JP2019501123A - 大環状広域抗生物質 - Google Patents

大環状広域抗生物質 Download PDF

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Abstract

本明細書には抗菌化合物が提供され、ここで幾つかの実施形態における化合物は、広域生物活性を有する。様々な実施形態では、化合物は、細菌中の不可欠なタンパク質である、細菌型1シグナルペプチターゼ(SpsB)の阻害によって作用する。本明細書に記載される化合物を使用する処置のための医薬組成物および方法も提供される。
【選択図】なし

Description

<相互参照>
本出願は、2016年11月8日出願のPCT国際出願PCT/CN2016/105043、および2015年11月20日出願のPCT国際出願PCT/CN2015/095165の利益を主張し、それら両方はそれら全体が引用によって組み込まれる。
抗生物質耐性は、現代医学における重大且つ増大している現象であり、21世紀の主要な公衆衛生上の懸念として現われている。それ故、新規のクラスの広域抗生物質、特に作用の新規の機構を標的とする広域抗生物質が、多剤耐性の病原体を処置するために必要とされる。
本明細書には、細菌感染の処置などの微生物感染の処置のための新規の大環状化合物が記載される。様々な実施形態では、本開示は、細菌感染の処置のためのリポペプチド大環状化合物を提供する。様々な実施形態では、本開示 は、細菌感染の処置のためのアリロマイシンに構造的に関連する化学化合物のクラスおよびサブクラスを提供する。様々な実施形態では、大環状化合物は、細菌中の不可欠なタンパク質である、細菌型1シグナルペプチターゼ(SpsB)の阻害によって作用する。
一態様において、本明細書には、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、あるいはプロドラッグが記載され:
式中、
およびRはそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−CHCH(OH)CHNH、−CHCH(ヘテロシクロアルキル)CHNH、−CHC(O)NH、−CHC(O)N(H)CHCN、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、−(C−C)アルキル−NR2122、−(C−C)アルキル−C(O)NR2526、−(C−C)アルキル−N(R23)C(O)(C−C)アルキルNR2122、または−(C−C)アルキル−C(O)N(R23)(C−C)アルキル、あるいは随意に置換されたヘテロシクロアルキルであり;
、R、およびRはそれぞれ独立して、H、または−(C−C)アルキルであり;
は、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)ハロアルキル、または−(C−C)シクロアルキルであり;
10は、H、または−(C−C)アルキルであり;
11およびR12はそれぞれ独立して、H、−NH、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−(C−C)アルキル−SR23、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、−(C−C)アルキル−NR2122、−(C−C)アルキル−CN、−(C−C)アルキル−C(O)NR2526、−(C−C)アルキル−S(O)−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−N(H)CH=NH、−(C−C)アルキル−N(H)C(NH)NH、−(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、随意に置換された−(C−C)アルキル−N(H)ヘテロシクロアルキル、または−(C−C)アルキル−ヘテロアリールであり;またはR11およびR18は、組み合わされて、随意に置換されたヘテロシクロアルキル環を形成し、およびR12はHであり;
15、R16、R17、およびR18はそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)シクロアルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、または−(C−C)アルキル−NR2122であり;
Aは、−CN、−CHCN、−CH=CHCN、−CHN(H)C(O)CHCN、−CHN(H)C(O)N(H)R24、−C(O)N(H)R34、−C(O)N(H)C(R23C(O)OR29、−C(O)N(H)C(R23C(O)NR3233、−C(O)N(H)C(R23C=NR30、−C(O)N(H)SOH、−C(O)N(H)SOCH=CH、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CH=CH、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CHCl、
であり;
Xは、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、随意に置換されたヘテロアリール、−O−(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C10)アリール−、または−SO(C−C)アルキル−であり;
Yは、単結合、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)アルキル−N(R24)(C−C)アルキル−、−O−(C−C)アルキル−、−O(C−C10)アリール−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)SO(C−C)アルキル−、
−N(R24)C(O)(C−C)アルキル− −C(O)(C−C)アルキル−、−S(C−C)アルキル−、−SO(C−C)アルキル−、−C(O)NH(C−C)アルキル−、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換された−C(O)N(R24)アリール−、随意に置換された−N(R24)C(O)アリール−、随意に置換された−N(R24)SOアリール−、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;
Zは、H、ハロゲン、−NH、−CN、−CF、−COH、−(C−C12)アルキル、−(C−C12)アルケニル、−(C−C12)アルキニル、−C(O)NR2526、−O−(C−C12)アルキル、−N(R24)(C−C12)アルキル、−N(R24)C(O)(C−C12)アルキル、随意に置換された−(C−C)シクロアルキル、−(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;
21およびR22はそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)ヘテロアルキル、−(C−C)アルキル−COH、−C(O)(C−C)アルキル、−C(O)N(R31、−SON(R31であり;またはR21とR22およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
31はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;または2つのR31およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
23はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
24はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
25およびR26はそれぞれ独立して、Hまたは随意に置換された−(C−C)アルキルであり;またはR25とR26およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
27はそれぞれ独立して、ハロゲン、−(C−C)アルキル、または−(C−C)ヘテロアルキルであり;
28はそれぞれ独立して、ハロゲン、−(C−C)アルキル、または−(C−C)ヘテロアルキルであり;
29は、−CHC(O)NHまたは随意に置換されたアリールであり;
30は、
であり;
32は、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
33は、−CHCN、−OC(O)(C−C)アルキル、または−SONHであり;
34は、−OH、−NH、−CN、−CHCHCN、−O(C−C)アルキル、−C(O)(C−C)アルキル、−SONH
であり;
pは、0、1、または2であり;および
qは、0、1、または2である。
別の実施形態において、本明細書には、以下の式(Ia)の構造を有する式(I)の化合物が記載される:
別の実施形態において、本明細書には、式(I)または式(Ia)の化合物が記載され、式中、R、R、およびRはHである。別の実施形態において、本明細書には、式(I)または式(Ia)の化合物が記載され、式中、R15およびR16はHである。
別の実施形態において、本明細書には、以下の式(Ib)の構造を有する式(I)の化合物が記載される:
一実施形態では、式(I)、(Ia)、または(Ib)の化合物があり、式中、R17は−CHである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、または(Ib)の化合物があり、式中、R18はHである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、または(Ib)の化合物があり、式中、Rは−(C−C)アルキルである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、または(Ib)の化合物があり、式中、Rは−CHである。
別の実施形態において、本明細書には、以下の式(Ic)の構造を有する式(I)の化合物が記載される:
さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキル−OR23である。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物があり、式中、R11は−CHCHOHである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキルである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキル−NR2122である。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキルNHである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物があり、式中、R11は−CHNHである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物があり、式中、R11は−CHCHCHNHである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物があり、式中、R11は−CHCHCHCHNHである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物があり、式中、R11は−CHCHNHである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれ独立して、H、または−(C−C)アルキル−NR2122である。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれ独立して、−(C−C)アルキル−NR2122である。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれ、−CHCHNHである。
別の実施形態において、本明細書には、以下の式(Id)の構造を有する式(I)の化合物が記載され:
式中、R11は、−CHNH、−CHCHNH、または−CHCHCHNHである。
さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたアリールである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されフェニルである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたヘテロアリールである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Xは、随意に置換されたピリジンまたは随意に置換されたピリミジンである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Xは随意に置換された−(C−C)アルキル−である。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたアリールである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたフェニルである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたヘテロアリールである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Yは随意に置換された−(C−C)アルキル−である。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Yは−O−(C−C)アルキル−である。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Yは−N(H)−(C−C)アルキル−である。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Yは単結合である。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Zは−(C−C)アルキルである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたアリールである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたフェニルである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたヘテロアリールである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Zは随意に置換された−(C−C)シクロアルキルである。さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、Zはハロゲンである。
さらなる実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物があり、式中、−X−Y−Zは、
である。
別の態様では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは薬学的に許容可能なプロドラッグ、および薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物がある。
別の態様では、患者の細菌感染の処置のための薬剤の調製における式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物、の使用である、またはその薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは薬学的に許容可能なプロドラッグの使用がある。
別の実施形態では、哺乳動物の細菌感染を処置する方法があり、該方法は、哺乳動物に有益な効果を提供するのに十分な頻度で及び持続時間の間、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは薬学的に許容可能なプロドラッグを哺乳動物に投与する工程を含む。別の実施形態では、細菌感染は、シュードモナス・エルジノーサ(Pseudomonas aeruginosa)、シュードモナス・フルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)、シュードモナス−アシドボランス(Pseudomonas acidovorans)、シュードモナス・アルカリゲネス(Pseudomonas alcaligenes)、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)、ステノトロホモナス・マルトフィリア(Stenotrophomonas maltophilia)、バークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepaciaa)、エロモナス・ハイドロフィラ(Aeromonas hydrophilia)、大腸菌(Escherichia coli)、シトロバクター・フロインデイ(Citrobacter freundii)、サルモネラ・チフィリウム(Salmonella typhimurium)、サルモネラ・チフィ(Salmonella typhi)、サルモネラ・パラチフィ(Salmonella paratyphi)、サルモネラ・エンテリティディス(Salmonella enteritidis)、志賀赤痢菌(Shigella dysenteriae)、シゲラ・フレックスネリ(Shigella flexneri)、シゲラ・ソネイ(Shigella sonnei)、エンテロバクター・クロアカ(Enterobacter cloacae)、エンテロバクター・エロゲネス(Enterobacter aerogenes)、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)、クレブシエラ−オキシトカ(Klebsiella oxytoca)、セラチア・マルセセンス(Serratia marcescens)、フランシセラ・ツラレンシス(Francisella tularensis)、モルガネラ・モルガニー(Morganella morganii)、プロテウス・ミラビリス(Proteus mirabilis)、プロテウス・ブルガリス(Proteus vulgaris)、プロビデンシア−アルカリファシエンス(Providencia alcalifaciens)、プロビデンシア−レットゲリ(Providencia rettgeri)、プロビデンシア−スチュアルティイ(Providencia stuartii)、アシネトバクター・バウマンニ(Acinetobacter baumannii)、アシネトバクター・カルコアセティカス(Acinetobacter calcoaceticus)、アシネトバクター・ヘモリティカス(Acinetobacter haemolyticus)、エルシニア・エンテロコリティカ(Yersinia enterocolitica)、エルシニア・ペスチス(Yersinia pestis)、エルシニア・シュードツベルクロシス(Yersinia pseudotuberculosis)、エルシニア−インターメディア(Yersinia intermedia)、ボルデテラ・パータシス(Bordetella pertussis)、ボルデテラ・パラパータシス(Bordetella parapertussis)、ボルデテラ・ブロンキセプチカ(Bordetella bronchiseptica)、ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus influenzae)、ヘモフィルス・パラインフルエンザ(Haemophilus parainfluenzae)、ヘモフィルス・ヘモリティクス(Haemophilus haemolyticus)、ヘモフィルス・パラヘモリチカス(Haemophilus parahaemolyticus)、ヘモフィルス・デュクレイ(Haemophilus ducreyi)、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、パスツレラ・ヘモリチカ(Pasteurella haemolytica)、ブランハメラ・カタラーリス(Branhamella catarrhalis)、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、カンピロバクター・フィタス(Campylobacter fetus)、カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)、カンピロバクター・コリ(Campylobacter coli)、ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、ビブリオ・コレラエ(Vibrio cholerae)、ビブリオ・パラヘモリチカス(Vibrio parahaemolyticus)、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、ナイセリア・ゴノレー(Neisseria gonorrhoeae)、ナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)、キンゲラ(Kingella)、モラクセラ(Moraxella)、ガードネレラ・バギナリス(Gardnerella vaginalis)、バクテロイデス・フラジリス(Bacteroides fragilis)、バクテロイデス・ディスタソニス(Bacteroides distasonis)、バクテロイデス3452A(Bacteroides 3452A)ホモロジー群、バクテロイデス・ブルガタス(Bacteroides vulgatus)、バクテロイデス・オバルス(Bacteroides ovalus)、バクテロイデス・テタイオタオミクロン(Bacteroides thetaiotaomicron)、バクテロイデス・ユニフォルミス(Bacteroides uniformis)、バクテロイデス・エガーシイ(Bacteroides eggerthii)、バクテロイデス・スプランクニクス(Bacteroides splanchnicus)、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)、マイコバクテリウム・アビウム(Mycobacterium avium)、マイコバクテリウム・イントラセルラーレ(Mycobacterium intracellulare)、マイコバクテリウム・レプレ(Mycobacterium leprae)、コリネバクテリウム・ジフテリエ(Corynebacterium diphtheriae)、コリネバクテリウム・ウルセランス(Corynebacterium ulcerans)、ストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)、ストレプトコッカス・アガラクチア(Streptococcus agalactiae)、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカス・エピデルミデス(Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカス・サプロフィチカス(Staphylococcus saprophyticus)、スタフィロコッカス・インターメディウス(Staphylococcus intermedius)、スタフィロコッカス・ヒイカス亜種(Staphylococcus hyicus subsp.hyicus)、スタフィロコッカス・ヘモリチカス(Staphylococcus haemolyticus)、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)、またはスタフィロコッカス・サッカロリティカス(Staphylococcus saccharolyticus)に関係する感染である。
別の実施形態では、細菌感染は、グラム陰性菌に関係する感染である。別の実施形態では、投与は局所投与を含む。
さらなる実施形態では、そのような処置を必要とする哺乳動物を処置する方法があり、該方法は、第2の治療薬を哺乳動物に投与する工程を含む。別の実施形態では、第2の治療薬はSpsB阻害剤ではない。別の実施形態では、第2の治療薬は、アミノグリコシド系抗生物質、フルオロキノロン抗生物質、β−ラクタム抗生物質、マクロライド抗生物質、グリコペプチド抗生物質、リファンピシン、クロラムフェニコール、フルオラムフェニコール(fluoramphenicol)、コリスチン、ムピロシン、バシトラシン、ダプトマイシン、またはリネゾリドである。別の実施形態では、第2の治療薬はβ−ラクタム抗生物質である。別の実施形態では、β−ラクタム抗生物質は、ペニシリン、モノバクタム、セファロスポリン、セファマイシン、およびカルバペネムから選択される。別の実施形態では、β−ラクタム抗生物質は、アズロシリン、アモキシシリン、アンピシリン、ドリペネム、メロペネム、ビアペネム、セファマンドール、イミペネム、メズロシリン、セフメタゾール、セフプロジル、ピペラシリン/タゾバクタム、カルベニシリン、セファクロル、セファロチン、エルタペネム、セファゾリン、セフェピム、セフォニシド、セホキシチン、セフタジジム、オキサシリン、セフジニル、セフィキシム、セフォタキシム、セフォテタン、セフポドキシム、セフチゾキシム、セフトリアキソン、ファロペネム、メシリナム、メチシリン、モキサラクタム、チカルシリン、トモペネム、セフトビプロール、セフタロリン、フロモキセフ、セフピロム、およびセフォゾプランから選択される。さらなる実施形態は、β−ラクタマーゼ阻害剤を投与する工程を含む。
<引用による組み込み>
本明細書で言及されるすべての公報、特許、および特許出願は、個々の公報、特許、特許出願が引用によって組み込まれるように具体的且つ個別に示される程度まで、引用によって本明細書に組み込まれる。
<定義>
本明細書と請求項で使用されているように、単数形「a」、「an」、および「the」は、特段の定めのない限り、複数の指示対象を含んでいる。
本明細書で使用されるような「約」との用語は、数値または数値範囲を参照する際、例えば、記載された値または記載された制限範囲の10%以内、または5%以内の数値または数値範囲の変動率を可能にする。
成分パーセントはすべて、特段の定めのない限り、重量パーセントで与えられる。
ポリマーの平均分子量は、特段の定めのない限り、重量平均分子量である。
本明細書で使用されるように、「個体」(処置の対象として)は、哺乳動物と非哺乳動物の両方を意味する。哺乳動物は、例えば、ヒト;非ヒト霊長類、例えば類人猿およびサル;および非霊長類、例えば、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヒツジ、およびヤギ、を含む。非哺乳動物は、例えば、魚および鳥を含む。
用語「疾患」または「障害」あるいは「異常状態(malcondition)」は、交換可能に使用され、細菌のSPaseが、酵素に作用することによって治療上有益な効果が達成され得るように、疾患または異常状態に関係する生化学的メカニズムにおいて役割を果たす、疾患または疾病を指すために使用される。SPaseに「作用すること」は、SPaseに結合すること及び/又はSPaseの生物活性を阻害することを含むことができる。
「有効な量」との表現は、障害を患う個体に対する治療について記載するために使用されるときに、個体の組織でSPaseを阻害するか又はそうでなければそれに作用することに有効である本明細書に記載される化合物の量を指し、ここで障害に関係するSPaseは活性であり、そのような阻害または他の作用は、有益な治療効果をもたらすのに十分な程度で生じる。
用語「実質的に(substantially)」とは、本明細書で使用されるように、完全またはほぼ完全であることを意味し、例えば、成分が「実質的にない」組成物は、成分がまったくないか、あるいは存在しても組成物の関連するどの機能特性も影響を受けないような微量を含有するだけか、あるいは化合物が「実質的に純粋であり」、無視できる程度の不純物しか存在していない。
本明細書に記載される意味の範囲内での「処置すること(Treating)」または「処置(tretament)」は、障害または疾患に関連する症状の緩和、これらの症状のさらなる進行または悪化の阻害、あるいは疾患または障害の予防または予防法、あるいは疾患または障害の治癒を指す。同様に、本明細書で使用されるように、化合物の「有効な量」または「治療上有効な量」とは、全体的または部分的に、障害または疾患に関連する症状を緩和する、あるいはこれらの症状のさらなる進行または悪化を止めるまたは遅らせる、あるいは障害または疾病を予防する又は予防法を提供する量を指す。「治療上有効な量」とは、所望の治療結果を達成するために、必要な投与回数および期間の有効な量を指す。治療上有効な量は、治療上有効な効果が本明細書に記載された化合物の有毒または有害な効果を上回る量でもある。
「化学的に実行可能な」とは、結合配置、または一般に理解されている有機構造の原則が破られない化合物を意味し、例えば、自然界に存在しない五価の炭素原子を特定の状況下で含む請求項の定義内の構造は、請求項内にはないことが理解されよう。こうした実施形態のすべてにおいて、本明細書で開示された構造は、「化学上実現可能な」構造のみを含むよう意図されており、例えば、可変の原子または基を用いて示された構造で、化学的に実現可能ではないいかなる列挙された構造も本明細書で開示または主張することを意図していない。
置換基が指定された同一性の原子「または単結合」であると明示されているとき、配置は、置換基が、指定された置換基に近接する基が化学上実現可能な結合配置で互いに直接結合する「単結合」であるときを指す。
特定の立体化学形態または異性体形態が具体的に指示されていない限り、構造のすべてのキラル形態、ジアステレオマー形態、ラセミ体形態が意図される。本明細書に記載された化合物は、濃縮のあらゆる程度での、記述から明らかなように、任意の又はすべての不斉原子での濃縮された又は分割された光学異性体を含み得る。ラセミ混合物とジアステレオマー混合物は両方とも、個々の光学異性体と同様に、それらのエナンチオマーまたはジアステレオマーのパートナーを実質的に含まないように分離または合成することができ、これらはすべて本発明の範囲内にある。
自然界における原子の自然発生する同位体分布とは異なる分子中の1つ以上の原子の同位体形態の包含は、分子の「同位体標識された形態」と呼ばれる。原子の具体的なの同位体形態が示されていない限り、原子のすべての同位体形態は、あらゆる分子の組成にオプションとして含まれる。例えば、分子中の水素原子またはそのセットは、水素の同位体形態のいずれか、すなわち、任意の組み合わせでのプロチウム(H)、ジューテリウム(H)、トリチウム(H)であり得る。同様に、分子中の炭素原子またはそのセットは、11C、12C、13C、または14Cなどの炭素の同位体形態のいずれかであり得るか、あるいは分子中の窒素原子またはそのセットは、13N、14N、または15Nなどの窒素の同位体形態のいずれかであり得る。分子は、分子を構成する成分原子中に同位体形態のあらゆる組み合わせを含むことができ、分子を形成するすべての原子の同位体形態は独立して選択される。化合物の多重分子サンプルでは、すべての個々の分子が必ずしも同じ同位体組成を有しているわけではない。例えば、化合物のサンプルは、巨視的なサンプルを構築する分子のセットのわずかな一部分だけが放射性原子を含むトリチウムまたは14C放射標識されたサンプルなどの、様々な異なる同位体組成を含む分子を含むことができる。人為的に同位体濃縮されない多くの要素が、それら自体で14Nおよび15N、32Sおよび34Sなどの、自然発生する同位体形態の混合物であることも理解される。本明細書に列挙されるような分子は、分子中のそれぞれの位置でそのすべての構成要素の同位体形態を含むものとして定義される。当該技術分野で周知なように、同位体標識された化合物は、同位体標識された前駆体分子を交換することを除けば、化学合成の通常の方法によって調製することができる。放射性標識されたまたは安定した同位体は、原子炉中の前駆体核種の中性子吸収、サイクロトロン反応、または質量分析などの同位体分離による生成などの、当該技術分野に既知の方法によって得ることができる。同位体形態は、あらゆる特定の合成経路における使用に必要とされる前駆体に組み込まれる。例えば、14CおよびHは、原子炉で生成される中性子を使用して調製することができる。核変換後、14CおよびHは前駆体分子に組み込まれ、その後、必要に応じてさらに合成される(elaboration)。
本明細書で使用されるような用語「アミノ保護基」または「N保護された」とは、合成手順中に望ましくない反応からアミノ基を保護し、それを後に除去してアミンを露出させることを意図している基を指す。一般に使用されるアミノ保護基は、Protective Groups in Organic Synthesis, Greene, T.W.; Wuts, P. G. M., John Wiley & Sons, New York, NY, (3rd Edition, 1999)に開示される。アミノ保護基は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、2−クロロアセチル、2−ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、o−ニトロフェノキシアセチル、α−クロロブチリル、ベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−ブロモベンゾイル、4−ニトロベンゾイルなどの、アシル基;ベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニルなどの、スルホニル基;ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、p−クロロベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ブロモベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,4,5−トリメトキシベンジルオキシカルボニル、1−(p−ビフェニリル)−1−メチルエトキシカルボニル、α,α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル(Alloc)、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエチルオキシカルボニル(Teoc)、フェノキシカルボニル、4−ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル−9−メトキシカルボニル(Fmoc)、シクロペンチロキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル(adamantyloxycarbonyl)、シクロヘキシルオキシカルボニル、フェニルチオカルボニルなどの、(保護されたアミンを有するウレタンを形成する)アルコキシカルボニル基またはアリールオキシカルボニル基;ベンジル、トリフェニルメチル、ベンジルオキシメチルなどのアラルキル基;ならびにトリメチルシリルなどのシリル基、を含む。アミン保護基はまた、複素環にアミノ窒素を組み込む、フタロイルおよびジチオスクシンイミジル(dithiosuccinimidyl)などの環状アミノ保護基を含む。典型的に、アミノ保護基は、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、フェニルスルホニル、Alloc、Teoc、ベンジル、Fmoc、Boc、およびCbzを含む。手元で(at hand)合成手順に適切なアミノ保護基を選択する及び使用することは、十分当業者の範囲内にある。
用語「ヒドロキシル保護基」または「O保護された」は、本明細書に記載されるように、合成手順中に望ましくない反応からOH基を保護し、それを後に除去してアミンを露出させることを意図している基を指す。一般に使用されるヒドロキシル保護基は、Protective Groups in Organic Synthesis, Greene, T.W.; Wuts, P. G. M., John Wiley & Sons, New York, NY, (3rd Edition, 1999)に開示される。ヒドロキシル保護基は、ホルミル、アセチル、プロビオニル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、2−クロロアセチル、2−ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、o−ニトロフェノキシアセチル、α−クロロブチリル、ベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−ブロモベンゾイル、4−ニトロベンゾイルなどの、アシル基;ベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニルなどの、スルホニル基;ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、p−クロロベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ブロモベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,4,5−トリメトキシベンジルオキシカルボニル、1−(p−ビフェニリル)−1−メチルエトキシカルボニル、α,α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル(Alloc)、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエチルオキシカルボニル(Teoc)、フェノキシカルボニル、4−ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル−9−メトキシカルボニル(Fmoc)、シクロペンチロキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、フェニルチオカルボニルなどの、(保護されたアミンを有するウレタンを形成する)アシルオキシ基;ベンジル、トリフェニルメチル、ベンジルオキシメチルなどの、アラルキル基;ならびにトリメチルシリルなどのシリル基、を含む。手元で合成手順に適切なヒドロキシル保護基を選択する及び使用することは、十分当業者の範囲内にある。
一般に、「置換された」とは、本明細書に包含される水素原子への1つ以上の結合が、限定されないが、ハロゲン(つまり、F、Cl、Br、およびI)などの非水素原子;ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、O(カルボニル)基、カルボン酸、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルを含むカルボキシル基などの基における酸素原子;チオール基、アルキルおよびアリールスルフィド基、スルホキシド基、スルホン基、スルホニル基、およびスルホンアミド基などの基における硫黄原子;アミン、ヒドロキシルアミン、ニトリル、ニトロ基、N−オキシド、ヒドラジド、アジ化物、およびエナミンなどの基における窒素原子;および様々な他の基における他のヘテロ原子への1つ以上の結合と取り替えられる、本明細書で定義される有機基を指す。置換された炭素(または他の)原子に結合され得る置換基の限定しない例としては、F、Cl、Br、I、OR’、OC(O)N(R’)、CN、NO、NO、ONO、アジド、CF、OCF、R’、O(オキソ)、S(チオノ)、C(O)、S(O)、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、N(R’)、SR’、SOR’、SOR’、SON(R’)、SOR’、C(O)R’、C(O)C(O)R’、C(O)CHC(O)R’、C(S)R’、C(O)OR’、OC(O)R’、C(O)N(R’)、OC(O)N(R’)、C(S)N(R’)、(CH0−2N(R’)C(O)R’、(CH0−2N(R’)N(R’)、N(R’)N(R’)C(O)R’、N(R’)N(R’)C(O)OR’、N(R’)N(R’)CON(R’)、N(R’)SOR’、N(R’)SON(R’)、N(R’)C(O)OR’、N(R’)C(O)R’、N(R’)C(S)R’、N(R’)C(O)N(R’)、N(R’)C(S)N(R’)、N(COR’)COR’、N(OR’)R’、C(=NH)N(R’)、C(O)N(OR’)R’またはC(=NOR’)R’が挙げられ、ここでR’は、水素または炭素ベースの部分であり得、炭素ベースの部分はそれ自体がさらに置換され得る。
置換基は、例えばFまたはClなどの一価である場合、単結合によって置換している原子に結合される。置換基は、二価であるOなどの一価を超える場合、1つを超える結合によって置換している原子に結合され得る、つまり、二価の置換基が二重結合によって結合され、例えば、Oで置換されたCは、C=Oであるカルボニル基を形成し、これは、「CO」、「C(O)」、または「C(=O)」として書くことができ、ここでCとOは二重結合される。炭素原子が二重結合酸素(=O)基で置換されるとき、酸素置換基は「オキソ」基と呼ばれる。NRなどの二価の置換基が炭素原子に二重結合されるとき、結果として生じるC(=NR)基は「イミノ」基と呼ばれる。Sのような二価の置換基が炭素原子に二重結合される場合、結果として生じるC(=S)基は「チオカルボニル」基と呼ばれる。
代替的に、O、S、C(O)、S(O)、またはS(O)などの二価の置換基は、2つの単結合によって2つの異なる炭素原子に結合可能である。例えば、二価の置換基であるOは、2つの隣接する炭素原子のそれぞれに結合されて、エポキシド基を提供することができるか、あるいはOは、隣接している又は隣接していない炭素原子間で「オキシ」基と呼ばれる架橋エーテル基を形成することができ、例えば、シクロヘキシル基の1,4−炭素に架橋して、[2.2.1]−オキサビシクロ系を形成する。さらに、(CHまたは(CR’などのリンカーによって、あらゆる置換基が炭素または他の原子に結合され得、ここでnは1、2、3、またはそれ以上であり、R’はそれぞれ独立して選択される。
C(O)とS(O)の基は、炭素原子よりもむしろ窒素などの1つまたは2つのヘテロ原子に結合され得る。例えば、C(O)基が1つの炭素および1つの窒素原子に結合されるとき、結果として生じる基は「アミド」または「カルボキサミド」と呼ばれる。C(O)基が2つの窒素原子に結合されるとき、官能基は尿素と呼ばれる。S(O)基が1つの炭素および1つの窒素原子に結合されるとき、結果として生じるユニットは「スルホンアミド」と呼ばれる。S(O)基が2つの窒素原子に結合されるとき、結果として生じるユニットは「スルファミン酸」と呼ばれる。
他の置換された基と同様に、置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、およびシクロアルケニルの基は、水素原子への1つ以上の結合が、炭素原子への、または限定されないが、カルボニル(オキソ)、カルボキシル、エステル、アミド、イミド、ウレタン、およびウレアの基における酸素;およびイミン、ヒドロキシイミン、オキシム、ヒドラゾン、アミジン、グアニジン、およびニトリルにおける窒素などのヘテロ原子への、二重結合または三重結合を含む1つ以上の結合によって取り替えられる、基も含む。
置換されたシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールの基などの置換された環基は、水素原子への結合が炭素原子への結合と取り替えられる環および縮合環系も含む。したがって、置換されたシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールの基は、本明細書に定義されるようなアルキル、アルケニル、およびアルキニルの基で置換することもできる。
本明細書で使用されるように、用語「環系」は、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上の環を含む部分を意味し、これは非環基または他の環系、あるいはその両方で置換され、完全に飽和されるか、部分的に飽和されるか、完全に不飽和であるか、または芳香族であり得、環系が1つを超える環を含むとき、環は、縮合、架橋、またはスピロの環であり得る。「スピロ環式」とは、当該技術分野で周知のように、2つの環が単一の四面体炭素原子で縮合される構造のクラスを意味する。
1つ以上の置換基を含む、本明細書に記載される基のいずれかに関して、当然のことながら、そのような基が、立体的に実際的ではない及び/又は合成的に実現可能ではない置換または置換パターンを含まないことが理解されよう。加えて、この開示された主題の化合物は、これらの化合物の置換から生じるすべての立体化学的異性体を含む。
本明細書に記載される化合物内の選択される置換基は、繰り返し使用できる程度に存在する。これに関連して、「繰り返し使用できる置換基」は、置換基が、それ自体の別の例、または最初の置換基をそれ自体列挙する別の置換基の例を列挙し得ることを意味している。そのような置換基の繰り返し使用できる性質のため、理論上、与えられた請求項には数多くの置換基が存在し得る。医薬品化学と有機化学の当業者は、そのような置換基の総数が、意図した化合物の望ましい特性によって合理的に制限されていることを理解している。そのような特性は、一例として、限定されないが、分子量、溶解度、または対数Pなどの物理的な特徴、意図した標的に対する活性などの適用性、および合成の容易性などの、実際的な特性を含む。
繰り返し使用できる置換基は、開示された主題の意図した態様である。医薬および有機化学の当業者は、そのような置換基の万能性を理解している。繰り返し使用できる置換基が開示された主題の請求項中に存在する程度まで、総数は上に明記されるように決定されなければならない。
アルキル基は、1から約20の炭素原子、および典型的には1から12の炭素、または幾つかの実施形態では1〜8つの炭素原子を有する、直鎖と分枝鎖のアルキル基およびシクロアルキル基を含む。直鎖アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、およびn−オクチルの基などの1〜8の炭素原子を有する基が挙げられる。分枝鎖アルキル基の例としては、限定されないが、イソプロピル、イソ−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ネオペンチル、イソペンチル、および2,2−ジメチルプロピルの基が挙げられる。本明細書に使用されるように、用語「アルキル」は、n−アルキル、イソアルキル、およびアンテイソアルキル(anteisoalkyl)の基の他に、アルキルの他の分枝鎖形態も包含する。代表的な置換されたアルキル基は、上にリストされた基のいずれか、例えば、アミノ、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、チオ、アルコキシ、およびハロゲンの基で1回以上置換され得る。
用語「アルキレン」とは、特段の定めのない限り、メチレン、エチレン、プロピレン、1−メチルプロピレン、2−メチルプロピレン、ブチレン、ペンチレンなどの、1〜6の炭素原子の直鎖の飽和した二価炭化水素ラジカル、または1〜6つの炭素原子の分枝鎖の飽和した二価炭化水素ラジカルを意味している。
用語「カルボニル」はC=Oを意味している。
用語「カルボキシ」および「ヒドロキシカルボニル」は、COOHを意味している。
シクロアルキル基は、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルの基などの環状アルキル基である。幾つかの実施形態では、シクロアルキル基は、3から約8−12までの環員(ring members)を有し得るが、他の実施形態では、環状炭素原子の数は、3から4、5、6、または7までの範囲である。シクロアルキル基は、限定されないが、ノルボルニル、アダマンチル、ボルニル、カンフェニル(camphenyl)、イソカンフェニル(isocamphenyl)、およびカレニル(carenyl)の基などの多環式シクロアルキル基と、限定されないが、デカリニル(decalinyl)などの縮合環とをさらに含む。シクロアルキル基はまた、上に定義されるような直鎖または分枝鎖のアルキル基で置換される環を含む。代表的な置換されたシクロアルキル基は、一置換され得るか、または限定されないが、2,2−、2,3−、2,4−、2,5−、または2,6−二置換されたシクロヘキシル基など、1回を超えて置換され得るか、あるいは例えば、アミノ、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、チオ、アルコキシ、およびハロゲンの基で置換され得る、一、二、または三置換されたノルボルニルまたはシクロヘプチルの基であり得る。用語「シクロアルケニル」とは、単独でまたは組み合わせて、環状アルケニル基を示している。
用語「炭素環式」、「カルボシクリル」、および「炭素環(carbocycle)」とは、例えば、シクロアルキル基またはアリール基などの、環の原子が炭素である環構造を示している。幾つかの実施形態では、炭素環は3〜8の環員を有するが、他の実施形態では、環状炭素原子の数は4、5、6、または7である。特段別に定めのない限り、炭素環は、N−1の置換基もの多くの置換基で置換され得、ここでNは、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、アリール、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ニトロ、チオ、アルコキシ、およびハロゲンの基、あるいは上にリストされたような他の基を有する環状炭素の大きさである。カルボシクリル環は、シクロアルキル環、シクロアルケニル環、またはアリール環であり得る。カルボシクリルは、単環式または多環式であり得、多環式の場合、環はそれぞれ独立して、シクロアルキル環、シクロアルケニル環、またはアリール環であり得る。
シクロアルキルアルキルとも示される(シクロアルキル)アルキル基は、アルキル基の水素または炭素の結合が上で定義されるようなシクロアルキル基への結合と取り替えられる、上に定義されるようなアルキル基である。
アルケニル基は、少なくとも1つの二重結合が2つの炭素原子間に存在することを除いて、上に定義されるような直鎖または分枝鎖と環状アルキル基を含む。したがって、アルケニル基は、2から約20の炭素原子、典型的には2から12の炭素、または幾つかの実施形態では2〜8の炭素原子を有する。例としては、限定されないが、とりわけ、ビニル、−CH=CH(CH)、−CH=C(CH、−C(CH)=CH、−C(CH)=CH(CH)、−C(CHCH)=CH、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキサジエニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、およびヘキサジエニルが挙げられる。
シクロアルケニル基は、2つの炭素間で少なくとも1つの二重結合を有するシクロアルキル基を含む。したがって、例えば、シクロアルケニル基は、限定されないが、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、およびシクロヘキサジエニルの基を含む。シクロアルケニル基は、3から約8−12までの環員を有し得るが、他の実施形態では、環状炭素原子の数は3から5、6、または7までの範囲である。シクロアルキル基は、限定されないが、ノルボルニル、アダマンチル、ボルニル、カンフェニル、イソカンフェニル、およびカレニルの基などの多環式のシクロアルキル基、ならびに限定されないが、デカリニルなどの縮合環をさらに含むが、これらは環内に少なくとも1つの二重結合を含んでいる。シクロアルケニル基は、上に定義されるような直鎖または分枝鎖のアルキル基で置換される環を含む。
(シクロアルケニル)アルキル基は、アルキル基の水素または炭素の結合が上に定義されるようなシクロアルケニル基への結合と取り替えられる、上に定義されるようなアルキル基である。
アルキニル基は、少なくとも1つの三重結合が2つの炭素原子間に存在することを除いて、直鎖または分枝鎖のアルキル基を含む。したがって、アルキニル基は、2から約20の炭素原子、典型的には2から12の炭素、または幾つかの実施形態では2〜8の炭素原子を有する。例としては、限定されないが、とりわけ、−C≡CH、−C≡C(CH)、−C≡C(CHCH)、−CHC≡CH、−CHC≡C(CH)、および−CHC≡C(CHCH)が挙げられる。
用語「ヘテロアルキル」は、単独で、または他の用語と組み合わされると、特段の定めのない限り、記載された数の炭素原子と、O、N、およびSからなる群から選択される1つまたは2つのヘテロ原子とからなる安定した直鎖または分枝鎖のアルキル基を意味し、窒素原子と硫黄原子は随意に酸化され得、窒素ヘテロ原子は随意に四級化され得る。ヘテロ原子は、ヘテロアルキル基の残りとそれが結合するフラグメントとの間を含む、ヘテロアルキル基のどの位置に置かれてもよく、同様に、ヘテロアルキル基における最も遠位の炭素原子に結合されてもよい。例としては以下が挙げられる:−O−CH−CH−CH、−CH−CHCH−OH、−CH−CH−NH−CH、−CH−S−CH−CH、−CHCH−S(=O)−CH、および−CHCH−O−CHCH−O−CH。最大で2つのヘテロ原子、例えば、−CH−NH−OCH、または−CH−CH−S−S−CHが連続してもよい。
「ヘテロシクロアルキル」環は、少なくとも1つのヘテロ原子を含むシクロアルキル環である。ヘテロシクロアルキル環は、以下に記載される「ヘテロシクリル」とも呼ばれ得る。
用語「ヘテロアルケニル」は、単独で、または他の用語と組み合わされると、特段の定めのない限り、記載された数の炭素原子と、O、N、およびSからなる群から選択される1つまたは2つのヘテロ原子とからなる安定した直鎖または分枝鎖の一不飽和または二不飽和の炭化水素基を意味し、窒素原子と硫黄原子は随意に酸化され得、窒素ヘテロ原子は随意に四級化され得る。最大で2つのヘテロ原子が連続的に置かれてもよい。例としては、−CH=CH−O−CH、−CH=CH−CH−OH、−CH−CH=N−OCH、−CH=CH−N(CH)−CH、−CH−CH=CH−CH−SH、および−CH=CH−O−CHCH−O−CHが挙げられる。
アリール基は、環にヘテロ原子を含まない環状の芳香族炭化水素である。したがって、アリール基は、限定されないが、フェニル、アズレニル、ヘプタレニル(heptalenyl)、ビフェニル、インダセニル(indacenyl)、フルオレニル(fluorenyl)、フェナントレニル、トリフェニルエニル、ピレニル、ナフタセニル(naphthacenyl)、クリセニル(chrysenyl)、ビフェニレニル(biphenylenyl)、アントラセニル、およびナフチルの基を含む。幾つかの実施形態では、アリール基は、基の環部分に約6乃至約14の炭素を含む。上に定義されるように、アリール基は非置換であるか、または置換され得る。代表的な置換されたアリール基は、一置換であり得るか、あるいは限定されないが、上にリストされた基などの炭素基または非炭素基で置換され得る、2−、3−、4−5−、または6−置換されたフェニルまたは2−8置換されたナフチル基など、1回を超えて置換され得る。
アラルキル基は、アルキル基の水素結合または炭素結合が上に定義されるようなアリール基への結合と取り替えられる、上に定義されるようなアルキル基である。代表的なアラルキル基は、ベンジルとフェニルエチルの基、および4−エチル−インダニルなどの縮合(シクロアルキルアリール)アルキル基を含む。アラルケニル基は、アルキル基の水素または炭素の結合が上に定義されるようなアリール基への結合と取り替えられる、上に定義されるようなアルケニル基である。
ヘテロシクリル基または用語「ヘテロシクリル」は、3つ以上の環員を含む芳香族または非芳香族の環化合物を含み、その1つ以上は、限定されないが、N、O、およびSなどのヘテロ原子である。したがって、ヘテロシクリルは、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり得るか、あるいは多環式である場合は、そのあらゆる組み合わせであり得る。幾つかの実施形態では、ヘテロシクリル基は、約3乃至20の環員を含んでいるが、他のそのような基は3乃至約15の環員を有している。C−ヘテロシクリルとして指定されたヘテロシクリル基は、2つの炭素原子と3つのヘテロ原子を有する5環、2つの炭素原子と4つのヘテロ原子を有する6環などであり得る。同様に、C−ヘテロシクリルは、1つのヘテロ原子を有する5環、2つのヘテロ原子を有する6環などであり得る。ヘテロ原子の数と炭素原子数の数を足すと環原子の総数に等しい。ヘテロシクリル環は、1つ以上の二重結合をさらに含むことができる。ヘテロアリール環は、ヘテロシクリル基の一実施形態である。「ヘテロシクリル基」との語句は、縮合した芳香族基および非芳香族基を含む種を含んでいる縮合環種を含む。例えば、ジオキソラニル環とベンズジオキソラニル系(メチレンジオキシフェニル環系)は、両方とも本明細書の意味の範囲内のヘテロシクリル基である。この語句は、限定されないが、キヌクリジニル(quinuclidyl)などのヘテロ原子を含む多環式の環系も含む。ヘテロシクリル基は、上で議論されるように、非置換であり得るか、または置換され得る。ヘテロシクリル基は、限定されないが、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピリジニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、インドリル、ジヒドロインドリル、アザインドリル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、アザベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、イミダゾピリジニル、イソオキサゾロピリジニル、チアナフタレニル、プリニル、キサンチニル、アデニニル、グアニニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、キノキサリニル、およびキナゾリニルの基を含む。代表的な置換されたヘテロシクリル基は、一置換であり得るか、または限定されないが、2−、3−、4−、5−、あるいは6−置換された、ピペリジニルまたはキノリニルの基など、1回を超えて置換され得るか、あるいは上にリストされた基などの基で二置換され得る。
ヘテロアリール基は、5つ以上の環員を含む芳香族環化合物であり、その1つ以上は、限定されないが、N、O、およびSなどのヘテロ原子であり、例えば、ヘテロアリール環は、5乃至約8−12の環員を有することができる。ヘテロアリール基は、芳香性の電子構造を持つ様々なヘテロシクリル基である。C−ヘテロアリールとして指定されたヘテロアリール基は、2つの炭素原子と3つのヘテロ原子を有する5環、2つの炭素原子と4つのヘテロ原子を有する6環などであり得る。同様に、C−ヘテロアリールは、1つのヘテロ原子を有する5環、2つのヘテロ原子を有する6環などであり得る。ヘテロ原子の数と炭素原子数の数を足すと環原子の総数に等しい。ヘテロアリール基としては、限定されないが、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピリジニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、インドリル、アザインドリル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、アザベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、イミダゾピリジニル、イソオキサゾロピリジニル、チアナフタレニル、プリニル、キサンチニル、アデニニル、グアニニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、キノキサリニル、およびキナゾリニルの基が挙げられる。ヘテロアリール基は、非置換であり得るか、あるいは上に議論されるような基で置換され得る。代表的な置換されたヘテロアリール基は、上にリストされた基などの基で1回以上置換され得る。
アリールとヘテロアリールの基のさらなる例としては、限定されないが、フェニル、ビフェニル、インデニル、ナフチル(1−ナフチル、2−ナフチル)、N−ヒドロキシテトラゾリル、N−ヒドロキシトリアゾリル、n−ヒドロキシイミダゾリル、アントラセニル(1−アントラセニル、2−アントラセニル、3−アントラセニル)、チオフェニル(2−チエニル、3−チエニル)、フリル(2−フリル、3−フリル)、インドリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、キナゾリニル、フルオレニル、キサンテニル(xanthenyl)、イソインダニル(isoindanyl)、ベンズヒドリル、アクリジニル、チアゾリル、ピロリル(2−ピロリル)、ピラゾリル(3−ピラゾリル)、イミダゾリル(1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、トリアゾリル(1,2,3−トリアゾル−1−イル、1,2,3−トリアゾル−2−イル、1,2,3−トリアゾル−4−イル、1,2,4−トリアゾル−3−イル)、オキサゾリル(2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、チアゾリル(2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、ピリジル(2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル)、ピラジニル、ピリダジニル(3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、5−ピリダジニル)、キノリル(2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、6−キノリル、7−キノリル、8−キノリル)、イソキノリル(1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、6−イソキノリル、7−イソキノリル、8−イソキノリル)、ベンゾ[b]フラニル(2−ベンゾ[b]フラニル、3−ベンゾ[b]フラニル、4−ベンゾ[b]フラニル、5−ベンゾ[b]フラニル、6−ベンゾ[b]フラニル、7−ベンゾ[b]フラニル)、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル(2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、3−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、5−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、6−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、7−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル))、ベンゾ[b]チオフェニル(2−ベンゾ[b]チオフェニル、3−ベンゾ[b]チオフェニル、4−ベンゾ[b]チオフェニル、5−ベンゾ[b]チオフェニル、6−ベンゾ[b]チオフェニル、7−ベンゾ[b]チオフェニル)、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル(2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、3−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、5−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、6−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、7−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル))、インドリル(1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル、4−インドリル、5−インドリル、6−インドリル、7−インドリル)、インダゾール(1−インダゾリル、3−インダゾリル、4−インダゾリル、5−インダゾリル、6−インダゾリル、7−インダゾリル)、ベンズイミダゾリル(1−ベンズイミダゾリル、2−ベンズイミダゾリル、4−ベンズイミダゾリル、5−ベンズイミダゾリル、6−ベンズイミダゾリル、7−ベンズイミダゾリル、8−ベンズイミダゾリル)、ベンゾオキサゾリル(1−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾオキサゾリル)、ベンゾチアゾリル(1−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾチアゾリル、4−ベンゾチアゾリル、5−ベンゾチアゾリル、6−ベンゾチアゾリル、7−ベンゾチアゾリル)、カルバゾリル(1−カルバゾリル、2−カルバゾリル、3−カルバゾリル、4−カルバゾリル)、5H−ジベンズ[b,f]アゼピン(5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−1−イル、5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−2−イル、5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−3−イル、5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−4−イル、5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−5−イル)、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−1−イル、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−2−イル、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−3−イル、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−4−イル、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−5−イル)などが挙げられる。
ヘテロシクリルアルキル基は、上に定義されるようなアルキル基の水素または炭素の結合が上に定義されるようなヘテロシクリル基への結合と取り替えられる、上に定義されるようなアルキル基である。代表的なヘテロシクリルアルキル基としては、限定されないが、フラン−2−イルメチル、フラン−3−イルメチル、ピリジン−3−イルメチル、テトラヒドロフラン−2−イルエチル、およびインドール(indol)−2−イルプロピルが挙げられる。
ヘテロアリールアルキル基は、アルキル基の水素または炭素の結合が上に定義されるようなヘテロアリール基への結合と取り替えられる、上に定義されるようなアルキル基である。
用語「アルコキシ」は、上に定義されるように、シクロアルキル基を含む、アルキル基に結合された酸素原子を指す。直鎖アルコキシ基の例としては、限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチロキシ、ヘキシロキシなどが挙げられる。分枝鎖アルコキシの例としては、限定されないが、イソプロポキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、イソペンチロキシ、イソヘキシルオキシなどが挙げられる。環状アルコキシの例としては、限定されないが、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチロキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられる。アルコキシ基は、酸素原子に結合された1から約12−20までの炭素原子を含むことができ、さらに二重または三重結合を含むことができ、ヘテロ原子を含むこともできる。例えば、アリルオキシ基は、本明細書の意味の範囲内のアルコキシ基である。メトキシエトキシ基も、構造の2つの隣接する原子が置換される関連でメチレンジオキシ基であるように、本明細書の意味の範囲内のアルコキシ基である。
用語「チオアルコキシ」は、硫黄原子によって親の分子部分に結合された予め定義されたアルキル基を指す。
用語「グリコシルオキシオキシ」は、酸素原子によって親の分子部分に結合されたグリコシドを指す。
用語「アルコキシカルボニル」は、エステル基として表され、つまり、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどの、カルボニル基によって親の分子部分に結合されたアルコキシ基である。
用語「ハロ」または「ハロゲン」または「ハロゲン化物」は、それら自体で、または別の置換基の一部として、特段の定めのない限り、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素の原子、好ましくは、フッ素、塩素、または臭素を意味する。
「ハロアルキル」基は、モノ−ハロアルキル基、すべてのハロ原子が同じであるか異なり得るポリ−ハロアルキル基、およびすべての水素原子がハロゲン原子と取り替えられる、フルオロなどのペル−ハロアルキル基を含む。ハロアルキルの例としては、トリフルオロメチル、1,1−ジクロロエチル、1,2−ジクロロエチル、1,3−ジブロモ−3,3−ジフルオロプロピル、ペルフルオロブチル(perfluorobutyl)などが挙げられる。
「ハロアルコキシ」基は、モノ−ハロアルコキシ基、すべてのハロ原子が同じであるか異なり得るポリ−ハロアルコキシ基、およびすべての水素原子がハロゲン原子と取り替えられる、フルオロなどのペル−ハロアルコキシ基を含む。ハロアルコキシの例としては、トリフルオロメトキシ、1,1−ジクロロエトキシ、1,2−ジクロロエトキシ、1,3−ジブロモ−3,3−ジフルオロプロポキシ、ペルフルオロブトキシ(perfluorobutoxy)などが挙げられる。
用語「(C−C)ペルフルオロアルキル」は、x<yであるとき、最小限のx炭素原子と最大限のy炭素原子を有するアルキル基を意味し、水素原子はすべてフッ素原子と取り替えられる。好ましいのは−(C−C)ペルフルオロアルキルであり、より好ましいのは−(C−C)ペルフルオロアルキルであり、最も好ましいのは−CFである。
用語「(C−C)ペルフルオロアルキレン」は、x<yであるとき、最小限のx炭素原子と最大限のy炭素原子を有するアルキル基を意味し、水素原子はすべてフッ素原子と取り替えられる。好ましいのは−(C−C)ペルフルオロアルキレンであり、より好ましいのは−(C−C)ペルフルオロアルキレンであり、最も好ましいのは−CF−である。
用語「アリールオキシ」と「アリールアルコキシ」はそれぞれ、酸素原子に結合されたアリール基とアルキル部分で酸素原子に結合されたアラルキル基を指す。例としては、限定されないが、フェノキシ、ナフチルオキシ、およびベンジルオキシが挙げられる。
本明細書で使用されるように、「アシル」基との用語はカルボニル部分を含有する基を指し、該基はカルボニル炭素原子によって結合される。カルボニル炭素原子はまた、別の炭素原子にも結合され、これは、アルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルの基などの部分であり得る。カルボニル炭素原子が水素に結合される特殊な場合には、該基は、本明細書に定義されるような用語のアシル基である、「ホルミル」基である。アシル基は、カルボニル基に結合された0から約12−20までの追加の炭素原子を含むことができる。アシル基は、本明細書の意味の範囲内の二重または三重の結合を含むことができる。アクリロイル基はアシル基の一例である。アシル基は、本明細書の意味の範囲内のヘテロ原子を含むことができる。ニコチノイル(nicotinoyl)基(ピリジル−3−カルボニル)基は、本明細書の意味の範囲内のアシル基の一例である。他の例としては、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチル、ピリジルアセチル(pyridylacetyl)、シンナモイル(cinnamoyl)、およびアクリロイルの基などが挙げられる。カルボニル炭素原子に結合される炭素原子を含有する基は、ハロゲンを含むときに、「ハロアシル(haloacyl)」基と呼ばれる。一例はトリフルオロアセチル基である。
用語「アミン」は、例えば、式N(基)を有する、一級、二級、および三級のアミンを含み、基はそれぞれ独立して、例えば、アルキル、アリールなどの、Hまたは非Hであり得る。アミンは、限定されないが、R−NH、例えば、アルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン;ジアルキルアミン、ジアリールアミン、アラルキルアミン、ヘテロシクリルアミンなどの、Rがそれぞれ独立して選択される、RNH;およびトリアルキルアミン、ジアルキルアリールアミン、アルキルジアリールアミン、トリアリールアミンなどの、Rがそれぞれ独立して選択される、RNを含む。用語「アミン」は、本明細書で使用されるようなアンモニウムイオンを含む。
「アミノ」基は、形態−NH、−NHR、−NR、−NR 、−NR の置換基であり、Rはそれぞれ独立して選択され、プロトン化できない−NR を除いて、各々のプロトン化形態である。したがって、アミノ基で置換された化合物は、アミンとして見ることができる。本明細書の意味の範囲内の「アミノ基」は、一級、二級、三級、または四級のアミノ基であり得る。「アルキルアミノ」基は、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、およびトリアルキルアミノ基を含む。
「アンモニウム」イオンは、非置換のアンモニウムイオンNH を含んでいるが、特段の定めのない限り、アミンのプロトン化された又は四級化された形態も含む。したがって、トリメチルアンモニウム塩酸塩と塩化テトラメチルアンモニウムは両方とも、アンモニウムイオンであり、本明細書の意味の範囲内でアミンである。
用語「アミド(amide)」(または「アミド(amido)」)は、C−アミド基とN−アミド基、つまり、それぞれ−C(O)NR基と−NRC(O)R基を含む。したがって、アミド基は、限定されないが、主要なカルボキサミド基(−C(O)NH)およびホルムアミド基(−NHC(O)H)を含む。「カルボキサミド(carboxamido)」または「アミノカルボニル」基は、式C(O)NRの基であり、Rは、H、アルキル、アリルなどであり得る。
用語「アジド」はN基を指す。「アジ化物」は有機的なアジ化物であるか、あるいはアジ化物(N )アニオンの塩であり得る。用語「ニトロ」は、有機部分に結合されたNO基を指す。用語「ニトロソ」は、有機部分に結合されたNO基を指す。硝酸塩との用語は、有機部分または硝酸(NO )アニオンの塩に結合されたONO基を指す。
用語「ウレタン」(「カルバモイル」または「カルバミル」)は、それぞれ、N−ウレタン基およびO−ウレタン基、即ち−NRC(O)ORおよび−OC(O)NRの基を含む。
用語「スルホンアミド(sulfonamide)」(または「スルホンアミド(sulfonamido)」)は、それぞれ、S−スルホンアミド基とN−スルホンアミド基、即ち−SONR基と−NRSOR基を含む。したがって、スルホンアミド基としては、限定されないが、スルファモイル基(−SONH)が挙げられる。式−S(O)(NR)−によって表わされる有機硫黄構造は、スルホキシミンを指すことが理解され、ここで酸素と窒素の原子の両方は、2つの炭素原子にも結合される硫黄原子に結合される。
用語「アミジン」または「アミジノ」は、式−C(NR)NRの基を含む。典型的に、アミジノ基は−C(NH)NHである。
用語「グアニジン」または「グアニジノ」は、式−NRC(NR)NRの基を含む。典型的に、グアニジノ基は−NHC(NH)NHである。
用語「糖に由来する環」は、任意の糖の2つのヒドロキシル基から水素原子を取り除くことによって環を形成する化合物を指す。
「塩」は、当業者に周知なように、対イオンと組み合わさって、イオン形態でカルボン酸、スルホン酸、またはアミンなどの有機化合物を含む。例えば、それらのアニオン形態の酸は、金属カチオンなどのカチオン、例えば、ナトリウム、カリウム;NH などのアンモニウム塩、またはテトラメチルアンモニウムなどのテトラアルキルアンモニウム塩を含む様々なアミンのカチオン、あるいはトリメチルスルホンイウムなどの他のカチオンなどを有する塩を形成することができる。「薬学的に許容可能な」または「薬理学的に許容可能な」塩は、ヒトによる消費を承認されており、塩化物塩またはナトリウム塩などの一般に無毒である、イオンから形成された塩である。「双性イオン」は、互いに平衡を保つ働きをする少なくとも2つのイオン化可能な基を有する分子中で形成され得るような分子内塩であり、イオン化可能な基の1つはアニオンを形成し、もう1つはカチオンを形成する。例えば、グリシンなどのアミノ酸は、両性イオンの形態で存在することができる。「双性イオン」は本明細書の意味の範囲内の塩である。本明細書に記載された化合物は塩の形態をとり得る。用語「塩」は、本明細書に記載される化合物である遊離酸または遊離塩基の付加塩を包含する。塩は「薬学的に許容可能な塩」であり得る。用語「薬学的に許容可能な塩」は、医薬用途で実用性を提供する範囲内の毒性プロファイルを有する塩を指す。薬学的に許容されない塩は、それにもかかわらず、高い結晶度などの特性を有し得、これは、例えば、本開示の化合物の合成、精製、または形成のプロセスにおける実用性などの、本開示の実施での実用性を有している。
適切な薬学的に許容可能な酸付加塩は、無機酸または有機酸から調製され得る。無機酸の例としては、塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸、およびリン酸が挙げられる。適切な有機酸は、例として、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、4−ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(embonic)(パモ酸(pamoic))、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、ステアリン酸、アルギン酸、β−ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、ガラクタル酸、およびガラクツロン酸を含む、有機酸の脂肪族、脂環式、芳香族、芳香脂肪族、複素環、カルボキシ、およびスルホンのクラスから選択され得る。薬学的に許容されない酸付加塩の例としては、例えば、過塩素酸塩とテトラフルオロホウ酸塩が挙げられる。
本開示の化合物の適切な薬学的に許容可能な塩基付加塩は、例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、および亜鉛塩などの、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、および遷移金属塩を含む金属塩を含んでいる。薬学的に許容可能な塩基付加塩はまた、例えば、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)、およびプロカインなどの、塩基性アミンから作られた有機塩を含む。薬学的に許容されない塩基付加塩の例としては、リチウム塩とシアン酸塩が挙げられる。薬学的に許容されない塩は、薬剤としては一般に有用ではないが、そのような塩は、例えば、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物の合成、例えば、再結晶によるそれらの精製における中間体として有用であり得る。これらの塩はすべて、例えば、適切な酸または塩基を、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)による化合物と反応させることによって、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)による対応する化合物から、従来の手段によって調製され得る。用語「薬学的に許容可能な塩」は、無毒の無機または有機の酸及び/又は塩基付加塩を指し、例えば、本明細書に引用によって組み込まれる、Lit et al., Salt Selection for Basic Drugs (1986), Int J. Pharm., 33, 201−217を参照されたい。
「水和物」は水分子を有する組成物中に存在する化合物である。組成物は、一水和物または二水和物などの化学量論量で水を含むことができるか、またはランダムな量で水を含むことができる。この用語が本明細書で使用されるとき、「水和物」は、固体形態を指す、つまり、水溶液中の化合物は、水和され得るが、本明細書に使用されるような水和物ではない。
「溶媒和物」は、水以外の溶媒が水に取って代わる以外は同様の組成物である。例えば、メタノールまたはエタノールは「アルコラート」を形成することができ、これは再度、化学量論的または非化学量論的であり得る。この用語が本明細書で使用されるとき、「溶媒和物」は固体形態を指す、つまり、溶媒における溶液中の化合物は、溶媒和され得るが、本明細書に使用されるような溶媒和物ではない。
「プロドラッグ」は、当業者に周知なように、患者に投与することができる物質であり、該物質は、酵素などの患者の身体内での生化学物質の作用によってインビボで有効活性成分に変換される。プロドラッグの例としては、ヒトや他の哺乳動物の血流で見られるような内因性のエステラーゼによって加水分解することができるカルボン酸基のエステルが挙げられる。プロドラッグのさらなる例としては、対応するボロン酸を提供するために生理学的条件下で加水分解され得るボロン酸エステルが挙げられる。適切なプロドラッグ誘導体の選択と調製のための従来の手順は、例えば、「Design of Prodrugs」, ed. H. Bundgaard, Elsevier, 1985に記載されている。
加えて、本開示の特徴または態様がマーカッシュ群の観点から記載されている場合、当業者は、本記載の化合物がマーカッシュ群の任意の個々のメンバーまたはメンバーのサブグループの観点からも記載されていることを認識するであろう。例えば、Xが、臭素、塩素、およびヨウ素からなる群から選択されるものとして記載されている場合、Xが臭素である請求項やXが臭素および塩素である請求項は十分に記載されている。さらに、本開示の特徴あるいは態様がマーカッシュ群の観点から記載されている場合、当業者は、マーカッシュ群の個々のメンバーまたはメンバーのサブグループの組み合わせの観点からも記載されていることを認識するであろう。したがって、例えば、Xが、臭素、塩素、およびヨウ素からなる群から選択されるものとして記載され、Yが、メチル、エチル、およびプロピルからなる群から選択されるものとして記載されている場合、Xが臭素であり、Yがメチルである請求項は十分に記載されている。
必然的に整数である変数の値、例えば、アルキル基における炭素原子の数または環上の置換基の数が、例えば、0−4の範囲と記載されている場合、それが意味しているのは、値が0から4の間、つまり、0、1、2、3、または4を含む整数であり得ることである。
様々な実施形態では、本発明の方法で使用されるような化合物または化合物のセットは、上記のリストされた実施形態の組み合わせ及び/又は部分的組み合わせのいずれか1つであり得る。
様々な実施形態では、実施例のいずれかで示される、または典型的な化合物中の化合物が提供される。開示されたカテゴリーあるいは実施形態のいずれかに条件が当てはめられることがあり、上に開示された他の実施形態または種のいずれか1つ以上は、そのようなカテゴリーまたは実施形態から除外されることもある。
本開示はさらに、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)による分離された化合物を包含する。「分離された化合物(isolated compound)」いう表現は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物、または式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)による化合物の混合物の調製物を指し、ここで分離された化合物は、化合物の合成において使用される試薬、及び/又は形成される副産物から分離されている。「分離された(isolated)」は、調製物が、技術的に純粋(均質)であるが、治療上使用され得る形態で配合するのに十分に純粋であることを意味していない。好ましくは、「分離された化合物」は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物、または式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)による化合物の混合物の調製物を指し、これは、総重量の少なくとも10重量パーセントの量で式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)による命名化合物または化合物の混合物を含む。好ましくは、調製物は、総重量の少なくとも50重量パーセント;より好ましくは総重量の少なくとも80重量パーセント;および最も好ましくは調製物の全重量の少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも98重量パーセントの量で、命名化合物または化合物の混合物を含む。
本明細書に記載される化合物および中間体は、それらの反応混合物から分離され、濾過、液液抽出、固相抽出、蒸留、再結晶化、あるいはフラッシュカラムクロマトグラフィーまたはHPLCを含む、クロマトグラフィーなどの、標準的な技術によって精製され得る。
<本明細書に記載された化合物中の異性と互変異性>
<互変異性>
本開示内において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物、またはそれらの塩が、互変異性の現象を示し得、それによって、2つの化学化合物は、いずれかが共有結合を形成する2つの原子間の水素原子を交換することによって容易な相互転換が可能となることを理解されるべきである。互変異性化合物は、互いに対して平衡移動状態で存在するため、同じ化合物の異なる異性体型とみなされ得る。本明細書内の化式での描写が、考えられ得る互変異性型の1つのみを表わすことを理解されるべきである。しかしながら、本開示が、あらゆる互変異性型を包含し、化式内で利用される1つの互変異性型に限定されないことも理解されるべきである。本明細書内の化式は、考えられ得る互変異性型の1つのみを表わすことができ、本明細書が、本明細書の図表で示すのに都合の良いこれらの形態だけではなく、描かれた化合物のすべての考えられ得る互変異性型も包含することが理解されるべきである。例えば、互変異性は、波線で示されるように結合されたピラゾリル基によって示され得る。両方の置換基は4−ピラゾリル基と呼ばれ得るが、異なる窒素原子が各構造で水素原子を有することは明白である。
このような互変異性はまた、3−メチル、5−メチル、または3,5−ジメチルピラゾールなどの置換されたピラゾールとともに生じ得る。互変異性の別の例は、環窒素原子に隣接する環酸素原子を有する複素環式化合物で見られるような、アミド−イミド(環状の場合、ラクタム−ラクチム)互変異性である。例えば、平衡:
は互変異性の一例である。したがって、1つの互変異性体として本明細書で描かれた構造は、他の互変異性体をさらに含むことを意図している。
<光学異性>
本開示の化合物が1つ以上のキラル中心を含有している場合、化合物は、純粋なエナンチオマー形態またはジアステレオマー形態中に又はラセミ混合物として存在することもあれば、純粋なエナンチオマー形態またはジアステレオマー形態あるいはラセミ混合物として分離されることもある。したがって、本開示は、本明細書に記載された化合物のあらゆる考えられ得るエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、またはその混合物を含む。
キラル中心の存在に起因する異性体は、「エナンチオマー」と呼ばれる1対の重ねることができない(non−superimposable)異性体を含む。純粋な化合物の単一のエナンチオマーは光学活性である、つまり、それらは、直線偏光の平面を回転させることができる。単一のエナンチオマーは、カーン・インゴルド・プレローグ順位則(Cahn−Ingold−Prelog system)に従って指定される。置換基の優先度は原子量に基づいてランク付けされ、系統的な手順によって決定される、よい高い原子量は、より優先度が高い。4つのグループの優先度順位が決定されると、分子は、最低順位のグループがビューアーから離れて示されるように方向づけられる。その後、他のグループのランクの降順は、時計回りに進む場合には分子は(R)と指定され、反時計回りに進む場合には分子は(S)と指定される。以下の例において、カーン・インゴルド・プレローグ順位則のランク付けは、A>B>C>Dである。最下位の原子であるDは、ビューアーから離れて方向づけられる。
本開示は、ジアステレオマーの他に、それらのラセミ体および分解されたジアステレオマーとして純粋な及びエナンチオマーとして純粋なその形態および塩を包含することを意図としている。ジアステレオマー対は、順相クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、および結晶化を含む、既知の分離技術によって分解され得る。
「分解された光学異性体」は、同じ式の対応する光学異性体から実質的に精製された化合物を意味する。好ましくは、分解された異性体は、少なくとも約80重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、さらにより好ましくは少なくとも98重量%、最も好ましくは少なくとも約99重量%純粋である。
分解された光学異性体は、周知のキラル分離技術によってからラセミ混合物から精製されてもよい。1つのこのような方法に従って、本明細書に記載される化合物のラセミ混合物またはそのキラル中間体は、カラムのDAICEL(登録商標)CHIRALPAK(登録商標)ファミリーのシリーズのメンバー(Daicel Chemical Industries, Ltd., Tokyo, Japan)などの適切なキラルのカラムを使用して、HPLCによって99%重量純粋な光学異性体へと分離される。カラムは、製造業者の指示に従って操作される。
<回転異性>
(以下に例証されるように)アミド結合連鎖のまわりの制限された回転の化学的性質(つまり、C−N結合に対して幾らかの二重結合特性を与える共鳴)が原因で、別々の回転異性体種を観察することが可能であり、状況によっては、そのような種を分離することさえ可能であることが理解される(以下を参照)。アミド窒素上の立体容積または置換基を含む特定の構造要素は、化合物が、単一の安定した回転異性体として分離され、永久に存在し得る程度まで、回転異性体の安定性を高め得ることがさらに理解される。したがって、本開示は、癌または他の増殖性疾患の状態の処置において生物学的に活性である式(I)のあらゆる考えられ得る安定した回転異性体を含む。
<位置異性>
幾つかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、芳香族環上に置換基の特定の空間的配置を有しており、これは、化合物のクラスによって実証される構造活性の関係性に関連する。しばしば、このような置換配置は番号方式によって表示されるが、番号方式は、異なる環系間で一貫していないことが多い。6員の芳香族系では、空間的配置は、以下に示されるように、1,4−置換については「パラ(para)」、1,3−置換については「メタ(meta)」、1,2−置換については「オルト(ortho)」など共通の用語によって指定される。
様々な実施形態では、化合物または化合物のセットは、本発明の化合物中にあるように、または本発明の方法で使用されるように、上記のリストされた実施形態の組み合わせ及び/又は部分的組み合わせのいずれか1つであり得る。
<化合物>
一態様において、本明細書には、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、あるいはプロドラッグが記載され:
式中、
およびRはそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−CHCH(OH)CHNH、−CHCH(ヘテロシクロアルキル)CHNH、−CHC(O)NH、−CHC(O)N(H)CHCN、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、−(C−C)アルキル−NR2122、−(C−C)アルキル−C(O)NR2526、−(C−C)アルキル−N(R23)C(O)(C−C)アルキルNR2122、または−(C−C)アルキル−C(O)N(R23)(C−C)アルキル、あるいは随意に置換されたヘテロシクロアルキルであり;
、R、およびRはそれぞれ独立して、H、または−(C−C)アルキルであり;
は、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)ハロアルキル、または−(C−C)シクロアルキルであり;
10は、H、または−(C−C)アルキルであり;
11およびR12はそれぞれ独立して、H、−NH、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−(C−C)アルキル−SR23、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、−(C−C)アルキル−NR2122、−(C−C)アルキル−CN、−(C−C)アルキル−C(O)NR2526、−(C−C)アルキル−S(O)−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−N(H)CH=NH、−(C−C)アルキル−N(H)C(NH)NH、−(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、随意に置換された−(C−C)アルキル−N(H)ヘテロシクロアルキル、または−(C−C)アルキル−ヘテロアリールであり;またはR11およびR18は、組み合わされて、随意に置換されたヘテロシクロアルキル環を形成し、およびR12はHであり;
15、R16、R17、およびR18はそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)シクロアルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、または−(C−C)アルキル−NR2122であり;
Aは、−CN、−CHCN、−CH=CHCN、−CHN(H)C(O)CHCN、−CHN(H)C(O)N(H)R24、−C(O)N(H)R34、−C(O)N(H)C(R23C(O)OR29、−C(O)N(H)C(R23C(O)NR3233、−C(O)N(H)C(R23C=NR30、−C(O)N(H)SOH、−C(O)N(H)SOCH=CH、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CH=CH、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CHCl、
であり;
Xは、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、随意に置換されたヘテロアリール、−O−(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C10)アリール−、または−SO(C−C)アルキル−であり;
Yは、単結合、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)アルキル−N(R24)(C−C)アルキル−、−O−(C−C)アルキル−、−O(C−C10)アリール−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)SO(C−C)アルキル−、−N(R24)C(O)(C−C)アルキル− −C(O)(C−C)アルキル−、−S(C−C)アルキル−、−SO(C−C)アルキル−、−C(O)NH(C−C)アルキル−、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換された−C(O)N(R24)アリール−、随意に置換された−N(R24)C(O)アリール−、随意に置換された−N(R24)SOアリール−、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;Zは、H、ハロゲン、−NH、−CN、−CF、−COH、−(C−C12)アルキル、−(C−C12)アルケニル、−(C−C12)アルキニル、−C(O)NR2526、−O−(C−C12)アルキル、−N(R24)(C−C12)アルキル、−N(R24)C(O)(C−C12)アルキル、随意に置換された−(C−C)シクロアルキル、−(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;
21およびR22はそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)ヘテロアルキル、−(C−C)アルキル−COH、−C(O)(C−C)アルキル、−C(O)N(R31、−SON(R31であり;またはR21とR22およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
31はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;または2つのR31およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
23はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
24はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
25およびR26はそれぞれ独立して、Hまたは随意に置換された−(C−C)アルキルであり;またはR25とR26およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
27はそれぞれ独立して、ハロゲン、−(C−C)アルキル、または−(C−C)ヘテロアルキルであり;
28はそれぞれ独立して、ハロゲン、−(C−C)アルキル、または−(C−C)ヘテロアルキルであり;
29は、−CHC(O)NHまたは随意に置換されたアリールであり;
30は、
であり;
32は、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
33は、−CHCN、−OC(O)(C−C)アルキル、または−SONHであり;
34は、−OH、−NH、−CN、−CHCHCN、−O(C−C)アルキル、−C(O)(C−C)アルキル、−SONH
であり;
pは、0、1、または2であり;
qは、0、1、または2である。
一実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R、R、およびRはHである。
別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R15およびR16はHである。
一実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R17は−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R17は−CHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R17は−CHCHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R17は−(C−C)シクロアルキルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R17はシクロプロピルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R17は−(C−C)アルキル−C(O)OR23である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R17は−CHCHOHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R17は−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R17は−CHCHNHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R17はHである。
別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R18はHである。
別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R10はHである。
別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rは−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rは−CHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rは−CHCHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rは−(C−C)ハロアルキルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rは−CHFである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rは−CHFである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rは−(C−C)シクロアルキルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rはシクロプロピルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R10はHであり、RはHである。
別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHである。
別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキル−OR23である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHOHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHCHOHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキル−NHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHNHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHCHNHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHCHCHNHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHCHCHCHNHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキル−CNである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHCNである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキル−C(O)NR2526である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHC(O)NHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHCHC(O)NHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキル−ヘテロアリールである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11はHである。
別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、R11およびR18は組み合わされて、随意に置換されたヘテロシクロアルキル環が形成され、およびR12はHである。
別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、pは1であり、R27はハロゲンである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、pは1であり、R27は随意に置換された−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、qは0であり、pは1であり、およびR27はハロゲンである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、qは0であり、pは1であり、およびR27は随意に置換された−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、qは1であり、R28はハロゲンである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、qは1であり、R28は随意に置換された−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、pは0であり、qは1であり、およびR28はハロゲンである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、pは0であり、qは1であり、およびR28は随意に置換された−(C−C)アルキルである。
別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、pは0であり、qは0である。
別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれ独立して、−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、RはHであり、Rは−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Rは−(C−C)アルキル−NR2122であり、RはHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、RはHであり、Rは−CHCHNHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Rは−CHCHNHであり、RはHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれ、−CHCHNHである。
別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−CNである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−CHCNである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−CH=CHCNである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−CHN(H)C(O)CHCNである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−CHN(H)C(O)N(H)R24である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)C(R23C(O)OR29である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)C(R23C(O)NR3233である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、AはC(O)N(H)C(R23C=NR30である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)SOHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)SOCH=CHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、AはC(O)N(H)N(R24)C(O)CH=CHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)N(R24)C(O)CHClである。
別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−OHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−NHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−CNである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−CHCHCNである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−O(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−C(O)(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−SONHである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は、
である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は、
である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は、
である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Aは、
である。
別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたアリールである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたフェニルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたピリジンまたは随意に置換されたピリミジンである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Xは随意に置換された−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたアリールである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたフェニルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Yは随意に置換された−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Yは−O−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Yは−N(H)−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Yは単結合である。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Zは−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたアリールである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたフェニルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Zは随意に置換された−(C−C)シクロアルキルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、Zはハロゲンである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、−X−Y−Zは、
である。
別の実施形態では、以下の式(Ia)の構造を有する式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、あるいはプロドラッグがあり;
式中:
およびRはそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−CHCH(OH)CHNH、−CHCH(ヘテロシクロアルキル)CHNH、−CHC(O)NH、−CHC(O)N(H)CHCN、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、−(C−C)アルキル−NR2122、−(C−C)アルキル−C(O)NR2526、−(C−C)アルキル−N(R23)C(O)(C−C)アルキルNR2122、または−(C−C)アルキル−C(O)N(R23)(C−C)アルキル、あるいは随意に置換されたヘテロシクロアルキルであり;
、R、およびRはそれぞれ独立して、H、または−(C−C)アルキルであり;
は、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)ハロアルキル、または−(C−C)シクロアルキルであり;
10は、H、または−(C−C)アルキルであり;
11およびR12はそれぞれ独立して、H、−NH、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−(C−C)アルキル−SR23、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、−(C−C)アルキル−NR2122、−(C−C)アルキル−CN、−(C−C)アルキル−C(O)NR2526、−(C−C)アルキル−S(O)−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−N(H)CH=NH、−(C−C)アルキル−N(H)C(NH)NH、−(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、随意に置換された−(C−C)アルキル−N(H)ヘテロシクロアルキル、または−(C−C)アルキル−ヘテロアリールであり;またはR11およびR18は、組み合わされて、随意に置換されたヘテロシクロアルキル環を形成し、およびR12はHであり;
15、R16、R17、およびR18はそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)シクロアルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、または−(C−C)アルキル−NR2122であり;
Aは、−CN、−CHCN、−CH=CHCN、−CHN(H)C(O)CHCN、−CHN(H)C(O)N(H)R24、−C(O)N(H)R34、−C(O)N(H)C(R23C(O)OR29、−C(O)N(H)C(R23C(O)NR3233、−C(O)N(H)C(R23C=NR30、−C(O)N(H)SOH、−C(O)N(H)SOCH=CH、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CH=CH、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CHCl、
であり;
Xは、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、随意に置換されたヘテロアリール、−O−(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C10)アリール−、または−SO(C−C)アルキル−であり;
Yは、単結合、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)アルキル−N(R24)(C−C)アルキル−、−O−(C−C)アルキル−、−O(C−C10)アリール−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)SO(C−C)アルキル−、−N(R24)C(O)(C−C)アルキル− −C(O)(C−C)アルキル−、−S(C−C)アルキル−、−SO(C−C)アルキル−、−C(O)NH(C−C)アルキル−、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換された−C(O)N(R24)アリール−、随意に置換された−N(R24)C(O)アリール−、随意に置換された−N(R24)SOアリール−、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;
Zは、H、ハロゲン、−NH、−CN、−CF、−COH、−(C−C12)アルキル、−(C−C12)アルケニル、−(C−C12)アルキニル、−C(O)NR2526、−O−(C−C12)アルキル、−N(R24)(C−C12)アルキル、−N(R24)C(O)(C−C12)アルキル、随意に置換された−(C−C)シクロアルキル、−(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;
21およびR22はそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)ヘテロアルキル、−(C−C)アルキル−COH、−C(O)(C−C)アルキル、−C(O)N(R31、−SON(R31であり;またはR21とR22およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
31はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;または2つのR31およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
23はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
24はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
25およびR26はそれぞれ独立して、Hまたは随意に置換された−(C−C)アルキルであり;またはR25とR26およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
27はそれぞれ独立して、ハロゲン、−(C−C)アルキル、または−(C−C)ヘテロアルキルであり;
28はそれぞれ独立して、ハロゲン、−(C−C)アルキル、または−(C−C)ヘテロアルキルであり;
29は、−CHC(O)NHまたは随意に置換されたアリールであり;
30は、
であり;
32は、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
33は、−CHCN、−OC(O)(C−C)アルキル、または−SONHであり;
34は、−OH、−NH、−CN、−CHCHCN、−O(C−C)アルキル、−C(O)(C−C)アルキル、−SONH
であり;
pは、0、1、または2であり;
qは、0、1、または2である。
一実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R、R、およびRはHである。
別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R15およびR16はHである。
一実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R17は−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R17は−CHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R17は−CHCHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R17は−(C−C)シクロアルキルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R17はシクロプロピルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R17は−(C−C)アルキル−C(O)OR23である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R17は−CHCHOHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R17は−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R17は−CHCHNHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R17はHである。
別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R18はHである。
別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R10はHである。
別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rは−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rは−CHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rは−CHCHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rは−(C−C)ハロアルキルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rは−CHFである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rは−CHFである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rは−(C−C)シクロアルキルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R10はHであり、Rはシクロプロピルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R10はHであり、RはHである。
別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHである。
別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキル−OR23である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHOHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHCHOHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキル−NHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHNHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHCHNHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHCHCHNHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHCHCHCHNHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキル−CNである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHCNである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキル−C(O)NR2526である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHC(O)NHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−CHCHC(O)NHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11は−(C−C)アルキル−ヘテロアリールである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R12はHであり、R11はHである。
別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、R11およびR18は組み合わされて、随意に置換されたヘテロシクロアルキル環が形成され、およびR12はHである。
別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、pは1であり、R27はハロゲンである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、pは1であり、R27は随意に置換された−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、qは0であり、pは1であり、およびR27はハロゲンである。別の実施形態では、式(I)の化合物があり、式中、qは0であり、pは1であり、およびR27は随意に置換された−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、qは1であり、R28はハロゲンである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、qは1であり、R28は随意に置換された−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、pは0であり、qは1であり、およびR28はハロゲンである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、pは0であり、qは1であり、およびR28は随意に置換された−(C−C)アルキルである。
別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、pは0であり、qは0である。
別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれ独立して、H、または−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれ独立して、−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、RはHであり、Rは−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Rは−(C−C)アルキル−NR2122であり、RはHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、RはHであり、Rは−CHCHNHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Rは−CHCHNHであり、RはHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれ−CHCHNHである。
別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−CNである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−CHCNである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−CH=CHCNである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−CHN(H)C(O)CHCNである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−CHN(H)C(O)N(H)R24である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)C(R23C(O)OR29である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)C(R23C(O)NR3233である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、AはC(O)N(H)C(R23C=NR30である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)SOHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)SOCH=CHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、AはC(O)N(H)N(R24)C(O)CH=CHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)N(R24)C(O)CHClである。
別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−OHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−NHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−CNである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−CHCHCNである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−O(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−C(O)(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−SONHである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は、
である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は、
である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は、
である。
別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Aは、
である。
別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたアリールである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたフェニルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Xは、随意に置換されたピリジンまたは随意に置換されたピリミジンである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Xは随意に置換された−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたアリールである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたフェニルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Yは随意に置換された−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Yは−O−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Yは−N(H)−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Yは単結合である。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Zは−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたアリールである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたフェニルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Zは随意に置換された−(C−C)シクロアルキルである。別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、Zはハロゲンである。
別の実施形態では、式(Ia)の化合物があり、式中、−X−Y−Zは、
である。
別の実施形態では、以下の式(Ib)の構造を有する式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、あるいはプロドラッグがあり;
式中:
およびRはそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−CHCH(OH)CHNH、−CHCH(ヘテロシクロアルキル)CHNH、−CHC(O)NH、−CHC(O)N(H)CHCN、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、−(C−C)アルキル−NR2122、−(C−C)アルキル−C(O)NR2526、−(C−C)アルキル−N(R23)C(O)(C−C)アルキルNR2122、または−(C−C)アルキル−C(O)N(R23)(C−C)アルキル、あるいは随意に置換されたヘテロシクロアルキルであり;
は、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)ハロアルキル、または−(C−C)シクロアルキルであり;
11は、H、−NH、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−(C−C)アルキル−SR23、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、−(C−C)アルキル−NR2122、−(C−C)アルキル−CN、−(C−C)アルキル−C(O)NR2526、−(C−C)アルキル−S(O)−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−N(H)CH=NH、−(C−C)アルキル−N(H)C(NH)NH、−(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、随意に置換された−(C−C)アルキル−N(H)ヘテロシクロアルキル、または−(C−C)アルキル−ヘテロアリールであり;またはR11およびR18は、組み合わされて、随意に置換されたヘテロシクロアルキル環を形成し;
17およびR18はそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)シクロアルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、または−(C−C)アルキル−NR2122であり;
Aは、−CN、−CHCN、−CH=CHCN、−CHN(H)C(O)CHCN、−CHN(H)C(O)N(H)R24、−C(O)N(H)R34、−C(O)N(H)C(R23C(O)OR29、−C(O)N(H)C(R23C(O)NR3233、−C(O)N(H)C(R23C=NR30、−C(O)N(H)SOH、−C(O)N(H)SOCH=CH、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CH=CH、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CHCl、
であり;
Xは、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、随意に置換されたヘテロアリール、−O−(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C10)アリール−、または−SO(C−C)アルキル−であり;
Yは、単結合、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)アルキル−N(R24)(C−C)アルキル−、−O−(C−C)アルキル−、−O(C−C10)アリール−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)SO(C−C)アルキル−、−N(R24)C(O)(C−C)アルキル− −C(O)(C−C)アルキル−、−S(C−C)アルキル−、−SO(C−C)アルキル−、−C(O)NH(C−C)アルキル−、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換された−C(O)N(R24)アリール−、随意に置換された−N(R24)C(O)アリール−、随意に置換された−N(R24)SOアリール−、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;
Zは、H、ハロゲン、−NH、−CN、−CF、−COH、−(C−C12)アルキル、−(C−C12)アルケニル、−(C−C12)アルキニル、−C(O)NR2526、−O−(C−C12)アルキル、−N(R24)(C−C12)アルキル、−N(R24)C(O)(C−C12)アルキル、随意に置換された−(C−C)シクロアルキル、−(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;
21およびR22はそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)ヘテロアルキル、−(C−C)アルキル−COH、−C(O)(C−C)アルキル、−C(O)N(R31、−SON(R31であり;またはR21とR22およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
31はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;または2つのR31およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
23はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
24はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
25およびR26はそれぞれ独立して、Hまたは随意に置換された−(C−C)アルキルであり;またはR25とR26およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
29は、−CHC(O)NHまたは随意に置換されたアリールであり;
30は、
であり;
32は、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
33は、−CHCN、−OC(O)(C−C)アルキル、または−SONHであり;および
34は、−OH、−NH、−CN、−CHCHCN、−O(C−C)アルキル、−C(O)(C−C)アルキル、−SONH
である。
一実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R17は−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R17は−CHである別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R17は−CHCHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R17は−(C−C)シクロアルキルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R17はシクロプロピルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R17は−(C−C)アルキル−C(O)OR23である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R17は−CHCHOHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R17は−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R17は−CHCHNHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R17はHである。
別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R18はHである。
別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、RはHである。
別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、RはHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−CHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−CHCHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−(C−C)アルキル−OHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−CHOHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−(C−C)シクロアルキルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rはシクロプロピルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−C(O)NHである。
別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、RとRおよびそれらが結合される炭素原子は、シクロプロピル環を形成する。
別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−CHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−CHCHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−(C−C)ハロアルキルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−CHFである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−CHFである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−(C−C)シクロアルキルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rはシクロプロピルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、RはHである。
別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−CHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキル−OR23である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−CHOHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−CHCHOHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキル−NHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−CHNHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−CHCHNHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−CHCHCHNHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−CHCHCHCHNHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキル−CNである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−CHCNである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキル−C(O)NR2526である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−CHC(O)NHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−CHCHC(O)NHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキル−ヘテロアリールである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11はHである。
別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、R11およびR18は組み合わされて、随意に置換されたヘテロシクロアルキル環が形成される。
別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれ独立して、H、または−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれ独立して、−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、RはHであり、Rは−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−(C−C)アルキル−NR2122であり、RはHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、RはHであり、Rは−CHCHNHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Rは−CHCHNHであり、RはHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれ−CHCHNHである。
別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−CNである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−CHCNである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−CH=CHCNである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−CHN(H)C(O)CHCNである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−CHN(H)C(O)N(H)R24である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)C(R23C(O)OR29である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)C(R23C(O)NR3233である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、AはC(O)N(H)C(R23C=NR30である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)SOHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)SOCH=CHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、AはC(O)N(H)N(R24)C(O)CH=CHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)N(R24)C(O)CHClである。
別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−OHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−NHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−CNである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−CHCHCNである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−O(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−C(O)(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−SONHである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は、
である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は、
である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は、
である。
別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Aは、
である。
別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたアリールである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたフェニルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Xは、随意に置換されたピリジンまたは随意に置換されたピリミジンである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Xは随意に置換された−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたアリールである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたフェニルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Yは随意に置換された−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Yは−O−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Yは−N(H)−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Yは単結合である。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Zは−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたアリールである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたフェニルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Zは随意に置換された−(C−C)シクロアルキルである。別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、Zはハロゲンである。
別の実施形態では、式(Ib)の化合物があり、式中、−X−Y−Zは、
である。
別の実施形態では、以下の式(Ic)の構造を有する式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、あるいはプロドラッグがあり;
式中:
およびRはそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−CHCH(OH)CHNH、−CHCH(ヘテロシクロアルキル)CHNH、−CHC(O)NH、−CHC(O)N(H)CHCN、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、−(C−C)アルキル−NR2122、−(C−C)アルキル−C(O)NR2526、−(C−C)アルキル−N(R23)C(O)(C−C)アルキルNR2122、または−(C−C)アルキル−C(O)N(R23)(C−C)アルキル、あるいは随意に置換されたヘテロシクロアルキルであり;
11は、H、−NH、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−(C−C)アルキル−SR23、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、−(C−C)アルキル−NR2122、−(C−C)アルキル−CN、−(C−C)アルキル−C(O)NR2526、−(C−C)アルキル−S(O)−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−N(H)CH=NH、−(C−C)アルキル−N(H)C(NH)NH、−(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、随意に置換された−(C−C)アルキル−N(H)ヘテロシクロアルキル、または−(C−C)アルキル−ヘテロアリールであり;
Aは、−CN、−CHCN、−CH=CHCN、−CHN(H)C(O)CHCN、−CHN(H)C(O)N(H)R24、−C(O)N(H)R34、−C(O)N(H)C(R23C(O)OR29、−C(O)N(H)C(R23C(O)NR3233、−C(O)N(H)C(R23C=NR30、−C(O)N(H)SOH、−C(O)N(H)SOCH=CH、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CH=CH、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CHCl、
であり;
Xは、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、随意に置換されたヘテロアリール、−O−(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C10)アリール−、または−SO(C−C)アルキル−であり;
Yは、単結合、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)アルキル−N(R24)(C−C)アルキル−、−O−(C−C)アルキル−、−O(C−C10)アリール−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)SO(C−C)アルキル−、−N(R24)C(O)(C−C)アルキル− −C(O)(C−C)アルキル−、−S(C−C)アルキル−、−SO(C−C)アルキル−、−C(O)NH(C−C)アルキル−、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換された−C(O)N(R24)アリール−、随意に置換された−N(R24)C(O)アリール−、随意に置換された−N(R24)SOアリール−、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;
Zは、H、ハロゲン、−NH、−CN、−CF、−COH、−(C−C12)アルキル、−(C−C12)アルケニル、−(C−C12)アルキニル、−C(O)NR2526、−O−(C−C12)アルキル、−N(R24)(C−C12)アルキル、−N(R24)C(O)(C−C12)アルキル、随意に置換された−(C−C)シクロアルキル、−(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;
21およびR22はそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)ヘテロアルキル、−(C−C)アルキル−COH、−C(O)(C−C)アルキル、−C(O)N(R31、−SON(R31であり;またはR21とR22およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
31はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;または2つのR31およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
23はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
24はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
25およびR26はそれぞれ独立して、Hまたは随意に置換された−(C−C)アルキルであり;またはR25とR26およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
29は、−CHC(O)NHまたは随意に置換されたアリールであり;
30は、
であり;
32は、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
33は、−CHCN、−OC(O)(C−C)アルキル、または−SONHであり;および
34は、−OH、−NH、−CN、−CHCHCN、−O(C−C)アルキル、−C(O)(C−C)アルキル、−SONH
である。
別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−CHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキル−OR23である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−CHOHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−CHCHOHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキル−NHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−CHNHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−CHCHNHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−CHCHCHNHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−CHCHCHCHNHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキル−CNである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−CHCNである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキル−C(O)NR2526である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−CHC(O)NHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−CHCHC(O)NHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11は−(C−C)アルキル−ヘテロアリールである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、R11はHである。
別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれ独立して、H、または−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれ独立して−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、RがHである式(Ic)の化合物があり、式中、RはHであり、Rは−(C−C)アルキル−NR2122である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Rは−(C−C)アルキル−NR2122であり、RはHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、RはHであり、Rは−CHCHNHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Rは−CHCHNHであり、RはHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、RおよびRはそれぞれ−CHCHNHである。
別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−CNである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−CHCNである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−CH=CHCNである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−CHN(H)C(O)CHCNである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−CHN(H)C(O)N(H)R24である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)C(R23C(O)OR29である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)C(R23C(O)NR3233である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、AはC(O)N(H)C(R23C=NR30である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)SOHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)SOCH=CHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、AはC(O)N(H)N(R24)C(O)CH=CHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)N(R24)C(O)CHClである。
別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−OHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−NHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−CNである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−CHCHCNである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−O(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−C(O)(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−SONHである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は、
である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は、
である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は、
である。
別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Aは、
である。
別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたアリールである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたフェニルである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Xは、随意に置換されたピリジンまたは随意に置換されたピリミジンである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Xは随意に置換された−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたアリールである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたフェニルである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Yは随意に置換された−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Yは−O−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Yは−N(H)−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Yは単結合である。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Zは−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたアリールである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたフェニルである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Zは随意に置換された−(C−C)シクロアルキルである。別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、Zはハロゲンである。
別の実施形態では、式(Ic)の化合物があり、式中、−X−Y−Zは、
である。
別の実施形態では、以下の式(Id)の構造を有する式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、あるいはプロドラッグがあり;
式中:
11は、−CHNH、−CHCHNH、または−CHCHCHNHであり;
Aは、−CN、−CHCN、−CH=CHCN、−CHN(H)C(O)CHCN、−CHN(H)C(O)N(H)R24、−C(O)N(H)R34、−C(O)N(H)C(R23C(O)OR29、−C(O)N(H)C(R23C(O)NR3233、−C(O)N(H)C(R23C=NR30、−C(O)N(H)SOH、−C(O)N(H)SOCH=CH、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CH=CH、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CHCl、
であり;
Xは、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、随意に置換されたヘテロアリール、−O−(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C10)アリール−、または−SO(C−C)アルキル−であり;
Yは、単結合、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)アルキル−N(R24)(C−C)アルキル−、−O−(C−C)アルキル−、−O(C−C10)アリール−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)SO(C−C)アルキル−、−N(R24)C(O)(C−C)アルキル− −C(O)(C−C)アルキル−、−S(C−C)アルキル−、−SO(C−C)アルキル−、−C(O)NH(C−C)アルキル−、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換された−C(O)N(R24)アリール−、随意に置換された−N(R24)C(O)アリール−、随意に置換された−N(R24)SOアリール−、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;
Zは、H、ハロゲン、−NH、−CN、−CF、−COH、−(C−C12)アルキル、−(C−C12)アルケニル、−(C−C12)アルキニル、−C(O)NR2526、−O−(C−C12)アルキル、−N(R24)(C−C12)アルキル、−N(R24)C(O)(C−C12)アルキル、随意に置換された−(C−C)シクロアルキル、−(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;
23はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
24はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
25およびR26はそれぞれ独立して、Hまたは随意に置換された−(C−C)アルキルであり;またはR25とR26およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
29は、−CHC(O)NHまたは随意に置換されたアリールであり;
30は、
であり;
32は、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
33は、−CHCN、−OC(O)(C−C)アルキル、または−SONHであり;および
34は、−OH、−NH、−CN、−CHCHCN、−O(C−C)アルキル、−C(O)(C−C)アルキル、−SONH
である。
一実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、R11は−CHNHである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、R11は−CHCHNHである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、R11は−CHCHCHNHである。
別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−CNである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−CHCNである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−CH=CHCNである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−CHN(H)C(O)CHCNである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−CHN(H)C(O)N(H)R24である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)C(R23C(O)OR29である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)C(R23C(O)NR3233である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、AはC(O)N(H)C(R23C=NR30である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)SOHである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)SOCH=CHである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、AはC(O)N(H)N(R24)C(O)CH=CHである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)N(R24)C(O)CHClである。
別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−OHである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−NHである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−CNである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−CHCHCNである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−O(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−C(O)(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は−SONHである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は、
である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は、
である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは−C(O)N(H)R34であり、R34は、
である。
別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは、
である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Aは、
である。
別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたアリールである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたフェニルである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Xは随意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Xは、随意に置換されたピリジンまたは随意に置換されたピリミジンである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Xは随意に置換された−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたアリールである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたフェニルである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Yは随意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Yは随意に置換された−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Yは−O−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Yは−N(H)−(C−C)アルキル−である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Yは単結合である。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Zは−(C−C)アルキルである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたアリールである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたフェニルである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Zは随意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Zは随意に置換された−(C−C)シクロアルキルである。別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、Zはハロゲンである。
別の実施形態では、式(Id)の化合物があり、式中、−X−Y−Zは、
である。
一態様において、本明細書には、以下の式(II)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、あるいはプロドラッグが記載され;
式中:
およびRはそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−CHCH(OH)CHNH、−CHCH(ヘテロシクロアルキル)CHNH、−CHC(O)NH、−CHC(O)N(H)CHCN、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、−(C−C)アルキル−NR2122、−(C−C)アルキル−C(O)NR2526、−(C−C)アルキル−N(R23)C(O)(C−C)アルキルNR2122、または−(C−C)アルキル−C(O)N(R23)(C−C)アルキル、あるいは随意に置換されたヘテロシクロアルキルであり;
、R、およびRはそれぞれ独立して、H、または−(C−C)アルキルであり;
は、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)ハロアルキル、または−(C−C)シクロアルキルであり;
10は、H、または−(C−C)アルキルであり;
11およびR12はそれぞれ独立して、H、−NH、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−(C−C)アルキル−SR23、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、−(C−C)アルキル−NR2122、−(C−C)アルキル−CN、−(C−C)アルキル−C(O)NR2526、−(C−C)アルキル−S(O)−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−N(H)CH=NH、−(C−C)アルキル−C(NH)=NH、−(C−C)アルキル−N(H)C(NH)NH、−(C−C)アルキル−N(H)SONR2122、−(C−C)アルキル−N(H)−C(O)R2122、−(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、随意に置換された−(C−C)アルキル−N(H)ヘテロシクロアルキル、または−(C−C)アルキル−ヘテロアリールであり;またはR11およびR18は、組み合わされて、随意に置換されたヘテロシクロアルキル環を形成し、およびR12はHであり;
15、R16、R17、およびR18はそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)シクロアルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、または−(C−C)アルキル−NR2122であり;
Aは、−CN、−CHCN、−CH=CHCN、−CHN(H)C(O)CHCN、−CHN(H)C(O)N(H)R24、−C(O)N(H)R34、−C(O)N(H)C(R23C(O)OR29、−C(O)N(H)C(R23C(O)NR3233、−C(O)N(H)C(R23C=NR30 −C(O)N(H)SOH、−C(O)N(H)SOCH=CH、−C(O)N(H)SOCHCl、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CH=CH、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CHCl、
であり;
Xは、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、随意に置換されたヘテロアリール、−O−(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C10)アリール−、または−SO(C−C)アルキル−であり;
Yは、単結合、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)アルキル−N(R24)(C−C)アルキル−、−O−(C−C)アルキル−、−O(C−C10)アリール−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)SO(C−C)アルキル−、−N(R24)C(O)(C−C)アルキル− −C(O)(C−C)アルキル−、−S(C−C)アルキル−、−SO(C−C)アルキル−、−C(O)NH(C−C)アルキル−、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換された−C(O)N(R24)アリール−、随意に置換された−N(R24)C(O)アリール−、随意に置換された−N(R24)SOアリール−、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;
Zは、H、ハロゲン、−NH、−CN、−CF、−COH、−(C−C12)アルキル、−(C−C12)アルケニル、−(C−C12)アルキニル、−C(O)NR2526、−O−(C−C12)アルキル、−N(R24)(C−C12)アルキル、−N(R24)C(O)(C−C12)アルキル、随意に置換された−(C−C)シクロアルキル、−(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;
21およびR22はそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)ヘテロアルキル、−(C−C)アルキル−COH、−C(O)(C−C)アルキル、−C(O)N(R31、−SON(R31であり;またはR21とR22およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
31はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;または2つのR31およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
23はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
24はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
25およびR26はそれぞれ独立して、Hまたは随意に置換された−(C−C)アルキルであり;またはR25とR26およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
27はそれぞれ独立して、ハロゲン、−NR2324、−NC(O)R23、−NC(O)NR2323、ニトロ、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、アシル、スルホン酸塩、−(C−C)アルキル、または−(C−C)ヘテロアルキルであり;
28はそれぞれ独立して、ハロゲン、−NR2323、−NC(O)R23、−NC(O)NR2323、ニトロ、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、アシル、スルホン酸塩、−(C−C)アルキル、または−(C−C)ヘテロアルキルであり;
29は、−CHC(O)NHまたは随意に置換されたアリールであり;
30は、
であり;
32は、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
33は、−CHCN、−OC(O)(C−C)アルキル、−OC(O)NH、または−SONHであり;
34は、−OH、−NH、−CN、−CHCHCN、−C≡CH、−O(C−C)アルキル、−C(O)(C−C)アルキル、−SON(R24
であり;
pは、0、1、または2であり;
qは、0、1、または2である。
一実施形態では、式(II)の化合物があり、式中、R、R、およびRはHである。
別の実施形態では、式(II)の化合物があり、式中、R15およびR16はHである。
1つの実施形態では、R17が−(C−C)アルキルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R17が−CHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R17が−CHCHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R17が−(C−C)シクロアルキルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R17がシクロプロピルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R17が−(C−C)アルキル−C(O)OR23である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R17が−CHCHOHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R17が−(C−C)アルキル−NR2122である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R17が−CHCHNHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R17がHである、式(II)の化合物がある。
別の実施形態では、R18がHである、式(II)の化合物がある。
別の実施形態では、R10がHである、式(II)の化合物がある。
別の実施形態では、R10がHであり、Rが−(C−C)アルキルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R10がHであり、Rが−CHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R10がHであり、Rが−CHCHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R10がHであり、Rが−(C−C)ハロアルキルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R10がHであり、Rが−CHFである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R10がHであり、Rが−CHFである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R10がHであり、Rが−(C−C)シクロアルキルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R10がHであり、Rがシクロプロピルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R10がHであり、RがHである、式(II)の化合物がある。
別の実施形態では、R12がHである、式(II)の化合物がある。
別の実施形態では、R12がHであり、R11が−(C−C)アルキルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−CHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−(C−C)アルキル−OR23である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−CHOHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−CHCHOHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−(C−C)アルキルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−(C−C)アルキル−NR2122である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−(C−C)アルキル−NHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−CHNHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−CHCHNHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−CHCHCHNHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−CHCHCHCHNHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−(C−C)アルキル−CNである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−CHCNである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−(C−C)アルキル−C(O)NR2526である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−CHC(O)NHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−CHCHC(O)NHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11が−(C−C)アルキルヘテロアリールである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、R12がHであり、R11がHである、式(II)の化合物がある。
別の実施形態では、R11とR18が組み合わされて随意に置換されたヘテロシクロアルキル環を形成し、R12がHである、式(II)の化合物がある。
別の実施形態では、pが1であり、R27がハロゲンである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、pが1であり、R27が随意に置換された−(C−C)アルキルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、qが0であり、pが1であり、R27がハロゲンである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、qが0であり、pが1であり、R27が随意に置換される−(C−C)アルキルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、qが1であり、R28がハロゲンである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、qが1であり、R28が随意に置換された−(C−C)アルキルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、pが0であり、qが1であり、R28がハロゲンである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、pが0であり、qが1であり、R28が随意に置換された−(C−C)アルキルである、式(II)の化合物がある。
別の実施形態では、pが0であり、qが0である、式(II)の化合物がある。
別の実施形態では、RとRがそれぞれ独立して、H、または−(C−C)アルキル−NR2122である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、RとRがそれぞれHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、RとRがそれぞれ−(C−C)アルキル−NR2122である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、RがHであり、Rが−(C−C)アルキル−NR2122である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Rが−(C−C)アルキル−NR2122であり、RがHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、RがHであり、Rが−CHCHNHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Rが−CHCHNHであり、RがHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、RとRがそれぞれ−CHCHNHである、式(II)の化合物がある。
別の実施形態では、Aが−CNである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−CHCNである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−CH=CHCNである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−CHN(H)C(O)CHCNである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−CHN(H)C(O)N(H)R24である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)R34である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)C(R23C(O)OR29である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)C(R23C(O)NR3233である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、AがC(O)N(H)C(R23C=NR30である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)SO3Hである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)SOCH=CHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、AがC(O)N(H)N(R24)C(O)CH=CHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)N(R24)C(O)CHClである、式(II)の化合物がある。
別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)R34であり、R34が−OHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)R34であり、R34が−NHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)R34であり、R34が−CNである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)R34であり、R34が−CHCHCNである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)R34であり、R34が−O(C−C)アルキルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)R34であり、R34が−C(O)(C−C)アルキルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)R34であり、R34が−SON(R24である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)R34であり、R34が−SON(R24であり、R24が−(C−C)アルキルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)R34であり、R34が−SONHである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)R34であり、R34
である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)R34であり、R34
である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが−C(O)N(H)R34であり、R34
である、式(II)の化合物がある。
別の実施形態では、Aが
である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが
である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが
である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが
である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが
である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが
である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが
である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが
である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Aが
である、式(II)の化合物がある。
別の実施形態では、Xが随意に置換されたアリールである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Xが随意に置換されたフェニルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Xが随意に置換されたヘテロアリールである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Xが随意に置換されたピリジンまたは随意に置換されたピリミジンである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Xが随意に置換された−(C−C)アルキル−である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Yが随意に置換されたアリールである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Yが随意に置換されたフェニルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Yが随意に置換されたヘテロアリールである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Yが随意に置換された−(C−C)アルキル−である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Yが−O−(C−C)アルキル−である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Yが−N(H)−(C−C)アルキル−である、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Yが単結合である、式(II)の化合物がある。1つの実施形態では、Zが−(C−C)アルキルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Zが随意に置換されたアリールである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Zが随意に置換されたフェニルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Zが随意に置換されたヘテロアリールである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Zが随意に置換された−(C−C)シクロアルキルである、式(II)の化合物がある。別の実施形態では、Zがハロゲンである、式(II)の化合物がある。
別の実施形態では、−X−Y−Zが
である、式(II)の化合物がある。
別の態様では、本明細書に開示された化合物は、表1で提供される構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、あるいはプロドラッグを有する。
別の態様では、前述の化合物のいずれかを含む水和物または代謝産物がある。
別の態様では、前述の化合物のいずれかと薬学的に許容可能な賦形剤を一緒に含む医薬組成物がある。
本明細書に記載された別の態様では、患者における細菌感染の治療のための薬剤の製造における本明細書に記載される化合物の使用がある。
別の態様では、そのような処置を必要とする哺乳動物を処置する方法があり、該方法は、哺乳動物に有益な効果を与えるのに十分な頻度と持続時間にわたって、抗菌的に有効な量の前述の化合物のいずれかを哺乳動物に投与する工程を含む。1つの実施形態では、哺乳動物はアリロマイシンA2を用いる処置に耐性を有する、細菌に関連する感染症を患っている。さらなる実施形態において、細菌感染の原因となる細菌種は、Pseudomonas aeruginosa、Pseudomonas fluorescens、Pseudomonas acidovorans、Pseudomonas alcaligenes、Pseudomonas putida、Stenotrophomonas maltophilia、Burkholderia cepacia、Aeromonas hydrophilia、大腸菌、Citrobacter freundii、Salmonella typhimurium、Salmonella typhi、Salmonella paratyphi、Salmonella enteritidis、Shigella dysenteriae、Shigella flexneri、Shigella sonnei、Enterobacter cloacae、Enterobacter aerogenes、Klebsiella pneumoniae、Klebsiella oxytoca、Serratia marcescens、Francisella tularensis、Morganella morganii、Proteus mirabilis、Proteus vulgaris、Providencia alcalifaciens、Providencia rettgeri、Providencia stuartii、Acinetobacter baumannii、Acinetobacter calcoaceticus、Acinetobacter haemolyticus、Yersinia enterocolitica、Yersinia pestis、Yersinia pseudotuberculosis、Yersinia intermedia、Bordetella pertussis、Bordetella parapertussis、Bordetella bronchiseptica、Haemophilus influenzae、Haemophilus parainfluenzae、Haemophilus haemolyticus、Haemophilus parahaemolyticus、Haemophilus ducreyi、Pasteurella multocida、Pasteurella haemolytica、Branhamella catarrhalis、Helicobacter pylori、Campylobacter fetus、Campylobacter jejuni、Campylobacter coli、Borrelia burgdorferi、Vibrio cholerae、Vibrio parahaemolyticus、Legionella pneumophila、Listeria monocytogenes、Neisseria gonorrhoeae、Neisseria meningitidis、Kingella、Moraxella、Gardnerella vaginalis、Bacteroides fragilis、Bacteroides distasonis、Bacteroides 3452A homology group、Bacteroides vulgatus、Bacteroides ovalus、Bacteroides thetaiotaomicron、Bacteroides uniformis,Bacteroides eggerthii、Bacteroides splanchnicus、Clostridium difficile、Mycobacterium tuberculosis、Mycobacterium avium、Mycobacterium intracellulare、Mycobacterium leprae、Corynebacterium diphtheriae、Corynebacterium ulcerans、Streptococcus pneumoniae、Streptococcus agalactiae、Streptococcus pyogenes、Enterococcus faecalis、Enterococcus faecium、黄色ブドウ球菌、Staphylococcus epidermidis、Staphylococcus saprophyticus、Staphylococcus intermedius、Staphylococcus hyicus subsp.hyicus、Staphylococcus haemolyticus、Staphylococcus hominis、またはStaphylococcus saccharolyticusを含む感染である。別の実施形態では、細菌感染はグラム陰性菌を含む感染である。さらなる実施形態では、細菌感染はグラム陽性菌を含む感染である。
さらなる実施形態では、前述の処置方法のいずれかに対する第2の治療薬を哺乳動物に投与する工程を含む、上記の処置を必要とする哺乳動物を処置する方法がある。別の実施形態において、第2の治療薬はSpsB阻害剤ではない。別の実施形態において、第2の治療薬はアミノグリコシド系抗生物質、フルオロキノロン抗生物質、β−ラクタム系抗生物質、マクロライド抗生物質、グリコペプチド抗生物質、リファンピシン、クロラムフェニコール、フルオラムフェニコール(fluoramphenicol)、コリスチン、ムピロシン、バシトラシン、ダプトマイシン、またはリネゾリドである。
いくつかの実施形態において、患者、好ましくは、ヒトの細菌感染を処置する方法があり、処置は、1)治療上あるいは薬理学的に有効な量のβ−ラクタム抗生物質;および、2)式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩;および、3)薬学的に許容可能な担体の組み合わせを投与する工程を含む。β−ラクタム抗生物質が式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物と組み合わせて使用される実施形態において、β−ラクタム抗生物質はカルバペネム、セファロスポリン、セファマイシン、モノバクタム、あるいはペニシリンであってもよい。本発明の方法に役立つ典型的なカルバペネム系抗生物質は、エルタペネム、イミペネム、ビアペネム、およびメロペネムを含んでいる。発明の方法に役立つ典型的なセファロスポリン抗生物質は、セフトビプロール、セフタロリン、セフピロム、セフォゾプラン、セフェピム、セフォタキシム、およびセフトリアキソンを含む。本発明の方法に役立つ典型的なペニシリン系抗生物質は、アンピシリン、アモキシシリン、ピペラシリン、オキサシリン、クロキサシリン、メチシリン、およびナフシリンを含んでいる。本発明のいくつかの実施形態において、β−ラクタムはβ−ラクタマーゼ阻害剤とともに投与されることがある。本発明のいくつかの実施形態において、カルバペネムはDHP阻害剤、例えば、シラスタチンとともに投与されることがある。
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物とβ−ラクタム抗生物質が組み合わせて使用される本発明の様々な実施形態では、β−ラクタム抗生物質と式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物は、連続して、あるいは同時に投与される。好ましくは、β−ラクタム抗生物質と式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物は一緒に投与される。同時に投与されるとき、β−ラクタム抗生物質と式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物は、同じ製剤、あるいは別々の製剤で投与されてもよい。連続して投与されるとき、β−ラクタム抗生物質と式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物のいずれかが最初に投与されてもよい。第1の化合物の投与後、もう一方の化合物は、例えば1〜60分以内に、例えば、1、2、3、4、5、10、15、30、あるいは60分以内に投与される。本発明の1つの態様において、β−ラクタマーゼ阻害剤が使用されるとき、β−ラクタマーゼは、別々に、あるいは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、および/またはβ−ラクタム抗生物質を有する組成物で、投与されてもよい。本発明の1つの態様において、DHP阻害剤がカルバペネムの安定性を改善するために使用されるとき、DHP阻害剤は、別々に、あるいは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、および/またはカルバペネムを有する組成物で、投与されてもよい。
さらに本明細書では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、その薬学的に許容可能な担体、および、随意にβ−ラクタム抗生物質を含む医薬組成物が記載されている。組み合わせが使用される実施形態では、β−ラクタム抗生物質と式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物は、それらの組み合わせが治療上有効な量を構成するような量で存在する。式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物の増強効果により、組み合わせ中に存在するβ−ラクタム抗生物質の量は、単独で使用されるβ−ラクタム抗生物質の量よりも少ないこともある。ある実施形態では、組成物はβ−ラクタマーゼ抗生物質をさらに含む。
β−ラクタム抗生物質がカルバペネムであるさらなる実施形態では、医薬組成物、カルバペネム系抗生物質、DHP阻害剤、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、および薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物が提供される。β−ラクタム抗生物質がカルバペネムであるいくつかの実施形態において、カルバペネム系抗生物質はエルタペネム、イミペネムおよびメロペネムからなる群から好ましくは選択される。
いくつかの実施形態において、細菌感染の処置で使用される式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物がある。いくつかの実施形態において、β−ラクタム抗生物質を含む1つ以上の追加の治療薬と組み合わされる、細菌感染の処置で使用される式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物がある。いくつかの実施形態において、細菌感染を処置するための薬剤として使用される、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物がある。いくつかの実施形態において、β−ラクタム抗生物質を含む1つ以上の追加の治療薬と組み合わされる、細菌感染を処置するための薬剤として使用される、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物がある。いくつかの実施形態において、細菌感染を処置するための薬剤の調製で使用される、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物がある。いくつかの実施形態において、β−ラクタム抗生物質を含む1つ以上の追加の治療薬と組み合わされる、細菌感染を処置するための薬剤の調製で使用される、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物がある。
本明細書に記載されるいくつかの実施形態において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物は、MRSAなどの薬剤耐性株中の抗菌薬に対する感受性を引き起こすことにより、β−ラクタム抗菌薬の活性を増強することができる。いくつかの実施形態において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物は、薬物に感受性のある菌株における治療効果に必要とされる抗菌薬の投与量を減らすことにより、β−ラクタム抗菌薬の活性を増強することができる。例えば、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物は、影響を受けやすい菌株中の抗菌剤の最小発育阻止濃度(MIC)を低下させ(MICは成長を完全に阻害する抗菌薬の最低濃度である)、その後、こうした処置は、投与された抗菌剤の量の減少を可能にする(抗生物質の副作用を低減することができる)か、あるいは投与の頻度を減少させるのに有利なことがある。いくつかの実施形態において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物は、耐性のある亜集団を含む異種の細菌の集団における耐性のある亜集団の出現を妨げるために、カルバペネムなどの抗菌剤の活性を増強することができる。
強化剤は、その臨床効果が耐性菌の罹患率の上昇により制限された抗菌剤の活性を増強するために使用可能である。本明細書に記載されるいくつかの実施形態において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物は強化剤として使用され、ここで、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物は、耐性菌を含む感染の有効な処置を可能にするために、あるいは、感染を処置するのに必要な抗菌剤の量を減らすために、β−ラクタム抗生物質とともに(同時にあるいは連続して)投与可能である。
1つの実施形態において、ほんの一例として、黄色ブドウ球菌(MRSA),バンコマイシン耐性のEnterococcus sp.(VRE),多剤耐性E.faecium, macrolide耐性の黄色ブドウ球菌、およびS.epidermidis,および、linezolide耐性の黄色ブドウ球菌、およびE.faeciumなどの多く既知の抗生物質に耐性を有する種を含む、黄色ブドウ球菌,S.pneumoniae,E.faecalis, E.faecium, B.subtilis、および大腸菌の様々な菌株などの細菌感染の処置に役立つ抗生物質活性を表示する本明細書に記載の化合物がある。
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌
球状の細菌である黄色ブドウ球菌(S.aureus)は感染症の最も一般的な原因である。黄色ブドウ球菌は、ざ瘡、膿痂疹、おでき、蜂巣炎毛包炎、せつ、よう、熱傷様皮膚症候群、膿瘍などの軽い皮膚感染から、肺炎、髄膜炎、骨髄炎心内膜炎、毒素性ショック症候群、および敗血症などの生死にかかわる病気までの広範な病気を引き起こすことが知られている。さらに、黄色ブドウ球菌は、手術後の創傷感染をしばしば引き起こす、院内感染の中で最も一般的な原因のうちの1つである。
ペニシリン耐性の黄色ブドウ球菌によって引き起こされた感染を処置するために、メチシリンは1950年代の終わりに導入された。黄色ブドウ球菌分離菌がメチシリン(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、MRSA)に対する耐性を獲得したことが以前に報告されている。メチシリン耐性遺伝子(mecA)は、影響を受けやすい菌株中には存在しないメチシリン耐性ペニシリン結合タンパク質をコード化する。mecAは、その4つの形態がサイズと遺伝子構成で異なる可動遺伝因子が記載されているブドウ球菌性のカセット染色体mec(SCCmec)である可動遺伝因子上で運ばれる。メチシリン耐性ペニシリン結合タンパク質は、β−ラクタム抗生物質に対する耐性を可能にし、MRSA感染中のそれらの臨床的な使用の必要性をなくす。
1つの態様では、耐性菌を抱える被験体を処置する方法があり、該方法は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、エステル、溶媒和物、アルキル化された四級アンモニウム塩、立体異性体、互変異性体、またはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含む。1つの実施形態では、細菌はグラム陽性菌。別の実施形態では、グラム陽性菌は黄色ブドウ球菌である。さらなる実施形態では、黄色ブドウ球菌はβ−ラクタム系抗生物質に耐性を有するか、あるいはβ−ラクタム系抗生物質に不応性である。またさらなる実施形態では、β−ラクタム系抗生物質はペニシリンのクラスに属する。さらなる実施形態では、β−ラクタム系抗生物質はメチシリンである。さらに別の実施形態では、被験体はメチシリン耐性の黄色ブドウ球菌細菌を抱えている。1つの実施形態では、β−ラクタム系抗生物質はフルクロキサシリンである。別の実施形態では、ジクロキサシリン耐性の細菌を抱える被験体を処置する方法があり、該方法は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、エステル、溶媒和物、アルキル化された四級アンモニウム塩、立体異性体、互変異性体、またはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含み、被験体はジクロキサシリンに不応性である。1つの態様では、メチシリン耐性の細菌を抱える被験体を処置する方法も本明細書で開示され、該方法は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、エステル、溶媒和物、アルキル化された四級アンモニウム塩、立体異性体、互変異性体、またはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含み、被験体はメチシリン耐性の細菌を抱えていると判定されている。1つの実施形態では、被験体はメチシリン耐性細菌についてスクリーニングされる。別の実施形態では、被験体のスクリーニングは鼻の培養物によって行われる。さらなる実施形態では、メチシリン耐性細菌は、被験体の鼻孔を拭き取り、細菌を単離させることにより検出される。別の実施形態では、リアルタイムPCRおよび/または定量的なPCRは、被験体がメチシリン耐性細菌を抱えているかどうかを判定するために用いられる。
1つの実施形態では、第一世代のセファロスポリン耐性の細菌を抱える被験体を処置する方法があり、該方法は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、エステル、溶媒和物、アルキル化された四級アンモニウム塩、立体異性体、互変異性体、またはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含み、被験体は第一世代のセファロスポリンに不応性である。1つの実施形態では、細菌は第一世代セファロスポリンに耐性を有する。さらなる実施形態では、細菌はセファセトリルに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はセファドロキシルに耐性を有する。さらに別の実施形態では、細菌はセファレキシンに耐性を有する。1つの実施形態の中で、細菌はセファログリシンに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はセファロニウムに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はセファロリジンに耐性を有する。さらに別の実施形態では、細菌はセファロチンに耐性を有する。さらなる実施形態では、細菌はセファピリンに耐性を有する。またさらなる実施形態では、細菌はセファトリジンに耐性を有する。1つの実施形態では、細菌はセファザフルに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はセファゼドンに耐性を有する。さらに別の実施形態では、細菌はセファゾリンに耐性を有する。さらなる実施形態では、細菌はセフラジンに耐性を有する。またさらなる実施形態では、細菌はセフロキサジンに耐性を有する。1つの実施形態では、細菌はセフテゾールに耐性を有する。
2つの実施形態では、第二世代のセファロスポリン耐性の細菌を抱える被験体を処置する方法があり、該方法は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、エステル、溶媒和物、アルキル化された四級アンモニウム塩、立体異性体、互変異性体、またはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含み、被験体は第二世代のセファロスポリンに不応性である。別の実施形態では、細菌は第二世代セファロスポリンに耐性を有する。さらなる実施形態では、細菌はセファクロルに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はセフォニシドに耐性を有する。さらに別の実施形態では、細菌はセフプロジルに耐性を有する。1つの実施形態では、細菌はセファザフルに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はセフゾナムに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はセフメタゾールに耐性を有する。さらに別の実施形態では、細菌はセフォテタンに耐性を有する。さらなる実施形態では、細菌はセホキシチンに耐性を有する。
1つの実施形態では、第三世代のセファロスポリン耐性の細菌を抱える被験体を処置する方法があり、該方法は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、エステル、溶媒和物、アルキル化された四級アンモニウム塩、立体異性体、互変異性体、またはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含み、被験体は第三世代のセファロスポリンに不応性である。別の実施形態では、細菌は第三世代セファロスポリンに耐性を有する。さらなる実施形態では、細菌はセフカペンに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はセフダロキシムに耐性を有する。さらに別の実施形態では、細菌はセフジニルに耐性を有する。1つの実施形態では、細菌はセフジトレンに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はセフィキシムに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はセフメノキシムに耐性を有する。さらに別の実施形態では、細菌はセフォジジムに耐性を有する。さらなる実施形態では、細菌はセフォタキシムに耐性を有する。またさらなる実施形態では、細菌はセフピミゾールに耐性を有する。1つの実施形態では、細菌はセフポドキシムに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はセフテラムに耐性を有する。さらに別の実施形態では、細菌はセフチブテンに耐性を有する。さらなる実施形態では、細菌はセフチオフルに耐性を有する。またさらなる実施形態では、細菌はセフチオレンに耐性を有する。1つの実施形態では、細菌はセフチゾキシムに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はセフトリアキソンに耐性を有する。さらに別の実施形態では、細菌はセフォペラゾンに耐性を有する。またさらなる実施形態では、細菌はセフタジジムに耐性を有する。
1つの実施形態では、第四世代のセファロスポリン耐性の細菌を抱える被験体を処置する方法があり、該方法は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、エステル、溶媒和物、アルキル化された四級アンモニウム塩、立体異性体、互変異性体、またはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含み、被験体は第四世代のセファロスポリンに不応性である。別の実施形態では、細菌は第四世代セファロスポリンに耐性を有する。さらなる実施形態では、細菌はセフクリジンに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はセフェピムに耐性を有する。さらに別の実施形態では、細菌はセフルプレナムに耐性を有する。1つの実施形態では、細菌はセフォセリスに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はセフォゾプランに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はセフピロムに耐性を有する。さらに別の実施形態では、細菌はセフキノムに耐性を有する。
1つの実施形態では、カルバペネム耐性の細菌を抱える被験体を処置する方法があり、該方法は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、エステル、溶媒和物、アルキル化された四級アンモニウム塩、立体異性体、互変異性体、またはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含み、被験体はカルバペネムに不応性である。別の実施形態では、細菌はカルバペネムに耐性を有する。さらなる実施形態では、細菌はイミペネムに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はメロペネムに耐性を有する。さらに別の実施形態では、細菌はエルタペネムに耐性を有する。1つの実施形態では、細菌はファロペネムに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はドリペネムに耐性を有する。別の実施形態では、細菌はパニペネムに耐性を有する。さらに別の実施形態では、細菌はビアペネムに耐性を有する。
バンコマイシン中間体、およびバイコマイシン耐性黄色ブドウ球菌
バンコマイシン−中間体黄色ブドウ球菌とバイコマイシン耐性黄色ブドウ球菌は、バンコマイシン処置に不応性である特定のタイプの抗菌耐性のStaph細菌である。そのバンコマイシンMICが4−8μg/mLである黄色ブドウ球菌分離菌はバンコマイシン−中間体として分類され、そのバンコマイシンMICが≧16μg/mLである分離菌はバンコマイシン耐性として分類される(Clinical and Laboratory Standards Institute/NCCLS. Performance Standards for Antimicrobial Susceptibility Testing. Sixteenth informational supplement. M100−S16. Wayne, PA: CLSI, 2006)。
本明細書で使用されるように、用語「最小発育阻止濃度」(MIC)は、インビトロで細菌分離菌の成長を阻害するために必要とされる抗生物質の最低濃度を指す。抗生物質のMICを判定する共通の方法は、抗生物質の段階希釈物を含む複数のチューブを調製することであり、これに所望の細菌分離菌を播種する。抗生物質のMICは、混濁度をまったく示さない(成長がない)最低濃度のチューブから判定される。
1つの態様では、細菌感染を抱える被験体を処置する方法があり、該方法は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、エステル、溶媒和物、アルキル化された四級アンモニウム塩、立体異性体、互変異性体、またはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含み、細菌感染はバンコマイシン−中間体黄色ブドウ球菌細菌を含む。1つの実施形態では、バンコマイシン−中間体黄色ブドウ球菌細菌は約4〜約8μg/mLのMICを有する。別の実施形態では、バンコマイシン−中間体黄色ブドウ球菌細菌は約4μg/mLのMICを有する。さらに別の実施形態では、バンコマイシン−中間体黄色ブドウ球菌細菌は約5μg/mLのMICを有する。さらなる実施形態では、バンコマイシン−中間体黄色ブドウ球菌細菌は約6μg/mLのMICを有する。またさらなる実施形態では、バンコマイシン−中間体黄色ブドウ球菌細菌は約7μg/mLのMICを有する。1つの実施形態では、バンコマイシン−中間体黄色ブドウ球菌細菌は約8μg/mLのMICを有する。
別の態様では、細菌感染を抱える被験体を処置する方法があり、該方法は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、エステル、溶媒和物、アルキル化された四級アンモニウム塩、立体異性体、互変異性体、またはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含み、細菌感染はバイコマイシン耐性黄色ブドウ球菌細菌を含む。1つの実施形態では、バイコマイシン耐性黄色ブドウ球菌細菌は約16μg/mLのMICを有する。別の実施形態では、バイコマイシン耐性黄色ブドウ球菌細菌は≧約16μg/mLのMICを有する。さらに別の実施形態では、バイコマイシン耐性黄色ブドウ球菌細菌は約20μg/mLのMICを有する。さらなる実施形態では、バイコマイシン耐性黄色ブドウ球菌細菌は約25μg/mLのMICを有する。
1つの実施形態では、本明細書に記載された化合物によって処置された疾病としては、限定されないが、心内膜炎、骨髄炎、髄膜炎、皮膚と皮膚構造の感染、尿生殖器管感染症、膿瘍、および壊死性の感染が挙げられる。別の実施形態では、本明細書に開示された化合物は、限定されないが、糖尿病性足感染、褥瘡性潰瘍、熱傷部感染、動物またはヒトの咬傷感染、相乗的な壊死性脱疽、壊死性筋膜炎、腸の障壁のブリーチング(breeching)に関連する腹腔内感染、腸の障壁のブリーチング(breeching)に関連する骨盤内感染、吸引性肺炎、および術後創感染などの疾病を処置するために使用される。別の実施形態では、本明細書に列挙される疾病は、ISAおよび/またはVRSAの存在により引き起こされるか、該存在を含むか、あるいは該存在をもたらす。
バンコマイシン耐性腸球菌
腸球菌は通常、ヒトの腸や女性の生殖器に存在し、しばしば当該環境で見られる細菌である。これらの細菌は時々感染を引き起こす。場合によっては、腸球菌が、バンコマイシンに耐性を有するようになる(バンコマイシン耐性腸球菌またはVREとしても知られている)。バンコマイシンに対する耐性の共通の形態は、D−Ala−D−Alaの代わりにD−Ala−D−Lacを組み込むようにペプチドグリカン前駆体に指示するタンパク質をコード化する遺伝子のセットの獲得を含む腸内球菌株で生じる。腸球菌によって示される6つの様々なタイプのバンコマイシン耐性は以下のとおりである:Van−A、Van−B、Van−C、Van−D、Van−E、およびVan−F。場合によっては、Van−A VREはバンコマイシンとテイコプラニンの両方に耐性を有するが、その一方で、他の場合には、Van−B VREはバンコマイシンに耐性を有するが、テイコプラニンには敏感であり、さらなる場合には、Van−Cはバンコマイシンに部分的に耐性を有するが、テイコプラニンに敏感である。
1つの態様では、バンコマイシン耐性腸球菌を抱える被験体を処置する方法があり、該方法は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、エステル、溶媒和物、アルキル化された四級アンモニウム塩、立体異性体、互変異性体、またはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含み、被験体はバンコマイシンに耐性を生じさせた。1つの実施形態では、被験体は従来、長時間に渡ってバンコマイシンで処置されていた。別の実施形態では、被験体は入院していた。さらに別の実施形態では、被験体は、集中治療室あるいは癌または移植の病棟にいる患者などの弱体化した免疫系を有する。さらなる実施形態では、被験体は、例えば、腹部あるいは胸部の外科手術などの外科手術処置を経験したことがある。またさらなる実施形態では、被験体はVREに侵されていた。1つの実施形態では、被験体は、感染が進行したため、医療機器を備えている。別の実施形態では、医療機器は尿道カテーテルまたは中心静脈(IV)カテーテルである。
別の実施形態では、バンコマイシン耐性腸球菌を抱える被験体を処置する方法があり、該方法は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、エステル、溶媒和物、アルキル化された四級アンモニウム塩、立体異性体、互変異性体、またはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含み、腸球菌はバン−A耐性を有する。
別の実施形態では、バンコマイシン耐性腸球菌を抱える被験体を処置する方法があり、該方法は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、エステル、溶媒和物、アルキル化された四級アンモニウム塩、立体異性体、互変異性体、またはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含み、腸球菌はバン−B耐性を有する。
別の実施形態では、バンコマイシン耐性腸球菌を抱える被験体を処置する方法があり、該方法は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、エステル、溶媒和物、アルキル化された四級アンモニウム塩、立体異性体、互変異性体、またはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含み、腸球菌はバン−C耐性を有する。
投与と医薬組成物
本明細書に記載された医薬組成物は、1つ以上の薬学的に許容可能な担体と一緒に製剤された、本明細書に記載された治療上有効な量の化合物(つまり、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物)を含む。本明細書で使用されるように、用語「薬学的に許容可能な担体」とは、任意のタイプの無毒で不活性の固体、半固体、または液体の充填剤、希釈剤、封入材料あるいは補助製剤を意味する。薬学的に許容可能な担体として役立ち得る材料のいくつかの例は、ラクトース、グルコース、およびスクロースなどの糖;などのトウモロコシデンプンとジャガイモデンプンを糊付けする;カルボキシルメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、および酢酸セルロースなどのセルロースとその誘導体、;トラガカント粉末;麦芽;ゼラチン;タルク;ココアバターと座剤用ワックスなどの賦形剤;ピーナッツ油、綿実油などの油;ベニバナ油;ごま油;オリーブオイル;トウモロコシ油とダイズ油;グリコール;そのようなプロピレングリコール;オレイン酸エチルとラウリン酸エチルなどのエステル;寒天;水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;アルギン酸;発熱物質を含まない水;等張食塩水;リンゲル溶液;エチルアルコール、およびリン酸緩衝液であり、同様に、ラウリル硫酸ナトリウムとステアリン酸マグネシウムなどの他の無毒な適合性のある滑沢剤や、着色料、放出剤、コーティング剤、甘味料、香味料および香料、保存剤および抗酸化剤も、配合者の判断にしたがって組成物中に存在することがあり得る。本明細書に記載された医薬組成物は、ヒトと他の動物に、経口で、直腸で、非経口的に、大槽内に、膣内に、腹腔内で、局所的に(粉末、軟膏剤、あるいは滴剤によるなどして)、頬側に、あるいは経口または鼻内の噴霧剤、あるいは吸入用の液体エアロゾルまたは乾燥粉末製剤として投与可能である。
経口投与用の液体剤形は、薬学的に許容可能なエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ剤、およびエリキシル剤を含んでいる。活性化合物に加えて、液体剤形は、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(とりわけ、綿実、落花生類、トウモロコシ、胚芽、オリーブ、ひまし、および、ゴマの油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、および、ソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにこれらの混合物などの当該技術分野で一般に使用される不活性な希釈剤を随意に含む。不活性の希釈剤に加えて、経口組成物はさらに、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味料、香味料、および香料などのアジュバントを含むこともある。
注射可能な調製、例えば、無菌の注射可能な水性あるいは油性の懸濁液は、適切な分散剤あるいは湿潤剤および懸濁化剤を使用して、既知の技術に従って随意に製剤される。無菌の注射可能な調製物は随意に、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液として、無毒の非経口的に許容可能な希釈剤あるいは溶媒中の無菌の注射可能な溶液、懸濁液、あるいはエマルジョンである。随意に使用される許容可能なビヒクルと溶媒の中には、水、リンゲル溶液、U.S.P.および等張食塩水がある。加えて、無菌の不揮発性油は溶媒または懸濁媒として慣例通りに使用される。この目的のために、合成のモノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無刺激の不揮発性油が使用され得る。加えて、オレイン酸などの脂肪酸は注射可能な薬剤の調製でも使用される。
注射可能な製剤は、例えば、細菌保持フィルタによる濾過によって、あるいは使用前に滅菌水あるいは他の無菌の注射可能な培地に溶解または分散することができる無菌の固形組成物の形態の滅菌剤を組み込むことによって、殺菌可能である。
薬の効果を延ばすために、皮下または筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることがしばしば望ましい。これは、水溶解性に乏しい結晶または無定形物質の液体の懸濁液を使用することにより随意に達成される。薬の吸収速度はその溶解速度に依存し、これは水晶のサイズと結晶形態に依存しうる。代替的に、非経口的に投与された薬物形態の吸収の遅れは、油ビヒクル中に薬物を溶解または懸濁させることにより随意に達成される。注射可能なデポー剤形態は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生分解性高分子中での薬物のマイクロカプセルマトリックスの形成により作られる。薬物対ポリマーの比率と使用された特定のポリマーの性質によって、薬物放出の速度は制御可能である。他の生分解性高分子の例は、ポリ(オルトエステル)とポリ(無水物)を含む。デポー剤を注射可能な製剤は、体内組織と適合するリポソームあるいはマイクロエマルジョン中で薬物を捕捉することにより随意に調製される。
直腸または膣投与用の組成物は好ましくは、周囲温度では固体であるが体温では液体であり、したがって、直腸または膣腔で溶解して活性化合物を放出する、ココアバター、ポリエチレングリコール、あるいは座剤用ワックスなどの適切な非刺激性の賦形剤あるいは担体と、本明細書に記載される化合物(つまり、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物)を混合することにより調製可能な坐剤である。
経口投与用の固体剤形は、カプセル剤、錠剤、丸剤、粉末、および顆粒を含む。こうした固体剤形では、活性化合物は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸カルシウムなどの少なくとも1つの不活性の薬学的に許容可能な賦形剤あるいは担体、および/または、a)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸などの充填剤または増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、アカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの湿潤剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンまたはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶液遅延剤、f)四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えば、アセチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリンとベントナイト粘土などの吸収剤、および、i)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体のポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの滑沢剤、およびこれらの混合物と混ぜられる。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合には、剤形は随意に緩衝剤も含むことがある。
同様のタイプの固形組成物は、高分子量ポリエチレングリコールと同様にラクトースまたは乳糖としてこうした賦形剤を使用する、ソフトおよびハード充填ゼラチンカプセル剤中の充填剤として使用されてもよい。
錠剤、ドラジェ、カプセル剤、丸剤、および顆粒の固体剤形は、腸溶コーティングや医薬製剤化技術で既知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製可能である。これらは乳白剤を随意に含有し、腸管の特定の部分で、随意に遅延させるやりかたで有効成分のみを、あるいは優先的に放出する組成物でありえる。使用することができる埋め込み組成物の例は高分子物質とワックスを含んでいる。
同様のタイプの固形組成物は、高分子量ポリエチレングリコールと同様にラクトースまたは乳糖としてこうした賦形剤を使用する、ソフトおよびハード充填ゼラチンカプセル剤中の充填剤として使用されてもよい。
活性化合物は、上記のような1つ以上の賦形剤を備えたマイクロカプセル化された形態でもあり得る。錠剤、ドラジェ、カプセル剤、丸剤、および顆粒の固体剤形は、腸溶コーティング、制御放出コーティング、および医薬製剤化技術で既知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製可能である。こうした固体剤形では、活性化合物は、スクロース、ラクトース、またはデンプンなどの少なくとも1つの不活性の希釈剤と随意に混合される。こうした剤形は随意に、正常な実施であるように、不活性の希釈剤以外の追加の物質、例えば、錠剤化滑沢剤、およびステアリン酸マグネシウムや微結晶性セルロースなどの他の錠剤化助剤を含む。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合には、剤形は随意に緩衝剤も含むことがある。これらは乳白剤を随意に含有し、腸管の特定の部分で、随意に遅延させるやりかたで有効成分のみを、あるいは優先的に放出する組成物でありえる。使用することができる埋め込み組成物の例は高分子物質とワックスを含んでいる。
本明細書に記載された化合物の局所または経皮投与用の剤形は、軟膏剤、ペースト剤、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、噴霧剤、吸入薬あるいはパッチを含む。活性成分は、随意に必要とされるように、薬学的に許容可能な担体、および任意の必要とされる保存剤あるいはバッファーを用いる無菌条件下で混合される。眼科用製剤、点耳液なども企図される。
軟膏剤、ペースト剤、クリーム、およびゲルは、本明細書に記載される活性化合物に加えて、動物性脂肪と植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、および酸化亜鉛といった賦形剤、またはその混合物を含有することがある。
本明細書に記載される組成物は、液体のエアロゾルまたは吸入可能な乾燥粉末として送達されるために随意に製剤される。液体のエアロゾル製剤は随意に、細菌が慢性的な気管支炎および肺炎などの気管支感染を患う患者に存在している終末細気管支と呼吸細気管支に送達可能な粒径へと大部分が霧状化される。病原性菌は一般に、気管支、細気管支、および肺実質までの気道の至る所で、とりわけ、終末細気管支と呼吸細気管支に存在する。感染の悪化中に、細菌は肺胞中にも存在することがある。液体のエアロゾルと吸入可能な乾燥粉末製剤は好ましくは、気管支内の管系全体にわたって終末細気管支と最終的には実質組織に送達される。
本明細書に記載されるアエロゾル化された製剤は、大部分が1〜5の質量中間平均直径を有するエアロゾル粒子の形成を可能にするために選択された、ジェット、振動性の多孔板、または超音波噴霧器などのエアロゾル形成装置を使用して随意に送達される。さらに、製剤は好ましくは、本明細書に記載された有効な量の化合物(つまり、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物)を感染の部位へ送達することができる、バランスの取れたモル浸透圧濃度イオン強度と塩化物濃度、および最も小さなエアロゾル化可能な量を含む。さらに、エアロゾル化された製剤は好ましくは、気道の機能性を否定的に損なわず、望ましくない副作用を引き起こさない。
本明細書に記載されたエアロゾル製剤の投与に適したエアロゾル化装置は、例えば、ジェット、振動性の多孔板、超音波噴霧器、および電圧作動型乾燥粉末吸入器(大部分が1−5μのサイズ範囲のエアロゾル粒径へ製剤を霧状化することができる)を含む。この投与手段では、圧倒的に、すべての生成されたエアロゾル粒子の少なくとも70%、好ましくは90%以上が1−5μの範囲内である。ジェット噴霧器は、溶液をエアロゾル液滴へ分けるために気圧によって作動する。振動性の多孔板噴霧器は、多孔板を介して溶媒滴を押し出すために急速振動多孔板によって生成される音の真空を使用することにより作動する。超音波噴霧器は、液体を小さなエアロゾル液滴へと切断する圧電性結晶によって作動する。例えば、AeroNeb(商標)およびAeroDose(商標)振動性の多孔板噴霧器(AeroGen社、Sunnyvale、California)、Sidestream(登録商標)噴霧器(Medic−Aid Ltd., West Sussex, England)、Pari LC(登録商標)およbPari LC Star(登録商標)ジェット噴霧器(Pari Respiratory Equipment, Inc., Richmond, Virginia)、およびAerosonic(商標)(DeVilbiss Medizinische Produkte (Deutschland) GmbH, Heiden, Germany)、およびUltraAire(登録商標)(Omron Healthcare, Inc., Vernon Hills, Illinois)超音波噴霧器を含む様々な適切な装置が利用可能である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物、(つまり、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物)は、本明細書に記載される化合物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミド粉末、あるいはこれらの物質の混合物などの賦形剤を含有する局所的な粉末および噴霧剤として使用されるために製剤される。噴霧剤は随意に、クロロフルオロ炭化水素などの従来の噴霧剤を含んでいる。
経皮パッチは身体に化合物を制御送達するという追加の利点を有する。こうした剤形は適切な媒体の化合物を溶解または分注することにより製造可能である。吸収促進剤も皮膚を介して化合物の流入を増加させるために使用することができる。速度制御膜を提供するか、あるいはポリマーマトリクスまたはゲル中に化合物を分散させることにより、速度を制御することができる。
本明細書に記載される治療法によって、細菌感染は、所望の結果を達成するのに必要な量または時間で、治療上有効な量の本明細書に記載される化合物を、ヒトあるいは下等哺乳類などの患者に投与することによって、上記患者において処置または予防される。本明細書に記載される化合物の「治療上有効な量」によって、任意の内科療法に適用可能な合理的なベネフィット・リスク比で細菌感染を処置するための十分な量の化合物を意味する。しかしながら、本明細書に記載される化合物と組成物の一日の使用量は、健全な医療的判断の範囲内で主治医によって決定されることが理解されよう。任意の特定の患者のための特定の治療上有効な投与量レベルは、処置されている病気と病気の重症度;使用される特定の化合物の活性;使用される特定の組成物;患者の年齢、体重、健康状態、性別、および食事;投与の時間、投与経路、および使用される特定の化合物の排出速度;処置の期間;使用される特定の化合物と組み合わせて、あるいは同時に滋養される医薬品;および、医療の技術分野で既知の類似する因子。を含む様々な因子に依存する。
単回投与量または分割投与量でヒトまたは他の哺乳類に投与される、本明細書に記載される化合物(つまり、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、あるいは(II)の化合物)の1日総投与量は、例えば、体重あたり0.01〜50mg/kg、あるいは通常では体重あたり0.1〜25mg/kgの量であり得る。単回投与量の組成物は、1日量を構成するためにそのような量あるいはその約数を含むことがある。一般に、本明細書に記載される治療レジメンは、単回または複数回投与量で1日当たり本明細書に記載される約10mg〜約2000mgの化合物の、こうした治療を必要とする患者への投与を含む。
本明細書に開示された化合物は、以下に示された反応レジメンで描かれた方法によって作られる。合成有機化学の当業者の知識と組み合わせて、実施形態によっては、開示されたおよび請求項に記載された化合物の全範囲を調製するために使用される手順が本明細書で提供される。
これらの化合物を調製するのに使用される出発物質と試薬は、Aldrich Chemical Co., (Milwaukee, Wis.)、Bachem (Torrance, Calif.)、あるいは、Sigma (St. Louis, Mo.) などの商業的供給源から入手可能であるか、または、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis, Volumes 1−17 (John Wiley and Sons, 1991);Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,Volumes 1−5 and Supplementals (Elsevier Science Publishers, 1989);Organic Reactions, Volumes 1−40 (John Wiley and Sons, 1991), March’s Advanced Organic Chemistry, (John Wiley and Sons, 4th Edition)、および、Larock’s Comprehensive Organic Transformations (VCH Publishers Inc., 1989)などの文献で説明される手順に従って当業者に既知の方法で調製される。こうしたスキームは、実施形態によっては本明細書で開示される化合物を合成するいくつかの方法を単に例示するだけであり、これらのスキームに対する様々な改良を行うことができ、該改良は本開示を参照した当業者に対して示唆される。出発物質と中間体、および、反応の最終生産物は、必要に応じて、限定されないが、濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどを含む従来の技術を使用して、単離または精製され得る。そのような材料は、物理定数およびスペクトルのデータを含む従来の手段を使用して特徴づけられてもよい。化合物は典型的には、添加剤としてギ酸を用いるAcCN/H20を使用して、逆相HPLCによってギ酸塩として分離される。いくつかの例では、精製はギ酸を用いずに行われ、化合物は遊離塩基として単離される。
LCMS分析の方法は以下のとおりである:LCMS(方法5−95 AB、ESI):ESI、5%のAcCN/HO、0.7分;95%のAcCN/HO、0.4分;1.5mL/分、Merck RP−18e、2×25mm
方法 CRL:実験は、PDA UV検出器を備えたZQ質量分析計に接続したWaters Acquity UPLC システムで行った。分光計は、陽イオンモードと陰イオンモードで動作する電気スプレー源を有する。このシステムは40°Cと0.4mL/分の流速で維持された、Acquity BEH C18 1.7100×2.1mmカラムを使用する。初期の溶剤系は、最初の0.4分間、0.1%のギ酸(溶媒A)を含有する5%の水と0.1%のギ酸(溶媒B)を含有する5%のアセトニトリルであり、その後、次の5.6分間にわたって最大で5%の溶媒Aと95%の溶媒Bの勾配であった。これは、次の0.2分間にわたって95%の溶媒Aと5%の溶媒Bに戻る前に、0.8分間維持された。総実行時間は8分であった。
本明細書で使用されるいくつかの略語は以下のとおりである:
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
DMF:ジメチルホルムアミド
DCM:ジクロロメタン
TFA:トリフルオロ酢酸
EDC:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート
HCTU:O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート
HOBt:ヒドロキシベンゾトリアゾール
pyBOP:(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート
DMDO:3,3−ジメチルジオキシラン
DMP:デス・マーチン・ペルヨージナン
THF:テトラヒドロフラン
MeOH:メタノール
EtOAc:酢酸エチル
Trt樹脂:2−クロロトリチルクロリド樹脂
リンクアミド樹脂:リンクアミド(アミノメチル)ポリスチレン
Boc:t−ブトキシカルボニル
CBz:ベンジルオキシカルボニル
Fmoc:[(9H−フルオレン−9−イル)メトキシ]カルボニル
Teoc:トリメチルシリルエトキシカルボニル
CDI:1,1’−カルボニルジイミダゾール
HFIP:1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン−2−オール
TLC:薄層クロマトグラフィー
実施例1:(S)−メチル2−アミノ−3−(4−メトキシ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)プロパノエート
工程1:アセトン(2.0L)中の(S)−メチル2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノエート(100g、0.323mol)の溶液に、KCO(37g、0.34mol)を加えた。追加後、MeI(32mL、0.97mol)を液滴で加え、反応混合物を72時間室温で撹拌し、TLCによってモニタリングした。反応はまだ完了していなかったため、NaOH(0.1eq)を反応混合物に加えた。さらに2時間後、反応は完了した。固体を濾過して溶媒を除去した。残留物を酢酸エチル中で取り込み、HOで洗浄し、酢酸エチル(300mLx3)で抽出した。結合した有機質層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮することで、(S)−メチル2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(4−メトキシフェニル)プロパノエート(100g、95.4%)を得た。
工程2:メタノール(2個のフラスコの各々に1.5L)中の(S)−メチル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(4−メトキシフェニル)プロパノエート(80g、40g、各々x2、2つの別々のバッチ中で実行、全体で259mmol)の溶液に、AgSO(85g、272mmol、各フラスコに1/2加えた)とI2(72g、283mmol、各フラスコに1/2加えた)を連続して加えた。反応混合物を2時間室温で撹拌した。反応をLCMSによってモニタリングした。(S)−メチル2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(4−メトキシフェニル)プロパノエートがすべて消費されると、その後、反応が浅黄色に変わるまで、10%(w/w)のチオ硫酸ナトリウムの溶液を加えた。固体を濾過し、メタノールの大部分を回転蒸発によって蒸発させた。水と酢酸エチルを各バッチに加えた。水層を酢酸エチルで抽出した(3×200mL)。結合した有機質層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗製物を2つのバッチのために組み合わせて、シリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーによって一緒に精製することで(ヘキサン中の25%、その後、35%、その後、40%の酢酸エチル)、(S)−メチル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(3−ヨード−4−メトキシフェニル)プロパノエート(97g、89%)を得た。
工程3:(S)−メチル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(3−ヨード−4−メトキシフェニル)プロパノエート(92g、46g、各々を2つの別々のバッチで実行 211mmol)を、アルゴン下で無水物のDMSO(1.5L、各バッチごとに1/2加えた)中に溶解させ、溶液にbis(ピナコラート)ジボロン(80.5g、317mmol、各バッチについて1/2加えた)、および、KOAc(103g、1.05mol、各バッチごとに1/2加えた)を加えた。この混合物を20分間アルゴンでガス抜きし、その後、Pd(dppf)Cl2(4.6g、6mmol、各バッチごとに1/2加えた)でガス抜きした。その混合物をアルゴンで5回ガス抜きし、その後アルゴン下で維持し、3時間80°Cに加熱した。TLCは、反応が完了したことを示し、反応混合物を室温に冷まし、濾過した。反応混合物をEAに溶かし、HOで洗浄した。水層を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。結合した有機質層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮することで、、粗製生成物を得た。その後、バッチを組み合わせて、シリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーによって一緒に精製することで(ヘキサン中の3%の酢酸エチル、その後、ヘキサン中の20%−25%の酢酸エチル)、(S)−メチル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(4−メトキシ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)プロパノエート(70g、76%)を得た。
工程4:(S)メチル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(4−メトキシ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)プロパノエート(22g、50.6mmol)を、ジクロロメタン(150mL)に溶かし、トリフルオロ酢酸(50mL)で処理した。反応混合物を室温で撹拌し、反応をHPLCによってモニタリングした。出発物質がすべて消費されると、溶媒を蒸発させ、DCMを加え、Na2CO3を加えてTFAを中和した。混合物を濾過し、溶液を濃縮した。DCMは濃縮した油に加え、混合物を1時間0°Cで冷まし、形成された固体の沈殿物を濾過した。濾液を濃縮することで、(S)−メチル2−アミノ−3−(4−メトキシ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)プロパノエートを得た。この材料をそれ以上精製することなく使用した。
実施例2:(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸の合成
工程1:アセトン(400mL)と水(400mL)の混合物中の(S)−2−アミノ−2−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸(100g、0.6mol、1eq)の撹拌された混合物に、ジ−tert−ブチル重炭酸塩(130.5g、0.6mol、1eq)とNaHCO(75.4g、0.9mol、1.5eq)を加えた。混合物を25°Cで夜通し撹拌した。反応が完了したことをHPLCが示した後、混合物を5%のクエン酸(pH〜3)で酸性化した。混合物を濾過し、濾過ケーキは水で洗浄し、その後、乾燥させることで、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸(140g、87.5%)を得た。粗製生成物をそれ以上精製することなく直接使用した。
工程2:乾燥したベンゼン(500mL)中の(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸(45g、0.17mol)の溶液に、パラホルムアルデヒド(75.6g、0.84mol、5eq)とpトルエンスルホン酸(1.6g、8.5mmol、0.05eq)を加えた。その後、付属のコンデンサーを備えたディーン・スターク装置はフラスコの上部に合わせ、反応が完了したことをLC−MSが示すまで、混合物をほぼ120°Cで加熱した。その後、反応物を冷まし、ベンゼンを蒸発させた。残留物を酢酸エチル中に取り込み、飽和したNaHCO(2×150mL)で洗浄し、その後、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。溶媒を除去することで、(S)−tert−ブチル4−(4−ヒドロキシフェニル)−5−オキソオキサゾリジン−3−カルボン酸塩(36g、76.5%)を得た。
工程3:(S)−tert−ブチル 4−(4−ヒドロキシフェニル)−5−オキソオキサゾリジン−3−カルボン酸塩(36g、0.13mol、1eq)を0°Cでトリフルオロ酢酸(75mL)に溶かし、その後、トリエチルシラン(80mL、4eq)で処理した。混合物を室温で夜通し撹拌した。反応が完了していたことをLC−MSが示した後、TFAを蒸発させることで、(S)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(メチルアミノ)酢酸を得て、これをそれ以上精製することなく使用した。
工程4:結果物(S)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(メチルアミノ)酢酸を水(85mL)に溶かし、pHが7に達するまで、この溶液に固体のNaHCOを加えた。溶液を0°Cに冷まし、その後、pHが9に達するまで、Na2CO3を加えた。THF(75mL)中のジ−tert−ブチルジカルボナート(28.3g、1.0eq)の溶液を混合物に加えた。その混合物を室温に温め、夜通し撹拌した。反応が完了していたことをHPLCが示した後、THFを蒸発させた。ヘキサンを用いて水溶液を2回抽出し、その後、pH〜3−4になるまでクエン酸で酸性化した。その後、酸性化した溶液を酢酸エチル(200mLx3)で抽出した。結合した有機質層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮することで、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−2−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸(35g、2工程で97%)を得た。
実施例3:化合物101−Bの合成
工程1:DMF(300mL)中の(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−2−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸(35g、0.12mol)の溶液に、トリエチルアミン(18.4mL、0.14mol、1.1eq)、HOBt(16.2g、0.12mol、1eq)、Ala−OMe HCl(19.5g、0.14mol、1.1eq)、およびEDC(26.7g、0.14mol、1.1eq)を加え、反応物を夜通し撹拌した。反応が完了していたことをLC−MSが示した後、水とEtOAcを加えた。水層をEtOAc(3×150mL)で抽出し、結合した有機質層を5%のクエン酸(pH−3)、飽和したNaHCO(aq)、水、および塩水で洗浄した。その後、結合した有機質層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮することで、白色の気泡として(S)−メチル2−((S)(−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−2−(4−ヒドロキシフェニル)アセトアミド)プロパノエート(30g、65.8%)を得た。粗製生成物をそれ以上精製することなく次の工程で使用した。
工程2:アセトン(400mL)中の(S)−メチル2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−2−(4−ヒドロキシフェニル)アセトアミド)プロパノエート(30g、82mmol)の溶液に、KCO(56.6g、0.41mol、5eq)とヨードメタン(20.8mL、0.41mol、5eq)を加え、反応物を還流下で夜通し撹拌した。反応が完了していたことをLC−MSが示した後、反応物を室温に冷まし、混合物を濾過した。濾液を濃縮し、残留物を水と酢酸エチル中で取り込みた。水相をEtOAc(3×150mL)で抽出した。結合した有機質層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮することで、白色の気泡として、(S)−メチル2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)アセトアミド)プロパノエート(28g、90%)を得た。
工程3:メタノール(1000mL)中の(S)−メチル2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−2−(4−メトキシフェニル)アセトアミド)プロパノエート(85g、0.22mol、1eq)溶液に、AgSO(72.6g、0.23mol、1.05eq)とI2(59.6g、1.05eq)を連続して加えた。反応が完了していたことをLC−MSが示した後、反応が浅黄色に変わるまで、10%(w/w)のチオ硫酸ナトリウムの溶液を加えた。メタノールの大部分を回転蒸発によって蒸発させ、その後、水と酢酸エチルを加えた。水層を酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。結合した有機質層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮することで、(S)−メチル2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−2−(3−ヨード−4−メトキシフェニル)アセトアミド)プロパノエート(100g、88.5%)を得た。
工程4:THF(300mL)中の(S)−メチル2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−2−(3−ヨード−4−メトキシフェニル)アセトアミド)プロパノエート(25g、49.4mmol、1eq)に、0.2MのLiOH(500mL、98.8mmol、2eq)を加えた。出発物質がすべて消費されたことをTLCが示すまで、その溶液を撹拌した。pH−3になるまで5%のクエン酸(pH−3)を加え、その後、THFを回転蒸発によって蒸発させた。水層をEtOAc(3×150mL)で抽出した。結合した有機質層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮することで、(S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−2−(3−ヨード−4−メトキシフェニル)アセトアミド)プロパノエート(23g、94.6%)を得て、これをそれ以上精製することなく直接使用した。
工程5:アセトニトリル:DMF(2.2:1、168mL)中の(S)−メチル2−アミノ−3−(4−メトキシ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)プロパノエート(6.5g、19.4mmol、1eq)と、(S)−2−((S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−2−(3−ヨード−4−メトキシフェニル)アセトアミド)プロパン酸(10g、20.3mmol、1.05eq)の溶液に、HOBt(6.5g、48.5mmol、2.5eq)とEDC(8.1g、42.7mmol、2.2eq.)を加えた。その反応物を室温で夜通し撹拌した。反応が完了していたことをLC−MSが示した後、希釈したクエン酸(pH−3)を加え、水層をEtOAc(3×150mL)で抽出した。その後、結合した有機質層を飽和したNaHCO溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を濃縮することで、粗製生成物(6S,9S,12S)−メチル6−(3−ヨード−4−メトキシフェニル)−12−(4−メトキシ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンジル)−2,2,5,9−テトラメチル−4,7,10−トリオキソ−3−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−アートを得て、これをそれ以上精製することなく直接使用した。
工程6:(6S,9S,12S)−メチル6−(3−ヨード−4−メトキシフェニル)−12−(4−メトキシ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンジル)−2,5,9−テトラメチル−4,7,10−トリオキソ−3−オキサ−5,8,11−トリアザトリデカン−13−アート(16g、19.4mmol、1eq)とNaHCO(16.3g、0.19mol)を、コンデンサーを備えるフラスコ中で密閉し、アルゴンの雰囲気下に置いた。丸ビンフラスコ中のDMF(600mL)を、真空とArで循環させながら数回パージした。その後、PdCl(dppf)(3.3g、4.5mmol)をDMFに加えた。その後、DMF溶液を15分間Arでガス抜きした。その後、DMFに溶かしたPdCl(dppf)の溶液を、シリンジによって、基質とNaHCOを含有するフラスコに移した。結果として生じた混合物を真空とArのさらに数回のサイクルに晒して、120°Cに夜通し加熱した。反応が終わったことをLCMSが示した後、DMFを真空下で蒸発させた。ほとんどのPd種を除去するために、粗製物を簡易なカラムクロマトグラフィー(PE中の40%EA)にさらし、その後、分取HPLCによって精製することで、化合物101−A(2.1g、2工程にわたって19.5%)を得た。
工程7:DCM(25mL)中の化合物101−A(2.1g、3.78mmol)の撹拌溶液に、TFA(2mL)を加えた。その反応をTLCによってモニタリングし、出発物質が消費されると、溶媒を真空下で蒸発させた。その後、残留物をEtOAcに溶かし、有機質層を飽和したNaHCO(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過することで、化合物101−B(1.7g、98.8%)を得た。MS(ESI)m/z 456.2(M+H)
実施例4:化合物101−Gの合成
工程1:メトキシ保護基の除去は記載されており、一般法1と呼ばれる。EtSH(116mL、1.61mol)中の化合物101−B(5.0g、11.0mmol)の溶液に、AlBr3(165mL、165mmol)をN下で0°Cでゆっくりと加えた。混合物を18時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留物を水(50mL)によってクエンチし、これをDCM(20mLx3)によってさらに洗浄した。水層を分取HPLC(水中のアセトニトリル1−20%/0.1% TFA)によって精製することで、白色の固形物として化合物101−C(4.5g、99.2%の収率)を得た。
工程2:1,4−ジオキサン/HO(9:1、165mL)中の化合物101−C(4.7g、8.9mmol)の溶液に、pH〜11になるまで1NのNaOHを液滴で加えた。その後、1,4−ジオキサン(50mL)中に溶かしたCbz−OSu(6.66g、26.7mmol)の溶液を加えた。1時間撹拌した後に、NaOH(1.07g、26.7mmol)を反応に加え、その後、MeOH(60mL)を加えた。結果として生じた混合物を20分間撹拌した。その後、反応に希釈したクエン酸(10%のv/v、50mL)を加え、水層をEtOAc(3×150mL)で抽出し、結合した有機質層をブライン(3×100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮することで、粗製生成物を得た。残留物をDCM(50mL)で希釈し、懸濁液を濾過することで、所望の化合物(3.2g)を得た。DCM相を濃縮し、残留物をシリカゲルカラム(EtOAc中で10〜20%メタノールを溶出)によって精製することで、所望の化合物(1.0g)を得た。結合したバッチにより、白色の固形物として化合物101−D(4.2g、86.1%の収率)を得た。
工程3:化合物101−D(4.3g、7.85mmol)に、MeOH(128mL)中の1.25MのHClの溶液を加え、反応物を0°Cで撹拌した。揮発性物質を除去することで、白色の固形物として化合物101E(4.15g、94.1%の収率)を得て、これを次の工程で直接使用した。
工程4:フェノール基のビス−アルキル化が記載されており、一般法2と呼ばれる。DMF(50mL)中の化合物101−E(3.9g、6.94mmol)とKCO(14.4g、104mmol)の溶液に、tert−ブチル2−ブロモエチルカルバメート(15.6g、69.5mmol)を0°Cで加えた。混合物を48時間室温で撹拌した。その混合物を濾過し、濾液をEtOAc(500mL)で希釈した。EtOAc層をブライン(2×400mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮し、シリカ上のクロマトグラフィー(溶媒勾配:石油エーテル中の0−60%のEtOAc)によって精製することで、白色の固形物として化合物101−F(4.8g、81.5%の収率)を得た。
工程5:Cbz保護基の水素化が記載されており、一般法3と呼ばれる。MeOH(100mL)中の化合物101−F(4.8g、5.7mmol)の溶液に、炭素上の10%Pd/C(1.26g、1.18mmol)を室温で加えた。反応混合物を水素雰囲気(15psi)下において同じ温度で1時間撹拌した。その後、濾液を濃縮することで、白色の固形物として化合物101−G(4.0g、99%の収率)を得た。
実施例5:化合物101−I、101−J、101−K、および101−Lの合成
工程1:Cbz保護アミノ酸のアミンへの結合が記載されており、一般法4と呼ばれる。0°CのDCM/DMF(100mL、v/v=4/1)中の化合物101−G(7.56g、10.6mmol)と(S)−2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ブタン酸(4.48g、12.7mmol)の溶液に、HATU(8.05g、21.2mmol)とDIPEA(4.11g、31.8mmol)を加えた。結果として生じた混合物を徐々に室温まで温めて、2時間撹拌した。反応混合物をDCM(300mL)で希釈し、これをブライン(300mLx3)で洗浄した。有機質層をNaSOで乾燥させ、濃縮し、残留物をシリカ・カラムクロマトグラフィーによって精製することで、白色の固形物として化合物101−H(9.83g、88.5%の収率)を得た。
工程2:水素化工程を、化合物101−H(8.83g、8.4mmol)を用いる一般法3(実施例4)を使用して行うことで、白色の固形物として化合物101−I(7.5g、97.4%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.838、[M+H]=914.5.
実施例5の条件を使用して、化合物101Gと(S)−2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタン酸から化合物101−Jを調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.841、[M+H]=928.4.
実施例5の条件を使用して、化合物101Gと(S)−2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−6−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−6−ヘキサン酸から化合物101−Kを調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.711、[M+H]=942.6.
実施例5の条件を使用して、化合物101Gと(S)−2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン酸から化合物101−Lを調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.833、[M+H]=900.5.
実施例6:化合物101−の合成
4−ヘプチル−2−メチル安息香酸の合成
工程1:4−ヘプチル−2−メチル安息香酸を、薗頭カップリング方法を使用して合成した。トリエチルアミン(600mL)中のメチル4−ブロモ−2−安息香酸メチル(51g、223mmol)、ヘプタ−1−イン(42.8g、446mmol)、Pd(PPhCl(15.6g、22.3mmol)、およびCuI(4.2g、22.3mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で16時間100°Cで撹拌した。揮発性物質を除去し、残留物をシリカゲル(100%の石油エーテル)上のカラムクロマトグラフィーによって精製することで、黄色の油として、メチル4−(ヘプタ−1−イン−1−イル)−2−安息香酸メチル(34g、62.5%)を得た。
工程2:メタノール(200mL)中のメチル4−(ヘプタ−1−イン−1−イル)−2−安息香酸メチル(34g、139mmol)と10%のPd/C(14.8g)の混合物を、水素雰囲気下で16時間25°Cで撹拌した。触媒を濾過し、溶媒を蒸発させることで、黄色の油としてメチル4−ヘプチル−2−安息香酸メチル(30g、86.8%)を得た。
工程3:MeOH/HO(300mL、v/v=1:1)中のメチル4−ヘプチル−2−安息香酸メチル(30g、121mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム(14.5g、363mmol)を加えた。反応混合物を2時間80°Cで撹拌した。その反応物を20°Cで冷まし、pH=3−4になるまで塩酸(1.0M)を加えた。混合物を酢酸エチルで抽出した(3×200mL)。結合した抽出物をブライン(2×500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮することで、黄色の油として4−ヘプチル−2−メチル安息香酸(24g、84.8%)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=1.030分、[M+H]=235.0。
化合物101の合成
工程4:HATU結合方法(実施例5)を、化合物101−I(9.0g、9.9mmol)と4’−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−カルボン酸(2.42g、10.4mmol)に適用することで、白色の固形物として化合物101−M(9.1g、82%の収率)を得た。
工程5:エステルの酸への水酸化リチウム加水分解が記載されており、一般法5と呼ばれる。THF/HO(40mL、1:1)中の化合物101−M(17.5g、15.5mmol)の溶液に、0°CのLiOH一水塩(13mg、31mmol)を加えた。混合物を徐々に室温まで温めて、1時間撹拌した。ほとんどのTHFを減圧下で除去し、結果として生じる混合物を飽和したクエン酸でpH=2に調整し、これをDCM(50mLx3)によってさらに抽出した結合した有機質層をブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮することで、白色の固形物として化合物101−N(17g、98.4%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.989分、[M+H]=1116.7。
工程6:HATUカップリング(実施例4)を101−N(100mg、0.09mmol)アミノエタノール(16.4mg、0.27mmol)に適用することで、白色の固形物として化合物101−O(75mg、72.2%の収率)を得た。
工程7:デス・マーチン・ペルヨージナン酸化。DCM(5mL)中の化合物101−O(75mg、0.06mmol)の溶液に、DMP(276mg、0.65mmol)を複数回に分けて追加し、混合物を30時間室温で撹拌した。揮発性物質を除去し、残留物をEtOAc(50mL)によって取り込み、これをブライン(50mLx2)によって洗浄した。有機質層をMgSOで乾燥させ、濃縮し、粗製物を分取TLCによって精製することで、白色の固形物として化合物101−P(50mg、66.8%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=1.098、[M+H]=1158.2.
工程8:オルトギ酸トリメチル(2mL)中の化合物101−P(40mg、0.03mmol)の溶液に、1−アミノヒダントイン塩酸塩(6.3mg、0.04mmol)とDIPEA(4.9mg、0.04mmol)を加え、混合物を30時間室温で撹拌した。揮発性物質を濃縮し、残留物をEtOAc(10ml)によって取り込み、これをブライン(10mLx2)で洗浄した。有機質層をMgSOで乾燥させ、濃縮し、残留物を分取TLCによって精製することで、白色の固形物として化合物101−Q(20mg、46.1%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=1.078、[M+H]=1255.1.
工程9:1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール(HFIP)(1mL)中の5%TFA中の化合物101−Q(18mg、0.014mmol)の溶液を、Boc保護基を完全に除去するまで、撹拌した。HPLC精製により、ギ酸塩として化合物101(8mg、52%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.748、[M+H]=955.0.
実施例7:化合物102の合成
化合物101−Nと(S)−2−アミノプロパン−1−オールから、実施例6の方法を使用して化合物102を調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.748、[M+H]=968.7.H NMR(400MHz,MeOH−d4)δ8.49(brs,1H,HCOOH), 7.36−7.34 (m, 3H), 7.21−7.11 (m, 5H), 6.94−6.92(m, 2H), 6.35 (s, 1H), 5.17−5.14 (m, 2H), 4.82−4.68(m, 3H), 4.30−4.20(m, 4H), 3.48−3.44 (m, 2H), 3.20−3.12 (m, 6H), 2.95 (s, 3H), 2.64(t, J=7.6 Hz, 2H), 2.44 (s, 3H), 2.35−2.14(m, 3H), 1.65−1.63(m, 2H), 1.40−1.32(m, 13H), 0.94 (t, J=6.8 Hz, 3H).
実施例8:化合物103の合成
化合物101−Nから、実施例6のTFA/HFIP加水分解方法を利用して化合物103(ギ酸塩)を調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.742、[M+H]=816.5.H NMR (400 MHz, MeOH−d4) δ 7.31−7.16 (m, 2H), 7.12 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.06 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.99 (brs, 1H), 6.98−6.92 (m, 2H), 6.74 (brs, 2H), 6.43 (s, 1H), 5.15−5.11 (m, 1H), 4.80−4.78 (m, 1H), 4.46−4.44 (m, 1H), 4.10−4.00 (m, 4H), 3.39−3.13 (m, 2H), 3.06−2.90 (m, 4H), 2.95 (s, 3H), 2.70−2.53 (m, 4H), 2.37 (s, 3H), 2.28−2.06 (m, 4H), 1.59−1.50 (m, 2H), 1.45−1.31 (m, 11H), 0.92 (t, J=6.8 Hz, 3H).
実施例9:化合物104の合成
工程1:THF(5mL)中の化合物101−N(50mg、0.04mmol)の撹拌溶液に、N−ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)(15.5mg、0.13mmol)とDCC(27.7mg、0.13mmol)を加え、混合物を2時間室温で撹拌した。LCMSは反応の完了を示した。揮発性物質を除去することで粗製物を得て、これを直接使用した。
工程2:THF(3mL)中のクロロメタンスルホンアミド(12.8mg、0.10mmol)の撹拌溶液に、DBU(25.1mg、0.16mmol)を加え、混合物を0.5時間室温で撹拌し、その後、前の反応からの化合物を添加した。結果として生じた混合物をさらに1時間室温で撹拌した。その後、揮発性物質を除去し、残留物をEtOAc(5ml)によって取り込み、これをブライン(5mLx3)で洗浄した。有機質層を濃縮し、残留物を分取TLCによって精製することで、白色の固形物として化合物104−A(17mg、36%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=1.127、[M+H]=1249.5.
実施例6のTFA/HFIP方法を利用して38%の収率で白色の固形物として化合物104(ギ酸塩)を調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.761、[M+H]=927.9.
実施例10:化合物105の合成
実施例9の方法を利用して白色の固形物として化合物105(ギ酸塩)を調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.754、[M+H]=905.4.
実施例11:化合物106の合成
工程1:N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中のtert−ブチル(S)−(4−クロロ−3−オキソブタン−2−イル)カルバミン酸塩(500.0mg、2.26mmol)の溶液に、酢酸ナトリウム(277.5mg、3.38mmol)とヨウ化ナトリウム(405.7mg、2.71mmol)を加え、16時間30°Cで撹拌した。砕いた氷を加え、結果として生じる白色の固形物を濾過によって集め、真空下で乾燥させることで、白色の固形物として、(S)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−オキソブチル酢酸塩(240mg、43.4%の収率)を得た。
工程2:ジクロロメタン(1.5mL)中の(S)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−オキソブチル酢酸塩(240mg、0.98mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.46mL、6.17mmol)を加えた。反応物を2時間30°Cで撹拌し、濃縮することで、無色の油として粗製の化合物3(140mg、98.6%の収率)を得て、これを精製することなく次の工程で直接使用した。
工程3:標準的なHATU方法(実施例5)を使用する化合物101−Nの処理により、化合物106−Aを得た。
工程4:テトラヒドロフラン(3mL)中の化合物106−A(270.0mg、0.22mmol)の溶液に、水(1mL)中の重炭酸ナトリウム(54.7mg、0.65mmol)の溶液を加え、16時間30°Cで撹拌した。反応を水(10mL)でクエンチし、EtOAc(50mLX3)で抽出した。結合した有機質層をブライン(30mLx3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮することで、白色の固形物として化合物106−B(240mg、92%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=1.090分、[M+Na]=1223.7.
実施例6のTFA/HFIP加水分解方法を利用して白色の固形物として化合物106(ギ酸塩)を調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.743分、[M+H]=901.5.
実施例12:化合物107の合成
工程1と2.化合物101−Nから出発して、(S)−メチル2−アミノプロパノエート塩酸塩とのHATUカップリング(実施例5)とLiOHエステル加水分解(実施例6)により、化合物107−Aを得た。
工程3:DMF(1mL)中の化合物107−A(40mg、0.03mmol)の撹拌溶液に、2−ブロモアセトアミド(9.3mg、0.07mmol)とCs2CO3(22mg、0.07mmol)を加えた。混合物を16時間室温で撹拌した。反応物にEtOAc(10mL)を加え、これをHOとブラインで連続して(各々10mL)洗浄した。有機質層をMgSOで乾燥させ、濃縮し、残留物を分取TLCによって精製することで、白色の固形物として化合物107−B(18mg、42.9%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.954、M+H=1245.7.
化合物107−B(18mg、0.01mmol)から出発して、典型的なBoc除去(TFA/HFIP、実施例6)の手順を行って白色の固形物として化合物107(8.0mg、58%の収率)を得た。従った。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.748、M+H=944.7.
実施例13:化合物108の合成
工程1と2.化合物107−A(実施例12)から出発して、典型的なHATUアミド・カップリング(実施例5)とPd水素化(実施例4)手順により、白色の固形物として化合物108−A(45mg)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=1.079、M+H=1224.8.
工程3:DCM(2mL)中の化合物108−A(30mg、0.02mmol)、ピリジン(7.9mg、0.10mmol)の溶液に、0°Cの塩化アセチル(5.3uL、0.07mmol)を加え、混合物を撹拌しながらを室温まで徐々に暖め、1時間同じ温度で撹拌した。揮発性物質を除去し、残留物をEtOAc(30mL)によって取り込み、これをHOとブライン(各々30mL)によって連続して洗浄した。有機質層をMgSOで乾燥させ、濃縮し、残留物を分取TLCによって精製することで、白色の固形物として化合物108−B(25mg、80.5%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=1.091、M+H=1267.6.
化合物108−B(25mg、0.02mmol)から出発して、TFA/HFIP Bocの除去(実施例12)手順を行って白色の固形物として化合物108(4.3mg、25%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.762、M+H=944.7.
実施例14:化合物109の合成
化合物107−Aから実施例9におけるカップリングとBoc加水分解方法を利用して、白色の固形物として化合物109(ギ酸塩)を調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.748、M+H=965.5.
実施例15:化合物110の合成
化合物107−Aから実施例9におけるカップリングとBoc加水分解方法を利用して、白色の固形物として化合物110(ギ酸塩)を調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.745、M+H=964.6.
実施例16:化合物111の合成
ピリジン(0.2mL)中のテトラブチルアンモニウムヒドロキシド(29.3mg、0.11mmol)とスルファミン酸(11.0mg、0.11mmol)の混合物に、化合物101−N(70.0mg、0.06mmol)を加えた。混合物を10分間25°Cで撹拌し、ピリジン(0.3mL)中のより多くのテトラブチルアンモニウムヒドロキシド(29.3mg、0.11mmol)をゆっくりと加えた。混合物を16時間25°Cで撹拌し、真空内で濃縮した。残留物を分取−TLC(DCM中の9%メタノール、Rf=0.35)によって精製することで、淡黄色の油として化合物111−A(25mg、33.4%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.933分、[M+H]=1194.7.
実施例9のTFA/HFIPBoc−加水分解方法を利用して白色の固形物として化合物111(ギ酸塩)を調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.768分、[M+H]=895.8.
実施例17:化合物112の合成
工程1:0°CのDCM(6mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の化合物101−N(300.0mg、0.26mmol)、ヒドラジンカルボキサミド塩酸塩(60.0mg、0.54mmol)、およびHATU(153.28mg、0.40mmol)の撹拌溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(104.2mg、0.81mmol)を加えた。反応物を12時間0°Cから室温で撹拌し、DCMを減圧下で除去した。残留物を水(10mL)に注ぎ、EtOAc(40mLX3)で抽出した。結合した有機質層をブライン(10mLx3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残留物を分取TLC(DCM中の12%MeOH、Rf=0.5)によって精製することで、白色の固形物として化合物112−A(230mg、72.9%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.955分、[M+H]=1173.8.
工程2:1NのNaOH(36mL、36mmol)中の化合物112−A(180.0mg、0.15mmol)の混合物を、反応が完了するまで4時間100°Cで撹拌し、その混合物を室温に冷まし、EtOAc(50mLx3)で抽出した。結合した有機質層をブライン(25mLx3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残留物を分取−TLC(DCM中の10%メタノール、Rf=0.22)によって精製することで、白色の固形物として化合物112−B(75mg、42.3%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.953分、[M+H]=1155.7.
実施例9のTFA/HFIP Boc−加水分解方法を利用して白色の固形物として化合物112(ギ酸塩)を調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.742分、[M+H]=855.6.
実施例18:化合物113の合成
2−メチル−4−安息香酸オクチルをアミド・カップリング工程で使用したことを除いて、実施例6の方法を利用して化合物113−Aを調製した。
N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.19mL、1.06mmol)中の化合物113−A(120mg、0.11mmol)の溶液に、HATU(403.6mg、1.06mmol)を加えた。反応混合物を1時間0°Cで撹拌し、水(10mL)で希釈した。混合物を濾過し、濾過ケーキをメタノール(10mL)に溶かした。溶液を濃縮し、残留物を分取TLC(ジクロロメタン中の5%メタノール)によって精製することで、白色の固形物として化合物113−B(70mg、0.06mmol、56.9%の収率)を得た。LCMS(5−95AB_1.5min_ELSD):t=1.152分、[M+Na]1181.7.
実施例9のTFA/HFIP Boc−加水分解方法を利用して白色の固形物として25%の収率で化合物113(ギ酸塩)を調製した。LCMS(5−95AB_1.5min_ELSD):t=0.782分、[M+H]=859.4.H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.95 (d, J=8.0 Hz, 1H), 8.38 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.40−7.30 (m, 2H), 7.30−7.16 (m, 2H), 7.16−7.05 (m, 3H), 6.90−6.75 (m, 2H), 6.33 (s, 1H), 5.15−5.10 (m, 1H), 4.85−4.70 (m, 2H), 4.40−4.20 (m, 4H), 3.71 (s, 3H), 3.45−3.30 (m, 2H), 3.25−3.10 (m, 6H), 2.91 (s, 3H), 2.65−2.55 (m, 2H), 2.42 (s, 3H), 2.35−2.20 (m, 1H), 2.20−2.05 (m, 1H), 1.65 −1.55 (m, 2H), 1.40−1.20 (m, 13H), 0.95−0.85 (m, 3H).
実施例19:化合物114の合成
工程1と2.化合物113−A(実施例18)から出発して、メチル2−アミノアセテートによるHATUカップリング(実施例5)とLiOHエステル加水分解(実施例6)により、化合物114−Aを得た。
工程3と4.化合物114−Aから出発して、2−アミノアセトニトリル塩酸塩によるHATUカップリング(実施例5)とTFA/HFIPによる全体的なBoc 脱保護(実施例6)により、白色の固形物として化合物114(ギ酸塩)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.651、[M+H]=925.5.
実施例20:化合物115の合成
化合物107−Aと2−アミノアセトニトリル塩酸塩から実施例19の方法を利用して、白色の固形物として化合物115(ギ酸塩)を調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.649、[M+H]=939.6.
実施例21:化合物116の合成
(2S)−2−アミノ−1−(2−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−2H−テトラゾール−5−イル)プロパン−1−オールの合成
工程1:THF(200mL)中の2−(2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−2H−テトラゾール(10g、50.1mmol)の撹拌溶液に、ヘキサン(21.7mL)中の2.5Mのn−BuLiを−78°Cにおいて液滴で加えた。混合物を30分間、同じ温度で撹拌した。100mLのTHF中の(S)−2−(ジベンジルアミノ)−N−メトキシ−N−メチルプロパンアミド(13g、41.8mmol)の撹拌溶液に、−78°Cで前述の溶液を加え、結果として生じる混合物を2時間のあいだにゆっくりと室温まで到達させた。その後、混合物を飽和したNHCl溶液(100mL)の添加によってクエンチし、これをEtOAc(3×100mL)で抽出した。結合した有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濃縮した。フラッシュカラム(石油エーテル中の0−25%のEtOAc)により残留物を精製することで、淡黄色の油として、(S)−2−(ジベンジルアミノ)−1−(2−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−2H−テトラゾール−5−イル)プロパン−1−オン(18.1g、95.9%の収率)を得た。
工程2:標準的な水素化条件(Pd/C、1気圧H、実施例4)を、(S)−2−(ジベンジルアミノ)−1−(2−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−2H−テトラゾール−5−イル)プロパン−1−オン(18.1、40.1mmol)に適用することで、HPLC精製後に、無色の油として(2S)−2−アミノ−1−(2−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−2H−テトラゾール−5−イル)プロパン−1−オール(6.5g、59.3%の収率)を得た。
2−クロロ−4−(ヘキシルオキシ)安息香酸の合成
工程3:メタノール(5mL)中の2−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸(200.0mg、1.16mmol)の溶液に、塩化チオニル(413.6mg、3.48mmol)を0°Cにおいて液滴で加えた。反応混合物を2時間70°Cで撹拌して濃縮した。残留物を水(15mL)で希釈し、EtOAc(15mLx2)で抽出した。有機質層を結合させ、水(30mLx2)とブライン(20mL)で洗浄した。有機質層を分離し、NaSOで乾燥させ、濃縮することで、黄色の固形物としてメチル2−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸塩(200mg、92.5%の収率)を得て、これをそれ以上精製することなく直接使用した。
工程4:N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中のメチル2−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸塩(730mg、3.91mmol)の溶液に、1−ブロモヘキサン(6.46g、39.1mmol)と炭酸カリウム(5.41g、39.12mmol)を加えた。混合物を4時間20°Cで撹拌し、水(20mL)で希釈し、EtOAc(20mLx2)で抽出した。有機質層を結合させ、水(40mLx4)とブライン(20mL)で洗浄した。有機質層を分離し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残留物を分取TLC(石油エーテル中の5%のEtOAc)によって精製することで、黄色の油としてメチル2−クロロ−4−(ヘキシルオキシ)安息香酸塩(800mg、75.5%の収率)を得た。
工程5:メチル2−クロロ−4−(ヘキシルオキシ)安息香酸塩(800mg、2.95mmol)は、前に記載したように(一般法NaOH)加水分解することで、黄色の固形物として粗製の2−クロロ−4−(ヘキシルオキシ)安息香酸(670mg、88.3%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.926分、[M+H]=256.9.
工程6と7.化合物101−I(実施例5)と2−クロロ−4−(ヘキシルオキシ)安息香酸から、HATUカップリング方法(実施例5)を用いて、その後、LiOHエステル加水分解方法(実施例6)を用いて、化合物116−Aを調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.938分、[M+Na]=1161.5.
工程8:DCM(10mL)中の化合物116−A(330mg、0.29mmol)の溶液に、0°で(2S)−2−アミノ−1−(2−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−2H−テトラゾール−5−イル)プロパン−1−オール(317mg、1.16mmol)、HATU(220mg、0.58mmol)、およびDIPEA(201μL、1.16mmol)を加えた。混合物を撹拌しながら室温まで温め、1時間同じ温度で撹拌した。揮発性物質を除去し、残留物をEtOAc(50mL)によって取り込み、これをブライン(50mLx3)によって洗浄した。有機質層をNaSOで乾燥させ、濃縮し、残留物を分取TLCによって精製することで、白色の固形物として化合物116−B(300mg、74.3%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=1.027分、[M+H]=1393.6.
工程9:DCM(5mL)中の化合物116−B(270mg、0.19mmol)の溶液に、0°CでDMP(246mg、0.58mmol)とTEMPO(30mg、0.19mmol)を加えた。混合物を撹拌しながら室温まで温め、16時間同じ温度で撹拌した。混合物に水性のNa2S2O3(2M、20mL)を加え、これをDCM(25mLx3)で抽出した。有機質層をMgSOで乾燥させ、濃縮し、残留物は分取TLCによって精製することで、白色の固形物として化合物116−C(250mg、92.7%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=1.037分、[M+H]=1391.8.
工程10:HFIP(2.0mL)と化合物116−C(230mg、0.17mmol)中の5%のTFAの溶液を、16時間室温で撹拌した。揮発性物質を除去し、残留物をアセトニトリルに溶かし、これを固体のNaHCOで中和した。濾液を濃縮し、分取HPLCによって精製することで、白色の固形物として化合物116(55mg、33%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.619分、[M+H]=963.5.
実施例22:化合物117の合成
工程1:THF(20mL)中のアクリル酸メチル(2.2g、26mmol)の溶液に、THF(20mL)中のデカン−1−アミン(6g、38mmol)の溶液を0°Cで加えた。反応混合物を48時間30°Cで撹拌した。結果として生じた溶液を濃縮することで、メチル3−(デシルアミノ)プロパノエート(6.4g)を得た。
工程2:アミンのboc−保護が記載されている。DCM(30mL)中の粗製のメチル3−(デシルアミノ)プロパノエート(6.4g、15mmol)とEtN(4g、40mmol)の溶液に、DCM(20mL)中のBocO(5.7g、26mmol)の溶液を0°Cにおいて液滴で加えた。反応混合物をその後、徐々に30°Cに温めて18時間撹拌した。反応が完了した後、HO(50mL)を加え、結果として生じた水層は、DCM(50mLx2)でさらに抽出した。結合した有機質層を濃縮し、残留物をシリカゲルカラム(PE/EtOAc=50/1〜20/1)によって精製することで、無色の油としてメチル3−((tert−ブトキシカルボニル)(デシル)アミノ)プロパノエート(6.5g、73%)を得た。
工程3:EtOH(40mL)中のメチル3−((tert−ブトキシカルボニル)(デシル)アミノ)プロパノエート(8.2g、23.9mmol、未精製)の溶液に、HO(20mL)中のLiOH(1.15g、48mmol)の溶液を0°Cで加えた。反応混合物をその後徐々に30°Cまで温めて18時間撹拌した。反応が完了した後、EtOHを減圧下で除去した。その後、残りの水溶液を、6NのHClを用いてpH=2〜3になるまで調節し、その後、EtOAc(50mLx3)を用いて抽出した。結合したEtOAc層をNaSOで乾燥させ、濃縮することで、無色の油として3−((tert−ブトキシカルボニル)(デシル)アミノ)プロパン酸(7g、88.6%)を得た。H NMR(400MHz, CDCl) δ 3.47−3.43 (t, J=6.8 Hz, 2H), 3.19−3.15 (t, J=7.2 Hz, 2H), 2.61 (brs, 2H), 1.51−1.39 (m, 11H), 1.24−1.22 (m, 14H), 0.88−0.84 (t, J=6.8 Hz, 3H).
3−((tert−ブトキシカルボニル)(デシル)アミノ)プロパン酸を使用する実施例6と、(2S)−2−アミノ−1−(2−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−2H−テトラゾール−5−イル)プロパン−1−オールを使用する実施例21の方法を利用して、化合物117(ギ酸塩)を調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.696、[M+H]=934.6.H NMR (400 MHz, MeOH−d4) δ 8.45 (brs, 2H), 7.29−7.15 (m, 2H), 7.13−7.00 (m, 2H), 6.86−6.76 (m, 1H), 6.65 (brs, 1H), 6.31 (s, 1H), 5.51−5.35 (m, 2H), 4.82−4.76 (m, 2H), 4.31−3.99 (m, 4H), 3.51−3.42 (m, 1H), 3.28−3.14 (m, 4H), 3.13−2.96 (m, 5H), 2.87−2.72 (m, 1H), 2.82 (s, 3H), 2.71−2.62 (m, 1H), 2.18−2.00 (m, 2H), 2.00−1.88 (m, 2H), 1.79−1.64 (m, 3H), 1.55−1.46 (m, 3H), 1.45−1.18 (m, 16H), 0.89 (t, J=6.4 Hz, 3H).
実施例23:化合物118の合成
工程1:DCM(10mL)中の2−クロロエタンスルホニルクロリド(0.64mL、6.1mmol)の溶液に、−78°Cでピリジン(0.97g、12.2mmol)を加え、結果として生じた混合物を20分間、同じ温度で撹拌した。その後、反応物を撹拌しながら室温に温め、同じ温度でさらに20分間撹拌した。
工程3:DCM(5mL)中の化合物101−I(実施例5)(300mg、0.33mmol)とEtN(332mg、3.28mmol)の溶液に、上記の溶液を0°Cで加えた。結果として生じた混合物を室温に温め、同じ温度で1時間撹拌した。その後、反応にDCM(50mL)を加え、これを飽和したクエン酸、飽和したNaHCO、およびブライン(各々50mL)で洗浄した。有機質層を無水のNaSOで乾燥させ、濃縮し、残留物を分取TLCによって精製することで、黄色の固形物として化合物118−A(250mg、76%の収率)を得た。LCMS(5−95 AB、ESI):t=0.926、M+Na=1026.7.
MeOH(6mL)中の化合物118−A(250mg、0.25mmol)の溶液に、1−アミノデカン(78mg、0.50mmol)を0°Cで加え、混合物を温め、16時間室温で撹拌した。揮発性物質を除去することで、化合物117−Bを得た。
典型的なBoc保護条件(BocO、EtN、DCM、実施例22)を化合物118−Bに適用することで、白色の固形物として化合物118−B(230mg、73.3%の収率)を得た。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=1.059分、[M+Na]=1283.3.
実施例21の方法を利用して白色の固形物として化合物118(ギ酸塩)を調製した。LCMS(方法5−95 AB、ESI):t=0.658、[M+H]=970.6.H NMR (400 MHz, MeOH−d4) δ 8.45 (brs, 2H), 7.20−7.00 (m, 3H), 6.80−6.60 (m, 3H), 6.34 (s, 1H), 5.40−5.30 (m, 1H), 4.80−4.75 (m, 1H), 4.65−4.50 (m, 2H), 4.30−4.10 (m, 4H), 3.60−3.35 (m, 5H), 3.30−3.20 (m, 3H), 3.15−2.95 (m, 5H), 2.80−2.70 (m, 3H), 2.60−2.56 (m, 1H), 2.20−1.80 (m, 4H), 1.70−1.60 (m, 3H), 1.50−1.20 (m, 17H), 0.88 (t, J=5.2 Hz, 3H).
実施例24:化合物119−Hの合成
工程1:工程1:DMF(15mL)中の化合物101−E(800mg、1.76mmol)の溶液に、(S)−2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−6−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ヘキサン酸(735mg、1.93mmol)、3−[(E)―エチルアゾ]−N,N−ジメチル−プロパン−1−アミン塩酸塩(946.8mg、5.27mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(711.9mg、5.27mmol)、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(681mg、5.27mmol)を加えた。混合物を16時間30°Cで撹拌した。混合物を水(30mL)へ流し込んだ。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、メタノールに再度溶かし、濃縮することで、黄色の固形物として化合物119−A(1200mg、1.45mmol、83.5%の収率)を得た。
工程2:メタノール(15mL)中の化合物119−A(1200mg、1.47mmol)の溶液に、Pd/C(200.0mg、1.47mmol)を追加し、混合物を30℃で水素(50psi)下で16時間撹拌した。触媒を濾過し、濾液を濃縮して化合物119−B(900mg、81.6%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(5−95AB_1.5分_1500):t=0.782分、[M+H]684.4。
工程3:酸塩化物のアミンへのカップリングは、この実施例について記載されている。塩化チオニル(5.0mL)中の4−(4−ブチルフェニル)安息香酸(200mg、0.79mmol)の混合物を、60℃で16時間撹拌した。溶液をジクロロメタン(2mL)中で濃縮し溶かした。ジクロロメタン(15mL)中の化合物119−B(500mg、0.73mmol)およびトリエチルアミン(74mg、0.73mmol)の溶液に、ジクロロメタン中の4−(4−ブチルフェニル)塩化ベンゾイルの上記の溶液を加えた。反応混合物を25℃で3時間撹拌した。反応物を濃縮乾固し、残留物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール中の5%ジクロロメタンで溶出)によって精製した。所望の画分を濃縮し、化合物119−C(650mg、96.6%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(5−95AB/1.5分):t=0.951分、[M+H]921.4。あるいは、このカップリング反応は、実施例4における一般法HATU条件を用いて、4’−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−カルボン酸を用いて行うことができる。
工程4:ジクロロメタン(12mL)中の塩化アルミニウム(2.8g、21.19mmol)と1−ドデカンチオール(4.3g、21.19mmol)の混合物を、5分間26℃で撹拌し、その後、0℃に冷却した。その後、化合物119−C(650mg、0.71mmol)がゆっくりと加えられた。溶液を26℃で2時間撹拌した。その溶液は1N塩酸によってクエンチされ、濾過された。濾過ケーキを乾燥させ、粗製の化合物119−Dを白色の固形物として得た。LCMS(5−95AB/1.5分):t=0.828分、[M+H]=778.4。
工程5:メタノール(10mL)中の化合物119−D(500mg、0.64mmol)および塩化チオニル(229mg、1.93mmol)の溶液は、60℃で1時間撹拌された。その溶液を濃縮し、化合物119−E(500mg、98.2%の収率)を黄色の固形物として得た。LCMS(5−95AB/1.5分):t=0.856分、[M+H]=792.8。
工程6:1,4−ジオキサン(6mL)および水(2mL)中の化合物119−E(500mg、0.63mmol)および重炭酸ナトリウム(10.6mg、0.13mmol)の溶液に、ジ−tert−ブチルジカーボネート(138mg、0.63mmol)を加えた。反応物を濃縮乾固し、残留物を酢酸エチル(50mL)に取り入れ、水(20mL×2)、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濃縮した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール中5%ジクロロメタンで溶出)で精製して、化合物119−F(500mg、88.8%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(5−95AB/1.5分):t=1.048分、[M+H]=892.4。
工程7:N、N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の化合物119−F(500mg、0.56mmol)、tert−ブチル2−ブロモエチルカルバメート(1.25g、5.61mmol)および炭酸カリウム(2.32g、16.82mmol)26℃で96時間インキュベートした。反応を氷水(5mL)でクエンチし、混合物は酢酸エチル(20mLx2)に取り入れた。有機質層を水(20mL×2)およびブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濃縮した。粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチルで溶出)によって精製した。所望の画分を濃縮して化合物119−G(450mg、68.1%の収率)を無色の油として得た。LCMS(5−95AB/1.5分):t=0.995分、[M+H]1179.0。
工程8:1,4−ジオキサン(2mL)および水(1mL)中の化合物119−G(80mg、0.07mmol)および水性の水酸化リチウム水和物(0.41mL、0.2mmol、0.5M)の混合物を26℃で2時間撹拌した。溶液を5%の重硫酸カリウム水溶液でpH=6までクエンチし、混合物を酢酸エチル(20mL)に取りいれた。有機溶液を水(20mL×2)およびブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濃縮して化合物119−H(50mg、63.2%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(5−95AB/1.5分):t=1.103分、[M+H]1164.9。
4’−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−カルボン酸の合成
工程9:トルエン/EtOH(900mL/300mL)中の1−ブロモ−4−n−ブチルベンゼン(100g、0.472mol)、4−(メトキシカルボニル)ベンゼンボロン酸(82.0g、0.46mol)、2M NaCO(150g、1.42mol)をNで3回脱気し、次いでPd(PPh3)4(27.2g、23.6mmol)を加えた。結果として生じた混合物は、Nで3回脱気し、その後、加熱して5時間還流した。反応が完了したことをTLCが示した後、トルエンおよびEtOHを真空下で除去した。残留物をEA(3x)で抽出した。組み合わせた有機質層をブラインで洗浄してNaSOで乾燥させた。溶媒を除去して粗製生成物を得た。粗製生成物をPE:EA(150:1)で溶出したシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製した。溶媒を除去してメチル4’−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−カルボン酸塩(105g、86.0%)を白色の固形物として得た。
工程10:THF/HO(500mL/100mL)中のメチル4’−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−カルボン酸塩(89.0g、0.332mol)、NaOH(26.6g、0.664mol)の混合物を加熱して一晩還流させた。反応が完了したことをTLCが示した後、THFを除去した。残留物を2N HCl溶液でpH=3〜4に調整した。結果として生じる混合物を濾過し、ケーキを水で洗浄し、乾燥させて4’−ブチル−[1、1’−ビフェニル]−4−カルボン酸(60.0g、71.1%)を白色の固形物として得た。
実施例25:化合物119の合成
DMF(3mL)中の化合物119−H(40.0mg、0.03mmol)の溶液に、3−アミノプロピオニトリル(3.6mg、0.05mmol)、HATU(39.2mg、0.1000mmol)およびN、N−ジイソプロピルエチルアミン(13.3mg、0.10mmol)を加えた。反応物を26℃で1時間撹拌し、水(3mL)に希釈した。沈殿物を濾過し、分取TLC(DCM中5%メタノール、Rf=0.5)により精製して、化合物119−I(28mg、0.023mmol、66.9%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=1.111分、[M−Boc+H]=1117.6。
ギ酸(1mL)中の化合物119−I(28.0mg、0.0230mmol)の溶液を、26℃で1時間撹拌し、凍結乾燥した。残留物を分取HPLC(水中のアセトニトリル10−40%/0.2%ギ酸)で精製して、化合物119(7mg、32.6%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.754分、[M+H]=916.5。
実施例26:化合物120の合成
化合物120(ギ酸塩)を、3−アミノプロパンニトリルから、実施例24と実施例25における方法を利用して白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.775分、[M+H]=890.6。
実施例27:化合物121の合成
化合物121(ギ酸塩)を、化合物119−H(実施例24)および4−アミノピリジン−3−カルボニトリルから、HATUカップリング(実施例5)およびTFA/HFIP脱保護(実施例6)を用いて調製した。LC−MS:m/z=965[M+H]
実施例28:化合物122の合成
(S)−2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン酸から実施例24における方法を利用して化合物122−Aを調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.941分、[M+H]=1123.4。
工程1:テトラヒドロフラン(5mL)中の化合物122−A(100mg、0.09mmol)およびN−メチルモルホリン(54.1mg、0.53mmol)の溶液に、イソブチルクロロホルメート(36.5mg、0.27mmol)を、0℃で加えた。溶液を0℃で30分撹拌した。その後、水酸化アンモニウム(867.5mg、8.91mmol)を加えた。その溶液を0℃で30分撹拌し、飽和水性塩化アンモニウム溶液(10mL)およびブライン(10mL)でクエンチした。結果として生じた混合物を酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機質層を水(30ml)で洗浄し、濃縮した。残留物を分取TLC(ジクロロメタン中の5%メタノール)で精製して、化合物122−B(80mg、80.1%の収率)を白色の固形物として得た。
工程2:アセトニトリル(3mL)中の化合物122−B(50mg、0.04mmol)、無水酢酸(9.1mg、0.09mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(10.9mg、0.09mmol)の混合物を60℃で16時間撹拌し、濃縮した。残留物を酢酸エチル(10mL)中で取り入れ、有機溶液を水(10mL×2)で洗浄し、次に、ブライン(10mL)で洗浄した。有機質層を分離し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濃縮乾固した。次いで、粗製生成物を分取TLC(ジクロロメタン中の5%メタノール)によって精製して、化合物122−C(20mg、収率38.5%)を白色の固形物として得た。
TFA/HFIP脱保護法(実施例6)を用いて、化合物122(ギ酸塩)を白色の固形物として10%の収率で調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.655分、[M+Na]=885.6。H NMR(400MHz、CD3OD)δ8.49(s、3H)、7.97(d、J=8.4Hz、2H)、7.76(d、J=8.4Hz、2H)、7.60(d、J=8.0Hz、2H)、7.32−7.23(m、4H)、7.21−7.06(m、2H)、6.87(m、2H)、6.27(s、1H)、5.33−5.27(m、2H)、4.82(m、1H)、4.22−4.18(m、4H)、3.47−3.31(m、2H)、3.18−3.15(m、4H)、3.14−3.08(m、2H)、2.83−2.69(m、3H)、2.68−2.66(m、2H)、2.22(m、3H)、1.69−1.63(m、2H)、1.43−1.33(m、5H)、0.97(t、J=7.2Hz、3H)。
実施例29:化合物123の合成
工程1:THF(10mL)中の化合物122−A(実施例28)(200.0mg、0.18mmol)およびエチルクロロホルメート(0.02mL、0.21mmol)の溶液を、窒素下で−10℃でN−メチルモルホリン(27.0mg、0.27mmol)で処理した。結果として生じた混合物を−10℃で30分撹拌した。水酸化アンモニウム(62.6mg、1.78mmol)を上記の溶液に加え、20℃まで1時間温めた。その反応混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮して粗製の化合物123−A(200mg、0.18mmol)を得た。化合物123−Aをさらに精製することなく、次の工程で使用した。LCMS(方法5−95AB、ESI_1.5分):t=1.081分、[M+H]=1121.5。
工程2:THF(10mL)中の化合物123−A(200.0mg、0.18mmol)およびピリジン(42.3mg、0.54mmol)の混合物に、−10℃でトリフルオロ酢酸無水物(56.2mg、0.27mmol)を加えた。結果として生じる混合物を−10℃で2時間撹拌した。反応混合物を、5%重硫酸カリウム(0.5mL)および水(5mL)でクエンチし、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ濃縮した。残留物を分取TLC(ジクロロメタン中10%メタノール、Rf=0.5)により精製して、化合物123−B(120mg、61%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(5−95AB_1.5min):t=1.111分、[M+H]=1103.7。
工程3:DMF(1mL)中の化合物123−B(120.0mg、0.11mmol)、アジ化ナトリウム(141.7mg、2.18mmol)および塩化アンモニウム(116.4mg、2.18mmol)の混合物を、窒素下で110℃で10時間加熱した。反応混合物を水(20mL)へ流し込み、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。
組み合わせた有機質層は、ブライン(20mL)で洗浄され、硫酸ナトリウム上で乾燥され濃縮して、粗製の化合物123−C(80mg、64.2%の収量)を茶色の固形物として産出し、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。
化合物123(ギ酸塩)を、ギ酸Boc脱保護法(実施例25)を使用して、59%の収率で白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.752分、[M+H]=846.6。
実施例30:化合物124の合成
化合物123−B(実施例29)から、ギ酸Boc−脱保護法(実施例25)を用いて、化合物124(ギ酸塩)を42%の収率で白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.767分、[M+H]=803.9。
実施例31:化合物125の合成
メタノール(8mL)中の化合物123−B(150.0mg、0.14mmol)および重炭酸ナトリウム(34.3mg、0.41mmol)の混合物に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(14.2mg、0.20mmol)を50℃で加えた。結果として生じた混合物を窒素下で50℃で10時間撹拌した。反応混合物を濃縮した。残留物を水(10mL)で希釈して、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ濾過した。濾液を濃縮して粗製の化合物125−A(160mg)を産出し、これをさらなる精製をせずに次の工程で使用した。LCMS(5−95AB_1.5min):t=1.006分、[M+H]=1137.8。
1,4−ジオキサン(10mL)中の化合物125−A(160.0mg、0.14mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(1,8−diazabicyclo[5.4.0]undec−7−ene)(42.9mg、0.28mmol)および1,1−カルボニルジイミダゾル(45.7mg、0.28mmol)の混合物を、窒素下で60℃で10時間加熱した。その反応混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ濾過した。濾液を濃縮した。残留物を分取TLC(ジクロロメタン中10%メタノール)により精製して、化合物125−B(50mg、30.6%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(5−95AB_1.5min):t=1.107分、[M+Na]=1185.0。
化合物125(ギ酸塩)を、ギ酸Boc−脱保護法(実施例25)を用いて収率30%で白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.760分、[M+H]=862.5。H NMR(400MHz、CD3OD)δ8.38(s、2H)、7.97−7.95(m、2H)、7.76−7.73(m、2H)、7.58−7.56(m、2H)、7.31−7.21(m、4H)、7.09−7.05(m、2H)、6.83(s、1H)、6.31(s、1H)、5.33−5.25(m、2H)、4.79−4.76(m、2H)、4.18−4.14(m、3H)3.47−3.33(m、4H)、3.22−3.14(m、4H)、2.73−2.65(m、5H)、1.66−1.62(m、2H)、1.42−1.27(m、5H)、0.96(t、J=7.6Hz、3H)。
実施例32:化合物126の合成
N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の化合物123−B(実施例29)(80.0mg、0.07mmol)および硫化アンモニウム(0.5mL、0.7mmol)の混合物を、100℃で1時間撹拌した。ヒドラジン(23.24mg、0.7mmol)を加え、溶液を20℃で1時間撹拌した。反応物を蒸発乾固させた。残留物をEtOAc(10mL)中に取り入れ、水(10mL×2)およびブライン(10mL)で洗浄した。組み合わせた有機質層をMgSO上で乾燥させ濃縮した。残留物を分取TLC(DCM中5%メタノール、Rf=0.1)で精製して、化合物126−A(60mg、72.4%の収率)を白色の固形物として得た。
テトラヒドロフラン(5mL)中の化合物126−A(60.0mg、0.05mmol)および1,1’−カルボニルジイミダゾル(25.7mg、0.16mmol)の溶液を20℃で2時間撹拌した。反応物を蒸発乾固させた。残留物をEtOAc(20mL)中に取り入れ、を水(20mL×2)およびブライン(20mL)で洗浄した。組み合わせた有機質層をMgSO上で乾燥させ濃縮した。残留物を分取TLC(DCM中5%メタノール、Rf=0.6)により精製して、化合物126−B(40mg、65.2%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.934分、[M+H]=1162.3。
化合物126(ギ酸塩)を、TFA/HFIP脱保護法(実施例6)を用いて収率21%で白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.629分、[M+H]=862.4。7
実施例33:化合物127の合成
工程1:0℃のテトラヒドロフラン(80mL)中の化合物123−B(実施例29)(420.0mg、0.37mmol)の溶液に、N−メチルモルホリン(189.3mg、1.87mmol)およびイソブチルクロロホルメート(255.6mg、1.87mmol)を加え、15℃で1時間攪拌した。ジアゾメタン(9.36mL、18.71mmol)を加え、溶液を15℃で3時間撹拌した。反応を水(10mL)でクエンチし、DCM(20mL)で抽出した。組み合わせた有機質層を、水(20mL×2)およびブライン(10mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濃縮した。残留物を分取TLC(DCM中10%メタノール、Rf=0.6)で精製して、化合物127−A(400mg、93.2%の収率)を白色の固形物として得た。
工程2:メタノール(10mL)中の化合物127−A(400.0mg、0.35mmol)、安息香酸銀(silver benzoate)(79.9mg、0.35mmol)およびトリエチルアミン(35.3mg、0.35mmol)の混合物を20℃で30分間撹拌し、濾過した。濾液をEtOAc(40mL)で希釈し、水(40mL×2)およびブライン(20mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中の5%メタノール)により精製して、化合物127−B(390mg、97.2%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=1.112分、[M+H]=1150.6。
工程3−5:化合物127−Bから出発し、LiOHエステル加水分解(実施例6)、続いてアミドおよびニトリル形成(実施例29)によって、化合物127−Eを得た。
化合物127(ギ酸塩)を、TFA/HFIP脱保護法(実施例6)を用いて収率42%で白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.629分、[M+H]=817.3。
実施例34:化合物128の合成
(S)−2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタン酸から実施例24における方法を利用して化合物128−Aを調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=1.106分、[M+H]=1151.9。
テトラヒドロフラン(3mL)中の化合物128−A(100mg、0.09mmol)とN−ヒドロキシスクシンイミド(11mg、0.1mmol)の混合物は、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(19.73mg、0.1mmol)で処置された。結果として生じた混合物を窒素下で15℃で1時間撹拌し、濾過した。濾液、化合物128−Bをさらに精製することなく、次の工程で使用した。LCMS(5−95AB/1.5分):t=0.998分、[M+Na]=1269.9。
テトラヒドロフラン(3mL)中のスルファミド(11.6mg、0.12mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(2.9mg、0.12mmol)を0℃で加え、混合物を0℃で1時間撹拌した。ついで、混合物に化合物128−B溶液を加え、反応混合物を0℃で1時間撹拌した。LCMSは、所望の生成物が主要なピークだったことを示した。混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)でクエンチし、混合物を酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ濃縮した。次いで、残留物を分取TLC(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して、化合物128−C(70mg、収率71.1%)を白色の固形物として得た。LCMS(5−95AB_1.5分_220&254_1500):t=0.944分、[M+H]=1229.9。
化合物128(ギ酸塩)を、TFA/HFIP脱保護方法(実施例6)を使用して、54%の収率で白色の固形物として調製した。LCMS(5−95AB_1.5分_220&254_1500):t=0.757分、[M+H]=1229.9。H NMR(400MHz、CD3OD)δ7.99−7.89(m、2H)、7.77−7.68(m、2H)、7.59−7.51(m、2H)、7.35−7.22(m、4H)、7.15−7.03(m、2H)、6.95−6.81(m、2H)、6.48(s、1H)、5.15−5.07(m、1H)、4.83−4.77(m、2H)、4.71−4.64(m、1H)、4.30−4.14(m3H)、3.49−3.36(m、3H)、3.27−3.92(m、8H)、2.75−2.64(m、2H)、2.12−2.01(m、1H)、2.00−1.78(m、3H)、1.70−1.60(m、2H)、1.50−1.28(m、5H)、1.01−0.92(m、3H)。
実施例35:化合物129の合成
N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中の化合物128−A(70mg,0.06mmol)、プロプ−2−イン−1−アミン(33.5mg、0.61mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(31.5mg、0.24mmol)およびHATU(92.6mg、0.24mmol)を、0℃で20分間攪拌した。LCMSは、出発材料が消費されたことを示した。反応を水(10mL)でクエンチし、混合物を濾過した。濾過ケーキをメタノール(10mL)に溶解して濃縮した。残留物を分取TLC(ジクロロメタン中10%メタノール)により精製して、化合物129−A(50mg、69.1%の収率)を黄色の固形物として得た。LCMS(5−95AB_1.5分_1500):t=0.996分、[M+H]=1188.8。
化合物129(ギ酸塩)を、ギ酸Boc−脱保護法(実施例25)を用いて、収率60%の白色の固形物として調製した。LCMS(5−95AB_1.5分_220&254_1500):t=0.757分、[M+H]=887.5。H NMR(400MHz、CD3OD)δ8.35(s、3H)、8.03−7.91(m、2H)、7.80−7.70(m、2H)、7.64−7.56(m、2H)、7.38−7.22(m、4H)、7.20−7.05(m、2H)、6.92−6.73(m、2H)、6.41(s、1H)、5.15−5.05(m、1H)、4.82−4.76(m、2H)、4.35−4.16(m、4H)、4.05−3.93(m、2H)、3.27−2.90(m、1H)、2.76−2.59(m、3H)、2.10−2.00(m、1H)、1.97−1.75(m、3H)、1.70−1.60(m、2H)、1.47−1.28(m、5H)、1.01−0.92(m、3H)。
実施例36:化合物130の合成
工程1:−10℃に冷却したテトラヒドロフラン(10mL)中のイソブチルクロロホルメート(13.1mg、0.10mmol)の溶液に、化合物128−A(実施例34)(100mg、0.09mmol)およびエチル2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロパノエート(12.7mg、0.1mmol)を加え、−10℃で30分間撹拌した。N−メチルモルホリン(18.5mg、0.18mmol)を加え、混合物を15℃で16時間撹拌した。反応混合物をDCM(30mL)で希釈し、水(50mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して化合物130−A(100mg、90.9%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=1.088分、[M+H]=1266.0。
工程2:0℃に冷却したDCM(2mL)中の化合物130−A(100mg、0.08mmol)の溶液に、トリエチルアミン(9.1mg、0.09mmol)および塩化メタンスルホニル(7.8mg、0.07mmol)を加え、0℃で1時間撹拌した。反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、水(20mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物を分取TLC(DCM中5%メタノール、Rf=0.5)により精製して、化合物130−B(70mg、71%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=1.147分、[M+H]=1249.0。
化合物130(ギ酸塩)を、化合物127(実施例33)から、LiOHエステル加水分解、アミド形成、ニトリル形成、およびTFA/HFIP手順を利用して白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.646分、[M+H]=900.8。H NMR(400MHz、CD3OD)δ8.50(brs、3H)、7.96(d、J=8.4Hz、2H)、7.76(d、J=8.4Hz、2H)、7.60(d、J=8.0Hz、2H)、7.31(d、J=7.2Hz、2H)、7.25−7.08(m、4H)、6.90−6.86(m、2H)、6.39(s、1H)、6.04(s、1H)、5.62(s、1H)、5.10−5.08(m、1H)、4.89−4.80(m、1H)、4.24−4.22(m、4H)、3.35−3.24(m、2H)、3.24−3.17(m、4H)、3.15−2.99(m、2H)、2.94(s、2H)、2.68(t、J=7.8Hz、2H)、2.20−1.84(m、7H)、1.69−1.63(m、3H)、1.43−1.35(m、4H)、0.97(t、J=7.4Hz、3H)。
実施例37:化合物131の合成
化合物101−N(実施例6)からの化合物125(実施例31)からの方法を利用して、化合物131(ギ酸塩)を白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.631分、[M+H]=870.4。
実施例38:化合物132の合成
テトラヒドロフラン(5mL)中の化合物125−A(実施例31)(100mg、0.09mmol)の溶液に、1,1’−チオカルボニルジイミダゾル(31.3mg、0.18mmol)および三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(boron trifluoride diethyl etherate)(12.5mg、0.09mmol)を加えた。結果として生じる混合物を15℃で10時間撹拌した。反応物を飽和重炭酸ナトリウム(10mL)でクエンチし、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を分取TLC(ジクロロメタン中10%メタノール、Rf=0.4)により精製して、化合物132−A(40mg、38.5%の収率)を白色の固形物として得た。
TFA/HFIP脱保護方法(実施例6)を使用して、化合物132(ギ酸塩)を36%の収率で白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.779分、[M+H]=878.3。
実施例39:化合物133の合成
化合物133(ギ酸塩)を、化合物101−N(実施例6)からの化合物132(実施例38)からの方法を利用して白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.783分、[M+H]=886.6。
実施例40:化合物134の合成
化合物128−Aおよびシアナミドのナトリウム塩から出発する、HATUカップリング(実施例5)およびTFA/HFIP脱保護(実施例6)法を利用して、化合物134(ギ酸塩)を白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.759分、[M+H]=874.7。
実施例41:化合物135の合成
化合物128−Aから出発する実施例29における方法を利用して化合物135−Aを調製した。
メタノール(10mL)中の化合物135−A(400mg、0.35mmol)、(2R)−2−(アセチルアミノ)−3−スルファニルプロパン酸(577mg、3.54mmol)および酢酸アンモニウム(272mg、3.54mmol)の 混合物を60℃で24時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で稀釈し、EtOAc(30mLx3)で抽出した。組み合わせた有機質層を、水(20mL×2)およびブライン(20mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮した。残留物を分取TLC(ジクロロメタン中10%メタノール、Rf=0.4)により精製して、化合物135−B(160mg、39.4%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=1.003分、[M+H]=1148.7。
エタノール(10mL)中の化合物135−B(60mg、0.05mmol)、メチル3−メトキシ酢酸(9.1mg、0.08mmol)、およびDBU(15.9mg、0.10mmol)の混合物を90℃で2時間撹拌した。LCMS(5−95AB/1.5分):t=1.093分、[M−Boc+H]=1100.7、が所望の生成物が主要であることを示した。反応物を濃縮し、分取TLC(ジクロロメタン中の6.3%メタノール、Rf=0.4)により精製して、化合物135−C(40mg、0.03mmol、63.8%の収率)を白色の固形物として得た。
TFA/HFIP脱保護法(実施例6)を使用して、化合物135(ギ酸塩)を20%の収率で白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.750分、[M+H]=900.5。
実施例42:化合物136の合成
化合物136−Aは化合物128−A(実施例34)の調製における中間体である。
メタノール(10mL)中の化合物136−A(100mg、0.09mmol)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(60mg、0.86mmol)および重炭酸ナトリウム(72mg、0.86mmol)の混合物を、60℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、混合物を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機物を水(20mL×2)で洗浄し、ついでブライン(20mL)で洗浄した。有機物を濃縮し、化合物136−B(100mg、99.9%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(5−95AB/1.5分):t=1.090分、[M+H]=1165.9。
ギ酸Boc脱保護法(実施例25)を使用して、化合物136(ギ酸塩)を18%の収率の白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.737分、[M+H]=865.5。H NMR(400MHz、CD3OD)δ7.94(d、J=7.6Hz、2H)、7.74(d、J=7.6Hz、2H)、7.58(d、J=8.0Hz、2H)、7.30−7.22(m、4H)、7.16−7.08(m、2H)、6.84(d、J=11.6Hz、2H)、6.42(s、1H)、5.09(s、1H)、4.81−4.76(m、2H)、4.22−4.21(m、4H)、3.30−3.19(m、5H)、3.00−2.92(m、5H)、2.69−2.65(m、3H)、1.90−1.70(m、5H)、1.66−1.62(m、2H)、1.42−1.32(m、4H)、0.98−0.94(t、J=4.0Hz、3H)。
実施例43:化合物137の合成
工程1:メタノール(10mL)中の化合物136−A(実施例42)(60mg、0.05mmol)およびヒドラジン水和物(26mg、0.52mmol)の混合物を、60℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機物を水(20mL×2)で洗浄し、次いで、ブライン(20mL)で洗浄した。有機物を濃縮して、化合物137−A(60mg、100%の収率)を白色の固形物として得た。
工程2:酢酸エチル(5mL)中の化合物137−A(60mg、0.05mmol)の混合物を、酢酸エチル中で0℃で4.0M HCl(5mL、20mmol)で処理した。反応物をこの温度で1時間撹拌し、減圧下で蒸発させた。残留物を分取HPLC(水中のアセトニトリル12−40%/0.05%HCl)で精製して、化合物137(7.5mg、16.3%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.596分、[M+H]=864.4。H NMR(400MHz、CD3OD)δ9.17(d、J=7.6Hz、1H)、8.47(d、J=8.8Hz、1H)、7.97(d、J=8.4Hz、2H)、7.61(d、J=8.0Hz、2H)、7.60(d、J=8.0Hz、2H)、7.32−7.12(m、6H)、6.85(d、J=12.0Hz、2H)、6.37(s、1H)、5.09―5.06(m、1H)、4.81―4.77(m、2H)、4.32―4.28(m、4H)、3.23―3.10(m、5H)、3.01−2.71(m、5H)、2.69−2.65(m、3H)、1.94−1.80(m、5H)、1.66−1.62(m、2H)、1.42−1.32(m、4H)、0.98−0.94(t、J=8.0Hz、3H)。
実施例44:化合物138の合成
工程1:テトラヒドロフラン(20mL)中の化合物136−A(実施例42)(450mg、0.39mmol)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(146.2mg、3.87mmol)および塩化リチウム(163.8mg、3.87mmol)を加えた。反応混合物を15℃で一時間撹拌し、飽和水性塩化アンモニウム(20mL)および水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(30mL×3)で抽出された。組み合わせた有機質層を水(50mL×2)およびブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濃縮して化合物138−A(400mg、91%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(5−95AB/1.5分):t=1.107分、[M−Boc+H]1117.6。
工程2:ジクロロメタン(10mL)中の化合物138−A(90.0mg、0.08mmol)の溶液に、デス・マーチンペルヨージナン(Dess−Martin periodane)(67.2mg、0.16mmol)を0℃で加え、15℃で1時間撹拌した。その反応混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を水(20mL×2)およびブライン(20mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮して粗製の化合物138−B(100mg)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=1.100分、[M−Boc+H]=1034.6。
テトラヒドロフラン(10mL)中の化合物138−B(90.0mg、0.08mmol)の溶液に、(トリフェニルホスホラニリデン)アセトニトリル(47.8mg、0.16mmol)を加えた。反応混合物を15℃で12時間撹拌し、水(20mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を水(20mL×2)およびブライン(20mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濃縮した。残留物を分取TLC(DCM中5%メタノール、Rf=0.4)により精製して、化合物138−C(80mg、87.2%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=1.121分、[M+H]=1158.0。
TFA/HFIP脱保護法(実施例6)を使用して、化合物138(ギ酸塩)を11%の収率で白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.629分、[M+H]=857.4。
実施例45:化合物139の合成
工程1:15%酢酸ナトリウム水溶液(4.5mL、0.18mmol)中の1,1−ジブロモ−3,3,3−トリフルオロアセトン(237.8mg、0.88mmol)の溶液を、90℃で30分間攪拌し、15℃まで冷却した。メタノール(20mL)およびアンモニア(6mL)中の化合物138−B(実施例42)(100mg、0.09mmol)を加えた。溶液を15℃で16時間撹拌し、濃縮した。残留物をEtOAc(10mL)中に取り入れ、水(10mL×2)およびブライン(10mL)で洗浄し、MgSo上で乾燥させ、濃縮した。残留物を分取TLC(DCM中5%メタノール、Rf=0.4)により精製して、化合物139−A(70mg、64%の収率)を白色の固形物として得た。
工程2:水酸化アンモニウム(20mL)中の化合物139−A(60.0mg、0.05mmol)の混合物を80℃で10時間撹拌し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を硫酸ナトリウムで乾燥させ濃縮した。残留物を分取TLC(DCM中10%メタノール、Rf=0.5)により精製して、化合物139−B(30mg、51.8%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=1.092分、[M−Boc+H]=1097.9。
TFA/HFIP脱保護法(実施例6)を使用して、化合物139(ギ酸塩)を25%の収率で白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.608分、[M+H]=898.3。
実施例46:化合物140の合成
化合物139−A(実施例45)から、TFA/HFIP脱保護法(実施例6)を使用して、化合物140(ギ酸塩)を19%の収率で白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.772分、[M+H]=940.6。
実施例47:化合物141の合成
工程1:化合物138−A(実施例44)(200.0mg、0.18mmol)を、乾燥したテトラヒドロフラン(10mL)中で溶解し、トリフェニルホスフィン(138.5mg、0.53mmol)を0℃で加えた。溶液を窒素下で撹拌し、1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(38.8mg、0.26mmol)を加え、続いてジイソプロピルアゾジカルボン酸塩(89.0mg、0.44mmol)を加えた。混合物を、室温で12時間撹拌し、真空中で濃縮した。残留物を分取TLC(DCM中5%メタノール、Rf=0.5)により精製して、化合物141−A(200mg、89.8%の収率)を白色の固形物として得た。
工程2:エタノール(10mL)中の化合物141−A(200.0mg、0.16mmol)の溶液に、2−アミノエタノール(96.5mg、1.58mmol)を加えた。反応混合物を50℃で12時間撹拌し、水(20mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を水(20mL×2)およびブライン(20mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮して粗製の化合物141−B(179.4mg)を白色の固形物として得た。
工程3:N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の、化合物141−B(30.0mg、0.03mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(10.1mg、0.05mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(7.1mg、0.05mmol)、シアノ酢酸(4.5mg,、0.05mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(13.6mg、0.11mmol)の混合物を、15℃で2時間撹拌し、水(20mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を水(20mL×2)およびブライン(20mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン中5%メタノール、Rf=0.5)により精製して、化合物141−C(30mg、収率94.5%)を白色の固形物として得た。
TFA/HFIP脱保護法(実施例6)を使用して、化合物141(ギ酸塩)を7%の収率で白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.615分、[M+H]=452.1。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.615分、[M+H]=452.1。
実施例48:化合物142の合成
メタノール(10mL)中の化合物141−B(実施例47)(60.0mg、0.05mmol)の溶液に、重炭酸ナトリウム(88.8mg、1.06mmol)とシアン酸臭化物(cyanic bromide)(11.2mg、0.11mmol)を0℃で加えた。反応混合物を0℃で3時間撹拌し、水(20mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を水(20mL×2)およびブライン(20mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濃縮した。残留物を分取TLC(ジクロロメタン中5%メタノール、Rf=0.4)により精製して、化合物142−A(50mg、81.6%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=1.094分、[M+H]=1160.9。
TFA/HFIP脱保護法(実施例6)を使用して、化合物142(ギ酸塩)を8%の収率で白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB):RT=0.600分/1.5分、[M+H]=878.4。
実施例49:化合物143の合成
実施例31(化合物125)のものと同様の方法を利用して化合物143を調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.793分、[M+H]=850.6。
実施例50:化合物144の合成
化合物101−N(実施例6)と同様の方法を利用して、化合物144−Aを調製した。
工程1:DCM(10mL)中の化合物144−A(330mg、0.31mmol)の撹拌された溶液に、NMM(91mg、0.92mmol)およびIBCF(83mg、0.61mmol)を0℃でゆっくりと加え、混合物を同じ温度で30分間撹拌し、続いて(9H−フルオレン−9−イル)メチル1−メチルヒドラジンカルボン酸塩(165mg、0.61mmol)を加えた。次いで、結果として生じた混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物にDCM(30mL)を加え、これをブライン(30mL×2)で洗浄した。有機質層をNaSOで乾燥し、濃縮し、残留物をシリカゲルフラッシュカラムで精製して化合物144−B(350mg、86%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=1.110、[M+H]=1325.3。
工程2:DCM(3mL)中の化合物144−B(50mg、0.04mmol)の撹拌された溶液に、キヌクリジン(8.4mg、0.08mmol)を加え、混合物を室温で16時間撹拌した。揮発性物質を除去し、次いで、残留物を分取TLCで精製して化合物144−C(35mg、84.1%の収率)を白色の固形物として得た。
工程3:DCM(2mL)中の化合物144−C(40mg、0.04mmol)の撹拌された溶液に、Et3N(11mg、0.11mmol)および塩化アクリロイル(3.6mg、0.04mmol)を0℃で加え、混合物を撹拌しながら室温に温め、同じ温度で0.5時間撹拌した。揮発性物質を除去し、次いで、残留物を分取TLCで精製して化合物144−D(30mg、71.5%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=1.021、M+Na=1179.1。
TFA/HFIP脱保護法(実施例6)を使用して、化合物144(ギ酸塩)を22%の収率で白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.695、[M+H]=856.6。
実施例51:化合物145の合成
化合物119−D(実施例24)のための方法を利用して、化合物145−Aを調製した。
工程1:ジオキサン(20mL)中の化合物145−A(500mg、0.5mmol)の溶液に、1M NaOH(10mL、10mmol))および(Boc)O(1.2mL、5mmol)を加えた。反応混合物を一晩、室温で撹拌した。ジオキサンを減圧下で除去し、混合物を1M HClで酸性化した。結果として生じた白色ペースト状材料を乾燥させ、化合物145−B(507mg、96%)を得た。(C5566ClN14)についてのMS(ESI):m/z 1056(M+H)
工程2および3:化合物145−Bから出発して、(9H−フルオレン−9−イル)メチル1−メチルヒドラジンカルボン酸塩(IBCF/NMM)とのアミドカップリング、および、実施例50に記載のFmoc除去手順を利用して化合物145−C(100mg、75.3の収率%)を白色の固形物として得た。
工程4:DCM(5mL)中の化合物145−C(80mg、0.07mmol)の撹拌された溶液に塩化クロロアセチル(16.7mg、0.15mmol)およびNMM(22.4mg、0.22mmol)を液滴で0℃で加え、混合物をその温度でさらにもう1時間撹拌した。揮発性物質を除去し、次いで、残留物を分取TLCで精製して化合物145−D(55mg、64.2%の収率)を白色の固形物として得た。
TFA/HFIP脱保護法(実施例6)を使用して、化合物145(ギ酸塩)を22%の収率で白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.805、[M+H]=860.2。
実施例52:化合物146の合成
化合物101−E(実施例4)(2.0g、3.56mmol)をCHCl(10mL)に溶解し、この撹拌された溶液にEt3N(2.47mL、17.8mmol)および(Boc)O(2.45mL、10.68mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩中撹拌した。反応が完了した後、ブライン溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機質層をブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空内で除去した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM−5%DCM−MeOH)によって精製し、2gの化合物146−A(74%)を得た。
化合物146−Aから出発し、水素化(Pd/C)、アミドカップリング(HATU/DIEA)、エステル加水分解(LiOH/THF)および全体的なBoc脱保護(TFA/HFIP)を利用する、実施例4および実施例8の方法を用いて、化合物146を白色の固形物として調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.825、[M+H]=716.6。
実施例53:化合物147の合成
実施例21に記載されたものと類似した方法を利用し、4−ヘプチル−2−メチル安息香酸(実施例6)から化合物147(ギ酸塩)を調製した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.619、[M+H]=925.7。H NMR(400MHz、MeOH−d4)δ8.51(br s、2H)、7.37−6.98(m、5H)、6.94−6.59(m、4H)、6.48(s、1H)、5.56−5.35(m、2H)、5.25−5.20(m、1H)、4.49−4.07(m、5H)、3.30−2.71(m、11H)、2.70−1.95(m、7H)1.91−1.65(m、3H)1.64−1.08(m、11H)、0.89(t、J=6.8Hz、3H)
実施例54:化合物148の合成
工程1:THF(3mL)中の化合物101−N(実施例6)(60mg、0.05mmol)の撹拌された溶液に、HOSu(35mg、0.30mmol)およびDCC(63mg、0.30mmol)を加えた。混合物を20℃で2時間撹拌した。次いで、混合物を真空中で濃縮して化合物148−2(60mg、収率92.5%)を白色の固形物として得、これを精製せずに直接使用した。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.984、[M+H]=1285.0。
工程2:THF(5mL)中のフェノール(27mg、0.28mmol)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(57mg、0.37mmol)の混合物を20℃で0.5時間撹拌し、続いて化合物148−2(60mg、0.05mmol)を加えた。結果として生じた混合物を同じ温度でもう1時間撹拌した。混合物を濃縮し、分取TLC(DCM中10%MeOH)により精製して、化合物148−3(11mg、18.6%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=1.019、[M+H]=1264.7。
工程3:化合物148(ギ酸塩)を、実施例6に記載されたような典型的なBoc除去条件(TFA/HFIP)に従って148−3から調製して、白色の固形物として1.9mg(24.5%の収率)を得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.786、[M+H]=963.9;H NMR(400MHz、MeOH−d4)δ8.52(brs、2H)、7.32−7.08(m、10H)、6.85−6.76(m、4H)、6.34(s、1H)、5.14−5.11(m、1H)、4.82−4.77(m、1H)、4.19−4.15(m、6H)、3.48−3.40(m、2H)、3.21−3.10(m、6H)、2.92(s、3H)、2.63−2.61(m、33H)2.41(s、3H)、2.22−2.09(m、2H)、1.61−1.57(m、4H)、1.37−1.29(m、11H)、0.91(t、J=6.8Hz、3H)。
実施例55:化合物149の合成
工程1:典型的なアミドカップリング(HATU/DIEA、実施例5)、エステル加水分解(THF/HOにおけるLiOH、実施例6、工程5)、アミドカップリング(HATU/DIEA、実施例5)および水素化(Pd/C、H2、実施例4)条件を、化合物101−N(実施例6)(110mg、0.099mmol)に適用して、化合物149−2(80mg、4工程にわたり67%の収率)を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.995、[M+H]=1202.6。
工程2:DMF(0.5mL)中の化合物149−2(80mg、0.067mmol)およびトリエチルアミン(46μL、0.33mmol)の溶液に、トリメチルシリルイソシアネート(38mg、0.33mmol)を0℃で加え、混合物を撹拌しながら25℃まで徐々に温め、同じ温度で2時間撹拌した。その反応物をEtOAc(30mL)中に取りこみ、有機質層を水およびブライン(各々30mL)で洗浄した。有機質層を分離させ、MgSO上で乾燥させ、蒸発乾固させた。次いで、粗製生成物を分取TLC(DCM中の5%メタノール)で精製して、化合物149−3(20mg)を白色の固形物として得た。
工程3:実施例6に記載のような典型的なBoc除去条件(TFA/HFIP)を利用して、化合物149−3から化合物149(ギ酸塩)を調製して、標題化合物を白色の固形物として得た。LCMS(方法5−95AB、ESI):t=0.762、[M+H]=945.6;H NMR(400MHz、MeOH−d4)δ8.53(br s、3H)、7.42−7.15(m、4H)、7.14−6.99(m、3H)、6.89−6.73(m、2H)、6.42(s、1H)、5.18−5.15(m、1H)、4.37−4.28(m、2H)、4.27−4.10(m、4H)、3.53−3.28(m、2H)、3.21−3.04(m、6H)、2.95(s、3H)、2.70−2.49(m、3H)、2.38(s、3H)、2.34−2.07(m、2H)、1.69−1.55(m、2H)、1.46−1.20(m、13H)、0.92(t、J=6.8Hz、3H)。
実施例56:化合物150−Aの合成
(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸およびメチル(S)−2−アミノ−2−シクロプロピルアセテートを工程1で用いる、実施例3(化合物101−B)のために記載されたものと類似の手順に従い、化合物150−Aを合成し、標題化合物を茶色の固形物として得た。LCMS(ESI):(M+H)=354。
実施例57:化合物150−Bの合成
工程1:アセトニトリル(25mL)中の化合物150−A(1.16g、2.48mmol)およびトリエチルアミン(0.86mL、6.20mmol)の溶液に、4−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(660mg、2.98mmol)を一部に加え、結果として生じる反応混合物を室温で4時間撹拌した。沈殿物を濾過により収集し、少量のアセトニトリルで洗浄し、真空下で一晩中乾燥させ、1.14g(70%)のメチル(4S、7S、10S)−7−シクロプロピル−16、26−ジメトキシ−10−((4−ニトロフェニル)スルホンアミド)−6,9−ジオキソ−5,8−ジアザ−1,2(1,3)−ジベンゼンアシクロデカファン−4−カルボン酸塩(methyl(4S,7S,10S)−7−cyclopropyl−1,2−dimethoxy−10−((4−nitrophenyl)sulfonamido)−6,9−dioxo−5,8−diaza−1,2(1,3)−dibenzenacyclodecaphane−4−carboxylate)をオフホワイトの固形物として得、これをさらに精製することなく続けた。LCMS(ESI):(M+H)=653。
工程2:アセトン(20mL)中の(4S、7S、10S)−7−シクロプロピル−1,2−ジメトキシ−10−((4−ニトロフェニル)スルホンアミド)−6,9−ジオキソ−5,8−ジアザ−1,2(1、3)−ジベンゼンシクロデカファン−4−カルボン酸塩(1.14g、1.75mmol)およびKCO(1.93g、14.0mmol)の溶液にヨードメタン(0.870mL、14.0mmol)を加えた。結果として生じる反応混合物を室温で一晩中撹拌した。混合物を真空中で濾過し蒸発させた。残留物は水で希釈し、イソプロピルアセテート(2×100ml)で抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させ、かつ真空下で乾燥させて、1.21g(100%)のメチル(4S、7S、10S)−7−シクロプロピル−1、2−ジメトキシ−10−((N−メチル−4−ニトロフェニル)スルホンアミド)−6,9−ジオキソ−5,8−ジアザ−1,2(1,3)−ジベンゼンアシクロデカファン−4−カルボン酸塩をオフホワイトの固形物として得、これをさらに精製することなく続けた。LCMS(ESI):(M+H)=667。
工程3:アセトニトリル(22ml)中のメチル(4S、7S、10S)−7−シクロプロピル−1、2−ジメトキシ−10−((N−メチル−4−ニトロフェニル)スルホンアミド)−6,9−ジオキソ−5,8−ジアザ−1,2(1,3)−ジベンゼンアシクロデカファン−4−カルボン酸塩(1.11g、1.66mmol)溶液に、メルカプト酢酸(6.6相当、1.01g、11.0mmol)およびDBU(2.50mL、16.6mmol)を加え、結果として生じた混合物を室温で三時間撹拌した。反応混合物を真空中で蒸発させ、酢酸イソプロピル(50mL)で希釈し、飽和水性NaHCO(50mL)で洗浄した。水層を再びiPrOAc(50mL)で抽出した。組み合わせた有機物を水およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させ、真空下で乾燥して776mg(96.8%)の化合物164−Bをオフホワイトの固形物として得た。LCMS(ESI):(M+H)=482。
実施例58:化合物150の合成
工程1:化合物150−Cは、実施例5に記載されるような一般法4に従い、化合物150−Bから合成された。LCMS(ESI):(M+H)+=940。
工程2:工程6における2−アミノエタン−1−オールの代わりに(3S)−3−アミノブタン−2−オン塩酸塩を使用して、実施例6(化合物101−O)に記載のものと類似の手順に従って、化合物150−Cからオフホワイトの固形物として化合物150(トリフルオロ酢酸塩)を合成した。LCMS(ESI):(M+H)=911。H NMR(400MHz、メタノール−d4)δ7.33(d、J=7.7Hz、2H)、7.30−7.21(m、1H)、7.19(d、J=8.7Hz、1H)、7.13−7.06(m、3H)、6.79(d、J=2.3Hz、2H)、6.46(d、J=2.9Hz、1H)、5.16(dd、J=8.2、5.3Hz、1H)、4.96−4.89(m、1H)、4.53−4.41(m、1H)、4.36(s、1H)、4.26−4.15(m、6H)、3.23(d、J=5.1Hz、1H)、3.19−3.08(m、8H)、2.94(s、3H)、2.66−2.56(m、2H)、2.40(s、3H)、2.32−2.25(m、1H)、2.23(s、1H)、2.20(s、1H)、2.19−2.11(m、1H)、1.94(dd、J=7.1、3.3Hz、1H)、1.69−1.57(m、2H)、1.41−1.18(m、8H)0.96−0.89(m、4H)、0.57−0.48(m、4H)。
生物学的アッセイ
実施例A1:最小発育阻止濃度の判定
各化合物のインビトロ抗菌活性を、Clinical and Laboratory Standards Institute(CLSI)によって承認されたブロス微量希釈技術(Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically; Approved Standard−Eighth Edition. CLSI document M07−A8. Wayne, PA: Clinical and Laboratroy Standards; 2009)を用いて、最小発育阻止濃度(MIC)を測定することによって判定した。抗菌活性を細菌の3つの株に対し測定した:メチシリン耐性黄色ブドウ球菌株のUSA300、NRS384(S.aureus);IMP4213(E.coli IMP)を抱える大腸菌Escherichia coli MC4100の株、これは外膜透過性を増加させ(B MartinおよびSilhavy T.Imp/OstAは、大腸菌の細胞エンベロープ生合成に必要である(2002)Molecular Microbiology、45(5)、1289−1302)、および大腸菌ATCC 25922 (E.coli)、これは臨床的に関連するグラム陰性株である。Trypyticase Soy AgarまたはLuria Agarのプレート上にそれぞれ細胞を接種し、35℃で20時間生育させた。1mLの試験培地(0.002%v/v Tween−80を補充したカチオン調整Mueller Hinton Broth)に細胞をこすり、最終OD600nmが0.01になるまで希釈することにより、接種懸濁液を調製した。
試験化合物を10mg/mLの濃度でDMSO中で調製した。化合物をいくつかの異なる希釈フォーマットで試験し、データを表1で報告する。プロトコル1では、化合物のストックを64μg/mlの濃度で試験培地に希釈し、96ウェルU底マイクロタイターディッシュにおいて、合計10の化合物濃度について、同じ培地中で連続2倍希釈を行った。プロトコル2では、化合物のストックを4μg/mlの濃度で試験培地に希釈し、96ウェルU底マイクロタイターディッシュにおいて、合計10の化合物濃度について、同じ培地中で連続2倍希釈を行った。プロトコル3では、化合物のストックを0.5μg/mlの濃度で試験培地に希釈し、上記の通り連続2倍希釈を行った。プロトコル4では、化合物のストックを0.13μg/mlの濃度で試験培地に希釈し、上記の通り連続2倍希釈を行った。接種懸濁液を、OD OD600nmの最終密度が0.0005になるまで試験化合物の2倍連続希釈物に加えて、35℃で22時間インキュベートした。インキュベーションの後、プレートを視覚的に検査し、そして完全に細菌増殖を妨げた試験化合物の最低の濃度をMICとして記録した。結果は表2に列挙される。
実施例A2:細胞全体のSpsB生化学的スクリーニングアッセイ
動力学的蛍光発生酵素活性アッセイを用いて、SpsB(黄色ブドウ球菌シグナルペプチダーゼ)活性の阻害を評価し、IC50を測定した。このアッセイは、組み換え型SpsBタンパク質の代わりにSpsBの供給源として黄色ブドウ球菌細胞の懸濁液を使用する。
細胞の調製:ルリア培地(LB)に黄色ブドウ球菌(USA300バックグラウンド、SpsB過剰発現)を接種し、OD600nmが1.5−2.0に達するまで(〜4時間)、37℃で振盪した。次いで、培養物をLBでOD600nmが1.0になるまで希釈し、等分し、10,000xgで2分間遠心分離した。上清を除去し、ペレットを、OD600nmが0.5になるまでリン酸緩衝液(1×PBS、12.5mg/LのMgCl、25mg/LのCaCl、0.1%Tween−80)に再懸濁し、次いで10,000xgで2分間再び遠心分離した。上清を除去し、ペレットを−20℃で冷凍した。
試験化合物をDMSO中で10mg/mLの濃度で調製した。これらの化合物のストックをDMSO中へと25μg/mLの濃度まで希釈し、連続3倍希釈をDMSO中で行い、合計11の化合物濃度を得た。20nLの各化合物溶液を、音響流体移動(acoustic fluid transfer)(Echo)を使用して、白色の384−ウェルプレート(50μL/ウェルのポリプロピレン、Nunc)に予め点を付けた(pre−spotted)。
冷凍した黄色ブドウ球菌ペレットをOD600nmが0.05になるまでアッセイ緩衝液(1×PBS、12.5mg/LのMgCl、25mg/LのCaCl、0.1%Tween−80)中に再懸濁し、次いでアッセイ緩衝液中で20μM基質((Dabcyl)βAla−KPAKAAE(Edans))と1:1(v/v)に混合し、この溶液を化合物で予め点を付けた384−ウェルプレートに加えた(20μL/ウェル)。次いで、内部でクエンチされたペプチド基質の切断をモニタリングする(励起波長=340nm、発光波長=490nm、Molecular Devices Spectramax M5)ために、2分の読み取り間隔で、30分間、蛍光強度を直ちに動力学的に読み取った。反応速度(勾配)を阻害剤濃度に対してプロットし、IC50を引き出した。結果は表3に列挙される。
実施例A3:C.ディフィシル関連下痢症の患者における、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(II)の化合物の、安全性および有効性についての、臨床試験
目的:この研究は、クロストリジウム・ディフィシル関連下痢症の症状の処置、および下痢の再発のリスクの低下のために本明細書に提示される化合物の安全性および有効性を測定することを目標とする。この化合物は現在の標準的な抗生物質処置と比較して評価され、そのため、すべての患者が活性薬物療法を受けるであろう。医師の診察、身体検査、研究室検査、試験薬を含む、研究に関連するケアの全てが提供される。全体の参加期間は約10週間である。
患者:適格な被験体は、18歳以上の男性および女性であるだろう。
基準:
包含基準:
少なくとも18歳である;
活性な、軽度から中等度のC.ディフィシル関連下痢症(CDAD)を有している;
経口の薬物を許容できる;
妊婦ではなく、授乳していない;
そして、同意書に署名し日付を記入する。
研究設計:これは、C.ディフィシル関連下痢症の患者における、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(II)の化合物の有効性、安全性および耐用性についての、無作為化された二重盲検の実対象試験である。
実施例A4:MRSA骨髄炎の処置のためのバンコマイシンと、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(II)の化合物とを比較する臨床試験
目的:この研究は、メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(MRSA)骨髄炎の処置のための、バンコマイシンと比較した、本明細書に提示された化合物の有効性を測定することを目標とする。
患者:適格な被験体は、18歳以上の男性および女性であるだろう。
基準:
包含基準:
手術室、または無菌の生検術式において骨部位から得られる、培養が証明された(Culture−proven)MRSA。感染およびサンプリングした部位は、骨内、または骨に隣接する深い位置の軟組織部位内のいずれかにある;MRSAの陽性血液培養と関連する骨髄炎と一致するOR放射線学的異常;
必要に応じての感染部位の外科的創面切除;
被験体は書面で告知に基づく同意を提供することができ;
かつ、被験者は外来診療の非経口療法を12週間受けることができる。
除外基準:
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(II)の化合物、またはバンコマイシンに対する過敏性;
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(II)の化合物、またはバンコマイシンに抵抗力のある黄色ブドウ球菌;
慢性的な開放創から直接進行する骨髄炎;
多微生物性の培養物(コアグラーゼ陰性ブドウ球菌が培養物の中にあり、かつ、臨床評価としては、これは汚染物質であるということである場合、唯一の例外となる);
被験体が研究登録において陽性の妊娠検査を受けている;
試験薬の投与を妨げるベースライン腎不全または肝不全;
3か月の間静脈内の抗生物質を投与するための安全条件のない活性な注射薬の使用;
および、骨髄炎以外の感染症のために14日より長く抗生物質を使用することが予想される。
研究設計:これは、MRSA骨髄炎の処置について、バンコマイシンと、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(II)の化合物とを比較する、無作為化された非盲検の実対象有効性試験である。
実施例A5:バンコマイシン耐性エンテロコッカス(VRE)によって引き起こされる選択的な重篤感染症における式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(II)の化合物を評価する臨床試験
目的:この研究は、VREによって引き起こされる選択的な重篤感染症の処置において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(II)の化合物の安全性および有効性を測定することを目標とする。
患者:適格な被験体は、18歳以上の男性および女性であるだろう。
基準:
包含基準:
以下の複数抗菌性の耐性菌のうちの1つの単離:
単独、または複数菌感染症の一部としてのバイコマイシン耐性エンテロコッカス・フェリカス、バイコマイシン耐性のエンテロコッカス・フェシウム;および
静脈内(IV)抗生物質療法の投与を必要とする深刻な感染症(例えば、除外された感染症によらない菌血症、複雑な腹腔内感染、複雑な皮膚および皮膚構造感染、または肺炎)の確定診断を有している。
除外基準:
研究者の見解において、反応の評価を妨げうる、または、予定されている療法またはフォローアップ評価が完了しそうにない、または、この研究への被験者の参加に関連するリスクが実質的に増大するであろうという、任意の付随する状態であるか、またはその状態になる被検体。
抗生物質治療の期間が7日未満と予想される。
研究設計:これは、VREによって引き起こされる選択的な重篤感染症の処置において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(II)の化合物の、無作為化された、二重盲検の、安全性および有効性の研究である。
医薬組成物
非経口組成物
注射による投与に適している非経口の医薬組成物を調製するために、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(II)の100mgの化合物をDMSO中に溶解し、次いで、10mLの0.9%無菌生理食塩水と混合する。混合物を、注射による投与に適した投薬ユニット形態へと組み込む。
別の実施形態では、注射可能な製剤を形成するために、以下の成分を混合する。
上記の成分は全て、水を除き、必要な場合は組み合わされ撹拌され、かつ、必要な場合は軽く加熱される。その後、十分な量の水が加えられる。
経口組成物
経口送達のための医薬組成物を調製するために、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(II)の100mgの化合物を750mgのデンプンと混合する。混合物を、経口投与に適する、硬ゼラチンカプセルなどの経口投薬ユニットに組み込む。
別の実施形態では、以下の成分が緊密に混合され、単一の分割錠に圧縮される。
さらに別の実施形態では、以下の成分を緊密に混合し、ハードシェルゼラチンカプセルに充填する。
さらに別の実施形態では、経口投与のための溶液/懸濁液を形成するために、以下の成分を混合する。
局所ゲル組成物
医薬的な局所ゲル組成物を調製するために、(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)又は式(II)の100mgの化合物を、1.75gのヒドロキシプロピルセルロース、10mLのプロピレングリコール、10mLのミリスチン酸イソプロピル、及び100mLの精製されたアルコールUSPと混合する。結果として生じたゲル混合物を、その後、局所投与に適した、例えばチューブなどの容器に組み込む。
本開示の好ましい実施形態が本明細書で示され記載されてきたが、こうした実施形態がほんの一例として提供されているに過ぎないということは当業者にとって明白である。
多くの変更、変化、および置換が、本発明から逸脱することなく、当業者の心に思い浮かぶであろう。本明細書に記載される実施形態の様々な代案が、本発明の実施において利用されるかもしれないことを理解されるべきである。以下の請求項は本発明の範囲を定義するものであり、この請求項とその均等物の範囲内の方法、および構造体がそれによって包含されるものであるということが意図されている。

Claims (54)

  1. 式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、あるいはプロドラッグであって:
    式中:
    およびRはそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−CHCH(OH)CHNH、−CHCH(ヘテロシクロアルキル)CHNH、−CHC(O)NH、−CHC(O)N(H)CHCN、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、−(C−C)アルキル−NR2122、−(C−C)アルキル−C(O)NR2526、−(C−C)アルキル−N(R23)C(O)(C−C)アルキルNR2122、または−(C−C)アルキル−C(O)N(R23)(C−C)アルキル、あるいは随意に置換されたヘテロシクロアルキルであり;
    、R、およびRはそれぞれ独立して、H、または−(C−C)アルキルであり;
    は、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)ハロアルキル、または−(C−C)シクロアルキルであり;
    10は、H、または−(C−C)アルキルであり;
    11およびR12はそれぞれ独立して、H、−NH、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−(C−C)アルキル−SR23、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、−(C−C)アルキル−NR2122、−(C−C)アルキル−CN、−(C−C)アルキル−C(O)NR2526、−(C−C)アルキル−S(O)−(C−C)アルキル、−(C−C)アルキル−N(H)CH=NH、−(C−C)アルキル−N(H)C(NH)NH、−(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、随意に置換された−(C−C)アルキル−N(H)ヘテロシクロアルキル、または−(C−C)アルキル−ヘテロアリールであり;またはR11およびR18は、組み合わされて、随意に置換されたヘテロシクロアルキル環を形成し、およびR12はHであり;
    15、R16、R17、およびR18はそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)シクロアルキル、−(C−C)アルキル−OR23、−(C−C)アルキル−C(O)OR23、または−(C−C)アルキル−NR2122であり;
    Aは、−CN、−CHCN、−CH=CHCN、−CHN(H)C(O)CHCN、−CHN(H)C(O)N(H)R24、−C(O)N(H)R34、−C(O)N(H)C(R23C(O)OR29、−C(O)N(H)C(R23C(O)NR3233、−C(O)N(H)C(R23C=NR30、−C(O)N(H)SOH、−C(O)N(H)SOCH=CH、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CH=CH、−C(O)N(H)N(R24)C(O)CHCl、
    であり;
    Xは、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、随意に置換されたヘテロアリール、−O−(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)(C−C10)アリール−、または−SO(C−C)アルキル−であり;
    Yは、単結合、随意に置換された−(C−C)アルキル−、−(C−C)アルケニル−、−(C−C)アルキニル、−(C−C)アルキル−N(R24)(C−C)アルキル−、−O−(C−C)アルキル−、−O(C−C10)アリール−、−N(R24)(C−C)アルキル−、−N(R24)SO(C−C)アルキル−、−N(R24)C(O)(C−C)アルキル− −C(O)(C−C)アルキル−、−S(C−C)アルキル−、−SO(C−C)アルキル−、−C(O)NH(C−C)アルキル−、−(C−C)シクロアルキル−、随意に置換された−C(O)N(R24)アリール−、随意に置換された−N(R24)C(O)アリール−、随意に置換された−N(R24)SOアリール−、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;
    Zは、H、ハロゲン、−NH、−CN、−CF、−COH、−(C−C12)アルキル、−(C−C12)アルケニル、−(C−C12)アルキニル、−C(O)NR2526、−O−(C−C12)アルキル、−N(R24)(C−C12)アルキル、−N(R24)C(O)(C−C12)アルキル、随意に置換された−(C−C)シクロアルキル、−(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり;
    21およびR22はそれぞれ独立して、H、−(C−C)アルキル、−(C−C)ヘテロアルキル、−(C−C)アルキル−COH、−C(O)(C−C)アルキル、−C(O)N(R31、−SON(R31であり;またはR21とR22およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
    31はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;または2つのR31およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
    23はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
    24はそれぞれ独立して、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
    25およびR26はそれぞれ独立して、Hまたは随意に置換された−(C−C)アルキルであり;またはR25とR26およびそれらが結合される窒素原子は、ヘテロシクロアルキル環を形成し;
    27はそれぞれ独立して、ハロゲン、−(C−C)アルキル、または−(C−C)ヘテロアルキルであり;
    28はそれぞれ独立して、ハロゲン、−(C−C)アルキル、または−(C−C)ヘテロアルキルであり;
    29は、−CHC(O)NHまたは随意に置換されたアリールであり;
    30は、
    であり;
    32は、Hまたは−(C−C)アルキルであり;
    33は、−CHCN、−OC(O)(C−C)アルキル、または−SONHであり;
    34は、−OH、−NH、−CN、−CHCHCN、−O(C−C)アルキル、−C(O)(C−C)アルキル、−SONH
    であり;
    pは、0、1、または2であり;および
    qは、0、1、または2である、化合物。
  2. 式(Ia)の構造:
    を有する、請求項1に記載の化合物。
  3. 、R、およびRがHである、請求項1または2に記載の化合物。
  4. 15およびR16がHである、請求項1−3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. 式(Ib)の構造:
    を有する、請求項1−4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. 17が−CHである、請求項1−5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. 18がHである、請求項1−6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. が−(C−C)アルキルである、請求項1−7のいずれか1項に記載の化合物。
  9. が−CHである、請求項8に記載の化合物。
  10. 式(Ic)の構造:
    を有する、請求項1−4のいずれか1項に記載の化合物。
  11. 11が−(C−C)アルキル−NR2122である、請求項1−10のいずれか1項に記載の化合物。
  12. 11が−(C−C)アルキル−NHである、請求項1−11のいずれか1項に記載の化合物。
  13. 11が−CHNHである、請求項12に記載の化合物。
  14. 11が−CHCHNHである、請求項12に記載の化合物。
  15. 11が−CHCHCHNHである、請求項12に記載の化合物。
  16. 11が−CHCHCHCHNHである、請求項12に記載の化合物。
  17. およびRがそれぞれ独立して、H、または−(C−C)アルキル−NR2122である、請求項1−16のいずれか1項に記載の化合物。
  18. およびRがそれぞれ独立して−(C−C)アルキル−NR2122である、請求項1−16のいずれか1項に記載の化合物。
  19. およびRがそれぞれ−CHCHNHである、請求項1−16のいずれか1項に記載の化合物。
  20. 式(Id)の構造:
    を有し、
    式中、R11が、−CHNH、−CHCHNH、または−CHCHCHNHである、請求項1−4のいずれか1項に記載の化合物。
  21. Xが随意に置換されたアリールである、請求項1−20のいずれか1項に記載の化合物。
  22. Xが随意に置換されたフェニルである、請求項1−20のいずれか1項に記載の化合物。
  23. Xが随意に置換されたヘテロアリールである、請求項1−20のいずれか1項に記載の化合物。
  24. Xが、随意に置換されたピリジンまたは随意に置換されたピリミジンである、請求項21に記載の化合物。
  25. Xが随意に置換された−(C−C)アルキル−である、請求項1−20のいずれか1項に記載の化合物。
  26. Yが随意に置換されたアリールである、請求項1−25のいずれか1項に記載の化合物。
  27. Yが随意に置換されたフェニルである、請求項1−25のいずれか1項に記載の化合物。
  28. Yが随意に置換されたヘテロアリールである、請求項1−25のいずれか1項に記載の化合物。
  29. Yが随意に置換された−(C−C)アルキル−である、請求項1−25のいずれか1項に記載の化合物。
  30. Yが−O−(C−C)アルキル−である、請求項1−25のいずれか1項に記載の化合物。
  31. Yが−N(H)−(C−C)アルキル−である、請求項1−25のいずれか1項に記載の化合物。
  32. Yが単結合である、請求項1−25のいずれか1項に記載の化合物。
  33. Zが−(C−C)アルキルである、請求項1−32のいずれか1項に記載の化合物。
  34. Zが随意に置換されたアリールである、請求項1−32のいずれか1項に記載の化合物。
  35. Zが随意に置換されたフェニルである、請求項1−32のいずれか1項に記載の化合物。
  36. Zが随意に置換されたヘテロアリールである、請求項1−32のいずれか1項に記載の化合物。
  37. Zが随意に置換された−(C−C)シクロアルキルである、請求項1−32のいずれか1項に記載の化合物。
  38. Zがハロゲンである、請求項1−32のいずれか1項に記載の化合物。
  39. −X−Y−Zが、
    である、請求項1−20のいずれか1項に記載の化合物。
  40. 化合物が、
    の構造、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、あるいはプロドラッグを有する、請求項1に記載の化合物。
  41. 構造:
    を有する化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、あるいはプロドラッグ。
  42. 請求項1−41のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、あるいはプロドラッグ、および薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  43. 患者の細菌感染の処置のための薬剤の調製における請求項1−41のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、あるいはプロドラッグの使用。
  44. 哺乳動物の細菌感染の処置の方法であって、該方法は、哺乳動物に有益な効果を提供するのに十分な頻度で及び持続時間の間、請求項1−41のいずれか1項に記載の有効な量の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、あるいはプロドラッグを哺乳動物に投与する工程を含む、方法。
  45. 細菌感染が、シュードモナス・エルジノーサ、シュードモナス・フルオレッセンス、シュードモナス−アシドボランス、シュードモナス・アルカリゲネス、シュードモナス・プチダ、ステノトロホモナス・マルトフィリア、バークホルデリア・セパシア、エロモナス・ハイドロフィラ、大腸菌、シトロバクター・フロインデイ、サルモネラ・チフィリウム、サルモネラ・チフィ、サルモネラ・パラチフィ、サルモネラ・エンテリティディス、志賀赤痢菌、シゲラ・フレックスネリ、シゲラ・ソネイ、エンテロバクター・クロアカ、エンテロバクター・エロゲネス、クレブシエラ・ニューモニエ、クレブシエラ−オキシトカ、セラチア・マルセセンス、フランシセラ・ツラレンシス、モルガネラ・モルガニー、 プロテウス・ミラビリス、プロテウス・ブルガリス、プロビデンシア−アルカリファシエンス、プロビデンシア−レットゲリ、プロビデンシア−スチュアルティイ、アシネトバクター・バウマンニ、アシネトバクター・カルコアセティカス、アシネトバクター・ヘモリティカス、エルシニア・エンテロコリティカ、エルシニア・ペスチス、エルシニア・シュードツベルクロシス、エルシニア−インターメディア、ボルデテラ・パータシス、ボルデテラ・パラパータシス、ボルデテラ・ブロンキセプチカ、ヘモフィルス・インフルエンザエ、ヘモフィルス・パラインフルエンザ、ヘモフィルス・ヘモリティクス、ヘモフィルス・パラヘモリチカス、ヘモフィルス・デュクレイ、パスツレラ・マルトシダ、パスツレラ・ヘモリチカ、ブランハメラ・カタラーリス、ヘリコバクター・ピロリ、カンピロバクター・フィタス、カンピロバクター・ジェジュニ、カンピロバクター・コリ、 ボレリア・ブルグドルフェリ、ビブリオ・コレラエ、ビブリオ・パラヘモリチカス、レジオネラ・ニューモフィラ、リステリア・モノサイトゲネス、ナイセリア・ゴノレー、ナイセリア・メニンギティディス、キンゲラ、モラクセラ、ガードネレラ・バギナリス、バクテロイデス・フラジリス、バクテロイデス・ディスタソニス、バクテロイデス3452Aホモロジー群、バクテロイデス・ブルガタス、バクテロイデス・オバルス、バクテロイデス・テタイオタオミクロン、バクテロイデス・ユニフォルミス、バクテロイデス・エガーシイ、バクテロイデス・スプランクニクス、 クロストリジウム・ディフィシル、マイコバクテリウム・ツベルクローシス、マイコバクテリウム・アビウム、マイコバクテリウム・イントラセルラーレ、マイコバクテリウム・レプレ、コリネバクテリウム・ジフテリエ、コリネバクテリウム・ウルセランス、ストレプトコッカス・ニューモニエ、ストレプトコッカス・アガラクチア、ストレプトコッカス・ピオゲネス、エンテロコッカス・フェカリス、エンテロコッカス・フェシウム、黄色ブドウ球菌、スタフィロコッカス・エピデルミデス、スタフィロコッカス・サプロフィチカス、スタフィロコッカス・インターメディウス、スタフィロコッカス・ヒイカス亜種、 スタフィロコッカス・ヘモリチカス、スタフィロコッカス・ホミニス、またはスタフィロコッカス・サッカロリティカスに関係する感染である、請求項44に記載の方法。
  46. 細菌感染が、グラム陰性菌に関係する感染である、請求項44または45に記載の方法。
  47. 投与が局所投与である、請求項44−46のいずれか1項に記載の方法。
  48. 第2の治療薬を投与する工程をさらに含む、請求項42−45のいずれか1項に記載の方法。
  49. 第2の治療薬がSpsB阻害剤ではない、請求項48に記載の方法。
  50. 第2の治療薬が、アミノグリコシド系抗生物質、フルオロキノロン抗生物質、β−ラクタム抗生物質、マクロライド抗生物質、グリコペプチド抗生物質、リファンピシン、クロラムフェニコール、フルオラムフェニコール、コリスチン、ムピロシン、バシトラシン、ダプトマイシン、またはリネゾリドである、請求項49に記載の方法。
  51. 第2の治療薬がβ−ラクタム抗生物質である、請求項49に記載の方法。
  52. β−ラクタム抗生物質が、ペニシリン、モノバクタム、セファロスポリン、セファマイシン、およびカルバペネムから選択される、請求項51に記載の方法。
  53. β−ラクタム抗生物質が、アズロシリン、アモキシシリン、アンピシリン、ドリペネム、メロペネム、ビアペネム、セファマンドール、イミペネム、メズロシリン、セフメタゾール、セフプロジル、ピペラシリン/タゾバクタム、カルベニシリン、セファクロル、セファロチン、エルタペネム、セファゾリン、セフェピム、セフォニシド、セホキシチン、セフタジジム、オキサシリン、セフジニル、セフィキシム、セフォタキシム、セフォテタン、セフポドキシム、セフチゾキシム、セフトリアキソン、ファロペネム、メシリナム、メチシリン、モキサラクタム、チカルシリン、トモペネム、セフトビプロール、セフタロリン、フロモキセフ、セフピロム、およびセフォゾプランから選択される、請求項52に記載の方法。
  54. β−ラクタマーゼ阻害剤を投与する工程をさらに含む、請求項52に記載の方法。
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