JP2019513418A - がん治療における患者特有の治療決定のための診断方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、合計細胞数の≦30%が再集合を妨げることが可能な細胞である新生物組織サンプル由来の細胞の3次元(3D)組織培養凝集体に関する。また、本発明は、そのような3D凝集体を製造する方法、および三次元(3D)新生物組織培養凝集体の生存に対する抗新生物治療の効果を測定することによって、前記治療の有効性を評価する方法にも関する。【選択図】なし
Description
本願は、人工の足場なしで生じる腫瘍細胞の3D凝集体、このような腫瘍細胞の3D凝集体を製造する方法、および前記腫瘍細胞の3D凝集体を利用して、治療薬に対する腫瘍細胞の感度を評価する方法に関する。
増殖性疾患を患う患者の全体の生存は、診断時のステージに依存する。例えば、NSCLCの5年生存率は、早期検出(ステージIA)の73%から進行した転移性疾患の3.7%まで変動する。標的分子治療が現在治療計画により広く含まれているが、NSCLCの初期ステージにおいて、手術および化学療法は、依然として一次治療の選択枝である。無進行生存および全生存を延ばすことができる標的治療は、そのようなアプローチが以下の遺伝子:上皮増殖因子受容体(EGFR)、棘皮動物微小管結合タンパク質様4−未分化リンパ腫キナーゼ(EML4−ALK)のキナーゼ転座、KRASおよびPI3KCAの1つの変異または増幅の存在を必要とすることから、わずかな患者で利用可能であるに過ぎず、比較的小さいパーセンテージの患者に影響を与えるに過ぎない。
不運なことに、外科的切除が選択肢ではないそれらの疾患の進行ステージまたは転移ステージの多くの患者が存在する。アジュバントシスプラチンに基づく治療が、増加すべてのステージの生存率を増加させることができるが、化学療法耐性および疾患再発が引き続き大きな問題である。例えば転移性非小細胞肺癌の治療は、多くの場合、単剤白金治療と比較して有効性を増加し得る、シスプラチンまたはカルボプラチンと、パクリタキセル、ドセタキセル、ゲムシタビンおよびビノレルビンなどの薬とのの組み合わせ治療に基づく。免疫調節薬(例えばニボルマブ)の使用は、疾患進行を有効に停止させる期待できるルートになっているが、速く進行する腫瘍のタイプでのそれらの応用は、更なる分析を必要とする。したがって、臨床医は、彼らの経験に頼って利用可能な薬剤パネルから選択することのみ可能である。
現在、選択した組み合わせ治療の有効性は、予測さできない。個別の腫瘍から構築される3D組織培養を用いることで、現在の傾向を変えることができ、臨床的判断を支援することができる。
個別化医療(または精密医療(PM))は、個々の患者のニーズに合わせた治療の患者に特有のカスタマイズを提案する。この目的を達成するためには、種々の診断の試験が、患者の遺伝子構造または他の分子もしくは細胞の特徴の状況に基づいて適切かつ最適な治療を選択するために使用される。
非常に様々な疾患において、PMの使用が成功している。不運なことに、増殖性疾患、特に種々の癌は、そうでないという主張が繰り返されているにもかかわらず、明確な成功の話の中に入っていない。特に、増殖性疾患の末期の転移性ステージでは、有効な治療の望みがない癌患者には、緩和ケアのみが提供される。
原発の外科的サンプルを使用して、個々の患者の薬剤感受性を試験するいくつかの試みがなされている。細胞培養条件下で増殖する腫瘍細胞の増殖能力をみる増殖培養(out−growth culture)が最もよく知られている。しかしながら、「増殖(out−growth)」癌培養の試験システムは、膨大な数の困難に直面している。とりわけ、そのような培養は、個別の腫瘍の複雑さを欠いており、したがって、正確に腫瘍を表すことができず、それ故に特異的な薬に対する応答を予測できない。細胞間相互作用が癌性上皮細胞の変異と同じくらい重要である腫瘍微小環境の認識から、三次元腫瘍微小環境を再現する多数の細胞のシステムが開発されてきた。
個別の腫瘍の複雑な構造および分子の微小環境の喪失を避けるために、患者の細胞を用いて三次元腫瘍培養物を作製すべきであり、薬剤感受性試験がそのような培養物で実施されるべきであることが認識されている[Edmondson,Rasheena et al.,「Three−Dimensional Cell Culture Systems and Their Applications in Drug Discovery and Cell−Based Biosensors.」 Assay Drug Dev Technol.2014 May 1;12(4):207−218]。
現在、個別化医療および標的治療に向けて、生体内での腫瘍微小環境を厳密に模倣する最も適切な生体外のモデルを作製する努力がなされている。現在、伝統的な3Dプラットフォームと、細胞維持のための多孔質構造を再現するポリマーマトリックスの利点に頼る新興技術との混合がある[Caicedo−Carvajal CE et al.”Three−Dimensional Cell Culture Models for Biomarker Discoveries and Cancer Research”,Translational Medic S1:005,February 13,2012]。
生体外の三次元癌培養モデルの2013年のレビューには、三次元癌モデルを開発する方法および技術の高度に関連したリストがある[Asghar,Waseem et al,”In Vitro Three−Dimensional Cancer Culture Models.”Cancer Targeted Drug Delivery,pp 635−665,10 July 2013]。
これらの方法は、埋め込まれ、覆われている細胞培養を含み、該培養では、埋め込まれている(細胞が基底膜に吊されている)、または、オーバーレイ培養(基底膜が基材の表面に貼り付けられ、薄いヒドロゲルコーティングを形成する)のいずれかであるゲル化人工細胞外マトリックス(ECM)中に細胞が存在する。実際には、足場が通常適用されて、細胞の天然様マトリックス環境を提供する。これらの足場のタイプは、Asghar,Waseemらによって詳細に議論されている。それにもかかわらず、将来的観点として、より器官型であり、ハイスループットな技術に適合する足場なし3Dマイクロ組織モデルが考慮されている。
しかしながら、足場フリーの球状の腫瘍マイクロ組織を使用するハイスループットな薬剤感受性試験の時代は未だ来ていないように見える[Drewitz M,Helbling M,Fried N,Bieri M,Moritz W,Lichtenberg J,Kelm JM(2011)Towards automated production and drug sensitivity testing using scaffold−free spherical tumour microtissues.Biotechnol J 6(12):1488−1496]。
そうとはいえ、患者由来の細胞を使用する三次元癌マイクロ組織モデルに関する先行技術において多くの知見が蓄積されている。上述したように、多数の先行技術の解決手段が、ある種の細胞外マトリックスを適用している。
国際公開第2015/073724号には、患者由来の腫瘍細胞に対する薬剤の増殖性応答の試験方法が記載されている。該方法は、生検または腫瘍切除材料から細胞を得るステップと、細胞を3D細胞外マトリックス(ECM)で培養するステップと、ECM中の細胞を薬剤で処理するステップと、治療した細胞のハイコンテント(high−conternt,HC)イメージングを行うステップと、処理した細胞のHCイメージングを評価し、それによって、患者由来の腫瘍細胞に対する薬剤の増殖性応答を試験するステップと、を含む。すでに述べたように、細胞は1:20ECM上で三次元で継代培養される。
国際公開第2014/200997号には、単離され、カプセル化されていない、三次元器官型細胞培養生成物を製造する方法が記載されている。該方法では、回収した細胞が天然由来のゲルマトリックスに再懸濁され、ゲル化三次元細胞マトリックスが疎水性溶液中に形成され、該溶液から、器官型細胞培養物が単離され、3Dゲルマトリックス内で培養される。原発細胞または組織とは対照的に、すべての実験の結果が細胞株で得られる。疎水性溶媒の適用およびゲルマトリックスの使用は、このシステムが、特にハイスループットなスクリーン(HTS)として、信頼性のあるものではない可能性があることを意味している。
国際公開第2015/196012号には、使用される個々の細胞株が、核酸配列で印を付けられている方法が記載されている。細胞株の培養したプールを例えば化学療法によって処理し、生じた細胞株のプールがこれらの標識により分析される。
米国特許公開第2013/012404号明細書および米国特許公開第2014/128272号明細書には、腫瘍異種移植片を単離し、酵素処理および細胞ストレーナーにかけ、単細胞、小さい細胞塊および残屑を除去し、培養前に数回遠心分離することによって得られる癌組織由来の細胞塊が記載されている。培養は、癌細胞の休眠状態を調べるのに適している。球体は凍結できることから、さらなる研究、例えば配列決定のために保存できる。
米国特許公開第2014/336282号明細書に記載のアッセイの主要な焦点は、癌細胞の侵入の機能的能力である。分子の表現型は、機能的属性を共有する細胞の説明である。著者らは、マウス腫瘍モデルにおいて最も浸潤性である亜集団および微小転移の細胞の同一性と相互に関連する特異的な分子の署名、基礎リーダー署名(ケラチン14+、p63+、P−カドヘリン+および平滑筋細胞アクチン−)を定義した。この遺伝子発現署名は、アーカイブヒト腫瘍からの固定組織からの切片における浸潤性亜集団を同定するのに使用できる。
オルガノイドがコラーゲンゲルまたはマトリゲル中に埋め込まれていた。
米国特許公開第2016/040132号明細書には、個体の膵臓癌用治療薬を同定する見込みのある方法が記載されている。該方法は、間質バイオインク(bio−ink)を調製するステップと、腫瘍バイオインクを調製するステップと、腫瘍バイオインクが間質バイオインクに包み込まれ、あらゆる面で間質バイオインクと接触するように間質バイオインクおよび腫瘍バイオインクをバイオプリントするステップとを含む。間質バイオインクは、膵臓星状細胞と、内皮細胞と、任意選択的にヒドロゲルとを含み、腫瘍バイオインクは個体由来の原発膵臓癌細胞を含む。堆積したバイオインクを細胞培養培地にて成熟させて、細胞を結合させ、三次元の設計された膵臓腫瘍モデルを形成する。この成熟は、典型的に数日、例えば5〜10日かかる。候補治療薬を膵臓腫瘍モデルに適用し、膵臓癌細胞の生存率を測定する。治療薬は、膵臓癌細胞の測定した生存率に基づいて個体ごとに選択される。
先行技術の解決手段の多くでは、最も攻撃的に増殖する細胞または最も浸潤性の癌細胞を選別するか、または脱することを目的とする。代替として、特異的な分子の表現型をもつ集団が単離され、その後、分類されていないまたは代替として分類した集団と比較される。不運なことに、そのようなシステムは、重要な非新生物細胞、例えば患者の腫瘍特異的な免疫細胞を依然として奪われ、したがって最近の抗癌剤の免疫調節効果が探索できない。
代替として、特定の方法では、細胞のタイプを選択しないが、腫瘍サンプル由来の細胞を、通常人工足場を用いて培養する。
本発明者らは、HTSに依然として適しているのに加えて、保存および再現可能な、腫瘍の組成を正しくモデリングするか、または忠実に反映する三次元(3D)新生物組織培養凝集体を得る異なるアプローチを採用した。
本発明者らは、驚くべきことに、腫瘍細胞への再集合を妨げることが可能な細胞の相対比率を減少させることによって、個々の患者から得られた細胞からの3D組織培養物の形成が、接着剤としてのいずれの人工足場または細胞外マトリックスがなくても可能であることを認めた。リンパ球細胞(CD45+細胞)などの再集合を妨げることが可能な細胞の比率を、治療すべき患者由来の腫瘍サンプルから得られた細胞の初期の集団において減少させた場合に、抗癌治療方法を試験するのに適している三次元(3D)新生物組織培養凝集体が調製できる。
リンパ球細胞(リンパ球)などの、再集合を妨げることが可能な細胞の比率のこのような低下は、細胞が患者由来細胞である他の腫瘍様組成の維持を可能にする。必要に応じて、線維芽細胞を添加して、人工足場を追加することなく細胞外マトリックス(ECM)の適切なレベルを提供する。
本発明の方法は、患者由来の細胞を使用することから、形成される凝集体を使用して、最も有効な治療を選択することができる。化学療法剤などの抗新生物化合物または治療、またはこれらの組み合わせを試験でき、腫瘍細胞の生存率を減少させるものを患者の治療に使用できる。凝集体は、好ましくはいずれの人工足場も含まない。
第1の態様では、本発明は、合計細胞数の≦30%が再集合を妨げることが可能な細胞であり、該凝集体が人工足場を含有しない新生物組織サンプル由来の細胞の3次元(3D)組織培養凝集体に関する。
好ましくは、該再集合を妨げることが可能な細胞はリンパ球細胞、例えばリンパ球である。好ましくは、該再集合を妨げることが可能な細胞はCD45+細胞である。より好ましくは、再集合を妨げることが可能な細胞はリンパ球起源のCD45+細胞である。再集合を妨げることが可能な細胞の数は、合計細胞/凝集体数の30%以下であるべきである。好ましくは、細胞再集合を妨げることが可能な細胞の数は、合計細胞/凝集体数の5〜20%、例えば合計細胞/凝集体数の7〜17%、または10〜15%であるべきである。
本明細書で「再集合を妨げることが可能な細胞」は、十分な量で存在する場合に、好ましくは人工足場またはマトリックスなしで、患者由来の腫瘍細胞からの細胞凝集体の形成を防ぐ細胞を指す。リンパ球細胞などの一部の細胞は、存在する他の種類の細胞(上皮、内皮、線維芽細胞、平滑筋細胞)の再集合能力を妨げることができることから、そのような細胞の比例した低下が、個別の腫瘍を再現するのに必要であり得る。リンパ球起源の細胞は、通常CD45+である。典型的には、再集合を妨げることが可能な細胞はCD45+細胞である。再集合を妨げることが可能な細胞はリンパ球細胞、好ましくはCD45+リンパ球細胞であり得る。典型的には、本発明の細胞の凝集体では、細胞の合計数の≦30%かつ5%超、好ましくは≦25%または≦20%が再集合を妨げることが可能な細胞である。
本明細書で「新生物」または「癌」は、対象内での未制御のまたは制御されない細胞の増殖を特徴とする状態と定義される。増殖は、通常「腫瘍」と呼ばれる細胞の塊またはまとまりの発達をもたらす。「固形腫瘍」は、明確な組織構造および三次元形状を有する腫瘍である。腫瘍は、がん、骨髄腫、肉腫(膠芽腫など)、神経膠腫、神経芽細胞腫、髄芽腫、腺がん、骨肉腫、脂肪肉腫、中皮腫、肝がん、肝細胞がん、腎細胞がん、副腎腫、胆管がん、およびメラノーマを含む。
癌としては、腎臓がん、肝臓がん、脳腫瘍、肺がん(小細胞(SC/LC)肺癌および非小細胞肺癌(NSCLC)を含む)、皮膚がん、骨がん、上皮がん、腸管がん、胃がん、結腸がん、口(口腔)がん、乳がん、前立腺がん、外陰/膣がん、精巣がん、神経内分泌がん、膀胱がん、子宮頸がん、膵臓がん、多数の骨髄腫、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、非分泌性骨髄腫、くすぶり型多発性骨髄腫、MGUS、軽鎖骨髄腫、原発全身性アミロイドーシス、および軽鎖沈着症が挙げられる。
本明細書で、癌または新生物は、対象の状態の悪化が進行する傾向がある、すなわち対象において有害な効果があり、死亡をもたらす可能性がある場合、「悪性」とみなされる。また、癌は、最初に発達する細胞の塊またはまとまり(例えば腫瘍)が悪性ではない、すなわち「良性」であるように見えるか、または診断されるが、(i)悪性になるリスクがあるか、または(ii)後にやがて悪性になる場合にも、悪性とみなし得る。
新生物組織サンプルは、生検または腫瘍切除により得られた腫瘍の一部またはすべてであり得る。サンプルは、原発固形腫瘍(起源に関係なく)またはリンパ節およびまたは他の臓器からの転移性組織から得られ得る。代替として、新生物組織サンプルは、新生物組織を形成する他のタイプの細胞と共に新生物細胞を含有する胸水、例えば悪性胸水(MPE)または悪性腹水(腹水)を含む滞留した液体を含み得る。
新生物組織サンプルは、対象から得られる。本明細書で「対象」は、動物、好ましくは温血動物、哺乳類またはヒトと理解される。好ましくは、対象は、癌または新生物を有すると予め診断されている。好ましくは、対象は患者である。「患者」は、医療または獣医の観察、監督、診断または治療の下にあるか、またはあるように意図される対象である。より好ましくは、対象は、予防薬治療を含む治療が提供されているか、または提供されるべき患者である。
本明細書で、新生物を有する状態または患者の「治療」は、患者が、患者の状態を直接または間接的に向上させるものを用いる支援、特に医療または獣医の支援の下にあるいずれのプロセス、作用、アプリケーション、治療などを指す。治療は、典型的には、化学療法薬などの抗新生物化合物または組成物の有効量の投与を指す。より幅広い意味では、「治療」は予防的治療を含む。より狭い意味では、状態の存在またはそのような状態の開始が切迫している事実を示す少なくとも1つの症状、または少なくとも1つの分子マーカーを示すことができる場合に治療が適用される。状態が治療される場合、好ましくは軽減されるか、または改善され、すなわちその症状が回復するか、または少なくとも状態のさらなる開始が予防される。
本明細書で「人工足場」は、設計される組織の物理的構造に組み込まれる予め形成した足場であり、該組織への損傷または破壊なしで組織から除去できない足場またはマトリックスを指す。人工足場としては、ポリマー足場、多孔性ヒドロゲルや、予め形成した細胞外マトリックス、死細胞層、脱細胞化組織のような非合成足場などが上げられる。
足場なしまたは「人工足場を含まない」は、足場が、少なくとも使用時には設計される組織の不可欠な部分ではない組織に関する。好ましくは、本発明の凝集体の調製は、人工足場を必要としないか、または使用しない。
また、本発明は、3D組織培養凝集体の調製方法も提供する。該方法は、人工足場なしで、
(a)再集合を妨げることが可能な細胞の数を合計細胞数の≦30%に減少させることによって、新生物組織サンプルから調整した細胞集団を調製するステップと、
(b)調整した細胞集団の細胞と、培養培地と、任意選択的に線維芽細胞とを含む懸濁培養物を調製するステップと、を含む。
(a)再集合を妨げることが可能な細胞の数を合計細胞数の≦30%に減少させることによって、新生物組織サンプルから調整した細胞集団を調製するステップと、
(b)調整した細胞集団の細胞と、培養培地と、任意選択的に線維芽細胞とを含む懸濁培養物を調製するステップと、を含む。
該方法は、以下のステップを含み得る。
1.腫瘍組織サンプル内の細胞の初期の集団の数を算定する。細胞数は、好ましい数、例えば2x103〜8x105細胞に達するべきである。
2.特定の細胞タイプの比率を調整して、調整した(処理した)集団を得る。
3.調整した(処理した)集団の細胞と培養培地と任意選択的に線維芽細胞とを含む懸濁培養物を調製する。
4.任意選択的に、懸濁培養物を凍結保存する。
5.任意選択的に、凍結保存した培養物を解凍する。
6.懸濁培養物から初期の凝集体を提供する。
7.初期の凝集体を培養する。
1.腫瘍組織サンプル内の細胞の初期の集団の数を算定する。細胞数は、好ましい数、例えば2x103〜8x105細胞に達するべきである。
2.特定の細胞タイプの比率を調整して、調整した(処理した)集団を得る。
3.調整した(処理した)集団の細胞と培養培地と任意選択的に線維芽細胞とを含む懸濁培養物を調製する。
4.任意選択的に、懸濁培養物を凍結保存する。
5.任意選択的に、凍結保存した培養物を解凍する。
6.懸濁培養物から初期の凝集体を提供する。
7.初期の凝集体を培養する。
新生物組織サンプル中の細胞は解離できる。加えて、サンプルを、例えば洗浄によって処理して、存在する赤血球の数を減少させることができる。
固形腫瘍サンプルのサイズを減らすことができ、例えば滅菌外科用メスを用いて切断するか、または刻むことによって、該サンプルの機械的解離を行うことができる。組織サンプル中の細胞を、Miltenyi社の腫瘍解離方法などの当分野で既知の腫瘍解離方法(Langdon and Macleod(2004)”Essential Techniques of Cancer Cell Culture”Methods Mol Med.;88:17−29.参照)に従って、移行させる。特定の腫瘍のタイプに適したプロトコールが利用される。解離後、細胞サンプルは必要に応じて洗浄して、いずれの赤血球も除去できる。残りのいずれの赤血球も、塩化アンモニウム含有溶解緩衝液を用いるなど、当分野で既知の方法を用いて溶解できる。消化が完了したら、存在する細胞の数をさらなる処理の前に計数する。
MPEまたは腹水新生物組織サンプルは、多くの場合、好ましくは既知の方法を用いて除去される多数の血液細胞を含有する。サンプルは、好ましくはヘパリンで処理される。
MPEまたは腹水などの液体新生物組織サンプルでは、細胞を、例えば遠心分離(例えば300gで20分)を用いて沈降させて細胞ペレット形成する。上清は除去でき、ペレットは、適切な緩衝液、例えば任意選択的に最大20%までの細胞フリーの胸水または腹水(すなわち上清)を含むリン酸緩衝生理食塩水に再懸濁できる。白血球などの単核細胞が、懸濁液中のフィコール分離などの周知の方法を用いて、細胞から分離できる。残りの細胞を、さらなる処理の前に単離でき、計数できる。
組織培養凝集体の細胞の組成は、表面細胞マーカー分析、例えばフロー・サイトメトリーを用いて同定できる。表面細胞マーカーは、CD31−APCCy7、CD44−FITC、CD45−PerCp、CD90−BV421、EpCam−APCなどの抗体を用いて同定できる。
再集合を妨げることが可能な細胞の数は、免疫学的粒子分離方法(磁性の手動または自動の沈降、フロースルー分離など)および細胞選別分離方法(フロー・サイトメトリー自動細胞選別方法など)を含む多くの既知の技術を用いて減少させ得る。これらの方法は当業者に周知であり、例えばImmunology(2006)Luttmanらのがある。MiltenyiまたはEasySep方法などの一部の適した方法を以下に例示して説明する。好ましくは、再凝集を阻害できる細胞の数は、初期の細胞懸濁液中の細胞の合計数の30%未満である。
好ましくは、凝集を妨げることができる細胞はリンパ球細胞である。好ましくは、凝集を妨げることができる細胞は、CD45+細胞、より好ましくはリンパ球CD45+細胞である。初期の細胞懸濁液中での他の種類の細胞に対する再凝集を阻害できる細胞の比率は、好ましくは細胞の合計数の30%未満である。リンパ球細胞、好ましくはCD45+細胞の比率は、調整した細胞の集団において30%未満、より好ましくは25%未満または20%未満である。好ましくは、初期の細胞懸濁液中のリンパ球細胞の数は5%以上である。
他の免疫細胞と比較したCD45+細胞の比率を、好ましくは減少させる。好ましくは、再凝集を阻害できる細胞の数は初期の細胞懸濁液中の細胞の合計数の30%未満である。
凝集体を形成する、特にMPEまたは腹水の個別の細胞から固形腫瘍を作製するために、正常な線維芽細胞を細胞に添加することが必要であり得る。線維芽細胞は、通常、腫瘍と同じ種類の組織から得られる。例えば、MPEまたは腹水の細胞では、正常なヒト肺線維芽細胞が添加される。好ましくは、初期の懸濁培養物中の線維芽細胞の数は細胞の合計数の5〜50%である。例えば、初期の懸濁培養物中の線維芽細胞の数は、細胞の合計数の少なくとも5%〜50%、10%〜40%または20%〜30%であり得る。
初期の細胞懸濁培養物は、調整した集団由来の少なくとも2x103〜8x105細胞を含み得る。好ましくは、初期の細胞懸濁培養物は、2x103〜2x104;または104〜105;または5x104〜3x105;または5x103〜8x105細胞を含み、例えば調整した集団由来の5x103または8x103または104または5x104または8x104細胞を含む。
初期の凝集体は、ペレット化(例えば遠心分離によって)、または懸滴法(例えばFoty(2011)”A simple hanging drop cell culture protocol for generation of 3D spheroids”Journal of Visualized Experiments 6;(51))などのいずれの周知方法によって懸濁培養物から得られ得る。遠心分離は、300g〜1000g、好ましくは400g〜800gまたは500〜700gで行うことができる。遠心分離は、5〜20分間、好ましくは5〜15分間または8〜12分間、非常に好ましくは約10分間行うことができる。遠心分離は、0℃〜室温(最大20℃)、好ましくは4℃〜10℃で行うことができる。遠心分離は、0℃〜20℃、好ましくは4℃〜10℃で行うことができる。
代替として、初期の凝集体は、マトリックス支援組織プリンティングを用いて、懸濁培養物から得られ得る。(Lijie Grace Zhang,John P Fisher,Kam Leong(2015)3D Bioprinting and Nanotechnology in Tissue Engineering and Regenerative Medicine参照)
初期の凝集体は、足場(マトリックス)を用いて懸濁培養物中で形成できる。しかしながら、人工足場またはマトリックスの非存在下で、凝集体を形成し、培養することが好ましい。
組織サンプルから得られた細胞は、好ましくは凍結保存によって保存できる。したがって、本願の方法によって形成した組織培養凝集体は、凍結され得、保存され得る。その後、凝集体は、後の段階で解凍できる。凝集体の生存を試験し、生存が見出された場合、細胞をさらなる試験に使用できる。例えば、初期の治療があまり有効ではないか、または一部のみ有効である場合、保存された3D凝集体を用いて、新しい治療が特定できる。
本発明は、好ましくは、本明細書で定義されるか、または本明細書に記載の方法を用いて形成した凝集体を用いて、三次元(3D)新生物組織培養凝集体に対する治療の効果を試験することによって、抗新生物治療の有効性を予測し、評価する方法を提供する。
該方法は、3D組織培養凝集体に抗新生物治療を施すステップを含む。例えば、凝集体を化学療法剤またはそれらの組み合わせと接触させることができる。治療後、3D新生物組織培養凝集体の生存率を評価する。細胞生存アッセイの結果を、対照サンプル、すなわち抗新生物治療で治療しなかった凝集体と比較する。その後、細胞生存率を減少させると特定された抗新生物治療を使用して、患者を治療することができる。
「抗新生物治療」は、新生物状態または癌を治療するのに使用される化合物または医薬製剤を指す。これらの治療としては、既知の化学療法剤および免疫療法、およびこれらの組み合わせが挙げられる。治療は、2つ以上の化学療法剤の組み合わせを含み得る。
化学療法薬または細胞毒性薬は当分野で既知である。適した剤としては、アクチノマイシン、オールトランス型レチノイン酸、アザシチジン、アザチオプリン、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシド、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、イダルビシン、イマチニブ、イリノテカン、メクロレタミン、メルカプトプリン、メトトレキサート、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テニポシド、チオグアニン、トポデカン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、およびビノレルビンが挙げられる。
細胞生存の評価方法は、当業者に周知である。例えば、ATP産生またはヨウ化プロピジウムの取り込みを測定できる。
抗腫瘍治療による治療後、いずれの残存細胞も、第2の抗腫瘍治療に対する感度について試験できる。
したがって、該方法は、
(i)細胞表面マーカーの組み合わせに基づいて新生物幹細胞を単離するステップと、
(ii)単離した新生物幹細胞を3D組織に再凝集させるステップと、
(iii)凝集した新生物幹細胞を第2の抗新生物治療と接触させるステップによって、第1の抗新生物治療による最初の治療後に残存する癌幹細胞の感度を評価するステップをさらに含み得る。
(i)細胞表面マーカーの組み合わせに基づいて新生物幹細胞を単離するステップと、
(ii)単離した新生物幹細胞を3D組織に再凝集させるステップと、
(iii)凝集した新生物幹細胞を第2の抗新生物治療と接触させるステップによって、第1の抗新生物治療による最初の治療後に残存する癌幹細胞の感度を評価するステップをさらに含み得る。
治療後に凝集体中に残存するいずれの新生物幹細胞も、細胞表面マーカーの組み合わせに基づいて、例えば、流動サイトメトリーを用いて同定できる。新生物幹細胞を同定するのに使用できる細胞表面マーカーの組み合わせは、当分野で既知である。例えば、多形性膠芽腫癌幹細胞マーカーとしては、プロミニン−1/CD133、SSEA1/CD15、NESTIN、SOX2、BMI1、およびMUSASHIが挙げられる。固形NSCLC腫瘍に適したマーカーの例としては、CD31−APCCy7、CD44−FITC、CD45−PerCp、CD90−BV421、およびEpCam−APCが挙げられる。
存在する新生物幹細胞を単離し、その後、上記方法によって、新しい3D組織凝集体を形成するのに使用できる。凝集体が生じるためには、追加の間葉系細胞を添加することが必要であり得る。その後、新生物幹細胞から形成した凝集体を、異なる抗腫瘍治療を用いて試験することができる。したがって、すべての新生物をターゲットとすることができるように、患者に最適な治療を同定できる。
本明細書で「を含む(comprises)」または「含む(comprising)」または「含む(including)」は、包括的でない意味を有すると解釈され、リストされた特徴または方法ステップまたは構成要素を含むものへのさらなる特徴または方法のステップまたは構成要素の追加または改良を可能にする。「含む(comprising)」は、与えられた言語の異なる形を使用することが求められる場合には、「含む(including)」で置き換えることができ、他の部材または構成要素が発明を実施するのに必須ではない場合には、「から本質的になる」に限定できる。
本明細書において、別段の定めがない限り、用語の単数形は、それらの意味について、それらの複数形も含む。本明細書で、名詞の前の単数形「a」および「an」は、特段の定めがない限り、複数の参照を含む。本明細書で、「または」のいずれの参照も、別段の定めがない限り、「および/または」を包含するものとする。
本発明を以下の実施例および図面を参照して説明する。
多形性膠芽腫「増殖」培養を示す図である。
多形性膠芽腫のフロー・サイトメトリー分析の結果を示す図である。
種々の薬での72hrインキュベーション後の多形性膠芽腫3D凝集体の反応を示す図である。
異なる濃度のBCNUでの24hrインキュベーション後の多形性膠芽腫3D凝集体の反応を示す図である。
腺がん肺のフロー・サイトメトリー分析の結果を示す図である。
異なる濃度の単剤療法での72hrインキュベーション後のNSCLC腺がん3D凝集体の反応を示す図である。
薬の異なる濃度および異なる組み合わせでの48hrインキュベーション後の精巣癌3D凝集体の反応を示す図である。
薬の異なる濃度および異なる組み合わせでの48hrインキュベーション後の悪性胸水細胞3D凝集体の反応を示す図である。
典型的な本発明の方法
新生物組織検体の処理に適した方法を以下に説明する。
新生物組織検体の処理に適した方法を以下に説明する。
1.切除した固体組織検体
1.1.腫瘍、転移性リンパ節または/および正常な自家組織の解離
1.1.1.腫瘍(利用可能な場合、正常な組織)サンプルは、手術によって患者から得られる。必要に応じて、サンプルは、処理まで、一晩4℃で、または室温(最大20℃)で保存できる。重さが0.01〜1gの組織を解離に使用する。
1.1.腫瘍、転移性リンパ節または/および正常な自家組織の解離
1.1.1.腫瘍(利用可能な場合、正常な組織)サンプルは、手術によって患者から得られる。必要に応じて、サンプルは、処理まで、一晩4℃で、または室温(最大20℃)で保存できる。重さが0.01〜1gの組織を解離に使用する。
1.1.2.組織を最低3〜5回、例えば滅菌緩衝液、例えばリン酸緩衝生理食塩水(PBS、pH:7.2)で洗浄して、赤血球の数を減少させる。
1.1.3.必要に応じて、2個の滅菌外科用メスで組織を刻む。
1.1.4.例えばMiltenyi腫瘍解離キットのマニュアルにしたがって、穏やかなMACSを用いて(特定の腫瘍タイプのために選択されるプロトコールを用いて)、消化を用意する。チューブを加熱した解離器(dissociator)内に入れる。例えば肺サンプルの場合、37℃_h_TDK_2(60min)および37℃_m_LDKプログラム(30min)を完了する。
1.1.5.生じた細胞懸濁液を、例えば滅菌PBS中で洗浄し、必要に応じて赤血球を溶解させる。赤血球を溶解させる方法は当分野で既知である。
1.1.6.消化が完了した後、さらなる処理のために細胞を計数する。
2.悪性胸水または腹水
2.1.排出した胸水の容量は、200ml〜2500mlの間で変動する。悪性胸水(MPE)の半分の外観は、出血性および血性の性質である。MPEの赤血球の量は、患者により変動する。腹水の容量は、200ml〜6000ml(またはそれより多い)の間で変動する。
2.1.排出した胸水の容量は、200ml〜2500mlの間で変動する。悪性胸水(MPE)の半分の外観は、出血性および血性の性質である。MPEの赤血球の量は、患者により変動する。腹水の容量は、200ml〜6000ml(またはそれより多い)の間で変動する。
2.2.胸水が血性である場合、ヘパリン化サンプル(胸水50ml当たり1:1000ヘパリン1ml)を分析に提出すべきである。回収1時間以内に処理しない場合、例えば0〜4℃で試料を冷蔵すべきである。MPEからの細胞が、多くの場合、病理学的評価に使用される。MPEからの沈降細胞を使用して、病理学者による細胞診のためのブロックを調製でき、例えば活発に分割する中皮細胞が最初にMPEを生産する可能性が最も高い腺がんを模倣し得ることから、腫瘍タイプを区別することができる。
2.3.MPEおよび腹水の処理
2.3.1.通常、MPEまたは腹水を、手術(容量は個々に変動する)中に回収する。
2.3.1.通常、MPEまたは腹水を、手術(容量は個々に変動する)中に回収する。
2.3.2.閉じた容器(300g、20分、4℃)にてMPEまたは腹水を回転させて細胞を沈降させる。
2.3.3.上清を除去し、任意選択的に20%の細胞フリーのMPEまたは腹水を含むPBSなどの緩衝液の適切な容量中にペレットを再懸濁させる。
2.3.4.例えばフィコールを用いて単核細胞を分離する。この方法では、円錐管中のフィコールが、例えば400g、室温(約20℃)で30分間の遠心分離前に細胞懸濁液に覆われる。
2.3.4.いずれの赤血球も廃棄し、残りの細胞を単離する。
2.3.5.適した緩衝液、例えばPBS中に細胞を再懸濁し、400g、室温(約20℃)で10分間回転させる。好ましくは、細胞:緩衝液の比率は1:3である。
2.3.6.適した緩衝液にて細胞を洗浄し、洗浄の間に遠心分離する。例えば細胞をPBS50ml中に懸濁させ、洗浄の間に回転させるステップ(200g、10分間、4℃)を3回含めてもよい。
2.3.7.PBSなどの緩衝液の適切な容量中に最終ペレットを再懸濁させる。
2.3.8.さらなる処理の前に細胞を計数する。
3.固体組織および流体サンプルの両方に共通のプロトコール
3.1.フロー・サイトメトリー分析
3.1.1.細胞を計数し、回転させ(例えば200g、10分間、4℃)、その後1mlの緩衝液、例えばPBSに再懸濁し、必要な数のチューブにサンプルを分割する。
3.1.フロー・サイトメトリー分析
3.1.1.細胞を計数し、回転させ(例えば200g、10分間、4℃)、その後1mlの緩衝液、例えばPBSに再懸濁し、必要な数のチューブにサンプルを分割する。
3.1.2.別の回転ステップ(上記のように)の後、上清を廃棄し、50μlの緩衝液(PBS)/チューブを添加する。例えば既知の表面細胞マーカーに特異的な標識抗体を利用して、集団内の細胞を同定する。例えば、固形NSCLC腫瘍組織サンプルの場合、試験チューブ当たり0.25−1106細胞を5つの標識した抗体で染色して、腫瘍細胞集団を検出する。抗体のリストには、CD31−APCCy7、CD44−FITC、CD45−PerCp、CD90−BV421、EpCam−APCが含まれるが、これらに限定されない。
3.1.3.サンプルを暗所で30分間インキュベートし、細胞を1mlの緩衝液(PBS)で洗浄する。
3.1.4.穏やかに回転させた後、上清を除去し、細胞を、例えば300μlの1%PFA(PBS中パラホルムアルデヒド)を用いて固定する。
3.2.凍結保存
3.2.1.それぞれのサンプルから1〜2x106細胞/クライオバイアルを凍結させる。
3.2.1.それぞれのサンプルから1〜2x106細胞/クライオバイアルを凍結させる。
3.2.2.最終濃度10%のDMSOまたは直接Cryo−SFM培地(Promocell)が補充された「腫瘍タイプ特異的な培地」を使用する。適した腫瘍タイプ特異的な培地は当業者に既知であり、商業的に利用可能であり、例えば癌幹細胞培地Premium(Promab)、Celprogen培養培地などがある。
3.3.CD45+細胞数の減少
CD45+細胞の除去方法は、当分野で既知であり、キットが商業的に利用可能である(例えばMiltenyi;Dynabeads;Magnisort(商標))。適した方法を以下説明する。
CD45+細胞の除去方法は、当分野で既知であり、キットが商業的に利用可能である(例えばMiltenyi;Dynabeads;Magnisort(商標))。適した方法を以下説明する。
3.3.1.免疫磁性分離(MiltenyiまたはEasySep)によるCD45+細胞の除去
EasySepプロトコールの使用:赤血球フリーの細胞懸濁液を、CD45およびデキストラン被覆磁性粒子を認識する四量体抗体複合体の存在下でインキュベートする。標識した細胞をEasySep(商標)磁石を用いて分離する。望まないCD45+細胞がチューブ中、磁石上に残る一方で、望ましい細胞をさらなる処理のために移す。
EasySepプロトコールの使用:赤血球フリーの細胞懸濁液を、CD45およびデキストラン被覆磁性粒子を認識する四量体抗体複合体の存在下でインキュベートする。標識した細胞をEasySep(商標)磁石を用いて分離する。望まないCD45+細胞がチューブ中、磁石上に残る一方で、望ましい細胞をさらなる処理のために移す。
3.3.2.細胞分別機によるCD45+細胞の除去
赤血球フリーの細胞懸濁液をFITC標識CD45抗体の存在下でインキュベートする。前方および側方へのまき散らしによって、細胞懸濁液を細胞残屑および死細胞から分離する。生存集団のゲートを開閉し、FITC+細胞がF1チャネルで可視できる。細胞を2つのチューブに回収する。FITC+細胞を別々に回収する一方で、FITC−細胞をさらに処理する。
赤血球フリーの細胞懸濁液をFITC標識CD45抗体の存在下でインキュベートする。前方および側方へのまき散らしによって、細胞懸濁液を細胞残屑および死細胞から分離する。生存集団のゲートを開閉し、FITC+細胞がF1チャネルで可視できる。細胞を2つのチューブに回収する。FITC+細胞を別々に回収する一方で、FITC−細胞をさらに処理する。
3.3.3.CD45陽性を、非リンパ球細胞プールで評価し、偏って低すぎる(<5%)場合、CD45+細胞を懸濁液に戻すことができる。
3.4.凝集体の調製
3.4.1.以下に基づいて必要な細胞の数を計算する:
3.4.1.1.計画された凝集体のサイズ(合計細胞数が5〜30x104の範囲内)
3.4.1.2.必要に応じて、凝集体における線維芽細胞(正常なヒト肺線維芽細胞など)の添加した比率(最大50%)
3.4.1.3.信頼性のある薬剤感受性分析のための凝集体(三連で)の合計数
3.4.1.以下に基づいて必要な細胞の数を計算する:
3.4.1.1.計画された凝集体のサイズ(合計細胞数が5〜30x104の範囲内)
3.4.1.2.必要に応じて、凝集体における線維芽細胞(正常なヒト肺線維芽細胞など)の添加した比率(最大50%)
3.4.1.3.信頼性のある薬剤感受性分析のための凝集体(三連で)の合計数
3.4.2.上記計算に従って混合した細胞懸濁液を調製し、適切な容量の適した腫瘍タイプ特異的な培地、例えば「肺腫瘍培地」(合計容量は200μl/スフェロイドであるべきである)を補充する。
3.4.3.200μl/ウェルの混合した懸濁液を、超低接着表面を有する滅菌96ウェルU底細胞培養プレートにピペットで入れる。
3.4.4.空のウェルを200μlの滅菌PBSで満たす(多導管ピペットがこのステップのために使用できる)。
3.4.5.プレートを、例えば600xg、室温で10分間遠心分離する。
3.4.6.プレートを37℃、5%CO2の加湿したインキュベータに24時間移す。
3.5.3D凝集体の処理
3.5.1.NSCLCサンプルのためのプロトコールの一例
3.5.1.NSCLCサンプルのためのプロトコールの一例
3.5.2.必要な場合、ウェルに対して抗新生物化合物による処理を行う。抗新生物化合物(適用した濃度)と混合した「肺腫瘍培地」200μl/ウェルをピペットでウェルに入れる。
3.5.3.適用した濃度の例:シスプラチン:6または9μg/ml、エルロチニブ:100nMまたは1μM、ビノレルビン:20または50nM
3.5.4.プレートを37℃、5%CO2の加湿したインキュベータに24、48または72時間移す。
3.6.生存アッセイ
3.6.1.200ulの混合した「腫瘍タイプ特異的な培地」中でスフェロイドを維持する。
3.6.1.200ulの混合した「腫瘍タイプ特異的な培地」中でスフェロイドを維持する。
3.6.2.等容量のCellTiter Glo(Promega)試薬を添加し、5分間激しく振盪し、室温で25分間、プレートをインキュベートする。
3.6.3.ルミノメーターで生存信号を測定する。
3.7.フロー・サイトメトリー分析
3.7.1.試験後、凝集体を回収し(最小100 000細胞/処理が必要)、PBSで洗浄する。
3.7.1.試験後、凝集体を回収し(最小100 000細胞/処理が必要)、PBSで洗浄する。
3.7.2.トリプシンおよびコラゲナーゼを用いて(37℃、30分、RT)、凝集した組織を脱凝集させる。
3.7.3.細胞を計数し、回転させ(200g、10分、4℃)、その後、適切な容量のPBSに再懸濁し、サンプルを必要な数のチューブに分割する。
3.7.4.別の回転ステップ(上記のように)の後、上清を廃棄し、50μlのPBS/チューブを添加する。固形NSCLC腫瘍組織サンプルから調製した凝集体の場合、0.25−1105細胞/試験チューブを5つの標識抗体で染色して、腫瘍細胞集団を検出する。抗体のリストは、CD31−APCCy7、CD44−FITC、CD45−PerCp、CD90−BV421、EpCam−APCを含むが、これらに限定されない。
3.7.5.サンプルを暗所で30分間インキュベートし、細胞を1mlのPBSで洗浄する。
3.7.6.穏やかに回転させた後、上清を除去し、細胞を300μlの1%PFA(PBS中のパラホルムアルデヒド)で固定する。
3.8.腫瘍クライオバイアル
3.8.1.クライオバイアルの解凍
3.8.1.クライオバイアルの解凍
3.8.2.37℃に水浴を予め温め、クライオバイアルを2分を超えない時間で解凍する。
3.8.3.細胞を50mlチューブに分注し、20mlの予め温めた完全な細胞培養培地を、ゆっくりと(一滴ずつ)ピペットで細胞に加える。
3.8.4.例えば200gで5分間遠心分離する。
3.8.5.ステップ3.8.3をもう一度繰り返す。
3.8.6.ペレットを1mlの「腫瘍特異的な培地」に再懸濁し、さらなる使用のために細胞を計数する。
1.固形腫瘍
1.1原発膠芽腫
多形性膠芽腫は、最も致命的な新生物の1つであり、治療不能かつ一般に致死的とみなされ続けている。数十年にわたる調査での多数のセンターからの集団を基準とした転帰に関するデータに基づいて、この評価は当然のように思える。2〜3%の膠芽腫患者のみ3年以上生存しており、5年生存は依然として極めてまれである。
1.1原発膠芽腫
多形性膠芽腫は、最も致命的な新生物の1つであり、治療不能かつ一般に致死的とみなされ続けている。数十年にわたる調査での多数のセンターからの集団を基準とした転帰に関するデータに基づいて、この評価は当然のように思える。2〜3%の膠芽腫患者のみ3年以上生存しており、5年生存は依然として極めてまれである。
多形性膠芽腫薬剤感受性分析
手術の2時間以内に病理学者から直接2つの新鮮に切除した天然サンプルが研究室に到着した。2つのサンプルは、別々に処理され、「膠芽腫1」および「膠芽腫2」と標識した。病理学者が、肉眼では同一の腫瘍サンプルを、十分に生存可能である膠芽腫1(サンプル1)と同定し、一方で膠芽腫2(サンプル2)は強く壊死性であると同定した。サンプルをプロトコールに従って処理し、薬剤感受性試験を、生存可能なサンプル1を用いて実施した。また、DNAおよびRNA単離のための試料を、−80℃で保存し、追加の配列決定または比較の遺伝子発現調査の機会を開けるようにした。伝統的な増殖培養物も、強い生存および細胞の増殖能力を示す膠芽腫サンプル1から調製した(図1)。
手術の2時間以内に病理学者から直接2つの新鮮に切除した天然サンプルが研究室に到着した。2つのサンプルは、別々に処理され、「膠芽腫1」および「膠芽腫2」と標識した。病理学者が、肉眼では同一の腫瘍サンプルを、十分に生存可能である膠芽腫1(サンプル1)と同定し、一方で膠芽腫2(サンプル2)は強く壊死性であると同定した。サンプルをプロトコールに従って処理し、薬剤感受性試験を、生存可能なサンプル1を用いて実施した。また、DNAおよびRNA単離のための試料を、−80℃で保存し、追加の配列決定または比較の遺伝子発現調査の機会を開けるようにした。伝統的な増殖培養物も、強い生存および細胞の増殖能力を示す膠芽腫サンプル1から調製した(図1)。
分析方法:
毒性アッセイ:CellTiter−Glo(登録商標)3D Cell Viability Assay(Promega)。CellTiter−Glo(登録商標)3D細胞生存アッセイは、代謝的に活性な細胞の存在のマーカーである存在するATPの定量に基づいて3D細胞培養物中の生存細胞の数を決定する均質の発光方法である。
毒性アッセイ:CellTiter−Glo(登録商標)3D Cell Viability Assay(Promega)。CellTiter−Glo(登録商標)3D細胞生存アッセイは、代謝的に活性な細胞の存在のマーカーである存在するATPの定量に基づいて3D細胞培養物中の生存細胞の数を決定する均質の発光方法である。
アネキシン:アネキシンVを非定量的プローブとして使用して、細胞表面上のホスファチジルセリン(PS)、アポトーシスで見られる事象に加えて、細胞死亡の他の形態を表す細胞を検出する。アッセイは、PSおよびPE膜の事象のアネキシンV染色と、ヨウ化プロピジウム(PI)または7−アミノアクチノマイシンD(AAD−7)による細胞核のDNAの染色とを組み合わせ、生存細胞とアポトーシスの細胞および壊死性細胞とを区別する。検出は、フロー・サイトメトリーまたは蛍光顕微鏡で実施した。
細胞のマーカー:GBM癌幹細胞マーカー:プロミニン−1/CD133、SSEA1/CD15、NESTIN、SOX2、BMI1、MUSASHI。フロー・サイトメトリーおよびサイトスピン/組織切片染色および蛍光顕微鏡検査を用いて分析を実施する(図2)。
薬剤感受性試験
凝集体を96ウェルプレートにて調製し、培養物を次の薬剤:シスプラチン、エルロチニブ、ビノレルビン、およびペメトレキセドでインキュベートした。4ウェル/処理を試験し、凝集体をそれぞれ24、48または72h、37℃で以下の濃度の薬剤を用いて培養した。シスプラチン:6または9μg/ml、エルロチニブ(タルセバ):100nMまたは1μM、ビノレルビン(ビノレルビンは神経腫瘍で多くの場合使用されるビンクリスチンと類似のメカニズムによって作用する薬剤である):20または50nM;エルビタックス(セツキシマブ):4.8mg/ml;BCNU(カルムスチン):0.3mg/ml、0.03mg/ml、0.003mg/mlエルロチニブ(タルセバ)+エルビタックス。エルロチニブはセツキシマブと同様にEGFR阻害剤である(2つの薬は多くの場合臨床的に一緒に使用される)。
凝集体を96ウェルプレートにて調製し、培養物を次の薬剤:シスプラチン、エルロチニブ、ビノレルビン、およびペメトレキセドでインキュベートした。4ウェル/処理を試験し、凝集体をそれぞれ24、48または72h、37℃で以下の濃度の薬剤を用いて培養した。シスプラチン:6または9μg/ml、エルロチニブ(タルセバ):100nMまたは1μM、ビノレルビン(ビノレルビンは神経腫瘍で多くの場合使用されるビンクリスチンと類似のメカニズムによって作用する薬剤である):20または50nM;エルビタックス(セツキシマブ):4.8mg/ml;BCNU(カルムスチン):0.3mg/ml、0.03mg/ml、0.003mg/mlエルロチニブ(タルセバ)+エルビタックス。エルロチニブはセツキシマブと同様にEGFR阻害剤である(2つの薬は多くの場合臨床的に一緒に使用される)。
24、48hまたは72hのインキュベーション後、細胞をアネキシンV−PIを用いて標識し、フロー・サイトメトリーによって、またはPromega CellTiter−Glo(登録商標)3D Cell Viability Assay Kit(発光)(ATP検出キット)によって分析した(図3および図4)。
結果は、BCNUに対する膠芽腫細胞の感受性を明らかに確認した。患者は、BCNUで治療され、腫瘍は薬剤の第1の投与後から2週間以内に退行していた。
1.2非小細胞肺癌
すべての診断した肺癌の80%が非小細胞肺癌である。NSCLCの5年生存率は、早期に検出(ステージIA)の73%から進行した転移性疾患の3.7%まで変動する。NSCLCの初期ステージでは、手術および化学療法が依然として一次治療の選択枝であり、一方で転移性疾患では化学療法に焦点を置いている。
すべての診断した肺癌の80%が非小細胞肺癌である。NSCLCの5年生存率は、早期に検出(ステージIA)の73%から進行した転移性疾患の3.7%まで変動する。NSCLCの初期ステージでは、手術および化学療法が依然として一次治療の選択枝であり、一方で転移性疾患では化学療法に焦点を置いている。
NSCLC薬剤感受性分析
新鮮に切除した天然肺がんサンプルが、手術の24h以内に研究室に到達した。診断は、NSCLC、腺がんの肺(主に腺房、30%鱗状成分あり)pT1bN1.PN+,LI−,R0と確認された。
新鮮に切除した天然肺がんサンプルが、手術の24h以内に研究室に到達した。診断は、NSCLC、腺がんの肺(主に腺房、30%鱗状成分あり)pT1bN1.PN+,LI−,R0と確認された。
分析方法:
毒性アッセイ:CellTiter−Glo(登録商標)3D Cell Viability Assay(Promega)。CellTiter−Glo(登録商標)3D細胞生存アッセイは、代謝的に活性な細胞の存在のマーカーである存在するATPの定量に基づいて3D細胞培養物中の生存細胞の数を決定する均質の発光方法である。
毒性アッセイ:CellTiter−Glo(登録商標)3D Cell Viability Assay(Promega)。CellTiter−Glo(登録商標)3D細胞生存アッセイは、代謝的に活性な細胞の存在のマーカーである存在するATPの定量に基づいて3D細胞培養物中の生存細胞の数を決定する均質の発光方法である。
細胞のマーカー:フロー・サイトメトリーおよびサイトスピン/組織切片染色および蛍光顕微鏡を用いて分析を実施する(図5)。
薬剤感受性試験
凝集体を96ウェルプレートにて調製し、培養物を次の薬剤:シスプラチン(6または9μg/ml)、ペメトレキセド(50nMおよび100nM)、ゲムシタビン(50nMおよび1μM)、ドセタキセル(1nMおよび10nM)、パクリタキセル(1nMおよび10nM)およびそれらの臨床的に適用される組み合わせでインキュベートした。4ウェル/処理を試験し、凝集体を24、48hまたは72h、37℃で培養した。
凝集体を96ウェルプレートにて調製し、培養物を次の薬剤:シスプラチン(6または9μg/ml)、ペメトレキセド(50nMおよび100nM)、ゲムシタビン(50nMおよび1μM)、ドセタキセル(1nMおよび10nM)、パクリタキセル(1nMおよび10nM)およびそれらの臨床的に適用される組み合わせでインキュベートした。4ウェル/処理を試験し、凝集体を24、48hまたは72h、37℃で培養した。
インキュベーション後、細胞をPromega CellTiter−Glo(登録商標)3D Cell Viability Assay Kit(発光)(ATP検出キット)によって分析した(図6)。
結果は、シスプラチン+ゲムシタビン組み合わせが最も成功する化学療法の組み合わせであることを明らかに示した。患者をシスプラチン+ゲムシタビンの組み合わせで治療し、疾患が進行していない。
1.3精巣癌
精巣癌は、平均5年生存率が95%である最も高い治癒率のすべての癌の1つである。癌が精巣の外側に蔓延していない場合、5年生存率は99%であるが、近くの構造物内へ増殖しているか、または近くのリンパ節へ蔓延している場合、生存率は96%であり、睾丸から離れた臓器またはリンパ節へ蔓延している場合、5年生存率は約74%である。癌が広く蔓延している比較的まれなケースでは、化学療法は、少なくとも80%の治癒率を示す。
精巣癌は、平均5年生存率が95%である最も高い治癒率のすべての癌の1つである。癌が精巣の外側に蔓延していない場合、5年生存率は99%であるが、近くの構造物内へ増殖しているか、または近くのリンパ節へ蔓延している場合、生存率は96%であり、睾丸から離れた臓器またはリンパ節へ蔓延している場合、5年生存率は約74%である。癌が広く蔓延している比較的まれなケースでは、化学療法は、少なくとも80%の治癒率を示す。
精巣癌薬剤感受性分析
分析方法:
毒性アッセイ:CellTiter−Glo(登録商標)3D Cell Viability Assay(Promega)。CellTiter−Glo(登録商標)3D細胞生存アッセイは、代謝的に活性な細胞の存在のマーカーである存在するATPの定量に基づいて3D細胞培養物中の生存細胞の数を決定する均質の発光方法である。
分析方法:
毒性アッセイ:CellTiter−Glo(登録商標)3D Cell Viability Assay(Promega)。CellTiter−Glo(登録商標)3D細胞生存アッセイは、代謝的に活性な細胞の存在のマーカーである存在するATPの定量に基づいて3D細胞培養物中の生存細胞の数を決定する均質の発光方法である。
薬剤感受性試験
凝集体を96ウェルプレートにて調製し、培養物を次の薬剤:シスプラチン(6または9μg/ml)、ペメトレキセド(50nMおよび100nM)、ゲムシタビン(50nMおよび1μM)、ドセタキセル(1nMおよび10nM)、パクリタキセル(1nMおよび10nM)およびそれらの臨床的に適用される組み合わせでインキュベートした。4ウェル/処理を試験し、凝集体を24、48hまたは72h、37℃で培養した。
凝集体を96ウェルプレートにて調製し、培養物を次の薬剤:シスプラチン(6または9μg/ml)、ペメトレキセド(50nMおよび100nM)、ゲムシタビン(50nMおよび1μM)、ドセタキセル(1nMおよび10nM)、パクリタキセル(1nMおよび10nM)およびそれらの臨床的に適用される組み合わせでインキュベートした。4ウェル/処理を試験し、凝集体を24、48hまたは72h、37℃で培養した。
インキュベーション後、細胞をPromega CellTiter−Glo(登録商標)3D Cell Viability Assay Kit(発光)(ATP検出キット)によって分析した(図7)。
2.悪性胸水
悪性胸水(MPE)は、通常、悪性の播種性および進行したステージにて見られる。呼吸困難が、これらの患者において緩和を必要とする消耗性の症状である。疾患のこのステージまでに治療法がない。
悪性胸水(MPE)は、通常、悪性の播種性および進行したステージにて見られる。呼吸困難が、これらの患者において緩和を必要とする消耗性の症状である。疾患のこのステージまでに治療法がない。
NSCLC悪性胸水薬剤感受性分析
胸腔穿刺を呼吸困難であり、事前の新生物の診断がない患者で実施した。診断は、NSCLC,腺がん,T4Nx.M1と確認された.
胸腔穿刺を呼吸困難であり、事前の新生物の診断がない患者で実施した。診断は、NSCLC,腺がん,T4Nx.M1と確認された.
分析方法:
毒性アッセイ:CellTiter−Glo(登録商標)3D Cell Viability Assay(Promega)。CellTiter−Glo(登録商標)3D Cell Viability Assayは、代謝的に活性な細胞の存在のマーカーである存在するATPの定量に基づいて3D細胞培養物中の生存細胞の数を決定する均質の発光方法である。
毒性アッセイ:CellTiter−Glo(登録商標)3D Cell Viability Assay(Promega)。CellTiter−Glo(登録商標)3D Cell Viability Assayは、代謝的に活性な細胞の存在のマーカーである存在するATPの定量に基づいて3D細胞培養物中の生存細胞の数を決定する均質の発光方法である。
薬剤感受性試験
凝集体を96ウェルプレートにて調製し、培養物を次の薬剤:シスプラチン(6または9μg/ml)、ペメトレキセド(50nMおよび100nM)、ゲムシタビン(50nMおよび1μM)、ドセタキセル(1nMおよび10nM)、パクリタキセル(1nMおよび10nM)およびそれらの臨床的に塗布した組み合わせでインキュベートした。4ウェル/処理を試験し、凝集体を24、48hまたは72h、37℃で培養した。
凝集体を96ウェルプレートにて調製し、培養物を次の薬剤:シスプラチン(6または9μg/ml)、ペメトレキセド(50nMおよび100nM)、ゲムシタビン(50nMおよび1μM)、ドセタキセル(1nMおよび10nM)、パクリタキセル(1nMおよび10nM)およびそれらの臨床的に塗布した組み合わせでインキュベートした。4ウェル/処理を試験し、凝集体を24、48hまたは72h、37℃で培養した。
インキュベーション後、細胞をPromega CellTiter−Glo(登録商標)3D Cell Viability Assay Kit(発光)(ATP検出キット)によって分析した(図8)。
Claims (16)
- 合計細胞数の≦30%が再集合を妨げることが可能な細胞であり、人工足場を含有しないことを特徴とする新生物組織サンプル由来の細胞の3次元(3D)組織培養凝集体。
- 再集合を妨げることが可能な細胞がリンパ球細胞である請求項1に記載の3D組織培養凝集体。
- 再集合を妨げることが可能な細胞がCD45+である請求項1または2に記載の3D組織培養凝集体。
- 人工足場なしで、
(a)再集合を妨げることが可能な細胞の数を合計細胞数の≦30%に減少させることによって、新生物組織サンプルから調整した細胞集団を調製するステップと、
(b)前記調整した細胞集団の細胞と、培養培地と、任意選択的に線維芽細胞とを含む懸濁培養物を調製するステップと、を含むことを特徴とする3D組織培養凝集体の調製方法。 - 初期の懸濁培養物中の線維芽細胞の数が細胞の合計数の5〜50%である請求項4に記載の3D組織培養凝集体の調製方法。
- 初期の懸濁培養物中の調整した細胞集団からの細胞の数が2x104〜8x106である請求項4または5に記載の3D組織培養凝集体の調製方法.
- 再凝集を妨げることが可能な細胞の数を免疫学的粒子分離法または細胞選別分離法によって減少させる請求項4〜6のいずれか1項に記載の3D組織培養凝集体の調製方法。
- 三次元(3D)新生物組織培養凝集体の細胞外マトリックスが細胞自身によってのみ製造される請求項4〜7のいずれか1項に記載の3D組織培養凝集体の調製方法。
- 再集合を妨げることが可能な細胞がリンパ球細胞である請求項4〜8のいずれか1項に記載の3D組織培養凝集体の調製方法。
- 再集合を妨げることが可能な細胞がCD45+である請求項4〜9のいずれか1項に記載の3D組織培養凝集体の調製方法。
- 抗新生物治療の有効性を評価するための、請求項1〜3のいずれか1項に記載の、または請求項4〜10のいずれか1項に記載の3D組織培養凝集体の調製方法によって得られる3D組織培養凝集体の使用。
- 三次元(3D)新生物組織培養凝集体の生存に対する抗新生物治療の効果を測定することによって、前記治療の有効性を評価する方法。
- 前記3D新生物組織培養凝集体が、請求項1〜3のいずれか1項に記載の3D組織培養凝集体であるか、または請求項4〜9のいずれか1項に記載の3D組織培養凝集体の調整方法によって得られる請求項12に記載の方法。
- 3D新生物組織培養凝集体の生存を、細胞生存アッセイを用いて測定する請求項12または13に記載の方法。
- フロー・サイトメトリーを用いる細胞表面マーカー分析によって、3D新生物組織培養凝集体の細胞の組成を決定するステップをさらに含む請求項12〜14のいずれか1項に記載の方法。
- 第1の抗新生物剤治療の後に、
(i)細胞表面マーカーの組み合わせに基づいて新生物幹細胞を単離し、
(ii)単離した新生物幹細胞を3D組織に再凝集させ、
(iii)凝集した新生物幹細胞を第2の抗新生物治療と接触させることによって、残存癌幹細胞の薬剤感受性を評価するステップをさらに含み、前記第1の抗新生物治療および前記第2の抗新生物治療が異なる請求項12〜15のいずれか1項に記載の方法。
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