脈よりそうでない旨が明確に示されない限り、複数の対象物を含む。
別途記載のない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野における当業者によって一般的に理解されているものと同じ意味を有する。代表的な組成物及び方法を本明細書に記載するが、本明細書に記載されているものと同様又は同等のあらゆる組成及び方法を、本発明を実施又は試験するために使用することが可能である。
「ポリヌクレオチド」とは、糖−リン酸骨格又は他の等価な共有結合化学によって共有結合しているヌクレオチド鎖を含む分子を指す。二本鎖及び一本鎖のDNA及びRNAが、ポリヌクレオチドの典型例である。
「ポリペプチド」又は「タンパク質」は、ペプチド結合によって連結されてポリペプチドを形成する少なくとも2つのアミノ酸残基を含む分子を指す。
「ペプチド」は、30アミノ酸長以下の短いポリペプチドを指す。
「ベクター」は、生物系内で複製可能な、又はそのような系間を移動することができる、ポリヌクレオチドを指す。ベクターポリヌクレオチドは、典型的には、ベクターを複製することができる生物学的要素を利用して生物系(例えば、細胞、ウイルス、動物、植物)及び再構成された生物系におけるこれらポリヌクレオチドの複製又は維持を促進する機能を有する、複製起点、ポリアデニル化シグナル、又は選択マーカーなどの要素を含有する。ベクターポリヌクレオチドは、一本鎖又は二本鎖のDNA若しくはRNA分子、又はこれらのハイブリッドであり得る。
「発現ベクター」は、発現ベクター中に存在するポリヌクレオチド配列によってコードされるポリペプチドの翻訳を指令するために、生物系又は再構成された生物系において利用できるベクターを指す。
「相補配列」は、第1の単離ポリヌクレオチド配列と逆平行であり、第1のポリヌクレオチド配列のヌクレオチドに対して相補的なヌクレオチドを含む、第2の単離ポリヌクレオチド配列を指す。
「約」は、当業者によって決定される値について許容される誤差範囲内であることを意味し、これは、その値が測定又は決定される方法、すなわち測定システムの制限事項にある程度依存する。特定のアッセイ、結果、又は実施形態の文脈において実施例又は明細書のその他の箇所に別途明示的に記載のない限り、「約」は、当該技術分野の実施に従う1つの標準偏差又は5%までの範囲のいずれか大きい方の範囲内であることを意味する。
「サンプル」は、対象から単離された類似の流体、細胞、又は組織に加えて、対象の体内に存在する流体、細胞、又は組織の収集物を指す。代表的なサンプルは、血液、血清及び漿膜液、血漿、リンパ液、尿、唾液、嚢胞液、涙液、糞便、喀痰などの体液、分泌組織及び器官の粘膜からの分泌液、膣分泌液、腹水、胸膜腔、心膜腔、腹膜腔、腹腔、及び他の体腔の流体、気管支洗浄によって回収された流体、滑液、対象又は生物源、例えば、細胞及び器官の培養培地(細胞又は器官の馴化培地を含む)、洗浄液などと接触した液体溶液、組織生検、穿刺吸引、又は外科的に切除された組織である。
「〜と組み合わせて」は、2つ以上の治療薬を、混合物の状態で一緒に、単剤として同時に、又は単剤として任意の順序で逐次、対象に投与することを意味する。
「対象」は、任意のヒト又は非ヒト動物を含む。「非ヒト動物」は、例えば、非ヒト霊長類、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ニワトリ、両生類、爬虫類などの哺乳動物及び非哺乳動物などの全ての脊椎動物を含む。注記したときを除いて、用語「患者」及び「対象」は、互換的に使用される。
「変異体」は、1つ以上の改変、例えば、1つ以上の置換、挿入、又は欠失によって参照ポリペプチド又は参照ポリヌクレオチドとは異なるポリペプチド又はポリヌクレオチドを指す。例えば、変異体は、配列番号1の野性型成熟GM−CSFポリペプチド又は配列番号18の配列を有する野性型成熟GM−CSFをコードしているポリヌクレオチドとは、1つ以上の改変、例えばヌクレオチド又はアミノ酸の置換、挿入、又は欠失の点で異なる。
「単離された」は、組み換え細胞などの分子が産生される系の他の成分から実質的に分離及び/又は精製された分子の均質な集団(例えば、合成ポリヌクレオチド又は合成ポリペプチド)に加えて、少なくとも1つの精製又は単離工程に供されたタンパク質を指す。「単離GM−CSF変異体」は、他の細胞物質及び/又は化学物質を実質的に含まないGM−CSF変異体を指し、より高純度、例えば、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の純度に単離された変異体を包含する。
「炎症性腸疾患(IBD)」は、GI管における炎症活性を特徴とする障害又は疾患を指す。IBDとしては、クローン病、潰瘍性大腸炎、ヨーネ病、ベーチェット症候群、コラーゲン蓄積大腸炎、空置大腸炎、不定型大腸炎、顕微鏡的大腸炎、感染性大腸炎、虚血性大腸炎、リンパ球性大腸炎、小腸及び/又は近位腸の特発性炎症、IBDに関連する下痢、並びに密接に関連する、消化管の疾患及び障害が挙げられるが、これらに限定されない。
明細書全体にわたって、GM−CSF変異体内の置換された残基は、配列番号1の野生型GM−CSFにおけるその位置に対応して付番されている。例えば、明細書における「S29C」は、配列番号1の野生型GM−CSFにおける位置29に対応する残基位置におけるセリンがシステインで置換されていることを指す。
本明細書で用いられる天然アミノ酸の略号を表1に示す。
Figure 2019524062
組成物
本発明は、野生型GM−CSFと比較して、強化された安定性及び/又は生物活性を有する顆粒球・マクロファージ・コロニー刺激因子(granulocyte-macrophage colony stimulating factor、GM−CSF)変異体を提供する。また、本発明は、消化管の通路(track)の環境を模倣する環境において、改善された安定性を有するGM−CSF変異体を提供する。したがって、本発明のGM−CSF変異体は、経口投与に好適であり得る。
本発明のGM−CSF変異体は、炎症性腸疾患(IBD)、又はGM−CSF活性の増強が望ましい他の疾患若しくは病態を有する対象の治療的処置において使用することができる。本発明のポリヌクレオチド、ベクター、及び細胞株は、本発明のGM−CSF変異体の生成において有用である。
GM−CSFは、腸の先天免疫の重要な制御因子であり(Dabritz,2014)、腸内バリアの一体性の維持において役割を果たす。また、最近の証拠は、腸内GM−CSFが粘膜における耐性の維持にも関与していることを示している(Mortha et al.,2014)。一部のクローン病(Crohn's disease、CD)患者では、先天免疫系の調節不全、具体的には、好中球の機能及び他のGM−CSF応答性免疫細胞の機能の不全が病因であると仮定されている(Korzenik & Dieckgraefe,2000)。
全身GM−CSF投与がCDの患者において寛解を誘導する能力については病院で試験されている(Dieckgraefe & Korzenik,2002;Kelsen et al.,2010;Korzenik,2005;Vaughan & Drumm,1999)。いくつかの有望な早期臨床結果にもかかわらず、第II相CD治験におけるGM−CSF処理群ではいくつかの有害事象がみられた(Valentine et al.,2009)。更に、IBD患者における実証されている血栓症及び肺障害のリスク増大(Bernstein,Blanchard,Houston,& Wajda,2001;Bernstein,Wajda,& Blanchard,2008)も、全身GM−CSF療法によって悪化し得る。
局所GI送達のために経口投与されるGM−CSFが、全身曝露を最小化することによって患者のコンプライアンス及び安全上の観点からより望ましいと分かった。しかし、下部消化管へのタンパク質の経口送達は、過酷なpH、タンパク質分解、及び生物学的製剤が曝露される微生物環境に起因する課題を提示する(Amidon,Brown,& Dave,2015)。実際、GM−CSFの4ヘリックスバンドル成長因子に類似する4ヘリックスバンドル成長因子は、インビトロにおいて消化プロテアーゼによって急速に分解されることが証明されている(Jensen−Pippo,Whitcomb,DePrince,Ralph,& Habberfield,1996)。
また、本発明は、配列番号1の野性型GM−CSFと比較して置換S29C及び置換S69Cを含み、所望により、配列番号1の残基R23、L49、又はK107に対応するアミノ酸残基位置に少なくとも1つの置換を更に含む、単離GM−CSF変異体を提供する。
また、本発明は、配列番号33のアミノ酸配列を含む単離GM−CSF変異体を提供する。配列番号33は、S29C及びS69C置換を有し、所望により、残基位置R23、L49又はK107に置換を有するGM−CSF変異体のコンセンサス配列である。
配列番号33
APARSPSPSTQPWEHVNAIQEAXRLLNLCRDTAAEMNETVEVISEMFDXQEPTCLQTRLELYKQGLRGCLTKLKGPLTMMASHYKQHCPPTPETSCATQIITFESFXENLKDFLLVIPFDCWEPVQE;(式中、
は、R又はLであり、
は、L又はPであり、
は、K又はIである)。
S29C置換及びS69C置換を含むGM−CSF変異体は、野生型GM−CSFと比較してより安定かつより強力である。当該置換は、GM−CSFのループABとループBCとを連結する新たなジスルフィド結合を作製する。
代表的なS29C置換及びS69C置換を有するGM−CSF変異体は、配列番号2、6、7、8、及び9のアミノ酸配列を有する変異体である。
また、本発明は、配列番号1の野性型GM−CSFと比較して置換S29C及び置換S69Cを含み、所望により、配列番号1の残基R23、L49、又はK107に対応するアミノ酸残基位置に少なくとも1つの置換を更に含む、単離GM−CSF変異体であって、野性型GM−CSFの融点(T)と比較して少なくとも約5℃高い融点(T)を呈し、当該Tが、実施例1に記載のプロトコールを使用した示差走査熱量測定法を用いて測定される、単離GM−CSF変異体を提供する。
より高いTを有する(例えば、熱安定性が増大した)GM−CSF変異体は、一般的にタンパク質分解に対する耐性の改善と解釈される熱安定性の増大が十分に立証されているので、タンパク質分解に対して改善された耐性を有すると予測される(Akasako,Haruki,Oobatake,& Kanaya,1995;Daniel,Cowan,Morgan,& Curran,1982;McLendon & Radany,1978;Parsell & Sauer,1989)。
また、本発明は、配列番号1の野性型GM−CSFと比較して置換S29C及び置換S69Cを含み、所望により、配列番号1の残基R23、L49、又はK107に対応するアミノ酸残基位置に少なくとも1つの置換を更に含む、単離GM−CSF変異体であって、実施例1に記載のプロトコールを使用した、野性型GM−CSFによるTF−1 ATCC(登録商標)CRL 2003(商標)細胞の増殖の刺激のEC50値と比較して、少なくとも約1.5倍低いEC50値で、TF−1 ATCC(登録商標)CRL 2003(商標)細胞の増殖を刺激する、単離GM−CSF変異体を提供する。
野生型GM−CSFと比較してTF−1細胞増殖の誘導における効果についてのEC50値がより低いGM−CSF変異体は、GM−CSFシグナル伝達経路のより強力な活性化因子である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23A置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23D置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23E置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23F置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23G置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23H置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23I置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23K置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23L置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23M置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23N置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23P置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23Q置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23S置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23T置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23V置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23W置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換は、R23Y置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49A置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49D置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49E置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49F置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49G置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49H置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49I置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49K置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49M置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49N置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49P置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49Q置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49R置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49S置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49T置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49V置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49W置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換は、L49Y置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107A置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107D置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107E置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107F置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107G置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107H置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107I置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107L置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107M置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107N置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107P置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107Q置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107R置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107S置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107T置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107V置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107W置換である。
いくつかの実施形態では、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換は、K107Y置換である。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、R23L置換、L49P置換、及びK107I置換を含む。これら置換は、GM−CSF変異体の熱安定性及び効力を改善する。更に、L49P置換は、潜在的MHCクラスIIエピトープを除去するので、L49P置換を有するGM−CSF変異体は、免疫原性が低くなる可能性がある。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、S29C置換、S69C置換、及びR23L置換を含む。これら置換は、GM−CSF変異体の熱安定性及び効力を改善する。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、S29C置換、S69C置換、及びL49P置換を含む。これら置換は、GM−CSF変異体の熱安定性及び効力を改善する。更に、L49P置換は、潜在的MHCクラスIIエピトープを除去するので、L49P置換を有するGM−CSF変異体は、免疫原性が低くなる可能性がある。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、S29C置換、S69C置換、及びK107I置換を含む。これら置換は、GM−CSF変異体の熱安定性及び効力を改善する。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、S29C置換、S69C置換、R23L置換、及びL49P置換を含む。これら置換は、GM−CSF変異体の熱安定性を改善する。更に、L49P置換は、潜在的MHCクラスIIエピトープを除去するので、L49P置換を有するGM−CSF変異体は、免疫原性が低くなる可能性がある。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、S29C置換、S69C置換、R23L置換、及びK107I置換を含む。これら置換は、GM−CSF変異体の熱安定性を改善する。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、S29C置換、S69C置換、L49P置換、及びK107I置換を含む。これら置換は、GM−CSF変異体の熱安定性及び効力を改善する。更に、L49P置換は、潜在的MHCクラスIIエピトープを除去するので、L49P置換を有するGM−CSF変異体は、免疫原性が低くなる可能性がある。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、S29C置換、S69C置換、R23L置換、L49P置換、及びK107I置換を含む。これら置換は、GM−CSF変異体の熱安定性及び効力を改善する。更に、L49P置換は、潜在的MHCクラスIIエピトープを除去するので、L49P置換を有するGM−CSF変異体は、免疫原性が低くなる可能性がある。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号1の残基R23に対応するアミノ酸残基位置における置換を含む。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号1の残基L49に対応するアミノ酸残基位置における置換を含む。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号1の残基K107に対応するアミノ酸残基位置における置換を含む。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、R23L置換を含む。当該置換は、GM−CSF変異体の熱安定性及び効力を改善する。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、L49P置換を含む。当該置換は、GM−CSF変異体の熱安定性を改善し、潜在的MHCクラスIIエピトープを除去するので、L49P置換を有するGM−CSF変異体は、免疫原性が低くなる可能性がある。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、K107I置換を含む。当該置換は、GM−CSF変異体の熱安定性を改善する。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、R23L置換及びL49P置換を含む。これら置換は、GM−CSF変異体の熱安定性及び効力を改善する。更に、L49P置換は、潜在的MHCクラスIIエピトープを除去するので、L49P置換を有するGM−CSF変異体は、免疫原性が低くなる可能性がある。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、R23L置換及びK107I置換を含む。これら置換は、GM−CSF変異体の熱安定性及び効力を改善する。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、L49P置換及びK107I置換を含む。これら置換は、GM−CSF変異体の熱安定性及び効力を改善する。更に、L49P置換は、潜在的MHCクラスIIエピトープを除去するので、L49P置換を有するGM−CSF変異体は、免疫原性が低くなる可能性がある。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号2のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号10のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドによってコードされている。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号3のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号11のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドによってコードされている。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号4のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号12のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドによってコードされている。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号5のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号13のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドによってコードされている。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号6のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号14のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドによってコードされている。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号7のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号15のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドによってコードされている。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号8のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号16のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドによってコードされている。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号9のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、配列番号17のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドによってコードされている。
無細胞発現系、例えば、網状赤血球溶血液ベースの発現系を使用することによって、又は標準的な組み換え発現系を使用することによって、GM−CSF変異体をコードしているポリヌクレオチドから本発明のGM−CSF変異体を得ることができる。例えば、GM−CSF変異体をコードしているポリヌクレオチドは、所望の変異体を生成するためにオリゴヌクレオチドの変性を利用する米国特許第6521427号及び同第6670127号に記載の方法に従って化学的遺伝子合成を用いて、又は標準的なPCRクローニング及び突然変異誘発によって合成することができる。標準的な手順を用いて、GM−CSF変異体をコードしているポリヌクレオチドを発現ベクターにクローニングし、発現させることができる。発現したGM−CSFを、例えば、CaptoQアニオン交換、Capto Phenyl HIC樹脂、及びDEAEアニオン交換を使用して精製することができる。生成されたGM−CSF変異体を、例えば実施例1に記載のアッセイを用いて、改善された熱安定性及び効力について試験することができる。
相同GM−CSF分子
得られる変異体が配列番号1の野性型GM−CSFと比較して置換S29C及び置換S69Cを含み、親GM−CSF変異体と比較して強化された熱安定性及び/又は効力を保持する又は有する限り、本発明のGM−CSF変異体に対して更なる置換を行ってもよい。熱安定性及び効力は、実施例1に記載のプロトコールを使用して評価することができる。
行うことができる更なる置換は、既に報告されているものである:
米国特許第5391485号に記載されているR24L;
米国特許第5405952号に記載されているR23L/N27D/T39E/E123K;
国際公開第1989/010403号に記載のQ20A及び/又はE21A;
表2及び表3に示され、米国特許第7208147号に記載されている置換。
得られる変異体が配列番号1の野性型GM−CSFと比較して置換S29C及び置換S69Cを含み、親GM−CSF変異体と比較して強化された熱安定性及び/又は効力を保持する又は有する限り、本発明のGM−CSF変異体に対して保存的改変を行ってもよい。
「保存的改変」は、アミノ酸配列を含む分子の特性に大きく影響することもなく変化させることもない、アミノ酸の改変を指す。保存的改変は、アミノ酸の置換、付加、及び欠失を含む。保存的置換は、アミノ酸が、類似の側鎖を有するアミノ酸残基に置き換えられる置換である。類似の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、明確に定義されており、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、塩基性側鎖(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、非極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン)、非荷電極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、スレオニン、チロシン、トリプトファン)、芳香族側鎖(例えば、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン、チロシン)、脂肪族側鎖(例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン)、アミド(例えば、アスパラギン、グルタミン)、β分岐側鎖(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン)、及び含硫黄側鎖(システイン、メチオニン)を有するアミノ酸を含む。更に、アラニンスキャニング突然変異誘発について既に記載されているように(MacLennan et al.,(1988)Acta Physiol Scand Suppl 643:55〜67;Sasaki et al.,(1988)Adv Biophys 35:1〜24)、ポリペプチド中の任意のネイティブ残基をアラニンで置換してもよい。
置換は、公知の方法を用いて個々に又は組み合わせ的に行ってよい。例えば、本発明のGM−CSF変異体に対するアミノ酸置換は、例えばPCR突然変異誘発(米国特許第4,683,195号)などの公知の方法によって行うことができる。あるいは、変異体のライブラリは、例えば、ランダムコドン(NNK)又は非ランダムコドン(例えば11個のアミノ酸(Ala、Cys、Asp、Glu、Gly、Lys、Asn、Arg、Ser、Tyr、Trp)をコードするDVKコドン)を用いて生成することもできる。得られたGM−CSF変異体を、実施例1に記載のプロトコールを用いて、熱安定性及び効力について試験することができる。
Figure 2019524062
Figure 2019524062
半減期延長部分
また、本発明は、半減期延長部分に結合しているGM−CSFの変異体を提供する。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、ヒト血清アルブミン(HAS)、ヒト血清アルブミンの変異体、例えばC34S変異体、トランスサイレチン(TTR)、チロキシン結合グロブリン(TGB)、アルブミン結合ドメイン、又はFc若しくはその断片である。半減期延長部分は、GM−CSF変異体のN末端又はC末端に結合し得る。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、GM−CSFのN末端に結合する。
いくつかの実施形態では、Fcは、IgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4アイソタイプである。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、GM−CSFのN末端に結合しているHSAのC34S変異体である。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、配列番号23のリンカーを介してGM−CSFのN末端に結合しているHSAのC34S変異体である。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、配列番号27のリンカーを介してGM−CSFのN末端に結合しているHSAのC34S変異体である。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、GM−CSFのN末端に結合しているFcである。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、配列番号23のリンカーを介してGM−CSFのN末端に結合しているFcである。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、配列番号27のリンカーを介してGM−CSFのN末端に結合しているFcである。
いくつかの実施形態では、リンカーは、配列番号20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、又は30のアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、Fcは、少なくとも1つの置換を含む。Fcに結合しているGM−CSF変異体のエフェクタ機能及び薬物動態特性を調節するために、Fcに対してFc置換を行ってよい。
Fc含有分子の半減期を調節するために置換され得るFc位置は、例えば、Dall’Acqua et al.,(2006)J Biol Chem 281:23514〜240、Zalevsky et al.,(2010)Nat Biotechnol 28:157〜159、Hinton et al.,(2004)J Biol Chem 279(8):6213〜6216、Hinton et al.,(2006)J Immunol 176:346〜356、Shields et al.(2001)J Biol Chem 276:6591〜6607、Petkova et al.,(2006).Int Immunol 18:1759〜1769、Datta−Mannan et al.,(2007)Drug Metab Dispos,35:86〜94、2007,Vaccaro et al.,(2005)Nat Biotechnol 23:1283〜1288、Yeung et al.,(2010)Cancer Res,70:3269〜3277、及びKim et al.,(1999)Eur J Immunol 29:2819に記載されているものであり、位置250、252、253、254、256、257、307、376、380、428、434、及び435を含む。単独で又は組み合わせて行うことができる代表的な置換は、置換T250Q、M252Y、I253A、S254T、T256E、P257I、T307A、D376V、E380A、M428L、H433K、N434S、N434A、N434H、N434F、H435A、及びH435Rである。Fc含有分子の半減期を延長するために行うことができる代表的な単独又は組み合わせの置換は、置換M428L/N434S、M252Y/S254T/T256E、T250Q/M428L、N434A、及びT307A/E380A/N434Aである。Fc含有分子の半減期を短縮するために行うことができる代表的な単独又は組み合わせの置換は、置換H435A、P257I/N434H、D376V/N434H、M252Y/S254T/T256E/H433K/N434F、T308P/N434A、及びH435Rである。
いくつかの実施形態では、Fcは、Fc含有分子の活性化Fcγ受容体(FcγR)への結合を減少させる、及び/又はFcによって媒介されるエフェクタ機能を低下させる、少なくとも1つの置換を含む。
Fc含有分子の活性化FcγRへの結合を減少させ、続いて、エフェクタ機能を低下させるために置換され得るFc位置は、例えば、Shields et al.,(2001)J Biol Chem 276:6591〜6604、国際公開第2011/066501号、米国特許第6,737,056号及び同第5,624,821号、Xu et al.,(2000)Cell Immunol,200:16〜26、Alegre et al.,(1994)Transplantation 57:1537〜1543、Bolt et al.,(1993)Eur J Immunol 23:403〜411、Cole et al.,(1999)Transplantation,68:563〜571、Rother et al.,(2007)Nat Biotechnol 25:1256〜1264、Ghevaert et al.,(2008)J Clin Invest 118:2929〜2938、An et al.,(2009)mAbs,1:572〜579)に記載されているものであり、位置214、233、234、235、236、237、238、265、267、268、270、295、297、309、327、328、329、330、331、及び365を含む。単独で又は組み合わせて行うことができる代表的な置換は、IgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4における置換K214T、E233P、L234V、L234A、G236の欠失、V234A、F234A、L235A、G237A、P238A、P238S、D265A、S267E、H268A、H268Q、Q268A、N297A、A327Q、P329A、D270A、Q295A、V309L、A327S、L328F、A330S、及びP331Sである。エフェクタ機能の低下したFc含有分子が得られる代表的な組み合わせ置換は、IgG1における置換L234A/L235A、IgG2におけるV234A/G237A/P238S/H268A/V309L/A330S/P331S、IgG4におけるF234A/L235A、IgG4におけるS228P/F234A/L235A、全てのIgアイソタイプにおけるN297A、IgG2におけるV234A/G237A、IgG1におけるK214T/E233P/L234V/L235A/G236−欠失/A327G/P331A/D365E/L358M、IgG2におけるH268Q/V309L/A330S/P331S、IgG1におけるS267E/L328F、IgG1におけるL234F/L235E/D265A、IgG1におけるL234A/L235A/G237A/P238S/H268A/A330S/P331S、IgG4におけるS228P/F234A/L235A/G237A/P238S、及びIgG4におけるS228P/F234A/L235A/G236−欠失/G237A/P238Sである。IgG2由来の残基117〜260及びIgG4由来の残基261〜447を有するFcなどのハイブリッドIgG2/4 Fcドメインを使用してもよい。
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、ポリペプチドリンカーを介してGM−CSF変異体に結合している。好適なリンカーは、例えば、表4に示されるリンカーである。
Figure 2019524062
いくつかの実施形態では、半減期延長部分は、エチレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)分子、例えばPEG5000又はPEG20000、デキストラン、ポリリシン、様々な鎖長の脂肪酸及び脂肪酸エステル(例えばラウレート、ミリステート、ステアレート、アラキデート、ベヘネート、オレエート、アラキドネート、オクタン二酸、テトラデカン二酸、オクタデカン二酸、ドコサンニ酸など)、ポリリシン、オクタン又は炭水化物(デキストラン、セルロース、オリゴ糖又は多糖)である。これら部分は、GM−CSF変異体と直接融合させてもよく、標準的なクローニング及び発現技術によって生成してもよい。あるいは、周知の化学的結合法を用いて、当該部分を本発明のGM−CSF変異体に結合させてもよい。
ポリヌクレオチド、ベクター、及び宿主細胞
また、本発明は、本発明のGM−CSF変異体をコードしているポリヌクレオチドを提供する。ポリヌクレオチドは、相補的デオキシ核酸(cDNA)であってよく、好適な宿主において発現するためにコドン最適化されていてもよい。コドン最適化は、周知の技術である。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体をコードしているポリヌクレオチドは、配列番号10、11、12、14、15、16、又は17のポリヌクレオチド配列を含む。
本発明のGM−CSF変異体をコードしているポリヌクレオチド配列は、目的とする宿主細胞におけるヌクレオチド配列を発現させる1つ以上の制御エレメント(例えばプロモータ又はエンハンサ)に操作可能に連結してもよい。ポリヌクレオチドは、cDNAであってよい。
また、本発明は、本発明のGM−CSF変異体をコードしているポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。
また、本発明は、本発明のGM−CSF変異体をコードしているポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供する。
また、本発明は、配列番号10のポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターを提供する。
また、本発明は、配列番号11のポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターを提供する。
また、本発明は、配列番号12のポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターを提供する。
また、本発明は、配列番号13のポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターを提供する。
また、本発明は、配列番号14のポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターを提供する。
また、本発明は、配列番号15のポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターを提供する。
また、本発明は、配列番号16のポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターを提供する。
また、本発明は、配列番号17のポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターを提供する。
このようなベクターは、プラスミドベクター、ウイルスベクター、バキュロウイルス発現用ベクター、トランスポゾンベースのベクター、又は任意の手段によって所与の生物又は遺伝子的バックグラウンドに本発明の合成ポリヌクレオチドを導入するのに好適な任意の他のベクターであってよい。例えば、所望により半減期延長部分に結合している本発明のGM−CSF変異体をコードしているポリヌクレオチドを発現ベクターに挿入する。免疫グロブリン鎖をコードしているDNAセグメントは、免疫グロブリンポリペプチドの発現を確実にする発現ベクター中のコントロール配列に操作可能に連結することができる。このようなコントロール配列としては、シグナル配列、プロモータ(例えば、天然に付随する又は異種のプロモータ)、エンハンサエレメント、及び転写終結配列が挙げられ、抗体を発現するように選択された宿主細胞と適合するように選択される。ベクターを適切な宿主に組み込んだら、組み込まれたポリヌクレオチドによってコードされているタンパク質を高レベルで発現させるのに好適な条件下で宿主を維持する。
好適な発現ベクターは、典型的には、エピソームとして、又は宿主染色体DNAの不可欠な部分として、宿主生物において複製可能である。通常、発現ベクターは、所望のDNA配列で形質転換された細胞の検出を可能にするため、アンピシリン耐性、ヒグロマイシン耐性、テトラサイクリン耐性、カナマイシン耐性、又はネオマイシン耐性などの選択マーカーを含む。
好適なプロモータ及びエンハンサエレメントは、当該技術分野において既知である。真核細胞における発現の場合、代表的なプロモータとしては、軽鎖及び/又は重鎖免疫グロブリン遺伝子プロモータ及びエンハンサエレメント、サイトメガロウイルス前初期プロモータ、単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼプロモータ、早期及び後期SV40プロモータ、レトロウイルス由来の末端反復配列中に存在するプロモータ、マウスメタロチオネイン−Iプロモータ、テトラサイクリン誘導性プロモータ、並びに様々な分野で公知の組織特異的プロモータが挙げられる。適切なベクター及びプロモータの選択は周知である。
使用することができる代表的なプロモータは、配列番号31のアミノ酸配列を含み、配列番号32のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドによってコードされ得る。
配列番号31
MAWVWTLLFLMAAAQSIQA
配列番号32
ATGGCCTGGGTGTGGACCCTGCTGTTCCTGATGGCCGCCGCCCAGAGCATCCAGGCC
多数の好適なベクター及びプロモータが知られている。多くが、組み換えコンストラクトを生成するために市販されている。代表的なベクターは、細菌ベクターpBs、phagescript、PsiX174、pBluescript SK、pBs KS、pNH8a、pNH16a、pNH18a、pNH46a(Stratagene,La Jolla,Calif.,USA);pTrc99A、pKK223−3、pKK233−3、pDR540、及びpRIT5(Pharmacia(Uppsala,Sweden)、及び真核生物ベクターpWLneo、pSV2cat、pOG44、PXR1、pSG(Stratagene)pSVK3、pBPV、pMSG、及びpSVL(Pharmacia)、pEE6.4(Lonza)、並びにpEE12.4(Lonza)である。代表的なプロモータとしては、軽鎖及び/又は重鎖免疫グロブリン遺伝子プロモータ及びエンハンサエレメント、サイトメガロウイルス前初期プロモータ、単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼプロモータ、早期及び後期SV40プロモータ、レトロウイルス由来の末端反復配列中に存在するプロモータ、マウスメタロチオネイン−Iプロモータ、テトラサイクリン誘導性プロモータ、並びに様々な分野で公知の組織特異的プロモータが挙げられる。適切なベクター及びプロモータの選択は周知である。
また、本発明は、本発明の1つ以上のベクターを含む宿主細胞を提供する。「宿主細胞」は、ベクターが導入された細胞を指す。宿主細胞という用語は、特定の対象細胞だけでなく、このような細胞の後代、また特定の対象細胞から生成された安定な細胞株も指すことを意図すると理解される。変異又は環境による影響のいずれかにより、後続世代においてある特定の改変が生じる可能性があるため、そのような後代は親細胞と同一ではない可能性があるが、本明細書で使用される「宿主細胞」という用語の範囲内には依然として含まれる。そのような宿主細胞は、真核細胞、原核細胞、植物細胞、又は古細菌細胞であってよい。原核宿主細胞の例は、大腸菌(Escherichia coli)、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)などの桿菌、並びにサルモネラ属(Salmonella)、セラチア属(Serratia)、及び様々なシュードモナス属(Pseudomonas)の種などの他の腸内細菌科のものである。酵母などの他の微生物も発現に有用である。好適な酵母宿主細胞の例は、サッカロミセス属(Saccharomyces)(例えば、S.セレヴィシエ(S. cerevisiae))及びピキア属(Pichia)である。代表的な真核細胞は、哺乳動物、昆虫、鳥類、又は他の動物由来のものであってもよい。哺乳類真核細胞としては、不死化細胞株(例えばハイブリドーマ)又は骨髄腫細胞株(例えばSP2/0(American Type Culture Collection(ATCC)、Manassas、VA、CRL−1581)、NS0(European Collection of Cell Cultures(ECACC)、Salisbury,Wiltshire,UK、ECACC No.85110503)、FO(ATCC CRL−1646)及びAg653(ATCC CRL−1580)マウス細胞株)が挙げられる。代表的なヒト骨髄腫細胞株は、U266(ATTC CRL−TIB−196)である。他の有用な細胞株としては、CHO−K1SV(Lonza Biologics(Walkersville,MD))、CHO−K1(ATCC CRL−61)、又はDG44などの、チャイニーズハムスターの卵巣(CHO)細胞に由来するものが挙げられる。
また、本発明は、GM−CSF変異体が発現する条件下で本発明の宿主細胞を培養することと、当該宿主細胞によって調製されたGM−CSF変異体を回収することとを含む、本発明のGM−CSF変異体の調製方法を提供する。合成されたら(化学的に又は組み換えによって)、硫酸アンモニウム沈殿、アフィニティカラム、カラムクロマトグラフィ、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)精製、ゲル電気泳動などの標準的な手順に従ってGM−CSF変異体を精製することができる(概して、Scopes,Protein Purification(Springer−Verlag,N.Y.,(1982)を参照)。本発明のGM−CSF変異体は、実質的に純粋であってよく、例えば、少なくとも約80%〜85%の純度、少なくとも約85%〜90%の純度、少なくとも約90%〜95%の純度、又は少なくとも約98%〜99%以上の純度であってよく、例えば、細胞残屑、本発明のGM−CSF変異体以外の巨大分子などの混入物を含んでいなくてよい。
本発明のGM−CSF変異体をコードしているポリヌクレオチドを、標準的な分子生物学的方法を用いてベクターに組み込むことができる。宿主細胞の形質転換、培養、抗体発現、及び精製は、周知の方法を用いて行われる。
使用方法
本発明のGM−CSF変異体は、インビトロ及びインビボにおいて治療及び予防に有用である。例えば、本発明のGM−CSF変異体を、インビトロ若しくはエクスビボにおいて培養中の細胞に、又は炎症性腸疾患(IBD)などの様々な障害を治療、予防及び/若しくは診断するために対象に投与することができる。
本発明は、炎症性腸疾患(IBD)の治療を必要としている対象における炎症性腸疾患(IBD)を治療する方法であって、治療的に有効な量の本発明のGM−CSF変異体を、IBDを治療するのに十分な時間対象に投与することを含む、方法を提供する。
いくつかの実施形態では、IBDは、クローン病である。
いくつかの実施形態では、IBDは、潰瘍性大腸炎である。
いくつかの実施形態では、IBDは、ヨーネ病、ベーチェット症候群、コラーゲン蓄積大腸炎、空置大腸炎、不定型大腸炎、顕微鏡的大腸炎、感染性大腸炎、虚血性大腸炎、リンパ球性大腸炎、小腸及び/又は近位腸の特発性炎症、IBDに関連する下痢、並びに密接に関連する消化管の疾患及び障害である。
いくつかの実施形態では、対象は、寛解状態にある。
いくつかの実施形態では、対象は、治療薬、アミノサリチレート、コルチコステロイド、免疫調節剤、抗生物質、又は生物製剤のうちの少なくとも1つによる治療に耐性を有する。
本発明の方法を使用して、任意の動物分類に属する対象を治療することができる。治療され得る対象の例としては、ヒト、齧歯類、イヌ、ネコ、及び家畜などの哺乳動物が挙げられる。
本発明のGM−CSF変異体は、このような治療のための薬剤の調製においても有用であり得、薬剤は、本明細書に規定される薬用量で投与するために調製される。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、誘導療法として投与される。
いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、維持療法として投与される。
IBDの治療に有効な本発明のGM−CSF変異体の「治療的に有効な量」は、標準的な研究技術によって決定することができる。具体的な有効量の選択は、いくつかの要因を考慮して当業者によって(例えば、臨床試験を通して)決定され得る。このような要因としては、治療又は予防しようとする疾患、疾患症状、患者の体重、患者の免疫状態、及び当業者に公知のその他の要因が挙げられる。また、製剤に用いられる正確な用量は、投与経路及び疾患の重篤度に応じて決まり、医師の判断及び各患者の状況に従って決定されなければならない。有効量は、インビトロ又は動物モデル試験系から導かれる用量反応曲線から推定することができる。
「治療する」又は「治療」は、その目的が、望ましくない生理学的変化又は疾患の進行を遅らせる(減らす)ことであったり、あるいは、治療の間に有益な又は望ましい臨床的結果を提供することであったりする、治療的処置を指す。有益な若しくは所望の臨床転帰としては、検出可能であろうと又は検出不可能であろうと、症状の緩和、疾患の程度の軽減、安定した(すなわち、悪化しない)疾患状態、疾患の進行の遅延又は鈍化、疾患状態の改善又は緩和、及び寛解(部分的であろうと又は全体的であろうと)が挙げられる。「治療」はまた、対象が治療を受けていない場合に予想される生存期間と比較して、生存期間を延長させることを意味し得る。治療を必要とする対象としては、望ましくない生理的変化又は疾患を既に有している対象、並びに生理的変化又は疾患を有しやすい傾向がある対象が含まれる。代表的な有益な臨床転帰は、(例えば、内視鏡検査による)Gl管の臨床及び目視検査によって評価され得る、IBDの寛解を達成することである。
本発明のGM−CSF変異体は、自己免疫肺胞タンパク症(autoimmune pulmonary alveolar proteinosis、aPAP)を治療、予防、及び/又は診断するために対象に投与されてもよい。aPAPAは、サーファクタントタンパク質の蓄積に起因する稀な肺疾患である。サーファクタントのホメオスタシスは、GM−CSF依存的に肺胞マクロファージによって正常に維持される(Tazawa,et al.,(2014).Chest,145(4),729〜737)。aPAPの原因は、肺胞マクロファージ機能を制限する肺における高濃度のGM−CSF自己抗体に帰する。全肺洗浄がaPAPの標準的な治療法であるが、GM−CSFの全身又は吸入投与のPAP患者に対する臨床効果が証明されている(Seymour et al.,(2001)American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine,163,524〜531)。
医薬組成物及び投与
また、本発明は、本発明のGM−CSF変異体と、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。治療用途では、本発明のGM−CSF変異体は、医薬的に許容される担体中に活性成分として有効量の抗体を含有する医薬組成物として調製することができる。「担体」は、本発明の抗体と一緒に投与される希釈剤、補助剤、賦形剤、又はビヒクルを指す。このようなビヒクルは、水、及び石油、動物、植物、又は合成物由来のものを含む油、例えば、落花生油、大豆油、鉱油、ゴマ油などの液体であってよい。例えば、0.4%生理食塩水及び0.3%グリシンを用いてもよい。これらの溶液は滅菌されており、一般には粒子状物質を含まない。これらは、通常の周知の滅菌法(例えば、濾過)によって滅菌することができる。組成物は、生理学的条件に近づけるために必要とされる医薬的に許容される補助物質、例えば、pH調整剤及び緩衝剤、安定化剤、増粘剤、滑沢剤、及び着色剤などを含有し得る。このような医薬製剤中の本発明のGM−CSF変異体の濃度は、約0.5重量%未満から、通常は少なくとも約1重量%まで、最大で15又は20重量%まで変動し得、また、選択される具体的な投与方法に従って、必要な用量、流体の体積、粘度などに主に基づいて選択され得る。好適なビヒクル及び製剤(他のヒトタンパク質、例えばヒト血清アルブミンを含む)は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st Edition,Troy,D.B.ed.,Lipincott Williams and Wilkins,Philadelphia,PA 2006,Part 5,Pharmaceutical Manufacturing pp 691〜1092に記載されており、特にpp.958〜989を参照されたい。
本発明のGM−CSF変異体の治療的使用における投与方法は、錠剤、カプセル剤、液剤、粉剤、ゲル、粒子として、注射器、埋め込み式装置、浸透圧ポンプ、カートリッジ、マイクロポンプに入れられた製剤を用いた、非経口投与、例えば、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、又は皮下、肺内、経粘膜(経口、鼻腔内、膣内、直腸)投与;又は当該技術分野において周知の、当業者が理解する他の手段など、薬剤を宿主に送達する任意の好適な経路であってよい。部位特異的投与は、例えば、関節内、気管支内、腹内、関節包内、軟骨内、洞内、腔内、小脳内、脳室内、結腸内、頚管内、胃内、肝内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜内、前立腺内、肺内、直腸内、腎臓内、網膜内、脊髄内、滑液嚢内、胸郭内、子宮内、血管内、膀胱内、病巣内、膣内、直腸、口腔内、舌下、鼻腔内、又は経皮送達によって達成され得る。
本発明のGM−CSF変異体は、例えば、静脈内(i.v.)注入又はボーラス注射によって非経口的に、筋肉内に、又は皮下に、又は腹腔内に、任意の好適な経路によって対象に投与することができる。i.v.注入は、例えば、15、30、60、90、120、180、若しくは240分間にわたって、又は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、若しくは12時間にわたって行ってよい。
対象に投与される用量は、治療されている疾患を軽減するか又は少なくとも部分的に抑止するのに十分(「治療的に有効な量」)であり、時に、0.005mg〜約100mg/kg、例えば、約0.05mg〜約30mg/kg、若しくは約5mg〜約25mg/kg、又は約4mg/kg、約8mg/kg、約16mg/kg、若しくは約24mg/kg、又は例えば約1、2、3、4、5、6、7、8、9若しくは10mg/kgであり得るが、更に多量、例えば、約15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、40、50、60、70、80、90若しくは100mg/kgであってもよい。
例えば、50、100、200、500、若しくは1000mgの固定単位用量を与えてもよく、又は患者の表面積に基づいて、例えば、500、400、300、250、200、若しくは100mg/mの用量を与えてもよい。通常、1〜8用量(例えば、1、2、3、4、5、6、7、又は8)が患者を治療するために投与されるが、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、又はそれよりも多い用量を与えてもよい。
本発明のGM−CSF変異体の投与は、1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、1週間、2週間、3週間、1ヶ月間、5週間、6週間、7週間、2ヶ月間、3ヶ月間、4ヶ月間、5ヶ月間、6ヶ月間、又はそれ以上後に繰り返すことができる。治療コースの反復も可能であり、長期にわたる投与も同様に可能である。反復投与は、同一用量であってもよく、又は異なる用量であってもよい。例えば、本発明のGM−CSF変異体は、静脈内注入によって、8週間にわたって1週間間隔で8mg/kg又は16mg/kgで投与し、その後、更に16週間にわたって2週間毎に8mg/kg又は16mg/kgで投与し、その後、4週間毎に8mg/kg又は16mg/kgで投与してよい。
例えば、本発明のGM−CSF変異体は、単回投与、又は24、12、8、6、4、若しくは2時間毎の分割投与、又はこれらの任意の組み合わせを使用して、約0.1〜100mg/kgの量の1日薬用量として、例えば、1日当たり0.5、0.9、1.0、1.1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40、45、50、60、70、80、90、又は100mg/kgで、治療開始後1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、又は40日目のうちの少なくとも1日に、あるいは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20週目のうちの少なくとも1週に、あるいはこれらの任意の組み合わせで提供され得る。
また、本発明のGM−CSF変異体は、IBDの発現リスクを低下させ、IBDの進行における事象の発生の開始を遅延させ、及び/又はIBDが寛解状態にあるときに再発リスクを低下させるために予防的に投与されてもよい。
GM−CSF変異体は、保存のために凍結乾燥させ、使用前に好適な担体に溶解させてもよい。この技術は、従来のタンパク質調製物に関して有効であることが示されており、周知の凍結乾燥及び再構成技術を用いることができる。
経口投与
本発明のGM−CSF変異体は、経口投与用に製剤化され得る。GM−CSF変異体は、錠剤及びカプセル剤などの固体剤形の調剤において習慣的に使用される担体を使用して又は使用せずに製剤化され得る。例えば、カプセル剤は、バイオアベイラビリティーが最大となり、プレシステミック分解が最小となる消化管内の点で製剤の活性部分を放出するように設計してよい。GM−CSF変異体の吸収を促進するための更なる剤が含まれていてもよい。希釈剤、香味料、低融点ワックス、植物油、潤滑剤、懸濁化剤、錠剤崩壊剤、及び結合剤を使用することもできる。また、経口投与用医薬組成物は、経口投与に好適な薬用量で当該技術分野において周知の医薬的に許容される担体を使用して製剤化することもできる。このような担体は、患者が服用するための、錠剤、丸剤、糖衣錠、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤、懸濁剤などとして医薬組成物を製剤化することを可能にする。
活性化合物を固体賦形剤と合わせ、得られた混合物の顆粒を加工して(所望により、粉砕した後)錠剤又は糖衣錠の核を得ることによって、経口用途のための医薬組成物を得ることができる。必要に応じて、好適な助剤を添加してもよい。好適な賦形剤としては、炭水化物又はタンパク質の充填剤、例えば、ラクトース、スクロース、マンニトール、及びソルビトールを含む糖類;トウモロコシ、コムギ、コメ、ジャガイモ、又は他の植物由来のデンプン;セルロース、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル−セルロース、又はナトリウムカルボキシメチルセルロース;アラビアガム及びトラガカントを含むガム;並びにタンパク質、例えば、ゼラチン及びコラーゲンが挙げられる。必要に応じて、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、及びアルギン酸又はその塩、例えば、アルギン酸ナトリウムなどの崩壊剤又は可溶化剤を添加してもよい。
糖衣錠の核は、アラビアガム、タルク、ポリビニルピロリドン、カーボポールゲル、ポリエチレングリコール及び/又は二酸化チタン、ラッカー溶液、並びに好適な有機溶媒又は溶媒混合物も含有し得る、濃縮糖溶液などの好適なコーティングと共に使用され得る。製品を特定するため、又は活性化合物の量、すなわち薬用量を特徴付けるために、染料又は顔料を錠剤又は糖衣錠のコーティングに添加してもよい。
経口的に用いることができる医薬品は、ゼラチン製の押し込み型カプセル、並びにゼラチン及びコーティング、例えばグリセロール又はソルビトールで構成される密閉軟カプセルも含む。押し込み型カプセルは、充填剤又は結合剤、例えばラクトース又はデンプン、滑沢剤、例えばタルク又はステアリン酸マグネシウム、及び所望により安定剤と混合された活性成分を含有していてよい。軟カプセルでは、安定剤を使用して又は使用せずに、脂肪油、液体、又は液体ポリエチレングリコールなどの好適な液体に活性化合物を溶解又は懸濁させてよい。
GM−CSF変異体医薬組成物は腸溶性コーティングで提供されてもよく、当該腸溶性コーティングは、対象の下部消化管系内において制御された様式で医薬組成物を保護及び放出するように、かつ全身性の副作用を回避するように設計される。腸溶性コーティングに加えて、本発明のGM−CSF変異体は、任意の適合性経口薬物送達系又は成分内に封入、コーティング、会合、又は他の方法で結合され得る。例えば、本発明のGM−CSF変異体は、高分子ヒドロゲル、ナノ粒子、微小球、ミセル、及び他の脂質系のうちの少なくとも1つを含む脂質担体系に提供され得る。
小腸における分解を克服するために、本発明のGM−CSF変異体をヒドロゲルポリマー担体内に収容してもよい。本発明のGM−CSF変異体は、更に、溶解速度を増大させ、GM−CSF変異体の腸吸収を強化するように設計された担体系との併用に適合するよう製剤化され得る。例えば、GM−CSF変異体は、GM−CSF変異体のGI管透過を増大させるためにリポソーム、ミセル、及びナノ粒子に製剤化され得る。
経口送達用の医薬品を提供するために、様々な生物応答系を本発明のGM−CSF変異体と合わせてもよい。いくつかの実施形態では、GM−CSF変異体は、経口投与用の治療薬を提供するために、ヒドロゲル及び水素結合基を有する粘膜付着性ポリマー(例えば、PEG、ポリ(メタクリル)酸[PMAA]、セルロース、Eudragit(登録商標)、キトサン、及びアルギネート)などの生物応答系と組み合わせて使用される。
本発明のGM−CSF変異体は、傍細胞又は経細胞透過を増加させることによって腸粘膜を超えるGM−CSF変異体の輸送を促進する透過促進剤と組み合わせて投与され得る。代表的な透過促進剤は、長鎖脂肪酸、胆汁塩、両親媒性界面活性剤、及びキレート剤を含む。
併用療法
また、本発明は、IBDを治療する方法であって、本発明のGM−CSF変異体を第2の治療薬と組み合わせて、IBDの治療を必要としている対象に投与することを含む、方法を提供する。
「〜と組み合わせて」とは、本明細書に記載される本発明のGM−CSF変異体及び第2の治療薬を、単剤として同時に、又は任意の順序で単剤として逐次投与することを指す。一般に、各剤は、その剤について決定された用量及び/又は時間スケジュールで投与される。
第2の治療薬は、IBDの治療に有用であることが知られているか又はIBDの治療に使用されたことがあるか又はIBDの治療に現在使用されている任意の剤又は剤の組み合わせを含む、IBDのための任意の公知の治療法であり得る。このような治療法及び治療薬は、アミノサリチレート、コルチコステロイド、免疫調節剤、抗生物質、又は生物製剤を含む。
アミノサリチレートは、IBDの軽度〜中等度の症例の治療、並びに再発の予防及び寛解の維持において有効である。アミノサリチレートは、通常、経口又は直腸に投与される。IBDに広く使用された最初のアミノサリチレートであるスルファサラジン(Azulfidine(登録商標))は、軽度〜中等度の疾患の人々において寛解の達成及び維持に有効である。スルファサラジンは、5−アミノサリチル酸(5−ASA)を腸に送達するが、一部の患者において、頭痛、悪心、食欲不振、嘔吐、発疹、発熱、及び白血球数の減少などの不快な副作用を伴う。スルファサラジンは、男性が薬物を服用している間、精子の産生及び機能を低下させる恐れがある。スルファサラジンは、稀に膵炎に関連している。頭痛、悪心、及び発疹は、5−ASAの腸への送達に必要なスルファピリジン部分の放出に起因すると考えられる。
5−ASAの他の誘導体も合成されている。当該誘導体としては、Asacol(登録商標)又はPentasa(登録商標)(メサラミン)、Dipentum(登録商標)(オルサラジン)、及びColazal(商標)(バルサラジド)が挙げられる。局所用メサラミン調製物は、早期の消化を回避するために胃を迂回し、次いで、腸の炎症部位の近傍で放出する。Pentasa(登録商標)及びAsacol(登録商標)(メサラミン)などの経口遅延放出調製物は、それぞれ小腸及び結腸、又は回腸及び/若しくは結腸に直接5−ASAを放出することができる。メサラミンの浣腸製剤であるRowasa(登録商標)は、薬物を左結腸に直接適用させる。Rowasa(登録商標)は、結腸の左側のみが冒されている軽度〜中等度の大腸炎患者の80%において有効である。直腸からS字結腸まで直接薬物を送達するメサラミン坐剤(Canasa(登録商標))は、直腸及び結腸の下端に限定されるUC患者の大部分で有効である。オルサラジンの経口遅延放出調製物であるDipentum(登録商標)は、結腸のみに5−ASAを直接送達する。
速効性の抗炎症免疫抑制剤としては、IBDの急性の突発(flare-ups)を治療するために50年間にわたってコルチコステロイドが使用されている。そのときから、これら強力な剤は、疾患の治療の柱であり続けている。ほとんどの患者は、コルチコステロイドの開始の数日以内に症状の改善に気付く。この薬物群は、経口、直腸、及び静脈内(IV)形態で利用可能である。コルチコステロイドは、突発を予防するのに有効ではないので、IBDにおける維持療法に稀に用いられる。長期間使用すると副作用が生じるので、これら剤は、寛解を達成するために短期間の使用のみが推奨されているが、後者の場合頻繁に使用されるものではない。中等度〜重度の活動性疾患の人々の場合、経口コルチコステロイドは、Deltasone(登録商標)(プレドニゾン)、Medrol(登録商標)(メチルプレドニソロン)、及びヒドロコルチゾンを含む。アミノサリチレートは、コルチコステロイドと共に服用されることが多い。
経口コルチコステロイドであるEntocort(登録商標)(ブデソニド)は、小腸の末端及び/又は大腸の上部が関与する軽度〜中等度のクローン病を治療するために使用される。この非全身性のステロイドは、全身ではなく腸を標的とする。また、コルチコステロイドは、浣腸(ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、Cortenema(登録商標))、発泡剤(酢酸ヒドロコルチゾン、ProctoFoam HC(登録商標))、及び坐剤として直腸に投与されてもよい。このような調製物は、直腸又は結腸の下部に限定される軽度〜中等度の潰瘍性大腸炎に使用される。他の治療法と組み合わせて使用されるとき、これら剤は、直腸で始まるより広範囲に及ぶ疾患に対しても有効である。メチルプレドニゾロン及びヒドロコルチゾンは、多くの場合、重度かつ広範な疾患を有する患者にIV注入によって投与される。急性IBDは、症例の20〜30%、及び中等度〜重度の疾患の症例の30〜40%でコルチコステロイド療法に応答せず、コルチコステロイドは、疾患の突発を発生させることなしに急に中止することができない。
IBDは過活動免疫系によって引き起こされると考えられるので、免疫調節剤がこの疾患の治療において重要な役割を果たす。これら薬物は、以下の特徴のうちの1つを有する人に使用される:(a)コルチコステロイド治療による副作用、(b)ステロイド依存性疾患、(c)アミノサリチレート、抗生物質、又はコルチコステロイドに応答しない、(d)抗生物質に応答しない会陰疾患、及び(e)寛解を維持する必要がある。疾患の活動性突発中の応答を加速するために、これら薬物をコルチコステロイドと組み合わせてもよい。
Imura(登録商標)、Azasan(登録商標)(アザチオプリン)、及びPurinethol(登録商標)(6−メルカプトプリン、6−MP)は、クローン病及びUCにおいて寛解を維持するために使用される経口免疫調節剤である。これら剤は作用の発現が遅いので、通常、別の速効性薬物、例えば、コルチコステロイドと共に投与される。IBDに用いられる他の免疫調節剤は、Sandimmune(登録商標)、Neoral(登録商標)(サイクロスポリンA)、及びPrograf(登録商標)(タクロリムス)である。これら剤の中でも、サイクロスポリンAが最も速く作用を発現する。高用量でIV投与するとき、サイクロスポリンAは活動性クローン病に対して有用である。この薬物は、タクロリムスのように重度のIUに対して有効である。後者の剤は、コルチコステロイドが有効ではないか又はフィスチュラが発達しているとき、クローン病に対して使用することができる。タクロリムスは、口又は会陰領域のクローン病を治療するために局所的に適用してよい。他の治療に応答せず、他の免疫抑制剤を許容できないクローン病の人々の選択肢は、IV投与されるRheumatrex(登録商標)又はMexate(登録商標)(メトトレキサート(MTX))である。
IBDの原因として具体的な感染因子は同定されていないが、一次治療として抗生物質が頻繁に使用されている。抗生物質は、フィスチュラ(腸のループ間又は腸と隣接する器官、例えば皮膚との間)又は肛門付近の再発性膿瘍を有するクローン病患者における長期療法として有効である。活動性疾患が抗生物質で成功裏に治療された患者は、維持療法としてそれを続けてよい。一般的に、抗生物質は、UC患者にとって有用であるとは考えられないが;例外は、中毒性巨大結腸である。
IBDに最も頻繁に処方される広域スペクトル抗生物質は、Flagyl(登録商標)(メトロニダゾール)及びCipro(登録商標)(シプロフロキサシン)である。メトロニダゾールは、活動性クローン病の一次療法であり、回腸切除手術後最初の3ヶ月間クローン病の再発を低減することが示されている。この薬物は、症例の50%超において会陰クローン病を管理するのに有効である。メトロニダゾールよりもはるかに安全なシプロフロキサシンが、活動性クローン病を治療するのに一般的に使用される。経口及びIVのメトロニダゾール及びシプロフロキサシンの両方が、IBDを治療するために使用される。
生物製剤がIBDにおいて身体の炎症応答に干渉する可能性のある標的としては、腫瘍壊死因子−アルファ(TNF−α)、インターロイキン、接着分子、コロニー刺激因子などが挙げられる。これらの機構を標的とするので、生物学的療法は、IBD治療において明確な効果を提供する。免疫系全体を抑制し、それによって重大な副作用を生じさせる傾向があるコルチコステロイドとは異なり、生物製剤は選択的に作用する。生物製剤は、IBDの人々又は大腸炎の動物モデルにおいて不良、欠乏、又は過剰であることが既に証明されている特定の酵素及びタンパク質を標的とする。REMICADE(登録商標)(インフリキシマブ)、SIMPONI(登録商標)(ゴリムマブ)、及びHUMIRA(登録商標)(アダリムマブ)などの抗TNF剤は、クローン病及びUCの両方で使用されている。
IBDのための上記投薬選択肢にかかわらず、クローン病患者の66〜75%及びUC患者の25〜40%は、最終的に手術を受ける。クローン病の手術は、疾患の位置に依存する。小腸の場合、罹患腸領域が正常腸領域と交互になっている場合がある。活動性疾患の領域は狭く、狭窄を形成している場合があるので、消化された食品の通過をブロックすることがある。病変が分離している場合、狭窄形成術が使用されることが多い。このとき、狭窄領域を広げて小腸を残す。狭窄が長い場合又は互いに近接した複数の狭窄が存在する場合、切除及び吻合が必要になる場合がある。切除は、数年間の軽減をもたらし得るが、吻合部位又はその近傍で疾患が再発することがある。結腸に重度のクローン病を有する患者では、結腸切除を行う場合がある。直腸が冒されていない場合、回腸の末端を直腸に再接合してよく、それによって、糞便が正常に通過することができる。結腸及び直腸の両方が関与している場合、直腸切除と、その後に回腸フィステル形成を実施してよい。フィスチュラ及び/又は膿瘍は、最終的には、クローン病患者の約25%で発生する。フィスチュラが投薬に対して不応性である場合、罹患腸の切除と、それに続く吻合によって除去される。膿瘍は排膿しなければならず、場合によっては、これは切除を必要とする。長年にわたって、UCの標準的な手術は、直腸切除を伴う回腸フィステル形成であった。現在最も一般的な手技は、肛門温存大腸切除術であり、これにより、患者は糞便を肛門に通し続けることができる。手術後に再発する恐れのあるクローン病とは異なり、UCはいったん結腸が除去されたら「治癒する」。
キット
本発明の一実施形態は、本発明のGM−CSF変異体を含むキットである。
当該キットは、治療的使用のために使用することができる。
いくつかの実施形態では、キットは、本発明のGM−CSF変異体及びGM−CSF変異体を検出するための試薬を含む。キットは、使用説明書;他の試薬、例えば、投与するためにGM−CSF変異体を調製するための装置又は他の材料;医薬的に許容される担体;及び対象に投与するための装置又は他の材料を含む1つ以上の他の要素を含み得る。
いくつかの実施形態では、キットは、容器内に本発明のGM−CSF変異体を含む。
いくつかの実施形態では、キットは、配列番号2のGM−CSF変異体を含む。
いくつかの実施形態では、キットは、配列番号6のGM−CSF変異体を含む。
いくつかの実施形態では、キットは、配列番号7のGM−CSF変異体を含む。
いくつかの実施形態では、キットは、配列番号8のGM−CSF変異体を含む。
いくつかの実施形態では、キットは、配列番号9のGM−CSF変異体を含む。
次に、具体的な非限定例を用いて本発明を説明する。
実施例1:材料及び方法
ヒトGM−CSF変異体の調製:
GM−CSFの様々なHisタグ付き変異体をコードしているDNA及び発現ベクターを合成的に調製し、Expi293(HEK細胞、ThermoScientific)を一過的にトランスフェクトするために使用した。分泌されたタンパク質を、固定化金属親和性クロマトグラフィーによって細胞上清から精製し、次いで、標準的な方法を使用して1×PBSにバッファ交換し、更なる特性評価のために使用した。使用したシグナル配列は、MAWVWTLLFLMAAAQSIQA(配列番号19)であった。
TF−1増殖アッセイ
5×10個のTF−1細胞(ATCC(登録商標)CRL2003(商標))/ウェルを、96ウェルプレート(Costar 3603)のアッセイ培地(10% FBS−Gibco,16140、1% PenStrep−Gibco,10378を含有するRPMI1640−Gibco,11875)にプレーティングした。ヒトGM−CSF変異体及び市販の組み換えタンパク質(ポジティブコントロールとして、R&D Systems:カタログ番号215−GM/CF)の連続希釈物をアッセイ培地中で調製し、50μL/ウェルのGM−CSF滴定(titrations)を細胞に添加した。5%CO雰囲気の加湿インキュベータ内において37℃で72時間細胞をインキュベートした。製造業者のプロトコールに従ってPromega CellTiter 96(登録商標)Aqueous One Solution(20μL/ウェル)を添加し、37℃で更に4時間細胞をインキュベートすることによって、細胞増殖を測定した。プレートを室温で10分間振盪し、490nmにおける吸光度をプレートリーダーで読み取った。EC50値を求めるために、GraphPad Prism 6.02を使用して組み換えヒトGM−CSF(rhGM−CSF)の濃度に対してOD490nmの生値をプロットした。
示差走査熱量測定法(DSC)による熱安定性分析
精製されたGM−CSFの変異体の熱安定性を評価するために、示差走査熱量測定法を用いた。簡潔に述べると、精製されたタンパク質を1×PBSで1mg/mLに希釈し、MicroCal VP−DSC機器を使用して1℃/分のスキャン速度で25から120℃に加熱した。Origin7(Origin Lab Corporation)を使用して熱量測定データを分析した。熱量測定生データをサンプル濃度に対して正規化し、ベースラインを減じ、最後に、Origin7ソフトウェアを使用してアンフォールディングのnon−2−stateモデルに当てはめて、T値(アンフォールディングの中点における温度)及び他の熱力学的パラメータを得た。
実施例2:GM−CSF変異体の設計
GM−CSF変異体を設計し、続いて、標的細胞の増殖を誘導する能力を保持及び/又は改善すると同時に、改善した安定性(加熱時の立体構造の安定性)について特性評価した。
ヒトGM−CSF結晶構造、PDBコード2GMF(Rozwarski,Diederichs,Hecht,Boone,& Karplus,1996)の分析によって突然変異を設計した。GM−CSF:受容体複合体の結晶構造、PDBコード3CXE(Hansen et al.,2008)に従って、受容体結合に干渉しないように突然変異の位置を選択した。更に、L49P及びR23Lの置換の選択を、50個の異なる種由来の成熟GM−CSFポリペプチドの一次アミノ酸配列のアラインメントから作成したコンセンサスGM−CSF配列によって支持した。タンパク質における熱安定性を操作するためのコンセンサス設計は既に記載されている(M.Lehmann,Pasamontes,Lassen,& Wyss,2000;M.Lehmann,Kostrewa,et al.,2000;Martin Lehmann & Wyss,2001)。図1は、野性型GM−CSFの結晶構造及び置換が検討される残基の位置を示す。
表5は、生成された置換及び各置換の原理を示す。残基の付番は、配列番号1の成熟ヒトGM−CSFに従う。個々の置換及びその組み合わせを有するGM−CSF変異体を作製し、実施例1に記載の方法を用いてその細胞効力及び安定性について特性評価した。
配列番号1
APARSPSPSTQPWEHVNAIQEARRLLNLSRDTAAEMNETVEVISEMFDLQEPTCLQTRLELYKQGLRGSLTKLKGPLTMMASHYKQHCPPTPETSCATQIITFESFKENLKDFLLVIPFDCWEPVQE
配列番号18:成熟WT GM−CSFをコードしているcDNA
GCCCCCGCCCGCTCCCCCTCCCCATCGACCCAACCCTGGGAACACGTGAACGCCATTCAGGAGGCTAGGAGACTGCTGAACCTGTCCCGGGATACCGCAGCCGAGATGAACGAAACCGTGGAGGTCATCTCCGAAATGTTTGACTTGCAAGAACCTACTTGTCTGCAAACTCGCCTCGAGCTGTACAAACAGGGACTCCGGGGAAGCCTCACTAAGCTGAAGGGGCCTCTGACCATGATGGCCTCCCACTACAAGCAGCACTGCCCGCCGACGCCGGAAACCAGCTGCGCGACCCAGATCATTACCTTCGAATCGTTCAAGGAAAACCTGAAGGACTTCCTGCTTGTGATCCCGTTCGACTGCTGGGAGCCTGTGCAGGAGTAA
Figure 2019524062
R23L変異体は、初代CML細胞のGM−CSF依存性増殖における活性が2倍増加することがHercus et al.(Hercus et al.,1994)によって報告されている。しかし、置換は、その結果生じる立体構造の安定性の改善とは関連付けられていない。
K107I置換は、隣接する残基L70及びF103との疎水性相互作用を通してループABを安定化させるために含まれていた。ラットGM−CSFでみられる疎水性アミノ酸の組み合わせL70/F103/I107の性質については先例が存在する。
表6は、生成された変異体のアミノ酸配列を示し、表7は、生成されたGM−CSF変異体をコードしているcDNA配列を示す。図2は、生成された変異体のアミノ酸配列のアラインメントを示す。
Figure 2019524062
Figure 2019524062
Figure 2019524062
表8は、実施例1に記載の方法を用いて測定され、融点T及び野性型GM−CSFタンパク質と比べたときのTのシフトとして表される、ヒトGM−CSF変異体の熱安定性の要約を示す。全ての変異体が、野生型タンパク質と比較して著しく改善された熱安定性を示した。個別の置換から、S29C/S69Cにおけるジスルフィド結合を野生型GM−CSFに導入した結果、L49P、K107I、及びR23L置換単独と比較して最も強化された安定化が得られた。組み合わせ的に変異体を導入すると、得られた変異体の熱安定性がほぼ相加的に更に改善された。上記5つのアミノ酸置換S29C/S69C/R23L/L49P/K107Iを全て含む変異体は、野性型タンパク質のT値よりも28℃超高いT値を有していた。
Figure 2019524062
TF−1細胞増殖アッセイにおいて、得られた変異体の効力について試験した。表9は、2回の個々の測定値の平均として表される各変異体についてのEC50値と、野生型GM−CSFと比べたときの倍数変化を示す。S29C/S69Cは、野生型GM−CSFと比較して約2.6倍の改善を示した。個々の置換L49P及びR23Lは、効力の改善が最も少なく、一方、K107I置換の結果、わずかに効力が低下した変異体が得られた。一般に、GM−CSF変異体の細胞効力の増大は、TF−1細胞の増殖の刺激において最も大きな強化(4倍)を示す最も安定な変異体(S29C/S69C/R23L/L49P/K107I)による変異体の立体構造の安定性と相関していた。
Figure 2019524062
実施例3.絶食状態模擬腸液においてGM−CSF変異体は安定である
局所送達のために経口投与されるGM−CSFが、全身曝露を最小化することによって患者のコンプライアンス及び安全上の観点からより望ましいと分かった。しかし、下部消化管へのタンパク質の経口送達は、過酷なpH、タンパク質分解、及び生物学的製剤が曝露される微生物環境に起因する多くの課題を提示する(Amidon,Brown,& Dave,2015)。
GI管の部分に相当する環境における安定性を評価するために、パンクレアチン(3mg/mL;トリプシン、アミラーゼ、リパーゼ、リボヌクレアーゼ、及び他のプロテアーゼ)を補給した絶食状態模擬腸液(FaSSIF)中で、生成されたGM−CSF変異体の安定性を試験した。
製造業者の仕様書に従ってFaSSIF−V2(Biorelevant;London,UK)を新たに調製し、ブタ膵臓由来のパンクレアチン(Sigma;St.Louis,MO,USA)を最終濃度が3mg/mLになるように補給した。1×PBS中で配合されたGM−CSF変異体を最終濃度が1mg/mLになるようにFaSSIF(パンクレアチンを含有)で希釈し、37℃で0〜30分間インキュベートした。95℃で5分間サンプルを加熱し、続いて冷凍することによって消化を停止させた。1レーンあたり10μgのGM−CSF(前処理濃度に基づいて)をロードすることによって、サンプルのSDS−PAGE分析を実施した。得られたゲルを濃度測定によって分析して、残存するインタクトな変異体GM−CSFの量を定量し、これを未処理対照の百分率として表した。
R23L変異体(データは示さない)を除く全ての試験した変異体が、野生型GM−CSFと比較して経時的なタンパク質分解に対して改善された安定性を示した。図3は、3mg/mLパンクレアチンを含有するFaSSIF中の、S29C/S69C、L49L、S29C/S69C/K107I、及びS29C/S69C/R23L/L49P/K107I GM−CSF変異体の経時的安定性を示す。パンクレアチンを含有するFaSSIF中で1分間未満に完全に分解された野生型GM−CSFと比較して、S29C/S69C/R23L/L49P/K107I変異体タンパク質の半分超が30分間の酵素曝露後もインタクトなまま残る。
実施例4.選択GM−CSF変異体の免疫原性リスクのインシリコ評価
2つのGM−CSF変異体をインシリコ分析に供して、(野性型GM−CSFに対する)アミノ酸置換のいずれかが、クラスII MHC分子に対する任意の9merペプチドの結合親和性を増大させると予測されるかどうかを判定し、それによって、ImmunoFilter(商標)技術を用いてT細胞のエピトープを予測する。試験した変異体(S29C/S69C/R23L/L49P/K107I、及びS29C/S69C/L49P/K107I変異体)において大きな潜在的免疫原性傾向は存在しなかった。
L49Pアミノ酸置換は、免疫原性のリスクを低減すると思われた。L49P置換を有する1つの9merのHLA−DR1、HLA−DR3、HLA−DR4、及びHLA−DR5に対する予測結合スコアは、24〜32%から4〜8%に低下した。
実施例5.絶食状態模擬腸液(FaSSIF)においてGM−CSF変異体はその機能活性を保持する
以下並びに図4A、図4B、図4C、及び図4Dに示すように、様々な期間において、ブタ膵臓プロテアーゼ及びリボヌクレアーゼの外分泌細胞によって産生される、トリプシン、アミラーゼ、及びリパーゼ、リボヌクレアーゼ、並びに他のプロテアーゼを補給したFaSSIFに曝露した後に、GM−CSF変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107I及びS29C/L49P/S69C/K107Iの生物活性を評価した。
両変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107I及びS29C/L49P/S69C/K107Iは、GI管を模倣するタンパク質分解環境に30分間(図4A)、1時間(図4B)、及び4時間(図4C)曝露しても完全に又は部分的に活性を保持していたが、野性型GM−CSFは30分間の曝露後に完全に不活性であった(図4A)。変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107Iは、タンパク質分解環境に6時間曝露した後でさえも、その生物活性のかなりの部分を保持していた(図4D)。両変異体は、非タンパク質分解環境(FaSSIFの非存在下でインキュベート)でさえも、野性型GM−CSFと比較してSTAT5リン酸化の誘導においてより強力であった。
方法
最終濃度が3mg/mLになるようにブタパンクレアチン(Sigma;St.Louis,MO)を補給した模擬腸液(FaSSIF−v2粉末から調製;Biorelevant;London,UK)で、ヒトGM−CSFの変異体を最終濃度1mg/mLになるように希釈した。ヒトGM−CSFの変異体を、37℃で0.5〜6時間、この溶液中でインキュベートした。完全タンパク質阻害剤(Roche)を10×になるように添加することによって、タンパク質消化を停止させた。模擬腸液で処理したGM−CSFサンプルをRPMI1640無血清培地(Gibco)で2倍連続希釈し、5% CO、37℃で2時間血清を枯渇させておいたTF−1細胞(ATCC;1e5細胞/ウェル)に適用した。処理されたTF−1細胞を37℃で15分間インキュベートした。遠心分離によってTF−1細胞を収集し、プロテアーゼ及びホスファターゼ阻害剤(Meso Scale Discovery)を含有するTris溶解バッファで溶解させた。全STAT5a、bに対するSTAT5のリン酸化(Tyr694)をイムノアッセイ(Meso Scale Discovery)によって判定した。STAT5タンパク質のリン酸化(全STAT5a、bに対する%)をGM−CSF濃度の関数としてプロットした。
実施例6.GM−CSF変異体は結腸内容物に曝露したときにその機能活性を保持する
様々な期間において、ナイーブカニクイザル由来の結腸内容物に曝露した後に、GM−CSF変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107I及びS29C/L49P/S69C/K107Iの生物活性を評価した。
図5Aは、ナイーブカニクイザル由来の結腸内容物と共に30分間インキュベートした後に、GM−CSF変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107I及びS29C/L49P/S69C/K107Iの生物活性は完全に保持されていたが、野性型GM−CSFの生物活性はほぼ完全に失われたことを示す。
図5Bは、ナイーブカニクイザル由来の結腸内容物と共に2時間インキュベートした後に、GM−CSF変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107I及びS29C/L49P/S69C/K107Iの生物活性が保持されていたことを示す。GM−CSFのR23L/S29C/L49P/S69C/K107I変異体は、結腸内容物に2時間曝露した後に活性が2分の1になっただけであり、結腸内容物に曝露されていない野性型GM−CSFよりも2倍高い効力を依然として保有していた。GM−CSFのS29C/L49P/S69C/K107I変異体は、未処理サイトカインと比較して活性が6分の1に低下した。
図5Cは、ナイーブカニクイザル由来の結腸内容物と共に6時間インキュベートした後に、GM−CSF変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107Iの生物活性が保持されていたことを示す。GM−CSFのR23L/S29C/L49P/S69C/K107I変異体は、未処理変異体サイトカインと比較して活性が5分の1に低下したが、野性型GM−CSFの活性は完全に失われた。
図5Dは、ナイーブカニクイザル由来の結腸内容物と共に24時間インキュベートした後に、GM−CSF及びその変異体S29C/L49P/S69C/K107I及びR23L/S29C/L49P/S69C/K107Iの生物活性が失われたことを示す。
表10は、変異体の機能アッセイにおけるEC50値を示す。
Figure 2019524062
材料及び方法
1×リン酸緩衝生理食塩水又はナイーブカニクイザル由来の結腸内容物(BioreclamationIVT;Long Island,NY)のいずれかで、ヒトGM−CSFの変異体を最終濃度1mg/mLになるように希釈し、これを1×リン酸緩衝生理食塩水で最終タンパク質濃度が3mg/mLになるように正規化した。ヒトGM−CSFの変異体を、37℃で0.5〜24時間、この溶液中でインキュベートした。指定のインキュベート期間後、GM−CSFを含有するサンプルをRPMI1640無血清培地(Gibco)で2倍連続希釈し、5% CO、37℃で2時間血清を枯渇させておいたTF−1細胞(ATCC;1e5細胞/ウェル)に適用した。処理されたTF−1細胞を37℃で15分間インキュベートした。遠心分離によってTF−1細胞を収集し、プロテアーゼ及びホスファターゼ阻害剤(Roche Life Science)を含有するTri溶解バッファ(Meso Scale Discovery;Rockville,Maryland)で溶解させた。全STAT5a、bに対するSTAT5のリン酸化(Tyr694)をイムノアッセイ(Meso Scale Discovery)によって判定した。STAT5リン酸化(全STAT5a、bに対する%)をGM−CSF濃度の関数としてプロットした。この実験において、野生型GM−CSF及びS29C/L49P/S69C/K107I変異体は、GSリンカーを介してGM−CSFに結合しているC末端に6×Hisタグを有していた。
実施例7 様々なイヌ模擬小腸液(SSIF)においてGM−CSF変異体はその機能活性を保持する
表11に示すように、ブタ膵臓プロテアーゼ及びリボヌクレアーゼの外分泌細胞によって産生される、トリプシン、アミラーゼ、及びリパーゼ、リボヌクレアーゼ、並びに他のプロテアーゼを補給したSSIFに2時間曝露した後に、野生型ヒトGM−CSF及びGM−CSF変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107IのTF−1細胞においてSTAT5リン酸化を刺激する能力を評価した。
Hisタグ付きの野生型ヒトGM−CSFの機能活性は、イヌSSIFの4つの調製物のいずれに2時間曝露した後も完全に失われた。SSIFをpH7で調製し、1ミリリットルあたり200USP単位のプロテアーゼ活性と等価な1mg/mLパンクレアチンを補給したとき、2時間曝露後に変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107Iは完全な刺激活性を保持していた。同じ時間枠で10倍多いpH7.0のパンクレアチン(10mg/mL;2,000USP単位/mL)に曝露したとき、R23L/S29C/L49P/S69C/K107I GM−CSFは、SSIFに曝露されていない変異体GM−CSFと比べて効力が24分の1に低下した。模擬液をpH5.5で調製し、1ミリリットルあたり200USP単位のプロテアーゼ活性と等価な1mg/mLパンクレアチンを補給したとき、イヌSSIFに2時間曝露後に、変異体R23L/S29C/L49P/S69C/K107Iは機能活性が5分の1に低下した。10倍多いpH5.5のパンクレアチン(10mg/mL;2,000USP単位/mL)に曝露したとき、R23L/S29C/L49P/S69C/K107I GM−CSFは、前処理されていないサンプルと比べて効力が47分の1に低下した。イヌSSIFで前処理しなかった場合でさえも、R23L/S29C/L49P/S69C/K107I GM−CSFは、TF−1細胞におけるSTAT5のリン酸化の誘導について野生型GM−CSFよりも2.5倍強力であった。
Figure 2019524062
方法
最終濃度が1又は10mg/mLのいずれかになるようにブタパンクレアチン(Sigma Catalog P7545;St.Louis,MO)を補給した、模擬腸液(最終pH5.5又は7のいずれかのイヌFaSSIF/イヌFaSSGF粉末から調製;Biorelevant;London,UK)で、ヒトGM−CSFの変異体を最終濃度1mg/mLになるように希釈した。ヒトGM−CSFの変異体を、37℃で2時間、この溶液中でインキュベートした。完全タンパク質阻害剤(Roche)を10×になるように添加することによって、タンパク質消化を停止させた。模擬腸液で処理したGM−CSFサンプルをRPMI1640無血清培地(Gibco)で2倍連続希釈し、5%CO、37℃で2時間血清を枯渇させておいたTF−1細胞(ATCC;1e5細胞/ウェル)に適用した。処理されたTF−1細胞を37℃で15分間インキュベートした。遠心分離によってTF−1細胞を収集し、プロテアーゼ及びホスファターゼ阻害剤(Meso Scale Discovery)を含有するTris溶解バッファで溶解させた。全STAT5a、bに対するSTAT5のリン酸化(Tyr694)をイムノアッセイ(Meso Scale Discovery)によって判定した。STAT5タンパク質のリン酸化(全STAT5a、bに対する%)をGM−CSF濃度の関数としてプロットした。EC50値を得るために、Prism 7(GraphPad)で曲線当てはめを実施した。
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Claims (36)

  1. 配列番号33のアミノ酸配列を含む、単離GM−CSF変異体。
  2. 前記変異体が、配列番号1のアミノ酸配列を有する野性型GM−CSFの融点(T)と比較して少なくとも約5℃高い融点(T)を呈し、前記Tが、実施例1に記載のプロトコールを使用した示差走査熱量測定法を用いて測定される、請求項1に記載のGM−CSF変異体。
  3. 前記変異体が、実施例1に記載のプロトコールを使用した、野性型GM−CSFによるTF−1 ATCC(登録商標)CRL 2003(商標)細胞の増殖の刺激のEC50値と比較して、少なくとも約1.5倍低いEC50値で、TF−1 ATCC(登録商標)CRL 2003(商標)細胞の増殖を刺激する、請求項1又は2に記載のGM−CSF変異体。
  4. 配列番号8のアミノ酸配列を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のGM−CSF変異体。
  5. 配列番号9のアミノ酸配列を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のGM−CSF変異体。
  6. 配列番号2のアミノ酸配列を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のGM−CSF変異体。
  7. 配列番号6のアミノ酸配列を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のGM−CSF変異体。
  8. 配列番号7のアミノ酸配列を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のGM−CSF変異体。
  9. 配列番号8のアミノ酸配列を含む、単離GM−CSF変異体。
  10. 配列番号9のアミノ酸配列を含む、単離GM−CSF変異体。
  11. 前記変異体が、配列番号10、14、15、16、又は17の合成ポリヌクレオチドによってコードされている、請求項1〜10のいずれか一項に記載のGM−CSF変異体。
  12. 前記変異体が、半減期延長部分に結合している、請求項1〜11のいずれか一項に記載のGM−CSF変異体。
  13. 前記半減期延長部分が、ヒト血清アルブミン(HAS)若しくはその変異体、抗体のFc領域若しくはその断片、アルブミン結合ドメイン、又はポリエチレングリコールである、請求項12に記載のGM−CSF変異体。
  14. 前記半減期延長部分が、リンカーを介して前記GM−CSF変異体に結合している、請求項12又は13に記載のGM−CSF変異体。
  15. 前記リンカーが、配列番号20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、又は30のアミノ酸配列を含む、請求項14に記載のGM−CSF変異体。
  16. 配列番号2、3、4、6、7、8、又は9のアミノ酸配列を含む、単離GM−CSF変異体。
  17. a.請求項16に記載のGM−CSF変異体をコードしている、及び/又は
    b.配列番号10、11、12、14、15、16、又は17のポリヌクレオチド配列を含む、
    単離ポリヌクレオチド。
  18. 請求項17に記載のポリヌクレオチドを含む、ベクター。
  19. 前記ベクターが発現ベクターである、請求項18に記載のベクター。
  20. 請求項18又は19に記載のベクターを含む、宿主細胞。
  21. GM−CSF変異体の調製方法であって、前記GM−CSF変異体が発現する条件下で請求項20に記載の宿主細胞を培養することと、前記発現したGM−CSF変異体を精製することとを含む、前記方法。
  22. 請求項1〜16のいずれか一項に記載のGM−CSF変異体を含む、キット。
  23. 請求項1〜16のいずれか一項に記載のGM−CSF変異体と、医薬的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
  24. 炎症性腸疾患(IBD)の治療を必要としている対象における炎症性腸疾患(IBD)を治療する方法であって、治療的に有効な量の請求項1〜16のいずれか一項に記載のGM−CSF変異体を、前記IBDを治療するのに十分な時間前記対象に投与することを含む、前記方法。
  25. 前記IBDが、ヨーネ病、ベーチェット症候群、コラーゲン蓄積大腸炎、空置大腸炎、不定型大腸炎、顕微鏡的大腸炎、感染性大腸炎、虚血性大腸炎、リンパ球性大腸炎、小腸及び/若しくは近位腸の特発性炎症、又はIBDに関連する下痢である、請求項24に記載の方法。
  26. 前記IBDが、クローン病又は潰瘍性大腸炎である、請求項24に記載の方法。
  27. 前記対象に第2の治療薬を投与することを更に含む、請求項24〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記第2の治療薬が、アミノサリチレート、コルチコステロイド、免疫調節剤、抗生物質、又は生物製剤である、請求項27に記載の方法。
  29. 前記対象が、寛解状態にある、請求項24〜28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記GM−CSF変異体が、経口投与される、請求項24〜28のいずれか一項に記載の方法。
  31. IBDを有する対象の治療において使用するための、請求項1〜16のいずれか一項に記載のGM−CSF変異体。
  32. 前記IBDが、ヨーネ病、ベーチェット症候群、コラーゲン蓄積大腸炎、空置大腸炎、不定型大腸炎、顕微鏡的大腸炎、感染性大腸炎、虚血性大腸炎、リンパ球性大腸炎、小腸及び/若しくは近位腸の特発性炎症、又はIBDに関連する下痢である、請求項31に従って使用するためのGM−CSF変異体。
  33. 前記IBDがクローン病である、請求項31に従って使用するためのGM−CSF変異体。
  34. 前記IBDが潰瘍性大腸炎である、請求項31に従って使用するためのGM−CSF変異体。
  35. 請求項1〜16のいずれか一項に記載のGM−CSF変異体を含む、IBDを有する対象を治療するための医薬組成物。
  36. 前記IBDが、ヨーネ病、ベーチェット症候群、コラーゲン蓄積大腸炎、空置大腸炎、不定型大腸炎、顕微鏡的大腸炎、感染性大腸炎、虚血性大腸炎、リンパ球性大腸炎、小腸及び/若しくは近位腸の特発性炎症、又はIBDに関連する下痢である、請求項35に記載の医薬組成物。
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