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入力ビームの位相を決定する方法
本発明は、入力ビームの少なくとも1つの位相を決定する方法であって、参照光線無しに実行される方法に関する。この方法は、干渉計又は干渉計システムによって実行可能である。この方法は、オブジェクトのホログラフィック画像に対して使用可能である。
干渉計システム又は干渉計は、この場合に以下では、干渉法による測定が可能となる装置、物の設定・配置(セットアップ)、及び/又は、構造を意味するようにして理解され得る。この装置、このセットアップ、又は、この構造が既に干渉法による測定を実行していることが絶対的に必要ではない。公知の干渉計は、例えば、マイケルソン干渉計、マッハ・ツェンダー干渉計、サニャック干渉計、又は、ファブリ・ペロー干渉計である。この出願の方法において使用されるすべての干渉計は共通に、少なくとも2つのビームが存在するとしてもよい。さらに、この出願の方法において使用されるすべての干渉計は共通に、入力ビームから少なくとも2つのビームを生成する少なくとも1つのビームスプリッタが存在するとしてもよい。干渉計アームは、空間的に分離しているか、又は重複していてもよい。
複数の場の干渉によって生成される強度のばらつきは、特にインターフェログラムと呼ばれる。特に、インターフェログラムは、強度のパターンであり得る。「ホログラフィック画像」および「ホログラフィー」という用語は、この場合に以下では、干渉法による技術を参照し得る。当該技術は、波面の振幅および位相の情報が、格納され、再構築され、及び/又は、測定されることを可能とし、ホログラムが生成されることを可能とする。この場合に以下では、ホログラムは、位相の画像の取得、特に全般的な取得である。例えば、ホログラムは、1又はそれ以上のインターフェログラムによって形成される。ホログラムを生成することは、多数のインターフェログラムのさらなる物理的なステップ及び/又は処理を必要とし得る。ホログラムの生成は、物理的に、例えば、干渉法による板によって生じ得る。あるいは、ホログラムの生成は、デジタル処理で、例えば、インターフェログラムのデジタル処理による格納およびデジタル処理による再構築によって生じ得る。いわゆるデジタルホログラフィーの場合には、ホログラムはデジタル処理によって格納される。さらに、「ホログラフィックカメラ」という用語は、この場合に以下では、入射場、特に光場の位相及び/又は振幅を測定するのに適した装置を参照し得る。
従来の干渉計および干渉法による測定システム若しくはカメラの場合には、非回折及び/又は非反射の参照光線、特に外部の参照光線が使用される。外部の参照光線の場合、例えば、ビーム源、オブジェクト及び/又はさらなる測定装置等の測定のセットアップの空間的条件は、参照光線を提供するために適切でなければならない。そうでなければ、測定が実行できないためである。
本発明の目的は、参照光線無しに入力ビームの位相を決定することを可能とする方法を提供することである。本発明のさらなる目的は、参照光線無しに2つの知られていない場の間の干渉を、当該場のうち少なくとも1つの場がプロセス内で決定されるような方法で評価することを可能とする方法を提供することである。この目的は、請求項1に記載された方法によって達成される。従属項は、本発明のさらなる実施形態を規定する。
入力ビームの位相を決定する方法が提供される。例えば、位相を決定することによってオブジェクトの3次元構造を測定することが可能である。3次元構造は、オブジェクトの面構造及び/又は3次元形状であってもよい。位相を決定することによって、特に3次元オブジェクトのホログラフィック画像を生成することが代替的若しくは追加的に可能である。例えば、この方法は、ホログラフィックカメラにおいてホログラムを生成するのに使用可能である。この方法は、物理的に、及び/又は、デジタル処理によって実装可能である。「物理的」は、この場合に以下では、物理的セットアップおよび測定によって実行される方法を参照する。「デジタル処理」は、この場合に以下では、コンピュータによる方法、及び/又は、シミュレーションに基づく方法を参照する。デジタル処理による実装では、この方法は、線形的、及び/又は、純粋に解析的であり得る。言い換えれば、デジタル処理による方法は、特に線形方程式の解析的解決方法のみを必要としてもよい。
以下では、「場」は、ビームに対応してもよい。この場合に以下では、「ビーム」は特に、伝播方向に沿って伝播する電磁的ベクトル場を使用するものとして記述され得る。代替的に、ベクトル場は、中性子場のような粒子場であることも可能である。例えば、ビームは、ガウシアンビームである。このビームは、横方向の、特にビームに対して直交する方向の2次元断面を有する。この場合に以下では、z方向は空間内における伝播方向であり得、当該断面はxおよびy方向によって及び得る。ビームは複数の光線からなり、各光線は、数学的意味において伝播方向に沿った断面の点の伝播を記述する。ビームはまた、デジタルビームであり得、物理的ビームの対応する物理的特性は、当該デジタルビームにおいてシミュレーション及び/又は計算によって達成可能である。
ビームは特に、絶対値の二乗が強度に対応する複素振幅を有してもよい。複数振幅Aに対して、以下の式、すなわち、A=|A|・exp(iX)が適用されてもよい。ここで、|A|は複素振幅の絶対値であり、Xは位相である。以下、特に明示しない限り、「振幅」という用語は、複素振幅の絶対値を意味するものとして理解される。複素振幅は全般的に、位置の関数であってもよい。複素振幅、およびその強度及び/又は位相は、ビームに沿って、特にビームの断面に沿って変化することがある。複素振幅がビームの伝播方向に沿って変化することもある。言い換えると、伝播方向に沿って固定点でビームは、断面において、2次元の複素振幅、又は2次元の強度及び位相を有する。1つの断面の複素振幅が知られている場合、さらなる断面に対する複素振幅を計算することが可能であるときもある。例えば、このことは、ヘルムホルツ方程式を解くことによって、及び/又は、ホイヘンス、レイリーおよびゾンマーフェルトの伝播理論を使用することによって実行可能である。この方法は、伝播(プロパゲーション)と呼ばれる。伝播の数学的表現は、伝播イメージングによって行い得る。
例えば、ビームを記述するベクトル場は、振幅の項と位相の項に分割されることがある。さらに、ビームは、当該ビームの時間振動を記述する少なくとも1つの周波数を有する。当該周波数は、ビームの光線の波長に対応する。特に、ビームは複数の周波数を有することが可能である。例えば、ビームはその場合、ポリクロマティック(多色)場である。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、位相を有する入力ビームが提供される。入力ビームは、それぞれ位相を有する複数の入力光線を含む。この場合に以下では、入力ビームの位相は、入力光線のすべての位相のセットであることがある。代替的に、入力ビームの位相は、複数の入力光線の位相のうち一部の位相のみを含むことがある。入力ビームは、入力ビームの対称の軸を形成可能な中心光線を有してもよい。例えば、入力ビームは特に電磁的ベクトル場であるか、入力ビームはベクトル場を使用して記述可能である。入力ビームは、空間的にコヒーレント及び/又は準コヒーレントであってもよい。入力ビームが単色又は多色レーザ光を含み、若しくは当該レーザ光により形成されることが可能である。単色レーザ光は、当該レーザ光の強度が最大となる単一の中心周波数を有してもよい。多色レーザ光は、複数の強度最大値、及び/又は強度の安定状態を有してもよい。例えば、入力ビームを提供するために、レーザ光がオブジェクトにおいて反射され、その反射光が入力ビームを形成してもよい。その場合、位相は、当該オブジェクトの3次元構造についての情報を含み得る。
この場合に以下では、「空間的コヒーレント」である場は、入力面の2つの任意の点に対して、第1の時刻tでの場が第2の時刻t’での場との間で、相互干渉、及び/若しくは、相互コヒーレンス、又は、相関を示すことが可能であるという特性を有してもよい。例えば、干渉計におけるこの干渉及び/又はコヒーレンスを、2つの時刻での場を重複させることによって測定することが可能である。第1の時刻と第2時刻の間の差は、光源から入力面における干渉点までの場の異なる移動回数に対応してもよい。
干渉計システムが、この方法の少なくとも一実施形態に従って提供される。この干渉計システムは、ビームスプリッタおよびビームコンバイナを有する光学システムを含む。この光学システムは、レンズ、ミラー、回折の、つまり偏向光学要素(DOE)、及び/又は、遅延板等の光学コンポーネントをさらに備えることもでき、あるいは、そのような光学コンポーネントから構成することができる。回折光学要素において、2つのビームを、異なる回折次数及び/又は回折モードを介して1つにすることができる。ビームスプリッタは特に、湾曲面を備え得る。ビームスプリッタ及び/又はビームコンバイナは、例えば、90/10又は50/50のビームスプリッタであり得る。この光学システムは、第1の干渉計アームと第2の干渉計アームを提供するように構成される。ビームスプリッタの出力は、好適には、2つの干渉計アームの各々に対応する。各干渉計アームは追加の光学要素を備えてもよい。この2つの干渉計アームは、空間的に重複し得る。
干渉計システムはさらに検出面を備える。検出面は、検出器の検出平面の一部分であり得る。特に、検出面は、この方法に含まれる検出平面の当該部分である。検出器は好ましくは、入射ビーム又は入射場の強度を測定し、それを例えば電圧及び/又は電流等の測定信号に変換するように構成される。強度は好ましくは、空間分解能によって測定される。言い換えると、検出器は、2次元においてビームの強度を測定するように構成されてもよい。強度パターン又は強度画像は、インターフェログラムと呼ばれる。検出器又は検出面は、測定するための、及び/又は、測定された画像を格納するための物理的デバイスであり得る。例えば、検出面又は検出器は、写真フィルム及び/又はホログラフィック記録デバイスを含む。結果として、ホログラムを物理的に生成することができる。インターフェログラムのデジタル処理による評価の場合、ホログラムもまた、デジタル処理によって生成され得る。
さらに、検出器は、スペクトル分解される方法で強度を測定するように構成されてもよい。測定信号は、特に、干渉ビームのスペクトルのフーリエ変換に対応し得る。検出器又は検出面は、入射ビームの端部も測定されるように設計されることが好ましい。
検出面は、ピクセル(画素)のインデックス作成に対応可能なピクセルグリッドを備え得る。例えば、検出面は、第1インデックスによって索引が作成される水平ピクセルと、第2インデックスによって索引が作成される垂直ピクセルと、を有する。検出器は、CCDセンサ、CMOSセンサ、及び/又は、アクティブピクセルセンサ(APS)を有してもよい。検出器は好ましくは、上述したセンサの2次元の配置又は配列を有する。検出面は特に、測定点としてのピクセルを有し得る。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、この方法は、ビームスプリッタを使用して、入力ビームを主ビームと比較用ビームとに分割することを含む。この分割は、各入力ビームが主ビームの主光線と比較用ビームの比較用光線に分割されるような方法で生ずる。この場合、主光線と比較用光線は、各入力ビームに明確に割り当てられる。さらに、入力ビームは、各主光線と各比較用光線とに明確に割り当てられ得る。各主光線と各比較用光線は、それぞれ1つの位相を有してもよい。各主光線と各比較用光線の位相は、主光線と比較用光線に割り当てられた入力ビームの位相に対応してもよい。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、この方法は、第1の干渉計アームに沿って主ビームを、第2の干渉計アームに沿って比較用ビームを伝播することを含む。第1の干渉計アームおよび第2の干渉計アームを通過した伝播の後、主ビームおよび比較用ビームは、伝播主ビームおよび伝播比較用ビームとして存在する。2つの干渉計アームに沿った伝播は異なることがある。例えば、伝播主ビーム又は伝播比較用ビームは、主ビームおよび比較用ビームと比較して、位相オフセット、位相回転、振幅低下、及び/又は、コリメーション等の全般的な光学イメージングを含む。このことは、異なって設計された干渉計アームを提供することによって可能とすることができる。
第1の干渉計アームは、少なくとも1つの第1の光学要素を備えてもよい。さらに、第2の干渉計アームは、少なくとも1つの第2の光学要素を備えてもよい。当該少なくとも1つの第1および第2の光学要素は、光学システムの一部であってもよい。この場合に以下では、光学要素は、主ビーム又は比較用ビームにおける変化をもたらす光学システムの1つのコンポーネントである。この光学要素は、伝播主ビームおよび伝播比較用ビームが同一ではない、及び/又は、グローバル位相の例外を伴って同一ではない。
第1の干渉計アームは第1の光路長を有してよく、第2の干渉計アームは第1の光路長とは異なる第2の光路長を有してもよい。2つの干渉計アームのうち1つの干渉計アームに沿った光路長は、この場合に以下では、特に伝播イメージングの決定のために、光学要素として考慮されてもよい。例えば、2つの干渉計アームのうち少なくとも1つは、ダブプリズムと、少なくとも1つのレンズと、凹/凸ミラー、及び/又は、回折光学要素を有する。複数の光学要素は、互いに結合されてもよい。例えば、この方法のいくつかの実施形態では、2つの干渉計アームは、異なる長さ、異なるレンズ、及び/又は、異なる数のレンズを備えてもよい。
この方法の少なくとも1つの実施形態によれば、この方法は、伝播主ビームと伝播比較用ビームに重ね合わせ、干渉ビームを形成することを含む。重ね合わせは、ビームコンバイナを使用して実行される。ビームコンバイナは、例えば、プリズム、部分的反射ミラー、及び/又は、ダイクロイックビームコンバイナであり得る。さらに、ビームコンバイナは、回折光学要素を含むか、回折光学要素であり得る。伝播主ビームと伝播比較用ビームが、90度とは異なることがある斜めの入射を介して検出面のような共通の面上で干渉するように、ビームコンバイナを構成することが可能である。
干渉ビームは、複数の干渉光線を含む。干渉光線は特に、伝播主ビームの主光線と伝播比較用ビームの比較用光線とのポイントごとの重ね合わせである。この場合に以下では、少なくとも2つの光線の「重ね合わせ」は、空間領域において、異なる伝播方向を有する光線同士が重複することを意味してもよい。さらに、「ポイントごとの重ね合わせ」は、この場合に以下では、重ね合わせられた光線同士が、空間領域となり得るポイントで干渉することを意味してもよい。
好適な実施形態では、干渉ビームの干渉光線の少なくとも一部がそれぞれ、入力ビームの第1の入力光線に割り当てられた伝播主ビームの主光線と、第1の入力光線とは異なる、入力ビームの第2の入力光線に割り当てられた伝播比較用ビームの比較用光線との重ね合わせであるようにして、主ビームの第1の干渉計アームに沿った伝播、および、比較用ビームの第2の干渉計アームに沿った伝播が生ずる。好適には、ほとんどすべての干渉光線が、特に好適には各干渉光線が、各ケースにおいて、入力ビームの第1の入力光線に割り当てられた伝播主ビームの主光線と、第1の入力光線とは異なる、入力ビームの第2の入力光線に割り当てられた伝播比較用ビームの比較用光線との重ね合わせであるようにして、伝播が生ずる。
この場合に以下では、「ほとんどすべての」という用語は特に、特性を備えた光線と特性を備えていない光線とが両方存在することを意味してもよい。特に、「ほとんどすべての」という用語は、干渉光線の少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%が、第1の入力光線に割り当てられた主光線と第2の入力光線に割り当てられた比較用光線の重ね合わせである上述した特性を有することを意味する。
特に、すべての干渉光線は、単一の干渉光線の例外を伴って上述した特性を備え得る。この単一の干渉構成は、干渉ビームの中心光線であり得る。当該中心光線は、入力光線から特に生成されない。
そのため、伝播は、ほとんどすべての干渉光線が2つの異なる2つの入力光線の各々を重ね合わせであるようにして発生し得る。このことは、例えば、主ビームと比較して比較用ビームの少なくとも一部の回転及び/又は変位によって生じることがある。
特に参照光線の一部分のみが上述した特性を有する場合において、比較用ビームの参照光線のさらなる部分、好ましくは、比較用ビームの全ての他の参照光線が、入力ビームの第1の入力光線に割り当てられた伝播主ビームの主光線と、第1の入力光線と同一の、入力ビームの第2の入力光線に割り当てられた伝播比較用ビームの比較用光線と、の重ね合わせであるということがあり得る。例えば、ほとんどすべての干渉光線は異なる入力光線の重ね合わせであるという特性を有し、残りの干渉光線は同一の入力光線の重ね合わせであるという特性を有している。
好適には、主光線と比較用光線は、全単射的に各干渉光線に割り当てられる。主光線は、入力ビームの第1の入力光線に、特に如何なる入力光線にも割り当てられる。比較用光線は、特に第1の入力光線とは異なる、入力ビームの第2の入力光線に割り当てられる。干渉ビームはさらに、伝播主ビームの単一の中心光線と伝播比較用ビームの単一の中心光線の特にポイントごとの重ね合わせである単一の中心光線を備えてもよい。各中心光線は、入力ビームの単一の中心光線に割り当てられている。言い換えれば、入力ビームの中心光線は、特に入力光線の一部ではなく、光学システムによって自身にイメージングされる。
特に、第1の入力光線は第1の位相を有し、第2の入力光線は第2の位相を有する。第1の入力光線に関連付けられる主光線はまた、当該第1の位相を備え得る。さらに、第2の入力光線に関連付けられる比較用光線はまた、当該第2の位相を有してもよい。第1の位相は、第2の位相と異なることがある。言い換えれば、ここで記載される方法においては、入力ビームは、第1に2つのビーム(主ビームおよび比較用ビーム)に分割される。この2つのビームは次いで、異なる位相を備えた異なる入力ビームが干渉するような方法で重ね合わせられる。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、ホログラムが作成される。この目的のために、干渉ビームは、検出面に伝播される。言い換えれば、検出面には、干渉ビームが照射させられる。特に、干渉パターンが検出面上に生成される。干渉パターンを測定することによって、少なくとも1つのインターフェログラムが生成され、あるいは、干渉パターンが少なくとも1つのインターフェログラムに対応する。ホログラムは、少なくとも1つのインターフェログラムで形成される。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、当該方法は、光学システムの伝播イメージングを決定することを備える。伝播イメージングは、伝播主ビームの伝播比較用ビームへの伝播を記述する。言い換えれば、伝播イメージングは、伝播主ビームの逆伝播(backpropagated)主ビームへの逆伝播、さらには逆伝播入力ビームへの逆伝播と、それに続く、逆伝播入力ビームの比較用ビームへの伝播、さらには伝播比較用ビームへの伝播と、に相当する。逆伝播された主ビームと逆伝播された入力ビームは、好ましくは主ビームと入力ビームである。伝播イメージングは、特に、光学システムの少なくとも一部によってなされる入力ビームの変化を記述する。
特に、伝播イメージングは、全単射のイメージングを表してもよい。当該イメージングは、近似的にユニタリーであってもよい。この特性は、例えば、許容可能な入力ビームを、影(いわゆるケラレ)無しに干渉計を通して通過するビームに限定することによって達成可能である。この場合に以下では、ケラレは、側面の影、及び/又は、ビームの遮断である。著しいケラレが防止される好適な光学システムが、例えば、図面に関連して説明される。
例えば、伝播イメージングは、プロパゲータ行列によって表されてもよい。伝播イメージングは、E2=U・E1という式により簡易な方法で表現することが可能である。ここで、Uはプロパゲータ行列であり、E1は伝播主ビーム、すなわち、第1の干渉計アームにおける場であり、E2は伝播比較用ビーム、すなわち、第2の干渉計アームにおける場である。
プロパゲータ行列は、特に、可逆であるように構成可能である。可逆な行列は、この場合に以下では、その逆行列が解析的な方法、及び/又は、数学上の方法で決定可能となる行列である。例えば、位置空間におけるプロパゲータ行列の一要素は、検出面の所定のピクセル解像度に対して、第1のインデックスuと第2のインデックスvを備えた検出面の主ビームのピクセルが、第1のインデックスmと第2のインデックスnを備えた検出面のピクセルにおいて比較用ビームに如何にして変換されるかを示す。ここで、uとmは、vとn同様に、異なる値を有する。
光学システムが提供可能であり、伝播イメージングが複数の累積的なステップで決定可能である。特に、光学システムを通して伝播が可逆なプロパゲータ行列によって記述可能であるような方法で、光学システムを提供することが必要となることがある。実用的な適用可能性に対し、プロパゲータ行列が単位行列とは相当に異なるが必要となることもある。これは、単位行列から十分に逸脱していないプロパゲータ行列は、外乱および評価ユニットの有限の量子化精度(例えば、8ビット、12ビット、14ビット、16ビット)のために単位行列と同様に振る舞い、解決方法において予想できない問題を引き起こすことがあり得るためである。
伝播イメージングを決定するために、ヘルムホルツ方程式の解法、及び/又は、ホイヘンス、レイリー、又はゾンマーフェルトに従った回折プロパゲータが使用可能である。フーリエ光学の方法に係る伝播イメージングにおいては、干渉計アームにおける複雑な実装が考慮され得る。例えば、プリズム、レンズ、又は、回折の、つまり偏向光学要素(DOE)が伝播イメージングによって記述可能である。伝播イメージングを決定する可能性は、例えば、「フーリエ光学と画像(Fourier Optics and Imaging)」(第9章;Okan K. Ersoy, Wiley Interscience 2007)および「フーリエ光学への導入(Introduction to Fourier Optics)」(第5章;Joseph W. Goodman, McGraw Hill 1998, 2nd edition)において説明されている。伝播イメージングのモデリングの詳細な説明は、この明細書において後に行われる。
本発明の1つの発見はとりわけ、位相の決定を主ビームの場に対する線形の問題に落とし込む伝播イメージングを提供可能であるということである。このことに対する必要不可欠な条件は、ホログラムの知識とホログラムを読み出す方法である。さらに、主ビームと比較用ビームの振幅は、独立した測定から知ること可能である。主ビームと比較用ビームの関係は、伝播
イメージングによって記述される。当該伝播イメージングは、干渉計の特性である。そのため、干渉することになる2つの場、すなわち、主ビームと比較用ビームは、互いから独立ではない。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、当該方法は、試験ビームを提供することを含む。試験ビームは、例えばガウシアンビームのような物理的なビームであり得る。代替的に、あるいは追加的に、試験ビームを少なくとも部分的にはデジタル処理によって形成することも可能である。試験ビームは好ましくは、完全にデジタル処理によって構成される。その場合、例えば、試験ビームは、方程式のシステムの解決方法の少なくとも一部である。試験ビームは試験用位相を有する。試験用位相は好ましくは公知のものである。この方法はさらに、試験ビームの少なくとも一部分によってホログラムを読み出して第1のビームを生成することと、試験ビームの少なくとも一部分に伝播イメージングを適用して第2のビームを発生させることとを含む。例えば、試験ビームの各部分は、ビームスプリッタによって試験ビームを第1の部分と第2の部分に分割することによって提供される。伝播イメージングは、物理的に適用されてもよい。伝播イメージングは、好ましくはデジタル処理によって、すなわち、演算及び/又はシミュレーションによって適用される。この場合に以下では、「ホログラムを読み出すこと」は、新しいビーム、この場合では第1のビームが、所定のビームからホログラム上で物理的な、及び/又は、デジタル処理による散乱処理を行うことによって生成されることを意味する。好適には、主ビームから試験ビームを用いて読み出すことによって比較用ビームを生成することが可能である。
読み出す方法は、ホログラムの生成に密接に関連され得る。例えば、ホログラムは、インターフェログラムの強度画像として生成されてもよい。この場合において、ホログラムは、干渉ビームの強度場のすべての項を含み得る。この場合、読み出すことは、望まれていない物理的なゴースト画像を抑圧するのに適することが必要なことがある。このタイプのゴースト画像は、「双子問題(twin problem)」という用語によっても参照される。当該画像は、ホログラフィーのアプリケーションにおいて、通常望ましくない2つの画像であり得る。例えばホログラムがデジタル処理によって生成されるならば、読み出すことは、デジタル処理とすることができる。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、第1の干渉計アームに沿った主ビームの伝播、および、第2の干渉計アームに沿った比較用ビームの伝播(ステップdに対応する)は、干渉ビームの干渉光線、特に正確には1つの干渉光線が、入力ビームの第1の入力光線に割り当てられる伝播主ビームの主光線と、第1の入力光線と同一の、入力ビームの第2の入力光線に割り当てられる伝播比較用ビームの比較用光線と重ね合わせであるようにして生ずる。そのため、干渉光線、特に正確には1つの干渉光線は、同一の入力光線に割り当てられる2つの光線の重ね合わせである。この光線は特に、干渉ビームの中心光線である。他の干渉光線はすべて、異なる入力光線の割り当てられる2つの光線の重ね合わせであり得る。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、この方法は、第1のビームと第2のビームの比較を含む。特に、2つのビームの位相が比較される。特に任意の試験ビームの提供、第1および第2のビームの生成、および、第1および第2のビームの比較は、第1ビームおよび第2ビームが局所の強度差及び/又はグローバル位相(絶対位相)を例外として実質的に同一となるまで繰り返される。グローバル位相は、好ましくは、位置に依存しない変数である。言い換えれば、このステップは、位相を有する試験ビームによってホログラムを評価すること、又は読むことが、伝播イメージングによる当該試験ビームの伝播と同じ結果をもたらすまで繰り返される。
このステップを繰り返すことは、解析的に、及び/又は、数学的に、固有値方程式を解くことに相当する。この場合において「実質的に同一」とは、製造上の許容限界内で、例えば、ビーム伝播における僅かなずれ、及び/又は、計算上の不正確性によって、2つのビーム間の差が生じ得ることを意味する。そのため、この2つのビームの同一性は、数学的に厳密な意味で理解されるべきではない。局所の強度差は、好ましくは、主ビームの強度、及び/又は、比較用ビームの強度に相当する。仮に当該2つのビームが、強度差と、位置に依存しないグローバル位相との例外を伴って同一であるならば、主ビーム及び比較用ビームは、位相の測定の正確性の限界内において、試験ビームの位相等しい。グローバル位相は、位相整合ファクターに相当する。試験ビームの主ビーム又は比較用ビームに対する位相の同等性は、位置に依存しない任意の定数を例外として適用可能である。
そのため、試験ビームを、主ビーム及び/又は比較用ビームの位相、又は、入力ビームの位相を有する解決のためのビームとして見出す目的で、試験ビームは変化され得る。試験ビームを提供すること、第1ビームおよび第2ビームを生成すること、および、当該2つのビームを比較することは、少なくとも部分的に評価ユニットを使用して実施されてもよい。評価ユニットは、メモリユニットとプロセッサユニットを備え得る。例えば、評価ユニットは、コンピュータを含むか、あるいはコンピュータ自体である。評価ユニットにおいて試験ビームを発生させ、伝播することが可能である。代替的に、あるいは追加的に、評価ユニットは、光学コンポーネントに加えて特に物理的な試験ビームを発生させる物理的なシステムを含むことができる。伝播イメージングは、評価ユニット内に格納する、及び/又は、光学コンポーネントによって実現することができる。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、当該方法は、試験ビームの試験用位相から、入力ビームの位相の少なくとも一部、又は、入力光線の位相の少なくとも一部を決定することを含む。この決定することは、試験ビームの伝播の結果と、試験ビームによってホログラムの読み出しとの比較を含んでもよい。例えば、入力ビームの位相は、試験用位相に相当する。
少なくとも一実施形態によれば、この方法は、参照光線を使用しない。この場合に以下では、参照光線は、固定の位相関係を有する光線である。例えば、出力光線はオブジェクト上で反射され、及び/又は、回折されるが、参照光線は、オブジェクト上で反射されず、及び/又は、回折されないため、入力光線のように、変動可能な位相を持たない。この方法では、入力ビームの異なる入力光線は、入力光線の位相を決定するために互いに重ね合わせられる。ビームスプリッタの上流の、同一の入力ビームを起点とするため、重ね合わせられた光線同士は関係性がある。
この方法において追加のビームを使用することも可能である。特に、追加の複数のビームスプリッタ、及び/又は、マルチパスのビームスプリッタを使用する場合、2つより多くのビームを、干渉ビームを形成するために重ね合わせることが可能である。そのため、2つより多くのビームが使用される干渉計システムは、この方法と併せて使用することも可能である。場の方程式の線形性のために、いくつかのビームは、例えば、いくつかのビームがこの目的のために、特に2グループにおいて組み合わせられてもよい。その場合、この方法は各グループに適用される。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、当該方法は、以下のステップを含む。
a)各々が位相を有する複数の入力光線を備えた入力ビームを提供するステップ
b)検出面を備えた干渉計システムと、第1の干渉計アームと第2の干渉計アームを提供するための光学システムであって少なくとも1つのビームスプリッタと1つのビームコンバイナを備えた光学システムと、を提供するステップ
c)ビームスプリッタを使用して、各入力光線が主ビームの主光線と比較用ビームの比較用光線に分割され、かつ主光線と比較用光線が明確に各入力光線に割り当てるようにして、入力ビームを主ビームと比較用ビームとに分割するステップ
d)第1の干渉計に沿って主ビームを伝播し、第2の干渉計アームに沿って比較用ビームを伝播するステップ
e)ビームコンバイナを用いて、伝播主ビームと伝播比較用ビームを重ね合わせ、複数の干渉光線を有する干渉ビームを形成するステップ
f)検出面上で干渉ビームを伝播することによってホログラムを発生させ、干渉ビームの少なくとも1つの干渉パターンを測定するステップ
g)光学システムの伝播イメージングであって、伝播主ビームの伝播比較用ビームへの伝播を記述する伝播イメージングを決定するステップ
h)試験用位相を備えた試験ビームを提供するステップ
i)試験ビームの少なくとも一部によってホログラムを読み出して第1のビームを発生させ、試験ビームの少なくとも一部に伝播イメージングを適用して第2のビームを発生させるステップ
j)第1のビームと第2のビームを比較するステップ
k)試験ビームの試験用位相から、入力ビームの位相の少なくとも一部を決定するステップ
ここで、
- ステップh)からステップj)は、第1ビームおよび第2ビームが局所の強度差及び/又はグローバル位相を例外として実質的に同一となるまで繰り返される。
- 干渉ビームの複数の干渉光線の少なくとも一部が、入力ビームの第1の入力光線に割り当てられる伝播主ビームの主光線と、入力ビームの第2の入力光線であって第1の入力光線とは異なる第2の入力光線に割り当てられる伝播比較用ビームとの重ね合わせであるようにして、ステップd)における伝播が生ずる。
- この方法は、参照光線を使用しない。
この方法の上記ステップは、如何なる順序で実行してもよい。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、試験ビームは、1セットの複数のビームが伝播イメージングを適用することによって第1のビームに伝播される場合、その複数のビームの中から任意に選択可能である。言い換えれば、試験ビームは、伝播イメージングが試験ビームを他方のビームに変換可能であるようにして設計される。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、この光学システムの第1の干渉計アーム及び/又は第2の干渉計アームは、ビーム回転要素を備える。ビーム回転要素は、例えば、ダブプリズム、レンズシステム、及び/又は、遅延板を備えうるか、又は、ビーム回転要素は、これらのコンポーネントのうち少なくとも1つを備えうる。第1の干渉計アームに沿って主ビームを伝播することは、ビーム回転要素を使用して、伝播方向に沿って延びる回転軸回りに主ビームを回転させることをさらに含む。代替的に、又は追加的に、第2の干渉計アームに沿って比較用ビームを伝播することは、ビーム回転要素を使用して、伝播方向に沿って延びる回転軸回りに比較用ビームを回転させることをさらに含む。当該回転は、回転角をもって生ずる。回転角は、好ましくは、少なくとも170°であり、多くても190°であり、また、好ましくは175°であり、多くても185°であり、特に好ましくは180°である。その場合、ビーム回転要素の上流の場Eein(x,y,z,t)は、例えば、回転させられた場Edreh=Eein(-x,-y,z,t)に変換することができる。この場合には、入力ビームの中心光線は、それ自身にイメージングすることができる。
上記回転が、主ビーム及び/又は比較用ビームの偏光の相対的な回転を引き起こすことが可能である。この偏光の回転は、主ビームのベクトル場の正確なベクトルに対する考察を行うことによって考慮されうる。特に、例えば小さな遅延板等の追加の光学要素によって偏光の回転を補償することが可能である。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、この光学システムの第1の干渉計アーム及び/又は第2の干渉計アームは、少なくとも1つのレンズを備える。当該レンズは、例えば、伝播方向に沿って、及び/又は、当該少なくとも1つのレンズの光学軸に沿って延びる回転軸回りに180°の回転角によって、主ビームの回転、又は比較用ビームの回転を引き起こし得る。主ビーム又は比較用ビームを第1の干渉計アーム又は第2の干渉計アームに沿って伝播することは、上記少なくとも1つのレンズを使用して、主ビーム及び/又は比較用ビームの焦点を合わせること、及び/又は、焦点をぼかすことを含む。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、伝播イメージングを決定することは、第1の伝播イメージングを決定し、第2の伝播イメージングを決定するという追加のステップを含む。第1の伝播イメージングは、ビームスプリッタを通り、かつ第1の干渉計アームに沿った、入力ビームの伝播を記述する。第2の伝播イメージングは、ビームスプリッタを通り、かつ第2の干渉計アームに沿った、入力ビームの伝播を記述する。さらに、第1の伝播イメージングは、例えば、解析的な、及び/又は、数学的な方法によって逆にされる。第1の伝播イメージングの逆と第2の伝播イメージングの積は、伝播イメージングを決定するのに役立つ。
第1および第2の伝播イメージングによる伝播は、E2=U1・EinおよびE2=U2・Einといった方程式を使用する簡易な方法で表現可能である。ここで、U1は第1の伝播イメージングを記述する第1のプロパゲータ行列であり、U2は第2の伝播イメージングを記述する第2のプロパゲータ行列であり、Einは入力ビーム、すなわち、ビームスプリッタの上流の場である。第1および第2の伝播イメージングの詳細な説明および決定は、この出願において後に行われる。伝播イメージングは、第2の伝播イメージングを、第1の伝播イメージングの逆に乗算すること、すなわち、U=U2・U1−1又はその逆によって提供されることが可能である。この場合、特に、入力ビーム、主ビーム、及び/又は、比較用ビームがケラレを有していないということが利用されうる。このことは、検出面上の比較用ビームの場が検出面上の主ビームの場から算出可能であるように、第1および第2の伝播イメージングによる2つのイメージングが組み合わせられることを可能にする。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、干渉計システムは、ビーム源をさらに備える。ビーム源は、複数の初期光線を有し伝播方向に沿って伝播する初期ビームを出射するように構成される。初期ビームは、特に電磁的ベクトル場であってもよい。その場合、初期ビームは、ガウシアンビームとして形成されうる。さらに、初期ビームは、特に平行ビーム(コリメートされたビーム)であってもよい。初期ビームは、好ましくは、コヒーレントであるように構成される。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、外面を有するオブジェクトが提供される。当該オブジェクトは、好ましくは、光学システムが伝播方向においてオブジェクトの下流に配置されるようにして、干渉計システムに対して位置決めされる。さらに、当該オブジェクトは、伝播方向においてビーム源の下流に配置される。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、オブジェクトの少なくとも一部に初期ビームが照射される。この照射は、初期ビームの初期光線の少なくとも一部分がオブジェクトの点で反射されるようにして生ずる。オブジェクトの点は、オブジェクトの外面の部分である。反射によって、初期光線の当該部分は、入力ビームの複数の入力光線に変換される。各入力光線の位相は、入力光線に対して、明確に、特に全単射的に割り当てられる初期光線のうち少なくとも一部の初期光線に対する位相シフトに相当する。言い換えれば、当該位相は、好ましくは、入力光線に割り当てられる初期光線に対する、入力光線の位相シフトである。各入力光線の位相は、特に、オブジェクトの3次元構造についての情報を含む。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、検出面は、ホログラムを格納するように構成される。代替的に、又は追加的に、検出面は、干渉パターンのインターフェログラムを格納するように構成することが可能である。ホログラムは、1又はそれ以上のインターフェログラムから生成される。検出器は、好ましくは、デジタル検出器である。デジタル検出器のデジタルによる測定信号がメモリユニット内に格納される。デジタルのホログラムは、デジタルによる測定信号を処理することによって生成可能である。
代替的に、又は追加的に、検出器は、感光板及び/又はホログラフィック記録装置の部分でありえる。物理的なホログラムはそのような装置から生成可能であるが、それは、参照光線無しにホログラムを読み出すことがここで述べられる方法によって可能であるという特別な特徴をもって可能となる。この方法は、干渉パターン上で比較用ビーム又は主ビームを回折することを含む読み出すことをさらに備え、オブジェクトのホログラフィック画像を再構築する。当該読み出すことは、ホログラムが物理的に、あるいはデジタル処理で存在するか否か次第で、物理的に、又はデジタル処理によって実行可能である。局所の強度の効果、及び/又は、グローバル位相の効果は、この場合に考慮されない。それゆえ、比較用ビーム又は主ビームは、ホログラフィーの適用においては、参照光線の関数を想定することができる。
主ビーム又は比較用ビームによってホログラムを読み出すことは、比較用ビーム又は主ビームにつながり得る。ここで、追加のゴースト画像が生成されうる。ホログラムが生成され、及び/又は、デジタル処理で読み出される程度にまで、ゴースト画像がデジタル処理で、特にデジタルフィルタによって抑圧可能である。例えば感光板に照射することによって、ホログラムが生成され、及び/又は、物理的に読み出されるならば、マスキングまたはフィルタリングによってゴースト画像を抑圧することが必要となることがある。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、干渉パターンから位相を決定することは、以下の追加のステップのうちの少なくとも1つ、好ましくは、すべてのステップを含む。
ステップh1)主ビームのスペクトラムの一部である周波数を選択し、この周波数で干渉パターンを決定すること
ステップh2)伝播主ビームの強度及び/又は振幅を決定すること、及び/又は、検出面上での伝播比較用ビームの強度及び/又は振幅を決定すること
ステップh3)干渉パターンの複素干渉項を決定すること
ステップh4)可能な尺度と、伝播イメージングの決定と複素干渉項の間の全体の位相差とを考慮に入れた複素位相整合ファクターを決定すること
インターフェログラムは、特にデジタル処理によって評価することができる。その場合、複素干渉項は、デジタルのインターフェログラム、及び/又は、デジタルのホログラムに対応する。
ステップh1において、周波数として、入力ビームの中心周波数を使用することが可能である。例えば、入力ビームが特に一時的に、かつ空間的に(擬似)コヒーレント場であり、入力ビームのコヒーレント長が第1及び/又は第2干渉計アームのパス差分よりも長いならば、中心周波数の選択が役立つ。その場合、中心周波数は、入力ビームのスペクトラムの周波数であり得る。その周波数では、入力ビームは、強度の最大値、特に単一の強度の最大値を有する。さらに、十分な周波数選択は、干渉フィルタ、誘電体フィルタ、エタロン、及び/又はファブリ・ペローフィルタのような、複数のビームのうちの少なくとも1つのビームのビームパスにおいて実装されているフィルタによって既に実現されていることがあり得る。その場合、入力ビームは、擬似コヒーレントとみなされてもよい。
ステップh2において、伝播主ビームの強度及び/又は振幅を決定することは、追加の光学要素によって比較用ビーム、又は伝播比較用ビームを遮断することを含む。伝播比較用ビームの強度及び/又は振幅の代替的な、又は追加的な決定は、追加の光学要素による主ビーム、又は伝播主ビームを遮断することを含む。
ステップh3は、特にデジタルのホログラムにおいて必要とされることがある。ホログラムを評価すること、又は入力ビームの位相を決定することは、例えばデジタルの評価ユニットを使用して、デジタル処理によって実行可能である。特に、デジタルのホログラムの評価は、複素の、特に局所干渉項を決定することによって実行可能である。以下、「複素干渉項」、「局所干渉項」、および、「干渉項」という用語は、同義的に用いられる。好ましくは、複素干渉項の決定は、ホログラムのデジタルの生成と等価である。読むことは、特に主ビーム及び/又は比較用ビームの複素振幅によって、複素干渉項のポイントごとの乗算に相当しうる。
複素干渉項(IF)は、好ましくは、伝播主ビーム(E1)の振幅の絶対値、伝播比較用ビーム(E2)の絶対値、および位相ファクターΨの積である。
Figure 2019517679

ここで、位相ファクターΨは、伝播主ビームの位相と伝播比較用ビームの位相の差である。例えば、複素干渉項は、いわゆる搬送波位相法(carrier phase method)によって決定可能である。
複素干渉項IFは、例えば、位相シフト法(phase shifting method)、搬送波位相法、及び/又は、空間位相シフト法(spatial phase shifting method)を使用して決定可能である。これらの方法は、例えば、公開文献である「Handbook of optical Metrology (光計測学ハンドブック)」(第8章、8.5.1章;吉澤徹およびFrancis Group, CRC Press Taylor, 第2版)に記載されている。位相シフト法は、例えば、複素干渉項(ステップh3)と、伝播主ビーム又は伝播比較用ビーム(ステップh2)の振幅及び/又は強度の平行の決定を可能にする。さらに、搬送波位相法は、1回の試み又は測定(いわゆるシングルショット法)によって、複素干渉項の決定を可能にする。位相シフト法および搬送波位相法は、伝播主ビーム又は伝播比較用ビームの強度の決定を可能にする。
ステップh4において、位相整合ファクターの適切な選択によって、正規化を考慮することができる。位相整合ファクターの決定を位相整合における問題に落とし込むことが可能である。かかる問題は、例えば、干渉計アームのパス長が波長の一部分の必要となる正確性をもって知られていないならば、生じうる。この問題は基本的に、十分に既知のキャリブレーションビームを使用したキャリブレーションを通して解決可能である。例えば既知の位相、例えばキャリブレーション測定及び/又は干渉の再構築から既知の位相が、この目的のためにここで記述される方法を使用して再構築することが可能である。位相整合ファクターは、電子焦点法と同様に、再構築の品質が満足するものになるまで変更可能である。代替的に、又は追加的に、この方法の特異値解析(以下では、SVD解析ともいう。SVDは特異値分解を意味する。)が実施可能である。
この方法の少なくとも一実施形態によれば、伝播主ビーム及び/又は伝播比較用ビームの強度及び/又は振幅の決定(ステップh2)と複素干渉項の決定(ステップh3)は、共通の決定方法によって行われる。位相シフト法及び/又は搬送波位相法は、好ましくは、この目的のために適切なものとなっている。この目的のために、予め周波数を選択すること(ステップh1)が必要となることがある。
この光学システムの伝播イメージングを使用して入力ビームの位相を決定する利点は、位相解析のために、異なる光学セットアップ及び/又は光学システムを使用することができる可能性である。この光学システムは、伝播イメージングが上記問題の要求に適合するように選択可能である。
他の利点は、異なる干渉計アーム、特に異なるアーム長を備えた干渉計システムであって、異なる光学要素を備えた干渉計システムを解析し、評価することが可能である点である。この目的のために、大きく近似する必要はない。2つの伝播パス、又は、2つの干渉計アームの間の明確な非対称性は、位相を決定することを促進することがある。そのため、光学システムの適切な設計によって、検出器の単一の測定(いわゆるシングルショットシステム)によって空間位相の測定の可能性がある。この特性が複素干渉項の位相決定と組み合わされたならば、シングルショット法における検出面上の局所位相の位相決定のためのシステムが、外部の参照光線無しに提供可能である。
この方法は、特に、以下に記述する考え方に基づいている。この方法を説明するために以下で述べる数学的モデルは、単に本発明の理解のためのものである。特に、数学的モデルは、この方法の一般的な実装を限定するものとして考慮されるべきではない。仮に、複数のモデルのうちの1つ、及び/又は、以下の数式が不完全であるか、あるいは部分的に誤りであったとしても、この方法の初期に説明された実施形態は、引き続き適用可能である。
この光学システムの入力平面を通して入射する入力ビームは、例えば、この光学システムの開口であってもよく、ベクトル場Ein,s(x,y,z,t)によって記述される。この入力ビームは、2つの場、この場合には、主ビームと比較用ビームに分割され、2つの干渉計アームに沿って伝播される。ここで、sは、例えば偏光等、場のベクトルのインデックス(添え字)であり、x,y,zは空間座標であり、tは時間である。場がいわゆるスカラ近似において記述される、及び/又は、場が非偏光場として記述されるならば、インデックスsは1つの値(s=1)のみをとり、式において抑圧されうる。伝播主ビーム、すなわち第1の干渉計アームにおける第1の場E1、および、伝播比較用ビーム、すなわち第2の干渉計アームにおける第2の場E2は、検出面において干渉する。そのため、測定される干渉は、場E1,E2の関数である。
フーリエ解析によれば、場E、特に場Ein,E1およびE2は、異なる周波数ωi(ωi>0)の場の成分による和として表現されうる。ここで、iはインデックスである。
Figure 2019517679

(Born/Wolf,「光学の原理」(principles of Optics),10.2章;ケンブリッジ大学プレス,第7版も参照)
和の中に現れる関数
Figure 2019517679

は、ωiのフーリエ級数のローカル展開計数(local expansion coefficients)であり、複素関数である。この関数は、以下のようにして表すことができる。
Figure 2019517679
E1とE2の間の干渉の領域における強度のスペクトル分布、すなわち、検出面によって決定される特にデジタルのインターフェログラムは、以下では、
Figure 2019517679

として参照される。そして、以下について当てはまる。
Figure 2019517679
ここで、式の第2部分では明確性のためにインデックスが省略されている。特にこの場合には、ホログラムが、インターフェログラムの強度画像として専ら生成されることが想定される。言い換えれば、ホログラムは、強度場
Figure 2019517679

のすべての項を含む。そのため、特にスペクトルにより分解される方法で測定されるインターフェログラムは、伝播主ビームと伝播比較用ビームの各干渉および2つのビームの振幅の混在した項からなる。式(1)の最後の項は、いわゆる複素の局所干渉項として以下のように表される。
Figure 2019517679
干渉項は特に、デジタルのホログラムでありえる。ここで、Ψs(x,y,z,ωi):=Φ1s(x,y,z,ωi)-Φ2s(x,y,z,ωi)であり、φ1は主光線の位相、φ2は比較用光線の位相である。主光線の位相は第1の入力光線の位相に相当し、比較用光線の位相は第2の入力光線の位相に相当する。そのため、局所干渉項は、入力光線の異なる位相からの干渉からなる。
式(1)又は式(2)における伝播比較用ビームE1が、伝播主ビームにのみ依存する関数U(E1)に置き換えられたならば、干渉画像IIF,sはE1のみの関数となる。干渉計のセットアップの知識を使用するとともに、ヘルムホルツ方程式の解法、又は、ホイヘンス、レイリー、及びゾンマーフェルトの伝播理論等の、線形の、特に電磁界の場の方程式を使用して、異なる位置での場の位相、特に干渉計の前の、若しくは干渉計における場の位相は、場の伝播方法によって干渉する場の一つから計算可能である。特に、所定の条件下では、検出面上の第2の場E2は、検出面上の第1の場E1から(いわゆる伝播イメージングUによって)計算可能である。当該伝播は線形である、すなわち、検出面上の場は場の線形関数Uである。この点は、以下でより詳細に説明される。
式(2)によれば、IFの複素位相Ψは、定義された位置の関数である。位相シフト法、又は搬送波位相法等の公知の方法によって干渉項の複素位相を測定することが可能である。そのため、局所干渉項の振幅|E1|,|E2|及び/又は複素位相Ψは、例えば、検出面上の点、および、入力ビームの各使用周波数に対して先に行った測定から知ることができる。複素位相Ψ=φ1−φ2は、主ビームおよび比較用ビームの位相差を特定するが、それは、φ1およびφ2の個々の寄与の分解能に対する直接的な方法を提供することはなく行われる。
いくつかの測定の状況では、干渉項の振幅とその絶対値が倍率でのみわかるということがあり得る。例えば、以下の式が成り立つように、位置に依存しない固定の位相整合ファクターf(ω)により各周波数ωiに対して|E1|2と|IF|の間で異なる倍率でわかる、ということがありえる。
Figure 2019517679
位相整合ファクターは、伝播イメージングおよび複素干渉項の決定においてパラメータの中に組み込まれてもよい。このことは、位相整合ファクターが、数学的モデルにおいて明示的に現れないことを可能にする。以下の表現では、位相整合ファクターは、できる限り明示的に示される。位相整合ファクターは、この出願の他のポイントにおいて「位置に独立な位相ファクター」ともいう。
さらに、伝播主ビームE1の伝播比較用ビームE2への伝播は、干渉計のセットアップから伝播イメージングUによって既知である。この伝播は、以下のように数学的に定義可能である。
Figure 2019517679

この場合、u,vおよびm,nは、検出面上の適切なインデックスであり、m=1…M,n=1…N,u=1…N,v=1…Vである。ここで、M,N,U,Vは自然数である。xmn,ymn,zmn,xuv,yuv,zuvは、検出面上の点である。好適には、u,vおよびm,nに対して同一の分解能が使用される。インデックスsおよびtは、偏光に対応する。
以下、インデックスiは、周波数ωiに対して抑圧される。ここで、周波数ωは、周波数スペクトラムIFに現れる複数の周波数のセットからの周波数である。さらに、以下の短縮形が導入される。
Figure 2019517679
伝播イメージング(式(3))と位相整合ファクターを考慮に入れることは、局所干渉項に対して以下の式を導く。
Figure 2019517679
式(5)の複素共役に主ビームを記述する場E1を乗算することで、結果として条件方程式に対する以下の変換となる。
Figure 2019517679
ここで、主ビームの振幅である|E1|、主ビームの強度である|E1|2、局所干渉項IFの複素共役、および、伝播イメージングUは、独立した測定により既知である。ファクターf(ω)は位相ファクターであり、特に如何なる位相ファクターでもある。そのため、この式は、複素振幅|E1|に独立の如何なる周波数ωに対しても解くことができる。
結果的に、入力ビームの位相の決定は、予め定義された検出面における、すべてのm,nに対する条件方程式(6)の線形方程式を解くことを含む。主ビームの振幅の事前の知識によって、この方法は、主ビームE1の場において線形である条件方程式のクラスを規定する。ローカルベース、そうでなければ選択されたベースにおいて、位相も含む
Figure 2019517679

に対する方程式の解は、再構築された場
Figure 2019517679

となる。
条件方程式(6)の階数(rank)が解の確実な決定に対して十分でない限り、この方法は、方程式のシステムに対する追加の条件方程式を含みうる。方程式の階数はまた、第1の干渉計アームと第2の干渉計アームの間の非対称性が増すことによって増加しうる。例えば、このことは、レンズ、特に追加のレンズを2つの干渉計アームのうちの1つに挿入すること、より高い屈折力を有するレンズを使用すること、2つの干渉計アームの間の回転を調節すること、及び/又は、追加の光学コンポーネントを2つの干渉計アームに追加することによって、達成可能である。代替的に、又は追加的に、階数は、異なる測定の組合せによって増加させることができる。
ここで説明される方法の文脈において方程式を解くために、特に数学的に、解ベクトルを得ることが特に可能であり、これは、同次方程式の解における誤差(ここでは、「剰余」ともいう。)を最小化する。かかる方法が特に好適なのは、例えば、測定データにおけるノイズ、検出器における量子化誤差、検出器ノイズ、位相整合ファクターの不正確性、及び/又は、伝播イメージングの決定における誤差等、干渉の影響により条件方程式の解が正確になりえない場合である。
代替的に、右側の固有ベクトルは、SVD分解の最も低いs値に決定可能である。特に、条件方程式(6)を解くことになる方程式のシステムは、行列方程式M・E=0において定義可能である。ここで、Eは、求める場である。そのため、SVD分解に従った手続きは、最も低い固有値eに対する、関連する固有値問題
Figure 2019517679

の解と等価である。
行列
Figure 2019517679

は、自己共役であってもよく、特にエルミート行列である。言い換えれば、位相決定の問題は、適切な干渉計システムの選択、特にそこに含まれる光学システムの選択によって、実対称行列の最も低い固有値に対する固有ベクトルの決定の問題に落とし込むことができる。安定し、かつ高速の数学的解決方法は、複数の行列のこのクラスに対して存在する。
再構築された場から、位相Φ1(剰余2Π)は、例えば、以下の式で決定可能である。
Figure 2019517679
任意の関数ベースが条件方程式(6)の解に対して選択可能である。例えば、平面波ベース(例えば、フーリエベース)、ウェーブレットベース、又はゼルニケ関数を有するベースが適切である。適切なベースを選択することで、伝播イメージングUの演算を単純化できる。例えば、フーリエ空間において、自由空間におけるレイリー−ゾンマーフェルトプロパゲータは対角である。
位相の決定は、2Πの整数倍の加減に対して不確定性を有する。検出面は、考慮される関数E1,E2,IFがシャノン−ナイキストのサンプリング定理を満足するような方法でインデックス(添え字)を付けることが可能である。この目的のため、検出面の等距離のピクセルの場合には、1つのインデックスが付けられたピクセルからその次のピクセルまでの位相の変化が多くても±πであるようにして当該検出面を形成することが必要となることがある。例えば、この目的のために、位相アンラッピング(位相接続)技術が必要となることがある。
例えば変化し得る干渉計システムの場合には、異なる複数の干渉が条件方程式(6)によって一緒に評価されるべき程度まで、伝播行列と位相整合ファクターを複数の干渉の各々に対して決定することが必要となることがある。そのため、例えば、検出面上でインデックスを付けることに対して主ビームがその位置において変化しないと想定
すると、この方程式のシステムは、追加の方程式を含み得る。その位置における変化の場合に、異なる干渉計の構成の間で互いにインデックスを付けることを適応させることが必要となることがある。このことは、根本的な問題ではない。最も一般的な場合では、このことは、画像変換方法、例えば画像の投影変換あるいはアフィン変換によって解決可能である。
キャリブレーションの上述した方法、及び/又は、例えば条件方程式のSVD解析等、SVD解析に加えて、ホログラム又はインターフェログラムのデータに基づき以下で説明する2つの追加の方法を使用して、位相整合ファクターを決定し、及び/又は、再キャリブレーションすることが可能である。これらの2つの方法はまた、ここで説明する位相の決定の方法の予備的段階として有用になり得る。
第1の方法は、特に、位相整合ファクターの絶対値を決定するのに適している。ユニタリーな伝播イメージングがこの目的のために想定され、それによって、EおよびE2は(単純化された)式であるE2=U・E1において同一の絶対平方を有する。そのため、位相整合ファクターの振幅は、すべての偏光tに対して式(3)を変換することによって得られる。
Figure 2019517679

ここで、
Figure 2019517679

は行列Aのノルムを意味し、行列AはE1,IF及び/又はE1に対応する。
第2の方法は、位相整合ファクターの、位相に対応する虚部を決定するために特に適している。ここでは、イメージングE2=U・E1に対して、主ビームE1又は比較用ビームE2の現実に存在する場に独立に、如何なる偏光tに対しても以下の式がそれぞれ当てはまる検出面上の点x,y,zが近似的に存在することが想定される。
Figure 2019517679
イメージングUのそのような点x,y,zがE1およびE2の固定点であり得る。そのため、以下の式が当該固定点に対して当てはまる(式(3)参照)。
Figure 2019517679
そのため、以下の式が当てはまる。
Figure 2019517679
この方法の一実施形態によれば、伝播イメージングUは、第1の干渉計アームの第1の伝播イメージングU1と第2の干渉計アームの第2の伝播イメージングU2から決定される。この決定は、以下のようにして行われる。第1の伝播イメージングは第1の干渉計アームに沿った入力ビームの伝播を記述し、第2の伝播イメージングは第2の干渉計アームに沿った入力ビームの伝播を記述する。
2つの干渉計アームに沿った伝播は、それぞれ同一の平面から開始して実施される。ここで、式の決定に対しては、初期ではビームスプリッタが考慮されない。以下の式で表現される。
Figure 2019517679
ここで、g,hは、g=1…G,h=1…Hとなる入力平面の任意のインデックス(添え字)である。GおよびHは、自然数である。xgh,ygh,zghは入力平面上の点であり、x,y,zは検出面上の点である。
第1および第2の伝播イメージングから伝播イメージングを決定するために、干渉計の場Ein、E1,E2は、実質的にケラレがない場に限定することができる。この目的のために、検出面上のピクセルのインデックスが、実質的にケラレがない場の領域のみが含まれるようにして選択される。実質的にケラレがない場合には、伝播イメージングUは、イメージングU2・U1−1から、すなわち、第2の伝播イメージングに第1の伝播イメージングの逆を乗算することから生じ得る。
ここでは、この方法を、例示的な実施形態と関連付けられた図面を参照して以下で、より詳しく説明する。
図式の表示を参照してここで説明される方法の例示的な実施形態を示す。 図式の表示を参照してここで説明される方法の例示的な実施形態を示す。 図式の表示を参照してここで説明される方法の例示的な実施形態を示す。 図式の表示を参照してここで説明される方法の例示的な実施形態を示す。 図式の表示を参照してここで説明される方法の例示的な実施形態を示す。 図式の表示を参照してここで説明される方法の例示的な実施形態を示す。 ここで説明される方法の例示的な実施形態に対するシミュレーションおよび測定を示す。 ここで説明される方法の例示的な実施形態に対するシミュレーションおよび測定を示す。 ここで説明される方法の例示的な実施形態に対するシミュレーションおよび測定を示す。
同一の、類似の、又は同一に動作する要素が、図では同じ符号によって表される。図、および、図中で表される複数の要素の互いの寸法の関係は、真のスケールとして考慮されるべきではない。個々の要素は、より良い表示性及び/又はより良い理解のために誇張して示されることがある。
図1a,図1b,図1c,図1d,図1eの図式の表示に基づいて、ここで説明される方法の例示的な実施形態の干渉計システムの例示的な実施形態がより詳細に説明される。図1a〜図1dはそれぞれ、マッハ・ツェンダーと同様の干渉計システムを示し、図1eはファブリ・ペローと同様のセットアップを示す。
図1a〜図1dの干渉計システムの各々は、検出面124と、ビームスプリッタ140およびビームコンバイナ144を有する光学システムと、を備える。当該光学システムは、第1および第2の干渉計アームを提供するためのものである。ダイアフラム120を通して入射する入力ビーム110は、ビームスプリッタ140によって主ビーム112および比較用ビーム114に分割される。主ビーム112は第1の干渉計アームに沿って伝播され、比較用ビーム114は第2の干渉計アームに沿って伝播される。2つの干渉計アームの各々は、当該光学システムの光学コンポーネントを含む。第1の干渉計アームは第1の偏向要素142を含み、第2の干渉計アームは第2の偏向要素146を含む。偏向要素142,146は、例えばミラーであってもよい。図1a,図1b,図1c,図1dに係る干渉計システムでは、伝播主ビーム112と伝播比較用ビーム114がビームコンバイナ144によって干渉ビームに組み合わされる。干渉ビームは、主ビーム112又は比較用ビーム114の伝播方向においてビームスプリッタ140の下流に構成され、検出面124において干渉する。結果として生ずる干渉パターンは、インターフェログラム126又はホログラム126として、デジタル処理で、又は物理的に格納される。図1a,図1b,図1c,図1dの例示的な実施形態は、以下で説明する観点から異なる。
図1aの例示的な実施形態の光学システムは、第2の干渉計アームに導入される光学要素130を備える。例えば、光学要素130は、ビーム回転要素、及び/又は、回折光学要素であってもよい。光学要素130によって、主ビーム112と比較して、第2の干渉計アームに沿って伝播する比較用ビーム114を回転、及び/又は、変更することが可能である。それは、ビームコンバイナ144を使用した重ね合わせにおいて、異なる位相をそれぞれ有する複数の光線が干渉するようにして行われる。代替的に、又は追加的に、第1の干渉計アームが光学要素(図1には図示せず)を含むことが可能である。
図1bの例示的な実施形態の光学システムは、レンズ132を備える。レンズ132は、レンズシステムであってもよく、第2の干渉計アームに導入される。単なる例示に過ぎないが、凹レンズ132、すなわち発散レンズが示されている。レンズ132によって比較用ビーム114の焦点を合わせること、及び/又は、焦点をぼかすことが可能である。当該レンズ(図1cも参照)によって比較用ビーム114をそのビーム軸回りに回転させることも可能である。さらに、比較用ビーム114の比較用光線の位相が、レンズ132において異なる光パスによって変調可能である、ということがあり得る。
図1cの例示的な実施形態の光学システムは、第1の干渉計アームに導入される第1のレンズ136と、第2の干渉計アームに導入される第2のレンズ134と、を備える。第1のレンズ136、及び/又は、第2のレンズ134は、それぞれレンズシステムであってもよい。単なる例示に過ぎないが、第1のレンズ136は凹レンズ、すなわち発散レンズとして示され、第2のレンズ134は凸レンズ、すなわち収束レンズとして示されている。第1のレンズ136および第2のレンズ134は、異なるように設計されてもよい。例えば、この2つのレンズは、曲率及び/又は屈折力において異なる。さらに、図1cは、例示によって、入力ビーム110の中心光線から離れて配置される、入力ビーム110の入力光線108の伝播を示す。製造上の許容誤差の範囲内で、当該中心光線は、この2つのレンズの光学軸の少なくとも1つと一致する。
入力光線108は、ビームスプリッタ140によって、主ビーム112の第1の主光線116と、比較用ビーム114の第1の比較用光線118とに分割される。第1の主光線116は、第1の干渉計アームに沿って、すなわち特に第1のレンズ136によって伝播される。第1の比較用光線118は、第2の干渉計アームに沿って、すなわち特に第2のレンズ134によって伝播される。この場合、第1の主光線116が光学軸から離れて偏向させられるのに対し、第1の比較用光線118は光学軸に向かって偏向させられる。この場合に焦点は、光線偏向要素146の後方に形成される。次いで、伝播主ビーム112および伝播比較用ビーム114は、ビームコンバイナ144によって、第1の干渉光線152および第2の干渉光線154を有する干渉ビームに重ね合わせられる。第1の干渉光線152および第2の干渉光線154は、検出面124に異なる点で、特に中心干渉光線150と離れた点で当たり、それが干渉計アームを通して入力ビーム110の中心光線の伝播を反映する。第1の干渉光線152は第1の主光線116を含み、第2の干渉光線154は第1の比較用光線118を含む。2つの干渉計アーム内の異なる伝播によって、第1の主光線116および第1の比較用光線118は、異なる点で検出面124に当たる。
1つの例示的な実施形態では、干渉計システムはまた、第1のレンズ136又は第2のレンズ134のみを備えてもよい。しかしながら、それぞれの他のレンズ134,136は特に、主ビーム112よび比較用ビーム114の等位相面の適応を可能にすることがある。例えば、主ビーム112および比較用ビーム114の各々の等位相面は、2つのレンズ又は2つのレンズシステム134,136の使用によって同一の曲率を有する。
図1dの例示的な実施形態の光学システムは、第2の干渉計アームに導入される回折光学素子138を備える。例えば、当該回折光学素子は光格子138である。回折光学素子138によって、比較用ビーム114の比較用光線の位相は、例えば、異なる光パス長によって変調されてもよい。
図1eの例示的な実施形態の光学システムは、ファブリ・ペロー干渉計のセットアップに基づいている。図1cに示したように、入力ビーム110の中心光線から離れて構成された、入力ビーム110の入力光線108を含む入力ビーム110の伝播が、例示によって示される。干渉計システムは、入力ビーム110が通過するダイアフラム120と、ビームコンバイナ144と、伝播方向においてビームコンバイナ144の下流に配置されるビームスプリッタ140と、検出面124と、を備える。
ビームスプリッタ140およびビームコンバイナ144は、入力ビーム110の伝播方向に対して傾斜させられており、特に、伝播方向に対して直交する方向に向けられていない。さらに、ビームコンバイナ144は、曲率を有する。ビームコンバイナ144は、ビームスプリッタ及び/又は偏向素子をさらに有する。ビームスプリッタ140は、湾曲した、部分的に透明なミラーであってもよい。ビームコンバイナ144は、少なくとも80%、多くて95%、例えば90%の反射を備え、入力ビーム110の波長において少なくとも5%、多くて15%、例えば10%の透過率を備えうる。このことにより、ビームコンバイナ144を通過するときに入力ビーム110の多くの強度、例えば強度の90%が損失する可能性があるが、当該損失は、より後の反射では逆に、より低い。
入力ビーム110はビームコンバイナ144を通過し、次いでビームスプリッタ140により、主ビーム112および比較用ビーム114に分割される。加えて、入力光線108は、第1の主光線116および第1の比較用光線118に分割される。第1の主光線116を含む主ビーム112は、入力ビーム110の元の方向に沿って検出面124に向かって伝播する。第1の比較用光線118を含む比較用ビーム114は、ビームコンバイナ144の方向に偏向させられる。ビームコンバイナ144は比較用ビーム114を、追加の反射によってビームスプリッタ140を通して検出面124の方向に向ける。主ビーム112および比較用ビーム114は、第1の干渉光線152および第2の干渉光線154を含む干渉ビームとして干渉する。主ビーム112および比較用ビーム114の異なる伝播によって、第1の干渉光線152および第2の干渉光線154は、異なる点で検出面124に当たる。中心干渉光線150は再び、干渉計アームを通して入力ビーム110の中心光線の伝播を反射する。第1の干渉光線152は第1の主光線116を含み、第2の干渉光線154は第1の比較用光線118を含む。
検出面124における主ビーム112と比較用ビーム114の重複は、例えば、入力ビーム110の伝播方向に対するビームコンバイナ144及び/又はビームスプリッタ140の傾斜によって調整可能である。ビームコンバイナ144の反射と透過を選択することによって、干渉ビームにおける主ビーム112と比較用ビーム114の強度比を調整することが可能である。例えば、干渉ビームにおける2つのビーム112,114の強度は同一である。低フィネスを備えたファブリ・ペローと同様の干渉計システムを提供することは有利となることがある。それは、例えば波長において、望ましくない共振効果がこの方法で回避可能であるためである。
ビームスプリッタ140における比較用ビーム114の部分的な再反射によって、低強度の追加のビームが発生しうる、ということがあり得る。そのようなビームは、この方法において考慮可能である。例えば、主ビーム112(E1)を比較用ビーム114(E2)と前述した追加のビーム(E2’,E2”,…)の総和に変換する伝播イメージングU’、すなわち、U’(E1)=(E2+E2’+E2”+…)がこの目的のために考慮にされてよい。この場合、上述した式中のE2は、(E2+E2’+E2”+…)によって置換されなければならないだろう。この場合、場の方程式の線形性が利用可能であり、それによって、複数のビームが1つのビームに合成可能である。
図2の図式的表現に基づき、ここで述べる方法の例示的な実施形態をより詳細に説明する。図2は、試験ビーム170を使用した、入力ビーム110の位相の再構築を示している。試験ビーム170は、追加のビームスプリッタ200によって2つの部分に分割される。追加のビームスプリッタ200は、例えば、プリズムのような物理的なビームスプリッタであってもよいし、数学的除算のようなデジタルビームスプリッタであってもよい。試験ビーム170の第1の部分を用いて、第1のビーム172は、干渉ビームに基づいて形成されるホログラム126を読むことによって生成される。
さらに、第2のビーム174を生成するために、伝播イメージングが試験ビーム170の第2の部分に適用される。伝播イメージングは、第1のパス長190、第1の追加の偏向要素202、第2のパス長192、第2の追加の偏向要素204、および、第3のパス長194を有する光学システムを通した、試験ビーム170の第2の部分の伝播に対応する。この光学システムは、レンズ、プリズム、及び/又は、小波長板のような追加の光学コンポーネントをさらに含んでもよい。この光学システム又は伝播イメージングは、干渉計システムの光学システムに対応する。言い換えれば、この光学システムは、第1の干渉計アームを通した主ビーム112の伝播と、第2の干渉計アームを通した伝播主ビーム112の逆伝播とに対応する。例えば、干渉計システムの光学システムは、ビームスプリッタと例えばミラー等の偏向要素のみを含む図2に対応する。
第1のビーム172および第2のビーム174は、追加のデジタルの、及び/又は、物理的なビームコンバイナ206を使用して重ね合わせられ、参照ユニット210と比較される。第1のビーム172と第2のビーム174が実質的に(局所の強度差、及び/又は、グローバル位相の例外をもって)同一であるならば、試験ビーム170は、入力ビーム110、又は主ビーム112、又は比較用ビーム114に対応する。
図3〜図5の測定データに基づいて、位相を決定する方法の例示的な実施形態をより詳細に説明する。例示的な実施形態では、この方法が例示によって、図1aの例示的な実施形態に従った干渉計システムに対して使用される。図1の光学システムは、ビームスプリッタとミラー等の偏向要素からなる。干渉計の第1の干渉計アームと第2の干渉計アームが異なる長さで設計され、それぞれ第1の長さL1と第2の長さL2を有する。入力ビーム110は、振幅ファクターexp(i・k・x)と固定周波数ωによって記述される単色面(monochromatic plane)である。伝播方向はz軸に相当し、検出面124はz=0のxy平面に相当する。
入力ビーム110は、主ビーム112および比較用ビーム114に分割される。比較用ビーム114は、第2の干渉計アームに沿って伝播されるとともに、検出面124上の伝播主ビームが第1の干渉計アームを通して伝播される主ビームに比べて180°回転させられるようにして、第2の干渉計アームにおいて回転させられる。伝播方向に沿って走る比較用ビームの中心光線は、回転軸として機能する。さらに、伝播比較用ビームは、伝播主ビームと比べてパス長dxだけシフトされる。
当該回転は、変換(x,y)→(-x,-y)に相当する。伝播される比較用光線の場に対して、以下が当てはまる。
Figure 2019517679
位置空間において、複素干渉項IFは、式の右側に示される指数関数によるポイントごとの乗算に相当する。代替的に、複素干渉項IFは、測定によっても決定することができる。
例示的な実施形態では、エッジ長DとM×Nのピクセルの二乗が検出面124として想定される。例えば、エッジ長は6mmである。x方向ではインデックスはx=−D/2+mD/Mであり、ここでm=0,1…M−1である。y方向ではインデックスはy=−D/2+nD/Mであり、ここでn=0,1…N−1である。特に、x方向におけるピクセルの総数がy方向のピクセルの総数と同じとすることが可能である。偶数のM,Nに対して、検出面の中心は、(x,y)=(0,0)としたときに(N/2,m/2)のインデックスを有する。比較用ビームの偏光は、この場合には不変のままである。
伝播される主光線の場の振幅は、平面波の絶対値に相当し、例えば、第2の干渉計アーム内で比較用ビームを遮断し、検出面上の伝播主ビームを測定することのみで決定可能である。例えば、主ビームは、x方向において偏光させられるベクトル場であり、|E1x|=1,|E1y|=0であり、z=0において|E1z|=0である。
この方法の例示的な実施形態の追加の方法ステップにおいて、第1の偏光行列、第2の偏光行列、そして結果としての偏光行列は、「直線方向」、すなわち、いわゆるトンネルダイアグラム(tunnel diagram)を使用した干渉計システムの線形性によって決定される。特に、ミラーおよび他の光学要素上のすべての反射が展開(unfold)される。2つの干渉計アームを通るビーム伝播は、第1の長さL1に亘って一度、そして第2の長さL2に亘って一度の、屈折率n=1(真空)の自由空間における伝播からさらに決定される。第2の干渉計アームにおいて、パス長dxによる変位を考慮に入れなければならない。
例示的な実施形態の伝播行列は、フーリエ空間におけるヘルムホルツ方程式の解に相当する。伝播行列は、レイリー-ゾンマーフェルトプロパゲータと等価である。zが一定に保たれる異なる平面間の伝播に対して、レイリー-ゾンマーフェルトプロパゲータは、フーリエ空間における特に簡単な形式を想定する(例えば、「回折、フーリエ光学および画像」,Okan K. Ersoy, Wiley Interscience 2007, 「平面波の角スペクトル」第4.3章, および、「平面波の角スペクトルの高速フーリエ変換(FFT)の実装」第4.4章を参照)。
回転については考慮されていないが、第1の伝播行列および第2の伝播行列はフーリエ空間において以下のように表される。
Figure 2019517679
ここで、pm,pm’,qn,qn’はフーリエ空間内のインデックスに対するkベクトルであり、位置空間における選択されたインデックスと合致する。δpm,pm’, δqn,qn’はクロネッカー関数である。ここで、以下が当てはまる。
Figure 2019517679
例示的な実施形態では、フーリエ空間におけるU1およびU2’は、ユニタリー対角行列である。
位置空間における場
Figure 2019517679

の、フーリエ空間における場
Figure 2019517679

へのフーリエ変換FTと、対応する逆フーリエ変換FT−1とは、以下のように表される。
Figure 2019517679

ここで、定インデックスωは抑圧されたものである。
伝播行列を決定するために、第2の伝播行列と第1の伝播行列の逆行列との積が形成されなければならない。さらに、パス長dxによる変位および180°の回転を考慮に入れなければならない。
フーリエ理論によれば、フーリエ空間におけるdxの変位は、位相ファクターexp(-i・dx・pm)の乗算に相当する。位置空間における回転は、変換(x,y)→(-x,-y)に相当する(上記を参照)。検出面のインデックスにおいて、このことは、変換(m,n)→(M-m,N-n)に相当する。偶数のM,Nに対して、ダブレット(2枚構造)(m,n)=(M/2,N/2)は、回転の固定点である。位置空間における180°の回転はまた、フーリエ空間における180°の回転という結果、すなわち(pm,qn)→(-pm,-qn)になる。
以下では、検出面の外側のインデックス点、すなわち、インデックス範囲外のインデックス点は、加減処理によってインデックス範囲に入れられる。例えば、インデックス(M,N)を有するピクセルは、インデックス(0,0)を有するピクセルに相当する。インデックス(0,0)を有するピクセルは、回転のモデリングにおいては追加の固定点となりうる。このことは、定期的なフーリエ境界条件によって生じ得る。この加減処理は、伝播行列の選択に影響があるが、入力ビームの決定に影響はない。特に、例示的な実施形態では、主ビームおよび比較用ビーム、そして結果としての入力ビームもまた、検出面の外側の領域には境界条件を想定しない実際の場である。
概して、フーリエ空間における伝播行列と、対応するフーリエ逆変換による、位置空間における伝播行列は、以下の結果となる。
Figure 2019517679
例えば、これらの式は、いわゆる高速フーリエ変換(FFT)ルーチンを用いて計算され、及び/又は、適用される。例えば、この目的のためには、Python Scipyが適切である。
例示的な実施形態の追加の方法ステップでは、複素位相整合ファクターが位相整合によって決定される。この目的のために、第1および第2の長さと同一の差分に対して複素干渉項IFと伝播行列が近似的に計算される。これは、位相整合ファクターf(ω)=1の結果となる。
追加の方法ステップでは、入力ビームの位相が、光学システムの伝播行列と測定されたインターフェログラムによって決定される。この目的のため、条件式(6)を解く。ここで、インデックスωが抑圧される。そのため、解くべき式は、以下のようになる。
Figure 2019517679

ここで、フーリエ空間における複素干渉項IFの共役は、主ビームE1の以下の変換を生成する。
Figure 2019517679

そのため、再公式化されたフーリエ空間における式(6b)は以下となる。
Figure 2019517679
この式は、固有値0に対するE1s,pm,qnの固有値方程式である。挿入は、この固有値方程式がpm−2kx=−pmおよびqn−2ky=−qnに対して満足することを示している。
このことは、minとninが整数であって、min=0,…,M−1;nin=0,…,N−1である場合に対してkx=2π・min/Dとky=2π・nin/Dについて、方程式のシステムが1つの位相(および正規化)の例外をもって、再構築された場に対して以下の解を有することを意味する。
Figure 2019517679
これは、主ビームのフーリエ変換に相当する。数学的計算はまた、当該解が安定でもあることを示している。そのため、例えばL2−L1=1cmに対して、上記式に追加の解はない。さらに、整数ではないmin及び/又はninに対して、式(6b)が固有の近似解を持たないことを数学的に示すことが可能である。この場合には、最も低い固有値に対する解が求められる。min=4.5とnin=0に対する数学的結果が図3に示される。
図3は、recE11,m,N/2に対する場の実部の振幅と、主ビーム112の振幅を除くrecE11,m,N/2の位相が使用される波に対する振幅とを、x軸に沿って、つまり、m=0…M,y=0のインデックスに対して示す。再構築された解の位相のみが使用される後者の解では、式(6b)のシステムは、位相決定のためのみに使用される。数学的例示としてmin=4.5が使用された。これは、図3において節線をカウントすることによってわかる。入力場E1は、離散化のウィンドウを見た場合に周期的ではない。しかしながら、この数学的方法は、位相に対して正しい結果を提供する。特に、破線は入力場E1に相当する。このことは、データ又は伝播イメージングが特に、僅かに誤りであってとしても、この方法の高い安定性を示す。結果として、このことは、主ビームE1に対する位相において2・10−4radまでに相当する解を提供する。当該ずれに対する理由は、検出面の端において場に対する異なる処理であることによる可能性がある。
図4は、x軸に沿って、つまり、m=0…M,y=0のインデックスに対して、場に対する第1および第2のデータセットの測定を示す。条件式(6b)における2つのデータセットが想定において使用された。第1のデータセットにおいてパス長dx=0ピクセルであり、第2のデータセットにおいてパス長dx=4.9ピクセルである。比較用ビームは、176.1°の回転角によって回転させられた。パス差L1−L2は1.65mmである。複素干渉項IFの位相は、8ビット検出器を使用する位相シフト法に従って決定された。
例示的な実施形態の入力ビームは、虹彩絞り上で回折されるガウシアンビームである。虹彩絞り上の回折は、いわゆるフレネル回折に相当する。ここで述べられる方法を使用することで、測定されるフレネル回折は、その理論と比較可能である。この方法の効果についての結論を、それによって出すことが可能である。
ビーム入射は、図3の例における平面波の入射と比較して、光軸に対して僅かに斜めである。図4において視認可能な平面波の干渉の構成は、再生可能であり、フレネル回折の影響を表している。回折の効果は、図5においてより詳細に示される。この目的のため、斜めの入射による影響が補償され、その結果が直線の入射と関連して示される。
図5は、検出器上の主ビームの位相と振幅を示しており、当該主ビームはフレネル回折に対する虹彩絞りの200mm後に設けられる。主ビームの振幅|E1|とその位相ΦE1の両方において示される変動と振動は、独立した測定によって、1・10−2radまで再生可能である。測定されたデータは、虹彩絞り上の回折のいわゆる境界波形シミュレーションと互換性がある。この検証のため、測定された場は、z軸において虹彩の位置まで数学的に伝播された。虹彩上の「カットオフされた」場である、理論上の予想に対して良好に合致した結果である。
各図に示される例示的な実施形態に対するこの方法の明示的な計算とその結果が示すことは、好ましくない条件下においても、再構築された場recE11,m,n,ωが正しい位相に対する解を含む、ということである。しかしながら、再構築された場は、必ずしも正しい振幅を含むわけではない。
参照光線無しにここで説明される位相決定は、特に参照光線無しのスカラおよびベクトルの位相決定において、いくつかの利点をもたらす。特に、参照光線無しでの位相決定において近似無しに複雑な状況を検出することが可能であるため、外面の除去により、評価すべき干渉計システムの設計において最大の柔軟性を生じさせることが可能となる。使用される場のコヒーレンス長に対する要求も軽減され、結果として、時間領域/周波数領域における干渉計のフーリエ変換特性が、例えば使用可能である。異なる周波数での場の測定も想定される。形式上の正確な手順どおりの方法も、フーリエ光学およびパルス状のレーザと互換可能である。ここで説明される方法は、如何なる入力場の位相の数学的決定を可能とするデジタル処理の方法をも可能とする。
加えて、この方法は、計量学と、生産における加工対象物の品質制御と、3次元の表面検査と、紙幣の真贋の試験と、3次元での、特に高解像度の(いわゆる超解像技術の)ホログラフィック顕微鏡と、3次元の回折トモグラフィー、x線トモグラフィー、及び/又は、中性子ビームトモグラフィーと、において使用可能である。半透明のオブジェクトにおける相対距離の決定、例えば、半透明の壁の後ろのオブジェクトのテラヘルツ分離(terahertz separation)における相対距離の決定も可能である。
参照光線無しでの位相の決定のための方法は、計算上、かつ経験的に(この点で図4および図5を参照)成功裡に試験がなされた。位相の再構築は、使用される検出器によって決定される精度をもって行われる。例えば、8ビット検出器は、近似的に2E−8ビット、すなわち0.004radの最も高い精度をもって位相の決定を可能にする。約0.01radの精度は、これらの条件下で経験的に達成されたものである。このことは、経験的な結果と好ましく合致する。
例示的な実施形態に基づく記載、及び/又は、理論的モデルの基づく記載は、それに対する本発明を限定しない。この特徴、又はその組合せが各請求項、例示的な実施形態、及び/又は、理論的モデル、例えば、任意的に「内部の反射装置」として設計され、1又はそれ以上の波長で光場の位相をデジタル処理で測定可能である、位相測定のための超小型の干渉計システムにおいて明示的に特定されているとしても、本発明は、各請求項における特徴の組合せをも含む複数の特徴の如何なる組合せに加えて、如何なる新規の特徴をも含む。
記載された利点の結果として、この方法の様々なアプリケーションが想定可能である。例えば、物理的に格納されたホログラムを使用する物理的な方法は、位相を有する複素の入力場の決定又は検出は、ホログラムに対する当該入力場をチェックすることで可能である。入力場がホログラムの発生に使用される場であるのは、ホログラムを読むことが内部で生成された試験光線と合致することを示す場合に限られる。入力場は、ホログラム自体からは生じ得ない。かかる方法は、真贋検証、および、例えば非対称の暗号化方法の文脈において暗号法に適切である。
108 入力光線
110 入力ビーム
112 (伝播)主ビーム
114 (伝播)比較用ビーム
l16 第1の主光線
118 第1の比較用光線
120 ダイアフラム
124 検出面
126 ホログラム
130 光学要素
132 レンズ
134 第2のレンズ
136 第1のレンズ
140 ビームスプリッタ
142 第1の偏向要素
144 ビームコンバイナ
146 第2の偏向要素
150 中心干渉光線
152 第1の干渉光線
154 第2の干渉光線
170 試験ビーム
172 第1のビーム
174 第2のビーム
190 第1のパス長
192 第2のパス長
194 第3のパス長
200 追加のビームスプリッタ
202 第1の追加の偏向要素
204 第2の追加の偏向要素
206 追加のビームコンバイナ
210 参照ユニット

Claims (12)

  1. 入力ビーム(110,Ein)の少なくとも1つの位相を決定する方法であって、
    ステップa)各々が位相を有する複数の入力光線を備えた入力ビーム(110,Ein)を提供するステップと、
    ステップb)検出面(124)を備えた干渉計システム(100)と、第1の干渉計アームと第2の干渉計アームを提供するための光学システムであって少なくともビームスプリッタ(140)とビームコンバイナ(144)を備えた光学システムと、を提供するステップと、
    ステップc)前記ビームスプリッタ(140)を使用して前記入力ビーム(110,Ein)を主ビーム(112,E1)と比較用ビーム(114,E2)とに分割し、それによって、各入力光線が前記主ビーム(112,E1)の主光線と前記比較用ビーム(114,E2)の比較用光線に分割され、かつ主光線と比較用光線が固有に各入力光線に割り当てられるようにするステップと、
    ステップd)前記第1の干渉計に沿って前記主ビーム(112,E1)を伝播し、前記第2の干渉計アームに沿って前記比較用ビーム(114,E2)を伝播するステップと、
    ステップe)前記ビームコンバイナ(144)を用いて、伝播される前記主ビームである伝播主ビーム(112,E1)と、伝播される前記比較用ビームである伝播比較用ビーム(114,E2)とを重ね合わせ、複数の干渉光線を有する干渉ビーム(126)を形成するステップと、
    ステップf)前記検出面(124)上で前記干渉ビームを伝播することによってホログラム(126)を発生させ、前記干渉ビームの少なくとも1つの干渉パターンを測定するステップと、
    ステップg)前記光学システムの伝播イメージング(U)であって、前記伝播主ビーム(112,E1)の前記伝播比較用ビーム(114,E2)への伝播を記述する伝播イメージング(U)を決定するステップと、
    ステップh)試験用位相を備えた試験ビーム(170)を提供するステップと、
    ステップi)前記試験ビーム(170)の少なくとも一部によって前記ホログラム(126)を読み出して第1のビーム(172)を発生させ、前記試験ビーム(170)の少なくとも一部に前記伝播イメージング(U)を適用して第2のビーム(174)を発生させるステップと、
    ステップj)前記第1のビーム(172)と前記第2のビーム(174)を比較するステップと、
    ステップk)前記試験ビーム(170)の前記試験用位相から、前記入力ビーム(110,Ein)の位相の少なくとも一部を決定するステップと、
    を含み、
    ステップh)からステップj)は、前記第1ビーム(172)および前記第2ビーム(174)が局所の強度差及び/又はグローバル位相を例外として実質的に同一となるまで繰り返され、
    前記干渉ビームの前記複数の干渉光線の少なくともいくつかの干渉光線の各々が、前記入力ビーム(110,Ein)の第1の入力光線に割り当てられる前記伝播主ビーム(E1,112)の主光線と、前記入力ビーム(110,Ein)の第2の入力光線であって前記第1の入力光線とは異なる第2の入力光線に割り当てられる前記伝播比較用ビーム(E2,114)の比較用光線との重ね合わせであるようにして、ステップd)における伝播が生じ、
    前記方法は参照光線を使用しない、方法。
  2. 前記干渉ビームの干渉光線が、前記入力ビーム(110,Ein)の第1の入力光線に割り当てられる前記伝播主ビーム(E1,112)の主光線と、前記入力ビーム(110,Ein)の第2の入力光線であって前記第1の入力光線と同一の第2の入力光線に割り当てられる前記伝播比較用ビーム(E2,114)の比較用光線との重ね合わせであるようにして、ステップd)における伝播が生ずる、
    請求項1に記載された方法。
  3. 前記試験ビーム(170)は、第1のビーム(174)となる1セットのビームの中から任意に選択可能である、
    請求項1又は2に記載された方法。
  4. 前記光学システムの前記第1の干渉計アーム及び/又は前記第2の干渉計アームは、ビーム回転要素を備え、
    ステップd)における伝播は、前記ビーム回転要素を使用して、伝播方向に沿って延びる回転軸回りに所定の回転角で、前記主ビーム(112,E1)及び/又は前記比較用ビーム(114,E2)を回転させるステップをさらに含む、
    請求項1から3のいずれか1項に記載された方法。
  5. 前記光学システムの前記第1の干渉計アーム及び/又は前記第2の干渉計アームは、少なくとも1つのレンズを備え、
    ステップd)における伝播は、前記少なくとも1つのレンズによって前記主ビーム(112,E1)及び/又は前記比較用ビーム(114,E2)の焦点を合わせること、及び/又は、焦点をぼかすステップをさらに含む、
    請求項1から4のいずれか1項に記載された方法。
  6. 前記伝播イメージングは、伝播行列によって表現され、
    ステップg)において前記伝播イメージング(U)を決定することは、
    ステップf1)前記ビームスプリッタ(140)を通り、かつ前記第1の干渉計アームに沿った、前記入力ビーム(110,Ein)の伝播を記述する第1の伝播イメージング(U1)を決定するステップと、
    ステップf2)前記ビームスプリッタ(140)を通り、かつ前記第2の干渉計アームに沿った、前記入力ビーム(110,Ein)の伝播を記述する第2の伝播イメージング(U2)を決定するステップと、
    ステップf3)前記第1の伝播イメージング(U1)を逆にするステップと、
    ステップf4)前記伝播イメージング(U)を決定するために、前記第1の伝播イメージング(U1)の逆を前記第2の伝播イメージング(U2)に乗算するステップと、
    を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載された方法。
  7. 前記干渉計システム(100)は、伝播方向(z)に沿って伝播し、かつ複数の初期光線を有する初期ビームを出射するように構成されるビーム源をさらに備え、
    ステップb1)少なくとも1つの外面を有するオブジェクトを提供するステップと、
    ステップb2)前記初期ビームの前記初期光線の少なくとも一部分が、前記外面のオブジェクト点での反射によって、前記入力ビーム(110,Ein)の前記複数の入力光線に変換されるように、前記オブジェクトの少なくとも一部に前記初期ビームを照射するステップと、
    をさらに含み、
    各入力光線の位相は、前記初期光線の少なくとも一部のうち明確に割り当てられる初期光線、特に全単射的に割り当てられる初期光線に対する位相シフトである、
    請求項1から6のいずれか1項に記載された方法。
  8. 前記検出面は、検出器の一部であり、前記検出器は、前記ホログラム(126)を格納するように構成され、
    前記オブジェクトのホログラフィックマッピングを再構築するために前記ホログラム(126)を読むステップをさらに含み、
    前記読むステップは、前記ホログラム(126)上の前記比較用ビーム(114,E2)又は前記主ビーム(112,E1)を回折することを含む、
    請求項に記載された方法。
  9. ステップh)において前記位相を決定することは、
    ステップh1)前記主ビーム(112,E1)のスペクトラムの一部である周波数(ω)を選択し、この周波数(ω)で前記ホログラム(126)を決定するステップ、
    ステップh2)前記伝播主ビーム(112,E1)の強度及び/又は振幅を決定する、及び/又は、前記検出面(124)上での前記比較用ビーム(114,E2)の強度及び/又は振幅を決定するステップ、
    ステップh3)前記ホログラム(126)の複素干渉項(IF)を決定するステップ、および、
    ステップh4)可能な尺度と、前記伝播イメージング(U)の決定と前記複素干渉項(IF)の間の全体の位相差とを考慮に入れた、複素位相整合ファクター(f(ω))を決定するステップ、
    のうち少なくとも1つのステップを含む、請求項1から8のいずれか1項に記載された方法。
  10. ステップh2)およびh3)は、共通の決定方法によって、特に位相シフト法及び/又は搬送波位相法によって実行される、請求項9に記載された方法。
  11. 参照光線は、オブジェクト上で反射若しくは回折されず、及び/又は、固定の位相関係を有する、
    請求項1から10のいずれか1項に記載された方法。
  12. 前記入力ビームの位相は、前記試験ビームの位相に相当する、
    請求項1から11のいずれか1項に記載された方法。
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