JP2019514996A - 脳腫瘍の処置のための治療剤としての2−アミノピリミジン誘導体 - Google Patents

脳腫瘍の処置のための治療剤としての2−アミノピリミジン誘導体 Download PDF

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Abstract

脳腫瘍、特にEGFRが仲介する転移性脳腫瘍の治療のための、置換2−アニリノピリミジン誘導体、およびその薬学的に許容される塩、溶媒和物または組成物の使用方法が開示される。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2016年5月11日に出願された、米国仮出願番号第62/334,830号に対して、米国特許法第119条(e)項に基づく優先権を主張するものであり、その開示は参照により本明細書中に組み込まれる。
発明の分野
本発明は、2−アミノピリミジン誘導体、ならびにその薬学的に許容される塩及び組成物を用いてEGFRが仲介する転移性脳腫瘍を治療する方法に関する。
発明の背景
表皮成長因子受容体(EGFR、Her1、ErbB1)は、4つの構造的に関連する細胞表面受容体のErbBファミリーの主要メンバーであり、他のメンバーはHer2(Neu、ErbB2)、Her3(ErbB3)、及びHer4(ErbB4)である。EGFRは、その内因性触媒チロシンプロテインキナーゼ活性を介してその主要な細胞機能を発揮する。受容体は、触媒的に不活性なEGFRモノマーを触媒的に活性なホモ二量体及び異種二量体に変換する、上皮増殖因子(EGF)及びトランスフォーミング成長因子−アルファ(TGF−α)などの、成長因子リガンドとの結合によって活性化される。これらの触媒的に活性な二量体は、次に、細胞内チロシンキナーゼ活性を開始させ、特定のEGFRチロシン残基の自己リン酸化をもたらし、シグナル伝達タンパク質の下流活性化を誘発する。続いて、シグナル伝達タンパク質は、最終的に細胞成長、増殖、運動及び生存の必須な生物学的プロセスを媒介する、複数のシグナル伝達カスケード(MAPK、Akt及びJNK)を開始する。
EGFRは、多くのタイプの癌細胞の表面上で異常に高いレベルで見出され、EGFRのレベルの上昇は、進行した疾患、癌の広がり、及び予後不良に関連している。EGFRにおける突然変異は、受容体の過剰発現、永久的な活性化または持続的な活動亢進をもたらし、制御されない細胞増殖、すなわち癌をもたらす可能性がある。結果として、EGFR突然変異は、転移性肺癌、頭頸部癌、結腸直腸癌及び膵臓癌を含むいくつかのタイプの悪性腫瘍において同定されている。肺癌では、突然変異は、キナーゼドメインのアデノシン3リン酸(ATP)−結合ポケットをコードする、エキソン18〜21において主に起こる。最も臨床的に関連する薬剤感受性EGFR突然変異は、エキソン21における共通のアミノ酸モチーフ(LREA)及び点突然変異を排除するエキソン19の欠損であり、これにより858番目の位置のロイシンがアルギニンに置換する(L858R)。同時に、これらの2つの活性化突然変異は、肺癌で観察されるEGFR突然変異のほぼ85%を占める。両方の突然変異は永続的なチロシンキナーゼ活性を有し、結果として発癌性である。初めは現行の治療に応答できる患者の少なくとも50%では、病気の進行が、第2の突然変異、EGFRのエキソン20でのT790M(ゲートキーパー変異とも称される)の発症と関連する。
およそ30〜50%の非小細胞肺癌患者が脳転移(BM)を発症する(Baik, C.S.; J. Thorac. Oncol. 2015, 10, 1268)が、有効な治療法が現在これらの処置に使用できない。
発明の要約
一態様では、本発明は、治療上有効な量の、下記式(I):
ただし、Rは、水素、ハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、およびシアノから選択され;
、R、およびRは、同一でありまたは異なり、独立して、水素、ハロゲン、およびトリフルオロメチルから選択され;
は、低級アルキル、置換されてもよい3〜6員の複素環、RN−(低級アルキル)、およびRN−(シクロアルキルアルキル)から選択され、この際、RおよびRは、同一でありまたは異なり、独立して、水素および低級アルキルから選択され;
は、低級アルコキシおよび低級アルキルから選択され;さらに
Qは、C−R10またはNであり、
は、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;さらに
10は、HまたはCHである、
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはプロドラッグを患者に投与することを有する、患者の脳腫瘍の治療方法を提供する。
好ましい実施形態では、前記式(I)の化合物が化合物1である。
他の好ましい実施形態では、脳腫瘍は、転移性脳腫瘍であり、より好ましくはEGFRが仲介する非小細胞肺癌(EGFR-mediated non-small cell lung cancer)から発症する転移性脳腫瘍である。
マウスでの化合物1の有効性を、ルシフェラーゼを使用できる(luciferase-enabled)NCI−H1975ヒト細胞系の頭蓋内に移植した腫瘍の腫瘍退縮を観察することによって測定した。有効性は、生物発光画像(BLI)データを従来の生存エンドポイント(traditional survival endpoints)と組み合わせることに基づく。100%を超える生存期間の増加が、ベヒクルで処置した動物に比して化合物1で処置した動物で観察された。
本発明の他の態様または利点は、以下の図面、詳細な説明及び特許請求の範囲に反映されるであろう。
図面の簡単な説明
図1は、化合物1・Ms及びベヒクルコントロールによる処置の脳腫瘍BLIシグナルグループ比較を示す。 図2は、化合物1・Ms処置をベヒクルコントロールと比較した、グループの生存率(%)を示す。
発明の詳細な説明
一態様では、治療上有効な量の、下記式(I):
ただし、Rは、水素、ハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、およびシアノから選択され;
、R、およびRは、同一でありまたは異なり、独立して、水素、ハロゲン、およびトリフルオロメチルから選択され;
は、低級アルキル、置換されてもよい3〜6員の複素環(heterocyclyl)、RN−(低級アルキル)、およびRN−(シクロアルキルアルキル)から選択され、この際、RおよびRは、同一でありまたは異なり、独立して、水素および低級アルキルから選択され;
は、低級アルコキシおよび低級アルキルから選択され;さらに
Qは、C−R10またはNであり、
は、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;さらに
10は、HまたはCHである、
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、プロドラッグ若しくは組成物を患者に投与することを有する、患者の脳腫瘍の治療方法を提供する。
本態様の一実施形態では、式(I)の化合物において、QがC−R10である。
本態様の他の実施形態では、式(I)の化合物において、Rが、Cアルキル、置換または無置換のアゼチジニル、置換または無置換のピロリジニル、置換または無置換のピペリジニル、RN−(CH−(n=1〜5)、RN−(C−Cシクロアルキル)−(CH−(m=1〜3)から選択され、この際、RおよびRは、同一でありまたは異なり、独立して、水素および低級アルキルから選択される。
本態様の他の実施形態では、式(I)の化合物において、Rが、メチル、RN−(CH−(n=2または3)、1−(ジメチルアミノ)−シクロプロピルメチル、3−(ジメチルアミノ)シクロブチル、1−メチルアゼチジン−3−イル、(R)−1−メチルピロリジン−3−イル、(S)−1−メチルピロリジン−3−イル、および1−メチルピペリジン−4−イルから選択される。
本態様の他の実施形態では、式(I)の化合物において、Rが2−ジメチルアミノ−エチル[(CHNCHCH−]である。
本態様の他の実施形態では、式(I)の化合物において、Rが水素またはハロゲンまたはメチルである。
本態様の他の実施形態では、式(I)の化合物において、Rが水素である。
本態様の他の実施形態では、式(I)の化合物において、Rが水素またはハロゲンである。
本態様の他の実施形態では、式(I)の化合物において、Rが水素である。
本態様の他の実施形態では、式(I)の化合物において、Rが水素、F、またはClであり;Rが水素、F、Cl、または−CFであり;さらにRが水素である。
本態様の他の実施形態では、式(I)の化合物において、R、R、R、およびRがすべて水素である。
本態様の他の実施形態では、上記式(I)の化合物がさらに下記式(II):
ただし、Qは、C−R10またはNであり、
はCHまたはCHCHFであり;さらに
10はHまたはCHである、
の構造を有する。
本態様の他の実施形態では、式(II)の化合物において、QがC−R10である。
本態様の他の実施形態では、式(II)の化合物において、RがCHである。
本態様の他の実施形態では、式(II)の化合物において、QがCHである。
本態様の好ましい実施形態では、上記式(I)の化合物がさらに下記式:
の構造を有する。
本態様の他の好ましい実施形態では、上記式(I)の化合物が化合物1の薬学的に許容される塩である。
本態様の他の好ましい実施形態では、上記式(I)の化合物が化合物1のメタンスルホン酸塩、
即ち、化合物1・Msである。
本態様の他の実施形態では、上記式(I)の化合物が、さらに下記式:
の構造を有する。
本態様の他の実施形態では、式(II)の化合物において、RがCHCHFである。
本態様の他の実施形態では、上記式(I)の化合物が、さらに下記式:
の構造を有する。
本態様の他の実施形態では、上記式(I)の化合物が、下記からなる群から選択される。
本態様の他の実施形態では、上記式(I)の化合物が、下記からなる群から選択される。
本態様の他の実施形態では、本方法が、第2の治療剤を患者に投与することをさらに有する。
本態様の他の実施形態では、上記第2の治療剤は、異なるEGFRモジュレーターである。
本態様の他の実施形態では、上記第2の治療剤は、化学療法剤である。
本態様の他の実施形態では、上記脳腫瘍が転移性脳腫瘍である。
本態様の好ましい実施形態では、上記脳腫瘍が、EGFRが仲介する癌から発症する転移性脳腫瘍である。
本態様の他の好ましい実施形態では、上記脳腫瘍が、EGFRが仲介する非小細胞肺癌から発症する転移性脳腫瘍である。
本態様の他の実施形態では、上記いずれかの実施形態に係る方法は、上記式(I)または(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはプロドラッグ、および薬学的に許容される担体を含む薬剤組成物を患者に投与することを有する。
本態様の他の実施形態では、上記式(I)または(II)の化合物が化合物1である。
本態様の他の実施形態では、上記式(I)または(II)の化合物が化合物1のメタンスルホン酸塩(1・Ms)である。
他の態様では、本発明は、脳腫瘍の治療のための薬剤の製造における、下記式(I):
ただし、Rは、水素、ハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、およびシアノから選択され;
、R、およびRは、同一でありまたは異なり、独立して、水素、ハロゲン、およびトリフルオロメチルから選択され;
は、低級アルキル、置換されてもよい3〜6員の複素環(heterocyclyl)、RN−(低級アルキル)、およびRN−(シクロアルキルアルキル)から選択され、この際、RおよびRは、同一でありまたは異なり、独立して、水素および低級アルキルから選択され;
は、低級アルコキシおよび低級アルキルから選択され;さらに
Qは、C−R10またはNであり、
は、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;さらに
10は、HまたはCHである、
またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、プロドラッグ若しくは組成物
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、プロドラッグ若しくは組成物の使用を提供する。
本態様の他の実施形態では、上記式(I)の化合物が、さらに下記式II:
ただし、Qは、C−R10またはNであり、
はCHまたはCHCHFであり;さらに
10はHまたはCHである、
の構造を有する。
本態様の一実施形態では、上記式(I)の化合物が、下記からなる群から選択される。
本態様の他の実施形態では、脳腫瘍が転移性脳腫瘍である。
本態様の他の実施形態では、脳腫瘍が、EGFRが仲介する非小細胞肺癌(EGFR-mediated non-small cell lung cancer)から発症する転移性脳腫瘍である。
本発明の他の態様または実施形態は、実質的に示され記載されるのと同様の態様または実施形態および本明細書に記載される2以上の実施形態の可能性のある組み合わせを包含する。
本願における用語は、特に定義されなければ、当業者に理解されるような通常の意味を有する。
本明細書で使用される、「ハロ」または「ハロゲン」ということばは、F、Cl、またはBrを指す。
「低級アルキル」ということばは、1〜7個の炭素原子、好ましくは1〜4個、およびより好ましくは1〜2個の炭素原子を有する分岐鎖または直鎖のアルキル基を指す。
「低級アルコキシ」ということばは、1〜7個、好ましくは1〜4個、およびより好ましくは1〜2個の炭素原子を有するアルコキシ基(−OR)を指す。
「シアノ」ということばは、−CNを指す。
本明細書で使用される、「薬学的に許容される」ということばは、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または合理的な利益/リスク比に見合った他の問題若しくは合併症を伴わずに、患者の組織と接触させて使用するのに適しており、意図された使用に有効な、化合物、材料、組成物および/または剤形を指す。
本明細書中で使用される、「薬学的に許容される塩」ということばは、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴わずに、ヒト及び下等動物の組織と接触させて使用するのに適しており、合理的な利益/リスク比に見合う塩を指す。本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、適切な無機及び有機の酸ならびに塩基に由来するものを含む。薬学的に許容される、非毒性の酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、及び過塩素酸などの無機酸とまたは酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸またはマロン酸などの有機酸と共に形成されるアミノ基の塩、あるいは、イオン交換のような当該分野において使用される他の方法を用いることにより形成されるアミノ基の塩が挙げられる。他の薬学的に許容される塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられる。
本明細書で使用される、「溶媒和物」ということばは、本発明の化合物と、化学量論量または非化学量論量の溶媒分子との物理的会合を意味する。例えば、本化合物の1分子は、1以上、好ましくは1〜3の溶媒分子と会合する。本化合物の複数(例えば、2)分子が1の溶媒分子を共有することも可能である。この物理的会合には、水素結合が含まれうる。場合によっては、溶媒和物は結晶性固体として単離することができる。溶媒和物中の溶媒分子は、規則的な配列及び/または非規則的な配列で存在しうる。例示的な溶媒和物としては、水和物、エタノラート、メタノラート、及びイソプロパノラートなどが挙げられるが、これらに限定されない。溶媒和の方法は、当該分野で一般的に知られている。
本明細書中で使用される、「プロドラッグ」ということばは、例えば、血中での加水分解によって、インビボで変換されて親化合物を得ることができる化合物の誘導体を指す。一般的な例としては、活性カルボン酸化合物のエステル及びアミド形態;またはその逆で、活性アルコール化合物のエステル形態または活性アミン化合物のアミド形態が挙げられるが、これらに限定されない。このようなアミドまたはエステルのプロドラッグ化合物は、当該分野で知られるような公知の従来法に従って調製されうる。例えば、本発明の式IIの化合物のプロドラッグは、以下の式IIIの形態であり得る。
ただし、R及びRは、独立して、H及び−C(O)−Rであり、この際、RはC〜Cアルキル、好ましくはメチルまたはエチルであり、より好ましくはメチルである。本発明の他のプロドラッグは、同様にして調製することができる。
治療に使用するために、治療上有効な量の、本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を、原化学物質(raw chemical)として投与することが可能である場合、活性成分を薬剤組成物として提供することが可能である。したがって、本開示は、本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物、および1以上の、好ましくは1〜3の、薬学的に許容される担体、希釈剤、または他の賦形剤を含む、薬剤組成物をさらに提供する。担体、希釈剤、または他の賦形剤は、製剤の他の成分と適合し、処置される患者に有害ではないという意味において許容できなければならない。
医薬製剤は、所定量の単位用量当たりの活性成分を含む単位剤形(unit dose form)で提供されうる。典型的には、本開示の薬剤組成物は、1日当たり約1〜5回、あるいは連続点滴として投与されるであろう。このような投与は、慢性または急性の治療として使用することができる。単一の剤形を製造するために担体材料と組合せることができる活性成分の量は、処置される症状、症状の重篤度、投与時間、投与経路、使用される化合物の排泄速度、処置期間、ならびに患者の年齢、性別、体重、及び症状に応じて異なるであろう。好ましい単位用量製剤(unit dosage formulation)は、本明細書で上記したような、1日用量もしくは副用量(sub-dose)の、またはその適切な一部量(fraction)の活性成分を含むものである。通常、治療は、化合物の最適用量よりも実質的に少ない少量で開始される。その後、現場で最適な効果に達するまで、用量を少しずつ増加させる。通常、化合物は、かなりの害を及ぼすまたは有害な副作用を引き起こすことなく有効な結果を一般的にもたらす濃度レベルで投与することが最も望ましい。
本開示の組成物が、本開示の化合物と、1以上の、好ましくは1または2の追加の治療剤または予防剤との組合せを含む場合、化合物及び追加の薬剤は双方とも、一般的に、単独療法の投薬計画で標準的に投与される用量の、約10〜150%、より好ましくは約10〜80%の用量レベルで存在する。
医薬製剤は、適切な経路、例えば、経口(頬または舌下を含む)、直腸、鼻、局所(頬側、舌下、または経皮を含む)、膣内、または非経口(皮下、皮内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、くも膜下腔内、病巣内、静脈内、または皮内注射若しくは点滴を含む)経路による投与に適合させることができる。このような製剤は、薬学分野で既知の方法によって、例えば、活性成分を担体または賦形剤と一緒に合わせる(bring into association)ことによって調製することができる。経口投与または注射による投与が好ましい。
経口投与に適合した医薬製剤は、カプセルまたは錠剤;粉末または顆粒;水性若しくは非水性液体における溶液または懸濁液;食用の泡またはホイップ;または水中油型液体エマルジョン若しくは油中水型エマルジョンなどの別個の単位として提供されうる。
例えば、錠剤またはカプセルの形態での経口投与を目的として、活性薬剤成分は、エタノール、グリセロール、水などのような経口用の非毒性の薬学的に許容される不活性担体と組合せることができる。粉剤は、化合物を適切な微細なサイズに粉砕し、食用炭水化物、例えば、デンプンまたはマンニトール等の、同様に粉砕された医薬担体と混合することによって調製される。香味料、防腐剤、分散剤、及び着色剤が存在してもよい。
カプセルは、上記のように、粉末混合物を調製し、形成されたゼラチンシース(formed gelatin sheaths)に充填することによって作製される。コロイダルシリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、または固体ポリエチレングリコールなどの流動促進剤や潤滑剤を、充填操作の前に上記粉体混合物に添加してもよい。寒天、炭酸カルシウム若しくは炭酸ナトリウム等の崩壊剤または可溶化剤を添加して、カプセルが摂取されたときの薬剤の効能を改善してもよい。
さらに、所望する場合または必要な場合には、適切な結合剤、潤滑剤、崩壊剤、及び着色剤を混合物に添加してもよい。適切な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、グルコースまたはベータ−ラクトースなどの天然糖、コーン甘味料、アカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムなどの天然及び合成ゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。これらの剤形に使用される潤滑剤としては、オレイン酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが挙げられる。崩壊剤としては、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト(betonite)、キサンタンガムなどが挙げられるが、これらに限定されない。錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、湿式造粒(granulating)または乾式造粒(slugging)し、潤滑剤及び崩壊剤を添加し、錠剤状に圧縮することによって製剤化される。粉末混合物は、適切に粉砕された化合物を上記の希釈剤または基剤と、さらに必要であれば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩(aliginate)、ゲル化剤、またはポリビニルピロリドンなどの結合剤、パラフィンなどの溶解遅延剤(solution retardant)、四級塩などの吸収促進剤および/またはベントナイト(betonite)、カオリン、またはリン酸二カルシウムなどの吸収剤と、混合することにより調製される。粉末混合物は、シロップ、デンプンペースト、アカディア粘液(acadia mucilage)、またはセルロース材料若しくはポリマー材料の溶液などの結合剤で湿らせて、ふるいに通して押し出すことにより造粒することができる。造粒の代わりに、粉末混合物を打錠機に通してもよく、その結果、不完全に形成されたスラグを顆粒状に粉砕してもよい。ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク、または鉱油を添加することによって、錠剤を形成するダイにくっつくのを防止するために、顆粒に潤滑剤を塗ってもよい。次いで、潤滑化された混合物を圧縮して錠剤にする。本開示の化合物は、自由流動性のある(free flowing)不活性担体と組合せて、湿式造粒(granulating)または乾式造粒(slugging)工程を経ることなく、直接、錠剤に圧縮してもよい。セラック(shellac)の密閉コート、糖またはポリマー材料のコーティング、及びワックスのポリッシュコーティングからなる透明または不透明の保護コーティングを提供することができる。異なる単位用量を区別するために、これらのコーティングに染料を加えてもよい。
溶液、シロップ、及びエリキシル剤のような経口液剤は、所与の量が予め定められた量の化合物を含むように用量単位形態(dosage unit formuation)で調製することができる。シロップは、適切に風味付けされた水溶液に化合物を溶解することによって調製することができ、一方、エリキシル剤は、無毒性ベヒクルを用いて調製される。エトキシ化イソステアリルアルコール及びポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤及び乳化剤、保存剤、ペパーミント油または天然甘味料などの香味用添加剤、またはサッカリン若しくは他の人工甘味料なども添加してもよい。
適切な場合には、経口投与用の用量単位製剤をマイクロカプセル化してもよい。例えば、ポリマー、ワックスなどの中に粒状材料を被覆するまたは埋め込むことによって、放出を延長または持続させて、製剤を調製してもよい。
上記で特に言及した成分に加えて、製剤は、問題となる製剤のタイプを考慮して当該分野において公知の他の薬剤を含んでもよく、例えば、経口投与に適した製剤は香味剤を含んでもよいと、解するべきである。
「患者(patient)」または「対象者(subject)」ということばは、ヒト及び他の哺乳類双方を包含する。
「哺乳類」または「哺乳動物」ということばは、ヒト、イヌ、ネコ、ウマ、ブタ、ウシ、サル、ウサギ及びマウスを含むが、これらに限定されない。好ましい哺乳類は、ヒトである。
「治療上有効な量」ということばは、疾患を治療するために対象者に投与される際、その疾患を治療するのに十分な化合物または組成物の量を指す。「治療上有効な量」は、とりわけ、化合物、疾患及びその重篤度、ならびに治療される対象者の年齢、体重、または他の因子に応じて変化しうる。単独で投与される個々の活性成分に適用する場合には、このことばは、その成分のみを指す。組合せに適用される場合には、このことばは、組合せて、連続して、または同時に投与されるかに関わらず、治療効果をもたらす活性成分の総量を指す。
「治療する(treating)」または「治療(treatment)」ということばは、(i)疾患、障害、または症状を阻害すること、すなわちその発症を阻止すること;(ii)疾患、障害、または症状を緩和すること、すなわち疾患、障害および/または症状を軽減すること;または(iii)疾患、障害および/または症状に罹り易いが、まだそれを有すると診断されていない対象者において、疾患、障害、または症状が発生するのを予防することを指す。したがって、一実施形態では、「治療する」または「治療」は、治療される対象者には気づかれにくい場合もあるが、1以上の物理的パラメータを改善することを含みうる、疾患または障害を改善することを指す。他の実施形態では、「治療する」または「治療」は、物理的(例えば、識別可能な症状の安定化)もしくは生理学的(例えば、物理的パラメータの安定化)のいずれかまたはその両方で、疾患または障害を調節することを含む。さらに他の実施形態では、「治療する」または「治療」は、疾患または障害の発症を遅延させることを含む。
「約」ということばを、量、温度、時間などのパラメータに適用する場合、当該パラメータは、一般的に、±10%まで、好ましくは±5%以内、より好ましくは±2%以内で変動しうることを示す。当業者に理解されるように、パラメータが臨界的でない場合には、実施例において示された数は、多くの場合、限定するためではなく、説明目的のために示される。
本明細書で使用される、「a」、「an」、または「the」ということばは、単数形及び複数形の両方を表す。通常、名詞の単数形または複数形のいずれかが使用されるとき、それは名詞の単数形及び複数形の両方を意味する。
以下の非限定的な実施例により、本発明の特定の態様をさらに説明する。
実施例
材料および方法
N−(2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−4−メトキシ−5−((4−(1−メチル−1H−インドール−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド メタンスルホン酸塩(1・Ms;C2730・1.06CHSOH、MW=486.58、FW=588.45、純度=100%)を、水における1% ポリソルベート80のベヒクル中で製剤化した。完全なベヒクルを予め秤量した化合物に添加して、50mg/kgの用量レベルの処置に適する、5mg/mLストック溶液を得た。この混合物を約1分間ボルテックスして、pH値が7である淡黄色溶液を得た。この投与用溶液(dosing solution)を毎日新たに調製した。
動物
メスのEnvigoヌードマウス(Hsd:Athymic Nude-Foxn1nu)を使用した。これらは、実験の1日目に6〜7週齢であった。これらの動物に、照射済Harlan 2918.15齧歯動物用餌(irradiated Harlan 2918.15 Rodent Diet)および水を自由に与えた。1時間当たり100回の完全換気でバブル環境(bubble environment)中にH.E.P.Aフィルターに通した空気(H.E.P.A filtered air)を提供するBiobubble(登録商標)クリーンルーム内でBed−O’Cobs(商標)床敷き(Bed-O’CobsTM bedding)を有する据え付けのケージで動物を飼った。すべての処置、体重測定、および腫瘍測定はバブル環境において行った。環境は、70±2°Fの温度範囲および30〜70%の湿度範囲に制御した。
細胞調製
NCI-H1975-Luc細胞をClovisから得た。細胞を、1mMピルビン酸ナトリウム+2mM L−グルタミン+10mM HEPES+2.5g/Lグルコース+5μg/mL ブラストサイジンで修飾し、熱不活性化されていない10%ウシ胎仔血清(FBS)及び1%100×ペニシリン/ストレプトマイシン/L−グルタミン(PSG)を補充したRPMI1640培地中で生育させた。生育環境を、37℃にて5%CO雰囲気のインキュベーター内で維持した。拡張(expansion)が完了したら、細胞(継代4)を0.25% トリプシン−EDTA溶液を用いてトリプシン処理した。細胞をはがした後、完全生育培地で希釈してトリプシンを不活性化し、細胞の塊をピペッティングによって分離した。細胞を、4℃で200rcfで8分間、遠心し、上清を吸引し、ペレットをピペッティングにより冷ダルベッコリン酸緩衝食塩水(DPBS)中に再懸濁した。均質な細胞懸濁液のアリコートをトリパンブルー溶液中に希釈し、Luna自動細胞計数器(Luna automated cell counter)を使用して細胞数を計測して、移植前の細胞生存率を測定した。この細胞懸濁液を、4℃で200rcfで8分間、遠心した。上清を吸引して、細胞ペレットを、最終濃度が1.00E+08細胞のトリパンを取り込まない細胞(trypan- excluding cell)/mLとなるように、冷血清不含有培地(cold serum-free medium)に再懸濁した。細胞懸濁液を、移植中濡れた氷上に維持した。移植後、残りの細胞のアリコートをトリパンブルー溶液で希釈し、細胞数を計測して、移植後の細胞生存度を測定した。
頭蓋内移植
0日目に、試験マウスの頭蓋内に、プロトコル(アペンディクス1)のとおりに1.00E+06細胞/10μLを移植した。無菌的な外科移植のために、マウスに、0.2mg/kg ブプレノルフィンを注射し、空気中における2%濃度のイソフルレンを用いて麻酔をかけた。次に、このマウスを、非破裂型イアーバー(non-rupture ear bars)を用いて定位固定フレーム(stereotaxic frame)(ASI instruments, Inc.)に固定した。外科手術中に乾燥することを防ぐために、眼用の軟膏をマウスの眼に塗った。37℃水再循環型加熱パッド(re-circulating 37 ℃ water heated pad)を用いて、移植処置中の動物の体温を維持した。定位固定フレームに入れたら、頭蓋をクロルヘキシジンがしみこんだ綿棒と70%エタノールがしみこんだ綿棒で交互に拭いて(swab)、皮膚表面を消毒し、切開に備えた。#15 BD外科用メスの刃を用いて頭蓋のブレグマ中央に長手方向に1cmほど切開した。鋸歯状小鉗子を用いて切開部をひっこませた(retract)。頭蓋骨表面を覆う結合組織の薄層を軽く押しつけながら乾燥綿棒を用いて取り除いた。出血している血管を焼灼して、失血を防いだ。さらに、0.9mmのドリルビットを、定位電極マニュピレーターアーム(stereotaxic electrode manipulator arm)を用いて、ブレグマの中央に置き、冠状縫合に対して2mm右側面、1mm前方に移動させ、さらに、頭蓋骨の表面に下した。ドリルを定位固定フレームから外し、頭蓋骨を介して硬膜表面にまで穿頭孔を手で開けた。細胞懸濁液(濡れた氷上に保存)をよく混合し、50μL気密性ハミルトンシリンジ中に吸い上げた。標準27g針に細胞懸濁液を満たして、気泡(air pocket)を除き、シリンジのルアチップ(luer tip)を針のハブにさした。シリンジを特注のシリンジホルダ(ASI Instruments, Inc.)に固定して、定位固定フレームマニュピレーターアーム(stereotaxic frame manipulator arm)に取り付けた。シリンジの針を穿頭孔の中央におき、斜めの先端が硬膜表面の頭蓋骨の底面のレベルにくるまで下げた。次に、針を脳内に3mm下げ、1mm戻して(retract)、細胞懸濁液を貯溜する「リザーバー」を形成した。さらに、10μLの細胞懸濁液(1×10細胞/マウス)を脳組織中にゆっくり注射し、この際、若干の漏れ(IC移植では一般的)を乾燥綿棒に吸収させた。注射後、針を抜き、移植細胞のロスを最小限するために、穿頭孔を即座に骨ワックスで閉じた。次に、頭蓋骨表面を、乾燥エタノールがしみこんだ綿棒と70%エタノールがしみこんだ綿棒で交互に洗浄して、無関係の細胞を除き、頭蓋外での腫瘍の成長を阻止した。マウスを定位固定フレームから取り出し、切開部をステンレススチール製創傷クリップを用いて閉じた。マウスの意識が戻り、仰臥(dorsal recumbancy)したら、ケージに戻した。
処置
すべてのマウスを、生物発光イメージングによる腫瘍組織量の評価に基づく処置グループに分けた。すべてのグループの平均腫瘍組織量が研究対象母集団の全平均腫瘍組織量の10%以内になるように、マウスを分配した。処置を5日目に開始した。
グループ1:ベヒクルコントロール(1%ポリソルベート80)、0.2mL/20g、経口(PO)、QDx11(5〜15日目に1日1回)、
グループ2:1・Ms、50mg/kg、経口(PO)、QDx14(5〜18日目に1日1回)。
生物発光イメージング
インビボでの生物発光イメージングをIVIS50光学的イメージング(optical imaging)(Xenogen, Alameda, CA)を用いて行った。動物の画像を、約1〜2%イソフルレンガス麻酔下で1回に3回撮影した。各マウスに150mg/kg D−ルシフェリンをIP注射し、注射してから10分後に腹臥位で撮影した。CCDチップの大きいビニング(large binning)を使用し、画像で各マウスで観察できる転移性腫瘍から少なくとも数百カウントが得られ、CCDチップの飽和を避けられるように、露光時間を(2秒から2分に)調整した。BLI画像を5、8、11、13、15、及び18日目に集めた。画像を、Living Image version 4.3.1 (Xenogen, Alameda, CA)ソフトウェアを用いて解析した。各動物のうつぶせの画像に原発腫瘍を含むように、所定容積のROIをおき、動物同定に基づいて標識した。全フラックス(光子/秒)を算出して、グループ間の解析を容易にできるように全ROIについて出力した。
測定およびエンドポイント
(BLIによって評価した場合の)原発腫瘍組織量の%T/Cを本研究では原発エンドポイント(primary endpoint)として使用した。%T/Cは、処置グループの平均BLIシグナルをコントロールグループの平均BLIシグナルで除したものに100をかけた値として規定する。撮影を行う最終日であり、研究に残っているコントロールグループの動物の平均数より多いため、13日目の%T/Cを分析に使用した。生存期間の延長(life span extension)を本研究の二次的エンドポイントとして使用した。完全寛解(CR)は、(生物発光イメージングに基づく)腫瘍質量が信頼できないシグナル(2.0E+05光子/秒)にまで減少することとして規定する。BLIのバックグランドレベルは、一般的に、1E+03〜1E+04光子/秒の範囲である。部分寛解(PR)は、最初の処置から腫瘍BLIシグナルが50%以上減少することとして規定する。PRはCRを含まない。
効能結果
グループ2:1・Ms、50mg/kg、PO、QDx14(5〜18日目に1日1回)
1・Msによる処置により、BLIによる13日目の%T/C(1%;図1)に基づいて有意な(P<0.05)抗癌活性が得られた。平均生存期間は、29.0日(107% ILSまたは15日の生存期間の増加)(p<0.001)。18日まで、100%の動物が、部分的な腫瘍の退縮を示し、完全退縮したものはなかった(図2)。
化合物1はまた、変異の活性化に加えてT790M二重変異体のキナーゼドメインを効果的に阻害するため、可逆的インヒビターの現在使用される治療で観察される耐性を解消する。非小細胞肺癌(NSCLC)におけるEGFRの役割は確立されている(Ohashi, K.; et al. J. Clin. Oncol. 2013, 31, 1070)ため、化合物1は非小細胞肺癌の処置のための有効な治療剤となる。
化合物1は、ラットに経口投与されると、治療レベルの脳濃度となる(表1)。さらに、化合物1は、マウスでの頭蓋内に移植された脳腫瘍に対して有効であった。したがって、化合物1は、EGFRが仲介する転移性脳腫瘍の治療に有効な治療剤となる。
化合物1・Msによる処置は、良好な耐容性を示し、BLIによる13日目の%T/Cおよび生存期間に基づいて有意な(P<0.05)抗癌活性が得られた。すべてのマウスが最終的には病気で死亡したが、生存期間は化合物1・Msで処置することにより2倍以上伸びた。
前記実施例または好ましい実施形態は詳細な説明を目的として提供されたものであり、本発明を限定するものではない。上記態様の数多くの変更および組み合わせが特許請求の範囲に記載される本発明から逸脱しない限り利用できる。

Claims (34)

  1. 治療上有効な量の、下記式(I):
    ただし、Rは、水素、ハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、およびシアノから選択され;
    、R、およびRは、同一でありまたは異なり、独立して、水素、ハロゲン、およびトリフルオロメチルから選択され;
    は、低級アルキル、置換されてもよい3〜6員の複素環、RN−(低級アルキル)、およびRN−(シクロアルキルアルキル)から選択され、この際、RおよびRは、同一でありまたは異なり、独立して、水素および低級アルキルから選択され;
    は、低級アルコキシおよび低級アルキルから選択され;さらに
    Qは、C−R10またはNであり、
    は、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;さらに
    10は、HまたはCHである、
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、プロドラッグ若しくは組成物を患者に投与することを有する、患者の脳腫瘍の治療方法。
  2. QがC−R10である、請求項1に記載の方法。
  3. が、C〜Cアルキル、置換または無置換のアゼチジニル、置換または無置換のピロリジニル、置換または無置換のピペリジニル、RN−(CH−(n=1〜5)、RN−(C−Cシクロアルキル)−(CH−(m=1〜3)から選択され、この際、RおよびRは、同一でありまたは異なり、独立して、水素および低級アルキルから選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. が、メチル、RN−(CH−(n=2または3)、1−(ジメチルアミノ)−シクロプロピルメチル、3−(ジメチルアミノ)シクロブチル、1−メチルアゼチジン−3−イル、(R)−1−メチルピロリジン−3−イル、(S)−1−メチルピロリジン−3−イル、および1−メチルピペリジン−4−イルから選択される、請求項3に記載の方法。
  5. が2−ジメチルアミノ−エチル[(CHNCHCH−]である、請求項3に記載の方法。
  6. が水素またはハロゲン、またはメチルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. が水素である、請求項6に記載の方法。
  8. が水素またはハロゲンである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. が水素である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. が水素、F、またはClであり;
    が水素、F、Cl、または−CFであり;さらに
    が水素である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  11. 、R、R、およびRがすべて水素である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記式(I)の化合物がさらに下記式II:
    ただし、Qは、C−R10またはNであり、
    はCHまたはCHCHFであり;さらに
    10はHまたはCHである、
    の構造を有する、請求項1に記載の方法。
  13. QがC−R10である、請求項12に記載の方法。
  14. がCHである、請求項12または13に記載の方法。
  15. QがCHである、請求項12〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記式(I)の化合物がさらに下記式:
    の構造を有する、請求項12に記載の方法。
  17. 前記式(I)の化合物がさらに下記式:
    の構造を有する、請求項12に記載の方法。
  18. がCHCHFである、請求項12または13に記載の方法。
  19. 前記式(I)の化合物がさらに下記式:
    の構造を有する、請求項18に記載の方法。
  20. 前記式(I)の化合物が下記からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  21. 前記式(I)の化合物が下記からなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
  22. 第2の治療剤を患者に投与することをさらに有する、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記第2の治療剤は、異なるEGFRモジュレーターである、請求項22に記載の方法。
  24. 前記第2の治療剤は、化学療法剤である、請求項22に記載の方法。
  25. 前記脳腫瘍が転移性脳腫瘍である、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 前記脳腫瘍が、EGFRが仲介する非小細胞肺癌から発症する転移性脳腫瘍である、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。
  27. 前記式(I)または(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはプロドラッグ、および薬学的に許容される担体を含む薬剤組成物を患者に投与することを有する、請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法。
  28. 前記式(I)または(II)の化合物が化合物1である、請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 前記式(I)または(II)の化合物が化合物1のメタンスルホン酸塩(1・Ms)である、請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法。
  30. 脳腫瘍の治療のための薬剤の製造における、下記式(I):
    ただし、Rは、水素、ハロゲン、メチル、トリフルオロメチル、およびシアノから選択され;
    、R、およびRは、同一でありまたは異なり、独立して、水素、ハロゲン、およびトリフルオロメチルから選択され;
    は、低級アルキル、置換されてもよい3〜6員の複素環、RN−(低級アルキル)、およびRN−(シクロアルキルアルキル)から選択され、この際、RおよびRは、同一でありまたは異なり、独立して、水素および低級アルキルから選択され;
    は、低級アルコキシおよび低級アルキルから選択され;さらに
    Qは、C−R10またはNであり、
    は、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;さらに
    10は、HまたはCHである、
    またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、プロドラッグ若しくは組成物
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、プロドラッグ若しくは組成物の使用。
  31. 前記式(I)の化合物がさらに下記式II:
    ただし、Qは、C−R10またはNであり、
    はCHまたはCHCHFであり;さらに
    10はHまたはCHである、
    の構造を有する、請求項30に記載の使用。
  32. 前記式(I)の化合物が下記からなる群から選択される、請求項30または31に記載の使用。
  33. 前記脳腫瘍が転移性脳腫瘍である、請求項30〜32のいずれか1項に記載の使用。
  34. 前記脳腫瘍が、EGFRが仲介する非小細胞肺癌から発症する転移性脳腫瘍である、請求項30〜32のいずれか1項に記載の使用。
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