JP2019523169A - 商用車の電子制御可能な空気圧式制動システムと商用車の空気圧式制動システムの電子制御方法 - Google Patents

商用車の電子制御可能な空気圧式制動システムと商用車の空気圧式制動システムの電子制御方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、車両200の電子的に制御可能な空気圧式制動システム100aに関し、少なくとも、車両200の車輪5,6,7,8を制動する車輪ブレーキ1,2,3,4と、少なくとも一つの電子的に制御可能な単安定バイパスバルブ16;16.1,16.2とを備え、これらの車輪ブレーキ1,2,3,4には、それぞれフットブレーキバルブ11から出発する空気圧経路X1,X2,X3,X4を介して常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4を与えることが可能であり、この少なくとも一つの単安定バイパスバルブ16;16.1,16.2は、少なくとも一つの空気圧経路X1,X2,X3,X4内に配置されており、この少なくとも一つの単安定バイパスバルブ16;16.1,16.2は二つの切換位置Z1,Z2を有し、この単安定バイパスバルブ16;16.1,16.2の第一の切換位置Z1では、常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4が、フットブレーキバルブ11の手動操作により生成される作動圧力pFに応じて与えることが可能である。本発明では、この単安定バイパスバルブ16;16.1,16.2の第二の切換位置Z2では、常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4が、圧力媒体貯蔵部20A,20B,20C内で優勢な貯蔵圧力pVA,pVB,pVCに応じて与えることが可能であり、電子空気圧式冗長性を実現すために、常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4が、単安定バイパスバルブ16;16.1,16.2を切り換えることによって、作動圧力pF及び/又は貯蔵圧力pVA,pVB,pVCに応じてのみ生成可能であると規定される。

Description

本発明は、商用車の電子的に制御可能な空気圧式制動システムと商用車の空気圧式制動システムを電子的に制御する方法に関する。
空気圧式制動システムを備えた車両、特に、商用車では、ブレーキ圧を制御するために、車両軸に割り当てられたアクスルモデュレータを制御機器(ECU)により電子的に駆動することができる。その場合、電子的な駆動は、フットブレーキバルブにより与えられる運転者の要求に応じて、さもなければ自動的に与えられる車両目標減速に応じて行なわれる。そして、アクスルモデュレータは、制動システムの常用ブレーキのブレーキシリンダに対して制御される相応の常用ブレーキ・ブレーキ圧を空気圧により発生させている。
それに代わって、フットブレーキバルブにより、アクスルモデュレータに対する運転者の要求に応じた常用ブレーキ制御圧を与え、その圧力に応じて、各アクスルモデュレータが空気流量増幅部により常用ブレーキのための相応の常用ブレーキ・ブレーキ圧を発生させることによって、空気圧によってもアクスルモデュレータを駆動することができる。ABS機能が両方の変化形態に統合されており、その結果、制動時の車輪のロックを防止することができる。
そのような制動システムにおいて、例えば、運転者が不注意であるか、或いは現状に合わない緊急状況で自動的に介入できる自動的に駆動可能なフォールバックモードを実現するための複数の解決策も知られている。それらの解決策では、制動の段階的な付与も規定されているので、そのような解決策は、大抵は多数の追加の空気圧部品を必要とする。例えば、パーキングブレーキの電子空気圧式駆動により、電気による冗長な駆動を可能にする負担のかかる別の解決策も知られている。そのような全ての解決策の欠点は、追加の空気圧部品が取付負担とコスト負担を上昇させ、更に、非常に面倒な形でしか追加装備できないことである。
特許文献1は、そのためのカーブ支援制動システムを記載しており、そこには、電子制御式マルチポートバルブを用いて制動システムの常用ブレーキに対する常用ブレーキ・ブレーキ圧を制御し、ブレーキ値供給器としてのフットブレーキバルブからの制動要求が無い場合でも常用ブレーキ・ブレーキ圧を制御することが規定されている。そのマルチポートバルブとフットブレーキバルブは、切換バルブ(ハイセレクトバルブ)によって、常用ブレーキに対する常用ブレーキ・ブレーキ圧を制御するリレーバルブの方に切り換えられている。その場合、切換バルブは、フットブレーキバルブとマルチポートバルブの二つの圧力の中の高い方だけをリレーバルブに伝え、その結果、マルチポートバルブの電子的な制動要求がフットブレーキバルブによりオーバーコントロールされてしまう可能性が有る。
特許文献2又は特許文献3は、フットブレーキバルブ又はブレーキペダル機器からの制動要求を与えられる制動設備を記載している。その要求は、制御機器において、電子信号に変換され、その電子信号を用いて、常用ブレーキに対する常用ブレーキ・ブレーキ圧を制御するアクスルモデュレータを駆動している。電子機器が故障すると、冗長的な場合に、アクスルモデュレータが、圧縮空気配管を介して常用ブレーキ・制御圧を用いて空気圧により駆動され、更に、常用ブレーキに対する常用ブレーキ・ブレーキ圧が出力されている。アクスルモデュレータは、そのために電磁バルブとリレーバルブを備えている。その電磁バルブの位置に応じて、フットブレーキバルブにより与えられる作動圧力か、圧力媒体貯蔵部からの貯蔵圧力か、或いは排気部からの大気圧が常用ブレーキ・制御圧として使用されている。それによって、手動的又は電気的な付与に基づく三つの電磁バルブの電子的に与えられる切換位置に応じて、常用ブレーキ・ブレーキ圧を上昇、維持又は低下させることができる。
特許文献4は、フットブレーキバルブを備えた電子空気圧式常用ブレーキ装置を記載しており、そのブレーキペダル位置は検知することができ、そのアクスルモデュレータを駆動するために出力される作動圧力はブレーキペダル位置に関係なく修正することができる。そのために、例えば、電子的な要求に応じてフットブレーキ入力圧力をフットブレーキバルブに導入するための二つの3/2ポートバルブを備えた電磁バルブ機器が配備されている。追加のホールディングバルブによって、作用するフットブレーキ入力圧力が保持されている。そのフットブレーキ入力圧力の作用によって、コントロールピストンが、フットブレーキバルブ内を空気圧により機械的に動かされ、その結果、フットブレーキバルブによって、その空気圧による操作に対応して作動圧力が制御され、その作動圧力が、常用ブレーキ制御圧としてアクスルモデュレータに更に伝えられる。それによって、冗長的な場合に、即ち、常用ブレーキの電気による駆動が失敗した場合で、かつ運転者による手動の操作が存在しない場合に、フットブレーキバルブとその空気圧通路によって、制動を実行することができる。そのため、フットブレーキバルブの電子制御の擬似的な機械空気圧式操作が得られている。
フットブレーキバルブの別の機械的な操作が、例えば、特許文献5及び6に記載されている。そこには、電子制御機器によって、ブレーキペダルに加えて、フットブレーキバルブを操作する方法が、それぞれ記載されている。それによると、フットブレーキバルブと追加のリレーバルブにより常用ブレーキを駆動する電子制動システムが規定されている。一方において、ブレーキペダルによって、さもなければ、それと独立して、ブレーキペダルとフットブレーキバルブの間に配置されたブレーキバルブ・アクチュエータによって、その制動要件をフットブレーキバルブに与えることができる。車両を制動するための制御信号が存在する場合に、例えば、空気圧バルブとして実現されたブレーキバルブ・アクチュエータに対する制御圧が制御され、その結果、フットブレーキバルブが操作されることによって、そのブレーキバルブ・アクチュエータは電子制御機器により制御されている。
特許文献7には、フットブレーキバルブが、ポートバルブを介して空気圧により常用ブレーキと接続された制動装置が記載されている。そのポートバルブの第一の切換位置では、手動操作によりフットブレーキバルブが発生する作動圧力が、常用ブレーキに直に出力される。第二の切換位置では、逆止めバルブがフットブレーキバルブと常用ブレーキの間を切り換えている。その逆止めバルブは、フットブレーキバルブにより実現される常用ブレーキに対する圧力上昇を可能にするが、常用ブレーキの圧力低下又は排気を防止し、そのため、上昇した常用ブレーキ・ブレーキ圧を維持する役割を果たしている。
特許文献8には、2/2ポートバルブとして実現された二つのバイパスバルブと、少なくとも一つのハイセレクトバルブとを備えた制動システムが記載されている。それらのバイパスバルブは、圧力媒体貯蔵部から流れ込む、貯蔵圧力を有する圧力媒体又は排気部をハイセレクトバルブと直接接続するように、測定された常用ブレーキ・制御圧に応じて電子的に切り換えることができる。それによって、常用ブレーキ・ブレーキ圧の電気制御による圧力上昇又は圧力低下を実現することができる。バイパスバルブの相応の切換位置によって、常用ブレーキ・制御圧を維持することもできる。それに加えて、運転者がフットブレーキバルブの操作により与える作動圧力もハイセレクトバルブに案内されている。その際、ハイセレクトバルブは、常用ブレーキに加えられる二つの圧力の中の高い方、即ち、相応のバイパスバルブから提供される貯蔵部・入力圧力又はフットブレーキ・入力圧力か、或いは作動圧力を制御している。そのため、手動による運転者操作が存在しない場合に、二つのバイパスバルブと一つのハイセレクトバルブを用いて、電子的に制御された形で圧力上昇、圧力維持又は圧力低下を実現することができる。
特許文献9は、双安定バイパスバルブと単安定バイパスバルブを備えた運転者支援システムを記載している。その双安定バイパスバルブの相応の切換位置において、アクスルモデュレータの空気圧制御入力に、プレッシャーリザーバーの圧力低下のために圧力媒体貯蔵部を接続するか、或いはプレッシャーリザーバーの圧力上昇のために排気部を接続することによって、双安定バイパスバルブにより、駐車ブレーキのプレッシャーリザーバーを充填又は排気することができる。双安定バイパスバルブとアクスルモデュレータの間には、一方の切換位置で双安定バイパスバルブから出力されるパーキングブレーキ・制御圧をアクスルモデュレータに通過させ、それ以外の切換位置でフロー接続を阻止する単安定バイパスバルブが配置されている。即ち、単安定バイパスバルブの第二の切換位置では、アクスルモデュレータに対して優勢なパーキングブレーキ・制御圧が維持されている。
ドイツ特許公開第102013015949号明細書 ドイツ特許公開第102010050578号明細書 ドイツ特許公開第102010050580号明細書 国際特許公開第2016/045652号明細書 米国特許登録第7520572号明細書 欧州特許登録第1730006号明細書 ドイツ特許公開第102013015971号明細書 欧州特許登録第2532559号明細書 欧州特許登録第2055541号明細書
本発明の課題は、特に、自動制御車両において、電子的に制御される安全で確実な冗長制動を少ない負担で保証することができる、商用車の電子的に制御可能な空気圧式制動システムを提供することである。更に、本発明の課題は、商用車のそのような制動システムを電子的に制御する方法を提示することである。
この課題は、請求項1に記載の電子的に制御可能な空気圧式制動システムと請求項12に記載の方法によって解決される。有利な改善構成は従属請求項に記載されている。
それによると、本発明では、車両、特に、自動制御可能な商用車において、車両の常用ブレーキの電気駆動又は電気制御による操作の障害又は故障時に、安全に制動された状態に車両を移行できるようにすることだけを問題にしていることが分かる。それによると、そのような故障の場合又は冗長的な場合に、車両の速く安全な制動のためには余り必要でない構成部品、特に、細かい段階的な制動、滑らかな制動又は制動作用の決定に資する構成部品、或いは小さい摩擦、少ない空気消費量又は小さい騒音の発生に資する構成部品を対象から除外することができる。なぜならば、冗長的な場合とは、単に車両の耐用期間の間に非常に稀にしか発生しない例外的な場合であり、その結果、冗長的な場合に関連する構成部品が、例えば、騒音の発生又は摩擦の無い操作に対して重要ではないからである。
そのために、本発明では、フットブレーキバルブから出発する空気圧経路内に、有利には、電気制御可能な3/2ポートバルブとして実現され、冗長的な場合に、バイパス制御機器(バイパスECU)によりバイパス信号を用いて駆動することができる単安定バイパスバルブを配置すると規定される。この単安定バイパスバルブは、バイパス信号による電気的な要求に応じて二つの切換位置の間を切り換えることができ、これらの切換位置によって、フットブレーキバルブの手動操作及び/又は圧力媒体貯蔵部内で優勢な貯蔵圧力に応じて生成される常用ブレーキ・ブレーキ圧が、空気圧経路を介して車両の車輪ブレーキに供給されるのか、或いは常用ブレーキに供給されるのかが選択される。
空気圧経路とは、車両のフットブレーキバルブと常用ブレーキの間の空気圧による接続部であると理解され、それを介して、各常用ブレーキに所定の常用ブレーキ・ブレーキ圧を供給することができる。例えば、車両において、フットブレーキバルブにより四つの常用ブレーキを空気圧により操作可能である場合、そのような四つの空気圧経路が規定される。相応の空気圧経路を介して運ばれる常用ブレーキ・制御圧の空気流量を増幅して、その空気流量を増幅されたアクスルモデュレータ圧力を各空気圧経路に対する常用ブレーキ・ブレーキ圧として各常用ブレーキを駆動するために更に出力するアクスルモデュレータが、所定の車両軸の空気圧経路に割り当てられる。この場合、単安定バイパスバルブは、設定された切換位置に応じて常用ブレーキ・制御圧又は常用ブレーキ・ブレーキ圧を与えるために、各空気圧経路において、アクスルモデュレータの前又は後に配置することができる。
従って、有利には、フットブレーキバルブと各常用ブレーキの間の空気圧経路におけるただ一つの追加の単安定バイパスバルブによって、冗長的な場合に、即ち、常用ブレーキの電気制御による操作の障害又は故障時に、専ら手動で、或いは自動的に与えられる制動要求を冗長な空気圧経路に通過させるのか、さもなければ、単安定バイパスバルブの冗長な電気駆動による制動の冗長的な電子空気圧式変換を行なって、それを少なくとも部分的に貯蔵圧力により与えるのかが実現される。この場合、空気圧経路内の追加の単安定バイパスバルブは、電気又は空気圧による冗長性以外に、手動による操作に影響を与えない。
常用ブレーキの電気制御による操作の障害又は故障とは、例えば、アクスルモデュレータ、アクスルモデュレータを電気的に制御する常用ブレーキ・制御機器(ECU)及び車両を自動的に制御する支援制御機器の中の一つ以上が故障するか、或いは個々の構成部品の間で伝送エラー、例えば、CANタイムアウトが発生することであると理解する。
有利には、フットブレーキバルブとアクスルモデュレータの間に単安定バイパスバルブを配置する場合、空気圧経路がフットブレーキバルブとアクスルモデュレータの間で一致し、同じ空気圧制御配管を通って延びるので、車両軸毎に一つの単安定バイパスバルブだけが必要である。それによって、有利には、コストを削減することができる。
しかし、相応の車両軸のアクスルモデュレータの後に配置すると規定した場合、空気圧経路がアクスルモデュレータの後で分岐するので、その車両軸の常用ブレーキ毎に一つのバイパスバルブが割り当てられる。そのため、有利には、バイパスバルブの切換位置に応じて、常用ブレーキ・ブレーキ圧を個々の車輪に対して与えることが可能である。この場合、有利には、各空気圧経路内のバイパスバルブをバイパス制御機器により異なる形で駆動することによって、電気制御による冗長なステアリングブレーキを実施することができる。
従って、安全な電子空気圧式冗長性を実現するために、有利には、高価なバルブ、例えば、段階的に制動する役割を果たす、協力して動作する複数の双安定ソレノイドバルブ、或いはフットブレーキバルブ又はアクスルモデュレータ、或いは圧力媒体貯蔵部からの圧力媒体を通過させるハイセレクトバルブが不要となる。そのため、本発明では、耐用期間中の車両における常用ブレーキの電気による自動駆動の全体的な障害の確率が非常に小さくなり、従って、特に、相応のバルブを切り換える時の騒音の発生、圧力媒体の消費及び常用ブレーキの磨耗に関して最適な解決策が必ずしも必要でないことが分かる。これらの全ての観点は、冗長的な場合における車両の安全な制動に作用を及ぼさず、その結果、そのような特別な例外的な場合に対して考慮する必要がないか、或いはコストを削減するために、その不利な作用を我慢することができる。
単安定バイパスバルブのたった二つの切換位置によって、優勢な常用ブレーキ・制御圧への常用ブレーキ・ブレーキ圧の自動的な適合も常に行なわれる。従って、例えば、単安定バイパスバルブの切換後、或いは運転者による制動要求の低減後の常用ブレーキ・ブレーキ圧の維持は、少なくとも単安定バイパスバルブを用いては不可能である。このバイパスバルブは、アクスルモデュレータの電子的な駆動が故障した緊急時に、安全な状態、特に、停車状態への車両の安全な制動を空気圧経路を介した電子的に冗長な形で実現できるものである。
従って、フットブレーキバルブにより、或いは自動的に要求される制動を最早誤り無く実現できない常用ブレーキ又はアクスルモデュレータの電気駆動の障害時において、それにも関わらず、簡単かつ安価な手法で、空気圧経路を介した安全な冗長駆動が行なわれる。
本発明では、バイパスバルブは単安定である、即ち、バイパスバルブの第一の切換位置だけが安定しており、この第一の切換位置では、常用ブレーキ・ブレーキ圧が、手動による制動要求に応じて与えられる。即ち、バイパスバルブが、(空気圧経路内の位置に応じて)常用ブレーキ・制御圧としての作動圧力を通過させるか、或いは常用ブレーキ・ブレーキ圧としての空気流量を増幅されたアクスルモデュレータ圧力を通過させることによって、各空気圧経路において、フットブレーキバルブから空気圧により与えられる作動圧力に応じて、各常用ブレーキに対する相応の常用ブレーキ・ブレーキ圧が制御される。
この場合、「安定している」とは、単安定バイパスバルブをバイパス信号により電気的に駆動すること無しに、即ち、バイパスバルブに電流を流すこと無く、安定した(第一の)切換位置が自動的に設定されることであると理解する。それは、例えば、相応のバネによる付勢によって実現することができる。
これは、例えば、二つの切換位置を有する安価な電気的に駆動できる3/2ポートバルブ、例えば、ソレノイドバルブにより実現することができ、そのバルブが、電流を流された時に第二の切換位置に移行して、バイパスバルブが、(空気圧経路内の位置に応じて)常用ブレーキ・制御圧又は常用ブレーキ・ブレーキ圧としての貯蔵圧力を通過させ、さもなければ、第一の切換位置にあって、バイパスバルブが、(空気圧経路内の位置に応じて)常用ブレーキ・制御圧としての作動圧力又は常用ブレーキ・ブレーキ圧としての空気流量を増幅されたアクスルモデュレータ圧力を通過させることによって、そのバルブを用いて、電子空気圧式冗長機能を実現することができる。
この場合、安定な第一の切換位置は、標準的には、冗長的な場合に運転者が依然として制動形態で介入可能であることから出発できる場合に設定される。それに対して、安定でない第二の切換位置は、冗長的な場合に、例えば、運転者が現状に合わないか、不注意であるか、或いは小さく制動し過ぎたために、その時の制動が十分でないことが確認された場合に設定される。そのような場合、バイパスバルブにより、圧力媒体貯蔵部内で優勢な高い貯蔵圧力を常用ブレーキ・制御圧又は常用ブレーキ・ブレーキ圧として与えることによって、空気圧経路を介して、制動作用を自動的に高めることができる。これは、第二の切換位置が連続して設定された場合に、有利には、常用ブレーキを完全に作動させる役割を果たす。
有利な改善構成では、バイパス制御機器による本発明の構成によって、常用ブレーキ・ブレーキ圧の段階的な設定を実現することもできる。そのために、バイパスバルブは、例えば、パルス形態により駆動することができる、即ち、バイパスバルブは、電流を流されことと、電流を流されないことを交互に繰り返される。この場合、有利には、バイパス信号がパルス幅変調された形で与えられる。それによって、第一と第二の切換位置の間を交互に往復して切り換えられ、その結果、常用ブレーキ・制御圧又は常用ブレーキ・ブレーキ圧が、設定される第一と第二の切換位置の時間長に応じて、運転者による付与、即ち、作動圧力又はアクスルモデュレータ圧力と、貯蔵圧力との間を往復して変動する、即ち、二つの圧力に応じて与えられる。即ち、常用ブレーキによって相応の手法で同じくパルス形態による制動に変換される常用ブレーキ・制御圧又は常用ブレーキ・ブレーキ圧の変動する推移が得られる。
有利には、それによって、車両を安全な状態に移行させるために与えられた所定の車両目標減速を平均して実現するために、車両に強い制動と弱い制動を交互に加える一種の間欠制動機能を実現することができる。この間欠制動機能は、有利には、パルス幅変調による駆動時に、ロックする傾向に有る車輪の回復を実現できることを保証することにより実現できる。それは、例えば、常用ブレーキ・制御圧又は常用ブレーキ・ブレーキ圧が少なくとも、例えば、0.25秒の限界時間の間、例えば、1バールの限界圧力を下回る場合である。この場合、ロックする傾向に有る車輪が再び回転することが保証される。
これは、車両の走行安定性と操舵可能性に有利に作用することができ、なぜなら、冗長的な場合に、即ち、電子的な障害時に、車両内に有るABS機能によるブレーキスリップ制御が正しく機能することが保証されないからである。この例外的な場合に、この制御を間欠制動機能により置き換えることができる。それによって、追加の構成部品を用いた冗長なABS機能を節約することもできる。この場合でも、同じく安全に制動する役割を果たすことができる簡単な置換機能を実現することによって、電気的な障害の例外的な場合に対するコストを制約できることが分かる。
この場合、パルス幅変調と交互切換によっては、常用ブレーキを駆動するための擬似的に一定の平均的な常用ブレーキ・制御圧は設定されない。本発明により常用ブレーキ・制御圧を変化させることによって、確かに同様に平均して所定の車両目標減速が実現されるが、その減速は、実際に変化する制動挙動をも引き起し、その結果、冗長な電気駆動時に、間欠制動機能との意味において、走行安定性が維持されることとなる。
この場合、パルス形態の駆動により実現される切換挙動は、間欠制動時において、車両減速、走行安定性及び操舵可能性に関して受け入れ可能な値が設定されるように設計される。
この場合、通過する管路とバルブは、一種のローパスフィルターの役割を果たし、二つの切換位置の間を往復して切り換えられた場合に常用ブレーキ・制御圧又は常用ブレーキ・ブレーキ圧をより小さく上下させる機能を有する。そのため、常用ブレーキ・制御圧又は常用ブレーキ・ブレーキ圧の推移におけるエッジは、より小さく上昇するか、或いはより小さく低下して、間欠制動が、滑らかな推移によって緩和される。
有利な改善構成に基づき、バイパスバルブの第二の切換位置に切り換えた場合に、常用ブレーキ・制御圧又は常用ブレーキ・ブレーキ圧が、例えば、12バールの非常に高い貯蔵圧力にまで上昇するように、貯蔵圧力を適合させることによって、この滑らかさを更に最適化することができる。そのために、それに代わって、或いはそれに追加して規定することができる複数の変化形態が実現可能である。
最も簡単な実施構成では、第二の切換位置で常用ブレーキ・制御圧又は常用ブレーキ・ブレーキ圧を供給する圧力媒体貯蔵部とバイパスバルブとの間に絞り弁が配置される。この絞り弁は、圧力媒体貯蔵部から流出する圧力媒体の体積流量を低減する。それによって、絞り弁により流路内に括れ部が形成されるので、第一の切換位置から第二の切換位置に切り換えた場合に、常用ブレーキ・制御圧又は常用ブレーキ・ブレーキ圧が貯蔵圧力にまで急激に上昇するのではなく、ゆっくりと上昇する。即ち、バイパスバルブのパルス幅変調形態による駆動時において第一の切換位置に戻す切り換えが、常用ブレーキ・制御圧又は常用ブレーキ・ブレーキ圧がより小さく上昇する時点で行なわれ、その結果、その推移が全体として一層滑らかになって、間欠制動が緩和される。
別の実施構成では、より低い貯蔵圧力が優勢である圧力媒体貯蔵部を当初から使用すると規定することができる。そのために、例えば、パーキングブレーキのために配備された、最大8バールの第三の貯蔵圧力を有する第三の圧力媒体貯蔵部を使用することができる。
別の実施構成では、圧力媒体貯蔵部からの所定の限界圧力までの圧力媒体だけを通過させる減圧器を構成部品として組み込むこともできる。
全ての場合において、この作用する貯蔵圧力を制限することによって、更に、バイパスバルブが予想外に第二の切換位置に切り換えられた場合に、それにより意図しない形で要求される車両減速の制限も実現することができる。
有利な改善構成では、誤った冗長な駆動による意図しない制動は、安全機能を実現できる追加の電気的に制御可能な安全バルブ、例えば、2/2ポートバルブにより防止することもできる。そのバルブは、第二の切換位置において、場合によっては、圧力を適合された貯蔵圧力を与える相応の圧力媒体貯蔵部とバイパスバルブとの間に配置されると同時に、バイパスバルブにより切り換えられる。二つのバルブに電流を流した場合に、初めて貯蔵圧力が常用ブレーキ・制御圧として各アクスルモデュレータに出力されるか、或いは常用ブレーキ・ブレーキ圧として各常用ブレーキに出力される。それによって、バイパスバルブの予想外の切換時でも、意図しない制動を防止することができる。
有利な改善構成では、バイパス制御機器は、所定の車両軸、有利には、前車軸の常用ブレーキ・制御圧が加わる圧力センサー又は簡単な圧力スイッチによって、運転者がフットブレーキバルブを操作したのか否かを確認することができる。操作された場合、圧力スイッチ又は圧力センサーが、相応の信号をバイパス制御機器に出力する。それによって、冗長的な場合に、運転者が対処したのか、或いはそれに対して電気による冗長な駆動をバイパスバルブにより停止できるのかを確認することができる。更に、それにより導き出される運転者要求に関する妥当性確認によって、潜在的な誤りを検知することができる。
潜在的な誤りとは、例えば、緊急停止が故障しているか、或いはバイパス信号が誤り無く伝送できないことであるとすることができる。そのような潜在的な誤りが存在することを排除するために、通常動作において、圧力センサーを観察しながら、バイパスバルブの駆動を所定の間隔で行なうこともできる。それによって、例外的な場合にのみ生じる、潜在的な誤りによるバイパスバルブの電気による冗長駆動を防止することが実現できる。
有利には、バイパス制御機器は、第一のエネルギー源と、それに加えて、それと独立した第二のエネルギー源とからエネルギーを供給され、アクスルモデュレータに対する電気的な要求を介して常用ブレーキによる制動を与えることができる常用ブレーキ制御機器(ECU)は、第一のエネルギー源からのみエネルギーを供給され、その結果、第一のエネルギー源の障害に起因する常用ブレーキ制御機器(ECU)による電気的な駆動の障害時において、それにも関わらず、バイパス制御機器によって、空気圧経路を介した電気制御による冗長な制動を実現することができる。しかし、冗長的な場合のエネルギー供給は、それぞれ第一のエネルギー源と独立して機能する発電機、例えば、点灯用発電機、一時蓄電池及び高圧蓄電池の中の一つ以上により保証することもできる。
本発明によるバイパスバルブを用いた構成は、有利には、冗長的な場合に常用ブレーキを空気圧により駆動できる、車両の各空気圧経路又は各ブレーキ回路に配備することができる。しかし、有利には、本構成は、冗長的な場合に、後車軸に配置されたパーキングブレーキに加えて、前車軸の相応の空気圧経路を介して常用ブレーキによっても車両を電子制御により冗長的に制動できるようにするために、車両の前車軸の第一のブレーキ回路に配備される。更に、本発明による構成は、常用ブレーキによりトレーラーの車輪を相応に制動できるようにするために、車両としてのトレーラーの電子制御可能な空気圧式制動システムに配備することもできる。
以下において、添付図面に基づき本発明を説明する。
本発明によるバイパスバルブを備えた制動システムの一つの実施構成のブロック図 本発明によるバイパスバルブを備えた制動システムの別の実施構成のブロック図 本発明によるバイパスバルブを備えた制動システムの更に別の実施構成のブロック図 図1bの制動システムにおけるパルス状の常用ブレーキ・制御圧の時間的な推移を示すグラフ 電子空気圧制御式制動システムのエネルギー供給の一つの変化形態のブロック図 電子空気圧制御式制動システムのエネルギー供給の別の変化形態のブロック図 電子空気圧制御式制動システムのエネルギー供給の更に別の変化形態のブロック図 安全機能を有する制動システムの別の実施構成のブロック図 第三の圧力媒体貯蔵部にバイパスバルブを接続した制動システムの別の実施構成のブロック図 常用ブレーキを純粋に空気圧により駆動する別の制動システムのブロック図 本方法を実行するためのフロー図
図1aと図1bの実施構成では、車両200、特に、商用車の電子空気圧式制動システム100aの一部がブロック図で図示されており、この電子空気圧式制動システムは、EBS制動システム100aとして実現されている、即ち、通常動作において、制動設定が電気的に行なわれる。そのために、このEBS制動システム100aは、車両200の車輪5,6,7,8を制動する役割を果たす四つの車輪ブレーキ1,2,3,4を備えている。制動のために、各ブレーキ回路A,B,Cに圧力媒体を供給して、それにより各車輪ブレーキ1,2,3,4用のブレーキ圧p1,p2,p3,p4,pPBの上昇を可能にするために、それぞれ圧力媒体貯蔵部20A,20B,20Cに割り当てられた三つのブレーキ回路A,B,Cが配備されている。各圧力媒体貯蔵部20A,20B,20Cでは、相応の貯蔵圧力pVA,pVB,pVCが優勢であり、第一と第二の圧力媒体貯蔵部20A,20Bでは、例えば、12バールの貯蔵圧力pVA,pVBが優勢であり、第三の圧力媒体貯蔵部20Cでは、例えば、8バールの第三の貯蔵圧力pVCが優勢である。
第一のブレーキ回路Aでは、車輪ブレーキ1,2が前車軸VAの車輪5,6に配置され、これらの車輪ブレーキ1,2は常用ブレーキとして実現されている。後車軸HAの車輪ブレーキ3,4は、スプリングブレーキと常用ブレーキの組合せとして実現されており、その結果、後車軸HAの車輪7,8は、互いに独立して、一方で第二のブレーキ回路Bを介して常用ブレーキ機能により制動することができ、更に、第三のブレーキ回路Bを介してパーキングブレーキ機能により制動することもできる。
最初の二つのブレーキ回路A,Bでは、通常動作において、相応の圧力媒体貯蔵部20A,20Bから供給されて所定の常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4を制御するための制御信号SA,SBを常用ブレーキ制御機器(ECU)110からアクスルモデュレータ9,10に電気的に伝送することによって、常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4が、電気的に制御されるアクスルモデュレータ9,10により生成される。この常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4の高さは、特に、この実施例では、運転者がフットブレーキバルブ11を介して手動により与える要求又は車両200の自動制御のために配備された支援制御機器(ADAS−ECU、(A)dvanced−(D)river−(AS)sistance)120からの要求である、要求された車両目標減速zSollから得られる。
各アクスルモデュレータ9,10を相応に電気的に駆動することによって、二つの車両軸VA,HAの車輪5,6,7,8におけるABSブレーキスリップの場合に対処することができる。
二つのアクスルモデュレータ9,10の電子的な駆動の故障又は障害時には、各ブレーキ回路A,Bの各アクスルモデュレータ9,10に対する空気圧による常用ブレーキ・制御圧pA,pBとして、運転者がフットブレーキバルブ11を操作した場合に空気圧により出力される作動圧力pFを制御することによって、空気圧によるフォールバックモードに切り換えることができる。
この場合、第一の常用ブレーキ・制御圧pAが第一のアクスルモデュレータ9に対する第一の空気圧制御入力9aに導入され、第二の常用ブレーキ・制御圧pBが第二のアクスルモデュレータ10に対する第二の空気圧制御入力10aに導入され、これらの空気圧制御入力9a,10aは、冗長的な場合に、各アクスルモデュレータ9,10を駆動するために開放される。
各アクスルモデュレータ9,10は、常用ブレーキ・制御圧pA,pBを相応に増幅して、空気流量を増幅されたアクスルモデュレータ圧力p9.1,p9.2,p10.1,p10.2を出力し、それらの圧力は、相応の車輪ブレーキ1,2,3,4に対する常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4として出力される。そのため、空気圧による冗長的な場合に、アクスルモデュレータ9,10の電子的な駆動からフットブレーキバルブ11による空気圧による駆動に切り換えることができ、冗長的な場合における各車輪ブレーキ1,2,3,4の操作が空気圧経路X1,X2,X3,X4を介して行なわれる。空気圧経路X1,X2,X3,X4とは、フットブレーキバルブ11と各車輪ブレーキ1,2,3,4の間における各車輪ブレーキ1,2,3,4に所定の常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4を供給するための空気圧接続部全体であると理解され、図1a及び1bでは、四つの空気圧経路X1,X2,X3,X4が配備されている。
第三のブレーキ回路Cには、パーキングブレーキ・リレーバルブ14が配備されている。このパーキングブレーキ・リレーバルブ14は、パーキングブレーキバルブ15により与えられるパーキングブレーキ・制御圧pCにより空気圧で駆動され、パーキングブレーキ・リレーバルブ14は、その制御圧を通常の手法で増幅して、パーキングブレーキ・ブレーキ圧pPBとして、後車軸HAの車輪ブレーキ3,4のプレッシャーリザーバーに出力する。この実施構成では、パーキングブレーキ・制御圧pCは、運転者によるパーキングブレーキバルブ15の手動操作に応じて生成され、運転者は、それによって、所定のパーキングブレーキ力fPBを与える。しかし、(図示されていない)電子的なパーキングブレーキ設定を行なうこともできる。
トレーラー・制御バルブ21によって、第一の常用ブレーキ・制御圧pA又はパーキングブレーキ・制御圧pPBを図示されていないトレーラーに出力して、そのトレーラーを制動することもできる。
更に、本発明による電子空気圧式制動システム100aでは、バイパスバルブ16が配備され、そのバイパスバルブは、図1bでは、第一のブレーキ回路Aに割り当てられた、フットブレーキバルブ11を前車軸VAの第一のアクスルモデュレータ9と接続する第一の制御配管17Aに配置され、図1aでは、第二のブレーキ回路Bに割り当てられた、フットブレーキバルブ11を後車軸HAの第二のアクスルモデュレータ10と接続する第二の制御配管17Bに配置されている。図1a及び図1bの単安定バイパスバルブ16の機能は同じであり、別のブレーキ回路A,Bを制御するだけなので、以下において、二つの図を並行して参照する。二つのブレーキ回路A,Bに、それぞれ一つのバイパスバルブ16を配置すると規定することもでき、その結果、二つの図1a,1bの組合せに相当する制動システムが得られる。
この単安定バイパスバルブ16は、二つの切換位置Z1,Z2に動かすことができ、各空気圧経路X1,X2,X3,X4に常用ブレーキ・制御圧pA,pBを与える役割を果たす電気的に制御可能な3/2ポートバルブとして、例えば、ソレノイドバルブとして実現され、フットブレーキバルブ11と各アクスルモデュレータ9,10の間の前車軸VAの二つの空気圧経路X1,X2と後車軸HAの二つの空気圧経路X3,X4は、両方とも同じ制御配管17A,17B内を延びるので、それぞれ一致する。
単安定バイパスバルブ16の第一のポート入力16aは、フットブレーキバルブ11と接続され、第二のポート入力16bは、各ブレーキ回路A,Bに割り当てられた圧力媒体貯蔵部20A,20Bと接続されている。ポート入力16cは、第一のアクスルモデュレータ9に対する第一の空気圧制御入力9a(図1b)又は第二のアクスルモデュレータ10に対する第二の空気圧制御入力10a(図1a)と接続されており、その結果、各ブレーキ回路A,Bに関する常用ブレーキ・制御圧pA,pBは、切換位置Z1,Z2に応じて、作動圧力pFに基づき与えられるか、或いは第一又は第二の貯蔵圧力pVA,pVBに基づき与えられる。
単安定バイパスバルブ16の第一の切換位置Z1では、運転者の操作に基づき生成される作動圧力pFが、ポート入力16cに通され、その結果、作動圧力が、常用ブレーキ・制御圧pA,pBとして、各空気圧制御入力9a,10aに加わる。単安定バイパスバルブ16の第二の切換位置Z2では、各圧力媒体貯蔵部20A,20Bが、ポート出力16cと接続され、その結果、常用ブレーキ・制御圧pA,pBとして、各圧力媒体貯蔵部20A,20B内で優勢な貯蔵圧力pVA,pVBが出力される。
そのため、第一の切換位置Z1では、各車輪ブレーキ1,2,3,4に対する運転者の要求に応じた常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4が、各アクスルモデュレータ9,10によって制御される。従って、フットブレーキバルブ11が操作されない場合、第一の切換位置Z1への単安定バイパスバルブ16の切り換えは、フットブレーキバルブ11における排気ポート11aを介して、作動圧力pFをほぼ大気圧pAtmに低下させるので、自動的に各制御配管17A,17Bを排気することになる。それに対応して、各車輪ブレーキ1,2,3,4に対する低い常用ブレーキ・制御圧pA,pBと低い常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4も制御され、その場合、車両200は、少なくとも最初の二つのブレーキ回路A,Bにおける冗長的な場合の空気圧経路X1,X2,X3,X4を介しては制動されない。
それに対して、第二の切換位置Z2では、各貯蔵圧力pVA,pVBに一致する常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4が生成される。従って、通常は高い、例えば、12バールの貯蔵圧力pVA,pVBが生じるので、第二の切換位置Z2は、各車輪ブレーキ1,2,3,4の最大限の操作を引き起こす。そのため、設定された第二の切換位置Z2において、最大限の制動作用により車両200を電子的に制御して、停車状態に移行できることが簡単に実現される。その場合、車輪ブレーキ1,2,3,4の圧力印加が、一定の常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4により連続して行なわれる。
動作中に、単安定バイパスバルブ16の切換位置Z1,Z2により決定される優勢な常用ブレーキ・制御圧pA,pBへの常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4の適合が常に自動的に行なわれる。従って、単安定バイパスバルブ16の切り換え後又は制動要求の低下後の常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4の維持は、少なくとも単安定バイパスバルブ16によっては不可能である。単安定バイパスバルブ16は、電子機器の故障した緊急の場合に、安全な状態への保証された制動を電子的に冗長形態により実施できることに役立つだけである。
単安定バイパスバルブ16の相応の切換位置Z1,Z2の設定は、バイパス制御機器(バイパスECU)130によって制御され、そのバイパス制御機器は、例えば、支援制御機器120、常用ブレーキ制御機器110及び相応のアクスルモデュレータ9,10の中の一つ以上の障害時に、単安定バイパスバルブ16に電流を流すためのバイパス信号SUを出力することにより電気的に冗長な形態で制動に介入することができる。この場合、常用ブレーキ制御機器110、支援制御機器120及びアクスルモデュレータ9,10の電子駆動部の中の一つ以上の故障は、例えば、診断信号SDによって確認することができる。
冗長的な場合にバイパス制御機器130へのエネルギー供給を保証するために、常用ブレーキ制御機器110と支援制御機器120にエネルギーを供給し、場合によっては、バイパス制御機器130にもエネルギーを供給する第一のエネルギー源50Aと、この第一のエネルギー源50Aと独立した、同様に、或いは排他的にバイパス制御機器130にエネルギーを供給する第二のエネルギー源50Bとが配備されている。これらの第一のエネルギー源50Aと第二のエネルギー源50Bの両方は、発電機50C、例えば、商用車200の点灯用発電機に繋がれている。そのため、電子空気圧式制動システム100aが最早常用ブレーキ制御機器110とアクスルモデュレータ9,10により電気的に制御できない第一のエネルギー源50Aの障害時において、バイパス制御機器130による電気的に冗長な駆動が保証される。
それに代わって、発電機50Cに繋がれた、安全手段を介して常用ブレーキ制御機器110及び支援制御機器120と接続され、別の安全手段を介してバイパス制御機器130と接続された第一のエネルギー源50Aだけを使用することもできる。
図1e,1f,1gには、冗長なエネルギー供給に関する代替方式が図示されている。図1eに図示された実施構成では、相応の手法によりバイパス制御機器130を直に発電機50Cに繋ぎ、それによりエネルギー供給を確保するとともに、常用ブレーキ・制御機器110と支援制御機器120を第一のエネルギー源50Aに繋ぐと規定される。この場合、発電機50Cと第一のエネルギー源50Aは、発電機50C内の短絡が必ずしも第一のエネルギー源50A内の短絡を引き起こさず、その逆に関しても引き起こさないように互いに分離されており、その結果、冗長的な場合に、両方の機器に互いに独立してエネルギーを供給することができる。
図1fに図示された実施構成では、通常動作中に第一のエネルギー源50Aから充電される一時蓄電池50D、例えば、コンデンサー、特に、電力用コンデンサーをエネルギー源として使用すると規定される。第一のエネルギー源50Aが故障した場合、充電された一時蓄電池50Dがバイパス制御機器130のためのエネルギー源として使用される。
図1gによる別の実施構成では、ハイブリッド車両において、駆動用エネルギー源として使用される高圧蓄電池50Eを冗長なエネルギー供給部として使用すると規定される。それは、同じく第一のエネルギー源50Aから独立しており、そのため、バイパス制御機器130のための冗長なエネルギー供給部として使用することができる。
それに代わって、追加の冗長なオンボード網を取り付けることもできる。
第一の切換位置Z1では、単安定バイパスバルブ16に電流を流さない、即ち、単安定バイパスバルブ16は、バイパス制御機器130によりバイパス信号SUを用いて駆動されない。そのため、この第一の切換位置Z1は、単安定バイパスバルブ16がバイパス信号SUを与えられること無く自動的に復帰する安定した切換位置であり、そのことは、例えば、バネ付勢により実現することができる。従って、運転者は、バイパス制御機器130の障害時でも、依然として制動に介入する可能性を有する。更に、電源障害又は誤った駆動時における意図しない制動が防止される。第二の切換位置Z2は、単安定バイパスバルブ16に電流を流す役割を果たす相応のバイパス信号SUを出力することにより達成される。
冗長的な場合に電子的に与えられる段階的な制動作用をも実現できるようにするために、単安定バイパスバルブ16がバイパス制御機器130によりパルス形態で、例えば、パルス幅変調されたバイパス信号SUを用いて駆動される。即ち、単安定バイパスバルブ16は、第一の切換位置Z1と第二の切換位置Z2の間を交互に切り換えられる。それによって、それぞれ制御される常用ブレーキ・制御圧pA,pBが一定ではなく、作動圧力pF(第一の切換位置Z1)と各貯蔵圧力pVA,pVB(第二の切換位置Z2)の間を往復して変動する。そのため、冗長的な場合にフットブレーキペダル11の手動操作が行われない場合、常用ブレーキ・制御圧pA,pBは、給気ポート11aから与えられる大気圧pAtmと各貯蔵圧力pVA,pVBとの間を往復して変動する。しかし、この場合、通過する配管及びバルブは、二つの切換位置Z1,Z2の間を往復して切り換えられた場合に、常用ブレーキ・制御圧pA,pBをより弱く増減させる機能を有する一種のローパスフィルターの役割を果たし、その結果、各切換位置Z1,Z2において、作動圧力pF又は貯蔵圧力pVA,pVBに完全には到達しない。
例えば、そのような図1bの構成による第一の常用ブレーキ・制御圧pAの時間的な推移が図1dに図示されており、バイパス信号SUのパルス幅変調(PWM)によって、第一の常用ブレーキ・制御圧の推移(破線の推移)pApwmが得られ、その推移は、特に、バイパス信号SUによるパルス駆動の時間長を表すパルス時間t1と、それらの間における単安定バイパスバルブ16の無電流状態の時間長を表す休止時間t2とに依存する。このパルス時間t1は5ms〜1,000msであり、この休止時間t2は0ms〜2,000msであるとすることができる。第一の常用ブレーキ・制御圧の推移pApwmは、作動圧力pFと第一の貯蔵圧力pVAとの間を往復して変動し、その結果、時点tに応じて、異なる第一の常用ブレーキ・制御圧pAが第一のアクスルモデュレータ9に対して出力される。
変動する第一の常用ブレーキ・制御圧の推移pApwmを一層滑らかにし、そのためより細かい調整を実現するために、単安定バイパスバルブ16と各圧力媒体貯蔵部20A,20Bとの間に、各圧力媒体貯蔵部20A,20Bからの圧力媒体に関する狭隘部である絞り弁が配備される。この絞り弁25によって、各圧力媒体貯蔵部20A,20Bから第二のポート入力16bへの体積流量Qを低減することができる。そのため、この第二のポート入力16bにおいて、第二の切換位置Z2への切換時に、相応の貯蔵圧力pVA,pVBがゆっくり上昇し、その結果、各常用ブレーキ・制御圧pA,pBの推移が滑らかになって、図1dに例示された滑らかな第一の常用ブレーキ・制御圧の推移pAgl(実線の推移)が得られ、その推移は、最早大きくは往復して変動せず、時間的にずらされ、そのため、上昇及び下降時のエッジがより緩やかに上昇又は下降するので、制動時の急激な動きを緩和する役割を果たす。
絞り弁25に代わって、或いはそれに加えて、能動部品として、各貯蔵圧力pVA,pVBを第二のポート入力16bに適合した圧力にする役割を果たす減圧器40を配備することができる。この場合、そのような高い圧力への相応の常用ブレーキ・制御圧pA,pBの上昇を防止し、そのため、同様に圧力の推移を滑らかにするか、或いはエッジを緩和するために、減圧器40は、例えば、8バール以内の制限圧力pGまでの各貯蔵圧力pVA,pVBだけを通過させることができる。それによっても、制動時の大きい急激な動きを防止することができる。
バイパス信号SUを用いたパルス幅変調駆動による、滑らかになって変動する圧力の推移pAglは、パルス時間t1と休止時間t2に関して、ロック傾向に有る車輪の回復を実施できることを保証する時間を使用する場合に、一種の間欠制動のように作用するので、走行安定性に有利に作用する。それは、例えば、常用ブレーキ・制御圧pA,pB又は常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4が少なくとも、例えば、0.25秒の限界時間の間、例えば、1バールの限界圧力を反復して下回る場合である。このような場合に、ロック傾向に有る車輪が再び回転できることが保証される。
従って、パルス幅変調と交互の切り換えによっては、常用ブレーキ1,2,3,4を駆動するための擬似的に一定の平均的な常用ブレーキ・制御圧pA,pBは設定されない。むしろ、常用ブレーキpA,pBを変動させることによって、平均すると、走行安定性が得られる所定の車両目標減速zSollが実現される。この場合、パルス時間t1と休止時間t2は、冗長的な介入時に減速、走行安定性及び操舵可能性に関して受け入れ可能な値を保証できるように設計することができる。それは、特に、電気的な誤りが存在するために、常用ブレーキ制御機器110とアクスルモデュレータ9,10の電気駆動部による制御信号SA,SBを用いたブレーキスリップ制御が機能しない場合に有利である。
図1aでは第二の常用ブレーキ・制御圧pBをタップして測定し、図1bでは第一の常用ブレーキ・制御圧pAをタップして測定する追加の圧力センサー又は簡単な圧力スイッチ18によって、更に、常用ブレーキ制御機器110又はフットブレーキバルブ11の電気的な機能の障害時において、単安定バイパスバルブ16が第一の切換位置Z1に有る場合に、フットブレーキバルブ11の操作によって、空気圧による制動を要求しているのかをバイパス制御機器130が検知できることを実現できる。それによって、運転者が制動事象に介入し、そのため、障害に対処したことを検知した時に、場合によっては、単安定バイパスバルブ16による冗長的な駆動を中断することができる。更に、妥当性確認によって、電子空気圧式制動システム100aにおける潜在的な誤りを検知することができる。
図1cによる実施構成では、各空気圧経路X1,X2,X3,X4内の単安定バイパスバルブ16がフットブレーキバルブ11とアクスルモデュレータ9,10の間ではなく、第一のアクスルモデュレータ9と前車軸VAの車輪ブレーキ1,2の間に配置されている。この実施構成では、前車軸VAの空気圧経路X1,X2が、第一のアクスルモデュレータ9の後で各車輪ブレーキ1,2に分岐しているので、相応の切換位置Z1,Z2に設定するために、それぞれバイパス制御機器130により駆動される二つの単安定バイパスバルブ16.1,16.2が配備されている。
従って、第一のアクスルモデュレータ9によりフットブレーキバルブ11を操作する場合に、常に第一の常用ブレーキ・制御圧pAに応じて、前車軸VAの相応の経路X1,X2における空気流量を増幅されたアクスルモデュレータ圧力9.1,9.2が制御されて、二つの単安定バイパスバルブ16.1,16.2が第一の切換位置Z1に設定されている時に、各単安定バイパスバルブ16.1,16.2に割り当てられた前車軸VAの車輪ブレーキ1,2に対して、常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2として転送される。そのため、この場合でも、二つの単安定バイパスバルブ16.1,16.2の第一の切換位置Z1において、運転者の要求に応じた前車軸VAの車輪ブレーキ1,2の操作が行なわれる。
第二の切換位置Z2では、図1a及び図1bの実施構成と同様に、その場合における前車軸VAの第一のブレーキ回路Aの第一の圧力媒体貯蔵部の第一の貯蔵圧力pVAが、常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2として、各単安定バイパスバルブ16.1,16.2により通され、その結果、前車軸VAの車輪ブレーキ1,2での最大限の圧力上昇が、そのため、最大限の制動が行なわれる。
従って、この実施構成では、各単安定バイパスバルブ16.1,16.2は、常に前車軸VAの車輪ブレーキ1,2のための常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2を直に与える。
図1a及び1bの前の実施構成と同様に、各単安定バイパスバルブ16.1,16.2をパルス幅変調により駆動することもでき、有利には、前車軸VAの二つの車輪ブレーキ1,2を間欠制動機能に基づき同時に操作して、意図しない不安定性を受けないようにするために、同期した駆動が行なわれる。しかし、二つの単安定バイパスバルブ16.1,16.2の目的通りの非同期駆動又は異なる駆動によって、前車軸VAの二つの車輪ブレーキ1,2を異なる強さで制動するステアリングブレーキを保証することができる。図1cでは、後車軸HAの空気圧経路X3,X4に関しても同様に規定することができる。
図2では、電子空気圧式制動システム100aの別の実施形態が図示されている。それによると、単安定バイパスバルブ16と同じタイミング及び同じ手法で、バイパス制御機器130により安全信号SSを用いて切り換える、或いは電流を流すことができる追加の安全バルブ22、2/2ポートバルブが第二のブレーキ回路Bに配備されている。それによって、単安定バイパスバルブ16の誤った、そのため予想外の切換時に、後方の車輪ブレーキ3,4による意図しない制動の実行を防止することができる。従って、実際に二つのバルブ16,22がバイパス信号SU又は安全信号SSを用いて同時に電流を流された場合にのみ、後方の車輪ブレーキ3,4により制動するために、第二の常用ブレーキ・制御圧pBとしての第二の貯蔵圧力pVBの付与が行なわれるので、安全機能を実現することができる。そのことは、図1bによる実施構成では、第一のブレーキ回路Aの単安定バイパスバルブ16に対して、或いは図1cによる実施構成では、単安定バイパスバルブ16.1,16.2に対して相応に適用することができる。
安全バルブ22をパルス形態により駆動することもでき、その場合、同様にパルス幅変調された安全信号SSが与えられて、バイパス信号SUと同期して変調される。
図3による別の実施構成では、単安定バイパスバルブ16の第二のポート入力16bは、パーキングブレーキ105を動作させる第三のブレーキ回路Cに関する第三の圧力媒体貯蔵部20Cと接続されている。この第三の圧力媒体貯蔵部20Cでは、第一及び第二の圧力媒体貯蔵部20A,20B内の12バールの第二の貯蔵圧力pVBと比べて明らかに低い、例えば、僅か8バールの第三の貯蔵圧力pVCが優勢である。それによって、常用ブレーキ・制御圧pA,pBが当初から大きく上昇できないので、脈動する常用ブレーキ・制御圧pA,pBの円滑化を実現することができる。更に、バイパスバルブ16に意図せずに電流を流した場合に設定される各車輪ブレーキ1,2,3,4に対する常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4が制限される。
図4では、アクスルモデュレータ9,10の電子駆動部の無い純粋な空気圧式制動システム100bが図示されている。即ち、第一と第二のブレーキ回路A,Bでは、専ら空気圧冗長回路における、即ち、空気圧経路X1,X2,X3,X4を介した空気圧付与によって制動される。常用ブレーキ制御機器110による制御によって、前車軸VAの車輪5,6の中の一つにおけるブレーキスリップに対処できる前車軸VAのABS制御バルブ12,13だけが電子的に駆動される。この場合、第二のブレーキ回路Bにおける、追加の単安定バイパスバルブ16によって、後車軸HAの空気圧冗長回路又は空気圧経路X3,X4を電気的に操作することもできる。前の図による実施形態は、この純粋な空気圧式制動システム100bにも同様に適用可能である。
制動システム100a,100bの駆動は、図5に基づき、例えば、以下の通り実施することができる。
最初の工程St0において、例えば、車両200の始動により、本方法が開始する。
第一の工程St1において、バイパス制御機器130からの診断信号SDによって、アクスルモデュレータ9,10の電気駆動部に障害又は故障が存在するのかが確認される。
そのような場合、第二の工程St2において、車両200を安全な状態に制動するために、バイパス信号SUが、バイパス制御機器130から各バイパスバルブ16;16.1,16.2に出力される。この電気的に制御された制動は、例えば、運転者が手動により制動に介入しないことが確認された場合に実行することができる。それは、例えば、圧力スイッチ18により確認することができる。
冗長的な場合に間欠制動機能SFを実現して、それにより走行安定性及び操舵可能性を改善するために、下位の工程St2.1において、バイパス信号SUは、パルス幅変調された形で与えることもできる、即ち、第一と第二の切換位置Z1,Z2の間を往復して切り換えられる。
各単安定バイパスバルブ16;16.1,16.2に電流が流れるために、第三の工程St3において、各バイパスバルブ16;16.1,16.2によって、空気圧経路X1,X2,X3,X4における位置に応じて、場合によっては、圧力を適合された、単安定バイパスバルブ16;16.1,16.2に連続して電流を流した場合の貯蔵圧力pVA,pVB,pVCに一致する常用ブレーキ・制御圧pA,pB又は常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4が与えられ、その結果、常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4が制御されて、強い制動を引き起こす。
工程2.1において単安定バイパスバルブ16;16.1,16.2をパルス幅変調により駆動した場合、各単安定バイパスバルブ16;16.1,16.2によって、作動圧力pF又は空気流量を増幅されたアクスルモデュレータ圧力p9.1,p9.2,p10.1,p10.2と、場合によっては、各圧力媒体貯蔵部20A,20B,20Cの圧力を適合された貯蔵圧力pVA,pVB,pVCとの間を往復して変動する常用ブレーキ・制御圧pA,pB又は常用ブレーキ・ブレーキ圧p1,p2,p3,p4の出力が行なわれ、その結果、間欠制動機能が実現される。
1,2,3,4 車輪ブレーキ
5,6,7,8 車輪
9 第一のアクスルモデュレータ
9a 第一の空気圧制御入力
10 第二のアクスルモデュレータ
10a 第二の空気圧制御入力
11 フットブレーキバルブ
11a 排気ポート
12,13 ABS制御バルブ
14 パーキングブレーキ・リレーバルブ
15 パーキングブレーキバルブ
16 単安定バイパスバルブ
16a 第一のポート入力
16b 第二のポート入力
16c ポート出力
17A,17B 各ブレーキ回路A,B用の制御配管
18 圧力センサー/圧力スイッチ
20A ブレーキ回路A用の第一の圧力媒体貯蔵部
20B ブレーキ回路B用の第二の圧力媒体貯蔵部
20C ブレーキ回路C用の第三の圧力媒体貯蔵部
21 トレーラー・制御バルブ
22 安全バルブ
25 絞り弁
40 減圧器
50A 第一のエネルギー源
50B 第二のエネルギー源
50C 発電機
50D 一時蓄電池
50E 高圧蓄電池
100a 電子空気圧式制動システム
100b 純粋な空気圧式制動システム
110 常用ブレーキ制御機器(ECU)
120 支援制御機器(ADAS−ECU)
130 バイパス制御機器(バイパスECU)
200 車両
A,B,C ブレーキ回路
fPB パーキングブレーキ力
p1,p2,p3,p4 常用ブレーキ・ブレーキ圧
pA,pB 各ブレーキ回路A,Bの常用ブレーキ・制御圧
pApwm 第一の常用ブレーキ・制御圧の推移
pAgl 滑らかにされた第一の常用ブレーキ・制御圧の推移
pAtm 大気圧
pC パーキングブレーキ・制御圧
pF 作動圧力
pPB パーキングブレーキ・ブレーキ圧
pVA,pVB,pVC 各圧力媒体貯蔵部20A,20B,20C内の貯蔵圧力
Q 体積流量
SA,SB 制御信号
SF 間欠制動機能
SU バイパス信号
SS 安全信号
t 時点
t1 パルス時間
t2 休止時間
VA,HA 車両軸
X1,X2 前車軸VAの空気圧経路
X3,X4 後車軸HAの空気圧経路
Z1 第一の切換位置
Z2 第二の切換位置
zSoll 車両目標減速
St1,St2,St2.1,St3 本方法の工程

Claims (15)

  1. 車両(200)、特に、商用車(200)の電子的に制御可能な空気圧式制動システム(100a,100b)であって、
    少なくとも、車両(200)の車輪(5,6,7,8)を制動する車輪ブレーキ(1,2,3,4)と少なくとも一つの電子的に制御可能な単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)とを備え、
    これらの車輪ブレーキ(1,2,3,4)には、それぞれフットブレーキバルブ(11)から出発する空気圧経路(X1,X2,X3,X4)を介して常用ブレーキ・ブレーキ圧(p1,p2,p3,p4)を与えることが可能であり、
    この少なくとも一つの単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)は、少なくとも一つの空気圧経路(X1,X2,X3,X4)内に配置されており、
    この少なくとも一つの単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)は二つの切換位置(Z1,Z2)を有し、この単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)の第一の切換位置(Z1)では、各空気圧経路(X1,X2,X3,X4)内の常用ブレーキ・ブレーキ圧(p1,p2,p3,p4)が、フットブレーキバルブ(11)の手動操作により生成される作動圧力(pF)に応じて与えることが可能である、
    電子的に制御可能な空気圧式制動システムにおいて、
    この単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)の第二の切換位置(Z2)では、各空気圧経路(X1,X2,X3,X4)内の常用ブレーキ・ブレーキ圧(p1,p2,p3,p4)が、圧力媒体貯蔵部(20A,20B,20C)内で優勢な貯蔵圧力(pVA,pVB,pVC)に応じて与えることが可能であり、
    電子空気圧式冗長性を実現するために、各空気圧経路(X1,X2,X3,X4)内の常用ブレーキ・ブレーキ圧(p1,p2,p3,p4)が、単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)を切り換えることによって、作動圧力(pF)及び/又は貯蔵圧力(pVA,pVB,pVC)に応じてのみ生成可能である、
    ことを特徴とする電子的に制御可能な空気圧式制動システム。
  2. フットブレーキバルブ(11)と各車輪ブレーキ(1,2,3,4)の間の空気圧経路(X1,X2,X3,X4)内にアクスルモデュレータ(9,10)が配置されており、このアクスルモデュレータ(9,10)が、常用ブレーキ・制御圧(pA,pB)に応じて、空気流量を増幅されたアクスルモデュレータ圧力(9.1,9.2,10.1,10.2)を出力することを特徴とする請求項1に記載の電子的に制御可能な空気圧式制動システム(100a,100b)。
  3. 前記の空気圧経路(X1,X2,X3,X4)内の単安定バイパスバルブ(16)が、フットブレーキバルブ(11)とアクスルモデュレータ(9,10)の空気圧制御入力(9a,10a)の間の制御配管(17A,17B)内に配置されており、
    この単安定バイパスバルブ(16)が、
    第一の切換位置(Z1)で、フットブレーキバルブ(11)をアクスルモデュレータ(9,10)の空気圧制御入力(9a,10a)と接続して、作動圧力(pF)を常用ブレーキ・制御圧(pA,pB)として与え、
    第二の切換位置(Z2)で、圧力媒体貯蔵部(20A,20B,20C)をアクスルモデュレータ(9,10)の空気圧制御入力(9a,10a)と接続して、貯蔵圧力(pVA,pVB,pVC)に応じた常用ブレーキ・制御圧(pA,pB)を与える、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電子的に制御可能な空気圧式制動システム(100a,100b)。
  4. 前記の単安定バイパスバルブ(16.1,16.2)が、アクスルモデュレータ(9,10)と各空気圧経路(X1,X2,X3,X4)に割り当てられた車輪ブレーキ(1,2,3,4)との間に配置され、この単安定バイパスバルブ(16.1,16.2)が、
    第一の切換位置(Z1)で、アクスルモデュレータ(9,10)を各車輪ブレーキ(1,2,3,4)と接続して、空気流量を増幅されたアクスルモデュレータ圧力(9.1,9.2,10.1,10.2)をフットブレーキバルブ(11)の手動操作により与えられる作動圧力(pF)に応じた常用ブレーキ・ブレーキ圧(p1,p2,p3,p4)として与え、
    第二の切換位置(Z2)で、圧力媒体貯蔵部(20A,20B,20C)を各車輪ブレーキ(1,2,3,4)と接続して、貯蔵圧力(pVA,pVB,pVC)に応じた常用ブレーキ・ブレーキ圧(p1,p2,p3,p4)を与える、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電子的に制御可能な空気圧式制動システム(100a,100b)。
  5. 各空気圧経路(X1,X2,X3,X4)の単安定バイパスバルブ(16.1,16.2)が、ステアリングブレーキを実行するために互いに独立して切り換えることが可能であることを特徴とする請求項4に記載の電子的に制御可能な空気圧式制動システム(100a,100b)。
  6. 常用ブレーキ(1,2,3,4)を電子的に制御して操作する場合、特に、アクスルモデュレータ(9,10)を駆動(SA,SB)する場合の障害又は故障時において、前記の単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)が、車輪ブレーキ(1,2,3,4)の冗長的な電子空気圧式操作のために、バイパス制御機器(130)により与えられるバイパス信号(SU)により電気的に駆動することが可能であり、
    この単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)が、バイパス信号(SU)により駆動されない場合に電流を流されない第一の切換位置(Z1)に移行し、バイパス信号(SU)により駆動された場合に電流を流される第二の切換位置(Z1)に移行し、この第一の切換位置(Z1)が安定した切換位置である、
    ことを特徴とする請求項1から5までのいずれか一つに記載の電子的に制御可能な空気圧式制動システム(100a,100b)。
  7. バイパス制御機器(130)は、バイパス信号(SU)をパルス幅変調した形で与え、第一の切換位置(Z1)と第二の切換位置(Z2)の間を交互に切り換えて、段階的な制動を実現するとともに、常用ブレーキ・ブレーキ圧(p1,p2,p3,p4)の変動により間欠制動機能(SF)を実現するように構成されることを特徴とする請求項6に記載の電子的に制御可能な空気圧式制動システム(100a,100b)。
  8. 前記の単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)を交互に切り換えるために、この単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)は、交互に、パルス時間(t1)の間には電流を流すことが可能であり、休止時間(t2)の間には電流を流されず、このパルス時間(t1)が5ms〜1,000msであり、この休止時間(t2)が0ms〜2,000msであることを特徴とする請求項7に記載の電子的に制御可能な空気圧式制動システム(100a,100b)。
  9. 前記の単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)に到達する体積流量(Q)又は単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)に到達する貯蔵圧力(pVA,pVB,pVC)を制限するために、各圧力媒体貯蔵部(20A,20B,20C)と単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)の間に、絞り弁(25)及び/又は減圧器(40)が配置されていることを特徴とする請求項1から8までのいずれか一つに記載の電子的に制御可能な空気圧式制動システム(100a,100b)。
  10. 前記の単安定バイパスバルブが、電子制御可能な3/2ポートバルブ(16;16.1,16.2)として、特に、ソレノイドバルブとして実現されていることを特徴とする請求項1から9までのいずれか一つに記載の電子的に制御可能な空気圧式制動システム(100a,100b)。
  11. 前記の単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)の第二の切換位置(Z2)の意図しない設定の場合に、貯蔵圧力(pVA,pVB,pVC)に応じた常用ブレーキ・ブレーキ圧(p1,p2,p3,p4)の付与を防止することが可能な安全機能を実現するために、前記の単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)と圧力媒体貯蔵部(20A,20B,20C)の間に、単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)と同時に電流を流すことが可能な安全バルブ(22)が配置されていることを特徴とする請求項1から10までのいずれか一つに記載の電子的に制御可能な空気圧式制動システム(100a,100b)。
  12. 請求項1から11までのいずれか一つに記載の空気圧式制動システム(100a,100b)を電子的に制御する方法であって、少なくとも
    常用ブレーキ(1,2,3,4)の電子的な操作時、特に、アクスルモデュレータ(9,10)の駆動時に障害又は故障が存在するのかを確認する工程(St1)と、
    障害又は故障が確認されるとともに、運転者によるフットブレーキバルブ(11)の操作が行なわれなかった場合に、車輪ブレーキ(1,2,3,4)の冗長な電子空気圧式操作のために、バイパス信号(SU)により単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)を駆動する工程(St2,St2.1)と、
    操作されないフットブレーキバルブ(11)より与えられる作動圧力(pF)及び/又は貯蔵圧力(pVA,pVB,pVC)に応じた常用ブレーキ・ブレーキ圧(p1,p2,p3,p4)を生成する工程(St3)と、
    を有する方法。
  13. 常用ブレーキ(1,2,3,4)の電子的な操作時における障害又は故障の場合に、単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)が、バイパス制御機器(130)により与えられるバイパス信号(SU)によって電気的に駆動され、
    この単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)が、バイパス信号(SU)により駆動されない場合に電流を流されない第一の切換位置(Z1)に移行し、バイパス信号(SU)により駆動された場合に電流を流される第二の切換位置(Z1)に移行する、
    ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記のバイパス制御機器(130)が、パルス幅変調した形でバイパス信号(SU)を与え、それによって、単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)が、第一の切換位置(Z1)と第二の切換位置(Z2)の間を交互に往復して切り換えられ、
    そのために、単安定バイパスバルブ(16;16.1,16.2)が、パルス時間(t1)の間は電流を流され、休止時間(t2)の間は電流を流されず、その結果、常用ブレーキ・ブレーキ圧(p1,p2,p3,p4)が、間欠制動機能(SF)を実現するように変動する、
    ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 請求項1から11までのいずれか一つに記載された、特に、請求項12から14までのいずれか一つに記載の方法を実施するのに適した電子的に制御可能な空気圧式制動システム(100a,100b)を備えた車両(200)、特に、商用車(200)。
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