JP2019521855A - 物品に所望の色のマークを形成する方法 - Google Patents

物品に所望の色のマークを形成する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019521855A
JP2019521855A JP2018560840A JP2018560840A JP2019521855A JP 2019521855 A JP2019521855 A JP 2019521855A JP 2018560840 A JP2018560840 A JP 2018560840A JP 2018560840 A JP2018560840 A JP 2018560840A JP 2019521855 A JP2019521855 A JP 2019521855A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mark
metal surface
pulse
promoting layer
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018560840A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7048513B2 (ja
Inventor
マーティン ハリソン ポール
マーティン ハリソン ポール
ピョートル ロゾウスキ アダム
ピョートル ロゾウスキ アダム
Original Assignee
エスピーアイ レーザーズ ユーケー リミテッド
エスピーアイ レーザーズ ユーケー リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エスピーアイ レーザーズ ユーケー リミテッド, エスピーアイ レーザーズ ユーケー リミテッド filed Critical エスピーアイ レーザーズ ユーケー リミテッド
Publication of JP2019521855A publication Critical patent/JP2019521855A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7048513B2 publication Critical patent/JP7048513B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/262Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used recording or marking of inorganic surfaces or materials, e.g. glass, metal, or ceramics
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M1/00Inking and printing with a printer's forme
    • B41M1/26Printing on other surfaces than ordinary paper
    • B41M1/28Printing on other surfaces than ordinary paper on metals
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/24Ablative recording, e.g. by burning marks; Spark recording

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

金属表面(5)を有する金属(44)を含む物品(40)に所望の色のマーク(16)を形成する方法であって、パルスエネルギー(25)、パルス幅(26)、パルス繰り返し周波数(27)及び波長(20)を有するレーザパルス(21)を備えるレーザビーム(4)を放出するレーザ(1)を設けることと、第1の方向(8)のレーザビーム(4)によるスキャンを行うための第1のミラー(6)及び第2の方向(9)のレーザビーム(4)によるスキャンを行うための第2のミラー(7)を備えるスキャナ(2)を設けることと、スポット径(34)及びパルスフルエンス(36)を有するスポット(31)を形成するためにレーザ(1)からのレーザビーム(4)の焦点を金属表面(5)に合わせるためのレンズ(3)を設けることと、制御信号(12)を用いてスキャナ(2)を制御するためのコントローラ(11)を設けることと、レーザ(1)を起動する間にスキャン速度(17)でスキャナ(2)によるスキャンを行うことによってマーク(16)を形成するためにハッチ距離(19)だけ離間した複数のライン(15)を金属表面(5)にマーキングすることと、スキャナ(2)の各スキャンの間の連続的なスポット(31)の中心(37)の間の所望のスポット間隔(18)を設けるために、スキャン速度(17)、パルス繰り返し周波数(27)及びスポット径(34)を選択することと、を備える方法において、物品(40)が金属表面(5)に設けられるマーク促進層(102)を有するように物品(40)を構成し、マーク促進層(102)によって、レーザパルス(21)がマーク促進層(102)を通過して金属表面(5)に当たることができるようにすることと、金属表面(5)からの材料(45)を含むプリューム(41)が金属表面(5)から押し出されるようにするためにパルスフルエンス(36)を選択することと、プリューム(41)によって金属表面(5)にマークを付けるためにプリューム(41)の少なくとも一部をマーク促進層(102)と共にとどめることと、スポット間隔(18)、ハッチ距離(19)、パルスフルエンス(36)、パルス幅(26)及び各ライン(15)の書込み回数によって色が与えられることと、所望の色を作るために、スポット間隔(18)、ハッチ距離(19)、パルスフルエンス(36)、パルス幅(26)及び各ライン(15)の書込み回数を選択することと、を備えることを特徴とする方法。【選択図】図1

Description

本発明は、物品に所望の色のマークを形成する方法に関する。特に、本発明は、染料、インク又は他の化学物質を使用することなく金属表面を有する物品に高品質の黒色のマークを迅速に付けるための応用を有する。また、本発明は、宝飾業で用いられる銀、金及び他の貴金属に黒色のマークを付けるための応用を有する。
商品、消耗財及び生産財にマークを付ける際の染料、インク又は他の化学物質の使用は、供給チェーン、物流及び環境を制限する。したがって、染料、インク又は他の化学物質を使用することなくマークを付けることができる工程は、明白な利点を与える。レーザマーキングは、一般的には、更に多くの目的に使用できるとともに更に高い再現性があり、シルクスクリーンのような化学的な方法よりも高い品質及び耐久性を有するマークを設けることができる。
レーザマーキングは、金属を含む多くの材料に適用されてきた。形状、品質及び色が独特であるとともに周囲の材料に対する高い色のコントラストを有するマークを有することは、消耗財において非常に望ましいことであるとともに商業的に非常に重要である。レーザマーキング工程は、特定の材料に対して最適になると、典型的には、信頼性があり、繰り返し可能であり、高スループット及び高歩留まり生産となるように修正可能である。
陽極酸化金属のレーザマーキングが知られているとともに多くの家庭用電化製品の製造に用いられている。陽極酸化金属は、酸化層を金属表面の上に成長させる電解不動態化工程(electrolytic passivation process)を用いて形成される陽極酸化層を有する。陽極酸化は、腐食耐性及び耐摩耗性を上げることができ、塗料及び接着剤に対して良好な粘着力を提供する。しかしながら、陽極酸化は、他の処理工程を追加する。また、陽極酸化は、チタンのように既に腐食耐性がある金属には必要でない。さらに、陽極酸化を金、銀、プラチナ及びパラジウムのような所定の金属に対して行うことができない。
米国特許第6,777,098号明細書は、陽極酸化皮膜とアルミニウムの間に生じるとともに陽極酸化表面として耐久性がある黒色のマークを陽極酸化アルミニウム物品に付す方法を記載する。マークは、ナノ秒赤外レーザパルスを用いることによって取得され、濃い灰色又は黒色の色調で表現され、陽極酸化表面のマークのない部分よりも幾分輝きがない。米国特許第8,451,873号明細書で教示されているように、米国特許第6,777,098号明細書に記載された方法に従ってマークを付すことは不都合である。その理由は、(i)ナノ秒領域パルスを用いた商業的に望ましい黒色のマークの形成が酸化層の破壊を引き起こす傾向があり、(ii)研磨又は他の処理の後のアルミニウムのクリーニングが関連の費用がかかる他の処理工程を追加するとともに所望の表面の仕上げを妨げるおそれがあるからである。
米国特許第8,451,873号明細書は、陽極酸化試料にマークを形成する方法を開示する。方法は、制御可能なレーザパルスパラメータを有するレーザマーキングシステムを設けることと、所望の特性に関連するレーザパルスパラメータを決定することと、選択したレーザパルスパラメータを用いて物品にマークを付けるためにレーザマーキングシステムを指示することと、を有する。そのように形成されたマークは、透明から周囲の物品と区別することができない不透明な白色の質感までの範囲の光学濃度を有する。レーザマークは耐久性があり、陽極酸化皮膜はほとんど損傷を受けない。上記特許は、1ナノ秒より大きいレーザパルスを用いて形成されたマークによって陽極酸化皮膜のクラックの明らかな兆しが生じることを教示する。特に、上記特許は、従来のナノ秒パルスを用いてマークを付けるときに濃い色のマークを付すために表面に十分なレーザパルスエネルギーを加えることによって陽極酸化皮膜に損傷が生じ、マークの出現が視野角に応じて変わることを教示する。また、上記特許は、約10ピコ秒のパルス幅を有するパルスを用いることによるこの問題の解決を教示する。マークは、約10ピコ秒又はそれ未満のパルス幅を有するパルスを用いることによって形成され、マークの濃い色の程度に関係なく、マークの出現が視野角に応じて変わらない。そのようなマークは、材料の多光子吸収効果を利用するいわゆる「コールドプロセス(cold processing)」に特有である。(コールドアブレーションのような)コールドプロセスは、所望の処理効果を生じるための熱的影響に依存せず、したがって、処理されたエリアの周辺の損傷は、あるとしてもほとんど生じない。コールドプロセスは、フェムト秒レーザ又は約10ピコ秒から約50ピコ秒までのパルス幅を有するピコ秒レーザに依存する。マークの色を、測色の国際照明委員会(CIE)の系によって定量化することができる。CIEの系において、最も濃い色は、明度L=0である黒色であり、白色は、明度L=100を有する。自然な灰色は、色チャンネルa=b=0を有する。aの負の値は緑色を表し、それに対し、aの正の値は赤紫色を表す。bの負の値は青色を表し、それに対し、bの正の値は黄色を表す。マークの色は、明度L=40を有し、赤紫色/緑色の反対色は、a=5であり、黄色/青色の反対色は、b=10である。上記特許で用いられるピコ秒レーザフェムト秒レーザより著しく廉価であるとしても、ピコ秒レーザのユーザは、ナノ秒レーザよりも著しく高くつく。その理由は、ピコ秒レーザが非常に狭いレーザパルス幅を生成するために非常に高度な技術及び光パルス圧縮器のような構成要素に依存するからである。さらに、約30より小さいL値は、商業的に更に重要であり、このために、用いられるピコ秒レーザは、多数の商業的応用のために十分迅速にマークを書き込まず、コストが非常に高くなる。光パルス圧縮及び光パルス圧縮器のような費用のかかる技術又は構成要素に依存しないのが有利である。
陽極酸化皮膜に損傷を与えることなくナノ秒パルスレーザを用いて陽極酸化金属表面にレーザマーキングを行うのに用いることができる方法が、国際公開第2015/082869号に記載されている。上記方法は、低いパルスフルエンス(pulse fluence)のパルスを使用し、各ラインを2回以上書き込む。色は、スポット間隔(spot to spot separation)、ハッチ距離(hatch distance)、パルスフルエンス及び各ラインの書込み回数によって決定される。上記方法は、所望の色を作るためにスポット間隔、ハッチ距離、パルスフルエンス及び各ラインの書込み回数を選択するステップを有する。しかしながら、上記方法は、アルミニウム、銀及び金のような陽極酸化しない(non−anodized)金属表面のレーザマーキングに適用することができない。上記方法は、マークの出現が商業的に重要である宝飾品類及び他の製品に用いられる研磨金属表面に十分に滑らかで濃いマークを付けない。
米国特許第8,451,873号明細書は、金属表面に所望の色を付けるレーザマーキングの方法を開示する。上記方法は、第1のパルスフルエンスを有する第1のレーザビームを用いて金属表面に少なくとも一つの第1のパターンを形成した後に第2のパルスフルエンスを有する第2のレーザビームを用いて金属表面に少なくとも一つの第2のパターンを形成することと、第2のパターンを完全に第1のパターン内に配置することと、第1のパルスフルエンスを第2のパルスフルエンスの少なくとも5倍に設定することと、を備える。色は、第1のパルスフルエンス及び第2のパルスフルエンス並びに第1のパターンと第2のパターンとのスポット間隔によって決定される。上記方法は、黒色、茶色、タンジェリン色、紫色、薄茶色、灰色及びオレンジ色のような色を有する青銅及び真鍮のような銅合金にマークを形成することができる。しかしながら、上記方法は、銅合金の表面を粗くし、上記方法は、アルミニウム、銅、銀及び金のようなむき出しの表面に色の付いたマークを形成しない。
鋼及び青銅のような陽極酸化しない金属表面のレーザマーキングが知られている。しかしながら、黒色酸化剤(black oxidation solution)の使用のような化学的な方法を用いることなくアルミニウム、銅、金、銀及び他の貴金属のようなむき出しの表面に色の付いたマークを付すのが困難であることが確認された。
上述した問題を軽減又は回避する、物品に所望の色のマークを形成する方法が必要である。
したがって、本発明の限定されない実施の形態において、
金属表面を有する金属を含む物品に所望の色のマークを形成する方法であって、
パルスエネルギー、パルス幅、パルス繰り返し周波数及び波長を有するレーザパルスを備えるレーザビームを放出するレーザを設けることと、
第1の方向のレーザビームによるスキャンを行うための第1のミラー及び第2の方向のレーザビームによるスキャンを行うための第2のミラーを備えるスキャナを設けることと、
スポット径及びパルスフルエンスを有するスポットを形成するためにレーザからのレーザビームの焦点を金属表面に合わせるためのレンズを設けることと、
制御信号を用いてスキャナを制御するためのコントローラを設けることと、
レーザを起動する間にスキャナによるスキャンを行うことによってマークを形成するためにハッチ距離だけ離間した複数のラインを金属表面にマーキングすることと、
スキャナの各スキャンの間の連続的なスポットの中心の間の所望のスポット間隔を設けるために、スキャン速度、パルス繰り返し周波数及びスポット径を選択することと、
を備える方法において、
物品が金属表面に設けられるマーク促進層を有するように物品を構成し、マーク促進層によって、レーザパルスがマーク促進層を通過して金属表面に当たることができるようにすることと、
金属表面からの材料を含むプリューム(plume)が金属表面から押し出されるようにするためにパルスフルエンスを選択することと、
プリュームによって金属表面にマークを付けるためにプリュームの少なくとも一部をマーク促進層と共にとどめることと、
スポット間隔、ハッチ距離、パルスフルエンス、パルス幅及び各ラインの書込み回数によって色が与えられることと、
所望の色を作るために、スポット間隔、ハッチ距離、パルスフルエンス、パルス幅及び各ラインの書込み回数を選択することと、
を備えることを特徴とする方法を提供する。
本発明の方法は、特に魅力的である。その理由は、陽極酸化、消耗インク又は化学物質を必要とすることなく従来よりも迅速かつ経済的に金属表面にマークを形成することができるからである。更に重要なことは、陽極酸化しないアルミニウム及びチタン並びに銀、金、プラチナ、パラジウム及び宝飾品類の製造において重要な他の貴金属のようなむき出しの金属表面(bare metal surface)にマークを形成することができる。
スポット間隔は、スポット径の少なくとも1/10であってもよい。スポット間隔は、スポット径の少なくとも1/4であってもよい。スポット間隔は、スポット径の少なくとも1/2であってもよい。スポット間隔は、最大でもスポット径に等しくてもよい。
本発明の方法を、マークを形成する上述したステップの間にマーク促進層を物品に設ける方法としてもよい。したがって、例えば、ハッチ距離だけ離間した複数のラインを金属表面にマーキングするステップの前にマーク促進層を物品に設けてもよい。代替的には、本発明の方法を、マークを形成するステップの開始前にマーク促進層を物品に設ける方法としてもよい。したがって、例えば、マーク促進層を有する物品を他の製造者から購入することができる。
マーク促進層を金属表面に設けるステップは、表面に対するマーク促進層のプレス、スクイージング、コーティング、印刷、蒸着、粘着、ワインディング又はストレッチングのうちの一つを有してもよい。好適には、マーク促進層は、物品に設けられ、物品にある材料から成長する陽極酸化層のような層ではない。
マーク促進層は、金属表面に接触してもよい。マーク促進層及び金属表面は、十分な接触を行うために互いに力が加えられてもよい。
むき出しの金属表面にマークを付す従来の方法は、マーク促進層を用いることなく金属表面にマークを付す。従来の方法において、パルスフルエンスによって、金属表面からの材料を含むプリュームが金属表面から押し出される。プリュームは、反動圧を有し、金属表面からの材料及び加熱されるとともに急速に膨張したガスを含む。これは、金属表面に応じて、金属表面に刻まれたマーク又は金属表面の表面構造の変化のために目に見えるようになるマークとなる。しかしながら、従来の方法は、インク又は染料のような化学物質を用いることなく金属表面と異なる色を有するマークがアルミニウム、銀又は金のようなむき出しの金属に形成されないという不都合がある。黒色のマークを銅に書き込むことができない。黒色のマークを含む有色のマークを、表面をほとんど粗くすることなく青銅又は真鍮のような銅合金に書き込むことができない。従来の方法のこれらの不都合を、マーク促進層を用いる本発明において克服することができる。
更に具体的には、金属表面に接触するマーク促進層を配置することによって、マーク促進層の金属表面への接触がプリュームの反動圧の少なくとも一部をとどめておくのに十分である場合にプリュームが消失するのを防止することができる。プリューム及び反動圧は、金属表面とマーク促進層の間の接触によってとどめられ、消失せずにとどめられる材料は、金属表面にマークを形成することができる。反動圧によって、プリュームからの材料が金属表面にマークを付す。驚いたことに、濃い色のマークを金属表面に形成することができ、濃い色のマークを、配置されるマーク促進層を用いることなく生成することができず、さらに、滑らかなマークを形成することができる。重要なことは、黒色のマークをアルミニウム、銅、銀及び金に書き込みことができる。黒色のマークを銅に書き込むこともできる。黒色のマークを、表面を粗くすることなく真鍮又は青銅のような銅合金に書き込むこともできる。本発明の方法において、マーク促進層によるレーザビームの光学的な減衰を補償するためにパルスフルエンスを必要な場合に増大することができる。
本発明の方法において、プリュームは、反動圧を有してもよく、マーク促進層は、金属表面との接触を有してもよく、接触は、プリュームの反動圧の少なくとも一部をとどめるのに十分である。
本発明の方法は、マークが50ミクロン以下の表面粗さ平均Ra値を有するようにするために、スポット間隔、ハッチ距離、パルスフルエンス、パルス幅及び各ラインの書込み回数を選択することを有してもよい。表面粗さ平均Ra値は、20ミクロン以下であってもよい。表面粗さ平均Ra値は、5ミクロン以下であってもよい。インク又は化学物質を用いることなくむき出しの金属表面に滑らかなマークを形成できる能力は、特に新規であり、本発明の方法の驚くべき態様である。むき出しの金属表面の滑らかさをほとんど低下させることなくマークを形成できる能力は、宝飾品類の製造において重要である。
金属表面は、むき出しの金属表面を備えてもよい。
金属表面は、追加の層を備えてもよい。明確にするために、追加の層は、マーク促進層ではない。追加の層は、金属コーティングであってもよい。電子部品はしばしば金でコーティングされる。追加の層は、酸化層であってもよい。「むき出しのアルミニウム」のような金属は、表面に薄い酸化層を有する。
金属表面は、陽極酸化しない金属表面を備えてもよい。
金属表面は、銅、アルミニウム、金、銀、プラチナ、パラジウム、ニッケル、チタン、錫、鉄、クロム、ステンレス鋼又はこれらのうちの一つを含む合金を含んでもよい。
マーク促進層は、ガラスを含んでもよい。
マーク促進層は、サファイヤを含んでもよい。
マーク促進層は、ラッカーを含んでもよい。
マーク促進層は、コンフォーマルコーティング(conformal coating)を含んでもよい。
マーク促進層は、シート材料を含んでもよい。シート材料は、ポリマーを含んでもよい。シート材料は、接着剤付きテープであってもよい。
マーク促進層は、1μmより大きい厚さを有してもよい。厚さは、50μmと3mmの間であってもよい。マーク促進層を、軟質又は硬質とすることができる。マーク促進層を、ガラスシート、ポリエチレンのようなプラスチックシート、ラッカー又は他の任意のマーク促進層とすることができる。マーク促進層は、接着剤付きテープであってもよい。接着剤付きテープは、セロファンを含んでもよい。接着剤付きテープは、高温ポリマーを含んでもよい。高温ポリマーは、アクリルを含んでもよい。高温ポリマーは、シリコーンを含んでもよい。高温ポリマーは、ポリイミドを含んでもよい。高温ポリマーは、ハロゲンフリーであってもよい。接着剤付きテープは、簡単に表面に設けることができるとともにマーキングを行った後に簡単に除去することができるので特に有利である。マーク促進層は、マークが形成される金属表面に物理的に接触してもよい。接着剤付きテープは、マーキング工程中に金属と接触したままにするのに十分に硬質であってもよい。マーク促進層を金属表面によって支持してもよい。マーク促進層を、処理後に除去してもよい又はそのままにしてもよい。
方法は、マーク促進層を除去するステップを有してもよい。マーク促進層を除去するステップは、化学処理を備えてもよい。化学処理を、アセトンのような溶媒への浸漬としてもよい。アセトンは、ラッカーを溶かすことができる。
マーク促進層は、少なくとも50%のレーザビームの波長の光の透過を有してもよい。光の透過は、少なくとも80%であってもよい。光の透過は、少なくとも90%であってもよい。
色は、50未満のL値を有する灰色又は黒色であってもよい。L値は、30未満であってもよい。30未満のL値を有するマークは、一般的には黒色のマークとみなされる。そのようなマークは、銀及び金に書き込むときに非常に魅力的である。
レーザは、100ピコ秒より大きいパルス幅を有するレーザビームを供給するパルスレーザであってもよい。パルス幅は、1ナノ秒より大きくてもよい。高品質の黒色のマーク(L≦30)を迅速に形成できるとともにピコ秒パルスレーザではなくナノ秒パルスレーザを有することは非常に重要である。この理由は、ナノ秒パルスレーザが元々ピコ秒レーザより低い価格であり、かつ、約50ピコ秒より小さいパルス幅を有するとともにコールドアブレーションのようなコールドレーザ加工用に市販されているフェムト秒パルスレーザ及びピコ秒パルスレーザよりも著しく低い価格であるからである。
波長は、1000nmから1100nmの範囲内にあってもよい。レーザは、イッテルビウムドープファイバレーザであってもよい。ファイバレーザは、好適には、所望のマークに対して最適化することができるパルス形状及びパルス波形パラメータを有する主発振器電力増幅器の形態をとる。
スキャナのミラーを、レーザの起動の前に加速してもよい。
金属表面を、マークを形成するのに要する全体の時間を最小にするように方向を合わせてもよい。
スキャン速度は、少なくとも1m/秒であってもよい。スキャン速度は、少なくとも5m/秒であってもよい。
パルス繰り返し周波数は、少なくとも100kHzであってもよい。パルス繰り返し周波数は、少なくとも500kHzであってもよい。
スキャン速度は、少なくとも9m/秒であってもよく、パルス繰り返し周波数は、少なくとも900kHzであってもよい。このようなスキャン速度とパルス繰り返し周波数の組合せは、10μmのスポット間隔に相当する。これは、典型的には、レーザビームによって形成されるスポットの径の約半分である。
各ラインを2回以上書き込んでもよい。好適には、各ラインを少なくとも5回書き込むが、それより多い回数又はそれより少ない回数を用いてもよい。同一のパルス繰り返し周波数で各ラインを1回だけスキャンしてもよいが、熱損傷が金属表面に生じうることが確認された。したがって、熱損失を最小にするとともにマークの品質を最適にするために各ラインをできるだけ迅速に書き込むのが好ましい。ハッチ距離と称する連続するラインの間の間隔は、スポット径より小さい、好適には、スポット径の1/10より小さい、更に好適には、スポット径の1/100より小さい。連続する繰り返しのハッチラインの間の角度の差は、1°から359°までの範囲内にあってもよい。マーク促進層を、連続する繰り返しの間に配置してもよい。
スポット間隔は、スポット径の少なくとも1/4であってもよい。スポット間隔は、スポット径の少なくとも1/2であってもよい。
レーザ、金属表面及びマーク促進層を、プリュームがマーク促進層にマークを形成するように選択してもよい。これは、むき出しの金属表面から押し出されたプリュームから金色のマークをガラス又は他の透明材料に形成するのに特に有用である。
本発明の方法は、マーク促進層を設けるための装置を設けるステップを有してもよい。
本発明は、本発明の方法によってマークが付されたときの物品も提供する。物品の例は、携帯電話、タブレットコンピュータ、腕時計、テレビジョン、機械及び宝飾品類である。
物品は、マーク促進層を備えてもよい。
マーク促進層が除去されてもよい。
本発明の実施の形態を、例として添付図面を参照しながら説明する。
本発明による方法に用いられる装置を示す。 パルスレーザ波形を示す。 焦点を表面に合わせたレーザビームを示す。 マーク促進層が設けられない物品から押し出されたプリュームを示す。 マーク促進層によってとどめられたプリュームを示す。 ラインの間で増減するスキャン速度を示す。 向きが異なるように形成されるマークを示す。 向きが異なるように形成されるマークを示す。 透明材料に形成されるマークを示す。 マーク促進層を設けるための装置を示す。 硬質層及び軟質層を有するとともに力を加えることによって金属表面に押圧されるマーク促進層を示す。 金属表面の上の層を有する物品を示す。
図1は、レーザ1、スキャナ2及び対物レンズ3を備えるレーザベースマーキングマシンを示す。金属表面5にマーク促進層102が被覆され、マーク促進層102は、金属表面5に接触する。スキャナ2は、波長20を有するレーザビーム4を、金属表面5に対して移動させる。スキャナ2は、レーザビーム4を第1の方向8に移動させる第1のミラー6及び第2の方向9のレーザビーム4によるスキャンを行うための第2のミラー7を備える。スキャナ2は、少なくとも一つの制御信号12をスキャナ2に供給することによって第1のミラー6及び第2のミラー7の位置を制御するコントローラ11により制御される。コントローラ11は、レーザ1も制御してもよい。第1のミラー6及び第2のミラー7は、典型的には、検流計(図示せず)に取り付けられる。
レーザ1を、ファイバレーザ、固体ロッドレーザ、固体ディスクレーザ又は炭酸ガスレーザのようなガスレーザとすることができる。金属表面にマークを付けるために、レーザ1は、好適には、パルスレーザである。レーザ1を、光ファイバケーブル13及びコリメーション光学系14を介してスキャナ2に接続しているように示す。
制御信号12を、有限の分解能101を有するデジタル制御信号として示し、デジタル制御信号は、典型的には、コントローラ11又はスキャナ2においてデジタル−アナログコンバータを用いてアナログ信号に変換される。デジタル制御信号が徐々に、すなわち、スキャナ2の電気的な時定数及び機械的な時定数と同様又はそれより大きい時間増分で増大する場合、有限の分解能は、第1のミラー6の位置及び第2のミラー7の位置の有限の角度分解能に対応する、したがって、金属表面5におけるレーザビーム4の位置の有限の空間分解能に対応する。制御信号12をフィルタ処理することによって、電子的に、又は、スキャナ2の慣性(例えば、第1のミラー6、第2のミラー7及び関連の検流計の慣性)によって、典型的には、向上した角度分解能をスキャナ2において実現することができる。これは、金属表面5におけるレーザビーム4の位置の向上した空間分解能に対応する。
図2を参照すると、一連のパルス21が存在する。一連のパルス21をレーザ1から取得することができ、この場合、レーザ1は、パルスレーザである。一連のパルス21は、最大出力22、平均出力23、パルス形状24、パルスエネルギー25、パルス幅26及びパルス繰り返し周波数F27によって特徴付けられる。
図3は、レーザビーム4の商店を金属表面5に合わせることによって形成されるスポット31を示す。光強度32は、レーザビーム4の単位領域ごとの出力である。光強度32は、中心37のピーク強度39から1/eの強度33及び零までスポット31の径に亘って変動する。スポット31の径34は、典型的には、1/eの径として取り出され、それは、光強度32がピーク強度39の両側で1/eの強度33まで降下したときにとる径である。スポット31の領域35は、典型的には、1/eの径34内のスポット31の断面領域として取り出される。図3は、ガウス分布又は釣鐘曲線に従って変化する光強度32を示す。光強度32は、径34内で略一様であるシルクハット形状を含む他の形状を有してもよい。
パルスフルエンス36を、パルス21の単位領域ごとのエネルギーとして定義する。パルスフルエンスは、典型的には、J/cmで測定され、レーザマーキングの重要なパラメータである。その理由は、典型的には、パルスフルエンス36が十分に大きいのでレーザビーム4が金属表面5に接するときにマークが形成されるからである。
本発明による物品40に所望の色のマーク16を形成する方法を、単なる例示により図1を参照しながら説明する。物品40は、金属表面5を有する金属44を含む。方法は、
パルスエネルギー25、パルス幅26、パルス繰り返し周波数27及び波長20を有するレーザパルス21を備えるレーザビーム4を放出するレーザ1を設けることと、
第1の方向8のレーザビーム4によるスキャンを行うための第1のミラー6及び第2の方向9のレーザビーム4によるスキャンを行うための第2のミラー7を備えるスキャナ2を設けることと、
図3に示すスポット径34及びパルスフルエンス36を有するスポット31を形成するためにレーザ1からのレーザビーム4の商店を金属表面5に合わせるためのレンズ3を設けることと、
制御信号12を用いてスキャナ2を制御するためのコントローラ11を設けることと、
レーザ1を起動する間にスキャン速度17でスキャナ2によるスキャンを行うことによって(輪郭で示す)マーク16を形成するためにハッチ距離19だけ離間した複数のライン15を金属表面5にマーキングすることと、
スキャナ2による各スキャンの間の連続的なスポット31の中心37の間の所望のスポット間隔18を設けるために、スキャン速度17、パルス繰り返し周波数27及びスポット径34を選択することと、
を備える。
方法は、
物品40が金属表面5に設けられるマーク促進層102を有するように物品40を構成し、マーク促進層102によって、レーザパルス21がマーク促進層102を通過して金属表面5に当たることができるようにすることと、
金属表面5からの材料45を含む図4に示すプリューム41が金属表面5から押し出されるようにするためにパルスフルエンス36を選択することと、
プリューム41によって金属表面5にマークを付けるためにプリューム41の少なくとも一部をマーク促進層102と共にとどめることと、
スポット間隔18、ハッチ距離19、パルスフルエンス36、パルス幅26及び各ライン15の書込み回数によって色が与えられることと、
所望の色を作るために、スポット間隔18、ハッチ距離19、パルスフルエンス36、パルス幅26及び各ライン15の書込み回数を選択することと、
を備えることを特徴とする。
明瞭にするために、ライン15を、互いに離間して示すレーザパルス21によって形成される個別のマーク46を有する破線で示す。実際には、個別のマーク46は、一般的には互いに重なり合う。ライン15を、第1の方向8に対する角度47で書き込まれたものとして示す。
本発明の方法は、スキャナ2の各スキャン中の連続するスポット31の中心37の間のスポット間隔18が少なくともスポット径34の1/10となるようにスキャン速度17、パルス繰り返し周波数27及びスポット径34を選択するステップを有してもよい。
マーク促進層102は、好適には、金属表面5に接触する。マーク促進層102及び金属表面5は、十分な接触を行うために互いに力が加えられる。力を、重力、締め付け、金属表面5の全体に亘ってマーク促進層102を伸ばすこと、表面張力又は他の手段によって加えることができる。
スキャナ2の各スキャンの連続するスポット31の間のスポット間隔18は、少なくともスポット径34の1/10であってもよい。
図4は、金属表面5を備えるがマーク促進層102が配置されていない物品40を示す。パルスフルエンス36を、金属表面5からの材料45を含むプリューム41が金属表面5から押し出されるように選択することができる。金属表面5からの材料45を、ナノ粒子とすることができる粒子として示す。粒子は、物理的組成及び化学的組成を金属表面5の金属44の物理的組成及び化学的組成から変えてもよい。代替的に又は付加的に、プリューム41は、気相の材料45を含んでもよい。プリューム41は、プリューム41の内側に示す反動圧42を有する。反動圧42によって、材料45が金属表面5から押し出され、アルミニウム、銀及び金のような多くの材料において、マークが形成されない。
図5に示すように金属表面5に接触するマーク促進層102を配置することによって、マーク促進層102と金属表面5との接触がプリューム41の反動圧42の少なくとも一部をとどめるのに十分である場合にプリューム41が消失するのを防止する。プリューム41及び反動圧42は、金属表面5とマーク促進層102の間の接触によってとどめられ、図1に示した個別のマーク46を形成することができる。個別のマーク46の形成は、プリューム41内の加熱によって支援される。マーク促進層102を用いるときにプリューム41を形成するために、マーク促進層102によるレーザビーム4の光学的な減衰を補償するようにパルスフルエンス36を増大する必要がある。マーク促進層102を、厚さ43を有するものとして示す。物品を、厚さ51を有するものとして示す。
本発明の方法は、永久的な添加物(permanent additives)を必要とすることなく黒色のマーク及び濃い灰色のマークを物品に形成することができる。本発明の方法は、同一のパルスフルエンス36を用いるがマーク促進層102を用いることなくマークを形成するときよりも濃いマークを金属の上に形成することができる。特に、方法は、銅、アルミニウム、金、銀、プラチナ、パラジウム、ニッケル、チタン、錫、鉄、クロム、ステンレス鋼、又は、青銅若しくは真鍮のような上述した金属のうちの一つを含む合金のような金属44のむき出しの金属表面に有色のマークを形成することができる。マーク促進層102を用いることなくむき出しのアルミニウム、金又は銀に形成されるマークは、表面の粗さに影響を及ぼすように刻まれる又は金属表面5の色に影響を及ぼすことのない変形した表面構造を有する。
図1を参照すると、方法は、マーク16が50ミクロン以下、20ミクロン未満又は5ミクロン未満の表面粗さ平均Ra値55を有するようにするために、スポット間隔18、ハッチ距離19、パルスフルエンス36、パルス幅26及び各ライン15の書込み回数を選択するステップを有してもよい。インク又は化学物質を用いることなくむき出しの金属表面に滑らかなマークを形成できる能力は、しばしば金属表面を磨く宝飾品類及び消費財の製造において重要な商業利益を有する本発明の特に有利な態様である。
図12は、金属表面5が層121を備える物品40を示す。層121は、図1のマーク促進層102ではない。層121を金属コーティングとすることができる。高出力電子装置又は高出力光電子装置の金属パッケージは、熱放射率を向上させるために非常に薄い金のコーティングが被覆された銅のような金属から形成される。層121を、非金属層とすることができる。非金属層を、酸化層とすることができる。陽極酸化されていない「むき出しのアルミニウム」は、典型的には、表面に酸化層を有する。金属表面5を、陽極酸化しない金属表面とすることができる。
再び図1を参照すると、金属表面5は、銅、アルミニウム、金、銀、プラチナ、パラジウム、ニッケル、チタン、錫、鉄、クロム、ステンレス鋼、又は、青銅若しくは真鍮のような上述した金属のうちの一つを含む合金を含むことができる。
マーク促進層102をガラスとすることができる。ガラス顕微鏡スライド及びガラス顕微鏡カバーをマーク促進層102として用いることによって高品質のマークが種々の金属表面の上に形成された。ガラス顕微鏡スライダーは、約2mmの厚さであり、ガラス顕微鏡カバーは、約100μmの厚さであった。
マーク促進層102は、サファイヤであってもよい。サファイヤは、家庭用電化製品において重要な材料である。
マーク促進層102は、ラッカーであってもよい。ラッカーは、しばしば飲料用缶及び消費財に適用される。ラッカーを破壊することなくラッカーを介してマークを形成することができることは、重要な商業利益を有する。
マーク促進層102は、コンフォーマルコーティングであってもよい。コンフォーマルコーティングは、ポリイミドを含んでもよい。
マーク促進層102は、ポリマーのようなシート材料を含んでもよい。シート材料を、レーザマーキングの前に金属表面5の全体に亘って伸ばしてもよい。シート材料を、レーザマーキングの後に除去してもよい。
マーク促進層102は、接着剤付きテープであってもよい。接着剤付きテープは、セロファンを含んでもよい。接着剤付きテープは、高温ポリマーを含んでもよい。高温ポリマーは、500℃より上、好適には、750℃より上、更に好適には、1000℃より高い温度に耐え抜くことができる。接着剤付きテープは、米国のニューハンプシャー州のポリオニクス(Polyonics)社から入手できる。高温ポリマーは、アクリルを含んでもよい。高温ポリマーは、シリコーンを含んでもよい。高温ポリマーは、ポリイミドを含んでもよい。高温ポリマーは、ポリエステルを含んでもよい。高温ポリマーは、ハロゲンフリーであってもよい。接着剤付きテープは、簡単に表面に設けることができるとともにマーキングを行った後に簡単に除去することができるので特に有利である。
マーク促進層102の厚さ43は、1μmより大きくてもよい。厚さ43は、50μmと3mmの間であってもよい。
本発明の方法は、マーク16を形成した後にマーク促進層102を除去するステップを有してもよい。例えば、マーク促進層102がガラスである場合、ガラスを簡単に除去することができる。マーク促進層102がラッカーである場合、ラッカーを化学的処理によって除去することができる。化学処理を、アセトンのような溶媒への浸漬としてもよい。アセトンは、ラッカーを溶かすことができる。
マーク促進層102は、少なくとも50%のレーザビーム4の波長20の光の透過を有してもよい。光の透過は、少なくとも80%であってもよい。光の透過は、少なくとも90%であってもよい。
実験は、特にアルミニウム及び銀のようなむき出しの金属表面にマークを書き込むときに本発明の方法によりマークの品質及び黒さ並びにマーク16の書き込みの向上を示した。
金属表面5の上に黒色のマークを形成するガラス、ポリエチレン及びラッカーを含むマーク促進層102の範囲を検査した。硬質のマーク促進層及び軟質のマーク促進層を連続的に検査した。マーク促進層102を金属表面5によって支持してもよい。マーク促進層102を永久的に金属表面5に取り付けなくてもよく、マーク16を形成した後に除去してもよい。
マーク16の色を灰色又は黒色にしてもよい。国際照明委員会(CIE)の系によって定量化される色は50以下のL値を有してもよい。好適には、L値は、30未満である。30以下のL値を有するマークは、一般的には黒色のマークとみなされる。消耗財に迅速に書き込むことができる略完全な仕上げを有する黒色のマークは、商業的に非常に重要である。実際には、マーク16の書込み速度及び品質は、マーク16の間で異なることができ、レーザベースマーキングマシン10は、商業的に実現可能である又は商業的に実現可能でないマーク16を形成する。
レーザ1は、100ピコ秒より大きいパルス幅26を有するパルスレーザであってもよい。パルス幅26は、1ナノ秒より大きくてもよい。高品質の黒色のマークを迅速に形成できるとともに約10〜約50ピコ秒より小さいパルス幅を有するピコ秒パルスレーザと異なるナノ秒パルスレーザを用いることは、驚くべきであるとともに商業的に重要である。この理由は、ナノ秒パルスレーザが元々ピコ秒レーザより低い価格であり、かつ、約50ピコ秒より小さいパルス幅を有するとともにコールドアブレーションのようなコールドレーザ加工用に市販されているフェムト秒パルスレーザ及びピコ秒パルスレーザよりも著しく低い価格であるからである。そのようなレーザは、パルス圧縮技術に依存する又はパルス圧縮器を組み込む。レーザ1がパルス圧縮器を有しないのが好ましい。
レーザ1は、単一モード又は多重モード希土類ドープファイバを有する光ファイバレーザであってもよい。レーザビーム4は、6未満、好適には、4未満、更に好適には、1.3未満のM値によって規定されるビーム品質を有してもよい。
波長20は、1000nmから1100nmの範囲内にある。そのような波長は、イッテルビウムドープファイバレーザによって放出される。
スキャナのミラー6及び7によるスキャンを、金属表面5に対するレーザビーム4の速度65を時間62の関数として示す図6に示すようにレーザ1の起動の前に加速してもよい。スキャナのミラー6及び7によるスキャンの加速は、レーザ1がパルス64を放出する前にレーザビーム4が金属表面5に対して所望のスキャン速度で移動することを保証することによってマーク16の端縁影響(edge effect)を減少させる。レーザ1が他のパルス64を放出する前にスキャンを減速した後に逆方向に加速するとともに速度65の符号が逆になる間の時間間隔63を示す。
図7及び図8に示すように、金属表面5を、マーク16を形成するのに要する全体の時間を最小にするように方向を合わせる。マーク16は、全長73及びライン15の総数74を有する軌跡に沿ってマークされた図7の方向71を向いている。マーク16は、全長83及びライン15の総数84を有する軌跡に沿ってマークされた図8の方向81を向いている。マーク16を形成するのに要する全体の時間は、各ライン15の始端において加速するとともに各ライン15の終端において減速するのに要求されるスキャン速度17及び時間63による全体の距離73,83に関連する。図7及び図8を調べることによってわかるように、マーク16を、図7の方向71より図8の方向81に迅速に形成することができる。その理由は、ライン15の総数84がライン15の総数74より少ないからであり、その結果、減速及び加速に必要な時間63が短くなる。ライン15はそれぞれ複数回スキャンされる。
図6を参照すると、スキャン速度は、少なくとも1m/秒であってもよい。スキャン速度は、少なくとも5m/秒であってもよい。
図2を参照すると、パルス繰り返し周波数は、少なくとも100kHzであってもよい。パルス繰り返し周波数は、少なくとも500kHzであってもよい。
スキャン速度は、少なくとも9m/秒であってもよく、パルス繰り返し周波数は、少なくとも900kHzであってもよい。
各ライン15を2回以上書き込んでもよい。好適には、各ラインを少なくとも5回書き込むが、それより多い回数又はそれより少ない回数を用いてもよい。同一のパルス繰り返し周波数27で各ライン15を1回だけスキャンしてもよいが、熱損傷が金属表面5に生じうることが確認された。したがって、熱損失を最小にするとともにマーク16の品質を最適にするために各ライン15をできるだけ迅速に書き込むのが好ましい。ハッチ距離と称する連続するラインの間の間隔19は、スポット径34より小さい、好適には、スポット径34の1/10より小さい、更に好適には、スポット径34の1/100より小さい。連続する繰り返しのライン15の角度47は、1°から359°までの範囲内にあってもよい。マーク促進層102を、連続する繰り返しの間に配置してもよい。
図1を参照すると、(スポット31の中心37から測定される)スポット間隔18は、図3に示すスポット径34の少なくとも1/4であってもよい。スポット間隔18は、スポット径34の少なくとも1/2であってもよい。間隔18は、一様であってもよい、ライン15に沿って変化してもよい又は異なるライン15で異なってもよい。ライン15を上書きするとき、間隔18は、各スキャンで同一であってもよい又は異なってもよい。
図9に示すように、本発明の方法を、マーク促進層102にマーク92を形成するのに用いてもよい。図9において、マーク促進層102は、金属表面5から切り離されるとともに180°回転される。金属表面5のマーク16は、ロゴ91である。透明表面102の対応するマーク92もロゴであるが、このロゴは、ロゴ91の鏡像である。ガラスを含むマーク促進層102の種々の有色のマーク92を取得することができる。黒色又は茶色である有色のマーク92を、金属表面5がアルミニウムであるときに取得した。直接見ると黒色であるとともにマーク促進層を介して見ると金色である有色のマーク92を、金属表面5が銀であるときに取得した。他の色を取得することもできる。図4及び図5に示すプリューム41がマーク促進層102にマーク92を形成するようにレーザ1、金属表面5及びマーク促進層102を選択する。
図1〜9に関連して説明した方法は、マーク促進層102を設けるための図10に示す装置103を設けるステップを有してもよい。図1のレーザベースマーキングマシン10は、装置103を有してもよい。図10に示す装置103は、ディスペンディングリール104と、テイクアップリール105と、を備え、マーク促進層102をディスペンディングリール104からテイクアップリール105まで引き寄せることができる。この装置は、マーク促進層102が箔、高分子フィルム又は接着剤付きテープのような材料の軟質シートの形態である場合には従来のものである。マーク促進層102がガラスのような硬質材料である場合、装置103は、スライドカセットディスペンサと同様であることができる。代替的又は付加的には、異なる時点で一つ以上の物品40にマークを付すためにマーク促進層102の種々の部分を用いることができるように、装置103は、マーク促進層102を回転するためのホイールを有してもよい。
再び図1を参照すると、本発明の方法は、マーク16を所望の色で書き込むのに十分な接触を行う図11に示す力115によってマーク促進層102を金属表面5に押圧するステップを有することができる。要求される力114を、実験を通じて決定することができる。レーザ書込み工程を、マーク促進層102を配置した後の同一のマーク16において繰り返すこともできる。図1〜10を参照しながら説明したマーク促進層102は、図11に示すような硬質層111及び軟質層112を備える。軟質層112は、ガラスのような硬質層との十分な接触を取得するのが困難である粗い表面にマーキングを行うときに特に有用である。硬質層111を、ガラス板とすることができる。軟質層112を、硬質層111の適合性より高い適合性を有するポリマーとすることができる。
図1〜11を参照しながら説明した本発明の方法は、特に魅力的である。その理由は、インク、染料又は化学物質を必要とすることなく従来よりも迅速かつ経済的に金属表面にマークを形成することができるからである。例えば、約10μmのスポット間隔及び約0.2μmのハッチ距離19の黒色のマークを、ラインを1回だけ書き込むことによってむき出しのアルミニウムにおいて取得することができる。しかしながら、2μmに対応するデジタル分解能101を有する典型的なスキャナを用いるときにはスキャンの間に著しい時間を費やす。その理由は、0.2μmのサブデジタル分解能12を実現するようにスキャナを制御するために比較的複雑な波形を取得する必要があるからである。しかしながら、驚くことには、本発明の方法は、2μm(デジタル分解能)だけスキャナをステッピングするとともにラインの(2μmと0.2μmの商に等しい)10回の上書きを行うことによって処理速度を著しく上げることができる。さらに、驚くべきことには、本発明の方法は、各ライン15を1回だけ書き込むのではなく少なくとも1回上書きすることによって、一様性が優れているがハッチ距離19が小さいマーク16を提供することができる。一様性が優れていることを、裸眼で見ることができる。
第2のミラー7を、図1に示すデジタル分解能101によって特徴付けてもよい。好適には、ハッチ距離19は、デジタル分解能101の整数倍に対応する。例えば、典型的なスキャナは、2μmのハッチ距離19に対応するデジタル分解能101(典型的には、ラジアンで測定される角度デジタル分解能とレンズ3の焦点距離の積)を有する。0.2μmのハッチ距離19で10本の個別のライン15を書き込む代わりに0.2μmのハッチ距離19で各ライン15を10回書き込むことによって同一又は同様の品質のマークを書き込むことができることを発見した。これは、驚くべきことであるだけでなく、オブジェクトにマークを付す時間を著しく減少させる手段を提供する。この理由は、第1のスキャニングミラーによる同一の経路に亘るスキャンを行う際の余分な時間遅延が除去されるからである。連続するライン15の間のハッチ距離19を増大するために典型的なコントローラが要する時間の割合は、サブデジタル分解能を要求するときに特に重要である。
レーザ1をファイバレーザ、ディスクレーザ、ロッドレーザ又は他の形態の固体レーザとすることができる。
パルスフルエンス36を0.02J/cmから10J/cmの範囲とすることができる。好適には、パルスフルエンス36を0.3J/cmから5J/cmの範囲とすることができる。更に好適には、パルスフルエンス36を0.5J/cmから2J/cmの範囲とすることができる。
パルス幅26を100ピコ秒から250ナノ秒の範囲とすることができる。好適には、パルス幅26を300ピコ秒から10ナノ秒の範囲とすることができる。更に好適には、パルス幅26を500ピコ秒から5ナノ秒の範囲とすることができる。
好適には、ピーク電力22を1kWより大きくする。
スキャン速度17を少なくとも1m/秒にすることができる。典型的には、スキャン速度17は、1m/秒から25m/秒の範囲である。好適には、スキャン速度17は、5m/秒から15m/秒の範囲である。更に好適には、スキャン速度17は、7m/秒から10m/秒の範囲である。
パルス繰り返し周波数27は、少なくとも1kHzであってもよい、好適には、少なくとも25kHzであってもよい、更に好適には、少なくとも500kHzであってもよい。
好適には、各ライン15は、第2のミラー7を動かさない状態にしながら第1のミラー6によるスキャンを行うことによって書き込まれる。好適には、ハッチ距離19は、第2のミラー7を動かすことによって実現される。これは有利である。その理由は、コントローラ11の制御パラメータを設定する際に遅延を減少させるからである。
パルス繰り返し周波数27は、少なくとも500kHzであってもよい。
スキャン速度17は、少なくとも9m/秒であってもよく、繰り返し周波数27は、少なくとも900kHzであってもよい。スキャン速度17とパルス繰り返し周波数27のそのような組合せは、10μmのスポット間隔18と同等である。典型的には、これは、単一モードパルスファイバレーザを用いるときに金属表面5において容易に実現することができるスポット31の径34の略半分である。
上述した方法を、例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、腕時計、テレビジョン、機械及び宝飾品類を含む多種多様な物品にマークを付けるのに用いてもよい。
本発明の方法を、例示のためにのみ与えられる以下の限定されない例を参照しながら説明する。
以下の例において、図1に示すレーザを、英国のサウサンプトンのエス・ピー・アイ・レーザース社(SPI Lasers UK Ltd)によって製造された型番SP−020−A−EP−S−A−Yのパルスファイバレーザとした。レーザは、主発振器電力増幅器として構成されたイッテルビウムドープファイバレーザである。スキャナ2を、独国のべスリングのレイレース有限責任会社(Raylase GmbH)によって製造されたガルバノメトリックスキャンヘッドモデルスーパースキャンII(galvanometric scan−head model SuperScan II)とした。対物レンズ3を、163mmの焦点距離のf−θ対物レンズとした。レーザビーム4は、レーザビーム4がスキャナ2の入力部における7.5mm(1/e)の公称径及びスキャナの対物レンズ3の焦点面に生じる34μm±5.0μmのスポット径34を有することができるようになる75mmのビーム拡大コリメータ(beam expanding collimator)(BEC)14を介して、レーザ1からスキャナ2に供給される。
図1〜3を参照すると、レーザ1は、約3ナノ秒と約500ナノ秒の間のパルス幅を有することができ、平均出力23、パルス繰り返し周波数27及び一時的なパルス形状(temporal pulse shape)24の範囲に亘って操作された。パルスエネルギー25及びパルスピーク出力22は、繰り返し可能であり、正確に制御できた。スキャナ2は、10m/秒以下のスキャン速度17のレーザビーム4によるスキャンを行うことができた。レーザ1が既知のパルス繰り返し周波数27で動作するときに移動の単位長さごとのレーザパルスの数及びスポット間隔18を計算できるようにスキャン速度17を正確に制御できた。
実施例1
図5を参照すると、物品40を、1mmの厚さ51を有するアルミニウム等級5251のシートとした。アルミニウムは、表面に酸化層を有するとしても「むき出しのアルミニウム」と称される。マーク促進層102を、1mmの厚さ43を有するガラス顕微鏡スライドとした。顕微鏡スライドとアルミニウムシートの間に目に見えるギャップが存在しないように顕微鏡スライドをアルミニウムシートに固定した。レーザビーム4の焦点を金属表面5に合わせるように力を決定した。レーザビーム4は、600kHzのパルス繰り返し周波数27で繰り返しパルス化され、0.5μmのハッチ間隔を用いて6000mm/秒の速度で金属表面5の上をスキャンした。パルス幅26は、半値全幅で3ナノ秒であり、パルスエネルギーは、12μJであった。パルスフルエンス36は、1.3J/cmであった。結果的に得られるマーク16は、約35のL値を有する濃い灰色であった。溶媒で拭くことよってマーク16を除去することができなかった。重要なことは、マーク促進層102を用いることなく同一の装置を用いて暗色のマークを形成することができなかった。
実施例2
図5を参照すると、物品40を、1mmの厚さ51を有するアルミニウム等級5251のシートとした。アルミニウムは、表面に酸化層を有するとしても「むき出しのアルミニウム」と称される。マーク促進層102を、75μmの厚さ43を有するポリエチレンシートとした。プラスチックシートとアルミニウムシートの間に目に見えるギャップが存在しないようにプラスチックシートをアルミニウムシートに固定した。レーザビーム4の焦点を金属表面5に合わせるように力を決定した。レーザビーム4は、600kHzのパルス繰り返し周波数27で繰り返しパルス化され、0.5μmのハッチ間隔を用いて6000mm/秒の速度で金属表面5の上をスキャンした。パルス幅26は、半値全幅で3ナノ秒であり、パルスエネルギーは、12μJであった。パルスフルエンス36は、1.3J/cmであった。結果的に得られるマーク16は、約35のL値を有する濃い灰色であった。溶媒で拭くことよってマーク16を除去することができなかった。重要なことは、マーク促進層102を用いることなく同一の装置を用いて暗色のマークを形成することができなかった。
実施例3
図5を参照すると、物品40を、典型的には1μmの厚さの金の薄いコーティングを施した2mmの厚さ51を有する銅のシートとした。マーク促進層102を、1mmの厚さ43を有するガラスシートとした。ガラスシートと金のコーティングを施した銅の間に目に見えるギャップが存在しないようにガラスシートを金のコーティングを施した銅に固定した。コリメーション光学系14の焦点距離は、100mmであり、スキャナの入力部の1/eの焦点の径は、11mmであり、対物レンズ3の焦点距離は、160mmであり、1/eの焦点の径は、27μm±5μmであった。レーザビーム4の焦点を金属表面5に合わせるように力を決定した。レーザビーム4は、600kHzのパルス繰り返し周波数27で繰り返しパルス化され、0.5μmのハッチ間隔を用いて6000mm/秒の速度で金属表面5の上をスキャンした。パルス幅26は、半値全幅で3ナノ秒であり、パルスエネルギーは、20μJであった。パルスフルエンス36は、1.6J/cmであった。結果的に得られるマーク16は、約25のL値を有する黒色であった。溶媒で拭くことよってマーク16を除去することができなかった。重要なことは、マーク促進層102を用いることなく同一の装置を用いて暗色のマークを形成することができなかった。
実施例4
図5を参照すると、物品40を、1mmの厚さ51を有する真鍮等級CW508Lのシートとした。マーク促進層102を、1mmの厚さ43を有するガラス顕微鏡スライドとした。顕微鏡スライドと真鍮シートの間に目に見えるギャップが存在しないように顕微鏡スライドを真鍮シートに固定した。レーザビーム4の焦点を金属表面5に合わせるように力を決定した。レーザビーム4は、600kHzのパルス繰り返し周波数27で繰り返しパルス化され、0.5μmのハッチ間隔を用いて6000mm/秒の速度で金属表面5の上をスキャンした。パルス幅26は、半値全幅で3ナノ秒であり、パルスエネルギーは、12μJであった。パルスフルエンス36は、1.3J/cmであった。結果的に得られるマーク16は、約20のL値を有する黒色であった。溶媒で拭くことよってマーク16を除去することができなかった。重要なことは、マーク促進層102を用いることなく同一の装置を用いて暗色のマークを形成することができなかった。
実施例5
図5を参照すると、物品40を、0.2mmの厚さ51を有する陽極酸化しないアルミニウムのシートとした。マーク促進層102を、50μmの厚さ43を有する透明なラッカーコーティングとした。レーザビーム4の焦点を金属表面5に合わせるように力を決定した。レーザビーム4は、600kHzのパルス繰り返し周波数27で繰り返しパルス化され、0.5μmのハッチ間隔を用いて6000mm/秒の速度で金属表面5の上をスキャンした。パルス幅26は、半値全幅で3ナノ秒であり、パルスエネルギーは、12μJであった。パルスフルエンス36は、1.3J/cmであった。結果的に得られるマーク16は、約20のL値を有する黒色であった。溶媒で拭くことよってマーク16を除去することができなかった。重要なことは、マーク促進層102を用いることなく同一の装置を用いて暗色のマークを形成することができなかった。
実施例6
図5を参照すると、物品40を、0.5mmの厚さ51を有するスターリング銀のシートとした。マーク促進層102を、1mmの厚さ43を有するガラス顕微鏡スライドとした。顕微鏡スライドと銀シートの間に目に見えるギャップが存在しないように顕微鏡スライドを銀シートに固定した。レーザビーム4の焦点を金属表面5に合わせるように力を決定した。レーザビーム4は、600kHzのパルス繰り返し周波数27で繰り返しパルス化され、0.5μmのハッチ間隔を用いて6000mm/秒の速度で金属表面5の上をスキャンした。パルス幅26は、半値全幅で3ナノ秒であり、パルスエネルギーは、12μJであった。パルスフルエンス36は、1.3J/cmであった。銀シートの結果的に得られるマーク16は、約40のL値を有する濃い灰色であった。ガラス顕微鏡スライドの(図9に示す)マーク92は、直接見たときに一部の領域で濃い灰色であるとともに他の領域で黒色であり、ガラスを介して見たときに一様な金色であった。溶媒で拭くことよってマーク16を除去することができなかった。重要なことは、マーク促進層102を用いることなく同一の装置を用いて暗色のマークを形成することができなかった。
上述した実施例を参照すると、パルスフルエンス36、スポット間隔18及びライン間隔19のうちの一つ以上の調整を行うことによって、マーク促進層102と金属表面5の間の接触圧を増大することにより又は好適には種々の角度47で書き込まれるライン15を用いてマーク16を上書きすることにより更に濃い色のマークを取得することができると考えられる。
添付図面を参照しながら説明した本発明の実施の形態を例示のために提示するとともに変更並びに性能を向上させるために追加のステップ及び構成要素を設けてもよいことを理解すべきである。図面に示した個別の構成要素は、図面での使用に限定されず、他の図面及び本発明の全ての態様において用いてもよい。本発明は、単一で又は組み合わせて取得される上述した特徴に及ぶ。

Claims (49)

  1. 金属表面を有する金属を含む物品に所望の色のマークを形成する方法であって、
    パルスエネルギー、パルス幅、パルス繰り返し周波数及び波長を有するレーザパルスを備えるレーザビームを放出するレーザを設けることと、
    第1の方向の前記レーザビームによるスキャンを行うための第1のミラー及び第2の方向の前記レーザビームによるスキャンを行うための第2のミラーを備えるスキャナを設けることと、
    スポット径及びパルスフルエンスを有するスポットを形成するために前記レーザからの前記レーザビームの焦点を前記金属表面に合わせるためのレンズを設けることと、
    制御信号を用いて前記スキャナを制御するためのコントローラを設けることと、
    前記レーザを起動する間に前記スキャナによるスキャンを行うことによって前記マークを形成するためにハッチ距離だけ離間した複数のラインを前記金属表面にマーキングすることと、
    前記スキャナの各スキャンの間の連続的なスポットの中心の間の所望のスポット間隔を設けるために、スキャン速度、前記パルス繰り返し周波数及び前記スポット径を選択することと、
    を備える方法において、
    前記物品が前記金属表面に設けられるマーク促進層を有するように前記物品を構成し、前記マーク促進層によって、前記レーザパルスが前記マーク促進層を通過して前記金属表面に当たることができるようにすることと、
    前記金属表面からの材料を含むプリュームが前記金属表面から押し出されるようにするために前記パルスフルエンスを選択することと、
    前記プリュームによって前記金属表面にマークを付けるために前記プリュームの少なくとも一部を前記マーク促進層と共にとどめることと、
    前記スポット間隔、前記ハッチ距離、前記パルスフルエンス、前記パルス幅及び各ラインの書込み回数によって色が与えられることと、
    前記所望の色を作るために、前記スポット間隔、前記ハッチ距離、前記パルスフルエンス、前記パルス幅及び各ラインの書込み回数を選択することと、
    を備えることを特徴とする方法。
  2. 前記スポット間隔は、前記スポット径の少なくとも1/10である請求項1に記載の方法。
  3. 前記スポット間隔は、前記スポット径の少なくとも1/4である請求項2に記載の方法。
  4. 前記スポット間隔は、前記スポット径の少なくとも1/2である請求項3に記載の方法。
  5. 前記スポット間隔は、最大でも前記スポット径に等しい請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記マークを形成するステップの間に前記マーク促進層を前記物品に設ける請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記マークを形成するステップの開始前に前記マーク促進層を前記物品に設ける請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記プリュームは、反動圧を有し、前記マーク促進層は、前記金属表面との接触を有し、前記接触は、前記プリュームの反動圧の少なくとも一部をとどめておくのに十分である請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記マークが50ミクロン以下の表面粗さ平均Ra値を有するようにするために、前記スポット間隔、前記ハッチ距離、前記パルスフルエンス、前記パルス幅及び各ラインの書込み回数を選択することを有する請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記表面粗さ平均Ra値は、20ミクロン以下である請求項9に記載の方法。
  11. 前記表面粗さ平均Ra値は、5ミクロン以下である請求項10に記載の方法。
  12. 前記金属表面は、むき出しの金属表面を備える請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記金属表面は、追加の層を備える請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記追加の層は、金属コーティングである請求項13に記載の方法。
  15. 前記追加の層は、酸化層である請求項13に記載の方法。
  16. 前記金属表面は、非陽極酸化金属表面である請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記金属表面は、銅、アルミニウム、金、銀、プラチナ、パラジウム、ニッケル、チタン、錫、鉄、クロム、ステンレス鋼又はこれらのうちの一つを含む合金を含む請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記マーク促進層は、ガラスを含む請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記マーク促進層は、サファイヤを含む請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記マーク促進層は、ラッカーを含む請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記マーク促進層は、コンフォーマルコーティングを含む請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記マーク促進層は、シート材料を含む請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記シート材料は、ポリマーを含む請求項22に記載の方法。
  24. 前記シート材料は、接着剤付きテープである請求項22又は23に記載の方法。
  25. 前記マーク促進層は、1μmより大きい厚さを有する請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記厚さは、50μmと3mmの間である請求項25に記載の方法。
  27. 前記マーク促進層を除去するステップを有する請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記マーク促進層を除去するステップは、化学処理を備える請求項27に記載の方法。
  29. 前記マーク促進層は、少なくとも50%の前記レーザビームの波長の光の透過を有する請求項1〜28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記光の透過は、少なくとも80%である請求項29に記載の方法。
  31. 前記光の透過は、少なくとも90%である請求項30に記載の方法。
  32. 前記色は、50未満のL値を有する灰色又は黒色である請求項1〜31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記L値は、30未満である請求項32に記載の方法。
  34. 前記レーザは、100ピコ秒より大きいパルス幅を有するレーザビームを供給するパルスレーザである請求項1〜33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記パルス幅は、1ナノ秒より大きい請求項34に記載の方法。
  36. 前記波長は、1000nmから1100nmの範囲内にある請求項1〜35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記スキャナのミラーによるスキャンを、前記レーザの起動の前に加速する請求項1〜36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記金属表面を、前記マークを形成するのに要する全体の時間を最小にするように方向を合わせる請求項1〜37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記スキャン速度は、少なくとも1m/秒である請求項1〜38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記スキャン速度は、少なくとも5m/秒である請求項39に記載の方法。
  41. 前記パルス繰り返し周波数は、少なくとも100kHzである請求項1〜40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記パルス繰り返し周波数は、少なくとも500kHzである請求項41に記載の方法。
  43. 前記スキャン速度は、少なくとも9m/秒であり、前記パルス繰り返し周波数は、少なくとも900kHzである請求項40に記載の方法。
  44. 前記各ラインを2回以上書き込む請求項1〜43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記レーザ、前記金属表面及び前記マーク促進層を、前記プリュームが前記マーク促進層にマークを形成するように選択する請求項1〜44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記マーク促進層を設けるための装置を設けるステップを有する請求項1〜45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 請求項1〜46のいずれか一項に記載の方法によってマークが付されたときの物品。
  48. 前記マーク促進層を備える請求項47に記載の物品。
  49. 前記マーク促進層が除去された請求項47に記載の物品。
JP2018560840A 2016-05-20 2017-05-18 物品に所望の色のマークを形成する方法 Active JP7048513B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB1609086.2A GB201609086D0 (en) 2016-05-20 2016-05-20 Method for creating a mark with a desired colour on an article
GB1609086.2 2016-05-20
PCT/GB2017/000078 WO2017198986A1 (en) 2016-05-20 2017-05-18 Method for creating a mark with a desired colour on an article

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019521855A true JP2019521855A (ja) 2019-08-08
JP7048513B2 JP7048513B2 (ja) 2022-04-05

Family

ID=56369852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018560840A Active JP7048513B2 (ja) 2016-05-20 2017-05-18 物品に所望の色のマークを形成する方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20190193445A1 (ja)
EP (1) EP3458274B1 (ja)
JP (1) JP7048513B2 (ja)
KR (1) KR102390305B1 (ja)
CN (1) CN109153277B (ja)
GB (1) GB201609086D0 (ja)
WO (1) WO2017198986A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022190528A1 (ja) * 2021-03-12 2022-09-15 オムロン株式会社 レーザマーカ

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3417982A1 (de) * 2017-06-21 2018-12-26 Heraeus Deutschland GmbH & Co. KG Laserschneiden von metall-keramik-substraten
CN111028865B (zh) * 2019-12-04 2022-04-29 富通尼激光科技(东莞)有限公司 一种在光学信息存储盘上形成机器可读代码的方法
CN113085403A (zh) * 2021-03-17 2021-07-09 武汉大学 等离激元颜色的可擦除打印技术

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010524692A (ja) * 2007-04-17 2010-07-22 パナソニック エレクトリック ワークス オイローペ アクチェンゲゼルシャフト 透明な加工品の表面に構造体を組み込む方法
WO2011047325A1 (en) * 2009-10-16 2011-04-21 Apple Inc. Sub-surface marking of product housings
JP2015502890A (ja) * 2011-09-27 2015-01-29 クラウン パッケイジング テクノロジー インコーポレイテッド 光感応インクを用いた缶エンド及び/又はプルタブのマーキング
WO2015082869A1 (en) * 2013-12-03 2015-06-11 Spi Lasers Uk Limited Method for laser marking an anodized metal surface with a desired colour

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0956378B1 (en) * 1996-01-15 2003-04-02 The University Of Tennessee Research Corporation Laser induced improvement of surfaces
SG83780A1 (en) * 2000-03-07 2001-10-16 Gintic Inst Of Mfg Technology Process for laser marking metal surfaces
JP4636672B2 (ja) * 2000-11-15 2011-02-23 大日本印刷株式会社 レーザマーキング装置及びレーザマーク媒体
FR2855455B1 (fr) * 2003-05-26 2005-06-24 Techpack Int Procede de decoration d'un support comprenant une couche exterieure transparente
DE102008046513A1 (de) * 2008-09-10 2010-04-29 Giesecke & Devrient Gmbh Verfahren zur Herstellung eines Sicherheits-oder Wertdokuments
US8194237B2 (en) * 2009-10-15 2012-06-05 Authentix, Inc. Document sensor
WO2014080157A1 (en) * 2012-11-24 2014-05-30 Spi Lasers Uk Limited Method for laser marking a metal surface with a desired colour
GB201221184D0 (en) * 2012-11-24 2013-01-09 Spi Lasers Uk Ltd Method for laser marking a metal surface with a desired colour
CN203901970U (zh) * 2014-06-10 2014-10-29 滁州品之达电器科技有限公司 新型激光标印系统

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010524692A (ja) * 2007-04-17 2010-07-22 パナソニック エレクトリック ワークス オイローペ アクチェンゲゼルシャフト 透明な加工品の表面に構造体を組み込む方法
WO2011047325A1 (en) * 2009-10-16 2011-04-21 Apple Inc. Sub-surface marking of product housings
JP2015502890A (ja) * 2011-09-27 2015-01-29 クラウン パッケイジング テクノロジー インコーポレイテッド 光感応インクを用いた缶エンド及び/又はプルタブのマーキング
WO2015082869A1 (en) * 2013-12-03 2015-06-11 Spi Lasers Uk Limited Method for laser marking an anodized metal surface with a desired colour

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022190528A1 (ja) * 2021-03-12 2022-09-15 オムロン株式会社 レーザマーカ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017198986A1 (en) 2017-11-23
KR102390305B1 (ko) 2022-04-22
CN109153277A (zh) 2019-01-04
EP3458274A1 (en) 2019-03-27
KR20190020655A (ko) 2019-03-04
JP7048513B2 (ja) 2022-04-05
CN109153277B (zh) 2021-05-28
GB201609086D0 (en) 2016-07-06
US20190193445A1 (en) 2019-06-27
EP3458274B1 (en) 2022-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7048513B2 (ja) 物品に所望の色のマークを形成する方法
CN105848914B (zh) 用理想色彩来激光标记阳极化金属表面的方法
CN103831534B (zh) 采用期望的色彩对金属表面激光标记的方法
US6613161B2 (en) Process for laser marking metal surfaces
US5817243A (en) Method for applying decorative contrast designs to automotive and motorcycle parts using lasers
US9138826B2 (en) Method for laser marking a metal surface with a desired colour
JP4761404B2 (ja) レーザによるカラーマーキング方法
US10213871B2 (en) Method and apparatus for marking an article
KR20190095553A (ko) 양극 산화된 금속 물품
RU2287414C1 (ru) Способ лазерной модификации поверхности металла или его сплава
JP2007229778A (ja) マーキング方法及び装置
TW201417920A (zh) 用於標記物件之方法及裝置
JP2002234300A (ja) 金属体と、絵柄文字描画装置及び絵柄文字描画方法
JP2004250786A (ja) レーザによるカラーマーキング方法
TW201208899A (en) Method and apparatus for reliably laser marking articles
EP3481583B1 (en) Method and system of ultrafast laser writing of highly-regular periodic structures
Liu et al. Nanosecond pulse fiber laser blackening of aluminum alloy with alumina surface
JPH04284299A (ja) 金属表面の加飾加工方法
WO2010034891A1 (en) Method for providing a coloured design
JP3156704U (ja) 描線入り鏡
TW201238694A (en) Method and apparatus for reliably laser marking articles
TWI583478B (zh) 經過陽極氧化之鋁質物品
JP2001191691A (ja) レーザ光を用いた鏡の反射材料層等の部分除去方法
TW201208897A (en) Method and apparatus for reliably laser marking articles
WO2003076121A1 (en) Hematite engraving

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200515

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210511

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210805

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211022

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220222

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220324

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7048513

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150