JP2019511331A - 内側靴のための靴紐締結 - Google Patents

Abstract

本発明は、円盤状の単一又は複数の主要部（２４）を含むブーツ（２）の靴（１、７）用の締結要素（２２）に関する。締結要素（２２）は、靴（１、７）に締結するためのベース側（２６）と、ベース側（２６）に対向して位置するカバー側（２８）と、靴紐（１２）のそれぞれの端部を受け入れて案内するために、ベース側（２６）とカバー側（２８）と間でケーシング内に成形された２つのノッチ（３８）とを含み、ノッチ（３８）は、それぞれの案内方向（４０）の端面で開口している。本発明は、案内方向（４０）に見るときに、ノッチ（３８）の各々は、靴紐（１２）の端部が案内されて一方が他方の上を平行に延在することができるセクションを有し、ノッチ（３８）は、靴紐（１２）の端部を前記セクションで対応する案内方向（４０）に対して摩擦ロック状態で保持するように設計されることを特徴とする。

Description

本発明は、有効な請求項１のプリアンブルによる締結要素及び締結要素を有するウインターブーツに関する。

有効な請求項１のプリアンブルによる締結要素は、ＥＰ０８４８９１７Ｂ２から知られている。この文献の請求項１によれば、この締結要素のノッチは、クランプセクションに角度を有する状態で接続された摺動セクションを含む。この締結要素のノッチは、互いに離れて延在する案内方向に対して靴紐を保持するように設計されている。

まず、靴紐は、両手で上方に引っ張られ、靴を紐締めするために摺動セクションに案内される。次に、靴紐の端部が回されてクランプセクションに固定されるので、両手が必要とされる。しかしながら、これは、特に、例えばスノーボード上で速やかに結び直す際に、両手で紐を引き離すのに十分なスペースが外側靴の内側にないため、内側靴に使用するときには適していない。

従って、本発明の課題は、片手で靴紐を締め付けることを可能にする有効な請求項１のプリアンブルによる締結要素を提供することである。この課題は、請求項１の特徴によって達成される。本発明の好ましい実施形態は、従属請求項の主題である。

本発明は、摺動セクションのクランプセクションを回して、ノッチ内に配置された靴紐の２つの端部を引っ張るだけで、片手で靴紐を固定できるという考えに基づいている。靴紐の端部をさらに回す必要がない。これは、靴やブーツを履いている人がスノーボードやローラースケートなどに立っていても、いつでも片手で靴紐を簡単に締め直すことができる理由である。

記載された締結要素は、外側靴及び内側靴の両方に使用することができ、内側靴で使用することは、内側靴に空間がないために特に有効である。

請求項２による締結要素は、靴紐上の摩擦を容易に増加させ、そのように保持することができる。

請求項３による締結要素は、保持されたときに靴紐をノッチ内に引っ張るように設計されている。このようにして、靴紐が誤って元に戻され、ノッチから滑り出すことを回避することができる。

請求項４による締結要素は、靴紐が案内方向に対して移動するとき、歯を靴紐に押し込むように設計されている。このようにして、前記締結要素の保持効果が高められる。

請求項５による異なるサイズは、個々の歯をノッチ内の異なる機械的要求に合わせるように設計されている。

請求項６による締結要素は、靴紐が誤ってノッチから滑り出すことを防止する。

より大きい歯の配置は、靴紐がノッチ内に押し込まれたときの最初に最大のてこを提供する。請求項８による締結要素は、特にフランジを用いて内側靴に容易に締結することができる。

上記の締結要素は、請求項６によるウインターブーツの内側靴に取り付けることができる。

本発明の上述の特性、特徴及び利点、ならびにそれらが達成される方法は、図面に関連してより詳細に説明される実施形態の以下の説明に関連して、より明確になるであろう。
ウインターブーツの外側靴の斜視図である。 締結要素を有するウインターブーツの内側靴の斜視図である。 図２の締結要素の第１斜視図である。 図２の締結要素の第２斜視図である。 図２の締結要素を下方から見た図である。 別の締結要素の斜視図である。 図６の締結要素を下方から見た図である。

図面において、同一の技術的要素には同一の参照符号が付されており、一度しか記載されていない。図面は純粋に概略的なものであり、特に、実際の幾何学的な比率を反映していない。

ウインターブーツ２の外側靴１の斜視図を示す図１を参照する。

外側靴１は、ブーツソール４及びシャフト６を含み、後述の内側靴７を収容する。この内側靴７は、足（より詳細には図示せず）が開口１０を介して挿入され得る足室８を含む。

足室８内に挿入された足は、足室８内の１つ以上の紐付けゾーン（参照符号なし）を介して外側靴１に固定することができる。図１に示される外側靴１は、２つの紐付けゾーンを有し、１つの靴紐１２は、１つの紐付けゾーンのみを通る。

シャフト６上の２つの側セクション１４は、舌革１６によって覆われている紐付けゾーンを介して紐締めすることができる。靴紐１２を案内するための、詳細に説明されるループ１８は、側セクション１４に締結される。本実施形態では、靴紐１２は、ループ１８と交差する。

締め付けられた靴紐１２は、紐締め後にクランプ要素２０にクランプすることができる。このクランプ要素２０はここでは重要ではないので、詳細は述べない。

内側靴７の斜視図を示す図２を参照する。

内側靴は、外側靴１と同一の本質的な技術的要素を有する。しかしながら、紐付けゾーンが１つしかないので、靴紐１２は１つしかない。内側靴７のソール４及びシャフト６は、足室８を緊密に取り囲んでいる。簡潔にするために、ここでは、内側靴７の個々の技術的要素の詳細な説明を省略する。

外側靴１とは異なり、クランプ要素の代わりに、内側靴７は、以下の図３〜５に詳細に説明される締結要素２２を有する。締結要素２２は、この例ではシーム２１のような任意の締結要素で内側靴７に取り付けることができる。図３は、開口８からブーツソール４に延びるウインターブーツ２の取り付け方向２３の締結要素を示す。

締結要素２２は、ベース側２６を有する円盤状の主要部２４と、ベース側２６に対向して位置するカバー側２８と、ベース側２６とカバー側２８との間に延在するケーシング側３０とを有する。各々の側２６〜３０は、平坦であってはならず、図示のように、開口８に面した領域内のケーシング側３０のような幾つかの点で急激に先細になっていてもよい。

ケーシング側３０は、ブーツソール４に向かって互いに接近して先端３６で合流する第１ケーシング側セクション３２と第２ケーシング側セクション３４とを含む。しかしながら、必ずしも側が先端３６で合流する必要がない。２つのケーシング側セクション３２、３４は、ケーシング側３０の全体に亘って延びていないので、本実施形態は、少なくとも１つの更なるケーシング側セクションを有し、それ自体の参照符号はない。

ノッチ３８は、内側靴７の靴紐１２を受け入れるように、第１及び第２のケーシング側セクション３２、３４のそれぞれの主要部２４内に延びている。これらのノッチ３８は、案内方向４０に対して靴紐１２（図３〜５には図示せず）を保持するように設計され、それにより、この案内方向４０に対する靴紐の動きを防止する靴紐１２の端部は、締結要素２２の先端３６でノッチ３８に入口角３９で進入し、先端３６と向かい合って、出口角４１でノッチ３８を出る。入口角３９は出口角４１以上であるので、ＥＰ０８４８９１７Ｂ２に反して、靴紐１２の両端部は、互いに締付けるために片手で保持されるように一緒にされる。

この目的のために、歯４２、４４は、個々のノッチ３８内に配置され、明確にするために参照符号が付されていないノッチ３８の内側に延びている。歯４２、４４は、互いに平行に整列され、歯の方向４６にそれぞれのノッチ３８において一定の角度で、特に案内方向４０に対して鈍角で延在する。２つの異なるタイプの歯４２、４４がある。第１歯４２は、第２歯４４より小さく、第２歯４４が後に案内方向４０に配置される。さらに、第２歯４４は、ノッチ３８の全体に亘ることなく、歯の方向４６から見てその外側にのみ、歯の方向４６に延在する。

図２に示されるように、靴紐１２は、ケーシング側セクション３２、３４のノッチ３８内に交差して挿入される。このようにして、先端３６は、支点を提供し、靴紐１２の端部は、それらを引っ張ることによって、２つのより大きい第２歯４４の間の狭い部分を通して、その上に押し付けることができる。次に、靴紐１２を案内方向４０に引っ張ることによって、靴紐１２を締め付けることができる。この引っ張りを可能にするために、第１歯４２が案内方向４０に指向され配置される。

案内方向４０に延在する第１歯４２に起因する引っ張りの間に靴紐１２がノッチ３８から滑り出すのを防止するために、より大きい第２歯４４が制限として役立つ。靴紐１２が締め付けられ、例えば、ウインターブーツ２を着用した人の動きにより案内方向４０に張力をかけられると、靴紐１２は、第１歯４２の配置により、ノッチ３８の内側に案内方向４６に引き込まれる。このため、より大きな第２歯４４はまた、ノッチの内側で中断される。締結要素２２上の靴紐１２の紐締めの堅固さは、靴紐１２を案内方向４０に引っ張ることによっていつでも調整することができる。これは、いつでも片手で行うことができる。

締結要素２２を内側靴７に容易に取り付けるために、フランジ要素４８が装備される。このフランジ要素４８によって、締結要素２２は、縫い付け、糊付け、リベット締め、ねじ止め又は他の任意の方法で内側靴７に締結することができる。

クランプ要素２０の代わりに、締結要素２２は、靴紐１２を締結するために外側靴１に使用されてもよい。

図６及び７は、マルチセクション主要部２４を含む締結要素の代替の実施形態を示す。この場合、靴紐１２の端部は、交差して案内されるのではなく、それぞれのノッチ３８において互いからある距離をおいて延在する。

Claims (9)

1. 円盤状の単一又は複数の主要部（２４）を含むブーツ（２）の靴（１、７）用の締結要素（２２）であって、
   前記靴（１、７）に締結するためのベース側（２６）と、
   前記ベース側（２６）に対向して位置するカバー側（２８）と、
   靴紐（１２）のそれぞれの端部を受け入れて案内するために、前記ベース側（２６）と前記カバー側（２８）と間でケーシング内に成形された２つのノッチ（３８）と、を含み、
   前記ノッチ（３８）内に案内された前記靴紐（１２）の端部は、引っ張り方向（４０）に引っ張ってブーツ（２）を紐締めすることができ、
   引っ張り方向（４０）に見るときに、前記ノッチ（３８）の各々は、引っ張り方向（４０）に見るときに靴紐（１２）の端部が出口角以上の入口角（３９）でノッチ（３８）に進入するように互いに接近するセクションを有し、前記靴紐（１２）の端部は前記２つのノッチのセクションを出て、前記ノッチ（３８）は、前記靴紐（１２）の端部を前記セクションで対応する案内方向（４０）に対して摩擦ロック状態で保持するように設計される、ことを特徴とする締結要素（２２）。
2. 前記セクションにおけるノッチ（３８）は、それぞれのノッチ（３８）の内側に延びる歯（４２、４４）を含む、ことを特徴とする請求項１に記載の締結要素（２２）。
3. 前記歯（４２、４４）は互いに平行に配置され、引っ張り方向（４０）に対して一定の角度（４６）で延在している、ことを特徴とする請求項２に記載の締結要素（２２）。
4. 少なくとも一部の歯（４２、４４）は、それぞれの案内方向（４０）に傾斜している、ことを特徴とする請求項２又は３に記載の締結要素（２２）。
5. 少なくとも１つの歯（４４）は、残りの歯（４２）より大きい、ことを特徴とする請求項２〜４のいずれか一項に記載の締結要素（２２）。
6. 前記より大きい歯（４４）は、それぞれのノッチ（３８）の内側の一部の外側に延びている、ことを特徴とする請求項５に記載の締結要素（２２）。
7. 対応する案内方向（４０）に見るときに、１つの前記ノッチ（３８）において、前記より大きい歯（４４）はより小さい歯（４２）の後に配置される、ことを特徴とする請求項５又は６に記載の締結要素（２２）。
8. 前記主要部（２４）は、靴（１，７）に締結するためのフランジ要素（４８）を含む、ことを特徴とする上記請求項のいずれか一項に記載の締結要素（２２）。
9. ブーツ（２）であって、外側靴（１）と、前記外側靴（１）内に受け入れられた内側靴（７）と、引っ張り方向に前記内側靴（７）を紐締めする靴紐（１２）と、前記内側靴（７）に締結された上記請求項のいずれか一項による締結要素（２２）とを含み、前記締結要素（２２）は、案内方向（４０）が引っ張り方向に対して鋭角で延在するように、内側靴（７）上に配置される、ことを特徴とするブーツ（２）。