式(I)の化合物のいずれかの基が「場合により置換されていてよい」と言及されている場合、この基は置換されていてもよくまたは置換されていなくてもよい。置換は特定の置換基の1つまたは複数による置換であることができ、それは同一であっても異なっていてもよい。置換基の数と性質は、立体的に望ましくない任意の組み合わせを避けるように選択されるだろう。
本明細書の範囲内では、異なって言及されない限り、アルキル、アルキレン、アルコキシ、アルケニルまたはアルキニル置換基(またはリンカー)基、または一置換基の中のアルキル、アルケニル成分は、直鎖状であっても分枝状であってもよい。アルキル、アルキレン、アルケニルおよびアルケニレン鎖は、酸素のような介在ヘテロ原子を含んでもよい。
「アリール」基/成分は、少なくとも1個の芳香族基を有しかつ5〜10個の炭素原子環員を有する任意の単環式または二環式の炭化水素基を指す。アリール基の例としては、フェニル、ナフチルおよびテトラヒドロナフタレニルが挙げられる。二環は縮合芳香環であることができ、その2つの環が芳香環、例えばナフタレニルであるか、または1つの環のみが芳香環、例えばテトラヒドロナフタレニルであることができる。好ましいアリール基はフェニル、ナフチルおよびテトラヒドロナフタレニル、より好ましくはフェニルおよびテトラヒドロナフタレニルであり、さらにより好ましくはフェニルである。特に断らない限り、R12、環Aおよび環Bの定義内のアリールは、本明細書に定義される1以上の置換基により置換されていてもよく置換されていなくてもよい。
ここで使用する「ヘテロアリール」は、当業者に公知の安定な組み合わせにおいて、N、OおよびSから選ばれる少なくとも1個でかつ5個以下のヘテロ原子、特に1,2または3個のヘテロ原子を含有し、そして残りの環原子が炭素原子である、5〜10員の多不飽和、単環式または二環式の芳香族成分を意味する。ヘテロアリール環窒素および硫黄原子が場合により酸化されることがあり、1もしくは複数の窒素原子が場合により四級化される(四価になる)ことがある。ヘテロアリール環は単一芳香環であるか縮合二環系であることができ、ここで後者の場合は縮合環の一方の環が芳香環でありもう一方が少なくとも部分的に飽和される。一方の環が芳香環であり他方が少なくとも部分飽和された環である縮合環の例としては、テトラヒドロピリドピラジニル、テトラヒドロキノリニルおよびテトラヒドロイソキノリニルが挙げられる。そのような場合、特定の基への二環系の結合は、二環の芳香環経由である。例えばシアノピロリジンコアの置換基である基への二環系の結合は、芳香環経由である。一例として、二環式ヘテロアリールは、縮合環系全体が芳香族性であるものである。二環式ヘテロアリールは、縮合環のいずれか一方に少なくとも1つのヘテロ原子を有することができる。例えば、部分飽和環に縮合した芳香環を有する二環系は、芳香環中または部分飽和環中に少なくとも1つのヘテロ原子を含むことができる。置換基となっている基への二環の結合は、ヘテロ原子含有環か炭素のみ含有する環のいずれかを経由することができる。置換基となっている基へのヘテロアリールの結合の箇所は、炭素原子経由であるかまたはヘテロ原子(例えば窒素)経由であることができる。ヘテロアリール環の例としては、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、フラニル、チオフェニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、インドリジニル、イソインドリル、プリニル、フラザニル、イミダゾリル、インダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾチオフェニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ナフチリジニル、プテリジニル、ピラジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、イミダゾピリジニル、ピラゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、トリアジニル、ジヒドロフィリジニル、ジヒドロピロロピリジニル、キノオキサリニル、ジヒドロベンゾオキサジニル、テトラヒドロピリドピラジニル、テトラヒドロキノリニル、およびテトラヒドロイソキノリニルが挙げられる。特に断らない限り、R12、環Aおよび環Bの定義内のヘテロアリールは、ここに定義される1以上の置換基により置換されていてもよく置換されていなくてもよい。
環を記載する際に使用する「ヘテロシクリル」または「複素環」は、特に断らない限り、単環式の飽和もしくは部分飽和、非芳香環または二環式の飽和もしくは部分不飽和の環を意味し、ここで二環式環系は非芳香族であり、単環または二環は当業者に公知の安定な組み合わせにおいて、例えば3〜10員を有し、ここで前記環の少なくとも1員でかつ5員以下、特に1,2または3員がN,OおよびSから選択されたヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素原子である。複素環窒素および硫黄原子は場合により酸化されてもよく、1以上の窒素原子が場合により四級化されてもよい(四価になってもよい)。本明細書で使用するとき、複素環は別の環系に縮合され二環を形成する環であることができ、すなわち複素環炭素の1個または2個が追加の環系のものと共有である。ヘテロシクリル環が二環である場合、第二の環は芳香環、例えば縮合フェニル、ピリジル、ピラゾリル等であることができる。二環式複素環は縮合環の一方の環に少なくとも1個のヘテロ原子を有することができる。ヘテロシクリルは炭素またはヘテロ原子経由で分子の残り部分に結合してもよく、そしてヘテロシクリルが二環である場合には、結合はヘテロ原子含有環または縮合環経由であることができる。ヘテロシクリルが、第二の環が芳香環である二環系、例えばテトラヒドロピリドピラジニル、テトラヒドロキノリニルまたはテトラヒドロイソキノリニルの場合、例えばシアノピロリジンコアの置換基となっている基への二環の結合は、ヘテロシクリル環経由である。ヘテロシクリル基の例としては、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、ジアゼパニル、ジヒドロフラニル(例えば2,3-ジヒドロフラニル、2,5-ジヒドロフラニル)、ジオキソラニル、モルホリニル、オキサゾリジニル、オキサジナニル、インドリニル、イソインドリニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、チオモルホリニル、ジヒドロピラニル(例えば3,4-ジヒドロピラニル、3,6-ジヒドロピラニル)、ホモピペラジニル、ジオキサニル、ヘキサヒドロピリミジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、4H-キノリジニル、キヌクリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、チアゾリジニル、ベンゾピラニル、テトラヒドロキノリニル、ジヒドロピロロピリジニル、ジヒドロベンゾオキサジニル、ピロロピリジニル、ジヒドロナフチリジニル、ジヒドロイソキノリニルおよびテトラヒドロイソキノリニルが挙げられる。特に断らない限り、R12、環Aおよび環Bの定義内のヘテロシクリルは、本明細書に定義される1以上の置換基により置換されていてよく置換されていなくてもよい。置換されたヘテロシクリル環の例としては、例えば4,5-ジヒドロ-1H-マレイミド、テトラメチレンスルホキシドおよびヒダントイニルが挙げられる。-A-L-Bが位置xにある場合、環Aはトリアゾロピリダジニル、トリアゾロピリジニル、イミダゾトリアジニル、イミダゾピラジニルまたはピロロピリミジニルであることはできない。
「場合により置換されていてよい」とは、前記基が、所望により同一または異なることができる1個以上の置換基(例えば1、2、3または4個の置換基)により置換されていてよいことを意味する。
残りの全ての「置換された」および「場合により置換されていてよい」成分、例えばシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリール環に対する適当な置換基の例としては、例えばR1a、R1b、R1c、R1d、R1e、R1f、R12、環AおよびBの定義内のもの並びに環Aの置換基の定義内のものについては、ハロゲン、シアノ、オキソ、ニトロ、アミノ、アミド、ヒドロキシ、アミド、C1-C6アルキルもしくはC1-C3アルキル、C1-C6アルコキシもしくはC1-C3アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C3-C6シクロアルキル、C1-3アルキルアミノ、C2-6アルケニルアミノ、ジC1-C3アルキルアミノ、C1-C3アシルアミノ、ジC1-C3アシルアミノ、カルボキシ、C1-C3アルコキシカルボニル、カルボキサミジル、カルバモイル、モノC1-3カルバモイル、ジC1-3カルバモイル、またはヒドロカルビル成分が自体ハロゲン(例えばフッ素)により、ヒドロキシルにより、シアノにより、アミノにより、アミドにより、ニトロによりもしくはSF5(ニトロの公知模倣剤)により置換されている上記の基のいずれかが挙げられる。
酸素原子を含む置換基、例えばヒドロキシおよびアルコキシでは、酸素原子を硫黄に置き換えてチオ(SH)やチオアルキル(S-アルキル)のような基とすることができる。従って任意の置換基としてS-メチルのような基を包含する。チオアルキル基では、硫黄原子をさらに酸化させてスルホキシドまたはスルホンとすることができ、従って任意の置換基としてS(O)-アルキルおよびS(O)2-アルキルのような基を包含する。
用語「治療する(treat)」または「治療の(treating)」または「治療(treatment)」は予防を包含し、一時的または永続的に、症状を緩和する、症状を軽減する、症状の原因を取り除くこと、あるいは言及した障害または疾患の症状の出現を予防するまたは遅らせることを意味する。本発明の化合物はヒトまたは非ヒト動物の治療に有用である。
化合物の用量は、患者が罹患している障害の何らかの症状の発生を予防するまたは該障害の何らかの症状を治療するのに有効な量である。「有効な量」または「治療上有効な量」または「有効量」は、所望の薬理効果または治療効果を引き出すのに十分であり、障害の効果的予防または治療をもたらすような量を意味する。障害の予防は、該障害の症状の発生を医学的に有意な程度にまで遅らせることにより示される。障害の治療は、該障害に関連する症状の減少または該障害の症状の再発の緩和により示される。
本発明の化合物の医薬上許容される塩としては、非限定的に、付加塩(例えばリン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、メタンスルホン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩およびハロゲン化水素酸塩)、有機塩基から誘導される塩(例えばリチウム、カリウムおよびナトリウム塩)、アミノ酸(例えばグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、システイン、メチオニンおよびプロリン)の塩、無機塩基(例えばトリエチルアミン、ヒドロキシド、コリン、チアミンおよびN,N’-ジアセチルエチレンジアミン)の塩が挙げられる。別の医薬上許容される塩としては、アンモニウム塩、置換アンモニウム塩およびアルミニウム塩が挙げられる。更に医薬上許容される塩としては本発明の化合物の第四級アンモニウム塩が挙げられる。
塩類の一般的製造方法は当業者に周知である。そのような塩は常用手段により、例えばある化合物の遊離酸または遊離塩基形を、所望により溶媒中で、または当該塩が不溶性であるような媒質中で、1以上の当量の適当な酸または塩基と反応させ、次いで標準技術(例えば真空中で、凍結乾燥により、またはろ過により)を使って前記溶媒または前記媒質を除去することにより形成させることができる。塩は、例えば適当なイオン交換樹脂を使って、塩の形である化合物の対イオンを別の対イオンと交換することにより、調製することもできる。
本発明の化合物が異なるエナンチオマーおよび/またはジアステレオマー形で存在する場合、本発明は、光学的に純粋な形で存在するかまたは別の異性体との混合物として存在するかに関係なく、異性体混合物またはラセミ体として調製されたそれらの化合物に関する。エナンチオマーは、反対方向で同量な分だけ平面偏光を回転させる性質の点においてのみ異なり、それぞれ(+)/(S)または(−)/(R)形として表記される。個々のエナンチオマーまたは異性体は、当業界で既知の方法、例えば生成物または中間体の光学分割(例えばキラルクロマトグラフィー分離、例えばキラルHPLC、または非対称合成アプローチ)により調製することができる。本発明の化合物が他の互換異性体形、例えばケト/エノール、アミド/イミド酸として存在する場合も同様、本発明は、単離状態での個々の互換異性体、および全ての割合での互換異性体の混合物に関する。
同様に、特定の官能基への言及は、文脈が他のものを指示しない限り、その範囲内に同位体の変形を包含する。例えば、エチル基などのアルキル基への言及は、その基の中の1個以上の水素原子が重水素または三重水素同位体の形であるような変形、例えば5個の水素原子の全てが重水素同位体の形であるエチル基(ペルデューテロエチル(perdeuteroethyl)基)も含む。
異性体は放射性であってよく非放射性であってもよい。一態様では、当該化合物は全く放射性同位体を含まない。そのような化合物は治療用途に好ましい。しかしながら、別の態様では、化合物は1種以上の放射性同位体を含むことができる。そういった放射性同位体を含む化合物は診断上有用であるだろう。
ある種の同位体標識された式(I)の化合物、例えば、放射性同位体を含んでいるものは、医薬品および/または基質組織分布実験に有用である。取り込みやすさと準備しやすさの観点から、放射性同位体例えば3Hおよび14Cがこの目的に特に有用である。より重い同位体、すなわち2Hでの置換は、代謝安定性の増大、例えばインビボの半減期の増加または投薬要件の削減などの一定の治療上の有利性を提供するので、ある状況下では好ましいだろう。ポジトロン放出同位体、例えば11C、18F、15Oおよび13Nでの置換は、レセプター占有分析のためのPET(ポジトロン放出断層撮影法)試験において有用でありうる。式(I)の同位体標識化合物は、従来使用していた未標識の試薬の代わりに適当な同位体標識試薬を使って、一般に当業者に公知の常用技術によりまたは付随の実施例および調製例に記載のものと同様な手法により、調製することができる。
したがって、さらなる実施態様では、本発明は記載の実施態様に係る化合物を結晶形で提供する。化合物は50%〜100%結晶質、より特定的には少なくとも50%結晶質、または少なくとも60%結晶質、または少なくとも70%結晶質、または少なくとも80%結晶質、または少なくとも90%結晶質、または少なくとも95%結晶質、または少なくとも98%結晶質、または少なくとも99%結晶質、または少なくとも99.5%結晶質、または少なくとも99.9%結晶質、例えば100%結晶質である。あるいは、当該化合物は非晶質形であってもよい。
本明細書に記載の発明は、そのように調製されたいずれかの開示化合物の結晶形、溶媒和物および水和物のすべてに関する。本明細書に開示される化合物のいずれかがカルボキシレートやアミノ基などの酸性中心または塩基性中心を有する限り、前記化合物のすべての塩形態は本発明に含まれる。医薬用途の場合には、塩は医薬上許容される塩であると見なされるべきである。
本発明は、化合物およびその塩の任意の溶媒和物に関する。好ましい溶媒和物は、本発明の化合物の固体状態構造(例えば結晶構造)に、医薬上許容される非毒性溶媒(以下、溶媒和用溶媒という)分子が取り囲むことによって形成される溶媒和物である。このような溶媒の例としては、水、アルコール(例えばエタノール、イソプロパノールおよびブタノール)およびジメチルスルホキシドが挙げられる。溶媒和物は、当該溶媒和用溶媒を含有する単一溶媒または溶媒混合物とともに本発明化合物を再結晶化することによって調製することができる。所定の場合に溶媒和物が形成されたか否かは、熱重量分析法(TGE)、示差走査熱量測定法(DSC)及びX線結晶学などの周知の標準技術を用いて分析することによって決定することができる。
溶媒和物は化学量論的または非化学量論的溶媒和物であることができる。特定の溶媒和物は水和物であってよく、水和物の例としては半水和物、一水和物及び二水和物が挙げられる。溶媒和物並びにそれらの製造及び特徴付けに使用される方法の更に詳細な議論については、Bryn他、Solid State Chemistry of Drugs、Second Edition、1999年、米国インディアナ州、West LafayetteのSSCI, Incにより出版、ISBN 0-967-06710-3を参照されたい。
本発明は、エステル誘導体、および/または、本発明のいずれかの関連化合物と同じ生物学的機能および/または活性を有するかまたは提供するような誘導体を含む、本明細書に規定される化合物の医薬上機能的な誘導体に関する。したがって、本発明の目的上、この用語はまた、本明細書に規定される化合物のプロドラッグも含む。
関連化合物の用語「プロドラッグ」は、経口または非経口投与後にインビボで代謝されて実験的に検出可能な量で所定の時間内に(例えば、6〜24時間の投与間隔(すなわち1日に1回〜4回))当該化合物を形成するような任意の化合物を含む。
化合物のプロドラッグは、そのようなプロドラッグが哺乳動物検体に投与されるとインビボで修飾物が切断されるような形で該化合物に存在する官能基を修飾することによって調製することができる。修飾は、典型的には、プロドラッグ置換基を有する親化合物を合成することによって達成される。プロドラッグは、ある化合物中のヒドロキシル、アミノ、スルフヒドリル、カルボキシルまたはカルボニル基がインビボで切断されると遊離のヒドロキシル、アミノ、スルフヒドリル、カルボキシルまたはカルボニル基をそれぞれ再生することができるような任意の基に結合されている化合物を包含する。
プロドラッグの例としては、限定するわけではないが、ヒドロキシシル官能基のエステルおよびカルバメート、カルボキシル官能基のエステル基、N-アシル誘導体およびN-マンニッヒ塩基が挙げられる。プロドラッグに関する一般情報は、例えばBundegaard, H. “Design of Prodrugs” p. 1-92, Elsevier, New York-Oxford (1985)に見ることができる。
本発明の化合物はインビボで代謝されうる。式(I)の化合物の代謝産物も本発明の範囲内である。用語「代謝産物」は、細胞または生物体、好ましくは哺乳動物において、いずれかの本発明化合物から誘導されるすべての分子を指す。好ましくは、この用語は、生理学的条件下でそのような細胞内または生物体内に存在するいずれの分子とも異なる分子に関する。
本明細書中に規定される治療は、単剤療法として施されてもよく、又は、本発明の化合物に加えて、従来の外科手術または放射線療法もしくは化学療法を伴ってもよい。さらに、式(I)の化合物は、小分子治療薬または抗体治療薬をはじめとする、ミトコンドリア障害関連の疾患および癌を治療するための既存の治療薬と組み合わせて使用することもできる。
本明細書に記載の化合物は、アリールまたはヘテロアリール環が位置xまたはyに結合されたシアノピロリジンコアであって、前記アリールまたはヘテロアリール環が、さらに置換されていてよい環によって(場合によりリンカーを介して)置換されている、シアノピロリジンコアを特徴とする。
あるいは、前記化合物は、-A-L-Bが位置xにある形であることができる。そのような場合、該化合物は下式(IA)の化合物またはその医薬上許容される塩であることができる:
本明細書に記載の全ての場合、環Aは、場合により置換されていてよい5〜10員(例えば5、6、7、8、9または10員)の単環式または縮合二環式のヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはアリール環を表す。ある場合には、環Aは、場合により置換されていてよい5〜10員(例えば5、6、7、8、9または10員)の単環式または縮合二環式のヘテロアリールまたはアリール環を表す。
環Aは、場合により置換されていてよい5員または6員の単環式のヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはアリール環を表す。例えば、環Aは場合により置換されていてよい5員または6員のヘテロアリールまたはアリール環を表す。
あるいは、環Aは場合により置換されていてよい9員または10員の二環式のヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはアリール環を表す。例えば、環Aは場合により置換されていてよい9員または10員の二環式のヘテロアリールまたはアリール環を表す。
一態様では、環Aは、場合により置換されていてよい5〜10員の単環式または二環式のアリール、または窒素含有ヘテロアリール、または窒素含有ヘテロシクリル環を表す。例えば、環Aは場合により置換されていてよい5〜10員の単環式または二環式のアリールまたは窒素含有ヘテロアリール環を表す。
ある場合には、環Aが位置xのところでシアノピロリジンコアに結合されているとき、環Aは3または4個の窒素原子を含む二環式ヘテロアリール環であることはできない。例えば、環Aは3または4個の窒素原子を含む9員の二環式ヘテロアリール環であることはできない。
特に、環Aが位置xのところでシアノピロリジンコアに結合されているとき、その環はトリアゾロピリダジニル、トリアゾロピリジニル、イミダゾトリアジニル、イミダゾピラジニルまたはピロロピリジニルであることはできない。特に、環Aは下記の環のうちのいずれか1つであることはできない:
環Aが位置xのところでシアノピロリジンコアに結合されるとき、その結合は環Aの炭素環原子経由である。環Aが位置yのところでシアノピロリジンコアに結合されるとき、その結合は環Aの炭素環原子またはヘテロ環原子経由であることができる。好ましくは、結合は環Aのヘテロ環原子経由であり、特に結合は窒素環原子経由である。
環Aはアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、ジアゼパニル、ジヒドロフラニル、ジオキソラニル、モルホリニル、オキサゾリジニル、オキサジナニル、インドリニル、イソインドリニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、チオモルホリニル、ジヒドロピラニル、ホモピペラジニル、ジオキサニル、ヘキサヒドロピリミジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、4H-キノリジニル、キヌクリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、チアゾリジニル、ベンゾピラニル、ピロロピリジニル、ジヒドロナフチリジニル、ジヒドロイソキノリニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、フラニル、チオフェニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、インドリジニル、イソインドリル、プリニル、フラザニル、イミダゾリル、インダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾチオフェニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ナフチリジニル、プテリジニル、ピラジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、イミダゾピリジニル、ピラゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、トリアジニル、ジヒドロフィリジニル、ジヒドロピロロピリジニル、キノオキサリニル、ジヒドロベンゾオキサジニル、テトラヒドロピリドピラジニル、テトラヒドロキノリニルおよびテトラヒドロイソキノリニルから選択することができる。
特に、環Aはピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、フラニル、チオフェニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、インドリジニル、イソインドリル、プリニル、フラザニル、イミダゾリル、インダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾチオフェニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ナフチリジニル、プテリジニル、ピラジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、イミダゾピリジニル、ピラゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、トリアジニル、ジヒドロフィリジニル、ジヒドロピロロピリジニル、キノオキサリニル、ジヒドロベンゾオキサジニル、テトラヒドロピリドピラジニル、テトラヒドロキノリニルおよびテトラヒドロイソキノリニルから選ぶことができる。
より特定的には、環Aはフェニル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、イミダゾピリジニル、テトラヒドロピリドピラジニルおよびベンゾオキサゾリルから選ばれる。
より特定的には、環Aはフェニル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、イミダゾピリジニルおよびベンゾオキサゾリルから選ばれる。
ある場合には、環Aはフェニル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、イミダゾピリジニル、テトラヒドロピリドピラジニルおよびベンゾオキサゾリルから選ばれ、そして場合によりハロゲン、シアノ、オキソ、ニトロ、ヒドロキシル、-SR3、-NR3R4、-CONR3R4、-NR3COR4、-NR3CONR4R5、-COR3、-C(O)OR3、-SO2R3、-SO2NR3R4、-NR3SO2R4、-NR3SO2NR4R5、-NR3C(O)OR4、場合により置換されていてよい-C1-C6アルキル、場合により置換されていてよい-C1-C6アルコキシ、場合により置換されていてよい-C2-C6アルケニル、場合により置換されていてよい-C2-C6アルキニルおよび場合により置換されていてよいC3-C4シクロアルキルから選ばれた1個以上の置換基によりさらに置換されていてよい。
環Aはフェニル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、イミダゾピリジニル、テトラヒドロピリドピラジニルおよびベンゾオキサゾリルから選ぶことができ、そして場合によりフッ素、オキソ、メチル、-NH2および-CONHMeから選ばれた1個以上の置換基によりさらに置換されていてよい。
上記に示した各環は、−L-Bで置換され、ここでLは共有結合または任意に存在するリンカーでありそしてBは場合により置換されていてよい3〜10員のヘテロシクリル、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはアリール環である。環窒素原子に結合した水素原子は示していない。当業者は、どの環窒素原子が置換に適するか、そして置換されない場合には適宜その窒素が1つの水素原子に結合されてその原子価を完全に満たすことを理解するだろう。
ある場合には、環BがシクロペンチルであるときLは酸素原子ではない。特に、例えば式(IIB)の化合物について、-A-L-Bが位置xにあるとき、Bがシクロペンチルであるとき、特に置換されていないシクロペンチルであるとき、Lは酸素原子であることはできない。
本明細書に記載の全ての場合において、Bは場合により置換されていてよい単環式または二環式の3〜10員の(例えば3、4、5、6、7、8、9または10員の)ヘテロシクリル、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはアリール環を表す。
Bは場合により置換されていてよい3〜6員の単環式または二環式のヘテロシクリル、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはアリール環を表す。Bは場合により置換されていてよい5または6員の単環式のヘテロシクリル、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはアリール環を表すことができる。
Bはフェニル、ナフチル、ナフタレニル、テトラヒドロナフタレニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、フラニル、チオフェニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、インドリル、インドリジニル、イソインドリル、インドリニル、プリニル、フラザニル、イミダゾリル、インダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ナフチリジニル、プテリジニル、ピラジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、イミダゾピリジニル、ピラゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、イソインドリニル、トリアジニル、ジヒドロフィリジニル、キノオキサリニル、ジヒドロベンゾオキサジニル、ジヒドロピロロピリジニル、テトラヒドロピリドピラジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、デカヒドロナフタレニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、ジアゼパニル、ジヒドロフラニル(例えば2,3-ジヒドロフラニル、2,5-ジヒドロフラニル)、ジオキソラニル、モルホリニル、オキサゾリジニル、オキサジナニル、インドリニル、イソインドリニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、チオモルホリニル、ジヒドロピラニル(例えば3,4-ジヒドロピラニル、3,6-ジヒドロピラニル)、ホモピペラジニル、ジオキサニル、ヘキサヒドロピリミジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、4H-キノリジニル、キヌクリジニル、テトラビドロピラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、チアゾリジニル、ベンゾピラニル、テトラヒドロキノリニル、ジヒドロベンゾオキサジニル、ピロロピリジニル、ジヒドロイソキノリニル、ジヒドロナフチリジニル、およびテトラヒドロイソキノリニルから選ぶことができる。
より詳しくは、Bはフェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、アゼチジニル、インダゾリル、キノリニル、ベンゾチアゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、ピペリジニル、ピロリジニル、イミダゾピリジニル、ベンゾイミダゾリル、イミダゾリルおよびナフタレニルから選ばれる。
特に、Bはフェニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、インダゾリル、キノリニル、ベンゾチアゾリル、ピラゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、イソオキサゾリル、ピペリジニル、ピロリジニル、イミダゾピリジニル、ベンゾイミダゾリル、イミダゾリルおよびナフタレニルから選ばれる。より特定的には、Bはピリジニル、ピラジニル、ピリダジニルおよびフェニルから選ばれる。
ある場合には、Bはシクロプロパニルではない。特に、Lが酸素原子であるときにはBはシクロプロピルであることはできない。より特定的には、−A-L-Bが位置xにある時、例えば式(IIB)の化合物に関して、Lが酸素原子であるときにはBはシクロプロピルであることはできない。さらにより特定的には、Lが酸素原子であるときにはBは非置換のシクロプロピルであることはできない。
本明細書に記載の全ての場合において、Bは1個以上の非環状置換基および/または環状置換基により置換されていてよく置換されていなくてもよい。Bが環状置換基で置換される場合、通常Bはただ1個だけの環で置換されるだろう。しかしながら、−A-L-Bが位置xのところでシアノピロリジン環に結合されるとき、例えば式(IIB)の化合物について、環Bはフェノキシルで置換されることはできず、すなわちQ1aとQ1bが両方とも共有結合でありかつR12がフェニルである-Q1a-O-Q1b-R12で置換されることはできない。
一態様では、Bは非置換、単置換、二置換または三置換である。特にBは非置換、単置換または二置換である。Bは非置換であってよい。Bは単置換であってよい。Bは二置換であってよい。
ある場合には、Bはフェニル、モルホリニル、ピリミジニル、ピラゾリル、ピロリジニル、ピリジニル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピペラジニルおよびピペリジニルから選ばれた基であって、前記基はハロゲン、シアノ、オキソ、ニトロ、ヒドロキシル、-SR9、場合により置換されていてよいC1-C6アルキル、場合により置換されていてよいC1-C6アルコキシ、場合により置換されていてよいC2-C6アルケニル、場合により置換されていてよいC2-C6アルキニル、-Q1a-R12、-Q1a-O-Q1b-R12、-Q1a-S-Q1b-R12、-Q1a-SO-Q1b-R12、-Q1a-NR9CONR10R11、-Q1a-NR9CONR10-Q1b-R12、-Q1a-NR9R10、-Q1a-NR9-Q1b-R12、-Q1a-COR9、-Q1a-CO-Q1b-R12、-Q1a-NR9COR10、-Q1a-NR9CO-Q1b-R12、-Q1a-NR9C(O)OR10、-Q1a-NR9C(O)O-Q1b-R12、-Q1a-SO2R9、-Q1a-SO2-Q1c-R12、-Q1a-CONR9R10、-Q1a-CONR9-Q1b-R12、-Q1a-CO2R9、-Q1a-CO2R9、-Q1a-CO2-Q1b-R12、-Q1a-SO2NR9R10、-Q1a-SO2NR9-Q1b-R12、-Q1a-NR9SO2R10、-Q1a-NR9SO2-Q1b-R12、-Q1a-NR9SO2NR10R11および-Q1a-NR9SO2NR10-Q1b-R12から選ばれた1個以上の置換基により置換されているか置換されていない。
Bはフェニル、モルホリニル、ピリミジニル、ピラゾリル、ピロリジニル、ピリジニル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピペラジニルおよびピペリジニルから選ばれた基であって、前記基はハロゲン、シアノ、C1-C6アルキル、C1-C4アルキル、C1-C2アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C4アルコキシ、C1-C2アルコキシ、-Q1a-CONR9R10、-Q1a-NR9COR10、-Q1a-R12、-Q1a-O-Q1b-R12、-Q1a-CONR9 -Q1b-R12、-Q1a-SO2-Q1b-R12から選ばれた1個以上の置換基により置換されているか置換されていない。
(R)-3-(5-(3-メトキシ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
3-(6-(3-シアノフェニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
3-(6-(2-(ベンジルオキシ)フェニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
4-(2-(1-シアノピロリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)ベンズアミド、
4-(2-(1-シアノピロリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-N-メチルベンズアミド、
trans-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー2、
3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー1、
3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー2、
3-(6-オキソ-5-フェニル-1,6-ジヒドロピリミジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
(R)-3-(7-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)-1,6-ジオキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
(S)-2-(1-シアノピロリジン-2-イル)-N-メチル-6-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-4-カルボキサミド、
3-(2-アミノ-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
3-(7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
3-(7-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
(R)-3-(5-(3-メトキシ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
3-(6-(3-シアノフェニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
3-(6-(2-(ベンジルオキシ)フェニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
4-(2-(1-シアノピロリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)ベンズアミド、
4-(2-(1-シアノピロリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-N-メチルベンズアミド、
(R)-3-(7-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)-1,6-ジオキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
(S)-2-(1-シアノピロリジン-2-イル)-N-メチル-6-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-4-カルボキサミド、
3-(2-アミノ-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
3-(7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
3-(7-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
(S)-1-(2-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル、
(S)-1-(6-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル、
(S)-1-(4-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル、
3-(5-(5-フェニルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
3-(3-(5-(ピリミジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル、
本発明の医薬組成物は、医薬上許容される担体、アジュバントまたは賦形剤と組み合わせて本発明の化合物のいずれかを含有する。医薬上許容される担体の例は、当業者に公知のものであり、例えば非限定的に、保存剤、充てん剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、甘味剤、香味剤、着香剤、抗菌剤、抗真菌剤、滑沢剤および分散剤が挙げられ、それらは投与形態および剤形の性質に依存する。当該組成物は例えば、錠剤、カプセル剤、粉剤、粒剤、エリキシル剤、ロゼンジ(トローチ剤)、坐剤、シロップ剤、および懸濁剤や液剤を含む液体製剤の形であることができる。本発明に関連する用語「医薬組成物」は、活性成分を含有しかつ追加の1種以上の医薬上許容される担体をさらに含有することを意味する。該組成物は、投与形態および剤形の性質に依存して、例えば、希釈剤、アジュバント、賦形剤、補助剤、保存剤、充てん剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、甘味剤、矯味矯臭剤、着香剤、抗菌剤、抗真菌剤、滑沢剤および分散剤から選ばれた成分をさらに含有することができる。
本発明の別の態様によれば、ミトコンドリア障害関連の疾患の治療または予防方法であって、医薬として有効な量の本発明化合物またはそれの医薬組成物を、ミトコンドリア障害関連の疾患と診断された個体に投与することを含む方法が提供される。
ミトコンドリア障害は、赤血球を除く体内の全ての細胞に存在する特殊な区画であるミトコンドリアの欠陥に起因する。ミトコンドリアが機能不全になると、細胞内でのエネルギー産生が次第に衰弱し、細胞傷害または細胞死に至るだろう。この過程が体全体で繰り返されると、この状態が起こっている患者の生命が深刻に損なわれる。ミトコンドリアの疾患は、非常にエネルギー需要の高い脳、心臓、肝臓、骨格筋、腎臓並びに内分泌系および呼吸系のような器官において最高頻度で認められる。
ミトコンドリア障害関連の疾患は、マイトファジー欠陥、ミトコンドリアDNAの突然変異に関連する疾患、ミトコンドリアの酸化的ストレスに関連する疾患、ミトコンドリア膜電位の欠陥、ミトコンドリアの生物発生の欠陥、ミトコンドリアの形状または形態の欠陥、およびリソソーム内蓄積の欠陥に関連する疾患から選択されうる。
特に、ミトコンドリア障害関連の疾患は、神経変性疾患;多発性硬化症(MS)、ミトコンドリアミオパシー、脳症、乳酸アシドーシスおよび脳卒中様発作(MELAS)症候群;Leber遺伝性視神経症(LHON);癌;神経障害、運動失調、色素性網膜炎−母体遺伝Leigh症候群(NARP-MILS);ダノン病;糖尿病;糖尿病性腎症;代謝障害;心不全;心筋梗塞を引き起こす虚血性心臓病;精神医学疾患、例えば統合失調症;多発性スルファターゼ欠損症(MSD);ムコ脂質症II型(ML II)、ムコ脂質症III型(ML III)、ムコ脂質症IV型(ML IV);GMI-ガングリオシド蓄積症(GMI);神経セロイドリポフスチン症(NCL1);アルパーズ(Alpers)病;Barth症候群;β−酸化欠損症;カルニチン−アシル−カルニチン欠損症;カルニチン欠損症;クレアチン欠損症候群;補酵素Q10欠損症;複合体I欠損症、複合体II欠損症;複合体III欠損症;複合体V欠損症;COX欠損症;慢性進行性外眼筋麻痺症候群(CPEO);CPT 1欠損症;CPT II欠損症;グルタル酸尿症II型;カーンズ・セイヤー(Kearns-Sayre)症候群;乳酸アシドーシス;長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ欠損症(LCHAD);リー(Leigh)病または症候群;致死的小児心筋症(LIC);Luft病;グルタル酸尿症II型;中鎖アシル-CoAデヒドロゲナーゼ欠損症(MCAD);ミオクロニー性てんかんおよび赤色ぼろ線維症(MERRF)症候群;ミトコンドリア細胞症;ミトコンドリア劣性運動失調症候群;ミトコンドリアDNA枯渇症候群;筋神経胃腸障害および脳症;ピアソン症候群;ピルビン酸デヒドロゲナーゼ欠損症;ピルビン酸カルボキシラーゼ欠損症;POLG突然変異;中鎖/単鎖3−ヒドロキシアシルCoAデヒドロゲナーゼ(M/SCHAD)欠損症;長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(VLCAD)欠損症;認識機能および筋力における年齢依存性衰退から選択されうる。
特定の態様では、本発明化合物は、非限定的に、α−シヌクレイン、ParkinおよびPINK1における変異に関連付けられるPD、Parkin変異を有する染色体劣性若年性パーキンソン病(AR-JP)をはじめとするパーキンソン病の治療に有用である。
本明細書に記載の本発明化合物またはその医薬組成物は、ミトコンドリア障害関連の疾患の治療に使用する際に1以上の追加の剤と組み合わせることができる。本発明化合物は、レボドパ(levodopa)、ドーパミンアゴニスト、モノアミノオキシゲナーゼ(MAO)B阻害剤、カテコールO-メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤、抗コリン作用薬、リルゾール、アマンタジン、コリンエステラーゼ阻害剤、メマンチン、テトラベナジン、抗精神病薬、ジアゼパム、クロナゼパム、抗うつ薬および抗けいれん薬から選ばれる1種以上の追加の剤と組み合わせることができる。
本明細書に記載の化合物は、癌の治療用医薬の製造において使用することもできる。本発明のさらに別の態様では、癌の治療または予防方法であって、医薬として有効な量の本発明化合物またはその医薬組成物を、癌に罹患している個体に投与することを含む方法が提供される。
一態様では、本発明化合物は、アポトーシス経路が制御不能である癌、さらに詳しくはBCL-2ファミリーのタンパク質に変異を有するか、または該タンパク質が過剰もしくは過少発現される癌の治療において使用される。
「癌」または「腫瘍」への言及は、胸部、卵巣、前立腺、肺、腎臓、胃、結腸、精巣、頭部および頸部、膵臓、脳、黒色腫、骨または他の臓器の癌、並びにリンパ腫や白血病などの血液の癌を指すが、それに限定されない。特定の癌としては、リンパ腫、多発性骨髄腫、結腸直腸癌、および非小細胞肺癌が挙げられる。
本明細書に記載の本発明化合物またはその医薬組成物は、癌の治療に用いる場合に1種以上の追加の剤と組み合わせることができる。当該化合物は、追加の抗腫瘍治療薬、例えば化学療法剤または他の調節タンパク質の阻害剤と組み合わせることができる。一態様では、前記追加の抗腫瘍治療剤がBH-3模倣剤である。別の態様では、BH-3模倣剤が非限定的にABT-737、ABT-199、ABT-263およびオバトクラックス(Obatoclax)のうちの1つまたは複数から選択することができる。さらに別の態様では、追加の抗腫瘍剤が化学療法剤である。化学療法剤は非限定的に、オラパリブ、ミトマイシンC、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、イオン化放射線(IR)、カンプトセシン、イリノテカン、トポテカン、テモゾロミド、タキサン、5−フルオロピリミジン、ゲンシタビンおよびドキソルビシンから選択することができる。
CNS障害の治療には、本発明化合物は脳血管関門を通過する能力を持っていなければならない。それ自体、そのような化合物は患者の中枢神経系に入ることができる。あるいは、本発明医薬組成物は、脳血管関門をバイパスすることが技術の現状において公知であるかまたは脳に直接注入することができる組成物や方法の使用により、脳血管関門をバイパスすることができる。注入に適した領域としては、大脳皮質、小脳、中脳、脳幹、視床下部、脊髄および心室組織、並びに頸動脈小体および副腎髄質を含むPNSの領域が挙げられる。さらなる剤形としては、経口投与に適するもの、例えば非限定的に、錠剤、糖衣錠、粉剤、エリキシル剤、シロップ剤、液体製剤、例えば懸濁液剤、スプレー剤、吸入剤、錠剤、ロゼンジ錠、乳剤、液剤、カシェー、顆粒剤およびカプセル剤が挙げられる。非経口投与用製剤としては、無菌の水性、水性−有機性、および有機性の液剤、懸濁液剤および乳剤が挙げられる。
癌の治療には、本発明組成物は、癌細胞を標的するのに効果的な任意の方法、例えば、非限定的に錠剤、糖衣錠、粉剤、エリキシル剤、シロップ剤、液体製剤、例えば懸濁液剤、スプレー剤、吸入剤、錠剤、ロゼンジ(トローチ剤)、乳剤、液剤、カシェー、顆粒剤およびカプセル剤をはじめとする任意の経口的に許容される剤形で経口的に投与することができる。
本発明にかかる非経口投与用製剤としては、無菌の、水性、水性−有機性および有機性の液剤、懸濁液剤および乳剤が挙げられる。
そのような剤形は、医薬製剤の分野において既知である技術に従って調製される。スプレー剤または吸入剤の形の医薬組成物は、経鼻的に投与することができる。この目的に適当な製剤は当業者に周知である。
本発明の医薬組成物は、注射により投与でき、注射用の無菌液体製剤、例えばリポソーム製剤の形であることができる。本発明の医薬組成物は、直腸投与用の坐剤の形であってもよい。それらの製剤は、医薬組成物が室温では固体であり、活性化合物の放出を可能にするように体温では液体であるように製剤化される。
用量(投与量)は患者の要件、治療すべき疾患の重篤さ、および使用する化合物に依存して異なるだろう。特定の状況での正確な用量の決定は、当業者の技術の範囲内である。一般に、治療は当該化合物の最適量より少ない少量で開始される。その後、その状況下で最適な効果が達成されるまで小さな増分をもって増加される。
化合物の有効量の大きさは、もちろん、治療すべき疾患の重篤さ、特定の化合物およびそれの投与経路の性質によって異なるだろう。適当な用量の選択は、過度の負担なしに当業者の通常の能力の範囲内である。1日量範囲はヒトおよび非ヒト動物の体重1kgあたり約10μg〜約100 mgであり、一般に1回投与あたり約10μg〜30 mg/kg体重であることができる。前記用量は1日1回〜3回の頻度で投与することができる。
合成方法論
本発明化合物は、様々な合成経路で調製することができる。本発明のいくつかの化合物についての代表的な経路を下記に示す。本発明の代表的化合物は、下記に記載されそしてそれに続いてスキームとしてより詳細に例示される一般的な合成方法に従って合成することができる。このスキームは例示のためであるので、本発明が表示された化学反応や条件により限定されると解釈してはならない。このスキームに使用される様々な出発物質の調製は当業者に周知であろう。当業者は、適宜、スキーム内にある個々の変換が別の順序で完結できることを知っている。以下のスキームは、本発明の中間体化合物および標的化合物を調製することができる一般的な合成方法を記載するものである。追加の代表的化合物および立体異性体、ラセミ体混合物、ジアステレオマーおよびエナンチオマーは、当業者に周知の一般的なスキームに従って調製した中間体、および別の材料、化合物および試薬を使って合成することができる。そのような化合物、立体異性体、ラセミ体混合物、ジアステレオマーおよびエナンチオマーは全て、本発明の範囲内に包含されるものである。
すべての化合物は液体クロマトグラフィー−質量分析法(LC-MS)もしくは1H-NMRのいずれか一方またはその両方により特徴づけた。
略号:
ABPR 自動背圧レギュレーター
BOC tert-ブトキシカルボニル
br ブロード(NMRシグナル)
BuLi n-ブチルリチウム
CDI 1,1’-カルボニルジイミダゾール
d 二重線(NMRシグナル)
dba ジベンジリデンアセトン
DCM ジクロロメタン
DEA ジエチルアミン
DIAD ジエチルアゾジカルボキシレート
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DME 1,2−ジメトキシエタン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
dppf 1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
EDCI N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩
ES エレクトロスプレー
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
h 時間
HATU 1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロリン酸塩
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC 高性能液体クロマトグラフィー
IPA イソプロピルアルコール
LCMS 液体クロマトグラフィー−質量分析法
m 多重線(NMRシグナル)
min 分
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
PPh3 トリフェニルホスフィン
PE 石油エーテル
RT 保持時間
rt 室温
s 一重線(NMRシグナル)
SFC 超臨界流体クロマトグラフィー
t 三重線(NMRシグナル)
TBTU O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸塩
TLC 薄層クロマトグラフィー
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
Xantphos 4,5-ビス(ジフェニルホルフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン
X-Phos 2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル
試薬と条件:a) 3-エトキシ-3-オキソプロパン酸、CDI、i-PrMgCl、THF、0-40℃、34 h; b) 無水ヒドラジン、EtOH、rt、2 h; c) N,N-ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アニリン、DIPEA、DCM、rt〜40℃、4 h; d) Pd(dppf)Cl2、dppf、K3PO4、1,4-ジオキサン、水、110℃、16 h; e) HCl/EtOAc、rt、2 h; f) 臭化シアン、NaHCO3、EtOH、rt、16 h。
工程a.(i) THF(100 mL)中の1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-カルボン酸(62.92ミリモル)の混合物をCDI(111.5ミリモル)に加え、反応混合物をrtで16 h攪拌して粗製中間体を得た。(ii) THF(100 mL)中の3-エトキシ-3-オキソプロパン酸(139.4ミリモル)の溶液をN2下で0℃に冷却し、次いでこの温度でi-PrMgCl(278.8ミリモル)を滴下添加した。添加後、混合物を0℃で30 min、rtで30 min、そして40℃で30 min攪拌した。(iii) 前記項目(ii)からの溶液を0℃に冷却し、前記項目(i)からの溶液で処理し、生じた混合物をrtで16 h攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、次いで氷冷1.0 M H3PO4 (400 mL)を混合物に加えた。5分後、該混合物をEtOAcで抽出した(3×400 mL)。合わせた有機抽出液を飽和NaHCO3(400 mL)とブライン(400 mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、濃縮して粗製tert-ブチル=3-(3-エトキシ-3-オキソプロパノイル)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(101.63ミリモル)を得、これを更に精製することなく次の工程に使用した。
工程b.EtOH(300 mL)中のtert-ブチル=3-(3-エトキシ-3-オキソプロパノイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(70.1ミリモル)の溶液に、無水ヒドラジン(77.1 ミリモル)を滴下添加し、反応混合物をrtで2 h攪拌した。この反応混合物を濃縮した。得られた残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標); 220 g SepaFlash Silica Flash Column、0〜5% MeOH/DCMグラジェントの溶離液、流速65 mL/min)により精製し、tert-ブチル=3-(3-ヒドロキシ-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(31.6ミリモル)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 10.52 (brs, 2 H), 5.29 (s, 1 H), 3.60-3.56 (m, 1 H), 3.39-3.33 (m, 1 H), 3.28-3.13 (m, 3 H), 2.14-2.11(m, 1 H), 1.92-1.85 (m, 1 H), 1.40 (s, 9 H)
工程c.DCM(80 mL)中のtert-ブチル=3-(3-ヒドロキシ-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-1-カルボキシレート(31.58ミリモル)とDIPEA(94.74ミリモル)の攪拌溶液に、N,N-ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アニリンをrtで添加し、次いで反応混合物を40℃に加熱し、4 h攪拌した。この反応混合物を減圧濃縮して残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標); 220 g SepaFlash(登録商標)Silica Flash Column、20〜30% EtOAc/PEグラジェントの溶離液、流速70 mL/分)により精製し、tert-ブチル=3-(3-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(22.06ミリモル)を得た。1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6)δppm 13.07 (s, 1 H), 6.23 (s, 1 H), 3.70-3.65 (m, 1 H), 3.45-3.20 (m,4 H), 2.20-2.18 (m, 1 H), 1.99-1.92 (m, 1 H), 1.40 (s, 9H)。
工程d.1,4-ジオキサン(1 mL)と水(0.2 mL)の混合物中の化合物5(0.2ミリモル)、tert-ブチル=3-(3-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.2ミリモル)およびK3PO4(0.6ミリモル、3当量)の溶液に、Pd(dppf)Cl2 (0.2当量)とdppf(0.2当量)を窒素下でrtにて添加した。反応混合物を110℃で16 h攪拌した。得られた混合物を減圧濃縮した。生じた残渣を調製用TLC(PE/EtOAc=3:1)により精製し、化合物6を得た。
工程e.EtOAc(1 mL)中の化合物6の溶液に4 M HCl/EtOAc(1 mL)を添加した。反応混合物をrtで2 h攪拌した。得られた混合物を減圧濃縮した。残渣の化合物7を更に精製することなくそのまま次の工程に使用した。
工程f.EtOH(2 mL)中の化合物7の溶液に臭化シアン(0.2ミリモル)とNaHCO3(0.6ミリモル)を加えた。反応混合物をrtで16 h攪拌した。得られた混合物を減圧濃縮した。粗製物を調製用逆相HPLC(A: 0.078%CH3COONH4/水、B: MeCN)により精製し、所望の化合物8を得た。
下記第1表の化合物をスキーム1に例示した方法を用いて合成した。
実施例14 3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.THF (125 mL)中の水素化ナトリウム(鉱油中60%分散体、2.1 g、53.0ミリモル)の懸濁液に、THF(125 mL)中のジメチル(2-オキソプロピル)ホスホネート(CAS番号4202-14-6; 8 g、48.2ミリモル)の溶液に0℃にて滴下添加した。反応混合物を0℃にて1 h攪拌した。4-メチルベンゼンスルホニルアジド(CAS番号941-55-9; 10 g、51.0ミリモル)を0℃で反応混合物に添加した。この混合物を0℃で1 h攪拌した。生じた反応混合物をセライトハイフローを通してろ過し、そのろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(4〜5%EtOAc/ヘキサン)により精製し、ジメチル(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホネート(6.0 g、31.2ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.234 min、MS: ES+ 193.09; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δppm 3.89 (s, 3H), 3.85 (s, 3H), 2.29 (s, 3H)。
工程b.MeOH(20 mL)中の3-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(CAS番号59379-02-1; 1 g、5.02ミリモル)の溶液に、K2CO3(1.38 g, 10.0ミリモル)、ジメチル(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホネート(1.15 g, 6.02ミリモル)およびシリカ(60-120メッシュ、2 g)を0℃で添加した。反応混合物をrtで2 h攪拌した。得られた反応混合物を、同じスケールで同じ方法により調製した別のもう1つのバッチと組み合わせた。得られた反応混合物をフラッシュクロマトグラフィー(4〜5%EtOAc/ヘキサン)により精製し、tert-ブチル=3-エチニルピロリジン-1-カルボキシレート(1.2 g、6.150ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.189 min、MS: ES+ 196.3;
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δppm 3.45-3.71 (m, 2H), 3.23-3.40 (m, 2H), 2.92-2.991 (m, 1H), 2.10-2.20 (m, 2H), 1.91-2.00 (m, 1H), 1.47 (s, 9H)。
工程c.MeCN(10 mL)中のビフェニル-3-カルボキシアルデヒド(CAS番号 1204-60-0; 0.2 g、1.097ミリモル)と4-メチルベンゼンスルホノヒドラジド(CAS番号 1576-35-8; 0.204 g, 1.097ミリモル)の溶液をrtで2 h攪拌した。反応混合物に5 M NaOH(0.23 mL, 1.10ミリモル)を加えた。この反応混合物をrtで20 min攪拌した。その反応混合物にtert-ブチル=3-エチニルピロリジン-1-カルボキシレート(0.43 g, 2.19ミリモル)をrtにて加えた。その反応混合物を50℃で15 h加熱した。次いでその反応混合物をrtに冷却し、水(20 mL)に注いだ。得られた混合物をEtOAc(3×20 mL)で抽出した。合わせた有機相を収集し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(35%EtOAc/ヘキサン)により精製し、tert-ブチル=3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール−5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.105 g, 0.269ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.667 min, MS: ES+ 390.4; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80°C) δ ppm 12.78 - 13.08 (m, 1H), 8.04 (S, 1H), 7.68 - 7.81 (m, 3H), 7.53 - 7.63 (m, 1H), 7.48 - 7.55 (m, 3H), 7.40 (t, J=7.2 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 3.63 - 3.71 (m, 1H), 3.32 - 3.45 (m, 4H), 2.24 - 2.35 (m, 1H), 1.99 - 2.03 (m, 1H), 1.421 (s, 9H)
工程d.DCM(10 mL)中のtert-ブチル 3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール−5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.1 g, 0.256ミリモル)の溶液に、rtにてTFA(0.5 mL)を加えた。反応混合物をrtで5 h攪拌した。得られた反応混合物を減圧濃縮して3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-5-(ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾールTFA塩(0.11 g, 定量的)を得た。この生成物は更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。
工程e.THF(3 mL)中の3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-5-(ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾールTFA塩(0.1 g, 0.248ミリモル)の溶液に、rtでK2CO3(0.14 g, 0.992ミリモル)を添加した。生じた反応混合物をrtで15 min攪拌した。反応混合物にrtにて臭化シアン(0.04 g, 0.372ミリモル)を加えた。その混合物をrtで30 min攪拌した。生じた反応混合物を水(25 mL)に注ぎ入れ、EtOAcで抽出した(3×25 mL)。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(50%EtOAc/ヘキサン)により精製し、表記化合物を得た(0.075 g, 0.238ミリモル)。LCMS: 方法B、4.360 min、MS: ES+ 315; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80°C) δ ppm 12.70 - 13.02 (m, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.70 - 7.78 (m, 3H), 7.58 - 7.63 (m, 1H), 7.47 - 7.55 (m, 3H), 7.40 (t, J=7.2 Hz, 1H), 6.71 (s, 1H), 3.71 - 3.81 (m, 1H), 3.45 - 3.61 (m, 4H), 2.25 - 2.38 (m, 1H), 2.04 - 2.18 (m, 1H)
実施例15 3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-4-フルオロ-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.MeCN(5 mL)中のtert-ブチル=3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール−5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(実施例14、工程c)(0.26 g, 0.67ミリモル)および1-クロロメチル-4-フルオロ-1,4-ジアゾニアビシクロ[2.2.2.]オクタンビス(テトラフルオロボレート)(CAS番号140681-55-6; 0.24 g, 0.67ミリモル)の溶液をマイクロ波中90℃で1 h加熱した。得られた反応混合物をrtに冷却し、減圧濃縮して 3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-4-フルオロ-5-(ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾール(0.49 g,定量的)を得た。LCMS: 方法C、1.945 min、MS: ES+ 308.23。この生成物をさらに精製せずに次の工程に使用した。
工程b.実施例14の工程eに記載したものと同様な手順を使って上記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、4.944 min、MS: ES+ 333.14; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80°C) δ ppm 12.81 - 13.11 (m, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.49 - 7.73 (m, 7H), 7.40 - 7.43 (m, 1H), 3.71 - 3.80 (m, 1H), 3.47 - 3.61 (m, 4H), 2.30 - 2.33 (m, 1H), 2.11 - 2.17 (m, 1H)
得られたラセミ体を、0.1%DEA/ヘキサンと0.1%DEA/EtOHを使った調製用キラルHPLCによるエナンチオマー分離にかけ、以下のエナンチオマーを得た(絶対立体化学は決定しなかった):
実施例16 3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-4-フルオロ-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー1
LCMS: 方法A、5.028 min、MS: ES+ 333.08; キラルSFC: CHIRALPAK IF 250×4.6 mm, 5 μm, 移動相:(A)液体二酸化炭素; (B) MeOH、カラム流速は4.0 mL/minでありABPRは150 bar、50%Bで12 min 間の定組成グラジェント、RT 7.7 min; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.86 - 13.20 (m, 1 H), 7.98 (s, 1 H), 7.66 - 7.72 (m, 4 H), 7.57 - 7.60 (m, 1 H), 7.49 - 7.53 (m, 2 H), 7.41 - 7.43 (m, 1 H), 3.76 - 3.80 (m, 1 H), 3.49 - 3.61 (m, 4 H), 2.28 - 2.33 (m, 1 H), 2.08 - 2.13 (m, 1 H).
実施例17 3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-4-フルオロ-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー2
LCMS: 方法A、5.019 min、MS: ES+ 333.08; キラルSFC: CHIRALPAK IF 250×4.6 mm, 5 μm, 移動相:(A)液体二酸化炭素; (B) MeOH、カラム流速は4.0 mL/minでありABPRは150 bar、50%Bで12 min 間の定組成グラジェント、RT 5.17 min; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.86 - 13.20 (m, 1 H), 7.98 (s, 1 H), 7.66 - 7.72 (m, 4 H), 7.57 - 7.60 (m, 1 H), 7.49 - 7.53 (m, 2 H), 7.39 - 7.43 (m, 1 H), 3.76 - 3.80 (m, 1 H), 3.47 - 3.61 (m, 4 H), 2.26 - 2.33 (m, 1 H), 2.08 - 2.13 (m, 1 H)
実施例18 3-(3-(ナフタレン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
実施例14に記載したのと同様な手順を使って表記化合物を合成した。
LCMS: 方法B、4.174 min、MS: ES+ 289.19; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.89 - 13.24 (m, 1 H), 8.28 (s, 1 H), 7.92 - 8.08 (m, 4 H), 7.52 (br s, 2 H), 6.79 (s, 1 H), 3.74 - 3.78 (m, 1 H), 3.42 - 3.53 (m, 4 H), 2.29 - 2.33 (m, 1 H), 1.99 - 2.12 (m, 1 H).
実施例19 trans-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.トルエン(40 mL)中のクロトン酸エチル(CAS番号623-70-1; 2.0 g, 17.5ミリモル)とN-ベンジル-O-エチル-N-((トリメチルシリル)メチル)ヒドロキシルアミン(CAS番号93102-05-7; 4.5 g, 19.3ミリモル)の溶液をrtで5 min攪拌した。rtで反応混合物にTFA(1.9 g, 17.54ミリモル)を滴下添加した。その反応混合物を50℃で16 h攪拌した。得られた反応混合物を水(100 mL)に注ぎ入れ、固体NaHCO3で塩基性にした。生じた混合物をEtOAc(2×180 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた残渣をカラムクロマトグラフィー(90%EtOAc/ヘキサン)により精製し、transエチル=1-ベンジル-4-メチルピロリジン-3-カルボキシレート(2.5 g, 10.121ミリモル)を得た。
LCMS: 方法C、1.503 min、MS: ES+ 248.33; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 7.24 - 7.36 (m, 5 H), 4.12 - 4.15 (m, 2 H), 3.57 - 3.74 (m, 2 H), 2.77 - 2.92 (m, 3 H), 2.48 - 2.59 (m, 2 H), 2.21 - 2.26 (m, 1 H), 1.27 (t, J=6.4 Hz, 3 H), 1.16 (d, J=6.4 Hz, 3 H)
工程b.EtOH(30 mL)中のtrans エチル=1-ベンジル-4-メチルピロリジン-3-カルボキシレート(2.5 g, 10.121ミリモル)の溶液に、ポリメチルヒドロシロキサン(2.5 g, 1.0 w/w)、炭素上20%Pd(OH)2(乾燥重量に基づく)(1.25 g, 0.5% w/w)およびBOC無水物(4.4 g, 20.24ミリモル)を0℃にて添加した。反応混合物をrtで1.5 hr攪拌した。生じた反応混合物をセライトハイフローを通して注意深くろ過し、そのろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(9%EtOAc/ヘキサン)により精製し、trans 1-(tert-ブチル)=3-エチル=4-メチルピロリジン-1,3-ジカルボキシレート(2.2 g, 8.56ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.277 min、MS: ES+ 202.2(M-56); 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 4.15 - 4.21 (m, 2 H), 3.61 - 3.77 (m, 2 H), 3.47 - 3.55 (m, 1 H), 2.89 - 2.97 (m, 1 H), 2.57 - 2.67 (m, 1 H), 2.44 - 2.53 (m, 1 H), 1.47 (s, 9 H), 1.27 -1.31 (m, 3 H), 1.23 (t, J=5.2 Hz, 3 H)
工程c.THF(20 mL)中のtrans 1-(tert-ブチル)=3-エチル=4-メチルピロリジン-1,3-ジカルボキシレート(2.0 g, 7.78ミリモル)の攪拌溶液に、水素化リチウムアルミニウム(THF中1 M)(3.89 mL, 3.89ミリモル)を0℃にて滴下添加した。生じた反応混合物をrtにて16 h攪拌した。反応混合物をEtOAc(100 mL)中に注ぎ、次いで水(100 mL)で希釈した。生じた反応混合物をセライトベッドを通してろ過した。有機相を分離し、水性相をEtOAc(50 mL)で再抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、trans tert-ブチル=3-(ヒドロキシメチル)-4-メチルピロリジン-1-カルボキシレート(1.59 g, 7.39ミリモル)を得た。この物質は更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.792 min、MS: ES+ 160.14(M-56); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 4.61 - 4.64 (m, 1 H), 3.28 - 3.31 (m, 1 H), 3.35 - 3.51 (m, 3 H), 2.99 (q, J=8.8 Hz, 1 H), 2.76 (q, J=10.8 Hz, 1 H), 1.88 - 1.96 (m, 1 H), 1.77 - 1.83 (m, 1 H), 1.34 (s, 9 H), 0.96 (d, J=6.4 Hz, 3 H)
工程d.DCM(20 mL)中のtrans tert-ブチル=3-(ヒドロキシメチル)-4-メチルピロリジン-1-カルボキシレート(1.59 g, 7.39ミリモル)の攪拌溶液に、Dess-Martinペリオジナン(6.29 g, 14.79ミリモル)を0℃で少しずつ添加した。反応混合物をrtで48 h攪拌した。生じた反応混合物をセライトハイフローを通してろ過し、DCM (50 mL)で洗浄し、ろ液を真空下で濃縮した。生じた残渣をカラムクロマトグラフィー(8%EtOAc/ヘキサン)により精製し、trans tert-ブチル=3−ホルミル-4-メチルピロリジン-1-カルボキシレートを得た。LCMS: 方法C、1.720 min、MS: ES+ 158.14 (M-56)。
工程e.MeCN(10 mL)中のtrans tert-ブチル=3-ホルミル-4-メチルピロリジン-1-カルボキシレート(0.35 g, 1.643ミリモル)とp-トルエンスルホニルヒドラジン(CAS番号1576-35-8; 0.305 g, 1.643ミリモル)の混合物をrtで2 h攪拌した。水酸化ナトリウム(0.131 g, 3.286ミリモル)をrtにて反応混合物に添加した。この反応混合物をrtにて20 min攪拌した。1-エチニル-3-フェニルベンゼン(CAS番号58650-11-6; 0.872 g, 4.929ミリモル)の溶液を前記反応混合物にrtにて滴下添加した。その反応混合物を80℃で16 h加熱した。得られた反応混合物をrtに冷却し、水(200 mL)に注ぎ入れ、EtOAc(2×100 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた残渣をカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)により精製し、trans tert-ブチル=3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボキシレート(0.19 g, 0.471ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.744 min、MS: ES+ 404.65; 1H NMR (400 MHz, DMSO-6) δ ppm 13.13 (s, 1 H), 8.06 (s, 1 H), 7.72 - 7.80 (m, 3 H), 7.48 - 7.62 (m, 4 H), 7.40 (s, 1 H), 6.78 (s, 1 H), 3.62 - 3.74 (m, 2 H), 3.34 - 3.36 (m, 1 H), 2.92 - 2.97 (m, 2 H), 2.32 - 2.33 (m, 1 H), 1.41 (d, J=4.8 Hz, 9 H), 0.98 (s, 3 H)
工程f,g.実施例14の工程d,eに記載したものと同様な手順を使って、前記中間体から表記化合物を合成した。LCMS: 方法A、4.808 min、MS: ES+ 329.08; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.18 (s, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.70 - 7.80 (m, 3 H), 7.56 - 7.65 (m, 1 H), 7.45 - 7.53 (m, 3 H), 7.37 - 7.42 (m, 1 H), 6.80 (s, 1 H), 3.78 - 4.04 (m, 1 H), 3.68 - 3.72 (m, 1 H), 3.52 - 3.57 (m, 1 H), 3.10 - 3.14 (m, 1 H), 3.02 - 3.07 (m, 1 H), 2.33 - 2.37 (m, 1 H), 1.00 (s, 3 H)
得られたラセミ体をキラルHPLCによるエナンチオマー分離にかけた:CHIRALPAK AD-H 250×21.0 mm, 5μm、移動相:(A) 液体二酸化炭素;(B) MeOH、カラム流速は60.0mL/minでありABPRは100 barであり、次のエナンチオマーを与えた(絶対立体化学は決定しなかった):
実施例20 trans-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー1
LCMS: 方法A、4.906 min、MS: ES+ 329.02; キラルSFC: CHIRALART SA 250×4.6 mm, 5μm、移動相: (A) 液体二酸化炭素; (B) 0.1%DEA/MeOH、カラム流速は4.0 mL/minでABPRは150 barで、5 min間に渡り5%→50%B、その後5 min間に渡り50%Bの定組成グラジェント、RT=6.2 min; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.18 (s, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.72 - 7.80 (m, 3 H), 7.49 - 7.65 (m, 4 H), 7.37 - 7.45 (m, 1 H), 6.80 (s, 1 H), 3.78 - 3.82 (m, 1 H), 3.68 - 3.72 (m, 1 H), 3.53 - 3.57 (m, 1 H), 3.02 - 3.14 (m, 2 H), 2.32 - 2.40 (m, 1 H), 1.02 (d, J=6.0 Hz, 3 H).
実施例21 trans-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー2
LCMS: 方法A、4.906 min、MS: ES+ 329.02; キラルSFC: CHIRALART SA 250×4.6 mm, 5μm、移動相: (A) 液体二酸化炭素; (B) 0.1%DEA/MeOH、カラム流速は4.0 mL/minでABPRは150 barで、5 min間に渡り5%→50%B、その後5 min間に渡り定組成グラジェントで50%B、RT 6.61 min; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.19 (s, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.72 - 7.77 (m, 3 H), 7.49 - 7.65 (m, 4 H), 7.37 - 7.43 (m, 1 H), 6.80 (s, 1 H), 3.78 - 3.82 (m, 1 H), 3.68 - 3.72 (m, 1 H), 3.50 - 3.57 (m, 1 H), 3.02 - 3.12 (m, 2 H), 2.33 - 2.37 (m, 1 H), 1.02 (d, J=4.8 Hz, 3 H)
trans-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボニトリル
実施例15に記載したのと同様な手順を使って、tert-ブチル=3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボキシレート(実施例19、工程e)から表記化合物を合成した。得られたラセミ体を調製用キラルHPLCによるエナンチオマー分離にかけて、下記のエナンチオマーを得た(絶対立体化学は決定しなかった):
実施例22 trans-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー1
LCMS: 方法A、5.243 min、MS: ES+ 347.18; キラルSFC: CHIRALART SA 250×4.6 mm, 5μm、移動相: (A) 液体二酸化炭素; (B) 0.1%DEA/MeOH、カラム流速は3.0 mL/minでABPRは130 barで、10 min間に渡り50%Bの定組成グラジェント、RT 3.78 min。
実施例23 trans-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー2
LCMS: 方法A、5.282 min、MS: ES+ 347.11; キラルSFC: CHIRALART SA 250×4.6 mm, 5μm、移動相: (A) 液体二酸化炭素; (B) 0.1%DEA/MeOH、カラム流速は3.0 mL/minでABPRは130 barで、10 min間に渡り35%Bの定組成グラジェント、RT 4.7 min。
実施例24 trans tert-ブチル=3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボキシレート
実施例25 trans tert-ブチル=3-(5-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボキシレート
工程a.THF(6 mL)中のtert-ブチル=3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール)-5-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボキシレート(実施例19の工程e;0.14 g, 0.347ミリモル)の攪拌溶液に、水素化ナトリウム(60%分散体; 0.042 g, 1.042ミリモル)を0℃で添加した。反応混合物を60℃で2 h攪拌した。次いで反応混合物をrtに冷却した。THF(1 mL)中のヨウ化メチル(0.148 g, 1.042ミリモル)の溶液を反応混合物に加え、2 h攪拌した。生じた反応混合物をEtOAc(15 mL)で希釈し、即座に水(100 mL)に注ぎ入れた。有機相を分離し、水性相をEtOAc(2×25 mL)で再抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮してtrans tert-ブチル=3-(5-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボキシレートとtrans tert-ブチル=3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボキシレートの混合物(0.15 g, 定量的)を得た。この物質を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、2.987 min, 3.038 min; MS: ES+ 417.2。
工程b,c.実施例14の工程d,eに記載したものと同様な手順を使って、前記中間体から表記化合物を合成した。位置異性体の混合物を調製用HPLCにより分離し、下記の化合物を得た:
実施例24 LCMS: 方法A、5.109 min; MS: ES+ 343.05; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.02 (s, 1 H), 7.76 (d, J=8.0 Hz, 1 H), 7.71 (d, J=7.2 Hz, 2 H), 7.57 (d, J=8.0 Hz, 1 H), 7.46 - 7.51 (m, 3 H), 7.37 - 7.41 (m, 1 H), 6.86 (s, 1 H), 3.92 (t, J=8.4 Hz, 1 H), 3.85 (s, 3 H), 3.72 - 3.76 (m, 1 H), 3.32 - 3.34 (m, 1 H), 3.22 - 3.29 (m, 2 H), 3.12 - 3.16 (m, 1 H), 1.03 (d, J=6.8 Hz, 3 H).
実施例25 LCMS: 方法A、5.184 min, MS: ES+ 343.05; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.71 - 7.77 (m, 4 H), 7.59 (t, J=7.6 Hz, 1 H), 7.47 - 7.53 (m, 3 H), 7.38 - 7.42 (m, 1 H), 6.48 (s, 1 H), 3.86 (s, 3 H), 3.78(t, J=8.4 Hz, 1 H), 3.68 (t, J=8.4 Hz, 1 H), 3.51 (t, J=9.2 Hz, 1 H), 3.10 (t, J=9.2 Hz, 1 H), 2.95 - 3.02 (m, 1 H), 2.33 - 2.37 (m, 1 H), 1.01 (d, J=6.4 Hz, 3 H).
試薬と条件:a) (i) 1-BOC-ピロリジン-3-カルボキシアルデヒド、p-トルエンスルホニルヒドラジン、MeCN、rt、2 h (ii) NaOH、rt、20 min (iii) アルキン、80℃、16 h; b) CsCO3, Pd(PPh3)4, THF, 水, 100℃, 16 h; c) TFA/DCM, rt, 1h; d)臭化シアン、K2CO3、THF、rt, 1 h。
実施例26 3-(3-(3-(ピリジン-3-イル)フェニル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
(スキーム2に従って調製)
工程a.MeCN(10 mL)中の1-BOC-ピロリジン-3-カルボキシアルデヒド(CAS番号 59379-02-1; 0.36 g, 1.81ミリモル)およびp−トルエンスルホニルヒドラジン(CAS番号1576-35-8; 0.336 g, 1.81ミリモル)の混合物をrtにて2 h攪拌した。水酸化ナトリウム(0.144 g, 3.62ミリモル)をrtにて反応混合物に添加した。反応混合物をrtにて20 min攪拌した。MeCN(2 mL)中の1-ブロモ-3-エチニルベンゼン(CAS番号766-81-4; 0.491 g, 2.71ミリモル)の溶液をrtにて前記反応混合物に滴下添加した。反応混合物を80℃に16 h加熱した。得られた反応混合物をrtに冷却し、水(200 mL)に注ぎ入れ、EtOAc(2×30 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(35%EtOAc/ヘキサン)により精製し、tert-ブチル=3-(3-(3-ブロモフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.45 g, 1.15ミリモル)を得た。LCMS: 方法A、5.240 min; MS: ES+ 392.0, 390.4; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.89 (s, 1 H), 7.96 (s, 1 H), 7.72 - 7.80 (m, 1 H), 7.33-7.53 (m, 2 H), 6.70 (d, J = 17.2, 1 H), 3.69 - 3.73 (m, 1 H), 3.40 -3.44 (m, 2 H), 3.25 - 3.29 (m, 2 H), 2.15 - 2.30 (m, 1 H), 1.94 - 2.03 (m, 1 H ), 1.41 (s, 9 H).
工程b.THF:水(4:1; 10 mL)中のtert-ブチル=3-(3-(3-ブロモフェニル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.15 g, 0.384ミリモル)の攪拌溶液に、Cs2CO3(0.374 g, 1.151ミリモル)をrtにて添加した。反応混合物を10 min脱気した後、ピリジン-3-ボロン酸(CAS番号1692-25-7; 0.094 g, 0.767ミリモル)とPd(PPh3)4(0.022 g, 0.019ミリモル)を添加した。反応混合物を100℃で16 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷却し、水(50 mL)に注ぎ入れ、EtOAc(3×50 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた残渣をカラムクロマトグラフィー(中性酸化アルミニウム;ヘキサン中に充填されたカラムを徐々に100%EtOAcにグラジェントをかけた)により精製し、tert-ブチル=3-(3-(3-(ピリジン-3-イル)フェニル)-1H-ピラゾール−5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.18 g, 定量的)。LCMS: 方法C、2.044 min; MS: ES+ 391.30; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.78 (br s, 1 H), 8.97 (s, 1 H), 8.60 (d, J=3.6 Hz, 1 H), 8.15 (d, J=8.0 Hz, 1 H), 8.10 (s, 1 H), 7.81 (d, J=6.8 Hz, 1 H), 7.66 (d, J=7.6 Hz, 1 H), 7.51 - 7.56 (m, 2 H), 6.77 (s, 1 H), 3.65 - 3.73 (m, 1 H), 3.43 - 3.50 (m, 2 H), 3.27 - 3.32 (m, 2 H), 2.20 -2.28 (m, 1 H), 2.02 - 2.06 (m, 1 H), 1.42 (s, 9 H).
工程c, d.実施例14の工程d, eに記載のものと同様な手順を使って、前記中間体から表記化合物を合成した。LCMS: 方法A、3.658 min, MS: ES+ 315.98; 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6)δppm 13.18 (s, 1H), 8.98 (d, J=18.0 Hz, 1H), 8.61 (s, 1H), 8.10-8.18 (m, 2H), 7.64-7.87 (m, 2H), 7.53-7.60 (m, 2H), 6.82 (s, 1H), 3.71-3.80 (m, 1H), 3.41-3.57 (m, 4H), 2.23-2.33 (m, 1H), 2.03-2.10 (m, 1H).
実施例27 4-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-2-メチルピロリジン-1-カルボニトリル
tert-ブチル=4-ホルミル-2-メチルピロリジン-1-カルボキシレート(CAS番号 1374657-82-5)を使って、実施例26に記載したのと同様な手順により表記化合物を合成した。LCMS: 方法E、5.25 min; MS: ES+ 352.01; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.15 (d, J=8.4 Hz, 1 H), 7.70 (t, J=6.0 Hz, 1 H), 7.62 - 7.63 (m, 2 H), 7.53 - 7.56 (m, 1 H), 7.46 (t, J=8.0 Hz, 1 H), 7.38 (d, J=8.0 Hz, 1 H), 4.23 (t, J=8.8 Hz, 2 H), 3.57 - 3.67 (m, 2 H), 3.44 - 3.49 (m, 3 H), 3.23 (t, J=8.4 Hz, 2 H), 1.18 - 2.25 (m, 1 H), 2.05 - 2.12 (m, 1 H).
第2表に記載の化合物を、実施例26に例示される手順を使って合成した。
第3表に記載の化合物を、実施例26に例示される手順を使って合成した。
ラセミ体の実施例37化合物を調製用キラルHPLCによるエナンチオマー分離にかけ、次のエナンチオマーを得た(絶対立体化学は決定しなかった):
実施例41 3-(5ー(6-フェニルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー1
LCMS: 方法A、4.502 min、MS: ES+ 315.98; キラルSFC: CHIRALART SA 250×4.6 mm, 5μm、移動相: (A) 液体二酸化炭素; (B) IPA、カラム流速は4.0 mL/minでABPRは150 barで、15 min間に渡り40%Bの定組成グラジェント、RT 9.01 min; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.10 - 13.40 (m, 1 H), 8.27 (br s, 2 H), 7.92 - 7.94 (m, 2 H), 7.81 (br s, 1 H), 7.45 - 7.54 (m, 3 H), 6.90 (s, 1 H), 3.76 - 3.77 (m, 1 H), 3.47 - 3.56 (m, 4 H), 2.28 - 2.33 (m, 1 H), 2.07 - 2.12 (m, 1 H)
実施例42 3-(5-(6-フェニルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー2
LCMS: 方法A、(A) 4.471 min、MS: ES+ 315.98; キラルSFC: CHIRALART SA 250×4.6 mm, 5μm、移動相: (A) 液体二酸化炭素; (B) IPA、カラム流速は4.0 mL/minでABPRは150 barで、15 min間に渡り40%Bの定組成グラジェント、RT 10.43 min; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.10 - 13.40 (m, 1 H), 8.27 (br s, 2 H), 7.92 - 7.94 (m, 2 H), 7.81 (br s, 1 H), 7.45 - 7.54 (m, 3 H), 6.90 (s, 1 H), 3.76 - 3.77 (m, 1 H), 3.47 - 3.56 (m, 4 H), 2.28 - 2.33 (m, 1 H), 2.07 - 2.12 (m, 1 H).
実施例43 trans-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-4-エチルピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.DCM(8 mL)中のtrans tert-ブチル=3-エチル-4-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.425 g, 1.86ミリモル)の攪拌溶液に、デス・マーチン(Dess-Martin)ペルヨージナン(3.9 g, 9.28ミリモル)を窒素雰囲気下で0℃にて少しずつ添加した。反応混合物をrtで16 h攪拌した。生じた反応混合物をセライトベッドを通してろ過し、DCM (20 mL)で洗浄した。ろ液を飽和NaHCO3溶液(20 mL)中に注いだ。有機相を分離し、水(20 mL)で洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮した。生じた残渣をカラムクロマトグラフィー(58%EtOAc/ヘキサン)により精製し、trans tert-ブチル=3-エチル-4-ホルミルピロリジン-1-カルボキシレート(0.182 g, 1.064ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.941 min、MS: ES+ 172.1。
工程b〜d.実施例19の工程e〜gについて記載したのと同様な手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、4.787 min、MS: ES+ 343.88; 1H NMR (400 MHz, DMSO-6) δ ppm 12.86 - 13.17 (m, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.72 - 7.77 (m, 3 H), 7.48 - 7.63 (m, 4 H), 7.40 - 7.42 (m, 1 H), 6.80 (s, 1 H), 3.43 - 3.82 (m, 3 H), 3.05 - 3.20 (m, 2 H), 2.22 - 2.33 (m, 1 H), 1.51 - 1.55 (m, 1 H), 1.23 - 1.34 (m, 1 H), 0.78 - 0.86 (m, 3 H).
得られたラセミ体を調製用キラルHPLCによるエナンチオマー分離にかけ、下記のエナンチオマーを得た(絶対立体化学は決定しなかった):
実施例44 trans-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-4-エチルピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー1
LCMS: 方法B、4.803 min; MS: ES+ 343.51; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.86 - 13.17 (m, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.73 - 7.75 (m, 3 H), 7.59 (d, J= 7.6 Hz, 1 H), 7.48 - 7.53 (m, 3 H), 7.38 - 7.41 (m, 1 H), 6.76 (s, 1 H), 3.43 - 3.82 (m, 3 H), 3.05 - 3.20 (m, 2 H), 2.22 - 2.33 (m, 1 H), 1.51 - 1.55 (m, 1 H), 1.23 - 1.34 (m, 1 H), 0.83 - 0.87 (m, 3 H).
実施例45 trans-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-4-エチルピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー2
LCMS: 方法B、4.575 min; MS: ES+ 343.51; キラルSFC: CHIRALART SA 250×4.6 mm, 5μm、移動相: (A) 液体二酸化炭素; (B) MeOH、カラム流速は3.0 mL/minでABPRは150 barで、20 min間に渡り30%Bの定組成グラジェント、RT 8.65 min; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.86 - 13.17 (m, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.73 - 7.75 (m, 3 H), 7.61 (d, J= 7.6 Hz, 1 H), 7.48 - 7.53 (m, 3 H), 7.38 - 7.42 (m, 1 H), 6.79 (s, 1 H), 3.77 - 3.82 (m, 1 H), 3.70 - 3.74 (m, 1 H), 3.50 - 3.55 (m, 1 H), 3.11 - 3.20 (m, 2 H), 2.23 - 2.33 (m, 1 H), 1.50 - 1.56 (m, 1 H), 1.23 - 1.34 (m, 1 H), 0.84 (t, J= 7.6 Hz, 3 H).
実施例46 trans-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)-4-シクロプロピルピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.DCM(3 mL)中のtert-ブチル=3-シクロプロピル-4-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.065 g, 0.270ミリモル)の攪拌溶液に、デス・マーチン(Dess-Martin)ペルヨージナン(0.572 g, 1.348ミリモル)を0℃にて少しずつ添加した。反応混合物をrtで8 h攪拌した。過剰のDess-Martinペリオジナン(1.71 g, 4.046ミリモル)を反応混合物に加え、次いでrtにて16 h攪拌した。反応混合物をセライトベッドを通してろ過し、ろ液を真空下で濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(2% MeOH/DCM)により精製し、trans tert-ブチル=3-シクロプロピル-4-ホルミルピロリジン-1-カルボキシレート(0.04 g, 0.167ミリモル)を得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.59 (s, 1 H), 3.39 - 3.51 (m, 4 H), 3.02 - 3.09 (m, 2 H), 1.74 - 1.85 (m, 1 H), 1.39 (s, 9 H), 0.77 - 0.83 (m, 1 H), 0.19 - 0.21 (m, 1 H) 0.03- 0.15 (s, 1 H).
工程b〜d.実施例19の工程e〜gに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から表記化合物を合成した。LCMS: 方法B、4.839 min、MS: ES+ 355.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO-6) δ ppm 13.14 - 12.84 (m, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.71 - 7.80 (m, 3 H), 7.48 - 7.58 (m, 4 H), 7.39 - 7.41 (m, 1 H), 6.78 (s, 1 H), 3.79 - 3.84 (m, 1 H), 3.62 - 3.67 (m, 1 H), 3.50 - 3.56 (m, 1 H), 3.24 - 3.31 (m, 2 H), 1.76 - 1.89 (m, 1 H), 1.34 - 1.46 (m, 1 H), 0.78 - 0.86 (m, 1 H), 0.34 - 0.36 (m, 2 H), 0.07 - 0.12 (m, 2 H).
NMRにおいて観察されるピークの二重線化は、この物質が位置異性体の混合物であることを示す。
実施例47 3-(3-([2,3’-ビピリジン]-4-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.1,4-ジオキサン(9 mL)中の2-ブロモイソニコチンアルデヒド(CAS番号 118289-17-1; 0.6 g, 3.243ミリモル)とピリジン-3-イルボロン酸(CAS番号 1692-25-7; 0.59 g, 4.864ミリモル)の溶液に、水(1 mL)に溶かしたNa2CO3(0.68 g, 6.486ミリモル)の溶液をrtにて添加した。反応混合物を20 min脱気した後、rtにてPdCl2(dppf)(0.23 g, 0.324ミリモル)を添加した。生じた反応混合物を100℃で3 h加熱した。得られた反応混合物をrtに冷まし、水(50 mL)に注ぎ、EtOAc(3×50 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(2%MeOH/DCM)により精製して、[2,3’-ビピリジン]-4-カルバルデヒド(0.22 g, 1.195ミリモル)を得た。MS: ES+ 185.0; 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6)δppm 10.17 (s, 1H), 9.34 (d, J=1.6 Hz, 1H), 9.0 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.69 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.53 (s, 1H), 7.83 (d, J=5.2 Hz, 1H), 7.51-7.59 (m, 1H).
工程b〜d.実施例14の工程c〜eに記載のものと同様な手順を使って、前記中間体から表記化合物を合成した。LCMS: 方法A、3.213 min; MS: ES+ 317.31; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6 + 1 drop TFA) δ ppm 9.59 (s, 1H), 9.23 (d, J=7.6 Hz, 1H), 9.00 (d, J=5.2 Hz, 1H), 8.81 (d, J=5.2 Hz, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.18 (t, J=7.2 Hz, 1H), 7.98 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.05 (s, 1H), 3.78 (t, J=8.8 Hz, 1H), 3.43 - 3.61 (m, 4H), 3.31 - 2.33 (m, 1H), 2.03 - 2.08 (m, 1H).
実施例194 3-(5-(5-フェニルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.THF(20 mL)中のNaH(鉱油中60%分散体;0.265 g, 6.63ミリモル)の攪拌懸濁液に、不活性雰囲気下で0℃にてTHF(5 mL)中のジメチル-2-オキソプロピルホスホネート(1.000 g, 6.024ミリモル)の溶液を滴下添加した。得られた反応混合物を0℃にて1 h攪拌した。THF(5 mL)中のp-トルエンスルホニルアジド(1.18 g, 6.02ミリモル)の溶液を0℃で滴下添加した。その反応混合物を0℃で3 h攪拌した。得られた反応混合物をセライトベッドを通してろ過し、そのろ液を減圧濃縮して、ジメチル(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホネート(1.23 g)を得た。LCMS: 方法C、1.273 min; MS: ES+ 193.09。この生成物は更に精製せずに工程cに使用した。
工程b.トルエン:MeOH:水(2:0.2:1、16 mL)中の5-ブロモ-2-ピリジンカルボキシアルデヒド(0.700 g, 3.76ミリモル)とフェニルボロン酸(0.551 g, 4.52ミリモル)の混合物に、rtにてNa2CO3(0.997 g, 9.41ミリモル)を加えた。反応混合物を30 min脱気した後、Pd(PPh3)4 (0.217 g, 0.188ミリモル)を添加した。反応混合物を80℃で1 h加熱した。それをrtに冷まし、水(25 mL)で希釈し、EtOAc(2×25 mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(6%EtOAc/ヘキサン)により精製し、5-フェニルピコリンアルデヒド(0.440 g, 2.40ミリモル)を得た。MS: ES+ 184; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δppm 10.16 (s, 1H), 9.04-9.04 (m, 1H), 8.06-8.10 (m, 2H), 7.66-7.68 (m, 2H), 7.485-7.579 (m, 3H)。
工程c.MeOH(15 mL)中の5ーフェニルピコリンアルデヒド(0.435 g, 2.38ミリモル)の攪拌溶液に、0℃にてK2CO3(0.656 g, 4.75ミリモル)を添加した。MeOH(5 mL)中のジメチル=(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホネート(工程aで調製したもの;0.684 g, 3.565ミリモル)の溶液を0℃にて反応混合物に加えた。生じた反応混合物をrtにて30 min攪拌した。その混合物を減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(7%EtOAc/ヘキサン)により精製し、2-エチニル-5-フェニルピリジン(0.300 g, 1.68ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.191 min; MS: ES+ 180.40; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.91 (d, J=1.6 Hz, 1 H), 8.12 (dd, J=8.0, 2.4 Hz, 1 H), 7.76 - 7.78 (m, 2 H), 7.66 (d, J=8.0 Hz, 1 H), 7.51 - 7.54 (m, 2 H), 7.45 - 7.47 (m, 1 H), 4.40 (s, 1 H).
工程d.MeCN(10 mL)中の1-BOC-3-ピロリジンカルバルデヒド(0.265 g, 1.33ミリモル)の攪拌溶液に、rtにてp-トルエンスルホニルヒドラジド(0.247 g, 1.33ミリモル)を添加した。反応混合物をrtにて2 h攪拌した。その反応混合物にrtにてNaOH(0.106 g, 2.66ミリモル)を加えた。得られた反応混合物をrtで30 min攪拌した後、2-エチニル-5-フェニルピリジン(0.286 g, 1.597ミリモル)を加えた。反応混合物を80℃に18 h加熱した。その反応混合物をrtにまで冷まし、水(20 mL)で希釈し、EtOAc(2×20 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(60%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=3-(3-(5-フェニルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.440 g, 1.14ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.379 min, MS: ES+ 391.30; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.05 (s, 1 H), 8.89 - 8.92 (m, 1 H), 8.15 (d, J=8.4 Hz, 1 H), 7.96 (s, 1 H), 7.77 - 7.78 (m, 2 H), 7.50 - 7.53 (m, 2 H), 7.41 - 7.45 (m, 1 H), 6.77 (brs, 1 H), 3.67 - 3.71 (m, 1 H), 3.40 - 3.45 (m, 4 H), 2.21 - 2.24 (m, 1 H), 2.01 - 2.04 (m, 1 H), 1.41 (s, 9 H).
工程e, f.実施例14の工程d, eに記載したのと同様な手順を使って、前記中間体から表記化合物を合成した。LCMS: 方法B、3.809 min; MS: ES+ 316.20; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.99 - 13.37 (m, 1 H), 8.90 (s, 1 H), 8.09 - 8.16 (m, 1 H), 7.92 - 7.95 (m, 1 H), 7.77 - 7.79 (m, 2 H), 7.50 - 7.54 (m, 2 H), 7.42 - 7.45 (m, 1 H), 6.82 - 6.85 (m, 1 H), 3.72 - 3.76 (m, 1 H), 3.41 - 3.54 (m, 4 H), 2.21 - 2.33 (m, 1 H), 2.02 - 2.09 (m, 1 H).
実施例195 3-(3-(5-(ピリミジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.THF(50 mL)中の5-ブロモ-2-ピリジンカルボキシアルデヒド(5.00 g, 26.9ミリモル)の攪拌溶液に、ビス(ピナコラート)ジボロン(10.23 g, 40.3ミリモル)と酢酸カリウム(7.91 g, 80.6ミリモル)をrtにて添加した。反応混合物を30 min脱気した後、Pd2(dba)3(1.230 g, 1.34ミリモル)とX-phos(1.28 g, 26.88ミリモル)をrtにて添加した。反応混合物を75℃で5 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、セライトベッドを通してろ過し、EtOAc(2×100 mL)で洗浄した。合わせたろ液を減圧濃縮して5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピコリンアルデヒド(15.2 g)を得た。この物質を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。MS: ES+ 152 (M-82)。
工程b.1,4-ジオキサン:水(4:1, 96 mL)中の5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピコリンアルデヒド(15.00 g, 64.4ミリモル)と2-クロロピリミジン(3.680 g, 32.2ミリモル)の混合物に、rtにてK2CO3(26.65 g, 19.3ミリモル)を加えた。反応混合物を30 min脱気した後、rtにてPdCl2(dppf)(1.170 g, 1.61ミリモル)を加えた。その混合物を80℃で2 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、水(200 mL)で希釈し、EtOAc(2×250 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)により精製し、5-(ピリミジン-2-イル)ピコリンアルデヒド(1.510 g, 8.11ミリモル)を得た。LCMS: 方法A、2.724 min, MS: ES+ 184。
工程c〜f.実施例194、工程c〜fに記載したのと同様な手順を使って、前記中間体から表記化合物を合成した。LCMS: 方法A,3.181 min; MS: ES+ 318.06; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.11 - 13.51 (m, 1 H), 9.50 - 9.54 (m, 1 H), 8.95 - 8.98 (m, 2 H), 8.69 - 8.76 (m, 1 H), 7.96 - 8.11 (m, 1 H), 7.50 - 7.54 (m, 1 H), 6.84 - 6.94 (m, 1 H), 3.72 - 3.80 (m, 1 H), 3.45 - 3.59 (m, 4 H), 2.24 - 2.33 (m, 1 H), 2.04 - 2.09 (m, 1 H).
実施例196 3-(4-フルオロ-3-(6-ピペリジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.MeOH(7 mL)中の6−ブロモ-2-ホルミルピリジン(0.700 g, 3.76ミリモル)の溶液に、0℃においてK2CO3(1.030 g, 7.52ミリモル)を加えた。反応混合物にジメチル(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホネート(実施例90942の工程aに従って調製した;0.890 g, 4.70ミリモル)を0℃にて加えた。この反応混合物をrtで1 h攪拌した。生じた反応混合物を、同じ方法により同一スケールで調製したもう1つの別のバッチと混合した。その反応混合物をセライトベッドを通してろ過し、MeOH(10 mL)で洗浄した。合わせたろ液を減圧濃縮して2-ブロモ-6-エチニルピリジン(2.50 g)を得た。この物質を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.73 min, MS: ES+ 182.0, 184.0。
工程b.MeCN(10 mL)中の1-BOC-ピロリジン-3-カルボキシアルデヒド(1.000 g, 5.025ミリモル)の溶液に、rtにてp-トルエンスルホニルヒドラジド(0.934 g, 5.025ミリモル)を添加した。反応混合物をrtにて1 h攪拌した。その反応混合物にrtにて水(2 mL)中のNaOH溶液(0.603 g, 15.075ミリモル)を添加した。反応混合物をrtにて30 min攪拌した後、2-ブロモ-6-エチニルピリジン(1.097 g, 6.030ミリモル)を加えた。この反応混合物を80℃で5 h加熱した。生じた混合物をrtに冷まし、水(50 mL)に注いだ。生じた混合物をEtOAc(3×25 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=3-(3-(6-ブロモピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(1.100 g, 2.79ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.65 min; MS: ES+ 393.20, 395.20。
工程c.MeCN(10 mL)中のtert-ブチル=3-(3-(6-ブロモピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.350 g, 0.892ミリモル)の溶液に、マイクロ波管中のSelectfluor (0.395 g, 1.12ミリモル)をrtにて添加した。反応混合物にマイクロ波条件下で90℃にて45 min照射した。得られた混合物を、同じ方法を使って同一スケールで調製した別の2つのバッチと一緒にした。一緒にした反応混合物を減圧濃縮し、2-ブロモ-6-(4-フルオロ-5-(ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン(2.100 g)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.77 min, MS: ES+ 311.0, 313.0。
工程d.1,4-ジオキサン(10 mL)中の2-ブロモ-6-(4-フルオロ-5-(ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン(0.590 g, 1.90ミリモル)の溶液に、rtにてピペリジン(1.61 g, 19.0ミリモル)とK3PO4(2.010 g, 9.48ミリモル)を加えた。反応混合物を110℃で36 h加熱した。生じた混合物をrtに冷まし、ろ過し、DCM(20 mL)で洗浄した。合わせたろ液を減圧濃縮した。粗生成物をジエチルエーテル(2×5 mL)で粉砕し、減圧濃縮して2-(4-フルオロ-5-(ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)-6-(ピペリジン-1-イル)ピリジン(1.300 g)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.608 min; MS: ES+ 316.53 [M+1]。
工程e.THF(5 mL)中の2-(4-フルオロ-5-(ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)-6-(ピペリジン-1-イル)ピリジン(0.597 g, 1.895ミリモル)の溶液に、0℃においてK2CO3(0.328 g, 2.38ミリモル)を加えた。0℃にて臭化シアン(0.084 g, 0.793ミリモル)を反応混合物に加えた。この反応混合物をrtにて1 h攪拌した。生じた反応混合物を水(25 mL)に注ぎ、EtOAc(2×20 mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン溶液(10 mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を調製用TLC(10%MeOH/DCM)により精製し、表記化合物を得た(0.015 g, 0.044ミリモル)。LCMS: 方法A、5.491 min; MS: ES+ 341.0 [M+1]。
実施例48 trans-3-メチル-4-(3-(ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.MeCN(15 mL)中のtrans tert-ブチル=3-ホルミル-4-メチルピロリジン-1-カルボキシレート(実施例19、工程d)(0.10 g, 0.47ミリモル)とp-トルエンスルホニルヒドラジド(CAS番号 1576-35-8; 0.09 g, 0.47ミリモル)の混合物を、rtにて2 h攪拌した。この反応混合物にrtにて5 M NaOH溶液(0.1 g, 2.34ミリモル)を加え、25 min攪拌した。4-エチニルピリジン塩酸塩(0.20 g, 1.41ミリモル)をrtにて反応混合物に添加した。この反応混合物を50℃で24 h加熱した。この混合物を同じ方法を使って調製した同一スケールの別の2つのバッチと一緒にした。この混合物を水(100 mL)で希釈し、EtOAc(3×100 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(5%MeOH/DCM)により精製し、trans tert-ブチル=3-メチル-4-(3-(ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.25 g, 0.761ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.665 min; MS: ES+ 329.34。
工程b.DCM(3 mL)中のtrans tert-ブチル=3-メチル-4-(3-(ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.25 g, 0.761ミリモル)の溶液に、rtにおいてTFA(0.5 mL)を加えた。反応混合物をrtにて2 h攪拌した。生じた反応混合物を減圧濃縮した。得られた残渣をDCM(5 mL)で共沸蒸留し、最終的に高真空乾燥してtrans 4-(5-(4-メチルピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジンTFA塩(0.3 g, 定量的)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。
工程c.THF(10 mL)中のtrans 4-(5-(4-メチルピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジンTFA塩(0.30 g, 0.877ミリモル)の溶液に、rtにおいてK2CO3(0.35 g, 2.631ミリモル)を加えた。その反応混合物にrtにて臭化シアン(0.12 g, 1.052ミリモル)を加えた。この反応混合物をrtで30 min攪拌した。生じた反応混合物を飽和NaHCO3溶液(50 mL)中に注ぎ、EtOAc(2×35 mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×30 mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(5〜7%MeOH/DCM)により精製して表記化合物を得た(0.025 g, 0.098ミリモル)。LCMS: 方法A、3.045 min; MS: ES+ 253.93; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80°C) δ ppm 12.95 - 13.28 (m, 1H), 8.56 - 8.63 (m, 2H), 7.69 - 7.74 (m, 2H), 6.77 - 6.79 (m, 1H), 3.79 - 3.84 (m, 1H), 3.69 - 3.73 (m, 1H), 3.48 - 3.53 (m 1H), 3.11 - 3.18 (m, 2H), 2.33 - 2.38 (m, 1H), 1.04 - 1.05 (m, 3H).
実施例49 trans-3-メチル-4-(3-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.MeCN(15 mL)中のtrans tert-ブチル=3-ホルミル-4-メチルピロリジン-1-カルボキシレート(実施例19、工程d)(0.20 g, 0.94ミリモル)とp-トルエンスルホニルヒドラジド(CAS番号1576-35-8; 0.18 g, 0.94ミリモル)の混合物を、rtにて2 h攪拌した。反応混合物にrtにて5 M NaOH溶液(0.04 g, 0.94ミリモル)を加え、25 min攪拌した。rtにおいてフェニルアセチレン(0.28 g, 2.81ミリモル)を加えた。その反応混合物を60℃で72 h加熱した。生じた反応混合物を水(50 mL)で希釈し、EtOAc(3×50 mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(40 mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)により精製して、trans tert-ブチル=3-メチル-4-(3-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.19 g, 0.580ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.301 min、MS: ES+ 328.25。
工程b,c.実施例14の工程d,eに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から表記化合物を合成した。LCMS: 方法A、4.024 min, MS: ES+ 252.9; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 80°C) δ ppm 12.64 - 12.87 (m, 1H), 7.74 (d, J=6.8 Hz, 2H), 7.41(t, J=7.2 Hz, 2H), 7.30 - 7.33 (m, 1H), 6.58 (s, 1H), 3.79 (t, J=8.8Hz, 1H), 3.67 - 3.71(m, 1H), 3.53 (t, J=9.2 Hz, 1H), 3.06 - 3.11 (m, 2H), 2.32 - 2.39 (m, 1H), 1.05 (d, J=6.4 Hz, 3H).
実施例50 N-(3-(1−シアノピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)ベンズアミド
工程a.DMF(20 mL)中の1-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン-3-カルボン酸(CAS番号188527-21-1; 2.0 g, 8.03ミリモル)とヨウ化メチル(2.27 g, 16.05ミリモル)の攪拌溶液に、rtにおいてKHCO3(1.6 g, 16.05ミリモル)を加えた。反応混合物をrtにて5 h攪拌した。生じた混合物を氷水(400 mL)に注ぎ、EtOAc(2×100 mL)で抽出した。合わせた有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン)により精製して、1-ベンジル=3-メチル=ピロリジン-1,3-ジカルボキシレート(2.0 g, 7.604ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.029 min, MS: ES+ 264.3; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δppm 7.31-7.39 (m, 5H), 5.15 (d, J=1.6 Hz, 2H), 3.73 (s, 3H), 3.54-3.70 (m, 3H), 3.44-3.49 (m, 1H), 3.06-3.12 (m, 1H), 2.15-2.19 (m, 2H).
工程b.乾燥THF(20 mL)中のMeCN(0.374 g, 9.125ミリモル)の攪拌溶液に、-78℃において窒素雰囲気下でn-BuLi(ヘキサン中1.6 M; 4.75 mL, 7.60ミリモル)を滴下添加した。反応混合物を-78℃で10 min攪拌した。乾燥THF(mL)中の1-ベンジル=3-メチル=ピロリジン-1,3-ジカルボキシレート(2.0 g, 7.60ミリモル)の溶液を-78℃で反応混合物に滴下添加した。この反応混合物を-78℃で1 h攪拌した。その混合物を-20℃にまで温め、3 h攪拌した。生じた反応混合物を水(300 mL)に注ぎ、2 M HClで酸性化し(pH 3)、EtOAc(2×100 mL)で抽出した。合わせた有機相を分離し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(62%EtOAc/ヘキサン)により精製し、ベンジル=3-(2-シアノアセチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(1.2 g, 4.41ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.947 min, MS: ES+ 271.28; 1H NMR (400 MHz, CDCl3)δppm 7.33-7.38 (m, 5H), 5.15 (s, 2H), 3.67-3.74 (m, 2H), 3.49-3.59 (m, 4H), 3.40-3.46 (m, 1H), 2.06-2.25 (m, 2H).
工程c.EtOH(10 mL)中のベンジル=3-(2-シアノアセチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.6 g, 2.21ミリモル)とヒドラジン水和物(0.11 g, 2.21ミリモル)の混合物を80℃で4 h攪拌した。生じた反応混合物をrtに冷まし、減圧濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(10%MeOH/DCM)により精製し、ベンジル=3-(5ーアミノ-1H-ピラゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.45 g, 1.573ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.668 min、MS: ES+ 287.33; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.21 (br s, 1 H), 7.30 - 7.40 (m, 5 H), 5.22 (br s, 1 H), 5.07 (s, 2 H), 4.57 (br s, 2 H), 3.63 - 3.67 (m, 1 H), 3.40 - 3.50 (m, 2 H), 3.25 - 3.33 (m, 2 H), 2.10 - 2.20 (m, 1H), 1.87 - 1.95 (m, 1 H).
工程d.THF(12 mL)中の安息香酸エチル(0.225 g, 1.5ミリモル)とベンジル=3-(5-アミノ-1H-ピラゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.257 g, 0.257ミリモル)の攪拌溶液に、rtにおいてトリメチルアルミニウム(トルエン中2 M)(1.57 mL, ミリモル)を加えた。反応混合物を80℃で16 h加熱した。この反応混合物をrtに冷まし、MeOH(20 mL)で希釈し、2M HCl溶液を使って酸性化した。この反応混合物をEtOAc(3×40 mL)で抽出した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(中性酸化アルミニウム; 5%MeOH/DCM)により精製し、ベンジル=3-(5-ベンズアミド-1H-ピラゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.15 g, 0.385ミリモル)を得た。LCMS:方法C、2.011 min; MS: ES+ 391.54; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.34 (br s, 1 H), 10.75 (br s, 1 H), 7.98 (d, J=7.6 Hz, 2 H), 7.47 - 7.56 (m, 3 H), 7.37 - 7.38 (m, 3 H), 7.31 - 7.33 (m, 1 H), 6.52 (br s, 1 H), 5.09 (s, 2 H), 3.73 - 3.82 (m, 1 H), 3.34 - 3.50 (m, 3 H), 2.22 - 2.33 (m, 1 H), 1.96 - 2.05 (m, 1 H), 1.23 - 1.29 (m, 1 H), 0.85 - 0.95 (m, 1 H).
工程e.DCM:MeOH(1:1, 30 mL)中のベンジル=3-(5-ベンズアミド-1H-ピラゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.15 g, 0.385ミリモル)の攪拌溶液に、rtにて10%乾燥Pd/Cを注意深く添加した。rtにおいて反応混合物に3.5 h水素をパージした。その反応混合物をセライトハイフローを通してろ過し、ろ液を減圧蒸留してN-(3-(ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)ベンズアミド(0.1 g, 0.390ミリモル)を得た。LCMS: 方法A、3.526 min, MS: ES+ 257.12; 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6)δppm 12.49 (br s, 1H), 10.88 (br s, 1H), 9.10 (br s, 1H), 7.99 (dd, J=1.2 Hz, 8.4 Hz, 2H), 7.48-7.60 (m, 3H), 6.63 (br s, 1H), 3.49-3.60 (m, 3H), 3.23-3.27 (m, 2H), 2.28-2.49 (m, 1H), 1.97-2.02 (m, 1H)。
工程f.THF:DMF (7:0.5 mL)中のN-(3-(ピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)ベンズアミド(0.09 g, 0.351ミリモル)の攪拌溶液に-78℃にてK2CO3(0.145 g, 1.054ミリモル)を加えた。反応混合物を-78℃で5 min攪拌した。その反応混合物に臭化シアン(0.037 g, 0.351ミリモル)を加えた。その混合物を-78℃で1.5 h攪拌した。その反応混合物を水(100 mL)に注ぎ入れ、EtOAc(3×35 mL)で抽出した。合わせた有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(中性酸化アルミニウム;3%MeOH/DCM)により精製し、N-(3-(1-シアノピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-5-イル)ベンズアミド(0.033 g, 0.117ミリモル)を得た。LCMS:方法A、3.263 min, MS: ES+ 282.12; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.37 (s, 1 H), 10.77 (s, 1 H), 7.98 (d, J=7.2 Hz, 2 H), 7.49 - 7.56 (m, 3 H), 6.57 (s, 1 H), 3.74 (t, J=8.0 Hz, 1 H), 3.44 - 3.53 (m, 3 H), 3.37 - 3.41 (m, 1 H), 2.22 - 2.28 (m, 1 H), 1.98 - 2.04 (m, 1 H).
実施例51 3-(5-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
実施例50に記載したのと同様な手順を使って、表記化合物を合成した。LCMS: 方法A、3.352 min、MS: ES+ 296.09; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.25 (s, 1 H), 10.58 (s, 1 H), 7.22 - 7.31 (m, 5 H), 6.37 (s, 1 H), 3.64 - 3.71 (m, 1 H), 3.58 (s, 2 H), 3.40 - 3.51 (m, 3 H), 3.30 - 3.32 (m, 1 H), 2.19 - 2.23 (m, 1 H), 1.89 - 1.99 (m, 1 H).
試薬と条件:a) K2CO3, EtOH, NH2OH.HCl, rt, 3 h; b) HATU, DIPEA, DMF, 120℃, 19 h; c) HCl/EtOAc, rt, 2 h; d) 臭化シアン, NaHCO3, EtOH, rt, 16 h。
工程a.無水EtOH(50 mL)中の1-BOC-3-シアノピロリジン(CAS番号476493-40-0; 2.80 g, 14.2ミリモル)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(1.98 g, 28.4ミリモル)およびK2CO3(3.92 g, 28.4ミリモル)の溶液を還流させながら3 h加熱し、次いで室温で一晩攪拌し、ろ過した。ろ液を蒸発させるとtert-ブチル=3-(N’−ヒドロキシカルバムイミドイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(2.50 g, 粗製)が白色オイルとして得られ、それをさらに精製せずに次の工程に使用した。
工程b.tert-ブチル=3-(N’-ヒドロキシカルバムイミドイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.2ミリモル)、HATU(0.4ミリモル)およびDIPEA(0.6ミリモル)の溶液を窒素下でDMF(1 mL)に溶かした。化合物11(0.2ミリモル)をその反応混合物に添加した。その混合物を120℃で19 h攪拌した。生じた混合物を減圧濃縮した。得られた残差を調製用TLC(PE/EtOAc=1:1)により精製して化合物12を得た。
工程c.EtOAc(1 mL)中の化合物12の溶液にHCl/EtOAc(4 M, 1 mL)を加えた。反応混合物をrtで2 h攪拌した。その混合物を減圧濃縮した。残渣の化合物13をさらに精製せずにそのまま次の工程に使用した。
工程d。EtOH(2 mL)中の化合物13の溶液に、臭化シアン(0.2ミリモル)とNaHCO3(0.6ミリモル)を加えた。その反応混合物をrtで16 h攪拌した。その混合物を減圧濃縮した。粗製物を調製用逆相HPLC(A:0.078%CH3COONH4/水;B:MeCN)により精製し、化合物14を得た。
スキーム3により例示される方法を使って、第4表に記載の化合物を合成した。
実施例60 3-(5-(4-ブロモフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.EtOH(5 mL)中の1-BOC-3-シアノピロリジン(CAS番号 476493-40-0; 1.0 g, 5.10ミリモル)の溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.71 g, 10.2ミリモル)とDIPEA(1.98 g, 15.3ミリモル)をrtにて添加した。反応混合物を85℃で1 h加熱した。生じた混合物をrtに冷まし、蒸発乾固させてtert-ブチル=3-(N’-ヒドロキシカルバムイミドイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(1.0 g, 4.36ミリモル)を得た。この生成物をさらに精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.543 min, MS: ES+230.3。
工程b.DMF (8 mL)中の4-ブロモ安息香酸(0.6 g, 2.98ミリモル)の溶液にCDI (0.531 g, 3.28ミリモル)を加え、rtにて30 min攪拌した。その反応混合物にtert-ブチル=3-(N’-ヒドロキシカルバムイミドイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(1.72 g, 7.46ミリモル)を加え、rtにて30 min攪拌した。反応混合物に追加のCDI (0.531 g, 3.28ミリモル)を加え、次いで120℃で1.2 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、氷水(100 mL)に注いだ。得られた混合物をEtOAc (3×150 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)を使って精製し、tert-ブチル=3-(5-(4-ブロモフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.85 g, 2.15ミリモル)を得た。LCMS: 方法A、5.863 min, MS: ES+ 339.86 (M-56); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.02- 8.04 (d, J=8.4 Hz, 2 H), 7.84 - 7.86 (d, J=1.60 Hz, 2 H), 3.68 - 3.72 (m, 2 H), 3.41 - 3.53 (m, 4 H), 3.34 - 3.38 (m, 1 H), 2.28 - 2.33 (m, 1 H), 2.11- 2.15 (m, 1 H), 1.43 (s, 9 H).
工程c,d.実施例14,の工程d,eに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、4.832 min; MS: ES+ 318.84; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.04 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.86 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 3.76 - 3.84 (m, 2 H), 3.60 - 3.63 (m, 1 H), 3.51 - 3.57 (m, 2 H), 2.32 - 2.37 (m, 1 H), 2.16 - 2.22 (m, 1 H).
実施例61 3-(5-(4-モルホリノフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.tert-ブチル=3-(5-(4-ブロモフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(実施例60、工程a,b; 0.2 g, 0.51ミリモル)とモルホリン(1.5 mL)の溶液を140℃で34 h攪拌した。生じた反応混合物をrtに冷まし、水(50 mL)に注ぎ入れた。この混合物を5 M HCl溶液で酸性にした。得られた固形沈殿物をろ過し、熱湯(50 mL)で洗浄した。固体を真空乾燥してtert-ブチル=3-(5-(4-モルホリノフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.1 g, 0.249ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.424 min, MS: ES+ 401.42。
工程b,c.実施例14の工程d,eに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法A,4.050 min; MS: ES+ 325.96; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.92 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.11 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 3.67 - 3.81 (m, 6 H), 3.50 - 3.61 (m, 3 H), 3.31 - 3.34 (m, 4 H), 2.28 - 2.36 (m, 1 H), 2.12 - 2.21 (m, 1 H).
実施例62 3-(5-(4-((R)-3-メトキシピロリジン-1-イル)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.乾燥トルエン(5 mL)中のtert-ブチル=3-(5-(4-ブロモフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(実施例60、工程a,b;0.350 g, 0.88ミリモル)の溶液に、(R)-3-メトキシピロリジン塩酸塩(CAS番号 474707-30-7; 0.181 g, 1.32ミリモル)とCs2CO3(0.717 g, 2.20ミリモル)を窒素雰囲気下でrtにて添加した。反応混合物をrtにて10 min脱気した後、Pd2(dba)3 (0.040 g, 0.044ミリモル)とXantphos (0.015 g, 0.026ミリモル)を添加した。反応混合物を110℃で16 h加熱した。生じた混合物をrtに冷まし、水(100 mL)に注ぎ、EtOAc(3×100 mL)で抽出した。合わせた有機相を分離し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(5%MeOH/DCM)により精製し、tert-ブチル=3-(5-(4-((R)-3-メトキシピロリジン-1-イル)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.4 g, 0.964ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.695 min, MS: ES+ 359.65 (M-56)。
工程b,c.実施例14の工程d,eに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、4.224 min, MS: ES+ 310.51; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.87 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 6.69 (d, J = 9.2 Hz, 2 H), 4.09 - 4.14 (m, 1 H), 3.76 - 3.80 (m, 1 H), 3.65 - 3.71 (m, 1 H), 3.47 - 3.51 (m, 4 H), 3.36 - 3.45 (m, 3 H), 3.28 (s, 3 H), 2.27 - 2.35 (m, 1 H), 2.05 - 2.20 (m, 3 H).
実施例63 (R)-3-(5-(4-フェニルピリジン-2-イル)-1.2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
実施例60に記載したのと同様な手順により、工程bで4-フェニル-2-ピリジンカルボン酸(CAS番号52565-56-7)を使って標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、4.326 min, MS: ES+ 318.04; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.88 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.48 (d, J=1.2 Hz, 1H), 8.06 (dd, J=2 Hz, 5.2 Hz, 1H), 7.91 - 7.94 (m, 2H), 7.53 - 7.61 (m, 3H), 3.80 - 3.87 (m, 2H), 3.60 - 3.69 (m, 1H), 3.52 - 3.59 (m, 2H), 2.35 - 2.45 (m, 1H), 2.21 - 2.33 (m, 1H).
実施例64 (R)-3-(5-(1-(ピリミジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
実施例60に記載したのと同様な手順により、工程bで1-(2-ピリミジニル)ピペリジン-4-カルボン酸(CAS番号 303144-44-7)を使って標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、3.748 min, MS: ES+ 326.09; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.37 (d, J=4.4 Hz, 2 H), 6.61 - 6.64 (t, J=4.4 Hz, 1 H), 4.55 - 4.60 (m, 2 H), 3.73 - 3.77 (m, 1 H), 3.64 - 3.68 (m, 1 H), 3.47 - 3.53 (m, 3 H), 3.35 - 3.41 (m, 1 H), 3.14 - 3.20 (m, 2 H), 2.26 -2.30 (m, 1 H), 2.04 - 2.13 (m, 3 H), 1.68 - 1.71 (m, 2 H).
実施例65 (R)-3-(5-(2-(3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)ピリジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.THF:水(1:1, 8.9 mL)中の2-ブロモイソニコチン酸メチル(0.300 g, 1.39ミリモル)の溶液にrtにおいてLiOH・H2O(0.233 g, 5.55ミリモル)を加えた。反応混合物をrtで16 h攪拌した。生じた反応混合物を濃塩酸(conc.HCl; 1 mL)で酸性にし、rtにて10 min攪拌した。得られた沈殿をろ過により集め、高真空下で乾燥し、2-ブロモイソニコチン酸(0.246 g, 1.22ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.650 min, MS: ES+ 202.10, 204.10。
工程b.EtOH (5.6 mL)中のtert-ブチル=(R)-3-シアノピロリジン-1-カルボキシレート(CAS番号132945-76-7; 1.00 g, 5.10ミリモル)の溶液にrtにてNH2OH.HCl(0.709 g, 10.20ミリモル)とDIPEA (1.97 g, 15.3ミリモル)を加えた。反応混合物を85℃に加熱し、rtにて1 h攪拌した。反応混合物をrtに冷まし、減圧濃縮してtert-ブチル=(R,Z)-3-(N’-ヒドロキシカルバムイミドイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(1.000 g, 4.367ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.542 min, MS: ES+ 230.35。
工程c.DMF(7 mL)中の2-ブロモイソニコチン酸(0.215 g, 1.064ミリモル)の溶液に、rtにてCDI(0.192 g, 1.170ミリモル)を添加した。反応混合物をrtで30 min攪拌した。tert-ブチル=(R)-3-(N’-ヒドロキシカルバムイミドイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.613 g, 2.665ミリモル)とCDI(0.192 g, 1.170ミリモル)を反応混合物に加えた。その反応混合物を125℃に1 h加熱した。反応混合物をrtに冷まし、水(20 mL)で希釈した。生じた混合物をEtOAc(4×10 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた残渣をカラムクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)により精製し、tert-ブチル=(R)-3-(5-(2-ブロモピリジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.230 g, 0.582ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.65 min; MS: ES+ 339.34, 341.30 (M-56)。
工程d.DMF(7 mL)中のtert-ブチル=(R)-3-(5-(2-ブロモピリジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.190 g, 0.482ミリモル)の溶液にrtにてK2CO3(0.133 g, 0.963ミリモル)を加えた。反応混合物をrtにて30 min攪拌し、次いで1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(0.084 g, 0.631ミリモル)で処理した。反応混合物を120℃に6 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、水(10 mL)に注いだ。生じた混合物をEtOAc(4×10 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮しtert-ブチル=(R)-3-(5-(2-(3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)ピリジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.200 g, 0.446ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、3.005 min; MS: ES+ 448.51。
工程e,f.実施例14の工程d,eに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法D,7.268 min; MS: ES+ 373.05; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.40 (d, J=5.2 Hz, 1 H), 7.40 (s, 1 H), 7.30 - 7.31 (m, 1 H), 7.21 - 7.22 (m, 4 H), 4.78 (s, 2 H), 3.85 (t, J=7.2 Hz, 2 H), 3.79 - 3.82 (m, 2 H), 3.63 - 3.65 (m, 1 H), 3.53 - 3.57 (m, 2 H), 2.92 - 2.95 (t, J=6.0 Hz, 2 H), 2.33 -2.39 (m, 1 H), 2.18 - 2.24 (m, 1 H).
実施例66 3-(5-(4-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)フェニル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.トルエン:EtOH:水(1:0.5:0.5; 4 mL)中のtert-ブチル=3-(5-(4-ブロモフェニル)-1,2,4-ジオキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(実施例60,工程a, b; 0.250 g, 0.634ミリモル)の溶液に、rtにおいて1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-オキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(CAS番号761446-44-0; 0.197 g, 0.947ミリモル)を加え、次いでNaHCO3(0.213 g, 2.535ミリモル)を加えた。反応混合物を10 min脱気した後、PdCl2(dppf)(0.040 g, 0.054ミリモル)を加えた。反応混合物を110℃で8 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、水(100 mL)に注ぎ、EtOAc(3×100 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(100%EtOAc)により精製し、tert-ブチル=3-(5-(4-ブロモフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.100 g, 0.253ミリモル)を得た。LCMS: 方法C, 2.316 min, MS: ES+ 396.50。
工程b,c.実施例14の工程d,eに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法A, 3.842 min。MS: ES+ 320.97; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.35 (s, 1 H), 8.07 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 8.03 (s, 1 H), 7.83 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 3.89 (s, 3 H), 3.75 - 3.84 (m, 2 H), 3.59 - 3.64 (m, 1 H), 3.52 - 3.57 (m, 2 H), 2.33 - 2.37 (m, 1 H), 2.17 - 2.22 (m, 1 H).
実施例67 2-(5-([1,1’-ビフェニル]-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
実施例66に記載したのと同様な手順を使って標記化合物を合成した。LCMS: 方法A, 4.016 min, MS: ES+ 350.97; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.30 (s, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.87 (d, J=8.0 Hz, 1 H), 7.69 - 7.71 (m, 1 H), 7.66 (s, 1 H), 4.01 (s, 3 H), 3.90 (s, 3 H), 3.75 - 3.84 (m, 2 H), 3.62 - 3.65 (m, 1 H), 3.52 - 3.57 (m, 2 H), 2.33 - 2.38 (m, 1 H), 2.18 - 2.22 (m, 1 H).
実施例68 2-(5-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
実施例66に記載したのと同様な手順を使って標記化合物を合成した。LCMS: 方法A, 4.016 min, MS: ES+ 350.97; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.30 (s, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.87 (d, J=8.0 Hz, 1 H), 7.69 - 7.71 (m, 1 H), 7.66 (s, 1 H), 4.01 (s, 3 H), 3.90 (s, 3 H), 3.75 - 3.84 (m, 2 H), 3.62 - 3.65 (m, 1 H), 3.52 - 3.57 (m, 2 H), 2.33 - 2.38 (m, 1 H), 2.18 - 2.22 (m, 1 H).
実施例69 3-(5-(1-フェニルピロリジン-3-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.水(9 mL)中の2-メチレンコハク酸(CAS番号 97-65-4; 5 g, 38.45ミリモル)の混合物に、rtにおいてアニリン(3 g, 31.9ミリモル)を加えた。反応混合物を115℃で30 h加熱した。生じた混合物をrtに冷まし、6 M NaOH溶液(10 mL)中に注いだ。得られた混合物をrtにて15 min攪拌し、生成した固体沈殿物を減圧濾過により収集し、ろ液を6 M HClで酸性にした。生成した固体沈殿物をろ過し、真空乾燥し、5-オキソ-1-フェニルピロリジン-3-カルボン酸(6.5 g, 31.7ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.701 min, MS: ES+ 206.18; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.79 (s, 1H), 7.63-7.66 (m, 2H), 7.35-7.39 (m, 2 H), 7.12-7.16 (t, 1H), 4.03-4.08 (m, 1H), 3.94-3.98 (m, 1H), 3.32-3.39 (m, 1H), 2.76-2.83 (m, 1H), 2.66-2.77 (m, 1H).
工程b.MeOH (20 mL)中の5-オキソ-1-フェニルピロリジン-3-カルボン酸(3 g, 14.629ミリモル)の溶液に、塩化チオニル(1.51 mL, 21.94ミリモル)を0℃で添加した。反応混合物をrtで1.5 h攪拌した。生じた反応混合物を減圧濃縮して5-オキソ-1-フェニルピロリジン-3-カルボン酸メチル(2.5 g, 11.41ミリモル)を得た。LCMS: 方法C, 1.907 min; MS: ES+ 221.24。この物質を精製せずに次の工程に使用した。
工程c.THF(4 mL)中の5-オキソ-1-フェニルピロリジン-3-カルボン酸メチル(1 g, 4.566ミリモル)の溶液に、rtにおいてTHF(18 mL)中の9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(0.5 M)溶液を添加した。反応混合物をrtで16 h攪拌した。生じた反応混合物を減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(50〜70%EtOAc/ヘキサン)により精製し、1-フェニルピロリジン-3-カルボン酸メチル(0.3 g, 1.462ミリモル)を得た。LCMS: 方法C, 2.441 min, MS: ES+ 207.13。
工程d.THF(3 mL)中の1-フェニルピロリジン-3-カルボン酸メチル(0.3 g, 1.462ミリモル)の溶液に、rtにおいて水(3 mL)中のLiOH.H2O(0.307 g, 7.31ミリモル)の溶液を加えた。反応混合物をrtにて16 h攪拌した。この反応混合物を減圧濃縮し、1 M HCl溶液でpH 3になるまで酸性にした。この混合物をEtOAc(3×100 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣は1-フェニルピロリジン-3-カルボン酸(0.2 g, 1.046ミリモル)を与えた。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。
工程e.DMF(3 mL)中の1-フェニルピロリジン-3-カルボン酸(0.2 g, 1.04ミリモル)の溶液にrtにてCDI (0.186 g, 1.15ミリモル)を加えた。反応混合物をrtにて30 min攪拌した。その反応混合物にtert-ブチル=3-(N’-ヒドロキシカルバムイミドイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(実施例60、工程a;0.6 g, 2.61ミリモル)とCDI(0.186 g, 1.15ミリモル)を添加した。反応混合物を120℃で45 min加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、冷水(150 mL)に注ぎ、EtOAc(3×100 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)により精製し、tert-ブチル=3-(5-(1-フェニルピロリジン-3-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.1 g, 0.260ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.808 min, MS: ES+ 385.60。
工程f,g.実施例14の工d,eに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、4.450 min, MS: ES+ 310.51; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.19 (t, J = 8.4 Hz, 2 H), 6.62 - 6.69 (m, 3 H), 3.91 - 3.94 (m, 1 H), 3.70 - 3.83 (m, 2 H), 3.56 - 3.69 (m, 5 H), 3.41 - 3.54 (m, 2 H), 2.51 - 2.60 (m, 1 H), 2.48 - 2.33 (m, 2 H), 2.24 - 2.30 (m 1 H).
実施例70 (R)-3-(5-(4-フルオロ-3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.DMF:水(7:3, 10 mL)中の3-ブロモ-4-フルオロ安息香酸メチル(CAS番号82702-31-6; 0.5 g, 2.14ミリモル)と1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(CAS番号 761446-44-0; 0.639 g, 3.22ミリモル)の溶液に、rtにおいてNa2CO3(0.682 g, 6.43ミリモル)を添加した。生じた反応混合物を15 min脱気した後、Pd(dppf)Cl2(0.078 g, 0.107ミリモル)を添加した。その反応混合物をマイクロ波中で120℃に1 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、水(100 mL)に注いだ。得られた混合物をEtOAc(2×50 mL)で抽出した。合わせた有機相をカラムクロマトグラフィー(3.5%MeOH/DCM)を使って精製して、4-フルオロ-3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)安息香酸メチル(0.3 g, 1.28ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.092 min, MS: ES+ 235.35。
工程b.THF(5 mL)中の4-フルオロ-3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)安息香酸メチル(0.6 g, 2.564ミリモル)の溶液に、rtにおいて水(5 mL)に溶かしたLiOH.H2O(0.753 g, 17.95ミリモル)の溶液を添加した。反応混合物をrtで16 h攪拌した。生じた反応混合物を減圧濃縮し、得られた残渣を水(50 mL)で希釈した。その混合物を1 M HCl溶液でpH 3にまで酸性化した。生成した固体沈殿物をろ過により収集し、真空乾燥して4-フルオロ-3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)安息香酸(0.3 g, 1.36ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.819 min, MS: ES+ 221.29。この生成物を精製せずに次の工程に使用した。
工程c〜e.実施例60の工程b〜dに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS:方法B,4.450 min, MS: ES+ 310.51; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.46 (dd, J = 2.4, 7.2 Hz, 1 H), 8.18 (s, 1 H), 8.02 - 8.06 (m, 1 H), 8.01 (s, 1 H), 7.42 (m, 1 H), 3.99 (s, 3 H), 3.85 - 3.88 (m, 1 H), 3.76 - 3.81 (m, 2 H), 3.62 - 3.68 (m, 2 H), 2.42 - 2.46 (m, 1 H), 2.36 - 2.39 (m, 1 H).
実施例71 (R)-3-(5-(3-メトキシ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
実施例70に記載のものと同様な手順により、4-ブロモ-3-メトキシ安息香酸メチル(CAS番号17100-63-9)を使って標記化合物を合成した。LCMS: 方法A, 4.016 min, MS: ES+ 350.97; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.30 (s, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.87 (d, J=8.0 Hz, 1 H), 7.69 - 7.71 (m, 1 H), 7.66 (s, 1 H), 4.01 (s, 3 H), 3.90 (s, 3 H), 3.75 - 3.84 (m, 2 H), 3.62 - 3.65 (m, 1 H), 3.52 - 3.57 (m, 2 H), 2.33 - 2.38 (m, 1 H), 2.18 - 2.22 (m, 1 H).
実施例197 3-(3-(3-(3-シアノフェニル)アゼチジン-1-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.IPA(20 mL)中の(3-ブロモフェニル)ボロン酸(2.830 g, 14.13ミリモル)の溶液に、rtにてNiI2(0.132 g, 0.423ミリモル)とtrans-2-アミノシクロヘキサノールHCl(0.064 g, 0.423ミリモル)を添加した。その反応混合物にrtにてNaHMDS溶液(THF中1 M)(14 mL, 14ミリモル)を滴下添加した。その反応混合物を30 min脱気した後、tert-ブチル-3-ヨードアジチジン-1-カルボキシレート(CAS番号 254454-54-1; 2.00 g, 7.06ミリモル)を加えた。反応混合物を90℃で2 h加熱した。生成した混合物を減圧濃縮し、水(100 mL)で希釈した。その混合物をEtOAc(2×100 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、減圧蒸発させた。その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert−ブチル=3-(3-ブロモフェニル)アゼチジン-1-カルボキシレート(1.780 g, 5.705ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.455 min; MS: ES+ 312.00, 314.00。
工程b.DCM(50 mL)中のtert-ブチル=3-(3-ブロモフェニル)アゼチジン-1-カルボキシレート(1.70 g, 5.45ミリモル)の溶液に、0℃にてTFA(8.5 mL)を加えた。反応混合物をrtで2 h攪拌した。生じた混合物を減圧濃縮し、DCMと共沸蒸留させた(3×100 mL)。残渣をn-ペンタン(2×10 mL)で粉砕し、高真空乾燥して3-(3-ブロモフェニル)アゼチジンTFA塩(2.55 g)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.394 min, MS: ES+ 212.20, 214.20。
工程c.THF(25 mL)中の3-(3-ブロモフェニル)アゼチジンTFA塩(2.50 g, 7.67ミリモル)の溶液にK2CO3(3.170 g, 27.3ミリモル)を加えた。反応混合物をrtにて10 min攪拌し、0℃に冷却し、臭化シアン(0.812 g, 7.67ミリモル)で処理した。その反応混合物をrtで1 h攪拌した。その混合物を水(100 mL)に注ぎ、EtOAc(2×100 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、減圧濃縮した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(80%EtOAc/ヘキサン)により精製して、3-(3-ブロモフェニル)アゼチジン-1-カルボニトリル(1.050 g, 4.43ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.072 min, MS: ES+ 237.10, 239.10。
工程d.EtOH(8 mL)中の(3-(3-ブロモフェニル)アゼチジン-1-カルボニトリル(1.00 g, 4.22ミリモル)の溶液に、rtにおいてNaHCO3(1.41 g, 16.9ミリモル)とNH2OH.HCl(0.586 g, 8.43ミリモル)を加えた。その反応混合物を80℃で2 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、セライトを通してろ過し、EtOH(5 mL)で洗浄した。合わせたろ液を減圧蒸発させて3-(3-ブロモフェニル)-N’-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボキシイミダミド(1.00 g, 3.70ミリモル)を得た。この物質を更に精製せずに次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.520 min, MS: ES+ 270.30, 272.30。
工程e.マイクロ波管中においてrtにてDMF(8 mL)中の1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-カルボン酸(0.665 g, 3.09ミリモル)の溶液にCDI(1.002 g, 6.182ミリモル)を加えた。反応混合物をrtで30 min攪拌した後、3-(3-ブロモフェニル)-N’-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボキシイミダミド(1.000 g, 3.703ミリモル)を加えた。反応混合物をマイクロ波照射下で120℃にて30 min加熱した。生じた混合物をrt に冷まし、水(100 mL)に注ぎ、EtOAc(3×50 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、減圧蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=3-(3-(3-(3-ブロモフェニル)アゼチジン-1-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.490 g, 1.090ミリモル)を得た。LCMS: 方法A, 5.146 min, MS: ES+ 449.0, 451.0。
工程f.NMP(3 mL)中のtert-ブチル=3-(3-(3-(3-ブロモフェニル)アゼチジン-1-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.480 g, 1.07ミリモル)の溶液に、マイクロ波管中rtにおいて亜鉛粉末(0.035 g, 0.534ミリモル)、Zn(CN)2(0.313 g, 2.67ミリモル)およびトリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(0.062 g, 0.213ミリモル)を添加した。反応混合物を20 min脱気した後、Pd2(dba)3(0.195 g, 0.213ミリモル)を添加した。マイクロ波照射下で反応混合物を155℃で1 h加熱した。得られた混合物をrtに冷却し、氷水(60 mL)に注ぎ、EtOAc(3×50 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧蒸発させた。その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(80%EtOAc/ヘキサン)により精製し、tert-ブチル=3-(3-(3-(3-シアノフェニル)アゼチジン-1-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.118 g, 0.298ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.167 min, MS: ES+ 396.50。
工程g,h.実施例14の工程d,eに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、3.689 min, MS: ES+ 321.38; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.92 (s, 1 H), 7.74 - 7.78 (m, 2 H), 7.58 (t, J=8.0 Hz, 1 H), 4.35 - 4.39 (m, 2 H), 4.05 - 4.14 (m, 1 H), 4.00 - 4.03 (m, 2 H), 3.75 - 3.80 (m, 2 H), 3.59 - 3.62 (m, 1 H), 3.47 - 3.51 (m, 2 H), 2.30 - 2.35 (m, 1 H), 2.12 - 2.18 (m, 1 H).
実施例198 3-(3-(3-(4-シアノフェニル)アゼチジン-1-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
実施例198に記載したのと同様な手順を使って標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、3.581 min, MS: ES+ 321.28; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.85 (d, J=8.4 Hz, 2 H), 7.62 (d, J=8.0 Hz, 2 H), 4.38 - 4.42 (m, 2 H), 4.13 - 4.16 (m, 1 H), 3.97 - 4.01 (m, 2 H), 3.76 - 3.78 (m, 2 H), 3.56 - 3.61 (m, 1 H), 3.47 - 3.50 (m, 2 H), 2.29 - 2.33 (m, 1 H), 2.11 - 2.16 (m, 1 H).
試薬と条件:a) EDCI, DCM, rt, 16 h;b)酢酸, 60℃, 16 h; c) Pd(PPh3)4, K2CO3, 1,4-ジオキサン, 水, 100℃, 16 h; d)HCl/EtOAc, rt, 2h; e)臭化シアン, NaHCO3, EtOH, rt, 16 h。
工程a.DCM(240 mL)中の4-ブロモベンゼン-1,2-ジアミン(10.00 g, 53.46ミリモル)の溶液にEDCI(11.27 g, 58.8ミリモル)を添加した。この混合物をrtにて16 h攪拌した。反応混合物をDCM(100 mL)と水(200 mL)の間に分配させた。有機相を分離し、ブライン(200 mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して残渣を得た。この残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標); 220 g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、60 mL/minでの35〜65%EtOAc/PEグラジェントの溶離液)により精製して、褐色固体としてtert-ブチル=3-((2-アミノ-4-ブロモフェニル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(9.10 g, 16.34ミリモル, 収率30.57%,純度69%)を得た。MS: ES+ 385.2。
工程b.tert-ブチル=3-((2-アミノ-4-ブロモフェニル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(9.10 g, 23.68ミリモル)を酢酸(15 mL)に溶かした。この混合物を60℃で16 h攪拌した。LCMSは出発材料が完全に消費されたことを示した。この混合物を減圧濃縮して残渣を得た。その残渣を調製用HPLCにより精製してtert-ブチル=3-(6-ブロモ−1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(1.60 g, 4.32ミリモル, 収率18.26%,純度99%)を白色固体として得た。MS: ES+ 367.2。
工程c.1,4-ジオキサン(1 mL)と水(0.2 mL)に溶かしたtert-ブチル=3-(6-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.2ミリモル)、化合物19(0.2ミリモル)およびK2CO3(0.6ミリモル)の溶液に、窒素下rtにおいてPd(PPh3)4(0.2当量)を添加した。反応混合物を100℃で16 h攪拌した。その混合物を減圧濃縮した。得られた残渣を調製用TLC(50%EtOAc/PE)により精製して、化合物20を得た。
工程d.EtOAc(1 mL)中の化合物20の溶液にHCl/EtOAc(4 M, 1 mL)を加えた。反応混合物をrtにて2 h攪拌した。生じた混合物を減圧濃縮した。残渣の化合物21を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。
工程e.EtOH(2 mL)中の化合物21の溶液に臭化シアン(0.2ミリモル)とNaHCO3(0.6ミリモル)を添加した。反応混合物をrtで16 h攪拌した。生じた混合物を減圧濃縮した。粗生成物を調製用逆相HPLC(A:0.078%CH3COONH4/水;B:MeCN)により精製して化合物22を得た。
スキーム4に例示されるような方法を使って第5表に記載の化合物を合成した:
試薬と条件:a)NaHCO3、Pd(PPh3)4、1,4-ジオキサン、水、80℃、16 h;b)メタ重亜硫酸ナトリウム、DMF、120℃, 4 h;c)TFA/DCM、rt、1 h;d)臭化シアン、K2CO3、THF、rt、1h。
実施例80 3-(6-(ピリジン-4-イル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
(スキーム5に従って調製)
工程a.1,4-ジオキサン:水(3:1; 8 mL)中の2,3-ジアミノ−5-ブロモピリジン(CAS番号 38875-53-5; 0.5 g, 2.66ミリモル)の攪拌溶液に、rtにてNa2CO3(0.56 g, 5.32ミリモル)を添加した。反応混合物を15 min脱気した後、ピリジン-4-ボロン酸(CAS番号 1692-15-5; 0.39 g, 3.19ミリモル)とPd(PPh3)4(0.15 g, 0.133ミリモル)を加えた。反応混合物を80℃で16 h加熱した。生じた混合物をrtに冷却し、水(300 mL)に注ぎ、EtOAc(2×200 mL)で抽出した。合わせた有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(10%MeOH/DCM)により精製し、[3,4’-ビピリジン]-5,6-ジアミン(0.525 g, 定量的)を得た。LCMS:方法A,2.292 min, MS: ES+ 187.10; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.50 (dd, J=2.0 Hz, 4.8 Hz, 2 H), 7.80 (d, J=2.4 Hz, 1 H), 7.51 (dd, J=1.6 Hz, 4.8 Hz, 2 H), 7.10 (d, J=2.4 Hz, 1 H), 5.88 (br s, 2 H), 4.93 (br s, 2 H).
工程b.DMF(5 mL)中の[3,4’-ビピリジン]-5,6-ジアミン(0.25 g, 1.344ミリモル)と1-BOC-ピロリジン-3-カルボキシアルデヒド(0.27 g, 1.344ミリモル)の攪拌溶液に、rtにてメタ重亜硫酸ナトリウム(0.255 g, 1.344ミリモル)を加えた。反応混合物を120℃で4 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、水(300 mL)に注ぎ、EtOAc(2×150 mL)で抽出した。合わせた有機相を分離し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、tert-ブチル=3-(6-(ピリジン-4-イル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.45 g, 1.232ミリモル)を得た。この生成物をさらに精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.568 min、MS: ES+ 366.14。
工程c,d.実施例14の工程d,eに記載のものと同様な手順を使って、前記中間体から標記化合物を調製した。粗生成物を調製用HPLC〔YMC ActusTriart C18 250×20 mm, 5μm, 移動相:(A) 0.1%ギ酸/水および(B)100%MeCH、流速17.0 mL/min〕により精製して、標記化合物:3-(6-(ピリジン-4-イル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル(0.024 g, 0.083ミリモル)を得た。LCMS: 方法B,2.079 min; MS: ES+ 291.24; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.76 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 8.65 (d, J=6.0 Hz, 2 H), 8.47 (br s, 1 H), 8.38 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 7.82 (dd, J=1.6 Hz, 4.8 Hz, 2 H), 3.79 - 3.87 (m, 3 H), 3.51 - 3.56 (m, 2 H), 2.35 - 2.41 (m, 1 H), 2.27 - 2.35 (m, 1 H).
得られたラセミ体を、調製用キラルHPLC:CHIRALPAK AD-H 250×20.0 mm, 5μm, 移動相:(A)100%ヘキサン; (B) IPA:MeCN (50:50);流速は15.0 mL/min、によるエナンチオマー分離にかけ、次のエナンチオマーを得た(絶対立体化学は決定しなかった):
実施例81 3-(6-(ピリジン-4-イル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー1
LCMS: 方法B, 2.198 min, MS: ES+ 291.28; キラルSFC:CHIRALPAK IA 250×4.6 mm, 5μm, 移動相:(A) 液体二酸化炭素; (B) MeOH、カラム流速は3.0 mL/minでありABPRは130 barであり、20 minにわたる40%Bの定組成グラジェント、RT 9.55 min; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.75 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 8.65 (dd, J=2.0 Hz, 4.8 Hz, 2 H), 8.36 (s, 1 H), 7.82 (dd, J=1.6 Hz, 4.4 Hz, 2 H), 3.79 - 3.85 (m, 3 H), 3.53 - 3.58 (m, 2 H), 2.29 - 2.41 (m, 2 H).
実施例82 3-(6-(ピリジン-4-イル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー2
LCMS: 方法B, 2.210 min, MS: ES+ 291.28; キラルSFC:CHIRALPAK IA 250×4.6 mm, 5μm, 移動相:(A) 液体二酸化炭素; (B) MeOH、カラム流速は3.0 mL/minでありABPRは130 barであり、20 minにわたる40%Bの定組成グラジェント、RT 17.25 min; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.75 (d, J=2.4 Hz, 1 H), 8.65 (dd, J=1.6 Hz, 4.4 Hz, 2 H), 8.36 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 7.82 (dd, J=1.6 Hz, 4.4 Hz, 2 H), 3.76 - 3.87 (m, 3 H), 3.48 - 3.60 (m, 2 H), 2.27 - 2.43 (m, 2 H).
実施例80のスキーム5に例示される一般法を使って、第6表に記載の化合物を合成した。
ラセミ体の実施例84化合物を、調製用キラルHPLCによるエナンチオマー分離にかけて次のエナンチオマーを得た(絶対立体化学は決定しなかった):
実施例90 3-(6-(4-シアノフェニル)-3H-イミダゾ([4,5-b]ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー1
LCMS: 方法B、3.291 min,MS: ES- 313.25; キラルSFC: CHIRALPAK IC 250×4.6 mm, 5μm, 移動相:(A)液体二酸化炭素; (B) MeOH; カラム流速は3.0 mL/minでABPRは130 barであり、10 min間にわたる45%Bの定組成グラジェント、RT 5.07 min; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 12.83 - 13.15 (m, 1 H), 8.70 (s, 1 H), 8.33 (br s, 1 H), 7.94 - 8.00 (m, 4 H), 3.74 - 3.87 (m, 3 H), 3.50 - 3.57 (m, 2 H), 2.24 -2.49 (m, 2 H).
実施例91 3-(6-(4-シアノフェニル)-3H-イミダゾ([4,5-b]ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー2
LCMS: 方法B、3.294 min,MS: ES- 313.25; キラルSFC: CHIRALPAK IC 250×4.6 mm, 5μm, 移動相:(A)液体二酸化炭素; (B) MeOH; カラム流速は3.0 mL/minでABPRは130 barであり、10 minにわたる45%Bの定組成グラジェント、RT 5.91 min; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 12.83 - 13.15 (m, 1 H), 8.70 (s, 1 H), 8.33 (br s, 1 H), 7.94 - 8.00 (m, 4 H), 3.74 - 3.87 (m, 3 H), 3.50 - 3.57 (m, 2 H), 2.24 -2.49 (m, 2 H).
ラセミ体の実施例89化合物を、調製用キラルHPLCによるエナンチオマー分離にかけて次のエナンチオマーを得た(絶対立体化学は決定しなかった):
実施例92 3-(2-(1-シアノピロリジン-3-イル)-3H-イミダゾ([4,5-b]ピリジン-6-イル)-N-メチルベンズアミド:エナンチオマー1
LCMS: 方法B、2.623 min,MS: ES+ 347.22; キラルSFC: CHIRALPAK IC 250×4.6 mm, 5μm, 移動相:(A)液体二酸化炭素; (B) MeOH; カラム流速は3.0 mL/minでABPRは130 barであり、3 minにわたる20%Bの定組成グラジェントに続いて7 minにわたる20%〜50%Bのグラジェント、次いで5 minにわたる50%Bの定組成グラジェント、RT 11.12 min; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 12.83 - 13.15 (m, 1 H), 8.68 (s, 1 H ), 8.59 (d, J=4.4 Hz, 1 H), 8.27 (br s, 1 H), 8.19 (s, 1 H), 7.90 (d, J=8.0 Hz, 1 H), 7.84 (d, J=5.6 Hz, 1 H), 7.58 (t, J=8.0 Hz, 1 H), 4.45 - 4.48 (m, 1 H), 3.79 - 3.85 (m, 2 H), 3.51 - 3.58 (m, 2 H), 2.83 (d, J=4.8 Hz, 3 H), 2.36 - 2.41 (m, 1 H), 2.29 - 2.34 (m, 1 H).
実施例93 3-(2-(1-シアノピロリジン-3-イル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-イル)-N-メチルベンズアミド:エナンチオマー2
LCMS: 方法B、2.621 min,MS: ES+ 347.22; キラルSFC: CHIRALPAK IC 250×4.6 mm, 5μm, 移動相:(A)液体二酸化炭素; (B) MeOH; カラム流速は3.0 mL/minでABPRは130 barであり、3 min間にわたる20%Bの定組成グラジェントに続いて7 min間の20%〜50%Bのグラジェント、次いで5 min間の50%Bの定組成グラジェント、RT 11.59 min; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 12.83 - 13.15 (m, 1 H), 8.68 (s, 1 H ), 8.59 (d, J=4.4 Hz, 1 H), 8.27(br s, 1 H), 8.19 (s, 1 H), 7.90 (d, J=8.0 Hz, 1 H), 7.84 (d, J=5.6 Hz, 1 H), 7.58 (t, J=8.0 Hz, 1 H), 4.45 - 4.48 (m, 1 H), 3.79 - 3.85 (m, 2 H), 3.51 - 3.58 (m, 2 H), 2.83 (d, J=4.8 Hz, 3 H), 2.36 - 2.41 (m, 1 H), 2.29 - 2.34 (m, 1 H).
実施例94 (S)-2-(6-フェニル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.1,4-ジオキサン:水(8:2)(20 mL)中の4-ブロモベンゼン-1,2-ジアミン(CAS番号 1575-37-7; 0.60 g, 3.21ミリモル)、フェニルボロン酸(0.47 g, 3.85ミリモル)およびK2CO3(0.89 g, 6.42ミリモル)の混合物をrtにて30 min脱気した後、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−二塩化パラジウム(II)DCM錯体(0.26 g, 0.320ミリモル)を添加した。反応混合物を120℃で2 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、水(20 mL)に注いだ。その混合物をEtOAc(6×10 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)により精製し、[1,1’-ビフェニル]-3,4-ジアミン(0.22 g, 1.195ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.671 min, MS: ES+ 185.05。
工程b.DMF (3 mL)中の[1,1’-ビフェニル]-3,4-ジアミン(0.22 g, 1.195ミリモル)の溶液に、rtにてtert-ブチル=(S)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボキシレート(CAS番号 69610-41-9; 0.24 g, 1.195ミリモル)とメタ重亜硫酸ナトリウム(0.23 g, 1.195ミリモル)を添加した。反応混合物を120℃で2 h加熱した。その反応混合物をrtに冷ました。その混合物を水(20 mL)に注ぎ、EtOAc(3×10 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(1%MeOH/DCM)により精製し、tert-ブチル=(S)-2-(6-フェニル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.16 g, 0.441ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.989 min; MS: ES+ 364。
工程c.DCM(3 mL)中のtert-ブチル=(S)-2-(6-フェニル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.14 g, 0.385ミリモル)の溶液に、rtにてTFA (0.50 mL)を加えた。反応混合物をrtにて1 h攪拌した。生じた反応混合物を減圧濃縮した。得られた残渣をDCM(3×5 mL)とともに共沸蒸留し、ジエチルエーテル(5 mL)で粉砕し、最後に真空乾燥して(S)-6-フェニル-2-(ピロリジン-2-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾールTFA塩(0.14 g, 0.371ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.747 min、MS: ES+ 264.27。この物質をさらに精製せずにそのまま次の工程に使用した。
工程d.THF(3 mL)中の(S)-6-フェニル-2-(ピロリジン-2-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾールTFA塩(0.14 g, 0.371ミリモル)の溶液に、rtにてK2CO3(0.10 g, 0.742ミリモル)を加えた。その反応混合物にrtにて臭化シアン(0.05 g, 0.445ミリモル)を添加した。反応混合物をrtにおいて30 min攪拌した。その反応混合物を水(20 mL)に注ぎ、EtOAc(3×10 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0.5%MeOH/ DCM)により精製して、標記化合物(0.040 g, 0.138ミリモル)を得た。LCMS: 方法A,3.993 min; MS: ES+ 288.97; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.69 -12.72 (m, 1H), 7.33 - 7.77 (m, 8H), 4.97 - 5.01 (m, 1H), 3.42 - 3.71 (m, 2H), 2.32 - 4.41 (m, 1H), 1.98 - 2.18 (m, 3H).
NMRは妥当な(plausible)互変異性体のために二重線のピークを示した。
実施例95 3-(5-フェニル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.THF(10 mL)中のN-BOC-ピロリジン-3-カルボン酸(CAS番号59378-75-5; 0.467 g, 2.17ミリモル)とTEA(0.6 mL, 4.35ミリモル)の攪拌溶液に、0℃においてプロピルホスフィン酸無水物溶液(EtOAc中50%)(1.6 mL, 2.61ミリモル)を加えた。反応混合物を0℃で30 min攪拌した後、[1,1’-ビフェニル]-3,4-ジアミン(実施例94、工程a;
0.4 g, 2.17ミリモル)を加えた。反応混合物をrtに温め、8 h攪拌した。その反応混合物をEtOAc(50 mL)で希釈し、水(3×50 mL)で洗浄した。有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(3〜50%MeOH/DCM)により精製し、tert-ブチル=3-((3-アミノ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.3 g, ミリモル)を得た。LCMS: 方法B、4.178 min, MS: ES+ 382.28。
工程b.MeOH(5 mL)中のtert-ブチル=3-((3-アミノ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.25 g, 0.656ミリモル)と濃HCl(0.1 mL)の混合物を90℃で2 h加熱した。生じた混合物をrtに冷まし、減圧濃縮して5-フェニル-2-(ピロリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール(0.115 g, 0.437ミリモル)を得た。この生成物をさらに精製せずに次の工程に使用した。LCMS: 方法D,6.195 min, MS: ES+ 264.20。
工程c.DMF(5 mL)中の5-フェニル-2-(ピロリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール(0.1 g, 0.38ミリモル)の攪拌溶液に、0℃にてK2CO3(0.078 g, 0.5703ミリモル)を加えた。反応混合物を0℃で30 min攪拌した。その反応混合物に0℃にて臭化シアン(0.044 g, 0.418ミリモル)を添加した。反応混合物をrtで2 h攪拌した。その反応混合物を水(20 mL)に注ぎ、EtOAc(3×20 mL)で抽出した。合わせた有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた粗生成物を調製用HPLC〔移動相:(A) 0.1%ギ酸/水;(B) 0.1%ギ酸/MeCN、カラム:YMC Actus C8 250×20 mm, 5μm、流速20 mL/min〕により精製して、3-(5-フェニル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリルギ酸塩(0.009 g,0.031ミリモル)を得た。LCMS: 方法D、6.407 min, MS: ES+ 289.20; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.65 (br s, 2 H), 8.41 (s, 1 H), 7.76 (s, 1 H), 7.68 (d, J=7.2 Hz, 2 H), 7.58 (d, H=7.6 Hz, 1 H),7.46 (s, 3 H), 7.34 (t, J=7.6 Hz, 1 H), 3.76 - 3.84 (m, 3 H), 3.41 - 3.60 (m, 2 H),2.34 - 2.39 (m, 1 H), 2.25 - 2.30 (m, 1 H).
実施例96 (S)-2-(1-メチル-5-フェニル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.4-ブロモ−1-フルオロ−2-ニトロベンゼン(CAS番号364-73-8; 1.5 g, 6.85ミリモル)とメチルアミン溶液(THF中2 M)(9 mL)の混合物をrtで1 h攪拌した。生じた反応混合物を水(200 mL)に注ぎ、EtOAc(3×100 mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100 mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、4-ブロモ-N-メチル-2-ニトロアニリン(1.54 g, 6.70ミリモル)を得た。この生成物をさらに精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、2.268 min。
工程b.1,2-ジメトキシエタン(15 mL)中の4-ブロモ−N-メチル-2-ニトロアニリン(1.50 g, 6.52ミリモル)の攪拌溶液に、rtにてフェニルボロン酸(0.87 g, 7.18ミリモル)とCs2CO3(4.3 g,13.05ミリモル) を添加した。反応混合物を15 min脱気した後、Pd(PPh3)4(0.38 g, 0.33ミリモル)を加えた。反応混合物を80℃で3 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、水(200 mL)に注ぎ、EtOAc(200 mL)で抽出した。反応混合物をセライトベッドを通してろ過し、有機相を分離し、水性相をEtOAc(2×100 mL)で再抽出した。合わせた有機相をブライン(100 mL)で洗浄した。有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)により精製して、N-メチル-3-ニトロ-[1,1’-ビフェニル]-4-アミン(1.0g、4.38ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.500 min, MS: ES+ 229.15。
工程c.MeOH(15 mL)中のN-メチル-3-ニトロ-[1,1’-ビフェニル]-4-アミン(1.0 g, 4.38ミリモル)の攪拌溶液に、rtにて10%乾燥Pd/C (0.1 g, 0.1 w/w)を添加した。反応混合物にrtにおいて水素を2 hパージした。得られた反応混合物をセライトハイフローを通して注意深くろ過し、MeOH(50 mL)で洗浄した。合わせたろ液を減圧濃縮してN4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3,4-ジアミン(0.79 g, 3.99ミリモル)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.872 min, MS: ES+ 199.13。
工程d.DMF(7.9 mL)中のN4-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3,4-ジアミン(0.79 g, 3.99ミリモル)の攪拌溶液に、rtにて(S)-BOC-ピロリジン-2-カルボキサルデヒド(CAS番号 69610-41-9)(0.79 g, 3.99ミリモル)とメタ重亜硫酸ナトリウム(0.76 g, 3.99ミリモル)を加えた。反応混合物を110℃で2 h攪拌した。生じた反応混合物をrtに冷まし、氷水(100 mL)に注いだ。固体沈殿物をろ過し、真空乾燥した。生じた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(35%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=(S)-2-(1-メチル-5-フェニル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(1.2 g, 3.18ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.014 min, MS: ES+ 378.10。
工程e,f.実施例14の工程d,eに記載のものと同様な手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、4.214 min、MS: ES+ 302.94; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.92 (d, J=1.2 Hz, 1 H), 7.71 - 7.73 (m, 2 H), 7.65 - 7.67 (m, 1 H), 7.58 - 7.61 (m, 1 H), 7.45 - 7.49 (m, 2 H), 7.32 - 7.36 (m, 1 H), 5.30 - 5.33 (m, 1 H), 3.88 (s, 3 H), 3.64 - 3.70 (m, 1 H), 3.55 - 3.60 (m, 1 H), 2.33 - 2.40 (m, 1 H), 2.22 - 2.31 (m, 1 H), 2.10 - 2.18 (m, 1 H), 1.98 - 2.08 (m, 1 H).
実施例97 3-(5-フェニル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程aにおいて6-ブロモピリジン-2,3-ジアミン(CAS番号129012-04-0)を使って、実施例80に記載したのと同様な手順により標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、3.184 min, MS: ES+ 289.90; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 12.83 - 13.15 (m, 1 H), 8.09 - 8.11 (m, 2 H ), 8.03 (d, J=8.4 Hz, 1 H), 7.82 (d, J=8.4 Hz, 1 H), 7.48 - 7.52 (m, 2 H), 7.39 - 7.43 (m, 1 H), 3.76 - 3.84 (m, 3 H), 3.50 - 3.58 (m, 2 H), 2.28 -2.41 (m, 2 H).
実施例98 3-(7-フェニル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程aにおいて4-ブロモピリジン-2,3-ジアミン(CAS番号1232431-75-2)を使って、実施例80に記載したのと同様な手順により標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、3.23 min, MS: ES- 288.16; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 12.83 - 13.15 (m, 1 H), 8.30 - 8.33 (m, 2 H), 7.47 - 7.61 (m, 5 H), 3.75 - 3.86 (m, 2 H), 3.50 - 3.61 (m, 3 H), 2.27 -2.41 (m, 2 H).
実施例99 3-(5-メチル-6-フェニル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程aにおいて5-ブロモ-6-メチルピリジン-2,3-ジアミン(CAS番号59352-90-8)を使って、実施例80に記載したのと同様な手順により標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、3.510 min, MS: ES+ 304.01; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.60 - 12.90 (m, 1 H), 7.72 (br s, 1 H), 7.45 - 7.49 (m, 2 H), 7.38 - 7.41 (m, 3 H), 3.73 - 3.82 (m, 3 H), 3.51 - 3.56 (m, 2 H), 2.45 (s, 3 H), 2.24 - 2.38 (m, 2 H).
実施例100 3-(7-メチル-6-フェニル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程aにおいて5-ブロモ-4-メチルピリジン-2,3-ジアミン(CAS番号41230-93-7)を使って、実施例80に記載したのと同様な手順により標記化合物を合成した。LCMS: 方法G、20.301 min, MS: ES+ 304.01; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.68 - 12.99 (m, 1 H), 8.10 - 8.18 (m, 1 H), 7.47 - 7.51 (m, 2 H), 7.39 - 7.42 (m, 3 H), 3.78 - 3.87 (m, 3 H), 3.53 - 3.59 (m, 2 H), 2.47 (s, 3 H), 2.25 - 2.42 (m, 2 H).
実施例101 3-(3-メチル-6-フェニル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.DMF:水(5:1 mL)中の5-ブロモ-N-メチル-3-ニトロピリジン-2-アミン(CAS番号70232-59-6; 0.5 g, 2.16ミリモル)の溶液に、rtにてフェニルボロン酸(0.52 g, 4.32ミリモル)とNaHCO3(0.54 g, 6.49ミリモル)を加えた。反応混合物を15 min脱気した後、PdCl2(dppf)(0.176 g, 0.216ミリモル)を加えた。反応混合物をマイクロ波中で120℃に1 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、水(100 mL)に注いだ。得られた混合物をEtOAc(2×75 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(5%MeOH/DCM)により精製して、N-メチル-3-ニトロ-5ーフェニルピリジン-2-アミン(0.72 g, 3.14ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.357 min, MS: ES+ 230.13。
工程b.THF(5 mL)中のN-メチル-3-ニトロ-5-フェニルピリジン-2-アミン(0.850 g, 3.71ミリモル)の溶液に、0℃において10%Pd/C(乾燥重量に基づく)(0.1 g)を加えた。Rtにおいて反応混合物に水素ガスを1 h パージした。その反応混合物をセライトハイフローを通して注意深くろ過し、ろ液を減圧濃縮してN-2-メチル-5-フェニルピリジン-2,3-ジアミン(0.7 g, 3.51ミリモル)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。
工程c〜e.実施例80の工程b〜dに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、3.557 min, MS: ES+ 304.18; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.63 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 8.29 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 7.75 (d, J=7.6 Hz, 1 H), 7.50 (t, J=7.6 Hz, 3 H), 7.37 - 7.41 (m, 1 H), 3.95 - 4.00 (m, 1 H), 3.87 - 3.90 (m, 1 H), 3.85 (s, 3 H), 3.77 - 3.81 (m, 1 H), 3.52 - 3.65 (m, 2 H), 2.36 - 2.44 (m, 1 H), 2.21 - 2.29 (m, 1 H).
(trans)-3-メチル-4-(6-フェニル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
1-シアノ-4-メチルピロリジン-3-カルボン酸を使って、実施例80に記載したのと同様な手順を使って標記化合物を合成した。得られたラセミ体を調製用キラルHPLCによるエナンチオマー分離にかけて下記のエナンチオマーを得た(絶対立体化学は決定しなかった)
実施例102 trans-3-メチル4-(6-フェニル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー1
LCMS: 方法B, 3.275 min, MS: ES+ 304.27; キラルHPLC:方法Y, 18.85 min; 1H NMR (400 MHz, CDCl3)δppm 12.83-13.15 (m, 1H), 8.57-8.86 (m, 1H), 8.09-8.24 (m, 1H), 7.73-7.75 (m, 2H), 7.48-7.53 (m, 2H), 7.39-7.42 (m, 1H), 3.89-3.92 (m, 1H), 3.73-3.81 (m, 2H), 3.29-3.32 (m, 1H), 3.16-3.21 (m, 1H), 2.65-2.67 (m, 1H), 1.03-1.08 (m, 3H).
実施例103 trans-3-メチル-4-(6-フェニル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー2
LCMS: 方法B, 3.274 min, MS: ES+ 304.27; キラルHPLC:方法Y, 21.02 min; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 12.83 - 13.15 (m, 1 H), 8.61 (s, 1 H), 8.19 (s, 1 H), 7.74 (d, J=7.2 Hz, 2 H), 7.48 - 7.52 (m, 2 H), 7.38 - 7.41 (m, 1 H), 3.90 - 3.94 (m, 1 H), 3.72 - 3.81 (m, 2 H), 3.31 -3.38 (m, 1H), 3.17 - 3.21 (m, 1 H), 2.61 - 2.69 (m, 1H), 1.07 (d, J=6.8 Hz, 3 H).
実施例104 trans-3-メチル-4-(5-フェニル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー1
工程bにおいてtrans tert-ブチル=3-ホルミル-4-メチルピロリジン-1-カルボキシレート(実施例19、工程a〜d)と4-ブロモベンゼン-1,2-ジアミンを使って、実施例80に記載したのと同様な手順により標記化合物を合成し、そして調製用キラルHPLCにより精製した。LCMS: 方法B, 3.283 min, MS: ES+ 303.27; キラルHPLC:方法Z, 6.35 min; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 12.40 - 12.80 (m, 1 H), 7.77 (s, 1 H), 7.66 - 7.68 (m, 2 H), 7.59 - 7.61 (m, 1 H), 7.44 - 7.50 (m, 3 H), 7.32 - 7.36 (m, 1 H), 3.88 - 3.93 (m, 1 H), 3.71 - 3.79 (m, 2 H), 3.29 -3.31 (m, 1 H), 3.16 - 3.20 (m, 1 H), 2.62 - 2.68 (m, 1 H), 1.06 (d, J=6.8 Hz, 3 H).
実施例105 3-(5-(ピリジン-2-イル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.EtOH(10 mL)中のtert-ブチル=メチル=ピロリジン-1,3-ジカルボキシレート(CAS番号122684-33-7)(0.5 g, 1.695ミリモル)とヒドラジン水和物(99%)(0.424 g, 8.47ミリモル)の混合物を80℃で3 h 加熱した。反応混合物をrtに冷まし、余分な溶媒を減圧蒸発させ、その残渣をEtOAc:水(1:1, 200 mL)の混合物中に希釈した。有機相を分離し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮してtert-ブチル=3-(ヒドラジンカルボニル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.5 g, 定量的)を得た。この生成物を更に精製せずに次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.499 min, MS: ES+ 174.09 (M-56); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.13 (s, 1 H), 4.22 (s, 2 H), 3.34 - 3.42 (m, 2 H), 3.16 - 3.25 (m, 2 H), 2.78 - 2.86 (m, 1 H), 1.85 - 1.97 (m, 2 H), 1.39 (s, 9 H).
工程b.エチレングリコール(5 mL)中のtert-ブチル=3-(ヒドラジンカルボニル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.5 g, 2.18ミリモル)と2-シアノピリジン(0.25 g, 2.40ミリモル)の攪拌溶液に、rtにおいてナトリウムメトキシド(0.058 g, 1.091ミリモル)を添加した。反応混合物を130℃で4 h 加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、水(100 mL)中に注ぎ、EtOAc(2×100 mL)で抽出した。有機相を分離し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(50%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=3-(5-(ピリジン-2-イル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.7 g, 2.22ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.76 min, MS: ES+ 316.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.51 (s, 1 H), 8.69 (d, J=4.0 Hz, 1 H), 8.05 (d, J=7.6 Hz, 1 H), 7.98 (t, J=7.2 Hz, 1 H), 7.52 (t, J=6.0 Hz, 1 H), 3.63 - 3.69 (m, 1 H), 3.48 - 3.52 (m, 2 H), 3.33 - 3.54 (m, 2 H), 2.18 - 2.24 (m, 1 H), 2.12 - 2.18 (m, 1 H), 1.41 (s, 9 H).
工程c.DCM(10 mL)中のtert-ブチル=3-(5-(ピリジン-2-イル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.5 g, 1.59ミリモル)の攪拌溶液に、0℃においてTFA(1 mL)を添加した。反応混合物をrtで1.5 h攪拌した。生じた反応混合物を減圧濃縮して2-(5-(ピロリジン-3-イル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジンTFA塩を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、0.649 min、MS: ES+ 216.39。
工程d.THF(5 mL)中の2-(5-(ピロリジン-3-イル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジンTFA塩(0.3 g, 1.395ミリモル)の攪拌溶液に、rtにてK2CO3(0.962 g, 6.976ミリモル)を加えた。反応混合物をrtにて10 min攪拌した。その反応混合物に0℃において臭化シアン(0.147 g, 1.395ミリモル)を添加した。反応混合物をrtで0.5 h攪拌した。生じた反応混合物を水(100 mL)に注ぎ、EtOAc(2×100 mL)で抽出した。合わせた有機相を分離し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(80%EtOAc/ヘキサン)により精製して、3-(5-(ピリジン-2-イル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル(0.05 g, 0.208ミリモル)を得た。この生成物を調製用TLC(移動相:50%EtOAc/ヘキサン;300 mL)により精製して、3-(5-(ピリジン-2-イル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル(0.009 g, 0.037ミリモル)を得た。LCMS: 方法B、2.391 min, MS: ES+ 241.3; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.6 (s, 1 H), 8.70 (s, 1 H), 8.06 (d, J=7.2 Hz, 1 H), 7.99 (m, 1 H), 7.53 (s, 1 H), 3.78 - 3.81 (m, 1 H), 3.62 - 3.68 (m, 2 H), 3.49 - 3.53 (m, 2 H), 2.23 - 2.33 (m, 1 H), 2.15 - 2.17 (m, 1 H).
実施例106 3-(5-フェニル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.IPA(5 mL)中のベンズイミド酸エチル塩酸塩(CAS番号 5333-86-8; 0.13 g, 0.59ミリモル)の溶液に、rtにてtert-ブチル=3-(ヒドラジンカルボニル)ピロリジン-1-カルボキシレート(実施例105、工程a;0.2 g, 0.87ミリモル)とDIPEA(1.05 mL, 6.09ミリモル)を添加した。反応混合物をマイクロ波下130℃で25 min加熱した。生じた反応混合物を減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(5%MeOH/DCM)により精製し、tert-ブチル=3-(5-フェニル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.09 g, 0.28ミリモル)を得た。LCMS: 方法C, 1.980 min, MS: ES+ 315.5。
工程b.DCM(20 mL)中のtert-ブチル=3-(5-フェニル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.09 g, 0.28ミリモル)の溶液に、rtにてTFA(0.22 mL, 2.86ミリモル)を添加した。反応混合物をrtにて45 min攪拌した。生じた反応混合物を減圧濃縮した。得られた混合物をDCM(2×10 mL)と共に共沸蒸留し、ジエチルエーテル(15 mL)で粉砕し、真空乾燥して、3-フェニル-5-(ピロリジン-3-イル)-4H-1,2,4-トリアゾールTFA塩(0.12 g, 0.36ミリモル, 定量的)を得た。LCMS: 方法C、1.355 min, MS: ES+ 215.28。
工程c.THF(20 mL)中の3-フェニル-5-(ピロリジン-3-イル)-4H-1,2,4-トリアゾール(0.12 g, 0.56ミリモル)の溶液に-78℃にてK2CO3(0.30 g, 2.24ミリモル)を加えた。反応混合物を-78℃で15 min攪拌した。その反応混合物に-78℃で臭化シアン(0.060 g, 0.56ミリモル)を添加した。反応混合物をrtにて30 min攪拌した。その反応混合物を水(35 mL)に注ぎ、EtOAc(2×35 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた残渣を調製用TLC(5%MeOH/DCM)により精製し、3-(5-フェニル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル(0.027 g, 0.11ミリモル)を得た。LCMS: 方法B、3.000 min、MS: ES+ 240.33; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.3 (brs, 1 H), 7.98 (m, 2 H), 7.43 - 7.56 (m, 3 H), 3.75 - 3.78 (m, 1 H), 3.55 - 3.62 (m, 2 H), 3.40 - 3.55 (m, 2 H), 2.28 - 2.33 (m, 1 H), 2.14 - 2.22 (m 1 H).
実施例107 3-(5-(1-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程bにおいてベンズイミダゾール-6-カルボニトリル(CAS番号 6287-83-8)を使って、実施例105に記載したのと同様な手順により標記化合物を合成した。LCMS: 方法C、1.515 min、MS: ES+ 280.33; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.98 - 14.14 (m, 1 H), 12.67 (br s, 1 H), 8.25 (s, 1 H), 8.14 (s, 1 H), 7.94 (br s, 1 H), 7.74 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 3.72 - 3.79 (m, 1 H), 3.63 - 3.64 (m, 2 H), 3.48 - 3.57 (m, 2 H), 2.24 - 2.30 (m, 1 H), 2.17 - 2.22 (m, 1 H).
実施例108 3-(5-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程bにおいて6-シアノイミダゾ[1,2-a]ピリジン(CAS番号 106850-34-4)を使って、実施例105に記載したのと同様な手順により標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、1.901 min、MS: ES+ 280.00; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.06 - 14.40 (m, 1 H), 9.18 - 9.24 (m, 1 H), 8.10 - 8.15 (s, 1 H), 7.74 - 7.81 (m, 1 H), 7.61 - 7.66 (m, 2 H), 3.45 - 3.80 (m, 5 H), 2.32 - 2.35 (m, 1 H), 2.09 - 2.18 (m, 1 H).
実施例109 3-(5-(4-フェニルピリジン-2-イル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.1,4-ジオキサン:水(8:2, 10 mL)中の4-ブロモピコリノニトリル(CAS番号 62150-45-2; 0.400 g, 2.185ミリモル)の溶液に、rtにおいてフェニルボロン酸(0.266 g, 2.18ミリモル)とCs2CO3(2.137 g, 6.56ミリモル)を添加した。生じた反応混合物を30 min脱気した後、Pd(PPh3)4(0.126 g, 0.109ミリモル)を加えた。反応混合物を80℃で1 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、減圧濃縮した。得られた残渣を水(10 mL)で希釈し、EtOAc(2×20 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた残渣をカラムクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)により精製して、4-フェニルピコリノニトリル(0.380 g, 2.11ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.229 min, MS: ES+ 181.11。
工程b〜d.実施例105の工程b〜dに記載したのと同様な手順を使って、前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、3.482 min, MS: ES+ 317.34; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.15 - 14.70 (m, 1 H), 8.76 (d, J=5.2 Hz, 1 H), 8.30 (s, 1 H), 7.87 - 7.89 (m, 3 H), 7.51 - 7.59 (m, 3 H), 3.77 - 3.79 (m, 1 H), 3.64 - 3.67 (m, 2 H), 3.48 - 3.53 (m, 2 H), 2.19 - 2.32 (m, 2 H).
実施例110 3-(5-(6-フェニルピリジン-2-イル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程aにおいて6-ブロモピコリノニトリル(CAS番号 122918-25-6)を使って、実施例109に記載したのと同様な手順により標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、2.947 min、 MS: ES+ 317.04; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.20 - 14.57 (m, 1 H), 8.37 (d, J=7.2 Hz, 2 H), 7.98 - 8.13 (m, 3 H), 7.49 - 7.56 (m, 3 H), 3.77 - 3.82 (m, 1 H), 3.64 - 3.67 (m, 2 H), 3.50 - 3.55 (m, 2 H), 2.19 - 2.33 (m, 2 H).
実施例111 3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.トルエン中のNH4Cl(2.46 g, 45.67ミリモル)の混合物に、窒素雰囲気下で0℃においてトリメチルアルミニウム溶液(ヘプタン中2 M; 22.8 mL, 45.6ミリモル)を2 hに渡り添加した。反応混合物をrtにて1 h攪拌した。その反応混合物にrtにてN-ベンジル-3-ピロリジンカルボン酸メチル(CAS番号 17012-21-4; 2.0 g, 9.13ミリモル)を添加し、それを30 min攪拌し、次いで85℃で18 h加熱した。その反応混合物をrtに冷ました。冷MeOH(150 mL)をゆっくり反応混合物に添加し、rtにて1 h攪拌した。その混合物をろ過し、MeOH(2×50 mL)で洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、残渣をジエチルエーテル:DCM (1:1)(50 mL)で粉砕し、最後に高真空下で乾燥して、1-ベンジルピロリジン-3-カルボキシイミダミド塩酸塩(2.8 g, 定量的)を得た。LCMS: 方法D、4.456 min; MS: ES+ 204.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.44 - 7.48 (m, 1H), 7.32 - 7.39 (m, 4H), 3.94 (s, 2H), 3.22 - 3.31 (m, 2H), 2.96 - 3.05 (m, 3H), 2.29 - 2.36 (m, 1H), 1.89 - 2.04 (m, 1H).
工程b.EtOH(15 mL)中の1-ベンジルピロリジン-3-カルボキシイミダミド塩酸塩(0.42 g, 1.75ミリモル)の攪拌溶液にナトリウムメトキシド(0.33 g, 6.207ミリモル)を加えた。反応混合物をrtにて45 min攪拌し、次いで固体沈殿物を除去した。rtにおいて反応混合物に3-ビフェニルカルボン酸ヒドラジド(CAS番号 709653-55-4; 0.29 g, 1.39ミリモル)を添加した。その反応混合物を105℃で64 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、減圧濃縮し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(中性水酸化アルミニウム; 1%MeOH/DCM)により精製し、3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-5-(1-ベンジルピロリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール(0.2 g, 0.53ミリモル)を得た。LCMS: 方法D、7.095 min、MS: ES+ 381.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.73 (br s, 1 H), 8.24 (s, 1 H), 7.97 (d, J=7.6 Hz, 1 H), 7.71 (d, J=7.6 Hz, 3 H), 7.49 - 7.57 (m, 3 H), 7.39 - 7.43 (m, 1 H), 7.31 - 7.35 (m, 4 H), 7.23 - 7.30 (m, 1 H), 3.65 (s, 2 H), 3.47 - 3.54 (m, 2 H), 2.97 - 3.01 (m, 1 H), 2.65 - 2.76 (m, 2 H), 2.13 - 2.31 (m, 2 H).
工程c.THF(4 mL)中の3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-5-(1-ベンジルピロリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール(0.77 g, 0.184ミリモル)の攪拌溶液に、rtにおいてK2CO3(0.025 g, 0.184ミリモル)を加えた。rtにおいてその反応混合物に臭化シアン(0.039 g, 0.368ミリモル)を加えた。反応混合物をrtで2 h攪拌した。その反応混合物を水(20 mL)に注ぎ、EtOAc(2×15 mL)により抽出した。合わせた有機相を分離し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣を調製用TLC(30%MeOH/DCM, 300 mL)により精製して、3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル(0.018 g, 0.057ミリモル)を得た。LCMS: 方法B、4.039 min, MS: ES+ 316.25; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.03 (s, 1 H), 8.27 (br s, 1 H) , 7.98 (br s, 1 H), 7.72 - 7.82 (m, 3 H), 7.52 - 7.63 (m, 3 H), 7.35 - 7.43 (m, 1 H), 3.73 - 3.82 (m, 1 H), 3.60 - 3.71 (m, 2 H), 3.48 - 3.60 (m, 2 H) 2.18 - 2.34 (m, 2 H).
実施例199 3-(3-(2-フェニルピリジン-4-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.DCM(50 mL)中の5-ブロモニコチン酸(5.00 g, 24.7ミリモル)の溶液に、0℃においてEDCI(4.727 g, 24.7ミリモル)とHOBt(3.787 g, 24.7ミリモル)を添加した。反応混合物を0℃で1 h攪拌した。その反応混合物に0℃にてDIPEA(15.2 mL, 89.1ミリモル)とtert-ブチルヒドラジンカルボキシレート(2.940 g, 22.3ミリモル)を滴下添加した。反応混合物をrt にて16 h攪拌した。その反応混合物を水(200 mL)に注ぎ、EtOAc(2×50 mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO3溶液(2×40 mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(2%MeOH/DCM)により精製して、tert-ブチル 2-(5-ブロモニコチノイル)ヒドラジン-1-カルボキシレート(4.00 g, 12.7ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.783 min; MS: ES+ 316.22, 318.22。
工程b.DCM(20 mL)中のtert-ブチル 2-(5-ブロモニコチノイル)ヒドラジン-1-カルボキシレート(4.00 g, 12.7ミリモル)の溶液に、rtにてTFA(2 mL)を添加した。反応混合物をrtにて16 h攪拌した。生じた反応混合物を減圧濃縮した。得られた粗生成物をDCM(3×50 mL)と共沸蒸留し、得られた粗製物質を高真空中で乾燥して5-ブロモニコチノヒドラジドTFA塩(3.9 g)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.188 min, MS: ES+ 215.9, 218.1。
工程c.EtOH(10 mL)中の5-ブロモニコチノヒドラジドTFA塩(1.210 g, 3.676ミリモル)と1-ベンジルピロリジン-3-カルボキシイミダミド(実施例111の工程aに従って調製;0.886 g, 3.676ミリモル)の混合物に、rtにてナトリウムメトキシド(1.190 g, 22.20ミリモル)を加えた。反応混合物を90℃で16 h攪拌した。生じた反応混合物をrtに冷まし、高真空下で濃縮した。得られた残渣をDCM(3×20 mL)と共に共沸蒸留した。得られた残渣をEtOAc(50 mL)で希釈した。有機相を水(2×40 mL)で洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(6%MeOH/DCM)により精製して、3-(5-(1-ベンジルピロリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-5-ブロモピリジン(0.320 g, 0.832ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.748 min、MS: ES+ 384.13, 386.13。
工程d.DMF:水(9:1; 10 mL)中の3-(5-(1-ベンジルピロリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-5-ブロモピリジン(0.500 g, 1.302ミリモル)の溶液に、rtにてフェニルボロン酸とCs2CO3(1.270 g, 3.906ミリモル)を添加した。反応混合物をrtで20 min脱気した後、PdCl2(dppf)(0.095 g, 0.130ミリモル)を加えた。その反応混合物を130℃で2 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、水(100 mL)に注ぎ、EtOAc(2×40 mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100 mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(7%MeOH/DCM)により精製して、3-(5-(1-ベンジルピロリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-5-フェニルピリジン(0.120 g, 0.314ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.824 min, MS: ES+ 382.38 [M+1]。
工程e.DMF:THF(1:1, 4 mL)中の3-(5-(1-ベンジルピロリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-5-フェニルピリジン(0.120 g, 0.314ミリモル)の攪拌溶液に、0℃においてK2CO3(0.130 g, 0.943ミリモル)を加えた。反応混合物を0℃で30 min攪拌した。その反応混合物に0℃にて臭化シアン(0.066 g, 0.629ミリモル)を加えた。反応混合物をrtで5 h攪拌した。その反応混合物を水(50 mL)に注ぎ、EtOAc(2×30 mL)で抽出した。合わせた有機相を冷水(3×20 mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。粗生成物を調製用HPLC:Kinetic Evo C18 250×21.2 mm, 5μmカラム, 移動相:(A) 水および(B) 100%MeCN、流速15.0 mL/minにより精製して、標記化合物(0.016 g, 0.050ミリモル)を得た。LCMS: 方法A、2.662 min, MS: ES+ 316.99 [M+1]; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.22 (s, 1 H), 9.14 (d, J=1.6 Hz, 1 H), 8.95 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 8.52 (s, 1 H), 7.80 (d, J=7.2 Hz, 2 H), 7.55 (t, J=7.6 Hz, 2 H), 7.45 - 7.49 (m, 1 H), 3.79 - 3.82 (m, 1 H), 3.63 - 3.73 (m, 2 H), 3.48 - 3.57 (m, 2 H), 2.29 - 2.35 (m, 1 H), 2.19 - 2.25 (m, 1 H).
実施例112 3-(3-([1,1’-ビフェニル]-4-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程bにおいて4-ビフェニルカルボン酸ヒドラジド(CAS番号18622-23-6)を使って、実施例111に記載したのと同様な手順により標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、4.103 min, MS: ES+ 316.45; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.96 (s, 1 H), 8.08 (t, J=7.6 Hz, 2 H), 7.72 - 7.87 (m, 3 H), 7.48 - 7.53 (m, 2 H), 7.36 - 7.43 (m, 2 H), 3.73 - 3.82 (m, 1 H), 3.50 - 3.70 (m, 4 H), 2.18 - 2.39 (m, 2 H).
実施例113 trans 3-メチル-4-(3-フェニル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.トルエン(50 mL)中の塩化アンモニウム(1.6 g, 29.9ミリモル)の懸濁液に、rtにおいてトリメチルアルミニウム(トルエン中2M;15 mL, 30ミリモル)を滴下添加した。生じた反応混合物を、ガス発生がやむまでrtにて攪拌した。その反応混合物にtrans 1-ベンジル-4-メチルピロリジン-3-カルボン酸エチル(実施例19、工程a;1.5 g, 6.07ミリモル)を添加した。反応混合物を80℃で24 h加熱した。生じた反応混合物を同一法により同一スケールで調製した別のもう1つのバッチと混合した。生じた混合物を水(800 mL)に注ぎ、EtOAc(3×250 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、trans 1-ベンジル-4-メチルピロリジン-3-カルボキシイミダミド(4.1 g, 18.9ミリモル)を得た。この生成物をさらに精製せずに次の工程に使用した。LCMS: 方法D、5.476 min, MS: ES+ 206.18; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.795 (s, 1 H), 7.63-7.66 (m, 2 H), 7.35-7.39 (m, 2 H), 7.12-7.16 (t, 1 H), 4.03-4.08 (m, 1 H), 3.94-3.98 (m, 1 H), 3.32-3.39 (m, 1 H), 2.76-2.83 (m, 1 H), 2.66-2.77 (m, 1 H).
工程b.DMSO(15 mL)中のtrans 1-ベンジル-4-メチルピロリジン-3-カルボキシイミダミド(0.5g, 2.3ミリモル)の溶液に、ベンゾニトリル(0.166 g,1.61ミリモル)、Cs2CO3(1.49 g, 4.6ミリモル)および臭化銅(0.009 g, 0.069ミリモル)をrtにて添加した。反応混合物を120℃で2 h攪拌した。生じた反応混合物を同一法により同一スケールで調製した別のもう1つのバッチと混合した。生じた混合物を水(700 mL)に注ぎ、EtOAc(3×300 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(75%EtOAc/ヘキサン)を使って精製し、trans 5-(1-ベンジル-4-メチルピロリジン-3-イル)-3-フェニル-1H-1,2,4-トリアゾール(0.21 g, 0.66ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.640 min, MS ES+ 319.28。
工程c.EtOH(10 mL)中のtrans 5-(1-ベンジル-4-メチルピロリジン-3-イル)-3-フェニル-1H-1,2,4-トリアゾール(0.08 g, 0.251ミリモル)の溶液に、0℃にてポリメチルヒドロキシルシロキサン(0.08 g, w/w)を添加した。反応混合物を0℃で10 min攪拌した後、BOC無水物(0.109 g, 0.502ミリモル)を添加した。反応混合物をrtに温めた。rtにおいて反応混合物に水素ガスを1 hパージした。その反応混合物をセライトハイフローを通して注意深くろ過し、EtOH(5 mL)で洗浄した。得られたろ液を水(50 mL)に注ぎ、EtOAc(3×20 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(5%MeOH/DCM)を使って精製し、tert-ブチル=3-メチル-4-(3-フェニル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.08 g, 0.243ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.895 min, MS: ES+ 329.33。
工程d,e.実施例14の工程d,eに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、2.761 min, MS: ES+ 253.97。
実施例114 trans-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボニトリル
工程aにおいてtrans 1-ベンジル-4-メチルピロリジン-3-カルボン酸エチル(実施例19、工程a)を使って、実施例111と同様な手順に従って標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、4.301 min、MS: ES+ 330.28; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.06 - 14.37 (s, 1 H), 8.26 (s, 1 H), 7.98 (d, J= 6.8 Hz, 1 H), 7.70 - 7.76 (m, 4 H), 7.50 - 7.60 (m, 2 H), 7.36 - 7.44 (m, 1 H), 3.84 - 3.87 (m, 1 H), 3.66 - 3.72 (m, 2 H), 3.15 - 3.17 (m, 2 H), 2.40 - 2.45 (m, 1 H), 1.05 (d, J= 6.4 Hz, 3 H).
得られたラセミ体を調製用キラルSFC:CHIRALART SA 250×4.6 mm, 5μm,移動相:(A) 液体二酸化炭素; (B) 0.1%DEA/MeOHによるエナンチオマー分離にかけ、次のエナンチオマーを得た(絶対立体化学は決定しなかった):
実施例115 trans-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー1
LCMS: 方法B, 4.314 min, MS: ES+ 330.23;キラルSFC:CHIRALPAK IC 250×4.6 mm,5μm, 移動相:(A) 液体二酸化炭素;(B) IPA, カラム流速は4.0 mL/minでありABPRは150 barであり、10 min間にわたる40%Bの定組成グラジェント、RT 2.99 min; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.00 - 14.37 (m, 1 H), 8.26 (s, 1 H), 7.98 (d, J= 8 Hz, 1 H), 7.72 - 7.74 (m, 3 H), 7.60 - 7.61 (m, 1 H), 7.50 - 7.54 (m, 2 H), 7.42 - 7.44 (m, 1 H), 3.85 - 3.89 (m, 1 H), 3.66 - 3.74 (m, 2 H), 3.22 - 3.23 (m, 1 H), 3.13 - 3.17 (m, 1 H), 2.40 - 2.45 (m, 1 H), 1.05 (d, J= 6.4 Hz, 3 H).
実施例116 trans-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)-4-メチルピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー2
LCMS: 方法B、4.314 min、MS: ES+ 330.23;キラルSFC:CHIRALPAK IC 250×4.6 mm,5μm, 移動相:(A) 液体二酸化炭素;(B) IPA, カラム流速は4.0 mL/minでありABPRは150 barであり、10 min間にわたる40%Bの定組成グラジェント、RT 6.36 min; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.00 - 14.37 (m, 1 H), 8.26 (s, 1 H), 7.98 (d, J= 8 Hz, 1 H), 7.72 - 7.74 (m, 3 H), 7.59 - 7.62 (m, 1 H), 7.50 - 7.54 (m, 2 H), 7.40 - 7.44 (m, 1 H), 3.85 - 3.89 (m, 1 H), 3.66 - 3.74 (m, 2 H), 3.22 - 3.23 (m, 1 H), 3.13 - 3.17 (m, 1 H), 2.40 - 2.45 (m, 1 H), 1.05 (d, J= 6.4 Hz, 3 H).
実施例117 3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.DCM(80 mL)中のN-BOC-ピロリジン-3-カルボン酸(CAS番号 59378-75-5; 3.0 g, 13.9ミリモル)の攪拌溶液に、0℃にてCDI(2.26 g, 13.9ミリモル)を加えた。反応混合物を0℃で1 h攪拌した後、N,O-ジメチルヒドロキシルアミンHCl(2.03 g, 20.9ミリモル)を添加した。その反応混合物をrtにて16 h攪拌した。その反応混合物を水(250 mL)に注ぎ、固体NaHCO3で塩基性にし、EtOAc(2×150 mL)で抽出した。合わせた有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、tert-ブチル=3-(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(3.1 g, 12.0ミリモル)を得た。この生成物をさらに精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、2.018 min, MS: ES+ 258.9; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 3.69 (s, 3 H), 3.44 - 3.47 (m, 3 H), 3.23 - 3.27 (m, 2 H), 3.11 (s, 3 H), 2.00-2.06 (m, 1 H), 1.85 - 1.96 (m, 1 H), 1.40 (s, 9 H).
工程b.THF(50 mL)中のtert-ブチル=3-(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(3.0 g, 11.63ミリモル)の攪拌溶液に、0℃にてMeMgBr溶液(ジエチルエーテル中3 M; 19.3 mL, 57.9ミリモル)を滴下添加した。反応混合物を0℃にて1 h攪拌した。生じた反応混合物を飽和NaHCO3溶液(500 mL)中に注いだ。得られた固体をろ過し、ろ液をEtOAc(2×300 mL)で抽出した。合わせた有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、tert-ブチル=3-アセチルピロリジン-1-カルボキシレート(1.8 g, 8.45ミリモル)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の段階に使用した。LCMS: 方法C、1.929 min, MS: ES+ 158.08 (M-56); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 3.17 - 3.38 (m, 5 H), 2.19 (s, 3 H), 2.03 - 2.11 (m, 1 H), 1.85 - 1.94 (m, 1 H) 1.4 (s, 9 H).
工程c.MeOH(7 mL)中のtert-ブチル=3-アセチルピロリジン-1-カルボキシレート(0.3 g, 1.408ミリモル)の攪拌溶液に、rtにてナトリウムメトキシド(0.152 g, 2.82ミリモル)を添加した。反応混合物を30 min攪拌した後、3-フェニルベンズアルデヒド(CAS番号 1204-60-0; 0.256 g, 1.41ミリモル)を添加し、反応混合物をrtにて16 h攪拌した。生じた反応混合物をDCM(100 mL)で希釈し、水(100 mL)に注いだ。有機相を分離し、水性相をDCM(100 mL)で抽出した。合わせた有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=(E)-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)アクリロイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.22 g, 0.583ミリモル)を得た。MS: ES+ 322.0 (M-56); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.07 (s, 1 H), 7.74 - 7.78 (m, 5 H), 7.48 - 7.56 (m, 3 H), 7.41 (t, J=7.2 Hz, 1 H), 7.18 (d, J=16 Hz, 1 H), 3.46 - 3.66 (m, 2 H), 3.4 - 3.44 (m, 1 H), 3.29 - 3.34 (m, 2 H), 2.16 - 2.21 (m, 1 H) 1.96 - 1.98 (m, 1 H), 1.4 (s, 9 H).
工程d.MeOH:水(5:1; 6 mL)中のtert-ブチル=N-ヒドロキシ-4-トルエンスルホンアミド(CAS番号 1593-60-8; 0.595 g, 3.18ミリモル)の攪拌溶液に、K2CO3(0.527 g, 3.82ミリモル)、次いでtert-ブチル=(E)-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)アクリロイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.12 g, 0.32ミリモル)を添加した。反応混合物を60℃で16 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、DCM(70 mL)で希釈し、水(100 mL)に注いだ。有機相を分離し、水性相をDCM(70 mL)で抽出した。合わせた有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=(E)-3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)アクリロイル)ピロリジン-1-カルボキシレートとtert-ブチル=3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレートの混合物(0.108 g, 定量的)を得た。LCMS: 方法B、5.577 min、5.697 min、MS: ES+ 335.27 (M-56)。この物質を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。
工程e,f.実施例14の工程d,eに記載のものと同様な手順を使って、前記中間体から標記化合物を合成した。粗生成物を調製用HPLC〔Phenomenex Kinetex EVO C18 250×21.2 mm, 5μm, 移動相:(A) 水および(B) MeCN、流速15.0 mL/min〕により精製し、3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリルを得た。LCMS: 方法B、4.649 min、MS: ES+ 316.44; キラルSFC: Chiralpak IC 250×4.6 mm, 5μm, 移動相: (A) 液体二酸化炭素; (B) IPA:MeCN (50:50)、カラム流速は3.0 mL/minでABPRは130 barであり、15 min間にわたる25%Bの定組成グラジェント、RT 8.77 及び 10.27分;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.11 (t, J=1.6 Hz, 1 H), 7.87 (d, J=8.0 Hz, 1 H), 7.81 (d, J=8.4 Hz, 1 H), 7.76 (d, J=7.2 Hz, 2 H), 7.62 (t, J=8.0 Hz, 1 H), 7.52 (t, J=8.0 Hz, 2 H), 7.42 (t, J=7.2 Hz, 1 H), 7.21 (s, 1 H), 3.76 - 3.85 (m, 2 H), 3.54 - 3.60 (m, 3 H), 2.33 - 2.41 (m, 1 H), 2.11 - 2.18 (m, 1 H).
得られたラセミ体を調製用キラルSFC〔Chiralpak IC, 250×21.0 min, 5μm, 移動相: (A液体二酸化炭素; (B) IPA:MeCN (50:50), カラム流速は70.0 mL/minでABPRは100 barであった〕によるエナンチオマー分離にかけ、その結果次のエナンチオマーを得た(絶対立体化学は決定しなかった):
実施例118 3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー1
LCMS: 方法B、4.890 min, MS: ES+ 316.40; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.11 (s, 1 H), 7.87 (d, J= 8.0 Hz, 1 H), 7.80 (d, J= 8.0 Hz, 1H), 7.76 (d, J= 7.2 Hz, 2 H), 7.62 (t, J= 7.6 Hz, 1 H), 7.51 (t, J= 7.2 Hz, 2 H), 7.40 - 7.44 (m, 1 H), 7.20 (s, 1 H), 3.76 - 3.85 (m, 2 H), 3.51 - 3.59 (m, 3 H), 2.33 - 2.41 (m, 1 H), 2.11 - 2.16 (m, 1 H).
実施例119 3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)イソオキサゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル:エナンチオマー2
LCMS: 方法B、4.889 min, MS: ES+ 315.80; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.11 (s, 1 H), 7.87 (d, J= 8.0 Hz, 1 H), 7.80 (d, J= 8.0 Hz, 1H), 7.76 (d, J= 7.2 Hz, 2 H), 7.62 (t, J= 7.6 Hz, 1 H), 7.51 (t, J= 7.2 Hz, 2 H), 7.40 - 7.44 (m, 1 H), 7.20 (s, 1 H), 3.76 - 3.85 (m, 2 H) 3.51 - 3.59 (m, 3 H), 2.33 - 2.41 (m, 1 H), 2.11 - 2.16 (m, 1 H).
実施例120 3-(6-オキソ-5-フェニル-1,6-ジヒドロピリミジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.THF(15 mL)中のフェニル酢酸エチル(1.5 g, 9.15ミリモル)とギ酸エチル(4.74 g, 64.0ミリモル)の溶液に、0℃においてNaH(鉱油中60%分散体;0.73 g, 18.3ミリモル)をゆっくり添加した。反応混合物をrtにて3 h攪拌した。生じた反応混合物を冷水(50 mL)に注ぎ、1 M HClを使ってpH 5に調整した。生じた反応混合物をDCM(2×25 mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20 mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して3-オキソ-2-フェニルプロパン酸エチル(1.8 g, 定量的)を得た。LCMS: 方法C、2.062 min; MS: ES+ 193.19; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 12.14 (d, J=12.4 Hz, 1H), 7.29 - 7.38 (m, 6H), 4.31 (q, J=7.2 Hz, 2H), 1.32 (t, J=3.6 Hz, 3H).
工程b.THF:水(1:1)(10 mL)中の3-オキソ-2-フェニルプロパン酸エチル(0.8 g, 4.17ミリモル)の溶液に、rtにて1-ベンジルピロリジン-3-カルボキシイミダミド塩酸塩(実施例111、工程a;1 g, 4.17ミリモル)とNa2CO3(4.34 g, 41.7ミリモル)を加えた。その反応混合物を70℃で8 h加熱した。その反応混合物をrtに冷却し、同一法により同じスケールで調製した別のもう1つのバッチと混合した。得られた反応混合物を減圧濃縮し、水(20 mL)に注いだ。その混合物をEtOAc(2×25 mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10 mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(2%MeOH/DCM)により精製して、2-(1-ベンジルピロリジン-3-イル)-5-フェニルピリミジン-4(3H)-オン(0.35 g, 1.056ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.774 min; MS: ES+ 332.38。
工程c.MeOH(10 mL)中の2-(1-ベンジルピロリジン-3-イル)-5-フェニルピリミジン-4(3H)-オン(0.3 g, 0.91ミリモル)の溶液に、0℃において20%Pd(OH)2(含水率50%;1.0 g)とポリ(メチルヒドロシロキサン)(1.5 g)を加え、5 min攪拌した。その反応混合物に0℃にてBOC無水物(0.217 g, 0.996ミリモル)を添加した。生じた反応混合物をrtにて3 h攪拌した。その混合物をセライトハイフローを通してろ過し、MeOH(50 mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧濃縮した。生じた残渣をDCM(20 mL)に溶かし、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(3.5%MeOH/DCM)により精製して、tert-ブチル=3-(6-オキソ-5-フェニル-1,6-ジヒドロピリミジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.18 g, 0.527ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.199 min; MS: ES+ 342.38。
工程d.DCM(5 mL)中のtert-ブチル=3-(6-オキソ-5-フェニル-1,6-ジヒドロピリミジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.1 g, 0.293ミリモル)の溶液に、0℃にてTFA(1.0 mL)を加えた。反応混合物をrtにて1h攪拌した。生じた反応混合物を減圧濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテル:ヘキサン(1:1)(5 mL)で粉砕し、最後に高真空下で乾燥し、5-フェニル-2-(ピロリジン-3-イル)ピリミジン-4(3H)-オンTFA塩(0.08 g, 0.225ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.536 min, MS: ES+ 242.28。
工程e.THF(5 mL)中の5-フェニル-2-(ピロリジン-3-イル)ピリミジン-4(3H)-オンTFA塩(0.08 g, 0.225ミリモル)の溶液に、0℃にてK2CO3(0.16 g, 1.126ミリモル)を加えた。その反応混合物に0℃にて臭化シアン(0.024 g, 0.225ミリモル)を加えた。反応混合物をrtにて30 min攪拌した。その反応混合物を減圧濃縮した。その残渣に水(10 mL)を加え、DCM(2×15 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をジエチルエーテルとヘキサン(1:1)(2×2 mL)で粉砕し、最後に高真空中で乾燥し、標記化合物(0.046 g, 0.172ミリモル)を得た。LCMS: 方法A、2.147 min, MS: ES+ 267.09; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.79 (br s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.68 - 7.72 (m, 2H), 7.41 (t, J=6.8 Hz, 2H), 7.32 - 7.37 (m, 1H), 3.64 - 3.73 (m, 2H), 3.43 - 3.55 (m 3H), 2.25 - 2.33 (m, 1H), 2.13 - 2.20 (m, 1H).
実施例121 (R)-3-(7-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)-1,6-ジオキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.1,4-ジオキサン(100 mL)中の2,6-ジブロモピリジン-3-アミン(CAS番号 39856-57-0; 5.00 g, 19.84ミリモル)の溶液に、rtにてナトリウムメトキシド(1.60 g, 29.76ミリモル)を滴下添加した。反応混合物を110℃で24 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、飽和塩化アンモニウム(200 mL)中に注いだ。得られた混合物をEtOAc(3×100 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた残渣をカラムクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)により精製して、6-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-アミン(3.00 g, 14.77ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.072 min, MS: ES+ 203.18。
工程b.ギ酸(7.50 mL, 2.5容)と無水酢酸(5.55 mL, 3.76ミリモル)の混合物をrtにて30 min攪拌した。THF(15.0 mL)中の6-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-アミン(3.00 g, 14.8ミリモル)の溶液をrtにて反応混合物に滴下添加した。その反応混合物を60℃で16 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、氷水(200 mL)に注ぎ、30 min攪拌した。得られた固体をろ過して採取し、水洗し(20 mL)、真空乾燥してN-(6-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-イル)ホルムアミド(2.6 g, 11.25ミリモル)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS:方法C、2.019 min; MS ES+ 233.08; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.99 (s, 1 H), 8.40(d, J=8 Hz, 1 H), 8.34 (d, J=1.2 Hz, 1 H), 7.21 (d, J=8 Hz, 1 H), 3.94 (s, 3 H).
工程c.DMF(25 mL)中のN-(6-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-イル)ホルムアミド(2.6 g, 11.2ミリモル)の溶液に、rtにてKI(0.186 g, 1.12ミリモル)とK2CO3(5.43 g, 39.4ミリモル)を添加した。その反応混合物にrtにてクロロアセトン(2.60 g, 28.1ミリモル)を滴下添加した。反応混合物をrtで16 h攪拌した。生じた反応混合物を氷水(200 mL)に注ぎ、30 min攪拌した。得られた固体をろ過して採取し、水洗し(20 mL)、真空乾燥してN-(6-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-イル)-N-(2-オキソプロピル)ホルムアミド(2.5 g, 8.74ミリモル)。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS:方法C、2.032 min、MS: ES+ 288; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.28 (s, 1 H), 7.60 (d, J=8 Hz, 1 H), 7.31 (d, J=8 Hz, 1 H), 4.48 (s, 2 H), 3.90 (s, 3 H), 2.09 (s, 3H).
工程d.酢酸(31.5 mL)中のN-(6-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-イル)-N-(2-オキソプロピル)ホルムアミド(2.5 g, 8.74ミリモル)の溶液に、rtにおいて酢酸アンモニウム(3.55 g, 46.1ミリモル)を加えた。反応混合物を130℃で4 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、氷水(150 mL)に注いだ。生じた反応混合物を25%アンモニア溶液でpH 8まで塩基性にした。水層をEtOAC(2×100 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)により精製して、6-ブロモ-2-メトキシ-3-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)ピリジン(2.3 g, 5.24ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.689 min, MS: ES+ 268.270; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.88 (s, 1 H), 7.82-7.80 (d, J=8 Hz, 1 H), 7.39-7.37 (d, J=8 Hz, 1 H), 7.22 (s, 1H), 3.93 (s, 3 H), 2.14(s, 3H).
工程e.MeOH(15 mL)中の6-ブロモ-2-メトキシ-3-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)ピリジン(2.3 g, 5.24ミリモル)の溶液をオートクレーブ中で調製した。その反応混合物にrtにてTEA(1.45 mL, 10.48ミリモル)を添加した。反応混合物を10 min脱気した後、PdCl2(dppf).DCM錯体(0.213 g, 0.26ミリモル)を添加した。その混合物を60 psiの一酸化炭素の下で60℃に4 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、減圧濃縮した。得られた残渣を水(150 mL)で希釈した。水層をDCM(3×100 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン)により精製して、6-メトキシ-5-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)ピコリン酸メチル(0.90 g, 3.64ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.545 min, MS: ES+ 248; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.04-8.02 (d, J=8 Hz, 2 H), 7.81-7.79 (d, J=8 Hz, 1 H), 7.35 (s, 1 H), 4.01 (s, 3 H), 3.89 (s, 3 H), 2.17 (s, 3 H).
工程f.濃HCl (3.0 mL)中の6-メトキシ-5-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)ピコリン酸メチル(0.90 g, 3.64ミリモル)の混合物を16 h還流させた。生じた反応混合物をrtに冷まし、減圧濃縮した。得られた生成物をDCM(2×10 mL)と一緒に共沸蒸留し、真空乾燥した。得られた残渣を1,4-ジオキサン(20 mL)で粉砕し、ろ過し、真空乾燥して5-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)-6-オキソ-5,6-ジヒドロピリジン-2-カルボン酸HCl塩(0.70 g, 2.75ミリモル)を得た。LCMS:方法C、0.708 min, MS: ES+ 220; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.64 (br s, 1 H), 12.64 (br s, 1 H), 9.53 (s, 1 H), 8.04 (d, J= 8 Hz, 1 H), 7.86 (s, 1 H), 7.10 (d, J=8 Hz, 1 H), 2.34 (s, 3 H).
工程g.DMF中の5-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)-6-オキソ-5,6-ジヒドロピリジン-2-カルボン酸HCl塩(0.70 g, 2.75ミリモル)の溶液に、rtにてCs2CO3(1.36 g, 4.19ミリモル)と1,2-ジブロモエタン(0.579 g, 3.09ミリモル)を加えた。反応混合物を90℃で6 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、セライトハイフローを通してろ過した。セライトベッドをDCM(20 mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧濃縮した。生じた残渣をDCM(100 mL)で希釈し、ブライン溶液(50 mL)で洗浄した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をMeCN(10 mL)で粉砕し、ろ過し、真空乾燥して7-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)-3,4-ジヒドロピリド[2,1-c][1,4]オキサジン-1,6-ジオン(0.30 g, 1.224ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、0.522 min, MS: ES+ 246; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.34 (s, 1 H), 7.85-7.83 (d, J= 8 Hz 1 H), 7.48 (s, 1 H), 7.25-7.23(d, J= 8 Hz, 1H), 4.69 (t, J=4 Hz 2 H), 4.29 (t, J=8 Hz, 2 H), 2.16 (s, 3 H).
工程h.THF(10 mL)中のtert-ブチル=(R)-3-アミノピロリジン-1-カルボキシレート(CAS番号 147081-49-0; 0.273 g, 1.469ミリモル)の溶液に、rtにおいてビス(トリメチルアルミニウム)-1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン付加物(CAS番号 137203-34-0; 0.507 g, 1.98ミリモル)を加えた。反応混合物を55℃で30 min加熱した後、55℃にて7-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)-3,4-ジヒドロピリド[2,1-c][1,4]オキサジン-1,6-ジオン(0.30 g, 1.224ミリモル)を注意深く添加した。反応混合物をさらに3 h還流させた。生じた反応混合物をrtに冷まし、0.5 M NaOH溶液(100 mL)で希釈した。得られた混合物をEtOAc(3×50 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(2%MeOH/DCM)により精製して、tert-ブチル=(R)-3-(1-(2-ヒドロキシエチル)-5-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.38 g, 0.881ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.665 min, MS: ES+ 432。
工程i.THF(10 mL)中のtert-ブチル=(R)-3-(1-(2-ヒドロキシエチル)-5-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.25 g, 0.580ミリモル)の溶液に、0℃にてTEA(0.24 mL, 1.74ミリモル)とメタンスルホニルクロリド(0.099 g, 0.87ミリモル)を添加した。反応混合物をrtにて16 h攪拌した。その反応混合物を冷水(100 mL)で希釈し、EtOAc(3×50 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテル(10 mL)で粉砕し、ろ過し、真空乾燥してtert-ブチル=(R)-3-(1-(2-クロロエチル)-5-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.15 g, 0.334ミリモル)を得た。LCMS:方法C、1.813 min、MS: ES+ 450。この生成物を精製せずに次の工程に使用した。
工程j.THF(3 mL)中のtert-ブチル=(R)-3-(1-(2-クロロエチル)-5-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.15 g, 0.33ミリモル)の溶液に、0℃においてリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1 M、0.83 mL, 0.83ミリモル)を加えた。反応混合物をrtにて5 h攪拌した。その反応混合物を飽和NH4Cl溶液(100 mL)中に注ぎ、EtOAc(3×50 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテル(10 mL)で粉砕し、ろ過し、真空乾燥して、tert-ブチル=(R)-3-(7-(4-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)-1,6-ジオキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.11 g, 0.266ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.727 min、MS: ES+ 414。この生成物を精製せずに次の工程に使用した。
工程k,l.実施例14の工程d,eに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、2.662 min、MS: ES+ 339.20; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.27 (s, 1 H), 7.80 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.42 (s, 1 H), 7.09 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 5.10 - 5.12 (m, 1 H), 4.25 - 4.30 (m, 1 H), 4.17 - 4.22 (m, 1 H), 3.69 - 3.71 (m, 2 H), 3.55 - 3.61 (m, 2 H), 3.50 - 3.70 (m, 2 H), 2.15 (s, 3 H), 2.02 - 2.12 (m, 1 H).
実施例122 (S)-2-(1-シアノピロリジン-2-イル)-N-メチル-6-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-4-カルボキサミド
工程a.酢酸(30 mL)中のアルトラニル酸メチル(CAS番号 134-20-3; 2.5 g, 16.54ミリモル)の懸濁液に、rtにおいて10 min間にわたり、臭素(7.92 g, 49.6ミリモル)をゆっくり添加した。反応混合物をrtにて2 h攪拌した。その反応混合物を同一法により同一スケールで調製した別のもう1つのバッチと一緒にした。一緒にした反応混合物をDCM(300 mL)で希釈し、亜硫酸水素ナトリウム溶液(3×100 mL)と水(2×100 mL)で洗浄した。生じた有機相をブライン(100 mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィー(2.5%EtOAc/ヘキサン)により精製して、2-アミノ-3,5-ジブロモ安息香酸メチル(7.0 g, 22.8ミリモル)を得た。LCMS:方法C、2.792 min, MS:ES+ 310.3、312.3; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δppm 7.99 (d, J=2.4 Hz, 1H), 7.70 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.38 (br s, 2H), 3.91 (s, 3H).
工程b.DCM(30 mL)中の2-アミノ-3,5-ジブロモ安息香酸メチル(2.5 g, 8.16ミリモル)と(2S)-1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]ピロリジン-2-カルボン酸(CAS番号 15761-39-4; 3.51 g, 16.32ミリモル)の溶液に、0℃にてピリジン(19.34 g, 245ミリモル)を添加した。反応混合物を0℃で10 min攪拌した後、POCl3(12.51 g, 81.6ミリモル)を滴下添加した。生じた反応混合物をrtにて2 h攪拌した。その反応混合物を、同一法により同じスケールで調製した別のもう1つのバッチと混合した。得られた反応混合物を冷クエン酸溶液(200 mL)によりクエンチングし、EtOAc(3×150 mL)で抽出した。合わせた有機相をクエン酸溶液(200 mL)、ブライン溶液(100 mL)で順次洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、生じた残渣をカラムクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=(S)-2-((2,4-ジブロモ-6-(メトキシカルボニル)フェニル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(3.0 g, 5.95ミリモル)を得た。LCMS:方法C、2.391 min、MS: ES+ 505.4、507.4。
工程c.THF(15 mL)中のtert-ブチル=(S)-2-((2,4-ジブロモ-6-(メトキシカルボニル)フェニル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(1.5 g, 2.98ミリモル)の溶液に、rtにて1,5,7- トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(CAS番号 5807-14-7; 0.83 g, 5.96ミリモル)を加えた。反応混合物をrtで5 min攪拌した後、メチルアミン(THF中2 M; 3.0 mL, 6.0ミリモル)を添加した。反応混合物をrtにて2 h攪拌した。その反応混合物を水(80 mL)に注ぎ、EtOAc(3×80 mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン溶液(50 mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生成残渣をフラッシュクロマトグラフィー(2%MeOH/DCM)により精製し、tert-ブチル=(S)-2-((2,4-ジブロモ-6-(メチルカルバモイル)フェニル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.8 g, 1.59ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.081 min, MS: ES+ 504.5, 506.5。
工程d.DME(1 mL)中のtert-ブチル=(S)-2-((2,4-ジブロモ-6-(メチルカルバモイル)フェニル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.1 g, 0.198ミリモル)の溶液に、rtにおいてCs2CO3(0.096 g, 0.297ミリモル)、1,10-フェナントロリン(0.0089 g, 0.049ミリモル)およびCuI(0.0018 g, 0.009ミリモル)を添加した。反応混合物をマイクロ波中110℃で2 h加熱した。生じた反応混合物を、同一法により同じスケールで調製した別の7つのバッチと混合した。得られた反応混合物を即座に水(20 mL)に注ぎ、EtOAc(3×30 mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×30 mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生成した残渣をフラッシュクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=(S)-2-(6-ブロモ-4-(メチルカルバモイル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.42 g, 0.992ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.363 min、MS: ES+ 424.4、426.4。
工程e.1,4-ジオキサン:水(8:2)(6 mL)中のtert-ブチル=(S)-2-(6-ブロモ-4-(メチルカルバモイル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.42 g, 0.99ミリモル)の溶液に、rtにてフェニルボロン酸(0.15 g, 1.19ミリモル)とNa2CO3(0.21 g, 1.985ミリモル)を加えた。反応混合物を30 min脱気した後、rtにてPdCl2(dppf)(0.036 g, 0.049ミリモル)を加えた。その反応混合物を90℃で1 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、水(70 mL)に注ぎ、EtOAc(3×50 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生成した残渣をフラッシュクロマトグラフィー(38%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=(S)-2-(4-(メチルカルバモイル)-6-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.21 g, 0.498ミリモル)を得た。LCMS:方法C、2.549 min、MS: ES+ 422.65。
工程f.DCM(5 mL)中のtert-ブチル=(S)-2-(4-(メチルカルバモイル)-6-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.21 g, 0.498ミリモル)の溶液に、0℃においてTFA(1 mL)を添加した。反応混合物を40℃で2 h攪拌した。その反応混合物を減圧濃縮した。生成した残渣をジエチルエーテルで粉砕し、真空乾燥して、(S)-N-メチル-6-フェニル-2-(ピロリジン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-4-カルボキサミドTFA塩(0.2 g, 0.459ミリモル)を得た。LCMS:方法C、1.660 min, MS: ES+ 322.44。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。
工程g.THF(5 mL)中の(S)-N-メチル-6-フェニル-2-(ピロリジン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-4-カルボキサミドTFA塩(0.2 g, 0.46ミリモル)の溶液に、0℃においてK2CO3(0.32 g, 2.30ミリモル)を加えた。生じた反応混合物を5 min攪拌した。その反応混合物に0℃にて臭化シアン(0.06 g, 0.551ミリモル)を加えた。反応混合物を40℃で30 min攪拌した。その反応混合物を水(30 mL)に注ぎ、EtOAc(3×20 mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20 mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生成した残渣をフラッシュクロマトグラフィー(60%EtOAc/ヘキサン)により精製して標記化合物(0.050 g, 0.144ミリモル)を得た。LCMS:方法A、4.362 min、MS: ES+ 346.98; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.62 - 6.69 (m, 1H), 8.32 (d, J=1.6 Hz, 1H), 8.19 (d, J=1.6 Hz, 1H), 7.96 (d, J=7.2 Hz, 2H), 7.53 (t, J=7.6 Hz, 2H), 7.43 (t, J=7.2 Hz, 1H), 5.28 - 5.31 (m, 1H), 3.67 - 3.72 (m, 1H), 3.55 - 3.61 (m, 1H), 2.97 (d, J=4.8 Hz, 3H), 2.37 - 2.47 (m, 2H), 2.05 - 2.10 (m, 2H).
実施例123 3-(2-アミノ-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.1,4-ジオキサン(5 mL)中の2-ブロモ-6-ヨードニトロベンゼン(CAS番号 1126425-84-0; 0.25 g, 0.765ミリモル)とフェニルボロン酸(0.12 g, 0.994ミリモル)の溶液に、rtにおいて水(1 mL)に溶かしたNa2CO3(0.162 g, 1.532ミリモル)の溶液を添加した。反応混合物を30 min脱気した後、Pd(PPh3)4(0.044 g, 0.038ミリモル)を添加した。反応混合物を90℃で15 h加熱した。生成した反応混合物をrtに冷まし、飽和NaHCO3溶液(10 mL)中に注ぎ、EtOAc(2×30 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生成した残渣をフラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)により精製して、3-ブロモ-2-ニトロ-1,1’-ビフェニル(0.13 g, 0.469ミリモル)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δppm 7.68-7.70 (m,1H), 7.40-7.46 (m,5H), 7.35-7.39 (m,2H)。
工程b.DMF:水(8:2; 4 mL)中の3-ブロモ-2-ニトロ-1,1’-ビフェニル(0.13 g, 0.469ミリモル)、1-BOC-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-ボロン酸ピナコールエステル(CAS番号 212127-83-8; 0.7 g, 2.372ミリモル)およびNa2CO3(0.09 g, 0.938ミリモル)の混合物を30 min脱気した後、rtにおいてPd(PPh3)4(0.027 g, 0.023ミリモル)を添加した。反応混合物を80℃で15 h加熱した。生成した反応混合物をrtに冷まし、水(10 mL)に注ぎ、EtOAc(2×25 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生成した残渣をフラッシュクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=4-(2-ニトロ-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレート(0.06 g, 0.163ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.909 min、MS: ES+ 311.2 (M-56)。
工程c.MeOH (5 mL)中のtert-ブチル=4-(2-ニトロ-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレート(0.06 g, 0.163ミリモル)の溶液に、rtにおいて10%Pd/C(含水率50%;0.02 g)を添加した。反応混合物にrtにて水素を3 hパージした。生じた混合物をセライトハイフローを通してろ過し、セライトベッドをMeOH(10 mL)で洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、tert-ブチル=3-(2-アミノ-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.05 g, 0.147ミリモル)を得た。LCMS:方法C、2.792 min、MS: ES+ 283.4 (M-56)。
工程d.DCM(5 mL)中のtert-ブチル=3-(2-アミノ-[1,1’-ビフェニル]-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.05 g, 0.147ミリモル)の溶液に、rtにてTFA(0.5 mL)を加えた。反応混合物をrtで1 h攪拌した。生じた反応混合物を減圧濃縮した。得られた残渣をDCM(5 mL)で粉砕し、最後に高真空下で乾燥し、3-(ピロリジン-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-アミンTFA塩(0.05 g, 0.142ミリモル)を得た。LCMS:方法C、1.801 min, MS: ES+ 239.58。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。
工程e.THF(5 mL)中の3-(ピロリジン-3-イル)-[1,1’-ビフェニル]-2-アミンTFA塩(0.05 g, 0.142ミリモル)の溶液に、rtにおいてNaHCO3(0.059 g, 0.710ミリモル)を添加した。この反応混合物にrtにて臭化シアン(0.018 g, 0.170ミリモル)を加えた。その反応混合物をrtにて1 h攪拌した。その反応混合物を水(10 mL)に注ぎ、EtOAc(2×25 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生成した残渣をフラッシュクロマトグラフィー(50%EtOAc/ヘキサン)により精製して、標記化合物(0.005 g, 0.019ミリモル)を得た。LCMS: 方法A、4.807 min、MS: ES+ 264.30; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.47 (t, J=7.6 Hz, 2H), 7.35 - 7.39 (m, 3H), 7.09 (d, J=6.8 Hz, 1H), 6.88 - 6.93 (m, 1H), 6.69 (t, J=7.6 Hz, 1H), 4.59 (s, 2H), 3.79 (t, J=7.6 Hz, 1H), 3.42 - 3.57 (m, 3H), 3.27 - 3.33 (m, 1H), 2.21 - 2.29 (m, 1H), 1.95 - 2.00 (m, 1H).
実施例124 3-(7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.EtOH(20 mL)中の4-ブロモピリジン-2-アミン(2.500 g, 14.45ミリモル)の溶液に、rtにてクロロアセトアルデヒド(2.55 mL, 36.0ミリモル)を加えた。反応混合物を100℃で8 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、同一法により同じスケールで調製した別のもう1つのバッチと混合した。混合した反応混合物を減圧濃縮した。得られた残渣を飽和水性NaHCO3溶液(400 mL)中に注ぎ、EtOAc(3×300 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生成した残渣をフラッシュクロマトグラフィー(30-40%EtOAc/ヘキサン)により精製して、7−ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(4.200 g, 21.54ミリモル)を得た。LCMS:方法C,0.418 min, MS: ES+ 196.92; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δppm 8.024 (d, J=7.2 Hz, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.61 (d, J=16.8 Hz, 2H), 6.90 (dd, J=7.2, 1.6 Hz, 1H)。
工程b.MeOH(70 mL)中の7-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(4.100 g 20.9ミリモル)の溶液に、0℃にて酢酸ナトリウム(7.810 g, 57.4ミリモル)とヨウ素(9.200 g, 36.2ミリモル)を添加した。反応混合物をrtにて5 h攪拌した。生じた混合物を減圧濃縮した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)により精製して7-ブロモ-3-ヨードイミダゾ[1,2-a]ピリジン(4.70 g, 14.55ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.815 min、MS: ES+ 324.99; 1H NMR (400 MHz, CDCl3)δppm 8.02 (dd, J=7.2, 0.4 Hz, 1H), 7.83 (d, J=1.2 Hz, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.05 (dd, J=7.2,1.2 Hz, 1H)。
工程c.1,4-ジオキサン(100 mL)中の7-ブロモ-3-ヨードイミダゾ[1,2-a]ピリジン(2.610 g, 8.082ミリモル)とtert-ブチル=3-(4,4,5,5-トリメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレート(CAS番号 212127-83-8; 2.820 g, 8.92ミリモル)の溶液に、rtにおいてNa2CO3(2.390 g, 22.55ミリモル)を添加した。反応混合物を15 min脱気した後、rtにてPd(dppf)Cl2(0.660 g, 0.90ミリモル)を加えた。この反応混合物を95℃で20 h加熱した。それを水(500 mL)に注ぎ、EtOAc(3×400 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(33%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=3-(7-ブロモインドリジン-3-イル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレート(1.800 g, 4.955ミリモル)を得た。LCMS:方法C、2.067 min、MS: ES+ 364.2, 366.2。
工程d.1,4-ジオキサン:水(2:1, 3 mL)中のtert-ブチル=3-(7-ブロモインドリジン-3-イル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレート(0.100 g, 0.275ミリモル)の溶液に、rtにてフェニルボロン酸(0.100 g, 0.820ミリモル)とK2CO3(0.113 g, 0.818ミリモル)を加えた。反応混合物を75℃で1 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、同一法により同じスケールで調製した別の3つのバッチと混合した。混合した反応混合物を水(50 mL)に注ぎ、EtOAc(3×50 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(20-30%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=3-(7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレート(0.082 g, 0.226ミリモル)を得た。LCMS:方法C、2.120 min、MS: ES+ 362.31。
工程e.MeOH(4 mL)中のtert-ブチル=3-(7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレート(0.080 g, 0.221ミリモル)の溶液に、rtにて10%Pd/C(乾燥;0.040 g, 50%w/w)を添加した。rtにおいて反応混合物に水素を3 hパージした。生じた混合物をセライトハイフローを通して注意深くろ過し、MeOH(2×2 mL)で洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、tert-ブチル=3-(7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.073 g, 0.200ミリモル)を得た。LCMS:方法C、1.870 min, MS: ES+ 364.29。この物質を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。
工程f.DCM(3 mL)中のtert-ブチル=3-(7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.070 g, 0.192ミリモル)の溶液に、0℃にてTFA(1.0 mL)を加えた。反応混合物をrtで1 h攪拌した。生じた反応混合物を減圧濃縮した。得られた残渣をDCM(2×2 mL)とともに蒸発させた。その生成物をジエチルエーテル(2×2 mL)で粉砕し、高真空下で乾燥し、7-フェニル-3-(ピロリジン-3-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジンTFA塩(0.080 g, 定量的)を得た。LCMS:方法C、1.439 min、MS: ES+ 264.27。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。
工程g.THF(5 mL)中の7-フェニル-3-(ピロリジン-3-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジンTFA塩(0.078 g, 0.296ミリモル)の溶液に、0℃においてK2CO3(0.122 g, 0.889ミリモル)を加えた。その反応混合物に0℃において臭化シアン(0.031 g, 0.296ミリモル)を添加した。反応混合物をrtで1 h攪拌した。その反応混合物を氷水(25 mL)に注ぎ、EtOAc(3×20 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。粗生成物を調製用HPLC〔移動相:(A) 0.1%ギ酸/水;(B) 100%MeCN、カラム:YMC Actus Triart C18 250×20 mm, 5μm, 流速17 mL/min〕により精製して、3-(7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル(0.010 g, 0.034ミリモル)を得た。LCMS: 方法B、2.887 min, MS: ES+ 289.39; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.56 (d, J=7.2 Hz, 1 H), 7.89 (s, 1 H), 7.84 (d, J=7.6 Hz, 2 H), 7.57 (s, 1 H), 7.49 - 7.55 (m, 2 H), 7.40 - 7.43 (m, 1 H), 7.34 - 7.36 (m, 1 H), 3.88 - 3.97 (m, 2 H), 3.34 - 3.63 (m, 3 H), 2.06 -2.11 (m, 2 H).
実施例125 3-(7-(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程dにおいて3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-ボロン酸(CAS番号 16114-47-9)を使って、実施例124に記載したのと同様な手順により標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、3.347 min、MS: ES+ 307.93; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.18 - 13.25 (m, 1 H), 8.68 (s, 1 H), 8.27 - 8.34 (m, 2 H), 8.12 (d, J=7.6 Hz, 1 H), 7.85 (d, J=8.0 Hz, 1 H), 7.68 - 7.76 (m, 1 H), 3.80 - 3.93 (m, 3 H), 3.54 - 3.56 (m, 2 H), 2.29 -2.37 (m, 2 H).
試薬と条件:a) (i) (2S)-1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]ピロリジン-2-カルボン酸、HOBt、EDCI、rt、20 h;(ii) PPh3、DIAD、THF、rt、24 h;b) PdCl2(dppf)、K2CO3、1,4-ジオキサン、80℃、4 h;c) TFA/DCM、rt、1 h;d) 臭化シアン、K2CO3、THF、rt、1 h。
実施例126 (S)-2-(5-(3-シアノフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン1-カルボニトリル
(スキーム6に従って調製)
工程a.DCM(2 mL)中の2-アミノ-4-ブロモフェノール(CAS番号 40925-68-6; 1.000 g,5.31ミリモル)、(2S)-1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]ピロリジン-2-カルボン酸(1.140 g, 5.31ミリモル)およびHOBt(0.776 g, 5.74ミリモル)の混合物に、rtにおいてEDCI(1.100 g, 5.74ミリモル)を添加した。反応混合物をrtで20 h攪拌した。その反応混合物を水(50 mL)で希釈し、DCM(3×15 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた残渣をTHF(20 mL)に溶かし、トリフェニルホスフィン(1.500 g, 5.74ミリモル)で処理し、次いでrtにおいてDIAD(1.12 mL, 5.74ミリモル)をゆっくり添加した。反応混合物をrt にて24 h攪拌した。生じた反応混合物を減圧濃縮した。その残渣をジエチルエーテル(2×10 mL)に続いてヘキサン(2×10 mL)で粉砕した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=(S)-2-(5-ブロモベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.977 g, 2.66ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.514 min; MS: ES+ 367.20、369.20。
工程b.1,4-ジオキサン(8 mL)中のtert-ブチル=(S)-2-(5-ブロモベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.300 g, 0.819ミリモル)と3-シアノフェニルボロン酸(0.120 g, 0.819ミリモル)の混合物に、水(2 mL)に溶かしたK2CO3(0.339 g, 2.40ミリモル)溶液をrtにて添加した。反応混合物を30 min脱気した後、rtにてPdCl2(dppf)(0.059 g、0.082ミリモル)を添加した。生じた反応混合物を80℃で4 h加熱した。それをrtに冷まし、水(75 mL)で希釈し、EtOAc(3×25 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(22%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=(S)-2-(5-(3-シアノフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.236 g, 0.606ミリモル)を得た。MS: ES+ 290.20。
工程c.DCM(8 mL)中のtert-ブチル=(S)-2-(5-(3-シアノフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.230 g, 0.591ミリモル)の溶液に、0℃においてTFA(2.3 mL)を添加した。反応混合物をrtにて2 h攪拌した。生じた反応混合物を減圧蒸発させた。得られた残渣をDCM(3×5 mL)と共に共沸蒸留した。その残渣をジエチルエーテル(2×5 mL)で粉砕し、高真空下で乾燥して、(S)-3-(2-(ピロリジン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)ベンゾニトリルTFA塩(0.247 g, 定量的)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.680 min、MS: ES+ 290.25。
工程d.THF(8 mL)中の(S)-3-(2-(ピロリジン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)ベンゾニトリルTFA塩(0.242 g, 0.600ミリモル)の溶液に、rtにおいてK2CO3(0.248 g, 1.801ミリモル)を添加した。反応混合物をrtにて15 min攪拌した。その反応混合物に0℃にて臭化シアン(0.076 g, 0.720ミリモル)を加えた。その反応混合物をrtで45 min攪拌した。それを氷水(75 mL)で希釈し、EtOAc(3×25 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(52%EtOAc/ヘキサン)により精製して、標記化合物(0.101 g, 0.321ミリモル)を得た。LCMS:方法A、4.614 min、MS: ES+ 314.99; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.24 (s, 1 H), 8.19 (d, J= 1.2 Hz, 1 H), 8.09 - 8.11 (m, 1 H), 7.81 - 7.90 (m, 3 H), 7.69 (t, J= 8.0 Hz, 1 H), 5.20 - 5.23 (m, 1 H), 3.65 - 3.69 (m, 1 H), 3.53 - 3.63 (m, 1 H), 2.28 - 2.43 (m, 2 H), 2.02 - 2.08 (m, 2 H).
実施例127 (S)-6-(2-(1-シアノピロリジン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)ピコリノニトリル
工程a.DMF(8 mL)中のtert-ブチル=(S)-2-(5-ブロモベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(実施例126、工程a;0.300 g, 0.82ミリモル)とビス(ピナコラート)ジボロン(0.416 g, 1.64ミリモル)の混合物に、rtにて水(2 mL)に溶かした酢酸カリウム(0.160 g, 1.64ミリモル)の溶液を加えた。反応混合物を15 min脱気した後、rtにてPdCl2(dppf)(0.089 g, 0.122ミリモル)を添加した。生じた反応混合物を100℃で16 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、水(75 mL)で希釈し、EtOAc(3×25 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(53%EtOAc/ヘキサン)により精製し、tert-ブチル=(S)-2-(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.311 g, 0.75ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.812 min、MS: ES+ 415.52。
工程b.1,4-ジオキサン:水(4:1; 10 mL)中のtert-ブチル=(S)-2-(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.300 g, 0.724ミリモル)と6-ブロモピコリノニトリル(CAS番号 122918-25-6; 0.132 g, 0.724ミリモル)の混合物に、rtにてCs2CO3(0.706 g, 2.173ミリモル)を添加した。反応混合物を30 min脱気した後、rtにてPdCl2(dppf)(0.052 g, 0.072ミリモル)を加えた。その反応混合物を80℃で4 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、水(100 mL)で希釈した。生じた混合物をEtOAc(3×50 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(52%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=(S)-2-(5-(6-シアノピリジン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.095 g, 0.243ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.398 min、MS: ES+ 391.40。
工程c.DCM(5 mL)中のtert-ブチル=(S)-2-(5-(6-シアノピリジン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.090 g, 0.230ミリモル)の溶液に、0℃においてTFA(0.9 mL)を添加した。反応混合物をrtで1.5 h攪拌した。その反応混合物を減圧蒸発させた。得られた残渣をDCM(3×5 mL)と共沸蒸留した。得られた残渣をジエチルエーテル(2×5 mL)を使って粉砕し、高真空乾燥して(S)-6-(2-(ピロリジン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)ピコリノニトリルTFA塩(0.099 g, 定量的)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.600 min, MS: ES+ 291.28。
工程d.THF(5 mL)中の(S)-6-(2-(ピロリジン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)ピコリノニトリルTFA塩(0.098 g, 0.242ミリモル)の溶液に、rtにてK2CO3(0.100 g, 0.727ミリモル)を加えた。反応混合物をrtで5 min攪拌した。その反応混合物に0℃にて臭化シアン(0.030 g, 0.291ミリモル)を加えた。反応混合物をrtで1 h攪拌した。それを水(50 mL)で希釈し、EtOAc(3×15 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(63%EtOAc/ヘキサン)により精製して標記化合物(0.037 g, 0.117ミリモル)を得た。LCMS:方法A、4.258 min、MS: ES+ 315.92; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.52 (s, 1 H), 8.44 (d, J= 8.4 Hz, 1 H), 8.22 - 8.22 (m, 1 H), 8.17 (t, J= 8.0 Hz, 1 H), 8.02 (d, J= 7.6 Hz, 1 H), 7.93 (d, J= 8.8 Hz, 1 H), 5.21 - 5.24 (m, 1 H), 3.63 - 3.69 (m, 1 H), 3.53 - 3.59 (m, 1 H), 2.29 - 2.43 (m, 2 H), 2.02 - 2.08 (m, 2 H).
実施例128 (S)-2-(6-(3-シアノフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程aにおいて2-アミノ-5-ブロモフェノール(CAS番号 38191-34-3)を使って、実施例126に記載したのと同様な方法により、標記化合物を合成した。LCMS:方法A、4.516 min、MS: ES+ 314.99; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.27 (s, 1 H), 8.22 (d, J= 1.6 Hz, 1 H), 8.12 (d, J= 8.0 Hz, 1 H), 7.85 - 7.90 (m, 2 H), 7.80 - 7.82 (m, 1 H), 7.70 (d, J= 8.0 Hz, 1 H), 5.21 - 5.24 (m, 1 H), 3.63 - 3.68 (m, 1 H), 3.53 - 3.59 (m, 1 H), 2.28 - 2.43 (m, 2 H), 2.01 - 2.08 (m, 2 H).
実施例129 (S)-2-(5-(3-エチルフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
実施例126に記載したのと同様な手順を使って標記化合物を合成した。LCMS:方法A、5.483 min、MS: ES+ 318.05; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.04 (d, J= 1.2 Hz, 1 H), 7.83 (d, J= 8.1 Hz, 1 H), 7.72 (dd, J= 8.4, 1.2 Hz, 1 H), 7.55 (s, 1 H), 7.52 (d, J= 8.0, 1 H), 7.39 (t, J= 7.6 Hz, 1 H), 7.23 (d, J= 7.2 Hz, 1 H), 5.18 - 5.22 (m, 1 H), 3.63 - 3.68 (m, 1 H), 3.53 - 3.59 (m, 1 H), 2.66 - 2.71 (m, 2 H), 2.27 - 2.42 (m, 2 H), 2.01 - 2.08 (m, 2 H), 1.24 (t, J= 7.6 Hz, 3 H).
実施例130 (S)-2-(6-(3-エチルフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
実施例128に記載したのと同様な手順を使って標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、5.207 min、MS: ES+ 318.20; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.07 (d, J= 1.2 Hz, 1 H), 7.84 (d, J= 8.0 Hz, 1 H), 7.71 (dd, J= 8.4, 1.6 Hz, 1 H), 7.59 (s, 1 H), 7.55 (d, J= 8.0 Hz, 1 H), 7.40 (t, J= 7.6 Hz, 1 H), 7.24 (d, J= 7.6 Hz, 1 H), 5.18 - 5.22 (m, 1 H), 3.62 - 3.68 (m, 1 H), 3.53 - 3.59 (m, 1 H), 2.66 - 2.72 (m, 2 H), 2.37 - 2.43 (m, 1 H), 2.29 - 2.35 (m, 1 H), 2.01 - 2.08 (m, 2 H), 1.24 (t, J= 7.6 Hz, 3 H).
実施例131 (S)-2-(1-シアノピロリジン-2-イル)-6-(3-エチルフェニル)-N-メチルベンゾ[d]オキサゾール-4-カルボキサミド
実施例122に記載したのと同様な手順を使って標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、5.005 min、MS: ES+ 375.05; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.65 (d, J= 4.4 Hz, 1 H), 8.30 (d, J= 1.2 Hz, 1 H), 8.18 (d, J= 1.2 Hz, 1 H), 7.61 (s, 1 H), 7.58 (d, J= 7.6, 1 H), 7.43 (t, J= 8.0 Hz, 1 H), 7.28 (d, J= 7.6 Hz, 1 H), 5.28 - 5.31 (m, 1 H), 3.67 - 3.72 (m, 1 H), 3.55 - 3.61 (m, 1 H), 2.97 (d, J= 3.6 Hz, 3 H), 2.68 - 2.73 (m, 2 H), 2.33 - 2.43 (m, 2 H), 2.04 - 2.10 (m, 2 H), 1.25 (t, J= 8.0 Hz, 3 H).
実施例132 (S)-6-(2-(1-シアノピロリジン-2-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-6-イル)ピコリノニトリル
実施例127に記載したのと同様な手順を使って標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、3.923 min、MS: ES+ 316.20; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.51 (d, J= 1.2 Hz, 1 H), 8.44 (d, J= 7.6 Hz, 1 H), 8.16 - 8.22 (m, 2 H), 8.03 (d, J= 7.2 Hz, 1 H), 7.93 (d, J= 7.6 Hz, 1 H), 5.22 - 5.25 (m, 1 H), 3.63 - 3.69 (m, 1 H), 3.53 - 3.59 (m, 1 H), 2.29 - 2.43 (m, 2 H), 2.02 - 2.08 (m, 2 H).
実施例126に記載したのと同様な手順を使って、第7表に記載の化合物を合成した。
実施例140 2-(5-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.EtOH(10 mL)中の3-ブロモ安息香酸エチル(0.750 g, 3.270ミリモル)の溶液に、rtにおいてヒドラジン水和物(0.982 g, 19.6ミリモル check this)を加えた。反応混合物を80℃で2 h加熱した。その混合物を減圧濃縮し、残渣をDCM(2×5 mL)から再蒸留した。得られた残渣を高真空中で乾燥して3-ブロモベンゾヒドラジド(0.500 g, 2.325ミリモル)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS:方法C、1.564 min、MS: ES+ 215.10, 217.10。
工程b.THF(10 mL)中の1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]ピロリジン-2-カルボン酸(0.450 g, 2.09ミリモル)の溶液に、0℃においてTBTU(1.000 g, 3.14ミリモル)に続いてDIPEA(0.539 g, 4.19ミリモル)を添加した。反応混合物をrtにて30 min攪拌した後、0℃にて3-ブロモベンゾヒドラジド(0.450 g, 2.093ミリモル)を添加した。反応混合物をrtで2 h攪拌した。その反応混合物を飽和NaHCO3溶液(20 mL)で希釈し、EtOAc(2×20 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル 2-(2-(3-ブロモベンゾイル)ヒドラジン-1-カルボニル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.425 g, 1.031ミリモル)を得た。LCMS:方法C、1.987 min、MS: ES+ 412.20, 414.20。
工程c.DCM(5 mL)中のtert-ブチル 2-(2-(3-ブロモベンゾイル)ヒドラジン-1-カルボニル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.420 g, 1.02ミリモル)の混合物に、rtにおいてDIPEA(0.394 g, 3.06ミリモル)、p-トルエンスルホニルクロリド(0.290 g, 1.53ミリモル)およびNa2SO4(0.289 g, 2.04ミリモル)を添加した。反応混合物をrtにて30 min攪拌した。生じた反応混合物を水(20 mL)で希釈し、DCM(2×20 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、tert-ブチル 2-(5-(3-ブロモフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.360 g, 0.913ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.514、MS: ES+ 394.20、396.20。
工程d.1,4-ジオキサン:水(4:1, 10 mL)中のtert-ブチル 2-(5ー(3-ブロモフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.350 g, 0.888ミリモル)とフェニルボロン酸(0.162 g, 1.93ミリモル)の混合物に、K2CO3(0.367 g, 2.66ミリモル)を添加した。反応混合物を30 min脱気した後、rtにおいてPd(PPh3)4(0.051 g, 0.044ミリモル)を加えた。生じた反応混合物を90℃で2 h加熱した。反応混合物をrtに冷まし、水(25 mL)で希釈し、EtOAc(2×25 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)により精製し、tert-ブチル 2-(5-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.285 g, 0.728ミリモル)を得た。LCMS:方法C、2.675 min、MS: ES+ 392.41。
工程e.DCM(5 mL)中のtert-ブチル 2-(5-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.280 g, 0.715ミリモル)の溶液に、0℃においてTFA(1 mL)を加えた。反応混合物をrtにて2 h攪拌した。その混合物を減圧蒸発させた。得られた残渣をジエチルエーテル:ヘキサン(1:1, 5 mL)の混合物で粉砕し、高真空下で乾燥し、2-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-5ー(ピロリジン-2-イル)-1,3,4-オキサジアゾールTFA塩(0.250 g, 0.617ミリモル)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS:方法C、1.792 min、MS: ES+ 292.27。
工程f.THF(5 mL)中の2-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-5ー(ピロリジン-2-イル)-1,3,4-オキサジアゾールTFA塩(0.250 g, 0.617ミリモル)の溶液に、0℃においてK2CO3(0.255 g, 1.850ミリモル)に続いて臭化シアン(0.065 g, 0.617ミリモル)を添加した。反応混合物をrtにて30 min攪拌した。その反応混合物を水(20 mL)で希釈し、EtOAc(2×20 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)により精製して標記化合物(0.120 g, 0.379ミリモル)を得た。LCMS: 方法A、4.791 min、MS: ES+ 316.99; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.23 (s, 1 H), 8.02 (d, J= 7.6 Hz, 1 H), 7.96 (d, J= 8.0 Hz, 1 H), 7.70 - 7.76 (m, 3 H), 7.51 - 7.55 (m, 2 H), 7.42 - 7.46 (m, 1 H), 5.25 - 5.28 (m, 1 H), 3.63 - 3.68 (m, 1 H), 3.51 - 3.57 (m, 1 H), 2.32 - 2.41 (m, 2 H), 2.02 - 2.09 (m, 2 H).
実施例141 (S)-2-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a.MeOH(10 mL)中の3-ブロモベンゾニトリル(1.00 g, 5.49ミリモル)の溶液に、rtにてNaHCO3(1.840 g, 22.0ミリモル)に続いてNH2OH.HCl(0.750 g, 11.0ミリモル)を添加した。反応混合物を70℃で1 h加熱した。生じた反応混合物を減圧濃縮した。得られた残渣を氷水(50 mL)で希釈した。生成した沈殿物をろ過により集め、水(25 mL)で洗浄した。得られた固形物を高真空乾燥し、3-ブロモ−N'-ヒドロキシベンズイミダミド(1.050 g, 4.88ミリモル)を得た。この生成物をさらに精製せずに次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.386 min、MS: ES+ 215.10、217.10。
工程b.DMF(10 mL)中の1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]ピロリジン-2-カルボン酸(0.950 g, 6.627ミリモル)の溶液に、0℃においてEDCI(1.270 g, 6.627ミリモル)とHOBt(0.895 g, 4.418ミリモル)を加えた。反応混合物をrtにて30 min攪拌した後、0℃にて3-ブロモ-N’-ヒドロキシベンズイミダミド(0.950 g, 4.42ミリモル)を加えた。反応混合物をrtにて30 min攪拌し、次いで90℃で18 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、飽和NaHCO3溶液(50 mL)で希釈し、EtOAc(3×25 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生成した残渣をフラッシュクロマトグラフィー(18%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル 2-(3-(3-ブロモフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.580 g, 1.472ミリモル)。LCMS: 方法C、2.869、MS: ES+ 394.30, 396.30。
工程c.1,4-ジオキサン:水(4:1, 15 mL)中のtert-ブチル 2-(3-(3-ブロモフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.550 g, 1.39ミリモル)とフェニルボロン酸(0.255 g, 2.09ミリモル)の混合物に、rtにてK2CO3(0.577 g, 4.18ミリモル)を加えた。反応混合物を30 min脱気した後、rtにてPd(PPh3)4(0.080 g, 0.069ミリモル)を加えた。反応混合物を90℃で2 h加熱した。生じた混合物をrtに冷まし、水(25 mL)で希釈し、EtOAc(2×25 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生成した残渣をフラッシュクロマトグラフィー(18%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル 2-(3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.500 g, 1.278ミリモル)。LCMS: 方法C、2.972 min、MS: ES+ 336.20 [M-56]。
工程d.DCM(5 mL)中のtert-ブチル 2-(3-(3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.500 g, 1.28ミリモル)の溶液に、0℃にてTFA(2 mL)を添加した。反応混合物をrtで2 h攪拌した。生じた反応混合物を減圧蒸発させた。得られた残渣をジエチルエーテル:ヘキサンの混合物(1:1, 5 mL)を使って粉砕し、高真空乾燥し、3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-5-(ピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾールTFA塩(0.500 g, 1.23ミリモル)を得た。この物質をさらに精製せずに次の工程に使用した。LCMS:方法C、1.883 min, MS: ES+ 292.31。
工程e. THF(10 mL)中の3-([1,1’-ビフェニル]-3-イル)-5-(ピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾールTFA塩(0.500 g, 1.23ミリモル)の溶液に、0℃においてK2CO3(0.510 g, 3.70ミリモル)に続いて臭化シアン(0.129 g, 1.23ミリモル)を添加した。反応混合物をrtにて30 min攪拌した。その混合物を水(25 mL)で希釈し、EtOAc(2×25 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生じた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)により精製し、標記化合物(0.250 g, 0.791ミリモル)を得た。LCMS: 方法A、5.337、MS: ES+ 316.90; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.23 (s, 1 H), 8.03 (d, J= 7.6 Hz, 1 H), 7.91 - 7.93 (m, 1 H), 7.67 - 7.75 (m, 3 H), 7.50 - 7.54 (m, 2 H), 7.42 - 7.45 (m, 1 H), 5.34 - 5.37 (m, 1 H), 3.64 - 3.70 (m, 1 H), 3.52 - 3.58 (m, 1 H), 2.39 - 2.43 (m, 1 H), 2.27 - 2.33 (m, 1 H), 2.05 - 2.08 (m, 2 H).
工程f. 単離したラセミ体を調製用キラルSFC精製〔Chiralcel OX-H 250×21.0 mm, 5μm, 移動相:(A) 液体二酸化炭素;(B) IPA:MeCN (30:70)、カラム流速は70.0 mL/minでABPRは100 bar〕、LCMS:方法A、5.328 min, MS: ES+ 316.90;Chiral SFC: Chiralcel OX-H 250×4.6 mm, 5μm, 移動相:(A) 液体二酸化炭素;(B) IPA:MeCN (30:70), カラム流速は3.0 mL/minでABPRは130 barであり、10 min間にわたる15%Bの定組成グラジェント、RT 6.35 min; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.23 (s, 1 H), 8.03 (d, J= 7.6 Hz, 1 H), 7.91 - 7.93 (m, 1 H), 7.67 - 7.75 (m, 3 H), 7.50 - 7.54 (m, 2 H), 7.42 - 7.45 (m, 1 H), 5.34 - 5.37 (m, 1 H), 3.64 - 3.70 (m, 1 H), 3.52 - 3.58 (m, 1 H), 2.39 - 2.43 (m, 1 H), 2.27 - 2.33 (m, 1 H), 2.05 - 2.08 (m, 2 H).
試薬と条件:a) NH2OH.HCl, EtOH, 90℃, 4 H; b) ArCO2H, CDI, DMF, rt〜90℃, 3 h; c) PdCl2(dppf), NaHCO3, DMF, 水, 100℃, 1 h; d) TFA, DCM, rt, 1 h; e) 臭化シアン, K2CO3, THF, rt, 1 h。
実施例142 2-(5-(6-フェニルピリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
(スキーム7に従って調製)
工程a.EtOH(8 mL)中の2-シアノピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.000 g, 5.095ミリモル)の溶液に、rtにおいてNH2OH.HCl(0.708 g, 10.19ミリモル)に続いてDIPEA(2.6 mL, 15.3ミリモル)を加えた。反応混合物を90℃で4 h加熱した。その反応混合物を冷却し、減圧濃縮した。得られた残渣を水(20 mL)で希釈した。生成した沈殿物をろ過により集め、ヘキサン(10 mL)で洗浄した。生成した固形物を高真空乾燥して、tert-ブチル 2-(N’-ヒドロキシカルバムイミドイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.630 g, 2.751ミリモル)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS:方法A、1.502 min、MS: ES+ 230.28。
工程b. DMF(3 mL)中の6-ブロモピコリン酸(CAS番号21190-87-4; 0.200 g, 0.990ミリモル)の溶液に、0℃においてCDI(0.176 g, 1.09ミリモル)を加えた。反応混合物を30 min攪拌した後、rtにてt-ブチル=2-(N’-ヒドロキシカルバムイミドイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.273 g, 1.19ミリモル)を加えた。次いで反応混合物を0℃に冷却し、CDI(0.176 g, 1.09ミリモル)を加えた。その混合物を120℃で3 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、氷水(30 mL)で希釈した。生成した沈殿物をろ過により集め、高真空乾燥してtert-ブチル 2-(5-(6-ブロモピリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.235 g, 0.594ミリモル)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS:方法C、2.413 min、MS: ES+ 395.13、397.13。
工程c. DMF:水(4:1, 4 mL)中のtert-ブチル 2-(5-(6-ブロモピリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.180 g, 0.456ミリモル)とフェニルボロン酸(0.111 g, 0.913ミリモル)の混合物に、rtにおいてNaHCO3(0.115 g, 1.37ミリモル)を加えた。反応混合物をrtで10 min脱気した後、PdCl2(dppf)(0.033 g, 0.045ミリモル)を加えた。その反応混合物を100℃で1 h加熱した。反応混合物をrtに冷ました。Rtにて反応混合物中に沈殿が見られた。その沈殿物をろ過により集め、フラッシュクロマトグラフィー(35%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル 2-(5-(6-フェニルピリジン−2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.160 g, 0.408ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.622 min、MS: ES+ 393.40。
工程d. DCM(2 mL)中のtert-ブチル 2-(5-(6-フェニルピリジン−2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.150 g, 0.382ミリモル)の溶液に0℃においてTFA(1 mL)を加えた。反応混合物をrtにて1 h攪拌した。生じた反応混合物を減圧蒸発させた。得られた残渣をジエチルエーテル(10 mL)を使って粉砕し、高真空中で乾燥し、5-(6-フェニルピリジン-2-イル)-3-(ピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾールTFA塩(0.145 g, 0.357ミリモル)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS:方法A、4.431 min、MS: ES+ 292.92。
工程e. THF(4 mL)中の5-(6-フェニルピリジン-2-イル)-3-(ピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾールTFA塩(0.145 g, 0.357ミリモル)の溶液に、rtにてK2CO3(0.147 g, 1.071ミリモル)を加えた。反応混合物をrtにて10 min攪拌した後、0℃にて臭化シアン(0.056 g, 0.535ミリモル)を添加した。反応混合物を0℃で1 h攪拌した。その反応混合物を氷水(15 mL)で希釈し、EtOAc(5×10 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生成した残渣をフラッシュクロマトグラフィー(50%EtOAc/ヘキサン)により精製して、標記化合物(0.090 g, 0.283ミリモル)を得た。LCMS:方法A、4.819、MS: ES+ 317.92; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.31 - 8.33 (m, 1 H), 8.17 - 8.23 (m, 4 H), 7.51 - 7.60 (m, 3 H), 5.13 - 5.16 (m, 1 H), 3.62 - 3.68 (m, 1 H), 3.53 - 3.59 (m, 1 H), 2.33 - 2.43 (m, 1 H), 2.20 - 2.23 (m, 1 H), 2.02 - 2.17 (m, 2 H).
実施例142に記載したのと同様な手順を使って第9表の化合物を合成した。
実施例142に記載したのと同様な手順により、工程aにおいて(S)-tert-ブチル 2-シアノピロリジン-1-カルボキシレート(CAS番号 228244-04-0)を使って、第10表の化合物を合成した。
実施例178 (S)-2-(5-(7-シアノナフタレン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a. DMF(12 mL)中のtert-ブチル 2-(N’-ヒドロキシカルバムイミドイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(実施例142、工程a; 0.300 g, 1.31ミリモル)と7-ブロモ-2-ナフトエ酸(CAS番号 5043-14-1; 0.328 g, 1.31ミリモル)の混合物に、rtにおいてHATU(0.746 g, 1.96ミリモル)およびDIPEA(0.337 g, 2.62ミリモル)を添加した。反応混合物を100℃で16 h攪拌した。生じた反応混合物をrtに冷まし、氷水(100 mL)で希釈し、EtOAc(5×100 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生成した残渣をフラッシュクロマトグラフィー(8%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル 2-(5-(7-ブロモナフタレン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.630 g, 定量的収率)を得た。LCMS: 方法C、2.930 min、MS: ES+ 444.40、446.50。
工程b. DMA(3 mL)中のtert-ブチル 2-(5-(7-ブロモナフタレン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.300 g, 0.677ミリモル)の溶液に、マイクロ波管中rtにおいて亜鉛粉末(0.017 g, 0.27ミリモル)とZn(CN)2(0.159 g, 1.35ミリモル)を添加した。反応混合物を20 min脱気した後、Pd2(dba)3(0.062 g, 0.067ミリモル)とdppf(0.037 g, 0.060ミリモル)を添加した。この反応混合物をマイクロ波条件下で160℃にて220 min加熱した。得られた反応混合物をrtに冷まし、氷水(200 mL)で希釈し、EtOAc(5×100 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。生成した残渣をフラッシュクロマトグラフィー(7.5%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル 2-(5-(7-シアノナフタレン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.130 g, 0.333ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.493 min、MS: ES+ 391.48。
工程c. DCM(2 mL)中のtert-ブチル 2-(5-(7-シアノナフタレン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.190 g, 0.428ミリモル)の溶液に、0℃にてTFA(0.4 mL)を加えた。反応混合物をrtにて3 h攪拌した。生じた反応混合物を減圧蒸発させた。ヘキサン(3×50 mL)を使って残渣を粉砕し、高真空中で乾燥して7-(3-(ピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-2-ナフトニトリルTFA塩(0.170 g, 0.420ミリモル)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS:方法C、1.510 min、MS: ES+ 291.33。
工程d. THF(15 mL)中の7-(3-(ピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-2-ナフトニトリルTFA塩(0.165 g, 0.407ミリモル)の溶液に、0℃においてK2CO3(0.49 g, 3.25ミリモル)に続いて臭化シアン(0.051 g, 0.49ミリモル)を加えた。反応混合物をrtにて1.2 h攪拌した。この反応混合物を水(100 mL)で希釈し、EtOAc(5×50 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(34%EtOAc/ヘキサン)により精製して標記化合物(0.060 g, 0.190ミリモル)を得た。LCMS:方法A、4.308 min、MS: ES+ 316.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.98 (s, 1 H), 8.89 (s, 1 H), 8.32 - 8.35 (m, 2 H), 8.26 - 8.30 (m, 1 H), 8.00 (dd, J= 8.8, 1.2 Hz, 1 H), 5.11 - 5.15 (m, 1 H), 3.63 - 3.68 (m, 1 H), 3.53 - 3.63 (m, 1 H), 2.32 - 2.42 (m, 1 H), 2.15 - 2.23 (m, 1 H), 2.02 - 2.12 (m, 2 H).
工程e. 単離したラセミ体を調製用キラルSFC精製にかけた:Chiralpak AD-H 250×21.0 mm, 5μm, 移動相:(A) 液体二酸化炭素;(B) IPA:MeCN (50:50)、カラム流速は70.0 mL/minでありABPRは100 barであり、12 minにわたる20%Bの定組成グラジェント。LCMS:方法B、4.281 min, MS: ES+ 316.48; キラルSFC:Chiralpak AD-H 250×4.6 mm, 5μm, 移動相:(A) 液体二酸化炭素;(B) IPA:MeCN (50:50), カラム流速は3.0 mL/minでありABPRは150 barであり、9 minにわたる25%Bの定組成グラジェント、RT 5.16 min; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.98 (s, 1 H), 8.89 (s, 1 H), 8.32 - 8.35 (m, 2 H), 8.26 - 8.30 (m, 1 H), 8.00 (dd, J= 8.8, 1.2 Hz, 1 H), 5.11 - 5.15 (m, 1 H), 3.63 - 3.68 (m, 1 H), 3.53 - 3.63 (m, 1 H), 2.32 - 2.42 (m, 1 H), 2.15 - 2.23 (m, 1 H), 2.02 - 2.12 (m, 2 H).
実施例179 7-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)キノリン-2-カルボニトリル
工程aにおいて2-クロロキノリン-7−カルボン酸(CAS番号109287-40-5)を使って、実施例178に記載したのと同様な手順により標記化合物を合成した。LCMS:方法A、4.223 min, MS: ES+ 317.06; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.83 - 8.85 (m, 2 H), 8.41 - 8.43 (m, 2 H), 8.23 (d, J= 8.4 Hz, 1 H), 5.14 - 5.17 (m, 1 H), 3.56 - 3.67 (m, 2 H), 2.38 - 2.42 (m, 1 H), 2.17 - 2.22 (m, 1 H), 2.05 - 2.11 (m, 2 H).
実施例180 4’-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-[2,2’-ビピリジン]-6-カルボニトリル
工程a.DME:DMF (8:1, 9 mL)中の6-ブロモピコリノニトリル(CAS番号122918-25-6; 0.400 g, 2.18ミリモル)の溶液に、rtにてヘキサブチル錫(1.90 g, 3.28ミリモル)を加えた。反応混合物を30 min脱気した後、rtにてPd(PPh3)4(0.224 g, 0.194ミリモル)を加えた。その反応混合物を100℃で8 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、氷水(100 mL)で希釈し、EtOAc(2×100 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)により精製して、6-(トリブチルスタンニル)ピコリノニトリル(0.350 g, 0.888ミリモル)を得た。LCMS:方法C、3.515 min、MS: ES+ 395.58。
工程b.DMF(100 mL)中の2-ブロモイソニコチン酸(CAS番号66572-56-3; 5.00 g, 24.8ミリモル)の溶液に、rtにてCDI(4.30 g, 27.2ミリモル)を添加した。反応混合物をrtで1 h攪拌した後、rtにてtert-ブチル=(Z)-2-(N’-ヒドロキシカルバムイミドイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(実施例142、工程a;11.30 g, 49.5ミリモル)と分子篩を加えた。追加の部分のCDI(4.30 g, 27.2ミリモル)を加え、次いで90℃で16 h加熱した。生じた混合物をrtに冷却し、氷水(500 mL)で希釈し、EtOAc(2×400 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル 2-(5-(2-ブロモピリジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(3.70 g, 9.37ミリモル)を得た。LCMS:方法C、2.258 min、MS: ES+ 395.40、397.40。
工程c.DMF(6 mL)中のtert-ブチル 2-(5-(2-ブロモピリジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.280 g, 0.71ミリモル)の溶液に、rtにて6-(トリブチルスタンニル)ピコリノニトリル(0.252 g, 0.639ミリモル)とCsF(0.270 g, 1.776ミリモル)を加えた。反応混合物を15 min脱気した後、rtにおいてPd2(dba)3(0.032 g, 0.035ミリモル)、CuI (0.013 g,0.071ミリモル) およびビス[トリス(tert-ブチル)ホスフィン]パラジウム(0.036 g, 0.071ミリモル)を加えた。反応混合物を90℃で1.5 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、水(100 mL)で希釈し、EtOAc(2×100 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル 2-(5-(2’−シアノ-[2,4’-ビピリジン]-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.180 g, 0.430ミリモル)を得た。LCMS:方法C、2.308, MS: ES+ 419.60。
工程d,e.実施例14の工程d,eに記載したのと同様な手順を使って、前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、4.290 min、MS: ES+ 344.10; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.02 (d, J= 4.8 Hz, 1 H), 8.87 (s, 1 H), 8.71 (d, J=8.0 Hz, 1 H), 8.27 (t, J= 8.0 Hz, 1 H), 8.17 - 8.18 (m, 2 H), 5.13 - 5.16 (m, 1 H), 3.62 - 3.67 (m, 1 H), 3.51 - 3.57 (m, 1 H), 2.34 - 2.41 (m, 1 H), 2.13 - 2.19 (m, 1 H), 2.04 - 2.06 (m, 2 H).
実施例181 (S)-4-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-[2,4’-ビピリジン]-2’-カルボニトリル
工程aにおいて4-クロロピリジン-2-カルボニトリル(CAS番号 19235-89-3)を使って、実施例180に記載したのと同様な方法により、標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、3.774 min、MS: ES+ 344.38; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.09 (d, J= 5.2 Hz, 1 H), 8.94 (d, J= 4.8 Hz, 1 H), 8.89 (s, 1 H), 8.85 (s, 1 H), 8.55 (dd, J= 5.2, 1.6 Hz, 1 H), 8.21 (dd, J= 4.8, 1.2 Hz, 1 H), 5.16 - 5.18 (m, 1 H), 3.63 - 3.69 (m, 1 H), 3.54 - 3.60 (m, 1 H), 2.38 - 2.45 (m, 1 H), 2.15 - 2.20 (m, 1 H), 2.04 - 2.14 (m, 2 H).
実施例182 (S)-2’-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-[4,4’-ビピリジン]-2-カルボニトリル
工程aにおいて4-クロロピリジン-2-カルボニトリルを使って、実施例180に記載したのと同様な方法により、標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、3.212 min、MS: ES+ 344.00; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.94 - 9.03 (m, 2 H), 8.71 - 8.74 (m, 2 H), 8.26 - 8.34 (m, 2 H), 5.18 - 5.22 (m, 1 H), 3.63 - 3.66 (m, 1 H), 3.54 - 3.59 (m, 1 H), 2.36 - 2.45 (m, 1 H), 2.14 - 2.20 (m, 1 H), 2.05 - 2.09 (m, 2 H).
実施例183 (S)-6-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-[2,4’-ビピリジン]-2’-カルボニトリル
工程aにおいて4-クロロピリジン-2-カルボニトリルを使って、実施例180に記載したのと同様な手順により、標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、3.526 min、MS: ES+ 344.00; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.97 (d, J= 5.2 Hz, 1 H), 8.77 (s, 1 H), 8.57 (d, J= 7.2 Hz, 1 H), 8.50 - 8.51 (m, 1 H), 8.32 - 8.40 (m, 2 H), 5.14 - 5.17 (m, 1 H), 3.63 - 3.68 (m, 1 H), 3.54 - 3.60 (m, 1 H), 2.36 - 2.45 (m, 1 H), 2.16 - 2.23 (m, 1 H), 2.04 - 2.13 (m, 2 H).
実施例184 2-(5-(2-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピリミジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a. DME(15 mL)中の2-クロロピリミジン-4-カルボン酸(CAS番号14984-92-3; 0.300 g, 1.89ミリモル)と3-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンボロン酸(CAS番号179113-90-7; 0.506 g, 2.46ミリモル)の混合物に、rtにて水(4 mL)に溶かしたNa2CO3(0.601 g, 5.68ミリモル)の溶液を加えた。反応混合物を20 min脱気した後、rtにてPdCl2(dppf)・DCM錯体(0.077 g, 0.094ミリモル)を加えた。その反応混合物を110℃で3 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、水(50 mL)で希釈し、EtOAc(2×20 mL)で洗浄した。水性層を希HCl(10 mL)で酸性にし、EtOAc(2×20 mL)中に抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、2-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピリミジン-4-カルボン酸(0.330 g, 1.16ミリモル)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.883 min, MS: ES+ 283.33。
工程b. DMF(10 mL)中の2-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピリミジン-4-カルボン酸(0.300 g, 1.055ミリモル)の溶液にrtにてCDI(0.205 g, 1.27ミリモル)を加えた。反応混合物をrtにて1 h攪拌した後、rtにてtert-ブチル=(Z)-2-(N’-ヒドロキシカルバムイミドイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(実施例142、工程a;0.483 g, 2.11ミリモル)を添加した。反応混合物を100℃で3 h加熱した。その混合物をrtに冷まし、水(50 mL)で希釈し、EtOAc(2×20 mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)により精製して、2-(5-(2-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピリミジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.180 g, 0.377ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、2.686 min, MS: ES+ 478.70。
工程c,d. 実施例14の工程d,eに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、4.747 min, MS: ES+ 403.63; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.30 (d, J= 5.2 Hz, 1 H), 8.51 (d, J= 8.0 Hz, 1 H), 8.35 (s, 1 H), 8.24 (d, J= 5.2 Hz, 1 H), 7.77 (t, J= 8.0 Hz, 1 H), 7.64 - 7.66 (m, 1 H), 5.18 - 5.21 (m, 1 H), 3.63 - 3.68 (m, 1 H), 3.54 - 3.60 (m, 1 H), 2.36 - 2.43 (m, 1 H), 2.15 - 2.22 (m, 1 H), 2.06 - 2.12 (m, 2 H).
実施例201 (S)-5-(4-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピリミジン-2-イル)ピコリノニトリル
実施例184に記載したのと同様な手順を使って標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、3.667 min、MS: ES+ 345.33; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.68 (s, 1 H), 9.37 (d, J=5.2 Hz, 1 H), 8.94 - 8.96 (m, 1 H), 8.28 - 8.33 (m, 2 H), 5.19 - 5.22 (m, 1 H), 3.63 - 3.68 (m, 1 H), 3.54 - 3.60 (m, 1 H), 2.37 - 2.44 (m, 1 H), 2.15 - 2.21 (m, 1 H), 2.06 - 2.09 (m, 2 H).
実施例185 (S)-2-(5-(2-(4-シアノフェニル)ピリミジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
実施例184に記載したのと同様な手順を使って標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、4.008 min、MS: ES+ 344.58; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.33 (d, J= 4.8 Hz, 1 H), 8.63 (d, J= 8.4 Hz, 2 H), 8.27 (d, J= 4.8 Hz, 1 H), 8.09 (d, J= 8.0 Hz, 2 H), 5.18 - 5.21 (m, 1 H), 3.63 - 3.68 (m, 1 H), 3.54 - 3.60 (m, 1 H), 2.37 - 2.44 (m, 1 H), 2.15 - 2.22 (m, 1 H), 2.06 - 2.09 (m, 2 H).
実施例186 (S)-2-(5-(2-(3-シアノフェニル)ピリミジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
実施例184に記載したのと同様な手順を使って標記化合物を合成した。LCMS: 方法A、4.429 min, MS: ES+ 344.00; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.32 (d, J= 4.8 Hz, 1 H), 8.76 - 8.77 (m, 2 H), 8.26 (d, J= 4.8 Hz, 1 H), 8.11 (d, J= 7.6 Hz, 1 H), 7.83 - 7.87 (m, 1 H), 5.18 - 5.22 (m, 1 H), 3.63 - 3.69 (m, 1 H), 3.54 - 3.60 (m, 1 H), 2.37 - 2.44 (m, 1 H), 2.15 - 2.23 (m, 1 H), 2.06 - 2.11 (m, 2 H).
実施例187 (S)-1-(4-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル
工程a.DMF(9 mL)中の2-クロロピリミジン-4-カルボン酸(CAS番号149849-92-3; 0.350 g, 2.21ミリモル)の溶液に、rtにおいて4-シアノピラゾール(CAS番号 31108-57-3; 0.410 g, 4.42ミリモル)とK2CO3(0.914 g, 6.62ミリモル)を加えた。反応混合物を15 min脱気した後、KI(0.549 g, 3.31ミリモル)を加えた。その混合物を110℃で5 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、水(150 mL)で希釈し、希HClを使って酸性にした。生成した沈殿物をろ過により集め、水(20 mL)に続いてヘキサン(50 mL)で洗浄した。得られた固形物をヘキサン(4×20 mL)を使って粉砕し、高真空乾燥し、2-(4-シアノ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリミジン-4-カルボン酸(0.440 g, 2.05ミリモル)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.259 min, MS: ES+ 216.28。
工程b〜d.実施例184の工程b〜dに記載したのと同様な手順により、前記中間体から標題化合物を合成した。LCMS: 方法B、3.210 min, MS: ES+ 334.33; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.59 (s, 1 H), 9.28 (d, J= 4.8 Hz, 1 H), 8.52 (s, 1 H), 8.31 (d, J= 4.8 Hz, 1 H), 5.18 - 5.22 (m, 1 H), 3.63 - 3.66 (m, 1 H), 3.54 - 3.59 (m, 1 H), 2.36 - 2.45 (m, 1 H), 2.14 - 2.20 (m, 1 H), 2.05 - 2.09 (m, 2 H).
実施例202 (S)-1-(6-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル
実施例187に記載したのと同様な手順を使って標題化合物を合成した。LCMS: 方法B,3.569 min、MS: ES+ 334.30; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.55 (s, 1 H), 9.52 (s, 1 H), 9.44 (s, 1 H), 8.58 (s, 1 H), 5.16 - 5.19 (m, 1 H), 3.54 - 3.64 (m, 2 H), 2.37 - 2.42 (m, 1 H), 2.04 - 2.18 (m, 3 H).
実施例188 (S)-4-(4-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピリミジン-2-イル)ピコリノニトリル
工程a.1,4-ジオキサン(14 mL)中の4−クロロ-2-ピリジンカルボニトリル(0.700 g, 5.05ミリモル)の溶液に、rtにてビス(ピナコラート)ジボロン(1.920 g, 7.57ミリモル)と酢酸カリウム(1.53 g, 15.7ミリモル)を添加した。反応混合物を15 min脱気した後、Pd(dppf)Cl2(0.184 g, 0.252ミリモル)を添加した。反応液を100℃で2 h加熱した。生じた反応混合物をrtに冷まし、同一法により同じスケールで調製した別のもう1つのバッチと混合し、水(40 mL)で希釈し、EtOAc(2×40 mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン)により精製して、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピコリノニトリル(1.200 g, 5.22ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.136、MS: ES+ 149.20 [M-81]。
工程b.DMF:水(4:1, 5 mL)中の2-クロロピリミジン-4-カルボン酸(0.110 g, 0.694ミリモル)と4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピコリノニトリル(0.478 g, 2.08ミリモル)の混合物に、rtにおいてNaHCO3(0.174 g, 2.08ミリモル)を加えた。反応混合物を15 min脱気した後、Pd(dppf)Cl2(0.051 g, 0.069ミリモル)を加えた。生じた混合物を110℃で2 h加熱した。反応液をrtに冷まし、水(30 mL)で希釈し、EtOAc(2×20 mL)で抽出した。水性層を希HClで酸性にし、EtOAc(2×30 mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して2-(2-シアノピリジン-4-イル)ピリミジン-4-カルボン酸(0.130 g, 0.575ミリモル)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.473、MS: ES- 225.20。
工程b〜d. 実施例184、工程b〜dに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から標題化合物を合成した。LCMS: 方法B、3.851 min; MS ES+ 345.33; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.40 (d, J= 5.2 Hz, 1 H), 9.04 (dd, J= 4.8, 0.8 Hz, 1 H), 8.81 (s, 1 H), 8.65 (dd, J= 5.2, 2.0 Hz, 1 H), 8.38 (d, J= 5.2 Hz, 1 H), 5.19 - 5.22 (m, 1 H), 3.63 - 3.70 (m, 1 H), 3.56 - 3.60 (m, 1 H), 2.35 - 2.42 (m, 1 H), 2.15 - 2.21 (m, 1 H), 2.04 - 2.10 (m, 2 H).
実施例203 (S)-4-(6-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピラジン-2-イル)ピコリノニトリル
実施例188に記載したの同様な手順を使って標記化合物を合成した:LCMS:方法B、3.382 min, MS: ES+ 345.28; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.76 (s, 1 H), 9.55 (s, 1 H), 9.00 (d, J=4.8 Hz, 1 H), 8.48 (s, 1 H), 8.53 (dd, J=5.2, 1.6 Hz, 1 H), 5.16 - 5.19 (m, 1 H), 3.61 - 3.67 (m, 1 H), 3.52 - 3.58 (m, 1 H), 2.35 - 2.42 (m, 1 H), 2.04 - 2.21 (m, 3 H).
実施例204 (S)-4-(5-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピリダジン-3-イル)ピコリノニトリル
実施例188に記載したの同様な手順を使って標記化合物を合成した:LCMS:方法A、3.324 min、MS: ES+ 345.00; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.93 (d, J=1.6 Hz, 1 H), 9.10 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 8.98 - 8.99 (m, 2 H), 8.65 (dd, J=4.8, 1.6 Hz, 1 H), 5.19 - 5.22 (m, 1 H), 3.61 - 3.67 (m, 1 H), 3.53 - 3.58 (m, 1 H), 2.36 - 2.42 (m, 1 H), 2.03 - 2.19 (m, 3 H).
実施例189 2-(5-(6-(3-シアノフェニル)ピリミジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボニトリル
工程a. DMF(5 mL)中の6-クロロピリミジン-4-カルボン酸メチル(CAS番号 6627-22-1; 0.500 g, 2.90ミリモル)と3-シアノフェニルボロン酸(CAS番号 150255-96-2; 0.510 g, 3.48ミリモル)の混合物に、rtにおいてK3PO4(0.921 g, 4.35ミリモル)を加えた。反応混合物を15 min脱気した後、PdCl2(dppf)(0.106 g, 0.144ミリモル)を加えた。その反応混合物を60℃で3 h加熱した。この混合物をrtに冷まし、水(100 mL)で希釈し、EtOAc(3×25 mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50 mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)により精製して、6-(3-シアノフェニル)ピリミジン-4-カルボン酸メチル(0.497 g, 2.08ミリモル)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.674、MS: ES+ 240.60。
工程b. THF(15 mL)中の6-(3-シアノフェニル)ピリミジン-4-カルボン酸メチル(0.330 g, 1.38ミリモル)の溶液に、rtにて水(5 mL)中のLiOH.H2O(0.232 g, 5.52ミリモル)の溶液を加えた。反応混合物をrtで1.5 h攪拌した。この混合物を1 M HCl(15 mL)で酸性にし、EtOAc(3×25 mL)中に抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、2-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピリミジン-4-カルボン酸(0.350 g, 定量的収率)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS:方法C、1.479 min、MS: ES+ 226.33。
工程c. DMF(4 mL)中の2-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピリミジン-4-カルボン酸(0.350 g, 1.55ミリモル)の溶液にrtにてCDI(0.277 g, 1.71ミリモル)を加えた。反応混合物をrtにて30 min攪拌した後、rtでtert-ブチル 2-(N’-ヒドロキシカルバムイミドイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(実施例142、工程a;0.712 g, 3.11ミリモル)と分子篩(0.1 g)を添加した。追加の部分のCDI(0.277 g, 1.71ミリモル)を反応混合物に加え、次いで80℃に3 h加熱した。この反応混合物をrtに冷まし、セライトベッドを通してろ過し、EtOAc(20 mL)で洗浄した。一緒にしたろ液を水(100 mL)で希釈し、EtOAc(3×50 mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100 mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(33%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル 2-(5-(6-(3-シアノフェニル)ピリミジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.099 g, 0.24ミリモル)を得た。LCMS:方法C、2.220 min、MS: ES+ 419.60。
工程d,e. 実施例14の工程d,eに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS: 方法B、3.967 min, MS: ES+ 344.50; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.59 (s, 1 H), 8.94 (s, 1 H), 8.88 (s, 1 H), 8.70 (d, J= 8.0 Hz, 1 H), 8.12 (d, J= 7.6 Hz, 1 H), 8.83 (t, J= 7.6 Hz, 1 H), 5.18 - 5.21 (m, 1 H), 3.64 - 3.69 (m, 1 H), 3.57 - 3.61 (m, 1 H), 2.36 - 2.43 (m, 1 H), 2.16 - 2.22 (m, 1 H), 2.05 - 2.12 (m, 2 H).
実施例190 (S)-1-(3-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)フェニル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル
工程a. ピリジン(10 mL)中の4-シアノピラゾール(0.500 g, 5.38ミリモル)と3-メトキシカルボニルフェニルボロン酸(CAS番号 99769-19-4; 1.161 g, 6.45ミリモル)の混合物に、rtにおいてK2CO3(1.112 g, 8.06ミリモル)を加えた。反応混合物を30 min脱気した後、Cu(OAc)2(1.450 g, 8.06ミリモル)を添加した。生じた混合物を80℃で16 h加熱した。その反応混合物をrtに冷まし、同一法により同じスケールで調製した別のもう1つのバッチと混合し、氷水(200 mL)で希釈し、EtOAc(2×100 mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(18%EtOAc/ヘキサン)により精製して、3-(4-シアノ-1H-ピラゾール-1-イル)安息香酸メチル(0.850 g, 3.74ミリモル)を得た。LCMS: 方法C、1.916 min、MS: ES+ 228.31。
工程b〜e. 実施例189の工程b〜eに記載したのと同様な手順を使って前記中間体から表記化合物を合成した。LCMS: 方法A、3.861 min、MS: ES+ 350.15; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.56 (s, 1 H), 8.58 (s, 1 H), 8.45 (s, 1 H), 8.24 (d, J= 8.4 Hz, 1 H), 8.17 (d, J= 8.0 Hz, 1 H), 7.85 (t, J= 8.0 Hz, 1 H), 5.10 - 5.13 (m, 1 H), 3.62 - 3.67 (m, 1 H), 3.53 - 3.58 (m, 1 H), 2.34 - 2.43 (m, 1 H), 2.15 - 2.21 (m, 1 H), 1.99 - 2.13 (m, 2 H).
実施例191 (S)-1-(2-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル
工程a. EtOH(20 mL)中の(S)-1-Boc-2-シアノピロリジン(CAS番号 228244-04-0; 4.00 g, 20.4ミリモル)の溶液に、rtにおいてNH2OH.HCl(2.80 g, 40.8ミリモル)に続いてTEA(8.5 mL, 61.2ミリモル)を加えた。反応混合物を80℃で16 h加熱した。その反応混合物を減圧濃縮し、残渣をEtOH(2×50 mL)で粉砕した。得られた固形物を高真空中で乾燥させて、tert-ブチル=(S)-2-(N’-ヒドロキシカルバムイミドイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(9.200 g, 定量的収率)を得た。この生成物を更に精製せずにそのまま次の工程に使用した。LCMS: 方法C、1.464 min, MS: ES+ 230.31。
工程b. DMF(10 mL)中の4-ブロモピコリン酸(CAS番号 30766-03-1; 0.500 g, 2.47ミリモル)の溶液にrtにてCDI(0.441 g, 2.72ミリモル)を添加した。反応混合物をrtで1 h攪拌した後、tert-ブチル=(S)-(N’-ヒドロキシカルバムイミドイル)ピロリジン-1-カルボキシレート(1.130 g, 4.95ミリモル)と分子篩(300 mg)を添加した。追加の部分のCDI(0.441 g, 2.72ミリモル)を加え、反応混合物を90℃で16 h加熱した。その混合物をrtに冷まし、氷水(100 mL)で希釈し、EtOAc(2×100 mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=(S)-2-(5-(4-ブロモピリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.460 g, 1.17ミリモル)を得た。LCMS:方法C、2.159 min、MS: ES+ 395.50、397.50。
工程c。DMF(5 mL)中のtert-ブチル=(S)-2-(5-(4-ブロモピリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.300 g, 0.761ミリモル)と4ーシアノピラゾール(0.212 g, 2.28ミリモル)の混合物に、rtにおいてK2CO3(0.315 g, 2.28ミリモル)を添加した。その反応混合物を10 min脱気した後、KI(0.189 g, 1.14ミリモル)を添加した。生じた反応混合物を110℃で16 h加熱した。その混合物をrtに冷まし、氷水(100 mL)で希釈し、EtOAc(2×100 mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン)により精製して、tert-ブチル=(S)-2-(5-(4-(4−シアノ-1H-ピラゾール)ピリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.265 g, 0.65ミリモル)を得た。LCMS:方法C、2.010、MS: ES+ 408.50。
工程d,e. 実施例14の工程d,eに記載した手順を使って前記中間体から標記化合物を合成した。LCMS:方法A、3.627 min、MS: ES+ 333.10; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.77 (s, 1 H), 8.99 (d, J= 5.6 Hz, 1 H), 8.70 (d, J= 1.6 Hz, 1 H), 8.55 (s, 1 H), 8.23 (dd, J= 5.6, 2.0 Hz, 1 H), 5.14 - 5.17 (m, 1 H), 3.63 - 3.68 (m, 1 H), 3.54 - 3.59 (m, 1 H), 2.33 - 2.44 (m, 1 H), 2.18 - 2.22 (m, 1 H), 2.09 - 2.16 (m, 2 H).
実施例192 (S)-1-(6-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル
実施例191に記載したのと同様な手順を使って標記化合物を合成した。LCMS:
方法A、3.598 min、MS: ES+ 333.00; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.49 (s, 1 H), 8.51 (s, 1 H), 8.28 - 8.39 (m, 3 H), 5.14 - 5.17 (m, 1 H), 3.62 - 3.68 (m, 1 H), 3.54 - 3.59 (m, 1 H), 2.33 - 2.44 (m, 1 H), 2.13 - 2.22 (m, 1 H), 2.03 - 2.11 (m, 2 H).
実施例193 (S)-1-(4-(3-(1-シアノピロリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル
実施例191に記載したのと同様な手順を使って標記化合物を合成した。LCMS:
方法B、3.863 min、MS: ES+ 333.43; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.53 (s, 1 H), 8.85 (d, J= 4.8 Hz, 1 H), 8.52 (s, 1 H), 8.49 (s, 1 H), 8.13 (d, J= 5.2 Hz, 1 H), 5.15 - 5.18 (m, 1 H), 3.62 - 3.68 (m, 1 H), 3.53 - 3.59 (m, 1 H), 2.35 - 2.42 (m, 1 H), 2.14 - 2.20 (m, 1 H), 2.05 - 2.08 (m, 2 H).
本発明化合物の生物活性
略号:
TAMRA カルボキシテトラメチルローダミン
PCR ポリメラーゼ連鎖反応
PBS リン酸緩衝生理食塩水
EDTA エチレンジアミン四酢酸
Tris 2-アミノ-2-(ヒドロキシエチル)-1,3-プロパンジオール
NP-40 Nonidet P-40、オクチルフェノキシポリエトキシエタノール
BSA ウシ血清アルブミン
PNS 末梢神経系
BH3 Bcl-2相同性領域3
PTEN ピーテン(phosphatase and tensin homologue)
インビトロUSP30阻害アッセイ
USP30生化学動態アッセイ。反応は黒色384ウェルプレート(小容量、Greiner 784076)中で、21μLの最終反応容量において正副二通りに実施した。USP30 CD(57-517, # 64-0057-050, Ubiquigent)を反応バッファー(40 mM Tris, pH 7.5, 0.005%Tween 20, 0.5 mg/mL BSA, 5 mM β-メルカプトエタノール)中に、0、0.005、0.01、0.05、0.1および0.5μL/ウェルの当量になるように希釈した。バッファーは最適な温度、pH、還元剤、塩類、インキュベーション時間および界面活性剤に合わせて最適化した。蛍光偏光基質としてのイソペプチド結合を介してユビキチンに連結された50 nMのTAMRA標識ペプチドの添加により、反応を開始した。室温で反応液をインキュベーションし、120 min間にわたって2 min毎に読み取った。測定はPherastar Plus (BMG Labtech)上で行った。λ励起波長540 nm; λ発光波長590 nm。
USP30生化学IC50アッセイによる代表的化合物の活性
IC50範囲:
A<0.1μM;
0.1<B<1μM;
1<C<10μM;
10<D<100μM