JP2019508046A - タバコ、フィルタ付きタバコまたはフィルタを転動させるための装置および方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、一方の端部が、供給コンベヤ（２）の転動部分（５）によって、他方の端部が、転動ユニット（６）によって、範囲が設定される転動チャンネル（４）を備えるタバコ、フィルタ付きタバコまたはフィルタを転動させるための装置（１）に関する。転動ユニット（６）は、転動チャンネル（４）の取り入れストレッチ（４ａ）と取り出しストレッチ（４ｂ）とをそれぞれ形成する、転動チャンネル（４）の移動方向（Ｄ）に沿って順に配置される取り入れ転動ベッド（７）と取り出し転動ベッド（８）とを備える。取り入れ転動ベッド（７）は、取り入れストレッチ（４ａ）と取り出しストレッチ（４ｂ）とに沿って異なる転動モードを生成するよう、取り出し転動ベッド（８）から独立して移動方向（Ｄ）に移動可能である。
【選択図】図１

Description

本発明は、タバコ、フィルタ付きタバコまたはフィルタを転動させるための装置および方法に関する。

フィルタ・チップ取り付け機械において、語「転動」は、フィルタがないタバコ（以下「タバコのピース」という）それぞれが、既に接着剤が接着ユニットによって塗布された紙のパッチを用いて、フィルタの対応するそれぞれのピースに連結される作業工程を意味する。概して言えば、語「転動」は、タバコ、フィルタ付きタバコ、フィルタ、または一般に電気／電子喫煙者商品や複数構成要素喫煙者商品を含む喫煙者商品に対して用いることができる。

具体的には、フィルタ・チップ取り付け機械における転動は、長い間に確立された技術では二つのフィルタ付きタバコが同時に形成されるチャンネルにおいて実行される。この技術では、フィルタの二つ分のピース（double piece）、つまり、最終製品のフィルタ・チップの二倍の長さのフィルタプラグのピースが、まず二つのタバコのピース間に配置される。次に、二つ分のパッチ（double patch）、つまり、最終製品のパッチの二倍の長さの一つのパッチが転動され、フィルタの二つ分のピースの周囲にかつタバコのピースの隣接する端部の周囲に巻き付けられて、二つ分のタバコ（double cigarette）から成る半完成品が得られる。

転動の後、二つ分のタバコは、フィルタの二つ分のピースに沿った中間の線で切断されて、二つの単一のタバコが得られる。

知られているように、転動チャンネルは互いに対して移動可能な二つの対面する壁によって形成される。確実にパッチが正しく転動し接着されなければならないという要求に応じて、軽い圧縮力したがって摩擦力がフィルタおよび隣接するタバコの対応するそれぞれのピースに加えられるよう、転動チャンネルの高さは、形成されるフィルタ付きタバコの直径より多少小さい。

通常、一方の壁は、「タバコ・ピース−ダブル・フィルタ・ピース−タバコ・ピース」からなるグループが対応するそれぞれの溝における吸引によって保持される供給ドラムの周辺部によって構成され、他方の壁は、コンベヤ・ドラムの周辺部に面する固定タイルによって構成される。概して言えば、固定タイルは、転動チャンネルの入口に、供給ドラムの溝からグループを押し出すことができるとともに対応するそれぞれの長手方向軸回りに回転を起こさせる回転トリガー歯すなわち突出部を有する。

固定タイルの代わりに、転動チャンネル全体の範囲を設定するフレキシブルコンベヤを備えることもできることが、例えば国際特許出願公開第２００４／０７３４２６号（ＷＯ２００４０７３４２６）に記載されている。

出願人は、特に固定タイルの場合には、タバコ・ピースとフィルタのグループが回転トリガー歯に（あるいはより一般的には固定タイルに）強い衝撃を与え、そしてその衝撃がそれぞれのグループをゼロ回転速度から供給ドラムの接線方向速度、すなわち機械の生産速度によって設定されるその長手方向軸回りの回転速度へと送り出すので、非常に高い回転加速を受けることに気付いた。

出願人はまた、フィルタとタバコのピースは長手方向に接着剤が塗布されるパッチの部分によって接続されるが、静止しているタイルに対する衝撃がフィルタとタバコのピースに違った影響を与える場合があるので、転動工程が始まるとき異なる率で加速する場合があり、したがってパッチが捩れたりパッチに皺が付いたりする場合があり、この初期の転動工程は特に重要であることに気付いた。

したがって、本発明は、従来技術の上述した欠点を克服するタバコ、フィルタ付きタバコまたはフィルタを転動させるための装置および方法を提供することを目的とする。

より具体的には、本発明の目的は、機械の生産速度から独立して高い転動品質を保証できる、タバコ、フィルタ付きタバコまたはフィルタを転動させるための装置および方法を提供することにある。

これらの目的は、添付の特許請求の範囲における一以上の請求項に記載した特徴を有する、タバコ、フィルタ付きタバコまたはフィルタを転動させるための装置および方法によって達成される。

出願人は、機械の速度が速いほど皺の発生が大きくなることを、そして転動の初期段階の最中に皺が発生することを見出し、この理由で、転動ユニットを取り入れ転動ベッドと取り出し転動ベッドとに分割することによって機械速度を変えることなく転動モードに差異を与えることが有用であることを見出した。本発明にかかる装置および方法によって、転動を異なる速度で実行される初期工程（すなわち取り入れ工程）と最終工程（すなわち取り出し工程）とに分割することができる。

例えば、取り入れ転動ベッドとして転動コンベヤ（移動ベッド）をそして取り出し転動ベッドとして好ましくは固定タイル（固定ベッド）を用いることによって、初期転動工程の最中に皺が形成されるのを防止することができ、そしてすべてのピースが同じ速度で回転しているときにパッチをピースの周囲に均一に巻き付けることができるよう最終転動工程を簡単化することができる。

本発明のさらなる特徴および利点は、タバコ、フィルタ付きタバコまたはフィルタを転動させるための装置および方法の好ましい実施形態したがって非排他的な実施形態の例示的であり故に限定するものではない以下の説明からさらに明らかとなろう。

本発明を、本発明を限定するものではない実施形態を示す以下の添付図面を参照して説明する。図２ａから図２ｄは、本発明にかかる転動方法の工程の異なる瞬間における図１の転動装置の一部の拡大詳細図である。
本発明にかかる転動装置の第一実施形態の断面図である。 図１の転動装置の一部の拡大詳細図である。 図１の転動装置の一部の拡大詳細図である。 図１の転動装置の一部の拡大詳細図である。 図１の転動装置の一部の拡大詳細図である。 図２ｃで示した図の変形である。 本発明にかかる転動装置のさらなる実施形態の断面図である。 図４からの細部を示す。

図１を参照して、参照符号１は、本発明にかかる、タバコ、フィルタ付きタバコまたはフィルタを転動させるための装置全体を示している。

装置１は、ピースのグループ１００（例えばフィルタとタバコのピース）を受けてそして対応するそれぞれの接続パッチ１０１に巻き付けるよう、構成される。それぞれのグループ１００は、少なくとも二つの軸方向に並んだピースによって構成される。パッチがグループに対して接線方向に配置され、それの一方の端部からそれぞれのグループに貼り付けられる、好ましくはグループに接着される。好ましくは、グループ１００にパッチ１０１を固定するために、それぞれのパッチ１０１は、その上に接着ユニット（図示せず）によって予め広げられた接着剤を有する。好ましくは、それぞれのパッチ１０１は、対応するそれぞれのグループ１００に「旗のように（ｆｌａｇ−ｌｉｋｅ ｍａｎｎｅｒ）」貼り付けられる。「旗のように」とは、パッチ１０１が、予備巻き付き角度βで延びる狭い部分だけで、好ましくはその一方の縁部で、グループ１００に接着されることを意味する。パッチ１０１の残りの部分は、パッチ１０１が貼り付く（ｓｔｉｃｋｉｎｇ）のを防止するために持ち上げられた状態のままとする。

例えばタバコの場合には、一のグループ１００を、二つの軸方向に並んだタバコのピースと、例えばタバコの二つのピース間に配置される複合タイプの一つのダブル・フィルタと、で構成することができる。

装置１は、供給される方向に沿った方向に対して横方向に配置されるグループ１００とパッチ１０１とを供給するよう構成される供給コンベヤ２を備える。好ましくは、供給コンベヤ２は、上述した通りに対応するそれぞれの接続パッチ１０１が貼り付けられたグループ１００を移送する。

好ましい実施形態において、コンベヤは、グループ１００を転動チャンネル４に供給するよう、その水平軸回りの回転が設定されるよう構成される回転ドラム３とできる。好ましくは、供給コンベヤ２は、ドラム自体の径方向外面上に配置される吸引溝２ａが形成されるドラム３である。それぞれの吸引溝２ａは、ピースのグループ１００とその対応するパッチとを受けて保持するよう構成される。

装置１は、パッチ１０１を対応するそれぞれのグループ１００の周囲に転動させるよう構成される転動チャンネル４を有する。チャンネル４は、グループ１００および対応するそれぞれのパッチ１０１の取り入れステーション「Ｉ」と、対応するそれぞれのパッチ１０１に巻き付けられた後のグループの取り出しステーション「Ｕ」と、の間のその延設の主方向に沿って延設される。タバコの場合には、転動チャンネル４の取り出しにおいて、装置１が、対応するそれぞれのグループ１００の周囲に完全に巻き付けられたパッチ１０１によって互いに連結されたダブル・タバコを形成する。

延設の主方向に対して横方向に、転動チャンネル４の幅がグループ１００の直径と略同じにまたは多少小さく定義されるよう、転動チャンネル４の範囲が、一方の端部が、供給コンベヤ２の転動部分５によって、他方の端部が、転動部分５からある距離すなわち高さ「Ｈ」で配置される転動ユニット６によって、設定される。チャンネル４の幅は、ピースのそれぞれのグループを縦に受けることができる幅である。チャンネル４の幅「Ｌａ」を、図５に例示のために示す。

転動チャンネル４は、装置１の使用構成において、チャンネル自体の延設の主方向に対して横方向であるピースのそれぞれのグループ１００が横断するよう設定される。それぞれのグループ１００は、チャンネル４の延設の主方向に沿って移動方向に取り入れステーション「Ｉ」と取り出しステーション「Ｕ」との間で前進するとき、その長手方向軸回りに回転する、つまり、転動部分５および転動ユニット６の上で転動する。

転動ユニット６は、転動チャンネル４の移動方向「Ｄ」に沿って順に配置される取り入れ転動ベッド７と取り出し転動ベッド８とを備える。

取り入れ転動ベッド７は、転動チャンネル４の取り入れストレッチ４ａを形成する。取り出し転動ベッドは、転動チャンネル４の取り出しストレッチ４ｂを形成する。

取り入れストレッチ４ａと取り出しストレッチ４ｂとは、取り入れ転動角度δと取り出し転動角度（図示せず）とによってそれぞれ、ピースのそれぞれのグループ１００を転動させるよう設定される。取り入れ転動角度δは、好ましくは３６０°以下である。

取り入れ転動ベッド７は、取り入れストレッチ４ａと取り出しストレッチ４ｂとに沿って異なる転動モードを、例えば異なる転動速度を（「転動速度」はその軸回りにグループによって到達可能な速度（角速度または線速度のいずれでも）を意味する）生成するよう、取り出し転動ベッド８から独立して移動方向「Ｄ」に移動可能である。

好ましくは、取り入れ転動ベッド７は移動可能なベッドであり、取り出しベッド８は固定ベッドとできる、または取り入れストレッチ４ａに沿った低速の取り入れ転動工程と取り出しストレッチ４ｂに沿った高速の取り出し転動工程とを実行するよう取り入れ転動ベッド７から独立して移動可能なベッドとできる。語「高速」、「低速」は、取り入れストレッチにおける転動速度が取り出しストレッチにおける転動速度より低いことを意味する相対的な観点で用いる。

実施可能な形態において、供給コンベヤ２は、各グループを供給するよう、そして転動部分を移動方向「Ｄ」に沿って第一速度Ｖ１で移動させるよう、構成される。回転ドラム３の場合には、グループが、転動部分５の前進速度に対応する周速すなわち接線速度Ｖ１で供給される。

実施可能な形態において、取り入れ転動ベッド７は、同じ方向に第一速度Ｖ１より低い第二速度Ｖ２で移動させることができる転動コンベヤ９によって構成される。より具体的には、ドラム３の周速は、転動の実行を可能にするよう、チャンネル４に沿った転動コンベヤ９の前進速度より大きい。

取り入れ転動角度δおよび第二速度Ｖ２、したがってチャンネル４の取り入れストレッチ４ａに沿った転動速度を、グループ１００およびそれを構成するピースの特性に応じて変更することができる。

例えば添付図面に示す実施可能な形態において、転動コンベヤ９は、伝動手段の周囲に巻き掛けられる少なくとも一つのフレキシブルなエンドレスコンベヤ要素１０を備える。取り入れ転動ベッド７は、供給コンベヤ２の転動部分５に面するフレキシブルなコンベヤ要素の転動部分１１に構成される。

フレキシブルなコンベヤ要素１０は、第二速度Ｖ２で駆動され前進するよう、モーター手段「Ｍ」に機能的に接続される。

好ましくは、グループ１００およびそれを構成するピースの特性に応じて第二速度Ｖ２を調整するために、装置１は、転動コンベヤ９と、好ましくは、備えられている場合には、フレキシブルなコンベヤ要素１０のモーター手段「Ｍ」と機能的に関連付けられる制御ユニット「Ｃ」を備える。制御ユニット「Ｃ」は、グループ１００およびそれを構成するピースの特性に応じて、少なくともチャンネル４の取り入れストレッチ４ａに沿った転動モードを変更するようプログラム可能である。

図１に示す実施形態において、転動コンベヤ９は、一つ以上のフレキシブルなコンベヤ要素１０に固定される複数のパッド１２を備える。転動部分１１を通過するとき、パッド１２は取り入れ転動ベッド７を構成する。好ましくは、フレキシブルなコンベヤ要素１０は、パッド１２を受けて駆動するのに適したチェーンの態様で形成される。

図２ａ〜図２ｄを参照して、それぞれのパッドは、供給コンベヤ２の対応するそれぞれの溝２ａからピースのグループ１００を移動させるよう構成される歯１３を備えることができる。歯１３は、チャンネル４へ供給するときグループの回転を開始させる要素である取り入れ歯の位置にある。

この場合、制御ユニット「Ｃ」を、パッド１２が溝２ａと同期し、そしてパッド１２が（備えられている場合、特に歯１３が）取り入れステーション「Ｉ」において対応するそれぞれのグループ１００と当たるよう、供給コンベヤ２と転動コンベヤ９とを制御するようさらにプログラムすることができる。

取り入れベッド７から取り出しベッド８へ通過するときグループ１００の傷みを回避するために、それぞれのパッド１２は、取り出しベッド８との連結を向上させるよう構成される取り出し歯１３ａを備えることができる。

それぞれのパッドは、取り入れ転動角度δに対応しているピースのグループの取り入れ転動円弧と等しい転動長さ「Ｌ」で移動方向「Ｄ」に沿って延設される。それぞれのパッドは、一つのパッドにおいて好ましくは実行される一グループ１００の転動に関して専用的に用いられる。

転動チャンネル４の取り入れストレッチ４ａは、第一速度Ｖ１と第二速度Ｖ２と取り入れ転動角度δとの関数として定義される取り入れ転動長さ「Ｌｉ」で移動方向「Ｄ」に沿って延設される。

例えば添付図面に示す実施可能な形態において、取り出し転動ベッド８は、例えばタイル１５の壁１４によって構成される固定ベッドである。好ましくは、取り出しベッド８は発熱可能である。

固定の取り出しベッドと移動可能な取り入れベッドとの場合には、転動チャンネル４の取り出しストレッチ４ｂが高速の取り出し転動工程を構成し、転動チャンネル４の取り入れストレッチ４ａは低速の取り入れ転動工程を構成する。

図４は、それ自体が転動部分１１を通過するとき取り入れ転動ベッド７を形成するフレキシブルなコンベヤ要素１０を転動コンベヤ９が備える可能な変形を示す。

フレキシブルなコンベヤ要素１０は、弾性のフレキシブルな材料のエンドレスベルトまたはテープの態様とできる。

好ましくは、フレキシブルなコンベヤ要素１０は、移動方向「Ｄ」に対して横方向に並んで延びる三つの搬送ベルト／テープを備える。この構成は、二つの周辺搬送ベルト１０ａと中央搬送ベルト１０ｂとが備えられることを意味する。周辺搬送ベルト１０ａの幅「Ｌ１」は、好ましくは中央搬送ベルトの幅「Ｌ２」より小さい。例えば図５に示す通り、搬送ベルトの幅は、チャンネル４の延設の主方向および幅に対して横方向に測定される。

例えば添付図面に示す実施可能な形態において、フレキシブルなコンベヤ要素１０の転動部分１１に位置する周辺搬送ベルト１０ａの部分の、移動方向「Ｄ」に沿った長さ「Ｌ４」は、フレキシブルなコンベヤ要素１０の転動部分１１に位置する中央搬送ベルト１０ｂの部分の長さ「Ｌ３」より大きい。

例えば図５に示す通り、好ましくは、取り入れストレッチ４ａと取り出しストレッチ４ｂとは、取り入れベッド７から取り出しベッド８への移行部分における中央搬送ベルト１０ｂにおいて互いに入り込んでいる（ｉｎｔｅｒｐｅｎｅｔｒａｔｅ）。

図２ａ〜図２ｄは、装置１の（特にパッド１２を備えるタイプの）動作を概略的に示す。

供給コンベヤ２は、対応するそれぞれのパッチ１０１と関連付けられるそれぞれのグループ１００を保持し、転動チャンネル４の取り入れステーション「Ｉ」まで速度Ｖ１で、供給する。転動チャンネル４に入るとき、パッチ１０１は、好ましくは「旗のように」配置され、予備巻き付き角度βだけグループ１００の周囲に予め巻き付けられる。

図２ａは、グループ１００が、好ましくは歯１３が配置されているパッド１２と当たる瞬間を示している。歯１３は、対応するそれぞれの溝２ａからグループを押し出し、これにより、グループ１００がその長手方向軸「Ａ」回りの回転「Ｒ」を開始する。その後、グループ１００は、移動方向「Ｄ」にチャンネル４に沿って前進するとき、転動部分５および取り入れ転動ベッド７で転動を開始する。

グループ１００のその軸回りの回転速度は、少なくとも第一速度Ｖ１と第二速度Ｖ２とによって決まる。いかなる場合も、取り入れベッド７が移動可能であるので、グループ１００が受ける衝撃および加速は制限され、パッチ上に皺が形成されるのを防止する。

図２ｂは、グループ１００が転動チャンネル４を横断し、転動部分５および取り入れベッド７での転動の結果、取り入れベッド７に対してグループ１００が前進し、転動部分５に対して引っ込むとともにパッチ１０１がグループの周囲に巻き付けられる取り入れ転動工程の中間的瞬間を示す。

図２ｃは、グループ１００が転動チャンネル４の取り入れストレッチ４ａを横断し、その結果、取り入れ転動角度δにわたってパッチが転動した取り入れ転動工程の最終的瞬間を示す。この時点で、パッチ１０１が、予備巻き付け角度βと取り入れ転動角度δとの合計で得られる全体角度にわたって、グループ１００の周囲で転動している。グループ１００は、取り入れ転動ベッド７から取り出し転動ベッド８へと通過するところであり、したがって、低速の転動工程から高速の転動工程へと入るところである。通過時には、したがって、グループ１００はさらなる加速を受けるが、グループがその長手方向軸回りに回転していると同時に予備巻き付け角度βと取り入れ転動角度δとの合計と等しい角度にわたって既に巻き付けられている状態で通過が行われるので、安定状態のままである。

図３は、取り入れ転動角度δの大きさが図２ｃとは異なる。図３において、取り入れ転動ベッド７と取り出し転動ベッド８の間との通過が各ピースにおいて実行されるよう、取り入れ転動角度δが閾値（例えば１１０°）未満である。言い換えれば、転動ユニット６と、取り入れ転動ベッド７と取り出し転動ベッド８との間の通過時のグループ１００と、の接触点「Ｐ」は、ピース上にある。取り入れベッドと取り出しベッドとの間の通過がパッチ上ではなくピース上で行われるので、通過におけるあらゆる凹凸による傷みはパッチには、したがって完成製品には生じない。

図２ｃにおいて、取り入れ転動ベッド７と取り出し転動ベッド８の間との通過が各パッチ１０１において実行されるよう、取り入れ転動角度δが閾値より大きい。言い換えれば、転動ユニット６と、取り入れ転動ベッド７と取り出し転動ベッド８との間の通過時のグループ１００と、の接触点「Ｐ」は、パッチ１０１上にある。取り入れベッドと取り出しベッドとの間の通過が、大きい取り入れ転動角度δで行われるので、半分にパッチが既に巻き付いているグループ１００は、通過を行うのに十分に安定している。

図２ｄは、グループ１００が転動チャンネル４の取り出しストレッチ４ｂを横断し、転動部分５および取り出しベッド８での転動の結果、取り出しベッド８に対してグループ１００が前進し、転動部分５に対して引っ込むとともにパッチ１０１がグループの周囲に巻き付けられる取り出し転動工程の中間的瞬間を示す。

転動が完了すると、チャンネル４の出口においては、パッチ１０１が対応するそれぞれのグループ１００に最後まで巻き付けられ、こうしてそのグループはさらなる処理のために送出される。

タバコ、フィルタ付きタバコまたはフィルタを転動させるための方法もまた、本発明の目的である。本方法を、例えば上述した実施形態の一つ以上にかかる転動装置によって実現することができる。したがって、以下では、上述の装置を参照するが、この参照は、本発明の範囲を制限するものではない。

本方法は、少なくとも二つの軸方向に並んだタバコ／フィルタのピースのグループ１００を予備巻き付け角度βで接続パッチ１０１によって覆う工程と、グループ１００とパッチ１０１とを供給コンベヤ２の転動部分５と転動ユニット６とによって形成される転動チャンネル４へと送る工程と、を含む。

グループ１００とパッチ１０１とは移動方向「Ｄ」に対して横方向に配置され、取り入れステーション「Ｉ」と取り出しステーション「Ｕ」との間の転動チャンネル４を横断し、それらの長手方向軸「Ａ」回りに回転し、転動部分５および転動ユニット６で転動する。

好適には、異なる転動モード（例えば異なる転動速度）に応じて転動チャンネル４に沿って取り入れ転動工程と取り出し転倒工程とを実行するよう、取り入れ転動ベッド７が取り出し転動ベッド８から独立して移動方向「Ｄ」に移動される。

好ましくは、転動部分５は第一速度Ｖ１で移動方向「Ｄ」に沿って移動され、一方、取り入れ転動ベッド７は、同じ方向に第一速度Ｖ１より低い第二速度Ｖ２で移動方向「Ｄ」に沿って移動される。

好ましくは、取り出し転動ベッド８は、例えばタイル１５の態様で、固定保持される。

実施可能な形態において、取り入れ転動工程は低速で実行され、取り出し転動工程は高速で実行される。

実施可能な形態において、取り入れ転動工程は、取り入れ転動ベッド７と取り出し転動ベッド８との間の通過がピースにおいて実行されるよう、取り入れ転動角度δを閾値（例えば１１０°）未満とするように決定するように設定される。あるいは、取り入れ転動工程は、取り入れ転動ベッド７と取り出し転動ベッド８との間の通過がパッチ１０１において実行されるよう、取り入れ転動角度δをその閾値より大きくするように決定するように設定される。

少なくとも取り入れ転動工程のモードは、グループ１００の特性に応じて調整可能である。より具体的には、取り入れ転動角度δと第二速度Ｖ２、したがって転動チャンネル４の取り入れ転動ストレッチ４ａに沿った転動速度は、グループ１００の特性に応じて調整可能である。このように、本発明にかかる転動方法は、グループ１００の特性に応じて少なくとも取り入れ転動工程のモードを調整する工程を含むことができる。この工程は、好ましくは、取り入れ転動角度δと第二速度Ｖ２を、したがってチャンネル４の取り入れストレッチ４ａに沿った転動速度をグループ１００の特性に応じて調整する工程を含む。

装置１がパッド１２を有する転動コンベヤ９を備える場合、本発明にかかる方法はまた、パッド１２が溝２ａと同期しそしてパッド１２が（備えられている場合、特に歯１３が）取り入れステーション「Ｉ」において対応するそれぞれのグループ１００と当たるよう、供給コンベヤ２と転動コンベヤ９とを制御する工程を含むことができる。

説明した装置１および方法には多くの利点がある。特に、転動ユニットを取り入れ転動ベッドと取り出し転動ベッドとに分割しているので、二つのストレッチにおける転動モードに差異を与えることによって、初期転動段階の最中に皺が発生するのを防止することができる。

取り入れ転動コンベヤを固定の取り出しタイルと組み合わせることにより、簡単かつ効果的な方法で転動を完了することができる。

さらに、動作するように装置が要求される速い動作速度を考慮しながら高品質基準のタバコを形成できるので、装置１は有用である。また、変形しにくいチャコール（ｃｈａｒｃｏａｌ）またはプラスチックなど硬質材で形成される少なくとも一つの部材を有するタバコを形成することもできる。これは、フレキシブルなコンベヤ要素１０によって可能となる。フレキシブルなコンベヤ要素１０が弾性のフレキシブルな材料の形成されたエンドレステープまたはベルトの態様をしている場合、フレキシブルなコンベヤ１０がタバコの圧力でたわみタバコの硬質材部材を傷めないからである。

上述した発明は、産業的に応用でき、また、本発明の概念から逸脱しない範囲での種々の変形および変更を行うことができる。さらに、本発明の細部はすべて、技術的に等価な要素で置き換えることができる。

例えば、実施可能な他の態様において、取り出し転動ベッドは、移動可能な取り出しベッドを構成するよう、転動コンベヤ９から独立して駆動されるさらなる転動コンベヤを備えることもできる。

国際特許出願公開第２００４／０７３４２６号

Claims (20)

1. タバコ／フィルタのピースのグループ（１００）と前記グループを接続するためのパッチ（１０１）とを横方向に供給するよう構成される供給コンベヤ（２）であって、それぞれのグループ（１００）は少なくとも二つの軸方向に並んだピースによって構成され、それぞれのパッチ（１０１）はピースのグループに対してそれの端部から接線方向に配置され好ましくは前記グループそれ自体に接着される供給コンベヤ（２）と、
   一方の端部が、前記供給コンベヤ（２）の転動部分（５）によって、他方の端部が、前記転動部分（５）からある距離で配置される転動ユニット（６）によって、範囲が設定される転動チャンネル（４）であって、前記転動チャンネル（４）の幅は前記グループ（１００）の直径と略同じに定義されており、前記転動装置の使用構成において、それぞれのピースのグループが前記転動チャンネル（４）の取り入れステーション（Ｉ）と取り出しステーション（Ｕ）との間で移動方向（Ｄ）に前進するとき、その長手方向軸回りに回転し、前記転動部分（５）と転動ユニット（６）で転動するピースのそれぞれのグループによって横方向に移動されるよう設定されている転動チャンネル（４）と、
   を備える転動装置（１）において、
   前記転動ユニット（６）は、ピースのそれぞれのグループを取り入れ転動角度（δ）と取り出し転動角度とでそれぞれ転動させるよう構成される前記転動チャンネル（４）の取り入れストレッチ（４ａ）と取り出しストレッチ（４ｂ）とをそれぞれ形成する、前記転動チャンネル（４）の前記移動方向（Ｄ）に沿って順に配置される取り入れ転動ベッド（７）と取り出し転動ベッド（８）とを備えており、
   前記取り入れ転動ベッド（７）は、前記取り入れストレッチ（４ａ）と前記取り出しストレッチ（４ｂ）とに沿って異なる転動モードを生成するよう、前記取り出し転動ベッド（８）から独立して前記移動方向（Ｄ）に移動可能である転動装置。
2. 請求項１に記載の転動装置において、
   前記供給コンベヤ（２）は前記グループ（１００）を供給するよう、そして前記転動部分（５）を前記移動方向（Ｄ）に沿って第一速度（Ｖ１）で移動させるよう、構成されており、
   前記転動装置は、同じ方向に前記第一速度（Ｖ１）より低い第二速度（Ｖ２）で移動可能である前記取り入れ転動ベッド（７）を構成する転動コンベヤ（９）を備える転動装置。
3. 請求項２に記載の転動装置において、
   前記転動コンベヤ（９）は、伝動手段の周囲に巻き掛けられるフレキシブルなエンドレスコンベヤ要素（１０）を備えており、
   前記取り入れ転動ベッド（７）は、前記供給コンベヤ（２）の前記転動部分（５）に面する前記フレキシブルなコンベヤ要素（１０）の転動部分（１１）に構成されている転動装置。
4. 請求項３に記載の転動装置において、前記転動コンベヤ（９）は、前記フレキシブルなコンベヤ要素（１０）に固定され、前記転動部分（１１）に前記取り入れ転動ベッド（７）を構成する複数のパッド（１２）を備える転動装置。
5. 請求項４に記載の転動装置において、それぞれのパッド（１２）は、前記供給コンベヤ（２）の対応するそれぞれの溝（２ａ）からピースのグループ（１００）を押し出すよう構成される歯（１３）を備える転動装置。
6. 請求項４または５に記載の転動装置において、それぞれのパッド（１２）は、前記取り入れ転動角度（δ）に対応しているピースのグループ（１００）の取り入れ転動円弧と等しい転動長さで前記移動方向（Ｄ）に沿って延設されている転動装置。
7. 請求項１から６の一つ以上に記載の転動装置において、前記転動チャンネル（４）の前記取り入れストレッチ（４ａ）は、前記第一速度（Ｖ１）と前記第二速度（Ｖ２）と前記取り入れ転動角度（δ）に応じて定義される取り入れ転動長さで前記移動方向（Ｄ）に沿って延設されている転動装置。
8. 請求項３に記載の転動装置において、前記フレキシブルなコンベヤ要素（１０）は、前記移動方向（Ｄ）に対して横方向に並んで配置される、中央搬送ベルト（１０ｂ）と該中央搬送ベルト（１０ｂ）よりも好ましくは幅がより小さい二つの周辺搬送ベルト（１０ａ）とを構成する三つの搬送ベルト（１０ａ，１０ｂ）を備える転動装置。
9. 請求項８に記載の転動装置において、前記移動方向（Ｄ）に沿って、前記フレキシブルなコンベヤ要素（１０）の前記転動部分（１１）に位置する前記周辺搬送ベルト（１０ａ）の部分の長さが、前記フレキシブルなコンベヤ要素（１０）の前記転動部分（１１）に位置する前記中央搬送ベルト（１０ｂ）の部分よりも長く、好ましくは、前記取り入れストレッチ（４ａ）と前記取り出しストレッチ（４ｂ）とが前記中央搬送ベルト（１０ｂ）において互いに入り込んでいる転動装置。
10. 請求項３〜９の一つ以上に記載の転動装置において、
    前記フレキシブルなコンベヤ要素（１０）は、前記第二速度（Ｖ２）で駆動され前進するようモーター手段（Ｍ）に機能的に接続されており、
    前記転動装置は、少なくとも前記第一速度（Ｖ１）および前記取り入れ転動角度（δ）に応じて前記第二速度（Ｖ２）を調整するよう、前記モーター手段（Ｍ）と機能的に関連付けられる制御ユニット（Ｃ）を備える転動装置。
11. 請求項１から１０の一つ以上に記載の転動装置において、前記取り出し転動ベッド（８）は、例えばタイル（１５）の壁（１４）によって構成される固定ベッドである転動装置。
12. 請求項１から１１の一つ以上に記載の転動装置において、
    前記供給コンベヤ（２）は、吸引溝（２ａ）が形成されるドラム（３）であり、該吸引溝（２ａ）は前記ドラム（３）の径方向外面上に配置されており、
    それぞれの吸引溝（２ａ）は、ピースのグループ（１００）を受けて保持するよう構成されており、
    前記ドラム（３）は前記グループ（１００）を前記転動チャンネル（４）に供給するよう、その水平軸回りの回転が設定されるよう構成されている転動装置。
13. タバコ、フィルタ付きタバコ、フィルタを転動させるための方法であって、
    タバコ／フィルタの少なくとも二つの軸方向に並んだピースのグループ（１００）を予備巻き付け角度（β）で接続パッチ（１０１）によって覆う工程と、
    前記グループ（１００）と前記パッチ（１０１）とを供給コンベヤ（２）の転動部分（５）と転動ユニット（６）とによって形成される転動チャンネル（４）へと向かわせる工程であって、前記転動チャンネル（４）の取り入れステーション（Ｉ）と取り出しステーション（Ｕ）との間で前記転動チャンネル（４）を移動するとき、前記グループと前記パッチとは移動方向（Ｄ）に対して横方向に配置され、それらの長手方向軸回りに前記転動部分および前記転動ユニットで転動する工程と、
    を含む方法において、
    前記転動チャンネル（４）に沿って異なる転動モードに応じて取り入れ転動工程と取り出し転倒工程とを実行するよう、前記転動ユニット（６）の取り入れ転動ベッド（７）が前記転動ユニット（６）の取り出し転動ベッド（８）から独立して前記移動方向（Ｄ）に移動される方法。
14. 請求項１３に記載の転動方法において、
    前記転動部分（５）は第一速度（Ｖ１）で前記移動方向（Ｄ）に沿って移動され、
    前記取り入れ転動ベッド（７）は、同じ方向に前記第一速度（Ｖ１）より低い第二速度（Ｖ２）で前記移動方向（Ｄ）に沿って移動される転動方法。
15. 請求項１４に記載の転動方法において、少なくとも前記取り入れ転動工程のモードを前記グループ（１００）の特性に応じて調整する工程を、好ましくは、前記取り入れ転動角度（δ）と前記第二速度（Ｖ２）、したがって前記転動チャンネル（４）の前記取り入れ転動ストレッチ（４ａ）に沿った前記転動速度とを前記グループ（１００）の特性に応じて調整する工程を、含む転動方法。
16. 請求項１３〜１４の一つ以上に記載の転動方法において、前記転動ユニット（６）の前記取り出し転動ベッド（８）は固定状態に維持される転動方法。
17. 請求項１３〜１６の一つ以上に記載の転動方法において、前記取り入れ転動工程は、前記取り入れ転動ベッド（７）と前記取り出し転動ベッド（８）との間の通過が前記ピースにおいて実行されるよう、取り入れ転動角度（δ）を１１０°未満とするよう決定するように設定されている転動方法。
18. 請求項１３〜１６の一つ以上に記載の転動方法において、前記取り入れ転動工程は、前記取り入れ転動ベッド（７）と前記取り出し転動ベッド（８）との間の通過が前記パッチ（１０１）において実行されるよう、取り入れ転動角度（δ）を１１０°より大きくするよう決定するように設定されている転動方法。
19. 請求項１３〜１８の一つ以上に記載の転動方法において、前記取り入れ転動工程は低速で実行され、前記取り出し転動工程は高速で実行される転動方法。
20. 請求項１３〜１９の一つ以上に記載の転動方法において、
    前記取り入れ転動ベッド（７）を構成する複数のパッド（１２）を前記移動方向（Ｄ）に沿って移動させる工程と、
    前記パッド（１２）が前記供給コンベヤ（２）の溝（２ａ）と同調するよう、そして前記パッド（１２）が前記取り入れステーション（Ｉ）において対応するそれぞれのグループ（１００）と当たるよう、前記供給コンベヤ（２）と前記取り入れ転動ベッド（７）とを制御する工程と、
    を含む転動方法。

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