JP2019505722A5 - - Google Patents

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JP2019505722A5
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過渡運転中のユニフロー掃気式2サイクル対向ピストンエンジンにおける空気流制御
[優先権]
本出願は、2016年1月15日に米国特許商標庁へ提出された米国暫定出願第62/279,301号明細書、および2016年6月3日に米国特許商標庁へ提出された米国特許出願第15/173,478号明細書に対する優先権を主張するものである。
[関連出願]
本出願は、本願と同一出願人が所有する以下の米国出願、即ち、2012年10月17日に提出され、米国特許出願公開第2013/0104848号として公開された米国特許出願第13/654,340号明細書、2013年6月25日に提出され、米国特許出願公開第2014/0373814号として公開されかつ2015年12月8日に米国特許第9,206,751 B2号として発行された米国特許出願第13/926,360号明細書、2013年9月27日に提出され、米国特許出願公開第2014/0026563号として公開された米国特許出願第14/039,856号明細書、2014年8月12日に提出され、米国特許出願公開第2015/0033736号として公開された米国特許出願第14/378,252号明細書、および2016年3月7日に提出された米国特許出願第15/062,868号明細書、の主題に関連する主題を含む。
本発明の分野は、2サイクル対向ピストンエンジンの空気処理システムの制御および操作である。
2サイクルエンジンは、クランクシャフトの完全な1回転およびクランクシャフトへ連結されるピストンの2工程による1つの動作サイクルを完了する内燃機関である。ストロークは、典型的には、圧縮工程および燃焼行程として示される。2サイクル対向ピストン(「OP2S」)エンジンでは、2つのピストンが、気筒の中心軸に沿って対向方向へ往復運動するように、気筒ボア内に冠同士を突き合わせて配置される。気筒は、気筒側壁内で気筒の各端部近くに形成される長手方向に離隔された吸気ポートおよび排気ポートを有する。対向ピストンは各々、これらのポートのうちの1つを制御し、燃焼工程(膨張工程とも呼ばれる)の間の下死点(BDC)位置に向かう移動に伴ってポートを開放し、かつ圧縮工程の間の上死点(TDC)位置に向かう移動に伴ってポートを閉鎖する。これらのポートの一方は、燃焼生成物が通るためのボアからの通路を提供し、もう一方は、加圧空気をボアへ入れる働きをし、これらは、各々「排気」ポートおよび「吸気」ポートと称される(説明によっては、吸気ポートは「空気」ポートまたは「掃気」ポートと称される)。
OP2Sエンジンは、典型的には、圧縮−着火の原理に従って動作する。圧縮工程の間、乱流加圧空気(「給気」)は、吸気ポートを通って気筒のボアへ入り、BDCからTDCへと移動するにつれて2つのピストンの端面間で圧縮される。接近するピストン端面間で気筒内へ直接噴射される燃料は、乱流空気と混合する。燃料は、圧縮空気の熱によって着火され、続いて燃焼する。燃料は、ピストン端面のTDC位置の間で気筒へ取り付けられる1つまたは複数の燃料噴射器を含むエンジン燃料処理システムによって供給される。
ユニフロー掃気式OP2Sエンジンでは、燃焼工程の終わり近くで、吸気ポートを通って気筒へ入る給気が、排気ポートを通ってシリンダから流れ出る排気ガスを押しのける。従って、ガスは、吸気ポートから排気ポートへと気筒を介して一方向に流れる(「ユニフロー」)。気筒内で所望の一方向のガス流を保持するためには、エンジンの吸気ポートから排気ポートまで連続的な正圧差が存在しなければならない。さらに、吸気ポートへは、その短い開放時間に起因して、高い空気質量密度が与えられなければならず、この必要性は、エンジンの始動、加速および負荷増加の間に特に深刻である。これには、ポンピング仕事を要する。
対向ピストンエンジンにおいて、ポンピング仕事は、新鮮空気をエンジンに送り込みかつ燃焼ガス(排気)をエンジンから移出する空気処理システム(「ガス交換」システムとも呼ばれる)によって行われる。ポンピング仕事は、ガスタービン駆動圧縮機(例えば、ターボチャージャ)、および/または過給機(「ブロワ」とも呼ばれる)等の機械駆動式ポンプによって行われてもよい。例によっては、圧縮機は、二段ポンプ構造における過給機の上流または下流に位置決めされてもよい。ポンピング装置(単段、2段、他)は、掃気プロセスを駆動することができるが、このことは、効果的な燃焼を保証し、エンジンの指示された熱効率を高め、かつピストン、リングおよび気筒等のエンジンコンポーネントの寿命を延ばす上で極めて重要である。
OP2Sエンジンは、定常状態でのパフォーマンスの間であっても、動作パラメータが緩やかに変化する。したがって、例えば、高速道路上の車両を定速で推進する場合、車両のOP2Sエンジンを通るガス(給気および排気)の輸送およびエンジンへの燃料供給は、ゆっくりと変化するペースで保持されることが可能である。これは、燃料効率および排出量に関してエンジン性能を最適化するに足る時間を有する安定制御に繋がる。しかしながら、車両の運転では、特に都市部での運転中または工業的な条件での運転中に、エンジンに突然のトルク要求を課することが多い。このような要求は、加速、減速、(空調のような)アクセサリのオンまたはオフ切換、トレーラの牽引、丘の登り、等々に起因し得る。エンジン負荷またはエンジン速度の急激な変化に伴う突然のトルク要求は、過渡イベントであると考えられる。このような要求を、以後、「トルク要求」と呼ぶ。 過渡イベントの間に、トルク増加の要求は、燃焼により放出されるエネルギーレベルを上げるために、エンジンへの燃料供給を迅速に増加させるという要件を生成する。これは、追加の燃料を燃焼させるための追加的空気の同時供給を要求する。
エンジン運転中は、排気の生成を制限することが望ましい。その結果、過渡イベントの間、OP2Sエンジン応答の制限因子は、空気処理システムが、エンジン排気を制御下に保ちながらトルク要求のサポートにおいてエンジンを介する給気の流れをいかに迅速に変えることができるかによって規定され得る。トルク要求の期間中、給気不足に起因する低値の空燃比(AFR)は、不完全燃焼をもたらし、煤等の粒子状物質(PM)の排出に繋がる可能性がある。一方で、目標のAFRを維持するために燃料供給を減らせば、エンジン応答が不良となる可能性がある。
ユニフロー掃気式OP2Sエンジンでは、1つのエンジン運転サイクル中に気筒へ供給される空気(「送達空気」)の一部が掃気中に排気ポートから流出し、よって燃焼に利用できない。燃焼制御に使用されるAFRの正確な測定には、気筒の最後のポートが閉鎖されると気筒内に保持される(「トラップされる」)給気の質量を用いる。排気ポートまたは吸気ポートのいずれかが最後に閉鎖され得るというエンジン設計に依存して、多くの場合、最後に閉鎖されるのは、吸気ポートである。さらには、給気がトラップされることに加えて、ある程度の質量の残留排気ガスが、排気ポートの閉鎖により、かつ/または給気と共に気筒内へ再循環されることにより気筒内にトラップされることもあると言える。
エンジンにおける燃料および空気の供給は、様々なエンジン動作パラメータを検出しかつエンジンを通るガス(空気および排気)の流れおよびエンジンへの燃料噴射を調整するエンジン制御機械化によって管理される。エンジン制御機械化は、トルク要求に応答して気筒へ供給される給気の送達および/または保持量を増加させるべく空気処理システムを迅速に設定するように、OP2Sエンジンの過渡イベントを認識できることが特に望ましい。
給気および排気の一方向の流れを持続するために必要なエンジンを介するガス圧力差は、空気処理システムの空気処理エレメントによって生成、持続され、前記エレメントは、過給機と、1つまたは複数のターボチャージャとを含んでもよい。定常状態運転の間、エンジン制御機械化は、低排気で効率的な運転を保全するために、これらのエレメントを、特定の空気流パラメータに対して所望の目標値(「設定点」)を追求する連続的調整により、閉ループモードで管理する。トルク増加が要求されると、給気圧力は、迅速に増加(「ブースト」)されなければならない。
したがって、ユニフロー掃気式OP2Sエンジンの空気処理システムは、過渡運転中の排気制御を保全しながら、トルク要求に大幅な遅滞なく応答することが望ましい。
クランクシャフト駆動過給機が圧縮機とエンジン吸気ポートとの間で空気処理システム内に配置されるターボチャージャ付きユニフロー掃気式OP2Sエンジンでは、トルク要求により、望ましい排気制御モードを保全しながら燃料および給気の供給が増減される過渡的な動作モードが開始される。
したがって、過渡イベントが発生すると、エンジン気筒への燃料噴射が制御される。例えば、コモンレール直噴式燃料処理システムの場合、燃料噴射は、エンジン負荷の増加に応答して燃料レール圧力および燃料噴射持続時間のうちの一方または双方を変えることにより増加(または低減)する。同時に、エンジン気筒への空気流は、最後のポート閉鎖により気筒内にトラップされる、または保持される給気を表す空気流パラメータを制御することによって増加(または低減)する。
最後のポート閉鎖により気筒内にトラップされる、または保持される給気を表す1つの空気流パラメータは、エンジンの掃気比(SR)であり、これは、送達される空気の質量と、トラップされる給気を含む、かつ残留または再循環排気を含み得るトラップされる給気の質量との割合である。例えば、SRを増加させると、気筒を流れる給気の質量が増加して気筒内の給気排気残量が減少し、その結果、燃焼用の新鮮な給気が増加してPM生成が少なくなる。得失評価として、燃焼に利用できる新鮮な給気が増えることにより、亜酸化窒素(NOx)の排出量が増加する可能性がある。
最後のポート閉鎖により気筒内にトラップされる、または保持される給気を表す別の空気流パラメータは、送達される給気の質量とトラップされる給気の質量との比である、エンジンのトラップ効率(TE)である。例えば、圧縮機の出口圧力が高いほど、過給機を通る流量容積が増加し、これにより、ブースト圧力が増加して、気筒内により多くの質量(給気および排気)がトラップされることになる。トラップされる質量が多いほど、PMは高くなり得るが、より多くの排気がトラップされることにより、NOx排出量を低減することができる。
従来技術によるユニフロー掃気式2サイクル対向ピストン(OP2S)エンジンの略図である。
図1のOP2Sエンジン用燃料噴射システムの一実施形態を示す略図である。
図1のOP2Sエンジン用空気処理システムの一実施形態を示す略図である。
図1のOP2Sエンジン用制御機械化の一実施形態を示す略図である。
図4による制御機械化の一実施形態の動作により実装される過渡制御アルゴリズムを示すフロー図である。
掃気比を優先させる、過渡制御アルゴリズムの空気処理設定ステップを示すフロー図である。
トラップ効率を優先させる、過渡制御アルゴリズムの空気処理設定ステップを示すフロー図である。
エンジン動作の定常モードおよび過渡モードの間の、図3の空気処理システムのアクティブな空気流デバイスを制御するプロセスを示す。
図1は、少なくとも1つの気筒を含む、圧縮着火タイプの、ユニフロー掃気式2サイクル対向ピストン(OP2S)エンジン8の略図である。好ましくは、エンジン8は、2つ以上の気筒を有する。何れの場合も、気筒10は、OP2Sエンジン8の単気筒構造および多気筒構造の双方を表す。気筒10は、ボア12と、シリンダ内にその個々の端部近くに機械加工または形成される長手方向に変位された吸気ポート14および排気ポート16とを含む。エンジン8の空気処理システム15は、エンジンへの給気およびエンジンからの排気の輸送を管理する。吸気ポートおよび排気ポートは、各々、隣接する開口同士が気筒壁の中実部分(「ブリッジ」とも称する)によって分離される、開口の1つまたは複数の周方向アレイを含む。一部の説明では、各開口を「ポート」と称しているが、このような「ポート」による周方向アレイ構造は、図1のポート構造と変わらない。燃料噴射器17は、気筒の側壁を貫通するねじ穴に固定されるノズルを含む。エンジン8の燃料処理システム18は、噴射器17による気筒内への側方直射のための燃料を供給する。2つのピストン20、22は、ボア12内に、個々の端面20e、22eが互いに対向して配置される。便宜上、ピストン20を、吸気ポート14を開閉するという理由で「吸気」ピストンと称する。同様に、ピストン22を、排気ポート16を開閉するという理由で「排気」ピストンと称する。好ましくは、但し必然ではなく、吸気ピストン20および他の全ての吸気ピストンは、エンジン8の片側に沿って配置されるクランクシャフト30へ結合され、かつ排気ピストン22および他の全ての排気ピストンは、エンジン8の反対側に沿って配置されるクランクシャフト32へ結合される。
OP2Sエンジン8の動作は、十分に理解される。燃焼に応答して、対向する両ピストンは、それらが存在する気筒10における最も内側の位置である個々のTDC位置から離れて移動する。TDCから移動する間、両ピストンは、それらが存在する気筒における最も外側の位置である個々のBDC位置に接近して関連するポートが開くまで、個々の関連するポートを閉鎖状態に保つ。両ピストンは、吸気ポート14と排気ポート16とが一致して開閉するように、同位相で動いてもよい。あるいは、一方のピストンが他方のピストンを同位相で先導してもよく、この場合、吸気ポートおよび排気ポートは、異なる開閉時間を有する。
給気は、吸気ポート14を通ってシリンダ10に入るにつれて、吸気ポート開口の形状により、気筒の長手軸を中心とする、排気ポート16の方向へ螺旋状に進む渦34となって回転する。旋回渦34は、空気/燃料の混合、燃焼、および汚染物質の抑制を促進する。旋回速度は、端面20eおよび22eが共に移動するにつれて増加する。
図2は、コモンレール直噴式燃料処理システムとして具現された燃料処理システム18を示す。燃料処理システム18は、各気筒10内へ燃料を気筒への噴射によって送達する。好ましくは、各気筒10には、ピストン端面間の気筒空間内へ直接噴射するために取り付けられる複数の燃料噴射器が装備される。例えば、各気筒10は、2つの燃料噴射器17を有する。好ましくは、燃料は、燃料噴射器17へ、燃料ポンプ43により燃料が圧送される少なくとも1つのレール/アキュムレータ機構41を含む燃料源40から供給される。燃料帰還マニホルド44は、燃料が圧送されるリザーバへ戻すために、燃料噴射器17および燃料源40から燃料を収集する。燃料源40のエレメントは、エンジン制御ユニットにより発行される燃料コマンドに応答する個々のコンピュータ制御アクチュエータによって操作される。図2は、各気筒が180゜未満の角度で配置された燃料噴射器17を示しているが、これは、単に略示であって、噴射器の位置または噴射器が噴射する噴霧の方向を限定するためのものではない。図1から最もよく分かる、ある好ましい構成では、噴射器17は、燃料噴霧を噴射するために、噴射軸に沿って気筒8の正反対方向に配置される。好ましくは、各燃料噴射器17は、エンジン制御ユニットにより発行される噴射器コマンドに応答する個々のコンピュータ制御アクチュエータによって操作される。
図3は、OP2Sエンジン8へ供給される給気、およびOP2Sエンジン8により生成される排気ガスの輸送を管理する空気処理システム15の一実施形態を示す。空気処理システムのある代表的な構成は、給気サブシステム38と、排気サブシステム40とを含む。空気処理システム15において、給気源は、新鮮空気を受け入れ、それを処理して給気にする。給気サブシステム38は、給気を受け入れ、これをエンジン8の吸気ポートへ輸送する。排気サブシステム40は、エンジンの排気ポートからの排気生成物を、他の排気コンポーネントへ送達するために輸送する。
空気処理システム15は、1つまたは複数のターボチャージャを備え得るターボチャージャシステムを含む。例えば、ターボチャージャ50は、共通のシャフト53上で回転するタービン51と、圧縮機52とを含む。タービン51は、排気サブシステム40内に配置され、かつ圧縮機52は、給気サブシステム38内に配置される。ターボチャージャ50は、排気ポートを出て、エンジン排気ポート16から直接排気サブシステム40へ流入する排気ガス、または排気ポートを介して出力される排気ガスを収集する排気マニホルドアッセンブリ57から排気サブシステム40へ流入する排気ガスからエネルギーを抽出する。好ましくは、多気筒OP2Sエンジンにおいて、排気マニホルド57は、気筒ブロック75内に支持される、全ての気筒10の排気ポート16と連通する排気プレナムまたは排気チェストを備える。タービン51は、タービン51を介して排気出口58に至る排気ガスによって回転される。これは、圧縮機52を回転させ、圧縮機52が新鮮空気を圧縮することによって給気が発生される。
気筒50の排気ポートからの排気ガスは、排気マニホルドアッセンブリ57からタービン51の入口へ流入し、かつタービン出口から排気出口チャネル55へ流入する。一部の例では、排気出口チャネル55内に1つまたは複数の後処理デバイス79が設けられる。空気処理システム15は、燃焼により生成されるNOx排出量を、エンジンのポート付き気筒を介して排気ガスを再循環させることによって低減するように構成され得るが、排気ガス再循環(EGR)ループの詳細は、本開示による過渡応答を理解することに関しては不必要である。
給気サブシステムは、吸気を、空気フィルタ81を介して圧縮機52へ供給してもよい。圧縮機52は、回転するにつれて吸気を圧縮し、圧縮された吸気は、過給機60の入口71へ流入する。過給機60により圧送される空気は、過給機の出口72を介して吸気マニホルド68へ流入する。加圧された給気は、吸気マニホルド68から気筒10の吸気ポート14へ送達される。好ましくは、多気筒OP2Sエンジンにおいて、吸気マニホルド68は、全ての気筒10の吸気ポート14と連通する吸気プレナムまたは吸気チェストを備える。
給気サブシステムは、さらに、給気を受け入れかつこれをエンジン8の吸気ポートへ送達する前に冷却するために結合される少なくとも1つの冷却器を含んでもよい。これらの例において、圧縮機52により出力される給気は、冷却器67を介して流れ、ここから、過給機60により吸気ポートへ圧送される。過給機60の出力と吸気マニホルド68との間には、第2の冷却器69が設けられてもよい。
図3をさらに参照すると、空気処理システム15は、給気サブシステムおよび排気サブシステムにおける別個の制御点でガス流を制御するために装備される。給気サブシステムにおいて、給気の流れおよびブースト圧力は、過給機の出力72を過給機の入力71へ結合するシャント経路80の動作によって制御される。シャント経路80は、吸気マニホルド68への給気の流量、ひいては吸気マニホルド68内の圧力を管理するシャントバルブ82を含む。より正確には、シャントバルブ82は、過給機の出口72(高圧)からの給気の流れをその入口71(より低圧)へと反らす。当業者は、シャントバルブ82を「バイパス」バルブまたは「再循環」バルブと称することがある。排気チャネル55内の背圧バルブ90は、排気温度の調節を含む様々な目的のために、タービンからの排気の流れ、ひいては排気サブシステム内の背圧を管理する。図3に示すように、背圧バルブ90は、排気チャネル55において、タービン51の出力58と後処理デバイス79との間に位置合わせされる。排気逃しバルブ92は、排気ガスをタービンの周りへ迂回させ、これにより、タービンの速度を制御できるようにする。タービン速度を調整することにより、圧縮機の速度調整が可能となり、これにより、給気のブースト圧力を制御できるようになる。バルブ82、90および92は、エンジン制御ユニットにより発行される回転コマンドに応答する個々のコンピュータ制御アクチュエータによって開閉される。事例によっては、これらのバルブは、全開または全閉の2つの状態に制御されてもよい。他の事例では、バルブのうちのいずれか1つ、またはそれ以上が、全開と全閉との間の複数の状態へと可変的に調節可能であってもよい。
一部の例では、ガスの流れおよび圧力の追加制御が、可変速過給機によって提供される。これらの態様において、過給機60は、駆動機構95(駆動装置)によってエンジン8のクランクシャフト30または32へ連結され、これにより駆動される。駆動機構95は、段階的変速デバイスまたは無段変速デバイス(CVD)を備えてもよく、こうした場合、給気の流れ、またはブースト圧力は、駆動機構95へ提供される速度制御信号に応答して過給機60の速度を変えることにより変更されてもよい。他の例では、過給機は、駆動装置の係合を解除する機構を備えた単一速度デバイスであってもよく、よって、2つの異なる駆動状態をもたらす。さらに他の例では、係合解除機構に段階的または連続可変的駆動装置が装備されてもよい。何れにしても、駆動機構95は、エンジン制御ユニットにより発行される駆動コマンドに応答するコンピュータ制御アクチュエータによって動作される。
態様によっては、タービン51は、エンジンの変化する速度および負荷に応答して変わり得る有効アスペクト比を有する可変ジオメトリタービン(VGT)デバイスであってもよい。アスペクト比の変化は、タービン速度の制御を可能にする。タービン速度を調整することにより、圧縮機の速度調整が可能となり、これにより、給気のブースト圧力を制御できるようになる。したがって、多くの場合、VGTを備えるターボチャージャに排気逃しバルブは不要である。VGTデバイスは、エンジン制御ユニットにより発行されるタービンコマンドに応答するコンピュータ制御アクチュエータによって動作される。
本開示において、エンジン制御機械化は、燃料処理システム、空気処理システム、冷却システム、潤滑システムおよび他のエンジンシステムを含む様々なエンジンシステムの動作を管理するコンピュータベース・システムである。エンジン制御機構は、関連するセンサ、アクチュエータ、およびエンジン全体の他の機械デバイスへ結合される1つまたは複数の電子制御ユニットを含む。図4に示すように、図2の燃料処理システムおよび図3の空気処理システム(およびおそらくは、OP2Sエンジン8の他のシステム)の制御は、様々なエンジン動作条件下で燃料処理アルゴリズムおよび空気処理アルゴリズムを実行するようにプログラムされるプログラム可能エンジン制御ユニット(ECU)94を含む制御機械化93によって実装される。このようなアルゴリズムは、エンジンが稼働している間にECU94により実行されるエンジンシステム制御プログラムの一部である制御モジュールにおいて具現される。コモンレール直噴システムの場合、ECU94は、気筒への燃料噴射を、燃料源40へレール圧(Rail)コマンドを発行することと、噴射器17を動作させるための噴射器(Injector)コマンドを発行することによって制御する。空気処理システムに対して、ECU94は、エンジンを介するガス(給気および排気)の輸送を、背圧(Backpressure)コマンド、排気逃し(Wastegate)コマンドおよびシャント(Shunt)コマンドを発行して、各々排気背圧バルブ90、排気逃しバルブ92および過給機シャントバルブ82を開閉させることにより制御する。過給機60が可変駆動装置により動作される場合、ECU94は、ガス輸送を、駆動(Drive)コマンドを発行して過給機駆動装置95を作動させることによっても制御する。また、タービン51が可変ジオメトリデバイスとして構成される例では、ECU94は、ガスの輸送を、VGTコマンドを発行してタービンのアスペクト比を設定することによっても制御する。
OP2Sエンジン8が作動すると、ECU94は、エンジン負荷およびエンジン速度に基づいて現行のエンジン動作状態を判定し、かつ現行の動作状態に基づいて、コモンレール燃料圧力および噴射持続時間を制御することにより、各気筒10内へ噴射される燃料の量、パターンおよびタイミングを管理する。この目的のために、ECU94は、アクセル開度を検出するアクセルセンサ96(または調速機、または定速走行制御システム、または等価手段)、エンジンの回転数を検出するエンジン速度センサ97、およびレール圧力を検出するセンサ98から信号を受信する。同時に、ECU94は、空気処理システム15を、現行の動作状態に最適なAFRを提供するように設定する。この目的のために、ECUは、圧縮機52の入口へ入る質量空気流量を検出する質量空気流量センサ100、吸気マニホルド68内の給気圧力を検出する吸気マニホルド圧力センサ101、排気マニホルド57内の排気圧力を検出する排気マニホルド圧力センサ102、過給機60の取入口における給気圧力を検出する過給機吸気圧力センサ103、過給機60の出口における給気圧力を検出する過給機出口圧力センサ104およびおそらくは他のセンサのうちの1つ以上を含み得る空気流センサから信号を受信する。
エンジンが動作しているる間、ECU94は、エンジン負荷および/またはエンジン速度の変化を示す過渡表示パラメータを監視する。過渡状態を示す速度における過渡表示パラメータの突然の変化は、ECU94に過渡制御モジュールを呼び出させる。これに関して、過渡表示パラメータは、アクセル(ガスペダル)の動き、エンジン速度、エンジン加速度、クランクシャフト角度および燃料需要のうちの1つ以上を含む、但しこれらに限定されないセンサ情報に基づくものであっても、前記センサ情報から導出されてもよい。ECU94は、過渡表示パラメータ値を(例えば、ガスペダルの動きから)決定し、かつ過渡表示パラメータ値の変化率を測定、推定または計算もする(以後、「計算する」という)。
ECU94は、図4の制御機械化93を介して過渡制御アルゴリズムを実行するようにプログラムされる。過渡制御アルゴリズムは、ECU94がOP2Sエンジンの過渡的活動を監視しかつこれに応答することを可能にする。図5は、過渡制御アルゴリズムの例示的な一実施形態を示す。図4および図5を参照すると、ECU94がステップ120において監視プロセスを開始する時点で、エンジンは、定常状態で動作しているものと仮定する。監視プロセスは、ECU94がトルク需要を検出しかつこれに応答することを可能にする。決定ステップ122において、ECUは、エンジンの負荷および速度パラメータの変化を監視する。エンジン負荷の増加(例えば、アクセルペダルの動きによって示されるもの等)は、正方向のトルク要求を示す。逆に、エンジン負荷の減少は、負方向のトルク要求を示す。ECUが決定ステップ122においてトルク要求を検出しなければ、123で定常状態動作が保全される。しかしながら、トルク要求が検出されれば、決定ステップ122からの肯定出口を辿って決定ステップ124に至る。
決定ステップ124において、ECU94は、動作の過渡状態の一表示に関する過渡強度較正閾値に対する過渡表示パラメータ(以後、「過渡強度」という)の変化率を監視する。過渡強度が過渡強度較正閾値に達しなければ、ECU94は、決定ステップ124からの否定出口を辿り、最適AFRに合わせて燃料および空気処理システムを構成すべく定常状態制御を行使する。しかしながら、過渡強度が較正閾値を超えていれば、ECU94は、決定ステップ124からの肯定出口を辿り、ステップ126および128において過渡的な動作モードを開始する。ステップ126では、要求されたトルクから要求される燃料量が計算される。一部の例では、計算された燃料需要と、実際に送達される燃料量とが異なる場合がある。これに関して、ECU94は、現行の空気流および現行のAFRに基づいて、送達される燃料を制限する燃料リミッタまたは煙リミッタルーチンを実行してもよい。例えば、同一出願人所有による係属中の米国特許出願第15/062,868号明細書に記載されている、ユニフロー掃気2サイクル対向ピストンエンジンの燃料リミッタを参照されたい。トルク増加の要求に応答して、ECU94は、要求される燃料送達量の増加(または低減)を決定し、かつ要求を満たすために、必要に応じてコモンレール圧力および噴射持続時間を調整する。
ステップ128において、ECU94は、要求される燃料の燃焼を支援する必要に応じて、空気処理システムを、エンジン気筒を介する一方向の空気流を制御するように構成すべく過渡制御プロセスを実行する。態様によっては、低いトルク要求から高いトルク要求への遷移が過渡状態の始まりを伝える場合、このような制御は、空気流抵抗を低減しかつ給気速度を増加することによって実行される。他の一部の態様では、高いトルク要求から低いトルク要求への遷移が過渡状態の始まりを伝える場合、このような制御は、空気流抵抗を増加しかつ給気速度を低減することによって実行される。
例えば、トルク増加要求に対する応答において、ECU94は、OP2Sにとって正の圧力降下および吸気から排気までの高い空気流量の保全が望ましいのと同様に、エンジンの吸気ポートから排気チャネル55までの空気流路が、気筒へ送達される給気流量を増加することによりエンジンの掃気比を優先させるように構成されることを保証する空気処理戦略を実装してもよい。この場合、ECU94は、排気流動抵抗を低減しかつエンジン全体の圧力降下を増加することによって、給気流量を増加させる。所望される結果的な排出量に依存して、ECU94は、掃気比に優先性を与え続けるか、圧縮機の出口圧力を増加し、よって給気の質量流量を増加することにより、優先性をトラップ効率へと遷移させる。
ECU94は、トルク要求が満たされるまで、ECU94がループ130、131を通して空気処理システムに対する過渡制御を保全する決定ステップ130まで継続することによって監視プロセスを実行し続け、トルク要求が満たされた時点で、ECUは、決定ステップ130の肯定出口を辿り、定常状態制御を回復し、かつ決定ステップ122を介するエンジン負荷および/またはエンジン速度の監視に戻る。
過渡制御を示す速度でトルクを増加させる要求に応答して、ECU94は、図5の構成ステップ128において、図6に示すプロセスを実行することにより、掃気比(SR)選好戦略に従って動作するようにプログラムされてもよい。図4および図6を参照すると、ステップ150において、ECU94は、過渡強度のレベルを計算し、かつ過渡強度レベルが過渡強度較正閾値を満たすか超過する時点の過渡状態を検出し、その時点で、ECU94は、過給機駆動装置95、バルブ82、90および92およびタービン51(VGT装置として構成されていれば)の過渡制御へと切り換わる。
ステップ152において、ECU94は、背圧バルブ90を、計算された過渡強度のレベルに合わせて較正された設定まで開く。これにより、給気送達に対する排気サブシステムの抵抗が下がり、掃気比が高まる。
ステップ154において、ECU94は、エンジン内のガスの一方向の流れを加速するために、エンジンの吸気ポートへ供給される給気の速度を増加する。給気速度は、過給機圧力比(出口圧力/入口圧力)を高めることによって増加し、これにより、さらに掃気比が増加する。これは、過給機のシャントバルブ82を、計算された過渡強度に合わせて較正された値まで閉鎖することによって行うことができる。これは、過給機駆動装置95の設定を過渡強度のレベルに合わせて較正された値に変更することによっても行うことができる。態様によっては、ECU94は、過給機60の動作に対するより精密な制御を実現するために、シャントバルブおよび駆動装置の双方を制御してもよい。
ステップ156において、ECU94は、排気流に対するタービン51の抵抗を減らすことによって、給気送達に対する排気サブシステムの抵抗をさらに減らし、これにより、掃気比がさらに増加する。タービン51が固定形状のデバイスであれば、ECU94は、排気逃しバルブ92を、測定された過渡強度に合わせて較正された値まで開放する。一方で、タービン51が可変形状のデバイスであれば、ECU94は、タービン51のベーンを、測定された過渡強度に合わせて較正された値まで開放する。
ステップ152、154および156においてECU94により空気処理システムの構成に対して行われる変更は、過渡状態の開始時点で略同時に開始され、ECU94は、開始時点からの時間を測定する。過渡強度のレベルに合わせて較正された時間期間が経過すると、ECU94は、ステップ158において、タービン51を起動して圧縮機出口圧力を高め、その結果、ブースト圧力が高まる。これは、排気逃しバルブ92を較正位置まで閉鎖すること(タービンが固定形状のデバイスである場合)、またはタービンベーンを較正位置まで開放すること(タービンがVGT装置である場合)の何れかによって行われる。
ステップ160において、空気流要求が満たされると、ECU94は、空気処理システムの定常状態制御に戻る。
過渡制御を示す速度でトルクを増加させる要求に応答して、ECU94は、図5の構成ステップ128において、図7に示すプロセスを実行することにより、トラップ効率(TE)選好戦略に従って動作するようにプログラムされてもよい。図4および図7を参照すると、ステップ170において、ECU94は、過渡強度のレベルを計算し、かつ過渡強度レベルが過渡強度較正閾値を満たすか超過する時点の過渡状態の始まりを検出し、その時点で、ECU94は、過給機駆動装置95、バルブ82および90および92およびタービン51(VGT装置として構成されていれば)の過渡制御へと切り換わる。
ステップ172において、ECU94は、背圧バルブ90を、計算されたトルク要求強度に合わせて較正された値まで開放する。これにより、給気送達に対する排気サブシステムの抵抗が下がり、掃気比が高まる。
ステップ174において、ECU94は、過給機圧力比を増加させることによってエンジンの吸気ポートへの給気送達を加速し、これにより掃気比がさらに増加する。これは、過給機のシャントバルブ82を、計算されたトルク要求強度に合わせて較正された値まで閉鎖することによって行うことができる。これは、過給機駆動装置95の設定を、計算されたトルク要求強度に合わせて較正された値へ変更することによっても行うことができる。態様によっては、シャントバルブおよび駆動装置の双方が、過給機60の速度に対するより精密な制御を実現するために制御されてもよい。
ステップ176において、ECU94は、タービン51を起動し、これにより、圧縮機52により過給機60へ送達される圧縮空気の質量および速度が増加する。気筒へ送達される給気の質量増加は、OP2Sエンジンのトラップ効率を高める。タービン51が固定形状のデバイスであれば、ECU94は、排気逃しバルブ92を、測定されたトルク要求強度に合わせて較正された値まで閉鎖する。一方で、タービン51が可変形状のデバイスであれば、ECU94は、タービン51のベーンを、測定されたトルク要求強度に合わせて較正された値まで閉鎖する。
ステップ174および176においてECU94により空気処理システムの構成に対して行われる変更は、略同時に開始され、開始時点からの時間が測定される。測定されたトルク要求強度に合わせて較正された時間期間が経過すると、ECU94は、ステップ178において、タービン51の速度を低減して圧縮機出口圧力を下げ、その結果、掃気比が高まる。これは、排気逃しバルブ92を較正位置まで開放すること(タービンが固定形状のデバイスである場合)、またはタービンベーンを較正位置まで閉鎖すること(タービンがVGT装置である場合)のいずれかによって行われる。
ステップ180において、空気流要求が満たされると、ECU94は、空気処理システムの定常状態制御に戻る。
ECU94は、図5〜7に示す空気処理アルゴリズムを、図8の略図が示すデバイス制御プロセス199の様々な構成を用いて実行する。この点に関して、ECUは、背圧バルブ90、過給機シャントバルブ82、過給機駆動装置95、排気逃しバルブ92(固定形状のタービンの場合)、タービンベーン(VGTデバイスの場合)およびおそらくは他のアクティブな空気流デバイスを含む複数のアクティブな空気流デバイスついいて、デバイス制御プロセスの個々の適合化を実行する。いずれの場合も、個々のデバイス制御プロセスは、定常状態のエンジン動作モードにおけるアクティブな空気流デバイスを定常状態コマンドθにより制御するように動作可能な定常状態制御部分200と、過渡的なエンジン動作モードにおけるアクティブな空気流デバイスを過渡コマンドθにより制御するように動作可能な過渡制御部分220と、遷移部分230とを含む。遷移部分230は、デフォルトで定常状態制御を開始し、過渡状態の始まりが検出された時点でデバイス制御を過渡制御へ移すように動作可能である。遷移部分230は、過渡状態の間、デバイスの制御を過渡制御から定常状態制御へいつ移すべきかを決定するために、様々なパラメータを監視する。各デバイス制御プロセスにおいて、定常状態制御部分200および過渡制御部分220は、同時に実行される。したがって、遷移のポイントでは、適切なコマンドが遅滞なく定式化される。
各デバイス制御プロセスにおいて、定常状態制御部分200は、フィードバックコントローラ201と、デバイス・フィードフォワード・コントローラ202とを含む。フィードバックコントローラ201は、エンジン負荷およびエンジン速度(RPM)パラメータ値によってインデックスされたマップまたはルックアップテーブル203Aから、所望される空気パラメータ設定点(質量空気流量、ブースト圧力、排気背圧、他)として出力されるエンジン速度およびエンジン負荷コマンドベースの制御変数を受信する。エンジン速度および現行エンジン負荷の現行値に対する所望されるパラメータ設定点は、204において、周囲状態によりインデックスされたマップまたはルックアップテーブル203Bから出力される周囲状態因子に合わせて補正される。空気処理システムにおける実際の空気流の対応する成分(質量空気流量、ブースト圧力、排気背圧、他)のパラメータ値は、206において検出(測定、推定または計算を含む) され、207において、検出されたパラメータ値を所望される設定点から減算することにより、エラー値(e)が決定される。エラー値は、フィードバックコントローラ201へ入力され、これにより、デバイス設定点補正値(c)が生成される。デバイス・フィードフォワード・コントローラ202は、エンジン速度およびエンジン負荷パラメータ値に応答して、デバイスアクチュエータ位置コマンドを生成する。フィードバックコントローラ201の出力およびフィードフォワード・デバイス・コントローラ202の出力は、209において加算され、ECU94によりデバイスアクチュエータへ出力される定常状態デバイス・アクチュエータ・コマンドθが生成される。
過渡制御部分220は、過渡強度のレベル、または噴射される燃料の量の変化に起因するAFRの変化率に応答して過渡デバイス・アクチュエータ・コマンドを生成するフィードフォワード・デバイス・コントローラ221を含む。アクティブなアクチュエータ(バルブ、過給機駆動装置、VGT)の過渡強度および現行位置を用いて、フィードフォワード・アクチュエータ・コマンドθが生成される。このコマンドは、222において、過渡検出からの経過時間(図示されないカウンタら得られる)に基づいて修正(またはゲート制御)されることが可能であり、これにより、過渡コントローラ220から最終的なデバイス・アクチュエータ・コマンド(θ)が得られる。
遷移部分230により、過渡強度が較正値より大きければ、ECU94は、制御を定常状態から過渡へ変更する。ECU94は、経過時間が限度を超えるか、又はエラー値eが較正値レベルより低下すれば、制御を過渡から定常状態へ変更する。したがって、決定ステップ231において、ECU94は、過渡強度レベルを過渡強度較正閾値に照らして試験する。試験が決定ステップ231からの肯定出口を示す場合、ECU94は、ステップ232において、空気処理システムの過渡制御を可能にし、アクティブなデバイスへ過渡デバイス・アクチュエータ・コマンドθを発行する。そうでなければ、決定ステップ231からの否定出口を辿り、ECU94は、ステップ233において、アクティブなデバイスへ定常状態デバイス・アクチュエータ・コマンドθを発行する。決定ステップ234において、過渡デバイス・アクチュエータ・コマンドが較正期間に渡ってアクティブであれば、または空気処理設定点(質量空気流量、ブースト、排気背圧、他)が満たされていれば(e<較正値) 、制御プロセスは、ステップ235を介して定常状態制御へ移り、かつ定常状態デバイス・アクチュエータ・コマンドθを発行する。較正期間の経過後に空気処理設定点が満たされず、設定点と測定値との間の誤差に変化がなければ、ECU94は、定常状態制御への遷移235の間に、OBDインジケータ300(図4に示す)を介して性能不足オンボード診断(OBD)故障を提起してもよい。
図3〜8に関連して記述した実施例および実施形態に鑑みれば、ボア12およびボアと連通する軸方向に離隔された排気ポート16および吸気ポート14を有する少なくとも1つの気筒10と、ボア内に対向して配置されかつエンジンの稼働中に排気ポートおよび吸気ポートを開閉するように動作可能な1対のピストン22および20と、吸気ポートへ給気を供給するための給気サブシステム38を含む空気処理システム15と、排気ポートから排気ガスを受け入れる排気サブシステム40と、給気サブシステムにおいて給気を圧送するように動作可能な過給機60とを装備したユニフロー掃気式2サイクル対向ピストンエンジン8の空気流制御の幾つかのコンビネーションが説明されている。
本明細書によれば、かつ図4、5および6を参照すると、空気流制御の第1のコンビネーションは、過給機に渡って給気圧力比を推進するコマンド制御式シャントバルブ82と、エンジンのエンジン加速およびエンジン負荷の一方を検出するセンサ96または97と、過給機の取入口における給気圧力を検出するセンサ103と、過給機の出口における給気圧力を検出するセンサ104と、プログラムされた制御ユニット94とを含む。制御ユニットは、エンジンのトルク要求の発生を決定するようにプログラムされ、前記トルク要求は、過渡強度閾値に対するエンジン加速度またはエンジン負荷の変化率の強度に基づく強度を有する(ステップ124)。制御ユニットは、トルク要求の強度が過渡強度閾値を超えると、シャントバルブに対して過給機に渡る給気圧力比を高めるための過渡的なコマンドを生成し(ステップ154)、かつトルク要求の強度が過渡強度閾値を下廻ると、過給機に渡る給気圧力比を所望される設定点へ制御するための定常状態コマンドを生成する(ステップ160)。
本明細書によれば、かつ図4、5および7を参照すると、空気流制御の第2のコンビネーションは、過給機に渡って給気圧力比を推進するコマンド制御式過給機駆動装置95と、エンジンのエンジン加速およびエンジン負荷の一方を検出するセンサ96または97と、過給機の取入口における給気圧力を検出するセンサ103と、過給機の出口における給気圧力を検出するセンサ104と、プログラムされた制御ユニット94とを含む。制御ユニットは、過渡強度閾値に対するエンジン加速度またはエンジン負荷の変化率の強度に基づいてエンジンのトルク要求の発生を決定し(ステップ124)、トルク要求の強度が過渡強度閾値を超えると、過給機駆動装置に対して過給機に渡る給気圧力比を高めるための過渡的なコマンドを生成し(ステップ154)、かつトルク要求の強度が過渡強度閾値を下廻ると、過給機に渡る給気圧力比を所望される設定点へ制御するための定常状態コマンドを生成する(ステップ160)ようにプログラムされ、前記トルク要求は、強度を有する。
適度に熟練した当業者には明白であろうが、本明細書に記載の空気処理過渡制御の原理は、ユニフロー掃気式2サイクル対向ピストンエンジンの空気処理システムの様々な制御構成において実施されてもよい。例えば、空気処理システムの過渡制御は、双方向であってもよい。すなわち、過渡制御は、(これまでに提示しかつ説明したような)正の変化率閾値を超過する低負荷から高負荷への遷移に応答して発生してもよく、また、負の変化率閾値を超える高負荷から低負荷への遷移に応答して発生してもよい。さらに、空気処理システムは、過給機のみで構成されても、ターボチャージャのみで構成されても、さらにはこれまでに述べた過給機/ターボチャージャの実施例で構成されてもよい。したがって、過渡運転中のユニフロー掃気式2サイクル対向ピストンエンジンにおける空気流および燃料流の制御を、現在の好ましい実施例および実施形態を参照して説明してきたが、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく様々な変更を行い得ることは、理解されるべきである。

Claims (26)

  1. ユニフロー掃気式2サイクル対向ピストンエンジンを過渡イベントの間に動作させる方法であって、
    前記エンジンの過渡表示パラメータを監視する工程
    前記過渡表示パラメータに基づいて、前記エンジンが過渡的な動作状態にあるかどうかを決定する工程、を含み、
    前記方法は、前記エンジンが、過渡的な動作状態にある場合、
    コモンレール圧力および燃料噴射持続時間のうちの一方または双方を変更することによって、前記エンジンの気筒への燃料噴射を制御する工程
    前記エンジンの掃気比を増加することによりまたは前記エンジンのトラップ効率を高めることにより前記エンジンの気筒を介する一方向の空気流を制御する工程
    前記過渡モードが終了するときを決定する工程
    前記エンジンを定常状態動作へ遷移する工程、を含み、
    前記方法は、その他、前記エンジンが過渡的な動作状態にない場合、前記エンジンを定常状態動作で動作させる工程を含む方法。
  2. 前記過渡表示パラメータは、アクセル開度を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記エンジンの気筒を介する一方向の空気流を制御する工程は、過給機シャントバルブの設定、過給機駆動比の設定、およびタービンベーンの設定のうちの1つ以上を変更することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記エンジンの掃気比を高めることは、
    前記エンジンの排気背圧を低減することと、
    前記エンジンの前記気筒を介する一方向の空気流の速度を増加すること、を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記エンジンの掃気比を高めることは、さらに、較正期間に渡って前記掃気比を高めた後に、前記エンジンの圧縮機出口圧力を増加することを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記エンジンのトラップ効率を高めることは、
    前記エンジンの排気背圧を低減することと、
    前記エンジンの前記気筒を介する一方向の空気流の速度を増加することと、
    前記エンジンの圧縮機出口圧力を増加すること、を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記エンジンのトラップ効率を高めることは、さらに、較正期間に渡って前記トラップ効率を高めた後に、前記エンジンの圧縮機出口圧力を低減することを含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記エンジンは、少なくとも1つのバルブと、過給機駆動装置と、可変形状のタービンとを含むアクティブな空気処理デバイスを備え、かつ、前記エンジンを定常状態動作に遷移する工程は、エンジン制御ユニット(ECU)から、少なくとも1つの空気処理デバイスのアクチュエータに対する過渡コマンドθを発行することと、前記発行するステップからの経過時間を監視することと、較正時間の経過に応答して、前記エンジンを定常状態動作へ遷移することを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記エンジンは、質量空気流量、ブースト圧力、前記空気処理システム内の排気および背圧のうちの1つを含む空気流パラメータが検出され、かつ、前記検出されるパラメータ値を前記空気流パラメータの所望される設定点値から減算することによりエラー値が決定される定常状態制御プロセスを含み、前記エンジンを定常状態動作へ遷移することは、
    較正時間の経過が生じると、または、
    前記エラー値が較正値より少ないと、前記エンジンを定常状態動作応答へ遷移することを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記エンジンの気筒を介する一方向の空気流を制御することは、過給機シャントバルブの設定、過給機駆動比の設定、およびタービンベーンの設定のうちの1つ以上を変更することを含む、請求項9に記載の方法。
  11. ボアおよび前記ボアと連通する軸方向に離隔された排気ポートおよび吸気ポート有する少なくとも1つの気筒、前記ボア内に対向して配置されかつエンジンの稼働中に前記排気ポートおよび前記吸気ポートを開閉するように動作可能な1対のピストンを装備するユニフロー掃気式2サイクル対向ピストンエンジンの空気処理システムを動作させる方法であって、前記空気処理システムは、前記吸気ポートへ給気を供給するための給気サブシステム、前記排気ポートから排気ガスを受け入れるための排気サブシステム、前記給気サブシステムにおいて給気を圧送するように動作可能な過給機を含み、
    前記方法は、
    前記エンジンの過渡表示パラメータを監視する工程
    前記過渡表示パラメータに基づいて、前記エンジンが過渡的な動作状態にあるかどうかを決定する工程、を含み、
    前記方法は、前記エンジンが、過渡的な動作状態にある場合、
    前記過渡的な動作状態の開始時に、前記排気サブシステム内の背圧バルブ開放して、前記空気処理システムを介する空気流に対する背圧の抵抗を低減する工程と、
    前記過渡的な動作状態の開始時に、前記エンジンの過給機圧力比を高めるように過給機シャントバルブの設定変更することにより、または、前記エンジンの前記過給機圧力比を高めるように過給機駆動比の設定変更することにより、前記エンジンの気筒を介する一方向の空気流を制御する工程と、
    前記過渡的な動作状態が終了するときを決定する工程、次に、
    前記エンジンを定常状態動作へ遷移する工程、を含み、
    前記方法は、その他、前記エンジンが過渡的な動作状態になない場合、
    前記エンジンを定常状態動作で動作させる工程含む方法。
  12. 前記過渡表示パラメータが、アクセル開度またはエンジン負荷を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記エンジンはが、前記排気サブシステムにおけるタービンと、前記給気サブシステムにおける、前記過給機の上流にある圧縮機とを有するターボチャージャをさらに含み、前記エンジンの気筒を介する一方向の空気流を制御することは、さらに、前記空気処理システムの排気背圧を減少すること、および前記空気処理システムの圧縮機出口圧力を増加することの一方または双方を含む、請求項11に記載の方法。
  14. ボアおよび前記ボアと連通する軸方向に離隔された排気ポートおよび吸気ポート有する少なくとも1つの気筒、前記ボア内に対向して配置されかつエンジンの稼働中に前記排気ポートおよび前記吸気ポートを開閉するように動作可能な1対のピストン、空気処理システムであって、前記吸気ポートへ給気を供給するための給気サブシステム、前記排気ポートから排気ガスを受け入れるための排気サブシステム、前記給気サブシステムにおいて給気を圧送するように動作可能な過給機、前記過給機に渡って給気圧力比を推進するコマンド制御式シャントバルブを含む空気処理システムと、を装備するユニフロー掃気式2サイクル対向ピストンエンジンの空気流制御コンビネーションであって、
    前記エンジンのエンジン加速度およびエンジン負荷の一方を検出するセンサ
    前記過給機の取入口における給気圧力を検出するセンサ
    前記過給機の出口における給気圧力を検出するセンサ
    制御ユニットあって、
    過渡強度閾値に対するエンジン加速度またはエンジン負荷の変化率の強度に基づいて前記エンジンのトルク要求の発生を決定し、
    前記トルク要求の前記強度が前記過渡強度閾値を超えると、前記シャントバルブ対して前記過給機に渡る給気圧力比を高めるための過渡的なコマンド(θ)を生成し、かつ、
    前記トルク要求の前記強度が前記過渡強度閾値を下廻ると、前記シャントバルブ対して前記過給機に渡る前記給気圧力比を所望される設定点へ制御するための定常状態コマンド(θ)を生成するようにプログラムされ、前記トルク要求は強度を有する制御ユニット、を備える空気流制御コンビネーション。
  15. 前記排気サブシステム内に、前記空気処理システム内の背圧を制御するための背圧バルブをさらに備え、前記制御ユニットが、さらに、前記トルク要求の前記強度が前記過渡強度閾値を超えると、前記背圧バルブを開放するための過渡コマンドを生成するようにプログラムされる、請求項14に記載の空気流制御コンビネーション。
  16. ボアおよび前記ボアと連通する軸方向に離隔された排気ポートおよび吸気ポート有する少なくとも1つの気筒、前記ボア内に対向して配置されかつエンジンの稼働中に前記排気ポートおよび前記吸気ポートを開閉するように動作可能な1対のピストン、前記吸気ポートへ給気を供給するための給気チャネル、前記排気ポートから排気ガスを受け入れるための排気チャネル、前記給気チャネルにおいて給気を圧送するように動作可能な過給機、前記過給機に渡って給気圧力比を推進するコマンド制御式過給機駆動装置とを装備するユニフロー掃気式2サイクル対向ピストンエンジンの空気流制御コンビネーションであって、
    前記エンジンのエンジン加速度およびエンジン負荷の一方を検出するセンサ
    前記過給機の取入口における給気圧力を検出するセンサ
    前記過給機の出口における給気圧力を検出するセンサ
    制御ユニットあって、
    過渡強度閾値に対するエンジン加速度またはエンジン負荷の変化率の強度に基づいて前記エンジンのトルク要求の発生を決定し、
    前記トルク要求の前記強度が前記過渡強度閾値を超えると、過給機駆動装置に対して前記過給機に渡る給気圧力比を高めるための過渡コマンドを生成し、かつ、
    前記トルク要求の前記強度が前記過渡強度閾値を下廻ると、前記過給機に渡る前記給気圧力比を所望される設定点へ制御するための定常状態コマンドを生成するようにプログラムされ、前記トルク要求は強度を有する制御ユニット、を備える空気流制御コンビネーション。
  17. 前記排気チャネル内に、前記空気処理システム内の背圧を制御するための背圧バルブをさらに備え、前記制御ユニットは、さらに、前記トルク要求の前記強度が前記過渡強度閾値を超えると、前記背圧バルブを開放するための過渡コマンドを生成するようにプログラムされる、請求項16に記載の空気流制御コンビネーション。
  18. 1つまたは複数の気筒あって、各気筒は、ボアおよび前記ボアと連通する軸方向に離隔された排気ポートおよび吸気ポート有する1つまたは複数の気筒、前記ボア内に対向して配置されかつエンジンの稼働中に前記排気ポートおよび前記吸気ポートを開閉するように動作可能な1対のピストン、前記エンジンの空気処理システムであって、前記吸気ポートへ給気を供給するための給気サブシステム、前記排気ポートから排気ガスを受け入れるための排気サブシステム、前記気筒を介する一方向のガス流を確立しかつ持続するために、前記給気サブシステムおよび排気サブシステム内に位置合わせされる複数のコマンド制御式空気流デバイスを含む空気処理システムとを装備するユニフロー掃気式2サイクル対向ピストンエンジンの制御プロセスあって、前記制御プロセスは、前記エンジンのプログラムされた制御ユニットよって実行可能であり、
    定常状態モードのエンジン動作において、定常状態コマンドθにより空気流デバイスを制御するように動作可能な定常状態制御部分
    過渡モードのエンジン動作において、過渡コマンドθにより空気流デバイスを制御するように動作可能な過渡制御部分
    定常状態制御を開始して定常状態コマンドθを発行するように、かつ前記プログラムされた制御ユニットにより前記エンジンの過渡状態の始まりが検出されると、前記空気流デバイスの制御を過渡制御へ遷移して過渡コマンドθを発行するように動作可能な遷移部分を含む、制御プロセス
  19. 前記遷移部分が、さらに、前記空気流デバイスの制御を過渡制御から定常状態制御へいつ移すべきかを決定するように動作可能である、請求項18に記載の制御プロセス。
  20. 前記定常状態制御部分は、フィードバックコントローラと、フィードフォワードコントローラとを備え、前記フィードバックコントローラは、前記空気流デバイスの現行位置を補正するための設定点補正値(c)を生成し、前記デバイス・フィードフォワード・コントローラは、デバイス位置コマンドを生成し、かつ前記設定点補正値(c)および前記デバイス位置コマンドは、加算されて前記定常状態コマンドθが生成される、請求項19に記載の制御プロセス。
  21. 前記過渡制御部分が、過渡強度のレベルまたは空燃比(AFR)の変化率に応答して過渡コマンドθ'を生成するフィードフォワード・デバイス・コントローラと、前記過渡状態が検出されてからの経過時間に基づいて最終的な過渡コマンドθを提供するゲートとを備える、請求項20に記載の制御プロセス。
  22. 前記過渡コマンドθ'が較正時間に渡ってアクティブであった場合、または空気流パラメータの所望される設定点と、前記空気流パラメータの検出された値との差を表すエラー値(e)が較正値未満であれば、前記遷移部分は、制御を過渡状態から定常状態へ変更する、請求項21に記載の制御プロセス。
  23. 前記プログラムされた制御ユニットが、前記エラー値(e)が較正時間後に前記較正値より大きく、かつ変化しなければ、オンボード診断(OBD)故障を生成する、請求項21に記載の制御プロセス。
  24. 前記制御プロセスがが、前記エンジンのプログラムされた前記制御ユニットににより、前記空気処理システムの過給機シャントバルブ、前記空気処理システムの過給機駆動装置、前記空気処理システムの可変ジオメトリタービン、前記空気処理システムの排気背圧バルブおよび前記空気処理システムの排気逃しバルブのうちの1つを制御するために実行可能である、請求項19に記載の制御プロセス。
  25. 前記空気処理システムの過給機シャントバルブ、前記空気処理システムの排気背圧バルブおよび前記空気処理システムの排気逃しバルブを制御するために、前記エンジンのプログラムされた前記制御ユニットによって複数の制御プロセスを実行可能である、請求項19に記載の制御プロセス。
  26. 前記空気処理システムの過給機駆動装置および前記空気処理システムの可変ジオメトリタービンを制御するために、前記エンジンのプログラムされた前記制御ユニットによって複数の制御プロセスを実行可能である、請求項19に記載の制御プロセス。
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