JP2019509363A - カリウム石けんを含む低ivの原料油から調製される棒状脂肪酸石けん - Google Patents

カリウム石けんを含む低ivの原料油から調製される棒状脂肪酸石けん Download PDF

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Abstract

本発明は、定められたヨウ素価の油(1つまたは複数)から作製される主に(50%以上)棒状石けんに関する。意外にも、定められた量のカリウム石けんが使用される場合、定められたIV範囲内に入る油から作製される棒状物は、IVがより低いことに付随する摩耗およびふやけ値およびより低いIV油から作製される棒状物から予想されない驚くべき泡立ち値を示しながら、過度のひび割れを呈さずに、優れた押出速度(定められる硬度値内に入ることによって定められる場合)を有する。これは、ユニークで予想外の属性の同時累積である。さらに、予想外の芳香性能(例えば芳香)も見出される。
【選択図】なし

Description

本発明は、主として(50重量%以上)棒状脂肪酸石けん組成物である棒状物に関する。押出時の棒状物のハイスループット生産を確実にするために、脂肪酸石けん(油のけん化から形成)は、柔らかすぎず(機械を詰まらせる)、硬すぎない(可塑性が低いために押出速度が低下し、および/または激しいひび割れゆえに最終棒状製品に欠陥を生じさせる)ものであるべきである。けん化石けんの特性は、石けんを形成する油ブレンド物の選択にも依存する。油ブレンド物はまた、石けんの押出および最終棒状物の作製の際の他の特性(例えば、泡立ち、摩耗率、ふやけ)を決定することにおいても重要であり得る。
本発明は、カリウム石けんの特定の手段が存在する、低IVの原料油から調製される棒状物(この棒状物は典型的にはIVがより高い棒状物よりも硬い)に関する。
驚くべきことに、棒状石けんは、優れたユーザー特性(良好な泡立ち;ひび割れがより少ないこと)を同時に維持しながら、高い押出速度を維持するのに十分低いヨウ素価(IV)(トリグリセリドを構成する不飽和脂肪酸鎖の平均レベルの目安)を有する出発油(例えば石けんを作製するために使用されるトリグリセリド)から作製され得て;一般的に、IVがより高い(不飽和レベルがより高い)棒状物は、これらの優れたユーザー特性を有するが、(例えばこれらは柔らかすぎるため)ハイスループット押出がないことが分かった。驚くべきことに、定められたIV(棒状組成物の全体の重量に基づく)の油から調製された棒状物にカリウム石けんの特定の手段を提供することによって、同時に、良好な泡立ちおよび低ひび割れを維持しながら(両特色ともより高いIVストックに付随する)、理想の押出速度を提供する硬度値を有する棒状物を調製し得る。さらに、より高いIVの使用が回避されるので、摩耗率が改良される。さらに、これは全て、13〜25重量%の水分レベルを有する棒状物を用いて行われ、好ましくは14〜22%、より好ましくは15〜20%、さらにより好ましくは16〜18%が使用される。通常の押出棒状石けんの作製(押出およびスタンピング)が行われる水分の範囲は、水分範囲が慎重に選択されない場合、過剰な柔軟性および粘着性の問題の可能性があるために、一般的に不確定である。
クレンジングのための棒状石けんは、一般的には、脂肪および油の直接的けん化によって、または遊離脂肪酸の中和によって調製される。けん化工程において、アルカリ(通常はNaOH)の存在下で様々な脂肪(例えば、獣脂、パームおよび/またはココナツ油ブレンド物)をけん化して、脂肪酸のアルカリ塩(グリセリドを形成する脂肪酸鎖由来)およびグリセロールを生じさせる。次いで、一般的に、グリセロールをブラインで抽出して、石けんを含有する希釈脂肪酸石けん溶液(けん化後および最終棒状物への押出前に形成される石けんは石けん「ヌードル」と呼ばれることが多い)および水相(例えば70%石けんおよび30%水相)を得る。次いで、一般的には石けん溶液を乾燥させ(例えば約16%水分まで)、残りの塊を一般的には混合し、粉砕し、(例えば、ノーズコーンを通じて石けんヌードルを押し出すことによって)プロッドし(plodded)、切断し、スタンピングして棒状物にする。
脂肪酸石けんの鎖長は、出発脂肪または原料油(本明細書の目的に対して、「油」および「脂肪」は、文脈から別段の要求がある場合を除き、交換可能に使用される)によって変動する。一般的には、より長鎖の脂肪酸石けん(例えば、C16パルミチンまたはC18ステアリン)は、獣脂およびパーム油から得られ、より短鎖の石けん(例えばC12ラウリン)は、例えば、ココナツ油またはパーム核油から一般的に得られ得る。生成される脂肪酸石けんは、飽和または不飽和(例えばオレイン酸)でもあり得る。
一般的には、より長い分子量の脂肪酸石けん(例えばC14〜C22石けん)、特により長い飽和石けんは、不溶性であり、それらが、他の可溶性石けんにより生じる泡がより滑らかでより安定になるのを助け得るという事実にもかかわらず、良好な泡量を生じさせない。逆に、より短い分子量の石けん(例えばC〜C12)および不飽和石けん(例えばオレイン酸石けん)は泡立ちが速い。しかし、より長鎖の石けん(一般的には飽和しているが、オレイン酸など、あるレベルまで不飽和分も含有し得る)が望ましく、すなわちこれらは構造を維持し、容易に溶解しない。不飽和石けん(例えばオレイン)は、短鎖石けんのように可溶性で泡立ちが速いが、より長鎖の石けんのように、より密度が高く、より滑らかな泡を形成する。
一般的には、(例えば、成分が鋳型に注がれ、次いで冷却されるかまたは棒状物が硬化し、形になるまで冷ます、キャストメルト工程により形成される棒状物ではなく)いわゆる押出棒状物工程により形成される棒状物は、十分な硬度の石けんから形成されるべきであり(機械を詰まらせるほど泥状ではないか、または生産速度が遅くなり、ひび割れを引き起こすほど非可塑性でありすぎない)、石けんは十分に高速で押し出されて、棒状製品の経済性を証明し得る。典型的には、発明者らは、このような速度を少なくとも棒状物200個/分、好ましくは棒状物300個/分を超えると定める。定められた押出速度基準を満たすために、出願人らは、満たさなければならない棒状物の硬度を定めた。一般的には、硬度値は、15mm押し込みを用いて40℃で測定した場合、約3〜5キログラムである。硬度の測定は、押出後の最終棒状製品の測定である。一般的には、このような測定は押出直後に行う。
最終棒状物の硬度は、石けんを形成する油のヨウ素価と相関する。平均不飽和レベルが高い油および脂肪は、ヨウ素価が高いと言われており;平均不飽和レベルが低い油および脂肪は、ヨウ素価が低いと言われている。一般的には、ヨウ素価が高い(不飽和度が高い)油から作製される棒状物ほど軟らかく、IV値が低い(飽和度が高い)油から製造される棒状物ほど硬い。ヨウ素価は、不飽和を測定するための周知の基準であり、IVの測定は周知であり、理解されている。ある1つの周知の方法は、例えば、ガスクロマトグラフィーの使用である。この方法を使用して、油中の脂肪酸鎖のメチルエステルが形成され、脂肪酸のメチルエステルがガスクロマトグラフィーによって分析される。述べられたように、これは当技術分野で周知である。
発明者らは、定められるような最終棒状物の硬度の測定値の範囲は、(機械を詰まらせるほど)軟らかすぎたり、また(ひび割れ問題の可能性がある棒状物を形成するほど)硬すぎたりしないため、ハイスループット押出を可能にする硬度範囲であるけん化石けんと相関することを見出した。定められた硬度値の範囲内の棒状物を調製すること(および相関するハイスループット押出を提供すること)において、出願人らは、出発油のIV値に常に焦点を当てており、油のけん化後に作製される石けんの分配(例えば石けんの量およびタイプ)には焦点を当てていない。一般的には、詰まりを起こし、低押出になるほど柔らかくなく、完成した棒状物の激しいひび割れを起こすほど硬くないように、十分な可塑性の石けんを形成させるために、IVが37〜43、好ましくは38〜43の出発油が使用される。
しかし、さらに低いIVの出発材料を使用することは理論的に有利である(すなわち、不飽和度がより低く、可塑性が低い(「より硬い」)石けんを形成するが、IVが低い油ほど一般的に安価であり、かつ、より硬い石けんを使用した場合、摩耗率がより低く、棒状物使用の際に泥状物を形成しにくい棒状物を形成すると予想されるからである。しかし、IVがより低い油を使用すると、けん化された石けんは、より泡立ちにくい最終棒状物を形成することも予想される。さらに、けん化(例えば、何らかの特定の対イオンでけん化するか、または何らかの特定量のカリウム石けんまたはナトリウム石けんを生成するかなど)についての指針がなければ、形成されるけん化石けんは硬すぎて激しいひび割れが起こることが予想される。例えば、100%NaOHでけん化された32のIVを有する油から作製される石けんヌードル(すなわちカリウム石けんは0%)を使用すると、硬度値が5Kg(15ミリメートル押し込みを使用して40℃で最終棒状物を測定した場合)を上回る棒状物が得られる。以下の実施例の表2の結果によりこれが確認される。このような石けんから作製される押し出し棒状物は激しいひび割れを示す。
予期せぬことに、出願人らは、(全棒状物組成のパーセントとして)5%〜15%のカリウム石けんヌードルが形成されるように油を特にけん化することにより、IV37以下(例えば0〜37、好ましくは2〜36、好ましくは10〜35、より好ましくは25〜35、さらにより好ましくは30〜35)の出発油を使用することができ;得られる最終棒状物は、発明者らのプロトコールで定められるように、得られる石けんヌードルが押し出されるとき、40℃で測定した3.0〜5.0kgの硬度および0〜3のひび割れ値を有することを見出した。当業者は、このようなより低いIVの油から作製される棒状物が(例えば発明者らの硬度範囲外である)激しいひび割れを有することを予想するであろう。実際に、定められる5〜15%のカリウム石けんの範囲外の量のカリウム石けんを得るために、より低いIVの油をけん化すると、一般的に本発明によって作製される棒状物の理想的な硬度範囲が必ずしも得られず、(同時に激しいひび割れを起こすことなく)相関する押出速度も必ずしも得られない。
さらに、石けん(および押し出し成形された最終棒状物)は、IVがより低い油(不飽和度がより低く、より硬い油)で作製されるので、本棒状物は、より高いIV(例えば37を上回る)の油で出発して作製される棒状物よりも、摩耗率がより低く(長持ちする)、一般的に低いふやけ値を有する。したがって、IVがより低いより安価な油を使用して、このような低IV油の使用に付随するより低い摩耗率およびより低いふやけ値を利用しながら、激しいひび割れ問題を起こすことなく、優れた速度(棒状物200個/分以上)で押し出すことのできる石けんを作製し得る。
さらに、全く予期せぬことに、5%〜15%のカリウム石けんを形成させるために、より低いIV油をけん化することにより、同じIVを有する油を用いて作製されるが、けん化されて100%ナトリウム石けん(例えば元の棒状物のパーセントとして5%未満のカリウム石けん)を形成する棒状物と比較して、泡立ちが増強された棒状物の作製が可能になることが分かった。実際に、泡立ちレベルは、IVが39であり、けん化されて100%ナトリウム石けんを形成する油から作製される棒状物に匹敵する。より良好な泡立ちは、通常、このようなより高いIV出発油の使用にのみ付随するので、これは特に驚くべきことである。
より高い側の範囲(すなわち0〜37の範囲)の油で出発する場合、必要とされるカリウム石けんはより少なく(5〜15%の範囲内)、より低いIV油で出発する場合、より多くのカリウム石けんを使用すべきである(すなわち、目標硬度値が確実に達成されるようにする)。例えば、より高い側(例えば30〜35)のIVを有する油については、一般的には5〜10%のカリウム石けんが形成されるはずであり;より低いIV(5〜9)の油については、一般的には10〜14%のカリウム石けんが形成されるはずである。油ブレンド物は、飽和および不飽和炭素鎖長の異なる分布およびより短いまたはより長い鎖長の異なる分布を有するので(例えば、獣脂油、パーム油およびパームステアリン油は、不飽和物および一般にはより長い鎖長を有する鎖の数がより多く;逆にココナツ油およびパーム核油は、不飽和物を有する炭素鎖がより少なく、一般的には鎖長がより短い)、形成されるカリウム石けんの量(5〜15%の範囲内)は、同じ平均IV値を有する油ブレンド物についてでさえ僅かに変動し得る。範囲内のカリウム石けんの選択量を有する棒状物を形成させ、硬度値試験からの測定結果に基づいて較正することによってこれらの小さな変動を定めることは単純である。
言い換えると、出発油(1つまたは複数)の平均IVが同じであり得る場合でも、けん化しようとする出発油混合物内の油の比率が変動するとき(例えば、獣脂油対ココナツ油が、90/10と80/20)、けん化時に形成させようとするカリウム石けんの正確なレベルは僅かに変動し得る。90/10の獣脂油対ココナツ油は、例えば、一般的には、80/20の獣脂油対ココナツ油から作製される棒状物と比較してより長い鎖長の油を有し;例えば、けん化して100%のナトリウム石けんを形成させる場合、80/20の油から作製されるものよりも可塑性が低い(「硬い」)石けんが形成される。このように、両方の油ブレンド物のIVが同じであり得る場合でさえ、80/20の油からけん化される石けんから作製される棒状物が定められる硬度範囲に入ることを確実にすることよりも、90/10の油からけん化された石けんから作製される棒状物が、定められた硬度範囲に入ることを確実にするために、より多くのカリウム石けん(8%対7%)が必要とされ得る。必要とされるカリウムの量は、当業者により簡単に決定され得るが、硬度値試験で較正する。したがって、5〜15%のカリウム石けんの範囲の量は全て、0〜37のIVを有する油から作製される棒状物が、最終測定棒状物の硬度範囲内に入ることを確実にするわけではないが(上述のように、出発油の比率に依存するため)、何らかの特定の油ブレンド物について範囲の一部(例えば5〜15%の範囲内)を決定することは単純である。
特質上より長鎖の油(例えば、獣脂油、パームステアリン油、パーム油)の比率および特質上より短鎖の油(ココナツ油、パーム核油)の比率が変動する(90/10と80/20)場合の差異(カリウム石けんのレベルが僅かに異なることが必要)が観察され得る一方で、長鎖または短鎖油の間の鎖長の差異は、1つの長鎖油または1つの短鎖油を別のものに対して置き換える場合、顕著な差異をもたらすには不十分であることに留意すべきである。したがって、例えば、同じ平均IVの油混合物について、使用されるカリウム石けんの量は、油が、90/10の比率の獣脂油対ココナツ油比、90/10のパームステアリン油(PSO)対ココナツ油比、90/10の獣脂油対パーム核油比または90/10のパームステアリン油対パーム核油比であっても実質的に同じである。本発明の目的のために、獣脂油、PSOおよびPOは、交換可能に使用することができ;ココナツ油およびパーム核油も交換可能に使用することができる。
出願人らはまた、驚くべきことに、(香料を含み、より高いIV油から作製されるがカリウム石けんが形成されないようにけん化される棒状物と比較して)けん化されて5%〜15%カリウム石けんを形成し、香料を含み、より低いIV油から作製される棒状物質において、棒状物上のヘッドスペース(例えば、プロトコール中で定められるような固形石けん上の静的ヘッドスペースにおける芳香濃度)および希釈棒状物上のヘッドスペース(例えばプロトコールで定められるような希釈石けんスラリー上の静的ヘッドスペースにおける芳香量)が顕著に増強されることも見出した。
出願者らが認識している技術で、激しいひび割れなく同時にハイスループットを達成しながら、けん化の量およびタイプ(例えば定められるIVの油がけん化されて、総棒状物重量のパーセントとして5〜15%のカリウム石けんを形成する)によって、処方者が、より低い平均IVの出発油を選択できるようになり得ることが認識されるものはなく、官能的利益は、おそらく同時に得ることが可能とは考えられない(例えば、低IVの摩耗およびふやけの利益ならびにより高いIVの泡立ちレベル)。したがって、処方者は、例えば、ハイスループット押出を達成しながら(例えば、棒状物が押出直後に測定されるとき、15mm押し込み標準を用いて40℃で測定される、3〜5Kgの得られた棒状物の硬化度測定値と相関)、平均IVがより低い油(例えばこれらはより安価である)を選択し得て、同時に、これらのより低いIV油を用いて作製される棒状物が出発物質として使用される場合に一般的に付随するひび割れ問題が回避される。さらに、より低いIV油を使用して、より高いIV油を出発物質として使用した場合に匹敵する泡立ち値を驚くべきことに維持しながら、より低い摩耗率を得て、ふやけがより少なくなり得る。
本発明は、新規の棒状物および棒状物を作製する工程の両方に関する。この棒状物は、ひび割れ問題を回避しながら、ハイスループット押出(定められるとおり)を有し、優れた消費者特性を有する。本発明の棒状物は、出発材料として平均IVが低い油または油ブレンド物(IV0〜37、好ましくは2〜36、より好ましくは10〜35)を用いて作製される。本工程は、0〜37のIVを有する油(1つまたは複数)を提供し、この油(1つまたは複数)をけん化して全棒状物パーセントとして(最終棒状物中の石けんのバランスは例えばナトリウム石けんであり得る)5〜15%のカリウム石けんを生じさせ、最終棒状物を形成させるために得られた石けんヌードルを押し出すことを含む。15%を上回るカリウム石けんのレベルでは、押し出された塊は一般に軟らかすぎ、工業的加工には適さない。上記のように、5〜15%のカリウム石けんの範囲内で、最終棒状物が定められる硬度範囲内に入るのを確実にするのに必要な正確な量は容易に決定される。
出願人らが認識している技術の中で、特に5〜15%のカリウム油でけん化されたIV0〜37の油を特に使用することを特に開示するものはない。特定の基準を使用して、押出に理想的で、依然として激しいひび割れがない定められる硬度(40℃で測定して3.0〜5.0Kg)の棒状物が得られることは認識されていない。(カリウムの使用からの)良好な泡立ち、良好な摩耗およびひび割れが少ないことの組み合わせは、全く予想外である。
本発明は、5重量%〜15重量%のカリウム石けん(全棒状物の重量による)を含む棒状石けん組成物(好ましくは50重量%以上〜90重量%の石けんを含む)を含む。棒状物中の石けんの残余は、例えば、ナトリウム石けんであり得る。
この棒状石けんは、押出直後に15mm押し込みを用いて40℃で測定した場合の3〜5Kgの硬度およびプロトコールで定められるような0〜3のひび割れ値を有する。
さらに、本発明の棒状物は、好ましくは13〜25%、好ましくは14〜22%、より好ましくは15〜20%、さらにより好ましくは16〜18%の水分レベルを有する。棒状物中の水分レベルが高いほど、一般的には、全脂肪分(TFM)の減少を伴い、これは、低刺激性および有益な活性物質の送達に有利である。しかし、このようなより高い水分レベルは、一般的に、このような高レベルで生じる過度の柔軟性およびべたつきのために、通常の押し出し棒状物にとって実用的ではない。
好ましくは、この棒状物は、石けんヌードルから押し出され、押し出されたヌードルは、平均ヨウ素価が0〜37である出発油(1つまたは複数)からけん化される(5〜15%の範囲で形成されるために測定されるカリウム石けんの正確な量は、0〜37の範囲内の出発油または油ブレンド物のIVに依存し;部分的に、ブレンドの組成(例えば獣脂油対ココナツ油の比率)に依存する)。この量は、例えば、硬度が定められる値内に入ることを確実にするため、僅かに多いかまたは少ないカリウム石けんを形成させる必要があるか否かを較正するために最終棒状物の硬度が使用される、単純で反復性の工程を使用して、当業者により容易に決定される。
好ましくは、けん化される油としては、本明細書で定められるように、獣脂油およびココナツ油からなる群から選択されるものが挙げられる。上記のように、本発明の目的のために、獣脂油、パーム油(PO)およびパームステアリン油(PSO)はそれぞれ、これらの特徴的に長鎖の油が同じIVを有し、これらの油と特徴的に短鎖の油との比率が同じままである限り、実質的に同じように機能する。同様に、ココナツ油およびパーム核油(PKO)は、それらが同じIVを有し、特徴的により長鎖の油とこれらのより短い油との比率が同じままである限り、実質的に同じように機能する。一実施形態において、下限の範囲における5または6または7%のカリウム石けん(最終棒状物の重量パーセントとして)から上限の範囲における10または11または12または13%のカリウム石けんを有し、獣脂油対ココナツ油の比率が78/22〜82/18(けん化前の出発油)である棒状物が好ましい。より具体的には、一形態において、5〜12%のカリウム石けんを有し、PSO対PKOの比率が78/22〜82/18である油から作製される棒状物が好ましい。別の形態において、棒状物は5〜9%のカリウム石けんを有し、出発獣脂油対ココナツ油の(またはPSOとPKOとの)比率は82/18〜88/12である。別の形態において、棒状物は8〜12%のカリウム石けんを有し、獣脂油とココナツ油との(またはPSOとPKOとの)比率は87/13〜93/7である。
発明者らは、出発油脂をけん化し、および/または(例えば水酸化カリウムを使用して)脂肪酸を中和して5%〜15%カリウム石けんを形成させ、好ましくはナトリウム石けんをバランスにしているので、IV0〜37(好ましくは2〜36、好ましくは10〜35または25〜35)を有する出発油を使用することが可能であり、良好な棒状物の硬度(定められた範囲内の硬度レベルにより定められ;この範囲で、石けんは棒状物200個以上/分を生じさせる押出速度で押し出し可能である)が得られ、同時に過剰なひび割れが回避される(ひび割れ指数は0〜3)。より低いIVの出発油が使用され、述べられるカリウムレベルが使用されない場合、棒状物は0〜5のひび割れスケール(「ひび割れ指数」)で4または5のレベルに達し、このような棒状物は許容できないと考えられる。
さらに、発明者らは平均IVが低い油(より高いIV油よりも安価)を使用しているので、このようなより低いIV油の使用に付随するような、摩耗率もより低く、ふやけもより少ない、定められる硬度範囲内の棒状物を得ることが可能である。さらに、発明者らは驚くべきことに、泡立つ棒状物ならびに37を上回るIVの出発油から作製される棒状物を見出した。これはカリウム対イオンの使用によるものと考えられる。
上記のように、けん化されて5%〜15%のカリウム石けんを形成する、これらのより低い範囲のIV油から作製される石けんから作製される棒状物は優れた特性を有し;これらには、より高いIV油から作製されたかまたは同じIVの油から作製されるがけん化されて例えば100%ナトリウム石けんを形成させる石けんから作製された棒状物よりも低い摩耗率および低いふやけ値が含まれる。さらに、全く予期せぬことに、棒状物は、より高価でより高IVの油から作製される棒状物に匹敵する泡立ちを有する。さらに、本発明の別の態様において、本発明の棒状物は、より高いIVの油から作製される棒状物と比較して、前記棒状物上の芳香成分の優れた芳香ヘッドスペースならびに希釈棒状物上の優れたヘッドスペースを提供する。
全体として、5%〜15%のカリウム石けんを形成するためのけん化に基づいて観察される予期せぬ効果は非常に顕著である。具体的には、同時に良好に押し出される(定められる硬度値)棒状物を有することは、ひび割れが許容範囲であり、優れた摩耗率およびふやけ率を有し、良好な泡立ちが顕著であるということである。
より低いIV(0〜37)の油を選択し、けん化して5〜15%のカリウム石けん(最終棒状物の重量パーセントとして)の生成を確実にし、押し出して最終棒状物(定められる硬度範囲内に入る)を形成させることによってこれらの同時に存在する特性を有するこのような棒状物を形成する工程も企図される。
図1において、発明者らは、7%または10%のカリウム石けんを有する棒状物(実施例5、6、8、9、11および12)を作製するためのIVが32の油のけん化の結果、IVが39の出発油から作製される(実施例A〜C)、およびカリウム石けんがない出発油から作製される(実施例4、7および10)棒状物から形成される泡と匹敵するかまたはそれより優れた泡を生じさせる棒状物が得られたことを理解する。不飽和度が高い棒状物は、一般に、飽和度の高い棒状物よりも泡立ちが良好なので(例えば、出発IV39の油から作製される棒状物は、出発IV32の油から作製される棒状物よりも泡立ちが良好であることが予想される)、このことから、低IVの原料油から調製される場合、5〜15%のカリウム石けんを有する棒状物形成の実に意外な性質が示される。 図2において、予想外にも、低不飽和度(例えばIV32以下の棒状物)の油のブレンド物から、摩耗率がより低く、ふやけがより少ない本発明のカリウム石けん棒状物が生成されたことを観察することが可能である。 図3において、予想外にも、低不飽和度(例えばIV32以下の棒状物)の油のブレンド物から、摩耗率がより低く、ふやけがより少ない本発明のカリウム石けん棒状物が生成されたことを観察することが可能である。図2および図3は、発明者らが、棒状物がIV32の油から作製されるとしても(実施例の表1および2)、良好なハイスループット作製を有すること(例えば、発明者らの定められる硬度範囲に入り、ひび割れが許容可能であること)などの硬度プロファイルがある棒状物を生成させ得ることを示し;さらに、これは、より低いIV油に付随する顕著な有益な特性(摩耗が良好でふやけが少ないこと)を保持しながらなされる。
言い換えると、このIVの油から作製される棒状物は、通常、発明者らの定められる所望のレベル外の硬度値を有する。本発明によれば、発明者らは、全て、より低いIVのこれらの油から作製される棒状物に付随するより低い摩耗率およびより低いふやけ値を保持しながら、最終棒状物が発明者らの定められる硬度の手段の範囲内に入る測定値を有し、ひび割れを許容範囲にすることを確実にするために、(特定の量のカリウム石けんを使用して)硬度を低下させ得る。
図4は、0〜5のひび割れスケールおよび定められる数に付随するひび割れを示す添付写真を定義する。試験は、プロトコールで定められる摩耗率条件シミュレーションに従って行われることに留意されたい。両方とも押出直後に行う。これらの試験は、殆どの消費者に当てはまり得ない行動である、極度に頻繁な使用および摩耗を模倣するので、レベル3までのひび割れスコアは、本発明の目的については許容可能であると考えられる。
実施例を除いてまたは明確な指示がない限り、材料の量または反応の条件、材料の物理学的特性および/または使用を示すこの記述での数字は全て、「約」という語により修飾されるものとして理解されたい。
全体を通して使用される場合、範囲は、その範囲内であるありとあらゆる値を記述するための省略表現として使用される。範囲内の値は何れも、範囲の終点として選択され得る。
および/または、の使用は、リストからの何れか1つが個別に選択され得ること、またはリストからの何れかの組み合わせが選択され得ることを示す。
疑義を回避するために、「含む(comprising)」という語は、「含む(including)」を意味するものとするが、必ずしも「からなる(consisting of)」または「から構成される(composed of)」を意味するものではない。言い換えると、列挙される段階または選択肢は網羅的である必要はない。
別段の指示がない限り、使用される成分の量(1つまたは複数)に対する全パーセンテージは、組成物の総重量中の材料の重量に対する重量パーセンテージであり、合計は100%であると理解されたい。
一態様において、本発明は、Kを有する石けん(カリウム石けん)のレベルが最終棒状組成物の5重量%〜約15重量%である、高(50〜90重量%、好ましくは55〜85重量%)脂肪酸石けん棒状物に関する。15%を上回るレベルでは、押し出される石けん塊は一般に柔らかすぎる。例えば、より高いレベルでは、カリウム石けんは一般的に極めて可溶性になる。濃度に応じて、これは、液体、ペーストまたはシェービングクリームなどであり得る。
本発明の棒状物は、15ミリメートル押し込みを用いて40℃にて測定した場合の3〜5Kgの硬度および0〜3のひび割れ値を有する。
さらに、最終棒状物は、好ましくは棒状物の13〜25重量%、好ましくは14〜22重量%、より好ましくは15〜20重量%、さらにより好ましくは16〜18重量%の水分レベルを有する。
好ましくは、棒状物は石けんから押し出され、石けんは、0〜37、好ましくは2〜37、好ましくは10〜35の平均ヨウ素価を有する出発油(1つまたは複数)のけん化によって形成される。好ましくはIVは25〜35、より好ましくは30〜35である。より高い出発IV(例えば30〜37)油では、形成されるカリウム石けんの量は、範囲の低い部分(5〜9%カリウム石けん)であり得て、低いIV油の場合ほど、形成されるカリウム石けんの量は、一般的に高い範囲になる(例えばIV2〜10では、発明者らは、一般的に10〜15%のカリウム石けんを使用し得る)。5〜15%の範囲内で、必要とされるカリウム石けんの正確な量は、油ブレンド物の組成に応じて僅かに変動し得る。したがって、例えば、前述したように、IVが同じであっても、獣脂油(または同等のパーム油またはパームステアリン油)対ココナツ油(または同等のパーム核油)の比率が異なる場合(獣脂油対ココナツ油の重量比が90/10であるものと、80/20であるもの)、最終棒状物中のカリウム石けんヌードルのレベルは僅かに変動し得る。したがって、90/10の比率ではけん化時に僅かに可塑性が低い(より剛性の高い)石けんが生じ得て、棒状物が80/20油から同じ好ましい範囲に入るようにするために必要とされるカリウム石けんの量と比較して、押し出し時に所望の硬度範囲の最終棒状物を生じさせる、けん化された石けんの可塑性を得るために、より多くのカリウム石けんが形成されることが必要とされ得る。カリウム石けんの正確な量(例えば5〜15%の範囲内)は、特定の量を選択し、最終棒状物を形成させるために押し出し、(プロトコールで述べられる硬度値試験を使用して)最終棒状物の硬度を測定することによって、当業者により容易に決定され得る。較正し、生成されるカリウム石けんの量を僅かに増加させるべきかまたは減少させるべきかを判定するために、この試験の結果を使用し得る。
一般に、「石けん」という用語は、天然のトリグリセリド由来の、脂肪族、アルカン−またはアルケンモノカルボン酸のアルカリ金属またはアルカノールアンモニウム塩を意味するために使用する。ナトリウム、カリウム、マグネシウム、モノ−、ジ−およびトリ−エタノールアンモニウム陽イオンまたはそれらの組み合わせは、カルボン酸の典型的な対イオンである。作製されるカリウム石けんの特定量の使用の臨界性、および本発明のものなど、加工または特性に対する結果としての影響は以前には知られていない。当技術分野で使用される「一般的な」棒状物において、ナトリウム石けんが一般に使用され、述べられるとおり、一方でカリウム、マグネシウムまたはトリエタノールアミン石けんが使用され、本発明の特定の臨界性は知られていない。一般に、石けんは、約8〜約22個の炭素原子、好ましくは約10〜約18個の炭素原子を有する天然または合成脂肪(アルカンまたはアルケン)酸の周知のアルカリ金属塩である。これらは、約8〜約22個の炭素原子を有するカルボン酸アルカリ金属として述べられ得る。
ココナツ油の脂肪酸分布を有する石けんは、広い分子量範囲の下端を提供し得る。本明細書中で使用される場合、ココナツ油という用語は、8%のC、7%のC10、48%のC12、17%のC14、8%のC16、2%のC18、7%のオレイン酸、および2%のリノール酸というおよその炭素鎖長分布を有する脂肪酸混合物を指す(列挙した最初の6個の脂肪酸は飽和している)。パーム核油(PKO)およびババス核油などの類似の炭素鎖長分布を有する他の供給源を、ココナツ油の代わりにまたはココナツ油と一緒に使用し得る。
獣脂油の脂肪酸分布を有する石けんは、広い分子量範囲の上端を与え得る。「獣脂油」は、2.5%のC14、29%のC16、23%のC18、8%のパルミトレイン酸、41.5%のオレイン酸および3%のリノール酸というおよその炭素鎖長分布を有する脂肪酸混合物を定める(列挙した最初の3個の脂肪酸は飽和している)。類似の分布を有する他の油を、獣脂の代わりにまたは獣脂と一緒に使用し得る。これには、様々な動物の獣脂およびラード由来の油が含まれ得る。本発明の目的のために、これはまた、パーム油(PO)またはパームステアリン油(PSO)などの油も含み得る。
石けんは、炭化水素鎖の鎖長、すなわち脂肪酸の鎖長が異なり、その脂肪酸が飽和または不飽和のどちらかの、3つの大きなカテゴリーに分類され得る。本発明の目的の場合、これらの分類は以下のとおりである:
主にC12〜C14飽和脂肪酸、すなわちラウリンおよびミリスチン酸由来の石けんを包含するが、少量のより短鎖の脂肪酸、例えばC10由来の石けんを含有し得る、「ラウリン」石けん。
主にC16〜C18飽和脂肪酸、すなわちパルミチンおよびステアリン酸由来の石けんを包含するが、少量の長鎖脂肪酸、例えばC20由来の飽和石けんを含有し得る、「ステアリン」石けん。
主にオレイン酸(C18:1)、リノエレイン酸(linoeleic acid)(C18:2)、ミリストレイン酸(C14:1)およびパルミトレイン酸(C16:1)ならびに少量のより長鎖およびより短鎖の不飽和およびポリ不飽和脂肪酸を含む不飽和脂肪酸由来の石けんを包含する、「オレイン」石けん。
石けんに対して使用されるココナツ油は、他の「高ラウリン」または「ラウリンに富む」油、すなわち総脂肪酸の少なくとも45%がラウリン酸、ミリスチン酸およびそれらの混合物から構成される油脂によって完全にまたは一部置き換えられ得る。これらの油は一般に、ココナツ油クラスの熱帯堅果油により代表される。例えば、これらは、パーム核油、ババス油、オーリキュリ油(ouricuri oil)、ホシダネヤシ油、コフネヤシ油、ムルムル油、ジャボティ核油(jaboty kernel oil)、カカン核油(khakan kernel oil)、ディカナッツ油(dika nut oil)およびウクフババター(ucuhuba butter)を含む。
ラウリン、ステアリンおよびオレイン石けんの混合物を含む固形塊を加熱する場合、ステアリン石けんよりも水溶性が高く、融点が低いラウリンおよびオレイン石けんは、本組成物中に存在する水および他の構成成分と組み合わせられて、水分含量および温度に依存して、多かれ少なかれ流動性の液晶相を形成する。ラウリンおよびオレイン石けんの、固体から液晶相への転換によって、この塊が可塑性になり、せん断下でこれを混合し、処理できるようになる、すなわちこの塊は熱可塑性である。
一般的な棒状石けんを高速(少なくとも棒状物200個/分)で押し出し、スタンピングするために、(石けんヌードルを作製する)出発油のIVは一般的に39前後であることが観察されている。IVがより低い(例えば32)場合、典型的な棒状物は、硬度値が5Kgを上回ることが観察されることが多く、それを上回る範囲では、以前には、石けんヌードルの理想的なハイスループット押出が付随しなかった。このような硬度範囲では、作製される棒状物は一般に、過度のひび割れ(4または5のひび割れ値)がある。出願人らの知る限り、我々が特定したカリウム石けんの特定の手段および石けんの硬度を低下させて(高速で)良好に処理することができるようにし、同時に過度のひび割れを示さないという技量は、以前には知られていない。
上記のように、棒状物中の脂肪酸石けんのレベルは、50%以上、好ましくは55%以上(例えば65〜90重量%)である。
石けん以外の界面活性剤(一般に「合成界面活性剤」または「合成洗剤」として知られている)は、一般的に、棒状物の、約10重量%以下のレベルで、好ましくは約2重量%〜約7重量%のレベルで棒状物中に含まれていてもよい。適切な合成洗剤の例を以下に記載する。
本棒状物は構造化剤(structurant)を含み得る。これらは、デンプン、セルロースおよびそれらの混合物からなる群から選択される1つ以上の多糖構造体;1つ以上のポリオールを含み得て;水不溶性粒状材料を含んでいてもよい。構造化剤(structurant)は、個々にまたは組み合わせて、棒状組成物の0〜25重量%を支持し得る。
適切なデンプン材料としては、天然デンプン(トウモロコシ、コムギ、コメ、ジャガイモ、タピオカなど由来)、アルファ化デンプン、物理学的および化学的修飾デンプンおよびそれらの混合物が挙げられる。未加工またはネイティブデンプンとしても知られる天然デンプンという用語は、分離および粉砕を伴う段階とは別に、さらなる化学的および物理学的修飾を受けていないデンプンを意味する。
好ましいデンプンは、トウモロコシ(コーン)、キャッサバ、コムギ、ジャガイモ、コメおよび他の天然源由来の天然またはネイティブデンプン(一般に未加工デンプンとしても知られている)である。異なる比率のアミロースおよびアミロペクチンを有する未加工デンプンには、トウモロコシ(25%アミロース);ワキシーコーン(0%);高アミローストウモロコシ(70%);ジャガイモ(23%);コメ(16%);サゴ(27%);キャッサバ(18%);コムギ(30%)などが含まれる。未加工デンプンは、直接使用され得るか、または、デンプンが部分的にまたは完全に糊化されるように、棒状組成物を作製する工程中に修飾され得る。
別の適切なデンプンは、アルファ化されており、これは、本棒状組成物中の成分として添加される前に糊化されているデンプンである。異なる温度でゲル化する様々な形態、例えば冷水分散性デンプンが利用可能である。ある適切な市販のアルファ化デンプンは、National Starch Co.(ブラジル)により、FARMAL CS 3400の商標名で供給されるが、同様の特徴を有する他の市販の材料が適している。
適切なセルロース材料としては、微結晶セルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースエーテルおよびそれらの混合物が挙げられる。
好ましいセルロース材料は、精製セルロース原料の非晶質繊維状セルロース領域を加水分解により除去することによって得られる微結晶セルロース(主に結晶性凝集体から形成される高結晶性粒状セルロース)である。これは、一般的には、強い鉱酸(例えば塩化水素)を用いて行われる。酸加水分解工程は、主に粗粒の凝集体、一般的には平均粒径が10〜40ミクロンの微結晶セルロースを生成させる。ある適切な市販の微結晶セルロースは、商品名AVICEL GP1030としてFMC Biopolymer(ブラジル)から供給されるが、同様の特徴を有する他の市販の材料が適している。
好ましい多糖構造化剤(stracturant)は、デンプン、最も好ましくは天然デンプン(未加工デンプン)、アルファ化デンプン、化学修飾デンプンまたはそれらの混合物である。未加工デンプンが好ましい。
ポリオールは、水溶性が高く、好ましくは水中で大量に可溶性である複数のヒドロキシル基(少なくとも2個、好ましくは少なくとも3個)を有する化合物を指すために本明細書中で使用される用語である。
比較的低分子量の短鎖ポリヒドロキシ化合物、例えばグリセロールおよびプロピレングリコールなど;糖、例えばソルビトール、マンニトール、スクロースおよびグルコースなど;加工炭水化物、例えば加水分解デンプン、デキストリンおよびマルトデキストリンなど、およびポリマー性合成ポリオール、例えばポリアルキレングリコールなど、例えばポリオキシエチレングリコール(PEG)およびポリオキシプロピレングリコール(PPG)を含め、多くのタイプのポリオールが利用可能である。
好ましいポリオールは、液体であるか、または安定で非常に濃縮された水溶液、例えば水中で50重量%超、好ましくは70重量%以上である水溶液を容易に形成するかの何れかの、比較的低分子量の化合物である。これらには、低分子量ポリオールおよび糖が含まれる。
特に好ましいポリオールは、グリセロール、ソルビトールおよびそれらの混合物である。
好ましい無機粒状材料としては、タルクおよび炭酸カルシウムが挙げられる。タルクは、化学式MgSi(O)10(OH)により表されるシート状ケイ酸塩構造を有するケイ酸マグネシウム無機物質であり、水和物の形態で入手可能であり得る。タルクは板状の形態を有し、実質的に親油性/疎水性である。
炭酸カルシウムまたは白亜は、3種類の結晶形態:方解石、アラゴナイトおよびバテライトで存在する。方解石の天然の形態は菱面体または立方体状であり、アラゴナイトの場合は針状または樹枝状、バテライトの場合は楕円状である。
商業的に、炭酸カルシウムまたは白亜(沈降炭酸カルシウム)は、二酸化炭素ガスを水酸化カルシウムの水性懸濁液に泡立てて通気する、炭酸化法によって作製される。この工程において、炭酸カルシウムの結晶タイプは方解石または方解石およびアラゴナイトの混合物である。
他の任意の不溶性無機粒子材料の例としては、アルミノケイ酸塩、アルミン酸塩、ケイ酸塩、リン酸塩、不溶性硫酸塩、ホウ酸塩および粘土(例えば、カオリン、陶土)およびそれらの組み合わせが挙げられる。
有機粒状物質としては、不溶性多糖類、例えば高度架橋または不溶化デンプン(例えばオクチルコハク酸塩などの疎水性物質との反応による);合成または天然ポリマー、例えば様々な格子高分子および懸濁ポリマーおよびそれらの混合物などが挙げられる。
本棒状物は、カルボキシメチルセルロース、アクリレートポリマーおよびそれらの混合物などのひび割れ防止剤を含み得る。
本棒状物は、10〜25重量%のレベルの水を含む。水の下限レベルは11または12または13%であり、上限レベルは24または22%であり得る。
可能な任意の成分に関して、(脂肪酸石けんおよび電解質である他の荷電界面活性剤に加えて)様々なさらなる電解質、特にアルカリ金属陽イオンを有するものが棒状物中に存在し得る。これらの電解質は、例えば、水酸化ナトリウムでのけん化および塩酸での中和から生じるNaClなど、脂肪酸のけん化および中和の結果として存在するか、または硬度を制御するために使用され得る硫酸ナトリウムまたは硫酸カリウムなどの添加塩として存在する。強力な界面活性剤材料でない限り、またはひび割れ防止剤の有効性を妨げない限り、様々な電解質を適度な量で使用し得る。
電解質のレベルは、2.0%未満、好ましくは1.5%未満、好ましくは約1.0%まで、好ましくは0.8%以下、例えば0.1〜0.8%であるべきである。この場合、処方スペースに対して、塩化ナトリウム(NaCl)以外の余分な電解質は必要ない。少なくとも1つの形態において、本発明の組成物中にNaCl以外の電解質は存在しない。
本棒状組成物は、非石けん合成型界面活性剤(洗剤)、いわゆる「合成洗剤」、を含んでいてもよい。合成洗剤としては、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性または双性イオン界面活性剤および陽イオン性界面活性剤が挙げられ得る。
個別に、または組み合わせて、本棒状物中に存在する合成界面活性剤のレベルは一般に、連続相中で約10%より高くないが、一部の適用では本棒状物中に、より高レベルで含まれることが有利であり得る。本発明のいくつかの実施形態は、約2%〜10%、好ましくは約4%〜約10%のレベルで合成洗剤を含む。
「滑り改変剤(slip modifier)」という用語は、本明細書中で、比較的低レベル(一般に本棒状組成物の総重量に対して1.5%未満)で存在する場合に、濡れた棒状物と皮膚との間の摩擦感を顕著に減少させる材料を指すために使用される。最も適切な滑り改変剤(slip modifier)は、1%以下、好ましくは0.05〜1%、より好ましくは0.05%〜0.5%のレベルで個々にまたは組み合わせて有用である。
滑り改変剤(slip modifier)は、例えば5〜10%の不溶性粒状物質を有するデンプンの場合には30〜40%である、これらの物質に対する有用な濃度範囲の上限に迫るレベルのデンプン/セルロースおよび/または不溶性粒子を含有する棒状組成物において特に有用である。より高レベルのデンプンおよび/または不溶性粒子の配合は、棒状物の湿潤皮膚摩擦を増加させ、棒状物は「抵抗感」として知覚される(皮膚上で摩擦の「抵抗」の知覚レベルが高い)ことが分かっている。一部の消費者らはこの官能的品質を気にしないが、一方でこの感覚を嫌う者もいる。一般に、消費者らは、皮膚上で滑り易いと知覚され、滑りがよいと知覚される棒状物を好む。
低レベルで組み込まれるある一定の疎水性材料は、より高レベルのデンプンおよび/または不溶性粒子を含有する棒状物の湿潤皮膚摩擦抵抗を劇的に低下させて、消費者受容性を向上させ得ることが分かっている。
適切な滑り改変剤(slip modifier)としては、ペトロラタム、ワックス、ラノリン、ポリ−アルカン、−アルケン、−ポリアルカリエン(polyalkalyene)酸化物、高分子量ポリエチレンオキシド樹脂、シリコーン、ポリエチレングリコールおよびそれらの混合物が挙げられる。
特に適切な滑り改変剤(slip modifier)は、約100,000〜約7,000,000の分子量を有する高分子量ポリエチレンオキシドホモポリマー樹脂である。ポリマーは約2,000〜約100,000の重合度を有する。これらのポリマーは白色粉末として入手可能である。
好ましくは、ポリエチレンオキシド樹脂の分子量は、80,000より大きく、より好ましくは少なくとも100,000ダルトン、最も好ましくは少なくとも400,000ダルトンである。適切な高分子量ポリエチレンオキシド樹脂の例は、商品名POL VOXでDow Chemical Companyにより供給される水溶性樹脂である。例はWSR N−301(分子量4,000,000ダルトン)である。
アジュバントは、直接的(香料)または間接的(保存剤)の何れかで、本棒状物の審美的な質、特に視覚的、触覚的および嗅覚的な(olefactory)特性を向上させる成分である。多岐にわたる任意の成分を本発明の棒状物に組み込み得る。アジュバントの例としては、香料;乳白剤、例えば脂肪アルコール、エトキシ化脂肪酸、固形エステルおよびTi02など;色素および顔料;真珠光沢剤、例えばTi02被覆雲母および他の干渉顔料など;板状ミラー粒子、例えば有機グリッターなど;官能物質(sensate)、例えばメントールおよびジンジャーなど;保存剤、例えばジメチロールジメチルヒダントイン(Glydant XL1000)、パラベン、ソルビン酸など;抗酸化剤、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)など;キレート剤、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)の塩およびトリナトリウムエトリドロネート(etridronate)(ただし、これは約0.3%未満で存在する)など;乳化安定化剤;補助増粘剤;緩衝剤;およびそれらの混合物が挙げられるが限定されない。
真珠光沢剤のレベルは、存在する場合、本組成物の総重量に対して、約0.1%〜約3%の間、好ましくは約0.1%〜0.5%の間、最も好ましくは約0.2%〜約0.4%の間であるべきである。
アジュバントは、石けん製造技術分野で一般的にまとめて「微量成分」と呼ばれ、最低でも、着色剤(色素および顔料)、香料、保存剤および残留塩および石けん製造工程からの油および様々な感性に訴える成分、例えばマンサクなどが含まれることが多い。微量成分は、一般に連続相組成物全体の4〜10重量%、好ましくは4〜8重量%、しばしば連続相の約5〜7重量%を構成する。
ココナツ脂肪酸、PKO脂肪酸、ラウリン酸などの3%以下の遊離脂肪酸(FFA)は、一般的に、全体の品質および工程改善のために棒状石けんにおいて使用される。遊離脂肪酸が3%より高いと、柔らかく粘着性のある塊となり、棒状物の品質に悪影響を与える。少なくとも1つの形態において、本発明の組成物中のFFAのレベルは、0.05〜3重量%、好ましくは0.1〜2重量%、より好ましくは0.1〜1.5重量%である。
ここで強調される任意の成分の特定のクラスは、皮膚および毛髪の健全性および状態を向上させるために含まれる皮膚に有益な物質である。可能性のある有益物質としては、脂質、例えばコレステロール、セラミドおよび疑似セラミドなど;抗菌剤、例えばTRICLOSANなど;日焼け止め剤、例えばケイ皮酸塩など;角質剥離粒子、例えばポリエチレンビーズ、クルミ殻、アプリコット種子、花弁および種子など、および無機物質、例えばシリカおよび軽石粉など;さらなる皮膚軟化剤(皮膚柔軟化物質)、例えば長鎖アルコールおよびラノリンのようなワックス類など;さらなる保湿剤;皮膚トーニング剤;皮膚栄養物質、例えば、ビタミンC、DおよびEのようなビタミン類およびベルガモット、ウンシュウミカン、ショウブ根などのような精油など;アボカド、ブドウ、ブドウ種子、ミルラ、キュウリ、クレソン、カレンデュラ、エルダーフラワー、ゼラニウム、リンデンブロッサム、アマランス、海藻、イチョウ、朝鮮ニンジン、ニンジンの水溶性または不溶性抽出物;インパティエンス・バルサミナ(impatiens balsamina)、カムカム、アルピナリーフ(alpina leaf)および他の植物抽出物、例えばマンサクなど、およびそれらの混合物などが挙げられるが限定されない。
本組成物は、さらなる皮膚(頭皮を含む)への有益性を提供する様々な他の活性成分も含み得る。例としては、抗ニキビ剤、例えばサリチル酸およびレゾルシノール;硫黄含有0およびLアミノ酸およびそれらの誘導体および塩、特にそれらのN−アセチル誘導体;皺取り剤、抗皮膚萎縮剤および皮膚修復活性物質、例えばビタミン(例えば、A、EおよびK)、ビタミンアルキルエステル、無機物、マグネシウム、カルシウム、銅、亜鉛および他の金属性の構成成分;レチノイン酸およびエステルおよび誘導体、例えばレチナールおよびレチノール、ビタミンB3化合物、αヒドロキシ酸、βヒドロキシ酸、例えばサリチル酸およびその誘導体など;皮膚鎮静化剤、例えばアロエベラ、ホホバ油、プロピオン酸および酢酸誘導体、フェナム酸誘導体など;人工日焼け剤、例えばジヒドロキシアセトン;チロシン;チロシンエステル、例えばエチルチロシネートおよびグルコースチロシネートなど;皮膚美白剤、例えばアロエ抽出物およびナイアシンアミド、α−グリセリル−L−アスコルビン酸、アミノチロキシン、乳酸アンモニウム、グリコール酸、ハイドロキノン、4ヒドロキシアニソールなど、皮脂刺激剤、例えばブリオノール酸、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)およびオリザノなど;皮脂抑制剤、例えばアルミニウムヒドロキシクロリド、コルチコステロイド、デヒドロ酢酸およびその塩、ジクロロフェニルイミダゾールジオキソラン(Elubiolから入手可能)など;抗酸化効果、プロテアーゼ阻害;皮膚引き締め剤、例えばビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸および長鎖アルキル(メタ)アクリレートから構成される疎水性モノマーのターポリマーなど;かゆみ止め剤、例えばヒドロコルチゾン、メトジリジン(methdilizine)およびトリメプラジンなど、毛髪成長阻害物質;5−αレダクターゼ阻害剤;落屑を促進する物質;抗糖化剤;ふけ防止剤、例えばジンクピリチオンなど;毛髪成長促進物質、例えばフィナステリド、ミノキシジル、ビタミンD類似体およびレチノイン酸およびそれらの混合物などが挙げられる。
使用される任意の薬剤(1つまたは複数)にかかわらず、それらのレベルは、組成物が押し出し可能な塊(40℃の温度で測定して3〜5Kg kPaの針入度計硬度;好ましくは、棒状物は350〜2000kPaの降伏応力を有すべきである)であり、本組成物由来の棒状物が、好都合に、3以下のひび割れ指数を有するように選択されるべきである。ひび割れ指数は、プロトコールに記載されるように、ひび割れの程度が目視で観察され得るスケールに基づく(図4参照)。言及される降伏応力は、静的降伏応力である。これは伸張応力と同等であり、以下のプロトコールのセクションで述べるように、針入度計装置を用いても計算される。
上述のように、出発油をけん化する場合、5〜15%のカリウム石けんを形成することが重要である。この範囲内で、正確な量は、硬度値試験を用いて較正することによって容易に確認される。カリウム石けんヌードルの正確な生産手段(およびより具体的には、この手段内の正確な範囲または量であり、これは、当業者により容易に決定され得る)を確保することによって、これは意外にも、定められるような好ましい硬度値を有し、過度のひび割れのない棒状物を得るために必要とされると考えられていたものよりも低い0〜37のヨウ素価を有する出発油(1または複数)の使用を可能にし;さらにこれは、使用されるより低いIV油に付随する使用者の利益を保持しながら完遂される。さらに、より低いIV油を使用することにより、発明者らは、高IV油の使用に匹敵する泡立ち、ならびに芳香性能の予想外の向上を得る。単一および(ブレンド物よりもむしろ)は理論的に使用し得るが、ブレンド物が好ましいことに留意されたい。また、IVゼロの油は、例えば、天然に存在するとは考えられていないが、所望のIV値を得るために蒸留画分を調製し得る。
本発明の有益物質の棒状物はさらに好ましくは精油を含む。
精油は、天然油合成香料を含む、天然または合成香料を包含するものとする。これは、香料、テルペン、テルペノイド、様々な他の精油(抗微生物精油またはその活性物質、またはそれらの混合物を含み得る)または、特にアルデヒド、エステル、ケトン、イオノン、エーテルおよびアルコールから選択される、臭気特性を有する合成化合物から選択される物質であり得る。香料物質の場合、それは、様々なテルペン、テルペノイド、精油、合成臭気物質またはより純粋な化合物の混合物を含有する複合香料組成物であり得る。溶液中で、この香料組成物または物質の重量パーセンテージは、1%〜10%、特に3%〜10%であり、特におよそ5%にほぼ等しいかまたは10%にほぼ等しい(棒状物全体の重量%)。
「臭気物質」とは、対象による嗅覚的に検出可能な物質および/または既知の技術原理に従う臭度測定により検出可能な物質を意味する。臭気物質の検出のための代表的な方法は、欧州特許第0003088号明細書に記載されている。臭気物質の他の検出技術は、Niasseの気相分光法または赤外吸収分析におけるクロマトグラフィー技術として適用可能である。
「テルペン」とは、基本メンバーがイソプレンであり、それらの分子式が複数の炭素5を含み、特にテルペンが特に10〜15個の炭素原子を含有する炭化水素を意味し、香料で使用される。
「テルペノイド」とは、テルペンの誘導体、例えば、アルコール、フェノール、ケトン、アルデヒド、エステル、エーテルを意味する。
説明目的のために提供される臭気化合物の以下のリストは決して網羅的ではない:
テルペン ピレン、カンフェン、リモネン、カジネン、外皮、カリオフィリエン(caryophyliene)、
アルコール:リナロール、ゲラニオール、メントール、シトロネロール、ケトン、メンチオン、カルボン、ベータイオノン、ツヨン、カンファー、シクロペルタデカノン(cyclopertadecanone)
アルデヒド:シトラール、シトラナル(citrannal)、シトロネラール、シンナミックアルケヒド(cinnamic alkehyde)、リリアール、
エステル:酢酸リナリル、酢酸メチル、酢酸ゲトラニル(getranyl acetate)、コハク酸ゲラニル、フェノール、チモール、カルバクロール、オイゲノール、イソオイゲノール、
エーテル:アントール(anthole)、ユーカリプトール、シネオール、ローズオキシド。
精油は、イランイラン、ベルガモット、ユーカリ、ラベンダー、ラベンダー、レモングラス、パチョリ、ペパーミント、マツ、ローズ、コリアンダー、セージのシウ(Shiu,of sage)、ゼラニウム、パルマローザ、リトセア・クベバ(Litsea cubeba)、レモン、レモングラス、オレンジブロッサム、グレープフルーツ、ライム、マンダリン、タンジェリン、オレンジ、カユプテ、カンファー、ローズマリー、dアニス、スターアニス、フェンネル、バジル、タラゴン、クローブ、コショウ、タイム、ササフラス、ヨモギ、オオヨモギ、シーダー、ヒソップの油であり得る。ストリートマンジュギク(tagetes of street)、エレミ、ガルバナム、ジュニパーベリー、カブレウーバ、ユウソウボク、サンダルウッド、ベチバー、アンブレット、アンジェリカ、オリス根茎、ニンジン、セロリ、クミン、ラビッジ、パセリ、シナモン、カルダモン、ジンジャー、ナツメグ、コショウ、フランキンセンス、ミルラ、ペルーバルサム、スチラックス、ブチュ、カモミールまたはシトラス(Jean Garnero,”Essential oils” engineering techniques,physic−chemical constants Treaty,K−345)。
活性成分の一部または可能であれば全体を形成し得る一般的な香料物質としては、天然精油、例えばレモン油、マンダリン油、クローブリーフ油、プチグレイン油、シーダーウッド油、パチョリ油、ラバンジン油、ネロリ油、イラン油、ローズ・アブソリュートまたはジャスミン・アブソリュートなど、天然樹脂、例えばラブダリリウム樹脂またはオリバヌン樹脂など;例えばアルコールのような、天然源から単離され得るかまたは合成により製造され得る単一香料化学物質、例えばゲラニオール、ネロール、シトロネロール、リナロール、テトラヒドロ−ゲラニオール、ベタフェニルエチルアルコール、メチルフェニルカルビノール、ジメチルベンジルカルビノール、−メントールまたはセドロールなど;このようなアルコール由来の酢酸塩および他のエステル;アルデヒド、例えばシトラール、シトロネラール、−ヒドロキシ−シトロネラール、ラウリルアルデヒド、ウンデシレニック−アルデヒド、シンナムアルデヒド、アミルシンナミックアルデヒド、バニリンまたはヘリオトロピンなど;このようなアルデヒド由来のアセタール;ケトン、例えばメチルヘキシルケトン、イオノンおよびメチルイオノンなど;フェノール化合物、例えばオイゲノールおよびイソオイゲノールなど;合成ムスク、例えばムスクキシレン、ムスクケトンおよびエチレンブラシレートなど;および香料の技術分野で一般的に使用されている他の物質が挙げられる。一般的には、このような物質のうち少なくとも5種、通常は少なくとも10種が活性成分の構成成分として存在する。
香料物質の他に、揮発性殺虫剤、殺菌剤、フェロノン(pheronone)および布地柔軟剤も有用に組み込まれ得る。
上記のように、抗微生物精油およびその活性物質または混合物を使用し得る。
このような抗菌精油としては、タイム、レモングラス、シトラス、レモン、オレンジ、アニス、クローブ、アニスシード、マツ、シナモン、ゼラニウム、ローズ、ミント、ラベンダー、シトロネラ、ユーカリ、ペパーミント、カンファー、アヨワン、サンダルウッド、ローズマリー、クマツヅラ、フリーグラス(fleagrass)、レモングラス、ラタニア、シーダーおよびそれらの混合物が挙げられるが限定されない。本明細書中で使用されるべき好ましい抗菌精油は、タイム油、クローブ油、シナモン油、ゼラニウム油、ユーカリ油、ペパーミント油、シトロネラ油、アヨワン油、ミント油またはそれらの混合物である。
本明細書中で使用され得る精油の活性物質としては、チモール(例えば、タイム、アヨワン中に存在)、オイゲノール(例えばシナモンおよびクローブ中に存在)、メントール(例えばミント中に存在)、ゲラニオール(例えばゼラニウムおよびローズ、シトロネラ中に存在)、ベルベノン(クマツヅラ中に存在)、ユーカリプトールおよびピノカルボン(ユーカリ中に存在)、セドロール(例えばシーダー中に存在)、アネソール(例えばアニス中に存在)、カルバクロール、ヒノキチオール、ベルベリン、フェルラ酸、桂皮酸、メチルサリチル酸、メチルサリチレート、テルピネオール、リモネンおよびそれらの混合物が挙げられるが限定されない。本明細書で使用されるべき精油の好ましい活性物質は、チモール、オイゲノール、ベルベノン、ユーカリプトール、テルピネオール、桂皮酸、メチルサリチル酸、リモネン、ゲラニオールまたはそれらの混合物である。
チモールは、例えば、Aldrich−Manheimer Inc.から市販されているものを入手し得て、オイゲノールは、例えば、Sigma、Systems−Bioindustries(S81)−Manheimer Inc.から市販されているものを入手し得る。
好ましくは、抗菌精油またはその活性物質またはその混合物は、全組成物の20重量%まで、好ましくは少なくとも0.003重量%〜10重量%、より好ましくは0.006重量%〜10重量%、さらにより好ましくは0.01重量%〜8重量%、最も好ましくは0.03重量%〜3重量%のレベルで組成物中に存在する。
精油を含む棒状石けんは、本発明の第1の態様で述べたものなどの組成を有する。
5〜15%のカリウム石けんを形成するためにけん化される(次に最終棒状物を形成するために押し出される)IV0〜37の油から作製される本発明の棒状物は、出発油のIVがより高く(例えば39)、カリウム石けんが形成されない油で作製された棒状物と比較して、棒状物上の、または希釈棒状物上のヘッドスペースにおいて、予期せぬ改善をもたらす。
プロトコール
1)硬度
硬度試験プロトコール
原理
30°の円錐形プローブは、指定速度で所定の深さまで石けん/合成洗剤試料に入る。特定の深さで生じた抵抗が記録される。棒状物/ビレットが円錐の押し込み(15mm)より大きく、十分な面積を有することを除いて、被験試料のサイズまたは重量の要件はない。記録された抵抗値は降伏応力にも関連し、応力は以下に示すように計算され得る。硬度(および/または降伏応力の計算値)は、様々な異なる針入度計の方法によって測定され得る。本発明において、上記のように、発明者らは、15mmの深さまで入るプローブを使用する。
器具および装置
TA−XT Express(Stable Micro Systems)
30°円錐形プローブ−Part #P/30c(Stable Micro Systems)
試料採取技術
この試験は、プロッダー(plodder)からのビレット、完成棒状物または石けん/合成洗剤の小片(ヌードル、ペレットまたはビット)に適用し得る。ビレットの場合、TA−XTに適したサイズ(9cm)の断片をより大きな試料から切り出し得る。小さすぎてTA−XTに取り付けることができないペレットまたはビットの場合、いくつかのヌードルを試験するのに十分な大きさの単一のパステルに形成するために、圧縮器具を使用する。
手順
TA−XT Expressの設定
これらの設定は、システムに一度だけ挿入する必要がある。これらは、機器を再びオンにするときにいつも保存され、ロードされる。これにより、設定が一定であり、全ての実験結果が容易に再現可能であることが確実になる。
試験方法設定
MENUを押す。
TEST SETTINGSを選択する(1を押す)。
TEST TPEを選択する(1を押す)。
オプション1(CYCLE TEST)を選択し、OKを押す。
MENUを押す。
TEST SETTINGSを選択する(1を押す)。
PARAMETERSを選択する(2を押す)。
PRE TEST SPEEDを選択する(1を押す)。
2(mm s−1)をタイプし、OKを押す。
TRIGGER FORCEを選択する(2を押す)。
5(g)をタイプし、OKを押す。
TEST SPEEDを選択する(3を押す)。
1(mm s−1)をタイプし、OKを押す。
RETURN SPEEDを選択する(4を押す)。
10(mm s−1)をタイプし、OKを押す。
DISTANCEを選択する(5を押す)。
石けんビレットの場合は15(mm)をタイプし、石けんパステルの場合は3(mm)をタイプし、OKを押す。
TIMEを選択する(6を押す)。
1(CYCLE)をタイプする。
較正
プローブをプローブキャリアにねじ込む。
MENUを押す。
OPTIONSを選択する(3を押す)。
CALIBRATE FORCEを選択する(1を押す)−機器が、使用者に対して、較正プラットフォームがクリアか否かを確認するように求める。
続行するためにOKを押し、装置が準備完了になるまで待つ。
2kgの較正ウエイトを較正プラットフォーム上に置き、OKを押す。
「較正完了」というメッセージが表示されるまで待ち、プラットフォームからウエイトを取り除く。
試料測定
押出後(最長30分間)、切断されたビレットを試験プラットフォーム上に置く。
UPまたはDOWNの矢印を押すことによって、プローブをビレットの表面の近くに(それに触れずに)置く。
RUNを押す。
目標距離(Fin)で読み取り値(gまたはkg)を得る。
実行後、プローブがその元の位置に戻る。
プラットフォームから試料を取り出し、その温度を記録する。
結果の計算および表現
出力
この試験からの出力は、試料温度測定と組み合わせられた、目標押し込み距離でのgまたはkg単位の「力」(R)としてのTA−XTの読み出し値である。(本発明において、力は40℃、15mmの距離でKgの単位で測定する)
力の読み取り値は、式2に従い、伸長応力に変換され得る。
TX−XTの読み出し値を伸張応力に変換するための式は、
Figure 2019509363
式中:
σ=伸張応力
C=「拘束係数」(30°円錐体の場合1.5)
=重力加速度
A=円錐体の投影面積=
Figure 2019509363

d=押し込み深度
θ=円錐角
15mm押し込みで30°の円錐の場合、式2は次のようになる:
Figure 2019509363
この応力は、針入度計によって測定した場合の静的降伏応力と同等である。
伸張速度は次のとおりである。
Figure 2019509363
式中、ε=伸張速度(s−1
V=円錐速度(cone velocity)
1mm/sで移動する30°円錐体の場合、ε=0.249s−1
温度補正
皮膚クレンジング棒状処方物の硬度(降伏応力)は温度感受性である。意味のある比較のために、目標距離(R)での読み取り値は、次の式に従って標準参照温度(通常は40℃)に補正すべきである:
Figure 2019509363
式中、R40=参照温度(40℃)での読み取り値
=温度Tでの読み取り値
α=温度補正のための係数
T=試料を分析した温度。
補正を伸張応力に適用し得る。
未処理データおよび処理済データ
最終的な結果は、温度補正された力または応力であるが、測定器の読み取り値および試料温度も記録することが望ましい。
2)泡体積(図1)
定義:
泡体積は、所与の棒状石けん組成物が標準条件に従うときに捕捉可能である空気量に関連する。
原理:
標準化された方法を使用して熟練技術者によって泡を生成させる。泡を回収し、その体積を測定する。
器具および装置:
洗い桶−操作者1人あたり1つ、容量10リットル
石けん水切り皿−1試料あたり1つ
外科医用ゴム手袋−英国規格BS4005または同等品(Note 14ii参照)。
全ての技術者に適合させるためのサイズの範囲
背の高い円筒形ガラスビーカー−400mL、25mL目盛り付き(Pyrex n1000)
温度計−水銀型は承認されていない。
ガラス棒−ガラスビーカー中で撹拌可能となるように十分に長い。
手順:
タブレットの前処理:
普通石けんで十分に洗浄した指定タイプの手袋を着用し、試験順序を開始する少なくとも10分前に全ての試験タブレットを洗い流す。これは、流水下で約20回、180°ねじることにより最良に行われる。
既知の硬度(硬度は一連の試験を通じて一定であるべきである)の30℃の約5リットルの水を洗い桶に入れる。硬度は、例えば、フランス硬度(°fHまたは°f)の単位で測定し得て、10mg/リットルCaCOとも定義し得て、10パーツ・パー・ミリオン(ppm)と同等である。硬度は、一般的には5〜60°fHの範囲であり得る。本発明の試験は18°fHで行った。各石けん棒状物を試験した後、水を換える。
タブレットを持ち上げ、水に浸漬して、それを取り出す。タブレットを手と手の間で180°、15回ねじる。タブレットを石けん皿に置く(注を参照)。
手袋の上に残留する石けんによって泡が生じる。
段階1:片方の手をもう一方の手の上で(2本の手が同じ方向)10回同様に擦る(注を参照)。
段階2:右手を左手で握るか、またはその逆にして、指先に泡を押し付ける。
この操作を5回繰り返す。
段階1および2を繰り返す。
ビーカーに泡を入れる。
ビーカー内の全ての泡を合わせて、2回以上、段落iiiからの泡生成の全手順を繰り返す。
大きな空気のポケットを放出させるために、合わせた泡を穏やかに撹拌する。体積を読み取り、記録する。
結果の計算および表現:
得られたデータは、試験下の各棒状物について6個の結果からなる。
データ分析は、二元分散分析、続いてテューキーの検定によって行う。
操作者ら:
経験を積んだ技術者らは、泡体積を±10%よりも良好に繰り返すことが可能なはずである。技術者らは、一連の様々な処方タイプから再現性のある結果を達成することが可能になるまで訓練を受けることが推奨される。
注:
上記のように、水硬度は、一連の試験に対して一定であるべきであり、記録されるべきである。可能であれば、適切な水硬度を順守することが好ましい。例えば、軟水市場で使用される棒状物は、理想的には、軟水(例えば、フランス硬度スケールの下端)で試験されるべきである。
擦る/捻る回数を一定に保つことは重要である。
3)摩耗(図2)およびひび割れ(図4)
定義:
摩耗率(RoW)は、制御された条件下で棒状石けん製品によって失われる材料の量に関係する。使用のためのこれらの条件は、消費者らが製品を使用する方法をほぼ模倣する。
ひび割れは、以下のプロトコールに従って、棒状物の一連の洗い流しおよび乾燥から生じ得る(または生じない)物理的損傷として定義され得る。
原理:
石けんタブレットは、制御された方式で、1日6回、4日間洗い流す。タブレットは、各洗い流し後に制御された状態で保存し、重量損失はさらに2または3日の乾燥後に決定する。
視覚的ひび割れ評価は、周囲条件下で3日間乾燥させた後に行う。
器具および装置:
水切り付きの石けんトレイ
−好ましくは硬質プラスチック
−1つの条件あたり1試料
水切りなしの石けんトレイ
−好ましくは硬質プラスチック
−約15x10cmの面積
−平底
−1バッチあたり1試料
洗い桶
−容量(約)10リットル
手袋
−防水、使い捨て手袋(プラスチックまたはゴム)
手順:
最初の午前(例えば月曜日)に試験を開始。
試験しようとする各バッチの4個のタブレットの重量を測定し、以下のようにコード化した石けんトレイ上に置く:
水切り? 洗浄温度(℃)
はい 25
はい 40
いいえ 25
いいえ 40
10mLの水(室温および適切な硬度)を測定し、水切りなしのトレイに注ぐ(25°および40℃)。
次のように石けんの各タブレットにおいて洗い流しを行う:
(a)適切な硬度で所望の温度(25℃または40℃)の約5リットルの水で洗浄ボウルを満たす。
(b)タブレットに印を付けて、上面を特定する(例えば針で小さな穴を開ける)。
(c)防水手袋を着用し、タブレットを水に浸漬し、水面上で手において15回(毎回180°)ねじる。
(d)(c)を繰り返す。
(e)泡を洗い流すためにタブレットを再び水に浸漬する。
(f)タブレットをその石けんトレイ上に戻し、反対側の面が上面(すなわちマークのない面)であることを確認する。
毎日(例えば、1日のうち、8.00、09:30、11.00、12.30、14.00および15.30などの時間)均等に間隔をあけて、1日6回、4連続日、完全な洗い流し手順を行う。各洗い流し後にその面を交互に下にして置く。
洗い流しと洗い流しとの間に、石けんトレイは、制御された室内条件で、オープンベンチまたは水切り台の上に置いておくべきである。(注14.1.iiiを参照)各洗い流しサイクルの後、乾燥条件の変動を最小限にするために、ベンチ上の各石けんトレイ/タブレットの位置を変更する。
各日の終わりに:
・各水切り付き石けんトレイをすすいで、乾燥させる。
・水切りなしの石けんトレイ(25℃および40℃)の排水を行い、10mLの水(周囲温度)を再び満たす。適切な水硬度を考慮する。
最後の洗い流し(4日目の午後、例えば木曜日)の後、全ての石けんトレイをすすぎ、乾燥させ、各タブレットをその石けんトレイに置く。
第5日の午後に、両面を乾かし得るように、試料を回す。
第8日(例えば次の月曜日)に、各タブレットの重量を測定する。
ひび割れ:
ひび割れの程度の視覚的評価は、摩耗率試験の速度で使用される同じ試料を用いて行う。試験の最初の5日間は幾分かのひび割れが起こり得るが、最大レベルについては、試験の最終的な期間の後(すなわち第8日または第9日)にのみ観察し得る。
結果の計算および表現:
摩耗率:
摩耗率は、グラムまたはパーセンテージ単位での重量減少として定義される。その結果は試験条件に関連していることを念頭に置くべきである。
摩耗率(%)=(初期重量−最終重量) 100
初期重量
摩耗(g)=(初期重量−最終重量)
専門技術者チームは、2つ組間の差異を10%未満にすることが可能でなければならない。
ひび割れ
熟練評価者は、タブレットを検査し、以下の各領域におけるひび割れの程度を個別に記録する。
両面−全てのタイプのタブレット
両端−バンド型タブレット
両側−バンド型タブレット
表面−キャパシティー・ダイ・タブレット(capacity die tablet)
ひび割れの程度は、以下の0〜5のスケールを用いて格付けする:
0−ひび割れなし
1−小さくて浅いひび割れ:
1.1−最低限度
1.2−最大限度
2−中小の深いひび割れ:
2.1−最低限度
2.2−最大限度
3−中程度および深いひび割れ:
3.1−最低限度
3.2−最大限度
4−大きく深いひび割れ:
4.1−最低限度
4.2−最大限度
5−非常に大きく非常に深いひび割れ:
5.1−最低限度
5.2−最大限度
4)客観的なふやけ(図3)
定義:
ふやけは、棒状化粧石けんが水を吸収するときに形成するゼリー状のクリームのような物質として定義される。
ここで記載するふやけ浸漬試験は、棒状物上に形成されるふやけの量に対する数値を与える。浸漬値によるふやけは、様々なふやけのタイプを区別せず;これらの側面は、「主観的ふやけ試験」によって評価される。
原理:
石けんタブレットを切り落として長方形のブロックを得て、これを20℃の脱塩水中に2時間浸漬する。形成された石けんのふやけを擦り落とし、その重量を測定する。
器具および装置:
250mLビーカー
−試料あたり1個
試料ホルダー
−試料あたり1個
水浴
−20℃±0.5℃でサーモスタットにより調節
−全てのビーカーを収容するのに十分に大きい。
タブレットカッター
−試料を所定のサイズに切断するために設計された、かんな、ナイフまたは切削治具
スクレーパー
−好ましくはプラスチック(例えば実験用スパチュラ)
−直線状の角がなければならない。
手順:
かんな、ナイフまたは切削治具を使用して、石けんタブレットから長方形のビレットを必要な寸法に切り出す。
切り出したビレットの幅と深さを正確に測定する(±0.1cm)。
ビレットの底部から5cmを測定し、この点でビレットを横切る線を引く。これは浸漬深度である。
試料ホルダーにビレットを取り付け、空のビーカー中でビレットを吊るす。
レベルがビレット上の5cmのマークに達するまで、20℃の脱塩(または蒸留)水をビーカーに添加する。
20℃(±0.5℃)の水浴中にビーカーを置き、正確に2時間放置する。
石けんホルダー+ビレットを取り外し、ビーカーから水を出して空にして、ビーカーに石けんホルダー+ビレットを1分間置き、余分な水を切ることができるようにする。
余分な水を振り落とし、石けんホルダーからビレットを取り出し、ビレット重量(W)を測定し、ドライエンド上にそれを立てる。
ビレットの5つの面全てから全てのふやけを慎重に擦り落とし、ティッシュで穏やかに拭くことによってふやけの微量の残存物を全て取る。
擦り取りから5分以内にビレットの重量を測定する(W)。
結果の計算および表現:
ふやけの重量(グラム)
表面積(cm)=A=10(幅+厚さ)+(幅x厚さ)
NB−この式は5cm浸漬を仮定する。
ふやけ(g/50cm)=(W −W ).50

・損失質量(g/50cm)=(W −W ).50

・吸収水量(g/50cm)=(W −W ).50

−初期重量(W
−ふやけ後重量(W
−ふやけ除去後の重量(W
5)ヘッドスペース
芳香性能は、3つの重要な芳香属性を評価することによって測定した。
第1の属性は、ニートな試料−固形石けんの上の静的ヘッドスペースにおける芳香の濃度である。この測定は、棒状物を嗅ぐときに消費者が臭いを感じる芳香量を評価する。これは初期影響評価と呼ばれる。棒状石けんを片側から棒状物全体の体積の半分に削り、削った棒状物のフレークをよく混合し、その後、2グラムを20mLのGC(ガスクロマトグラフィー)バイアルに入れて秤量し、棒状物の外側および内側部分の均一な試料採取を確実にした。石けん上の空気は、室温で少なくとも24時間、密封されたGCバイアルを放置することによって石けん試料と平衡になるようにする。平衡に達した後、GCバイアルの空気中の相対芳香濃度をGC/MS(ガスクロマトグラフィー/質量分析計)によって測定する。試料を3つ組で用意する。
測定される第2の属性は、希釈石けんスラリーより上の静的ヘッドスペースにおける芳香の量である。30倍希釈石けんを上回る芳香濃度は、棒状物を使用したときに、シャワー中に消費者が経験する芳香強度(ブルーミング(blooming))とよく相関する。この測定のために、石けんを水で30倍希釈した。再度、希釈石けん2gを20mLのGCバイアルに密封する。希釈ボディーウォッシュ上の空気は、室温で少なくとも24時間、密封されたGCバイアルを放置することによって石けん希釈液と平衡になるようにする。平衡に達した後、GCバイアルの空気中の相対芳香濃度をGC/MS(ガスクロマトグラフィー/質量分析)によって測定する。3つ組のGC試料を調製し、各希釈試料について測定した。
両属性の測定のために、GC(例えば、使用カラムはHP−5MSモデル番号:Agilent19091S−433であった)条件は以下のとおりであった:注入器は、キャリアガスとしてヘリウムを用い、スプリットレスモードであった。注入口を約250℃に加熱し、圧力を12.01psiにし、パージ流を1.0分で8.1mL/分、全流量を17.1mL/分にした。カラムは1.3mL/分の流速の一定流量モードであった。オーブン温度勾配:70℃で2分間保持し、次にオーブン温度を3℃/分で125℃まで上昇させ、15℃/分で280℃まで上昇させ、2分間保持する。芳香試料は35〜300amuに設定した質量範囲で走査モードで試験した。衛生活性物質は、m/z59、135および136を有するイオンを標的とするSIMモードを使用して試験した。オートサンプラーの条件は次のとおり:温置なし(全実験を室温で行った)。5分間の抽出のために試料ヘッドスペースにSPME(固相マイクロ抽出)繊維を挿入し、次いで15分間の脱着のために注入器に注入した。
第3の属性は、石けんで洗浄したビトロスキン上に沈着した芳香量である。ビトロスキン(N19 IMSinc.)の3cmx6cmの小片を0.5gの試料で洗浄する。水温を95Fに調節し、流速は3〜4L/分に調節する。ビトロスキンを洗浄するための基材として、時計皿(または他の剛性の非吸収性の非多孔性基材)を使用する。ビトロスキンは粗い面を上にして親指で時計皿上に保持する。処理前にビトロスキンを30秒間すすぎ、余分な水をビトロスキンから捨てる。0.5gの試料を湿った皮膚上に置き、人差し指で30秒間(流水外で)泡立て、15秒間すすいだ(ビトロスキンの下に試料が入り込んでいる場合は、ビトロスキンの両側を必ずすすぐようにする)。次いで、処理したビトロスキンを、折りたたんだペーパータオルの層の間で10回軽く叩いて乾燥させ(ビトロスキンの両面が乾燥するように、手で持って、掌を下に向ける)、試料を直ちにGCバイアルに入れ、室温で24時間平衡化させる。ビトロスキンが広がらないように人差し指を使用して、ビトロスキンをピンセットで慎重に巻き得る。ビトロスキンが硬くなるほど、バイアルに入れ易くなる。バイアルを24〜48時間平衡化させる。さらに、ヘッドスペース中の揮発性物質を増加させるために、SPMEの前に温置段階が含まれる。試料を45Cで25分間温置し、次いで、送達された活性物質に依存して、以前の方法に記載のように試料を採取する。
[実施例1〜3]
ハイスループット処理におけるカリウム石けんの効果を実証するために、出願人らは最初に以下の表1を示す。
Figure 2019509363
本発明の目的のために、POおよび/またはPSOの代わりに獣脂油を使用し得て;PKOの代わりにココナツ油を使用し得る。
実施例1〜3のそれぞれにおいて、0%のカリウム石けんをベースライン値として使用する。本発明の範囲内でカリウム石けんを作製するために使用される幾分かのカリウム石けん(7%および10%)水酸化カリウムを含む棒状物も試験した。IV値は、各例内で一定のままである。
棒状物の硬度(および所望の硬度範囲を得る能力)に対するカリウム石けん置換の効果を以下の表2に示す。
Figure 2019509363
80/20、80/15および90/10の数字は、表1の下に記載の油の組成を指す。この80/20は、80%PSO(IV33〜35)および20%PKO(18のIV)由来の油ブレンド物を指す。すなわち、重量比は80%PSO対20%PKOである。
表2に見られるように、7または10%の水酸化カリウムを様々な油ブレンド物に添加した場合、所望の値(例えば40℃で測定して3〜5Kg)を得るために硬度(最終押出棒状物で測定した場合)を調節し得る。カリウムレベルが高すぎると、棒状物が柔らくなりすぎる(例えば3Kgを下回る)ことが分かり得る。一部のブレンド物は他ものよりも硬いので(例えば90/10は80/20より硬い)、正確な範囲または量(最終棒状物の5〜15%カリウム石けんの範囲内)は変動するが、表2から示されるように(石けんを形成させるために使用される水酸化カリウムの量を変動させることにより)当業者により容易に決定され得る。具体的には、硬度値を測定し、水酸化カリウムレベル(および得られる石けんレベル)を僅かに上下させるべきかどうかを計算するために使用する。
例えば、32の均一IVで、油の組成に応じて、僅かに異なる量の水酸化カリウムが必要とされる(例えば80/20対90/10。したがって、90/10の油は、一般的には80/20よりも長い鎖の油を有し、結果として生じる棒状物は僅かにより硬くなる。それ自体、90/10棒状物を好ましい硬度範囲にするためには、より多くのカリウム石けん(最終棒状物のパーセントとして)が必要である。
好ましい実施形態において、脂肪酸石けん(棒状物の50〜90%)は、棒状物の重量に対して5〜15%のカリウム石けんを含み;石けんは、0〜37の平均IVを有する油または油ブレンドから形成され、この油または油ブレンド物は、パーム油(PO)、パームステアリン油(PSO対PKO)およびパーム核油(PKO)からなる群から選択される。ある好ましい実施形態において、PSO対PKOの比率は、約78/22〜82/18である。
ある好ましい棒状物において、カリウム石けんは、5〜12重量%のレベルであり、石けんを形成させるために使用される油の比率(例えばPSO対PKO)は、78/22〜82/18である。別の好ましい棒状物において、カリウム石けんのレベルは5〜9%であり、棒状物を作製するために使用される獣脂油対ココナツ油の比率は、82/18〜88/12である。別の好ましい棒状物において、カリウム石けんのレベルは8〜12重量%であり、獣脂油対ココナツ油(またはPSO対PKO)の比率は、87/13〜93/7である。
図1、2および3で見られるように、カリウム石けんの使用によって、泡立ちが増強され、この使用は摩耗率の値または客観的ふやけ値に影響を与えない。泡立ちが改善されたので、より低いIVの油を使用し得る。したがって、発明者らは、長持ちし、低IV出発油に付随するふやけ属性および高IV棒状物に相関する良好な泡立ちを有する棒状物を得る。既に示されるように、このような棒状物は良好に(硬度によって定められる)、しかし過剰なひび割れなく、押し出される。
図1において、例えば、発明者らは、対照例A、BおよびCのようなIVが全て39である、様々な鎖長分布(80/20、85/15、90/10)を有する油から作製される石けんを使用した。一般的には、IVがより低いがカリウムけん化されていない油から作製される棒状物(実施例4、7、10)と比較して、泡立ちは少し低かった。しかし、7または10%のカリウムイオンでけん化した場合、結果として得られる棒状物(5〜6対A;8〜9対B;11〜12対C)は全て、驚くべきことに、はるかによく泡立つと予想される、よりIVが高い油から作製された対照棒状物に匹敵する、はるかに多くの泡立ちを示す。
図1で示される実施例の概要を以下の表3に示す:
Figure 2019509363
図1と同様に、図2は、表3に示されるものと同じ棒状物を7または10%カリウム塩でけん化した場合、得られた棒状物(14〜15対D;17〜18対E;20〜21対F)は、より高いIVの油から作製された対照棒状物と比較して、摩耗率試験においてより低い/良好な結果を示したことを示す。
再び、図1と同様に、図3は、表3で示したような棒状物を7または10%カリウム塩でけん化した場合、得られた棒状物(23〜24対G;26〜27対H;29〜30対I)は、より高いIVの油から作製された対照棒状物と比較して、より低い/良好な結果を示し、客観的ふやけ値がより低かったことを示す。
[実施例31〜38]
本発明の棒状物の芳香性能を評価するために、出願人らは、以下の表4に示すように、次の棒状物を調製した。
Figure 2019509363
IV値が30および20であり、けん化(または中和)を水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムの混合物で行った本発明のように、棒状物31、32、33、34、35、36を調製した。棒状物J、KおよびLは、IV値39であり、カリウム石けんなしの比較棒状物である。上記のデータから分かるように、本発明の棒状物は、棒状物上でより芳香が強いヘッドスペースを示し、30x棒状物希釈上では使用中のより高い芳香が示唆される。出願人はまた、棒状物L、35および36で洗浄したビトロスキン上のヘッドスペースも測定した。本発明による棒状物35および36は、比較用の(従来の)棒状物Lと比較した場合、より多くの芳香をビトロスキンに送達することが分かり得る。
特に、抗菌棒状物に対して使用される精油の性能を比較するために、出願人らはチモールおよびテルピネオール入りの棒状物を調製した。棒状物37および38を本発明に従い調製し、棒状物Mは比較用棒状物である。30倍希釈棒状物上のヘッドスペースは、本発明によるより低いIV値を有する棒状物において顕著に高いことが分かり得る。
Figure 2019509363
[実施例39]
出願人らは、好ましい硬度範囲を達成するのに必要な水酸化カリウムのレベルを決定するために、様々なIVの棒状物をけん化した。全ての棒状物に対して使用した油ブレンド物は85/15 PSO/PKOであった。結果を以下の表6に示した。
Figure 2019509363
分かるように、出発85/15油からの棒状物を使用して、測定値IV5〜30の棒状物は、8.10〜13.00の範囲のKOHレベルで好ましい硬度値を達成した。

Claims (12)

  1. 50〜90重量%を超える脂肪酸石けんを含む棒状石けん組成物であって;
    脂肪酸石けんが、棒状組成物の総重量に対して5%〜15重量%のカリウム石けんを含み、
    前記棒状組成物が、15mm押し込み値を使用して40℃で測定した場合、3.0〜5.0Kgの棒状物硬度を有し;
    前記脂肪酸石けんが、平均IVが0〜37である出発油(1つまたは複数)から作製され;
    前記棒状物のひび割れ値が、ひび割れ試験により定められる0〜3である、棒状石けん組成物。
  2. 出発油(1つまたは複数)が、獣脂油、ココナツ油およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の棒状物。
  3. 前記脂肪酸石けんが、最終組成物の重量、%に対して5〜12重量%のカリウム石けんを含み、獣脂油対ココナツ油の比率が78/22〜82/18である、請求項1および2に記載の棒状物。
  4. 出発油(1つまたは複数)が、パームステアリン油(PSO)、パーム核油(PKO)およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の棒状物。
  5. 脂肪酸石けんが、棒状組成物の総重量に対して5〜12重量%のカリウム石けんを含み、PSO対PKOの比率が78/22〜82/18である、請求項1および4の何れかに記載の棒状物。
  6. 脂肪酸石けんが、前記棒状組成物の重量%に対して5〜9重量%のカリウム石けんを含み、獣脂油対ココナツ油の比率が82/18〜88/12である、請求項1および2の何れかに記載の棒状物。
  7. 前記脂肪酸石けんが、前記棒状組成物石けんの重量%に対して8〜12重量%のカリウム石けんを含み、獣脂油対ココナツ油の比率が87/13〜93/7である、請求項1および2の何れかに記載の棒状物。
  8. 棒状物200個以上/分の速度で押し出される、請求項1〜7の何れかに記載の棒状物。
  9. 棒状物200個/分以上の速度で押し出され得るような硬度値、0〜3のひび割れ値、IV0〜37を有する出発油の使用に付随する摩耗およびふやけに関する利点ならびにIVが37より大きい出発油の使用に付随する泡立ちの利点を同時に有する棒状物を形成する方法であって、
    (a)0〜37のIVを有する油を選択する段階;
    (b)カリウムを用いて前記油をけん化し、総棒状カリウム石けんの5%〜15重量%を提供する段階;および
    (c)段階(b)の前記石けんを押し出し、固形棒状物を形成する段階
    を含む、方法。
  10. 前記棒状物硬度が、15mm押し込みを用いて40℃で測定した場合に3.0〜5.0Kgの範囲内である、請求項9に記載の方法。
  11. 香料を含む棒状石鹸中の香料成分の芳香ヘッドスペースを、同じ香料を含む比較用棒状石けんと比較して増強する方法であって、
    前記比較用棒状物が、37超のIVを有する油から調製されるが、比較用棒状物と同じ量およびタイプの香料成分を伴い、
    a)IVが0〜37である油を選択する段階;
    b)カリウム対イオンでけん化し、5%〜15%カリウム石けんを提供する段階;および
    c)段階(b)から得られた前記石けんを押し出し、前記芳香が増強された棒状物を得る段階
    を含む、方法。
  12. 水中で棒状物が希釈される場合に、芳香構成成分の芳香を、前記芳香成分を含有する第1の比較用棒状物と比較して増強する方法であって、
    前記第1の比較用棒状物が、IVが37超である油から調製され、芳香が増強されている前記棒状物が、比較用棒状物と同じ量およびタイプの芳香成分とともに調製され、
    a)IVが0〜37である油を選択する段階;
    b)カリウム対イオンを用いてけん化し、5%〜15%カリウム石けんを提供する段階;および
    c)押し出して、芳香増強を伴う前記棒状物を形成する段階
    を含む、方法。
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