JP2019520373A - ウイルス感染症の治療における活性剤としてキシボルノールの使用 - Google Patents

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Abstract

殺ウイルス剤としてのキシボルノールの使用は、1又はそれ以上のウイルスであって、ヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス、ヒトコロナウイルス、及びそれらの組み合わせの少なくとも1つを含むウイルスによって起こる感染症の予防的又は治療的処置に記載される。

Description

本発明は、ヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス又はヒトコロナウイルス等のウイルスによって起こるウイルス感染症の治療における活性剤としてのキシボルノールの使用に関する。
呼吸器感染症は、入院の原因となり得るので衛生的な観点から、並びに、医療財源の点での大きな投資、及び、薬物消費及び健康診断の直接的な費用、及び仕事及び学校での欠席による間接的な費用、の原因となるので、経済的な観点から、顕著な影響を有することが知られている。
呼吸器感染症が人々において見出される頻度は、特に急激な気候の変化の場合又は大気汚染の存在下では、非常に高い。
これらの感染症の拡散及び伝染の極度な容易さは、それらが、特に老人及び子供等の最も弱い個体において一般には本来、流行性であり、特に免疫抑制された個体において再発することも意味する。
当該問題によって最も影響を受けた医療研究所は、臨床的、疫学的かつ重要な基準に基づいて追加の診断試験を始めるか、又は経験的処置を行うかを決定する最先端である、総合診療医の外来診療所である。
1995年に米国で行われた調査では、上気道の感染症は診療所及び救急外来での健康診断の主因であり、そこでは、3,700万の健康診断が行われ、複雑でない上気道感染症を有する52%の患者が「全米外来医療調査」に従って抗生物質で処置された。
実際に、これらの感染症の最も広く使用された処置方法は、正確には、真の及び実際の必要性なしに投与されるほとんどの事例において、特に、これらの疾患が、細菌の存在のみによらず、ウイルス及び真菌等の様々な種類の微生物が同時に存在することによる複雑な原因を有することを考慮すると、抗生物質を利用することである。
これらの感染症の原因となるウイルスの中で、インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、ヒトアデノウイルス、エンテロウイルス、ヒトリノウイルス、エプステインバールウイルス、メタヒューモウイルス、ヒトコロナウイルス、呼吸器合胞体ウイルス等が挙げられる。
特に、ヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス及びヒトコロナウイルスはまた、呼吸器及び眼のレベルの両方で、小児集団及び免疫不全/免疫抑制患者又は他の疾患に罹患した患者において、様々な程度の疾患を引き起こすことが知られ、これらのウイルスは極めて深刻な感染症をもたらすことがある。
治療的プロファイルの下では、不幸なことに、現在までこれらのウイルスの各々の処置のための特別の治療法はなかったが、むしろ、より重篤なケースについては、全身性症状の治療法及び特定の薬物、一般にはステロイドがある。
しかしながら、一般的には、これらの感染症の処置方法に最も広く使用された方法は、正確には、抗生物質を利用することであり、前記病原学において頻繁に蔓延する病原体であり、今日その乱用が細菌抵抗性の深刻な問題ももたらし、非常に議論されているウイルスに対するその不活性を考慮すると、有効な必要性もなく、ほとんどの事例において投与された。
したがって、抗生物質耐性の現象の始まりを避けるために、クロロヘキシジン又はベンジダミン塩酸塩、NSAID、例えばフルルビピロフェン、又は同様の性質を有する他の分子に基づいて、マウスウオッシュ又は錠剤等の経口防腐剤の使用を提供する、治療的代替も研究されてきている。
実際に、既に述べたように、それらは、それらの根底にある原因を解決することなしに疼痛症状に作用し、1又はそれ以上の病原体の同時の存在、またウイルス性の病原体、一般には正確にはヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス、及びヒトコロナウイルス、の同時の存在に関連する、症候的なものである。
したがって、特に前記ウイルスに対する顕著な殺ウイルス活性を有する分子を同定する必要性は、以前として感じられている。
よって、本発明の目的は、体によってうまく寛容されもする、ヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス及びヒトコロナウイルスに対する効果的な治療法を見出すことである。
前記目的は、請求項1で規定される、1又はそれ以上のウイルスによって起こる感染症の予防的又は治療的処置において殺ウイルス剤としてのキシボルノールの使用であって、当該ウイルスがヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス、ヒトコロナウイルス、及びそれらの組み合わせの少なくとも1つを含む、キシボルノールの使用によって達成される。
別の局面によれば、本発明は、請求項10で規定される、1又はそれ以上のウイルスによって起こる感染症の予防的又は治療的処置において使用するための、キシボルノール及び好適な薬学的に許容される賦形剤を含む殺ウイルス性医薬組成物であって、当該ウイルスがヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス、ヒトコロナウイルス、及びそれらの組み合わせの少なくとも1つを含む医薬組成物に関する。
本発明の特徴及び利点は、以下の詳細な説明から、非限定的な例の方法によって示される態様から、及び添付の図面からより明らかであろう。
図1は、実施例1の溶液で得られたヒトアデノウイルス5のウイルス力価の傾向を示す。 図2は、実施例1の溶液で得られたヒトコロナウイルスのウイルス力価の傾向を示す。 図3は、実施例1の溶液で得られたヒトリノウイルスのウイルス力価の傾向を示す。
したがって、本発明は、1又はそれ以上のウイルスによって起こる感染症の予防的又は治療的処置において殺ウイルス剤としてのキシボルノールの使用であって、当該ウイルスがヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス、ヒトコロナウイルス、及びそれらの組み合わせの少なくとも1つを含む、キシボルノールの使用に関する。
上記のように、ヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス、及びヒトコロナウイルスは、年齢、特定の健常状態、並びに個体の免疫学的状態にもよるが、様々な程度の疾患を引き起こすことが知られている。
前記病原学の例は、かぜ、及び口腔及び上気道の疾患、例えば急性及び慢性扁桃腺、咽頭炎(pharyngitis)、咽頭炎(laryngitis)、鼻咽頭炎、及びアンギーナであるが、また場合によっては、より複雑な疾患、例えば子供の熱性の急性呼吸器疾患、急性呼吸器感染症(ARI)、結膜炎、喉頭気管炎、肺炎、急性濾胞性結膜炎、流行性角結膜炎(EKC)、急性咽頭結膜熱(PCF)、気管支炎、慢性気管支炎、乳児胃腸炎、胃腸管の疾患、尿生殖路の疾患(急性出血性膀胱炎)、神経系の疾患(髄膜炎、脳炎)、散在性感染症(免疫不全及び免疫応答子供、移植成人)、重症急性呼吸器症候群(SARS)、喉頭気管気管支炎(クループ)、細気管支炎、市中肺炎(入院中の子供)である。これらのウイルスも、最終的に、慢性肺疾患、例えば喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)及び嚢胞性線維症の悪化をもたらす。
キシボルノール、又は6−イソボルニル−3,4−キシレノールであるIUPAC名 4,5−ジメチル−2−[1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノールは、下記式を有するボルナンのフェノール誘導体である。
以下に示す実施例からも明らかなように、キシボルノールは、ウイルス力価を顕著に減少させ、実質的なウイルス減少を引き起こし得る、ヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス又はヒトコロナウイルスに対する殺ウイルス剤として作用することが示されている。
したがって、特に、キシボルノールは、1又はそれ以上のウイルスであって、ヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス、ヒトコロナウイルス、及びそれらの組み合わせの少なくとも1つを含むウイルスによって引き起こされる、典型的には、かぜ、口腔及び上気道の疾患、例えば扁桃炎、咽頭炎(pharyngitis)、咽頭炎(laryngitis)、及びアンギーナの感染症の予防的又は治療的処置において使用するための殺ウイルス剤として効率的に使用され得る。
好ましくは、前記ヒトアデノウイルスはヒトアデノウイルス5である。
したがって、好ましくは、キシボルノールは、ヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス、ヒトコロナウイルス、及びそれらの組み合わせの少なくとも1つを含む1又はそれ以上のウイルスによって引き起こされる感染症に罹患した患者の予防的又は治療的処置において殺ウイルス剤として使用され得る。
より好ましくは、キシボルノールは、1又はそれ以上のウイルスであって、ヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス、ヒトコロナウイルス、及びそれらの組み合わせの少なくとも1つを含むウイルスによって引き起こされるかぜ、口腔疾患、又は上気道の疾患に罹患した患者の予防的又は治療的処置において殺ウイルス剤として使用され得る。
本発明の目的のために、用語「キシボルノール」は、4,5−ジメチル−2−[1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノールのすべての光学異性体、幾何異性体及び立体異性体、並びにそれらの混合物、例えばエナンチオマーの混合物、ラセミ混合物及びジアステレオマーの混合物、並びにそのすべての多形体、アモルファス及び結晶の両方、並びに共結晶、並びに無水、水和及び溶媒和形態、その薬学的に許容される塩及びそれらの混合物を含むことを意味する。
本発明の好ましい実施態様では、キシボルノールは、4,5−ジメチル−2−[(1S,2R,4R)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノール、又は4,5−ジメチル−2−[(1R,2S,4S)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノールである。
2つの単一立体異性体は、慣用的なエナンチオマー分離技術によって得られる。以下に示される実施例では、それらは、Chiralpak AD−Hキラルカラム、250x20mm、5μmを用いてクロマトグラフ分離によって、溶離液としてn−ヘキサン/イソプロパノール90:10の混合物を用いて得られた。
本発明の別の好ましい実施態様では、キシボルノールは、4,5−ジメチル−2−[(1S,2R,4R)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノール、及び4,5−ジメチル−2−[(1R,2S,4S)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノールの混合物である。
本発明の更に別の好ましい実施態様では、キシボルノールは、4,5−ジメチル−2−[(1S,2R,4R)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノール、及び4,5−ジメチル−2−[(1R,2S,4S)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノールのラセミ混合物である。
前記キシボルノールは、経口的、鼻、鼻腔内、舌下、口内、筋肉内、静脈内、経皮的、皮下的、局所的、直腸的、又は眼の投与経路によって投与され得る。
好ましくは、前記キシボルノールは、経口経路によって投与される。
特に好ましい実施態様では、キシボルノールは、15〜56mg/日の用量で、より好ましくは18〜48mg/日の用量で、更により好ましくは24〜36mg/日の用量で、経口投与経路によって投与されることになる。
本発明のためには、用語「日」は、24±2時間の期間を意味する。
他の好ましい実施態様では、キシボルノールは、最大10mgのキシボルノール、好ましくは4〜8mgのキシボルノール、より好ましくは5〜7mgのキシボルノール、更により好ましくは6mgのキシボルノールを含む単位投薬量の形態にある。
好ましくは、前記単位投薬量は、日に3〜8回、より好ましくは日に4〜6回投与されることになり、各々の回は、1〜9単位投薬量、好ましくは1〜5単位投薬量、より好ましくは1〜2単位投薬量、更により好ましくは1単位投薬量の投与を含む。
別の特徴では、本発明は、1又はそれ以上のウイルスであって、前記ウイルスが、ヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス、ヒトコロナウイルス、及びそれらの組み合わせの少なくとも1つを含むウイルス、によって起こる感染症の予防的又は治療的処置において使用するための、キシボルノール及び好適な薬学的に許容される賦形剤を含む殺ウイルス性医薬組成物に関する。
好ましくは、前記ヒトアデノウイルスはヒトアデノウイルス5である。
したがって、キシボルノール及び好適な薬学的に許容される担体を含む殺ウイルス性医薬組成物は、かぜ、及び口及び上気道の感染症、例えば急性及び慢性の扁桃炎(tonsillitis)、扁桃炎(pharyngitis)、喉頭炎、鼻咽頭炎、及びアンギーナの予防的又は治療的処置のために使用され得、アンギーナは、咽頭の上管、あご、扁桃腺、及び軟口蓋に影響を与える炎症を意味する。
そのため、好ましくは、キシボルノール及び薬学的に許容される担体を含む前記殺ウイルス性医薬組成物は、かぜ、口及び上気道の感染症の予防的又は治療的処置のため、好ましくは扁桃炎(tonsillitis)、扁桃炎(pharyngitis)、喉頭炎、及びアンギーナの予防的又は治療的処置のために使用され得る。
実施態様によっては、前記殺ウイルス性医薬組成物は、4,5−ジメチル−2−[(1S,2R,4R)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノール、又は4,5−ジメチル−2−[(1R,2S,4S)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノールを含む。
本発明の他の実施態様では、前記殺ウイルス性医薬組成物は、4,5−ジメチル−2−[(1S,2R,4R)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノール、及び4,5−ジメチル−2−[(1R,2S,4S)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノールの混合物を含む。
本発明の更なる実施態様では、前記殺ウイルス性医薬組成物は、4,5−ジメチル−2−[(1S,2R,4R)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノール、及び4,5−ジメチル−2−[(1R,2S,4S)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノールのラセミ混合物を含む。
前記医薬組成物は、マウスウオッシュ、スプレー、口内分散性固体調製物、チューインガム、シロップ、キャンディ、ゲル、ペースト、点眼液、カプセル、マイクロカプセル、錠剤、ミニ錠剤、マイクロ錠剤、ペレット、粒子、微粒化粒子、ピル、粉末、顆粒、マイクロ顆粒、座薬、ローション、軟膏、チンキ、又はクリームでよい。
好ましい実施態様では、前記医薬組成物は、最大10gのキシボルノール、より好ましくは1〜7gのキシボルノール、更により好ましくは3gのキシボルノールを含む。
あるいは、それは、最終医薬組成物の体積に関して最大15重量%のキシボルノール、より好ましくは最終医薬組成物の体積に関して最大10重量%のキシボルノール、更により好ましくは最終医薬組成物の体積に関して最大3重量%のキシボルノールを含む。
他の好ましい実施態様では、前記医薬組成物は、最大10mgのキシボルノール、好ましくは4〜8mgのキシボルノール、より好ましくは5〜7mgのキシボルノール、更により好ましくは6mgのキシボルノールを含む単位投薬量で投与されることになる。
好ましくは、前記の医薬組成物の単位投薬量は、日に3〜8回、より好ましくは日に4〜6回で投与されることになり、各々の回は、1〜9の単位投薬量、好ましくは1〜5の単位投薬量、より好ましくは1〜2の単位投薬量、更により好ましくは1の単位投薬量である。
医薬組成物は、経口的、鼻、鼻腔内、舌下、口内、筋肉内、静脈内、経皮的、皮下的、局所的、直腸的、又は眼の投与経路によって投与され得る。
好ましくは、前記医薬組成物は、経口投与経路によって投与されることになる。
好ましい実施態様では、前記医薬組成物は、液体、懸濁液又はエマルジョンの形態で、経口投与経路によって投与されることになる。
更により好ましい実施態様では、液体、懸濁液又はエマルジョンの形態の前記医薬組成物は、スプレー又はマウスウオッシュとして提供される。
好ましくは、好ましくはスプレー又はマウスウオッシュとして提供される液体、懸濁液又はエマルジョンの前記医薬組成物は、最大10gのキシボルノール、より好ましくは1〜7gのキシボルノール、更により好ましくは3gのキシボルノールを含む。
あるいは、好ましくはスプレー又はマウスウオッシュとして提供される液体、懸濁液又はエマルジョンは、最終の液体、懸濁液又はエマルジョンの100mL当たり最大10gのキシボルノール、好ましくは最終の液体、懸濁液又はエマルジョンの100mL当たり1〜7gのキシボルノール、より好ましくは最終の液体、懸濁液又はエマルジョンの100mL当たり3gのキシボルノールを含む。
特に好ましい実施態様では、前記医薬組成物は、スプレーとして提供される懸濁液の形態で経口投与経路によって投与されることになる。
特に好ましい実施態様では、経口投与経路によって投与される医薬組成物は、当該医薬組成物の100mL当たり、最大10gのキシボルノール、好ましくは1〜7gのキシボルノール、より好ましくは3gのキシボルノールを含むスプレーとして提供される懸濁液の形態にある。
更により好ましい実施態様では、医薬組成物は、当該医薬組成物の100mL当たり、最大10gのキシボルノール、好ましくは1〜7gのキシボルノール、より好ましくは3gのキシボルノールを含むスプレーとして提供された懸濁液の形態であって、前記医薬組成物は、最大10mgのキシボルノール、好ましくは4〜8mgのキシボルノール、より好ましくは5〜7mgのキシボルノール、更により好ましくは6mgのキシボルノールを含む単位投薬量で経口投与経路によって投与されなければならず、前記単位投薬量は、日に3〜8回、好ましくは日に4〜6回され、各回は、1〜9の単位投薬量、好ましくは1〜5の単位投薬量、より好ましくは1〜2の単位投薬量、更により好ましくは1の単位投薬量である、懸濁液の形態にある。
日に4〜6回の経口投薬経路によって投与される、医薬組成物の3gのキシボルノール/100mLを含むスプレーとして提供される懸濁液の形態の医薬組成物は特に好ましい。
他の実施態様では、前記医薬組成物は、固形、例えば、口内分散性固体調製物、チューインガム、キャンディ、カプセル、マイクロカプセル、錠剤、ミニ錠剤、マイクロ錠剤、ペレット、多粒子、微粒化粒子、ピル、粉末、顆粒、マイクロ顆粒、又は座薬である。
好ましくは、前記医薬組成物は、最大600mgのキシボルノールを含む固形にある。
前記医薬組成物は、薬学的に許容される担体を更に含んでもよい。
好適な薬学的に許容される担体は、例えばpH調整剤、等張剤、安定剤、キレート化剤、保存料、増粘剤、乳化剤、抗酸化物質、溶媒、共溶媒、及び芳香剤である。
好ましいpH調整剤は、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、リン酸及びそれらの塩であり、更により好ましくは、クエン酸及びクエン酸ナトリウム(クエン酸塩バッファ)及び重炭酸ナトリウムである。
等張剤の中で、塩化ナトリウムが好ましい。
安定剤の中で、マンニトール、デキストラン又はそれらの混合物が好ましい。
キレート剤の中で、EDTA又はその塩、例えばEDTAナトリウムが好ましい。
保存料の中で、ベンジルアルコール、メチルパラベン及びプロピルパラベン、ソルビン酸、及びそれらの塩が好ましい。
増粘剤の中で、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、及びポリビニルピロリドンが好ましい。
乳化剤の中で、ドデシル硫酸ナトリウム、及びポリソルベートが好ましい。
抗酸化剤の中で、ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、アスコルビン酸及びアスコルビン酸ナトリウムが好ましい。
溶媒中、水が好ましい。
共溶媒中、エタノール等のアルコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコール、及びグリセリンが好ましい。
他の薬学的に許容される担体は、例えば、天然デンプン、部分加水分解デンプン、ラクトース、グルコース、スクロース、サッカリンナトリウム、マンニトール、ソルビトール、カプリロカプロイルポリオキシ−8グリセリド、セルロース及びそれらの誘導体、微結晶セルロース及びそれらの誘導体、カルボキシメチルセルロースナトリウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、マルトデキストリン、ゼラチン、トラガカントガム、アラビアゴム、キサンタンガム、タルク、シリカ、コロイド状シリカ、沈殿シリカ、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、メタクリル酸コポリマー、及びそれらの混合物である。
上記医薬組成物のすべては、投与経路に従って当該分野で公知の方法を用いて調製され得る。
キシボルノールの使用のための好ましい及び有利であるとして特定された態様のすべては、医薬組成物、単位投薬量及び上記のウイルス感染症の処置におけるそのそれぞれの使用のためにも同様に好ましい及び有利であると考えられると理解されるべきである。
キシボルノールの使用、医薬組成物、単位投薬量、及び上記のウイルス感染症の処置におけるそのそれぞれの使用の好ましい特徴の組み合わせのすべては、本明細書に記載されているよう理解されるべきである。
例証的目的で提供された本発明の実施例は以下である。
実施例1 -キシボルノール殺ウイルス効能試験
実験は、ATCC由来の以下の株を用いて行った:
− VR−5ヒトアデノウイルス5;株:アデノイド75、
− VR−286ピコルナウイルス、リノウイルス、ヒトリノウイルスA、
− VR−740ヒトコロナウイルス。
標的ウイルスの単離に使用した細胞株は以下である:
・ ATCC CCL−2ヒーラ−子宮頸部腺癌-ヒト(ホモサピエンス)、簡単には、ヒトアデノウイルス5及びヒトリノウイルスの試験のための「ヒーラ」、及び
・ ATCC CCL−171 MRC−5−肺線維芽細胞−ヒト(ホモサピエンス)、簡単には、ヒトコロナウイルスの試験のための「MRC−5」
好適に適合し、また、キシボルノールが、細胞培養物についての毒性効果を有することが既によく知られているアルコール(エタノール)に溶解性であることも考慮すると、キシボルノールの毒性を評価するための試験は、「硬水又は水で希釈した時に物理的に安定な均一混合物を形成する、ツール、表面又は手のための化学的消毒薬(disinfectant)又は消毒薬(antiseptic)の殺ウイルス活性」を言うUNI EN 14476プロトコールのとおりに実行した。
したがって、溶液及び懸濁液両方の条件を試験することもできるように、キシボルノールが異なった溶媒で希釈された調製物を使用することが決定された。いくつかの試験の後に、信頼性のある方法は、溶媒としてラブラゾール(登録商標)、すなわちカプリロカプロイルポリオキシ−8グリコシドを用いて、次いで、キシボルノールを溶液に調製することによって設定した。
殺ウイルス活性研究室試験
3ウイルスの各々について、以下から成る10mL混合物で3反復行った:
・ 1mLラブラソル(登録商標)(「クリーン」試験)又は1mL牛胎児血清(「ダート」試験);
・ 以下の細胞培養物の非毒性濃度での各々の希釈(8%、3%、0.5%)についての8mLキシボルノール:それぞれ10−3、10−2及び10−1、0.008g/100mL、0.030g/100mL及び0.05g/100mLに相当する。希釈はラブラソル(登録商標)で行った。
・ 公知の力価を有する1mLウイルス。
標準的なプロトコールで特定された「ダート」状況で行った試験は、更なる汚染成分の存在によってキシボルノールの活性を妨害する、キシボルノールによる殺ウイルス活性の発揮のためのより「困難な」環境であって、(当該妨害が)活性成分の適用環境で実際に起こるので、使用条件に可能な限り近く再生及びシュミレートすることが可能な環境を作製しようとした。
「ダート」条件で行った試験については、ヨーロッパスタンダートによって示されるように、赤血球は、牛胎児血清と混合されなかった。これは、その結果を解釈する困難性をもたらしたであろう、試験で使用された細胞株に対してそれらが有する妨害効果のためである。
更に、各々の反復について、以下からなる陰性コントロールを使用した:
・ 1mLウイルス;
・ 9mLラブラソル(登録商標)(「クリーン」試験)、又は8mLラブラソル(登録商標)+1mL牛胎児血清(「ダート」試験)。
接触時間:15分。
この間隔後に、混合物を分析して、滴定法(カルバーマイクロ法)を用いて残渣ウイルス力価を評価した。
統計的分析
平均評価及び総対数標準偏差のためのエクセルプログラムで得られたデータを分析した。
結果
結果は以下の表1〜6で示し、ウイルス及び試験の種類(「クリーン」/「ダート」)によって細分化する。
1.ヒトアデノウイルス5
2.ヒトコロナウイルス
3.ヒトリノウイルス
予備的かつ少数のサンプルから得られたものではあるが、結果は、15分の接触後に既にウイルスロードを減少させた点で、疑う余地もなく、キシボルノールの高い効能を示し、試験した各々のウイルスで、試験したすべての濃度で、約2オーダー超の死滅度を示し、ヒトコロナウイルスで行った効能試験では3.8オーダーの値にも近づく殺ピークを示した。ウイルスロードの減少の点で、このような顕著な結果は、非常に低濃度値と考えられる、0.008g/100mL、0.030g/100mL、及び0.05g/100mLのキシボルノールの濃度値でそれぞれ得られた、と考えるべきである。
かかる有効性は、キシボルノールの増加する濃度と共に顕著に増加することにも留意されたい。
前記有効性は、より劣悪な条件、すなわち、殺ウイルス剤により厳しい環境の存在にもかかわらず、ウイルス力価の減少が2超オーダーの平均、ヒトリノウイルスの場合には3オーダー値に近づきかつこれを超える減少を証明した、「ダート」と称される試験、で行った試験の場合でも広く証明される点にも留意されたい。
得られたデータは、図1〜3に図式的にも処理し、それぞれ、試験した3つのウイルスのウイルスロードの力価の傾向曲線を示し、横軸はキシボルノールの実施濃度の対数(溶液100mL当たりのgで示す)及び縦座標は1mLウイルス当たりの50%細胞変性用量の対数を示す。
特に、曲線方程式を得、これは、これらの実験データの傾向を最適な方法で表し、試験に使用したよりも高いキシボルノール濃度についてのウイルス濃度を外挿させ、特に溶液100mL当たり3gに相当する濃度で当該ウイルス濃度を強調する。すべての考慮したウイルスについてのウイルスロード力価の減少(対数で表す)は、少なくとも2オーダーであり、処置後の最終平均力価はゼロに非常に近い。
したがって、上記の試験は、活性成分キシボルノールの殺ウイルス効能を評価し、証明することを可能にした;特に、溶液100mL当たり3gのキシボルノールの濃度で考慮されるすべてのウイルスについてのウイルス力価のおおよその総減少を証明することができた。
したがって、キシボルノールは、殺ウイルス剤としてのキシボルノールであって、当該ウイルスがヒトアデノウイルス、好ましくはヒトアデノウイルス5、ヒトリノウイルス、ヒトコロナウイルス、又はそれらの組み合わせによって起こる感染症、例えば、典型的にはかぜ、口腔及び上気道の疾患、例えば扁桃腺炎、咽頭炎(pharyngitis)及び咽頭炎(laryngitis)、の予防的又は治療的処置での使用のための殺ウイルス剤として効果的に使用され得る。
実施例2−キシボルノール含有スプレー懸濁液の形態での医薬組成物の調製
4,5−ジメチル−2−[(1S,2R,4R)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノール及び4,5−ジメチル−2−[(1R,2S,4S)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノールのラセミ混合物の形態での2.0gキシボルノールを、以下の表7に示した賦形剤と混合することによって、100mLのスプレー懸濁液を調製した。
このように調製された懸濁液は、1又はそれ以上のウイルス、例えばヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス、ヒトコロナウイルス、及びそれらの組み合わせ、によって起こる感染症の処置において殺ウイルス懸濁液として安定かつ効果的であった。
実施例3−キシボルノール含有スプレー懸濁液の形態での医薬組成物の調製
4,5−ジメチル−2−[(1S,2R,4R)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノール及び4,5−ジメチル−2−[(1R,2S,4S)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]フェノールのラセミ混合物の形態での3.0gキシボルノールを、以下の表8に示した賦形剤と混合することによって、100mLのスプレー懸濁液を調製
このように調製された懸濁液は、1又はそれ以上のウイルス、例えばヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス、ヒトコロナウイルス、及びそれらの組み合わせ、によって起こる感染症の処置において殺ウイルス懸濁液として安定かつ効果的であった。
したがって、同様に、キシボルノール及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物は、かぜ、口又は上気道管の感染症の予防的又は治療的処置のために、好ましくは扁桃腺炎、咽頭炎(pharyngitis)、咽頭炎(laryngitis)及びアンギーナの予防的又は治療的処置のために使用され得る。
言い換えれば、実験は、キシボルノール及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物が、1又はそれ以上のウイルスであって、ヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス、ヒトコロナウイルス、及びそれらの組み合わせの少なくとも1つを含むウイルスによって起こる感染症に罹患した患者の予防的又は治療的処置において使用され得ることを示している。具体的には、キシボルノール及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物は、かぜ、口又は上気道管の感染症、例えばそれらのウイルスによって起こる扁桃腺炎、咽頭炎(pharyngitis)又は咽頭炎(laryngitis)に罹患した患者の予防的又は治療的処置のために使用され得る。

Claims (25)

  1. 1又はそれ以上のウイルスによって起こる感染症の予防的又は治療的処置において使用するための殺ウイルス剤としてのキシボルノールであって、当該ウイルスがヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス、ヒトコロナウイルス、及びそれらの組み合わせの少なくとも1つを含む、キシボルノール。
  2. 前記ヒトアデノウイルスがヒトアデノウイルス5である、請求項1に記載の使用のためのキシボルノール。
  3. 前記1又はそれ以上のウイルスによって起こる感染症が、かぜ、口腔疾患、又は上気道の疾患である、請求項1又は2に記載の使用のためのキシボルノール。
  4. 前記かぜ、口腔疾患、又は上気道の疾患が、扁桃腺炎、咽頭炎(pharyngitis)、咽頭炎(laryngitis)、又はアンギーナである、請求項3に記載の使用のためのキシボルノール。
  5. 前記キシボルノールが、経口的、鼻、鼻腔内、舌下、口内、筋肉内、静脈内、経皮的、皮下的、局所的、直腸的、又は眼の投与経路によって投与される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用のためのキシボルノール。
  6. 前記キシボルノールが、経口投与経路によって投与される、請求項5に記載の使用のためのキシボルノール。
  7. 前記キシボルノールが、15〜56mg/日、好ましくは18〜48mg/日、より好ましくは24〜36mg/日の投薬量で投与される、請求項6に記載の使用のためのキシボルノール。
  8. 前記キシボルノールが、最大10mgのキシボルノール、好ましくは4〜8mgのキシボルノール、より好ましくは5〜7mgのキシボルノール、更により好ましくは6mgのキシボルノールを含む単位剤形の形態である、請求項6又は7に記載の使用のためのキシボルノール。
  9. 前記単位剤形が、3〜8回/日、より好ましくは4〜6回/日で投与され、各回が、1〜9単位剤形、好ましくは1〜5単位剤形、より好ましくは1〜2単位剤形、更により好ましくは1単位剤形の投与を含む、請求項8に記載の使用のためのキシボルノール。
  10. 1又はそれ以上のウイルスによって起こる感染症の予防的又は治療的処置において使用するための、キシボルノール及び薬学的に許容される賦形剤を含む殺ウイルス性医薬組成物であって、前記ウイルスが、ヒトアデノウイルス、ヒトリノウイルス、ヒトコロナウイルス、及びそれらの組み合わせの少なくとも1つを含む、殺ウイルス性医薬組成物。
  11. 前記ヒトアデノウイルスがヒトアデノウイルス5である、請求項10に記載の使用のための殺ウイルス性医薬組成物。
  12. 前記1又はそれ以上のウイルスによって起こる感染症が、かぜ、口腔疾患、又は上気道の疾患である、請求項10又は11に記載の使用のための殺ウイルス性医薬組成物。
  13. 前記かぜ、口腔疾患、又は上気道の疾患が、扁桃腺炎、咽頭炎(pharyngitis)、咽頭炎(laryngitis)、又はアンギーナである、請求項12に記載の使用のための殺ウイルス性医薬組成物。
  14. 前記組成物が、マウスウオッシュ、スプレー、口内分散性固体調製物、チューインガム、シロップ、キャンディ、ゲル、ペースト、点眼液、カプセル、マイクロカプセル、錠剤、ミニ錠剤、マイクロ錠剤、ペレット、多粒子、微粒化粒子、ピル、粉末、顆粒、マイクロ顆粒、座薬、ローション、軟膏、チンキ、又はクリームである、請求項10〜13のいずれか1項に記載の使用のための殺ウイルス性医薬組成物。
  15. 前記組成物が、最大10gのキシボルノール、好ましくは1〜7gのキシボルノール、より好ましくは3gのキシボルノールを含む、請求項10〜14のいずれか1項に記載の使用のための殺ウイルス性医薬組成物。
  16. 前記組成物の体積に関して、最大15重量%のキシボルノール、好ましくは最大10重量%のキシボルノール、より好ましくは最大3重量%のキシボルノールを含む、請求項10〜15のいずれか1項に記載の使用のための殺ウイルス性医薬組成物。
  17. 前記組成物が単位剤形で投与され、各単位剤形が、最大10mgのキシボルノール、好ましくは4〜8mgのキシボルノール、より好ましくは5〜7mgのキシボルノール、更により好ましくは6mgのキシボルノールを含む、請求項10〜16のいずれか1項に記載の使用のための殺ウイルス性医薬組成物。
  18. 前記組成物の単位剤形が、3〜8回/日、より好ましくは4〜6回/日で投与され、各回が、1〜9単位剤形、好ましくは1〜5単位剤形、より好ましくは1〜2単位剤形、更により好ましくは1単位剤形の投与を含む、請求項17に記載の使用のための殺ウイルス性医薬組成物。
  19. 前記組成物が、経口的、鼻、鼻腔内、舌下、口内、筋肉内、静脈内、経皮的、皮下的、局所的、直腸的、又は眼の投与経路によって投与される、請求項10〜18のいずれか1項に記載の使用のための殺ウイルス性医薬組成物。
  20. 前記組成物が経口投与経路によって投与される、請求項19に記載の使用のための殺ウイルス性医薬組成物。
  21. 前記組成物が、液体、懸濁液又はエマルジョンの形態で、経口投与経路によって投与される、請求項20に記載の使用のための殺ウイルス性医薬組成物。
  22. 前記組成物が、スプレー又はマウスウオッシュとして、好ましくはスプレーとして処方される、請求項21に記載の使用のための殺ウイルス性医薬組成物。
  23. 前記組成物が経口投与経路によって投与され、液体、懸濁液又はエマルジョンの形態であり、好ましくはスプレー又はマウスウオッシュとして処方され、当該医薬組成物の100mL当たり最大10gのキシボルノール、好ましくは1〜7gのキシボルノール、より好ましくは3gのキシボルノールを含む、請求項10〜22のいずれか1項に記載の使用のための殺ウイルス性医薬組成物。
  24. 前記組成物が経口投与経路によって投与され、懸濁液の形態であり、スプレーとして処方され、当該医薬組成物の100mL当たり最大10gのキシボルノール、好ましくは1〜7gのキシボルノール、より好ましくは3gのキシボルノールを含む、請求項10〜23のいずれか1項に記載の使用のための殺ウイルス性医薬組成物。
  25. 前記組成物が、懸濁液の形態であり、スプレーとして処方され、当該医薬組成物の100mL当たり3gのキシボルノールを含み、4〜6回/日の経口経路によって投与される、請求項24に記載の使用のための殺ウイルス性医薬組成物。
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