JP2019501987A - ヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマー - Google Patents

ヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマー Download PDF

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Abstract

本発明は、反応性、柔軟性、耐水性のヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマー、またはヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレート/−(メタクロイルオキシグリセリル−セルロース)ブロックコポリマーを提供する。本発明は、下記の構造を有する、ヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマーを提供する。式中、xおよびyはモル%であり、その合計が100であり、前記コポリマーは沈殿重合により調製される。このポリマーは、広範囲の組成物において有用である。
【化1】

Description

反応性、柔軟性、耐水性のヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマーを提供する。このコポリマーは、広範囲の様々な組成物において有用な活性剤に共有結合することができる。
様々なコーティング組成物を使用して、基材に活性剤を付着させることはよく知られている。そのような組成物を使用することの難点は、様々な手段によって経時的に、活性剤が基材から浸出することにある。
ポリビニルピロリドン(PVP)は、毒性がなく、環境に優しく、水溶性かつ有機可溶性の、フィルム形成性の剛性ポリマー(高Tg)であり、金属、毛髪、皮膚、磁器、プラスチック、ポリエステル、紙、コンクリートおよび粘土などの様々な基材に対して優れた接着性を有する。ポリビニルピロリドン中のカルボニル基は、ポリフェノール、タンニン、ポリ酸などの高分子量体と、(薬物賦形剤としての)活性医薬成分、インクまたは色素媒染剤、および、マイコトシン等の低分子量体と、の両方と水素結合する/複合化する能力を有する。
ポリビニルピロリドンは、ガンマ線、X線、電子光線によってラジカル架橋することができ、UV硬化することができ、そして、ラジカル種によって熱活性化して不溶性複合体を形成することができ、これによってPVP配合物をヒドロゲルとし、または、それがコーティングされた基材に(半)永久的に固定される表面処理を提供する。しかしながら、これらの架橋処理は、容易には入手できない特殊な装置を必要とし、また、架橋条件は、配合物中の他の成分を損傷させ、所望の用途においてその成分を無用にしてしまう可能性がある。
ポリビニルピロリドン中のカルボニル酸素原子は、強い水素結合受容体であるが、ポリマー主鎖内の酸素原子が極めて近接しているため、酸素原子へのアクセスが妨げられる。出願人は、ポリマー主鎖からペンダント基上へポリビニルピロリドン基を延長することにより、立体障害が小さくなり、酸素原子へより良好にアクセスできることを見出した。
米国特許第2882262号明細書は、N−ヒドロキシアルキル化ラクタムの(メタ)アクリル酸エステルを触媒的に製造する方法およびそれらの使用に関する。
米国特許出願公開第2013/0150481(A1)号明細書は、インクまたはインクコーティングに適した反応性モノマーを含む組成物およびその調製方法に関する。
独国特許第2048312号明細書は、最終サイズの鉄合金溶接ワイヤの表面を、ワイヤ表面と防錆剤との化学反応によって形成された単分子層と、単分子層を覆う油の残留層と、を含む極薄のコーティングにより保護する方法に関する。
米国特許第5362830号明細書は、所定温度で溶液中でエポキシド含有PVPコポリマーと第三級アミン含有PVPコポリマーとの反応による、架橋されたポリビニルピロリドン(PVP)ポリマーの製造方法に関する。
米国特許出願公開第2010/0190947(A1)号明細書は、重合性官能基を含むポリビニルアミドに関する。
以上の観点から、改良されたコーティング組成物、および、活性剤が経時的に基材から容易に浸出しないように該活性剤を基材に送達するための組成物が求められている。
本出願の目的は、以下の構造を有する、ヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマーを提供することにある。
式中、xおよびyはモル%であり、その合計が100に等しく、前記コポリマーは、沈殿重合により調製される。本出願の他の目的は、沈殿重合によって、ヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマーを製造することにある。また、本出願のさらなる目的は、ヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマーを含む、様々な組成物を提供することにある。
本発明は、以下の構造を有する、ヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマーを提供する。
式中、xおよびyはモル%であり、その合計が100に等しく、前記コポリマーは、沈殿重合により調製される。本発明はまた、ヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマーを含む組成物を提供する。
本明細書において、以下の用語は、特に断りのない限り下記の意味で使用される。
「1つの」という用語が「含む」という用語と併せて使用される場合、「1つ」を意味することがあるが、「1つ以上」、「少なくとも1つ」および「1つまたは1つより多い」も意味する。「または」という用語は、代替案が相互に排他的である場合にだけ代替案を指すよう明示的に示されていない限り、「および/または」の意味で使用されるが、本開示では、代替案だけをいう定義、並びに、「および/または」をいう定義を支持している。
「約」という用語は、定量装置、値の測定に用いられる方法の誤差の固有の変動、または、試験対象の間に存在する変動を含む値をいう。例えば、限定するものではないが、「約」という用語が使用される場合、その指定値は、プラスまたはマイナス12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%または1%変動することがある。
「アクリロイル」という用語は、以下の一般構造を有する部分をいう。
式中、R,RおよびRは、水素、官能化および非官能化された、アルキル、アルケニル、アリール、ニトリル、ホルミル、カルボキシル、カルボン酸塩、カルボン酸エステル、カルボキサミド、ハロゲン、チオカルボキシレート、並びに、それらの組合せからなる群から独立して選択される。
「アルキル」という用語は、任意に1つ以上のヘテロ原子を有する、官能化または非官能化された一価の直鎖、分岐鎖または環状のC〜C60基をいう。特に、アルキルは、C〜C45基であり、より具体的には、C〜C30基である。さらに、アルキル基の非限定的な例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、イソペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、シクロヘプチル、メチルシクロヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、tert−オクチル、イソノルボルニル、n−ドデシル、tert−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシルおよびn−エイコシルが含まれる。
「アルキル(アルク)アクリレート」という用語は、アクリル酸またはアルキルアクリル酸のアルキルエステルをいう。
「アルキル(アルク)アクリルアミド」は、アクリル酸またはアルキルアクリル酸のアルキルアミドをいう。
「アルキレン」という用語は、任意に1つ以上のヘテロ原子を有する、官能化または非官能化された二価の直鎖、分岐鎖または環状のC〜C40基をいう。特に、アルキレンは、C〜C45基であり、より具体的には、C〜C30基である。アルキレン基の特に限定されない例には、−CH−,−CH−CH−,−CH(CH)−CH−,−CH−CH(CH)−,−C(CH−CH−,−CH−C(CH−,−CH(CH)−CH(CH)−,−C(CH−C(CH−,−CH−CH−CH−,−CH(CH)−CH−CH−,−CH−CH(CH)−CH−,−CH−CH−CH(CH)−,−CH−CH−CH−CH−,−CH−CH−CH−CH−CH−,−CH−CH−CH−CH−CH−CH−,−CH−CH−CH−CH−CH−CH−CH−,シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレンなどが含まれる。
「少なくとも1つ」という用語は、1ならびに1より多い任意の量を指し、これらに限定されないが、1,2,3,4,5,10,15,20,30,40,50,100などを含む。「少なくとも1つ」という用語は、この用語が付随する用語に応じて、100以下であっても100を超えていてもよい。
「含む」(「含む」等の任意の形態の「含む」)という用語、「有する」(「有している」等の任意の形態の「有する」)という用語、含む(「含む」等の任意の形態の「含む」)という用語、または、含有する(「含有している」等の任意の形態の「含有する」)という用語は、包括的または開放的であり、追加の、規定されていない要素または方法の工程を排除しない。本明細書で使用される「またはそれらの組合せ」をいう用語は、その用語に先行して列挙された項目のすべての順序と組合せをいう。例えば、「A、BXn、BXn+1またはそれらの組合せ」は:A、BXn、BXn+1、ABXn、ABXn+1、BXnXn+1またはABXnXn+1の少なくとも1つを含むことを意図しており、また、特定の状況において順序が重要である場合は、BXnA、BXn+1A、BXn+1Xn、BXn+1XnA、BXnXn+1A、ABXn+1Xn、BXnABXn+1またはBXn+1ABXnの少なくとも1つを含むことを意図している。この例示を続けると、BXnXn,AAA,MBXn、BXnXnXn+1、AAABXnXn+1Xn+1Xn+1Xn+1、BXn+1XnXnAAA、BXn+1ABXnABXnXnなどの、1つまたは複数の項目もしくは用語の反復を含む組合せを明示的に含む。当業者であれば、文脈から明らかでない限り、いかなる組み合わせにおいても、典型的には、項目または用語の数に制限がないことが理解されよう。
「分岐および非分岐のアルキル基」という用語は、直鎖または分岐鎖であり得るアルキル基をいう。例えば、アルキル基は、1〜約60個の炭素原子、より具体的には1〜約30個の炭素原子、さらに具体的には1〜6個の炭素原子を有する。分岐状基には、イソプロピル、tert−ブチル等が含まれる。
「からなる群から各々独立して選択される」という用語は、ある構造において2回以上出現する基をいい、その基は、出現するたびに独立して選択することができる。
「速溶性固体形態」という用語は、固形剤形を口腔内に入れた後に、約60秒未満、好ましくは約15秒未満、より好ましくは約5秒未満で溶解する固形剤形をいう。
「フリーラジカル付加重合開始剤」は、フリーラジカル付加重合を開始させる触媒量の化合物をいい、本明細書では、単に「開始剤」と記載する。「フリーラジカル付加重合開始剤」は、また、熱活性化開始剤および光活性化開始剤をいう。「開始剤」の選択は、主に、その溶解性およびその分解温度に依存する。
「官能化された」という用語は、当業者に知られている1つ以上の官能化反応によって導入された、1つ以上の官能基を有する部分の状態を意味する。特に、しかしながら限定的でない官能化反応の例には、エポキシ化、スルホン化、加水分解、アミド化、エステル化、ヒドロキシル化、ジヒドロキシル化、アミノ化、加アンモニア分解、アシル化、ニトロ化、酸化、脱水、除去、水和、脱水素、水素化、アセタール化、ハロゲン化、脱ハロゲン化、マイケル付加、アルドール縮合、カニツァーロ反応、マンニッヒ反応、クライゼン縮合、スズキカップリングなどが含まれる。特に、ある部分の官能化は、その部分の1つ以上の水素を1つ以上の非水素基、例えば、アルキル基、アルコキシル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基および/またはアリール基で置換する。また、特に、シクロアルキル基の特に限定されない例には、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンなどが含まれる。また、特に、アルコキシ基の特に限定されない例には、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどが含まれる。また、特に、アリール基の特に限定されない例には、ベンゼン、ナフタレン(2環)、アントラセン(3環)などが含まれる。
「ハロゲン」という用語は、クロロ、ブロモ、ヨードおよびフルオロをいい、一実施形態では、ブロモおよび/またはクロロである。
「ヘテロ原子」という用語は、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンおよび/またはハロゲンなどの原子をいう。ヘテロ原子は、1つ以上のヘテロ原子含有官能基の一部として、および/または、1つ以上の複素環の一部として存在していてもよい。ヘテロ原子含有官能基の非限定的な例には、エーテル基、ヒドロキシ基、エポキシ基、カルボニル基、カルボキサミド基、カルボン酸エステル基、カルボン酸基、イミン基、イミド基、アミン基、スルホン酸基、スルホンアミド基、ホスホン基およびシラン基等が含まれる。
「ヒドロカルビル」という用語は、任意のヘテロ原子を有する、直鎖および分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、および、それらの組合せをいう。ヒドロカルビル基は、一価、二価または多価であってもよい。
「鉱酸」という用語は、1種以上の無機化合物から誘導される酸をいう。鉱酸は、水に溶解すると水素イオンを放出する。一般に使用される鉱酸は、硫酸、塩酸および硝酸である。
「非水性」という用語は、性質上水性ではない状態をいう。「非水性」とは、一般に、水が組成物に意図的に有意な量で添加されていないことを意味する。しかしながら、「非水性」という用語は、例えば、吸湿性原料と関連した結果として、少量の水が存在する場合を排除しない。したがって、本発明において「非水性」という用語は、概して、水が、組成物の総重量を基準として約5重量%以下、より好ましくは約3重量%以下の量で存在する場合をいう。
「有機部分」という用語は、非置換または置換の、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基およびアリール基をいい、これらの基のいずれかは、ヘテロ原子の有無にかかわらず存在し得る。アルキル基およびアルケニル基は、分岐鎖または非分岐鎖(直鎖)であってもよい。好ましくは、アルキル基およびアルケニル基はC〜C60基、より好ましくはC〜C36基、最も好ましくはC〜C18基である。シクロアルキル(閉環)には、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンなどが含まれる。アリール基には、ベンゼン、ナフタレン(2環)、アントラセン(3環)などが含まれる。
「パーソナルケア組成物」という用語は、皮膚の色や外観を変える組成物を含む、皮膚、太陽、オイル、毛髪および防腐剤組成物などに例示される非限定的な組成物をいう。
「pH」という用語は、水溶液の酸性度または塩基性度の尺度をいう。純水は中性で、25℃で7.0に近いpHであると考えられる。pHが7未満である溶液は酸性であると考えられ、pHが7を超える溶液は塩基性またはアルカリ性であると考えられる。
「ポリマー」という用語は、共有化学結合によって連結した1種以上のモノマー残基(繰り返し単位)を含む大分子をいう。この定義により、ポリマーは、モノマー単位数がごくわずかであって一般にオリゴマーと呼ばれる化合物から、モノマー単位数が多い化合物まで包含する。ポリマーの非限定的な例には、ホモポリマー、並びに、コポリマー、ターポリマー、テトラポリマーおよびより高次の類似体などの非ホモポリマーが含まれる。ポリマーは、ランダム構造、ブロック構造および/または交互構造を有することがある。
「モノマー」という用語は、重合中に同一または異なる種類の1種以上のモノマーと化学結合してポリマーを形成する、ポリマー中の繰返し単位である小分子をいう。
「ホモポリマー」という用語は、本質的に1種のモノマーからなるポリマーをいう。
「コポリマー」という用語は、2種類以上のモノマー単位を含む鎖をいう。
「非ホモポリマー」という用語は、2種類以上のモノマーから形成されるポリマーをいい、ホモポリマーではない本質的にすべてのポリマーを含む。非ホモポリマーの非限定的な例には、コポリマー、ターポリマー、テトラマーなどが含まれ、非ホモポリマーはランダムポリマーまたは交互ポリマーである。
「ターポリマー」という用語は、3つの異なる種類のモノマーを含む非ホモポリマーをいう。
「重合」という用語は、モノマー化合物を化学的に反応させてポリマー鎖を形成する方法をいう。ポリマー鎖は、交互、分岐、ブロックまたはランダムのいずれであってもよい。重合方法の種類は、多種多様な方法から選択することができる。そのような方法には、古典的なラジカル重合、制御ラジカル重合、ニトロキシド媒介重合(NMP)、原子移動ラジカル重合(ATRP)、沈殿重合、および、可逆的付加フラグメント化連鎖移動(RAFT)等の、フリーラジカル重合法が含まれるが、これらに限定されない。
「沈殿重合」という用語は、容易に濾過して乾燥させることができる粉末としてポリマーを調製する方法をいう。この方法は、モノマーが反応溶媒に十分に可溶性であり、コポリマーが溶媒に不溶性である場合に利用可能である。しかしながら、商業的に成功した沈殿重合法では、非毒性溶媒中で、高収率で、かつ、所望のコポリマー組成範囲内で、濾過し易い粉末としてコポリマーの沈殿物を提供しなければならない。
「M−06」という用語は、「N−(2−ヒドロキシエチル)ピロリドンメタクリレート」または「ヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート」を意味し、これらの用語は本出願で同義語として使用される。M−06(CAS番号:946−25−8)の構造は、以下のように表される。
「x」および「y」は、ポリマーにおいて一般的に使用される正の実数であり、各モノマーのモル%を示し、本発明では、xおよびyの合計が100に等しい。
本明細書で使用されるすべてのパーセンテージ、比率および割合は、特に断りのない限り、重量基準に基づく。
本出願は、以下の構造を有する、反応性、柔軟性、耐水性のヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマーを提供する。
式中、xおよびyはモル%であり、その合計が100に等しく、前記コポリマーは、沈殿重合により調製される。
本出願は、ビニルラクタムおよびビニルグリシジルアクリレートを含むコポリマーを提供する。水素結合/錯体能力のあるビニルラクタムは、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、ヒドロキシアルキル−ピロリドン−(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル−ピロリドン−(メタ)アクリルアミドなどを含むことがある。反応性のエポキシ官能基を有するビニルグリシジルアクリレートは、ポリマーに共有結合する能力を有する。好ましいビニルグリシジルアクリレートは、グリシジルメタクリレートである。ポリマーに共有結合させることにより、高分子水溶性または高分子水分散性である錯体は、水溶液に暴露されても洗い流すことができない。
一実施形態において、少なくとも1つの官能化または非官能化アクリロイル部分と、少なくとも1つのラクタム部分と、を有するモノマーは、以下からなる群から選択される構造を有する。
その他の好適な例は、国際公開第2011/063208号パンフレットに見出することができ、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
好ましくは、ビニルラクタムは、以下に示すヒドロキシエチルピロリドンメタクリレートである。
本出願は、以下の構造を有する、反応性、柔軟性、耐水性のヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマーを提供する。
式中、xおよびyはモル%であり、その合計が100に等しく、前記コポリマーは、沈殿重合により調製され、xが約5〜約98であり、yが約2〜約95である。
本出願は、以下の構造を有する、反応性、柔軟性、耐水性のヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマーを提供する。
式中、xおよびyはモル%であり、その合計が100に等しく、前記コポリマーは、沈殿重合により調製され、xが約10〜約90であり、yが約10〜約90である。
一実施形態によれば、コポリマーを調製するための重合方法は、沈殿重合である。
本出願における沈殿重合方法は、コポリマーを、粉末として80%以上、好ましくは90〜98%の収率で提供することができ、粉末を濾過して容易に回収することができる。
本発明の沈殿重合方法における反応溶媒は、好適には、分岐または非分岐の、環式または非環式の、C〜C10飽和炭素水素である。好ましくは、溶媒は、C〜C脂肪族炭化水素またはそれらの混合物である。
既知の他の沈殿重合溶媒よりも好適な脂肪族炭化水素溶媒は、アセトン、ヘキサン、酢酸エチル、ヘプタンおよびシクロヘキサンから選択される。アセトンおよびシクロヘキサンが最も好ましい溶媒であり、濾過および乾燥が容易な微細な白色粉末として、所望のターポリマー組成物の沈殿物を高収率で提供する。
本発明のプロセスにおいて使用される溶媒量は、相当量の反応物質を溶解し、重合終了時に撹拌可能な状態でコポリマー沈殿物を維持するのに十分でなければならない。一般に、大きな凝集物/「ロック」の形成を避けるために、約40%以下の固体、好ましくは15〜20%の固体が反応混合物中に維持される。
本発明の沈殿重合方法は、重合開始剤の存在下で開始され、該重合開始剤は、好ましくはフリーラジカル開始剤であり、最も好ましくはペルオキシエステルであり、例えば、t−ブチルペルオキシピバレートであるが、過酸化アシル、アルキルペルオキシド、ヒドロペルオキシド、窒素酸化物、有機金属、過硫酸塩、過炭酸塩、I型およびII型光開始剤、過酸、チオカルバメート、アゾ化合物およびアゾニトリル等の、当技術分野において既知である他のフリーラジカル開始剤も使用することができる。
そのような開始剤の量は広範囲に変化し得るものであり、一般には、装入するモノマーの総重量に基づいて、約0.2〜5.0%が使用される。
反応温度は広範囲に変化し得るものであり、一般に、重合中の反応物は、約50℃〜150℃、好ましくは60℃〜70℃に維持される。圧力は、通常、大気圧に保たれるが、より高い圧力およびより低い圧力とすることもできる。
反応混合物は、重合中、例えば、窒素等の不活性雰囲気下で激しく撹拌した方がよい。1リットルの実験室反応器中において、約400〜600rpmの撹拌速度とすることは、所望の重合を達成し、重合中に沈殿物を撹拌可能な状態に維持するのに非常に適切である。
本発明の沈殿重合法は、まず、脂肪族炭化水素溶媒中の所定量のヒドロキシエチルピロリドンメタクリレートを適当な反応器に予め装入し、その混合物を不活性ガス雰囲気下で激しく撹拌しながら所望の反応温度まで加熱することにより行ってもよい。次いで、開始剤を反応器に装入し、直ちに予め選択された量のグリシジルメタクリレートおよびヒドロキシエチルピロリドンを一定時間、だいたいおおよそ、約1時間以上にわたって反応器に加える。次いで、重合が生じるように、反応混合物をさらに時間をかけて保持する。最後に、スラリーを室温に冷却する。濾過、溶媒による洗浄、および、乾燥により、コポリマーが、定量的に近い収率で、かつ、実質的に、反応器中に導入されたモノマーの重量比によって予め定められた組成で、提供される。
あるいは、脂肪族炭化水素溶媒を反応器に予め装入し、窒素でパージし、反応温度まで加熱し、開始剤を添加することができ、次いでヒドロキシエチルピロリドンメタクリレートおよびグリシジルメタクリレートモノマーの別々のストリームを、一定期間にわたって、その予め装入された反応器に導入することができる。方法の他の変形例は、当業者にとって明らかであろう。
一実施形態によれば、本出願は、a)1種以上の溶媒を、アンカー撹拌機を備える反応器に装入する工程と、b)溶媒を加熱して65℃〜95℃の温度にする工程と、c)連続的に撹拌しながら窒素ガスを溶媒にパージする工程と、d)ヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート(M06)およびグリシジルメタクリレート(GMA)を所定のモル比で反応器に供給する工程と、e)1種以上の開始剤を、工程d)の反応混合物に装入する工程と、f)工程e)の反応混合物を少なくとも30分間重合させる工程と、g)工程f)から得られたコポリマーを固体形態で回収する工程と、を含む、コポリマーの調製方法を提供する。
実施形態の1つによれば、本出願は、a)下記構造を有するヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマーと、b)全組成物の約0.1〜約99重量%の範囲である1種以上の添加剤と、を含む組成物を提供する。
式中、xおよびyはモル%であり、その合計が100に等しく、前記コポリマーは、沈殿重合により調製される。
実施形態の1つによれば、添加剤は、反応性酸素原子、窒素、硫黄、本質的に直鎖状、環式および/または複素環式である、脂肪族有機ラジカルおよび/または芳香族有機ラジカルを含む。実施形態の1つによれば、添加剤の含有量はz重量%であり、x,yおよびzの合計は100重量%に等しい。zの好ましい範囲は、0.1〜99重量%である。添加剤は、反応性の:酸素原子および/または窒素および/または硫黄および/または本質的に直鎖状および/または環式および/または複素環式である脂肪族および/または芳香族有機ラジカルを含有していなければならない。
好適な添加剤には、架橋剤、生体機能性ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、グリコールタンパク質、リポタンパク質、DNA、RNA、医薬活性物質、遮光剤、多糖類、デンプン、ヘキソース、ペントース、テトロース、または、次のような天然もしくは合成ポリマー;セルロース化合物、無水マレイン酸コポリマー、無水イタコン酸コポリマー、ポリテレフタレート、ポリアルキド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、エポキシ、石膏、ナイロン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、シリコーン、ポリオレフィン、ポリビニルエーテル、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリアミド、ポリラクタム、次のようなポリビニル置換モノマー:ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルカプロラクタム、PVP−VA、PVP−VOH、PVP−PVCAP、PVC、ポリビニルホルムアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルアセトアミド、ポリ塩化ビニル、および/または、それらのモノマーおよびポリマーの組み合わせ、および/または上記に列挙した任意の化合物の組合せが含まれる。したがって、添加剤は、分子内に反応性の:酸素、窒素、硫黄または炭素原子を有する、任意の天然物質および/または合成物質であり得る。
本発明のコポリマー組成物は、産業、パーソナルケア、家庭および製薬の用途を含む、広範囲の組成物における使用に適している。産業的用途には、限定しないが、配合インク、凝集剤、ヒドロゲル、ゲル形成物質、表面改質組成物、コーティング、微孔質印刷媒体、ペーパーサイジング添加剤、シェール膨潤抑制剤、金属コーティング、金属加工流体、セラミック、レオロジー調整剤、反応性殺生物剤、装飾チタン、層間接着剤、農業用組成物、分散剤、バッテリー、ヨウ素を含む製品、銀を含む製品、炭素およびグラフェンを含む製品、ナノカーボンを含む製品、櫛/枝ポリマー付加物、殺生物性フィルム、粘着付与剤、ラテックス耐候性調整剤、インクおよびペースト用の装飾顔料、装飾セノスフィア、装飾硫酸バリウム、架橋剤、自動車製品および保護フィルム、超吸収剤(すなわち、おむつ)(米国特許出願公開第2009/0043005(A1)号明細書参照。当該文献の内容は、参照により本明細書に組み込まれる)、印刷版、マクロ開始材料、グラフェンを含む製品、膜のための親水性増強剤(米国特許出願第61/242900号明細書、国際出願PCT/US/2010/028852号明細書参照。これらの文献の内容は、参照により本明細書に組み込まれる)、防曇コーティング、ポリマーブロック、押出可能な化合物およびフィルムへの添加剤、保護コロイド剤、顔料、ポリマーおよびインクを含む多次元印刷材料(例えば、国際公開第2008/077850(A2)号パンフレット参照。この文献の内容は、参照により本明細書に組み込まれる)、屈折率調整剤、架橋剤、マイクロカプセル化粒子および添加剤(米国特許第5811121号明細書、国際公開第2007/146722(A1)号パンフレット参照)、レオロジー制御剤、耐脂紙および耐脂フィルム、ファイバーサイジング剤、アルミナを含む製品、導電性フィルム、セメント組成物、生体接着剤、錠剤コーティング、バッテリーバインダー、樹脂状紫外線吸収剤(米国特許出願第12/698583号明細書参照。この文献の内容は、参照により本明細書に組み込まれる)、ヨウ素安定剤、導電性コーティングおよび導電性ジェル、反応性レオロジー改質剤、マクロ開始剤、フレックス剤コーティング、および、非移動性帯電防止剤が含まれる。個人用途および家庭用途には、限定されないが、化粧品、ヘアケア製品、口腔ケアおよび歯磨き粉、トイレ用洗剤、ヒドロゲル、洗濯製品および家庭用洗浄製品、並びに、染料吸収性不織布見本が含まれる。製薬用途には、これらに限定されないが、加工助剤、医療用ステント、潤滑性改質剤、カテーテルおよび他の医療機器用コーティング、活性成分可溶化剤、接着剤パッチ、光学レンズ、薬剤送達システムの配合、および、錠剤コーティングの調製が含まれる。
このポリマーは、活性剤の表面を変性するのに適しており、該活性剤には、変性シリコーン、ポリジメチルシロキサン、染毛剤、UVフィルタ、コンディショニング剤、ビタミン、ペプチド、酵素、微生物学的作用物質、クレンジング剤、香料、医療用コーティングまたは医療用デバイス、製薬活性物質、腫瘍活性剤、治療剤および治療用ペプチド/ポリペプチド、顔料、染料、着色料およびインク、ポリマーバインダー、(メタ)アクリレートおよび/または(メタ)アクリルアミド等の他の産業的に有用なポリマーおよびコポリマーを伴う、ブロックコポリマー組成物およびハイブリッドポリマー組成物の形成、セルロース化合物、デンプン、ポリエステル、ポリアミド、ビニルポリマー、タンパク質、グアー、ポリオレフィン、および、それらの化学的に変性された対応物が含まれる。活性剤がコポリマーに結合すると、当該結合は、他の基材および/またはそれ自体と架橋する手段を提供し、共有結合によって、それは基材の表面に(半)永久的に結合し、それはその中に反応性の求核性原子または求電子性原子を有し、および/または、架橋されたポリマー−活性マトリックスそれ自体によって包囲され得る。
染毛剤は、時間の経過とともに髪から染み出してくる。本発明のコポリマーは、共有結合を介して染毛剤を髪の基材に結合させることができるため、該染毛剤が髪から染み出てこない。本発明のコポリマーは、本発明のコポリマーに毛髪染料および印刷染料を反応させる手段を提供し、それらが無機もしくは有機のOH、SH、NH、または、無機酸および有機酸のような酸性水素、または、マイケルドナーもしくはアクセプタのような活性水素化合物、または、エポキシ官能基と反応することができる任意の求核性または求電子性の官能基を含有する場合、毛髪染料および印刷染料はコポリマーに永久的に結合される。さらに架橋すると、活性剤およびコポリマーの架橋マトリックスは、1つまたは複数の工程において、基材に(半)永久的に固定される。
ポリジメチルシロキサンを水性コポリマー配合物と混合すると、形成された分散液が油層と水層とに数分以内に相分離する。しかしながら、ポリジメチルシロキサンを本発明のコポリマーと反応させると、これらの変性シリコーンの末端ヒドロキシル基またはアミノ官能基がエポキシ官能基に結合することができ、それによってそれらをマイクロエマルションとして水分散性および安定性が増す。
したがって、本出願はまた、本発明のコポリマーを含む、万能の表面改質組成物または送達システムを提供する。本発明のコポリマー組成物は、有用な活性物質と反応し、穏和な条件下で、基材上に同時または逐次的に架橋される。本発明はまた、コポリマー組成物が使用されなかった場合や他の薬剤と反応した場合に、環境に優しくグリーンな組成物が形成されるように、組成物を非毒性のグリセロール体に崩壊させる手段を提供する。
実施形態の1つによれば、本出願に従うコポリマーは、1種以上のポリマーバインダー、顔料、充填剤および界面活性剤とともに、コーティング組成物中の成分として有用である。
エマルション、ラテックス、接着剤、グルー、分散液または樹脂とも称されるポリマーバインダーは、ポリマーの構造および設計において汎用性の高いシステムである。好適なバインダークラスの例には、バーサチック酸(VeoVa)のビニルエステル、スチレンブタジエンゴム(SBR)ラテックス、スチレンアクリレート、ポリビニルアルコールおよびコポリマー、ポリ酢酸ビニルコポリマー、酢酸ビニルコポリマー、カルボキシル化SBRラテックス、ポリオレフィンおよびポリオレフィンのコポリマー(すなわち、ポリ(エチレン−コ−アクリル酸)およびポリ(エチレン−コ−ビニルアセテート))、スチレンアクリレートコポリマー、スチレン/ブタジエン/アクリロニトリル、スチレン/ブタジエン/アクリレート/アクリロニトリル、ポリアルキレンイミン、ポリビニルピロリドンおよびコポリマー、ポリウレタン、ポリアミン、ポリアミド、カチオン性ポリウレタン、ポリエチレンオキシド、ポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)、ポリエステル樹脂、ゼラチン、カゼイン、アルギン酸塩、セルロース誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、エトキシル化、酸化および酵素転化デンプン、カチオン性デンプン、グアー、カチオン性グアー、水溶性ガム、アクリルビニルポリマー、大豆タンパク質ポリマー、ならびに、水溶性および水不溶性樹脂の混合物、ラテックスが含まれる。ラテックスバインダーは、最も一般的にはエマルション(液体媒体中に懸濁したポリマー粒子)である。
好ましくは、バインダーは、本発明のコーティング組成物中に存在する。好ましいバインダーは、Wacker Chemie,AG社から入手可能な、Vinnapas(登録商標)465エマルションなどのビニルアセテート−エチレンコポリマーである。Vinnapas(登録商標)465エマルションは、迅速に固まる酢酸ビニル−エチレンコポリマーであり、該コポリマーは高固形分エマルションである。このエマルションは、高固形分と低粘度を兼ね備え、この組み合わせにより高いフ充填剤充填量の添加が可能になり、固形分80%以上の接着剤配合物が得られる。さらに、このエマルションは、可塑剤の添加により過剰に増粘しないので、非常に高固形分な接着剤の配合が可能となる。Vinnapas(登録商標)465エマルションはまた、せん断安定性があり、ロール、押出装置またはスプレー装置を使用する高速包装機にも適用することができる。このエマルションは、わずかに粘着性のある透明で耐水性のフィルムに乾燥する。別の好ましいバインダーは、Uniroyal Chemical社から入手できるWitcobond W−213ポリウレタン分散液である。Witcobond W−213ポリウレタン分散液は、脂肪族ウレタンからの水系カチオン分散液である。強力な凝集性フィルムは、その含まれる水を蒸発させることによって簡単に製造することができる。Witcobond W−213ポリウレタン分散液は、カチオン性添加剤とともに保護コーティングまたは表面処理として使用され、光安定性の水系ウレタンの特性は、主に、テキスタイル、不織布、ガラス繊維、紙、木材、ウレタンフォーム、または、他の多孔質基材に適している。コーティング組成物中のコポリマーは、ポリエステル、ポリ(エチレンテレフタレート)、強化アルミニウムホイル、および、ポリスチレンなどの種々の基材に良好に接着する。
好ましくは、1種または複数の顔料(1種または複数の着色剤)が、本発明のコーティング組成物に使用される。好適な顔料材料は、Hungerの「Industrial Organic Pigments」、Itohの「Dictionary of Pigments」、およびLeachおよびPierceの「Printing Ink Manual」に記載されている。顔料は、成分を混合することで添加することができる。1種または複数の顔料は、可塑剤および/または充填剤と共に添加されてもよい。顔料の正確な選択および量は、最終的に望まれるコーティング組成物に依存し、そのような情報は当技術分野において周知である。
好ましくは、本発明のコーティング組成物においては、界面活性剤が使用される。界面活性剤(湿潤剤)は、液体の表面張力、2つの液体間の界面張力、または、液体と固体との間の界面張力を低下させる化合物である。界面活性剤は、洗剤、乳化剤、発泡剤および分散剤として作用することができる。界面活性剤は、通常、両親媒性(疎水基と親水基の両方を含むことを意味する)の有機化合物である。したがって、界面活性剤は、水不溶性(または油溶性)の構成要素および水溶性の構成要素の両方を含有する。界面活性剤は、水中で拡散し、空気と水との界面または水が油と混合された場合には、油と水との界面に吸着する。不溶性の疎水基は、バルクの水相から空気中または油相中に延びることができ、一方、水溶性の頭部基は水相内にとどまる。表面における界面活性剤のこの整列は、水/空気界面または水/油界面における水の表面特性を変化させる。界面活性剤の正確な選択および量は、最終的に望まれるコーティング組成物に依存し、そのような情報は当技術分野において周知である。
本発明の水性系のコーティングの他の好適な成分には、ケイ酸塩およびシリカゲル、フリーラジカル開始剤、アルミン酸塩およびアルミナ、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、他のN−ビニルアミド、1−ビニルイミダゾール、4−アクリロイルモルホリン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、酸素捕捉剤、スチレン/アクリレートラテックス、アクリルラテックス、ポリアルキレングリコール、無水マレイン酸−コ−メチルビニルエーテルポリマー、ポリアルキレンイミン、オキセタン、オキサゾリン、ベンゾオキサジン、ポリジアリルジアルキルアンモニウム塩化物材料、デンプン、アクリル化エポキシド、グリシジルアクリレートモノマー、ポリウレタン、ポリウレタンのアクリレートオリゴマー、アクリレートグリシジルオリゴマー、多官能性アクリレート、多官能性アジリジン、クレー、炭酸カルシウム、タルク、セルロース化合物、脂環式エポキシド、ビニルエーテル、エポキシ系分散剤、アニオン性界面活性剤(すなわち、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、シランまたはシリコーン系ポリマー、および、ポリアクリル酸などのアニオン性ポリアクリレートが含まれる。コーティング組成物が異なる基材上にコーティングされる場合に、該コーティング組成物を最適化するための組成物中の任意の成分には、顔料、クレー(例えば、有機クレーおよび水膨潤性クレー)、アクリルポリマー、アクリルコポリマー、アルギン酸塩、カラギナン、微晶質セルロース、ゼラチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、グアーおよびグアー誘導体、ローカストビーンガム、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンのコポリマー、ポリビニルアルコール、荷電制御剤、蛍光増白剤、他の水溶性ポリマー、シリカ、アルミン酸塩、ジルコン酸塩、炭酸カルシウム、キサンタンガム、架橋ビニルラクタムポリマーまたはコポリマーの現場形成粒子を任意に有する、水溶性ビニルラクタムのポリマーまたはコポリマー、架橋ポリビニルピロリドン、および、光安定性を有する、有利な印刷可能表面コーティングを達成する架橋剤(米国特許第6872787(B2)号明細書参照)が含まれる。好ましい成分およびこれらの成分の最適量は、その特定の支持コーティングおよび用途に依存し、当業者によって容易に決定され得る。
コロイド状シリカ、アモルファスコロイド状シリカ粒子が含まれていてもよく、例えば、20〜150nmである。好ましいコロイド状シリカは、Silcron IJ−25およびIJ−50である。シリカゲル、アモルファスコロイド状シリカ粒子が含まれていてもよく、例えば、4〜7ミクロンである。好ましいシリカゲルはSilcron G 100である。
本発明は、また、当技術分野において公知である任意の適当な方法によって実施される、重合性材料の硬化、架橋または重合に関する。硬化および架橋技術に関する洞察は、J.P. Pascaultらによる「熱硬化性ポリマー」(Marcel Dekker、New York,2002、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)を参照されたい。重合性ポリマーを含む反応性溶液の重合は、George Odianによる「Principles of Polymerization 4th edition」(J.Wiley and Sons,Hoboken,New Jersey,2004)に開示されている方法のいずれかを用いて行うことができ、この開示は、参照により本明細書に組み込まれる。本発明で使用する、ポリマーを重合するための好ましい技術または方法には、UV−照射、UV−LED、レーザービーム、電子ビーム、ガンマ線照射、フリーラジカル的、カチオン的、アニオン的、熱的、電子ビームへの暴露、および/または、重合を開始するのに適当な光開始剤の存在下で高エネルギー源を使用することが含まれる。適当な放射線源には、限定されないが、水銀、キセノン、ハロゲン、炭素アーク灯、日光および放射能源が含まれる。
ラジカル的、熱的または化学的架橋反応により、架橋された配合物の高粘度および不均一な塗布という問題や、非生分解性架橋コポリマー配合物の処分およびクリーニングの問題が回避される。未使用または未反応の組成物が、水または湿気に数週間単に暴露されると、反応性エポキシ官能基が安定した非毒性グリセロール部分に変わるためそれは環境に優しい。
照射により重合を誘発するために、しばしば光開始剤が重合反応系に組み込まれる。好ましい光開始剤は、以下の非限定的な化合物の群またはクラスから選択され、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、および、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン;例えば、ベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン類;ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノンおよびヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;イソプロピルチオキサントンおよび2,4−ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン類;アシルホスフィンオキシド;メチルフェニルグリオキシレートなどの他の特殊な開始剤;ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)スルホニル)フェニルスルフィド]、ビス[4−ジフェニルスルホニル]フェニル)スルフィドビス(ヘキサフルオロアンチモネートとジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートとの混合物、ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)スルホニル)フェニルスルフィド]、5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル−[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル−)ベンゼン]−鉄(1+)−へキサフルオロリン酸塩(1−))、4−(2−ヒドロキシテトラデカニルオキシ)ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、(4−ヒドロキシナフチル)ジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート)、光潜在性ジアザビシクロノネンなどの光潜在性塩基、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、(ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート)、(ビス(4−tert−フェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート)、(ビス[4−(ジフェニルスルホニル)フェニル]スルフィドビス(ヘキサフルオロホスフェート))、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリアリールセレノニウム塩、ジアルキルフェナシルスルホニウム塩、トリアリールスルホキソニウム塩、トリエタノールアミン、アリールオキシジアリールスルホニウム塩など、例えば、ヘキサフルオロリン酸トリフェニルスルホニウム、ヘキサフルオロリン酸メチルジフェニルスルホニウム、ヘキサフルオロリン酸ジメチルフェニルスルホニウム、ヘキサフルオロリン酸ジフェニルナフチルスルホニウム、ヘキサフルオロリン酸ジ(メトキシナフチル)メチルスルホニウム、(4−オクチルオキシフェニル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、(4−オクチルオキシフェニル)ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、(4−デシルオキシフェニル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、(4−ドデシルオキシフェニル)ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどである。好ましくは、光開始剤は、10−ビフェニル−4−イル−2−イソプロピル−9H−チキサンテン−10−イウムヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ジメチルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、混合トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート塩、および、ポリオールと10−(2−カルボキシメトキシ)−ビフェニル−4−イル−2−イソプロピル−9−オキソ−9H−チオキサンテン−10−イウムヘキサフルオロホスフェートとの反応物を含む。光開始剤は、単独で、または、それらを組み合わせて使用することができる。あるいは、光開始剤は、それを安息香酸(例えば、4−ジメチルアミノ安息香酸)または三級アミン(例えば、ジアザビシクロノネン(DBN))などの1種以上の光重合促進剤と、任意の適切な比率で混合して使用することができる。光開始剤は、好ましくは、光重合性組成物に約0.1重量%〜約20重量%の範囲で添加される。
本発明のコポリマーの熱活性化の条件、すなわち、90〜230℃の熱への暴露は、ブロードライヤー、フラットアイアンもしくはカールアイアン、または、基材へのカレンダー加工により、配合物中の他の有用成分を破壊することなく容易に達成することができる。架橋性組成物を調製するための条件は非常に穏やかであり、特別な装置または危険な放射線源を必要とせずに実施することができる。熱もしくは光酸、または、熱/光生成ラジカル種などの他の触媒を添加することにより、太陽、熱もしくは他の外部源への単純な暴露によって架橋反応を触媒することができる。
このコーティング組成物は、リソグラフィー、インクジェット、フレキソ印刷、スプレー、インクジェット印刷、フォワードまたはリバースロールコーティング、ダイレクトフォワードグラビアコーティング、スクリーン印刷、ハンドブロック印刷、繊維印刷、彫刻銅版印刷、ローラー印刷、シリンダー印刷、機械印刷、孔版印刷またはデジタルテキスタイル印刷などの様々な印刷用途にも有用である。
このコーティング組成物は、反射性でも非反射性でもよい様々な技術において有用であり、これらの技術には、限定しないが、クロムめっき、真空コーティング、クロメートスプレー、スプレー塗装、高速酸素燃料(HVOF)、プラズマスプレー、熱溶射、プラズマ溶射ワイヤアーク溶射、粉末コーティングの一般形態、転化コーティング、陽極酸化、クロメート化成皮膜、プラズマ電解酸化、リン酸塩(コーティング)、イオンビームミキシング、酸洗浄または油洗浄、一種の板金塗装、めっき、無電解めっき、電解めっき、接着剤、陰極アーク蒸着、電子ビーム物理蒸着(EBPVD)、イオンプレーティング、イオンビームアシスト蒸着(IBAD)、マグネトロンスパッタリング、パルスレーザー蒸着、スパッタ蒸着、真空蒸着、真空蒸発、蒸発(蒸着)、エアーナイフコーティング、アニロックスコーター、フレキソコーター、ギャップコーティング、ナイフオーバーロールコーティング、グラビアコーティング、ホットメルトコーティング、浸漬(ディップ)コーティング、キスコーティング、メータリングロッド(メイヤーバー)コーティング、ローラーコーティング、フォワードローラーコーティング、リバースロールコーティング、シルクスクリーンコーター、ロータリースクリーン、スロットダイコーティング、インクジェットプリンティング、リソグラフィー、ヘックストグラフィー、ディップコーティング、テンションドウェブスロットダイコーティング、スロットダイビードコーティング、スライドコーティング、カーテンコーティング、および押出コーティングが含まれる。さらに、他の同様の技術を使用することができる。
本出願に従うコポリマー組成物は、粉末、固体、液体または溶液の形態であってもよい。コポリマーを含む組成物は、紫外線(UV)、熱、電子ビーム、またはガンマ線照射によって硬化し得るものであってもよい。ポリマーは、水性、UV硬化性コーティングまたは100%固体のUV硬化性コーティングの配合物に利用することができる。コポリマーを含む組成物は、熱的および/もしくはカチオン的に硬化性であるか、または、熱的および/もしくはアニオン的に硬化性であり得る。ポリマーまたはポリマーを含む組成物は、液体または粉末のいずれかの形態で製造することができる熱可塑性ポリマーであってもよい。
本発明のコーティング組成物は、ポリエステル、ビニル、ポリオレフィンなどの合成フィルム、並びに、紙およびキャンバス上に、光沢があり透明な仕上げ塗料から、艶消しの不透明な仕上げ塗料まで提供することができる。
典型的には、コーティング組成物の固形分は約15〜50%の固形分であり、粘度は約200〜3000cpsである。
コーティング組成物中のコポリマーのK値は、適当には約5〜約100、好ましくは約10〜約70である。
コポリマーおよびそれらの組成物は、下記の実施例に従って調製することができる。これらの実施例は、本発明のコーティング組成物の調製を実証する目的で提示するものであり、限定するものではない。
以下に、非限定的な実施例を提供して、新規なコポリマーを調製するためのいくつかの方法を説明する。これらの実施例は、本発明の化合物および組成物の調製方法を示すが、これに限定されるものではない。
[実施例1]
アセトン中のポリヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレート:95/5
アンカーアジテータ、熱電対、ガスインレットおよび還流冷却器を備える1Lの樹脂ケトル内で、300gのアセトンをその反応器に装入した。その反応混合物を窒素で30分間パージした。撹拌および窒素パージを行いながら、その反応器を65℃に加熱し、次に、95gのHEP−メタクリレート(M06)および5gのグリシジルメタクリレート(GMA)の2つのフィードを供給した。HEP−メタクリレート(M06)フィードを3時間供給し、グリシジルメタクリレート(GMA)フィードを4時間供給し、0.125gのTirgonox 25 C75を装入した。2時間の反応後、0.125gのTirgonox 25 C 75をその反応器に装入した。その反応を2時間保持し、次いで0.125gのTrigonox 250 C75をその反応器に装入した。6時間、10時間および12時間の時点で、0.125gのTrigonox 25 C75のショットをそれぞれその反応器に装入した。14時間後、その反応混合物を室温まで冷却して生成物を排出した。25℃における5%溶液のブルックフィールド粘度は、スピンドル#1を10rpmで使用して170cpsであった。
[実施例2]
アセトン中のポリヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレート:90/10
アンカーアジテータ、熱電対、ガスインレットおよび還流冷却器を備える1Lの樹脂ケトル内で、300gのアセトンをその反応器に装入した。その反応混合物を窒素で30分間パージした。撹拌および窒素パージを行いながら、その反応器を65℃に加熱し、次に、90gのHEP−メタクリレート(M06)および10gのグリシジルメタクリレート(GMA)の2つのフィードを供給した。HEP−メタクリレート(M06)供給物を3時間供給し、グリシジルメタクリレート(GMA)フィードを4時間供給し、0.25gのTirgonox 25 C75を装入した。2時間の反応後、0.125gのTirgonox 25 C 75をその反応器に装入した。その反応を2時間保持し、次いで0.125gのTrigonox 250 C75をその反応器に装入した。6時間、10時間および12時間の時点で、0.125gのTrigonox 25 C75のショットをそれぞれその反応器に装入した。14時間後、その反応混合物を室温まで冷却して排出した。25℃におけるアセトン中の5%溶液のブルックフィールド粘度は、スピンドル#1を10rpmで使用して100cpsであった。
[実施例3]
アセトン中のポリヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレート:80/20
アンカーアジテータ、熱電対、ガスインレットおよび還流冷却器を備える1Lの樹脂ケトル内で、300gのアセトンをその反応器に装入した。その反応混合物を窒素で30分間パージした。撹拌および窒素パージを行いながら、その反応器を65℃に加熱し、次に、80gのHEP−メタクリレート(M06)および20gのグリシジルメタクリレート(GMA)の2つのフィードを供給した。HEP−メタクリレート(M06)フィードを3時間供給し、グリシジルメタクリレート(GMA)フィードを4時間供給し、0.125gのTirgonox 25 C75を装入した。2時間の反応後、0.125gのTirgonox 25 C 75をその反応器に装入した。その反応を2時間保持し、次いで0.125gのTrigonox 250 C75をその反応器に装入した。6時間、10時間および12時間の時点で、0.125gのTrigonox 25 C75のショットをそれぞれその反応器に装入した。14時間後、その反応混合物を室温まで冷却して排出した。25℃におけるアセトン中の5%溶液のブルックフィールド粘度は、スピンドル#1を10rpmで使用して150cpsであった。
[実施例4]
アセトン中のポリヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレート:99/1
アンカーアジテータ、熱電対、ガスインレットおよび還流冷却器を備える1Lの樹脂ケトル内で、250gのアセトンをその反応器に装入した。その反応混合物を窒素で30分間パージした。撹拌および窒素パージを行いながら、その反応器を65℃に加熱し、次に、99gのHEP−メタクリレート(M06)および50gのアセトンと混合した1gのグリシジルメタクリレート(GMA)の2つのフィードを供給した。HEP−メタクリレート(M06)フィードを3時間供給し、グリシジルメタクリレート(GMA)フィードを4時間供給し、0.125gのTirgonox 25 C75を装入した。2時間の反応後、0.125gのTirgonox 25 C 75をその反応器に装入した。その反応を2時間保持し、次いで0.125gのTrigonox 250 C75をその反応器に装入した。6時間、10時間および12時間の時点で、0.125gのTrigonox 25 C75をその反応器に装入した。14時間後、その反応混合物を室温まで冷却して排出した。25℃におけるアセトン中の5%溶液のブルックフィールド粘度は、スピンドル#1を10rpmで使用して200cpsであった。
本発明の多くの実施形態が示されているが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく本発明を利用する他の実施形態を提供するために、基本構成が変更可能であることは明らかである。そのような変更および変形のすべては、例として提示された特定の実施形態ではなく、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲内に含まれることが意図される。

Claims (6)

  1. 下記式:
    (式中、xおよびyはモル%であり、その合計が100である。)
    で示される構造を有し、沈殿重合により調製される、ヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマー。
  2. xが約5〜約98の範囲であり、yが約2〜約95の範囲である、請求項1に記載のコポリマー。
  3. xが約10〜約90の範囲であり、yが約10〜約90の範囲である、請求項1に記載のコポリマー。
  4. a)下記式:
    (式中、xおよびyはモル%であり、その合計が100である。)
    で示される構造を有し、沈殿重合により調製される、ヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマーと、
    b)全組成物の約0.1〜約99重量%の範囲である1種以上の添加剤と、を含む、組成物。
  5. 接着剤、エアロゾル、農薬、抗土壌再付着剤、電池剤、飲料、殺生物剤、セメントおよび建設剤、洗浄剤、コーティング剤、導電性材料、化粧剤、架橋剤、歯科用薬剤、装飾顔料、活性剤の送達システム、洗剤、分散剤、ドラッグ、電子機器、カプセル、食品、ヘアスプレー、家庭用−工業用および施設用品、インキおよびコーティング、層間接着剤、リソグラフィー溶液、膜添加剤可塑剤、金属加工液、油田剤、塗料、紙、ペーパーサイジング剤、パーソナルケア剤、医薬品、顔料添加剤、プラスター、プラスチック、印刷、屈折率調整剤、レオロジー調整剤、反応性ポリマー剤、金属イオン封鎖剤、汚れ剥離剤、静電気制御剤、界面活性剤、増粘剤および木材ケア剤からなる群から選択される、請求項4に記載の組成物。
  6. a)1種以上の溶媒を、アンカー撹拌機を備える反応器に装入する工程と;
    b)前記溶媒を加熱して50〜150℃の温度にする工程と;
    c)連続的に撹拌しながら窒素ガスを前記溶媒にパージする工程と;
    d)ヒドロキシエチルピロリドンメタクリレート(M06)およびグリシジルメタクリレート(GMA)を所定のモル比で前記反応器に供給する工程と;
    e)1種以上の開始剤を、工程d)の反応混合物に装入する工程と;
    f)工程e)の反応混合物を少なくとも30分間重合させる工程と;
    g)工程f)から得られたコポリマーを固体形態で回収する工程と;を含む、コポリマーの調製方法。
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